JP6157951B2 - 計数秤 - Google Patents

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Description

本発明は、計量器に載置した物品の個数を、重量値に基づいて算出する計数秤に関する。
一般に計数秤では、計数対象である物品の1個当たり重量(単位重量)の平均値である平均単位重量値waを予め求めておき、複数個の個別の物品を計量器に載置したときの重量測定値Wxを次式のように平均単位重量値waで除算し、四捨五入して個数Nxを求めている。
Nx=Wx/wa
しかし、個別の物品それぞれの単位重量に大きいばらつきが存在すると、正しく個数を計数することはできない。
例えば、多数の個別の物品による平均単位重量値が10gであっても、たまたま3個の物品を集めたところ、それぞれの単位重量が13g、15g、12gであったとすれば、それらを集めた集合品の重量測定値Wxは、Wx=40gとなり、個数Nx=40/10=4個と算出されてしまう。また、3個の物品の単位重量が11g、8g、12gであれば、重量測定値Wx=32g、個数Nx=31/10=3.1(四捨五入)=3個と算出される。
このように計数値は、個別の物品を集めた集合品の重量測定値を、個別の物品の平均単位重量値で除算して算出するので、個別の物品それぞれの単位重量が平均単位重量値に近いほど(ばらつき量が小さいほど)精確に個数を算出できる。
特許文献1には、平均単位重量値(平均単重値)を常に更新し、重量測定値を、最新の平均単位重量値で除算して個数を算出する技術が開示されている。
特公昭61−54164号公報
ところで、物品の個数の計数では、物品の価値や作業効率などに応じて、要求される計数精度や計量器に一度に載せて計数したい物品の個数は様々である。例えば、安価な物品では、計数精度を多少犠牲にしても、一度に計数する物品の個数を多くして作業効率を高めることが望まれ、逆に、高価な物品では、一度に計数する物品の個数を少なくして作業効率を多少犠牲にしても計数精度を高めることが望まれる。
しかしながら、上記特許文献1等の従来の計数秤では、計数秤として、予め規定されている一つの計数精度のみに基づいて、物品の個数が計数されるだけであり、計数対象である物品の価値や作業効率などに応じて、計数精度や計量器に一度に載置して計数する物品の個数や重量を選択するといったことはできなかった。
本発明は、このような実情に着目してなされたものであって、計数対象である物品の価値や作業効率などに応じて、計数精度等を選択できるようにすることを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明では、次のように構成している。
(1)本発明の計数秤は、個別物品からなる集合品が計量器に載置され、前記計量器で測定した前記集合品の重量測定値個別物品の1個当りの重量の平均値である平均単位重量値によって除算した商を、四捨五入して前記個別物品の個数を計数する計数秤であって、
前記平均単位重量値、前記個別物品の重量の標準偏差、及び、設定される計数精度の評価値に基づいて、前記計量器に載置される前記集合品を構成する前記個別物品の、前記計数精度の評価値を満足する最大個数及び最大個数に対応する最大重量値の少なくともいずれか一方の最大値を導出する最大値導出手段と、前記最大値導出手段によって導出される前記最大値を出力する出力手段とを備え、
前記計数精度の評価値は、予め定義されたものであって、当該計数秤によって計数される前記個別物品の個数の精確さの程度を表すものである。
前記平均単位重量値及び前記個別物品の重量の標準偏差は、計数精度の評価値と同様に設定するようにしてもよいし、あるいは、予め個別物品をサンプル品として計量器で計量して算出するようにしてもよい。
出力手段は、最大値を表示、印字、及び音声等のいずれか、あるいは、それらを組合せて出力するものであるのが好ましく、設定される計数精度の評価値を併せて出力するのが好ましい。
本発明によると、計数しようとする個別物品の価値や作業効率などを考慮して、所望の計数精度で計数したいときには、その所望の計数精度を、予め定義された計数精度評価値として設定することによって、その計数精度評価値を満足するために、計量器に一度に載置できる個別物品の最大個数及びそれに対応する最大重量値の少なくともいずれか一方の最大値が導出されて出力されるので、計量器に一度に載置できる個別物品の最大個数や最大重量値を把握することが可能となる。
これによって、計量器に一度に載置する個別物品の個数や重量値を、最大個数や最大重量値以下として計数作業を行うことによって、設定した所望の計数精度で計数値が得られることになる。
また、出力される最大個数や最大重量値が、作業効率などの観点から満足できないときには、前記所望の計数精度を変更設定し、計数精度及び最大個数等を共に満足できる適切な作業条件を容易に選択することが可能となる。
(2)本発明の計数秤は、個別物品からなる集合品が計量器に載置され、前記計量器で測定した前記集合品の重量測定値個別物品の1個当りの重量の平均値である平均単位重量値によって除算した商を、四捨五入して前記個別物品の個数を計数する計数秤であって、
前記平均単位重量値、前記個別物品の重量の標準偏差、及び、設定される前記計量器に載置される前記集合品を構成する前記個別物品の最大個数に基づいて、計数精度の評価値を導出する計数精度評価値導出手段と、前記計数精度評価値導出手段によって導出される前記計数精度の評価値を出力する出力手段とを備え、
前記計数精度の評価値は、予め定義されたものであって、当該計数秤によって計数される前記個別物品の個数の精確さの程度を表すものである。
出力手段は、計数精度の評価値を表示、印字、及び音声等のいずれか、あるいは、それらを組合せて出力するものであるのが好ましく、設定される最大個数を併せて出力するのが好ましい。
本発明によると、計数しようとする個別物品の価値や作業効率などを考慮して、計量器に一度に載置する個別物品の個数を、所望の最大個数以下で計数作業を行いたいときには、その最大個数を設定することによって、その最大個数で計量作業を行った場合の計数精度が、予め定義された計数精度評価値として導出されて出力されるので、計量器に一度に載置する個別物品の個数を、所望の最大個数以下として計数作業を行った場合の計数精度を把握することが可能となる。
これによって、出力される計数精度が満足できないときには、前記所望の最大個数を変更設定し、計数精度及び最大個数等を共に満足できる適切な作業条件を容易に選択することが可能となる。
(3)本発明の計数秤は、個別物品からなる集合品が計量器に載置され、前記計量器で測定した前記集合品の重量測定値個別物品の1個当りの重量の平均値である平均単位重量値によって除算した商を、四捨五入して前記個別物品の個数を計数する計数秤であって、
前記平均単位重量値、前記個別物品の重量の標準偏差、及び、設定される計数精度の評価値に基づいて、前記計量器に載置される前記集合品を構成する前記個別物品の、前記計数精度の評価値を満足する最大個数及び最大個数に対応する最大重量値の少なくともいずれか一方の最大値を導出する最大値導出手段と、前記平均単位重量値、前記標準偏差、及び、設定される前記計量器に載置される前記集合品を構成する前記個別物品の最大個数に基づいて、前記計数精度の評価値を導出する計数精度評価値導出手段と、前記最大値導出手段によって導出される前記最大値及び前記計数精度評価値導出手段によって導出される前記計数精度の評価値を出力する出力手段とを備え、
前記計数精度の評価値は、予め定義されたものであって、当該計数秤によって計数される前記個別物品の個数の精確さの程度を表すものである。
本発明によると、計数しようとする個別物品の価値や作業効率などを考慮して、所望の計数精度で計数したいときには、その所望の計数精度を、計数精度評価値として設定することによって、その計数精度評価値を満足するために、計量器に一度に載置できる個別物品の最大個数や最大重量値を把握することが可能となる。
逆に、計量器に一度に載置する個別物品の個数を、所望の最大個数以下で計数作業を行いたいときには、その最大個数を設定することによって、その最大個数で計量作業を行った場合の計数精度を、計数精度評価値として把握することが可能となる。
これによって、前記所望の計数精度や前記所望の最大個数を変更設定して、個別物品の価値や作業効率に応じた適切な作業条件を容易に選択することが可能となる。
(4)本発明の好ましい実施態様では、前記個別物品からなる集合品が前記計量器に載置されて、前記個別物品の個数が計数される度に取得される、前記集合品の重量測定値及び前記個別物品の個数に基づいて、前記平均単位重量値及び前記標準偏差を、新たな平均単位重量値及び標準偏差に更新する更新手段を備え、
前記最大値導出手段は、前記更新手段によって更新された前記新たな平均単位重量値及び標準偏差に基づいて、前記最大値を導出する。
個別物品の平均単位重量値及び標準偏差が変化すると、これらの変化に応じて、所定の計数精度で計数できる個別物品の最大個数が変化する。したがって、個別物品の最大個数を規定して計数作業を行うと、平均単位重量値及び標準偏差が変化したときに、計数精度が変化するので、計数作業の開始時に規定した所望の計数精度を維持できなくなる場合がある。
この実施態様によると、計量器に載置される集合品の重量測定値及び計数される個別物品の個数に基づいて、個別物品の平均単位重量値及び標準偏差を、新たな平均単位重量値及び標準偏差に更新し、最大値導出手段は、更新された前記新たな平均単位重量値及び標準偏差に基づいて、前記最大値を導出するので、出力手段には、計数作業を開始した後の最新の平均単位重量値及び標準偏差に基づく最大個数等の最大値とが出力されることになる。
これによって、個別物品の平均単位重量値及び標準偏差が変化して、例えば、作業開始時に比べて最大値が小さくなったときには、その小さくなった最大値を満足するように計数作業を行うことによって、作業開始時に規定した所望の計数精度を維持することができる。あるいは、計数精度や最大個数等の作業条件を見直して、個別物品の平均単位重量値及び標準偏差の変化に応じた新たな作業条件を設定して計数作業を行うことができる。
(5)本発明の他の実施態様では、前記個別物品からなる集合品が前記計量器に載置されて、前記個別物品の個数が計数される度に取得される、前記集合品の重量測定値及び前記個別物品の個数に基づいて、前記平均単位重量値及び前記標準偏差を、新たな平均単位重量値及び標準偏差に更新する更新手段を備え、
前記計数精度評価値導出手段は、前記更新手段によって更新された前記新たな平均単位重量値及び標準偏差に基づいて、前記計数精度の評価値を導出する。
この実施形態によると、計量器に載置される集合品の重量測定値及び計数される個別物品の個数に基づいて、個別物品の平均単位重量値及び標準偏差を、新たな平均単位重量値及び標準偏差に更新し、計数精度評価値導出手段は、更新された前記新たな平均単位重量値及び標準偏差に基づいて、計数精度評価値を導出するので、出力手段には、計数作業の開始時に規定した所望の計数精度評価値と、計数作業を開始した後の最新の平均単位重量値及び標準偏差に基づく計数精度評価値とが出力されることになる。
これによって、個別物品の平均単位重量値及び標準偏差が変化して、例えば、作業開始時に比べて計数精度評価値が変化して計数精度が低くなったときには、所望の計数精度評価値となるように、個別物品の最大個数を見直して計数作業を行うといったことが可能となる。
(6)本発明の計数秤は、複数の計量器を備え、個別物品からなる集合品が各計量器に載置され、前記各計量器で測定した前記集合品の重量測定値個別物品の1個当りの重量の平均値である平均単位重量値によって除算した商を、四捨五入して前記個別物品の個数を計量器毎にそれぞれ計数すると共に、計数した計量器毎の前記個別物品の個数に基づいて、組合せ演算を行う組合せ式の計数秤であって、
前記平均単位重量値、前記個別物品の重量の標準偏差、及び、設定される計数精度の評価値に基づいて、前記各計量器に載置される前記集合品を構成する前記個別物品の、前記計数精度の評価値を満足する最大個数及び最大個数に対応する最大重量値の少なくともいずれか一方の最大値を、第1限界値として導出する第1限界値導出手段と、
前記組合せ演算による組合せの歩留まりから規定される、前記各計量器に載置される前記集合品を構成する前記個別物品の最大個数及び最大個数に対応する最大重量値の少なくともいずれか一方の最大値を、第2限界値として導出する第2限界値導出手段と、
前記第1限界値と前記第2限界値とを比較してその大小を判定する比較判定手段とを備え、
前記計数精度の評価値は、予め定義されたものであって、計量器によって計数される前記個別物品の個数の精確さの程度を表すものである。
本発明によると、設定される計数精度評価値を満足するために、各計量器に一度に載置できる個別物品の最大個数及びそれに対応する最大重量値の少なくともいずれか一方の最大値である第1限界値が、第1限界値導出手段で導出される一方、組合せ演算による組合せの歩留まりを満足させるために、各計量器に一度に載置できる個別物品の最大個数及びそれ対応する最大重量値の少なくともいずれか一方の最大値である第2限界値が、第2限界値導出手段で導出され、第1,第2限界値の大小を、比較判定手段によって判定するので、計数精度と組合せの歩留まりとの両方を考慮して適切な限界値を、各計量器に一度に載置できる個別物品の最大個数及びそれに対応する最大重量値の少なくともいずれか一方の最大値として選択することができる。
(7)本発明の他の実施態様では、前記比較判定手段によって、前記第1限界値が、前記第2限界値より小さいと判定されたときに、計数できない旨を報知する計数不可報知手段を備える。
組合せの歩留まりから規定される第2限界値は、作業性に関連するので、作業効率の観点からは、第2限界値を採用すべきであるが、第1限界値が、第2限界値より小さいので、第2限界値を採用すると、計数精度から規定される第1限界値を超える、すなわち、計数精度を満足することができないので、この実施態様では、計数不可報知手段によって、計数できない旨を報知する。
この場合、作業効率を多少犠牲にして、組合せ歩留まりによって規定される第2限界値を見直したり、あるいは、計数精度を見直して計数作業の条件を変更する。
(8)本発明の更に他の実施態様では、前記比較判定手段によって、前記第1限界値が、前記第2限界値以上と判定されたときには、前記第2限界値を、確定限界値として決定する限界値決定手段と、
前記確定限界値を出力する出力手段と、
前記計量器に載置される前記集合品を構成する前記個別物品が、前記確定限界値を超えたときに、計数限界を超えた旨を計量器毎に報知する計数限界報知手段とを備える。
この実施態様によると、組合せ歩留まりから規定される第2限界値を確定限界値として決定することによって、この確定限界値は、計数精度から規定される第1限界値以下となる、すなわち、計数精度も満足することができる。
この確定限界値は、出力手段によって出力されるので、各計量器に一度に載置できる個別物品の最大個数及びそれに対応する最大重量値の少なくともいずれか一方の最大値である確定限界値を、作業者は把握することができるので、作業者は、この確定限界値を作業の指標として、各計量器に個別の物品を載置すればよく、作業性が向上する。
更に、確定限界値を超える個別物品が、計量器に載置されると、計量器毎に
計数限界報知手段によってその旨が報知されるので、その計量器の個別の物品を減らしたり、載せ替えたりして効率的に作業を行うことができる。
(9)本発明の他の実施態様では、前記計数精度の評価値は、前記平均単位重量値、前記標準偏差、及び、前記計量器に載置される前記集合品を構成する前記個別物品の個数に基づいて定義される。
この実施態様によると、当該計数秤によって計数される個別物品の個数の精確さの程度を表す計数精度の評価値を、個別物品の属性である平均単位重量値と標準偏差、及び、計量器に載置される集合品を構成する個別物品の個数に基づいて定義することができる。
(10)本発明の更に他の実施態様では、前記計数精度の評価値は、前記計量器に載置される前記個別物品のN個(Nは1以上の自然数)からなる集合品の重量分布と、前記計量器に載置される前記個別物品の(N+1)個以上からなる集合品の重量分布と、前記個別物品の(N−1)個以下からなる集合品の重量分布とに基づいて定義される。
N個の個別物品からなる集合品の重量分布には、隣接する個別物品の(N+1)個以上からなる集合品の重量分布と、個別物品の(N−1)個以下からなる集合品の重量分布とが一部重複しており、この実施態様によると、この一部重複する重量分布を考慮して、計数精度評価値を定義するので、この計数精度評価値は、信頼性の高いものとなる。
このように、本発明によれば、計数しようとする個別物品の価値や作業効率などを考慮して、所望の計数精度で計数したいときには、その所望の計数精度を、計数精度評価値として設定することによって、その計数精度評価を満足するために、計量器に一度に載置できる個別物品の最大個数や最大重量値を把握することが可能となる。
逆に、計量器に一度に載置する個別物品の個数を、所望の最大個数以下で計数作業を行いたいときには、その最大個数を設定することによって、その最大個数で計量作業を行った場合の計数精度を、計数精度評価値として把握することが可能となる。
これによって、前記所望の計数精度や前記所望の最大個数を変更設定して、個別物品の価値や作業効率に応じて適切な作業条件を容易に選択することが可能となる。
本発明の一実施形態に係る組合せ式の計数秤の斜視図である。 個別物品の複数個からなる集合品の重量分布を示す図である。 図1の組合せ式の計数秤の構成を示すブロック図である。 図1の組合せ式の計数秤の動作を説明するフローチャートである。 図4に引き続く処理を示すフローチャートである。 図5に引き続く処理を示すフローチャートである。 図6に引き続く処理を示すフローチャートである。
以下、本発明の実施形態を、図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は、本発明の一実施形態の組合せ式の計数秤の斜視図であり、この計数秤1は、計数対象である物品の供給及び取り出しを作業者の手作業により行う手動式の計数秤である。
この計数秤1は、作業者によって複数個の物品がそれぞれ載置される複数の計量皿2と、計量皿2等を支持するフレーム部3と、各種の設定や表示などを行うと共に、後述の制御演算を行う制御ユニット4とを備えている。
各計量皿2は、その下方の図示しないロードセル等の各荷重センサにそれぞれ支持されており、各計量皿2、各荷重センサ及び後述の測定演算回路によって、各計量皿2に載せられた物品を計量する計量器が構成される。この実施形態では、計量皿2は、フレーム部3上の両側に6皿ずつ計12皿が配置されている。この計数秤1は、手動式であるので、作業者が直接各計量皿2に、物品を載せる、あるいは、降ろす作業を行う。物品としては、例えば、農水産品やその加工品などを挙げることができる。各計量皿2には、複数個の物品が載置される。
フレーム部3は、各計量皿2を挟んでその両側に、LED等からなる3個のランプ5〜5が、各計量皿2に個別的に対応するように列設されている。
制御ユニット4は、フレーム部3の一方側の端部に配設されており、その前面には表示部6が設けられている。出力手段としての表示部6には、組合せ条件や計数精度等を設定するための画面などが表示される。この実施形態では、タッチパネルで構成されており、表示部6の表面部分が入力部7となっている。この入力部7によって、組合せ条件や後述の計数精度の評価値などの設定を行うことができる。
この組合せ式の計数秤1では、作業者が各計量皿2上に載置した物品の個数を計数し、計数した個数を組合せて、目標組合せ個数となる計量皿2を選択し、選択した計量皿2に対応する上記3個のランプ5〜5の内の組合せランプ5を点灯して作業者に報知する。作業者は、点灯している組合せランプ5に対応する計量皿2上の物品を降ろして、例えば1つの袋へまとめてパックし、所定の目標組合せ個数以上であって目標組合せ個数に最も近い個数で、上限組合せ個数以下の個数の物品がパックされた商品を製造するものである。例えば、各計量皿2には、3〜4個程度の物品をそれぞれ載置し、選択された計 量皿2の物品を集めて、20〜25個程度の物品を袋詰めした商品を製造する。
上記3個のランプ5〜5の内、ランプ5は、例えば、対応する計量皿2に載置されている物品の重量が過大であるときに赤色で点滅する、計数限界報知手段としての第1警告ランプであり、第3ランプ5は、例えば、対応する計量皿2に載置されている物品の重量が過小であるときに青色で点滅する第2警告ランプである。
本実施形態の計数秤1は、複数の計量器を備えて、各計量器の計量皿2上に載置された物品の個数を計数し、それら個数を組合せて所定の目標組合せ個数となる計量皿2を選択する組合せ演算を行う組合せ式の計数秤であるが、本発明の理解を容易にするために、組合せ式の計数秤の説明に先立って、組合せ式でない計数秤、すなわち、1台の計量器で計量した重量値に基づいて、計量器に載置された物品の個数を計数する計数秤について説明する。
本発明では、計数秤で計数される個数の算出精度、すなわち、計数精度を評価するために、計数精度評価値を定義する。
計数対象である個別の物品は、平均単位重量値wa(g)、標準偏差σ1=ws(g)で重量が正規分布するものとする。
図2に、1個の平均単位重量値がwaの個別物品による1個、2個、3個、・・・・、N−1個、N個、N+1個、・・・の集合品の重量の規準正規分布を示す。
各集合品の平均重量値は、wa、2・wa、3・wa、・・・・・、(N−1)・wa、N・wa、(N+1)・wa(g)、・・・・・であり、標準偏差は、σ<1>=σ1=ws(g)、σ<2>=(21/2)・σ1=(21/2)・ws、σ<3>=(31/2)・σ1=(31/2)・ws、・・・・・・、σ<N−1>=(N−1)1/2・σ1=(N−1)1/2・ws、σ<N>=(N1/2)・σ1=(N1/2)・ws、σ<N+1>=(N+1)1/2・σ1=(N+1)1/2・ws(g)、・・・と表される。
計数秤の計量器上にある平均単位重量値waの個別物品からなる集合品の重量測定値がWxであると、集合品を構成する個別物品の個数Uを求めるには、下記のように、集合品の重量測定値Wxを平均単位重量値waで除算し、
U=Wx/wa
商を四捨五入して個数値とする。
例えば、重量測定値Wxの大きさが、
(N−1/2)・wa ≦ Wx <(N+1/2)・waの範囲にあるとき平均単位重量値waで除算すると、
(N−1/2)≦ Wx/wa<(N+1/2) ・・・(1)
であるからWx/waを四捨五入して個数Uの値を求める。
この場合、図2に示すように、個数N個の集合品と、N個の近傍の個数の集合品の重量分布を表す規準正規分布には、重複部分が存在する。
すなわち、N個の集合品の重量についての規準正規分布(関数F<N>とする)の重量範囲(N−1/2)・wa〜(N+1/2)・waに対して、N−1個の集合品の重量の規準正規分布(関数F<N−1>とする)は、斜線で示す部分aで重複し、N+1個の集合品の重量の規準正規分布(関数F<N+1>とする)は、横線で示す部分bで重複する。すなわち、N個の集合品の重量についての規準正規分布には、N個の集合品とは標準偏差の異なるN−1個の集合品の重量の規準正規分布と、N個の集合品とは標準偏差の異なるN+1個の集合品の重量の規準正規分布との重複部分a,bがそれぞれ存在する。
したがって、上記(1)式に基づいて、重量測定値Wxと平均単位重量値waとよって個数N個を算出すると、N−1個の集合品の重量が斜線部分aをとる確率p<N−1>、及び、N+1個の集合品の重量が横線部分bとる確率p<N+1>が存在するので、集合品を構成する物品の個数はN個であるとしながら、実際の個数は、N個でない場合が何らかの割合で存在する。
平均単位重量値waの大きさに対する標準偏差wsの値が大きい場合や個数Nの値が大きい場合には、重複部分a,bが大きくなるので計数精度の評価値への影響は大きく、無視できない。
更に、N−2個以下の集合品の重量分布、及び、N+2個以上の集合品の重量分布も(N−1/2)・wa≦ Wx <(N+1/2)・waの範囲において重なるが、この範囲以降の計算では、(N−1/2)・wa〜(N+1/2)・waの集合品の重量分布に対する確率が小さいので無視する。しかし、極めて個別物品のバラツキ量が大きく、その結果、集合品のバラツキ量も極めて大きい場合は、誤差要素として下記の計数精度評価値の計算に加えてもよい。
N個の集合品の重量Wxが(N−1/2)・wa≦ Wx <(N+1/2)・waの範囲にある確率をp<N>とし、上記のようにN−1個の集合品の重量が斜線部分aをとる確率をp<N−1>、N+1個の集合品の重量が横線部分bとる確率をp<N+1>とし、求めたN個が正しい値である確率P<N>を、
P<N>=p<N>−(p<N−1>+p<N+1>) ・・・(2)
と、定義する。
P<N>の値が大きいほどN個を精確に求めることができる確率の高いことを表す。すなわち、本実施形態では、集合品の重量測定値Wxを平均単位重量値waで除算し、四捨五入して個数Nを求めたときに、実際の集合品を構成する個別物品の個数がN個である確率と、N個でない確率との差をP<N>とし、このP<N>の値をもって、計数精度の評価値と定義する。この計数精度の評価値P<N>は、計数される個別物品の個数の精確さの程度を表すものである。
この計数精度の評価値P<N>の値が大きいほど、すなわち、「1」に近いほど高い精度で計数できることになる。
別の計数精度の評価値として、例えば、集合品を構成する個別物品の個数がN個である確率と、N個でない確率との比率P´<N>を下記のように定義し、
P´<N>=(p<N−1>+p<N+1>)/p<N>
この比率P´<N>を計数精度の評価値としてもよい。
この場合の計数精度の評価値P´<N>は、その値が小さいほど、すなわち、「0」に近いほど高い精度で計数できることになる。
作業者は、計数作業に先立って、不特定多数の個別の物品をサンプル品として重量値を測定して、物品1個当たりの平均単位重量値wa(g)、標準偏差ws(g)を予め求めておく。
計数秤によって計数作業を計画するときには、作業者は、予め求めた物品1個当たりの平均単位重量値wa(g)、標準偏差ws(g)を計数秤に設定し、所望の目標計数精度の評価値として、Po<N>を設定する。
これらの設定値に基づいて、計数秤は、
P<N>=p<N>−(p<N−1>+p<N+1>)≧Po<N>
・・・(3)
を満足する最大の個数N個を導出する。
この最大個数Nは、設定した所望の目標計数精度の評価値Po<N>を満足するものであって、計数秤の計量器に載置できる物品の最大個数である。この最大個数Nを増加させると、N個の集合品のばらつき量(標準偏差)が大きくなるので、計数精度の評価値P<N>の値は減少する、すなわち、計数精度は低下する。
計数秤では、この最大個数Nを、次のようにして求めることができる。すなわち、N=2から順に+1ずつNを増加させつつ、
p<N>−(p<N−1>+p<N+1>)の値を求め、
p<N>−(p<N−1>+p<N+1>)< Po<N>
・・・(4)
となる直前のNの値、すなわち
p<N>−(p<N−1>+p<N+1>)≧Po<N>
を満足する最大のNの値を、所望の目標計数精度を満足する計量器に載置可能な物品の最大(上限)個数とする。この最大個数をNmとすると、
計量器へ載置できる最大(上限)重量Wxmは、
Wxm=(Nm+1/2)・wa ・・・(5)
となる。
次に、具体的なp<N−1>、p<N+1>、p<N>のそれぞれの算出の仕方について説明する。
上記のように個別物品の平均単位重量値wa(g)と標準偏差ws(g)が設定されている。
(1)図2の重複部分aの確率p<N−1>:
(N−1)・waの集合品の重量分布では、標準偏差はσ<N−1>=(N−1)1/2・σ1=(N−1)1/2・wsである。
したがって、規準正規分布関数F<N−1>における境界ラインL<N−1>の正規値Z<N−1>は、
Z<N−1>=(1/2)・wa/{(N−1)1/2・ws}
・・・(6)
また、規準正規分布関数F<N−1>における境界ラインL<N>の正規値Z<N>は、
Z<N>=(3/2)wa/{(N−1)1/2・ws} ・・・(7)
であるから、規準正規分布表を使用し、Z<N−1>とZ<N>の間の確率p<N−1>を求める。
(2)図2の規準正規分布関数F<N>と境界ラインL<N−1>と境界ラインL<N>にて囲まれた面積部分の確率p<N>:
(N)・waの集合品の重量分布では、標準偏差はσ<N>=(N)1/2・σ1=(N)1/2・wsである。
規準正規分布関数F<N>における境界ラインL<N−1>の正規値Z´<N−1>は、
Z´<N−1>=−(1/2)・wa/{(N)1/2・ws}
・・・(8)
また、規準正規分布関数F<N>における境界ラインL<N>の正規値Z´<N>は、
Z´<N>=(1/2)・wa/{(N)1/2・ws}
・・・(9)
であるから、規準正規分布表を使用し、Z´<N−1>とZ´<N>の間の確率p<N>を求める
(3)図2の重複部分bの確率p<N+1>:
(N+1)・waの集合品の重量分布では、標準偏差はσ<N+1>=(N+1)1/2・σ1=(N+1)1/2・wsである。
規準正規分布関数F<N+1>における境界ラインL<N>の正規値Z´´<N>は、
Z´´<N>=−(1/2)・wa/{(N+1)1/2・ws}
・・・(10)
また、規準正規分布関数F<N+1>における境界ラインL<N−1>の正規値Z´´<N−1>は、
Z´´<N−1>=−(3/2)wa/{(N+1)1/2・ws}
・・・(11)
であるから、規準正規分布表を使用し、確率p<N+1>を求める。
以上の計算より、任意の個数Nに対する(p<N−1>+p<N+1>)とp<N>の値を算出し、
p<N>−(p<N−1>+p<N+1>)<Po<N>
が成立する直前まで、Nの値をインクリメントしながら上記の演算を実施し、最大(上限)個数Nmを決定する。
個別物品1個当たりの重量バラツキが大きかったり、計数精度評価値P<N>を高く設定すれば、一度に精確に計数できる個別物品の個数、すなわち、計量器に載置可能な物品の最大個数Nmは減少する。一度に精確に計数できる個数が少なければ、それだけ作業効率が低下する。個別物品の価値によって、個別物品を集合した集合商品の価値は決まり、一度の計量で計数可能な個数の大きさによって作業性が決まる。一般に1台の計量器で精確に計数できる個数が多いほど作業が早くなる。
本実施形態では、計数秤に対して、個別物品の属性である平均単位重量値μ=wa(g)、標準偏差g=ws(g)を設定した上で、目標計数精度の評価値Po<N>を任意の値として設定すれば、上記の最大個数Nm(または最大重量Wm)を導出して表示部に表示する。
または、計数秤に対して、最大個数Nmを任意に設定すれば、N=NmをP<N>に代入することによって、設定した最大個数に対応する計数精度評価値を導出して表示させることもでき、この値を目標計数精度評価値Po<N>として計数作業を開始することができる。
なお、1台の計量器で計量した重量値に基づいて、計量器に載置された物品の個数を計数する、組合せ式でない計数秤の場合も、組合せ式の計数秤と同様に、計数精度評価値等の設定を行なうための入力部、最大個数等の表示を行う表示部、及び、最大個数や計数精度評価値等を導出する演算制御部等を備えている。
上記のように、計数作業に先立って、種々の目標計数精度の評価値を自在に設定し、設定した計数精度の評価値に応じた計数可能個数である最大(上限)個数または計数可能重量である最大(上限)重量を表示させることができる、または、任意の最大個数の設定によって、計数精度の評価値の変化が確認できるので作業条件の決定が容易になる。
例えば、計量器を1台備える計数秤によって、多数の個別物品を多数回に分けて計数して所要個数、例えば、50個ずつのパック詰めを作成するような場合を想定すると、従来では、計数精度や一度に計量器に載置する物品の個数についての指標となるものがなく、このため、適当な個数、例えば、50個前後の物品を大雑把に計量器に載置して計数し、例えば、計数値が55個であれば、5個を減らして50個とし、例えば、計数値が48個であれば、2個加えて50個としてパック詰めを作成している。
しかしながら、上記計数値の計数精度がどの程度であるか明確でなく、物品の平均単位重量値や標準偏差によっては、所望の計数精度を得るためには、一度に計量器に載置する物品の個数を、例えば、30個に制限しなければならないといったことがあったとしても、従来例では、それを考慮することなく、計数作業を行っており、所望の計数精度で計数されていない虞がある。
これに対して、本実施形態によれば、計数秤に対して、物品の平均単位重量値及び標準偏差を設定すると共に、所望の計数精度を、計数精度の評価値として、例えば、 「0.97」と設定すると、97%の計数精度で計数するために、計量器に一度に載置することができる物品の最大個数及びその最大個数に対応する最大重量値の少なくともいずれか一方の最大値が表示される。
したがって、例えば、上記の例で、97%の計数精度で計数するために、計量器に一度に載置できる物品の最大個数が、例えば、30個であるとすると、作業者は、この最大個数である30個を知ることができるので、50個のパック詰めを作成する際には、97%の計数精度を確保するために、例えば、25個前後ずつ2回に分けて計数して、25個の2回分の物品を集めて1つのパック詰めを作成するといったことが可能となる。
また、物品の価値や作業効率を考慮して、計数精度の評価値あるいは最大個数を変更設定して、適切な作業条件を容易に選択することが可能となる。
なお、上記の例では、計数精度評価値として、図2の重量分布の重複部分a,bを除いたけれども、計数精度評価値は、重複部分a,bを除くことなく、P<N>=p<N>としてもよい。
次に、複数の計量器を備え、各計量器の物品の個数を計数し、それら個数を組合せて所定の目標組合せ個数又はそれに近い組合せ個数となるように計量器を選択する組合せ式の計数秤について説明する。
組合せ式の計数秤では、複数の各計量器から精確な個数が得られても、最終的には、目標組合せ個数に一致、あるいは、目標組合せ個数にできるだけ近い個数となる組合せ選択が求められるので、組合せ個数の歩留まり精度をよくする、すなわち、組合せ選択された個数の目標組合せ個数からの偏差を小さくする必要がある。
この偏差を小さくするためには、組合せ選択の通り数が多いことが必要であるので、計数秤に備えられている全ての計量器台数(計量器の総台数)に対する好ましい組合せ選択の計量器台数の関係が規定され、そうなるように各計量器へ載置する物品の個数(重量値)には制限が加えられる。したがって、各計量器に載置する個別物品の個数(重量値)に対する上限は、上記の計数精度の観点からだけで規定されるものではない。
例えば、組合せ式の計数秤における組合せ選択方法として、予め目標組合せ個数Qtと上限組合せ個数Quが設定され、計数秤の計量器の総台数をR、組合せ選択される計量器の台数をMとすると、組合せ選択の通り数は、通りであり、通りの組合せ選択の中で目標組合せ個数Qtと上限組合せ個数Quの間に属し、最も目標組合せ個数Qtに近い組合せを最適組合せとして選択する組合せ演算を実施する。
その際、例えば、計量器の総台数R=8,組合せ選択される計量器の台数M=4とすると、組合せ選択の通り数は、=70通りが最大となり、組合せ選択の通り数の上で最も好ましい台数となる。これに続くのが、3 の56通りである。
このように組合せ選択の通り数が多いほど個数が、目標組合せ個数Qtと上限組合せ個数Quの間に属する組合せの通り数が多く、それだけ目標組合せ個数Qtに近い組合せの存在する確率が高まるので、目標組合せ個数Qtの値に近い組合せ個数が選択される確率が高くなる。
組合せ選択の通り数が多いと、組合せ選択結果の個数歩留まりが向上するので、全ての計量器の中からそうした適切な台数の計量器が選択されるように、各計量器へ載置する個別物品の集合品の重量範囲に制限が必要になる。
このため、組合せ式の計数秤では、個数組合せの歩留まり精度の観点から上下限重量範囲が規定される。
組合せ式の計数秤を構成する計量器の総台数をRとすると、組合せ選択される計量器の好ましい台数、すなわち、目標組合せ選択台数Mを、上記の理由により標準値として、R/2=M(Mが整数でない場合は四捨五入)と定める。
目標組合せ個数をQtとすると、計量器1台当たりの物品の目標載置個数は、qt=Qt/M個(qtが整数でない場合は四捨五入)になる。
実際の作業に際して作業者は、各計量器へ載置する個別部品を目標載置個数Qt/Mを中心にしたその上下の個数、すなわち各計量器へQt/M個に相当する重量の近傍で、その重量の上下の重量である個別物品から成る集合品を各計量器へ載置し、計数秤による各計量器へ載置された個別物品の合計個数が目標組合せ個数Qtとなる計量器の組合せを選択する組合せ演算に委ねる。
各計量器へ載置した個別の物品からなる集合品の重量が、目標載置個数Qt/Mに相当する重量値から上下方向に大きく離れすぎたりすると、組合せ選択数が少なくなって、組合せの歩留まり精度が低下する。
したがって、1台の計量器に載置する個別物品の上限個数(最大個数)、すなわち、載置する個別物品の上限個数に相当する重量の上限値は、個数の計数精度の観点と、組合せ歩留まりの観点から制限を定める。また、重量の下限値は組合せ歩留まりの観点から制限を定める。
すなわち、組合せ式の計数秤では、組合せ演算に関わる歩留まり精度の観点と、作業者の作業性の観点から、各計量器上に載置する個別物品の目標載置個数Qt/Mに対する上下許容個数を、目標載置個数Qt/Mに対する許容載置限界係数±α%を用いて規定する。
各計量器から得られる複数の計数値を組合せて目標とする個数の集合商品を作成する場合、いずれの計量器も目標載置個数Qt/M以上の個数であったり、目標載置個数Qt/M以下の個数であったりすると、組合せ演算は成立しにくい。また、極端に目標載置個数Qt/Mから上下方向のいずれかに離れた個数が載置されている計量器では、組合せ演算で最適組合せとして選択されにくくなり、それだけ組合せ選択数が減って組合せ品の歩留まり精度が低下する。
したがって、各計量器には、精確な計数精度が得られる個数であることは勿論であるが、好ましくは、目標載置個数Qt/Mを中心に、目標載置個数Qt/Mからあまり大きく離れず、しかも、目標載置個数Qt/Mの上下の個数の集合品が均等に載置されることが好ましい。
この観点から各計量器へ載置される組合せ秤としての個数の上下限値として、許容載置限界係数α%を設け、下記のように規定する。この許容載置限界係数α%は、物品の属性や目標組合せ個数あるいは作業性などを考慮して任意に設定すればよく、例えば、10%〜30%程度としてもよい。なお、下記のように規定される個数の上下限値が整数でない場合は四捨五入する。
(Qt/M)・(1±α/100)(個) ・・・(12)
重量値では
(Qt/M)・wa・(1±α/100)(g) ・・・(13)
と規定する。(Qt/M)・waを目標載置重量値と呼ぶ。
組合せ式の計数秤の歩留まり精度の観点から導かれる上限個数Nuとしては
Nu=(Qt/M)・(1+α/100) (個)
である。
下限個数Nlは
Nl=(Qt/M)・(1−α/100)(個)
である。計数精度の観点から下限個数に対する規制はないので、この値を最終的な、つまり計数秤の運転時の下限個数Nflとしてよい。
また、最終的な下限重量Wfl=(Qt/M)・(1−α/100)・wa
としてよい。
ここで、計量器としての計数精度の観点から導出される第1限界値としての上記の最大(上限)個数Nmと、組合せ式の計数秤としての組合せの歩留まりの観点から導出される第2限界値としての上限個数Nuとの関係について説明する。
基本的に、個別の計量器による各計数値が所定以上の計数精度を有することが必須条件であるから、
Nm ≧ Nu=(Qt/M)・(1+α/100) ・・・(14)
であれば(Qt/M)・(1+α/100)個をもって最終的に確定した上限個数Nfuとしてよい。
個数でなく重量であれば、(Qt/M)・(1+α/100)・waを最終的に確定した上限重量Wfuとしてよい。
また、許容載置限界係数αの値が、作業性の上で問題がなければ、Nm=(Qt/M)・(1+α/100)が成立するように許容載置限界係数αの値を決定してもよい。(αの値が小さ過ぎると、計量器への集合品の載置作業が難しくなる。容易に載置するには、或る程度以上の幅を必要とする。)
しかし、
Nm<Nu=(Qt/M)・(1+α/100) ・・・(15)
の場合は、計数精度を満足せず、適切な計数作業が実施できないので運転不可(計数不可)としてその旨を、表示部6に表示して報知する。
この場合、作業者は、例えば、目標組合せ選択台数Mを1台だけ大きく設定して、1台当たりに載置する個別物品の個数(重量を)小さくするなどの検討、再設定が必要である。しかし、組合せ選択の通り数の減少による歩留まり精度、また、計量器の組合せ選択台数が増えることによる作業効率の低下がある。
また、目標計数精度評価値Po<N>を小さい値に設定して計数精度を低下させることによって、最大(上限)個数Nmの値を大きくするなどの方法があるが、いずれを採用するかは、ユーザの品質管理と生産計画に委ねられることになる。
次に、本実施形態の組合せ式の計数秤1について、詳細に説明する。
図3は、図1の計数秤1のブロック図であり、図1に対応する部分には、同一の参照符号を付している。
この実施形態の計数秤1は、12台の計量器10〜1012を備えており、各計量器10〜1012は、上記の計量皿2と、計量皿2を支持する荷重センサ8と、測定演算回路9とを備えている。各計量器10〜1012は、各計量皿2に載置された複数の個別物品からなる集合品の重量値を測定して制御ユニット4へ送る。
制御ユニット4は、上記の最大個数や計数精度評価値等を導出する主制御装置としての機能を有し、演算制御部11と、種々の入力データの設定や必要な情報を求めるための演算指令信号や各計量器10〜1012の零点調整、必要なデータを表示させるなどの操作指令信号を作成する入力部7と、各計量器10〜1012の重量測定値や演算情報を表示したり、警報信号を出力表示する表示部7とを備えている。演算制御部11と表示部6は、演算制御部11からの情報を表示部6へ伝達する信号ラインで結ばれ、演算制御部11と入力部7は、入力部7からの入力信号を演算制御部11へ伝達する信号ラインで結ばれている。演算制御部11は、例えばマイクロコンピュータ等によって構成される。
制御ユニット4の演算制御部11と、各計量器10〜1012の各測定演算回路9との間は、シリアル通信ラインによって連結され、双方向に情報が伝達可能になっている。
この計数秤1では、各計量皿2に載置される集合品の重量(個数)を、1台の計量器として精確な個数を求められる範囲に制限するように作業者に知らせ、各計量器10〜1012によって得られた精確な個数に基づいて組合せ演算を行い、所定の目標組合せ個数となる複数の計量皿2上の集合品を選択して作業者に知らせる。
本実施形態では、計数秤1による運転開始前に次の設定を行なう。
すなわち、個別物品の属性である平均単位重量値μ=wa(g)、標準偏差σ=ws(g)を、制御ユニット4の入力部7を操作して設定すると共に、目標計数精度評価値Po<N>を任意の値として設定し、計数秤1によって、上記のようにして最大個数または最大重量(NmまたはWm)を算出させて表示部6に表示する。
次に商品としての集合品の目標組合せ個数Qt、上限組合せ個数Qu、組合せに参加させる計量器についての目標組合せ選択台数M、許容載置限界係数α%を、制御ユニット4の入力部7を操作して設定し、更に、入力部7の載置限界個数表示指令キーを操作すると、上記(12)、(13)式より組合せ式の計数秤1として組合せの歩留まりの観点から導かれる上限載置個数Nu(または上限載置重量)、下限載置個数Nl(または下限載置重量)が上式に基づいて算出され、表示部6に表示される。
このとき、制御ユニット4は、最大(上限)個数Nmと上限載置個数Nuとを比較判定し、
Nm ≧ Nu=(Qt/M)・(1+α/100)であれば、最終の(運転時の)上限個数Nfuとして
Nfu=Nuの値が、確定した限界値である運転上限値として決定され、表示部6に表示され、
Nf1=Nl=(Qt/M)・(1−α/100)の値が、運転下限値として制御ユニット4の表示部6に表示される。それぞれ平均単位重量値waを掛けて
運転上限重量値=Wfu=Nfu・wa
運転下限重量値=Wfl=Nfl・wa
目標載置重量値=(Qt/M)・wa
も制御ユニット4の表示部6に表示される。
また、組合せ秤としての最大(上限)個数である上限載置個数Nuを載置したときに、計量器の計数精度は如何なる値になるかについて、上記(6)〜(11)式に、上限載置個数Nuの値と上記の設定値を与えてp<Nu−1>とp<Nu+1>)とp<Nu>を算出し、上限載置個数Nuに対応する計数精度評価値を算出して表示部6に表示する。
なお、Nm≧ Nu=(Qt/M)・(1+α/100)でない、すなわち、Nm<Nu=(Qt/M)・(1+α/100)であれば、運転不可としてその旨を表示部6に表示し、作業者に対して計数条件の再設定を促す。
以上のように本実施形態の計数秤1では、各計量器10〜1012における計数精度評価値(上記のPo<N>)、計数精度評価値に応じた計数可能な最大個数Nm(または最大重量)、組合せ秤としての各計量器10〜1012へ載置可能な個数範囲(Qt/M)・(1±α/100)、あるいは、載置可能な重量範囲などを表示するので、計数対象である物品の価値、作業性などを考慮しながら、目標精度評価値Po<N>、商品の目標組合せ個数Qt、目標組合せ選択台数M、許容載置限界係数αの設定値等を変更して適切な作業条件を最終的に決定することができる。
なお、計数精度の観点から設定した計数精度評価値と、組合せ秤として組合せの歩留まりの観点から算出される計数精度評価値とを並列表示させると、両者を容易に比較することができるので、作業者は、商品の価値や作業効率を考慮して目標組合せ個数Qt、目標組合せ選択台数M、許容載置限界係数α、目標計数精度評価値Po<N>を変更することが容易となる。
また、組合せ秤を構成する計量器として多くの台数が備わっており、運転に使用する計量器の台数に選択の余地があれば、上記の条件に合わせて台数を選択し直すことによって、2つの精度条件を同時に満足するように目標組合せ個数Qt、上限組合せ個数Qu、目標組合せ選択台数Mの値を変更し直すことが容易に可能になる。
本実施形態では、上記の目標精度評価値や目標組合せ個数等が設定されて計数作業の条件が最終的に決定された後、作業者が、制御ユニット4の入力部7を操作して運転開始指令を与えることによって、計数運転が開始される。
作業者は、計数秤1の各計量皿2上に、物品を、表示部6に表示されている、確定限界値としての上限載置個数Nu(運転上限重量値Wfu)以下であって下限載置個数Nl(運転下限重量値Wfl)以上の個数(重量)となるようにそれぞれ載置する。
計数秤1は、全ての計量皿2上の物品の重量測定値が、上限重量値Wfu以下であって下限重量値Wfl以上の範囲内であれば、各重量測定値を、平均単位重量値によって除算することによって商N´を求め、商N´を四捨五入して各計量皿2上の物品の個数Nをそれぞれ求める。
更に、求めた各計量皿2の物品の各個数Nに基づいて、組合せ演算を行い、組合せ個数が、予め設定された目標組合せ個数Qt以上で上限組合せ個数Quの間に含まれる中で最も目標組合せ個数Qtに近い組合せとなる計量皿2を最適組合せとして選択し、対応する組合せランプ5を白色に点灯する。
これによって、作業者は、点灯している組合せランプ5に対応する計量皿2上の物品を降ろして、例えば1つの袋へまとめてパックする。物品が、計量皿2から降ろされることによって組合せランプ5が消灯し、作業者は、空の計量皿2上に新たな物品を載置する。
また、この実施形態の計数秤1では、計量器に載置される物品の重量が過大、あるいは、過小であるときには、作業者にその旨を報知する。
すなわち、運転中に上限載置個数(重量)を超えて個別物品の集合品が計量皿2の上に載置されると、計数限界であることを示す上限警報信号を出力して、対応する第1警告ランプ5を赤色に点滅させる。また、下限載置個数(重量)未満の重量の個別物品の集合品が計量皿2の上に載置されると、下限警報信号を出力して、対応する第2警告ランプ5を青色に点滅させる。
これによって、作業者は、点滅しているランプに対応する計量皿2上の物品を増減させたり、載せ替えたりすることによって、計量皿2上の物品の重量が、上限重量値Wfu以下であって下限重量値Wfl以上の範囲内となるように調整する。
更に、計数秤1は、各計量皿2に載置される集合品の重量が、目標載置重量(Qt/M)・waの上下に均等に分布させて、組合せ選択数を確保できるように、各計量皿2に載置されている集合品の重量が、上下限の重量範囲であって、目標載置重量に対して、プラス偏差のときには、対応する第1警告ランプ5を赤色に点灯し、マイナス偏差のときは、対応する第2警告ランプ5を青色に点灯する。
これによって、作業者は、各計量皿2に載置されている集合品の重量の目標載置重量に対する±偏差の状態を、作業中に容易に確認することができ、赤色で点灯する第1警告ランプ5の数と青色で点灯する第2警告ランプ5の数とが、均等になるように、すなわち、プラスの偏差とマイナスの偏差とが均等になって、組合せ演算が成立し易くなるように、各計量皿2上に載置する物品の個数やサイズ等を調整する。
以上の説明では、個別物品の平均単位重量値及び標準偏差は、運転開始前に設定した値に固定したままであった。上記特許文献1では、個別物品の平均単位重量値の変化に応じて、最新の平均単位重量値を算出して個数の算出に用いるようにしているが、個別物品の平均単位重量値の変化に伴って、バラツキ量も変化する場合がある。このように個別物品の平均単位重量値及び標準偏差が変化すると、これらの変化に応じて所定の計数精度で、計量器10〜1012の各計量皿2に一度に載置して計数できる個別物品の上限個数、すなわち、最大個数が変化する。或いは、最大個数を規定して運転した場合に、計数精度が変化するので、運転開始時に規定した所望の計数精度を維持できなくなる場合がある。
そこで、この実施形態の計数秤1では、制御ユニット4の入力部7を操作して、平均単位重量値及び標準偏差の変更モードを設定することによって、運転中に、制御ユニット4は、最新の平均単位重量値及び最新の標準偏差を算出して更新し、この最新の平均単位重量値及び最新の標準偏差を用いて、計数精度評価値や最大個数などを算出して表示部6へ表示することができるようにしている。
最新の標準偏差σは、次のようにして算出する。すなわち、最新の複数個であるV個の個別平均単位重量値と、前記最新のV個の個別平均単位重量値のそれぞれに対応する個別物品の個数とから最新の個別物品の標準偏差を求める。
最新の標準偏差に基づいて、計数可能な最大個数(最大重量値)又は計数精度評価値を算出し、現在の運転条件となっている計数可能な最大個数(最大重量)又は運転開始時に定めた計数精度評価値を下回っていれば、警報表示を行う。
運転開始前に上記のように個別物品の標準的な平均単位重量値μと標準偏差σが設定され、また目標計数精度Po<N>が設定されて、最大個数Nm個が算出される。
ここで、計量器が1台の場合について、最新の平均単位重量値及び最新の標準偏差の算出について説明する。
運転開始後の最新のV個の平均単位重量値と、その平均単位重量値に対応する個別物品の個数を求める。
すなわち、運転開始後は、
(1―1)計量器の計量皿2に個別物品から成る集合品が載置され、集合品の実測重量W1を求める。
(1−2)集合品を構成する個別物品の個数W1/μ=N1´を算出し、N1´を四捨五入して整数値N1として求める。
(1−3)集合品の実測重量W1と個数N1とによって最新の平均単位重量値μ<1>を、μ<1>=W1/N1として求める。
(1−4)平均単位重量値μ<1>と個数N1との対をそれぞれ制御ユニット4の演算制御部11のメモリに記憶する。
(2−1)計量器の計量皿2に個別物品から成る集合品を載置し、集合品の実測重量W2を求める。
(2−2)集合品を構成する個別物品の個数W2/μ<1>=N2´を算出し、N2´を四捨五入して整数値N2として求める。
(2−3)集合品の実測重量W2と個数N2によって最新の平均単位重量値μ<2>を、μ<2>=W2/N2として求める。
(2−4)平均単位重量値μ<2>と個数N2との対をそれぞれメモリに記憶する。
以下、同様にして、
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
(V−1)計量器の計量皿2に個別物品から成る集合品を載置し、集合品の実測重量Wvを求める。
(V−2)集合品を構成する個別物品の個数Wv/μ<v−1>=Nv´を算出し、Nv´を四捨五入して整数値Nvとして求める。
(V−3)集合品の実測重量Wvと個数Nvによって最新の平均単位重量値μ<v>を、μ<v>=Wv/Nvとして求める。
(V−4)平均単位重量値μ<v>と個数Nvとの対をそれぞれメモリに記憶する。
以上のようにして予め定めたV回の計量が完了した時点でメモリに記憶している平均単位重量値μ<1>、μ<2>、・・・・・、μ<v>の値より、平均単位重量値の標準偏差σvを算出する。
また、1回目からV回目までの計量・計数期間における個別物品の標準偏差をσxとすると、1回目からV回目までのそれぞれの回の平均単位重量値の標準偏差は
σx/N11/2、σx/N21/2、・・・・・・、σx/Nv1/2
であり、平均単位重量値の標準偏差σvは、
σv
=(σx/N11/2+(σx/N21/2+・・・+(σx/Nv1/2
={(1/N1)+(1/N2)+・・・・・+(1/Nv)}・σx
・・・(16)
と表せるので、
σv={(1/N1)+(1/N2)+・・・・・+(1/Nv)}1/2・σx ・・・(17)
の関係より、記憶している個数N1、N2、・・・・・・、Nvを使って個別物品の最新の標準偏差σxを下記のようにして算出する。
σx=σv/{(1/N1)+(1/N2)+・・・・・+(1/Nv)}1/2 ・・・(18)
また、個別物品の現在の(最新の)平均単位重量μxは、
μx=(μ<1>+μ<2>+・・・・・+μ<v>)/V
として求める。
これ以降、V回の計量・計数ごとに個別物品の最新の標準偏差σx、平均単位重量μxを更新して表示させる。
そして現在の(最新の)標準偏差と平均単位重量とが更新される度に、設定されている目標計数精度の評価値Po<N>を満足する現在の(最新の)上限個数(上限重量)を計算して表示させる。
もしこの値が、運転開始時に規定した上限個数(上限重量)Nfuに対して、予め定めた許容率(β%)を考慮した個数=Nfu・(1−β/100)を下回っていれば、運転開始時に規定した上限個数(上限重量)Nfuは大きすぎて現在では、目標計数精度の評価値Po<N>を満足することができないので、例えば、警報表示を行うようにしてもよい。
また、運転開始時に規定した上限個数Nfuに基づいて、最新の平均単位重量と標準偏差によって最新の計数精度評価値P<N>を算出して表示させ、この値が、目標計数精度評価値Po<N>に対して、予め定めた許容率を考慮した計数精度評価値=Po<N>・(1−β/100)を下回っていれば、目標計数精度の評価値Po<N>を満足することができないので、例えば、警報表示を行うようにしてもよい。
更に、現在の(最新の)標準偏差と平均単位重量とが更新されると、それに応じて計数秤の計数精度がどのように変化するか容易に監視できるようにするため、最初に設定した運転開始時の平均単位重量値と標準偏差に基づく目標計数精度評価値Po<N>を満足する上限個数(重量)に対して、この上限個数(重量)を満足する計数精度評価値を計算して表示させるようにしてもよい。
これは、上記(6)〜(11)式において、Nに上限個数、waに現在の(最新の)平均単位重量値を、wsに現在の(最新の)標準偏差を、代入して計数精度評価値を算出すればよい。
次の本実施形態の計数秤1の動作を、図4〜図7のフローチャートに基づいて説明する。
運転開始前に、設定された個別物品の平均単位重量値μ=wa(g)を、制御ユニット11の演算制御部11の、各計量器10〜1012別に設けた計量器別平均単位重量値用レジスタRA1〜RA12へ格納する。設定時は各計量器10〜1012について同じ値が格納される。
先ず、図4に示すように、制御ユニット4の入力部7が操作されて運転開始指令の入力があると、スタートし、運転開始OKであるか否かを判断する(ステップn1)。具体的には、計数精度の観点から導かれる最大個数Nmが、歩留まり精度の観点から導かれる上限個数Nu以上(Nm≧Nu)でなければ、運転開始OKの状態にならず、運転不可の警報表示を制御ユニット4の表示部6に表示して終了し、Nm≧Nuが成立しているときには、各計量器10〜1012の重量測定値を読込む(ステップn2)。
ここで、各計量器10〜1012の重量測定値の読込みまでの処理について説明する。各計量器10〜1012には、重量測定値の決定条件として、計量皿2上の物品の有無を識別するための境界重量値Whrと荷重信号の安定判別条件が予め設定されている。
各計量器10〜1012において、各荷重センサ8から得られる荷重信号をそれぞれの測定演算回路9で測定し、例えば1msec間隔でA/D変換し、適切なフィルタ演算を施したデジタル荷重信号を、例えば、100msec毎に1個ずつ出力させ、デジタル荷重信号の最新のS個分、すなわち、S回分の重量測定値を、測定演算回路9のシフトレジスタへ格納する。
新しいデジタル荷重信号を格納する度に、例えば、次のようにして安定判別を行う。すなわち、新しいデジタル荷重信号を格納する度に、最新のS個のデジタル荷重信号の最大値と最小値の差が所定値以内であれば、荷重信号は安定であると判定し、シフトレジスタに格納されたS個のデジタル荷重信号の、例えば平均値を算出して重量測定値を取得する。
安定条件が成立することによって取得した重量測定値が、境界重量値Whr以上であれば取得した重量測定値を、制御ユニット4への送信用の出力レジスタへ登録する。一旦重量測定値が登録されると、安定条件の成立する間は登録した値は更新しない。
作業者が、計量皿2上へ物品を載置したり、除去したり、載置されている物品を追加、減少させたりすることによって荷重信号が安定条件不成立になると重量測定値の登録された送信用出力レジスタの内容を「0」にリセットする。安定条件成立、不成立に関わらず、取得した重量測定値がWhr未満の場合も重量測定値の登録された送信用出力レジスタの内容を「0」にリセットする。
制御ユニット4の演算制御部11は、ほぼ所定時間間隔で(必ずしも精確に所定時間間隔でなくてよい)各計量器10〜1012の送信用出力レジスタの重量測定値を読込み、各計量器10〜1012別に設けた受信用レジスタへ格納する。
このようにしてステップn2では、制御ユニット4の演算制御部11は、各計量器10〜1012別の受信用レジスタへ重量測定値を読込み、読込んだ時点で、いずれかの計量器10〜1012の重量測定値が「0」であるか否かを判断する(ステップn3)。いずれかの計量器10〜1012の重量測定値が「0」であるときには、組合せ演算を行わないので、組合せ演算実施フラグFcを「0」にリセットし(ステップn4)、ステップn1に戻る。いずれかの計量器10〜1012の集合品の荷重信号が変動し、いずれか計量器10〜1012の集合品の重量測定値が「0」になると、組合せ計算実施フラグFcは「0」にリセットされる。
ステップn3で、いずれかの計量器10〜1012の重量測定値が「0」でないとき、すなわち、全ての計量器10〜1012が「0」でない重量測定値に揃ったときには、組合せ演算実施フラグFcが「0」にリセットされているか否かを判断し(ステップn5)、組合せ演算実施フラグFcが「0」にリセットされていないとき、すなわち、組合せ演算実施フラグFcが「1」にセットされているときには、ステップn1に戻り、いずれかの計量器10〜1012の集合品の重量変化、すなわち、作業者が、集合品を除去して置き換えたり、量を増減させたりするのを待つ。
ステップn5で、組合せ演算実施フラグFcが「0」にリセットされているときには、組合せ演算実施フラグFcを「1」にセットし(ステップn6)、組合せ演算のためにステップn7に移る。
ステップn7では、平均単位重量値及び標準偏差の変更モードがONされているか否かを判断する。平均値及び標準偏差の変更モードがONされていない場合は、運転中、各計量器10〜1012共に運転開始前に設定された平均単位重量値のままであり、図5のステップn9へ移る。
ステップn7で、平均値及び標準偏差の変更モードがONされていると、ステップn8に移り、計量器別に計算され、記憶されている現在の(最新の)平均単位重量値μkに基づいて、各計量器10〜1012別に現在の(最新の)運転上限重量値Wfu、及び運転下限重量値Wfl、目標載置重量=(Qt/M)・μkを算出し、制御ユニット4の表示部6に表示する。
更に、算出した計量器別の現在の(最新の)運転上限重量値Wfu、及び運転下限重量値Wflと、各計量器10〜1012の重量測定値とを比較する。また、計量器別の重量測定値と現在の(最新の)平均単位重量値に基づく目標載置重量値との偏差を求め、図5のステップn10へ移る。
図5のステップn9では、平均単位重量値及び標準偏差の変更モードがONされていないので、運転開始前に設定した平均単位重量値と標準偏差を使用することになり、運転上限重量値Wfu及び運転下限重量値Wfl、目標載置重量は固定である。各計量器10〜1012に共通の、固定の運転上限重量値Wfu及び運転下限重量値Wflと、各計量器10〜1012の重量測定値とを比較する。また、計量器別の重量測定値と目標載置重量との偏差を算出し、ステップn10へ移る。
ステップn10では、重量測定値が、運転上限重量値Wfuを超える、または運転下限重量値Wfl未満であれば、それぞれ計量器番号と載置重量過大、または載置重量過小を意味する警報サインコードを、各計量器10〜1012の測定演算回路9へ送信する。
また、重量測定値が運転下限重量値Wf1以上で運転上限重量値Wfu以下の場合は、計量器番号と、偏差のプラス、マイナスに対応したプラス偏差サインコード、またはマイナス偏差サインコードを各計量器10〜1012の測定演算回路9へ送信し、ステップn11へ移る。
計量器10〜1012の測定演算回路9における動作を説明すると、例えば、計量器10kの測定演算回路9kでは、送信されたデータと自身の計量器番号を照合し、自身の計量器番号に載置重量過大警報サインコードが付していれば、第1警告ランプ5kを赤色で点滅させる。また、載置重量過小の警報サインコードであれば、第2警告ランプ5kを青色で点滅させる。これによって、作業者は一目で、どの計量器10〜1012の集合品の重量が不適切か把握することができる。
また、プラス偏差サインコードであれば、第1警告ランプ5kを赤色で点灯させ、マイナス偏差サインコードであれば、第2警告ランプ5kを青色で点灯させる。これによって、作業者は、一目で全計量器10〜1012の集合品の偏差分布状況を把握できるので、組合せ選択できない場合に集合品の増減操作が容易になる。
作業者が計量器10kの計量皿2kに載置した集合品の個別物品を増減させることによって計量器10kの重量測定値の安定条件が不成立になると、第1警告ランプ5kまたは第2警告ランプ5kを消灯させる。
また計量皿2上の集合品を増減することによって上記のように安定条件不成立になると、重量測定値の登録された送信用出力レジスタを「0」にリセットするので、上記図4のステップn4で組合せ演算実施フラグFcが0にリセットされ、荷重信号が安定すれば、ステップn3において、いずれの重量測定値も「0」でなくなり、ステップn5へ進む。
図5のステップn11では、警報サインコードを送る計量器が存在するか否かを判断し、警報サインコードを送る計量器が存在するとき、すなわち、上下限重量値の範囲に入らない重量測定値の集合品を載置した計量器があるときには、この状態のままでは組合せ演算を行わせず、図4のステップn1に戻り、作業者による集合品の重量の増減調整作業を待つ。
ステップn11で、警報サインコードを送る計量器が存在しないときには、全ての重量測定値Wxkが、各計量器に共通の上下限重量値WfuとWflの範囲内であれば、重量測定値を、それぞれの計量器別平均単位重量値レジスタRA1〜RA12に記憶されている各計量器別に現在の平均単位重量μkで除算することによって商Nk´を求め、商Nk´を四捨五入して個数値Nkを求め(k=1〜12)、ステップn13に移る(ステップn12)。
ステップn13では、N1〜N12に基づいて組合せ演算を行い、組合せ個数が、予め設定された目標組合せ個数Qt以上で上限組合せ個数Quの間に含まれる中で、最も目標組合せ個数Qtに近い組合せとなる計量器を最適組合せの計量器として選択し、各計量器の番号と共に選択された計量器には、組合せ選択サインコード、選択されなかった計量器には、非選択サインコードを付けて各計量器10〜1012の測定演算回路9へ送信し、図6のステップn14に移る。なお、各計量器10〜1012の重量測定値Wx1〜Wx12及び各計量器の個数N1〜N12は、制御ユニット4の表示部6に表示され、また商品としての最適組合せ個数も表示される。
計量器10〜1012の測定演算回路9における動作を説明すると、自身の計量器番号と受信信号の計量器番号を照合し、自身の計量器番号10kに組合せ選択サインコードがあれば、組合せランプ5kを点灯する。計量器番号10kに組合せ非選択サインコードがあれば、組合せランプ5kを消灯する。または計量器10kの計量皿2kから集合品を除去して重量測定値がWhr未満になると、組合せランプ5kを消灯する。
次に、図6のステップn14では、平均単位重量値及び標準偏差の変更モードがONであるか否かを判断し、ONでないときには、図4のステップn1に戻り、ONであるときには、ステップn15へ移る。
ステップn15では、組合せ選択された計量器の重量測定値と、上記の個数値とによって、組合せ選択された計量器についての現在の(最新の)平均単位重量値を求める。求めた平均単位重量値と個数値との対を標準偏差計算用レジスタRSへ記憶させ、更新する。平均単位重量値と個数値との対の個数を集積個数カウンタCsで計数してステップn16に移る。
例えば、組合せ選択された計量器を、図3の計量器10,10,10,10とすると、これらの計量器10,10,10,10の重量測定値Wx2,Wx4,Wx5,Wx8に対して、今回求めた個数N2,N4,N5、N8によってそれぞれの計量器10,10,10,10の現在の平均単位重量μ2,μ4、μ5,μ8を求め、平均単位重量μ2と個数N2、平均単位重量μ4と個数N4、平均単位重量μ5と個数N5、平均単位重量μ8と個数N8を、標準偏差計算値用レジスタRSに1対ずつ対応させて記憶させる。記憶した対の個数を、上記ように集積個数カウンタCsでカウントする。
ステップn16では、組合せ選択された計量器について求めた平均単位重量値に対して、更に平均値を求め、求めた平均値を平均単位重量値用レジスタRA1〜RA12のうちの組合せ選択された計量器用のレジスタに入れ、平均単位重量値を更新し、ステップn17に移る。
例えば、組合せ選択された計量器を、計量器10、10、10、10とすると、計量器10、10、10、10の平均単位重量μ2,μ4、μ5,μ8の平均値μcを求め、計量器10,10,10,10についての平均単位重量値レジスタRA2,RA4,RA5,RA8の内容をそれぞれ現在の(最新の)平均単位重量として求めた平均値μcに置き換え、更新する。
次にステップn17では、平均単位重量値と個数の対がV個以上記憶されたか否かを集積個数カウンタCcの計数値で判断し、記憶されていないときには、図4のステップn1に戻り、記憶されているときには、ステップn18に移る。
ステップn18では、V個以上の対が記憶された時点で記憶されているV個の平均単位重量値によって平均単位重量値の標準偏差σvを算出し、記憶されている個数によって{(1/N1)+(1/N2)+・・・・・+(1/Nv)}1/2を求め、上記(18)式によって現在の(最新の)個別物品の標準偏差σxを求め、図7のステップn19に移る。
図7のステップn19では、運転開始時に規定した上限個数(上限重量)Nfuに対して予め定めた許容率(β%)が設定されているとすると、上に述べたように標準偏差が更新される度に、設定されている目標計数精度評価値Po<N>を満足する現在の(最新の)上限個数(上限重量)Nfu´を計算して表示させる。
計算に当たり、平均単位重量値としては、この時点で平均単位重量値記憶用レジスタRA1〜RA12に記憶されている全ての計量器10〜1012における平均単位重量値の平均値を使用する。
もし現在の上限個数Nfu´が、運転開始時に規定された上限個数(上限重量)Nfuに対して、予め定めた許容率(β%)を考慮した個数=Nfu・(1−β/100)を下回っていれば、運転開始時に規定した上限個数(上限重量)Nfuは大きすぎて現在では、目標計数精度の評価値Po<N>を満足することができないので、例えば、警報信号を、制御ユニット4の表示部6に出力して表示する。
また、運転開始時に規定された目標個数精度Po<N>に対して導かれた最大(上限)個数Nmと、現在の(最新の)標準偏差と平均単位重量とを使って、現在の計数精度評価値P<N>を表示するようにしてもよい。これによって現在の(最新の)標準偏差と平均単位重量の変化に応じて変化する計数精度評価値の状況が容易に判定できる。
上記の処理が終わると、集積個数カウンタCsをリセットして図4のステップn1に戻る(ステップn20)。
以上のように本実施形態によれば、計数精度評価値、計数精度評価値に応じた最大個数Nm(最大重量)、あるいは、組合せ歩留まりから規定される上限載置個数Nu(上限載置重量)等が表示されるので、計数対象である物品の価値や作業効率などを考慮しながら、目標計数精度評価値や商品の目標組合せ個数等の設定値を変更して適切な作業条件を決定することができる。
また、作業条件が決定されると、計量皿2に載置すべき物品の上限載置個数Nu(運転上限重量値Wfu)及び下限載置個数Nl(運転下限重量値Wfl)が表示されるので、作業者は、それを目安にして計量皿2に物品を載置する作業を行うことが可能となる。
1 計数秤
2 計量皿
4 制御ユニット
組合せランプ
,5 第1,第2警告ランプ
6 表示部
7 入力部
8 荷重センサ
9 測定演算回路
10〜1012 計量器
11 演算制御部

Claims (10)

  1. 個別物品からなる集合品が計量器に載置され、前記計量器で測定した前記集合品の重量測定値個別物品の1個当りの重量の平均値である平均単位重量値によって除算した商を、四捨五入して前記個別物品の個数を計数する計数秤であって、
    前記平均単位重量値、前記個別物品の重量の標準偏差、及び、設定される計数精度の評価値に基づいて、前記計量器に載置される前記集合品を構成する前記個別物品の、前記計数精度の評価値を満足する最大個数及び最大個数に対応する最大重量値の少なくともいずれか一方の最大値を導出する最大値導出手段と、
    前記最大値導出手段によって導出される前記最大値を出力する出力手段とを備え、
    前記計数精度の評価値は、予め定義されたものであって、当該計数秤によって計数される前記個別物品の個数の精確さの程度を表す、
    ことを特徴とする計数秤。
  2. 個別物品からなる集合品が計量器に載置され、前記計量器で測定した前記集合品の重量測定値個別物品の1個当りの重量の平均値である平均単位重量値によって除算した商を、四捨五入して前記個別物品の個数を計数する計数秤であって、
    前記平均単位重量値、前記個別物品の重量の標準偏差、及び、設定される前記計量器に載置される前記集合品を構成する前記個別物品の最大個数に基づいて、計数精度の評価値を導出する計数精度評価値導出手段と、
    前記計数精度評価値導出手段によって導出される前記計数精度の評価値を出力する出力手段とを備え、
    前記計数精度の評価値は、予め定義されたものであって、当該計数秤によって計数される前記個別物品の個数の精確さの程度を表す、
    ことを特徴とする計数秤。
  3. 個別物品からなる集合品が計量器に載置され、前記計量器で測定した前記集合品の重量測定値個別物品の1個当りの重量の平均値である平均単位重量値によって除算した商を、四捨五入して前記個別物品の個数を計数する計数秤であって、
    前記平均単位重量値、前記個別物品の重量の標準偏差、及び、設定される計数精度の評価値に基づいて、前記計量器に載置される前記集合品を構成する前記個別物品の、前記計数精度の評価値を満足する最大個数及び最大個数に対応する最大重量値の少なくともいずれか一方の最大値を導出する最大値導出手段と、
    前記平均単位重量値、前記標準偏差、及び、設定される前記計量器に載置される前記集合品を構成する前記個別物品の最大個数に基づいて、前記計数精度の評価値を導出する計数精度評価値導出手段と、
    前記最大値導出手段によって導出される前記最大値及び前記計数精度評価値導出手段によって導出される前記計数精度の評価値を出力する出力手段とを備え、
    前記計数精度の評価値は、予め定義されたものであって、当該計数秤によって計数される前記個別物品の個数の精確さの程度を表す、
    ことを特徴とする計数秤。
  4. 前記個別物品からなる集合品が前記計量器に載置されて、前記個別物品の個数が計数される度に取得される、前記集合品の重量測定値及び前記個別物品の個数に基づいて、前記平均単位重量値及び前記標準偏差を、新たな平均単位重量値及び標準偏差に更新する更新手段を備え、
    前記最大値導出手段は、前記更新手段によって更新された前記新たな平均単位重量値及び標準偏差に基づいて、前記最大値を導出する、
    請求項1又は3に記載の計数秤。
  5. 前記個別物品からなる集合品が前記計量器に載置されて、前記個別物品の個数が計数される度に取得される、前記集合品の重量測定値及び前記個別物品の個数に基づいて、前記平均単位重量値及び前記標準偏差を、新たな平均単位重量値及び標準偏差に更新する更新手段を備え、
    前記計数精度評価値導出手段は、前記更新手段によって更新された前記新たな平均単位重量値及び標準偏差に基づいて、前記計数精度の評価値を導出する、
    請求項2又は3に記載の計数秤。
  6. 複数の計量器を備え、個別物品からなる集合品が各計量器に載置され、前記各計量器で測定した前記集合品の重量測定値個別物品の1個当りの重量の平均値である平均単位重量値によって除算した商を、四捨五入して前記個別物品の個数を計量器毎にそれぞれ計数すると共に、計数した計量器毎の前記個別物品の個数に基づいて、組合せ演算を行う組合せ式の計数秤であって、
    前記平均単位重量値、前記個別物品の重量の標準偏差、及び、設定される計数精度の評価値に基づいて、前記各計量器に載置される前記集合品を構成する前記個別物品の、前記計数精度の評価値を満足する最大個数及び最大個数に対応する最大重量値の少なくともいずれか一方の最大値を、第1限界値として導出する第1限界値導出手段と、
    前記組合せ演算による組合せの歩留まりから規定される、前記各計量器に載置される前記集合品を構成する前記個別物品の最大個数及び最大個数に対応する最大重量値の少なくともいずれか一方の最大値を、第2限界値として導出する第2限界値導出手段と、
    前記第1限界値と前記第2限界値とを比較してその大小を判定する比較判定手段とを備え、
    前記計数精度の評価値は、予め定義されたものであって、計量器によって計数される前記個別物品の個数の精確さの程度を表す、
    ことを特徴とする計数秤。
  7. 前記比較判定手段によって、前記第1限界値が、前記第2限界値より小さいと判定されたときに、計数できない旨を報知する計数不可報知手段を備える、
    請求項6に記載の計数秤。
  8. 前記比較判定手段によって、前記第1限界値が、前記第2限界値以上と判定されたときには、前記第2限界値を、確定限界値として決定する限界値決定手段と、
    前記確定限界値を出力する出力手段と、
    前記計量器に載置される前記集合品を構成する前記個別物品が、前記確定限界値を超えたときに、計数限界を超えた旨を計量器毎に報知する計数限界報知手段とを備える、
    請求項6又は7に記載の計数秤。
  9. 前記計数精度の評価値は、前記平均単位重量値、前記標準偏差、及び、前記計量器に載置される前記集合品を構成する前記個別物品の個数に基づいて定義される、
    請求項1ないし8のいずれかに記載の計数秤。
  10. 前記計数精度の評価値は、前記計量器に載置される前記個別物品のN個(Nは1以上の自然数)からなる集合品の重量分布と、前記計量器に載置される前記個別物品の(N+1)個以上からなる集合品の重量分布と、前記個別物品の(N−1)個以下からなる集合品の重量分布とに基づいて定義される、
    請求項1ないし9のいずれかに記載の計数秤。
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