JP7017418B2 - インバータ連系発電システムとその保護制御装置及び方法 - Google Patents

インバータ連系発電システムとその保護制御装置及び方法 Download PDF

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Description

本発明は、複数のインバータ連系発電装置を電力系統と連系して、発電電力を送電するインバータ連系発電システムとその保護制御装置及び方法に関する。
環境問題やエネルギーセキュリティの観点から、風力発電や太陽光発電といった再生可能エネルギー電源の導入が進められている。
再生可能エネルギー電源の多くは、火力発電や水力発電のような同期発電機を直接電力系統に接続する同期機連系方式の電源ではなく、風車や太陽光パネルを、インバータを介して電力系統に接続するインバータ連系方式の電源である。
特に、近年、再生可能エネルギー電源の大容量化のため、ウインドファームやメガソーラーのように、再生可能エネルギー電源を複数組み合わせて、一つの発電システムを構成するファームシステムの導入が増えている。
以下、ウインドファームを例に説明する。
一般に、大規模なウインドファームの場合、個々の風力発電装置をアレーケーブルで接続して1つの風力発電フィーダを構成し、複数の風力発電フィーダを集電母線に接続して構成される。
ウインドファームは集電母線を電力系統の連系母線と接続して、商用電力系統と連系し、電力の送電を行う。
ウインドファームは商用電力系統に連系される電源であるため、電力品質の維持や電力系統の安定化を図る目的から、連系母線の電圧低下時において運転を継続するためのFRT(Fault Ride Through)機能が求められる。
ところで、ウインドファームの連系母線の電圧低下は、商用交流系統内で系統事故が発生した場合のほかに、ウインドファーム内のアレーケーブルで地絡事故が発生した場合にも起こる。
ウインドファーム内の風力発電装置はアレーケーブルを介して電気的に接続されているため、アレーケーブルで発生した地絡事故は、ウインドファーム内の全ての風力発電の運用に影響を与え、最悪の場合、1箇所のアレーケーブルの地絡事故により、全ての風力発電装置の運転停止を引き起こす可能性がある。
さらに、発電電力の供給継続の観点から、ウインドファーム内のアレーケーブルで事故が発生した場合には、当該箇所を速やかにウインドファームおよび電力系統から速やかに解列し、健全フィーダ接続の風力発電装置の発電電力を供給できるのが望ましい。
ウインドファーム内部で発生した事故の保護に関して、例えば特許文献1では、交流電圧低下が起きた場合に、ウインドファーム内外の事故のいずれかを判定し、事故箇所に応じて風力発電装置の無効電流を適切に制御することで、事故の発生箇所に応じて適正な事故対応が可能であることが示されている。
特開2015-139343号公報
しかし、特許文献1には、ウインドファーム内外のどちらで事故が発生したか、その判定方法は明記されていない。
また、特許文献1では、事故箇所の判定後、ウインドファームを統合制御するウインドファームコントローラを介して、風力発電装置およびフィーダに備えられた遮断器に運転指令を与えるが、ウインドファームコントローラの通信遅延が発生するため、通信遅延が長い場合、機器保護の観点から、風力発電が運転継続できずに、運転停止する可能性がある。
以上のことから本発明においては、高速、かつ適切に事故対応可能なインバータ連系発電システムとその保護制御装置及び方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために本発明では、「再生可能エネルギーにより発生する電力を電力変換器により商用電力に変換する複数のインバータ連系電源装置が、電力線により遮断器、母線を介して電力系統に接続されたインバータ連系発電システムであって、電力線における電圧低下時に、電力変換器の出力電流を略0にし、その後に母線のインバータ連系電源装置側電流と母線の電力系統側電流から事故点を含む電力線を判定し、事故点を含む電力線に接続された遮断器を開放することを特徴とするインバータ連系発電システム」としたものである。
また本発明では、「再生可能エネルギーにより発生する電力を電力変換器により商用電力に変換する複数のインバータ連系電源装置が、電力線により遮断器、母線を介して電力系統に接続されたインバータ連系発電システムの保護制御装置であって、保護制御装置は、電力線における電圧低下時に、電力変換器の出力電流を略0にする第1の手段、出力電流が略0とされた後に母線のインバータ連系電源装置側電流と母線の電力系統側電流から事故点を含む電力線を判定する第2の手段、第2の手段により事故点を含むとされた電力線に接続された遮断器を開放する第3の手段を含むことを特徴とするインバータ連系発電システムの保護制御装置」としたものである。
また本発明では、「再生可能エネルギーにより発生する電力を電力変換器により商用電力に変換する複数のインバータ連系電源装置が、電力線により遮断器、母線を介して電力系統に接続されたインバータ連系発電システムの保護制御方法であって、保護制御装置は、電力線における電圧低下時に、電力変換器の出力電流を略0にし、その後に母線のインバータ連系電源装置側電流と母線の電力系統側電流から事故点を含む電力線を判定し、事故点を含む電力線に接続された遮断器を開放することを特徴とするインバータ連系発電システムの保護制御方法」としたものである。
本発明によれば、高速、かつ適切に事故対応可能なインバータ連系発電システムとその保護制御装置及び方法を提供することができる。
より具体的に述べると、本発明の実施例によれば、系統事故発生時に、ウインドファームコントローラからの通信指令を用いず、インバータ連系発電システム系統事故箇所を判定し、かつ、インバータ連系発電システム内の事故の場合には、事故が起きているフィーダを同定し、当該フィーダを解列することで、残る健全部での再送電を可能とすることができる。
本発明の実施例に係るインバータ連系発電システムとして、風力発電システムの概略構成例を示す図。 本発明の実施例1に係る電力系保護制御装置RYのうち、内部保護継電装置RY2のフローチャートを示す図。 地絡事故発生前の電流フローを示す図。 内部地絡事故発生直後の電流フローを示す図。 電力変換器電流0制御実施後の電流フローを示す図。 外部地絡事故発生直後の電流フローを示す図。 電力変換器電流0制御実施後の電流フローを示す図。
以下、本発明の実施例について図面を用いて説明する。なお、以下の実施例は本発明の一形態を示すものであり、本発明はその要旨を逸脱しない限り、他の形態を含むものである。
以下、本発明の実施例1について、図1から図5を用いて説明する。
まず図1について説明する。図1は、本発明の実施例に係るインバータ連系発電システムとして、風力発電システムの概略構成例を示す図である。
図1の風力発電システムは、ウインドファーム103を形成しており、ウインドファーム103は送電線102を介して電力系統101に接続されている。
ウインドファーム103は、集電変電所104、風力発電装置群106a、106b、フィーダ105a、105bから構成されている。またウインドファーム103は、その制御、保護、監視の観点から、ウインドファームコントローラWFC、および電力系保護制御装置RYを備えている。
集電変電所104は、集電母線Bus、電力系統間遮断器CB0、風力発電装置群間遮断器CBa、CBbから構成されている。
風力発電装置群106a、106bは、風力発電装置110とアレーケーブル113から構成されている。
また夫々の風力発電装置110は、一般にフルコンバータ連系方式と呼ばれる風車発電装置であり、風車111と風力発電機(図示せず)と電力変換器112と風車コントローラWTCを含んで構成されている。
以上が、ウインドファーム103を形成する主要な機器であるが、次にこれらの機器を運用管理するウインドファームコントローラWFC、風車コントローラWTCおよび電力系保護制御装置RYについてさらに詳細に説明する。
まずウインドファームコントローラWFCと風車コントローラWTCについて説明する。このうちウインドファームコントローラWFCは、電力系統全体を監視制御する上位制御部である例えば中央給電指令所CCに接続されて、ウインドファーム103が供給する電力の指令を得て、これを各風力発電装置110の風車コントローラWTCに与えて、所定の目的を達成すべく制御する。あるいは、制御結果、運転状況などを中央給電指令所CCに報告する。このためウインドファームコントローラWFCと風車コントローラWTCの間には有線又は無線の通信系統が形成されている。
ウインドファームコントローラWFC及び風車コントローラWTCは、例えば、中央演算処理装置(CPU)、メモリ、外部記憶装置及び入出力装置からなるコンピュータによって構成され、外部記憶装置に記憶されたプログラムを実行することで、以下に示す所定の機能を実現可能に構成されている。なお、本実施例では、ウインドファームコントローラWFCと、風車コントローラWTCとを別に記載しているが、これらは物理的に別体で構成されてもよいし、各々の機能を含む一体化されたコンピュータによって構成されてもよい。
風車コントローラWTCは、主として、図示せぬ風力発電機への機械的入力および風力発電機から出力する無効電流を制御するように構成されている。この構成に加えて、風車コントローラWTCは、ブレードのピッチ角を制御するピッチ角制御や風力発電装置110の運転開始・停止等の制御等を行うように構成されてもよい。
ウインドファームコントローラWFCは、各風力発電装置110や集電変電所104や電力系統102における事故情報を収集したりする。ウインドファームコントローラWFCは、ウインドファーム103から離れた遠隔地に設置されていてもよく、例えばウインドファームコントローラWFCとして、遠隔監視制御装置(SCADA ;Supervisory Control And Data Acquisition)
を用いることができる。
特許文献1においては、電力系保護制御装置RYの機能がウインドファームコントローラWFCの内部に包含されて構成されているが、本発明においては別機能、別構成とされている。このように構成する主な理由は、ウインドファームコントローラWFCと風車コントローラWTCの間に形成される有線又は無線の通信系統は、比較的に低速な通信系統であり、電力系保護制御装置RYの機能を達成するには高速性が要求されることにある。
電力系保護制御装置RYは、ウインドファーム103が送電線102を介して隣接する電気所(図示せず)との間で通信を行い、送電線102に発生した送電線事故時に送電線102を保護する送電線保護継電装置RY1の機能と、ウインドファーム103の内部で発生した事故時にウインドファーム103内の機器を保護する内部保護継電装置RY2の機能とを有する。
この機能の実現のために電力系保護制御装置RYは、電圧変成器PTにより集電母線Busの母線電圧V0[a.u.]を入力し、送電線102に設置した計器用変流器CT0により送電線102に流れる電流I0[a.u.]を入力し、フィーダ105aに設置した計器用変流器CTaによりフィーダ105aに流れる電流I1[a.u.]を入力し、フィーダ105bに設置した計器用変流器CTbによりフィーダ105bに流れる電流I2[a.u.]を入力する。なお単位[a.u.]は任意単位(arbitrary unit)である。
なお送電線保護継電装置RY1では、母線電圧V0[a.u.]、電流I0、図示せぬ相手端検出電流(通信を介して相手端から入手)を主たる判断要素としてFO点における送電線事故を検出する。内部保護継電装置RY2では、母線電圧V0[a.u.]、電流I0[a.u.]、電流I1[a.u.]、電流I2[a.u.]を主たる判断要素としてF1、あるいはF2点における内部事故を検出する。なお、フィーダ105aの一地点をF1とし、フィーダ105bの一地点をF2とし、送電線102の一地点をF0としている。
図1の構成によれば、インバータ連系発電システムの代表事例である風力発電システムは、再生可能エネルギーにより発生する電力を電力変換器112により商用電力に変換し、遮断器、母線を介して電力線(アレーケーブル113、フィーダ105a、105b、送電線102)により電力系統101に接続したシステムである。
次に図2を用いて図1の各所において事故発生したときの電力系保護制御装置RYの動作について説明する。図2は、本発明の実施例に係る電力系保護制御装置RYのうち、内部保護継電装置RY2のフローチャート例を示す。
図2のフローチャートは、定常状態処理ステップS201、事故発生処理ステップS202、電力変換器電流制御処理ステップS203、風力発電装置A側事故判定処理ステップS204a、風力発電装置A側事故検出処理ステップS205a、A側遮断器開放処理ステップS206a、事故除去完了処理ステップS207a、風力発電装置B側事故判定処理ステップS204b、風力発電装置B側事故検出処理ステップS205b、B側遮断器開放処理ステップS206b、事故除去完了処理ステップS207b、電力系統側事故検出処理ステップS208、完了処理ステップS209から構成されている。
次に、本発明の実施例1に係るインバータ連系発電システムの保護制御装置及び方法について、図1のF2地点で地絡内部事故が発生した場合を例に、図2から図5を用いて説明する。なお図2内の記号において、Yは「はい」を、Nは「いいえ」を示す。
まず、F2地点での事故発生前の定常状態処理ステップS201において、電力系統間遮断器CB0、風力発電装置群間遮断器CBa、風力発電装置群間遮断器CBbは全て投入状態であるとする。
図3は、地絡事故発生前の電流フローを示した図であり、電流フローは点線で図示している。地絡事故発生前は、ウインドファーム103は電力系統101に向かって発電しているため、点線で示した電流フローは図3のように、風力発電装置群106aと風力発電装置群106bから、電力系統101に向かって流れる構図となる。
この時、キルヒホッフの法則により、電流I0と、電流I1とI2の和は大略等しく、電圧V0は、定常状態の基準電圧と大略等しく、1.0[a.u.]である。
次に、事故発生処理ステップS202において、図1のF2地点で地絡事故が発生したとする。
図4は、F2地点での内部地絡事故発生直後の電流フローを示した図であり、電流フローは点線で図示している。図4に示すように、地絡事故発生により、F2地点の交流電圧が低下するため、電力系統101、風力発電装置群106a、106bから、F2地点に向かって、事故電流が流入する。
またウインドファーム103内の各機器は、F2地点と電気的に接続されているため、地絡事故発生の発生に伴い、ウインドファーム103内の全ての風力発電装置110の電力変換器112のアレーケーブル113接続端の交流電圧は、基準電圧より低下する。
次に、電力変換器電流0制御処理ステップS203について説明する。
ここでは、ウインドファーム103内の全ての風力発電装置110に敷設されている電力変換器112は、各々のアレーケーブル113接続端の交流電圧低下を自端で検出し、各自、アレーケーブル113に流れる電流を0にするように制御する。
電力変換器電流0制御処理ステップS203は、自端の交流電圧の情報を基に、全電力変換器112が個別に行う制御である。なおこの制御は、各々のアレーケーブル113接続端の電圧低下から各部で判断して実行してもよいし、あるいは母線電圧低下を検知した電力系保護制御装置RYからの指令により電流を0にするように制御するものであってもよい。
電力変換器電流0制御処理ステップS203を、ウインドファーム103内の全ての風力発電装置110の電力変換器112が行うことで、風力発電装置群106a、106bから、F2地点に向かって流れる事故電流が止まる。
図5は、本発明の電力変換器電流0制御実施後の電流フローを示した図であり、電流フローは点線で図示している。図5に示すように、電力変換器電流0制御実施後の電流フローは、電力系統101からF2地点に向かって流れる電流フローのみとなる。
この結果、電流I1は大略0.0[a.u.]となり、電流I2は電流I0と大略等しくなり、電流I2は0.0[a.u.]よりも大きい値となる。
次に、風力発電装置A側事故判定処理ステップS204a、風力発電装置A側事故検出処理ステップS205a、A側遮断器開放処理ステップS206a、事故除去完了処理ステップS207aについて説明する。なおここで、風力発電装置A側とは、風力発電装置106a側を意味している。また風力発電装置B側とは、風力発電装置106b側を意味している。
風力発電装置A側事故判定処理ステップS204aでは、電流I0と電流I1を比較して、電流I0と電流I1が等しく、かつ、電流I1が0.0[a.u.]よりも大きければ風力発電装置A側事故検出処理ステップS205aに移行し、そうでなければ、風力発電装置B側事故判定処理ステップS204bに移行する。
なお図4、図5で想定した、事故点がF2である場合には、風力発電装置A側事故判定処理ステップS204aの処理で、電流I0と電流I1が等しくないと判断されるので、風力発電装置B側事故判定処理ステップS204bに移行する。
風力発電装置B側事故判定処理ステップS204bでは、電流I0と電流I2を比較して、電流I0と電流I2が等しく、かつ、電流I2が0.0[a.u.]よりも大きければ風力発電装置B側事故検出処理ステップS205bに移行し、そうでなければ、電力系統側事故検出処理ステップS208に移行する。
なお風力発電装置A側事故判定処理ステップS204aにおける処理の開始、あるいは風力発電装置B側事故判定処理ステップS204bにおける処理の開始は、全ての風力発電装置110の電力変換器112が停止したことを前提としている。このため、実際には電力変換器112が停止したことの確認を行うのがよい。この確認は、電力変換器112が停止したことの停止信号を電力変換器112が発信し、内部保護継電装置RY2が受信して確認することで実現可能であり、あるいは電圧低下時には電力変換器112が停止することを前提とし停止までの確認時間経過をもって電力変換器112の停止確認とすることなどにより実現可能である。
図4、図5で想定した、事故点がF2である場合には、風力発電装置B側事故判定処理ステップS204bの処理で、電流I0と電流I2が等しいと判断されるので、風力発電装置B側事故検出処理ステップS205bに移行する
風力発電装置B側事故検出処理ステップS205bでは、事故発生地点がフィーダ105bないし風力発電装置群B106bで発生したと検出し、風力発電装置群B間遮断器CBbに開放指令を送信する。
B側遮断器開放処理ステップS206bでは、風力発電装置B側事故検出処理ステップS205bから送信される開放指令を受け取り、風力発電装置群B間遮断器CBbを開放する。
事故除去完了処理ステップS207bでは、風力発電装置群B間遮断器CBbの開放を検出し、事故除去完了を判定する。
かくして、図4、図5で想定した、事故点がF2である場合には、電流I2は大略電流I0と等しく、かつ電流I2は0.0[a.u.]よりも大きいので、風力発電装置B側事故判定処理ステップS204bを経て、風力発電装置B側事故検出処理ステップS205b、B側遮断器開放処理ステップS206b、事故除去完了処理ステップS207bの順に移行し、風力発電装置群B間遮断器bCBが開放されることで、F2地点がウインドファーム103から切り離され、事故除去が完了する。
なお、図4、図5では事故点がF2である場合を想定したが、事故点がF1である場合には、風力発電装置A側事故判定処理ステップS204aでの判断により、電流I0と電流I1を比較して、電流I0と電流I1が等しく、かつ、電流I2が0.0[a.u.]よりも大きい状態となる。この場合には、風力発電装置A側事故検出処理ステップS205aに移行する。
風力発電装置A側事故検出処理ステップS205aでは、事故発生地点がフィーダ105aないし風力発電装置群106aで発生したと検出し、風力発電装置群間遮断器CBaに開放指令を送信する。
A側遮断器開放処理ステップS206aでは、風力発電装置A側事故検出処理ステップS205aから送信される開放指令を受け取り、風力発電装置群A間遮断器CBaを開放する。
事故除去完了処理ステップS207aでは、風力発電装置群間遮断器CBaの開放を検出し、事故除去完了を判定する。
事故除去完了処理ステップS207aをもって、事故発生地点がフィーダ105aないし風力発電装置群106aの場合には、当該地点がウインドファーム103から電気的に切り離されるため、事故除去が完了となる。
以上が、内部事故点F1、F2に発生した事故時の対応を示す本発明の実施例1の説明である。
実施例1では、想定した事故点F1、F2に発生した内部事故時に、内部保護継電装置RYのフローチャートが正しく内部事故検知することについて説明した。
これに対し、実施例2では、想定した事故点F0に発生した外部事故時に、内部保護継電装置RYのフローチャートが応動しないことについて説明する。
事故点F0に発生した外部事故時の対応を示す本発明の実施例2について、図1から図3と図6と図7を用いて説明する。
本発明の実施例2では、図1内のF0地点で外部地絡事故が発生した場合について説明する。
実施例1と同様に、F0地点での事故発生前の定常状態処理ステップS201において、電力系統間遮断器CB0、風力発電装置群A間遮断器CBa、風力発電装置群B間遮断器CBbは全て投入状態であるとする。
この時、事故発生前の電流フローは図3と同様であり、キルヒホッフの法則から、電流I0と、電流I1と電流I2の和は大略等しく、電圧V0は、定常状態の基準電圧と大略等しく、1.0[a.u.]である。
次に、事故発生処理ステップS202において、事故が発生し電圧低下したことを検知したものとする。
図6は、F0点における外部地絡事故発生直後の電流フローを示した図であり、電流フローは点線で図示している。
図6に示すように、F0点で外部地絡事故が発生したことにより、F0地点の交流電圧が低下するため、電力系統101、風力発電装置群106a、106bから、F0地点に向かって、事故電流が流入する。
またウインドファーム103内の各機器は、F0地点と電気的に接続されているため、外部地絡事故F0の発生に伴い、ウインドファーム103内の全ての風力発電装置110の電力変換器112のアレーケーブル113接続端の交流電圧は、基準電圧より低下する。
このとき、電力変換器電流0制御処理ステップS203においては、ウインドファーム103内の全ての風力発電装置110の電力変換器112は、各々のアレーケーブル113接続端の交流電圧低下を自端で検出し、各自、アレーケーブル113に向かって流れる電流を0にするように制御する。
電力変換器電流0制御処理ステップS203を、ウインドファーム103内の全ての風力発電装置110の電力変換器112が行うことで、風力発電装置群106a、106bから、F0地点に向かって流れる事故電流が止まる。
図7は、電力変換器電流0制御実施後の電流フローを示した図であり、電流フローは点線で図示している。図7に示すように、電力変換器電流0制御実施後の電流フローは、電力系統101からF0地点に向かって流れる電流フローのみとなる。
この結果、電流I1、電流I2ともに大略0.0[a.u.]となり、電流I0も同様に、大略0.0[a.u.]となる。
係る事象において、図2のフローチャートでの処理は以下のように進行する。
まず、風力発電装置A側事故判定処理ステップS204aでは、電流I0と電流I1を比較して、電流I0と電流I1が等しく、かつ、電流I1が0.0[a.u.]よりも大きければ風力発電装置A側事故検出処理ステップS205aに移行し、そうでなければ、風力発電装置B側事故判定処理ステップS204bに移行する。然るに、想定した外部地絡事故F0では、電流I1は大略0.0[a.u.]であるため、風力発電装置B側事故判定処理ステップS204bに移行する。
この場合に、
次に、風力発電装置B側事故判定処理ステップS204bでは、I0とI2を比較して、電流I0と電流I2が等しく、かつ、電流I2が0.0[a.u.]よりも大きければ風力発電装置B側事故検出処理ステップS205bに移行し、そうでなければ、電力系統側事故検出処理ステップS208に移行する。然るに、想定した外部地絡事故F0では、電流I2は大略0.0[a.u.]であるため、電力系統側事故検出処理ステップS208に移行する。
電力系統側事故検出処理ステップS208では、風力発電装置A側事故判定処理ステップS204aが風力発電装置A側事故ではないと判定し、かつ風力発電装置B側事故判定処理ステップS204bが風力発電装置B側事故ではないと判定したことをもって、交流電圧の低下の要因が、ウインドファーム外であると判定し、処理ステップS209の完了処理に移行する。このように、外部事故では、ウインドファーム外の事故であると判断するため、ウインドファーム内の遮断器の開放動作を実施せず、完了となる。
なお、外部事故F0の場合には、図1に示した電力系保護制御装置RYのうち、外部保護継電装置RY1が働いて、電力系統間遮断器CB0を開放する。外部保護継電装置RY1としては、既存の論理による手法が採用可能であり、例えば相手端で検知した電流との間での作動保護、事故方向を検知する方向距離継電装置による保護などが適用可能である。本発明は、主として内部事故時の対応に関するものであるので、外部事故時の対応については適宜の既存原理のもので実現が可能である。
以上が本発明の実施例において、外部事故時に正しく不動作となることの説明である。
なお、本発明の実施例では、事故発生から事故除去までについて説明したが、事故除去後の運転について、ウインドファーム内での事故の場合には、解列されたフィーダ以外のウインドファームの交流電圧は大略1.0[a.u.]まで復帰するため、解列されたフィーダ以外のウインドファームでの再送電が可能である。解列されたフィーダ以外の再送電は、事故除去により再送電が電圧が回復したことをもって開始される。また解列されたフィーダは、適宜の確認後に実施されることになる。
また、ウインドファーム外の事故の場合にも、本発明の実施例2で説明したように、交流電圧の低下の要因が、ウインドファーム外であると判定できているため、FRT運転などに移行し、ウインドファーム外の事故が除去された後、ウインドファームからの再送電が可能である。
なお、本発明の実施例では、図1のF2地点とF0地点で地絡事故が起きた場合を例に説明したが、F1地点で地絡事故が起きた場合も、図2のフローチャートに基づいて、事故判定と事故除去を行うことで、本発明の実施例と同様の効果が得られる。
また、本発明の実施例では、風力発電フィーダに2台の風力発電装置が接続され、2本の風力発電フィーダを集電母線に接続してウインドファームを構成する場合を例に説明したが、3本以上の風力発電フィーダを集電母線に接続して構成されるウインドファームにおいても、電力変換器電流0制御処理ステップS203で、風力発電装置110の電力変換器111の出力電流を0に制御し、集電変電所104で、各風力発電フィーダおよびアレーケーブルでの事故判定と事故検出と事故除去完了について、風力発電装置A側事故判定処理ステップS204a、風力発電装置A側事故検出処理ステップS205a、A側遮断器開放処理ステップS206a、事故除去完了処理ステップS207aと同様の方法を実施することで、本発明の実施例と同様の効果が得られる。
以上の説明では、インバータ連系電源装置の具体例として風力発電装置の場合を示したが、本発明が適用可能なインバータ連系電源装置としては、風力発電装置の他に太陽光発電や蓄電池であってもよい。
また、本発明の実施例では、風力発電フィーダに2台の風力発電装置が接続され、2本の風力発電フィーダを集電母線に接続してウインドファームを構成する場合を例に説明したが、風力発電装置群を構成する風力発電装置が3台以上であっても、本発明は適用可能である。同様に、風力発電フィーダが3本以上であっても、本発明は適用可能である。
また、風力発電装置群の風力発電装置間の電気的な接続構成およびウインドファームと電力系統との電気的な接続構成は、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、他の形態を含むものである。
101:電力系統
102:送電線
103:ウインドファーム
104:集電変電所
105a、105b:フィーダ
106a、106b:風力発電装置群
Bus :集電母線
CB0:電力系統間遮断器
CBa:風力発電装置群間遮断器
CBb:風力発電装置群間遮断器
110 :風力発電装置
111:風車
112:電力変換器
113 :アレーケーブル
WFC:ウインドファームコントローラ
RY:電力系保護制御装置
WTC:風車コントローラ
CC:中央給電指令所

Claims (6)

  1. 再生可能エネルギーにより発生する電力を電力変換器により商用の交流電力に変換する複数のインバータ連系電源装置が、電力線により遮断器、母線を介して電力系統に接続されたインバータ連系発電システムであって、
    交流電圧低下時に、前記電力変換器の出力電流を略0にし、その後に前記母線のインバータ連系電源装置側電流と前記母線の電力系統側電流から事故点を含む電力線を判定し、事故点を含む電力線に接続された前記遮断器を開放することを特徴とするインバータ連系発電システム。
  2. 前記インバータ連系電源装置は、再生可能エネルギーとして風力を用いる請求項1に記載のインバータ連系発電システムであって、
    複数の前記インバータ連系電源装置と通信線を介して接続され、前記インバータ連系発電システムの合計の電力指令に基づいて定めた個別の電力指令を各インバータ連系電源装置に与えて制御するウインドファームコントローラと、
    前記電力線における電圧低下時に、前記電力変換器の出力電流を略0にし、その後に前記母線のインバータ連系電源装置側電流と前記母線の電力系統側電流から事故点を含む電力線を判定し、事故点を含む電力線に接続された前記遮断器を開放する電力系保護制御装置を備えることを特徴とするインバータ連系発電システム。
  3. 請求項1または請求項2に記載のインバータ連系発電システムであって、
    前記母線のインバータ連系電源装置側電流と前記母線の電力系統側電流から事故点を含む電力線を判定するに当たり、前記インバータ連系電源装置側電流と前記電力系統側電流の両者が略0以上であり、かつ両者が略等しい場合に、当該のインバータ連系電源装置側の事故と判断することを特徴とするインバータ連系発電システム。
  4. 請求項1から請求項3のいずれか1項に記載のインバータ連系発電システムであって、
    前記母線のインバータ連系電源装置側電流と前記母線の電力系統側電流から事故点を含む電力線を判定するに当たり、前記インバータ連系電源装置側電流が大略0である場合に、当該のインバータ連系電源装置側の事故ではないと判断することを特徴とするインバータ連系発電システム。
  5. 再生可能エネルギーにより発生する電力を電力変換器により商用の交流電力に変換する複数のインバータ連系電源装置が、電力線により遮断器、母線を介して電力系統に接続されたインバータ連系発電システムの保護制御装置であって、
    保護制御装置は、交流電圧低下時に、前記電力変換器の出力電流を略0にする第1の手段、出力電流が略0とされた後に前記母線のインバータ連系電源装置側電流と前記母線の電力系統側電流から事故点を含む電力線を判定する第2の手段、該第2の手段により事故点を含むとされた電力線に接続された前記遮断器を開放する第3の手段を含むことを特徴とするインバータ連系発電システムの保護制御装置。
  6. 再生可能エネルギーにより発生する電力を電力変換器により商用の交流電力に変換する複数のインバータ連系電源装置が、電力線により遮断器、母線を介して電力系統に接続されたインバータ連系発電システムの保護制御方法であって、
    保護制御装置は、交流電圧低下時に、前記電力変換器の出力電流を略0にし、その後に前記母線のインバータ連系電源装置側電流と前記母線の電力系統側電流から事故点を含む電力線を判定し、事故点を含む電力線に接続された前記遮断器を開放することを特徴とするインバータ連系発電システムの保護制御方法。
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