図1は、本実施例の遊技システムを示すシステム構成図であり、本実施例の遊技システムは、図1に示すように、遊技場に設置された遊技機の一例であるパチンコ遊技機1と、インターネットに接続された管理サーバ900と、遊技者が携行する携帯端末(携帯電話機)901と、から構成され、パチンコ遊技機1と、管理サーバ900と、は2次元コード読み取り機能及びインターネットへの接続機能を備える携帯端末901を介してデータのやり取りを行うことが可能とされている。
次に、遊技機の一例であるパチンコ遊技機1について説明する。図2は、パチンコ遊技機1を正面からみた正面図である。図3は、主基板における回路構成の一例を示すブロック図である。尚、以下の説明において、図2の手前側をパチンコ機1の前面側、奥側を背面側として説明する。尚、本実施例におけるパチンコ機1の前面とは、遊技者側からパチンコ機1を見たときに該遊技者と対向する対向面である。
パチンコ遊技機1は、図2に示すように、縦長の方形枠状に形成された外枠100と、外枠100に開閉可能に取り付けられた前面枠101と、で主に構成されている。前面枠101の前面には、ガラス扉枠102及び下扉枠103がそれぞれ左側辺を中心に開閉可能に設けられている。
下扉枠103の下部表面には打球供給皿(上皿)3がある。打球供給皿3の下部には、打球供給皿3に収容しきれない遊技球を貯留する余剰球受皿4や、打球を発射する打球操作ハンドル(操作ノブ)5が設けられている。この上皿3の下方には、後述する操作レバー600が揺動自在に軸支されるとともに、その上端部には、遊技者が押下操作などにより所定の指示操作を可能なプッシュボタン516が設けられている。プッシュボタン516は、遊技者からの押下操作などによる所定の指示操作を、機械的、電気的、あるいは、電磁的に、検出できるように構成されていればよい。プッシュボタン516の設置位置における上皿の本体内部などには、プッシュボタン516に対してなされた遊技者の操作行為を検知するボタンスイッチ516a(図3を参照)が設けられていればよい。
操作レバー600のパチンコ機1内方側には、送風口が設けられていることで、操作レバー600を操作する遊技者の手に対し、演出に応じて送風するとともにバイブレータを動作させて振動させることにより臨場感を高めることができるようになっている。
ガラス扉枠102の背面には、遊技盤6が前面枠101に対して着脱可能に取り付けられている。なお、遊技盤6は、それを構成する板状体と、その板状体に取り付けられた種々の部品とを含む構造体である。また、遊技盤6の前面には遊技領域7が形成されている。
遊技領域7の中央付近には、それぞれが演出用の演出図柄(演出図柄)を変動表示する複数の変動表示部を含む演出表示装置(演出図柄表示装置)9が設けられている。演出表示装置9には、例えば「左」、「中」、「右」の3つの変動表示部(図柄表示エリア)がある。演出表示装置9は、第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bによる特別図柄の変動表示期間中に、装飾用(演出用)の図柄としての演出図柄の変動表示を行う。演出図柄の変動表示を行う演出表示装置9は、パチンコ遊技機1の内部に設置された演出制御基板80に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータ100によって制御される。
遊技盤6における右側下部位置には、第1識別情報としての第1特別図柄を変動表示する第1特別図柄表示器(第1変動表示手段)8aが設けられている。この実施例では、第1特別図柄表示器8aは、0〜9の数字を変動表示可能な簡易で小型の表示器(例えば7セグメントLED)で実現されている。すなわち、第1特別図柄表示器8aは、0〜9の数字(または、記号)を変動表示するように構成されている。また、第1特別図柄表示器8aの上方位置には、第2識別情報としての第2特別図柄を変動表示する第2特別図柄表示器(第2変動表示手段)8bが設けられている。第2特別図柄表示器8bは、0〜9の数字を変動表示可能な簡易で小型の表示器(例えば7セグメントLED)で実現されている。すなわち、第2特別図柄表示器8bは、0〜9の数字(または、記号)を変動表示するように構成されている。
この実施例では、第1特別図柄の種類と第2特別図柄の種類とは同じ(例えば、ともに0〜9の数字)であるが、種類が異なっていてもよい。また、第1特別図柄表示器8aおよび第2特別図柄表示器8bは、それぞれ、例えば2つの7セグメントLED等を用いて00〜99の数字(または、2桁の記号)を変動表示するように構成されていてもよい。
以下、第1特別図柄と第2特別図柄とを特別図柄と総称することがあり、第1特別図柄表示器8aと第2特別図柄表示器8bとを特別図柄表示器と総称することがある。
第1特別図柄の変動表示は、変動表示の実行条件である第1始動条件が成立(例えば、遊技球が第1始動入賞口13に入賞したこと)した後、変動表示の開始条件(例えば、保留記憶数が0でない場合であって、第1特別図柄の変動表示が実行されていない状態であり、かつ、大当り遊技が実行されていない状態)が成立したことにもとづいて開始され、変動表示時間(変動時間)が経過すると表示結果(停止図柄)を導出表示する。また、第2特別図柄の変動表示は、変動表示の実行条件である第2始動条件が成立(例えば、遊技球が第2始動入賞口14に入賞したこと)した後、変動表示の開始条件(例えば、保留記憶数が0でない場合であって、第2特別図柄の変動表示が実行されていない状態であり、かつ、大当り遊技が実行されていない状態)が成立したことにもとづいて開始され、変動表示時間(変動時間)が経過すると表示結果(停止図柄)を導出表示する。なお、入賞とは、入賞口などのあらかじめ入賞領域として定められている領域に遊技球が入ったことである。また、表示結果を導出表示するとは、図柄(識別情報の例)を最終的に停止表示させることである。
演出表示装置9は、第1特別図柄表示器8aでの第1特別図柄の変動表示時間中、および第2特別図柄表示器8bでの第2特別図柄の変動表示時間中に、装飾用(演出用)の図柄としての演出図柄(演出図柄ともいう)の変動表示を行う。第1特別図柄表示器8aにおける第1特別図柄の変動表示と、演出表示装置9における演出図柄の変動表示とは同期している。また、第2特別図柄表示器8bにおける第2特別図柄の変動表示と、演出表示装置9における演出図柄の変動表示とは同期している。同期とは、変動表示の開始時点および終了時点がほぼ同じ(全く同じでもよい。)であって、変動表示の期間がほぼ同じ(全く同じでもよい。)であることをいう。また、第1特別図柄表示器8aにおいて大当り図柄が停止表示されるときと、第2特別図柄表示器8bにおいて大当り図柄が停止表示されるときには、演出表示装置9において大当りを想起させるような演出図柄の組合せが停止表示される。
演出表示装置9の下方には、第1始動入賞口13を有する入賞装置が設けられている。第1始動入賞口13に入賞した遊技球は、遊技盤6の背面に導かれ、第1始動口スイッチ13a(例えば、近接スイッチ)及び第1入賞確認スイッチ13b(例えば、フォトセンサ)によって検出される。
また、第1始動入賞口(第1始動口)13を有する入賞装置の下側には、遊技球が入賞可能な第2始動入賞口14を有する可変入賞球装置15が設けられている。第2始動入賞口(第2始動口)14に入賞した遊技球は、遊技盤6の背面に導かれ、第2始動口スイッチ14a(例えば、近接スイッチ)及び第2入賞確認スイッチ14b(例えば、フォトセンサ)によって検出される。可変入賞球装置15は、ソレノイド16によって開状態とされる。可変入賞球装置15が開状態になることによって、遊技球が第2始動入賞口14に入賞可能になり(始動入賞し易くなり)、遊技者にとって有利な状態になる。可変入賞球装置15が開状態になっている状態では、第1始動入賞口13よりも、第2始動入賞口14に遊技球が入賞しやすい。また、可変入賞球装置15が閉状態になっている状態では、遊技球は第2始動入賞口14に入賞しない。なお、可変入賞球装置15が閉状態になっている状態において、入賞はしづらいものの、入賞することは可能である(すなわち、遊技球が入賞しにくい)ように構成されていてもよい。
また、第1始動口スイッチ13aと第1入賞確認スイッチ13bの検出結果及び第2始動口スイッチ14aと第2入賞確認スイッチ14bの検出結果にもとづいて異常入賞の発生の有無が判定され、異常入賞の発生を検出したことにもとづいてセキュリティ信号が外部出力される。
以下、第1始動入賞口13と第2始動入賞口14とを総称して始動入賞口または始動口ということがある。
可変入賞球装置15が開放状態に制御されているときには可変入賞球装置15に向かう遊技球は第2始動入賞口14に極めて入賞しやすい。そして、第1始動入賞口13は演出表示装置9の直下に設けられているが、演出表示装置9の下端と第1始動入賞口13との間の間隔をさらに狭めたり、第1始動入賞口13の周辺で釘を密に配置したり、第1始動入賞口13の周辺での釘配列を、遊技球を第1始動入賞口13に導きづらくして、第2始動入賞口14の入賞率の方を第1始動入賞口13の入賞率よりもより高くするようにしてもよい。
第2特別図柄表示器8bの上部には、第1始動入賞口13に入った有効入賞球数すなわち第1保留記憶数(保留記憶を、始動記憶または始動入賞記憶ともいう)を表示する第1特別図柄保留記憶表示部と、該第1特別図柄保留記憶表示部とは別個に設けられ、第2始動入賞口14に入った有効入賞球数すなわち第2保留記憶数を表示する第2特別図柄保留記憶表示部と、が設けられた例えば7セグメントLEDからなる特別図柄保留記憶表示器18が設けられている。第1特別図柄保留記憶表示部は、第1保留記憶数を入賞順に4個まで表示し、有効始動入賞がある毎に、点灯する表示器の数を1増やす。そして、第1特別図柄表示器8aでの変動表示が開始される毎に、点灯する表示器の数を1減らす。また、第2特別図柄保留記憶表示部は、第2保留記憶数を入賞順に4個まで表示し、有効始動入賞がある毎に、点灯する表示器の数を1増やす。そして、第2特別図柄表示器8bでの変動表示が開始される毎に、点灯する表示器の数を1減らす。なお、この例では、第1始動入賞口13への入賞による始動記憶数及び第2始動入賞口14への入賞による始動記憶数に上限数(4個まで)が設けられているが、上限数を4個以上にしてもよい。
また、演出表示装置9の表示画面には、第1保留記憶数を表示する第1保留記憶表示部18cと、第2保留記憶数を表示する第2保留記憶表示部18dとが設けられている。なお、第1保留記憶数と第2保留記憶数との合計である合計数(合算保留記憶数)を表示する領域(合算保留記憶表示部)が設けられるようにしてもよい。そのように、合計数を表示する合算保留記憶表示部が設けられているようにすれば、変動表示の開始条件が成立していない実行条件の成立数の合計を把握しやすくすることができる。
なお、この実施例では、図2に示すように、第2始動入賞口14に対してのみ開閉動作を行う可変入賞球装置15が設けられているが、第1始動入賞口13および第2始動入賞口14のいずれについても開閉動作を行う可変入賞球装置が設けられている構成であってもよい。
また、図2に示すように、可変入賞球装置15の下方には、特別可変入賞球装置20が設けられている。特別可変入賞球装置20は大入賞口扉を備え、第1特別図柄表示器8aに特定表示結果(大当り図柄)が導出表示されたとき、および第2特別図柄表示器8bに特定表示結果(大当り図柄)が導出表示されたときに生起する特定遊技状態(大当り遊技状態)においてソレノイド21によって大入賞口扉が開放状態に制御されることによって、入賞領域となる大入賞口が開放状態になる。大入賞口に入賞した遊技球はカウントスイッチ23(例えば、近接スイッチ)及び第3入賞確認スイッチ23a(例えば、フォトセンサ)で検出される。
カウントスイッチ23によって遊技球が検出されたことに基づき、所定個数(例えば15個)の遊技球が賞球として払い出される。こうして、特別可変入賞球装置20において開放状態となった大入賞口を遊技球が通過(進入)したときには、例えば第1始動入賞口13や第2始動入賞口14といった、他の入賞口を遊技球が通過(進入)したときよりも多くの賞球が払い出される。したがって、特別可変入賞球装置20において大入賞口が開放状態となれば、遊技者にとって有利な第1状態となる。その一方で、特別可変入賞球装置20において大入賞口が閉鎖状態となれば、大入賞口に遊技球を通過(進入)させて賞球を得ることができないため、遊技者にとって不利な第2状態となる。
第1特別図柄表示器8aの右側には、普通図柄表示器10が設けられている。普通図柄表示器10は、例えば2つのランプからなる。遊技球がゲート32を通過しゲートスイッチ32aで検出されると、普通図柄表示器10の表示の変動表示が開始される。この実施例では、上下のランプ(点灯時に図柄が視認可能になる)が交互に点灯することによって変動表示が行われ、例えば、変動表示の終了時に下側のランプが点灯すれば当りとなる。そして、普通図柄表示器10の下側のランプが点灯して当りである場合に、可変入賞球装置15が所定回数、所定時間だけ開状態になる。すなわち、可変入賞球装置15の状態は、下側のランプが点灯して当りである場合に、遊技者にとって不利な状態から有利な状態(第2始動入賞口14に遊技球が入賞可能な状態)に変化する。特別図柄保留記憶表示器18の上部には、ゲート32を通過した入賞球数を表示する4つの表示部(例えば、セグメントLEDのうち4つのセグメント)を有する普通図柄保留記憶表示器41が設けられている。ゲート32への遊技球の通過がある毎に、すなわちゲートスイッチ32aによって遊技球が検出される毎に、普通図柄保留記憶表示器41は点灯する表示部を1増やす。そして、普通図柄表示器10の変動表示が開始される毎に、点灯する表示部を1減らす。
なお、セグメントLEDからなる普通図柄保留記憶表示器41には、ゲート32を通過した入賞球数を表示する4つの表示部(セグメント)とともに、例えば大当り時における特別可変入賞球装置20の開放回数(大当りラウンド数)を示す2つの表示部(セグメント)、及び遊技状態を示す2つの表示部(セグメント)が設けられているが、これら表示部を普通図柄保留記憶表示部とは別個の表示器にて構成してもよい。また、普通図柄表示器10は、普通図柄と呼ばれる複数種類の識別情報(例えば、「○」および「×」)を変動表示可能なセグメントLED等にて構成してもよい。
特別可変入賞球装置20の周辺には普通入賞装置の入賞口29a〜29dが設けられ、入賞口29a,29cに入賞した遊技球は入賞口スイッチ30aによって検出され、入賞口29b,29dに入賞した遊技球は入賞口スイッチ30bによって検出される。各入賞口29a〜29dは、遊技球を受け入れて入賞を許容する領域として遊技盤6に設けられる入賞領域を構成している。なお、第1始動入賞口13、第2始動入賞口14や大入賞口も、遊技球を受け入れて入賞を許容する入賞領域を構成する。
第1始動入賞口13内には、始動入賞口内に入賞した遊技球を検出可能な2つのスイッチ(第1始動口スイッチ13aと第1入賞確認スイッチ13b)が設けられている。この実施例では、第1始動入賞口13内で、第1始動口スイッチ13aと第1入賞確認スイッチ13bとが上下に配置されている(本例では、第1始動口スイッチ13aが上側に配置され、第1入賞確認スイッチ13bが下側に配置されている)。従って、この実施例では、第1始動入賞口13内に入賞した遊技球は、遊技盤6の背面に導かれ、まず第1始動口スイッチ13aで検出され、次いで第1入賞確認スイッチ13bで検出される。
また、第2始動入賞口14内には、始動入賞口内に入賞した遊技球を検出可能な2つのスイッチ(第2始動口スイッチ14aと第2入賞確認スイッチ14b)が設けられている。この実施例では、第2始動入賞口14内で、第2始動口スイッチ14aと第2入賞確認スイッチ14bとが上下に配置されている(本例では、第2始動口スイッチ14aが上側に配置され、第2入賞確認スイッチ14bが下側に配置されている)。従って、この実施例では、第2始動入賞口14内に入賞した遊技球は、遊技盤6の背面に導かれ、まず第2始動口スイッチ14aで検出され、次いで第2入賞確認スイッチ14bで検出される。
また、大入賞口内には、大入賞口内に入賞した遊技球を検出可能な2つのスイッチ(カウントスイッチ23と第3入賞確認スイッチ23a)が設けられている。この実施例では、大入賞口内で、カウントスイッチ23と第3入賞確認スイッチ23aとが配置されている(本例では、カウントスイッチ23が上側に配置され、第3入賞確認スイッチ23aが下側に配置されている)。従って、この実施例では、大入賞口内に入賞した遊技球は、遊技盤6の背面に導かれ、まずカウントスイッチ23で検出され、次いで第3入賞確認スイッチ23aで検出される。
また、第1始動口スイッチ13aと第1入賞確認スイッチ13b、第2始動口スイッチ14aと第2入賞確認スイッチ14b、カウントスイッチ23と第3入賞確認スイッチ23aとして、それぞれ異なる検出方式のスイッチが用いられる。この実施例では、第1始動口スイッチ13a、第2始動口スイッチ14aおよびカウントスイッチ23として近接スイッチを用い、第1入賞確認スイッチ13b、第2入賞確認スイッチ14b、第3入賞確認スイッチ23aとしてフォトセンサを用いている。
また、第1始動口スイッチ13aによって遊技球が検出されたことにもとづいて、第1特別図柄の変動表示が開始され、賞球払出が実行される。また、第2始動口スイッチ14aによって遊技球が検出されたことにもとづいて、第2特別図柄の変動表示が開始され、賞球払出が実行される。また、第1カウントスイッチ23または第2カウントスイッチ24によって遊技球が検出されたことにもとづいて、賞球払出が実行される。また、第1始動口スイッチ13aによる検出結果に加えて第1入賞確認スイッチ13bの検出結果にもとづいて異常入賞の発生の有無が判定され、異常入賞の発生を検出したことにもとづいてセキュリティ信号が外部出力される。また、第2始動口スイッチ14aによる検出結果に加えて第2入賞確認スイッチ14bの検出結果にもとづいて異常入賞の発生の有無が判定され、異常入賞の発生を検出したことにもとづいてセキュリティ信号が外部出力される。また、カウントスイッチ23による検出結果に加えて第3入賞確認スイッチ23aの検出結果にもとづいて異常入賞の発生の有無が判定され、異常入賞の発生を検出したことにもとづいてセキュリティ信号が外部出力される。従って、第1入賞確認スイッチ13b、第2入賞確認スイッチ14b、第3入賞確認スイッチ23aは、異常入賞の判定のみに用いられる。
そして遊技制御用マイクロコンピュータ560は、第1始動口スイッチ13a(近接スイッチ)から入力した検出信号と第1入賞確認スイッチ13b(フォトセンサ)から入力した検出信号とにもとづいて、第1始動口スイッチ13aにて検出された遊技球数と第1入賞確認スイッチ13bにて検出された遊技球数との差が所定の閾値を超えた(本例では、15以上となった)と判定すると、所定のエラーとして、第1始動入賞口13への異常入賞が発生したと判定する。また、第2始動口スイッチ14a(近接スイッチ)から入力した検出信号と第2入賞確認スイッチ14b(フォトセンサ)から入力した検出信号とにもとづいて、第2始動口スイッチ14aにて検出された遊技球数と第2入賞確認スイッチ14bにて検出された遊技球数との差が所定の閾値を超えた(本例では、15以上となった)と判定すると、所定のエラーとして、第2始動入賞口14への異常入賞が発生したと判定する。また、カウントスイッチ23(近接スイッチ)から入力した検出信号と第3入賞確認スイッチ23a(フォトセンサ)から入力した検出信号とにもとづいて、カウントスイッチ23にて検出された遊技球数と第3入賞確認スイッチ23aにて検出された遊技球数との差が所定の閾値を超えた(本例では、5以上となった)と判定すると、所定のエラーとして、大入賞口への異常入賞が発生したと判定する。
このように、第1始動口スイッチ13aと第1入賞確認スイッチ13b、第2始動口スイッチ14aと第2入賞確認スイッチ14b、カウントスイッチ23と第3入賞確認スイッチ23aと、を互いに異なる検出方式のセンサ(本例では、近接スイッチとフォトセンサ)により構成していることで、例えば電磁波などを用いて第1始動入賞口13、第2始動入賞口14、大入賞口への入賞数が実際の入賞数よりも多くなるように認識させるような不正行為が行われた場合に、近接スイッチにて検出された遊技球数とフォトスイッチにて検出された遊技球数とに差が生じ、遊技制御用マイクロコンピュータ560はこの差球数が所定の閾値を超えた場合に異常入賞が発生したと判定するため、確実な不正行為対策を講ずることができる。
遊技領域7には、遊技状態に応じて発光する複数の装飾LED25a、25bを有する装飾部材25L,25Rが設けられ、下部には、入賞しなかった遊技球を回収するアウト口26がある。
遊技領域7の外側の左右上下部には、効果音を発する4つのスピーカ27が設けられている。遊技領域7の外周には、回転体用LED等の各種LEDが内蔵される天ランプモジュール530と、左枠LED28b(図3参照)が内蔵される左発光部28Lおよび右枠LED28c(図3参照)が内蔵される右発光部28Rが設けられている。さらに、遊技領域7における各構造物(大入賞口等)の周囲には装飾LEDが設置されている。これら回転体用LED、左枠LED28bおよび右枠LED28cおよび装飾用LEDは、パチンコ機1に設けられている装飾発光体の一例である。
図2では、図示を省略しているが、左枠LED28bの近傍に、賞球払出中に点灯する賞球LED51が設けられ、天ランプモジュール530の近傍に、補給球が切れたときに点灯する球切れLED52が設けられている。なお、賞球LED51および球切れLED52は、賞球の払出中である場合や球切れが検出された場合に、演出制御基板に搭載された演出制御用マイクロコンピュータ100によって点灯制御される。さらに、図1において図示はしていないが、プリペイドカードが挿入されることによって球貸しを可能にするプリペイドカードユニット(以下、「カードユニット」という。)50が、パチンコ遊技機1に隣接して設置されている。
遊技者の操作により打球発射装置から発射された遊技球は、打球レールを通って遊技領域7に入り、その後、遊技領域7を下りてくる。遊技球が第1始動入賞口13に入り第1始動口スイッチ13aで検出されると、第1特別図柄の変動表示を開始できる状態であれば(例えば、特別図柄の変動表示が終了し、第1の開始条件が成立したこと)、第1特別図柄表示器8aにおいて第1特別図柄の変動表示(変動)が開始されるとともに、演出表示装置9において演出図柄(演出図柄)の変動表示が開始される。すなわち、第1特別図柄および演出図柄の変動表示は、第1始動入賞口13への入賞に対応する。第1特別図柄の変動表示を開始できる状態でなければ、第1保留記憶数が上限値に達していないことを条件として、第1保留記憶数を1増やす。
遊技球が第2始動入賞口14に入り第2始動口スイッチ14aで検出されると、第2特別図柄の変動表示を開始できる状態であれば(例えば、特別図柄の変動表示が終了し、第2の開始条件が成立したこと)、第2特別図柄表示器8bにおいて第2特別図柄の変動表示(変動)が開始されるとともに、演出表示装置9において演出図柄(演出図柄)の変動表示が開始される。すなわち、第2特別図柄および演出図柄の変動表示は、第2始動入賞口14への入賞に対応する。第2特別図柄の変動表示を開始できる状態でなければ、第2保留記憶数が上限値に達していないことを条件として、第2保留記憶数を1増やす。
第1特別図柄表示器8aにおける第1特別図柄の変動表示及び第2特別図柄表示器8bにおける第2特別図柄の変動表示は、一定時間が経過したときに停止する。停止時の特別図柄(停止図柄)が大当り図柄(特定表示結果)であると「大当り」となり、停止時の特別図柄(停止図柄)が大当り図柄とは異なる所定の小当り図柄(所定表示結果)であると「小当り」となり、停止時の特別図柄(停止図柄)が大当り図柄及び小当り図柄とは異なる特別図柄が停止表示されれば「ハズレ」となる。
特図ゲームでの変動表示結果が「大当り」になった後には、特別可変入賞球装置20が開放される遊技者にとって有利なラウンド(「ラウンド遊技」ともいう)を所定回数実行する特定遊技状態としての大当り遊技状態に制御される。また、特図ゲームでの変動表示結果が「小当り」になった後には、大当り遊技状態とは異なる小当り遊技状態に制御される。
この実施例では、特図ゲームにおける確定特別図柄として「確変大当りA」に対応する大当り図柄が停止表示された場合には15回のラウンド遊技が実行される第1大当り状態に移行するとともに、第1大当り状態が終了した後には、特別遊技状態の1つとして、通常状態に比べて特図ゲームにおける特別図柄の変動表示時間(特図変動時間)が短縮される時間短縮制御(時短制御)が行われる時短状態並びに大当りに当選する確率を通常遊技状態に比較して高める確率変動制御(確変制御)が行われる確変状態(高確率状態)に制御される第1確変状態に移行する。ここで、通常状態とは、大当り遊技状態等の特定遊技状態や確変状態及び時短状態とは異なる遊技状態としての通常遊技状態であり、パチンコ遊技機1の初期設定状態(例えばシステムリセットが行われた場合のように、電源投入後に初期化処理を実行した状態)と同一の制御が行われる。時短状態並びに確変状態は、所定回数(例えば、10回)の特図ゲーム(変動表示)が実行されることと、変動表示結果が「大当り」となることのうち、いずれかの条件が成立したときに終了すればよい。尚、15回のラウンド遊技においては、例えば、所定時間(29秒)が経過するか或いは所定数(10球)の遊技球が入賞するかのいずれかの条件が成立するまで、特別可変入賞球装置20が開放される。
また、特図ゲームにおける確定特別図柄として「確変大当りB」に対応する大当り図柄が停止表示された場合には、2回のラウンド遊技が実行される第2大当り状態に移行するとともに、第2大当り状態が終了した後には、時短状態とは異なる特別遊技状態の1つとして、例えば、確率変動制御(確変制御)のみが行われる第1確変状態(高確率状態;低ベース高確状態)に制御される。この確変状態では、各特図ゲームや演出図柄の変動表示において、変動表示結果が「大当り」となって更に大当り遊技状態に制御される確率が、通常状態や時短状態よりも高くなるように向上する。このような確変状態は、「確変大当りA」と同様に、所定回数(例えば、10回)の特図ゲーム(変動表示)が実行されることと、変動表示結果が「大当り」となることのうち、いずれかの条件が成立したときに終了すればよい。尚、2回のラウンド遊技においては、例えば、所定時間(0.2秒)が経過するか或いは所定数の遊技球が入賞するかのいずれかの条件が成立するまで、特別可変入賞球装置20が開放される。よって、特別可変入賞球装置20の開放時間が非常に短いので、確変大当りBは確変大当りAに比較して遊技者が獲得できる遊技球数が少ない(殆ど得られない)大当り状態である。
尚、この実施例では、確変大当りBのラウンド数を、特別可変入賞球装置20の開放制御を小当りと同じようにするために小当りと同じ2ラウンドとした形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、確変大当りAも確変大当りBも小当りも同一のラウンド数(例えば15ラウンド)とし、確変大当りAについては、上述した所定時間(29秒)が経過するか或いは所定数(10球)の遊技球が入賞するかのいずれかの第1条件が成立するまで、特別可変入賞球装置20を開放する第1開放制御(長開放制御)を実施し、確変大当りB並びに小当りについては、所定時間(0.2秒)が経過するか或いは所定数(10球)の遊技球が入賞するかのいずれかの第2条件が成立するまで、特別可変入賞球装置20を開放する第2開放制御(短開放制御)を実施するようにしても良い。
時短状態では、普通図柄表示器10による普図ゲームにおける普通図柄の変動時間(普図変動時間)を通常状態のときよりも短くする制御や、各回の普図ゲームで普通図柄の変動表示結果が「普図当り」となる確率を通常状態のときよりも向上させる制御、変動表示結果が「普図当り」となったことに基づく可変入賞球装置15における可動翼片の傾動制御を行う傾動制御時間を通常状態のときよりも長くする制御、その傾動回数を通常状態のときよりも増加させる制御といった、遊技球が第2始動入賞口14を通過(進入)しやすくして第2始動条件が成立する可能性を高めることで遊技者にとって有利となる制御が行われる。なお、時短状態では、これらの制御のいずれか1つが行われるようにしてもよいし、複数の制御が組合せられて行われるようにしてもよい。このように、時短状態において第2始動入賞口14に遊技球が進入しやすくして遊技者にとって有利となる制御は、高開放制御ともいう。高開放制御が行われることにより、第2始動入賞口14は、高開放制御が行われていないときよりも拡大開放状態となる頻度が高められる。これにより、第2特別図柄表示器8bにおける第2特図を用いた特図ゲームを実行するための第2始動条件が成立しやすくなり、特図ゲームが頻繁に実行可能となることで、次に変動表示結果が「大当り」となるまでの時間が短縮される。したがって、時短状態では、通常状態に比べて大当り遊技状態となりやすくなる。高開放制御が実行可能となる期間は、高開放制御期間ともいい、この期間は、パチンコ遊技機1における遊技状態が時短状態に制御されている期間と同一であればよい。また、高開放制御期間であるときには、遊技状態が高ベース中であるともいう。これに対して、高開放制御期間でないときには、遊技状態が低ベース中であるともいう。この実施例における時短状態は、低確高ベース状態とも称される遊技状態であり、通常状態は、低確低ベース状態とも称される遊技状態であり、高開放制御期間ではない確変状態である後述する潜伏確変状態は高確低ベース状態とも称される遊技状態である。
また、この実施例では、通常状態において発生した「確変大当りB」の終了後には、確変制御のみが行われて時短制御や高開放制御が行われない第2確変状態(潜伏確変状態;高確低ベース状態)へ移行する。また、第2確変状態において「確変大当りB」となったことに基づく第2大当り状態の終了後には、確変制御とともに時短制御や高開放制御が行われる第1確変状態(高確高ベース状態)へ移行する。
このように確変状態のうちには、確変制御とともに時短制御や高開放制御が行われるものの他に、確変制御のみが行われて時短制御や高開放制御が行われないもの(潜伏確変)が含まれていてもよい。また、この実施例では、確変制御の期間を、第1大当り状態並びに第2大当り状態の終了後、所定回数(例えば、10回)までの期間とする形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、第1大当り状態の終了後に時短状態にのみ移行する通常大当りを有する場合には、確変制御の期間を次の大当りまで継続するように制御しても良い。
演出表示装置9に設けられた「左」、「中」、「右」の演出図柄表示エリアでは、第1特別図柄表示器8aにおける第1特図を用いた特図ゲームと、第2特別図柄表示器8bにおける第2特図を用いた特図ゲームとのうち、いずれかの特図ゲームが開始されることに対応して、演出図柄の変動表示(可変表示ともいう)が開始される。そして、演出図柄の変動表示が開始されてから「左」、「中」、「右」の各演出図柄表示エリアにおける確定演出図柄の停止表示により変動表示が終了するまでの期間では、演出図柄の変動表示状態が所定のリーチ状態となることがある。ここで、リーチ状態とは、演出表示装置9の表示領域にて仮停止表示された演出図柄が大当り組合せの一部を構成しているときに未だ仮停止表示もされていない演出図柄(「リーチ変動図柄」ともいう)については変動が継続している表示状態、あるいは、全部又は一部の演出図柄が大当り組合せの全部又は一部を構成しながら同期して変動している表示状態のことである。具体的には、「左」、「中」、「右」の演出図柄表示エリアにおける一部(例えば「左」及び「右」の演出図柄表示エリアなど)では予め定められた大当り組合せを構成する演出図柄(例えば「7」の英数字を示す演出図柄)が仮停止表示されているときに未だ仮停止表示もしていない残りの演出図柄表示エリア(例えば「中」の演出図柄表示エリアなど)では演出図柄が変動している表示状態、あるいは、「左」、「中」、「右」の演出図柄表示エリアにおける全部又は一部で演出図柄が大当り組合せの全部又は一部を構成しながら同期して変動している表示状態である。
図3は、パチンコ遊技機1内に設置されている主基板(遊技制御基板)31における回路構成の一例を示すブロック図である。なお、図3には、払出制御基板37および演出制御基板80等も示されている。主基板31には、プログラムに従ってパチンコ遊技機1を制御する遊技制御用マイクロコンピュータ560(遊技制御手段に相当)が搭載されている。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、ゲーム制御(遊技進行制御)用のプログラム等を記憶するROM54、ワークメモリとして使用される記憶手段としてのRAM55、プログラムに従って制御動作を行うCPU56およびI/Oポート部57を含む。この実施例では、ROM54およびRAM55は遊技制御用マイクロコンピュータ560に内蔵されている。すなわち、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、1チップマイクロコンピュータである。1チップマイクロコンピュータには、少なくともRAM55が内蔵されていればよく、ROM54は外付けであっても内蔵されていてもよい。また、I/Oポート部57は、外付けであってもよい。遊技制御用マイクロコンピュータ560には、さらに、ハードウェア乱数(ハードウェア回路が発生する乱数)を発生する乱数回路53が内蔵されている。
なお、遊技制御用マイクロコンピュータ560においてCPU56がROM54に格納されているプログラムに従って制御を実行するので、以下、遊技制御用マイクロコンピュータ560(またはCPU56)が実行する(または、処理を行う)ということは、具体的には、CPU56がプログラムに従って制御を実行することである。このことは、主基板31以外の他の基板に搭載されているマイクロコンピュータについても同様である。
また、遊技制御用マイクロコンピュータ560には、乱数回路53が内蔵されている。乱数回路53は、特別図柄の変動表示の表示結果により大当りとするか否か判定するための判定用の乱数を発生するために用いられるハードウェア回路である。
乱数回路53は、特別図柄の変動表示の表示結果により大当りとするか否か判定するための判定用の乱数を発生するために用いられるハードウェア回路である。乱数回路53は、初期値(例えば、0)と上限値(例えば、65535)とが設定された数値範囲内で、数値データを、設定された更新規則に従って更新し、ランダムなタイミングで発生する始動入賞時が数値データの読出(抽出)時であることにもとづいて、読出される数値データが乱数値となる乱数発生機能を有する。
乱数回路53は、数値データの更新範囲の選択設定機能(初期値の選択設定機能、および、上限値の選択設定機能)、数値データの更新規則の選択設定機能、および数値データの更新規則の選択切換え機能等の各種の機能を有する。このような機能によって、生成する乱数のランダム性を向上させることができる。
また、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、乱数回路53が更新する数値データの初期値を設定する機能を有している。例えば、ROM54等の所定の記憶領域に記憶された遊技制御用マイクロコンピュータ560のIDナンバ(遊技制御用マイクロコンピュータ560の各製品ごとに異なる数値で付与されたIDナンバ)を用いて所定の演算を行なって得られた数値データを、乱数回路53が更新する数値データの初期値として設定する。そのような処理を行うことによって、乱数回路53が発生する乱数のランダム性をより向上させることができる。
遊技制御用マイクロコンピュータ560は、第1始動口スイッチ13aまたは第2始動口スイッチ14aへの始動入賞が生じたときに乱数回路53から数値データをランダムRとして読み出し、特別図柄および演出図柄の変動開始時にランダムRにもとづいて特定の表示結果としての大当り表示結果にするか否か、すなわち、大当りとするか否かを決定する。そして、大当りとすると決定したときに、遊技状態を遊技者にとって有利な特定遊技状態としての大当り遊技状態に移行させる。
また、遊技制御用マイクロコンピュータ560には、払出制御基板37(の払出制御用マイクロコンピュータ)や演出制御基板80(の演出制御用マイクロコンピュータ100)とシリアル通信で信号を入出力(送受信)するためのシリアル通信回路52が内蔵されている。なお、払出制御用マイクロコンピュータや演出制御用マイクロコンピュータ100にも、遊技制御用マイクロコンピュータ560とシリアル通信で信号を入出力するためのシリアル通信回路が内蔵されている(図示略)。
また、RAM55は、その一部または全部が電源基板において作成されるバックアップ電源によってバックアップされている不揮発性記憶手段としてのバックアップRAMである。すなわち、遊技機に対する電力供給が停止しても、所定期間(バックアップ電源としてのコンデンサが放電してバックアップ電源が電力供給不能になるまで)は、RAM55の一部または全部の内容は保存される。特に、少なくとも、遊技状態すなわち遊技制御手段の制御状態に応じたデータ(特別図柄プロセスフラグや保留記憶数カウンタの値など)と未払出賞球数を示すデータ(具体的には、後述する賞球コマンド出力カウンタの値)は、バックアップRAMに保存される。遊技制御手段の制御状態に応じたデータとは、停電等が生じた後に復旧した場合に、そのデータにもとづいて、制御状態を停電等の発生前に復旧させるために必要なデータである。また、制御状態に応じたデータと未払出賞球数を示すデータとを遊技の進行状態を示すデータと定義する。なお、この実施例では、RAM55の全部が、電源バックアップされているとする。
遊技制御用マイクロコンピュータ560のリセット端子には、電源基板からのリセット信号が入力される。電源基板には、遊技制御用マイクロコンピュータ560等に供給されるリセット信号を生成するリセット回路が搭載されている。なお、リセット信号がハイレベルになると遊技制御用マイクロコンピュータ560等は動作可能状態になり、リセット信号がローレベルになると遊技制御用マイクロコンピュータ560等は動作停止状態になる。従って、リセット信号がハイレベルである期間は、遊技制御用マイクロコンピュータ560等の動作を許容する許容信号が出力されていることになり、リセット信号がローレベルである期間は、遊技制御用マイクロコンピュータ560等の動作を停止させる動作停止信号が出力されていることになる。なお、リセット回路をそれぞれの電気部品制御基板(電気部品を制御するためのマイクロコンピュータが搭載されている基板)に搭載してもよい。
さらに、遊技制御用マイクロコンピュータ560の入力ポートには、電源基板からの電源電圧が所定値以下に低下したことを示す電源断信号が入力される。すなわち、電源基板には、遊技機において使用される所定電圧(例えば、DC30VやDC5Vなど)の電圧値を監視して、電圧値があらかじめ定められた所定値にまで低下すると(電源電圧の低下を検出すると)、その旨を示す電源断信号を出力する電源監視回路が搭載されている。なお、電源監視回路を電源基板に搭載するのではなく、バックアップ電源によって電源バックアップされる基板(例えば、主基板31)に搭載するようにしてもよい。また、遊技制御用マイクロコンピュータ560の入力ポートには、RAMの内容をクリアすることを指示するためのクリアスイッチが操作されたことを示すクリア信号が入力される。
また、ゲートスイッチ32a、第1始動口スイッチ13a、第1入賞確認スイッチ13b、第2始動口スイッチ14a、第2入賞確認スイッチ14b、カウントスイッチ23、第3入賞確認スイッチ23a、および各入賞口スイッチ30a,30bからの検出信号を基本回路に与える入力ドライバ回路58も主基板31に搭載され、可変入賞球装置15を開閉するソレノイド16や、特別可変入賞球装置20を開閉するソレノイド21や、役物(ギミック)を動作させる役物モータ17を基本回路からの指令に従って駆動する出力回路59も主基板31に搭載され、電源投入時に遊技制御用マイクロコンピュータ560をリセットするためのシステムリセット回路(図示せず)や、大当り遊技状態の発生を示す大当り情報等の情報出力信号を、図示しないターミナル基板160を介して、ホールコンピュータ等の外部装置に対して出力する情報出力回路64も主基板31に搭載されている。
この実施例では、演出制御基板80に搭載されている演出制御手段(演出制御用マイクロコンピュータ100で構成される。)が、中継基板77を介して遊技制御用マイクロコンピュータ560から演出内容を指示する演出制御コマンドを受信し、演出図柄を変動表示する演出表示装置9との表示制御を行う。
演出制御基板80は、演出制御用CPU120およびRAMを含む演出制御用マイクロコンピュータ100を搭載している。なお、RAMは外付けであってもよい。演出制御基板80において、演出制御用CPU120は、内蔵または外付けのROM(図示略)に格納されたプログラムに従って動作し、中継基板77を介して入力される主基板31からの取込信号(演出制御INT信号)に応じて、入力ドライバおよび入力ポートを介して演出制御コマンドを受信する。また、演出制御用CPU120は、演出制御コマンドにもとづいて、VDP(ビデオディスプレイプロセッサ)に演出表示装置9の表示制御を行わせる。
演出制御用CPU120は、受信した演出制御コマンドに従ってキャラクタROM(図示せず)から必要なデータを読み出す。キャラクタROMは、演出表示装置9に表示されるキャラクタ画像データ、具体的には、人物、文字、図形または記号等(演出図柄を含む)をあらかじめ格納しておくためのものである。演出制御用CPU120は、キャラクタROMから読み出したデータをVDPに出力する。VDPは、演出制御用CPU120から入力されたデータにもとづいて表示制御を実行する。
演出制御コマンドおよび演出制御INT信号は、中継基板77介して演出制御基板80に入力される。中継基板77には、主基板31から入力された信号を演出制御基板80に向かう方向にしか通過させない(演出制御基板80から中継基板77への方向には信号を通過させない)信号方向規制手段としての単方向性回路(図示略)が搭載されている。単方向性回路として、例えばダイオードやトランジスタが使用される。さらに、単方向性回路であるI/Oポート部を介して主基板31から演出制御コマンドおよび演出制御INT信号が出力されるので、中継基板77から主基板31の内部に向かう信号が規制される。すなわち、中継基板77からの信号は主基板31の内部(遊技制御用マイクロコンピュータ560側)に入り込まない。尚、本実施例では、中継基板77を設けた形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら中継基板77を設けずに、演出制御基板80と主基板31とを直接接続するようにしても良い。
また、演出制御基板80に搭載されている演出制御手段である演出制御用CPU120が、遊技盤6に設けられているステージLED(図示略)等の各種LEDの表示制御を行うとともに、枠側に設けられている賞球LED51、球切れLED52、左枠LED28b、右枠LED28c並びに天ランプモジュール530内の各LEDの点灯(発光)制御を行う。
遊技盤6側には、シリアルデータをパラレルデータに変換するためのシリアル−パラレル変換ICが搭載された盤側IC基板としての装飾基板98、ステージ装飾基板99が設けられている。盤側IC基板98,99は、中継基板88を介して演出制御基板80と接続される。また、前面枠101側には、シリアルデータをパラレルデータに変換するためのシリアル−パラレル変換ICが搭載された各枠側IC基板としての天ランプモジュール基板542、左前板天基板473b、右前板天基板473c、操作台基板508、枠ボタン基板509が設けられている。これら各枠側IC基板542、473b、473c、508、509は、中継基板88,89を介して演出制御基板80と接続される。
操作台基板508には、操作レバー600に設けられたレバースイッチ510a〜510d、トリガースイッチ512a、タッチセンサ513から出力される信号を検出し、信号入力に対応した所定の検知信号を出力するセンサ監視IC(図示略)と、該センサ監視ICによる検知信号が入力されるパラレル−シリアル変換IC(図示略)が搭載されており、操作レバー600の操作を演出制御用マイクロコンピュータ100(演出制御用CPU120)が検知できるようになっている。
同様に、枠ボタン基板509には、プッシュボタン516の操作を検出するボタンスイッチ516aからの出力信号をラッチし、シリアルデータ方式として中継基板89を介して演出制御用マイクロコンピュータ100(演出制御用CPU120)に出力するパラレル−シリアル変換ICが実装されており、これらプッシュボタン516の操作を演出制御用マイクロコンピュータ100(演出制御用CPU120)が検知できるようになっている。
音声制御基板70において、音番号データは、入力ドライバ(図示略)を介して音声合成用IC(図示略)に入力される。音声合成用ICは、音番号データに応じた音声や効果音を発生し増幅回路(図示略)に出力する。増幅回路は、音声合成用ICの出力レベルを、ボリュームで設定されている音量に応じたレベルに増幅した音声信号をスピーカ27に出力する。音声データROM(図示略)には、音番号データに応じた制御データが格納されている。音番号データに応じた制御データは、所定期間(例えば演出図柄の変動期間)における効果音または音声の出力態様を時系列的に示すデータの集まりである。尚、音声制御基板70と演出制御基板80とを単一の制御基板にて形成しても良い。
次に、遊技機の動作について説明する。先ず、主基板31における遊技制御用マイクロコンピュータ560が実行するメイン処理について簡潔に説明する。遊技機に対して電源が投入され電力供給が開始されると、リセット信号が入力されるリセット端子の入力レベルがハイレベルになり、遊技制御用マイクロコンピュータ560(具体的には、CPU56)は、プログラムの内容が正当か否か確認するための処理であるセキュリティチェック処理を実行した後、ステップS1以降のメイン処理を開始する。メイン処理において、CPU56は、まず、必要な初期設定を行う。
初期設定処理において、CPU56は、まず、割込禁止に設定する。次に、割込モードを割込モード2に設定し、スタックポインタにスタックポインタ指定アドレスを設定する。そして、内蔵デバイスの初期化(内蔵デバイス(内蔵周辺回路)であるCTC(カウンタ/タイマ)およびPIO(パラレル入出力ポート)の初期化など)を行った後、RAMをアクセス可能状態に設定する。なお、割込モード2は、CPU56が内蔵する特定レジスタ(Iレジスタ)の値(1バイト)と内蔵デバイスが出力する割込ベクタ(1バイト:最下位ビット0)とから合成されるアドレスが、割込番地を示すモードである。
次いで、CPU56は、入力ポートを介して入力されるクリアスイッチ(例えば、電源基板に搭載されている。)の出力信号(クリア信号)の状態を確認する。その確認においてオンを検出した場合には、CPU56は、後述する通常の初期化処理を実行する。
クリアスイッチがオンの状態でない場合には、遊技機への電力供給が停止したときにバックアップRAM領域のデータ保護処理(例えばパリティデータの付加等の電力供給停止時処理)が行われたか否か確認する。そのような保護処理が行われていないことを確認したら、CPU56は初期化処理を実行する。バックアップRAM領域にバックアップデータがあるか否かは、例えば、電力供給停止時処理においてバックアップRAM領域に設定されるバックアップフラグの状態によって確認される。
電力供給停止時処理が行われたことを確認したら、CPU56は、バックアップRAM領域のデータチェックを行う。この実施例では、データチェックとしてパリティチェックを行う。よって、このバックアップRAM領域のデータチェックでは、算出したチェックサムと、電力供給停止時処理で同一の処理によって算出され保存されているチェックサムとを比較する。不測の停電等の電力供給停止が生じた後に復旧した場合には、バックアップRAM領域のデータは保存されているはずであるから、チェック結果(比較結果)は正常(一致)になる。チェック結果が正常でないということは、バックアップRAM領域のデータが、電力供給停止時のデータとは異なっていることを意味する。そのような場合には、内部状態を電力供給停止時の状態に戻すことができないので、電力供給の停止からの復旧時でない電源投入時に実行される初期化処理を実行する。
チェック結果が正常であれば、CPU56は、遊技制御手段の内部状態と演出制御手段等の電気部品制御手段の制御状態を電力供給停止時の状態に戻すための遊技状態復旧処理を行う。
また、CPU56は、電力供給復旧時の初期化コマンドとしての停電復旧指定コマンドを送信する。そして、後述する乱数回路設定処理を実行する。なお、この実施例では、CPU56は、停電復旧指定コマンドを送信する処理において、バックアップRAMに保存されていた合算保留記憶数カウンタの値を設定した合算保留記憶数指定コマンドも演出制御基板80に対して送信する。
初期化処理では、CPU56は、まず、RAMクリア処理を行う。なお、RAMクリア処理によって、所定のデータ(例えば、普通図柄当り判定用乱数を生成するためのカウンタのカウント値のデータ)は0に初期化されるが、任意の値またはあらかじめ決められている値に初期化するようにしてもよい。また、RAM55の全領域を初期化せず、所定のデータ(例えば、普通図柄当り判定用乱数を生成するためのカウンタのカウント値のデータ)をそのままにしてもよい。また、ROM54に格納されている初期化時設定テーブルの先頭アドレスをポインタに設定し、初期化時設定テーブルの内容を順次作業領域に設定する。
これら初期化時設定テーブルの先頭アドレスをポインタに設定する処理と、初期化時設定テーブルの内容を順次作業領域に設定するが実施されることで、例えば、普通図柄当り判定用乱数カウンタ、特別図柄バッファ、総賞球数格納バッファ、特別図柄プロセスフラグなど制御状態に応じて選択的に処理を行うためのフラグに初期値が設定される。
また、CPU56は、サブ基板(主基板31以外のマイクロコンピュータが搭載された基板。)を初期化するための初期化指定コマンド(遊技制御用マイクロコンピュータ560が初期化処理を実行したことを示すコマンドでもある。)をサブ基板に送信する。例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、初期化指定コマンドを受信すると、演出表示装置9において、遊技機の制御の初期化がなされたことを報知するための画面表示、すなわち初期化報知を行う。
また、CPU56は、乱数回路53を初期設定する乱数回路設定処理を実行する。CPU56は、例えば、乱数回路設定プログラムに従って処理を実行することによって、乱数回路53にランダムRの値を更新させるための設定を行う。
そして、CPU56は、所定時間(例えば2ms)毎に定期的にタイマ割込がかかるように遊技制御用マイクロコンピュータ560に内蔵されているCTCのレジスタの設定を行う。すなわち、初期値として例えば2msに相当する値が所定のレジスタ(時間定数レジスタ)に設定される。この実施例では、2ms毎に定期的にタイマ割込がかかるとする。
初期化処理の実行が完了すると、CPU56は、メイン処理で、表示用乱数更新処理および初期値用乱数更新処理を繰り返し実行する。表示用乱数更新処理および初期値用乱数更新処理を実行するときには割込禁止状態に設定し、表示用乱数更新処理および初期値用乱数更新処理の実行が終了すると割込許可状態に設定する。この実施例では、表示用乱数とは、大当りとしない場合の特別図柄の停止図柄を決定するための乱数や大当りとしない場合にリーチとするか否かを決定するための乱数であり、表示用乱数更新処理とは、表示用乱数を発生するためのカウンタのカウント値を更新する処理である。また、初期値用乱数更新処理とは、初期値用乱数を発生するためのカウンタのカウント値を更新する処理である。この実施例では、初期値用乱数とは、普通図柄に関して当りとするか否か決定するための乱数を発生するためのカウンタ(普通図柄当り判定用乱数発生カウンタ)のカウント値の初期値を決定するための乱数である。後述する遊技の進行を制御する遊技制御処理(遊技制御用マイクロコンピュータ560が、遊技機に設けられている演出表示装置、可変入賞球装置、球払出装置等の遊技用の装置を、自身で制御する処理、または他のマイクロコンピュータに制御させるために指令信号を送信する処理、遊技装置制御処理ともいう)において、普通図柄当り判定用乱数のカウント値が1周(普通図柄当り判定用乱数の取りうる値の最小値から最大値までの間の数値の個数分歩進したこと)すると、そのカウンタに初期値が設定される。
なお、この実施例では、リーチ演出は、演出表示装置9において変動表示される演出図柄(演出図柄)を用いて実行される。また、特別図柄の表示結果を大当り図柄にする場合には、リーチ演出は常に実行される。特別図柄の表示結果を大当り図柄にしない場合には、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、乱数を用いた抽選によって、リーチ演出を実行するか否か決定する。ただし、実際にリーチ演出の制御を実行するのは、演出制御用マイクロコンピュータ100である。
タイマ割込が発生すると、CPU56は、図4に示すステップS20〜S34のタイマ割込処理を実行する。タイマ割込処理において、まず、電源断信号が出力されたか否か(オン状態になったか否か)を検出する電源断検出処理を実行する(ステップS20)。電源断信号は、例えば電源基板に搭載されている電源監視回路が、遊技機に供給される電源の電圧の低下を検出した場合に出力する。そして、電源断検出処理において、CPU56は、電源断信号が出力されたことを検出したら、必要なデータをバックアップRAM領域に保存するための電力供給停止時処理を実行する。次いで、入力ドライバ回路58を介して、ゲートスイッチ32a、第1始動口スイッチ13a、第2始動口スイッチ14aおよびカウントスイッチ23の検出信号を入力し、それらの状態判定を行う(スイッチ処理:ステップS21)。
次に、CPU56は、第1特別図柄表示器8a、第2特別図柄表示器8b、普通図柄表示器10、第1特別図柄保留記憶表示器18、普通図柄保留記憶表示器41の表示制御を行う表示制御処理を実行する(ステップS22)。第1特別図柄表示器8a、第2特別図柄表示器8bおよび普通図柄表示器10については、ステップS32,S33で設定される出力バッファの内容に応じて各表示器に対して駆動信号を出力する制御を実行する。
また、遊技制御に用いられる普通図柄当り判定用乱数等の各判定用乱数を生成するための各カウンタのカウント値を更新する処理を行う(判定用乱数更新処理:ステップS23)。CPU56は、さらに、初期値用乱数および表示用乱数を生成するためのカウンタのカウント値を更新する処理を行う(初期値用乱数更新処理,表示用乱数更新処理:ステップS24,S25)。
さらに、CPU56は、特別図柄プロセス処理を行う(ステップS26)。特別図柄プロセス処理では、第1特別図柄表示器8a、第2特別図柄表示器8bおよび大入賞口を所定の順序で制御するための特別図柄プロセスフラグに従って該当する処理を実行する。CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値を、遊技状態に応じて更新する。
特別図柄プロセス処理において、CPU56は、内部状態に応じて、以下に示すステップS300〜S310のうちのいずれかの処理を行う。
特別図柄通常処理(ステップS300):特別図柄プロセスフラグの値が0であるときに実行される。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、特別図柄の変動表示が開始できる状態になると、保留記憶数バッファに記憶される数値データの記憶数(合算保留記憶数)を確認する。保留記憶数バッファに記憶される数値データの記憶数は合算保留記憶数カウンタのカウント値により確認できる。また、合算保留記憶数カウンタのカウント値が0でなければ、第1特別図柄または第2特別図柄の変動表示の表示結果を大当りとするか否かを決定する。大当りとする場合には大当りフラグをセットする。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS301に応じた値(この例では1)に更新する。なお、大当りフラグは、大当り遊技が終了するときにリセットされる。
変動パターン設定処理(ステップS301):特別図柄プロセスフラグの値が1であるときに実行される。また、変動パターンを決定し、その変動パターンにおける変動時間(変動表示時間:変動表示を開始してから表示結果を導出表示(停止表示)するまでの時間)を特別図柄の変動表示の変動時間とすることに決定する。また、特別図柄の変動時間を計測する変動時間タイマをスタートさせる。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS302に対応した値(この例では2)に更新する。
表示結果指定コマンド送信処理(ステップS302):特別図柄プロセスフラグの値が2であるときに実行される。演出制御用マイクロコンピュータ100に、表示結果指定コマンドを送信する制御を行う。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS303に対応した値(この例では3)に更新する。
特別図柄変動中処理(ステップS303):特別図柄プロセスフラグの値が3であるときに実行される。変動パターン設定処理で選択された変動パターンの変動時間が経過(ステップS301でセットされる変動時間タイマがタイムアウトすなわち変動時間タイマの値が0になる)すると、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS304に対応した値(この例では4)に更新する。
特別図柄停止処理(ステップS304):特別図柄プロセスフラグの値が4であるときに実行される。第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bにおける変動表示を停止して停止図柄を導出表示させる。また、演出制御用マイクロコンピュータ100に、図柄確定指定コマンドを送信する制御を行う。そして、大当りフラグがセットされている場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS305に対応した値(この例では5)に更新する。また、小当りフラグがセットされている場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS308に対応した値(この例では8)に更新する。大当りフラグおよび小当りフラグのいずれもセットされていない場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS300に対応した値(この例では0)に更新する。なお、演出制御用マイクロコンピュータ100は、遊技制御用マイクロコンピュータ560が送信する図柄確定指定コマンドを受信すると演出表示装置9において演出図柄が停止されるように制御する。
大入賞口開放前処理(ステップS305):特別図柄プロセスフラグの値が5であるときに実行される。大入賞口開放前処理では、大入賞口を開放する制御を行う。具体的には、カウンタ(例えば、大入賞口に入った遊技球数をカウントするカウンタ)などを初期化するとともに、ソレノイド21を駆動して大入賞口を開放状態にする。また、タイマによって大入賞口開放中処理の実行時間を設定し、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS306に対応した値(この例では6)に更新する。なお、大入賞口開放前処理は各ラウンド毎に実行されるが、第1ラウンドを開始する場合には、大入賞口開放前処理は大当り遊技を開始する処理でもある。
大入賞口開放中処理(ステップS306):特別図柄プロセスフラグの値が6であるときに実行される。大当り遊技状態中のラウンド表示の演出制御コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御や大入賞口の閉成条件の成立を確認する処理等を行う。大入賞口の閉成条件が成立し、かつ、まだ残りラウンドがある場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS305に対応した値(この例では5)に更新する。また、全てのラウンドを終えた場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS307に対応した値(この例では7)に更新する。
大当り終了処理(ステップS307):特別図柄プロセスフラグの値が7であるときに実行される。大当り遊技状態が終了したことを遊技者に報知する表示制御を演出制御用マイクロコンピュータ100に行わせるための制御を行う。また、遊技状態を示すフラグ(例えば、確変フラグや時短フラグ)をセットする処理を行う。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS300に対応した値(この例では0)に更新する。
小当り開放前処理(ステップS308):特別図柄プロセスフラグの値が8であるときに実行される。小当り開放前処理では、大入賞口を開放する制御を行う。具体的には、カウンタ(例えば、大入賞口に入った遊技球数をカウントするカウンタ)などを初期化するとともに、ソレノイド21を駆動して大入賞口を開放状態にする。また、タイマによって大入賞口開放中処理の実行時間を設定し、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS309に対応した値(この例では9)に更新する。なお、小当り開放前処理は各ラウンド毎に実行されるが、第1ラウンドを開始する場合には、小当り開放前処理は小当り遊技を開始する処理でもある。
小当り開放中処理(ステップS309):特別図柄プロセスフラグの値が9であるときに実行される。大入賞口の閉成条件の成立を確認する処理等を行う。大入賞口の閉成条件が成立し、かつ、まだ残りラウンドがある場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS308に対応した値(この例では8)に更新する。また、全てのラウンドを終えた場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS310に対応した値(この例では10(10進数))に更新する。
小当り終了処理(ステップS310):特別図柄プロセスフラグの値が10であるときに実行される。小当り遊技状態が終了したことを遊技者に報知する表示制御を演出制御用マイクロコンピュータ100に行わせるための制御を行う。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS300に対応した値(この例では0)に更新する。
次いで、普通図柄プロセス処理を行う(ステップS27)。普通図柄プロセス処理では、CPU56は、普通図柄表示器10の表示状態を所定の順序で制御するための普通図柄プロセスフラグに従って該当する処理を実行する。CPU56は、普通図柄プロセスフラグの値を、遊技状態に応じて更新する。
また、CPU56は、演出制御用マイクロコンピュータ100に演出制御コマンドを送出する処理を行う(演出制御コマンド制御処理:ステップS28)。
さらに、CPU56は、例えばホール管理用コンピュータに供給される大当り情報、始動情報、確率変動情報などのデータを出力する情報出力処理を行う(ステップS29)。
また、CPU56は、第1始動口スイッチ13a、第2始動口スイッチ14aおよびカウントスイッチ23の検出信号にもとづく賞球個数の設定などを行う賞球処理を実行する(ステップS30)。具体的には、第1始動口スイッチ13a、第2始動口スイッチ14aおよびカウントスイッチ23のいずれかがオンしたことにもとづく入賞検出に応じて、払出制御基板37に搭載されている払出制御用マイクロコンピュータに賞球個数を示す払出制御コマンド(賞球個数信号)を出力する。払出制御用マイクロコンピュータは、賞球個数を示す払出制御コマンドに応じて球払出装置97を駆動する。
この実施例では、出力ポートの出力状態に対応したRAM領域(出力ポートバッファ)が設けられているのであるが、CPU56は、出力ポートの出力状態に対応したRAM領域におけるソレノイドのオン/オフに関する内容を出力ポートに出力する(ステップS31:出力処理)。
また、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値に応じて特別図柄の演出表示を行うための特別図柄表示制御データを特別図柄表示制御データ設定用の出力バッファに設定する特別図柄表示制御処理を行う(ステップS32)。CPU56は、例えば、特別図柄プロセス処理でセットされる開始フラグがセットされると終了フラグがセットされるまで、変動速度が1コマ/0.2秒であれば、0.2秒が経過する毎に、出力バッファに設定される表示制御データの値を+1する。また、CPU56は、出力バッファに設定された表示制御データに応じて、ステップS22において駆動信号を出力することによって、第1特別図柄表示器8aおよび第2特別図柄表示器8bにおける第1特別図柄および第2特別図柄の変動表示を実行する。
さらに、CPU56は、普通図柄プロセスフラグの値に応じて普通図柄の演出表示を行うための普通図柄表示制御データを普通図柄表示制御データ設定用の出力バッファに設定する普通図柄表示制御処理を行う(ステップS33)。CPU56は、例えば、普通図柄の変動に関する開始フラグがセットされると終了フラグがセットされるまで、普通図柄の変動速度が0.2秒ごとに表示状態(「○」および「×」)を切り替えるような速度であれば、0.2秒が経過する毎に、出力バッファに設定される表示制御データの値(例えば、「○」を示す1と「×」を示す0)を切り替える。また、CPU56は、出力バッファに設定された表示制御データに応じて、ステップS22において駆動信号を出力することによって、普通図柄表示器10における普通図柄の演出表示を実行する。
その後、割込許可状態に設定し(ステップS34)、処理を終了する。
以上の制御によって、この実施例では、遊技制御処理は2ms毎に起動されることになる。なお、遊技制御処理は、タイマ割込処理におけるステップS21〜S33(ステップS29を除く。)の処理に相当する。また、この実施例では、タイマ割込処理で遊技制御処理が実行されているが、タイマ割込処理では例えば割込が発生したことを示すフラグのセットのみがなされ、遊技制御処理はメイン処理において実行されるようにしてもよい。
第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bおよび演出表示装置9にはずれ図柄が停止表示される場合には、演出図柄の変動表示が開始されてから、演出図柄の変動表示状態がリーチ状態にならずに、リーチにならない所定の演出図柄の組合せが停止表示されることがある。このような演出図柄の変動表示態様を、変動表示結果がはずれ図柄になる場合における「非リーチ」(「通常はずれ」ともいう)の変動表示態様という。
第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bおよび演出表示装置9にはずれ図柄が停止表示される場合には、演出図柄の変動表示が開始されてから、演出図柄の変動表示状態がリーチ状態となった後にリーチ演出が実行され、最終的に大当り図柄とはならない所定の演出図柄の組合せが停止表示されることがある。このような演出図柄の変動表示結果を、変動表示結果が「はずれ」となる場合における「リーチ」(「リーチはずれ」ともいう)の変動表示態様という。
この実施例では、第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bに大当り図柄が停止表示される場合には、演出図柄の変動表示状態がリーチ状態になった後にリーチ演出が実行され、最終的に演出表示装置9における「左」、「中」、「右」の各図柄表示エリア9L、9C、9Rに、演出図柄が揃って停止表示される。
第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bに小当りである所定の図柄(小当りの種別に対応する所定記号)が停止表示される場合には、演出表示装置9において、演出図柄の変動表示態様が後述する「確変大当りB」である場合と同様に演出図柄の変動表示が行われた後、所定の小当り図柄(確変大当りB図柄と同じ図柄。例えば「355」等)が停止表示されることがある。第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bに小当り図柄である所定の図柄(記号)が停止表示されることに対応する演出表示装置9における表示演出を「小当り」の変動表示態様という。
ここで、小当りとは、後述する確変大当りAと比較して大入賞口の開放時間が短い(この実施例では0.2秒間の開放を2回)当りである。なお、小当り遊技が終了した場合、遊技状態は変化しない。すなわち、確変状態から通常状態に移行したり通常状態から確変状態に移行したりすることはない。また、確変大当りBとは、確変大当りAと比較して大入賞口の開放時間が短い(この実施例では0.2秒間の開放を2回)大当りであり、かつ、大当り遊技後の遊技状態を確変状態に移行させる大当りである(但し、大当り遊技後の遊技状態は時短状態にはならない、つまり、変動表示の実行条件である第2始動条件が成立しにくい状況となり、始動条件の成立状況は通常状態と共通であるため、見た目上は通常状態と変わらない)。つまり、この実施例では、確変大当りBと小当りとは、特別可変入賞球装置20の大入賞口の開放パターンが同じである。そのように制御することによって、大入賞口の0.2秒間の開放が2回行われると、確変状態に移行する確変大当りBであるか、確変状態に移行しない小当りであるかを識別できないので、遊技者に対して高確率状態(確変状態)を期待させることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
図5は、あらかじめ用意された演出図柄の変動パターンを示す説明図である。図5に示すように、この実施例では、変動表示結果が「はずれ」であり演出図柄の変動表示態様が「非リーチ」である場合に対応した変動パターンとして、非リーチPA1−0〜非リーチPA1−4の変動パターンが用意されている。また、変動表示結果が「はずれ」であり演出図柄の変動表示態様が「リーチ」である場合に対応した変動パターンとして、ノーマルPA2−1(ノーマルリーチA)〜ノーマルPA2−2(ノーマルリーチB)、ノーマルPB2−1〜ノーマルPB2−2(ノーマルリーチC)、スーパーPB3−1〜スーパーPB3−3の変動パターンが用意されている。なお、図5に示すように、リーチしない場合に使用され擬似連の演出を伴う非リーチPA1−4の変動パターンについては、再変動が2回行われる。リーチする場合に使用され擬似連の演出を伴う変動パターンのうち、ノーマルPB2−1を用いる場合には、再変動が2回行われる。また、リーチする場合に使用され擬似連の演出を伴う変動パターンのうち、ノーマルPB2−2を用いる場合には、再変動が3回行われる。
また、図5に示すように、この実施例では、特別図柄の変動表示結果が大当り図柄または小当り図柄になる場合に対応した変動パターンとして、ノーマルPA2−3(ノーマルリーチA)〜ノーマルPA2−4(ノーマルリーチB)、ノーマルPB2−3〜ノーマルPB2−4(ノーマルリーチC)、スーパーPB3−4〜スーパーPB3−6、特殊PG1−1〜特殊PG1−3、特殊PG2−1(ノーマルリーチA)〜特殊PG2−2(ノーマルリーチB)の変動パターンが用意されている。なお、図5において、特殊PG1−1〜特殊PG1−3、特殊PG2−1〜特殊PG2−2の変動パターンは、確変大当りBまたは小当りとなる場合に使用される変動パターンであり、確変大当りBまたは小当りとなる場合には、ノーマルリーチAのリーチ演出を含む特殊PG2−1や、ノーマルリーチBのリーチ演出を含む特殊PG2−2の変動パターンが決定される場合がある。また、図5に示すように、確変大当りBまたは小当りでない場合に使用され擬似連の演出を伴う変動パターンのうち、ノーマルPB2−3を用いる場合には、再変動が2回行われる。また、リーチする場合に使用され擬似連の演出を伴う変動パターンのうち、ノーマルPB2−4を用いる場合には、再変動が3回行われる。また、確変大当りBまたは小当りの場合に使用され擬似連の演出を伴う特殊PG1−3、特殊PG2−2の変動パターンについては、再変動が2回行われる。
この実施例では、スーパーリーチの演出が実施されるスーパーリーチの変動パターンとしてスーパーリーチA〜Cの3つの変動パターンが設定されており、スーパーリーチA〜Cの各スーパーリーチ演出では、異なるキャラクタが敵キャラクタと対戦する演出が実施され、変動表示結果がはずれとなる場合には、対戦においてキャラクタが敵キャラクタに敗北し、変動表示結果が大当りとなる場合には、対戦においてキャラクタが敵キャラクタに勝利する演出が実施される。
尚、スーパーリーチA〜Cのうち、スーパーリーチCが最も出現率が低いとともに、最も大当りとなる信頼度(期待度)が高い演出であって、キャラクタとして特別キャラクタが登場するプレミア演出が実施されるスーパーリーチであり、該スーパーリーチCが後述するミッションの対象に設定されていて、該スーパーリーチCが実行されることで、ミッションをクリアすることができ、管理サーバ900にて所定価値である特典の付与を受けることが可能となる。
尚、本実施例では、スーパーリーチCについて、ハズレとなる変動パターンであるスーパーリーチC(はずれ)を設けた形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、スーパーリーチC(はずれ)を設けずに、スーパーリーチC(大当り)のみを設けるようにしても良い。
なお、この実施例では、図5に示すように、変動パターンの種類に応じて変動時間が固定的に定められている場合(例えば、非リーチ短縮なしの場合は5.50秒で固定であり、擬似連ありのノーマルリーチCの場合には変動時間が11.75秒で固定であり、擬似連なしのスーパーリーチAの場合には変動時間が25.50秒で固定である)を示しているが、例えば、同じ種類のスーパーリーチの場合であっても、合算保留記憶数に応じて、変動時間を異ならせるようにしてもよい。例えば、同じ種類のスーパーリーチを伴う場合であっても、合算保留記憶数が多くなるに従って、変動時間が短くなるようにしてもよい。また、例えば、同じ種類のスーパーリーチの場合であっても、第1特別図柄の変動表示を行う場合には、第1保留記憶数に応じて、変動時間を異ならせるようにしてもよく、第2特別図柄の変動表示を行う場合には、第2保留記憶数に応じて、変動時間を異ならせるようにしてもよい。この場合、第1保留記憶数や第2保留記憶数の値ごとに別々の判定テーブルを用意しておき(例えば、保留記憶数0〜2用の変動パターン種別判定テーブルと保留記憶数3,4用の変動パターン種別判定テーブルとを用意しておき)、第1保留記憶数または第2保留記憶数の値に応じて判定テーブルを選択して、変動時間を異ならせるようにしてもよい。また、この実施例では、擬似連なしのスーパーリーチA〜Cの変動時間を同一の変動時間(25.50秒)とした形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これらスーパーリーチA〜Cの変動時間をそれぞれ異なる変動時間としても良い。
また、この実施例では、非リーチPA1−3が特殊PG1−2と、非リーチPA1−4が特殊PG1−3と同一の変動パターンを含むものとされており、はずれにおいても、確変大当りBや小当り時と同様の変動演出態様が実施される場合があるため、確変大当りBや小当りが発生したことを遊技者が認識し難くされている。
このように本実施例では、確変大当りBまたは小当りの当選時に選択される複数の変動パターン(特殊PG1−1〜3、2−1〜2)のうちの2つの変動パターン(特殊PG1−2,1−3)の演出態様および確変大当りB遊技状態/小当り遊技状態において実行される演出態様からなる一連の演出態様が、はずれの時に選択される複数の変動パターンのいずれか(非リーチPA1−3,4)の演出態様と同じとされているため、非リーチPA1−3,4または特殊PG1−2,3のいずれの変動パターンにもとづく演出態様であるかを特定することを困難とすることができる。言い換えると、非リーチPA1−3,4、特殊PG1−2,3にもとづく変動パターンは、確変大当りB、小当り、はずれのいずれの場合にも選択される変動パターンであるため、確変大当りBや小当りが発生した場合でも、確変大当りBや小当りが発生したことを遊技者に悟られ難くでき、その結果、確変大当りBや小当りのみを発生させる場合に比較して、確変大当りBが発生に伴って遊技状態が確変状態に移行していることを、より一層、遊技者に悟られ難くできるようになっている。
なお、この実施例では、非リーチPA1−3および特殊PG1−2、非リーチPA1−4および特殊PG1−3のみが変動演出態様が同じ変動パターンとされていたが、他の変動パターンにおいても、はずれ時と確変大当りBまたは小当り時とで同じ変動パターンを設定してもよい。
また、この実施例では、はずれ時において、確変大当りBまたは小当り時に選択される複数の変動パターンのうち、いずれかと同じ演出態様の変動パターンが選択されるようにしていたが、必ずしも同じ演出態様の変動パターンが選択されるようにしなくてもよい。すなわち、はずれ時において確変大当りBまたは小当り時に選択される変動パターンと同じ演出態様の変動パターンが選択されなくても、特殊PG1−1〜3、2−1〜2を、確変大当りBまたは小当り時に選択される変動パターンとしていることで、特殊PG1−1〜3、2−1〜2のいずれかの変動パターンが選択された場合、少なくとも遊技者が確変大当りBの発生を特定することは困難となるため、確変大当りBが発生してその後の遊技状態が確変状態に移行することを遊技者に悟られないようにすることができる。
図6は、各乱数を示す説明図である。各乱数は、以下のように使用される。
(1)ランダム1(MR1):大当りの種類(後述する確変大当りA、確変大当りB)を決定する(大当り種別判定用)
(2)ランダム2(MR2):変動パターンの種類(種別)を決定する(変動パターン種別判定用)
(3)ランダム3(MR3):変動パターン(変動時間)を決定する(変動パターン判定用)
(4)ランダム4(MR4):普通図柄にもとづく当りを発生させるか否か決定する(普通図柄当り判定用)
(5)ランダム5(MR5):ランダム4の初期値を決定する(ランダム4初期値決定用)
なお、この実施例では、変動パターンは、まず、変動パターン種別判定用乱数(ランダム2)を用いて変動パターン種別を決定し、変動パターン判定用乱数(ランダム3)を用いて、決定した変動パターン種別に含まれるいずれかの変動パターンに決定する。そのように、この実施例では、2段階の抽選処理によって変動パターンが決定されるが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら変動パターン種別を決定せずに、変動パターンを決定するようにしても良い。
なお、変動パターン種別とは、複数の変動パターンをその変動態様の特徴に従ってグループ化したものである。例えば、複数の変動パターンをリーチの種類でグループ化して、各種ノーマルリーチを伴う変動パターンを含む変動パターン種別と、スーパーリーチAを伴う変動パターンを含む変動パターン種別と、スーパーリーチBを伴う変動パターンを含む変動パターン種別と、スーパーリーチCを伴う変動パターンを含む変動パターン種別とに分けてもよい。また、例えば、複数の変動パターンを擬似連の再変動の回数でグループ化して、擬似連を伴わない変動パターンを含む変動パターン種別と、再変動2回未満の変動パターンを含む変動パターン種別と、再変動3回の変動パターンを含む変動パターン種別とに分けてもよい。また、例えば、複数の変動パターンを擬似連や滑り演出などの特定演出の有無でグループ化してもよい。
なお、この実施例では、確変大当りAである場合には、各種ノーマルリーチのみを伴う変動パターンを含む変動パターン種別であるノーマルCA3−1と、ノーマルリーチCおよび擬似連を伴う変動パターンを含む変動パターン種別であるノーマルCA3−2と、スーパーリーチを伴う変動パターン種別であるスーパーCA3−3とに種別分けされている。また、確変大当りBである場合には、擬似連を伴う変動パターンを含まない変動パターン種別である特殊CA4−1と、擬似連を伴う変動パターンを含む変動パターン種別である特殊CA4−2とに種別分けされている。また、小当りである場合にも、確変大当りBである場合と同じく、擬似連を伴う変動パターンを含まない変動パターン種別である特殊CA4−1と、擬似連を伴う変動パターンを含む変動パターン種別である特殊CA4−2とに種別分けされている。また、「はずれ」である場合には、リーチも特定演出も伴わない変動パターンを含む変動パターン種別である非リーチCA2−1と、リーチを伴わないが特定演出を伴う変動パターンを含む変動パターン種別である非リーチCA2−2と、リーチも特定演出も伴わない短縮変動の変動パターンを含む変動パターン種別である非リーチCA2−3と、各種ノーマルリーチのみを伴う変動パターンを含む変動パターン種別であるノーマルCA2−4と、ノーマルリーチCおよび再変動3回の擬似連を伴う変動パターンを含む変動パターン種別であるノーマルCA2−5と、ノーマルリーチCおよび再変動2回の擬似連を伴う変動パターンを含む変動パターン種別であるノーマルCA2−6と、スーパーリーチC以外のスーパーリーチを伴う変動パターン種別であるスーパーCA2−7と、全てのスーパーリーチを伴う変動パターン種別であるスーパーCA2−8とに種別分けされている。
ここで、本実施例の各変動パターンについての信頼度について簡単に説明する。尚、信頼度とは、個々の変動パターンが最終的に大当りとなるときに出現する確率(最終的に大当りとなるときに表示される確率)を、当該変動パターンが出現する全確率(当該の変動パターンがハズレの場合に表示される確率と大当りとなるときに表示される確率との合計)で除した値(割合)である。
本実施例では、図5に示すように、変動パターンを、「非リーチ」の変動パターンと、「リーチ」の変動パターンと、「スーパーリーチ」の変動パターンに大別することができ、最終的に大当りとなるときには、必ずリーチまたはスーパーリーチが出現し、非リーチにて大当りとなることがないので、「非リーチ」の変動パターンの信頼度は「0」である。また、「リーチ」の変動パターンの信頼度Aは、「スーパーリーチ」の変動パターンの信頼度Bよりも低く(つまりA<B)に設定されており、スーパーリーチの変動パターンの信頼度が最も高くなっている。
また、スーパーリーチについては、スーパーリーチAの信頼度α、スーパーリーチBの信頼度β、スーパーリーチCの信頼度γは、γ>β>αの順に設定されている。
図4に示された遊技制御処理におけるステップS23では、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、(ランダム1)の大当り種別判定用乱数、(ランダム4)の普通図柄当り判定用乱数を生成するためのカウンタのカウントアップ(1加算)を行う。すなわち、それらが判定用乱数であり、それら以外の乱数が表示用乱数(ランダム2、ランダム3)または初期値用乱数(ランダム5)である。なお、遊技効果を高めるために、上記の乱数以外の乱数も用いてもよい。また、この実施例では、大当り判定用乱数として、遊技制御用マイクロコンピュータ560に内蔵されたハードウェア(遊技制御用マイクロコンピュータ560の外部のハードウェアでもよい)が生成する乱数を用いる。
図7(a)は、大当り判定テーブル130aを示す説明図である。大当り判定テーブルとは、ROM54に記憶されているデータの集まりであって、ランダムRと比較される大当り判定値が設定されているテーブルである。大当り判定テーブルには、通常状態(確変状態でない遊技状態)において用いられる通常時大当り判定テーブルと、確変状態において用いられる確変時大当り判定テーブルとがある。通常時大当り判定テーブルには、図7(a)の左欄に記載されている各数値が設定され、確変時大当り判定テーブルには、図7(a)の右欄に記載されている各数値が設定されている。図7(a)に記載されている数値が大当り判定値である。
図7(b),(c)は、小当り判定テーブル130b,130cを示す説明図である。小当り判定テーブルとは、ROM54に記憶されているデータの集まりであって、ランダムRと比較される小当り判定値が設定されているテーブルである。小当り判定テーブルには、第1特別図柄の変動表示を行うときに用いられる小当り判定テーブル(第1特別図柄用)130bと、第2特別図柄の変動表示を行うときに用いられる小当り判定テーブル(第2特別図柄用)130cとがある。小当り判定テーブル(第1特別図柄用)130bには、図7(b)に記載されている各数値が設定され、小当り判定テーブル(第2特別図柄用)130cには、図7(c)に記載されている各数値が設定されている。また、図7(b),(c)に記載されている数値が小当り判定値である。
CPU56は、所定の時期に、乱数回路53のカウント値を抽出して抽出値を大当り判定用乱数(ランダムR)の値とするのであるが、大当り判定用乱数値が図7(a)に示すいずれかの大当り判定値に一致すると、特別図柄に関して大当り(確変大当りA、確変大当りB)にすることに決定する。また、大当り判定用乱数値が図7(b),(c)に示すいずれかの小当り判定値に一致すると、特別図柄に関して小当りにすることに決定する。なお、図7(a)に示す「確率」は、大当りになる確率(割合)を示す。また、図7(b),(c)に示す「確率」は、小当りになる確率(割合)を示す。また、大当りにするか否か決定するということは、大当り遊技状態に移行させるか否か決定するということであるが、第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bにおける停止図柄を大当り図柄にするか否か決定するということでもある。また、小当りにするか否か決定するということは、小当り遊技状態に移行させるか否か決定するということであるが、第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bにおける停止図柄を小当り図柄にするか否か決定するということでもある。
なお、この実施例では、図7(b),(c)に示すように、小当り判定テーブル(第1特別図柄用)130bを用いる場合には67分の1の割合で小当りと決定されるのに対して、小当り判定テーブル(第2特別図柄)130cを用いる場合には100分の1の割合で小当りと決定される場合を説明する。従って、この実施例では、第1始動入賞口13に始動入賞して第1特別図柄の変動表示が実行される場合には、第2始動入賞口14に始動入賞して第2特別図柄の変動表示が実行される場合と比較して、「小当り」と決定される割合が高い。
つまり、第1特別図柄表示器8aの変動表示が実行されるのは、遊技状態が通常状態または確変状態(高確低ベース状態)のときであり、確変大当りBにより遊技状態が確変状態(高確低ベース状態)に移行したことを遊技者に悟られないようにするために小当りの発生確率を高めているのに対し、第2特別図柄表示器8bの変動表示が実行されるのは、遊技状態が確変・時短状態(高確高ベース状態)のときであり、この場合は確変大当りBにより遊技状態が確変状態(高確低ベース状態)に移行したことを遊技者に悟られないようにする必要はないので、小当りの発生確率を抑えている。
また、本実施例では、第1特別図柄表示器8aおよび第2特別図柄表示器8bの変動表示結果として小当り図柄が導出されるようになっているが、第2特別図柄表示器8bの変動表示結果として小当り図柄が導出されないようにしてもよい。
また、小当り判定テーブル(第1特別図柄用)130bを用いる場合に小当りと決定される割合(1/67)は、確変大当りBに決定する割合(1/131×12/40(低確時))に比較して高く、通常状態においては、小当りが確変大当りBよりも高頻度にて発生するようになっている。
図7(d)は、ROM54に記憶されている大当り種別判定テーブル131aを示す説明図である。大当り種別判定テーブル131aは、遊技球が第1始動入賞口13に入賞したことにもとづく保留記憶(すなわち、第1特別図柄の変動表示が行われるとき)および遊技球が第2始動入賞口14に入賞したことにもとづく保留記憶(すなわち、第2特別図柄の変動表示が行われるとき)を用いて大当り種別を決定する場合の大当り種別判定テーブルである。つまり、第1特別図柄表示器8aにおける第1特別図柄の変動表示においても、第2特別図柄表示器8bにおける第2特別図柄の変動表示においても、同一の大当り種別判定テーブル131aが使用されて、大当り種別が決定される。
大当り種別判定テーブル131aは、変動表示結果を大当り図柄にする旨の判定がなされたときに、大当り種別判定用の乱数(ランダム1)にもとづいて、大当りの種別を「確変大当りA」、「確変大当りB」のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。なお、この実施例では、「確変大当りA」に対して28個の判定値が割り当てられ(40分の28の割合で確変大当りAと決定される)、「確変大当りB」に対して12個の判定値が割り当てられている(40分の12の割合で確変大当りBと決定される)。従って、この実施例では、変動表示結果を大当り図柄にする旨の判定がなされたときに、「確変大当りB」となる確率は「確変大当りA」となる確率よりも低いが、第1始動入賞口13に始動入賞して第1特別図柄の変動表示が実行される場合と、第2始動入賞口14に始動入賞して第2特別図柄の変動表示が実行される場合とで、「確変大当りB」と決定される割合は同じである。なお、第1始動入賞口13に始動入賞して第1特別図柄の変動表示が実行される場合と、第2始動入賞口14に始動入賞して第2特別図柄の変動表示が実行される場合とで、「確変大当りB」と決定される割合を異ならせてもよい。
また、この実施例では、図7(d)に示すように、第2特定遊技状態としての2ラウンドの確変大当りBと、この確変大当りBと比較して、大当り中の1回あたりの大入賞口の開放時間を長くすることで、第2特定遊技状態と比較して、遊技価値として大入賞口への遊技球の入賞数(カウント数)の許容量を多くした第1特定遊技状態を決定するようにした第1特定遊技状態としての確変大当りAと、を決定する場合を説明するが、付与される遊技価値は、この実施例で示したようなラウンド数に限られない。例えば、第2特定遊技状態のラウンド数を第1特定遊技状態のラウンド数と同一(例えば、5ラウンドや15ラウンド等)とし、ラウンドにおいて大入賞口の開放時間を、第1特定遊技状態では長く、第2特定遊技状態では短くなるようにしても良い。また、例えば、第2特定遊技状態と比較して、遊技価値として1ラウンドあたりの大入賞口への遊技球の入賞数(カウント数)の許容量を多くした第1特定遊技状態を決定するようにしてもよい。また、例えば、同じ5ラウンドの大当りであっても、1ラウンドあたり大入賞口を1回開放する第2特定遊技状態と、1ラウンドあたり大入賞口を複数回開放する第1特定遊技状態とを用意し、大入賞口の開放回数が実質的に多くなるようにして第1特定遊技状態の遊技価値を高めるようにしてもよい。この場合、例えば、第1特定遊技状態または第2特定遊技状態いずれの場合であっても、大入賞口を5回開放したときに(この場合、第2特定遊技状態の場合には5ラウンド全てを終了し、第1特定遊技状態の場合には未消化のラウンドが残っていることになる)、大当りがさらに継続するか否かを煽るような態様の演出(いわゆるランクアップボーナスの演出)を実行するようにしてもよい。そして、第2特定遊技状態の場合には内部的に5ラウンド全てを終了していることから大当り遊技を終了し、第1特定遊技状態の場合には内部的に未消化のラウンドが残っていることから、大当り遊技が継続する(恰も5回開放の大当りを終了した後にさらにボーナスで大入賞口の開放が追加で始まったような演出)ようにしてもよい。
「確変大当りA」とは、15ラウンドの大当り遊技状態に制御し、その大当り遊技状態の終了後に確変状態および時短状態(確変・時短状態、高確高ベース状態)に移行させる大当りである。大当り終了後、変動表示を10回終了するまで(始動回数が10回となるまで)確変状態が継続する。ただし、時短状態は、大当り終了後、変動表示を8回終了したとき(始動回数が8回となってとき)に終了して低ベース状態に移行され、高確率状態のみ変動表示を10回終了するまで(始動回数が10回となるまで)継続される。従って、この実施例では、大当り終了後、8回目の変動表示を終了してから10回目の変動表示を終了するまでの間、高確率状態のみとされ、高ベース状態とはならない(高確低ベース状態である)。
「確変大当りB」とは、1ラウンドあたりの大入賞口の開放時間が「確変大当りA」に比べて短い2ラウンドの大当り遊技状態に制御し、その大当り遊技状態の終了後に確変状態にのみ移行させる大当りである。大当り終了後、変動表示を所定回数(本実施例では10回)終了するまで確変状態が継続する。ただし、大当り終了後に時短状態には移行せずに低ベース状態に移行され、高確率状態のみ変動表示を10回終了するまで継続される。従って、この実施例では、確変大当りBの終了後、10回目の変動表示を終了するまでは高確率状態のみとされ、高ベース状態には移行されない(高確低ベース状態)。
つまり、「確変大当りA」では、1ラウンドあたりの大入賞口の開放時間が29秒と長いのに対して、「確変大当りB」では1ラウンドあたりの大入賞口の開放時間が0.2秒と極めて短く(高速開放)、大当り遊技中に大入賞口に遊技球が入賞することは殆ど期待できない。そして、この実施例では、その確変大当りBの大当り遊技状態の終了後には確変状態に移行されるが高ベース状態には移行しない。
なお、この実施例では、「小当り」となった場合にも、大入賞口の開放が0.2秒間ずつ2回行われ、「確変大当りB」による大当り遊技状態と同様の制御が行われる。そして、「小当り」となった場合には、大入賞口の2回の高速開放が終了した後、遊技状態は変化せず、「小当り」となる前の遊技状態が維持される。そのようにすることによって、例え遊技者が大入賞口の開放を確認できたとしても、「確変大当りB」または「小当り」のいずれにもとづく開放なのかを特定しにくく、しかもその後の遊技状態が確変状態または通常状態のいずれに移行したかを特定することもできなくなるため、遊技者にわからないように、確変大当りBを発生させ、かつ、該大当りの終了後に遊技状態を確変状態に移行させる、つまり確変状態を潜伏させることができる。また、逆に、低確状態において確変大当りBと同様の演出制御が実施される小当りを発生させることで、該小当りの終了後は遊技状態が確変状態に移行しないので、低確状態を潜伏させることができる。
大当り種別判定テーブル131aには、ランダム1の値と比較される数値であって、「確変大当りA」、「確変大当りB」のそれぞれに対応した判定値(大当り種別判定値)が設定されている。CPU56は、ランダム1の値が大当り種別判定値のいずれかに一致した場合に、大当りの種別を、一致した大当り種別判定値に対応する種別に決定する。
尚、ROM54には、これらの各種テーブルの外、変動表示結果を大当り図柄にする旨の判定がなされたときに、大当り種別の判定結果に応じて、変動パターン種別を、変動パターン種別判定用の乱数(ランダム2)にもとづいて複数種類のうちのいずれかに決定するために参照される確変大当りA用変動パターン種別判定テーブル(図8(a))や、変動パターン種別を、変動パターン種別判定用の乱数(ランダム2)にもとづいて複数種類のうちのいずれかに決定するために参照される確変大当りB/小当り用変動パターン種別判定テーブル(図8(b))や、変動表示結果をはずれ図柄にする旨の判定がなされたときに、変動パターン種別を、変動パターン種別判定用の乱数(ランダム2)にもとづいて複数種類のうちのいずれかに決定するために参照されるはずれ用変動パターン種別判定テーブルA〜B(図9(a)、(b))や、変動表示結果を「大当り」や「小当り」にする旨の判定がなされたときに、大当り種別や変動パターン種別の決定結果などに応じて、変動パターン判定用の乱数(ランダム3)にもとづいて、変動パターンを複数種類のうちのいずれかに決定するために参照される当り変動パターン判定テーブル(図10(a)、(b))や、変動表示結果を「はずれ」にする旨の判定がなされたときに、変動パターン種別の決定結果に応じて、変動パターン判定用の乱数(ランダム3)にもとづいて、変動パターンを複数種類のうちのいずれかに決定するために参照されるはずれ変動パターン判定テーブル(図11)等が記憶されており、これらのテーブルと各乱数とに基づいて変動パターンが決定される。
図8(a)は、確変大当りA用変動パターン種別判定テーブル132aを示す説明図である。確変大当りA用変動パターン種別判定テーブル132aは、変動表示結果を大当り図柄にする旨の判定がなされたときに、大当り種別の判定結果に応じて、変動パターン種別を、変動パターン種別判定用の乱数(ランダム2)にもとづいて複数種類のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。
確変大当りA用変動パターン種別判定テーブル132aには、変動パターン種別判定用の乱数(ランダム2)の値と比較される数値(判定値)であって、ノーマルCA3−1〜ノーマルCA3−2、スーパーCA3−3の変動パターン種別のいずれかに対応する判定値が設定されている。
これら判定値の数としては、図8(a)に示すように、ノーマルCA3−1〜ノーマルCA3−2に比較してスーパーCA3−3の判定値の数が多くなるように設定されており、確変大当りAとなる場合には、変動パターンとしてスーパーリーチが多く決定されるように設定されている。
また、図8(b)は、確変大当りB/小当り用変動パターン種別判定テーブル132bを示す説明図である。確変大当りB/小当り用変動パターン種別判定テーブル132bは、ランダムR並びにランダム1に基づく当り種別の判定において、確変大当りB及び小当りが決定されたときに、変動パターン種別を、変動パターン種別判定用の乱数(ランダム2)にもとづいて複数種類のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。なお、この実施例では、図8(b)に示すように、確変大当りBまたは小当りとすることに決定されている場合には、変動パターン種別として、擬似連の演出を伴わない変動パターンを含む特殊CA4−1と、擬似連の演出を伴う変動パターンを含む特殊CA4−2のうちいずれかが決定される場合が示されている。
また、確変大当りBでは、擬似連の演出を伴わない変動パターンを含む特殊CA4−1に対して1〜51の判定値が割り当てられているのに対し、擬似連の演出を伴う変動パターンを含む特殊CA4−2に対して52〜251の判定値が割り当てられており、確変大当りBとすることに決定されている場合には、変動パターンとして、リーチ演出としてノーマルリーチBを含む特殊PG2−2等の擬似連の演出を伴う変動パターンが多く決定されるようになっている。
尚、これらノーマルリーチBのリーチ演出を含む特殊PG2−2の変動パターンにおいては、リーチ演出が実施され、該リーチがはずれとなる演出が実施された後、再変動が2回実施されて、停止図柄として後述する確変大当りBや小当りに対応した演出図柄の組合せ(チャンス目図柄)が表示される。
また、小当りについては、該小当りとすることに決定された時点の遊技状態が、高確状態であるか、低確状態であるか、つまり、確変フラグがセットされているか否かに応じて、判定値の割り当てが異なっている。
具体的には、高確時の小当りでは、確変大当りBと同様に、擬似連の演出を伴わない変動パターンを含む特殊CA4−1に対して1〜51の判定値が割り当てられているのに対し、擬似連の演出を伴う変動パターンを含む特殊CA4−2に対して52〜251の判定値が割り当てられており、高確時において小当りとすることに決定されている場合には、変動パターンとして擬似連の演出を伴う変動パターンが多く決定されるようになっている。
一方、低確時の小当りでは、確変大当りBとは逆に、擬似連の演出を伴わない変動パターンを含む特殊CA4−1に対して1〜201の判定値が割り当てられているのに対し、擬似連の演出を伴う変動パターンを含む特殊CA4−2に対して202〜251の判定値が割り当てられており、低確時において小当りとすることに決定されている場合には、変動パターンとして、リーチ演出としてノーマルリーチAを含む特殊PG2−1等の滑りの演出を伴う変動パターンが多く決定されるようになっている。
尚、これらノーマルリーチAのリーチ演出を含む特殊PG2−1の変動パターンにおいては、リーチ演出が実施され、該リーチがはずれとなる演出が実施された後、滑り変動が実施されて、停止図柄として後述する確変大当りBや小当りに対応した演出図柄の組合せ(チャンス目図柄)が表示される。
このように、この実施例では、高確状態に移行する確変大当りBの場合には、ノーマルリーチBのリーチ演出を伴う変動パターンや、擬似連の演出を伴う変動パターンが多く決定され、高確状態に移行しない小当りの場合には、ノーマルリーチAのリーチ演出を伴う変動パターンや、擬似連の演出を伴わない滑りの変動パターンが多く決定されることで、ノーマルリーチBや擬似連の演出を伴う変動パターンの実施後に確変大当りBの遊技状態(小当りの遊技状態と同一)が実施されたときには、遊技者に対して、発生したのが高確状態に移行する確変大当りBである可能性が高いのではとの期待感を与えることができるようになっている。
つまり、潜伏条件が成立する確変大当りBや小当りが発生するときにおいては、変動パターンとしてノーマルリーチAのリーチ演出を含む特殊PG2−1の変動パターンが、遊技状態が高確(確変)状態に移行する確変大当りBのときよりも高確(確変)状態に移行しない小当りのときにおいて多く決定され、変動パターンとしてノーマルリーチBのリーチ演出を含む特殊PG2−2の変動パターンが、遊技状態が高確(確変)状態に移行しない小当りのときよりも高確(確変)状態に移行する確変大当りBのときにおいて多く決定される。
尚、この実施例では、高確状態に移行する確変大当りBのときと、高確状態に移行しない小当りのときとで、決定される変動パターンの種別が異なるようにしているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら高確状態に移行する確変大当りBであるか高確状態に移行しない小当りであるかにかかわらずに、変動パターンを選択して決定するようにしても良い。
また、この実施例では、高確状態における小当りの場合には、確変大当りBの場合と同様に、擬似連の演出を伴う変動パターンが多く決定されるので、擬似連の演出を伴う変動パターンの実施後に小当りの遊技状態(確変大当りBの遊技状態と同一)が実施されたときには、遊技者に対して、確変大当りBと同じく、その後の遊技状態が高確状態となっている可能性が高いのではとの期待感を与えることができる。
尚、この実施例では、高確状態における小当りの場合には、確変大当りBの場合と同様に、ノーマルリーチBのリーチ演出を伴う変動パターンや、擬似連の演出を伴う変動パターンが多く決定されるようにしているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら高確状態における小当りの場合にも、低確状態における小当りと同様に、擬似連の演出を伴わない滑り変動パターン種別である特殊CA4−1が多く決定されるようにしても良い。
以上のように、本実施例では、確変大当りBの場合や小当りの場合には、確変大当りAの場合とは異なる変動パターンが決定され、スーパーリーチA〜Cが決定されない形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、確変大当りBの場合や小当りの場合にも確変大当りAの場合と同様に変動パターンを決定することにより、ノーマルリーチB以外にも、スーパーリーチA〜Cが決定されるようにしても良い。尚、この場合にあっては、スーパーリーチA〜Cの演出の実行後に、確変大当りBや小当りに対応する演出図柄の組合せが表示結果として導出されることとなる。
図9(a),(b)は、はずれ用変動パターン種別判定テーブルA〜Bを示す説明図である。はずれ用変動パターン種別判定テーブルA〜Bは、変動表示結果をはずれ図柄にする旨の判定がなされたときに、変動パターン種別を、変動パターン種別判定用の乱数(ランダム2)にもとづいて複数種類のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。
各はずれ用変動パターン種別判定テーブルA,Bには、変動パターン種別判定用の乱数(ランダム2)の値と比較される数値(判定値)であって、非リーチCA2−1〜非リーチCA2−3、ノーマルCA2−4〜ノーマルCA2−6、スーパーCA2−7、スーパーCA2−8の変動パターン種別のいずれかに対応する判定値が設定されている。
なお、図9(a)〜(b)に示すように、この実施例では、はずれである場合には、変動パターン種別判定用の乱数(ランダム2)の値が230〜251であれば、遊技状態や合算保留記憶数にかかわらず、少なくともスーパーリーチ(スーパーリーチA、スーパーリーチB、スーパーリーチCのいずれか)を伴う変動表示が実行されることがわかる。
また、図9(a)示す通常用のはずれ用変動パターン種別判定テーブルA135aにおいては、超短縮変動の変動パターンである非リーチPA1−0(変動時間1.25秒)や、短縮変動の変動パターンである非リーチPA1−2(変動時間2.5秒)を含む非リーチCA2−3や、擬似連3回よりも変動時間が短い擬似連2回の演出を伴う変動パターンを含むノーマルCA2−6に対して判定値の割り当てがないのに対し、短縮用のはずれ用変動パターン種別判定テーブルB135bでは、該非リーチCA2−3に対して100〜199の判定値が割り当てられているとともに、擬似連3回の演出を伴う変動パターンを含むノーマルCA2−5に代えて擬似連2回の演出を伴う変動パターンを含むノーマルCA2−6に判定値が割り当てられていることにより、変動時間が短い非リーチPA1−0(変動時間1.25秒)や非リーチPA1−2(変動時間2.5秒)が決定されるようになるため、変動時間の平均時間が通常よりも短縮されることで、単位時間当たりに実施される変動回数が多くなる。
なお、図9に示す例では、遊技状態が時短状態である場合と合算保留記憶数が3以上である場合とで共通のはずれ用変動パターン種別判定テーブルB(短縮用)135bを用いる場合を示しているが、時短状態である場合と合算保留記憶数が3以上である場合とで、別々に用意されたはずれ用変動パターン種別判定テーブルを用いるように構成してもよい。また、さらに、時短状態用のはずれ用変動パターン種別判定テーブルとして合算保留記憶数に応じた複数のはずれ用変動パターン判定テーブル(判定値の割合を異ならせたテーブル)を用いるようにしてもよい。
なお、この実施例では、合算保留記憶数が3未満である場合に用いるはずれ変動パターン種別判定テーブルA135aと、合算保留記憶数が3以上である場合に用いるはずれ変動パターン種別判定テーブルB135bとの2種類のテーブルを用いた例を示しているが、この実施例で示したものにかぎられない。例えば、合算保留記憶数の値ごとに別々のはずれ変動パターン種別判定テーブルをそれぞれ備えてもよい(すなわち、合算保留記憶数0個用、合算保留記憶数1個用、合算保留記憶数2個用、合算保留記憶数3個用、合算保留記憶数4個用・・・のはずれ変動パターン種別判定テーブルをそれぞれ別々に用いるようにしてもよい)。また、例えば、合算保留記憶数の他の複数の値の組合せに対応したはずれ変動パターン種別判定テーブルを用いるようにしてもよい。例えば、合算保留記憶数0〜2用、合算保留記憶数3用、合算保留記憶数4用・・・のはずれ変動パターン種別判定テーブルを用いるようにしてもよい。
また、この実施例では、合算保留記憶数に応じてはずれ変動パターン種別判定テーブルを複数備える場合を示しているが、第1保留記憶数や第2保留記憶数に応じてはずれ変動パターン種別判定テーブルを複数備えるようにしてもよい。例えば、第1特別図柄の変動表示を行う場合には、第1保留記憶数の値ごとに別々に用意されたはずれ変動パターン種別判定テーブルを用いるようにしてもよい(すなわち、第1保留記憶数0個用、第1保留記憶数1個用、第1保留記憶数2個用、第1保留記憶数3個用、第1保留記憶数4個用・・・のはずれ変動パターン種別判定テーブルをそれぞれ別々に用いるようにしてもよい)。また、例えば、第1保留記憶数の他の複数の値の組合せに対応したはずれ変動パターン種別判定テーブルを用いるようにしてもよい。例えば、第1保留記憶数0〜2用、第1保留記憶数3用、第1保留記憶数4用・・・のはずれ変動パターン種別判定テーブルを用いるようにしてもよい。この場合であっても、第1保留記憶数や第2保留記憶数が多い場合(例えば3以上)には、変動時間が短い変動パターンを含む変動パターン種別が選択されやすいように構成すればよい。
なお、この実施例では、図9に示すように、現在の遊技状態にかかわらず、共通のはずれ用変動パターン種別判定テーブルを用いる場合を示したが、現在の遊技状態が確変状態であるか時短状態であるか通常状態であるかに応じて、それぞれ別々に用意された大当り用変動パターン種別判定テーブルやはずれ用変動パターン種別判定テーブルを用いるようにしてもよい。また、この実施例では、合算保留記憶数が3以上である場合に、図9(b)に示す短縮用のはずれ用変動パターン種別判定テーブルを選択して短縮変動の変動パターンが決定される場合があるように構成する場合を示しているが、現在の遊技状態に応じて短縮変動の変動パターンが選択されうる場合の合算保留記憶数(第1保留記憶数や第2保留記憶数でもよい)の閾値を異ならせてもよい。例えば、遊技状態が通常状態である場合には、合算保留記憶数が3である場合に(または、例えば、第1保留記憶数や第2保留記憶数が2である場合に)、短縮用のはずれ用変動パターン種別判定テーブルを選択して短縮変動の変動パターンが決定される場合があるようにし、遊技状態が時短状態や確変状態である場合には、合算保留記憶数がより少ない1や2の場合でも(または、例えば、第1保留記憶数や第2保留記憶数がより少ない0や1の場合でも)、短縮用のはずれ用変動パターン種別判定テーブルを選択して短縮変動の変動パターンが決定される場合があるようにしてもよい。
図10(a),(b)は、ROM54に記憶されている当り変動パターン判定テーブル137a〜137bを示す説明図である。当り変動パターン判定テーブル137a〜137bは、変動表示結果を「大当り」や「小当り」にする旨の判定がなされたときに、大当り種別や変動パターン種別の決定結果などに応じて、変動パターン判定用の乱数(ランダム3)にもとづいて、変動パターンを複数種類のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。各当り変動パターン判定テーブル137a〜137bは、変動パターン種別の決定結果に応じて、使用テーブルとして選択される。すなわち、変動パターン種別をノーマルCA3−1〜ノーマルCA3−2、スーパーCA3−3のいずれかにする旨の決定結果に応じて当り変動パターン判定テーブル137aが使用テーブルとして選択され、変動パターン種別を特殊CA4−1、特殊CA4−2のいずれかにする旨の決定結果に応じて当り変動パターン判定テーブル137bが使用テーブルとして選択される。各当り変動パターン判定テーブル137a〜137bは、変動パターン種別に応じて、変動パターン判定用の乱数(ランダム3)の値と比較される数値(判定値)であって、演出図柄の変動表示結果が「大当り」や「小当り」である場合に対応した複数種類の変動パターンのいずれかに対応するデータ(判定値)を含む。
なお、図10(a)に示す例では、変動パターン種別として、各種のノーマルリーチのみを伴う変動パターンを含む変動パターン種別であるノーマルCA3−1と、ノーマルリーチCおよび擬似連を伴う変動パターンを含む変動パターン種別であるノーマルCA3−2と、スーパーリーチを伴う変動パターンを含む変動パターン種別であるスーパーCA3−3とに種別分けされている場合が示されている。また、図10(b)に示す例では、変動パターン種別として、擬似連の演出を伴う変動パターンを含まない変動パターン種別である特殊CA4−1と、擬似連の演出を伴う変動パターンを含む変動パターン種別である特殊CA4−2とに種別分けされている場合が示されている。なお、図10(b)において、擬似連の演出の有無によって変動パターン種別を分けるのではなく、リーチ演出の有無や滑り演出などの特定演出の有無によって変動パターン種別を分けてもよい。この場合、例えば、特殊CA4−1は、特定演出となる擬似連の演出を伴わない変動パターンである特殊PG1−1、特殊PG1−2、特殊PG2−1を含むようにし、特殊CA4−2は、特定演出となる擬似連の演出を伴う特殊PG1−3および特殊PG2−2を含むように構成すれば良い。
図11は、ROM54に記憶されているはずれ変動パターン判定テーブル138aを示す説明図である。はずれ変動パターン判定テーブル138aは、変動表示結果を「はずれ」にする旨の判定がなされたときに、変動パターン種別の決定結果に応じて、変動パターン判定用の乱数(ランダム3)にもとづいて、変動パターンを複数種類のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。はずれ変動パターン判定テーブル138aは、変動パターン種別の決定結果に応じて、使用テーブルとして選択される。
尚、この実施例のはずれ変動パターン判定テーブル138aでは、スーパーCA2−7には、スーパーリーチCに対応するスーパーPB3−3の変動パターンに対する判定値の割り当てが存在しないのに対し、スーパーCA2−8には、スーパーリーチCに対応するスーパーPB3−3の変動パターンに対する判定値の割り当てが存在する。
つまり、この実施例では、スーパーリーチCの変動パターンは、通常において高い割合にて決定される変動表示結果であるはずれとなる場合において、スーパーCA2−8の変動パターン種別が決定されて、且つ、変動パターン判定用の乱数(ランダム3)が「997」となるときにおいてのみ決定されるので、非常に希少性(プレミアム性)が高いリーチ演出に設定されている。
次に、演出制御用マイクロコンピュータ100の動作について説明する。演出制御用マイクロコンピュータ100におけるRAMには、遊技者の遊技履歴を集計するための図12に示す遊技履歴テーブル等の各種データが記憶されている。
本実施例の遊技履歴テーブルには、図12に示すように、遊技開始時に入力されるパスワードから解析により特定される遊技履歴(前回の遊技終了までの遊技履歴)が格納される「遊技開始時」のデータ格納領域と、パスワードが入力されてからの遊技結果が随時格納されていく「今回遊技」のデータ格納領域と、が設けられている。
このうち「遊技開始時」のデータ格納領域には、遊技データの引き継ぎが可能とされた兄弟機種(継承対象機種)と共通となる共通データと、当該パチンコ遊技機1の機種に固有となる固有データと、が個別に格納される。共通データは、遊技の開始時に入力されたパスワード、当該機種以外の他の機種(後述するパスワードによる遊技データの引き継ぎが可能とされた兄弟機種(継承対象機種))と共通となるレベル、経験値、特典を得るために使用されるポイント、始動回数、大当り回数(大当りA回数)及び確変回数の総発生回数等のデータから成る。また、固有データは、当該機種のパチンコ遊技機1においてのみ発生する大当りBやスーパーリーチCの総発生回数や各ミッションの達成/未達成等のデータから成る。この「遊技開始時」のデータ格納領域に格納されているデータは、当該遊技中に更新されること無く保持される。
尚、この実施例においては、ミッションとして、プレミアムリーチであるスーパーリーチCの実行や、所定数以上の始動回数の実施や、確変大当りAの連続回数や、確変大当りBの連続回数や、小当りの連続回数等の複数のミッションが設定されており、これら設定されているミッションに付与されているミッション番号に対応づけて当該ミッションの達成(*)/未達成(−)等のデータが固有データとして格納される。
また、「今回遊技」のデータ格納領域にも、図12に示すように、共通データと固有データとが格納されるようになっており、これら共通データにおけるレベル、経験値、ポイント、始動回数、大当り回数(大当りA回数)及び確変回数の総発生回数や、固有データにおける大当りBやスーパーリーチCの総発生回数や各ミッションの達成/未達成等の遊技履歴データの蓄積が、パスワードの入力や、簡単スタートの操作に応じて開始されることで、該開始された時点からの当該遊技における上記各データから成る遊技履歴が集計されて蓄積されるようになっている。
つまり、後述する予告演出A〜Fが実施されること等の所定条件が達成される毎に経験値が加算され、経験値が所定値(例えば100)に達する毎にレベルに1が加算され、付与されたポイント数がポイントに加算され、変動表示が実施される毎に総始動回数に1が加算され、大当りAが発生する毎に総大当り回数に1が加算され、大当りAや大当りBの発生後に確変状態が発生する毎に総確変回数に1が加算され、大当りBが発生する毎に総大当りB回数に1が加算され、スーパーリーチCが発生する毎に総スーパーリーチC回数に1が加算され、ミッションが達成される毎に該当するミッション番号のデータが非達成(−)から達成(*)に更新される。尚、ポイントは、所定の付与条件が成立したときに付与され、レベルは、経験値が所定値に達したことや、所定のレベルアップ条件を達成したことによって更新(アップ)される。尚、本実施例では、レベルを用いているが、これに限定されるものではなく、例えば、「称号」や「階級」等であっても良い。
尚、経験値が加算(付与)される所定条件としては、予告演出A〜Fが実施されること以外に、大当り遊技状態が発生すること(大当りとなること)、リーチとなること、予告演出A〜F以外の予告演出を実施する場合であればその他の予告演出が1または複数回実行されること(今回遊技だけでなく、今回遊技+過去遊技で複数回実行されること)、所定数以上の始動回数が実施されること(今回遊技だけでなく、今回遊技+過去遊技で所定数以上実行されること)、確変大当りAが所定回数連続すること(今回遊技だけでなく、今回遊技+過去遊技で所定回数連続すること)、確変大当りBが所定回数連続すること(今回遊技だけでなく、今回遊技+過去遊技で所定回数連続すること)、小当りが所定回数連続すること(今回遊技だけでなく、今回遊技+過去遊技で所定回数連続すること)等の一部または複数の条件としても良い。
また、ポイントの付与条件やレベルアップ条件についても、上記した経験値が加算(付与)される所定条件として例示した条件と同様のものが例示され、これらのうちから適宜に選択して決定すれば良い。尚、これら経験値が加算(付与)される所定条件、ポイントの付与条件、レベルアップ条件の一部または全てに同一の条件が設定されていても良いし、これら経験値が加算(付与)される所定条件、ポイントの付与条件、レベルアップ条件が個別の条件となるにしても良い。
尚、本実施例においてレベルがアップした場合には、は後述するように、大当りの遊技中において選択できる楽曲が追加されることで、演出をカスタマイズできるようになる。
このように本実施例では遊技履歴テーブルに、パスワードが解析されたことで特定される前回の遊技までの遊技履歴が格納される「遊技開始時」のデータ格納領域と、当該遊技の遊技結果が集計されていく「今回遊技」のデータ格納領域とを個別に設けることで、遊技終了時において、「今回遊技」のデータ格納領域を参照して当該遊技が勝ちか負けかを判定する等、今回遊技の遊技履歴のみを容易に特定できるようにしているが、本発明はこれに限定されるものではなく、「今回遊技」のデータ格納領域を個別に設けずに、「遊技開始時」のデータに加算更新して蓄積するようにしても良い。
尚、「遊技開始時」のデータ格納領域に格納されているデータと「今回遊技」のデータ格納領域に格納されているデータとは、2次元コードの出力時に集計され、2次元コードが出力される遊技終了時の遊技履歴のデータが特定され、該特定された遊技終了時の遊技履歴がデータと、遊技開始時に入力されたパスワードとを含む2次元コードが出力される。
図13は、演出制御基板80に搭載されている演出制御手段としての演出制御用マイクロコンピュータ100が実行する演出制御メイン処理を示すフローチャートである。演出制御メイン処理において、演出制御用CPU120は、電源が投入されると、メイン処理の実行を開始する。メイン処理では、まず、RAM領域のクリアや各種初期値の設定、また演出制御の起動間隔(例えば、2ms)を決めるためのタイマの初期設定などを行うための初期化処理を行う(ステップS701)。
その後、演出制御用CPU120は、所定の乱数を生成するためのカウンタのカウンタ値を更新する乱数更新処理を実行する(ステップS702)。そして、タイマ割込フラグの監視(ステップS703)を行う。タイマ割込フラグがセットされていない場合には、ステップS702に移行する。なお、タイマ割込が発生すると、演出制御用CPU120は、タイマ割込処理においてタイマ割込フラグをセット(1に)する。タイマ割込フラグがセットされていたら、演出制御用CPU120は、そのフラグをクリア(0に)し(ステップS704)、ステップS705〜S709の演出制御処理を実行する。
演出制御処理において、演出制御用CPU120は、まず、受信した演出制御コマンドを解析し、受信した演出制御コマンドに応じたフラグをセットする処理などを行う(コマンド解析処理:ステップS705)。
次いで、演出制御用CPU120は、図28(b)のメインメニュー画面を表示するメインメニュー表示処理(ステップS706)、メインメニュー画面に表示された各メニューの操作受付けに応じた処理を実施するメインメニュー操作処理(ステップS707)、演出制御プロセス処理(ステップS709)を実行する。
演出制御プロセス処理(ステップS709)では、制御状態に応じた各プロセスのうち、現在の制御状態(演出制御プロセスフラグ)に対応した処理を選択して演出表示装置9の表示制御等を実行する。
この実施例では、パスワードの入力やバーコードの出力を行うことで、遊技者が、遊技を行うことで変化させた演出パラメーラやレベル、経験値、大当り回数等の遊技情報を、同一機種である他のパチンコ遊技機1や、兄弟機種のパチンコ遊技機に引き継ぐことができる。
具体的には、図31(b)に示すメニュー画面からパスワードの入力を選択し、管理サーバ900にて発行されたパスワードを入力することにより、遊技により変化したレベル、経験値、総始動回数や総大当り回数等の遊技履歴を引き継いで遊技を行うことが、同一機種のみならず、兄弟機種(継承対象機種)でも可能となる。
パスワードは、前述したように、機種を特定可能な機種情報やレベルや経験値や大当り回数等の同一機種並びに兄弟機種において共通な共通データと、大当りB回数や当該機種に固有なリーチの発生回数やミッション等の個々の機種において固有の固有データとを含む2進数データを、所定配列の2進数データに対応付けられた所定長(本実施例では16文字)の記号列に変換したものである。
図28(b)に示すメニュー画面は、メインメニュー表示処理(ステップS706)が実施されることによって、演出表示装置9に表示される。
本実施例のメインメニュー処理において演出制御用CPU120は、まず、保留記憶数が0であるか否かを、第1保留記憶数保存領域および第2保留記憶数保存領域の記憶データに基づいて判定するとともに、保留記憶数が0である場合には、変動表示中でも大当り中でもない状態であるか否かを、演出制御プロセスフラグが変動パターン指定コマンド受信待ち処理に対応する値であるか否かにより判定する。
保留記憶数が0ではないか、或いは、演出制御プロセスフラグが変動パターン指定コマンド受信待ち処理に対応する値ではない場合(例えば、変動表示中である場合)には、メインメニュー画面、メインメニュー画面における「パスワード入力」のメニュー操作により表示されるパスワード受付け画面(図28(c))、メインメニュー画面における「2次元コード出力」のメニュー操作により表示される2次元コードの出力画面(図29(b))のいずれかの画面が表示中であるか否かが判定され、いずれかの画面が表示中である場合には、該表示中の画面操作を無効とするとともに、表示中の画面表示を終了してデモ画面またはデモ画面となる前の演出図柄の表示結果画面等に表示を戻した後、当該処理を終了する。
一方、メインメニュー画面、メインメニュー画面における「パスワード入力」のメニュー操作により表示されるパスワード受付け画面(図28(c))、メインメニュー画面における「2次元コード出力」のメニュー操作により表示される2次元コードの出力画面(図29(b))のいずれかの画面が表示中でない場合には、当該処理を終了する。
また、保留記憶数が0ではなく、且つ、演出制御プロセスフラグが変動パターン指定コマンド受信待ち処理に対応する値ではない場合、つまり、変動表示中でも大当りや小当り中でもない場合には、既に図28(b)に示すメインメニュー画面を表示中であるか否かを判定し、メインメニュー画面を表示中である場合には、当該処理を終了することにより、メインメニュー画面の表示を継続する一方、メニュー画面を表示していない場合には、プッシュボタン516が所定操作されているか、例えば、1秒以上の期間に亘って連続してプッシュボタン516が押圧操作されている状態である長押し操作がされているか否かを判定する。尚、これら長押し操作の有無の判定は、例えば、プッシュボタン516の操作開始時点において、プッシュボタン516の操作解除によりリセットされる1秒の判定タイマをセットしておき、該判定タイマがタイマアップしたか否かにより判定すれば良い。
尚、本実施例のデモ画面には、図28(a)に示すように、「ボタンを長押しするとメニュー画面が表示されます」というメッセージが表示画面の下部に表示されており、プッシュボタン516を長押しするとメニュー画面を表示できることが遊技者に報知(案内)されるようになっている。
遊技者が、メインメニュー画面を表示させるためにプッシュボタン516を長押し操作した場合には、図28(b)のメインメニュー画面の表示を演出表示装置9において開始した後、該メインメニュー画面における操作レバー600やプッシュボタン516の操作を有効化した後、当該処理を終了する。このように、操作を有効化されることで、表示が開始されたメインメニュー画面における各メニュー項目の選択を受付けが、後述するメインメニュー操作処理にて実施される。
つまり、本実施例では、変動表示中でも大当り中でも小当り中でもない状態においてプッシュボタン516を長押し操作することによって、メインメニュー画面が表示されるとともに、該表示された画面における操作レバー600やプッシュボタン516の操作が有効化されることで、遊技者が、パスワードの入力や、簡単スタートの開始や、2次元コードの出力(表示)を実施できるとともに、これらの実施中であっても、保留記憶数が存在するか、或いは、保留記憶数が存在しなくても変動表示中である場合、すなわち、演出表示装置9において演出表示等が実行される可能性がある場合には、各種画面の表示が終了されて、図28(b)のメニュー画面が表示されることがないので、これらメニュー画面の表示や、メニュー画面内のメニュー選択による処理によって演出表示等に支障が生じることを回避できる。
尚、本実施例では、演出表示等への影響を防止するために、いち早くメインメニュー画面等の表示を終了させることを目的として保留記憶数が0であるか否かを判定するようにしているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら保留記憶数が0であるか否かを判定せずに、演出制御プロセスフラグが変動パターン指定コマンド受信待ち処理に対応する値であるか否かの判定のみを実施するようにしても良い。
尚、本実施例のメインメニュー画面では、図28(b)に示すように、「パスワード入力」、「2次元コード出力」、「終了」、「簡単スタート」のメニュー項目が表示されるようになっており、ステップS707のメインメニュー操作処理においては、該メニュー画面において操作レバー600の傾倒操作及びプッシュボタン516の操作により、いずれのメニューが選択されたか否かを判定し、選択されたメニューに応じた処理を実施する。
このメインメニュー画面において、操作レバー600が左側に傾倒操作されることで左側のメニュー項目に移動し、操作レバー600が右側に傾倒操作されることで右側のメニュー項目に移動し、操作レバー600が上側に傾倒操作されることで上側のメニュー項目に移動し、操作レバー600が下側に傾倒操作されることで下側のメニュー項目に移動する。そして、プッシュボタン516が操作されることで反転表示されているメニュー項目が選択される。
メインメニュー操作処理では、図14に示すように、メインメニュー画面に含まれる「パスワード入力」のメニュー項目が選択されたか否か(ステップS740)、「簡単スタート」のメニュー項目が選択されたか否か(ステップS741)、「2次元コード出力」のメニュー項目が選択されたか否か(ステップS742)、「パスワード入力」のメニュー項目が選択された場合に表示される図28(c)に示すパスワード受付け画面を表示中であるか否か(ステップS743)、「2次元コード出力」のメニュー項目が選択された場合に表示される図29(b)に示す2次元コードの出力画面の表示中であるか否か(ステップS744)、および、「終了」のメニュー項目が選択されたか否か(ステップS745)を判定する。
ステップS740〜ステップS745のいずれの判定もNである場合には、当該処理を終了し、いずれか判定がYであれば、対応する処理を実行する。
具体的に、ステップS740の判定がYである場合、つまり「パスワード入力」のメニュー項目が選択された場合には、ステップS750に進み、図28(c)に示すパスワード受付け画面の表示を開始して当該処理を終了する。尚、このパスワード受付け画面の表示の開始により、次のタイマ割込においては、ステップS743においてYと判定されることになる。
また、ステップS741の判定がYである場合、つまり「簡単スタート」のメニュー項目が選択された場合には、ステップS751に進み、特定演出モードフラグをセットするとともに、遊技履歴テーブルにおける遊技履歴の蓄積を開始した後、当該処理を終了する。尚、この際、図14に示していないが、メインメニュー画面の表示が終了されることで、迅速に遊技を開始できるようになっている。
これら「簡単スタート」を選択した場合は、パスワードを入力した場合と異なり、以前の遊技履歴を引き継いで遊技を行うことはできないが、遊技者は、「簡単スタート」選択後から遊技終了時までにおける、遊技履歴、現在のレベル、経験値、演出設定(機種情報、および、直近情報は含まず)、達成ミッションの履歴などが含まれる2次元コードをパチンコ遊技機1から出力させることができる。
また、ステップS742の判定がYである場合、つまり図29(a)に示すように、「2次元コード出力」のメニュー項目が選択された場合には、ステップS753に進んで、2次元コードを生成する。
具体的に、ステップS753において演出制御用CPU120は、図12に示す遊技履歴テーブルの「今回遊技」の格納領域に集計されている各データを、「遊技開始時」の格納領域に記憶されている各対応データに加算して(パスワード入力時のみ)、当該遊技終了時における遊技履歴を特定し、該特定した遊技終了時における遊技履歴(遊技終了時のポイント、レベル、経験値、始動回数、大当り回数、確変回数、大当りB回数、ミッション等のデータ)や、遊技履歴テーブルに記憶されている、遊技開始時に入力されたパスワード(パスワード入力時のみ)等を含む2次元コードを生成する。
そして、ステップS754に進み、該生成した2次元コードを含む図29(b)に示す出力画面の表示を開始した後、当該処理を終了する。尚、この2次元コードの出力画面の表示を開始により、次のタイマ割込においては、ステップS744においてYと判定されることになる。
また、ステップS743の判定がYである場合、つまりパスワード受付け画面が表示中である場合には、ステップS755に進んで、パスワードの入力を受付けるパスワード受付け処理を実行する。
このパスワード受付け処理においては、図28(c)に示すように、パスワード受付け画面において操作レバー600を操作することで文字が移動し、トリガースイッチ512aを操作することで、手前に表示されている文字が選択される。
また、本実施例のパスワード受付け処理では、1文字選択する毎に、次の文字が選択可能となる。また、「1文字戻る」が手前に表示されている状態でトリガースイッチ512aを操作することで、手前の文字を再度選択可能となる。そして、16文字のパスワードを選択すると、決定欄に移動し、「1文字戻る」以外の文字が手前に表示されている状態でプッシュボタン516を操作することで、パスワードが決定(入力完了)される。
そして、入力されたパスワードが正規のパスワードであるか否かを認証し、正規のパスワードであると認証された場合には、ステップS756において正規のパスワードの入力完了と判断されてステップS757に進んで、パスワード入力フラグと特定演出モードフラグをセットするとともに、パスワードの解析によって遊技履歴の各データが特定されて、遊技履歴テーブルの「遊技開示時」の格納領域に、該当するデータとして格納され、「今回遊技」への遊技履歴の集計(蓄積)が開始される(ステップS758)。そして、パスワード受付け画面の表示を終了して(ステップS759)、当該処理を終了する。尚、入力されたパスワードが正規のパスワードであると認証されたときには、パスワード入力OK画面を表示するようにしても良い。
尚、入力されたパスワードが正規のパスワードであると認証されなかった場合には、例えば、入力NG画面を所定期間において表示した後、再度、パスワードが入力されていない初期状態のパスワード受付け画面を表示するようにすれば良い。
また、ステップS744の判定がYである場合、つまり2次元コードの出力画面が表示中である場合には、ステップS760に進んで、プッシュボタン516が操作されたか否かを判定し、プッシュボタン516の操作が無ければ当該処理を終了することで2次元コードの出力画面の表示を継続する一方、プッシュボタン516の操作が有ればステップS761に進んで、表示中の2次元コードの出力画面の表示を終了して、当該処理を終了する。
また、ステップS745の判定がYである場合、つまり、「終了」メニュー項目が選択された場合には、メインメニュー画面の表示を終了して、基本画面(メニュー画面に移行する前の通常画面)に戻って、当該処理を終了するようになっている。
図15は、図13に示された演出制御メイン処理における演出制御プロセス処理(ステップS709)を示すフローチャートである。演出制御プロセス処理では、演出制御用CPU120は、演出制御プロセスフラグの値に応じてステップS800〜S807のうちのいずれかの処理を行う。各処理において、以下のような処理を実行する。なお、演出制御プロセス処理では、演出表示装置9の表示状態が制御され、演出図柄の変動表示が実現されるが、第1特別図柄の変動に同期した演出図柄の変動表示に関する制御も、第2特別図柄の変動に同期した演出図柄の変動表示に関する制御も、一つの演出制御プロセス処理において実行される。なお、第1特別図柄の変動に同期した演出図柄の変動表示と、第2特別図柄の変動に同期した演出図柄の変動表示とを、別の演出制御プロセス処理により実行するように構成してもよい。また、この場合、いずれの演出制御プロセス処理により演出図柄の変動表示が実行されているかによって、いずれの特別図柄の変動表示が実行されているかを判断するようにしてもよい。
変動パターン指定コマンド受信待ち処理(ステップS800):遊技制御用マイクロコンピュータ560から変動パターン指定コマンドを受信しているか否か確認する。具体的には、コマンド解析処理でセットされる変動パターン指定コマンド受信フラグがセットされているか否か確認する。変動パターン指定コマンドを受信していれば、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動開始処理(ステップS801)に対応した値に変更する。
演出図柄変動開始処理(ステップS801):演出図柄の変動が開始されるように制御する。そして、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動中処理(ステップS802)に対応した値に更新する。
演出図柄変動中処理(ステップS802):変動パターンを構成する各変動状態(変動速度)の切替タイミングなどを制御するとともに、変動時間の終了を監視する。そして、変動時間が終了したら、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動停止処理(ステップS803)に対応した値に更新する。
演出図柄変動停止処理(ステップS803):演出図柄の変動を停止し表示結果(停止図柄)を導出表示する制御を行う。そして、演出制御プロセスフラグの値を大当り表示処理(ステップS804)または変動パターン指定コマンド受信待ち処理(ステップS800)に対応した値に更新する。
当り表示処理(ステップS804):変動時間の終了後、演出表示装置9に大当りまたは小当りの発生を報知するための画面を表示する制御を行う。そして、演出制御プロセスフラグの値をラウンド中処理(ステップS805)に対応した値に更新する。
ラウンド中処理(ステップS805):ラウンド中の表示制御を行う。そして、ラウンド終了条件が成立したら、最終ラウンドが終了していなければ、演出制御プロセスフラグの値をラウンド後処理(ステップS806)に対応した値に更新する。最終ラウンドが終了していれば、演出制御プロセスフラグの値を大当り終了処理(ステップS807)に対応した値に更新する。
ラウンド後処理(ステップS806):ラウンド間の表示制御を行う。そして、ラウンド開始条件が成立したら、演出制御プロセスフラグの値をラウンド中処理(ステップS805)に対応した値に更新する。
当り終了演出処理(ステップS807):演出表示装置9において、大当り遊技状態または小当り遊技状態が終了したことを遊技者に報知する表示制御を行う。そして、演出制御プロセスフラグの値を変動パターン指定コマンド受信待ち処理(ステップS800)に対応した値に更新する。
図16は、図15に示された演出制御プロセス処理における演出図柄変動開始処理(ステップS801)を示すフローチャートである。演出図柄変動開始処理において、演出制御用CPU120は、まず、変動パターン指定コマンド格納領域から変動パターン指定コマンドを読み出す(ステップS821)。変動パターン指定コマンドは、特別図柄プロセス処理において変動開始時に決定される変動パターンを指定するコマンドであり、図5に示す変動パターンのうちのいずれの変動パターンを実行するかを指定するためのコマンドである。
次いで、表示結果指定コマンド格納領域に格納されているデータ(すなわち、受信した表示結果指定コマンド)に応じて演出図柄の表示結果(停止図柄)を決定する(ステップS822)。この場合、演出制御用CPU120は、表示結果指定コマンドで指定される表示結果に応じた演出図柄の停止図柄を決定し、決定した演出図柄の停止図柄を示すデータを演出図柄表示結果格納領域に格納する。
尚、この実施例では、受信した表示結果指定コマンドが確変大当りAに該当する表示結果2指定コマンドである場合において、演出制御用CPU120は、例えば、停止図柄として3図柄が奇数図柄で揃った演出図柄の組合せ(大当り図柄)を決定する。また、受信した表示結果指定コマンドが確変大当りB或いは小当りに該当する表示結果3〜8指定コマンドである場合においては、停止図柄として、予めチャンス目として設定されている図柄の複数の組合せ(例えば「135」、「334」、「787」…などの演出図柄の組合せ)の中から決定する。また、受信した表示結果指定コマンドが、はずれに該当する表示結果1指定コマンドである場合には、停止図柄として3図柄が不揃いとなる演出図柄の組合せ(はずれ図柄)を決定する。尚、演出図柄の組合の中には、はずれ図柄並びにチャンス目の双方に含まれるものが存在し、小当りの場合とはずれの場合とで同一の停止図柄となる場合が存在する。
これら停止図柄の決定においては、演出制御用CPU120は、例えば、停止図柄を決定するための乱数を抽出し、演出図柄の組合せを示すデータと数値とが対応付けられている停止図柄決定テーブルを用いて、演出図柄の停止図柄を決定すれば良い。すなわち、抽出した乱数に一致する数値に対応する演出図柄の組合せを示すデータを選択することによって停止図柄を決定すれば良い。よって、確変大当りBと小当りにおいては、同一の停止図柄が決定される場合があり得る。
次いで、演出制御用CPU120は、図17に示す予告決定処理を実施して、当該変動表示において予告演出を実行するか否かを決定する(S823)。尚、本実施例では、予告決定処理において、後述するように第1次予告演出〜第3次予告演出から成るキャラクタ予告演出のみを決定するようにしているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これらの予告演出として、キャラクタ予告演出以外のその他の態様の予告演出、例えば、予告画像が段階的に変化するステップアップ予告や、所定のキャラクタの一群が表示領域を横切る群予告等の実行を決定するようにしても良く、これら異なる態様の予告演出を決定する場合には、予告演出を開始するタイミングが予告演出の態様に応じて異なるので、後述する予告演出開始待ちタイマに、予告演出の態様に応じた異なる期間を設定すれば良い。
本実施例の予告決定処理において演出制御用CPU120は、まず、変動表示結果と変動パターンとを特定する(ステップS831)。変動表示結果は、変動開始時において主基板31から送信される変動表示結果(はずれ、確変大当りA、確変大当りB、小当り)を指定するための表示結果指定コマンドを格納するための表示結果指定コマンド格納領域に記憶されている表示結果指定コマンドにより特定することができる。また、変動パターンは、上述したように、変動パターン指定コマンド格納領域に記憶されている変動パターン指定コマンドにて特定できる。尚、本実施例では、予告演出の対象が、大当り(確変大当りA、確変大当りB)、スーパーリーチA〜Cであるので、具体的には、変動表示結果が大当り(確変大当りA、確変大当りB)であるのか否かを表示結果指定コマンドにより特定し、変動パターンがスーパーリーチA〜Cであるのか否かを変動パターン指定コマンドにて特定すれば良い。
そして、第1次〜第3次のそれぞれについて予告決定用乱数を抽出するとともに、図18に示す第1次予告演出種別決定用テーブル〜第3次予告演出種別決定用テーブルを用いて第1次〜第3次のそれぞれについて予告演出の実行の有無と、実行する場合の予告演出の種別とを決定する(ステップSS832)。
尚、本実施例では、予告決定用乱数は、1〜100の範囲の乱数とされていて1〜100の範囲のいずれかの値が抽出される。つまり、予告決定用乱数の判定値数の1〜100の範囲の100個とされているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら予告決定用乱数の範囲等は適宜に決定すれば良い。また、これら予告決定用乱数を生成するための予告決定用乱数カウンタがRAMに設定されており、該予告決定用乱数カウンタが前述した乱数更新処理(ステップS702)にてタイマ割込毎に更新される。
本実施例の予告演出種別決定用テーブルは、図18に示すように、第1次の予告演出に対応する第1次予告演出種別決定用テーブル(図18(a))と、第2次の予告演出に対応する第2次予告演出種別決定用テーブル(図18(b))と、第3次の予告演出に対応する第3次予告演出種別決定用テーブル(図18(c))と、から構成されている。
尚、本実施例では、第1次の予告演出(第1次予告演出)として、白いマスクとパンツをまとったキャラクタAが登場する予告演出A(図25(B2)参照)と、赤いマスクとパンツをまとったキャラクタAが登場する予告演出B(図25(B3)参照)が実行可能とされ、第2次の予告演出(第2次予告演出)として、白い枠面を有するキャラクタBが登場する予告演出C(図26(D2)参照)と、赤い枠面を有するキャラクタBが登場する予告演出D(図26(D3)参照)が実行可能とされ、第3次の予告演出(第3次予告演出)として、白い衣装とマントをまとったキャラクタCが登場する予告演出E(図26(F2)参照)と、赤い衣装とマントをまとったキャラクタCが登場する予告演出F(図25(F3)参照)が実行可能とされている。
そして、各予告演出A〜Fに対しては、各予告演出A〜Fが実行されることに対して付与される経験値が、図18に示すように設定されている。具体的には、予告演出Aの実行には「1」の経験値が付与され、予告演出Bの実行には「2」の経験値が付与され、予告演出Cの実行には「3」の経験値が付与され、予告演出Dの実行には「4」の経験値が付与され、予告演出Eの実行には「5」の経験値が付与され、予告演出Fの実行には「6」の経験値が付与される。つまり、白系のキャラクタによる予告演出(予告演出A、予告演出C、予告演出E)よりも、赤系のキャラクタによる予告演出(予告演出B、予告演出D、予告演出F)が実行されたときの方が、付与される経験値が大きくなるように設定されているとともに、次数が高い方が付与される経験値が大きくなる(第3次>第2次>第1次)ように設定されている。
尚、これら各予告演出A〜Fに対応する経験値の加算は、後述するように、付加経験値とともに、変動終了時において、遊技履歴テーブルの「今回遊技」の経験値に加算されるようにしているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これらの経験値の加算を、各予告演出A〜Fを決定した時点や、予告演出の終了時において実施しても良い。
第1次予告演出種別決定用テーブルにおいては、図18(a)に示すように、「予告演出A」、「予告演出B」、「予告なし」のそれぞれに対して、変動表示結果が大当りとなる場合、変動パターンがスーパーリーチCはずれである場合、変動パターンがスーパーリーチA,Bはずれである場合、のそれぞれに異なる判定値が、図18(a)に示す判定値数となるように、割り当てられている。
具体的には、変動表示結果が大当りとなる場合については、「予告演出A」に対して25個の判定値が割り当てられ、「予告演出B」に対して65個の判定値が割り当てられ、「予告なし」に対して10個の判定値が割り当てられている。
また、変動パターンがスーパーリーチCはずれである場合については、「予告演出A」に対して60個の判定値が割り当てられ、「予告演出B」に対して20個の判定値が割り当てられ、「予告なし」に対して20個の判定値が割り当てられている。
また、変動パターンがスーパーリーチA,Bはずれである場合については、「予告演出A」に対して35個の判定値が割り当てられ、「予告演出B」に対して35個の判定値が割り当てられ、「予告なし」に対して30個の判定値が割り当てられている。
このように判定値が割り当てられていることにより、当該変動表示において大当りとなる場合には、スーパーリーチはずれとなる場合よりも第1次予告演出が実行され易くなるとともに、赤系の演出である「予告演出B」が実行され易くなっている。また、プレミアム演出であり、ミッションクリアの対象であるスーパーリーチCはずれである場合については、白系の演出である「予告演出A」が実行され易くなっている。スーパーリーチA,Bはずれである場合については、「予告なし」が、大当りとなる場合やスーパーリーチCはずれの場合よりも決定されやすくなっているとともに、「予告演出A」と「予告演出B」とが等しい割合にて実行されることで、付加経験値が付与される後述する条件1〜条件4が成立し難いようになっている。よって、後述する条件4については、はずれ(スーパーリーチA〜Cはずれ)となるときよりも、大当りとなるときにおいて満たしやすくなっている。
また、第2次予告演出種別決定用テーブルにおいては、図18(b)に示すように、「予告演出C」、「予告演出D」、「予告なし」のそれぞれに対して、変動表示結果が大当りとなる場合、変動パターンがスーパーリーチCはずれである場合、変動パターンがスーパーリーチA,Bはずれである場合のそれぞれに、異なる判定値が、図18(b)に示す判定値数となるように、割り当てられている。
具体的には、変動表示結果が大当りとなる場合については、「予告演出C」に対して20個の判定値が割り当てられ、「予告演出D」に対して60個の判定値が割り当てられ、「予告なし」に対して20個の判定値が割り当てられている。
また、変動パターンがスーパーリーチCはずれである場合については、「予告演出C」に対して50個の判定値が割り当てられ、「予告演出D」に対して10個の判定値が割り当てられ、「予告なし」に対して40個の判定値が割り当てられている。
また、変動パターンがスーパーリーチA,Bはずれである場合については、「予告演出C」に対して25個の判定値が割り当てられ、「予告演出D」に対して25個の判定値が割り当てられ、「予告なし」に対して50個の判定値が割り当てられている。
このように判定値が割り当てられていることにより、当該変動表示において大当りとなる場合には、スーパーリーチはずれとなる場合よりも第2次予告演出が実行され易くなるとともに、赤系の演出である「予告演出D」が実行され易くなっている。また、プレミアム演出であり、ミッションクリアの対象であるスーパーリーチCはずれである場合については、白系の演出である「予告演出C」が実行され易くなっている。スーパーリーチA,Bはずれである場合については、「予告なし」が、大当りとなる場合やスーパーリーチCはずれの場合よりも決定されやすくなっているとともに、「予告演出C」と「予告演出D」とが等しい割合にて実行されることで、付加経験値が付与される後述する条件1〜条件4が成立し難いようになっている。尚、後述する条件4については、はずれ(スーパーリーチA〜Cはずれ)となるときよりも、大当りとなるときにおいて満たしやすくなっている。
尚、第2次予告演出においては、全体として、「予告なし」に対して割り当てられている判定値数が、第1次予告演出よりも多く設定されていることで、第1次予告演出の場合よりも「予告なし」が決定され易くなっていることで、「予告演出A」や「予告演出B」に比較して大きな経験値が付与される「予告演出C」や「予告演出D」が実行されにくくなっている。
また、第3次予告演出種別決定用テーブルにおいては、図18(c)に示すように、「予告演出E」、「予告演出F」、「予告なし」のそれぞれに対して、変動表示結果が大当りとなる場合、変動パターンがスーパーリーチCはずれである場合、変動パターンがスーパーリーチA,Bはずれである場合、のそれぞれに異なる判定値が、図18(c)に示す判定値数となるように、割り当てられている。
具体的には、変動表示結果が大当りとなる場合については、「予告演出E」に対して15個の判定値が割り当てられ、「予告演出F」に対して55個の判定値が割り当てられ、「予告なし」に対して30個の判定値が割り当てられている。
また、変動パターンがスーパーリーチCはずれである場合については、「予告演出E」に対して35個の判定値が割り当てられ、「予告演出F」に対して5個の判定値が割り当てられ、「予告なし」に対して60個の判定値が割り当てられている。
また、変動パターンがスーパーリーチA,Bはずれである場合については、「予告演出E」に対して15個の判定値が割り当てられ、「予告演出F」に対して15個の判定値が割り当てられ、「予告なし」に対して70個の判定値が割り当てられている。
このように判定値が割り当てられていることにより、当該変動表示において大当りとなる場合には、スーパーリーチはずれとなる場合よりも第3次予告演出が実行され易くなるとともに、赤系の演出である「予告演出F」が実行され易くなっている。また、プレミアム演出であり、ミッションクリアの対象であるスーパーリーチCはずれである場合については、白系の演出である「予告演出E」が実行され易くなっている。スーパーリーチA,Bはずれである場合については、「予告なし」が、大当りとなる場合やスーパーリーチCはずれの場合よりも決定されやすくなっているとともに、「予告演出E」と「予告演出F」とが等しい割合にて実行されることで、付加経験値が付与される後述する条件1〜条件4が成立し難いようになっている。尚、後述する条件4については、はずれ(スーパーリーチA〜Cはずれ)となるときよりも、大当りとなるときにおいて満たしやすくなっている。
尚、第3次予告演出においては、全体として、「予告なし」に対して割り当てられている判定値数が、第1次予告演出並びに第23次予告演出よりも多く設定されていることで、第1次予告演出の場合よりも「予告なし」が決定され易くなっていることで、「予告演出A」、「予告演出B」、「予告演出C」、「予告演出D」に比較して大きな経験値が付与される「予告演出E」や「予告演出F」が実行されにくくなっている。
これら図18に示すように予告演出種別決定用テーブルが設定されていることにより、当該変動表示において大当りとなる場合には、スーパーリーチA〜Cはずれとなる場合に比較して、赤系の演出である「予告演出B」、「予告演出D」、「予告演出F」が決定され易く、連続して赤系の予告演出が実行され易くなるように設定されているとともに、当該変動表示においてミッションクリアの対象であるスーパーリーチCはずれである場合については、その他のスーパーリーチA,Bはずれである場合よりも、白系の演出である「予告演出A」、「予告演出C」、「予告演出E」が決定され易く、連続して白系の予告演出が実行され易くなるように設定されている一方、当該変動表示においてスーパーリーチA,Bはずれとなる場合には、いずれの次数の予告演出においても赤系の演出(「予告演出B」、「予告演出D」、「予告演出F」)と白系の演出(「予告演出A」、「予告演出C」、「予告演出E」)とが等しい割合で決定されることにより、大当りとなる場合やスーパーリーチCはずれとなる場合に比較して、同じ色系の予告演出が決定されにくく、連続して同じ色系の予告演出が実行されにくいように設定されている。尚、後述する条件4については、はずれ(スーパーリーチA〜Cはずれ)となるときよりも、大当りとなるときにおいて満たしやすくなっている。
図17に戻り、ステップS833においては、ステップS832において、いずれかの次数の予告演出の実行を決定したか否か、つまり「予告演出A」〜「予告演出F」のいずれかを決定したか否かを判定する。
「予告演出A」〜「予告演出F」のいずれの予告演出も決定していない場合、つまり、第1次、第2次、第3次のいずれも「予告なし」を決定した場合には、当該予告決定処理を終了する一方、「予告演出A」〜「予告演出F」のいずれかを決定した場合には、ステップS834に進んで、決定した第1次、第2次、第3次の予告演出の種別をRAMの所定領域に記憶する。尚、この場合、いずれかの次数の予告演出については、「予告なし」が記憶される場合があり得る。
そして、ステップS835に進んで、予告実行決定フラグをセットした後、当該予告決定処理を終了する。
図16に戻り、ステップS823の予告決定処理の後に演出制御用CPU120は、予告実行決定フラグがセットされているか否か、つまり、ステップS823の予告決定処理において「予告演出A」〜「予告演出F」のいずれかの予告演出が決定されたか否かを判定する。
予告実行決定フラグがセットされている場合には、ステップS824+に進んで、予告演出開始待ちタイマに、予告演出開始までの期間として本実施例の予告演出であるキャラクタ予告演出に対応する期間を設定してステップS825に進み、予告実行決定フラグがセットされていない場合には、ステップS824+経由することなくステップS825に進む。
これら予告演出開始までの期間としては、本実施例では、後述するキャラクタAが登場する第1次予告演出が開始されるタイミングの前に、キャラクタが登場することの前兆を示す演出(図示略)が実施され、該前兆を開始するタイミングが予告演出の開始タイミングとされているので、第1次予告演出を開始するまでの期間よりも短い期間が設定され、これら第1次予告演出の開始タイミングは、予告演出の開始から実行される予告演出のプロセステーブルに基づいて特定されて第1次予告演出が開始されるようになっているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら前兆の演出を予告演出において実施しない場合にあっては、予告演出の開始タイミングが第1次予告演出の開始タイミングとなるので、第1次予告演出の開始タイミングまでの期間を予告演出開始待ちタイマに設定すれば良い。
尚、本実施例では、前述したように、第1次予告演出の実行・非実行が、第2次予告演出や第3次予告演出の実行・非実行とは個別に決定されるので、第1次予告演出の非実行が決定されて、第2次予告演出または第3次予告演出の少なくとも一方の実行が決定される場合があるが、この場合にあっても、第1次予告演出の実行が決定された場合においてセットされる期間と同一の期間が予告演出開始待ちタイマにセットされる。
ステップS825において演出制御用CPU120は、変動パターン指定コマンドに応じた演出制御パターン(プロセステーブル)を選択する。そして、選択したプロセステーブルのプロセスデータ1におけるプロセスタイマをスタートさせる(ステップS826)。
尚、プロセステーブルには、演出表示装置9の表示を制御するための表示制御実行データ、各LEDの点灯を制御するためのランプ制御実行データ、スピーカ27から出力する音の制御するための音制御実行データや、プッシュボタン516や操作レバー600の操作を制御するための操作制御実行データ等が、各プロセスデータn(1〜N番まで)に対応付けて時系列に順番配列されている。
次いで、演出制御用CPU120は、プロセスデータ1の内容(表示制御実行データ1、ランプ制御実行データ1、音制御実行データ1、操作制御実行データ1)に従って演出装置(演出用部品としての演出表示装置9、演出用部品としての各種ランプおよび演出用部品としてのスピーカ27、操作部(プッシュボタン516、操作レバー600等))の制御を実行する(ステップS827)。例えば、演出表示装置9において変動パターンに応じた画像を表示させるために、VDP109に指令を出力する。また、各種ランプを点灯/消灯制御を行わせるために、ランプドライバ基板35に対して制御信号(ランプ制御実行データ)を出力する。また、スピーカ27からの音声出力を行わせるために、音声制御基板70に対して制御信号(音番号データ)を出力する。
なお、この実施例では、演出制御用CPU120は、変動パターン指定コマンドに1対1に対応する変動パターンによる演出図柄の変動表示が行われるように制御するが、演出制御用CPU120は、変動パターン指定コマンドに対応する複数種類の変動パターンから、使用する変動パターンを選択するようにしてもよい。
そして、変動時間タイマに、変動パターン指定コマンドで特定される変動時間に相当する値を設定する(ステップS828)。また、変動制御タイマに所定時間を設定する(ステップS828+)。なお、所定時間は例えば30msであり、演出制御用CPU120は、所定時間が経過する毎に左中右の演出図柄の表示状態を示す画像データをVRAMに書き込み、VDPがVRAMに書き込まれた画像データに応じた信号を演出表示装置9に出力し、演出表示装置9が信号に応じた画像を表示することによって演出図柄の変動が実現される。次いで、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動中処理(ステップS802)に対応した値にする(ステップS829)。
図19は、演出制御プロセス処理における演出図柄変動中処理(ステップS802)を示すフローチャートである。演出図柄変動中処理において、演出制御用CPU120は、プロセスタイマ、変動時間タイマ、変動制御タイマのそれぞれの値を−1する(ステップS840A,S840B,S840C)。また、演出制御用CPU120は、予告実行決定フラグがセットされている(予告演出を行うことに決定されている)か、または予告実行中フラグがセットされている(予告演出の実行中である)場合には(ステップS841でYes)、図20〜図22に示す予告演出処理を実行する(ステップS842)。予告実行決定フラグも予告実行中フラグもセットされていない場合には、ステップS842の予告演出処理を実施することなく、ステップS843に進む。
ステップS843において演出制御用CPU120は、プロセスタイマがタイムアウトしたか否か確認する。プロセスタイマがタイムアウトしていたら、プロセスデータの切り替えを行う(ステップS844)。すなわち、プロセステーブルにおける次に設定されているプロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定することによってプロセスタイマをあらためてスタートさせる(ステップS845)。また、その次に設定されている表示制御実行データ、ランプ制御実行データ、音制御実行データ、操作部制御データ等にもとづいて演出装置(演出用部品)に対する制御状態を変更する(ステップS846)。
また、変動制御タイマがタイムアウトしている場合には(ステップS847)、演出制御用CPU120は、左中右の演出図柄の次表示画面(前回の演出図柄の表示切り替え時点から30ms経過後に表示されるべき画面)の画像データを作成し、VRAMの所定領域に書き込む(ステップS848)。そのようにして、演出表示装置9において、演出図柄の変動制御が実現される。VDP262は、設定されている背景画像等の所定領域の画像データと、プロセステーブルに設定されている表示制御実行データにもとづく画像データとを重畳したデータに基づく信号を演出表示装置9に出力する。そのようにして、演出表示装置9において、演出図柄の変動における背景画像、保留表示、キャラクタ画像および演出図柄が表示される。また、変動制御タイマに所定値を再セットする(ステップS849)。
また、演出制御用CPU120は、変動時間タイマがタイムアウトしているか否か確認する(ステップS850)。変動時間タイマがタイムアウトしていれば、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動停止処理(ステップS803)に応じた値に更新する(ステップS852)。変動時間タイマがタイムアウトしていなくても、図柄確定指定コマンドを受信したことを示す確定コマンド受信フラグがセットされていたら(ステップS851でY)、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動停止処理(ステップS803)に応じた値に更新する(ステップS852)。変動時間タイマがタイムアウトしていなくても図柄確定指定コマンドを受信したら変動を停止させる制御に移行するので、例えば、基板間でのノイズ等に起因して長い変動時間を示す変動パターンコマンドを受信したような場合でも、正規の変動時間経過時(特別図柄の変動終了時)に、演出図柄の変動を終了させることができる。
なお、演出図柄の変動制御に用いられているプロセステーブルには、演出図柄の変動表示中のプロセスデータが設定されている。つまり、プロセステーブルにおけるプロセスデータ1〜nのプロセスタイマ設定値の和は演出図柄の変動時間に相当する。よって、ステップS843の処理において最後のプロセスデータnのプロセスタイマがタイムアウトしたときには、切り替えるべきプロセスデータ(表示制御実行データやランプ制御実行データ等)はなく、プロセステーブルにもとづく演出図柄の演出制御は終了する。
図20〜図22は、予告演出処理の一例を示すフローチャートである。予告演出処理において、演出制御用CPU120は、予告実行中フラグがセットされているか否か、つまり、予告演出が開始されている場合であるか否かを判定する。
予告実行中フラグがセットされていない場合には、予告演出開始待ちタイマの値を−1する(ステップS502)。なお、予告演出開始待ちタイマは、演出図柄変動開始処理において、予告演出を行うことに決定されたときに、プロセステーブルの選択においてセットされる(図16におけるステップS824+参照)。予告演出開始待ちタイマがタイムアウトしていなければ(ステップS503)、処理を終了する。予告演出開始待ちタイマがタイムアウトしている場合、つまり、予告演出の開始タイミングである場合には、予告実行決定フラグをクリアして(ステップS504)、ステップS511に移行する。
ステップS511では、演出制御用CPU120は、予告演出の実行中であることを示す予告実行中フラグをセットする。また、予告演出に該当する予告演出期間に相当する値を予告期間タイマにセットする(ステップS513)。
次いで、演出制御用CPU120は、実行する予告演出(予告演出A〜予告演出F)の組合せに対応した予告演出プロセステーブルを読み出して選択した後(ステップS515)、選択したプロセステーブルのプロセスデータ1における予告プロセスタイマをスタートさせる(ステップS517)。尚、本実施例では、各予告演出(予告演出A〜予告演出F)の全ての組合せに対応する予告演出プロセステーブルが、予めROMに記憶されている。
そして演出制御用CPU120は、選択した予告演出プロセステーブルの最初のプロセスデータ1の内容(表示制御実行データ1、ランプ制御実行データ1、音制御実行データ1、操作部制御実行データ1等)に従って演出装置(演出用部品としての演出表示装置9、演出用部品としての各種装飾LED25および演出用部品としてのスピーカ27、プッシュボタン516、操作レバー600)の制御を開始する(ステップS518)。
予告実行中フラグがセットされている場合には、図21のステップS520に進んで、予告演出プロセステーブルに基づいて第1次予告演出の開始タイミングであるか否かを判定し、第1次予告演出の開始タイミングでない場合には、ステップS523に進んで、予告演出プロセステーブルに基づいて第1次予告演出の終了タイミングであるか否かを判定し、第1次予告演出の終了タイミングでない場合には、ステップS525に進んで第2次予告演出の開始タイミングであるか否かを予告演出プロセステーブルに基づいて判定し、第2次予告演出の開始タイミングでない場合には、ステップS528に進んで、第2次予告演出の終了タイミングであるか否かを予告演出プロセステーブルに基づいて判定し、第2次予告演出の終了タイミングでない場合には、ステップS530に進んで第3次予告演出の開始タイミングであるか否かを予告演出プロセステーブルに基づいて判定し、第3次予告演出の開始タイミングでない場合には、ステップS533に進んで、第3次予告演出の終了タイミングであるか否かを予告演出プロセステーブルに基づいて判定し、第3次予告演出の終了タイミングでない場合には、図22のステップS549に進む。
つまり、図21の処理においては、第1次予告演出、第2次予告演出、第3次予告演出の開始タイミングと終了タイミングとを予告演出プロセステーブルに基づいて判定し、各タイミングに対応した処理を実行する。
具体的には、図21に示すように、第1次予告演出の開始タイミングである場合には、ステップS520でYesと判定されてステップS521に進み、第1次予告演出の種別(予告演出Aまたは予告演出B)が記憶されているか否かを判定する。
第1次予告演出の種別(予告演出Aまたは予告演出B)が記憶されている場合には、ステップS522に進んで記憶されている種別(予告演出Aまたは予告演出B)の演出を、予告演出プロセステーブルに基づいて開始する。一方、第1次予告演出の種別(予告演出Aまたは予告演出B)が記憶されていない場合、つまり、第1次予告演出について「予告なし」が記憶されている場合には、ステップS522を経由することなくステップS523に進む。尚、本実施例では、ステップS521でNoの場合に、ステップS523に進むようにしているが、本発明はこれに限定されるものではなく、ステップS549に進むようにしても良い。
また、第1次予告演出の終了タイミングである場合には、ステップS523でYesと判定されてステップS524に進み、実行中の第1次予告演出を終了してステップS523に進む。尚、ステップS523に進むのではなく、ステップS549に進むようにしても良い。
また、第2次予告演出の開始タイミングである場合には、ステップS525でYesと判定されてステップS526に進み、第2次予告演出の種別(予告演出Cまたは予告演出D)が記憶されているか否かを判定する。
第2次予告演出の種別(予告演出Cまたは予告演出D)が記憶されている場合には、ステップS527に進んで記憶されている種別(予告演出Cまたは予告演出D)の演出を、予告演出プロセステーブルに基づいて開始する。一方、第2次予告演出の種別(予告演出Cまたは予告演出D)が記憶されていない場合、つまり、第2次予告演出について「予告なし」が記憶されている場合には、ステップS527を経由することなくステップS528に進む。尚、本実施例では、ステップS526でNoの場合に、ステップS528に進むようにしているが、本発明はこれに限定されるものではなく、ステップS549に進むようにしても良い。
また、第2次予告演出の終了タイミングである場合には、ステップS528でYesと判定されてステップS529に進み、実行中の第2次予告演出を終了してステップS530に進む。尚、ステップS530に進むのではなく、ステップS549に進むようにしても良い。
また、第3次予告演出の開始タイミングである場合には、ステップS530でYesと判定されてステップS531に進み、第3次予告演出の種別(予告演出Eまたは予告演出F)が記憶されているか否かを判定する。
第3次予告演出の種別(予告演出Eまたは予告演出F)が記憶されている場合には、ステップS532に進んで記憶されている種別(予告演出Eまたは予告演出F)の演出を、予告プロセステーブルに基づいて開始する。一方、第3次予告の種別(予告演出Eまたは予告演出F)が記憶されていない場合、つまり、第3次予告演出について「予告なし」が記憶されている場合には、ステップS532を経由することなくステップS53に進む。尚、本実施例では、ステップS531でNoの場合に、ステップS533に進むようにしているが、本発明はこれに限定されるものではなく、ステップS549に進むようにしても良い。
また、第3次予告演出の終了タイミングである場合には、ステップS533でYesと判定されてステップS534に進み、実行中の第3次予告演出を終了してステップS549に進む。
次に、ステップS549において演出制御用CPU120は、予告演出のプロセスを変更するための予告プロセスタイマの値を−1する。そして、予告演出期間の終了を計時するための予告期間タイマの値を−1する(ステップS550)。予告期間タイマがタイムアウト(値が0になる)した場合には(ステップS551でYes)、予告実行中フラグをクリアして予告演出を終了し(ステップS533)、当該処理を終了する。
予告期間タイマがタイムアウトしていない場合(ステップS551でNoの場合)には、演出制御用CPU120は、予告プロセスタイマがタイムアウトしたか否か確認する(ステップS555)。予告プロセスタイマがタイムアウトしていたら、予告演出の予告プロセスデータの切り替えを行う(ステップS556)。すなわち、予告演出プロセステーブルにおける次に設定されている予告プロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定することによってプロセスタイマをあらためてスタートさせる(ステップS557)。また、その次に設定されている予告演出プロセスデータに含まれる表示制御実行データ、ランプ制御実行データ、音制御実行データ、操作部制御実行データ、入力制御実行データ等にもとづいて演出装置(演出用部品)に対する制御状態を変更し(ステップS558)、当該予告演出処理を終了する。
このように予告演出処理が実施されることによる予告演出の態様について、図25を用いて説明すると、先ず、図25(A)に示すように、保留記憶を消費することで演出表示装置9の表示画面において演出図柄の変動が開始される。そして、予告演出が開始されて、図示しない前兆演出が実施された後、第1次予告演出の開始タイミングとなると、第1次予告演出の種別として予告演出Aが決定されて記憶されている場合には、図25(B2)に示すように、白のマスクとパンツとをまとったキャラクタAが登場する演出が、第1次予告演出の終了タイミングまで実行される。また、第1次予告演出の種別として予告演出Bが決定されて記憶されている場合には、図25(B3)に示すように、赤のマスクとパンツとをまとったキャラクタAが登場する演出が、第1次予告演出の終了タイミングまで実行される(図25(C)参照)。尚、第1次予告演出の種別が記憶されていない場合(「予告なし」の場合)には、図25(B1)に示すように、キャラクタAが登場する演出が実施されずに、演出図柄の変動が継続して実行される。
尚、図25(B2)並びに図25(B3)には示していないが、白のマスクとパンツとをまとったキャラクタAの場合(予告演出Aの場合)には、経験値として「経験値1獲得」が表示され、赤のマスクとパンツとをまとったキャラクタAの場合(予告演出Bの場合)には、経験値として「経験値2獲得」が表示されることで、当該予告演出の実行によって獲得(付与)される経験値が報知されることがある。
また、第2次予告演出の開始タイミングとなると、第2次予告演出の種別として予告演出Cが決定されて記憶されている場合には、図26(D2)に示すように、白い枠面を有するキャラクタBが登場する演出が、第2次予告演出の終了タイミングまで実行される。また、第2次予告演出の種別として予告演出Dが決定されて記憶されている場合には、図26(D3)に示すように、赤い枠面を有するキャラクタBが登場する演出が、第2次予告演出の終了タイミングまで実行される(図26(E)参照)。尚、第2次予告演出の種別が記憶されていない場合(「予告なし」の場合)には、図26(D1)に示すように、キャラクタBが登場する演出が実施されずに、演出図柄の変動が継続して実行される。
尚、図26(D2)並びに図26(D3)には示していないが、白い枠面を有するキャラクタBの場合(予告演出Cの場合)には、経験値として「経験値3獲得」が表示され、赤の枠面を有するキャラクタBの場合(予告演出Dの場合)には、経験値として「経験値4獲得」が表示されることで、当該予告演出の実行によって獲得(付与)される経験値が報知されることがある。
また、第3次予告演出の開始タイミングとなると、第3次予告演出の種別として予告演出Eが決定されて記憶されている場合には、図26(F2)に示すように、白い衣装とマントをまとったキャラクタCが登場する演出が、第3次予告演出の終了タイミングまで実行される。また、第3次予告演出の種別として予告演出Fが決定されて記憶されている場合には、図26(F3)に示すように、赤い衣装とマントをまとったキャラクタCが登場する演出が、第3次予告演出の終了タイミングまで実行される(図26(G)参照)。尚、第3次予告演出の種別が記憶されていない場合(「予告なし」の場合)には、図26(F1)に示すように、キャラクタCが登場する演出が実施されずに、演出図柄の変動が継続して実行される。
尚、図26(F2)並びに図26(F3)には示していないが、白い衣装とマントをまとったキャラクタCの場合(予告演出Eの場合)には、経験値として「経験値5獲得」が表示され、赤い衣装とマントをまとったキャラクタCの場合(予告演出Fの場合)には、経験値として「経験値6獲得」が表示されることで、当該予告演出の実行によって獲得(付与)される経験値が報知されることがある。
よって、本実施例の予告演出においては、図25(B1)→図26(D1)→図26(F1)のように、第1次予告〜第3次予告の全ての演出が実行されない場合がある。また、第1次予告演出のみが実施されて、第2次予告演出、第3次予告演出が実施されない場合や、第2次予告演出のみが実施されて、第1次予告演出、第3次予告演出が実施されない場合や、第3次予告演出のみが実施されて、第1次予告演出、第2次予告演出が実施されない場合もある。また、第1次予告演出と第2次予告演出が実施されて第3次予告演出が実施されない場合や、第2次予告演出と第3次予告演出が実施されて第1次予告演出が実施されない場合や、第1次予告演出と第3次予告演出が実施されて第2次予告演出が実施されない場合や、第1次予告演出から第3次予告演出が全て実施される場合もある。
尚、第1次予告演出、第2次予告演出、第3次予告演出のうち、複数のタイミング(次数)において予告演出が実施される場合においては、同一の色系(白系または赤系)のキャラクタが連続して登場する場合があり、これら同一の色系のキャラクタが連続して登場した場合には、後述するように、個々のキャラクタに対応する種別の予告演出の実行に対して付与される経験値に加えて、付加経験値が変動終了時において付与されるようになっている(図23、図24参照)。
ここで、これら付加経験値が付与される流れを、図23に基づいて説明する。図23は、図15の演出制御プロセス処理におけるステップS803の演出図柄変動停止処理の処理内容を示すフロー図である。演出図柄変動停止処理において、演出制御用CPU120は、確定コマンド受信フラグがセットされているか否か確認する(ステップS861)、確定コマンド受信フラグがセットされている場合には、確定コマンド受信フラグをクリアし(ステップS862)、演出図柄表示結果格納領域に格納されているデータ(停止図柄を示すデータ)に従って停止図柄を導出表示する制御を行う(ステップS863)。
そして、パスワードの入力や簡単スタートの選択による特定演出モードフラグがセットされているか否かを判定し、特定演出モードフラグがセットされていない場合には、ステップS868に進む。一方、特定演出モードフラグがセットされている場合には、ステップS865に進んで、記憶されている第1次〜第3次までの予告演出の種別に基づいて、
図24に示すいずれかの条件が成立したか否かとともに、成立している条件にて付加される付加経験値と、付与される経験値の合計を特定する。
具体的には、第1次、第2次、第3次のいずれか1つの予告演出の種別のみが記憶されている場合、つまり、記憶されている予告演出の種別が1つのみである場合には、記憶されている予告演出の種別に対応する経験値を付与する経験値として特定する。具体的には、記憶されている予告演出の種別が、予告演出Aである場合には経験値「1」を特定し、予告演出Bである場合には経験値「2」を特定し、予告演出Cである場合には経験値「3」を特定し、予告演出Dである場合には経験値「4」を特定し、予告演出Eである場合には経験値「5」を特定し、予告演出Fである場合には経験値「6」を特定する。
また、記憶されている予告演出の種別が複数である場合には、該複数の予告演出の種別の組合せが、図24に示す付加経験値を付与する条件(条件1〜条件4)を満たしているか否かを判定し、条件(複数も可能)を満たしている場合には、満たしている各条件に対応する付加経験値を付加する。
例えば、記憶されている予告演出の種別が、「予告演出A」と「予告演出C」であって、条件1を満たす場合には、「予告演出A」と「予告演出C」の実行に伴う経験値である「1」と「3」の合計値に、付加経験値として「5」が加算(付加)されて、付与する経験値としては、「9」が特定される。
また、記憶されている予告演出の種別が、「予告演出A」と「予告演出C」と「予告演出E」であって、条件1と条件2とを満たす場合には、「予告演出A」と「予告演出C」と「予告演出E」の実行に伴う経験値である「1」と「3」と「5」の合計値に、付加経験値として「10」が加算されて、付与する経験値としては、「19」が特定される。
また、記憶されている予告演出の種別が、「予告演出B」と「予告演出D」であって、条件3を満たす場合には、「予告演出B」と「予告演出D」の実行に伴う経験値である「2」と「4」の合計値に、付加経験値として「25」が加算されて、付与する経験値としては、「31」が特定される。
また、記憶されている予告演出の種別が、「予告演出B」と「予告演出D」と「予告演出F」であって、条件3と条件4とを満たす場合には、「予告演出B」と「予告演出D」と「予告演出F」の実行に伴う経験値である「2」と「4」と「6」の合計値に、条件3の付加経験値として「25」が加算されるとともに、該加算値である「37」が3倍されて、付与する経験値としては、「111」が特定される。
よって、記憶されている予告演出の種別が、「予告演出B」と「予告演出D」と「予告演出F」であって、条件3と条件4とを満たす場合には、レベルの向上に必要となる経験値である100を上回る経験値が付与されることで、少なくともレベルが1つ向上し、該レベルの向上に伴って、大当り中の演出における楽曲が追加されて、これらの楽曲による演出が大当りにおいて実行されるように、演出をカスタマイズできるようになる。
尚、これら条件3と条件4とを満たす場合には、過去の遊技で既に獲得している経験値の有無にかかわらず、100以上の経験値が付与されるので、レベルが必ずアップするが、過去の遊技で既に獲得している経験値が存在する場合には、加算後の経験値が所定値である100に達した場合にもレベルが1つ向上して、演出をカスタマイズできるようになる。
このように、本実施例では、演出をカスタマイズする例として、大当りの遊技中において選択できる楽曲が追加される形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、決定されるリーチ演出や予告演出の種類が変化したり追加されるもの、つまり、リーチ演出や予告演出がレベルアップ前とレベルアップ後で変化するようにしても良い。
また、本実施例では、これらの楽曲の追加を、レベルアップした時点で実施することで、レベルアップ後に今回の遊技にて発生した大当り遊技において、追加された楽曲を選択できるようにしているが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、これらの楽曲の追加の処理をパチンコ遊技機1においてではなく、後述する管理サーバ900にて実施して、次の遊技において新たなパスワードを入力することにより追加された楽曲を選択できるようにしても良い。
尚、本実施例では、付加経験値を付与する条件や付加経験値の大きさを、図24に示すようにした形態を例示しているが、図24に示す条件や経験値の大きさは、あくまで一例に過ぎず、付加経験値を付与する条件や付加経験値の大きさは、図24に示す条件や経験値の大きさとは異なる条件や大きさとしても良い。
このようにして特定した成立した条件による付加経験値と付与される経験値の合計とが、上記した停止図柄とともに表示される(ステップS866)。具体的には、成立した条件が条件3と条件4の場合であれば、「経験値+25、経験値×3獲得、合計獲得経験値111」が表示される。これにより、遊技者は、条件を満たしていない場合よりも有利に経験値が付与されることを認識することができる。
尚、これら獲得した経験値の表示態様としては、上記した態様に限定されるものではなく、例えば、付加経験値である経験値+25、経験値×3獲得の表示とともに、第1次予告演出、第2次予告演出、第3次予告演出の各予告演出A〜Fの実行に対応して付与される経験値(付与経験値)も併せて、内訳として表示するようにしても良いし、合計獲得経験値111だけを表示するようにしても良いし、合計獲得経験値111を表示せずに第1次予告演出、第2次予告演出、第3次予告演出の実行タイミングで、加算される経験値(付加経験値を含む)を表示するようにしても良い。
そして、ステップS865にて特定した付与する経験値は、ステップS867の遊技履歴テーブルの更新において、「今回遊技」の経験値に加算更新されてステップS868に進む。
ステップS868では、記憶されている第1次〜第3次までの予告演出の種別を消去した後、停止図柄の表示期間に相当する停止表示タイマに、停止表示時間(例えば、3秒)に対応するカウント値をセットしてタイマカウントをスタートさせ(ステップS869)、当該演出図柄変動停止処理を終了する。
一方、確定コマンド受信フラグがセットされていない場合には、ステップS861にてNoと判定されてステップS870に進み、ステップS869にてセットされた停止表示タイマのタイマカウント中であるか否かを判定する。タイマカウント中でない場合には、当該演出図柄変動停止処理を終了する。
タイマカウント中である場合には、ステップS871に進んで、停止表示タイマを−1した後、マイナス後の停止表示タイマがタイマアップ(カウンタが0)したか否かを判定する。
停止表示タイマがタイマアップしていない場合には、当該演出図柄変動停止処理を終了することで、ステップS863で表示された停止図柄の表示とステップS866で表示された付与する経験値等の表示が継続される。
停止表示タイマがタイマアップしている場合には、ステップS873に進んで、大当りまたは小当りとすることに決定されているか否か確認する(ステップS873)。大当りまたは小当りとすることに決定されているか否かは、例えば、表示結果指定コマンド格納領域に格納されている表示結果指定コマンドによって確認できる。なお、この実施例では、演出図柄表示結果格納領域に格納されている停止図柄のデータによっても、大当りまたは小当りとすることに決定されているか否か確認することもできる。
大当りまたは小当りとすることに決定されている場合には、演出制御プロセスフラグの値を当り表示処理(ステップS804)に応じた値に更新する(ステップS874)。
大当りおよび小当りのいずれともしないことに決定されている場合には、演出制御用CPU120は、演出制御プロセスフラグの値を変動パターン指定コマンド受信待ち処理(ステップS800)に応じた値に更新する(ステップS875)。
なお、この実施例では、演出制御用CPU120は、図柄確定指定コマンドを受信したことを条件に、演出図柄(飾り図柄)の変動(変動表示)を終了させる(ステップS861,S863参照)。しかし、受信した変動パターン指定コマンドにもとづく変動時間タイマがタイムアウトしたら、図柄確定指定コマンドを受信しなくても、演出図柄(飾り図柄)の変動を終了させるように制御してもよい。その場合、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、変動表示の終了を指定する図柄確定指定コマンドを送信しないようにしてもよい。
以上のように各種処理が実施されることにより、本実施例では、図27(a)に示すようなタイミングで各予告演出が実施される。
つまり、変動表示が開始された後、予告演出が開始され、予告演出Aまたは予告演出Bが決定されている場合には、予告演出中の第1次予告演出の開始タイミングとなった時点で、予告演出Aまたは予告演出Bが開始されることにより、白系または赤系のキャラクタAが表示される。尚、予告演出Aまたは予告演出Bが決定されていない場合には、第1次予告演出の開始タイミングとなっても、予告演出は開始されない。
そして、第1次予告演出(予告演出Aまたは予告演出B)の終了タイミングを経過した後の第2次予告演出の開始タイミングとなった時点で、予告演出Cまたは予告演出Dが決定されている場合には、予告演出Cまたは予告演出Dが開始されることにより、白系または赤系のキャラクタBが表示される。尚、予告演出Cまたは予告演出Dが決定されていない場合には、第2次予告演出の開始タイミングとなっても、予告演出は開始されない。
そして、第2次予告演出(予告演出Aまたは予告演出B)の終了タイミングを経過した後の第3次予告演出の開始タイミングとなった時点で、予告演出Eまたは予告演出Fが決定されている場合には、予告演出Eまたは予告演出Fが開始されることにより、白系または赤系のキャラクタCが表示される。尚、予告演出Eまたは予告演出Fが決定されていない場合には、第3次予告演出の開始タイミングとなっても、予告演出は開始されない。
第3次予告演出の終了タイミングとなった時点で予告演出は終了し、その後、リーチ状態となってリーチ演出が実行される。尚、予告演出A〜Fのうち、いずれかの予告演出が実行された場合には、当該変動表示において演出図柄の停止図柄が導出表示されて停止図柄が表示されている期間において、付与される経験値の合計(獲得合計経験値)が、付加経験値を付加する条件が成立している場合には該付加経験値とともに表示されて、付加経験値が付加されることとともに、付与される経験値が遊技者に報知される。
このように、本実施例では、リーチ状態が発生する前の期間において第1次〜第3次までの全ての予告演出を実行するようにしているが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、第1次予告演出の実行タイミングを、3つの演出図柄のうち、1つ目の演出図柄の停止(第1停止)のタイミングとし、第2次予告演出の実行タイミングを、3つの演出図柄のうち、2つ目の演出図柄の停止(第2停止)のタイミング(例えば、リーチ状態となるタイミング)とし、第3次予告演出の実行タイミングを、リーチ状態となった後のリーチ演出中の所定タイミングとしても良い。
また、これら第1次予告演出〜第3次予告演出の実行タイミングを、例えば、変動パターンが擬似連の変動パターンであって、仮停止や再変動を伴う場合には、演出図柄の仮停止のタイミングや再変動のタイミングとしても良い。
また、本実施例では、第1次〜第3次までの全ての予告演出を、1の変動表示中において実施する形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、図27(b)に示すように、例えば、大当りやスーパーリーチはずれが発生する変動表示が実施される前の複数の変動表示に渡って、第1次予告演出、第2次予告演出、第3次予告演出を連続予告演出として実行するようにしても良い。
これら第1次予告演出、第2次予告演出、第3次予告演出を連続予告演出として実行する場合においては、図27(b)に示すように、第1次予告演出の実行に対して付与される経験値を第1次予告演出が実行された第1変動表示において第1次予告演出経験値表示として表示し、第2次予告演出の実行に対して付与される経験値を第2次予告演出が実行された第2変動表示において第2次予告演出経験値表示として表示し、第3次予告演出の実行に対して付与される経験値を第3次予告演出が実行された第3変動表示において第3次予告演出経験値表示として表示すれば良い。
尚、これら連続予告演出を実行する場合にあっては、始動入賞が発生して保留記憶が追加される時点において、当該追加される保留記憶に対応する変動表示において大当りとなるか否かとともに大当りとなる場合にはその大当りの種類、はずれとなる場合にはスーパーリーチとなるか否かを、乱数回路53のカウント値、MR1(ランダム1)、MR2(ランダム2)、を抽出し、抽出した各乱数値と前述した大当り判定テーブル(図7(a))、大当り種別判定テーブル(図7(d))、はずれ用変動パターン種別判定テーブルA,B(図9)を用いて遊技制御用マイクロコンピュータ560が判定して、判定結果を所定の演出制御コマンドにて演出制御用マイクロコンピュータ100に通知するようにすれば良い。
演出制御用マイクロコンピュータ100(演出制御用CPU120)は、この通知に基づいて、大当りとなる保留記憶またはスーパーリーチA〜Cはずれとなる保留記憶が追加記憶されたことを特定したとき、つまり、図27(b)に示す例であれば、第1変動表示が開始される前、すなわち1の遊技期間である連続予告演出期間が開始される前に、第1次予告演出、第2次予告演出、第3次予告演出の実施を決定すれば良い。尚、これら第1次予告演出、第2次予告演出、第3次予告演出の実施・非実施は、前述した1の変動表示中において第1次予告演出、第2次予告演出、第3次予告演出を実施する場合と同様に、各次数について個別に決定するようにしても良いし、後述する図32に示す変形例のように、パターンとして全ての次数の予告演出を一括して決定するようにしても良い。
尚、図27(b)では、大当りやスーパーリーチはずれが発生する変動表示において第3次予告演出を実行するようにしているが、本発明はこれに限定されるものではなく、大当りやスーパーリーチはずれが発生する変動表示では予告演出を実施せずに、該大当りやスーパーリーチはずれが発生する変動表示の前の3つの変動表示において、第1次予告演出、第2次予告演出、第3次予告演出を実行するようにしても良い。この場合には、大当りやスーパーリーチはずれが発生する変動表示を1の遊技期間に含めても良いし、含めなくても良い。
また、これら連続予告演出において、例えば、第1次予告演出、第2次予告演出の実行を決定して、第3次予告演出を実行しないことを決定することで、第3変動表示において第3次予告演出を実行しない場合には、第1次予告演出と第2次予告演出が実行される第1変動表示〜第2変動表示までの期間が1の遊技期間となる。
また、本実施例では、停止図柄が導出表示されたときに、獲得合計経験値を表示するようにしているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これらの獲得合計経験値を予告演出の終了時、つまり、第3次予告演出が終了するタイミングにおいて表示するようにしても良い。
ここで、管理装置の一例である管理サーバ900について説明すると、管理サーバ900は、CPU、RAMなどを備えた一般的なサーバコンピュータにて構成されており、インターネットを介して携帯端末901からアクセス可能とされており、遊技履歴の管理や、パスワードの発行などを行う。
管理サーバ900は、遊技者の情報を管理する遊技者データベースや各遊技履歴が登録される遊技履歴データベース及び遊技者に対して付与される特典データを格納する特典データベースを備えている。
遊技者データベースは、遊技者を個々に識別可能であって、該遊技者が使用する携帯端末901に固有に付与された端末ID(SIMデータ)に対応付けて、該遊技者に対して発行されたパスワード、レベル、経験値、総始動回数(共通データ)、総大当り回数(共通データ)、総確変回数(共通データ)、大当りB回数(固有データ)、ミッション(固有データ)等の各種データが格納されている。
また、遊技履歴データベースは、図31に示すように、遊技を行った遊技者の所有する携帯端末901の端末ID(SIMデータ)及び遊技日時に対応して、当該遊技の遊技にて入力されたパスワードと、当該遊技にて付与されたポイント、当該遊技終了時のレベル、当該遊技終了時の経験値、当該遊技での始動回数、当該遊技での大当り回数、当該遊技での確変回数、当該遊技での大当りB回数、ミッション等のデータが格納されている。
特典データベースは、特典を識別可能な特典IDに対応して、特典データの格納場所、特典データの種別、特典を付与する条件の種別、該当する種別の条件値が格納されている。条件の種別としては、ポイント数、レベル、特定のミッションの達成、ミッションの達成率、始動回数、大当り回数、確変回数などが設定可能であり、その種別に応じた条件値が設定可能とされている。
尚、これら特典は、携帯端末901にデータとして残ることで繰返し利用できるものであっても良いし、携帯端末901にデータとして記憶できずに、一時的にだけ視聴できるものであっても良い。
また、本実施例では、上記したように、特典を、壁紙やキャラ画像等のデジタルコンテンツ(デジコン)とした形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これらの特典を、ポイント数等に応じて懸賞に応募できる権利を付与するもの、つまり、直接的に特典を付与するものではなく、特典を獲得できる権利を付与するものであっても良いし、本実施例のように潜伏状態が発生する機種の遊技機であれば、いずれの遊技状態(高確であるか、低確であるか)を画像表示などによって教唆する権利を付与するもの、すなわち、遊技において有利となるものを付与するようにしても良い。
次に、パスワードを発行し、パチンコ遊技機1にて遊技を行う際の管理サーバ900及びパチンコ遊技機1の動作を、図30に基づいて説明する。
図30に示すように、携帯端末901から新たなパスワードの発行要求がなされると、管理サーバ900は、発行要求を行った携帯端末の端末識別情報が、遊技者データベースに登録されている端末識別情報と一致するか否かを判定し、一致する端末ID(端末識別情報)がない場合には、発行不可としてその旨を携帯端末901に対して通知する。尚、このように、一致する端末ID(端末識別情報)がない場合において所定の登録ページを配信して、利用登録を促すようにしても良い。
一方、発行要求を行った携帯端末901の端末IDが、遊技者データベースに登録されている端末IDと一致した場合には、端末IDに対応するレベル、総始動回数、総大当り回数等の遊技履歴に基づく履歴情報を遊技者データベースから取得してパスワードを発行する。
パスワードは、所定のパスワードの解析手順と逆の手順にて生成される。まずは、該当する端末IDのレベル、総始動回数、総大当り回数等の履歴情報を取得し、取得したデータ(履歴情報)に基づいて96ビットの値を作成する。この際、共通データについては60ビット、固有データについては36ビットを割り当てる。
次いで、作成した96ビットの値を6ビット毎に分断し、10進数に置き換え、置き換えた値をパスワード解析テーブルに基づいて文字に置き換えることにより、16文字のパスワードを生成する。
次いで、遊技者データベースの該当する端末IDに登録されているパスワード、すなわち前回発行されたパスワードと一致するか否かを判定し、一致する場合には、前述した手順にて前回のパスワードと一致しないと判定されるまで、再度パスワードを生成する。
管理サーバ900は、上記のようにして前回のパスワードと一致しないパスワードを発行し、発行要求を行った携帯端末901に送信するとともに、遊技者データベースにおいて発行要求を行った携帯端末の端末IDに対応するパスワードを今回発行したパスワードに更新する。
パスワードの発行要求に応じてパスワードが発行されると携帯端末901には、発行されたパスワードが表示されることとなり、遊技者は表示されたパスワードをパチンコ遊技機1に入力する。そしてパスワードが入力されたパチンコ遊技機1では、前述のように入力されたパスワードを解析し、パスワードが認証されると、パスワードから特定されるレベル、経験値、ポイント数、総始動回数、総大当り回数、ミッション等の履歴情報がパチンコ遊技機1の遊技履歴テーブルの「遊技開始時」の格納領域の各データに反映されることにより、管理サーバ900にて管理されているレベル、経験値、ポイント数、総始動回数、総大当り回数、ミッション等の履歴情報を引き継いで遊技を行うことが可能となる。この際、入力されたパスワードも遊技履歴テーブルに格納される。尚、追加演出データが入力されたパスワードから特定される場合には、大当り中において実行される大当り演出の楽曲として、特定された追加演出データが追加される。
そして遊技者が遊技を終了し、前述した図28(b)に示すメニュー画面から「2次元コード出力」を選択することで遊技履歴テーブルに格納されているパスワードと遊技履歴の各データ、つまり、レベル、経験値、ポイント数、総始動回数、総大当り回数、総確変回数、ミッション等を取得し、これらのデータと、更新ページの所在を示すURLと、から2次元コードが生成され、演出表示装置9に表示されるとともに、遊技履歴テーブルが初期化される。
遊技者は、携帯端末901にて表示された2次元コードを読み取り、2次元コードから解析された遊技履歴、パスワード及び携帯端末901の端末IDを含む更新要求を管理サーバ900に対して行うことにより、2次元コードにて取得した遊技履歴を管理サーバ900の遊技者データベースに反映させることができる。
携帯端末901から更新要求がされると、管理サーバ900は、更新要求を行った携帯端末の端末IDが、遊技者データベースに登録されている端末IDと一致するか否かを判定し、一致する端末IDがない場合には、更新不可としてその旨を携帯端末901に対して通知する。
一方、更新要求を行った携帯端末901の端末IDが、遊技者データベースに登録されている端末IDと一致した場合には、更新要求から特定されるパスワードを、更新要求から特定される端末IDに対応付けて遊技者データベースに登録されているパスワードと照合する。そして、更新要求から特定されるパスワードと、遊技者データベースに登録されているパスワードと、が一致した場合には、パスワードを発行した遊技者であると認証し、認証OKである場合には、更新要求から特定される遊技履歴に基づいて遊技者データベースの該当する端末IDの対応する項目を更新するとともに、該端末ID及び遊技日時(現在の日時データ)に対応付けて更新要求から特定される遊技履歴を遊技履歴データベースに登録した後、更新要求を行った携帯端末901に対して更新完了を通知する。
尚、この際、レベルアップによって楽曲が追加されている場合には、追加されている楽曲の追加演出データも更新される。
また、本実施例では、パチンコ遊技機1において経験値を付与する形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、予告演出A〜Fの実行履歴と条件1〜4の成立履歴を含む遊技履歴がシンボル化された2次元バーコードをパチンコ遊技機1で表示出力するようにしておき、これら予告演出A〜Fの実行履歴と条件1〜4の成立履歴とに基づいて、管理サーバ900側において経験値を付与し、該付与した経験値に基づいてレベルを更新(レベルアップ)して、レベルの更新(レベルアップ)があった場合に、楽曲等の演出を追加するようにしても良い。尚、このようにする場合には、本実施例のように演出のカスタマイズをパチンコ遊技機1において実施するのではなく、これら演出のカスタマイズを、管理サーバ900にアクセスして上記したように遊技履歴を更新することで演出が追加されたときに遊技者が実施できるようにしておき、次の遊技において追加された演出をパチンコ遊技機1において実行可能とするためのパスワードが発行されるようにしても良い。すなわち、該パスワードが入力されたことを遊技機において判定されたことにより、該遊技機において追加された演出が行われるようになる。
一方、認証結果が認証NGである場合には、パスワードの一致状況を判定する。一致状況が、いずれか1文字のみパスワード入力時の配列上前後1字違いの相違であるか、を判定する。尚、パスワード入力時の配列上前後1字違いとは、図28(c)に示すパスワード入力画面の前後1文字であり、例えば、正規のパスワードが「Z」であれば、その前後1字とは「Y」と「=」が該当する。
そして、いずれか1文字のみ前後1字違いの相違以外の相違である場合、すなわち2文字以上相違する場合や相違するのは1文字であるが、前後1字違いにあたらない場合には、更新不可としてその旨を携帯端末901に対して通知する。
一方で、いずれか1文字のみ前後1字違いの相違である場合には、入力ミスの条件を満たすとして、パスワードを発行した遊技者であると一応認証し、更新要求から特定される遊技履歴に基づいて遊技者データベースの該当する端末IDの対応する項目を更新するとともに、該端末ID及び遊技日時(現在の日時データ)に対応付けて更新要求から特定される遊技履歴を遊技履歴データベースに登録した後、更新要求を行った携帯端末901に対して更新完了を通知する。
この際、更新要求から特定される遊技履歴に基づいて遊技者データベースの該当する端末IDに対応する項目の全てを更新するのではなく、このうち総始動回数、総大当り回数、総確変回数、大当りB回数、ミッションなど、遊技履歴の連続性に影響のない特定の項目のみ更新し、レベルや経験値など、遊技履歴の連続性に影響する項目の更新は行われないようになっている。また、更新完了の通知においては、パスワードが完全には一致しなかったが入力ミスの範囲であったこと、そのため、連続性に影響のない一部の項目しか更新されなかったことを併せて通知する。
以上、本実施例におけるパチンコ遊技機1によれば、予告演出A〜Fのうちで複数の予告演出が実行されたときに、該実行された複数の予告演出の組合せが、図24に示す条件1〜条件4を満たすことで、特典である経験値が有利に付与されるので、これら条件1〜条件4を満たす、つまり、同じ色系のキャラクタによる予告演出が実行されるか否かを遊技者に注目させることができるので、複数の予告演出が実行されることに対する興趣を高めることができる。
また、本実施例によれば、変動表示の終了時において条件1〜条件4を満たしたことによる付加経験値の大きさが報知されるため、有利に特典が付与されることに対する遊技者の期待感を高めることができるので、遊技機の興趣を向上できる。
また、本実施例によれば、予告演出が実行される変動表示の表示結果が、大当りの表示結果となるときには、大当りとならないスーパーリーチA,Bはずれとなる場合よりも、同じ赤系のキャラクタによる予告演出が実行され易くなるように設定されているので、条件3、4を満たすことにより、大当りとなること(遊技価値の付与)に対する遊技者の期待感も高めることができるので、遊技機の興趣を向上できる。
また、本実施例によれば、同一の色系(モチーフ)を含む予告演出が所定回数(2回以上)実行されるか否かについて、遊技者に注目させることができるので、遊技機の興趣を向上できる。
尚、前記実施例では、モチーフの一例として色を使用しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これらのモチーフは、色や形状や柄またはこれらの組合せであれば良い。
以上、本発明の実施例を図面により説明してきたが、具体的な構成はこれら実施例に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれる。
例えば、前記実施例では、第1次予告演出経験値表示、第2次予告演出経験値表示、第3次予告演出経験値表示、獲得合計経験値表示を個々の予告演出の実行時や、変動表示の終了時に特定して表示するようにしているが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、予告演出の種別を決定する予告決定処理において、決定した予告演出の種別の組合せに基づいて、経験値の表示パターンを予め決定しておき、該経験値の表示パターンに基づいて、第1次予告演出経験値表示、第2次予告演出経験値表示、第3次予告演出経験値表示、獲得合計経験値表示を実行するようにしても良い。
具体的な経験値の表示パターンとしては、例えば、第1次予告演出として予告演出Aが決定され、第2次予告演出として予告演出Dが決定され、第3次予告演出として予告演出なしが決定された場合であれば、第1次予告演出経験値表示として「+1」を表示し、第2次予告演出経験値表示として「+4」を表示し、第3次予告演出経験値表示を表示しない表示パターンとすれば良いし、例えば、第1次予告演出として予告演出Aが決定され、第2次予告演出として予告演出Cが決定され、第3次予告演出として予告演出Eが決定された場合であれば、第1次予告演出経験値表示として「+1」を表示し、第2次予告演出経験値表示として「+3」と条件1に対応する付加経験値「+5」を表示し、第3次予告演出経験値表示として「+5」と条件2に対応する付加経験値「+10」を表示する表示パターンとすれば良い。つまり、このように経験値の表示パターンを使用することで、
条件1〜条件4が成立したときには、その成立したときに、第1次予告演出経験値表示や第2次予告演出経験値表示や第3次予告演出経験値表示とともに、付加経験値を表示できるようにしても良い。
また、前記実施例では、第1次予告演出の実施の有無と種別、第2次予告演出の実施の有無と種別、第3次予告演出の実施の有無と種別とを、個別に決定する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、図32に示すように、第1次予告演出〜第3次予告演出の実施の有無と種別との組合せの予告パターン1〜予告パターン15を予め決定しておき、各予告パターン1〜予告パターン15に、予告決定用乱数の判定値を、図32に示すような割合となるように割り当てた予告演出種別決定テーブルを使用して、第1次予告演出〜第3次予告演出の実施の有無と種別とを、1段階の決定にて決定するようにしても良い。
尚、この際、予め設定する予告パターンとしては、図32に示す予告パターン1〜予告パターン15のように、第1次予告演出が実施されずに第2次予告演出や第3次予告演出が実施される予告パターンや、第2次予告演出が実施されずに第3次予告演出が実施される予告パターンを含まないようにしても良いし、前述した図18に示す第1次予告演出種別決定テーブル〜第3次予告演出種別決定テーブルを使用した場合のように、第1次予告演出が実施されずに第2次予告演出や第3次予告演出が実施される予告パターンや、第2次予告演出が実施されずに第3次予告演出が実施される予告パターンを含むようにしても良い。
図32に示す変形例では、スーパーリーチはずれとなる場合に予告パターンの決定に使用される図32(a)の予告演出種別決定テーブル(Sリーチはずれ)においては、図24に示す付加経験値を付加する条件1が成立する予告パターン4や予告パターン9、条件1とともに条件2が成立する予告パターン8や、条件3が成立する予告パターン7や予告パターン14、条件3とともに条件4が成立する予告パターン15が決定される割合が、変動表示結果が大当りの表示結果となる場合において予告パターンの決定に使用される図32(b)の予告演出種別決定テーブル(大当り)における、条件1が成立する予告パターン4や予告パターン9、条件1とともに条件2が成立する予告パターン8や、条件3が成立する予告パターン7や予告パターン14、条件3とともに条件4が成立する予告パターン15が決定される割合よりも、高くなるように判定値が割り当てられていることで、大当りとなるときには、大当りとならないとき(はずれとなるとき)よりも、条件1〜条件4が成立し易くなるように設定されている。
また、図32に示す変形例では、変動表示結果が大当りの表示結果となる場合において予告パターンの決定に使用される図32(b)の予告演出種別決定テーブル(大当り)においては、第2次予告演出や第3次予告演出が実施される予告パターン(予告パターン4〜予告パターン15)の決定割合が、スーパーリーチはずれとなる場合に予告パターンの決定に使用される図32(a)の予告演出種別決定テーブル(Sリーチはずれ)における第2次予告演出や第3次予告演出が実施される予告パターン(予告パターン4〜予告パターン15)の決定割合よりも高くなるように設定されており、大当りとなる場合には、第2次予告演出や第3次予告演出が実施されやすくなるように設定されており、このように設定することで、第2次予告演出や第3次予告演出が実施された場合において、大当りとなるのではないかという遊技者の期待感を高めることができ、遊技機の興趣を向上できる。
また、前記実施例では、予告演出を、スーパーリーチはずれとなる場合または変動表示結果が大当りとなるときにおいてのみ実行する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら以外の変動パターンの場合、例えば、ノーマルリーチはずれや、擬似連の変動パターン等において、予告演出を実行するようにしても良い。
また、前記実施例では、パスワードの入力や、「簡単スタート」の操作や、操作予告における操作によって、遊技履歴テーブルにおける「今回遊技」への遊技履歴の更新記憶による蓄積を開始する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、これら遊技履歴の更新記憶については常に実施しておき、パスワードの入力や、「簡単スタート」の操作や、操作予告における操作が実施された時点の遊技履歴を開始時点の遊技履歴として記憶し、遊技終了時点における遊技履歴と開始時点の遊技履歴との差から、当該遊技者の遊技履歴を特定するようにしても良い。
また、前記実施例では、管理サーバ900を用いた形態を例示したが、これら管理サーバ900は必須のものではなく、例えば、遊技履歴の管理を、管理サーバ900に代えて携帯端末(携帯電話機)901が実施するものであっても良いし、遊技履歴の管理をパチンコ遊技機1のみで実施するもの(複数の遊技の遊技履歴を管理しないもの)であっても良い。尚、これら、遊技履歴の管理をパチンコ遊技機1のみで実施する場合における「遊技履歴の出力」としては、例えば、メニュー画面に表示される「遊技履歴」の項目を遊技者が選択することで、当該遊技機における自分の遊技履歴を表示出力すれば良い。
つまり、前記実施例で示した構成を様々に組合せて遊技システム、遊技機、管理手段を構成することが可能である。
例えば、前記実施例で示した遊技システムは、(1)遊技機が2次元コードを出力、(2)遊技機が経験値を付与、(3)管理サーバ900が経験値を付与、(4)遊技機が特典を決定、(5)サーバが特典を決定、(6)サーバが特典を付与、という6つの構成のうち、(1)遊技機が2次元コードを出力、(2)遊技機が経験値を付与、(5)サーバが特典を決定、(6)サーバが特典を付与、という4つの構成を有する形態を例示したが、例えば、(2)遊技機が経験値を付与する構成を(3)管理サーバ900が経験値を付与する構成形態としても良いし、(1)、(3)、(5)、(6)の構成形態としても良い。
なお、前記実施例で示した遊技システムの各構成要素は、少なくとも2次元コードを出力する構成がパチンコ遊技機1側で備えるべき構成であることを除いて、パチンコ遊技機1側と管理サーバ900側とのいずれに備えていてもよい。つまり、特典(特典)を付与する構成が、管理サーバ900側であっても良いし、携帯端末(携帯電話機)901側であっても良いし、パチンコ遊技機1側であっても良い。
また、前記実施例では、経験値がレベルアップしたことによる大当り演出における楽曲の追加が、レベルアップした時点において実施される形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、パチンコ遊技機1にて表示される2次元コードの読み取りによる遊技履歴の更新時に、レベルの変化があったか否かを判定し、レベルの変化があった場合に、変化したレベルに対応する楽曲の追加処理を管理サーバ900側で実施することにより、新たなパスワードを入力する次の遊技において可能とすることで、遊技者の次の遊技への意欲を高めることができるようにしても良い。
また、前記実施例では、2次元コードを遊技終了において表示する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、経験値がレベルアップに対応した所定値(例えば100)を越えたときやミッションをクリアしたときに、所定価値である特典を獲得するためにアクセスするURLがシンボル化された2次元コードを表示するようにしても良い。
また、前記実施例では、特典として経験値を付与する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、これらの特典を所定数のコインやポイント(管理サーバ900においてデジタルコンテンツと交換するための価値データ)やデジタルコンテンツ等としても良いし、大当り後の遊技状態が、潜伏状態(高確低ベース状態)であるか否かを報知することであっても良い。尚、これら潜伏状態(高確低ベース状態)であるか否かを報知する特典を付与する場合には、遊技機において報知するだけではなく、遊技機において潜伏状態(高確低ベース状態)であるか否かを報知するための2次元コードを表示して、該2次元コードを携帯端末(携帯電話機)901に記憶された所定のアプリケーションプログラム(アプリ)で読み取ることで、これらの報知を携帯端末(携帯電話機)901において実施するもの、つまり、潜伏状態(高確低ベース状態)であるか否かを報知することによる特典の付与を携帯端末(携帯電話機)901において実施するものであっても良い。
また、前記実施例では、変動時間及びリーチ演出の種類や擬似連の有無等の変動態様を示す変動パターンを演出制御用CPU120に通知するために、変動を開始するときに1つの変動パターン指定コマンドを送信する例を示したが、2つ乃至それ以上のコマンドにより変動パターンを演出制御用CPU120に通知するようにしてもよい。具体的には、2つのコマンドにより通知する場合、CPU56は、1つ目のコマンドでは擬似連の有無、滑り演出の有無等、リーチとなる以前(リーチとならない場合には所謂第2停止の前)の変動時間や変動態様を示すコマンドを送信し、2つ目のコマンドではリーチの種類や再抽選演出の有無等、リーチとなった以降(リーチとならない場合には所謂第2停止の後)の変動時間や変動態様を示すコマンドを送信するようにしてもよい。この場合、演出制御用CPU120は2つのコマンドの組合せから導かれる変動時間に基づいて変動表示における演出制御を行うようにすればよい。
尚、CPU56の方では2つのコマンドのそれぞれにより変動時間を通知し、それぞれのタイミングで実行される具体的な変動態様については演出制御用CPU120の方で選択を行うようにしてもよい。2つのコマンドを送る場合、同一のタイマ割込内で2つのコマンドを送信するようにしてもよく、1つ目のコマンドを送信した後、所定期間が経過してから(例えば次のタイマ割込において)2つ目のコマンドを送信するようにしてもよい。尚、それぞれのコマンドで示される変動態様はこの例に限定されるわけではなく、送信する順序についても適宜変更可能である。このように2つ乃至それ以上のコマンドにより変動パターンを通知する様にすることで、変動パターン指定コマンドとして記憶しておかなければならないデータ量を削減することができる。
また、前記実施例では、遊技者に景品として遊技球が払い出され、遊技者は払い出された遊技球(貸し球の場合もある)を遊技領域に発射して遊技が行われるパチンコ遊技機1を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、プリペイドカードや会員カード等の遊技用記録媒体の記録情報より特定される大きさの遊技価値である度数を使用して、遊技に使用するための遊技得点を付与するとともに、付与された遊技得点または遊技による入賞により付与された遊技得点を使用して遊技機内に封入された遊技球を遊技領域に打ち込んで遊技者が遊技を行う遊技機にも本発明を適用することができる。
また、前記実施例では、遊技機としてパチンコ機1を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、本発明は、スロットマシンなどの他の遊技機にも適用することができる。以下、この発明を他の遊技機の一例であるスロットマシンに適用した場合について、図33〜図34を用いて簡単に説明する。
図33は、この発明が適用されたスロットマシン1001の正面図であり、スロットマシン1001は、前面が開口する筐体1001aと、この筐体1001aの側端に回動自在に枢支された前面扉1001bと、から構成されている。
スロットマシン1001の筐体1001aの内部には、外周に複数種の図柄が配列されたリール1002L、1002C、1002R(以下、左リール、中リール、右リール)が水平方向に並設されており、これらリール1002L、1002C、1002Rに配列された図柄のうち連続する3つの図柄が前面扉1001bに設けられた透視窓1003から見えるように配置されている。
本変形例のスロットマシン1001においてゲームを行う場合には、まず、メダルをメダル投入部1004から投入するか、あるいはクレジットを使用して賭数を設定する。クレジットを使用するにはMAXBETスイッチ1006を操作すれば良い。遊技状態に応じて定められた規定数の賭数が設定されると、入賞ラインL1〜L5(図33参照)が有効となり、スタートスイッチ1007の操作が有効な状態、すなわち、ゲームが開始可能な状態となる。本変形例では、規定数の賭数として遊技状態に関わらず3枚が定められて規定数の賭数が設定されると入賞ラインL1〜L5が有効となる。尚、遊技状態に対応する規定数のうち最大数を超えてメダルが投入された場合には、その分はクレジットに加算される。
入賞ラインとは、各リール1002L、1002C、1002Rの透視窓1003に表示された図柄の組合せが入賞図柄の組合せであるかを判定するために設定されるラインである。本変形例では、各リール1002L、1002C、1002Rの中段に並んだ図柄に跨って設定された入賞ラインL1、各リール1002L、1002C、1002Rの上段に並んだ図柄に跨って設定された入賞ラインL2、各リール1002L、1002C、1002Rの下段に並んだ図柄に跨って設定された入賞ラインL3、リール1002Lの上段、リール1002Cの中段、リール1002Rの下段、すなわち右下がりに並んだ図柄に跨って設定された入賞ラインL4、リール1002Lの下段、リール1002Cの中段、リール1002Rの上段、すなわち右上がりに並んだ図柄に跨って設定された入賞ラインL5の5種類が入賞ラインとして定められている。
ゲームが開始可能な状態でスタートスイッチ1007を操作すると、各リール1002L、1002C、1002Rが回転し、各リール1002L、1002C、1002Rの図柄が連続的に変動する。この状態でいずれかのストップスイッチ1008L、1008C、1008Rを操作すると、対応するリール1002L、1002C、1002Rの回転が停止し、透視窓3に表示結果が導出表示される。
そして全てのリール1002L、1002C、1002Rが停止されることで1ゲームが終了し、有効化され入賞ライン上に予め定められた図柄の組合せ(以下、役とも呼ぶ)が各リール1002L、1002C、1002Rの表示結果として停止した場合には入賞が発生し、その入賞に応じて定められた枚数のメダルが遊技者に対して付与され、クレジットに加算される。また、クレジットが上限数(本変形例では50)に達した場合には、メダルが直接メダル払出口1009(図33参照)から払い出されるようになっている。尚、有効化され複数の入賞ライン上にメダルの払出を伴う図柄の組合せが揃った場合には、有効化され入賞ラインに揃った図柄の組合せそれぞれに対して定められた払出枚数を合計し、合計した枚数のメダルが遊技者に対して付与されることとなる。ただし、1ゲームで付与されるメダルの払出枚数には、上限(本変形例では15枚)が定められており、合計した払出枚数が上限を超える場合には、上限枚数のメダルが付与されることとなる。また、有効化され入賞ライン上に、遊技状態の移行を伴う図柄の組合せが各リール1002L、1002C、1002Rの表示結果として停止した場合には図柄の組合せに応じた遊技状態に移行するようになっている。
図34は、スロットマシン1001の構成を示すブロック図である。スロットマシン1001には、図34に示すように、遊技制御基板1040、演出制御基板1090、電源基板1101が設けられており、遊技制御基板1040によって遊技状態が制御され、演出制御基板1090によって遊技状態に応じた演出が制御され、電源基板1101によってスロットマシン1001を構成する電気部品の駆動電源が生成され、各部に供給される。尚、遊技制御基板1040と演出制御基板1090とを中継基板を介して接続するようにしても良い。
電源基板1101には、外部からAC100Vの電源が供給されるとともに、このAC100Vの電源からスロットマシン1001を構成する電気部品の駆動に必要な直流電圧が生成され、遊技制御基板1040及び遊技制御基板1040を介して接続された演出制御基板1090に供給されるようになっている。
また、電源基板1101には、前述したホッパーモータ1034b、払出センサ1034c、満タンセンサ1035a、設定キースイッチ1037、リセット/設定スイッチ1038、電源スイッチ1039が接続されている。
遊技制御基板1040には、前述したMAXBETスイッチ1006、スタートスイッチ1007、ストップスイッチ1008L、1008C、1008R、精算スイッチ1010、リセットスイッチ1023、打止スイッチ1036a、自動精算スイッチ1036b、投入メダルセンサ1031、ドア開放検出スイッチ1025、リールセンサ1033L、1033C、1033Rが接続されているとともに、電源基板1101を介して前述した払出センサ1034c、満タンセンサ1035a、設定キースイッチ1037、リセット/設定スイッチ1038が接続されており、これら接続されたスイッチ類の検出信号が入力されるようになっている。
また、遊技制御基板1040には、前述したクレジット表示器1011、遊技補助表示器1012、ペイアウト表示器1013、1〜3BETLED1014〜1016、投入要求LED1017、スタート有効LED1018、ウェイト中LED1019、リプレイ中LED1020、BETスイッチ有効LED1021、左、中、右停止有効LED1022L、1022C、1022R、設定値表示器1024、流路切替ソレノイド1030、リールモータ1032L、1032C、1032Rが接続されているとともに、電源基板1101を介して前述したホッパーモータ1034bが接続されており、これら電気部品は、遊技制御基板1040に搭載された後述のメイン制御部1041の制御に基づいて駆動されるようになっている。
遊技制御基板1040には、メインCPU1041a、ROM1041b、RAM1041c、I/Oポート1041dを備えたマイクロコンピュータからなり、遊技の制御を行うメイン制御部1041、所定範囲(本変形例では0〜65535)の乱数を生成する乱数回路1042、一定周波数のクロック信号を乱数回路1042に供給するパルス発振器1043、遊技制御基板10040に直接または電源基板1101を介して接続されたスイッチ類から入力された検出信号を検出するスイッチ検出回路1044、リールモータ1032L、1032C、1032Rの駆動制御を行うモータ駆動回路1045、流路切替ソレノイド1030の駆動制御を行うソレノイド駆動回路1046、遊技制御基板1040に接続された各種表示器やLEDの駆動制御を行うLED駆動回路1047、スロットマシン1001に供給される電源電圧を監視し、電圧低下を検出したときに、その旨を示す電圧低下信号をメイン制御部1041に対して出力する電断検出回路1048、電源投入時またはメインCPU1041aからの初期化命令が入力されないときにメインCPU1041aにリセット信号を与えるリセット回路1049、その他各種デバイス、回路が搭載されている。
メインCPU1041aは、計時機能、タイマ割込などの割込機能(割込禁止機能を含む)を備え、ROM1041bに記憶されたプログラム(後述)を実行して、遊技の進行に関する各種の制御処理を行うととともに、遊技制御基板1040に搭載された制御回路の各部を直接的または間接的に制御する。ROM1041bは、メインCPU1041aが実行するプログラムや各種テーブル等の固定的なデータを記憶する。RAM1041cは、メインCPU1041aがプログラムを実行する際のワーク領域等として使用される。I/Oポート1041dは、メイン制御部1041が備える信号入出力端子を介して接続された各回路との間で制御信号を入出力する。
また、メイン制御部1041には、停電時においてもバックアップ電源が供給されており、バックアップ電源が供給されている間は、RAM1041cに記憶されているデータが保持されるようになっている。
メインCPU1041aは、I/Oポート1041dを介して演出制御基板1090に、各種のコマンドを送信する。
演出制御基板1090には、演出用スイッチ1056が接続されており、この演出用スイッチ1056における十字キーの各方向に対応する検出信号が入力されることで、演出制御基板1090が遊技者による操作の有無や操作による指定方向を把握できるようになっている。
また、演出制御基板1090には、スロットマシン1001の前面扉1001bに配置された画像用液晶パネル1051を有する演出表示装置1050と、演出効果LED1052、スピーカ1053、1054(図34参照)、前述したリールLED1055等の演出装置が接続されており、これら演出装置は、演出制御基板1090に搭載された後述のサブ制御部1091による制御に基づいて駆動されるようになっている。
また、本変形例では、演出制御基板1090に搭載されたサブ制御部1091により、画像用液晶パネル1051、演出効果LED1052、スピーカ1053、1054、リールLED1055等の演出装置の出力制御が行われる構成であるが、サブ制御部1091とは別に演出装置の出力制御を直接的に行う出力制御部を演出制御基板1090または他の基板に搭載し、サブ制御部1091がメイン制御部1041からのコマンドに基づいて演出装置の出力パターンを決定し、サブ制御部1091が決定した出力パターンに基づいて出力制御部が演出装置の出力制御を行う構成としても良く、このような構成では、サブ制御部1091及び出力制御部の双方によって演出装置の出力制御が行われることとなる。
また、本変形例では、演出装置として画像用液晶パネル1051、演出効果LED1052、スピーカ1053、1054、リールLED1055を例示しているが、演出装置は、これらに限られず、例えば、機械的に駆動する表示装置や機械的に駆動する役モノなどを演出装置として適用しても良い。
演出制御基板1090には、メイン制御部1041と同様にサブCPU1091a、ROM1091b、RAM1091c、I/Oポート1091dを備えたマイクロコンピュータにて構成され、演出の制御を行うサブ制御部1091、演出制御基板1090に接続された画像用液晶パネル1051の表示制御を行う表示制御回路1092、演出効果LED1052、リールLED1055の駆動制御を行うLED駆動回路1093、スピーカ1053、1054からの音声出力制御を行う音声出力回路1094と、電源投入時またはサブCPU1091aからの初期化命令が一定時間入力されないときにサブCPU1091aにリセット信号を与えるリセット回路1095、演出制御基板1090に接続された演出用スイッチ1056から入力された検出信号を検出するスイッチ検出回路1096、日付情報及び時刻情報を含む時間情報を出力する時計装置1097、スロットマシン1001に供給される電源電圧を監視し、電圧低下を検出したときに、その旨を示す電圧低下信号をサブCPU1091aに対して出力する電断検出回路1098、その他の回路等、が搭載されており、サブCPU1091aは、遊技制御基板1040から送信されるコマンドを受けて、演出を行うための各種の制御を行うとともに、演出制御基板1090に搭載された制御回路の各部を直接的または間接的に制御する。
スロットマシン1001は、全てのリール1002L、1002C、1002Rが停止した際に、有効化された入賞ライン(本変形例の場合、常に全ての入賞ラインが有効化されるため、以下では、有効化された入賞ラインを単に入賞ラインと呼ぶ)上に役と呼ばれる図柄の組合せが揃うと入賞となる。役は、同一図柄の組合せであっても良いし、異なる図柄を含む組合せであっても良い。入賞となる役の種類は、遊技状態に応じて定められているが、大きく分けて、メダルの払い出しを伴う小役と、賭数の設定を必要とせずに次のゲームを開始可能となる再遊技役と、遊技者にとって有利な遊技状態への移行を伴う特別役と、がある。小役と再遊技役をまとめて一般役とも呼ぶ。遊技状態に応じて定められた各役の入賞が発生するためには、後述する内部抽選に当選して、当該役の当選フラグがRAMに設定されている必要がある。
尚、これら各役の当選フラグのうち、小役及び再遊技役の当選フラグは、当該フラグが設定されたゲームにおいてのみ有効とされ、次のゲームでは無効となるが、特別役の当選フラグは、当該フラグにより許容された役の組合せが揃うまで有効とされ、許容された役の組合せが揃ったゲームにおいて無効となる。すなわち特別役の当選フラグが一度当選すると、例え、当該フラグにより許容された役の組合せを揃えることができなかった場合にも、その当選フラグは無効とされずに、次のゲームへ持ち越されることとなる。
内部抽選は、上記した各役への入賞を許容するか否かを、全てのリール1002L、1002C、1002Rの表示結果が導出表示される以前に(実際には、スタートスイッチ1007の検出時)決定するものである。内部抽選では、まず、スタートスイッチ1007の検出時に内部抽選用の乱数値(0〜65535の整数)を取得する。詳しくは、RAMに割り当てられた乱数値格納ワークの値を同じくRAMに割り当てられた抽選用ワークに設定する。そして、遊技状態及び特別役の持ち越しの有無に応じて定められた各役について、抽選用ワークに格納された数値データと、遊技状態を特定するための遊技状態フラグの値、賭数及び設定値に応じて定められた各役の判定値数に応じて行われる。
内部抽選では、内部抽選の対象となる役、現在の遊技状態フラグ値、RTフラグ値及び設定値に対応して定められた判定値数を、内部抽選用の乱数値(抽選用ワークに格納された数値データ)に順次加算し、加算の結果がオーバーフローしたときに、当該役に当選したものと判定される。このため、判定値数の大小に応じた確率(判定値数/65536)で役が当選することとなる。
そして、いずれかの役の当選が判定された場合には、当選が判定された役に対応する当選フラグをRAMに割り当てられた内部当選フラグ格納ワークに設定する。内部当選フラグ格納ワークは、2バイトの格納領域にて構成されており、そのうちの上位バイトが、特別役の当選フラグが設定される特別役格納ワークとして割り当てられ、下位バイトが、一般役の当選フラグが設定される一般役格納ワークとして割り当てられている。詳しくは、特別役が当選した場合には、当該特別役が当選した旨を示す特別役の当選フラグを特別役格納ワークに設定し、一般役格納ワークに設定されている当選フラグをクリアする。また、一般役が当選した場合には、当該一般役が当選した旨を示す一般役の当選フラグを一般役格納ワークに設定する。尚、いずれの役及び役の組合せにも当選しなかった場合には、一般役格納ワークのみクリアする。
メイン制御部1041がストップスイッチ1008L、1008C、1008Rのうち、回転中のリールに対応するいずれかの操作を有効に検出したときに、該当するリールに表示結果を導出させる際の制御について説明すると、ストップスイッチ1008L、1008C、1008Rのうち、回転中のリールに対応するいずれかの操作を有効に検出すると、停止操作を検出した時点のリール基準位置からのステップ数に基づいて停止操作位置の領域番号を特定し、停止操作が検出されたリールの停止制御テーブルを参照し、特定した停止操作位置の領域番号に対応する滑りコマ数を取得する。そして、取得した滑りコマ数分リールを回転させて停止させる制御を行う。具体的には、停止操作を検出した時点のリール基準位置からのステップ数から、取得した滑りコマ数引き込んで停止させるまでのステップ数を算出し、算出したステップ数分リールを回転させて停止させる制御を行う。これにより、停止操作が検出された停止操作位置の領域番号に対応する領域から滑りコマ数分先の停止位置となる領域番号に対応する領域が停止基準位置(本変形例では、透視窓1003の下段図柄の領域)に停止することとなる。
いずれかの役に当選している場合には、当選役を入賞ライン上に4コマの範囲で最大限引き込み、当選していない役が入賞ライン上に揃わないように引き込む滑りコマ数が定められた停止制御テーブルを作成し、リールの停止制御を行う一方、いずれの役にも当選していない場合には、いずれの役も揃わない滑りコマ数が定められた停止制御テーブルを作成し、リールの停止制御を行う。これにより、停止操作が行われた際に、入賞ライン上に最大4コマの引込範囲で当選している役を揃えて停止させることができれば、これを揃えて停止させる制御が行われ、当選していない役は、最大4コマの引込範囲でハズシて停止させる制御が行われることとなる。
また、本変形例におけるスロットマシン1001は、遊技状態が所定状態であるときに、サブ制御部1091により、内部抽選結果を報知するナビ演出を実行可能な報知期間となるアシストタイム(いわゆるAT)に演出状態が制御されるようになっており、これらAT状態においては、内部当選した小役をほぼ確実に入賞させることができるので、遊技者にとって有利な遊技状態となる。
よって、本変形例のスロットマシン1001においては、サブCPU1091aが、前記実施例における演出制御用CPU120として機能すれば良く、前記実施例における1の特図ゲームを、スロットマシン1001における1ゲームとして各種の制御を実施すれば良い。
また、前記実施例では、有利条件を、大当り(有価価値)に当選したことやミッション達成の対象であるスーパーリーチCはずれの変動パターンが決定されたことを例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら以外の条件、例えば、確変状態(有価価値)となることや、時短回数が多い大当り(有価価値)となること等、遊技者にとって有利な有利状態(有価価値)となることに決定されることを有利条件とすることができる。また、上記したスロットマシン1001の場合であれば、これら有利条件を、ボーナス(有価価値)に内部当選したことや、小役を入賞させる操作態様が報知されるアシスト状態とともにリプレイ役の成立頻度が通常状態よりも高いリプレイタイム状態となるART(有価価値)となることが決定されたことや、期間(ゲーム数)が多いART(有価価値)になることが決定されたことや、アシスト状態となることが決定されやすい状態(有価価値)となることが決定されたこと等とすれば良い。
尚、本発明における「1の遊技期間」とは、遊技(パチンコ遊技機1における変動表示や、スロットマシン1001におけるゲーム)において、予め実行することが決定された予告演出が行われる期間であって、変動開始前や変動開始時に1の変動表示中に行う予告演出だけが決定された場合には、該決定された予告演出が実行される1の変動表示期間が1の遊技期間となり、図27(b)に示すように、複数の変動表示にまたがって行う連続予告演出の決定が始動入賞時(保留記憶の追加時)や変動開始時(保留記憶が消費されて保留表示がシフトされるタイミング)に決定される場合には、該決定された連続予告演出が実行される複数の変動表示の期間が1の遊技期間となる。
また、前記実施例では、有利に付与される特典である付加経験値が付与される所定条件として、図24に示すように、同一のモチーフである同一色が連続する条件1〜条件4とした形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、その他の条件、例えば、予め組合せパターンが設定されている場合であれば、同一のモチーフの予告演出が実行されること以外の条件、例えば、所定の組合せ(赤系→白系→赤系)であっても良いし、予告演出A〜F以外の複数種類の予告演出が実施される場合であれば、1の種類である予告画像が段階的に変化するステップアップの予告演出と他の種類であるキャラクタの一群が表示領域を横切る群予告演出の実行が組合せを、所定条件の成立パターンとして設定しても良い。また、単に各種の予告演出が所定回数以上(例えば、3回)行われることが所定条件とされても良いし、予告演出の組合せ以外に、特定の予告演出(例えば、予告演出C)と複数種類あるリーチ演出(例えば、リーチ演出A〜D)のうちでリーチ演出Dが実行されることを所定条件としても良い。
つまり、所定条件は、上記のように定義される1の遊技期間に行われる演出(予告演出、擬似連演出、リーチ演出等)に関する条件であれば良く、これら1の遊技期間に行われる演出(予告演出、擬似連演出、リーチ演出等)の実行が決定される(演出がそれぞれ独立抽選、組合せ抽選で決定)、或いは実行されることが所定条件が成立することに該当する。
また、本発明の特典付与手段は、「予告演出の実行により」特典を付与することとしており、この「予告演出の実行により」特典を付与するタイミングとしては、予告演出を実行した後であっても良いし、予告演出の実行中であっても良いし、予告演出の実行が決定されてから実行されるまでの間であっても良い。
また、前記実施例では、特典が経験値(ポイントであっても良い)であるので、有利に特典を付与する一例として、別個の経験値を加算にて付与したり、対応した経験値の所定倍を加算して付与する形態、つまり、付与する特典である経験値を多くする形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、特典が画像(デジタルコンテンツ)であれば、所定条件が満たされたときだけ得られる画像を付与(ダウンロードや遊技機で表示)したり、上述したように、確変(高確)状態であるか否かを報知する場合であれば、より正確に確変(高確)状態であること、或いは、非確変(低確)状態であることを明確に報知したりすることであっても良い。つまり、本発明において「有利に特典を付与」することには、所定条件を満たさないときより多く特典をすることや、所定条件を満たさないときより価値の高い特典を付与することが含まれる。