JP2012170305A - 風力発電システム - Google Patents
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Abstract
【課題】交流励磁型発電機の励磁用電力変換器を系統事故や系統擾乱により発生する過電流,直流過電圧から保護し、発電機を系統から切り離さずに運転できるようにする。
【解決手段】回転子巻線及び系統側のコンバータ2041の直流部と接続される交流励磁用のコンバータ2042と、系統側のコンバータ2041と交流励磁用のコンバータ2042を制御するためのコンバータ制御装置205と、直流部に短絡スイッチ部を介して接続され複数の抵抗器で構成されるエネルギー消費部を有する過電流消費装置212とを備え、コンバータ制御装置205は、交流励磁型発電機と交流励磁用のコンバータとの間の電流を検出する手段又は直流電圧上昇検知手段により過大電流が検出された時は、短絡スイッチ部により短絡させる及び交流励磁用のコンバータのゲートを停止させ、エネルギー消費部の複数の抵抗器に過大電流を流すことを特徴とする。
【選択図】 図1
【解決手段】回転子巻線及び系統側のコンバータ2041の直流部と接続される交流励磁用のコンバータ2042と、系統側のコンバータ2041と交流励磁用のコンバータ2042を制御するためのコンバータ制御装置205と、直流部に短絡スイッチ部を介して接続され複数の抵抗器で構成されるエネルギー消費部を有する過電流消費装置212とを備え、コンバータ制御装置205は、交流励磁型発電機と交流励磁用のコンバータとの間の電流を検出する手段又は直流電圧上昇検知手段により過大電流が検出された時は、短絡スイッチ部により短絡させる及び交流励磁用のコンバータのゲートを停止させ、エネルギー消費部の複数の抵抗器に過大電流を流すことを特徴とする。
【選択図】 図1
Description
本発明は、電力系統で停電などの電圧低下が発生した際、風力発電システムを系統から解列させなくても、過大な電流を吸収して回転子に接続されるコンバータが運転を再開することができる風力発電システムに関する。
発電装置に用いられる交流励磁型発電機は、電力変換器で回転子巻線をすべり周波数(系統周波数と回転周波数の差)で交流励磁することで、回転子の励磁により固定子側に発生する電圧を系統周波数と同じ周波数にすることができる。回転子の励磁周波数(すべり周波数)を可変にすることで、風車の回転数を可変にすることができ、電力変換器の容量を発電機の容量に比べて小さくすることができるなどの利点がある。
しかしながら、電力系統で地絡事故などの電圧低下が発生すると、交流励磁型発電機は事故点に電流を供給しようと動作する。このとき、回転子巻線に過大な電流が誘起され、回転子側に接続した励磁用コンバータに過大な電流が流れるため、クローバー(Crow−bar)と呼ばれる回転子回路をサイリスタで短絡する装置を設置する等の方法が用いられている。例えば〔特許文献1〕に記載の従来の技術として、系統電圧低下を検出したときに、短絡回路を動作させる方式がある。
近年、系統事故時に、風力発電システムを系統から解列せずに、運転を継続しなければならないという規格が、欧州などで定められており、短時間の電圧低下時に風力発電システムが電力系統から解列せずに、事故後に発電運転を再開することで、電力系統に与える影響を小さくするような運用が求められてきている。この運用を実現するためには、前述のような短絡回路ではなく、整流器の直流部に設置した抵抗器に電流を流す方法などが用いられる。
本発明の目的は、交流励磁型発電機の励磁用電力変換器を系統事故や系統擾乱により発生する過電流から保護し、発電機を系統から切り離さずに運転できる風力発電システムを提供することにある。
本発明の他の目的は、特に、系統事故時の電圧に不平衡成分が含まれる場合に、回転子に系統電圧の逆相成分に起因する電流成分が発生し、これによりコンバータ直流電圧が上昇して、コンバータが運転できないケースを防止した風力発電システムを提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明の風力発電システムは、系統事故時過電流消費装置(整流器の直流部に複数の抵抗器とスイッチ素子を直列に接続)の交流入力を発電機回転子と励磁用コンバータの間に接続し、励磁用コンバータの直流電圧上昇を検出してスイッチ素子を動作させて抵抗回路を動作させ、系統電圧の逆相成分(あるいは不平衡)が減少するまで、抵抗器を接続し続けるものである。
本発明によれば、系統電圧に逆相成分(不平衡成分)が含まれる場合にもコンバータ直流過電圧を防止し、系統事故復旧直後から発電運転を再開可能にする。
本発明の一実施例を図面を用いて説明する。図1は、本実施例である風力発電システムの構成図である。図1により、単線結線図で示した装置構成を説明する。
送電線を介して電力系統10に接続される風力発電装置20は、主として、発電機201,発電機201の回転子にギア218を介して機械的に接続される翼202,風車制御装置203,コンバータ(励磁装置)204,コンバータ制御装置205,過電流消費装置212,過電流消費装置212のコントローラ213で構成される。
発電機201の回転子巻線はコンバータ204と電気的に接続され、発電機201の固定子巻線は遮断器206やトランス207などを介して電力系統10に電気的に接続される。
例えば電流過大が継続する時には、風力発電装置20を保護するため、遮断器206を開放して電流を遮断し、風力発電装置20を完全に停止させて電力系統10から電気的に切り離すために遮断器206が使用される。
風車制御装置203は、風速検出、翼202の角度制御,発電電力指令値Prefの作成,運転/停止指令値Runの出力,無効電力指令値Qrefの作成などの運転指令信号OPS0を演算する。風車制御装置203で作成された無効電力指令値Qref,発電電力指令値Pref,運転/停止指令値Runなどの各種運転信号OPS0,翼角度指令値PCHは、それぞれコンバータ制御装置205,図示しない翼角度変更装置に伝送される。コンバータ制御装置205は、指令値に従うようにコンバータ204の出力する電圧を調整し、発電機201を制御して電力系統10の電力(発電電力,無効電力)を制御する。
コンバータ(励磁装置)2042,コンバータ(励磁装置)2041,過電流消費装置212のコントローラ213について簡単に説明する。
発電機201の固定子側の3相出力は、外部信号SG1によって開閉可能な遮断器208,系統連携用のトランス207,遮断器206を介して電力系統10に接続される。系統連携用のトランス207は、遮断器209,フィルタ回路214を介して、コンバータ2041に接続される。コンバータ2041の直流回路210は、コンバータ2042の直流回路に接続され、コンバータ2042の交流出力は、dV/dt抑制用のリアクトル215を介して発電機201の回転子巻線に接続される。リアクトル215のコンバータ2042側は、過電流消費装置212の交流入力端子に接続され、過電流消費装置212の直流出力端子をコンバータ2041および2042の直流回路210に接続している。過電流消費装置212の直流端子とコンバータ204の直流端子は、インピーダンスを介して接続しても良いし、低インピーダンスで接続しても良い。
コンバータ制御装置205は、無停電電源装置216によりバックアップされており、系統電圧が低下した際には無停電電源装置216からコンバータ制御装置205に電力が供給される。過電流消費装置212のコントローラ213も、無停電電源装置216によりバックアップされており、系統電圧が低下した際には無停電電源装置216からコントローラ213に電力が供給される。
発電機側のコンバータ2042および系統側のコンバータ2041は、例えば半導体のスイッチング素子(GTO,IGBT,MOS,SiCなど)を用いて構成されており、交流を直流に変換する、又は直流を交流に変換する。系統側のコンバータ2041の交流出力端子には、高調波電流,高調波電圧を減衰させるために、リアクトルやコンデンサで構成されたフィルタ回路214が設置される。
風の力を受けて回転する風力発電用の翼202にギア218を介して接続された、発電機201の回転部分には、回転位置を検出するために、例えばエンコーダなどの位置検出器211が接続され、回転数信号ωが出力される。検出した回転数信号ωは、風車制御装置203とコンバータ制御装置205に入力される。
発電電力を制御するための回路および装置について説明する。トランス207の二次側の三相電圧および三相電流は、それぞれ電圧センサ220a,電流センサ219aにより検出され、低電圧の電圧検出信号VSY,低電圧の電流検出信号ISYに変換されて、コンバータ制御装置205に入力される。
遮断器208の二次側(遮断器208と発電機201の固定子との間)の電圧は、電圧センサ220bにより検出され、低電圧の信号VSTに変換されてコンバータ制御装置205に入力される。コンバータ2041,2042の直流回路210に接続されたコンデンサCdの電圧は、図示しない電圧センサにより検出され、低電圧の直流電圧信号VDCに変換されてコンバータ制御装置205に入力される。コンバータ2042の出力電流IRは電流センサ219cにより検出され、コンバータ2041の出力電流IGは電流センサ219dにより検出され、電流検出値IRおよび電流検出値IGはコンバータ制御装置205に伝送される。
風車制御装置203は、コンバータ制御装置205に起動/停止指令値Run,有効電力指令値Pref,無効電力指令値Qrefなどの各種指令値OPS0を送信する、風車やシステムの状態量を検出して外部と通信する。コンバータ制御装置205は、遮断器208,209を、それぞれ信号SG1,SG2で制御し、半導体スイッチング素子で構成されるコンバータ2041,2042のそれぞれを駆動制御するパルス信号P1,P2を出力する。
コンバータ制御装置205は、系統電圧が低下したときにも動作できるように、上述した無停電電源装置216に接続されている。無停電電源装置216は、トランス217により調整された電圧を入力する。無停電電源装置216の入力電圧が正常なときは、系統電圧からコンバータ制御装置205に電力を供給するが、系統電圧が異常な場合には、無停電電源装置216内のエネルギー蓄積要素(例えば電池)からコンバータ制御装置205に電力を供給する。
過電流消費装置212のコントローラ213は、過電流消費装置212に動作指令P3を伝送する。コントローラ213の詳細な動作は後述する。
図2は、コンバータ2041の構成を示す図である。コンバータ2041は、半導体素子などで構成される。本実施例では、三相コンバータの構成例を示しており、半導体素子S11,S12,S21,S22,S31,S32で構成される。なお、本実施例では、IGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)とダイオオードで構成されるコンバータを例に説明する。半導体素子S11,S12はU相の上下アームを、半導体素子S21,S22はV相上下アームを、半導体素子S31,S32はW相上下アームを構成する。
これら半導体素子のIGBTをオンオフすることで、交流端子に三相の交流電圧を発生し、この交流電圧を調整することで、出力する電流IGが制御できる。半導体素子をオンオフするためのゲート信号P1(P1_GB,P1_U,P1_V,P1_W)は、コンバータ制御装置205から与えられる。ここで、ゲート信号P1の添え字UはU相の信号P1_Uを示しており、P1_VはV相、P1_WはW相のゲート信号を表している。ゲートブロック信号P1_GBは、ゲート信号による半導体素子S11〜S32のオンオフ動作を停止(半導体素子S11〜S32をすべてオフ)する信号で、同様にコンバータ制御装置205から与えられる。
U相の下アームの半導体素子S12のゲート信号として、上アームの半導体素子S11の反転信号、すなわち半導体素子S11がオンのとき、半導体素子S12はオフの信号が与えられ、同様に、V相,W相の上下アームに関しても、下アームには上アームの反転信号が与えられる。反転信号を作成するため、反転器NOTが用いられる。半導体素子S11から半導体素子S32には、上下アームの短絡防止(同時オン防止)のため、デッドタイムとよばれる期間をゲート回路230内の短絡防止回路231で付加する。
ゲートブロック信号P1_GBはパルス信号P1_UなどとともにAND回路232に入力する。ゲート停止の際にはP1_GB=“0”の状態にするため、このときの半導体素子S11〜S32はパルス信号P1_U,P1_V,P1_Wの状態によらず、すべてオフ状態になる。
図3は、短絡防止回路231の構成を示す図である。入力されたパルスは、短絡防止期間の時間遅れを時間遅れ付加器(Delay)235で付加される。この時間遅れを付加された信号と、入力された元の信号は、“AND”演算器236に入力され、論理積(AND)が演算される。これにより、出力信号Outは、元の信号に時間遅れTdのオンディレイを付加した信号になる。
このように、上下アームの信号にオンディレイが付加されるので、例えば上側のスイッチング素子がオフするときに、下側のスイッチング素子は、上側のスイッチング素子のオフから時間Td遅れてからオンすることになり、上下のスイッチング素子が過渡的に同時オン状態となるのを防止し、直流の短絡を防止できる。
図4は、コンバータ2042の構成を示す図である。コンバータ2042は、コンバータ2041と同様、半導体素子などで構成される。本実施例では、三相コンバータの構成例を示しており、半導体素子(IGBTとダイオード)S41,S42,S51,S52,S61,S62で構成される。半導体素子S41,S42はU相の上下アームを、半導体素子S51,S52はV相の上下アームを、半導体素子S61,S62はW相の上下アームを構成する。これら半導体素子をオンオフすることで、交流端子に三相の交流電圧を発生し、この交流電圧を調整することで、コンバータ2042が出力する電流IRが制御できる。
半導体素子をオンオフするためのゲート信号P2は、コンバータ制御装置205から与えられる。ゲート信号P2は、各相のゲート信号(三相分)、ゲートブロック信号を含み、それぞれ、P2_U,P2_V,P2_W,P2_GBの信号名で示している。ここで、信号名の添え字UはU相の信号P2_Uを示しており、P2_VはV相、P2_WはW相のゲート信号を表している。
U相の下アームの半導体素子S42のゲート信号は、上アームの半導体素子S41の反転(すなわち半導体素子S41がオンのとき、半導体素子S42はオフ)が与えられ、同様に、V相,W相の上下アームに関しても、下アームは上アームの反転信号が与えられる。反転信号を作成するため、反転器NOTが用いられる。半導体素子S41から半導体素子S62には、上下アームの短絡防止期間のため、デッドタイムとよばれる期間をゲート回路240内の短絡防止回路241で付加する。
半導体素子のオンオフを停止するために、ゲートブロック信号P2_GBが用いられる。このゲートブロック信号P2_GBは、各パルス信号P2(P2_U,P2_V,P2_W)毎に設けられた各AND回路242に入力される。ゲート停止の際にP2_GB=“0”となるため、このとき半導体素子S41〜S62はパルス信号P2の状態によらず、すべてオフ状態になる。
コンバータ制御装置205について、図5から図8を用いて説明する。図5はコンバータ制御装置205によるコンバータ2041を制御するための構成を示す図である。
コンバータ2041は、平滑コンデンサCdの直流電圧VDCを一定に制御する。このため、コンバータ2041の制御部は、系統電圧VSY(三相)の位相を検出し、検出した電圧位相を用いて電流IG(三相)を制御して、電力系統と有効電力をやり取りし、直流電圧を制御する。
発電機励磁用のコンバータ2042が直流部の電力を使用し、平滑コンデンサCdのエネルギーを消費して直流電圧VDCが低下すれば、系統側のコンバータ2041の直流電圧制御DCAVRは有効分電流Ipn(有効電力成分)を調整し、平滑コンデンサCdを充電して直流電圧VDCを一定に保つように動作する。逆に、電力変換器2042が直流電力を充電して直流電圧VDCが上昇する場合には、コンバータ2041の直流電圧制御DCAVRは、直流電力を交流電力に変換して電力系統に放電するために、有効分電流Ipn(有効電力成分)を調整し、直流電圧VDCを一定に保つように動作する。
コンバータ2041が運転を開始する前に、直流電圧の初充電回路(図示していない)から直流電圧VDCを充電し、その後、遮断器209(電磁接触器209ともいう)の投入指令SG2が出力され、コンバータ2041は系統に接続される。
三相交流電圧検出値、すなわち系統電圧VSYは、位相検出器(THDET)242と、3相2相変換器(32TRS)241に入力する。位相検出器242は、電力系統10の電圧に追従する位相信号THS(系統U相電圧を正弦波としたときの角度信号)を3相2相回転座標変換器(3DQ01)244,2相dq変換器(2DQ02)243,2相3相回転座標変換器(DQ23−01)247に出力する。
直流電圧指令値VDCREFと直流電圧検出値VDCは、直流電圧調整器(DCAVR)249に入力される。直流電圧調整器(DCAVR)249は、例えば比例積分(PI)制御器により構成される。直流電圧調整器249は入力された直流電圧指令値VDCREFと直流電圧検出値VDCの偏差が零になるように、出力のp軸電流指令値(有効分電流指令値)IpRを調整し、図示していない加減算器で電流指令IpHを加減算し、その加減算結果の電流指令値Ipnstrを電流調整器(ACR1)246に出力する。
系統側のコンバータ2041の出力三相電流IGは、過電流検出器(OC1)250に、直流電圧VDCは過電圧検出器(OV2)252に入力される。過電流検出器250,過電圧検出器252の出力は、比較器と保持回路で構成されており、過電流または過電圧を検知したときには過電流信号OPS1b,過電圧検出信号OPS1cを“1”から“0”に変更して保持する。過電流検出器250は、過電流信号の保持を設定された時間(例えば1ms)保持し、過電流が無くなれば再起動する。
直流過電圧は、過電圧検出器252により監視され、直流電圧VDCが過電圧レベルOV_REF2よりも大きいとき、過電圧信号OPS1cを出力する。過電圧検出器252は、過電圧検出信号OPS1cを、過電圧を検出すると“0”に、それ以外は“1”になるように作成し、過電圧を検出して信号が“0“となると、その値を保持する。過電圧検出信号OPS1cは、図7に示すコンバータ2042の制御部分にも用いられる。
3相DQ座標変換器(3DQ01)244は、入力された電流IGから数1に示す3相2相変換式および数2に示す回転座標変換式を用いて、p軸電流検出値Ipn(有効分電流)とq軸電流検出値Iqn(無効分電流)を演算し、p軸電流検出値Ipnを電流調整器(ACR1)246に、q軸電流検出値Iqnを電流調整器(ACR2)245に出力する。
ここで、添え字u,v,wは三相交流の各相を表し、例えば、電流IGのU相電流はIGUと表記する。以下、電圧なども同様に表記する。例えば系統電圧VSYのU相はVSYUなどである。ここで、係数k1は、マイコン内部の任意の単位に換算する係数である。
電流調整器246は、p軸電流指令値Ipnstrとp軸電流検出値Ipnの偏差を零にするように、出力のp軸電圧指令値Vpn0を調整し、加算器301に出力する。同様に、電流調整器245は、q軸電流指令値(=0)とq軸電流検出値Iqnの偏差を零にするように、出力のq軸電圧指令値Vqn0を調整し、加算器302に出力する。ここで、電流調整器245,246は、たとえば比例積分(PI)制御器により構成される。
3相2相変換器241は、入力された電圧VSYから数3に示した変換式を用いて、α成分Vsαとβ成分Vsβを演算し、2相dq変換器243は、数4を用いてp軸電圧検出値(系統電圧ベクトルに一致する成分)Vpsとq軸電圧検出値(p軸電圧検出値Vpsと直交する成分)Vqsを演算し、それぞれを加算器301,302に出力する。ここで、係数k2は、マイコン内部の任意の単位に換算する係数である。
加算器301は、p軸電圧指令値Vpn0とp軸電圧検出値Vpsを加算して2相3相座標変換器247に出力する。同様に加算器302は、q軸電圧指令値Vqn0とq軸電圧検出値Vqsを加算して2相3相座標変換器247に出力する。
2相3相座標変換器247は、位相信号THSと、各加算器の結果Vpn,Vqnを入力し、数5および数6に示した変換式により2相3相座標変換器247の出力する電圧指令値Vun,Vvn,Vwnを演算し、パルス演算器(PWM1)248に出力する。ここで、係数g1は、マイコン内部の任意の単位の値を、変調率[%]に換算する係数である。
パルス演算器248は、入力された電圧指令Vun,Vvn,Vwnからパルス幅変調方式によりコンバータ2041(電力変換器2041ともいう)を構成するn個の半導体素子をオン・オフするゲート信号P1_U,P1_V,P1_Wを演算し、コンバータ2041に出力する。
図6はコンバータ制御装置205によるコンバータ2042を制御するための構成を示す図である。
発電機201の回転数および位置を示す回転数信号ωは、回転位相検出器(ROTDET)263に入力される。回転位相検出器263には、例えばABZ式のエンコーダを用いる。回転位相検出器263は、回転数信号ωのパルスAおよびBを計数して位相信号に換算し、位相信号を一回転に一回のパルス(例えばABZ方式のエンコーダではZ相パルス)で0にリセットし、0から360度の位相信号RTHを作成し、作成した位相信号RTHを加算器304に出力する。
位相信号RTHと同期制御器(SYNC)272の出力位相信号LTHは加算器304で加算されて位相信号THとなり、位相信号THは、コンバータ2041の制御で既に説明した位相信号THSとともに励磁位相演算器(SLDET)265に入力される。励磁位相演算器265は、位相信号THと位相信号THSを減算し、さらに発電機の極対数kでk倍して、発電機回転子のすべり位相信号THR(THR=k(THS−TH))を出力する。
電力演算器(PQCAL)267は、システム電流ISYを数1と同じ変換行列により変換し、得られたα軸電流Isαと、β軸電流Isβと、数3により計算されたα軸電圧検出値Vsαと、β軸電圧検出値Vsβとを入力し、数7により、システムの有効電力Psと無効電力Qsを演算する。
有効電力調整器(APR)269は、有効電力Psと風力発電装置の出力電力指令Prefを入力し、電力指令値Prefと電力検出値Psの偏差を零にするように、有効分電流指令値Ip0を出力する。ここでは、有効電力指令の例で説明するが、トルク指令の場合は、トルク指令に発電機の回転数を乗じて有効電力指令に変換して制御することが可能である。有効電力制御はトルク制御と異なり、回転数が変化してもその影響を受けずに出力電力を一定に制御できる。
無効電力調整器(AQR)268は、無効電力Qsと風力発電装置の出力電力指令Qrefを入力し、電力指令値Qrefと電力検出値Qsの偏差を零にするように、励磁電流指令値Iq0を出力する。ここで、有効電力調整器269,有効電力調整器268は、たとえば比例積分器により構成できる。
有効/無効電力調整器の各出力の有効分電流指令値Ip0および励磁電流指令値Iq0は切換器(SW)273に入力される。
発電機固定子電流ISTは、3相回転座標変換器(3DQ03)262に入力される。3相回転座標変換器262は、数1および数2に示した変換式により、有効分電流Ipstと無効分電流Iqstに分解され、それぞれ発電機電流調整器(ACRP)271,発電機電流調整器(ACRQ)270に入力される。
発電機電流調整器271は、固定子有効電流指令値としてゼロを入力し、発電機固定子電流の有効分電流Ipstがゼロになるように、回転子電流指令値Ip2を演算し、回転子電流指令値Ip2を切り替え器273に出力する。発電機電流調整器270は、固定子無効電流指令値Iqstrを入力し、発電機固定子電流の無効分電流Iqstを指令値に一致するように、回転子電流指令値Iq2を演算し、回転子電流指令値Iq2を切り替え器273に出力する。固定子無効電流指令値Iqstrは、例えば、系統電圧低下量の関数で与えられ、系統電圧が低下したときに電力系統に無効電流を供給するために設定される。
次に、電圧調整器(AVR)274について説明する。電圧調整器274は、発電機固定子電圧VSTの振幅値Vpkをフィードバック値とし、系統電圧VSYの振幅値にフィルタを通した値、あるいは平均値を指令値Vrefとして入力し、発電機固定子電圧VSTの振幅値と指令値Vrefの偏差を零にするような励磁電流指令値Iq1を切り替え器(SW)273に出力する。ここで、電圧調整器274は、例えば比例積分制御器により構成できる。この電圧調整器274は、遮断器208(電磁接触器208)を開状態で動作させ、系統電圧の振幅値に発電機Genの固定子電圧の振幅値を一致させるために、コンバータ2042から発電機201の二次側に流す励磁電流指令値を調整する。
コンバータ2042の出力電流IRは、過電流検出器(OC3)281と3相回転座標変換器(3DQ04)260にも入力される。過電流検出器281は、比較器と保持回路で構成され、過電流を検知したときに出力信号OPS2aを“0”に変更して保持する。監視ループ処理器(CTL_WTCH)282からのリセット信号(RESET3)が入力されると、過電流検出器281の出力“0”保持は解除され、出力が“1”に変更される。
過電流検出信号OPS2aは、監視ループ処理器282とAND演算器283,284に伝送される。監視ループ処理器282は、運転モード信号MDを作成し、運転モード信号MDは、切り替え器273に伝送される。
逆相電圧成分検出器(UBV)279は、系統電圧VSYを入力し、例えば、三相電圧の各相電圧実効値から、実効値最大値と実効値最小値の差分とから逆相電圧の大きさVNEGを計算する。逆相電圧の大きさVNEGと、系統電圧の振幅値Vpkは、監視ループ処理器282に伝送される。直流電圧VDCの過電圧検出器(OV1)280の検出レベルは、コンバータ2042がスイッチング動作すると、素子が破壊されるおそれがある電圧レベルに設定しておく。
抵抗器の温度計測器(TempCAL)285は、抵抗器のオンオフ指令を入力し、オンオフ指令から後述する図9の各抵抗器のオン時間を算出し、変換器の直流電圧VDCとオン時間Tonから、抵抗器Rの消費エネルギーW=VDC2/R×Ton[J]を計算する。温度計測器285は、消費エネルギーが、抵抗器の許容範囲を超えるときには、抵抗器の使用を停止するため、許可信号Renb=0を論理演算器(AND)286に出力し、抵抗器オン信号OPS2cを零(抵抗器オフ)にホールドさせる。
図7を用いて、位相検出器(THDET)264を説明する。位相検出器264は、系統電圧VSYU,VSYV,VSYWを入力し、3相2相変換器(32TRS)290にて数3で示した計算を行い、2相の電圧信号VsαとVsβに変換する。回転座標変換器(ABDQ)291は、2相信号VsαとVsβを入力し、数4で示した座標変換式にてVpsとVqsを演算する。演算した位相THSが系統電圧のU相に一致していれば、Vqsはゼロになることを利用して、Vqsがゼロとなるように位相を補正する。そのため、Vqsをゼロと比較して周波数補正指令OMG0を作成する。周波数補正値OMG0は積分器(THCAL)293に入力され、積分器293で積分することで周波数信号OMG0を位相信号THSに変換する。
図8は、切り替え器(SW)273の構成を示す図である。切り替え器273は、電力調整器269および無効電力調整器268の出力(Ip0およびIq0)を使用する通常発電運転モード(スイッチ位置“a”)か、有効分電流指令値に零を、励磁電流指令値に電圧調整器の出力Iq1を使用する系統同期運転モード(スイッチ位置“b”)か、発電機の固定子電流を調整する発電機電流調整器271,発電機電流調整器270の出力(Ip2,Iq2)を使用する系統事故時運転モード(スイッチ位置“c”)のいずれを出力するかを決定する。
切り替え器273は、遮断器208が投入される前(すなわち発電機固定子電圧を系統電圧に同期させる電圧同期運転時、投入信号SG0=“b”)は、有効分電流指令値に零、励磁電流指令値に電圧調整器の出力Iq1を使用し、遮断器208を投入(投入信号SG0=“a”の状態)した後は、電力調整器269,無効電力調整器268の出力Ip0,Iq0を選択する。
通常の発電運転時には、運転モードMD信号は“1”の通常運転の状態であり、投入信号Sg0による指令値切り替えが選択されているが、系統事故などを検出して運転モードMD=“2”の状態になると、固定子の発電機電流調整器271,発電機電流調整器270の出力であるIp2とIq2が選択される。
図6に示した同期制御器(SYNC)272は、遮断器208が開放状態のとき、系統電圧検出値と発電機固定子電圧検出値から、発電機の電圧振幅が同期しているか判定し、さらに系統電圧と固定子電圧の位相が異なる場合は、それを補正するための位相補正信号LTHを出力し、系統電圧と固定子電圧の位相が所定の範囲に入り、同期しているかを判定し、遮断器の動作信号SG1と制御切替信号SG0を出力する。遮断器の動作信号SG1により遮断器208が閉状態となったとき、位相補正信号LTHはそのときの値を保持する。
同期制御器272により、発電機201が系統に接続する前に、系統電圧と同期することができ、系統に接続された後は、速やかに電力制御に制御を切り替えることが可能になる。
3相回転座標変換器260は、入力された電流IRおよびロータの位相THRから数8および数9に示した変換式を用いて、q軸電流検出値Iqr(励磁電流成分)とp軸電流検出値Ipr(有効分電流成分)を演算し、q軸電流検出値Iqrを電流調整器(ACR4)275に、p軸電流検出値Iprを電流調整器(ACR3)276に出力する。ここで、係数k3は、マイコン内部の任意の単位に換算する係数である。
電流調整器275は、q軸電流指令値Iq1またはIq0またはIq2と、q軸電流検出値Iqrの偏差を零にするように出力のq軸電圧指令値Vqrを調整する。同様に、電流調整器276は、p軸電流指令値Ip1またはIp0またはIp2と、p軸電流検出値Iprの偏差を零にするように出力のp軸電圧指令値Vprを調整する。ここで電流調整器275,276はたとえば比例積分器により構成できる。
p軸電圧指令値Vprとq軸電圧検出値Vqrは2相3相回転座標変換器(DQ23−02)277に入力され、2相3相座標変換器277は、位相信号THRと、各入力値から、数10および数11に示した変換式により2相3相座標変換器277の出力する電圧指令値Vur,Vvr,Vwrを演算し、パルス演算器(PWM2)278に出力する。ここで、係数g2は、マイコン内部の任意の単位の値を、変調率[%]に換算する係数である。
パルス演算器278は、入力された電圧指令Vur,Vvr,Vwrからパルス幅変調方式によりコンバータ2042を構成する半導体素子をオン・オフするゲート信号P2_U,P2_V,P2_Wを演算し、コンバータ2042に出力する。
図9は、過電流消費装置212の回路構成を示す図である。過電流消費装置212は、主に整流器2121と、エネルギー消費部2122と、短絡スイッチ部2126で構成される。整流器2121の交流入力は、発電機201の二次側巻線端子に接続される。ここでは、整流器2121は、ダイオードD11,D12,D21,D22,D31,D32で構成した図を示している。
整流器2121は、その直流部分にコンデンサCxが設けられる。また、整流器2121の直流部には、半導体スイッチS71とS72にそれぞれ抵抗R2とR3を接続する回路で構成されるエネルギー消費部2122が設けられる。エネルギー消費部2122とコンバータ204の直流部のプラス側とマイナス側は、抵抗R1を介して接続される。
短絡スイッチ部2126は、短絡のために、スイッチ手段T1(ここでは半導体スイッチであるサイリスタ)を用いており、コントローラ213からのオン指令(P3_THYON)により、スイッチ手段T1をオンして短絡回路を動作させることができる。
半導体素子S71とS72をオンオフするためのゲート信号P3_RONは、コントローラ213から与えられる。ゲート信号P3_RONは、半導体素子S71をオンする信号として使われる。入力信号S81は、オフディレイ器2128にも入力される。オフディレイ器2128は、信号に遅れ時間を付加するディレイ器2123と論理和演算器2125の両方に入力され、入力信号S81(オン信号S81ともいう)に対して、オフタイミングがオフディレイ時間TD2だけ遅れた信号S81AをOR演算回路2127に出力する。OR演算回路2127は、抵抗器オフ許可信号P3_ROFF信号と、入力信号S81Aを入力し、信号S82(オン信号S82ともいう)を出力する。信号S82がオン(“1”)のときは、抵抗器R3がオンする。
このように、図9に示した構成により、抵抗器R2とR3は同時にオンし、オフするときは抵抗器R2が先にオフし、遅れて抵抗器R3がオフする動作が実現できる。抵抗器R3のオフタイミングは、抵抗器オフ許可信号P3_ROFFが零になるまで延長することが可能になる。ここでは抵抗器R2とR3の2つのケースを示したが、抵抗器の数は3つ以上でも同様な構成となり、抵抗器オフのタイミングをずらすことで、短絡する抵抗値を段階的に変更でき、最終抵抗器のオフは、抵抗器オフ許可信号P3_ROFFでコントロールできる。
最後にオフ動作する抵抗器の動作信号R_OFFSIG(=信号S82)は、図6に示したコンバータ制御装置205に伝送される。
コントローラ213からの指令により、過電流消費装置212が動作する場合、コンバータ2042はゲート停止状態になり、ゲート停止状態となったコンバータ2042はダイオード整流器として動作する。例えば、発電機の回転子に過電流が発生すると、コンバータ2042のゲートを停止し、過電流消費装置212の直流部にある半導体素子S71とS72をオンする。このときダイオード整流器として動作しているコンバータ2042に比べて過電流消費装置212のインピーダンスが小さくなるため、回転子に発生した過電流のほとんどは過電流消費装置212に流れ、コンバータ2042に流れ込む電流値を小さくできるので、過大な電流でコンバータ2042の半導体スイッチング素子が破壊されるのを防止できる。このとき、三相交流から過電流消費装置212の直流部に流入するエネルギーは抵抗器R2とR3で消費される。このようにして、交流励磁型発電機の回転子に発生する過大な電流を吸収して回転子に接続されるコンバータを保護することができる。
図10および図11を用いて、図9に示す過電流消費装置212の動作を説明する。系統電圧の低下により系統事故を検出すると、検出信号P3_RONは0から1に変化する。図9に示した構成により、半導体素子S71とS72は同時にオンし、オフするときは、半導体素子S71がオフした後、抵抗器オフ許可信号P3_ROFF信号が許可(=0)であれば、オフディレイ時間TD2だけ遅れて半導体素子S72がオフする。オフディレイ時間TD2経過後も、抵抗器オフ許可信号P3_ROFF信号が不許可(=1)であれば、オン信号S82は“オン”のままになり、抵抗器オフ許可信号P3_ROFF信号が許可(=0)となるまで抵抗器R3は接続されたままになる。抵抗器が接続されている間は発電機側コンバータは停止したままで待機する。
図11は、過電流消費装置212のコントローラ213の構成を示す図である。
コントローラ213は、コンバータ制御装置205からの信号OPS2bを入力し、オンディレイの設定時間TD3経過後に、抵抗器をオンする信号が過電流消費装置212に出力される。コントローラ213は、コンバータ制御装置205からの信号OPS1cを入力し、オンディレイの設定時間TD4経過後に、スイッチ手段T1をオンする信号P3_THYONが過電流消費装置212に出力される。
これらオンディレイ設定時間TD3,TD4により、コンバータ2042が動作中に抵抗器がオンするのを確実に防止できる。
次に、図12の処理フローを用いてコンバータ2042の監視ループ処理器(CTL_WTCH)282の動作を説明する。
処理1001で、運転状態が、発電運転(MD=1かつSG0=“a”)と判断された場合は、処理1002で、発電機側のコンバータ2042の過電流(過電流信号OPS2a=0)を監視し、処理1003で、直流電圧VDCの上昇(過電圧信号OPS2d)監視処理を行う。
処理1002で、ロータ過電流を検出(OPS2a=“0”)するか、処理1003で、直流過電圧(OPS2d=“0”)を検出した場合は、処理1004で、タイマースタートさせ、P3_ROFF=1、信号OPS2c=0とし、P3_RON=1とする。過電流消費装置212の動作信号OPS2b=“0”となると、図11に示したように、過電流消費装置212の抵抗器がオンする。ここで、図6で説明したように発電機側のコンバータ2042は、ロータ過電流を検出(OPS2a=“0”)するか、過電流消費装置212の動作信号(OPS2b=“0”)を検出すると停止状態(P2_GB=0)になる。また、動作信号(OPS2b=“0”)により過電流消費装置212の抵抗器がオンする。
前述の過電流または過電圧を検出し、過電流消費装置212の抵抗器(R2,R3)がオンするタイミングでタイマーをスタートさせ、処理1005で、設定時間Tr(=THLD)抵抗器をオンさせる。処理1006,処理1007で、時間Trが経過するまで、逆相電圧VNEGの大きさと、電圧Vpkの低下の有り無しを判定する。
逆相電圧が高いときは抵抗器をオフしないように、処理1008で、信号P3_ROFF=1(抵抗器オフ不許可)を指令する。逆相電圧が小さくて電圧低下から復帰していなかったら、処理1009で、信号P3_ROFF=0(抵抗器オフ許可)を指令する。逆相電圧が小さくて電圧低下から復帰していたら、処理1007から処理1010に移行して、抵抗器オフ指令P3_RON=0を出力する。逆相電圧が大きいまま時間THLD経過したら、処理1010で、抵抗器オフ不許可(P3_ROFF=1)のままでP3_RON=0(抵抗器オフ指令)が指令されるので、最後の抵抗器はオフされないようにする。
処理1011で、再度逆相電圧の監視処理があり、ここで逆相電圧が小さければ、処理1012で、抵抗器のオフ許可指令(P3_ROFF=0)が出て、処理1014で、抵抗器オフ動作を確認したら、処理1017に進む。処理1011で、逆相電圧が高いままであれば、抵抗器オフ不許可(P3_ROFF=1)のままが継続し、処理1014から処理1015に進み、LVRT継続最大時間が経過していれば、系統異常で処理1019に遷移する。
逆相が小さくなり、処理1017に進んだ場合、系統電圧が復帰していれば処理1020に進んで、通常の発電運転に戻る。しかし、処理1017で、電圧低下が観測され続けていれば、処理1016に進んで、系統に無効電流を出力する運転モードに移行する。この無効電流出力モードは、電圧低下中はLVRT継続最大時間経過まで続け、時間経過したら、処理1019で、系統異常で停止処理に入る。LVRT継続最大時間以内に電圧低下から復帰したら、処理1020で、通常の発電運転に復帰する。
このように、系統電圧に異常が発生した際、系統電圧の逆相電圧が大きい時は、抵抗器をオンし続けるようにしたため、変換器の直流部に流れ込む逆相電圧に起因する電流を抑制でき、直流部分の過電圧を防止できる。この結果、系統事故時の電圧に不平衡成分が含まれる場合、回転子に系統電圧の逆相成分に起因する電流成分が発生し、これによりコンバータ直流電圧が上昇して、コンバータが運転できないケースがあるが、これを防止できる。
10 電力系統
20 風力発電装置
201 発電機
202 翼
203 風車制御装置
204 コンバータ
205 コンバータ制御装置
206,208,209 遮断器
207 トランス
210 直流回路
211 位置検出器
212 過電流消費装置
213 コントローラ
214 フィルタ回路
215 リアクトル
216 無停電電源装置
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212 過電流消費装置
213 コントローラ
214 フィルタ回路
215 リアクトル
216 無停電電源装置
Claims (5)
- 電力系統に電気的に接続される交流励磁型発電機の固定子巻線に接続された系統側のコンバータと、回転子が翼と機械的に接続される前記交流励磁型発電機の回転子巻線と電気的に接続され、前記系統側のコンバータの直流部分に接続される交流励磁用のコンバータと、前記系統側のコンバータと交流励磁用のコンバータを制御するためのコンバータ制御装置と、前記系統側又は交流励磁用のコンバータの直流部分と接続され、エネルギー消費部を具備する過電流消費装置と、該過電流消費装置を制御するための制御装置を備え、前記交流励磁用のコンバータの過大電流が検出された時に、前記コンバータ制御装置により交流励磁用のコンバータを停止し、前記制御装置により前記過大電流消費装置のエネルギー消費部で前記過電流を消費することを特徴とする風力発電システム。
- 電力系統に接続される固定子巻線と風車の翼に機械的に接続される回転子の巻線である回転子巻線を具備した交流励磁型発電機と、前記固定子巻線と電力系統に接続される系統側のコンバータと、前記回転子巻線及び前記系統側のコンバータの直流部と接続される交流励磁用のコンバータと、前記系統側のコンバータと交流励磁用のコンバータを制御するための制御装置と、前記直流部に短絡スイッチ部を介して接続され複数の抵抗器で構成されるエネルギー消費部を有する過電流消費装置とを備え、前記制御装置は、前記交流励磁型発電機と交流励磁用のコンバータとの間の電流を検出する手段又は直流電圧上昇検知手段により過大電流が検出された時は、前記短絡スイッチ部により短絡させる及び前記交流励磁用のコンバータのゲートを停止させ、前記エネルギー消費部の複数の抵抗器に過大電流を流すことを特徴とする風力発電システム。
- 前記電力系統の逆相成分を検出手段により逆相成分が大きいと判定された時は、短絡を解除する時に、順次オフする前記複数の抵抗器のうちの最後に抵抗器のオン時間を延長する請求項2に記載の風力発電システム。
- 前記系統側のコンバータの出力交流電流の過電流を検知する過電流検知手段を備え、前記過電流検知手段により過電流が検出された場合に、前記系統側のコンバータを一旦停止させ、その後再起動を行う再起動手段を備えることを特徴とする請求項1又は2に記載の風力発電システム。
- 前記制御装置は複数の抵抗器の消費エネルギーを計算する手段を具備し、該手段により計算された消費エネルギーが抵抗器の許容値を越えた時に、抵抗器のオンを防止することを特徴とする請求項1又は2に記載の風力発電システム。
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- 2011-02-17 JP JP2011031512A patent/JP2012170305A/ja active Pending
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