JP6161477B2 - 吸収性物品 - Google Patents

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Description

本発明は、パンツ型の吸収性物品に関する。
従来、使い捨ての紙おむつに代表される吸収性物品が知られている。使い捨ての紙おむつとして、パンツ型紙おむつが利用されている(特許文献1)。
特許文献1に記載のパンツ型の吸収性物品にあっては、装着したままで前面部を一部開口状態とし、装着者がトイレ等で小便をすることを可能にするために、腹側部(同文献中「前面部」)の中央にウエスト開口端から縦方向へ切り込まれたスリット(同「切り目」)が設けられており、面ファスナーによってこのスリットが開閉自在にされている。その面ファスナーは、上端のベルト部の一端部に設けられ、追加的にスリットの重なり部分に設けられる。
実用新案登録第3178260号公報
しかし、以上の従来のパンツ型の吸収性物品にあっては、依然以下のような課題がある。
特許文献1に記載のパンツ型の吸収性物品によれば、腹側部中央のスリットを開いて排尿しやすくなるものの、ウエストサイズの調整には次の問題がある。
比較的大きなウエストの着用者が装着し、スリットの両縁が互いに離間した状態に保持する場合には、ベルト部は上端に配置されて幅が細いためスリットにより開口した部分を覆うことはできず、この部分の肌が露出して好ましい状態ではなく、漏れや、脱げ易い等の問題が懸念される。なお、スリットの両縁が互いに離間した状態になれば、スリットの重なり部分はないので、スリットの重なり部分に設けられた面ファスナーは機能しない。
また特許文献1に記載のパンツ型の吸収性物品によれば、ベルト部(面ファスナー)はパンツ本体に対して常時連結されているので、次のようは問題がある。
スリットを閉める際には、ベルト部の自由端部を手で掴みスリットを渡る一方向(右又は左)に引っ張って相手面ファスナーに押し当てる動作が求められる。スリットを開く際にはこの逆で、スリットより一方向(右又は左)側において止着されたベルト部の端部を手で掴んで引き上げなければならない。
すなわち、以上の一方向が右なら右、左なら左で固定であり、着脱作業における方向の選択性がなく利便性に欠け、自助装着者や介護者が着脱動作の可能な方、容易な方を選択できないという問題がある。
また、ベルト部を異なるパンツ本体に使いまわすことはできない。
本発明は、腹側部の中央にウエスト開口端から縦方向へ切り込まれたスリットが設けられたパンツ型の吸収性物品において、ウエストサイズの調整を幅広く可能にすること、着脱に係る方向の自由度を導入してスリットが設けられた部分での開閉作業の利便性を向上することを課題とする。
以上の課題を解決するための請求項1記載の発明は、吸収体を含む吸収性本体と、
腹側部の中央にウエスト開口端から縦方向へ切り込まれたスリットが設けられ、前記吸収性本体が股下部に設置されるパンツ型の外装体と、
前記スリットを覆うとともに前記スリットにより分断された右側部と左側部との間に掛け渡された状態で、一端部を前記右側部に、他端部を前記左側部に着脱自在に止着されて前記右側部と前記左側部とを連結する帯状連結部材とを備えたことを特徴とする吸収性物品である。
請求項1記載の発明によれば、スリットによってウエスト開口が広く開くので脱ぎ穿きし易く、スリットにより分断された右側部と左側部とが帯状連結部材により連結保持されて装着することができる。装着時には帯状連結部材がスリットを覆うため、スリットの隙間で肌を露出させることなくスリットの両縁が互いに重なった状態からスリットの両縁が互いに離間した状態までウエストサイズの調整が幅広く可能であり、ウエストが大きい着用者でも圧迫感のない快適な締め付け力に調整可能である。
また、帯状連結部材は、両端がそれぞれ腹側部に対して着脱自在であるので、スリットの右側部で着脱するか左側部で着脱するかの選択の自由度が生じ、着用者の身体特性や上に着る衣服等の状況によりこれを選択でき、スリットが設けられた部分での開閉作業の利便性が向上する。
請求項2記載の発明は、前記帯状連結部材は前記一端部と前記他端部との間の距離を変化させるように伸縮自在に構成されている請求項1に記載の吸収性物品である。
請求項2記載の発明によれば、帯状連結部材の伸縮性によりウエスト周りに適度な締め付け力が生じて装着性が良好になるとともに、より幅広いウエストサイズに対応可能になる。また、帯状連結部材がスリットを覆うほど幅広であるため、帯状連結部材の伸縮性による締め付け力の集中が緩和されて快適な装着感が得られる。
請求項3記載の発明は、前記帯状連結部材の止着相手部材となり前記帯状連結部材の止着位置を示すためのフロンタルターゲットテープが前記スリットを含む範囲の前記腹側部の外面に貼着され前記スリットに対応する部位で分断されてなる請求項1又は請求項2に記載の吸収性物品である。
請求項3記載の発明によれば、フロンタルターゲットテープによって帯状連結部材の止着位置がわかり易く、フロンタルターゲットテープによってスリットの周囲が補強されてよれにくく帯状連結部材の着脱作業が容易に行え、適度な着脱性が得られる。
請求項4記載の発明は、前記腹側部の内面に前記スリットの終端を補強する補強部材が固着されている請求項1から請求項3のうちいずれか一に記載の吸収性物品である。
請求項4記載の発明によれば、スリットからの破れを防止することができるとともに、スリットの終端の位置が維持できるから、帯状連結部材によりスリットを繰り返し確実に覆うことができる。
以上のように本発明によれば、腹側部の中央にウエスト開口端から縦方向へ切り込まれたスリットが設けられたパンツ型の吸収性物品において、ウエストサイズの調整を幅広く可能にすること、着脱に係る方向の自由度を導入してスリットが設けられた部分での開閉作業の利便性を向上することができるという効果がある。
また、帯状連結部材は異なるパンツ本体に使いまわすことが可能である。
本実施形態のパンツ型の吸収性物品の斜視図である(帯状連結部材を含まず)。 本実施形態のパンツ型の吸収性物品の斜視図である(帯状連結部材を含む)。 本実施形態のパンツ型の吸収性物品の展開図であり(帯状連結部材を含まず)、図(a)は外面、図(b)は内面を示す。 本実施形態のパンツ型の吸収性物品に備えられる帯状連結部材の平面図(止着面図)(a)及び断面図(b)である。 細長状弾性伸縮部材の配置に関する変形形態を示す帯状連結部材の平面図である。 細長状弾性伸縮部材の配置に関する他の変形形態を示す帯状連結部材の平面図である。 止着テープを製造する際における弾性伸縮部材の取り付けラインの例を概略的に示す平面図である。 図7のvi−vi断面図である。 本実施形態に係り、非伸張状態の帯状連結部材の上端部の写真である。 本実施形態に係り、伸張状態の帯状連結部材の上端部の写真である。 図4に示すものとは異なる外形形状の他の形態に係る帯状連結部材の平面図(止着面図)(a)及び断面図(b)である。
以下に本発明の一実施形態につき図面を参照して説明する。以下は本発明の一実施形態であって本発明を限定するものではない。
本実施形態の吸収性物品は、パンツ型の使い捨て紙おむつ(以下、「紙おむつ」という。)1であり、図1に示すようにパンツ型の外装体2をパンツ本体とし吸収性本体3を股下部に設置したものであり、また図2に示すように帯状連結部材5が付属する。但し、帯状連結部材5に関しては使いまわし可能である。
外装体2は不織布からなる複数のシートにより構成され、内側の人体と接する接触面に配される透液性のトップシートにより吸収性本体3を覆っている。吸収性本体3は、例えば、紙おむつ1の使用時に体液としての尿等の水様成分を吸収するものであり、綿やパルプ等の吸収性素材や、繊維或いはフィルム等のシート状基材と高吸水性樹脂とが組み合わされて形成された吸収体を含んでいる。
吸収性本体3は、外装体2の背側部2bから股下部2cを通って腹側部2aにかけて配置されている。
外装体2を構成する不織布の素材としてとしては、天然繊維、合成繊維のいずれを用いても良い。天然繊維の例としては、綿、セルロース(木材パルプ)、羊毛、絹等が挙げられる。また合成繊維としては、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレン(PE)、ナイロン、ポリエステル(PET)、アクリル等が挙げられ、またPE/PP混合不織布、PE/PET混合不織布、また、上記素材を適宜組み合わせたバイコンポーネント繊維(混合繊維)も用いることができる。
また、これらの繊維性素材から不織布を製造する方法としては、公知の方法を適宜用いることができ、例えば、ケミカルボンド、サーマルボンド、スパンレース等のいずれの方法を用いてもよく、また合成繊維等では、スパンボンド法、メルトブロー法、またこれらと上記の接着方法の組み合わせ等、いずれの方法を用いて製造しても良い。
外装体2の一方の端部には、紙おむつ1の着用者の腹周りを被覆する腹側部2aが形成され、他方の端部には、着用者の背周りを被覆する背側部2bが形成されているとともに、腹側部2aと背側部2bとの間に、着用者の股間部を被覆する股下部2cが形成されている。腹側部2a及び背側部2bは、略等しい幅を有する略矩形状に形成されている。
そして、図1及び図2に示すように、腹側部2aの幅方向側の各端部21a,21aと背側部2bの幅方向側の各端部21b,21bがそれぞれ固着されて脇部を形成することで、紙おむつ1がパンツ型の形状に構成されている。
また、腹側部2a及び背側部2bには、所定の間隔で並列した複数本の糸ゴム4a・・・が、端部21a,21a間及び端部21b,21b間に亘って延在してシート間に挟み込まれて固着されて備えられている。この糸ゴム4aによって、紙おむつ1の使用時に、着用者の胴周りおよび腰周りで、紙おむつ1が伸縮自在に構成されている。
また、股下部2cには、腹側部2aの一方の側端部21aから股下部2cの一方の端部21cの形状に沿うように曲線的に配置され、股下部2cを幅方向に経て、さらに、股下部2cの他方の端部21cの形状に沿うように曲線的に配置され、腹側部2aの他方の側端部21aへ至る複数本の糸ゴム4bが固着されて備えられている。また、背側部2bの一方の側端部21bから股下部2cの一方の端部21cの形状に沿うように曲線的に配置され、股下部2cを幅方向に経て、さらに、股下部2cの他方の端部21cの形状に沿うように曲線的に配置され、略中央を経て背側部2bの他方の側端部21bへ至る複数本の糸ゴム4cが固着されて備えられている。これら糸ゴム4b,4cは、紙おむつ1使用時に着用者の股下やそけい部に外装体2をフィットさせることができるように構成されている。
さて、腹側部2aに設けられるスリット22およびこれに関連する事項につき説明する。
図1及び図3に示すように腹側部2aの中央にウエスト開口端2dから縦方向へ切り込まれたスリット22が設けられている。
フロンタルターゲットテープ23(Frontal Target Tape)がスリット22を含む範囲の腹側部2aの外面に貼着されスリット22に対応する部位で分断されている。
フロンタルターゲットテープ23は、ポリエチレン等のプラスチック材料、不織布、トリコット等よりなり、表面には帯状連結部材5に設けられるフックテープ(5b,5c,5d,5e、図4参照)との着脱性を適度にするループ状の起毛を有し、帯状連結部材5の止着位置を示すために有色である。
また、図3(b)に示すように腹側部2aの内面にスリット22の終端を補強する補強部材24が固着されている。補強部材24としてはパネル不織布等を用いる。
帯状連結部材5は不織布からなる複数のシートを合わせた構成であり、図4(a)に示すように伸縮部51とその両側に隣接する側端部52及び53とから矩形状に形成され、さらに側端部52から側方に延出する舌状端部54と、側端部53から側方に延出する舌状端部55とを有する形状に形成されている。
伸縮部51には所定の間隔で並列した複数本の弾性伸縮部材5a・・・が、側端部52,53間に亘って延在してシート間に挟み込まれて固着されて備えられており、これにより帯状連結部材5は一端部と他端部との間の距離を変化させるように伸縮自在に構成されている。
側端部52,53及び舌状端部54,55の同じ側の面(止着時内側面)には、フロンタルターゲットテープ23との連結のための連結部として、表面にフック状突起を多数有するフックテープ(メカニカルファスナー(面ファスナー)の雄材)5b,5c,5d,5eがそれぞれ取り付けられており、フロントターゲットテープ23としてフック状突起が着脱可能に掛止される表面を有するもの(メカニカルファスナー(面ファスナー)の雌材)23が取り付けられている。紙おむつ1の外面の素材自体をフロントターゲットテープ23の代わりに用いたり、フックテープ5b,5c,5d,5eに代えて粘着剤層を用いるとともに、フロントターゲットテープ23として粘着性に富むような表面が平滑な樹脂テープを用いたりすることができる。
特に、図示形態の帯状連結部材5は、その全体にわたる(つまり舌状端部54、側端部52、伸縮部51、側端部53、舌状端部55にわたる)基本シート61と、この基本シート61の舌状端部54及び側端部52の幅方向全体にわたり固定された補強シート62aと、基本シート61の舌状端部55及び側端部53の幅方向全体にわたり固定された補強シート62bとを有することにより補強されている。フックテープ5b,5c,5d,5eはこの補強シート62a,62bに貼り付けられている。
このように舌状端部54及び側端部52並びに側端部53及び舌状端部55を補強することにより、当該部分における強度や剛性を確保し、また伸縮部51における柔軟性や伸縮性を確保することができる。
また、基本シート61の内面側には、一方の補強シート62aと基本シート61との間から他方の補強シート62aと基本シート61との間まで押えシート63が張り合わされており、この押えシート63と基本シート61との間に、弾性伸縮部材5aがホットメルト接着剤等により接着固定されている。弾性伸縮部材5aとしては、細長状のものの他、シート状のものも用いることができる。
各シート61,62a,62b,63は、一枚の素材で形成する他、複数枚の素材を貼り合わせて形成することもできる。各シート61,62a,62b,63の素材は特に限定されないが不織布が好適である。不織布としては公知のものを特に限定無く用いることができる。
不織布を構成する繊維としては、ポリエチレンまたはポリプロピレン等のオレフィン系、ポリエステル系、アミド系等の合成繊維の他、レーヨンやキュプラ等の再生繊維、綿等の天然繊維を用いることができる。
また、不織布の製造方法としては、スパンレース法、スパンボンド法、SMS法、サーマルボンド法、メルトブローン法、ニードルパンチ法、エアスルー法、ポイントボンド法等の公知の方法を用いることができる。特にオレフィン系繊維を用いたスパンボンド不織布、SMS不織布が好ましい。使用する不織布の坪量は適宜定めることができるが、伸縮部51における不織布の総坪量が20〜75g/m、特に26〜46g/mであり、舌状端部54及び側端部52並びに側端部53及び舌状端部55における不織布の総坪量がそれぞれ35〜130g/m、特に46〜116g/mであると好ましい。また、基本シート61及び押えシート63に用いる不織布の各坪量は15〜25g/m程度であるのが好ましく、補強シート62a,62bに用いる不織布の各坪量は50〜80g/m程度であるのが好ましい。この範囲内であれば、帯状連結部材5の舌状端部54及び側端部52並びに側端部53及び舌状端部55における強度や剛性の確保、及び伸縮部51における柔軟性や伸縮性の確保を、バランス良く且つ効果的に達成することができる。
弾性伸縮部材5aは、図4にも示すように、側端部52から伸縮部51を横断して側端部53まで連続している。より詳細には、弾性伸縮部材5aは、一方の舌状端部54よりも伸縮部51側の位置から、伸縮部51を通り他方の舌状端部55よりも伸縮部51側の位置まで延在している。よって、フックテープ5dから先端側の部分、及びフックテープ5eから先端側の部分には弾性伸縮部材5aは延在していない。そして、弾性伸縮部材5aのうち、側端部52に位置する部分5a1はその全体が非伸張状態で接着固定されており、伸縮部51に位置する部分5a2の両端を除く略全体が幅方向に伸張した状態で接着固定されている。また、弾性伸縮部材5aにおける側端部53に位置する部分5a3もその全体が非伸張状態で接着固定されている。
このような構造を採用することによって、弾性伸縮部材5aにおける側端部52,53に位置する部分5a1,5a3は非伸張状態で接着固定されており、側端部52,53が収縮しないため、補強シート62と基本シート61とが良好に密着し、補強シート62の接着強度が低下することがない。また、弾性伸縮部材5aの先端部が補強シート62と重なるため、フックテープ5b,5c,5d,5eと弾性伸縮部材5aとの間の力の伝達も円滑となり、弾性伸縮部材5aの伸縮作用による紙おむつ1の形状追従性も損なわれ難くなる。
いわゆる糸ゴムなどの細長状弾性伸縮部材5aを用いる場合、帯状連結部材5の上下方向に所定の間隔を空けて複数本並設するのが好ましい。具体的には、細長状弾性伸縮部材5aの本数は、8〜100本程度、特に25〜50本程度が適当であり、また、その間隔は2〜25mm程度、特に3〜7mm程度とするのが好ましい。また、細長状弾性伸縮部材5aの太さ(幅)は900〜1300dtex(0.3〜10mm)程度とするのが好ましく、また取り付け時の伸張率は300〜400%程度とするのが好ましい。
各弾性伸縮部材5aは幅方向に対して若干(例えば±5度程度)傾斜していても良い。図5及び図6に示すように、伸縮部51を横断して側端部52と側端部53とを往復しながら帯状連結部材5の上下方向に延在する波状をなすように、細長状弾性伸縮部材5aを配置することもできる。具体的な波状配置としては、図5に示すように三角波状の配置を採用できる他、図6に示すように幅方向に沿う直線状部分5asと折り返し部分5arからなる波状配置を採用することもできる。後者の場合、直線状部分は側端部52及び側端部53にわたるように設けられているが好ましく、折り返し部分5arは円弧状等の曲線状をなしているのが好ましい。
図7及び図8は、図2及び図4に示す形態の帯状連結部材5を製造する際における弾性伸縮部材5aの取り付けラインの例を概略的に示しており、弾性伸縮部材の伸張工程部101、第1接着工程部102、収縮工程部103及び第2接着工程部104をこの順に備えているものである。
弾性伸縮部材の伸張工程部101から第2接着工程部104までの区間において、CD方向(ライン横断方向)両側に、MD方向(ライン流れ方向)に所定の間隔で配置された縦軸周りに回転するプーリー110群と、このプーリー110群に巻き掛けられた無端の搬送ベルト111とがそれぞれ設けられている。両ベルト111間の間隔は伸張工程部101では下流側に向うにつれて拡大し、それよりも下流側では所定幅が維持されている。各搬送ベルト111はCD方向外側がライン下流側に向うにように駆動される。
搬送ベルト111の上流端には、両ベルト111間よりもある程度大径の巻き取り径で巻き取られた糸ゴムロール120がMD方向に沿う中心を有するように設けられている。これら糸ゴムロール120からは細長状弾性伸縮部材としての糸ゴム5aが螺旋状に送り出され、両搬送ベルト111の周りに螺旋状に巻き掛けられる。この際、糸ゴム5aは搬送ベルト111表面に設けられた図示しない凹凸に掛止され、搬送ベルト111の移動に伴って一定の螺旋ピッチを保持しつつ下流側に移動される。そしてこの移動に伴い、伸張工程部101では、両搬送ベルト111の間隔の拡大により螺旋状の糸ゴム5aがCD方向(おむつにおける幅方向(図4に図示))に伸張される。
一方、糸ゴム5aを伸張状態で固定する部分に予め接着剤130が塗布され、且つ糸ゴム5aを非伸張状態で固定するCD方向両端部には接着剤130が塗布されていない帯状の基本シート61がライン上方から供給され、螺旋状の伸張状態を維持したまま下流側に流れる糸ゴム5aに対して貼り付けられる。この際、糸ゴム5aのCD方向中間部のみが接着剤130の塗布部分に当接されるため、基本シート61に接着固定されるが、両端部は接着剤非塗布部分と当接するため接着固定されない。また、接着固定部分は、糸ゴム5aはMD方向に所定の間隔を空けて並ぶようになる。接着剤130の塗布パターンは適宜定めることができるが、MD方向に沿う線状の塗布部分をCD方向に間隔を空けて設けると、後述するように綺麗な縦皺が形成される等の利点がもたらされるため好ましい。
次の収縮工程部103では、CD方向中間部が基本シート61に接着固定された糸ゴム5aは、その移動過程でCD方向両端部の非接着部分がカッター140に当接して切断され、伸張状態から開放される。これにより、両搬送ベルト111の周囲に螺旋状に巻き掛けられていた糸ゴム5aは、MD方向に間隔を空けて配置される複数本の糸ゴム5aに分割されるとともに、各分割部分の両端部の非接着部分5anが非伸張状態まで収縮する。
この後、直ちに第2接着工程104がなされる。すなわち、第2接着工程部104では、糸ゴム5aを伸張状態で固定する部分及び非伸張状態で固定する部分に接着剤131が塗布された帯状の押えシート63がライン下方から供給され、基本シート61における糸ゴム5aの接着固定面に貼り付けられる。これにより、糸ゴム5aは非伸張状態の部分5anを含めて基本シート61と押えシート63との間に挟持され、且つ両シート61,63に対して接着固定される。
かくして製造された積層体150は、舌状端部54及び側端部52並びに側端部53及び舌状端部55に相当する部分に補強シート62a,62bを、次にフックテープ5b,5c,5d,5eを順に接着剤により貼り付けた後、図4に示すような所定形状への切断を経て、別途製造される紙おむつ1と同梱される。
細長状弾性伸縮部材5aが図示のように配置されていると、細長状弾性伸縮部材5aが少なくとも側端部52と伸縮部51とに跨るように及び伸縮部51と側端部53とに跨るように、上下方向と交差する方向に沿って延在するため、細長状弾性伸縮部材5aが側端部52及び側端部53と伸縮部51との各境界を繋ぐ補強部材となるだけでなく、各境界に加わる力が分散するため、裂けや破れが防止される。しかも、 この細長状弾性伸縮部材5aを設けるだけであれば、柔軟性が損なわれることもなく、また形状が細長状であるため通気性が損なわれることもない。
細長状弾性伸縮部材5aの寸法等については適宜定めれば良いが、例えば、帯状連結部材5の寸法に関して、高さ(上下方向長さ)hを60〜240mm、伸縮部51の幅を40〜250mm、舌状端部54及び側端部52を合わせた幅を30〜105mmとする場合、舌状端部55及び側端部53を合わせた幅を30〜105mmとする場合、弾性伸縮部材5aの太さを300〜2,500dtexとし、上下方向間隔sを2〜30mmとして、帯状連結部材5の上下方向全体にわたり弾性伸縮部材5aを設けるのが好ましい。
また、基本シート61と押えシート63との間に細長状弾性伸縮部材5aを挟みこれらをホットメルト接着剤で一体的に固定する場合、接着剤の塗布パターンは適宜定めることができ、幅方向の両端部のみ(例えば舌状端部54及び側端部52並びに側端部53及び舌状端部55のみ)でも良いが、幅方向に間欠的であるのが好ましく、中でも接着部分64及び非接着部分65の幅方向部位が上下方向に列なっているのが好ましい。具体的に図示形態の場合、基本シート61及び押えシート63は、幅方向に所定の間隔を空けて形成された、帯状連結部材5の上端から下端まで連続する縦縞状の接着部分64により接着されており、且つこの縦縞状の接着部分64により弾性伸縮部材5aが基本シート61及び押えシート63の両者に接着固定され、これら接着部分64間では基本シート61及び押えシート63の両者に接着固定されていない。また、各接着部分64の幅64wは5mm以下とされており、接着部分64間の間隔(非接着部分65の幅)65wが接着部分64の幅64wよりも大きくされている。
特に、接着部分64の幅64wを0.1〜5mm程度、非接着部分65の幅65wを1〜10mm程度とし、細長状弾性伸縮部材5aの固定時の伸張率を200〜400%程度とするのが好ましい。また、帯状連結部材5において弾性伸縮部材5aが伸張状態で固定された部分(図示形態の場合、伸縮部51の部分5a2)の幅は100〜200mmとするのが好ましい。
このように接着剤の塗布パターンとして十分に細く十分に間隔の空いた接着線群からなる縦縞状パターンを採用することにより、図9及び図10に示すように、帯状連結部材5の伸縮部51では、縦方向に連続する低剛性の非接着部分65が幅方向に間欠的に形成されるため、各非接着部分65により柔軟に折れ曲がることができるとともに、縦方向に連続する各接着部分64の幅が細いため、接着剤による硬質化が抑制される。その結果、このような接着パターンを採用した帯状連結部材5は、胴回りにおける身体表面の突出部分に対して柔軟にフィットすることができる。しかも、接着パターンが縦縞であると、弾性伸縮部材5a並びに基本シート61及び押えシート63は幅方向に多数箇所で接着固定されるため固定強度に優れるとともに、伸縮長さを長く確保したとしても、規則的で綺麗な縦皺が形成されるため、肌触り及び見栄えが向上するとともに、伸縮も円滑となる。
帯状連結部材5における弾性伸縮部材5aとしては、通気性や柔軟性の観点から、上述のように複数本の細長状弾性伸縮部材を上下方向に所定の間隔を空けて並設するのが好ましい。しかし、細長状弾性伸縮部材5aはその当接面積が小さいため、締め付けが局所的にきつくなり易い。よって、これを解決するために、接着部分64における接着剤層の厚みを弾性伸縮部材5aの厚みよりも厚くするのは好ましい。これにより、細長状弾性伸縮部材5aを用いたとしても、その締め付け力が締め付け方向と交差する方向に延在する多数の接着部分64によって、より広範囲に分散され、局所的な締め付けが緩和されるようになる。具体的に、弾性伸縮部材5aの太さが900〜1300dtex(0.3〜10mm)程度である場合、接着部分64における接着剤の塗布厚は0.1〜1mmとするのが好ましい。
細長状弾性伸縮部材5aの固定及び他の不織布間の固定のための接着剤の総使用量は、伸縮部51においては5〜40g/mとするのが好ましく、舌状端部54及び側端部52並びに側端部53及び舌状端部55においては10〜60g/mとするのが好ましい。また、このような接着形態を採用する場合、伸縮部51では間欠接着、舌状端部54及び側端部52並びに側端部53及び舌状端部55では連続接着となっているのが好ましい。
さて、使用について説明する。
使用者が図1に示す紙おむつ1(帯状連結部材5未装着)を穿いた後、図2に示すようにフロンタルターゲットテープ23に帯状連結部材5を止着することで紙おむつ1が身体に装着される。
このとき、帯状連結部材5はスリット22を覆うとともにスリット22により分断された右側部22Rと左側部22Lとの間に掛け渡された状態で、一端部を右側部22Rに、他端部を左側部22Lに着脱自在に止着されて右側部22Rと左側部22Lとを連結する。帯状連結部材5は左右対称であり、どちらの端部を右側部22Rに止着してもよい。側端部52及び舌状端部54からなる端部が右側部22Rに止着された場合、側端部53と舌状端部55とからなる端部が左側部22Lに止着される。逆に、側端部53及び舌状端部55からなる端部が右側部22Rに止着された場合、側端部52と舌状端部54とからなる端部が左側部22Lに止着される。
帯状連結部材5の一端部又は両端部がフロンタルターゲットテープ23又はその周囲の腹側部2a外面に止着された状態で、使用者が紙おむつ1を穿くことで紙おむつ1を身体に装着することも可能である。その際、止着されていない帯状連結部材5の一端部は、穿いた後に止着する。その後いつでも、帯状連結部材5の一端部又は両端部の止着位置を調整することで伸縮部51を適度に伸張させて適度な締め付け力を得て、紙おむつ1の装着性を調整することができる。
図11に示す帯状連結部材6は、図4に示す帯状連結部材5に対して、舌状端部54,55及び面ファスナー5d,5eを省略した点で異なるものであり、その他の構造、素材、製法などに関しては図4に示す帯状連結部材5と同様である。この帯状連結部材6でスリット22を覆いその左右を連結して紙おむつ1を装着することも可能である。着脱作業を容易にするために舌状端部54,55が有る方が好ましい。
以上のように本実施形態のパンツ型の吸収性物品は構成されるので、装着時には帯状連結部材5(6)がスリット22を覆うため、スリット22の隙間で肌を露出させることなくスリット22の両縁が互いに重なった状態からスリット22の両縁が互いに離間した状態までウエストサイズの調整が幅広く可能であり、ウエストが大きい着用者でも圧迫感のない快適な締め付け力に調整可能である。
また、帯状連結部材5(6)は、両端がそれぞれ腹側部2aに対して着脱自在であるので、スリット22の右側部22Rで着脱するか左側部22Lで着脱するかの選択の自由度が生じ、着用者の身体特性や上に着る衣服等の状況によりこれを選択でき、スリット22が設けられた部分での開閉作業の利便性が向上する。
2 外装体
2a 腹側部
2b 背側部
2c 股下部
2d ウエスト開口端
3 吸収性本体
5 帯状連結部材
5a 弾性伸縮部材(糸ゴム)
5b,5c,5d,5e フックテープ
6 帯状連結部材
22 スリット
22L 左側部
22R 右側部
23 フロンタルターゲットテープ
24 補強部材
51 伸縮部
52,53 側端部
54,55 舌状端部

Claims (4)

  1. 吸収体を含む吸収性本体と、
    腹側部の中央にウエスト開口端から縦方向へ切り込まれたスリットが設けられ、前記吸収性本体が股下部に設置されるパンツ型の外装体と、
    前記スリットを覆うとともに前記スリットにより分断された右側部と左側部との間に掛け渡された状態で、一端部を前記右側部に、他端部を前記左側部に着脱自在に止着されて前記右側部と前記左側部とを連結する帯状連結部材とを備えたことを特徴とする吸収性物品。
  2. 前記帯状連結部材は前記一端部と前記他端部との間の距離を変化させるように伸縮自在に構成されている請求項1に記載の吸収性物品。
  3. 前記帯状連結部材の止着相手部材となり前記帯状連結部材の止着位置を示すためのフロンタルターゲットテープが前記スリットを含む範囲の前記腹側部の外面に貼着され前記スリットに対応する部位で分断されてなる請求項1又は請求項2に記載の吸収性物品。
  4. 前記腹側部の内面に前記スリットの終端を補強する補強部材が固着されている請求項1から請求項3のうちいずれか一に記載の吸収性物品。
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