JP6149001B2 - 蓄熱装置 - Google Patents

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Description

本発明は、反応媒体を気化させる蒸発器と、該蒸発器において気化した上記反応媒体を吸収して発熱する反応器とを有する蓄熱装置に関する。
反応媒体との可逆反応によって蓄放熱を行う蓄熱剤を利用した蓄熱装置として、例えば特許文献1に開示されたものがある。この蓄熱装置の反応器は、蓄熱剤粒子が充填された充填層と、反応媒体を流通させると共に充填層の内部を通過するように形成された内部流通路と、充填層との間で熱交換する熱交換流体を流通させる熱交換流路とを備えている。
この蓄熱装置においては、内部流通路に反応媒体を流通させることにより、充填層の蓄熱剤が反応媒体を吸収すると共に反応媒体と反応して発熱する。この充填層の熱を取出して、暖房等に利用することができる。また、充填層を加熱して、蓄熱剤から反応媒体を脱離させることにより、蓄熱剤に蓄熱することができる。
特開2010−249412号公報
しかしながら、内部流通路に反応媒体を流通させると、充填層における内部流通路の導入口付近の蓄熱剤から反応が進むこととなる。反応後の蓄熱剤は反応媒体を吸収できず、また、蓄熱剤粒子も大きくなる。それゆえ、充填層においては、導入口付近の蓄熱剤から反応が進むことにより、内部流通路の下流側へ行くほど、反応媒体の流通抵抗が大きくなり、充填層における内部流通路の導入口から遠い位置においては反応が進みにくくなる。しかも、導入口付近の蓄熱剤は、先に反応が完了してしまう。その結果、反応初期においては、反応器において放出される熱量は大きく得られるが、長時間にわたって充分な熱量を得ることが困難となる。すなわち、例えば、反応器の放熱を暖房に利用する場合、その暖房出力を長時間にわたって維持することが困難となる。
また、反応器に接続されて反応媒体を気化させる蒸発器の冷熱を利用して冷房する場合にも、蒸発器から反応器への反応媒体の送出量が短時間で少なくなってしまうことから、蒸発器を冷熱源とした充分な冷房出力を長時間得ることが困難となる。
本発明は、かかる背景に鑑みてなされたものであり、長時間にわたって反応器における充分な発熱反応を維持することができる蓄熱装置を提供しようとするものである。
本発明の一態様は、反応媒体を気化させる蒸発器と、該蒸発器において気化した上記反応媒体を吸収して発熱する反応器とを有する蓄熱装置であって、
上記反応器は、上記反応媒体と可逆反応可能であって上記反応媒体を吸収して発熱する蓄熱剤粒子が充填された充填層と、
上記反応媒体を流通させると共に上記充填層の内部を通過するように形成された内部流通路と、
上記充填層との間で熱交換する熱交換流体を流通させる熱交換流路とを備え、
上記内部流通路の導入口に近い位置ほど、上記充填層における蓄熱剤と上記反応媒体との反応を抑制することができるよう構成されていることを特徴とする蓄熱装置にある。
上記蓄熱装置においては、内部流通路の導入口に近い位置ほど、充填層における蓄熱剤と上記反応媒体との反応を抑制することができるよう構成されている。それゆえ、充填層における内部流通路の導入口付近の蓄熱剤の反応が短時間で進みすぎることを防ぐことができる。また、これに伴い、この部位の蓄熱剤粒子の膨張を抑制することができる。
これにより、導入口に近い位置における充填層においても、長時間にわたり蓄熱剤粒子による反応媒体の吸収が可能となり、導入口から遠い位置へ向かう反応媒体の圧力損失が大きくなることを防ぐことができる。したがって、反応媒体を下流側(導入口から遠い側)へも効率的に供給することができる。これにより、内部流通路全体から、反応媒体が充填層へ供給されやすくなり、充填層全体が徐々に反応媒体と反応することとなる。つまり、充填層全体が反応を完了するまでの間、圧力損失を抑制すると共に反応面積を大きく稼ぐことができる。それゆえ、長時間にわたって、反応器における充分な発熱反応を維持することができる。
以上のごとく、本発明によれば、長時間にわたって反応器における充分な発熱反応を維持することができる蓄熱装置を提供することができる。
実施例1における、水和反応時の蓄熱装置の説明図。 実施例1における、脱水反応時の蓄熱装置の説明図。 実施例1における、バルブ閉止時の蓄熱装置の説明図。 実施例1における、反応器の斜視図。 実施例1における、反応器の一部の斜視図。 実施例1における、流体流路中に配された反応器と遮蔽板の斜視図。 熱抵抗が均一の場合の水和反応の進み方の説明図。 実施例1における、水和反応の進み方の説明図。 充填層の反応率の推移を表す線図。 実施例2における、流体流路中に配された反応器と分布制御手段(遮蔽板)の断面説明図。 実施例3における、反応器の斜視図。 実施例4における、反応器の斜視図。 実施例5における、反応器の斜視図。 実施例6における、反応器の斜視図。 実施例7における、流体流路中に配された蓄熱装置の断面説明図。 実施例8における、流体流路中に配された蓄熱装置の断面説明図。
上記蓄熱装置は、上記内部流通路の導入口に近い位置ほど、上記熱交換流路を流通する上記熱交換流体と上記充填層との間の熱抵抗が大きくなるよう構成されているものとすることができる。この場合には、より容易かつ効果的に、長時間にわたって反応器における充分な発熱反応を維持することができる蓄熱装置を得ることができる。
すなわち、内部流通路の導入口に近い位置ほど、熱交換流体と充填層との間の熱抵抗が大きくなるよう構成されていると、充填層のうち導入口付近の部位が反応して発熱しても、その熱が熱交換流路を流通する熱交換流体へ放熱されることを抑制することができる。その結果、充填層のうち導入口に近い部位の蓄熱剤の温度を高く維持することができ、この部位の反応速度を低下させることができる。また、これに伴い、この部位の蓄熱剤粒子の膨張を抑制することができる。その結果、上述のように、内部流通路全体から、反応媒体が充填層へ供給されやすくなり、充填層全体が徐々に反応媒体と反応することとなる。それゆえ、長時間にわたって、反応器における充分な発熱反応を維持することができる。
上記蒸発器は、上記反応媒体が気化する際に生じる冷熱を取出す冷熱取り出し手段を有することが好ましい。この場合には、蒸発器において生じる冷熱を冷房等に利用することができる。そして、上述のように、反応器における反応が長時間にわたって充分に得られるため、蒸発器から反応器への反応媒体の送出量を長時間にわたって充分に維持することができる。その結果、蒸発器を冷熱源とした冷房出力を長時間得ることが可能となる。
また、上記熱交換流路の形成方向は、上記内部流通路の形成方向に対して直交しており、上記熱交換流路のうち、上記内部流通路の上記導入口に近い部位ほど、上記熱交換流体の流量が小さくなるよう構成されていることが好ましい。この場合には、内部流通路の導入口に近い位置ほど、熱交換流路を流通する熱交換流体と充填層との間の熱抵抗が大きくなるような構成を、容易かつ確実に実現することができる。
(実施例1)
上記蓄熱装置の実施例につき、図1〜図9を用いて説明する。
本例の蓄熱装置1は、図1〜図3に示すごとく、反応媒体Wを気化させる蒸発器2と、蒸発器2において気化した反応媒体Wを吸収して発熱する反応器3とを有する。
図4、図5に示すごとく、反応器3は、蓄熱剤粒子が充填された充填層31と、反応媒体Wを流通させる内部流通路32と、熱交換流体Aを流通させる熱交換流路33とを備えている。蓄熱剤粒子は、反応媒体Wと可逆反応可能であって反応媒体Wを吸収して発熱する。内部流通路32は、充填層31の内部を通過するように形成されている。熱交換流体Aは、充填層31との間で熱交換を行う。
そして、蓄熱装置1は、内部流通路32の導入口321に近い位置ほど、熱交換流路33を流通する熱交換流体Aと充填層31との間の熱抵抗が大きくなるよう構成されている。
なお、本例において、反応媒体Wは水(水蒸気)であり、熱交換流体Aは空気である。そして、反応器3の充填層31に充填された蓄熱剤粒子は、水和反応によって発熱(放熱)し、脱水反応によって蓄熱することができる材料からなる。例えば、蓄熱剤としては、酸化カルシウム(CaO)を用いることができる。
図1〜図3に示すごとく、反応器3と蒸発器2とは、反応媒体Wを流通させる媒体配管11によって連結されている。媒体配管11にはバルブ111が設けられており、反応器3と蒸発器2との間における反応媒体Wの移動を制御することができるよう構成されている。
また、蒸発器2は、反応媒体Wが気化する際に生じる冷熱を取出す冷熱取り出し手段を有する。本例において、冷熱取り出し手段は、蒸発器2内を通過するように形成された冷媒流通路21であり、冷媒流通路21を流通させる冷媒Cとして、例えば空気を用いることができる。
反応器3において発熱(放熱)させる際には、図1に示すごとく、蒸発器2において反応媒体Wを蒸発させると共に、バルブ111を開放する。これにより、蒸発した反応媒体Wは媒体配管11を通って反応器3へ送り込まれる。そして、反応媒体Wが、反応器3における充填層31の蓄熱剤と反応する。つまり、蓄熱剤が水和反応を生じる。これにより、反応器3の充填層31が発熱する。この熱が、熱交換流体Aに移動して、暖房の熱等に利用される。
また、蒸発器2における反応媒体Wの気化に伴う冷熱は、冷媒流通路21を流通する冷媒Cに移動して、冷房に利用される。
また、反応器3に蓄熱する際には、図2に示すごとく、反応器3を加熱すると共に、バルブ111を開放する。これにより、反応器3の充填層31において脱水反応が生じ、反応器3から離脱した水蒸気(反応媒体W)は、媒体配管11を通じて蒸発器2に送り込まれる。このとき、蒸発器2は、凝縮器として機能する。つまり、蒸発器2(凝縮器)において、気体の反応媒体W(水蒸気)が凝縮されて、液体の反応媒体W(水)となる。なお、本例においては、蒸発器2が凝縮器を兼ねた構成を示したが、蒸発器2とは別に凝縮器を設けた構成としてもよい。
また、脱水反応によって反応器3の蓄熱剤(充填層31)に蓄熱した後、図3に示すごとく、バルブ111を閉じることにより、所望のタイミングまで水和反応が生じないようにして、蓄熱状態を保つことができる。
図4に示すごとく、反応器3は、複数の充填層31と、複数の内部流通路32と、複数の熱交換流路33とを有する。本例においては、内部流通路32は、充填層31の全面に沿って面状に広がる形状となっているが、必ずしもその形状は限定されるものではない。また、内部流通路32の厚みは、例えば0.5〜5mm程度である。また、熱交換流路33は、充填層31における内部流通路32と反対側の面に、接触配置されている。そして、内部にフィン331が配設されている。このフィン331は、例えば、ステンレス鋼等の金属からなり、熱交換流路33を流れる熱交換流体Aを整流する機能と、熱交換流体Aと充填層31との間の熱抵抗を低減する機能とを有する。また、フィン331は、熱交換流路33の強度を高める機能も有する。また、熱交換流路33は、充填層31及び内部流通路32からは空間的に隔離されている。したがって、熱交換流路33を流れる熱交換流体Aが充填層31や内部流通路32へ漏れることはない。
なお、図5は、反応器3の一部を抜き出した状態を示している。同図に示すように、内部流通路32を流れる反応媒体Wの向きと、熱交換流路33を流れる熱交換流体Aの向きとは、互いに直交する。
すなわち、熱交換流路33の形成方向は、内部流通路32の形成方向に対して直交している。そして、熱交換流路33のうち、内部流通路32の導入口321に近い部位ほど、熱交換流体Aの流量が小さくなるよう構成されている。これにより、導入口321に近い位置ほど、熱交換流体Aと充填層31との間の熱抵抗が大きくなるよう構成されている。
図6に示すごとく、反応器3は、熱交換流体Aが流通する流体流路12内に設けてある。流体流路12には、反応器3の上流側に、流路の一部を遮蔽する遮蔽板4が設けてある。遮蔽板4は、流路方向から見たとき、熱交換流路33のうち、内部流通路32の導入口321に近い部位に重なるように形成されている。
これにより、熱交換流路33のうち、内部流通路32の導入口321に近い部位ほど、熱交換流体Aの流量が小さくなり、導入口321に近い位置ほど、熱交換流体Aと充填層31との間の熱抵抗が大きくなる。
また、本例の蓄熱装置1は、車両に搭載して用いることができる。そして、反応器3における発熱反応(水和反応)による熱を、車室内の暖房に用いることができる。また、蒸発器2における冷熱を、車室内の冷房に用いることができる。特に、車両走行時に蓄熱剤に蓄熱(脱水反応)し、車両停止時において反応器3から放熱(水和反応)することにより、車両停止時における冷暖房を効率よく行うことができる。
次に、本例の作用効果につき説明する。
上記蓄熱装置1においては、内部流通路32の導入口321に近い位置ほど、熱交換流路33を流通する熱交換流体Aと充填層31との間の熱抵抗が大きくなるよう構成されている。それゆえ、充填層31のうち導入口321付近の部位が反応して発熱しても、その熱が熱交換流路33を流通する熱交換流体Aへ放熱されることを抑制することができる。その結果、充填層31のうち導入口321に近い部位の蓄熱剤の温度を高く維持することができ、この部位の反応速度を低下させることができる。また、これに伴い、この部位の蓄熱剤粒子の膨張を抑制することができる。
なお、蓄熱剤は、一般に、温度によって反応速度が変化し、温度が高くなりすぎると、反応速度が低下する。例えば、酸化カルシウム(CaO)からなる蓄熱剤が水和反応する場合、蓄熱剤の温度が100℃近傍にて反応速度が高くなり、これを超えて温度が上昇すると、反応速度は低くなる。その一方で、水和反応によって発熱すると、蓄熱剤自身も温度上昇するため、反応速度は低下する。しかし、充填層31(蓄熱剤)が、熱交換流体Aによって充分に除熱されると、蓄熱剤の温度上昇が抑制されて、反応速度の低下も抑制される。したがって、充填層31のうち導入口321付近の部位の反応が進みすぎることを防ぐためには、その部分の蓄熱剤の除熱を控えることで、温度を高く保てばよい。そのために、内部流通路32の導入口321に近い位置ほど、熱交換流路33を流通する熱交換流体Aと充填層31との間の熱抵抗が大きくなるようにして、この部分の蓄熱剤の反応速度を抑制している。
これにより、導入口321に近い位置における充填層31においても、長時間にわたり蓄熱剤粒子による反応媒体の吸収が可能となり、導入口321から遠い位置へ向かう反応媒体Wの圧力損失が大きくなることを防ぐことができる。したがって、反応媒体Wを下流側(導入口321から遠い側)へも効率的に供給することができる。これにより、内部流通路32全体から、反応媒体Wが充填層31へ供給されやすくなり、充填層31全体が徐々に反応媒体Wと反応することとなる。つまり、充填層31全体が反応を完了するまでの間、反応面積を大きく稼ぐことができる。それゆえ、長時間にわたって、反応器3における充分な発熱反応(水和反応)を維持することができる。
この点を、図7、図8を用いて説明する。なお、各図において充填層31内に描いた模様R1、R2、R3は、水和反応の進み具合を模式的に描いたものであり、R1が最も反応が進んだ部分で、次いでR2、R3が、順に反応が進んでいる部分であることを表している。
仮に、熱交換流路33を流通する熱交換流体Aと充填層31との間の熱抵抗を、導入口321からの距離に関わらず均一とした場合には、図7(a)に示すごとく、導入口321に近い位置における充填層31の蓄熱剤から、局部的に反応が大きく進むこととなる。つまり、導入口321から内部流通路32に導入された反応媒体Wは、最初に接触する導入口321付近の蓄熱剤と反応して、この部分の蓄熱剤の温度が上がる。しかし、この熱は、熱交換流路33を流通する熱交換流体Aによって除熱されるため、蓄熱剤の反応速度が収まることなく、この部分の反応はさらに進む。その結果、導入口321付近の蓄熱剤の反応が促進されてその反応も早期に完了すると共に、その蓄熱剤粒子も早期に膨張する。
その後、図7(b)、(c)に示すごとく、充填層31における、導入口321から遠い位置の蓄熱剤も、順次、反応するが、その反応効率は小さいものとなる。
つまり、上流側の蓄熱剤粒子が充分に反応してその反応媒体吸収力が低下すると共に、該蓄熱剤粒子が膨張した後は、内部流通路32を流れる反応媒体Wは、導入口321から離れた位置まで行かないと、充填層31へ導入され難くなる。そのため、内部流通路32における反応媒体Wの圧力損失が大きくなる。それゆえ、導入口321から遠い部位まで、効率的に反応媒体Wが供給されないため、導入口321から遠い部位における反応速度は遅くなる。その一方で、上流側の蓄熱剤粒子の反応は、早期に完了してしまう。したがって、図9の曲線L0に示すごとく、反応開始直後は、充填層31において得られる反応率は高いが、反応開始から時間が経過すると、充填層31における反応率が低くなってしまう。その結果、充分な水和反応を長時間維持することが困難となる。すなわち、冷暖房の高出力を長時間維持することが困難となる。
これに対し、本例の蓄熱装置1においては、導入口321に近い位置ほど、熱交換流路33を流通する熱交換流体Aと充填層31との間の熱抵抗が大きくなるよう構成してある。これにより、導入口321付近の蓄熱剤が最初に水和反応して、温度が上がったとき、この熱が熱交換流路33を流通する熱交換流体Aによって除熱され難い。つまり、導入口321付近の温度が高温に維持される。そうすると、この部分の反応は抑制され、その蓄熱剤粒子の膨張も抑制される。
したがって、導入口321付近の蓄熱剤の反応は、長時間にわたって徐々に進むこととなる。これに伴い、導入口321付近の蓄熱剤粒子の膨張も抑制される。これにより、導入口321から遠い位置へ向かって内部流通路32に流れる反応媒体Wの圧力損失が大きくなることを抑制することができる。それゆえ、反応媒体Wは効率的に下流側へも供給される。そして、図8(a)、(b)、(c)に示すごとく、内部流通路32の全体から万遍なく、充填層31に反応媒体Wが供給され、上流側から下流側までにわたり、充填層31全体において、長時間にわたり徐々に水和反応が生じることとなる。その結果、充填層31内の圧力損失も小さくなり、図9の曲線L1に示すごとく、長時間にわたり、充分な反応率を得ることができる。
また、図1〜図3に示すごとく、蒸発器2は、冷熱取り出し手段(冷媒流通路21)を有するため、蒸発器2において生じる冷熱を冷房等に利用することができる。そして、上述のように、反応器3における反応が長時間にわたって充分に得られるため、蒸発器2から反応器3への反応媒体Wの送出量を長時間にわたって充分に維持することができる。その結果、蒸発器2を冷熱源とした冷房出力を長時間充分に得ることが可能となる。
図4、図5に示すごとく、熱交換流路33の形成方向は、内部流通路32の形成方向に対して直交しており、熱交換流路33のうち、内部流通路32の導入口321に近い部位ほど、熱交換流体Aの流量が小さくなるよう構成されている。これにより、内部流通路32の導入口321に近い位置ほど、熱交換流路33を流通する熱交換流体Aと充填層31との間の熱抵抗が大きくなるような構成を、容易かつ確実に実現することができる。
また、反応器3が配設された流体流路12には、反応器3の上流側に遮蔽板4が設けてある。これにより、内部流通路32の導入口321に近い位置における熱交換流体Aの流量を容易かつ効果的に低減することができる。それゆえ、導入口321に近い位置ほど熱交換流体Aと充填層31との間の熱抵抗が大きくなるような構成を、容易かつ確実に実現することができる。
以上のごとく、本例によれば、長時間にわたって反応器における充分な発熱反応を維持することができる蓄熱装置を提供することができる。
なお、例えば酸化カルシウム(CaO)からなる蓄熱剤が水和反応する場合、蓄熱剤の温度が100℃近傍にて反応速度が高くなり、これを超えて高温となると反応速度は低下するが、100℃近傍を下回って低温となっても反応速度は低下する。それゆえ、充填層31は、導入口321から遠い部位ほど温度を低くする構成とするとしても、その温度が100℃近傍(反応速度ピーク温度)を下回るほど低温となるようにするのではなく、導入口321に近い部位の温度と、100℃近傍との間の温度に保つことが望ましい。なお、反応器3が酸化カルシウムの水和反応を利用する場合以外においても、反応速度の温度依存性に応じて、適切な範囲(反応速度ピーク温度以上の範囲)において、充填層31における各部位の温度を調整することができるようにする。
(実施例2)
本例は、図10に示すごとく、内部流通路32の形成方向(Z方向)における熱交換流路33への熱交換流体Aの流量分布を変化させる分布制御手段41を有する蓄熱装置1の例である。
すなわち、本例においても、反応器3は、熱交換流体Aが流通する流体流路12内に設けてある。そして、流体流路12には、反応器3の上流側に、遮蔽板4が設けてある。本例においては、この遮蔽板4を可動式とし、これを分布制御手段41とする。これにより、図10(a)、(b)、(c)に示すごとく、熱交換流路33を遮蔽する領域を変化させることができるよう構成されている。
その他は、実施例1と同様である。なお、本例又は本例に関する図面において用いた符号のうち、実施例1において用いた符号と同一のものは、特に示さない限り、実施例1と同様の構成要素等を表す。
本例の場合には、長時間にわたって反応器3における充分な発熱反応を維持するようにすることもできるし、短時間にて高い発熱反応を生じさせることもできる。
すなわち、例えば、通常時には、図10(a)に示すごとく、遮蔽板4(分布制御手段41)によって、内部流通路32の導入口321付近における熱交換流路33を遮蔽する。これにより、実施例1と同様の状態となり、長時間にわたる暖房出力、冷房出力を得ることが可能となる。
そして、急速暖房又は急速冷房が望まれるときに、図10(c)のように、遮蔽板4が熱交換流路33を遮蔽しないように折りたたむことで、熱交換流路33の全体に熱交換流体Aを供給して、反応器3における水和反応を大きく生じさせる。これにより、暖房出力や冷房出力を大きくすることができる。
また、必要とされる冷暖房の出力の大きさに応じて、図10(b)のように、遮蔽板4(分布制御手段41)が熱交換流路33を遮蔽する領域を調整することもできる。
このように、本例の蓄熱装置1は、分布制御手段41によって内部流通路32の形成方向(Z方向)における熱交換流路33への熱交換流体Aの流量分布を変化させて、冷暖房出力の持続時間を極力長時間維持しつつ、必要に応じて高出力の冷暖房出力を得ることができる。
その他、実施例1と同様の作用効果を有する。
(実施例3)
本例は、図11に示すごとく、充填層31に充填された蓄熱剤粒子の粒径を、内部流通路32の導入口321に近い位置ほど大きくした例である。
これにより、本例の蓄熱装置1は、内部流通路32の導入口321に近い位置ほど、熱交換流路33を流通する熱交換流体Aと充填層31との間の熱抵抗が大きくなるような構成としてある。
その他は、実施例1と同様である。なお、本例又は本例に関する図面において用いた符号のうち、実施例1において用いた符号と同一のものは、特に示さない限り、実施例1と同様の構成要素等を表す。
本例の場合には、充填層31における熱伝導率を、部位によって変化させることにより、熱交換流体Aと充填層31との間の熱抵抗を変化させている。つまり、内部流通路32の導入口321に近い位置ほど、充填層31における蓄熱剤粒子の粒径を大きくすることで、粒子間の空隙が大きくなり、熱伝導率が小さくなっている。一方、内部流通路32の導入口321から遠い位置ほど、充填層31における蓄熱剤粒子の粒径を小さくして、蓄熱剤粒子を密に充填することで、粒子間の空隙が小さくなり、熱伝導率が大きくなっている。
これにより、熱交換流体Aの流量を特に変化させることなく、内部流通路32の導入口321に近い位置ほど、熱交換流路33を流通する熱交換流体Aと充填層31との間の熱抵抗が大きくなるような構成を得ることができる。すなわち、例えば、実施例1に示した遮蔽板4(図6)を設けることなく、長時間にわたって反応器3における充分な発熱反応を維持することができる。
その他、実施例1と同様の作用効果を有する。
(実施例4)
本例は、図12に示すごとく、熱交換流路33におけるフィン331の配設密度を、内部流通路32の導入口321に近い位置ほど小さくした例である。
これにより、本例の蓄熱装置1は、内部流通路32の導入口321に近い位置ほど、熱交換流路33を流通する熱交換流体Aと充填層31との間の熱抵抗が大きくなるような構成としてある。
その他は、実施例1と同様である。なお、本例又は本例に関する図面において用いた符号のうち、実施例1において用いた符号と同一のものは、特に示さない限り、実施例1と同様の構成要素等を表す。
本例の場合には、熱交換流通路33における熱交換流体Aとの熱交換面積を、部位によって変化させることにより、熱交換流体Aと充填層31との間の熱抵抗を変化させている。つまり、内部流通路32の導入口321に近い位置ほど、熱交換流通路33における熱交換面積を小さくすることで、熱抵抗が大きくなっている。一方、内部流通路32の導入口321から遠い位置ほど、熱交換流通路33における熱交換面積を大きくすることで、熱抵抗が小さくなっている。これにより、例えば、実施例1に示した遮蔽板4(図6)を設けることなく、長時間にわたって反応器3における充分な発熱反応を維持することができる。
その他、実施例1と同様の作用効果を有する。
(実施例5)
本例は、図13に示すごとく、熱交換流路33における熱交換流体Aの流通経路として、内部流通路32の導入口321から遠い位置を通過した後、導入口321に近い位置を通過するよう構成した例である。
その他は、実施例1と同様である。なお、本例又は本例に関する図面において用いた符号のうち、実施例1において用いた符号と同一のものは、特に示さない限り、実施例1と同様の構成要素等を表す。
本例の場合には、熱交換流体Aが、導入口321から遠い位置において充填層31と一旦熱交換して温度上昇した後、導入口321に近い位置において再度充填層31と熱交換をすることとなる。そのため、導入口321に近い位置の蓄熱剤粒子の温度低下を抑制することができる。これにより、導入口321に近い位置ほど、充填層31における蓄熱剤と反応媒体Wとの反応を抑制することができる。それゆえ、一層効果的に、長時間にわたって反応器3における充分な発熱反応を維持することができる。
その他、実施例1と同様の作用効果を有する。
(実施例6)
本例は、図14に示すごとく、熱交換流路33における熱交換流体Aの流通方向を、内部流通路32における反応媒体Wの流通方向と逆向きにした例である。
つまり、熱交換流体Aは、内部流通路32の導入口321と反対側の面から熱交換流路33に導入され、導入口321と同じ側の面から排出される。
その他は、実施例1と同様である。なお、本例又は本例に関する図面において用いた符号のうち、実施例1において用いた符号と同一のものは、特に示さない限り、実施例1と同様の構成要素等を表す。
本例の場合には、比較的温度の低い熱交換流体Aが、内部流通路32の導入口321から遠い側から熱交換流路33に導入されて充填層31と熱交換して、導入口321に近付くにしたがって温度上昇する。そして、比較的温度が高くなった状態の熱交換流体Aが、導入口321に近い位置において充填層31と熱交換をすることとなる。そのため、導入口321に近い位置の蓄熱剤粒子の温度低下を抑制することができる。これにより、導入口321に近い位置ほど、充填層31における蓄熱剤と反応媒体Wとの反応を抑制することができる。それゆえ、一層効果的に、長時間にわたって反応器3における充分な発熱反応を維持することができる。
その他、実施例1と同様の作用効果を有する。
(実施例7)
本例は、図15に示すごとく、反応器3における反応開始からの所定の期間である反応前期には、充填層31と熱交換流体Aとの間の熱交換が行われず、反応前期よりも後の反応後期には、充填層31と熱交換流体Aとの間の熱交換が行われるよう構成された蓄熱装置1の例である。
本例においては、反応前期には、図15(a)、(b)に示すごとく、熱交換流路33に熱交換流体Aが流通せず、反応後期には、図15(c)に示すごとく、熱交換流路33に熱交換流体Aが流通する。この熱交換流体Aの流通制御は、例えば、流体流路12に設けた開閉弁(図示略)の開閉制御等によって行うことができる。
なお、本例においては、特に、実施例1のように、導入口321からの距離に応じて、熱交換流路33を流通する熱交換流体Aと充填層31との間の熱抵抗に差をつける等の構成を採用していない。
その他は、実施例1と同様である。なお、本例又は本例に関する図面において用いた符号のうち、実施例1において用いた符号と同一のものは、特に示さない限り、実施例1と同様の構成要素等を表す。
次に、本例の作用効果につき説明する。
蓄熱状態(脱水状態)にある反応器3における内部流通路32に反応媒体Wを流通させ始める反応開始直後においては、まずは、充填層31における内部流通路32の導入口321に近い部位が積極的に反応することとなる。
ここで、反応前期には、熱交換流路33に熱交換流体Aを流通させないため、充填層31は除熱されず温度上昇するが、図15(a)に示すごとく、特に導入口321に近い部位が温度上昇する。これにより、充填層31における導入口321に近い側(上流側)と遠い側(下流側)との間で温度分布が生じる。そのため、上流側の反応は、反応開始から短時間の間に抑制される。なお、図15におけるハッチング部分は、反応器3において一定以上の高温となった部位を示す。後述する図16においても同様である。
これにより、導入口321に近い位置における充填層31においても、長時間にわたり蓄熱剤粒子による反応媒体の吸収が可能となり、導入口321から遠い位置へ向かう反応媒体Wの圧力損失が大きくなることを防ぐことができる。したがって、反応媒体Wを下流側へも効率的に供給することができる。これにより、反応開始から所定時間経過後には、図15(b)に示すごとく、充填層31の温度が上流側から下流側までにかけて、全体的に略均一になっていく。
そこで、例えば、充填層31の温度が均一になり始める時期、あるいはその所定時間前の時期に、図15(c)に示すごとく、熱交換流体Aを熱交換流路33に流通させ始める。すなわち、このタイミングが、上記の反応前期と反応後期との入れ替わりのタイミングである。これにより、反応後期は、反応器3の全体において、充填層31と熱交換流体Aとの間の熱交換が略均一に行われ、長時間にわたって、反応器3における充分な発熱反応(水和反応)を維持することができる。
なお、本例と実施例1〜6のいずれかとを組み合わせた構成とすることもできる。
(実施例8)
本例は、図16に示すごとく、反応器3における反応前期と反応後期とで、充填層31と熱交換流体Aとの間の熱交換量を異ならせるよう構成された蓄熱装置1の例である。
すなわち、反応前期には、充填層31と熱交換流体Aとの間の熱交換量が小さく、反応後期には、充填層31と熱交換流体Aとの間の熱交換量が、反応前期における熱交換量よりも大きい。
本例においては、反応前期には、図16(a)、(b)に示すごとく、熱交換流路33への熱交換流体Aの流量が小さく、反応後期には、図16(c)に示すごとく、熱交換流路33への上記熱交換流体Aの流量が、反応前期における流量よりも大きい。この熱交換流体Aの流量制御は、例えば、流体流路12に設けた流量制御弁(図示略)の流量制御等によって行うことができる。
その他は、実施例7と同様である。なお、本例又は本例に関する図面において用いた符号のうち、実施例7において用いた符号と同一のものは、特に示さない限り、実施例7と同様の構成要素等を表す。
本例の場合にも、実施例7と同様に、反応前期には、充填層31における上流側の部位の反応が短時間で抑制され、反応後期に均一な反応を維持することができる。
すなわち、反応開始直後においては、まずは、充填層31における上流側の部位が積極的に反応することとなる。ここで、反応前期には、図16(a)に示すごとく、熱交換流路33における熱交換流体Aの流量が小さい。それゆえ、充填層31は除熱されにくいため温度上昇するが、特に導入口321に近い部位が温度上昇する。これにより、充填層31における上流側と下流側との間で温度分布が生じる。そのため、上流側の反応は、反応開始から短時間の間に抑制される。
これにより、上流側の充填層31においても、長時間にわたり蓄熱剤粒子による反応媒体の吸収が可能となり、導入口321から遠い位置へ向かう反応媒体Wの圧力損失が大きくなることを防ぐことができる。したがって、反応媒体Wを下流側へも効率的に供給することができる。これにより、反応開始から所定時間経過後には、図16(b)に示すごとく、充填層31の温度が上流側から下流側までにかけて、全体的に略均一になっていく。
そこで、例えば、充填層31の温度が均一になり始める時期、あるいはその所定時間前の時期に、図16(c)に示すごとく、熱交換流体Aの流量を増大させ始める。すなわち、このタイミングが、上記の反応前期と反応後期との入れ替わりのタイミングである。これにより、反応後期は、反応器3の全体において、充填層31と熱交換流体Aとの間の熱交換が略均一に行われ、長時間にわたって、反応器3における充分な発熱反応(水和反応)を維持することができる。
なお、本例と実施例1〜6のいずれかとを組み合わせた構成とすることもできる。
なお、本発明は、上述の実施例に限定されることなく、種々の態様を採り得る。また、上記複数の実施例を適宜組み合わせた態様を採ることができる。
また、蓄熱剤粒子として、酸化カルシウム以外にも、例えば、酸化マグネシウム(MgO、酸化バリウム(BaO)等、他の材料からなるものを用いることもできる。あるいは、蓄熱剤粒子として、活性炭、ゼオライト、シリカゲル等の吸着剤を用いてもよい。また、反応媒体として、水(水蒸気、H2O)以外にも、例えば、二酸化炭素(CO2)等、他の流体を用いることもできる。
1 蓄熱装置
2 蒸発器
3 反応器
31 充填層
32 内部流通路
321 導入口
33 熱交換流路
A 熱交換流体
W 反応媒体

Claims (10)

  1. 反応媒体(W)を気化させる蒸発器(2)と、該蒸発器(2)において気化した上記反応媒体(W)を吸収して発熱する反応器(3)とを有する蓄熱装置(1)であって、
    上記反応器(3)は、上記反応媒体(W)と可逆反応可能であって上記反応媒体(W)を吸収して発熱する蓄熱剤粒子が充填された充填層(31)と、
    上記反応媒体(W)を流通させると共に上記充填層(31)の内部を通過するように形成された内部流通路(32)と、
    上記充填層(31)との間で熱交換する熱交換流体(A)を流通させる熱交換流路(33)とを備え、
    上記内部流通路(32)の導入口(321)に近い位置ほど、上記充填層(31)における蓄熱剤と上記反応媒体との反応を抑制することができるよう構成されていることを特徴とする蓄熱装置(1)。
  2. 上記内部流通路(32)の導入口(321)に近い位置ほど、上記熱交換流路(33)を流通する上記熱交換流体(A)と上記充填層(31)との間の熱抵抗が大きくなるよう構成されていることを特徴とする請求項1に記載の蓄熱装置(1)。
  3. 上記蒸発器(2)は、上記反応媒体(W)が気化する際に生じる冷熱を取出す冷熱取り出し手段(21)を有することを特徴とする請求項2に記載の蓄熱装置(1)。
  4. 上記熱交換流路(33)の形成方向は、上記内部流通路(32)の形成方向に対して直交しており、上記熱交換流路(33)のうち、上記内部流通路(32)の上記導入口(321)に近い部位ほど、上記熱交換流体(A)の流量が小さくなるよう構成されていることを特徴とする請求項2又は3に記載の蓄熱装置(1)。
  5. 上記反応器(3)は、上記熱交換流体(A)が流通する流体流路(12)内に設けてあり、該流体流路(12)には、上記反応器(3)の上流側に、流路の一部を遮蔽する遮蔽板(4)が設けてあり、該遮蔽板(4)は、流路方向から見たとき、上記熱交換流路(33)のうち、上記内部流通路(32)の上記導入口(321)に近い部位に重なるように形成されていることを特徴とする請求項4に記載の蓄熱装置(1)。
  6. 上記内部流通路(32)の形成方向における上記熱交換流路(33)への上記熱交換流体(A)の流量分布を変化させる分布制御手段(41)を有することを特徴とする請求項4又は5に記載の蓄熱装置(1)。
  7. 上記反応器(3)における反応開始からの所定の期間である反応前期には、上記充填層(31)と上記熱交換流体(A)との間の熱交換が行われず、上記反応前期よりも後の反応後期には、上記充填層(31)と上記熱交換流体(A)との間の熱交換が行われるよう構成されていることを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載の蓄熱装置(1)。
  8. 上記反応前期には、上記熱交換流路(33)に上記熱交換流体(A)が流通せず、上記反応後期には、上記熱交換流路(33)に上記熱交換流体(A)が流通するよう構成されていることを特徴とする請求項7に記載の蓄熱装置(1)。
  9. 上記反応器(3)における反応開始からの所定の期間である反応前期には、上記充填層(31)と上記熱交換流体(A)との間の熱交換量が小さく、上記反応前期よりも後の反応後期には、上記充填層(31)と上記熱交換流体(A)との間の熱交換量が、上記反応前期における熱交換量よりも大きくなるよう構成されていることを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載の蓄熱装置(1)。
  10. 上記反応前期には、上記熱交換流路(33)への上記熱交換流体(A)の流量が小さく、上記反応後期には、上記熱交換流路(33)への上記熱交換流体(A)の流量が、上記反応前期における流量よりも大きくなるよう構成されていることを特徴とする請求項9に記載の蓄熱装置(1)。
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