JP6151605B2 - プラズマエッチング装置 - Google Patents

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本発明は、半導体ウェーハ等をガスプラズマによりエッチングするプラズマエッチング装置に関する。
半導体デバイスの製造工程では、研削加工によって薄化された半導体ウェーハを分割予定ラインに沿って切断することにより、デバイスが形成された領域を分割して個々の半導体チップを製造している。半導体ウェーハが研削されると、半導体ウェーハの被研削面に研削歪が残存し、分割後の各デバイスの抗折強度が低下するという問題がある。この問題を解決するために、半導体ウェーハの被研削面にプラズマエッチングを施すことによって、半導体ウェーハの被研削面の研削歪を除去してデバイスの抗折強度を向上させる技術が提案されている(例えば、特許文献1及び特許文献2参照)。
特許文献1に記載のプラズマエッチング装置には、ハウジング内に上部電極ユニットと下部電極ユニットとが配置されており、ハウジング内にプラズマ発生用ガスが導入される。そして、上部電極ユニットと下部電極ユニットとの間に電圧が印加されることでプラズマが発生して、下部電極ユニットに保持された半導体ウェーハがエッチングされて研削歪が除去される。ハウジング内には、ハウジングの側壁部の内壁面を覆う反応物カバーが着脱自在に設けられている。
特許文献1に記載のプラズマエッチング装置は、プラズマ処理による反応生成物を反応物カバーに付着させ、反応生成物が付着した反応物カバーを定期的に取り外して交換又は洗浄を行うことによって、反応生成物がハウジング内部に堆積するのを防止している。また、ハウジングの側壁部の内側に反応生成物が付着することを抑制する技術として、特許文献2のようにハウジングの側壁部をヒーター等で加熱することが知られている。
特開平10-8269号公報 特開2003−179038号公報
ところで、ハウジングの側壁部に対して反応物カバーを着脱可能な構成にするため、ハウジングの側壁部の内壁面と反応物カバーの外面との間に数mmの隙間を空ける必要がある。プラズマ処理時にハウジング内が減圧されると、ハウジングの側壁部と反応物カバーとの隙間が真空になる。よって、特許文献1に記載のプラズマエッチング装置において、ハウジングの側壁部を加熱した場合には、隙間における真空断熱効果によって側壁部の熱が反応物カバー側に伝わり難くなり、反応物カバーを効率的に温めることができないという問題がある。
本発明はこのような点に鑑みてなされたものであり、反応物カバーを効率的に温めることができるプラズマエッチング装置を提供することを目的とする。
本発明のプラズマエッチング装置は、ハウジングと、ハウジング内に配設され上面に被加工物を保持する保持面を有する被加工物保持テーブルを備えた下部電極ユニットと、下部電極ユニットの被加工物保持テーブルと対向して配設され被加工物保持テーブルに向けてプラズマ発生用ガスを噴出する噴出口を有するガス噴出部を備えた上部電極ユニットと、ハウジング内を減圧する減圧手段と、を具備するプラズマエッチング装置において、ハウジングは、上部電極ユニットが配設された天井部と側壁部と底部とからなり、天井部は側壁部に開閉自在に構成され、ハウジングの側壁部の内側には、プラズマ処理による反応生成物を付着させる反応物カバーが側壁部に対して着脱自在に固定されており、反応物カバーは、側壁部の内壁に沿って立設した立設部と立設部の下端から下部電極ユニットの外周まで覆いプラズマを捕捉してガスのみを減圧手段に通過させる環状底部とを備え、反応物カバーの立設部には、内部に複数個のヒーターが配設され、立設部内の温度を放射温度センサによって測定し、ハウジングの天井部には電気配線を介して電源に接続されたコネクタ係合部を有し、反応物カバーの立設部の上端には、ヒーターに電気的に接続されてハウジングの天井部の開閉によりコネクタ係合部に着脱自在なコネクタ被係合部を有していることを特徴とする。
この構成によれば、上部電極ユニットと下部電極ユニットとの間の電界によってプラズマが発生して、被加工物保持テーブル上の被加工物がプラズマエッチングされる。このプラズマ処理中に発生する反応生成物を反応物カバーに付着させることで、反応物カバーをハウジングから取り外してハウジング内のクリーニングを容易にしている。また、反応物カバーに配設されたヒーターによって反応物カバーが直に加熱されるため、反応物カバーへの反応生成物の付着が抑制される。また、放射温度センサによって反応物カバーの温度が非接触で測定されるため、接触式の温度センサのように検温箇所に接触させる必要がなく、取り付け誤差によって温度管理に不具合が生じることもない。よって、反応物カバーの着脱時に、反応物カバーに対する放射温度センサの取り付け作業が不要となり、反応物カバーの着脱作業を簡略化できる。
本発明によれば、反応物カバーの立設部に複数個のヒーターを設けることで反応物カバーを効率的に加熱でき、非接触式の放射温度センサを用いたことで反応物カバーの交換作業を簡略化できる。また、取り付け誤差による温度管理に不具合が生じることがない。
本実施の形態に係るプラズマエッチング装置の全体模式図である。 本実施の形態に係る反応物カバーの斜視図である。 本実施の形態に係る放射温度センサ及びヒーターの拡大図である。 本実施の形態に係る反応物カバーの交換作業の説明図である。
以下、添付図面を参照して、本実施の形態に係るプラズマエッチング装置について説明する。図1は、本実施の形態に係るプラズマエッチング装置の全体模式図である。なお、本実施の形態では、容量結合型プラズマ(CCP: Capacitive Coupled Plasma)のプラズマエッチング装置に本発明を適用した例について説明するが、誘導結合型プラズマ(ICP: Inductive Coupled Plasma)のプラズマエッチング装置やその他各種プラズマエッチング装置にも適用可能である。
図1に示すように、プラズマエッチング装置1は、ハウジング2内のプラズマ発生用ガスをプラズマ化させて、研削後の被加工物Wに残存した研削歪をプラズマエッチングによって除去するように構成されている。被加工物Wは、略円板状に形成されたシリコン(Si)、ガリウム砒素(GaAs)等の半導体ウェーハであり、研削加工によって裏面71側が研削された後にプラズマエッチング装置1に搬入される。なお、本実施の形態では、被加工物Wとして半導体ウェーハを例示するが、被加工物Wは、半導体ウェーハに限らず、プラズマエッチングの対象になれば、どのようなものでもよい。
プラズマエッチング装置1には、ハウジング2によってチャンバー室3が形成されている。ハウジング2の側壁部21には、被加工物Wが搬入及び搬出される搬入搬出用開口25が形成されており、側壁部21の外壁面には搬入搬出用開口25を開閉するゲート26が取り付けられている。ゲート26は、エアシリンダ等で構成された不図示のゲート作動手段に連結されており、ゲート作動手段によって上下方向に移動されることで搬入搬出用開口25を開閉する。搬入搬出用開口25がゲート26によって閉じられることで、チャンバー室3内が気密に密閉される。
チャンバー室3内には、鉛直方向下方に向かう電界を形成する下部電極ユニット4と上部電極ユニット5とが上下方向で対向して配設されている。下部電極ユニット4は、ハウジング2の底部23に設けられた円筒状の支持部材41に支持されており、チャンバー室3内で所定の高さに位置付けられている。下部電極ユニット4は、導電性材料で形成された被加工物保持テーブル42の上面に、セラミック材で形成された円板状のテーブル板材43を取り付けて構成されている。被加工物保持テーブル42には、下部電極ユニット4と上部電極ユニット5との間に高周波電圧を印加する高周波電源44が電気的に接続されている。
被加工物保持テーブル42の上面には円形凹部45が形成されており、この円形凹部45にテーブル板材43が嵌め込まれている。テーブル板材43の上面には、被加工物Wを保持する静電チャック式の保持面46が形成されている。保持面46はテーブル板材43内に埋設された不図示の内部電極に電圧が印加されることで、保持面46に生じる静電気によって被加工物Wが吸着保持される。なお、内部電極は単極構造の双極構造のいずれでもよい。また、被加工物保持テーブル42は、静電チャックによる吸着の前に、真空チャックによって被加工物Wを仮止めする構成としてもよい。
また、被加工物保持テーブル42内には、冷媒が通る冷却通路47が形成されている。冷却通路47は冷却手段48に接続されており、冷却手段48から冷却通路47に冷媒が供給される。エッチング時には、被加工物保持テーブル42に発生する熱が冷媒に伝達されて、被加工物保持テーブル42の異常な温度上昇が抑えられている。
上部電極ユニット5は、ハウジング2の天井部24を貫通する導電性の支柱部51の下端に設けられている。支柱部51の上端側は、ハウジング2の天井部24から上方に突出しており、ハウジング2の天井部24に設けられた昇降駆動手段52に連結されている。この昇降駆動手段52が駆動されることで、上部電極ユニット5が下部電極ユニット4に対して離反又は接近される。上部電極ユニット5は、導電性材料で形成されたガス噴出テーブル53の下面に、セラミック材で形成された円板状の拡散板材(ガス噴出部)54を取り付けて構成される。また、ガス噴出テーブル53は、支柱部51を介して接地されている。
ガス噴出テーブル53の下面には円形凹部55が形成されており、この円形凹部55に拡散板材54が嵌め込まれている。この拡散板材54は、ガス噴出テーブル53及び支柱部51内の流路を通じてガス供給手段56に接続されている。拡散板材54には、プラズマ発生用ガスを被加工物保持テーブル42に向けて噴出する多数の噴出口(不図示)が形成されている。ガス供給手段56から拡散板材54にプラズマ発生用ガスが供給されることで、拡散板材54から被加工物保持テーブル42上の被加工物Wに対して全体的にプラズマ発生用ガスが噴射される。
なお、プラズマ発生用ガスとしては、フッ素系ガスを主体とする混合ガスが使用される。例えば、プラズマ発生用ガスとして、六フッ化イオウ(SF)、ヘリウム(He)、酸素(O)からなる混合ガスを用いてもよいし、六フッ化イオン(SF)、三フッ化メチル(CHF)、酸素(O)からなる混合ガスを用いてもよいし、六フッ化イオウ(SF)、窒素(N)、酸素(O)からなる混合ガスを用いてもよい。
ハウジング2には、被加工物保持テーブル42の下方に排出口27が形成されており、排出口27にはホース28を介して減圧手段29に接続されている。減圧手段29は、いわゆるターボ分子ポンプ(TMP)であり、減圧手段29によってエアやプラズマ発生用ガスが吸引されることでチャンバー室3内が減圧される。また、ハウジング2の側壁部21の内側は、プラズマエッチング中の反応生成物の付着を防止するための反応物カバー6で覆われている。
反応物カバー6は、アルミニウム等のプラズマに反応しない材質で形成されており、ハウジング2の側壁部21に対して着脱自在に固定されている。プラズマエッチング中の反応生成物は、反応物カバー6に付着するため、反応物カバー6を取り外すことでハウジング2内のクリーニングを容易にしている。側壁部21を覆う反応物カバー6の立設部61内には、複数のヒーター64が配設されている。ヒーター64は、天井部24に設けられたコネクタ係合部84と立設部61の上端に設けられたコネクタ被係合部81との係合により外部電源(電源)65に接続される。
また、立設部61内には、天井部24に設けられた放射温度センサ66に対応して測定穴68が形成されている。測定穴68は天井部24に形成された連通穴69を介して放射温度センサ66の収容空間に連通されている。放射温度センサ66は、感温部67(図3参照)を測定穴68に向けた状態で天井部24内に配設されている。天井部24は側壁部21に対して開閉自在に構成されており、天井部24の開閉によりヒーター64と外部電源65との間、放射温度センサ66と測定穴68との間が遮断または接続される。
そして、ヒーター64によって反応物カバー6の立設部61が直に温められることで、プラズマ処理中に反応生成物が立設部61に付着することが抑制される。この場合、減圧手段29の真空排気によって側壁部21と立設部61との隙間に真空断熱層が形成されるが、ヒーター64から立設部61への熱伝達が真空断熱層に遮断されることがない。これにより、立設部61に反応生成物が付き難くなるので、反応物カバー6の交換又は洗浄の頻度が低減される。また、放射温度センサ66によって立設部61内の温度が非接触で測定されるため、放射温度センサ66の取り付け誤差によって温度管理に不具合が生じることがない。
また、反応物カバー6の立設部61に連なる環状底部62は、チャンバー室3内を、被加工物保持テーブル42の保持面46の上方でプラズマが発生するプラズマ発生領域31と被加工物保持テーブル42の下方のガス排出領域32とに仕切るように薄板の円環形状に形成されている。環状底部62は、被加工物保持テーブル42の外周とハウジング2の側壁部21の内壁面との間を埋めるように配設されており、プラズマ発生領域31にプラズマを閉じ込めるコンファインメントリング(confinement ring)になっている。
また、環状底部62には、表面から下面に向かって斜めに貫通するスリット63が形成されており、スリット63を介してプラズマ発生領域31とガス排出領域32とが連通されている。このため、プラズマ発生領域31において鉛直方向下向きに発生するプラズマはスリット63の傾斜面で捕捉され、プラズマ発生ガスだけが減圧手段29側に通過する。なお、反応物カバー6周辺の詳細構成については後述する。
このように構成されたプラズマエッチング装置1では、ゲート26からチャンバー室3内に研削加工後の被加工物Wが投入され、裏面71を上方に向けた状態で被加工物Wが被加工物保持テーブル42に保持される。ゲート26が閉じられて密閉空間が形成されると共に、上部電極ユニット5が下部電極ユニット4に近づけられ、プラズマエッチングに適した電極間距離に調整される。そして、チャンバー室3内が真空排気されて、上部電極ユニット5から被加工物Wに向けてプラズマ発生用ガスが噴射される。このプラズマ発生用ガスが噴射された状態で、上部電極ユニット5と下部電極ユニット4との間で高周波電圧が印加される。
この結果、下部電極ユニット4と上部電極ユニット5との間でプラズマが発生し、被加工物Wの裏面71にプラズマが作用して被加工物Wの裏面71がプラズマエッチングされる。よって、被加工物Wの裏面71に残存した研削歪が除去され、被加工物Wの抗折強度が向上される。このとき、プラズマエッチング中の反応生成物が反応物カバー6に付着するため、反応生成物がハウジング2内部に堆積することが防止される。また、プラズマ処理中は反応物カバー6がヒーター64によって温められているため、反応生成物の反応物カバー6に付着し難くなっている。
図2及び図3を参照して、反応物カバーについて詳細に説明する。図2は、本実施の形態に係る反応物カバーの斜視図である。図3は、本実施の形態に係る放射温度センサ及びヒーターの拡大図である。なお、図2は、反応物カバーの一例を示すものであり、この構成に限定されない。反応物カバーは、ヒーターが内蔵された構成であれば、どのように構成されていてもよい。また、図2においては、説明の便宜上、天井部を二点鎖線で示し、天井部内の一部のコネクタ係合部及び放射温度センサを実線で示している。
図2に示すように、反応物カバー6は、環状底部62が環状の底板になっており、環状底部62の外縁部に筒状の立設部61が立設されている。立設部61は、ハウジング2の側壁部21の内壁に沿って立設しており(図1参照)、プラズマエッチング中に立設部61に反応生成物が付着することで、側壁部21に対する反応生成物の付着を防止している。また、立設部61の外径は、ハウジング2内から反応物カバー6を取り外し易いように、立設部61の外面とハウジング2の側壁部21の内壁との間に僅かな隙間が空くように設計されている(図1参照)。また、立設部61の上端は鍔状に拡がっている。
環状底部62は、立設部61の下端から下部電極ユニット4の外周を覆うように、中央に開口部73を設けた薄板の円環形状に形成されている。環状底部62の開口縁部は下方に突出しており、被加工物保持テーブル42の外周面に当接する当接板74になっている。また、環状底部62には、上面視円弧状の複数のスリット63が径方向に並んでおり、複数のスリット63によって開口部分の周囲に複数の列が作られている。すなわち、環状底部62には、内周側から外周側に向かって同心円状に複数のスリット63が配置されている。このスリット63によって、プラズマエッチング時にガスの通過を許容する一方でプラズマを捕捉している。
立設部61の内部には、複数のヒーター64が周方向に間隔を空けて配設されている。立設部61の上面からは、各ヒーター64に接続されたコネクタ被係合部81が露出している。また、天井部24内には、コネクタ被係合部81に対応してコネクタ係合部84が配設されている。なお、図2においては、説明の便宜上、コネクタ係合部84を2つのみ図示している。このコネクタ係合部84とコネクタ被係合部81との係合によって、各ヒーター64に電力が供給されて、反応物カバー6が全体的に温められる。
図3に示すように、立設部61に配設されたコネクタ被係合部81には、コネクタ係合部84の一対の電極ピン86に対応して一対のピン穴83が形成されている。一対のピン穴83は不図示の電気配線によってヒーター64に電気的に接続されている。また、天井部24に配設されたコネクタ係合部84には、コネクタ被係合部81の一対のピン穴83に差し込まれる一対の電極ピン86が設けられている。各コネクタ係合部84は、不図示の電気配線を介して外部電源65(図1参照)に電気的に接続されている。
一対の電極ピン86は、本体部85内に設けられたコイルスプリング87によって常時下方に付勢されている。このため、一対の電極ピン86がピン穴83から外れた場合でも、コイルスプリング87が収縮することで一対の電極ピン86に作用する負荷が吸収される。コネクタ係合部84は、天井部24が側壁部21(図1参照)に対して開閉されることでコネクタ被係合部81に着脱される。このように、コネクタ被係合部81とコネクタ係合部84によって接触式の通電機構が構成され、天井部24が側壁部21に取り付けられることで、ヒーター64が外部電源65(図1参照)に電気的に接続される。
また、立設部61内には温度測定用の測定穴68が形成されており、天井部24には測定穴68に連なる連通穴69が形成されている。また、天井部24には、連通穴69に感温部67を向けて放射温度センサ66が配設されている。この放射温度センサ66により、立設部61の測定穴68内の放射温度が測定される。このように、放射温度センサ66によって立設部61内の温度を非接触で測定するため、接触式の温度センサのように検温箇所に接触させる必要がなく、取り付け誤差によってヒーター64の温度管理に不具合が生じることもない。
図4を参照して、反応物カバーの交換作業について説明する。図4は、本実施の形態に係る反応物カバーの交換作業の説明図である。
図4Aに示すように、初期状態では、側壁部21に天井部24が取り付けられており、天井部24のコネクタ係合部84が立設部61のコネクタ被係合部81に係合している。コネクタ係合部84とコネクタ被係合部81を介して、立設部61内のヒーター64に外部電源65(図1参照)が電気的に接続されている。また、天井部24の連通穴69と立設部61の測定穴68とが繋がっており、測定穴68内の放射温度が連通穴69を介して放射温度センサ66に非接触で測定されている。この状態から反応物カバー6を取り外す場合、昇降駆動手段52により上部電極ユニット5を下部電極ユニット4に対して上方に離反させる。
次に、図4Bに示すように、側壁部21から天井部24が取り外される。このとき、天井部24に設けられた上部電極ユニット5及び昇降駆動手段52も一緒に側壁部21から取り外される。天井部24が側壁部21から取り外されると、コネクタ係合部84の電極ピン86(図3参照)がコネクタ被係合部81のピン穴83(図3参照)から抜けて、ヒーター64と外部電源65(図1参照)との電気的な接続が解除される。また、天井部24の下面が立設部61の上面から離れて、測定穴68が外部に開放される。このとき、放射温度センサ66が非接触式なので、反応物カバー6から放射温度センサ66の取り外す作業が不要になっている。
そして、側壁部21から天井部24が取り外されると、ハウジング2から反応物カバー6が取り外される。このとき、側壁部21の内壁面と立設部61の外面との間に隙間があるため、ハウジング2から反応物カバー6を取り外し易くなっている。このように、反応物カバー6に反応生成物を付着させ、反応物カバーを交換又は洗浄を行うことで、反応生成物がハウジング2内に堆積するのを防止している。
次に、図4Cに示すように、ハウジング2内に新たな反応物カバー6が取り付けられる。このとき、側壁部21の内壁面と立設部61の外面との間に隙間があるため、ハウジング2に反応物カバー6を取り付け易くなっている。そして、側壁部21に天井部24が取り付けられる。側壁部21に天井部24が取り付けられると、コネクタ係合部84の電極ピン86(図3参照)がコネクタ被係合部81のピン穴83(図3参照)にワンタッチで差し込まれ、ヒーター64と外部電源65(図1参照)とが電気的に再接続される。このように接触式の通電機構でヒーター64に電気が供給されるため、電気配線を簡略化することができる。
また、天井部24の下面が立設部61の上面に接触され、天井部24の連通穴69が立設部61の測定穴68に連通される。これにより、放射温度センサ66によって立設部61内の温度を測定することが可能になっている。この場合、放射温度センサ66は非接触で温度測定するため、測定穴68の検温箇所に接触させる必要がなく、反応物カバー6に対する放射温度センサ66の取り付け作業が不要になっている。また、放射温度センサ66で立設部61内の温度が非接触で測定されるため、取り付け時に高い取り付け精度が要求されることがない。
以上のように、本実施の形態に係るプラズマエッチング装置1によれば、上部電極ユニット5と下部電極ユニット4との間の電界によってプラズマが発生して、被加工物保持テーブル42上の被加工物Wがプラズマエッチングされる。プラズマ処理中に発生する反応生成物を反応物カバー6に付着させることで、反応物カバー6をハウジング2から取り外してハウジング2内のクリーニングを容易にしている。また、反応物カバー6に配設されたヒーター64によって反応物カバー6が直に加熱されるため、反応物カバー6への反応生成物の付着が抑制される。また、放射温度センサ66によって反応物カバー6の温度が非接触で測定されるため、接触式の温度センサのように検温箇所に接触させる必要がなく、取り付け誤差によって温度管理に不具合が生じることもない。よって、反応物カバー6の着脱時に、反応物カバー6に対する放射温度センサの取り付け作業が不要となり、反応物カバー6の着脱作業を簡略化できる。
なお、本発明は上記実施の形態に限定されず、種々変更して実施することが可能である。上記実施の形態において、添付図面に図示されている大きさや形状などについては、これに限定されず、本発明の効果を発揮する範囲内で適宜変更することが可能である。その他、本発明の目的の範囲を逸脱しない限りにおいて適宜変更して実施することが可能である。
例えば、上記した実施の形態において、コネクタ係合部84の電極ピン86がコネクタ被係合部81のピン穴83に係合することで通電機構が形成されたが、この構成に限定されない。通電機構は、ハウジング2の天井部24の開閉によりコネクタ係合部84とコネクタ被係合部81とが電気的に接続される構成であればよい。
また、上記した実施の形態において、環状底部62を斜めにスリット63が貫通する構成としたが、この構成に限定されない。スリット63は、環状底部62でプラズマを捕捉し、プラズマ発生ガスだけが減圧手段29側に通過する構成であれば、どのように形成されてもよい。
また、上記した実施の形態において、プラズマ発生領域31にプラズマを閉じ込めるコンファインメントリングが反応物カバー6に形成される構成としたが、この構成に限定されない。反応物カバー6とコンファインメントリングが別体に形成されていてもよい。
また、上記した実施の形態において、天井部24に測定穴68に連なる連通穴69が設けられる構成としたが、この構成に限定されない。天井部24に連通穴69を設けずに、天井部24の下面から放射温度センサ66の感温部67を露出させる構成にしてもよい。
以上説明したように、本発明は、ハウジングに対して着脱可能な反応物カバーを効率的に温めることができるという効果を有し、特に、半導体ウェーハをプラズマエッチングするプラズマエッチング装置に有用である。
1 プラズマエッチング装置
2 ハウジング
4 下部電極ユニット
5 上部電極ユニット
6 反応物カバー
21 側壁部
23 底部
24 天井部
29 減圧手段
42 被加工物保持テーブル
46 保持面
53 ガス噴出テーブル
54 拡散板材(ガス噴出部)
61 立設部
62 環状底部
64 ヒーター
65 外部電源(電源)
66 放射温度センサ
81 コネクタ被係合部
83 ピン穴
84 コネクタ係合部
86 電極ピン
W 被加工物

Claims (1)

  1. ハウジングと、該ハウジング内に配設され上面に被加工物を保持する保持面を有する被加工物保持テーブルを備えた下部電極ユニットと、該下部電極ユニットの該被加工物保持テーブルと対向して配設され該被加工物保持テーブルに向けてプラズマ発生用ガスを噴出する噴出口を有するガス噴出部を備えた上部電極ユニットと、該ハウジング内を減圧する減圧手段と、を具備するプラズマエッチング装置において、
    該ハウジングは、該上部電極ユニットが配設された天井部と側壁部と底部とからなり、該天井部は該側壁部に開閉自在に構成され、
    該ハウジングの該側壁部の内側には、プラズマ処理による反応生成物を付着させる反応物カバーが該側壁部に対して着脱自在に固定されており、
    該反応物カバーは、該側壁部の内壁に沿って立設した立設部と該立設部の下端から該下部電極ユニットの外周まで覆いプラズマを捕捉してガスのみを該減圧手段に通過させる環状底部とを備え、
    該反応物カバーの該立設部には、内部に複数個のヒーターが配設され、該立設部内の温度を放射温度センサによって測定し、
    該ハウジングの該天井部には電気配線を介して電源に接続されたコネクタ係合部を有し、
    該反応物カバーの該立設部の上端には、該ヒーターに電気的に接続されて該ハウジングの該天井部の開閉により該コネクタ係合部に着脱自在なコネクタ被係合部を有していることを特徴とするプラズマエッチング装置。
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