JP6150356B2 - 建築板 - Google Patents
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Description
本発明は、建築板に関し、特には、耐雨筋汚染性、防藻性や防かび性に優れる建築板に関するものである。
外装建材においては、埃や雨筋による汚染を防止するため、その最表面に親水性塗膜を配置させる場合が多くなっている。親水性塗膜は、水濡れ性が高い状態にある塗膜であるため、耐汚染性を建築板に付与できるが、藻やカビが繁殖する環境を作り易いという問題も有している。
これに対して、防藻剤や防かび剤を塗膜に配合することで防藻性や防かび性を付与する手段も考えられるが、最表面である親水性塗膜に防藻剤や防かび剤を配合しても、太陽光等によって劣化したり、雨水等によって塗膜上に水膜が形成されると溶出したりするため、防藻性や防かび性を持続するには解決すべき課題があった。
ここで、特開2010−254597号公報(特許文献1)は、イソチアゾリン系化合物及び/又はピリチオン系化合物を含む下塗り層と防かび剤を含む上塗り層とを基材上に形成させることで、長期間に亘って優れた殺菌防かび作用を発揮できることを記載している。
特開2013−75368号公報(特許文献2)は、基材表面に抗菌・防かび剤を含有する下塗り層を形成し、下塗り層上に撥水性及び透湿性を有する上塗り層を形成することで、細菌やカビの繁殖を防止できることを記載している。
特許文献1では、上下に位置する塗膜に防かび剤を配合することで、防かび性の持続を達成しているものと考えられるが、例えば上塗り層が親水性塗膜である場合に起こり得る課題、即ち太陽光等による防かび剤の劣化や雨水等による防かび剤の溶出といった課題までを解決できたとは言えない。
また、特許文献2では、上塗り層が撥水性塗膜であるため、もともと藻やカビが繁殖し難い環境であると言える。更に、特許文献2に記載の上塗り層は、透湿性を有する撥水性塗膜であるため、長期にわたる防かび性を達成できる可能性があるが、上塗り層の表面が親水性でないため、十分な耐雨筋汚染性が得られない。
そこで、本発明の目的は、上記従来技術の問題を解決し、耐雨筋汚染性、防藻性や防かび性に優れる建築板を提供することにある。
本発明者は、上記目的を達成するために鋭意検討した結果、防藻・防かび剤を含む着色層上に、特定の透湿性を有するクリアー層と親水性オーバーコート層を積層させることで、十分な耐雨筋汚染性を保持しつつ、防藻性や防かび性を長期間に亘って発揮できることを見出し、本発明を完成させるに至った。
即ち、本発明の建築板は、基材と、該基材上に形成された着色層と、該着色層上に形成されたクリアー層と、該クリアー層上に形成される親水性オーバーコート層を備える建築板であって、前記着色層が、着色顔料と、樹脂と、防藻・防かび剤とを含み、前記クリアー層の水蒸気透過度が50〜2500g/(m2・24h)であることを特徴とする。
本発明の建築板の好適例においては、前記防藻・防かび剤が、金属錯体である。
本発明の建築板の他の好適例においては、前記金属錯体が、亜鉛ピリチオン及び銅ピリチオンよりなる群から選択される少なくとも1種である。
本発明の建築板の他の好適例においては、前記金属錯体が、亜鉛ピリチオンである。
本発明の建築板の他の好適例においては、前記着色層中における着色顔料の含有量が1〜20質量%である。
本発明の建築板の他の好適例においては、前記クリアー層が、アクリル樹脂、ウレタン樹脂、アクリルシリコーン樹脂及びフッ素樹脂よりなる群から選択される少なくとも1種の樹脂を含む。
本発明の建築板の他の好適例においては、前記建築板が、前記クリアー層上に形成された親水性オーバーコート層を最表層として更に備えており、前記親水性オーバーコート層は、水に対する接触角が1°〜40°であり且つ特定の透湿性を有する。
本発明によれば、防藻・防かび剤を含む着色層上に、特定の透湿性を有するクリアー層と、親水性オーバーコート層を積層させることで、耐雨筋汚染性、防藻性や防かび性に優れる建築板を提供することができる。
以下に、本発明の建築板を詳細に説明する。本発明の建築板は、基材と、該基材上に形成された着色層と、該着色層上に形成されたクリアー層と、該クリアー層上に形成される親水性オーバーコート層とを備える建築板であって、前記着色層が、着色顔料と、樹脂と、防藻・防かび剤とを含み、前記クリアー層の水蒸気透過度が50〜2500g/(m2・24h)であることを特徴とする。
本発明の建築板を構成する基材は、建材である限り特に限定されるものではない。建材の具体例としては、例えば、単板、合板、パーティクルボード、中密度繊維板等の木材を原料とする木質建材板;窯業系サイディングボード、フレキシブルボードや、珪酸カルシウム板、石膏スラグバーライト板、木片セメント板、石綿セメント板、パルプセメント板、プレキャストコンクリート板、軽量気泡コンクリート(ALC)板、石膏ボード等の窯業建材板;及びアルミニウム、鉄、ステンレス等の金属建材板等が挙げられる。基材の表面性状は、特に制限はなく、表面が平滑なものであっても、凹凸形状を有するものであってもよい。また、基材は、シーラーやプライマー等によって下地処理が施されていてもよい。本発明の建築板において、基材の厚みは、特に制限されるものではないが、例えば0.5〜50mmである。
本発明の建築板を構成する着色層は、基材上に配置されている。着色層は、着色顔料を含むため、太陽光等によって防藻・防かび剤が劣化することを防ぐことができる。また、着色層の表面には少なくともクリアー層が形成されており、雨水等によって防藻・防かび剤が溶出してしまうことも防ぐことができる。なお、本発明の建築板において、着色層の厚みは、特に制限されるものではないが、例えば20〜400μmである。
上記着色顔料としては、公知の材料が使用でき、例えば、カーボンブラック、酸化鉄、複合酸化物(ニッケル・チタン系、クロム・チタン系、ビスマス・バナジウム系)、酸化チタン等の無機顔料や、キナクリドン系、ジケトプロロピール系、ベンズイミダゾロン系、イソインドリノン系、アンスラピリミジン系、フタロシアニン系、スレン系、ジオキサジン系、アゾ系等の有機顔料が挙げられる。これら着色顔料は、一種単独で用いてもよく、二種以上を組み合わせて用いてもよい。上記着色層中において、着色顔料の含有量は、1〜50質量%であることが好ましい。該着色顔料の含有量が1質量%以上であれば、耐候性を十分に確保することができる。しかし、50質量%を超えると、樹脂の含有量が少なくなるため、塗膜の成膜性が悪くなる場合がある。
また、上記着色層は、樹脂を含む。着色層に用いる樹脂は、特に限定されるものではなく、塗料業界において通常使用されている樹脂を用いることができ、例えば、アクリル樹脂、シリコーン樹脂、アクリルシリコーン樹脂、ポリエステル樹脂、ロジン樹脂、石油樹脂、クマロン樹脂、フェノール樹脂、ウレタン樹脂、メラミン樹脂、尿素樹脂、エポキシ樹脂、セルロース樹脂、キシレン樹脂、アルキッド樹脂、脂肪族炭化水素樹脂、ブチラール樹脂、マレイン酸樹脂、フマル酸樹脂、ビニル樹脂等が挙げられる。これら樹脂は、一種単独で用いてもよく、二種以上を組み合わせて用いてもよい。上記着色層中において、樹脂の含有量は、50〜99質量%であることが好ましい。
更に、上記着色層は、防藻・防かび剤を含む。本発明において、「防藻・防かび剤」の用語は、防藻剤や防かび剤の総称を意味する。防藻性を発揮する化合物(防藻剤)や防かび性を発揮する化合物(防かび剤)の中には、防藻性と防かび性の両方を発揮できる化合物も存在しているため、本発明においては、これら化合物を総称して「防藻・防かび剤」の用語を用いる。
上記防藻・防かび剤としては、公知の材料が使用できるが、光劣化の起こり難い材料が好ましく、例えば、ピリチオン系金属錯体等の金属錯体が挙げられる。このような金属錯体の中でもピリチオン系金属錯体は、光劣化が起き難い上に優れた防藻性及び防かび性を発揮できるが、ピリチオン系化合物が劣化すると着色層の色合いに影響を与える恐れがある。このため、防藻・防かび剤としてピリチオン系金属錯体を用いる場合は光劣化のより起こり難い材料を選択することが好ましく、亜鉛ピリチオンや銅ピリチオンが挙げられ、亜鉛ピリチオンが特に好ましい。また、亜鉛ピリチオンや銅ピリチオンが好ましい理由は、分子量が大きくないため、下塗り層の表層に移行しやすい傾向を示すことも挙げられる。この場合、亜鉛ピリチオンや銅ピリチオンは、下塗り層と上塗り層の界面に局在すると考えられる。尚、これらピリチオン系金属錯体は、防藻剤としても、防かび剤としても使用できる。
上記着色層中において、防藻・防かび剤の含有量は、0.1〜10質量%であることが好ましく、0.5〜5質量%であることがより好ましい。該防藻・防かび剤の含有量が0.5質量%以上であれば、防藻性や防かび性を十分に発揮することができる。一方、該防藻・防かび剤の含有量が5質量%を超えると、耐候性が低下する場合がある。なお、本発明において、防藻・防かび剤は、一種単独で用いてもよく、二種以上を組み合わせて用いてもよい。
上記着色層は、塗料業界で通常使用される添加剤、例えば、紫外線吸収剤、酸化防止剤、シランカップリング剤、可塑剤、防錆剤、pH調整剤、消泡剤、荷電制御剤、応力緩和剤、浸透剤、表面調整剤等を本発明の目的を害しない範囲内で含んでいてもよい。
上記着色層は、例えば、着色顔料、樹脂及び防藻・防かび剤を含む塗料組成物を基材上に塗装することで作製できる。塗装方法としては、特に限定されず、エアースプレー塗装、エアレススプレー塗装、静電塗装、ロールコーター塗装、フローコーター塗装、はけ、ローラー等が利用できる。
本発明の建築板を構成するクリアー層は、着色層上に配置されている層である。本発明の建築板によれば、着色層上にクリアー層が形成されているため、着色層が保護されると同時に、着色層中に含まれる防藻・防かび剤が雨水等によって溶出してしまうことを防ぐことができる。また、本発明の建築板において、クリアー層は、透湿性の規定を満たすことを要する。このため、建築板上に付着した水分子の一部は、クリアー層を通過して着色層にまで到達するため、クリアー層に防藻・防かび剤が含まれていなくても、防藻性や防かび性を発揮することができる。特に、藻は、カビと異なり、建築板上で発生しても下層にまで繁殖することはないため、これまで最表層中に防藻剤が存在していることが重要であったが、上述の透湿性の規定を満たすクリアー層を配置することで、着色層への防藻剤の配合を可能にした。
本発明の建築板において、クリアー層の厚みは、特に制限されるものではないが、例えば20〜100μmであることが好ましい。クリアー層の厚みが20μm未満では、着色層中に含まれる防藻・防かび剤が溶出してしまう場合もあり、一方、100μmを超えると、建築板上に付着した水分子を着色層に到達させることが困難になる場合もある。
本発明の建築板において、クリアー層は、透湿性の規定を満たすことを要するが、ここで、クリアー層の透湿性の下限未満では、建築板上に付着した水分子を着色層に到達させることができず、クリアー層の透湿性の上限を超えると、着色層中に含まれる防藻・防かび剤がオーバーコート層にまで達して溶出してしまう。このような理由から、クリアー層は、透湿性の好ましい範囲を満たすことが好ましい。
なお、クリアー層の透湿性は、例えば、樹脂の分子量やTg(ガラス転移温度)、樹脂の種類、成膜助剤の種類を最適化することにより、調整することができる。
本発明の建築板において、クリアー層は、耐候性を向上させる観点から、アクリル樹脂、ウレタン樹脂、アクリルシリコーン樹脂及びフッ素樹脂よりなる群から選択される少なくとも1種の樹脂を含むことが好ましい。上記クリアー層中において、樹脂の含有量は、
50〜100質量%であることが好ましい。
50〜100質量%であることが好ましい。
また、本発明のクリアー層においては、透明性を失わない程度に顔料を含んでいてもよく、所望の意匠によっては顔料等により着色されたカラークリアー層であってもよい。顔料としては、艶消し剤を含む体質顔料や、着色顔料、カラーマイカ、ウレタン系、アクリル系等の着色又は透明ビーズ、鱗片状黒鉛、鱗片状酸化鉄、メッキ処理ガラスフレーク、アルミ箔カラークリアー塗料切断品等の各種顔料が挙げられる。
上記クリアー層は、塗料業界で通常使用される添加剤、例えば、紫外線吸収剤、酸化防止剤、シランカップリング剤、可塑剤、防錆剤、pH調整剤、消泡剤、荷電制御剤、応力緩和剤、浸透剤、表面調整剤等を本発明の目的を害しない範囲内で含んでいてもよい。
上記クリアー層は、例えば、必要に応じて適宜選択される配合剤を混合することによって調製された塗料組成物を着色層上に塗装することで作製できる。塗装方法としては、特に限定されず、エアースプレー塗装、エアレススプレー塗装、静電塗装、ロールコーター塗装、フローコーター、はけ、ローラー塗装等が利用できる。
本発明の建築板は、クリアー層上に形成された親水性オーバーコート層を最表層として備える。ここで、親水性オーバーコート層は、クリアー層上に配置されている透明な層である。本発明の建築板において、親水性オーバーコート層の厚みは、長期にわたる親水性及び防藻・防かび性を付与させる観点から、0.1〜5μmであることが好ましい。0.1μm未満であると、長期にわたる親水性が得られにくく、5μmを超えると、長期にわたる防藻・防かび性が得られにくい場合がある。
親水性オーバーコート塗料としては、オルガノポリシロキサン系の無機樹脂を結合剤とする塗料、オルガノシラン及び/又はその部分加水分解縮合物とシリル基含有化合物を加水分解縮合反応させて得られる有機無機複合樹脂を結合剤とする塗料、又は水分散コロイダルシリカを含有する塗料等が挙げられる。中でも、耐汚染性及び耐温水性に優れ、かつ自己洗浄能力を有する防汚積層膜を形成できるといった点で、水分散コロイダルシリカを含有する塗料が好ましい。
このような親水性オーバーコート塗料に使用される樹脂としては、例えば、アクリル樹脂系エマルション、ポリエステル樹脂系エマルション、ポリウレタン樹脂系エマルション、シリコーン樹脂系エマルション及びフッ素樹脂系エマルション等の水分散性樹脂、並びに水溶性アクリル、水溶性ポリエステル、水溶性ポリウレタン、水溶性アクリルシリコーン及び水溶性フッ素樹脂等の水溶性樹脂が挙げられる。
本発明における親水性オーバーコート塗料には、更にフッ素系界面活性剤を配合することができる。オーバーコート塗料にフッ素成分が含まれることにより、親水性の経時安定性が更に向上する。
このようなフッ素系界面活性剤としては、例えば、パーフルオロアルキルカルボン酸塩、パーフルオロアルキルスルホン酸塩、パーフルオロアルキルリン酸エステル、パーフルオロアルケニルスルホン酸塩及びパーフルオロアルケニルカルボン酸塩等のアニオン型フッ素系界面活性剤;パーフルオロアルキルベタイン等の両性型フッ素系界面活性剤;パーフルオロアルキルトリメチルアンモニウム等のカチオン型フッ素系界面活性剤;並びにパーフルオロアルキルエチレンオキシド付加物、パーフルオロアルキルアミンオキサイド及びパーフルオロアルキル基を含有するオリゴマー等のノニオン型フッ素系界面活性剤が挙げられる。これらの中でも、パーフルオロアルケニル基を有するフッ素系界面活性剤が、特に塗膜の耐汚染性に優れるため好ましい。
また、上記親水性オーバーコート層は、水に対する接触角が1°〜40°であることが好ましい。
上記親水性オーバーコート層は、塗料業界で通常使用される添加剤、例えば、樹脂、紫外線吸収剤、酸化防止剤、シランカップリング剤、可塑剤、防錆剤、pH調整剤、消泡剤、荷電制御剤、応力緩和剤、浸透剤、表面調整剤等を本発明の目的を害しない範囲内で含んでいてもよい。
上記親水性オーバーコート層は、例えば、必要に応じて適宜選択される配合剤を混合することによって調製された塗料組成物をクリアー層上に塗装することで作製できる。塗装方法としては、特に限定されず、エアースプレー塗装、エアレススプレー塗装、静電塗装、ロールコーター塗装、フローコーター、はけ、ローラー塗装等が利用できる。
次に、図を参照しながら、本発明の建築板の実施態様について説明する。図1は、本発明の建築板の一実施態様の概略断面図である。図1の建築板1は、基材2と、該基材2上に配置された着色層3と、該着色層3上に配置されたクリアー層4と、該クリアー層4上に配置されたオーバーコート層5とを備える。
以下に、実施例を挙げて本発明を更に詳しく説明するが、本発明は下記の実施例に何ら限定されるものではない。
<着色塗料の調製>
表1の配合を仕込み、公知の方法により、着色塗料1〜6を調製した。
表1の配合を仕込み、公知の方法により、着色塗料1〜6を調製した。
1) Ti−Pure R−960 (デュポン社製)
2) ボンコート YG651 (DIC社製、樹脂成分 47質量%、MFT 55〜60℃)
3) L100 (堺化学製、沈降性硫酸バリウム)
4) Zinc Omadine ZOE Dispersion(ロンザ社製、亜鉛ピリチオン含有量 50重量%)
5) Copper Omadine AQ35 Aqueous Dispersion (ロンザ社製、銅ピリチオン含有量 40重量%))
6) SNデフォーマー1316(サンノプコ社製)
7) ASE−60(ロームアンドハース社製)
2) ボンコート YG651 (DIC社製、樹脂成分 47質量%、MFT 55〜60℃)
3) L100 (堺化学製、沈降性硫酸バリウム)
4) Zinc Omadine ZOE Dispersion(ロンザ社製、亜鉛ピリチオン含有量 50重量%)
5) Copper Omadine AQ35 Aqueous Dispersion (ロンザ社製、銅ピリチオン含有量 40重量%))
6) SNデフォーマー1316(サンノプコ社製)
7) ASE−60(ロームアンドハース社製)
<クリアー塗料の調製>
表2〜4の配合を仕込み、十分に撹拌することにより、クリアー塗料1〜18を調製した。
表2〜4の配合を仕込み、十分に撹拌することにより、クリアー塗料1〜18を調製した。
8) アクリセットEX−109SI(日本触媒製、樹脂成分 40質量%、MFT 50℃)
9) WU−412(セイコー化成社製、樹脂成分 33質量%、MFT 0℃以下)
10)FE−4300(旭硝子社製、樹脂成分 50質量%、MFT 30℃)
11)ダイヤ珪砂8号(オクムラセラム社製)
12)Proxel AM(アーチケミカルズ社製)
13)TINUVIN1130(BASF社製)
14)TINUVIN292(BASF社製)
9) WU−412(セイコー化成社製、樹脂成分 33質量%、MFT 0℃以下)
10)FE−4300(旭硝子社製、樹脂成分 50質量%、MFT 30℃)
11)ダイヤ珪砂8号(オクムラセラム社製)
12)Proxel AM(アーチケミカルズ社製)
13)TINUVIN1130(BASF社製)
14)TINUVIN292(BASF社製)
<オーバーコート塗料の調製>
表5の配合を仕込み、十分に撹拌することにより、オーバーコート塗料(OC材)1〜2を調製した。
表5の配合を仕込み、十分に撹拌することにより、オーバーコート塗料(OC材)1〜2を調製した。
15)水分散コロイダルシリカA(日産化学工業(株)製、スノーテックス−C、固形分20%、pH9.0、平均粒子径10〜20nm、形状:球状)
16)ノニオン系界面活性剤A(TEGO社製、ポリフローKL−510、固形分100%、成分:ポリオキシアルキレンモノアルキルエーテル)
17)フッ素系界面活性剤A(株式会社ネオス製、フタージェント100、パーフルオロアルケニル基含有フッ素系界面活性剤、固形分100%)
16)ノニオン系界面活性剤A(TEGO社製、ポリフローKL−510、固形分100%、成分:ポリオキシアルキレンモノアルキルエーテル)
17)フッ素系界面活性剤A(株式会社ネオス製、フタージェント100、パーフルオロアルケニル基含有フッ素系界面活性剤、固形分100%)
<塗装基材の調製>
基材として石膏スラグパーライト板(厚さ12mm)を用い、その表面にポリイソシアネートプレポリマー溶液シーラー「Vセラン#100シーラー」(大日本塗料(株)製)を酢酸ブチル:キシレン=1:1の溶剤により100%希釈した後、塗着量が90〜100g/m2(wet質量)となるように吹付塗装した。これを100℃にて5分間乾燥した後、一晩養生して下塗り塗膜層を形成した。これを塗装基材とした。
基材として石膏スラグパーライト板(厚さ12mm)を用い、その表面にポリイソシアネートプレポリマー溶液シーラー「Vセラン#100シーラー」(大日本塗料(株)製)を酢酸ブチル:キシレン=1:1の溶剤により100%希釈した後、塗着量が90〜100g/m2(wet質量)となるように吹付塗装した。これを100℃にて5分間乾燥した後、一晩養生して下塗り塗膜層を形成した。これを塗装基材とした。
<実施例1>
着色塗料2を水により10%希釈した後、塗着量が80〜90g/m2(wet質量)となるように吹付塗装した。これを120℃にて15分間乾燥して着色塗膜層を形成した。
次いで、クリアー塗料1を水により10%希釈した後、乾燥膜厚が40μmになるよう、吹付塗装した後、100℃の乾燥炉内で5分乾燥し、クリアー塗膜層を形成した。
次いで、オーバーコート塗料1を、乾燥膜厚2μmとなるように吹付塗装した。これを80℃にて15分間乾燥した後、室温において3日間乾燥してオーバーコート塗膜層を形成し、防汚積層塗膜を有する試験用の塗装板を形成した。
着色塗料2を水により10%希釈した後、塗着量が80〜90g/m2(wet質量)となるように吹付塗装した。これを120℃にて15分間乾燥して着色塗膜層を形成した。
次いで、クリアー塗料1を水により10%希釈した後、乾燥膜厚が40μmになるよう、吹付塗装した後、100℃の乾燥炉内で5分乾燥し、クリアー塗膜層を形成した。
次いで、オーバーコート塗料1を、乾燥膜厚2μmとなるように吹付塗装した。これを80℃にて15分間乾燥した後、室温において3日間乾燥してオーバーコート塗膜層を形成し、防汚積層塗膜を有する試験用の塗装板を形成した。
<実施例2〜17、比較例1〜7>
実施例1と同様の方法で着色塗膜層を形成した。
次いで、表2〜4に記載のクリアー塗料を、表6〜9に記載の乾燥膜厚になるよう、吹付塗装した後、100℃の乾燥炉内で5分乾燥し、クリアー塗膜層を形成した。
次いで、オーバーコート塗料1を、表6〜9に記載の乾燥膜厚になるように吹付塗装した。これを80℃にて15分間乾燥した後、室温において3日間乾燥してオーバーコート塗膜層を形成し、防汚積層塗膜を有する試験用の塗装板を形成した。
実施例1と同様の方法で着色塗膜層を形成した。
次いで、表2〜4に記載のクリアー塗料を、表6〜9に記載の乾燥膜厚になるよう、吹付塗装した後、100℃の乾燥炉内で5分乾燥し、クリアー塗膜層を形成した。
次いで、オーバーコート塗料1を、表6〜9に記載の乾燥膜厚になるように吹付塗装した。これを80℃にて15分間乾燥した後、室温において3日間乾燥してオーバーコート塗膜層を形成し、防汚積層塗膜を有する試験用の塗装板を形成した。
<実施例18>
実施例1と同様の方法で着色塗膜層を形成した。
次いで、クリアー塗料2を、表9に記載の乾燥膜厚になるよう、吹付塗装した後、100℃の乾燥炉内で5分乾燥し、クリアー塗膜層を形成した。
次いで、オーバーコート塗料2を、乾燥膜厚2μmとなるように吹付塗装した。これを80℃にて15分間乾燥した後、室温において3日間乾燥してオーバーコート塗膜層を形成し、防汚積層塗膜を有する試験用の塗装板を形成した。
実施例1と同様の方法で着色塗膜層を形成した。
次いで、クリアー塗料2を、表9に記載の乾燥膜厚になるよう、吹付塗装した後、100℃の乾燥炉内で5分乾燥し、クリアー塗膜層を形成した。
次いで、オーバーコート塗料2を、乾燥膜厚2μmとなるように吹付塗装した。これを80℃にて15分間乾燥した後、室温において3日間乾燥してオーバーコート塗膜層を形成し、防汚積層塗膜を有する試験用の塗装板を形成した。
<実施例19、23、27、31>
着色塗料1を水により10%希釈した後、塗着量が80〜90g/m2(wet質量)となるように吹付塗装した。これを120℃にて15分間乾燥して着色塗膜層を形成した。
次いで、表9〜11に従い、クリアー塗料を所定の乾燥膜厚になるよう、吹付塗装した後、100℃の乾燥炉内で5分乾燥し、クリアー塗膜層を形成した。
次いで、オーバーコート塗料1を、乾燥膜厚2μmとなるように吹付塗装した。これを80℃にて15分間乾燥した後、室温において3日間乾燥してオーバーコート塗膜層を形成し、防汚積層塗膜を有する試験用の塗装板を形成した。
着色塗料1を水により10%希釈した後、塗着量が80〜90g/m2(wet質量)となるように吹付塗装した。これを120℃にて15分間乾燥して着色塗膜層を形成した。
次いで、表9〜11に従い、クリアー塗料を所定の乾燥膜厚になるよう、吹付塗装した後、100℃の乾燥炉内で5分乾燥し、クリアー塗膜層を形成した。
次いで、オーバーコート塗料1を、乾燥膜厚2μmとなるように吹付塗装した。これを80℃にて15分間乾燥した後、室温において3日間乾燥してオーバーコート塗膜層を形成し、防汚積層塗膜を有する試験用の塗装板を形成した。
<実施例20、24、28、32>
着色塗料1を着色塗料3に変更した以外は、<実施例19、23、27、31>と同様の方法で防汚積層塗膜を有する試験用の塗装板を形成した。
着色塗料1を着色塗料3に変更した以外は、<実施例19、23、27、31>と同様の方法で防汚積層塗膜を有する試験用の塗装板を形成した。
<実施例21、25、29、33>
着色塗料1を着色塗料4に変更した以外は、<実施例19、23、27、31>と同様の方法で防汚積層塗膜を有する試験用の塗装板を形成した。
着色塗料1を着色塗料4に変更した以外は、<実施例19、23、27、31>と同様の方法で防汚積層塗膜を有する試験用の塗装板を形成した。
<実施例22、26、30、34>
着色塗料1を着色塗料5に変更した以外は、<実施例19、23、27、31>と同様の方法で防汚積層塗膜を有する試験用の塗装板を形成した。
着色塗料1を着色塗料5に変更した以外は、<実施例19、23、27、31>と同様の方法で防汚積層塗膜を有する試験用の塗装板を形成した。
<比較例8>
防藻・防かび剤を含まない着色塗料6を水により10%希釈した後、塗着量が80〜90g/m2(wet質量)となるように吹付塗装した。これを120℃にて15分間乾燥して着色塗膜層を形成した。
次いで、クリアー塗料2を水により10%希釈した後、乾燥膜厚が40μmになるよう、吹付塗装した後、100℃の乾燥炉内で5分乾燥し、クリアー塗膜層を形成した。
次いで、オーバーコート塗料1を、乾燥膜厚2μmとなるように吹付塗装した。これを80℃にて15分間乾燥した後、室温において3日間乾燥してオーバーコート塗膜層を形成し、防汚積層塗膜を有する試験用の塗装板を形成した。
防藻・防かび剤を含まない着色塗料6を水により10%希釈した後、塗着量が80〜90g/m2(wet質量)となるように吹付塗装した。これを120℃にて15分間乾燥して着色塗膜層を形成した。
次いで、クリアー塗料2を水により10%希釈した後、乾燥膜厚が40μmになるよう、吹付塗装した後、100℃の乾燥炉内で5分乾燥し、クリアー塗膜層を形成した。
次いで、オーバーコート塗料1を、乾燥膜厚2μmとなるように吹付塗装した。これを80℃にて15分間乾燥した後、室温において3日間乾燥してオーバーコート塗膜層を形成し、防汚積層塗膜を有する試験用の塗装板を形成した。
<比較例9>
着色塗料2を水により10%希釈した後、塗着量が80〜90g/m2(wet質量)となるように吹付塗装した。これを120℃にて15分間乾燥して着色塗膜層を形成した。
次いで、クリアー塗料2を水により10%希釈した後、乾燥膜厚が40μmになるよう、吹付塗装した後、100℃の乾燥炉内で5分乾燥し、クリアー塗膜層を形成した。
そして、オーバーコート塗料を塗装せず、試験用の塗装板を形成した。
着色塗料2を水により10%希釈した後、塗着量が80〜90g/m2(wet質量)となるように吹付塗装した。これを120℃にて15分間乾燥して着色塗膜層を形成した。
次いで、クリアー塗料2を水により10%希釈した後、乾燥膜厚が40μmになるよう、吹付塗装した後、100℃の乾燥炉内で5分乾燥し、クリアー塗膜層を形成した。
そして、オーバーコート塗料を塗装せず、試験用の塗装板を形成した。
<水蒸気透過度測定用のクリアー塗膜の調製方法>
上述のクリアー塗料1〜18を、ポリプロピレン板の基材試験片にアプリケーターを用いて、下記の乾燥膜厚になるよう塗装し、100℃の乾燥炉内で5分乾燥させて、塗膜を形成しクリアー塗膜塗膜付きポリプロピレン板を得た。
・クリアー塗料1、7〜9、13〜14、16:乾燥膜厚 40μmの塗膜。
・クリアー塗料2〜3:乾燥膜厚 40μm、120μmの2種類の塗膜。
・クリアー塗料17:乾燥膜厚 40μm、80μmの2種類の塗膜。
・クリアー塗料4〜6、10〜12、15、18:乾燥膜厚 70μmの塗膜。
上述のクリアー塗料1〜18を、ポリプロピレン板の基材試験片にアプリケーターを用いて、下記の乾燥膜厚になるよう塗装し、100℃の乾燥炉内で5分乾燥させて、塗膜を形成しクリアー塗膜塗膜付きポリプロピレン板を得た。
・クリアー塗料1、7〜9、13〜14、16:乾燥膜厚 40μmの塗膜。
・クリアー塗料2〜3:乾燥膜厚 40μm、120μmの2種類の塗膜。
・クリアー塗料17:乾燥膜厚 40μm、80μmの2種類の塗膜。
・クリアー塗料4〜6、10〜12、15、18:乾燥膜厚 70μmの塗膜。
<水蒸気透過度測定>
ポリプロピレン板上に形成されたクリアー塗膜を剥がし、単離膜を得た後、JIS K7129Aに規定の感湿センサー法に準拠して、水蒸気透過度測定装置LYSSY社製「PERMEABILITY TESTER L80−5000」を用い、40℃/90%RHの条件下での単離膜の水蒸気透過度を測定した。
ポリプロピレン板上に形成されたクリアー塗膜を剥がし、単離膜を得た後、JIS K7129Aに規定の感湿センサー法に準拠して、水蒸気透過度測定装置LYSSY社製「PERMEABILITY TESTER L80−5000」を用い、40℃/90%RHの条件下での単離膜の水蒸気透過度を測定した。
<初期の防藻・防カビ性>
試験用の塗装板について、寒天培地法で試験し、試験後の評価結果を下記の評価基準に従って、目視で評価した。
・防藻試験方法
1) 試験菌株
Protococcus viridis, Chlorococcum echinozygotum NES 2249, Hormidium flaccidium CCAP 335/2A, Nostoc commune NIES 24, Oscillatoria laetevirens NIES 31
2)試験板の調製
検体をイオン交換水に18 時間浸漬した後、室温で4 時間、更に80℃で2 時間乾燥した。
3)試験操作
ガラス容器に藻類培養用液体培地を入れ、試験板を設置し、藻懸濁液を散布して、温度25℃、照度1500lx(明期12時間:暗期12時間)で4週間培養した。
・防カビ試験方法
JIS Z 2911に準じて行った。
試験用の塗装板について、寒天培地法で試験し、試験後の評価結果を下記の評価基準に従って、目視で評価した。
・防藻試験方法
1) 試験菌株
Protococcus viridis, Chlorococcum echinozygotum NES 2249, Hormidium flaccidium CCAP 335/2A, Nostoc commune NIES 24, Oscillatoria laetevirens NIES 31
2)試験板の調製
検体をイオン交換水に18 時間浸漬した後、室温で4 時間、更に80℃で2 時間乾燥した。
3)試験操作
ガラス容器に藻類培養用液体培地を入れ、試験板を設置し、藻懸濁液を散布して、温度25℃、照度1500lx(明期12時間:暗期12時間)で4週間培養した。
・防カビ試験方法
JIS Z 2911に準じて行った。
評価基準
○: 塗装板上に全く藻類の繁殖が認められない。
△: 塗装板上の1/4以下に藻類の繁殖が認められる。
×: 塗装板上の1/4以上に藻類の繁殖が認められる。
○: 塗装板上に全く藻類の繁殖が認められない。
△: 塗装板上の1/4以下に藻類の繁殖が認められる。
×: 塗装板上の1/4以上に藻類の繁殖が認められる。
<曝露後の防藻性評価>
メタルウェザー試験機(KW−R5TP、ダイプラ・ウィンテス株式会社)を用いて、試験用の塗装板を暴露させた。具体的には、下記評価サイクルを30回繰り返した。曝露後、バミキュライトベット法に従い、防藻性試験を行った。試験後、下記評価基準に従って、防藻性を評価した。結果を表6〜11に示す。
メタルウェザー試験機(KW−R5TP、ダイプラ・ウィンテス株式会社)を用いて、試験用の塗装板を暴露させた。具体的には、下記評価サイクルを30回繰り返した。曝露後、バミキュライトベット法に従い、防藻性試験を行った。試験後、下記評価基準に従って、防藻性を評価した。結果を表6〜11に示す。
<評価サイクル:L→R→シャワー→D→シャワー>
・L:波長295〜780nm、光エネルギー63mW/cm2の光を6時間照射する(温度65℃、湿度70%)。
・R:照射無しで、温度65℃及び湿度70%の環境下、4時間静置させる。
・シャワー:純水を10秒間まく。
・D:照射無しで、温度30℃及び湿度98%以上の環境下、18時間静置させる。
・L:波長295〜780nm、光エネルギー63mW/cm2の光を6時間照射する(温度65℃、湿度70%)。
・R:照射無しで、温度65℃及び湿度70%の環境下、4時間静置させる。
・シャワー:純水を10秒間まく。
・D:照射無しで、温度30℃及び湿度98%以上の環境下、18時間静置させる。
(試験方法;バミキュライトベット法)
透明プラスチックの保湿ボックスに滅菌処理したバミキュライトを敷き詰め、これに滅菌精製水をバミキュライトが充分に湿るまで加えた。このバミキュライトベッド上に試験用の塗装板を置き、藻類の混合分散液(3ml)を吸引濾過して試料上面に塗布した。
保湿ボックスを密閉し、温度19〜22℃、低強度の蛍光灯下(照度:700〜1200lux/照射サイクル:16時間照射−8時間消灯)で、8週間培養を行なった。接種24時間後に窒素、リン及びカリウムを同量ずつ含む2%無機塩類水溶液を試料表面に噴霧した。毎週評価する際に、試料片表面の乾燥を防ぐ為に滅菌精製水を噴霧した。各2検体を用いて試験を行った。
藻の試験菌株は以下の通りである。
Chlorella vulgaris , Nostoc muscorum , Oscillatoria tenuis , Pleurococcus sp.
Stichococcus bacillaris , Ulthorix zonata NIES-536
透明プラスチックの保湿ボックスに滅菌処理したバミキュライトを敷き詰め、これに滅菌精製水をバミキュライトが充分に湿るまで加えた。このバミキュライトベッド上に試験用の塗装板を置き、藻類の混合分散液(3ml)を吸引濾過して試料上面に塗布した。
保湿ボックスを密閉し、温度19〜22℃、低強度の蛍光灯下(照度:700〜1200lux/照射サイクル:16時間照射−8時間消灯)で、8週間培養を行なった。接種24時間後に窒素、リン及びカリウムを同量ずつ含む2%無機塩類水溶液を試料表面に噴霧した。毎週評価する際に、試料片表面の乾燥を防ぐ為に滅菌精製水を噴霧した。各2検体を用いて試験を行った。
藻の試験菌株は以下の通りである。
Chlorella vulgaris , Nostoc muscorum , Oscillatoria tenuis , Pleurococcus sp.
Stichococcus bacillaris , Ulthorix zonata NIES-536
評価基準
○: 塗装板上に全く藻類の繁殖が認められない。
△: 塗装板上の1/4以下に藻類の繁殖が認められる。
×: 塗装板上の1/4以上に藻類の繁殖が認められる。
○: 塗装板上に全く藻類の繁殖が認められない。
△: 塗装板上の1/4以下に藻類の繁殖が認められる。
×: 塗装板上の1/4以上に藻類の繁殖が認められる。
<耐候性>
試験用の塗装板に対して、サンシャインウェザー−オーメーターを用いた5000時間の耐候性試験を行い、その耐候性を下記評価基準に基づいて判定した。
○: 塗膜外観に変化は無く、光沢保持率95%以上
△: 塗膜外観の変化がわずかにあり、光沢保持率80%以上95%未満
×: 塗膜外観の変化が著しく、光沢保持率80%未満
試験用の塗装板に対して、サンシャインウェザー−オーメーターを用いた5000時間の耐候性試験を行い、その耐候性を下記評価基準に基づいて判定した。
○: 塗膜外観に変化は無く、光沢保持率95%以上
△: 塗膜外観の変化がわずかにあり、光沢保持率80%以上95%未満
×: 塗膜外観の変化が著しく、光沢保持率80%未満
<耐雨筋汚染性>
水平面に対して10度傾斜し、かつ、長さ30cm、深さ3mmの溝が3mmピッチで刻まれた屋根を有する架台上に、試験用の塗装板を、降雨が塗膜表面に筋状に流れ落ちるように南向きに垂直に取り付け、その状態で6ヶ月間暴露(180日間)した。その後、塗膜外観を試験前の塗膜と比較し、塗膜表面の汚染状態を、以下のように目視判定した。
◎: 汚れは無く、雨筋も確認されない
○: わずかな汚れは有るが、雨筋は確認されない
△: 局所的な汚れが有り、雨筋が薄く確認される
×: 全面にかなりの汚れが有り、雨筋がはっきりと確認される
水平面に対して10度傾斜し、かつ、長さ30cm、深さ3mmの溝が3mmピッチで刻まれた屋根を有する架台上に、試験用の塗装板を、降雨が塗膜表面に筋状に流れ落ちるように南向きに垂直に取り付け、その状態で6ヶ月間暴露(180日間)した。その後、塗膜外観を試験前の塗膜と比較し、塗膜表面の汚染状態を、以下のように目視判定した。
◎: 汚れは無く、雨筋も確認されない
○: わずかな汚れは有るが、雨筋は確認されない
△: 局所的な汚れが有り、雨筋が薄く確認される
×: 全面にかなりの汚れが有り、雨筋がはっきりと確認される
<静的接触角の測定>
試験用の塗装板表面に0.1ccの蒸留水を滴下し、20℃の雰囲気下で滴下1分後の接触角(静的接触角)を協和界面化学株式会社CA−X接触角測定装置にて測定した。
試験用の塗装板表面に0.1ccの蒸留水を滴下し、20℃の雰囲気下で滴下1分後の接触角(静的接触角)を協和界面化学株式会社CA−X接触角測定装置にて測定した。
結果を表6〜11に示す。
1 建築板
2 基材
3 着色層
4 クリアー層
5 オーバーコート層
2 基材
3 着色層
4 クリアー層
5 オーバーコート層
Claims (9)
- 基材と、該基材上に形成された着色層と、該着色層上に形成されたクリアー層と、該クリアー層上に形成される親水性オーバーコート層とを備える建築板であって、前記着色層が、着色顔料と、樹脂と、防藻・防かび剤とを含み、前記親水性オーバーコート層が、オルガノポリシロキサン系の無機樹脂を結合剤とする塗料、オルガノシラン及び/又はその部分加水分解縮合物とシリル基含有化合物を加水分解縮合反応させて得られる有機無機複合樹脂を結合剤とする塗料、又は水分散コロイダルシリカを含有する塗料からなる群から選択される親水性オーバーコート塗料を含み、前記クリアー層の水蒸気透過度が50〜2500g/(m2・24h)であることを特徴とする建築板。
- 親水性オーバーコート塗料が、水分散コロイダルシリカを含有する塗料である、請求項1に記載の建築板。
- 前記防藻・防かび剤が、金属錯体であることを特徴とする請求項1または2に記載の建築板。
- 前記金属錯体が、亜鉛ピリチオン及び銅ピリチオンよりなる群から選択される少なくとも1種であることを特徴とする請求項3に記載の建築板。
- 前記金属錯体が、亜鉛ピリチオンであることを特徴とする請求項4に記載の建築板。
- 前記着色層中における着色顔料の含有量が1〜50質量%であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の建築板。
- 前記クリアー層が、アクリル樹脂、ウレタン樹脂、アクリルシリコーン樹脂及びフッ素樹脂よりなる群から選択される少なくとも1種の樹脂を含むことを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の建築板。
- 前記オーバーコート層は、水に対する接触角が1°〜40°であることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の建築板。
- 前記オーバーコート層は、水に対する接触角が1°〜40°であり且つ膜厚が0.1〜5μmであることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の建築板。
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