JP6161752B2 - 制御コントローラ及びそのプログラミング方法 - Google Patents

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Description

本発明は、シーケンス制御とループ制御を実行する制御コントローラ及びプログラミング方法に関する。
上下水道プラントの自動制御はポンプや水処理装置の起動停止、バルブやゲートの開閉、監視操作装置への表示と操作など、ビットデータ演算を主体とするシーケンス制御と、流量や水質のPID制御など数値データ演算を主体とするループ制御から構成される。上下水道プラントの自動制御の大半がシーケンス制御である。
上下水道プラントのシーケンス制御には高速性と信頼性が求められるので、制御コントローラによるシーケンス制御(ソフトシーケンス制御)だけでなく、重要設備については信頼性を高めるためにリレー回路によるハードシーケンス制御も適用される。このようにソフトシーケンス制御とハードシーケンス制御が混在するため、シーケンス制御を実行する制御コントローラには、ハードシーケンス表記と同様のラダー図形式でプログラミングできるラダープログラムを実装することが望ましい。また、ラダープログラムを高速実行できるシーケンス専用プロセッサの実装が必須である。
1つのループ制御は、プラントからの信号入力処理、制御対象プロセスの制御演算処理、プラントへの出力処理から構成される。
上下水道プラントの運用は50年以上であるのに対して、計測制御装置の製品寿命は10年程度と短く、さらに腐食性ガスや湿気の影響により数年以下に低下するケースもあり、プラントの運用中に計測制御装置は何度も最新製品に更新される。更新毎に計装制御装置の仕様は変化し、特に、アナログ信号仕様、A/D変換仕様、D/A変換仕様は様々で、同一プラント内でも統一されていないという実態がある。これは、更新年代で、情報通信技術、適用規格、部品寿命、プラント運転方法、更新予算などが異なることに起因する。よって、ループ制御の入力処理や出力処理には、多様な信号仕様への対応が求められる。
また、上下水道のプロセスは自然開放系のため、原材料に相当する原水の流量と水質が自然界や生活・経済活動の影響を受けて大きく変動する特徴を有する。よって、流量や水質などのループ制御には、外乱対応などのプラント固有の複雑な制御演算処理が要求される。
よって、ループ制御を実行する制御コントローラには、入力処理、制御演算処理、出力処理に求められる機能をサブプログラムとして備え、サブプログラムを組み合わせてループ制御メインプログラムを構築可能な構成が求められる。そして、ループ制御メインプログラムを高速実行できる演算用プロセッサの実装が必須である。
以上より、シーケンス制御とループ制御を実行する制御コントローラには、ラダープログラムのシーケンス命令にてシーケンス制御を記述し、ループ命令にてループ制御を記述できる構成とし、さらに、ラダープログラムのループ命令を入力処理、制御演算処理、及び出力処理の機能群を備えた多機能命令とし、ラダープログラムで記述したパラメータにより機能を選択実行できる構成が求められる。また、シーケンス用プロセッサと演算用プロセッサを実装し、シーケンス命令をシーケンス用プロセッサで実行し、ループ命令を演算用プロセッサで実行可能な構成が求められる。
従来、このような事情に鑑みて、ラダープログラムで記述したシーケンス制御用命令とループ制御用命令を各々の専用プロセッサで実行する技術が提案されている(例えば、特許文献1)。
特許文献1に開示の技術によれば、ラダープログラムで記述した命令をシーケンス処理プロセッサでフェッチし、シーケンス命令の場合はシーケンス処理プロセッサで実行し、プロセス制御命令の場合はプロセス制御プロセッサが最初にオペランドで定義したデータメモリのアドレスからデータを読出し、その後に命令を実行することができる。
特開平7−248807号公報
特許文献1によれば、ラダープログラムを構成する命令とオペランドはプログラムメモリに格納され、命令は、オペランドの示すデータメモリのアドレスに格納されているデータを参照可能と記載されている。特許文献1の技術を用いて、ループ制御用の多機能命令とパラメータの組み合わせを具現化するには、ラダープログラムの命令にはループ制御用多機能ループ命令を定義し、オペランドにはパラメータ格納先のデータメモリアドレスを定義することになる。このように、ループ制御を多機能命令で実現するには、オペランドが示すデータメモリアドレスにパラメータを配置せざるを得ない。従って、シーケンス制御はラダープログラムの命令とオペランドのみで完結できるのに対して、ループ制御はラダープログラムの命令とオペランドに加えて、データメモリに定義したパラメータも必要となる。
このように特許文献1の技術によれば、ループ制御製作時には、ラダープログラムで多機能ループ命令とオペランドを定義するだけでなく、データメモリへの定義が必要なため、ラダープログラムの定義とデータメモリの定義という二つの作業を、定義の整合性を確保しながら実施するため、労力を要するという課題がある。
本発明は、このような従来技術の実情に鑑みてなされたものであり、入力処理、制御演算処理、出力処理から構成される一連のループ制御をラダープログラムで記述し、実行する制御コントローラを提供する。
上述の課題を解決するため、制御コントローラは、シーケンスプロセッサ、演算プロセッサ、メモリ、を備え、メモリには、ラダープログラムと、ループ制御プログラムを備え、ラダープログラムは、命令とオペランドの組合せにより構成され、シーケンスプロセッサはラダープログラムを順次読出して、ラダープログラムの命令がシーケンス命令の場合は、シーケンスプロセッサによってシーケンス命令を実行し、ラダープログラムの命令がループ命令の場合は、演算プロセッサにループ命令情報を出力すると共に実行権を移行し、演算プロセッサがループ制御プログラムを実行し、ループ命令は、少なくとも入力処理、制御演算処理および出力処理を定義できるループ命令用オペランドを具備し、ループ命令情報は、少なくとも前記ラダープログラム内のループ命令のアドレスを含み、少なくとも入力処理及び出力処理を定義するオペランドは、1ワードで構成され、上位バイト及び下位バイトのうち、いずれか一方が量子化仕様を定義する。
制御コントローラと対応関係をなす、制御コントローラのラダープログラムをラダー図形で表示するプログラミング装置の態様は、ラダー図形の上にループ命令用オペランドを定義及び表示するためのループ命令用オペランドエリアを備え、ラダープログラムの命令がループ命令の場合は、ループ命令用オペランドエリアにオペランドを定義及び表示する。
本発明により、ラダープログラムで記述したループ命令とオペランドのみで、入力処理、制御演算処理、出力処理という一連のループ制御を構築きるので、ラダープログラムの知識を有するエンジニアにより、シーケンス制御とループ制御が混在した多様な制御システムを容易に構築できるという効果がある。
実施形態に係る制御コントローラの構成図である。 実施形態に係る制御コントローラのタイムチャート図である。 実施形態に係る制御コントローラのラダープログラムの一例を示す図である。 実施形態に係る制御コントローラのラダープログラムの一例を示す図である。 実施形態に係る制御コントローラのシーケンスプロセッサの処理手順を示す図である。 実施形態に係る制御コントローラの演算プロセッサの処理手順を示す図である。 実施形態に係る制御コントローラのループ制御プログラムの処理手順を示すフローチャートである。 プラントのループ制御の機能の一例を示す図である。 プログラミング装置で表示されるラダー図の一例を示す図である。
以下、制御コントローラの実施形態を、図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は制御コントローラの構成を示す図である。
まず、プラント20、制御コントローラ10、プログラミング装置11について説明する。
本実施形態では、プラント20を浄水場として説明する。浄水場は、ダムや河川から原水を取水して、薬品沈殿、砂ろ過、塩素注入により水道水を製造するプラントである。原水ポンプ設備、高圧受電設備、非常用の発電機設備、薬品注入設備、沈殿池設備、ろ過池設備、塩素注入設備、送水ポンプ設備、排水設備などから構成される。またプラント20には各設備が有するポンプやモータの起動停止、バルブやゲートの開閉、変圧器やコンデンサの入切、遮断器の開閉などを操作するための操作接点と、運転や停止、全開や全閉、入や切、正常や故障などの状態を出力するための状態接点を備えている。また、流量、水位、水圧、弁開度、水質などを計測して、1〜5V、0〜5V、4〜20mAなどのアナログ信号を発信するセンサと、外部からのアナログ信号に従い弁開度、回転数、薬品注入量などを操作するアクチュエータなどを備えている。
制御コントローラ10は、プラント20の状態接点やアナログ信号を入力し、ラダープログラムで記述されたシーケンス制御及びループ制御を実行し、操作接点やアナログ信号をプラント20へ出力することで、プラント20を自動制御する。ここで、シーケンス制御とは、例えば、ポンプの始動や停止の工程制御、ろ過池の通水や洗浄の工程制御、沈殿池排泥弁の開閉制御、ポンプやコンデンサの台数制御などである。またループ制御とは、例えば、流量計測データに基づいた弁開度制御やポンプ回転数制御、水質計測データに基いた薬品注入量制御や薬品注入ポンプストローク制御、水位計測データに基づいた弁開度制御や流量制御などである。
プログラミング装置11は、例えばパーソナルコンピュータを用いて構成される。プログラミング装置11は、ラダープログラムをラダー図形式で表示ならびに編集できるラダープログラム開発環境を備え、プラント20のシーケンス制御やループ制御を実行するためのラダープログラムを製作し、制御コントローラ10にラダープログラムを登録する。
また、C言語などのプログラム言語によるループ制御プログラムの開発環境を備え、ラダープログラムのループ命令の実行モジュールに該当するループ制御プログラムを作成し、制御コントローラ10にループ制御プログラムを登録する。
次に、図1によりコントローラ10の内部構成について説明する。
制御コントローラ10は、シーケンスプロセッサ1、演算プロセッサ2、メモリ3、プラント入出力8、通信インタフェース9を有し、システムバス7により相互に接続されている。メモリ3は、RAM(Random Access Memory)などであり、ラダープログラム4、レジスタ5、ループ制御プログラム6が配置される。
シーケンスプロセッサ1は、シーケンス制御専用のプロセッサであり、ビット論理演算やデータ四則演算などの比較的単純な演算を高速に実行する。シーケンスプロセッサ1は、ラダープログラム4に記述されたシーケンス命令とループ命令を実行する。シーケンス命令の場合は、シーケンスプロセッサ1が演算処理を実行する。またラダープログラム4にループ命令を検出した場合は、演算プロセッサ2にループ命令の情報を送信し、さらに演算プロセッサ2に実行権を移行して、ループ命令の実行モジュールであるループ制御プログラム6を実行させる。
演算プロセッサ2は、複雑な数値演算を実行するための演算用プロセッサであり、シーケンスプロセッサ1からループ命令の情報と、実行権を取得するとループ制御プログラム6を実行する。
レジスタ5は、シーケンス命令やループ命令が使用するビットデータやワードデータやロングワードデータを格納したエリアであり、入力レジスタは「X***」、出力レジスタは「Y***」、演算用レジスタは「R***」や「L***」など、用途毎にアドレスが割り付けられている。
例えば、プラント20からのアナログ信号や状態接点などのデータは、プラント入出力8でA/D変換された後に、入力レジスタ「X」に格納される。計測データなどのワードデータは入力レジスタXW000〜XWFFFに、状態接点などのビットデータは入力レジスタX000〜XFFFに格納される。
また、出力レジスタ「Y」に格納したデータは、プラント入出力8を経由してプラント20へ出力される。ワードデータを出力するには出力レジスタYW000〜YWFFFを使用し、ビットデータを出力するには出力レジスタY000〜YFFFを使用する。
また、シーケンス命令の演算用レジスタとして、ワードデータ用にRW000〜RWFFF、ビットデータ用にR000〜RFFFなどが割り付けられている。
また、ループ命令の演算用レジスタとして、ワードデータ用にLW000〜LWFFF、ビットデータ用にL000〜LFFFが割り付けられている。
なお、シーケンス命令は全てのレジスタを演算対象としてアクセスでき、ループ命令は演算用レジスタを演算対象としてアクセスできる。
プラント入出力8は、プラント20から出力される状態接点やアナログ信号などの電気信号をA/D変換し、バス7経由でレジスタ5の入力レジスタ「X」にビットデータやワードデータとして格納する。例えば、1〜5Vなどのアナログ信号をA/D変換し、入力レジスタXW000〜XWFFFにワードデータとして格納する。また、例えば、無電圧の接点、有電圧の接点などを取り込み、入力レジスタX000〜XFFFにビットデータとして格納する。
また、例えば、レジスタ5の出力レジスタのビットデータやワードデータをD/A変換し、プラント20へ操作接点やアナログ信号として出力する。例えば、YW000〜YWFFFのワードデータを1〜5Vなどのアナログ信号にD/A変換し、プラントに設置されたアクチュエータに出力する。また、ビットデータエリアY000〜YFFFのビットデータを電気信号に変換してラント20に備わっている操作接点に出力する。
プラント入出力8のA/D変換やD/A変換の量子化仕様には、例えば、8ビット、12ビット、14ビットなどの種類がある。量子化ビット値が大きいほど高い技術水準が要求され、また製造コストも高い。プラント入出力8の量子化仕様は、各機器の導入時期により様々である、これはプラント20の運用期間中に、情報通信技術レベル、適用規格、信頼性、プラント運用方針、導入予算などの取り巻く環境が大きく変化するためである。
ラダープログラム4は命令とオペランドから成るステップを複数記述した構成である。
命令はシーケンス命令とループ命令に大別される、
シーケンス命令はオペランドと組み合わせてシーケンス制御を記述する。1つのシーケンス命令は1つの演算機能を備えた単機能命令であり、例えば、ビット論理演算、データ四則演算、データ転送などの演算毎に命令が存在する。シーケンス命令の演算対象は、オペランドにて定義されたレジスタ5のデータである。
ループ命令はオペランドと組み合わせてループ制御を記述する。1つのループ命令は1つのループ制御に必要な入力処理、制御演算処理、出力処理などの機能を備えた多機能命令である。各機能はオペランドに定義したパラメータにより決定される。
入力処理の機能として、プラント入出力8を経由して入力した計測データを、制御演算処理で利用可能なスケールに変換する機能がある。プラント20のアナログ信号は、プラント入出力8のA/D変換を経由して計測データとして取得される。そのため計測データは、アナログ信号仕様とプラント入出力8のA/D変換量子化仕様の組合せにより、スケールが変動する。そこで、オペランドをパラメータとしてアナログ信号仕様と量子化仕様の組合せを取得し、計測データのスケールを制御演算処理で利用可能な正規値と称するスケールに変換する機能を備える。
また入力処理の他の機能として、線形変換、逆線形変換、開平演算、力率変換、積算処理、一次遅れ処理などのデータ変換機能を備え、オペランドに定義したパラメータによりこれら機能の中から実行する機能を指定する。
制御演算処理は、例えば、干渉型PID、非干渉型PID、比率演算などの機能を備え、オペランドに定義したパラメータによりこれら機能の中から実行する機能を指定する。
また、ループ命令はレジスタ5に割り付けられた演算用データエリアをアクセスする。
出力処理の機能としては、制御演算処理から出力された操作データに対して、線形変換、逆線形変換、開平演算、力率変換、積算処理、一次遅れ処理、BCD変換などのデータ変換機能を備える。オペランドに定義したパラメータによりこれら機能の中から実行する機能を指定する。
また、出力処理の機能としては、制御演算処理からの操作データを正規化スケールから、プラント入出力8のD/A変換量子化仕様と、プラント20へのアナログ信号仕様に適合したスケールに変換する機能を備え、オペランドに定義したパラメータによりこれら機能の中から実行する機能を指定する。
ループ制御プログラム6は、ラダープログラム4に記述されたループ命令の実行モジュールである。ループ制御プログラム6は起動すると、ラダープログラム4に記述されたオペランドを取得し、オペランドに従い入力処理、制御演算処理、出力処理の順にという一連のループ制御演算処理を実行し、結果をレジスタ5に格納して処理を終了する。
なお、ループ制御プログラム6は、演算プロセッサ2により実行される。
通信インタフェース9は、プログラミング装置11とメモリ3との間でデータを送受信するためのインタフェースである。
プラント20のシーケンス制御及びループ制御用のラダープログラム4は、プログラミング装置11のラダープログラム開発環境を用いてラダー図形式で製作され、通信インタフェース9とバス7を介してメモリ3に格納される。また、プログラミング装置11は通信インタフェース9とバス7を介してラダープログラム4を読み出して、命令とオペランドをラダー図形式で表示ならびに編集することもできる。
プラント20の制御全体の容量は、例えばラダープログラムのステップ数で数千〜数十万ステップ、ループ制御数で数百〜数千ループである。
また、プログラミング装置11のループ制御プログラムの開発環境を用いて、C言語などのプログラム言語によるループ制御プログラムのソースプログラムを作成し、実行モジュール形式のループ制御プログラム6に変換した後に、通信インタフェース9とバス7を介してメモリ3に格納する。また、
制御コントローラ10は、プラント入出力8を介してプラント20の信号を受信し、レジスタ5に格納する。シーケンスプロセッサ1はラダープログラム4に記述されたシーケンス命令を実行して、結果をレジスタ5に格納する。また、シーケンスプロセッサ1はラダープログラム4に記述されたループ命令を検出すると、演算プロセッサ2にループ演算プログラム6を実行させて、結果をレジスタ5に格納する。レジスタ5に格納されたデータは、プラント入出力8を介してプラント20へ出力される。このように、制御コントローラ10は、プラント20のシーケンス制御とループ制御を実行する。
図2は、シーケンスプロセッサ1と演算プロセッサ2の動作例を示すタイムチャートである。図2により、シーケンスプロセッサ1と演算プロセッサ2の動作を説明する。
シーケンスプロセッサ1は、例えば50ms、100ms、200msなどの制御周期でラダープログラム4を実行する。
シーケンスプロセッサ1は、制御周期のタイミングを検知すると、ラダープログラム4の先頭ステップから実行を開始し、ステップ番号順にシーケンス命令を実行する。そしてループ命令を検出した場合は、実行権を演算プロセッサ2に移行して、シーケンスプロセッサ1は実行待ち状態になる。
演算プロセッサ2は、シーケンスプロセッサ1から実行権を取得すると、ループ制御プログラム6の実行を開始し、ループ制御演算処理の実行を終了すると、実行権をシーケンスプロセッサ1に戻して、演算プロセッサ2は実行待ち状態になる。シーケンスプロセッサ1は、実行権を取得すると再びラダープログラム4のステップを順次実行し、最終ステップまで実行を完了すると、次の制御周期まで実行待ち状態となる。
図3は、ラダープログラム4を構成するステップの一例を示す図である。
ステップ40は、1つの命令と1つのオペランドによりシーケンス命令を記述した例である。ステップ40は、ステップ番号400、シーケンス命令401、第1オペランド402Aから構成される。ステップ番号400は各ステップにシリーズで付けられる番号であり、先頭ステップは「0」から付番される。
シーケンス命令401は、単機能命令であり、a接点スタート演算「LD」、b接点スタート演算「LDI」、コイル出力演算「OUT」、a接点の直列演算「AND」、a接点の並列演算「OR」などのビット演算命令と、データ転送演算「MOV」、データ加算演算「ADD」などのワード演算命令が定義される。また、第1オペランド402Aには、例えば「X000」などシーケンス命令401が演算対象とするレジスタ5のアドレスを定義する。
シーケンスプロセッサ1は、ステップ40からシーケンス命令401と第1オペランド402Aを読み出して、第1オペランド402Aに定義されたレジスタ5のデータを演算対象に、シーケンス命令401に定義された演算を実行する。
図4は、ラダープログラム4を構成するステップの一例を示す図である。
ステップ41は、1つのループ命令と4つのオペランドにより、1つのループ制御を記述した例である。ステップ41は、ステップ番号410、ループ命令410、第1オペランド412A、第2オペランド412B、第3オペランド412C、第4オペランド412Dから構成される。また、例えば、ステップ番号410、ループ命令411、第1オペランド412A、第2オペランド412B、第3オペランド412C、第4オペランド412Dは、それぞれ1ワードのサイズであり、ステップ41は6ワードのサイズで構成される。
ステップ番号410は、各ステップにシリーズで付けられる番号であり、先頭ステップは「0」から付番される。
ループ命令411は、多機能命令であり、第1オペランド412A、第2オペランド412B、第3オペランド412C、第4オペランド412Dをパラメータとして取り込み、パラメータに従い入力処理、制御演算処理、出力処理を実行する。また、ループ命令411は、入力処理、制御演算処理、出力処理を実行する際には、レジスタ5内の演算用レジスタ「L」を演算用レジスタとして使用する。演算用レジスタは、プラント20からの計測データ、プラント20に出力する操作データなどを記憶するためのエリアである。
以下、オペランドの定義と、ループ制御機能の対応を詳細に説明する。第1オペランド412Aにはループ番号を定義する。ここで、ループ番号とは、ループ制御毎に付番した番号であり、制御コントローラ1台内ではユニークである。ループ命令は、ループ番号により演算用レジスタのエリアを使い分ける。例えば、演算用レジスタの全エリアがLW000〜LWFFFで、ループ番号毎に16ワード使用確保したならば、ループ番号が「1」の場合はLW000〜LW00F、ループ番号が「2」の場合はLW010〜LW01Fを使用する。また、ループ番号で決定した先頭アドレスの相対0ワード目LW000にはインデックス、相対1ワード目LW001にはプラント20からの計測データ、2ワード目LW002にはループ制御演算結果である操作データ、3ワード目LW003には目標データなどを格納する。
第2オペランド412Bには、入力処理に必要な機能を選定するためのパラメータを定義する。例えば、第2オペランド412Bの上位バイトには、プラント入出力8を経由して入力した計測データを制御演算処理で利用可能なスケールに変換する機能を選定するために、A/D変換番号を定義する。ここで、A/D変換番号は、プラント20のアナログ信号仕様とプラント入出力8の量子化仕様の組合せで決まる番号である。例えば、1〜5Vのアナログ信号を8ビットにA/D変換されていれば「1」、1〜5Vのアナログ信号を12ビットデータに変換する場合は「2」、1〜5Vのアナログ信号を14ビットデータに変換する場合は「3」、0〜5Vのアナログ信号を8ビットデータに変換する場合は「4」などである。
第2オペランド412Bの下位バイトには、計測データへのデータ変換機能を選定するために、入力データ変換番号を定義する。ここで、入力データ変換番号は、データ変換機能毎の番号であり、例えば、線形変換は「1」、逆線形変換は「2」、差圧から流量を演算する開平演算は「3」、一次遅れは「4」、力率変換は「5」などである。
第3オペランド412Cには、演算処理番号を定義する。ここで、演算処理番号は、例えば、干渉型PID制御は「1」、非干渉型PID制御は「2」、比率演算は「3」などである。
第4オペランド412Dには、出力処理に必要な機能を選定するためのパラメータを定義する。例えば、第4オペランド412Dの上位バイトには、制御演算処理からの操作データに対するデータ変換機能を選定するために、出力データ変換番号を定義する、ここで、出力データ変換番号は、データを線形変換や非線形変換する機能の番号であり、例えば、線形変換は「1」、逆線形変換は「2」などである。
また、第4オペランド412Dの下位バイトには、操作データを正規化スケールから、プラント入出力8のD/A変換量子化仕様と、プラント20へのアナログ信号仕様に適合したスケールに変換する機能を選定するために、D/A変換番号を定義する。ここで、D/A変換番号は、アナログ信号仕様や量子化仕様を定義するための番号であり、例えば8ビットデータを1〜5Vのアナログ信号に変換する場合は「1」、12ビットデータを1〜5Vのアナログ信号に変換する場合は「2」、14ビットデータを1〜5Vのアナログ信号に変換する場合は「3」、8ビットデータを0〜5Vのアナログ信号に変換する場合は「4」などである。
シーケンスプロセッサ1は、ループ命令を検出するとループ命令情報を取得して、演算プロセッサ2に出力した後に、演算プロセッサ2に実行権を移行する。演算プロセッサ2は、実行権とループ命令情報を取得し、ループ制御プログラム6を起動する。ループ制御プログラム6は、最初に第1オペランド412A、第2オペランド412B、第3オペランド412C、第4オペランド412Dの取得処理を実行して、次に第2オペランド412Bのパラメータに従い入力処理を実行し、次に第3オペランド412Cのパラメータに従い制御演算処理を実行し、次に第4オペランド412Dのパラメータに従い、演算結果をレジスタ5に格納する。このように、ループ命令を1ステップ作成することにより、1つのループ制御に必要な入力処理、制御演算処理、出力処理を定義できるため、オペランドの定義を変更するだけで、多様なループ制御を構築できる。
図5はシーケンスプロセッサ1の処理フロー示す図である。
シーケンスプロセッサ1は、まず、ステップS110でラダープログラム実行開始タイミングであるかを判定する。例えば、予め設定された制御周期に達した場合は開始と判定してステップS111に移行し、達していなければ実行不可としてスタートに戻る。
ステップS111では、ステップ番号ゼロから実行開始できるように、ステップカウンタをゼロクリアする。ステップS112では、ステップカウンタのステップを対象に命令を読み出す。ステップS113では、命令がラダープログラム4の最終を示す「END」であるかを判定し、「END」以外の命令の場合はステップS114に移行し、「END」の場合はスタートに戻る。ステップS114では、命令がシーケンス命令かループ命令を判定し、シーケンス命令の場合はステップS115に移行し、ループ命令の場合はS117に移行する。
ステップS115では、オペランドを読出す。ステップS116では、読み出した命令とオペランドを実行する。
ステップS117では、演算プロセッサ2に対してループ命令情報を出力する。ここでループ命令情報とは、例えば、ループ命令の名称や、ラダープログラム4内のループ命令のアドレス、ラダープログラム4内の第1オペランドのアドレスである。ステップS118では、実行権を演算プロセッサ2に移行する。ステップS119では、演算プロセッサ2から実行権を取得するまで待ち状態となり、実行権を取得するとステップS120に移行する。
ステップS120では、ステップカウンタに1を加算してステップS112に戻る。
このように、シーケンスプロセッサ1は、ステップS112からステップS120の処理を繰返し実行することで、ラダープログラム4を先頭から最終まで実行する。
図6は、演算プロセッサ2の処理フロー示す図である。
演算プロセッサ2は、まず、ステップS210でシーケンスプロセッサ1からの実行権を取得したかを判定し、実行権を取得した場合は実行権有と判定してステップS211に移行し、実行権を取得していなければ実行権無としてスタートに戻る。
ステップS212では、シーケンスプロセッサ1からのループ命令情報を取得する。ここでループ命令情報とは、例えば、ループ命令の名称、第1オペランドのアドレスなどである。
ステップS212では、ループ命令の名称から実行すべきループ制御プログラム6の先頭アドレスを決定する。次にループ命令情報から第1オペランドのアドレスを引数として、ループ制御プログラム6を実行する。
ステップS213では、ループ制御プログラム6を最後まで実行した後に、実行権をシーケンスプロセッサ1に移行し、スタートに戻る。
図7は、ループ制御プログラム6の処理フロー示す図である。以下図4を参照しつつ、図7にてループ制御プログラム6の処理フローを説明する。
ステップS600では、演算プロセッサ2から第1オペランドのアドレスを取得する。
ステップS601では、第1オペランド412Aを読出し、ループ番号とする。ステップS602では、第2オペランド412Bを読出し、412Bの上位バイトをA/D変換番号、下位バイトを入力データ変換番号とする。ステップS603では、第3オペランド412Cを読出し、演算処理番号とする。ステップS604では第4オペランド412Dを読出し、412Dの上位バイトを出力データ変換番号、下位バイトをD/A変換番号とする。
ステップS605では、ステップS601で取得したループ番号から演算用レジスタを決定し、相対1ワード目に格納されている計測データを読み出す。計測データとは、例えば、プラント20のアナログ信号をプラント入出力8にてA/D変換したデータである。A/D変換の量子化仕様には、例えば、8ビット、12ビット、14ビットなどの種類があり、計測データはそれぞれ0〜511、0〜4095、0〜16383などのスケールである。
ステップS606では、計測データのスケールを正規値と称するスケールに変換(正規化)する。正規値は、例えば0〜10000のスケールからなる整数型のデータである。
A/D変換番号が「2」ならば量子化仕様は12ビットと判定して、計測データを0〜4095から0〜10000に変換する。また、A/D変換番号が「1」ならば量子化仕様は8ビットと判定して、計測データを0〜511から0〜10000に変換する。
ステップS607では、正規値に変換された計測データを対象として、入力データ変換番号に従い入力変換処理を実行する。例えば、入力データ変換番号が「1」ならば線形変換、「2」ならば逆線形変換、「3」ならば差圧を流量に変換する開平演算、「4」ならば一次遅れ演算などである。
ステップS608では、入力変換処理後の計測データを対象として、演算処理番号に従い制御演算処理を実行し、処理結果を操作データをとして出力する。例えば、演算処理番号が「1」ならば干渉型PID制御、「2」ならば非干渉型PID制御、「3」ならば比率演算などである。
ステップS609では、操作データに対して、出力データ変換番号に従いスケール変換などの出力変換演算処理を実行する。例えば、出力データ変換番号が「1」ならば線形変換、「2」ならば、逆線形変換などである。
ステップS610では、操作データを対象に、正規値のスケールからD/A変換番号に対応したスケールに変換する。例えば、D/A変換番号が「1」ならば8ビット、「2」ならば12ビット、「3」ならば14ビットなどである。
ステップS611では、演算用レジスタの先頭から相対2ワード目に、操作データを格納して処理を終了する。
ここで、正規値とは、ループ制御演算処理で使用しているデータ型式であり、整数型の0〜10000スケールとして説明したが、データ型式は固定小数点型、浮動小数点型などとしても良い。
図8は、プラント20のループ制御の機能の一例を示す図である。図8により、配管を流れる流量をバタフライ弁開度で調節するループ制御の処理構成を説明する。
最初に制御対象プロセスであるプラント20の構成を説明する。ダムから取水した原水30は、配管20A、オリフィス21、配管20B、バタフライ弁23、配管20Cを経由して沈殿池に送られる。オリフィス21は、配管内のオリフィス前後の差圧を計測して、差圧計22に送信する。差圧計22は、差圧計測データを1〜5Vのアナログ信号に変換して、制御コントローラ10に出力する。開度設定器24は、0〜5Vのアナログ信号にて制御コントローラ10から設定された開度に従い、バタフライ弁23の開度を維持する。
制御コントローラ10は、プラント入出力8に実装した12ビットA/D変換81を介して、差圧計22から差圧計測データを入力し、12ビットデータとして入力レジスタXW100に格納する。また、制御コントローラ10は、ラダープグラム4により、12ビットの差圧計測データを取得し、非干渉型PID制御を実行し、実行結果である開度操作データを8ビットデータとして出力レジスタYW100に格納する。そして、プラント入出力8に実装した8ビットD/A変換82を経由して開度設定器24に開度操作データを出力する。
次に、ラダープログラム4に記述したステップ42、43、44によるループ制御演算処理の動作を詳細に説明する。
ステップ42は、ステップ番号420、シーケンス命令421、第1オペランド422A、第2オペランド422Bから構成され、シーケンス命令421に定義された「MOV」により、第1オペランド422Aに定義された入力レジスタXW100のデータを、演算用レジスタLW001に転送する。図4で説明したように、演算用レジスタLW001はループ番号「1」の計測データに該当する
ステップ43は、ステップ番号430、ループ命令431、第1オペランド432A、第2オペランド432B、第3オペランド432C、第4オペランド432Dから構成される。ループ命令431は、第1オペランド432Aをループ番号とし、第2オペランド432Bを入力処理のパラメータとし、第3オペランド432Cを制御演算処理のパラメータとし、第4オペランド432Dを出力処理のパラメータとして、ループ制御演算を実行する。
以下、ループ命令431のループ制御演算処理を、実行順に説明する。
まず、第1オペランド432Aを「0001」と定義することにより、ループ番号は「1」に設定される。これにより、ループ制御演算処理は、ループ番号「1」用の演算用レジスタLW000〜LW00Fを使用する。そして、演算用レジスタの先頭から相対1ワード目のLW001から計測データを読み出し、差圧計測データとして使用する。
第2オペランド432Bの上位バイトを「02」と定義することにより、A/D変換番号は「2」に設定される。A/D変換番号「2」は、12ビットデータを正規値化する機能に該当するので、演算用レジスタLW001に格納されている差圧計測データを、12ビットデータから正規値に変換する処理を実行する。
第2オペランド432Bの下位バイトを「03」と定義することにより、入力データ変換番号は「3」に設定される。入力データ変換番号「3」は開平演算機能に該当するので、正規値化された差圧計測データに開平演算を施して流量計測データに変換する処理を実行する。
第3オペランド432Cを「02」と定義することにより、演算制御番号は「2」に設定される。演算制御番号「2」は非干渉型PID制御機能に該当し、流量計測データに対して非干渉型PID制御を実行し、開度操作データを出力する。
第4オペランド432Dの上位バイトを「01」と定義することにより、出力データ変換番号は「1」に設定される。出力データ変換番号「1」は線形変換機能に該当し、開度操作データを線形変換する処理を実行する。
第4オペランド432Dの下位バイトを「1」と定義することにより、D/A変換番号は「1」に設定される。D/A変換番号「1」は正規値を8ビットデータに変換する機能に該当するので、開度操作データを8ビットに変換して、ループ番号「1」の演算用レジスタの相対2ワード目LW002に格納する。
このように、ステップ43により、ループ制御の入力処理、制御演算処理、出力処理を構築することができる。
ステップ44は、ステップ番号440、シーケンス命令441、第1オペランド442A、第2オペランド442Bから構成され、シーケンス命令441に定義された「MOV」により、第1オペランド442Aに定義された演算用レジスタLW002の開度操作データを、第2オペランド422Bに定義された演算用レジスタYW100に転送する。
ステップ42により、入力レジスタの計測データをループ命令が使用する演算用レジスタに転送する処理を設けたが、プラント入出力8が演算用レジスタに計測データを直接格納する構成としてもよい。
ステップ44により、演算用レジスタの操作データを出力レジスタに転送する処理を設けたが、演算用レジスタの操作データをプラント入出力8が直接転送して、プラント20に出力する構成としてもよい。
図9はプログラミング装置11で表示されるラダー図の一例を示す図である。
図9(a)のラダー図200は、プログラミング装置11のラダープログラム開発環境を用いて、図9(b)ラダープログラム4をラダー図形式で表示した例である。
ラダー図200のラダー201は、入力レジスタX001のビットデータがONし、かつ入力レジスタX002のビットデータがONした場合は、出力レジスタY001のビットデータをONする処理を示す。ラダー201は、a接点スタート演算「LD」、a接点の直列演算「AND」コイル出力演算「OUT」の3つのシーケンス命令から構成される。
ラダー202は、シーケンス命令「MOV」により入力レジスタXW100のワードデータを、演算用レジスタLW001に転送する。
ラダー203は、ループ命令205と4つのオペランドにより、1つのループ制御を記述している。オペランド表示エリア206には、4つのオペランドを一括で、左上からループ番号「0001」、入力処理パラメータ「0203」、制御演算処理パラメータ「0002」、出力処理パラメータ「0101」の順に表示することにより、ラダー図のみでループ制御の構成を容易に把握できる。
ラダー204は、シーケンス命令「MOV」により演算用レジスタLW002のデータを、出力レジスタYW100に転送する
なお、本発明に係る制御コントローラは、上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、適宜変形することができる。以下に、本発明に係る制御コントローラの他の実施形態を列挙する。
前述の実施形態では、ループ命令411のオペランド412をループ番号、入力処理、制御演算処理、出力処理の一連のループ制御演算処理を記述すべく第1から第4までの4つのオペランドを備えたが、1つのオペランドで一連のループ制御の機能を記述しても良いし、入力処理毎、制御演算処理毎、出力処理毎に複数のオペランドを備えても良い。
前述の実施形態では、シーケンスプロセッサ1から出力されるループ命令情報を、ラダープログラム2内のオペランドが格納されているアドレスとしたが、ラダープログラム2内のループ命令が格納されているアドレスとして、ループ制御プログラム6は、ループ命令が格納されているアドレスを基点に、次ぎに続くオペランドを取得する処理としても良い。
前述の実施形態では、ラダープログラム4は、IEC−61131(プログラマブルコントローラのプログラミング言語の標準規格)の表現としても良い。
前述の実施形態に係る制御コントローラは、電力、ガス、交通、ダムなどの社会インフラシステムの制御システムや、鉄鋼、化学、食品、物流など産業システムの制御システムにも適用できる。
各機能を実現するプログラム、データ等の情報は、RAM(Random Access Memory)に格納すること以外に、SSD(Solid State Drive)等の記録装置や、IC(Integrated Circuit)カード、SD(Secure Digital)カード、DVD(Digital Versatile Disc)等の記録媒体に格納することができる。
前述の実施形態に係る各部の構成、機能、プロセッサ、メモリは、それらの全部又は一部を、集積回路で設計されたハードウェアで実現することもできる。
本実施形態によれば、ラダープログラムで記述したループ命令とオペランドで、入力処理、制御演算処理および出力処理という一連のループ制御を構築きるので、ラダープログラムの知識を有するエンジニアにより、シーケンス制御とループ制御が混在した多様な制御システムを容易に構築できるという効果がある。
ラダープログラムでループ制御を記述できるので、エンジニアリング効率の向上、プログラミングとデバッグ効率の向上、実際の試運転調整効率の向上が期待できる。
また、1つのループ制御を最小ステップのラダープログラムにより記述できるので、プログラミング装置に表示したラダー図形式の画面をスクロールしたり、画面を複数展開することなく、プログラミングとデバッグを実施できるので、作業効率が向上するという効果がある。
また、ラダープログラムにてループ制御が可視化されて記述でき、第三者でもループ制御構成を容易に理解できるので保守性が高く、社会インフラのような長期間保守を要求されるプラントにも適用できるという効果がある。
また、例えばセンサ信号仕様の変更、制御コントローラのA/D変換仕様の変更などが発生しても、ラダープログラムのオペランドの変更のみで簡易に改修できるので、改修作業時間が短時間となり、更新に伴うプラント停止時間、人間による代替運転時間を最小化できるという効果がある。
なお、実施形態を説明する図面においては、説明上必要と考えられる制御線や情報線のみを示しており、製品上必ずしもすべての制御線や情報線を示しているとは限らない。実際には、ほとんどすべての構成が相互に接続されていると考えてよい。
1:シーケンスプロセッサ、2:演算プロセッサ、3:メモリ、4:ラダープログラム、5:レジスタ、6:ループ制御プログラム、7:バス、8:プラント入出力、9:通信インタフェース、10:制御コントローラ、11:プログラミング装置、20:プラント

Claims (13)

  1. シーケンスプロセッサと、演算プロセッサと、メモリとを備え、
    前記メモリには、ラダープログラムと、ループ制御プログラムを備え、
    前記ラダープログラムは、命令とオペランドの組合せにより構成され、
    前記シーケンスプロセッサは、前記ラダープログラムの命令がシーケンス命令の場合は、前記シーケンスプロセッサによって前記シーケンス命令を実行し、前記ラダープログラムの命令がループ命令の場合は、前記演算プロセッサにループ命令情報を出力すると共に実行権を移行し、前記演算プロセッサに前記ループ制御プログラムを実行させる処理を備えた、制御コントローラであって、
    前記ループ命令は、少なくとも入力処理、制御演算処理、および出力処理を定義するループ命令用オペランドを具備し、
    前記ループ命令情報は、少なくとも前記ラダープログラム内のループ命令のアドレスを含み、
    少なくとも前記入力処理及び出力処理を定義するオペランドは、1ワードで構成され、上位バイト及び下位バイトのうち、いずれか一方が量子化仕様を定義することを特徴とする制御コントローラ。
  2. 請求項1記載の制御コントローラにおいて、
    前記ループ制御プログラムは、前記ループ命令用オペランドを取得する処理を備え、前記ループ命令用オペランドをパラメータとして前記入力処理、前記制御演算処理および前記出力処理を実行することを特徴とする制御コントローラ。
  3. 請求項1記載の制御コントローラにおいて、
    前記メモリには、さらにレジスタを備え、前記ループ命令用オペランドは、ループ番号を定義するオペランドを具備し、前記ループ制御プログラムは、前記ループ命令用オペランドの格納アドレスを取得する処理と、前記ループ命令用オペランドから前記ループ番号を取得する処理を備え、前記ループ番号で指定された前記レジスタを前記演算プロセッサが演算用レジスタとして使用することを特徴とする制御コントローラ。
  4. 請求項3記載の制御コントローラにおいて、
    前記レジスタは、前記指定される各ループ番号に対応して複数のエリアを有し、前記各エリアは、少なくとも前記入力処理の対象となる計測データを格納する領域及び前記制御演算処理結果である操作データを格納する領域を備えることを特徴とする制御コントローラ。
  5. 請求項4記載の制御コントローラにおいて、
    前記入力処理を定義するオペランドは、前記上位バイトが量子化仕様を定義し、前記下位バイトが前記入力処理の対象となる計測データに対するデータ変換機能を定義することを特徴とする制御コントローラ。
  6. 請求項4記載の制御コントローラにおいて、
    前記出力処理を定義するオペランドは、前記上位バイトが前記制御演算処理からのデータに対するデータ変換機能を定義し、前記下位バイトが前記量子化仕様を定義することを特徴とする制御コントローラ。
  7. シーケンスプロセッサと、演算プロセッサと、メモリとを備え、
    前記メモリには、ラダープログラムと、ループ制御プログラムを備え、
    前記ラダープログラムは、命令とオペランドの組合せにより構成され、
    前記シーケンスプロセッサは、前記ラダープログラムの命令がシーケンス命令の場合は、前記シーケンスプロセッサによって前記シーケンス命令を実行し、前記ラダープログラムの命令がループ命令の場合は、前記演算プロセッサにループ命令情報を出力すると共に実行権を移行し、前記演算プロセッサに前記ループ制御プログラムを実行させる処理を備えた、制御コントローラであって、
    前記ループ命令は、少なくとも入力処理、制御演算処理、および出力処理を定義するループ命令用オペランドを具備し、
    前記ループ命令情報は、少なくとも前記ラダープログラム内のループ命令のアドレスを含み、
    少なくとも前記入力処理及び出力処理を定義するオペランドは、1ワードで構成され、上位バイト及び下位バイトのうち、いずれか一方が量子化仕様を定義し、
    前記メモリには、さらにレジスタを備え、前記ループ命令用オペランドは、ループ番号を定義するオペランドを具備し、前記ループ制御プログラムは、前記ループ命令用オペランドの格納アドレスを取得する処理と、前記ループ命令用オペランドから前記ループ番号を取得する処理を備え、前記ループ番号で指定された前記レジスタを前記演算プロセッサが演算用レジスタとして使用することを特徴とする制御コントローラ。
  8. 請求項7記載の制御コントローラにおいて、
    前記レジスタは、前記指定される各ループ番号に対応して複数のエリアを有し、前記各エリアは、少なくとも前記入力処理の対象となる計測データを格納する領域及び前記制御演算処理結果である操作データを格納する領域を備えることを特徴とする制御コントローラ。
  9. 請求項8記載の制御コントローラにおいて、
    前記入力処理を定義するオペランドは、前記上位バイトが量子化仕様を定義し、前記下位バイトが前記入力処理の対象となる計測データに対するデータ変換機能を定義することを特徴とする制御コントローラ。
  10. 請求項8記載の制御コントローラにおいて、
    前記出力処理を定義するオペランドは、前記上位バイトが前記制御演算処理からのデータに対するデータ変換機能を定義し、前記下位バイトが前記量子化仕様を定義することを特徴とする制御コントローラ。
  11. シーケンスプロセッサと、演算プロセッサと、メモリとを備えた制御コントローラに接続するプログラミング装置による前記制御コントローラのプログラミング方法であって、
    前記メモリには、ラダープログラムと、レジスタと、ループ制御プログラムを備え、
    前記ラダープログラムは、命令とオペランドの組合せにより構成され、
    前記シーケンスプロセッサは、前記ラダープログラムの命令がシーケンス命令の場合は、前記シーケンスプロセッサによって前記シーケンス命令を実行し、前記ラダープログラムの命令がループ命令の場合は、前記演算プロセッサにループ命令情報を出力すると共に実行権を移行し、前記演算プロセッサに前記ループ制御プログラムを実行させる処理を備え、
    前記プログラミング装置は、前記ラダープログラムをラダー図形で表示し、表示した前記ラダー図形の上に、少なくとも入力処理、制御演算処理および出力処理を定義するループ命令用オペランドを定義及び表示するためのループ命令用オペランドエリアを備え、
    前記ループ命令情報は、少なくとも前記ラダープログラム内のループ命令のアドレスを含み、少なくとも前記入力処理及び出力処理を定義するオペランドは、1ワードで構成され、上位バイト及び下位バイトのうち、いずれか一方が量子化仕様を定義し、
    前記ラダープログラムの命令が前記ループ命令の場合は、前記ループ命令用オペランドエリアに、前記ループ命令用オペランドを、入力処理パラメータ、制御演算処理パラメータ、出力処理パラメータの順に定義及び表示することを特徴とするプログラミング方法。
  12. 請求項11記載の制御コントローラのプログラミング方法において、
    前記ループ命令用オペランドは、ループ番号を定義するオペランドを具備し、前記ループ制御プログラムは、前記ループ命令用オペランドの格納アドレスを取得すること、前記ループ命令用オペランドから前記ループ番号を取得することを行い、前記ループ番号で指定された前記レジスタを前記演算プロセッサが演算用レジスタとして使用することを特徴とする制御コントローラのプログラミング方法。
  13. 請求項12記載の制御コントローラのプログラミング方法において、
    前記レジスタは、前記指定される各ループ番号に対応して複数のエリアを有し、前記各エリアは、少なくとも前記入力処理の対象となる計測データを格納する領域及び前記制御演算処理結果である操作データを格納する領域を備えることを特徴とする制御コントローラのプログラミング方法。
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