JP6168770B2 - 放射線発生ユニット及び放射線撮影システム - Google Patents

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Description

本発明は、放射線発生のオン・オフを制御した放射線発生ユニット及び放射線発生システムに関する。
放射線発生ユニットに係る放射線発生管の適用の代表例として、医療検査利用が挙げられるが、医療検査に適用するに際しては、患者への放射線被曝量低減、及び、検査精度の向上を考慮する必要がある。すなわち、撮像に無関係な放射線照射を防ぎ、患者における必要以上の被曝を避けること、及び、撮像画像の品質低下の原因となるバックグランドとなる放射線を押さえることが重要である。このためには、放射線のオン・オフ制御を確実にすることで、放射線のオフ時に余分な放射線を発生させない必要がある。
一般的な放射線発生ユニットの放射線のオン・オフ切り替えは、放射線発生管に設けられた電子銃の引き出し電極の電位の切り替えによって行われている。具体的には、引き出し電極を高電位とすることでカソードからの電子の放出を促進して放射線をオンにし、引き出し電極を低電位とすることでカソードからの電子の放出を抑制して放射線をオフにしている。
ところで、引き出し電極への電位の付与は、通常、正の電位を付与する片極の可変電源を引き出し電極電源とすることで行われるが、引き出し電極を低電位に切り替える場合に0Vまでしか設定することができない。このため、放射線のオフ時にもカソードより引き出し電極が高電位となり、電子の発生を完全に抑制することができず、放射線のオフ制御が確実性に欠ける問題がある。
従来、上記問題を解決するために、引き出し電極電源として、正の電位を付与する電源と負の電位を付与する電源とを用い、放射線のオフ時の引き出し電極をカソードよりも確実にカソードに対して負の電位にできるようにすることが知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開2011−253822号公報
しかしながら、上記のように正の電位を付与する電源と負の電位を付与する電源を用いる場合、2つの引き出し電極電源を用意しなければならず、放射線発生ユニットが高価で大型なものとなってしまう問題がある。
本発明は、上記従来の問題点に鑑みてなされたもので、放射線発生ユニットにおいて、複数の引き出し電極電源を用意することなく、1つの引き出し電極電源にて放射線のオフ制御を確実にできるようにすることを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の第1は、カソードヒーターにより加熱されるカソードと、加熱された前記カソードから電子を引き出す引き出し電極と、前記カソードヒーターに接続されたカソードヒーター電源と、前記引き出し電極に接続された引き出し電極電源と、電子の照射により放射線を発生させる放射線発生ターゲットとを備え、前記カソードと前記放射線発生ターゲットとの間に、前記カソードに比して前記放射線発生ターゲットを高電位とする電位差を付与し、前記カソードから電子を前記放射線発生ターゲットに照射することで放射線を発生させる放射線発生ユニットにおいて、
前記カソードヒーター電源の正極が前記カソードに接続され、前記引き出し電極電源の正極が前記引き出し電極に接続され、前記カソードヒーター電源の負極と前記引き出し電極電源の負極とが、前記カソードヒーター電源の負極から前記引き出し電極の負極へ向かう電流方向に整流作用を有するダイオードを介して接続されていることを特徴とする放射線発生ユニットを提供するものである。
また本発明の第2は、上記本発明の第1に係る放射線発生ユニットと、前記放射線発生ユニットから放出され被検体を透過した放射線を検出する放射線検出装置と、前記放射線発生ユニットと前記放射線検出装置とを連携制御する制御手段とを備えることを特徴とする放射線撮影システムを提供するものである。
本発明の放射線発生ユニットによれば、カソードヒーター電源の正極がカソードに接続され、引き出し電極電源の正極が引き出し電極に接続されており、カソードヒーター電源の負極と引き出し電極電源の負極接続されている。
また、引き出し電極電源の負極はカソードヒーター電源の負極と接続しているため、カソードの電位に対して、カソードヒーター電源の電圧の負極分の電位が加算されて引き出し電極電源に印加される。
すなわち、放射線のオフ制御時には、同じ電位が印加されるカソードよりも、カソードヒーター電源の負極の電圧を加算した負の電位が引き出し電極に印加され、(カソードの電位)>(引き出し電極の電位)となり、カソードからの電子を確実に抑制することができる。
また、放射線のオン時には、カソードに印加される電位と同じ電位にカソードヒーター電源の電圧の負極が加算されて引き出し電極電源の負極から入力され、引き出し電極電源の正極から引き出し電極に電位が印加されることにより、引き出し電極には、カソードに対して正の電位が印加され、(カソードの電位)<(引き出し電極の電位)となり、カソードからの電子を確実に引き出すことができる。
従って、引き出し電極に接続する複数の両極の電源を用意することなく、カソードと同電位がカソードヒーター電源を介して引き出し電極電源に印加することにより、片極の電源だけで放射線の発生のオン・オフを確実に制御することができ、電源の数が必要最小限に抑えられることから、低価格かつ小型で軽量な放射線発生ユニットを実現できる。
本発明に係る放射線撮影システムにおいても、この放射線発生のオン・オフを確実に制御し、且つ小型で軽量な放射線発生ユニットを用いることで、余計な放射線の発生を制御しつつシステム全体の小型化及び軽量化を実現することが可能である。
本発明に係る放射線発生ユニットの第1の実施形態(参考実施形態)を示す模式図である。 図1の制御回路部分と放射線発生管の部分を取り出した図である。 本発明に係る放射線発生ユニットにおける放射線照射のオン・オフを示す説明図である。 本発明に係る放射線発生ユニットの第2の実施形態(参考実施形態)を示す図であり、図2と同様の部分の拡大図である。 本発明に係る放射線発生ユニットの第3の実施形態(参考実施形態)を示す図であり、図2と同様の部分の拡大図である。 本発明に係る放射線発生ユニットの第4の実施形態を示す図であり、図2と同様の部分の拡大図である。 本発明に係る放射線発生ユニットの第5の実施形態(参考実施形態)を示す図であり、図2と同様の部分の拡大図である。 本発明に係る放射線発生ユニットの第6の実施形態(参考実施形態)を示す図であり、図2と同様の部分の拡大図である。 本発明の放射線撮影システムの一実施形態を示す図である。
以下、図面を用いて本発明の実施形態を説明するが、本発明は下記実施形態に限定されない。なお、本明細書で特に図示又は記載されない部分に関しては、当該技術分野の周知又は公知技術を適用する。また、以下に参照する図面において、同じ符号は同様の構成要素を示す。
〔放射線発生ユニットの第1の実施形態(参考実施形態)
まず、図1〜図3を用いて本発明の放射線発生ユニットについて説明する。図1は、本発明に係る放射線発生ユニットの第1の実施形態を示す模式図であり、図2は、図1の制御回路の内部と放射線発生管の部分拡大図であり、図3は、本発明の放射線発生ユニットにおける放射線照射のオン・オフを示す説明図である。
本発明の放射線発生ユニット1は、収納容器40と、放射線発生管2と、制御回路30を有し、収納容器40内部に放射線発生管2と制御回路30が設置されている。また、収納容器40は放射線を遮蔽する金属容器であるため、収納容器40内部の放射線発生管2から出射される放射線を外部に透過させるための放出窓44が設けられている。さらに、放射線発生管2の冷却媒体として、収納容器40の内部の余剰空間には絶縁性物質42が充填されている。
放射線発生管2は、図2で示すように、真空容器17内に、陰極となるカソード5と、カソード5の近傍に配置されるカソードヒーター4と、カソード5に対向して配置される陽極となる放射線発生ターゲット3とを備えている。図示される放射線発生ターゲット3は、真空容器17の壁面の一部を構成するように配置されている。しかし、真空容器17の内部と外部に連通して筒状の放射線遮蔽部材(図示されていない)を配置し、この放射線遮蔽部材の内部空間を横断して、真空容器17内を密閉できるように放射線発生ターゲット3を配置した構成とすることもできる。また、真空容器17内のカソード5と放射線発生ターゲット3の間に、引き出し電極6とレンズ電極7をも備えている。引き出し電極6はカソード5側に設けられ、レンズ電極7は放射線発生ターゲット3と引き出し電極7の間に設けられている。さらに、放射線発生管2を駆動するための電源類が制御回路30の内部に設置されており、この実施形態では図1および図2で示すように、放射線発生ターゲット3が一の駆動電源13と他の駆動電源12とを介してカソード5と接続されている。また、レンズ電極電源11の極はレンズ電極7に接続され、レンズ電極電源11の極は駆動電源12の負極に接続されている。引き出し電極6は引き出し電極電源10の正極と接続されている。さらに、カソードヒーター4は、カソードヒーター電源9と接続されている。
本発明の放射線発生ユニット1では、図2で示すように、引き出し電極電源10の極がカソードヒーター電源9の極に接続され、カソードヒーター電源9の正極がカソード5側に接続されている。本発明は、これらにより、カソードヒーター電源9と引き出し電極電源10が直列に接続されていることに特徴がある。
本発明において、放射線は、高電圧で加速された電子流がタングステン等の金属から構成される放射線発生ターゲット3に照射されることで発生する。従って、本発明の放射線発生管2においては、このための電子として、カソード中の電子を高熱により空間に放出させた、いわゆる熱電子を利用する。熱電子は、カソードヒーター4で加熱したカソード5、すなわち傍熱型カソード構造から放出されるが、係る熱電子の放出量は、カソード5に対する引き出し電極6の電位により規定される。所定の放出量に制御された熱電子は、カソード5に対して高電圧の正の電位に電位差を付与された放射線発生ターゲット3との間で加速され、レンズ電極7の収束作用を受けることでビーム状となり、高エネルギーの電子線として放射線発生ターゲット3に照射することで放射線を発生させる。ここで、この実施形態では、カソード5に対して放射線発生ターゲット3の高電圧の設定は、グランドと放射線発生ターゲット3間に接続した一の駆動電源13と、グランドとカソード5間に接続した他の駆動電源12を使用するいわゆる中点接地の方式を採用している。また、グランドのグランド電位を基準として、放射線発生ターゲット3に正の電位を印加し、カソード5に負の電位を印加している。
本発明の放射線発生ユニット1における放射線照射のオン・オフの切り替えは、引き出し電極6により制御する。放射線照射オンの際は、カソード5に対する引き出し電極6の電位をある正の電位に設定することで所定の電子量をカソード5より引き出し、係る電子を上述した機構で放射線発生ターゲット3に衝突させる。また、放射線照射オフの際は、カソード5に対する引き出し電極6の電位を負の電位とすることでカソード5からの放出電子を抑制することができ、放射線発生ターゲット3への衝突電子を無くすことができる。すなわち放射線照射オン・オフの切り替えは、カソードに対する引き出し電極の電位の切り替えによって行う。
以下、本発明による放射線オン・オフ切り替えの方式を図2及び図3を用いて詳細に説明する。
(1)放射線放射オフの場合
本発明におけるカソードヒーター電源9は、放射線のオン・オフに関わらず常にオンにして通電の状態にして一定の電圧を維持している。これは、カソードヒーター4の温度を一定にすることにより、放出される電子の変動を抑えるためである。他の駆動電源12の電圧をV1、カソードヒーター電源の電圧をV2、引き出し電極電源の電圧をV3とすると、この際、引き出し電極電源10は0V(短絡状態)としているが、カソードヒーター電源9の正極はカソード5側に、負極は引き出し電極6側に接続されているために、カソードに印加される負の電圧V1にカソードヒーター電源電圧V2を引いた電圧V1−V2が引き出し電極6に印加され、引き出し電極6のカソード5に対する電位は負となる。
よって、引き出し電極電位(V1−V2)<カソード電位(V1)の関係が成り立ち、カソード5から引き出される電子を十分抑制できることから、放射線発生ターゲット3に衝突する電子ビーム8を無くすことができ、放射線照射を確実にオフすることができる。
例えば、一の駆動電源13を50kv、他の駆動電源12をV1=−50kV、カソードヒーター電源9をV2=5Vに設定すると、引き出し電極電位は、V1−V2で表される。つまり、上記数値を代入すると、−50kV−5V=−50005Vであり、引き出し電極電源がオフとなっているため、この電圧が引き出し電極6に印加される。また、カソード電位は、V1がそのまま印加されるため、−50000Vが印加される。したがって、引き出し電極電位(−50005V)<カソード電位(−50000V)の関係が成り立つ。よって、放射線照射オフの状態で線量を測定したところ余分な放射線放射線は観測されない構成となる。
(2)放射線放射オンの場合
(1)で述べたようにカソードヒーター電源9は、常にオンにして一定の電圧を維持しているが、これに対して、引き出し電極電源10の出力はカソードヒーター電源9の維持電圧よりも大きい所定の正の電圧に設定される。本発明において、カソードヒーター電源9の正極は、カソード5側、負極は引き出し電極6側に接続されているために、引き出し電極6には、V3 (V1−V2)の電圧が印加され、引き出し電極6のカソード5に対する電位は正となる。
つまり、引き出し電極電位[V3 (V1−V2)]>カソード電位(V1)の関係が成り立ち、カソード5から熱電子を十分に引き出すことができる。よって、放射線発生ターゲット3に衝突する電子を十分確保することができる。カソード5から引き出された十分な量の熱電子は、放射線発生ターゲット3に衝突し、十分な放射線を発生させることができ、放射線照射を確実に行うことができる。
例えば、放射線照射オン時の引き出し電極電位は、V3 (V1−V2)で表される。つまり上記数値を代入すると、120V(−50kV−5V)=−49885Vであり、この電圧が引き出し電極6に印加される。また、カソード電位はV1がそのまま印加されるため、−50000Vが印加される。したがって、引き出し電極電位(−49885V)>カソード電位(−50000V)の関係が成り立つ。よって、放射線照射オンの状態で線量を測定したところ十分な放射線量が得られる構成となる。
本発明の放射線発生ユニットは、引き出し電極には他の駆動電源12若しくはグランドの電圧とカソードヒーター電源9の電圧を足した電位が印加される。
すなわち、放射線オフ時には、グランドか若しくは他の駆動電源12の負の電位を印加されたカソード5に対して他の駆動電源12若しくはグランドとカソードヒーター電源9を足した負の電位が印加される引き出し電極6のほうが負の電位となり、(カソードの電圧)>(引き出し電極の電圧)を実現することができる。
従って、(カソードヒーター電源の電圧)>(引き出し電極に印加される電圧)を満たすことにより、カソード5に対する引き出し電極6の電位が負の電位となって、カソード5からの電子放出が十分に抑制される。
また、放射線照射オン時に引き出し電極には、グランドか若しくは他の駆動電源12の負の電位を印加されたカソード5よりも、他の駆動電源12若しくはグランドとカソードヒーター電源9を足し、さらに引き出し電極電源10の電圧を足した正の電位が印加される。
すなわち、放射線照射オン時には、(カソードヒーター電源の電圧)<(引き出し電極に印加される電圧)となり、カソードに対する引き出し電極の電位が正の電位となって、カソードからの電子の引き出しを十分に行うことができ、確実に放射線のオン・オフを制御することができる放射線発生ユニット1を提供することができる。
また、片極の電源だけで構成できるため、電源の数を増やさずに簡単な構成とすることで、放射線発生ユニット1の小型化および低価格化を実現しつつ、放射線発生のオン・オフを確実に制御した放射線発生ユニットを提供することができる。
〔放射線発生ユニットの第2の実施形態(参考実施形態)
図4は本発明に係る放射線発生ユニットの第2の実施形態を示す図であり、図2と同様の部分の拡大図である。この実施形態では、カソード5に対する放射線発生ターゲット3の高電位の設定を、グランドとカソード5間に接続した駆動電源14を使用する、いわゆる陽極接地の方式とした以外は、第1の実施形態と同様の構成である。また、グランドのグランド電位を基準とし、カソード5に負の電位を印加している。
第1の実施形態と同様に、駆動電源14の電圧をV1、カソードヒーター電源9の電圧をV2、引き出し電極電源10の電圧をV3とすると、放射線照射オフ時には、引き出し電極電位(V1−V2)<カソード電位(V1)の関係が成り立ち、カソード5から引き出される電子を十分に抑制することができる。
また、放射線照射オン時には、引き出し電極電位[V3 (V1−V2)]>カソード電位(V1)の関係が成り立ち、カソード5から熱電子を十分に引き出すことができる。
この実施形態において、第1の実施形態と同様に放射線オン・オフでの線量評価を行うと、第1の実施形態と同様の良好な結果となる。
〔放射線発生ユニットの第3の実施形態(参考実施形態)
図5は本発明に係る放射線発生ユニットの第3の実施形態を示す図であり、図2と同様の部分の拡大図である。この実施形態では、カソード5に対する放射線発生ターゲット3の高電位の設定を、グランドとアノード3間に接続した駆動電源14を使用する、いわゆる陰極接地の方式とした以外は、第1の実施形態と同様の構成である。また、グランドのグランド電位を基準とし、放射線発生ターゲット3に正の電位を印加している。
この実施形態では、第1の実施形態のV1がグランドであるため0Vに規定されている。すなわち、カソードヒーター電源9の電圧をV2、引き出し電極電源10の電圧をV3とすると、放射線照射オフ時には、引き出し電極電位(−V2)<カソード電位(0V)の関係が成り立ち、カソード5から引き出される電子を十分に抑制することができる。
また、放射線照射オン時には、引き出し電極電位[V3 (−V2)]>カソード電位(0V)の関係が成り立ち、カソード5から熱電子を十分に引き出すことができる。
この実施形態において、第1の実施形態と同様に放射線オン・オフでの線量評価を行うと、第1の実施形態と同様の良好な結果となる。
〔放射線発生ユニットの第4の実施形態〕
図6は本発明に係る放射線発生ユニットの第4の実施形態を示す図であり、図2と同様の部分の拡大図である。この実施形態では、カソードヒーター電源9の陰極側に接続している引き出し電極電源10の陰極側にダイオード15を配置した構成である。ダイオード15は、図で示すようにカソードヒーター電源9の負極から引き出し電極電源6に向けての電流方向となる整流作用を持っている。すなわち、ダイオード15により、放射線発生管2において放電が発生し、放電電流が引き出し電極6に流れ込んだとしても、放電電流はダイオード15により阻止され、カソードヒーター電源9に過剰な電流が流れ込むことを防ぐことができる。
この実施形態の構成により、放射線照射の駆動を行い、放射線発生管2に放電があったとしても、カソードヒーター電源9の特性に影響を与えることなく放射線照射の駆動を行うことができる。
〔放射線発生ユニットの第5の実施形態(参考実施形態)
図7は本発明に係る放射線発生ユニットの第5の実施形態を示す図であり、図2と同様の部分の拡大図である。この実施形態は、第1の実施形態に対して引き出し電極としてメッシュ構造のメッシュ引き出し電極16を使用した以外は同様の構成である。この実施形態において、第1の実施形態と同様に放射線オン・オフでの線量評価を行うと、第1の実施形態と同様の結果となる。
〔放射線発生ユニットの第6の実施形態(参考実施形態)
図8は、本発明に係る放射線発生ユニットの第6の実施形態を示す図であり、図2と同様の部分の拡大図である。この実施形態は、第3の実施形態に対して以下の点が異なっている。カソード5とグランド電位の間に、スイッチ(SW)17を配置し、カソード5とグランド電位を直接接続するのか、抵抗を介して接続するのかを切り替え可能とする。引き出し電極6と引き出し電極電源10との間にSW18を配置し、引き出し電極6の電位を、引き出し電極電源10の正極に接続するのか、グランド電位に接続するのかを切り替え可能とする。また、引き出し電極電源10の負極をグランド電位に接続し、カソードヒーター電源9の負極をグランド電位に接続し、カソードヒーター電源9の正極とカソード5との接続を外した。
本実施形態において放射線照射オンの際は、SW17をb側(カソードをグランド電位設定)、SW18をc側(引き出し電極6の電位を引き出し電極電源10による正極の設定電位)とする。放射線照射オフの際は、SW17をa側(カソードを抵抗を介してグランド電位接続)、SW18をd側(引き出し電極6の電位をグランド電位接続)とする。SW17の抵抗を1MΩに設定したところ、カソードに流れる漏れ電流(〜10μA)による電位降下により、カソード5の電位が引き出し電極6に対して正の電位(〜10V)を有することとなり、放射線オフを確実に行うことができた。この実施形態において、第1の実施形態と同様に放射線オン・オフでの線量評価を行うと、第1の実施形態と同様の結果となる。
〔放射線撮影システムの一実施形態〕
図9は本発明の放射線撮影システムの構成図である。システム制御装置33は、放射線発生ユニット1と放射線検出装置31とを連携制御する。電圧制御部30は、システム制御装置33による制御の下に、放射線発生管2に各種の制御信号を出力する。制御信号により、放射線発生ユニット1から放出される放射線の放出状態が制御される。放射線発生ユニット1から放出された放射線は、被検体35を透過して検出器31で検出される。検出器31は、検出した放射線を画像信号に変換して信号処理部32に出力する。信号処理部32は、システム制御装置33による制御の下に、画像信号に所定の信号処理を施し、処理された画像信号をシステム制御装置33に出力する。システム制御装置3は、処理された画像信号に基いて、表示装置34に画像を表示させるための表示信号を表示装置34に出力する。表示装置34は、表示信号に基く画像を、被検体35の撮影画像としてスクリーンに表示する。これにより、照射される放射線の斑を低減させることが可能となる。
放射線の代表例はX線であり、本発明の放射線発生装置と放射線撮影システムは、X線発生装置とX線撮影システムとして利用することができる。X線撮影システムは、工業製品の非破壊検査や人体や動物の病理診断に用いることができる。
また、この実施形態では、放射線撮影ユニットの照射オン・オフ駆動を良好に行うことができる。また、電子加速電圧として100kVの設定で放射線撮影を行うと、良好な撮影画像を得ることができる。この際、被検体35に不要な被ばくを与えることも無い。
1:放射線発生ユニット、2:放射線発生管、3:放射線発生ターゲット、4:カソードヒーター、5:カソード、6:引き出し電極、7:レンズ電極、8:電子ビーム、9:カソードヒーター電源、10:引き出し電極電源、11:レンズ電極電源、12:他の駆動電源、13:一の駆動電源、14:駆動電源、15:ダイオード、16:メッシュ引き出し電極、17,18:スイッチ(SW)、30:電圧制御部、31:検出器、32:信号処理部、33:システム制御部、34:表示部、35:被検体

Claims (10)

  1. カソードヒーターにより加熱されるカソードと、加熱された前記カソードから電子を引き出す引き出し電極と、前記カソードヒーターに接続されたカソードヒーター電源と、前記引き出し電極に接続された引き出し電極電源と、電子の照射により放射線を発生させる放射線発生ターゲットとを備え、前記カソードと前記放射線発生ターゲットとの間に、前記カソードに比して前記放射線発生ターゲットを高電位とする電位差を付与し、前記カソードから電子を前記放射線発生ターゲットに照射することで放射線を発生させる放射線発生ユニットにおいて、
    前記カソードヒーター電源の正極が前記カソードに接続され、前記引き出し電極電源の正極が前記引き出し電極に接続され、前記カソードヒーター電源の負極と前記引き出し電極電源の負極とが、前記カソードヒーター電源の負極から前記引き出し電極の負極へ向かう電流方向に整流作用を有するダイオードを介して接続されていることを特徴とする放射線発生ユニット。
  2. 前記カソードと前記放射線発生ターゲットとの間の電位差、グランド電位を基準に、前記放射線発生ターゲットを正の電位、前記カソードを負の電位とすることで付与されることを特徴とする請求項1に記載の放射線発生ユニット。
  3. 正極が前記放射線発生ターゲットに接続された一の駆動電源と、負極がカソードに接続された他の駆動電源とを有すると共に、前記一の駆動電源の負極と、前記他の駆動電源の正極とがグランドに接続されていることを特徴とする請求項2に記載の放射線発生ユニット。
  4. 前記カソードと前記放射線発生ターゲットとの間の電位差、前記放射線発生ターゲットをグランド電位とすると共に、前記グランド電位を基準に、前記カソードを負の電位とすることで付与されることを特徴とする請求項1に記載の放射線発生ユニット。
  5. 負極が前記カソードに接続された駆動電源を有すると共に、前記駆動電源の正極と前記ターゲットとがグランドに接続されていることを特徴とする請求項4に記載の放射線発生ユニット。
  6. 前記カソードと前記放射線発生ターゲットとの間の電位差は、前記カソードをグランド電位とすると共に、前記グランド電位を基準に、前記放射線発生ターゲットを正の電位とすることで付与されることを特徴とする請求項1に記載の放射線発生ユニット
  7. 正極が前記放射線発生ターゲットに接続された駆動電源を有すると共に、前記駆動電源の負極と前記カソードとがグランドに接続されていることを特徴とする請求項6に記載の放射線発生ユニット。
  8. 引き出し電極がメッシュ構造であることを特徴とする請求項1乃至のいずれか一項に記載の放射線発生ユニット。
  9. 前記放射線発生ターゲットと前記引き出し電極の間に、電子を収束させるレンズ電極が設けられていることを特徴とする請求項1乃至のいずれか1項に記載の放射線発生ユニット。
  10. 請求項1乃至のいずれか一項に記載の放射線発生ユニットと、前記放射線発生ユニットから放出され被検体を透過した放射線を検出する放射線検出装置と、前記放射線発生ユニットと前記放射線検出装置とを連携制御する制御手段とを備えることを特徴とする放射線撮影システム。
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