JP6168999B2 - 透明容器入り飲食品及びオフフレーバー抑制方法 - Google Patents

透明容器入り飲食品及びオフフレーバー抑制方法 Download PDF

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Description

本発明は、透明容器入り飲食品に関し、特に、茶類を含む飲食品を透明容器内に充填してなる透明容器入り飲食品に関する。
近年、茶類入り飲食品の多様化に伴い、茶系飲料、茶類入りアイスクリーム、茶類入りデザートなどの様々なタイプの飲食品類が開発されている。特に、消費者の自然志向の中で、天然素材である茶類を含む飲食品が人気を集めている
茶類を含む飲食品の中でも、アイスクリーム類を例に、以下、その問題点などを説明する。
店頭で陳列され販売されるアイスクリーム類は、一般的に、遮光性の紙容器あるいはプラスチック容器に包装されて提供されることが多い。また、茶類を含むアイスクリーム類も、一般的に、遮光性の紙容器あるいはプラスチック容器に包装されて提供されることが多い。
しかし、一般的に、遮光性の容器は、内容物の特長である色調の鮮やかな茶類が入っていたり、乳白色のアイスクリームと他の色の茶類の混ぜ方を工夫して、様々な模様を施している場合であっても、容器自体に透明性がないため、茶類を含むアイスクリームを外側からは目視できず、商品価値をアピールすることができない。
そのため、茶類を含むアイスクリーム類を透明容器に入れたものも販売されている。しかし、一般に、透明容器を用いた場合、茶類を含むアイスクリーム類は、店頭陳列時に太陽光や蛍光灯などの光に曝露され、乳脂肪、植物油脂等に起因すると推測されるオフフレーバーを発生させる。このオフフレーバーの主な成分は、ある種のアルデヒド類、ケトン類などである。オフフレーバーは、商品の風味や品質に影響を及ぼして、商品価値を著しく損なう可能性がある。
従来、アイスクリーム類などの油脂含有食品の熱や光による酸化などに起因する劣化を防止するための技術として、特定の種類の酸化防止剤を添加する方法(特許文献1など)、紫外線の遮光に重点を置き、焼成ブラック及び/又はアニリンブラックを配合した容器を用いる方法(特許文献2など)、アイスクリームの平均脂肪粒子径及び遊離脂肪率を調整して、酸化を抑制する方法(特許文献3)、氷菓又はアイスクリーム類に、不活性ガスから成る気泡を含有させる方法(特許文献4)などが知られている。
しかし、特許文献1の技術のように酸化防止剤などの食品添加物を使用した場合には、本来の風味を損なう可能性がある。また、特許文献2に記載されている容器は、透明容器とは異なり、実質的に内容物を外側から目視することができず、茶類などを含有してもその商品価値を視覚的に高めることができない。また、特許文献3〜4に記載されているような、脂肪粒子径などを調整したり、不活性ガスを気泡として含有させるなどの技術は、特殊な製造工程を必要とし、製造コストを増大させる。
緑茶や抹茶などの茶類の浸出液中の脂肪の含量はほぼ0%であり、茶類由来の脂肪による光照射による劣化は起こらないと考えられる。一方、太陽光あるいは蛍光灯の光照射により、光照射後の茶類の浸出液の風味が変化することも、一般的に知られている。
特許第4383689号公報 特開平8−283495号公報 特許第3999920号公報 特開2005−58131号公報
したがって、本発明は、太陽光や蛍光灯の影響を受けやすい店頭に陳列して販売されるアイスクリーム類、デザート類などの透明容器入り飲食品、特に、茶類を含む飲食品を内容物として含み、かつ、容器として透明容器を用いた場合であっても、光曝露による酸化に起因するオフフレーバーの発生を大きく抑制することのできる、透明容器入りの飲食品を提供することを課題とする。
本発明者らは上記従来の問題点に鑑み鋭意研究を進めたところ、特定の透明容器を、茶類を含む飲食品類の容器として使用すれば、オフフレーバーの発生を抑制することができることを発見し、本発明を完成した。
本発明は、茶類を含む飲食品を、特定の波長領域の光を実質的に遮光することのできる透明容器内に充填してなる透明容器入り飲食品を提供する。
前記透明容器は、550nm〜720nmの波長領域の光を実質的に遮光する透明容器である。
前記透明容器の好ましい一例は、遮光性材料からなるものである。
前記透明容器の好ましい他の例は、透明容器本体、及び、該透明容器本体に塗料を塗布して形成された遮光性塗布層を有するものである。
前記茶類の好ましい一形態は、抹茶及び/又は緑茶である。
また、本発明は、茶類を含む飲食品への光照射により発生するオフフレーバーを抑制する方法であって、550nm〜720nmの波長領域の光を実質的に遮光する透明容器内に、前記飲食品を充填することを特徴とするオフフレーバー抑制方法を提供する。
本発明の透明容器入り飲食品は、太陽光や蛍光灯の影響を受けやすい店頭に陳列販売された場合であっても、光曝露による酸化に起因するオフフレーバーの発生量が少ないという利点を有する。本発明によれば、例えば、飲食時に金属臭や生臭臭(生臭い臭い)や油臭などのオフフレーバーを呈さないアイスクリーム類やデザート類などの飲食品類を提供することができる。また、ショーケースなどにおける店頭陳列であっても、長期販売が可能となる。
また、本発明によれば、透明容器を用いているので、内容物を外側から目視することができ、商品価値を確実にアピールすることができる。例えば、内容物の特長である茶類が入っている状態や、円筒状のアイスクリームの周りに茶類入り氷菓を配置している状態や、乳白色のアイスクリームと、他の色の茶類入りアイスクリームもしくは茶類入りソースなどを層状に交互に配したり混ぜたりすることによって様々な模様を施した状態を、確実にアピールすることができる。特に、視覚をもって商品アピールのできる抹茶などの茶類入りデザート類や、抹茶などの茶類入りアイスクリーム類や、茶類入り飲料などにおいて、大きな効果を期待することができる。
種々の遮光性フィルム及び透明フィルムの吸収スペクトル図である。 図1に示す遮光性フィルムまたは透明フィルムによって透明容器本体を覆ってなる透明容器内に、抹茶を含むラクトアイスを入れ、−25℃の温度下で冷凍させた状態で光照射した後に発生する香気成分の分析結果を示す棒グラフ図である。棒グラフ図の縦軸は、酸化の指標成分である「2−Heptenal」、「2−Octenal」及び「1−Octen−3−one」の生成量を、透明フィルムを施した試料での生成量を100とした場合の相対値を示す。 図1に示す遮光性フィルム(アルミ箔、青色フィルム、緑色フィルム)または透明フィルムによって透明容器本体を覆ってなる透明容器内に、抹茶、水等の混合物を入れ、−25℃の温度下で冷凍させた状態で光照射した後に発生する香気成分の分析結果を示す棒グラフ図である。棒グラフ図の縦軸は、酸化の指標成分である「2−Heptenal」及び「1−Octen−3−one」の生成量を、透明フィルムを施した試料での生成量を100とした場合の相対値を示す。
以下、本発明を詳細に説明するが、本発明は以下に述べる個々の形態には限定されない。
本発明に用いられる飲食品は、茶類入りアイスクリーム類(氷菓類を含む)、茶類入りデザート類などの、茶類の入っている飲食品であれば、特に限定されることはない。本発明に用いられる飲食品中の茶類の形態は、茶類そのもの、茶類の粉砕物(例えば、抹茶粉末)、茶類の浸出物(例えば、液体である煎茶)など、茶類の種々の加工方法で得られるものが含まれ、特に限定されることはない。本発明に用いられる飲食品は、固形状、ペースト状等の食品でもよく、液状等の飲料でもよい。
飲食品の態様としては、特に限定されず、例えば、冷凍品、冷蔵品、常温保存品、加温品などが挙げられる。中でも、冷凍品及び冷蔵品が好ましい。冷凍品の中でも、以下に例示するアイスクリーム類は、嗜好性が高く、かつ視覚に訴えやすい点で、本発明において最も好ましい態様である。
なお、本明細書中、「飲食品」の語は、飲料、及び、飲料以外の食品を包含する。
本発明の飲食品の一態様であるアイスクリーム類は、アイスクリーム、アイスミルク、ラクトアイス、氷菓等を含む。本発明に用いられるアイスクリーム類(茶類を除く部分)は、例えば、牛乳及び/又は乳製品と糖類などを主原料として用い、この主原料にその他の副原料(例えば、香料、安定剤、乳化剤等)を加えることによって製造することができる。
なお、本明細書中、アイスミルク、ラクトアイス、氷菓等は、アイスクリームと共に、アイスクリーム類に包含されるものとする。また、本明細書中、氷菓は、狭義の氷菓に加えて、かき氷、クラッシュアイス、ロックアイス等の、氷を含むフローズンデザート類を包含するものとする。
アイスクリーム類の原料は、具体的には、以下のとおりである。
主原料としては、獣乳(牛乳、羊乳、水牛乳等)、それを加工した成分調整乳(脱脂乳、部分脱脂乳、高脂肪乳、ミネラル調整乳、濃縮乳、脱脂濃縮乳等)、乳製品(クリーム、バター、練乳、粉乳、チーズ、発酵乳、乳清等)、油脂(ナタネ油、大豆油、パーム油、ヤシ油、ラードなどの動植物油脂等)、糖類(砂糖、麦芽糖、蔗糖、トレハロース、乳糖、水飴、ブドウ糖果糖液糖等)などが用いられる。
副原料としては、香料(バニラエッセンス等)、安定剤(ゼラチン、アルギン酸ソーダ、CMC、ローカストビーンガム、ペクチン等)、乳化剤(グリセリン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、プロピレングリコール脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、レシチン等)、色素などが用いられる。
本発明の飲食品の材料である茶類としては、特に限定されないが、例えば、緑茶類(玉露、抹茶、煎茶、釜煎茶、番茶、ほうじ茶、玄米茶)、発酵茶類(ウーロン茶、プーアール茶)、紅茶類等が挙げられる。
本発明において、茶類の好ましい形態例としては、茶類の全体(例えば、茶葉)、茶類の粉砕物、茶類の浸出液などが挙げられる。
茶類の粉砕物は、例えば、茶葉を粉砕して、粉末(例えば、抹茶粉末)を得た後、この粉末を、外側から目視できるように透明容器内に収容することによって、本発明の透明容器入り飲食品の一部を構成することができる。
茶類の浸出液は、茶成分が抽出されたものであれば、その抽出方法、抽出手段、及び抽出度について、特に限定されるものはない。
これらの茶類は、単純に飲食品の材料として添加したり、あるいは、流動物の状態で添加して流動させた後、その流れが凍結して固定された状態で透明容器を透かして目視できるようにすることによって、本発明の透明容器入り飲食品の一部を構成することができる。
本発明の透明容器入り飲食品の製造方法としては、特定の方法に限定されず、例えば、主原料、副原料、茶類などの材料を適宜の量で用いて、常法に従い、混合、殺菌、冷却、透明容器への充填、包装等を行うことによって、透明容器入り飲食品を得る方法が挙げられる。
本発明に用いられる透明容器としては、ガラス、合成樹脂等を成形した実質的に透明な容器である。ここでの「実質的に透明」とは、本発明で規定する遮光波長領域以外の光の少なくとも一部を透過することによって、透明容器内の内容物を透明容器の外側から直接目視することができることである。
本発明に用いられる透明容器の全体が透明である必要は、ない。
部分的に透明である透明容器の例としては、内容表示用のラベルや印刷部分が不透明または半透明で、それ以外の部分が透明である容器や、透明部分と不透明部分とが複数の箇所で異なる模様を表すように組み合わされている意匠を有する容器や、看視窓程度の大きさの透明部分のみを有する、全体としては不透明な部分の多い容器などが挙げられる。したがって、換言すれば、本発明に用いられる透明容器は、容器の内部に充填された飲食品の少なくとも一部を容器の外側から目視することのできる透明な領域を有する容器である。
本発明に用いられる透明容器の材料としては、飲食品用の容器の材料として用いられている一般的な材料を適宜用いることができる。例えば、これらに限定されないが、ガラス、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、エチレン・1−アルケン共重合体、ナイロン、ポリスチレン、塩化ビニル等の合成樹脂が例示される。
本発明に用いられる透明容器の形状としては、特に限定されず、一般的なカップ形状、グラス形状、ボトル形状、パック形状、バーまたはスティック形状に対応した袋状などの、飲食品用の容器に適用しうる一般的な全ての形状が挙げられる。透明容器の製法についても、一般的な方法を用いることができる。
本発明において、透明容器は、特定の波長領域の光を実質的に遮光するものである。
実質的に遮光される波長領域は、長波長側の特定の波長領域を含み、好ましくは、当該長波長側の特定の波長領域、及び、短波長側の特定の波長領域を含む。
実質的に遮光される長波長側の波長領域は、550nm〜720nm、好ましくは580nm〜700nm、さらに好ましくは580nm〜690nm、さらに好ましくは580nm〜680nm、さらに好ましくは600nm〜680nmである。
本発明の好ましい実施形態として、長波長側の波長領域に加えて、短波長側の波長領域を実質的に遮光する場合における短波長側の波長領域は、300nm〜500nm、好ましくは300nm〜480nm、さらに好ましくは300nm〜470nmであり、さらに好ましくは320nm〜470nm、さらに好ましくは340nm〜470nm、さらに好ましくは360nm〜470nm、さらに好ましくは380nm〜470nmである。
実質的に遮光される部分の透過率(透過度)は、50%以下、好ましくは40%以下、より好ましくは30%以下、さらに好ましくは20%以下、特に好ましくは10%以下である。
透明容器に上記光学的特性を付与する方法としては、これに限定されないが、例えば、前記波長領域に高い吸収特性を有する遮光性の顔料または染料(以下、「遮光性顔料等」ともいう。)などを用いる方法が挙げられる。例えば、透明容器の主材料(例えば、ガラス、合成樹脂等)に遮光性顔料等を事前にあるいは成形時に添加して、透明容器を形成する方法や、成形後の透明容器本体の外表面の所定の領域に、遮光性顔料等を含む塗料を塗布して、透明容器本体の外表面の一部に遮光性塗布層を形成させてなる透明容器を作製する方法や、成形後の透明容器本体の外表面の所定の領域に、遮光性顔料等で着色された遮光性フィルムを密着して積層させて、透明容器本体の外表面の一部に遮光性フィルムを貼付してなる透明容器を作製する方法などが挙げられる。
遮光性顔料等としては、飲食品の容器に用いられている一般的な顔料または染料を、適宜、使用条件に合わせて、一種を単独でまたは二種以上を組み合わせて用いることができる。
以下、実施例によって本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例により限定されるものではない。
[実験例1]
透明容器に入った抹茶を含むラクトアイス(商品名:エッセルスーパーカップミニ 抹茶;内容量:90ml;(株)明治製)6個を作製した。なお、容器はポリスチレン製であり、透明フィルムにて封を施した。
6個の試料の各々を、特定の波長領域に高い吸収特性を有する遮光性フィルム(赤色、青色、黄色、緑色)、アルミ箔(略遮光状態としての対照)、及び透明フィルム(透光状態としての対照)のいずれかで覆った。それぞれの試料について、−25℃の温度で冷凍させた状態下で、約2,000ルクスの光を2日間照射する曝露試験を行った。
その後、以下に示す方法によって、香気成分分析を実施した。
なお、緑色、及び青色の遮光性フィルムを用いた試料は、図1に示す通り、本発明に該当する実施例である。赤色、及び黄色の遮光性フィルムを用いた試料、アルミ箔を用いた試料、及び、透明フィルムを用いた試料は、本発明に該当しない比較例である。ただし、比較例である前記の各色に近似する色の中には、本発明で規定する特定の波長領域の光を実質的に遮光するものが含まれる可能性がある。つまり、本発明で用いられる透明容器は、本発明で規定する透明容器の条件を満たすものである限り、任意の色を有し得るものである。
[香気成分の測定方法]
光照射後の各試料の内容物2g及び飽和食塩水8gを、分析用容器(容量:20ml)中に収容した後、この分析用容器内のヘッドスペース中の香気成分を、固相マイクロ抽出(抽出条件:60℃、40分間、固相マイクロファイバー:SPME fiber 50/30μm DVB/Carboxen/PDMS、SUPELCO社製)により抽出した。その後、GC/MS分析(装置:6890N/5975、Agilent社製;GC用カラム:DB−WAX、J&W社製;測定条件:250℃、5分間;GCオーブン温度:40℃(5分間)→(15℃/分の昇温)→250℃(10分間);全イオン検出モード(質量範囲:m/z 35−300))によって、香気成分の量を測定した。
測定は、「2−Heptenal」(2−ヘプテナール)、「2−Octenal」(2−オクテナール)及び「1−Octen−3−one」(1−オクテン−3−オン)について行なった。これら3種の成分は、酸化の指標成分である。対照である透明のフィルムを施した試料での、これら3種の成分の生成量を100とした場合に、オフフレーバーの指標物質としている「2−Heptenal」、「2−Octenal」及び「1−Octen−3−one」の検出量の相対値を算出することで、各試料間のオフフレーバー抑制効果の優劣を比較した。
[吸収スペクトルの測定]
前記の各フィルムの波長300nm〜800nmにおける吸収スペクトルを、分光光度計(V−530;日本分光(株)製)を用いて測定した。その結果を図1に示す。
[香気成分の測定結果]
香気成分の測定の結果、酸化の指標成分である「2−Heptenal」、「2−Octenal」及び「1−Octen−3−one」の生成量(相対値)は、透明フィルムを施した試料での生成量を100(基準値)とした場合に、以下のとおりであった。
アルミ箔を施した試料の相対値は、18(2−ヘプテナール)、22(2−オクテナール)、23(1−オクテン−3−オン)であった。
青色の遮光性フィルムを施した試料の相対値は、43(2−ヘプテナール)、53(2−オクテナール)、51(1−オクテン−3−オン)であった。
緑色の遮光性フィルムを施した試料の相対値は、52(2−ヘプテナール)、62(2−オクテナール)、60(1−オクテン−3−オン)であった。
赤色の遮光性フィルムを施した試料の相対値は、65(2−ヘプテナール)、71(2−オクテナール)、77(1−オクテン−3−オン)であった。
黄色の遮光性フィルムを施した試料の相対値は、98(2−ヘプテナール)、96(2−オクテナール)、103(1−オクテン−3−オン)であった。
これらの試験結果を図2に示す。
前記のとおり、緑色と青色のいずれかの遮光性フィルムを施した試料の相対値は、2−ヘプテナール、2−オクテナール及び1−オクテン−3−オンのいずれについても、透明フィルムを施した試料の基準値に比べて、非常に小さかった(図2参照)。すなわち、緑色と青色のいずれかの遮光性フィルムを施した場合、550nm〜720nmの波長領域において実質的に遮光されることが、図1のスペクトルデータより明らかであり、この波長領域を遮光する透明容器であれば、光照射によるオフフレーバーの生成を抑制できることがわかった。
一方、黄色の遮光性フィルムを施した試料の相対値は、透明フィルムを施した試料の基準値と同等レベルであった。赤色の遮光性フィルムを施した試料の相対値は、透明フィルムを施した試料の基準値に比べて小さかったものの、緑色と青色のいずれかの遮光性フィルムを施した場合に比べて、大きかった。
[実験例2]
抹茶とキサンタンガムと水の合計量中で、抹茶の割合が1.6重量%、キサンタンガムの割合が0.2重量%になるように水と混合して、分散液を調製した。
次いで、この分散液160gを透明容器に入れて、4個の試料(透明容器入り飲食品を模したもの)を作製した。
4個の試料の各々を、特定の波長領域に高い吸光特性を有する遮光性フィルター(青色、緑色)、アルミ箔(略遮光状態としての対照)、及び透明フィルム(透光状態としての対照)のいずれかで覆った。それぞれの試料について、−25℃の温度で冷却させた状態下で、約2,000ルクスの光を2日間照射する曝露試験を行った。その後、以下に示す方法によって、香気成分分析を実施した。。
各試料の内容物(分散液)2g及び飽和食塩水8gを、分析用容器(容量:20ml)中に収容した後、この分析用容器内のヘッドスペース中の香気成分を、固相マイクロ抽出(抽出条件:60℃、40分間、固相マイクロファイバー:SPME fiber 50/30μm DVB/Carboxen/PDMS、SUPELCO社製)により抽出した。その後、GC/MS分析(装置:6890N/5975、Agilent社製;GC用カラム:DB−WAX、J&W社製;測定条件:250℃、5分間;GCオーブン温度:40℃(5分間)→(15℃/分の昇温)→250℃(10分間);全イオン検出モード(質量範囲:m/z 35−300))によって、香気成分の量を測定した。
測定は、「2−Heptenal」(2−ヘプテナール)及び「1−Octen−3−one」(1−オクテン−3−オン)について行なった。これら2種の成分は、酸化の指標成分である。対照である透明のフィルムを施した試料での、これら2種の成分の生成量を100とした場合に、オフフレーバーの指標物質としている「2−Heptenal」及び「1−Octen−3−one」の検出量の相対値を算出することで、各試料間のオフフレーバー抑制効果の優劣を比較した。
アルミ箔を施した試料の相対値は、19(2−ヘプテナール)、14(1−オクテン−3−オン)であった。
青色の遮光性フィルムを施した試料の相対値は、29(2−ヘプテナール)、52(1−オクテン−3−オン)であった。
緑色の遮光性フィルムを施した試料の相対値は、62(2−ヘプテナール)、65(1−オクテン−3−オン)であった。
これらの試験結果を図3に示す。
前記のとおり、緑色と青色のいずれかの遮光性フィルムを施した試料の相対値は、2−ヘプテナール及び1−オクテン−3−オンのいずれについても、透明フィルムを施した試料の基準値に比べて、非常に小さかった(図3参照)。
本発明の透明容器入り飲食品は、太陽光や蛍光灯の影響を受けやすい店頭に陳列販売された場合であっても、光曝露による酸化に起因するオフフレーバーの発生が少なく、飲食時に金属臭などのオフフレーバーを呈さないという優れた特性を有する。本発明の透明容器入り飲食品は、ショーケースなどの店頭陳列であっても、長期間に亘って販売することが可能である。
また、本発明では、透明容器を用いているので、茶類に基づく色調や、様々な模様など、視覚の良さを訴求することができ、商品価値をアピールすることができる。

Claims (5)

  1. 茶類を含む飲食品を透明容器内に充填してなる透明容器入り飲食品であって、前記透明容器は、580nm〜680nmの波長領域内における光の透過率が10%以下のものであり、前記茶類は、抹茶であり、前記飲食品は、アイスクリーム類であることを特徴とする透明容器入り飲食品。
  2. 上記アイスクリーム類が、氷菓である請求項1に記載の透明容器入り飲食品。
  3. 前記透明容器が、遮光性材料からなる請求項1又は2に記載の透明容器入り飲食品。
  4. 前記透明容器が、透明容器本体、及び、該透明容器本体に塗料を塗布して形成された遮光性塗布層を有する請求項1又は2に記載の透明容器入り飲食品。
  5. 茶類を含む飲食品への光照射により発生するオフフレーバーを抑制する方法であって、前記茶類は、抹茶であり、前記飲食品は、アイスクリーム類であり、前記オフフレーバーは、2−ヘプテナール、及び、1−オクテン−3−オンであり、580nm〜680nmの波長領域内における光の透過率が10%以下のものである透明容器内に、前記飲食品を充填することを特徴とするオフフレーバー抑制方法。
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