JP6166011B2 - 防火ポリウレタンフォームおよびその製造方法 - Google Patents
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Description
a.ポリイソシアネート、型番UR−398B(高分子MDI)、クアン・ルン・シン・コーポレイション(KUANG LUNG SHING CORPORATION)
b.ポリオール、型番UR−398A、クアン・ルン・シン・コーポレイション(KUANG LUNG SHING CORPORATION)
c.分散剤、型番2280、マーヴェル・ケミカル(Marvel Chemical)
d.分散剤、型番Disperbyk−110,ビー・ワイ・ケイ・ケミー(BYK Chemie)
e.触媒、ジブチルスズジラウレート、型番T−12
f.触媒、トリエチレンジアミン溶液、型番DABCO−33LV、エアー・プロダクツ・アンド・ケミカルズ(Air Products and Chemicals)
g.水酸化アルミニウム、粒径1μm、型番H−42M、昭和電工株式会社
h.水酸化アルミニウム、粒径8μm、型番H−32、昭和電工株式会社
i.水酸化アルミニウム、粒径55μm、型番H−10、昭和電工株式会社
j.窒素含有難燃剤、メラミン
k.リン含有難燃剤、ポリリン酸アンモニウム
l.炭化剤、ペンタエリスリトール
m.ガラス短繊維、型番202P 3.2、台湾ガラス・インコーポレイテッド(Taiwan Glass Inc.)
n.「MIA4」は、j.k.l.の混合物であり、その質量比は、3:16:1である。
[実施例1]
それぞれの予備混合
表1の難燃剤粉体Cを予めドライで均等に混合し、表2の液体Aを均等に攪拌し、かつポリイソシアネート(UR398B)68.7gを添加して液体Bにし、予備処理が完了した後、116.2gの粉体Cを液体Bに入れ、同時に65.2gの粉体Cを液体Aに添加し、それぞれ、250rpmの速度で、7分間攪拌することで、均等に分散させた後、A、Bの両液を混合し、1200rpmの高速度で、約10秒間攪拌してから、金型に注入して発泡成形した。その形成されたフォームは10cm×20cm×4cmであり、その密度は0.335g/cm3であった。難燃剤の含有量は60.2%であった。
ポリオールのみと予備混合
表3の難燃剤粉体Cを予めドライで均等に混合し、表2の液体Aを均等に攪拌し、かつポリイソシアネート(UR398B)68.7gを添加して液体Bにし、予備処理が完了した後、全部の粉体Cを液体Aに入れ、250rpmで、7分間攪拌することで、均等に分散させた後、A、Bの両液を混合し、1200rpmの高速度で、約10秒間攪拌してから、金型に注入して発泡成形した。その形成されたフォームは10cm×20cm×4cmであり、その密度は0.339g/cm3であった。難燃剤の含有量は36.5%であったが、これは加工できる最大の許容量である。
同時混合
表1の難燃剤粉体Cを予めドライで均等に混合し、表2の液体Aを均等に攪拌し、かつポリイソシアネート(UR398B)を液体Bにし、予備処理が完了した後、A、Bの両液とC粉体とを混合し、1200rpmの高速度で、約10秒間攪拌した。この方法は攪拌時間が短いため、粉体が液体の中で瞬間分散できず、かつ粉体が液体を覆う塊現象が形成されたため、混合物を金型に注入して成形することができなかった。また、A、B液を混合した後、迅速に発泡するので、攪拌時間を長くすることは不可能であった。よって、この製造プロセスは操作上において困難がある。
実施例1と比較例1から得られたフォームを950℃のガストーチ(バーナ直径1.5インチ(約3.81cm))にかけ、かつその背面温度を測定した。その結果を図7に示す。実施例1のフォームは、火炎温度に1時間以上耐え、かつ構造的完全性を相変わらず維持することができた。比較例1のフォームは、20分もしないうちにクラックし、構造が非常に弱かった。図8(点火面と非点火面とを示す図面代用写真の写し)から、両者の防火特性の差異が明らかにわかる。
[実施例2]
混合粒径
表4の難燃剤粉体Cを予めドライで均等に混合し、表5の液体Aを均等に攪拌し、かつポリイソシアネート(UR398B)50.9gを添加して液体Bにし、予備処理が完了した後、86gの粉体Cを液体Bに入れ、同時に48.3gの粉体Cを液体Aに添加し、それぞれ、250rpmの速度で、7分間攪拌することで、均等に分散させた後、A、Bの両液を混合し、1200rpmの高速度で、約10秒間攪拌してから、金型に注入して発泡成形した。その形成されたフォームは10cm×20cm×4cmであり、その密度は0.27g/cm3であった。このフォームを950℃のガストーチ(バーナ直径1.5インチ(約3.81cm))にかけ、その背面温度を測定した。その結果を図9に示す。火炎試験後、フォームの厚みは4cmから3.8cmに縮小した。
単一粒径1μm
表6に示された液体を予備混合してA液を形成し、かつポリイソシアネート(UR398B)101.8gを添加して液体Bにし、予備処理が完了した後、水酸化アルミニウム(H−42M)60gをA液に入れ、水酸化アルミニウム(H−42M)65gをB液に入れ、それぞれ、異なるビーカーに入れ、250rpmの速度で、7分間攪拌した後、両液を混合し、1200rpmの高速度で攪拌してから、金型に注入して発泡させ、ポリウレタンフォームを形成した。難燃剤の含有量は41.8%であり、フォームの密度は0.31g/cm3であり、その体積は4cm×10cm×10cmであった。
単一粒径8μm
表6に示された液体を予備混合してA液を形成し、かつポリイソシアネート(UR398B)101.8gを添加して液体Bにし、予備処理が完了した後、水酸化アルミニウム(H−32)90gをA液に入れ、水酸化アルミニウム(H−32)125gをB液に入れ、それぞれ、異なるビーカーに入れ、250rpmの速度で、7分間攪拌した後、両液を混合し、1200rpmの高速度で攪拌してから、金型に注入して発泡させ、ポリウレタンフォームを形成した。難燃剤の含有量は55.3%であり、フォームの密度は0.32g/cm3であり、その体積は4cm×10cm×10cmであった。
単一粒径55μm
表6に示された液体を予備混合してA液を形成し、かつポリイソシアネート(UR398B)101.8gを添加して液体Bにし、予備処理が完了した後、水酸化アルミニウム(H−10)126gをA液に入れ、水酸化アルミニウム(H−10)144gをB液に入れ、それぞれ、異なるビーカーに入れ、250rpmの速度で、7分間攪拌した後、両液を混合し、1200rpmの高速度で攪拌してから、金型に注入して発泡させ、ポリウレタンフォームを形成した。難燃剤の含有量は60.8%であり、フォームの密度は0.34g/cm3であり、その体積は4cm×10cm×10cmであった。
Claims (14)
- ポリイソシアネートとヒドロキシル基含有無機難燃剤とを予備混合して第一の予備混合物を形成する工程(ここで、前記ポリイソシアネートは、前記ヒドロキシル基含有無機難燃剤と反応して化学結合を形成し、前記ヒドロキシル基含有無機難燃剤は、0.5〜5μm、5〜20μmおよび20〜100μmの粒径を含み、前記粒径の質量比は、それぞれ1:0.1〜2:0.1〜2である);
ポリオールと発泡剤と前記ヒドロキシル基含有無機難燃剤とを予備混合して第二の予備混合物を形成する工程;および
前記第一の予備混合物と前記第二の予備混合物とを混合して発泡成形を行って、防火ポリウレタンフォームを得る工程を含むことを特徴とする防火ポリウレタンフォームの製造方法。 - 前記ポリイソシアネートのNCO含有量が5〜50質量%である請求項1に記載の防火ポリウレタンフォームの製造方法。
- 前記ポリイソシアネートが、トルエンジイソシアネート(TDI)、ジフェニルメタン−4,4’−ジイソシアネート(MDI)、イソホロンジイソシアネート(IPDI)、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)、4,4’−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート(H12MDI)、p−フェニレン−ジイソシアネート(PPDI)、p,p’−ビスフェニルジイソシアネート(BPDI)、またはその組合せである請求項1または2に記載の防火ポリウレタンフォームの製造方法。
- 前記ポリオールが、二つまたはそれ以上の活性官能基を有する、ポリエーテルポリオール、ポリエステルポリオール、またはその組合せである請求項1〜3のいずれか1項に記載の防火ポリウレタンフォームの製造方法。
- 前記ヒドロキシル基含有無機難燃剤が、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、酸化ケイ素、酸化チタン、炭酸カルシウム、またはその組合せであり、ヒドロキシル基が、もともと無機粉体にあり、または表面改質官能化によって形成されるヒドロキシル基含有無機難燃剤である請求項1〜4のいずれか1項に記載の防火ポリウレタンフォームの製造方法。
- 前記ヒドロキシル基含有無機難燃剤が前記防火ポリウレタンフォームの総質量の50〜80質量%を占める請求項1〜5のいずれか1項に記載の防火ポリウレタンフォームの製造方法。
- 前記第一の予備混合物に添加する前記ヒドロキシル基含有無機難燃剤と前記第二の予備混合物に添加する前記ヒドロキシル基含有無機難燃剤との質量比が1:9〜9:1である請求項1〜6のいずれか1項に記載の防火ポリウレタンフォームの製造方法。
- 前記第二の予備混合物が分散剤をさらに含む請求項1〜7のいずれか1項に記載の防火ポリウレタンフォームの製造方法。
- 前記第二の予備混合物が触媒をさらに含む請求項1〜8のいずれか1項に記載の防火ポリウレタンフォームの製造方法。
- 前記防火ポリウレタンフォームが、リン含有難燃剤、窒素含有難燃剤、炭化剤、ガラス繊維、またはその組合せをさらに含む請求項1〜9のいずれか1項に記載の防火ポリウレタンフォームの製造方法。
- 前記防火ポリウレタンフォームの密度が0.05〜0.7g/cm3である請求項1〜10のいずれか1項に記載の防火ポリウレタンフォームの製造方法。
- 前記防火ポリウレタンフォームが1000℃の火炎温度に1時間以上耐えることができる請求項1〜11のいずれか1項に記載の防火ポリウレタンフォームの製造方法。
- ポリウレタンとヒドロキシル基含有無機難燃剤とを含む防火ポリウレタンフォームであって、
前記ヒドロキシル基含有無機難燃剤が前記防火ポリウレタンフォームの総質量の50〜80質量%を占め(ここで、前記ヒドロキシル基含有無機難燃剤は、前記ポリウレタンの原料であるポリイソシアネートのイソシアネート基と反応して前記ポリウレタンと化学結合を形成し、前記ヒドロキシル基含有無機難燃剤は、0.5〜5μm、5〜20μmおよび20〜100μmの粒径を含み、前記粒径の質量比は、それぞれ1:0.1〜2:0.1〜2である)、
前記防火ポリウレタンフォームの密度が0.05〜0.7g/cm3であることを特徴とする防火ポリウレタンフォーム。 - 前記防火ポリウレタンフォームが1000℃の火炎温度に1時間以上耐えることができる請求項13に記載の防火ポリウレタンフォーム。
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