JP6164837B2 - 蒸発器構造 - Google Patents

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この発明は、冷媒の持つ熱交換能力の違いを有効活用し得るようにした蒸発器構造に関するものである。
自動車などの車両には、車室内の温度を調整するための空調装置が設けられている。
このような空調装置は、冷媒(冷却媒体)を循環させるようにした冷凍サイクルを備えている。この冷凍サイクルには、冷媒と空気との間で熱交換を行わせることによって、冷媒を蒸発させると共に、空気を冷却させるようにした蒸発器が設けられている。
そして、このような蒸発器には、第1の熱交換部と第2の熱交換部とを、空気の流れ方向に対して直列に設けたものが存在している(例えば、特許文献1参照)。
この蒸発器では、風下側に位置する第1の熱交換部の一側に冷媒入口部を設け、風上側に位置する第2の熱交換部の一側に冷媒出口部を設け、第1の熱交換部と第2の熱交換部との間に、風下側の第1の熱交換部を出た冷媒を風上側の第2の熱交換部へ送る連通路を設けると共に、上記した冷媒入口部の周辺を流れる冷媒の一部を風上側の第2の熱交換部へバイパスさせるバイパス流路を設けるようにしている。
特開2009−85569号公報
しかしながら、上記特許文献1に記載された蒸発器構造には、以下のような問題があった。
即ち、冷凍サイクルから蒸発器へ供給された冷媒を、冷媒入口部またはその周辺から、バイパス流路を介して風上側の第2の熱交換部へバイパスさせるようにしていたので、風下側の第1の熱交換部と、風上側の第2の熱交換部とに対して、ほぼ同質の冷媒が分配されるようになっていた。
そのため、冷媒の質の違いをうまく利用して、風上側の第2の熱交換部と、風下側の第1の熱交換部との熱交換量を調節するような機能は備えていなかった。
その結果として、風上側の第2の熱交換部と、風下側の第1の熱交換部との熱交換量の差が大きくなったり、各熱交換部の温度分布が悪化したりするのを、防止することができなかった。
また、冷媒入口部またはその周辺にて、風上側の第2の熱交換部と、風下側の第1の熱交換部とに対する、冷媒の分配量を設定するようにしていたので、冷媒入口部を構成する小さな部品の中に小さな分配口を精密に設ける必要が生じ、正確な分配量の設定が難しかった。
上記課題を解決するために、請求項1に記載された発明は、
間隔を有して配置された一対のタンク部と、該一対のタンク部間を連結する複数本の伝熱管とを、それぞれ有する第1の熱交換部と第2の熱交換部とを、空気の流れ方向に対して直列に設け、
風下側に位置する前記第1の熱交換部の一側のいずれかのタンク部に冷媒入口部を設け、風上側に位置する前記第2の熱交換部の一側のいずれかのタンク部に冷媒出口部を設け、前記第1の熱交換部と第2の熱交換部とのタンク部間に、風下側の前記第1の熱交換部を出た冷媒を風上側の前記第2の熱交換部へ送る連通部を設けると共に、
風下側の前記第1の熱交換部を流れる冷媒の一部を風上側の前記第2の熱交換部へバイパスさせるバイパス流路を設け、
更に、少なくとも、風下側の前記第1の熱交換部における、前記一対のタンク部内を仕切壁で仕切って、風下側の前記第1の熱交換部に、前記伝熱管を通る冷媒の流れが前記タンク部の長手方向の各部で交互に反転される複数のパスを形成した蒸発器構造であって、
前記冷媒入口部が接続された前記第1の熱交換部の第1パスと、該第1パスに隣接する第2パスとの間を仕切る前記仕切壁またはその周辺に、前記バイパス流路に連通するバイパス入口部を設け、
前記バイパス入口部が設けられたタンク部とは反対側のタンク部に、前記第1パスと第2パスとの間を連通する連通路を設け、
該連通路には閉鎖壁を設け、閉鎖壁には、連通流量を調整する流量調整部が形成され、
前記流量調整部の通路断面積と、前記バイパス入口部の開口面積との面積比によって、
前記第2パスと風上側の前記第2の熱交換部とに流入する冷媒の分配量を設定可能に構成し、
前記バイパス入口部を設けた前記仕切壁と、前記流量調整部を設けた前記閉鎖壁とを、前記タンク部の長手方向に対して同じ位置に設置したことを特徴とする。
請求項2に記載された発明は、上記において、
前記バイパス入口部が、前記仕切壁の風上寄りの、湿り度の低い冷媒が入り易い位置に形成されたことを特徴とする。
請求項3に記載された発明は、上記において、
前記流量調整部が、前記閉鎖壁の風下寄りの、湿り度の高い冷媒が入り易い位置に形成されたことを特徴とする。
請求項4に記載された発明は、上記において、
前記第1パスが下降流とされると共に、
前記バイパス入口部が湿り度の低い冷媒が集まり易い上側のタンク部に形成され、
前記連通路が湿り度の高い冷媒が集まり易い下側のタンク部に形成されたことを特徴とする。
請求項5に記載された発明は、
間隔を有して配置された一対のタンク部と、該一対のタンク部間を連結する複数本の伝熱管とを、それぞれ有する第1の熱交換部と第2の熱交換部とを、空気の流れ方向に対して直列に設け、
風下側に位置する前記第1の熱交換部の一側のいずれかのタンク部に冷媒入口部を設け、風上側に位置する前記第2の熱交換部の一側のいずれかのタンク部に冷媒出口部を設け、前記第1の熱交換部と第2の熱交換部とのタンク部間に、風下側の前記第1の熱交換部を出た冷媒を風上側の前記第2の熱交換部へ送る連通部を設けると共に、
風下側の前記第1の熱交換部を流れる冷媒の一部を風上側の前記第2の熱交換部へバイパスさせるバイパス流路を設け、
更に、少なくとも、風下側の前記第1の熱交換部における、前記一対のタンク部内を仕切壁で仕切って、風下側の前記第1の熱交換部に、前記伝熱管を通る冷媒の流れが前記タンク部の長手方向の各部で交互に反転される複数のパスを形成した蒸発器構造であって、
前記冷媒入口部が接続された前記第1の熱交換部の第1パスと、該第1パスに隣接する第2パスとの間を仕切る前記仕切壁またはその周辺に、前記バイパス流路に連通するバイパス入口部を設け、
前記バイパス入口部が設けられたタンク部とは反対側のタンク部に、前記第1パスと第2パスとの間を連通する連通路を設け、
該連通路には閉鎖壁を設け、前記閉鎖壁には、連通流量を調整する流量調整部が形成され、
前記流量調整部が、前記閉鎖壁の風下寄りの、湿り度の高い冷媒が入り易い位置に形成されたことを特徴とする。
請求項1に記載された発明によれば、上記構成によって、以下のような作用効果を得ることができる。
即ち、冷凍サイクルを流れる冷媒は、冷媒入口部から、風下側に位置する第1の熱交換部の一側へ供給され、風下側の第1の熱交換部の内部を一側から他側へ向けて流れた後に、風下側の第1の熱交換部から連通路を介して風上側に位置する第2の熱交換部へと送られ、風上側の第2の熱交換部の内部を一側へ向け流れて、風上側の第2の熱交換部の一側から冷媒出口部を介して外部へ取出される。
この際、風下側の第1の熱交換部を流れる冷媒の一部は、バイパス流路を介して風上側の第2の熱交換部へバイパスされる。
また、少なくとも、風下側の第1の熱交換部では、冷媒は、仕切壁で仕切られた複数のパスを、パスごとに伝熱管内での流れ方向を交互に反転しながらタンク部の長手方向に沿って一側から他側へと流れることになる。
そして、上記したように各熱交換部の内部を流れる冷媒と、各熱交換部の外部を流れる空気との間で熱交換が行われて、冷媒が蒸発されると共に、空気が冷却され、除湿される。これにより、空気の温度を調整することが可能となる。
このように、熱交換部を、風上側の第2の熱交換部と風下側の第1の熱交換部とに分けて直列に設けるようにしたことにより、熱交換効率を向上することができる。
そして、風下側の第1の熱交換部においては、第1パスと第2パスとの間を仕切る仕切壁またはその周辺の位置に設けたバイパス入口部から、冷媒を、バイパス流路を介して風上側の第2の熱交換部へとバイパスさせることにより、第1パスの内部の湿り度の低い側の冷媒と、湿り度の高い側の冷媒とのどちらかを選んで集中的に風上側の第2の熱交換部へと導くことができるようになる。
このように、湿り度の低い側の冷媒と、湿り度の高い側の冷媒とを積極的に使い分けるようにすることにより、風上側の第2の熱交換部の熱交換量や、風下側の第1の熱交換部の熱交換量を意図的に改善して、両者の熱交換量の差を小さくしたり、空気の流れ方向から見た時に、空気の流れ領域内の温度分布を小さくしたりすることなどができるようになる。
特に、湿り度の低い側の冷媒を風上側の第2の熱交換部へバイパスさせると共に、湿り度の高い側の冷媒を風下側の第1の熱交換部の第2パスへ通すようにすると、湿り度が低く熱交換能力が低い分の冷媒は、風上側の第2の熱交換部で熱交換され、反対に、湿り度が高く熱交換能力が高い分の冷媒は、風下側の第1の熱交換部と風上側の第2の熱交換部との両熱交換部で熱交換が行われることになるので、風上側の第2の熱交換部と風下側の第1の熱交換部との両熱交換部における熱交換量の差を小さくして、各熱交換部の温度分布を小さくする効果を向上することができる。
以って、全体としての蒸発器の性能を高めることができる。
これに対し、例えば、冷媒入口部またはその周辺で、湿り度の高い冷媒と、湿り度の低い冷媒とに分化される前の同質の冷媒を、そのままバイパス流路を介して風上側の第2の熱交換部へバイパスさせた場合には、上記と比べて、風上側の第2の熱交換部での熱交換量が高くなり、風下側の第1の熱交換部での熱交換量が低くなるので、風上側の第2の熱交換部と、風下側の第1の熱交換部との熱交換量の差が大きくなったり、各熱交換部の温度分布が悪化し易くなる。
また、上記構成によれば、流量調整部の通路断面積と、バイパス入口部の開口面積との面積比によって、第2パスと風上側の第2の熱交換部とに流入する冷媒の分配量を設定することができる。そして、第1パスの互いに異なるタンク部に対して、連通路とバイパス入口部とが、それぞれ離して(明確に分けて)設けられることになるので、新たな部品を用いることがなく、また、連通路とバイパス入口部との一方の開口面積の変更で、容易に冷媒の分配量を設定することができるようになる。
これに対し、例えば、冷媒入口部またはその周辺で、冷媒の分配量を設定するようにした場合には、冷媒入口部を構成する小さな部品の中に小さな分配口を精密に設けなければならないので、分配量を正確に設定するのが難しい。
更に、上記構成によれば、閉鎖壁に設けた流量調整部を用いて、第2パスへ送られる冷媒の流量を調整することにより、第1パスの内部の湿り度の高い側の冷媒と、湿り度の低い側の冷媒とを、上記したように選んで、集中的に第2パスや風上側の第2の熱交換部へ分配させる(即ち、湿り度の高い側の冷媒と、湿り度の低い側の冷媒とを使い分ける)効果をより高めることが可能となる。
そして、バイパス入口部を設けた仕切壁と、流量調整部を設けた閉鎖壁とを、タンク部の長手方向に対して同じ位置に設置したことにより、分配のために新たな部品を用いる必要がない構造にすることができる。
請求項2に記載された発明によれば、上記構成によって、以下のような作用効果を得ることができる。
即ち、タンク部内部の長手方向に対する位置が同じであっても、風上寄りの位置は、風下寄りの位置よりも空気からの入熱が大きいので、仕切壁の風上寄りの位置にバイパス入口部を形成することで、より湿り度の低くなった冷媒を、風上寄りのバイパス入口部を通し、更に、バイパス流路を介して、風上側の第2の熱交換部へ集中して送ることができるようになる。
請求項3および請求項5に記載された発明によれば、上記構成によって、以下のような作用効果を得ることができる。
即ち、タンク部内部の長手方向に対する位置が同じであっても、風下寄りの位置は、風上寄りの位置よりも空気からの入熱が小さいので、閉鎖壁の風下寄りの位置に流量調整部を形成することで、より湿り度の高い冷媒を、風下寄りの流量調整部を通して、第2パスへ集中して送ることができるようになる。
請求項4に記載された発明によれば、上記構成によって、以下のような作用効果を得ることができる。
即ち、第1パスが下降流とされることにより、重力を積極的に利用して、第1パスの冷媒を、湿り度の低いガス状の冷媒と、湿り度の高い液状の冷媒とに、分化させることができるようになる。
そして、上側に位置するタンク部に集まった比較的湿り度の低い側の冷媒を、より集中的にバイパス入口部からバイパス流路を介して風上側の第2の熱交換部へ送ることができるようになる。
また、下側に位置するタンク部に集まった比較的湿り度の高い側の冷媒を、より集中的に連通路(流量調整部)を介して第2パスへ送ることができるようになる。
本発明の実施例にかかる蒸発器構造の側面図である。 図1の平面図である。 図1の内部の概略構成を示す斜視図である。 図3を空気の流れ方向から見た側面図である。 図3を一側部の側から見た正面図である。 図1の積層プレートの斜視図である。 図1の単位熱交換部の分解斜視図である。 図7の単位熱交換部の組立状態の斜視図である。 図1のA−A線に沿った断面図である。
以下、本実施の形態、および、それを具体化した実施例を、図面を用いて詳細に説明する。
図1〜図9は、この実施例およびその変形例を示すものである。
<構成>以下、構成について説明する。
自動車などの車両に、車室内の温度を調整するための空調装置が設けられる。
このような空調装置は、冷媒(冷却媒体)を循環させるようにした冷凍サイクルを備えている。この冷凍サイクルには、図1、図2の外観図(図3〜図5の概略構造図も併せて参照)に示すように、冷媒1と空気2との間で熱交換を行わせることによって、冷媒1を蒸発させると共に、空気2を冷却させるようにした蒸発器3が設けられる。
そして、このような蒸発器3を、第1の熱交換部4と第2の熱交換部5とを、空気2の流れ方向6に対して直列(または二段)に設けたものとする。
第1の熱交換部4と第2の熱交換部5とは、それぞれ、間隔を有して配置された一対のタンク部41,42およびタンク部51,52と、この一対のタンク部41,42およびタンク部51,52の間を連結する複数本の伝熱管43,53とを有する面状または面格子状のものとされる。
この蒸発器3では、風下側に位置する第1の熱交換部4の一側のいずれかのタンク部41,42に冷媒入口部11を設けるようにする。また、風上側に位置する第2の熱交換部5の一側のいずれかのタンク部51,52に冷媒出口部12を設けるようにする。そして、第1の熱交換部4と第2の熱交換部5との間に、風下側の第1の熱交換部4を出た冷媒1を風上側の第2の熱交換部5へ送る連通路13(連通部)を設けるようにする。更に、図3に示すように、風下側の第1の熱交換部4を流れる冷媒1の一部を、風上側の第2の熱交換部5へバイパスさせるバイパス流路14を設けるようにする。
更に、少なくとも、風下側の上記第1の熱交換部4における、上記一対のタンク部41,42内を仕切壁15で仕切って、風下側の上記第1の熱交換部4に、上記伝熱管43を通る冷媒1の流れが上記タンク部41,42の長手方向16の各部で交互に反転される複数のパスP(第1パスP1〜第3パスP3)を形成する。
(補足説明)
ここで、上記した「冷媒1」は、空調装置の冷凍サイクルに使用される冷却媒体のことである。
上記した「空気2」は、車室内に設置された図示しない空調ユニットの内部を流れる空調用空気(空調風)のことである。
上記した「蒸発器3」は、いわゆるエバポレータなどの冷却用熱交換器である。
上記した「熱交換部4,5」は、上記した空調ユニットの流路断面を覆う面状(または面格子状)を有するものとされている。一対の熱交換部4,5は、互いに、平行な面を有して、面どうしが互いに隣接するように並べて配置されている。この場合には、一対の熱交換部4,5は、後述するように、一体のものとされている。
上記した「間隔」は、対をなすタンク部41とタンク部42との間のスペース、および、対をなすタンク部51とタンク部52との間のスペースのことである。一対のタンク部41,42およびタンク部51,52は、それぞれ、同一平面内で平行に配設されるのが好ましいが、必ずしも、これに限るものではない。
上記した「タンク部41,42およびタンク部51,52」は、それぞれ、冷媒1を流通可能な中空のものとされる。例えば、筒状のものなどとされる。
上記した「伝熱管43,53」は、図1に示すように、一対のタンク部41,42間および一対のタンク部51,52間を連通する複数本のチューブによって構成されている。各伝熱管43,53は、間を空気2が通過できるように、所要の間隔を有して、互いに平行に設置される。
ここで、蒸発器3の構成について、積層型のものを例として、簡単に説明する。
積層型の蒸発器3は、例えば、図6に示すような、積層プレート31を、複数枚積層することによって構成される。
この積層プレート31は、一枚の金属板をプレス加工して、その両端部に、それぞれ、上記した第1の熱交換部4と第2の熱交換部5とを構成する、一対のタンク部41,42および一対のタンク部51,52の一部となる二対のバーリング孔32(突出孔部)を形成すると共に、各対のバーリング孔32間に、伝熱管43,53の一部となる溝部33を形成したものである。
この積層プレート31を、図7に示すように、二枚向かい合わせに配置する(貼り合わせる)ことにより、各溝部33の間にそれぞれ1本の伝熱管43,53を有し、各バーリング孔32の間にそれぞれ短いタンク部41,42およびタンク部51,52を有する、図8に示すような単位熱交換器部34が形成される。この際、図7に示すように、各溝部33の間には、内部伝熱フィン35を介在させるようにしても良い。
更に、図1、図9に示すように、上記した単位熱交換器部34を、間に外部伝熱フィン36を介在させつつ、所要数だけ積層し、全体の外側に端部保護プレート37(サイドプレート)や補強材などを配置して、これらをロウ付けなどにより一体化することで、複数本の伝熱管43,53を有すると共に、短いタンク部41,42およびタンク部51,52が連結により延長された積層型の蒸発器3が形成される。この積層型の蒸発器3は、第1の熱交換部4と第2の熱交換部5とを一体に有するものとなる。この積層型の蒸発器3は、単位熱交換器部34の積層数を変えることによって、自由に容量を設定することができるという利点を有している。
上記した「流れ方向6」は、上記空調ユニット内における、蒸発器3近傍の、空気2が流れる方向である。通常は、車両前後方向の前方から後方へ向かう流れとなる。
上記した「直列」は、空気2の流れ方向6に対して並べて配置されていることである。
上記した「風下側に位置する第1の熱交換部4」は、この場合、最初に、冷媒が流入する側の熱交換部である。即ち、冷媒の流れの上流側に位置する熱交換部である。
上記した「一側」は、この場合、タンク部41,42およびタンク部51,52の一方の端部のことである。通常は、車幅方向の一方の側(右側または左側)となる。
上記した「冷媒入口部11」は、文字通り、冷媒1の入口となる部分のことである。この場合には、タンク部41に対して設けられている。冷媒入口部11には、小さな部品(入口部品)が設けられる。
上記した「風上側に位置する第2の熱交換部5」は、この場合、冷媒が流出する側の熱交換部である。即ち、冷媒の流れの下流側に位置する熱交換部である。
上記した「冷媒出口部12」は、文字通り、冷媒1の出口となる部分のことである。この場合には、タンク部51に対して設けられている。冷媒出口部12には、小さな部品(出口部品)が設けられる。なお、冷媒出口部12と、冷媒入口部11とは、一体の部品(出入口共用部品)によって構成することができる。
上記した「連通路13」は、文字通り、一対の熱交換部4,5を連通する流路のことである。連通路13は、通常、蒸発器3の他側に設けられる。この場合、他側は、タンク部41,42およびタンク部51,52の他方の端部のことである。通常は、車幅方向の他方の側(左側または右側)となる。この場合、連通路13は、タンク部42,52の他側間に対して設けられている。
上記した「バイパス流路14」は、文字通り、風下側の第1の熱交換部4を迂回して風上側の第2の熱交換部5へ冷媒1を送る流路(迂回路)のことである。バイパス流路14には、図5に示すような、蒸発器3の外部に設けられるものや、図4に示すような、蒸発器3(のタンク部41)の内部に設けられるものなどが存在している。
この場合、バイパス流路14の上流側の部分が、例えば、減圧機能を有するキャピラリーチューブ(細管)などとされる。また、バイパス流路14の下流側の部分が、風下側に位置する第1の熱交換部4において、タンク部41の他側の部分を上記した仕切壁15で仕切ることによって、最も他端側の1本または数本の伝熱管43を他の伝熱管43から隔離したものなどとされている。なお、上記した仕切壁15には、バイパス流路14の上流側を構成するキャピラリーチューブの他端部が接続される開口部が形成される。
上記した「仕切壁15」は、文字通り、一対のタンク部41,42の内部を千鳥状などに仕切る壁のことである。上記した積層型の蒸発器3の場合、例えば、図6に示すように、上記したバーリング孔32を孔のないエンボス部39(押出部)に変更することによって簡単に仕切壁15を設置することが可能である。
図3、図4に示すように、上記した「パスP」は、文字通り、風下側の第1の熱交換部4内における、冷媒1を流す経路のことである。このように風下側の第1の熱交換部4内部を複数のパスPに分けることにより、冷媒1が流れる経路の全長を長くして、冷媒1と空気2との熱交換量を大きくすることができる。この場合には、風下側の第1の熱交換部4内に、3つのパスP(第1パスP1〜第3パスP3)を設けるようにしている。但し、パスPの構成は、上記に限るものではない。
なお、上記したパスPは、特に図示しないが、風下側の第1の熱交換部4と同様に、風上側の第2の熱交換部5に対しても設けることができる。
そして、以上のような基本構成に対し、この実施例のものでは、以下のような構成を備えるようにしている。
(構成1)
上記冷媒入口部11が接続された上記第1の熱交換部4の第1パスP1と、この第1パスP1に隣接する第2パスP2との間を仕切る上記仕切壁15またはその周辺に、上記バイパス流路14に連通するバイパス入口部21を設けるようにする。
(補足説明1)
ここで、上記した「第1パスP1」は、外部を流れる空気2との間の熱交換を利用して、冷媒1を、後述する湿り度の高い冷媒1と、湿り度の低い冷媒1とに分けるのに使用するようにしている。そのために、第1パスP1は、例えば、3本〜5本程度の伝熱管43によって構成される比較的小さなものなどとしている。
これに対し、次の第2パスP2と、最後の第3パスP3とは、第1パスP1よりも大きい、ほぼ同じ程度の大きさのものとし、湿り度の高い冷媒1の蒸発が促進されるようにしている。
上記した「仕切壁15またはその周辺」は、仕切壁15そのものか(バイパス流路14をタンク部41の内部に設ける場合)、または、仕切壁15に近いタンク部41の壁部(バイパス流路14をタンク部41の外部に設ける場合)である。このうち、上記した仕切壁15は、第1の熱交換部4における、第1パスP1の上流側と、第2パスP2の下流側との間を仕切るものである。
上記した「バイパス入口部21」は、文字通り、上記したバイパス流路14の入口となる部分である。上記したキャピラリーチューブは、このバイパス入口部21に接続される。
(構成2)
上記バイパス入口部21が設けられたタンク部41とは反対側のタンク部42に、上記第1パスP1と第2パスP2との間を連通する連通路22を設ける。
そして、この連通路22の通路断面積と上記バイパス入口部21の開口面積との面積比によって、上記第2パスP2と風上側の上記第2の熱交換部5とに流入する冷媒1の分配量を設定可能に構成する。
(補足説明2)
ここで、上記した「連通路22」は、文字通り、第1の熱交換部4の第1パスP1の下流側と、第2パスP2の上流側との間を連通する流路となるものである。
(構成3)
そして、上記連通路22に対し、この連通路22を閉鎖可能な閉鎖壁23を設ける。
更に、この閉鎖壁23に連通流量を調整可能な流量調整孔24(流量調整部)が形成されるようにする。
(補足説明3)
ここで、上記した「閉鎖壁23」は、上記仕切壁15と同様のもの(エンボス部39によって形成されるもの)とされる。
上記した「流量調整孔24」は、例えば、絞り機能を有するオリフィス開口部などとされる。
(構成4)
図5に示すように、上記バイパス入口部21が、上記仕切壁15の風上寄りの、湿り度の低い冷媒1が入り易い位置に形成されるようにする。
(補足説明4)
ここで、上記した「風上寄り」は、文字通り、流れ方向6の上流側の位置のことである。例えば、タンク部41の風上側半部の位置などとされる。或いは、真中よりも第2の熱交換部5寄りの位置である。
上記した「湿り度の低い冷媒1」とは、相対的に、液状分よりもガス状分の方が多い気液二相状態の冷媒1のことである。
(構成5)
上記流量調整孔24が、上記閉鎖壁23の風下寄りの、湿り度の高い冷媒1が入り易い位置に形成されるようにする。
(補足説明5)
ここで、上記した「風下寄り」は、文字通り、流れ方向6の下流側の位置のことである。例えば、タンク部42の風下側半部の位置などとされる。真中よりも第2の熱交換部5から遠ざかる位置である。
上記した「湿り度の高い冷媒1」とは、相対的に、ガス状分よりも液状分の方が多い気液二相状態の冷媒1のことである。
(構成6)
図4に示すように、上記第1パスP1が下降流とされる。
上記バイパス入口部21が湿り度の低い冷媒1が集まり易い上側のタンク部41に形成されるようにする。
上記連通路22(流量調整孔24)が湿り度の高い冷媒1が集まり易い下側のタンク部42に形成されるようにする。
(補足説明6)
ここで、上記した「下降流」は、文字通り、上から下へ向かう冷媒1の流れのことである。第1パスP1を下降流とするために、一対のタンク部41,42は、高低差を付けて設置させるようにする。この場合には、タンク部41を上側とし、タンク部42を下側とする。
上記した「上側のタンク部41」は、下側のタンク部42よりも、高い位置にあれば、鉛直上下に配置される必要はない。
また、上記した「下側のタンク部42」は、上側のタンク部41よりも、低い位置にあれば、鉛直上下に配置される必要はない。
但し、一対のタンク部41,42は、鉛直上下に隔てて配置するのが、最も効率良く重力を利用する上で好ましい。
<作用>以下、この実施例の作用について説明する。
冷凍サイクルを流れる冷媒1は、冷媒入口部11から、風下側に位置する第1の熱交換部4の一側へ供給され、風下側の第1の熱交換部4の内部を一側から他側へ向けて流れた後に、風下側の第1の熱交換部4から連通路13を介して風上側に位置する第2の熱交換部5へと送られ、風上側の第2の熱交換部5の内部を一側へ向け流れて、風上側の第2の熱交換部5の一側から冷媒出口部12を介して外部(冷凍サイクル)へ取出される。
この際、風下側の第1の熱交換部4を流れる冷媒1の一部は、バイパス流路14を介して風上側の第2の熱交換部5へバイパスされる。
また、少なくとも、風下側の第1の熱交換部4では、冷媒1は、仕切壁15で仕切られた複数のパスP(第1パスP1〜第3パスP3)を、パスP(第1パスP1〜第3パスP3)ごとに伝熱管43内での流れ方向6を交互に反転しながらタンク部41,42の長手方向16に沿って一側から他側へと流れることになる。
そして、上記したように各熱交換部4,5の内部を流れる冷媒1と、各熱交換部4,5の外部を流れる空気2との間で熱交換が行われて、冷媒1が蒸発されると共に、空気2が冷却され、除湿される。これにより、空気2の温度を調整することが可能となる。
このように、熱交換部4,5を、風上側の第2の熱交換部5と風下側の第1の熱交換部4とに分けて直列(二段)に設けるようにしたことにより、熱交換効率を向上することができる。
また、少なくとも、風下側の第1の熱交換部4内部を複数のパスPに分けることにより、冷媒1が流れる経路を長くして、冷媒1と空気2との熱交換量を大きくすることができる。
<効果>この実施例によれば、以下のような効果を得ることができる。
(効果1)
風下側の第1の熱交換部4においては、第1パスP1と第2パスP2との間を仕切る仕切壁15またはその周辺の位置に設けたバイパス入口部21から、冷媒1を、バイパス流路14を介して風上側の第2の熱交換部5へとバイパスさせることにより、第1パスP1の内部の湿り度の低い側の冷媒1と、湿り度の高い側の冷媒1とのどちらかを選んで集中的に風上側の第2の熱交換部5へと導くことができるようになる。
このように、湿り度の低い側の冷媒1と、湿り度の高い側の冷媒1とを積極的に使い分けるようにすることにより、風上側の第2の熱交換部5の熱交換量や、風下側の第1の熱交換部4の熱交換量を意図的に改善して、両者の熱交換量の差を小さくしたり、空気の流れ方向6から見た時に、空気の流れ領域内の温度分布を小さくしたりすることなどができるようになる。
特に、湿り度の低い側の冷媒1を風上側の第2の熱交換部5へバイパスさせると共に、湿り度の高い側の冷媒1を風下側の第1の熱交換部4の第2パスP2へ通すようにすると、湿り度が低く熱交換能力が低い分の冷媒1は、風上側の第2の熱交換部5で熱交換され、反対に、湿り度が高く熱交換能力が高い分の冷媒1は、風下側の第1の熱交換部4と風上側の第2の熱交換部5との両熱交換部4,5で熱交換が行われることになるので、風上側の第2の熱交換部5と風下側の第1の熱交換部4との両熱交換部4,5における熱交換量の差を小さくして、各熱交換部4,5の温度分布を小さくする効果を向上することができる。
以って、全体としての蒸発器3の性能を高めることができる。
これに対し、例えば、冷媒入口部11またはその周辺で、湿り度の高い冷媒1と、湿り度の低い冷媒1とに分化される前の同質の冷媒1を、そのままバイパス流路14を介して風上側の第2の熱交換部5へバイパスさせた場合には、上記と比べて、風上側の第2の熱交換部5での熱交換量が高くなり、風下側の第1の熱交換部4での熱交換量が低くなるので、風上側の第2の熱交換部5と、風下側の第1の熱交換部4との熱交換量の差が大きくなったり、各熱交換部4,5(のタンク部41,42およびタンク部51,52)の温度分布が悪化し易くなる。
(効果2)
連通路22の通路断面積と、上記したバイパス入口部21の開口面積との面積比によって、第2パスP2と風上側の第2の熱交換部5とに流入する冷媒1の分配量を設定することができる。そして、第1パスP1の互いに異なるタンク部41,42に対して、連通路22とバイパス入口部21とが、それぞれ離して(明確に分けて)設けられることになるので、分配のために新たな部品を用いることがなく、また、連通路22とバイパス入口部21との一方の開口面積の変更で、容易に冷媒1の分配量を設定することができるようになる。
これに対し、例えば、冷媒入口部11またはその周辺で、冷媒1の分配量を設定するようにした場合には、冷媒入口部11を構成する小さな部品の中に小さな分配口を精密に設けなければならないので、分配量を正確に設定するのが難しい。
(効果3)
閉鎖壁23に設けた流量調整孔24を用いて、第2パスP2へ送られる冷媒1の流量を調整することにより、第1パスP1の内部の湿り度の高い冷媒1と、湿り度の低い冷媒1とを、上記したように選んで、集中的に第2パスP2や風上側の第2の熱交換部5へ分配させる(即ち、湿り度の高い側の冷媒1と、湿り度の低い側の冷媒1とを使い分ける)効果をより高めることが可能となる。
(効果4)
タンク部41内部の長手方向16に対する位置が同じであっても、風上寄りの位置は、風下寄りの位置よりも空気2からの入熱が大きいので、仕切壁15の風上寄りの位置にバイパス入口部21を形成することで、より湿り度の低くなった冷媒1を、風上寄りのバイパス入口部21を通し、更に、バイパス流路14を介して、風上側の第2の熱交換部5へ集中して送ることができるようになる。
(効果5)
タンク部41内部の長手方向16に対する位置が同じであっても、風下寄りの位置は、風上寄りの位置よりも空気2からの入熱が小さいので、閉鎖壁23の風下寄りの位置に流量調整孔24を形成することで、より湿り度の高い冷媒1を、風下寄りの流量調整孔24を通して、第2パスP2へ集中して送ることができるようになる。
(効果6)
第1パスP1が下降流とされることにより、重力を積極的に利用して、第1パスP1の冷媒1を、湿り度の低いガス状の冷媒1と、湿り度の高い液状の冷媒1とに、分化させることができるようになる。
そして、上側に位置するタンク部41に集まった比較的湿り度の低い側の冷媒1を、より集中的にバイパス入口部21からバイパス流路14を介して風上側の第2の熱交換部5へ送ることができるようになる。
また、下側に位置するタンク部42に集まった比較的湿り度の高い冷媒1を、より集中的に連通路22(流量調整孔24)を介して第2パスP2へ送ることができるようになる。
以上、この発明の実施例を図面により詳述してきたが、実施例はこの発明の例示にしか過ぎないものであるため、この発明は実施例の構成にのみ限定されるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計の変更等があってもこの発明に含まれることは勿論である。また、例えば、各実施例に複数の構成が含まれている場合には、特に記載がなくとも、これらの構成の可能な組合せが含まれることは勿論である。また、複数の実施例や変形例が示されている場合には、特に記載がなくとも、これらに跨がった構成の組合せのうちの可能なものが含まれることは勿論である。また、図面に描かれている構成については、特に記載がなくとも、含まれることは勿論である。更に、「等」の用語がある場合には、同等のものを含むという意味で用いられている。また、「ほぼ」「約」「程度」などの用語がある場合には、常識的に認められる範囲や精度のものを含むという意味で用いられている。
1 冷媒
2 空気
3 蒸発器
4 第1の熱交換部
5 第2の熱交換部
6 流れ方向
11 冷媒入口部
12 冷媒出口部
13 連通路
14 バイパス流路
15 仕切壁
16 長手方向
21 バイパス入口部
22 連通路
23 閉鎖壁
24 流量調整孔
41 タンク部
42 タンク部
43 伝熱管
51 タンク部
52 タンク部
53 伝熱管
P パス
P1 第1パス
P2 第2パス
P3 第3パス

Claims (5)

  1. 間隔を有して配置された一対のタンク部と、該一対のタンク部間を連結する複数本の伝熱管とを、それぞれ有する第1の熱交換部と第2の熱交換部とを、空気の流れ方向に対して直列に設け、
    風下側に位置する前記第1の熱交換部の一側のいずれかのタンク部に冷媒入口部を設け、風上側に位置する前記第2の熱交換部の一側のいずれかのタンク部に冷媒出口部を設け、前記第1の熱交換部と第2の熱交換部とのタンク部間に、風下側の前記第1の熱交換部を出た冷媒を風上側の前記第2の熱交換部へ送る連通部を設けると共に、
    風下側の前記第1の熱交換部を流れる冷媒の一部を風上側の前記第2の熱交換部へバイパスさせるバイパス流路を設け、
    更に、少なくとも、風下側の前記第1の熱交換部における、前記一対のタンク部内を仕切壁で仕切って、風下側の前記第1の熱交換部に、前記伝熱管を通る冷媒の流れが前記タンク部の長手方向の各部で交互に反転される複数のパスを形成した蒸発器構造であって、 前記冷媒入口部が接続された前記第1の熱交換部の第1パスと、該第1パスに隣接する第2パスとの間を仕切る前記仕切壁またはその周辺に、前記バイパス流路に連通するバイパス入口部を設け、
    前記バイパス入口部が設けられたタンク部とは反対側のタンク部に、前記第1パスと第2パスとの間を連通する連通路を設け、
    該連通路には閉鎖壁を設け、閉鎖壁には、連通流量を調整する流量調整部が形成され、
    前記流量調整部の通路断面積と、前記バイパス入口部の開口面積との面積比によって、前記第2パスと風上側の前記第2の熱交換部とに流入する冷媒の分配量を設定可能に構成し
    前記バイパス入口部を設けた前記仕切壁と、前記流量調整部を設けた前記閉鎖壁とを、前記タンク部の長手方向に対して同じ位置に設置したことを特徴とする蒸発器構造。
  2. 前記バイパス入口部が、前記仕切壁の風上寄りの、湿り度の低い冷媒が入り易い位置に形成されたことを特徴とする請求項1に記載の蒸発器構造。
  3. 前記流量調整部が、前記閉鎖壁の風下寄りの、湿り度の高い冷媒が入り易い位置に形成されたことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の蒸発器構造。
  4. 前記第1パスが下降流とされると共に、
    前記バイパス入口部が湿り度の低い冷媒が集まり易い上側のタンク部に形成され、
    前記連通路が湿り度の高い冷媒が集まり易い下側のタンク部に形成されたことを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載の蒸発器構造。
  5. 間隔を有して配置された一対のタンク部と、該一対のタンク部間を連結する複数本の伝熱管とを、それぞれ有する第1の熱交換部と第2の熱交換部とを、空気の流れ方向に対して直列に設け、
    風下側に位置する前記第1の熱交換部の一側のいずれかのタンク部に冷媒入口部を設け、風上側に位置する前記第2の熱交換部の一側のいずれかのタンク部に冷媒出口部を設け、前記第1の熱交換部と第2の熱交換部とのタンク部間に、風下側の前記第1の熱交換部を出た冷媒を風上側の前記第2の熱交換部へ送る連通部を設けると共に、
    風下側の前記第1の熱交換部を流れる冷媒の一部を風上側の前記第2の熱交換部へバイパスさせるバイパス流路を設け、
    更に、少なくとも、風下側の前記第1の熱交換部における、前記一対のタンク部内を仕切壁で仕切って、風下側の前記第1の熱交換部に、前記伝熱管を通る冷媒の流れが前記タンク部の長手方向の各部で交互に反転される複数のパスを形成した蒸発器構造であって、
    前記冷媒入口部が接続された前記第1の熱交換部の第1パスと、該第1パスに隣接する第2パスとの間を仕切る前記仕切壁またはその周辺に、前記バイパス流路に連通するバイパス入口部を設け、
    前記バイパス入口部が設けられたタンク部とは反対側のタンク部に、前記第1パスと第2パスとの間を連通する連通路を設け、
    該連通路には閉鎖壁を設け、前記閉鎖壁には、連通流量を調整する流量調整部が形成され、
    前記流量調整部が、前記閉鎖壁の風下寄りの、湿り度の高い冷媒が入り易い位置に形成されたことを特徴とする蒸発器構造。
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