JP6165644B2 - ウィンドファームおよびその運転方法 - Google Patents
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Description
codeにおいて、分散型電源に対して系統電圧低下時においても運転を継続するためのFRT(Fault Ride Through)機能を備えるように推奨している。
複数の風力発電装置と、少なくとも一台の前記風力発電装置が接続される少なくとも一本のフィーダと、前記少なくとも一本のフィーダと電力系統との間に設けられる変電所と、を備えたウィンドファームの運転方法であって、
各々の前記風力発電装置の発電機端子電圧を検出する端子電圧検出ステップと、
前記端子電圧検出ステップにおいて前記端子電圧の低下が検出されたとき、各々の前記風力発電装置の前記発電機への機械的入力を減少させるとともに、前記発電機から出力する無効電流を増大させる暫定制御ステップと、
前記暫定制御ステップの開始後、前記端子電圧の低下が前記ウィンドファームの前記変電所よりもフィーダ側における事故に付随して起きていることが判明したとき、前記暫定制御ステップにおいて増大させた前記無効電流を減少させて前記ウィンドファーム内における前記事故の拡大を抑制する事故拡大抑制ステップと、を備えることを特徴とする。
そこで、上記ウィンドファームの運転方法では、発電機の端子電圧の低下を検出することによって事故の発生を把握し、最初に、系統事故に対応した運転を行うようになっている。すなわち、端子電圧の低下が検出された時点では、その原因事象として系統事故の可能性が含まれるため、上述の理由から優先的に系統事故に適した運転を暫定的に行う。具体的には、暫定制御ステップにおいて発電機から出力する無効電流を増大させる。これにより、系統事故が発生している場合であっても、系統電圧の維持に寄与し得る運転を行うことができる。同時に、発電機への機械的入力を減少させるようにしたので、端子電圧の低下に伴って発電機の電気的出力が減少しても、発電機における機械的入力と電気的出力とのバランスを維持することができる。
そして、暫定制御ステップの開始後、事故拡大抑制ステップにて、端子電圧の低下が、ウィンドファームの変電所よりもフィーダ側における事故(以下、フィーダ側内部事故と称する。)に付随して起きていることが判明したとき、系統事故に適した運転からウィンドファーム内におけるフィーダ側内部事故に適した運転に切り替える。具体的には、フィーダ側内部事故であると判明したとき、暫定制御ステップにおいて増大させた無効電流を減少させて事故点に流れ込む電流を低減する。これにより事故の拡大を抑制できる。
このように、発電機の端子電圧低下を引き起こした原因事象の事故点が未だ判明していない事故発生直後から、各種の事故の中でも優先度の高い系統事故に適した運転をまずは開始し、原因事象がフィーダ側内部事故であると判明したら、フィーダ側内部事故に適した運転に切り替える。これにより、事故が発生した直後からの迅速な対応が可能であるとともに、事故点に応じた適切な運転を行うことができる。
なお、本明細書において「発電機への機械的入力を減少させる」とは、発電機へ入力される機械的なエネルギーを減少させることである。例えば、ギア式増速機を備えた風力発電装置、あるいはダイレクトドライブ方式を採用した風力発電装置の場合、ブレードのピッチ角の制御により発電機への機械的入力を減少させてもよい。また、油圧ポンプ及び油圧モータを含む油圧トランスミッションを備えた風力発電装置の場合、油圧モータの押しのけ容積の制御により発電機への機械的入力を減少させてもよい。
前記事故が発生した前記フィーダ又は前記風力発電装置を特定する事故点特定ステップと、
前記事故点特定ステップにおいて特定された事故点を他のフィーダ又は他の風力発電装置から切り離す事故除去ステップと、を備え、
前記事故拡大抑制ステップでは、少なくとも、前記事故除却ステップにおいて前記事故点の切り離しまでの間、各々の前記風力発電装置について前記無効電流の減少を継続する。
このように、事故が発生したフィーダ又は風力発電装置が特定されたら、その事故点を他のフィーダ又は他の風力発電装置から切り離すようにしたので、他の風力発電装置の運転を継続できる。また、健全な他のフィーダ又は他の風力発電装置から事故点を切り離すまでの間、事故拡大抑制ステップにおける無効電流の減少を継続するようにしたので、事故拡大を効果的に抑制し、その後の健全な他の風力発電装置の速やかな運転再開を実現できる。なお、事故拡大抑制ステップにおける「無効電流の減少を継続」とは、暫定制御ステップにて増大させた無効電流値を基準とし、この無効電流値よりも低い値まで無効電流を減少させた状態を継続することである。
前記暫定制御ステップの開始後、前記端子電圧の低下が前記変電所における事故の発生に付随して起きていることが判明したとき、前記複数の風力発電装置の運転を停止して前記発電機を前記電力系統から解列する第1停止制御ステップをさらに備える。
変電所にて事故(以下、変電所側内部事故と称する。)が発生した場合、変電所の健全な機器のみで直ちに送電を再開できるとは限らず、風力発電装置による運転継続の見込みが小さいため、変電所を介して電力系統に接続される複数の風力発電装置の運転を停止し、これらの発電機を電力系統から解列する。これにより、風力発電装置による運転継続の見込みが小さい場合には、複数の風力発電装置の運転を停止して、事故の復旧を優先させることができる。
前記暫定制御ステップの開始後、前記端子電圧の低下の原因である事故が特定されるまでの間、前記機械的入力の減少と前記無効電流の増大とを継続する。
このように、系統事故の可能性が残される間は、優先度の高い系統事故に適した運転を継続する。これにより、ウィンドファームが電力系統の不安定要因になることを極力避けることができる。
前記暫定制御ステップの開始後、前記端子電圧の低下が前記電力系統における事故に付随して起きていることが判明したとき、前記暫定制御ステップにおける前記機械的入力の減少と前記無効電流の増大とを継続する。
このように、発電機端子電圧低下の原因が系統事故であると判定された場合は、機械的入力の減少と無効電流の増大とを継続することによって、風力発電装置の保全と電力系統の安定化および電力品質の維持が図れる。
前記端子電圧の低下が規定時間を超えて継続したとき、前記暫定制御ステップを終了し、前記複数の風力発電装置の運転を停止して前記発電機を前記電力系統から解列する第2停止制御ステップをさらに備える。
これにより、複数の風力発電装置が、例えばLVRT(Low Voltage Ride Through)要件を満たす運転を達成した上で、発電機端子電圧低下に伴う風力発電装置への影響を回避するために風力発電装置の運転を停止することができる。
なお、LVRT(Low Voltage Ride Through)要件とは、系統事故が発生して系統電圧が低下した場合でも分散型電源を電力系統から所定の規定時間解列せずに出力を継続するための要件である。LVRT要件によって電力系統への連系維持が求められる時間(規定時間)は、系統電圧の低下の程度に応じて定まるのが通常である。
規定時間内に前記端子電圧が回復したとき、前記暫定制御ステップを終了し、前記複数の風力発電装置の通常運転時における制御に復帰する復帰制御ステップをさらに備える。
これにより、複数の風力発電装置が、例えばLVRT要件を満たす運転を達成した上で、発電機端子電圧の回復を待って風力発電装置の通常運転を再開することができる。
発電機と、前記発電機の端子電圧を検出するための端子電圧検出センサと、前記発電機への機械的入力および前記発電機から出力する無効電流を制御するためのWTGコントローラとをそれぞれ有する複数の風力発電装置と、
少なくとも一台の前記風力発電装置が接続される少なくとも一本のフィーダと、
前記少なくとも一本のフィーダと電力系統との間に設けられる変電所と、
各々の前記風力発電装置の前記WTGコントローラと通信可能に構成されたWFコントローラと、を備えるウィンドファームであって、
前記WTGコントローラは、
前記端子電圧検出センサにより前記端子電圧の低下が検出されたとき、前記発電機への機械的入力を減少させるとともに、前記発電機から出力する無効電流を増大させる暫定制御モードを実行し、
前記暫定制御モードの実行中、前記端子電圧の低下が前記ウィンドファームの前記変電所よりもフィーダ側における事故に付随して起きていることを示す第1事故情報を前記WFコントローラから受け取ったとき、前記暫定制御モードにおいて増大させた前記無効電流を減少させて前記ウィンドファーム内における前記事故の拡大を抑制する事故拡大抑制モードに移行する
ように構成されたことを特徴とする。
また、WTGコントローラは、暫定制御モードの実行中、発電機端子電圧の低下がフィーダ側内部事故に付随して起きていることを示す第1事故情報をWFコントローラから受け取ったとき、暫定制御モードにおいて増大させた無効電流を減少させて事故点に流れ込む電流を低減するようになっている。これにより事故の拡大を抑制できる。
このように、上記ウィンドファームでは、発電機の端子電圧低下を引き起こした原因事象の事故点が未だ判明していない事故発生直後から、各種の事故の中でも優先度の高い系統事故に適した運転をまずは開始し、原因事象がフィーダ側内部事故であると判明したら、フィーダ側内部事故に適した運転に切り替えるようになっている。これにより、事故が発生した直後からの迅速な対応が可能であるとともに、事故点に応じた適切な運転を行うことができる。
上記ウィンドファームは、
前記事故が発生した前記フィーダ又は前記風力発電装置を特定するための事故点特定装置と、
前記事故点特定装置により特定された事故点を他のフィーダ又は他の風力発電装置から切り離すように構成された遮断器と、をさらに備え、
前記WTGコントローラは、少なくとも、前記遮断器による前記事故点の切り離しまでの間、前記発電機からの前記無効電流を減少させる前記事故拡大抑制モードを継続して実行するように構成される。
このように、事故点特定装置によって事故が発生したフィーダ又は風力発電装置が特定されたら、遮断器を作動して、その事故点を他のフィーダ又は他の風力発電装置から切り離すようにしたので、他の風力発電装置の運転を継続できる。また、WTGコントローラは、健全な他のフィーダ又は他の風力発電装置から事故点を切り離すまでの間、事故拡大抑制モードを継続するようにしたので、事故拡大を効果的に抑制し、その後の健全な他の風力発電装置の速やかな運転再開を実現できる。
前記WTGコントローラは、前記暫定制御モードの実行中、前記端子電圧の低下が前記変電所における事故の発生に付随して起きていることを示す第2事故情報を前記WFコントローラから受け取ったとき、前記風力発電装置の運転を停止して前記発電機を前記電力系統から解列する第1停止制御モードに移行するように構成される。
このように、変電所側内部事故の発生が検知され、風力発電装置による運転継続の見込みが小さい場合には、第1停止制御モードの実行によって複数の風力発電装置の運転を停止し、事故の復旧を優先させることができる。
前記WTGコントローラは、前記端子電圧の低下の原因である事故を特定した事故情報が前記WFコントローラから送られてくるまでの間、前記機械的入力の減少と前記無効電流の増大とを伴う前記暫定制御モードを継続して実行するように構成される。
このように、系統事故の可能性が残される間は、優先度の高い系統事故に適した暫定制御モードを継続して実行することにより、ウィンドファームが電力系統の不安定要因になることを極力避けることができる。
前記WTGコントローラは、前記端子電圧の低下が前記電力系統における事故に付随して起きていることを示す第3事故情報を前記WFコントローラから受け取ったとき、前記機械的入力の減少と前記無効電流の増大とを伴う前記暫定制御モードを継続して実行するように構成される。
このように、発電機端子電圧低下の原因が系統事故であると判定された場合には、機械的入力の減少と無効電流の増大と伴う暫定制御モードを継続して実行することにより、風力発電装置の保全と電力系統の安定化および電力品質の維持が図れる。
前記WTGコントローラは、前記暫定制御モードの実行中、前記端子電圧の低下が規定時間を超えて継続したとき、前記風力発電装置の運転を停止して前記発電機を前記電力系統から解列する第2停止制御モードに移行するように構成される。
これにより、複数の風力発電装置が、例えばLVRT要件を満たす運転を達成した上で、発電機端子電圧低下に伴う風力発電装置への影響を回避するために風力発電装置の運転を停止することができる。
前記WTGコントローラは、前記暫定制御モードの実行中、規定時間内に前記端子電圧が回復したとき、前記風力発電装置の通常制御モードに移行するように構成される。
これにより、複数の風力発電装置が、例えばLVRT要件を満たす運転を達成した上で、発電機端子電圧の回復を待って風力発電装置の通常運転を再開することができる。
図1および図2に示すように、ウィンドファーム1は、送電線10を介して電力系統50と接続されており、複数の風力発電装置2(2a,2b,…),3(3a,3b,…)と、電力系統50と複数の風力発電装置2,3との間に設けられた変電所30と、複数の風力発電装置2,3と通信可能に構成されたWFコントローラ60と、を備えている。なお、ウィンドファーム1は、洋上に設けられていてもよいし、陸上に設けられていてもよい。
変電所30は、ウィンドファーム1の電力系統50への連系点52と、フィーダ14,16が接続される分岐線12との間に設けられている。
そして、風力発電装置2,3で発電された電力は、各フィーダ14,16、分岐線12、送電線10、変電所30の順に送電され、連系点52を介して電力系統50へ供給される。
WTGコントローラ25は、主として、発電機24への機械的入力および該発電機24から出力する無効電流を制御するように構成されている。この構成に加えて、WTGコントローラ25は、ブレード21のピッチ角を制御するピッチ角制御や風力発電装置2の運転開始・停止等の制御等を行うように構成されてもよい。
WFコントローラ60は、各風力発電装置2,3や変電所30や電力系統50における事故情報を収集したり、後述する遮断器32,34,36,38の開閉を制御したりする。但し、WFコントローラ60の基本的な機能は、ウィンドファーム1内の各風力発電装置2,3や変電所30の監視又は制御であってもよい。また、WFコントローラ60は、ウィンドファーム1から離れた遠隔地に設置されていてもよく、例えばWFコントローラ60として、遠隔監視制御装置(SCADA ;Supervisory Control And Data Acquisition)を用いることができる。
なお、ここでは、説明の簡略化のために、第1フィーダ14に接続された一台の風力発電装置2についてのみ説明したが、第1フィーダ14に接続された他の風力発電装置2、あるいは第2フィーダ16に接続された他の風力発電装置3も同一の構成を有している。
WTGコントローラ25は、端子電圧検出センサ26により端子電圧の低下が検出されたとき、通常運転モードから事故対応用の運転モードに切り替えるように構成されている。その際、本実施形態では、事故の種類を図3に示すように分類して、その種類に応じたモードを選択するようになっている。なお、図3は端子電圧低下を誘因する事故の分類に関する説明図である。同図に示すように、発電機24の端子電圧低下を誘因する事故(すなわち端子電圧低下の原因事象となる事故)は、ウィンドファーム1の外部に事故点が存在する外部事故と、ウィンドファーム1の内部に事故点が存在する内部事故とに大別される。外部事故は、電力系統50に事故点(事故発生箇所)が存在する系統事故であり、例えば電力系統50の送電線の短絡や地絡、あるいは電力系統50を構成する機器の不具合等が挙げられる。さらに、内部事故は、変電所30に事故点が存在する変電所側内部事故と、変電所30よりもフィーダ14,16側におけるフィーダ側内部事故とに区分される。例えば、変電所側内部事故は、変電所30を構成する機器の不具合や変電所周辺の送電線における短絡や地絡等が挙げられる。また、フィーダ側内部事故は、フィーダ14,16の短絡や地絡、あるいはフィーダ14,16に接続された風力発電装置2,3を構成する機器の不具合等が挙げられる。
なお、本実施形態において「発電機24への機械的入力を減少させる」とは、発電機24へ入力される機械的なエネルギーを減少させることである。一実施形態において、回転シャフト23と発電機24の間に介装されたギア式増速機を備えた風力発電装置の場合、ブレード21のピッチ角をフェザー側に制御して風車ロータの回転エネルギーを低減し、発電機24への機械的入力を減少させる。同様に、風車ロータと発電機24が直結されたダイレクトドライブ方式を採用した風力発電装置の場合にも、ブレード21のピッチ角をフェザー側に制御して風車ロータの回転エネルギーを低減し、発電機24への機械的入力を減少させる。他の実施形態において、回転シャフト23と発電機24との間のドライブトレインとして、回転シャフト23によって駆動される油圧ポンプと、油圧ポンプからの圧油によって駆動されて発電機24に機械的入力を与える油圧モータとを組み合わせた油圧トランスミッションを採用した風力発電装置2の場合、油圧モータの押しのけ容積を低減することで発電機24への機械的入力を減少させてもよい。これにより、発電機24の端子電圧の低下に伴って発電機24の電気的出力が減少しても、発電機24における機械的入力と電気的出力とのバランスを維持することができる。
一実施形態において、WTGコントローラ25は、WFコントローラ60によって取得した連系点52の電圧に基づいて、規定時間が経過したか否かを判断してもよい。あるいは、他の実施形態において、WFコントローラ60は、該WFコントローラ60によって取得した連系点52の電圧に基づいて、規定時間が経過したか否かを判断し、その結果をWTGコントローラ25に送信してもよい。
このように、変電所側内部事故の発生が検知され、風力発電装置2,3による運転継続の見込みが小さい場合には、第1停止制御モードの実行によって、複数の風力発電装置2,3の運転を停止し、事故の復旧を優先させることができる。
このように、系統事故の可能性が残される間は、優先度の高い系統事故に適した暫定制御モードを継続して実行することにより、ウィンドファーム1が電力系統50の不安定要因になることを極力避けることができる。
このように、発電機24の端子電圧低下の原因が系統事故であると判定された場合には、機械的入力の減少と無効電流の増大と伴う暫定制御モードを継続して実行することにより、風力発電装置2,3の保全と電力系統の安定化及び電力品質の維持が図れる。
2,2a,2b,3,3a,3b 風力発電装置
10 送電線
12 分岐線
14 第1フィーダ
16 第2フィーダ
21 ブレード
22 ハブ
23 回転シャフト
24 発電機
25 WTGコントローラ
26 端子電圧検出センサ
30 変電所
32,34,36,38 遮断器
40 事故点特定装置
42,44,46,48 電流検出センサ
50 電力系統
52 連系点
60 WFコントローラ
70 電圧変化ライン
71 運転継続必要領域
72 運転継続不要領域
Claims (14)
- 複数の風力発電装置と、少なくとも一台の前記風力発電装置がそれぞれ接続される複数のフィーダと、前記複数のフィーダと電力系統との間に設けられる変電所と、を備えたウィンドファームの運転方法であって、
各々の前記風力発電装置の発電機の端子電圧を検出する端子電圧検出ステップと、
前記端子電圧検出ステップにおいて前記端子電圧の低下が検出されたとき、各々の前記風力発電装置の前記発電機への機械的入力を減少させるとともに、前記発電機から出力する無効電流を増大させる暫定制御ステップと、
前記暫定制御ステップの開始後、前記端子電圧の低下が前記ウィンドファームの前記変電所よりもフィーダ側における事故に付随して起きていることが判明したとき、前記複数の風力発電装置の運転を停止させずに、前記暫定制御ステップにおいて増大させた前記無効電流を減少させることによって前記ウィンドファーム内における前記事故の拡大を抑制する事故拡大抑制ステップと、を備え、
前記変電所よりも前記フィーダ側における前記事故の除却前および除却後において、複数の風力発電装置のうち前記事故が起きていない少なくとも一つの前記フィーダに接続された前記風力発電装置の運転を継続する
ことを特徴とするウィンドファームの運転方法。 - 前記事故が発生した前記フィーダ又は前記風力発電装置を特定する事故点特定ステップと、
前記事故点特定ステップにおいて特定された事故点を他のフィーダ又は他の風力発電装置から切り離す事故除去ステップと、を備え、
前記事故拡大抑制ステップでは、少なくとも、前記事故除去ステップにおいて前記事故点の切り離しまでの間、各々の前記風力発電装置について前記無効電流の減少を継続することを特徴とする請求項1に記載のウィンドファームの運転方法。 - 前記暫定制御ステップの開始後、前記端子電圧の低下が前記変電所における事故の発生に付随して起きていることが判明したとき、前記複数の風力発電装置の運転を停止して前記発電機を前記電力系統から解列する第1停止制御ステップをさらに備えることを特徴とする請求項1又は2に記載のウィンドファームの運転方法。
- 前記暫定制御ステップの開始後、前記端子電圧の低下の原因である事故が特定されるまでの間、前記機械的入力の減少と前記無効電流の増大とを継続することを特徴とする請求項1乃至3の何れか一項に記載のウィンドファームの運転方法。
- 前記暫定制御ステップの開始後、前記端子電圧の低下が前記電力系統における事故に付随して起きていることが判明したとき、前記暫定制御ステップにおける前記機械的入力の減少と前記無効電流の増大とを継続することを特徴とする請求項1乃至4の何れか一項に記載のウィンドファームの運転方法。
- 前記端子電圧の低下が規定時間を超えて継続したとき、前記暫定制御ステップを終了し、前記複数の風力発電装置の運転を停止して前記発電機を前記電力系統から解列する第2停止制御ステップをさらに備えることを特徴とする請求項1乃至5の何れか一項に記載のウィンドファームの運転方法。
- 規定時間内に前記端子電圧が回復したとき、前記暫定制御ステップを終了し、前記複数の風力発電装置の通常運転時における制御に復帰する復帰制御ステップをさらに備えることを特徴とする請求項1乃至6の何れか一項に記載のウィンドファームの運転方法。
- 発電機と、前記発電機の端子電圧を検出するための端子電圧検出センサと、前記発電機への機械的入力および前記発電機から出力する無効電流を制御するためのWTGコントローラとをそれぞれ有する複数の風力発電装置と、
少なくとも一台の前記風力発電装置がそれぞれ接続される複数のフィーダと、
前記複数のフィーダと電力系統との間に設けられる変電所と、
各々の前記風力発電装置の前記WTGコントローラと通信可能に構成されたWFコントローラと、を備えるウィンドファームであって、
前記WTGコントローラは、
前記端子電圧検出センサにより前記端子電圧の低下が検出されたとき、前記発電機への機械的入力を減少させるとともに、前記発電機から出力する無効電流を増大させる暫定制御モードを実行し、
前記暫定制御モードの実行中、前記端子電圧の低下が前記ウィンドファームの前記変電所よりもフィーダ側における事故に付随して起きていることを示す第1事故情報を前記WFコントローラから受け取ったとき、前記複数の風力発電装置の運転を停止させずに、前記暫定制御モードにおいて増大させた前記無効電流を減少させることによって前記ウィンドファーム内における前記事故の拡大を抑制する事故拡大抑制モードに移行するとともに、
前記変電所よりも前記フィーダ側における前記事故の除却前および除却後において、前記複数の風力発電装置のうち前記事故が起きていない少なくとも一つの前記フィーダに接続された前記風力発電装置の運転を継続する
ように構成されたことを特徴とするウィンドファーム。 - 前記事故が発生した前記フィーダ又は前記風力発電装置を特定するための事故点特定装置と、
前記事故点特定装置により特定された事故点を他のフィーダ又は他の風力発電装置から切り離すように構成された遮断器と、をさらに備え、
前記WTGコントローラは、少なくとも、前記遮断器による前記事故点の切り離しまでの間、前記発電機からの前記無効電流を減少させる前記事故拡大抑制モードを継続して実行するように構成されたことを特徴とする請求項8に記載のウィンドファーム。 - 前記WTGコントローラは、前記暫定制御モードの実行中、前記端子電圧の低下が前記変電所における事故の発生に付随して起きていることを示す第2事故情報を前記WFコントローラから受け取ったとき、前記風力発電装置の運転を停止して前記発電機を前記電力系統から解列する第1停止制御モードに移行するように構成されたことを特徴とする請求項8又は9に記載のウィンドファーム。
- 前記WTGコントローラは、前記端子電圧の低下の原因である事故を特定した事故情報が前記WFコントローラから送られてくるまでの間、前記機械的入力の減少と前記無効電流の増大とを伴う前記暫定制御モードを継続して実行するように構成されたことを特徴とする請求項8乃至10の何れか一項に記載のウィンドファーム。
- 前記WTGコントローラは、前記端子電圧の低下が前記電力系統における事故に付随して起きていることを示す第3事故情報を前記WFコントローラから受け取ったとき、前記機械的入力の減少と前記無効電流の増大とを伴う前記暫定制御モードを継続して実行するように構成されたことを特徴とする請求項8乃至11の何れか一項に記載のウィンドファーム。
- 前記WTGコントローラは、前記暫定制御モードの実行中、前記端子電圧の低下が規定時間を超えて継続したとき、前記風力発電装置の運転を停止して前記発電機を前記電力系統から解列する第2停止制御モードに移行するように構成されたことを特徴とする請求項8乃至12の何れか一項に記載のウィンドファーム。
- 前記WTGコントローラは、前記暫定制御モードの実行中、規定時間内に前記端子電圧が回復したとき、前記風力発電装置の通常制御モードに移行するように構成されたことを特徴とする請求項8乃至13の何れか一項に記載のウィンドファーム。
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