JP6154424B2 - 膜電極接合体の検査方法および検査装置 - Google Patents
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Description
本発明の一形態は、固体高分子型燃料電池に用いられる膜電極接合体の検査方法である。この膜電極接合体の検査方法は、(a)前記膜電極接合体の電極間に印加する電圧を開始電圧から前記開始電圧よりも高い終了電圧までの電圧領域で掃引しながら印加するとともに、前記電圧の印加によって前記電極間に流れる電流を測定する工程と、(b)測定された前記電流の電流値に基づいて前記膜電極接合体の耐電圧特性を検査する工程と、を備える。前記工程(a)は、(a1)前記膜電極接合体中の水の電気分解によって前記電流に発生する第1ピークを検出し、前記電圧の掃引の開始から前記第1ピークが検出されるまでの第1ピーク検出時間を測定する工程と;(a2)測定した前記第1ピーク検出時間から得られる前記電圧の実際の第1の掃引速度に基づいて前記電圧が前記終了電圧まで到達するのに要する時間を算出する工程と;(a3)算出した前記時間が経過するまで前記電圧の掃引を実行する工程と;を含む。
この形態の検査方法では、膜電極接合体の電極中の水の電気分解によって電流に発生する第1ピークが検出されるまでの第1ピーク検出時間から得られる膜電極接合体の電極間の印加電圧の実際の第1の掃引速度に基づいて、膜電極接合体の電極間の印加電圧が終了電圧まで到達するのに要する時間を算出することができる。そして、算出した時間が経過するまで電圧の掃引を実行することにより、検査に要する最終電圧を膜電極接合体の電極間に印加することができ、適切な検査を実施することができる。
上記形態の検査方法において、前記工程(a)における前記電圧の掃引は、第1の設定掃引速度で一定の第1の終了時間まで行われ、前記電流に前記第1ピークが含まれる第1区間と;前記第1区間に引き続き、前記膜電極接合体中のカーボンの酸化によって前記電流に発生する第2ピークが含まれるように設定される第2の電圧に到達する第2の終了時間まで、前記第1の設定掃引速度よりも遅い第2の設定掃引速度で行われる第2区間と;前記第2区間に引き続き、前記終了電圧に到達する第3の終了時間まで、前記第2の設定掃引速度よりも速い第3の設定掃引速度で行われる第3区間と;に区分されるとしてもよい。そして、前記第2の終了時間は、前記工程(a2)において、前記第1ピーク検出時間から得られる前記第1の区間における前記第1の掃引速度と前記第1の設定掃引速度と前記第2の設定掃引速度とから得られる前記第2の区間における第2の掃引速度に基づいて、前記第1区間の終了時における第1の電圧から前記第2の電圧に到達するまでの時間を算出することにより設定され;前記第3の終了時間は、前記工程(a2)において、前記第1の掃引速度と前記第1の設定掃引速度と前記第3の設定掃引速度とから得られる前記第3の区間における第3の掃引速度に基づいて、前記第2の電圧から前記終了電圧に到達するまでの時間を算出することにより設定される;としてもよい。
この形態の検査方法においても、検査に要する最終電圧を膜電極接合体の電極間に印加することができ、適切な検査を実施することができる。
また、カーボンの酸化による第2ピークが含まれる第2区間における第2の設定掃引速度を、水の電気分解による第1ピークが含まれる第1区間における第1の設定掃引速度よりも遅くすることにより、第1の設定掃引速度と同じにする場合と比較して、第2ピーク値を小さくすることができる。これにより、電流の測定に要する設備の小型化、低コスト化が可能である。また、第1区間の第1の設定掃引速度を第2区間の第2の設定掃引速度よりも速くすることにより、検査時間の短縮化を図ることができる。また、第2区間の第2の設定掃引速度よりも速い第3の設定掃引速度の第3区間で、膜電極接合体の電極間に印加する電圧を第2の区間の終了時における第2の電圧から最終電圧まで掃引することにより、第2の設定掃引速度で最終電圧まで掃引する場合に比べて、カーボン酸化によって発生する膜電極接合体の劣化を抑制することができるとともに、検査時間の短縮化を図ることができる。
その他、本発明は、以下の形態としても実現することが可能である。
この形態の検査方法では、膜電極接合体の電極中の水の電気分解によって電流に発生する第1ピークが検出されるまでの第1ピーク検出時間から得られる膜電極接合体の電極間の印加電圧の実際の掃引速度に基づいて、膜電極接合体の電極間の印加電圧が終了電圧まで到達するのに要する時間を算出することができる。そして、算出した時間が経過するまで電圧の掃引を実行することにより、検査に要する最終電圧を膜電極接合体の電極間に印加することができ、適切な検査を実施することができる。
この形態の検査方法においても、検査に要する最終電圧を膜電極接合体の電極間に印加することができ、適切な検査を実施することができる。
また、カーボンの酸化による第2ピークが含まれる第2区間における第2の設定掃引速度を、水の電気分解による第1ピークが含まれる第1区間における第1の設定掃引速度よりも遅くすることにより、第1の設定掃引速度と同じにする場合と比較して、第2ピーク値を小さくすることができる。これにより、電流の測定に要する設備の小型化、低コスト化が可能である。また、第1区間の第1の設定掃引速度を第2区間の第2の設定掃引速度よりも速くすることにより、検査時間の短縮化を図ることができる。また、第2区間の第2の設定掃引速度よりも速い第3の設定掃引速度の第3区間で、膜電極接合体の電極間に印加する電圧を第2の区間の終了時における第2の電圧から最終電圧まで掃引することにより、第2の設定掃引速度で最終電圧まで掃引する場合に比べて、カーボン酸化によって発生する膜電極接合体の劣化を抑制することができるとともに、検査時間の短縮化を図ることができる。
この形態の検査方法では、膜電極接合体の電極間に印加する電圧を開始電圧から終了電圧まで掃引することによる膜電極接合体耐電圧特性の検査の後に、再度、一定の電圧を印加して、膜電極接合体の電極間に流される前記電流を測定し、測定した電流の電流値に基づいて膜電極接合体の耐電圧特性を確認することができる。
この形態の検査法方法では、適切な検査を継続しつつ、検査電極の劣化に関する通知を実行することにより、例えば、検査電極の交換を促すことができる。
この形態の検査装置では、膜電極接合体の電極中の水の電気分解によって電流に発生する第1ピークが検出されるまでの第1ピーク検出時間から得られる膜電極接合体の電極間の印加電圧の実際の掃引速度に基づいて、膜電極接合体の電極間の印加電圧が終了電圧まで到達するのに要する時間を算出することができる。そして、算出した時間が経過するまで電圧の掃引を実行することにより、検査に要する最終電圧を膜電極接合体の電極間に印加することができ、適切な検査を実施することができる。
図1は、本発明の第1実施形態としての検査装置10の構成を示す模式図である。検査装置10は、固体高分子型燃料電池に用いられる膜電極接合体(MEA)40の電極間に、開始電圧から開始電圧よりも高い終了電圧までの所定の電圧領域で電圧を掃引しながら印加し、MEA40の耐電圧が基準を満たしているか否かを検査する装置である。開始電圧は、通常0Vであり、終了電圧は、耐電圧Vbの基準として規定される電圧値、本例では、3.3V±0.1Vである。なお、耐電圧Vbは、絶縁破壊を起こさずに一定時間耐えられる電圧(「絶縁破壊電圧」とも呼ぶ)である。
Sr1=Vop/tp1 …(1)
ここで、Vopは第1ピークが発生する電圧、すなわち、水の電気分解が発生する電圧であり、本例では1.4Vである。
なお、図3に示した各測定ケースC1〜C4の第1の掃引速度Sr1は、それぞれ、上式(1)により算出した値である。
V1e=Sr1*t1e=(Vop/tp1)*t1e …(2)
なお、図3に示した各測定ケースC1〜C4の第1の終了電圧V1eは、それぞれ、上式(2)により算出した値であり、第1ピーク検出時間tp1が遅くなるのに応じて、第1の掃引速度Sr1が遅くなり、第1の終了電圧V1eが低くなっている。
Sr2=Sr1*(Sr2s/Sr1s) …(3)
ここで、Sr1sは第1の設定掃引速度であり、Sr2sは第2の設定掃引速度である。本例では、Sr1sは2V/secであり、Sr2Sは0.52V/secである。
t2e=t1e+(V2e−V1e)/Sr2
=t1e+(V2e−V1e)/[Sr1*(Sr2s/Sr1s)] …(4)
ここで、t1eは第1区間の第1の終了時間(1sec)である。V2eは第2区間の第2の終了電圧(3V)であり、V1eは上式(1)で表される第1区間の第1の終了電圧である。
また、第2の掃引速度Sr2は、上式(3)で表され、第1ピーク検出時間tp1に基づく第1の掃引速度Sr1に第1の設定掃引速度Sr1sに対する第2の設定掃引速度Sr2sの比を乗じたものであり、第1ピーク検出時間tp1に応じて変化する。従って、上式(4)で表される第2の終了時間t2eも、第1ピーク検出時間tp1に基づいていると言える。
なお、図3に示した各測定ケースC1〜C4の第2の終了時間t2eは、それぞれ、上式(4)により算出した値であり、第1ピーク検出時間tp1が遅くなるのに応じて、印加電圧Varが第2の終了電圧V2eに到達する第2の終了時間t2eは遅くなっている。
Sr3=Sr1*(Sr3s/Sr1s) …(5)
ここで、Sr1sは第1区間における設定印加電圧Vaの第1の設定掃引速度であり、Sr3sは第3区間における設定印加電圧Vaの第3の設定掃引速度である。本例では、Sr1sは2V/secであり、Sr3sは3V/secである。
t3e=t2e+(V3e−V2e)/Sr3
=t2e+(V3e−V2e)/[Sr1*(Sr3s/Sr1s)] …(6)
ここで、t2eは上式(4)で表される第2区間の第2の終了時間である。V3eは第3区間の第3の終了電圧(Vb:3.3V)であり、V2eは第2区間の第2の終了電圧(3V)である。
また、第3の掃引速度Sr3は、上式(5)で表され、第1ピーク検出時間tp1に基づく第1の掃引速度Sr1に第1の設定掃引速度Sr1sに対する第3の設定掃引速度Sr3sの比を乗じたものであり、第1ピーク検出時間tp1に応じて変化するものである。従って、上式(6)で表される第3の終了時間t3eも、第1ピーク検出時間tp1に基づいていると言える。
なお、図3に示した各測定ケースC1〜C4の第3の終了時間t3eは、それぞれ、上式(6)により算出した値であり、第1ピーク検出時間tp1が遅くなるのに応じて、印加電圧Varが第3の終了電圧V3eに到達する第3の終了時間t3eは遅くなっている。
本実施形態は、第1実施形態の耐電圧特性の検査に加えて、後述するように、第1ピーク検出時間に基づいて、検査電極の劣化に関する通知を行う。以下では、まず、第1ピーク検出時間と検査終了時の終了電圧との関係について説明する。
V2e=V1e+Sr2*(t2e―t1e)
=V1e+[Sr1*(Sr2s/Sr1s)]*(t2e−t1e) …(7)
ここで、V1eは上式(2)で表される第1の終了電圧である。Sr1sは第1区間における設定印加電圧Vaの第1の設定掃引速度であり、Sr2sは第2区間における設定印加電圧Vaの第2の設定掃引速度である。本例では、Sr1sは2V/secであり、Sr2sは0.52V/secである。t2eは第2区間の第2の終了時間(2.9sec)であり、t1eは第1区間の第1の終了時間(1sec)である。
なお、図5に示した各測定ケースC11〜C14の第2の終了電圧V2eは、それぞれ、上式(7)により算出した値である。
V3e=V2e+Sr3*(t3e―t2e)
=V2e+[Sr1*(Sr3s/Sr1s)]*(t3e−t2e) …(8)
ここで、V2eは上式(7)で表される第2の終了電圧である。Sr1sは第1区間における設定印加電圧Vaの第1の設定掃引速度であり、Sr3sは第3区間における設定印加電圧Vaの第3の設定掃引速度である。本例では、Sr1sは2V/secであり、Sr3sは3V/secである。t3eは第3区間の第3の終了時間(3sec)であり、t2eは第2区間の第2の終了時間(2.9sec)である。
なお、図5に示した各測定ケースC11〜C14の第3の終了電圧V3eは、それぞれ、上式(8)により算出した値である。
なお、この発明は上記の実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様において実施することが可能であり、例えば次のような変形も可能である。
上記実施形態では、開始電圧から終了電圧までの掃引を、第1の掃引速度で一定の第1の終了時間まで行われ、電流に第1ピークが含まれる第1区間と、第2ピークが含まれるように設定される第2の電圧に到達する第2の終了時間まで、第1の掃引速度よりも遅い第2の掃引速度で行われる第2区間と、終了電圧に到達する第3の終了時間まで、第2の掃引速度以上の第3の掃引速度で行われる第3区間と、に区分している場合を例に説明した。しかしながら、これに限定されるものではなく、第3区間を省略して、膜電極接合体の電極間の印加電圧が第2の掃引速度で終了電圧に到達するまでの第2の終了時間を求めて、第2の終了時間となるまで第2区間を実行するようにしてもよい。また、第2区間及び第3区間を省略して、第1の掃引速度で終了電圧に到達するまでの第1の終了時間を求めて、第1の終了時間となるまで第1区間を実行するようにしてもよい。但し、検査の短時間化、および、第2ピークの電流と絶縁破壊による電流との切り分けの容易性、膜電極接合体の熱損失による劣化の抑制等の点で、実施形態のように3つの区間に区分されることが好ましい。
上記実施形態においては、膜電極接合体の電極間の印加電圧として、各区間の設定掃引速度として、第1区間を2V/sec、第2区間を0.52V/sec、第3区間を3V/secとして説明したが、これに限定されるものではない。実施形態で説明したように、第2区間の第2の掃引速度を遅くして第2区間で検出される第2ピークを小さくし、第1区間の第1の掃引速度を第2区間の第2の掃引速度よりも速くするとともに、第3区間の第3の掃引速度を第2区間の第2の掃引速度以上として、絶縁破壊による電流の検出を容易にするとともに、検査の短時間化を図ることができればよい。
上記実施形態では、MEA40のアノードを陽極24側としカソードを陰極25側とした場合を例に説明したが、カソードを陽極24側としアノードを陰極25側としてもよい。但し、通常、カソードの触媒電極44の方がアノードの触媒電極43に比べて触媒担持カーボン量が多く、カーボン酸化による劣化を受けやすいので、実施形態のように配置した方が好ましい。
上記実施形態では、上記式(1)〜式(6)に従って、第1ピーク検出時間に基づいて印加電圧の実際の掃引速度を算出し、算出した実際の掃引速度に基づいて印加電圧が終了電圧まで到達するのに要する時間を算出している。しかしながら、これに限定されるものではない。例えば、式(4)に式(1)〜式(3)を代入すれば、第1の掃引速度Sr1及び第2の掃引速度Sr2を算出する過程を経ることなく、第2の終了時間t2eを算出することができる。同様に、式(6)に式(1)〜式(5)を代入すれば、第1の掃引速度Sr1及び第3の掃引速度Sr3を算出する過程を経ることなく、第3の終了時間t3eを算出することができる。この場合にも、測定した第1ピーク検出時間から得られる印加電圧の実際の掃引速度に基づいて印加電圧が終了電圧まで到達するのに要する時間を算出するという点では、上記実施形態と等価である。
20…測定部
21…測定制御部
22…直流電圧源
23…電流計
24…陽極
25…陰極
42…電解質膜
43,44…触媒電極
45,46…ガス拡散層
MEA…膜電極接合体
Claims (5)
- 固体高分子型燃料電池に用いられる膜電極接合体の検査方法であって、
(a)前記膜電極接合体の電極間に印加する電圧を開始電圧から前記開始電圧よりも高い終了電圧までの電圧領域で掃引しながら印加するとともに、前記電圧の印加によって前記電極間に流れる電流を測定する工程と、
(b)測定された前記電流の電流値に基づいて前記膜電極接合体の耐電圧特性を検査する工程と、
を備え、
前記工程(a)は、
(a1)前記膜電極接合体中の水の電気分解によって前記電流に発生する第1ピークを検出し、前記電圧の掃引の開始から前記第1ピークが検出されるまでの第1ピーク検出時間を測定する工程と、
(a2)測定した前記第1ピーク検出時間から得られる前記電圧の実際の第1の掃引速度に基づいて前記電圧が前記終了電圧まで到達するのに要する時間を算出する工程と、
(a3)算出した前記時間が経過するまで前記電圧の掃引を実行する工程と、
を含む、
ことを特徴とする検査方法。 - 請求項1に記載の検査方法であって、
前記工程(a)における前記電圧の掃引は、
第1の設定掃引速度で一定の第1の終了時間まで行われ、前記電流に前記第1ピークが含まれる第1区間と、
前記第1区間に引き続き、前記膜電極接合体中のカーボンの酸化によって前記電流に発生する第2ピークが含まれるように設定される第2の電圧に到達する第2の終了時間まで、前記第1の設定掃引速度よりも遅い第2の設定掃引速度で行われる第2区間と、
前記第2区間に引き続き、前記終了電圧に到達する第3の終了時間まで、前記第2の設定掃引速度よりも速い第3の設定掃引速度で行われる第3区間と、
に区分され、
前記第2の終了時間は、前記工程(a2)において、前記第1ピーク検出時間から得られる前記第1の区間における前記第1の掃引速度と前記第1の設定掃引速度と前記第2の設定掃引速度とから得られる前記第2の区間における第2の掃引速度に基づいて、前記第1区間の終了時における第1の電圧から前記第2の電圧に到達するまでの時間を算出することにより設定され、
前記第3の終了時間は、前記工程(a2)において、前記第1の掃引速度と前記第1の設定掃引速度と前記第3の設定掃引速度とから得られる前記第3の区間における第3の掃引速度に基づいて、前記第2の電圧から前記終了電圧に到達するまでの時間を算出することにより設定される、
検査方法。 - 請求項1または請求項2に記載の検査方法であって、
前記工程(a)は、前記終了電圧の印加を終了して前記電圧の印加を停止した後に、再度、一定の区間において一定の電圧を印加する工程を含み、
前記工程(b)は、前記一定の電圧の印加時における前記電流の電流値に基づいて前記膜電極接合体の耐電圧特性を検査する工程を含む、
検査方法。 - 請求項1から請求項3までのいずれか一項に記載の検査方法であって、
前記工程(a)は、前記第1ピーク検出時間が基準時間に対して閾値時間以上遅くなった場合に、前記膜電極接合体の電極間に前記電圧を印加するための検査電極の劣化に関する通知を実行する工程を含む、
検査方法。 - 固体高分子型燃料電池に用いられる膜電極接合体の検査装置であって、
前記膜電極接合体の電極間に電圧を印加する電圧印加手段と、
前記電圧の印加によって前記電極間に流れる電流を測定する電流測定手段と、
前記電圧印加手段を制御して、前記膜電極接合体の電極間に印加する電圧を開始電圧から前記開始電圧よりも高い終了電圧までの電圧領域で掃引しながら印加するとともに、前記電流測定手段によって測定された前記電流に基づいて前記膜電極接合体の耐電圧特性を検査する制御部と、
を備え、
前記制御部は、
前記膜電極接合体中の水の電気分解によって前記電流に発生する第1ピークを検出し、前記電圧の掃引の開始から前記第1ピークが検出されるまでの第1ピーク検出時間を測定し、
測定した前記第1ピーク検出時間から得られる前記電圧の実際の掃引速度に基づいて前記電圧が前記終了電圧まで到達するのに要する時間を算出し、
算出した前記時間に基づいて前記電圧の掃引を制御する、
ことを特徴とする検査装置。
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