JP6167688B2 - ハイブリッド車両の制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、スタータモータの電源としてキャパシタを備え、エンジン始動方式として、スタータ始動とM/G始動が可能なハイブリッド車両の制御装置に関する。
従来、電源としてキャパシタを備え、エンジンの冷却水の温度を検出する温度センサからの出力に基づいてスタータ始動とモータ/ジェネレータ始動を切り替え制御するハイブリッド自動車のエンジン始動装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開平11−82259号公報
しかしながら、従来装置にあっては、エンジン冷却水温(暖機状態か冷機状態か)によりエンジン始動方式を切り替えるため、エンジン冷却水温が低いときは、キャパシタ温度にかかわらずスタータ始動が選択される。したがって、キャパシタ温度が低温域であるときにスタータ始動を行うと、キャパシタの内部抵抗が大きくなり、性能通りの電流を流せないため、スタータ始動時間が遅くなる。一方、キャパシタ温度が高温域であるときにスタータ始動を行うと、キャパシタの劣化進行が早くなるため、キャパシタの耐久寿命が短くなってしまう、という問題があった。
本発明は、上記問題に着目してなされたもので、キャパシタ温度特性に基づくエンジン始動方法の選択により、スタータ始動性能を保証しながらキャパシタ寿命を延ばすことができるハイブリッド車両の制御装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明は、駆動系にスタータモータとエンジンとモータ/ジェネレータを有する。電源システムとして、前記モータ/ジェネレータの電源である強電バッテリと、前記スタータモータの電源であるキャパシタと、を備え、エンジン始動方式として、スタータ始動とモータ/ジェネレータ始動が可能である。
このハイブリッド車両の制御装置において、前記キャパシタの温度を検出するキャパシタ温度検出手段と、前記スタータ始動の要求に対する許可/禁止をキャパシタ温度条件により決めるスタータ始動制御手段と、を設ける。
前記スタータ始動制御手段は、キャパシタ温度が、エンジン始動応答性能を保証する下限温度から劣化進行抑制性能を保証する上限温度までの温度範囲内であるとき、前記スタータ始動を許可し、温度範囲外であるとき、前記スタータ始動を禁止する。
前記スタータ始動が許可された後、スタータ始動要求に基づきスタータ始動を開始したとき、スタータ始動中にキャパシタ温度が前記温度範囲から外れた場合、エンジンクランキング中であればスタータ始動を続行する。
よって、キャパシタ温度が、エンジン始動応答性能を保証する下限温度から劣化進行抑制性能を保証する上限温度までの温度範囲内であるとき、スタータ始動が許可され、温度範囲外であるとき、スタータ始動が禁止される。
すなわち、キャパシタは、セル温度が低い場合、内部抵抗が大きくなり、性能通りの電流を流せないため、スタータ始動時間が遅くなる。一方、キャパシタ温度が高い場合、キャパシタの劣化進行が早くなるため、キャパシタ寿命に影響する。
これに対し、キャパシタ温度が下限温度から上限温度までの温度範囲内であるときには、スタータ始動を許可する。このため、キャパシタ温度が下限温度より下回っている場合、スタータ始動が禁止され、スタータ始動時間が遅くなったりすることがない。一方、キャパシタ温度が上限温度より上回っている場合、スタータ始動が禁止され、キャパシタの劣化進行が早くなることがない。なお、キャパシタ温度が下限温度から上限温度までの温度範囲外であるとき、スタータ始動を禁止しても、モータ/ジェネレータ始動によりエンジン始動が確保される。
この結果、キャパシタ温度特性に基づくエンジン始動方法の選択により、スタータ始動性能を保証しながらキャパシタ寿命を延ばすことができる。
そして、スタータ始動が許可された後、スタータ始動要求に基づきスタータ始動を開始したとき、スタータ始動中にキャパシタ温度が温度範囲から外れた場合、エンジンクランキング中であればスタータ始動が続行される。このため、スタータ始動中にキャパシタ温度が温度範囲から外れた場合、エンジンクランキング中であればスタータ始動を続行することで、短時間にてエンジン始動を終了することができる。
実施例1の制御装置が適用されたFFプラグインハイブリッド車両を示す全体システム図である。 実施例1の制御装置が適用されたFFプラグインハイブリッド車両のスタータ電源を中心とする電源システム構成を示す電源回路図である。 実施例1の制御装置が適用されたFFプラグインハイブリッド車両の制御システム構成を示すブロック図である。 実施例1のハイブリッドコントロールモジュールにて実行されるスタータ始動制御処理の流れを示すフローチャートである。
以下、本発明のハイブリッド車両の制御装置を実現する最良の形態を、図面に示す実施例1に基づいて説明する。
まず、構成を説明する。
実施例1の制御装置が適用されたFFプラグインハイブリッド車両(ハイブリッド車両の一例)の構成を、「駆動システム構成」、「電源システム構成」、「制御システム構成」、「スタータ始動制御の詳細構成」に分けて説明する。
[駆動システム構成]
図1はFFプラグインハイブリッド車両の全体を示す。以下、図1に基づいて、FFプラグインハイブリッド車両の駆動システム構成を説明する。
前記駆動システムとして、図1に示すように、スタータモータ1(略称「M」)と、横置きエンジン2(略称「ICE」)と、第1クラッチ3(略称「CL1」)と、モータ/ジェネレータ4(略称「M/G」)と、第2クラッチ5(略称「CL2」)と、ベルト式無段変速機6(略称「CVT」)と、を備えている。ベルト式無段変速機6の出力軸は、終減速ギヤトレイン7と差動ギヤ8と左右のドライブシャフト9R,9Lを介し、左右の前輪10R,10Lに駆動連結される。なお、左右の後輪11R,11Lは、従動輪としている。
前記スタータモータ1は、横置きエンジン2のクランク軸に設けられたエンジン始動用ギヤに噛み合うギヤを持ち、後述するキャパシタ23を電源とし、エンジン始動時にクランク軸を回転駆動するクランキングモータである。
前記横置きエンジン2は、クランク軸方向を車幅方向としてフロントルームに配置したエンジンであり、電動ウォータポンプ12と、横置きエンジン2の逆転を検知するクランク軸回転センサ13と、を有する。
前記第1クラッチ3は、横置きエンジン2とモータ/ジェネレータ4との間に介装された油圧作動による乾式多板摩擦クラッチであり、第1クラッチ油圧により完全締結/スリップ締結/開放が制御される。
前記モータ/ジェネレータ4は、第1クラッチ3を介して横置きエンジン2に連結された三相交流の永久磁石型同期モータである。このモータ/ジェネレータ4は、後述する強電バッテリ21を電源とし、ステータコイルには、力行時に直流を三相交流に変換し、回生時に三相交流を直流に変換するインバータ26が、ACハーネス27を介して接続される。
前記第2クラッチ5は、モータ/ジェネレータ4と駆動輪である左右の前輪10R,10Lとの間に介装された油圧作動による湿式の多板摩擦クラッチであり、第2クラッチ油圧により完全締結/スリップ締結/開放が制御される。実施例1の第2クラッチ5は、遊星ギヤによるベルト式無段変速機6の前後進切替機構に設けられた前進クラッチ5aと後退ブレーキ5bを流用している。つまり、前進走行時には、前進クラッチ5aが第2クラッチ5とされ、後退走行時には、後退ブレーキ5bが第2クラッチ5とされる。
前記ベルト式無段変速機6は、プライマリ油室とセカンダリ油室への変速油圧によりベルトの巻き付き径を変えることで無段階の変速比を得る変速機である。このベルト式無段変速機6には、メインオイルポンプ14(メカ駆動)と、サブオイルポンプ15(モータ駆動)と、ポンプ吐出圧を調圧することで生成したライン圧を元圧として第1,第2クラッチ油圧及び変速油圧を作り出す図外のコントロールバルブユニットと、を有する。
前記第1クラッチ3とモータ/ジェネレータ4と第2クラッチ5により1モータ・2クラッチの駆動システムが構成され、この駆動システムによる主な駆動態様として、「EVモード」と「HEVモード」を有する。「EVモード」は、第1クラッチ3を開放し、第2クラッチ5を締結してモータ/ジェネレータ4のみを駆動源に有する電気自動車モードであり、「EVモード」による走行を「EV走行」という。「HEVモード」は、両クラッチ3,5を締結して横置きエンジン2とモータ/ジェネレータ4を駆動源に有するハイブリッド車モードであり、「HEVモード」による走行を「HEV走行」という。
前記モータ/ジェネレータ4は、基本的にブレーキ操作時において回生動作を行うことに伴い、ブレーキ操作時にトータル制動トルクをコントロールする回生協調ブレーキユニット16を有する。この回生協調ブレーキユニット16は、ブレーキペダルと電動ブースタとマスタシリンダを備え、電動ブースタは、ブレーキ操作時、ペダル操作量にあらわれる要求制動力から回生制動力を差し引いた分を液圧制動力で分担するというように、回生分/液圧分の協調制御を行う。
[電源システム構成]
図1はFFプラグインハイブリッド車両の全体システムを示し、図2はスタータ電源を中心とする電源システム構成を示す。以下、図1及び図2に基づいて、FFプラグインハイブリッド車両の電源システム構成を説明する。
前記電源システムとしては、図1に示すように、モータ/ジェネレータ電源としての強電バッテリ21と、12V系負荷電源としての12Vバッテリ22と、スタータ電源としてのキャパシタ23と、を備えている。
前記強電バッテリ21は、モータ/ジェネレータ4の電源として搭載された二次電池であり、例えば、多数のセルを積層したセルモジュールを、バッテリパックケース内に設定したリチウムイオンバッテリが用いられる。この強電バッテリ21には、強電の供給/遮断/分配を行うリレー回路を集約させたジャンクションボックスが内蔵され、さらに、エアコン機能を持つバッテリ温度調整ユニット24と、バッテリ充電容量(バッテリSOC)やバッテリ温度を監視するリチウムバッテリコントローラ86と、が付設される。
前記強電バッテリ21とモータ/ジェネレータ4は、DCハーネス25とインバータ26とACハーネス27を介して接続される。インバータ26には、強電の供給/遮断/分配を行うリレー回路を集約させたジャンクションボックス28が内蔵され、さらに、暖房回路29と電動エアコン30と、力行/回生制御を行うモータコントローラ83と、が付設される。つまり、インバータ26は、強電バッテリ21の放電によりモータ/ジェネレータ4を駆動する力行時、DCハーネス25からの直流をACハーネス27への三相交流に変換する。また、モータ/ジェネレータ4での発電により強電バッテリ21を充電する回生時、ACハーネス27からの三相交流をDCハーネス25への直流に変換する。
前記強電バッテリ21には、DCハーネス31を介して急速充電ポート32が接続されるとともに、DC分岐ハーネス25’と充電器33とACハーネス34とを介して普通充電ポート35が接続される。充電器33は、AC/DC変換や電圧変換を行う。急速充電時には、例えば、外出先等に設置されている充電スタンドのコネクタプラグを、急速充電ポート32に接続することで外部充電される(プラグイン急速充電)。普通充電時には、例えば、家庭用電源からのコネクタプラグを、普通充電ポート35に接続することで外部充電される(プラグイン普通充電)。
前記12Vバッテリ22は、スタータモータ1を除いた他の補機類である12V系負荷36の電源として搭載された二次電池であり、例えば、エンジン車等で一般的に搭載されている鉛バッテリが用いられる。強電バッテリ21と12Vバッテリ22は、DC分岐ハーネス25”とDC/DCコンバータ37とバッテリハーネス38を介して接続される。DC/DCコンバータ37は、強電バッテリ21からの数百ボルト電圧を12Vに変換するものであり、このDC/DCコンバータ37を、ハイブリッドコントロールモジュール81により制御することで、12Vバッテリ22の充電量を管理する構成としている。
前記キャパシタ23は、スタータモータ1の専用電源として搭載された蓄電デバイスであり、大きな静電容量を有し、急速充放電性能に優れた特徴を持つ電気二重層キャパシタ(eDLC:electric Double Layer Capacitor)と呼ばれるものが用いられる。補機負荷電源系39とキャパシタ23は、図2に示すように、ヒューズ40を設けたバッテリ分岐ハーネス38’とキャパシタ充電回路41を介して接続される。また、キャパシタ23とスタータモータ1は、キャパシタハーネス42と抵抗43とリレースイッチ44を介して接続される。なお、キャパシタ23とキャパシタ充電回路41等によりDLCユニット45を構成し、スタータモータ1とリレースイッチ44等によりスタータユニット46を構成する。以下、DLCユニット45とスタータユニット46の詳しい構成を説明する。
前記DLCユニット45は、図2に示すように、キャパシタ23と、キャパシタ充電回路41と、自然放電用スイッチ47と、強制放電用スイッチ48と、セル電圧モニタ49と、キャパシタ温度センサ50(キャパシタ温度検出手段)と、を備えている。
前記キャパシタ23は、複数個のDLCセルを直列/並列に接続して構成したもので、自然放電用スイッチ47と強制放電用スイッチ48とキャパシタ温度センサ50は、複数個のDLCセルの両端部に並列にて設けられる。また、セル電圧モニタ49は、複数個のDLCセルのそれぞれのセル電圧(=キャパシタ容量)を検出するように、各DLCセルに並列に設けられる。
前記キャパシタ充電回路41は、スイッチング方式による半導体リレー内蔵のDC/DCコンバータ回路(スイッチング素子とチョークコイルとコンデンサとダイオードの組み合わせ回路)により構成される。このキャパシタ充電回路41は、ハイブリッドコントロールモジュール81により制御される半導体リレー51とDC/DCコンバータ52を有する。半導体リレー51は、半導体スイッチング素子を使用した無接点リレーであり、例えば、図2の左下部に概略を示すように、絶縁された入出力の空間を光の信号で伝達するフォトカプラと呼ばれる光半導体を用いた構成としている。この半導体リレー51は、補機負荷電源系38からキャパシタ23を切り離したり接続したりするスイッチ機能を持つ。DC/DCコンバータ52は、12V直流を13.5V直流に変換する機能とキャパシタ充電電流を切り替える機能を持つ。
前記スタータユニット46は、スタータモータ1と、リレースイッチ43と、電磁アクチュエータ53と、ピニオンシフト機構54と、を備えている。
前記電磁アクチュエータ53は、2つのコイル55,56への通電による電磁力にて、リレースイッチ44をオンにするとともに、ピニオンシフト機構54のピニオン57をリングギヤ58と噛み合う位置までシフトさせる。通電遮断時は、リレースイッチ44をオフにするとともに、ピニオン57をリングギヤ58との噛み合いが解除された位置までシフトする。なお、リングギヤ58は、横置きエンジン2のクランク軸に設けられる。補機負荷電源系39と2つのコイル55,56は、スータータカットオフリレー59とHEV/IS/リレー60とスタータリレー61を設けたバッテリ分岐ハーネス38”を介して接続される。スータータカットオフリレー59の通電/遮断は、ボディコントロールモジュール87により行われる。HEV/IS/リレー60の通電/遮断は、ハイブリッドコントロールモジュール81により行われる。スタータリレー61の通電/遮断は、アンダーフードスイッチングモジュール88により行われる。なお、バッテリ分岐ハーネス38”の交わる位置には、リレー診断用の電圧センサ62が設けられている。
前記ピニオンシフト機構54は、スタータモータ1のモータ軸に対して軸方向移動可能に設けられたピニオン57と、一端側を電磁アクチュエータ53に接続し、他端側をピニオン57のシフト溝に嵌合させたシフトレバー63と、を有する。
[制御システム構成]
図1はFFプラグインハイブリッド車両の全体システムを示し、図2はスタータ電源を中心とする電源システム構成を示し、図3は制御システム構成を示す。以下、図1〜図3に基づいて、FFプラグインハイブリッド車両の制御システム構成を説明する。
前記制御システムとしては、図1〜図3に示すように、車両全体の消費エネルギーを適切に管理する機能を担う統合制御手段として、ハイブリッドコントロールモジュール81(略称:「HCM」)を備えている。このハイブリッドコントロールモジュール81に接続される制御手段として、エンジンコントロールモジュール82(略称:「ECM」)と、モータコントローラ83(略称:「MC」)と、CVTコントロールユニット84(略称:「CVTCU」)と、を有する。そして、データ通信モジュール85(略称:「DCM」)と、リチウムバッテリコントローラ86(略称:「LBC」)と、を有する。さらに、ボディコントロールモジュール87(略称:「BCM」)と、アンダーフードスイッチングモジュール88(略称:「USM」)と、を有する。これらの制御手段は、ハイブリッドコントロールモジュール81とDLCユニット45を接続するLIN通信線89(LIN:「Local Interconnect Network」の略称)を除き、CAN通信線90(CANは「Controller Area Network」の略称)により双方向情報交換可能に接続される。
前記ハイブリッドコントロールモジュール81は、各制御手段、イグニッションスイッチ91、アクセル開度センサ92、車速センサ93等からの入力情報に基づき、様々な制御を行う。このうち、外部充電が可能なFFプラグインハイブリッド車両を高い燃費効率で走らせることを目的として行われる制御が、強電バッテリ21のバッテリSOCに基づく走行モード(「CDモード」、「CSモード」)の選択制御である。
前記「CDモード(Charge Depleting mode)」は、原則として、強電バッテリ21の電力を消費するEV走行を優先するモードであり、例えば、強電バッテリ21のバッテリSOCがフルSOCから設定SOCまで低下する間にて選択される。但し、EV走行では駆動力が不足する高負荷走行等において、例外的にHEV走行が行われる。この「CDモード」の選択中における横置きエンジン2の始動は、スタータモータ1による始動(スタータ始動)を基本とし、モータ/ジェネレータ4による始動(M/G始動)を例外とする。
前記「CSモード(Charge Sustain mode)」は、原則として、強電バッテリ21の電力を維持するHEV走行を優先するモードであり、強電バッテリ21のバッテリSOCが設定SOC以下になると選択される。つまり、強電バッテリ21のバッテリSOCを所定範囲に維持する必要があるとき、横置きエンジン2の駆動によりモータ/ジェネレータ4を発電させるエンジン発電によるHEV走行を行う。この「CSモード」の選択中における横置きエンジン2の始動は、モータ/ジェネレータ4による始動(M/G始動)を基本とし、スタータモータ1による始動(スタータ始動)を例外とする。なお、モード切り替え閾値である「設定SOC」は、CDモード→CSモードのときの値と、CSモード→CDモードのときの値とでヒステリシスを持たせている。
前記ハイブリッドコントロールモジュール81では、「CDモード」と「CSモード」の選択制御以外に、スタータモータ1によるエンジン始動制御、キャパシタ23への充電制御、キャパシタ23からの放電制御を行う。さらに、下記のようなスタータ始動関連制御を行う。
(A)エンジン始動後からスタータ始動許可までの時間短縮制御。
(B)イグニッションオンからスタータ始動許可までの時間短縮制御。
(C)キャパシタ23の劣化進行抑制制御。
(D)キャパシタ23の高温/低温時対策制御(実施例1)。
(E)車両用補機の電圧瞬低防止制御。
前記エンジンコントロールモジュール82は、横置きエンジン2の燃料噴射制御や点火制御や燃料カット制御等を行う。モータコントローラ83は、インバータ26によるモータジェネレータ4の力行制御や回生制御等を行う。CVTコントロールユニット84は、第1クラッチ3の締結油圧制御、第2クラッチ5の締結油圧制御、ベルト式無段変速機6の変速油圧制御等を行う。データ通信モジュール85は、携帯リモコンキーのスイッチを遠隔操作したとき、携帯リモコンキーとの間で通信が成立すると、例えば、充電ポートリッドやコネクタロック機構のロック/アンロックの制御を行う。リチウムバッテリコントローラ86は、強電バッテリ21のバッテリSOCやバッテリ温度等を管理する。ボディコントロールモジュール87は、スータータカットオフリレー59の通電/遮断制御を行う。アンダーフードスイッチングモジュール87は、インヒビタースイッチ94からのレンジ位置信号に基づき、内蔵するスタータリレー61の通電/遮断制御を行う。
[スタータ始動制御の詳細構成]
図4はハイブリッドコントロールモジュール81にて実行されるスタータ始動制御処理の流れを示す(スタータ始動制御手段)。以下、スタータ始動制御処理構成をあらわす図4の各ステップについて説明する。
ステップS1では、キャパシタ温度センサ50により検出されるキャパシタ温度が、-5℃(下限温度)〜65℃(上限温度)の範囲内にあるか否かを判断する。Yes(-5℃≦キャパシタ温度≦65℃)の場合はステップS4へ進み、No(キャパシタ温度<-5℃、或いは、キャパシタ温度>65℃)の場合はステップS2へ進む。
ここで、「下限温度」は、スタータ始動に要する始動所要時間が、所望時間より遅くならないというように、エンジン始動応答性能を保証するキャパシタ23の低温側限界温度として設定される。詳しくは、環境温度が低いことによるキャパシタ23のセル温度の低下により、キャパシタ23の内部抵抗が大となってスタータ始動に必要な電流を流せなくなる限界温度(例えば、-5℃)に設定される。
一方、「上限温度」は、キャパシタ23の温度劣化が加速的に進行しないように、劣化進行抑制性能を保証するキャパシタ23の高温側限界温度として設定される。詳しくは、スタータ始動の繰り返しや充電の繰り返しによる発熱に伴うキャパシタ温度の上昇により、キャパシタ23のセル劣化が加速的に進行する高温側限界温度(例えば、65℃)に設定される。但し、この上限温度は、キャパシタ23の使用時間や使用頻度を制限すれば、例えば、65℃より高温域まで調整することが可能である。
ステップS2では、ステップS1又はステップS3でのキャパシタ温度<-5℃、或いは、キャパシタ温度>65℃であるとの判断に続き、スタータモータ1を用いて横置きエンジン2を始動する「スタータ始動」を禁止し、ステップS3へ進む。
なお、「スタータ始動」を禁止しているときは、M/G始動を許可することで、エンジン始動要求に対してはM/G始動により対応する。
ステップS3では、ステップS2でのスタータ始動禁止に続き、キャパシタ温度センサ50により検出されるキャパシタ温度が、-5℃(下限温度)〜65℃(上限温度)の範囲内にあるか否かを判断する。Yes(-5℃≦キャパシタ温度≦65℃)の場合はステップS4へ進み、No(キャパシタ温度<-5℃、或いは、キャパシタ温度>65℃)の場合はステップS2へ戻る。
ステップS4では、ステップS1又はステップS3での-5℃≦キャパシタ温度≦65℃であるとの判断に続き、スタータモータ1を用いて横置きエンジン2を始動する「スタータ始動」を許可し、ステップS5へ進む。
ステップS5では、ステップS4でのスタータ始動許可に続き、スタータ始動要求有りか否かを判断する。Yes(スタータ始動要求有り)の場合はステップS6へ進み、No(スタータ始動要求無し)の場合は終了へ進む。
ステップS6では、ステップS5でのスタータ始動要求有りとの判断に続き、スタータ始動中にキャパシタ温度が65℃を超えた、或いは、スタータ始動中にキャパシタ温度が-5℃を下回ったか否かを判断し、Yes(スタータ始動中にキャパシタ温度<-5℃、或いは、キャパシタ温度>65℃)の場合はステップS8へ進み、No(スタータ始動中にキャパシタ温度が範囲内を維持)の場合はステップS7へ進む。
ステップS7では、ステップS6でのスタータ始動中にキャパシタ温度が範囲内を維持であるとの判断に続き、スタータ始動をそのまま続行し、終了へ進む。
ステップS8では、ステップS6でのスタータ始動中にキャパシタ温度<-5℃、或いは、キャパシタ温度>65℃であるとの判断に続き、スタータモータ1での横置きエンジン2のクランキング中であるか否かを判断する。Yes(クランキング中)の場合はステップS9へ進み、No(クラッキング前)の場合はステップS10へ進む。
ステップS9では、ステップS8でのスタータモータ1でのクランキング中であるとの判断に続き、スタータ始動を続行し、次回からスタータ始動を禁止し、終了へ進む。
ステップS10では、ステップS8でのスタータモータ1でのクランキング前であるとの判断に続き、スタータ始動をキャンセルし、ステップS11へ進む。
ステップS11では、ステップS10でのスタータ始動キャンセルに続き、高電圧のモータ/ジェネレータ4を用いて横置きエンジン2を始動する「M/G始動」に切り替え、終了へ進む。
次に、作用を説明する。
実施例1のFFプラグインハイブリッド車両の制御装置における作用を、[キャパシタ電源回路構成による特徴作用]、[キャパシタ電源による充放電作用]、[スタータ始動制御作用]に分けて説明する。
[キャパシタ電源回路構成による特徴作用]
例えば、アイドルストップ車において、スタータモータの電源を12Vバッテリとする場合、電源回路構成は、実施例1のキャパシタ電源回路構成からDLCユニット45とヒューズ40を除いた構成とされ、これを比較例とする。
この比較例の場合、スタータモータと車両補機類の電源を、1つの12Vバッテリにより共有するものとなる。このため、車両補機類での電力必要量が高い時、スタータモータによるエンジン始動を行うと、供給電力が不足し、エンジン始動開始の瞬間、車両補機類の電圧が急に低下する電圧瞬低が発生する。
これに対し、実施例1では、強電バッテリ21と12Vバッテリ22を、DC/DCコンバータ37を介して接続することで補機負荷電源系39が構成される。DC/DCコンバータ37から分岐して接続されるキャパシタ充電回路41と、キャパシタ充電回路41に接続されるキャパシタ23と、を有してDLCユニット45が構成される。そして、補機負荷電源系39とDLCユニット45との間に、キャパシタ充電回路41に内蔵してスイッチとしての半導体リレー51を設けることで、キャパシタ電源回路が構成される。
この構成により、強電バッテリ21からの電力にて12Vバッテリ22とキャパシタ23を充電しつつ、12Vバッテリ22から車両補機類である12V系負荷36に必要電力を供給し、キャパシタ23からスタータモータ1に必要電力を供給する。すなわち、スタータモータ1と12V系負荷36の電源を共有しないし、12Vバッテリ22とキャパシタ23による2つの電源は、強電バッテリ21による充電バックアップを受ける。
そして、比較例であるアイドルストップ車の電源回路構成を変更することなく、DLCユニット45(キャパシタ充電回路41+キャパシタ23)を追加することでキャパシタ電源回路が構成される。このように、補機類の追加と同じ要領でDLCユニット45を追加できるため、強電バッテリ21とDC/DCコンバータ37の制御は、比較例の制御から変更する必要がない。
さらに、補機負荷電源系39の充放電バランスが崩れそうな場合、DLCユニット45(キャパシタ充電回路41+キャパシタ23)は、充電電流を制御可能で、かつ、スイッチである半導体リレー51により補機負荷電源系39と切り離し可能である。このため、スタータ始動時に半導体リレー51を開いておくことで、車両補機類の電圧が急に低下する電圧瞬低を防止できる。加えて、DC/DCコンバータ37のコンバータ容量や12Vバッテリ22のバッテリ容量を、比較例で設定したコンバータ容量やバッテリ容量から変更する必要がない。
[キャパシタ電源による充放電作用]
上記キャパシタ電源回路に対しハイブリッドコントロールモジュール81により行われる「スタータモータ1によるエンジン始動制御作用」、「キャパシタ23への充電制御作用」、「キャパシタ23からの放電制御作用」を説明する。
スタータモータ1によるエンジン始動は、ハイブリッドコントロールモジュール81からのスタータ始動指令の出力に基づき、HEV/IS/リレー60に通電すると、リレースイッチ44がオンになり、ピニオン57がリングギヤ58と噛み合う位置までシフトする。これにより、キャパシタ23を電源とするスタータモータ1が横置きエンジン2のクランク軸を回転させることでスタータ始動が行われ、通電から所定時間後にHEV/IS/リレー60を遮断する。なお、スータータカットオフリレー59は、エンジン始動を禁止する車両条件が成立する場合を除いて、ボディコントロールモジュール87により通電が維持されている。また、アンダーフードスイッチングモジュール88に内蔵されているスタータリレー61は、Pレンジの選択時に限り通電され、Pレンジ以外のDレンジ等の選択時においては遮断状態である。
したがって、スタータモータ1によるエンジン始動制御は、原則として、スタータ始動許可条件下でのスタータ始動指令によりHEV/IS/リレー60が通電されている間、キャパシタ23の電力を用いてスタータモータ1が駆動し、横置きエンジン2を始動させる。
キャパシタ23への充電は、ハイブリッドコントロールモジュール81からの充電指令の出力に基づき、キャパシタ充電回路41の半導体リレー51を閉とし、キャパシタ充電電流を選択する。これにより、強電バッテリ21からの電力を、DC/DCコンバータ37→ヒューズ40→半導体リレー51→DC/DCコンバータ52を介してキャパシタ23へ導入することで、キャパシタ充電電流に応じた短時間充電が行われる。なお、キャパシタ充電電流としては、電流1(例えば、15A)を基本電流とし、例外として、電流1からの変更により選択可能な電流2(>電流1)や電流3(<電流1)を有する。
したがって、キャパシタ23への充電制御は、充電指令が出力されている間、強電バッテリ21からの電力を用い、選択されているキャパシタ充電電流によりキャパシタ23を充電する。
キャパシタ23からの放電は、ハイブリッドコントロールモジュール81からの自然放電指令の出力に基づき、DLCユニット45の自然放電用スイッチ47を閉とすることで、キャパシタ23からの自然放電を行う。また、ハイブリッドコントロールモジュール81からの強制放電指令の出力に基づき、DLCユニット45の強制放電用スイッチ48を閉とすることで、キャパシタ23からの強制放電を行う。この強制放電の場合、単位時間当たりの放電量が自然放電の場合よりも大きく設定されている。
したがって、キャパシタ23への自然放電制御は、自然放電指令に基づいて自然放電用スイッチ47を閉としている間、キャパシタ23の電力を抵抗熱に変換して放電を行う。キャパシタ23への強制放電制御は、強制放電指令に基づいて強制放電用スイッチ48を閉としている間、キャパシタ23の電力を抵抗熱に変換し、自然放電よりも短時間にて放電を行う。
[スタータ始動制御作用]
エンジン始動を行うとき、CD/CSモードや駆動力要求に応じてスタータ始動とM/G始動が選択される。しかし、スタータ始動の繰り返しや充電の繰り返しによる発熱でキャパシタ23のセル温度が上昇することがある。また、寒冷地等では環境温度が低いことによりキャパシタ23のセル温度がマイナス領域まで低下することがある。以下、図4に基づき、これを反映して行われるスタータ始動制御作用を説明する。
まず、キャパシタ温度が、-5℃(下限温度)〜65℃(上限温度)の範囲内にあるとき、図4のフローチャートにおいて、ステップS1→ステップS4へと進み、ステップS4では、スタータ始動が許可される。一方、キャパシタ温度が、-5℃(下限温度)〜65℃(上限温度)の範囲外にあるとき、図4のフローチャートにおいて、ステップS1→ステップS2→ステップS3へと進む。つまり、ステップS3にてキャパシタ温度が、-5℃(下限温度)〜65℃(上限温度)の範囲外であると判断されている間、ステップS2では、スタータ始動が禁止(M/G始動は許可)される。そして、時間の経過によりステップS3にてキャパシタ温度が、-5℃(下限温度)〜65℃(上限温度)の範囲内になると、ステップS3からステップS4へと進み、ステップS4では、スタータ始動が許可される。
そして、スタータ始動許可状態でスタータ始動要求があり、スタータ始動中にキャパシタ温度が、-5℃(下限温度)〜65℃(上限温度)の範囲内に維持されていると、図4のフローチャートにおいて、ステップS4から、ステップS5→ステップS6→ステップS7→終了へと進む。つまり、スタータ始動要求に対し、スタータ始動を続行して横置きエンジン2が始動される。
しかし、スタータ始動許可状態でスタータ始動要求があり、スタータ始動中にキャパシタ温度が、-5℃(下限温度)〜65℃(上限温度)の範囲外になると、図4のフローチャートにおいて、ステップS4から、ステップS5→ステップS6→ステップS8へと進む。つまり、ステップS8では、キャパシタ温度が、-5℃(下限温度)〜65℃(上限温度)の範囲外になった時点で、スタータ始動がエンジンクランキング中の状態まで進行しているか否かが判断される。そして、エンジンクランキング中という状態までエンジン始動が進行しているか否かによりその後の始動処理を異ならせている。キャパシタ温度が許可範囲外になった時点で、スタータ始動がエンジンクランキング中の状態まで進行しているときは、ステップS8からステップS9→終了へと進み、スタータ始動を続行し、次回からスタータ始動を禁止する。一方、キャパシタ温度が許可範囲外になった時点で、スタータ始動がエンジンクランキング中の状態まで進行していないときは、ステップS8からステップS10→ステップS11→終了へと進み、スタータ始動をキャンセルし、M/G始動に切り替えされる。
上記のように、実施例1では、キャパシタ温度が、エンジン始動応答性能を保証する下限温度(-5℃)から劣化進行抑制性能を保証する上限温度(65℃)までの温度範囲内であるとき、スタータ始動を許可する。そして、温度範囲外であるとき、スタータ始動を禁止し、M/G始動を許可する構成を採用している。
すなわち、キャパシタ23は、セル温度が低い場合、内部抵抗が大きくなり、性能通りの電流を流せないため、スタータ始動時間が遅くなる。一方、キャパシタ温度が高い場合、キャパシタの劣化進行が早くなるため、キャパシタ寿命に影響する。
これに対し、キャパシタ温度が下限温度から上限温度までの温度範囲内であるときには、スタータ始動を許可する。このため、キャパシタ温度が下限温度より下回っている場合、スタータ始動が禁止され、スタータ始動時間が遅くなったりすることがない。一方、キャパシタ温度が上限温度より上回っている場合、スタータ始動が禁止され、キャパシタ23の劣化進行が早くなることがない。なお、キャパシタ温度が下限温度から上限温度までの温度範囲外であるときには、M/G始動が許可されるため、スタータ始動を禁止してもエンジン始動が確保される。
この結果、キャパシタ温度特性に基づくエンジン始動方法の選択により、スタータ始動性能を保証しながらキャパシタ寿命を延ばすことができる。
実施例1では、下限温度を、キャパシタ温度の低下によりキャパシタ23の内部抵抗が大となってスタータ始動に必要な電流を流せなくなる低温側限界温度(例えば、-5℃)に設定する。そして、上限温度を、キャパシタ温度の上昇によりキャパシタ23のセル劣化が加速的に進行する高温側限界温度(例えば、65℃)に設定した構成を採用している。
このように、キャパシタ温度特性(特に、キャパシタのセル温度特性)に基づき設定した下限温度から上限温度までの範囲内の限定したキャパシタ温度領域でスタータ始動を許可するようにした。
したがって、スタータ始動許可に基づきスタータ始動を行った場合、エンジン始動応答性能と劣化進行抑制性能の両立を保証することができる。
実施例1では、スタータ始動が許可された後、スタータ始動要求に基づきスタータ始動を開始したとき、スタータ始動中にキャパシタ温度が温度範囲から外れた場合、エンジンクランキング中であればスタータ始動を続行する構成を採用している。
すなわち、スタータ始動中にキャパシタ温度が温度範囲から外れた場合、原則に従えばスタータ始動を禁止することになる。しかし、スタータ始動を開始してから既にエンジンクランキング中までエンジン始動が進行していれば、その時点で、スタータ始動からM/G始動に切り替えるのに比べ、スタータ始動を続行した方が短時間にてエンジン始動を終了できる。なお、キャパシタ劣化進行に関しては、短時間のスタータ始動延長になるため、熱影響は小さく抑えられる。
したがって、スタータ始動中にキャパシタ温度が温度範囲から外れた場合、エンジンクランキング中であればスタータ始動を続行することで、短時間にてエンジン始動を終了することができる。
実施例1では、スタータ始動が許可された後、スタータ始動要求に基づきスタータ始動を開始したとき、スタータ始動中にキャパシタ温度が温度範囲から外れた場合、エンジンクランキングに達していなければスタータ始動をキャンセルし、M/G始動に切り替える構成を採用している。
すなわち、スタータ始動を開始してから未だクランキング中までエンジン始動が進行していなければ、その時点でスタータ始動からM/G始動に切り替えても、スタータ始動を継続しても、エンジン始動を終了するまでに要する時間は、ほとんど変わることがない。このため、スタータ始動の開始直後にキャパシタ温度が温度範囲から外れた場合、スタータ始動を禁止するという原則に従うことで、キャパシタ23の劣化進行が抑えられる。
したがって、スタータ始動中にキャパシタ温度が温度範囲から外れた場合、エンジンクランキング中に入る前であれば、スタータ始動からM/G始動に切り替えることで、キャパシタ23の劣化進行を抑えることができる。
次に、効果を説明する。
実施例1のFFプラグインハイブリッド車両の制御装置にあっては、下記に列挙する効果を得ることができる。
(1) 駆動系にスタータモータ1とエンジン(横置きエンジン2)とモータ/ジェネレータ4を有し、
電源システムとして、前記モータ/ジェネレータ4の電源である強電バッテリ21と、前記スタータモータ1の電源であるキャパシタ23と、を備え、エンジン始動方式として、スタータ始動とモータ/ジェネレータ始動(M/G始動)が可能なハイブリッド車両(FFプラグインハイブリッド車両)の制御装置において、
前記キャパシタ23の温度を検出するキャパシタ温度検出手段(キャパシタ温度センサ50)と、
前記スタータ始動の要求に対する許可/禁止をキャパシタ温度条件により決めるスタータ始動制御手段(ハイブリッドコントロールモジュール81)と、を設け、
前記スタータ始動制御手段(ハイブリッドコントロールモジュール81)は、キャパシタ温度が、エンジン始動応答性能を保証する下限温度から劣化進行抑制性能を保証する上限温度までの温度範囲内であるとき、前記スタータ始動を許可し、温度範囲外であるとき、前記スタータ始動を禁止する(図4)。
このため、キャパシタ温度特性に基づくエンジン始動方法の選択により、スタータ始動性能を保証しながらキャパシタ寿命を延ばすことができる。
(2) 前記スタータ始動制御手段(ハイブリッドコントロールモジュール81)は、前記下限温度を、キャパシタ温度の低下により前記キャパシタ23の内部抵抗が大となってスタータ始動に必要な電流を流せなくなる低温側限界温度に設定し、前記上限温度を、キャパシタ温度の上昇により前記キャパシタ23のセル劣化が加速的に進行する高温側限界温度に設定した(図4)。
このため、(1)の効果に加え、スタータ始動許可に基づきスタータ始動を行った場合、エンジン始動応答性能と劣化進行抑制性能の両立を保証することができる。
(3) 前記スタータ始動制御手段(ハイブリッドコントロールモジュール81)は、前記スタータ始動が許可された後、スタータ始動要求に基づきスタータ始動を開始したとき、スタータ始動中にキャパシタ温度が前記温度範囲から外れた場合、エンジンクランキング中であればスタータ始動を続行する(図4)。
このため、(1)又は(2)の効果に加え、スタータ始動中にキャパシタ温度が温度範囲から外れた場合、エンジンクランキング中であればスタータ始動を続行することで、短時間にてエンジン始動を終了することができる。
(4) 前記スタータ始動制御手段(ハイブリッドコントロールモジュール81)は、前記スタータ始動が許可された後、スタータ始動要求に基づきスタータ始動を開始したとき、スタータ始動中にキャパシタ温度が前記温度範囲から外れた場合、エンジンクランキングに達していなければスタータ始動をキャンセルし、前記モータ/ジェネレータ始動(M/G始動)に切り替える(図4)。
このため、(3)の効果に加え、スタータ始動中にキャパシタ温度が温度範囲から外れた場合、エンジンクランキング中に入る前であれば、スタータ始動からM/G始動に切り替えることで、キャパシタ23の劣化進行を抑えることができる。
以上、本発明のハイブリッド車両の制御装置を実施例1に基づき説明してきたが、具体的な構成については、この実施例1に限られるものではなく、特許請求の範囲の各請求項に係る発明の要旨を逸脱しない限り、設計の変更や追加等は許容される。
実施例1では、スタータ始動制御手段として、キャパシタ温度が、下限温度である-5℃から上限温度である65℃までの温度範囲内であるとき、スタータ始動を許可し、温度範囲外であるとき、スタータ始動を禁止する例を示した。しかし、スタータ始動制御手段としては、適用されるキャパシタのセル温度特性に応じ、エンジン始動応答性能を保証する下限温度と、劣化進行抑制性能を保証する上限温度を決めて良い。さらに、スタータ始動の使用時間や使用頻度を規定した場合には、これらの要因を考慮した上で、下限温度と上限温度を決めるようにしても良い。
実施例1では、スタータ始動制御手段として、スタータ始動中にキャパシタ温度が温度範囲から外れた場合、エンジンクランキング中であるかエンジンクランキングにはkる前かによりエンジン始動制御を異ならせる例を示した。しかし、スタータ始動制御手段としては、スタータ始動中にキャパシタ温度が温度範囲から外れた場合、エンジン始動制御の進行状況にかかわらず、スタータ始動を続行し、次回からスタータ始動を禁止するような例としても良い。
実施例1では、スタータ始動制御手段として、ハイブリッドコントロールモジュール81を用いる例を示した。しかし、スタータ始動制御手段としては、独立に設けた電源系コントローラを用いても良いし、また、ハイブリッドコントロールモジュール以外のコントローラに、電源系のスタータ始動制御部を設けるような例としても良い。
実施例1では、本発明の制御装置をFFプラグインハイブリッド車両に適用する例を示した。しかし、本発明の制御装置は、外部充電機能を持たないハイブリッド車両に対しても適用することができる。また、FFハイブリッド車両に限らず、FRハイブリッド車両や4WDハイブリッド車両に対しても適用することができる。要するに、スタータモータの電源としてキャパシタを備え、エンジンの始動方式として、スタータ始動とモータ/ジェネレータ始動が可能なハイブリッド車両であれば適用できる。
1 スタータモータ
2 横置きエンジン(エンジン)
3 第1クラッチ
4 モータ/ジェネレータ
5 第2クラッチ
6 ベルト式無段変速機
10R,10L 左右前輪
11R,11L 左右後輪
21 強電バッテリ
22 12Vバッテリ
23 キャパシタ
37 DC/DCコンバータ
41 キャパシタ充電回路
45 DLCユニット
49 セル電圧モニタ
50 キャパシタ温度センサ(キャパシタ温度検出手段)
51 半導体リレー
52 DC/DCコンバータ
81 ハイブリッドコントロールモジュール(スタータ始動制御手段)

Claims (3)

  1. 駆動系にスタータモータとエンジンとモータ/ジェネレータを有し、
    電源システムとして、前記モータ/ジェネレータの電源である強電バッテリと、前記スタータモータの電源であるキャパシタと、を備え、エンジン始動方式として、スタータ始動とモータ/ジェネレータ始動が可能なハイブリッド車両の制御装置において、
    前記キャパシタの温度を検出するキャパシタ温度検出手段と、
    前記スタータ始動の要求に対する許可/禁止をキャパシタ温度条件により決めるスタータ始動制御手段と、を設け、
    前記スタータ始動制御手段は、キャパシタ温度が、エンジン始動応答性能を保証する下限温度から劣化進行抑制性能を保証する上限温度までの温度範囲内であるとき、前記スタータ始動を許可し、温度範囲外であるとき、前記スタータ始動を禁止し、
    前記スタータ始動が許可された後、スタータ始動要求に基づきスタータ始動を開始したとき、スタータ始動中にキャパシタ温度が前記温度範囲から外れた場合、エンジンクランキング中であればスタータ始動を続行する
    ことを特徴とするハイブリッド車両の制御装置。
  2. 請求項1に記載されたハイブリッド車両の制御装置において、
    前記スタータ始動制御手段は、前記下限温度を、キャパシタ温度の低下により前記キャパシタの内部抵抗が大となってスタータ始動に必要な電流を流せなくなる低温側限界温度に設定し、前記上限温度を、キャパシタ温度の上昇により前記キャパシタのセル劣化が加速的に進行する高温側限界温度に設定した
    ことを特徴とするハイブリッド車両の制御装置。
  3. 請求項1又は2に記載されたハイブリッド車両の制御装置において、
    前記スタータ始動制御手段は、前記スタータ始動が許可された後、スタータ始動要求に基づきスタータ始動を開始したとき、スタータ始動中にキャパシタ温度が前記温度範囲から外れた場合、エンジンクランキングに達していなければスタータ始動をキャンセルし、前記モータ/ジェネレータ始動に切り替える
    ことを特徴とするハイブリッド車両の制御装置。
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