JP6169049B2 - マニピュレータの制御方法、マニピュレータ、およびマニピュレータシステム - Google Patents

マニピュレータの制御方法、マニピュレータ、およびマニピュレータシステム Download PDF

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Description

本発明は、マニピュレータの制御方法、マニピュレータ、およびマニピュレータシステムに関する。
従来、例えば、人体や装置の内部などで種々の処置を行うため、先端に関節構造部を設けたマニピュレータが知られている。
このようなマニピュレータは、処置対象の内部に延ばされた管状部材の挿入チャンネルに挿通されることにより処置対象の部位に導入される。このため、マニピュレータの関節構造部はチャンネルが湾曲していても挿通可能となるように、軟性の挿入部の先端に設けられており、挿入部の基端部における操作部によって、関節構造部が駆動される。
特許文献1には、このようなマニピュレータの例となる処置具を含む医療装置が記載されている。
この処置具は、駆動部の駆動力によって任意の方向に湾曲する先端湾曲部を持つ挿入部を備えており、処置部位(使用部位)の近傍に先端部が配置された内視鏡装置の処置具チャンネルに挿通して用いられる。
先端湾曲部は、直列に配置された3つの湾曲駒が、2つの関節によって2軸方向に回動可能に連結して構成されている。
特開2009−101077号公報
しかしながら、上記のような従来技術には、以下のような問題があった。
特許文献1に記載の処置具では、硬性の湾曲駒が連結されている先端湾曲部を有するため、挿入部の先端には硬性の部材が位置している。
このような先端湾曲部は、複雑な処置動作を行うためには自由度を増す必要があるため、関節数が増大し、先端湾曲部自体の長さが長くなる傾向にある。
このような処置具の先端湾曲部は、内視鏡装置内の処置具チャンネルに挿通されることにより、使用部位である処置部位の近傍に送られ、使用終了後に処置具チャンネルを通して抜去される。
処置具チャンネルは、処置部位の位置や内視鏡装置を挿入する経路によって、種々の形状に湾曲するため、処置具の挿通時には、先端湾曲部も処置具チャンネルの湾曲に沿って湾曲させる必要がある。
このため、処置具の挿通時には、処置具チャンネルの湾曲に応じて先端湾曲部を湾曲させる操作を行いつつ、挿入していく必要があり、挿通に手間がかかってしまうという問題がある。
また、このとき、湾曲操作が適正に行われないと、処置具チャンネルとの摩擦が大きくなるため、挿通性が悪化するという問題がある。
一方、処置具の駆動部と先端湾曲部の関節との接続を解除できる構成とし、挿通時には接続解除することで、先端湾曲部を湾曲自由な状態として挿通することも考えられる。
しかし、この場合、駆動部が受動的に動くバックドライバビリティがないと、駆動部を連結する際に、挿入された関節が不定の屈曲状態から、駆動部の初期位置に応じて移動するため、予期しない動きが発生するおそれがあるという問題がある。
また、駆動部にバックドライバビリティを持たせる場合、駆動部が大型化してしまうという問題がある。
本発明は、上記のような問題に鑑みてなされたものであり、マニピュレータをチャンネル部材に挿通して使用部位に送る場合に、簡素な構成であっても挿通動作を容易に行うことができるマニピュレータの制御方法、マニピュレータ、およびマニピュレータシステムを提供することを目的とする。
上記の課題を解決するために、本発明の第1の態様のマニピュレータの制御方法は、挿入部の先端に接続された1以上の関節を有する関節構造部と、該関節構造部に駆動力を伝達するため前記挿入部の内部に挿通された動力伝達部材と、該動力伝達部材を駆動する駆動部とを備え、チャンネル部材に挿通することにより使用部位に送られるマニピュレータの制御方法であって、前記関節構造部を前記チャンネル部材の内部に挿通するための挿通制御モードを備え、該挿通制御モードでは、前記動力伝達部材または前記駆動部に発生する負荷量を検出し、該負荷量が予め設定された目標制御範囲となるように、前記駆動部による前記動力伝達部材の駆動量を制御することにより、前記関節構造部を前記チャンネル部材に沿う屈曲状態にする方法とする。
上記マニピュレータの制御方法においては、前記負荷量は、前記動力伝達部材に発生する張力であることが好ましい。
上記マニピュレータの制御方法においては、前記挿通制御モードでは、前記関節が周期的に屈曲動作を行う動作指令値を前記駆動部に与えることにより、前記関節を屈曲させつつ前記負荷量を検出し、前記負荷量の最大値および最小値が、前記目標制御範囲内に収まるように、前記動作指令値を変更する制御を行うことが好ましい。
上記マニピュレータの制御方法においては、前記関節構造部が前記関節を複数有する場合に、前記挿通制御モードでは、前記関節構造部における制御対象の関節に、前記動作指令値を与える際に、前記関節構造部における他の関節の屈曲状態を検出し、該他の関節の屈曲状態に基づいて前記他の関節による相互干渉の影響を除去する補正を入れた動作指令値を与えることが好ましい。
上記マニピュレータの制御方法においては、前記動力伝達部材は、前記関節を第1の方向に屈曲させる第1伝達部と、前記関節を前記第1の方向と反対の第2の方向に屈曲させる第2伝達部と、を有し、前記駆動部は、前記第1伝達部を駆動する第1駆動部と、前記第2伝達部を駆動する第2駆動部とを有し、前記挿通制御モードでは、前記第1伝達部および前記第2伝達部に発生する張力をそれぞれ検出し、前記第1駆動部および前記第2駆動部を互いに独立に駆動することにより、前記張力を予め設定された挿通用の初期張力に等しくすることを目標として前記第1伝達部および前記第2伝達部を駆動する制御を行うことが好ましい。
上記マニピュレータの制御方法においては、前記動力伝達部材は、前記関節構造部を第1の方向に屈曲させる第1伝達部と、前記関節構造部を前記第1の方向と反対の第2の方向に屈曲させる第2伝達部と、を有し、前記挿通制御モードでは、前記第1伝達部および前記第2伝達部に発生する張力をそれぞれ検出して、これらの張力の間の張力差の情報を取得し、前記張力差を0にすることを目標として前記動力伝達部材を駆動する制御を行うことが好ましい。
上記マニピュレータの制御方法においては、前記挿通制御モードにおける前記動力伝達部材の初期張力を、前記使用部位で使用する際の前記動力伝達部材の初期張力よりも低くすることが好ましい。
本発明の第2の態様のマニピュレータは、挿入部の先端に接続された1以上の関節を有する関節構造部と、該関節構造部に動力を伝達するため前記挿入部の内部に挿通された動力伝達部材と、該動力伝達部材を駆動する駆動部とを備え、チャンネル部材に挿通することにより使用部位に送られるマニピュレータであって、前記動力伝達部材または前記駆動部に発生する負荷量を検出する負荷量検出部と、前記関節構造部の動作制御を行う動作制御部と、を備え、前記動作制御部は、前記関節構造部を前記チャンネル部材の内部に挿通するための挿通制御モードを有しており、該挿通制御モードでは、前記負荷量検出部で検出された前記負荷量が予め設定された目標制御範囲となるように、前記駆動部による前記動力伝達部材の駆動量を制御することにより、前記関節構造部を前記チャンネル部材に沿う屈曲状態にする構成とする。
上記マニピュレータにおいては、前記負荷量検出部は、前記負荷量として前記動力伝達部材に発生する張力を検出することが好ましい。
上記マニピュレータにおいては、前記動作制御部は、前記挿通制御モードでは、前記関節が周期的に屈曲動作を行う動作指令値を前記駆動部に与えることにより、前記関節を屈曲させつつ前記負荷量を検出し、前記負荷量の最大値および最小値が、前記目標制御範囲内に収まるように、前記動作指令値を変更する制御を行うことが好ましい。
上記マニピュレータにおいては、前記関節構造部は、複数の関節を有し、前記動作制御部は、前記挿通制御モードでは、前記関節構造部における制御対象の関節に、前記動作指令値を与える際に、前記関節構造部における他の関節の屈曲状態を検出し、該他の関節の屈曲状態に基づいて前記他の関節による相互干渉の影響を除去する補正を入れた動作指令値を与えることが好ましい。
上記マニピュレータにおいては、前記動力伝達部材は、前記関節を第1の方向に屈曲させる第1伝達部と、前記関節を前記第1の方向と反対の第2の方向に屈曲させる第2伝達部と、を有し、前記駆動部は、前記第1伝達部を駆動する第1駆動部と、前記第2伝達部を駆動する第2駆動部とを有し、前記負荷量検出部は、前記第1伝達部における張力を検出する第1検出部と、前記第2伝達部における張力を検出する第2検出部とを有し、前記動作制御部は、前記挿通制御モードでは、前記第1駆動部および前記第2駆動部を互いに独立に駆動することにより、前記第1検出部および前記第2検出部で検出した張力を予め設定された挿通用の初期張力に等しくすることを目標として前記第1伝達部および前記第2伝達部を駆動する制御を行うことが好ましい。
上記マニピュレータにおいては、前記動力伝達部材は、前記関節を第1の方向に屈曲させる第1伝達部と、前記関節を前記第1の方向と反対の第2の方向に屈曲させる第2伝達部と、を有し、前記負荷量検出部は、前記第1伝達部における張力を検出する第1検出部と、前記第2伝達部における張力を検出する第2検出部とを有し、前記動作制御部は、前記挿通制御モードでは、前記第1検出部で検出された張力と、前記第2検出部で検出された張力との間の張力差の情報を取得し、前記張力差を0にすることを目標として前記動力伝達部材を駆動する制御を行うことが好ましい。
上記マニピュレータにおいては、前記挿通制御モードにおける前記動力伝達部材の初期張力を、前記使用部位で使用する際の前記動力伝達部材の初期張力よりも低くすることが好ましい。
本発明の第3の態様のマニピュレータシステムは、上記マニピュレータを備える構成とする。
本発明のマニピュレータの制御方法、マニピュレータ、およびマニピュレータシステムによれば、動力伝達部材または駆動部に発生する負荷量を検出し、負荷量が予め設定された目標制御範囲となるように、駆動部による動力伝達部材の駆動量を制御することにより、前記関節構造部を前記チャンネル部材に沿う屈曲状態にするため、マニピュレータをチャンネル部材に挿通して使用部位に送る場合に、簡素な構成であっても挿通動作を容易に行うことができるという効果を奏する。
本発明の第1の実施形態のマニピュレータシステムの全体構成を示す模式的な斜視図である。 本発明の第1の実施形態のマニピュレータの先端部の外観を示す模式的な斜視図である。 本発明の第1の実施形態のマニピュレータの模式的な構成図、およびそのA視図である。 本発明の第1の実施形態のマニピュレータの制御ユニットの機能構成を示す機能ブロック図である。 本発明の第1の実施形態のマニピュレータの制御方法のフローを示すフローチャートである。 本発明の第1の実施形態のマニピュレータの制御ブロック図である。 本発明の第1の実施形態のマニピュレータの挿通時の動作説明図である。 本発明の第1の実施形態のマニピュレータの制御方法における干渉回避の補正の一例を示す模式的なグラフである。 本発明の第1の実施形態のマニピュレータの制御方法における動作指令値と張力との一例を示す模式的なグラフである。 本発明の第1の実施形態の変形例(第1変形例)のマニピュレータの模式的な構成図である。 本発明の第2の実施形態のマニピュレータの模式的な構成図である。 本発明の第2の実施形態のマニピュレータの制御ユニットの主要部の機能構成を示す機能ブロック図である。 本発明の第2の実施形態のマニピュレータの制御方法のフローを示すフローチャートである。 本発明の第3の実施形態のマニピュレータの模式的な構成図である。 本発明の第3の実施形態のマニピュレータの制御ユニットの主要部の機能構成を示す機能ブロック図である。 本発明の第3の実施形態のマニピュレータの制御方法のフローを示すフローチャートである。 本発明の第3の実施形態の変形例(第2変形例)のマニピュレータおよびマニピュレータシステムの主要部の模式的な構成図である。
以下では、本発明の実施形態について添付図面を参照して説明する。すべての図面において、実施形態が異なる場合であっても、同一または相当する部材には同一の符号を付し、共通する説明は省略する。
[第1の実施形態]
本発明の第1の実施形態のマニピュレータおよびマニピュレータシステムについて説明する。
図1は、本発明の第1の実施形態のマニピュレータシステムの全体構成を示す模式的な斜視図である。図2は、本発明の第1の実施形態のマニピュレータの先端部の外観を示す模式的な斜視図である。図3(a)は、本発明の第1の実施形態のマニピュレータの模式的な構成図である。図3(b)は、図3(a)におけるA視図である。図4は、本発明の第1の実施形態のマニピュレータの制御ユニットの機能構成を示す機能ブロック図である。
なお、各図面は、模式図のため、寸法や形状は誇張されている(以下の図面も同様)。
図1に示すように、本実施形態のマニピュレータシステム1は、操作者Opが操作するマスタマニピュレータ2と、医療用器具20(マニピュレータ)を処置部位に近傍に送る処置用内視鏡装置10が設けられたスレーブマニピュレータ6とを備える、いわゆるマスタスレーブ方式のシステムである。
マスタマニピュレータ2は、操作者Opが操作入力を行うマスタアーム3と、処置用内視鏡装置10を用いて撮影した映像等を表示する表示部4と、マスタアーム3の動作に基づいて、スレーブマニピュレータ6を動作させるための操作指令を生成する制御ユニット5とを備える。
マスタアーム3は、スレーブマニピュレータ6の各部を動作させるための操作部である。また、詳細は図示しないが、マスタマニピュレータ2は、操作者Opの右手と左手とのそれぞれに対応する一対のマスタアーム3を有している。
マスタアーム3は、例えば、後述する処置用内視鏡装置10の湾曲部11B(図2参照)のように少なくとも1自由度の関節を有するマニピュレータを動作させるために関節構造を有している。
また、マスタアーム3において操作者Op側に位置する端部には、例えば、処置用内視鏡装置10の先端部に把持部を有する場合に、把持部を操作できるような把持操作部(図示略)が設けられている。
表示部4は、後述する処置用内視鏡装置10に取り付けられた観察部15(図2参照)によって撮影された処置対象部位の映像や、操作に必要な操作画面や、制御ユニット5からの情報などが表示される装置である。表示部4には、処置用内視鏡装置10に医療用器具20が挿通された場合には、図1に示すように、処置対象部位とともに医療用器具20も表示される。
また、マスタマニピュレータ2では、適宜の操作機能が割り当てられた他の操作部も設けられている。このような操作部の例としては、例えば、ボタン、レバーなどからなる図示略の操作スイッチや、フットスイッチ3aなどを挙げることができる。
スレーブマニピュレータ6は、患者Pが載置される載置台7と、載置台7の近傍に配置された多関節ロボット8とを有する。
多関節ロボット8には処置用内視鏡装置10が保持されている。処置用内視鏡装置10には、医療用器具20を挿通させることが可能である。
多関節ロボット8、処置用内視鏡装置10は、マスタマニピュレータ2から発せられた動作指令に従って動作する。
ただし、本発明のマニピュレータシステムにおいて、多関節ロボット8は必須ではなく、例えば処置用内視鏡装置10を図示しない補助者が保持する構成としてもよい。
図2に示すように、処置用内視鏡装置10は、患者Pの体内に挿入するための長尺の部材である外套管11を有している。
外套管11は、近位端から遠位端に向かって、可撓性を有する管状の挿入部11C(図1参照)、例えば、節輪や湾曲コマ等を備えた周知の湾曲部11B、および円柱状の硬質材料で形成された先端部11Aを、この順に備える。
湾曲部11Bは、マスタアーム3への操作入力によって、湾曲させることにより先端部11Aの向きを変更することができる。湾曲部11Bを湾曲させる機構としては、例えば、節輪や湾曲コマの内周面に挿通され、先端部11Aに固定された駆動ワイヤを挿入部11C内に挿通させて、近位端側の駆動モータなどで牽引する周知の構成を採用することができる。
挿入部11Cおよび湾曲部11Bの内部には、医療用器具20等の処置具を処置部位の近傍に送る経路である処置具チャンネル16(チャンネル部材)が設けられている。
処置具チャンネル16の基端部(近位端側)は、図1に示すように、挿入部11Cの側方に開口する供給口16a(挿入口)に接続されている。
処置具チャンネル16は、少なくとも医療用器具20が挿通可能な内径を有する可撓性の管状部材で形成されている。図2に示すように、処置具チャンネル16の先端部16bは、先端部11Aを軸方向に貫通して、先端部11Aの先端面11aに開口する貫通孔部12の基端側に接続されている。
図2に示すように、観察部15は、処置対象部位を観察するための装置であり、周知の撮像機構13と照明機構14とを備える。
撮像機構13および照明機構14は、先端部11Aの内部に配置され、図示略の電気配線や光ファイバが、湾曲部11Bおよび挿入部11Cの内部に挿通され、制御ユニット5における電気回路や光源に連結されている。
撮像機構13および照明機構14は、先端部11Aの先端面11aにおいて、それぞれ光学的な開口窓を有しており、この開口窓を通して、先端部11Aの前方の外光を受光したり、照明光を前方に出射したりすることができる。
医療用器具20は、複数の関節を有する関節構造部を備えることにより、先端のエンドエフェクタを移動したり、駆動したりするマニピュレータの一例であり、全体として、細長い軸状に形成されている。
図3(a)に示すように、医療用器具20は、関節22と、関節22に連結された軸状部21と、処置対象等を把持する把持部26と、可撓性を有する管状部材である筒状部23(挿入部)と、関節22および把持部26に駆動力を供給する駆動ユニット30と、関節22および把持部26を操作する操作部32と、操作部32の操作に基づいて駆動ユニット30の動作制御を行う制御ユニット36(動作制御部)と、を備える。
把持部26は、医療用器具20のエンドエフェクタであり、最も先端側(遠位端側)の軸状部21の先端に取り付けられている。
筒状部23は、最も基端側(近位端側)の軸状部21に接続されている。
関節22は、屈曲用関節であって、動力伝達部材を用いて近位端から、駆動力を伝達することにより屈曲を行う関節であれば、具体的な構成は、特に限定されない。関節22の屈曲自由度、屈曲方向、屈曲量なども特に限定されない。
以下では、関節22の一例として、近位端側から順に、医療用器具20の延在方向に交差する方向に屈曲する関節22Bと、関節22Bの屈曲方向と直交する方向に屈曲する関節22Aとを有するものとして説明する。
関節22A、22Bは、いずれも、図示略のプーリを有しており、それぞれのプーリには、関節22A、22Bに駆動力を伝達する動力伝達部材である駆動ワイヤ24A、24Bが巻き回されて、その各端部が固定されている。
以下では、関節22A、22B、あるいは駆動ワイヤ24A、24Bの区別を特に明示しない場合や、総称する場合には、添字A、Bを省略して、単に、関節22、駆動ワイヤ24と称する場合がある。
また、本明細書では、簡単のため、関節22A、22B、あるいは駆動ワイヤ24A、24Bに関連することが明らかな部材や部位の名称においても、対応関係を明示する場合にはそれぞれの符号に添字A、Bを付すことにする。これらは特に断らない限り、互いに略同じ(同じ場合を含む)の構成を有している。また、区別を明示する必要がない場合や総称する場合には、添字A、Bを省略する。
軸状部21は、関節22Bによって連結された軸状部21C、21Bと、関節22Aによって軸状部21Bと連結された軸状部21Aとを有する。
このため、軸状部21Cは、医療用器具20において最も基端側の軸状部21になっており、関節22Bが接続された端部と反対側の端部が筒状部23の先端に固定されている。
軸状部21Aは、医療用器具20において最も先端側の軸状部21になっており、関節22Aと反対側の端部である先端に、把持部26が固定されている。
軸状部21Bの両端部には、関節22B、22Aが連結されている。
以下では、このような軸状部21C、関節22B、軸状部21B、関節22A、軸状部21A、および把持部26からなる連結体を、先端屈曲部25(関節構造部)と称する。
軸状部21A、21B、21Cは、先端部11Aの貫通孔部12および処置具チャンネル16の内径よりも小さい外径を有している。
各関節22は、連結された軸状部21の外形よりも突出しない大きさに形成されている。
軸状部21A、21B、21Cのそれぞれの長さは、処置具チャンネル16が許容される最小の曲率半径に曲げられた場合に、各関節22を適宜回動することにより先端屈曲部25が処置具チャンネル16を挿通できる屈曲状態になるように設定される。
把持部26は、例えば、処置具や組織等を保持するための一対の把持部材26a、26bと、把持部材26a、26bを回動可能に支持する回動軸26cとを有している。把持部材26a、26bは、後述する把持操作部32Nを操作することにより回動軸26cを中心として回動され、図3(a)の矢印のように動いて開閉動作する。
把持部26の駆動力の伝達手段は、特に限定されず、例えば、図示略の駆動ワイヤによって把持部材26a、26bに連結した図示略のリンクを駆動するなどの手段が可能である。以下では、一例として、駆動ワイヤ24と同様な駆動ワイヤによって駆動されるものとして説明する。
把持部26は、図3(a)に示すように、被把持物を把持することなく閉じている場合には、連結された軸状部21の外形よりも突出しない大きさになっている。
このため、先端屈曲部25は、真直に延ばした状態であって、把持部26を上記のように閉じた状態では、貫通孔部12に進退可能に挿入可能な軸状体になっている。
筒状部23は、例えば、樹脂チューブなどの軟性の筒状部材で構成され、その内部に、駆動ワイヤ24A、24Bなどの挿通物が挿通されている。
駆動ワイヤ24A、24Bは、筒状部23の基端部から先端のプーリの近傍までの間では、両端部の位置が固定されたシース27の内部にそれぞれ挿通されている。
各シース27は、各駆動ワイヤ24と略同径の内径を有する密巻コイルなどによって形成され、これにより、外力を受けて湾曲しても、ほとんど長さが変化しないようになっている。
筒状部23における駆動ワイヤ24以外の挿通物としては、図示は省略するが、例えば、把持部26を駆動するための操作ワイヤや、観察部15に接続する電気配線や光ファイバなどの例を挙げることができる。
駆動ユニット30、操作部32、および制御ユニット36は、筒状部23の基端部に固定され、操作者Opが手で把持することができるグリップ部31aを有する基端部筐体31の内部または表面に設けられている。
駆動ユニット30は、駆動ワイヤ24を駆動して関節22に、図示略の駆動ワイヤを駆動して把持部26に、それぞれ駆動力を供給する装置部分である。
駆動ユニット30は、基端部筐体31に固定され、関節22を駆動する駆動ワイヤ24ごとに設けられた複数の駆動モータ34(駆動部)と、把持部26を駆動するための把持駆動部28(図3(a)には図示略、図4参照)を備える。
以下では、駆動モータ34が関節22A(22B)を駆動するものであることを明示する場合には、駆動モータ34A(34B)のように表すものとする。
図3(a)には、駆動ユニット30の駆動部のうち、一例として、駆動ワイヤ24Bを駆動する駆動モータ34Bを示している。
駆動モータ34Bの出力軸34Baは、駆動ワイヤ24Bが巻き回された駆動プーリ33Bに連結されており、駆動モータ34Bが回転駆動されると、駆動プーリ33Bが回転して、駆動ワイヤ24Bを回転方向に牽引できるようになっている。
駆動モータ34Bの種類は、動作指令値に基づいて、出力軸34Baを所定の回転量だけ回転できれば、特に限定されない。例えば、サーボモータ、ステッピングモータ、DCモータなどを採用することができる。
本実施形態では、駆動モータ34Bは、出力軸34Baの回転位置を検出するエンコーダ34Bbを有しており、操作部32の操作に基づいて駆動モータ34Bの駆動制御を行う制御ユニット36と通信可能に接続されている。
以上、図3(a)を参照して、駆動ワイヤ24Bを駆動する駆動モータ34Bおよびこれに関連する部材について説明したが、同様の説明は、図3(a)には図示されていない、駆動モータ34A、出力軸34Aa、駆動プーリ33A、エンコーダ34Abにも適用される。
また、把持駆動部28としては、後述するように、制御方法が異なるのみで駆動モータ34を同様の駆動モータを採用することができる。
また、本実施形態の駆動ユニット30には、各駆動ワイヤ24に発生する負荷量を検出する負荷量検出部として、負荷量を張力として検出する張力検出部35を備える。
張力検出部35の構成は、張力が検出できれば特に限定されず、例えば歪ゲージを用いた構成などを採用することができる。
本実施形態では、張力検出部35の一例として、基端部筐体31内に挿通される駆動ワイヤ24に取り付けられたロードセルを採用している。
張力検出部35は、制御ユニット36と通信可能に接続されている。
以下では、張力検出部35が駆動ワイヤ24A(24B)に発生する張力を検出するものであることを明示する場合には、張力検出部35A(35B)のように表すものとする。
操作部32は、図3(a)に示すように、関節22の動作に関する操作入力を行う関節操作部32Mと、把持部26の動作に関する操作入力を行う把持操作部32Nとを備える。
関節操作部32Mは、図3(b)に示すように、モード切替スイッチ32aと、湾曲操作ボタン32bとを備え、制御ユニット36と通信可能に接続されている。
モード切替スイッチ32aは、関節22の制御モードを、「挿通制御モード」と「動作制御モード」との間で切り替えるスイッチであり、例えば、押しボタンスイッチ、スライドスイッチ、トグルスイッチなどを採用することができる。
いずれの制御モードが設定されているかは、例えば、スイッチの操作状態や発光表示などで分かるようにしておくことができる。
ここで、「挿通制御モード」とは、医療用器具20を処置具チャンネル16に挿入したり、処置具チャンネル16から抜去したりする挿通動作を行う際に推奨される制御モードである。
本制御モードでは、湾曲操作ボタン32bの操作は無効化され、各関節22は後述する制御ユニット36によって自動制御される動作のみが可能になる。
また、本制御モードでは、医療用器具20の挿通中に把持部26が開かないように、把持操作部32Nの操作が無効化される。
また、「動作制御モード」とは、操作者Opが湾曲操作ボタン32bを用いて、先端屈曲部25を操作できるようにした制御モードであり、医療用器具20を処置具チャンネル16に挿通する場合以外に推奨される制御モードである。
本制御モードでは、湾曲操作ボタン32bの操作および把持操作部32Nの操作が有効となる。
湾曲操作ボタン32bは、本実施形態では、モード切替スイッチ32aを中心として、円周を4等分する四方の位置にそれぞれ1つずつ設けられている。
モード切替スイッチ32aを挟んで対向する湾曲操作ボタン32bの対は、一対が関節22Aの回動を操作するためグリップ部31aの長手方向に沿って配置され、他の一対が関節22Bの回動を操作するため、これと直交する方向に配置されている。
このため、各湾曲操作ボタン32bの配置は、先端屈曲部25を医療用器具20の中心軸線O(図3(a)参照)を中心として湾曲させる湾曲方向を表している。
各湾曲方向における湾曲量と対応する関節22A、22Bの回動量は、各湾曲操作ボタン32bを押圧している時間を検出することにより設定される。
動作制御モードにおいて、湾曲操作ボタン32bの押圧が検知されると、押圧された湾曲操作ボタン32bの位置と押圧時間とが検出される。これにより、押圧された湾曲操作ボタン32bと押圧時間との情報から、関節22Aまたは関節22Bの回動量の操作情報が生成されて制御ユニット36に送信される。
把持操作部32Nは、医療用器具20の処置具部分である把持部26の開閉操作を行うための操作部である。把持操作部32Nは、図3(a)に示すように、本実施形態では、操作レバー32cを備え、制御ユニット36と通信可能に接続されている。
操作レバー32cの移動位置は、把持部26の開き角と対応づけられており、操作者Opが操作レバー32cを操作すると、把持操作部32Nにおいて操作レバー32cの移動量が検出され、その移動量に応じて把持部26の開き量が設定される。
この開き量の情報は、制御ユニット36に送信される。
次に、制御ユニット36の機能構成について、説明する。
図4に示すように、制御ユニット36は、動作指令値設定部101A、101B、モータ制御部100A、100B、および把持動作制御部102を備える。
動作指令値設定部101A(101B)は、関節操作部32Mから送出される関節22A(22B)の操作情報に基づいて、駆動モータ34A(34B)の動作指令値を設定するものである。
ただし、動作指令値設定部101Aは、張力検出部35Aから送出される駆動ワイヤ24Aの張力の情報と、エンコーダ34Ab、34Bbから送出される駆動モータ34A、34Bの現在の回転位置の情報とに基づき、必要に応じて、関節操作部32Mから送出される操作情報を変更する制御を行う。
また、動作指令値設定部101Bは、張力検出部35Bから送出される駆動ワイヤ24Bの張力の情報と、エンコーダ34Ab、34Bbから送出される駆動モータ34A、34Bの現在の回転位置の情報とに基づき、必要に応じて、関節操作部32Mから送出される操作情報を変更する制御を行う。
これらの操作情報を変更する制御の詳細については、動作説明とともに後述する。
モータ制御部100A(100B)は、動作指令値設定部101A(101B)から送出される動作指令値に基づいて、駆動モータ34A(34B)の回転量の制御を行うものである。
把持動作制御部102は、把持操作部32Nから送出される動作指令値に基づいて、把持部26を駆動する把持駆動部28の動作制御を行うものである。
このような制御ユニット36の装置構成は、CPU、メモリ、入出力インターフェース、外部記憶装置などからなるコンピュータからなり、これにより上記のような制御機能を実現する適宜の制御プログラムが実行されるようになっている。
次に、マニピュレータシステム1における医療用器具20の動作について、本実施形態のマニピュレータの制御方法を中心として説明する。
図5は、本発明の第1の実施形態のマニピュレータの制御方法のフローを示すフローチャートである。図6は、本発明の第1の実施形態のマニピュレータの制御ブロック図である。図7(a)、(b)は、本発明の第1の実施形態のマニピュレータの挿通時の動作説明図である。図8(a)、(b)、(c)、(d)は、本発明の第1の実施形態のマニピュレータの制御方法における干渉回避の補正の一例を示す模式的なグラフである。横軸はいずれも時間、縦軸は動作指令値または動作指令値の相当値である。図9(a)、(b)は、本発明の第1の実施形態のマニピュレータの制御方法における動作指令値と張力との一例を示す模式的なグラフである。横軸はいずれも時間、縦軸は図9(a)は動作指令値、図9(b)は張力である。
マニピュレータシステム1において医療用器具20を用いて処置を行うには、まず処置用内視鏡装置10の外套管11を用いて、処置対象部位に医療用器具20の先端部分を患者Pの体内に挿入し、処置対象部位の近くまで進める。
その際、外套管11は、体内の挿入経路に応じて一般には湾曲しているため、外套管11の内部の処置具チャンネル16も湾曲している。
このような処置具チャンネル16に、医療用器具20を挿通していく場合、先端屈曲部25を処置具チャンネル16の湾曲状態に沿って湾曲させつつ挿通する必要がある。
本実施形態の医療用器具20では、以下に説明する本実施形態のマニピュレータの制御方法を実行することにより、このような挿通を容易に行うことができる。
本実施形態のマニピュレータの制御方法は、図5に示すステップS1〜S11を、図5に示すフローにしたがって実行する方法である。
ステップS1は、マニピュレータである医療用器具20の先端を供給口16aに配置するステップである。
本ステップでは、操作者Opは、把持部26を閉じた状態として、先端屈曲部25の少なくとも一部を、把持部26の側から供給口16aに挿入する。このとき、後端側の筒状部23を操作者Opの手や適宜の治具などによって支持しておく。
以上で、ステップS1が終了する。
次に、ステップS2を行う。本ステップは、操作部32によって挿通制御モードを選択するステップである。
操作者Opは、操作部32のモード切替スイッチ32aを操作して、挿通制御モードを選択する。
このようにして、挿通制御モードが選択されると、湾曲操作ボタン32bによる操作と操作レバー32cによる操作とが無効化され、先端屈曲部25の各関節22が制御ユニット36から送出される動作指令値によって動作を開始する。
この動作指令値は、所定の振幅を有する周期的な往復回動を行う動作指令値になっている。ただし、この動作指令値は、後述するように、先端屈曲部25に外力が作用すると、制御ユニット36によって逐次修正されていく。
以上で、ステップS2が終了する。
次に、ステップS3を行う。本ステップは、操作者Opが医療用器具20の挿通を開始するステップである。
操作者Opは、先端屈曲部25および筒状部23を前進させて、医療用器具20の挿通を開始する。
以上で、ステップS3が終了する。
ステップS3が終了すると、制御ユニット36によって、以下に説明するステップS4〜S11が行われる。その際、関節22A、22Bが同時並行的に自動制御されるが、それぞれの制御動作は同様であるため、以下では、関節22Aの制御動作を中心として説明する。
まず、制御ユニット36によって関節22Aを制御する際の制御ブロック図である図6を参照して、制御ユニット36による制御の概要について説明する。
図6に示すように、駆動モータ34Aは、動作指令値設定部101Aから送出される動作指令値θrefを目標値とし、エンコーダ34Abが検出する駆動モータ34Aのエンコーダ出力θ1がフィードバックされることにより、モータ制御部100Aによって駆動される。
駆動モータ34Aが駆動されると、駆動モータ34Aの駆動プーリ33A(図示略)が回転される。これにより、駆動プーリ33Aに巻き回された駆動ワイヤ24A(図示略)が牽引され、駆動ワイヤ24Aが巻き回された図示略のプーリが回動して、関節22Aが駆動される。
このため、駆動モータ34Aと関節22Aとの間には、駆動プーリ33A、駆動ワイヤ24A、シース27、筒状部23、関節22Aにおけるプーリなどからなる伝達系37Aが介在している。
本実施形態では、基端部筐体31内の駆動ワイヤ24Aに張力検出部35Aが設けられており、駆動ワイヤ24Aに発生する張力を検出することができる。
駆動ワイヤ24Aに発生する張力は、主として、関節22Aに作用する負荷の大きさを表している。
このような負荷は、駆動ワイヤ24Aが受ける摩擦力や、関節22Aよりも前方の先端屈曲部25の慣性などによってもある程度は発生するが、関節22Aの動きが外力によって拘束される場合に増大しやすい。
例えば、処置具チャンネル16内を先端屈曲部25が挿通する際、処置具チャンネル16の湾曲量に対して関節22Aが適切に回動されていないと、関節22Aよりも先端の軸状部21A、把持部26など(以下、軸状部21A等と称する)が処置具チャンネル16の内壁に当接して、処置具チャンネル16の内壁から外力を受ける。このため、駆動ワイヤ24Aに発生する張力が格段に大きくなる。
したがって、予め実験などを行うことにより、駆動ワイヤ24Aの張力の大きさによって、軸状部21A等が処置具チャンネル16と接しているかどうかを推定することができる。
そこで、本実施形態では、駆動ワイヤ24Aの張力を検出しつつ、関節22Aを周期的に回動させ、張力がある程度大きくなったら、張力を低減するように、回動量を低減する制御を行う。このような制御を行うと、軸状部21A等が処置具チャンネル16から離間しているか、または処置具チャンネル16と低圧力で接触する状態が得られる。
例えば、一定方向に湾曲した処置具チャンネル16に先端屈曲部25の先端が到達した際に、関節22Aが周期的に回動しているとする。
例えば、図7(a)に示すように、関節22Aが、処置具チャンネル16の湾曲方向と反対方向に回動している場合は、軸状部21A等が処置具チャンネル16の内壁に当接して、回動できなくなり、駆動ワイヤ24Aの張力が増大する。
一方、図7(b)に示すように、関節22Aが、処置具チャンネル16の湾曲方向と同方向に回動している場合には、軸状部21A等が処置具チャンネル16の内壁に当接しにくくなり、当接するとしても駆動ワイヤ24Aの張力はあまり増大しない。
したがって、先端屈曲部25においては、各駆動ワイヤ24に発生する張力が一定の範囲内になるように、各関節22を駆動制御すれば、先端屈曲部25が自動的に処置具チャンネル16との隙間の範囲内で屈曲を繰り返すことになる。このため、先端屈曲部25の平均的な屈曲状態が、処置具チャンネル16の湾曲に沿う状態となる。
この結果、処置具チャンネル16の湾曲量が変化しても挿通負荷が増大せず、医療用器具20を処置具チャンネル16に容易に挿通していくことができる。
ステップS4〜S11は、このような制御を具体化した一例である。
図5に示すように、ステップS4は、挿通制御モードにおける動作指令値の初期値θ(t)を設定するステップである。例えば、図8(a)に曲線200にて模式的に示すように、θ(t)として、振幅α、周期τの正弦関数を採用することができる。すなわち、θ(t)は、次式(1)で表すことができる。
θ(t)=αsin(2πt/τ)+β(t) ・・・(1)
ここで、β(t)は、後述する制御に用いるパラメータであり、初期値は、β(t)=0である。振幅αは、先端屈曲部25と処置具チャンネル16との間の最大隙間の半分よりもわずかに小さい値を採用することができる。周期τは、挿通速度に応じて決めればよく、例えば、4sec程度に設定する。
以上で、ステップS4が終了する。
次にステップS5を行う。本ステップは、動作指令値設定部101Aが、関節22Bのエンコーダ34Bbからエンコーダ出力θ2を取得し、エンコーダ出力θ2に応じた干渉回避補償量-θiにより、θ(t)を修正するステップである。
関節22A、22Bは、それぞれ独立に駆動可能であるが、それぞれの駆動によって先端屈曲部25の屈曲状態が変化する。この屈曲状態は、先端屈曲部25の装置条件によっては、駆動ワイヤ24A、24Bの駆動負荷の変化を招くため、駆動モータ34A(34B)の動作指令値が関節22B(22A)の回動量にも影響する場合がある。例えば、駆動ワイヤ24の経路長は、シース27内では略一定であるが、関節22の近傍では駆動ワイヤ24がシース27から飛び出しているため、経路長が関節22の屈曲状態の影響を受ける。
このため、後端側の関節22Bがある方向に回動中であると、その影響を受けて関節22Aも動いてしまう場合がある。また、この逆の可能性もある。
このような他の関節部の動きの影響は、装置条件に固有であるため、予め実験をするなどして、調べておくことができる。
例えば、図8(b)に曲線201で模式的に示す相互干渉量θiは、一例として、関節22Bを上記式(1)と同様な動作指令値θ(t)で駆動したときにその影響で動く関節22Aの動作量を動作指令値に換算して表示したものである。
このような相互干渉量θiは、関節22Aに関する制御系にとって外乱の一種であるため、除去することが好ましい。
本ステップでは、予め取得され、例えば、データテーブルなどに記憶された相互干渉量θiを用いて、θ(t)の大きさを修正するフィードフォワード制御を行う。
このため、動作指令値設定部101Aは、エンコーダ出力θ2によって決まる相互干渉量θiの符号を変えた干渉回避補償値−θi(図8(c)の曲線202参照)を求めて、θ(t)に加算する(図8(d)の曲線203参照)。
以上で、ステップS5が終了する。
次にステップS6を行う。本ステップは、張力検出部35Aから、駆動ワイヤ24Aに発生する張力T1を取得するステップである。
次にステップS7を行う。本ステップは、張力T1の絶対値が、予め決められた閾値Tsh(ただし、Tsh>0)以上かどうか判定するステップである。
閾値Tshは、軸状部21A等が、処置具チャンネル16に接触を開始する時に発生する張力に基づいて設定する。
|T1|が閾値Tsh以上の場合には、軸状部21A等が処置具チャンネル16に当接している可能が高いため、ステップS8に移行する。
|T1|が閾値Tsh未満の場合には、軸状部21A等が処置具チャンネル16に当接していない可能が高いため、ステップS9に移行する。
ステップS8は、閾値Tshを目標値として|T1|を制御できるようにθ(t)を修正するステップである。
具体的には、動作指令値設定部101Aは、張力T1と閾値Tshの差に応じて、張力T1が閾値Tshに近づくように、θ(t)を修正する。
本実施形態では、一例として、上記式(1)のβ(t)の量を、T1とTshの差に基づいて変更する。
図6に示すように、本ステップにおけるこのような制御は、伝達系37Aにおける張力T1を検出出力として、駆動モータ34Aをフィードバック制御することに相当している。
以上で、ステップS8が終了する。
ステップS9は、ステップS5と場合によってはステップS8とで、修正された後の動作指令値θ(t)をθrefとして、モータ制御部100Aに送出するステップである。
次に、ステップS10を行う。本ステップは、動作指令値θrefを目標値とし、エンコーダ出力θ1をフィードバックすることにより、モータ制御部100Aが駆動モータ34Aを駆動するステップである。
動作指令値θrefとエンコーダ出力θ1の差に基づいた制御信号がモータ制御部100Aから駆動モータ34Aに送出されると、駆動モータ34Aが駆動される。
以上で、ステップS10が終了する。
次にステップS11を行う。本ステップは、挿通制御モードが終了したかどうかを動作指令値設定部101Aが判定するステップである。
本ステップでは、動作指令値設定部101Aは、関節操作部32Mのモード切替スイッチ32aから送出されたモード信号Mによる制御モードの設定状態を調べる。
制御モードが挿通制御モードに設定されている場合には、ステップS4に移行し、ステップS4〜S11を繰り返す。
制御モードが動作制御モードに設定されている場合には、挿通制御モードを終了する。
このようにして、制御モードが、挿通制御モードである間は、制御ユニット36によって、駆動モータ34Aの動作が自動制御される。
図9(a)、(b)に、挿通制御モード時における動作指令値θrefと張力T1の一例を模式的に示す。時刻t1〜t2と、時刻t3〜t4の間は、それぞれ軸状部21A等が処置具チャンネル16に接した時間である。
例えば、図9(b)に曲線205として示すように、時刻t1で、張力T1がTshを超えようとすると、図9(a)に示すように、動作指令値設定部101Aにより、θrefが一定値θmaxに設定される。
このため、関節22Aの回動位置が固定され、軸状部21Bに対する軸状部21A等の屈曲が一定となるとともに、処置具チャンネル16の湾曲に沿って屈曲した状態になる。このため、図9(b)に示すように、処置具チャンネル16からの外力は増大せず、T1=Tshになっている。
例えば、θrefが図9(a)の曲線203のような変化をすると、図9(b)に曲線206として示すように、張力T1の大きさが増大してしまうことになるが、本実施形態の制御方法では、張力T1の大きさが増大することはない。
時刻t2になると、関節22Aは、湾曲形状が異なる処置具チャンネル16に進むため、軸状部21A等が、処置具チャンネル16から完全に離れて、張力T1の大きさが低下し始める(図9(b)参照)。これにより、θrefが、正弦波状の変化に戻る(図9(a)参照)。
同様に、時刻t3〜t4では、θrefが一定値θminに設定され、T1=−Tshになる。また、時刻t4以降では、θrefが、正弦波状の変化に戻り、張力T1の大きさが低下する。
このようにして、本実施形態の挿通制御モードでは、負荷量である張力が予め予め設定された目標制御範囲である±Tshとなるように、駆動モータ34Aによる駆動ワイヤ24Aの駆動量が制御される。
このような動作は、関節22Bについても同様であるため、先端屈曲部25の全体が、処置具チャンネル16内を屈曲しつつ進み、処置具チャンネル16と当接すると先端屈曲部25の屈曲量が自動制御されて処置具チャンネル16の湾曲に沿った屈曲に変化する。
このようにして、先端屈曲部25が処置具チャンネル16を抜けたら、操作者Opは、モード切替スイッチ32aを操作して、モード信号Mを、挿通制御モードから、動作制御モードに切り替える。
このモード切替が上記ステップS11で検知されると、挿通制御モードが終了して動作制御モードに移行する。
このとき、各関節22は、制御ユニット36の制御下にあるため、挿通制御モードの最後の屈曲状態が維持されており、予期しない動きは起こらない。
動作制御モードでは、関節操作部32Mの湾曲操作ボタン32bや、把持操作部32Nの操作レバー32cの操作が有効になる。
このため、操作者Opは、先端屈曲部25を使用部位である処置部位の近傍に移動して、例えば、撮像機構13により撮像されて表示部4に表示された画像などを見ながら、必要な処置動作を行うことができる。
このように、本実施形態のマニピュレータの制御方法によれば、処置具チャンネル16の湾曲量が変化しても、先端屈曲部25が自動的に屈曲して、処置具チャンネル16から受ける外力が低減される。このため、例えば、操作者Opが、処置具チャンネル16の湾曲に合うように先端屈曲部25を操作したりすることなく、容易に医療用器具20を挿通させていくことができる。
また、先端屈曲部25に作用する外力が増大すると、自動的に外力を緩和するように、先端屈曲部25が駆動されるため、各駆動モータ34は、バックドライバビリティを備える必要がない。このため、各駆動モータ34には、バックドライバビリティを備える構成を付加しなくてよいため、簡素な構成とすることができる。
[第1変形例]
次に、本実施形態の変形例(第1変形例)のマニピュレータについて説明する。
図10は、本発明の第1の実施形態の変形例(第1変形例)のマニピュレータの模式的な構成図である。
図10に示すように、本変形例の医療用器具40(マニピュレータ)は、上記第1の実施形態の基端部筐体31、駆動プーリ33、駆動モータ34、および操作部32に代えて、基端部筐体41、駆動プーリ43、駆動モータ44(駆動部)、および操作部42を備える。
ここで、駆動プーリ43、駆動モータ44は、駆動プーリ33、駆動モータ34と同様に関節22A、22Bに対応してそれぞれ、駆動プーリ43A、43B、駆動モータ44A、44Bを有するが、図10では、駆動プーリ43A、駆動モータ44Aの図示は省略している。添字A、Bの用法は、上記第1の実施形態と同様である。
医療用器具40は、上記第1の実施形態の医療用器具20に代えて、マニピュレータシステム1とともに用いることができる(図1参照)。
以下、上記第1の実施形態と異なる点を中心に説明する。
基端部筐体41は、その内部において駆動プーリ43を回動可能に固定するとともに、各駆動モータ44を着脱可能に装着する装置部分であり、筒状部23の基端部に連結されている。このため、駆動プーリ43と同軸となる位置に、駆動モータ44を着脱するための着脱部41aを有している。
駆動プーリ43は、駆動プーリ33と同様に外周部には駆動ワイヤ24が巻き回されており、中心部に駆動モータ44を着脱可能に連結する連結穴部43aが設けられている。
駆動モータ44は、基端部筐体41の着脱部41aと着脱可能に連結する連結部44aと、出力軸34aの先端部に駆動プーリ43の連結穴部43aと着脱可能に連結する連結軸部44cを備える点を除いて、上記第1の実施形態における駆動モータ34と同様の構成を有する。
連結部44aの構成は、装着時に着脱部41aと嵌合して、基端部筐体41に対する駆動モータ44の位置を固定できれば、特に限定されず、適宜の凹凸嵌合部を備えるマウント等を採用することができる。
連結軸部44cは、駆動プーリ43の連結穴部43aに対して出力軸34aに沿う方向に進退可能に嵌合し、出力軸34a回りに連結穴部43aと係合する適宜の凹凸構造を備える。
操作部42は、操作者Opが把持可能なグリップ部46aを備える操作部本体46の表面に、上記第1の実施形態と同様の関節操作部32Mと、把持部26を操作するための把持操作部42Nとが設けられている。
操作部本体46の内部には、図10では図示を省略するが、上記第1の実施形態と同様の制御ユニット36(図4参照)が設けられている。
制御ユニット36は、操作部本体46から外部に延ばされた配線ケーブル46bによって、駆動モータ44およびそのエンコーダ34bと通信可能に接続されている。
本変形例の把持操作部42Nは、操作者Opが一対のツマミ部42aのなす角度を変更することにより、把持部26の開閉量の操作入力を行う構成を採用している。
このような構成により、本変形例の医療用器具40は、駆動モータ44およびこれに接続された操作部42が、基端部筐体41に対して着脱可能に設けられている点と、把持部26の操作入力が把持操作部42Nで行われる点を除いて、医療用器具20と同様の構成を有する。
これにより、駆動モータ44および操作部42が、基端部筐体41に装着された状態では、上記第1の実施形態と同様のマニピュレータの制御方法を実行することができるため、上記第1の実施形態と同様の効果を奏する。
また、医療用器具40によれば、駆動モータ44および操作部42を基端部筐体41から外したり、他の基端部筐体41に装着し直したりすることができる。
このように、駆動モータ44および操作部42を基端部筐体41に着脱可能に取り付けることにより、例えば、使用済みの先端屈曲部25、筒状部23を廃棄したり、滅菌したりする場合に、駆動モータ44および操作部42を取り外すことができる。
取り外した駆動モータ44および操作部42は、新しい医療用器具40の基端部筐体41や滅菌後の医療用器具40の基端部筐体41に装着することで再使用することができる。
[第2の実施形態]
次に、本発明の第2の実施形態のマニピュレータについて説明する。
図11は、本発明の第2の実施形態のマニピュレータの模式的な構成図である。図12は、本発明の第2の実施形態のマニピュレータの制御ユニットの主要部の機能構成を示す機能ブロック図である。
図11に示すように、本実施形態の医療用器具60(マニピュレータ)は、上記第1の実施形態の駆動モータ34、張力検出部35、および制御ユニット36に代えて、駆動モータ64L(第1駆動部、駆動部)、駆動モータ64R(第2駆動部、駆動部)、張力検出部65L(第1検出部、負荷量検出部)、張力検出部65R(第2検出部、負荷量検出部)、および制御ユニット66(動作制御部)を備える。
ここで、駆動モータ64L、64R、張力検出部65L、65Rは、関節22A、22Bに対応して、それぞれ駆動モータ64AL、64AR、64BL、64BR、張力検出部65AL、65AR、65BL、65BRを有する。ただし、図11では、駆動モータ64AL、64AR、張力検出部65AL、65ARと同様の構成を有する駆動モータ64BL、64BR、張力検出部65BL、65BRの図示は省略している。添字A、Bの用法は、上記第1の実施形態と同様である。
また、基端部筐体31および操作部32の構成は、上記第1の実施形態と同様であるが、図11ではより簡略化して描かれている。
医療用器具60は、上記第1の実施形態の医療用器具20に代えて、マニピュレータシステム1とともに用いることができる(図1参照)。
以下、上記第1の実施形態と異なる点を中心に説明する。
駆動モータ64L、64Rは、制御ユニット66からの制御信号に基づいて、それぞれ、基端部筐体31に導入された駆動ワイヤ24の両端部を、それぞれ独立に駆動する駆動部であり、制御ユニット66と通信可能に接続されている。
駆動モータ64L、64Rは、駆動モータ34と同様の出力軸34aを備え、エンコーダ34bと同様のエンコーダ64Lb、64Rbをそれぞれ有している。
駆動モータ64L、64Rの各出力軸34aの先端には、駆動ワイヤ24の端部を巻き回して固定する駆動プーリ63が設けられている。
張力検出部65L、65Rは、基端部筐体31に導入された駆動ワイヤ24の一端部である第1ワイヤ部24L(第1伝達部)と、他端部である第2ワイヤ部24R(第2伝達部)とにそれぞれ発生する張力を検出するものであり、制御ユニット66と通信可能に接続されている。
張力検出部65L、65Rの構成は、上記第1の実施形態における張力検出部35と同様の構成を採用することができる。
図12に示すように、制御ユニット66は、上記第1の実施形態の制御ユニット36のモータ制御部100A、動作指令値設定部101Aに代えて、モータ制御部100AL、100AR、動作指令値設定部161AL、161ARを備える。
また、図12では図示を省略しているが、上記第1の実施形態の制御ユニット36のモータ制御部100B、動作指令値設定部101Bに代えて、モータ制御部100BL、100BR、動作指令値設定部161BL、161BRを備える。モータ制御部100BL、100BR、動作指令値設定部161BL、161BRは、モータ制御部100AL、100AR、動作指令値設定部161AL、161ARと同様の構成を有する。
以下では、これらの部材について、駆動モータ64AL(64AR)、64BL(64BR)のどちらに関係するか問わない場合や、両方を総称する場合には、添字A、Bを省略して、モータ制御部100L、100R、動作指令値設定部161L、161Rと称する場合がある。
制御ユニット66が行う具体的な制御動作については、後述の動作説明にて説明する。
制御ユニット66は、上記第1の実施形態と同様に、他の関節部による相互干渉を除去する補正を行うように構成することが可能であるが、相互干渉が十分小さい場合には、相互干渉を除去する補正を行わなくてもよい。以下では、簡単のため、相互干渉を除去する補正を行わない構成の例で説明する。
このような制御ユニット66の装置構成は、CPU、メモリ、入出力インターフェース、外部記憶装置などからなるコンピュータからなり、これにより上記のような各機能構成の制御機能を実現する適宜の制御プログラムが実行されるようになっている。
次に、マニピュレータシステム1における医療用器具60の動作について、本実施形態のマニピュレータの制御方法を中心として説明する。
図13は、本発明の第2の実施形態のマニピュレータの制御方法のフローを示すフローチャートである。
本実施形態のマニピュレータの制御方法は、図13に示すステップS21〜S27を、図13に示すフローにしたがって実行する方法である。
ステップS21は、上記第1の実施形態の医療用器具20に代えて、医療用器具60の先端を供給口16aに配置する以外は、上記第1の実施形態のステップS1と同様のステップである。
次に、ステップS22を行う。本ステップは、操作部32によって挿通制御モードを選択するステップである。
操作者Opは、操作部32のモード切替スイッチ32aを操作して、挿通制御モードを選択する。
このようにして、挿通制御モードが選択されると、上記第1の実施形態と同様に、湾曲操作ボタン32bによる操作と操作レバー32cによる操作とが無効化される。
ただし、本実施形態では、制御ユニット66からは、先端屈曲部25の各関節22に対して、先端屈曲部25を直線状に整列させる動作が指令される。
以上で、ステップS22が終了する。
次に、ステップS23を行う。本ステップは、各駆動ワイヤ24の初期張力を、動作制御モード時の初期張力よりも低い挿通用の初期張力T0に設定するステップである。
動作制御モード時には、先端屈曲部25がある程度の外力を受けても、駆動モータ64L、64Rの駆動力が関節22に伝達されるような初期張力が与えられている。
本ステップにおける挿通用の初期張力T0は、外力が作用しない関節22を駆動できる程度の張力であって、かつ、挿通時に操作者Opが押し込む力の反作用を処置具チャンネル16から受けた場合にも駆動力が伝達できる程度の張力とする。
このような初期張力T0は、本実施形態では、各駆動ワイヤ24を牽引する駆動モータ64L、64Rの回転位置を調整して、第1ワイヤ部24L、第2ワイヤ部24Rを適宜量だけ繰り出すことにより実現される。
このような繰り出し量は、予め、各動作指令値設定部161L、161Rに記憶されている。各動作指令値設定部161L、161Rは、関節操作部32Mから挿通制御モードに切り替えるモード信号Mを受信すると、繰り出し量に相当する回動を行うための動作指令値を、モータ制御部100L、100Rに送信する。
これにより、各駆動モータ64L、64Rは、モータ制御部100L、100Rからの制御信号に応じて回動し、各第1ワイヤ部24L、第2ワイヤ部24Rの初期張力T0が設定される。
以上で、ステップS23が終了する。
次に、ステップS24を行う。本ステップは、操作者Opが医療用器具60の挿通を開始するステップである。
操作者Opは、先端屈曲部25および筒状部23を前進させて、医療用器具60の挿通を開始する。
以上で、ステップS24が終了する。
ステップS24が終了すると、制御ユニット66によって、以下に説明するステップS25〜S27が行われる。その際、関節22A、22Bが同時並行的に自動制御されるが、それぞれの制御動作は同様であるため、以下では、関節22Aの制御動作を中心として説明する。
ステップS25は、駆動ワイヤ24Aの第1ワイヤ部24AL、第2ワイヤ部24ARに発生する張力TL、TRを取得するステップである。
先端屈曲部25は、ステップS22において真直状態に初期化されているため、処置具チャンネル16において湾曲している部分まで挿入されると、先端屈曲部25が処置具チャンネル16と当接して、処置具チャンネル16から反作用を受ける。
これにより、先端屈曲部25は、処置具チャンネル16の湾曲形状に応じて屈曲する方向に外力を受ける。例えば、関節22Aが屈曲するような湾曲形状であれば、駆動ワイヤ24Aに外力負荷が伝達されて、第1ワイヤ部24AL、第2ワイヤ部24ARにおける張力TL、TRが初期張力T0から変化する。
これらの張力TL、TRは、張力検出部65AL、65ARによって検出され、それぞれ動作指令値設定部161AL、161ARに送出される。
これにより、張力TL、TRが取得される。
以上で、ステップS25が終了する。
次にステップS26を行う。本ステップは、張力TL、TRが挿通用の初期張力T0になるように、駆動モータ64AL、64ARを駆動制御するステップである。
具体的には、動作指令値設定部161AL(161AR)が、張力TL(TR)を検出出力とし、初期張力T0を目標値とするフィードバック制御を行うための動作指令値をモータ制御部100AL(100AR)に送出する。
動作指令値を受信したモータ制御部100AL(100AR)は、駆動モータ64L(64R)に動作指令値に応じた制御信号を送出して、駆動モータ64L(64R)を駆動する。
例えば、TL>T0>TRの場合、先端屈曲部25は、軸状部21Aが関節22Aを中心として図11における矢印R方向に回動するような外力を受けている。
このため、張力TL、TRを初期張力T0に近づけるには、第1ワイヤ部24ALを繰り出し、第2ワイヤ部24ARを牽引するような駆動が行われる。
このようにして、張力が初期張力T0に補正された状態は、先端屈曲部25に外力が作用しない状態になっており、軸状部21B、21Aは、処置具チャンネル16の湾曲に沿うような角度に屈曲されている状態である。
以上で、ステップS26が終了する。
次にステップS27を行う。本ステップは、挿通制御モードが終了したかどうかを動作指令値設定部161AL(161AR)が判定するステップである。
本ステップでは、動作指令値設定部161AL(161AR)は、関節操作部32Mのモード切替スイッチ32aから送出されたモード信号Mによる制御モードの設定状態を調べる。
制御モードが挿通制御モードに設定されている場合には、ステップS25に移行し、ステップS25〜S27を繰り返す。
制御モードが動作制御モードに設定されている場合には、挿通制御モードを終了する。
このようにして、先端屈曲部25が処置具チャンネル16を抜けたら、上記第1の実施形態と同様に、操作者Opは、モード切替スイッチ32aを操作して、モード信号Mを、挿通制御モードから、動作制御モードに切り替える。
このようなモード切替が、上記ステップS27で検知されると、挿通制御モードを終了して動作制御モードに移行する。
動作制御モードでは、上記第1の実施形態と同様にして、必要な処置動作を行うことができる。
本実施形態のマニピュレータの制御方法によれば、制御モードが、挿通制御モードである間は、先端屈曲部25に作用する外力に応じて発生する各駆動ワイヤ24の張力が、挿通用の初期張力T0になるように、各関節22の回動量が制御される。
これにより、先端屈曲部25は、処置具チャンネル16の湾曲に沿う屈曲状態に自動制御されていくため、処置具チャンネル16の湾曲量が変化しても、例えば、操作者Opが、処置具チャンネル16の湾曲に合うように先端屈曲部25を操作したりすることなく、容易に医療用器具60を挿通させていくことができる。
その際、医療用器具60では、挿通時に各駆動ワイヤ24の初期張力T0を動作制御モード時の初期張力よりも低くしているため、先端屈曲部25が処置具チャンネル16と当接することによる張力の変化がより少なくなる。これにより、挿通時の平均的な抵抗が低減されるため、軽荷重で挿通させることが可能である。
また、医療用器具60では、第1ワイヤ部24L、第2ワイヤ部24Rをそれぞれ独立駆動可能な駆動モータ64L、64Rによって駆動するため、それぞれの張力の変化に迅速に追従することができる。このため、初期張力T0が小さくても、駆動ワイヤ24が外れたりすることを防止できる。
また、先端屈曲部25に作用する外力が増大すると、自動的に外力を緩和するように、先端屈曲部25が駆動されるため、各駆動モータ64L、64Rは、バックドライバビリティを備える必要がない。このため、各駆動モータ64L、64Rには、バックドライバビリティを備える構成を付加しなくてよいため、簡素な構成とすることができる。
[第3の実施形態]
次に、本発明の第3の実施形態のマニピュレータについて説明する。
図14は、本発明の第3の実施形態のマニピュレータの模式的な構成図である。図15は、本発明の第3の実施形態のマニピュレータの制御ユニットの主要部の機能構成を示す機能ブロック図である。
図14に示すように、本実施形態の医療用器具70(マニピュレータ)は、上記第2の実施形態の駆動モータ64L、64R、および制御ユニット36に代えて、上記第1の実施形態と同様の駆動モータ34、および制御ユニット76(動作制御部)を備える。
ここで、駆動モータ34、張力検出部65L、65Rは、関節22A、22Bに対応して、それぞれ駆動モータ34A、34B、張力検出部65AL、65AR、65BL、65BRを有する。ただし、図14では、駆動モータ34B、張力検出部65BL、65BRの図示は省略している。添字A、Bの用法は、上記第1、第2の実施形態と同様である。
また、上記第2の実施形態と同様、基端部筐体31および操作部32の構成は、図14ではより簡略化して描かれている。
医療用器具70は、上記第1の実施形態の医療用器具20に代えて、マニピュレータシステム1とともに用いることができる(図1参照)。
以下、上記第2の実施形態と異なる点を中心に説明する。
図15に示すように、制御ユニット76は、上記第2の実施形態の制御ユニット66のモータ制御部100AL、100AR、動作指令値設定部161AL、161ARに代えて、モータ制御部100A、動作指令値設定部171Aを備える。
また、図15では図示を省略しているが、上記第2の実施形態の制御ユニット66のモータ制御部100BL、100BR、動作指令値設定部161BL、161BRに代えて、モータ制御部100B、動作指令値設定部171Bを備える。
動作指令値設定部171Bは、動作指令値設定部171Aと同様の構成を有する。
以下では、これらの部材について、駆動モータ34A、34Bのどちらに関係するか問わない場合や、両方を総称する場合には、添字A、Bを省略して、モータ制御部100、動作指令値設定部171と称する場合がある。
制御ユニット76が行う具体的な制御動作については、後述の動作説明にて説明する。
制御ユニット76は、上記第1の実施形態と同様に、他の関節部による相互干渉を除去する補正を行うように構成することが可能であるが、相互干渉が十分小さい場合には、相互干渉を除去する補正を行わなくてもよい。以下では、簡単のため、相互干渉を除去する補正を行わない構成の例で説明する。
このような制御ユニット76の装置構成は、CPU、メモリ、入出力インターフェース、外部記憶装置などからなるコンピュータからなり、これにより上記のような各機能構成の制御機能を実現する適宜の制御プログラムが実行されるようになっている。
次に、マニピュレータシステム1における医療用器具70の動作について、本実施形態のマニピュレータの制御方法を中心として説明する。
図16は、本発明の第3の実施形態のマニピュレータの制御方法のフローを示すフローチャートである。
本実施形態のマニピュレータの制御方法は、図16に示すステップS31〜S36を、図16に示すフローにしたがって実行する方法である。
ステップS31、S32、S33は、上記第2の実施形態の医療用器具60に代えて、医療用器具70を用いる以外は、上記第2の実施形態のステップS21、S22、S24と同様のステップである。
ステップS33が終了すると、制御ユニット76によって、以下に説明するステップS34〜S36が行われる。その際、関節22A、22Bが同時並行的に自動制御されるが、それぞれの制御動作は同様であるため、以下では、関節22Aの制御動作を中心として説明する。
ステップS34は、駆動ワイヤ24Aの第1ワイヤ部24AL、第2ワイヤ部24ARに発生する張力TL、TRを取得するステップである。
先端屈曲部25は、ステップS32において真直状態に初期化されているため、処置具チャンネル16において湾曲している部分まで挿入されると、先端屈曲部25が処置具チャンネル16と当接して、処置具チャンネル16から反作用を受ける。
これにより、先端屈曲部25は、処置具チャンネル16の湾曲形状に応じて屈曲する方向に外力を受ける。例えば、関節22Aが屈曲するような湾曲形状であれば、駆動ワイヤ24Aに外力負荷が伝達されて、第1ワイヤ部24AL、第2ワイヤ部24ARにおける張力TL、TRが初期張力から変化する。
これらの張力TL、TRは、張力検出部65AL、65ARによって検出され、動作指令値設定部171Aに送出される。
これにより、張力TL、TRが取得される。
以上で、ステップS34が終了する。
次にステップS35を行う。本ステップは、張力TL、TRが等しくなるように駆動モータ34Aを駆動制御するステップである。
具体的には、動作指令値設定部171Aが、張力TL、TRの差(張力差)を算出し、この差が0となるように、駆動モータ34Aを駆動するための動作指令値をモータ制御部100Aに送出する。
動作指令値を受信したモータ制御部100Aは、駆動モータ34Aに動作指令値に応じた制御信号を送出して、駆動モータ34Aを駆動する。
例えば、TL>TRの場合、先端屈曲部25は、軸状部21Aが関節22Aを中心として図14における矢印R方向に回動するような外力を受けている。
このため、張力TL、TRの差を0に近づけるには、駆動モータ34Aによって、関節22Aが矢印R方向に回動するような駆動が行われる。
このようにして、張力TL、TRが等しくなると、先端屈曲部25に外力が作用しない状態になっており、軸状部21B、21Aは、処置具チャンネル16の湾曲に沿うような角度に屈曲されている状態である。
以上で、ステップS35が終了する。
次にステップS36を行う。本ステップは、挿通制御モードが終了したかどうかを動作指令値設定部171Aが判定するステップである。
本ステップでは、動作指令値設定部171Aは、関節操作部32Mのモード切替スイッチ32aから送出されたモード信号Mによる制御モードの設定状態を調べる。
制御モードが挿通制御モードに設定されている場合には、ステップS34に移行し、ステップS34〜S36を繰り返す。
制御モードが動作制御モードに設定されている場合には、挿通制御モードを終了する。
このようにして、先端屈曲部25が処置具チャンネル16を抜けたら、上記第2の実施形態と同様に、操作者Opは、モード切替スイッチ32aを操作して、モード信号Mを、挿通制御モードから、動作制御モードに切り替える。
このようなモード切替が、上記ステップS36で検知されると、挿通制御モードを終了して動作制御モードに移行する。
動作制御モードでは、上記第2の実施形態と同様にして、必要な処置動作を行うことができる。
本実施形態のマニピュレータの制御方法によれば、制御モードが、挿通制御モードである間は、先端屈曲部25に作用する外力に応じて発生する各駆動ワイヤ24に発生する張力TL、TRが等しくなるように、各関節22の回動量が制御される。
これにより、先端屈曲部25は、処置具チャンネル16の湾曲に沿う屈曲状態に自動制御されていくため、処置具チャンネル16の湾曲量が変化しても、例えば、操作者Opが、処置具チャンネル16の湾曲に合うように先端屈曲部25を操作したりすることなく、容易に医療用器具70を挿通させていくことができる。
また、先端屈曲部25に作用する外力が増大すると、自動的に外力を緩和するように、先端屈曲部25が駆動されるため、各駆動モータ34は、バックドライバビリティを備える必要がない。このため、各駆動モータ34には、バックドライバビリティを備える構成を付加しなくてよいため、簡素な構成とすることができる。
[第2変形例]
次に、本実施形態の変形例(第2変形例)のマニピュレータおよびマニピュレータシステムについて説明する。
図17は、本発明の第3の実施形態の変形例(第2変形例)のマニピュレータおよびマニピュレータシステムの主要部の模式的な構成図である。
図17に主要部を示すように、本変形例のマニピュレータシステム18は、上記第1の実施形態におけるマニピュレータシステム1の医療用器具20、マスタマニピュレータ2、制御ユニット5、スレーブマニピュレータ6に代えて、医療用器具80(マニピュレータ)、マスタマニピュレータ82、制御ユニット85(動作制御部)、スレーブマニピュレータ86を備える。
医療用器具80は、上記第1の実施形態の操作部32、制御ユニット36を削除し、基端部筐体31に代えて、基端部筐体81を備え、各駆動ワイヤ24において先端屈曲部25内に挿通された部分に、上記第3の実施形態における張力検出部65L、65Rを設けたものである。
ここで、駆動モータ34、駆動ワイヤ24、張力検出部65L、65Rは、上記第3の実施形態と同様に、関節22A、22Bに対応してそれぞれ、駆動モータ34A、34B、駆動ワイヤ24A、24B、張力検出部65AL、65AR、65BL、65BRを有するが、図17では、駆動モータ34A、張力検出部65BL、65BRの図示は省略している。添字A、Bの用法は、上記第3の実施形態と同様である。
以下、上記第1、第3の実施形態と異なる点を中心に説明する。
基端部筐体81は、その内部に各駆動モータ34が配置され、筒状部23の基端部に連結された装置部分である。各駆動モータ34および各エンコーダ34bは、配線ケーブル85aを介して、後述する制御ユニット85と通信可能に接続されている。
なお、配線ケーブル85aには、先端屈曲部25の内部に設けられた各張力検出部65L、65Rに接続され、先端屈曲部25、筒状部23、および基端部筐体81の内部に配回された配線の内部に挿通された図示略の配線も挿通されている。これにより、各張力検出部65L、65Rの検出出力は、後述する制御ユニット85に送出されるようになっている。
マスタマニピュレータ82は、上記第1の実施形態のマスタマニピュレータ2の制御ユニット5に代えて、制御ユニット85を備える。
制御ユニット85は、制御ユニット5の制御機能に、上記第3の実施形態の制御ユニット76の制御機能を加えたものである。
制御ユニット85に対する操作入力は、医療用器具80の動作に関する操作入力も含めたすべての操作入力がマスタアーム3を介して行われる。
マスタアーム3による操作は、例えば、一対のマスタアーム3のうち、一方で処置用内視鏡装置10を操作し、他方で医療用器具80を操作できるようにしてもよいし、適宜の操作部によって、処置用内視鏡装置10の操作と、医療用器具80の操作とを切り替えるようにしてもよい。
医療用器具80の操作を行う場合には、マスタアーム3の関節構造を有する操作部が、上記第3の実施形態における湾曲操作ボタン32bと同様な湾曲操作に割り当てられ、マスタアーム3の把持操作部が、上記第3の実施形態における把持操作部32Nと同様な把持操作に割り当てられる。
さらに、マスタアーム3における図示略のその他の操作部が、上記第3の実施形態におけるモード切替スイッチ32aと同様なモード切替操作に割り当てられる。
このような構成により、医療用器具80は、マニピュレータシステム18において、マスタアーム3で操作されるスレーブマニピュレータになっている。
すなわち、本変形例のスレーブマニピュレータ86は、上記第1の実施形態のスレーブマニピュレータ6に、スレーブマニピュレータである医療用器具80を追加したものである。
このように、本変形例のマニピュレータシステム18は、上記第3の実施形態の医療用器具70と同様の動作が可能な医療用器具80を、スレーブマニピュレータの一つとして組み込んだマスタスレーブ方式のシステムになっている。
このため、マスタアーム3によって、医療用器具80の制御モードが、挿通制御モードに切り替えられると、上記第3の実施形態とまったく同様にして、医療用器具80の先端屈曲部25および筒状部23を処置具チャンネル16に挿通することができる。
上記第3の実施形態では、医療用器具70を人手によって、挿通する場合の例で説明したが、このような挿通操作は医療用器具80の先端を供給口16aに位置づけて、医療用器具80を軸方向に送るのみでよいから、ロボットによって操作することも容易である。
例えば、スレーブマニピュレータ86に挿通操作用の多関節ロボット8を設けておくことにより、この多関節ロボット8によって挿通を行うことが可能である。
なお、上記の各実施形態、各変形例の説明では、動作説明を行う場合に、マニピュレータをチャンネル部材に挿入する場合の例で説明したが、チャンネル部材を挿通後に処置等を行ったマニピュレータを、チャンネル部材を通して外部に抜去する場合も同様の制御が行われる。したがって、挿入時と同様に、容易に抜去することが可能である。
上記の各実施形態、各変形例の説明では、チャンネル部材として、処置用内視鏡装置10の処置具チャンネル16を例にとって説明したが、チャンネル部材はこれに限るものではない。チャンネル部材は、例えば、いわゆる軟性のオーバーチューブであってもよく、この場合、オーバーチューブの内部がマニピュレータの挿通される経路を成す。
上記の各実施形態、各変形例の説明では、マニピュレータのエンドエフェクタとして、把持鉗子である把持部26を有する場合の例で説明したが、エンドエフェクタは、把持部26には限定されず、手技の種類に応じて適宜の装置構成、例えば、高周波処置具、局注針、剥離鉗子、吸引などが可能である。また、エンドエフェクタは、把持部26のような可動機構にも限定されない。例えば、処置用内視鏡装置10の観察部15のような先端に固定されているのみのエンドエフェクタでもよい。
上記の各実施形態、各変形例の説明では、マニピュレータの制御方法が、医療用マニピュレータの制御方法である場合の例で説明したが、本発明は、医療用マニピュレータ以外のマニピュレータ、例えば、工業用マニピュレータにも、同様に適用することができる。
上記の各実施形態、各変形例の説明では、先端屈曲部25が互いに屈曲方向が異なる2つの関節22A、22Bを有する場合の例で説明したが、関節部の数や自由度は、手技の内容等を考慮して適宜設定してよい。例えば、関節部は1つだけでもよいし、3つ以上でもよい。
また、関節部と筒状部との組合せに代えて、外套管11における湾曲部11Bと同様の機構を用いてもよい。すなわち、軸状部である複数の節輪や湾曲コマが、屈曲用関節である回動関節によって連結された構成も可能である。
上記の各実施形態、各変形例の説明では、動力伝達部材がワイヤの場合の例で説明したが、動力伝達部材はワイヤには限定されない。動力伝達部材は、例えば、ケーブル、可撓性を有するロッド、あるいはこれらの組み合わせなどを用いることも可能である。
例えば、上記の各実施形態、各変形例の説明では、駆動ワイヤ24を駆動プーリ33等で駆動する場合の例で説明したが、駆動ワイヤ24の端部が、一対のラックに連結され、これらのラックを駆動するピニオンを駆動モータによって回転させる構成も可能である。
上記の各実施形態、各変形例の説明では、負荷量として、動力伝達部材の張力を検出する場合の例で説明したが、負荷量は張力には限定されない。例えば、動力伝達部材がロッドである場合に、ロッドに発生する応力やひずみ量を負荷量として採用することが可能である。
また、負荷量は、動力伝達部材に発生するものには限定されず、駆動部に発生する負荷量であってもよい。
駆動部に発生する負荷量の例としては、例えば、駆動モータ34に発生する駆動電流量を挙げることができる。
上記各実施形態および各変形例の説明では、関節部が、屈曲用関節のみからなる場合で説明したが、例えば、軸状部の中心軸回りに回転する回転関節を含むことも可能である。
例えば、他の屈曲用得関節による屈曲部分がチャンネル部材の湾曲形状に合っていても、屈曲方向と湾曲方向とが異なると負荷が増大してしまうが、この場合、回転関節が回転することで、屈曲部分が回転して、屈曲部分の屈曲方向をチャンネル部材の湾曲方向と合わせることできる。これにより、負荷が低減されて挿通が容易となる。
上記第1の実施形態の説明では、動作指令値θ(t)を修正する場合に、上記式(1)のβ(t)を変えて、正弦波のオフセット量を変えることで、修正した場合の例で説明したが、これは一例である。
例えば、上記式(1)の振幅αを変化させることによって、θ(t)を修正することも可能である。
また、θ(t)は周期的な関数であれば正弦波関数にも限定されない。
上記に説明したすべての構成要素は、本発明の技術的思想の範囲で適宜組み合わせたり、削除したりして実施することができる。
例えば、上記第1の実施形態で説明した相互干渉を除去する補正を、上記第2、第3の実施形態の制御方法に加えることが可能である。
また、上記第1の実施形態において、相互干渉を除去する補正を省略することも可能である。
また、上記第3の実施形態において、上記第2の実施形態と同様に、駆動ワイヤ24の挿通用の初期張力を動作制御時の初期張力よりも低くすることが可能である。
1、18 マニピュレータシステム
2、82 マスタマニピュレータ
3 マスタアーム
5 制御ユニット
6、86 スレーブマニピュレータ
10 処置用内視鏡装置
11 外套管
11B 湾曲部
11C 挿入部
16 処置具チャンネル(チャンネル部材)
16a 供給口(挿入口)
20、40、60、70、80 医療用器具(マニピュレータ)
21、21A、21B、21C 軸状部
22、21A、21B 関節
23 筒状部(挿入部)
24、24A、24B 駆動ワイヤ(動力伝達部材)
24L、24AL、24BL 第1ワイヤ部(第1伝達部)
24R、24AR、24BR 第2ワイヤ部(第2伝達部)
25 先端屈曲部(関節構造部)
26 把持部
30 駆動ユニット
32、42 操作部
32a モード切替スイッチ
32b 湾曲操作ボタン
32c 操作レバー
32M 関節操作部
32N、42N 把持操作部
34、34A、34B、44、44A、44B 駆動モータ(駆動部)
34b、34Ab、34Bb、64Lb、64Rb エンコーダ
35、35A、35B、65L、65R、65AL、65AR、65BL、65BR 張力検出部(負荷量検出部)
36、66、76、85 制御ユニット(動作制御部)
64L、64AL、64BL 駆動モータ(第1駆動部、駆動部)
64R、64AR、64BR 駆動モータ(第2駆動部、駆動部)
100、100A、100B、100AL、100AR、100BL、100BR モータ制御部
101、101A、101B、161L、161R、161AL、161AR、161BL、161BR、171、171A、171B 動作指令値設定部
Op 操作者
P 患者
T0 初期張力(挿通用の初期張力)
T1、TL、TR 張力
Tsh 閾値
θ1、θ2 エンコーダ出力
θi 相互干渉量
-θi 干渉回避補償量
θref、θ(t) 動作指令値

Claims (15)

  1. 挿入部の先端に接続された1以上の関節を有する関節構造部と、該関節構造部に駆動力を伝達するため前記挿入部の内部に挿通された動力伝達部材と、該動力伝達部材を駆動する駆動部とを備え、チャンネル部材に挿通することにより使用部位に送られるマニピュレータの制御方法であって、
    前記関節構造部を前記チャンネル部材の内部に挿通するための挿通制御モードを備え、
    該挿通制御モードでは、
    前記動力伝達部材または前記駆動部に発生する負荷量を検出し、
    該負荷量が予め設定された目標制御範囲となるように、前記駆動部による前記動力伝達部材の駆動量を制御することにより、前記関節構造部を前記チャンネル部材に沿う屈曲状態にする、
    マニピュレータの制御方法。
  2. 前記負荷量は、
    前記動力伝達部材に発生する張力である
    ことを特徴とする、請求項1に記載のマニピュレータの制御方法。
  3. 前記挿通制御モードでは、
    前記関節が周期的に屈曲動作を行う動作指令値を前記駆動部に与えることにより、前記関節を屈曲させつつ前記負荷量を検出し、
    前記負荷量の最大値および最小値が、前記目標制御範囲内に収まるように、前記動作指令値を変更する制御を行う
    ことを特徴とする、請求項1または2に記載のマニピュレータの制御方法。
  4. 前記関節構造部が前記関節を複数有する場合に、
    前記挿通制御モードでは、
    前記関節構造部における制御対象の関節に、前記動作指令値を与える際に、
    前記関節構造部における他の関節の屈曲状態を検出し、
    該他の関節の屈曲状態に基づいて前記他の関節による相互干渉の影響を除去する補正を入れた動作指令値を与える
    ことを特徴とする、請求項3に記載のマニピュレータの制御方法。
  5. 前記動力伝達部材は、前記関節を第1の方向に屈曲させる第1伝達部と、前記関節を前記第1の方向と反対の第2の方向に屈曲させる第2伝達部と、を有し、
    前記駆動部は、前記第1伝達部を駆動する第1駆動部と、前記第2伝達部を駆動する第2駆動部とを有し、
    前記挿通制御モードでは、
    前記第1伝達部および前記第2伝達部に発生する張力をそれぞれ検出し、前記第1駆動部および前記第2駆動部を互いに独立に駆動することにより、前記張力を予め設定された挿通用の初期張力に等しくすることを目標として前記第1伝達部および前記第2伝達部を駆動する制御を行う
    ことを特徴とする、請求項2に記載のマニピュレータの制御方法。
  6. 前記動力伝達部材は、前記関節構造部を第1の方向に屈曲させる第1伝達部と、前記関節構造部を前記第1の方向と反対の第2の方向に屈曲させる第2伝達部と、を有し、
    前記挿通制御モードでは、
    前記第1伝達部および前記第2伝達部に発生する張力をそれぞれ検出して、これらの張力の間の張力差の情報を取得し、
    前記張力差を0にすることを目標として前記動力伝達部材を駆動する制御を行う
    ことを特徴とする、請求項2に記載のマニピュレータの制御方法。
  7. 前記挿通制御モードにおける前記動力伝達部材の初期張力を、前記使用部位で使用する際の前記動力伝達部材の初期張力よりも低くする
    ことを特徴とする、請求項5または6に記載のマニピュレータの制御方法。
  8. 挿入部の先端に接続された1以上の関節を有する関節構造部と、該関節構造部に動力を伝達するため前記挿入部の内部に挿通された動力伝達部材と、該動力伝達部材を駆動する駆動部とを備え、チャンネル部材に挿通することにより使用部位に送られるマニピュレータであって、
    前記動力伝達部材または前記駆動部に発生する負荷量を検出する負荷量検出部と、
    前記関節構造部の動作制御を行う動作制御部と、
    を備え、
    前記動作制御部は、
    前記関節構造部を前記チャンネル部材の内部に挿通するための挿通制御モードを有しており、
    該挿通制御モードでは、
    前記負荷量検出部で検出された前記負荷量が予め設定された目標制御範囲となるように、前記駆動部による前記動力伝達部材の駆動量を制御することにより、前記関節構造部を前記チャンネル部材に沿う屈曲状態にする、
    マニピュレータ。
  9. 前記負荷量検出部は、
    前記負荷量として前記動力伝達部材に発生する張力を検出する
    ことを特徴とする、請求項8に記載のマニピュレータ。
  10. 前記動作制御部は、
    前記挿通制御モードでは、
    前記関節が周期的に屈曲動作を行う動作指令値を前記駆動部に与えることにより、前記関節を屈曲させつつ前記負荷量を検出し、
    前記負荷量の最大値および最小値が、前記目標制御範囲内に収まるように、前記動作指令値を変更する制御を行う
    ことを特徴とする、請求項8または9に記載のマニピュレータ。
  11. 前記関節構造部は、複数の関節を有し、
    前記動作制御部は、
    前記挿通制御モードでは、
    前記関節構造部における制御対象の関節に、前記動作指令値を与える際に、
    前記関節構造部における他の関節の屈曲状態を検出し、
    該他の関節の屈曲状態に基づいて前記他の関節による相互干渉の影響を除去する補正を入れた動作指令値を与える
    ことを特徴とする、請求項10に記載のマニピュレータ。
  12. 前記動力伝達部材は、
    前記関節を第1の方向に屈曲させる第1伝達部と、前記関節を前記第1の方向と反対の第2の方向に屈曲させる第2伝達部と、を有し、
    前記駆動部は、
    前記第1伝達部を駆動する第1駆動部と、前記第2伝達部を駆動する第2駆動部とを有し、
    前記負荷量検出部は、
    前記第1伝達部における張力を検出する第1検出部と、前記第2伝達部における張力を検出する第2検出部とを有し、
    前記動作制御部は、
    前記挿通制御モードでは、
    前記第1駆動部および前記第2駆動部を互いに独立に駆動することにより、前記第1検出部および前記第2検出部で検出した張力を予め設定された挿通用の初期張力に等しくすることを目標として前記第1伝達部および前記第2伝達部を駆動する制御を行う
    ことを特徴とする、請求項9に記載のマニピュレータ。
  13. 前記動力伝達部材は、
    前記関節を第1の方向に屈曲させる第1伝達部と、前記関節を前記第1の方向と反対の第2の方向に屈曲させる第2伝達部と、を有し、
    前記負荷量検出部は、
    前記第1伝達部における張力を検出する第1検出部と、前記第2伝達部における張力を検出する第2検出部とを有し、
    前記動作制御部は、
    前記挿通制御モードでは、
    前記第1検出部で検出された張力と、前記第2検出部で検出された張力との間の張力差の情報を取得し、
    前記張力差を0にすることを目標として前記動力伝達部材を駆動する制御を行う
    ことを特徴とする、請求項9に記載のマニピュレータ。
  14. 前記挿通制御モードにおける前記動力伝達部材の初期張力を、前記使用部位で使用する際の前記動力伝達部材の初期張力よりも低くする
    ことを特徴とする、請求項12または13に記載のマニピュレータ。
  15. 請求項8〜13のいずれか1項に記載のマニピュレータを備える、マニピュレータシステム。
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