JP6169119B2 - 測距装置及び測距装置の性能低下検知方法 - Google Patents

測距装置及び測距装置の性能低下検知方法 Download PDF

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Description

この発明は測距装置及び測距装置の性能低下検知方法に関し、特に、自車両に搭載する周辺物体までの距離などを測定する測距装置において、測距装置の軸ずれや感度低下などの性能低下を検知することが可能な測距装置及び測距装置の性能低下検知方法に関する。
従来から、車載用測距装置によって測定された自車両と周辺物体との間の距離の測定結果は、車両の安全性や快適性を向上させるための車両用アプリケーションで活用されている。車両用アプリケーションの例としては、例えば、衝突被害軽減ブレーキシステム、および、アダプティブクルーズコントロールシステムがある。衝突被害軽減ブレーキシステムとは、自車両が前方の障害物に衝突した際の被害を軽減するためのシステムである。また、アダプティブクルーズコントロールシステムとは、前方の車両に追従するためのシステムである。
また、車載用測距装置として、波動を利用するものがある。波動を利用した車載用測距装置の具体例としては、ミリ波レーダ、レーザレーダ、および、超音波センサがある。これらの車載用測距装置は、車室内ではなく、車室外に搭載されることが多い。例えば、衝突被害軽減ブレーキやアダプティブクルーズコントロールシステムなどの用途で用いられる車載用測距装置は、車両のフロントグリル周辺やフォグランプ周辺に取り付けられることが多い。車載用測距装置を車室外に搭載する場合、車両のフロントグリルや測距装置そのものに汚れが付着する可能性がある。汚れが付着すると、測距装置から送信される波動ならびに測距装置で受信される波動の反射波が汚れによって減衰または散乱される。その場合には、測距装置の検知性能が、測距装置の設計段階の検知性能に対して、著しく低下する恐れがある。
また、測距装置を車両の前方に搭載する場合、波動を放射する送信部の軸と車両の前後の軸が揃うように測距装置を車両に搭載している場合が多い。しかし、車両の振動や車両への衝撃、測距装置の経年変化などにより、波動を放射する送信部の軸と車両の前後の軸がずれる可能性がある。この場合、本来検知する周辺物体を検知できない、または、本来検出するべきでない周辺物体を検知してしまう恐れがある。この場合にも、測距装置の検知性能が、測距装置の設計段階の検知性能に対して、著しく低下する恐れがある。
測距装置の性能低下判定処理に関する従来技術として、例えば、特許文献1に記載の電波レーダ装置がある。この従来技術においては、電波レーダ装置の電波放射範囲内になるように、電波反射体が車両の一部に固定されている。また、電波反射体からの反射信号の信号強度を検知するための検知手段が設けられている。電波レーダ装置の上下方向の軸が正常な場合には、電波レーダ装置から放射される電波の一部が電波反射体に当たるように、電波反射体が配置されている。そのため、検知手段は、電波反射体からの反射信号の信号強度が正常レベルの範囲外であるときに、電波レーダの軸ずれが発生していると検知する。
また、別の従来技術として、特許文献2に記載の車載センサの軸ずれ計測装置がある。この従来技術においては、電子式カメラを用いて、レーザレーダ装置の軸ずれの検知を行う。当該レーザレーダ装置は、車両に搭載され、車両前方に存在する前方物体の位置を計測する。このとき、電子式カメラは、レーザレーダ装置の計測方向と同じ方向の画像を撮像する。判定手段は、当該撮像画像に基づいて、自車両が直進状態であるか否かを判定する。自車両が直進状態であると判定したとき、停止している停止物体の移動ベクトルを前方物体位置から算出し、その移動ベクトルからレーザレーダの軸ずれ角を算出する。
特許第3675741号公報 特開2004−198159号公報
特許文献1においては、電波反射体を電波レーダ装置の電波放射範囲内に設けるため、車両の一部に電波反射体を配置する必要がある。そのため、電波レーダ装置を配置する場所が制限されてしまうことと高コストとなる問題がある。また、電波反射体からの信号強度が正常レベルの範囲外であるときに、電波レーダの軸ずれを検知するという構成であるため、電波レーダの汚れなどの原因から電波レーダの感度が低下し、電波反射からの信号強度が小さくなった場合、軸ずれと誤検知する恐れもある。
特許文献2においては、自車両が直進状態であるか否かを判定するためにカメラを配置する必要がある。そのため、高コストとなることやカメラを配置するスペースを確保しないといけない問題がある。また、カメラ自体が軸ずれ状態のとき、正確に自車両が直進状態であるかを判定できないため、レーザレーダが軸ずれ状態においても、軸ずれを検知しないことや軸ずれを誤検知する恐れもある。
この発明は、かかる問題点を解決するためになされたものであり、車両に反射体およびその他のセンサを配置する必要もなく、測距装置単体で軸ずれ検知及び感度低下検知が可能な測距装置及び測距装置の性能低下検知方法を提供することを目的としている。
この発明は、自車両に設けられ、前記自車両の周辺物体に対して音波または電磁波を放射する送信部と前記周辺物体からの前記音波または電磁波の反射波を受信する受信部とを有し、前記受信部で受信した前記反射波に基づいて、各前記周辺物体ごとに、少なくとも、前記周辺物体までの距離及び前記反射波の受信レベルを検出するセンシング部と、前記周辺物体までの距離と前記反射波の受信レベルとを対応させて、各前記周辺物体ごとに、測定データとして記憶する測定データ蓄積部と、前記測定データ蓄積部に蓄積した前記測定データを用いて、前記測定データの前記受信レベルに対し、距離による前記受信レベルの変化分の補正を行うことで正規化し、正規化受信レベルを算出する正規化受信レベル演算処理部と、前記正規化受信レベル演算処理部において算出した各周辺物体ごとの前記正規化受信レベルを、測距装置の性能低下検知に用いるか否かを判定するための、蓄積判定用評価値を算出する蓄積判定用評価値演算処理部と、前記蓄積判定用評価値演算処理部により算出した前記蓄積判定用評価値に基づいて、各周辺物体ごとに、前記正規化受信レベルを、前記性能低下検知に用いるか否かを判定する蓄積判定処理部と、前記蓄積判定処理部において前記性能低下検知に用いると判定された前記周辺物体の前記正規化受信レベルに基づいて前記測距装置の性能低下を検知する性能低下検知部と、を備え、前記蓄積判定用評価値演算処理部は、前記正規化受信レベル演算処理部において算出された前記正規化受信レベルを用いて、距離による前記正規化受信レベルの変化の度合いを示す蓄積判定用評価値を算出し、前記蓄積判定用評価値は、予め設定された所定の距離における正規化受信レベルを基準とし、当該基準に対する、前記正規化受信レベル演算処理部において算出された前記正規化受信レベルの比であり、前記蓄積判定用評価値演算処理部は、当該比が閾値以上の場合に、前記正規化受信レベルを前記性能低下検知に用い、当該比が前記閾値未満の場合に、前記正規化受信レベルを破棄して前記性能低下検知には用いないことを特徴とする測距装置である。
この発明は、周辺物体からの反射波を受信して当該周辺物体までの距離と反射波の受信レベルとを測定するセンシング部と、当該受信レベルを正規化した正規化受信レベルに基づいて測距装置の性能低下を検知する性能低下検知部とを備えるようにしたので、車両に反射体およびその他のセンサを配置する必要もなく、測距装置単体で軸ずれ検知及び感度低下検知を含む性能低下検知を行うことができる。
この発明の実施の形態1に係る測距装置の構成を示すブロック図である。 この発明の実施の形態1に係る測距装置における蓄積判定部の処理の流れを示すフローチャートである。 この発明の実施の形態1に係る測距装置における指向性の一例を示した説明図である。 この発明の実施の形態1に係る測距装置における距離による正規化受信レベルの変化率を示した説明図である。 この発明の実施の形態1に係る測距装置における性能低下検知部の処理の流れを示すフローチャートである。 この発明の実施の形態1に係る測距装置における性能低下判定において用いる複数台分の受信レベル代表値の平均値と複数台分の受信レベル代表値のばらつきの関係を示した説明図である。
実施の形態1.
図1は、この発明の実施の形態1に係る測距装置1の構成を示したブロック構成図である。本実施の形態においては、ミリ波レーダ、レーザレーダ、および、超音波センサといった、波動を利用した測距装置を例に挙げて説明する。本実施の形態において、測距装置1を設ける位置は、車両のフロントグリル周辺やフォグランプ周辺とする。以下では、測距装置1が設けられた車両を、自車両と呼ぶこととする。なお、本実施の形態では距装置1を設ける位置は、車両のフロントグリル周辺やフォグランプ周辺としたが、これに限らずフロントガラス周辺など周辺物体を検知可能な位置であればどこでもよい。
なお、図1に示すように、測距装置1には、車両の駆動制御を行うための車両制御部2が接続されている。車両制御部2は、測距装置1より得られた測定データをもとに、衝突被害軽減ブレーキシステムの制御、及び、アダプティブクルーズコントロールシステムの制御を行う。また、車両制御部2は、測距装置1より得られた性能判定結果をもとに、運転手に対して測距装置1が性能低下状態であることを報知し、衝突被害軽減ブレーキシステムの制御の停止及びアダブティブクルーズコントロールシステムの制御の停止を行う。
図1を参照しながら、測距装置1の構成について説明する。
図1に示すように、測距装置1は、制御部11、センシング部12、蓄積判定部13および性能低下検知部14を備えている。蓄積判定部13は、測定データ蓄積部131、正規化受信レベル演算処理部132、蓄積判定用評価値演算処理部133および蓄積判定処理部134から構成されている。性能低下検知部14は、性能低下検知用車両データ演算処理部141、性能低下検知用車両データ蓄積部142、性能低下演算処理部143および性能低下判定処理部144から構成されている。
制御部11は、例えば、専用のロジック回路またはメモリに記憶されたプログラムを実行する汎用のCPU(Central Processing Unit)、または、両者の組み合わせで構成されている。制御部11は、センシング部12、蓄積判定部13および性能低下検知部14の各構成要素の動作タイミングなどを制御する。
センシング部12は送信部(図示せず)と受信部(図示せず)から構成されている。センシング部12では、送信部から音波または電磁波の波動を放射し、自車両の周辺物体で反射した当該音波または電磁波の波動の反射波を受信部において受信する。センシング部12は、受信部において受信した反射波のデータに基づいて、各々の周辺物体について、少なくとも、当該周辺物体までの距離および反射波の受信レベルを測定する。また、センシング部12はこれらの測定データを車両制御部2及び蓄積判定部13に送信する。
制御部11は、センシング部12の処理終了後、蓄積判定部13内の測定データ蓄積部131、正規化受信レベル演算処理部132、蓄積判定用評価値演算処理部133、および、蓄積判定処理部134、並びに、性能低下検知部14内の性能低下検知用車両データ演算処理部141、性能低下検知用車両データ蓄積部142、性能低下演算処理部143、および、性能低下判定処理部144を順に制御し、蓄積判定処理及び性能低下判定処理を実施する。
ここで、図2を参照しながら、測距装置1の蓄積判定部13の動作について説明する。図2は、蓄積判定部13の処理内容を示すフローチャートである。以下では、周辺物体として先行車両を検知した場合を例に説明を進める。
まず、蓄積判定部13では、センシング部12から送信されてきた測定データを測定データ蓄積部131に蓄積する。これらの測定データには、上述したように、少なくとも、先行車両までの距離と反射波の受信レベルとが含まれている。蓄積する測定データは、一台の先行車両ごとに、当該先行車両を検知した時点から未検知となった時点までの測定データ全てである。また、センシング部12を構成する回路の制約などで反射波の受信レベルが飽和する場合においては、受信レベルを正確に計測することが困難であり、蓄積判定の精度が低下する。そこで、可能な限り反射波の受信レベルが飽和していない選定された特定の距離区間のデータのみを測定データとして蓄積することで、反射波の受信レベルを正確に計測することができ、より正確な蓄積判定が可能となる。なお、ここで、「飽和」とは、信号の受信レベルの大きさが回路で扱える大きさの限度に達してしまったことを意味する。受信レベルが回路で扱える最大値を超えると、出力は頭打ちになり、入力と出力の値が比例しなくなり、その結果、波形が歪み、受信レベルを正確に計測することができない。このような現象を「飽和」と呼ぶ。これにより、後段の正規化受信レベル演算処理部132および蓄積判定用評価値演算処理部133において、反射波の受信レベルが飽和していない距離区間における周辺物体までの距離と正規化受信レベルとを用いて、処理を行うことになる。
次に、正規化受信レベル演算処理部132において、測定データ蓄積部131に蓄積した測定データをもとに、反射波の受信レベルに対し、距離による受信レベルの減衰分および大気による反射波の吸収分の影響の両方またはいずれか一方を考慮した補正を行うことで受信レベルを正規化し、正規化受信レベルを算出する(ステップS11)。ここで、先行車両までの距離及び正規化受信レベルをまとめて車両データと呼ぶこととする。蓄積する車両データは、測定データから算出した車両データ全てである。このように、正規化受信レベル演算処理部132において、反射波の受信レベルに対し、距離による受信レベルの減衰および大気による反射波の吸収の両方またはいずれか一方を補正して、反射波の受信レベルを正規化することにより、測距装置1の指向性が反射波の受信レベルに与える影響のみを抽出することが可能となる。
次に、蓄積判定用評価値演算処理部133において、正規化受信レベル演算処理部132より算出した車両データから、当該車両データを性能低下検知処理に用いるか否かを判定するための蓄積判定用評価値を算出する(ステップS12)。ここでは、蓄積判定用評価値として、距離に対する正規化受信レベルの変化の度合いを示す正規化受信レベル比αを用いる。正規化受信レベル比αは「ある距離における正規化受信レベルを基準としたときの当該基準に対する正規化受信レベルの比」と定義する。ここで、測距装置1の指向性の一例を図3に示す。図3に示した測距装置1の指向性の一例においては、先行車両が測距装置1に対して正面にあるときに、反射波の受信レベルが最大となる。先行車両が測距装置1に対して正面の位置に存在するときと先行車両が測距装置1に対して正面からずれた位置に存在するときにおいて、先行車両までの距離と正規化受信レベル比αの関係を図4に示す。図4に示すように、先行車両が測距装置1に対して正面の位置にあるときは、先行車両までの距離にかかわらず、正規化受信レベル比αは一定値となる。一方、先行車両が測距装置1に対して正面からずれた位置にあるときは、先行車両までの距離が短くなるほど、正規化受信レベル比αは小さくなる傾向があることがわかる。蓄積判定用評価値演算処理部133は、この傾向を利用し、正規化受信レベル比αを演算することによって、先行車両が自車両に対して高いオーバーラップ率でオーバーラップしているか否かを判定する。このように、本実施の形態においては、測距装置1を用いて、測距装置1に対する先行車両の相対角度を取得しなくとも、測距装置1より得られる先行車両までの距離と反射波の受信レベルのみを用いて、先行車両が自車両に対して高いオーバーラップ率であるか否かを判定することが可能である。なお、蓄積判定用評価値は、正規化受信レベル比αに限らず、適宜選択した任意の距離区間における正規化受信レベルの傾きを蓄積判定用評価値として用いてもよい。
最後に、蓄積判定処理部134において、蓄積判定用評価値演算処理部133により算出した蓄積判定用評価値としての正規化受信レベル比αが蓄積判定閾値未満であるか否かを判定(ステップS13)し、蓄積判定閾値以上の車両データのみを性能低下検知部14に送信(ステップS14)し、蓄積判定閾値未満の車両データは破棄する(ステップS15)。なお、蓄積判定閾値はあらかじめ解析的、または実験的に決定しておくものとする。これにより、測距装置1に対して正面にある先行車両および正面に近い位置に存在する先行車両の車両データのみが抽出され、正面から大幅にずれた車両データについては以下の処理では用いられないことになる。
以上のステップS11〜S15で、図2の処理を終了とする。
次に、図5を参照しながら、測距装置1の性能低下検知部14の動作について説明する。図5は、性能低下検知部14の処理内容を示すフローチャートである。以下では、蓄積判定部13と同様に、引き続き、周辺物体として先行車両を検知した場合を例に説明する。
まず、性能低下検知部14では、性能低下検知用車両データ演算処理部141において、蓄積判定部13内の蓄積判定処理部134から受信した車両データを用いて、各先行車両1台ごとについて、当該正規化受信レベルに重畳する雑音および外乱による影響を抑制するための処理を行うことで、各先行車両1台ごとに、受信レベル代表値を算出する。具体的には、当該受信レベル代表値として、正規化受信レベルの分布の中心を表す基本統計量を算出する(ステップS21)。このことにより、測距装置1の受信レベルに重畳する雑音および外乱による影響を小さくすることができ、より正確な性能低下検知が可能となるなお、ここでは、より詳細には、正規化受信レベルの分布の中心を表す基本統計量として、各先行車両1台ごとに、正規化受信レベルの平均値を用いる。なお、受信レベル代表値は、正規化受信レベルの平均値に限定せず、中央値または最頻値を用いてもよい。
次に、上記のようにして1台ごとに求めた受信レベル代表値を、N台分だけ性能低下検知用車両データ蓄積部142に蓄積する(ステップS22)。なお、Nの値はあらかじめ実験的に決定しておくものとする。また、N台分蓄積された状態で新しい受信レベル代表値が蓄積される場合においては、N台分のデータの中で最も古く蓄積したデータを破棄するものとする。
さらに、性能低下演算処理部143において、性能低下検知用車両データ蓄積部142に蓄積したN台分の受信レベル代表値を用いて、測距装置1の軸ずれ及び感度低下の検知処理に用いるための評価値の算出を行う。ここでは、当該評価値として、N台分の基本統計量を算出する。具体的には、当該基本統計量として、以下の2つを算出することとする。1つ目の基本統計量は、N台分の先行車両の受信レベル代表値の分布の中心を表す基本統計量として、N台分の受信レベル代表値の平均値Aを算出する。この基本統計量を、以下では、第1の基本統計量と呼ぶこととする。2つ目の基本統計量は、N台分の先行車両の受信レベル代表値の分布の拡がりを表す基本統計量として、N台分の受信レベル代表値の分散σを算出する。以下では、この基本統計量を、第2の基本統計量と呼ぶこととする(ステップS23)。ここで、N台分の先行車両の受信レベル代表値の分布の中心を表す第1の基本統計量は平均値に限定せず、中央値、最頻値を用いてもよい。さらに、N台分の先行車両の受信レベル代表値の分布の拡がりを表す第2の基本統計量は分散に限定せず、レンジ、不偏分散、標準偏差を用いてもよい。
最後に、性能低下判定処理部144において、性能低下演算処理部143により算出した、第1および第2の基本統計量としての、N台分の受信レベル代表値の平均値AとN台分の受信レベル代表値の分散σとから、測距装置1の状態が図6に示す以下の(a)〜(d)の4つのいずれに該当するかを判別する(ステップS24)。
(a)N台分の受信レベル代表値の平均値Aが受信レベル閾値以上かつN台分の受信レベル代表値の分散σがばらつき閾値未満のとき、測距装置1は「通常状態」と判定する(ステップS25)。
(b)N台分の受信レベル代表値の平均値Aが受信レベル閾値未満かつN台分の受信レベル代表値の分散σがばらつき閾値未満のとき、測距装置1は「感度低下状態」と判定する(ステップS26)。
(c)N台分の受信レベル代表値の平均値Aが受信レベル閾値以上かつN台分の受信レベル代表値の分散σがばらつき閾値以上のとき、測距装置1は「軸ずれ状態」と判定する(ステップS27)。
(d)複数台分の受信レベル代表値の平均値Aが受信レベル閾値未満かつ複数台分の受信レベル代表値の分散σがばらつき閾値以上のとき、測距装置1は「軸ずれ状態」もしくは「軸ずれ状態かつ感度低下状態」と判定する(ステップS28)。
なお、ここで、受信レベル閾値およびばらつき閾値はあらかじめ解析的、または実験的に決定しておくものとする。
以上のステップS21〜S28で、図5の処理を終了とする。
測距装置1は、測定データ蓄積部131に蓄積した測定データと、性能低下判定処理部144で得た性能判定結果とを、車両制御部2に出力する。なお、ここで、送信するデータとしては、測定データに限らず、正規化受信レベル演算処理部132または蓄積判定処理部134で得られた車両データを測定データとして車両制御部2に送信するようにしてもよい。
車両制御部2は、測距装置1より得られた測定データをもとに、衝突被害軽減ブレーキシステムの制御、及び、アダプティブクルーズコントロールシステムの制御を行う。また、車両制御部2は測距装置1より得られた性能判定結果をもとに、性能判定結果が「通常状態」以外の場合には、運転手に対し、測距装置1が性能低下状態であることを報知し、衝突被害軽減ブレーキシステムの制御の停止及びアダブティブクルーズコントロールシステムの制御の停止などを行う。
以上のように、この発明の実施の形態1によれば、自車両に設けられ、当該自車両の周辺物体に対して音波または電磁波を放射する送信部と周辺物体からの当該音波または電磁波の反射波を受信する受信部とを有し、受信部で受信した反射波に基づいて、各周辺物体ごとに、少なくとも、周辺物体までの距離及び反射波の受信レベルを検出するセンシング部12と、周辺物体までの距離と反射波の受信レベルとを対応させて、各周辺物体ごとに、測定データとして記憶する測定データ蓄積部131と、測定データ蓄積部131に蓄積した測定データを用いて、測定データの受信レベルに対し、距離による受信レベルの変化分の補正を行うことで正規化し、正規化受信レベルを算出する正規化受信レベル演算処理部132と、正規化受信レベル演算処理部132において算出した各周辺物体ごとの正規化受信レベルを、測距装置1の性能低下検知に用いるか否かを判定するための、蓄積判定用評価値を算出する蓄積判定用評価値演算処理部133と、蓄積判定用評価値演算処理部133により算出した蓄積判定用評価値に基づいて、各周辺物体ごとに、正規化受信レベルを、性能低下検知に用いるか否かを判定する蓄積判定処理部134と、蓄積判定処理部134において性能低下検知に用いると判定された周辺物体の正規化受信レベルに基づいて測距装置1の性能低下を検知する性能低下検知部14とを備えるようにしたので、従来技術のように、車両に反射体を配置する必要がなく、また、その他のセンサを配置する必要もなく、測距装置1単体で軸ずれ検知及び感度低下検知が可能な測距装置を実現できる。
1 測距装置、2 車両制御部、11 制御部、12 センシング部、13 蓄積判定部、14 性能低下検知部、131 測定データ蓄積部、132 正規化受信レベル演算処理部、133 蓄積判定用評価値演算処理部、134 蓄積判定処理部、141 性能低下検知用車両データ演算処理部、142 性能低下検知用車両データ蓄積部、143 性能低下演算処理部、144 性能低下判定処理部。

Claims (8)

  1. 自車両に設けられ、前記自車両の周辺物体に対して音波または電磁波を放射する送信部と前記周辺物体からの前記音波または電磁波の反射波を受信する受信部とを有し、前記受信部で受信した前記反射波に基づいて、各前記周辺物体ごとに、少なくとも、前記周辺物体までの距離及び前記反射波の受信レベルを検出するセンシング部と、
    前記周辺物体までの距離と前記反射波の受信レベルとを対応させて、各前記周辺物体ごとに、測定データとして記憶する測定データ蓄積部と、
    前記測定データ蓄積部に蓄積した前記測定データを用いて、前記測定データの前記受信レベルに対し、距離による前記受信レベルの変化分の補正を行うことで正規化し、正規化受信レベルを算出する正規化受信レベル演算処理部と、
    前記正規化受信レベル演算処理部において算出した各周辺物体ごとの前記正規化受信レベルを、測距装置の性能低下検知に用いるか否かを判定するための、蓄積判定用評価値を算出する蓄積判定用評価値演算処理部と、
    前記蓄積判定用評価値演算処理部により算出した前記蓄積判定用評価値に基づいて、各周辺物体ごとに、前記正規化受信レベルを、前記性能低下検知に用いるか否かを判定する蓄積判定処理部と、
    前記蓄積判定処理部において前記性能低下検知に用いると判定された前記周辺物体の前記正規化受信レベルに基づいて前記測距装置の性能低下を検知する性能低下検知部と、
    を備え、
    前記蓄積判定用評価値演算処理部は、
    前記正規化受信レベル演算処理部において算出された前記正規化受信レベルを用いて、距離による前記正規化受信レベルの変化の度合いを示す蓄積判定用評価値を算出し、
    前記蓄積判定用評価値は、予め設定された所定の距離における正規化受信レベルを基準とし、当該基準に対する、前記正規化受信レベル演算処理部において算出された前記正規化受信レベルの比であり、
    前記蓄積判定用評価値演算処理部は、当該比が閾値以上の場合に、前記正規化受信レベルを前記性能低下検知に用い、当該比が前記閾値未満の場合に、前記正規化受信レベルを破棄して前記性能低下検知には用いない
    ことを特徴とする測距装置。
  2. 前記正規化受信レベル演算処理部は、
    前記測定データの前記周辺物体までの距離及び前記反射波の受信レベルを用いて、当該受信レベルに対し、距離による前記受信レベルの減衰分および大気による吸収分の両方またはいずれか一方を補正した値を、前記正規化受信レベルとして算出する
    請求項1に記載の測距装置。
  3. 前記蓄積判定用評価値演算処理部は、
    前記反射波の受信レベルが飽和していない距離区間における前記周辺物体までの距離と前記正規化受信レベルとを用いて、前記蓄積判定用評価値を算出する
    請求項1または2に記載の測距装置。
  4. 前記性能低下検知部は、
    前記蓄積判定処理部により前記性能低下検知に用いると判定された前記正規化受信レベルに対して、当該正規化受信レベルに重畳する雑音および外乱による影響を抑制するための処理を行うことで、各前記周辺物体ごとに、前記正規化受信レベルの受信レベル代表値を算出する性能低下検知用車両データ演算処理部と、
    複数個の前記周辺物体分の前記受信レベル代表値を蓄積する性能低下検知用車両データ蓄積部と、
    前記性能低下検知用車両データ蓄積部に蓄積した前記複数個の前記周辺物体分の受信レベル代表値をもとに前記測距装置の軸ずれ及び感度低下の検知処理に用いるための評価値の算出を行う性能低下演算処理部と、
    前記性能低下演算処理部において算出した前記評価値をもとに前記測距装置の性能低下検知判定を行う性能低下判定処理部と
    を有する
    請求項1から3までのいずれか1項に記載の測距装置。
  5. 前記性能低下検知用車両データ演算処理部は、
    前記正規化受信レベルの分布の中心を表す基本統計量を算出し、当該基本統計量を前記受信レベル代表値とする
    請求項4に記載の測距装置。
  6. 前記性能低下演算処理部は、
    前記評価値として、蓄積した前記複数個の前記周辺物体分の前記受信レベル代表値の基本統計量を算出し、
    前記性能低下判定処理部は、
    前記受信レベル代表値の当該基本統計量に基づいて前記測距装置の軸ずれ状態と感度低下状態とを検知する
    請求項4または5に記載の測距装置。
  7. 前記性能低下演算処理部は、
    前記評価値として、蓄積した前記複数個の前記周辺物体分の前記受信レベル代表値の分布の中心を表す第1の基本統計量と前記分布の拡がりを表す第2の基本統計量を算出し、
    前記性能低下判定処理部は、
    前記第1の基本統計量が第1の閾値以上かつ前記第2の基本統計量が第2の閾値未満のとき、前記測距装置が通常状態と検知し、
    前記第1の基本統計量が前記第1の閾値以上かつ前記第2の基本統計量が前記第2の閾値以上のとき、前記測距装置が軸ずれ状態と検知し、
    前記第1の基本統計量が前記第1の閾値未満かつ前記第2の基本統計量が前記第2の閾値未満のとき、前記測距装置が感度低下状態と検知し、
    前記第1の基本統計量が前記第1の閾値未満かつ前記第2の基本統計量が前記第2の閾値以上のとき、前記測距装置が軸ずれ状態もしくは軸ずれ状態かつ感度低下状態と検知する
    請求項4から6までのいずれか1項に記載の測距装置。
  8. 測距装置に設けられた送信部を用いて周辺物体に対して音波または電磁波を放射し、前記周辺物体からの前記音波または電磁波の反射波を前記測距装置に設けられた受信部を用いて受信するステップと、
    前記受信部で受信された前記反射波に基づいて各前記周辺物体ごとに、少なくとも、前記周辺物体までの距離及び前記反射波の受信レベルを検出するステップと、
    前記周辺物体までの距離と前記反射波の受信レベルとを対応させて、各前記周辺物体ごとに、測定データとして記憶するステップと、
    蓄積した前記測定データを用いて、前記測定データの前記受信レベルに対し、距離による前記受信レベルの変化分の補正を行うことで正規化し、正規化受信レベルを算出するステップと、
    算出した各周辺物体ごとの前記正規化受信レベルを、測距装置の性能低下検知に用いるか否かを判定するための、蓄積判定用評価値を算出するステップと、
    算出した前記蓄積判定用評価値に基づいて、各周辺物体ごとに、前記正規化受信レベルを、前記性能低下検知に用いるか否かを判定するステップと、
    前記性能低下検知に用いると判定された前記周辺物体の前記正規化受信レベルに基づいて前記測距装置の性能低下を検知するステップと、
    を備え、
    前記蓄積判定用評価値を算出するステップは、
    前記正規化受信レベルを算出するステップで算出された前記正規化受信レベルを用いて、距離による前記正規化受信レベルの変化の度合いを示す蓄積判定用評価値を算出し、
    前記蓄積判定用評価値は、予め設定された所定の距離における正規化受信レベルを基準とし、当該基準に対する、前記正規化受信レベルを算出するステップで算出された前記正規化受信レベルの比であり、
    前記性能低下検知に用いるか否かを判定するステップは、当該比が閾値以上の場合に、前記正規化受信レベルを前記性能低下検知に用い、当該比が前記閾値未満の場合に、前記正規化受信レベルを破棄して前記性能低下検知には用いない、
    ことを特徴とする測距装置の性能低下検知方法。
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