JP6166006B1 - 液滴生成のための液体供給装置 - Google Patents

液滴生成のための液体供給装置 Download PDF

Info

Publication number
JP6166006B1
JP6166006B1 JP2017503599A JP2017503599A JP6166006B1 JP 6166006 B1 JP6166006 B1 JP 6166006B1 JP 2017503599 A JP2017503599 A JP 2017503599A JP 2017503599 A JP2017503599 A JP 2017503599A JP 6166006 B1 JP6166006 B1 JP 6166006B1
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
liquid
liquid supply
nozzle
droplets
droplet
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2017503599A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2017533397A (ja
Inventor
トーマス ゲブハルド
トーマス ゲブハルド
ローランド カイザー
ローランド カイザー
ベルンハルト ルイ
ベルンハルト ルイ
マティアス プリツコ
マティアス プリツコ
マンフレード ストルシュカ
マンフレード ストルシュカ
クリスチャン ツェリロ
クリスチャン ツェリロ
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
AVENTIS PASTEUR
Sanofi Pasteur Inc
Original Assignee
AVENTIS PASTEUR
Sanofi Pasteur Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by AVENTIS PASTEUR, Sanofi Pasteur Inc filed Critical AVENTIS PASTEUR
Application granted granted Critical
Publication of JP6166006B1 publication Critical patent/JP6166006B1/ja
Publication of JP2017533397A publication Critical patent/JP2017533397A/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F26DRYING
    • F26BDRYING SOLID MATERIALS OR OBJECTS BY REMOVING LIQUID THEREFROM
    • F26B5/00Drying solid materials or objects by processes not involving the application of heat
    • F26B5/04Drying solid materials or objects by processes not involving the application of heat by evaporation or sublimation of moisture under reduced pressure, e.g. in a vacuum
    • F26B5/06Drying solid materials or objects by processes not involving the application of heat by evaporation or sublimation of moisture under reduced pressure, e.g. in a vacuum the process involving freezing
    • F26B5/065Drying solid materials or objects by processes not involving the application of heat by evaporation or sublimation of moisture under reduced pressure, e.g. in a vacuum the process involving freezing the product to be freeze-dried being sprayed, dispersed or pulverised
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K39/00Medicinal preparations containing antigens or antibodies
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K9/00Medicinal preparations characterised by special physical form
    • A61K9/14Particulate form, e.g. powders, Processes for size reducing of pure drugs or the resulting products, Pure drug nanoparticles
    • A61K9/19Particulate form, e.g. powders, Processes for size reducing of pure drugs or the resulting products, Pure drug nanoparticles lyophilised, i.e. freeze-dried, solutions or dispersions
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B01PHYSICAL OR CHEMICAL PROCESSES OR APPARATUS IN GENERAL
    • B01DSEPARATION
    • B01D1/00Evaporating
    • B01D1/16Evaporating by spraying
    • B01D1/18Evaporating by spraying to obtain dry solids
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B01PHYSICAL OR CHEMICAL PROCESSES OR APPARATUS IN GENERAL
    • B01JCHEMICAL OR PHYSICAL PROCESSES, e.g. CATALYSIS OR COLLOID CHEMISTRY; THEIR RELEVANT APPARATUS
    • B01J2/00Processes or devices for granulating materials, e.g. fertilisers in general; Rendering particulate materials free flowing in general, e.g. making them hydrophobic
    • B01J2/02Processes or devices for granulating materials, e.g. fertilisers in general; Rendering particulate materials free flowing in general, e.g. making them hydrophobic by dividing the liquid material into drops, e.g. by spraying, and solidifying the drops
    • B01J2/04Processes or devices for granulating materials, e.g. fertilisers in general; Rendering particulate materials free flowing in general, e.g. making them hydrophobic by dividing the liquid material into drops, e.g. by spraying, and solidifying the drops in a gaseous medium
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B01PHYSICAL OR CHEMICAL PROCESSES OR APPARATUS IN GENERAL
    • B01JCHEMICAL OR PHYSICAL PROCESSES, e.g. CATALYSIS OR COLLOID CHEMISTRY; THEIR RELEVANT APPARATUS
    • B01J2/00Processes or devices for granulating materials, e.g. fertilisers in general; Rendering particulate materials free flowing in general, e.g. making them hydrophobic
    • B01J2/18Processes or devices for granulating materials, e.g. fertilisers in general; Rendering particulate materials free flowing in general, e.g. making them hydrophobic using a vibrating apparatus

Abstract

本発明は、とりわけ、吐出方向に液滴を吐出する液滴吐出部を備えた、特に、凍結乾燥粒子を製造するためのプロセスラインで使用するための、液滴を生成するための液体供給装置を提供し、液滴吐出部は、吐出される液体を受け取るための少なくとも一つの入口ポートと、液体を保持する液体チャンバと、液体チャンバから液体を吐出して液滴を形成するノズルとをみ、液体チャンバは、その一方の側で膜によって制限され、膜は、励起手段によって振動可能であり、液体チャンバの長手軸は、ノズルの長手軸に対して傾斜している、および/または、液体供給装置は、さらに、少なくとも一つのガス噴射によって互いから液滴を分離するための偏向部を備え、偏向部のガス噴射が液体チャンバから吐出される液体の吐出経路と垂直交差する。【選択図】図6

Description

発明の詳細な説明
[技術分野]
本発明は、特にバルクウェア(bulkware)としての凍結乾燥ペレットの製造に使用される液滴の生成に関するものであり、液体供給装置は、液滴の生成および液滴の凍結凝固の各プロセスラインにより凍結乾燥粒子を製造してペレットを形成するための液滴の生成に適用される。
[発明の背景]
冷凍乾燥としても知られている凍結乾燥と一般に呼ばれる製造方法は、例えば医薬品、タンパク質、酵素、微生物等のバイオテクノロジー材料や、一般に感熱材料および/または加水分解高感度材料等の、高品質製品を乾燥するためのプロセスである。凍結乾燥により、凍結した生成物は、通常、氷晶の水蒸気への昇華を介して、すなわち水分の固相から気相への直接遷移を介して、乾燥される。凍結乾燥は、真空条件下で行われることが多いが、一般に、大気圧下でも機能する。
医薬品分野における凍結乾燥プロセスの応用例は、薬剤またはAPI(医薬品有効成分)、API調製物、ホルモン、ペプチド系ホルモン、モノクローナル抗体、血漿生成物またはその誘導体、ワクチン、または、他の注射剤、および、一般にこのプロセスを行わなければ必要な期間にわたって安定しないと考えられる物質の乾燥を含む。滅菌のために、生成物をバイアルまたは他の適切な容器に入れてシールする前に水分を除去することにより、生成物の保管および輸送が可能になり、例えば、皮内または筋肉内注射による投与の前に、生成物を水等の適切な媒体に溶解することによって、生成物を後に再構成することが可能になる。
凍結乾燥装置の設計原理は、本技術分野ではよく知られている。例えば、トレイ型凍結乾燥器は、(真空)乾燥チャンバ内に一つ以上のトレイまたは棚を備える。バイアルに生成物を充填してトレイに配置し、充填されたバイアルを備えたトレイを凍結乾燥器に導入し、乾燥プロセスが開始される。
噴霧凍結および凍結乾燥を組み合わせたプロセスシステムも、本技術分野において周知である。例えば、米国特許第3,601,901号は、凍結区画と乾燥区画とを有する真空チャンバを備えた高度に統合された装置を記載している。凍結区画は、真空チャンバの上方に突出した部分の頂部に噴霧ノズルを備える。噴霧された液体は、霧化されて急速に凍結され、凍結区画内を落下する多数の微小凍結粒子となり、搬送アセンブリに到達する。搬送部は、乾燥区画内での凍結乾燥のために粒子を順次前進させる。粒子がコンベヤの排出端に到達すると、粒子は凍結乾燥状態で落下し排出ホッパー内に入る。
別の例として、国際公開公報第2005/105253号には、果汁、医薬品、栄養補助食品、茶およびコーヒー用の凍結乾燥装置が記載されている。液状物質を、高圧ノズルを通して霧化し凍結チャンバに送り、その物質の共融点以下に温度を下げることにより、液状物質中の液体の相変化を引き起こす。冷気の並流により、液滴を凍結させる。凍結された液滴は、冷気流によって真空封止を介して真空乾燥チャンバ内に空気圧で搬送され、物質がチャンバ内を搬送されるときに、さらにその中のエネルギー源にさらされることで、液体の昇華を促進する。
凍結乾燥される生成物の多くは、凍結乾燥前に混合される二つ以上の異なる薬剤または成分を含む組成物である。組成物は、所定の比率で混合され、次いで凍結乾燥され、輸送のためにバイアルに充填される。バイアルに充填した後の組成物の混合比の変更は、実際的には不可能である。そのため、混合、充填および乾燥プロセスは、通常分離することができない。
国際公開公報第2009/109550号は、乾燥形態の補助剤含有ワクチン組成物を安定化させる方法を開示している。望ましくは抗原の乾燥物と補助剤の乾燥物とを分離し、充填前にその二つを混合するか、または、順次充填することが提案されている。具体的には、抗原または補助剤のいずれかを含む別個のマイクロペレットを生成する。次に、抗原マイクロペレットおよび補助剤マイクロペレットを、バイアルに充填する前に混合する、または、混合時または充填時に所望の混合比を得られるように直接充填する。さらに、安定化調製を各成分に対して個別に最適化することができるので、全体の安定性を改善することが可能である。分離された固体状態であることにより、たとえ高めの温度環境であっても、保管期間を通じて異なる成分間の相互作用を回避できる。
医薬品やバイオテクノロジーの分野における生成物は、往々にして、閉鎖状態、すなわち、滅菌状態および/または封込状態下で、製造されなければならない。したがって、滅菌状態下での製造を意図したプロセスラインは、不純物が入って生成物を汚染することがないように適合されなければならない。さらに、封込状態下での製造に適合されたプロセスラインは、生成物、その要素、または副材料がプロセスラインに残ることも、環境に入ることもできないように適合されなければならない。ここで、このようなプロセスラインのための、特に、凍結乾燥したマイクロスフェアの滅菌製造のための、重要な要素の一つは、時に噴霧ノズルまたは粒子化ノズルと呼ばれる、凍結乾燥される液滴を生成するノズル装置である。特に、ノズルは、プロセスの非常に初期の段階で、粒子サイズおよび粒度分布のような製品品質のパラメータを定義し得る。このため、ノズルは、ノズルの部品数が生成物の品質に著しく影響を及ぼしているがゆえに、バルク凍結乾燥プロセスの非常に重要な構成要素であるとともに、特定の開発領域である。
そのような粒子化ノズルの一例の詳細な説明は、米国特許第6,458,296号に見いだすことができ、ノズルは反応器の内部に設けられ、円形周壁によって画定されたくぼみを備えたキャリアプレートからなり、穴がその底部の中心点から延びている。穴は、ノズルを収納するために凹部に開いている。くぼみに関連付けられているのは、シリコーン製のダイヤフラムおよびシールを固定する圧力リングであり、ダイヤフラムおよびくぼみにより脈動チャンバが提供されている。ダイヤフラムは、例えば接着剤によって、ダイヤフラムに固定されたディスク磁石を担持し、電気コイルは、ディスク磁石に対して間隔をおいて懸架され、コイルを通って流れる交流電流が、正と負の磁化を交互に生成する。このようにして生成された電磁波は、ディスク磁石に作用して、ダイヤフラムと一緒にディスク磁石を振動させ、ディスク磁石の共鳴励起を引き起こす。脈動チャンバには、液体が導入され、発生した振動によりノズルを介して押し出され、液体噴射の形でノズルを出て表面張力により液滴に分解し、その結果、いわゆる「層流噴流ブレイクアップ」として知られる、吐出液滴を生成する。共振周波数が開始されない限り、液滴サイズ分布は広い。しかしながら、共振周波数により、液滴は単一サイズになる。その後、液滴は高電圧源に接続された金属リングの中央開口部を通過し、吐出液滴は、電荷束がノズルの方向に生じるように金属リングおよびノズル間で構築される電界を通り、同様の静電荷を有する分離された液滴を提供し、液滴を互いから分離するための液滴の相互反発を引き起こす。
しかし、米国特許第6,458,296号で提案されているような解決策は、CiP(「定置洗浄」)および/またはSiP(「定置滅菌」)の要件に対する適性の欠如、例えば熱により引き起こされる磁石の容易な分離を導くダイヤフラム上への磁石の固定の脆弱さ、滅菌中に膜を安定化させる必要性が生じる膜の高い柔軟性、構造全体の取り付けの困難さ、全体構造を分解した後の圧力がまでの滅菌を意図したノズル設計、脱気の不可能性、すなわちノズルを除去しないガス換気、または望ましくない廃棄物を生じる反応器壁または他の反応器内の要素への帯電した液滴の付着、等の特定の望ましくない欠点を示す。従って、改善された液滴発生の再現性、改善されたCiPおよびSiP要件設計、定義されたGMP(「適正製造基準」)適合性材料の使用、改善された液滴計数の統合、および改善された偏向システム、すなわち、さらなる粒子の取り扱いの妨げになる帯電を好ましくは回避すること、に着目した、既知の従来技術で引用された欠点を解決する、再設計粒子化ノズル装置の必要性がある。
ノズル技術および液滴生成に関するさらなる既知の先行技術として、ヨーロッパ特許出願第1550556号には、基材に液滴を吐出するインク噴射記録装置が記載されており、当該装置は、いくつかの実施形態において、溶液チャンバを備えた溶液供給部を備える。チャンバ内には、圧電素子が配置され、圧電素子の形状を変化させてノズルを介してチャンバの外へ液滴を吐出するための駆動電圧を印加するために、駆動電圧電源が設けられている。
特定のノズル設計が、使用に適したノズルの機能を提供するかどうかを評価するために、液滴は、好ましくは、200mmの距離にわたって識別可能である必要があり、約500Hzの変動が、全距離にわたって、ただし異なる液滴サイズの液滴を提供するのに十分であるべきであり、それぞれのノズル設計による液滴形成の頑健性を示す。以下に説明する本発明の液体供給装置は、これらの要件を満たす。
[発明の概要]
上記に鑑み、本発明は、特に、凍結乾燥粒子のバルクウェアを製造するためのプロセスラインに使用するための液滴を生成するための液体供給装置を提供する。詳細には、本発明は、液滴を吐出方向に吐出する液滴吐出部を備えた液体供給装置であって、前記液滴吐出部は、吐出する液体を受け取るための、液体送込み部とも呼ばれる、少なくとも一つの入口ポートと、液体を保持する液体チャンバと、液体チャンバから液体または液体噴射を吐出して液滴を形成するためのノズルとを備える。ここで、液体チャンバは、その一方の側で膜によって制限され、膜は、励起ユニットによって振動可能である。液体供給装置は、少なくとも一つのガス噴射によって互いから液滴を分離するための偏向部を備えることができる。さらに、または、あるいは、液体チャンバを、液体チャンバの長手軸がノズルの長手軸に対して傾斜されるように、水平方向に対し傾斜させることができる。また、偏向部のガス噴射は、液滴吐出部から吐出された液滴とも呼ばれる、別個の液滴を生じる液滴吐出部から吐出される液体の吐出経路と垂直交差する。このような構成の液体供給装置で、液体は、液体送込み部を介して導入され、発生する振動により液体チャンバおよびノズルを通して押し出され、液体噴射の形でノズルを出て表面張力により液滴に分解し、その結果、ノズルの下流で吐出液滴を生成する。ここでは、特定の実施形態において、ガス噴射によって互いから液滴を分離するための偏向部に加えてまたはその代替としての静電機器等に基づいて偏向部を実装してもよいことに留意すべきである。静電機器等に基づく偏向部は、当技術分野では公知である。吐出方向は、液体または液体噴射、さらに下流で、液滴がノズルから吐出される方向、すなわち、ノズル体の長手軸に沿ったまたは平行な方向と理解されるべきであることに留意すべきであり、吐出通路は、液体または、さらに下流で、液滴がノズルの下流に移動することとして理解されるべきである。ノズルが地面に向かって垂直下方に向けられ、液滴が重力の影響を受ける場合にのみ、液滴の吐出方向と吐出経路が一致し、両方とも地面に向けられる。ここで、偏向部の少なくとも一つのガス噴射を用いて、液滴は、凍結前の液滴の合体を回避し、液滴を拡散することによって熱伝達を向上させるために、互いから分離されることができる。ガス噴射は、偏向部に設けられたガスアクセスポートを出ることができ、ガス噴射に使用されるガスは、好ましくは滅菌濾過されたガスである。
膜の振動させるために、励起ユニットは、好ましくは、液体チャンバと反対側の膜に分離可能に取り付け可能な永久磁石と、永久磁石を作動させるための電磁コイルと、の組み合わせを含む。ここでは、永久磁石の傾きを回避し、膜への密着性を確保するために、電磁コイルの支持部の垂直方向の調整が必要である。減衰要素は、磁石とコイルとの間の減衰効果を達成するために、永久磁石の周囲と永久磁石および電磁コイルの間に設けることができ、好ましくは、減衰部材は、電磁コイルと磁石とがすべて定義された位置を有するような減衰要素の型または形状を備えたシリコーンで作られ、コイルは、銅から作られてもよい。また、ダンパーとも呼ばれる減衰要素は、磁石の変位を増加させることができ、減衰要素は、好ましくは、磁石の傾きを避けるために電磁コイルの中心に取り付けられることができるように磁石を収容する。好ましくは、中間サイズの磁石が使用される。
励起ユニットの機能については、電磁コイルに印加する周波数は、磁石の機械的振動に変換され、印加周波数は、好ましくは800Hzから10,000Hz、より好ましくは1,300Hzから3,500Hzの範囲である。磁石の機械的振動は、液滴が生成されなければならない液体と直接接触している膜にさらに伝達される必要がある。ここで、磁石は、好ましくは、例えば磁気接触等によって膜と接触する必要がある。これに関して、膜は、ステンレス鋼膜であること、すなわち、1.4028鋼またはAM350鋼のような磁気特性を有し、約100μmの厚さを有する、好ましくはGMP適合性のあるタイプのステンレス鋼で作られることが好ましい。ステンレス鋼の膜は、例えば、フランジに溶接され、液体噴射内部で正確な振動を実現するために十分な柔軟性を提供する。振動膜により、制御された固有の振動を液体噴射に提供することができ、ノズルから出る液体噴射は、重畳機械的振動によって同じサイズの液滴に分割される。代替案として、膜に伝達される機械的振動はまた、圧電アクチュエータ、機械的な偏心輪等を適用するユニットのような、他のタイプの励起ユニットによって生成されてもよい。電磁コイルの支持部の垂直方向の調整は、磁石の傾きを回避し、磁石と膜との間の密着性を確保にするのに有利であり得る。
また、偏向部は、少なくとも一つのガス噴射を放出するための少なくとも一つの偏向管を含むことができ、少なくとも一つの偏向管は、偏向部の本体から液滴の吐出方向に突出している。ここで、偏向部は、本体と、偏向部の本体から、液滴の吐出方向、すなわち液滴の吐出経路、に平行に突出する少なくとも一つの偏向管とを備え、偏向管は、偏向管の長手軸と液滴吐出経路とが同一平面上に整列するように、基本的に液滴吐出経路に平行に設けられる。さらに、偏向管から放出された少なくとも一つのガス噴射は、ガス噴射が液滴に向けられるように提供され、好ましくは垂直に、すなわち約90°の角度で、液滴吐出経路と交差する。また、液滴の吐出経路を考慮して、吐出液滴は、偏向管の近傍に到達するように、偏向部の本体に設けられた凹部を通過してもよい。ここでは、凹部を、偏向部を貫通して延びる偏向部の本体の中央貫通孔としてもよく、液滴は、ガス噴射との交点に向かう途中で貫通孔を通過する。
代替的にまたは付加的に、偏向部は、互いに対向して配置された少なくとも二つの偏向管を備える。ここで、偏向部は本体を備え、二つの偏向管は、液滴の吐出方向、すなわち液滴の吐出経路、に平行な偏向部の本体から突出しており、偏向管は、両方とも基本的に平行して、すなわち、偏向管と液滴吐出経路のそれぞれの長手軸が同一平面上に整列されるように液滴吐出経路に平行に、設けられる。さらに、二つの偏向管の各々から放出された少なくとも一つのガス噴射は、それぞれ放出されたガス噴射が液滴に向けられるように提供され、好ましくは垂直に、すなわち約90°の角度で、液滴吐出経路と交差する。
好ましくは液滴吐出経路までの距離が同じの、液滴吐出経路を挟んで対向する二つの偏向管の配置により、放出されたガス噴射は、液滴吐出部から吐出された液滴の液滴吐出経路で互いに衝突し、それにより液滴吐出経路と交差する。
代替的にまたは付加的に、偏向部は、四つの偏向管を含み、四つの偏向管の各々二つを相互に対向して配置してもよい。ここでも、偏向部は本体を備え、四つの偏向管は、液滴の吐出方向、すなわち、液滴の吐出経路、に平行な偏向部の本体から突出し、偏向管が、両方とも基本的に平行、すなわち、互いに対向して配置された四つの偏向管の各々二つのそれぞれの長手軸と液滴吐出経路とが同一平面上に整列されるように、液滴吐出経路に平行に設けられる。さらに、四つの偏向管の各々から放出された少なくとも一つのガス噴射は、それぞれ放出されたガス噴射が液滴に向けられるように提供され、それにより、好ましくは垂直に、すなわち約90°の角度で、液滴吐出経路と交差する。これにより、少なくとも四つのガス噴射は、好ましくは、液滴吐出経路で互いに交差する。これにより、吐出液滴は、液滴の偏向機能をより堅牢にする、長手軸または垂直軸から偏心した偏向部、すなわち、液滴吐出経路、に入る可能性があり、その結果、垂直偏差に対してより高い耐性を実現することができる。
また、液滴吐出経路を考慮すると、吐出液滴は、偏向管の近傍に到達するように、偏向部の本体に設けられた凹部を通過し得る。ここで、凹部は、液滴がガス噴射との交差点に向かう途中に通過する偏向部の本体の中央貫通孔であってもよい。液滴の移行ゾーンまたは偏向前ゾーンとも呼ばれる中央貫通孔は、円筒形のまっすぐな穴として提供されてもよい。しかしながら、直線的な移行ゾーンでは、乱流は、水平または垂直領域において蓄積されてより大きな液滴に融合される液滴の堆積、すなわち、いわゆる滴下、を引き起こし、製品品質と歩留まりを低下させる可能性がある。代替的に、中央貫通孔は、偏向管に向かう方向に拡径する、円錐形の貫通孔として提供されてもよい。ここで、円錐形の直径の開口は、好ましくは、偏向前ゾーン内に小さな液滴、いわゆる衛星の堆積を避けるように選択される。円錐ゾーンを出た後、液滴は偏向ガス噴射によって互いに分離される。偏向部の本体で、ガス噴射用のガスは、移行ゾーンの周りの本体の内部のチャンバ内に案内され、そこから、最終的に垂直な偏向管に移される。
偏向ガス噴射の精度要件は高く、偏向ガス噴射が、液滴が落下する互いの中間点で正確に衝突しなければならない。したがって、互いに対向して配置された二つの偏向管から放出されたガス噴射が液滴吐出路で正確に衝突するため、液滴の互いからの分離は達成され、液滴が相互に干渉する、例えば、質量およびサイズが2倍の望ましくない組み合わせられた液滴に融合することによる、リスクなしに、単一サイズの液滴の所望の分布が得られる。最適な液滴分布を達成するために、各偏向管は、例えば、約0.4mmの直径を有する、偏向管内に横方向開口部の形態の少なくとも二つのガス噴射口ポート、好ましくは三つのガス噴射口ポート、を含む。
また、各偏向管は、傾斜した先端を有し、それぞれの偏向管の先端のガス噴射口ポート、すなわち最も低い偏向開口部が、最も低い位置に配置され、CiPおよびSiPプロセス中に偏向管全体を排出させるためにその縁で管内部に接続されている。ここでも、ガス噴射は液滴吐出経路の中心で衝突しなければならないので、ガス噴射口ポートの精度要件は高い。一般的には、ガスによる偏向は、出口ポートあたり好ましく0.1m3/hから0.3m3/h、さらに好ましくは0.2m3/hの偏向ガスを使用する。
本発明のさらに好ましい実施態様によれば、液滴吐出部は、少なくとも一つの入口ポート、液体チャンバおよびノズルの他に、少なくとも一つの出口ポートを含む。好ましくは、液体送出部とも呼ばれる少なくとも一つの出口ポートは、少なくとも一つの入口ポートとは対照的に、液体チャンバの外周部に配置され、好ましくは、ノズルの近傍の液体チャンバの中心付近に配置される。ここで、上述したように、液体チャンバの長手軸は、好ましくは、少なくとも一つの出口ポートが液体チャンバの最高レベルで提供されるように、ノズルの長手軸に対して傾斜させることができ、このため、液体チャンバの長手軸は、液体の吐出方向と一致する。これは、一般に長手方向寸法よりも大きな横方向寸法を有する液体チャンバが傾斜して設けられ、液体チャンバが少なくとも一つの入口ポートから入る液体によって、液体がより高いレベルまたはより高い位置で少なくとも一つの出口ポートに達するまで充填されるように設けられ、それにより、確実に吐出のためにノズルに十分な液体が供給されることを意味する。出口ポートを通して排出することによって液体チャンバ内の過剰な液体の浪費を回避するため、または、滅菌状態に反するのを回避するために、逆止め弁、遮断弁等の閉鎖手段を出口ポートの後に設けてもよい。上述した液体チャンバ全体の傾きによって、液体を運ぶ空洞は、自己排出および自己通気、すなわち自己脱気であり、気泡による振動特性の変化を回避する。ここで、液体は非圧縮性であるが、気体の泡は圧縮可能であり、気体の泡によって振動作業が吸収されるので、液体チャンバ内に気体の泡が存在することは非常に不利である。
しかしながら、機能的用語でバイパス開口部と呼ぶこともできる少なくとも一つの出口ポートは、液体チャンバから吐出される過剰な液体の排出ができるだけでなく、主に少なくとも一つの入口ポートを介して液体チャンバに導入されたSiP流体および/またはCiP流体の排出もできる。ここで、吐出される余分な液体の排出は、開放された出口ポートが滅菌状態を乱す可能性があるという点で、液体供給装置の滅菌適用を損なう可能性があることに留意されたい。したがって、出口ポートによる液体チャンバの排出機能は、滅菌状態下ではなく本発明の液体供給装置を使用する場合にのみ、関連性があるかまたは望ましいものであり得る。SiP流体および/またはCiP流体の排出機能の点では、出口ポートの断面が、ノズルの開口部よりも大きいので、より多くのSiP流体またはSiP流体を、液体チャンバを通して、それにより液滴吐出部を通して供給することが可能となり、その結果、ノズルが液体チャンバ内の流体の排出のための唯一の可能性である構造と比較して、液滴吐出部(すなわち、少なくとも一つの入口ポート、液体チャンバ、少なくとも一つの出口ポート、およびノズル)を洗浄または滅菌するための、より迅速で効果的な方法をもたらすということに留意されたい。換言すれば、出口ポートを設けることは、より高い洗浄液流およびより高い滅菌流体流、例えば飽和蒸気流、を可能にする。
本発明によれば、液滴吐出部は、作動部とノズル部とを備え、作動部は、少なくとも励起ユニットを備え、ノズル部は、少なくとも膜と、少なくとも一つの入口ポートと、液体チャンバとノズルとを備えている。さらに、上記によれば、ノズル部は、少なくとも一つの出口ポートをさらに備えることができる。また、ノズル部は、ノズル部本体と、ノズル部本体とは別に設けられたノズル体とを備えることができる。それにより、例えば、回転旋盤等の中心でノズル体内にオリフィス流路を穿孔することにより、ノズル部本体とノズル体とを互いに別個に製造することができる、すなわち、ノズル部本体とは別に、ノズル体内のノズル流路を確立することが可能となる。これにより、オリフィスからまっすぐな液滴吐出噴射を実現し、液滴吐出噴射が傾斜するのを防止するために必要であるノズル流路の穿孔の高い精度要件を達成することができる。オリフィス流路の穿孔後、挿入物の形態のノズル体は、永久的に、ノズル部本体に設けられた中央貫通孔に設置することができ、ノズル流路によって液体チャンバと液滴吐出部の外部とが接続される。ここで、ノズル体挿入物をノズル部本体に取り付ける作業は、レーザ溶接等により行うことができる。したがって、垂直液滴吐出噴射を有するノズル機能は、ノズル体とノズル部本体とからなる記載された二部のシステムによって達成することができる。ここでは、垂直オリフィスの確保には、精密な調整が必要である。オリフィス流路の長さは、好ましくは0.5mmから2.0mm、より好ましくは0.5mmから1.0mmであり、ノズルオリフィスの直径は、好ましくは100μmから1000μm、さらに好ましくは120μmから600μm、より好ましくは約300μmの範囲である。ここでは、所望の液滴直径の半分は、対応するノズルオリフィス径と仮定することができるから、所望のペレットサイズの約600μmは、約300μmのオリフィス径によって達成される。上記のような脱気接続は、気泡がノズルに付着するのを回避する。
膜側の液体チャンバの気密閉鎖を可能にするために、膜は、液滴吐出部のノズル部分に、好ましくはレーザ溶接等によって溶着される。ここで、膜は、全ての単一要素を分解して検査することができるように、ノズル部分とは別に設けられた別個のフランジに溶接してもよい。膜の溶接は、再現可能あり、異なる生成物であっても同じ変位をもたらすであろう。一般に、膜に分離可能に取り付け可能な永久磁石と、電磁コイルと減衰要素との組み合わせの励起部を含む駆動部の上述の構成を考慮すると、全体設計の実装は、これらすべての構成要素が密接に接するようにする必要がある。実際には、これは、すべての構成要素を懸架されたより高い位置に置き、少なくとも一つの位置決めねじによってそれらを固定し、次に位置決めねじを緩め、構成要素を磁気的に接触させることで達成される。これにより、十分に定義された力の配分が達成される。位置決めねじは、公知の従来技術の場合のように、ねじによって引き起こされる力が、全ての構成要素の厳密な垂直方向の整列を妨害しないように設計されなければならない。
本発明のさらに好適な実施形態によれば、液体供給装置はさらに、液滴吐出部に続く液体供給装置の部分へCiP流体および/またはSiP流体を提供するために液滴吐出部と偏向部との間に配置されるCiP/SiP部を備える。この部分では、洗浄液体および蒸気のための横方向のアクセスが提供される。ここでも、この部分には、液滴吐出噴射の形態のままの吐出液滴を通過させるための中央貫通孔が設けられ、ノズルオリフィスを出る液滴吐出噴射は、共振周波数の振動により、膜から、吐出された液体の表面張力により完全な球体の形状をとる別個の分離した液体部に変化する。CiP/SiP部の高さ、すなわち、その内部の貫通孔の長さは、好ましくは20mmから50mm、より好ましくは30mmから40mmの範囲にある。CiP/SiP部の後でのみ、分離した液滴が利用可能にある。
本発明の液体供給装置のさらなる構成としては、液体供給装置は、好ましくは、吐出液滴を計数するための液滴計数部を備え、液滴計数部は、液滴の吐出方向において偏向部の前に、すなわち、CiP/SiP部と偏向部との間で、提供されてもよい。液滴計数部は、好ましくは、例えば光学計数手段のような、ガラスセグメントまたはガラス管および光ファイバ等のためのポートによって実現することができる液滴計数手段を備えることができ、光ファイバは、光送信機と光受信機によって液滴を計数するように機能する。具体的には、ガラス管を、間を通る液滴を記録するための発光送信機および各受信機を取り上げるための開口ポートを備えたフランジに統合されたガラスシリンダとして導入することができる。液滴計数部は、各単一液滴を計数することを可能にし、それによって、計数された数が、膜の振動の周波数で生成された推定された吐出液滴に相当するかどうかの評価を可能にする。これが当てはまる場合、液滴発生が意図したとおりであると判断することができる一方、逸脱した結果の場合は誤動作の信号とみなすことができ、その結果、警報等となる。
一般的に、すべての異なる部分を含む、本発明の液体供給装置の上述の構造を考慮し、特に、吐出される液滴を偏向ガス噴射と交差させるためには、設計全体の取り付けは、これらの部分がすべて確実に垂直に整列している必要がある。実際には、これは、異なるセンタリング(centering)手段、例えば、センタリング穴および各センタリング突起を単一の部分で使用することにより達成される。
本発明のさらなる態様によれば、凍結乾燥粒子を製造するためのプロセスラインの凍結チャンバが、好ましくは医薬品分野のために提供され、凍結チャンバは、凍結チャンバに供給される液滴の生成のため上記のような液体供給装置を含む。さらに、本発明の別の態様によれば、そのような凍結チャンバを含む、凍結乾燥粒子の生産のためのプロセスラインが本発明により提供される。
上記粒子は、例えば、ペレットおよび/または細粒を含むことができる。本明細書で使用する用語「ペレット」は、好ましくは、球形になる傾向を有する粒子を指すものとして理解されてよい。マイクロメートルの範囲のサイズのペレットは、マイクロペレットと呼ばれる。したがって、本発明によるノズルを用いて得られたマイクロペレットは、1に近い、好ましくは0.8〜1の範囲の、アスペクト比を有する実質的な球形を有し得る。一実施例によれば、本発明の液体供給装置は、その直径平均値が約200μmから約1500μm、または約400μmから約1000μm、そしてより好ましくは約500μmから約800μmの範囲から選択された、本質的にまたは大部分が球状の凍結乾燥マイクロペレットの生産のために使用されることができる。本発明に係るノズルを用いて得られたマイクロペレットは、平均値付近の狭い分布を有する。好ましくは、それらがまた、平均値付近の実質的に対称的または正規の分布を有する。平均値付近の粒子分布の狭さを表す範囲は、式:(D90-D10)/D50に従って計算され、D90、D10およびD50は、それぞれ、粒子の90%以下、10%以下、および50%以下の直径を表す。本発明によるノズルを用いて得られたマイクロペレットは、約1または1未満、好ましくは約0.8または0.8未満、さらに好ましくは約0.7または0.7未満、さらに好ましくは約0.6または0.6未満に、さらに好ましくは約0.4または0.4未満、およびさらに好ましくは約0.2または0.2未満の範囲を有していてもよい。一実施形態によれば、300μmの直径を有する本発明のノズルを使用する場合、得られた粒子の範囲は、約0.8または0.8未満、好ましくは約0.7または0.7未満、より好ましくは約0.6または0.6未満であってもよい。本発明に従ったノズルを用いて得られたマイクロペレットの大きさの測定は、例えば、マルバーンマスターサイザ2000(Malvern Mastersizer 2000)の装置を用いたレーザ粒度分析(またはレーザ回折散乱法)により行われてもよい。例えば、マイクロペレットのサンプル(例えば、容量50mlの)を窒素フラッシング下で準備してもよい。使用されるサンプル装置は、大型ホッパ付きシロッコ2000(SCIROCCO 2000)でもよい。測定は、10秒間の背景雑音の測定値、60秒の測定時間、0.8バールの圧力、50%の振動と0.5%から40%の間のオブスキュレーション(obscuration)で、フラウンホーファー法を用いて行われる。
用語「バルクウェア」は広く、互いに接触する粒子の系または複数の粒子を指すものと理解され得る、すなわち、系は、複数の粒子、微粒子、ペレット、および/またはマイクロペレットを含む。例えば、用語「バルクウェア」は、プロセス装置またはプロセスラインで処理される一バッチ分の生成物のような、生成物の流れの少なくとも一部を構成する大雑把な量のペレットを指してもよく、バルクウェアは、プロセス装置またはプロセスライン内の粒子/ペレットを移送または搬送するバイアル、容器、または他の受取容器に充填されていないという意味で大雑把である。名詞または形容詞の「バルク」も同様に使用されている。ここに言及されるバルクウェアは、通常一人の患者を対象とする(二次、または最終)包装または服用量を超える量の粒子(ペレット等)を指す。代わりに、バルクウェアの量は、一次包装に関連してもよい。例えば、製造工程は、いわゆるIBCと呼ばれる1以上の中間バルク容器を充填するのに十分なバルクウェアの製造を含んでもよい。
本発明の液体供給装置に適した流動性材料は、液体および/または例えば約300mP・s未満の粘性を持つペーストを含む。ここで使用する場合、用語「流動性材料」は、本発明の液体供給装置によってそれに続く装置または部分へ供給される材料を説明する目的で、用語「液体」と置換可能である。材料が流動性であり、かつ霧化および/または粒子化することができる場合には、任意の材料は、本発明の技術で使用するのに適切であり得る。さらに、材料は凝固可能および/または凍結可能でなければならない。
用語「滅菌」または「滅菌状態」および「封込」または「封込状態」は、特定の場合に対して適用可能な規制要件が定めるところにより理解される。例えば、「滅菌」および/または「封込」は、GMP要件に応じて定義されるものと理解されてもよい。
液体供給装置の実施形態は、前述のように液体からの液滴生成に適した任意の装置を含んでもよい。凍結は、チャンバ、タワー、またはトンネル内の液滴の重力落下によって達成可能である。典型的な凍結チャンバは、粒子化チャンバまたはタワー、霧化チャンバ等の霧化装置、噴霧/霧化および凍結設備等を含むが、これらに限定されない。
特定の実施形態では、液体供給装置(またはその部分)全体を、CiPおよび/またはSiPに適合させることができる。ノズル、蒸気アクセスポイント(access point)等の使用を含むがそれらに限定されない洗浄媒体および/または滅菌媒体の導入のためのアクセスポイントは、装置の部分全体にわたって提供されてもよい。例えば、蒸気アクセスポイントは、蒸気に基づくSiPについて提供されてもよい。これらの実施形態のいくつかでは、すべてまたは一部のアクセスポイントは、一つの洗浄媒体および/または滅菌媒体の貯蔵部/生成部に接続される。例えば、一変形例では、すべての蒸気アクセスポイントが任意の組み合わせで一つ以上の蒸気発生器に接続される。
[発明の効果]
本発明の様々な実施形態は、以下に説明される一つ以上の利点を提供する。例えば、本明細書に提示されるような液体供給装置を用いれば、既知の従来技術の全ての欠点を回避することができる。特に、本発明の液体供給装置では、製造プロセスの非常に早い段階で、粒子のサイズおよび粒子のサイズの分布等の所望の製品品質の達成が可能となる。
さらに、提示された液体供給装置のステンレス鋼膜を用いれば、FDA証明書の受領は、公知のPTFE膜等と比較して容易に促進され得る。
また、液体供給装置の内部構造の取り付けが簡略化され、既知の従来技術と比較して困難なく磁石を除去することが可能となる、従来技術では、電磁コイルで固定したノズルのヘッドは、膜フランジおよびノズル体と一緒に螺合される必要があり、滅菌中の磁石の除去は不可能になる(加熱が永久磁気特性を変える)。また、上記引用した先行技術から公知であるような装置に提供される磁石は、膜に接着されるため、膜への磁石の固定は脆弱で、分解とクリーニングの際、磁石はしばしば膜から分離し、再度膜に接着する必要がある。また、磁石の膜からの分離は、滅菌中の場合、高温面によって促進される。しかしながら、このような感熱性の磁石は、常に定位置にある必要がある。
本発明のさらなる利点として、明確な液滴形成に必要なノズルの脱気は、本発明の液体供給装置の構造を有することで可能である。
また、先行技術において公知の穿孔されたノズルでは、直線状の垂直液滴噴射の達成は不可能であった。ステンレス製のノズル本体に直接加工されたあらゆる既知のステンレス製のノズルの先端は、望ましくない傾斜液滴噴射を示した。唯一、後で本体にノズル体を穿孔および固定する時に、ノズル体を本体から分離して提供することによって、改善された直線状の液滴噴射をもたらす改善されたノズル流路が生成された。
また、本明細書に提示されるような液体供給装置では、特に出口ポートを備えた液体チャンバを設けることにより、滅菌のために十分な蒸気の一定時間内の処理量を実現することが可能となり、従って、凍結乾燥粒子の製造のためのプロセスラインに、滅菌手順の間であっても、常に閉鎖状態に維持する可能性を持たせることが可能となる。したがって、セパレータまたはアイソレータにプロセスライン全体を入れる必要性を回避しつつ、滅菌および/または封込生成品の取り扱いが可能になる。換言すれば、例えば滅菌状態下での動作に適合した本発明に係る液体供給装置により提供されるプロセスラインは、非滅菌環境で動作させることができる。したがって、例えばGMP要件等の、滅菌および/または封込要件に準拠しながら、アイソレータの使用に関連するコストと複雑さを回避することができる。例えば、滅菌状態がまだアイソレータの内側で維持されているかどうかを一定の時間間隔(例えば、毎時間または数時間ごと)で試験する分析要件があるかもしれない。そのような費用のかかる要件を回避することによって、製造コストを大幅に低減することができる。
本発明に係る液体供給装置は、凍結乾燥に適した多くの調製物および/または組成物の製造のための異なるタイプのプロセスラインに液滴を供給するのに適用可能である。これは、例えば、一般にあらゆる加水分解高感度材料を含んでもよい。好適な液体調製物としては、抗原、補助剤、ワクチン、抗体(例えば、モノクローナル抗体)、抗体部分および抗体断片、他のタンパク質系医薬品有効成分(API)(例えば、DNA系API、および細胞/組織物質)、経口固形投薬形態用API(例えば、難溶解性/低生体利用効率API)、高速分散性または高速溶解性の経口固形投薬形態(例えば、ODTS、経口分散性錠剤)、スティック充填の適応薬(stick−filled presentation)等を含むがこれらに限定されない。
また、液体供給装置の少なくとも一つのガス噴射によって液滴を互いから分離するための偏向部を備えることで、凍結乾燥器の表面への帯電液滴の望ましくない粘着等の、液滴の帯電等により液滴の分離にさらに起きる可能性があるいくつかの欠点が回避される可能性がある。
本発明のさらなる態様および利点は、図面に示される特定の実施形態の以下の説明から明らかになるであろう。
本発明の好適な実施の形態による液体供給装置を備えたプロセスラインにおける生成物の流れの概略図である。 図1に示すようなプロセスラインの立体配置された形態での概略図である。 図1および2に示すようなプロセスラインの全体構成を示す。 本発明の好適な実施形態による液体供給装置の側面図を示す。 線A−Aに沿った図4の液体供給装置の断面図である。 図5のB−B線に沿った図4および5の液体供給装置の断面図である。 図7aは図5の細部「X」の拡大図であり、図7bは、図6の細部「Y」の拡大図であり、本発明の好適な実施形態による液体供給装置の断面における偏向管を示している。 本発明の好適な実施形態による液体供給装置の作動部の代替構造における各部の拡大図である。 本発明の別の好適な実施形態による液体供給装置の断面における偏向部の拡大図である。
[実施形態の詳細な説明]
一般的な概要として、図1は、ペレット状の凍結乾燥粒子を製造するためのプロセスライン100を概略的に示し、生成物の流れ102は、エンクロージャ104とも称される閉鎖状態104の下でプロセスライン100を通過すると仮定される。本発明の好適な実施形態による液体供給装置200は、粒子化チャンバまたは粒子化タワーとしても知られる凍結チャンバ300に、吐出液滴の形で(図3の液滴103も参照)、液体を供給し、液体は凍結凝固を施される。粒子化は、液体溶液から適度に均一な球状粒子を製造する方法である。それは、本質的に二つの操作で構成されており、まず第一に液滴を生成し、第二に冷却することによって液滴を個別に固化する。粒子化技術は、「層流噴流ブレイクアップ」技術として知られている。得られた凍結液滴は、その後、第一移送部400を介して凍結乾燥器500に移送され、凍結乾燥される。凍結乾燥後、このようにして製造されたペレットは、第二移送部600を介して、通常IBC(「中間バルクコンテナ」)の形で、閉鎖状態の下で最終的な受取容器106にペレットを充填するための排出ステーション700に移送され、その後プロセスライン100から削除される。
エンクロージャ104は、プロセスライン100の入口から出口への生成物の流れ102が閉鎖状態で行われる、すなわち、生成物が滅菌および/または封込状態下に保たれることを示すよう意図されている。プロセスラインは、アイソレータを使用せずに閉鎖状態を提供し、アイソレータの役割は、環境110からライン102を分離する破線108によって示されている。アイソレータの必要性の代わりに、エンクロージャ104は、周囲の環境110からの生成物の流れ102を分離し、エンクロージャ104は、プロセスライン100の装置200、300、500、700および移送部400、600のそれぞれについて個別に実装されている。このように、プロセスライン100全体の生成物の流れ102の滅菌性および/または封込状態を端から端まで保護する目的が、プロセス全体を、従来技術から知られているようなアイソレータ等の単一の装置内に入れることなく達成される。代わりに、本発明に係るプロセスライン100は、別個のプロセス装置、例えば一つ以上の粒子化タワー、凍結乾燥器、排出ステーション等を備え、これらは、図1に示されるように一つ以上の移送部400、600によって接続され、インターフェイスのない端から端までの(または始端から終端までの)の生成物の流れ102を可能にする統合されたプロセスライン100を形成する。
代替図において、図2は、図1に示すように閉鎖状態下で凍結乾燥粒子を製造するためのプロセスライン100の構成を概略的に示す。簡単に説明すると、生成物は、矢印102で示すように流れており、好ましくは、エンクロージャ104の各エンクロージャ部1042、1043、1045、および1044によって示される滅菌および/または封込状態下の液体供給装置200、凍結チャンバ300、凍結乾燥器500、および、第一移送部400を含む別個の装置のそれぞれをしかるべく操作することによって、滅菌および/または封込状態が保たれている。プロセスライン100の図示された状態では現在動作していないが、排出ステーション700も、エンクロージャ部1047によって滅菌性を保護/封込状態を提供するように適合されており、プロセスライン100の図示された状態では、現在、装置200、300、500を排出ステーション700から分離しているが、第二移送部600も、エンクロージャ部1046によって滅菌性を保護する/封込状態を提供するように適合されている。このように、図2に示すようなプロセスライン100の例示的な構成では、第一移送部400は、生成物の流れ102を制限または干渉しない開放状態に構成される一方、第二移送部600は、凍結乾燥器500と排出ステーション700とをシール可能に分離するように構成されており、すなわち、この点で、第二移送部600は、凍結乾燥器500をシールするように動作し、閉鎖状態1046、1047を提供する。
装置200、300、500、700の各々および移送部400、600は、閉鎖状態下で動作するように別々に適合および最適化されており、ここで「動作」とは、凍結乾燥粒子の製造、または保守モードを含むが、これらに限定されない少なくとも一つの動作モードを指す。ここでは、プロセス装置または移送部の滅菌は、当然、装置/部分が滅菌/封込状態を維持するように適合されることを必要とする。例えば、図2のCiP/SiPシステム105に象徴されるように、プロセス装置または移送部の洗浄および/または滅菌は、プロセスライン100全体またはその部分の所定の位置で自動的に実行されるという点で、いかなる機械的または手動の介入を必要としないかもしれない。各バルブ、または、好ましくはリモートアクセスにより、移送部に関連して設けられた類似の分離手段の自動制御も、機械的および/または手動の介入なしで、異なる動作構成のためのプロセスライン100の環境設定に寄与する。
凍結チャンバまたは凍結乾燥器等のプロセス装置がどのようにしてその内部で処理される生成物のための滅菌性を保護および/または封込状態を提供することができるかの詳細は、特定の用途に依存する。例えば、生成物の滅菌性は、関与するプロセス装置および移送部を滅菌することによって保護または維持される。これは、滅菌プロセス後に、密閉壁内に閉じ込められた処理体積部が、環境110に比べわずかに高い(正の)圧力下の生成物のプロセス等を含むがこれらに限定されない特定の処理条件下で所定の時間、滅菌状態であるとみなされることに留意されたい。封込は、環境110と比べてわずかに低い圧力下で生成物を処理することによって達成されると考えることができる。これらおよび他の適切な処理条件は、当業者に知られている。一般的には、図1および2に示されている移送部400、600のような移送部は、それらを通過する生成物の流れ102が閉鎖状態下で確実に実現されるようにする必要があり、これには、閉鎖状態が、それぞれの移送部へのかつ移送部からの生成物の移送のためにも確保/維持されなければならない側面が含まれている。換言すれば、生成物の移送を実現するための移送部の装置への取り付けまたは装着は、所望の閉鎖状態を維持しなければならない。
図3は、図1および図2に関して説明したような原則に従って、例えば、ヨーロッパ特許出願第2578974号により基本的に知られているようなプロセスライン100を示す。図3に示すようなプロセスライン100は、閉鎖状態下で凍結乾燥ペレットを製造するために設計され、本発明の好適な実施形態に係る液体供給装置200を適用するように適合されている。プロセスライン100は、凍結チャンバ300の特定の実施形態としての粒子化タワー、凍結乾燥器500、および、排出ステーション700を実質的に含む。ここでは、凍結チャンバ300および凍結乾燥器500は、第一移送部400を介して互いに永久的に接続されている一方、凍結乾燥器500および排出ステーション700は、第二移送部600を介して互いに永久的に接続されている。各移送部400、600は、接続されているプロセス装置間の生成物の移送を提供する。
図3に概略的にのみ示されている液体供給装置200は、生成物の流れ102に沿って凍結チャンバ300に液体の生成物を提供するためのものである。液体供給装置200による凍結チャンバ300への液滴生成は、流量、所定の温度における粘度、さらに吐出される液体の物理的特性によってだけでなく、周波数、圧力等を含む噴霧装置の物理的条件等の、霧化プロセスの処理条件によって影響される。したがって、液体供給装置200は、制御可能に液体を送出し、規則的で安定した流量で液体を通常送出するように適合されている。この目的で、液体供給装置200を、一つまたはそれ以上の液体ポンプに接続することができる。正確な投入または計量が可能な任意のポンプが用いられてもよい。適切なポンプの例としては、蠕動ポンプ、膜ポンプ、ピストン型ポンプ、偏心型ポンプ、キャビティポンプ、プログレッシブキャビティポンプ、モーノポンプ等が含まれても良いが、これらに限定されない。このようなポンプは、別々に、および/または、圧力減衰装置等の、液体供給装置200の入口で均一な流れおよび圧力を提供することができる制御装置の一部として設けられてもよい。その代わりに、または、それに加えて、液体供給装置200は、凍結チャンバ300内で必要とされる冷凍能力を削減するために、液体を冷却するための、例えば熱交換器のような、温度制御装置に接続されてもよい。温度制御装置は、液体の粘度を、同様に供給量と組み合わせて、制御し、液滴サイズおよび/または液滴生成率に影響を与えるために使用されてもよい。液体供給装置200は、液体供給量を検知するための上流側に接続された一つまたはそれ以上の流量計を有することができる。液体供給装置200の上流に、一つまたは複数の濾過要素を設けてもよい。濾過要素の例としては、メッシュフィルタ、繊維性フィルタ、膜フィルタ、および、吸着フィルタを含むが、これらに限定されない。液体供給装置200は、吐出される液体を滅菌するように構成された手段に接続されることもできる。それに加えて、または、その代わりに、予め滅菌された液体供給装置200に液体を提供してもよい。
液体供給装置200から吐出され、凍結チャンバ300に供給された液滴103の凍結は、例えば、希釈された組成物、すなわち、調製された液体生成物、が粒子化されるように達成されてもよい。「粒子化」は、一定の液滴吐出噴射の離散液滴103への周波数によって誘起された分散として定義することができる。一般的に、粒子化の目標は、粒径範囲が例えば約200μmから約1500μmの、狭いサイズ分布を有する、調整された液滴103を生成することである。例えば、液滴は、約1以下、好ましくは約0.8以下、好ましくは約0.7以下、好ましくは約0.6以下、好ましくは約0.4以下の範囲を有していてもよい。液滴103は、凍結チャンバ300内を落下し、その中では、空間温度の分析結果が、凍結チャンバ300の上部領域で、例えば−40°Cと−60°Cの間、好ましくは−50°Cと−60°Cの間、そして、下部領域で、−150°Cと−192°Cの間、例えば−150°Cと−160°Cの間、の値に維持されても良い。より低い温度には、例えば、ヘリウムを使用する冷却システムによって到達することができるであろう。液滴は、好ましくは球状の調整された凍結粒子、すなわちマイクロペレットを形成するために落下中に凍結する。
落下する液滴103の凍結のため、十分に凍結チャンバ300の内部容積を冷却するのは、冷却媒体導管等を介してチャンバ300の内壁面を冷却することと、適切な高さの凍結チャンバ300を設けることとによって達成することができる。そのため、チャンバの内部容積で冷却された気体の向流または並流、または落下する液滴103を直接冷却するための他の手段は、好ましくは回避できる。このような気体の向流または並流等の循環する主要な冷却媒体が落下する生成物103と接触するのを回避することによって、滅菌製造工程が所望される場合、高価な滅菌冷却媒体を提供する必要が回避される。チャンバの内部容積の外側で、例えば管等の中で、循環する冷却媒体は滅菌状態である必要がない。冷却媒体は、例えば、液体窒素であってもよい。一実施形態では、凍結チャンバ300は、液滴の流れの方向に関して、冷却媒体の向流または並流を含んでもよい。別の実施形態では、凍結チャンバ300は、冷却媒体のあらゆる向流または並流を欠いてもよい。このような場合には、液滴の凝固または凍結は、チャンバの内壁を冷却することによって確実にされる。液滴103は、凍結チャンバ300内で重力により誘発される落下時に、温度制御壁チャンバ300によりもたらされる冷却、および内部容積内に提供された適切な非循環環境、例えば(必要に応じて滅菌状態の)窒素および/または空気雰囲気、によって凍結する。例として、さらなる冷却機構の存在しない中で、液滴103を凍結させて、直径200から800μmの範囲の実質的に球状のマイクロペレットを形成する場合、粒子化タワーの適切な高さは1〜2mであっても良く、その一方で、液滴を凍結させて1500μmまでのサイズ範囲でペレットを形成するためには、粒子化タワーの高さは約2〜3mであり得、粒子化タワーの直径は、200〜300cmの高さに対して約50〜150cmの間であり得る。粒子化タワー内の温度は、任意に、約−50°Cから−190°Cの間で維持または変化/周期的に変化させることができる。
チャンバ300の底部に到達する凍結液滴103は、その後、自動的に重力によって第一移送部400に移送され、凍結液滴103は、そこから凍結乾燥器500の回転ドラム501に移送され、凍結液滴103の昇華により、凍結乾燥器500の内部容積、従って、ドラム501の内部容積を、を真空にするための真空ポンプにより生成される真空条件下で凍結乾燥ペレットになる。その後、第二移送部600を介して凍結乾燥ペレットを排出ステーション700に移送し、輸送のために凍結乾燥ペレットをバイアル701に充填する。
図4は、本発明の好適な実施形態に係る液体供給装置200を示しており、液体供給装置200は、作動部220とノズル部230とを有する液滴吐出部210、CiP/SiP部240、液滴計数部250および偏向部260を図の上から下にこの順に含む。上部から底部への液体供給装置200の部分の順序、すなわち、部分210から部分260の順序は、液体供給装置200内の生成物の流れの方向と一致する。一般に、液滴吐出部210の作動部220は、コイルの正と負の磁化を交互に変化させることによって電磁波を生成するように機能し、その波は、液滴吐出部210のノズル部230から液滴を吐出させるための磁気インパルスを発生させるために使用される。ここで、ノズル部分230の出口ポート235はまた、出口ポート235がさらに詳細に後述される図4からも把握可能である。
続いて配置されるCiP/SiP部240は、好ましくは液体供給装置200に蒸気を導入し、それにより、蒸気が浸透する液体供給装置200の内部の各部の蒸気加圧滅菌を行うことによって、液体供給装置200の内部を洗浄および/または滅菌する役割をする。ここでは、蒸気は、外部からCiP/SiP部200へ入口241によって導入されることができ、入口241は、SiPの手順のために蒸気圧ポンプ等の任意のタイプの流体送出手段に、または、CiP手順のために洗浄液ポンプ等に接続することができる。CiP/SiP部240に続く液滴計数部250は、生成された液滴を計数する役割をし、CiP/SiP部240は、吐出される液体噴射が吐出方向に別々の液滴に分離するように、例えば30mmから50mmの、十分な移動距離を提供するために、所定の長さを必要とする。
液滴計数部250は、液滴が通過する領域を挟んで互いに対向して配置された発光用光ファイバと受光用光ファイバとからなるガラスシリンダ等、通過する液滴を光学的に検知するための光学装置を利用する。最後に、好適な実施形態の液体供給装置200は、液滴計数部250に続いて配置される偏向部260を含み、偏向部260は、液滴吐出通路211に向けられた少なくとも一つのガス噴射261を使用し、ガス噴射261は、偏向管262、263によって放出される。液滴計数部250は、液体噴射が液滴に分離するために必要な30から50mmの必要移動距離が維持される限り、液滴の移動経路に沿って別の位置にも配置することができる。ガス噴射261を発生させるための流体は、偏向部260に、従って、偏向ガス入口267を介して偏向管262、263に導入され、偏向ガス入口267は、ガスポンプ等の任意のタイプのガス送出手段に接続され得る。導入されたガスは、空気であってもよく、あるいは、窒素、ヘリウム、アルゴンまたはキセノンのいずれか等の任意の不活性ガスであってもよい。ここで、液滴吐出通路211(図7aを参照)は、液体供給装置200の長手軸201と基本的に一致する。一般に、CiP/SiP部240、液滴計数部250、および、偏向部260は、それぞれ、そこを通過する個別の凹部を備え、これらの凹部は、液滴がガス噴射261と相互作用するよう偏向管262、263を通過して、下端部で液体供給装置200を出るために、液滴吐出部210から吐出された液滴が部分240、250および260を通過できるように、互いに接続されている。
液体供給装置200全体を取り付けるには、特に、吐出液滴の交差、すなわち、少なくとも一つの偏向ガス噴射261を備えた液滴吐出経路を達成するためには、部分210、240、250および260すべてが、確実に垂直に整列している必要がある。実際には、異なる部分は、クランプ要素、ねじ等の公知の手段によって互いに結合することができ、異なる部分間の移行領域は、閉鎖状態を維持するために、Oリング等の、公知のシール要素を設けることができる。異なる部分の互いの位置合わせは、例えば、単一部分の移行領域におけるセンタリング穴とそれぞれのセンタリング突起との組み合わせ等、既知のセンタリング手段により達成することができる。図面の技術的詳細を少なくするために、これらの公知の構成要素(Oリング、ネジ、センタリング突起、等)は、図面において概要をより明確にするために省略されている。
図5は、図4のA-A線に沿った液体供給装置200の断面図を示す。ここでは、作動部220は、励磁ユニット221と、プラスチック材料(PTFE、すなわちテフロン、等)、アルミニウム、非磁性ステンレス鋼等のような反磁性材料からなる本体222とで構成されており、励起ユニット221は、基本的に、電磁コイル223と、その内部に配置された鉄心等のコイルコアとからなることが把握可能である。電磁コイル223とコイルコアとの組み合わせは、ここではノズル部230の膜234の形態であり、磁力受け部材に磁力を加えるための単純な電磁石として作用する。液滴吐出部210のノズル部230の詳細な構造は、図7aから把握可能であり、そこでは、図5に示された「X」の詳細が拡大して示されている。図7aからは、ノズル部230が、入口ポート231と、交差軸または横軸2321および長手軸2322を有し、傾斜して配置される液体チャンバ232と、液体チャンバ232から液体が吐出されるノズル233と、液体チャンバ232の一側面を構成する前記膜234と、バイパスまたはバイパスポートとも呼ばれる出口ポート235と、入口ポート231、液体チャンバ232、ノズル233、膜234、および、流出口235が収容されるノズル部230の本体236とを含むことが把握可能である。また、ノズル233は、製造上の理由から、ノズル体237に設けられており、ノズルオリフィス2331は、CiP/SiP部240に設けられた中央貫通孔に開口し、ノズルオリフィス2331は、ノズル流路2332により液体チャンバに接続されている。ノズル233は、液滴吐出路211および液体供給装置200の長手軸201と同軸上に進む長手軸2333を含む。ここで、液体チャンバ232は、その長手軸2322が、ノズル233の長手軸2333に対して、好ましくは、2〜5°、さらに好ましくは3°で傾斜するように、傾斜して配置される。ノズル体237は、本体236に設けられた中央貫通孔2361に永久的に取り付け/作り付けられており、ノズル体は、レーザ溶接等により本体236に取り付け可能である。
図8では、好適な実施形態の液体供給装置200に適用可能な作動部220の、さらなる発展形態を把握可能である。さらに発展した作動部220では、励起ユニット221は、液体チャンバ232とは反対側の膜234に分離可能に取り付け可能な円筒状の永久磁石224と、単純な電磁石として作用する電磁コイル223とコイルコアとの上述の組み合わせとの組み合わせ含む。逆U字形、すなわち、倒立カップ形状の減衰要素225は、永久磁石224の周りに提供され、磁石224とコイル223との間で減衰効果を得るために、そのカップ底は、磁石224とコイル−コイルコアの組み合わせとの間にあり、減衰要素225は、シリコーンから作ることができる。減衰要素225は、基本的に、電磁コイル223と磁石224とが互いに対して位置を定めた形でカップ状に設けられる。ダンパーと呼ばれる減衰要素225は、磁石224の変位を増加させることができ、減衰要素225は、磁石224を横断する外周を覆っていて、これにより、減衰要素225について、したがって、および電磁コイル223について、磁石224がちょうど中心に取り付け可能となるように、磁石224を減衰要素225の内側の凹部の内側に配置し、磁石224の任意の傾きあるいはコイル223またはコイルコアとの接触を避け、所望の減衰効果を得る。
入口ポート231は、液体チャンバ232およびノズル流路2332との交点付近の液体チャンバ232内に開口している。出口ポート235は、液体チャンバ232の傾きにより液体チャンバ232の外周の液体チャンバ232内に可能な限り高い位置で開口しているため、液体チャンバ232が完全に液体で満たされ、出口ポート235が液体の排出を可能にする場合、液体チャンバ232内の液体は、液体出口ポート235を通って液体チャンバ232を出るだけであっても良い。入口ポート231は、加圧液体タンク、蠕動ポンプ等の液体源に接続することができ、その点において、タンク内部の圧力が一定であるために、注入された液体の圧力変動が生じないので、加圧液体タンクが好ましい選択肢であり、蠕動ポンプは、注入された液体の圧力が変動し得る。一方、出口ポート235は、排出タンク、排出管、液体回収容器等に接続することができ、チェックバルブ、遮断弁等の遮断手段を、出口ポート231に続いて設けることができる。液滴生成時、すなわち、凍結チャンバ300の中への液滴吐出時、液体入口ポート231を介して液体チャンバ232に移送された液体は、吐出される液体であり、例えば、抗原、補助剤、ワクチン、抗体、API、ODT、血漿成分、等である。しかし、内径が小さいために、ノズルオリフィス2331を通じて、CiP/SiP部240から液体チャンバ232内にCiP/SiP流体を提供することができない、あるいは、不十分にしか提供可能でないため、入口ポート231を使用して、CiP/SiP流体を、入口ポート231を通じて液体チャンバ232内へ供給し、出口ポート235から出すことも可能であり、ポート231、235の大きな直径(ノズルオリフィス2331の直径に比べて大きい)は、かなりの流量のCiP/SiP流体を許容するため、液体供給装置200を分解する必要なく、液滴吐出部210の優れたCiP/SiP結果がもたらされる。ここでは、寸法の例として、液体入口ポート231の直径は、0.9mmから1.3mm、好ましくは1.1mm、の範囲内に存在することができ、出口ポート235の直径は、0.8mmから1.2mm、好ましくは1.0mm、の範囲内に存在することができる。約300μmのノズルオリフィス2331の例示的直径と比較して、これは、約3:1から4:1の直径比のポート/オリフィスをもたらす。
図7aからも詳細が把握可能であるように、入口241の他に、CiP/SiP部240は、ノズル部本体236と偏向部260の本体264との間に挟まれた本体242からなる。CiP/SiP部本体242には、液滴の移行ゾーンとしての中央貫通孔243が、円筒状のまっすぐな穴として設けられている。また、流体チャンバ244は、本体242内に設けられて、貫通孔243の周囲に円周方向に配置されており、流体チャンバ244は、いくつかの流路245によって、貫通孔243の内部に接続されており、流路245は、入口241から流入するCiP/SiP流体を、CiP/SiP部240の貫通孔243に、したがって、液滴計数部250および偏向部260等の、CiP/SiP部240に接続された部分に供給する。流路245は、好ましくは、貫通孔243内に角度を持って開口するように傾斜して設けるのが好ましく、それにより、貫通孔243に流入するCiP/SiP流体にスピンを与え、CiP/SiP部240、したがって、CiP/SiP部240に流体接続された液体供給装置200の他の部分の洗浄性/滅菌性の効果が改善する。また、さらに、液滴の分離をさらに促進することができるように、吐出経路211上の吐出液滴に干渉する目的で気体を注入するのに、傾斜した流路245が使用されても良い。
液滴経路211の方向においては、CiP/SiP部240に続いて、液滴計数部250が配置され、液滴計数部250は、本体251と、光学計数部252とを含む。ここで、光学計数部252は、設置を簡略化するために、本体251の二つの部分の間に挟み込むことができる。好適な実施形態の光学計数部252は、光ファイバ用のポート(詳細には図示せず)を備えたシースルーのガラス管とすることができ、光ファイバは、吐出された液滴が通過する間を通過する液滴を光送信器および光受信器を用いて計数するように機能する。具体的には、ガラス管は、通過する液滴を記録するための発光送信器と各受信器とを取り付けるための開口ポートを備えたフランジに一体化されたガラスシリンダとして導入することができ、フランジは、本体251の上述した部分の間に挟まれている。
図5および6から把握可能である液体供給装置200のさらなる部分として、偏向部260は、液体の、したがって吐出液滴の、吐出方向212において液滴計数部250に続き、液滴を拡散する、すなわち、凍結前の液滴の合体を回避し熱伝達を向上させるために、少なくとも一つのガス噴射261によって液滴を互いに分離するように機能する。偏向部260の少なくとも一つのガス噴射261は、液滴吐出経路211を間にして直接対向して配置された二つの偏向管262および263によって提供される。既述したように、ガス噴射261を発生させるための流体は、本体264を介して偏向部260に、したがって、偏向ガス入口266を介して偏向管262、263に導入され、偏向ガス入口266は、ガスポンプ等の任意のタイプのガス送出手段に接続することができる。ガス噴射261は、好適な実施形態のガス噴射261またはより好ましくはいくつかのガス噴射261が、吐出経路2111上の吐出液滴に直角に衝突するように液滴吐出経路211に向けられる。
したがって、図7bから詳細に把握可能であるように、各偏向管262、263は、中空であり、いくつかのガス噴射口ポートを含む、すなわち、偏向管262は、三つのガス噴射口ポート2621、2622、2623を含み、偏向管263は、三つのガス噴射口ポート2631、2632、2633を含む。出口ポート2621、2622、2623は、管262の中空内部を外部と接続し、出口ポート2631、2632、2633は、管263の中空内部を外部と、すなわち、凍結チャンバ300の内部と接続する。ここで、吐出方向212の上から下に順に、偏向管263の最上部のガス噴射口ポート2631は、偏向管262の最上部のガス噴射口ポート2621に直接対向して配置され、偏向管263の中央のガス噴射口ポート2633は、偏向管262の中央のガス噴射口ポート2623に直接対向して配置され、偏向管263の最下部のガス噴射口ポート2632は、偏向管262の最下部のガス噴射口ポート2622に直接対向して配置されている。各偏向管262、263の最下部のガス噴射口ポート2622、2632は、先端部に配置され、その縁部で各管262、263のそれぞれの内部と接続しているため、各偏向管262、263は自己排出である、つまり、各管262,263内の流体は、重力によってそれぞれの最下部のガス噴射口ポート2622、2632から排出される。偏向管262、263にガス噴射流体を提供するために、各管262,263の中空内部は、本体264に設けられた流体チャンバ266に流体接続されており、流体チャンバ266は、ガス入口266に接続されており、液滴に偏向部の本体264を通過させるために本体264に設けられた中央貫通孔265の周りに円周方向に配置されている。
本発明の液体供給装置200の好適な実施形態によれば、本体264は、一体的な構成要素である。しかしながら、さらなる実施形態によれば、本体264は、例えば、クランプ手段、ねじ等の形態の、機械的に接続された複数の部分からも構成することもでき、本体264の内部、すなわち流体チャンバ266の内部は、例えば、Oリング、ガスケット等のシール部材によって、外部に対して液密に閉鎖される必要がある。また、本発明の液体供給装置200の好適な実施形態によれば、液滴の移行ゾーンとしての中央貫通孔265は、円筒形の本体264全体にわたって中央に延びるまっすぐな穴の形で提供されている。しかしながら、さらなる実施形態によれば、中央貫通孔265は、偏向管262、263に向かって吐出方向212において拡径している円錐形をも示すことができる。ここでは、円錐形の直径の開口は、好ましくは、中央貫通孔の領域内に、いわゆる衛星と呼ばれる小さな液滴が堆積するのを回避するように選択される。
図9は、上記の本発明の好適な実施形態に係る液体供給装置の偏向部の変形例、すなわち、本発明の別の好適な実施形態を示す。冗長性を回避するために、上記の好適な実施形態と同一に提供されるいくつかの構成要素は、示されていないか、または、さらに説明されていないが、同じ技術的構造および機能を有するものとして理解されるべきである。上述の液体供給装置200の実施形態とは対照的に、図示された変形液体供給装置200'の実施例の偏向部260'は、上述の実施形態の二つの偏向管262、263の代わりに、四つの偏向管、すなわち、偏向管262'、偏向管263'、偏向管268、およびさらなる偏向管(図示せず)を含む。図9が断面図であるため、図9には、本実施形態の四つの偏向管のうちの三つだけ、すなわち、偏向管262'、263'および268が示され、第四の偏向管は図示されていない。上述の偏向部260と同様に、偏向部260'は、液体供給装置200'の液滴計数部に続いて配置され、偏向部260'は、四つの偏向管から生成される少なくとも四つのガス噴射を使用し、その噴射は、液滴吐出経路に向けられる。ガス噴射生成用の流体は、ガスポンプ等の任意のタイプのガス送出手段に接続可能な偏向ガス入口267'を介して偏向部260'に、したがって、偏向管に、導入され、ガス送出手段は、空気、または、代替的に、窒素、ヘリウム、アルゴンまたはキセノンのいずれか等の不活性ガスのような導入ガスを提供する。偏向部260と同様に、偏向部260'は、液滴を拡散する、すなわち、凍結前の液滴の合体を回避し、熱伝達を改善するために、少なくとも一つのガス噴射によって互いから液滴を分離するように機能する。偏向部260'の四つのガス噴射は、四つの偏向管によって提供されるが、偏向管262'と偏向管263'とは、互いに直接対向して配置され、偏向管268とさらなる偏向管(図示せず)とは、互いに直接対向して配置され、液滴吐出経路が、四つの偏向管によって生成されるガス噴射の断面でその間を通る。ガス噴射を生成するための流体は、本体264'を介して偏向部260'に、したがって、偏向ガス入口267'に接続された偏向ガス入口266'を通って偏向管に、導入される。
ガス噴射は、吐出部260'の長手軸に対して直角をなす吐出経路上の吐出液滴にガス噴射が衝突するように、液滴吐出経路に向けられる。これを可能にするために、各偏向管は中空であり、各管の中空内部を外部と、すなわち、プロセスラインの凍結チャンバの内部と接続する一つ以上のガス噴射口ポートを備える。各偏向管のガス噴射口ポートは、上述した実施形態と同様に、すなわち、各偏向管用に一つ以上の、例えば、三つの出口ポートを備えることができ、ポートは、同じ長手軸上で互いの上に配置される。しかしながら、必要な数のガス噴射を提供するために、出口ポートの数は、所望により、各偏向管に一つ、二つ、三つ、四つ等することができると考えられる。また、本実施形態においては、四つの偏向管が、二つの偏向管の組が互いに対向して配置されるように配置され、その結果、同一平面内で交差配置、すなわち、隣接する二つの管の間で90°の等角度配置になる。これにより、出口ポートの各レベルのそれぞれのガス噴射は、矩形の形で液滴吐出経路において互いに衝突する。
その変形例として、三つの管のみを設けることもでき、その場合、管は再び等角度に、すなわち、二つの隣接する管の間に120°で配置される。さらに、必要に応じて、五つ以上の管を、更なる変形例として等角度で設けることもできる。さらなる代替実施形態として、設けられたすべてのガス噴射口ポートを、液滴吐出経路上の1つの同じ場所に向け、それにより供給されたすべてガス噴射の偏向力を同じ場所に集めることが考えられる。
本発明による液体供給装置200または液体供給装置200'を適用するプロセスライン100から得られる生成物は、従来(例えば、棚式)の凍結乾燥プロセス、にも適した液体状または流動性ペースト状の事実上あらゆる調製物を含むことができ、例えば、モノクローナル抗体、タンパク質系API、DNA系API、細胞/組織物質、ワクチン、難溶解性/低生体利用効率API等の経口固形投薬形態用API、ODT等の高速分散性経口固形製剤形、経口分散性錠剤、スティック充填の適応薬等や、ファインケミカル産業および食品産業における様々な製品が含まれる。一般的に、粒子化に適した流動性材料には、凍結乾燥プロセスの利点を受けやすい組成物(例えば、凍結乾燥後に安定性が増大するもの)が含まれる。
本発明は、例えば、滅菌状態で凍結乾燥され、均一に調整された粒子、例えばマイクロペレットのバルクウェアとしての生成を改善する。得られた生成物は、自由流動性があり、無塵かつ均一であることができる。このような生成物は、取扱特性がよく、液体状態では非相溶、もしくは短時間だけしか安定しない可能性があり、よって従来の凍結乾燥に適さない他の成分とも、容易に組み合わせることができる。
端から端までの滅菌および/または封込を行う永久的かつ機械的に統合されたシステムを支援するために、追加的に、本発明の液体供給装置に特有の洗浄概念が考えられる。好適な実施形態において、単独の蒸気発生器、または洗浄および/または滅菌媒体に関する同様の生成部/貯蔵部を設けることができる。本発明の液体供給装置の洗浄/滅菌システムは、装置の異なる部分または装置全体に自動CiP/SiPを行うように構成することができ、液体供給装置の分解を必要とする、および/または、少なくとも一部を手作業で行わなければならない、複雑で時間のかかる清掃/滅菌プロセスの必要性を回避する。
本発明に係る液体供給装置の使用から得られる生成物は、従来の(例えば、棚式)凍結乾燥プロセスにも適した液体状または流動性ペースト状の事実上あらゆる調製物を含むことができ、例えば、モノクローナル抗体、タンパク質系API、DNA系API、細胞/組織物質、ワクチン、難溶解性/低生体利用効率API等の経口固形投薬形態用API、ODT等の高速分散性経口固形製剤形、経口分散性錠剤、スティック充填の適応薬等、血液の血漿成分や、ファインケミカル産業や食品産業における様々な製品が含まれる。
一般的に、粒子化に適した流動性材料には、凍結乾燥プロセスの利点を受けやすい組成物(例えば、凍結乾燥後に安定性が増大するもの)が含まれる。本発明は、例えば、滅菌状態で凍結乾燥され、均一に調整された粒子、例えば、マイクロペレットのバルクウェアとしての生成を可能にする。得られた生成物は、自由流動性があり、無塵かつ均一であることができる。このような生成物は、取扱特性がよく、液体状態では非相溶、もしくは短時間だけしか安定しない可能性があり、よって従来の凍結乾燥に適さない他の成分とも、容易に組み合わせることができる。粒子の形態の、特にマイクロペレットの形態の、凍結乾燥は、例えば、単に凍結乾燥しただけのものとして知られているような乾燥ワクチン製品と同様の安定化が可能になる、または保管安定性を高めることができる。バルクウェア(例えば、ワクチンまたはファインケミカルのマイクロペレット)を凍結乾燥すると、従来の凍結乾燥と比較して、いくつかの利点が得られる、例えば、充填前に乾燥生成物を混合できる、充填前に力価を調整することができる、生成物同士の唯一の相互作用が再水和後に起こるように、任意の生成物同士の相互作用を最小限に抑えることができる、そして、多くの場合において安定性を向上させることができる、等が挙げられるが、これらに限定されない。
実際、バルク凍結乾燥される生成物は、補助剤を伴う抗原を含む液体由来のものであり得、例えば、抗原および補助剤を別個に(本発明によれば同じプロセスラインで実施可能な別々の製造工程において)乾燥し、次に、この二つの成分を充填前に配合するか、または順次充填する。換言すれば、例えば、抗原および補助剤の別々のマイクロペレットを生成することによって、安定性を向上することができる。この安定化調製は、抗原および補助剤それぞれに対して個別に最適化することができる。抗原および補助剤のマイクロペレットを、次に、最終受取容器に充填することもできるし、受取容器に充填する前に配合することもできる。別々の固体状態であることにより、保管中を通じて(高めの温度であっても)、抗原と補助剤との間の相互作用を回避することができる。したがって、他のどのような構成よりも、バイアルの中身が安定し得る構成が達成され得る。成分間の相互作用は、適切な希釈剤(例えば、水または緩衝生理食塩水)等の一つ以上の再水和剤との乾燥混合で再水和した後にしか起こらないため、標準化され得る。
本発明の主題は、凍結乾燥粒子の形態で一つ以上の抗原を含むワクチン組成物を調製するためのプロセスに関連し、本発明による液体供給装置200、200'を用いて上述のワクチン組成物の液滴を生成する工程を少なくとも含む。得られた液滴は、さらに凍結乾燥粒子を得るために、凍結乾燥工程に供される。凍結乾燥粒子は、必要に応じて受取容器に充填され得る。
本発明の主題は、凍結乾燥した粒子の形態で一つ以上の補助剤を含む組成物を調製するためのプロセスに関連し、本発明による液体供給装置と200、200'を用いて上述の組成物の液滴を生成する工程を少なくとも含む。得られた液滴は、さらに凍結乾燥粒子を得るために、凍結乾燥工程に供される。凍結乾燥粒子は、必要に応じて受取容器に充填され得る。
さらなる態様において、本発明は、凍結乾燥した粒子の形態で一つ以上の抗原を含む補助剤含有ワクチン組成物を調製するためのプロセスに関連し、本発明による液体供給装置を用いて上述のワクチン組成物の液滴を生成する工程を少なくとも含むか、あるいは、本発明の液体供給装置を用いて抗原を含む組成物の液滴を生成し、本発明の液体供給装置を用いて補助剤を含む組成物の液滴を生成し、凍結乾燥粒子を得るために液滴を凍結乾燥し、抗原の凍結乾燥粒子を補助剤の凍結乾燥粒子と混合する工程を少なくとも含む。
本発明の別の主題は、凍結乾燥した粒子の形態で一つ以上の抗原を含むワクチン組成物を調製するためのプロセスに関連し、本発明の液体供給装置を用いて補助剤と一つ以上の抗原とを含む液体バルク溶液の液滴を生成し、得られた液滴を凍結乾燥し、必要に応じて、受取容器に得られた凍結乾燥粒子を充填する工程を少なくとも含む。
あるいは、一つ以上の抗原および補助剤が、同じ溶液中にない場合、補助剤含有ワクチン組成物を調製するプロセスは、少なくとも、補助剤を含む液体バルク溶液の液滴を生成する工程と、本発明の液体供給装置を用いて生成される前の工程の一つで生成された、一つ以上の抗原を含む液体バルク溶液の液滴を生成する工程と、得られた液滴を凍結乾燥して上述の一つ以上の抗原の凍結乾燥粒子と上述の補助剤の凍結乾燥粒子とを得る工程と、上述の一つ以上の抗原の凍結乾燥粒子を上述の補助剤の凍結乾燥粒子と配合する工程と、必要に応じて、凍結乾燥粒子の配合物を受取容器に充填する工程とを含む。
抗原の液体バルク溶液は、インフルエンザウイルス、ロタウイルス、フラビウイルス(例えば、デング熱(DEN)ウイルス血清型DEN−1,DEN−2,DEN−3,及びDEN−4、日本語脳炎(JE)ウイルス、黄熱病(YF)ウイルス、および、ウエストナイル(WN)ウイルス、ならびに、キメラフラビウイルスを含む)、A型およびB型肝炎ウイルス、狂犬病ウイルス等の、例えば、死滅、弱毒化したウイルスまたはウイルス抗原成分を含んでもよい。抗原の液体バルク溶液はまた、例えば、インフルエンザ菌b型、髄膜炎菌、破傷風菌、ジフテリア菌、百日咳菌、ボツリヌス菌、クロストリジウムディフィシルからの、死滅、弱毒化細菌、または、細菌タンパク質または多糖抗原(接合または非接合)等の細菌の抗原成分を含んでもよい。一つ以上の抗原を含む液体バルク溶液は、抗原の製造プロセスの終了時に得られた組成物を意味する。抗原の液体バルク溶液は、精製されたまたは非精製の抗原溶液であり得るが、それは抗原の製造プロセスが、精製工程を含むか否かで決まる。液体バルク溶液が、いくつかの抗原を含む場合には、それらは、同種または異種の微生物に由来することができる。通常、抗原の液体バルク溶液は、例えばマンノース等の単糖類、スクロース、ラクトース、トレハロース、マルトース等の少糖類、ソルビトール、マンニトールまたはイノシトール等の糖アルコール、または、スクロースおよびトレハロースの混合液等の、上述の安定化剤のうちの二種類以上の異なるものの混合物であり得る緩衝剤および/または安定剤を含む。有利なことに、抗原の液体バルク溶液中の単糖類、少糖類、糖アルコールまたはそれらの混合物の濃度は、2%(w/v)から調製された液体物が溶解する限度まで、より具体的には、5%(w/v)から40%(w/v)、5%(w/v)から20%(w/v)または20%(w/v)から40%(w/v)の範囲である。そのような安定剤を含有する抗原の液体バルク溶液の組成は、特に国際公開第2009/109550号に記載されており、その主題は、参考として本明細書に援用される。ワクチン組成物が補助剤を含む場合、例えば、補助剤は以下のものであることができる。
1)粒子状補助剤:例えば、リポソーム、特にカチオン性リポソーム(例えばDC-Choi、例えば米国特許出願第2006/0165717号明細書を参照、DOTAP、DDABおよび1、2-ジアルカノイル-sn-グリセロ-3-エチルホスホコリン(エチルPC)リポソーム,米国特許第7,344,720号明細書を参照)、脂質または界面活性剤ミセルまたは他の脂質粒子(例えば、CSL社またはイスコノバ(Isconova)社製Iscomatrix、ビロソームおよびプロテオコクレート)、ポリマーナノ粒子または微粒子(例えば、PLGAおよびPLAナノ粒子または微粒子、PCPP粒子、アルギン酸塩/キトサン粒子)または可溶性ポリマー(例えばPCPP、キトサン)、髄膜炎菌プロテオソーム等のタンパク質粒子、鉱物ゲル(標準的なアルミニウム補助剤:AIOOH、A1P04)、微粒子またはナノ粒子(例えば、Ca3(P04)2)、ポリマー/アルミニウムナノハイブリッド(例えばPMAA-PEG/AIOOH及びPMAA-PEG/A1P04ナノ粒子)、水中油型乳剤(例えばノバルティス(Novartis)社製MF59、グラクソスミスクラインバイオロジカル(GlaxoSmithKlineBiologicals)社製AS03)、油中水型乳剤(例えばセピック(Seppic)社製ISA51およびISA720、または国際公開公報第2008/009309号に開示されているようなもの)。例えば、本発明のプロセスに適した補助剤となる乳剤は、国際公開公報第2007/006939号に開示されているものである。
2)天然抽出物:例えば、サポニンエキスQS21およびその半合成誘導体、例えばアバントジェン(Avantogen)社によって開発されたもの、細菌の細胞壁抽出物(例えば、コリクサ(Corixa)/GS社によって開発されたミコバクテリウム細胞壁骨格およびミコバクテリウムコード因子およびその合成誘導体、トレハロースジミコレート)。
3)Toll様受容体(TLR)の刺激物質。特に、天然または合成TLRアゴニストである(例えば、TLR2/1またはTLR2/6ヘテロ二量体を刺激する合成リポペプチド、TLR3を刺激する二本鎖RNA、TLR4を刺激するLPSおよびその誘導体MPL、TLR4を刺激するE6020およびRC-529、TLR5を刺激するフラジェリン、TLR7および/またはTLR8を刺激する一本鎖RNAおよび3M社の合成イミダゾキノリン、TLR9を刺激するCpGDNA、天然または合成NODアゴニスト(例えばムラミルジペプチド)、天然または合成RIGアゴニスト(例えば、ウイルス核酸および特に3'リン酸RNA)。
補助剤と抗原の液体バルク溶液との間に非相溶性がない場合は、それは、溶液に直接加えることが可能である。抗原および補助剤の液体バルク溶液は、例えばマンノース、スクロース、ラクトース、トレハロース、マルトース等の少糖類、ソルビトール、マンニトールまたはイノシトール等の糖アルコール、またはその混合物等といった安定化剤を含有する、アルミニウム塩(ミョウバン、リン酸アルミニウム、水酸化アルミニウム)に吸着されたアナトキシンの液体バルク溶液であってもよい。そのような組成物の例は、特に国際公開公報第2009/109550号に記載されており、その主題は参照により本明細書に援用される。補助剤を含まないまたは補助剤を含むワクチン組成物の凍結乾燥粒子は、通常、平均径が200μmから1500μmの間の球状粒子の形態である。また、得られるワクチン組成物の凍結乾燥粒子は、滅菌状態にある。
本発明は、その好適な実施形態に関連して説明してきたが、この説明は例示の目的のみのためであることが理解されよう。したがって、本発明は、添付の特許請求の範囲によって限定されることが意図されている。
本願は、欧州特許出願14002529.7-1351号の優先権を主張しており、完全を期すために、その主題を以下に列挙する:
項目1.特に凍結乾燥粒子を製造するためのプロセスラインで使用するための、吐出方向に液滴を吐出する液滴吐出部を備えた、液滴の生成のための液体供給装置であって、液滴吐出部が、吐出される液体を収容するための少なくとも一つの入口ポートと、液体を保持するための液体チャンバと、液体チャンバから液体を吐出して液滴を形成するためのノズルとを含み、液体チャンバは、その一方の面において膜によって制限され、膜は、励起手段によって振動可能であり、液体チャンバの長手軸は、ノズルの長手軸に対して傾斜しており、および/または、液体供給装置が、さらにガス噴射を用いて互いから液滴を分離するための偏向部を備える、液体供給装置。
項目2.偏向部のガス噴射が液体チャンバから吐出される液体の吐出経路と交差する、項目1に記載の液体供給装置。
項目3.偏向部が、ガス噴射を放出するための少なくとも一つの偏向管を含み、少なくとも一つの偏向管が、液体の吐出方向において偏向部の本体から突出している、項目1または2に記載の液体供給装置。
項目4.偏向部が、互いに対向して配置された二つの偏向管を含み、放出されたガス噴射が、液体チャンバから吐出される液体の吐出経路で互いに衝突し、交差する、項目3に記載の液体供給装置。
項目5.各偏向管が、少なくとも二つのガス噴射口ポートを含み、各偏向管の先端のガス噴射口ポートは、その縁部で管内部と接続しており、好ましくは、各偏向管が三つのガス噴射口ポートを含む、項目3または4に記載の液体供給装置。
項目6.液滴が偏向部の本体に設けられた凹部を通過し、好ましくは、凹部が偏向部の本体を通って延びる中央貫通孔である、上記のいずれかの項目に記載の液体供給装置。
項目7.液滴吐出部が、さらに、少なくとも一つの出口ポートを含み、好ましくは、少なくとも一つの出口ポートが、液体チャンバの外周に配置されている、上記のいずれかの項目に記載の液体供給装置。
項目8.少なくとも一つの出口ポートが、液体チャンバの最高レベルで提供されるように、液体チャンバの長手軸が、ノズルの長手軸に対して傾斜している、項目7に記載の液体供給装置。
項目9.少なくとも一つの出口ポートは、液体チャンバから吐出される過剰な液体を排出するように機能する、および/または、液滴吐出部の少なくとも一つの入口ポートを通して導入されるSiP流体および/またはCiP流体を排出するように機能する、項目7または8に記載の液体供給装置。
項目10.励起ユニットが、液体チャンバに対向する膜に分離可能に取り付け可能な永久磁石と、永久磁石を作動させるための電磁コイルとの組み合わせを含み、好ましくは、減衰素子が、永久磁石の周囲に、好ましくは、永久磁石と電磁コイルとの間に、設けられ、さらに好ましくは、減衰要素がシリコーンで作られている、上記のいずれかの項目に記載の液体供給装置。
項目11.膜が、ステンレス鋼の膜である、上記のいずれかの項目に記載の液体供給装置。
項目12.液滴吐出部が、作動部とノズル部とを備え、作動部が少なくとも励起ユニットを含み、ノズル部が少なくとも、少なくとも一つの入口ポート、液体チャンバ、ノズルおよび膜を備える、上記のいずれかの項目に記載の液体供給装置。
項目13.ノズル部が、ノズル部本体と、ノズル部本体とは別に設けられたノズル体とを備え、好ましくはノズル体が、より好ましくはレーザ溶接によって、ノズル部本体の中央貫通孔内に永久的に設置される、項目12に記載の液体供給装置。
項目14.膜が、好ましくはレーザ溶接により、一方の側で液体チャンバを気密に閉鎖するためのノズル部に溶接される、項目12または13に記載の液体供給装置。
項目15.液滴吐出部に続く液体供給装置の部分へCiP流体および/またはSiP流体を提供するために、液滴吐出部と偏向部との間に配置されたCiP/SiP部を備える、上記のいずれかの項目に記載の液体供給装置。
項目16.好ましくは、液体の吐出方向において偏向部の前に設けられた、液滴を計数するための液滴計数部をさらに備える、上記のいずれかの項目に記載の液体供給装置。
項目17.好ましくは医薬品分野のための、凍結乾燥粒子を製造するためのプロセスラインの凍結チャンバであって、凍結チャンバに供給する液滴の生成のための上記のいずれかの項目に記載の液体供給装置を備える、凍結チャンバ。
項目18.項目17に記載の凍結チャンバを含む凍結乾燥粒子の製造のためのプロセスライン。
項目19.凍結乾燥した粒子の形態で一つ以上の抗原を含むワクチン組成物を調製するための方法であって、項目1〜16のいずれかに記載の液体供給装置で上述のワクチン組成物の液滴を生成する工程を少なくとも含む、方法。
項目20.凍結乾燥粒子の形態で一つ以上の抗原を含む補助剤含有ワクチン組成物を調製するための方法であって:
少なくとも項目1〜16のいずれかに係る液体供給装置で上述のワクチン組成物の液滴を生成する工程、または
少なくとも項目1〜16に記載の液体供給装置で抗原含有組成物の液滴を生成し、項目1〜16に記載の液体供給装置で補助剤含有組成物の液滴を生成し、凍結乾燥した粒子を得るために液滴を凍結乾燥し、抗原の凍結乾燥粒子を補助剤の凍結乾燥粒子と混合する工程を有する、方法。
項目21.すべての工程が、滅菌状態下で行われる、項目19または20に記載の方法。
項目22.凍結乾燥粒子が、滅菌状態にある、項目19または21に記載の方法。

Claims (23)

  1. 吐出方向に液体を吐出する液滴吐出部を備えた、特に凍結乾燥粒子を製造するためのプロセスラインで使用するための、液滴の生成のための液体供給装置であって、
    前記液滴吐出部が、吐出する液体を受け取るための少なくとも一つの入口ポートと、前記液体を保持するための液体チャンバと、前記液体チャンバから前記液体を吐出して液滴を形成するためのノズルとを有し、前記液体チャンバは、その一方の側の膜によって制限され、前記膜は、励起ユニットによって振動可能であり
    記液体供給装置が、さらに、少なくとも一つのガス噴射によって互いから液滴を分離するための偏向部を備え、前記偏向部のガス噴射が、前記液体チャンバから吐出される前記液体の吐出経路に垂直に交差する、液体供給装置。
  2. 前記液体チャンバの長手軸が、前記ノズルの長手軸に対して傾斜している、請求項1に記載の液体供給装置。
  3. 吐出方向に液体を吐出する液滴吐出部を備えた、特に凍結乾燥粒子の製造のためのプロセスラインでの使用のための、液滴の生成のための液体供給装置であって、
    前記液滴吐出部が、吐出する液体を受け取るための少なくとも1つの入口ポートと、前記液体を保持するための液体チャンバと、前記液体チャンバから前記液体を吐出して液滴を形成するためのノズルとを有し、前記液体チャンバは、その一方の側の膜によって制限され、前記膜は、励起ユニットによって振動可能であり、
    前記液体チャンバの長手軸が、前記ノズルの長手軸に対して傾斜している液体供給装置。
  4. 前記偏向部が、前記ガス噴射を放出するための少なくとも一つの偏向管を備え、前記少なくとも一つの偏向管が、前記偏向部の本体から前記液体の前記吐出方向に突出している、上記請求項のいずれかに記載の液体供給装置。
  5. 前記偏向部が、互いに対向して配置された少なくとも二つの偏向管を備え、前記放出されたガス噴射が、前記液体チャンバから吐出される液体の吐出経路で互いに衝突し、交差する、請求項に記載の液体供給装置。
  6. 前記偏向部が、四つの偏向管を備え、前記放出されたガス噴射が、前記液体チャンバから吐出された液体の吐出経路で互いに衝突し、交差する、請求項に記載の液体供給装置。
  7. 各偏向管が、少なくとも二つのガス噴出口ポートを備え、各偏向管の先端のガス噴出口ポートが、その縁部で管内部と接続しており、好ましくは、各偏向管が、三つのガス噴出口ポートを備える、請求項4〜6のいずれかに記載の液体供給装置。
  8. 前記液滴は、前記偏向部の本体に設けられた凹部を通過し、好ましくは、前記凹部が、前記偏向部の本体を通って延びる中央貫通孔である、上記請求項のいずれかに記載の液体供給装置。
  9. 前記液滴吐出部が、さらに、少なくとも一つの出口ポートを備え、好ましくは、前記少なくとも一つの出口ポートが、前記液体チャンバの外周に配置されている、上記請求項のいずれかに記載の液体供給装置。
  10. 前記少なくとも一つの出口ポートが、前記液体チャンバの最高レベルに設けられるように、前記液体チャンバの長手軸が、前記ノズルの長手軸に対して傾斜している、請求項に記載の液体供給装置。
  11. 前記少なくとも一つの出口ポートが、前記液体チャンバから吐出される過剰な液体を排出するように機能し、および/または、前記液滴吐出部の前記少なくとも一つの入口介して導入されたSiP流体および/またはCiP流体を排出するように機能する、請求項9または10に記載の液体供給装置。
  12. 前記励振ユニットが、前記液体チャンバの反対側の前記膜に分離可能に取り付け可能な永久磁石と、前記永久磁石を作動させるための電磁コイルとの組み合わせを備え、好ましくは、前記永久磁石の周囲に、より好ましくは前記永久磁石と前記電磁コイルとの間に、減衰要素が設けられ、さらに好ましくは、前記減衰要素がシリコーンで作られている、上記請求項のいずれかに記載の液体供給装置。
  13. 前記膜がステンレス鋼膜である、上記請求項のいずれかに記載の液体供給装置。
  14. 前記液滴吐出部が、作動部とノズル部とを備え、前記作動部が、少なくとも前記励振部を備え、前記ノズル部が、少なくとも前記少なくとも一つの入口ポートと、前記液体チャンバと、前記ノズルと、前記膜とを含む、上記請求項のいずれかに記載の液体供給装置。
  15. 前記ノズル部が、ノズル部本体と、前記ノズル部本体とは別に設けられたノズル体とからなり、好ましくは、前記ノズル体が、前記ノズル部本体の中央貫通孔に永久的に、より好ましくはレーザ溶接によって、設けられている、請求項14に記載の液体供給装置。
  16. 前記膜が、好ましくはレーザ溶接によって、一方の側で前記液体チャンバを気密に閉鎖するために前記ノズル部に溶接される、請求項14または15に記載の液体供給装置。
  17. 前記液滴吐出部と前記偏向部との間に配置され、前記液滴吐出部に続く前記液体供給装置の部分にCiP流体および/またはSiP流体を供給するための、CiP/SiP部分をさらに備える、上記請求項のいずれかに記載の液体供給装置。
  18. 好ましくは、前記液体の吐出方向において前記偏向部の前に設けられた、前記液滴を計数する液滴計数部をさらに備える、上記請求項のいずれかに記載の液体供給装置。
  19. 好ましくは医薬品分野のための、凍結乾燥粒子の製造のためのプロセスラインであって、
    液滴を生成するための、上記請求項のいずれかに記載の液体供給装置と、
    前記液体供給装置から供給される液滴を凍結凝固させるための凍結チャンバと、
    前記凍結した液滴の凍結乾燥のための凍結乾燥機と
    を含む、プロセスライン。
  20. 凍結乾燥粒子の形態の一つ以上の抗原を含むワクチン組成物を調製する方法であって、請求項1〜18のいずれかに記載の液体供給装置を用いて前記ワクチン組成物の液滴を生成する工程を少なくとも含む、方法。
  21. 凍結乾燥粒子の形態の一つ以上の抗原を含む補助剤含有ワクチン組成物を調製する方法であって、
    少なくとも、請求項1〜18のいずれかに記載の液体供給装置を用いて前記ワクチン組成物の液滴を生成する工程、または
    少なくとも、請求項1〜16のいずれかに記載の液体供給装置を用いて抗原含有組成物の液滴を生成し、請求項1〜18のいずれかに記載の液体供給装置を用いて補助剤含有組成物の液滴を生成し、凍結乾燥粒子を得るために前記液滴を凍結乾燥して、前記抗原の凍結乾燥粒子を前記補助剤の凍結乾燥粒子と混合する工程、を含む方法。
  22. 前記すべての工程が滅菌条件下で実施される、請求項20または21に記載の方法。
  23. 前記凍結乾燥粒子が、滅菌状態にある、請求項2022のいずれかに記載の方法。
JP2017503599A 2014-07-21 2015-07-20 液滴生成のための液体供給装置 Active JP6166006B1 (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
EP14002529.7 2014-07-21
EP14002529 2014-07-21
PCT/EP2015/066583 WO2016012414A1 (en) 2014-07-21 2015-07-20 Liquid feeding device for the generation of droplets

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP6166006B1 true JP6166006B1 (ja) 2017-07-19
JP2017533397A JP2017533397A (ja) 2017-11-09

Family

ID=51229796

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2017503599A Active JP6166006B1 (ja) 2014-07-21 2015-07-20 液滴生成のための液体供給装置

Country Status (10)

Country Link
US (2) US10533800B2 (ja)
EP (1) EP3171954B1 (ja)
JP (1) JP6166006B1 (ja)
KR (1) KR101774203B1 (ja)
CN (1) CN107073350B (ja)
AU (1) AU2015293983B2 (ja)
BR (1) BR112016031039B1 (ja)
CA (2) CA3000093C (ja)
DK (1) DK3171954T3 (ja)
WO (1) WO2016012414A1 (ja)

Families Citing this family (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN107073350B (zh) * 2014-07-21 2019-11-15 赛诺菲巴斯德股份公司 用于产生液滴的液体给送装置
JP6971043B2 (ja) * 2016-03-04 2021-11-24 株式会社リコー 微粒子の製造方法
TW202202792A (zh) * 2020-05-18 2022-01-16 日商Mii股份有限公司 真空凍結乾燥裝置及真空凍結乾燥方法
CN111992433B (zh) * 2020-08-17 2022-03-04 重庆煜兆耀电子科技有限公司 一种可根据胶水粘稠度调整气压的led灯点胶装置
CN111821913A (zh) * 2020-08-19 2020-10-27 中国科学技术大学 一种高通量制备均匀双乳液滴的装置及方法
CN112460925B (zh) * 2020-10-28 2022-04-12 靖州康源苓业科技股份有限公司 一种冻干茯苓的生产加工设备及方法
JP7085088B1 (ja) * 2021-08-03 2022-06-16 株式会社エムアイアイ 凍結乾燥物
CA3234107A1 (en) 2021-10-05 2023-04-13 Florent PERAL Methods for freezing and freeze-drying lipid nanoparticles (lnps) and lnps obtained with the same
CN114459211B (zh) * 2022-01-22 2023-04-07 上海田枫实业有限公司 一种冻干机
CN116135276B (zh) * 2023-04-18 2023-07-04 常州一步干燥设备有限公司 一种喷雾干燥机及其气扫装置

Family Cites Families (28)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US3601901A (en) 1969-09-12 1971-08-31 Earl L Rader Freeze drying apparatus with removable conveyor and heater structures
US4376944A (en) * 1981-04-13 1983-03-15 Ncr Corporation Ink jet print head with tilting nozzle
JPH08121529A (ja) * 1994-10-25 1996-05-14 Toyoda Gosei Co Ltd 防振装置
US5828394A (en) * 1995-09-20 1998-10-27 The Board Of Trustees Of The Leland Stanford Junior University Fluid drop ejector and method
EP1062032B1 (de) * 1998-03-07 2004-03-31 Inotech Ag Verfahren und vorrichtung zum verkapseln von mikrobiellen, pflanzlichen und tierischen zellen bzw. von biologischen und chemischen substanzen
US6095889A (en) * 1999-01-25 2000-08-01 Demarinis; Paul M. Interactive entertainment device
US6588888B2 (en) * 2000-12-28 2003-07-08 Eastman Kodak Company Continuous ink-jet printing method and apparatus
JP3956224B2 (ja) * 2002-09-24 2007-08-08 コニカミノルタホールディングス株式会社 液体吐出装置
AU2003264553A1 (en) * 2002-09-24 2004-04-19 Konica Minolta Holdings, Inc. Method for manufacturing electrostatic attraction type liquid discharge head, method for manufacturing nozzle plate, method for driving electrostatic attraction type liquid discharge head, electrostatic attraction type liquid discharging apparatus, and liquid discharging apparatus
FR2862306B1 (fr) 2003-11-17 2008-05-30 Aventis Pasteur Composition vaccinale
EP1742716A4 (en) 2004-05-01 2009-02-25 Agres Ltd DRYING PROCESS AND DEVICE
FR2873222A1 (fr) * 2004-07-13 2006-01-20 Neopost Ind Sa Systeme d'affranchissement a niveau d'encre controle
US7836606B2 (en) * 2004-07-23 2010-11-23 Bayer Technology Services Gmbh Sterile freezing, drying, storing, assaying and filling process
EP1674263A2 (en) * 2004-12-24 2006-06-28 Fuji Photo Film Co., Ltd. Fine droplet ejecting device and ink jet recording apparatus using the same
US20060165717A1 (en) 2005-01-25 2006-07-27 Sanofi Pasteur DCchol in newborns
JP2006224395A (ja) * 2005-02-16 2006-08-31 Seiko Epson Corp 機能液供給装置の制御方法、機能液供給装置、液滴吐出装置、電気光学装置の製造方法、電気光学装置、および電子機器
DE102005018949A1 (de) * 2005-04-18 2006-10-19 Ami-Agrolinz Melamine International Gmbh Harnstoffpartikel, Verfahren zu dessen Herstellung und dessen Verwendung
AR054822A1 (es) 2005-07-07 2007-07-18 Sanofi Pasteur Emulsion inmuno adyuvante
JP4589225B2 (ja) * 2005-12-22 2010-12-01 東洋エンジニアリング株式会社 顆粒製品の製造方法
JP5156199B2 (ja) * 2006-05-31 2013-03-06 高園産業株式会社 水薬供給装置
WO2008009309A1 (en) 2006-07-17 2008-01-24 Glaxosmithkline Biologicals S.A. Influenza vaccine
EP2058131A1 (en) 2007-11-09 2009-05-13 Nederlandse Organisatie voor toegepast- natuurwetenschappelijk onderzoek TNO Droplet selection mechanism
EP2101131A1 (en) * 2007-12-31 2009-09-16 Terruzzi Fercalx S.p.A. Lyophilization method and system therefor
CA2716399C (en) * 2008-03-05 2020-07-21 Pierre Chouvenc Process for stabilizing an adjuvant containing vaccine composition
EP2578974A1 (en) * 2011-10-05 2013-04-10 Sanofi Pasteur Sa Process line for the production of freeze-dried particles
US9321071B2 (en) * 2012-09-28 2016-04-26 Amastan Technologies Llc High frequency uniform droplet maker and method
CN103727175A (zh) * 2014-01-13 2014-04-16 天津大学 以电磁方式回收振动能量的橡胶扭振减振器
CN107073350B (zh) 2014-07-21 2019-11-15 赛诺菲巴斯德股份公司 用于产生液滴的液体给送装置

Also Published As

Publication number Publication date
EP3171954B1 (en) 2018-06-27
US20170219283A1 (en) 2017-08-03
CA2955562C (en) 2018-05-22
US11499777B2 (en) 2022-11-15
CA3000093A1 (en) 2016-01-28
KR20170023189A (ko) 2017-03-02
BR112016031039B1 (pt) 2022-02-15
US10533800B2 (en) 2020-01-14
KR101774203B1 (ko) 2017-09-01
AU2015293983B2 (en) 2017-02-09
EP3171954A1 (en) 2017-05-31
CN107073350B (zh) 2019-11-15
CA2955562A1 (en) 2016-01-28
WO2016012414A1 (en) 2016-01-28
CN107073350A (zh) 2017-08-18
DK3171954T3 (en) 2018-08-06
BR112016031039A2 (ja) 2017-08-22
CA3000093C (en) 2019-07-09
US20200141647A1 (en) 2020-05-07
JP2017533397A (ja) 2017-11-09

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6166006B1 (ja) 液滴生成のための液体供給装置
JP5728135B2 (ja) 凍結乾燥粒子製造用プロセスライン

Legal Events

Date Code Title Description
A529 Written submission of copy of amendment under article 34 pct

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A529

Effective date: 20170321

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20170321

A871 Explanation of circumstances concerning accelerated examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A871

Effective date: 20170321

A975 Report on accelerated examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971005

Effective date: 20170519

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20170530

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20170621

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6166006

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250