JP6159387B2 - Hplcフリー放射性ヨウ素化のためのビオチンスタナン - Google Patents

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Description

本発明は、放射性ヨウ素化ベクター、殊に放射性ヨウ素化された放射性医薬品及びその製造方法に関する。
放射性ヨウ素化ベクターは治療、医学診断撮像及び研究のための有用なツールである。例えば、123I標識ベクターはSPECTイメージングに使用され、124I標識ベクターはPETイメージングに使用され、125I標識ベクターは生物学的アッセイ及び療法に使用され、131I標識ベクターは治療に使用される。
放射性ヨウ素化は、酸化性条件下ヨウ化物の放射性同位体(例えば、123-種)でビニル又はアリール−スズ前駆体を処理して、目的とする放射性ヨウ素化生成物をスズ解裂産物と共に得ることにより達成することができる。過剰のアリール−スズ前駆体を使用して、放射性ヨウ化物の速く、かつ効率的な利用を確実にする。通例、目的とする放射性ヨウ素化生成物をスズ解裂産物及び未反応のアリール−スズ前駆体から分離するためにHPLCが必要とされる。しかしながら、HPLCは時間がかかり、従って活性の損失が生じ、また一般にかなりの投資、空間及び熟練した人を必要とする。
ペプチド及び抗体のような生体分子を始めとする広範囲の化合物に対して効果があるHPLCフリープロセスがあれば有利であろう。例えば、Eersels,J.L.H.ら,Journal of Labelled Compounds and Radiopharmaceuticals,2005.48(4):p.241−257及びCoenen,H.H.ら,Radioiodination Reactions for Pharmaceuticals 2006:Springer.p.101参照。しかし、HPLCフリープロセスの必要性が認められており、2つの報告されている解決策には多くの欠点がある。
文書に記載されている第1の手法はX(スキーム1に示した)として不溶性の樹脂又はポリマーを使用する。前駆体Precはスズリンカーを介して樹脂に結合したベクターからなる。酸化的放射性ヨウ素化の際、目的とする放射性ヨウ素化I−Prodが反応中に遊離し、ろ過によってPrec及びCから分離することができる。例えば、Culbert,P.A.ら,Reactive Polymers,1993.19(3):p.247−253、Hunter,D.H.ら,Journal of Labeled Compounds and Radiopharmaceuticals,1999.42(7):p.653−661、及びKabalka,G.W.ら,Journal of Labelled Compounds and Radiopharmaceuticals,2001.44(13):p.921−929参照。しかしながら、この手法には幾つかの欠点がある。例えば、特に承認を得るために純度及び無菌性を規制当局に対して立証しなければならない放射性医薬品の場合、樹脂に結合した前駆体の製造、精製及び特性決定は困難である。さらに、樹脂に関する化学は溶液相化学ほど容易でないことが多く、この手法が抗体のような感受性の高い生体分子に対して働くか否かは明らかではない。
第2の手法において、(スキーム1に示されている)XはCF3(CF25CH2CH2−のようなフルオラス相テールである。放射性ヨウ素化の後、目的とするI−Prodは、フルオラス相テールのためにPrec及びCが保持されるフルオラス−相sep−pakに通して溶出することで単離される。例えば、Donovan,A.C.ら,Nucl Med Biol,2008.35(7):p.741−6、Donovan,A.ら,J Am Chem Soc,2006.128(11):p.3536−3537、及びValliant,J.F.ら,米国特許第7335347号(2008)参照。フルオラス相との相互作用を最大化するためにSnは3つのフルオラス相テールを有する。しかしながら、この手法にも幾つかの欠点がある。例えば、ベクターが大きい分子、例えばペプチド又は抗体である場合、前駆体のクロマトグラフィー特性はフルオラス相テールではなく、大きいベクターによって支配されるであろうから、前駆体がフルオラス相sep−pakに保持される可能性は低いであろう。
米国特許出願公開第2009/005545号
本教示は、HPLCによる精製を必要としないで放射性ヨウ素化ベクターを製造・精製する方法、及びかかる方法に使用される新規な前駆体を提供する。いかなる特定の理論にも束縛されることは望まないが、かかる方法は、時間とコストを節約するだけでなく、最初の放射性同位体の利用を最大化し、生成物の最適の放射活性を維持する点においても有利であろうと考えられる。
幾つかの実施形態では、本教示は、放射性ヨウ素化化合物を製造する方法を提供する。この方法は、ビオチンを含有するスズ前駆体を放射性ヨウ化物及び酸化剤(oxidant)と接触させて、放射性ヨウ素化化合物、未反応前駆体及び反応の副生物を含む反応混合物を形成し、反応混合物をアビジン又はストレプトアビジンと接触させ、それによって放射性ヨウ素化化合物を前駆体及び反応副生物から分離することを含んでいる。
幾つかの実施形態では、本教示は、式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩を提供する。
式中、
1は、芳香族又はビニル性炭素をヨウ素で置換することができる芳香族又はビニル基であり、
2及びR3は、R1、各々0〜4個のR5基で置換されていてもよいアルキル又はアルコキシアルキルから各々独立に選択されるものであるか、或いはR2及びR3は、それらが結合しているSn原子と共に、適宜N、O又はSから選択される1以上のヘテロ原子を含んでいてもよい3〜8員環を形成し、
Zは、−(C1〜C4)アルキレン−、−(C1〜C4)アルキレン−O−、アリーレン、ヘテロアリーレン、シクロアルキレン又はヘテロシクロアルキレンから選択されるが、Zがアリーレン又はヘテロアリーレンである場合にはmが1以上であることを条件とし、
Xは、−O−及び−NR4−から選択され、
4は、H及びアルキルから選択されるが、アルキルは0〜4個のR6基で置換されていてもよく、
各R5は、−H、−ハロゲン、−CN、−NO2、−NRab、−ORc、−S(O)ic、−C(=O)Rc、−C(=O)ORc及び−OC(=O)Rcから独立に選択され、
6は、−H、−ハロゲン、−CN、−NO2、−NRab、−ORc、−S(O)ic、−C(=O)Rc、−C(=O)ORc及び−OC(=O)Rcから選択され、
a、Rb及びRcは、−H及び(C1〜C6)アルキルから各々独立に選択され、
Yは、S、SO、SO2及びOから選択され、
iは、0、1又は2であり、
m、n及びpは、各々独立に0〜10の整数であって、m+n+p≧1である。
式(I)又は(A)の特定の実施形態では、m、n及びpは各々独立に0〜10の整数であって、m+n+p≧2である。
式(I)又は(A)の特定の実施形態では、R2及びR3はいずれもHである。
式(I)又は(A)の特定の実施形態では、m、n及びpは各々独立に0〜10の整数であって、m+n+p≧2であり、R2及びR3はいずれもHである。
幾つかの実施形態では、本教示は、式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩を提供する。
式中、
1は、芳香族又はビニル性炭素をヨウ素で置換することができる芳香族又はビニル基であり、
2及びR3は、各々独立に(C1〜C6)アルキル又はアルコキシアルキルから選択されるものであるか、或いはR2及びR3は、それらが結合しているSn原子と共に、適宜N、O又はSから選択される1以上のヘテロ原子を含んでいてもよい4、5又は6員環を形成し、
Zは、−(C1〜C4)アルキレン−O−であり、
Xは、O及びNHから選択され、
Yは、S又はSO2から選択され、
pは、2〜4の整数である。
図1A〜1Eは、放射性ヨウ素化で使用する様々な酸化剤に対する本教示の代表的なビオチン前駆体の安定性を示すグラフである。 図2A〜2Cは、放射性ヨウ素化で使用する様々な酸化剤に対する本教示の代表的なビオチンスルホン前駆体の安定性を示すグラフである。 図3A〜3Eは、ストレプトアビジン樹脂が様々な溶媒比において本教示の代表的な前駆体を保持する能力を示すグラフである。 図4は、本教示の代表的な放射性ヨウ素化生成物の精製前のUV及びγトレースを示す。 図5は、本教示の代表的な放射性ヨウ素化生成物の精製後のUV及びγトレースを示す。
PET及びSPECTに基づく医用撮像における感度は、対象の部位に局在化される放射能の量、従ってその結果として作用剤の用量当たりの放射能又はその作用剤の「比放射能」に依存する。PET及びSPECTイメージング剤の化学的純度を最大化して、患者の安全を確保すると共に特に効果的な比放射能を達成することが重要である。効果的な比放射能は、放射性標識作用剤のモル数を、その放射性標識作用剤と同様な生物学的性質を有する全ての分子のモル数で割った値と定義される。
放射性ヨウ素化(下記スキーム1参照)は、ビニル又はアリール−スズ前駆体(「Prec」)を酸化性条件ヨウ素の放射性同位体(例えば、123-種)で処理して目的とする放射性ヨウ素化生成物(「I−Prod」)及びスズ解裂生成物(「C」)を生成させることによって達成することができる。放射性ヨウ化物の速くて効率的な利用を確実にするために過剰のアリール−スズ前駆体が使用される。
放射性ヨウ素化には過剰の前駆体(「Prec」)を使用するので、未反応のPrecは低い比放射能の主要な原因である。低含量の受容体の撮像の場合、未反応のPrecは受容体を飽和させ、放射性標識生成物I−Prodの結合を低下させ、その結果画質が悪くなり得る。
また、PET及び/又はSPECTイメージング剤の化学的純度を最大化して患者の安全を確保することも重要である。放射性ヨウ素化化合物の化学的純度を高めるための現行の手法はHPLC精製に依存しているが、これには時間がかかり、従って放射能の減衰が起こり、放射性ヨウ素化生成物を前駆体からクロマトグラフィー的に分離する能力によって制限され、しかも高価である。本教示は、HPLC精製を使用することなく、放射性ヨウ素化ベクターの高い化学的純度を達成する放射性ヨウ素化ベクターを製造及び精製する方法を記載する。
本教示は、例えば研究、診断撮像及び治療の目的の、放射性ヨウ素化のための新規な前駆体及びこれらの前駆体を用いて放射性ヨウ素化ベクターを製造・精製する方法に関する。いかなる特定の理論にも束縛されることは望まないが、かかる方法及び前駆体は、限定されることはないが、放射性ヨウ素化ベクターを前駆体及び解裂生成物から精製するためのHPLCの必要性の排除、簡単な化合物である故の前駆体の容易な製造、特性決定及び精製できる能力、前駆体及び放射性ヨウ素化ベクターのクロマトグラフィー的識別が最小であるペプチド又は抗体のような大きい分子を始めとする広範囲の放射性ヨウ素化ベクターに対する有用性、並びに前駆体と水性反応混合物との適合性を含めて、従来技術に対して多くの利点を有すると考えられる。
製造及び精製方法
1以上の実施形態では、本教示は、放射性ヨウ素化化合物を製造又は精製する方法を提供する。かかる方法は、一般に、ビオチン含有スズ前駆体を放射性ヨウ化物及び酸化剤と接触させて、放射性ヨウ素化化合物、未反応の前駆体及び反応副生物を含む反応混合物を形成し、反応混合物をアビジン又はストレプトアビジンと接触させて放射性ヨウ素化化合物を前駆体及び反応副生物から分離することを含む。1以上の実施形態では、本方法はさらに反応混合物を溶解性向上剤と接触させることを含む。
1以上の実施形態では、本教示は、放射性ヨウ素化化合物を製造又は精製する方法を提供する。かかる方法は一般に、ビオチン含有スズ前駆体を放射性ヨウ化物、酸化剤及び溶解性向上剤と接触させて、放射性ヨウ素化化合物、溶解性向上剤、未反応の前駆体及び反応副生物を含む反応混合物を形成し、反応混合物をアビジン又はストレプトアビジンと接触させて放射性ヨウ素化化合物を前駆体及び反応副生物から分離することを含む。
1以上の実施形態では、本教示は、放射性ヨウ素化化合物を製造又は精製する方法を提供する。かかる方法は一般に、ビオチン含有スズ前駆体を放射性ヨウ化物及び酸化剤と接触させて、放射性ヨウ素化化合物、未反応の前駆体及び反応副生物を含む反応混合物を形成し、反応混合物を溶解性向上剤及びアビジン又はストレプトアビジンと接触させて放射性ヨウ素化化合物を前駆体及び反応副生物から分離することを含む。
1以上の実施形態では、本教示は、放射性ヨウ素化化合物を製造又は精製する方法を提供する。かかる方法は一般に、ビオチン含有スズ前駆体を放射性ヨウ化物及び酸化剤と接触させて、放射性ヨウ素化化合物、未反応の前駆体及び反応副生物を含む反応混合物を形成し、反応混合物を還元剤と接触させて還元反応混合物を形成し、還元反応混合物をアビジン又はストレプトアビジンと接触させて放射性ヨウ素化化合物を前駆体及び反応副生物から分離することを含む。1以上の実施形態では、本方法はさらに、反応混合物又は還元反応混合物を溶解性向上剤と接触させる段階を含む。
1以上の実施形態では、本教示は、放射性ヨウ素化化合物を製造又は精製する方法を提供する。かかる方法は一般に、ビオチン含有スズ前駆体を放射性ヨウ化物、酸化剤及び溶解性向上剤と接触させて、放射性ヨウ素化化合物、溶解性向上剤、未反応の前駆体及び反応副生物を含む反応混合物を形成し、反応混合物を還元剤と接触させて還元反応混合物を形成し、還元反応混合物をアビジン又はストレプトアビジンと接触させて放射性ヨウ素化化合物を前駆体及び反応副生物から分離することを含む。
1以上の実施形態では、本教示は、放射性ヨウ素化化合物を製造又は精製する方法を提供する。かかる方法では一般に、ビオチン含有スズ前駆体を放射性ヨウ化物及び酸化剤と接触させて、放射性ヨウ素化化合物、未反応の前駆体及び反応副生物を含む反応混合物を形成し、反応混合物を還元剤と接触させて還元反応混合物を形成し、還元反応混合物を溶解性向上剤及びアビジン又はストレプトアビジンと接触させて放射性ヨウ素化化合物を前駆体及び反応副生物から分離する。
典型的な反応条件下で、残留する未結合放射性ヨウ素は最小である。放射性ヨウ素が反応により完全に消費されない場合、残留する未結合放射性ヨウ素の固相抽出法又はその他による予備的又は後精製は当業者に自明であろうと理解される。これには、限定されることはないがイオン交換、シリカゲル、アルミナ、逆相樹脂等が含まれ得る。
溶解性向上剤との接触は本明細書に記載の方法の間どの時点でも行うことができると理解される。例えば、ビオチン含有スズ前駆体は反応混合物の形成中に溶解性向上剤と接触させることができ、或いは、反応混合物は上記のように形成し、ある期間の後反応混合物を溶解性向上剤と接触させてもよい。同様に、ビオチン含有スズ前駆体は反応混合物の形成中、還元剤と接触させる前に溶解性向上剤と接触させることができ、或いは、反応混合物は上記のように形成し、ある期間の後反応混合物を溶解性向上剤と、その後還元剤と接触させてもよいし、又は溶解性向上剤及び還元剤と同時に接触させてもよい。同様に、還元反応混合物を溶解性向上剤と接触させるとき、この接触はアビジン又はストレプトアビジンとの接触の前、同時、又は後に行うことができる。当業者は上記の適当な時期を決定することができる。
本明細書で使用する場合用語「放射性ヨウ素化化合物」又は「単離放射性ヨウ素化化合物」とは、化合物の芳香族又はビニル部分上に放射性のヨウ素置換基を含む芳香族又はビニル化合物をいう。放射性のヨウ素置換基の例には123I、124I、125I及び131Iがある。従って、幾つかの実施形態では、放射性ヨウ素化化合物はアリール酸のようなアリール部分を含む。代表的な放射性ヨウ素化化合物としては、限定されることはないが放射性ヨウ素化安息香酸、放射性ヨウ素化ベンズアミド、放射性ヨウ素化ベンジルアミン、及び放射性ヨウ素化ベンジルグアニジンがある。
本明細書で使用する場合、「ビオチン」とは、アビジン又はストレプトアビジンと結合する、ビオチン、ビオチンの酸化生成物、及びビオチン様置換基、例えば、ビオチン、オキシビオチン、ビオチンスルホン及びビオチンスルホキシド、並びにこれらの立体異性体を含めていう。本明細書で使用する場合、用語「ビオチン含有スズ前駆体」とは、ビオチン、ビオチンの酸化生成物、又はビオチン様置換基、並びに芳香族又はビニル炭素においてヨウ化物で標識されると共にアビジン又はストレプトアビジンに結合することができる芳香族又はビニル基を含むスズ複合体をいう。スズ分子は1以上の芳香族又はビニル性炭素の炭素原子に直接結合によって結合する。また、スズ分子は、直接結合を介して、又はリンカーを介して、ビオチン、ビオチンの酸化生成物、又はビオチン様置換基に結合する。
本明細書で使用する場合、用語「ビオチンを含有する副生物」又は「反応副生物」とは、ヨウ化物と本明細書に定義されているビオチンを含有する前駆体との反応の生成物をいう。この反応は一般に、ヨウ化物で標識することができる芳香族ベクターからのスズ部分の解裂を引き起こす。かかる副生物は通例直接又はリンカーを介してビオチン又はビオチン様置換基に結合したスズ部分を含む。
幾つかの実施形態では、酸化剤はヨードゲン(iodogen;3a,6a−ジフェニル−1,3,4,6−テトラクロロ−3a,4,6,6a−テトラヒドロイミダゾ[4,5−d]イミダゾール−2,5(1H,3H)−ジオン)及び過酢酸から選択される。例えば、酸化剤は固体又は溶液若しくは懸濁液であることができ、又は酸化剤はチューブ又はビーズ上に予め被覆することができる。幾つかの実施形態では、放射性ヨウ化物は123I、124I、125I、及び131Iから選択される。
本明細書で使用する場合、用語「溶解性向上剤」とは、水又は水と有機共溶媒の混合物に対する有機分子の溶解性を高める分子をいう。これらは通例両親媒性であり、疎水性領域と親水性領域を含有する。代表的な溶解性向上剤には、もちろん限定されることはないが、ポリソルベート80(Tween 80)、シクロデキストリン(例えばα、β、γシクロデキストリン)、ヒドロキシプロピル−β−シクロデキストリンのようなシクロデキストリンの類似体、及びラウリル硫酸ナトリウムがある。
本明細書で使用する場合、用語「還元剤」とは、添加された酸化剤及び残存するあらゆる未反応の親電子性放射性ヨウ素種を還元する作用剤をいう。代表的な還元剤には、限定されることはないが重亜硫酸ナトリウム、チオ亜硫酸ナトリウム又はメタ重亜硫酸ナトリウムがある。
幾つかの実施形態では、ビオチン含有スズ前駆体は式(A)で表される化合物又はそのその薬学的に許容される塩である。
式中、
1は、芳香族又はビニル性炭素がヨウ化物で置換されることができる芳香族又はビニル基であり、
2及びR3は、各々独立に、R1、各々0〜4個のR5基で置換されたアルキル又はアルコキシアルキルから選択されるものであるか、或いはR2及びR3は、それらが結合しているSn原子と共に、適宜N、O又はSから選択される1以上のヘテロ原子を含んでいてもよい3〜8員環を形成し、
Zは、−(C1〜C4)アルキレン−、−(C1〜C4)アルキレン−O−、アリーレン、ヘテロアリーレン、シクロアルキレン又はヘテロシクロアルキレンから選択されるが、但し、Zがアリーレン又はヘテロアリーレンであり、n=1〜9の場合、mは1以上であり、またZが−(C1〜C4)アルキレン−O−である場合、p=2〜10であり、
Xは、−O−及び−NR4−から選択され、
4は、H及びアルキルから選択されるが、アルキルは0〜4個のR6基で置換され、
各R5は、独立に、−H、−ハロゲン、−CN、−NO2、−NRab、−ORc、−S(O)ic、−C(=O)Rc、−C(=O)ORc及び−OC(=O)Rcから選択され、
6は、−H、−ハロゲン、−CN、−NO2、−NRab、−ORc、−S(O)ic、−C(=O)Rc、−C(=O)ORc及び−OC(=O)Rcから選択され、
a、Rb及びRcは、各々独立に、−H及び(C1〜C6)アルキルから選択され、
iは、0、1、又は2であり、
Yは、S、SO、SO2及びOから選択され、
m、n及びpは、各々独立に0〜10の整数であって、m+n+p≧1であり、
q及びrは各々個別に0又は1の整数であり、sは1〜3の整数であるが、但しq+r+s=3である。
他の実施形態では、ビオチン含有スズ前駆体は式(I)で表される化合物又はその薬学的に許容される塩である。
式中、
1は、芳香族又はビニル性炭素がヨウ化物で置換されることができる芳香族又はビニル基であり、
2及びR3は、各々独立に、R1、各々0〜4個のR5基で置換されているアルキル又はアルコキシアルキルから選択されるものであるか、或いはR2及びR3は、それらが結合しているSn原子と共に、適宜N、O又はSから選択される1以上のヘテロ原子を含んでいてもよい3〜8員環を形成し、
Zは、−(C1〜C4)アルキレン−、−(C1〜C4)アルキレン−O−、アリーレン、ヘテロアリーレン、シクロアルキレン又はヘテロシクロアルキレンから選択されるが、但しZがアリーレン若しくはヘテロアリーレンであり、n=1〜9である場合、mは1以上であり、またZが−(C1〜C4)アルキレン−O−である場合、p=2〜10であり、
Xは、−O−及び−NR4−から選択され、
4は、H及びアルキルから選択されるが、アルキルは0〜4個のR6基で置換され、
各R5は、独立に、−H、−ハロゲン、−CN、−NO2、−NRab、−ORc、−S(O)ic、−C(=O)Rc、−C(=O)ORc及び−OC(=O)Rcから選択され、
6は、−H、−ハロゲン、−CN、−NO2、−NRab、−ORc、−S(O)ic、−C(=O)Rc、−C(=O)ORc及び−OC(=O)Rcから選択され、
a、Rb及びRcは、各々独立に、−H及び(C1〜C6)アルキルから選択され、
Yは、S、SO、SO2及びOから選択され、
iは、0、1、又は2であり、
m、n及びpは、各々独立に、0〜10の整数であって、m+n+p≧1である。
本明細書で使用する場合、ヨウ化物で標識することができる芳香族又はビニル基は、ヨウ素部分(残基)が、芳香族(例えばヨウ化アリール)又はビニル基(例えばヨウ化ビニル)に結合して治療薬、診断薬又は両方を生じることを意味する。用語「ヨウ化アリール」とは、ヨウ化物(ヨウ素)が直接結合している芳香族基をいう。用語「ヨウ化ビニル」とは、ヨウ化物(ヨウ素)が直接結合しているビニル基をいう。1つの実施形態では、ヨウ化物で標識することができる芳香族ベクターは5〜14員のアリール部分又は5〜14員のヘテロアリール部分を含む。
本明細書で使用する場合、用語「ベクター」とは、芳香族又はビニル性炭素原子がヨウ化物で置換されている芳香族又はビニル基をいう。本明細書で使用する場合、表現「芳香族ベクター」とは、1以上の芳香族部分を含む物質、例えば小分子有機化合物又は巨大分子を指していう。従って、「ヨウ化物で標識することができる芳香族ベクター」とは、1以上の環置換基をヨウ化物置換基と交換することができる芳香族ベクターをいう。
本明細書で使用する場合、表現「ビニルベクター」は、1以上のビニル部分を含む物質、例えば小分子有機化合物又は巨大分子をいう。従って、「ヨウ化物で標識することができるビニルベクター」は、1以上のビニル性炭素置換基をヨウ化物置換基と交換することができるビニルベクターをいう。幾つかの実施形態では、ヨウ化物で標識することができる芳香族又はビニルベクターは(ヨウ化物で標識されると)治療薬、診断薬又は両方を生ずる。
本明細書で使用する場合、用語「治療薬」とは、身体に対してある効果を及ぼすことができる薬物、薬剤、又はその他の物質、例えば、症状、病理学的障害又は疾病の発現及び/又は進行を予防、治療、緩和するために使用することができる作用剤をいう。治療薬には、低分子量薬物、タンパク質、ペプチド、オリゴヌクレオチド、核酸、多糖及びその他の巨大分子が含まれ、各々合成であることも、又は天然に産生されることもできる。用語「薬物(薬剤)」には、分子量が約50〜約1000ダルトンの有機化合物のような小分子が含まれる。
本明細書で使用する場合、用語「診断薬」は、生理学的状態又は機能の検出又はモニターを可能にする物質、例えば、症状、病理学的障害又は病気の存在及び/又は進行を検出、撮像及び/又はモニターするために使用することができる作用剤をいう。
幾つかの実施形態では、式A、I及び/又はII中のR2及びR3は各々独立に(C1〜C6)アルキル、例えばメチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル若しくはヘキシル、又はアルコキシアルキル、例えばメトキシメチル、エトキシエチル、メトキシメトキシメチル、−CH2CH2CH2OCH2CH2OCH3から選択される。幾つかの実施形態では、式A、I及び/又はII中のR2及びR3は各々独立にメチル、エチル、n−プロピル又はn−ブチルから選択される。
幾つかの実施形態では、式A、I及び/又はII中のR2及びR3は、それらが結合しているSn原子と共に、場合によりN、O、又はSから選択される1以上のヘテロ原子を含んでいてもよい3〜8員環を形成する。例えば、形成される環は以下のものの1つであることができる。
式A、I及び/又はIIの幾つかの実施形態では、XはO及びNR4から選択され、R4はH及び(C1〜C6)アルキルから選択される。例えば、式A、I及び/又はIIの幾つかの実施形態では、XはO及びNHから選択される。幾つかの実施形態では、YはO、S、SO、及びSO2から選択される。例えば、式A、I及び/又はIIの幾つかの実施形態では、YはSである。式A、I及び/又はIIの他の実施形態では、YはSO2である。式A、I及び/又はIIの幾つかの実施形態では、Zは−(C1〜C4)アルキレン−、−(C1〜C4)アルキレン−O−から選択される。例えば、式A、I及び/又はIIの幾つかの実施形態では、Zは−(C1〜C4)アルキレン−O−である。
式A、I及び/又はIIの幾つかの実施形態では、m、n及びpは各々独立に0〜5の整数である。例えば、式A、I及び/又はIIの幾つかの実施形態では、m及びnはいずれも0であり、pは2〜4の整数である。
幾つかの実施形態では、R2及びR3は各々独立に(C1〜C6)アルキルから選択され、XはO及びNR4から選択され、YはS、SO、及びSO2から選択され、Zは−(C1〜C4)アルキレン−、及び−(C1〜C4)アルキレン−O−から選択され、R4はH及び(C1〜C6)アルキルから選択され、m、n及びpは各々独立に0〜5の整数である。
式A、I及び/又はIIの幾つかの実施形態では、R2及びR3は各々独立にメチル、エチル、n−プロピル又はn−ブチルから選択され、XはO及びNHから選択され、YはSO2であり、Zは−(C1〜C4)アルキレン−O−であり、m及びnはいずれも0であり、pは2〜4の整数である。
幾つかの実施形態では、R2及びR3は、Sn原子と一緒になって、場合によりN、O、又はSから選択される1以上のヘテロ原子を含んでいてもよい3、4、5、6、7、又は8員環を形成し、XはO及びNR4から選択され、YはS、SO、及びSO2から選択され、Zは−(C1〜C4)アルキレン−、及び−(C1〜C4)アルキレン−O−から選択され、R4はH及び(C1〜C6)アルキルから選択され、m、n及びpは各々独立に0〜5の整数である。
式A、I及び/又はIIの幾つかの実施形態では、R2及びR3は、Sn原子と一緒になって、場合によりN、O、又はSから選択される1以上のヘテロ原子を含んでいてもよい5又は6員環を形成し、XはO及びNHから選択され、YはSO2であり、Zは−(C1〜C4)アルキレン−O−であり、m及びnはいずれも0であり、pは2〜4の整数である。
例えば、幾つかの実施形態では、ビオチンを含有する副生物は式(II)の1以上の化合物又はその薬学的に許容される塩を含む。
式中、R2〜R6、Z、X、Y、Ra、Rb、Rc、m、n及びpは式(I)及びその様々な実施形態に対して上で定義した通りであり、R1Aは−OHであって、tは1であるか、又は、R1Aは−O−であって、tは2である。
幾つかの実施形態では、反応混合物又は還元反応混合物をアビジン又はストレプトアビジンと接触させることは、以下のことの少なくとも1つを含む。
反応混合物又は還元反応混合物をアビジン又はストレプトアビジン固体支持体のカラムに通す、
アビジン又はストレプトアビジン固体支持体を反応混合物又は還元反応混合物と混合した後ろ過する、
ビオチンを含有する前駆体をアビジン又はストレプトアビジン固体支持体に付着させ、続いてビオチンを含有する前駆体を放射性ヨウ化物及び酸化剤と接触させ、その後放射性ヨウ素化化合物を溶出する、
反応混合物又は還元反応混合物を可溶性のアビジン又はストレプトアビジンで処理した後、アビジン−又はストレプトアビジン−結合した複合体を放射性ヨウ素化化合物からサイズ分離する、又は
反応混合物又は還元反応混合物をストレプトアビジン又はアビジン−被覆表面上に通す。
本発明は、伝統的なHPLC法により達成される純度に匹敵する純度レベルの放射性ヨウ素化化合物を提供する。この高いレベルの純度により、本明細書に開示されている方法で製造された放射性ヨウ素化化合物を診断又は治療薬として使用することが可能になる。幾つかの実施形態では、かかる方法では、最小の不純物を有する放射性ヨウ素化化合物の製造が可能になる。例えば、幾つかの実施形態では、放射性ヨウ素化化合物は、約10%未満、約5%未満、又は約1%未満のビオチンを含有する前駆体又はビオチンを含有する副生物を含む組成である。幾つかの実施形態では、放射性ヨウ素化化合物は、約0.9%未満、約0.8%未満、約0.7%未満、約0.6%未満、約0.5%未満、約0.4%未満、約0.3%未満、約0.2%未満、約0.1%未満、又はさらに約0.05%未満のビオチンを含有する前駆体又はビオチンを含有する副生物を含む組成である。一般に、放射性ヨウ素化化合物を製造する結果となる主要な汚染物質は未反応のビオチンを含有する前駆体及び/又はビオチンを含有する副生物である。そこで、本明細書に開示されている方法は所望の放射性ヨウ素化化合物を未反応のビオチンを含有する前駆体及び/又はビオチンを含有する副生物から分離するのに有効であるので、得られる放射性ヨウ素化化合物は90%以上、95%以上、99%以上、99.1%以上、99.2%以上、99.3%以上、99.4%以上、99.5%以上、99.6%以上、99.7%以上、99.8%以上、99.9%以上又は99.95%以上の純度である。
本明細書で使用する場合、用語「アルキル」は、飽和した脂肪族の直鎖又は枝分かれした一価の炭化水素基をいう。他に明記しない限り、アルキル基は通例1−6個の炭素原子を有し、すなわち(C1〜C6)アルキルである。本明細書で使用する場合、「(C1〜C6)アルキル」基は、線状又は枝分かれした配置の1〜6個の炭素原子を有する基を意味する。「アルキレン基」は飽和脂肪族で枝分かれした又は直鎖の二価炭化水素基である。他に明記しない限り、アルキレン基は通例1−6個の炭素原子を有し、すなわち、(C1〜C6)アルキレンである。
本明細書で使用する場合、用語「アルコキシアルキル」とは、隣接してない炭素原子が酸素で置き換えられているアルキルをいう。アルコキシアルキルの例には、例えば、メトキシメチル、エトキシエチル、プロポキシメチル、又は−CH2CH2CH2OCH2CH2OCH3がある。
用語「アリール」とは芳香族炭化水素環系をいう。用語「アリール」は、用語「アリール部分」、「アリール環」及び「アリール基」と互換的に用いることができる。アリール基は通例6〜14個の環原子を有する。「アリール」には、単環式の環、及び単環式アリール環が1以上の他のアリール環に縮合している多環式の環が包含される。アリール基の例には、限定されることはないが、フェニル、ナフチル、アントラセニル、1,2−ジヒドロナフチル、1,2,3,4−テトラヒドロナフチル、フルオレニル、インダニル、インデニルなどがある。「置換アリール基」は1以上の置換可能な環原子が置換されている。アリーレンとは二価のアリール基をいう。
用語「ヘテロアリール」、「ヘテロアリール環」、「ヘテロアリール基」及び「ヘテロアリール部分」は、本明細書中で互換的に用いられており、炭素及び少なくとも1個(通例1〜4個、より典型的には1又は2個)のヘテロ原子(例えば、酸素、窒素又はイオウ)から選択される通例5〜14個の環原子を有する芳香族環基をいう。「ヘテロアリール」には、単環式環、及び単環式ヘテロ芳香族環が1以上の他のアリール又はヘテロアリール環に縮合している多環式環が包含される。単環式ヘテロアリール基の例としては、限定されることはないが、フラニル(例えば、2−フラニル、3−フラニル)、イミダゾリル(例えば、N−イミダゾリル、2−イミダゾリル、4−イミダゾリル、5−イミダゾリル)、イソキサゾリル(例えば、3−イソキサゾリル、4−イソキサゾリル、5−イソキサゾリル)、オキサジアゾリル(例えば、2−オキサジアゾリル、5−オキサジアゾリル)、オキサゾリル(例えば、2−オキサゾリル、4−オキサゾリル、5−オキサゾリル)、ピラゾリル(例えば、3−ピラゾリル、4−ピラゾリル)、ピロリル(例えば、1−ピロリル、2−ピロリル、3−ピロリル)、ピリジル(例えば、2−ピリジル、3−ピリジル、4−ピリジル)、ピリミジニル(例えば、2−ピリミジニル、4−ピリミジニル、5−ピリミジニル)、ピリダジニル(例えば、3−ピリダジニル)、チアゾリル(例えば、2−チアゾリル、4−チアゾリル、5−チアゾリル)、イソチアゾリル、トリアゾリル(例えば、2−トリアゾリル、5−トリアゾリル)、テトラゾリル(例えば、テトラゾリル)、及びチエニル(例えば、2−チエニル、3−チエニル)がある。多環式芳香族ヘテロアリール基の例には、カルバゾリル、ベンゾイミダゾリル、ベンゾチエニル、ベンゾフラニル、イソベンゾフラニル、インドリル、ベンゾトリアゾリル、ベンゾチアゾリル、ベンゾオキサゾリル、キノリニル、イソキノリニル、インダゾリル、イソインドリル、アクリジニル、又はベンゾイソキサゾリルがある。「置換ヘテロアリール基」は、水素と結合している環炭素又は環窒素原子である1以上の置換可能な環原子が置換されている。ヘテロアリーレンとは二価のヘテロアリール基をいう。
用語「シクロアルキル」とは、単環式又は多環式の飽和炭化水素環系をいう。例えば、C5〜C7シクロアルキルには、限定されることはないが、各々場合により置換されていてもよいシクロペンチル、シクロヘキシル又はシクロヘプチルがある。シクロアルキレンとは二価のシクロアルキル基をいう。
用語「ヘテロシクロアルキル」とは、一般に1−4個の環ヘテロ原子を含有する3〜10員の非芳香族環をいう。各ヘテロ原子は窒素、第四窒素、酸化窒素(例えば、NO)、酸素、並びにスルホキシド及びスルホンをはじめとするイオウから独立に選択される。代表的な単環式ヘテロシクロアルキル基としては、モルホリニル、チオモルホリニル、ピロリジノニル、ピロリジニル、ピペリジニル、ピペラジニル、ヒダントイニル、バレロラクタミル、オキシラニル、オキセタニル、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロピラニル、テトラヒドロピリニジニル、テトラヒドロピリミジニル、テトラヒドロチオフェニル、テトラヒドロチオピラニル、などがある。ヘテロシクロアルキレンとは二価のヘテロシクロアルキル基をいう。
実験
略語
Ac:アセチル
Bn:ベンジル
DMAP:4−(ジメチルアミノ)ピリジン
DMF:ジメチルホルムアミド
DMSO:ジメチルスルホキシド
EDC:N−(3−ジメチルアミノプロピル)−N’−エチルカルボジイミド塩酸塩
HPLC:高性能液体クロマトグラフィー
NMP:1−メチル−2−ピロリジノン
PBS:リン酸緩衝生理的食塩水
TFA:トリフルオロ酢酸
THF:テトラヒドロフラン
TFP:テトラフルオロフェニル。
実施例1 前駆体の合成
ビオチン又はビオチンスルホン単位を有するアリールスタナンを設計し調製した。ビニル性スタナンは同様な方法で調製することができる。3−スタニル安息香酸/エステルをモデル系として選択した。これは、対応する放射性標識生成物(3−ヨード安息香酸/エステル)が、簡単な化学反応によって他の診断及び治療ベクターにコンジュゲートすることができるからである。他の結合も可能であるが、エステルはやや酸性の標識条件下で充分に安定であり、またエステル結合の前駆体(すなわち、アルコール)は確立された一般に高い収率の反応、例えばヒドロホウ素化又はオゾン分解によって容易に利用できるので、ビオチンとアリールスタナンのエステル結合を選択した。
鍵となる重要な中間体は、高い収率でスキーム2に示されているように市販のBu2SnCl2)から良好な収率で調製した。
簡潔にいうと、THF(50mL)中の二塩化ジブチルスズ(15.2g、50mmol)の溶液に、0℃で臭化フェニルマグネシウム(30mL、60mmol、2.0M、THF中)を加えた。得られた混合物を0℃で1h撹拌した後、NH4Cl(50mL、飽和水溶液)でクエンチし、Et2O(100mL×3)で抽出した。合わせた有機抽出物をNa2SO4上で乾燥し、濃縮した。油状の残渣をフラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、100%ヘキサン)で精製して95%の収率で化合物を得た(18.4g、47.5mmol)。
化合物(1.94g、5.0mmol)をEt2O(5.0mL)に溶かし、0℃に冷却した。Et2O中HClの無水の溶液(2.5mL、5.0mmol、2.0M)を滴下して加えた。得られた透明な溶液を30min放置して室温に暖めた。グリニャール試薬(15mL、7.5mmol、0.5M、THF又はEt2O中)を0℃で加え、得られた懸濁液をさらに1h撹拌した。NH4Cl(10mL、飽和水溶液)でクエンチし、Et2O(10mL×3)で抽出した後、合わせた有機抽出物をNa2SO4上で乾燥し、濃縮した。油状の残渣をフラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、100%ヘキサン)で精製して化合物を90%の収率で得た。
化合物(1.46g、4.0mmol)のTHF(4.0mL)中の溶液に、9−BBN−H(6.0mL、6.0mmol、1.0M、THF中)を0℃で加えた。反応溶液を1h放置して室温に暖めた。H2O(10mL)を反応混合物に加え、続いてNaBO3(1.63g、20mmol)を加えた。得られた懸濁液を室温で12h激しく撹拌した後、ジエチルエーテル(20mL×3)で抽出した。合わせた有機抽出物をNa2SO4上で乾燥し、濃縮した。油状の残渣をフラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、1:1ヘキサン/酢酸エチル)で精製して化合物を92%の収率で得た(1.41g、3.68mmol)。
スキーム3に示されているように、アルコールをビオチン又はビオチンスルホンでエステル化してアリールスタナン及びを得た。アリールスタナンをI2で処理してSn−I化学種を得、これをさらに還元して、ワンポット法を用いて二量体型スズ化学種及び10を得た。
簡潔にいうと、DMF(2.0mL)中の化合物(383mg、1.0mmol)の溶液に、ビオチン(366mg、1.5mmol)又はビオチンスルホン(414mg、1.5mmol)、EDC.HCl(287mg、1.5mmol)、DMAP(触媒)を加えた。得られた溶液(ビオチンスルホンの場合は懸濁液)を室温で12h撹拌し、揮発性物質を真空中で除去した。フラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、10%MeOH/CH2Cl2)で精製して目的とするエステル又はを90〜95%の収率で得た。
CH2Cl2(2.0mL)中のエステル(305mg、0.5mmol)の溶液に、I2(379mg、1.5mmol)を室温で少しずつ加えた。得られた褐色の溶液を室温でさらに30min撹拌した。NaBH4(113mg、3.0mmol)を加え、続いてMeOH(1.0mL)を滴下して添加した。泡が消えた後、PdCl2(0.9mg、0.005mmol)を無色の懸濁液に加えた。得られた淡黄色の懸濁液を室温で1h撹拌した。溶媒を真空中で除去し、残渣をフラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、10%MeOH/CH2Cl2)にかけて目的とする二スズ化合物(160mg、0.15mmol、収率60%)を蝋状の固体として得た。化合物10は、より低い収率(<30%)ではあったが同様にして合成された。
或いは、二量体型スズ化合物及び10はまた、スキーム4に示されているように11のビオチン又はビオチンスルホンによるエステル化によっても製造されている。
具体的には、化合物の合成手順を用いて二スズ化合物11を調製した。化合物の場合と同様にしてエステル化を行って二スズ及び10を>90%の収率で得た。
化学種及び10を手にして、スキーム5に示されているように12及びヨウ化アリール13をモデル化合物として用いてStilleカップリング条件を調べた。モデルスタナン14の優秀な収率はPd(PPh32Cl2/KOAc/NMPで観察された。
具体的には、NMP(0.3mL)中の3−ヨード安息香酸13(49mg、0.2mmol)の脱気した溶液に、KOAc(59mg、0.6mmol)及びPd(PPh32Cl2(7mg、0.01mmol)を加えた。得られた薄いオレンジ色の溶液を10min撹拌した後ヘキサブチル二スズ12(290mg、0.5mmol)を添加した。室温で24h撹拌した後、暗赤色の反応混合物をジエチルエーテル(0.5mL)で希釈し、直接シリカゲルカラム上にロードし、1:1ヘキサン/酢酸エチルでフラッシュして目的とするアリールスタナン14を91%の収率で得た(75mg、0.182mmol)。
これらと同じStilleカップリング条件を、スキーム6に示されているようにビオチンを含有する二量体及びビオチンスルホン二量体10に応用して、ヨウ素化前駆体15及びを60%〜65%の収率で得た(精製はsemi−prep(半調製用)HPLCで行った)。
アリールグリニャール試薬のスズ−ハロゲン化学種への親核性付加を含む、アリール−スズ結合体を作成する代わりの方法を用いて、スキーム7に示されているようにベンジル保護されたスズ−ビオチン19及びスズ−ビオチンスルホン18前駆体を調製した。
簡単にいうと、Et2O中のアリールスタナン(730mg、2.0mmol)の溶液に、無水のHCl(1.0mL、2.0mmol、2.0M、Et2O中)を0℃で加えた。透明な反応混合物を放置してrtに30m暖めた。次いで、この粗製スズ−塩化物溶液に、−20℃でグリニャール溶液(10mLのTHF中3.0mmol、3−ヨード安息香酸のベンジルエステル及び塩化イソプロピルマグネシウムから新たに調製)を加えた。得られた灰色の懸濁液を放置して2h0℃に暖めた。NH4Cl(10mL、飽和水溶液)を用いて過剰のグリニャール試薬をクエンチし、反応混合物をEt2O(10mL×3)で抽出した。合わせた有機抽出物をNa2SO4上で乾燥し、濃縮した。フラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、10%EtOAc/ヘキサン)で精製して目的とするアリールスタナン16を75%の収率で得た(748mg、1.5mmol)。
アリールスタナン16からアルコール17を得るためのヒドロホウ素化は化合物から化合物6への変換と同様に行った。アルコール17のエステル化を化合物及びの合成と同様にして実施して、化合物19(60%)及び18(65%)を得た。
また、スキーム8に示されているように、ビオチン−PEG−酸21及びヒドロキシスタナンから出発してPEG−鎖で変性された前駆体22を調製した。
注: NMRスペクトルはBruker AVIII 700MHz NMR分光計で記録し、残留する非重水素化溶媒を内部標準として用いて較正した。多重度を説明するために次の略語を使用した。s=一重項、d=二重項、t=三重項、q=四重項、br=幅広。1H NMRでは、信号の重度の重複のためJ117 Sn-H及びJ119 Sn-Hの平均を記録した。
実施例2 安定性の検討
放射性ヨウ素化に用いたいろいろな酸化剤に対する18及び19の安定性を、ヨウ化物を加えないで調べて、ビオチン又はビオチンスルホンが放射性ヨウ素化反応に用いられる酸化剤と適合性であることを確かめた。
ヨードゲン試験:ヨードゲン(20μg)被覆Eppendorfバイアルに、前駆体(5%AcOHを含有する50μLのMeOH中50μg)を加えた。混合物を室温で10〜30min穏やかに振盪した後Na225(100μL、0.1M、水性)でクエンチして反応を止めた。得られた透明な溶液の少量をLC−MSで検査した。
ヨウ素化ビーズ又は過酢酸試験:前駆体(5%AcOHを含有する50μLのMeOH中50μg)を含有するEppendorfバイアルに、酸化剤(ヨウ素化ビーズ又は5μLの30%過酢酸)を加えた。混合物を室温で10min〜120min穏やかに振盪した後Na225(100μL、0.1M、水性)でクエンチして反応を止めた。得られた透明な溶液の少量をLC−MSで検査した。
ビオチン19は5%AcOH/MeOHに安定であることが観察され、酸に触媒される水素化脱スタニル化(hydrodestannylation)は72h後観察されなかった(図1A参照)。ヨードゲン被覆バイアル内で19を処理すると複雑な生成物混合物が得られ、LC−MSでは新しいピークがいずれもビオチンスルホン又はビオチンスルホキシドではないことが示された(図1B)。ヨードビーズ、すなわち固体に支持されたクロロスルホンアミドは、19とずっとゆっくり反応した(図1C)。他方、過酢酸は19をビオチンスルホンとビオチンスルホキシドの混合物に非常にきれいに酸化した(図1D及び1E)。
ビオチンスルホン18は酸化剤に対してより安定であり、小量の酸化生成物が観察されただけであった(図2参照)。
実施例3 ヨウ素化及び放射性ヨウ素化の検討
ヨードゲン又は過酢酸を酸化剤としてビオチンスルホンのような前駆体のヨウ素化及び125I放射性ヨウ素化を検討した。代表的な放射性ヨウ素化を以下のスキーム9に示す。
ヨウ素化(コールド/非放射性)手順:ヨードゲン(20μg)被覆Eppendorfバイアルに、前駆体(5%AcOHを含有する50μLのEtOH又はMeOH中50μg)、次いでNaI(10μLのH2O中5μg)を加えた。混合物を室温で5min間穏やかに振盪した後、Na225(100μL、0.1M、水性)でクエンチして反応を止めた。得られた透明な溶液の少量をLC−MSで検査して反応の程度を決定した。
コールド検討は、Waters Acquity Analytical UPLCカラム(100×2.1mm、C18、1.7μmのBEH)を用いるWaters Acquity UPLC系で行った。移動相は流量0.30ml/minの溶媒A(H2O、0.1%TFA)及び溶媒B(アセトニトリル、0.1%TFA)からなっていた。溶媒Bの量は以下の表1に示すように経時的に変えた。
ヨードゲンによる 125 I放射性ヨウ素化(ホット)手順:ヨードゲン(20μg)被覆Eppendorfバイアルに、前駆体(5%AcOHを含む50μLのEtOH又はMeOH中50μg)、次いでNa125I(7.4MBq[200μCi]、10μLの0.1N NaOH中)を加えた。混合物を室温で10min間穏やかに振盪した後Na225(100μL、0.1M、水性)でクエンチして反応を止めた。得られた透明な溶液少量をHPLCで検査した。
過酢酸による 125 I放射性ヨウ素化(ホット)手順:Eppendorfバイアルに、前駆体(5%AcOHを含有する50μLのEtOH又はMeOH中50μg)、続いてNa125I(7.4MBq[200μCi]、10μLの1N NaOH中)及び過酢酸(5μL、30%水性)を加えた。混合物を室温で10min間穏やかに振盪した後Na225(100μL、0.1M、水性)でクエンチして反応を止めた。得られた透明な溶液少量をHPLCで検査した。
X−Bridge Analytical HPLCカラム(100×4.6mm、C18、2.3ミクロン)を用いるWaters HPLC系でHPLC検討を行った。移動相は、流量0.8ml/minの溶媒A(H2O、0.4%ギ酸アンモニウム)及び溶媒B(MeOH)からなっていた。溶媒Bの量は次の表2に示すように経時的に変えた。
図4は、ビオチンスルホン125I放射性ヨウ素化の結果を示す。過酢酸では小さい追加の生成物(UVスペクトル上6min)が生成し、ヨードゲンではUVクロマトグラム上に追加の生成物が生成したが、ヨードゲンの低減は明らかである。いずれの標識反応でも目的とする生成物 125 I−3が優れた放射化学的純度(>95%)で生成した。
実施例4 ストレプトアビジン結合検討
標識検討を試みる前に、ストレプトアビジン樹脂の前駆体、例えば化合物15を保持する能力を評価した。1.0mLの高容量ストレプトアビジン樹脂(2.0mLの水中50%スラリーとして調合した)を1.5−mLの空のカートリッジにロードし、PBS中10%EtOH(5mL)で洗浄した。15の混合物を10%EtOH/PBS(250μL)中で調製し、プリパックした高容量のストレプトアビジンアガロース樹脂カラムにロードした(総容量400μL)。20minのインキュベーション後、カラムをEtOH/PBSの混合物(10%EtOH/PBS〜100%EtOH)でフラッシュし、1mLの画分を集めた。溶出液のHPLCトレースを図3に示す。予想通り、は10%EtOH/PBSで溶出したが、15はカラム上に保持された。ビオチン−スズ酸15の溶出は100%のEtOH洗浄のときだけ観察された。同様の挙動がビオチンスルホン前駆体でも観察された。
これらの結果は、ビオチンスルホン−ストレプトアビジン又はビオチン−ストレプトアビジン相互作用がビオチンで変性したスタナンから非ビオチン含有分子を分離する際使用することができることを示唆している。従って、及び18のようなビオチンスルホン前駆体、又は1519及び22のようなビオチン含有前駆体を本明細書に記載されている方法に使用し得る。
実施例5 精製検討
とヨードゲンの125I放射性標識反応混合物を、ストレプトアビジン樹脂カラムを用いて精製した。上記実施例4に記載したような既に明らかにされた条件を使用して、標識混合物を10%EtOH/PBSで希釈し、プリパックストレプトアビジン樹脂カラムにロードした。20分インキュベーションした後、カラムを10%EtOH/PBS(1cv)でフラッシュした。図5に示されているように、99%の活性が回収され、残留するはHPLCで検出されなかった。このように、ビオチンスルホン−ストレプトアビジン法はHPLCフリー放射性ヨウ素化に容易に使用し得る。
実施例6 溶解性向上剤の検討
所望の放射性ヨウ素化生成物125I−3IBABnを得るための疎水性ベンジルエステル前駆体4の放射性ヨウ素化ではストレプトアビジン官能化樹脂を通した後有意な量の生成物が得られなかった。既に記載した条件下でほぼ全ての放射能が樹脂に保持された。しかし、反応後10%、20%及び40%のヒドロキシプロピル−β−シクロデキストリン(HP−β−CD)w/vを添加すると精製125I−3IBABnの収率が93%に改良された。
放射性標識の手順:Eppendorfバイアルに、56.6μgの前駆体4(56.6μL、1.0mg/mL、EtOH)、5μLのAcOH、Na125I(18.5MBq又は500μCi、pH8〜11、水性NaOH中)及びヨードゲン(50μL、0.2mg/mL、EtOH中)を続けて加えた。反応混合物を室温に20分、時々揺り動かしながら放置した。100μLのNa223(0.1M、水性)でクエンチして反応を止めた後、混合物を100μLのEtOHで希釈した後、以下に記載するように試験した結合バッファーに加えた。
添加剤の存在下におけるストレプトアビジン樹脂カラムによる精製のための一般手順:既に記載した1.6mLの樹脂スラリー(0.8mLの実際の樹脂)を用いてストレプトアビジン樹脂カラムをパックし、適当な結合バッファー(4.0mL、5cv)で洗浄した。上の放射性標識混合物の試料の一部80μLを適当な結合バッファー(920μL)で希釈し、10分間混合した後ストレプトアビジンカラムにロードした。20分間インキュベーションした後、放射性標識生成物を結合バッファーでカラムから溶出した(3つの0.5mL画分を集めた)。全ての画分(反応混合物をカラムにロードする際に収集された初留画分を含む)をHPLC分析にかけた後合わせた。
試験した結合バッファー:
PBS中10%EtOH(対照実験)
PBS中10%(wt/v)HP−β−CD
PBS中20%(wt/v)HP−β−CD
PBS中40%(wt/v)HP−β−CD。

Claims (13)

  1. 放射性ヨウ素化化合物を製造する方法であって、
    (i)ビオチン含有スズ前駆体を放射性ヨウ化物及び酸化剤と接触させて、放射性ヨウ素化化合物、未反応の前駆体及び反応副生物を含む反応混合物を形成し、
    (ii)段階(i)の反応混合物をアビジン又はストレプトアビジンと接触させることにより、前記アビジン又はストレプトアビジンを前記前駆体及び副生物と結合させて、アビジン/ストレプトアビジンに結合した前駆体及びアビジン/ストレプトアビジンに結合した副生物を得、
    (iii)前記アビジン/ストレプトアビジンに結合した前駆体及びアビジン/ストレプトアビジンに結合した副生物から放射性ヨウ素化化合物を分離する
    ことを含んでおり、ビオチン含有スズ前駆体が式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩である、方法。
    式中、
    1 は、芳香族又はビニル性炭素をヨウ化物で置換することができる芳香族又はビニル基であり、
    2 及びR 3 は、各々独立に、R 1 、各々0〜4個のR 5 基で置換されているアルキル又はアルコキシアルキルから選択されるものであるか、或いはR 2 及びR 3 は、それらが結合しているSn原子と共に、適宜N、O又はSから選択される1以上のヘテロ原子を含んでいてもよい3〜8員環を形成し、
    Zは、−(C 1 〜C 4 )アルキレン−、−(C 1 〜C 4 )アルキレン−O−、アリーレン、ヘテロアリーレン、シクロアルキレン又はヘテロシクロアルキレンから選択されるが、Zがアリーレン又はヘテロアリーレンである場合にはmが1以上であることを条件とし、n=1〜9であるが、但しZが−(C 1 〜C 4 )アルキレン−O−である場合p=2〜10であり、
    Xは、−O−及び−NR 4 −から選択され、
    4 は、H及びアルキルから選択されるが、アルキルは0〜4個のR 6 基で置換されており、
    各R 5 は、独立に、−H、−ハロゲン、−CN、−NO 2 、−NR a b 、−OR c 、−S(O) i c 、−C(=O)R c 、−C(=O)OR c 及び−OC(=O)R c から選択され、
    6 は、−H、−ハロゲン、−CN、−NO 2 、−NR a b 、−OR c 、−S(O) i c 、−C(=O)R c 、−C(=O)OR c 及び−OC(=O)R c から選択され、
    a 、R b 及びR c は、各々独立に、−H及び(C 1 〜C 6 )アルキルから選択され、
    Yは、S、SO、SO 2 及びOから選択され、
    iは、0、1、又は2であり、
    m、n及びpは、各々独立に、0〜10の整数であり、ここでm+n+p≧1である。
  2. さらに、段階(i)の反応混合物を還元剤と接触させて還元反応混合物を形成し、還元反応混合物を段階(ii)及び(iii)で使用することを含む、請求項1記載の方法。
  3. さらに、段階(i)を溶解性向上剤の存在下で実施するか、又は段階(i)で得られた反応混合物を溶解性向上剤と接触させることを含む、請求項1又は請求項2記載の方法。
  4. さらに、段階(ii)で反応混合物を溶解性向上剤と接触させることを含む、請求項1又は請求項2記載の方法。
  5. 反応混合物をアビジン又はストレプトアビジンと接触させることが、
    反応混合物又は還元反応混合物をアビジン又はストレプトアビジン固体支持体のカラムに通して下降させること、
    アビジン又はストレプトアビジン固体支持体を反応混合物又は還元反応混合物と混合した後ろ過すること、
    ビオチンを含有する前駆体をアビジン又はストレプトアビジン固体支持体に付着させた後、ビオチンを含有する前駆体を放射性ヨウ化物及び酸化剤と接触させ、次いで放射性ヨウ素化化合物を溶出すること、
    反応混合物又は還元反応混合物を可溶性のアビジン又はストレプトアビジンで処理した後、アビジン又はストレプトアビジンに結合した複合体を放射性ヨウ素化化合物からサイズ分離すること、又は
    反応混合物又は還元反応混合物をストレプトアビジン又はアビジン−被覆表面の上に通すこと
    の少なくとも1つを含む、請求項1乃至請求項4のいずれか1項記載の方法。
  6. 放射性ヨウ素化化合物がアリール部分を含む、請求項1乃至請求項5のいずれか1項記載の方法。
  7. 放射性ヨウ素化化合物がビニル部分を含む、請求項1乃至請求項5のいずれか1項記載の方法。
  8. 放射性ヨウ素化化合物が、放射性ヨウ素化安息香酸、放射性ヨウ素化ベンズアミド、放射性ヨウ素化ベンジルアミン、及び放射性ヨウ素化ベンジルグアニジンから選択される、請求項1乃至請求項7のいずれか1項記載の方法。
  9. 放射性ヨウ化物が123I、124I、125I及び131Iから選択される、請求項1乃至請求項のいずれか1項記載の方法。
  10. 酸化剤が3a,6a−ジフェニル−1,3,4,6−テトラクロロ−3a,4,6,6a−テトラヒドロイミダゾ[4,5−d]イミダゾール−2,5(1H,3H)−ジオン及び過酢酸から選択される、請求項1乃至請求項のいずれか1項記載の方法。
  11. 酸化剤がチューブ又はビーズ上に予め被覆される、請求項10記載の方法。
  12. 式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩。
    式中、
    1は、芳香族又はビニル性炭素をヨウ化物で置換することができる芳香族又はビニル基であり、
    2及びR3は、各々独立に、R1、各々0〜4個のR5基で置換されているアルキル又はアルコキシアルキルから選択されるものであるか、或いはR2及びR3は、それらが結合しているSn原子と共に、場合によりN、O、又はSから選択される1以上のヘテロ原子を含んでいてもよい3〜8員環を形成し、
    Zは、−(C1〜C4)アルキレン−、−(C1〜C4)アルキレン−O−、アリーレン、ヘテロアリーレン、シクロアルキレン又はヘテロシクロアルキレンから選択されるが、但しZがアリーレン若しくはヘテロアリーレンである場合mは少なくとも1であり、
    Xは、−O−及び−NR4−から選択され、
    4は、H及びアルキルから選択されるが、アルキルは0〜4個のR6基で置換されており、
    各R5は、独立に、−H、−ハロゲン、−CN、−NO2、−NRab、−ORc、−S(O)ic、−C(=O)Rc、−C(=O)ORc及び−OC(=O)Rcから選択され、
    6は、−H、−ハロゲン、−CN、−NO2、−NRab、−ORc、−S(O)ic、−C(=O)Rc、−C(=O)ORc及び−OC(=O)Rcから選択され、
    a、Rb及びRcは、各々独立に、−H及び(C1〜C6)アルキルから選択され、
    Yは、S、SO、SO2及びOから選択され、
    m、n及びpは、各々独立に、0〜10の整数であり、ここでm+n+p1である。
  13. 式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩。
    式中、
    1は、芳香族又はビニル性炭素をヨウ化物で置換することができる芳香族又はビニル基であり、
    2及びR3は、各々独立に、(C1〜C6)アルキル又はアルコキシアルキルから選択されるものであるか、或いはR2及びR3は、それらが結合しているSn原子と共に、適宜N、O又はSから選択される1以上のヘテロ原子を含んでいてもよい4、5又は6員環を形成し、
    Zは、−(C1〜C4)アルキレン−O−であり、
    Xは、O及びNHから選択され、
    Yは、S又はSO2から選択され、
    pは、2〜4の整数である。
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