以下、本発明の好ましい実施形態について、添付図面を参照して説明する。図1は、本発明の表示プログラムの一実施形態であるアプリケーション12bを搭載する端末10の電気的構成を示すブロック図である。なお、以下では「アプリケーション」を「アプリ」と称することがある。詳細は後述するが、アプリ12bを搭載する端末10は、印刷対象とするファイルの種類に応じて、ユーザにとって利便性の高い表示態様で印刷プレビュー画像を表示できる。
本実施形態の端末10は、スマートフォンなどの携帯端末として構成される。端末10には、CPU11、フラッシュメモリ12、RAM13、操作キー15、LCD16、タッチパネル17、メモリカードインターフェイス(メモリカードI/F)18、音声入出力部19、電話網通信部20、無線通信部21が設けられる。これらの各部は、バスライン22を介して互いに接続される。
CPU11は、フラッシュメモリ12等に記憶される固定値やプログラム等に従って、バスライン22と接続された各部を制御する。フラッシュメモリ12は、書換可能な不揮発性のメモリである。フラッシュメモリ12には、オペレーティングシステム12a、アプリ12bが格納される。なお、以下では、「オペレーティングシステム」を「OS」と称することがある。また、以下では、アプリケーションやオペレーティングシステムなどのプログラムを実行するCPU11のことを、単にプログラム名で記載する場合もある。例えば「アプリケーション」という記載が「アプリケーションを実行するCPU11」を意味する場合もある。OS12aは、端末10の標準機能を実現するための基本ソフトウェアである。本実施形態のOS12aは、アンドロイド(登録商標)OSである。
アプリ12bは、各種デバイスのベンダによって提供されるアプリケーションであって、ユーザによって端末10にインストールされ、端末10から、対応するデバイスの利用を可能とする。本実施形態のアプリ12bは、端末10からMFP30の利用を可能とする。アプリ12bは、例えば、パーソナルコンピュータなどを経由せずに、端末10から直接、MFP30の印刷機能を利用できる。本実施形態のアプリ12bは、印刷対象とするファイルの種類に適した表示態様で印刷プレビュー画像を表示させる。後述する図4,5のフローチャートに示す各処理は、アプリ12bに従いCPU11により実行される。
また、フラッシュメモリ12には、第1表示モードメモリ12cと、第2表示モードメモリ12dとが設けられる。第1表示モードメモリ12cは、LCD16の表示向きがポートレートである場合に、第2プレビュー画面70に適用する表示モードのユーザ設定値を記憶する領域である。一方、第2表示モードメモリ12dは、LCD16の表示向きがランドスケープである場合、第2プレビュー画面70に適用する表示モードのユーザ設定値を記憶する領域である。なお、本明細書において「表示モード」は、1画面に表示させる画像の画像数を設定するための設定値を示す。また、「ポートレート」は、長方形であるLCD16の向きが、LCD16の長手方向が鉛直方向に沿う向きであることを示す。一方、「ランドスケープ」は、長方形であるLCD16の向きが、LCD16の短手方向が鉛直方向に沿う向きであることを示す。
本実施形態では「表示モード」は、LCD16の横方向に並ぶ列数(以下「表示列数」と称す)により表される。なお、LCD16の表示向きがポートレートである場合、LCD16の横方向は、LCD16の短手方向である。一方、LCD16の表示向きがランドスケープである場合、LCD16の横方向は、LCD16の長手方向である。
表示モードは、第2プレビュー画面70に表示される画像の表示サイズが、ユーザによる拡大操作または縮小操作に基づき変更された場合に、変更後の表示サイズに応じて変更される。つまり、画像の表示サイズが大きくなる程、表示モード(表示列数)は、横1列に至るまで順次小さくなる。一方、画像の表示サイズが小さくなる程、表示モードは、LCD16の表示向きに応じて各々規定される所定の最大値に至るまで順次大きくなる。ユーザによる拡大操作または縮小操作に基づいて表示モードが変更された場合、LCD16の表示向きに応じて、第1表示モードメモリ12cまたは第2表示モードメモリ12dに記憶されている表示モードが、変更後の表示モードに更新される。
なお、本実施形態の拡大操作としては、拡大ボタン93(図2参照)に対するタップ操作と、ユーザの2本の指を同時にタッチパネル17に検出させ、当該2本の指を開く操作(以下「ピンチアウト操作」と称す)とがある。「タップ操作」は、LCD16(タッチパネル17)を軽く叩くような操作を示す。縮小操作としては、縮小ボタン94(図2参照)に対するタップ操作と、ユーザの2本の指を同時にタッチパネル17に検出させ、当該2本の指を閉じる操作(以下「ピンチイン操作」と称す)とがある。
また、フラッシュメモリ12には、印刷用紙のサイズや、印刷時の用紙向きや、1枚の用紙に何ページを配置するかを指定するレイアウトなどの各種印刷設定が記憶される。RAM13は、書換可能な揮発性のメモリである。
操作キー15は、端末10に指示などを入力するためのメカニカルキーであり、例えば、端末10の筺体に設けられる。LCD16は、各種画面を表示する長方形の液晶表示装置である。タッチパネル17は、LCD16に重ねて設けられ、指や棒などの指示体を接触または接近させることによって、端末10に指示などを入力する。メモリカードI/F18は、書換可能な不揮発性のメモリカードMCが装着されるインターフェイスであり、メモリカードMCに対する、ファイルやデータの書き込み又は読み出しを制御する。音声入出力部19は、マイクやスピーカなどで構成された音声入出力用デバイスである。電話網通信部20は、携帯電話網(図示せず)を介した通話を行うための回路である。
無線通信部21は、無線LANによる無線通信を行うためのインターフェースである。本実施形態では、無線通信部21が行う通信は、IEEE802.11b/gの規格に準拠した無線LANによる無線通信である。本実施形態において、無線通信部21は、中継装置であるアクセスポイント(AP)50を介して、MFP30などの各種デバイスとの間でWi−Fi(登録商標)規格に基づいた無線通信(以下、この通信を「Wi−Fi通信」と称す)により接続される。
AP50は、Wi−Fi通信を中継する中継装置である。また、AP50は、ブロードバンドルーター機能を有し、インターネット800に接続できる。MFP30は、印刷機能、スキャン機能、ファクシミリ機能、コピー機能などの各種機能を有する多機能周辺装置である。変換サーバ100は、アップロードされたファイルを、当該ファイルの形式とは異なる形式の画像ファイル(画像データ)に変換するサーバである。変換後の画像ファイルの形式としては、JPEG、PNG、GIF、BMPなどの各種形式を採用できる。変換サーバ100は、通信部102によって、インターネット800およびAP50を介して、端末10と通信可能に接続される。
図2は、本実施形態のアプリ12bがLCD16に表示する各種プレビュー画面の一例を示す図である。図2(a)は、第1プレビュー画面60を示す図である。第1プレビュー画面60は、LCD16の1画面に、1ページ分の画像ファイルと現在の印刷設定とから生成された、1ページ分の印刷プレビュー画像61を表示する画面である。第1プレビュー画面60には、送りボタン62aと、戻りボタン62bとが表示される。
送りボタン62aは、第1プレビュー画面60に表示させる印刷プレビュー画像61を、次ページの印刷プレビュー画像61に切り替えるためのボタンである。戻りボタン62bは、第1プレビュー画面60に表示させる印刷プレビュー画像61を、前ページの印刷プレビュー画像61に切り替えるためのボタンである。送りボタン62aまたは戻りボタン62bに対するタップ操作を、タッチパネル17を介してCPU11が受け付けた場合、操作されたボタン62a,62bに応じて、第1プレビュー画面61に表示される印刷プレビュー画像61が、次ページまたは前ページのものに切り替わる。なお、第1プレビュー画面60に表示される印刷プレビュー画像61のうち、印刷対象として不要な画像を、所定の操作に基づき削除できる構成としてもよい。
図2(b)は、第2プレビュー画面70を示す図である。第2プレビュー画面70は、LCD16の1画面に複数ページの印刷プレビュー画像71を表示可能な画面である。第2プレビュー画面70には、ページ単位のサムネイル画像(縮小画像)が、印刷プレビュー画像71として表示される。第2プレビュー画面70に表示される各印刷プレビュー画像71に対する印刷対象としての選択および非選択は、印刷プレビュー画像71に対するタップ操作を、タッチパネル17を介してCPU11が受け付ける毎に切り替えることができる。よって、ユーザは、全ページのうち、印刷を所望するページのみを印刷対象として選択できる。
第2プレビュー画面70の上方には、拡大ボタン93と、縮小ボタン94とが表示される。拡大ボタン93は、第2プレビュー画面70に表示される印刷プレビュー画像71の表示サイズを拡大するためのボタンである。縮小ボタン94は、第2プレビュー画面70に表示される印刷プレビュー画像71の表示サイズを縮小するためのボタンである。拡大ボタン93または縮小ボタン94に対するタップ操作を、タッチパネル17を介してCPU11が受け付ける毎に、操作されたボタン93,94に応じて、印刷プレビュー画像71が一定の倍率ずつ拡大または縮小される。本実施形態では、拡大操作(拡大ボタン93に対する操作、ピンチアウト操作)に基づいて、印刷プレビュー画像71の表示サイズが拡大された場合、拡大後の表示サイズに応じて、表示モード(表示列数)は順次小さくなるよう構成される。一方、縮小操作(縮小ボタン94に対する操作、ピンチイン操作)に基づいて、印刷プレビュー画像71の表示サイズが縮小された場合、縮小後の表示サイズに応じて、表示モードは順次大きくなるよう構成される。
図2(c)は、第3プレビュー画面80を示す図である。第3プレビュー画面80は、LCD16の1画面に複数の印刷プレビュー画像81を表示可能な画面である。第3プレビュー画面80には、ファイル単位で印刷プレビュー画像81が表示される。より詳細には、1のファイルを構成するページのうち、先頭ページのサムネイル画像が、印刷プレビュー画像81として表示される。また、第3プレビュー画面80には、画像フォルダを示すアイコン画像82が表示される。本明細書において用語「フォルダ」は、フラッシュメモリ12や、RAM13や、メモリカードI/F18に装着されたメモリカードMCなどの記憶部における、ファイル(データ)を格納するための格納場所を意味する。1のフォルダには、複数のファイルを格納することができ、複数のファイルをフォルダ単位で取り扱うことができる。なお、「フォルダ」との呼称は、Windows(登録商標)やMac_OS(登録商標)で用いられる呼称であり、UNIX(登録商標)では、同様の概念が「ディレクトリ」と呼ばれている。アイコン画像82に対応する画像フォルダには、1または複数の画像ファイル(画像データ)が格納される。
第3プレビュー画面80に表示される各画像に対する印刷対象としての選択および非選択は、印刷プレビュー画像81またはアイコン画像82に対するロングタップ操作を、タッチパネル17を介してCPU11が受け付ける毎に切り替えることができる。なお、本明細書において「ロングタップ操作」は、LCD16(タッチパネル17)に触れてから、所定時間(例えば、1秒)後に離す、所謂、長押し操作を示す。よって、ユーザは、印刷対象として選択したいファイルに対応する印刷プレビュー画像81、または、印刷対象として選択したい画像フォルダを示すアイコン画像82に対するロングタップ操作を行うことにより、印刷を所望するファイルを印刷対象として選択できる。
一方、印刷プレビュー画像81に対するタップ操作を、タッチパネル17を介してCPU11が受け付けた場合には、表示が第2プレビュー画面70に切り替わり、タップ操作が行われた印刷プレビュー画像81に対応するファイルを構成する各ページのサムネイル画像が、印刷プレビュー画像71として表示される。よって、ユーザは、印刷プレビュー画像81に対応するファイルを構成する全ページのうち、所望のページのみを選択し、印刷できる。また、アイコン画像82に対するタップ操作を、タッチパネル17を介してCPU11が受け付けた場合には、表示が第1プレビュー画面60に切り替わり、タップ操作が行われたアイコン画像82が示す画像フォルダに格納される各画像ファイルに対応する印刷プレビュー画像61が、1ページずつ表示される。ユーザは、印刷対象として選択された画像ファイルの画像を、印刷プレビュー画像61により確認できる。
図2(a)〜(c)に示すように、各プレビュー画面60,70,80の下方には、印刷の実行を指示する印刷ボタン91が表示される。印刷ボタン91に対するタップ操作を、タッチパネル17を介してCPU11が受け付けた場合、各プレビュー画面60,70,80に表示される画像のうち、印刷対象とされる画像が、MFP30の印刷機能により印刷される。具体的に、第1プレビュー画面60の場合、当該画面60に表示される印刷プレビュー画像61に対応する全ての画像が、MFP30において印刷される。一方、第2プレビュー画面70の場合、当該画面70に表示される印刷プレビュー画像71のうち、印刷対象として選択されている印刷プレビュー画像71に対応する画像が、MFP30において印刷される。
また、第3プレビュー画面80の場合、当該画面80に表示される印刷プレビュー画像81およびアイコン画像82のうち、印刷対象として選択されている印刷プレビュー画像81またはアイコン画像82に対応する画像が、MFP30の印刷機能により印刷される。より詳細には、印刷対象として印刷プレビュー画像81が選択されている場合には、その印刷プレビュー画像81に対応するファイルを構成する全ページの画像が、MFP30において印刷される。一方、印刷対象としてアイコン画像82が選択されている場合には、そのアイコン画像82が示す画像フォルダに格納される全ての画像ファイルに対応する画像が、MFP30において印刷される。
各プレビュー画面60,70,80の下方には、設定ボタン92が表示される。印刷ボタン91に対するタップ操作を、タッチパネル17を介してCPU11が受け付けた場合、印刷設定画面(図示せず)が表示される。印刷設定画面は、印刷設定を、フラッシュメモリ12に記憶される値から一時的に変更するための画面であり、ユーザは、表示された印刷設定画面を用いて、印刷設定を所望の値に一時的に変更できる。
第2プレビュー画面70の表示対象となる印刷プレビュー画像71の数、あるいは、第3プレビュー画面80の表示対象となる印刷プレビュー画像81またはアイコン画像82の数が、1画像に表示可能な最大の画像数を超える場合、ユーザが各画面70,80の縦方向に行うフリック操作により、表示対象の全画像を順次スクロール表示できる。各画面70,80の縦方向は、LCD16の表示向きがポートレートである場合、LCD16の長手方向である。一方、LCD16の表示向きがランドスケープである場合、LCD16の縦方向は、LCD16の短手方向である。「フリック操作」は、ユーザが、指などをタッチパネル17に接触または近づけてから、所定の操作方向に軽くはじく操作である。
図3は、印刷処理を示すフローチャートである。本処理は、アプリ12bに従って端末10のCPU11が実行する処理である。本処理は、アプリ12bを起動させた場合に開始される。アプリ12bの起動方法としては、アプリ12bに対応してLCD16に表示されたアイコンに対するタップ操作などによって直接的に起動される場合と、他のアプリケーション(共有元のアプリケーション)から、MFP30の印刷機能を利用する目的で共有機能によって起動される場合とがある。
アプリ12bが、対応するアイコンに対するタップ操作により起動された場合、CPU11は、印刷対象とするファイルが選択されるのを待機する(S301:No,S306:No)。印刷対象とするファイルが選択された場合(S301:Yes)、CPU11は、処理をS302に移行する。印刷対象とするファイルは、本アプリケーション(アプリ12b)がLCD16に表示するメニュー(図示せず)に表示されたファイルの中から、ユーザが所望に応じて選択する。本実施形態では、便宜上、印刷対象とするファイルを選択可能なメニューとして、写真メニューと、写真メニュー以外のメニューとして、ファイルメニューとの2種類のメニューがあるものとする。写真メニューは、1または複数の画像ファイルを印刷対象として選択可能なメニューである。ファイルメニューは、1のファイルを印刷対象として選択可能なメニューである。また、以下の説明では、便宜上、写真メニューにより選択可能な画像ファイルは、1ページからなる、JPEG形式の画像ファイルであるとし、ファイルメニューにより選択可能なファイルは、文書作成ソフトであるMicrosoft_Word(登録商標)により作成されたDOC形式の文書ファイルであるとする。DOC形式の文書ファイルは、ファイル作成者の意図に応じて複数ページを含み得る。
S302において、印刷対象を選択したメニューが写真メニューである場合(S302:写真メニュー)、CPU11は、第1プレビュー画面表示処理を実行する(S303)。S303の処理により、例えば、図2(a)に示す第1プレビュー画面60がLCD16に表示される。CPU11は、印刷対象として選択されたJPEG形式の画像ファイルに基づく印刷プレビュー画像61を、1ページずつ、第1プレビュー画面60に表示する。なお、1ページ分の印刷プレビュー画像61は、1ページ分の画像ファイルと現在の印刷設定とから生成される。各メニューは、例えば、写真メニューであれば、選択の候補となり得るファイルは全て画像ファイルであるなど、選択の候補となり得るファイルの種類に応じて設定される。よって、S302のように、ファイルの種類を、当該ファイルを選択する元となったメニューの種類に応じて判断することにより、ファイルの種類の判断を適切に行うことができるという利点がある。
CPU11は、第1プレビュー画面60に表示された印刷ボタン91に対するタップ操作を受け付けるのを待機する(S304:No)。印刷ボタン91に対するタップ操作をCPU11が受け付けた場合(S304:Yes)、CPU11は、印刷実行処理を実行し(S305)、本処理を終了する。具体的に、印刷実行処理(S305)が、第1プレビュー画面60に表示された印刷ボタン91に対する操作に基づき実行される場合、CPU11は、第1プレビュー画面60に表示される1または複数の画像ファイルの画像データと、現在の印刷設定とを、印刷用データとして、無線通信部21から、AP50を介して、MFP30に送信する。当該印刷用データを受信したMFP30は、印刷機能(プリンタ部)を用いて、当該印刷用データに基づく画像を印刷する。
S302において、印刷対象を選択したメニューが、ファイルメニュー、すなわち、写真メニュー以外のメニューである場合(S302:写真メニュー以外)、CPU11は、処理をS325に移行する。S325において、CPU11は、印刷対象として選択されたファイルから、各ページのサムネイル画像をページ単位で作成する。具体的に、DOC形式の文書ファイルから、各ページのサムネイル画像を生成する場合、印刷対象の文書ファイルと、現在の印刷設定とを、無線通信部21を介したWi−Fi通信によってAP50に送信し、インターネット800経由で変換サーバ100にアップロードし、変換サーバ100に、文書ファイルを、現在の印刷設定に従うページ単位の画像データに変換させる。そして、CPU11は、変換後の画像データを受信し、その画像データと現在の印刷設定とから、各ページのサムネイル画像を生成する。なお、文書ファイルから、ページ単位の画像データへの変換を、外部の変換サーバ100が実行する構成に代えて、端末10(すなわち、CPU11)が実行する構成であってもよい。
次に、CPU11は、図4を参照して後述する第2プレビュー画面表示処理を実行する(S326)。S326の処理により、例えば、図2(b)に示す第2プレビュー画面70がLCD16に表示される。CPU11は、S325において生成されたサムネイル画像を、印刷プレビュー画像71として、第2プレビュー画面70に表示する。第2プレビュー画面70に表示された印刷ボタン91に対するタップ操作をCPU11が受け付けると、CPU11は、印刷実行処理を実行し(S305)、本処理を終了する。具体的に、印刷実行処理(S305)が、第2プレビュー画面70に表示された印刷ボタン91に対する操作に基づき実行される場合、CPU11は、第2プレビュー画面70に表示される印刷プレビュー画像71のうち、印刷対象となる印刷プレビュー画像71に対応する画像データと、現在の印刷設定とを、印刷用データとしてMFP30に送信する。なお、DOC形式の文書ファイルを印刷する場合、印刷用データとしてMFP30に送信される画像データは、当該ファイルからの変換により得られた画像データである。
一方、アプリ12bが、共有機能によって他のアプリケーション(共有元のアプリケーション)から起動された場合(S306:Yes)、CPU11は、処理をS307に移行する。以下の説明では、便宜上、アプリ12bが、共有機能によって共有元のアプリケーションから渡されるファイル(以下「共有ファイル」と称す)は、JPEG形式の画像ファイル、DOC形式の文書ファイル、ZIP形式の圧縮ファイル、またはフォルダであるとする。また、便宜上、本実施形態では、ZIP形式の圧縮ファイルを展開(解凍)した場合、JPEG形式の画像ファイル、および/または、DOC形式の文書ファイルが得られるものとする。また、本実施形態では、共有ファイルとしてのフォルダには、JPEG形式の画像ファイル、DOC形式の文書ファイル、およびZIP形式の圧縮ファイルのうち、1または複数のファイルが格納されているものとする。
S307において、CPU11は、共有ファイルがフォルダであるかを判断する。当該判断をCPU11が肯定した場合(S307:Yes)、CPU11は、共有ファイルとして渡されたフォルダから、当該フォルダに格納されるファイルを取得する設定であるかを判断する(S321)。フォルダからファイルを取得する設定とするか、フォルダからファイルを取得しない設定とするかは、ユーザがユーザインターフェイスを用いて任意に設定できる。フォルダからファイルを取得する設定であるとCPU11が判断した場合(S321:Yes)、CPU11は、フォルダからファイルを取得し(S322)、処理をS307に移行する。アプリ12bは、共有元のアプリケーションから、フォルダを記憶する記憶部における当該フォルダの記憶位置を渡されるので、CPU11は、S322において、渡された記憶位置に基づき、当該記憶位置に記憶されるフォルダに格納される各ファイルを取得する。一方、フォルダからファイルを取得しない設定であるとCPU11が判断した場合(S321:No)、CPU11は、処理をS323に移行する。
S307において、共有ファイルがフォルダでないとCPU11が判断した場合(S307:No)、CPU11は、ファイルの数が、1つであるか、複数であるかを判断する(S308)。なお、S307の判断をCPU11が否定する場合としては、共有元のアプリケーションから渡された共有ファイルが、フォルダでなくファイルである場合、または、共有ファイルとして渡されたフォルダからファイルが取得された場合がある。また、S308での判断の対象となるファイルは、共有ファイルとして渡されたファイル、共有ファイルとして渡されたフォルダからS322で取得したファイル、または、共有ファイルとして渡されたZIP形式の圧縮ファイルとして圧縮されているファイルの中からS317で選択されたファイルである。
CPU11が、ファイルの数が複数であると判断した場合(S308:複数)、CPU11は、それらのファイルの種類を判断する(S309)。S309において、CPU11は、各ファイルの拡張子に基づいて、ファイルの種類を判断する。つまり、拡張子が「JPG」であれば、JPEG形式の画像ファイルと判断し、拡張子が「DOC」であれば、DOC形式の文書ファイルと判断する。なお、複数のファイルの中に、ZIP形式の圧縮ファイルが含まれている場合、CPU11は、当該圧縮ファイルを展開(解凍)した後、展開により得られた各ファイルの種類を判断する。よって、ファイルの種類を、各ファイルの拡張子に基づき判断するので、当該判断を容易に行うことができる。
CPU11が、ファイルの種類が全てJPEG形式の画像ファイルであると判断した場合(S309:全てJPEG)、CPU11は、第1プレビュー画面表示処理を実行する(S303)。一方、CPU11が、ファイルの種類としてDOC形式の文書ファイルが含まれると判断した場合(S309:DOC含有)、CPU11は、第3プレビュー画面表示処理を実行する(S310)。つまり、複数のファイルが、全てDOC形式の文書ファイルである場合、または、JPEG形式の画像ファイルとDOC形式の文書ファイルとの両方を含む場合、CPU11は、S309において、ファイルの種類としてDOC形式の文書ファイルが含まれると判断する。
第3プレビュー画面表示処理(S310)により、例えば、図2(c)に示す第3プレビュー画面80がLCD16に表示される。具体的に、第3プレビュー画面表示処理(S310)において、CPU11は、DOC形式の文書ファイルを、S325と同様に、ページ単位の画像データに変換し、変換後の画像データのうち、先頭ページに対応する画像データに基づき生成された先頭ページのサムネイル画像を、印刷プレビュー画像81として、第3プレビュー画面80に表示する。一方、JPEG形式の画像ファイルが対象として含まれる場合、CPU11は、対象となるJPEG形式の画像ファイルの全てを格納するフォルダ(画像フォルダ)を、RAM13に生成し、生成した画像フォルダを示すアイコン画像82を第3プレビュー画面80に表示する。
次に、第3プレビュー画面80に表示された印刷プレビュー画像81またはアイコン画像82のうち、印刷プレビュー画像81に対するタップ操作をCPU11が受け付けた場合(S311:DOC)、CPU11は、処理をS325に移行し、タップ操作された印刷プレビュー画像81に対応するDOC形式の文書ファイルを構成する各ページのサムネイル画像を生成する。次に、CPU11は、生成したサムネイル画像を用いて、第2プレビュー画面表示処理を実行する(S326)。かかる場合、LCD16に表示される画面は、第3プレビュー画面80から第2プレビュー画面70に切り替わり、対象となる文書ファイルを構成する各ページの印刷プレビュー画像71が表示される。
一方、アイコン画像82に対するタップ操作をCPU11が受け付けた場合(S311:画像フォルダ)、CPU11は、処理をS303に移行し、第1プレビュー画面表示処理を実行する。かかる場合、LCD16に表示される画面は、第3プレビュー画面80から第1プレビュー画面60に切り替わり、タップ操作が行われたアイコン画像82が示す画像フォルダに格納される各画像ファイル(JPEG形式の画像ファイル)に対応する印刷プレビュー画像61が、1ページずつ表示される。また、第3プレビュー画面80に表示された画像(印刷プレビュー画像81、アイコン画像82)に対するロングタップ操作を、CPU11が受け付けた場合(S311:No,S312:Yes)、該当画像に対する印刷対象としての選択状態を反転し(S314)、処理をS311に移行する。
第3プレビュー画面80に表示された印刷ボタン91に対するタップ操作を、CPU11が受け付けた場合(S312:No,S313:Yes)、CPU11は、印刷実行処理を実行し(S305)、本処理を終了する。具体的に、印刷実行処理(S305)が、第3プレビュー画面80に表示された印刷ボタン91に対する操作に基づき実行される場合、CPU11は、第3プレビュー画面80に表示されている画像のうち、印刷対象として選択されている画像について、対応する画像データと現在の印刷設定とを、印刷用データとしてMFP30に送信する。より詳細には、印刷対象として選択されている画像が印刷プレビュー画像81である場合、CPU11は、当該印刷プレビュー画像81に対応する文書ファイルからの変換により得られた全ページ分の画像データと、現在の印刷設定とを、印刷用データとしてMFP30に送信する。一方、印刷対象として選択されている画像がアイコン画像82である場合、当該アイコン画像82が示す画像フォルダに格納される各画像ファイルの画像データと、現在の印刷設定とを、印刷用データとしてMFP30に送信する。一方、印刷ボタン91に対するタップ操作をCPU11が受け付けていない場合(S313:No)、CPU11は、処理をS311に移行する。
S308において、CPU11が、ファイルの数が1であると判断した場合(S308:1)、CPU11は、共有ファイルの拡張子を判断する(S315)。CPU11が、共有ファイルの拡張子がZIPであると判断した場合(S315:ZIP)、CPU11は、ZIP形式の圧縮ファイルである共有ファイルを展開し、展開により得られたファイルをユーザに選択させるためのファイル選択画面をLCD16に表示する(S316)。ユーザは、ファイル選択画面に表示されたファイルのうち、処理対象として所望するファイルを所定操作によって選択できる。S316の処理後、CPU11は、ファイル選択の完了を示す操作を受け付けるのを待機する(S317:No)。ファイル選択の完了を示す操作をCPU11が受け付けた場合(S317:Yes)、CPU11は、処理をS308に移行する。よって、ZIP形式の圧縮ファイルが共有ファイルとして渡されたとしても、当該圧縮ファイルとして圧縮されている複数のファイルの中から、ユーザが選択したファイルの種類に応じたプレビュー画面60,80が表示される。
一方、CPU11が、共有ファイルの拡張子がJPGまたはDOCであると判断した場合(S315:JPEG/DOC)、CPU11は、共有ファイルを渡した共有元のアプリケーションが、本アプリケーション(アプリ12b)を提供するB社から提供されたものであるかを判断する(S318)。CPU11が、共有元のアプリケーションがB社から提供されたものでないと判断した場合(S318:No)、CPU11は、共有ファイルのファイル解析を実行する(S319)。共有元のアプリケーションが、本アプリケーションと異なる組織から提供される場合、拡張子から単純にファイルの種類を判断できない可能性がある。しかし、アプリ12bによれば、かかる場合に、ファイルの解析が実行されるので、ファイルの種類を適切に判断し得る。
CPU11は、S319の処理後、ファイル解析の結果に基づき、共有ファイルの種類を判断する(S320)。CPU11が、ファイルの種類がJPEG形式の画像ファイルであると判断した場合(S320:JPEG)、CPU11は、第1プレビュー画面表示処理を実行する(S303)。一方、CPU11が、ファイルの種類がDOC形式の画像ファイルであると判断した場合(S320:DOC)、CPU11は、第2プレビュー画面表示処理を実行する(S326)。
S318において、CPU11が、共有元のアプリケーションがB社から提供されたものであると判断した場合(S318:Yes)、CPU11は、S319の処理をスキップし、共有ファイルの拡張子に基づき、共有ファイルの種類を判断する(S320)。よって、CPU11は、ファイル解析を、共有元のアプリケーションが本アプリケーションと異なる組織から提供される場合に限って行うので、ファイル解析に伴うCPU11の処理負荷の増大が抑制される。
S321において、フォルダからファイルを取得しない設定であるとCPU11が判断した場合(S321:No)、CPU11は、共有フォルダに格納されるファイル数を判断する(S323)。共有フォルダに格納されるファイル数が1であるとCPU11が判断した場合(S323:1)、CPU11は、処理をS315に移行する。一方、共有フォルダに格納されるファイル数が複数であるとCPU11が判断した場合(S323:複数)、CPU11は、S309と同様に、ファイルの種類を判断する(S324)。CPU11が、ファイルの種類としてDOC形式の文書ファイルが含まれると判断した場合(S324:DOC含有)、CPU11は、第3プレビュー画面表示処理を実行する(S310)。
一方、CPU11が、ファイルの種類が全てJPEG形式の画像ファイルであると判断した場合(S324:全てJPEG)、CPU11は、処理をS325に移行し、各画像ファイルと現在の印刷設定とから、各画像ファイルのサムネイル画像を生成する。次に、CPU11は、生成したサムネイル画像を用いて、第2プレビュー画面表示処理を実行する(S326)。つまり、共有フォルダからファイルを取得しない設定において、当該共有フォルダに格納されるファイルが、全てJPEG形式の画像ファイルには、第2プレビュー画面70がLCD16に表示される。
上記印刷処理によれば、印刷対象として選択されたファイルが、JPEG形式の画像ファイルのような、1ページからなるファイルである場合には、対応する印刷プレビュー画像61が、第1プレビュー画面60に1ページずつ表示される。1ページからなるファイルは、ユーザが当該1ページを印刷対象として意図している可能性が高いため、1画面に1ページが表示される第1プレビュー画面60に印刷プレビュー画像61を表示することにより、ユーザは印刷結果を確認し易い。
一方、印刷対象として選択されたファイルが、DOC形式の文書ファイルのような、複数ページを含み得るファイルである場合には、当該文書ファイルを構成するページ単位のサムネイル画像が、印刷プレビュー画像71として、第2プレビュー画面70に表示される。第2プレビュー画面70は、複数の印刷プレビュー画像71を表示可能であり、ユーザは、第2プレビュー画面70から、印刷を所望するページを適宜選択することができる。よって、ユーザは、印刷対象として選択された文書ファイルのうち、所望のページだけを印刷できるので、利便性が高い。
その一方で、S323およびS324を経るルートのように、共有ファイルとしてフォルダが渡された場合に、ユーザは、フォルダ内に含まれるJPEG形式の画像ファイルに対応する印刷プレビュー画像71を、第2プレビュー画面70に表示し、第2プレビュー画面に表示された複数の印刷プレビュー画像71の中から、所望の画像ファイルを印刷対象として選択することも可能である。例えば、ユーザが、共有元のアプリケーションにおいて、ある画像フォルダ内に格納される1の画像ファイルを選択したことに基づき、画像フォルダ全体が共有ファイルとして渡される状況において、ユーザは、第2プレビュー画面70の表示によって、共有ファイルとして渡された当該画像フォルダに格納される複数のファイルのうち、先に選択した1の画像ファイル以外のファイルの内容を特定することができ、画像ファイルとして選択するファイルを取捨選択できる。
また、共有元のアプリケーションから、ファイル単位、または、フォルダとして、複数のファイルが渡された場合、渡されたファイルにDOC形式の文書ファイルが含まれる場合には、第3プレビュー画面80が表示される。第3プレビュー画面80では、1の文書ファイルにつき、先頭ページに対応するサムネイル画像を、印刷プレビュー画像81に表示させる。よって、文書ファイルが複数ある場合に、印刷プレビュー画像81がどの文書ファイルのものであるかが混同されることを防止できる。そして、印刷プレビュー画像81に対する操作が、タップ操作であれば、対応する文書ファイルを構成する各ページの印刷プレビュー画像71を表示できるので、ページ単位での選択も可能である。一方、ロングタップ操作であれば、対応する文書ファイル全体を印刷対象として選択することも可能である。
共有元のアプリケーションから、文書ファイルを含む複数のファイルが渡された場合に、複数のファイルの中にJPEG形式の画像ファイルが含まれる場合、当該画像ファイルは、当該画像ファイルが格納された画像フォルダとして管理される。第3プレビュー画面80には、画像フォルダを示すアイコン画像82が表示され、当該アイコン画像81に対し、タップ操作が行われた場合には、第1プレビュー画面60が表示される。一方、ロングタップ操作が行われた場合には、対応する画像ファイルに格納される全ての画像ファイルを印刷対象として選択することができる。
従って、本実施形態のアプリ12bによれば、印刷対象として選択されたファイルの種類に応じて、ユーザにとって利便性の高い表示態様のプレビュー画面60,70,80で、印刷プレビュー画像61,71,81を表示できる。
図4は、上述した第2プレビュー画面表示処理(S326)を示すフローチャートである。CPU11は、第2プレビュー画面70の表示対象となる印刷プレビュー画像71のページ数(以下「表示画像数」と称す)が、1つであるか複数であるかを判断する(S401)。表示画像数が1つであるとCPU11が判断した場合(S401:1)、CPU11は、表示モードを横1列に設定し(S419)、処理をS409に移行する。一方、表示画像数が複数であるとCPU11が判断した場合(S401:複数)、CPU11は、LCD16の表示向きが、ポートレートであるか、ランドスケープであるかを判断する(S402)。CPU11は、S402の判断を、端末10に内蔵されるジャイロセンサ(図示せず)による検出結果に基づいて行う。
LCD16の表示向きがポートレートであるとCPU11が判断した場合(S402:ポートレート)、CPU11は、表示モードを一時的に横3列に設定する(S403)。次に、CPU11は、第1表示モードメモリ12cに記憶(保存)されているポートレートの表示モードを取得する(S404)。一方、LCD16の表示向きがランドスケープであるとCPU11が判断した場合(S402:ランドスケープ)、CPU11は、表示モードを一時的に横4列に設定する(S420)。CPU11は、第2表示モードメモリ12dに記憶されているランドスケープの表示モードを取得する(S421)。
CPU11は、S404またはS421の処理後、表示画像数が1から複数に変更されているかを判断する(S405)。CPU11は、表示画像数が1から複数に増えたことを示す情報が、RAM13に記憶されている場合に、当該判断を肯定する。S405の判断に用いる前記情報は、後述するS413の判断をCPU11が肯定した場合に、変更後の印刷設定を用いて得られる印刷プレビュー画像71が1から複数に増えたことに基づきRAM13に記憶される。CPU11が、表示画像数が1から複数に変更されたと判断した場合(S405:Yes)、CPU11は、S404またはS421で取得した表示モードを設定し(S406)、処理をS407に移行する。S406の処理の結果、S403またはS420において設定された表示モードは、S404またはS421において取得された表示モードに変更される。一方、CPU11が、表示画像数が1から複数に変更されていないと判断した場合(S405:No)、CPU11は、S406の処理をスキップして、処理をS407に移行する。
S407において、CPU11は、S403、S420、またはS406で設定された表示モードが示す表示列数が、表示画像数より大きいかを判断する。設定された表示列数>表示画像数であるとCPU11が判断した場合(S407:Yes)、CPU11は、表示画像数に応じた表示モードを設定し(S408)、処理をS409に移行する。具体的に、CPU11は、各表示向きに対して設定可能な表示列数のうち、表示画像数以下の値であって、表示画像数に最も近い値を、表示モードとして設定する。S408の処理の結果、S403またはS420において設定された表示モードは、表示画像数に応じた表示モードに変更される。一方、設定された表示列数≦表示画像数であるとCPU11が判断した場合(S408:No)、CPU11は、S408の処理をスキップして、処理をS409に移行する。かかる場合、表示モードは、S403、S420、またはS406で設定された表示モードのままである。
S409において、CPU11は、設定された表示モード(表示列数)で、生成された各ページのサムネイル画像を、印刷プレビュー画像71として表示する。表示画像数が1つである場合には、S409の処理の結果として、S419において設定された横1列の表示モードで印刷プレビュー画像71が表示される。かかる場合、第2プレビュー画面70には、1ページ分の印刷プレビュー画像71が表示される。よって、表示画像数が1つであれば、その画像(印刷プレビュー画像71)を最も視認し易いサイズでユーザに視認させることができる。
表示画像数が、S403、S420、またはS406で設定された表示モードが示す表示列数未満である場合、S408において設定された表示モードで印刷プレビュー画像71が表示される。よって、表示画像数が表示列数未満である場合、当該表示列数で印刷プレビュー画像71を並べたとしても、列方向には、表示列数と表示画像数との差分に相当する領域が何も表示されない無駄な領域として生じる。しかしながら、本実施形態のアプリ12bによれば、かかる場合に、S408において設定された表示モードで印刷プレビュー画像71を表示するので、印刷プレビュー表示71を、当該無駄な領域の分だけ大きなサイズで表示させることができる。よって、印刷プレビュー画像71の視認性を向上できる。
また、表示画像数が、S403、S420、またはS406で設定された表示モードが示す表示列数以上である場合、LCD16の表示向きがポートレートであるか、ランドスケープであるかに応じた表示モードで、印刷プレビュー画像71を表示できる。特に、印刷設定の変更に基づいて、表示画像数が1から複数に増えた場合には、当該複数ページ分の印刷プレビュー画像71が、第1または第2表示モードメモリ12c,12dに記憶されている表示モード、すなわち、それ以前にユーザによる拡大または縮小操作に基づき決定された表示モードで表示される。よって、複数ページ分の印刷プレビュー画像71を、先に行ったユーザの拡大または縮小操作の意図に応じた表示モードで表示できるので、ユーザにとって利便性が良い。なお、本処理においてCPU11が最初にS409の処理を実行した場合、CPU11は、第2プレビュー画面71に表示された全ページ分の印刷プレビュー画像71を、印刷対象として選択された状態に設定する。それ以外の場合には、CPU11がS409の処理が実行しても、印刷プレビュー画像71の選択状態はそのままに維持される。
次に、CPU11は、ユーザ操作、すなわち、ユーザによる拡大操作または縮小操作を受け付けたことに基づき、表示モードが変更されたかを判断する(S410)。ユーザ操作に基づき表示モードが変更されたとCPU11が判断した場合(S410:Yes)、CPU11は、S402と同様に、LCD16の表示向きを判断する(S416)。LCD16の表示向きがポートレートであるとCPU11が判断した場合(S416:ポートレート)、CPU11は、変更後の表示モード(ポートレートの表示モード)を、第1表示モードメモリ12cに保存し(S417)、処理をS407に移行する。一方、LCD16の表示向きがランドスケープであるとCPU11が判断した場合(S416:ランドスケープ)、CPU11は、変更後の表示モード(ランドスケープの表示モード)を、第2表示モードメモリ12dに保存し(S418)、処理をS407に移行する。
S417またはS418の処理後に、CPU11がS407を実行する場合、CPU11は、ユーザ操作に基づき変更された表示モードで印刷プレビュー画像71を表示する。なお、印刷プレビュー画像71が、ユーザによる拡大操作の結果として横1列の表示モードで表示されている状態で、ユーザによる縮小操作が行われた場合には、印刷プレビュー画像71を、第1または第2表示モードメモリ12c,12dに記憶されている表示モードで表示する構成としてもよい。よって、印刷プレビュー画像71を、先に行ったユーザ操作の拡大または縮小操作の意図に応じた表示モードで表示できるので、ユーザにとっての利便性が良い。なお、かかる場合に、表示画像数が、第1または第2表示モードメモリ12c,12dに記憶されている表示モード未満である場合には、S406と同様、表示画像数に応じた表示モードで印刷プレビュー画像71を表示させる構成としてもよい。
S410の判断をCPU11が否定した場合(S410:No)、CPU11は、印刷プレビュー画像71に対するタップ操作を受け付けたかを判断する(S411)。印刷プレビュー画像71に対するタップ操作を受け付けたとCPU11が判断した場合(S411:Yes)、CPU11は、操作された印刷プレビュー画像71の印刷対象としての選択状態を反転し(S415)、処理をS410に移行する。つまり、操作された印刷プレビュー画像71が元々印刷対象として選択されている場合、CPU11は、当該選択を解除する。一方で、操作された印刷プレビュー画像71が元々印刷対象として選択されていない場合、CPU11は、当該印刷プレビュー画像71を印刷対象として選択する。S411の判断をCPU11が否定した場合(S411:No)、CPU11は、LCD16の表示向きが変更したかを判断する(S412)。具体的に、CPU11は、端末10に内蔵されるジャイロセンサ(図示せず)による検出結果に基づき、LCD16の表示向きが変更されたかを判断する。LCD16の表示向きが変更したとCPU11が判断した場合(S412:Yes)、CPU11は、処理をS401に移行し、変更後の表示向きに応じた表示モードで印刷プレビュー画像71を表示する。
S412の判断をCPU11が否定した場合(S412:No)、CPU11は、印刷設定のうち、レイアウトの設定、または、用紙サイズや用紙向きなどの用紙に関する設定が変更されたかを判断する(S413)。S413において、印刷設定画面(図示せず)において、印刷設定の変更を確定するボタン(図示せず)に対するタップ操作を、タッチパネル17を介してCPU11が受け付けた場合に、レイアウトの設定または用紙に関する設定が変更されているとき、CPU11は、レイアウトの設定または用紙に関する設定が変更されたと判断する。
レイアウトの設定または用紙に関する設定が変更されたとCPU11が判断した場合(S413:Yes)、CPU11は、処理をS401に移行する。その結果、CPU11は、変更後の印刷設定を用いてS325と同様にサムネイル画像の生成を行い、生成したサムネイル画像を、印刷プレビュー画像71として表示する。よって、レイアウトの設定または用紙に関する設定が変更されると、場合によっては、全ページ数が変更されるが、全ページ数が変更されたとしても、設定変更後の印刷プレビュー画像71を、適切な表示モードで表示できる。なお、S413の判断をCPU11が肯定した場合
変更後の印刷設定を用いて得られる印刷プレビュー画像71が1から複数に増えていれば、CPU11は、表示画像数が1から複数に増えたことを示す情報を、例えば、フラグの状態としてRAM13に記憶する。
S413の判断をCPU11が否定した場合(S413:No)、CPU11は、印刷ボタン91に対するタップ操作を受け付けたかを判断する(S414)。当該判断をCPU11が否定した場合(S414:No)、CPU11は、処理をS410に移行する。印刷ボタン91に対するタップ操作を受け付けたとCPU11が判断した場合(S414:Yes)、CPU11は、本処理を終了し、S305の印刷実行処理を実行する。
上記第2プレビュー画面表示処理(S326)によれば、第2プレビュー画面70に適用する表示モードを、表示対象となる画像の数に応じて変更できる。従来、表示モードの設定は、ユーザ操作に基づく変更なしに変更できなかったが、本実施形態のアプリ12bによれば、表示モードが表示対象となる画像の数に応じて自動的に変更されるので、利便性が高い。
また、ユーザ操作に基づいて表示モードが変更された場合、変更後の表示モードが、第1表示モードメモリ12cまたは第2表示モードメモリ12dに保存されるので、ユーザによる拡大または縮小操作の意図に基づき変更された表示モードを保存できる。その際、変更後の表示モードは、そのときのLCD16の表示向きに応じた表示モードメモリ12c,12dに保存されるので、LCD16の表示向きを踏まえて、ユーザが意図する拡大または縮小操作に基づき変更された表示モードを保存できる。特に、本実施形態のアプリ12bによれば、ユーザの拡大または縮小操作に基づいて表示モードが変更された場合に限って、表示モードメモリ12c,12dの値が更新される。つまり、印刷設定の変更によって表示モードが変更されても、当該変更後の表示モードは、表示モードメモリ12c,12dに保存されない。よって、表示モードメモリ12c,12dに記憶される表示モードは、ユーザの拡大または縮小操作に基づくものであるので、表示モードメモリ12c,12dに記憶される表示モードを設定することによって、ユーザの意図が反映された表示モードで印刷プレビュー画像71を表示できる。
上記実施形態において、アプリ12bが、表示プログラムの一例である。端末10が、表示装置の一例である。LCD16が、表示部の一例である。CPU11が、制御部の一例である。RAM13が、記憶部の一例である。フラッシュメモリ12が、第2記憶部の一例である。第1プレビュー画面60が、第1の表示形態の一例である。第2プレビュー画面70が、第2の表示形態の一例である。第3プレビュー画面80が、第3の表示形態の一例である。アイコン画像82が示す画像フォルダが、画像用のフォルダの一例である。アイコン画像82が、フォルダ画像の一例である。JPEG形式の画像ファイルが、一のページからなるファイル,画像ファイルの一例である。DOC形式の文書ファイルが、文書ファイルの一例である。ZIP形式の圧縮ファイルが、圧縮ファイルの一例である。JPG,DOC,ZIPが、拡張子の一例である。タップ操作が、第1操作の一例である。ロングタップ操作が、第2操作の一例である。写真メニュー,ファイルメニューが、メニューの一例である。共有元のアプリケーションが、第2のプログラムの一例である。ポートレートの表示モードが、第1設定値の一例である。ランドスケープの表示モードが、第2設定値の一例である。S301,S306の処理を実行するCPU11が、データ受付手段の一例である。S302,S309,S320の処理を実行するCPU11が、第1ファイル判断手段の一例である。S303の処理を実行するCPU11が、第1表示制御手段の一例である。S326の処理を実行するCPU11が、第2表示制御手段の一例である。S310の処理を実行するCPU11が、第3表示制御手段の一例である。S308の処理を実行するCPU11が、ファイル数判断手段の一例である。S323の処理を実行するCPU11が、第2ファイル判断手段の一例である。S311の処理を実行するCPU11が、第1操作受付手段の一例である。S312の処理を実行するCPU11が、第2操作受付手段の一例である。S314の処理を実行するCPU11が、対象選択手段の一例である。S315の処理を実行するCPU11が、第3ファイル判断手段の一例である。S316の処理を実行するCPU11が、第3表示制御手段の一例である。S318の処理を実行するCPU11が、プログラム判断手段の一例である。S413の処理を実行するCPU11が、変更受付手段の一例である。S410の処理を実行するCPU11が、第3操作受付手段の一例である。S417,S418の処理を実行するCPU11が、記憶制御手段の一例である。
以上、実施形態に基づき本発明を説明したが、本発明は上述した実施形態に何ら限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で種々の改良変更が可能であることは容易に推察できるものである。
例えば、上記実施形態では、アプリ12bが搭載される表示装置として、スマートフォンなどの端末10を例示したが、種々の装置を表示装置として採用できる。例えば、タブレット端末や、ノート型のパーソナルコンピュータや、デジタルカメラや、音楽再生装置などの装置が、アプリ12bを搭載するための表示装置として採用できる。なお、LCDなどの表示部の表示向きを変更可能な端末であることが好ましい。また、上記実施形態では、端末10のOS12aがアンドロイドOSであるものとして説明したが、他のOSを採用する構成としてもよい。
上記実施形態では、1ページからなる画像ファイルとして、JPEG形式の画像ファイルを例示したが、GIF形式など、1のページからなる他の形式の画像ファイルもまた、JPEG形式の画像ファイルと同様に取り扱うことができる。あるいは、DOC形式の文書ファイルであっても、当該文書ファイルが1ページから構成される場合には、JPEG形式の画像ファイルと同様に取り扱う構成としてもよい。本変形例において、1ページから構成される文書ファイルが、一のページからなるファイルの一例となる。
上記実施形態では、複数ページを含み得るファイル、すなわち、1ページからなるファイルでないファイルとして、DOC形式の文書ファイルを例示した。これに限らず、他の文書作成ソフトにより作成された文書ファイルなどもまた、DOC形式の文書ファイルと同様に取り扱うことができる。あるいは、ページ概念のないデータを、DOC形式の文書ファイルと同様に取り扱うことができる。ページ概念のないデータとしては、Webページデータや、Microsoft_Excel(登録商標)により作成されたエクセルファイルなどを例示できる。つまり、Webページデータや、エクセルファイルを、ページ単位の画像データに変換し、変換後の画像データに基づく印刷プレビュー画像71,81を、第2,第3プレビュー画面70,80に表示してもよい。かかる変形例において、Webページデータおよびエクセルファイルが、ページ概念のないデータの一例である。上記実施形態では、圧縮ファイルとして、ZIP形式の圧縮ファイルを例示したが、LHZ形式など、各種形式の圧縮ファイルを適用可能である。
上記実施形態では、印刷対象とするファイルが選択された場合、CPU11は、S302において、当該ファイルが選択されたメニューの種類に応じて、当該ファイルの種類を判断する構成としたが、CPU11は、当該ファイルの拡張子に基づき、ファイルの種類を判断する構成としてもよい。また、上記実施形態では、メニュー画面からファイル単位で印刷対象を選択する構成としたが、フォルダ単位で選択できる構成としてもよい。かかる場合、あるフォルダ内に含まれる1のファイルを選択した場合に、フォルダ単位で印刷対象が選択される構成としてもよい。
上記実施形態では、第3プレビュー画面80を表示する場合に、JPEG形式の画像ファイルを、その数にかかわらず全て画像フォルダに格納し、当該画像フォルダを示すアイコン画像82を表示する構成とした。これに代えて、対象となる画像ファイルが1つである場合には、当該画像ファイルに対応するサムネイル画像を印刷プレビュー画像81として表示する構成としてもよい。あるいは、全てのJPEG形式の画像ファイルについて、対応するサムネイル画像を表示する構成としてもよい。あるいは、対象となる画像ファイルが複数ある場合に、アイコン画像82でなく、それら複数の画像ファイルのうち、1の画像ファイルに対応するサムネイル画像を表示する構成としてもよい。また、アイコン画像82に対するタップ操作が行われた場合、第1プレビュー画面60を表示する構成としたが、当該アイコン画像82が示す画像フォルダに複数の画像ファイルが格納されている場合、第2プレビュー画面70を表示する構成としてもよい。また、上記実施形態では、印刷プレビュー画像81を、文書ファイルにおける先頭ページのサムネイル画像としたが、先頭ページに限らず、適宜のページを採用できる。
上記実施形態では、共有ファイルのファイル数が1である場合に、共有元のアプリケーションがB社から提供されたものでなければ、ファイル解析を行う構成としたが、共有ファイルのファイル数が複数である場合にも、共有元のアプリケーションの提供元に応じて、ファイル解析を行う構成としてもよい。また、共有ファイルのファイル数がいくつであるかに限らず、ファイル解析は行わず、ファイルの種類を拡張子に基づき判断する構成としてもよい。また、B社に限らず、予め許可されている組織から提供されたものであれば、ファイルの種類を拡張子に基づき判断し、それ以外の組織から提供されたものであれば、ファイル解析に基づきファイルの種類を判断する構成としてもよい。
上記実施形態では、第2プレビュー画面70に印刷プレビュー画像71を表示させる場合の表示モードを、LCD16の表示向きや表示画像数に応じて自動的に変更する構成としたが、かかる表示モードの変更は、第3プレビュー画面80にも適用可能である。拡大ボタン93および縮小ボタン94を第3プレビュー画面80に設ける構成としてもよい。また、上記実施形態では、S305において、CPU11は、対象となる画像データと現在の印刷設定とを、印刷用データとしてMFP30に送信する構成としたが、CPU11は、対象となる画像データと現在の印刷設定とから印刷データを生成し、生成した印刷データを印刷用データとしてMFP30に送信する構成としてもよい。
上記実施形態では、CPU11が、S405においてNoと判断した場合、S403またはS414において設定された表示モードを用いる構成とした。これに代えて、CPU11が、S405においてNoと判断した場合、第1表示モードメモリ12cまたは第2表示モードメモリ12dから取得した表示モードと、S403またはS414において設定された表示モードとのうち、表示列数が少ない表示モードを用いる構成としてもよい。上記実施形態では、LCD16の表示向きに応じて、第1または第2表示モードメモリ12c,12dのいずれかに表示モードを記憶する構成としたが、LCD16の表示向きにかかわらず、1の記憶先に表示モードを記憶する構成としてもよい。
上記実施形態では、S406において、CPU11は、S404またはS421で取得した表示モードを設定する構成とした。これに代えて、CPU11は、S404またはS421の処理を行うことなく、S406において、第1表示モードメモリ12cまたは第2表示モードメモリ12dに記憶されている表示モードのうち、LCD16の表示向きに応じた表示モードを設定する構成としてもよい。
上記実施形態および変形例では、CPU11が、図3および図4に記載される各処理を実行する構成として説明したが、これら各図に記載される各処理を、複数のCPUが協同的に実行する構成としてもよい。また、ASICなどのICが、単独で、または、複数によって協働的に、上記各図に記載される各処理を実行する構成してもよい。また、CPU11とASICなどのICとが協同して、上記各図に記載される各処理を実行する構成してもよい。