初めに、図1を用いて一実施形態の概要について説明する。なお、この概要に付記した図面参照符号は、理解を助けるための一例として各要素に便宜上付記したものであり、この概要の記載はなんらの限定を意図するものではない。
上述の通り、サービス提供側、及びサービス被提供側の双方にとって、効率的に契約範囲を特定することに貢献する制御装置が望まれる。
そこで、一例として、図1に示す制御装置1000を提供する。制御装置1000は、記憶部1001と、情報取得部1002と、評価部1003と、推定部1004と、を備える。
記憶部1001は、所定の契約に基づいて提供されるサービスに関して、サービス提供側に関する情報の履歴、サービス被提供側に関する情報の履歴の少なくともいずれかを含む、サービス履歴情報1010と、各契約を識別する契約識別情報とを対応付けて記憶する。
サービス履歴情報1010とは、過去のサービス提供(又は被提供)を通じて得られる情報の履歴である。サービス履歴情報1010は、サービス提供側と、サービス被提供側(顧客側)との交流(サービス提供)を通じて、蓄積される情報である。
例えば、サービス履歴情報1010のうち、サービス提供側に関する情報の履歴とは、顧客に対して過去にサービスを提供した人物、過去にサービス依頼を受け付けた人物、過去にサービスを提供した時期、時刻、場所等に関する情報等である。また、サービス履歴情報1010のうち、サービス被提供側(顧客側)に関する情報とは、過去にサービスを依頼した人物、過去にサービスを依頼した時期、時刻、場所等に関する情報等である。
つまり、記憶部1001は、過去のサービス提供(又は被提供)を通じて得られる情報の履歴と、契約を識別するための契約識別情報とを対応付けて記憶する。契約識別情報は、文字、数字、記号等を含んで構成され、契約毎に一意な情報であるとする。
情報取得部1002は、サービス提供側に関する情報の一部、サービス被提供側に関する情報の一部の少なくともいずれかを含む情報を、入力情報1011として取得する。ここで、入力情報は、1又は2以上の種別の情報を含んでいても良い。
制御装置1000は、ユーザの操作を受け付ける入力部(図示せず)を備え、情報取得部1002は、入力部を介して、入力情報1011を取得しても良い。または、制御装置1000は、他の装置と通信する通信部(図示せず)を備え、情報取得部1002は、通信部を介して、入力情報1011を取得しても良い。入力情報の取得方法の詳細は問わない。
評価部1003は、入力情報1011のうち、情報の種別毎に、対応するサービス履歴情報1010と照合し、評価値を算出する。推定部1004は、評価値に基づいて、入力情報1011に対応する契約識別情報を推定する。ここで、推定部1004は、評価値が、所定の条件を満たすサービス履歴情報1010に対応する、契約識別情報を推定結果として出力する。
例えば、記憶部1001は、顧客に対して過去にサービスを提供した人物の氏名を、サービス履歴情報1010として記憶しているとする。さらに、記憶部1001は、過去にサービスを依頼した年月日を、サービス履歴情報1010として記憶しているとする。
そして、情報取得部1002は、顧客に対して過去にサービスを提供した人物の姓を入力情報1011として取得したとする。または、情報取得部1002は、顧客に対して過去にサービスを提供した人物の姓の一部を入力情報1011として取得したとする。その場合、評価部1003は、顧客に対して過去にサービスを提供した人物の姓(又は、姓の一部)と、予め記憶される顧客に対して過去にサービスを提供した人物の氏名とを照合し、評価値を算出する。
また、情報取得部1002は、過去にサービスを依頼した年月日を入力情報1011として取得したとする。または、情報取得部1002は、過去にサービスを依頼した年月(日を含まない)を入力情報1011として取得したとする。その場合、評価部1003は、過去にサービスを依頼した年月日(又は年月)と、予め記憶される過去にサービスを依頼した年月日とを照合し、評価値を算出する。
推定部1004は、顧客に対して過去にサービスを提供した人物の姓(又は、姓の一部)に対する評価値と、過去にサービスを依頼した年月日(又は年月)に対する評価値とに基づいて、契約識別情報を推定する。
以上より、制御装置1000は、過去のサービス提供(又は被提供)を通じて得られた情報に基づいて、当該サービスに対応する契約を識別するための情報を推定する。そのため、制御装置1000は、契約に対して割り振られた番号等、契約締結時に既知な情報(顧客名等)等が不明な場合であっても、契約を識別するための契約識別情報を推定できる。つまり、制御装置1000は、契約内容に直接関連のある情報が不明であっても、契約を識別するための契約識別情報を推定できる。従って、制御装置1000は、サービス提供側、及びサービス被提供側の双方にとって、効率的に契約範囲を特定することに貢献する。
[第1の実施形態]
第1の実施形態について、図面を用いてより詳細に説明する。なお、以下の説明では、上述の制御装置を、サーバ装置と呼ぶ。また、以下の説明では、XXを識別するための情報を、XXIDと呼ぶ。例えば、機器ID(Identification)とは、機器を識別するための情報を意味する。また、例えば、顧客IDとは、顧客を識別するための情報を意味する。
また、以下の説明では、システムとは、1又は複数台のコンピュータで構成されるコンピュータシステム、1又は複数台で構成される情報通信機器のシステムを含むものとする。また、以下の説明では、システムに対するサービスとは、システムを構成するハードウェア、ソフトウェア(アプリケーションソフトウェア、オペレーティングシステム、ミドルウェア等)等に対して提供するサービスを含むものとする。例えば、システムに対するサービスは、システムを構成するハードウェア、ソフトウェアと、システムの外部のハードウェア、ソフトウェアとの接続に関するサービスを含んでも良い。また、システムに対するサービスとは、当該システムの利用者に対する教育に関するサービスを含んでも良い。また、以下の説明では、機器、システムの識別情報とは、記号(号機、シリアル番号)を含むものとする。
図2は、本実施形態に係る情報管理システム1の全体構成の一例を示すブロック図である。図2に示す情報管理システム1は、入力部100と、出力部200と、端末装置300と、サーバ装置400と、データベース(記憶装置)500と、を含んで構成される。図2は、情報管理システム1の全体構成の一例であり、本実施形態に係る情報管理システム1を図2に示す構成に限定する趣旨ではない。なお、図2は、簡単のため、本実施形態に係る情報管理システム1に必要なモジュールを主に記載する。
また、図2においては、端末装置300、サーバ装置400、データベース500を夫々、一つ示しているが、端末装置300、サーバ装置400、データベース500の数を限定する趣旨ではない。説明の便宜上、端末装置300、サーバ装置400、データベース500を、夫々一つ示しているに過ぎない。また、図2においては、端末装置300の外部に、入力部100、及び出力部200が配置されているが、端末装置300と、入力部100と、出力部200とが一体に構成されていても良い。
端末装置300と、サーバ装置400とは、ネットワーク600を介して接続する。例えば、端末装置300と、サーバ装置400とが、分離して存在する場合、ネットワーク600は、有線LAN(Local Area Network)、無線LAN、WAN(Wide Area Network)等であっても良く、接続方式の詳細は問わない。また、端末装置300と、サーバ装置400とが一体の装置である場合、端末装置300と、サーバ装置400とが、IDE(Integrated Drive Electronics)、SATA(Serial ATA、Serial AT Attachment)等を用いて接続しても良く、接続方式の詳細は問わない。
端末装置300は、入力装置100から入力情報を取得し、取得した入力情報をサーバ装置400に送信する。端末装置300は、PC(Personal Computer)、タブレット端末、スマートフォン、携帯電話等であっても良く、入力情報を取得でき、サーバ装置400と通信できれば、その詳細は問わない。
サーバ装置400は、端末装置300の要求に応じて、データベース500に格納される情報を照会する。具体的には、サーバ装置400は、端末装置300から入力情報を取得した場合、データベース500を参照し、入力情報に対応する契約識別情報を推定する。
サーバ装置400は、本書で説明する機能を実現できれば、実機を用いて実現されても良いし、クラウドコンピューティングや、仮想化技術を用いて実現されても良く、その実現方法の詳細は問わない。
データベース500は、外付けのストレージディスクとして実現されても良い。または、データベース500は、サーバ装置400の内蔵ストレージディスクとして実現されても良い。あるいは、データベース500は、サーバ装置400とは異なる情報処理装置の内蔵ディスクとして実現されても良い。
データベース500は、DB(Data Base)、DBMS(Data Base Management System)と呼んでも良く、本書で説明するデータを格納できればその形式は問わない。例えば、データベース500は、RDBMS(Relational Data Base Management System)であっても良い。具体的には、データベース500は、Oracle(商標) Data Base、PostgreSQL(商標)、MySQL(商標)等を用いたデータ形式でデータを格納しても良い。また、データベース500は、RDBMSとして、ORDBMS(Orient-Relational Data Base Management System)を用いたデータ形式でデータを格納しても良い。また、データベース500は、データベースソフト(例えば、Microsoft Access(商標))、表計算ソフト(例えば、Microsoft Excel(商標))等を用いたデータ形式でデータを格納しても良い。また、データベース500は、csv(Comma Separated Values)、TSV(Tab Separated Values)等のデータ形式でデータを格納しても良い。
データベース500は、所定の契約に基づいて提供されるサービスに関して、サービス履歴情報と、各契約を識別する契約識別情報とを対応付けたデータを格納する。データベース500に格納される情報の詳細については後述する。
次に、端末装置300について詳細に説明する。
端末装置300は、制御部310と、記憶部320と、通信部330と、を含んで構成される。また、端末装置300は、入力部100、及び出力部200と接続する。端末装置300の各モジュールは、端末装置300に搭載されたコンピュータに、そのハードウェアを用いて、端末装置300に動作を実行させるコンピュータプログラムにより実現しても良い。
入力部100は、何らかの情報を受け付けることができる装置、技術であればよく、その詳細は問わない。例えば、入力部100は、キーボード等を用いて、文字入力を受け付けても良い。または、入力部100は、マウス等を用いて、ポインティングデバイスによる入力を受け付けても良い。または、入力部100は、音声認識技術を用いて、音声入力を受け付けても良い。または、入力部100は、文字読み込み、バーコード読み込み等を用いて、文字情報等を受け付けても良い。また、入力部100は、CTI(Computer Telephony Integration)等を利用して、発信者番号通知により、発信者の電話番号を取得しても良い。
出力部200は、端末装置300から情報を受け取り、受け取った情報を出力する。具体的には、出力部200は、ユーザが認識できる形式で情報を出力できれば良く、その詳細は問わない。例えば、出力部200は、印刷、表示等により、情報を出力しても良い。出力部200は、情報を表示する場合、液晶パネルを用いて実現されても良い。
記憶部320は、端末装置300の動作に必要な情報を記憶し、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)等を用いて実現される。
通信部330は、ネットワーク600との通信を制御する。
制御部310は、端末装置300の全体を制御する。例えば、制御部310は、CPU(Central Processing Unit)等を用いて実現されても良い。また、制御部310は、入力部100が受け付けた入力情報をサーバ装置400に送信する。そして、制御部310は、サーバ装置400から、入力情報に対応する契約識別情報を取得し、契約識別情報を出力部200に出力する。また、制御部310は、端末装置300とは異なる装置(図示せず)に、取得した契約識別情報等を送信しても良い。
なお、端末装置300は、入力部100から入力情報を取得する装置と、サーバ装置400から契約識別情報を取得する装置とが異なる装置として構成されていても良い。
次に、データベース500について詳細に説明する。
上述の通り、データベース500は、所定の契約に基づいて提供されるサービスに関して、サービス提供側に関する情報の履歴、サービス被提供側に関する情報の履歴の少なくともいずれかを含む、サービス履歴情報と、各契約を識別する契約識別情報とを対応付けて記憶する。
さらに、サービス履歴情報は、所定の契約に基づいて提供されるサービスに関して、提供サービス内容に関する情報の履歴、サービス依頼内容に関する情報の履歴の少なくともいずれかを含んでも良い。
また、データベース500は、顧客の名前、連絡先の少なくともいずれかを含む情報、サービス提供対象物に関する情報の少なくともいずれか含む静的情報と、契約識別情報とを対応付けたデータを格納しても良い。例えば、機器、システムの保守サービスを提供する場合、サービス提供対象物とは、保守サービス対象の機器、システムを意味する。また、例えば、サービス提供対象物に関する情報とは、機器の機種、機器の管理番号等を含んでいても良い。
また、データベース500は、サービス履歴情報に対応する情報の種別毎に、重みを設定したデータを記憶しても良い。情報の種別毎に設定する重みの詳細については、後述する。
ここで、サービス提供側に関する情報とは、
(a01)サービスを提供した者に関する情報(姓、及び/又は名、所属、連絡先)
(a02)サービスを提供した日時に関する情報(時期、時間帯、曜日)
(a03)所定のサービス依頼を受け付けた、受付者に関する情報(姓、及び/又は名、所属、連絡先)
(a04)営業担当者に関する情報(姓、及び/又は名、所属、連絡先)
の少なくともいずれかを含むものとする。ここで、連絡先とは、電話番号、FAX番号、メールアドレス等の少なくともいずれかを含むものとし、以下においても同様であるとする。
例えば、顧客先を訪問してサービス(例えば、保守作業等)を提供する場合、サービスを提供した者とは、顧客先を訪問し、保守作業等を実施した者を意味する。また、例えば、電話回線を用いて、サービス依頼(例えば、保守作業依頼等)を受け付けた場合、受付者とは、電話応対したオペレータ等を意味する。
また、サービス被提供側(顧客側)に関する情報とは、
(b01)所定のサービスを依頼した、連絡者に関する情報(姓、及び/名、性別、連絡先)
(b02)サービス依頼のあった日時に関する情報(時期、時間帯、曜日)
(b03)顧客の業務時間
(b04)顧客を識別可能な情報(会社名、組織名、部署名、個人名、担当者名等であり、正式名称、略称、通称であっても良い)
(b05)顧客の住所、電話番号、メールアドレス、ドメイン名
(b06)サービス提供対象物に関する情報(保守サービスの場合、機器、システムの機種、管理番号等)
の少なくともいずれかを含むものとする。
また、データベース500は、所定の契約に基づいて提供されるサービスに関して、提供サービス内容に関する情報の履歴、サービス依頼内容に関する情報の履歴の少なくともいずれかを、サービス履歴情報としてさらに記憶する。
ここで、提供サービスに関する情報とは、
(c01)保守サービスの場合、作業内容
(c02)物品販売サービスの場合、提供商品名、提供商品数
等であっても良い。
また、サービス依頼内容に関する情報とは、
(d01)保守サービスの場合、報告された障害内容
(d02)物品販売サービスの場合、注文商品名、注文商品数
等であっても良い。
ここで、上述の例示は、提供サービス内容に関する情報、サービス依頼内容に関する情報の一例であり、提供サービス内容に関する情報、サービス依頼内容に関する情報とは、サービスの内容に関する情報であれば、その詳細は問わない。
例えば、保守サービスを提供する場合、所定の時期、時間帯に、機器、システムの障害が発生しやすい場合がある。具体的には、所定の顧客において、繁忙期、業務開始時、業務終了時、特定の作業時に障害が発生しやすい場合がある。
ここで、障害が発生しやすい時期等の情報は、顧客名等とは異なり、直接的に顧客を特定する情報ではない。しかし、障害が発生しやすい時期等の履歴は、顧客の特徴を表す情報となり得る場合がある。そこで、データベース500は、障害が発生しやすい時期等(即ち、サービス依頼を受け付けることが多い時期等)の履歴を蓄積し、当該履歴と、契約識別情報とを対応付けて記憶する。そして、サーバ装置400は、サービス依頼を受け付けることが多い時期等の履歴を、契約識別情報の推定に利用する。
なお、業務開始時とは、コンピュータシステム、ジョブの起動、準備等、顧客が業務を開始する作業を実行する時を意味し、作業内容の詳細は問わない。また、業務終了時とは、コンピューシステムの停止、ジョブの終了、後片付け等、顧客が業務を終了する作業を実行する時を意味し、作業内容の詳細は問わない。また、特定の作業時とは、ジョブの実行時、データの入出力時、顧客の休憩時、顧客の移動時等を意味し、その詳細は問わない。
また、本書において、時間帯とは、一日の中の時間帯の種別を意味し、例えば、終日、日中時間帯、夜間、顧客の業務時間、所定の時間帯等を意味する。また、本書において、曜日とは、曜日の種別を意味し、例えば、平日(例えば、月曜日から金曜日)、月曜日から土曜日、特定の曜日、全ての曜日等を意味する。また、本書において、コンピュータシステムに対する契約とは、例えば、装置毎の契約、複数台の一括契約等を含むものとする。
次に、サーバ装置400について詳細に説明する。
サーバ装置400は、制御部410と、記憶部420と、通信部430とを含んで構成される。サーバ装置400の各モジュールは、サーバ装置400に搭載されたコンピュータに、そのハードウェアを用いて、サーバ装置400に動作を実行させるコンピュータプログラムにより実現しても良い。
記憶部420は、サーバ装置400の動作に必要な情報を記憶し、RAM、ROM等を用いて実現される。記憶部420は、データベース500の機能を実現して構成されても良い。
通信部430は、ネットワーク600との通信を制御する。
制御部410は、サーバ装置400の全体を制御する。例えば、制御部410は、CPU等を用いて実現されても良い。
制御部410は、端末装置300から入力情報を取得し、取得した入力情報に対応する契約識別情報を推定する。
以下、制御部410について詳細に説明する。
図3は、制御部410の内部構成の一例を示すブロック図である。制御部410は、情報取得部411と、情報管理部412と、評価部413と、推定部414と、を含んで構成される。図3は、本実施形態に係るサーバ装置400の制御部410に関係するモジュールを主に記載する。
情報取得部411は、端末装置300から入力情報を取得する。具体的には、情報取得部411は、所定のサービスに関して、サービス提供側に関する情報の一部、サービス被提供側に関する情報の一部の少なくともいずれかを含む情報を、入力情報として取得する。サービス提供側に関する情報、サービス被提供側に関する情報については、上述の通りである。
ここで、情報取得部411は、顧客の名前、連絡先の少なくともいずれかを含む情報の一部、サービス提供対象物に関する情報の一部の少なくともいずれかを、入力情報として取得しても良い。
また、情報取得部411は、所定のサービスに関して、提供サービス内容に関する情報の一部、サービス依頼内容に関する情報の一部の少なくともいずれかを、入力情報としてさらに取得しても良い。
情報取得部411は、上記の(a01)〜(a04)、(b01)〜(b06)、(c01)〜(c02)、(d01)〜(d02)の種別の情報の一部を、入力情報として取得しても良い。例えば、情報取得部411は、サービスを提供した者に関する情報のうち、姓、名を含まず、サービスを提供した者の所属のみを、入力情報として取得しても良い。
情報管理部412は、情報の種別毎に、重みを設定する。具体的には、情報管理部412は、サービス履歴情報のうち、サービス被提供者を特定容易な情報の種別ほど、大きな重みを設定する。ここで、情報管理部412は、数値、文字、記号等の形式で、重みを設定しても良い。そして、データベース500は、数値、文字、記号等の形式で、重みを記憶しても良く、重みの表現形式の詳細は問わない。
例えば、情報取得部411が、入力情報として「顧客の個人名」を取得した場合、入力情報として「サービスを提供した日時」を取得した場合より、サービス被提供者を特定することが容易である。そこで、情報管理部412は、「サービスを提供した日時」に対する重みより、「顧客の個人名」に対する重みを大きく設定することが好ましい。なお、情報の種別毎の重みを設定する場合、ユーザが、情報の種別毎に重みを入力部100を用いて、入力しても良い。または、情報の種別毎の重みが設定されたデータを、サーバ装置が読み込み、データベース500に当該データを格納しても良い。
また、情報管理部412は、情報取得部411が入力情報を取得した場合、当該入力情報に含まれる情報種別に対応する情報の内容と、データベース500に格納されるサービス履歴情報の内容とが同一である、情報の発生頻度を算出しても良い。例えば、情報取得部411が入力情報として、機器の障害内容を取得した場合、情報管理部412は、同一の顧客から同一の障害内容が報告された回数を算出しても良い。そして、情報管理部412は、当該障害内容が報告された回数に基づいて発生頻度を算出し、当該顧客における当該障害の発生頻度(又は、当該障害の発生回数)を、データベース500にサービス履歴情報として登録しても良い。
また、情報取得部411が入力情報として、物品の注文を受け付けた場合、情報管理部412は、同一顧客から、同一の物品を注文された回数を算出しても良い。そして、情報管理部412は、当該物品の注文された回数に基づいて注文頻度を算出し、当該顧客における当該物品の注文頻度(又は、当該物品の注文回数)を、サービス履歴情報としてデータベース500に登録しても良い。
また、情報取得部411が入力情報として、サービス依頼を受け付けた時期、時間帯、曜日等を取得した場合、情報管理部412は、同一顧客から、サービス依頼を受け付けた時期、時間帯、曜日毎に、サービス依頼頻度を算出し、算出したサービス依頼頻度を、サービス履歴情報としてデータベース500に登録しても良い。
このようにしてサービス依頼頻度を算出することで、所定の顧客からのサービス依頼(例えば、機器等の保守サービス依頼)が多い時期等を把握できる。つまり、顧客へのサービス提供を通じて、サーバ装置400は、サービス提供に関する情報の履歴を蓄積できる。そして、サーバ装置400は、サービス提供に関して蓄積された情報の履歴を、顧客の特定、契約識別情報の特定に利用できる。
評価部413は、情報取得部411が取得する入力情報のうち、情報の種別毎に、対応するサービス履歴情報と照合し、評価値を算出する。また、評価部413は、入力情報のうち、情報の種別毎に、対応する静的情報との評価値をさらに算出する。
具体的には、情報取得部411が、顧客の名前、連絡先、サービス提供対象物に関する情報を、入力情報として取得した場合、顧客の名前、連絡先、サービス提供対象物に関する情報に関して、データベース500に記憶された情報と照合し、評価値を算出する。
さらに、評価部413は、入力情報のうち、情報の種別毎に、1又は2以上の評価値を算出し、当該評価値の統計値(評価値の合計、評価値の平均値等)を算出しても良い。具体的には、評価部413は、情報の種別毎に設定された重みと、情報の一致度とを用いる評価関数に基づいて、評価値を算出する。ここで、情報の一致度とは、入力情報に含まれる情報と、データベース500に記憶される情報との一致を示す値を意味する。
例えば、評価部413は、情報の種別毎に、入力情報に含まれる情報が、データベース500に記憶される情報と一致しない部分がある場合には、情報の一致度を算出しない(一致度=0)としても良い。または、評価部413は、情報の種別毎に、入力情報に含まれる情報と、データベース500に記憶される情報との一致する割合に応じて、情報の一致度を決定しても良い。
例えば、情報取得部411が、連絡者の氏名を入力情報として取得した場合、入力情報として取得した姓及び名と、データベース500に記憶される連絡者の姓及び名とが一致した場合、評価部413は一致度100%と算出する。そして、入力情報として取得した姓又は名のいずれか一方と、データベース500に記憶される連絡者の姓又は名のいずれか一方とが一致した場合、評価部413は、一致度を50%と算出し、一致する割合に応じて、情報の一致度を決定しても良い。または、入力情報として取得した姓(又は名)の一部と、データベース500に記憶される連絡者の姓(又は名)の一部とが一致した場合、一致する割合に応じて、情報の一致度を決定しても良い。なお、情報の種別毎に、情報の一致度の算出方法を変更しても良いことは勿論である。情報の一致度の算出方法は各種あり、その詳細は問わない。
なお、データベース500が文字、記号等の形式で重みを記憶する場合、評価部413は、データベース500に記憶された重みを、評価関数において重みとして用いる値に変換するものとする。また、データベース500が数値の形式で重みを記憶する場合も、評価部413は、データベース500に記憶された重みの数値を、評価関数において重みとして用いる値に変換しても良い。なお、データベース500に記憶された重みと、評価関数において重みとして用いる値とを変換するための式等は、予め、設定されているものとする。
または、評価部413は、情報の登録時期の新しさをさらに考慮する評価関数に基づいて、評価値を算出しても良い。具体的には、評価部413は、情報の登録時期が新しいほど、評価値を高く算出する評価関数に基づいて、評価値を算出しても良い。
例えば、サーバ装置400は、最新のサービス履歴情報を有効とするように、データベース500を構成しても良い。つまり、情報取得部411が、データベース500に格納されたサービス履歴情報と異なる情報を、入力情報として取得した場合、データベース500に格納されたサービス履歴情報を、取得した入力情報に書き換えても良い。
例えば、新規の営業担当者が入力された場合、サーバ装置400は、当該新規の営業担当者をデータベース500に登録し、登録されていた従来の営業担当者の情報を削除しても良い。その結果、評価部413は、新規に登録した営業担当者の情報に基づいて、評価値を算出する。その場合、従来の営業担当者の情報は、データベース500から削除されているため、評価値413は、登録されていた従来の営業担当者の情報を、評価値の算出に利用しない。
あるいは、サーバ装置400は、情報の種別毎に、直近の所定の数のサービス履歴情報を有効とするように、データベース500を構成しても良い。つまり、情報取得部411が、データベース500に格納されたサービス履歴情報と異なる情報を、入力情報として取得した場合、データベース500において、サービス履歴情報に、新たな入力情報を追加しても良い。
例えば、新規の営業担当者が入力された場合、サーバ装置400は、登録されていた従来の営業担当者の情報に加えて、当該新規の営業担当者の情報を、データベース500に追加しても良い。そして、評価部413は、登録されていた従来の営業担当者の情報より、当該新規の営業担当者の情報を重視して、評価値を算出しても良い。
また、評価部413は、入力情報の発生頻度をさらに考慮する評価関数に基づいて、評価値を算出しても良い。具体的には、評価部413は、同一顧客において、当該入力情報の発生頻度が高いほど、評価値を高く算出する評価関数に基づいて、評価値を算出しても良い。
例えば、保守サービスを提供する場合、評価部413は、同一機器(同一システム)において、同一の障害の報告頻度が高いほど、評価値を高く算出する評価関数に基づいて、評価値を算出しても良い。
推定部414は、評価部413が算出する評価値に基づいて、入力情報に対応する契約識別情報を推定する。また、評価部413が、入力情報のうち、情報の種別毎に、1又は2以上の評価値を算出し、当該評価値の統計値(評価値の合計値、評価値の平均値等)を算出した場合、推定部414は、評価部413が算出した統計値に基づいて、契約識別情報を推定しても良い。
ここで、推定部414は、所定の条件を満たす評価値(又は評価値の統計値)に基づいて、入力情報に対応する1又は2以上の契約識別情報を推定する。例えば、推定部414は、所定の閾値を越える評価値(又は評価値の統計値)に基づいて、入力情報に対応する契約識別情報を推定しても良い。または、評価部413が、入力情報のうち、情報の種別毎に、2以上のサービス履歴情報との評価値を算出した場合、推定部414は、評価値が上位である、サービス履歴情報に対応する契約識別情報を、推定結果として出力しても良い。
そして、推定部414は、推定した契約識別情報を、端末装置300に通知する。ここで、推定部414は、推定した契約識別情報と、対応する評価値とを、端末装置300に通知しても良い。また、推定部414は、2以上の契約識別情報を推定した場合、評価値の高い順(又は低い順)に、推定した契約識別情報を並び替えて、端末装置300に通知しても良い。
次に、データベース500の構成の一例について説明する。なお、以下の説明は、データベース500の構成の一例であり、データベース500の構成を、以下に説明する構成に限定する趣旨ではない。データベース500には、以下に示す各々のテーブルが含まれていても含まれていなくても良く、複数のテーブルに分かれていても良い。また、以下に示すテーブルは、一例であり、テーブルの形式、テーブルに格納されるデータの形式等を限定する趣旨ではない。また、テーブルの正規化等を行い、格納されるデータの形式等を最適化しても良いことは勿論である。なお、データの最適化等については、適宜、公知の技術を採用して良いため、本書では説明を省略する。
データベース500は、情報種別データベース、契約情報データベース、サービス履歴情報データベース、顧客情報データベース、システム情報データベースを含んで構成される。サーバ装置400は、入力情報を取得した場合、データベース500に格納される1又は2以上のテーブルを参照して、入力情報とは異なる所望の種別の情報を特定する。
(情報種別データベース)
情報種別データベースは、情報の種別に関する情報を格納する。例えば、情報種別データベースは、テーブル形式でデータを格納しても良い。以下の説明では、情報種別データベースに格納されるテーブルを、情報種別テーブルと呼ぶ。
情報種別データベースは、各契約に対応する、契約識別情報と、情報の種別と、各情報の種別に対応する重みが登録されたデータベースである。ここで、情報の種別とは、上記の(a01)〜(a04)、(b01)〜(b06)、(c01)〜(c02)、(d01)〜(d02)に示す情報の種別のうち、少なくともいずれかを含むことが好ましい。つまり、データベース500が、以下に説明する各種テーブル(図4〜図10)を格納する場合、情報種別データベースは、当該各種テーブルに格納される情報の種別と、対応する重みとを対応付けた情報を格納する。
図4は、情報種別テーブルの一例を示す図である。図4に示す情報種別テーブルは、情報の種別と、ユーザに提示する表示名称と、各情報の種別に対応する重みとを対応付けたテーブルである。具体的には、図4に示す情報種別テーブルは、情報の種別として、契約識別情報、顧客名、顧客の住所、顧客の電話番号を含むことを示す。また、図4に示す情報種別テーブルは、夫々の情報の種別を、契約番号、お客様名、住所、電話番号との名称で、ユーザに提示することを示す。なお、図4に示す情報種別テーブルは、一例であり、情報の種別を限定する趣旨ではない。
上述の通り、情報の種別に対する重みは、サービス被提供者(即ち、顧客)を特定容易な情報の種別ほど、大きく設定されることが好ましい。例えば、図4に示す情報種別テーブルの場合、契約識別情報に対する重みが最大であり、住所に対する重みが最小である。
上述の通り、契約識別情報は、各契約に対して、一意に割り当てられる情報である。そのため、サーバ装置400が端末装置300から、入力情報として、契約識別情報を取得した場合、サーバ装置400は、図4に示す情報種別テーブルを参照し、契約識別情報に基づいて、契約識別情報に対応する顧客を一意に特定することが容易となる。
一方、異なる契約に関して、2以上の顧客の住所が同一である場合がある。その場合、サーバ装置400が端末装置300から、入力情報として、顧客の住所を取得しても、サーバ装置400は、顧客の住所に基づいて、顧客を一意に特定することは困難となる。そこで、図4に示す情報種別テーブルの場合、契約識別情報に対する重みは、顧客の住所に対する重みより大きく設定されている。
(契約情報データベース)
契約情報データベースは、契約識別情報、及び契約情報を格納する。例えば、契約情報データベースは、テーブル形式でデータを格納しても良い。以下の説明では、契約情報データベースに格納されるテーブルを、契約情報テーブルと呼ぶ。
契約情報とは、契約締結時に取り決めた、契約範囲に関する情報を意味する。契約情報は、契約適用期間(サービス提供開始日〜サービス提供終了日)、契約適用日(サービス提供日)、契約時間帯に関する情報を含んでも良い。なお、契約適用期間内であっても、契約適用日以外の日(曜日)や、時間帯が契約時間外である場合、契約適用除外となる。また、契約情報は、契約範囲内外における、サービス提供の可否、提供サービスの内容、サービス提供に対する対価(費用)等に関する情報を含んでも良い。例えば、機器の保守サービスに関する契約の場合、契約情報は、契約締結時に契約範囲として定められた、保守対象のコンピュータシステム、保守対応時間帯、費用に関する情報を含む。
図5は、契約情報テーブルの一例を示す図である。図5に示す契約情報テーブルは、契約識別情報と、システムIDと、契約適用期間と、契約適用日と、契約時間帯とを含む情報の種別毎の、情報を格納するテーブルである。
図5に示すシステムIDは、サービス提供対象物がシステムである場合に、当該システムを識別するための情報である。サービス提供対象物がシステムではない場合には、図5に示すシステムIDに替えて、契約情報テーブルに、サービス提供対象物を識別するための情報を格納しても良い。例えば、顧客単位で、サービスを提供する場合には、図5に示すシステムIDに替えて、契約情報テーブルに、顧客IDを格納しても良い。また、端末単位で、サービスを提供する場合には、図5に示すシステムIDに替えて、契約情報テーブルに、端末IDを格納しても良い。
図5に示す契約適用期間、契約適用日、契約時間帯は、契約を適用(又は除外)する期間、日、時間帯を示す。契約適用の有無を示すことが可能な情報であれば、その詳細は問わない。なお、記号等を用いて、契約適用期間、契約適用日、契約時間帯を示す場合には、当該記号等を、契約適用期間、契約適用日、契約時間帯に変換するために、変換式を予め設定しておくことは勿論である。
(顧客情報データベース)
顧客情報データベースは、各契約識別情報に対応する、顧客に関する情報を格納する。ここで、顧客に関する情報とは、個人に関する情報、法人に関する情報の少なくともいずれかを含むものとする。また、例えば、顧客情報データベースは、テーブル形式でデータを格納しても良い。以下の説明では、顧客情報データベースに格納されるテーブルのうち、個人顧客(又は、法人顧客における担当者)に関する情報を示すテーブルを、個人情報テーブルと呼ぶ。また、以下の説明では、顧客情報データベースに格納されるテーブルのうち、法人顧客(又は、個人顧客が所属する法人)に関する情報を示すテーブルを法人情報テーブルと呼ぶ。つまり、顧客情報データベースは、テーブル形式でデータを格納する場合、個人情報テーブル、法人情報テーブルの少なくともいずれかを格納する。なお、顧客情報データベースは、テーブル形式でデータを格納する場合、個人に関する情報と、法人に関する情報とを、一つのテーブルに纏めても良いことは勿論である。
図6は、個人情報テーブルの一例を示す図である。図6に示す個人情報テーブルは、顧客IDと、法人IDと、住所と、電話番号と、部署名と、担当者名とを含む情報の種別毎の、情報を格納するテーブルである。
顧客IDは、顧客を一意に識別するための文字、記号等である。法人IDは、顧客の所属する法人を一意に識別するための文字、記号等である。住所は、顧客の住所である。サービス提供対象物がコンピュータシステムである場合、住所とは、当該コンピュータシステムの設置場所であっても良い。部署名とは、顧客の部署名、担当者の部署名等である。担当者名は、顧客側の連絡担当者名等である。
図7は、法人情報テーブルの一例を示す図である。図7に示す法人情報テーブルは、法人IDと、法人名と、住所と、電話番号とを含む情報の種別毎の、情報を格納するテーブルである。
法人IDは、法人を識別するための文字、記号等である。法人名は、法人を識別するための名称である。住所は、法人(又は、法人の本社)の住所である。電話番号は、法人の電話番号、法人の代表電話番号である。
(システム情報データベース)
システム情報データベースは、各契約識別情報に対応する、サービス提供対象物の機器、システムに関する情報を格納する。例えば、システム情報データベースは、テーブル形式でデータを格納しても良い。以下の説明では、システム情報データベースに格納されるテーブルのうち、システムIDを示すテーブルを、システムIDテーブルと呼ぶ。また、以下の説明では、システム情報データベースに格納されるテーブルのうち、システム構成を示すテーブルを、システム構成テーブルと呼ぶ。
図8は、システムIDテーブルの一例を示す図である。図8に示すシステムIDテーブルは、システムIDと、顧客IDとを含む情報の種別毎の、情報を格納するテーブルである。
図9は、システム構成テーブルの一例を示す図である。図9に示すシステム構成テーブルは、システムIDと、製品名と、シリアルNo.(Number)とを含む情報の種別毎の、情報を格納するテーブルである。
製品名は、製品を識別するための名称である。製品名は、正式名称でも、通称でも、特定の集団(例えば、特定の法人等)で使用される呼称であっても良く、その詳細は問わない。シリアルNo.は、同一の製品名を持つ機器を一意に特定するための情報である。
例えば、サーバ装置400は、入力情報として、製品名を取得したとする。その場合、サーバ装置400は、システムIDテーブル、システム構成テーブルを参照して、取得した製品名に基づいて、顧客IDを特定しても良い。
(サービス履歴情報データベース)
サービス履歴情報データベースは、各契約識別情報に対応するサービス履歴情報を格納する。例えば、サービス履歴情報データベースは、テーブル形式でデータを格納しても良い。以下の説明では、サービス履歴情報データベースに格納されるテーブルを、サービス履歴情報テーブルと呼ぶ。
図10は、サービス履歴情報テーブルの一例を示す図である。図10に示すサービス履歴情報テーブルは、顧客IDと、連絡者名と、受付者名と、営業担当者名と、障害対応者(上述の「サービスを提供した者」に相当)と、障害対応日時(上述の「サービスを提供した日時」に相当)とを含む情報の種別毎の、情報を格納する。図10に示すサービス履歴情報テーブルにおいては、顧客ID「U00001」に対して、三回の障害対応(即ち、サービス提供)に関する情報を格納する。なお、図10は、サービス履歴情報テーブルの一例であり、サービス履歴情報テーブルに格納する情報の種別を、図10に示す情報の種別に限定する趣旨ではない。例えば、サービス履歴情報テーブルは、連絡を受け付けた時間帯、曜日、連絡者の性別、連絡者のメールアドレス、サービス依頼内容に関する情報等、サービス提供に関する各種の情報を格納しても良い。
例えば、端末装置300のユーザが、顧客から、営業担当者名を聞き取り、端末装置300に、聞き取った営業担当者名を入力情報として入力する場合を考える。その場合に、顧客が誤って、現在の営業担当者名ではなく、過去の営業担当者名を挙げる場合がある。または、サービス提供側の人事異動等により、営業担当者が交代したことを知らずに、顧客が、過去の営業担当者名を挙げる場合がある。その場合に、サービス履歴情報データベースに、現在の営業担当者名とともに、過去の営業担当者名も記憶しておき、評価部413は、過去の営業担当者名に基づいて、評価値を算出しても良い。そして、推定部414は、過去の営業担当者名に基づいて算出された評価値を用いて、契約識別情報を推定できる。
なお、図10に示すサービス履歴情報テーブルにおいて、営業担当者と、障害対応とが1対1の関係で対応付けられている。しかし、図10は、サービス履歴情報テーブルの一例であり、本実施形態に係るデータベース500が、営業担当者と、障害対応とを1対1の関係で記憶することを示す趣旨ではない。
次に、図11、図12を参照しながら、ユーザの操作を含めて、情報管理システム1の動作について説明する。なお、図11においては、端末装置300は、表示部を含んで構成されるものとする。
まず、端末装置300は、サーバ装置400に対して、「契約情報の特定支援プログラム」403の開始を指示する。サーバ装置400は、「契約情報の特定支援プログラム」403を開始した場合、端末装置300に、入力情報の入力画面(図11、図12に示す連絡内容受付票301)を表示させる。
端末装置300のユーザは、入力部100を用いて、連絡内容受付票301に、検索対象の契約識別情報に対応する入力情報を入力する。
図12は、連絡内容受付票301の一例を示す図である。図12に示す連絡内容受付票は、機器、システム等の保守サービスを提供する場合において、入力情報の入力画面の一例である。具体的には、図12に示す連絡内容受付票は、「契約番号」、「お客様名」、「住所」、「契約時間帯」、「装置名」、「装置号機」、「ご連絡日時」、「担当営業」、「前回応対者」、「前回訪問者」、「お客様番号」、(顧客側の)「ご担当者名」、「ご連絡先TEL」、「ご連絡先E−Mail」、「ご申告内容」、「障害発生日時」の入力領域を含む。さらに、図12に示す連絡内容受付票は、「契約検索」ボタンを含む。
端末装置300が図12に示す連絡内容受付票301を表示した場合、端末装置300のユーザは、「契約番号」を入力可能である場合には、「契約番号」を入力しても良い。端末装置300は、「契約番号」が入力された場合、入力された「契約番号」を、契約識別情報として、サーバ装置400に送信する。サーバ装置400は、契約情報データベース404を参照し、送信された契約識別情報に基づいて、契約情報を取得する。
一方、端末装置300のユーザは、「契約番号」が不明である場合は、入力可能な情報を入力すれば良い。ここで、端末装置300のユーザは、連絡内容受付票301の全ての項目に情報を入力しなくても良い。例えば、端末装置300のユーザは、「担当営業」として、「所属」を入力し、「氏名」を空欄としても良い。
そして、端末装置300のユーザは、入力可能な情報を連絡内容受付票301に入力したら、「契約検索」ボタンを押下する(例えば、「契約検索」ボタンをクリックする)。
端末装置300は、「契約検索」ボタンを押下する処理が実行されたと判断した場合、連絡内容受付票301に入力された情報を、入力情報としてサーバ装置400に送信する。
サーバ装置400は、「契約情報の特定支援プログラム」403を用いて、送信された入力情報の種別毎に、情報種別データベース401、及び、重みの計算式402に基づいて、重みを算出する。さらに、サーバ装置400は、「契約情報の特定支援プログラム」403を用いて、入力情報の種別毎に、契約情報データベース404、サービス履歴情報データベース405、顧客情報データベース406、システム情報データベース407を参照し、評価値を算出する。そして、サーバ装置400は、「契約情報の特定支援プログラム」403を用いて、入力情報が、2以上の情報の種別を含む場合、評価値の統計値を算出する。
そして、サーバ装置400は、「契約情報の特定支援プログラム」403を用いて、算出した統計値、及び契約情報データベース404に基づいて、入力情報に対応する契約識別情報を推定する。
そして、サーバ装置400は、推定した契約識別情報を端末装置300に通知する。端末装置300は、サーバ装置から契約識別情報を受信した場合、受信した契約識別情報を表示する。ここで、上述の通り、サーバ装置400は、評価値(又は、評価値の統計値)に基づいて、2以上の契約識別情報を推定しても良い。その場合、端末装置300は、2以上の契約識別情報を表示しても良い。
次に、図13〜図16を参照しながら、情報管理システム1の動作について説明する。
図13は、サーバ装置400の動作の一例を示すフローチャートである。図14は、入力情報が契約識別情報を含む場合における、情報管理システム1の動作の一例を示すシーケンス図である。図15は、入力情報が契約識別情報を含まない場合における、情報管理システム1の動作の一例を示すシーケンス図である。図16は、契約情報の一覧を生成する場合における、情報管理システム1の動作の一例を示すシーケンス図である。なお、図13〜図16に示す処理においては、サービス提供対象物が所定の機器であるとする。
図13に示すステップS1において、通信部430は、データを受信する。具体的には、端末装置300は、サーバ装置に入力情報を送信する(図14に示す処理A1)。そして、通信部430は、端末装置300から入力情報を含むデータを受信する。そして、情報取得部411は、通信部430が取得したデータを取得する。
図13に示すステップS2において、推定部414は、データの種別を判定する。具体的には、サーバ装置400は、入力情報に含まれる各情報に関して、データベース500にデータ種別照会の要求を送信する(図14に示す処理A2)。そして、データベース500は、データ種別を照会し、サーバ装置400にデータ種別を送信する(図14に示す処理A3)。
図13に示すステップS3において、契約識別情報を一意に特定可能か否かを、推定部414は判断する。具体的には、推定部414は、入力情報から、所定の情報の種別に対応する情報を選択する。そして、選択した情報の種別の情報に基づいて、契約識別情報を一意に特定可能か否かを、推定部414は判断する。例えば、入力情報が、正しい契約番号を含む場合、推定部414は、契約識別情報を一意に特定可能であると判断する。また、契約識別情報として指定された情報が、入力情報に含まれている場合であっても、当該契約識別情報が不完全(一部が欠落した情報等)である場合には、推定部414は、契約識別情報を一意に特定可能ではないと判断する。
契約識別情報を一意に特定可能である場合(図13に示すステップS3のYes分岐)には、推定部414は、契約情報を端末装置300に送信する(図13に示すステップS4)。具体的には、推定部414は、契約情報データベースを参照し、入力情報に基づいて、契約識別情報を特定する。そして、サーバ装置400は、データベース500に契約情報照会の要求を送信する(図14に示す処理A4)。そして、データベース500は、契約情報を照会し、サーバ装置400に契約情報を送信する(図14に示す処理A5)。
一方、契約識別情報を一意に特定可能ではない場合(図13に示すステップS3のNo分岐)には、入力情報に未判定の情報があるか否かを、推定部414は判断する(図13に示すステップS5)。入力情報に未判定の情報がある場合(図13に示すステップS5の「有」分岐)には、図13に示すステップS2に戻り、処理を継続する。つまり、契約識別情報を一意に特定可能ではない場合には、推定部414は、入力情報から、未判定の情報の種別に対応する情報を選択する。そして、選択した情報の種別に対応する情報を用いて、図13に示すステップS2とステップS3の処理を繰り返す。一方、入力情報に、未判定の情報がない場合(図13に示すステップS5の「無」分岐)には、図13に示すステップS6に遷移する。
図13に示すステップS6において、サービス提供対象の機器を一意に特定可能であるか否かを、推定部414は判断する。具体的には、システム情報データベースを参照し、入力情報に基づいて、サービス提供対象の機器を一意に特定可能であるか否かを、推定部414は判断する。
サービス提供対象の機器を一意に特定可能である場合(図13に示すステップS6のYes分岐)には、制御部410は、該当する機器の契約情報をバッファ(記憶部420)に記憶させる(図13に示すステップS7)。そして、図13に示すステップS13に遷移する。具体的には、入力情報が機器IDを含む場合には、サーバ装置400は、データベース500に機器IDを送信する(図15に示す処理A21)。データベース500は、機器IDに紐づく契約情報を、バッファ(記憶部420)に送信する(図15に示す処理A22)。
一方、サービス提供対象の機器を一意に特定可能ではない場合(図13に示すステップS6のNo分岐)には、図13に示すステップS8に遷移する。
図13に示すステップS8において、顧客を一意に特定可能であるか否かを、推定部414は判断する。具体的には、顧客情報データベースを参照し、入力情報に基づいて、顧客を一意に特定可能であるか否かを、推定部414は判断する。顧客を一意に特定可能である場合(図13に示すステップS8のYes分岐)には、制御部410は、該当する顧客の契約情報をバッファ(記憶部420)に記憶させる(図13に示すステップS9)。そして、図13に示すステップS13に遷移する。具体的には、入力情報が顧客IDを含む場合には、サーバ装置400は、データベース500に顧客IDを送信する(図15に示す処理A31)。データベース500は、顧客IDに紐づく契約情報を、バッファ(記憶部420)に送信する(図15に示す処理A32)。
一方、顧客を一意に特定可能ではない場合(図13に示すステップS8のNo分岐)には、図13に示すステップS10に遷移する。
図13に示すステップS10において、営業担当者を一意に特定可能であるか否かを、推定部414は判断する。具体的には、サービス履歴情報テーブルを参照し、入力情報に基づいて、営業担当者を一意に特定可能であるか否かを、推定部414は判断する。営業担当者を一意に特定可能である場合(図13に示すステップS10のYes分岐)には、制御部410は、該当する顧客の契約情報をバッファ(記憶部420)に記憶させる(図13に示すステップS11)。そして、図13に示すステップS13に遷移する。入力情報が営業担当者名を含む場合には、サーバ装置400は、データベース500に営業担当者名を送信する(図15に示す処理A41)。データベース500は、営業担当者の担当する顧客、機器の契約情報を、バッファ(記憶部420)に送信する(図15に示す処理A42)。
一方、営業担当者を特定可能ではない場合(図13に示すステップS10のNo分岐)には、制御部410は、全顧客の契約情報をバッファ(記憶部420)に記憶させる(図13に示すステップS12)。つまり、データベース500は、全顧客の契約情報を、バッファ(記憶部420)に送信する(図15に示す処理A43)。
または、図13に示すステップS10までの処理により、2以上の顧客に特定できた場合には、図13に示すステップS12において、当該特定した2以上の顧客の契約情報をバッファ(記憶部420)に記憶させても良い。
図13に示すステップS13において、評価部413は、データベース500を照会し、情報の種別毎の重みを取得する。具体的には、評価部413は、入力情報に含まれる情報の各種別を特定する。そして、評価部413は、情報種別データベースを参照し、特定した情報の種別毎に、夫々、対応する重みを取得する。具体的には、サーバ装置400は、入力情報に含まれる情報種別をデータベース500に送信し、重み照会要求をデータベース500に送信する(図16に示す処理A101)。データベース500は、サーバ装置400に、照会要求を受けた情報種別に対応する重みを、サーバ装置400に送信する(図16に示す処理A102)。
図13に示すステップS14において、評価部413は、評価値を算出する。具体的には、評価部413は、予め設定した評価関数に、情報の種別毎の重みと、情報の一致度とを反映させて評価値を算出する(図16に示す処理A103)。ここで、評価部413は、バッファ(記憶部420)に記憶された各契約情報に関して、評価値を算出する。
また、評価部413は、さらに、データベース500における情報の登録時期の新しさを考慮して、評価値を算出しても良い。例えば、サービス履歴情報データベースが、一つの情報の種別に対して、2以上の情報を記憶しているとする。その場合、評価部413は、登録時期の新しい情報と一致する入力情報ほど、評価値が高くなるように、評価値を算出しても良い。
そして、評価部413は、2以上の情報の種別に対応する評価値を算出した場合、評価値の統計値(種別毎に算出された評価値の合計、種別毎に算出された評価値の平均等)を算出しても良い。
図13に示すステップS15において、推定部414は、算出された評価値に基づいて、バッファ内の契約情報を昇順(又は、降順)に並べる。つまり、サーバ装置400は、バッファ(記憶部420)に、契約情報の並び替えを指示する(図16に示す処理A104)。そして、推定部414は、評価部413が算出する評価値(又は、評価値の統計値)を昇順もしくは降順に並び替えることで、評価値に対応する契約識別情報の昇順列(又は、降順列)を生成する。そして、推定部413は、契約識別情報の昇順列(又は、降順列)に基づいて、対応する契約情報の昇順列(又は降順列)を生成する。
図13に示すステップS16において、制御部410は、端末装置300に契約情報の一覧を送信する。具体的には、推定部414は、契約情報の昇順列(又は降順列)に基づいて、契約情報の一覧を生成する。そして、制御部410は、推定部414が生成した契約情報の一覧を、端末装置300に送信する(図16に示す処理A105)。
なお、上述の通り、推定部414は、送信対象の契約情報を制限しても良いことは勿論である。例えば、推定部414は、評価値(又は、評価値の統計値)が上位の契約識別情報のうち、所定の数の契約識別情報を選択しても良い。そして、推定部414は、選択した契約識別情報に基づいて、契約情報の一覧を生成しても良い。
また、推定部414が契約識別情報を推定できない場合には、入力情報が誤っている可能性がある。具体的には、評価部413が条件を満たす評価値を算出できない場合には、推定部414は契約識別情報を推定できない。その場合、入力情報が誤っている可能性があるため、制御部410は、端末装置300に、入力情報が誤っていることを通知しても良い。
以上のように、本実施形態に係る情報管理システム1は、契約に基づいてサービスを提供することを通じて得られる、各種の情報を蓄積し、蓄積した情報に基づいて、契約範囲を特定するための契約識別情報を推定する。ここで、本実施形態に係る情報管理システム1において、契約に基づいて、サービスを提供することを通じて得られる情報は、直接的に、契約識別情報を推定可能な情報でなくても良い。
例えば、顧客から聞き出した契約識別情報が誤っている場合、サービス提供側は、契約識別情報、及び契約情報の確認に時間を要する場合がある。しかし、本実施形態に係る情報管理システム1は、サービス提供側が、顧客からサービス提供依頼を受けた時に、当該顧客から正しい契約識別情報を聞き出せない(取得できない)場合であっても、他の情報に基づいて、契約識別情報を推定できる。そのため、本実施形態に係る情報管理システム1を利用することで、サービス提供側は、効率的に契約識別情報及び契約情報を確認でき、効率的かつ適切に、顧客にサービスを提供できる。
一方、サービス被提供側(顧客側)にとって、サービスを依頼する時に、契約識別情報を申告することは煩わしい場合がある。例えば、顧客側は、サービスを依頼する時に、契約識別情報を求められる場合、契約書、又は契約識別情報が記載された書面等を手元に準備して、サービスを依頼しなくてはならない。
しかし、本実施形態に係る情報管理システム1は、契約識別情報とは異なる情報に基づいて、契約識別情報を推定できる。具体的には、契約識別情報を取得せずとも、これまでのサービス提供に関する情報に基づいて、契約識別情報を推定できる。つまり、本実施形態に係る情報管理システム1においては、顧客側は、サービスを依頼する時に、契約書、又は契約識別情報が記載された書面等を手元に準備する必要がない。本実施形態に係る情報管理システム1においては、顧客側は、サービスを依頼する時に、顧客自身が把握している情報を申告すれば良い。そのため、本実施形態に係る情報管理システム1は、サービスを依頼する時に、顧客側の負担を軽減することに貢献する。
また、顧客側にとって、サービスを依頼する時に、氏名(法人名を含む)、住所、連絡先等、顧客側の各種の情報を、毎回申告することは、煩わしく抵抗を感じる場合がある。しかし、本実施形態に係る情報管理システム1においては、顧客側は、これまでのサービス提供における、サービス提供側(過去のサービス提供者、過去の応対者、担当営業者等)に関する情報を申告しても良い。また、本実施形態に係る情報管理システム1においては、顧客側は、これまでの提供サービスに関する情報を申告しても良い。このように、これまでのサービス提供を通じて蓄積された情報に基づいて、顧客を識別することは、顧客側にとって、サービス提供側が、当該顧客へのサービス提供を大切にしていると感じさせ、サービス提供側に対する満足感を向上させることに貢献する。
[第2の実施形態]
次に、第2の実施形態について説明する。
本実施形態は、サービスを依頼する連絡者の声紋を利用して、契約識別情報を推定する形態である。なお、本実施形態における説明では、上記の実施形態と重複する部分の説明は省略する。さらに、本実施形態における説明では、上記の実施形態と同一の構成要素には、同一の符号を付し、その説明を省略する。また、本実施形態における説明では、上記の実施形態と同一の作用効果についても、その説明を省略する。
図17は、本実施形態に係る情報管理システム1aの全体構成の一例を示す図である。図2に示す情報管理システム1と、図17に示す情報管理システム1aとの相違点は、情報管理システム1のサーバ装置400の制御部410と、情報管理システム1aのサーバ装置400の制御部410aとが異なる点である。
図18は、本実施形態に係る制御部410aの内部構成の一例を示すブロック図である。図3に示す制御部410と、図18に示す制御部410aとの相違点は、図18に示す制御部410aは、声紋抽出部415を備える点である。
声紋抽出部415は、電話回線を通じて、所定のサービス依頼を受け付けた場合、当該所定のサービス依頼の連絡者の音声から、声紋(以下、第1の声紋と呼ぶ)を抽出する。
具体的には、端末装置300は、電話回線を通じて、所定のサービス依頼を受け付けた場合、当該所定のサービス依頼の連絡者の音声を録音する。そして、端末装置300は、録音した音声(音声信号)をサーバ装置400に送信する。
サーバ装置400は、端末装置300から音声信号を受信すると、受信した音声信号を声紋抽出部415に入力する。声紋抽出部415は、入力された音声信号から、特徴量(例えば、周波数領域でのスペクトル等)を声紋として抽出する。なお、音声信号から声紋(特徴量)を抽出する方法は各種あり、その詳細は問わない。
本実施形態に係る情報取得部411は、声紋抽出部415が抽出する第1の声紋を、サービス被提供側に関する入力情報の一部として取得する。
ここで、本実施形態に係るデータベース500は、サービス依頼の連絡者の声紋(以下、第2の声紋と呼ぶ)の履歴を、サービス被提供側に関する情報の履歴として予め記憶しておくものとする。
本実施形態に係る評価部413は、情報取得部411が第1の声紋を取得した場合、当該第1の声紋と、データベース500が予め記憶する第2の声紋の履歴とを照合し、評価値を算出する。具体的には、評価部413は、データベース500において連絡者の声紋との種別に割り当てられた重みを、第1の声紋と第2の声紋との照合結果(一致度)に重み付けする評価関数を用いて、評価値を算出する。
また、評価部413は、声紋が登録された時期の新しさをさらに考慮して、評価値を算出しても良い。具体的には、評価部413は、連絡者の声紋との種別に割り当てられた重みと、照合結果(一致度)と、声紋が登録された時期の新しさを用いる評価関数に基づいて、評価値を算出する。例えば、データベース500に、サービス履歴情報として、2以上の連絡者の声紋が記憶されている場合、評価部413は、登録された時期の新しい連絡者の声紋ほど評価値が高くなる評価関数を用いて、評価値を算出しても良い。
また、評価部413は、連絡者毎の連絡回数(上述の「情報の発生頻度」に相当)をさらに考慮して、評価値を算出しても良い。具体的には、評価部413は、連絡回数の多い連絡者の声紋ほど評価値が高くなる評価関数を用いて、評価値を算出しても良い。
本実施形態に係る推定部414は、第1の声紋に基づいて算出された評価値を含めて、契約識別情報を推定する。つまり、本実施形態に係る推定部414は、連絡者の声紋を用いて、契約識別情報を推定する。なお、連絡者の声紋は、サービス履歴情報において、情報の種別の一つである。そのため、本実施形態に係る推定部414は、上述の第1の実施形態において説明した情報の種別と共に、連絡者の声紋をさらに利用して、契約識別情報を推定する。
そして、第1の声紋が、第2の声紋として、データベース500に登録されていない場合、制御部410aは、当該第1の声紋を、第2の声紋としてデータベース500に登録する。
以上のように、本実施形態に係る情報管理システム1aは、サービスを依頼する連絡者の声紋を利用して、契約識別情報を推定する。従って、本実施形態に係る情報管理システム1aを利用することで、サービス提供側は、連絡者から、当該連絡者の氏名等を確認することなく、連絡者を推定することに貢献する。そのため、本実施形態に係る情報管理システム1aは、第1の実施形態に係る情報管理システム1と同様の効果を奏すると共に、より一層、効率的に、契約識別情報を推定することに貢献する。
上述の説明では、端末装置300と、サーバ装置400とが異なる装置である形態について説明した。しかし、端末装置300と、サーバ装置400とが一体となり構成されていても良い。具体的には、サーバ装置400は、端末装置300の機能を含んでも構成されても良い。つまり、同一装置内に、サーバ装置400の機能と、端末装置300の機能とが構成されても良い。
また、上述の説明では、サービス履歴データベースが、一つの情報種別に対して、2以上の情報を格納する形態について説明した。しかし、サービス履歴データベースにおいて、各情報の種別に対して、最新の情報が一つ格納されるようにしても良いことは勿論である。つまり、サーバ装置400は、登録済みの情報の種別に対して、新しい情報を取得した場合、登録済みの情報を、当該新しい情報に書き換えても良いことは勿論である。
上述の実施形態の一部又は全部は、以下の付記のようにも記載され得るが、以下には限られない。
(付記1)上記第1の視点に係る制御装置の通りである。
(付記2)サービス被提供者を特定容易な情報の種別ほど、大きな重みを設定する、情報管理部をさらに備え、前記記憶部は、情報の種別毎に設定された前記重みと、各情報の種別とをさらに対応付けて記憶し、前記評価部は、情報の種別毎に設定された前記重みと、情報の一致度とを用いる評価関数に基づいて、前記評価値を算出する、付記1に記載の制御装置。
(付記3)前記情報管理部は、前記情報取得部が前記入力情報を取得した場合、当該入力情報に含まれる情報種別に対応する情報の内容と、前記サービス履歴情報の内容とが同一である、情報の発生頻度を算出し、前記評価部は、前記発生頻度をさらに考慮する前記評価関数に基づいて、前記評価値を算出する、付記2に記載の制御装置。
(付記4)前記記憶部は、前記サービス履歴情報に含まれる各情報と、情報の登録時期とを対応付けて記憶し、前記評価部は、情報の登録時期の新しさをさらに考慮し、前記評価関数に基づいて、前記評価値を算出する、付記2又は3に記載の制御装置。
(付記5)前記サービス履歴情報は、サービスを依頼した、1又は2以上の連絡者に関する情報の履歴を含み、前記入力情報は、所定のサービスを依頼した、連絡者に関する情報の一部を含み、前記評価部は、所定のサービスを依頼した、連絡者に関する前記評価値を算出する、付記1乃至4のいずれか一に記載の制御装置。
(付記6)電話回線を通じて、所定のサービス依頼を受け付けた場合、当該所定のサービス依頼の連絡者の音声から、第1の声紋を抽出する声紋抽出部をさらに備え、前記記憶部は、サービス依頼の連絡者の第2の声紋の履歴を、前記サービス被提供側に関する情報の履歴として予め記憶し、前記情報取得部は、前記声紋抽出部が抽出する前記第1の声紋を、前記サービス被提供側に関する前記入力情報の一部として取得し、前記評価部は、前記情報取得部が前記第1の声紋を取得した場合、当該第1の声紋と、前記記憶部が予め記憶する第2の声紋の履歴とを照合し、前記評価値を算出し、前記推定部は、前記第1の声紋に基づいて算出された前記評価値を含めて、前記契約識別情報を推定する、付記1乃至5のいずれか一に記載の制御装置。
(付記7)前記サービス履歴情報は、サービス依頼を受け付けた、1又は2以上の受付者に関する情報の履歴を含み、前記入力情報は、所定のサービス依頼を受け付けた、受付者に関する情報の一部を含み、前記評価部は、サービス依頼を受け付けた、1又は2以上の受付者に関する前記評価値を算出する、付記1乃至6のいずれか一に記載の制御装置。
(付記8)前記記憶部は、さらに、契約情報と、前記契約識別情報とを対応付けて記憶し、前記評価部は、前記入力情報のうち、情報の種別毎に、対応する前記サービス履歴情報、又は前記契約情報の少なくともいずれかを照合し、前記評価値を算出する、付記1乃至7のいずれか一に記載の制御装置。
(付記9)前記記憶部は、所定の契約に基づいて提供されるサービスに関して、提供サービス内容に関する情報の履歴、サービス依頼内容に関する情報の履歴の少なくともいずれかを、前記サービス履歴情報としてさらに記憶し、前記情報取得部は、所定の前記サービスに関して、提供サービス内容に関する情報の一部、サービス依頼内容に関する情報の一部の少なくともいずれかを、前記入力情報としてさらに取得する、付記1乃至8のいずれか一に記載の制御装置。
(付記10)上記第2の視点に係る情報管理システムの通りである。
(付記11)上記第3の視点に係る情報管理方法の通りである。
(付記12)上記第4の視点に係るプログラムの通りである。
なお、上記の付記10乃至12に示す形態は、付記1に示す形態と同様に、付記2乃至9に示す形態に展開することが可能である。
なお、上記の特許文献の開示を、本書に引用をもって繰り込むものとする。本発明の全開示(請求の範囲を含む)の枠内において、さらにその基本的技術思想に基づいて、実施形態の変更・調整が可能である。また、本発明の全開示の枠内において種々の開示要素(各請求項の各要素、各実施形態の各要素、各図面の各要素等を含む)の多様な組み合わせ、ないし、選択が可能である。すなわち、本発明は、請求の範囲を含む全開示、技術的思想にしたがって当業者であればなし得るであろう各種変形、修正を含むことは勿論である。特に、本書に記載した数値範囲については、当該範囲内に含まれる任意の数値ないし小範囲が、別段の記載のない場合でも具体的に記載されているものと解釈されるべきである。