JP6154424B2 - 膜電極接合体の検査方法および検査装置 - Google Patents

膜電極接合体の検査方法および検査装置 Download PDF

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Description

本発明は、固体高分子型燃料電池に用いられる膜電極接合体を検査する技術に関する。
固体高分子型燃料電池に用いられる膜電極接合体(membrane and electrode assembly、以下、「MEA」とも呼ぶ)を検査する方法として、MEAに電圧を印加し、耐電圧の基準を満たさない場合に発生する絶縁破壊後の電流を検知する耐電圧検査が知られている。例えば、特許文献1には、MEAに、一定電圧を印加して、MEAに流れる電流値を検出し、検出した電流値を閾値と比較することによりリークの有無を判定することにより、MEAを検査する方法が記載されている。また、この検査は、検査の開始から一定時間の経過をもって終了するものである。
特開2013−54925号公報
しかし、検査設備において検査を繰り返し実行した場合、MEAに電圧を印加するための検査電極に酸化が徐々に進行し、これに応じて検査設備の測定系の内部抵抗が増加する。内部抵抗の増加は内部抵抗での電圧降下の増加を招き、MEAに印加する電圧として検査電極間に印加した電圧に比べて、MEAに実質的に印加する電圧の低下を招く。これにより、一定の掃引速度でMEAに印加する電圧を上昇させて検査を行う場合、MEAに印加する電圧の上昇速度が実質的に低下することになる。このため、検査の終了時間を一定時間の経過で規定した場合、MEAに実質的に印加する電圧が低下することによって、検査に要する電圧がMEAに実質的に印加されることなく検査が終了することになり、適切な検査が実行できない可能性がある、という問題がある。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態として実現することが可能である。
本発明の一形態は、固体高分子型燃料電池に用いられる膜電極接合体の検査方法である。この膜電極接合体の検査方法は、(a)前記膜電極接合体の電極間に印加する電圧を開始電圧から前記開始電圧よりも高い終了電圧までの電圧領域で掃引しながら印加するとともに、前記電圧の印加によって前記電極間に流れる電流を測定する工程と、(b)測定された前記電流の電流値に基づいて前記膜電極接合体の耐電圧特性を検査する工程と、を備える。前記工程(a)は、(a1)前記膜電極接合体中の水の電気分解によって前記電流に発生する第1ピークを検出し、前記電圧の掃引の開始から前記第1ピークが検出されるまでの第1ピーク検出時間を測定する工程と;(a2)測定した前記第1ピーク検出時間から得られる前記電圧の実際の第1の掃引速度に基づいて前記電圧が前記終了電圧まで到達するのに要する時間を算出する工程と;(a3)算出した前記時間が経過するまで前記電圧の掃引を実行する工程と;を含む。
この形態の検査方法では、膜電極接合体の電極中の水の電気分解によって電流に発生する第1ピークが検出されるまでの第1ピーク検出時間から得られる膜電極接合体の電極間の印加電圧の実際の第1の掃引速度に基づいて、膜電極接合体の電極間の印加電圧が終了電圧まで到達するのに要する時間を算出することができる。そして、算出した時間が経過するまで電圧の掃引を実行することにより、検査に要する最終電圧を膜電極接合体の電極間に印加することができ、適切な検査を実施することができる。
上記形態の検査方法において、前記工程(a)における前記電圧の掃引は、第1の設定掃引速度で一定の第1の終了時間まで行われ、前記電流に前記第1ピークが含まれる第1区間と;前記第1区間に引き続き、前記膜電極接合体中のカーボンの酸化によって前記電流に発生する第2ピークが含まれるように設定される第2の電圧に到達する第2の終了時間まで、前記第1の設定掃引速度よりも遅い第2の設定掃引速度で行われる第2区間と;前記第2区間に引き続き、前記終了電圧に到達する第3の終了時間まで、前記第2の設定掃引速度よりも速い第3の設定掃引速度で行われる第3区間と;に区分されるとしてもよい。そして、前記第2の終了時間は、前記工程(a2)において、前記第1ピーク検出時間から得られる前記第1の区間における前記第1の掃引速度と前記第1の設定掃引速度と前記第2の設定掃引速度とから得られる前記第2の区間における第2の掃引速度に基づいて、前記第1区間の終了時における第1の電圧から前記第2の電圧に到達するまでの時間を算出することにより設定され;前記第3の終了時間は、前記工程(a2)において、前記第1の掃引速度と前記第1の設定掃引速度と前記第3の設定掃引速度とから得られる前記第3の区間における第3の掃引速度に基づいて、前記第2の電圧から前記終了電圧に到達するまでの時間を算出することにより設定される;としてもよい。
この形態の検査方法においても、検査に要する最終電圧を膜電極接合体の電極間に印加することができ、適切な検査を実施することができる。
また、カーボンの酸化による第2ピークが含まれる第2区間における第2の設定掃引速度を、水の電気分解による第1ピークが含まれる第1区間における第1の設定掃引速度よりも遅くすることにより、第1の設定掃引速度と同じにする場合と比較して、第2ピーク値を小さくすることができる。これにより、電流の測定に要する設備の小型化、低コスト化が可能である。また、第1区間の第1の設定掃引速度を第2区間の第2の設定掃引速度よりも速くすることにより、検査時間の短縮化を図ることができる。また、第2区間の第2の設定掃引速度よりも速い第3の設定掃引速度の第3区間で、膜電極接合体の電極間に印加する電圧を第2の区間の終了時における第2の電圧から最終電圧まで掃引することにより、第2の設定掃引速度で最終電圧まで掃引する場合に比べて、カーボン酸化によって発生する膜電極接合体の劣化を抑制することができるとともに、検査時間の短縮化を図ることができる。
その他、本発明は、以下の形態としても実現することが可能である。
(1)本発明の一形態によれば、固体高分子型燃料電池に用いられる膜電極接合体の検査方法が提供される。この検査方法は、(a)前記膜電極接合体の電極間に印加する電圧を開始電圧から前記開始電圧よりも高い終了電圧までの電圧領域で掃引しながら印加するとともに、前記電圧の印加によって前記電極間に流れる電流を測定する工程と;(b)測定された前記電流の電流値に基づいて前記膜電極接合体の耐電圧特性を検査する工程と;を備える。前記工程(a)は、(a1)前記膜電極接合体中の水の電気分解によって前記電流に発生する第1ピークを検出し、前記電圧の掃引の開始から前記第1ピークが検出されるまでの第1ピーク検出時間を測定する工程と;(a2)測定した前記第1ピーク検出時間から得られる前記電圧の実際の掃引速度に基づいて前記電圧が前記終了電圧まで到達するのに要する時間を算出する工程と、(a3)算出した前記時間が経過するまで前記電圧の掃引を実行する工程と;を含む。
この形態の検査方法では、膜電極接合体の電極中の水の電気分解によって電流に発生する第1ピークが検出されるまでの第1ピーク検出時間から得られる膜電極接合体の電極間の印加電圧の実際の掃引速度に基づいて、膜電極接合体の電極間の印加電圧が終了電圧まで到達するのに要する時間を算出することができる。そして、算出した時間が経過するまで電圧の掃引を実行することにより、検査に要する最終電圧を膜電極接合体の電極間に印加することができ、適切な検査を実施することができる。
(2)上記形態の検査方法において、前記工程(a)における前記電圧の掃引は、第1の設定掃引速度で一定の第1の終了時間まで行われ、前記電流に前記第1ピークが含まれる第1区間と;前記第1区間に引き続き、前記膜電極接合体中のカーボンの酸化によって前記電流に発生する第2ピークが含まれるように設定される第2の電圧に到達する第2の終了時間まで、前記第1の設定掃引速度よりも遅い第2の設定掃引速度で行われる第2区間と;前記第2区間に引き続き、前記終了電圧に到達する第3の終了時間まで、前記第2の設定掃引速度よりも速い第3の設定掃引速度で行われる第3区間と;に区分されるとしてもよい。そして、前記第2の終了時間は、前記工程(a2)において、前記第1ピーク検出時間から得られる前記第1の区間における前記電圧の実際の第1の掃引速度と前記第1の設定掃引速度と前記第2の設定掃引速度とから得られる前記第2の区間における前記電圧の第2の掃引速度に基づいて、前記第1区間の終了時における第1の電圧から前記第2の電圧に到達するまでの時間を算出することにより設定され;前記第3の終了時間は、前記工程(a2)において、前記第1の掃引速度と前記第1の設定掃引速度と前記第3の設定掃引速度とから得られる前記第3の区間における前記電圧の第3の掃引速度に基づいて、前記第2の電圧から前記終了電圧に到達するまでの時間を算出することにより設定される;としてもよい。
この形態の検査方法においても、検査に要する最終電圧を膜電極接合体の電極間に印加することができ、適切な検査を実施することができる。
また、カーボンの酸化による第2ピークが含まれる第2区間における第2の設定掃引速度を、水の電気分解による第1ピークが含まれる第1区間における第1の設定掃引速度よりも遅くすることにより、第1の設定掃引速度と同じにする場合と比較して、第2ピーク値を小さくすることができる。これにより、電流の測定に要する設備の小型化、低コスト化が可能である。また、第1区間の第1の設定掃引速度を第2区間の第2の設定掃引速度よりも速くすることにより、検査時間の短縮化を図ることができる。また、第2区間の第2の設定掃引速度よりも速い第3の設定掃引速度の第3区間で、膜電極接合体の電極間に印加する電圧を第2の区間の終了時における第2の電圧から最終電圧まで掃引することにより、第2の設定掃引速度で最終電圧まで掃引する場合に比べて、カーボン酸化によって発生する膜電極接合体の劣化を抑制することができるとともに、検査時間の短縮化を図ることができる。
(3)上記形態の検査方法において、前記工程(a)は、前記終了電圧の印加を終了して前記電圧の印加を停止した後に、再度、一定の区間において一定の電圧を印加する工程を含み;前記工程(b)は、前記一定の電圧の印加時における前記電流の電流値に基づいて前記膜電極接合体の耐電圧特性を検査する工程を含む;としてもよい。
この形態の検査方法では、膜電極接合体の電極間に印加する電圧を開始電圧から終了電圧まで掃引することによる膜電極接合体耐電圧特性の検査の後に、再度、一定の電圧を印加して、膜電極接合体の電極間に流される前記電流を測定し、測定した電流の電流値に基づいて膜電極接合体の耐電圧特性を確認することができる。
(4)上記形態の検査方法において、前記工程(a)は、前記第1ピーク検出時間が基準時間に対して閾値時間以上遅くなった場合に、前記膜電極接合体の電極間に前記電圧を印加するための検査電極の劣化に関する通知を実行する工程を含むとしてもよい。
この形態の検査法方法では、適切な検査を継続しつつ、検査電極の劣化に関する通知を実行することにより、例えば、検査電極の交換を促すことができる。
(5)本発明の他の形態によれば、固体高分子型燃料電池に用いられる膜電極接合体の検査装置が提供される。この形態の検査装置は、前記膜電極接合体の電極間に電圧を印加する電圧印加手段と;前記電圧の印加によって前記電極間に流れる電流を測定する電流測定手段と;前記電圧印加手段を制御して、前記膜電極接合体の電極間に印加する電圧を開始電圧から前記開始電圧よりも高い終了電圧までの電圧領域で掃引しながら印加するとともに、前記電流測定手段によって測定された前記電流に基づいて前記膜電極接合体の耐電圧特性を検査する制御部と;を備える。前記制御部は、前記膜電極接合体中の水の電気分解によって前記電流に発生する第1ピークを検出し、前記電圧の掃引の開始から前記第1ピークが検出されるまでの第1ピーク検出時間を測定し;測定した前記第1ピーク検出時間に基づいてから得られる前記電圧の実際の掃引速度に基づいて前記電圧が前記終了電圧まで到達するのに要する時間を算出し;算出した前記時間に基づいて前記電圧の掃引を制御する。
この形態の検査装置では、膜電極接合体の電極中の水の電気分解によって電流に発生する第1ピークが検出されるまでの第1ピーク検出時間から得られる膜電極接合体の電極間の印加電圧の実際の掃引速度に基づいて、膜電極接合体の電極間の印加電圧が終了電圧まで到達するのに要する時間を算出することができる。そして、算出した時間が経過するまで電圧の掃引を実行することにより、検査に要する最終電圧を膜電極接合体の電極間に印加することができ、適切な検査を実施することができる。
また、上述の形態によれば、低コスト化、省資源化、製造の容易化、性能の向上等の種々の課題の少なくとも1つを解決することができる。
なお、本発明は、種々の態様で実現することが可能である。例えば、燃料電池の検査システム、品質評価装置、品質評価方法などの種々の形態で実現することができる。
検査装置の構成を示す模式図である。 検査装置を用いた参考例としての膜電極接合体の検査方法を示す説明図である。 検査装置を用いた実施形態としての膜電極接合体の検査方法において第1ピークの時間に応じて検査時間を変化させた例を示す表である。 第1ピーク検出時間に応じて検査時間を変化させた場合における膜電極接合体の検査方法の一例を示す説明図である。 図2に示した参考例としての検査方法において、膜電極接合体の電極間の印加電圧が検査終了時に到達する終了電圧の例を示す表である。
A.第1実施形態:
図1は、本発明の第1実施形態としての検査装置10の構成を示す模式図である。検査装置10は、固体高分子型燃料電池に用いられる膜電極接合体(MEA)40の電極間に、開始電圧から開始電圧よりも高い終了電圧までの所定の電圧領域で電圧を掃引しながら印加し、MEA40の耐電圧が基準を満たしているか否かを検査する装置である。開始電圧は、通常0Vであり、終了電圧は、耐電圧Vbの基準として規定される電圧値、本例では、3.3V±0.1Vである。なお、耐電圧Vbは、絶縁破壊を起こさずに一定時間耐えられる電圧(「絶縁破壊電圧」とも呼ぶ)である。
検査装置10は、測定部20と、一対の検査電極としての陽極24及び陰極25と、を備える。測定部20は、測定制御部21と、陽極24と陰極25との間に電気的に接続される電圧印加手段としての直流電圧源22と、陽極24と直流電圧源22との間に直列に設けられた電流測定手段としての電流計23と、を備える。測定制御部21は、直流電圧源22を制御して、陽極24と陰極25との間に電圧を印加し、電極間に流れた電流を測定する。直流電圧源22としては可変電圧源が用いられる。測定制御部21は、直流電圧源22を制御することにより、上述した電圧領域において、電極間に印加する電圧を掃引することができる。また、測定制御部21は、電圧を掃引することによってMEA40に流れた電流を測定し、測定した電流値をディスプレイ(図示省略)に視認可能に表示する。
陽極24と陰極25との間には、検査対象のMEA40が挟持されている。図示するようにMEA40は、電解質膜42を備える。電解質膜42の一方の面には、アノードとしての触媒電極43及び触媒電極43の外面のガス拡散層45が形成されている。電解質膜42の他方の面には、カソードとしての触媒電極44及び触媒電極44の外面のガス拡散層46が形成されている。これらアノード及びカソードが、本発明の膜電極接合体の電極に相当する。
電解質膜42は、固体高分子材料、例えばフッ素系樹脂や炭化水素系樹脂材料等により形成されたプロトン伝導性のイオン交換膜であり、湿潤状態で良好なプロトン伝導性(電気伝導性)を示す。本実施形態では、電解質膜42として、パーフルオロスルホン酸膜であるナフィオン(登録商標)を例とする。
触媒電極43および触媒電極44は、電気化学反応を促進する触媒を含有する触媒インクを電解質膜42上に塗布し、所定時間乾燥させ触媒層として形成したものである。本実施形態では、触媒インクは、触媒担持カーボンとしての白金担持カーボンと、アイオノマーと、所定の溶媒とを混合したものを用いる。本実施形態においては、電解質膜42に触媒インクを塗布することによって触媒層を形成するが、所定の基材上に触媒インクを塗布して触媒層を形成した後、形成した触媒層を電解質膜42に接合するとしてもよい。
ガス拡散層45およびガス拡散層46は、ガス透過性および導電性を有する部材によって構成されている。本実施形態では、ガス拡散層45,46は、カーボンクロスやカーボンペーパなどのカーボン多孔質部材によって形成されている。ガス拡散層45,46を設けることによって、燃料電池として機能させた際に、触媒電極43,44に対するガス供給効率を向上させることができる。
なお、本実施形態においては、室温25±3℃、湿度50±10%の環境下で、検査装置10を用いてMEA40の耐電圧特性の検査(耐電圧検査)を行う。
以下では、まず、検査装置10を用いた実施形態としてのMEA40の検査方法について説明する前に、検査装置10を用いた参考例としてのMEA40の検査方法について説明する。
図2は、検査装置10を用いた参考例としての膜電極接合体40の検査方法を示す説明図である。図2は、検査装置10を用いてMEA40の電極間に電圧を印加する場合の、印加電圧の掃引、及び、印加電圧の掃引に伴い測定される電流を、横軸を経過時間[sec]としたグラフで示している。上段のグラフは、直流電圧源22に設定され、陽極24と陰極25との間に印加される直流の電圧(以下、「設定印加電圧」とも呼ぶ)Va[V]を示しており、中段のグラフは、MEA40の電極間に実際に印加される直流の電圧(以下、単に「印加電圧」とも呼ぶ)Var[V]を示している。下段のグラフは、印加電圧に応じて電流計23によって測定される電流Ir[A]を示している。
設定印加電圧Vaの掃引は、第1区間〜第3区間の3つの区間に区分されている。第1区間は、掃引の開始時間(0sec)から第1の終了時間t1eまでの区間であり、第2区間は第1の終了時間t1eから第2の終了時間t2eまでの区間であり、第3区間は第2の終了時間t2eから第3の終了時間t3eまでの区間である。第1区間は、第1の設定掃引速度Sr1sが2V/secに設定されており、第1の終了時間t1eは開始時間からの経過時間で1secに設定されている。第2区間は、第2の設定掃引速度Sr2sが0.52V/secに設定されており、第2の終了時間t2eは開始時間からの経過時間で2.9secに設定されている。第3区間は、第3の設定掃引速度Sr3sが3V/secに設定されており、第3の終了時間t3eは開始時間からの経過時間で3secに設定されている。従って、設定印加電圧Vaは、第1区間において開始電圧V0(0V)から第1の設定電圧V1(2V)まで掃引され、第2区間において第1の設定電圧V1から第2の設定電圧V2(3V)まで掃引され、第3区間において第2の設定電圧V2から終了電圧(基準の耐電圧Vb:3.3V)である第3の設定電圧V3まで掃引される。そして、設定印加電圧Vaは、第3の終了時間t3eの経過後、一旦、0Vとされて、電圧の印加を停止し、印加電圧の掃引に応じた電流の測定を終了する。但し、設定印加電圧Vaは、その後の一定の確認区間において、一定の設定電圧Vhとされ、再度、電流Irの確認測定が実行される。なお、第1〜第3の設定掃引速度Sr1s〜Sr3sはゼロよりも大きい値とされる。また、一定の設定電圧Vhは、耐電圧が基準を満たさずに絶縁破壊が発生した場合に膜電極接合体に流れる大電流が発生し得る電圧値に設定される。例えば、後述する水の電気分解が発生する電圧以上の電圧値に設定される。本例では1.4Vである。
この参考例の検査方法では、陽極24と陰極25との間に、上述した第1区間〜第3区間における電圧の掃引に応じた設定印加電圧Vaを印加し(上段のグラフ)、これに応じて、検査対象のMEA40の電極間に流れる電流Irを測定する(下段のグラフ)。そして、測定した電流Irに基づいて耐電圧が基準を満たしているか否か、すなわち、耐電圧特性を検査する。例えば、耐電圧が基準を満たしていないMEA40を対象として検査を行った場合には、設定印加電圧Vaを掃引している間に、MEA40に絶縁破壊が生じて大電流が流れる。これにより、測定した電流Irのグラフに突出した電流値が現れる。基準の耐電圧Vb(3.3V)が印加されるまでに、絶縁破壊が発生しない場合の電流Irは、通常、400A未満の電流値である。そこで、閾値電流Ithを400Aとし、測定した電流Irに閾値電流Ith以上の突出した電流値が発生するか否かに基づいて、MEA40が耐電圧の基準を満たしているか否か判定することができる。例えば、下段のグラフの測定ケースC5の場合には、電流Irに閾値電流Ith以上の大電流の電流値が発生しているので、絶縁破壊が発生して耐電圧が基準を満たしていないと判定される。他の測定ケースC1〜C4の場合には、いずれも、電流Irが閾値電流Ith未満の電流値であるので、絶縁破壊は発生しておらず耐電圧は基準を満たしていると判定される。
ところで、下段のグラフの4つの測定ケースC1〜C4では、第1区間の設定印加電圧Vaが開始電圧V0(0V)〜第1の設定電圧V1(2V)の電圧領域に現れる電流Irの比較的小さい電流ピーク(以下、「第1ピーク」とも呼ぶ)は、主に陽極24側のMEA40の電極(アノード)に含まれる水の電気分解によって生じる電流ピークである。また、第2区間の設定印加電圧Vaが第1の設定電圧V1(2V)〜第2の設定電圧V2(3V)の電圧領域に現れる比較的大きい電流ピーク(以下、「第2ピーク」とも呼ぶ)は、主に触媒電極43に含まれる触媒担持カーボンの酸化により発生する電流ピーク(「カーボン酸化ピーク」とも呼ぶ)である。
ここで、第2区間の設定掃引速度Sr2sが他の区間の設定掃引速度Sr1s,Sr3sと比べて遅く設定されているのは、以下の理由による。すなわち、第2ピークであるカーボン酸化ピークの値は、MEA40の電極間の印加電圧の掃引速度が速いほど大きくなることが実験から分かっている。この第2ピークの値が大きくなると、カーボン酸化によるピーク電流と絶縁破壊による大電流との切り分けが困難となる可能性がある。そこで、第2区間に現れる第2ピークを小さく抑えて、設定した閾値電流Ithによって絶縁破壊による電流の検出を容易にするために、第2区間における第2の設定掃引速度Sr2sを他の区間の設定掃引速度Sr1s,Sr3sと比べて遅く設定している。また、第3区間の設定掃引速度Sr3sを他の区間の設定掃引速度Sr1s,Sr2sに比べて速くしているのは、カーボン酸化の発生による熱損失等によりMEA40に含まれる電解質等の材料に劣化等が発生しやすくなるので、第2区間の電圧領域以上において終了電圧としての基準の耐電圧Vbに設定された第3の設定電圧V3まで早急に掃引を行なって電圧の印加を終了させるためである。
ところで、4つの測定ケースC1〜C4の電流Irについて着目してみると、下段のグラフに示すように、第1区間において第1ピークが発生する時間(以下、「第1ピークの時間」とも呼ぶ)に応じて、第2区間において第2ピークが発生する時間(以下、「第2ピークの時間」とも呼ぶ)も変化する。具体的には、第1ピークの時間が遅くなるのに応じて、第2ピークの時間も遅くなる。そして、例えば、C4では、第2ピークの発生途中で第3区間の第3の終了時間t3e(3sec)が経過して電圧の掃引が終了するという現象が発生している。
そこで、MEA40の電極間の実際の印加電圧Varについて着目してみると、中段のグラフに示すように、各区間の終了時間t1e,t2e,t3eにおいて到達する電圧は、設定印加電圧Vaの第1〜第3の設定電圧V1,V2,V3に対して変化することが分かった。具体的には、測定ケースC1では、第1〜第3の終了時間t1e,t2e,t3eにおいて到達する第1〜第3の終了電圧V1e〜V3eは、設定印加電圧Vaの第1〜第3の設定電圧V1,V2,V3とほぼ同じ電圧となっている。これに対して、測定ケースC2〜C4では、設定印加電圧Vaの第1〜第3の設定電圧V1,V2,V3に対して、第1ピークの時間が遅くなるのに応じて、印加電圧の実際の掃引速度が遅くなり、第2の測定ケースC2、第3の測定ケースC3、第4の測定ケースC4の順により低くなっている。
このように、各区間の終了時間におけるMEA40の電極間への印加電圧が設定印加電圧よりも低くなる現象の理由としては、主に、以下の点が考えられる。すなわち、課題で説明したように、検査を繰り返し実行した場合、検査装置10の検査電極(陽極24及び陰極25)が酸化して内部抵抗(検査電極の固有抵抗もしくはMEA40との接触抵抗)が増加する。このために、内部抵抗における電圧降下の増加により、MEA40の電極間に印加される実際の印加電圧Varが設定印加電圧Vaに比べて低下する、ことが考えられる。なお、検査するMEA40の電極間のインピーダンス特性の変化による影響も考えられる。
ここで、第1ピークはMEA40に含まれる水の電気分解により発生する電流ピークであり、第2ピークはMEA40の触媒電極43,44に含まれる触媒担持カーボンの酸化により発生する電流ピークである。水の電気分解が発生するための電圧は理論上少なくとも1.23V以上であり、第1ピークが発生する電圧Vopは、同一の条件で作製されたMEA40においては、あらかじめほぼ同じ一定の電圧と考えられる。本例では、Vopは1.4Vである。従って、第1ピークの時間が遅くなるということは、MEA40の電極間の印加電圧Varの実際の掃引速度(以下、「第1の掃引速度」と呼ぶ)が設定印加電圧Vaの第1の設定掃引速度Sr1sに比べて遅くなっている、と考えられる。そして、第2区間における印加電圧Varの掃引速度(以下、「第2の掃引速度」と呼ぶ)も、第1の掃引速度と同様に遅くなっている、と考えらえる。例えば、カーボンの酸化による電流ピークである第2ピークは、印加電圧の掃引速度が速いほど大きくなることが実験から分かっており、下段のグラフから分かるように、第2ピークの時間が遅くなるとともに大きさが小さくなっているということは、印加電圧の掃引速度が遅くなっている、と考えられるからである。また、第3区間は時間が短いため、第3区間における印加電圧Varの掃引速度(以下、「第3の掃引速度」と呼ぶ)が第3の設定掃引速度Sr3sに比べて遅くなっていることの影響は図では分かり難いが、同様に遅くなっている、と考えられる。
そこで、本実施形態では、以下で説明するように、第1ピークの時間を検出し、検出した第1ピークの時間に応じて第2区間の第2の終了時間t2e及び第3区間の第3の終了時間t3eを変化させて、MEA40の電極間の印加電圧Varが開始電圧V0から基準の耐電圧Vbに相当する終了電圧(第3の設定電圧V3と同じ電圧)まで掃引されるようにする。なお、第1ピークの時間の検出は、例えば、電流計23(図1)で測定される電流Irの電流値をモニタして、第1区間中に第1ピークが発生するまでの経過時間を計測することにより検出することができる。以下では、検出した第1ピークの時間を「第1ピーク検出時間」とも呼ぶ。
図3は、検査装置10を用いた実施形態としての膜電極接合体40の検査方法において、第1ピーク検出時間tp1に応じて検査時間を変化させた例を示す表である。図3は、例として、図2に示した4つの測定ケースC1〜C4の場合について、それぞれ、第1ピーク検出時間tp1と、印加電圧Varの第1の掃引速度Sr1と、第1区間の第1の終了時間t1e及び印加電圧Varの第1の終了電圧V1eと、第2区間の第2の終了時間t2e及び印加電圧Varの第2の終了電圧V2eと、第3区間の第3の終了時間t3e及び印加電圧Varの第3の終了電圧V3eを示している。
本例では、第1区間における第1の終了時間t1eを一定の時間(本例では1sec)として、第1区間の開始から第1ピークが発生するまでの経過時間(第1ピーク検出時間)tp1を検出する。そして、第2区間において、MEA40の電極間の印加電圧Varの第2の終了電圧V2eを一定の電圧(本例では3V)として、以下に示すように、第1ピーク検出時間tp1に基づいて第2区間の第2の終了時間t2eを算出し、第2区間の長さを変化させる。同様に第3区間においても、印加電圧Varの第3の終了電圧V3eを一定の電圧(本例では基準の耐電圧Vb:3.3V)として、以下に示すように、第1ピーク検出時間tp1に基づいて第3区間の第3の終了時間t3e算出し、第3区間の長さを変化させる。
第1区間におけるMEA40の電極間の印加電圧Varの第1の掃引速度Sr1は、第1ピーク検出時間tp1に基づいて下式(1)で表すことができる。
Sr1=Vop/tp1 …(1)
ここで、Vopは第1ピークが発生する電圧、すなわち、水の電気分解が発生する電圧であり、本例では1.4Vである。
なお、図3に示した各測定ケースC1〜C4の第1の掃引速度Sr1は、それぞれ、上式(1)により算出した値である。
第1区間の第1の終了時間t1e(1sec)においてMEA40の電極間の印加電圧Varが掃引により到達する第1の終了電圧V1eは、上式(1)の第1の掃引速度Sr1、より具体的には、第1ピーク検出時間tp1に基づいて下式(2)で表すことができる。
V1e=Sr1*t1e=(Vop/tp1)*t1e …(2)
なお、図3に示した各測定ケースC1〜C4の第1の終了電圧V1eは、それぞれ、上式(2)により算出した値であり、第1ピーク検出時間tp1が遅くなるのに応じて、第1の掃引速度Sr1が遅くなり、第1の終了電圧V1eが低くなっている。
第2区間における第2の掃引速度Sr2は、上式(1)の第1の掃引速度Sr1に基づいて下式(3)で表すことができる。
Sr2=Sr1*(Sr2s/Sr1s) …(3)
ここで、Sr1sは第1の設定掃引速度であり、Sr2sは第2の設定掃引速度である。本例では、Sr1sは2V/secであり、Sr2Sは0.52V/secである。
MEA40の電極間の印加電圧Varが掃引により第2の終了電圧V2e(3V)に到達する第2の終了時間t2eは、上式(3)の第2の掃引速度Sr2、より具体的には、第1の掃引速度Sr1に基づいて下式(4)で表すことができる。
t2e=t1e+(V2e−V1e)/Sr2
=t1e+(V2e−V1e)/[Sr1*(Sr2s/Sr1s)] …(4)
ここで、t1eは第1区間の第1の終了時間(1sec)である。V2eは第2区間の第2の終了電圧(3V)であり、V1eは上式(1)で表される第1区間の第1の終了電圧である。
また、第2の掃引速度Sr2は、上式(3)で表され、第1ピーク検出時間tp1に基づく第1の掃引速度Sr1に第1の設定掃引速度Sr1sに対する第2の設定掃引速度Sr2sの比を乗じたものであり、第1ピーク検出時間tp1に応じて変化する。従って、上式(4)で表される第2の終了時間t2eも、第1ピーク検出時間tp1に基づいていると言える。
なお、図3に示した各測定ケースC1〜C4の第2の終了時間t2eは、それぞれ、上式(4)により算出した値であり、第1ピーク検出時間tp1が遅くなるのに応じて、印加電圧Varが第2の終了電圧V2eに到達する第2の終了時間t2eは遅くなっている。
第3区間における第3の掃引速度Sr3は、上式(1)の第1の掃引速度Sr1に基づいて下式(5)で表すことができる。
Sr3=Sr1*(Sr3s/Sr1s) …(5)
ここで、Sr1sは第1区間における設定印加電圧Vaの第1の設定掃引速度であり、Sr3sは第3区間における設定印加電圧Vaの第3の設定掃引速度である。本例では、Sr1sは2V/secであり、Sr3sは3V/secである。
MEA40の電極間の印加電圧Varが掃引により第3の終了電圧V3e(Vb:3.3V)に到達する第3の終了時間t3eは、上式(5)の第3の掃引速度Sr3、より具体的には、第1の掃引速度Sr1に基づいて下式(6)で表すことができる。
t3e=t2e+(V3e−V2e)/Sr3
=t2e+(V3e−V2e)/[Sr1*(Sr3s/Sr1s)] …(6)
ここで、t2eは上式(4)で表される第2区間の第2の終了時間である。V3eは第3区間の第3の終了電圧(Vb:3.3V)であり、V2eは第2区間の第2の終了電圧(3V)である。
また、第3の掃引速度Sr3は、上式(5)で表され、第1ピーク検出時間tp1に基づく第1の掃引速度Sr1に第1の設定掃引速度Sr1sに対する第3の設定掃引速度Sr3sの比を乗じたものであり、第1ピーク検出時間tp1に応じて変化するものである。従って、上式(6)で表される第3の終了時間t3eも、第1ピーク検出時間tp1に基づいていると言える。
なお、図3に示した各測定ケースC1〜C4の第3の終了時間t3eは、それぞれ、上式(6)により算出した値であり、第1ピーク検出時間tp1が遅くなるのに応じて、印加電圧Varが第3の終了電圧V3eに到達する第3の終了時間t3eは遅くなっている。
図4は、図3に示したように第1ピーク検出時間tp1に応じて検査時間を変化させた場合における膜電極接合体40の検査方法の一例を示す説明図である。図4は、図3に示した第4の測定ケースC4を例として、検査装置10を用いてMEA40の電極間に電圧を印加する場合の、印加電圧の掃引、及び、印加電圧の掃引に伴い測定される電流を、横軸を経過時間[sec]としたグラフで示している。なお、図中の破線は、図2に示した参考例のMEA40の検査方法による第4の測定ケースC4を示している。また、説明の便宜上、図2に示した確認区間を省略して示している。
図4に示すように、本実施形態のMEA40の検査方法では、第2区間の第2の終了時間t2eにおけるMEA40の電極間の印加電圧Varの第2の終了電圧V2eが、第2の設定電圧V2と等しい電圧(3V)となるように、設定印加電圧Vaに関わらず、第2の終了時間t2eを遅らせている。また、第3区間の第3の終了時間t3eにおける印加電圧Varの第3の終了電圧V3eが、掃引の終了電圧である第3の設定電圧V3と等しい電圧(基準の耐電圧Vb:3.3V)となるように、設定印加電圧Vaに関わらず、第3の終了時間t3eを遅らせている。これにより、検査電極間に印加される設定印加電圧Vaを掃引することにより、MEA40の電極間に、開始電圧V0から掃引の終了電圧である第3の設定電圧V3(基準の耐電圧Vb:3.3V)に等しい第3の終了電圧V3eが印加されるまで、MEA40の電極間の印加電圧Varを掃引して、検査を実行することができる。この結果、図2において説明した参考例における第4の測定ケースC4(図4に破線で示す)のように、第2ピークの発生途中で第3区間の第3の終了時間t3e(3sec)が経過して、電圧の掃引を終了して検査が実質的に中断してしまうのを防止することが可能である。従って、繰り返し検査を実行することによって検査電極の内部抵抗が増加しても、適切な検査を実行することができる。
B.第2実施形態:
本実施形態は、第1実施形態の耐電圧特性の検査に加えて、後述するように、第1ピーク検出時間に基づいて、検査電極の劣化に関する通知を行う。以下では、まず、第1ピーク検出時間と検査終了時の終了電圧との関係について説明する。
図5は、図2に示した参考例としての検査方法において、膜電極接合体40の電極間の印加電圧Varが検査終了時に到達する終了電圧の例を示す表である。図5は、例として、4つの測定ケースC11〜C14の場合について、それぞれ、第1ピーク検出時間tp1と、印加電圧Varの第1の掃引速度Sr1と、第1区間の第1の終了時間t1e及び印加電圧Varの第1の終了電圧V1eと、第2区間の第2の終了時間t2e及び印加電圧Varの第2の終了電圧V2eと、第3区間の第3の終了時間t3e及び印加電圧Varの第3の終了電圧V3eを示している。図2で説明したように、第1区間の第1の終了時間t1eは1sec、第2区間の第2の終了時間t2eは2.9sec、第3区間の第3の終了時間t3eは3secに固定されている。
第1実施形態で説明したように、MEA40の電極間の印加電圧Varが、第1区間の第1の終了時間t1eにおいて到達する第1の終了電圧V1eと、第2区間の第2の終了時間t2eにおいて到達する第2の終了電圧V2eと、第3区間の第3の終了時間t3eにおいて到達する第3の終了電圧V3eは、第1ピーク検出時間tp1の変化、すなわち、第1の掃引速度Sr1の変化に応じて変化する。図5の例では、第2の測定ケースC12の第1ピーク検出時間tp1(以下、「基準時間tp1r」とも呼ぶ)を基準として、基準時間tp1rよりも長い第3及び第4の測定ケースC13,C14では、各区間の終了電圧V1e〜V3eは、第3の測定ケースC13、第4の測定ケースC14の順でより低くなる。第1ピーク検出時間tp1が基準時間tp1rよりも短い第1の測定ケースC11では、各区間の終了電圧V1e〜V3eは、基準の第2の測定ケースC12よりも高くなる。なお、図5に示した各区間の終了電圧V1e〜V3eは、以下に示すようにして、第1ピーク検出時間tp1に基づいて算出した値である。
第1実施形態において説明したように、第1区間におけるMEA40の電極間の印加電圧Varの第1の掃引速度Sr1は、上式(1)で表すことができ、図5に示した各測定ケースC11〜C14の第1の掃引速度Sr1は、それぞれ、上式(1)により算出した値である。また、第1区間の第1の終了時間t1e(1sec)における第1の終了電圧V1eも、上式(2)で表すことができ、図5に示した各測定ケースC11〜C14の第1の終了電圧V1eは、それぞれ、上式(2)により算出した値である。
同様に、第2区間の第2の終了時間t2e(2.9sec)における第2の終了電圧V2eは、上式(3)で表される第2の掃引速度Sr2、具体的には、第1の掃引速度Sr1に基づいて下式(7)で表すことができる。
V2e=V1e+Sr2*(t2e―t1e)
=V1e+[Sr1*(Sr2s/Sr1s)]*(t2e−t1e) …(7)
ここで、V1eは上式(2)で表される第1の終了電圧である。Sr1sは第1区間における設定印加電圧Vaの第1の設定掃引速度であり、Sr2sは第2区間における設定印加電圧Vaの第2の設定掃引速度である。本例では、Sr1sは2V/secであり、Sr2sは0.52V/secである。t2eは第2区間の第2の終了時間(2.9sec)であり、t1eは第1区間の第1の終了時間(1sec)である。
なお、図5に示した各測定ケースC11〜C14の第2の終了電圧V2eは、それぞれ、上式(7)により算出した値である。
また、同様に、第3区間の第3の終了時間t3e(3sec)における第3の終了電圧V3eは、上式(5)で表される第3の掃引速度Sr3、具体的には、第1の掃引速度Sr1に基づいて下式(8)で表すことができる。
V3e=V2e+Sr3*(t3e―t2e)
=V2e+[Sr1*(Sr3s/Sr1s)]*(t3e−t2e) …(8)
ここで、V2eは上式(7)で表される第2の終了電圧である。Sr1sは第1区間における設定印加電圧Vaの第1の設定掃引速度であり、Sr3sは第3区間における設定印加電圧Vaの第3の設定掃引速度である。本例では、Sr1sは2V/secであり、Sr3sは3V/secである。t3eは第3区間の第3の終了時間(3sec)であり、t2eは第2区間の第2の終了時間(2.9sec)である。
なお、図5に示した各測定ケースC11〜C14の第3の終了電圧V3eは、それぞれ、上式(8)により算出した値である。
本実施形態において、第3区間の第3の終了電圧V3e、すなわち、検査の規格として設定されている基準の耐電圧Vbは、例えば、3.3Vに対して±0.1Vの範囲内とされている。すなわち、終了電圧の許容最低電圧Valは3.2Vまでである。図5から分かるように、第3の終了電圧V3eが3.3Vとなる第2の測定ケースC12の第1ピーク検出時間tp1の基準時間tp1r(=0,6975sec)に対して、第3の測定ケースC13においては第3の終了電圧V3eが許容最低電圧Val(3.2V)となり、第4の測定ケースC14においては第3の終了電圧V3eが許容最低電圧Valよりも低くなっている。従って、第3の測定ケースC13の第1ピーク検出時間tp1(0.7193sec)よりも検出した第1ピークの時間が長い場合には、第3の終了電圧V3eが許容最低電圧Valよりも低くなる、と考えられる。
そこで、第3の終了電圧V3eが許容最低電圧Val(3.2V)となる第3の測定ケースC13の第1ピーク検出時間tp1(0.7193sec)と、基準時間tp1r(0.6975sec)との差0.0218secを閾値時間tthとして、第1ピーク検出時間tp1が、基準時間tp1rに対して閾値時間tth以上遅くなった場合には、検査電極(陽極24及び陰極25)の劣化に関する通知として、検査電極の交換を要求するアラームを、測定部20の不図示のディスプレイに表示する。これにより、検査電極の交換を促すことができ、早期に検査電極を交換することで、より適切な状態で検査を実行することが可能である。
なお、上記した基準時間tp1rおよび閾値時間tthは、一例として示したものであり、これに限定されるものではなく、検査対象の膜電極接合体の特性や、検査条件等に応じて適宜設定される。
C.変形例:
なお、この発明は上記の実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様において実施することが可能であり、例えば次のような変形も可能である。
(1)変形例1
上記実施形態では、開始電圧から終了電圧までの掃引を、第1の掃引速度で一定の第1の終了時間まで行われ、電流に第1ピークが含まれる第1区間と、第2ピークが含まれるように設定される第2の電圧に到達する第2の終了時間まで、第1の掃引速度よりも遅い第2の掃引速度で行われる第2区間と、終了電圧に到達する第3の終了時間まで、第2の掃引速度以上の第3の掃引速度で行われる第3区間と、に区分している場合を例に説明した。しかしながら、これに限定されるものではなく、第3区間を省略して、膜電極接合体の電極間の印加電圧が第2の掃引速度で終了電圧に到達するまでの第2の終了時間を求めて、第2の終了時間となるまで第2区間を実行するようにしてもよい。また、第2区間及び第3区間を省略して、第1の掃引速度で終了電圧に到達するまでの第1の終了時間を求めて、第1の終了時間となるまで第1区間を実行するようにしてもよい。但し、検査の短時間化、および、第2ピークの電流と絶縁破壊による電流との切り分けの容易性、膜電極接合体の熱損失による劣化の抑制等の点で、実施形態のように3つの区間に区分されることが好ましい。
(2)変形例2
上記実施形態においては、膜電極接合体の電極間の印加電圧として、各区間の設定掃引速度として、第1区間を2V/sec、第2区間を0.52V/sec、第3区間を3V/secとして説明したが、これに限定されるものではない。実施形態で説明したように、第2区間の第2の掃引速度を遅くして第2区間で検出される第2ピークを小さくし、第1区間の第1の掃引速度を第2区間の第2の掃引速度よりも速くするとともに、第3区間の第3の掃引速度を第2区間の第2の掃引速度以上として、絶縁破壊による電流の検出を容易にするとともに、検査の短時間化を図ることができればよい。
(3)変形例3
上記実施形態では、MEA40のアノードを陽極24側としカソードを陰極25側とした場合を例に説明したが、カソードを陽極24側としアノードを陰極25側としてもよい。但し、通常、カソードの触媒電極44の方がアノードの触媒電極43に比べて触媒担持カーボン量が多く、カーボン酸化による劣化を受けやすいので、実施形態のように配置した方が好ましい。
(4)変形例4
上記実施形態では、上記式(1)〜式(6)に従って、第1ピーク検出時間に基づいて印加電圧の実際の掃引速度を算出し、算出した実際の掃引速度に基づいて印加電圧が終了電圧まで到達するのに要する時間を算出している。しかしながら、これに限定されるものではない。例えば、式(4)に式(1)〜式(3)を代入すれば、第1の掃引速度Sr1及び第2の掃引速度Sr2を算出する過程を経ることなく、第2の終了時間t2eを算出することができる。同様に、式(6)に式(1)〜式(5)を代入すれば、第1の掃引速度Sr1及び第3の掃引速度Sr3を算出する過程を経ることなく、第3の終了時間t3eを算出することができる。この場合にも、測定した第1ピーク検出時間から得られる印加電圧の実際の掃引速度に基づいて印加電圧が終了電圧まで到達するのに要する時間を算出するという点では、上記実施形態と等価である。
本発明は、上述の実施形態や実施例、変形例に限られるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲において種々の構成で実現することができる。例えば、発明の概要の欄に記載した各形態中の技術的特徴に対応する実施形態、実施例、変形例中の技術的特徴は、上述の課題の一部または全部を解決するために、或いは、上述の効果の一部または全部を達成するために、適宜、差し替えや組み合わせを行うことが可能である。また、その技術的特徴が本明細書中に必須なものとして説明されていなければ、適宜、削除することが可能である。
10…検査装置
20…測定部
21…測定制御部
22…直流電圧源
23…電流計
24…陽極
25…陰極
42…電解質膜
43,44…触媒電極
45,46…ガス拡散層
MEA…膜電極接合体

Claims (5)

  1. 固体高分子型燃料電池に用いられる膜電極接合体の検査方法であって、
    (a)前記膜電極接合体の電極間に印加する電圧を開始電圧から前記開始電圧よりも高い終了電圧までの電圧領域で掃引しながら印加するとともに、前記電圧の印加によって前記電極間に流れる電流を測定する工程と、
    (b)測定された前記電流の電流値に基づいて前記膜電極接合体の耐電圧特性を検査する工程と、
    を備え、
    前記工程(a)は、
    (a1)前記膜電極接合体中の水の電気分解によって前記電流に発生する第1ピークを検出し、前記電圧の掃引の開始から前記第1ピークが検出されるまでの第1ピーク検出時間を測定する工程と、
    (a2)測定した前記第1ピーク検出時間から得られる前記電圧の実際の第1の掃引速度に基づいて前記電圧が前記終了電圧まで到達するのに要する時間を算出する工程と、
    (a3)算出した前記時間が経過するまで前記電圧の掃引を実行する工程と、
    を含む、
    ことを特徴とする検査方法。
  2. 請求項1に記載の検査方法であって、
    前記工程(a)における前記電圧の掃引は、
    第1の設定掃引速度で一定の第1の終了時間まで行われ、前記電流に前記第1ピークが含まれる第1区間と、
    前記第1区間に引き続き、前記膜電極接合体中のカーボンの酸化によって前記電流に発生する第2ピークが含まれるように設定される第2の電圧に到達する第2の終了時間まで、前記第1の設定掃引速度よりも遅い第2の設定掃引速度で行われる第2区間と、
    前記第2区間に引き続き、前記終了電圧に到達する第3の終了時間まで、前記第2の設定掃引速度よりも速い第3の設定掃引速度で行われる第3区間と、
    に区分され、
    前記第2の終了時間は、前記工程(a2)において、前記第1ピーク検出時間から得られる前記第1の区間における前記第1の掃引速度と前記第1の設定掃引速度前記第2の設定掃引速度とから得られる前記第2の区間における第2の掃引速度に基づいて、前記第1区間の終了時における第1の電圧から前記第2の電圧に到達するまでの時間を算出することにより設定され、
    前記第3の終了時間は、前記工程(a2)において、前記第1の掃引速度と前記第1の設定掃引速度と前記第3の設定掃引速度とから得られる前記第3の区間における第3の掃引速度に基づいて、前記第2の電圧から前記終了電圧に到達するまでの時間を算出することにより設定される、
    検査方法。
  3. 請求項1または請求項2に記載の検査方法であって、
    前記工程(a)は、前記終了電圧の印加を終了して前記電圧の印加を停止した後に、再度、一定の区間において一定の電圧を印加する工程を含み、
    前記工程(b)は、前記一定の電圧の印加時における前記電流の電流値に基づいて前記膜電極接合体の耐電圧特性を検査する工程を含む、
    検査方法。
  4. 請求項1から請求項3までのいずれか一項に記載の検査方法であって、
    前記工程(a)は、前記第1ピーク検出時間が基準時間に対して閾値時間以上遅くなった場合に、前記膜電極接合体の電極間に前記電圧を印加するための検査電極の劣化に関する通知を実行する工程を含む、
    検査方法。
  5. 固体高分子型燃料電池に用いられる膜電極接合体の検査装置であって、
    前記膜電極接合体の電極間に電圧を印加する電圧印加手段と、
    前記電圧の印加によって前記電極間に流れる電流を測定する電流測定手段と、
    前記電圧印加手段を制御して、前記膜電極接合体の電極間に印加する電圧を開始電圧から前記開始電圧よりも高い終了電圧までの電圧領域で掃引しながら印加するとともに、前記電流測定手段によって測定された前記電流に基づいて前記膜電極接合体の耐電圧特性を検査する制御部と、
    を備え、
    前記制御部は、
    前記膜電極接合体中の水の電気分解によって前記電流に発生する第1ピークを検出し、前記電圧の掃引の開始から前記第1ピークが検出されるまでの第1ピーク検出時間を測定し、
    測定した前記第1ピーク検出時間から得られる前記電圧の実際の掃引速度に基づいて前記電圧が前記終了電圧まで到達するのに要する時間を算出し、
    算出した前記時間に基づいて前記電圧の掃引を制御する、
    ことを特徴とする検査装置。
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