JP6168906B2 - レンズ鏡筒 - Google Patents

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Description

本発明は、フォーカスレンズやズームレンズ等のレンズ群をオートフォーカス機構と操作環のマニュアル操作とにより駆動することが可能なレンズ鏡筒に関する。
デジタルカメラやビデオカメラ等の撮像装置による撮影方法として、撮影時に各焦点距離において距離目盛を利用してピントを合わせるという方法がある。このような撮影を行う場合には、ピント送り精度を向上させる必要があり、また、ズーム操作において任意の焦点距離を設定する際の操作精度を向上させる必要がある。
そこで、表面に粘性流体を塗布した内部鏡筒と、内部鏡筒に対して相対的に回転する操作環と、内部鏡筒に接触するように操作環に固定された接触部材と、操作環との位置関係を変更することで接触部材の接触量を変化させる調整部材とを有するレンズ鏡筒が提案されている(特許文献1参照)。
特開平8−28602号公報
しかしながら、上記特許文献1に記載された技術では、操作環を操作する重さを調整する際に、調整部材を操作環に対して相対的に回転させる操作が必要であり、撮影中にこの操作を行うためには、撮影を中断しなければならないという問題がある。
本発明は、操作環の回転操作中に操作環の回転負荷を変えることができるレンズ鏡筒を提供することを目的とする。
本発明に係るレンズ鏡筒は、固定環に対して相対的に光軸を中心として回転可能に配置された操作環の回転によってレンズを光軸方向に移動させるレンズ鏡筒であって、前記操作環が回転操作されたときの前記操作環の回転に回転負荷を与え、前記回転負荷の大きさが前記レンズ鏡筒の光軸方向に前記操作環が操作されることによって変わる制動部を有し、前記制動部は、前記操作環に設けられた操作環突起部と、前記操作環突起部を前記固定環に付勢する付勢ばねと、前記固定環に設けられた摩擦リングと、を有し、前記摩擦リングと前記操作環突起部との摩擦摺動により回転負荷が生じ、前記付勢ばねによる付勢力に抗して前記操作環突起部が前記摩擦リングから離間するように前記操作環が前記固定環に対して相対的に前記光軸方向に動かされると、前記制動部に生じる回転負荷が小さくなることを特徴とする。
本発明では、操作環の回転に回転負荷を与える制動部により発生する回転負荷の大きさが、操作環の回転方向とは異なる方向に操作環が操作されたときに変わる構成とする。これにより、操作環をマニュアル操作で回転させる際に、操作環の回転負荷を自由に変えることができるため、撮影を中断する必要が無く、撮影時の操作環の操作性を向上させることができる。
本発明の第1実施形態に係るレンズ鏡筒の部分的な側部断面図である。 図1中の矢視A−A断面図及び矢視B方向平面図である。 図1のレンズ鏡筒が備える操作環の回動負荷の切り替え方法を模式的に示す側部断面図である。 図1のレンズ鏡筒の操作環をズーム環とフォーカス環に適用した交換レンズ鏡筒の概略構造を示す側部断面図である。 本発明の第2実施形態に係るレンズ鏡筒の部分的な側部断面図である。 図5のレンズ鏡筒が備える操作環の回動負荷の切り替え方法を模式的に示す側部断面図である。 図6中の矢視C−C断面図及び矢視D方向平面図である。 図5のレンズ鏡筒の操作環をズーム環とフォーカス環に適用した交換レンズ鏡筒の概略構造を示す側部断面図である。
以下、本発明の実施の形態について、添付図面を参照して詳細に説明する。
<第1実施形態>
図1は、本発明の第1実施形態に係るレンズ鏡筒1の部分的な側部断面図である。レンズ鏡筒1は、固定環5と操作環8とを備える。操作環8は、光軸を中心として固定環5に対して相対的に回転可能となっており、この回転によってズーム動作或いはフォーカス動作の操作を行うことができるようになっている。また、操作環8は、光軸方向に移動(スライド)可能で、通常状態では、固定環5に取り付けられている付勢ばね9による付勢力Fで被写体側に押し付けられている。
操作環8の一部でレンズ鏡筒1の内部にある操作環突起部8aは、光軸と平行に配置されている。操作環突起部8aは、固定環5の一部でレンズ鏡筒1の内部に設けられた断面略L字型の環状部と固定環5の本体との間に形成された空間5aに配置された摩擦リング7に押し付けられている。摩擦リング7が配置されている固定環5の空間5aには、粘性流体6が充填されている。粘性流体6は、固定環5の空間5aに保持されている必要があるため、例えば、ペースト状にされたグリス(例えば、シリコングリス等)の高粘度流体が好適に用いられる。なお、本実施形態では、摩擦リング7と粘性流体6と付勢ばね9とで制動部が構成されている。
操作環8を回転させたときに、付勢ばね9による付勢力によって付勢ばね9と固定環5との間で摩擦抵抗が発生するのを防止するために、付勢ばね9と固定環5との間には、ワッシャ10が配置されている。
図2(a)は、図1中の矢視A−A断面図(光軸方向と直交する断面図)であり、図2(b)は、図1中の矢視B方向平面図(上面図)である。なお、図2(a)では、摩擦リング7と粘性流体6が現れない筈であるが、破線でこれらを示すことで、操作環突起部8aが押し付けられているように描かれている。
付勢ばね9による付勢力Fで操作環突起部8aが摩擦リング7に押し付けられることにより抗力が発生し、操作環8の回転に対して回転方向の逆方向に摩擦による抵抗力Kが生じる。この状態で、ズーム動作或いはフォーカス動作を行うために操作環8を固定環5に対して光軸を中心として回転させると、操作環突起部8aと摩擦リング7との摩擦摺動よる摺動抵抗が発生する。粘性流体6は、操作環突起部8aと摩擦リング7との摩擦摺動による引っ掛かり、ごろ感、抜けを防止すると共に粘性抵抗を発生させており、この粘性抵抗により操作環8の回転負荷を大きくすることにより、操作環8の微動回転を可能としている。
次に、図3を参照して、操作環8の回転負荷の切り替え方法(回転負荷を小さくする方法)について説明する。図3は、操作環8の回転負荷の切り替え方法を模式的に示す側部断面図である。ズーム動作或いはフォーカス動作のために光軸を中心として操作環8を回転させる際に、操作環8に付勢ばね9の付勢力Fより大きい力Jを発生させ、操作環8を固定環5に対して像面(撮像面)側に移動させる。即ち、操作環8の一部である操作環突起部8aを摩擦リング7から離すように、操作環8を回転操作とは異なる方向に操作することで、操作環突起部8aと摩擦リング7との摺動抵抗を小さくし或いは無くして、操作環8の回転負荷を小さくする。
以上の説明の通り、操作環8の微動調整を行う際には、通常状態にある操作環8を固定環5に対して光軸を中心として回転させる。このとき、操作環8の回転負荷は操作環突起部8aと摩擦リング7との摺動抵抗と粘性流体6の高い粘性とによる負荷に逆らって操作環8を回転させる必要があるため、回転負荷は大きい。このように、操作環8の回転負荷が大きいと、操作時間が長く掛かることにはなるが、微妙な回転(微少角度の回転)が可能となるため、フォーカス動作の微調整に好適である。
一方、操作環8の粗動調整を行う際には、操作環8に力Jを発生させて、固定環5に対して光軸方向の像面側へ操作環8を移動させ、操作環突起部8aを摩擦リング7から離間させて、光軸回りに回転させる。このときは操作環8の回転負荷が小さいため、操作環8を速く回転させることができ、よって、フォーカス動作の粗調整に好適である。
本実施形態に係るレンズ鏡筒1では、レンズ駆動のための操作環8の操作方向と回転負荷の調節のための操作環の操作方向とが異なるため、操作環8の光軸方向での移動操作は、操作環8の回転操作中も可能であり、また、その逆も可能である。つまり、操作環8の微動操作を行うための操作環8の回転操作中に、操作環8の粗動操作を行うための操作環8の移動操作に切り替えることができ、また、その逆の操作を行うこともできる。
次に、上述したレンズ鏡筒1の特徴的な構成である、回転操作と移動操作を任意に行うことができる操作環8を、ズーム環とフォーカス環に適用した交換レンズ鏡筒21について、図4を参照して説明する。図4は、交換レンズ鏡筒21の概略構造を示す側部断面図である。交換レンズ鏡筒21では、ズームレンズとフォーカスレンズをそれぞれ保持するレンズ保持枠(レンズ保持部材)を駆動するズーム環41及びフォーカス環42の構造に、図1乃至図3を参照して説明した操作環8の構造が適用されている。
交換レンズ鏡筒21では、被写体側から像面側へ向かって、1群レンズ保持枠25に保持された1群ズームレンズ22、2群レンズ保持枠26に保持された2群ズームレンズ23、3群レンズ保持枠27に保持されたフォーカスレンズ24が、この順に配置されている。1群ズームレンズ22と2群ズームレンズ23は、変倍作用を有する光軸方向移動レンズである。フォーカスレンズ24は、焦点調節と像面補正を司る光軸方向移動レンズである。
1群レンズ保持枠25の外周部には、周方向に3カ所、等間隔でカムピン25aが突設されている。各カムピン25aは、内側固定環28に形成された3カ所の直進溝28aにそれぞれ挿通されると同時に、カム環29に形成されている3カ所のカム溝29aにそれぞれ係合されている。カム環29の回転によって、各カムピン25aは挿通されている各カム溝29aの軌跡に沿って移動し、これにより、1群ズームレンズ22を光軸方向に移動させることができる。なお、各カムピン25aは1群ズームレンズ22を光軸方向に移動させる直進ガイドの役割を兼ねており、1群レンズ保持枠25に3個のカムピン25aを等間隔(均等)に配置することにより、直進移動精度が高められている。
1群レンズ保持枠25と同様に、2群レンズ保持枠26の外周部にも、周方向に3カ所、等間隔でカムピン26aが突設されている。各カムピン26aは、内側固定環28に形成された3カ所の直進溝28bにそれぞれ挿通されると同時に、カム環29に形成されている3カ所のカム溝29bにそれぞれ係合されている。カム環29の回転によって、各カムピン26aは挿通されている各カム溝29bの軌跡に沿って移動し、これにより、2群ズームレンズ23を光軸方向に移動させることができる。なお、各カムピン26aは2群ズームレンズ23を光軸方向に移動させる直進ガイドの役割を兼ねており、2群レンズ保持枠26に3個のカムピン26aを等間隔に配置することにより、直進移動精度が高められている。
フォーカスレンズ24を保持する3群レンズ保持枠27を光軸方向に移動させるための駆動源には、ステッピングモータ32が用いられている。3群レンズ保持枠27にはナット34が取り付けられており、ナット34はリードスクリュー33と螺合している。したがって、ステッピングモータ32がリードスクリュー33を回転させると、ナット34光軸方向に移動することで3群レンズ保持枠27を光軸方向に移動させる。このとき、ガイドバー35が、3群レンズ保持枠27を光軸方向に移動させるためのガイドとしての役割を担う。なお、不図示の付勢ばねにより、3群レンズ保持枠27の光軸方向ガタが補正されている。
交換レンズ鏡筒21の像面側には、不図示のカメラ本体のマウントと結合可能なマウント36が設けられている。2群レンズ保持枠26には、絞りシャッタユニット37が1群ズームレンズ22と2群ズームレンズ23の間に配置されるように取り付けられており、絞りシャッタユニット37は、絞り38の絞り動作及びシャッタ動作を行う。なお、絞りシャッタユニット37は、2群レンズ保持枠26の光軸方向での移動に伴い、2群レンズ保持枠26と一体に光軸方向に移動する。
交換レンズ鏡筒21は、外側固定環5Aを有する。外側固定環5Aには、回転負荷調整機構を有するズーム環41とフォーカス環42が取り付けられている。外側固定環5Aは、図1乃至3を参照して説明した固定環5に相当し、ズーム環41とフォーカス環42はそれぞれ、図1乃至3を参照して説明した操作環8に相当する。
ズーム環41は、光軸方向に移動可能な移動部41aと、外側固定環5Aに固定された固定部41bとを有し、固定部41bはカム環29とメカ転結(機械的に結合)されている。なお、カム環29の光軸方向でのガタの補正は、不図示の付勢ばねにより行われている。フォーカス環42は、電子リングであり、回転方向のストローク端が無く、無限に回転可能な構造となっている。ズーム環41とフォーカス環42は共に、外側固定環5Aに取り付けられている付勢ばね9による付勢力Fで、被写体側に押し付けられている。
交換レンズ鏡筒21には、ズーム環41とフォーカス環42のそれぞれに対して、ズーム環位置検出センサ63とフォーカス環位置検出センサ64が設けられている。フォーカス環42の光軸中心の回転量をフォーカス環位置検出センサ64で検出し、ズーム環41の光軸中心の回転量をズーム環位置検出センサ63で検出する。ズーム環位置検出センサ63とフォーカス環位置検出センサ64の出力信号に基づいて交換レンズ鏡筒21に設けられたレンズマイコン65がフォーカスレンズ24の光軸方向の移動量を決め、ステッピングモータ32を駆動させる。これによりマニュアルフォーカス操作が可能になる。
ズーム動作を行うためにズーム環41を外側固定環5Aに対して光軸中心にマニュアル操作により回転させると、図4の状態では、ズーム環突起部41cと摩擦リング7及び粘性流体6との接触により回転負荷が大きくなっているため、微動回転操作が可能である。このことは、カム環29の微動回転が可能ということであり、カム環29を光軸方向に微動移動させることができることを意味する。フォーカス動作を行うためにフォーカス環42を外側固定環5Aに対して光軸中心に回転させる場合も、同様の構成により微動回転が可能であり、よって、フォーカスレンズ24の光軸方向の微動移動を行うことができる。
図3を参照した説明と同様に、付勢ばね9による付勢力Fより大きい力J(図4に不図示)でズーム環41を外側固定環5Aに対して光軸方向の像面側に移動させて光軸中心に回転させると、ズーム環突起部41cが摩擦リング7から離れ、摺動抵抗が小さくなる。こうして、ズーム環41の回転負荷が小さくなることで、粗動回転操作が可能になる。ズーム環41の粗動回転操作が可能ということは、カム環29の粗動回転が可能ということであり、カム環29を光軸方向で粗動移動させることができることを意味する。フォーカス動作を行うためにフォーカス環42を外側固定環5Aに対して光軸中心に回転させる場合も、同様の構成により、粗動回転が可能であり、よって、フォーカスレンズ24の光軸方向の粗動移動を行うことができる。
以上の説明の通り、交換レンズ鏡筒21では、1群ズームレンズ22、2群ズームレンズ23及びフォーカスレンズ24を光軸方向に移動させるためのズーム環41とフォーカス環42の回転負荷を回転操作中に切り替ることができる。これにより、各レンズの微動と粗動を任意に行うことができるようになり、撮影時のズーム操作性とフォーカス操作性が向上する。
<第2実施形態>
図5は、本発明の第2実施形態に係るレンズ鏡筒1Aの部分的な側部断面図である。レンズ鏡筒1Aは、固定環50と操作環51とを有する。操作環51は、光軸を中心として固定環50に対して相対的に回転させることができ、この回転によってズーム動作或いはフォーカス動作の操作を行うことができるようになっている。
操作環51は、ゴム或いは可撓性を有する樹脂等の軟質材料により外側を構成する軟質材料部51aと、硬質樹脂等の硬質材料により内側を構成する硬質材料部51bとからなる。軟質材料部51aには、内側に突起するリング状突起部51cが設けられており、リング状突起部51cの根幹部に円環ばね52が配置されている。円環ばね52は、操作環51を光軸に対して外径側(径方向外側)に向けて付勢しており、これにより軟質材料部51aの形状が保持されている。
図5の状態では、軟質材料部51aに設けられたリング状突起部51cの先端は、固定環50の外周に設けられた凹部(円環状の溝部)の空間50aに配置された摩擦リング54と対向しているが、摩擦リング54とは接触せずに離間した状態にある。また、リング状突起部51cの先端と摩擦リング54との間の空間50aには、粘性流体53が充填され、保持されている。なお、粘性流体53に求められる特性は、第1実施形態で説明した粘性流体6に準じ、ここでの説明を省略する。第2実施形態では、摩擦リング54と粘性流体53が制動部を構成する。
したがって、図5の状態で操作環51を固定環50に対して光軸中心に回転させると、リング状突起部51cは摩擦リング54とは接触していないため、大きな摺動抵抗はなく、よって、小さい回転負荷で操作環51を回転させることができる。つまり、図5の状態では、操作環51の粗動回転操作を行うことができる。
次に、図6を参照して、操作環51の回転負荷の切り替え方法(回転負荷を大きくする方法)について説明する。図6は、操作環51の回転負荷の切り替え方法を模式的に示す側部断面図である。また、図7(a)は、図6中の矢視C−C断面図であり、図7(b)は図6中の矢視D方向平面図である。
ズーム動作或いはフォーカス動作を行う際に、マニュアル操作により光軸を中心として操作環51を微動回転させたい場合、操作者は、操作環51のリング状突起部51cの外周面を握り、内径側(径方向内側)に向かう押圧力Pを発生させる。即ち、操作環51の回転操作とは異なる方向に操作環51を操作する。そして、この押圧力Pにより、軟質材料部51aと円環ばね52を変形させ、リング状突起部51cの先端を摩擦リング54と接触させ、摩擦リング54に押し付ける。
換言すれば、操作環51を微動回転させたい場合には、リング状突起部51cの先端が少なくとも摩擦リング54と接触し、更に摩擦リング54に押し付けられるような押圧力Pが生じるように、操作者は操作環51を握る必要がある。つまり、操作者が操作環51を握ることで発生する押圧力Pが、リング状突起部51cの先端を摩擦リング54と接触させることができない程度であれば、図5に示した状態と変わらず、回転負荷が小さい状態のままとなる。
図7(a)に示すように、押圧力Pでリング状突起部51cが摩擦リング54に押し付けられることにより、押圧力Pの大きさに応じた大きさの抗力が発生し、操作環51の回転に対して回転方向の逆方向に摩擦による抵抗力Sが生じる。なお、図7(b)では、抵抗力Sは、紙面に垂直な方向に生じる。この状態で、ズーム動作或いはフォーカス動作を行うために操作環51を固定環50に対して光軸を中心として回転させると、リング状突起部51cと摩擦リング54との摩擦摺動による摺動抵抗が発生する。粘性流体53は、リング状突起部51cと摩擦リング54との摩擦摺動による引っ掛かり、ごろ感、抜けを防止すると共に粘性抵抗を発生させており、この粘性抵抗により操作環51の回転負荷を大きくすることで、操作環51の微動回転を可能としている。
このように、レンズ鏡筒1Aでは、操作者が操作環51を握る力の大きさを変えることにより、操作環51を回転操作する際の回転負荷の大きさを調整することができる。したがって、操作者は、好みや意思に応じて操作環51を任意の力で操作することができ、操作性が向上する。
以上の説明の通り、操作環51の粗動回転(粗調整)を行うときには、操作環51をそのまま(操作環51を変形させない程度に強く握らずに)回転させる。これにより操作環51の回転負荷は大きくならず、小さな回転負荷で操作環51を回転操作することができる。一方、操作環51の微動回転(微調整)を行うときには、操作環51のリング状突起部51cが摩擦リング54に押圧されて回転負荷が大きくなるような押圧力Pで操作環51を握りながら回転させる。これにより、操作環51の回転負荷は大きくなるため、微調整操作を行うことができる。
なお、操作環51を握ることで押圧力Pを発生させることは、操作環51の回転操作中に任意に行うことができることはいうまでもない。つまり、操作環51の騒動回転操作と微動回転操作は、操作環51を回転させるという操作中に、任意に切り替えることができる。
次に、上述したレンズ鏡筒1Aの特徴的な構成である操作環51を、ズーム環とフォーカス環に適用した交換レンズ鏡筒21Aについて、図8を参照して説明する。図8は、交換レンズ鏡筒21Aの概略構造を示す側部断面図である。操作環51の構造は、交換レンズ鏡筒21Aにおいて、ズームレンズとフォーカスレンズをそれぞれ保持するレンズ保持枠(レンズ保持部材)を駆動するズーム環61及びフォーカス環62の構造に適用されている。なお、交換レンズ鏡筒21Aについての説明では、図4の交換レンズ鏡筒21と同等な部分については、図8において同じ符号を付して説明を省略することとし、異なる構成要素についてのみ以下に説明することとする。
交換レンズ鏡筒21Aの外側固定環50Aには、ズーム環61とフォーカス環62が取り付けられている。ズーム環61とフォーカス環62は共に、図5に示した操作環51と同様の構成を有している。そして、図4の交換レンズ鏡筒21と同様に、ズーム環61はカム環29とメカ転結され、ズーム環61を光軸中心に回転させることによって、1群ズームレンズ22と2群ズームレンズ23を光軸方向に移動させることができる。また、フォーカス環62を回転させることにより、フォーカスレンズ24を光軸方向に移動させることができる。
交換レンズ鏡筒21Aにおいてズーム動作を行うためにズーム環61を外側固定環50Aに対して相対的に回転させると、図5を参照して説明した通りに、大きな摺動抵抗がないため、小さな力でズーム環61粗動回転させることができる。フォーカス動作を行うためにフォーカス環62を外側固定環50Aに対して光軸中心に回転させる場合も、同様の構成により、粗動回転が可能である。
一方、図6を参照して説明した通りに、ズーム環61を握って押圧力Pを発生させ、ズーム環61の円環ばね52を変形させ、ズーム環61のリング状突起部を摩擦リング54と接触させた状態とする。これにより、ズーム環61を回転させるときの回転負荷が大きくなるために微動回転が可能となり、その結果、カム環29を光軸方向に微動移動させることができる。フォーカス動作を行うためにフォーカス環62を外側固定環50Aに対して光軸中心に回転させる場合も、同様の構成により微動回転が可能であり、その結果、フォーカスレンズ24を光軸方向に微動移動させることができる。
以上の説明の通り、交換レンズ鏡筒21Aでも、1群ズームレンズ22、2群ズームレンズ23及びフォーカスレンズ24を光軸方向に移動させるためのズーム環61とフォーカス環62の回転負荷を回転操作中に切り替ることができる。これにより、各レンズの微動と粗動を任意に行うことができるようになり、撮影時のズーム操作性とフォーカス操作性が向上する。また、操作者は、ズーム環61とフォーカス環62を微動回転させる際の回転負荷を、ズーム環61とフォーカス環62を握る力の大きさによって変えることができるため、操作者にとって利便性が高い。
<その他の実施形態>
以上、本発明をその好適な実施形態に基づいて詳述してきたが、本発明はこれら特定の実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の様々な形態も本発明に含まれる。さらに、上述した各実施形態は本発明の一実施形態を示すものにすぎず、各実施形態を適宜組み合わせることも可能である。
1,1A レンズ鏡筒
5,50 固定環
6,53 粘性流体
7,54 摩擦リング
8,51 操作環
8a 操作環突起部
9 付勢ばね
10 ワッシャ
21,21A 交換レンズ鏡筒
41,61 ズーム環
42,62 フォーカス環
51a 軟質材料部
51b 硬質材料部
52 円環ばね

Claims (6)

  1. 固定環に対して相対的に光軸を中心として回転可能に配置された操作環の回転によってレンズを光軸方向に移動させるレンズ鏡筒であって、
    前記操作環が回転操作されたときの前記操作環の回転に回転負荷を与え、前記回転負荷の大きさが前記レンズ鏡筒の光軸方向に前記操作環が操作されることによって変わる制動部を有し、
    前記制動部は、前記操作環に設けられた操作環突起部と、前記操作環突起部を前記固定環に付勢する付勢ばねと、前記固定環に設けられた摩擦リングと、を有し、
    前記摩擦リングと前記操作環突起部との摩擦摺動により回転負荷が生じ、
    前記付勢ばねによる付勢力に抗して前記操作環突起部が前記摩擦リングから離間するように前記操作環が前記固定環に対して相対的に前記光軸方向に動かされると、前記制動部に生じる回転負荷が小さくなることを特徴とするレンズ鏡筒。
  2. 前記固定環の内周面に、前記光軸を中心とし、底面が前記光軸と略直交すると共に側面が前記光軸と略平行となるように形成された円環状の溝部が設けられ、
    前記溝部の空間に前記摩擦リングが配置されると共に、前記空間に粘性流体が充填されていることを特徴とする請求項に記載のレンズ鏡筒。
  3. 固定環に対して相対的に光軸を中心として回転可能に配置された操作環の回転によってレンズを光軸方向に移動させるレンズ鏡筒であって、
    前記操作環が回転操作されたときの前記操作環の回転に回転負荷を与え、前記回転負荷の大きさが前記レンズ鏡筒の径方向に前記操作環が操作されることによって変わる制動部を有し、
    前記操作環は、その外周に軟質材料部を有し、
    前記制動部は、前記軟質材料部の内径側に設けられたリング状突起部と、前記リング状突起部が前記固定環から離間するように前記軟質材料部を外径側へ付勢する付勢ばねと、前記固定環の外周に設けられた摩擦リングとを有し、
    前記摩擦リングと前記リング状突起部との摩擦摺動により回転負荷が生じ、
    前記付勢ばねによる付勢力に抗して前記リング状突起部が前記摩擦リングに押圧されるように前記軟質材料部内径方向に押圧されると、前記操作環の回転負荷が大きくなることを特徴とするレンズ鏡筒。
  4. 前記固定環の外周面に、側面が前記光軸と略直交すると共に底面が前記光軸と略平行となる凹部が形成され、
    前記凹部の空間に前記摩擦リングが配置されると共に、前記凹部に粘性流体が充填されていることを特徴とする請求項に記載のレンズ鏡筒。
  5. 前記付勢ばねは、前記軟質材料部を外径側に向かって付勢する円環ばねであることを特徴とする請求項又はに記載のレンズ鏡筒。
  6. 前記レンズは、フォーカスレンズ又はズームレンズであることを特徴とする請求項1乃至のいずれか1項に記載のレンズ鏡筒。
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