JP6159313B2 - クラッチ装置 - Google Patents

クラッチ装置 Download PDF

Info

Publication number
JP6159313B2
JP6159313B2 JP2014261205A JP2014261205A JP6159313B2 JP 6159313 B2 JP6159313 B2 JP 6159313B2 JP 2014261205 A JP2014261205 A JP 2014261205A JP 2014261205 A JP2014261205 A JP 2014261205A JP 6159313 B2 JP6159313 B2 JP 6159313B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
clutch
pressing member
clutch disk
disk
peripheral side
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2014261205A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2016121734A (ja
Inventor
祐二 窪田
祐二 窪田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Honda Motor Co Ltd
Original Assignee
Honda Motor Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Honda Motor Co Ltd filed Critical Honda Motor Co Ltd
Priority to JP2014261205A priority Critical patent/JP6159313B2/ja
Publication of JP2016121734A publication Critical patent/JP2016121734A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6159313B2 publication Critical patent/JP6159313B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Mechanical Operated Clutches (AREA)

Description

本発明は、クラッチ装置に関する。
従来、車両の駆動源であるエンジンと変速機との間には、乾式単板摩擦クラッチが配置されている。乾式単板摩擦クラッチとしては、例えば、摩擦材が配置されたクラッチディスクをダイヤフラムスプリングによって付勢された単一の押圧部材であるプレッシャプレートで押圧して、フライホイールと摩擦締結することで、駆動力を伝達するものがある。
このものにおいて、使用条件に応じてクラッチ係合の必要容量を設定しようとすると、単一の押圧部材でクラッチディスクを押圧するため、例えばクラッチが滑っている状態のトルク発生値が高くなってしまう。そうすると、各部品の強度を確保するため、クラッチから駆動力を受け取る変速機のサイズが大きくなる。そこで、特許文献1には、押圧部材を径方向に二分割して、それぞれの押圧部材を個別に作動させることで、クラッチが滑っている状態のトルク発生値を低くする技術が記載されている。
特開平8−189534号公報
しかし、特許文献1に記載された技術では、要求される伝達トルクやスリップ回転数などの係合条件に応じて、押圧部材をきめ細かく作動させるための油圧制御装置をそれぞれの押圧部材に対して設けており、クラッチの作動機構が複雑になっている。
従って、本発明の目的は、クラッチが滑っている状態のトルク発生値を低減させるとともに、クラッチの作動機構を簡素にすることにある。
本発明によれば、駆動源の出力軸と一体に回転する回転部材に向けてクラッチディスクを押圧し、押圧された前記クラッチディスクが前記回転部材と摩擦締結することで前記駆動源の駆動力を前記クラッチディスクを介して出力するクラッチ装置において、前記クラッチディスクへ押圧される押圧部材と、該押圧部材を前記クラッチディスクへ向けて付勢する付勢部材と、を備え、前記クラッチディスクは、径方向外側に配置された第一クラッチディスクと該第一クラッチディスクの径方向内側に配置された第二クラッチディスクとを有し、前記押圧部材は、前記第一クラッチディスクへ押圧される第一押圧部材と前記第二クラッチディスクへ押圧される第二押圧部材とを有し、前記付勢部材は、前記第一押圧部材を付勢する第一付勢部材と、前記第二押圧部材を付勢する第二付勢部材とを有し、前記第一付勢部材は、前記第二付勢部材を前記第二押圧部材側から支持する部分を含み、前記第一付勢部材は、前記クラッチディスクと前記回転部材との摩擦締結を解除する解除位置に移動可能であり、前記第一付勢部材が前記解除位置に至る途中位置まで移動した際に、前記第一押圧部材は、前記第一クラッチディスクと前記回転部材との摩擦締結を解除し、前記第一付勢部材が前記解除位置まで移動した際に、前記第一付勢部材の前記部分が前記第二付勢部材を前記第二押圧部材から離れる方向に押すことにより、前記第二押圧部材は、前記第二クラッチディスクと前記回転部材との摩擦締結を解除することを特徴とするクラッチ装置が提供される。
この構成によれば、押圧部材を径方向に分割し、それぞれの押圧部材とクラッチディスクとの係合タイミングをずらすことで、クラッチが滑っている状態のトルク発生値を低減させることができる。さらに、第一付勢部材の操作によって、それぞれの押圧部材の作動タイミングをずらすことができるので、クラッチの作動機構を簡素にすることができる。
本発明においては、前記第一押圧部材と前記第二押圧部材とは、互いに独立して動作可能であることとしてもよい。
この構成によれば、それぞれの押圧部材が独立して動作するので、段階的なクラッチの係合状態を操作者が感じやすく、エンストを起こし難くすることができる。
本発明においては、前記第一クラッチディスクと前記第二クラッチディスクとは、互いに軸方向に相対移動可能で、回転方向に相対移動不能に固定されることとしてもよい。
この構成によれば、それぞれのクラッチディスクが独立して係合するので、段階的なクラッチの係合状態を操作者が感じやすくすることができ、クラッチディスクの同一位置の摩耗を回避することができる。したがって、クラッチ装置の耐久性を向上させることができる。
本発明においては、前記第一クラッチディスクは、内周側端部に周方向に互いに離間して複数配置された内側爪部を備え、前記第二クラッチディスクは、外周側端部に周方向に互いに離間して複数配置され、前記内側爪部と係合する外側爪部を備えることとしてもよい。
この構成によれば、第一及び第二クラッチディスクの取付け、取外しを容易に行うことができるため、クラッチディスクの交換を容易にすることができる。さらに、それぞれのクラッチディスクを個別に交換できるため、交換時のコストダウンができる。
本発明においては、前記第二押圧部材には、前記付勢部材側へ突出した突部が周方向に互いに離間して複数設けられており、前記付勢部材は、ダイヤフラムスプリングであり、前記第一付勢部材は、外周側端部で前記第一押圧部材を付勢し、前記第二付勢部材は、外周側端部でクラッチケースに支持され、内周側端部で前記突部と係合して前記第二押圧部材を付勢し、前記外周側端部と前記内周側端部との間の中間部で前記第一付勢部材の前記部分支持され、前記第一付勢部材の内周側端部と前記外周側端部との間の部分で前記第一付勢部材は前記クラッチケースに支持され、前記第一付勢部材の前記内周側端部に作動力が入力されることで前記第一付勢部材が前記解除位置へ移動されることとしてもよい。
この構成によれば、第一付勢部材の操作によって作動する第二付勢部材が、第一押圧部材及び第二押圧部材の係合タイミングをずらすことができるので、クラッチの作動機構をより簡素にすることができる。
以上述べた通り、本発明によれば、クラッチが滑っている状態のトルク発生値を低減させるとともに、クラッチの作動機構を簡素にする技術を提供することができる。
本発明の一実施形態に係るクラッチ装置における(A)は一部断面斜視図、(B)は斜視図。 (A)はプレッシャプレートの一側面の平面図、(B)はプレッシャプレートの他側面の平面図。 (A)はダイヤフラムスプリングの平面図、(B)はクラッチディスクの平面図。 クラッチ装置の動作を示す説明図。 クラッチ装置の動作を示す説明図。 クラッチ装置の動作を示す説明図。
図1は、本発明の一実施形態のクラッチ装置1であり、(A)はクラッチ装置1内部を説明するために一部を断面図とした斜視図、(B)はクラッチ装置1の斜視図である。本実施形態において、クラッチ装置1は、例えば、車両の駆動源であるエンジンと変速機との間に配置されたクラッチ装置1に適用した例を示している。また、以下の説明において、図面の上下左右方向をクラッチ装置1の上下左右方向として説明に用いることとする。
<クラッチ装置1>
図1(A)を参照して、クラッチ装置1は、回転部材であるフライホイール10と、クラッチディスク20と、押圧部材であるプレッシャプレート30と、付勢部材であるダイヤフラムスプリング40と、クラッチケース50とをそれぞれ同軸に配置して備える。
<フライホイール10>
フライホイール10は、図示しない駆動源であるエンジンの出力軸の軸端に結合され、これと一体に回転する円板状部材である。また、フライホイール10のクラッチディスク20と対向する側面には、クラッチディスク20が圧接される受圧面11が形成される。
<クラッチディスク20>
クラッチディスク20は、フライホール10に隣接して配置され、ハブ部材21と、一対のディスクプレート22a、22bと、コイルスプリング23と、第二クラッチディスク24と、第一クラッチディスク25とを備える。ハブ部材21は、駆動源の出力軸と同軸に配置されると共に、図示しない変速機の入力軸にスプライン嵌合される。一対のディスクプレート22a、22bは、ハブ部材21を軸方向から挟み込んで配置され、ハブ部材21と相対回転可能に互いに固定される。ハブ部材21及び一対のディスクプレート22a、22bは、それぞれ窓部を有しており、この窓部にコイルスプリング23が収納される。
コイルスプリング23は、ハブ部材21及び一対のディスクプレート22a、22bの周方向に離間して複数個所に配置される(本実施形態においては、四か所に配置される)。コイルスプリング23の軸方向両端部は、図示しないスプリングシートを介して、ハブ部材21及び一対のディスクプレート22a、22bの窓部の円周方向端面と当接する。こうすることで、後述するフライホイール10からの駆動力によって、一対のディスクプレート22a、22bが回転されると、コイルスプリング23の軸方向一端部を介して、ハブ部材21が押圧される。そして、駆動源の回転トルクを一対のディスクプレート22a、22bからハブ部材21を介して図示しない変速機に伝達することができる。また、ハブ部材21と一対のディスクプレート22a、22bとが相対回転することで、コイルスプリング23が弾性変形し、一対のディスクプレート22a、22bとハブ部材21との相対回転による捩れ振動を減衰することができ、駆動源の出力軸と変速機の入力軸との捩れ振動を減衰することができる。
一対のディスクプレート22a、22bの一方のディスクプレート22bにおける径方向外側端部には、クッショニングプレートを介して第二クラッチディスク24が設けられる。また、第二クラッチディスク24の径方向外側には第一クラッチディスク25が配置される。ここで図3(B)を参照して、第一クラッチディスク25と第二クラッチディスク24について詳細に説明する。クラッチディスク20は、径方向外側に配置された第一クラッチディスク25と、第一クラッチディスク25の径方向内側に配置された第二クラッチディスク24とを有する。第一クラッチディスク25は、円環状に形成された第一摩擦材25aと、その内周側端部から突出して、周方向に互いに離間して複数配置された内側爪部25bとを備える。本実施形態において、内側爪部25bは、周方向の12か所に配置される。
第二クラッチディスク24は、円環状に形成された第二摩擦材24aと、その外周側端部から突出して、周方向に互いに離間して複数配置された外側爪部24bとを備える。本実施形態において、外側爪部24bは、周方向の12か所に配置される。外側爪部24bと内側爪部25bとは、互いに周方向に同数配置されており、周方向に互いに係合可能な形状で形成されているから、クラッチディスク20の回転方向に相対移動不能に固定される。また、第一クラッチディスク25と第二クラッチディスク24とは、内側爪部25bと外側爪部24bとが互いにクラッチの軸方向へ移動可能なため、互いに軸方向に相対移動可能である。
なお、図3(B)に示す第一クラッチディスク25及び第二クラッチディスク24上の円形の部分は、複数のクッショニングプレート同士や、クッショニングプレートと摩擦材とを結合するリベットを示す。第一摩擦材25a及び第二摩擦材24aとしては、ガラス繊維等を含むレジン、ラバー等の樹脂材料や、セラミック粉末と金属粉末との混合物の焼結体や、金属粉末の焼結体等を例示することができるが、これらに限定されるものではない。また、第一クラッチディスク25と第二クラッチディスク24との摩擦特性を互いに異ならせるために、第一摩擦材25a、第二摩擦材24aとして異なる材料を採用してもよい。
<プレッシャプレート30>
再び、図1(A)を参照して、プレッシャプレート30について説明する。プレッシャプレート30は、クラッチディスク20に隣接し配置され、第一クラッチディスク25へ押圧される第一プレッシャプレート31と、第二クラッチディスク24へ押圧される第二プレッシャプレート32とを有する。第一プレッシャプレート31と第二プレッシャプレート32とは、互いに独立して動作可能である。第二プレッシャプレート32は、第一プレッシャプレート31の径方向内側に配置されており、互いに同心に配置される。ここで、図2を参照して、プレッシャプレート30の詳細について説明する。
図2(A)は、プレッシャプレート30をダイヤフラムスプリング40側(図1(A)左側)から見た部分平面図である。また、図2(B)は、プレッシャプレート30をクラッチディスク20側(図1(A)右側)から見た部分平面図である。図2(A)を参照して、径方向外側に配置された第一プレッシャプレート31の外周端部には、径方向外方に突出する第一突出部31aが設けられる。第一突出部31aは、板バネ等を備える第一ドライブストラップ51を介して後述するクラッチケース50と接続されることで、第一プレッシャプレート31をクラッチケース50に対して相対回転不能に固定する。なお、第一プレッシャプレート31は、第一ドライブストラップ51が撓むことで、クラッチケース50の軸方向に移動可能である(図1(B)参照)。また、第一プレッシャプレート31のダイヤフラムスプリング40と対向する側面には、後述するダイヤフラムスプリング40と係合する第一係合突部31bが周方向に互いに離間して複数形成される。
第二プレッシャプレート32の外周端部には、径方向外方に突出する第二突出部32aが設けられる。第二突出部32aは、板バネ等を備える第二ドライブストラップ52を介して、後述するクラッチケース50と接続されることで、第二プレッシャプレート32をクラッチケース50に対して相対回転不能に固定する。なお、第二プレッシャプレート32は、第二ドライブストラップ52が撓むことで、クラッチケース50の軸方向に移動可能である(図1(B)参照)。また、第二プレッシャプレート32のダイヤフラムスプリング40と対向する側面には、後述するダイヤフラムスプリング40と係合する第二係合突部32bが周方向に互いに離間して複数形成される。
図2(B)を参照して、第一プレッシャプレート31及び第二プレッシャプレート32のクラッチディスク20側の側面には、第一クラッチディスク25及び第二クラッチディスク24のそれぞれの第一摩擦材25a及び第二摩擦材24aと摩擦係合する第一平坦面31c及び第二平坦面32cが形成される。なお、本実施形態では、第一及び第二プレッシャプレート31、32は、円環状部材として、クラッチケース50に固定して互いに周方向移動不能としたが、上記した第一及び第二クラッチディスク25、24のように、周方向に複数配置された係合爪部を設けることで、互いに周方向移動不能で、軸方向移動可能に構成してもよい。
<ダイヤフラムスプリング40>
再び図1(A)を参照して、ダイヤフラムスプリング40について説明する。ダイヤフラムスプリング40は、プレッシャプレート30に隣接して配置され、第一プレッシャプレート31を付勢する第一ダイヤフラムスプリング41と、第二プレッシャプレート32を付勢し、第一ダイヤフラムスプリング41に接続された第二ダイヤフラムスプリング42とを有する。第一ダイヤフラムスプリング41は、外周側端部で第一プレッシャプレート31を付勢し、内周側端部を移動させることで、プレッシャプレート30への付勢を解除する。第二ダイヤフラムスプリング42は、外周側端部でクラッチケース50の第二スプリング支持部53に支持され、内周側端部で第二プレッシャプレート32を付勢し、中間部で第一ダイヤフラムスプリング41に接続される。
図3(A)を参照して、ダイヤフラムスプリング40について詳細に説明する。第一ダイヤフラムスプリング41は、第二ダイヤフラムスプリング42の内周側に配置された部材である。第一ダイヤフラムスプリング41は、円環状の第一本体部41aと、第一本体部41aから外方に突出した第一外側部材41bと、第一本体部41aから内方に突出した第一内側部材41cとを備える。第一外側部材41bの径方向外側端部は、第一プレッシャプレート31の第一係合突部31bと係合する。第一内側部材41cの径方向内側端部は、図示しないレリーズ機構に接続され、クラッチペダル等の操作によってクラッチ装置1の軸方向に移動される。第一本体部41aは、後述するクラッチケース50の第一スプリング支持部54に支持される(図1(A)、図4参照)。なお、レリーズ機構としては、ドライバーのクラッチペダルの操作によって駆動される手動のものに限定されず、モータにより駆動されるもの、あるいは油圧装置または空圧装置を用いて作動されるものを採用してもよい。
第一ダイヤフラムスプリング41は、クラッチ装置1に装着された際には、無負荷の状態、つまりクラッチを解除する動作をしない状態で、第一プレッシャプレート31を第一クラッチディスク25へ向けて付勢する。なお、本実施形態において、第一外側部材41b及び第一内側部材41cは、第一ダイヤフラムスプリング41の周方向に互いに離間して18本配置されているが、この数に限定されるものではなく、要求される付勢力等に応じて、適宜変更されてもよい。
第二ダイヤフラムスプリング42は、円環状の第二本体部42aと、第二本体部42aから内方に突出した第二内側部材42bとを備えた部材である。第二内側部材42bの径方向内側端部は第二プレッシャプレート32の第二係合突部と係合する。第二本体部42aの外周側端部は、後述するクラッチケース50の第二スプリング支持部53に支持される(図1(A)、図4参照)。なお、第二本体部42aの外周側端部には、クラッチケース50に装着された際にクラッチケース50に対する周方向の移動を防止するため、図示しないクラッチケース50の係合部と係合するための、凹部42cが周方向の複数個所に形成される。なお、本実施形態において、第二内側部材42bは、第二ダイヤフラムスプリング42の周方向に互いに離間して18本配置されているが、この数に限定されるものではなく、要求される付勢力等に応じて、適宜変更されてもよい。
第一ダイヤフラムスプリング41及び第二ダイヤフラムスプリング42が、クラッチ装置1に装着された際には、第二ダイヤフラムスプリング42の複数の第二内側部材42bの間に第一ダイヤフラムスプリング41の第一外側部材41bが挿通される。このとき、第一ダイヤフラムスプリング41と第二ダイヤフラムスプリング42とは、側面視において、互いに交差するように配置される(図4参照)。したがって、第二ダイヤフラムスプリング42の第二本体部42aの内周側端部(第二ダイヤフラムスプリング42の中間部)は、第一ダイヤフラムスプリング41の第一外側部材41bに支持され、第一ダイヤフラムスプリング41に接続される。なお、第一ダイヤフラムスプリング41と第二ダイヤフラムスプリング42とは、後述するクラッチ係合タイミングをずらすために、互いにバネ定数の異なるダイヤフラムスプリングを採用してもよい。また、第一内側部材41c、第一外側部材41b、第二内側部材42bの径方向長さは、第一及び第二クラッチディスク25、24の互いの係合タイミングを設定するために、適宜設定される。
<クラッチケース50>
図1(A)を参照して、クラッチケース50について説明する。クラッチケース50は、上記したダイヤフラムスプリング40及びプレッシャプレート30を支持して、フライホイール10に固定される。したがって、クラッチケース50と、ダイヤフラムスプリング40と、プレッシャプレート30と、フライホイール10とは互いに一体に回転可能である。また、図4を参照して、クラッチケース50は、その径方向内側端部をクラッチ装置1の内方に折り返すことで、第一ダイヤフラムスプリング41を支持する第一スプリング支持部54を形成する。
<クラッチ装置1の動作>
図4、図5、図6を参照して、本実施形態におけるクラッチ装置1の動作について説明する。図4は、クラッチの締結が解除された状態、すなわち第一及び第二プレッシャプレート31、32が、第一及び第二クラッチディスク25、24の押圧を解除しているクラッチオフ状態を示す。図5は、一部のクラッチが締結された状態、すなわち第一プレッシャプレート31が第一クラッチディスク25の押圧を解除し、第二プレッシャプレート32が第二クラッチディスク24を押圧している半クラッチ状態を示す。図6は、クラッチが締結された状態、すなわち第一及び第二プレッシャプレート31、32が、第一及び第二クラッチディスク25、24をフライホイール10に対して押圧しているクラッチオン状態を示す。
図4に示すクラッチ装置1では、第一ダイヤフラムスプリング41の内周側端部(第一内側部材41cの径方向内側端部)は、図示しないレリーズ機構により図中矢印AF1で示す第一作動力AF1が入力され、クラッチ装置1の摩擦締結を解除する解除位置に移動される。こうすることで、第一及び第二プレッシャプレート31、32が、第一及び第二クラッチディスク25、24から離れた状態となっており、フライホイール10からの駆動力は図示しない変速機へ伝達されていない。この状態から、第一クラッチディスク25及び第二クラッチディスク24が、フライホイール10と段階的に摩擦締結する動作を以下に説明する。
図4に示す状態から、図5に示すように、第一ダイヤフラムスプリング41に第一作動力AF1より弱い第二作動力AF2を入力する。すると、第一ダイヤフラムスプリング41の内周側端部(第一内側部材41cの径方向内側端部)は、矢印D1で示す方向(図5中左側)へ移動し、解除位置から摩擦締結を完了するに至る途中位置まで移動する。このとき、第一ダイヤフラムスプリング41は、クラッチケース50の第一スプリング支持部54を中心に回動される。すると、第一ダイヤフラムスプリング41の外周側端部は、矢印D2で示す方向(図5中右側)へ移動する。さらに、第一ダイヤフラムスプリング41は第二ダイヤフラムスプリング42の第二本体部42aの内周側端部と接触点C1で接触しているから、第二スプリング支持部53を中心に、第二ダイヤフラムスプリング42は、矢印D2方向へ回動される。
したがって、第二ダイヤフラムスプリング42の内周側端部と係合した第二プレッシャプレート32は、図中矢印P2で示す方向へ移動される。したがって、第二プレッシャプレート32は、第二クラッチディスク24をフライホイール10へ向けて押圧する。なおこのとき、第一ダイヤフラムスプリング41及び第一プレッシャプレート31の移動量は、第二ダイヤフラムスプリング42及び第二プレッシャプレート32の移動量に比べ所定のクリアランスが設定されているから、クラッチを締結するまで第一プレッシャプレート31が移動されることがない。また、第二クラッチディスク24は、第一クラッチディスク25に対して、回転方向に相対移動不能に固定されているが、軸方向に相対移動可能であるため、第二クラッチディスク24の軸方向移動によって、第一クラッチディスク25が摩擦締結されることが少ない。したがって、第二クラッチディスク24が、フライホイール10と摩擦締結されたとしても、第一クラッチディスク25がフライホイール10と摩擦締結されることが少ない。このとき、図中矢印DFで示すようにフライホイール10からの駆動力は、第二クラッチディスク24を介してハブ部材21から、図示しない変速機へと伝達される。
次に、図6に示すように第一ダイヤフラムスプリング41に作動力を付与しなくなると第一ダイヤフラムスプリング41の内周側端部(第一内側部材41cの径方向内側端部)は、矢印D1で示す方向(図6中左側)へさらに移動する。このとき、上記したように第一ダイヤフラムスプリング41は、クラッチケース50の第一スプリング支持部54を中心に回動され、第一ダイヤフラムスプリング41の外周側端部は、矢印D2で示す方向(図6中右側)へさらに移動する。そして、第一ダイヤフラムスプリング41の外周側端部(第一外側部材41bの径方向外側端部)が、第一プレッシャプレート31の方向へ移動することで、第一プレッシャプレート31は図中矢印P1で示す方向へ移動される。したがって、第一プレッシャプレート31は、第一クラッチディスク25をフライホイール10へ向けて押圧する。したがって、第一クラッチディスク25及び第二クラッチディスク24が、フライホイール10と摩擦締結される状態となる。図6に示すクラッチ装置1では、図中矢印DFで示すようにフライホイール10からの駆動力は、第一及び第二クラッチディスク25、24を介してハブ部材21から、図示しない変速機へと伝達される。なお、クラッチ装置1の摩擦締結を解除する際には、上記動作の逆をたどることになる。
以上のように本実施形態によれば、プレッシャプレート30を径方向に分割し、第一及び第二プレッシャプレート31、32と第一及び第二クラッチディスク25、24との係合タイミングをずらすことで、クラッチが滑っている状態のトルク発生値を低減させることができる。さらに、第一ダイヤフラムスプリング41の操作によって、第一及び第二プレッシャプレート31、32それぞれの作動タイミングをずらすことができるので、クラッチの作動機構を簡素にすることができる。
また、第一及び第二プレッシャプレート31、32それぞれが独立して動作するので、段階的なクラッチの係合状態を操作者が感じやすく、エンストを起こし難くすることができる。第一及び第二クラッチディスク25、24それぞれが独立して係合するので、段階的なクラッチの係合状態を操作者が感じやすくすることができ、クラッチディスク20の同一位置の摩耗を回避することができる。したがって、クラッチ装置1の耐久性を向上させることができる。
また、第一及び第二クラッチディスク25、24の取付け、取外しを容易に行うことができるため、クラッチディスク20の交換を容易にすることができる。さらに、それぞれのクラッチディスク25、24を個別に交換できるため、交換時のコストダウンができる。第一ダイヤフラムスプリング41の操作によって作動される第二ダイヤフラムスプリング42が、第一プレッシャプレート31及び第二プレッシャプレート32の係合タイミングをずらすことができるので、クラッチの作動機構をより簡素にすることができる。
本実施形態において、クラッチ装置1は、例えば、車両に搭載されるエンジンと変速機との間の乾式単坂摩擦クラッチに適用した例を示したが、これに限定されるものではなく、他の動力伝達装置、例えば、船舶のスクリュー等の動力伝達装置や、工作機械や搬送機械等における動力伝達装置に用いてもよい。
1 クラッチ装置、10 回転部材、11 受圧面、20 クラッチディスク、24 第二クラッチディスク、24a 外側爪部、25 第一クラッチディスク、25a 内側爪部、30 プレッシャプレート、31 第一プレッシャプレート、32 第二プレッシャプレート、40 ダイヤフラムスプリング、41 第一ダイヤフラムスプリング、42 第二ダイヤフラムスプリング、50 クラッチケース

Claims (5)

  1. 駆動源の出力軸と一体に回転する回転部材に向けてクラッチディスクを押圧し、押圧された前記クラッチディスクが前記回転部材と摩擦締結することで前記駆動源の駆動力を前記クラッチディスクを介して出力するクラッチ装置において、
    前記クラッチディスクへ押圧される押圧部材と、
    該押圧部材を前記クラッチディスクへ向けて付勢する付勢部材と、を備え、
    前記クラッチディスクは、径方向外側に配置された第一クラッチディスクと該第一クラッチディスクの径方向内側に配置された第二クラッチディスクとを有し、
    前記押圧部材は、前記第一クラッチディスクへ押圧される第一押圧部材と前記第二クラッチディスクへ押圧される第二押圧部材とを有し、
    前記付勢部材は、前記第一押圧部材を付勢する第一付勢部材と、前記第二押圧部材を付勢する第二付勢部材とを有し、
    前記第一付勢部材は、前記第二付勢部材を前記第二押圧部材側から支持する部分を含み、
    前記第一付勢部材は、前記クラッチディスクと前記回転部材との摩擦締結を解除する解除位置に移動可能であり、
    前記第一付勢部材が前記解除位置に至る途中位置まで移動した際に、前記第一押圧部材は、前記第一クラッチディスクと前記回転部材との摩擦締結を解除し、
    前記第一付勢部材が前記解除位置まで移動した際に、前記第一付勢部材の前記部分が前記第二付勢部材を前記第二押圧部材から離れる方向に押すことにより、前記第二押圧部材は、前記第二クラッチディスクと前記回転部材との摩擦締結を解除することを特徴とするクラッチ装置。
  2. 前記第一押圧部材と前記第二押圧部材とは、互いに独立して動作可能であることを特徴とする請求項1に記載のクラッチ装置。
  3. 前記第一クラッチディスクと前記第二クラッチディスクとは、互いに軸方向に相対移動可能で、回転方向に相対移動不能に固定されることを特徴とする請求項1または2に記載のクラッチ装置。
  4. 前記第一クラッチディスクは、内周側端部に周方向に互いに離間して複数配置された内側爪部を備え、
    前記第二クラッチディスクは、外周側端部に周方向に互いに離間して複数配置され、前記内側爪部と係合する外側爪部を備えることを特徴とする請求項3に記載のクラッチ装置。
  5. 前記第二押圧部材には、前記付勢部材側へ突出した突部が周方向に互いに離間して複数設けられており、
    前記付勢部材は、ダイヤフラムスプリングであり、
    前記第一付勢部材は、外周側端部で前記第一押圧部材を付勢し、
    前記第二付勢部材は、外周側端部でクラッチケースに支持され、内周側端部で前記突部と係合して前記第二押圧部材を付勢し、前記外周側端部と前記内周側端部との間の中間部で前記第一付勢部材の前記部分支持され、
    前記第一付勢部材の内周側端部と前記外周側端部との間の部分で前記第一付勢部材は前記クラッチケースに支持され、
    前記第一付勢部材の前記内周側端部に作動力が入力されることで前記第一付勢部材が前記解除位置へ移動されることを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載のクラッチ装置。
JP2014261205A 2014-12-24 2014-12-24 クラッチ装置 Expired - Fee Related JP6159313B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014261205A JP6159313B2 (ja) 2014-12-24 2014-12-24 クラッチ装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014261205A JP6159313B2 (ja) 2014-12-24 2014-12-24 クラッチ装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2016121734A JP2016121734A (ja) 2016-07-07
JP6159313B2 true JP6159313B2 (ja) 2017-07-05

Family

ID=56327243

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2014261205A Expired - Fee Related JP6159313B2 (ja) 2014-12-24 2014-12-24 クラッチ装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6159313B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN114542622B (zh) * 2022-01-25 2024-05-03 广东大钧机械有限公司 一种离合器及其压盘总成

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3111842B2 (ja) * 1995-01-09 2000-11-27 トヨタ自動車株式会社 摩擦クラッチ
JPH11230192A (ja) * 1998-02-19 1999-08-27 Exedy Corp ツインクラッチ装置
JP2000274447A (ja) * 1999-03-23 2000-10-03 Exedy Corp ツインクラッチ

Also Published As

Publication number Publication date
JP2016121734A (ja) 2016-07-07

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5502507B2 (ja) 動力伝達装置
JP5791583B2 (ja) クラッチ装置
JP3944218B2 (ja) モータサイクル用クラッチ装置
JP2019044869A (ja) 動力伝達装置
JP6159313B2 (ja) クラッチ装置
CN113167338B (zh) 动力传递装置
JP4975723B2 (ja) モータサイクル用クラッチ装置
JP4256909B2 (ja) クラッチ装置
JP6892758B2 (ja) 動力伝達装置
JP5915280B2 (ja) クラッチ装置
WO2018061626A1 (ja) モータサイクル用クラッチ装置
JP6322619B2 (ja) クラッチ装置
JP6636408B2 (ja) クラッチ装置
JP2008291937A (ja) クラッチ装置
JP6539121B2 (ja) クラッチ装置
WO2006129445A1 (ja) モータサイクル用クラッチ装置
JP3892879B2 (ja) モータサイクル用クラッチ装置
JP5295157B2 (ja) ロックアップクラッチ装置
WO2018061628A1 (ja) クラッチ装置
WO2018061627A1 (ja) クラッチ装置
JP2017089856A (ja) クラッチ装置
KR101588410B1 (ko) 컴팩트한 이중 클러치
WO2014148332A1 (ja) ツインクラッチ装置
KR101489499B1 (ko) 차량용 클러치 디스크
JP2019143665A (ja) クラッチ装置

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20161118

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20161202

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20161228

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20170602

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20170609

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6159313

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees