JP6162936B2 - 遊技システム - Google Patents

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Description

本発明は、遊技システムに関する。
従来、所定数の遊技球を封入し、循環使用する遊技機と、当該遊技機に1対1で設置された球貸機(ターミナル装置、カードユニットなどと呼ばれる場合もある)とを備えた遊技システムにおいては、持球数による遊技が可能であり、当該遊技における入賞やカード残高からの引き落としによる持球数の加算、発射等による持球数の減算などの持球数の管理を行うクレジット制御装置が遊技機に備えられ、当該クレジット制御装置は最終的な持球数が確定したら、接続されるターミナル装置に当該最終的な球数情報(持球数の情報)及びカード排出指令を送信して遊技を終了するように構成されている(例えば、特許文献1参照)。
また、従来では、始動口入賞や図柄確定、大当りや確変等の信号、不正や枠開放の信号等のいわゆる外部情報は、遊技機から管理装置へ出力するように構成されている。
特開平10−337371号公報
しかし、上記特許文献1のシステムでは、管理機能を遊技機側(クレジット制御装置)に持たせることにより、個々の遊技機におけるコストアップにつながるという課題があった。
そこで本発明は、上記のような課題を解決するためになされたもので、遊技機がコストアップすることなく、確実な情報の管理を行うことができる遊技システムの提供を目的とする。
請求項1に記載の発明は、
遊技用の記憶媒体に記録される情報の読み出し及び書き込みを行う媒体制御ユニットと、前記記憶媒体に記録された有価価値の減額に応じて増加可能な遊技価値に基づいて、遊技球を遊技領域内に発射して遊技を行うことが可能な遊技機と、の間で通信を行うことが可能な遊技システムであって、
前記媒体制御ユニットが、前記遊技機との間で通信を行って、前記遊技機から当該遊技機の状態に関連する遊技情報、及び前記遊技価値に関連する遊技価値情報を遊技中において受信し、適宜更新して記憶する情報管理を行うとともに、前記遊技機から受信した情報のうち少なくとも前記遊技情報を外部の管理装置へ出力可能であり、
前記遊技機又は前記媒体制御ユニットが選択して使用する前記遊技機と前記媒体制御ユニットとの間の通信方式として、
相互に情報を暗号化しない第1通信方式と、
第1暗号化手段及びこの第1暗号化手段に対応する第1復号化手段により相互に暗号化と復号化とが可能な第2通信方式と、
第2暗号化手段及びこの第2暗号化手段に対応する第2復号化手段により、前記媒体制御ユニットでは暗号化と復号化がされず、前記遊技機でのみ暗号化と復号化とが可能な第3通信方式と、を有し、
前記媒体制御ユニットから前記遊技機に送信される所定情報が前回の所定情報と同じものであった場合には、前記遊技機から前回の応答情報と同種の応答情報が送信される構成であり、その際に、それまでに進行した遊技による変化を反映させた応答情報が送信されることを特徴とする。
本発明の遊技システムによれば、遊技情報及び遊技価値情報の管理を媒体制御ユニットが行うため、遊技機のコストアップを伴うことなく、確実な情報の管理を行うことができる。
パチンコ装置(遊技システム)の前面図である。 パチンコ装置の裏面図である。 パチンコ機の循環装置を示す図である。 パチンコ店のシステム構成図である。 パチンコ装置における表示例を示す図である。 パチンコ機の制御系を示すブロック図である。 カードユニットの構成を示すブロック図である。 パチンコ機の遊技制御装置と他の機器との通信構成例を示す図である。 遊技制御装置とカードユニット間の通信構成例を示す図である。 遊技制御装置と持球管理装置間の通信構成例を示す図である。 遊技制御装置のメイン処理を示すフローチャートである。 タイマ割込み処理を示すフローチャートである。 カードユニット接続確認処理を示すフローチャートである。 スイッチ監視処理を示すフローチャートである。 発射球検出スイッチ監視処理を示すフローチャートである。 ファール球検出スイッチエラー&通過監視処理を示すフローチャートである。 アウト球検出スイッチエラー&通過監視処理を示すフローチャートである。 揚送スイッチエラー&通過監視処理を示すフローチャートである。 エラー監視処理を示すフローチャートである。 エラー解除スイッチ監視処理を示すフローチャートである。 封入球数監視処理を示すフローチャートである。 盤面球数エラー監視処理を示すフローチャートである。 枠開放エラー監視処理を示すフローチャートである。 発射許可信号編集処理を示すフローチャートである。 球送り制御処理を示すフローチャートである。 カードユニット受信解析処理を示すフローチャートである。 カードユニット受信解析処理4を示すフローチャートである。 カードユニットコマンド解析処理を示すフローチャートである。 リカバリ応答レスポンス処理を示すフローチャートである。 通信開始応答レスポンス処理を示すフローチャートである。 動作応答レスポンス処理を示すフローチャートである。 動作応答レスポンス処理を示すフローチャートである。 動作応答レスポンス処理を示すフローチャートである。 玉関連クリア処理を示すフローチャートである。 動作応答レスポンスコマンド送信処理を示すフローチャートである。 動作応答レスポンスコマンド再送信処理を示すフローチャートである。 入賞口スイッチ監視処理を示すフローチャートである。 大入賞口スイッチエラー&入賞監視処理を示すフローチャートである。 エラー&入賞監視共通処理を示すフローチャートである。 遊技持球数カウンタ加算処理を示すフローチャートである。 特図ゲーム処理を示すフローチャートである。 停止図柄情報設定処理を示すフローチャートである。 特図変動中処理を示すフローチャートである。 特図表示中処理を示すフローチャートである。 特図表示中処理を示すフローチャートである。 特図表示中処理を示すフローチャートである。 時間短縮変動回数更新処理を示すフローチャートである。 ファンファーレ/インターバル中処理移行設定処理1を示すフローチャートである。 小当りファンファーレ中処理移行設定処理1及び2を示すフローチャートである。 大当り終了処理を示すフローチャートである。 大当り終了設定処理1及び2を示すフローチャートである。 大当り終了設定処理3及び4を示すフローチャートである。 特図普段処理移行設定処理2を示すフローチャートである。 小当り終了処理及び特図普段処理移行設定処理3を示すフローチャートである。 遊技台情報編集処理を示すフローチャートである。 台ID信号編集処理を示すフローチャートである。 台ID取得処理を示すフローチャートである。 遊技台状態1編集処理を示すフローチャートである。 遊技台状態2編集処理を示すフローチャートである。 遊技台エラー状態1編集処理を示すフローチャートである。 遊技台エラー状態1編集処理を示すフローチャートである。 遊技台エラー状態2編集処理を示すフローチャートである。 遊技台不正状態1編集処理を示すフローチャートである。 LED編集処理を示すフローチャートである。 球磨きモータ制御処理を示すフローチャートである。 遊技台状態2編集処理(変形例)を示すフローチャートである。 遊技台情報チェック送信処理(変形例)を示すフローチャートである。 カードユニット(CU)のメイン処理及び割込み処理を示すフローチャートである。 カードユニットの外部情報編集処理を示すフローチャートである。 カードユニットの遊技機割込み処理を示すフローチャートである。 電源投入時(CU)制御動作を示す図である。 電源投入時(P機)制御動作を示す図である。 再接続時(CU)制御動作を示す図である。 再接続時(P機)制御動作を示す図である。 待機中〜カード挿入時(CU)制御動作を示す図である。 待機中〜カード挿入時(P機)制御動作を示す図である。 カード残高消費時(CU)制御動作を示す図である。 カード残高消費時(P機)制御動作を示す図である。 減算(ワゴンサービス)時(CU)制御動作を示す図である。 減算(ワゴンサービス)時(P機)制御動作を示す図である。 大当り/確変発生時(CU)制御動作を示す図である。 大当り/確変発生時(P機)制御動作を示す図である。 玉なし検知時(CU)制御動作を示す図である。 玉なし検知時(P機)制御動作を示す図である。 カード返却時(CU)制御動作を示す図である。 カード返却時(P機)制御動作を示す図である。 ガラス枠開放時(CU)制御動作を示す図である。 ガラス枠開放時(P機)制御動作を示す図である。 CUデータ到達後電断発生時(CU)制御動作を示す図である。 CUデータ到達後電断発生時(P機)制御動作を示す図である。 CU動作指示到達前電断発生時(CU)制御動作を示す図である。 CU要求動作無&加算要求コマンド未到達時制御動作を示す図である。 P機レスポンス未到達時1制御動作を示す図である。 P機レスポンス未到達時2制御動作を示す図である。
以下、本発明の実施例1として、封入球式遊技機を含むパチンコ装置に本発明を適用した場合の形態例を、図面を参照して説明する。
A.パチンコ装置の正面構成
最初に、図1によって本例のパチンコ装置(遊技システム)の全体構成について説明する。図1は、本例のパチンコ装置の前面図である。このパチンコ装置は、パチンコ機1(封入球式遊技機)とカードユニット15とを含む。
パチンコ機1は、いわゆる封入球式遊技機と称されるもので、遊技の進行等を管理制御する遊技制御装置54(図6参照)を備え、遊技機本体内に所定数(例えば、20個)の遊技球を封入しておき、遊技媒体貸出装置としてのカードユニット(CRユニット)15より入力された有価価値の情報(例えば球貸度数)に基づいた持球数(遊技価値)を基に、前記封入された遊技球を遊技領域内に発射して遊技を行い、その遊技結果が所定の利益状態あるいはそれ以外の状態であるかの判定を行い、所定の利益状態の場合には所定数の賞球数に対応させて遊技者の利益である持球数(遊技価値)を増加させ、かつ遊技領域を経た遊技球を回収して発射位置に導くことにより、この封入された遊技球を循環使用してパチンコ遊技を行う機構になっている。ここで、カードユニット15は、遊技用の記憶媒体(遊技カードなど)に記録される情報の読み出し及び書き込みを行うカード式媒体制御ユニットに相当する。
パチンコ機1は、当該パチンコ機1が設置される島に対して固定される機枠2と、この機枠2にヒンジ部3において回動可能に軸支されることによって、機枠2に対して開閉自在とされた前面枠4とを備える。この前面枠4には、遊技盤(図示省略)が取り付けられている。
また前面枠4には、その前面上側を覆うようにガラス枠5が開閉自在に取付けられている。なお、このガラス枠5により保持されるガラス板5a(透明のプラスチックボードでもよい。)を介して、遊技盤の後述する遊技領域が前面から視認可能となっている。またガラス枠5は、ヒンジ部3において前面枠4に開閉可能に軸支されている。即ち、上記ガラス板5aを含むガラス枠5は、遊技盤の前面(後述する遊技領域を含む前面)を僅かな隙間で覆う通常の使用状態(閉状態)から、遊技盤の前面を開放する状態(開状態)に動作可能となっている。そして、このガラス枠5の開状態では、例えば遊技盤の前面に作業者が手を挿入して、遊技領域における球詰まりを解除したり、不足している遊技球を投入したりすることが可能となっている。
ここで、前面枠4は遊技枠という名称で呼称され、ガラス枠5は前枠という名称で呼称されることもあるが、本実施例では前面枠4、ガラス枠5で説明している。
このガラス枠5の下側には下部パネル6が設けられ、下部パネル6には操作・表示パネル7が配置されている。操作・表示パネル7には、操作・表示部7aと、操作部9が設けられている。操作・表示部7aは、例えばタッチパネル式の表示装置よりなり、例えば図5(a)に示す表示例のように、当該パチンコ機1の稼働状況(大当り回数、確変回数、特図の変動表示のスタート回数など)の表示などを行うことが可能となっている。また、操作部9は、上下左右の選択ボタン9a、9b、9c、9dと、中央の決定用プッシュボタン9eとよりなる。この操作部9は、例えば演出操作に使用される。
なお図示省略しているが、遊技盤は、板状の基材(いわゆるベニア)の前面に遊技釘を植設したもので、その前面の略円形領域がガイドレールで囲まれることにより遊技領域が形成されたものである。遊技領域は、打ち込まれた遊技球を上方から落下させつつアウトあるいはセーフの判定(入賞したか否かの判定)を行う領域であり、入賞口に遊技球が入って有効にセーフとなる場合は、入賞口の種類に応じて設定されている所定数の遊技球のデータが賞球として遊技者の持球数に加算される構成となっている。
また、図1に戻って、前面枠4の開閉側(図1において右側)の縁部には、前面枠4及びガラス枠5の施錠装置(図示省略)の鍵挿入部8が形成されている。
また、ガラス枠5の下部に設けられた下部パネル6には、効果音等を出力する下スピーカ10と、遊技球の発射操作を行う発射操作ハンドル11と、灰皿12とが設けられている。
さらに、図1において、符号13で示すものは、ガラス枠5の上部前面に設けられたLED(発光ダイオード)を発光源とする装飾ランプであり、符号14a、14bで示すものは、ガラス枠5の下部前面に設けられた複数のムービングライトである。図示省略しているが、ムービングライト14a、14bは、発光源としてLEDを備え、駆動源としてモータを備えている。ここで、装飾ランプ13とムービングライト14a、14bは図6に示す装飾表示LED141を構成する。
また、図1において、符号16a、16bで示すものは、ガラス枠5の上部左右両側に設けられた効果音等を出力する上スピーカである。
また図1に示すように、パチンコ機1には前述のカードユニット15(カード式媒体制御ユニット)が併設されている。カードユニット15は、カード投入口201(カード排出口でもある)に遊技カード(記憶媒体)を挿入して、遊技者が後述の球貸ボタン212を操作することにより、遊技カードに記録された有価価値(例えば球貸度数)の範囲内で、所定量の球貸し(持球数の増加)を行えるようになっている。なお、球貸などの操作は、操作・表示パネル7、或いは、後述する表示入力装置203において実行できる態様であってもよい。また、球貸以外にも、休憩やドリンクなどの商品の注文などの操作ができる態様であってもよい。
また、「持球数」には、本例の場合、「保有持球数」と「遊技持球数」とがある。「保有持球数」は遊技カードに記録されて保有されている持球数(遊技価値)であり、「遊技持球数」は遊技に使用可能であって遊技によって加算又は減算される持球数(遊技価値)である。
カードユニット15の前面には、その他に、現金投入口202、表示入力装置203、カードユニットエラー報知LED204、IR発光ユニット205、各種操作ボタン(再プレイボタン211、球貸ボタン212、返却ボタン213)が設けられている。現金投入口202は現金を投入可能なもので、ここに所定の紙幣(例えば、1000円、5000円、1万円)を投入することにより、投入紙幣の金額に対応した球貸度数の範囲内で遊技球の貸出し(即ち球貸し;持球数の増加)が可能となる。現金投入口202に挿入された紙幣は、紙幣識別器224(図7に示す)に取込まれてその真偽や種別の識別がなされる。
カードユニット15で使用できる遊技カードには、会員以外の一般遊技客も使用できるプリペイドカード(以下、ビジターカードという)に加えて、ハウスカードと称される遊技場独自の会員カードの使用も可能であり、その場合はカード投入口201に遊技カードとしての会員カードを投入する。このカード投入口201に挿入された会員カードやビジターカードはカードリーダライタ226(図7参照)に受付けられ、そのカードに記録されている情報が読取られる。本例では、会員カードを挿入した場合、表示入力装置203にて当該会員の暗証番号を入力することを条件に、貯球が使用できる。
なお、表示入力装置203には、液晶部222の画面上に透明タッチパネル221(図7参照)を有するLCDタッチパネル方式のものが採用され、遊技者は指でタッチパネル(画面上)に触れて、各種操作入力が可能な構成となっている。図5(b)は、この表示入力装置203での画面の表示例を示す。この画面においては、例えば、「注文メニュー」と表示されたボタンにタッチするすることで、ドリンクなどの商品を注文するワゴンサービスの操作が可能である。即ち、表示入力装置203では、画面に表示された各種表示項目を指でタッチすることにより各種操作が入力可能である。また、表示入力装置203の画面には、挿入された遊技カードに記録されているプリペイド残高(球貸度数の残高、或いはカード残高または単に残高とも言う)を表示可能であるとともに、保有持球数やその他の各種情報も表示可能である。
カードユニットエラー報知LED204はカードユニット15に生じたエラーを報知するものである。
IR発光ユニット205は、赤外線通信を行うためのユニットであり、赤外線信号を受信して電子信号に変換して出力する機能を持ち、遊技店の店員が使用するリモコンとカードユニット15の無線通信に使われる赤外線インターフェースユニットである。
再プレイボタン211は、貯球数等を用いた再プレイ遊技を実施するための操作ボタンである。再プレイボタン211を操作した場合に、挿入された遊技カードに保有持球数が記録されているときにはその保有持球数の一部又は全部を遊技持球数に変換してパチンコ機1による遊技を行なうことが可能となるとともに、挿入されたカードが会員カードであり貯球数がホールコンピュータ86等に記録されている場合には、その貯球数の一部又は全部を遊技持球数に変換してパチンコ機1による遊技が可能となる。なお、貯球数は一旦保有持球数に変換した後に遊技持球数に変換する態様でもよい。
ここで、「貯球」とは、後日使用可能なように遊技場に預けられた遊技価値(例えば、遊技球数)であり、一般的に当該遊技場に設置されたホールコンピュータ86等により管理される。一方、「持球」とは、遊技者が遊技場において保有する遊技価値(例えば、遊技球数)であり、未だ遊技場に預けられていない遊技価値である。一般的には、遊技場において当日遊技者が獲得した遊技球を「持球数」と言い、前日以前に遊技者が獲得した遊技球数であって遊技場に預けられた遊技球数を「貯球数」と言う。また本例の場合、前述したように、「持球」には「保有持球」と「遊技持球」とがある。「保有持球」は遊技カードに記録されて保有されている持球であり、「遊技持球」は遊技に使用可能であって遊技によって加算又は減算される持球である。
なお、持球数は、遊技場に設定された持球数管理用の持球管理装置で管理してもよい。
本実施形態では、貯球データは会員カードに直接記録させずホールコンピュータ86等の管理装置にカードIDと対応付けて記憶させ、カードIDに基づいて対応する貯球数を読み出すことができるように構成されている。一方、保有持球数は、遊技カードに直接記録している。しかし、それに限定されるものではなく、両者ともに管理装置にカードIDと対応付けて記憶させてもよい。
球貸ボタン212は、挿入された遊技カードに記録されている残高を引落としてパチンコ機1による遊技に用いるための操作を行なうボタンである。
返却ボタン213は、遊技者が遊技を終了するときに操作され、挿入されている遊技カードに遊技終了時の確定した遊技持球数を保有持球数として記録させて排出するための操作ボタンである。即ち、返却ボタン213は遊技を終了して精算を行うための精算ボタンとしても機能する。但し、遊技開始前の状態で当該返却ボタン213が操作されたときには、単に遊技カードが返却されるだけの動作となる。
なお、各操作ボタン(再プレイボタン211、球貸ボタン212、返却ボタン213)と同機能のボタンは、例えば図5(b)のように表示入力装置203の画面にも表示可能であり、この画面のボタン表示箇所をタッチすることによっても、同様の動作が実現される。
また、カードユニット15には、遊技を一時的に中断して休憩するための休憩ボタンが設けられる態様でもよいし、さらに球貸し、返却(精算)、休憩などの操作が可能であること(許可された状態であること)を報知する表示が例えば表示入力装置203で行われたり、そのような報知のための表示部(LEDよりなるランプ等)が個別に設けられた態様でもよい。
なお、パチンコ機側の例えば操作・表示パネル7にも精算や休憩のための操作ボタンを設けて、パチンコ機側でも、遊技者が精算や休憩の操作ができる態様としてもよい。
B.遊技盤の前面構成
既述したように、遊技盤前面の略円形領域がガイドレールで囲まれることにより遊技領域が形成されている。
遊技領域には、アウト球流入口、センターケース、第1始動入賞口、普通電動役物(普電)としての第2始動入賞口、変動入賞装置、一般入賞口、普図始動ゲート、多数の遊技釘(図示省略)などが設けられている。また、遊技盤の遊技領域外には、一括表示装置133(図6に示す)が設けられている。なお遊技釘は、遊技領域の上部に飛入した遊技球がこれに当たりながら流下するものであり、センターケース等の取付部分を除いた遊技領域内に複数本植設されている。
センターケースは、遊技盤の裏側に取り付けられる表示装置41(図6に示す可変表示装置)の表示部の前面周囲を囲む部材である。図示省略しているが、このセンターケースには、演出又は装飾のためのLEDを発光源とするランプ類や、例えば表示装置41における演出表示と協働して演出効果を高める電動役物(モータやソレノイドなどの駆動源によって作動する可動部を有する役物)が設けられている。
なお、演出又は装飾のためのランプ類は、遊技盤のセンターケース以外の部分(遊技領域外でもよい)にも設けられる。なお、遊技盤(センターケース含む)に設けられた演出又は装飾のためのランプ類は、盤装飾装置を構成する。また、センターケースに設けられた電動役物は、盤演出装置を構成する。なお、盤演出装置を構成する電動役物は、遊技盤のセンターケース以外の箇所に設けられてもよい。
表示装置41は、例えば液晶表示装置を含んで構成され、通常、変動表示装置又は可変表示装置と称されるものである。なお、表示装置41の名称としては、同様の機能を持つ部材の呼び名として、例えば特図表示装置、図柄変動装置、可変図柄表示装置、識別情報変動装置、識別情報変動表示装置など各種あるが、機能が同じものは同一の範疇である。
表示装置41は、数字や文字などの識別情報(特図という)を表示可能な表示部(画面)を有し、複数列の特図を表示可能である。例えば、左側と中央と右側に特図を縦3列に表示し、各列において数字や文字等よりなる特図を停止状態で表示(停止表示)したり、あるいは変動状態(例えば、縦方向にスクロールする状態)で表示(即ち、変動表示)したりすることが可能である。
また、表示装置41の表示部には、上記特図とは別個に背景画像やキャラクタ画像などの演出用又は情報報知用の画像、或いは、いわゆる普図に相当する画像が表示可能である。なお、特図とは大当りに関連する変動表示ゲームで変動表示される識別情報であり、普図とは普図当り(大当りではない)に関連する変動表示ゲームで変動表示される識別情報である。
また第1始動入賞口及び第2始動入賞口は、後述するように特図の始動入賞口として機能する入賞口であり、例えば上下に並んで配設されている。上側の第1始動入賞口は常に開口している。下側の第2始動入賞口は、開閉部材を左右両側に有し、これら開閉部材が逆ハの字状に開くと入賞可能になり、これら開閉部材が閉じていると入賞不可能である。これら始動入賞口は、センターケースの中央部下方に配置されている。
なお、第2始動入賞口は普通電動役物(普電)ともいい、普通変動入賞装置に相当する。
また変動入賞装置は、開閉部材によって開閉される大入賞口を有する装置(いわゆるアタッカー)である。この大入賞口は、後述する大当りになったことを条件として開放されて遊技球が入賞可能となる。
前述したように、例えば表示装置41の表示部(画面)には、特図とは別に普図の画像も表示しており、普図ゲームについて説明すると、以下の通りである。この場合、表示装置41は普図表示装置に相当する。
遊技球が普図始動ゲートを通過したとき、表示装置41の表示部等(表示装置41とは別に独自の普図表示器を配置してもよい)で普図の変動表示による普図の変動表示ゲーム(以下、普図変動表示ゲームという)が行われ、停止した普図が所定の態様(特定表示態様)であれば、普図当りと呼ばれる特典が付与される。
普図当りになると、第2始動入賞口の一対の開閉部材が逆ハの字に開いた開状態に、所定の開放時間だけ一時的に保持される遊技が行われ、遊技球が始動入賞し易くなり、その分、特図の変動表示ゲームの実施回数が増えて大当りになる可能性が増す。
また、上記普図の変動表示ゲーム中に、普図始動ゲート32にさらに遊技球が入賞したときには、表示装置41の表示部等で普図始動記憶の保留表示が実行されて、例えば4個まで記憶され、普図の変動表示ゲームの終了後に、その記憶に基づいて上記普図の変動表示ゲームが繰り返される。なお、普図の確率を高確率にすれば、普図当たりしやすくなる。
ここで、時短について説明しておくと、以下のようなものである。
時短は「時間短縮」の略で、大当たり終了後、特図や普図の変動時間を通常よりも短縮し、時間効率を高めるとともに、普図当たり確率を高めて普通電動役物(普電)(第2始動入賞口)の開放(普電の開放時間を通常よりも長くすることも含む)による始動口への入賞のサポートを行うことで、一定の特図の変動表示ゲームの実施回数まで持ち玉(持球数)を減らさずに効率よく特図を変動させる機能である。以下では、このような時短が実行されている状態を、普電サポート状態又は時短状態という。
次に一括表示装置133は、いわゆる普図の表示や特図の表示、さらには特図や普図の始動記憶の保留表示(場合により、特図保留表示、普図保留表示という)や、遊技状態の表示を行うものであり、例えばLEDを発光源とする複数の表示器(例えば、1個の小さなランプよりなる表示器、或いは本特図としての数字等を表示可能な例えば7セグメントの表示器)によって構成される。なお、始動記憶の保留表示(場合により、単に始動記憶表示という)とは、変動表示ゲームが未実施の状態で保留されている始動記憶の数等を報知するための表示であり、一般的には、始動記憶毎にランプ等の点灯によって表示する。即ち、始動記憶が3個有れば、3個のランプを点灯させたり、3個の図形を表示させたりすることによって行われる。
なお、この一括表示装置133の表示器によって表示されるものが本特図や本普図(正式な特図や普図)であるのに対して、前述の表示装置41の表示部等で行われる特図や普図の表示は、遊技者向けの演出用のダミー表示である。このため、遊技者から見て特図や普図といえば、このダミー表示の方を指している。なお以下では、このダミー表示であることを強調する場合に、例えば「飾り特図」と表記する。
このように、この一括表示装置133は、後述の遊技制御装置54が直接制御するもので、遊技盤の検査などで使用されるものである。例えば、より遊技者に認識しやすい遊技者向けの特図の始動記憶の表示(特図保留表示)は、例えば前述したように表示装置41の表示部、或いは遊技盤に設けた複数のランプ(発光部)によって行われる。
C.パチンコ装置の裏面構成
次に、図2は本実施例のパチンコ装置の裏面を示す図である。
図2において、パチンコ機1における裏機構の主要な部品としては、外部情報端子板51、カードユニット接続端子板52、演出制御装置53、遊技制御装置54、循環装置55、研磨装置を兼ねる揚送装置56、発射制御装置57、電源装置58、第1枠開放機構66、第2枠開放機構67、枠開放検出スイッチ(第1枠開放スイッチ125、第2枠開放スイッチ126)などがある。
なお、従来(封入球式でないタイプ)の貯留タンク(上タンク)やセーフユニットに相当する構成要素は無い。
カードユニット接続端子板52は、パチンコ機1側とカードユニット15側との配線接続のための基板である。とくに本例では、カードユニット15が遊技情報等の情報管理を実行し、遊技情報のホールコンピュータ86への出力もカードユニット15が実行する構成となっている。
そのため、符号51を付した外部情報端子板は、遊技機からホールコンピュータ86(後述する)へ情報を出力する必要がある場合に、当該出力のためのケーブルが接続されるホールコンピュータ端子(図示省略)と、持球管理装置85(後述する)へ情報を出力するためのケーブルが接続される持球管理装置端子(図示省略)とを有しているが、必ずしも必要ではなく、この外部情報端子板51が設けられない態様もあり得るので、この外部情報端子板51については、図2では半線(点線)で示し、図6では図示を省略している。
演出制御装置53は、遊技制御装置54から出力される制御コマンドに基づき表示装置41や下スピーカ10や上スピーカ16a、16bなどを駆動制御するもので、所定のケース内にこの制御機能を実現する回路基板が収納されて構成されている。
遊技制御装置54は、遊技盤に配設されている各種スイッチ、ソレノイド、ランプ等の電気部品(電気式役物)を電気的に制御するとともに、他の制御装置に制御情報を送って、遊技の進行を統括的に管理制御するもので、これら制御を行うマイコンを含む回路が形成された回路基板が、所定のケース内に収納された構成となっている。ケース61は、4つのカシメ部62a、62b、62c、62dによって容易な開封を阻止するセキュリティ構造になっている。即ち、このカシメ部で封印された状態では、このカシメ部を破壊しない限り開封できない構造となっており、開封すれば開封したことが明確になるようになっている。また、このカシメ部の数に対応する回数だけしか封印できない。また、遊技制御装置54の裏側には、当局が当該パチンコ機1の検査を行うためのケーブルが接続される検査装置接続端子63、所定の異常時に点灯(あるいは点滅)するエラー表示LED64、エラーを解除するためのエラー解除スイッチ65が配置されている。
循環装置55は、パチンコ機1の内部に封入された封入球を循環させるためのもので、その循環経路の途中に揚送装置56が配置されている(詳細は後述)。
発射制御装置57は球の発射に必要な制御を行うもので、所定のケース内にこの制御機能を実現する回路基板が収納されて構成されている。電源装置58は、上記各制御装置やパチンコ機1の各電子部品に必要な電源を供給する。
第1枠開放機構66と第2枠開放機構67は、ガラス枠5と前面枠4をそれぞれカードユニット15からの動作指示コマンドに従って自動でロック解除して開放させるための機構である。
また、第1枠開放スイッチ125はガラス枠5が開放されたこと(或いは閉鎖されたこと)を検出するスイッチであり、第2枠開放スイッチ126は前面枠4が開放されたこと(或いは閉鎖されたこと)を検出するスイッチである。
一方、カードユニット15の裏面には、外部情報端子板68と、遊技機接続端子板69とが設けられている。外部情報端子板68は、カードユニット15を外部の管理装置であるホールコンピュータ86(或いは、さらに持球管理装置85など)に接続するための端子板である。また、遊技機接続端子板69は、カードユニット15を組となるパチンコ機1に接続するための端子板である。
図3は、循環装置55の内部構成を示す図である。
図3において、循環装置55は所定の厚さを有する平板構造に形成され、内部に封入球(封入された遊技球)が循環するための流路(後述する)が形成されている。また、循環装置55には流路の途中に揚送装置56が配置されている。この循環装置55内の流路は、封入球の循環経路を構成する。なお、循環装置55の図3における右側上端部には、アウト球(セーフ球含む)及びファール球を合流させて落下させる合流経路としての遊技球入口71が開口している。
揚送装置56は、封入球を揚送しつつ研磨するもので、下部入口75から流入した球を研磨装置モータ59により駆動されて回転する揚送スクリュー56aによって揚送しつつ、内部に配置された研磨布により球を磨き、上部出口76から排出する構成である。下部入口75には、下部入口75から流入する球を検出する揚送スイッチ(下)75aが設けられ、上部出口76には、上部出口76から排出された球を検出する揚送スイッチ(上)76aが設けられている。また、研磨装置モータ59には、研磨装置モータ59の回転位置を検出する研磨装置モータセンサ59a(図6に示す)が設けられている(図3では図示省略)。
図3に示すように、循環装置55は、遊技球入口71からアウト球(セーフ球含む)及びファール球を流入させて重力によって球を下方に移動させ、このように遊技球入口71から流下した球は研磨送り流路72を流下した後、揚送装置56の下部右側に設けられた下部入口75に流入する構成となっている。なお、研磨送り流路72は、球が流下する勢いを減らすために蛇行した形状となっている。そして、揚送装置56の下部入口75に流入した球は、揚送装置56により揚送されつつ研磨され、揚送装置56の上部左側に設けられた上部出口76から排出される。次いで、揚送装置56の上部出口76から排出された遊技球は、自重によって、第1封入球検出スイッチ164(封入球検出1SW)及び第2封入球検出スイッチ165(封入球検出2SW)が配置されているセンサ流路77を通過した後、センサ流路77に続いて設けられた球送り流路78を経て球を発射するための球送り装置79(図3の左端側に設けられた装置)の方へ送られる構成となっている。
ここで、第1封入球検出スイッチ164は、センサ流路77の比較的下流側で第2封入球検出スイッチ165よりも低い位置にある球を検出するように設けられている。これに対して、第2封入球検出スイッチ165は、センサ流路77の比較的上流側(第1封入球検出スイッチ164よりも上流側)で第1封入球検出スイッチ164よりも高い位置にある球を検出するように設けられている。そして、第1封入球検出スイッチ164は遊技球として封入されている球数の下限を検出するセンサであり、第2封入球検出スイッチ165は遊技球として封入されている球数の上限を検出するセンサである。これは、封入球が当該パチンコ機1に過不足なく封入されている必要性から、現状の封入球数が最少以上であることと最大以下であることを、それぞれチェックして、適正な範囲に封入球数があることを確認するために設けられているものである。センサ流路77と球送り流路78は、一体の流路として設けられていてもよいし、そうでなくてもよい。
なお、封入球が循環する循環経路のうち、遊技領域から回収された遊技球が発射位置に向かって流れる下流側流路(上記センサ流路77と球送り流路78よりなる流路)は、発射位置近傍(図3における左端の球送り装置79の近傍)を最下位置として図3に示すように発射位置近傍に向かって下り傾斜又は下降している。そして、第1封入球検出スイッチ164は、この下流側流路における第1位置にある遊技球を検出するように配置され、第2封入球検出スイッチ165は、前記下流側流路における前記第1位置よりも上流側の第2位置にある遊技球を検出するように配置されている。ここで、前記第1位置は、封入球数(封入された遊技球の数量)の適正範囲内の最低値の数量だけ遊技球が前記下流側流路に貯まった場合に、最上流の遊技球を第1封入球検出スイッチ164が検出する位置に設定されている。また前記第2位置は、封入球数の適正範囲を超える数量の遊技球が前記下流側流路に貯まった場合に第2封入球検出スイッチ165が遊技球を検出し、封入球数の適正範囲内の最大値の数量だけ遊技球が前記下流側流路に貯まった場合に、第2封入球検出スイッチ165が遊技球を検出しない位置に設定されている。
また、循環装置55における封入球の流路(上述の研磨送り流路72、センサ流路77、及び球送り流路78を含む流路)は、少なくともその一部(好ましくは全体)が、内部の遊技球を外部から(少なくとも、パチンコ機1の裏面側から)視認できる構成となっている。これにより、循環装置55における球の流れの状態や、球詰まりの発生の有無や、封入球数の状態が目視確認できるようになる。例えば、上記封入球の流路を、透明又は半透明の部材で構成するか、球が流出しない程度の大きさの内部視認用の開口(細いスリットや複数の微小な穴等)が所定数形成された部材で構成することによって、パチンコ機1の裏面側から内部の球が視認できる構成となっている。詳細の図示は省略するが、例えば循環装置55の裏面側の壁全体を透明な部材で構成することによって、図3に示すように研磨送り流路72、センサ流路77、及び球送り流路78の内部全体が視認できる構成としてもよい。好ましくは、少なくとも上記下流側流路(センサ流路77及び球送り流路78)においては、外部から内部の球が視認可能となっており、これにより、封入球数を目視確認できる構成となっている。また、図示省略しているが、この目視確認によって封入球数が適正か否かの正確な判断が可能となるような目印を循環装置55に形成してもよい。例えば、封入球の所定数20個の位置にマーク(指示標識)を循環装置55の裏面側に形成してもよい。このようにすると、封入球不足時に球を追加する場合このマークまで追加すればよいのでわかりやすい。また封入球過剰の場合もこのマークまで球を抜けばよいのでわかりやすい。
また球送り装置79は、図3及び図6に示す球送りソレノイド172(球送りSOL)を駆動源とする装置であり、遊技者が発射操作ハンドル11を操作してパチンコ玉(場合により、遊技球、又は単に球という)を1発打つ毎に次のパチンコ玉を1つ発射位置に送り込む機能を有する。この球送り装置により送り込まれるパチンコ玉が発射球検出SW161により検出されると、その検出信号が遊技制御基板(遊技制御装置54)に入力される。即ち、発射球検出SW161は、発射される球を1個ずつ検出するセンサである。なお、発射位置に送られた球は、図示省略した発射装置によって前述のガイドレールに沿って遊技領域に向けて発射できる構成となっている。発射装置は、後述する発射モータ173(図6に示す)の動力によって遊技球を発射する装置である。
D.遊技場のシステム構成
次に、図4は、本実施例のパチンコ機1及びカードユニット15を含む遊技システムが多数設置された遊技場のシステム構成を示す図である。
図4において、遊技場にはカード管理装置(図示省略)、カード発行機82、カード精算機83、景品交換装置84、持球管理装置(図示省略)、ホールコンピュータ86、多数のパチンコ機1a乃至1n及びカードユニット15a乃至15nが配置されている。なお図4においては、パチンコ機とカードユニットを1セットしか図示していないが、実際には複数セット設置されるのが通常であり、符号1a〜1n及び15a〜15nは、そのように複数セット設置された状態を表している。また、システム構成はこの態様に限定されず、例えばカード管理装置と持球管理装置は、設置しない態様もあり得る。
カード管理装置は、カード会社(図示略)と電話回線(例えば、ISDN等のデジタル回線)で結ばれており、カード会社は、必要に応じてカード管理装置の各種情報を受信したりする。遊技場は、カードの発行情報とか、必要な情報をカード会社から得たり、問い合わせたりするために電話回線を介してカード会社と接続されている。
カード管理装置は、カード発行機82、カード精算機83、景品交換装置84、持球管理装置、多数のカードユニット15a乃至15nに対して接続される。カード管理装置は、カード発行機82、カード精算機83、景品交換装置84、持球管理装置、多数のカードユニット15a乃至15nを端末装置として扱い、これらの各端末装置の情報を管理する制御を行うとともに、各端末装置に挿入/排出される遊技カード(会員カード又はビジターカード)の識別情報(カードID)や、各遊技カードに記憶されたカード残高(例えば、球貸金額或いは球貸度数の残高)や貯球数の情報(有価価値情報)を記憶管理するような制御処理を行う。例えば、カードID毎に残高等を更新記憶する処理などを、各カードユニットやカード発行機82等から必要な情報を得ることによって行う。なお、このカード管理装置の機能を例えばホールコンピュータ86で実現することにより、このカード管理装置を削除することもできる。
カード発行機82は、カード会社から購入したカード(記憶媒体)を会員カードとして遊技者に発行するもので、例えば1000円、2000円、3000円、5000円の残高(有価価値)を付加して前記カードを発行する。カード発行機82は、カード管理装置との間で情報(例えば、前記カードのカードIDや残高或いは売上情報等)の転送を行うとともに、前記カードの発行に必要な制御を行う。
なお、遊技カードとしては、会員カードとビジターカードがある。会員カードは、会員登録して発行するもので、残高(球貸度数或いは球貸金額に相当)、持球数(保有持球数)、及び貯球数が登録可能である。ビジターカードは、会員でない遊技者用のカードであり、カードユニット15内の後述するカードストック部225内にストックされ、後述するようにカードユニット15に現金が投入された場合にカードユニット15内で発行される。このビジターカードは、残高及び保有持球数が登録可能であるが、貯球数は登録できない。また、持球数(遊技持球数及び保有持球数)は当日限り有効なものであり、貯球数は後日でも持球数に交換して使用可能なものである。
また本明細書では、遊技持球数及び保有持球数は遊技価値に相当するが、貯球数はカード残高と同じ有価価値に相当するとして記載している。
カード精算機83は、遊技カード(ビジターカード或いは会員カード)の残高に基づいて、遊技カードを精算するためのもので、例えば残高に応じた金額を現金で返却する。またカード精算機83は、カード管理装置との間で情報(例えば、残高の情報等)の転送を行う機能も有する。
景品交換装置84は、遊技カードに記録された持球数(即ち、保有持球数)に基づいて、遊技者が望む景品と交換するための処理を行うもので、例えば遊技場の店員が景品交換装置84を操作して、遊技者に景品を渡す。景品交換装置84では、会員カードの場合、持球数を貯球数に交換して記録する貯球化の処理も可能となっている。
景品交換する際、または貯球化する際に、景品交換装置84はホールコンピュータ86に遊技カードのカードIDと遊技カードに記憶されている持球数を送信する。ホールコンピュータ86は受信したカードIDや持球数と、ホールコンピュータ86のカード毎持球数ファイルに記憶されているカードID及び持球数と照合する。ホールコンピュータ86が照合した結果を正否の情報として景品交換装置84に送信すれば、受信した景品交換装置84は遊技カードに記憶されていた持球数の正否を知ることができる。
なお、景品交換装置84がホールコンピュータ86に遊技カードのカードIDのみを送信するようにして、ホールコンピュータ86のカード毎持球数ファイルに記憶されている持球数を送信するように要求してもよい。このようにすれば、景品交換装置84は受信した持球数と遊技カードに記憶されている持球数を照合することで、遊技カードに記憶されていた持球数の正否を知ることができる。
ホールコンピュータ86は、少なくとも各カードユニット15a乃至15nと通信可能に接続され、各パチンコ機1a〜1nの遊技情報の管理等を行う機能を有するとともに、接続された装置からの情報に基づいて各遊技者が獲得している持球数の情報(遊技価値情報)を記憶管理する機能を有する。例えば、カード毎持球数ファイルという記憶領域に、カードID(カードの識別情報)に対応させて保有持球数を記憶するなどの制御処理を行う。また、本例のホールコンピュータ86は、景品交換装置84等と通信可能で、例えば上述したように、景品交換装置84等からの持球数データの照合等に応じた処理を行う機能を有している。
ここで、上述したホールコンピュータ86の機能(カード毎持球数ファイルにカードID毎に持球数を記憶し、上記照合や持球数の送信を行う機能)は、ホールコンピュータ86ではなく、そのための専用の装置(例えば持球管理装置)が実現する態様でもよい。なお、持球管理装置としての機能を全てホールコンピュータ86が実現する態様であれば、持球管理装置は不要であり削除することができる。
カードユニット15a乃至15nは、既述したように、遊技カードが挿入されることにより、遊技カードの情報(残高等)を読み取って球貸しのための処理を行ったり、遊技者の獲得した遊技持球数のデータを保有持球数として遊技カードに記録したりするもので、他の管理装置(例えばホールコンピュータ86、必要であればカード管理装置、持球管理装置など)との間で情報の転送を行う。
また、カードユニット15a乃至15nは、それぞれパチンコ機1a乃至1nに併設されて配置されており、両者の間は前述したように接続されていて情報の伝送が可能になっている。
パチンコ機からカードユニットへ送信される情報には例えば次のものがある。
・動作応答レスポンス(指示動作の実行結果、遊技台情報(後述する図55参照)、現在玉関連情報(遊技持球数データ含む)、エラー情報、不正情報など)
・台ID
また、カードユニットからパチンコ機へ送信される情報には例えば次のものがある。
・接続時刻
・動作指示コマンド(遊技持球数の加算又は減算要求、遊技の許可/禁止要求、玉関連情報のクリア要求、情報要求)
・シーケンスナンバー(SQN)
・持球数データ(後述する加算要求玉数含む)
・データ補正要求
また、カードユニット15a乃至15nは、既述したように、ホールコンピュータ86との間でも通信を行う。
カードユニットからホールコンピュータ86へ送信される情報には例えば次のものがある。
・外部情報(大当り1〜4(後述する図59で説明する大当りフラグ1〜4に対応する情報)、高ベース状態であることを示す情報、始動口入賞数、図柄確定回数、枠開放状態の情報、セキュリティ信号、賞球に関する情報)
・台ID
・持球数(保有持球数のみ、遊技持球数のみ、或いは、保有持球数と遊技持球数)
・カード残高
・カード種別
ホールコンピュータ86は遊技場の管理室に設置されるとともに、各カードユニット15a乃至15n等に対して接続され、各カードユニット15a乃至15n等からの各種データを収集して遊技場の営業管理を行うものである。具体的には、多数のカードユニット15a乃至15n等から必要なデータを収集して各種遊技状態に対応するデータを整理し、整理したデータをディスプレイに表示させ、営業上必要なデータの演算処理を行う。
E.制御系の構成
次に、本例のパチンコ装置の制御系を説明する。
まず、本例のパチンコ機1の制御系について、図6を参照して説明する。なお図や以下の説明において、「SW」はスイッチを意味し、「SOL」はソレノイドを意味する。また、図面では部材の名称が長い場合に図示がしにくくなるので、適宜、短めにして表記(図示)することがある。
パチンコ機1は、制御系の主な構成要素として、遊技制御装置54、演出制御装置53、発射制御装置57、電源装置58(図6では省略)を備えている。これらの各装置及び図6に示す各電子部品には電源装置58から必要な電源が供給される。特に、演出制御装置53については、電源装置58の表示器用電源基板151から表示器用電源中継基板152を介して電源が供給される。
なお、封入球制御(封入球数の監視や遊技持球数の加算・減算処理などの制御)を行う装置(封入球制御装置、或いは払出制御装置などと呼ばれる装置)を遊技の進行を統括的に制御する装置(従来の遊技制御装置)とは分離させて設けた構成でもよいが、本例では、このような封入球制御装置と遊技制御装置を一体化した装置を遊技制御装置54として設けている。本実施例では、遊技制御装置と封入球制御装置とを一体化して遊技制御装置とした構成であるので、遊技制御装置から封入球制御装置へ送出していた信号やコマンドが不要となって、制御負担が軽減されとともに、省スペース化、省電力化を図ることもできる。
また図6では、前述の循環装置55や発射装置に関連する制御機器を遊技玉制御部として図示しており、この遊技玉制御部をさらに、球の発射に関連する発射部と、球の研磨・揚送に関連する揚送部に分けている。
(遊技制御装置関係)
まず、パチンコ機1の遊技制御装置54の構成と、この遊技制御装置54に接続される機器について説明する。
遊技制御装置54は、遊技を統括的に制御するとともに、封入球制御も行う主制御装置(主基板)であって、CPU111、ROM112、RAM113、RTC114、検査装置のための試射試験端子115、通信I/F116、入出力インターフェース117、及び検査装置接続端子63を備えている。
なお、パチンコ機1の状態(遊技の状態含む)に関連する遊技情報(図柄確定回数や、大当り・確変などの発生状況等)、及び遊技価値に関連する遊技価値情報(例えば、遊技持球数)を適宜更新して記憶する情報管理については、そのための情報編集処理等を遊技制御装置54でも行うが、基本的にはカードユニット15がこの情報管理を行う。そして、これら情報の外部の管理装置(例えばホールコンピュータ86)への送信は、基本的にカードユニット15が行う。遊技制御装置54は、そのために必要な情報を収集・編集して後述する応答レスポンスとしてカードユニット15に送信する。
CPU111は、封入球遊技を管理する遊技プログラムを実行して遊技制御に必要な演算処理を行う。ROM112は、遊技プログラムを格納しており、RAM113は遊技プログラムに基づく処理を実行する際にワークエリア(作業領域)として用いられる。ここで、RAM113は、遊技価値である遊技持球数を記憶する遊技機側遊技価値記憶手段を構成する。RTC(リアルタイムクロック)114は正味時刻(現実時刻)を計測するもので、カレンダ機能を備え、年月日を含めて時刻データを出力する。なお、RAM113に対しては、停電時にも電源を供給するバックアップ電源手段(図示省略、例えば大容量コンデンサよりなるもの)が設けられており、停電があっても、このバックアップ電源手段が必要な電力を供給し続けられる時間内に停電から復旧すれば、RAM113のデータ(例えば遊技持球数のデータを含む後述の玉関連情報)は記憶保持される構成となっている。
なお、CPU111、ROM112、RAM113は、遊技用演算処理装置としての遊技用マイクロコンピュータに相当し、例えばアミューズメントチップ用のICとして製造されている。なお、RTC114を含めて遊技用演算処理装置に相当するアミューズメントチップ用のICを製造してもよい。
また、上記アミューズメントチップ用のICは、このICチップを個別に識別可能な個体識別情報としてのチップコードに加え、メーカコードや製品コードを記憶しており、これらコードを台IDとして出力可能である。
試射試験端子115は、CPU111から得られる各種の遊技情報を検査装置に伝送するためのケーブルが接続される端子である。なお、この試射試験端子115及び関連部品は、試験機関で使用されるもので、出荷時に取り外されるものであり、遊技場で使用される遊技制御装置54には未実装となる。
検査装置接続端子63は、パチンコ機1が遊技場に設置された後に、当局が当該パチンコ機1の検査を行うためのケーブルが接続される端子である。
遊技制御装置54には、第1始動口スイッチ120(図6では始動口1SW)、第2始動口スイッチ121(図6では始動口2SW)、ゲートスイッチ122、入賞口スイッチ123、カウントスイッチ124、第1枠開放スイッチ125、第2枠開放スイッチ126からの検出信号が入力される。また遊技制御装置54は、第1枠開放ソレノイド127及び第2枠開放ソレノイド128と接続されている。
第1始動口スイッチ120は前記第1始動入賞口に入賞した遊技球を1個ずつ検出する入賞球検出用のセンサであり、第2始動口スイッチ121は前記第2始動入賞口に入賞した遊技球を1個ずつ検出する入賞球検出用のセンサである。
カウントスイッチ124は前記変動入賞装置の大入賞口に入賞した遊技球を検出する同様のセンサである。また、入賞口スイッチ123は一般入賞口に対して設けられた同様のセンサであり、一般入賞口がn個あるときには、それぞれに1個ずつ、全体としてn個設けられる。なお、一般入賞口のそれぞれに1個ずつセンサを設けるのではなく、複数の一般入賞口に対して、全体で1個のセンサを設けるようにしてもよい。ゲートスイッチ122は前記普図始動ゲートを通過する遊技球を1個ずつ検出するセンサである。
これら遊技球を検出する上記各センサ120、121、122、123、124は、本例では近接スイッチであり、ハイレベルが11Vでロウレベルが7Vのような負論理の検出信号を出力するように回路構成されている。
また、第1枠開放スイッチ125はガラス枠5が開放されていることを検出するセンサであり、第2枠開放スイッチ126は前面枠4が開放されていることを検出するセンサである。
また、第1枠開放ソレノイド127はガラス枠5を開放させる第1枠開放機構66を駆動するソレノイドであり、第2枠開放ソレノイド128は前面枠4を開放させる第2枠開放機構67を駆動するソレノイドである。
通信I/F116や入出力インターフェース117は、上述した各種センサなどとの間の信号の送受信、或いは例えばカードユニット15との間で行う通信のためのインターフェースである。これらインターフェースは、後述する図8では、入出力インターフェース411〜413として図示されている。
次に、遊技制御装置54は、遊技の進行や演出に関して必要な機器として、演出制御装置53、普電ソレノイド131、大入賞口ソレノイド132、及び一括表示装置133と接続されている。また、前述した外部情報端子板51が設けられる場合には、遊技制御装置54は、この外部情報端子板51(図2に示す)にも接続される。
普電ソレノイド131は第2始動入賞口の開閉部材を開閉させるソレノイド、大入賞口ソレノイド132は変動入賞装置の開閉部材を開閉させるソレノイドである。遊技制御装置54は、これらの普電ソレノイド131、大入賞口ソレノイド132、一括表示装置133に対して必要な制御信号を出力する。
また、遊技制御装置54からは演出制御装置53に対して、パラレル通信でデータ(例えば、演出コマンド)が送信されるようになっているが、シリアル通信で演出コマンド等を送信する構成としてもよい。
また図示省略しているが、遊技制御装置54には、遊技盤の盤面等に設けられた右打ち勧告LEDが接続され、この右打ち勧告LEDを点灯させることによって、遊技者にいわゆる右打ちを進めることができる構成となっている。
さらに、遊技制御装置54からはカードユニット接続端子板52と遊技機接続端子板69を介して遊技情報がカードユニット15へ出力され、この遊技情報はカードユニット15からホールコンピュータ86等(遊技店の管理装置、即ち遊技システム外部の管理装置)に出力される。遊技情報としては、例えば遊技制御装置54に入力された信号を外部へ知らせる信号や、遊技進行の過程で発生する大当りを知らせる大当り信号、図柄を変動させるための条件となる始動口への入賞を知らせる始動口信号、図柄が変動開始、或いは、図柄の変動停止をトリガに図柄変動を知らせる図柄確定回数信号、遊技状態が遊技者に有利な状態であること(いわゆる確変状態、時短状態)を示す特典状態信号等がある。
また、前述した持球管理装置が設けられる場合には、同様にカードユニット15から持球管理装置に持球数の情報(遊技価値情報)などが出力される態様としてもよいし、遊技制御装置54から外部情報端子板51を介して持球管理装置に持球数の情報(遊技価値情報)などが出力される態様としてもよい。
次に、遊技制御装置54は、封入球の発射から回収までの処理等に関して必要な機器として、発射制御装置57、研磨装置モータ59、と接続されている。
また、封入球制御等に必要な各種スイッチ類からの信号として、遊技制御装置54には、エラー解除スイッチ65、発射球検出スイッチ161、ファール球検出スイッチ162、アウト球検出スイッチ163、入賞確認スイッチ177、合流経路検出スイッチ178、研磨装置モータセンサ59a、揚送スイッチ(下)75a、及び揚送スイッチ(上)76aからの検出信号が入力されている。
発射球検出スイッチ161は、前述したように遊技領域に発射される球を1個ずつ検出するセンサであり、ファール球検出スイッチ162は、発射されたものの遊技領域に達せずにファールとなった球を1個ずつ検出するセンサである。アウト球検出スイッチ163は遊技領域から回収したアウト球及びセーフ球を1個ずつ検出するセンサである。 ここで、発射球検出スイッチ161によれば、発射装置から遊技制御装置54(払出制御基板としての機能も兼ねる)へ、パチンコ玉が発射されたことを示す発射検出信号が入力される。発射検出信号を受けた遊技制御装置54(遊技制御基板)は、発射玉数1個の検出に対して、減算玉数と盤面球数とを1加算更新するとともに遊技持球数を1減算更新する(図15により詳細後述する)。
入賞確認スイッチ177は、前述した循環装置55の遊技球入口71よりも上流であってセーフ球(入賞した遊技球)が流下する入賞玉流下経路(図示省略)を通過する遊技球を検出するセンサである。
合流経路検出スイッチ178は、前述した遊技球入口71よりも上流で前記入賞玉流下経路よりも下流の合流通過経路を通過する遊技球を検出するセンサである。合流通過流路は、発射されて入賞しなかったアウト球と、発射されて入賞したセーフ球とが合流して通過する経路である。このため、合流経路検出スイッチ178は、遊技領域から回収した遊技球(アウト球及びセーフ球)を1個ずつ検出するセンサである。
遊技制御装置54では、上記各スイッチ161等からの検出信号を受けて、封入球の発射から回収までの球の挙動監視、ファール球の有無のチェック等の処理を行う。
また、遊技制御装置54からはエラー表示LED64に対して所定の異常の場合に信号が出力され、エラーに応じてエラー表示LED64が点灯(あるいは点滅)する。
さらに、遊技制御装置54からは研磨装置モータ59に対して制御信号(後述する図65の順回転データ又は逆回転データに対応する信号)が適宜出力され、この制御信号を受けて研磨装置モータ59はパチンコ機1の内部に封入されている封入球を研磨する揚送装置56を作動させる(順方向又は逆方向に作動させる)。
(演出制御装置関係)
次に、演出制御装置53の構成と、この演出制御装置53に接続される機器について説明する。
演出制御装置53は、主制御用マイコン、該主制御用マイコンの制御下でもっぱら映像制御を行う映像制御用マイコン、表示装置41(可変表示装置)への映像表示のための画像処理を行うグラフィックプロセッサとしてのVDP、各種のメロディや効果音などの出力を制御する音源LSIなどを有しているが、細かい構成は略している。
演出制御装置53は、遊技制御装置54のCPU111からの制御コマンド(8ビットのデータ信号)を解析し、演出内容を決定して表示装置41の出力映像の内容を制御したり、音源LSIへの再生音の指示をして下スピーカ10及び上スピーカ16a、16bを駆動して効果音等を出したり、前述した装飾表示LED141の駆動制御などの処理を実行するとともに、前述した演出操作スイッチ(操作部9)からの信号に応じて演出内容を決定して演出の制御を行う。また、演出制御装置53は、前述した表示器(操作・表示部7a)の制御も行う。また本例の場合、演出制御装置53には、表示器用ROM基板142が接続され、この表示器用ROM基板142には、必要に応じて演出制御装置53の制御プログラム或いは制御データが記憶される。なお、前述した操作・表示部7aは、タッチパネル式の操作入力機能を有するが、この機能により入力される信号(図示省略)は、演出制御装置53を経由して遊技制御装置54に入力される態様でもよいし、遊技制御装置54に直接入力される態様でもよい。
(発射制御装置関係)
次に、発射制御装置57の構成と、この発射制御装置57に接続される機器について説明する。
発射制御装置57に接続される機器は、図6に示すように遊技玉制御部の発射部に属する機器である。この発射部には、第1封入球検出スイッチ164(封入球検出1SW)及び第2封入球検出スイッチ165(封入球検出2SW)、発射モータ176、タッチセンサ174、単発発射スイッチ175および発射モータセンサ176が設けられている。タッチセンサ174は、遊技者が発射操作ハンドル11に触れていることを検出してその信号(タッチセンサ入力信号)を出力するためのものである。発射制御基板(発射制御装置57)は、このタッチセンサ入力信号が入力されているときに発射モータ励磁出力を発し、発射モータ173を駆動させる。単発発射スイッチ175は、遊技者がパチンコ玉を遊技領域へ1つずつ打込むための操作(単発発射操作)を行なうためのものであり、単発発射操作が行なわれたときには単発発射スイッチ175から単発発射スイッチ信号が出力される。発射モータセンサ176は、発射モータ173の原点位置を検出してその検出信号を出力するものであり、発射モータ173が1回転する毎にその原点が検出されて信号が出力される。
この発射部からは、タッチセンサ174の信号と、単発発射スイッチ175の検出信号と、封入球検出スイッチ164,165(封入球検出1、2SW)の検出信号と、発射モータセンサ176の検出信号とが発射制御装置57へ入力される。
第1封入球検出スイッチ164及び第2封入球検出スイッチ165は、前述したように、循環装置55のセンサ流路77に配置され(図3参照)、封入球数をチェックするためのものである。遊技制御装置54では、発射制御装置57を介して上記各スイッチ164,165からの検出信号を受けて、封入球の最大と最小の封入球数のチェック等の処理(例えば後述する図21の処理)を行う。
なお上記発射部には、発射停止スイッチが設けられてもよい。発射停止スイッチは遊技球の発射を一時的に停止するもので、遊技者によって操作されるものである。
また発射制御装置57は、遊技制御装置54から発射許可信号(後述するステップS214でオンデータが設定される信号)、停電検出信号を受けるようになっている。発射制御装置57は、発射許可信号のオンデータを受信していることを必要条件として、発射ボリュームの操作(即ち、発射操作ハンドル11の回転操作)に従って発射位置にある遊技球を発射する発射モータ173を制御する。
なお、遊技球を発射位置まで送る球送りソレノイド172は、本例の場合、遊技制御装置54によって直接制御される。その制御処理のため、タッチセンサ174からの信号は発射制御装置57のみならず、遊技制御装置54にも入力されていてもよい。
また、上記発射モータ173を含み、発射位置(図示省略)にある遊技球を遊技領域に発射する装置を発射装置という。この発射装置は、発射制御装置57を介して遊技制御装置54によって制御され、これら制御装置の制御処理によって遊技球の発射が許可されている状態(発射許可信号のオンデータが設定されている状態)でのみ遊技球を発射することができる。遊技球の発射が禁止されている状態(発射許可信号のオフデータが設定されている状態)では、たとえ発射位置に遊技球があり遊技者が発射操作ハンドル11を操作しても遊技球は発射されない。また発射装置は、発射するために遊技球を打つ杵という部材を有しており、この杵の先(杵先)に発射位置がある。
(カードユニット)
次に、カードユニット15の構成を、図7のブロック図によって説明する。
カードユニット15は、外観図(図1及び図2)の説明で既述したように、カード投入口201、現金投入口202、表示入力装置203、カードユニットエラー報知LED204、IR発光ユニット205、各種操作ボタン(再プレイボタン211、球貸ボタン212、返却ボタン213)、紙幣識別器224、カードリーダライタ226、外部情報端子板68、遊技機接続端子板69を有する。またカードユニット15は、その他に、指紋認証部223、カードストック部225を有する。
そしてカードユニット15は、これらの要素と必要に応じて接続されて制御処理を行う制御部230(カードユニット制御基板)を有する。この制御部230は、CPU2311、ROM232、RAM233、外部通信部234、及び入出力インターフェース235を備えている。
CPU231は、カードユニット15の各種動作(遊技情報や遊技価値の情報管理含む)のためのプログラムを実行して必要な演算処理を行う。ROM232は、前記プログラムを格納しており、RAM233は前記プログラムに基づく処理を実行する際にワークエリア(作業領域)として用いられる。ここで、RAM233は、遊技価値である遊技持球数を記憶するユニット側遊技価値記憶手段を構成する。なお、RAM233に対しては、停電時にも電源を供給するバックアップ電源手段(図示省略、例えば大容量コンデンサよりなるもの)が設けられており、停電があっても、このバックアップ電源手段が必要な電力を供給し続けられる時間内に停電から復旧すれば、RAM233のデータは保持される構成となっている。
このカードユニット15(カード式媒体制御ユニット)の制御部230は、外部情報端子板68を介して管理装置(ホールコンピュータ86等)に接続され、また遊技機接続端子板69及び遊技機側のカードユニット接続端子板52を介して組となる遊技機(パチンコ機1)の遊技制御装置54と接続されている。そして制御部230は、遊技機(詳細には、その遊技制御装置54)との間で通信を行って、遊技機や遊技の状態に関連する遊技情報(図柄確定回数や、大当り・確変などの発生状況等)、及び遊技価値に関連する遊技価値情報(例えば、遊技持球数)を遊技中においても適宜更新して記憶する情報管理を行い、前記遊技情報(或いは、さらに前記遊技価値情報等)を外部の管理装置(ホールコンピュータ86等)へ出力可能である。即ち、従来であると、上記遊技情報や遊技価値情報は、遊技機の制御装置において管理され外部に出力される構成であったが、本システムでは、この動作をカードユニット15が実行可能である。
(通信構成)
次に、図8〜図10により、通信構成を説明する。パチンコ機1の遊技制御装置54は、カードユニット15との間で通信が可能であり、さらに、持球管理装置85、及びホールコンピュータ86との間で通信が可能な構成でもよく、カードユニット15及び持球管理装置85との間では、通信線の異なる複数の通信方式(後述する通信方式1乃至5)での通信が可能となっている。以下、この詳細を説明する。なお、持球管理装置85が設けられない態様や、遊技制御装置54とホールコンピュータ86の間で通信が行われない態様もあり得るが、以下では、持球管理装置85があり、持球管理装置85等とパチンコ機1との間でも通信が行われる場合について説明する。
図8に示すように、遊技制御装置54のCPU111は、制御に必要な演算処理を行うCPUコア400を有するとともに、このCPUコア400に接続された通信制御部として、第1通信制御部401(通信制御部1)、第2通信制御部402(通信制御部2)、第3通信制御部403(通信制御部3)、第4通信制御部404(通信制御部4)、及び第5通信制御部405(通信制御部5)を備えている。また、遊技制御装置54は、入出力インターフェース(入出力I/F)411,412,413を有する。
図9に示すように、第1通信制御部401は通信回路421を有し、第2通信制御部402は通信回路422と第1種暗号化回路431(暗号化回路1)と第1種復号化回路441(復号化回路1)とを有し、第3通信制御部403は通信回路423と第2種暗号化回路432(暗号化回路2)と第2種復号化回路442(復号化回路2)とを有する。
また、図10に示すように、第4通信制御部404は通信回路424と第1種暗号化回路431とを有し、第5通信制御部405は通信回路425と第2種暗号化回路432とを有する。
なお、CPU111の上記各通信制御部に対応させて、カードユニット15のCPU231には通信制御部451,452,453が設けられ(図9参照)、持球管理装置85のCPU321には通信制御部471,472が設けられている(図10参照)。通信制御部451,452,453は、図9に示すように、カードユニット15のCPU231のCPUコア450に接続された通信制御部であり、通信制御部451は通信回路461を有し、通信制御部452は通信回路462と第1種暗号化回路431と第1種復号化回路441とを有し,通信制御部453は通信回路463を有する。また、通信制御部471,472は、図10に示すように、持球管理装置85のCPU321のCPUコア460に接続された通信制御部であり、通信制御部471は通信回路481と第1種復号化回路441とを有し,通信制御部472は通信回路482と第2種復号化回路442とを有する。
ここで、遊技制御装置54の第1通信制御部401は、入出力I/F411及びカードユニット接続端子板52を介して(詳細には、さらに遊技機接続端子板69を介して、以下同様)、カードユニット15の通信制御部451と接続されている。遊技制御装置54のCPUコア400は、この第1通信制御部401により、カードユニット15のCPUコア450との間で、第1通信方式(通信方式1)によって通信が可能である。第1通信方式は、暗号化していないデータ(いわゆる平文)を送受信する通信方式(少なくともハード的な暗号化と復号化を行わない方式)である。
また、遊技制御装置54の第2通信制御部402は、入出力I/F411及びカードユニット接続端子板52を介して、カードユニット15の通信制御部452と接続されている。遊技制御装置54のCPUコア400は、この第2通信制御部402により、カードユニット15のCPUコア450との間で、第2通信方式(通信方式2)によって例えばID関連の通信が可能である。第2通信方式は、ハード的に暗号化したデータを送受信する通信方式であり、遊技制御装置54側で第1種暗号化回路431により暗号化して送信したデータをカードユニット15側で第1種復号化回路441により復号化でき、かつ、カードユニット15側で第1種暗号化回路431により暗号化して送信したデータを遊技制御装置54で第1種復号化回路441により復号化できる通信方式である。なお、ID関連の通信には、遊技カードのカードIDなどを送受信することが含まれる。
また、遊技制御装置54の第3通信制御部403は、入出力I/F411及びカードユニット接続端子板52を介して、カードユニット15の通信制御部453と接続されている。遊技制御装置54のCPUコア400は、この第3通信制御部403により、カードユニット15のCPUコア450との間で、第3通信方式(通信方式3)によって通信が可能である。第3通信方式は、遊技制御装置54側でのみ送信するデータを第2種暗号化回路432により暗号化でき、遊技制御装置54側でのみ受信したデータを第2種復号化回路442によって復号化できる通信方式であり、カードユニット15側では暗号化回路も復号化回路も無いために暗号化も復号化もできない通信方式である。
即ち、第2種暗号化回路432に対応する第2種復号化回路442は、カードユニット15側には設けられていないため、遊技制御装置54の第2種暗号化回路432で暗号化されて送信されたデータは、カードユニット15では復号化できない。ここで、第2種暗号化回路432は、媒体制御ユニット(即ち、カードユニット15)が対応する復号化回路(即ち、第2種復号化回路442)を有していない遊技機側固有暗号化回路に相当する。なお、この第2種暗号化回路432に対応する復号化回路(第2種復号化回路442)は、持球管理装置85のCPU321には、前述したように設けられている。
また、遊技制御装置54の第4通信制御部404は、入出力I/F412及び外部情報端子板51を介して、持球管理装置85の通信制御部471と接続されている。遊技制御装置54のCPUコア400は、この第4通信制御部404により、持球管理装置85のCPUコア460との間で、第4通信方式(通信方式4)によって例えばID関連の通信が可能である。第4通信方式は、第2通信方式と同様に、遊技制御装置54側で第1種暗号化回路431により暗号化して送信したデータを持球管理装置85側で第1種復号化回路441により復号化できる通信方式であるが、遊技制御装置54側から持球管理装置85側への単方向通信である。
また、遊技制御装置54の第5通信制御部405は、入出力I/F412及び外部情報端子板51を介して、持球管理装置85の通信制御部472と接続されている。遊技制御装置54のCPUコア400は、この第5通信制御部405により、持球管理装置85のCPUコア460との間で、第5通信方式(通信方式5)によって例えば持球数関連の通信が可能である。第5通信方式は、遊技制御装置54側で第2種暗号化回路432により暗号化して送信したデータを持球管理装置85側で第2種復号化回路442により復号化できる通信方式であり、遊技制御装置54側から持球管理装置85側への単方向通信である。
また、遊技制御装置54のCPUコア400は、入出力I/F413及び外部情報端子板51を介して、ホールコンピュータ86と接続されている。遊技制御装置54のCPUコア400は、この接続を介してホールコンピュータ86との間で通信(通信方式は特に限定されない)を行う。なお、CPU111には、このホールコンピュータ86との間の通信のための通信制御部を設けてもよい。また、外部情報端子板51は、持球管理装置85との中継を行う部分と、ホールコンピュータ86との中継を行う部分とに分離されていてもよい。
なお、遊技場における他の装置(カード管理装置、カード発行機82、カード精算機83、景品交換装置84)も、図4で説明したように他の装置と通信が可能であるが、これらは次のような暗号通信に関する機能を有する。
まず、カード管理装置、カード発行機82、及びカード精算機83は、いずれも、第1種暗号化回路431と第1種復号化回路441を備え、第1種暗号化回路431により例えばカードIDを暗号化して送信する機能と、例えば暗号化されたカードIDを受信して第1種復号化回路441により復号化する機能とを有する。
次に景品交換装置84は、持球管理装置85と同様に、第1種復号化回路441と第2種復号化回路442を有し、例えば暗号化されたカードIDを受信して第1種復号化回路441により復号化する機能と、例えば暗号化された持球数のデータを受信して第2種復号化回路442により復号化する機能とを有する。
また、カードユニット15のCPU231は、遊技制御装置54のCPU111と同様に、持球管理装置85やホールコンピュータ86と暗号化された通信が可能であってもよい。例えば図10は、遊技制御装置54と持球管理装置85との間の通信構成の一例を示しているが、これと同様の通信構成を、カードユニット15とホールコンピュータ86(或いは持球管理装置85)との間の通信構成として採用してもよい。
なお、遊技カードには、第1種暗号化回路431により暗号化された状態でカードIDが記録され、第2種暗号化回路432により暗号化された状態で持球数のデータ(例えば、保有持球数のデータ)が記録される構成となっていてもよい。
なお、図8乃至図10に示した通信構成は一例であり、各種の変形が有り得る。例えば、持球管理装置85が無く、ホールコンピュータ86が持球管理装置の機能も兼ね備え、上述した持球管理装置85と同様の通信機能をホールコンピュータ86が持つ態様でもよい。また、パチンコ機1の遊技制御装置54とカードユニット15の制御部230との間の通信方式には、他の通信方式Xの通信ラインがあってもよい。例えば、図9に示した通信方式3は、第2種暗号化回路432と第2種復号化回路442が遊技制御装置側にしか設けられていないが、これら第2種暗号化回路432と第2種復号化回路442がカードユニット15のCPU231にも設けられた通信方式Xがあってもよい。
F.遊技の概要
次に、本例のパチンコ機1で行われる遊技の概要や遊技の流れについて説明する。
遊技開始当初の時点(或いは遊技開始前の時点)では、客待ち状態(デモ中)となっており、客待ち画面の表示を指令するコマンドが遊技制御装置54から演出制御装置53に送信され、表示装置41の表示部には客待ち画面(動画又は静止画)が表示される。
そして、遊技者がカードユニット15に例えば遊技カードを挿入して、所定単位度数の球貸し操作(球貸スイッチ212を例えば1回押す)を行うと、所定数の遊技持球数(例えば、125個)が加算されて、例えば表示入力装置203によって表示される。なおこの際、前記遊技カードの残高である球貸度数データ(有価価値情報)は、前記所定数分(例えば、500円分に相当する5度数)だけ減額される。
そして、上記遊技持球数が有る状態で遊技者が発射操作ハンドル11を操作すると、発射位置にある遊技球がガイドレール21を介して遊技領域22に打込まれ、打込まれた遊技球が特図の第1又は第2始動入賞口に入賞すると(即ち、特図の始動入賞があると)、特図の変動表示を指令するコマンドが遊技制御装置54から演出制御装置53に送信され、表示装置41の画面において特図(数字、文字、記号、模様等よりなるもの)が変動(例えば、スクロール)する表示(いわゆる変動表示)が行われて、特図の変動表示ゲーム(以下、特図変動表示ゲームという)が行われる。一方、入賞せずに外れた球は、アウト球流入口に流入する。
遊技領域を落下した球はアウトあるいはセーフとなって、遊技領域を経た後に前記循環装置55の遊技球入口71に流下し、この循環装置55で回収されて循環し、再び発射位置に導かれることになる。このようにして、封入された遊技球が循環使用されてパチンコ遊技が行われる。
この発明概念は、以下のように示される。
遊技機本体内に所定数の遊技球を封入しておき、前記封入された遊技球を遊技領域内に発射して遊技を行うことが可能であるとともに、前記遊技領域に発射された遊技球による遊技結果に応じて遊技者の利益である遊技価値を増加させる制御手段を備え、前記遊技領域を経た遊技球を回収して発射位置に導くことにより、この封入された遊技球を循環使用して遊技を行う封入球式遊技機という概念である。
ここで、前記遊技領域に発射された遊技球による遊技結果に応じて遊技者の利益である遊技価値を増加させるとは、いいかえると、遊技結果が所定の利益状態あるいはそれ以外の状態であるかの判定を行い、所定の利益状態の場合には所定数の賞球数に対応させて遊技者の利益(遊技価値)を増加させることであり、例えば、遊技球がセーフになるか、アウトになるかの判定を行い、セーフと判定されたときには例えば遊技者の持球数を増加させることである。セーフには、入賞口(一般入賞口、第1始動入賞口、第2始動入賞口等を含む)に球が入ることが対応する。
また、遊技結果に応じて遊技者の利益である遊技価値(例えば遊技持球数)を増加させる態様には、セーフ球に基づいて賞球が持球数に加算される他に、後述の大当り(特別遊技状態)が発生して大入賞口が開放され、大入賞口に遊技球が入賞することによって大量の賞球が持球数に加算される場合も含み、これらは遊技者の利益である遊技価値を増加させることに相当する。なお、遊技者の利益である遊技価値としては、必ずしも遊技球の個数に対応した持球数に限らず、このような持球数の代りにポイント数を用いてもよい。但し本例では、特に示さない限り、遊技価値として遊技球の個数に対応した持球数を用いた態様で説明している。
また、遊技価値(持球数、或いはポイント数)は、前述したように遊技結果に応じて加算される一方で、遊技球の発射球数分だけ減算される。例えば、遊技価値として遊技球の個数に対応した持球数が用いられている場合には、遊技球の発射毎に持球数が「1」だけ減算される。
そして、前述した特図変動表示ゲームの停止結果態様(変動表示により導出された特図の組合せ)が特別結果態様(例えば、「3、3、3」などのゾロ目)であれば、大当りと呼ばれる特典が遊技者に付与される。なお制御上は、例えば始動入賞があったことを条件として、大当り乱数等の値が抽出記憶されて、この抽出記憶された乱数値と予め設定された判定値とが判定時に比較判定され、この比較判定結果に基づいて、予め大当りとするか否かが決定され、この決定に応じて上記変動表示ゲームが開始される。
また、変動表示ゲームの停止結果態様が特別結果態様のうちの特定の態様(例えば、「7、7、7」のゾロ目)であれば、上記大当りになるとともに、大当り遊技後(後述する特賞期間後)に、ゲーム状態が通常モードから確変モードへ移行する。この確変モードでは、特図が大当りになる確率(以下、特図の大当り確率という)を高める制御が行われる。また場合によっては、前述の時短状態とする制御も行われる。
上記大当りになって大当り状態に移行すると、ファンファーレ期間(大当りになったことを演出する効果音の出力などが実行される期間)を経て、変動入賞装置の大入賞口が、規定時間(例えば、30秒)を超えない範囲内において、例えば10個入賞までの期間だけ一時的に開放される開放動作(大当たりラウンド)が行われる。そしてこの開放動作は、規定のラウンド数だけ繰り返し行われる。また、この大当り状態では、大当り状態を演出したり大当りラウンド数等を遊技者に報知したりするための大当り画面の表示を指令するコマンドが遊技制御装置54から演出制御装置53に送信され、表示装置41の画面では、このような大当り中の表示が実行される。
なお、この大当り状態になっている期間(ファンファーレ期間と、大入賞口が開放されている大当りラウンドの期間と、大当りラウンドと次の大当りラウンドの間のインターバル期間と、エンディング期間)が、特賞期間に相当する。
また上記大当りのラウンド数としては、例えば、通常は15ラウンド大当りが主の大当りであるが、プレミアとして16R大当りを発生させる構成でもよいし、その他の構成でもよい。また、いわゆる突確(出玉の少ない大当りを経由して大当り確率が変化する突然確変)として2ラウンド大当りや、大入賞口が数回開放するだけの小当り等があってもよい。
また、上記特図変動表示ゲーム中又は大当り中に、第1又は第2始動入賞口にさらに遊技球が入賞したときには、表示装置41等で特図の始動記憶の保留表示が行われて例えば4個まで記憶され、特図変動表示ゲーム又は大当り状態が終了した後に、その始動記憶に基づいて上記特図変動表示ゲームが繰り返されたり、客待ち状態に戻ったりする。
即ち、変動表示ゲームが大当りで終了すれば大当り状態に移行し、変動表示ゲームがはずれで終了し始動記憶があれば再度変動表示ゲームが実行され、変動表示ゲームがはずれで終了し始動記憶がなければ客待ち状態に戻り、大当りが終了して始動記憶があれば再度変動表示ゲームが実行され、大当りが終了して始動記憶がなければ客待ち状態に戻る流れとなっている。
なお本形態例では、例えば特図の始動記憶(特図始動記憶)の表示を2種類(特図1保留表示と特図2保留表示)行うようにし、特図変動表示ゲームとして、2種類の変動表示ゲーム(第1変動表示ゲームと第2変動表示ゲーム)を実行する。即ち、遊技球が第1始動入賞口に入ることによる特図始動入賞(第1始動入賞)が発生すると、表示装置41にて特図1の変動表示による第1変動表示ゲームが行われる。そして、何れかの特図変動表示ゲーム中などに遊技球が第1始動入賞口に入賞すると、第1始動記憶(特図1保留表示に対応する始動記憶)が1個記憶され、これに対して、上記特図変動表示ゲーム終了後などに、表示装置41にて特図1の変動表示による第1変動表示ゲームが行われる。
また、遊技球が第2始動入賞口に入ることによる特図始動入賞(第2始動入賞)が発生すると、表示装置41にて特図2の変動表示による第2変動表示ゲームが行われる。そして、何れかの特図変動表示ゲーム中などに遊技球が第2始動入賞口に入賞すると、第2始動記憶(特図2保留表示に対応する始動記憶)が1個記憶され、これに対して、上記特図変動表示ゲーム終了後などに、表示装置41にて特図2の変動表示による第2変動表示ゲームが行われる構成となっている。なお、第1始動記憶と第2始動記憶の両方があるときには、予め設定されたルールに従って第1変動表示ゲームと第2変動表示ゲームのうちの何れかが先に実行される。例えば、第2始動入賞口に対応する第2変動表示ゲームが優先的に行われる態様(即ち、第2始動記憶が優先的に消化される態様)、或いは2種類の変動表示ゲームが交互に行われる態様などが有り得る。
一方、遊技中に、遊技球が普図始動ゲートを通過したときは、前述した普図変動表示ゲームが行われる。この普図変動表示ゲームについては、前述したので、ここでは説明を省略する。
G.制御系の動作
次に、遊技制御装置54、カードユニット15の制御内容を説明する。最初に遊技制御装置54の制御内容について図11〜図67により説明する。なお、ステップ番号には、「ステップS」又は「ステップA」を使用する。
(ルーチン1)遊技制御装置のメイン処理
まず、図11により、遊技制御装置54のメイン処理を説明する。
このメイン処理は、CPU111に強制的にリセットがかけられたことに基づいて開始する。即ち、遊技制御装置54に電源を供給している電源装置58の電源スイッチ(図示略)がオン操作されると、所定のタイミングに(電源投入時の所定のリセット期間に)電源装置58からリセット信号が遊技制御装置54に入力されてCPU111のリセット端子がオンし、その後このリセット信号が解除されると、CPU111が起動する。なお、停電からの電源復旧時にも、同様にリセット信号がオンした後に解除されてCPU111が起動する。また、作業者が遊技制御装置54のRAM113等の初期化をしようとする場合には、電源装置の初期化スイッチ(図示略)をオン操作しながら前記電源スイッチをオン操作する必要がある。なおRAM113は、図11ではRWMと表記されている。
そしてCPU111が起動すると、まず割込みを禁止し、CPU111に内蔵されるCPU周辺回路(シリアルポートを含む)の初期設定を行うとともに、RAM113へのアクセスを許可した後、全出力ポートにオフ信号(2値信号の「0」に相当する信号)を出力する(ステップS1乃至S4)。
なお、リセット信号によって各出力ポートはオフ設定(リセット)されているので、ソフト的に各出力ポートにオフ信号を出力する必要は必ずしもないが、ここでは念のためにステップS4が設けられている。
ステップS4を経ると、ステップS5に進んで、この時点での待機中(ウェイト中)に停電が発生したか否かを判別する。停電が発生していればステップS30にジャンプしてRWMアクセス(RAM113へのアクセス)を禁止した後、待機し、停電が発生していなければ、次のステップS6で演出制御基板(演出制御装置53)の起動待ちのウェイト時間が経過したか否かを判断する。起動待ちのウェイト時間が経過していなければ、ステップS5に戻ってルーチンを繰り返し、同ウェイト時間が経過すると、ステップS7に進んで電源装置の初期化スイッチを押しながらの電源投入(RAMクリアの操作)であるかを判断する。
初期化スイッチを押しながらの電源投入であれば、ステップS13にジャンプする。一方、初期化スイッチを押さないで電源投入したのであれば、ステップS8に進んでRAM113の停電検査領域1,2の全ての値が正常な停電検査領域チェックデータであるか否か判断し、正常であれば停電復帰時(停電復旧時)であるとしてステップS9に進み、異常であれば(正常に記憶されてなければ)通常の電源投入時であるとしてステップS13に進む。なお、停電検査領域チェックデータは、後述するステップS28で設定されるものである。このステップS8では、このように複数のチェックデータによって停電復帰時であるか否か判定するので、停電復帰時であるか否かの判断が信頼性高く為される。
次にステップS9では、RAM113(RWM)のデータのチェックサムを算出し、ステップS10で電源遮断時のチェックサムと比較し、その値が正常(一致)か否かを判定する。このチェックサムが正常でない場合(即ちRAM113のデータが壊れているとき)には、ステップS13に進み、前記チェックサムが正常である場合にはステップS11に進む。
ステップS11では、停電復旧のための処理(初期値設定)を実行する。即ち、全ての停電検査領域をクリアし、チェックサム領域をクリアし、エラー及び不正監視に係る領域をリセットする。次いで、ステップS12で停電復旧時のコマンド(停電復旧コマンド)を演出制御装置53に送信する。このステップS12を経ると、ステップS16に進む。
なお、停電復旧時のコマンド(停電復旧コマンド)には、停電時の状態(遊技状態、休憩の状態、精算の状態)を知らせる情報が含まれる。例えば、後述する休憩中に停電があった場合には、休憩中であったことを示す情報がこの停電復旧時コマンドに含まれ、このコマンドを停電復旧時に受信した演出制御装置53は、例えば停電時に実行していた休憩中を報知する表示装置41での表示を、そのまま停電復旧後に再開する。また、精算中に停電があった場合には、精算中であったことを示す情報がこの停電復旧時コマンドに含まれ、このコマンドを停電復旧時に受信した演出制御装置53は、例えば停電時に実行していた精算中を報知する表示装置41での表示を、そのまま停電復旧後に再開する。これにより、停電時の状態がRAM113に記憶保持されて停電復旧時にその状態が再開されていることが遊技者に明確に認識され、遊技者が停電復旧時に不安を覚えることがない。
次に、初期化スイッチを押しながらの電源投入でステップS13にジャンプした場合やステップS8、S10からステップS13にジャンプした場合には、このステップS13を含めてステップS13〜15の処理を行う。
ステップS13以降の処理に進むと、遊技制御装置54のRAM113内のデータ(アクセス禁止領域を除く)を初期化するなどの処理を行う。即ち、ステップS13では使用する全てのRAM113の領域をクリアする。具体的には、RAM113において、アクセス禁止領域より前の全作業領域をクリアし、アクセス禁止領域より後の全スタック領域をクリアする。次いで、ステップS14で初期化すべき領域に電源投入時の初期値をセーブし、ステップS15で電源投入時のコマンド(電源投入コマンド)を演出制御装置53に送信する処理を行う。電源投入コマンドが送信されると、他の制御装置は、この電源投入コマンドを受けて、例えば演出制御装置53であれば枠演出装置のモータの動作位置を初期位置にするなどの初期化を行う。
ステップS15を経ると、ステップS16で遊技禁止フラグをセットする。電源起動時に、カードユニット15から遊技許可のコマンドがくるまで遊技禁止状態とするためである。
なお、遊技制御装置54がホールコンピュータ86や持球管理装置85と通信を行う態様である場合には、例えばステップS16の前後で次の処理をさらに行う態様としてもよい。即ち、ホールコンピュータ86に起動報知信号オンデータを出力し、次いで持球管理装置85に起動報知コマンドを送信する。起動報知信号オンデータと起動報知コマンドは、遊技制御装置54(制御手段)が起動したことを他の装置に報知する起動情報である。他の装置は、この起動情報を受信することによって、遊技制御装置54が起動したことに加えて、遊技制御装置54との間の通信ラインが正常であることを確認できる。ここで、起動報知信号オンデータは、遊技制御装置54が起動している限り、外部装置であるホールコンピュータ86に継続的に出力される。なお、このような起動を報知する情報としては、従来では例えばセキュリティ信号が起動後一定時間(1パルス)のみ出力されていたが、本実施例では、電源遮断や停電により遊技制御装置54が機能停止又はシャットダウンするまで継続的に出力する構成となっている。即ち、上記起動報知信号のオンデータは、例えばステップS27でオフとされるまで、オンデータのまま維持される。これにより、外部装置であるホールコンピュータ86では、遊技制御装置54との間の通信ラインの異常を電源投入時も含めて継続的に監視できる。
上記起動情報を受信したホールコンピュータ86及び持球管理装置85は、この起動情報により当該パチンコ機1が起動したこと、及び当該パチンコ機1との間の通信ラインが正常であることを知ることができ、当該パチンコ機1に対応するRAMエリアをクリアして情報収集に備える。
ちなみに、ホールコンピュータ86等と通信を行うカードユニット15でも、起動時に上述のような起動情報をホールコンピュータ86等に送信する態様とすれば、同様の効果が得られる。
ステップS16を経ると、ステップS18に進んで球磨きモータ動作タイマ(後述する)をセットし、次いでステップS19で、例えばCPU111の内部に設けられたCTC(Counter/Timer Circuit)を起動する。CTCはタイマ割込みのための回路である。
次にステップS20では、CPU111に内蔵されるCPU周辺回路に設けられた乱数生成回路の起動設定を行う。この乱数生成回路によってハード的に特図や普図の各乱数のうちの一部が生成される。但し、これら乱数のうち一部の乱数の初期値は、後述するステップS22の処理によってソフト的に設定される。
なお、特図に関連する乱数としては、大当り乱数(大当りとするか否かを決定するための乱数)、大当り図柄乱数1,2(大当り停止図柄決定用の乱数)、変動パターン乱数(リーチの有無等を含む変動パターンを決定する乱数)、停止図柄乱数(外れの停止図柄決定用の乱数)などがある。また、普図に関連する乱数としては、例えば、普図当り乱数(普図当りとするか否かを決定するための乱数)などがある。このうちステップS20,22で対象とする乱数は、例えば、大当り乱数、普図当り乱数、大当り図柄乱数1,2である。なお、上記特図に関する乱数は、特図が2種類ある場合、特図1と特図2で共通でもよいし、別個に設けられていてもよい。
次いでステップS21では、割込みを許可し、次のステップS22では、初期値乱数更新処理を行う。初期値乱数更新処理は、遊技球を発射するタイミングを計って故意に当り等をねらうことが困難になるように、乱数の初期値を更新する処理である。
次いでステップS23に進み、停電監視信号のチェック回数(例えば2回)を設定し、次のステップS24で停電監視信号がオンしているか否か判定し、オンしていれば停電の最終判断のためのステップS25に進み、オンしていなければステップS22に戻る。通常運転中は、ステップS22〜S24を繰り返す。
そして、ステップS25に進むと、前記チェック回数分だけ停電監視信号のオン状態が継続しているか否か判定し、この判定結果が肯定的であると停電発生と最終判断してステップS26に進み、否定的であれば停電発生と判断できないとしてステップS24に戻る。
なお停電監視信号がオンになると、この停電監視信号をNMI割込信号として、実行中の処理を中断してステップS26以降の停電処理を強制的に実行する態様でもよい。但し本例の構成であると、停電監視信号のオン状態をステップS25で複数回チェックするので、実際には停電が発生していないのにノイズ等によって停電監視信号が一時的かつ瞬間的にオンした場合に停電発生と誤判断してしまうことがないという利点がある。
そしてステップS26に進むと、割込を禁止した後、次のステップS27で全ての出力をオフし(全ての出力ポートにオフデータを出力し)、次いでステップS28で停電情報設定処理を実行する。停電情報設定処理では、前述の停電検査領域チェックデータ1を停電検査領域1にセーブし、停電検査領域チェックデータ2を停電検査領域2にセーブする。
ステップS28を経ると、次のステップS29で、RAM113のデータのチェックサムを算出して所定のチェックサム領域にセーブし、次いでステップS30でRAM113へのアクセスを禁止した後、待機する。
なお、以上のステップS26〜S30の停電処理は、停電(通常の電源遮断含む)によって電源電圧がCPU111の動作電圧未満に低下する前に行われる。
(ルーチン2)遊技制御装置のタイマ割込処理
次に、遊技制御装置54のタイマ割込処理を図12により説明する。
このタイマ割込処理は、前述したメイン処理におけるステップS19,S21の処理によって開始され、所定のタイマ割込周期(後述する送信間隔(例えば200ms)より短い周期)で繰り返し実行される。
このタイマ割込処理では、まずステップS41で、必要に応じてレジスタの退避や割込みの禁止を実行した後、ステップS42の入力処理を実行する。この入力処理では、前述の各センサ類(始動口スイッチ120、121、ゲートスイッチ122、入賞口スイッチ123、カウントスイッチ124など。なお、図6において符号161〜163,177,178等で示すスイッチなどの封入球制御等に必要な各種スイッチ類も含む。)の検出信号の読み取りを実行する。具体的には、各センサの出力値をタイマ割込周期毎に判定し、同じレベルの出力値が規程回数(例えば、2回)以上継続した場合に、この出力値のレベルを各センサの検出信号の確定的な値として読み取る。なお、何れかのセンサがオンしていることが読み取られると、それを示すフラグ(入力フラグ)がたてられる。
次に、ステップS43で、後述するステップS50,S52,S57,S58,S59,S60,S61で設定された出力データを対応する出力ポートに設定し出力する出力処理を実行し、その後、ステップS44でカードユニット接続確認処理を行う。カードユニット接続確認処理は、カードユニット15に電源が入っているか、カードユニット15とパチンコ機1との間の通信が正常にできるか等を確認するものである(詳細後述する)。
次いで、ステップS45,S46で、乱数更新処理1,2をそれぞれ実行する。ここでは、特図に関連するソフト乱数及び普図に関連するソフト乱数の更新が行われる。特図に関連するソフト乱数としては、例えば、大当り図柄乱数1,2(大当り停止図柄決定用の乱数)、変動パターン乱数(リーチアクションの有無等を含む変動パターンを決定する乱数)、停止図柄乱数(外れの停止図柄決定用の乱数)などがある。ここでの、乱数の更新は、乱数を例えば「1」づつ増やすことにより実行される。したがって、このタイマ割込み処理のルーチンが繰り返される毎に、乱数が変り、このソフト乱数の抽出値がアトランダム性を保つようになる。
なお、上記変動パターン乱数は、本例では変動パターン乱数1〜3の3種類が有る。このうち、変動パターン乱数1は後半変動(リーチ開始後の変動)のリーチ系統を選択するための乱数であり、変動パターン乱数2はリーチ系統の中から詳細な演出の振分(例えばプラス1コマで特図が停止するかマイナス1コマで特図が停止するか)を行うための乱数であり、変動パターン乱数3は前半変動(リーチ開始前までの変動)の態様を選択するための乱数である。また、上記変動パターン乱数は変動態様の全てを直接決定するものでもよいが、本例では、具体的な態様は演出制御装置53が決定する。例えば、変動時間とリーチ系統(リーチの大まかな種別)のみを変動パターン乱数1により決定し、決定した変動時間とリーチ系統に基づいて演出制御装置53が具体的な変動態様を決定する。
次いで、ステップS47でタイマ更新処理を行う。これにより、遊技プログラム内の処理で扱われる各種タイマの更新が統括的に行われる。例えば、初期値の設定、値の判定、判定結果に基づく処理は別のルーチンで行うが、初期値がセットされていれば、更新は当該タイマ更新処理で行うといったようにすればよい。また、後述するステップS203、S221などの判定に使用されるタイマは上記のように更新を行ってもよいし、例えば、本実施例のステップS202などのように、該当するルーチンで更新を行ってもよい。
次いで、ステップS48でスイッチ監視処理を行う。これは、前述したように設定される入力フラグ(発射球検出スイッチ161、ファール球検出スイッチ162、アウト球検出スイッチ163などの入力フラグ)を監視して、例えば発射に伴う遊技持球数の減算や盤面球数の増減など封入球制御のための処理を行うものである(詳細後述する)。
次いで、ステップS49でエラー監視処理を実行する。これは、前述の各センサ類の未検出エラーや、ガラス枠5の開放状態などを監視するための処理である。なお、大入賞口、普電の開放中以外での不正入賞については、後述するステップS56の処理で監視される。
例えば、このエラー監視処理で監視するエラーの種類は、以下の通りである。
・前枠開放(ガラス枠5開放)
・遊技枠開放(前面枠4開放)
・スイッチ異常(コネクタ抜け、スイッチ故障など)
・磁石不正
・振動不正
・電波不正
・盤面球数エラー(図22により後述する。)
・封入球数エラー(図21により後述する。)
封入球数エラーには、下記がある。
(a)封入球数不足エラー
(b)封入球数過剰エラー
(c)封入経路異常エラー
なおエラーには、他にも、カードユニット未接続エラーがあるが、これは前述のステップS44のカードユニット接続確認処理(詳細後述する)で監視される。
次いで、ステップS50で発射許可信号編集処理を行う。これは、発射可能な状態になったら発射許可信号オンデータを設定し、例えばカードユニット15が接続されていない場合(例えば後述するカードユニット接続確認フラグ(ステップS71)がセットされていない場合)には発射許可信号オフデータ(発射できない)を設定するものである。ここには、例えば停電時に発射杵先(発射杵は発射モータ173で作動する)に残った球を電源投入時に空打ち発射する強制発射の処理も含まれる(詳細後述する)。
次いで、ステップS51で、ステップS44における全てのカードユニット通信ライン確認がOKか否かを判別する。これは、パチンコ機1側(遊技制御装置54側)とカードユニット15側との配線接続のための基板(カードユニット接続端子板52と遊技機接続端子板69)が接続されて、通信ラインの確認結果がOKであるか否かにより処理を分岐するものである。カードユニット通信ライン確認がOKであれば、ステップS52乃至S54を順次実行してステップS55に進み、OKでなければステップS52乃至S58を実行しないでステップS59にジャンプする。
なお、ステップS52乃至S58は、後述するように、遊技を実質的に開始させ進行させるための処理であるため、ステップS51の判定が否定的な場合には、遊技が開始されず進行されないことを意味する。つまり本例では、遊技制御装置54とカードユニット15の間の通信ラインが正常に接続されていないと、遊技が実質的に進行されない。これにより、この通信ラインを使った不正な遊技制御装置54への入力等により不正に持球数を獲得するなどの行為が困難になり、セキュリティを高めることができるなどの効果が得られる。
ステップS51で全てのカードユニット通信ライン確認がOKの場合(具体的には、後述する図13のステップS77の判定結果が肯定的になる場合)には、ステップS52で球送り制御処理を行う。これには、球を発射位置まで送る条件が整った場合に球送りソレノイド172のオンデータを設定して、球を発射位置まで送る処理を行う他、停電時に発射杵先に残った球を電源投入時に空打ち発射して対処するために球送りソレノイド172をオフにしておく処理も含まれる(詳細後述する)。
次いで、ステップS53で操作パネル監視制御処理を行う。これは、操作・表示パネル7における操作入力を監視して、実行された操作入力に対応する処理を行うものである。例えば、操作・表示パネル7に精算ボタン或いは休憩ボタン(遊技制御装置54に操作信号を入力するボタン)が設けられている場合に、この精算ボタン或いは休憩ボタンの操作入力を監視して、操作入力があれば精算又は休憩を行う条件が成立していることを確認した上で、精算又は休憩のための必要な処理(カードユニット15にコマンドや遊技持球数などのデータを送信する処理含む)を行うものである。
次いで、ステップS54でカードユニット受信解析処理を行う。これは、遊技制御装置54がカードユニット15から受信した信号の解析などを行うものである(詳細後述する)。ステップS54を経ると、ステップS55に進む。
ステップS55では、精算中あるいは休憩中であるかを判定する。例えば、カードユニット15からの動作指示コマンドによって精算中又は休憩中であることが指示されている場合、或いは、前記ステップS53で操作・表示パネル7の操作ボタンによって精算中又は休憩中になっている場合には、精算中又は休憩中とそれぞれ判定する。
そして、精算中あるいは休憩中であれば、ステップS56乃至ステップS58をジャンプしてステップS59に進む。これは、精算中あるいは休憩中であれば、封入球遊技を行えないようにするため、遊技の進行に関わるステップS56乃至S58を実行しないで、ステップS59にジャンプするものである。
精算中あるいは休憩中でなければ、ステップS56に進み、入賞口スイッチ監視処理を実行する。入賞口スイッチ監視処理は、前述したように設定される入力フラグ(特図の始動口スイッチ120、121、入賞口スイッチ123、及びカウントスイッチ124等)を監視し、例えばカウントスイッチ124の入力フラグが設定されていると、15個の賞球の遊技持球数への加算(賞付与)を行うなどの処理を実行するものである(詳細後述する)。
次に、ステップS57では、特図ゲーム処理(詳細後述する)を行う。この特図ゲーム処理では、特図の変動表示ゲーム全体の統括的制御が行われる。即ち、例えば変動開始条件(変動表示ゲームの開始条件)の成立時において、大当り乱数の判定や、特図の停止図柄の組み合わせ(結果態様)を設定する処理や、特図の変動態様を設定する処理が行われる。
ここで、変動開始条件の成立時とは、客待ち状態で始動口入賞があって変動表示ゲームが開始される時、変動表示ゲームがはずれで終了し始動記憶があって再度変動表示ゲームが実行される時、大当たりが終了して始動記憶があって再度変動表示ゲームが実行される時の3種類がある。
また、この特図ゲーム処理では、特図の変動表示ゲームに関する各種出力データを設定する処理も行われる。即ち、特図の変動表示ゲームの遊技状態に合わせて、例えば、演出制御装置53などへ送信するコマンドの内容(コマンドデータ)を設定する。
次いで、ステップS58では、普図の変動表示ゲームのための処理を行う。即ち、普図の変動表示遊技の状態に合わせて演出制御装置53などへ送信するコマンドの内容を設定する処理などを行う。
ステップS58を経るとステップS59に進む。ステップS59に進むのは、ステップS58を経て進む場合の他、上述したようにステップS51の判別結果がNOのとき、及びステップS55の判定結果がYESのときがある。ステップS59では遊技台情報編集処理を実行する。これは、遊技制御装置54からカードユニット15へ送信するデータの編集を行うものである(後述する)。なお、遊技制御装置54からホールコンピュータ86等へもなんらかの情報を送信する態様の場合には、例えばこの遊技台情報編集処理で、遊技制御装置54からホールコンピュータ86等へ出力しようとするデータの編集も行う構成としてもよい。
次いで、ステップS60でLED編集処理を行う。これは、各種LED(例えば、エラー表示LED64、一括表示装置133を構成する普図・特図表示器や保留表示の各LEDなど)の表示に関する処理を行うものである。このLED編集処理には、ステップS57の特図ゲーム処理において決定された特図の図柄やステップS58の普図ゲーム処理において決定された普図の図柄、その他の情報を、一括表示装置133において表示するための処理も含まれる。
次いで、ステップS61で球磨きモータ制御処理を行う。これは、球磨きモータ(即ち、研磨装置モータ59)の作動や非作動の処理を行うものである(詳細後述する)。
ステップS61を経ると、その後、メインルーチンを再開すべく、ステップS62でタイマ割込み要求をクリアし、ステップS63で退避させたレジスタを復帰させ、ステップS64で割込を許可し、そして割込時に中断した処理に復帰(リターン)する。
(ルーチン3)遊技制御装置のカードユニット接続確認処理
次に、前記タイマ割込処理におけるカードユニット接続確認処理S44を図13により説明する。
このルーチンが開始されると、まずステップS71で接続確認処理を行う。この接続確認処理では、カードユニット接続端子板52を介してカードユニット15の電源ラインに接続された入力(VL入力)の電圧がオンになっているか(即ち、規定値よりも高い電圧になっているか)否か判定する。そして、この判定結果として前記VL入力の電圧がオンになっていれば、例えば、カードユニット15が電源投入されて遊技制御装置54と接続されていることを示すカードユニット接続確認フラグをセットする。
次にステップS72で、パチンコ機1の電源投入時であるか否かを判定し、電源投入時であれば、ステップS73乃至S76を順次実行した後にステップS77に進み、電源投入時でなければステップS73以降を実行しないでリターンする。
なお、電源投入時の期間は例えばステップS73乃至S76で正常であると判定できるまでを電源投入時としてもよいし、それ以外の期間を設定してもよい。
ここで、ステップS73では通信ライン確認処理1を実行し、ステップS74では通信ライン確認処理2を実行し、ステップS75では通信ライン確認処理3を実行し、ステップS76では通信ライン確認処理4を実行する。通信ライン確認処理1は、図8及び図9に示した通信方式1の通信ライン(即ち、通信回路421,461を経由する通信ライン)において通信が適正に可能か否かを確認する処理である。また通信ライン確認処理2は、図8及び図9に示した通信方式2の通信ライン(即ち、通信回路422,462を経由する通信ライン)において通信が適正に可能か否かを確認する処理である。また通信ライン確認処理3は、図8及び図9に示した通信方式3の通信ライン(即ち、通信回路423,463を経由する通信ライン)において通信が適正に可能か否かを確認する処理である。また通信ライン確認処理4は、遊技制御装置54とカードユニット15間の通信構成(図9)において前述したような他の通信方式Xの通信ラインが設けられた場合に、この通信が適正に可能か否かを確認する処理である。
なお、ステップS73乃至S76の各確認処理は、例えば確認のための情報を実際に送受信することによって、通信が適正に可能か否か判定する。また、ステップS73乃至S76の各確認処理は、処理内容は全て同一で共通化することができる。各通信方式1乃至4は、端子は異なるが、暗号化及び復号化をハードによって行う(ソフトで行うのではない)ため、確認処理の方式を変える必要はなく、共通化することができる。
ステップS77では、上記ステップS73乃至S76における全てのカードユニット通信ライン(通信方式1〜3、通信方式Xの各通信ライン)の確認結果がOK(即ち、適正に通信可能)である場合には、ステップS78に進んでカードユニット15に起動報知コマンドを送信した後にリターンし、これらカードユニット通信ラインの確認結果が何れか一つでもOKでない場合には、ステップS78を実行しないでリターンする。これにより、カードユニット通信ラインの確認結果が何れか一つでもOKでない場合には、前述したステップS51の処理によってステップS52乃至S58(図12)が実行されずに遊技ができないように制御されるとともに、遊技制御装置54から起動報知コマンドがカードユニット15に送信されない。
なお、この起動報知コマンドがカードユニット15に送信されないと、カードユニット15は基本的に作動しない(例えば、後述する図68のステップB3に示す球貸処理等を実行しない)構成となっている(ただし、カードユニット15は電源投入されているので、起動自体はするようになっており、上述の遊技制御装置同様、遊技を開始しないように制御される構成である)。
また遊技制御装置54は、上記ステップS73乃至S76でカードユニット15との通信が正常と確認されるまでは、このカードユニット接続確認処理(即ちタイマ割込み処理のステップS44)でカードユニット15からのコマンドの受信を行い、正常であることを確認できれば、カードユニット受信解析処理(即ちタイマ割込み処理のステップS54)でカードユニット15からのコマンドの受信を行う。
また、ステップS71のような接続確認処理は、カードユニット15からそれを要求するコマンド(接続確認要求コマンド)を受信したときに実行し、その結果として接続状態と判定されれば、接続状態である旨を通知するコマンド(接続確認応答レスポンス)をカードユニット15に返信する構成としてもよい。
(ルーチン4)遊技制御装置のスイッチ監視処理
次に、前記タイマ割込処理におけるスイッチ監視処理S48を図14により説明する。
このルーチンが開始されると、まずステップS81で発射球検出スイッチ監視処理(後述する)を行い、次いでステップS82でファール球検出スイッチエラー&通過監視処理(後述する)を実行し、次にステップS83でアウト球検出スイッチエラー&通過監視処理(後述する)を実行し、次にステップS84で入賞確認スイッチエラー&通過監視処理を実行し、次にステップS85で揚送スイッチエラー&通過監視処理(後述する)を実行し、その後リターンする。
なお、入賞確認スイッチエラー&通過監視処理は、入賞確認スイッチ177に関連する監視処理である。
また、球磨きモータセンサ(研磨装置モータセンサ59a)は、球磨きモータ制御処理(図12のステップS61、後述する図65)で監視する。球磨きモータとは、研磨装置モータ59のことである。
(ルーチン5)遊技制御装置の発射球検出スイッチ監視処理
次に、前記スイッチ監視処理における発射球検出スイッチ監視処理S81を図15により説明する。
このルーチンが開始されると、まずステップS91で発射球検出スイッチ161に入力があったか(即ち、発射される遊技球が検出されたか)否か判定し、入力がなければリターンする。入力があれば、ステップS92aに進んで減算玉数カウンタの値を「+1」だけ更新(インクリメント)し、次のステップS92bで遊技持球数カウンタの値を「−1」だけ更新(デクリメント)し、次いでステップS93で盤面球数の値を「+1」だけ更新(インクリメント)し、リターンする。
なお、減算玉数カウンタは遊技持球数から減算すべき値を計数するカウンタであり、遊技持球数カウンタは遊技持球数を計数するカウンタである。上記ステップS92bでは、減算玉数カウンタの値が1増加したので、その分だけ遊技持球数を減らしている。但し、このように対応するカウンタを(上記減算玉数カウンタや、後述する加算玉数カウンタ)を加減算するとともに直後に遊技持球数カウンタを更新するのではなく、対応するカウンタのみを加減算更新しておき、後でまとめて対応するカウンタの値分だけ遊技持球数カウンタを更新する態様でもよい(以降の処理でも同様)。
このルーチンによれば、遊技球が1個発射されるたびに、盤面球数が1個加算され、遊技持球数が1個減算される。盤面球数は、発射されて回収されていない遊技球、即ち主に遊技盤面上(遊技領域内)を落下しつつある遊技球(浮遊球或いは浮遊玉という)の数である。ここで、ステップS92a、S92bの処理は、遊技領域に遊技球が発射されることに対応して遊技持球数(遊技価値)を減らす発射減算処理を構成する。
(ルーチン6)遊技制御装置のファール球検出スイッチエラー&通過監視処理
次に、前記スイッチ監視処理におけるファール球検出スイッチエラー&通過監視処理S82を図16により説明する。
このルーチンが開始されると、まずステップS101でファール球検出スイッチ162に入力があったか(即ち、ファール球が検出されたか)否か判定し、入力がなければリターンする。入力があれば、ステップS102に進んで遊技持球数の値(即ち、遊技持球数カウンタの値)がゼロか判定し、ゼロならばステップS103に進み、ゼロでなければステップS105に進む。
ステップS103に進むと、遊技禁止状態(遊技禁止フラグがセットされた状態)か判定し、遊技禁止状態ならばステップS104でファール球検出エラーフラグをセットしてリターンする。ステップS103で遊技禁止状態でなければ、ステップS105に進む。なお、ファール球検出エラーフラグは、遊技台情報編集処理(図12のステップS59)において使用する。
また、遊技禁止状態になる場合には、次のケースがある。
「遊技禁止状態」
・電源起動時の遊技禁止状態(前述したステップS16)
・カードユニットからの指示による遊技禁止状態(後述するステップA94)
・通信異常による遊技禁止状態(後述するステップA14)
・球磨き装置異常(即ち、研磨装置56の異常)による遊技禁止状態(後述するステップS559)
次に、ステップS105に進むと、ステップS105乃至S107を順次実行した後にリターンする。
ステップS105では、加算玉数カウンタの値を「+1」だけ更新(インクリメント)する。加算玉数カウンタは遊技持球数に加算すべき値を計数するカウンタである。ステップS106では、遊技持球数カウンタの値を「+1」だけ更新(インクリメント)し、次のステップS107で盤面球数の値を「−1」だけ更新(デクリメント)し、リターンする。
このルーチンによれば、ファール球(発射されたが遊技領域に到達しなかった遊技球)が1個回収されるたびに、盤面球数が1個減算され、加算玉数カウンタ及び遊技持球数カウンタが1個加算される。遊技持球数を加算するのは、ファールなので、遊技者の損失とならないよう、発射が無かったことにするためである。但し、ファール球が検出され、遊技持球数がゼロでしかも遊技禁止状態であると、異常と判断できるため、上記カウンタや盤面球数の更新は実行されず、ファール球検出エラーフラグがセットされる。なお、ファール球検出エラーフラグは、遊技台情報編集処理(図12のステップS59)において使用する。
(ルーチン7)遊技制御装置のアウト球検出スイッチエラー&通過監視処理
次に、前記スイッチ監視処理におけるアウト球検出スイッチエラー&通過監視処理S83を図17により説明する。
このルーチンが開始されると、まずステップS111でアウト球検出スイッチ163に入力があったか(即ち、アウト球が検出されたか)否か判定し、入力がなければリターンする。入力があれば、ステップS111aに進んで遊技持球数の値(即ち、遊技持球数カウンタの値)がゼロか判定し、ゼロならばステップS111bに進み、ゼロでなければステップS112に進む。
ステップS111bに進むと、遊技禁止状態か判定し、遊技禁止状態ならばステップS111cでアウト球検出エラーフラグをセットしてリターンする。ステップS111bで遊技禁止状態でなければ、ステップS112に進む。なお、アウト球検出エラーフラグは、遊技台情報編集処理(図12のステップS59)において使用する。
ステップS112に進むと、アウト数の値を「+1」だけ更新(インクリメント)し、次のステップS113でアウト数が10以上か判定し、10以上でなければ(10未満ならば)ステップS116に進む。アウト数が10以上ならば、ステップS114でアウト数信号出力回数の値を「+1」だけ更新(インクリメント)し、次のステップS115でアウト数の値をゼロにする(0クリアする)処理を行い、ステップS116に進む。
ステップS116に進むと、盤面球数エラー中か否か判定し、盤面球数エラー中ならば(具体的には、後述する図22のステップS163の盤面球数エラーフラグがセットされているならば)ステップS117に進み、盤面球数エラー中でないならば(具体的には、前記盤面球数エラーフラグがクリアされているならば)ステップS118に進む。
ステップS117に進むと、前枠開放エラー中か否か判定し、前枠開放エラー中ならば(具体的には、後述する図23のステップS176の前枠開放エラーフラグがセットされているならば)リターンし、前枠開放エラー中でないならば(具体的には、前記前枠開放エラーフラグがクリアされているならば)ステップS118に進む。
ステップS118に進むと、盤面球数の値を「−1」だけ更新(デクリメント)し、リターンする。
このルーチンによれば、アウト球が1個回収されるたびに、盤面球数が1個減算される。但し、アウト球が検出され、遊技持球数がゼロでしかも遊技禁止状態であると、異常と判断できるため、アウト数の更新や盤面球数の更新は実行されず、アウト球検出エラーフラグがセットされる。また、盤面球数エラー中で前枠開放エラー中である場合には、前枠(ガラス枠5)を開けて盤面球数エラー(遊技領域における球詰まり等)を解消する作業中であると考えられるため、ステップS118の盤面球数の減算は実行されない。なお、盤面球数エラー(遊技領域における球詰まり等)を解消する作業が終了して前枠が閉じられると、後述する図20のエラー解除スイッチ監視処理によって盤面球数はクリアされる(ステップS134)。
なお、ステップS111で検出されるアウト球は、発射されてセーフになった(入賞した)遊技球と、アウトになった(入賞しなかった)遊技球の両方を含む。即ち、アウト数は、遊技領域から排出され回収される全ての遊技球の数を意味する。また、アウト数信号は、例えば遊技制御装置54からカードユニット15(制御部230)に送信されてカードユニット15によりホールコンピュータ86(管理装置)に出力される遊技情報の一つである。このアウト数信号は、遊技制御装置54から直接ホールコンピュータ86(管理装置)に送信する態様でもよい。また、このアウト数信号としては、アウト球10個分で1パルスの信号を出力している。そのため、上記ステップS112乃至S115では、アウト球の数をアウト数としてカウントし、このアウト数が10になるたびに、アウト数信号出力回数を1増加させてこのアウト数を0クリアしている。これにより、アウト数信号(アウト球10個分の信号)を出力する回数(上記パルスの数)がアウト数信号出力回数として計数される。
また、前述したステップS59で実行されるアウト数信号編集処理(図示省略)でアウト数信号の編集が完了するとアウト数信号出力回数が1減算され、編集されたアウト数信号は前述の出力処理(ステップS43)にて出力される。
また、前記ステップS116及びS117により、盤面球数エラーが発生してもガラス枠5を開けなければステップS118が実行されて盤面球数は更新されるので、自然に詰まりが解消された場合、つまり遊技者がガラス枠5の前面を叩いた場合等や、遊技球同士が衝突することで解消された場合はエラー解除スイッチ65を操作しなくてもエラーが解除されるようになっているので遊技者、店員のどちらにとってもわずらわしさが発生することがない。
(ルーチン8)遊技制御装置の揚送スイッチエラー&通過監視処理
次に、前記スイッチ監視処理における揚送スイッチエラー&通過監視処理S85を図18により説明する。
このルーチンが開始されると、まずステップA1で球磨きモータ(研磨装置モータ59)が順回転中か判定し、順回転中(即ち、研磨装置56が遊技球を揚送する方向に作動している状態)ならばステップA2に進み、順回転中でない場合(停止中、又は逆回転中)にはステップA7に進む。
ステップA2に進むと、揚送スイッチ(下)75aに入力があったか(即ち、研磨装置56の入口に遊技球が入ったか)否か判定し、入力がなければステップA4に進む。ステップA2で入力があれば、ステップA3で揚送スイッチ(下)監視タイマの値を所定時間(例えば3秒間)に対応する値に設定した後にステップA4に進む。
ステップA4に進むと、揚送スイッチ(下)監視タイマの値をタイマ割込み周期に相当する値だけ減算する更新を行い、その後ステップA5に進む。
ステップA5に進むと、揚送スイッチ(下)監視タイマの値がゼロになってタイムアップしているか判定し、タイムアップしていればステップA6で揚送(下)エラーフラグをセットした後にリターンし、タイムアップしていなければステップA6を実行しないでリターンする。
ステップA7に進むと、揚送スイッチ(上)76aに入力があったか(即ち、研磨装置56の出口から遊技球が出たか)否か判定し、入力がなければリターンする。ステップA7で入力があれば、ステップA8で揚送(上)エラーフラグをセットした後にリターンする。
このルーチンによれば、球磨きモータ(研磨装置モータ59)が順回転中にもかかわらず、揚送スイッチ(下)75aがオンしない(入力がない)状態が所定時間(例えば3秒間)経過すると、異常であるとして揚送(下)エラーフラグがセットされる。また、球磨きモータ(研磨装置モータ59)が順回転中ではないにもかかわらず、揚送スイッチ(上)76aがオンすると(入力があると)、異常であるとして揚送(上)エラーフラグがセットされる。なお、揚送(下)エラーフラグ、揚送(上)エラーフラグは、遊技台情報編集処理(図12のステップS59)において使用する。
(ルーチン9)遊技制御装置のエラー監視処理
次に、前記タイマ割込処理におけるエラー監視処理S49を図19により説明する。
このルーチンが開始されると、ステップS121のエラー解除スイッチ監視処理、ステップS122の封入球数監視処理、ステップS123の盤面球数エラー監視処理、ステップS124の枠開放エラー監視処理、ステップS125のスイッチ異常監視処理、ステップS126の電波不正監視処理、ステップS127の磁石不正監視処理、ステップS128の振動不正監視処理、を順次実行した後にリターンする。
なお、エラー解除スイッチ監視処理、封入球数監視処理、盤面球数エラー監視処理、及び枠開放エラー監視処理については、詳細後述する。スイッチ異常監視処理は、ステップS49(図12)で説明したように、コネクタ抜け、スイッチ故障などの異常を監視する処理である。電波不正監視処理、磁石不正監視処理、及び振動不正監視処理は、ステップS49で説明した電波不正、磁石不正、振動不正をそれぞれ監視する処理である。
(ルーチン10)遊技制御装置のエラー解除スイッチ監視処理
次に、前記エラー監視処理におけるエラー解除スイッチ監視処理S121を図20により説明する。
このルーチンが開始されると、まずステップS131で、エラー解除スイッチ65がオン操作されたか否か判定し、オン操作されたならばステップS132に進み、オン操作されていなければリターンする。ステップS132に進むと、ガラス枠5(前枠)が開状態から閉状態に変化する動作(前枠の開閉動作)が、第1枠開放スイッチ125の出力に基づいてエラー解除スイッチ65がオン操作される前に検出されていたか否か判定する(即ち、例えば後述する図23のステップS182でセットされる開閉の情報に基づいて、前枠の開閉の履歴を確認する)。そして、この動作(前枠の開閉動作)が検出されていた場合には、ステップS133に進み、検出されていない場合にはリターンする。
ステップS133に進むと、上記ガラス枠5の開閉動作が検出されていたという情報をクリアし(即ち、そのような情報が無い状態に戻し)、次にステップS134で盤面球数をクリアし(即ち、盤面球数のデータをゼロの状態に戻し)、次にステップS135で球磨きモータ動作タイマをセットし、次いでステップS136で演出制御装置53(演出制御基板)にエラー復旧中コマンドを送信し、その後リターンする。なお、エラー復旧中コマンドを受信した演出制御装置53は、エラー復旧中であること(即ち、後述する盤面球数エラー等を解消すべく作業中であること)を報知するために、例えば「エラー復旧の確認中です」という文字表示を表示装置41で実行する構成となっている。
ここで、ステップS134の処理により盤面球数がクリアされてゼロになると、後述する図21のステップS141の判定結果が否定的になり、ステップS142で封入球数過剰エラーフラグがクリアされる。またこの場合、後述する図22のステップS162の判定結果も否定的になり、ステップS166で盤面球数エラーフラグもクリアされる。但し、後述する封入球数過剰エラーが生じていて、この封入球数過剰エラーが実際には解消されていないと(例えば、ガラス枠5を開けて遊技領域の球詰まりを解除してガラス枠5を閉じ、エラー解除スイッチ65をオン操作したけれども、封入球数が全体として過剰な状態が継続していると)、ステップS135や後述する球磨きモータ制御処理(図65)のステップS549等の処理によって後述する如く実行される封入球数確認判定の処理(図21のステップS145以降)において、例えばステップS148が実行されて封入球数過剰のエラーフラグが再度セットされることになる。
また、球磨きモータ動作タイマ(図11のステップS18でもセットされる)は、遊技球を発射していない状態でも、所定期間中は研磨装置モータ59を作動させて揚送装置56を作動させるためのタイマであり、この球磨きモータ動作タイマの値(タイムアップするまでの残時間に相当する値)がゼロでない状態では、球詰まりが発生していない限り、研磨装置モータ59が作動するように制御される(後述する図65の球磨きモータ制御処理参照)。
また、球磨きモータ動作タイマをセットするとは、球磨きモータ動作タイマの値として規定時間(球磨き動作時間;例えば10秒)を設定し、球磨きモータ動作タイマによる規定時間(球磨き動作時間)の計時動作を新たに最初から開始させることを意味する。このため、球磨きモータ動作タイマをセットすると、球詰まりが発生していない限り、研磨装置モータ59が起動し、球磨きモータ動作タイマがタイムアップするまで作動することになる(つまり球磨き動作時間の期間中だけ揚送装置56が作動することになる)。
そして、この球磨きモータ動作タイマがセットされて研磨装置モータ59が起動し規定時間作動して停止すると、後述するステップS549(図65)により封入球数確認要求フラグがセットされ、これにより後述する図21の封入球数確認処理のステップS145以降が実行され、封入球数エラーの原因(球詰まり等)が解除されていればステップS149が実行されて封入球数エラーのフラグ(封入球数不足エラーフラグ又は封入経路異常エラーフラグ)が解除される。
このため、図20のルーチンによれば、ガラス枠5が開けられた後に閉められ、その後エラー解除スイッチ65がオン操作されることによって、盤面球数がクリアされて前述の盤面球数エラーフラグの解除などが実行され、さらに揚送装置56が規定の球磨き動作時間だけ作動した後に封入球数を確認する処理(後述するステップS146、S147等)が実行される。これにより、遊技球の詰まりなどによって盤面球数が規定数より多くなる異常(盤面球数エラー)、或いは封入球数エラー(封入球数過剰エラー、封入球数不足エラー、封入経路異常エラー)が発生した場合、遊技場の店員等がガラス枠5を開けて手作業で球詰まり(或いは球不足等)を解消した後にガラス枠5を閉め、かつ、その後にエラー解除スイッチ65をオン操作すると、このエラー検出状態(エラーフラグがセットされた状態)が自動的に解除される。したがって、的確かつ円滑なエラー解除が行える効果がある。
即ち、エラー解除スイッチ65をオン操作するだけでは、エラー検出状態を解除できず、球詰まり等を実際に解消しないと解除できないのでエラー解除の的確性が高まる。また、この的確性を高めるために、さらに別の操作を必須とするのではなく、球詰まり等を解除するのに必ず必要となる動作であるガラス枠5の開閉を追加条件としているので、円滑なエラー解除が実現できる。また図20の処理では、エラーフラグ(例えば、封入球数過剰エラーフラグや盤面球数エラーフラグ)をクリアするのではなく、ステップS134で盤面球数をクリアし、ステップS135で封入球数確認の処理を実行する条件を設定することで実質的に封入球に関する前述した各種のエラー検出状態が解除される構成としている。このため、少ないステップ数で多数のエラーフラグ(封入球数過剰エラー、封入球数不足エラー、封入経路異常エラー、盤面球数エラーの各フラグ)についてのエラー検出状態の解除処理が実質的に実現されることになって、処理が簡素化される効果がある。
また、エラー解除操作(ステップS131、S132の動作を含む操作)が為された後、封入球数確認の処理を実行して封入球数等が正常であること(封入球数過剰エラー、封入球数不足エラー、封入経路異常エラーでないこと)を確認した上でエラーフラグを解除することになるので、エラー解除の的確性をより向上できるという効果がある。また、盤面球数エラーが発生し、ガラス枠5を開けて手作業で解消しようとした場合に、詰まりを解消された遊技球が遊技領域内の遊技釘等に衝突し、遊技領域外に飛び出してしまうことがある。このようにアウト球流入口23から回収されずに遊技球を紛失した状態にある場合でも、ステップS134で盤面球数はクリアされるので、後述するステップS162で盤面球数が規定数以上と判定されることがなく、後述するステップS150、ステップS152で封入球数不足エラーと判定されない限り、遊技を再開することができるので、遊技者が不満を感じる等の不具合が回避される。なお、ステップS117、ステップS118でガラス枠5開放中はアウト球検出スイッチを通過しても、盤面球数を更新しないようにしているので、ガラス枠5を開けた場合はエラー解除スイッチ65を操作し、エラーを解除することを必要とする。さらに、ステップS134で盤面球数をクリアすることで、盤面球数エラーが解消されるようになっているので、盤面上に遊技球がないにもかかわらず、盤面球数はプラスの状態にあるといった矛盾を抱えたまま動作することがないので、正常な状態にあるにもかかわらず盤面球数エラーが頻発するというような問題に発展することがない。
なお、盤面球数エラーや封入球数エラーの要因(球詰まり、球不足、球過剰)を解消するための作業は、例えば次のようにして行うことができる構成となっている。まず、例えば盤面(遊技領域を含む遊技盤の前面)における球詰まり(いわゆるブドウ等と呼ばれるもの)は、ガラス枠5を開けて手作業で詰まっている球を押したり引いたり衝撃を加えたりして流下させることによって解消できる。また封入球数過剰は、必要に応じてガラス枠5に加えて前面枠4を開けて、前述した球送り装置79を手動で作動させて発射位置に球を送り出し、発射位置に送り出された球を手で抜き取ることによって、球を1個ずつ機外へ排出することによって解消できる。また封入球数不足は、ガラス枠5を開けて、盤面側より遊技領域内に機外からの球(補給する球)を差し入れて流下させる(例えばアウト球流入口に流入させる)ことによって解消できる。
(ルーチン11)遊技制御装置の封入球数監視処理
次に、前記エラー監視処理における封入球数監視処理S122を図21により説明する。
このルーチンが開始されると、まずステップS141で盤面球数がゼロ未満か否か判定し、ゼロ未満ならステップS143に進み、ゼロ未満でなければステップS142に進む。ステップS142では、盤面球数がゼロ未満でないために封入球数過剰エラーフラグをクリアし、ステップS142aに進む。一方、ステップS143では、盤面球数がゼロ未満であって不正に球が盤面に投入されたなどの異常状態であるので、封入球数過剰エラーフラグをセットし、ステップS143aに進む。
ステップS142aに進むと、封入球数過剰エラーフラグは前回処理時と同じか判定し、前回処理時と同じであれば(即ち、前回以前のシーケンスで既にクリアされており、直前のステップS142でクリアされる前に既にクリアされていたのであれば)ステップS144に進み、前回処理時と同じでなければ(即ち、直前のステップS142でセットされた状態からクリアされたのであれば)ステップS142bに進む。そして、ステップS142bでは、演出制御装置53(演出制御基板)に封入球数過剰エラー解除コマンドを送信してステップS144に進む。ここでステップS142aは、不必要にステップS142bを実行して封入球数過剰エラー解除コマンドを重複して送信しないために設けられている。
ステップS143aに進むと、封入球数過剰エラーフラグは前回処理時と同じか判定し、前回処理時と同じであれば(即ち、前回以前のシーケンスで既にセットされており、直前のステップS143でセットされる前に既にセットされていたのであれば)ステップS144に進み、前回処理時と同じでなければ(即ち、直前のステップS143でクリアされた状態からセットされたのであれば)ステップS143bに進む。そして、ステップS143bでは、演出制御装置53(演出制御基板)に封入球数過剰エラーコマンドを送信してステップS144に進む。ここでステップS143aは、不必要にステップS143bを実行して封入球数過剰エラーコマンドを重複して送信しないために設けられている。
また、封入球数過剰エラーコマンドを受信した演出制御装置53は、例えば「余分な球が混入しています」というエラー表示を表示装置41で実行し、封入球数過剰エラー解除コマンドを受信した演出制御装置53は、このエラー表示を消す構成となっている。
ステップS144に進むと、封入球数の確認要求があるか否か(即ち、封入球数確認要求フラグがセットされているか否か)判定し、あればステップS145に進み、無ければステップS145以降の処理をジャンプして(即ち、実行しないで)リターンする。なお、封入球数確認要求フラグは、電源投入時と、エラー解除スイッチ65で解除する必要のあるエラーが発生していない場合にガラス枠5を開閉した時と、エラー解除スイッチ65で解除する必要のあるエラーが発生している場合にガラス枠5を開閉してエラー解除スイッチ65をオンした時に、前述の球磨き動作時間が経過すると(即ち、前述の球磨きモータ動作タイマの残時間がゼロになりタイムアップすると)、後述する図65の球磨きモータ制御処理のステップS549によってセットされるフラグである。
ステップS145に進むと、封入球数確認要求フラグをクリアし、次いでステップS146で最小封入球数検出スイッチ(即ち、第1封入球検出スイッチ164)がオンしているか否か判定し、オンしていればステップS147に進み、オンしていなければステップS150に進む。
そして、ステップS147に進むと、最大封入球数検出スイッチ(即ち、第2封入球検出スイッチ165)がオンしているか否か判定し、オンしていればステップS148に進み、オンしていなければステップS149に進む。ステップS148に進んだ場合は、各スイッチ164,165が両方ともオンしており封入球数過剰エラーであるので封入球数過剰エラーフラグをセットし、次のステップS148aで封入球数過剰エラーコマンドを演出制御装置53に送信し、その後リターンする。ステップS149に進んだ場合は、封入球数が正常範囲(即ち、最小以上で最大以下)であるので、封入球数は正常であるとして封入球数過剰エラーフラグ以外のエラーフラグ(即ち、後述する封入球数不足エラーフラグ及び封入経路異常エラーフラグ)をクリアし、次のステップS149aで封入球数エラー解除コマンドを演出制御装置53に送信し、その後リターンする。
なお、フラグをセットするとはフラグを立てることを意味し、フラグをクリアするとはフラグが立っていない状態(セットされていない状態)にすることを意味する。
また、封入球数過剰エラーフラグがセットされている状態(封入球数過剰エラーのエラー検出状態)を解除するには、図20で説明したように、ガラス枠5を開けてエラーの原因を解消し(例えば余分な球を取り出し)、その後ガラス枠5を閉め、エラー解除スイッチ65を押す必要がある。他の封入球数エラー(封入球数不足エラー及び封入経路異常エラー)も同様である。なお、単にガラス枠5を開閉してエラー解除スイッチ65を押すだけでも、図20のステップS134及び本ルーチン(図21)のステップS141、S142によって封入球数過剰エラーフラグはクリアされるが、エラーの原因が解消されていない場合(封入球数が過剰な場合)には、その後にステップS135によって開始された研磨装置モータ59の動作が停止した時(即ち、前述の球磨き動作時間が経過した時)に、本ルーチン(図21)のステップS145以降の処理が実行され、そのうちのステップS148により再度封入球数過剰エラーフラグがセットされることになる。
一方、ステップS150に進むと、最大封入球数検出スイッチ(即ち、第2封入球検出スイッチ165)がオンしているか否か判定し、オンしていればステップS151に進み、オンしていなければステップS152に進む。ステップS151に進んだ場合は、第1封入球検出スイッチ164がオンしていないのに第2封入球検出スイッチ165がオンしており、例えば前述のセンサ流路77で球詰まりが生じているなどの異常と考えれらるので、封入経路異常エラーフラグをセットし、次のステップS151aで封入経路異常エラーコマンドを演出制御装置53に送信し、その後リターンする。ステップS152に進んだ場合は、封入球数が不足(即ち、最小よりも少ない)であるので、封入球数不足エラーフラグをセットし、次のステップS152aで封入球不足エラーコマンドを演出制御装置53に送信し、その後リターンする。
なお、封入経路異常エラーコマンドを受信した演出制御装置53は、例えば「経路異常が発生しました」というエラー表示を表示装置41で実行し、封入球数不足エラーコマンドを受信した演出制御装置53は、例えば「球が不足しています」というエラー表示を表示装置41で実行し、封入球数エラー解除コマンドを受信した演出制御装置53は、これらのエラー表示を消す構成となっている。なお、各ステップにてセットされる封入球数に関するエラーフラグ等(例えば、封入球数過剰エラーフラグ、封入経路異常エラーフラグ、封入球数不足エラーフラグ)は、遊技台情報編集処理(図12のステップS59)において使用する。
(ルーチン12)遊技制御装置の盤面球数エラー監視処理
次に、前記エラー監視処理における盤面球数エラー監視処理S123を図22により説明する。
このルーチンが開始されると、まずステップS161で球磨きモータ動作タイマの値(即ち、球磨きモータ動作タイマがタイムアップするまでの残時間)がゼロでないか否かを判定し、ゼロでないならば(即ち、球磨きモータ動作タイマがタイムアップしていないならば)リターンし、ゼロならば(即ち、球磨きモータ動作タイマがタイムアップしていれば)ステップS162に進む。ステップS162に進むと、盤面球数が規定数以上か否か判定し、規定数以上であればステップS163に進み、規定数以上でなければステップS166に進む。ここで、規定数は1以上の値であり、例えば10個である。一般に、盤面球数が10個以上もあると遊技上問題がある程度に遊技球の流れが滞っていると考えられるためである。なお、この規定数は10に限らず、遊技機によって最適値が異なる。
そして、ステップS163に進むと、盤面球数エラーフラグをセットし、ステップS164に進む。ステップS164では、盤面球数エラーフラグは前回処理時と同じか判定し、前回処理時と同じであれば(即ち、前回以前のシーケンスで既にセットされており、直前のステップS163でセットされる前に既にセットされていたのであれば)リターンし、前回処理時と同じでなければ(即ち、直前のステップS163でクリアされた状態からセットされたのであれば)ステップS165に進む。そして、ステップS165では、演出制御基板(即ち、演出制御装置53)に盤面球数エラーコマンドを送信し、その後リターンする。ここでステップS164は、不必要にステップS165を実行して盤面球数エラーコマンドを重複して送信しないために設けられている。
一方、ステップS166に進むと、盤面球数エラーフラグをクリアし、ステップS167に進む。ステップS167では、盤面球数エラーフラグは前回処理時と同じか判定し、前回処理時と同じであれば(即ち、前回以前のシーケンスで既にクリアされており、直前のステップS166でクリアされる前に既にクリアされていたのであれば)リターンし、前回処理時と同じでなければ(即ち、直前のステップS166でセットされた状態からクリアされたのであれば)ステップS168に進む。そして、ステップS168では、演出制御基板(即ち、演出制御装置53)に盤面球数エラー解除コマンドを送信し、その後リターンする。ここでステップS167は、不必要にステップS168を実行して盤面球数エラー解除コマンドを重複して送信しないために設けられている。
なお、盤面球数エラーコマンドを受信した演出制御装置53は、例えば「盤面球数エラーが発生しました」というエラー表示を表示装置41で実行し、盤面球数エラー解除コマンドを受信した演出制御装置53は、このエラー表示を消す構成となっている。なお、盤面球数エラーフラグは、遊技台情報編集処理(図12のステップS59)において使用する。
このルーチンによれば、遊技領域等での球詰まり等によって盤面球数が異常に多くなると、ステップS162の判定結果が肯定的になり、ステップS163で盤面球数エラーフラグがセットされて盤面球数エラーとなる。また、球詰まり等が解消されて盤面球数が正常に戻ると、ステップS162の判定結果が否定的になり、ステップS166で盤面球数エラーフラグがクリアされて盤面球数エラーのエラー検出状態が解除される。但し、ステップS161があることによって、前述の球磨き動作時間中は、ステップS162以降が実行されず、盤面球数エラーの判定(ステップS162)も、その判定結果に基づくエラーフラグの設定(ステップS163,S166)も実行されない。
なお、盤面球数エラーになると、この情報がカードユニット15に送信されて、カードユニット15からセキュリティ信号がホールコンピュータ86などに出力される構成としてもよいが、盤面球数エラーになってもそれだけでは遊技球の発射は不能とされない(後述の図24参照)。これにより、遊技領域での単なる球詰まり等(封入球数等は正常な場合)によって遊技球の発射(即ち遊技)ができなくなり、遊技者が不満を感じる等の不具合が回避される。但し、盤面球数エラーとともに遊技を継続させるべきでない他のエラー(例えば封入球数不足エラー)も生じている場合には、遊技球の発射は不能とされる(後述の図24参照)。
(ルーチン13)遊技制御装置の枠開放エラー監視処理
次に、前記エラー監視処理における枠開放エラー監視処理S124を図23により説明する。
このルーチンが開始されると、まずステップS171で、ガラス枠5(前枠)の開放を検出する第1枠開放スイッチ125(前枠開放検出スイッチ)の状態が前回処理時と同じか否か判定し、同じであればステップS173に進み、同じでなければステップS172で前枠開放監視タイマに前枠開放監視タイマ初期値(例えば、100msecに対応する値)をセットした後に、ステップS173に進む。
ステップS173に進むと、前枠開放監視タイマがゼロでなければ、前枠開放監視タイマの値をタイマ処理周期の1サイクル分減らす更新処理を実行した後、ステップS174に進んで前枠開放監視タイマの値がゼロになったか判定し、ゼロならばステップS175に進み、ゼロでなければステップS175乃至S184をジャンプしてステップS185に進む。
これらステップS171乃至S174では、第1枠開放スイッチ125の状態によりガラス枠5(前枠)の開閉状態を監視しており、同じ状態が前枠開放監視タイマ初期値に相当する所定時間(例えば、100msec)継続した場合にはじめて、ステップS175以降の処理でガラス枠5(前枠)の開閉状態を確定させるようにしている。これにより、ガラス枠5(前枠)の開閉状態が信頼性高く判定される。つまり、例えば第1枠開放スイッチ125の信号がノイズ等によって瞬間的に変動しても、これによってガラス枠5(前枠)の開閉状態を誤って判定することが防止される。
ステップS175に進むと、第1枠開放スイッチ125(前枠開放検出スイッチ)の状態は、ガラス枠5(前枠)の開放状態に対応するものか判定し、開放状態ならばステップS176で前枠開放エラーフラグをセットした後にステップS178に進む、開放状態でないならば(即ち、閉鎖状態ならば)ステップS177で前枠開放エラーフラグをクリアした後にステップS178に進む。
ステップS178では、今回確定した前枠開放エラーフラグの状態(セットされた状態か、或いはクリアされた状態か)が前回処理時と同じか判定し、同じであればそれに対する処理は不要なのでステップS179乃至S184をジャンプしてステップS185に進み、同じでなければステップS179に進む。
ステップS179に進むと、今回確定した前枠開放エラー状態(即ち、ステップS176又はS177で設定された前枠開放エラーフラグの状態)に対応するコマンドを演出制御基板(演出制御装置53)に送信し、その後ステップS180に進む。ここでは、例えば前枠開放エラーフラグがセットされていれば、前枠開放エラーの状態であることを示すコマンドを演出制御装置53に送信し、演出制御装置53では、このコマンドを受けて例えば表示装置41にガラス枠5(前枠)が開放されているエラー状態であることを報知するエラー表示を行う構成となっている。また、前枠開放エラーフラグがクリアされていれば、前枠開放エラーが解除された状態であることを示すコマンドを演出制御装置53に送信し、演出制御装置53では、このコマンドを受けて例えば表示装置41での前記エラー表示を消す構成となっている。
ステップS180に進むと、ガラス枠5(前枠)が開けられて閉められたという情報(以下、開閉動作情報という)をクリアし、次いでステップS181で今回確定したガラス枠5(前枠)の開閉状態を判定し、閉鎖状態(即ち、前枠開放エラーフラグがクリアされた状態)であればステップS182に進み、閉鎖状態でなければ(即ち、前枠開放エラーフラグがセットされた開放状態であれば)ステップS182乃至S184をジャンプしてステップS185に進む。
ステップS182では、ガラス枠5(前枠)についての前記開閉動作情報をセットし、ステップS183に進む。なお、この開閉動作情報は、前述のエラー解除スイッチ監視処理(図20)におけるステップS132の判定に使用される。
ステップS183に進むと、エラーを解除するためにエラー解除スイッチ65のオン操作が必要なエラーが発生中か判定し、発生中ならばステップS185に進み、発生中でなければステップS184で球磨きモータ動作タイマをセットした後にステップS185に進む。ここで、エラーを解除するためにエラー解除スイッチ65のオン操作が必要なエラーには、前述したように盤面球数エラーと封入球数エラー(封入球数過剰エラー、封入球数不足エラー、封入経路異常エラー)とがある。
なお、ステップS184の処理によれば、球磨きモータ動作タイマがセットされるので、後述する球磨きモータ制御処理(図65)によって、球詰まりが発生していない限り、研磨装置モータ59(即ち、揚送装置56)が規定時間作動する。つまり、ステップS184があることにより、上記エラー発生中でなければ、単にガラス枠5を閉じただけでも、揚送装置56が規定時間作動する。但し、上述したエラー解除スイッチ65の操作が必要なエラーが発生している場合には、このエラーが解除される操作が行われた時に、球磨きモータ動作タイマがセットされて研磨装置モータ59が作動するので(前述のステップS135参照)、ここではステップS183を設けてステップS184をジャンプする構成となっている。
次にステップS185に進むと、前面枠4について、ステップS171乃至S179と同様の処理を行い、その後リターンする。
即ち、ステップS185では、前面枠4(遊技枠)の開放を検出する第2枠開放スイッチ126(遊技枠開放検出スイッチ)の状態が前回処理時と同じか否か判定し、同じであればステップS187に進み、同じでなければステップS186で遊技枠開放監視タイマに遊技枠開放監視タイマ初期値(例えば、100msecに対応する値)をセットした後に、ステップS187に進む。
ステップS187に進むと、遊技枠開放監視タイマがゼロでなければ、遊技枠開放監視タイマの値をタイマ処理周期の1サイクル分減らす更新処理を実行した後、ステップS188に進んで遊技枠開放監視タイマの値がゼロになったか判定し、ゼロならばステップS189に進み、ゼロでなければリターンする。
これらステップS185乃至S188では、第2枠開放スイッチ126の状態により前面枠4(遊技枠)の開閉状態を監視しており、同じ状態が遊技枠開放監視タイマ初期値に相当する所定時間(例えば、100msec)継続した場合にはじめて、ステップS189以降の処理で前面枠4(遊技枠)の開閉状態を確定させるようにしている。これにより、前面枠4(遊技枠)の開閉状態が信頼性高く判定される。
ステップS189に進むと、第2枠開放スイッチ126(遊技枠開放検出スイッチ)の状態は、前面枠4(遊技枠)の開放状態に対応するものか判定し、開放状態ならばステップS190で遊技枠開放エラーフラグをセットした後にステップS192に進む、開放状態でないならば(即ち、閉鎖状態ならば)ステップS191で遊技枠開放エラーフラグをクリアした後にステップS192に進む。
ステップS192では、今回確定した遊技枠開放エラーフラグの状態(セットされた状態か、或いはクリアされた状態か)が前回処理時と同じか判定し、同じであればそれに対する処理は不要なのでリターンし、同じでなければステップS193に進む。
ステップS193に進むと、今回確定した遊技枠開放エラー状態(即ち、ステップS190又はS191で設定された遊技枠開放エラーフラグの状態)に対応するコマンドを演出制御基板(演出制御装置53)に送信し、その後リターンする。ここでは、例えば遊技枠開放エラーフラグがセットされていれば、遊技枠開放エラーの状態であることを示すコマンドを演出制御装置53に送信し、演出制御装置53では、このコマンドを受けて例えば表示装置41に前面枠4(遊技枠)が開放されているエラー状態であることを報知するエラー表示を行う構成となっている。なお、前枠開放エラーフラグ、遊技枠開放エラーフラグは、遊技台情報編集処理(図12のステップS59)において使用する。
(ルーチン14)遊技制御装置の発射許可信号編集処理
次に、前記タイマ割込処理における発射許可信号編集処理S50を図24により説明する。
このルーチンが開始されると、まずステップS201でカードユニット接続OKか判定し、OKであればステップS202に進み、OKでなければステップS213に進む。この判定は、前述のカードユニット接続確認処理(図13)におけるステップS71の確認結果に基づいて行われる。即ち、ステップS71において前記VL入力の電圧がオンしていると判定され、例えばカードユニット接続確認フラグがセットされていれば、このステップS201ではカードユニット接続確認OKと判定される。但し、遊技禁止フラグ(前述のステップS16、後述するステップA14、A94でセットされる)がセットされていると、ステップS201の判定結果は否定的となって後述のステップS213が実行され、遊技球の発射が禁止される構成となっている。
ステップS202に進むと、電源投入時強制発射タイマを更新する処理(即ち、電源投入時強制発射タイマの値をタイマ割込周期の1サイクル分だけ減少させる処理)を実行し、ステップS203に進む。なお、電源投入時強制発射タイマは、停電時に発射装置の杵先に残った球を電源投入時に強制発射(遊技者の操作によらない自動的な発射)をするための強制発射時間を計時するためのタイマであり、このタイマのセット(初期値の設定)は例えばメイン処理(図11)のステップS14において実行される。なお、上記強制発射は、遊技結果に影響しない空打ち発射である。
ステップS203では、電源投入時強制発射タイマの値がゼロでなければステップS214に進み、ゼロならばステップS204乃至S212の判定処理に進む。
ステップS204乃至S212の判定処理では、各判定で判定結果が肯定的であると、それ以降の判定処理を実行しないでステップS213に進み、ステップS204乃至S211の各判定で判定結果が否定的であると次の判定処理を順次実行し、最後のステップS212の判定結果が否定的である場合にはステップS214に進む。
そして、ステップS204では持球数がゼロであるか、ステップS205では精算中か、ステップS206では休憩中か、ステップS207では封入球数不足エラー発生中か、ステップS208では封入球数過剰エラー発生中か、ステップS209では封入経路異常エラー発生中か、ステップS210では前枠開放中(ガラス枠5開放中)か、ステップS211では遊技枠開放中(前面枠4開放中)か、ステップS212では不正行為発生中か、をそれぞれ判定する。
ここで、精算中かの判定と、休憩中かの判定は、例えば前述のステップS55(図12)と同様に行う。
また、封入球数不足エラー発生中かの判定は前述のステップS152でセットされる封入球数不足エラーフラグ、封入球数過剰エラー発生中かの判定は前述のステップS143及びS148でセットされる封入球数過剰エラーフラグ、封入経路異常エラー発生中かの判定は前述のステップS151でセットされる封入経路異常エラーフラグ、にそれぞれ基づいて判定する。
また、前枠開放中(ガラス枠5開放中)かの判定と、遊技枠開放中(前面枠4開放中)かの判定は、それぞれ、前記ステップS176とステップS190でセットされる前枠開放エラーフラグと遊技枠開放エラーフラグに基づく。これら判定は、フラグがセットされていれば発生中であり、クリアされていれば発生中でないと判定される。
また、不正行為発生中かの判定は、例えば、前述のエラー監視処理(図19)におけるステップS126乃至S128の処理で不正ありとされたときに、不正行為発生中と判定される。また、後述するステップS413、S414(図37)の処理により大入賞口不正や普電不正などが検出されている場合も、不正行為発生中と判定される。
そして、ステップS213では、発射許可信号オフデータを設定した後、リターンする。発射許可信号オフデータが設定されると、発射制御装置57による発射モータ173の作動が禁止され、球が発射できない状態(発射不許可状態)とされる。この発射不許可状態では、適正な発射操作(タッチセンサ174がオンし、発射操作ハンドル11が操作されること)があっても、発射モータ173は作動せず、球は発射されない。
一方、ステップS214では、発射許可信号オンデータを設定した後、リターンする。発射許可信号オンデータが設定されると、発射制御装置57による発射モータ173の作動が許可され、球が発射できる状態(発射許可状態)とされる。
以上説明した発射許可信号編集処理によれば、カードユニット15が接続されていない(或いはカードユニット15の電源が投入されていない)などによって、カードユニット接続確認OKでない場合と、遊技禁止状態である場合には、無条件に発射不許可状態になる。また、パチンコ機1が電源投入されて前記強制発射時間を経過した後は、ステップS204乃至S212の各条件(持球数がゼロ、精算中、休憩中、封入球数エラーの何れかのエラー発生中、前枠開放中、遊技枠開放中、不正行為発生中)の何れか一つでも成立すると、球が発射できない発射不許可状態になる。但し、パチンコ機1が電源投入されて前記強制発射時間を経過するまでの期間は、ステップS204乃至S212の各条件の何れかが成立していても、ステップS203、S214の処理によって球が発射できる発射許可状態とされる。前述の強制発射を行うためである。
(ルーチン15)遊技制御装置の球送り制御処理
次に、前記タイマ割込処理における球送り制御処理S52を図25により説明する。
このルーチンが開始されると、まずステップS221で電源投入時強制発射タイマの値がゼロでないか否か判定し、ゼロでないならば(即ち、前記強制発射時間を経過していないならば)ステップS228に進み、ゼロならばステップS222に進む。ステップS222では、球送り制御タイマの値がゼロか判定し、ゼロならばステップS223に進み、ゼロでなければステップS225に進む。
ステップS223に進むと、遊技球を発射中であるか否か判定し、発射中ならばステップS224に進み、発射中でなければステップS228に進む。ここで、発射中か否かの判定は、発射許可中(即ち、前述の発射許可信号オンデータが設定されている発射許可状態)で、かつ、タッチセンサ174がオンしている状態であれば、発射中であると判定することによって行う。即ち、発射許可中でもタッチセンサ174がオンしていなければ(遊技者が発射操作ハンドル11にタッチしていなければ)発射中とは判定されないし、また、タッチセンサ174がオンしていても発射許可中でなければ発射中とは判定されない。これにより、遊技球を実際に発射している最中であることが的確に判定される。
ステップS224では、球送り制御タイマの値に規定の初期値(発射間隔時間に相当する値)をセットし、ステップS225に進む。ステップS225に進むと、球送り制御タイマの値をタイマ割込周期の1サイクル分だけ減少させる更新処理を実行し、ステップS226に進む。ステップS226では、球送り制御タイマの値が球送りオンタイミングとして設定された設定値に一致しているか否か判定し、一致していれば球送りオンタイミングであるとしてステップS227で球送りソレノイド172のオンデータを設定して球送りソレノイド172を作動させ、一致していなければ球送りオンタイミングでないとしてステップS228に進んで球送りソレノイド172のオフデータを設定して球送りソレノイド172を停止させる。
なお、ステップS224で設定される球送り制御タイマの初期値は、球の発射頻度(時間当りの発射数)が所定値以下になるように設定される。
以上の球送り制御処理によれば、電源投入から前記強制発射時間が経過するまでの期間は、球送りソレノイド172が停止状態に維持される。停電時に杵先に残った球を前述の強制発射により処理するために、その強制発射の期間は球を杵先(発射位置)に新たに送らないようにするためである。そして、この強制発射の期間が終わり発射中になると、発射中が続く限り、球送り制御タイマの値がゼロになる毎にステップS224でこの球送り制御タイマの値が初期値に設定される動作が繰り返され、この球送り制御タイマの値が前記設定値になる毎に(即ち、球送りオンタイミングになる毎に)ステップS227の処理により球送りソレノイド172が作動して毎回1個の球が杵先(発射位置)に送られる。
(ルーチン16)遊技制御装置のカードユニット受信解析処理
次に、前記タイマ割込処理におけるカードユニット受信解析処理S54を図26により説明する。
このルーチンが開始されると、カードユニット受信解析処理1(ステップS361)、カードユニット受信解析処理2(ステップS362)、カードユニット受信解析処理3(ステップS363)、及びカードユニット受信解析処理4(ステップS364)を順次実行し、その後リターンする。
カードユニット受信解析処理1は、通信方式1でカードユニット15から送信される情報の解析処理であり、カードユニット受信解析処理2は、通信方式2でカードユニット15から送信される情報の解析処理であり、カードユニット受信解析処理3は、通信方式3でカードユニット15から送信される情報の解析処理であり、カードユニット受信解析処理4は、通信方式Xでカードユニット15から送信される情報の解析処理である。
(ルーチン17)遊技制御装置のカードユニット受信解析処理4
次に、前記ステップS364のカードユニット受信解析処理4を図27により説明する。
このルーチンが開始されると、まずステップA11で、カードユニット15(詳細には制御部230)から送信されるコマンドの初回受信(起動後初めて受信する動作)が済んでいるか否か判定する。具体的には、後述するステップA19でセットされる初回受信済みフラグがセットされているか否か判定し、セットされていれば受信済みであるとしてステップA12に進み、セットされていなければ受信済みでないとしてステップA17に進む。
ステップA12では、カードユニット通信監視タイマの値がゼロか判定し、ゼロならばステップA13に進み、ゼロでない場合にはステップA15でカードユニット通信監視タイマの値を1だけ減らす更新を実行してステップA16に進む。カードユニット通信監視タイマは、前回のコマンド送信から所定時間(例えば4000ms=4秒)が経過した(次のコマンドがカードユニット15から送信されてこない状態が所定時間(例えば4000ms=4秒)となった)タイムアウトエラーになったか否かを判定するためのタイマである。上記ステップA12の判定は、このタイムアウトエラー中にカードユニット通信監視タイマの値をそれ以上マイナス更新しないようにするための判定である。つまり、ステップA12でカードユニット通信監視タイマの値がゼロならば、前記タイムアウトエラー中であるので、ステップA13に進み、ステップA15を実行しない構成となっている。なお、後述するステップA16では、ステップA15の更新後にカードユニット通信監視タイマがゼロになったか否か(即ち、前記タイムアウトエラーになったか否か)を判定している。
ステップA13に進むと、遊技禁止フラグがセット済みか判定し、セット済みならばリターンし、セット済みでないならばステップA14で遊技禁止フラグをセットした後にリターンする。これらステップA13、A14は、前記タイムアウトエラーになった場合に、カードユニット15との間の通信断が発生したと判断して遊技を禁止するための処理である。遊技禁止フラグがセットされると遊技球の発射が禁止される(前述のステップS201の説明参照)。
一方、ステップA15を経てステップA16に進むと、カードユニット通信監視タイマがタイムアウトエラーになったか判定する。即ち、カードユニット通信監視タイマの値が更新後にゼロになったか判定し、ゼロになった(タイムアウトエラーになった)場合にはステップA14で遊技禁止フラグをセットした後にリターンし、ゼロになっていない場合にはステップA17に進む。
ステップA17に進むと、シリアル受信バッファ(カードユニット15との間で通信方式Xでのシリアル通信を行うための受信バッファ)にデータがあるか判定し、あればステップA18に進み、無ければステップA21に進む。
ステップA18に進むと、前述したステップA11と同様に初回受信が済んでいるか否か判定し、受信済みである(初回受信済みフラグがセットされている)場合にはステップA20に進み、受信済みでない(初回受信済みフラグがクリアされている)場合にはステップA19で初回受信済みフラグをセットした後にステップA20に進む。ここで、ステップA19に進む場合には、初回受信であるため、初回受信済みフラグをセットしている。
ステップA20に進むと、前記シリアル受信バッファの全データを受信データとしてコマンド解析バッファにセーブした後、ステップA21に進む。
ステップA21では、カードユニット通信制御タイマの値がゼロか判定し、ゼロならばステップA23に進み、ゼロでない場合にはステップA22でカードユニット通信制御タイマの値を1だけ減らす更新を実行した後にステップA23に進む。カードユニット通信制御タイマは、カードユニット15への前回のコマンド送信から所定時間(例えば200ms)が経過したか(経過時間(送信間隔)が所定時間になったか)否かを判定するためのタイマである。上記ステップA21の判定は、このカードユニット通信制御タイマがタイムアップしている場合(即ち、後述する送信可能タイミングになっている場合)に、カードユニット通信制御タイマの値をそれ以上マイナス更新しないようにするための判定である。つまり、ステップA21でカードユニット通信制御タイマの値がゼロならば、タイムアップしているので、ステップA22を実行しないでステップA23に進む構成となっている。なお、後述するステップA24では、例えばステップA22の更新後にカードユニット通信制御タイマがゼロになったか否か(即ち、カードユニット通信制御タイマがタイムアップした送信可能タイミングになったか否か)を判定している。このようなカードユニット通信制御タイマによる処理(ステップA24等)が設けられているのは、コマンド送信から所定時間経過後に次のコマンドを送信可とするためである。なお、遊技制御装置54が起動した直後の初期時には、カードユニット通信制御タイマの値はゼロになっている。このため、この初期時には、コマンド送信が可能となる。
ステップA23に進むと、コマンド解析バッファにデータがあるか判定し、なければリターンし、あればステップA24に進む。
ステップA24に進むと、カードユニット通信制御タイマは送信可能タイミングになったか判定する。即ち、カードユニット通信制御タイマの値が更新後にゼロになったか判定し、ゼロになった(送信可能タイミングになった)場合にはステップA25乃至A27を実行した後にリターンし、ゼロになっていない場合にはA25乃至A27を実行しないでリターンする。
そして、ステップA25ではカードユニットコマンド解析処理(後述する)を実行し、ステップA26ではカードユニット通信制御タイマの値を所定時間(例えば200ms)にセットし、ステップA27ではカードユニット通信監視タイマの値を所定時間(例えば4000ms)にセットする。
(ルーチン18)遊技制御装置のカードユニットコマンド解析処理
次に、前記ステップA25のカードユニットコマンド解析処理を図28により説明する。
このルーチンが開始されると、まずステップA31で、コマンド解析バッファの全データを読み込み、次にステップA32でコマンド解析バッファの全データをクリア(消去)し、その後ステップA33に進む。
ステップA33に進むと、受信データ(即ち、ステップA31で読み込んだデータ)がシーケンスナンバー(SQN)か判定し、SQNでない場合にはステップA37に進み、SQNならばステップA34に進む。
ステップA34に進むと、前記受信データが最終SQN(最後に送信したシーケンスナンバーであり、次のステップA35で設定される)よりも1だけ大きい正常なナンバーか否か判定し、正常なナンバーであればステップA35に進み、正常なナンバーでなければステップA36に進む。
ステップA35に進むと、受信したSQNを1増加させる更新を行い、この更新後のSQNを最終SQNとしてセーブ(バックアップ)し、その後ステップA37に進む。
ステップA36に進むと、動作応答レスポンスコマンド再送信処理(後述する)を実行した後、リターンする。
なお、シーケンスナンバー(SQN)は、パチンコ機1(遊技制御装置54)とカードユニット15(制御部230)との間の通信で使用され、通信が正常であれば送信する度に1増加する。例えば、パチンコ機側からSQN=nを送信した場合、この時点のパチンコ機側の最終SQNはnであり、正常に通信が行われていれば、その応答としてカードユニットからSQN=n+1が送信されてくる。そして、そのSQN=n+1が遊技機(パチンコ機1)に届かない場合は、カードユニットが同じSQN=n+1を再送信してくるので遊技機側はプログラム上考慮しなくてよい。但し、遊技機側の送信したSQN=n(最終SQN)が届かない場合は、遊技機側が前回送信したSQN=n−2に対する応答(即ち、SQN=n−1)をカードユニット側が再送信してくるので、この再送信(SQN=n−1)に対して遊技機側は同じSQN=n(最終SQN)のデータを再送信する必要がある。そこで、上記ステップA34では、受信したSQNが最終SQN+1でなければ、遊技機側で記憶(バックアップ)していた最終SQNを再度使用するため更新処理(ステップA35)を行わず、前回と同じデータを再送信する処理(ステップA36)に進む構成となっている。また上記ステップA34では、受信したSQNが遊技機側で記憶(バックアップ)していた最終SQN+1であれば、正常に通信が行われているため、ステップA35に進んでこれに+1して新たな最終SQNとしてセーブ(バックアップ)する構成となっている。
次にステップA37以降を説明する。ステップA37乃至A42の処理は、全て判定処理であり、これら判定処理の判定結果が否定的である場合には、ステップA37乃至A42の順に進んで、その後リターンする。ステップA43乃至A48の処理は、各判定処理(ステップA37乃至A42)の判定結果が肯定的である場合に、それぞれ実行されて、その後リターンする。
ここで、ステップA37に進むと、前記受信データが接続時間コマンドか判定し、接続時間コマンドであれば、ステップA43で当該接続コマンドをセーブしてリターンする。ステップA38に進むと、前記受信データが機器情報要求コマンドか判定し、機器情報要求コマンドであれば、ステップA44で台IDの出力契機フラグをセットしてリターンする。ステップA39に進むと、前記受信データが認証要求コマンドか判定し、認証要求コマンドであれば、ステップA45でカードユニットに認証応答レスポンスを送信する処理を実行してリターンする。ステップA40に進むと、前記受信データがリカバリ要求コマンドか判定し、リカバリ要求コマンドであれば、ステップA46でリカバリ応答レスポンス処理(後述する)を実行してリターンする。ステップA41に進むと、前記受信データが通信開始要求コマンドか判定し、通信開始要求コマンドであれば、ステップA47で通信開始応答レスポンス処理(後述する)を実行してリターンする。ステップA42に進むと、前記受信データが動作指示コマンドか判定し、動作指示コマンドであれば、ステップA48で動作応答レスポンス処理(後述する)を実行してリターンする。
(ルーチン19)遊技制御装置のリカバリ応答レスポンス処理
次に、前記ステップA46のリカバリ応答レスポンス処理を図29により説明する。
このルーチンが開始されると、ステップA51乃至A54を順次実行した後にリターンする。
ステップA51乃至A54では、それぞれ以下のリカバリデータをカードユニット15に送信するための処理を実行する。即ち、ステップA51では接続時刻を、ステップA51aでは遊技機リセット信号(セキュリティ信号)を、ステップA52では最終SQNを、ステップA53では前回玉関連情報を、ステップA54では現在玉関連情報を、それぞれカードユニット15に送信するための処理を実行する。なお、これらリカバリデータ(接続時刻、遊技機リセット信号、最終SQN、前回玉関連情報、現在玉関連情報)としては、最後に送信したものが、図示省略したバックアップ電源手段によって、停電時でも少なくとも所定時間記憶保存される構成となっている。
なお、現在玉関連情報は、カードユニット15への今回送信時の最新情報として送信される玉関連情報(遊技持球数カウンタ、加算玉数カウンタ、減算玉数カウンタ等のデータ)であり、前回玉関連情報は、カードユニット15への前回送信時の情報として送信される玉関連情報である。正常にSQNが更新されれば、前回送信時の現在玉関連情報(但し、遊技持球数は除く)が、今回送信時の前回玉関連情報となる。また、現在玉関連情報のデータ(各カウンタのデータ)は、遊技結果に応じて加減算される(例えば、前述のステップS92a、S92b、S105、S106、後述するステップS435等)。また、この玉関連情報によってカードユニット15において更新記憶される遊技持球数のデータは、「遊技価値情報」に相当する。
(ルーチン20)遊技制御装置の通信開始応答レスポンス処理
次に、前記ステップA47の通信開始応答レスポンス処理を図30により説明する。
このルーチンが開始されると、まずステップA61で、前記受信データ(通信開始要求コマンド)のクリア要求のデータがONか判定し、ONでないならステップA64に進み、ONならばステップA62、A63を順次実行した後にステップA64に進む。
ステップA62では、玉関連クリア処理(後述する)を実行する。
ステップA63では、SQNをクリアする。これらステップA62,A63は、リカバリデータを消去するための処理である。
ステップA64に進むと、前記受信データ(通信開始要求コマンド)のシーケンスナンバー補正要求のデータがONか判定し、ONでないならステップA66に進み、ONならばステップA65を実行した後にステップA66に進む。
ステップA65では、遊技制御装置54にバックアップされているSQNのデータをカードユニット15へ送信する処理を実行する。
ステップA66に進むと、前記受信データ(通信開始要求コマンド)の遊技持球数補正要求のデータがONか判定し、ONでないならリターンし、ONならばステップA67、A68を順次実行した後にリターンする。
ステップA67では、その時点の遊技持球数のデータをカードユニット15に送信するための処理を実行する。
ステップA68では、接続時刻のデータをカードユニット15に送信するための処理を実行する。
(ルーチン21)遊技制御装置の動作応答レスポンス処理
次に、前記ステップA48の動作応答レスポンス処理を図31乃至図33により説明する。
このルーチンが開始されると、まずステップA71で、前記受信データ(動作指示コマンド)の遊技持球数加算要求のデータがONか判定し、ONでないならステップA77に進み、ONならばステップA72に進む。
ステップA72に進むと、加算要求拒否の条件が成立しているか判定し、成立しているならばステップA76で加算要求拒否フラグをセットした後にステップA77に進み、成立していない場合にはステップA73に進む。
ステップA73に進むと、遊技持球数の加算が済んでいるか判定し、済んでいればステップA77に進み、済んでいなければステップA74、A75を実行した後にステップA77に進む。
ステップA74では、受信した加算要求玉数に応じて加算玉数カウンタを更新する。
ステップA75では、加算要求拒否フラグをクリアする。
ステップA77に進むと、前記受信データ(動作指示コマンド)の遊技持球数減算要求のデータがONか判定し、ONでないならステップA83に進み、ONならばステップA78に進む。
ステップA78に進むと、減算要求拒否の条件が成立しているか判定し、成立しているならばステップA82で減算要求拒否フラグをセットした後にステップA83に進み、成立していない場合にはステップA79に進む。
ステップA79に進むと、遊技持球数の減算が済んでいるか判定し、済んでいればステップA83に進み、済んでいなければステップA80、A81を実行した後にステップA83に進む。
ステップA80では、受信した減算要求玉数に応じて減算玉数カウンタを更新する。
ステップA81では、減算要求拒否フラグをクリアする。
ステップA83に進むと、前記受信データ(動作指示コマンド)の遊技許可要求のデータがONか判定し、ONでないならステップA91に進み、ONならばステップA84に進む。
ステップA84に進むと、遊技許可要求拒否の条件が成立しているか判定し、成立しているならばステップA87で遊技許可要求拒否フラグをセットした後にステップA91に進み、成立していない場合にはステップA85に進む。
ステップA85に進むと、ステップA85、A86を実行した後にステップA91に進む。
ステップA85では、遊技許可要求拒否フラグをクリアする。
ステップA86では、遊技禁止フラグをクリアする。遊技禁止フラグがクリアされると前述した遊技禁止状態が解除されて遊技が可能(遊技球の発射が可能)となる。
ステップA91に進むと、前記受信データ(動作指示コマンド)の遊技禁止要求のデータがONか判定し、ONでないならステップA96に進み、ONならばステップA92に進む。
ステップA92に進むと、遊技禁止要求拒否の条件が成立しているか判定し、成立しているならばステップA95で遊技禁止要求拒否フラグをセットした後にステップA96に進み、成立していない場合にはステップA93に進む。
ステップA93に進むと、ステップA93、A94を実行した後にステップA96に進む。
ステップA93では、遊技禁止要求拒否フラグをクリアする。
ステップA94では、遊技禁止フラグをセットする。遊技禁止フラグがセットされると前述したように遊技が不可能となる。
ステップA96に進むと、前記受信データ(動作指示コマンド)のクリア要求のデータがONか判定し、ONでないならステップA101に進み、ONならばステップA97に進む。
ステップA97に進むと、クリア要求拒否の条件が成立しているか判定し、成立しているならばステップA100でクリア拒否フラグをセットした後にステップA101に進み、成立していない場合にはステップA98に進む。
ステップA98に進むと、ステップA98、A99を実行した後にステップA101に進む。
ステップA98では、玉関連クリア処理(後述する)を実行する。
ステップA99では、クリア拒否フラグをクリアする。
ステップA101進むと、前記受信データ(動作指示コマンド)のガラス扉開放要求のデータがONか判定し、ONでないならステップA103、A104を順次実行した後にステップA111に進み、ONならばステップA102に進む。
ステップA102に進むと、ガラス扉開放要求拒否の条件が成立しているか判定し、成立しているならばステップA103、A104を順次実行した後にステップA111に進み、成立していない場合にはステップA105、A106を順次実行した後にステップA111に進む。
ステップA103では、ガラス枠開放ソレノイドのオフデータを設定する。ガラス枠開放ソレノイド(第1枠開放ソレノイド127)のオフデータが設定されると、第1枠開放機構66によりガラス枠5が閉状態とされる。
ステップA104では、ガラス枠開放要求拒否フラグをセットする。
ステップA105では、ガラス枠開放ソレノイドのオンデータを設定する。ガラス枠開放ソレノイド(第1枠開放ソレノイド127)のオンデータが設定されると、第1枠開放機構66によりガラス枠5のロックが解除されてガラス枠5が開状態とされる。
ステップA106では、ガラス枠開放要求拒否フラグをクリアする。
ステップA111に進むと、前記受信データ(動作指示コマンド)のセル(前枠)開放要求のデータがONか判定し、ONでないならばステップA112、A113を実行した後にステップA114に進み、ONならばステップA119に進む。
ステップA119に進むと、セル(前枠)開放要求拒否の条件が成立しているか判定し、成立しているならばステップA112、A113を実行した後にステップA114に進み、成立していない場合にはステップA120、A121を実行した後にステップA114に進む。
ステップA112では、セル(前枠)開放ソレノイドのオフデータを設定する。セル(前枠)開放ソレノイド(第2枠開放ソレノイド128)のオフデータが設定されると、第2枠開放機構67により前面枠4が閉状態とされる。
ステップA113では、セル(前枠)開放要求拒否フラグをセットする。
ステップA120では、セル(前枠)開放ソレノイドのオンデータを設定する。セル(前枠)開放ソレノイド(第2枠開放ソレノイド128)のオンデータが設定されると、第2枠開放機構67により前面枠4のロックが解除されて前面枠4が開状態とされる。
ステップA121では、セル(前枠)開放要求拒否フラグをクリアする。
ステップA114に進むと、ここまでの処理でセットされた各種要求拒否フラグ(加算要求拒否フラグ、減算要求拒否フラグ、遊技許可要求拒否フラグ、遊技禁止要求拒否フラグ、クリア拒否フラグ、ガラス枠開放要求拒否フラグ、セル(前枠)開放要求拒否フラグ)に対応する要求拒否コマンドを設定し、次のステップA115でこの要求拒否コマンドをカードユニット15に送信する処理を実行し、その後ステップA116に進む。
ステップA116に進むと、前記受信データ(動作指示コマンド)の各種遊技台情報送信要求のデータがONか判定し、ONでないならばステップA118を実行した後にリターンし、ONならばステップA117、A118を実行した後にリターンする。なお、各種遊技台情報送信要求のデータは、遊技中は常にONとなっている。
ステップA117では、カードユニット15に遊技情報及び遊技価値情報を送信するための動作応答レスポンスコマンド送信処理(後述する)を実行する。
ステップA118では、最終SQNをカードユニット15に送信する処理を実行する。
(ルーチン22)遊技制御装置の玉関連クリア処理
次に、前記ステップA98の玉関連クリア処理を図34により説明する。
このルーチンが開始されると、ステップA131乃至A143を順次実行してリターンする。このうち、ステップA131乃至A137は、現在玉関連情報としての各データをクリアするものである。
ステップA131では、加算玉数カウンタのデータをクリアする。
ステップA132では、減算玉数カウンタのデータをクリアする。
ステップA133では、遊技持球数カウンタのデータをクリアする。
ステップA134では、始動口1入賞数カウンタのデータをクリアする。
ステップA135では、始動口2入賞数カウンタのデータをクリアする。
ステップA136では、大入賞口カウンタのデータをクリアする。
ステップA137では、入賞口カウンタのデータをクリアする。
次に、ステップA138乃至A143は、前回玉関連情報としての各データをクリアするものである。
ステップA138では、加算玉数カウンタのデータをクリアする。
ステップA139では、減算玉数カウンタのデータをクリアする。
ステップA140では、始動口1入賞数カウンタのデータをクリアする。
ステップA141では、始動口2入賞数カウンタのデータをクリアする。
ステップA142では、大入賞口カウンタのデータをクリアする。
ステップA143では、入賞口カウンタのデータをクリアする。
なお、前回玉関連情報としての遊技持球数カウンタのデータは記憶されないので、そのデータをクリアするステップも無い。
(ルーチン23)遊技制御装置の動作応答レスポンスコマンド送信処理
次に、前記ステップA117の動作応答レスポンスコマンド送信処理を図35により説明する。
このルーチンが開始されると、ステップA151乃至A167を順次実行してリターンする。
ステップA151乃至A157では、現在玉関連情報をコマンドにしたもの(加算玉数カウンタコマンド、減算玉数カウンタコマンド、遊技持球数カウンタコマンド、始動口1入賞数カウンタコマンド、始動口2入賞数カウンタコマンド、大入賞口カウンタコマンド、入賞口カウンタコマンド)をそれぞれカードユニット15に送信する処理を実行する。こうして送信された現在玉関連情報は、カードユニット15において、遊技持球数(遊技価値情報)や入賞口毎の入賞数(遊技情報)の情報管理処理(計数・更新・記憶・外部出力など)に使用される。
ステップA158では、ガラス扉コマンド(ガラス枠5の開閉状態を示すコマンド)をカードユニット15に送信する処理を実行する。
ステップA159では、前枠コマンド(前面枠4の開閉状態を示すコマンド)をカードユニット15に送信する処理を実行する。
ステップA160では、図柄確定回数コマンド(特図の変動表示ゲームで図柄が確定した回数を示すコマンド)をカードユニット15に送信する処理を実行する。なお、この図柄確定回数は、通常、特図の変動表示ゲームが実行された回数(変動回数)に等しい。
ステップA161では、前記ステップA151乃至A157でコマンドにした各種現在玉関連情報を、各種前回玉関連情報にセーブする。これは、現在玉関連情報が次回の送信では前回玉関連情報となるので、そのためにデータを記憶する処理である。
ステップA162では、前記ステップA151乃至A157でコマンドにした各種現在玉関連情報(遊技持球数を除く)をクリアする。
ステップA163乃至A167では、その他の遊技情報をコマンドにしたもの(遊技台状態1コマンド、遊技台状態2コマンド、遊技台エラー状態1コマンド、遊技台エラー状態2コマンド、遊技台不正状態1コマンド)をそれぞれカードユニット15に送信する処理を実行する。
ここで、ステップA158乃至A160、及びステップA163乃至A167で送信されるコマンドの情報は、遊技機の状態(遊技の状態含む)に関連する「遊技情報」に相当する。こうして送信された遊技情報も、カードユニット15において、情報管理処理(計数・更新・記憶・外部出力など)に使用される。
なお、本ルーチンによって送信される上記各種コマンドのデータを受けたカードユニット15は、これらの情報(遊技情報、及び遊技価値情報)を外部の管理装置(例えばホールコンピュータ86)に外部情報として出力する構成となっている。
また、始動口1入賞数および始動口2入賞数は、遊技台(パチンコ機1)の始動口1(第1始動入賞口)および始動口2(第2始動入賞口)へ遊技球が入賞した回数のことであり、CU(カードユニット15)は遊技台の稼動状態のチェックにこのデータを使用する。そして、始動口1入賞数および始動口2入賞数をそれぞれ計数するカウンタが始動口1入賞数カウンタおよび始動口2入賞数カウンタである。また、前記ステップA154,A155では、これら始動口1入賞数カウンタおよび始動口2入賞数カウンタの値をコマンドとして送信している(他のコマンドも同様)。
また、大入賞口カウンタは、パチンコ機1の大入賞口に遊技球が入賞した回数(個数)を計数するカウンタであり、CUは遊技台の稼動状態のチェックにこのカウンタのデータも使用する。また、入賞口カウンタは、パチンコ1の一般入賞口に遊技球が入賞した回数(個数)を計数するカウンタであり、CUは遊技台の稼動状態のチェックにこのカウンタのデータも使用する。
また、遊技台状態1コマンドや遊技台状態2コマンドは、例えば、パチンコ機1の遊技状態(大当り、小当たり、確変、時短の発生状態等)を示すデータを含むものである。
(ルーチン24)遊技制御装置の動作応答レスポンスコマンド再送信処理
次に、前記ステップA36の動作応答レスポンスコマンド再送信処理を図36により説明する。
このルーチンが開始されると、ステップA171乃至A194を順次実行してリターンする。
ステップA171では、各種前回玉関連情報(前記ステップA161で記憶されたもの)をロードする。
ステップA172では、今回加算玉数カウンタのデータ(現在玉関連情報としての加算玉数カウンタのデータ)に、ステップA171でロードした前回加算玉数カウンタのデータ(前回玉関連情報としての加算玉数カウンタのデータ)を加える演算を行う。
ステップA173では、ステップA172で行った演算の結果としての加算玉数カウンタのデータよりなるコマンド(加算玉数カウンタコマンド)をカードユニット15に送信する処理を実行する。
なお本ルーチンは、再送信処理であるので、前回送信した動作応答レスポンスコマンドと基本的に同じものをもう一度再送信するのであるが、前回から今回までの間に変化(カウンタのデータの増減など)があった場合には、それを反映させた情報を送信する構成としている。そのために、ステップA172等が設けられている(後述するステップA174、A177、A179、A181、A183も同様)。
ステップA174では、今回減算玉数カウンタのデータ(現在玉関連情報としての減算玉数カウンタのデータ)に、ステップA171でロードした前回減算玉数カウンタのデータ(前回玉関連情報としての減算玉数カウンタのデータ)を加える演算を行う。
ステップA175では、ステップA174で行った演算の結果としての減算玉数カウンタのデータよりなるコマンド(減算玉数カウンタコマンド)をカードユニット15に送信する処理を実行する。
ステップA176では、遊技持球数カウンタのデータ(現在玉関連情報としての遊技持球数カウンタのデータ)よりなるコマンド(遊技持球数カウンタコマンド)をカードユニット15に送信する処理を実行する。
ステップA177では、今回始動口1入賞数カウンタのデータ(現在玉関連情報としての始動口1入賞数カウンタのデータ)に、ステップA171でロードした前回始動口1入賞数カウンタのデータ(前回玉関連情報としての始動口1入賞数カウンタのデータ)を加える演算を行う。
ステップA178では、ステップA177で行った演算の結果としての始動口1入賞数カウンタのデータよりなるコマンド(始動口1入賞数カウンタコマンド)をカードユニット15に送信する処理を実行する。
ステップA179では、今回始動口2入賞数カウンタのデータ(現在玉関連情報としての始動口2入賞数カウンタのデータ)に、ステップA171でロードした前回始動口2入賞数カウンタのデータ(前回玉関連情報としての始動口2入賞数カウンタのデータ)を加える演算を行う。
ステップA180では、ステップA179で行った演算の結果としての始動口2入賞数カウンタのデータよりなるコマンド(始動口2入賞数カウンタコマンド)をカードユニット15に送信する処理を実行する。
ステップA181では、今回大入賞口カウンタのデータ(現在玉関連情報としての大入賞口カウンタのデータ)に、ステップA171でロードした前回大入賞口カウンタのデータ(前回玉関連情報としての大入賞口カウンタのデータ)を加える演算を行う。
ステップA182では、ステップA181で行った演算の結果としての大入賞口カウンタのデータよりなるコマンド(大入賞口カウンタコマンド)をカードユニット15に送信する処理を実行する。
ステップA183では、今回入賞口カウンタのデータ(現在玉関連情報としての入賞口カウンタのデータ)に、ステップA171でロードした前回入賞口カウンタのデータ(前回玉関連情報としての入賞口カウンタのデータ)を加える演算を行う。
ステップA184では、ステップA183で行った演算の結果としての入賞口カウンタのデータよりなるコマンド(入賞口カウンタコマンド)をカードユニット15に送信する処理を実行する。
ステップA185では、ガラス扉コマンド(ガラス枠5のその時点の開閉状態を示すコマンド)をカードユニット15に送信する処理を実行する。
ステップA186では、前枠コマンド(前面枠4のその時点の開閉状態を示すコマンド)をカードユニット15に送信する処理を実行する。
ステップA187では、図柄確定回数コマンド(その時点の図柄確定回数を示すコマンド)をカードユニット15に送信する処理を実行する。
ステップA188では、前記ステップA171乃至A184でコマンドとして送信した各種現在玉関連情報を、各種前回玉関連情報にセーブする。これは、今回の現在玉関連情報が次回の送信では前回玉関連情報となるので、そのためにデータを記憶する処理である。
ステップA189では、前記ステップA171乃至A184でコマンドとして送信した各種現在玉関連情報をクリアする。
ステップA190乃至A194では、その他の遊技情報(その時点の遊技情報)をコマンドにしたもの(遊技台状態1コマンド、遊技台状態2コマンド、遊技台エラー状態1コマンド、遊技台エラー状態2コマンド、遊技台不正状態1コマンド)をそれぞれカードユニット15に送信する処理を実行する。
(ルーチン25)遊技制御装置の入賞口スイッチ監視処理
次に、前記タイマ割込処理におけるステップS56の入賞口スイッチ監視処理を図37により説明する。
このルーチンが開始されると、始動口スイッチエラー&入賞監視処理(ステップS411)、他穴スイッチエラー&入賞監視処理(ステップS412)、大入賞口スイッチエラー&入賞監視処理(ステップS413)、及び普電入賞口スイッチエラー&入賞監視処理(ステップS414)が順次実行され、その後リターンする。
ここで、始動口スイッチエラー&入賞監視処理では、第1始動口スイッチ120の入力フラグを監視し、この入力フラグが設定されていると、第1始動口への入賞に対して設定されている所定の賞球数分だけ遊技持球数を増加させる賞付与処理(後述する遊技持球数カウンタ加算処理)を実行する。
他穴スイッチエラー&入賞監視処理では、入賞口スイッチ123の入力フラグを監視し、この入力フラグが設定されていると、一般入賞口への入賞に対して設定されている所定の賞球数分だけ遊技持球数を増加させる賞付与処理を実行する。
大入賞口スイッチエラー&入賞監視処理では、カウントスイッチ124の入力フラグを監視し、この入力フラグが設定されていると、大入賞口への入賞に対して設定されている所定の賞球数分だけ持球数を増加させる賞付与処理を実行する。また、この大入賞口スイッチエラー&入賞監視処理では、大入賞口に対する不正を検出する処理(例えば、大入賞口が開放中でない状態でカウントスイッチ124に入力があると大入賞口不正発生とする処理)も実行する。
また、普電入賞口スイッチエラー&入賞監視処理では、第2始動口スイッチ121の入力フラグを監視し、この入力フラグが設定されていると、第2始動口への入賞に対して設定されている所定の賞球数分だけ持球数を増加させる賞付与処理を実行する。
また、この普電入賞口スイッチエラー&入賞監視処理では、第2始動口(普電入賞口)に対する不正を検出する処理(例えば、第2始動口が開放中でない状態で第2始動口スイッチ121に入力があると普電不正発生とする処理)も実行する。
なお従来では、遊技者の利益としての賞球を付与するための制御装置(例えば払出制御装置などと呼ばれる)は、遊技制御装置とは分離されて別個に設けられており、遊技制御装置では入賞の種類毎に入賞回数をカウントし、その種類とカウントに対応する払出コマンドを分離された払出制御装置に送信することで処理していた。払出制御装置では、この払出コマンドを受信して払出コマンドで指示された賞球を払い出す処理(実際に球を払い出すか、或いは、封入球式の場合には持球数に加算する処理)を実行していた。しかしながら本実施例のパチンコ機1は、この場合本ルーチン(入賞口スイッチ監視処理)によって、一つの制御装置(即ち、遊技制御装置54)で入賞のカウントと賞球付与(即ち、持球数への賞球分の加算)の処理を行うので、従来のような払出コマンドの送信は不要になり、処理が格段に簡素化される。また、遊技制御装置と払出制御装置の間に不正な基板をぶら下げて、不正に賞球を払い出させるような行為が不可能となる。
(ルーチン26)遊技制御装置の大入賞口スイッチエラー&入賞監視処理
次に、前記ステップS413の大入賞口スイッチエラー&入賞監視処理を図38により説明する。
このルーチンが開始されると、まずステップS421で大入賞口スイッチ(カウントスイッチ124)のエラー&入賞監視テーブルを準備する。ここでのエラー&入賞監視テーブルは、大入賞口へのエラー&入賞を監視するためのテーブルである。
次いで、ステップS422でエラー&入賞監視共通処理(詳細後述する)を実行し、その後リターンする。
なお、本ルーチンは大入賞口スイッチエラー&入賞監視処理(大入賞口についてのエラー&入賞監視処理)を説明しているが、前記入賞口スイッチ監視処理(図37)における他の処理(他穴スイッチエラー&入賞監視処理、始動口スイッチエラー&入賞監視処理、普電入賞口スイッチエラー&入賞監視処理)についても、本ルーチン(図38)と同様の構成である。即ち、これら他の処理についても、ステップS422は共通であり、ステップS421に相当するステップにおいて対象の入賞口スイッチのエラー&入賞監視テーブルを準備する点が異なるのみである。つまり、エラー&入賞監視処理については、ステップS421で準備する入賞監視テーブルが異なるのみで、ステップS422の処理は共通である。
(ルーチン27)遊技制御装置のエラー&入賞監視共通処理
次に、前記ステップS422のエラー&入賞監視共通処理を図39により説明する。
このルーチンが開始されると、まずステップS431で、前述のステップS421で設定されたエラー&入賞監視テーブルに基づいて、監視する入賞口スイッチの個数を取得する。例えば、対象の入賞口スイッチが大入賞口スイッチ(カウントスイッチ124)である場合には、1個である。なお、例えば前述した他穴スイッチ入賞監視処理(図37のステップS412)の場合には、複数ある一般入賞口の各入賞口スイッチ123が対象であるため、この場合には例えば4個となる。なお本例の場合、このエラー&入賞監視共通処理で対象となり得る入賞口スイッチ(入賞口)としては、第1始動口スイッチ120(第1始動口)、第2始動口スイッチ121(第2始動口)、入賞口スイッチ123(一般入賞口)、及びカウントスイッチ124(大入賞口)がある。
次いでステップS432で、対象の入賞口スイッチに入力があるか(即ち、入力フラグがセットされているか)判定し、次のステップS433でこの判定結果に応じて分岐する。即ち、入力があればステップS433aで対象の不正監視期間フラグをチェックした後にステップS433bに進み、入力が無ければステップS436に進む。
ステップS433bに進むと、ステップS433aでチェックしたフラグに基づいて不正監視期間中であるか判定し、不正監視期間中であれば不正発生であるとしてステップS433fで対象の入賞口不正フラグをセットした後にステップS436に進み、不正監視期間中でなければステップS433cに進む。
ここで、上記ステップS433a、S433bでは不正な入賞の監視を行っているが、この不正監視の対象は大入賞口と普電(第2始動口)である。例えば大入賞口が閉鎖中には、この大入賞口について不正監視期間フラグ(不正監視期間中フラグ)がセットされ(後述するステップA806等)、この不正監視期間フラグがセットされている不正監視期間中に入賞が大入賞口に対してあった場合に不正と判定されて上記ステップS433fが実行される(普電についても同様)。なお、不正監視期間中に規定数以上の入賞があった場合に、不正と判定されて上記ステップS433fが実行される態様としてもよい。また、不正の監視を行わない第1始動口と他穴(一般入賞口)は必ず不正監視期間の判定(上記ステップS433b)で期間外と判定されてステップS433cに進む。
ステップS433cに進むと、遊技持球数(遊技持球数カウンタの値)がゼロか判定し、ゼロでない場合はステップS433eに進み、ゼロならばステップS433dに進む。 ステップS433dに進むと、遊技禁止状態(遊技禁止フラグがセットされた状態)か判定し、遊技禁止状態ならばステップS433gで対象の入賞口エラーフラグをセットしてステップS436に進む。なお、ステップS433gに進むのは、遊技持球数がゼロで遊技禁止状態であるにもかかわらず入賞があった場合であるので、入賞があった入賞口(一般入賞口や第1始動口を含む全ての入賞口が対象)についてエラーであることを示す入賞口エラーフラグをセットしている。ここでセットされた入賞口エラーフラグは、後述する遊技台情報編集処理(図55)で使用される。
ステップS433eに進むと、対象の入賞カウンタを1だけ増やす更新を行い、次いでステップS434に進む。ここで、入賞カウンタとは、動作応答レスポンスコマンド送信処理(図35)で説明した始動口1入賞数カウンタ、始動口2入賞数カウンタ、大入賞口カウンタ、及び入賞口カウンタであり、現在玉関連情報のカウンタである。
ステップS434に進むと、前述のステップS421で設定されたエラー&入賞監視テーブルに基づいて、対象の入賞口スイッチに対応する賞球数(加算玉数情報)をROM112から取得し、この賞球数に基づいて次のステップS435で遊技持球数カウンタ加算処理(後述する)を実行し、その後ステップS436に進む。
ステップS436に進むと、ステップS431で取得された個数の全入賞口スイッチについてステップS432乃至S435が終了したか判定し、終了していればリターンし、終了していなければ、対象となっているその他の入賞口スイッチについて、ステップS432乃至S435を実行する。
(ルーチン28)遊技制御装置の遊技持球数カウンタ加算処理
次に、前記ステップS435の遊技持球数カウンタ加算処理を図40により説明する。
このルーチンが開始されると、まずステップA201で、前述のステップS434で取得された賞球数(加算玉数情報)をRAM113の加算玉数領域に格納する。次いでステップA202で、現在の加算玉数カウンタの値に、上記加算玉数領域に格納されている賞球数を加算し、この加算結果を新たな加算玉数カウンタの値として更新登録する。次にステップA203で、現在の遊技持球数カウンタの値に、上記加算玉数領域に格納されている賞球数を加算し、この加算結果を新たな遊技持球数カウンタの値として更新登録する。これらステップS202、S203の処理は、遊技領域に発射された遊技球による遊技結果に応じて持球数(遊技価値)を増加させる賞付与処理を構成する。また、加算玉数カウンタと遊技持球数カウンタは、動作応答レスポンスコマンド送信処理(図35)で説明した現在玉関連情報のカウンタである。
ステップA203を経るとステップA204に進み、ステップS203で更新された遊技持球数(遊技持球数カウンタの値)が遊技持球数カウンタ上限値(例えば、25万個)以上となっているか判定し、この上限値以上であればステップS205で遊技持球数カウンタ上限値を新たな遊技持球数カウンタの値として更新登録してステップS206に進み、遊技持球数カウンタ上限値以上でなければステップS205を実行しないでステップS206に進む。
ステップS206に進むと、現在の遊技持球数カウンタの値を表示用遊技持球数カウンタの値として設定し、その後リターンする。
この遊技持球数カウンタ加算処理によれば、ステップS201乃至S206の処理により、遊技持球数が上限値以上とならない限り、賞球数分だけ遊技持球数及び表示用遊技持球数が増加する。ここで、表示用遊技持球数カウンタは、例えば操作・表示部7aに現在の遊技持球数を表示するために遊技持球数を記憶するRAM113の記憶領域である。なお、遊技持球数カウンタの値を含む情報(現在玉関連情報等)は、後述するようにカードユニット15に適宜送信され、基本的にカードユニット15で管理され、カードユニット15の表示入力装置203でも表示可能である。
(ルーチン29)遊技制御装置の特図ゲーム処理
次に、前記タイマ割込処理におけるステップS57の特図ゲーム処理を図41により説明する。
特図ゲーム処理では、第1始動口スイッチ120及び第2始動口スイッチ121の入力の監視と、特図変動表示ゲームに関する処理全体の制御、特図の表示の設定を行う。
特図ゲーム処理では、まず、ステップA251で第1始動口スイッチ120及び第2始動口スイッチ121の入賞を監視する始動口スイッチ監視処理を行う。
始動口スイッチ監視処理では、第1始動入賞口、第2始動入賞口をなす普電に遊技球の入賞があると、各種乱数(大当り乱数など)の抽出を行い、当該入賞に基づく特図変動表示ゲームの開始前の段階で入賞に基づく遊技結果を事前に判定する遊技結果事前判定を行う。
次いでステップA252a、A252bでカウントスイッチ監視処理1、2を行う。これは、変動入賞装置の大入賞口内に設けられたカウントスイッチ124のカウント数を監視する処理を行うものである。
次いで、ステップA253では、特図ゲーム処理タイマが既にタイムアップしたか、又は当該タイマの−1更新後にタイムアップしたかをチェックし、タイムアップしていれば次のステップA254の判定がYESとなって、ステップA255に進み、タイムアップしていなければステップA254の判定がNOとなって、ステップA266にジャンプする。
特図ゲーム処理タイマは、後述する処理番号による分岐後の各処理(ステップA270〜A282:処理番号=0乃至処理番号=12に相当)において、それぞれ所定の値にタイマ値が設定されるものであり、この特図ゲーム処理タイマがタイムアップしたときにステップA270以降を実行すべきタイミングになるように設定される。これにより、ステップA253を実行した時点で、ステップA255以降を実行すべきタイミングになっていると、ステップA254の判定結果が肯定的になり、ステップA255以降(ステップA266〜A269含む)が実行される。そして、ステップA253を実行した時点で、ステップA255〜A282を実行すべきタイミングでない場合には、ステップA254の判定結果が否定的になり、ステップA266〜A269のみが実行される構成となっている。
そしてステップA255〜A257では、後述する処理番号による分岐のために、特図ゲームシーケンス分岐テーブルを設定し、特図ゲーム処理番号に対応する処理の分岐先アドレスを取得し、分岐処理終了後のリターンアドレスをスタック領域に退避させる。
次いでステップA258では、処理番号により分岐する。即ち、処理番号0でステップA270(特図普段処理)へ、処理番号1でステップA271(特図変動中処理)へ、処理番号2でステップA272(特図表示中処理)へ、処理番号3でステップA273(ファンファーレ/インターバル中処理)へ、処理番号4でステップA274(大入賞口開放中処理)へ、処理番号5でステップA275(大入賞口残存球処理)へ、処理番号6でステップA276(大当り終了処理)へ、処理番号7でステップA277(大入賞口開放中処理2)へ、処理番号8でステップA278(小当りファンファーレ中処理)へ、処理番号9でステップA279(小当り中処理)へ、処理番号10でステップA280(小当り中処理2)へ、処理番号11でステップA281(小当り残存球処理)へ、処理番号12でステップA282(小当り終了処理)へ進む。なお、客待ち状態(デモ中)は、処理番号0である。
そして、ステップA270(特図普段処理)では、特図保留数(特図変動表示ゲーム未実施で保留になっている特図始動記憶の数)がゼロで特図変動表示ゲームを実行中でないときには、客待ち状態の表示を表示装置41で行うための処理を行う。また、この特図普段処理では、次の特図変動表示ゲームを開始するための処理(特図変動開始処理)を行う。この特図変動開始処理では、特図1及び特図2の始動記憶を監視し、何れかの特図始動記憶があれば、対応する変動表示(第1又は第2変動表示)を開始するための設定(演出制御装置53に送信する変動パターンコマンドの設定、後述する停止図柄情報設定処理など)を実行し、処理番号を1とした後にリターンする。特図保留数がゼロで次の特図変動表示ゲームを実行しない場合には、そのまま(処理番号は0のまま)リターンする。
また、ステップA271(特図変動中処理)では、特図変動開始処理で設定された変動時間が経過するまで、特図を変動表示させるための処理が行われる。そして、前記変動時間が経過すると、特図の図柄を停止させるコマンド(図柄停止コマンド)を演出制御装置53に送信する処理を実行した後、処理番号を2としてリターンする。設定された変動時間が未経過のときは、そのままリターンする(処理番号は1のままとする)。
また、ステップA272(特図表示中処理)では、特図の変動表示結果を一定時間(1秒〜2秒)表示するための処理を行う。前記一定時間の表示が終了すると、大当りなら処理番号を3とし、小当りなら処理番号を8とし、はずれなら処理番号を0としてリターンする。前記一定時間が未経過のときは、そのままリターンする(処理番号は2のままとする)。なお、小当りとは、大当りよりも価値の低い遊技上の特典であり、例えば大入賞口が2回短い時間だけ開放される動作が実行されるものである。
また、ステップA273(ファンファーレ/インターバル中処理)では、大当り直後にはファンファーレ音等をスピーカ12a等から出力するファンファーレ処理を実行し、大当りのインターバル期間にはインターバル期間の表示等を実現するためのインターバル処理を実行し、変動入賞装置の大入賞口開放を開始するタイミングで処理番号を4又は7にする。
また、ステップA274(大入賞口開放中処理)及びA277(大入賞口開放中処理2)は、変動入賞装置の大入賞口を開放している間の処理である。大入賞口開放が終了すると、処理番号を5にする。
また、ステップA275(大入賞口残存球処理)では、大入賞口開放終了の間際に大入賞口に入った遊技球を確実にカウントするために一定時間待機する処理を行い、この一定時間が経過した後に、大当りのラウンドが残っているときには処理番号を3にし、大当りのラウンドが残っていないときには処理番号を6としてリターンする。
またステップA276(大当り終了処理)では、大当たり終了後に特図普段処理A270を実行するための処理を行い、処理番号を0に戻してリターンする。
また、ステップA278(小当りファンファーレ中処理)では、小当り直後にファンファーレ音等をスピーカ12a等から出力するファンファーレ処理を実行し、変動入賞装置の大入賞口開放を開始するタイミングで処理番号を9又は10にする。
また、ステップA279(小当り中処理)及びステップA280(小当り中処理2)は、小当りの場合に変動入賞装置の大入賞口を開放している間の処理である。大入賞口開放が終了すると、処理番号を11にする。
また、ステップA281(小当り残存球処理)では、大入賞口開放終了の間際に大入賞口に入った遊技球を確実にカウントするために一定時間待機する処理を行い、この一定時間が経過した後に、処理番号を12としてリターンする。
またステップA282(小当り終了処理)では、小当り終了後に特図普段処理A270を実行するための処理(処理番号を0に戻す処理含む)を行い、リターンする。
次に、処理番号に応じた上記何れかの処理が終了すると、ステップA266に進み、一括表示装置133での表示(本特図1の表示)を制御するためのテーブルを準備し、次のステップA267では、この本特図1の変動表示のための制御処理(図柄変動制御処理)を行う。
次いでステップA268に進み、特図2の一括表示装置での表示(本特図2の表示)を制御するためのテーブルを準備し、次のステップA269では、この本特図2の変動表示のための制御処理(図柄変動制御処理)を行い、その後リターンする。
(ルーチン30)遊技制御装置の停止図柄情報設定処理
次に、前記特図ゲーム処理におけるステップA270(特図普段処理)内で実行される停止図柄情報設定処理を図42により説明する。
停止図柄情報設定処理では、まず、ステップA411で対象の停止図柄番号に対応する図柄情報を取得し、図柄情報領域にセーブする。
ここで、図柄情報を取得する場合、準備された停止図柄情報テーブル上に定義されている情報から取得するが、その内容は以下の通りである(後述の各情報も同様)。
・図柄情報
・確率変動判定フラグ
・ラウンド数上限値情報
・大入賞口開放情報
なお、上記複数の情報は、停止図柄番号の数に合わせ複数のグループになっている。
次いで、ステップA412で停止図柄番号に対応する確率変動判定フラグを取得し、当該確率変動判定フラグをRWM(RAM113)の確率変動判定フラグ領域にセーブする。
次に、ステップA413で停止図柄番号に対応するラウンド数上限値情報を取得し、当該ラウンド数上限値情報をRWMのラウンド数上限値情報領域にセーブする。続けて、ステップA414で停止図柄番号に対応する大入賞口開放情報を取得し、当該大入賞口開放情報をRWMの大入賞口開放情報領域にセーブする。
(ルーチン31)遊技制御装置の特図変動中処理
次に、前記特図ゲーム処理におけるステップA271の特図変動中処理を図43により説明する。
特図変動中処理では、まず、ステップA531で図柄情報がはずれ図柄情報であるかをチェックし、ステップA532でYES(図柄情報がはずれ図柄情報である)と判定すると、ステップA533に進んで、後半変動番号がリーチなし変動の番号かをチェックする。チェック結果をステップA534で判定し、YES(リーチなし変動)であれば、ステップA535ではずれ時の特図表示時間ポインタ(例えばポインタ=0)を設定する。次いで、ステップA536で特図表示時間テーブルを設定し、ステップA537で特図表示時間ポインタに対応する特図表示時間を前記特図表示時間テーブルから取得し、さらにステップA538で特図表示時間を特図ゲーム処理タイマ領域にセーブする。その後、ステップA539で図柄確定回数を1だけ増加させる更新を行い、さらにステップA542で特図表示中移行設定処理を行い、リターンする。図柄確定回数は、始動口(本例の場合、第1始動入賞口と第2始動入賞口がある)への入賞を条件として開始される特図の変動表示ゲームの実行回数に相当する情報(図柄確定情報)である。この図柄確定回数は、動作応答レスポンスコマンド送信処理(図35)で説明した図柄確定回数コマンドとしてカードユニット15へ送信される遊技情報の一つである。
一方、ステップA534で後半変動番号がリーチなし変動の番号でなければ、NO(リーチあり変動)と判定し、ステップA540に分岐してはずれリーチ時の特図表示時間ポインタ(例えばポインタ=1)を設定した後、ステップA536に進み、以降の処理を行う。
また、ステップA532で図柄情報がはずれ図柄情報でない(NO)と判定すると、ステップA541に分岐して大当り時の特図表示時間ポインタ(例えばポインタ=2)を設定した後、ステップA536に進み、以降の処理を行う。
なお、特図表示時間テーブルは、特図表示時間ポインタの各値に対応させて特図表示時間の値が設定されたデータテーブルである。
また、ステップA539で更新される図柄確定回数については、次のような仕様例が有り得る。
図柄確定回数仕様例
・全くクリアしないで無限まで数える仕様。
・無限に数えて電源投入されたらクリアする仕様。
・RAMクリア(初期化スイッチを押しながらの電源投入)では必ずクリアする仕様。
・カードユニットに送信したらクリアする仕様。
なお、本実施形態では、「無限に数えて電源投入されたらクリアする仕様」を採用しているが、例えば「カードユニットに送信したらクリアする仕様」を採用した場合には、遊技玉数カウンタ等の制御と同様、カウンタの加算やクリアの処理が必要となる(詳細は省略)。
(ルーチン32)遊技制御装置の特図表示中処理
次に、前記特図ゲーム処理におけるステップA272の特図表示中処理を図44乃至図46により説明する。
特図表示中処理では、まず、前記特図普段処理(ステップA270)内で設定された小当りフラグ2をロードして(ステップA557)、RWMの小当りフラグ2領域をクリアする処理(ステップA558)を行う。
次に、前記特図普段処理(ステップA270)内で設定された小当りフラグ1をロードして(ステップS559)、RWMの小当りフラグ1領域をクリアする処理(ステップA560)を行う。
次に、前記特図普段処理(ステップA270)内で設定された大当りフラグ2をロードして(ステップA561)、RWMの大当りフラグ2領域をクリアする処理(ステップA562)を行う。
次に、ロードされた大当りフラグ2が大当りかをチェックして(ステップA563)、大当りである(ステップA564;YES)と判定すると、ステップA570にジャンプしてRWMの大当りフラグ1領域をクリアする処理を行い、次いで、ステップA571で特図2大当りの開始に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブし、ステップA572に処理を移行する。
ここで、特図2大当りの開始に関する信号には、次のものがある。
・条件装置作動中信号をON
・役物連続作動装置作動中信号をON
・特別図柄2当り信号をON
一方、ステップA564にて、大当りフラグ2のチェックの結果、大当りでない(ステップA564;NO)と判定すると、前記特図普段処理(ステップA270)内で設定された大当りフラグ1をロードして(ステップA565)、RWMの大当りフラグ1領域をクリアする処理(ステップA566)を行う。
続けて、ロードされた大当りフラグ1が大当りかをチェックして(ステップA567)、大当りである(ステップA568;YES)と判定すると、特図1大当りの開始に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブし(ステップA569)、ステップA572に処理を移行する。
ここで、特図1大当りの開始に関する信号には、次のものがある。
・条件装置作動中信号をON
・役物連続作動装置作動中信号をON
・特別図柄1当り信号をON
また、ステップA568で大当りでない(NO)と判定すると、図45のステップA591に処理を移行する。このときは、以後に小当りや時短の有無を判断して処理を進めることになる。
さて、上述したステップA569における特図1大当りに関する試験信号のセーブ、或いは、ステップA571における特図2大当りに関する試験信号のセーブの後、ラウンド数上限値テーブルを設定する処理(ステップA572)を行う。
次いで、ラウンド数上限値情報に対応するラウンド数上限値を前記ラウンド数上限値テーブルから取得し、取得したラウンド数上限値をラウンド数上限値領域にセーブする(ステップA573)。続けて、ラウンド数上限値情報に対応するラウンドLEDポインタを前記ラウンド数上限値テーブルから取得し、当該ラウンドLEDポインタをラウンドLEDポインタ領域にセーブする(ステップA574)。
次に、普図変動表示ゲーム及び特図変動表示ゲームにて当り結果となる確率を通常確率状態(低確率状態)とする情報に係る低確率時の確率情報コマンド(例えば、MODE=A0h、ACTION=01h)を準備して(ステップA575)、コマンド設定処理(ステップA576)を行う。
続けて、図柄情報に対応するファンファーレコマンド(例えば、MODE=81h、ACTION=01h)を準備し(ステップA577)、コマンド設定処理(ステップA578)を行う。
その後、飾り特図変動表示ゲームに係る停止図柄パターン情報に対応する飾り特図コマンドを飾り特図コマンド領域からロードして準備し(ステップA579)、コマンド設定処理(ステップA580)を行う。
次に、大入賞口開放情報と確率の状態に対応する右打ち判定フラグを生成し(ステップA581)、右打ち判定フラグに対応する右打ち勧告LEDの表示番号を遊技状態表示番号2領域にセーブし(ステップA581a)、右打ち判定フラグに対応する右打ちに関する信号を試験信号出力データ領域にセーブし(ステップA581b)、大入賞口開放情報に対応する大当りファンファーレ時間(例えば8000ms)を設定して(ステップA582;図46)、当該大当りファンファーレ時間を特図ゲーム処理タイマ領域にセーブする(ステップA583)。
ここで、右打ち判定フラグのON,OFFは大入賞口開放情報と確率の状態で決まり、遊技者に右打ちさせたい時に当該右打ち判定フラグをONにする構成となっている。また、右打ちに関する信号とは、発射位置指定信号1(ONまたはOFF)である。
前記大当りファンファーレ時間のセーブ(ステップA583)を行った後には、大入賞口開放情報が大入賞口1の開放かチェックし(ステップA583a)、大入賞口1の開放である(ステップA583b;YES)と判定すると、大入賞口1不正入賞数数をリセットした後(ステップA584)、大入賞口1不正監視期間フラグ領域に不正監視期間外フラグをセーブする(ステップA585)。
一方、ステップA583aのチェックの結果、大入賞口1の開放でない(ステップA583b;NO)と判定すると、大入賞口2不正入賞数数をリセットした後(ステップA583c)、大入賞口2不正監視期間フラグ領域に不正監視期間外フラグをセーブする(ステップA583d)。
そして、ステップA585或いはステップA583dを経ると、ファンファーレ/インターバル中処理移行設定処理1(ステップA586;後述する)を行って、特図変動中処理を終了する(即ち、リターンする)。
一方、ステップA568にて、大当りフラグ1のチェックの結果、大当りでない(ステップA568;NO)と判定すると、図45に示すように、ステップA591に進んで小当りフラグ1が小当りかチェックする。このチェックの結果、小当りである(ステップA592;YES)と判定するとステップA597に進む。一方、小当りでない(ステップA592;NO)と判定すると、ステップA593で小当りフラグ2が小当りかチェックする。この小当りフラグ2のチェックの結果、小当りである(ステップA594;YES)と判定すると、ステップA595で普電サポート中か否か判定し、普電サポート中ならばステップA597に進み、普電サポート中でなければステップA596を実行した後にステップA597に進む。
ステップA596では、右打ち勧告LEDをOFFする表示番号を遊技状態表示番号2領域にセーブする。
ステップA597に進むと、ステップA597乃至A601を順次実行した後にステップA602に進む。
ステップA597では、時間短縮変動回数更新処理(後述する)を実行する。
ステップA598では、ファンファーレコマンド(例えば、MODE=81h、ACTION=01h)を準備し、次のステップA599でコマンド設定処理を実行する。
ステップA600では、飾り特図コマンドを飾り特図コマンド領域からロードして準備し、次のステップA601でコマンド設定処理を行う。
ステップA602に進むと、小当り大入賞口開放情報が特図1小当り開放情報かチェックし、特図1小当り開放情報である(ステップA603;YES)と判定すると、ステップA604で小当りファンファーレ中処理移行設定処理1(後述する)を実行した後にリターンする。また、特図1小当り開放情報でない(ステップA603;NO)と判定すると、ステップA605で小当りファンファーレ中処理移行設定処理2(後述する)を実行した後にリターンする。
一方、ステップA593での小当りフラグ2のチェックの結果、小当りでない(ステップA594;NO)と判定すると、ステップA606で時間短縮変動回数更新処理(後述する)を実行し、次いでステップA607で特図普段処理移行設定処理1を実行し、その後リターンする。特図普段処理移行設定処理1は、特図普段処理に移行するための各種データ(例えば、処理番号「0」)を設定する処理である。
(ルーチン33)遊技制御装置の時間短縮変動回数更新処理
次に、前記特図表示中処理におけるステップA597、ステップA606で実行される時間短縮変動回数更新処理を図47により説明する。
このルーチンが開始されると、まず、遊技状態が時短状態(特図変動表示ゲームと普図変動表示ゲームを時短動作状態とし、普電の開放時間を延長する状態)であるか否かを判定する処理(ステップA617)を行う。
ここで、遊技状態が時短状態でない(ステップA617;NO)と判定すると、リターンする。
一方、遊技状態が時短状態である(ステップA617;YES)と判定すると、特図変動表示ゲームが時短動作状態で行われる実行回数(例えば、100回)に係る時短変動回数(時間短縮変動回数)を更新(−1)した後(ステップA619)、当該更新後の時短変動回数が「0」であるか否かを判定する処理(ステップA620)を行う。
ここで、時短変動回数が「0」でない(ステップA620;NO)と判定すると、リターンする。
一方、ステップA620にて、時短変動回数が「0」である(ステップA620;YES)と判定すると、即ち、時短動作状態での特図変動表示ゲームの所定回数(例えば、100回)の実行が完了した場合には、時短状態を終了する場合の確率情報コマンド(例えば、MODE=A0h、ACTION=01h)を準備して(ステップA621)、コマンド設定処理(ステップA622)を行う。
そして、ステップA622を経ると、ステップA623乃至A629で各種データのセーブを順次実行した後にリターンする。
ステップA623では、時短の終了に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブする。時短の終了に関する信号には、次の信号がある。
・特別図柄1変動時間短縮状態信号をOFF
・特別図柄2変動時間短縮状態信号をOFF
・普通図柄1高確率状態信号をOFF
・普通図柄1変動時間短縮状態信号をOFF
・普通電動役物1開放延長状態信号をOFF
ステップA624では、右打ち終了に関する信号(発射位置指定信号1をOFF)を試験信号出力データ領域にセーブする。


ステップA625では、遊技状態表示番号領域に低確率時の番号をセーブする。
ステップA626では、右打ち勧告LEDをOFFする表示番号を遊技状態表示番号2領域にセーブする。
ステップA627では、普図ゲームモードフラグ領域に普図低確率&普電サポートなしフラグをセーブする。
ステップA628では、特図ゲームモードフラグ領域に特図低確率フラグをセーブする。
ステップA629では、停電復旧時送信コマンド領域に低確率の確率情報コマンド(例えば、MODE=A0h、ACTION=01h)をセーブする。
(ルーチン34)遊技制御装置のファンファーレ/インターバル中処理移行設定処理1
次に、前記特図表示中処理におけるステップA586で実行されるファンファーレ/インターバル中処理移行設定処理1を図48により説明する。
ルーチンが開始すると、ステップA641で処理番号として「3」(ファンファーレ/インターバル中処理に係る処理番号に相当)を設定し、ステップA642で特図ゲーム処理番号領域に処理番号(ここでは「3」)をセーブする。次いで、ステップA644で高確率&時短の終了に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブする。
次いで、ステップA646でラウンド数領域をリセットし、ステップA647で遊技状態表示番号領域に低確率時の番号をセーブし、ステップA648で普図ゲームモードフラグ領域に普図低確率&普電サポートなしフラグをセーブする。次いで、ステップA649で変動図柄判別フラグ領域をリセットし、ステップA650で高確率報知フラグ領域をリセットし、ステップA651で特図ゲームモードフラグ領域に特図低確率フラグをセーブし、ステップA652で停電復旧時送信コマンド領域に低確率の確率情報コマンド(例えば、MODE=A0h、ACTION=01h)をセーブする。次いで、ステップA653で時短変動回数領域をリセットし、リターンする。
(ルーチン35)遊技制御装置の小当りファンファーレ中処理移行設定処理1
次に、前記特図表示中処理におけるステップA604で実行される小当りファンファーレ中処理移行設定処理1を図49左側により説明する。
このルーチンが開始されると、ステップA661で処理番号として「8」(小当りファンファーレ中処理に係る処理番号)を設定し、ステップA662で特図ゲーム処理番号領域に処理番号(ここでは「8」)をセーブする。次いで、ステップA663で小当りファンファーレ時間(例えば8000ms)を設定し、ステップA664で特図ゲーム処理タイマ領域に小当りファンファーレ時間をセーブする。
次いで、ステップA665で特図1小当りの開始に関する信号(特別図柄1小当り信号をON)を試験信号出力データ領域にセーブし、ステップA666で小当り用ラウンドLEDポインタをラウンドLEDポインタ領域にセーブし、ステップA667で変動図柄判別フラグ領域をリセットし、ステップA668で大入賞口1不正入賞数領域をリセットし、ステップA669で大入賞口1不正監視期間フラグ領域に不正監視期間外フラグをセーブし、リターンする。
(ルーチン36)遊技制御装置の小当りファンファーレ中処理移行設定処理2
次に、前記特図表示中処理におけるステップA605で実行される小当りファンファーレ中処理移行設定処理2を図49右側により説明する。
このルーチンが開始されると、ステップA671で処理番号として「8」(小当りファンファーレ中処理に係る処理番号)を設定し、ステップA672で特図ゲーム処理番号領域に処理番号(ここでは「8」)をセーブする。次いで、ステップA673で小当りファンファーレ時間(例えば8000ms)を設定し、ステップA674で特図ゲーム処理タイマ領域に小当りファンファーレ時間をセーブする。
次いで、ステップA675で特図1小当りの開始に関する信号(特別図柄2小当り信号をON)を試験信号出力データ領域にセーブし、ステップA676で小当り用ラウンドLEDポインタをラウンドLEDポインタ領域にセーブし、ステップA677で変動図柄判別フラグ領域をリセットし、ステップA678で大入賞口2不正入賞数領域をリセットし、ステップA679で大入賞口2不正監視期間フラグ領域に不正監視期間外フラグをセーブし、リターンする。
(ルーチン37)遊技制御装置の大当り終了処理
次に、前記特図ゲーム処理におけるステップA276の大当り終了処理を図50により説明する。
大当り終了処理では、まず、停止図柄情報設定処理にて設定された確率変動判定フラグをロードし(ステップA751)、こうしてロードした確率変動判定フラグの値によってステップA752で分岐する。即ち、確率変動判定フラグ=0ならばステップA753で大当り終了設定処理1(後述する)を実行した後にステップA757に進み、確率変動判定フラグ=1ならばステップA754で大当り終了設定処理2(後述する)を実行した後にステップA757に進み、確率変動判定フラグ=2ならばステップA755で大当り終了設定処理3(後述する)を実行した後にステップA757に進み、確率変動判定フラグ=3ならばステップA756で大当り終了設定処理4(後述する)を実行した後にステップA757に進み、
ステップA757に進むと、確率変動判定フラグに対応する確率情報コマンドを準備し、次のステップA758でコマンド設定処理を行う。次いでステップA759で、特図普段処理に移行するための各種データを設定する特図普段処理移行設定処理2(後述する)を実行し、その後リターンする。
なお、ステップA757で準備してステップA758で設定する確率情報コマンドは、例えば、MODEの値が「A0h」であり、ACTIONの値が低確率の場合は「01h」、高確率の場合は「02h」、時短の場合は「03h」、潜伏確変の場合は「04h」である。
(ルーチン38)遊技制御装置の大当り終了設定処理1
次に、前記大当り終了処理におけるステップA753の大当り終了設定処理1を図51左側により説明する。
このルーチンが開始されると、ステップA761で時短の開始に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブする。この時短の開始に関する信号は、以下のものがある。
・特別図柄1変動時間短縮状態信号をON
・特別図柄2変動時間短縮状態信号をON
・普通図柄1高確率状態信号をON
・普通図柄1変動時間短縮状態信号をON
・普通電動役物1開放延長状態信号をON
次いで、ステップA762で遊技状態表示番号領域に時短時の番号をセーブし、ステップA763で普図ゲームモードフラグ領域に普図高確率&普電サポートフラグをセーブし、ステップA764で特図ゲームモードフラグ領域に低確率&時短フラグをセーブする。次いで、ステップA765で停電復旧時送信コマンド領域に確率情報コマンド(時短)(例えば、MODE=A0h、ACTION=03h)をセーブし、ステップA766で時短変動回数領域に時短変動回数初期値(例えば、70)をセーブし、ステップA767で右打ちに関する信号(発射位置指定信号1をON)を試験信号出力データ領域にセーブし、ステップA768で遊技状態表示番号2領域に右打ち勧告LEDをONする番号をセーブしてリターンする。
このようにして、大当り終了後に低確率で時短有りとなるモードに移行する処理が行われる。
(ルーチン39)遊技制御装置の大当り終了設定処理2
次に、前記大当り終了処理におけるステップA754の大当り終了設定処理2を図51右側により説明する。
このルーチンが開始されると、ステップA771で高確率の開始に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブする。この高確率の開始に関する信号は、以下のものがある。
・特別図柄1高確率状態信号をON
・特別図柄2高確率状態信号をON
・特別図柄1変動時間短縮状態信号をON
・特別図柄2変動時間短縮状態信号をON
・普通図柄1高確率状態信号をON
・普通図柄1変動時間短縮状態信号をON
・普通電動役物1開放延長状態信号をON
次いで、ステップA772で遊技状態表示番号領域に高確率時の番号をセーブし、ステップA773で普図ゲームモードフラグ領域に普図高確率&普電サポートフラグをセーブする。次いで、ステップA774で特図ゲームモードフラグ領域に高確率&時短フラグをセーブする。次いで、ステップA775で停電復旧時送信コマンド領域に確率情報コマンド(高確率)(例えば、MODE=A0h、ACTION=02h)をセーブし、ステップA776で時短変動回数領域をリセットし、ステップA787で右打ちに関する信号(発射位置指定信号1をON)を試験信号出力データ領域にセーブし、ステップA778で遊技状態表示番号2領域に右打ち勧告LEDをONする番号をセーブしてリターンする。
このようにして、大当り終了後に高確率で時短有りとなるモードに移行する処理が行われる。
(ルーチン40)遊技制御装置の大当り終了設定処理3
次に、前記大当り終了処理におけるステップA755の大当り終了設定処理3を図52左側により説明する。
このルーチンが開始されると、ステップA781で潜伏確変の開始に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブする。この潜伏確変の開始に関する信号は、以下のものがある。
・特別図柄1高確率状態信号をON
・特別図柄2高確率状態信号をON
次いで、ステップA782で遊技状態表示番号領域に潜伏確変時の番号をセーブし、ステップA783で普図ゲームモードフラグ領域に普図低確率&普電サポートなしフラグをセーブする。次いで、ステップA784で特図ゲームモードフラグ領域に高確率&時短なしフラグをセーブする。次いで、ステップA785で停電復旧時送信コマンド領域に確率情報コマンド(潜伏確変)(例えば、MODE=A0h、ACTION=04h)をセーブし、ステップA786で時短変動回数領域をリセットし、ステップA787で右打ち終了に関する信号(発射位置指定信号1をOFF)を試験信号出力データ領域にセーブし、ステップA788で遊技状態表示番号2領域に右打ち勧告LEDをOFFする番号をセーブしてリターンする。
このようにして、大当り終了後に高確率(潜伏確変)で時短なしとなるモードに移行する処理が行われる。
(ルーチン41)遊技制御装置の大当り終了設定処理4
次に、前記大当り終了処理におけるステップA756の大当り終了設定処理4を図52右側により説明する。
このルーチンが開始されると、ステップA791で低確率の開始に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブする。この低確率の開始に関する信号は、以下のものがある。
・特別図柄1高確率状態信号をOFF
・特別図柄2高確率状態信号をOFF
・特別図柄1変動時間短縮状態信号をOFF
・特別図柄2変動時間短縮状態信号をOFF
・普通図柄1高確率状態信号をOFF
・普通図柄1変動時間短縮状態信号をOFF
・普通電動役物1開放延長状態信号をOFF
次いで、ステップA792で遊技状態表示番号領域に低確率時の番号をセーブし、ステップA793で普図ゲームモードフラグ領域に普図低確率&普電サポートなしフラグをセーブする。次いで、ステップA794で特図ゲームモードフラグ領域に低確率&時短なしフラグをセーブする。次いで、ステップA795で停電復旧時送信コマンド領域に確率情報コマンド(低確率)(例えば、MODE=A0h、ACTION=01h)をセーブし、ステップA796で時短変動回数領域をリセットし、ステップA797で右打ち終了に関する信号(発射位置指定信号1をOFF)を試験信号出力データ領域にセーブし、ステップA798で遊技状態表示番号2領域に右打ち勧告LEDをOFFする番号をセーブしてリターンする。
このようにして、大当り終了後に低確率で時短なしとなるモードに移行する処理が行われる。
(ルーチン42)遊技制御装置の特図普段処理移行設定処理2
次に、前記大当り終了処理におけるステップA759の特図普段処理移行設定処理2を図53により説明する。
このルーチンが開始されると、ステップA801で処理番号として「0」(特図普段処理に係る処理番号に相当)を設定し、ステップA802で特図ゲーム処理番号領域に処理番号(ここでは「0」)をセーブする。次いで、ステップA803で大当りの終了に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブする。ここでの大当りの終了に関する信号としては、以下のものがある。
・条件装置作動中信号をOFF
・役物連続作動装置作動中信号をOFF
・特別図柄1当り信号又は特別図柄2当り信号をOFF
次いで、ステップA804で確率変動判定フラグ領域をリセットし、ステップA805でラウンドLEDポインタ領域をリセットし、ステップA806で大入賞口1不正監視期間フラグ領域に不正監視期間中フラグをセーブし、さらにステップA807で大入賞口2不正監視期間フラグ領域に不正監視期間中フラグをセーブしてリターンする。
(ルーチン43)遊技制御装置の小当り終了処理
次に、前記特図ゲーム処理におけるステップA282の小当り終了処理を図54(a)により説明する。
このルーチンが開始されると、ステップA811で特図普段処理移行設定処理3(後述する)を実行してリターンする。
(ルーチン44)遊技制御装置の特図普段処理移行設定処理3
次に、前記小当り終了処理のステップA811で実行される特図普段処理移行設定処理3を図54(b)により説明する。
このルーチンが開始されると、ステップA821で処理番号として「0」(特図普段処理に係る処理番号に相当)を設定し、ステップA822で特図ゲーム処理番号領域に処理番号(ここでは「0」)をセーブする。次いで、ステップA833で小当りの終了に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブする。
次いで、ステップA824で大入賞口1不正監視期間フラグ領域に不正監視期間中フラグをセーブし、さらにステップA825で大入賞口2不正監視期間フラグ領域に不正監視期間中フラグをセーブし、ステップA826でラウンドLEDポインタ領域をリセットしてリターンする。
(ルーチン45)遊技制御装置の遊技台情報編集処理
次に、前記タイマ割込処理におけるステップS59の遊技台情報編集処理を図55により説明する。なお、ここで編集される遊技台情報は、本発明の遊技情報に相当する。
このルーチンが開始されると、台ID信号編集処理(ステップS451)、枠開放信号編集処理(ステップS452)、遊技台状態1編集処理(ステップS453)、遊技台状態2編集処理(ステップS454)、遊技台エラー状態1編集処理(ステップS455)、遊技台エラー状態2編集処理(ステップS456)、遊技台エラー状態3編集処理(ステップS457)、遊技台不正状態1編集処理(ステップS458)、を順次実行し、その後リターンする。ここで、ステップS451は、カードユニット15へ台ID信号を出力するための処理である。また、ステップS452乃至S458は、カードユニット15へ送信するその他の各種信号(遊技情報)を編集するための処理である。またステップS457は予備のため設けられている。
なお、詳細は後述するが、台ID信号編集処理では、台IDをシリアル送信バッファに設定するところまで行う(送信も行う)。このIDのカードユニット15への送信は、他の情報とは別の信号線であることが望ましく、さらに言えば、暗号化された通信方式(例えば図9に示す通信方式2)が好ましい。
また、枠開放信号編集処理は、前枠開放エラーフラグ(ステップS176でセットされるフラグ)や遊技枠開放エラーフラグ(ステップS190でセットされるフラグ)に基づいて、ガラス枠5や前面枠4の開放状態を示すコマンド(ステップA158で送信されるガラス扉コマンド、ステップA159で送信される前枠コマンド)を送信バッファにセットする処理である。この枠開放信号編集処理は、前述した枠開放エラー監視処理(ステップS124)で実行する態様でもよい。
また本例では、カードユニット15に送信する各種遊技台情報のうち、台IDを除く情報については、本ルーチン(遊技台情報編集処理)によってタイマ割込み周期で常に毎回編集処理を行い、カードユニット15から送信の要求(各種遊技台情報送信要求)があると前述のステップA117の動作応答レスポンスコマンド送信処理で送信する構成となっている(つまり、編集はタイマ割込み周期毎に行うが、送信は要求があったときだけ行う構成である)。
しかし、本発明の態様としては、上記構成に限定されない。例えば、送信の要求があったら、動作応答レスポンスコマンド送信処理でフラグを立てて、フラグが立っている時のみに編集して送信まで行うようにしてもよい。
また、上記遊技台状態1編集処理(ステップS453)で編集されて、前述のステップA163で送信される遊技台状態1コマンドのデータ構成は、例えば下記のようになっている。
・遊技台情報としての遊技台状態1コマンド
Bit0:遊技許可/禁止状態指定
Bit1:遊技中/待機中指定
Bit2:遊技持球数0指定
Bit3:遊技完了指定
Bit4:遊技台リセット状態指定
また、上記遊技台状態2編集処理(ステップS454)で編集されて、前述のステップA164で送信される遊技台状態2コマンドのデータ構成は、例えば下記のようになっている。
・遊技台情報としての遊技台状態2コマンド
Bit0:大当り1中指定
Bit1:大当り2中指定
Bit2:大当り3中指定
Bit3:大当り4中指定
Bit4:高ベース中指定
また、上記遊技台エラー状態1編集処理(ステップS455)で編集されて、前述のステップA165で送信される遊技台エラー状態1コマンドのデータ構成は、例えば下記のようになっている。()内は各エラー発生の判定条件である。
・遊技台情報としての遊技台エラー状態1コマンド
Bit0:遊技台エラー1発生中指定
(遊技持球数=0かつ遊技禁止状態に大入賞口カウントスイッチ入力検出)
Bit1:遊技台エラー2発生中指定
(遊技持球数=0かつ遊技禁止状態に普図ゲート通過検出)
Bit2:遊技台エラー3発生中指定
(遊技持球数=0かつ遊技禁止状態に一般入賞口スイッチ入力検出)
Bit3:遊技台エラー4発生中指定
(入賞確認スイッチあり、遊技持球数=0かつ遊技禁止状態に入賞確認スイッチ入力検出)
Bit4:遊技台エラー5発生中指定
(遊技持球数=0かつ遊技禁止状態に始動口スイッチ入力検出)
Bit5:遊技台エラー6発生中指定
(アウト検出スイッチあり、遊技持球数=0かつ遊技禁止状態にアウト検出スイッチ入力検出)
Bit6:遊技台エラー7発生中指定
(遊技持球数=0かつ遊技禁止状態にファールスイッチ入力検出)
Bit7:遊技台エラー8発生中指定
(揚送スイッチが研磨装置モータ駆動中に3秒間オフ、発射モータ非駆動中オン)
ここで、上記遊技台エラー1〜7が発生すると、遊技停止(遊技禁止)となり(例えば前述の図24のステップS212の判定結果がYESになる)、これらエラーのエラー報知、管理装置(ホールコンピュータ86)へのこれらエラーの情報通知(少なくともカードユニット15からホールコンピュータ86への通知)が行われる構成となっている。
また、上記遊技台エラー8が発生すると、このエラーのエラー報知、管理装置へ情報通知が行われる構成となっている。
また、上記遊技台エラー状態2編集処理(ステップS456)で編集されて、前述のステップA166で送信される遊技台エラー状態2コマンドのデータ構成は、例えば下記のようになっている。()内は各エラー発生の判定条件である。
・遊技台情報としての遊技台エラー状態2コマンド
Bit0:遊技台エラー1発生中指定(カードユニット未接続検出)
Bit1:遊技台エラー2発生中指定(封入球数エラー検出)
Bit2:遊技台エラー3発生中指定(盤面球数エラー検出)
Bit3:遊技台エラー4発生中指定(スイッチ異常検出)
(ルーチン46)遊技制御装置の台ID信号編集処理
次に、前記遊技台情報編集処理におけるステップS451の台ID信号編集処理を図56により説明する。
このルーチンが開始されると、まずステップS461で、カードユニット15(或いは、さらにホールコンピュータ86)に対するシリアル通信中か判定し、シリアル通信中であればステップS466に進み、シリアル通信中でなければステップS462に進む。これは、遊技制御装置54と台IDの送信先との間で、シリアル通信が実行中かどうかをチェックするものである。シリアル通信中であれば、今回は台IDを出力することはできないので、ステップS462乃至S465を実行しないでステップS466に進む。
一方、シリアル通信中でなければステップS462に進んで、台ID信号の出力要求フラグがセットされているかチェックする。
ここで、台ID信号の出力要求フラグは、以下のようなパチンコ機1の状態を示す信号(遊技制御装置54からカードユニット15やホールコンピュータ86などの外部装置に出力される信号)の発生時に対応してそれぞれ独立にセットされる。
「電源投入時のセキュリティ信号」(電源投入時に1パルス出力される信号)
「枠開放信号」(ガラス枠や前面枠の開放時に出力される信号、前記前枠コマンド等)
「大当り1信号」(特図1が大当りになったときに出力される信号)
また、台ID信号の出力要求フラグは、カードユニット15から機器情報要求コマンドを受信したときにもセットされる。
なお、複数同時に成立している場合には、優先順位を設けて1つずつ対応する。この場合に、一度に全部の要求フラグをクリアすることはない。
さて、ステップS462で台ID信号の出力要求フラグがセットされているかのチェックを行うと、そのチェック結果をステップS463で判別し、出力要求フラグがあればステップS464に進んで台ID信号の出力要求フラグをクリアする。これは、既に台ID信号の出力要求フラグがセットされて、台IDを出力するための処理を行う(ステップS465にて)ことができるから、上記出力要求フラグをクリアするものである。なお、台ID信号の出力要求フラグは、台IDを外部装置に出力すべきタイミング(台IDの出力契機)において、後述するステップS468で設定される。
次いで、ステップS465で台ID取得処理(後述する)を行ってステップS466に進む。これにより、台IDの取得が行われて、シリアル送信バッファに書き込まれることになる。一方、ステップS463で出力要求フラグがなければ、ステップS464、S465をジャンプしてステップS466に進む。したがって、この場合は台IDの取得は行われない。なお、シリアル送信バッファは、CPU111を構成するICチップに設けられたシリアル通信回路(例えば、図9の通信回路422)内の送信バッファである。
ステップS466では、台IDの出力契機であるか判定され、出力契機であればステップS467に進み、出力契機でなければステップS470で台ID信号の出力要求済みフラグをクリアしてリターンする。
ステップS467に進むと、台ID信号の出力要求済みフラグに基づいて台ID出力要求済みか判定し、台ID信号の出力要求済みフラグがセットされていて出力要求済みならばリターンし、台ID信号の出力要求済みフラグがクリアされていて出力要求済みでないならばステップS468に進む。
ステップS468に進むと、台ID信号の出力要求フラグをセットし、次いでステップS469で台ID信号の出力要求済みフラグをセットし、その後リターンする。
なお、台IDは、カードユニット15からの機器情報要求コマンドを受信したとき、精算時(遊技終了時)に出力する他、前述したように、電源投入時、枠開放時、大当り時に出力される。そのため、上記ステップS466は、このような出力契機であるか否かを判定している。例えば、前述したカードユニット解析処理におけるステップA44により出力契機フラグがセットされていると、上記ステップS466の判定結果がYesになってステップS468で出力要求フラグがセットされ、その結果ステップS465が実行されるため、台IDを含む情報(機器情報応答レスポンス)がカードユニット15に送信される。また、台IDの内容としては、電源投入時は全てのコード(チップコード、メーカコード、及び製品コード)を含んだんものを送信するが、枠開放時及び大当り時はチップコードのみを送信する。また、カードユニット15からの要求(機器情報要求コマンド)に応じて台IDを含む情報(機器情報応答レスポンス)を送信する場合には、全てのコードを送信してもよいし、チップコードのみを送信してもよい。そのために、上記台ID信号の出力要求フラグと出力要求済みフラグには、このような出力契機の違いが識別できるように種類が設けてある。
また、台IDの出力先は基本的にカードユニット15であるが、ホールコンピュータ86でもよい。但し、精算時は遊技カードに台IDを書き込むためなので、必ずカードユニット15に出力する。
(ルーチン47)遊技制御装置の台ID取得処理
次に、前記台ID信号編集処理における台ID取得処理(ステップS465)を図57により説明する。
このルーチンが開始されると、まずステップS481でスタートコードをシリアル送信バッファに書き込む。スタートコードは、シリアル通信の開始であることを受け側であるカードユニット15等に特定させるためのコードである。次いで、ステップS482で取得はチップコードのみかどうかを判別し、取得がチップコードのみであればステップS487にジャンプして、チップコード識別コードをシリアル送信バッファに書き込み、ステップS488でCPU111を構成するICチップの個体識別情報(固有ID)としてのチップコードを読み出し、シリアル送信バッファに書き込み、リターンする。これにより、固有IDが取得されてカードユニット15等に出力されることになる。
一方、ステップS482で取得がチップコードのみでなければ、ステップS483に進んでメーカコード識別コードをシリアル送信バッファに書き込むとともに、ステップS484でメーカコードを読み出してシリアル送信バッファに書き込む。次いで、ステップS485で製品コード識別コードをシリアル送信バッファに書き込むとともに、ステップS486で製品コードを読み出してシリアル送信バッファに書き込み、その後、ステップS487に進む。これにより、メーカコード及び製品コードが取得されてカードユニット15等に出力されることになる。
なお、少なくともカードユニット15に台IDが送信される場合には、例えば既述した第2通信方式(通信方式2)で送信され、台IDを構成する各コードデータは、この通信方式2に対応した暗号化が為された上でシリアル送信バッファに書き込まれる。
また本実施例では、枠開放信号や大当り1信号の発生時には、台IDとしてチップコード(主基板固有ID)のみを出力する態様であるため、この場合にはステップS482の判定が肯定的になってステップS487とS488のみを実行してリターンする構成となっている。また、電源投入時のセキュリティ信号発生時には、台IDとしてチップコード(主基板固有ID)に加えて、メーカコードや製品コードも出力する態様であるため、この場合にはステップS482の判定が否定的になってステップS483乃至S488の全てを実行してリターンする構成となっている。またこの電源投入時の場合、例えば、メーカコード、製品コード、チップコードの順番でシリアル送信される。
また、各識別コードには、各コードのデータの種類とデータ長が分かる情報が含まれている。
(ルーチン48)遊技制御装置の遊技台状態1編集処理
次に、前記遊技台情報編集処理における遊技台状態1編集処理(ステップS453)を図58により説明する。
このルーチンが開始されると、まずステップA851で遊技可能か否かを例えばエラー状態等によって判定し、遊技可能ならばステップA852で遊技許可フラグをセットし、遊技可能でない場合はステップA853で遊技許可フラグをクリアする。
ステップA852又はA853を経ると、ステップA854に進んで、客待ちデモ中か否かを例えば客待ちデモフラグによって判定し、客待ちデモ中ならばステップA855で遊技中フラグをクリアし、客待ちデモ中でない場合はステップA856で遊技中フラグをセットする。客待ちデモ中でなければ、遊技中と判断できるからである。
ステップA855又はA856を経ると、ステップA857に進んで、遊技持球数がゼロか否かを例えば遊技持球数カウンタ(ステップA203等参照)の値によって判定し、ゼロならばステップA858で遊技持球数0フラグをセットし、ゼロでない場合はステップA859で遊技持球数0フラグをクリアする。
ステップA858又はA859を経ると、ステップA860に進んで、遊技中か否かを例えばタッチセンサ174の出力、盤面球数の値、遊技カードの挿入状態(カードユニット15から送信される情報)等によって判定し、遊技中ならばステップA861で遊技完了フラグをクリアし、遊技中でない場合はステップA862で遊技完了フラグをセットする。
ステップA861又はA862を経ると、ステップA863に進んで、電源投入後の所定時間を計時するためのセキュリティ信号制御タイマの値がゼロか否か判定し、ゼロならば(即ち、電源投入から前記所定時間が経過済みならば)ステップA864で遊技台リセット状態フラグをクリアし、ゼロでない場合(即ち、電源投入から前記所定時間が経過していない場合)はステップA865で遊技台リセット状態フラグをセットする。
ステップA864又はA865を経ると、ステップA866に進んで、ここまでの処理(ステップA851乃至A865)で設定された各フラグの状態に対応する遊技台状態1コマンドをセーブし、その後リターンする。
なお、このステップA866でセーブされたコマンドデータが、カードユニット15から要求があったときに前述のステップA163でカードユニット15に送信される。
また、上記ステップA863乃至A865の処理(遊技台リセット状態フラグの処理)は、例えば前述の遊技台情報編集処理内にセキュリティ信号編集処理のルーチンを設け、このセキュリティ信号編集処理内で行うようにしてもよい。
(ルーチン49)遊技制御装置の遊技台状態2編集処理
次に、前記遊技台情報編集処理におけるステップS454の遊技台状態2編集処理を図59により説明する。
このルーチンが開始されると、まずステップA871で大当り中か判定し、大当り中ならばステップA872、A873を順次実行してステップA874に進み、大当り中でない場合はステップA877に進む。
ステップA877に進むと、小当り中か判定し、小当り中ならばステップA878、A879を順次実行した後にステップA880に進み、小当り中でない場合はステップA878、A879を実行しないでステップA880に進む。
なお、大当り中か否かの判定や、小当り中か否かの判定は、例えば特図ゲーム処理番号によって行える。本例の場合、特図ゲーム処理番号が3以上かつ7以下ならば、大当り中と判定でき、特図ゲーム処理番号が8以上かつ12以下ならば、小当り中と判定できる。
ステップA872、A878では、大当り1フラグ(遊技台状態2コマンドのBit0)をセットする(詳細には、フラグの値として「1」をセットする)。
ステップA873、A879では、大当り2フラグ(遊技台状態2コマンドのBit1)をセットする(詳細には、フラグの値として「1」をセットする)。
ステップA874に進むと、停止図柄情報設定処理のステップA412にて設定された確率変動判定フラグの値に基づいて普電サポート付き大当り中か否か判定し、普電サポート付き大当り中ならばステップA875、A876を順次実行した後にステップA880に進み、普電サポート付き大当り中でない場合はステップA875、A876を実行しないでステップA880に進む。
ステップA875では、大当り3フラグ(遊技台状態2コマンドのBit2)をセットする(詳細には、フラグの値として「1」をセットする)。
ステップA876では、大当り4フラグ(遊技台状態2コマンドのBit3)をセットする(詳細には、フラグの値として「1」をセットする)。
ステップA880に進むと、特図ゲーム処理番号によって大当り中以外であるか判定し、大当り中以外であればステップA881で各種大当りフラグをクリアしてステップA882に進み、大当り中以外でない場合(即ち、大当り中の場合)にはステップA881を実行しないでステップA882に進む。
ステップA882に進むと、特図ゲームモードフラグ(前述のステップA628等参照)及び普図ゲームモードフラグ(前述のステップA627等参照)に基づいて普電サポート中であるか判定し、普電サポート中であればステップA883乃至A885を順次実行してステップA886に進み、普電サポート中でない場合にはステップA883乃至A885を実行しないでステップA886に進む。
ステップA883では、高ベース中フラグ(遊技台状態2コマンドのBit4)をセットする(詳細には、フラグの値として「1」をセットする)。
ステップA884では、大当り2フラグ(遊技台状態2コマンドのBit1)をセットする(詳細には、フラグの値として「1」をセットする)。
ステップA885では、大当り4フラグ(遊技台状態2コマンドのBit3)をセットする(詳細には、フラグの値として「1」をセットする)。
ステップA886に進むと、特図ゲームモードフラグ及び普図ゲームモードフラグに基づいて普電サポート終了であるか判定し、普電サポート終了であればステップA887で各種フラグをクリアしてステップA888に進み、普電サポート終了でない場合にはステップA887を実行しないでステップA888に進む。
ステップA888では、ここまでの処理(ステップA871乃至A887)で設定された各フラグの状態に対応する遊技台状態2コマンドをセーブし、その後リターンする。
このステップA888でセーブされたコマンドデータが、カードユニット15から要求があったときに前述のステップA164でカードユニット15に送信される。
なお、ステップA882及びステップA886の判定に使用される特図ゲームモードフラグ及び普図ゲームモードフラグは、前述の特図ゲーム処理における例えばステップA627,A628,A648,A651,A763,A764等において設定されるものである。
また、遊技台状態2コマンドを構成する各データの仕様をまとめると、以下のようになる。
Bit0の大当り1は、大当り中及び小当り中に「1」がセットされる。
Bit1の大当り2は、大当り中、小当り中および高ベース中に「1」がセットされる。
Bit2の大当り3は、大当り中(高ベースになる大当りのみ)に「1」がセットされる。
Bit3の大当り4は、大当り中(高ベースになる大当りのみ)及び高ベース中に「1」がセットされる。
Bit4の高ベースは、高ベース中に「1」がセットされる。
なお、「高ベース」とは、例えば普電サポートにより、発射球数当りの賞球数が高い状態を意味する。
(ルーチン50)遊技制御装置の遊技台エラー状態1編集処理
次に、前記遊技台情報編集処理におけるステップS455の遊技台エラー状態1編集処理を図60及び図61により説明する。
このルーチンが開始されると、まずステップA891で、大入賞口のカウントスイッチ124に係わるカウントスイッチ不正発生中か否かを判定し、カウントスイッチ不正発生中ならばステップA892で遊技台エラー1フラグ(遊技台エラー状態1コマンドのBit0)をセットし、カウントスイッチ不正発生中でない場合はステップA893で遊技台エラー1フラグをクリアする。
なお、カウントスイッチ不正発生中か否かの判定は、前述した入賞口スイッチ監視処理におけるステップS433fでセットされる入賞口不正フラグに基づいて行われる(他の入賞口も同様)
ステップA892又はA893を経ると、ステップA894に進んで、普図ゲートのゲートスイッチ122に係わるゲートスイッチ不正発生中か否かを判定し、ゲートスイッチ不正発生中ならばステップA895で遊技台エラー2フラグ(遊技台エラー状態1コマンドのBit1)をセットし、ゲートスイッチ不正発生中でない場合はステップA896で遊技台エラー2フラグをクリアする。
ステップA895又はA896を経ると、ステップA897に進んで、一般入賞口の入賞口スイッチ123に係わる入賞スイッチ不正発生中か否かを判定し、入賞スイッチ不正発生中ならばステップA898で遊技台エラー3フラグ(遊技台エラー状態1コマンドのBit2)をセットし、入賞スイッチ不正発生中でない場合はステップA899で遊技台エラー3フラグをクリアする。
ステップA898又はA899を経ると、ステップA900に進んで、入賞確認スイッチ177に係わる入賞確認スイッチエラー不正発生中か否かを判定し、この入賞確認スイッチエラー不正発生中ならばステップA901で遊技台エラー4フラグ(遊技台エラー状態1コマンドのBit3)をセットし、入賞確認スイッチエラー不正発生中でない場合はステップA902で遊技台エラー4フラグをクリアする。
ステップA901又はA902を経ると、ステップA903に進んで、始動口スイッチ120,121に係わる始動口スイッチエラー不正発生中か否かを判定し、始動口スイッチエラー不正発生中ならばステップA904で遊技台エラー5フラグ(遊技台エラー状態1コマンドのBit4)をセットし、始動口スイッチエラー不正発生中でない場合はステップA905で遊技台エラー5フラグをクリアする。
ステップA904又はA905を経ると、ステップA906に進んで、アウト球検出スイッチ163に係わるアウト球検出スイッチ不正発生中か否かを判定し、アウト球検出スイッチ不正発生中ならばステップA907で遊技台エラー6フラグ(遊技台エラー状態1コマンドのBit5)をセットし、アウト球検出スイッチ不正発生中でない場合はステップA908で遊技台エラー6フラグをクリアする。
ステップA907又はA908を経ると、ステップA909に進んで、ファール球検出スイッチ162に係わるファール球検出スイッチエラー不正発生中か否かを判定し、ファール球検出スイッチエラー不正発生中ならばステップA910で遊技台エラー7フラグ(遊技台エラー状態1コマンドのBit6)をセットし、ファール球検出スイッチエラー不正発生中でない場合はステップA911で遊技台エラー7フラグをクリアする。
ステップA910又はA911を経ると、ステップA912に進んで、研磨/発射モータエラー発生中か否かを判定し、研磨/発射モータエラー発生中ならばステップA913で遊技台エラー8フラグ(遊技台エラー状態1コマンドのBit7)をセットし、研磨/発射モータエラー発生中でない場合はステップA914で遊技台エラー8フラグをクリアする。なお、研磨/発射モータエラー発生中か否かは、エラーフラグ(例えば、前述したステップA6、A8でセットされる揚送(下)エラーフラグ、揚送(上)エラーフラグ)に基づいて行われる。
ステップA913又はA914を経ると、ステップA915に進んで、ここまでの処理(ステップA891乃至A914)で設定された各フラグの状態に対応する遊技台エラー状態1コマンドをセーブし、その後リターンする。
なお、このステップA915でセーブされたコマンドデータが、カードユニット15から要求があったときに前述のステップA165でカードユニット15に送信される。
(ルーチン51)遊技制御装置の遊技台エラー状態2編集処理
次に、前記遊技台情報編集処理におけるステップS456の遊技台エラー状態2編集処理を図62により説明する。
このルーチンが開始されると、まずステップA921でカードユニット未接続エラー発生中か否かを判定し、カードユニット未接続エラー発生中ならばステップA922で遊技台エラー1フラグ(遊技台エラー状態2コマンドのBit0)をセットし、カードユニット未接続エラー発生中でない場合はステップA923で遊技台エラー1フラグをクリアする。
ステップA922又はA923を経ると、ステップA924に進んで、封入球数エラー発生中か否かを判定し、封入球数エラー発生中ならばステップA925で遊技台エラー2フラグ(遊技台エラー状態2コマンドのBit1)をセットし、封入球数エラー発生中でない場合はステップA926で遊技台エラー2フラグをクリアする。
ステップA925又はA926を経ると、ステップA927に進んで、盤面球数エラー発生中か否かを判定し、盤面球数エラー発生中ならばステップA928で遊技台エラー3フラグ(遊技台エラー状態2コマンドのBit2)をセットし、盤面球数エラー発生中でない場合はステップA929で遊技台エラー3フラグをクリアする。
ステップA928又はA929を経ると、ステップA930に進んで、スイッチ異常発生中か否かを判定し、スイッチ異常発生中ならばステップA931で遊技台エラー4フラグ(遊技台エラー状態2コマンドのBit3)をセットし、スイッチ異常発生中でない場合はステップA932で遊技台エラー4フラグをクリアする。
ステップA931又はA932を経ると、ステップA933に進んで、ここまでの処理(ステップA921乃至A932)で設定された各フラグの状態に対応する遊技台エラー状態2コマンドをセーブし、その後リターンする。
このステップA933でセーブされたコマンドデータが、カードユニット15から要求があったときに前述のステップA166でカードユニット15に送信される。
(ルーチン52)遊技制御装置の遊技台不正状態1編集処理
次に、前記遊技台情報編集処理におけるステップS458の遊技台不正状態1編集処理を図63により説明する。
このルーチンが開始されると、まずステップA941で電波不正発生中か否かを判定し、電波不正発生中ならばステップA942で遊技台不正1フラグ(遊技台不正状態1コマンドのBit0)をセットし、電波不正発生中でない場合はステップA943で遊技台不正1フラグをクリアする。
ステップA942又はA943を経ると、ステップA944に進んで、磁石不正発生中か否かを判定し、磁石不正発生中ならばステップA945で遊技台不正2フラグ(遊技台不正状態1コマンドのBit1)をセットし、磁石不正発生中でない場合はステップA946で遊技台不正2フラグをクリアする。
ステップA945又はA946を経ると、ステップA947に進んで、振動不正発生中か否かを判定し、振動不正発生中ならばステップA948で遊技台不正3フラグ(遊技台不正状態1コマンドのBit2)をセットし、振動不正発生中でない場合はステップA949で遊技台不正3フラグをクリアする。
ステップA948又はA949を経ると、ステップA950に進んで、大入賞口不正発生中か否かを判定し、大入賞口不正発生中ならばステップA951で遊技台不正4フラグ(遊技台不正状態1コマンドのBit3)をセットし、大入賞口不正発生中でない場合はステップA952で遊技台不正4フラグをクリアする。
ステップA951又はA952を経ると、ステップA953に進んで、普電不正発生中か否かを判定し、普電不正発生中ならばステップA954で遊技台不正5フラグ(遊技台不正状態1コマンドのBit4)をセットし、普電不正発生中でない場合はステップA955で遊技台不正5フラグをクリアする。
ステップA954又はA955を経ると、ステップA956に進んで、ここまでの処理(ステップA941乃至A955)で設定された各フラグの状態に対応する遊技台不正状態1コマンドをセーブし、その後リターンする。
このステップA956でセーブされたコマンドデータが、カードユニット15から要求があったときに前述のステップA167でカードユニット15に送信される。
(ルーチン53)遊技制御装置のLED編集処理
次に、前記タイマ割込処理におけるLED編集処理S60を図64により説明する。
このルーチンが開始されると、エラー表示LED編集処理(ステップS511)、及び特図・普図・遊技状態表示LED編集処理(ステップS515)が順次実行され、その後リターンする。
ここで、エラー表示LED編集処理では、遊技制御装置54の裏側に配置されたエラー表示LED64を所定のエラー発生時に点灯又は点滅させるための表示データの設定が実行される。
特図・普図・遊技状態表示LED編集処理では、一括表示装置133で各種表示を行うための表示データの設定が実行される。
(ルーチン54)遊技制御装置の球磨きモータ制御処理
次に、前記タイマ割込処理におけるステップS61の球磨きモータ制御処理を図65により説明する。
このルーチンが開始されると、まずステップS541で第2封入球検出スイッチ165(最大封入球数検出スイッチ)が規定時間以上オン状態を継続しているか否か判定し、規定時間以上継続的にオン状態であったならばステップS550に進み、そうでなければステップS542に進む。ステップS542では、前述した球磨きモータ動作タイマの値を読み取り、この球磨きモータ動作タイマの値がゼロでないならばステップS543をジャンプしてステップS544に進み、球磨きモータ動作タイマがゼロである(即ち、タイムアップしている)ならばステップS543に進む。
ステップS543に進むと、前述のステップS223と同様に遊技球を発射中であるか否か判定し、発射中ならばステップS544に進み、発射中でなければステップS550に進む。
そしてステップS550に進むと、研磨装置モータ59(即ち、球磨きモータ)のオフデータを設定し、次いでステップS551で球磨きモータ監視フラグをクリアし、その後リターンする。研磨装置モータ59のオフデータが設定されると研磨装置モータ59は停止状態に制御される。即ち、研磨装置モータ59は、このステップS550の処理によって停止される。そして、これにより研磨装置モータ59が止まると、揚送装置56の作動が当然停止し、循環装置55における遊技球の循環も止まる。
以上のステップS541乃至S543によれば、ステップS550が実行されて研磨装置モータ59が停止制御される場合は、次の二つになる。
(1)第2封入球検出スイッチ165(最大封入球数検出スイッチ)が規定時間以上オン状態を継続した場合。
(2)球磨きモータ動作タイマの値がゼロで、かつ、遊技球の発射中でない場合。
ここで、(1)の場合に研磨装置モータ59を止めるのは、揚送装置56の後流側(即ち、発射装置の側)に遊技球が必要以上に多く流れている状態であるので、揚送装置56を止めて揚送装置56から遊技球が後流側に送られないようにするため(即ち、流量調整のため)と、また不必要な研磨装置モータ59の作動を回避して省エネを図るためである。(2)の場合に研磨装置モータ59を止めるのは、不必要な研磨装置モータ59の作動を回避して省エネを図るためである。
ステップS544に進むと、球詰まりが発生しているか判定し、発生していればステップS552に進み、発生していなければステップS545に進む。球詰まりが発生しているかの判定は、第1封入球検出スイッチ164又は/及び第2封入球検出スイッチ165の状態に基づいて判定する。例えば、第2封入球検出スイッチ165のみがオンしていて封入経路異常エラーフラグ(前述のステップS151でセットされるフラグ)がセットされていると球詰まりが発生していると判定してもよいし、或いは、研磨装置モータ59を規定時間以上作動させ続けているのに、第1封入球検出スイッチ164が規定時間以上オンしない場合に球詰まり(例えば、揚送装置56内での球詰まり)が発生していると判定してもよい。なお、ここで判定する球詰まりは、研磨装置モータ59の逆回転によって解消できる可能性の高いもの(具体的には、循環装置55内の循環経路における球詰まり、より好ましくは揚送装置56内及び揚送装置56の入口75や出口76での球詰まり)であることが望ましい。
そしてステップS552に進むと、発生している球詰まりを解消すべく、研磨装置モータ59(球磨きモータ)を逆回転させるための逆回転データを設定し、ステップS553に進む。この逆回転データの設定により研磨装置モータ59は逆回転するよう駆動制御される。研磨装置モータ59が逆回転すると、図3の循環装置55の揚送装置56において遊技球の流れが逆になり、遊技球が下降する方向に揚送装置56が作動することになるため、上記球詰まりが自動的に解消される可能性が高く、その場合、球詰まりを遊技場の店員等が手作業で解消する手間が省ける。
一方、ステップS545に進むと、研磨装置モータ59(球磨きモータ)を順回転させるための順回転データを設定し、ステップS546に進む。この順回転データの設定により研磨装置モータ59は順回転するよう駆動制御される。研磨装置モータ59が順回転すると、図3の循環装置55の揚送装置56において遊技球の流れが順方向になり、遊技球が揚送される方向に揚送装置56が作動することになり、遊技球の循環(遊技領域から回収された遊技球を再び発射装置の発射位置に向けて流す動作)が行われる。
なお、例えばステップS544で球詰まりが発生していると判定された場合に規定時間逆回転させた後に、球詰まりが発生していると判定されたままであっても規定時間順回転させるようにしてもよい。また、逆回転と順回転の駆動制御を例えば交互に繰り返すようにしてもよい。ここで順回転させる規定時間は球詰まりが発生していない場合に遊技球が下部入口75から流入し、揚送装置56により揚送され、上部出口76に到達、または上部出口76から排出されるまでの程度の平均的な時間を設定するとよい。このようにすれば、遊技球が揚送装置56の上部左側に設けられた上部出口76から排出され、センサ流路77を通過し、第1封入球検出スイッチ164又は/及び第2封入球検出スイッチ165で球詰まりが解消されたかの判定が行えるようになる。
ステップS546では、球磨きモータ動作タイマの値を読み取り、この球磨きモータ動作タイマの値がゼロでないならばステップS547に進み、球磨きモータ動作タイマがゼロである(即ち、タイムアップしている)ならばステップS553に進む。そしてステップS547に進むと、球磨きモータ動作タイマの更新処理(即ち、タイマ処理の1サイクル分だけ球磨きモータ動作タイマの値を減少させる処理)を実行し、ステップS548に進む。ステップS548に進むと、球磨きモータ動作タイマの値を読み取り、この球磨きモータ動作タイマの値がゼロでないならばステップS553に進み、球磨きモータ動作タイマがゼロである(即ち、タイムアップしている)ならば、ステップS549で封球球数確認要求フラグをセットし、その後ステップS553に進む。
上記ステップS546乃至S549によれば、研磨装置モータ59が順回転していると球磨きモータ動作タイマの計時動作が進み、この球磨きモータ動作タイマの値が更新直後にゼロになったタイミング(即ち、前述の球磨き動作時間が終了して研磨装置モータ59が停止するタイミング)で封球球数確認要求フラグがセットされる。なお、封球球数確認要求フラグがセットされると、前述の封入球数監視処理(図21)のステップS144において、封球球数の確認要求ありと判定され、この封入球数監視処理のステップS145以降の封入球数の過剰・不足・経路異常を監視する処理(封入球数確認判定の処理)が実行される。
ここで、以上の処理によって研磨装置モータ59(即ち、揚送装置56)が作動する場合を整理すると、次のようになる。
(1)球詰まり等の異常(即ち、ステップS541及びS544の判定結果が肯定的になる異常)が発生していない状態で、遊技球が発射中である場合。
(2)球詰まり等の異常が発生していない状態で、球磨きモータ動作タイマの値がゼロでない場合(即ち、球磨き動作時間の期間)。
このため、球詰まり等の異常がない限り、遊技球が発射中でなくても、球磨き動作時間の期間(球磨きモータ動作タイマがセットされてからタイムアップするまでの期間)は、揚送装置56が作動する。球磨きモータ動作タイマは、電源投入時にメイン処理(図11)のステップS18で設定され、また、ガラス枠5が開閉操作されてエラー解除スイッチ65がオン操作された時にエラー解除スイッチ監視処理(図20)のステップS135で設定される。このため、電源投入された後と、ガラス枠5が開閉操作されてエラー解除スイッチ65がオン操作された後に、規定の球磨き動作時間だけ研磨装置モータ59(即ち、揚送装置56)が作動することになる。また、球磨きモータ動作タイマは、エラー解除スイッチ65で解除する必要のあるエラーが発生中でない状態でガラス枠5(前枠)が開けられて閉められた時にも、前述したステップS184の処理(図23)でセットされるため、この場合にも、規定の球磨き動作時間だけ揚送装置56が作動し、その後封入球数確認判定の処理が実行される。
これにより、電源投入時に、循環装置55におけるセンサ流路77よりも上流側(揚送装置56を含めた上流側)に滞留していた遊技球が、センサ流路77を含めた下流側(発射装置の発射位置の側)に球磨きされた上で送られて、遊技開始の準備が的確に為されるという効果がある。
また、遊技領域における球詰まりにより盤面球数エラー(図22のステップS163の盤面球数エラーフラグがセットされた状態)が発生した場合などに、遊技場の店員がガラス枠5を開けて例えば詰まった球を手作業で流下させて球詰まりを解除してその後にガラス枠5を閉じ、エラー解除スイッチ65をオン操作すると、上述したように揚送装置56が自動的に作動して詰まっていた球を磨いて下流側に流す。このため、このように詰まっていた球を手動で解除した場合に、この球が自動的に磨かれて発射装置側に送られ、その後の遊技再開の準備が的確に為されるという効果や、店員が触った遊技球の腐食や汚れが効果的に防止される効果がある。
また、上記球磨き動作時間が経過すると(即ち、上記揚送装置56の(2)の場合の作動が停止すると)、ステップS549で封球球数確認要求フラグがセットされて前述したように封入球数の異常確認(封入球数確認判定;ステップS145以降)が行われるので、上記のように滞留していた球や詰まっていた球が全てセンサ流路77側に自動的に送られた上でこの封入球数の異常確認が行われる。したがって、信頼性の高い封入球数の異常確認が、電源投入する度に、また球詰まり等が手動で解除される度に、さらにガラス枠5が単に開閉される度に、実行されることになり、封入球数の異常を早期かつ的確に発見できる効果がある。
次にステップS553以降を説明する。
ステップS553に進むと、球磨きモータ監視フラグがオン(セットされた状態)か判定し、オンならばステップS554に進み、そうでなければステップS555に進む。
ステップS554では、球磨きモータセンサ(研磨装置モータセンサ59a)の出力がオン(例えば原点位置を検出している状態)か判定し、オンならばステップS555に進み、オンでない場合にはステップS557に進む。
ステップS555に進むと、ステップS555、S556を順次実行した後にステップS557に進む。
ステップS555では球磨きモータ監視フラグをセットし、ステップS556では球磨きモータ監視タイマの値を初期値(所定時間に対応する値)に設定する。
ステップS557に進むと、球磨きモータ監視タイマの値をタイマ割込み周期に対応する分だけ減らす更新を行い、次いでステップS558で球磨きモータ監視タイマの値がゼロになったか(即ち、球磨きモータ監視タイマがタイムアップしたか)を判定し、ゼロになった場合にはステップS559で遊技禁止フラグをセットした後にリターンし、ゼロになっていない場合にはステップS559を実行しないでリターンする。
上記ステップS553乃至S559及び前述のステップS551によれば、次のような作用効果が実現される。
即ち、まず球磨きモータ監視フラグは、ステップS550により球磨きモータ(研磨装置モータ59)が停止するとステップS551でクリア(オフ)され、球磨きモータが作動している場合(ステップS544に進む場合)に、この球磨きモータ監視フラグがクリアされているとステップS553がNOになって、ステップS555、S556(球磨きモータ監視フラグのセット、球磨きモータ監視タイマの設定)が実行される。このため、球磨きモータ監視フラグは、結局、球磨きモータが作動しているときにのみオンしていることになり、この球磨きモータ監視フラグがオフからオンになるタイミングA(即ち、球磨きモータが停止状態から作動開始するタイミング)で球磨きモータ監視タイマが初期値に設定される。
また、球磨きモータ監視タイマの初期値の設定(ステップS556)は、ステップS554があることによって、球磨きモータセンサの出力がオンするタイミングBでも、毎回実行される。
そして、この球磨きモータ監視タイマは、球磨きモータの作動中においてステップS557によってタイマ割込み周期で毎回更新される(値が減る)が、球磨きモータの作動が正常であれば、上述したタイミングA及びBでステップS556が適宜実行されて初期値に戻されるので、ステップS558の判定結果がYesになることはなくステップS559は実行されない。
しかし、順回転データ又は逆回転データが設定されているにもかかわらず、なんらかの要因で球磨きモータが実際には作動しない不具合、或いは作動速度が設計値よりも相当遅くなる不具合等が発生すると、上記タイミングBが遅れるか発生しなくなり、この結果球磨きモータ監視タイマがタイムアップしてステップS558の判定結果がYesになって、ステップS559が実行されて遊技が禁止状態(遊技禁止フラグがセットされた状態)になる。
したがって、球磨きモータが正常に作動していない不具合が検知でき、この不具合が検知された場合には遊技を禁止し、この不具合による損害を防止することができる。
なお、このような球磨きモータ(研磨装置モータ59)の作動異常が起こったことを、ランプ点灯等によって報知したり、外部情報(遊技情報)として外部に送信する構成としてもよい。例えばステップS559の直前に、上記作動異常の発生を示すエラーフラグをセットするステップを設け、このエラーフラグに基づいて報知出力や外部出力を実行する構成としてもよい。
(ルーチン55)遊技制御装置の遊技台状態2編集処理(別形態例1)
次に、前記遊技台情報編集処理におけるステップS454の遊技台状態2編集処理の別形態例1を図66により説明する。前述の図59に示した遊技台状態2編集処理と同じ処理内容のステップについては、図において同じステップ番号を付し、説明を省略する。
本変形例において特徴的なのは、ステップA888の代りにステップA889が設けられている点である。ステップA889では、遊技台情報チェック送信処理(後述する)を実行する。この遊技台情報チェック送信処理には、遊技台状態2コマンドが前回と一致しない場合にはこの処理内で遊技台状態2コマンドを送信する内容が含まれている。
(ルーチン56)遊技制御装置の遊技台情報チェック送信処理(別形態例1)
次に、上記別形態例1の遊技台状態2編集処理におけるステップA889の遊技台情報チェック送信処理を図67により説明する。
このルーチンが開始されると、まずステップA961で、ここまでの処理(ステップA871乃至A887)で設定された各フラグの状態に対応する遊技台状態2コマンドを生成し、次いでステップA962で、前回の遊技台状態2コマンド(後述するステップA965で最後にセーブされたもの)と、直前のステップA961で生成された遊技台状態2コマンド(今回の遊技台状態2コマンド)とを比較する。そして、この比較結果が一致であれば次のステップA963でステップA965に進み、不一致であれば次のステップA963でステップA964に進む。
ステップA964に進むと、今回の遊技台状態2コマンドをカードユニット15に送信する処理を実行し、ステップA965に進む。このステップA964では、前回と今回でコマンドが一致しないので、カードユニット15からの要求を待つことなくコマンドを即座に送信している。そしてステップA965に進むと、今回の遊技台状態2コマンドを、前回の遊技台状態2コマンドとしてセーブし、その後リターンする。
以上説明した別形態例1によれば、パチンコ機1の状態変化を示すコマンドが状態変化発生時(事象発生時)にもカードユニット15へ(或いは、さらにカードユニット15から管理装置へ)送信されるという利点がある。
即ち、図59に示した遊技台状態2編集処理の実施形態では、生成した遊技台状態2コマンドをステップA888でセーブしており、このステップA888でセーブされたコマンドデータが、前述のステップA164でカードユニット15に送信される。しかし、この遊技台状態2コマンドの送信は、この遊技台状態2コマンドに関する状態変化発生時(例えば大当り発生時)に即座に実行されるわけではなく、あくまでカードユニット15から次の要求(動作指示コマンド)が受信されるのを待って送信される。
これに対して上記別形態例1では、ステップA965でセーブされたコマンドデータが、図59のステップA888でセーブされたコマンドデータと同様に、カードユニット15から要求があったときに前述のステップA164でカードユニット15に送信されるのに加えて、状態変化発生時(例えば大当り発生時)には即座に送信される。
つまり上記別形態例1の場合、例えば何れかの種類の大当り発生時には、ステップA963の判定結果がNO(不一致)になってステップA964が実行されるため、このステップA964によってカードユニット15からの要求を待つことなく当該大当り状態であることを示す内容の遊技台状態2コマンドの送信が即座に行われる。そしてそれ以降は、当該大当りが終了するまで、カードユニット15から要求がある毎に所定の送信タイミングで同様の内容の遊技台状態2コマンドが送信される。
なお、例えば大当り状態を示す遊技台状態2コマンドを大当り中にカードユニット15から要求がある毎に送信するのではなく、大当り開始と大当り終了時のみこの遊技台情報チェック送信処理にて送信する仕様でもよい。
また、以上説明した別形態例1は、遊技台状態2コマンドについて説明したが、他のコマンド(遊技台状態1コマンド、遊技台エラー状態1コマンド、遊技台エラー状態2コマンド、遊技台不正状態1コマンド等)についても、同様の構成としてもよい。
次に、カードユニット15の制御部230の制御内容について図68〜図70のフローチャートにより説明する。ステップ番号には、「ステップB」を使用する。
(ルーチン57)カードユニットのメイン処理
まず、図68(a)により、カードユニット15の制御部230のメイン処理を説明する。
このメイン処理は、CPU231に強制的にリセットがかけられたことに基づいて開始する。即ち、制御部230に電源を供給しているカードユニット15の電源装置(図示省略)の電源スイッチ(図示略)がオン操作されると、所定のタイミングに(電源投入時の所定のリセット期間に)電源装置からリセット信号が制御部230に入力されてCPU231のリセット端子がオンし、その後このリセット信号が解除されると、CPU231が起動する。なお、停電からの電源復旧時にも、同様にリセット信号がオンした後に解除されてCPU231が起動する。
そしてCPU231が起動すると、まずステップB1で初期化処理(CPU230に内蔵されるCPU周辺回路の初期設定等)い、次いでステップB2乃至B7を順次繰り返し実行する。
ステップB2では、カード受付処理を行う。カード受付処理は、カード投入口201に所定のカード(会員カード、ビジターカードの何れか)が挿入されたか判定し、挿入されたならば、挿入されたカードのカードIDを読み取って当機で使用中のカードIDとして記憶する。読み取ったカードIDは、例えば前述した第4通信方式(通信方式4)と同様の暗号化方式によってカードユニット15からホールコンピュータ86或いは持球管理装置85等に送信して、適正なカードIDであることやカードの残高や保有持球数のデータがホールコンピュータ86等に記録されたデータと一致していることなどを確認し、不正なカード(カードIDや残高等のデータが適正でない)であればカードを返却(カード投入口201に排出)するようにしてもよい。次いで、挿入されたカードが会員カードか判定し、会員カードならば会員カード挿入時処理を実行し、会員カードでなければ挿入されたカードがビジターカードか判定し、ビジターカードならばビジターカード挿入時処理を実行してリターンし、会員カードでもビジターカードでもなければカードを返却する制御を実行してリターンする。
ここで、会員カード挿入時処理では、挿入された会員カードに記録されている残高(例えば球貸度数)、保有持球数、及び貯球数のデータを読み取り、これらデータを表示入力装置203に表示するための処理などを行う。
また、ビジターカード挿入時処理では、挿入されたビジターカードに記録されている残高(例えば球貸度数)、及び保有持球数のデータを読み取り、これらデータを表示入力装置203に表示するための処理などを行う。
なお、挿入された遊技カードに記録された残高や持球数(会員カードの場合には、さらに貯球数)が全てゼロの場合でも、カードは返却せず、現金投入待ちになる。この状態で、遊技者がカード返却したい場合には、返却スイッチ213をオン操作すればよい。そうすれば、後述の返却処理(精算処理)によってカードが返却(排出)される。
また、休憩ができる態様の場合には、このカード受付処理において、会員カードか判定する前に、休憩中か判定し、休憩中ならば休憩解除処理を実行してリターンし、休憩中でない場合にのみ前記会員カード挿入時処理又は前記ビジターカード挿入時処理が実行される構成とする。休憩中には、他の遊技者がその台で遊技できないようにするためである。
ここで、休憩解除処理では、挿入された遊技カードに記録されているカードIDと、記憶しているカードID(当機で最後に使用されて休憩中のカードID)を照合し、照合結果が一致であれば休憩状態を解除する処理(当該カードから後述する休憩情報を削除し、休憩解除を通知する休憩解除コマンドを遊技制御装置54に送信するなど)を実行し、一致でなければ遊技カードを返却してリターンする。休憩中の遊技者のみが当該台で遊技を再開できるようにするためである。上記休憩解除コマンドを受信した遊技制御装置54は、休憩状態が解除され、例えば前述した発射許可信号編集処理におけるステップS206の判定結果がNOとなり遊技球の発射が許可される。なお、上記休憩解除処理では、休憩情報の削除を行わないようにして、休憩情報(或いはそれに付随する台IDの情報)等を例えば所定期間残しておき、遊技カードの記録から過去の休憩回数や休憩履歴が分かるようにしてもよい。
また、休憩ができる態様の場合、遊技店の店員が使用するスタッフカードを受付可能とし、休憩中にこのスタッフカードが挿入されると、このカード受付処理において遊技の精算・終了を強制的に実行するスタッフカード挿入時処理が実行される構成とすることが望ましい。スタッフカード挿入時処理は、休憩中の遊技の精算(遊技終了)を強制的に実行する処理を行った後、スタッフカードを返却してリターンする内容である。この際、スタッフカードであるため、通常の精算処理のように遊技持球数をカードのデータに加算して記録する処理は行わなくてもよいが、行ってもよい。例えば、スタッフカードに遊技持球数及び台IDを記録する処理を実行し、或いはさらに休憩前に使用されていたカードIDのデータもスタッフカードに記録しておき、後で休憩していた遊技者が現れたときに、遊技持球数を返却できるようにしておいてもよい。
上述したようなスタッフカードの機能によれば、休憩中のまま遊技者が帰ってしまったなどの場合に、休憩を強制的に解除できる。
また、前記会員カード挿入時処理又はビジターカード挿入時処理では、挿入されている遊技カードに記録されている台ID(精算時に記録されたもの)を読み取り、挿入されている遊技カードに記録された保有持球数のデータ(暗号化されたデータでもよい)が有効か否かチェックし、有効でなければ遊技に使用できないようにしてもよい(例えば遊技持球数として使用できないプログラム構成としてもよい)。
ここで、持球数が有効か否かの判定は、挿入されている遊技カードに記録されている台IDに基づいて行われる。
即ち、挿入されている遊技カードに記録されている台ID(精算時に記録されたもの)があり、これが、対応するパチンコ機1の遊技制御装置54から送信されてCPU231内の例えば第1種復号化回路441で復号化した台IDと異なる場合には、当該遊技カードは、他の台で使用されて精算後に当該パチンコ台に移動してきた台移動をしたものであると判定できる。そして、禁止された台移動(例えば、1球の価値が1円のコーナーの台から4円のコーナーの台への移動)である場合は、これを阻止する必要がある。
そこで、前記会員カード挿入時処理又はビジターカード挿入時処理では、カードユニット15に挿入された遊技カードに記録されている台IDと、当該カードユニット15が付設されているパチンコ機1から送信された当該パチンコ機1の台IDとを、カードユニット15が例えばホールコンピュータ86(或いは、カード管理専用に設けられたカード管理装置でもよい)に送信して台移動の可否の確認を依頼する。これら台IDを受信したホールコンピュータ86は、予めホールコンピュータ86に登録されている台IDのデータベース(例えば、各台IDとその台が設置されたコーナーの種別をそれぞれ示すデータテーブルを含むもの)に基づいて、受信した二つの台IDが台移動を禁止されている異なるコーナーのものか否か判定し、台移動が禁止されている異なるコーナーのものであれば台移動不許可の情報(或いは持球数が無効である旨の情報)を、そうでなければ台移動許可の情報(或いは持球数が有効である旨の情報)を、カードユニット15に返信する。そしてカードユニット15では、このようにホールコンピュータ86から返信された確認結果の情報に基づいて持球数の有効性を判定する処理を行う。具体的には、台移動不許可の情報が返信されれば持球数を無効と判定し、台移動許可の情報が返信されれば持球数を有効と判定する。
次にステップB3では、球貸処理を行う。球貸処理は、球貸ボタン212等の操作に応じて、遊技持球数を増加させ、それに対応させて、遊技カードに記録されている残高(例えば球貸度数)、或いは保有持球数の何れかを減少させる処理である。これにより、遊技持球数が増加すると、その遊技持球数の範囲内で遊技球を発射して遊技が可能となる。
次にステップB4では、現金受付処理を行う。現金受付処理では、現金投入口202に現金(紙幣)が投入されたか判定し、投入されたならば投入された紙幣について識別可能か否か、真贋、種類などの判別をする。この識別の結果、識別不可能、または偽物であれば現金を返却する(現金投入口202に排出する)制御を行ってリターンし、識別可能、かつ本物であれば、カード投入口201から挿入されている挿入済みの遊技カード(会員カード又はビジターカード)が有るか判定し、無ければカードストック部225にストックされているビジターカードのうち先頭のもの(次に使用するもの)のカードIDを読み取るなどの処理(ストックされたビジターカードのユニット内部での発行処理)を実行する。なお、挿入済みの遊技カードが無く、ビジターカードのストックがない場合は、現金を返却してもよいし、エラー報知LED204にて、店員にビジターカードを補給するように促すようにしてもよい。また、投入された紙幣が識別可能かつ本物であり、挿入済みの遊技カードが有る場合には、ビジターカードのユニット内部での発行処理は行わない。
そして、この現金受付処理では、その後、判定された現金の投入金額に相当する残高(例えば球貸度数)を、挿入されている遊技カード(或いはユニット内部で発行されたビジターカード)の残高として加算して記録し、それを表示入力装置203で新たに表示するための処理を実行し、リターンする。なお、遊技カードの残高等のデータは、遊技制御装置54に例えば前述の第2通信方式(通信方式2)で暗号化して送信し、パチンコ機1の操作・表示部7aでも表示するようにしてもよい。また、遊技カードの残高、保有持球数等のデータは、不正防止等のため、暗号化されたデータとしてカードに記録することが望ましい。
この現金受付処理によれば、カードユニット15の現金投入口202に現金(紙幣)を投入すると、その投入金額分だけカード残高が増加し、この残高の範囲内で球貸加算処理(有価価値と引き換えでの持球数の増加)が可能となる。なお、現金が投入されたときに遊技カードが挿入されていないと、カードユニット15内部にストックされているビジターカードが内部で発行されてその処理が行われる。本例では、このように内部発行されたビジターカードも精算後には排出される。但し、ビジターカードについては、精算時に持球数も残高もゼロの場合には、精算後の排出(遊技者への返却)は行わずに、カードユニット内で回収するようにしてもよい。
次にステップB5では、返却処理を行う。返却処理では、返却ボタン213がオン操作されたか判定し、オン操作されると遊技開始前(例えば球貸操作がされておらず、遊技持球数がゼロの状態)か判定し、遊技開始前であれば遊技カードを返却する処理を実行してリターンする(但し、挿入された或いは内部発行された遊技カードがなければ、そのままリターンする)。一方、遊技開始後に返却ボタン213が操作されると(或いは、精算専用の精算ボタンが操作されると)、精算処理(遊技を終了する処理)を実行してリターンする。
精算処理は、精算許可条件が成立していることを判定した上で、その時点(精算時)の遊技持球数を、挿入された或いは内部発行された遊技カードの保有持球数に加算して記録する処理を行い、当該カードに対応する遊技持球数をゼロとし、さらにパチンコ機1の遊技制御装置54から受信している台IDを当該カードに記録する処理などを行った後に、当該カードを返却する処理を行うものである。なお、この精算処理においても、遊技カードの保有持球数等のデータは、不正防止等のため、暗号化されたデータとしてカードに記録することが望ましい。
なお、精算許可条件としては、次の5個の条件がある。即ち、休憩処理中でないこと(休憩ができる態様の場合)、エラー発生中(コマンドにより通知されるパチンコ機1でのエラー含む)でないこと、盤面球数がゼロで盤面に球がないこと、タッチセンサ174がオンしていないこと、及び客待ちデモ中であることがあり、このうち一つでも精算許可条件が成立していない場合には精算処理ができない。この精算許可条件が成立しているか否か(精算処理ができるか否か)は、例えば表示入力装置203の表示によって、遊技者に報知される。
また上記精算処理において、台IDは、既に当該カードに記録されている台IDがあった場合、この台IDを消去して記録する上書きを行ってもよいが、既に記録されている台IDに追加して記録するようにしてもよい。また、台IDに対応させてその時点の日付等(年月日、時刻)も記録するようにしてもよい。このようにすると、遊技カードに記録された台ID等を利用して、当該遊技カードがどの台(或いはどの機種)で使用されたのかという遊技履歴が把握でき、さらにこの遊技履歴から、不正を発見する処理(例えば、台IDが一つも記録されていないのに持球数だけが記録されている場合に不正と判定する処理)が可能となったり、遊技者に新たなサービス(例えば、遊技者の過去の遊技履歴を表示するサービス)を提供したりすることが可能となる。
また、挿入されている遊技カードがビジターカードであり、精算処理後の保有持球数及びカードの残高がゼロの場合、ビジターカードを排出しないでカードユニット15の内部で回収する構成としてもよい。この場合、カードユニット15に現金を投入して遊技を開始し(この場合、ビジターカードは内部で発行)、その後残高及び持球数がゼロになると、ビジターカードは一度も排出されないままカードユニット15内に回収されることになる。
次にステップB6では、再プレイ処理を行う。再プレイ処理は、表示入力装置203に表示された再プレイボタン等の操作に応じて、保有持球数又は遊技持球数を増加させ、それに対応させて、遊技カードに記録されている貯球数又は保有持球数を減少させる処理である。即ち、会員カードに記録されている有効貯球数又は保有持球数によって遊技を行う操作を受け付けるための処理である。なお、有効貯球数は、景品交換装置84で持球数が貯球化されて会員カードに記録された有効な貯球数を意味する。また貯球は、遊技者が会員カードに記録したまま遊技場から退場した後も(当日以外でも)保有できる遊技価値であり、遊技場に後日再来場したときに持球数に変換(持球化)して遊技に使用できる。例えば、遊技者が表示入力装置203に暗証番号を入力する(或いは指紋認証部223に指紋を入力する)などの所定の操作を行うと、図示省略した処理により、この有効貯球数分だけ持球数が増加する球貸加算処理(貯球数はその分減算される)が実行される。
次にステップB7では、タッチパネル入力処理を行う。このタッチパネル入力処理は、表示入力装置203のタッチパネル221によって行われる各種の入力操作(飲み物などの商品を注文するワゴンサービスの操作含む)に対応する動作を実現するための処理である。
次に、休憩ができる態様の場合に必要となる休憩開始処理を説明する。この休憩開始処理は、例えばステップB7において実行されるサブルーチンとして設けられてもよいし、メインルーチンのサブルーチン(例えばステップB7の次に実行されるステップB8)として設けられてもよい。この休憩開始処理は、休憩開始条件が成立すると、挿入された或いは内部発行された遊技カードに休憩情報(休憩中であることを示す情報)を書き込み、休憩開始を通知する休憩開始コマンドを例えば第1通信方式(通信方式1)で遊技制御装置54に送信し、さらに当該遊技カードのカードIDを必要に応じて記憶し(既に記憶されている場合は、そのカードIDを休憩中のものとして記憶保持する)、その後この遊技カードを返却(排出)する処理など行うものである。上記休憩開始コマンドを受信した遊技制御装置54は、休憩状態となり、例えば前述した発射許可信号編集処理におけるステップS206の判定結果がYESとなり遊技球の発射が禁止される。
なお、休憩開始条件は、休憩許可条件が成立している状態で遊技者による休憩開始の操作(例えば、表示入力装置203に表示された休憩ボタンへのタッチ操作)があると成立する。また、休憩ができる条件(休憩許可条件)には、例えば、次の6個の条件がある。即ち、精算処理中でないこと、エラー発生中でないこと(コマンドにより通知されるパチンコ機1でのエラー含む)、盤面球数がゼロで盤面に球がないこと、タッチセンサ174がオンしていないこと、遊技持球数がある(1個以上ある)こと、及び客待ちデモ中であることであり、このうち一つでも休憩許可条件が成立していない場合には休憩ができない。また、休憩許可条件が全て成立しているか否か(即ち、休憩ができるか否か)は、例えば表示入力装置203の表示により遊技者に報知される。
また、上記休憩開始処理において休憩情報が遊技カードに記録されることによって、次のような効果が得られる。即ち、遊技者が携帯している遊技カードの記録を読み取ることによって、例えば遊技場のスタッフは、当該遊技者が休憩中であることを知ることができる。なお、上記休憩開始処理では、休憩情報に加えて(或いは、休憩情報に含めて)、当該パチンコ機の台IDや休憩を開始した日付情報や時刻情報も記録しておいてもよい。このようにすると、遊技カードの記録を読み取ることによって、当該遊技者が休憩中であることに加えて、どこの台で遊技していたのか(どこの台が当該遊技者により休憩中となっている台なのか)、或いはさらに休憩を開始した日付や時刻を知ることができて便利である。
(ルーチン58)カードユニットの割込み処理
次に、図68(b)により、カードユニット15の制御部230の割込み処理を説明する。
この割込み処理は、所定の割込み周期(後述する送信間隔(例えば200ms)より短い周期)で実行される。この割込み処理が開始されると、ステップB11乃至B14を順次実行した後にリターンする。
ステップB11では、赤外線受信処理が実行される。赤外線受信処理は、IR受光ユニット205により受信されるリモコンからの赤外線信号に対応する処理である。
ステップB12では、動作応答レスポンス受信解析処理が実行される。動作応答レスポンス受信解析処理は、遊技機(パチンコ機1)からの動作応答レスポンス(前述のステップA117で送信される各種コマンド)を受信し、このレスポンスを解析し、このレスポンスに基づいてカードユニット15自身で必要なデータをバックアップ(記憶)し、設定する処理である。
ステップB13では、コマンド設定処理が実行される。コマンド設定処理は、前回の送信からの経過時間(送信間隔)が所定時間(例えば200ms)となるような所定の送信タイミング(例えば送信タイマ=0もしくはエラータイマ=0)でコマンド(機器情報要求コマンド、認証要求コマンド、リカバリ要求コマンド、接続確認要求コマンド、通信開始要求コマンド、動作指示コマンドなど)を適宜編集してパチンコ1(遊技制御装置54)に送信する処理である。なお、所定の送信タイミングで送信するための処理としては、例えば前述した遊技制御装置54の処理(ステップA21、A22、A24)と同様の処理を行えばよく、そのためのタイマが上記送信タイマ又はエラータイマである。
ステップB14では、外部情報出力処理が実行される。外部情報出力処理は、パチンコ機1(遊技制御装置54)からコマンド(例えば前記動作応答レスポンスの各種コマンド)として送信される各種情報(前述のステップS59で編集される遊技情報含む)を、外部の管理装置であるホールコンピュータ86(或いは持球管理装置86等)に出力する処理である。
なお遊技機は、前述した遊技制御装置54のフローチャート(遊技台情報編集処理やカードユニット受信解析処理4等)の説明から分かるように、入賞や図柄確定等、事象発生毎に情報を編集し、所定の送信間隔(例えば200ms)の出力タイミングになると編集し貯めておいた情報をカードユニット15に送信する。これに対して、カードユニット15は、上記所定の送信間隔毎に受信した遊技機からの情報を必要に応じてすぐに編集し、バックアップ(記憶)して管理装置(ホールコンピュータ86)に送信する。このため、結果的にカードユニット15から管理装置への送信タイミングは遊技機からの情報受信毎(上記所定の送信間隔毎)とほぼ同期することとなる。
また、上記外部情報出力処理で管理装置に送信する情報は、例えば遊技機から送信されたものをそのまま送信すれば、事前に編集する必要はないが、カードユニット15であらためて編集する編集処理を実行して送信するようにしてもよい。
(ルーチン59)カードユニットの外部情報編集処理
次に、図69により、カードユニット15の制御部230の外部情報編集処理を説明する。これは、前述のステップB14の外部情報出力処理での情報送信に先だって、情報を編集しておく場合のルーチンである。
このルーチンが開始されると、台ID編集処理(ステップB21)、枠開放編集処理(ステップB22)、賞球数編集処理(ステップB23)、大入賞口カウンタ編集処理(ステップB24)、始動口入賞カウンタ編集処理(ステップB25)、図柄確定回数信号編集処理(ステップB26)、遊技台状態1編集処理(ステップB27)、遊技台状態2編集処理(ステップB28)、遊技台エラー状態1編集処理(ステップB29)、遊技台エラー状態2編集処理(ステップB30)、遊技台エラー状態3編集処理(ステップB31)、遊技台不正状態1編集処理(ステップB32)、ワゴンサービス編集処理(ステップB33)、精算編集処理(ステップB34)を順次実行し、その後リターンする。
ここで、台ID編集処理は台IDの情報を、枠開放編集処理はガラス枠5や前面枠4の開閉状態に関する情報を、賞球数編集処理は賞球数の情報を、大入賞口カウンタ編集処理は大入賞口への入賞数の情報を、始動口入賞カウンタ編集処理は始動口への入賞数の情報を、図柄確定回数信号編集処理は図柄確定回数の情報を、それぞれ編集して送信するための処理である。また、遊技台状態1編集処理は遊技台状態1コマンドの情報を、遊技台状態2編集処理は遊技台状態2コマンドの情報を、遊技台エラー状態1編集処理は遊技台エラー状態1コマンドの情報を、遊技台エラー状態2編集処理は遊技台エラー状態2コマンドの情報を、遊技台エラー状態3編集処理は遊技台エラー状態3コマンドの情報を、遊技台不正状態1編集処理は遊技台不正状態1コマンドの情報を、それぞれ編集して送信するための処理である。また、ワゴンサービス編集処理はワゴンサービスに関する情報を、精算編集処理は精算に関する情報を、それぞれ編集して送信するための処理である。
なお、少なくともステップB21乃至B32で編集される情報は、パチンコ機1の遊技制御装置54からカードユニット15の制御部230に送信される情報(各種レスポンスの情報等)に基づくものである。
また、休憩が可能な態様の場合には、休憩に関する情報を編集して送信するための休憩信号編集処理が、さらに設けられてもよい。
(ルーチン60)カードユニットの遊技機割込み処理(別形態例1)
次に、図70により、カードユニット15の制御部230の遊技機割込み処理を説明する。この遊技機割込み処理は、図66及び図67で前述した遊技制御装置54の制御処理の別形態例1に対応するカードユニット15側の制御処理で必要になるルーチンである。
このルーチンは、遊技制御装置54の前述のステップA964で送信されたコマンドが受信されることにより発生する割込みによって開始される。即ち、本ルーチンは、大当り発生時等、期間を正確に管理したい情報について遊技機から事象発生時に送信された情報を受信したときに開始される。そして、このルーチンが開始されると、ステップB51の遊技台情報受信処理を実行してリターンする内容となっている。遊技台情報受信処理は、前述のステップA964で送信されて受信された遊技台状態2コマンドの情報(大当り等の情報)を制御部230のメモリ(例えばRAM233)に格納しておくための処理である。
次に、前述したカードユニット15の制御部230(CU側)の制御処理と、パチンコ機1の遊技制御装置54(P機側)の制御処理による特徴的な制御動作の詳細について、図71〜図93(図71〜図91は処理状態遷移図)により場合分けして説明する。
なお、図と説明との対応を明確にすべく、処理状態遷移図に図示された各処理や状態には、D1、D2、…というように符号Dを付す。また以下では、前述したフローチャートとの対応関係を適宜説明するが、以下に説明する制御動作には、前述したフローチャートでの説明では、省略されているものも含まれている。
またここで,CU側とP機側との間で行われる通信における送信条件について予め厳密に説明しておく。CU側からP機側への送信条件が成立するのは、前回のコマンド送信から後述する所定時間(本例の場合1秒)以内にP機側からのレスポンスを受信し、かつ前回のコマンド送信から所定時間(本例では200ms)が経過したときである。また、P機側からCU側への送信条件が成立するのは、前回の送信から前述した所定時間(本例の場合4秒)以内にCU側からのコマンドを受信し、かつ前回の送信から所定時間(本例では200ms)が経過したときである。以下では、この送信条件について簡略化して説明した場合でも、厳密には、このような送信条件が成立したときに送信が実行される。
また、CU側とP機側では、送受信した情報(SQN含む)のバックアップを基本的に毎回行っており、以下では、その説明が省略されている箇所もある。
また基本的に、CU側とP機側との間の通信は、CU側からP機側へのコマンドの送信によって開始される。
(電源投入時CU側)
まず、図71により、電源投入時CU側制御動作を説明する。
この電源投入時CU側制御動作は、CU側とP機側との通信が正常に終了した後の通信再開時に実行されるものである。具体的には、カードが挿入されていない待機中において、CU(カードユニット15)の電源をOFFにした後の通信再開時に実行される。典型例は、遊技場において1日の営業が終了して電源を立下げ、翌日営業開始時に電源を立上げた場合である。
電源投入時、CU側は、まず機器情報要求コマンドをP機側に送信する機器情報要求コマンド送信処理(D1)を実行する。この機器情報要求コマンド送信処理は、例えば前述したステップB13のコマンド設定処理の中で実行される(後述する他のコマンド送信処理も同様)。
次に、機器情報要求コマンド送信処理(D1)実行後(以下、「D1実行後」というように簡略化して記載する場合がある)、監視タイマにより1秒間経過したことが判定される前に、対応するP機側からの機器情報応答レスポンス(台IDの情報を含むレスポンス)が受信されると、受信した台IDの情報を記憶する受信情報バックアップ処理(D2)を実行し、その後所定時間(本例では200ms)が経過したときに次コマンド送信条件成立となる。なお台IDは、前述の遊技制御装置54の台ID取得処理で説明したように、CPU111を構成するICチップの個体識別情報(固有ID、チップコード、チップIDなどと呼ばれる)を含む情報である。
そして、D1実行後、対応するP機側からの機器情報応答レスポンスが受信されずに、監視タイマにより1秒間経過したことが判定されると、次コマンド送信条件未成立となり、コマンド再送信処理(D11)が実行される。コマンド再送信処理(D11)では、機器情報要求コマンド送信処理(D1)と同じ情報を再送信する。
コマンド再送信処理(D11)実行後は、D1実行後と同様に、監視タイマがタイムアップする1秒後までにP機側からの対応するレスポンスが受信できれば受信情報バックアップ処理(D2)を実行し、1秒後までにP機側からの対応するレスポンスが受信できなければコマンド再々送信処理(D12)を実行して同様の処理(D1と同じ情報の送信)を繰り返す。但し、このコマンド再々送信処理(D12)実行後、1秒後までにP機側からの対応するレスポンスが受信できなければ(即ち、次コマンド送信条件未成立ならば)、通信異常と判断し、電源断待ちで待機する。
つまりCU側は、コマンド送信後、P機側から所定時間内(この場合1秒以内)に応答が受信できない場合、2回まで同じコマンドを再送信し、2回目も所定時間内に応答が受信できないときには、通信異常と判断する(後述する他のコマンド送信処理も同様)。
なお通信異常と判断した場合、電源断待ちで待機するのではなく、その後所定時間(例えば5秒間)経過後に、後述する再接続時の制御動作を実行する構成としてもよい。また、通信異常には、CU側とP機側の間のコネクタ離脱や配線の断線、P機(パチンコ機1)の電源断などの原因がある。
次に、受信情報バックアップ処理(D2)実行後は、認証要求コマンドをP機側に送信する認証要求コマンド送信処理(D3)を実行する。そして、このD3実行後は、D1実行後と同様に、1秒後までにP機側からの対応するレスポンス(認証応答レスポンス)が受信できれば受信情報バックアップ処理(D4)を実行する。
次に、受信情報バックアップ処理(D4)実行後は、リカバリ要求コマンドをP機側に送信するリカバリ要求コマンド送信処理(D5)を実行する。そして、このD5実行後は、D1実行後と同様に、1秒後までにP機側からの対応するレスポンス(リカバリ応答レスポンス)が受信できればリカバリ処理(D6)を実行する。
リカバリ処理(D6)では、P機側から受信したリカバリ応答レスポンスの情報(P機側で停電時に保存されていたリカバリデータ)と、CU側でバックアップし停電時にも保存していたリカバリデータとを比較照合し、ずれ(不整合)が生じている場合には、データの補正を行い(例えば、P機側のデータに更新する)、整合がとれた場合にはバックアップしていたCU側のリカバリデータをクリア(消去)する。このリカバリ処理(D6)は、CU側とP機側との間での互いのデータの整合性を回復するための処理であり、電源起動時に実行されるばかりでなく、後述するようにトラブルが発生し復旧したときにも、実行される。
リカバリデータには、P機側のリカバリ応答レスポンス処理で説明したように、接続時刻、最終SQN、前回玉関連情報、現在玉関連情報のデータが含まれる。
次に、リカバリ処理(D6)実行後は、外部情報出力処理(D7)を実行する。この外部情報出力処理(D7)は、リカバリデータに含まれる遊技機リセット信号(セキュリティ信号)を管理装置(ホールコンピュータ86)へ送信する処理である。なお、図29のリカバリ応答レスポンス処理で説明したように、リカバリデータには、管理装置(ホールコンピュータ86)へ送信する遊技機リセット信号(セキュリティ信号)が含まれている。そして、この遊技機リセット信号のデータ(前述した遊技台状態1コマンドのBit4)は、図58で説明したセキュリティ信号制御タイマの値がゼロになるまでオンの値(即ち、「1」)となっている。
次に、D7実行後は、リカバリ処理結果に基づく通信開始要求コマンドをP機側に送信する通信開始要求コマンド送信処理(D8)を実行する。P機側の通信開始応答レスポンス処理(図30)で説明したように、通信開始要求コマンドには、クリア要求のデータ、シーケンスナンバー補正要求のデータ、及び遊技持球数補正要求のデータがあり、例えばクリア要求のデータがオンになっていると、P機側のリカバリデータがクリア(消去)される。
次に、D8実行後は、D1実行後と同様に、1秒後までにP機側からの対応するレスポンス(通信開始応答レスポンス)が受信できれば受信情報バックアップ処理(D9)を実行する。このD9では、P機側から受信した通信開始応答レスポンスに対応する処理を行う。
次に、D9実行後は、1回目の動作指示コマンドをP機側に送信する動作指示コマンド送信処理(D10)を実行する。そして、このD10実行後は、D1実行後と同様に、1秒後までにP機側からの対応するレスポンス(1回目の動作応答レスポンス)が受信できれば、このレスポンスに対応する受信情報バックアップ処理(図示省略)を実行する。
そして以降は、上記D10と同様に、本遊技システムの正常な稼働が続く限り、動作指示コマンドの送信処理と、これに対応してP機側から送信される動作応答レスポンスコマンドに応じた受信情報バックアップ処理とが、繰り返される。
なお、動作応答レスポンスは、P機側の動作応答レスポンスコマンド送信処理(図35)で説明したパチンコ機1における各種情報(現在玉関連情報や、遊技機の状態に関連する情報等)から構成される各種コマンドを含むものである。また、この動作応答レスポンスには、前述したステップA35で1増加させる更新が行われてステップA118で送信されるSQNの値も含まれる。例えば、通常の電源投入時(異常終了からの通信再開や、停電復旧時等でない場合)であれば、上記1回目の動作指示コマンドにはSQN=0のデータが含まれるように設定され、そのため上記1回目の動作応答レスポンスには、これを1だけ増加させたSQN=1のデータの送信が含まれる。そしてその後、送信される毎にSQNの値が増えてゆく。
例えば、1回目の動作指示コマンドには、遊技許可要求無、SQN=0のデータが含まれ、P機側ではこれを受けて、1回目の動作応答レスポンスとして、SQN=1、現在玉関連情報(例えば、遊技持球数カウンタ=0、加算玉数カウンタ=0、減算玉数カウンタ=0、始動口1入賞数カウンタ=0、始動口2入賞数カウンタ=0、大入賞口カウンタ=0、入賞口カウンタ=0)、および遊技禁止(遊技停止状態)のコマンドをCU側へ送信する。そしてP機側は、SQN=1、前回玉関連情報(加算玉数カウンタ=0、減算玉数カウンタ=0、始動口1入賞数カウンタ=0、始動口2入賞数カウンタ=0、大入賞口カウンタ=0、入賞口カウンタ=0)のデータをバックアップする。なお、前回玉関連情報をバックアップするとは、その時点の現在玉関連情報のデータ(遊技持球数カウンタの値を除く)を前回玉関連情報のデータとして記憶保持することを意味する。その後P機側は、現在玉関連情報の各カウンタ(加算玉数カウンタ、減算玉数カウンタ、始動口1入賞数カウンタ、始動口2入賞数カウンタ、大入賞口カウンタ、入賞口カウンタ)の値を全て0クリアする。
上記1回目の動作応答レスポンスを受けたCU側は、その動作応答に基づき、SQN=1をバックアップし、現在の遊技持球数0+受信した加算玉数0−受信した減算玉数0を算出して現在の遊技持球数0をバックアップするとともに、加算玉数累計=0、減算玉数累計=0、始動口1累計=0、および始動口2累計=0などをバックアップする。ここで、加算玉数累計は、P機側から受信した動作応答レスポンスに含まれる加算玉数カウンタの値の累計値であり、以下同様に、減算玉数累計は減算玉数カウンタの値の累計値、始動口1累計は始動口1入賞数カウンタの値の累計値、始動口2累計は始動口2入賞数カウンタの値の累計値である。
次に、以上の起動処理(D1から1回目のD10までの処理)が正常に終了した段階でCU側から送信される動作指示コマンド(例えば2回目の動作指示コマンド)には、遊技許可要求有(遊技許可要求ON)、SQN=n(例えばn=2)のデータが含まれており、それを受けたP機側は、動作応答レスポンスとして、遊技可拒否OFF、SQN=n+1、現在玉関連情報(遊技持球数カウンタ=0、加算玉数カウンタ=0、減算玉数カウンタ=0、始動口1入賞数カウンタ=0、始動口2入賞数カウンタ=0、大入賞口カウンタ=0、入賞口カウンタ=0)、および遊技許可のコマンドをCU側へ返信する。
そして、CU側では、このようにして周期的にP機側から送信される動作応答レスポンスの情報の少なくとも一部(全部でもよい)を、前述した外部情報出力処理(ステップB14)によって外部情報として逐次管理装置(ホールコンピュータ86等)に送信する。
(電源投入時P機側)
次に、図72により、電源投入時P機側制御動作を説明する。
この電源投入時P機側制御動作は、CU側とP機側との通信が正常に終了した後の通信再開時に実行されるものである。
電源投入時、P機側は、まず遊技禁止状態としてCU側との通信を開始し、待機状態(D21)となっている。遊技禁止状態となるのは、前述のP機側のメイン処理におけるステップS16で遊技禁止フラグが起動時にセットされるからである。
そして、CU側から送信される指示コマンド(前記機器情報要求コマンド)を受信すると、チップID(チップコード)を取得するチップID取得処理(D22)を実行し、次いでチップIDを含む情報をCU側に送信する機器情報応答レスポンス送信処理(D23)を実行する。ここで、D22とD23の処理は、前述の図56及び図57で説明した台ID取得処理(ステップS465)に相当する。この台ID取得処理では、ステップS488で、CPU111を構成するICチップの個体識別情報(固有ID)としてのチップコードを読み出し(即ち、取得し)、シリアル送信バッファに書き込んでいる(即ち、CU側に送信している)。
次に、D23実行後、監視タイマ(前述のステップA12等で説明したカードユニット通信監視タイマ)により所定時間(本例では4秒間)が経過したことが判定される前に、CU側からの次の指示コマンド(前記認証要求コマンド)が受信されると、これにより次レスポンス送信条件成立となり、受信した指示コマンドに対応する認証応答レスポンスをCU側に送信する認証応答レスポンス送信処理(D24)を実行する。なお、前述したステップA45の処理が認証応答レスポンス送信処理(D24)に相当する。
そして、D23実行後、CU側からの次の指示コマンドが受信されずに、監視タイマにより4秒間経過したことが判定されると、通信断と判断し、次レスポンス送信条件未成立となり、遊技不能とする遊技終了処理(D30)が実行される。前述のステップA14の処理(カードユニット通信監視タイマがタイムアップすると遊技禁止フラグをセットする処理)が、この遊技終了処理(D30)に相当する。
つまりP機側は、レスポンス送信後、CU側から所定時間内(この場合4秒以内)に次の指示コマンドが受信できない場合、通信断と判断して遊技を禁止する(後述する他のレスポンス送信処理も同様)。この通信断の発生原因としては、コネクタ離脱や接続配線の断線、あるいはCUの電源断などがある。
次に、D24実行後は、D23実行後と同様に、4秒後までにCU側から次の指示コマンド(リカバリ要求コマンド)が受信できれば、リカバリデータ取得処理(D25)、及びリカバリ応答レスポンス送信処理(D26)を順次実行する。前述のステップA46の処理(リカバリ応答レスポンス処理)がこれらD25、D26に相当する。なお、このD26でCU側に送信されるリカバリデータには、CU側から管理装置へ送信される遊技機リセット信号(セキュリティ信号)が含まれる。
次に、D26実行後は、D23実行後と同様に、4秒後までにCU側から次の指示コマンド(通信開始要求コマンド)が受信できれば、次のデータクリア/バックアップ処理(D27)、及び通信開始応答レスポンス送信処理(D28)を順次実行する。前述のステップA47の処理(通信開始応答レスポンス処理)がこれらD27、D28に相当する。
次に、D28実行後は、D23実行後と同様に、4秒後までにCU側から次の指示コマンド(1回目の動作指示コマンド)が受信できれば、これに対する動作応答レスポンス送信処理(D29)を実行する。
動作応答レスポンス送信処理(D29)は、CU側の制御動作で説明したように、SQN、現在玉関連情報、遊技情報等のデータを含むコマンド(レスポンスコマンド、単にレスポンスという場合もある)をCU側へ送信する処理である。この処理でP機側は、送信するSQNの値をバックアップするとともに、送信する現在玉関連情報(遊技持球数除く)のデータを前回玉関連情報としてバックアップする。またP機側は、現在玉関連情報の各カウンタ(加算玉数カウンタ、減算玉数カウンタ、始動口1入賞数カウンタ、始動口2入賞数カウンタ、大入賞口カウンタ、入賞口カウンタ)の値を全て0クリアする。
なお当然ながら、この現在玉関連情報の0クリア(図35のステップA162)は、この現在玉関連情報の動作応答レスポンスとしての送信処理(図35のステップA151〜A157;実際に送信出力を実行しなくても、送信のための編集設定処理でもよい)と、この現在玉関連情報の前回玉関連情報としてのバックアップ(図35のステップA161)が終了した後に行われる。
また以下では、「前回玉関連情報をバックアップする」とは、特にことわりのない限り、その時点の現在玉関連情報のデータ(遊技持球数カウンタの値を除く)を前回玉関連情報のデータとして記憶保持することを意味する。
そしてこれ以降は、上記D29と同様に、本遊技システムの正常な稼働が続く限り、動作指示コマンドの受信処理と、これに対応する動作応答レスポンス送信処理とが、繰り返される。なお、前述したように、起動処理後にCU側から送信される動作指示コマンドには、遊技許可要求ONのデータが含まれており、これにより、前述したステップA86(図31)が実行されて遊技禁止フラグがクリアされ、遊技が実行可能となる。
(再接続時)
次に、図73及び図74により、再接続時CU側制御動作及び再接続時P機側制御動作を説明する。制御動作の流れや基本的内容は、前述した電源投入時と同じなので同じ符号(D1〜D12)及び(D21〜D30)を使い、内容が異なる部分のみを説明する。
「再接続時」とはCU側とP機側との通信が異常終了した後の通信再開時のことである。この「異常終了」は、例えば、カード保持中に電源が起動したとき、P機側が加算拒否したときにCU自ら通信を切断したとき、CU側に電源断が生じた場合である。
CU側は通信を再開するときに、(a)待機中以外の状態での再開である、(b)自ら通信切断要求を送信して通信を切断した後での再開である、または、(c)CUがバックアップしているSQNとP機側から送信されてきたSQNとが不整合である、か否かを判断し、(a)〜(c)のいずれかと判断したときに、正常な通信の終了でない(異常終了)と判断し、再接続時の制御動作を実行する。
電源投入時と異なるのは、まず、P機側が遊技を禁止してから通信を開始する時期が、CUからの機器情報要求コマンドを受信した直後となる。これは、CUからの機器情報要求をP機側が受けて初めて再接続されたことをP機が認識できるためである。
次に、電源投入時は、CU側からP機側に対してリカバリクリアONの通信開始要求コマンドを送信し、P機でそれを受けてリカバリデータのクリアを行なうとともに、最初の動作指示コマンドで送られてくるSQN=0に従ってシーケンスナンバー(SQN)を1にし、前回玉関連情報および現在玉関連情報等をすべて「0」にクリアする。
しかし、再接続時の場合には、P機側でバックアップしているリカバリデータとCU側で記憶しているデータとが一致しない場合がある。そこで、再接続時にCU側では、リカバリ処理(D6)を開始した後、リカバリ応答に含まれているP機側のリカバリデータ(前回玉関連情報、現在玉関連情報等)の内容に合せて、遊技持球数等の補正を行なう処理を実行する。
具体的には、P機側から送られてきたリカバリデータに基づいて、遊技持球数を演算し、記憶している遊技持球数をその演算された新たな遊技持球数に補正する処理を行ない、その補正後の遊技持球数とP機側からリカバリデータとして送信されてきた遊技持球数とを比較し、一致するか否かを判断する。不一致の場合には、D8で通信開始要求コマンドとして遊技持球数補正要求ON(補正有)をP機側へ送信する。また、P機側から送られてきたリカバリデータに含まれている最終SQNとCUが記憶している最終SQNとを比較して一致するか否かを判断し、一致しない場合にはD8で通信開始要求コマンドとしてSQN補正要求ON(補正有)をP機側へ送信する。また、補正すべき正しい遊技持球数とSQN(補正後の持球数等)を通信開始要求コマンドに含めてP機側へ送信する。
P機側は、上記通信開始要求のコマンドを受信し、P機側でバックアップしていたSQNおよび遊技持球数(現在玉関連情報としての遊技持球数)をCUの情報に合せる補正処理を行なう。具体的には、上述した補正すべき正しい遊技持球数とSQN(補正後の持球数等)に補正し、また通知された「接続時刻」をバックアップする処理を行なう。
そして、CU側では、リカバリ処理(D6)が終了した段階で、P機側から送信されてきたチップIDをバックアップするとともに、再接続時の時刻である接続時刻をバックアップする。そして、SQNについては、P機側から送信されてきた最終SQNが異常でない場合に、そのSQNを継続する。
一方、CUにおいて、リカバリ処理(D6)を開始した後、通信相手であるP機側が一致しないと判断された場合、またはSQNが異常であると判断された場合には、P機側から送信されてきたリカバリ応答に含まれている遊技持球数(現在玉関連情報としての遊技持球数)を、一旦保有持球数へ変換する。保有持球数は、前述したように、遊技者所有の遊技用記録媒体(本例の場合、遊技カード)に記録した持球数のことである。そして、遊技カードに保有持球数が記録された後、その遊技カードの保有持球数を使用するべく再プレイボタン211を操作し、その保有持球数を遊技持球数に変換した後再遊技を可能とする。その際には、図71に示した電源投入時と同様に、CU側からP機側へ送信される通信開始要求として、リカバリクリアONが送信され、P機側はそれを受けてリカバリデータをクリアする。またCU側では、SQNを「0」とし、最初の動作指示においてSQN=1をP機側に送信し、P機側ではそのSQN=1をバックアップする。また、P機側では、前回玉関連情報(加算玉数カウンタ=0、減算玉数カウンタ=0、始動口1入賞数カウンタ=0、始動口2入賞数カウンタ=0、大入賞口カウンタ=0、入賞口カウンタ=0)をバックアップするとともに、現在玉関連情報の各カウンタ(加算玉数カウンタ、減算玉数カウンタ、始動口1入賞数カウンタ、始動口2入賞数カウンタ、大入賞口カウンタ、入賞口カウンタ)の値を0クリアする。
(待機中〜カード挿入時)
次に、図75及び図76により、待機中〜カード挿入時のCU側制御動作及びP機側制御動作を説明する。なお以下では、以前と同じ状態又は同じ処理については、同符号を付して説明を省略する。
待機中とは、P機において遊技が行なわれていない状態でかつCUにおいて遊技カードが挿入されておらず、球貸ボタン212や再プレイボタン211が何ら操作されていない状態のことである。この待機中、P機側は、遊技停止状態(発射モータ停止状態)(D51)となっている。
この待機中では、まずCU側からP機側に対して、加算無(遊技持球数加算要求OFF)、減算無(遊技持球数減算要求OFF)、SQN=nの動作指示コマンドを送信する動作指示コマンド送信処理(D31)が実行される。それを受けたP機側では、動作応答レスポンスとして、SQN=n+1、現在玉関連情報(遊技持球数カウンタ=0、加算玉数カウンタ=0、減算玉数カウンタ=0、始動口1入賞数カウンタ=0、始動口2入賞数カウンタ=0、大入賞口カウンタ=0、入賞口カウンタ=0)、および遊技可(遊技許可フラグON)のコマンドをCU側へ送信する動作応答レスポンス送信処理(D52)を実行する。
これに対してCU側では、受信解析処理(D32)でSQN=n+2等のデータをバックアップし、外部情報出力処理(D33)で管理装置への情報送信を行った後、P機側への次の動作指示コマンド送信処理(D34)においては、SQN=n+2等のデータを含むコマンドを送信する。これを受けたP機側では、受信解析処理(D53)で、SQN=n+3、前回玉関連情報(加算玉数カウンタ=0、減算玉数カウンタ=0、始動口1入賞数カウンタ=0、始動口2入賞数カウンタ=0、大入賞口カウンタ=0、入賞口カウンタ=0)をバックアップするとともに、現在玉関連情報(加算玉数カウンタ、減算玉数カウンタ、始動口1入賞数カウンタ、始動口2入賞数カウンタ、大入賞口カウンタ、入賞口カウンタ)の各カウンタ値を0クリアする。
そして、P機側は、次の動作応答レスポンス送信処理(D54)で、SQN=n+3、現在玉関連情報(遊技持球数カウンタ=0、加算玉数カウンタ=0、減算玉数カウンタ=0、始動口1入賞数カウンタ=0、始動口2入賞数カウンタ=0、大入賞口カウンタ=0、入賞口カウンタ=0)、および遊技可のコマンドをCU側へ送信する。CU側では、P機側からのこの動作応答レスポンスを受信する毎に、受信解析処理(D35)でSQN等をバックアップし、外部情報出力処理(図示省略)を行うとともに、P機側への次の動作指示コマンド送信処理(D34)を繰り返し行う。
さて、このような状況において、遊技カードがカード投入口201に挿入されると、CU側は、カードリーダライタ226にカードを取込む指令信号を出力するとともに、取込んだカードに記録されている情報をカードリーダライタ226が読取って、その読取り情報を受信する等の、カード挿入時処理(図示省略)が実行される。
次いでCU側は、カード問合せ処理開始(D36)を実行し、カードの挿入が行なわれた後所定期間カード残高問合せ中の状態になる。この状態は、前述のカード受付処理B2の実行中に相当し、挿入されたカードの適否や当該遊技場で登録されている会員カードであるか否か、あるいは保有持球数やカード残高等をたとえばホールコンピュータ86等の管理装置に問合せて認証している最中であり、この際、そのような状態であることを例えば表示入力装置203に表示する。
そしてCU側は、D36実行後、カード保持中ON、カード挿入処理中ONを含む動作指示コマンドをP機側へ送信する動作指示コマンド送信処理(D37)を実行する。P機側では、その動作指示コマンドを受信解析処理(D55)で受信解析し、カード保持中ONおよびカード挿入処理中ONを含む制御コマンドを演出制御装置53に送信し、演出制御装置53が挿入されたカードの問合せ中であることを表示装置41(或いは、操作・表示部7aでもよい。以下同様)に表示させる制御を行なう。
その後P機側は、動作応答レスポンス送信処理(D56)で、例えばSQN=n+5、現在玉関連情報(遊技持球数カウンタ=0、加算玉数カウンタ=0、減算玉数カウンタ=0、始動口1入賞数カウンタ=0、始動口2入賞数カウンタ=0、大入賞口カウンタ=0、入賞口カウンタ=0)、および遊技禁止のデータを含み、大当りや確変等の状態を示すデータが全てOFF(特賞OFF、確変OFF)の動作応答レスポンスコマンドをCU側へ送信する。大当りや確変等の状態を示すデータが全てOFF(特賞OFF、確変OFF)とは、具体的には、前述した遊技台状態2コマンドのデータ構成におけるBit0〜4がすべて0の状態である。
そしてCU側は、D56で送信されたコマンドを受信解析処理(D38)で受信解析し、それに対応する外部情報を外部情報出力処理(D39)で管理装置に送信する。
その後CU側では、カード残高の問合せの結果挿入されたカードの残高および保有持球数等が確認できた段階で、残高および保有持球数等を確定させ、その確定したカードの残高等を例えば表示入力装置203に表示させる制御(持球確定表示)(D40)を行なうとともに、確定した保有持球数(例えば5000)を遊技持球数としてP機側へ送信している最中である加算表示中の表示を例えば表示入力装置203に表示させる。そして、SQN=n+6、遊技持球数=0(更新前遊技持球数)+5000(加算要求玉数)=5000および保有持球数=0をバックアップし、この時点で保有持球数の消費を確定させる。なお、ここでは、遊技カードを挿入することにより、自動的に保有持球数の全てが遊技持球数に変換される動作例を説明しているが、前述したように再プレイボタン211等を遊技者が操作することによって、保有持球数の遊技持球数への変換が実行される態様としてもよい。
次にCU側は、動作指示として、加算有(遊技持球数加算要求ON)、カード保持中ON、カード挿入処理中OFF、加算表示中ON、SQN=n+6、加算要求玉数=5000および例えばカード残高=7000を含むコマンドをP機側へ送信する動作指示コマンド送信処理(D41)を実行する。
P機側では、D41で送信されたコマンド(加算表示中ONと加算要求玉数=5000とを含む動作指示コマンド)を受信解析処理(D57)で受信解析することにより、加算表示中ONと加算要求玉数=5000とを含む制御コマンドを遊技制御装置54から演出制御装置53へ送信する加算中表示処理(D58)を実行する。演出制御装置53は、それを受けて、表示装置41に遊技持球数として5000玉を加算中である旨の表示(加算表示中)を行なう。
次にP機側は、動作応答レスポンス送信処理(D59)で、SQN=n+7、現在玉関連情報(遊技持球数カウンタ=0、加算玉数カウンタ=0、減算玉数カウンタ=0、始動口1入賞数カウンタ=0、始動口2入賞数カウンタ=0、大入賞口カウンタ=0、入賞口カウンタ=0)、および遊技禁止と、大当りや確変等の状態を示すデータが全てOFFのコマンドをCU側へ送信する。この時点では、遊技持球数がまだ加算終了していないからである。
その後P機側は、CU側からの次の動作指示コマンド(SQN=n+8)を受けると、これを受信解析処理(D60)で受信解析し、次の動作応答レスポンス送信処理(D61)で、D60で送信された動作指示コマンドに対応する動作応答レスポンスをCU側に送信する。この動作応答レスポンスには、SQN=n+9が含まれ、遊技球の発射や入賞がまだ無ければ、現在玉関連情報(遊技持球数カウンタ=5000、加算玉数カウンタ=0、減算玉数カウンタ=0、始動口1入賞数カウンタ=0、始動口2入賞数カウンタ=0、大入賞口カウンタ=0、入賞口カウンタ=0)、および遊技可のデータが含まれる。
こうして遊技が可能となり、その後(つまり遊技中)は、受信解析処理(D60)と動作応答レスポンス送信処理(D61)と同様の制御動作が繰り返される。
(カード残高消費時)
次に、図77及び図78により、カード残高消費時のCU側とP機側の制御動作を説明する。
カード残高消費時とは、挿入された記録媒体(本例では遊技カード)に記録されているプリペイド残高(球貸度数に相当)を消費するときを意味する。
例として、プリペイド残高が「1000」(円)で、現時点における遊技持球数が「50」(個)となっていて、球貸しを行う場合を説明する。
まずP機側では、先にCU側から送信された動作指示コマンド(図示省略)に対し、動作応答レスポンス送信処理(D91)として、SQN=n−1、現在玉関連情報(遊技持球数カウンタ=50、加算玉数カウンタ=0、減算玉数カウンタ=0、始動口1入賞数カウンタ=0、始動口2入賞数カウンタ=0、大入賞口カウンタ=0、入賞口カウンタ=0)、特賞OFF、および確変OFFのデータを含む動作応答レスポンスをCU側へ送信する。
これを受けたCU側は、動作指示コマンド送信処理(D71)で、加算無(遊技持球数加算要求OFF)、加算表示中OFF、SQN=n、加算要求玉数=0、および減算要求玉数=0の動作指示コマンドをP機側に送信する。
次に、D71で送信されたコマンドを受けたP機側では、受信解析処理(D92)でこれを受信解析し、動作応答レスポンス送信処理(D93)で、SQN=n+1、現在玉関連情報(遊技持球数カウンタ=50、加算玉数カウンタ=0、減算玉数カウンタ=0、始動口1入賞数カウンタ=0、始動口2入賞数カウンタ=0、大入賞口カウンタ=0、入賞口カウンタ=0)、特賞OFF、および確変OFFのデータを含む動作応答レスポンスをCU側へ送信する。
これに対してCU側では、受信解析処理(D72)で上記動作応答レスポンスのデータを受信解析し、外部情報出力処理(D73)で管理装置への情報送信を行う。
その後CU側は、次の動作指示コマンド送信処理(D74)において、SQN=n+2等のデータを含むコマンドを送信することになるが、D73とD74の間のタイミングで球貸ボタン212が押下操作されて球貸し信号が入力されたとすると、以下のようになる。
CU側においては、1回の貸出操作(球貸操作)により、通常500円分すなわち遊技球125個の貸出を行なう。この例で、CUにおいて球貸ボタン212が押下操作された場合、CU側は、SQN=n+2、遊技持球数=50(更新前遊技持球数)+125(加算要求玉数)=175および残高=500(=1000−500)をバックアップする。このように、残高消費は、球貸操作が行なわれた段階でCU側単独で確定する。そして、CUは加算表示中となる。この加算表示中では、残高から125個分引落して遊技持球数に加算している最中であることを例えば表示入力装置203に表示させる。
そしてCU側は、動作指示コマンド送信処理(D74)で、動作指示コマンドとして、加算有(遊技持球数加算要求ON)、加算表示中ON、SQN=n+2、加算要求玉数=125、および減算要求玉数=0のコマンド(遊技禁止要求含む)をP機側へ送信する。
それを受けたP機側では、受信解析処理(D94)でその動作指示コマンドを受信解析し、加算要求を拒否するか否かを決定する。具体的には、前述したステップA72の判定結果がYESとなれば加算要求が拒否され、NOとなれば加算要求は拒否されない。
そして持球数の加算要求を拒否しない場合、P機側は、加算可であるとして、制御コマンドを演出制御装置53へ送信し、遊技持球数125個を加算中であることを例えば操作・表示部7aの表示で報知する加算中表示処理(D95)を実行する。
またP機側は、SQN=n+3、前回玉関連情報(加算玉数カウンタ=0、減算玉数カウンタ=0、始動口1入賞数カウンタ=0、始動口2入賞数カウンタ=0、大入賞口カウンタ=0、入賞口カウンタ=0)をバックアップするとともに、現在の加算玉数カウンタ0に対して加算要求玉数125を加えた175の値に加算玉数カウンタの値を更新する。なお、この加算玉数カウンタの更新は、前述したステップA74によって実現される。
そしてP機側は、次の動作応答レスポンス送信処理(D96)で、加算拒否OFF、SQN=n+3、残高=500、現在玉関連情報(遊技持球数カウンタ=0、加算玉数カウンタ=175、減算玉数カウンタ=0、始動口1入賞数カウンタ=0、始動口2入賞数カウンタ=0、大入賞口カウンタ=0、入賞口カウンタ=0)、および遊技可、特賞OFF、および確変OFFのデータを含むレスポンスをCU側に返信する。
それを受けたCU側は、受信解析処理(D75)で上記動作応答レスポンスのデータを受信解析し、外部情報出力処理(D76)で管理装置への情報送信(上記球貸しの情報と、それによる加算玉数の加算の情報を含んでもよい)を行う。次にCU側は、加算確定処理(D77)で、SQN=n+4、遊技持球数=175(更新前遊技持球数)+0(加算要求玉数)−0(減算玉数)=175を計算してバックアップするとともに、遊技持球数への加算が確定したことを例えば表示入力装置203に表示させる。
このように、残高消費の確定とは異なり、遊技持球数の確定は、P機側からの動作応答レスポンス(加算拒否OFFのデータ含むもの)を待って確定させる。
その後CU側は、次の動作指示コマンド送信処理(D78)で、動作指示コマンドとして、加算表示中ON、SQN=n+4、加算後の遊技持球数のデータを含むコマンドをP機側へ送信する。
それを受けたP機側では、受信解析処理(D97)でその動作指示コマンドを受信解析し、そのコマンドに含まれている加算表示中ONと加算後の遊技持球数175とを含む制御コマンドを演出制御装置53へ送信する。演出制御装置53は、それを受けて、例えば操作・表示部7aにおいて遊技持球数が加算されて175になったことを報知する表示を行う。
そしてP機側は、現在の遊技持球数50に対して加算玉数カウンタの値である125を加えた175の値に遊技持球数(遊技持球数カウンタの値)を更新し、次の動作応答レスポンス送信処理(D98)で、加算拒否OFF、SQN=n+5、残高=500、現在玉関連情報(遊技持球数カウンタ=175、加算玉数カウンタ=0、減算玉数カウンタ=0、始動口1入賞数カウンタ=0、始動口2入賞数カウンタ=0、大入賞口カウンタ=0、入賞口カウンタ=0)、および遊技可、特賞OFF、および確変OFFのデータを含むレスポンスをCU側に返信する。
それを受けたCU側は、受信解析処理(D79)で上記動作応答レスポンスのデータを受信解析し、外部情報出力処理(図示省略)で管理装置への情報送信(上記球貸しの情報と、それによる持球数の加算の情報を含んでもよい)を行う。またCU側は、遊技持球数への加算が終了したことを例えば表示入力装置203に表示させる。
ここで、上記D98で送信されたレスポンスを受信したCU側は、このレスポンスに含まれる加算玉数や減算玉数のデータ(即ち、加算玉数カウンタや減算玉数カウンタの値)がゼロでない場合、CU側で記憶している遊技持球数のデータを、これら加算玉数や減算玉数のデータで更新する。上記D98で送信されたレスポンスに含まれる加算玉数や減算玉数のデータは、前記D96からD98の間(即ち、P機側で球貸しによる遊技持球数の加算処理が行われている間)の遊技持球数の変化量の情報(加算処理間更新情報)である。そしてCU側では、CU側で記憶している遊技持球数の上記加算処理間更新情報による更新を行った場合、この更新結果(即ち、CU側で記憶している遊技持球数をもとに算出した遊技持球数の最新値)と、上記D98で送信されたレスポンスに含まれる遊技持球数のデータ(即ち、P機側で算出されP機側で記憶されている遊技持球数のデータ)とを比較して整合性の確認を行うようにしてもよい。整合性の確認は、両者が一致すれば整合性がとれているとしてそのまま制御を進行し、両者が不一致であれば整合性がとれていないとして、例えば、CU側の遊技持球数のデータをP機側の遊技持球数のデータに更新する(P機側に合わせる)遊技持球数補正処理(遊技価値補正処理)を実行することによって行う。
なお、上述したような整合性の確認は、上記D98で送信されたレスポンスに限らず、他の動作応答レスポンスが受信されてCU側で遊技持球数の更新を行った場合にも実行するようにしてもよい。
その後CU側は、次の動作指示コマンド送信処理(D80)で、動作指示コマンドとして、SQN=n+6を含むコマンドをP機側へ送信する。
それを受けたP機側では、受信解析処理(D99)でその動作指示コマンドを受信解析し、そのコマンドに従って、制御コマンドを演出制御装置53へ送信して例えば操作・表示部7aにおいて遊技持球数の加算終了を報知する表示を行う。
その後は、次の動作応答レスポンス送信処理(D100)が行われ、次いでD79、D80、及びD99、D100と同様の制御動作が繰り返される。
一方、D94で持球数の加算要求を拒否する場合、P機側は、加算不可であるとして、制御コマンドを演出制御装置53へ送信し、遊技持球数の加算(即ち球貸し)ができないことを例えば操作・表示部7aの表示で報知する加算不可表示処理(D101)を実行する。
そしてP機側は、次の動作応答レスポンス送信処理(D102)で、加算拒否ON、SQN=n+3、残高=1000、現在玉関連情報(遊技持球数カウンタ=0、加算玉数カウンタ=0、減算玉数カウンタ=0、始動口1入賞数カウンタ=0、始動口2入賞数カウンタ=0、大入賞口カウンタ=0、入賞口カウンタ=0)などのデータを含むレスポンスをCU側に返信する。
それを受けたCU側は、受信解析処理(D75)で上記動作応答レスポンスのデータを受信解析し、次いで加算不可表示処理(D81)で、遊技持球数への加算ができないことを例えば表示入力装置203に表示させる。
その後CU側は、次の動作指示コマンド送信処理(D82)で、動作指示コマンドとして、通信断要求ON、SQN=n+4、などのデータを含むコマンドをP機側へ送信する。
それを受けたP機側では、受信解析処理(D103)でその動作指示コマンドを受信解析し、次の動作応答レスポンス送信処理(D104)で、通信断可、SQN=n+5、などのデータを含むレスポンスをCU側に返信する。
その後P機側は、一旦電源を切断し、新たに機器情報要求コマンドを受信すること(即ち、前述の再接続時の制御動作)によって遊技を再開する処理に入る。
一方、D104で送信されたレスポンスを受けたCU側は、受信解析処理(D83)で上記動作応答レスポンスのデータを受信解析した後、一旦電源を切断し、新たに機器情報要求コマンドを送信すること(即ち、前述の再接続時の制御動作)によって遊技を再開する処理に入る。
(減算(ワゴンサービス)時)
次に、図79及び図80により、減算(ワゴンサービス)時のCU側及びP機側制御動作を説明する。
遊技場においては、遊技者所有の遊技持球数を消費してドリンク等を遊技者に提供するというワゴンサービスが行なわれている。このようなワゴンサービスを遊技者が受ける場合には、遊技者が例えば表示入力装置203をタッチ操作し(例えば図5(b)の「注文メニュー」というボタンをタッチ操作し)、ワゴンオーダーをすることにより、遊技者が注文したオーダー内容がカードユニット15のIR発光ユニット205から赤外線信号として遊技場の店員が所持しているリモコンに入力される。
遊技場の店員はリモコンに入力されたオーダー内容に従ってワゴンサービスを行なう。
図79は、一例として、遊技持球数が「1000」ある状態で、使用数「300」を消費するワゴンオーダー(前記タッチ操作によるワゴンオーダー信号入力)が、D73とD114の間のタイミングで発生した場合を示している。
この場合、ワゴンオーダーが発生するとCU側は、SQN=n+2、加算要求玉数=0、減算要求玉数としてワゴンオーダー発生に伴う遊技持球の使用玉数である「300」をバックアップする処理を行なう。この段階では、CUは遊技持球数から実際に300の減算は行なわず、単に減算要求玉数として「300」をバックアップするのみである。
そして、ワゴンオーダー発生後の動作指示コマンド送信処理(D114)で、CU側は、動作指示コマンドとして、減算有(遊技持球数減算要求ON)、減算表示中ON、SQN=n+2、加算要求玉数=0および減算要求玉数=300のデータを含むコマンドを送信する。そして、CUは、減算中である旨の表示を表示入力装置203に表示させる。
P機側は、減算有の上記動作指示コマンドを受信解析処理(D134)で受信解析し、自身が記憶(バックアップ)している遊技持球数カウンタの値が、減算要求玉数以上であるか否かを比較判定する比較判定処理(D135)を実行する。なお、この比較判定処理は、例えば前述のステップA78で行われ、減算要求玉数以上である場合、このステップA78の判定結果がNOになる。
そして、遊技持球数カウンタの値が減算要求玉数以上である場合、P機側は、減算可であるとして、減算表示中ONと減算要求玉数=300とを含む制御コマンドを演出制御装置53へ送信して、例えば操作・表示部7aに遊技持球数として300個を減算中である旨を表示する減算表示処理(D136)を行なう。
またP機側は、SQN=n+3、前回玉関連情報のデータをバックアップする。そして、減算要求玉数=300に従って、現在の減算玉数カウンタ0に対して減算要求玉数300を加えた300の値に減算玉数カウンタの値を更新する。なお、この減算玉数カウンタの更新は、前述したステップA80によって実現される。
そしてP機側は、現在の遊技持球数1000から減算玉数カウンタの値である300を減算した700の値に遊技持球数(遊技持球数カウンタの値)を更新し、動作応答レスポンス送信処理(D137)で、動作応答レスポンスとして、減算拒否OFF、SQN=n+3、現在玉関連情報(遊技持球数カウンタ=700、加算玉数カウンタ=0、減算玉数カウンタ=300、始動口1入賞数カウンタ=0、始動口2入賞数カウンタ=0、大入賞口カウンタ=0、入賞口カウンタ=0)、および遊技可、特賞OFF、および確変OFFのデータを含むレスポンスをCU側に返信する。
そしてCU側では、D137で送信されたレスポンスを受信解析処理(D115)で受信解析し、外部情報出力処理(D116)で管理装置への情報(上記ワゴンオーダーの情報と、それによる遊技持球数の減算の情報を含んでもよい)の送信を行う。次にCU側は、減算確定処理(D117)で、SQN=n+3、遊技持球数=1000(更新前遊技持球数)−300(減算要求玉数)+0(加算玉数)−0(減算玉数)=700を算出し、遊技持球数を「700」に修正してバックアップする。このように、遊技持球数の減算は、P機側からの動作応答レスポンス(減算拒否OFFを含むもの)を待って初めて確定する。
またCU側は、加算玉数累計=0、減算玉数累計=0、始動口1累計=0、および
始動口2累計=0をバックアップする。
その後CU側は、次の動作指示コマンド送信処理(D118)で、動作指示コマンドとして、減算表示中ON、SQN=n+4、減算後の遊技持球数のデータを含むコマンドをP機側へ送信する。
それを受けたP機側では、受信解析処理(D138)でその動作指示コマンドを受信解析し、そのコマンドに含まれている減算表示中ONと減算後の遊技持球数700とを含む制御コマンドを演出制御装置53へ送信する。演出制御装置53は、それを受けて、例えば操作・表示部7aにおいて遊技持球数が減算されて700になったことを報知する表示を行う。
そしてP機側は、次の動作応答レスポンス送信処理(D139)で、加算拒否OFF、SQN=n+5、現在玉関連情報(遊技持球数カウンタ=700、加算玉数カウンタ=0、減算玉数カウンタ=0、始動口1入賞数カウンタ=0、始動口2入賞数カウンタ=0、大入賞口カウンタ=0、入賞口カウンタ=0)などのデータを含むレスポンスをCU側に返信する。
それを受けたCU側は、受信解析処理(D119)で上記動作応答レスポンスのデータを受信解析し、外部情報出力処理(図示省略)で管理装置への情報(上記ワゴンサービスの情報と、それによる持球数の減算の情報を含んでもよい)の送信を行う。またCU側は、遊技持球数への減算が終了したことを例えば表示入力装置203に表示させる。
その後CU側は、次の動作指示コマンド送信処理(D120)で、動作指示コマンドとして、SQN=n+6などのデータを含むコマンドをP機側へ送信する。
その後は、D119、D120、及びD138、D139と同様の制御動作が繰り返される。
一方、前述のD135において、遊技持球数カウンタの値が減算要求玉数未満であると判定された場合、P機側は、減算不可であるとして、減算要求玉数に応じた減算玉数カウンタの更新を実行しない。またこの場合、P機側は、動作応答レスポンス送信処理(D142)で、減算拒否ONの動作応答レスポンスをCU側に返信する。
これにより、CU側には、P機側が減算要求を拒否したために減算要求に基づく更新が行なわれなかったことが通知される。
そしてCU側では、D142で送信されたレスポンスを受信解析処理(D115)で受信解析し、演算不可表示処理(球数補正処理)(D121)で、SQN=n+4をバックアップし、減算要求玉数を「0」に修正してバックアップする。
その後CU側は、次の動作指示コマンド送信処理(D122)で、動作指示コマンドとして、減算表示中OFF、SQN=n+4、修正後の減算要求玉数のデータを含むコマンドをP機側へ送信する。
それを受けたP機側では、受信解析処理(D143)でその動作指示コマンドを受信解析し、次の動作応答レスポンス送信処理(D144)で、SQN=n+5などのデータを含む動作応答レスポンスを送信する。
それを受けたCU側は、受信解析処理(D123)で上記動作応答レスポンスのデータを受信解析し、外部情報出力処理(図示省略)で管理装置への情報の送信を行う。またCU側は、遊技持球数の減算によるワゴンサービスができなかったことを例えば表示入力装置203に表示させる。
その後CU側は、次の動作指示コマンド送信処理(D124)で、動作指示コマンドとして、SQN=n+6などのデータを含むコマンドをP機側へ送信する。
その後は、D123、D124、及びD143、D144と同様の制御動作が繰り返される。
以上、説明したように、CUの指示に基づいた遊技持球数の減算は、P機側からの動作応答レスポンスを待って初めて確定する。一方、前述したように、CUの指示に基づいた貯球や持球の消費は、CUが消費を受け付けた時点で確定する。これは、次の理由による。CUがワゴンオーダーなどの遊技持球数の減算処理を受け付けた時点では遊技持球数に余裕があったために減算指示を送信したものの、減算指示をP機側が受けた時点ではそれまでの遊技に使用されて減算指示に対応する遊技持球数が残っていない場合もある。その場合、CU側が減算処理を受け付けた時点で確定してしまうと、実際にはP機で遊技持球数が残っていないにもかかわらず減算が確定され、矛盾が生じるからである。一方、CUの指示に基づいた貯球や持球の消費は、遊技持球数を加算する更新になるので、P機に指示コマンドが届くまでに遊技持球数が変動していても問題ないからである。
(大当り/確変発生時)
次に、図81及び図82により、大当り/確変発生時のCU側及びP機側制御動作を説明する。
一例として、当初の遊技持球数が1010であり、遊技中のP機側とCU側との間で動作指示コマンドおよび動作応答レスポンスの送受信が行なわれている最中に、確変大当りが発生した場合を説明する。
まず、P機側が、先にCU側から送信された動作指示コマンド(図示省略)に対し、動作応答レスポンス送信処理(D171)で例えばSQN=n−1の動作応答レスポンスを送信し、これに対してCU側は、SQN=nをバックアップし、動作指示コマンド送信処理(D151)で、P機側への動作指示として、加算無、減算無、SQN=nのコマンドを送信する。
それを受けたP機側では、受信解析処理(D172)で上記コマンドを受信解析し、SQN=n+1、前回玉関連情報(加算玉数カウンタ=3、減算玉数カウンタ=13、始動口1入賞数カウンタ=1、始動口2入賞数カウンタ=1、大入賞口カウンタ=0、入賞口カウンタ=0)をバックアップするとともに、遊技持球数=1010+3(加算玉数)−13(減算玉数)=1000を算出して、遊技持球数を1000に更新する。さらに、レスポンスの作成後、現在玉関連情報(遊技持球数を除く。以下同様)の各カウンタ値を0クリアする。
そしてP機側は、動作応答レスポンス送信処理(D173)で、SQN=n+1、現在玉関連情報(遊技持球数カウンタ=1000、加算玉数カウンタ=3、減算玉数カウンタ=13、始動口1入賞数カウンタ=1、始動口2入賞数カウンタ=1、大入賞口カウンタ=0、入賞口カウンタ=0)、および遊技可、特賞OFF、および確変OFFのデータを含むレスポンスをCU側へ送信する。このように、P機側は、減算玉数および加算玉数のみならず、遊技持球数もCU側へ送信している。その結果、CU側は、P機側で記憶している遊技持球数が、CU側で管理している遊技持球数と一致しているか否かを判定できる
なお、減算玉数カウンタ=13は、あくまで説明の便宜上の数値であり、実際にはもっと僅かな数値となる。というのは、パチンコ機は通常1分間に100個の遊技球を発射し、0.6秒で1個発射する。そして既述したように、CU側とP機側で送受信されるコマンド/レスポンスは、それぞれ0.2秒間隔で送信されるために、前回の送信から今回の送信までの間での実際の減算玉数の増加は0または1となるからである。
さて、D173で送信された動作応答レスポンスを受けたCU側では、受信解析処理(D152)で上記コマンドを受信解析し、遊技持球数=1010+3−13=1000を計算してその1000を遊技持球数としてバックアップするとともに、加算玉数累計=3、減算玉数累計=13、始動口1累計=1、および始動口2累計=1をバックアップする。また、外部情報出力処理(D153)で、受信した上記レスポンスに対応する情報を管理装置に送信する。
そして、このような動作指示コマンドおよび動作応答レスポンスの送受信を繰返し実行している最中(例えばD173とD174の間のタイミング)に、P機において確変大当りが発生し、現在玉関連情報が、遊技持球数カウンタ=1100、加算玉数カウンタ=120、減算玉数カウンタ=20、始動口1入賞数カウンタ=2、始動口2入賞数カウンタ=2となったとする。またその後、P機において大当りが終了して確変がスタートしたとすると、以下のようになる。
CU側は、SQN=n+2をバックアップし、次の動作指示コマンド送信処理(D154)で、動作指示として、加算無、減算無、およびSQN=n+2のコマンドをP機側へ送信する。
P機側においては、D154で送信されたコマンドを受信解析処理(D174)で受信解析し、SQN=n+3をバックアップするとともに、前回玉関連情報(加算玉数カウンタ=120、減算玉数カウンタ=20、始動口1入賞数カウンタ=2、始動口2入賞数カウンタ=2、など)をバックアップするとともに、遊技持球数=1000+120−20=1100を算出してその1100に遊技持球数を更新する。さらに、レスポンスを作成した後、現在玉関連情報の各カウンタ値を0クリアする。
そしてP機側は、動作応答レスポンス送信処理(D175)で、SQN=n+3、現在玉関連情報(遊技持球数カウンタ=1100、加算玉数カウンタ=120、減算玉数カウンタ=20、始動口1入賞数カウンタ=2、始動口2入賞数カウンタ=2、など)、および遊技可、特賞ON、および確変ONのデータを含むレスポンスをCU側へ送信する。ここで、特賞および確変のデータは、前述したように大当りの種類等(特図の変動表示ゲームの結果)を表しており、特賞ONおよび確変ONのデータは、確変大当りになったことを示している。
次にCU側は、上記レスポンスを受信解析処理(D155)で受信解析し、遊技持球数=1000+120−20=1100を計算してその1100に遊技持球数を修正してバックアップするとともに、加算玉数累計=120、減算玉数累計=20、始動口1累計=2、および始動口2累計=2をバックアップする。なおこのレスポンスの受信で、CU側に確変大当りになったことが通知されたことになる。
そのため、CU側は、次の外部情報出力処理(D156)では、確変大当りになったこを示すデータ(例えば、大当りON情報、確変ON情報)を含む情報を管理装置(ホールコンピュータ86)に送信する。なお、管理装置に送信するこの大当りON情報、確変ON情報は、P機側からのレスポンスのON情報(即ち、前記特賞ONおよび確変ONのデータ)によって開始を出力、P機側からのレスポンスのON情報がなくなったら終了を出力する態様(つまり、継続的にデータを出力しない態様)でも良いし、P機側からのレスポンスのON情報が続く間は継続的に出力する態様でもよい。
その後CU側は、SQN=n+4をバックアップし、動作指示コマンド送信処理(D157)で、P機側への動作指示として、加算無、減算無、SQN=n+4のコマンドを送信する。
それを受けたP機側では、受信解析処理(D176)で上記コマンドを受信解析し、SQN=n+5等をバックアップするとともに、遊技持球数の更新を行い、レスポンスの作成後、現在玉関連情報の各カウンタ値を0クリアする。
そして、ここで確変状態(大当り確率を高めた状態)がスタートしたとすると、P機側は、動作応答レスポンス送信処理(D177)で、SQN=n+5等のデータに加えて、確変状態になっていることを示す情報(確変情報)を含むレスポンスをCU側へ送信する。
上記動作応答レスポンスを受けたCU側では、受信解析処理(D158)で上記コマンドを受信解析し、遊技持球数等の更新バックアップを行った後、外部情報出力処理(D159)で、受信した上記レスポンスに対応する情報(上記確変情報を含むもの)を管理装置に送信する。
その後CU側は、SQN=n+6をバックアップし、動作指示コマンド送信処理(D160)で、P機側へSQN=n+6の動作指示コマンドを送信する。
それを受けたP機側では、受信解析処理(D178)で上記コマンドを受信解析し、SQN=n+7等をバックアップするとともに、遊技持球数の更新を行い、レスポンスの作成後、現在玉関連情報の各カウンタ値を0クリアする。
そしてP機側は、動作応答レスポンス送信処理(D179)で、SQN=n+7等のデータに加えて、確変情報を含むレスポンスをCU側へ送信する。
上記動作応答レスポンスを受けたCU側では、受信解析処理(D161)で上記コマンドを受信解析し、遊技持球数等の更新バックアップを行った後、外部情報出力処理(図示省略)で、受信した上記レスポンスに対応する情報(上記確変情報を含むもの)を管理装置に送信する。
その後CU側は、SQN=n+8をバックアップし、動作指示コマンド送信処理(D162)で、P機側への動作指示として、加算無、減算無、SQN=n+8のコマンドを送信する。
それを受けたP機側では、受信解析処理(D180)で上記コマンドを受信解析し、SQN=n+9等をバックアップするとともに、遊技持球数の更新を行い、レスポンスの作成後、現在玉関連情報の各カウンタ値を0クリアする。
そしてP機側は、動作応答レスポンス送信処理(D181)で、SQN=n+9等のデータに加えて、確変状態になっていることを示す情報(確変情報)を含むレスポンスをCU側へ送信する。
その後、これ以降は、D161、D162、及びD180、D181と同様の制御動作が繰り返される。
(玉なし検知時)
次に、図83及び図84により、玉なし検知時のCU側及びP機側制御動作を説明する。
玉なし検知時とは、遊技をしている最中に遊技球がなくなったこと(遊技持球数がゼロ)が検知された場合を意味する。一例として、当初の遊技持球数=20とする。
まずCU側は、SQN=nをバックアップし、動作指示コマンド送信処理(D191)で、動作指示として、加算無、減算無、およびSQN=nのコマンドをP機側へ送信する。
これに対してP機側は、上記コマンドを受けて、SQN=n+1、前回玉関連情報(加算玉数カウンタ=3、減算玉数カウンタ=18、始動口1入賞数カウンタ=1、始動口2入賞数カウンタ=1、など)をバックアップする。また、遊技持球数=20+3−18=5を算出して遊技持球数を修正してバックアップする。また、レスポンス作成後、現在玉関連情報の各カウンタ値を0クリアする。
そしてP機側は、動作応答レスポンス送信処理(D201)で、SQN=n+1、現在玉関連情報(遊技持球数カウンタ=5、加算玉数カウンタ=3、減算玉数カウンタ=18、始動口1入賞数カウンタ=1、始動口2入賞数カウンタ=1、など)、および遊技可、特賞OFF、および確変OFFのデータを含むレスポンスをCU側へ送信する。
CU側では、上記レスポンスを受信解析処理(D192)で受信解析し、遊技持球数=20+3−18=5を算出して遊技持球数を修正してバックアップするとともに、加算玉数累計=3、減算玉数累計=18、始動口1累計=0、および始動口2累計=0をバックアップする。
そしてCU側は、上記レスポンスに応じた外部情報出力処理(D193)を実行した後、SQN=n+2をバックアップし、動作指示コマンド送信処理(D194)で、動作指示として、加算無、減算無、およびSQN=n+2のコマンドをP機側へ送信する。
これに対してP機側は、受信解析処理(D202)で上記コマンドを受信解析するが、その後、P機において、減算玉数カウンタ=5となったために、遊技持球数=5−5=0を算出して遊技持球数カウンタ=0になったとする。すると、この遊技持球数=0になった段階で、P機においては玉なしが検出され、P機側は、前述したステップS204、S213の処理によって自動的に発射モータ173の駆動を停止させて遊技球を発射できない遊技禁止状態に制御する遊技停止(モータ停止)処理(D203)を実行する。なお、発射停止するのみで、この段階で既に表示装置41が変動表示中であった場合にはその変動表示を続行する。また、始動口1入賞数カウンタや始動口2入賞数カウンタの値に対応して、保留された始動記憶があれば、その分の変動表示ゲームは実行される。
そしてP機側は、このような玉なしによる遊技禁止状態になったため、次の動作応答レスポンス送信処理(D204)では、SQN=n+3、現在玉関連情報(遊技持球数カウンタ=0、加算玉数カウンタ=0、減算玉数カウンタ=5、始動口1入賞数カウンタ=0、始動口2入賞数カウンタ=0、など)、遊技不可、特賞OFF、および確変OFFのデータを含むレスポンスをCU側へ送信する。
CU側では、それを受けて受信解析処理(D195)で受信解析し、遊技持球数=5+0−5=0を算出して遊技持球数を0に修正してバックアップするとともに、加算玉数累計=0、減算玉数累計=5、始動口1累計=1、および始動口2累計=0に修正する。
そしてCU側は、上記レスポンスの情報を反映させた外部情報出力処理(D196)を実行し、次の動作指示コマンド送信処理(D197)で、P機側へSQN=n+4の動作指示コマンドを送信する。
それを受けたP機側では、受信解析処理(D205)で上記コマンドを受信解析し、SQN=n+5等をバックアップするとともに、遊技持球数の更新を行い、レスポンスの作成後、現在玉関連情報の各カウンタ値を0クリアする。
そしてP機側は、動作応答レスポンス送信処理(D206)で、SQN=n+5のレスポンスをCU側へ送信する。
上記動作応答レスポンスを受けたCU側では、受信解析処理(D198)で上記コマンドを受信解析し、遊技持球数等の更新バックアップを行った後、外部情報出力処理(図示省略)で上記レスポンスに対応する情報を管理装置に送信し、動作指示コマンド送信処理(D199)でSQN=n+6のコマンドを送信する。
その後、これ以降は、D198、D199、及びD205、D206と同様の制御動作が繰り返される。
このように、遊技持球数の主たる管理はCUで行なっているが、P機において遊技持球数が0になったことに伴う遊技禁止制御(発射停止制御)を行なうときにのみ、P機側における遊技持球数が0になったことを判定して遊技禁止制御(発射停止制御)を行なう。その後、動作応答として、最終的な玉関連情報をCUに送信して最終的な遊技持球数「0」をCU側において確定させる。
このように制御する理由は、P機側において遊技持球数が0になった瞬間に発射停止制御を行なう必要があるためである。
たとえば、遊技持球数の主たる管理を行なっているCU側において、P機側から送られてくる遊技持球数=0になったときの動作応答レスポンスの受信を待って、CU側において最終的な遊技持球数を算出してそれが0となることにより、遊技を禁止させるための禁止要求有の動作指示のコマンドをP機側へ送信し、それを受けて初めてP機側において発射停止制御を行なった場合には、レスポンスおよびコマンドの送受信の間に、遊技球が発射されてその間に新たな減算玉数が発生する可能性があり、P機側において、遊技持球数が既に「0」になっているのに新たな減算玉数が発生して遊技持球数がマイナスになってしまうという不都合が生じる。このような不都合を防止するため、遊技持球数が0になったときの発射停止制御のみ、P機側における遊技持球数に基づいて制御している。
このように、発射停止制御に代表されるような遊技制御は、P機自身が記憶している遊技持球数に基づいて行なうために、CUで管理記憶している遊技持球数に基づいてこのような遊技制御を行なう場合に比較して、遊技持球数の変動に即した遊技制御をリアルタイムで行なうことができる。
(カード返却時)
次に、図85及び図86により、カード返却時のCU側及びP機側制御動作を説明する。
一例として、当初遊技持球数=500の状態で、CU側からP機側への動作指示、それに対するP機側からCU側への動作応答が繰り返されているなかで、返却ボタン213が押下操作された場合を説明する。
まず、P機側が、先にCU側から送信された動作指示コマンド(図示省略)に対し、動作応答レスポンス送信処理(D231)で例えばSQN=n−1の動作応答レスポンスを送信し、これに対してCU側は、SQN=nをバックアップし、動作指示コマンド送信処理(D211)で、P機側への動作指示として、加算無、減算無、SQN=nのコマンドを送信する。
それを受けたP機側では、受信解析処理(D232)で上記コマンドを受信解析し、動作応答レスポンス送信処理(D233)で、SQN=n+1等のデータを含むレスポンスをCU側へ送信する。
D233で送信された動作応答レスポンスを受けたCU側では、受信解析処理(D212)で上記レスポンスを受信解析し、外部情報出力処理(D213)で、受信した上記レスポンスに対応する情報を管理装置に送信する。そしてCU側は、また次の動作指示コマンド送信処理(D214)でP機側に動作指示コマンドを送信する。
そして、このような動作指示コマンドおよび動作応答レスポンスの送受信を繰返し実行している最中(例えばD213とD214の間のタイミング)に、返却ボタン213が押下操作されて返却信号がCU側に入力されると、以下のようになる。
まずCU側は、動作指示コマンド送信処理(D214)で、次の動作指示として、遊技を禁止させるための禁止要求有(遊技禁止要求ON)、クリア要求無、クリア表示中OFF、およびSQN=n+2のコマンドをP機側へ送信する。
P機側では、受信解析処理(D234)で上記コマンドを受信解析し、そのコマンドに含まれる禁止要求有の指示に従って、前述したステップA94の処理により遊技禁止フラグをセットして、発射モータ173の駆動を停止させて発射停止状態(遊技禁止状態)に制御する遊技停止(モータ停止)処理(D235)を実行する。
次いでP機側は、次の動作応答レスポンス送信処理(D236)で、SQN=n+3、遊技禁止可、などのデータを含むレスポンスをCU側へ送信し、その後、開放待機処理(ウェイト時間設定)(D237)を実行する。
終了待機処理(ウェイト時間設定)(D237)は、既に発射されている球が遊技領域を流下して合流経路(遊技球入口71)にすべて流れるまでの時間(即ち、浮遊球処理時間)を考慮して、例えば10秒のウェイト時間を設ける処理である。
一方、D236で送信された動作応答レスポンスを受けたCU側では、受信解析処理(D215)でこのレスポンスを受信解析し、外部情報出力処理(D216)で、受信した上記レスポンスに対応する情報を管理装置に送信する。その後CU側は、終了待機処理(D217)で、前記終了待機処理(D237)に対応して、10秒のウェイト時間を設ける。
なお、この10秒のウェイト時間の間においても、P機側とCU側との間でポーリング(本例では、コマンド/レスポンスの送受信)を継続する。
即ち、CU側は、動作指示コマンド送信処理(D218)で、禁止要求無、クリア要求無、クリア表示中OFF,SQN=n+N−1の動作指示コマンドをP機側へ送信する。それを受けたP機側では、受信解析処理(D239)で上記コマンドを受信解析し、動作応答レスポンス送信処理(D238)で、SQN=n+N、現在玉関連情報(遊技持球数カウンタ=500、加算玉数カウンタ=0、減算玉数カウンタ=0、始動口1入賞数カウンタ=0、始動口2入賞数カウンタ=0、など)、禁止拒否OFF、遊技禁止、遊技完了OFF、特賞OFF、および確変OFFのレスポンスをCU側へ送信する。そして、このレスポンスをCU側が受信解析処理(D219)で受信解析するという動作を、前記ウェイト時間が経過するまで繰り返す。
そして、上記ウェイト時間が経過すると、P機側は、次の動作応答レスポンス送信処理として、D238でなく、D240を実行する。即ち、動作応答レスポンス送信処理(D240)で、例えばSQN=n+N+2、現在玉関連情報(遊技持球数カウンタ=500、加算玉数カウンタ=0、減算玉数カウンタ=0、始動口1入賞数カウンタ=0、始動口2入賞数カウンタ=0、など)、遊技禁止、遊技完了ON、特賞OFF、および確変OFFの動作応答レスポンスをCU側へ送信する。ここで、「遊技完了ON」は、P機側において遊技持球数の初期化を指示するための情報の受け付けが可能であることを示す初期化可能情報としての役割を有している。また、このときに送信される遊技持球数(遊技持球数カウンタの値)が、遊技終了時の最終の遊技持球数となる。なお、この制御動作例は、浮遊玉によって加算玉数も減算玉数も共に変化しなかった場合を示している。仮に浮遊玉によって入賞が発生した場合、あるいはファール玉が発生した場合には、その入賞に応じた賞球数、あるいはファール玉数が「加算玉数」としてCU側へ送信されることになる。
上記D240の動作応答レスポンスを受けたCU側は、受信解析処理(D220)でこのレスポンスを受信解析して、遊技完了を検知し、SQN=n+N+3とクリア要求有のデータとをバックアップする。さらに、この動作応答レスポンスに含まれる、「加算玉数、減算玉数、始動口1入賞数、始動口2入賞数」に応じて、記憶している「遊技持球数、総加算玉数、総減算玉数、始動口1総入賞数、始動口2総入賞数」の各データを更新する。これによって、遊技終了時の遊技持球数がCU側で確定されることになる。このように、最終の遊技持球数をCU側で確定しているために、P機側に遊技持球数の管理機能を設ける必要がなく、その分、P機のコストを極力抑えることができる。
次にCU側は、CUはクリア中である旨の表示(クリア表示中)を表示入力装置203に表示させるクリア表示処理(D221)を実行し、次いで外部情報出力処理(D222)でこの時点の情報を管理装置に送信する。
その後CU側は、動作指示コマンド送信処理(D223)で、クリア要求有(クリア要求ON)、クリア表示中ON,SQN=n+N+3を含むコマンドをP機側へ送信する。ここで、「クリア要求有」(クリア要求ON)は、P機側の遊技持球数の初期化を指示するデータである。
P機側では、D223でCU側から送信されてきたコマンドを受信解析処理(D241)で受信解析し、次のクリア表示処理(各種カウンタクリア)(D242)で、このコマンドに含まれているクリア表示中ONを含む制御コマンドを演出制御装置53へ送信する。演出制御装置53は、それを受けて、例えば操作・表示部7aにクリア中である表示画面(クリア表示中の画面)を表示させる。またP機側は、D242で、現在玉関連情報及び前回玉関連情報の各種カウンタをクリアする(即ち、値を0にする)。なお、この初期化(各種カウンタのクリア)は、具体的には、前述したステップA98の処理で実現される。
次にP機側は、動作応答レスポンス送信処理(D243)で、クリア要求を拒否しない旨のクリア拒否OFF、SQN=0、現在玉関連情報(遊技持球数カウンタ=0、加算玉数カウンタ=0、減算玉数カウンタ=5、始動口1入賞数カウンタ=0、始動口2入賞数カウンタ=0、など)、遊技禁止、遊技完了ON、特賞OFF、および確変OFFのレスポンスをCU側へ送信する。
そしてCU側は、受信解析処理(D224)で上記レスポンスを受信解析し、遊技持球数=0、保有持球数=500をバックアップする。この保有持球数=500は、クリア要求直前に受信した遊技持球数である500を保有持球数に加算した値である。次にCU側は、外部情報出力処理(D225)でこの時点の情報を管理装置に送信する。
その後CU側は、バックアップデータクリア処理(持球数記録)(D226)で、バックアップデータをクリアし、挿入されている遊技カードに保有持球数=500を記録して排出して遊技者に返却する。そして、動作指示として、例えばSQN=m+1、遊技持球数=0、加算玉数=0、減算玉数=0、始動口1回数=0、始動口2回数=0、遊技禁止、遊技完了ON、特賞OFFのコマンドをP機側へ送信する。
なお、保有持球数を直接カードに記録するのではなくて、管理装置(ホールコンピュータ86、或いは持球管理装置85など)にて当該カードのカードIDに対応付けて保有持球数を記憶するようにしてもよい。その場合には、CUが記憶している遊技持球数と挿入されている当該カードのカードIDとを管理装置へ送信し、管理装置にて受信したカードIDに対応付けて記憶している保有持球数を検索し、その保有持球数をCUが記憶している遊技持球数に対応する値に更新する。その後CUがカードを排出する。
なおこの例では、CU側は、返却ボタン213の操作に基づいた「遊技終了を要求する信号」の入力を受けて、遊技終了時の遊技持球数を確定させている。しかしながら、「遊技終了を要求する信号」としては、返却ボタン213の操作に基づいた信号に限られない。
例えば、遊技の開始時には指紋認証部223による認証を必須とし、遊技者が遊技開始時にCUに挿入した遊技カードにより特定される指紋情報と、指紋認証部223により検出された指紋情報とが一致することを条件として遊技を許可する。さらに、遊技終了時にも指紋認証部223による認証を必須とし、指紋認証部223により検出された指紋情報が遊技開始時に検出された指紋情報と一致することを条件として遊技を終了させる。この場合、「遊技終了を要求する信号」には、指紋認証部223で検出される指紋情報が含まれる。
その他、遊技機設置島全体を管理するサーバ等(例えばホールコンピュータ86)から遊技終了要求信号がCUに入力された場合には、返却ボタン213の操作の有無に関わらず、遊技を終了させてもよい。この場合、サーバから入力される遊技終了要求信号によって「遊技終了を要求する信号」が構成される。
(ガラス枠開放時)
次に、図87及び図88により、ガラス枠開放時(ガラス枠5のロックを解除して開放するとき)のCU側及びP機側制御動作を説明する。
まず、P機側が、先にCU側から送信された動作指示コマンド(図示省略)に対し、動作応答レスポンス送信処理(D271)で例えばSQN=n−1の動作応答レスポンスを送信する。
これに対してCU側は、SQN=nをバックアップし、動作指示コマンド送信処理(D251)で、ガラス枠5の開放要求のないガラス開要求無の指示を含むSQN=nのコマンドをP機側へ送信する。
それを受けたP機側は、受信解析処理(D272)で上記コマンドを受信解析し、動作応答レスポンス送信処理(D273)で、SQN=n+1、遊技持球数=500を含む通常のレスポンスをCUへ返信する。
これに対してCU側は、受信解析処理(D252)で上記レスポンスを受信解析し、外部情報出力処理(D253)でこの時点の情報を管理装置に送信する。その後CU側は、SQN=n+2をバックアップし、動作指示コマンド送信処理(D254)で、SQN=n+2の次の動作指示コマンドをP機側へ送信することになるが、このタイミング(即ち、D253とD254の間のタイミング)で、遊技店の店員が所持しているリモコンを操作してガラス枠5のロックを解除して開放させるための赤外線信号をIR発光ユニット205に送信した(即ち、ガラス枠開放信号入力があった)とすると、以下のようになる。なお、このようなリモコン操作は、例えばP機において遊技領域に打込まれた遊技球が遊技盤面において引っかかるなどのトラブルが発生し、遊技者が遊技場の係員を呼出した場合に行われる。
上記赤外線信号を受けたIR発光ユニット205は、受信した赤外線信号に含まれるガラス枠開放信号を制御部230へ入力する。そのガラス枠開放信号入力を受けたCU側(制御部230)は、次の動作指示コマンド送信処理(D254)で、遊技を停止させるための禁止要求有(遊技禁止要求ON)、ガラス開要求無(ガラス扉開放要求OFF)、およびSQN=n+2のコマンドをP機側へ送信する。つまり、ガラス枠5を実際に開放する前にまずP機側において発射停止制御を行なわせるべく、禁止要求有、およびガラス開要求無の動作指示をP機側へ送る。
P機側は、受信解析処理(D274)で上記コマンドを受信解析し、禁止要求有(遊技禁止要求ON)のコマンドデータに従って、遊技停止(モータ停止)処理(D275)で発射モータ173の駆動を停止させて発射停止状態(遊技禁止状態)に制御する(前述のステップA94)。次に、P機側は、動作応答レスポンス送信処理(D276)で、SQN=n+3、遊技禁止を拒否しない旨の禁止拒否OFF、遊技禁止状態にした旨を示す遊技禁止のデータを含むレスポンスをCU側へ返信する。
上記D276で送信されたレスポンスを、CU側は、受信解析処理(D255)で受信解析し、次の外部情報出力処理(D256)でこの時点の情報を管理装置に送信する。
そしてCU側では、前述のD254で禁止要求有を含む動作指示コマンドをP機側へ送信し、そのレスポンスを受信した後、前述の浮遊玉処理待ち時間を考慮して、10秒のウェイト時間を設ける開放待機処理(ウェイト時間設定)(D257)を実行し、このウェイト時間が経過するまで、CU側はP機側に対して遊技禁止すなわち禁止要求有の指示を含むコマンドを送信してポーリング(D258、D259及びD278、D279で示すコマンド/レスポンスの送受信)を継続する。
そして、10秒のウェイト時間が経過した段階で、CU側は動作指示コマンド送信処理(ガラス枠開放要求)(D260)を実行する。このD260では、ガラス枠5のロックを解除して開放させるためのガラス開要求有(ガラス扉開放要求ON)、SQN=n+Nのデータを含む動作指示コマンドをP機側へ送信する。
そして、上記D260で送信されたコマンドを受信したP機側は、ガラス開要求(ガラス扉開放要求)を拒否しない場合(前述のステップA102の判定結果がNOになる場合)には、ガラス枠開放機構駆動処理(D280)で、ガラス枠開放ソレノイド(第1枠開放ソレノイド127)を励磁してガラス枠5のロックを解除してガラス枠5を開放する制御(前述のステップA105)を実行するとともに、ガラス扉開発生中のビット(前述のステップA158で送信されるガラス扉コマンドのデータ)をON(ガラス枠開放を示す値)にし、以降、ガラス枠5(ガラス扉)が閉じるまで(即ち、第1枠開放スイッチ125の検出信号がオフするまで)、このガラス扉開発生中のビットをONのまま維持する。
次にP機側は、動作応答レスポンス送信処理(D281)で、ガラス開拒否OFF、SQN=n+N+1、遊技禁止、およびガラス開発生中等のデータを含むレスポンスをCU側へ返信する。
これに対してCU側は、受信解析処理(D261)で上記レスポンスを受信解析し、ガラス開要求が拒否されなかった場合には、次いで枠開放処理(D262)を実行する。枠開放処理(D262)は、D260で送信したガラス開要求のコマンドがP機側で拒否されなかった場合(即ち、ガラス開拒否ONの応答を含むレスポンスが返信されてこない場合)、ガラス枠5は開放されたと判断し、以降、動作指示コマンドとして、ガラス開要求無を含むコマンドをP機側へ送信するための処理である。
この際、P機側では、上記D262に対応して、ガラス枠開放中のレスポンスの設定等を行うガラス枠開放処理(D282)が実行される。
そして、これ以降は、ガラス枠開放が終了するまで、D263、D264及びD283、D284で示すコマンド/レスポンスの送受信が繰り返され、このガラス枠開放中は、外部情報出力処理(D265)でCU側から管理装置へガラス枠が開放中であることを示すガラス枠開放信号が出力される。
一方、D260で送信された動作指示コマンドのガラス枠開放要求が、P機側で拒否された場合には、P機側は、ガラス開拒否ONのデータを含むレスポンスをCU側へ返信する。そして、このレスポンスを受信したCU側は、ガラス枠開放不可情報表示処理(D266)で、ガラス枠を開放することができないことを報知する表示を例えば表示入力装置203で行う制御を実行後、次の動作指示コマンド送信処理(D267)を実行する。
なお本例では、前述した浮遊玉処理待ち時間(例えば、10秒のウェイト時間)を、CU側で計測(計時)しているが、この計測はP機側で行ってもよい。このような時間の計測は、CU側で行ってもよいし、P機側で行ってもよい。前述したカード返却時のD237のウェイト時間も同様である。
また、本例のガラス枠開放時の制御動作では、遊技禁止要求の動作指示コマンドと、ガラス枠開放要求の動作指示コマンドとを、別のコマンドとして、D254とD260で異なるタイミングで送信しているが、このような態様に限定されない。例えば、ガラス枠開放信号入力があった時点の次の動作指示コマンド送信処理において、遊技禁止要求とガラス枠開放要求の両者を含む動作指示コマンドを、CU側からP機側へ送信する態様(遊技禁止要求とガラス枠開放要求を一度に送信する態様)でもよい。この場合、上記ウェイト時間は例えばP機側で計時し、上記コマンド(遊技禁止要求及びガラス枠開放要求を含むコマンド)の受信からこのウェイト時間が経過したときに、ガラス枠を開放させる制御(ガラス枠開放機構駆動処理)を行うようにすればよい。
また、前面枠4の開放時の制御動作については、以上説明したガラス枠開放時と同様であるので、説明を省略する。
(CUデータ到達後電断発生時)
次に、図89及び図90により、CUデータ到達後電断発生時時のCU側及びP機側制御動作を説明する。
なお、CUデータ到達後電断発生時とは、加減算データに関する動作応答レスポンス到達後のCU側での電源断発生時を意味する。また以下では、一例として、当初の遊技持球数=520として説明する。
まず、P機側が、先にCU側から送信された動作指示コマンド(図示省略)に対し、動作応答レスポンス送信処理(D311)で、例えばSQN=n−1、及び現在玉関連情報(遊技持球数カウンタ=520、など)のデータを含む動作応答レスポンスを送信する。
これに対してCU側は、SQN=nをバックアップし、動作指示コマンド送信処理(D291)で、SQN=nの動作指示コマンドをP機側へ送信する。
P機側は、受信解析処理(D312)で上記コマンドを受信解析し、動作応答レスポンス送信処理(D313)で、SQN=n+1、及び現在玉関連情報(遊技持球数カウンタ=500、加算玉数カウンタ=3、減算玉数カウンタ=23、始動口1入賞数カウンタ=1、始動口2入賞数カウンタ=1、など)の加減算データを含む動作応答レスポンスをCU側へ送信する。ここで遊技持球数カウンタの値は、520+3−23=500という演算によって算出されたものである。
そして、上記D313で送信されたレスポンスがCU側に到達し、CU側が受信解析処理(D292)で当該レスポンスを受信解析し、このレスポンスに従い、SQN=n+2、遊技持球数=500に修正する。その後、CU側が外部情報出力処理(D293)を実行した後、次の動作指示コマンド送信処理を実行する前に、CUで電源断が発生したとすると、それ以降の制御動作は以下のようになる。
即ち、上記電源断発生により、CU側からの動作指示コマンドがP機側へ送信されなくなるため、P機側では、前述したカードユニット通信監視タイマの機能によって、前述したD30の遊技終了処理と同様に、4秒経過後に通信断と判断し、未接続状態へ遷移するとともに、発射モータ173の駆動を停止して発射停止状態(遊技禁止状態)にする遊技停止(モータ停止)処理(D314)を実行する。なおこの際、P機側では、前回の加減算データを含む動作応答レスポンスをD313で送信した後における加減算データ及び始動口回数(始動口入賞数)を現在玉関連情報記憶領域(遊技持球数カウンタ、加算玉数カウンタ、減算玉数カウンタ、始動口1入賞数カウンタ、始動口2入賞数カウンタなど)に累積記憶する処理はタイマ割込みの周期で実行され、電源断になる前には、図90にD315で示すように、最新の現在玉関連情報がバックアップ(記憶保持)される。例えば、加算玉数=6、減算玉数=36であった場合、遊技持球数=500+6−36=470が算出されてその遊技持球数=470が記憶保持される。
次に、その後CUにおいて電源断が復旧して起動すると、再接続時の場合(図73及び図74)と同様に、CU側では、機器情報要求コマンド送信処理(D294)、受信情報バックアップ処理(D295)、認証要求コマンド送信処理(D296)、受信情報バックアップ処理(D297)、リカバリ要求コマンド送信処理(D298)、リカバリ処理(D299)、外部情報出力処理(D300)などが実行され、P機側では、チップID取得処理(D316)、機器情報応答レスポンス送信処理(D317)、認証応答レスポンス送信処理(D318)、リカバリデータ(バックアップデータ)取得処理(D319)、リカバリ応答レスポンス送信処理(D320)などが実行される。
なおこの場合、リカバリ応答レスポンス送信処理(D320)で送信されるリカバリデータは、SQN=n+1、前回玉数関連情報(加算玉数カウンタ=3、減算玉数カウンタ=23、始動口1入賞数カウンタ=1、始動口2入賞数カウンタ=1)、現在玉数関連情報(遊技持球数カウンタ=470、加算玉数カウンタ=6、減算玉数カウンタ=36、始動口1入賞数カウンタ=2、始動口2入賞数カウンタ=2)である。
またCU側では、リカバリ処理(D299)で、通信相手が同じでありかつ双方のSQNが一致していると判断し、上記リカバリデータを基にバックアップ値を修正する処理を行なう。
具体的には、遊技持球数=500(CUの遊技持球数)+6(現加算玉数)−36(現減算玉数)=470、加算玉数累計=6、減算玉数累計=36、始動口1累計=2、始動口2累計=2に修正する。
(CU動作指示到達前電断発生時)
次に、図91及び図90により、CU動作指示到達前電断発生時のCU側及びP機側制御動作を説明する。なお、図91はCU側制御動作を示し、P機側制御動作は、前述したCUデータ到達後電断発生時(図90)と同じである。
CU動作指示到達前電断発生時とは、動作指示コマンド到達前のCU側における電源断発生時を意味する。
まず、P機側が、動作応答レスポンス送信処理(D311)で、例えばSQN=n−1、及び現在玉関連情報(遊技持球数カウンタ=520、など)のデータを含む動作応答レスポンスを送信する。
これに対してCU側は、SQN=nをバックアップし、動作指示コマンド送信処理(図示省略)で、SQN=nの動作指示コマンドをP機側へ送信する。
P機側は、受信解析処理(D312)で上記コマンドを受信解析し、動作応答レスポンス送信処理(D313)で、SQN=n+1、及び現在玉関連情報(遊技持球数カウンタ=500、加算玉数カウンタ=3、減算玉数カウンタ=23、始動口1入賞数カウンタ=1、始動口2入賞数カウンタ=1、など)の加減算データを含む動作応答レスポンスをCU側へ送信する。
そして、上記D313で送信されたレスポンスがCU側に到達し、CU側が、このレスポンスに従い、SQN=n+2、遊技持球数=500に修正する。次にCU側が、動作指示コマンド送信処理(D331)でSQN=n+2の動作指示コマンドの送信を実行したが、そのコマンドがP機側に到達せず、次の動作指示コマンド再送信処理(D332)、さらに次の動作指示コマンド再々送信処理(D333)で、同じコマンド(SQN=n+2)を送信したがP機側に到達せず、その直後にCUで電源断が発生したとすると、それ以降の制御動作は以下のようになる。
即ち、CU側からの動作指示コマンドがP機側へ未到達でCUの電源断が発生したため、P機側では、前述したカードユニット通信監視タイマの機能によって、前述したD30の遊技終了処理と同様に、4秒経過後に通信断と判断し、未接続状態へ遷移するとともに、発射モータ173の駆動を停止して発射停止状態(遊技禁止状態)にする遊技停止(モータ停止)処理(D314)を実行する。また、図90にD315で示すように、最新の現在玉関連情報がバックアップ(記憶保持)される。
次に、その後CUにおいて電源断から復旧して起動すると、再接続時の場合(図73及び図74)と同様に、CU側では、機器情報要求コマンド送信処理(D334)、受信情報バックアップ処理(D335)、認証要求コマンド送信処理(D336)、受信情報バックアップ処理(D337)、リカバリ要求コマンド送信処理(D338)、リカバリ処理(D339)、外部情報出力処理(D340)などが実行され、P機側では、チップID取得処理(D316)、機器情報応答レスポンス送信処理(D317)、認証応答レスポンス送信処理(D318)、リカバリデータ(バックアップデータ)取得処理(D319)、リカバリ応答レスポンス送信処理(D320)などが実行される。
なおこの場合、リカバリ応答レスポンス送信処理(D320)で送信されるリカバリデータは、SQN=n+1、前回玉数関連情報(加算玉数カウンタ=3、減算玉数カウンタ=23、始動口1入賞数カウンタ=1、始動口2入賞数カウンタ=1)、現在玉数関連情報(遊技持球数カウンタ=470、加算玉数カウンタ=6、減算玉数カウンタ=36、始動口1入賞数カウンタ=2、始動口2入賞数カウンタ=2)である。
またCU側では、リカバリ処理(D339)で、通信相手が同じであり動作指示送信中でなく、かつP機側のSQNよりもCU側のSQNの方が1つ進んでいるため、上記リカバリデータを基にバックアップ値を修正する処理を行なう。具体的には、遊技持球数=500(CUの遊技持球数)+6(現加算玉数)−36(現減算玉数)=470、加算玉数累計=6、減算玉数累計=36、始動口1累計=2、始動口2累計=2に修正する。
(CU要求動作無のコマンド未到達時)
次に、図92の上段により、CU要求動作無のコマンド未到達時時のCU側及びP機側制御動作の一例を説明する。当初の遊技持球数=520とする。
CU要求動作無のコマンド未到達時とは、CUからの動作指示コマンド(要求動作無)がP機に未到達の場合を意味する。
なお、図92では、左側にCU側の制御動作(処理内容)や送信データ等を、右側にP機側の制御動作や送信データ等を、上から下に向かって時系列に並べて記載しており、送信データ等の記載部分に符号D(D351、D352等)を付している(後述する図93、図94も同様)。
まずCU側は、動作指示として、加算無、減算無、およびSQN=nの動作指示コマンド(D351)をP機側へ送信する。ところが、例えば未接続によりこのコマンドがP機側に到達しない場合、CU側は、レスポンスがないまま1秒間経過すると、前述の監視タイマの機能(前述のD11のコマンド再送信処理の機能)によって、D351と同じ内容の動作指示コマンド(D352)をP機側に送信する。
なおこの際、P機側では、動作指示コマンドが到達しないため、現在玉関連情報のバックアップクリア処理は行われない。即ち、P機側は、CU側からの動作指示コマンドを受信することにより、現在玉関連情報記憶領域(現在玉関連情報の各カウンタ値の記憶領域)に記憶されている加算玉数、減算玉数、始動口1入賞数、及び始動口2入賞数のデータを、前回玉関連情報記憶領域(前回玉関連情報の各カウンタ値の記憶料理機)に、前加算玉数、前減算玉数、前始動口1入賞数、及び前始動口2入賞数としてバックアップ記憶させ、その後現在玉関連情報記憶領域に記憶されている加算玉数、減算玉数、始動口1入賞数、及び始動口2入賞数のデータを0クリアするというバックアップクリア処理を行なう。しかしこの場合、CU側からの動作指示コマンドがP機側に未到達であるため、P機側では、このバックアップクリア処理が行なわれない。その結果、P機側は、例えば入賞による加算玉数、或いは発射による減算玉数、さらには始動入賞が発生するたびに、それらデータを現在玉関連情報記憶領域に現在玉関連情報として累積加算記憶する。
なお、再送信されたD352のコマンドも到達しなかった場合には、P機側からのレスポンスがCU側に返信されないために、前述のD12と同様に、CU側は同じ動作指示コマンド(SQN=n)について2回目の再送信を行なう。
そして、再送信されたD352のコマンド(或いは、2回目の再送信で送信された同じコマンド)が到達し、このコマンド到達時点までの現在玉関連情報の値(前述したように累積加算された値)が、例えば加算玉数カウンタ=6、減算玉数カウンタ=36、始動口1入賞数カウンタ=0、始動口2入賞数カウンタ=0となっていたとする。すると、上記到達したコマンドに対してP機側は、前述したバックアップクリア処理を行う。即ち、SQN=n+1、及び前回玉関連情報(加算玉数カウンタ=6、減算玉数カウンタ=36、など)をバックアップし、また、遊技持球数=520+6−36=490を算出して遊技持球数を修正してバックアップする(D353)。また、レスポンス作成後、現在玉関連情報(遊技持球数を除く)の各カウンタ値を0クリアする。
次いでP機側は、SQN=n+1、現在玉関連情報(遊技持球数カウンタ=490、加算玉数カウンタ=6、減算玉数カウンタ=36、始動口1入賞数カウンタ=0、始動口2入賞数カウンタ=0、など)のデータを含む動作応答レスポンス(D354)をCU側へ送信する。
CU側では、上記レスポンス(D354)を受信解析し、遊技持球数=520+6(加算玉数)−36(減算玉数)=490を算出して遊技持球数を修正してバックアップする(D355)。
(CU加算要求コマンド未到達時)
次に、図92の下段により、CU加算要求コマンド未到達時時のCU側及びP機側制御動作を説明する。
CU加算要求コマンド未到達時とは、CU側からの動作指示コマンド(加算要求有り)がP機に未到達の場合を意味する。
一例として、当初の遊技持球数=520とし、貯玉再プレイまたはプリペイド残高からの引落とし操作があった場合の加算要求玉数=125とする。
まずCU側は、動作指示として、加算要求有り、減算無、SQN=n、及び加算要求玉数=125のデータを含む動作指示コマンド(D361)をP機側へ送信する。ところが、例えば未接続によりこのコマンドがP機側に到達しない場合、CU側は、前述したようにD361と同じ内容の動作指示コマンド(D362)を2回までP機側に再送信する。
この際、動作指示コマンドの未到達期間においてP機側は、前述したように、現在玉関連情報のバックアップクリア処理は行われず、例えば入賞による加算玉数、或いは発射による減算玉数、さらには始動入賞が発生するたびに、それらデータを現在玉関連情報記憶領域に現在玉関連情報として累積加算記憶する。
そして、再送信されたD362のコマンド(或いは、2回目の再送信で送信された同じコマンド)が到達し、このコマンド到達時点までの現在玉関連情報の値(前述したように累積加算された値)が、例えば加算玉数カウンタ=6、減算玉数カウンタ=36、始動口1入賞数カウンタ=1、始動口2入賞数カウンタ=1となっていたとする。すると、上記到達したコマンドに対してP機側は、加算要求有り(加算要求玉数=125)を反映させて前述したバックアップクリア処理を行う。即ち、SQN=n+1、及び前回玉関連情報(加算玉数カウンタ=6、減算玉数カウンタ=36、など)をバックアップし、また、遊技持球数=520+125+6−36=615を算出して遊技持球数を修正してバックアップする(D363)。また、レスポンス作成後、現在玉関連情報(遊技持球数を除く)の各カウンタ値を0クリアする。
次いでP機側は、加算拒否OFF、SQN=n+1、現在玉関連情報(遊技持球数カウンタ=615、加算玉数カウンタ=6、減算玉数カウンタ=36、始動口1入賞数カウンタ=1、始動口2入賞数カウンタ=1、など)のデータを含む動作応答レスポンス(D364)をCU側へ送信する。
CU側では、上記レスポンス(D364)を受信解析し、遊技持球数=520+125(加算要求玉数)+6(加算玉数)−36(減算玉数)=615を算出して遊技持球数を修正してバックアップする(D365)。
(P機レスポンス未到達時1)
次に、図93により、P機レスポンス未到達時1のCU側及びP機側制御動作を説明する。
P機レスポンス未到達時1とは、P機側からの動作応答レスポンス(要求動作無に対する応答)がCU側に未到達の場合を意味する。
一例として、当初の遊技持球数=520とする。
まずCU側は、動作指示として、加算無、減算無、およびSQN=nの動作指示コマンド(D371)をP機側へ送信する。このD371のコマンドが到達し、このコマンド到達時点までの現在玉関連情報の値が、例えば加算玉数カウンタ=3、減算玉数カウンタ=13、始動口1入賞数カウンタ=1、始動口2入賞数カウンタ=0となっていたとする。すると、上記到達したコマンドに対してP機側は、前述したバックアップクリア処理を行う。即ち、SQN=n+1、及び前回玉関連情報(加算玉数カウンタ=3、減算玉数カウンタ=13、など)をバックアップし、また、遊技持球数=520+3−13=510を算出して遊技持球数を修正してバックアップする(D372)。また、レスポンス作成後、現在玉関連情報(遊技持球数を除く)の各カウンタ値を0クリアする。
次いでP機側は、加算拒否OFF、SQN=n+1、現在玉関連情報(遊技持球数カウンタ=510、加算玉数カウンタ=3、減算玉数カウンタ=13、始動口1入賞数カウンタ=1、始動口2入賞数カウンタ=0、など)、のデータを含む動作応答レスポンス(D373)をCU側へ送信する。
ところが、このD373のレスポンスがなんらかの原因でCU側に到達しなかった場合、CU側は、前述したようにD371と同じ内容(SQN=n)の動作指示コマンド(D374)を2回までP機側に送信する。
そして、このコマンド(D374)が1回目の再送信でP機側に到達したとすると、これを受けてP機側では、前述したバックアップクリア処理が実行されて動作応答レスポンスが送信されるが、今回受信したコマンドのSQNの値(=n)が前回のSQNの値(=n)と同じであるために、P機側は、CU側へ送信した動作応答レスポンスがCU側に到達していないことによる再送であると判断し(前述のステップA34で判定結果がNOとなり)、次の処理を行う。
即ち、現在玉関連情報(今回玉関連情報)のデータ(加算玉数カウンタ、減算玉数カウンタ、始動口1入賞数カウンタ、始動口2入賞数カウンタなどの各カウンタの値)を前回玉関連情報のデータとしてバックアップしてクリアする処理(前述のステップA188、A189)の前に、前回玉関連情報のデータを現在玉関連情報のデータに累積加算する(前述のステップA172、A174、A177、A179等)。そして、その累積加算結果のデータを含む動作応答レスポンス(D376)を作成して送信する(前述のステップA173、A175、A176、A178、A180等)。
この場合具体的には、上記累積加算の結果、P機側で前回玉関連情報としてバックアップされるデータ(D375)は、SQN=n+1であり、例えば、前加算玉数=3+3=6、前減算玉数=13+8=21、前始動口1入賞数=1+0=1、前始動口2入賞数=0+1=1となる。また、P機側でバックアップされる遊技持球数のデータは、遊技持球数=520+6−21=505になる。そして、動作応答レスポンス(D376)は、SQN=n+1、遊技持球数=505、加算玉数=6、減算玉数=21、始動口1入賞数=1、始動口2入賞数=1のデータを含むものになる。
なお、P機側では、上記動作応答レスポンス(D376)を作成した後(前述したフローチャートでは、送信した後)に、現在玉関連情報(遊技持球数除く)のデータを0クリアする(前述のステップA189)。
さて、上記動作応答レスポンス(D376)がCU側に到達すれば、通常の動作に戻るが、図93のように、このレスポンスもCU側に到達しない場合には、次のようになる。
即ち、CU側では、再度同じ内容(要求無、SQN=n)の動作指示コマンド(D377)をP機側へ送信する。
それを受けたP機側では、今回受信したSQNがバックアップしているSQN(=n+1)よりも1つ前の値(=n)であることを判断して動作応答のレスポンスがCU側に到達していないための再送信であることを検知する。その結果、P機側では、前述と同様の、前回玉関連情報に対する累積加算記憶(D378)を行ない、動作応答レスポンス(D379)を作成してCU側へ返信する。具体例としては、動作応答レスポンスとして、SQN=n+1、遊技持球数=485、加算玉数=12、減算玉数=47、始動口1入賞数=2、始動口2入賞数=2のデータを含むものをCU側へ送信する。
そして、この動作応答レスポンスがCUに到達したとすると、CU側では、遊技持球数=520+12−47=485を算出し、その485に遊技持球数を修正したデータ(D380)を記憶する処理を行なう。
このように、先に送信した動作応答がCUに到達しなかったときには、P機側は、未達の動作応答を再送した上で次の動作応答を送信するのではなく、未達であった情報を合算した後の情報を次の動作応答として送信する。その結果、遊技持球数及び始動口入賞数等に関する情報を確実かつ効率的に収集可能となる。特に、図93の例は、P機側からの動作応答レスポンスが2回未達であった場合であり、3回目に送信される動作応答には、2回目に送信された動作応答の情報を合算した合算値が含められることになる。
(P機レスポンス未到達時2)
次に、図94により、P機レスポンス未到達時2のCU側及びP機側制御動作を説明する。
P機レスポンス未到達時2とは、P機側からの動作応答レスポンス(加算要求有りに対する応答)が未到達の場合である。
一例として、当初の遊技持球数=520とし、貯玉再プレイまたはプリペイド残高からの引落とし操作があった場合の加算要求玉数=125とする。
まずCU側は、動作指示として、加算要求有、SQN=n、および加算要求玉数=125の動作指示コマンド(D381)をP機側へ送信する。このD381のコマンドが到達し、このコマンド到達時点までの現在玉関連情報の値が、例えば加算玉数カウンタ=3、減算玉数カウンタ=13、始動口1入賞数カウンタ=1、始動口2入賞数カウンタ=0となっていたとする。すると、上記到達したコマンドに対してP機側は、加算要求玉数=125を反映させて前述したバックアップクリア処理を行う。即ち、SQN=n+1、及び前回玉関連情報(加算玉数カウンタ=3、減算玉数カウンタ=13、など)をバックアップし、また、遊技持球数=520+125+3−13=635を算出して遊技持球数を修正してバックアップする(D382)。また、レスポンス作成後、現在玉関連情報(遊技持球数を除く)の各カウンタ値を0クリアする。
次いでP機側は、加算拒否OFF、SQN=n+1、現在玉関連情報(遊技持球数カウンタ=635、加算玉数カウンタ=3、減算玉数カウンタ=13、始動口1入賞数カウンタ=1、始動口2入賞数カウンタ=0、など)、のデータを含む動作応答レスポンス(D383)をCU側へ送信する。
ところが、このD383のレスポンスがなんらかの原因でCU側に到達しなかった場合、CU側は、前述したようにD381と同じ内容(SQN=n)の動作指示コマンド(D384)を2回までP機側に送信する。
そして、このコマンド(D384)が1回目の再送信でP機側に到達したとすると、これを受けてP機側では、前述したバックアップクリア処理が実行されて動作応答レスポンスが送信されるが、今回受信したコマンドのSQNの値(=n)が前回のSQNの値(=n)と同じであるために、P機側は、CU側へ送信した動作応答レスポンスがCU側に到達していないことによる再送であると判断し、P機レスポンス未到達時1の場合と同様に、次の処理を行う。
即ち、現在玉関連情報(今回玉関連情報)のデータを前回玉関連情報のデータとしてバックアップしてクリアする処理の前に、前回玉関連情報のデータを現在玉関連情報のデータに累積加算する。そして、その累積加算結果のデータを含む動作応答レスポンス(D386)を作成して送信する。
但し、受信したコマンド(D384)に加算要求玉数=125が含まれているが、この加算要求玉数に基づいた遊技持球数の加算更新は行なわない。同じ加算要求に対して加算更新を重複して実行しないためである。
この場合具体的には、上記累積加算の結果、P機側で前回玉関連情報としてバックアップされるデータ(D385)は、SQN=n+1であり、例えば、前加算玉数=3+3=6、前減算玉数=13+8=21、前始動口1入賞数=1+0=1、前始動口2入賞数=0+1=1となる。また、P機側でバックアップされる遊技持球数のデータは、遊技持球数=635+3−8=630になる。そして、動作応答レスポンス(D386)は、加算拒否OFF、SQN=n+1、遊技持球数=630、加算玉数=6、減算玉数=21、始動口1入賞数=1、始動口2入賞数=1のデータを含むものになる。
なお、P機側では、上記動作応答レスポンス(D386)を作成した後に、現在玉関連情報(遊技持球数除く)のデータを0クリアする。
さて、上記動作応答レスポンス(D386)がCU側に到達すれば、通常の動作に戻るが、図94のように、このレスポンスもCU側に到達しない場合には、次のようになる。
即ち、CU側では、再度同じ内容(加算要求有り、SQN=n)の動作指示コマンド(D387)をP機側へ送信する。
それを受けたP機側では、今回受信したSQNがバックアップしているSQN(=n+1)よりも1つ前の値(=n)であることを判断して動作応答のレスポンスがCU側に到達していないための再送信であることを検知する。その結果、P機側では、前述と同様の、前回玉関連情報に対する累積加算記憶(D388)を行ない(但し、今回の加算要求に応じた遊技持球数の加算更新は行わない)、動作応答レスポンス(D389)を作成してCU側へ返信する。具体例としては、動作応答レスポンスとして、SQN=n+1、遊技持球数=610、加算玉数=12、減算玉数=47、始動口1入賞数=2、始動口2入賞数=2のデータを含むものをCU側へ送信する。
そして、この動作応答レスポンスがCUに到達したとすると、CU側では、遊技持球数=520+125+12−47=610を算出し、その610に遊技持球数を修正したデータ(D390)を記憶する処理を行なう。
このように、先に送信した動作応答がCU側に到達しなかったときには、P機側は、未達の動作応答を再送した上で次の動作応答を送信するのではなく、未達であった情報を合算した後の情報を次の動作応答として送信する。しかも、CU側からの動作指示コマンドが加算要求玉数データを含む加算要求有りのコマンドであっても、このコマンドが再受信された際には、その加算要求玉数分の遊技持球数の加算更新を実行しないので、同じ加算要求に対して遊技持球数が誤って複数回加算更新されてしまう不具合が防止される。したがって、加算要求有りの動作指示コマンドである場合でも、遊技持球数及び始動口入賞数等に関する情報を確実かつ効率的に収集可能となる。
本実施例によれば、以下のような効果がある。
以上のように本実施例の遊技システムは、媒体制御ユニット(CU;カードユニット15)が、遊技機(P機;パチンコ機1)との間で通信を行って、遊技機の状態(遊技状態含む)に関連する遊技情報、及び遊技価値に関連する遊技価値情報を遊技中においても適宜更新して記憶する情報管理を行い、少なくとも前記遊技情報は、媒体制御ユニットから外部の管理装置(例えば、ホールコンピュータ86)へ出力可能である。つまり、遊技情報及び遊技価値情報の管理及び遊技情報の外部出力を媒体制御ユニットが行う。このため、遊技機のコストアップを伴うことなく、確実な情報の管理を行うことができる。
なお従来であると、遊技開始時にCUに挿入されたカードには、遊技終了時(精算時)に最終的な遊技価値の情報が記録されるまで、この情報が書き換えられることはなく、例えば遊技中や遊技終了時に遊技機とCUとの間の通信に異常を来していた場合、遊技機から送信される最終的な遊技価値の情報がCUに到達せず、結果的に今回の遊技における遊技価値の加減算が、カードに記録されている遊技価値の情報に反映されないこととなってしまい、遊技者に損害を与える虞が大いにあると考えられる。
また、そもそも遊技機の設置から撤去までの期間は現在では非常に短期間になっており、新機種を発売する毎に遊技機に遊技価値の管理機能を有するクレジット制御装置を設けることは、結果的に遊技機1台の単価が高くなる、即ち、個々の遊技機のコストアップにつながる。
さらに、封入式遊技機に従来の外部情報出力の構成を適用すると(即ち、封入式遊技機から管理装置へ外部情報を出力する構成を採用すると)、上記のように遊技機とCUに通信異常が発生していた場合、CUに送信されて記録される情報と、管理装置へ出力される遊技情報(不正情報等含む)や遊技価値情報との整合がとれないことが考えられ、遊技者や遊技店に甚大な被害を与える恐れが大いに考えられるし、正確な遊技価値情報、遊技情報の管理ができなくなるという問題も発生する。
ところが、本実施例の構成であれば、遊技価値情報及び遊技情報の更新記憶を遊技中においても適宜実行する管理機能をCUが有するため、遊技機とCUとの間の通信異常が発生した場合でも、CUにはほぼ最新の情報が記憶されており、これをカードに記録されている遊技価値或いは有価価値の情報に反映させることにより、遊技者に大きな損害を与えることを防止できる。特に本実施例では、前述のステップS51等の処理により、遊技機とCUとの間に通信異常が発生すると遊技が実行できなくなり、また前記通信異常が発生している状態では遊技を開始することもできない構成となっているため、前記通信異常が発生した場合には、遊技価値(本例では、遊技持球数)がそれ以降変化することが阻止され、CUに記憶されている遊技価値の情報がほぼ最新の正確な情報となり、遊技者に与える損害の可能性や損害の程度を極めて僅かに抑制できる。
また、遊技機に上記管理機能を設ける必要がなく、上述したクレジット制御装置のような装置を遊技機に設ける必要もないため、遊技機の構成が簡素化されて遊技機のコストダウンが図れ、短期間で遊技機を新機種に入れ替えることによる遊技店の経済的負担を格段に低減できる。
また本例は、外部情報(少なくとも遊技情報であり、さらに遊技価値情報が含まれてもよい)を遊技中においても遊技機から適宜受信して更新記憶し、管理装置(例えば、ホールコンピュータ86、持球管理装置85)に適宜送信する機能をCUが備えている。このため、遊技機がこの外部情報を管理装置に送信する機能やそのための部品(端子板など)を省略して遊技機の構成をさらに簡素化することもできるし、遊技機も外部情報を管理装置に送信する機能を残した場合でも、CUから送信される外部情報を管理装置において優先して採用するようにすれば、CUに送信されてCUで記録される情報と、管理装置へ出力されて管理装置で記録される情報との整合がとれないという不具合を防止することができる。
また本例では、CU(媒体制御ユニット)が、所定情報(コマンド)を遊技機に対して送信してから、所定時間経過までに遊技機からの前記所定情報に対する応答情報(レスポンス)がCUで受信されない場合には、CUが前記所定情報を前記遊技機に対して再送信可能である。特に本例の場合には、前述したD11のコマンド再送信処理、D12のコマンド再々送信処理によって、2回まで同じ所定情報が送信される。これにより、ノイズ等によってCUからの所定情報が遊技機に一時的に到達しない不具合が発生した場合でも、前記再送信により所定情報が遊技機に到達すれば、遊技機とCU間の正常な通信状態(ひいては、CUで正常に情報を更新管理している状態、さらに遊技機での正常な遊技状態)を保持継続できる。
なお、この発明概念は、次のように記述できる。
前記媒体制御ユニットが、所定情報を前記遊技機に対して送信してから、所定時間経過までに前記遊技機からの前記所定情報に対する応答情報が前記媒体制御ユニットで受信されない場合には、前記媒体制御ユニットが前記所定情報を前記遊技機に対して再送信可能であることを特徴とする遊技システム。
また本例では、例えば図93及び図94で説明したように、遊技機がCUから所定情報(コマンド)を受信し、この所定情報に対する応答情報(レスポンス)を送信した後に、遊技機がCUから受信した情報が前回受信した所定情報と同じものであった場合には、遊技機は前回送信した応答情報と同種の応答情報を送信する構成であり、その際に、それまでに進行した遊技による変化を反映させた応答情報を送信する。ここで、「同種の応答情報」とは、それまでに進行した遊技により変化するデータを除くデータ(例えば、SQNの値や、各フラグの値など)が同じである応答情報である。また、「それまでに進行した遊技による変化を反映させた応答情報」とは、それまでに進行した遊技によって変化させるべきデータ(例えば、遊技価値情報のデータ、具体的には、遊技持球数、加算玉数、及び減算玉数のデータ)を変化後の値に更新した応答情報を意味する。
本例は、この構成であることによって、次の効果を実現する。即ち、ノイズ等によって遊技機からの応答情報(レスポンス)が一時的にCUに到達せず、CUから同じ所定情報(コマンド)が再送信された場合でも、それまでに進行した遊技による変化を反映させた応答情報が遊技機からCUに送信されるので、CUにおいて正常かつ正確に情報を更新管理している状態を保持継続することができる。
なお、この発明概念は、次のように記述できる。
前記遊技機が前記媒体制御ユニットから所定情報を受信し、この所定情報に対する応答情報を送信した後に、前記遊技機が前記媒体制御ユニットから受信した情報が前回受信した所定情報と同じものであった場合には、前記遊技機は前回送信した応答情報と同種の応答情報を送信する構成であり、その際に、それまでに進行した遊技による変化を反映させた応答情報を送信することを特徴とする遊技システム。
また本実施例は、遊技機とCUとの間、CUと管理装置との間、或いはさらに遊技機と管理装置との間の通信方式として、前述したように、暗号化が可能な方式を含む各種の方式を採用可能である。このため、遊技価値情報などの不正の対象となる情報を暗号化して送受信することによって、この情報が通信ラインや通信端子等から不正に読み出されたり書きかえられたりすることによる不正を防止することができる。
次に、本発明の変形例について説明する。
(1)上記実施例は、媒体制御ユニット(カードユニット15)が遊技機(パチンコ機1)に付設された例であるが、媒体制御ユニットは遊技機に内蔵されていてもよい(即ち、遊技機の一部として媒体制御ユニットが設けられていてもよい)。例えば、上記実施例では、遊技カードをカードユニットに挿入しているが、遊技機(パチンコ機1)に遊技カードを挿入する態様(遊技機がカードユニットとしても機能する態様)でもよい。
(2)記憶媒体は、上記実施例のようなカード(磁気カード、ICカードなど)でもよいが、カード型のものに限られない。例えば、USBメモリのようなものでもよい。或いは、非接触で読み書きできるものでもよい。
(3)また遊技機の制御手段は、上記実施例のように一つの制御装置(遊技制御装置54)で構成されてもよいが、これに限定されない。例えば、CUと通信を行って遊技価値情報の記憶管理を行う専用の制御装置を遊技制御装置とは別に設けた態様でもよい。
(4)また、封入球式といっても、遊技球が全く遊技機本体の外部に出ない構成である必要はない。例えば、遊技球が一旦パチンコ機から外部に出て外部の研磨装置で研磨された後、パチンコ機内に再び戻されるような態様でもよい。
(5)また、遊技球が循環使用されるといっても、遊技機内での完全な循環である必要はない。持球数(遊技価値情報)を電子データで管理し、遊技機内部で発射位置に遊技球を供給できる機能があり、実物としての遊技球を遊技者が投入したり貸球として払い出したりしなくても、遊技球を発射して遊技を行える遊技機であれば、本発明を適用することができる。
(6)また、遊技者の利益である遊技価値としての持球数は、必ずしも遊技球の個数として扱われる必要はない。例えば、1ポイント、2ポイントといったようにポイントとして扱われ、例えば「100ポイント」というように表示されてもよい。この場合、賞球の1個に対して1ポイントという関係に限らず、例えば賞球10個で1ポイント、賞球1個で10ポイントといったように、賞球数とポイント数の関係は各種の態様が有り得る。なお、「ポイント」でなく、「点」や「持点」などの他の単位名称であってもよい。
(7)また、遊技制御装置が送受信する各種情報通信で使用する通信方式は、必ずしも上記実施例の態様に限られない。例えば、カードユニット15から遊技制御装置54に送信されるコマンドは、第1通信方式(平文で送る方式)でもよいし、第2通信方式(暗号化して送り遊技制御装置54で復号化する方式)で送信して、このコマンドを利用した不正を困難にしてもよい。
(8)また、遊技球が発射されることに対応して遊技価値を減らす発射減算処理(前述のステップS92a、S92b)は、必ず実行する態様でなくてもよい。例えば、所定条件が成立している期間中は、持球数が減ることなく遊技球が発射できる態様もあり得る。
(9)また、遊技価値の情報を遊技機の制御手段から媒体制御ユニット等に送信するタイミングは、コマンドに対する応答時や精算時に限定されない。例えば、休憩開始時に、その時点の遊技持球数のデータを媒体制御ユニットや遊技価値管理装置(持球管理装置85)に送信し、媒体制御ユニットや遊技価値管理装置では休憩開始時に送信された持球数のデータを最新のデータとして遊技カードや遊技価値管理装置の持球数ファイルに記録するようにしてもよい。このようにすると、遊技者が休憩開始したまま休憩開始した時点の遊技機に戻らず当該遊技機のカードユニットで精算しないで遊技を終了しても、休憩開始時点で返却された遊技カードを使用して例えばカード精算機で精算し景品交換(或いは、貯球化)することが可能となる。
(10)また前記実施例では、遊技制御装置54(制御手段)からホールコンピュータ86への起動情報のみが継続的に出力される態様を説明したが、この態様に限定されない。例えば、遊技制御装置54(制御手段)からカードユニット15又は/及び持球管理装置85への起動情報も、ホールコンピュータ86への起動情報と同様に継続的に出力される態様でもよい。
(11)また前記実施例では、図23のステップS184等の処理により、前枠(ガラス枠5)を単に開閉しただけでも球磨きモータ動作タイマをセットして、研磨装置を規定時間作動させた後に封入球数判定を行う構成としているが、この態様に限定されない。例えば、遊技枠(前面枠4)を単に開閉した場合でも、同様に、研磨装置を規定時間作動させた後に封入球数判定を行う構成としてもよい。
(12)また前記実施例では、遊技価値のデータ(持球数のデータ)等を媒体制御ユニット(カードユニット15)及び遊技価値管理装置(持球管理装置85)に直接的に送信しているが、送信相手でない装置や機器を介して間接的に送信する態様でもよい。具体例としては、遊技価値管理装置に対しては媒体制御ユニット経由で送信する態様、例えば、暗号化した持球数をパチンコ機1(遊技制御装置54)からカードユニット15へ、さらにはカードユニット15経由で持球管理装置85へ送信する態様等が有り得る。
(13)また、遊技場システムにおける各装置の構成も、前記実施例の態様に限定されない。例えば、カード精算機83は、会員でない遊技客(ビジター)の場合に、ビジターカードの持球数に応じた景品交換レシートを発行する機能を有していてもよい。
(14)また、前記実施例のステップB2のカード受付処理において、例えば次のような判定をさらに行ってもよい。即ち、読み取った会員カードのカードIDに基づいて、例えば、当該会員カードに記録された保有持球数のデータとカードIDのデータを、持球管理装置85に送信し、持球管理装置85においては、このようにカードユニット15から送信されたデータと、持球管理装置85の持球数ファイルに記録されているデータとを比較照合する。そして、同じカードIDに対応する持球数のデータが一致すれば、有効であることを示す照合結果を伝えるコマンドを持球管理装置85からカードユニット15に返信し、カードユニット15でこの照合結果のコマンドに基づいて持球数の有効性を判定するようにしてもよい。また、会員カードに台ID(精算時に記録されるもの)が記録されていない場合には、まだ一度も精算を行っていない会員カードであると判定できるから、挿入された会員カードに台IDが記録されてないにもかかわらず、保有持球数のデータが記録されていれば、この保有持球数のデータは不正に記録されたものであることが疑われる。そこで、このような場合には、保有持球数のデータは有効でないと判定する構成としてもよい。
<他の発明概念>
次に、以上説明した実施例及び変形例から抽出される他の発明概念について説明する。
(発明概念A1)
前記実施例では、P機側においても遊技情報や遊技価値情報が管理され、P機側とCU側とで情報が一致しない場合には、再接続時の制御動作(リカバリ処理(D6)等)で説明したように、何れかの情報に基づいて補正を行い、情報の正確性及び整合性を維持している。この発明概念は、次のように記述できる。
遊技用の記憶媒体に記録される情報の読み出し及び書き込みを行う媒体制御ユニットと、前記記憶媒体に記録された有価価値の減額に応じて増加可能な遊技価値に基づいて、遊技球を遊技領域内に発射して遊技を行うことが可能な遊技機と、を有する遊技システムであって、
前記媒体制御ユニットが、前記遊技機との間で通信を行って、前記遊技機の状態に関連する遊技情報、及び前記遊技価値に関連する遊技価値情報を遊技中においても適宜更新して記憶する情報管理を行うとともに、
前記遊技機においても、前記遊技情報及び遊技価値情報を適宜更新して記憶する情報管理を行い、
前記遊技機と前記媒体制御ユニットとで情報の整合がとれない場合には、何れかの情報に基づいて情報の補正を行うことを特徴とする遊技システム。
(発明概念A2)
前記実施例(図66、図67等で説明した別形態例1)では、大当りや確変等、発生タイミングから情報を管理したい事象については、所定時間毎の通信とは別に、発生時にP機側からCU側へ情報を送信し、さらにCU側から管理装置へ情報を送信している。これにより、CUや管理装置において、大当りや確変等の情報を発生タイミングから的確に管理することができる。この発明概念は、次のように記述できる。
遊技用の記憶媒体に記録される情報の読み出し及び書き込みを行う媒体制御ユニットと、前記記憶媒体に記録された有価価値の減額に応じて増加可能な遊技価値に基づいて、遊技球を遊技領域内に発射して遊技を行うことが可能な遊技機と、を有する遊技システムであって、
前記媒体制御ユニットが、前記遊技機との間で少なくとも所定時間毎に通信を行って、前記遊技機の状態に関連する遊技情報、及び前記遊技価値に関連する遊技価値情報を遊技中においても適宜更新して記憶する情報管理を行い、
少なくとも前記遊技情報は、前記媒体制御ユニットから外部の管理装置へ出力可能であり、
前記遊技機は、発生タイミングから情報を管理したい事象については、前記所定時間毎の通信とは別に、発生時に情報を前記媒体制御ユニットに送信可能であり、これを受けた前記媒体制御ユニットは当該情報を管理装置へ出力可能であることを特徴とする遊技システム。
(発明概念A3)
前記実施例では、ガラス枠開放時の制御動作(開放待機処理(D257)等)で説明したように、ガラス枠の開放指令が入力された場合、遊技を禁止した後、浮遊玉処理待ち時間(ウェイト時間)の間はCU側とP機側間の通信(コマンド/レスポンスの送受信)を継続し、浮遊玉処理待ち時間(ウェイト時間)が経過するまでガラス枠を開放しないようにし、これにより浮遊玉(既に発射されて遊技領域中を流下している遊技球)を確実に処理するようにしている。
この発明概念は、次のように記述できる。
遊技用の記憶媒体に記録される情報の読み出し及び書き込みを行う媒体制御ユニットと、前記記憶媒体に記録された有価価値の減額に応じて増加可能な遊技価値に基づいて、遊技球を遊技領域内に発射して遊技を行うことが可能な遊技機と、を有する遊技システムであって、
前記媒体制御ユニットが、前記遊技機との間で通信を行って、前記遊技機の状態に関連する遊技情報、及び前記遊技価値に関連する遊技価値情報を遊技中においても適宜更新して記憶する情報管理を行い、
前記遊技機の前面を開閉する枠の開放指令があると、前記遊技機における遊技を禁止した後、所定時間の間は前記媒体制御ユニットと前記遊技機との間の通信を継続し、前記所定時間が経過するまで前記枠の開放を実行しないことを特徴とする遊技システム。
(発明概念B1)
前記実施例では、例えば図92のD354、D355に示すように、加算玉数や減算玉数のデータ(遊技価値の変化量の情報)を含むレスポンスをP機からCUに送信し、CU側では、このデータに基づいてRAM233(ユニット側遊技価値記憶手段)に記憶している遊技持球数(遊技価値の量)を適宜更新して記憶管理している。これにより、CU側で、遊技中においても遊技価値の最新情報を記憶管理することができる。
この発明概念は、次のように記述できる。
遊技用の記憶媒体に記録される情報の読み出し及び書き込みを行う媒体制御ユニットと、前記記憶媒体に記録された有価価値の減額に応じて増加可能な遊技価値に基づいて、遊技球を遊技領域内に発射して遊技を行うことが可能であり、前記遊技の結果に応じて前記遊技価値の量が変化する遊技機と、を有する遊技システムであって、
前記媒体制御ユニットが、前記遊技価値を記憶するユニット側遊技価値記憶手段を有し、前記遊技機との間で通信を行って、前記遊技機から前記遊技価値の変化量の情報を受信し、この変化量の情報に基づいて前記ユニット側遊技価値記憶手段に記憶されている遊技価値を適宜更新して記憶することを特徴とする遊技システム。
(発明概念B2)
前記実施例では、例えば図93のP機レスポンス未到達時1で説明したように、遊技価値(遊技持球数)の変化量として今回送信するデータ(現在玉関連情報)と、遊技価値の変化量として前回送信したデータ(前回玉関連情報)とを記憶し、前回送信したデータがCU(媒体制御ユニット)に到達したことが動作指示コマンド(所定情報)により判定されなかったときには、今回送信するデータと前回送信したデータの合算値をCUに送信し、遊技価値の変化量が漏れなく確実にCUでの遊技価値の記憶管理に効率的に反映されるようにしている。
この発明概念は、次のように記述できる。
遊技用の記憶媒体に記録される情報の読み出し及び書き込みを行う媒体制御ユニットと、前記記憶媒体に記録された有価価値の減額に応じて増加可能な遊技価値に基づいて、遊技球を遊技領域内に発射して遊技を行うことが可能であり、前記遊技の結果に応じて前記遊技価値の量が変化する遊技機と、を有する遊技システムであって、
前記媒体制御ユニットは、
前記遊技価値を記憶するユニット側遊技価値記憶手段を有し、前記遊技機との間で通信を行って、前記遊技機から前記遊技価値の変化量の情報を受信すると、この変化量の情報に基づいて前記ユニット側遊技価値記憶手段に記憶されている遊技価値を更新して記憶するとともに、前記変化量の情報が到達したことを確認可能な所定情報を前記遊技機へ送信し、
前記遊技機は、
前記遊技価値の変化量として今回送信するデータと、前記遊技価値の変化量として前回送信したデータとを記憶し、前回送信したデータが前記媒体制御ユニットに到達したことが前記所定情報により判定されなかったときには、今回送信するデータと前回送信したデータの合算値を前記媒体制御ユニットに送信することを特徴とする遊技システム。
(発明概念B3)
前記実施例では、例えば図77等のカード残高消費時で説明したように、カード残高(有価価値)を用いて遊技持球数(遊技価値)を増やす残高消費は、球貸操作が行なわれた段階でCU側単独で確定し、この際、遊技持球数を増やす加算もCU側単独で確定する態様とすることもできる。一方、例えば図79等の減算(ワゴンサービス)時で説明したように、CU側における遊技持球数の減算は、P機側からの動作応答レスポンス(減算拒否OFF)を待って初めて確定する。これにより、前記残高消費(球貸し)を速やかに行う一方で、遊技持球数の減算が問題無く行われるようにしている。
この発明概念は、次のように記述できる。
遊技用の記憶媒体に記録される情報の読み出し及び書き込みを行う媒体制御ユニットと、前記記憶媒体に記録された有価価値の減額に応じて増加可能な遊技価値に基づいて、遊技球を遊技領域内に発射して遊技を行うことが可能な遊技機と、を有する遊技システムであって、
前記媒体制御ユニットが、
前記遊技機との間で通信を行って、前記遊技価値を適宜更新して記憶し、
前記有価価値の減額に応じた前記遊技価値の加算は、前記遊技機からの応答を待たずに行い、前記遊技価値の減算は、前記遊技機からの減算を承諾する応答を待って行うことを特徴とする遊技システム。
(発明概念B4)
前記実施例では、例えば図87等のガラス枠開放時で説明したように、ガラス枠等を開放させる際には、事前にCU側からP機側へ遊技を禁止する情報(禁止要求有りの動作指示コマンド)を送信し、これを受けたP機側から遊技が行われない状態となったことを通知する遊技禁止情報(禁止拒否OFF、及び遊技禁止のデータを含む動作応答レスポンス)をCU側へ送信し、CU側は前記遊技禁止情報を受信して所定時間経過後(ウェイト時間経過後)にロック解除を指令する情報(ガラス開要求有の動作指示コマンド)をP機側へ送信する。これにより、問題無くガラス枠開放が行われる。
この発明概念は、次のように記述できる。
遊技用の記憶媒体に記録される情報の読み出し及び書き込みを行う媒体制御ユニットと、前記記憶媒体に記録された有価価値の減額に応じて増加可能な遊技価値に基づいて、遊技球を遊技領域内に発射して遊技を行うことが可能な遊技機と、を有する遊技システムであって、
前記媒体制御ユニットは、
前記遊技機の前面を開閉する枠の開放操作入力があると、前記遊技機における遊技を禁止する情報を前記遊技機に送信し、遊技が行われない状態となったことを通知する遊技禁止情報を前記遊技機から受信した後、所定時間経過後に前記枠のロック解除を指令する情報を前記遊技機へ送信することを特徴とする遊技システム。
(発明概念B5)
前記実施例では、例えば図77等のカード残高消費時で説明したように、カード残高(有価価値)を用いて遊技持球数(遊技価値)を増やす残高消費は、球貸操作が行なわれた段階でCU側単独で確定するが、CU側における遊技持球数の加算は、P機側からの動作応答レスポンス(加算拒否OFF)を待って初めて確定する。しかし、このような態様に限定されず、P機側から加算を拒否する応答が受信されたとき、CU側から強制加算情報を送信して、強制加算処理を行う態様とし、確実に加算が行われるようにしてもよい。
この発明概念は、次のように記述できる。
遊技用の記憶媒体に記録される情報の読み出し及び書き込みを行う媒体制御ユニットと、前記記憶媒体に記録された有価価値の減額に応じて増加可能な遊技価値に基づいて、遊技球を遊技領域内に発射して遊技を行うことが可能な遊技機と、を有する遊技システムであって、
前記媒体制御ユニットが、
前記遊技機との間で通信を行って、前記遊技価値を適宜更新して記憶し、
前記遊技価値を加算する情報を前記遊技機に送信したが、前記遊技機から前記遊技価値の加算を承諾できない応答を受信すると、前記遊技価値を強制的に加算する強制加算情報を前記遊技機に送信して、前記遊技価値を前記応答に無関係に強制的に加算する強制加算処理を実行可能であることを特徴とする遊技システム。
(発明概念B6)
前記実施例では、例えば図89等に示したCUデータ到達後電断発生時の制御動作で説明したように、P機側では、CU側との通信不能状態(例えばCUで電源断)が発生したときから復旧処理が実行されるまでの間、遊技価値(遊技持球数)の変化量(加算玉数、減算玉数)を累積して記憶し、復旧処理が行われたら累積値を遊技価値の変化量としてCU側に送信し、CU側は、この累積値により遊技価値を更新する。これにより、通信不能状態が起こっても遊技価値の変化量をCU側での遊技価値の更新に漏れなく確実にかつ効率的に反映させることができる。
この発明概念は、次のように記述できる。
遊技用の記憶媒体に記録される情報の読み出し及び書き込みを行う媒体制御ユニットと、前記記憶媒体に記録された有価価値の減額に応じて増加可能な遊技価値に基づいて、遊技球を遊技領域内に発射して遊技を行うことが可能であり、前記遊技の結果に応じて前記遊技価値の量が変化する遊技機と、を有する遊技システムであって、
前記媒体制御ユニットは、前記遊技機との間で通信を行って、前記遊技機から受信した前記遊技価値の変化量に基づいて前記遊技価値を更新して記憶し
前記遊技機は、前記媒体制御ユニットとの間で通信不能状態が発生すると、前記遊技価値の変化量を累積して累積値として記憶し、前記通信不能状態が解消すると、前記累積値を遊技価値の変化量として前記媒体制御ユニットに送信することを特徴とする遊技システム。
(発明概念B7)
前記実施例では、例えば図92の上段及び下段に示したコマンド未到達時で説明したように、P機側が、CU側からの送信の指示(動作指示コマンド)が受信できない状態が継続する間、遊技価値(遊技持球数)の変化量(加算玉数、減算玉数)を累積して記憶し、送信の指示を受信したら累積値を遊技価値の変化量(更新情報)としてCU側に送信し、CU側は、この累積値により遊技価値を更新する。これにより、コマンド未到達が起こっても遊技価値の変化量をCU側での遊技価値の更新に漏れなく確実にかつ効率的に反映させることができる。
この発明概念は、次のように記述できる。
遊技用の記憶媒体に記録される情報の読み出し及び書き込みを行う媒体制御ユニットと、前記記憶媒体に記録された有価価値の減額に応じて増加可能な遊技価値に基づいて、遊技球を遊技領域内に発射して遊技を行うことが可能であり、前記遊技の結果に応じて前記遊技価値の量が変化する遊技機と、を有する遊技システムであって、
前記媒体制御ユニットは、前記遊技機との間で通信を行って、前記遊技機から受信した前記遊技価値の変化量の情報に基づいて前記遊技価値を更新して記憶し
前記遊技機は、前記媒体制御ユニットから前記変化量の情報の送信を要求するコマンドが受信できない間、前記遊技価値の変化量を累積して累積値として記憶し、前記コマンドを受信すると、前記累積値を遊技価値の変化量として前記媒体制御ユニットに送信することを特徴とする遊技システム。
(発明概念B8)
前記実施例では、例えば図87等のガラス枠開放時で説明したように、ガラス枠等を開放させる際には、事前にCU側からP機側へ遊技を禁止する情報を送信し、これを受けたP機側から遊技禁止状態となったことを示すレスポンスをCU側へ送信し、CU側は前記レスポンスを受信して所定時間経過後にロック解除のコマンドをP機側へ送信するが、この態様に限定されない。例えば、ガラス枠等を開放させる際には、CU側からP機側へ枠のロック解除の指令を送信し、これを受けたP機側が、遊技を禁止し、所定条件(例えば、盤面球数=0、或いは所定時間(10秒)経過など)が成立後に枠のロック解除を行う構成でもよい。
この発明概念は、次のように記述できる。
遊技用の記憶媒体に記録される情報の読み出し及び書き込みを行う媒体制御ユニットと、前記記憶媒体に記録された有価価値の減額に応じて増加可能な遊技価値に基づいて、遊技球を遊技領域内に発射して遊技を行うことが可能な遊技機と、を有する遊技システムであって、
前記媒体制御ユニットは、前記遊技機の前面を開閉する枠の開放操作入力があると、前記枠のロック解除を指令する指令情報を前記遊技機へ送信し、
前記遊技機は、前記指令情報を受信すると、遊技を禁止し、所定条件が成立するまで前記枠のロック解除を遅延させることを特徴とする遊技システム。
(発明概念B9)
前記実施例では、CUにユニット側遊技価値記憶手段(RAM233)があり、P機に遊技機側遊技価値記憶手段(RAM113)があり、遊技価値(遊技持球数)の変化量を特定可能な更新情報(加算玉数、減算玉数)をP機側からCU側へ送信し、CU側は受信した更新情報によりユニット側遊技価値記憶手段の遊技価値のデータを更新する。また、例えば図77等のカード残高消費時で説明したように、遊技カード(記憶媒体)に記録された有価価値や遊技価値(残高、貯球数、保有持球数)は、CU側でユニット側遊技価値記憶手段の遊技価値(遊技持球数)のデータに加算可能であり、CU側はこの加算を行うと同じ加算を要求する加算情報(加算要求玉数を含む動作指示コマンド)をP機側に送信し、これを受けたP機側は遊技機側遊技価値記憶手段のデータを加算情報に応じて更新する加算処理を実行し、この加算処理後の遊技価値のデータと、加算処理の間の遊技価値の変化量の情報(加算処理間更新情報)をCU側に送信し、これを受けたCU側は、前記加算処理間更新情報によってユニット側遊技価値記憶手段に記憶している遊技価値のデータを更新するとともに、この更新結果とP機側から受信した遊技価値のデータとを比較して整合性の確認を行う。なお、整合性の確認は、両者が一致すれば整合性がとれているとしてそのまま制御を進行し、両者が不一致であれば整合性がとれていないとして、例えば、CU側の遊技価値のデータをP機側の遊技価値のデータに更新する(P機側に合わせる)遊技持球数補正処理(遊技価値補正処理)を実行することによって行う。
これにより、遊技価値のデータをCU側とP機側の両方で整合性を維持しつつ記憶保持できる。
この発明概念は、次のように記述できる。
遊技用の記憶媒体に記録される情報の読み出し及び書き込みを行う媒体制御ユニットと、前記記憶媒体に記録された有価価値の減額に応じて増加可能な遊技価値に基づいて、遊技球を遊技領域内に発射して遊技を行うことが可能であり、前記遊技の結果に応じて前記遊技価値の量が変化する遊技機と、を有する遊技システムであって、
前記遊技機が、前記遊技価値を記憶する遊技機側遊技価値記憶手段を有し、
前記媒体制御ユニットが、前記遊技価値を記憶するユニット側遊技価値記憶手段を有し、前記遊技機との間で通信を行って、前記遊技機から前記遊技価値の変化量の情報を受信し、この変化量の情報に基づいて前記ユニット側遊技価値記憶手段に記憶されている遊技価値を更新し、
前記記憶媒体に記録された有価価値又は遊技価値は、前記媒体制御ユニットで前記ユニット側遊技価値記憶手段の遊技価値のデータに加算可能であり、前記媒体制御ユニットはこの加算を行うと同じ加算を要求する加算情報を前記遊技機に送信し、これを受けた前記遊技機は前記遊技機側遊技価値記憶手段のデータを前記加算情報に応じて更新する加算処理を実行し、この加算処理後の遊技価値のデータと、加算処理の間の遊技価値の変化量を示す加算処理間更新情報を前記媒体制御ユニットに送信し、これを受けたCU側は、前記加算処理間更新情報によってユニット側遊技価値記憶手段に記憶している遊技価値のデータを更新するとともに、この更新結果と前記遊技機から受信した遊技価値のデータとを比較して整合性の確認を行うことを特徴とする遊技システム。
(発明概念B10)
前記実施例では、CUにユニット側遊技価値記憶手段(RAM233)があり、P機に遊技機側遊技価値記憶手段(RAM113)があり、遊技価値(遊技持球数)の変化量を特定可能な更新情報(加算玉数、減算玉数)をP機側からCU側へ送信し、CU側は受信した更新情報によりユニット側遊技価値記憶手段の遊技価値のデータを更新してバックアップする。このとき、CU(媒体制御ユニット)は、P機側から受信した更新情報と、CU側(ユニット側遊技価値記憶手段)で記憶している遊技価値のデータとが一致しない場合、P機側から受信した更新情報に基づいてCU側(ユニット側遊技価値記憶手段)で記憶している遊技価値のデータの補正を行ってもよい。
この発明概念は、次のように記述できる。
遊技用の記憶媒体に記録される情報の読み出し及び書き込みを行う媒体制御ユニットと、前記記憶媒体に記録された有価価値の減額に応じて増加可能な遊技価値に基づいて、遊技球を遊技領域内に発射して遊技を行うことが可能であり、前記遊技の結果に応じて前記遊技価値の量が変化する遊技機と、を有する遊技システムであって、
前記媒体制御ユニットが、前記遊技価値を記憶するユニット側遊技価値記憶手段を有し、前記遊技機との間で通信を行って、前記遊技機から前記遊技価値の変化量の情報を受信し、この変化量の情報に基づいて前記ユニット側遊技価値記憶手段に記憶されている遊技価値を更新し、
前記媒体制御ユニットは、遊技機から受信した前記変化量の情報と、前記ユニット側遊技価値記憶手段で記憶している遊技価値のデータとが一致しない場合、遊技機から受信した前記変化量の情報に基づいて前記ユニット側遊技価値記憶手段で記憶している遊技価値のデータの補正を行うことを特徴とする遊技システム。
(発明概念C1)
発明概念C1は、カードユニット15と遊技制御装置54との間の通信方式が3種類ある点に関するものであり、次のように記述できる。
遊技用の記憶媒体に記録される情報の読み出し及び書き込みを行う媒体制御ユニットと、前記記憶媒体に記録された有価価値の減額に応じて増加可能な遊技価値に基づいて、遊技球を遊技領域内に発射して遊技を行うことが可能であり、前記遊技の結果に応じて前記遊技価値の量が変化する遊技機と、を有する遊技システムであって、
前記媒体制御ユニットが、前記遊技価値を記憶するユニット側遊技価値記憶手段を有し、前記遊技機との間で通信を行って、前記遊技機から前記遊技価値の変化量の情報を受信し、この変化量の情報に基づいて前記ユニット側遊技価値記憶手段に記憶されている遊技価値を更新し、
前記遊技機と前記媒体制御ユニットとの間の通信方式として、
相互に情報を暗号化しない第1通信方式と、
第1暗号化手段及びこの第1暗号化手段に対応する第1復号化手段を、前記遊技機と前記媒体制御ユニットの相互に備えて、相互に暗号化と復号化とが可能な第2通信方式と、
前記遊技機には第2暗号化手段及びこの第2暗号化手段に対応する第2復号化手段を備えているが、前記媒体制御ユニットには前記第2暗号化手段及び第2復号化手段を備えておらず、前記制御手段でのみ暗号化と復号化とが可能な第3通信方式と、
を有することを特徴とする遊技システム。
さらに、上記発明概念C1の下位概念である発明概念C1−2は、次のようになる。
<発明概念C1−2>
前記遊技機は、
前記媒体制御ユニットとの間の通信のうち、
前記遊技価値のデータ、前記記憶媒体毎に固有に設定された識別情報(例えば、カードID)、及び遊技機毎に固有に設定された識別情報(例えば、台ID)のうちの少なくとも一つを含む固有識別情報の送受信には、前記第2通信方式を使用し、
前記遊技価値のデータ及び前記固有識別情報を除く情報の送受信には、前記第1通信方式又は第3通信方式を使用することを特徴とする遊技システム。
上記発明概念C1によれば、媒体制御ユニットと遊技機の間で送受信する情報のうち、セキュリティ上重要性の低いものは、第1通信方式により相互に暗号化しないで送受信を行い、セキュリティ上重要性が高く媒体制御ユニットでも復号化する必要のあるものは、第2通信方式により相互に暗号化及び復号化を行って送受信を行い、セキュリティ上重要性が高く媒体制御ユニットで復号化する必要のないものは、第3通信方式により遊技機の制御手段側でのみ暗号化及び復号化を行って送受信を行うことが可能であり、これによって、暗号化及び復号化の処理を必要最低限に抑制することができる。したがって、遊技に関する通信のセキュリティを確保しつつ、制御処理の効率を高めることができる。
(発明概念C2)
発明概念C2は、遊技制御装置54から外部装置(カードユニット15、持球管理装置85、ホールコンピュータ86)に起動情報(図11のステップS16で説明した起動報知信号及び起動報知コマンド、図13のステップS78の起動報知コマンド)が出力される点に関するものであり、次のように記述できる。
遊技用の記憶媒体に記録される情報の読み出し及び書き込みを行う媒体制御ユニットと、前記記憶媒体に記録された有価価値の減額に応じて増加可能な遊技価値に基づいて、遊技球を遊技領域内に発射して遊技を行うことが可能な遊技機と、を有する遊技システムであって、
前記遊技機は、当該遊技機の電源投入時に、前記媒体制御ユニットを含む外部装置に当該制御手段が起動したことを報知する起動情報を出力する機能を有することを特徴とする遊技システム。
また、発明概念C2の下位概念として、次の発明概念がある。
<発明概念C2−2>
前記遊技機は、前記媒体制御ユニットとの間で双方向通信を行う構成であり、前記電源投入時に、前記媒体制御ユニットとの間で正常に通信可能か否かの判定(例えば図13のステップS71、S73〜S75)を行い、この判定結果が肯定的であることを必要条件として(例えば図13のステップS77)、前記起動情報を前記媒体制御ユニットに出力する(例えば図13のステップS78)構成であることを特徴とする遊技システム。
<発明概念C2−3>
前記遊技機は、前記判定結果が肯定的であることを必要条件として遊技の進行を開始する構成であり(例えば図12のステップS51)、前記判定結果が否定的であると、遊技球の発射を不能とする制御を実行するとともに、遊技の結果に応じて遊技価値を増加させる賞付与処理を含む遊技の進行のための処理を実行しない構成であることを特徴とする遊技システム。
<発明概念C2−4>
前記起動情報(例えば前述の起動報知信号オンデータ)は、当該遊技機の電源投入から電源遮断まで継続的に出力されることを特徴とする遊技システム。
<発明概念C2−5>
前記媒体制御ユニットは、
前記遊技機から受信した少なくとも遊技情報(遊技機の状態や、遊技の状態を示す情報)を記憶管理して、外部の管理装置(例えばホールコンピュータであってもよいし、持球管理装置であってもよい。)に適宜送信する構成であるとともに、
外部の管理装置への単方向通信を行う構成であり、電源投入時に、当該媒体制御ユニットが起動したことを報知する起動情報を前記管理装置に出力することを特徴とする遊技システム。
なお、媒体制御ユニットから管理装置に送信する情報には、遊技価値(例えば、遊技持球数)の情報や有価価値(例えば、カード残高)の状態が含まれてもよい。
上記発明概念C2によれば、遊技機の制御手段が、当該遊技機の電源投入時に、前記媒体制御ユニットを含む外部装置に起動情報を出力する。このため、外部装置では、この起動情報により通信ラインが正常であることの接続確認が前記電源投入時に可能である。これにより、不正等による通信ラインの異常がある状態で遊技を開始した場合のトラブル(球貸しができない、遊技データが収集できない、精算時に持球数の照合ができず精算できない等)を、遊技機が使用される前に(例えば遊技場の営業前に)回避することができる。したがって、遊技機の制御手段と外部装置との接続に関するセキュリティ(不正等によるトラブルを防止できる性能)を高めることができる。特に発明概念C2−4では、前記起動情報が起動後継続的に出力される、このため外部装置では、この起動情報の入力が無くなった場合には、遊技機の制御手段との間の通信ラインに異常が生じた可能性が高いことが判定でき、この判定は電源投入後も継続的に可能である。したがって、遊技機の制御手段と外部装置との接続に関するセキュリティをより高めることができる。
また発明概念C2−2によれば、遊技機の制御手段と媒体制御ユニットとの間の通信ラインに不正等による異常があることが、起動情報の受信の有無によって電源投入時に媒体制御ユニットにおいて判断可能であり、この異常がある状態で遊技を開始した場合のトラブル(球貸しができない等)を、遊技機が使用される前に(例えば遊技場の営業前に)回避することができるという効果がある。また、前記制御手段と媒体制御ユニットとの間の通信ラインが例えば不正により異常状態であれば、前記起動情報は媒体制御ユニットに送信されず、この起動情報が受信されなければ媒体制御ユニットで例えば球貸しや持球数に関する処理が実行されないようにして、セキュリティを高めることができる。
また、例えば図13に示す媒体制御ユニット(カードユニット)の接続確認処理で例示される構成であると、比較的に時間を要する通信の判定(例えば図13のステップS73〜S75)は電源投入時に行い、時間を必要としない接続の判定(例えば図13のステップS71)を常時行うようにしているので(例えば図13のステップS72参照)、通信が正常であると判定された後における1回の割込み処理時間を、割込周期の間隔に対して短い一定の処理時間に安定させることができるので、システムが安定する効果がある。例えば、通信が正常であるか否かの判定と大当りの処理を同時に行わなければならないシステムであると、1回の割込み処理時間が長くなる。その結果、入力のセンシング間隔が長くなり、入力の精度が低下するといった問題が発生する。しかし、比較的に時間を要する通信の判定を電源投入時にのみ実行する上記構成であれば、このような問題は発生しない。しかも、接続の確認は常時行うようにしているので、セキュリティ機能の性能は確保できる。
また発明概念C2−3によれば、遊技機と媒体制御ユニットとの間の通信ラインが異常であると、遊技球が発射できないのに加えて、入賞による遊技価値(例えば持球数)の加算も行われない。このため、遊技機と媒体制御ユニットとの間の通信ラインを利用した不正な入力により不正に遊技を行って遊技価値を獲得するなのど不正がより困難であり、よりセキュリティを高めることができる。また、正常に通信が可能か確認中でも、他の内部的な起動準備(研磨装置など)や外部に対する出力(エラー報知)などの処理(例えばステップS43、S49、S59、S61など)は行うようになっているので、起動が遅くなったり、外部装置に影響がでたりすることはない。また、遊技機と媒体制御ユニットとの間の通信ラインが異常なまま遊技が行われてしまい、善良な遊技者が遊技を終了させようと精算実行を指令する操作をしても、精算処理(現在の遊技価値の情報を媒体制御ユニットにおいて遊技カードに書き込むなどの処理)が実行できない、という不具合が発生することを回避できる効果もある。
また発明概念C2−5によれば、媒体制御ユニットが外部の管理装置(例えばホールコンピュータ又は持球管理装置)への単方向通信を行う構成であり、電源投入時に、起動情報を管理装置に出力する。このため、単方向通信であることによって、媒体制御ユニットと管理装置との間の通信ラインを利用した不正な媒体制御ユニットへの入力により遊技価値を獲得するなのど不正が不可能であり、よりセキュリティを高めることができる。また、管理装置では、媒体制御ユニットと当該管理装置との間の通信ラインに不正等による異常があることが、前記起動情報の受信の有無によって電源投入時に判断可能であり、この異常がある状態で遊技を開始した場合のトラブル(媒体制御ユニットからの各種情報収集ができない等)を、媒体制御ユニットや遊技機が使用される前に(例えば遊技場の営業前に)回避することができるという効果がある。
(発明概念C3)
発明概念C3は、球磨きモータ動作タイマによる揚送装置56の制御(図11のステップS18、図20のステップS135、図23ステップS184、図65のステップS542、S545等)及び封入球数確認の制御(図65、図21)に関するものであり、次のように記述できる。
遊技領域が前面に形成された遊技盤を備え、所定数の遊技球を当該遊技機内に封入しておき、前記遊技球を所定の発射位置から前記遊技領域内に発射して遊技を行うことが可能であるとともに、前記遊技領域を経た前記遊技球を回収して前記発射位置に再び導く循環経路を有することにより前記遊技球を循環使用可能であり、前記循環経路に設けられて前記遊技球を前記発射位置に向けて送りつつ研磨する研磨装置と、この研磨装置を制御する制御手段(遊技制御装置54)とを有する遊技機において、
前記遊技球の数量が適正範囲にあるか否かを判定可能な情報を出力する封入球数判定手段を備えるとともに、
前記制御手段は、前記研磨装置を所定の封入球数確認条件成立時に規定時間(球磨き動作時間;例えば10秒間)作動させ、前記研磨装置を前記規定時間作動させた後、前記封入球数判定手段の出力に基づいて前記遊技球の数量が適正範囲内にあるか否か確認する封入球数判定(図21のステップS146、S147等)を実行し、この封入球数判定の判定結果が適正範囲内にないときには所定の封入球数異常対応措置を実行する構成であることを特徴とする遊技機。
また、発明概念C3の下位概念として、次の発明概念がある。
<発明概念C3−2>
前記封入球数確認条件成立時が、前記制御手段の起動時、エラー解除操作時、前記遊技盤の前面側に設けられる前枠の開閉時、及び前記遊技盤が取り付けられる遊技枠の開閉時のうちの少なくとも何れか一つであることを特徴とする遊技機。
<発明概念C3−3>
前記封入球数異常対応措置が、前記遊技球の発射を不能とする制御(図24のステップS207、S208、S209、S213)、当該遊技機における異常報知の出力(例えば表示、光、又は音などによる出力)、又は外部装置への異常報知信号の出力のうちの少なくとも何れか一つであることを特徴とする遊技機。
<発明概念C3−4>
前記封入球数判定手段が、前記循環経路における前記研磨装置よりも前記発射位置の側にある遊技球を異なる位置で検出する複数の封入球センサ(例えば、図3及び図6の第1封入球検出スイッチ164、第2封入球検出スイッチ165)により構成されることを特徴とする遊技機。
<発明概念C3−5>
前記制御手段は、前記遊技球の発射が行われているか否かを判定する発射中判定(例えば、図65のステップS543)を実行する機能を有し、この発射中判定の結果として発射中であると判定されている状態では、前記研磨装置を作動させ(図65のステップS543、S545)、発射中でないと判定されている状態では、前記封入球数確認条件成立時の前記規定時間を除いて前記研磨装置を停止させる構成である(図65のステップS543、S550)ことを特徴とする遊技機。
上記発明概念C3によれば、研磨装置が所定の封入球数確認条件成立時に規定時間だけ作動し、研磨装置が規定時間作動した後、封入された遊技球の数量が適正範囲内にあるか否か確認する封入球数判定が実行され、この封入球数判定の判定結果が適正範囲内にないときには所定の封入球数異常対応措置が実行される。即ち、封入球数判定が実行されるときには、事前に研磨装置が規定時間作動する。このため、研磨装置の中に滞留している遊技球があった場合でも、この滞留していた遊技球が研磨装置から排出された後に、前記封入球数判定が実行されるから、適正な封入球数の確認を行うことができる。
特に発明概念C3−4のように、封入球数判定手段が、循環経路における研磨装置よりも発射位置の側にある遊技球を異なる位置で検出する複数の封入球センサにより構成されていると、研磨装置の前記規定時間の作動により、研磨装置内に滞留していた遊技球が前記封入球センサの側に送られるため、より適正な封入球数の確認が行える。
そして本発明概念の遊技機では、このように適正に行われる封入球数判定の判定結果が適正範囲内にないときには、所定の封入球数異常対応措置(例えば、発明概念C3−3のように、遊技球の発射を不能とする制御、当該遊技機における異常報知の出力、又は外部装置への異常報知信号の出力)が実行される。したがって、封入された遊技球の数量(即ち封入球数)を遊技可能であるように適切に管理することができる。
特に発明概念C3−2の場合には、封入球数確認条件成立時が、研磨装置を制御する制御手段の起動時、エラー解除操作時、前記遊技盤の前面側に設けられる前枠の開閉時、及び前記遊技盤が取り付けられる遊技枠の開閉時のうちの少なくとも何れか一つである。このため、適切なタイミングで効果的に前記封入球数判定が実行でき、封入球数を遊技可能であるように適切に管理することができる。制御手段の起動時というのは、遊技機に電源が投入される時(或いは、停電から電源が復旧する時)であるため、一般的には遊技場が開店する朝に毎日、この封入球数確認条件成立時となり、研磨装置が規定時間作動して前記封入球数判定が実行されるからである。また、エラー解除操作時(例えば、球づまり等のエラー時に前枠であるガラス枠を開放して球づまり等を解消しガラス枠を閉めた後、エラー解除スイッチを押した時)であれば、遊技球が追加されたり、遊技領域で詰まっていた遊技球が解除されたりした時である可能性が高いため、このような時に封入球数を確認すれば効果的だからである。また、エラー解除操作時でない単なる枠開閉時(前枠又は遊技枠の開閉時)であっても、不正に球を追加された可能性や、店員が点検等のために単に枠を開放した時に球がこぼれたりした可能性があるため、このような時に封入球数を確認すれば効果的だからである。
また発明概念C3−5の場合、研磨装置は、遊技球の発射中(即ち、遊技中)に作動し、前記規定時間を除いて、発射中でない時(即ち、遊技していない時)には停止するように制御される。このため、研磨装置が効率的に運転され、省エネに寄与できる。
(発明概念C4)
発明概念C4は、図65のステップS541の判定処理(封入球数の最大を検出する第2封入球検出スイッチ165が規定時間以上オン状態か判定する処理)の結果、第2封入球検出スイッチ165が規定時間以上オン状態であると、ステップS550が実行されて研磨装置モータ59(即ち、揚送装置56)が停止される制御に関するものであり、次のように記述できる。
封入された遊技球の数量(即ち、封入球数)が規定範囲を規定時間以上超えていると判定された場合には、制御手段が研磨装置を停止する(即ち、研磨装置の駆動源を停止する)制御を実行する構成であることを特徴とする遊技機。
この発明概念C4によれば、封入球数が過剰のままに遊技球の循環が行われて循環経路を構成する循環装置や研磨装置が破損する不具合が防止できる。
また、封入された遊技球の数量(即ち、封入球数)が規定範囲を規定時間以上超えている状況というのは、不正な遊技球(例えば、正規に使用される遊技球より径の小さな遊技球等)が混入されている可能性が考えられる。そのため、遊技を行うための循環経路と球磨きを行うための循環経路が重なっていれば、研磨装置を停止することは遊技を行うための循環経路を遮断することになるので、不正対策になる。さらに、第2封入球検出スイッチ(例えば図3の符号165)と遊技領域内で使用される入賞検出用のセンサ(スイッチ)を同じものにすれば、第2封入球検出スイッチで検出できない遊技球は入賞検出用のセンサ(スイッチ)でも検出できなくなるので、不正対策になる。
(発明概念C5)
発明概念C5は、図65のステップS544の判定処理(球詰まりが発生しているか判定する処理)の結果、球詰まりが発生していると、ステップS552が実行されて研磨装置モータ59(即ち、揚送装置56)が逆方向に運転される制御に関するものであり、例えば次のように記述できる。
封入された遊技球の循環経路上に遊技球を送りつつ研磨する研磨装置が設けられ、
前記遊技球が循環経路内で滞る球詰まりが発生していることを判定可能な情報を出力する球詰まり判定手段(例えば、前述の第1封入球検出スイッチ164又は/及び第2封入球検出スイッチ165)を有し、前記制御手段は、前記球詰まり判定手段の出力に基づいて前記球詰まりが発生していると判定されていることを必要条件として、前記研磨装置を遊技球の循環方向と逆方向に作動させる(即ち、研磨装置の駆動源を逆方向に作動させる)制御を実行する構成であることを特徴とする遊技機。
この発明概念C5によれば、前記球詰まりが発生している状態のままに遊技球の循環(研磨装置の順方向の作動)が行われて循環装置や研磨装置が破損する不具合が防止でき、また研磨装置が逆回転されることによって、前記球詰まりが自動的に解消される可能性が高く、その場合、球詰まりを遊技場の店員等が手作業で解消する手間が省ける効果がある。
(発明概念C6)
発明概念C6は、従来の遊技制御装置と封入球制御装置が一つの遊技制御装置54(マイクロコンピュータを構成するICチップを一つ含むワンチップの制御装置)で構成されている点に関するものであり、次のように記述できる。
前記制御手段(発射減算処理、賞付与処理等を行う制御手段)は、遊技の進行を統括的に制御する機能も備える一つの遊技制御装置によって実現され、この遊技制御装置は、ワンチップのマイクロコンピュータよりなることを特徴とする遊技機。
この発明概念C6によれば、従来の遊技制御装置と封入球制御装置とを一体化して遊技制御装置とした構成であるので、遊技制御装置から封入球制御装置へ送出していた信号やコマンドが不要となって、制御負担が軽減されとともに、省スペース化、省電力化を図ることもできる。
(発明概念C7)
発明概念C7は、図11のステップS12で演出制御装置53に送信される停電復旧時コマンドに停電時に精算中又は休憩中であったこを示す情報が含まれる点に関するものであり、次のように記述できる。
<精算中の場合>
前記制御手段(例えば遊技制御装置54)は、精算開始を指令する入力(例えば、CUによるD214、D223(図85)の制御動作によって送信される動作指示コマンドの受信)があったことを必要条件として、遊技球の発射を不能として前記入力があった時点に対応する少なくとも最新の遊技価値の変化量の情報を媒体制御ユニットに送信する精算処理(図24のステップS205、S213、図86のD235〜D243)を実行する構成であり、停電時に前記精算処理を実行中であった場合には、停電復旧時に前記精算処理を実行中であったことを示す情報を、表示装置を制御する表示装置制御手段(例えば演出制御装置53)に送信する機能を有することを特徴とする遊技機。
<休憩中の場合>
前記制御手段(例えば遊技制御装置54)は、休憩開始を指令する入力(例えば、CUに設けられた休憩スイッチがオン操作されてCUから送信される動作指示コマンドの受信)があったことを必要条件として、遊技球の発射を不能とする休憩処理を実行する構成であり、停電時に前記休憩処理を実行中であった場合には、停電復旧時に前記休憩処理を実行中であったことを示す情報を、表示装置を制御する表示装置制御手段(例えば演出制御装置53)に送信する機能を有することを特徴とする遊技機。
この発明概念C7によれば、停電時に精算中又は休憩中であった場合、停電復旧時に精算中又は休憩中であることの表示等が再開できるので、精算処理又は休憩処理が再開されることを遊技者に報知することができ、遊技者に不安を与えないという効果が得られる。
(発明概念C8)
発明概念C8は、図20のエラー解除スイッチ監視処理に関するものであり、次のように記述できる。
前記遊技球の数量(即ち、封入球数)が適正範囲にあるか否かを判定可能な情報を出力する封入球数判定手段と、
この封入球数判定手段の出力に基づいて、少なくとも前記遊技球の数量が過剰である封入球数過剰エラー及び前記遊技球の数量が不足している封入球数不足エラーを含む封入球数エラーが発生しているか否かの封入球数確認判定を実行可能な制御手段と、
前記封入球数エラーを含むエラーを解除するためのエラー解除操作手段(例えばエラー解除スイッチ65)と、当該遊技機の少なくとも遊技領域の前面を開閉する前枠(例えばガラス枠5)の開閉状態を検出する前枠開放検出手段(例えば第1枠開放スイッチ125)と、を備え、
前記制御手段は、
前記封入球数エラーを含むエラーが発生していると判定すると、エラー検出状態(例えば、対応するエラーフラグをセットした状態)とし、このエラー検出状態では、当該エラーが発生していることを報知する動作(例えば、当該遊技機の表示装置41でのエラー表示、CUを介してホールコンピュータ86などの外部装置への信号の出力など)を含むエラー対応措置を実行するとともに、
前記エラー検出状態において、前記前枠開放検出手段の出力に基づいて前記前枠が開けられて閉じられたことが検知され、かつ、前記エラー解除操作手段がオン操作されると、前記封入球数確認判定を実行して封入球数エラーが発生しない状態になっていることを確認した上で、前記エラー検出状態を解除する構成であることを特徴とする遊技機。
上記発明概念C8によれば、前枠が開けられた後に閉められ、エラー解除操作手段がオン操作されることによって、封入球数確認判定が実行されて封入球数エラーが発生しない状態になっていることが確認された上で、エラー検出状態が解除される。したがって、的確かつ円滑なエラー解除が行える効果がある。
即ち、エラー解除操作手段をオン操作するだけでは、エラー検出状態を解除できず、球詰まり等を実際に解消しないと解除できないのでエラー解除の的確性が高まる。また、この的確性を高めるために、さらに別の操作を必須とするのではなく、球詰まり等を解除するのに必ず必要となる動作である前枠の開閉を追加条件としているので、円滑なエラー解除が実現できる。また、封入球数確認判定の処理を実行して封入球数等が正常であること(例えば、前述した封入球数過剰、封入球数不足、封入経路異常でないこと)を確認した上でエラー検出状態を解除(例えば、エラーフラグを解除)することになるので、エラー解除の的確性をより向上できるという効果がある。
また、発明概念C8の下位概念として、次の発明概念がある。
<発明概念C8−2>
前記制御手段は、前記エラー検出状態において、前記前枠開放検出手段の出力に基づいて前記前枠が開けられて閉じられたことが検知され、かつ、前記エラー解除操作手段がオン操作されると、前記封入球数確認判定を実行する前に、遊技球の循環経路に設けられた研磨装置を規定時間だけ作動させることを特徴とする遊技機。
この発明概念C8−2によれば、封入球数確認判定の前に研磨装置が規定時間作動し、研磨装置内に滞留していた遊技球が研磨装置から排出されて下流側に送られるため、研磨装置の下流側に封入球数判定手段が配置されている場合、封入球数確認判定がより正確になる。
<発明概念C8−3>
発射される遊技球を検出する発射球検出手段(例えば発射球検出スイッチ161)と、遊技領域から回収される遊技球を検出する回収球検出手段(例えばアウト球検出スイッチ163)と、をさらに備え、
前記制御手段は、
発射されて回収されていない遊技球の数量を盤面球数として記録する記憶手段(例えばRAM113の所定記憶領域)を有し、前記発射球検出手段により遊技球が検出されると検出された遊技球数を前記盤面球数に加算し、前記回収球検出手段により遊技球が検出されると検出された遊技球数を前記盤面球数から減算することにより、前記盤面球数を更新するとともに、
前記盤面球数が規定の最大数以上になると前記エラーの一つである盤面球数エラーが発生したと判定して、この盤面球数エラーのエラー検出状態とする(図22のステップS162、S163)ことを特徴とする遊技機。
この発明概念C8−3によれば、遊技領域等で遊技球が詰まって滞留するなどの異常がこの盤面球数エラーとして検知できる。
<発明概念C8−4>
前記制御手段は、前記盤面球数がゼロ未満になると前記封入球数過剰エラーが発生したと判定して、この封入球数過剰エラーのエラー検出状態とする(図21のステップS141、S143)ことを特徴とする遊技機。
この発明概念C8−2によれば、例えば不正に遊技球が追加された異常状態(例えば、遊技球が遊技領域に不正に投入された状態)が、封入球数過剰エラーとして検知できる。
<発明概念C8−5>
前記制御手段は、
前記盤面球数の値がゼロになると、前記盤面球数に基づいて発生が判定されたエラーのエラー検出状態を解除する構成であり(図21のステップS142、図22のステップS166)、
前記エラー検出状態において、前記前枠開放検出手段の出力に基づいて前記前枠が開けられて閉じられたことが検知され、かつ、前記エラー解除操作手段がオン操作されると、前記盤面球数の値をゼロとする(図20のステップS131、S132、S134)ことを特徴とする遊技機。
この発明概念C8−5によれば、前枠が開けられて閉じられ、かつ、エラー解除操作手段がオン操作されるというエラー解除操作によって、盤面球数に基づいて発生が判定されたエラー(封入球数過剰エラー、盤面球数エラー)のエラー検出状態が、全て円滑に解除される。
<発明概念C8−6>
封入された遊技球が循環する循環経路のうち、遊技領域から回収された遊技球が発射位置に向かって流れる下流側流路(例えば図3では、センサ流路77と球送り流路78よりなる流路)は、発射位置近傍を最下位置として前記発射位置に向かって下り傾斜又は下降しており、
前記下流側流路における第1位置にある遊技球を検出する第1封入球検出手段(例えば図3では、第1封入球検出スイッチ164)と、前記下流側流路における前記第1位置よりも上流側の第2位置にある遊技球を検出する第2封入球検出手段(例えば図3では、第2封入球検出スイッチ165)と、が設けられ、
前記第1位置は、封入球数の適正範囲内の最低値の数量だけ遊技球が前記下流側流路に貯まった場合に、最上流の遊技球を前記第1封入球検出手段が検出する位置に設定され、
前記第2位置は、封入球数の適正範囲を超えるの数量の遊技球が前記下流側流路に貯まった場合に、前記第2封入球検出手段が遊技球を検出する位置に設定され、
前記封入球数判定手段は、前記第1封入球検出手段と前記第2封入球検出手段とよりなり、
前記制御手段は、
前記封入球数確認判定において、
前記第1封入球検出手段と前記第2封入球検出手段の両者が遊技球を検出していないと、前記エラーの一つである封入球数不足エラーが発生したと判定し(図21のステップS152等)、
前記第1封入球検出手段と前記第2封入球検出手段の両者が遊技球を検出していると、前記エラーの一つである封入球数過剰エラーが発生したと判定する(図21のステップS148等)ことを特徴とする遊技機。
この発明概念C8−6によれば、二つの検出手段によって、封入球に関する複数のエラー(封入球数不足エラーと封入球数過剰エラー)が検知できる。
<発明概念C8−7>
前記制御手段は、
前記封入球数確認判定において、
前記第1封入球検出手段が遊技球を検出していない状態で、前記第2封入球検出手段が遊技球を検出していると、前記エラーの一つである封入経路異常エラーが発生したと判定する(図21のステップS151等)ことを特徴とする遊技機。
この発明概念C8−7によれば、二つの検出手段によって、封入球に関する多数のエラー(封入球数不足エラーと封入球数過剰エラーと封入経路異常エラー)が検知できる。
(発明概念C9)
発明概念C9は、精算時に遊技カードに台ID(固有識別情報)を記録する構成に関するものであり、例えば次のように記述できる。
遊技用の記憶媒体に記録される情報の読み出し及び書き込みを行う媒体制御ユニットと、前記記憶媒体に記録された有価価値の減額に応じて増加可能な遊技価値に基づいて、遊技球を遊技領域内に発射して遊技を行うことが可能な遊技機と、を有する遊技システムであって、
前記媒体制御ユニットは、精算開始を指令する入力(例えば、返却ボタン213のオン操作)があったことを必要条件として、遊技を終了させて前記操作入力があった時点に対応する少なくとも遊技価値の情報を前記記憶媒体(例えば、遊技カード)に記録するためのユニット側精算処理(例えば図85のD214〜D226の制御動作)を実行する構成であり、このユニット側精算処理において、前記遊技機から所定タイミングで送信されて記憶されている前記遊技機の固有識別情報(例えば前述の台ID)を、前記記憶媒体に記録する機能を有することを特徴とする遊技システム。
この発明概念C9によれば、当該記憶媒体(例えば遊技カード)がどの台(或いはどの機種)で使用されたのかという遊技履歴を、記録された固有識別情報から判別でき、さらにこの遊技履歴から、不正を発見したり、遊技者に新たなサービス(例えば、遊技者の過去の遊技履歴を遊技者に開示するサービス)を提供したりすることが可能となる。
また、発明概念C9の下位概念として、次の発明概念がある。
<発明概念C9−2>
前記媒体制御ユニットは、前記ユニット側精算処理において、以前に前記記憶媒体に記録された前記固有識別情報を削除することなく、当該媒体制御ユニットに対応する前記遊技機から送信されて記憶されている前記固有識別情報を、前記記憶媒体に追加して記録可能であることを特徴とする遊技システム。
<発明概念C9−3>
前記媒体制御ユニットは、前記ユニット側精算処理において、前記固有識別情報を、その時点の日付情報又は/及び時刻情報とともに前記記憶媒体に記録可能であることを特徴とする遊技システム。
これら発明概念C9−2、10−3によれば、詳細な遊技履歴が記録できる。
(発明概念C10)
発明概念C10は、休憩開始時に遊技カードに休憩情報を記録して排出する構成に関するものであり、次のように記述できる。
前記媒体制御ユニットは、休憩開始を指令する入力(例えば、表示入力装置203に表示された休憩ボタンへのタッチ操作)があったことを必要条件として、遊技機にコマンドを送信して遊技球の発射を不能とする休憩処理を実行する構成であり、
前記媒体制御ユニットは、前記休憩処理が開始されたことに対応して、前記記憶媒体(例えば、遊技カード)に休憩中であることを示す情報を含む休憩情報を記録して返却する休憩書込処理を実行する構成であることを特徴とする遊技システム。
この発明概念C10によれば、遊技者が携帯している遊技カードの記録を読み取ることにより、例えば遊技場のスタッフは、当該遊技者が休憩中であることを知ることができる。
また、発明概念C10の下位概念として、次の発明概念がある。
<発明概念C10−2>
前記媒体制御ユニットは、前記休憩書込処理において、前記制御手段から所定タイミングで送信されて記憶されている前記制御手段の固有識別情報(例えば前述の台ID)を、前記休憩情報に付随させて又は前記休憩情報に含ませて、前記記憶媒体に記録可能であることを特徴とする遊技システム。
<発明概念C10−3>
前記媒体制御ユニットは、以前に前記記憶媒体に記録された前記休憩情報を削除することなく、前記休憩書込処理において、前記休憩情報を前記記憶媒体に追加して記録可能であることを特徴とする遊技システム。
<発明概念C10−4>
前記媒体制御ユニットは、前記休憩書込処理において、その時点の日付情報又は/及び時刻情報を、前記休憩情報に付随させて又は前記休憩情報に含ませて、前記記憶媒体に記録可能であることを特徴とする遊技システム。
これら発明概念C10−2、C10−3、C10−4によれば、遊技カードの記録を読み取ることによって、当該遊技者が休憩中であることに加えて、どこの台(或いは機種)で遊技していたのか(どこの台が当該遊技者により休憩中となっている台なのか)、或いはさらに休憩を開始した日付や時刻、さらには過去の休憩回数や休憩履歴を知ることができて便利である。
なお、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1、1a乃至1n パチンコ機(封入球式遊技機)
15、15a乃至15n カードユニット(媒体制御ユニット)
54 遊技制御装置(遊技機の制御手段)
85 持球管理装置(外部の管理装置、遊技価値の管理装置)
86 ホールコンピュータ(外部の管理装置)
111 CPU(演算処理装置)
113 RAM(遊技機側遊技価値記憶手段)
230 制御部(媒体制御ユニットの制御手段)
233 RAM(ユニット側遊技価値記憶手段)

Claims (1)

  1. 遊技用の記憶媒体に記録される情報の読み出し及び書き込みを行う媒体制御ユニットと、前記記憶媒体に記録された有価価値の減額に応じて増加可能な遊技価値に基づいて、遊技球を遊技領域内に発射して遊技を行うことが可能な遊技機と、の間で通信を行うことが可能な遊技システムであって、
    前記媒体制御ユニットが、前記遊技機との間で通信を行って、前記遊技機から当該遊技機の状態に関連する遊技情報、及び前記遊技価値に関連する遊技価値情報を遊技中において受信し、適宜更新して記憶する情報管理を行うとともに、前記遊技機から受信した情報のうち少なくとも前記遊技情報を外部の管理装置へ出力可能であり、
    前記遊技機又は前記媒体制御ユニットが選択して使用する前記遊技機と前記媒体制御ユニットとの間の通信方式として、
    相互に情報を暗号化しない第1通信方式と、
    第1暗号化手段及びこの第1暗号化手段に対応する第1復号化手段により相互に暗号化と復号化とが可能な第2通信方式と、
    第2暗号化手段及びこの第2暗号化手段に対応する第2復号化手段により、前記媒体制御ユニットでは暗号化と復号化がされず、前記遊技機でのみ暗号化と復号化とが可能な第3通信方式と、を有し、
    前記媒体制御ユニットから前記遊技機に送信される所定情報が前回の所定情報と同じものであった場合には、前記遊技機から前回の応答情報と同種の応答情報が送信される構成であり、その際に、それまでに進行した遊技による変化を反映させた応答情報が送信されることを特徴とする遊技システム。
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