本発明が適用された実施例1の遊技システムは、図1に示すように、遊技場に設置された本発明の遊技機の一例であるスロットマシン1と、インターネットに接続された本発明の管理装置の一例である管理サーバ1200と、から構成され、スロットマシン1と、管理サーバ1200と、は2次元コード読み取り機能及びインターネットへの接続機能を備える携帯端末1300を介してデータのやり取りを行うことが可能とされている。
本実施例の遊技機の一例であるスロットマシン1は、図2及び図3に示すように、前面が開口する筐体1aと、この筐体1aの側端に回動自在に枢支された前面扉1bと、から構成されている。
本実施例のスロットマシン1の筐体1aの内部には、図3に示すように、外周に複数種の図柄が配列されたリール2L、2C、2R(以下、左リール、中リール、右リール)が水平方向に並設されており、図2に示すように、これらリール2L、2C、2Rに配列された図柄のうち連続する3つの図柄が前面扉1bに設けられた透視窓3から見えるように配置されている。
リール2L、2C、2Rの外周部には、図4に示すように、それぞれ「黒7」、「網7(図中網掛け7)」、「白7」、「BAR」、「リプレイ」、「プラム」、「スイカ」、「チェリー」、「ベル」、「オレンジ」といった互いに識別可能な複数種類の図柄が所定の順序で、それぞれ21個ずつ描かれている。リール2L、2C、2Rの外周部に描かれた図柄は、前面扉1bの略中央に設けられた透視窓3において各々上中下三段に表示される。
各リール2L、2C、2Rは、各々対応して設けられリールモータ32L、32C、32R(図5参照)によって回転させることで、各リール2L、2C、2Rの図柄が透視窓3に連続的に変化しつつ表示されるとともに、各リール2L、2C、2Rの回転を停止させることで、透視窓3に3つの連続する図柄が表示結果として導出表示されるようになっている。
リール2L、2C、2Rの内側には、リール2L、2C、2Rそれぞれに対して、基準位置を検出するリールセンサ33L、33C、33Rと、リール2L、2C、2Rを背面から照射するリールLED55と、が設けられている。また、リールLED55は、リール2L、2C、2Rの連続する3つの図柄に対応する12のLEDからなり、各図柄をそれぞれ独立して照射可能とされている。
前面扉1bにおける各リール2L,2C,2Rに対応する位置には、リール2L,2C,2Rを前面側から透視可能とする横長長方形状の透視窓3が設けられており、該透視窓3を介して遊技者側から各リール2L,2C,2Rが視認できるようになっている。
前面扉1bには、メダルを投入可能なメダル投入部4、メダルが払い出されるメダル払出口9、クレジット(遊技者所有の遊技用価値として記憶されているメダル数)を用いて、その範囲内において遊技状態に応じて定められた規定数の賭数のうち最大の賭数(本実施例ではいずれの遊技状態においても3)を設定する際に操作されるMAXBETスイッチ6、クレジットとして記憶されているメダル及び賭数の設定に用いたメダルを精算する(クレジット及び賭数の設定に用いた分のメダルを返却させる)際に操作される精算スイッチ10、ゲームを開始する際に操作されるスタートスイッチ7、リール2L、2C、2Rの回転を各々停止する際に操作されるストップスイッチ8L、8C、8R、演出に用いるための演出用スイッチ56が遊技者により操作可能にそれぞれ設けられている。
尚、本実施例では、回転を開始した3つのリール2L、2C、2Rのうち、最初に停止するリールを第1停止リールと称し、また、その停止を第1停止と称する。同様に、2番目に停止するリールを第2停止リールと称し、また、その停止を第2停止と称し、3番目に停止するリールを第3停止リールと称し、また、その停止を第3停止あるいは最終停止と称する。
また、前面扉1bには、クレジットとして記憶されているメダル枚数が表示されるクレジット表示器11、入賞の発生により払い出されたメダル枚数やエラー発生時にその内容を示すエラーコード等が表示される遊技補助表示器12、賭数が1設定されている旨を点灯により報知する1BETLED14、賭数が2設定されている旨を点灯により報知する2BETLED15、賭数が3設定されている旨を点灯により報知する3BETLED16、メダルの投入が可能な状態を点灯により報知する投入要求LED17、スタートスイッチ7の操作によるゲームのスタート操作が有効である旨を点灯により報知するスタート有効LED18、ウェイト(前回のゲーム開始から一定期間経過していないためにリールの回転開始を待機している状態)中である旨を点灯により報知するウェイト中LED19、後述するリプレイゲーム中である旨を点灯により報知するリプレイ中LED20が設けられたペイアウト表示器13が設けられている。
MAXBETスイッチ6の内部には、MAXBETスイッチ6の操作による賭数の設定操作が有効である旨を点灯により報知するBETスイッチ有効LED21(図5参照)が設けられており、ストップスイッチ8L、8C、8Rの内部には、該当するストップスイッチ8L、8C、8Rによるリールの停止操作が有効である旨を点灯により報知する左、中、右停止有効LED22L、22C、22R(図5参照)がそれぞれ設けられている。
また、前面扉1bにおけるストップスイッチ8L、8C、8Rの下方には、スロットマシン1のタイトルや後述する配当表1などが印刷された下部パネルが設けられている。
前面扉1bの内側には、所定のキー操作により後述するエラー状態及び後述する打止状態を解除するためのリセット操作を検出するリセットスイッチ23、後述する設定値の変更中や設定値の確認中にその時点の設定値が表示される設定値表示器24、後述のBB終了時に打止状態(リセット操作がなされるまでゲームの進行が規制される状態)に制御する打止機能の有効/無効を選択するための打止スイッチ36a、後述のBB終了時に自動精算処理(クレジットとして記憶されているメダルを遊技者の操作によらず精算(返却)する処理)に制御する自動精算機能の有効/無効を選択するための自動精算スイッチ36b、メダル投入部4から投入されたメダルの流路を、筐体1a内部に設けられた後述のホッパータンク34a(図3参照)側またはメダル払出口9側のいずれか一方に選択的に切り替えるための流路切替ソレノイド30、メダル投入部4から投入され、ホッパータンク34a側に流下したメダルを検出する投入メダルセンサ31を有するメダルセレクタ(図示略)、前面扉1bの開放状態を検出するドア開放検出スイッチ25(図5参照)が設けられている。
筐体1a内部には、図3に示すように、前述したリール2L、2C、2R、リールモータ32L、32C、32R、各リール2L、2C、2Rのリール基準位置をそれぞれ検出可能なリールセンサ33L、33C、33R(図5参照)からなるリールユニット2、外部出力信号を出力するための外部出力基板、メダル投入部4から投入されたメダルを貯留するホッパータンク34a、ホッパータンク34aに貯留されたメダルをメダル払出口9より払い出すためのホッパーモータ34b、ホッパーモータ34bの駆動により払い出されたメダルを検出する払出センサ34cからなるホッパーユニット34、電源ボックス100が設けられている。
ホッパーユニット34の側部には、ホッパータンク34aから溢れたメダルが貯留されるオーバーフロータンク35が設けられている。オーバーフロータンク35の内部には、貯留された所定量のメダルを検出可能な高さに設けられた左右に離間する一対の導電部材からなる満タンセンサ35aが設けられており、導電部材がオーバーフロータンク35内に貯留されたメダルを介して接触することにより導電したときに内部に貯留されたメダル貯留量が所定量以上となったこと、すなわちオーバーフロータンクが満タン状態となったことを検出できるようになっている。
電源ボックス100の前面には、設定変更状態または設定確認状態に切り替えるための設定キースイッチ37、通常時においてはエラー状態や打止状態を解除するためのリセットスイッチとして機能し、設定変更状態においては後述する内部抽選の当選確率(出玉率)の設定値を変更するための設定スイッチとして機能するリセット/設定スイッチ38、電源をon/offする際に操作される電源スイッチ39が設けられている。
本実施例のスロットマシン1においてゲームを行う場合には、まず、メダルをメダル投入部4から投入するか、あるいはクレジットを使用して賭数を設定する。クレジットを使用するにはMAXBETスイッチ6を操作すれば良い。遊技状態に応じて定められた規定数の賭数が設定されると、入賞ラインLN(図2参照)が有効となり、スタートスイッチ7の操作が有効な状態、すなわち、ゲームが開始可能な状態となる。本実施例では、規定数の賭数として遊技状態に関わらず3枚が定められて規定数の賭数が設定されると入賞ラインLNが有効となる。尚、遊技状態に対応する規定数のうち最大数を超えてメダルが投入された場合には、その分はクレジットに加算される。
入賞ラインとは、各リール2L、2C、2Rの透視窓3に表示された図柄の組み合わせが入賞図柄の組み合わせであるかを判定するために設定されるラインである。本実施例では、図2に示すように、リール2Lの中段、リール2Cの中段、リール2Rの中段、すなわち中段に水平方向に並んだ図柄に跨って設定された入賞ラインLNのみが入賞ラインとして定められている。尚、本実施例では、1本の入賞ラインのみを適用しているが、複数の入賞ラインを適用しても良い。
また、本実施例では、入賞ラインLNに入賞を構成する図柄の組み合わせが揃ったことを認識しやすくするために、入賞ラインLNとは別に、無効ラインLM1〜4を設定している。無効ラインLM1〜4は、これら無効ラインLM1〜4に揃った図柄の組み合わせによって入賞が判定されるものではなく、入賞ラインLNに特定の入賞を構成する図柄の組み合わせが揃った際に、無効ラインLM1〜4のいずれかに入賞ラインLNに揃った場合に入賞となる図柄の組み合わせ(例えば、ベル−ベル−ベル)が揃う構成とすることで、入賞ラインLNに特定の入賞を構成する図柄の組み合わせが揃ったことを認識しやすくするものである。本実施例では、図2に示すように、リール2Lの上段、リール2Cの上段、リール2Rの上段、すなわち上段に水平方向に並んだ図柄に跨って設定された無効ラインLM1、リール2Lの下段、リール2Cの下段、リール2Rの下段、すなわち下段に水平方向に並んだ図柄に跨って設定された無効ラインLM2、リール2Lの上段、リール2Cの中段、リール2Rの下段、すなわち右下がりに並んだ図柄に跨って設定された無効ラインLM3、リール2Lの下段、リール2Cの中段、リール2Rの上段、すなわち右上がりに並んだ図柄に跨って設定された無効ラインLM4の4種類が無効ラインLMとして定められている。
ゲームが開始可能な状態でスタートスイッチ7を操作すると、各リール2L、2C、2Rが回転し、各リール2L、2C、2Rの図柄が連続的に変動する。この状態でいずれかのストップスイッチ8L、8C、8Rを操作すると、対応するリール2L、2C、2Rの回転が停止し、透視窓3に表示結果が導出表示される。
そして全てのリール2L、2C、2Rが停止されることで1ゲームが終了し、入賞ラインLN上に予め定められた図柄の組み合わせ(以下、役とも呼ぶ)が各リール2L、2C、2Rの表示結果として停止した場合には入賞が発生し、その入賞に応じて定められた枚数のメダルが遊技者に対して付与され、クレジットに加算される。また、クレジットが上限数(本実施例では50)に達した場合には、メダルが直接メダル払出口9(図2参照)から払い出されるようになっている。また、入賞ラインLN上に、遊技状態の移行を伴う図柄の組み合わせが各リール2L、2C、2Rの表示結果として停止した場合には図柄の組み合わせに応じた遊技状態に移行するようになっている。
尚、本実施例では、3つのリール2L、2C、2Rを適用した例について説明しているが、1つのみリールを備え、この1つのリールの表示結果に応じて入賞が判定されるものでも良いし、2つのリールを備え、2つのリールの表示結果の組み合わせに応じて入賞が判定されるものでも良いし、4つ以上のリールを備え、これらリールの表示結果の組み合わせに応じて入賞が判定されるものでも良い。
また、本実施例におけるスロットマシン1にあっては、ゲームが開始されて各リール2L、2C、2Rが回転して図柄の変動が開始した後、いずれかのストップスイッチ8L、8C、8Rが操作されたときに、当該ストップスイッチ8L、8C、8Rに対応するリールの回転が停止して図柄が停止表示される。ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作から対応するリール2L、2C、2Rの回転を停止するまでの最大停止遅延時間は190ms(ミリ秒)である。
リール2L、2C、2Rは、1分間に80回転し、80×21(1リール当たりの図柄コマ数)=1680コマ分の図柄を変動させるので、190msの間では最大で4コマの図柄を引き込むことができることとなる。つまり、停止図柄として選択可能なのは、ストップスイッチ8L、8C、8Rが操作されたときに表示されている図柄と、そこから4コマ先までにある図柄、合計5コマ分の図柄である。
このため、例えば、ストップスイッチ8L、8C、8Rのいずれかが操作されたときに当該ストップスイッチに対応するリールの下段に表示されている図柄を基準とした場合、当該図柄から4コマ先までの図柄を下段に表示させることができるため、リール2L、2C、2R各々において、ストップスイッチ8L、8Rのうちいずれかが操作されたときに当該ストップスイッチに対応するリールの中段に表示されている図柄を含めて5コマ以内に配置されている図柄を入賞ライン上に表示させることができる。
図5は、スロットマシン1の構成を示すブロック図である。スロットマシン1には、図5に示すように、遊技制御基板40、演出制御基板90、電源基板101が設けられており、遊技制御基板40によって遊技状態が制御され、演出制御基板90によって遊技状態に応じた演出が制御され、電源基板101によってスロットマシン1を構成する電気部品の駆動電源が生成され、各部に供給される。
電源基板101には、外部からAC100Vの電源が供給されるとともに、このAC100Vの電源からスロットマシン1を構成する電気部品の駆動に必要な直流電圧が生成され、遊技制御基板40及び遊技制御基板40を介して接続された演出制御基板90に供給されるようになっている。また、後述するメイン制御部41からサブ制御部91へのコマンド伝送ラインと、遊技制御基板40から演出制御基板90に対して電源を供給する電源供給ラインと、が一系統のケーブル及びコネクタを介して接続されており、これらケーブルと各基板とを接続するコネクタ同士が全て接続されることで演出制御基板90側の各部が動作可能となり、かつメイン制御部41からのコマンドを受信可能な状態となる。このため、メイン制御部41からコマンドを伝送するコマンド伝送ラインが演出制御基板90に接続されている状態でなければ、演出制御基板90側に電源が供給されず、演出制御基板90側のみが動作してしまうことがない。
また、電源基板101には、前述したホッパーモータ34b、払出センサ34c、満タンセンサ35a、設定キースイッチ37、リセット/設定スイッチ38、電源スイッチ39が接続されている。
遊技制御基板40には、前述したMAXBETスイッチ6、スタートスイッチ7、ストップスイッチ8L、8C、8R、精算スイッチ10、リセットスイッチ23、打止スイッチ36a、自動精算スイッチ36b、投入メダルセンサ31、ドア開放検出スイッチ25、リールセンサ33L、33C、33Rが接続されているとともに、電源基板101を介して前述した払出センサ34c、満タンセンサ35a、設定キースイッチ37、リセット/設定スイッチ38が接続されており、これら接続されたスイッチ類の検出信号が入力されるようになっている。
また、遊技制御基板40には、前述したクレジット表示器11、遊技補助表示器12、ペイアウト表示器13、1〜3BETLED14〜16、投入要求LED17、スタート有効LED18、ウェイト中LED19、リプレイ中LED20、BETスイッチ有効LED21、左、中、右停止有効LED22L、22C、22R、設定値表示器24、流路切替ソレノイド30、リールモータ32L、32C、32Rが接続されているとともに、電源基板101を介して前述したホッパーモータ34bが接続されており、これら電気部品は、遊技制御基板40に搭載された後述のメイン制御部41の制御に基づいて駆動されるようになっている。
遊技制御基板40には、メイン制御部41、制御用クロック生成回路42、乱数用クロック生成回路43、スイッチ検出回路44、モータ駆動回路45、ソレノイド駆動回路46、LED駆動回路47、電断検出回路48、リセット回路49が搭載されている。
メイン制御部41は、1チップマイクロコンピュータにて構成され、後述するROM506に記憶された制御プログラムを実行して、遊技の進行に関する処理を行うととともに、遊技制御基板40に搭載された制御回路の各部を直接的または間接的に制御する。
制御用クロック生成回路42は、メイン制御部41の外部にて、所定周波数の発振信号となる制御用クロックCCLKを生成する。制御用クロック生成回路42により生成された制御用クロックCCLKは、例えば図6に示すようなメイン制御部41の制御用外部クロック端子EXCを介してクロック回路502に供給される。乱数用クロック生成回路43は、メイン制御部41の外部にて、制御用クロックCCLKの発振周波数とは異なる所定周波数の発振信号となる乱数用クロックRCLKを生成する。乱数用クロック生成回路43により生成された乱数用クロックRCLKは、例えば図6に示すようなメイン制御部41の乱数用外部クロック端子ERCを介して乱数回路509に供給される。一例として、乱数用クロック生成回路43により生成される乱数用クロックRCLKの発振周波数は、制御用クロック生成回路42により生成される制御用クロックCCLKの発振周波数以下となるようにすれば良い。
スイッチ検出回路44は、遊技制御基板40に直接または電源基板101を介して接続されたスイッチ類から入力された検出信号を取り込んでメイン制御部41に伝送する。モータ駆動回路45は、メイン制御部41から出力されたモータ駆動信号をリールモータ32L、32C、32Rに伝送する。ソレノイド駆動回路46は、メイン制御部41から出力されたソレノイド駆動信号を流路切替ソレノイド30に伝送する。LED駆動回路は、メイン制御部41から出力されたLED駆動信号を遊技制御基板40に接続された各種表示器やLEDに伝送する。電断検出回路48は、スロットマシン1に供給される電源電圧を監視し、電圧低下を検出したときに、その旨を示す電圧低下信号をメイン制御部41に対して出力する。リセット回路49は、電源投入時または電源遮断時などの電源が不安定な状態においてメイン制御部41にシステムリセット信号を与える。また、リセット回路49は、ウォッチドッグタイマを内蔵し、ウォッチドッグタイマがタイムアップした場合、すなわちメイン制御部41のCPU505の動作が一定時間停止した場合においてメイン制御部41にユーザリセット信号を与える。
図6は、遊技制御基板40に搭載されたメイン制御部41の構成例を示している。図6に示すメイン制御部41は、1チップマイクロコンピュータであり、外部バスインタフェース501と、クロック回路502と、固有情報記憶回路503と、リセット/割込コントローラ504と、CPU505と、ROM506と、RAM507と、CTC(カウンタ/タイマサーキット)508と、乱数回路509と、PIP(パラレルインプットポート)510と、シリアル通信回路511と、アドレスデコード回路512とを備えて構成される。
図6に示すメイン制御部41が備える外部バスインタフェース501は、メイン制御部41を構成するチップの外部バスと内部バスとのインタフェース機能や、アドレスバス、データバス及び各制御信号の方向制御機能などを有するバスインタフェースである。例えば、外部バスインタフェース501は、メイン制御部41に外付けされた外部メモリや外部入出力装置などに接続され、これらの外部装置との間でアドレス信号やデータ信号、各種の制御信号などを送受信するものであれば良い。この実施の形態において、外部バスインタフェース501には、内部リソースアクセス制御回路501Aが含まれている。
内部リソースアクセス制御回路501Aは、外部バスインタフェース501を介した外部装置からメイン制御部41の内部データに対するアクセスを制御して、例えばROM506に記憶されたゲーム制御用プログラムや固定データといった、内部データの不適切な外部読出を制限するための回路である。ここで、外部バスインタフェース501には、例えばインサーキットエミュレータ(ICE)といった回路解析装置が、外部装置として接続されることがある。
メイン制御部41が備えるクロック回路502は、例えば制御用外部クロック端子EXCに入力される発振信号を2分周することなどにより、内部システムクロックSCLKを生成する回路である。本実施例では、制御用外部クロック端子EXCに制御用クロック生成回路42が生成した制御用クロックCCLKが入力される。クロック回路502により生成された内部システムクロックSCLKは、例えばCPU505といった、メイン制御部41において遊技の進行を制御する各種回路に供給される。また、内部システムクロックSCLKは、乱数回路509にも供給され、乱数用クロック生成回路43から供給される乱数用クロックRCLKの周波数を監視するために用いられる。さらに、内部システムクロックSCLKは、クロック回路502に接続されたシステムクロック出力端子CLKOから、メイン制御部41の外部へと出力されても良い。
メイン制御部41が備える固有情報記憶回路503は、例えばメイン制御部41の内部情報となる複数種類の固有情報を記憶する回路である。一例として、固有情報記憶回路503は、ROMコード、チップ個別ナンバー、IDナンバーといった3種類の固有情報を記憶する。ROM506コードは、ROM506の所定領域における記憶データから生成される4バイトの数値であり、生成方法の異なる4つの数値が準備されれば良い。チップ個別ナンバーは、メイン制御部41の製造時に付与される4バイトの番号であり、メイン制御部41を構成するチップ毎に異なる数値を示している。IDナンバーは、メイン制御部41の製造時に付与される8バイトの番号であり、メイン制御部41を構成するチップ毎に異なる数値を示している。ここで、チップ個別ナンバーはユーザプログラムから読み取ることができる一方、IDナンバーはユーザプログラムから読み取ることができないように設定されていれば良い。尚、固有情報記憶回路503は、例えばROM506の所定領域を用いることなどにより、ROM506に含まれるようにしても良い。或いは、固有情報記憶回路503は、例えばCPU505の内蔵レジスタを用いることなどにより、CPU505に含まれるようにしても良い。
メイン制御部41が備えるリセット/割込コントローラ504は、メイン制御部41の内部や外部にて発生する各種リセット、割込要求を制御するためのものである。リセット/割込コントローラ504が制御するリセットには、システムリセットとユーザリセットが含まれている。システムリセットは、外部システムリセット端子XSRSTに一定の期間にわたりローレベル信号(システムリセット信号)が入力されたときに発生するリセットである。ユーザリセットは、外部ユーザリセット端子XURSTに一定の期間にわたりローレベルの信号(ユーザリセット信号)が入力されたとき、または内蔵ウォッチドッグタイマ(WDT)のタイムアウト信号が発生したことや、指定エリア外走行禁止(IAT)が発生したことなど、所定の要因により発生するリセットである。尚、本実施例では前述のように内蔵ウォッチドッグタイマを使用せずにリセット回路49に搭載されたウォッチドッグタイマ(WDT)を用いているため、外部ユーザリセット端子XURSTにユーザリセット信号が入力されるか、指定エリア外走行禁止(IAT)が発生することでユーザリセットが発生することとなる。
リセット/割込コントローラ504が制御する割込には、ノンマスカブル割込NMIとマスカブル割込INTが含まれている。ノンマスカブル割込NMIは、CPU505の割込禁止状態でも無条件に受け付けられる割込であり、外部ノンマスカブル割込端子XNMI(入力ポートP4と兼用)に一定の期間にわたりローレベル信号が入力されたときに発生する割込である。マスカブル割込INTは、CPU505の設定命令により、割込要求の受け付けを許可/禁止できる割込であり、優先順位設定による多重割込の実行が可能である。マスカブル割込INTの要因としては、外部マスカブル割込端子XINT(入力ポートP3と兼用)に一定の期間にわたりローレベル信号が入力されたこと、CTC508に含まれるタイマ回路にてタイムアウトが発生したこと、シリアル通信回路511にてデータ送信による割込要因が発生したこと、乱数回路509にて乱数値となる数値データの取り込みによる割込要因が発生したことなど、複数種類の割込要因が予め定められていれば良い。
メイン制御部41が備えるCPU505は、ROM506から読み出したプログラムを実行することにより、スロットマシン1におけるゲームの進行を制御するための処理などを実行する。このときには、CPU505がROM506から固定データを読み出す固定データ読出動作や、CPU505がRAM507に各種の変動データを書き込んで一時記憶させる変動データ書込動作、CPU505がRAM507に一時記憶されている各種の変動データを読み出す変動データ読出動作、CPU505が外部バスインタフェース501やPIP510などを介してメイン制御部41の外部から各種信号の入力を受け付ける受信動作、CPU505が外部バスインタフェース501やシリアル通信回路511などを介してメイン制御部41の外部へと各種信号を出力する送信動作等も行われる。
このように、メイン制御部41では、CPU505がROM506に格納されているプログラムに従って制御を実行するので、以下、メイン制御部41(又はCPU505)が実行する(又は処理を行う)ということは、具体的には、CPU505がプログラムに従って制御を実行することである。このことは、遊技制御基板40以外の他の基板に搭載されているマイクロコンピュータについても同様である。
メイン制御部41が備えるROM506には、ゲーム制御用のユーザプログラムや固定データ等が記憶されている。また、ROM506には、セキュリティチェックプログラム506Aが記憶されている。CPU505は、スロットマシン1の電源投入やシステムリセットの発生に応じてメイン制御部41がセキュリティモードに移行したときに、ROM506に記憶されたセキュリティチェックプログラム506Aを読み出し、ROM506の記憶内容が変更されたか否かを検査するセキュリティチェック処理を実行する。尚、セキュリティチェックプログラム506Aは、ROM506とは異なる内蔵メモリに記憶されても良い。また、セキュリティチェックプログラム506Aは、例えば外部バスインタフェース501を介してメイン制御部41に外付けされた外部メモリの記憶内容を検査するセキュリティチェック処理に対応したものであっても良い。
メイン制御部41が備えるRAM507は、ゲーム制御用のワークエリアを提供する。ここで、RAM507の少なくとも一部は、バックアップ電源によってバックアップされているバックアップRAMであれば良い。すなわち、スロットマシンへの電力供給が停止しても、所定期間はRAM507の少なくとも一部の内容が保存される。尚、本実施例では、RAM507の全ての領域がバックアップRAMとされており、スロットマシンへの電力供給が停止しても、所定期間はRAM507の全ての内容が保存される。
メイン制御部41が備えるCTC508は、例えば8ビットのプログラマブルタイマを3チャネル(PTC0−PTC2)内蔵して構成され、リアルタイム割込の発生や時間計測を可能とするタイマ回路を含んでいる。各プログラマブルタイマPTC0−PTC2は、内部システムクロックSCLKに基づいて生成されたカウントクロックの信号変化(例えばハイレベルからローレベルへと変化する立ち下がりタイミング)などに応じて、タイマ値が更新されるものであれば良い。また、CTC508は、例えば8ビットのプログラマブルカウンタを4チャネル(PCC0−PCC3)内蔵しても良い。各プログラマブルカウンタPCC0−PCC3は、内部システムクロックSCLKの信号変化、或いは、プログラマブルカウンタPCC0−PCC3のいずれかにおけるタイムアウトの発生などに応じて、カウント値が更新されるものであれば良い。CTC508は、セキュリティ時間を延長する際の延長時間(可変設定時間)をシステムリセット毎にランダムに決定するために用いられるフリーランカウンタや、乱数回路509にて生成される乱数のスタート値をシステムリセット毎にランダムに決定するために用いられるフリーランカウンタなどを、含んでも良い。或いは、これらのフリーランカウンタは、例えばRAM507のバックアップ領域といった、CTC508とは異なるメイン制御部41の内部回路に含まれても良い。
メイン制御部41が備える乱数回路509は、例えば16ビット乱数といった、所定の更新範囲を有する乱数値となる数値データを生成する回路である。本実施例では、遊技制御基板40の側において、後述する内部抽選用の乱数値を示す数値データがカウント可能に制御される。尚、遊技効果を高めるために、これら以外の乱数値が用いられても良い。CPU505は、乱数回路509から抽出した数値データに基づき、乱数回路509とは異なるランダムカウンタを用いて、ソフトウェアによって各種の数値データを加工或いは更新することで、内部抽選用の乱数値を示す数値データをカウントするようにしても良い。以下では、内部抽選用の乱数値を示す数値データが、ハードウェアとなる乱数回路509からCPU505により抽出された数値データをソフトウェアにより加工しないものとする。尚、乱数回路509は、メイン制御部41に内蔵されるものであっても良いし、メイン制御部41とは異なる乱数回路チップとして、メイン制御部41に外付けされるものであっても良い。
内部抽選用の乱数値は、複数種類の入賞について発生を許容するか否かを判定するために用いられる値であり、本実施例では、「0」〜「65535」の範囲の値をとる。
メイン制御部41が備えるPIP510は、例えば6ビット幅の入力専用ポートであり、専用端子となる入力ポートP0〜入力ポートP2と、機能兼用端子となる入力ポートP3〜入力ポートP5とを含んでいる。入力ポートP3は、CPU505等に接続される外部マスカブル割込端子XINTと兼用される。入力ポートP4は、CPU505等に接続される外部ノンマスカブル割込端子XNMIと兼用される。入力ポートP5は、シリアル通信回路511が使用する第1チャネル受信端子RXAと兼用される。入力ポートP3〜入力ポートP5の使用設定は、プログラム管理エリアに記憶される機能設定KFCSにより指示される。
図6に示すメイン制御部41が備えるアドレスデコード回路512は、メイン制御部41の内部における各機能ブロックのデコードや、外部装置用のデコード信号であるチップセレクト信号のデコードを行うための回路である。チップセレクト信号により、メイン制御部41の内部回路、或いは、周辺デバイスとなる外部装置を、選択的に有効動作させて、CPU505からのアクセスが可能となる。
メイン制御部41が備えるROM506には、ゲーム制御用のユーザプログラムやセキュリティチェックプログラム506Aの他に、ゲームの進行を制御するために用いられる各種の選択用データ、テーブルデータなどが格納される。例えば、ROM506には、CPU505が各種の判定や決定、設定を行うために用意された複数の判定テーブルや決定テーブル、設定テーブルなどを構成するデータが記憶されている。また、ROM506には、CPU505が遊技制御基板40から各種の制御コマンドとなる制御信号を送信するために用いられる複数のコマンドテーブルを構成するテーブルデータなどが記憶されている。
メイン制御部41が備えるRAM507には、スロットマシン1におけるゲームの進行などを制御するために用いられる各種のデータを保持する領域として、遊技制御用データ保持エリア590が設けられている。RAM507としては、例えばDRAMが使用されており、記憶しているデータ内容を維持するためのリフレッシュ動作が必要になる。CPU505には、このリフレッシュ動作を行うためのリフレッシュレジスタが内蔵されている。例えば、リフレッシュレジスタは8ビットからなり、そのうち下位7ビットはCPU505がROM506から命令フェッチするごとに自動的にインクリメントされる。したがって、リフレッシュレジスタにおける格納値の更新は、CPU505における1命令の実行時間ごとに行われることになる。
メイン制御部41は、シリアル通信回路511を介してサブ制御部91に各種のコマンドを送信する。メイン制御部41からサブ制御部91へ送信されるコマンドは一方向のみで送られ、サブ制御部91からメイン制御部41へ向けてコマンドが送られることはない。
メイン制御部41は、遊技制御基板40に接続された各種スイッチ類の検出状態が入力ポートから入力される。そしてメイン制御部41は、これら入力ポートから入力される各種スイッチ類の検出状態に応じて段階的に移行する基本処理を実行する。
また、メイン制御部41は、割込の発生により基本処理に割り込んで割込処理を実行できるようになっている。本実施例では、CTC508に含まれるタイマ回路にてタイムアウトが発生したこと、すなわち一定時間間隔(本実施例では、約0.56ms)毎に後述するタイマ割込処理(メイン)を実行する。
また、メイン制御部41は、割込処理の実行中に他の割込を禁止するように設定されているとともに、複数の割込が同時に発生した場合には、予め定められた順位によって優先して実行する割込が設定されている。尚、割込処理の実行中に他の割込要因が発生し、割込処理が終了してもその割込要因が継続している状態であれば、その時点で新たな割込が発生することとなる。
メイン制御部41は、基本処理として遊技制御基板40に接続された各種スイッチ類の検出状態が変化するまでは制御状態に応じた処理を繰り返しループし、各種スイッチ類の検出状態の変化に応じて段階的に移行する処理を実行する。また、メイン制御部41は、一定時間間隔(本実施例では、約0.56ms)毎にタイマ割込処理(メイン)を実行する。尚、タイマ割込処理(メイン)の実行間隔は、基本処理において制御状態に応じて繰り返す処理が一巡する時間とタイマ割込処理(メイン)の実行時間とを合わせた時間よりも長い時間に設定されており、今回と次回のタイマ割込処理(メイン)との間で必ず制御状態に応じて繰り返す処理が最低でも一巡することとなる。
演出制御基板90には、演出用スイッチ56が接続されており、この演出用スイッチ56の検出信号が入力されるようになっている。
演出制御基板90には、スロットマシン1の前面扉1bに配置された液晶表示器51(図2参照)、演出効果LED52、スピーカ53、54、前述したリールLED55等の演出装置が接続されており、これら演出装置は、演出制御基板90に搭載された後述のサブ制御部91による制御に基づいて駆動されるようになっている。
尚、本実施例では、演出制御基板90に搭載されたサブ制御部91により、液晶表示器51、演出効果LED52、スピーカ53、54、リールLED55等の演出装置の出力制御が行われる構成であるが、サブ制御部91とは別に演出装置の出力制御を直接的に行う出力制御部を演出制御基板90または他の基板に搭載し、サブ制御部91がメイン制御部41からのコマンドに基づいて演出装置の出力パターンを決定し、サブ制御部91が決定した出力パターンに基づいて出力制御部が演出装置の出力制御を行う構成としても良く、このような構成では、サブ制御部91及び出力制御部の双方によって演出装置の出力制御が行われることとなる。
また、本実施例では、演出装置として液晶表示器51、演出効果LED52、スピーカ53、54、リールLED55を例示しているが、演出装置は、これらに限られず、例えば、機械的に駆動する表示装置や機械的に駆動する役モノなどを演出装置として適用しても良い。
演出制御基板90には、メイン制御部41と同様にサブCPU91a、ROM91b、RAM91c、I/Oポート91dを備えたマイクロコンピュータにて構成され、演出の制御を行うサブ制御部91、演出制御基板90に接続された液晶表示器51の表示制御を行う表示制御回路92、演出効果LED52、リールLED55の駆動制御を行うLED駆動回路93、スピーカ53、54からの音声出力制御を行う音声出力回路94、電源投入時またはサブCPU91aからの初期化命令が一定時間入力されないときにサブCPU91aにリセット信号を与えるリセット回路95、演出制御基板90に接続された演出用スイッチ56から入力された検出信号を検出するスイッチ検出回路96、日付情報及び時刻情報を含む時間情報を出力する時計装置97、スロットマシン1に供給される電源電圧を監視し、電圧低下を検出したときに、その旨を示す電圧低下信号をサブCPU91aに対して出力する電断検出回路98、その他の回路等、が搭載されており、サブCPU91aは、遊技制御基板40から送信されるコマンドを受けて、演出を行うための各種の制御を行うとともに、演出制御基板90に搭載された制御回路の各部を直接的または間接的に制御する。
リセット回路95は、遊技制御基板40においてメイン制御部41にシステムリセット信号を与えるリセット回路49よりもリセット信号を解除する電圧が低く定められており、電源投入時においてサブ制御部91は、メイン制御部41よりも早い段階で起動するようになっている。一方で、電断検出回路98は、遊技制御基板40においてメイン制御部41に電圧低下信号を出力する電断検出回路48よりも電圧低下信号を出力する電圧が低く定められており、電断時においてサブ制御部91は、メイン制御部41よりも遅い段階で停電を検知し、後述する電断処理(サブ)を行うこととなる。
サブ制御部91は、メイン制御部41と同様に、割込機能を備えており、メイン制御部41からのコマンド受信時に割込を発生させて、メイン制御部41から送信されたコマンドを取得し、バッファに格納するコマンド受信割込処理を実行する。また、サブ制御部91は、システムクロックの入力数が一定数に到達する毎、すなわち一定間隔毎に割込を発生させて後述するタイマ割込処理(サブ)を実行する。
また、サブ制御部91は、メイン制御部41とは異なり、コマンドの受信に基づいて割込が発生した場合には、タイマ割込処理(サブ)の実行中であっても、当該処理に割り込んでコマンド受信割込処理を実行し、タイマ割込処理(サブ)の契機となる割込が同時に発生してもコマンド受信割込処理を最優先で実行するようになっている。
また、サブ制御部91にも、停電時においてバックアップ電源が供給されており、バックアップ電源が供給されている間は、RAM91cに記憶されているデータが保持されるようになっている。
本実施例のスロットマシン1は、設定値に応じてメダルの払出率が変わるものである。詳しくは、後述する内部抽選において設定値に応じた当選確率を用いることにより、メダルの払出率が変わるようになっている。設定値は1〜6の6段階からなり、6が最も払出率が高く、5、4、3、2、1の順に値が小さくなるほど払出率が低くなる。すなわち設定値として6が設定されている場合には、遊技者にとって最も有利度が高く、5、4、3、2、1の順に値が小さくなるほど有利度が段階的に低くなる。
設定値を変更するためには、設定キースイッチ37をon状態としてからスロットマシン1の電源をonする必要がある。設定キースイッチ37をon状態として電源をonすると、設定値表示器24にRAM507から読み出された設定値が表示値として表示され、リセット/設定スイッチ38の操作による設定値の変更操作が可能な設定変更状態に移行する。設定変更状態において、リセット/設定スイッチ38が操作されると、設定値表示器24に表示された表示値が1ずつ更新されていく(設定6からさらに操作されたときは、設定1に戻る)。そして、スタートスイッチ7が操作されると表示値を設定値として確定する。そして、設定キースイッチ37がoffされると、確定した表示値(設定値)がメイン制御部41のRAM507に格納され、遊技の進行が可能な状態に移行する。
また、設定値を確認するためには、ゲーム終了後、賭数が設定されていない状態で設定キースイッチ37をon状態とすれば良い。このような状況で設定キースイッチ37をon状態とすると、設定値表示器24にRAM507から読み出された設定値が表示されることで設定値を確認可能な設定確認状態に移行する。設定確認状態においては、ゲームの進行が不能であり、設定キースイッチ37をoff状態とすることで、設定確認状態が終了し、ゲームの進行が可能な状態に復帰することとなる。
本実施例のスロットマシン1においては、メイン制御部41は、タイマ割込処理(メイン)を実行する毎に、電断検出回路48からの電圧低下信号が検出されているか否かを判定する停電判定処理を行い、停電判定処理において電圧低下信号が検出されていると判定した場合に、電断処理(メイン)を実行する。電断処理(メイン)では、レジスタを後述するRAM507のスタックに退避し、RAM507にいずれかのビットが1となる破壊診断用データ(本実施例では、5AH)、すなわち0以外の特定のデータを格納するとともに、RAM507の全ての領域に格納されたデータに基づくRAMパリティが0となるようにRAMパリティ調整用データを計算し、RAM507に格納する処理を行うようになっている。尚、RAMパリティとはRAM507の該当する領域(本実施例では、全ての領域)の各ビットに格納されている値の排他的論理和として算出される値である。このため、RAM507の全ての領域に格納されたデータに基づくRAMパリティが0であれば、RAMパリティ調整用データは0となり、RAM507の全ての領域に格納されたデータに基づくRAMパリティが1であれば、RAMパリティ調整用データは1となる。
そして、メイン制御部41は、システムリセットによるかユーザリセットによるかに関わらず、その起動時においてRAM507の全ての領域に格納されたデータに基づいてRAMパリティを計算するとともに、破壊診断用データの値を確認し、RAMパリティが0であり、かつ破壊診断用データの値も正しいことを条件に、RAM507に記憶されているデータに基づいてメイン制御部41の処理状態を電断前の状態に復帰させるが、RAMパリティが0でない場合(1の場合)や破壊診断用データの値が正しくない場合には、RAM異常と判定し、RAM異常エラーコードをレジスタにセットしてRAM異常エラー状態に制御し、遊技の進行を不能化させるようになっている。尚、RAM異常エラー状態は、通常のエラー状態と異なり、リセットスイッチ23やリセット/設定スイッチ38を操作しても解除されないようになっており、前述した設定変更状態において新たな設定値が設定されるまで解除されることがない。
尚、本実施例では、RAM507に格納されている全てのデータが停電時においてもバックアップ電源により保持されるとともに、メイン制御部41は、電源投入時においてRAM507のデータが正常であると判定した場合に、RAM507の格納データに基づいて電断前の制御状態に復帰する構成であるが、RAM507に格納されているデータのうち停電時において制御状態の復帰に必要なデータのみをバックアップし、電源投入時においてバックアップされているデータに基づいて電断前の制御状態に復帰する構成としても良い。
また、電源投入時において電断前の制御状態に復帰させる際に、全ての制御状態を電断前の制御状態に復帰させる必要はなく、遊技者に対して不利益とならない最低限の制御状態を復帰させる構成であれば良く、例えば、入力ポートの状態などを全て電断前の状態に復帰させる必要はない。
次に、メイン制御部41のRAM507の初期化について説明する。メイン制御部41のRAM507の格納領域は、重要ワーク、非保存ワーク、一般ワーク、特別ワーク、未使用領域、スタック領域に区分されている。
重要ワークは、各種表示器やLEDの表示用データ、I/Oの入出力データ、遊技時間の計時カウンタ等、初期化すると不都合があるデータに加え、後述するRTフラグ及びRT残りゲーム数が格納されるワークである。非保存ワークは、各種スイッチ類の状態を保持するワークであり、起動時にRAM507のデータが破壊されているか否かに関わらず必ず値が設定されることとなる。一般ワークは、停止制御テーブル、停止図柄、メダルの払出枚数、BB中のメダル払出総数、後述する遊技状態フラグ等、BB終了時に初期化可能なデータが格納されるワークである。特別ワークは、各種ソフトウェア乱数等、設定開始前にのみ初期化されるデータが格納されるワークである。未使用領域は、RAM507の格納領域のうち使用していない領域であり、後述する複数の初期化条件のいずれか1つでも成立すれば初期化されることとなる。スタック領域は、メイン制御部41のレジスタから退避したデータが格納される領域であり、このうちの未使用スタック領域は、未使用領域と同様に、後述する複数の初期化条件のいずれか1つでも成立すれば初期化されることとなるが、使用中スタック領域は、プログラムの続行のため、初期化されることはない。
本実施例においてメイン制御部41は、設定キースイッチ37がonの状態での起動時、RAM異常エラー発生時、BB終了時、設定キースイッチ37がoffの状態での起動時でRAM507のデータが破壊されていないとき、1ゲーム終了時の5つからなる初期化条件が成立した際に、各初期化条件に応じて初期化される領域の異なる4種類の初期化を行う。
初期化1は、起動時において設定キースイッチ37がonの状態であり、設定変更状態へ移行する場合において、その前に行う初期化、またはRAM異常エラー発生時に行う初期化であり、初期化1では、RAM507の格納領域のうち、重要ワーク及び使用中スタック領域を除く全ての領域(未使用領域及び未使用スタック領域を含む)、すなわち非保存ワークから未使用スタック領域までの領域が初期化される。初期化2は、BB終了時に行う初期化であり、初期化2では、RAM507の格納領域のうち、一般ワーク、未使用領域及び未使用スタック領域、すなわち一般ワークから未使用スタック領域までの領域が初期化される。初期化3は、起動時において設定キースイッチ37がoffの状態であり、かつRAM507のデータが破壊されていない場合において行う初期化であり、初期化3では、非保存ワーク、未使用領域及び未使用スタック領域が初期化される。初期化4は、1ゲーム終了時に行う初期化であり、初期化4では、RAM507の格納領域のうち、未使用領域及び未使用スタック領域が初期化される。
尚、本実施例では、初期化1を設定変更状態の移行前に行っているが、設定変更状態の終了時に行ったり、設定変更状態移行前、設定変更状態終了時の双方で行うようにしても良い。
このように本実施例では、電源投入時などにRAM異常エラーが発生した場合には、初期化1が実行され、それ以前の制御状態が初期化されることとなるが、この際、重要ワークに割り当てられてられたRTフラグやRT残りゲーム数は初期化されることなく保持されるようになっている。一方で、一般ワークに割り当てられた遊技状態フラグについては、初期化1が実行されることに伴って初期化されることとなる。
本実施例のスロットマシン1は、前述のように遊技状態(通常、内部中、BB(RB))に応じて設定可能な賭数の規定数が定められており、遊技状態に応じて定められた規定数の賭数が設定されたことを条件にゲームを開始させることが可能となる。尚、本実施例では、遊技状態に応じた規定数の賭数が設定された時点で、入賞ラインLNが有効化される。
本実施例のスロットマシン1は、全てのリール2L、2C、2Rが停止した際に、有効化された入賞ライン(本実施例の場合、常に全ての入賞ラインが有効化されるため、以下では、有効化された入賞ラインを単に入賞ラインと呼ぶ)上に役と呼ばれる図柄の組み合わせが揃うと入賞となる。役は、同一図柄の組み合わせであっても良いし、異なる図柄を含む組み合わせであっても良い。入賞となる役の種類は、遊技状態に応じて定められているが、大きく分けて、メダルの払い出しを伴う小役と、賭数の設定を必要とせずに次のゲームを開始可能となる再遊技役と、遊技者にとって有利な遊技状態への移行を伴う特別役と、がある。以下では、小役と再遊技役をまとめて一般役とも呼ぶ。遊技状態に応じて定められた各役の入賞が発生するためには、後述する内部抽選に当選して、当該役の当選フラグがRAM507に設定されている必要がある。
尚、これら各役の当選フラグのうち、小役及び再遊技役の当選フラグは、当該フラグが設定されたゲームにおいてのみ有効とされ、次のゲームでは無効となるが、特別役の当選フラグは、当該フラグにより許容された役の組み合わせが揃うまで有効とされ、許容された役の組み合わせが揃ったゲームにおいて無効となる。すなわち特別役の当選フラグが一度当選すると、例え、当該フラグにより許容された役の組み合わせを揃えることができなかった場合にも、その当選フラグは無効とされずに、次のゲームへ持ち越されることとなる。
以下、本実施例の内部抽選について説明する。内部抽選は、上記した各役への入賞を許容するか否かを、全てのリール2L、2C、2Rの表示結果が導出表示される以前に(実際には、スタートスイッチ7の検出時)決定するものである。内部抽選では、まず、スタートスイッチ7の検出時に内部抽選用の乱数値(0〜65535の整数)を取得する。詳しくは、RAM507に割り当てられた乱数値格納ワークの値を同じくRAM507に割り当てられた抽選用ワークに設定する。そして、遊技状態及び特別役の持ち越しの有無に応じて定められた各役について、抽選用ワークに格納された数値データと、遊技状態を特定するための遊技状態フラグの値、後述するRTを特定するためのRTフラグの値、賭数及び設定値に応じて定められた各役の判定値数に応じて行われる。
乱数値格納ワークは、スタートスイッチ7の操作と同時にラッチされた数値データが格納される記憶領域であり、新たな数値データがラッチされる毎に、ラッチされた数値データがその後のタイマ割込処理(メイン)において読み出され、乱数値格納ワークに格納された数値データが新たにラッチされた最新の数値データに更新されるようになっている。
内部抽選では、内部抽選の対象となる役、現在の遊技状態フラグ値、RTフラグ値及び設定値に対応して定められた判定値数を、内部抽選用の乱数値(抽選用ワークに格納された数値データ)に順次加算し、加算の結果がオーバーフローしたときに、当該役に当選したものと判定される。このため、判定値数の大小に応じた確率(判定値数/65536)で役が当選することとなる。
そして、いずれかの役の当選が判定された場合には、当選が判定された役に対応する当選フラグをRAM507に割り当てられた内部当選フラグ格納ワークに設定する。内部当選フラグ格納ワークは、2バイトの格納領域にて構成されており、そのうちの上位バイトが、特別役の当選フラグが設定される特別役格納ワークとして割り当てられ、下位バイトが、一般役の当選フラグが設定される一般役格納ワークとして割り当てられている。詳しくは、特別役が当選した場合には、当該特別役が当選した旨を示す特別役の当選フラグを特別役格納ワークに設定し、一般役格納ワークに設定されている当選フラグをクリアする。また、一般役が当選した場合には、当該一般役が当選した旨を示す一般役の当選フラグを一般役格納ワークに設定する。尚、いずれの役及び役の組み合わせにも当選しなかった場合には、一般役格納ワークのみクリアする。
次に、リール2L、2C、2Rの停止制御について説明する。
メイン制御部41は、リールの回転が開始したとき、及びリールが停止し、かつ未だ回転中のリールが残っているときに、ROM506に格納されているテーブルインデックス及びテーブル作成用データを参照して、回転中のリール別に停止制御テーブルを作成する。そして、ストップスイッチ8L、8C、8Rのうち、回転中のリールに対応するいずれかの操作が有効に検出されたときに、該当するリールの停止制御テーブルを参照し、参照した停止制御テーブルの滑りコマ数に基づいて、操作されたストップスイッチ8L、8C、8Rに対応するリール2L、2C、2Rの回転を停止させる制御を行う。
テーブルインデックスには、内部抽選による当選フラグの設定状態(以下、内部当選状態と呼ぶ)別に、テーブルインデックスを参照する際の基準アドレスから、テーブル作成用データが格納された領域の先頭アドレスを示すインデックスデータが格納されているアドレスまでの差分が登録されている。これにより内部当選状態に応じた差分を取得し、基準アドレスに対してその差分を加算することで該当するインデックスデータを取得することが可能となる。尚、役の当選状況が異なる場合でも、同一の制御が適用される場合においては、インデックスデータとして同一のアドレスが格納されており、このような場合には、同一のテーブル作成用データを参照して、停止制御テーブルが作成されることとなる。
テーブル作成用データは、停止操作位置に応じた滑りコマ数を示す停止制御テーブルと、リールの停止状況に応じて参照すべき停止制御テーブルのアドレスと、からなる。
リールの停止状況に応じて参照される停止制御テーブルは、全てのリールが回転しているか、左リールのみ停止しているか、中リールのみ停止しているか、右リールのみ停止しているか、左、中リールが停止しているか、左、右リールが停止しているか、中、右リールが停止しているか、によって異なる場合があり、更に、いずれかのリールが停止している状況においては、停止済みのリールの停止位置によっても異なる場合があるので、それぞれの状況について、参照すべき停止制御テーブルのアドレスが回転中のリール別に登録されており、テーブル作成用データの先頭アドレスに基づいて、それぞれの状況に応じて参照すべき停止制御テーブルのアドレスが特定可能とされ、この特定されたアドレスから、それぞれの状況に応じて必要な停止制御テーブルを特定できるようになっている。尚、リールの停止状況や停止済みのリールの停止位置が異なる場合でも、同一の停止制御テーブルが適用される場合においては、停止制御テーブルのアドレスとして同一のアドレスが登録されているものもあり、このような場合には、同一の停止制御テーブルが参照されることとなる。
停止制御テーブルは、停止操作が行われたタイミング別の滑りコマ数を特定可能なデータである。本実施例では、リールモータ32L、32C、32Rに、336ステップ(0〜335)の周期で1周するステッピングモータを用いている。すなわちリールモータ32L、32C、32Rを336ステップ駆動させることでリール2L、2C、2Rが1周することとなる。そして、リール1周に対して16ステップ(1図柄が移動するステップ数)毎に分割した21の領域(コマ)が定められており、これらの領域には、リール基準位置から0〜20の領域番号が割り当てられている。一方、1リールに配列された図柄数も21であり、各リールの図柄に対して、リール基準位置から0〜20の図柄番号が割り当てられているので、0番図柄から20番図柄に対して、それぞれ0〜20の領域番号が順に割り当てられていることとなる。そして、停止制御テーブルには、領域番号別の滑りコマ数が所定のルールで圧縮して格納されており、停止制御テーブルを展開することによって領域番号別の滑りコマ数を取得できるようになっている。
前述のようにテーブルインデックス及びテーブル作成用データを参照して作成される停止制御テーブルは、領域番号に対応して、各領域番号に対応する領域が停止基準位置(本実施例では、透視窓3の下段図柄の領域)に位置するタイミング(リール基準位置からのステップ数が各領域番号のステップ数の範囲に含まれるタイミング)でストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が検出された場合の滑りコマ数がそれぞれ設定されたテーブルである。
次に、停止制御テーブルの作成手順について説明すると、まず、リール回転開始時においては、そのゲームの内部当選状態に応じたテーブル作成用データの先頭アドレスを取得する。具体的には、まずテーブルインデックスを参照し、内部当選状態に対応するインデックスデータを取得し、そして取得したインデックスデータに基づいてテーブル作成用データを特定し、特定したテーブル作成用データから全てのリールが回転中の状態に対応する各リールの停止制御テーブルのアドレスを取得し、取得したアドレスに格納されている各リールの停止制御テーブルを展開して全てのリールについて停止制御テーブルを作成する。
また、いずれか1つのリールが停止したとき、またはいずれか2つのリールが停止したときには、リール回転開始時に取得したインデックスデータ、すなわちそのゲームの内部当選状態に応じたテーブル作成用データの先頭アドレスに基づいてテーブル作成用データを特定し、特定したテーブル作成用データから停止済みのリール及び当該リールの停止位置の領域番号に対応する未停止リールの停止制御テーブルのアドレスを取得し、取得したアドレスに格納されている各リールの停止制御テーブルを展開して未停止のリールについて停止制御テーブルを作成する。
次に、メイン制御部41がストップスイッチ8L、8C、8Rのうち、回転中のリールに対応するいずれかの操作を有効に検出したときに、該当するリールに表示結果を導出させる際の制御について説明すると、ストップスイッチ8L、8C、8Rのうち、回転中のリールに対応するいずれかの操作を有効に検出すると、停止操作を検出した時点のリール基準位置からのステップ数に基づいて停止操作位置の領域番号を特定し、停止操作が検出されたリールの停止制御テーブルを参照し、特定した停止操作位置の領域番号に対応する滑りコマ数を取得する。そして、取得した滑りコマ数分リールを回転させて停止させる制御を行う。具体的には、停止操作を検出した時点のリール基準位置からのステップ数から、取得した滑りコマ数引き込んで停止させるまでのステップ数を算出し、算出したステップ数分リールを回転させて停止させる制御を行う。これにより、停止操作が検出された停止操作位置の領域番号に対応する領域から滑りコマ数分先の停止位置となる領域番号に対応する領域が停止基準位置(本実施例では、透視窓3の下段図柄の領域)に停止することとなる。
本実施例のテーブルインデックスには、一の遊技状態における一の内部当選状態に対応するインデックスデータとして1つのアドレスのみが格納されており、更に、一のテーブル作成用データには、一のリールの停止状況(及び停止済みのリールの停止位置)に対応する停止制御テーブルの格納領域のアドレスとして1つのアドレスのみが格納されている。すなわち一の遊技状態における一の内部当選状態に対応するテーブル作成用データ、及びリールの停止状況(及び停止済みのリールの停止位置)に対応する停止制御テーブルが一意的に定められており、これらを参照して作成される停止制御テーブルも、一の遊技状態における一の内部当選状態、及びリールの停止状況(及び停止済みのリールの停止位置)に対して一意となる。このため、遊技状態、内部当選状態、リールの停止状況(及び停止済みのリールの停止位置)の全てが同一条件となった際に、同一の停止制御テーブル、すなわち同一の制御パターンに基づいてリールの停止制御が行われることとなる。
また、本実施例では、滑りコマ数として0〜4の値が定められており、停止操作を検出してから最大4図柄を引き込んでリールを停止させることが可能である。すなわち停止操作を検出した停止操作位置を含め、最大5コマの範囲から図柄の停止位置を指定できるようになっている。また、1図柄分リールを移動させるのに1コマの移動が必要であるので、停止操作を検出してから最大4図柄を引き込んでリールを停止させることが可能であり、停止操作を検出した停止操作位置を含め、最大5図柄の範囲から図柄の停止位置を指定できることとなる。
本実施例では、いずれかの役に当選している場合には、当選役を入賞ライン上に4コマの範囲で最大限引き込み、当選していない役が入賞ライン上に揃わないように引き込む滑りコマ数が定められた停止制御テーブルを作成し、リールの停止制御を行う一方、いずれの役にも当選していない場合には、いずれの役も揃わない滑りコマ数が定められた停止制御テーブルを作成し、リールの停止制御を行う。これにより、停止操作が行われた際に、入賞ライン上に最大4コマの引込範囲で当選している役を揃えて停止させることができれば、これを揃えて停止させる制御が行われ、当選していない役は、最大4コマの引込範囲でハズシて停止させる制御が行われることとなる。
特別役が前ゲーム以前から持ち越されている状態で小役が当選した場合など、特別役と小役が同時に当選している場合には、当選した小役を入賞ラインに4コマの範囲で最大限に引き込むように滑りコマ数が定められているとともに、当選した小役を入賞ラインに最大4コマの範囲で引き込めない停止操作位置については、当選した特別役を入賞ラインに4コマの範囲で最大限に引き込むように滑りコマ数が定められた停止制御テーブルを作成し、リールの停止制御を行う。これにより、停止操作が行われた際に、入賞ライン上に最大4コマの引込範囲で当選している小役を揃えて停止させることができれば、これを揃えて停止させる制御が行われ、入賞ライン上に最大4コマの引込範囲で当選している小役を引き込めない場合には、入賞ライン上に最大4コマの引込範囲で当選している特別役を揃えて停止させることができれば、これを揃えて停止させる制御が行われ、当選していない役は、4コマの引込範囲でハズシて停止させる制御が行われることとなる。すなわちこのような場合には、特別役よりも小役を入賞ライン上に揃える制御が優先され、小役を引き込めない場合にのみ、特別役を入賞させることが可能となる。尚、特別役と小役を同時に引き込める場合には、小役のみを引き込み、特別役と同時に小役が入賞ライン上に揃わないようになっている。
尚、本実施例では、特別役が前ゲーム以前から持ち越されている状態で小役が当選した場合や新たに特別役と小役が同時に当選した場合など、特別役と小役が同時に当選している場合には、当選した特別役よりも当選した小役が優先され、小役が引き込めない場合のみ、特別役を入賞ライン上に揃える制御を行っているが、特別役と小役が同時に当選している場合に、小役よりも特別役を入賞ライン上に揃える制御が優先され、特別役を引き込めない場合にのみ、小役を入賞ライン上に揃える制御を行っても良い。
特別役が前ゲーム以前から持ち越されている状態で再遊技役が当選した場合など、特別役と再遊技役が同時に当選している場合には、停止操作が行われた際に、入賞ライン上に最大4コマの引込範囲で再遊技役の図柄を揃えて停止させる制御が行われる。尚、この場合、再遊技役を構成する図柄または同時当選する再遊技役を構成する図柄は、リール2L、2C、2Rのいずれについても5図柄以内、すなわち4コマ以内の間隔で配置されており、4コマの引込範囲で必ず任意の位置に停止させることができるので、特別役と再遊技役が同時に当選している場合には、遊技者によるストップスイッチ8L、8C、8Rの操作タイミングに関わらずに、必ず再遊技役が揃って入賞することとなる。すなわちこのような場合には、特別役よりも再遊技役を入賞ライン上に揃える制御が優先され、必ず再遊技役が入賞することとなる。尚、特別役と再遊技役を同時に引き込める場合には、再遊技役のみを引き込み、再遊技役と同時に特別役が入賞ライン上に揃わないようになっている。
本実施例においてメイン制御部41は、リール2L、2C、2Rの回転が開始した後、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が検出されるまで、停止操作が未だ検出されていないリールの回転を継続し、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が検出されたことを条件に、対応するリールに表示結果を停止させる制御を行うようになっている。尚、リール回転エラーの発生により、一時的にリールの回転が停止した場合でも、その後リール回転が再開した後、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が検出されるまで、停止操作が未だ検出されていないリールの回転を継続し、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が検出されたことを条件に、対応するリールに表示結果を停止させる制御を行うようになっている。
尚、本実施例では、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が検出されたことを条件に、対応するリールに表示結果を停止させる制御を行うようになっているが、リールの回転が開始してから、予め定められた自動停止時間が経過した場合に、リールの停止操作がなされない場合でも、停止操作がなされたものとみなして自動的に各リールを停止させる自動停止制御を行うようにしても良い。この場合には、遊技者の操作を介さずにリールが停止することとなるため、例え、いずれかの役が当選している場合でもいずれの役も構成しない表示結果を導出させることが好ましい。
次に、メイン制御部41がサブ制御部91に対して送信するコマンドについて説明する。
本実施例では、メイン制御部41がサブ制御部91に対して、BETコマンド、クレジットコマンド、内部当選コマンド、フリーズコマンド、リール回転開始コマンド、リール停止コマンド、入賞判定コマンド、払出開始コマンド、払出終了コマンド、遊技状態コマンド、待機コマンド、打止コマンド、エラーコマンド、復帰コマンド、設定コマンド、設定確認コマンド、操作検出コマンドを含む複数種類のコマンドを送信する。
これらコマンドは、コマンドの種類を示す1バイトの種類データとコマンドの内容を示す1バイトの拡張データとからなり、サブ制御部91は、種類データからコマンドの種類を判別できるようになっている。
BETコマンドは、メダルの投入枚数、すなわち賭数の設定に使用されたメダル枚数を特定可能なコマンドであり、ゲーム終了後(設定変更後)からゲーム開始までの状態であり、規定数の賭数が設定されていない状態において、メダルが投入されるか、MAXBETスイッチ6が操作されて賭数が設定されたときに送信される。また、BETコマンドは、賭数の設定操作がなされたときに送信されるので、BETコマンドを受信することで賭数の設定操作がなされたことを特定可能である。
クレジットコマンドは、クレジットとして記憶されているメダル枚数を特定可能なコマンドであり、ゲーム終了後(設定変更後)からゲーム開始までの状態であり、規定数の賭数が設定されている状態において、メダルが投入されてクレジットが加算されたときに送信される。
内部当選コマンドは、内部当選フラグの当選状況、並びに成立した内部当選フラグの種類を特定可能なコマンドであり、スタートスイッチ7が操作されてゲームが開始したときに送信される。また、内部当選コマンドは、スタートスイッチ7が操作されたときに送信されるので、内部当選コマンドを受信することでスタートスイッチ7が操作されたことを特定可能である。
フリーズコマンドは、フリーズ状態(ゲームの進行が遅延する状態)に制御する旨が決定された場合に、フリーズ状態に制御するか否か及びフリーズ状態に制御する場合にはそのタイミングを示すコマンドであり、後述するフリーズ抽選の終了時に送信される。
リール回転開始コマンドは、リールの回転の開始を通知するコマンドであり、リール2L、2C、2Rの回転が開始されたときに送信される。
リール停止コマンドは、停止するリールが左リール、中リール、右リールのいずれかであるか、該当するリールの停止操作位置の領域番号、該当するリールの停止位置の領域番号、を特定可能なコマンドであり、各リールの停止操作に伴う停止制御が行われる毎に送信される。また、リール停止コマンドは、ストップスイッチ8L、8C、8Rが操作されたときに送信されるので、リール停止コマンドを受信することでストップスイッチ8L、8C、8Rが操作されたことを特定可能である。
入賞判定コマンドは、入賞ラインLNに揃った図柄の組み合わせ、入賞の有無、並びに入賞の種類、入賞時のメダルの払出枚数を特定可能なコマンドであり、全リールが停止して入賞判定が行われた後に送信される。
払出開始コマンドは、メダルの払出開始を通知するコマンドであり、入賞やクレジット(賭数の設定に用いられたメダルを含む)の精算によるメダルの払出が開始されたときに送信される。また、払出終了コマンドは、メダルの払出終了を通知するコマンドであり、入賞及びクレジットの精算によるメダルの払出が終了したときに送信される。
遊技状態コマンドは、次ゲームの遊技状態及びRTの種類、RTの残りゲーム数を特定可能なコマンドであり、ゲームの終了時に送信される。
待機コマンドは、待機状態へ移行する旨を示すコマンドであり、1ゲーム終了後、賭数が設定されずに一定時間経過して待機状態に移行するとき、クレジット(賭数の設定に用いられたメダルを含む)の精算によるメダルの払出が終了し、払出終了コマンドが送信された後に送信される。
打止コマンドは、打止状態の発生または解除を示すコマンドであり、BB終了後、エンディング演出待ち時間が経過した時点で打止状態の発生を示す打止コマンドが送信され、リセット操作がなされて打止状態が解除された時点で、打止状態の解除を示す打止コマンドが送信される。
エラーコマンドは、エラー状態の発生または解除、エラー状態の種類を示すコマンドであり、エラーが判定され、エラー状態に制御された時点でエラー状態の発生及びその種類を示すエラーコマンドが送信され、リセット操作がなされてエラー状態が解除された時点で、エラー状態の解除を示すエラーコマンドが送信される。
復帰コマンドは、メイン制御部41が電断前の制御状態に復帰した旨を示すコマンドであり、メイン制御部41の起動時において電断前の制御状態に復帰した際に送信される。
設定コマンドは、設定変更状態の開始または終了、設定変更後設定値を示すコマンドであり、設定変更状態に移行する時点で設定変更状態の開始を示す設定コマンドが送信され、設定変更状態の終了時に設定変更状態の終了及び設定変更後の設定値を示す設定コマンドが送信される。また、設定変更状態への移行に伴ってメイン制御部41の制御状態が初期化されるため、設定開始を示す設定コマンドによりメイン制御部41の制御状態が初期化されたことを特定可能である。
設定確認コマンドは、設定確認状態の開始または終了を示すコマンドであり、設定確認状態に移行する際に設定確認開始を示す設定確認コマンドが送信され、設定確認状態の終了時に設定確認終了を示す設定確認コマンドが送信される。
操作検出コマンドは、操作スイッチ類(MAXBETスイッチ6、スタートスイッチ7、ストップスイッチ8L、8C、8R)のうち検出状態(on/off)が変化したスイッチ、検出状態がoffからonに変化したのか、onからoffに変化したのか及び他のスイッチの検出状態(on/off)を示すコマンドであり、これら操作スイッチ類のいずれかの検出状態が変化したときに送信される。
これらコマンドのうちドアコマンド及び操作検出コマンド以外のコマンドは、基本処理において生成され、非初期化領域に割り当てられたコマンドバッファ内のコマンドデータを新たに生成したコマンドデータに更新するとともに、シリアル通信回路511の送信データレジスタ561に転送することで、サブ制御部91に送信される。
また、操作検出コマンドは、タイマ割込処理(メイン)のスイッチ入力判定処理において、いずれかのスイッチの検出状態の変化が検出された場合(いずれかのスイッチのエッジデータが設定された場合)に生成され、操作検出コマンド格納領域に格納されるとともに、操作検出コマンド送信要求が設定されることにより操作検出コマンド格納領域に格納されている操作検出コマンドの送信が命令され、その後実行されるタイマ割込処理(メイン)のコマンド送信処理において、コマンドバッファに格納され、シリアル通信回路511に転送することで、サブ制御部91に送信される。
次に、メイン制御部41が演出制御基板90に対して送信するコマンドに基づいてサブ制御部91が実行する演出の制御について説明する。
サブ制御部91は、メイン制御部41からのコマンドを受信した際に、コマンド受信割込処理を実行する。コマンド受信割込処理では、RAM91cに設けられた受信用バッファに、コマンド伝送ラインから取得したコマンドを格納する。
受信用バッファには、最大で16個のコマンドを格納可能な領域が設けられており、複数のコマンドを蓄積できるようになっている。
サブ制御部91は、タイマ割込処理(サブ)において、受信用バッファに未処理のコマンドが格納されているか否かを判定し、未処理のコマンドが格納されている場合には、そのうち最も早い段階で受信したコマンドに基づいてROM91bに格納された制御パターンテーブルを参照し、制御パターンテーブルに登録された制御内容に基づいて液晶表示器51、演出効果LED52、スピーカ53、54、リールLED55等の各種演出装置の出力制御を行う。
制御パターンテーブルには、複数種類の演出パターン毎に、コマンドの種類に対応する液晶表示器51の表示パターン、演出効果LED52の点灯態様、スピーカ53、54の出力態様、リールLEDの点灯態様等、これら演出装置の制御パターンが登録されており、サブ制御部91は、コマンドを受信した際に、制御パターンテーブルの当該ゲームにおいてRAM91cに設定されている演出パターンに対応して登録された制御パターンのうち、受信したコマンドの種類に対応する制御パターンを参照し、当該制御パターンに基づいて演出装置の出力制御を行う。これにより演出パターン及び遊技の進行状況に応じた演出が実行されることとなる。
尚、サブ制御部91は、あるコマンドの受信を契機とする演出の実行中に、新たにコマンドを受信した場合には、実行中の制御パターンに基づく演出を中止し、新たに受信したコマンドに対応する制御パターンに基づく演出を実行するようになっている。すなわち演出が最後まで終了していない状態でも、新たにコマンドを受信すると、受信した新たなコマンドが新たな演出の契機となるコマンドではない場合を除いて実行していた演出はキャンセルされて新たなコマンドに基づく演出が実行されることとなる。
特に、本実施例では、演出の実行中に賭数の設定操作がなされたとき、すなわちサブ制御部91が、賭数が設定された旨を示すBETコマンドを受信したときに、実行中の演出を中止するようになっている。このため、遊技者が、演出を最後まで見るよりも次のゲームを進めたい場合には、演出がキャンセルされ、次のゲームを開始できるので、このような遊技者に対して煩わしい思いをさせることがない。また、演出の実行中にクレジットまたは賭数の精算操作がなされたとき、すなわちサブ制御部91が、ゲームの終了を示す遊技状態コマンドを受信した後、ゲームの開始を示す内部当選コマンドを受信する前に、払出開始コマンドを受信した場合には、実行中の演出を中止するようになっている。クレジットや賭数の精算を行うのは、遊技を終了する場合であり、このような場合に実行中の演出を終了させることで、遊技を終了する意志があるのに、不要に演出が継続してしまわないようになっている。
演出パターンは、内部当選コマンドを受信した際に、内部当選コマンドが示す内部抽選の結果に応じた選択率にて選択され、RAM91cに設定される。演出パターンの選択率は、ROM91bに格納された演出テーブルに登録されており、サブ制御部91は、内部当選コマンドを受信した際に、内部当選コマンドが示す内部抽選の結果に応じて演出テーブルに登録されている選択率を参照し、その選択率に応じて複数種類の演出パターンからいずれかの演出パターンを選択し、選択した演出パターンを当該ゲームの演出パターンとしてRAM91cに設定するようになっており、同じコマンドを受信しても内部当選コマンドの受信時に選択された演出パターンによって異なる制御パターンが選択されるため、結果として演出パターンによって異なる演出が行われることがある。
本実施例のスロットマシン1においては、いずれかの入賞ライン上に役図柄が揃うと、入賞となる。入賞となる役の種類は、遊技状態に応じて定められているが、大きく分けて、ビッグボーナス、レギュラーボーナスへの移行を伴う特別役と、メダルの払い出しを伴う小役と、賭数の設定を必要とせずに次のゲームを開始可能となる再遊技役とがある。
尚、ビッグボーナスをBBと示し、レギュラーボーナスをRBと示す場合がある。また、ビッグボーナス、レギュラーボーナスを単にボーナスという場合もある。遊技状態に応じて定められた各役の入賞が発生するためには、内部抽選に当選して、当該役の入賞を許容する旨の当選フラグがRAM507に設定されている必要がある。
図7〜図10は、入賞役の種類、入賞役の図柄組み合わせ、及び入賞役に関連する技術事項について説明するための図である。また、図11は、メイン制御部41により制御される遊技状態及びRTの遷移を説明するための図であり、図12は、遊技状態及びRTの概要を示す図である。
本実施例におけるスロットマシンは、図11に示すように、通常遊技状態、内部中1、2、RB、BB(RB)のいずれかに制御され、さらに通常遊技状態(以下、通常遊技状態を通常と称す)においては、RT0〜4のいずれかに制御される。
図7を参照して、入賞役のうち特別役には、ビッグボーナス1〜4(以下、各々のビッグボーナスをBBと称する)、レギュラーボーナス1、2(以下、各々のレギュラーボーナスをRBと称する)の6種類のボーナスが含まれる。
BB1は、入賞ラインに「黒7−黒7−黒7」の組み合わせが揃ったときに入賞となる。BB2は、入賞ラインに「網7−網7−網7」の組み合わせが揃ったときに入賞となる。BB3は、入賞ラインに「白7−白7−白7」の組み合わせが揃ったときに入賞となる。BB4は、入賞ラインに「BAR−BAR−BAR」の組み合わせが揃ったときに入賞となる。BB4は、入賞ラインに「黒7−白7−網7」の組み合わせが揃ったときに入賞となる。
BB1〜BB4のいずれかに入賞すると、BB中レギュラーボーナス(以下、BBRBと称する)に毎ゲーム制御されるビッグボーナスに移行される。
BB1〜BB4のいずれかの入賞に起因して発生したビッグボーナスは、316枚以上メダルが払い出されたことを条件として終了する。
RB1は、入賞ラインに「網7−網7−黒7」の組み合わせが揃ったときに入賞となる。RB2は、入賞ラインに「白7−白7−黒7」の組み合わせが揃ったときに入賞となる。
RB1、RB2のいずれかに入賞すると、レギュラーボーナス(以下、RBと称する)に移行される。
RB1、RB2のいずれかの入賞に起因して発生したレギュラーボーナスは、いずれかの役が6回入賞するか、12ゲーム消化したことを条件として終了する。
図11に示すように、BB1、BB3、RB2のいずれかに内部当選してから入賞するまでは、内部中1・RT0に制御され、BB2、BB4、RB1のいずれかに内部当選してから入賞するまでは、内部中2・RT0に制御される。また、図11に示すように、ビッグボーナスまたはレギュラーボーナス(まとめてボーナスと呼ぶ)が終了した後は、通常・RT4に制御される。
後述する内部抽選においてBB1〜BB4、RB1、RB2のうちいずれかに当選していても、ストップスイッチ8L、8C、8Rをこれらの役に入賞可能とする適正なタイミングで操作しなければ、これらの役に入賞することはない。BB1〜BB4、RB1、RB2を構成する図柄(「黒7」、「白7」、「網7」)は、各々、左リール2L、中リール2C、右リール2R各々において5コマ以内に配置されていないためである。
次に、図8を参照して、入賞役のうち小役について説明する。入賞役のうち小役には、中段ベル、右下がりベル、上段ベル1〜8、中段スイカ、右下がりスイカ、上段スイカ、チェリー、右上がりベルが含まれる。
中段ベルは、入賞ラインLNに「ベル−ベル−ベル」の組み合わせが揃ったときに入賞となり、8枚のメダルが払い出される。
ここで、図4を参照すると、ベルは、左リール2L、中リール2C、右リール2R各々において5コマ以内に配置されている。このため、後述する内部抽選において中段ベルに当選しているときには、原則として、ストップスイッチ8L〜8Rの操作タイミングに関わらず入賞させることができる役といえる。
右下がりベルは、入賞ラインLNに「リプレイ−ベル−リプレイ」、「リプレイ−ベル−プラム」、「プラム−ベル−リプレイ」、「プラム−ベル−プラム」のいずれかの組み合わせが揃ったときに入賞となり、8枚のメダルが払い出される。
ここで、図4を参照すると、左リール2Lのリプレイ及びプラムは、ベルの1つ下の位置に配置されており、右リール2Rのリプレイ及びプラムは、ベルの1つ上の位置に配置されているので、「リプレイ−ベル−リプレイ」、「リプレイ−ベル−プラム」、「プラム−ベル−リプレイ」、「プラム−ベル−プラム」のいずれかの組み合わせが揃うと、「ベル−ベル−ベル」の組み合わせが右下がり、すなわち無効ラインLM3に揃うこととなる。
また、プラム、リプレイのいずれか一方は、左リール2L、右リール2R各々において5コマ以内に配置されており、ベルは、中リール2Cにおいて5コマ以内に配置されている。このため、後述する内部抽選において右下がりベルに当選しているときには、原則として、ストップスイッチ8L〜8Rの操作タイミングに関わらず入賞させることができる役といえる。
次に、上段ベル1〜8について説明する。上段ベル1は、入賞ラインLNに「リプレイ−オレンジ−オレンジ」の組み合わせが揃ったときに入賞となる。上段ベル2は、入賞ラインLNに「リプレイ−オレンジ−BAR」の組み合わせが揃ったときに入賞となる。上段ベル3は、入賞ラインLNに「リプレイ−BAR−オレンジ」の組み合わせが揃ったときに入賞となる。上段ベル4は、入賞ラインLNに「リプレイ−BAR−BAR」の組み合わせが揃ったときに入賞となる。上段ベル5は、入賞ラインLNに「プラム−オレンジ−オレンジ」の組み合わせが揃ったときに入賞となる。上段ベル6は、入賞ラインLNに「プラム−オレンジ−BAR」の組み合わせが揃ったときに入賞となる。上段ベル7は、入賞ラインLNに「プラム−BAR−オレンジ」の組み合わせが揃ったときに入賞となる。上段ベル8は、入賞ラインLNに「プラム−BAR−BAR」の組み合わせが揃ったときに入賞となる。
ここで、図4を参照すると、左リール2Lのリプレイ及びプラム、中リールのBAR及びオレンジ、右リール2RのBAR及びオレンジは、ベルの1つ下の位置に配置されているので、「リプレイ−オレンジ−オレンジ」、「リプレイ−オレンジ−BAR」、「リプレイ−BAR−オレンジ」、「リプレイ−BAR−BAR」、「プラム−オレンジ−オレンジ」、「プラム−オレンジ−BAR」、「プラム−BAR−オレンジ」、「プラム−BAR−BAR」のいずれかの組み合わせが揃うと、「ベル−ベル−ベル」の組み合わせが上段、すなわち無効ラインLM1に揃うこととなる。
また、左リール2Lにおいて、リプレイ及びプラムは、5コマ以内に配置されておらず、中リール2C、右リール2Rの各々について、オレンジ及びBARは、5コマ以内に配置されていない。このため、後述する内部抽選において上段ベル1〜8のいずれかに当選していても、当選している上段ベルの構成図柄に対応するストップスイッチ8L、8C、8Rを適正なタイミングで操作しなければ、当選している上段ベルに入賞することはない。
中段スイカは、入賞ラインLNに「黒7−スイカ−スイカ」、「白7−スイカ−スイカ」、「スイカ−スイカ−スイカ」の組み合わせが揃ったときに入賞となる。中段スイカが入賞すると5枚メダルが払い出される。
ここで、図4を参照すると、左リール2Lにおいて、黒7、白7、スイカのいずれかは、5コマ以内に配置されているが、中リール2C、右リール2Rの各々について、スイカは、5コマ以内に配置されていない。このため、後述する内部抽選において中段スイカに当選していても、中リール2C、右リール2Rに対応するストップスイッチ8C、8Rを適正なタイミングで操作しなければ、中段スイカに入賞することはない。
右下がりスイカは、入賞ラインLNに「ベル−スイカ−黒7」、「ベル−スイカ−白7」の組み合わせが揃ったときに入賞となる。右下がりスイカが入賞すると5枚メダルが払い出される。
ここで、図4を参照すると、左リール2Lのベルは、黒7、白7、スイカのいずれかの1つ下の位置に配置されており、右リール2Rの黒7、白7は、スイカの1つ上の位置に配置されているので、「ベル−スイカ−黒7」、「ベル−スイカ−白7」のいずれかの組み合わせが揃うと、「黒7−スイカ−スイカ」、「白7−スイカ−スイカ」、「スイカ−スイカ−スイカ」の組み合わせが右下がり、すなわち無効ラインLM3に揃うこととなる。
また、左リール2Lにおいて、ベルは、5コマ以内に配置されているが、中リール2Cのスイカ、右リール2Rの黒7、白7は、5コマ以内に配置されていない。このため、後述する内部抽選において右下がりスイカに当選していても、中リール2C、右リール2Rに対応するストップスイッチ8C、8Rを適正なタイミングで操作しなければ、右下がりスイカに入賞することはない。
上段スイカは、入賞ラインLNに「ベル−黒7−リプレイ」、「ベル−白7−リプレイ」の組み合わせが揃ったときに入賞となる。上段スイカが入賞すると5枚メダルが払い出される。
ここで、図4を参照すると、左リール2Lのベルは、黒7、白7、スイカのいずれかの1つ下の位置に配置されており、中リール2Cの黒7、白7は、スイカの1つ下の位置に配置されており、右リール2Rのリプレイは、スイカの1つ下の位置に配置されているので、「ベル−黒7−リプレイ」、「ベル−白7−リプレイ」のいずれかの組み合わせが揃うと、「黒7−スイカ−スイカ」、「白7−スイカ−スイカ」、「スイカ−スイカ−スイカ」の組み合わせが上段、すなわち無効ラインLM1に揃うこととなる。
また、左リール2Lにおいて、ベルは、5コマ以内に配置されているが、中リール2Cの黒7、白7、右リール2Rのリプレイは、5コマ以内に配置されていない。このため、後述する内部抽選において上段スイカに当選していても、中リール2C、右リール2Rに対応するストップスイッチ8C、8Rを適正なタイミングで操作しなければ、上段スイカに入賞することはない。
チェリーは、入賞ラインLNに「BAR−オレンジ−ANY(ANYはいずれの図柄でも可)」、「BAR−BAR−ANY」、「BAR−ベル−ANY」の組み合わせが揃ったときに入賞となる。チェリーが入賞すると2枚メダルが払い出される。
ここで、図4を参照すると、左リール2LのBARは、チェリーの1つ上の位置に配置されているので、「BAR−オレンジ−ANY(ANYはいずれの図柄でも可)」、「BAR−BAR−ANY」、「BAR−ベル−ANY」のいずれかの組み合わせが揃うと、左リールの「チェリー」が下段に停止することとなり、「チェリー−ANY−ANY」の組み合わせが下段及び右上がり、すなわち無効ラインLM2及びLM4に揃うこととなる。
また、中リール2Cにおいてオレンジ、BAR、ベルのいずれかは、5コマ以内に配置されているが、左リール2Lにおいて、BARは、5コマ以内に配置されていない。このため、後述する内部抽選においてチェリーに当選していても、左リール2Lに対応するストップスイッチ8Lを適正なタイミングで操作しなければ、チェリーに入賞することはない。
右上がりベルは、入賞ラインLNに「黒7−ベル−オレンジ」、「白7−ベル−オレンジ」、「スイカ−ベル−オレンジ」、「黒7−ベル−BAR」、「白7−ベル−BAR」、「スイカ−ベル−BAR」のいずれかの組み合わせが揃ったときに入賞となり、10枚のメダルが払い出される。
ここで、図4を参照すると、左リール2Lの黒7、白7、スイカは、ベルの1つ上の位置に配置されており、右リール2Rのオレンジ、BARは、ベルの1つ下の位置に配置されているので「黒7−ベル−オレンジ」、「白7−ベル−オレンジ」、「スイカ−ベル−オレンジ」、「黒7−ベル−BAR」、「白7−ベル−BAR」、「スイカ−ベル−BAR」のいずれかの組み合わせが揃うと、「ベル−ベル−ベル」の組み合わせが右上がり、すなわち無効ラインLM4に揃うこととなる。
また、左リール2Lにおいて黒7、白7、スイカの1つは、5コマ以内に配置されており、中リール2Cにおいてベルは、5コマ以内に配置されており、右リール2Rにおいてオレンジ、BARの1つは、5コマ以内に配置されている。このため、後述する内部抽選において右上がりベルに当選しているときには、原則として、ストップスイッチ8L〜8Rの操作タイミングに関わらず入賞させることができる役といえる。
次に、図9を参照して、入賞役のうち再遊技役について説明する。入賞役のうち再遊技役には、通常リプレイ、下段リプレイ、転落リプレイ、昇格リプレイ1、2、特殊リプレイ、SP(スペシャル)リプレイが含まれる。
通常リプレイは、入賞ラインLNに「リプレイ−リプレイ−リプレイ」、「リプレイ−リプレイ−プラム」、「プラム−リプレイ−リプレイ」、「プラム−リプレイ−プラム」の組み合わせが揃ったときに入賞となる。リプレイ、プラムは、左リール2L、中リール2C、右リール2R各々において5コマ以内に配置されている。よって、通常リプレイについては、原則として、当選していれば、ストップスイッチ8L〜8Rの操作タイミングに関わらず入賞させることができる役といえる。
下段リプレイは、入賞ラインLNに「ベル−オレンジ−オレンジ」、「ベル−オレンジ−チェリー」、「ベル−オレンジ−スイカ」、「ベル−オレンジ−黒7」、「ベル−オレンジ−網7」、「ベル−オレンジ−白7」、「ベル−BAR−オレンジ」、「ベル−BAR−チェリー」、「ベル−BAR−スイカ」、「ベル−BAR−黒7」、「ベル−BAR−網7」、「ベル−BAR−白7」の組み合わせが揃ったときに入賞となる。
ここで、図4を参照すると、左リール2Lのベルは、リプレイまたはプラムの1つ上の位置に配置されており、中リール2Cのオレンジ、BARは、リプレイの1つ上の位置に配置されているので「ベル−オレンジ−オレンジ」、「ベル−オレンジ−チェリー」、「ベル−オレンジ−スイカ」、「ベル−オレンジ−黒7」、「ベル−オレンジ−網7」、「ベル−オレンジ−白7」、「ベル−BAR−オレンジ」、「ベル−BAR−チェリー」、「ベル−BAR−スイカ」、「ベル−BAR−黒7」、「ベル−BAR−網7」、「ベル−BAR−白7」のいずれかの組み合わせが揃うと、「リプレイ−リプレイ−スイカ/リプレイ/プラム/チェリー/網7/白7」、「リプレイ−プラム−リプレイ−リプレイ−スイカ/リプレイ/プラム/チェリー/網7/白7」、「プラム−リプレイ−リプレイ−リプレイ−スイカ/リプレイ/プラム/チェリー/網7/白7」、「プラム−プラム−リプレイ−リプレイ−スイカ/リプレイ/プラム/チェリー/網7/白7」の組み合わせが下段、すなわち無効ラインLM2に揃うこととなる。
また、左リール2Lにおいてベルは、5コマ以内に配置されており、中リールにおいてオレンジ、BARは、5コマ以内に配置されており、右リール2Rにおいてオレンジ、チェリー、スイカ、黒7、網7、白7の1つは、5コマ以内に配置されている。このため、後述する内部抽選において下段リプレイに当選しているときには、原則として、ストップスイッチ8L〜8Rの操作タイミングに関わらず入賞させることができる役といえる。
転落リプレイは、入賞ラインLNに「ベル−リプレイ−ベル」の組み合わせが揃ったときに入賞となる。
ここで、図4を参照すると、左リール2Lのベルは、リプレイまたはプラムの1つ上の位置に配置されており、右リール2Rのベルは、リプレイの1つ下の位置に配置されているので「ベル−リプレイ−ベル」の組み合わせが揃うと、「リプレイ−リプレイ−リプレイ」、「リプレイ−リプレイ−プラム」、「プラム−リプレイ−リプレイ」、「プラム−リプレイ−プラム」の組み合わせが右上がり、すなわち無効ラインLM4に揃うこととなる。
また、左リール2Lにおいてベルは、5コマ以内に配置されており、中リールにおいてリプレイは、5コマ以内に配置されており、右リール2Rにおいてベルは、5コマ以内に配置されている。このため、後述する内部抽選において転落リプレイに当選しているときには、原則として、ストップスイッチ8L〜8Rの操作タイミングに関わらず入賞させることができる役といえる。
図11に示すように、通常・RT0において転落リプレイに入賞した後は、RT1に制御される。
昇格リプレイ1は、入賞ラインLNに「リプレイ−リプレイ−ベル」、「プラム−リプレイ−ベル」の組み合わせが揃ったときに入賞となる。左リール2Lにおいてリプレイ、プラムの1つは、5コマ以内に配置されており、中リール2Cにおいてリプレイは、5コマ以内に配置されており、右リール2Rにおいてベルは、5コマ以内に配置されている。よって、昇格リプレイ1については、原則として、当選していれば、ストップスイッチ8L〜8Rの操作タイミングに関わらず入賞させることができる役といえる。
昇格リプレイ2は、入賞ラインLNに「ベル−オレンジ−リプレイ」、「ベル−オレンジ−プラム」、「ベル−BAR−リプレイ」、「ベル−BAR−プラム」のいずれかの組み合わせが揃ったときに入賞となる。
ここで、図4を参照すると、左リール2Lのベルは、リプレイまたはプラムの1つ上の位置に配置されており、中リール2Cのオレンジ、BARは、リプレイの1つ上の位置に配置されており、右リール2Rのリプレイ、プラムは、ベルの1つ上の位置に配置されているので「ベル−オレンジ−リプレイ」、「ベル−オレンジ−プラム」、「ベル−BAR−リプレイ」、「ベル−BAR−プラム」の組み合わせが揃うと、「リプレイ−リプレイ−ベル」、「プラム−リプレイ−ベル」の組み合わせが下段、すなわち無効ラインLM2に揃うこととなる。
また、左リール2Lにおいてベルは、5コマ以内に配置されており、中リールにおいてオレンジ、BARは、5コマ以内に配置されており、右リール2Rにおいてリプレイ、プラムは、5コマ以内に配置されている。このため、後述する内部抽選において昇格リプレイ2に当選しているときには、原則として、ストップスイッチ8L〜8Rの操作タイミングに関わらず入賞させることができる役といえる。
図11に示すように、通常・RT1において昇格リプレイ(昇格リプレイ1または昇格リプレイ2)に入賞した後は、通常・RT0に制御される。後述するように、昇格リプレイは、通常・RT2、通常・RT3における内部抽選においては単独で当選しないように設定されている。また、通常・RT2、通常・RT3における内部抽選において特別役と昇格リプレイが同時に当選した場合には、その時点で内部中1・RT0または内部中2・RT0に制御される。このため、通常・RT2、通常・RT3においては昇格リプレイに入賞しない。その結果、通常・RT2、通常・RT3から通常・RT0に制御されないように構成されており、通常・RT1であるときにのみ昇格リプレイ入賞し、当該通常・RT1からのみ通常・RT0に制御されるように構成されている。
特殊リプレイは、入賞ラインLNに「ベル−リプレイ−リプレイ」、「ベル−リプレイ−プラム」の組み合わせが揃ったときに入賞となる。左リール2Lにおいてベルは、5コマ以内に配置されており、中リール2Cにおいてリプレイは、5コマ以内に配置されており、右リール2Rにおいてリプレイ、プラムの1つは、5コマ以内に配置されている。よって、特殊リプレイについては、原則として、当選していれば、ストップスイッチ8L〜8Rの操作タイミングに関わらず入賞させることができる役といえる。
図11に示すように、通常・RT0において特殊リプレイに入賞した後は、通常・RT2に制御される。後述するように、特殊リプレイは、通常・RT1、通常・RT3における内部抽選においては単独で当選しないように設定されている。また、通常・RT1、通常・RT3における内部抽選において特別役と特殊リプレイが同時に当選した場合には、その時点で内部中1・RT0または内部中2・RT0に制御される。このため、通常・RT1、通常・RT3においては特殊リプレイに入賞しない。その結果、通常・RT1、通常・RT3から通常・RT2に制御されないように構成されており、通常・RT0であるときにのみ特殊リプレイ入賞し、当該通常・RT0からのみ通常・RT2に制御されるように構成されている。
次に、図10を参照して、移行出目について説明する。移行出目は、図10に示すように、「リプレイ−オレンジ−ベル」、「リプレイ−BAR−ベル」、「プラム−オレンジ−ベル」、「プラム−BAR−ベル」、「リプレイ−ベル−オレンジ」、「リプレイ−ベル−BAR」、「プラム−ベル−オレンジ」、「プラム−ベル−BAR」、「黒7−オレンジ−オレンジ」、「黒7−オレンジ−BAR」、「黒7−BAR−オレンジ」、「黒7−BAR−BAR」、「白7−オレンジ−オレンジ」、「白7−オレンジ−BAR」、「白7−BAR−オレンジ」、「白7−BAR−BAR」、「スイカ−オレンジ−オレンジ」、「スイカ−オレンジ−BAR」、「スイカ−BAR−オレンジ」、「スイカ−BAR−BAR」からなる20種類の組み合わせである。本実施例では、後述する左ベル1〜4、中ベル1〜4、右ベル1〜4が当選し、中段ベルの入賞条件となるリール以外を第1停止とし、かつ当選している上段ベルを取りこぼした場合に、上記の移行出目が入賞ラインLNに揃う。
図11に示すように、通常・RT0、通常・RT2、通常・RT3において移行出目が入賞ラインLNに揃った後は、通常・RT1に制御される。尚、通常・RT1において移行出目が入賞ラインLNに揃った場合には、通常・RT1が維持されることとなる。
次に、図13〜図15を参照して、遊技状態毎に抽選対象役として読み出される抽選対象役の組み合わせについて説明する。本実施例では、遊技状態が、通常遊技状態であるか、内部中1(BB1、BB3、RB2が当選している状態)であるか、内部中2(BB2、BB4、RB1が当選している状態)であるか、BB(RB)であるか、RBであるか、によって内部抽選の対象となる役及びその当選確率が異なる。さらに遊技状態が通常遊技状態であれば、RT0〜4の種類によって、内部抽選の対象となる再遊技役及びその当選確率の少なくとも一方が異なる。尚、抽選対象役として後述するように、複数の入賞役が同時に読出されて、重複して当選し得る。図13においては、入賞役の間に“+”を表記することにより、内部抽選において同時に抽選対象役として読み出されることを示す。
図13〜図15においては、縦の欄に抽選対象役を示し、横の欄に遊技状態を示す。また、遊技状態と抽選対象役とが交差する欄の○印は、当該遊技状態であるときに当該抽選対象役が読み出されることを示し、×印は、当該遊技状態であるときに当該抽選対象役が読み出されないことを示している。
また、○印の下に示す数値は、所定の設定値(例えば設定値1)の判定値数を示す。当該判定値数を用いて内部抽選が行われる。尚、判定値数の分母は、内部抽選用の乱数(0〜65535の整数)に対応させて、「65536」に設定されている。このため、例えば、判定値数として「300」が設定されている抽選対象役の当選確率は、300/65536となる。
また、図13は、遊技状態毎に抽選対象役として読み出される特別役の組み合わせを示し、図14は、遊技状態毎に抽選対象役として読み出される小役の組み合わせを示し、図15は、遊技状態毎に抽選対象役として読み出される再遊技役の組み合わせを示している。また、図16は、図13〜15に示す同時当選役を構成する役の組み合わせを示している。
通常・RT0であるときには、BB1、BB1+スイカ、BB1+チェリー、BB1+通常リプレイ、BB2、BB2+スイカ、BB2+チェリー、BB2+通常リプレイ、BB3、BB3+スイカ、BB3+チェリー、BB3+通常リプレイ、BB4、BB4+スイカ、BB4+通常リプレイ、RB1、RB1+スイカ、RB1+チェリー、RB1+通常リプレイ、RB2、RB2+スイカ、RB2+チェリー、RB2+通常リプレイ、ベル、左ベル1、左ベル2、左ベル3、左ベル4、中ベル1、中ベル2、中ベル3、中ベル4、右ベル1、右ベル2、右ベル3、右ベル4、スイカ、チェリー、リプレイGR11、リプレイGR12、リプレイGR13、リプレイGR14、リプレイGR15が内部抽選の対象役となる。
通常・RT1であるときには、BB1、BB1+スイカ、BB1+チェリー、BB1+通常リプレイ、BB2、BB2+スイカ、BB2+チェリー、BB2+通常リプレイ、BB3、BB3+スイカ、BB3+チェリー、BB3+通常リプレイ、BB4、BB4+スイカ、BB4+通常リプレイ、RB1、RB1+スイカ、RB1+チェリー、RB1+通常リプレイ、RB2、RB2+スイカ、RB2+チェリー、RB2+通常リプレイ、ベル、左ベル1、左ベル2、左ベル3、左ベル4、中ベル1、中ベル2、中ベル3、中ベル4、右ベル1、右ベル2、右ベル3、右ベル4、スイカ、チェリー、通常リプレイ、リプレイGR1、リプレイGR2、リプレイGR3、リプレイGR4、リプレイGR5、リプレイGR6が内部抽選の対象役となる。
通常・RT2であるときには、BB1、BB1+スイカ、BB1+チェリー、BB1+通常リプレイ、BB2、BB2+スイカ、BB2+チェリー、BB2+通常リプレイ、BB3、BB3+スイカ、BB3+チェリー、BB3+通常リプレイ、BB4、BB4+スイカ、BB4+通常リプレイ、RB1、RB1+スイカ、RB1+チェリー、RB1+通常リプレイ、RB2、RB2+スイカ、RB2+チェリー、RB2+通常リプレイ、ベル、左ベル1、左ベル2、左ベル3、左ベル4、中ベル1、中ベル2、中ベル3、中ベル4、右ベル1、右ベル2、右ベル3、右ベル4、スイカ、チェリー、通常リプレイが内部抽選の対象役となる。
通常・RT3であるときには、BB1、BB1+スイカ、BB1+チェリー、BB1+通常リプレイ、BB2、BB2+スイカ、BB2+チェリー、BB2+通常リプレイ、BB3、BB3+スイカ、BB3+チェリー、BB3+通常リプレイ、BB4、BB4+スイカ、BB4+通常リプレイ、RB1、RB1+スイカ、RB1+チェリー、RB1+通常リプレイ、RB2、RB2+スイカ、RB2+チェリー、RB2+通常リプレイ、ベル、左ベル1、左ベル2、左ベル3、左ベル4、中ベル1、中ベル2、中ベル3、中ベル4、右ベル1、右ベル2、右ベル3、右ベル4、スイカ、チェリー、通常リプレイが内部抽選の対象役となる。
内部中1・RT0、内部中2・RT0であるときには、ベル、左ベル1、左ベル2、左ベル3、左ベル4、中ベル1、中ベル2、中ベル3、中ベル4、右ベル1、右ベル2、右ベル3、右ベル4、スイカ、チェリー、通常リプレイ、下段リプレイ、転落リプレイ、昇格リプレイ、特殊リプレイが内部抽選の対象役となる。
BBRB・RT0であるときには、チェリー、右上がりベルが内部抽選の対象役となり、RB・RT0であるときには、右上がりベルが内部抽選の対象役となる。
尚、図16に示すように、スイカとは、上段スイカ+中段スイカ+右下がりスイカである。
ベルとは、中段ベル+右下がりベルである。左ベル1とは、右下がりベル+上段ベル5+上段ベル8であり、左ベル2とは、右下がりベル+上段ベル6+上段ベル7であり、左ベル3とは、右下がりベル+上段ベル2+上段ベル3であり、左ベル4とは、右下がりベル+上段ベル2+上段ベル4である。左ベル1〜4を単に左ベルとも呼ぶ。中ベル1とは、中段ベル+上段ベル2+上段ベル5であり、中ベル2とは、中段ベル+上段ベル1+上段ベル6であり、中ベル3とは、中段ベル+上段ベル4+上段ベル7であり、中ベル4とは、中段ベル+上段ベル3+上段ベル8である。中ベル1〜4を単に中ベルとも呼ぶ。右ベル1とは、中段ベル+上段ベル3+上段ベル5であり、右ベル2とは、中段ベル+上段ベル1+上段ベル7であり、右ベル3とは、中段ベル+上段ベル4+上段ベル6であり、右ベル4とは、中段ベル+上段ベル2+上段ベル8である。右ベル1〜4を単に右ベルとも呼ぶ。また、これら左ベル1〜4、中ベル1〜4、右ベル1〜4を単に押し順ベルとも呼ぶ。
昇格リプレイとは、昇格リプレイ1+昇格リプレイ2である。
リプレイGR1とは、通常リプレイ+昇格リプレイ1であり、リプレイGR2とは、通常リプレイ+昇格リプレイ1+昇格リプレイ2であり、リプレイGR3とは、通常リプレイ+昇格リプレイ1+下段リプレイであり、リプレイGR4とは、通常リプレイ+昇格リプレイ1+昇格リプレイ2+下段リプレイであり、リプレイGR5とは、通常リプレイ+昇格リプレイ2であり、リプレイGR6とは、通常リプレイ+昇格リプレイ2+下段リプレイである。
リプレイGR11とは、転落リプレイ+特殊リプレイであり、リプレイGR12とは、転落リプレイ+特殊リプレイ+通常リプレイであり、リプレイGR13とは、転落リプレイ+特殊リプレイ+下段リプレイであり、リプレイGR14とは、転落リプレイ+特殊リプレイ+通常リプレイ+下段リプレイであり、リプレイGR15とは、転落リプレイ+特殊リプレイ+昇格リプレイ1である。
また、通常・RT0〜3などにおいて、BB1〜BB4、RB1、RB2のいずれかと同時当選し得るスイカ、チェリーの判定値数は、内部中1・RT0、内部中2・RT0においては、各々、ボーナスと別個に読み出される、スイカ、チェリーに加算されているため、スイカ、チェリー各々の当選確率が一定となるように担保されている。
このように、遊技状態が通常遊技状態であるか、内部中1、2であるか、BB(RB)であるか、RBであるか、によって内部抽選の対象役が異なるとともに、BB(RB)やRBでは、小役の当選確率が通常遊技状態及び内部中よりも高く定められた抽選テーブルを用いて内部抽選が行われる。
また、遊技状態が内部中1、2である場合には、内部中1であるか、内部中2であるか、によって内部抽選の対象役は変わらないが、内部中1であるか、内部中2であるか、によって対象となる再遊技役の当選確率が異なる抽選テーブルを用いて内部抽選が行われる。
また、遊技状態が通常遊技状態である場合には、RT0〜3のいずれかであるかによって、内部抽選の対象となる再遊技役が異なるとともに、RT0〜3のいずれかであるかによって、対象となる再遊技役及びその当選確率が異なる抽選テーブルを用いて内部抽選が行われる。
本実施例では、複数種類の再遊技役が同時に当選している場合には、図17に示すように、同時当選した再遊技役の種類及び停止操作順に応じて定められた再遊技役を入賞ライン上に最大4コマの引込範囲で揃えて停止させる制御が行われる。図17は、複数のリプレイが同時当選したときのリール制御を説明するための図である。
リプレイGR1(通常リプレイ+昇格リプレイ1)が当選し、左中右の順番で停止操作がなされた場合には、当選した再遊技役のうち昇格リプレイ1の組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行い、左中右以外の順番で停止操作がなされた場合には、通常リプレイの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行う。
リプレイGR2(通常リプレイ+昇格リプレイ1+昇格リプレイ2)が当選し、左右中の順番で停止操作がなされた場合には、当選した再遊技役のうち昇格リプレイ1の組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行い、左右中以外の順番で停止操作がなされた場合には、通常リプレイの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行う。
リプレイGR3(通常リプレイ+昇格リプレイ1+下段リプレイ)が当選し、中左右の順番で停止操作がなされた場合には、当選した再遊技役のうち昇格リプレイ1の組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行い、中左右以外の順番で停止操作がなされた場合には、通常リプレイの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行う。
リプレイGR4(通常リプレイ+昇格リプレイ1+昇格リプレイ2+下段リプレイ)が当選し、中右左の順番で停止操作がなされた場合には、当選した再遊技役のうち昇格リプレイ1の組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行い、中右左以外の順番で停止操作がなされた場合には、通常リプレイの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行う。
リプレイGR5(通常リプレイ+昇格リプレイ2)が当選し、右左中の順番で停止操作がなされた場合には、当選した再遊技役のうち昇格リプレイ2の組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行い、右左中以外の順番で停止操作がなされた場合には、通常リプレイの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行う。
リプレイGR6(通常リプレイ+昇格リプレイ2+下段リプレイ)が当選し、右中左の順番で停止操作がなされた場合には、当選した再遊技役のうち昇格リプレイ2の組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行い、右中左以外の順番で停止操作がなされた場合には、通常リプレイの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行う。
図4に示すように、昇格リプレイ1、昇格リプレイ2及び通常リプレイを構成する図柄は、左リール2L、中リール2C、右リール2Rの全てにおいて5コマ以内に配置されているため、停止操作順に応じて、ストップスイッチ8L〜8Rの停止操作タイミングに関わらず、昇格リプレイ1、昇格リプレイ2または通常リプレイが必ず入賞するようにリール制御が行われる。
このように、リプレイGR1〜6とで、昇格リプレイ1、2に入賞させるための操作態様として異なる操作態様が設定されている。
このため、リプレイGR1〜6が内部抽選の対象となる通常・RT1において、リプレイGR1〜6のいずれかが当選していれば1/6の確率で昇格リプレイが入賞することとなり、通常・RT0に移行することとなる。
リプレイGR11(転落リプレイ+特殊リプレイ)が当選し、左中右の順番で停止操作がなされた場合には、当選した再遊技役のうち特殊リプレイの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行い、左中右以外の順番で停止操作がなされた場合には、転落リプレイの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行う。
リプレイGR12(転落リプレイ+特殊リプレイ+通常リプレイ)が当選し、左右中の順番で停止操作がなされた場合には、当選した再遊技役のうち特殊リプレイの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行い、左右中以外の順番で停止操作がなされた場合には、転落リプレイの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行う。
リプレイGR13(転落リプレイ+特殊リプレイ+下段リプレイ)が当選し、中左右の順番で停止操作がなされた場合には、当選した再遊技役のうち特殊リプレイの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行い、中左右以外の順番で停止操作がなされた場合には、転落リプレイの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行う。
リプレイGR14(転落リプレイ+特殊リプレイ+通常リプレイ+下段リプレイ)が当選し、中右左の順番で停止操作がなされた場合には、当選した再遊技役のうち特殊リプレイの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行い、中右左以外の順番で停止操作がなされた場合には、転落リプレイの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行う。
リプレイGR15(転落リプレイ+特殊リプレイ+昇格リプレイ1)が当選し、右押し、すなわち右リール2Rを第1停止させる操作態様で停止操作がなされた場合には、当選した再遊技役のうち特殊リプレイの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行い、左押し、すなわち左リール2Lを第1停止させる操作態様または中押し、すなわち中リール2Cを第1停止させる操作態様で停止操作がなされた場合には、転落リプレイの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行う。
図4に示すように、特殊リプレイ及び転落リプレイを構成する図柄は、左リール2L、中リール2C、右リール2Rの全てにおいて5コマ以内に配置されているため、停止操作順に応じて、ストップスイッチ8L〜8Rの停止操作タイミングに関わらず、特殊リプレイまたは転落リプレイが必ず入賞するようにリール制御が行われる。
このように、リプレイGR11〜15とで、特殊リプレイに入賞させ、かつ転落リプレイを回避するため操作態様として異なる操作態様が設定されている。
このため、リプレイGR11〜15が内部抽選の対象となる通常・RT0において、リプレイGR11〜15のいずれかが当選していれば1/5の確率で特殊リプレイが入賞して通常・RT2に移行することとなる一方で、4/5の確率で転落リプレイが入賞して通常・RT1に移行することとなる。
次に、複数種類の小役が同時に当選している場合には、図18に示すように、同時当選した小役の種類及び停止操作順に応じて定められた小役を入賞ライン上に最大4コマの引込範囲で揃えて停止させる制御が行われる。図18は、複数の小役が同時当選したときのリール制御を説明するための図である。
左ベル1(右下がりベル+上段ベル6+上段ベル7)が当選し、左押しで停止操作を行った場合には、当選した小役のうち右下がりベルの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行い、中押しまたは右押しで停止操作がなされた場合には、上段ベル6、上段ベル7または移行出目のいずれかの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行う。
左ベル2(右下がりベル+上段ベル5+上段ベル8)が当選し、左押しで停止操作を行った場合には、当選した小役のうち右下がりベルの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行い、中押しまたは右押しで停止操作がなされた場合には、上段ベル5、上段ベル6または移行出目のいずれかの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行う。
左ベル3(右下がりベル+上段ベル2+上段ベル3)が当選し、左押しで停止操作を行った場合には、当選した小役のうち右下がりベルの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行い、中押しまたは右押しで停止操作がなされた場合には、上段ベル2、上段ベル3または移行出目のいずれかの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行う。
左ベル4(右下がりベル+上段ベル2+上段ベル4)が当選し、左押しで停止操作を行った場合には、当選した小役のうち右下がりベルの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行い、中押しまたは右押しで停止操作がなされた場合には、上段ベル2、上段ベル4または移行出目のいずれかの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行う。
図4に示すように、右下がりベルの構成図柄は、全てのリールにおいて5コマ以内に配置されており、左ベル1〜4が当選した場合に、左押しにて停止操作を行った場合には、停止操作のタイミングに関わらず、必ず右下がりベルを入賞ラインLNに揃える制御が行われる一方で、上段ベル1〜8を構成する図柄は、全てのリールにおいて5コマ以上の間隔で配置されている箇所があるため、左ベル1〜4が当選した場合でも、中押しまたは右押しにて停止操作を行った場合には、当選した上段ベル1〜8の構成図柄の引込範囲となる適切なタイミングで停止操作を行わなければ、当選した上段ベルを入賞ラインLNに揃えることはできず、その場合には、移行出目が入賞ラインLNに揃うように制御される。
中ベル1(中段ベル+上段ベル2+上段ベル5)が当選し、中押しで停止操作を行った場合には、当選した小役のうち中段ベルの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行い、左押しまたは右押しで停止操作がなされた場合には、上段ベル2、上段ベル5または移行出目のいずれかの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行う。
中ベル2(中段ベル+上段ベル1+上段ベル6)が当選し、中押しで停止操作を行った場合には、当選した小役のうち中段ベルの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行い、左押しまたは右押しで停止操作がなされた場合には、上段ベル1、上段ベル6または移行出目のいずれかの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行う。
中ベル3(中段ベル+上段ベル4+上段ベル7)が当選し、中押しで停止操作を行った場合には、当選した小役のうち中段ベルの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行い、左押しまたは右押しで停止操作がなされた場合には、上段ベル4、上段ベル7または移行出目のいずれかの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行う。
中ベル4(中段ベル+上段ベル3+上段ベル8)が当選し、中押しで停止操作を行った場合には、当選した小役のうち中段ベルの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行い、左押しまたは右押しで停止操作がなされた場合には、上段ベル3、上段ベル8または移行出目のいずれかの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行う。
図4に示すように、中段ベルの構成図柄は、全てのリールにおいて5コマ以内に配置されており、中ベル1〜4が当選した場合に、中押しにて停止操作を行った場合には、停止操作のタイミングに関わらず、必ず中段ベルを入賞ラインLNに揃える制御が行われる一方で、上段ベル1〜8を構成する図柄は、全てのリールにおいて5コマ以上の間隔で配置されている箇所があるため、中ベル1〜4が当選した場合でも、左押しまたは右押しにて停止操作を行った場合には、当選した上段ベル1〜8の構成図柄の引込範囲となる適切なタイミングで停止操作を行わなければ、当選した上段ベルを入賞ラインLNに揃えることはできず、その場合には、移行出目が入賞ラインLNに揃うように制御される。
右ベル1(中段ベル+上段ベル3+上段ベル5)が当選し、右押しで停止操作を行った場合には、当選した小役のうち中段ベルの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行い、左押しまたは中押しで停止操作がなされた場合には、上段ベル3、上段ベル5または移行出目のいずれかの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行う。
右ベル2(中段ベル+上段ベル1+上段ベル7)が当選し、右押しで停止操作を行った場合には、当選した小役のうち中段ベルの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行い、左押しまたは中押しで停止操作がなされた場合には、上段ベル1、上段ベル7または移行出目のいずれかの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行う。
右ベル3(中段ベル+上段ベル4+上段ベル6)が当選し、右押しで停止操作を行った場合には、当選した小役のうち中段ベルの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行い、左押しまたは中押しで停止操作がなされた場合には、上段ベル4、上段ベル6または移行出目のいずれかの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行う。
右ベル4(中段ベル+上段ベル2+上段ベル8)が当選し、右押しで停止操作を行った場合には、当選した小役のうち中段ベルの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行い、左押しまたは中押しで停止操作がなされた場合には、上段ベル2、上段ベル8または移行出目のいずれかの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行う。
図4に示すように、中段ベルの構成図柄は、全てのリールにおいて5コマ以内に配置されており、右ベル1〜4が当選した場合に、右押しにて停止操作を行った場合には、停止操作のタイミングに関わらず、必ず中段ベルを入賞ラインLNに揃える制御が行われる一方で、上段ベル1〜8を構成する図柄は、全てのリールにおいて5コマ以上の間隔で配置されている箇所があるため、右ベル1〜4が当選した場合でも、左押しまたは中押しにて停止操作を行った場合には、当選した上段ベル1〜8の構成図柄の引込範囲となる適切なタイミングで停止操作を行わなければ、当選した上段ベルを入賞ラインLNに揃えることはできず、その場合には、移行出目が入賞ラインLNに揃うように制御される。
このように本実施例では、左ベル、中ベル、右ベル、すなわち押し順ベルのいずれかが当選した場合には、当選役の種類に応じた特定の操作態様で停止操作を行うことで、右下がりベルまたは中段ベルが必ず入賞する一方で、当選役の種類に応じた特定の操作態様以外の操作態様で停止操作を行うことで、1/4で上段ベルが揃うが、3/4で上段ベルが揃わず移行出目が揃うこともある。
このため、押し順ベルの当選時には、当選役の種類に応じた特定の操作態様で操作されたか否かによって払い出されるメダル数の期待値を変えることができる。すなわち押し順ベルのいずれかが当選しても、その種類が分からなければ意図的に特定の操作態様を選択することはできないことから、1/3の割合で右下がりベルまたは中段ベルを確実に入賞させることにより確実にメダルを獲得できるものの、2/3の割合ではさらに1/4でしか上段ベルを入賞させることができず、確実にメダルを獲得することができない。
また、特に図示しないが、ベル(中段ベル+右下がりベル)が当選した場合には、リールの停止順及び操作のタイミングに関わらず、入賞ラインLNに「ベル−ベル−ベル」の組み合わせが揃うように制御される。
本実施例では、図11及び図12に示すように、通常遊技状態、内部中1、内部中2、RB、BB(RB)のいずれかに制御され、さらに通常遊技状態においては、RT0〜3のいずれかに制御される。
前述のように、メイン制御部41のRAM507には、遊技状態を特定可能な遊技状態フラグが格納される領域と、RTの種類を特定可能なRTフラグが格納される領域と、が割り当てられている。遊技状態フラグは、4ビットのデータであり、0000が通常遊技状態を示し、0001が内部中1を示し、0010が内部中2を示し、0100がRBを示し、1100がBB(RB)を示す。RTフラグは、4ビットのデータであり、0000がRT0を示し、0001がRT1を示し、0010がRT2を示し、0011がRT3を示し、0100がRT4を示す。
図12に示すように、遊技状態フラグの値が0000、RTフラグの値が0000の場合は、通常遊技状態かつRT0であることを示し、遊技状態フラグの値が0000、RTフラグの値が0001の場合は、通常遊技状態かつRT1であることを示し、遊技状態フラグの値が0000、RTフラグの値が0010の場合は、通常遊技状態かつRT2であることを示し、遊技状態フラグの値が0000、RTフラグの値が0011の場合は、通常遊技状態かつRT3であることを示し、遊技状態フラグの値が0001、RTフラグの値が0000の場合は、内部中1であることを示し、遊技状態フラグの値が0010、RTフラグの値が0000の場合は、内部中2であることを示し、遊技状態フラグの値が0100、RTフラグの値が0000の場合は、RBであることを示し、遊技状態フラグの値が1100、RTフラグの値が0000の場合は、BB(RB)であることを示す。
一方、本実施例では、対象役の判定値数が定められた抽選テーブルとして、内部中1用の抽選テーブル、内部中2用の抽選テーブル、RB用の抽選テーブル、BB(RB)用の抽選テーブル、通常遊技状態用の抽選テーブルをそれぞれ有しており、さらに通常遊技状態用の抽選テーブルとして、RT0用の抽選テーブル、RT1用の抽選テーブル、RT2用の抽選テーブル、RT3用の抽選テーブルをそれぞれ有している。
そして、内部抽選処理においてRAM507に格納されている遊技状態フラグの値及びRTフラグの値を参照して遊技状態及びRTの種類を特定し、それに応じて抽選テーブルを選択し、選択した抽選テーブルを用いて抽選を行うことにより、遊技状態及びRTの種類に応じた抽選対象役について、遊技状態及びRTの種類に応じた当選確率にて抽選が行われるようになっている。
通常・RT0は、通常・RT1において昇格リプレイが入賞したとき(リプレイGR1〜6のいずれかが当選し、昇格リプレイが入賞する順番で停止操作がなされたとき)、通常・RT1、通常・RT2が規定ゲーム数の消化により終了したときに移行する。この際、遊技状態フラグの値は、通常遊技状態を示す0000から変わらず、RTフラグの値が、RT0を示す0000に更新される。そして、通常・RT0は、通常・RT0に移行してからのゲーム数に関わらず、転落リプレイの入賞または移行出目の停止により通常・RT1に移行するか、特殊リプレイの入賞により通常・RT2に移行するか、特別役が当選して内部中1または内部中2に移行することで終了する。
通常・RT0における特別役の当選確率は通常(約1/239)、再遊技役の当選確率は高確率(約1/1.4)、小役の当選確率は通常(約1/3.5、ただし入賞確率は約1/6.1)であり、1ゲームあたりのメダルの払出率は1以上となる。また、通常・RT0では、特別役と同時に当選する場合を除いて、再遊技役のうちリプレイGR11〜15のみが内部抽選の対象となる。
通常・RT1は、通常・RT0、通常・RT2、通常・RT3において移行出目が停止するか、通常・RT0において転落リプレイが入賞したときに移行する。この際、遊技状態フラグの値は、通常遊技状態を示す0000から変わらず、RTフラグの値が、RT1を示す0001に更新される。そして、通常・RT1は、昇格リプレイが入賞することで通常・RT0に移行するか、特別役が当選して内部中1または内部中2に移行することで終了する。
通常・RT1における特別役の当選確率は通常・RT0と同じく通常(約1/239)、再遊技役の当選確率は通常・RT0よりも低く通常(約1/7.3)、小役の当選確率は通常・RT0と同じく通常(約1/3.5、ただし入賞確率は約1/6.1)であり、1ゲームあたりのメダルの払出率は1未満となる。また、通常・RT1では、再遊技役のうち通常リプレイ、リプレイGR1〜6のみが内部抽選の対象となる。
通常・RT2は、通常・RT0において特殊リプレイが入賞したときに移行する。この際、遊技状態フラグの値は、通常遊技状態を示す0000から変わらず、RTフラグの値が、RT2を示す0010に更新される。そして、通常・RT2は、移行出目が停止して通常・RT1に移行するか、特別役が当選して内部中1または内部中2に移行することで終了する。
通常・RT2における特別役の当選確率は通常・RT0と同じく通常(約1/239)、再遊技役の当選確率はRT(0)とほとんど変わらず高確率(約1/1.4)、小役の当選確率は通常・RT0と同じく通常(約1/3.5、ただし入賞確率は約1/6.1)であり、1ゲームあたりのメダルの払出率は1以上となる。また、通常・RT2では、特別役と同時に当選する場合を除いて、再遊技役のうち通常リプレイのみが内部抽選の対象となる。
通常・RT3は、BB(RB)、RBの終了時に移行する。この際、遊技状態フラグの値は、通常遊技状態を示す0000から変わらず、RTフラグの値が、RT3を示す0011に更新される。そして、通常・RT3は、通常・RT3に移行してからのゲーム数に関わらず、移行出目が停止してRT1に移行するか、特別役が当選して内部中1または内部中2に移行することで終了する。
通常・RT3における特別役の当選確率は通常(約1/239)、再遊技役の当選確率は通常・RT0よりも低く通常(約1/7.3)、小役の当選確率は通常・RT0と同じく通常(約1/3.5、ただし入賞確率は約1/6.1)であり、1ゲームあたりのメダルの払出率は1未満となる。また、通常・RT4では、特別役と同時に当選する場合を除いて、再遊技役のうち通常リプレイのみが内部抽選の対象となる。
内部中1は、通常遊技状態において特別役のうちBB1、BB3、RB2が当選したときに移行する。この際、遊技状態フラグの値は、内部中1を示す0001に更新され、RTフラグの値が、RT0を示す0000に更新される。そして、内部中1は、内部中に移行してからのゲーム数に関わらず、内部中1に移行する契機となった特別役が入賞してBB(RB)またはRBに移行することで終了する。
内部中1においては、特別役が内部抽選の対象外となり、再遊技役の当選確率は通常・RT0、通常・RT2よりは低いが、通常・RT1、通常・RT3よりも高く高確率(約1/4.2)、小役の当選確率は通常(約1/3.5、ただし入賞確率は約1/6.1)であり、1ゲームあたりのメダルの払出率は1未満となる。また、内部中1では、再遊技役のうち通常リプレイ及び下段リプレイのみが内部抽選の対象となる。
内部中2は、通常遊技状態において特別役のうちBB2、BB4、RB1が当選したときに移行する。この際、遊技状態フラグの値は、内部中2を示す0010に更新され、RTフラグの値が、RT0を示す0000に更新される。そして、内部中2は、内部中に移行してからのゲーム数に関わらず、内部中2に移行する契機となった特別役が入賞してBB(RB)またはRBに移行することで終了する。
内部中2においては、特別役が内部抽選の対象外となり、再遊技役の当選確率は通常・RT0、通常・RT2よりは低いが、通常・RT1、通常・RT3、内部中1よりも高く高確率(約1/2.9)、小役の当選確率は通常(約1/3.5、ただし入賞確率は約1/6.1)であり、1ゲームあたりのメダルの払出率は1未満となる。また、内部中2では、再遊技役のうち通常リプレイ及び下段リプレイのみが内部抽選の対象となる。
RBは、内部中1、2においてRB1またはRB2が入賞したときに移行する。この際、遊技状態フラグの値は、RBを示す0100に更新され、RTフラグの値は、RT(0)を示す0000から変わらない。そして、RBは、6ゲーム消化するか、6回入賞することで終了する。
RBにおいては、特別役及び再遊技役が内部抽選の対象外となり、小役の当選確率は、通常遊技状態、内部中1、2よりも高く高確率(約1/1.01)であり、1ゲームあたりのメダルの払出率は1以上となる。
BB(RB)は、内部中においてBBが入賞したときに移行する。この際、遊技状態フラグの値は、BB(RB)を示す1100に更新され、RTフラグの値は、RT(0)を示す0000から変わらない。そして、BB(RB)は、BB(RB)に移行してからのゲーム数に関わらず、BB(RB)に払い出されたメダルの総数が規定数を超えることで終了する。
BB(RB)においては、特別役及び再遊技役が内部抽選の対象外となり、小役の当選確率は、通常遊技状態、内部中1、2よりも高く高確率(約1/1.00)であり、1ゲームあたりのメダルの払出率は1以上となる。
通常遊技状態、内部中1、2、RB、BB(RB)のうち、RB及びBB(RB)が1ゲームあたりのメダルの払出率がもっとも高く、最も有利な遊技状態である。
また、通常遊技状態におけるRT0〜3のうちRT0、2は、再遊技役の当選確率が高確率となり、1ゲームあたりのメダルの払出率がRT1、3に比較して高い点において、RT1、3よりも遊技者にとって有利な状態といえる。
また、本実施例におけるスロットマシンは、遊技状態がRT0〜3であるときに、サブ制御部91により、内部抽選結果を報知するナビ演出を実行可能な報知期間となるアシストタイム(以下、ATという)に演出状態を制御可能となっている。
ここで本実施例の遊技状態及びRTの移行状況について説明すると、図11に示すように、RBまたはBB(RB)が終了すると、通常・RT3に移行する。
通常・RT3では、移行出目が停止することで、RT1に移行し、特別役が当選することで、当選した特別役の種類に応じて内部中1または内部中2に移行する。
通常・RT3において左ベル1〜4、中ベル1〜4、右ベル1〜4のいずれかが当選し、かつ小役を入賞させることができなかった場合に移行出目が停止することとなるため、RBまたはBB(RB)の終了後に移行した通常・RT3において左ベル1〜4、中ベル1〜4、右ベル1〜4のいずれかが当選し、かつ小役を入賞させることができなかった場合に、通常・RT1に移行することとなる。
通常・RT1では、昇格リプレイが入賞することで通常・RT0に移行し、特別役が当選することで、当選した特別役の種類に応じて内部中1または内部中2に移行する。
通常・RT1においてリプレイGR1〜6が当選し、停止順が正解することで昇格リプレイが入賞することとなるため、通常・RT1では、リプレイGR1〜6が当選し、停止順に正解することで通常・RT0へ移行することとなる。
通常・RT0では、転落リプレイが入賞するか、移行出目が停止することで通常・RT1に移行し、特殊リプレイが入賞することで通常・RT2へ移行し、特別役が当選することで、当選した特別役の種類に応じて内部中1または内部中2に移行する。
通常・RT0においてリプレイGR11〜15が当選し、停止順が正解することで特殊リプレイが入賞し、不正解であると転落リプレイが入賞する。また、通常・RT0において左ベル1〜4、中ベル1〜4、右ベル1〜4のいずれかが当選し、かつ小役を入賞させることができなかった場合に移行出目が停止する。このため、通常・RT0では、リプレイGR11〜15が当選し、停止順が正解することで通常・RT2へ移行し、リプレイGR11〜15が当選し、停止順が不正解となるか、左ベル1〜4、中ベル1〜4、右ベル1〜4のいずれかが当選し、小役を入賞させることができなかった場合に通常・RT1へ移行することとなる。
通常・RT2では、特別役が当選することで、当選した特別役の種類に応じて内部中1または内部中2に移行する。
通常・RT2において左ベル1〜4、中ベル1〜4、右ベル1〜4のいずれかが当選し、かつ小役を入賞させることができなかった場合に移行出目が停止する。このため、通常・RT2では、左ベル1〜4、中ベル1〜4、右ベル1〜4のいずれかが当選し、小役を入賞させることができなかった場合に通常・RT1へ移行することとなる。
内部中1、2では、当該内部中へ移行する契機となった特別役が入賞することでRBまたはBB(RB)に移行する。
サブ制御部91は、チェリーの当選時にATに制御するか否かを決定するナビストック抽選を行う。ナビストック抽選では、0を含むナビストック数を決定することにより、ナビストック数を付与するか否か及び付与する場合にはその個数が決定される。
ナビストック数とは、所定ゲーム数(本実施例では50ゲーム)にわたりATに制御される権利の数を示す。ナビストック数を1消費(減算)することにより、所定ゲーム数の間、ATに制御され、その間ナビ演出が実行される。このため、決定されたナビストック数が多い程、遊技者にとって有利度合いが高いといえる。
また、サブ制御部91は、ナビストック抽選におけるナビストック数の当選個数の平均値が異なる複数の抽選モードに制御する。抽選モードは、通常モードと、通常モードよりもナビストック数の当選個数の平均値が高くなる確率にてナビストック抽選が行われる高確率モードと、からなる。
サブ制御部91は、スイカの当選時に高確率モードに制御するか否かを決定する高確率モード抽選を行う。高確率モード抽選では、0を含む複数種類のゲーム数からいずれかのゲーム数を決定することにより、高確率モードに制御するゲーム数が決定される。
通常モードにおいて高確率モードに当選すると、当選したゲーム数にわたり高確率モードに制御される。また、高確率モードにおいてさらに高確率モードに当選した場合には、高確率モードの残りゲーム数に対して当選したゲーム数が上乗せされるようになっている。
サブ制御部91は、ナビストック抽選において1以上のナビストック数が決定されたときに、ナビストック数をRAM91cの所定領域に格納する。サブ制御部91は、RAM91cのナビストック数の有無に基づき、ATに制御するか否かを特定する。そして、1以上のナビストック数が残っている場合には、後述する連続演出を経てATの当選が報知された後にATに制御する。尚、ナビストック数の残っている状態で32ゲーム経過してもATの当選が報知されない場合には強制的にATに制御する。
尚、ナビストック数が残っているときに、ナビストック数を獲得したときには、残っているナビストック数に今回獲得したナビストック数を上乗せ加算させる。
サブ制御部91は、通常・RT1〜3であるときに、ナビストックを消費してATへの制御が可能となる。
具体的に、サブ制御部91は、通常・RT1〜3(主にRT1)において、ナビストックが残っているときには、ATに制御する。通常・RT1から通常・RT0に移行するまでの期間においては、ナビストック数を消費(減算)することなく、ATに制御され、ナビ演出が実行可能となる。この際、通常・RT1においては、リプレイGR1〜6の当選時にナビ演出の対象となり、ナビ演出では、リプレイGR1〜6の当選時に昇格リプレイを入賞させる押し順が報知されるので、報知された押し順に従って停止操作を行うことにより通常・RT1から通常・RT0に移行させることが可能となる。また、ATの制御開始後、通常・RT1から通常・RT0へ移行する間も押し順ベルの当選時にはベルを入賞させる押し順が報知されるので、報知された押し順に従って停止操作を行うことにより、確実にメダルを獲得することも可能となる。
ATに制御されているときであって、通常・RT0から通常・RT2に移行したときには、ナビストック数を1消費(減算)して、所定ゲーム数が経過するまでの間、ATに制御する。尚、ナビストック数を1消費したときには、ナビストック数が1減算される。この間、後述のように通常・RT0であれば、リプレイGR11〜15の当選時にナビ演出の対象となり、押し順ベルは、ATの制御開始後は、通常・RT1、通常・RT0、通常・RT2に関わらずナビ演出の対象となる。ナビ演出では、通常・RT0においては、リプレイGR11〜15の当選時に特殊リプレイを入賞させる押し順が報知されるので、報知された押し順に従って停止操作を行うことにより通常・RT0から通常・RT1に移行させることなく通常・RT2へ移行させることが可能となる。また、通常・RT0、通常・RT2においては、ともに押し順ベルの当選時に移行出目を回避し、ベルを入賞させる押し順が報知されるので、報知された押し順に従って停止操作を行うことにより、通常・RT0または通常・RT2から通常・RT1に移行させることなく、かつメダルを獲得することが可能となる。
サブ制御部91は、ナビストックを1消費したとき、すなわち通常・RT0から通常・RT2に移行したときに、当該ナビストックにより実行されるナビ演出が実行されるゲーム数(本実施例では50ゲーム)をRAM91cの所定領域に格納する。サブ制御部91は、RAM91cのゲーム数が0となるまでの期間において、ATに制御する。ゲーム数が残っているときに、ナビの対象役が当選した場合には、ナビ演出を実行する。
また、サブ制御部91は、ATであるときには、残りゲーム数が0となったときには非ATに制御する。
非ATに制御されたときには、ナビ演出が実行されない。これにより、通常・RT2であるときには、移行出目が揃う可能性が高まり、通常・RT1に制御される可能性が高まる。
また、非ATに制御された後、ナビストックが残っている場合には、新たにナビストックが当選した場合と同様に連続演出を経てATの当選が報知された後に再度ATに制御する。尚、ナビストック数の残っている状態で32ゲーム経過してもATの当選が報知されない場合には強制的にATに制御する。これにより、ナビストック数が0となるまで、ATに繰り返し制御されることとなる。
サブ制御部91は、ATに制御されている場合には、遊技状態に応じたナビ対象役に当選することにより、ナビ演出を実行する。遊技状態に応じたナビ対象役とは、通常・RT1であるときにはリプレイGR1〜6であり、通常・RT0であるときにはリプレイGR11〜15である。また、通常・RT0〜2では、押し順ベルが共通のナビ対象役である。
リプレイGR1〜6に当選したときのナビ演出としては、当選状況に応じて昇格リプレイを入賞させるための押し順(図17参照)が報知される。例えば、リプレイGR1に当選したときのナビ演出としては、「左中右!」といったメッセージが、液晶表示器51に表示される。また、リプレイGR2に当選したときのナビ演出としては、「左右中!」といったメッセージが、液晶表示器51に表示される。また、リプレイGR3に当選したときのナビ演出としては、「中左右!」といったメッセージが、液晶表示器51に表示される。また、リプレイGR4に当選したときのナビ演出としては、「中右左!」といったメッセージが、液晶表示器51に表示される。また、リプレイGR5に当選したときのナビ演出としては、「右左中!」といったメッセージが、液晶表示器51に表示される。また、リプレイGR6に当選したときのナビ演出としては、「右中左!」といったメッセージが、液晶表示器51に表示される。
リプレイGR11〜15に当選したときのナビ演出としては、当選状況に応じて特殊リプレイを入賞させるための押し順(図17参照)が報知される。例えば、リプレイGR11に当選したときのナビ演出としては、「左中右!」といったメッセージが、液晶表示器51に表示される。また、リプレイGR12に当選したときのナビ演出としては、「左右中!」といったメッセージが、液晶表示器51に表示される。また、リプレイGR13に当選したときのナビ演出としては、「中左右!」といったメッセージが、液晶表示器51に表示される。また、リプレイGR14に当選したときのナビ演出としては、「中右左!」といったメッセージが、液晶表示器51に表示される。また、リプレイGR15に当選したときのナビ演出としては、「右!」といったメッセージが、液晶表示器51に表示される。
また、押し順ベルのいずれかに当選したときのナビ演出としては、右下がりベルまたは中段ベルを確実に入賞させるための押し順(図18参照)が報知される。例えば、左ベルに当選したときには、左リールを第1停止リールとして停止させることにより右下がりベルを確実に入賞させることができるため、左リールを第1停止リールとして停止させるための「左!」といったメッセージが、液晶表示器51に表示される。また、中ベルに当選したときには、中リールを第1停止リールとして停止させることにより中段ベルを確実に入賞させることができるため、中リールを第1停止リールとして停止させるための「中!」といったメッセージが、液晶表示器51に表示される。また、右ベルに当選したときには、右リールを第1停止リールとして停止させることにより中段ベルを確実に入賞させることができるため、右リールを第1停止リールとして停止させるための「右!」といったメッセージが、液晶表示器51に表示される。
以上のように、本実施例におけるナビ演出は、遊技者にとって有利となる操作態様を想起させるメッセージが、ナビ対象役の種類に関わらず同じ態様で報知される。このため、遊技者は、当選したナビ対象役の種類を意識せずに遊技者にとって有利となる操作態様で操作することができる。
尚、ナビ演出の態様は、このような態様に限らず、遊技者が当選状況に応じて区別可能な態様であればどのようなものであっても良い。また、ナビ演出は、液晶表示器51に表示するものに限らず、演出効果LED52、スピーカ53、54、リールLED55等を用いて実行するものであっても良い。
そして、ナビ演出が実行されることにより、意図的に当選した昇格リプレイ入賞、特殊リプレイ入賞、ベル入賞を入賞させること、転落リプレイ入賞回避させることができる。
本実施例のサブ制御部91は、複数ゲームにわたり特別役またはATに当選している可能性(特別役が当選しているか、ナビストックが1個以上当選している可能性)を示唆する演出を複数ゲーム(本実施例では2〜4ゲーム)にわたり行い、最終的に特別役またはATに当選しているか否かを演出結果として導く連続演出を実行することが可能である。特に、特別役が当選している旨を示す演出結果が導かれた場合には、次ゲームの賭数が設定されるか、スタート操作がなされたタイミングで当選した特別役の種類も告知される。
サブ制御部91は、連続演出を実行するか否かを連続演出抽選により決定する。尚、連続演出が実行されている間は、連続演出実行抽選は実行されず、連続演出の実行中に新たに連続演出が開始されることはない。
連続演出実行抽選では、特別役の当選の有無、ATの当選(ナビストック)の有無に応じて連続演出を実行するか否かが決定されるようになっており、特別役またはATに当選している場合に、特別役にもATにも当選していない場合よりも高い確率で連続演出の実行が決定されるようになっている。
また、後述するポイントが残っている場合には、連続演出の開始後、演出結果が導かれるまでの期間において、液晶表示器50の一部に演出用スイッチ56の操作を行うことにより演出結果を先取りできる旨の案内と消費するポイント数とが表示されるようになっており、この際、演出用スイッチ56を操作することにより、該当する数のポイントを消費して、その時点で連続演出の演出結果が導かれるようになっている。
本実施例においてサブ制御部91は、遊技開始時に後述するパスワードが入力された場合に、予め定められた達成条件が成立したことを条件に経験値を付与し、経験値を10獲得する毎にレベルを加算するようになっている。そしてレベルの値が一定値を超える毎に、実行される可能性のある演出の種類数を増加させるようになっている。詳しくは、レベル1〜30の場合に用いる演出テーブル1、レベル31〜60の場合に用いる演出テーブル2、レベル61〜99の場合に用いる演出テーブル3を備えており、演出テーブル2には、演出テーブル1に登録されている演出パターンに加えて演出テーブル1に登録されていない演出パターンが定められており、演出テーブル3には、演出テーブル1、2に登録されている演出パターンに加えて演出テーブル1、2に登録されていない演出パターンが定められており、演出テーブル1〜3のうち現在のレベルに応じた演出テーブルを用いて演出パターンを選択することにより、レベルが30を超えた場合、60を超えた場合にそれぞれ演出パターンが増加することとなる。
また、レベルの値が一定値を超える毎に、選択できるキャラクタ及び演出設定として選択可能な項目を増加させるようになっている。詳しくは、演出の頻度、演出の背景デザイン、遊技者の選択したキャラクタ、キャラクタの衣装、を選択可能とされており、これら演出設定においてレベルが30を越えたとき、レベルが60を超えたときに、それぞれ選択可能な項目が増加することとなる。
経験値が付与される達成条件としては、例えば、図19に示すように、特別役の当選可能性を示す連続演出が実行され、かつ特別役が当選した場合または外れた場合、ボーナス確定画面が表示された場合などが定められており、各達成条件の難易度、現在のレベル、遊技を開始してからのゲーム数に応じて付与される経験値が定められ、達成条件が成立した時点の状況に応じた経験値が付与されることとなる。
図19に示す連続演出Bは、連続演出Aに比較して特別役またはATに当選している可能性が高い旨を示す演出、すなわち特別役またはATの当選時に選択される比率が連続演出Aよりも高い演出であり、かつ連続演出Aより出現率の低い演出である。
そして、連続演出Aが実行され、かつ特別役またはATに当選していない場合と、連続演出Bが実行され、かつ特別役にもATにも当選していない場合と、を比較すると後者の方が多くの経験値が付与されるようになっており、特別役またはATに当選している可能性が高いにも関わらず、特別役にもATにも当選していない場合には、より多くの経験値が付与されるようになっている。
また、連続演出Aが実行され、かつ特別役にもATにも当選していない場合と、連続演出Aが実行され、かつ特別役またはATに当選している場合と、を比較すると後者の方が多くの経験値が付与されるようになっており、特別役またはATに当選している可能性が低いにも関わらず、特別役またはATが当選していた場合には、より多くの経験値が付与されるようになっている。
また、同じ達成条件が成立した場合でも、0〜499Gと、500〜699Gと、700G以上と、で付与される経験値が異なり、ゲーム数が多いほどより多くの経験値が付与されるようになっている。
また、レベルの値が一定の値を超える毎に、付与される経験値が少なくなり、付与される経験値は少なくなる。詳しくは、レベル30を超えた場合、レベル60を超えた場合に、それぞれ付与される経験値が減少するようになっており、達成条件によっては、経験値が付与されなくなる。このため、レベルが一定の値を超える毎に、さらなるレベルの上昇が困難となる。
このように本実施例のスロットマシン1では、遊技を行った結果に応じた達成条件が成立することで経験値が付与され、その経験値に応じてレベルが上昇し、演出パターンが増加したり、演出の設定項目が増加するようになっており、遊技者が遊技を行う意欲を効果的に高めることができる。
また、一定以上のレベルであることや累積ゲーム数や累積ボーナス回数、累積AT回数などが一定数以上であることを条件に実行される演出が用意されており、さらに前述のミッションとしてこのような一定以上のレベル、累積ゲーム数や累積ボーナス回数、累積AT回数などが一定数以上でなければ出現しない演出が実行されることにより達成されるミッション、すなわち一定以上のレベル、累積ゲーム数や累積ボーナス回数、累積AT回数などが一定数以上でなければ達成できないミッションが定められており、遊技者が遊技を行い、レベルを上昇させることへの意欲も効果的に高めることができる。
また、遊技開始時にパスワードが入力された場合に、遊技を終了するまでの間、遊技者の選択操作によって、レベルに応じて選択可能な複数のキャラクタA〜L(最大で12種類)からいずれかのキャラクタを任意に選択可能とされているとともに、RAM91cには、キャラクタ毎に当該キャラクタを選択して遊技を行ったゲーム数が格納されるキャラクタ別ゲーム数を含む個人履歴格納領域が割り当てられ、サブ制御部91は、選択されたキャラクタに対応する個人履歴格納領域のキャラクタ別ゲーム数を1ゲーム毎に加算することにより、各キャラクタを選択して遊技を行ったゲーム数をそれぞれ計数するようになっている。
尚、キャラクタは、1度に1つのみ選択可能とされており、複数のキャラクタを同時に選択することできないようになっており、1日におけるキャラクタ別ゲーム数の合計値が1日の総ゲーム数を越えることはない。
また、サブ制御部91は、遊技開始時に後述するパスワードが入力された場合に、ゲーム数に応じて液晶表示器51にて複数段階からなるストーリーが順次進行するようになっている。詳しくは、ゲーム数に応じてストーリーがある段階まで到達すると、次の段階のストーリーが展開されることとなる。
また、レベルの値は、1台のスロットマシン1において上昇した値のみならず、他のスロットマシン1において上昇した値を引き継ぐことも可能である。また、レベルの値だけでなく、後述のポイント数、他のスロットマシン1において進展したストーリーの段階や他のスロットマシン1において遊技者が演出設定を変更した場合、その設定内容も引き継ぐことが可能である。
具体的には、図20(a)に示すメインメニュー画面から「パスワード入力」を選択し、管理サーバ1200にて発行されたパスワードを入力することにより、以前の遊技履歴に応じたポイント数、レベル、ストーリーの段階及び演出設定を引き継いで遊技を行うことが可能となる。
パスワードは、後に詳述するが、後述する管理サーバ1200にて管理されているポイント数、レベル、ストーリーの段階、演出設定を特定可能な8文字からなる文字データである。
メインメニュー画面は、ゲーム終了後(設定変更後)から賭数が設定されるまでの制御状態において、ストップスイッチ8L、8C、8Rのうち左、右のストップスイッチ8L、8Rが同時に操作されたとき、すなわち操作検出コマンドが示す操作スイッチの検出状態が、ストップスイッチ8C、8Rの検出状態のいずれかがOFFの状態で、ストップスイッチ8L、8Rの検出状態がともにON、ストップスイッチ8Lの検出状態がOFFに変化した場合に、液晶表示器51に表示される。
メインメニュー画面が表示されている状態では、図20(a)(b)に示すように、ストップスイッチ8Lが操作されることで、左側のメニュー項目に移動し、ストップスイッチ8Rが操作されることで右側のメニュー項目に移動する。そして、演出用スイッチ56が操作されることで手前に表示されているメニュー項目が選択される。また、メニュー項目として「終了」が手前に表示されている状態で演出用スイッチ56が操作されるか、ストップスイッチ8Cが一定時間以上操作されると、図20(c)に示すように、「YES」「NO」を選択可能な終了確認画面が表示され、終了確認画面にてストップスイッチ8L、8R、演出用スイッチ56を操作し、「YES」「NO」のうち「YES」を選択することで、基本画面(メインメニュー画面に移行する前の通常画面)に戻るようになっている。また、何も操作されずに画面毎に定められた時間が経過することでも基本画面に戻る。
パスワード入力前の遊技開始前のメインメニュー画面では、図21(a)に示すように、「パスワード入力」「会員登録」「ストックコインのヒント」「終了」のメニュー項目が表示されるようになっており、このパスワード入力前のメインメニュー画面にてストップスイッチ8L、8R及び演出用スイッチ56を操作してパスワードメニューを選択することにより、図21(b)に示すパスワード入力画面が表示される。パスワード入力画面では、図21(c)に示すように、ストップスイッチ8L、8Rを操作することで文字が移動し、図22(a)に示すように、演出用スイッチ56を操作することで、手前に表示されている文字が選択されることとなる。
1文字選択する毎に、次の文字が選択可能となる。また、「1文字戻る」が手前に表示されている状態で演出用スイッチ56を操作することで、手前の文字を再度選択可能となる。そして、8文字のパスワードを選択すると、決定欄に移動し、図22(b)に示すように、「1文字戻る」以外の文字が手前に表示されている状態で演出用スイッチ56を操作することで、パスワードが決定される。
そして、入力したパスワードが正規のパスワードであると認証された場合には、図22(c)に示すように、パスワード入力OK画面が表示される。パスワード入力OK画面は、演出用スイッチ56を操作するか、画面毎に定められた時間が経過することで基本画面に切り替わる。尚、パスワードが正規のパスワードであると認証されなかった場合には、パスワード入力NG画面(図示略)が表示される。パスワード入力NG画面も、演出用スイッチ56を操作するか、画面毎に定められた時間が経過することで基本画面に切り替わる。
パスワードが正規のパスワードであると認証されると、RAM91cに割り当てられた個人履歴格納領域(総ゲーム数、BB回数、RB回数、AT回数、達成ミッション、キャラクタ別ゲーム数)の値が初期化されるとともに、パスワードから解析されるレベルがRAM91cに割り当てられたレベル格納領域に、パスワードから解析されるポイント数がRAM91cに割り当てられたポイント格納領域に、パスワードから解析されるストーリーがRAM91cに割り当てられたストーリー格納領域に、パスワードから解析される演出設定1〜4がRAM91cに割り当てられた演出設定格納領域に設定され、これに伴い以前の遊技履歴に応じたレベル、ポイント数(ただし、ポイント数は、管理サーバ1200側で付与されることもある。)、ストーリー及び演出設定が引き継がれることとなる。また、この際、入力されたパスワードそのものがRAM91cに割り当てられたパスワード格納領域に格納されるようになっている。
次に、パスワードの解析手順について説明すると、ROM91bには、図23(a)に示すように、パスワードを構成する文字(ローマ字:26種類、記号6種類の32種類)に対応して0〜31の数値が定められたパスワード解析テーブルが記憶されており、まずは、図23(b)に示すように、パスワード解析テーブルを参照し、入力されたパスワードを該当する数値に置き換える。例えば、図23(b)に示すようにパスワードが「DVUHJFUI」であれば、図13(a)に示すパスワード解析テーブルに従って、「3−21−20−7−9−5−20−8」となる。
次いで、置き換えた数値を2進数に変換し、下位6ビット目、下位13目、下位20目、下位27目、下位34目の合計5ビットの値をランダム値(管理サーバ1200にてパスワード発行時に0〜31の範囲で取得したランダム値)として特定し、ランダム値を除いた35ビットの値をランダム値分右方向にシフトする。例えば、図23(b)に示すように、ランダム値が0011(=3)であればランダム値を除いた35ビットの値を3ビット分右方向にシフトする。この際、右方向にオーバーフローした値は、上位ビットにシフトする。
次いで、シフト後の35ビットの各ビット毎の値をビットシャッフルテーブルに従って変換する。ビットシャッフルテーブルは、図24に示すように、0〜31のランダム値に対応してパスワードから2進数に変換された値のうちランダム値を除いた値を構成する0〜34ビット毎に変換後のビットの位置が定められたテーブルであり、ランダム値に対応する行に指定されたビットの位置に、該当するビットの値を移動させることで変換を行う。例えば、ランダム値が0011(=3)であれば、下位0ビット目の値が下位18ビット目に移動し、下位1ビット目の値が下位11ビット目に移動することとなる。
次いで、ビットシャッフルテーブルによる変換によって得られた35ビットの値からポイント数、レベル、ストーリーの段階及び演出設定を解析する。
この35ビットの値のうち、下位5ビットはハッシュ値((管理サーバ1200にてパスワードにばらつきを持たせるために付与された乱数)を示し、下位6〜9ビットはポイント数を示し、下位10ビットから下位16ビットまでがレベルを示し、下位17ビットから下位21ビットまでがストーリーの段階を示し、下位22ビットより上位のビットが演出設定1〜4を示す値であり、それぞれ4ビット、4ビット、3ビット、3ビットが割り当てられており、これらの値から特定されるポイント数、レベル、ストーリーの段階、演出設定がそれぞれポイント格納領域、レベル格納領域、ストーリー格納領域、演出設定格納領域に設定されることとなる。
また、前述のようにRAM91cには、個人履歴格納領域が割り当てられており、パスワードを入力し、正規のパスワードと認証されてからの遊技履歴(総ゲーム数、BB回数、RB回数、AT回数、キャラクタ別ゲーム数)が蓄積されるようになっている。さらに予めスロットマシンに設定されたミッション(課題)を達成した場合には、達成したミッションの種類を示す達成ミッションの履歴も蓄積されるようになっている。また、前述のように経験値を10獲得する毎に、レベル格納領域に格納されたレベルが上昇するようになっている。また、ゲーム数に応じてストーリーが進展し、ある決められたゲーム数に到達することで次の段階に進展するようになっている。また、前述のように設定示唆演出を実行させる際にポイントを消費したり、予め設定された条件を満たすことによりポイントが加算されることがあり、これらに伴ってポイント数が増減するようになっている。
そして、遊技者が遊技を終える場合には、図29(a)に示すように、パスワード入力後のメニュー画面から「本日のゲームデータ」が選択されることで、当該遊技者の遊技履歴、現在のレベル、ストーリーの段階、演出設定、達成ミッションの履歴、後述する獲得コイン数及びポイント数を特定可能な2次元コードが生成される。この2次元コードが液晶表示器51に表示される(図30(a)(b)参照)ことで、遊技者はこの2次元コードを取得し、2次元コードから特定される内容を管理サーバ1200が備える後述の遊技者データベースの内容に反映させることができるようになっている。
図20(b)に示すように、パスワード入力後のメインメニュー画面では、「データクリア」「本日のゲームデータ」「ボーナス履歴」「終了」のメニュー項目が表示されるようになっており、このパスワード入力後のメインメニュー画面にて図29(a)に示すように、「本日のゲームデータ」のメニュー項目を選択することにより、本日の遊技履歴等を特定可能な2次元コードが生成され、図30(a)(b)に示すように、生成された2次元コードが液晶表示器51に表示される。出力される2次元コードには、図25に示すように、管理サーバ上のスロットマシン用の更新ページの所在を示すURLと、ゲーム開始時に入力されたパスワードと、個人履歴格納領域に記憶されている総ゲーム数、BB回数、RB回数、AT回数、達成ミッションの種類、キャラクタ別ゲーム数と、レベル格納領域に格納されているレベル値と、ストーリー格納領域に格納されているストーリーの段階と、演出設定格納領域に格納されている演出設定1〜4と、ポイント格納領域に格納されているポイント数と、後述する獲得コイン格納領域に格納されている獲得データ(獲得した金、銀、銅の各コインの枚数を示すデータ)と、2次元コード作成毎に取得されるランダムな値である遊技乱数(本実施例では、32ビットの乱数)と、が格納されている。
そして、この2次元コードを携帯端末1300により読み取り、2次元コードから特定される管理サーバ1200のURLにアクセスすることで、2次元コードから特定される本日の遊技履歴等が管理サーバ1200が備える遊技者データベースの内容に反映されるようになっている。
また、パスワードが認証されてから本日のゲームデータが選択され、本日の遊技履歴等を特定可能な2次元コードが表示されるまでの間は、新たなパスワードの入力が禁止されるようになっており、本日の遊技履歴等を特定可能な2次元コードが表示され、その表示がクリアされると、パスワード格納領域に格納されているパスワード、個人履歴格納領域に記憶されている総ゲーム数、BB回数、RB回数、AT回数、キャラクタ別ゲーム数、達成ミッションの種類、レベル格納領域に格納されているレベル値、ストーリー格納領域に格納されているストーリーの段階、演出設定格納領域に格納されている演出設定1〜4の内容、ポイント格納領域に格納されているポイント数と、獲得コイン格納領域に格納されている獲得コイン数(獲得した金、銀、銅の各コインの数)が全てクリアされ、再びパスワードの入力が許可されるようになっている。
このように本実施例のスロットマシン1では、遊技を開始する際にパスワードを入力することで、以前遊技を行った際のレベルやストーリー、演出設定、ポイント数など、過去の遊技履歴を反映した演出を実行させることが可能となり、長期間にわたり継続性のある演出を行わせることができる。また、新たな遊技履歴を特定するために出力される2次元コードに、パスワードが含まれるため、パスワードを発行する管理サーバ1200にて2次元コードに含まれるパスワードを認証することで、パスワードの発行を受けた遊技者であるかを判別することが可能となり、第三者が他人のパスワードを入手して遊技を行い2次元コードを取得したり、他人の2次元コードを取得したりしても、この2次元コードから特定される遊技履歴を自らのものに反映させることはできず、パスワードの発行を受けた遊技者による新たな遊技履歴を引き継ぐことは可能となる一方でパスワードの発行を受けた遊技者以外の遊技者が遊技履歴を引き継ぐことが不可能となる。これによりパスワードや2次元コードを流用したり盗用したりしても意味がなくなるため、パスワード及び2次元コードの流用や盗用を防止することができる。
また、パスワードが、当該パスワードが管理サーバ1200によって発行される毎に変化するランダム値によって変化するため、同一内容の遊技履歴が特定される場合であっても同一パスワードとなる訳ではなく、パスワードを推測することが困難となる。
図26は、2次元コードに格納されるキャラクタ別ゲーム数の格納領域を示す図である。
本実施例では、図26に示すように、2次元コードに格納されるキャラクタ別ゲーム数の格納領域として、キャラ1、キャラ1ゲーム数、キャラ2、キャラ2ゲーム数、キャラ3、キャラ3ゲーム数、キャラ4、キャラ4ゲーム数の格納領域が割り当てられている。
キャラ1は、個人履歴格納領域に格納されたキャラクタ別ゲーム数のうち最も多くのゲーム数が格納されたキャラクタ別ゲーム数に対応するキャラクタの種別を示すキャラクタ種別データが格納される4ビットの格納領域であり、キャラクタA〜Lに対応する0〜11のいずれかの値が格納される。
キャラ1ゲーム数は、キャラ1に格納されたキャラクタ種別データが示すキャラクタを選択して遊技を行ったゲーム数が格納される7ビットの格納領域であり、0〜99の範囲でキャラ1に格納されるキャラクタ種別データが示すキャラクタに対応してキャラクタ別ゲーム数に格納されているゲーム数の下3桁以上の値(例えば、4230ゲームであれば42)が格納される。すなわち下2桁の値は切り捨てられることで最大9900ゲームを示す値(99)を格納可能とされている。
キャラ2は、個人履歴格納領域に格納されたキャラクタ別ゲーム数のうち2番目に多くのゲーム数が格納されたキャラクタ別ゲーム数に対応するキャラクタの種別を示すキャラクタ種別データが格納される4ビットの格納領域であり、キャラクタA〜Lに対応する0〜11のいずれかの値が格納される。
キャラ2ゲーム数は、キャラ2に格納されたキャラクタ種別データが示すキャラクタを選択して遊技を行ったゲーム数が格納される6ビットの格納領域であり、0〜63の範囲でキャラ2に格納されるキャラクタ種別データが示すキャラクタに対応してキャラクタ別ゲーム数に格納されているゲーム数の下3桁以上の値が格納される。すなわち下2桁の値は切り捨てられることで最大6300ゲームを示す値(63)を格納可能とされている。
キャラ3は、個人履歴格納領域に格納されたキャラクタ別ゲーム数のうち3番目に多くのゲーム数が格納されたキャラクタ別ゲーム数に対応するキャラクタの種別を示すキャラクタ種別データが格納される4ビットの格納領域であり、キャラクタA〜Lに対応する0〜11のいずれかの値が格納される。
キャラ3ゲーム数は、キャラ3に格納されたキャラクタ種別データが示すキャラクタを選択して遊技を行ったゲーム数が格納される5ビットの格納領域であり、0〜31の範囲でキャラ3に格納されるキャラクタ種別データが示すキャラクタに対応してキャラクタ別ゲーム数に格納されているゲーム数の下3桁以上の値が格納される。すなわち下2桁の値は切り捨てられることで最大3100ゲームを示す値(31)を格納可能とされている。
キャラ4は、個人履歴格納領域に格納されたキャラクタ別ゲーム数のうち4番目に多くのゲーム数が格納されたキャラクタ別ゲーム数に対応するキャラクタの種別を示すキャラクタ種別データが格納される4ビットの格納領域であり、キャラクタA〜Lに対応する0〜11のいずれかの値が格納される。
キャラ4ゲーム数は、キャラ4に格納されたキャラクタ種別データが示すキャラクタを選択して遊技を行ったゲーム数が格納される5ビットの格納領域であり、0〜31の範囲でキャラ4に格納されるキャラクタ種別データが示すキャラクタに対応してキャラクタ別ゲーム数に格納されているゲーム数の下3桁以上の値が格納される。すなわち下2桁の値は切り捨てられることで最大3100ゲームを示す値(31)を格納可能とされている。
尚、パスワード入力後、遊技を終了するまで(2次元コードを発行するまで)に、遊技者は5種類以上のキャラクタを選択することも可能であるが、5種類以上のキャラクタが選択された場合には、そのうちキャラクタ別ゲーム数の多い順に4種類のキャラクタ種別データ及びそれに対応するキャラクタ別ゲーム数(の下3桁以上の値)のみがキャラ1ゲーム数、キャラ2ゲーム数、キャラ3ゲーム数、キャラ4ゲーム数に格納されるようになっている。
また、前述のようにキャラクタは、1度に1つのみ選択可能とされており、複数のキャラクタを同時に選択することできないようになっており、1日におけるキャラクタ別ゲーム数の合計値が1日の総ゲーム数を越えることはない。一方、1日に実行され得る総ゲーム数は、通常であれば多く見積もっても9000ゲーム程度(例えば、1日13時間の営業で1ゲームあたり5秒とした場合でも9360ゲームであり、現実的に人間がこれ以上早い間隔で9000ゲーム以上ゲームを行うことは不可能である)である。
そして、1日に実行され得る総ゲーム数を9000ゲームとした場合、遊技者が1種類のキャラクタのみを選択して遊技を行った場合のキャラクタ別ゲーム数の取り得る最大値も9000ゲームとなる。
また、1日に実行され得る総ゲーム数を9000ゲームとした場合、遊技者が2種類のキャラクタを選択して遊技を行った場合の最も多く遊技を行ったキャラクタのキャラクタ別ゲーム数の最大値は8999ゲームとなり、2番目に多く遊技を行ったキャラクタのキャラクタ別ゲーム数の最大値は4500ゲーム(最も多く遊技を行ったキャラクタのキャラクタ別ゲーム数が4500ゲームの場合が最大)となる。
また、1日に実行され得る総ゲーム数を9000ゲームとした場合、遊技者が3種類のキャラクタを選択して遊技を行った場合の最も多く遊技を行ったキャラクタのキャラクタ別ゲーム数の最大値は8998ゲームとなり、2番目に多く遊技を行ったキャラクタのキャラクタ別ゲーム数の最大値は4499ゲーム(最も多く遊技を行ったキャラクタのキャラクタ別ゲーム数が4500ゲーム、3番目に多くの遊技を行ったキャラクタのキャラクタ別ゲーム数が1ゲームの場合が最大)となり、3番目に多く遊技を行ったキャラクタのキャラクタ別ゲーム数の最大値は3000ゲーム(最も多く遊技を行ったキャラクタのキャラクタ別ゲーム数及び2番目に多くの遊技を行ったキャラクタのキャラクタ別ゲーム数がそれぞれ3000ゲームの場合が最大)となる。
また、1日に実行され得る総ゲーム数を9000ゲームとした場合、遊技者が4種類のキャラクタを選択して遊技を行った場合の最も多く遊技を行ったキャラクタのキャラクタ別ゲーム数の最大値は8997ゲームとなり、2番目に多く遊技を行ったキャラクタのキャラクタ別ゲーム数の最大値は4498ゲーム(最も多く遊技を行ったキャラクタのキャラクタ別ゲーム数が4500ゲーム、3番目、4番目に多くの遊技を行ったキャラクタのキャラクタ別ゲーム数がそれぞれ1ゲームの場合が最大)となり、3番目に多く遊技を行ったキャラクタのキャラクタ別ゲーム数の最大値は2999ゲーム(最も多く遊技を行ったキャラクタのキャラクタ別ゲーム数が3001、2番目に多くの遊技を行ったキャラクタのキャラクタ別ゲーム数が3000の場合が最大)となり、4番目に多く遊技を行ったキャラクタのキャラクタ別ゲーム数の最大値は2250ゲーム(最も多く遊技を行ったキャラクタのキャラクタ別ゲーム数及び2番目、3番目に多くの遊技を行ったキャラクタのキャラクタ別ゲーム数がそれぞれ2250ゲームの場合が最大)となる。
すなわち2番目に多くの遊技を行ったキャラクタのキャラクタ別ゲーム数の最大値は、最も多くの遊技を行ったキャラクタのキャラクタ別ゲーム数の最大値の1/2となり、3番目に多くの遊技を行ったキャラクタのキャラクタ別ゲーム数の最大値は、最も多くの遊技を行ったキャラクタのキャラクタ別ゲーム数の最大値の1/3となり、4番目に多くの遊技を行ったキャラクタのキャラクタ別ゲーム数の最大値は、最も多くの遊技を行ったキャラクタのキャラクタ別ゲーム数の最大値の1/4となる。
このため、2次元コードに割り当てられたキャラクタ別ゲーム数の格納領域のうち、キャラ1ゲーム数、すなわち最も多くの遊技を行ったキャラクタのキャラクタ別ゲーム数が格納される格納領域に格納される値の最大値が、1日に実行され得る総ゲーム数である9000よりも多い9900を示す99に設定され、99を格納可能な7ビットの領域が割り当てられているのに対して、キャラ2ゲーム数、すなわち2番目に多くの遊技を行ったキャラクタのキャラクタ別ゲーム数が格納される格納領域に格納される値の最大値が、1日に実行され得る総ゲーム数である9000よりも少なく、この9000の1/2、すなわち2番目に多くの遊技を行ったキャラクタのキャラクタ別ゲーム数の最大値よりも多い6300を示す63に設定され、63を格納可能な6ビットの領域が割り当てられている。
また、キャラ3ゲーム数、すなわち3番目に多くの遊技を行ったキャラクタのキャラクタ別ゲーム数が格納される格納領域に格納される値の最大値が、9000の1/2、すなわち2番目に多くの遊技を行ったキャラクタのキャラクタ別ゲーム数の最大値よりも少なく、9000の1/3、すなわち3番目に多くの遊技を行ったキャラクタのキャラクタ別ゲーム数の最大値よりも多い3100を示す31に設定され、31を格納可能な5ビットの領域が割り当てられている。
また、キャラ4ゲーム数、すなわち4番目に多くの遊技を行ったキャラクタのキャラクタ別ゲーム数が格納される格納領域に格納される値の最大値が、9000の1/3、すなわち3番目に多くの遊技を行ったキャラクタのキャラクタ別ゲーム数の最大値よりも少なく、9000の1/4、すなわち4番目に多くの遊技を行ったキャラクタのキャラクタ別ゲーム数の最大値よりも多い3100を示す31に設定され、31を格納可能な5ビットの領域が割り当てられている。
このように本実施例では、キャラクタ別ゲーム数のように相互に排他的に発生し得る特定事象の種類毎の発生回数を2次元コードのように格納容量に制限のある形式にてデータ出力を行う場合に、その格納領域として、特定事象が発生し得る総数をN(9000)とした場合に、格納可能な最大値がN以上となるように格納容量が割り当てられた第1の格納領域(キャラ1ゲーム数)と、格納可能な最大値がNよりも小さく1/2N以上となるように格納容量が割り当てられた第2の格納領域(キャラ2ゲーム数)と、これら第1の格納領域(キャラ1ゲーム数)及び第2の格納領域(キャラ2ゲーム数)に発生数が格納された特定事象の種類を特定可能な種類データ(キャラクタ種別データ)が格納される第3の格納領域(キャラ1、キャラ2)と、が割り当てられ、複数種類の特定事象のうち最も多く発生した種類の特定事象の発生数を第1の格納領域(キャラ1ゲーム数)に格納し、次に多く発生した種類の特定事象の発生数を第2の格納領域(キャラ2ゲーム数)に格納し、第1の格納領域(キャラ1ゲーム数)及び第2の格納領域(キャラ2ゲーム数)に格納された特定事象の種類を示す種類データ(キャラクタ種別データ)を第3の格納領域(キャラ1、キャラ2)に格納することで、第1の格納領域(キャラ1ゲーム数)及び第2の格納領域(キャラ2ゲーム数)にそれぞれ特定事象が発生し得る最大値を格納可能な容量(9000(=90))を確保せずとも、複数種類の特定事象のうち最も多く発生した種類の特定事象の発生数が最大値Nをとった場合でも、最も多く発生した種類の特定事象の発生数及び次に多く発生した種類の特定事象の発生数とがほぼ均等となった場合(それぞれ4500となった場合)でも、それぞれの発生数を格納することが可能となるため、複数種類の特定事象の種類毎の発生数を含む遊技履歴を2次元コード等を用いて予め定められたデータ容量の範囲で出力する場合でも、複数種類の特定事象の種類毎の発生数を出力するのに要するデータ量を削減することで、より多くの遊技履歴を出力することが可能となる。
さらに、格納可能な最大値が1/2Nよりも小さく1/3N以上となるように格納容量が割り当てられた第4の格納領域(キャラ3ゲーム数)、格納可能な最大値が1/3Nよりも小さく1/4N以上となるように格納容量が割り当てられた第5の格納領域(キャラ4ゲーム数)が割り当てられるとともに、第3の格納領域(キャラ3、キャラ4)に、第4の格納領域及び第5の格納領域に発生数が格納された特定事象の種類を特定可能な種類データ(キャラクタ種別データ)が格納されるようになっているので、第3の格納領域(キャラ1ゲーム数)及び第4の格納領域(キャラ2ゲーム数)にそれぞれ特定事象が発生し得る最大値を格納可能な容量(9000(=90))を確保せずとも、複数種類の特定事象のうち最も多く発生した種類の特定事象の発生数が最大値Nをとった場合でも、最も多く発生した種類の特定事象の発生数及び次に多く発生した種類の特定事象の発生数3番目に多く発生した特定事象の発生数、4番目に多く発生した特定事象の発生数がほぼ均等となった場合(それぞれ2250となった場合)でも、それぞれの発生数を格納することが可能となるため、複数種類の特定事象の種類毎の発生数を出力するのに要するデータ量を一層削減することができる。
また、本実施例では、特定事象が発生し得る総数が1日に実行され得る総ゲーム数と等しくなるキャラクタ別ゲーム数を2次元コードに格納する領域として、上記のように格納領域の容量を設定しているので、1日に9000ゲームにも到達し得るキャラクタ別ゲーム数を出力するのに要するデータ量が削減されるので、格納データ量の削減幅をより大きくとることが可能となり、より多くの遊技履歴を出力することが可能となる。
また、キャラクタ別ゲーム数を2次元コードに格納するにあたり、下2桁を切り捨てて格納し、後述のように管理サーバ1200側で管理するにあたり、100倍した数値をキャラクタ別ゲーム数として管理するようになっており、キャラクタ別ゲーム数のように数値が大きくなってしまう遊技履歴を2次元コードに格納する際の格納容量をさらに削減することができる。
また、特定事象として遊技者が任意に選択したキャラクタ別のゲーム数、すなわちBB回数やRB回数、AT回数などのようにある程度確率から推定することが可能な数値ではなく、遊技者の選択次第では、1のキャラクタに偏ることも複数のキャラクタに分散することも十分に起こりうる特定事象の種類別の発生数を2次元コードに格納する領域として、上記のように格納領域の容量を設定しているので、最も多く発生した特定事象の発生数に偏った場合でも、複数種類の特定事象が均等に発生した場合でも、特定事象の種類毎の発生数をある程度正確に出力できるうえに、格納容量も削減することも可能となる。
また、遊技者が任意に選択したキャラクタ別のゲーム数が遊技履歴情報として出力されることにより、遊技履歴情報から遊技者が選択したキャラクタ、すなわち遊技者の嗜好を特定することが可能となり、例えば、管理サーバ1200において特典を付与するにあたり、特典の付与条件や特典の種類などを遊技者の嗜好に合わせて設定することが可能となる。
尚、上記の効果は、遊技者が任意に選択可能な排他的な事象に適用するものであれば同様に得られるものであり、例えば、ボーナス中のBGMなどの演出を遊技者が任意に選択可能な場合に、ボーナス中に遊技者が選択した演出の種類毎にその選択数を遊技履歴情報として出力する場合でも、上記と同様の効果が得られる。
また、本実施例では、パスワード入力後、遊技を終了するまで(2次元コードを発行するまで)に、遊技者は5種類以上のキャラクタを選択することも可能であるが、2次元コードには、4種類分のキャラクタ別ゲーム数の格納領域しか設けられていない。
このため、本実施例では、5種類以上のキャラクタが選択された場合には、そのうちキャラクタ別ゲーム数の多い順に4種類のキャラクタ種別データ及びそれに対応するキャラクタ別ゲーム数(の下3桁以上の値)のみがキャラ1ゲーム数、キャラ2ゲーム数、キャラ3ゲーム数、キャラ4ゲーム数に格納され、それ以降のキャラクタ別ゲーム数は出力されないようになっている。すなわちこのような場合、発生数の多い種類の特定事象の発生数が優先して2次元コードに格納されるので、格納可能な種類数を越えた種類の特定事象が発生した場合でも、出力されない発生数を極力なくすことができる。
これは、格納可能な種類数を越えた種類の特定事象が発生した場合を想定すると、最も少ない発生数の種類の特定事象は、ごく少ない発生数である可能性が高く、このような少ない発生数を蓄積しないことによる影響は限られている一方、このような影響の少ない種類の特定事象の発生数を2次元コードに格納しない方が、格納領域を有意義に利用することが可能となる。
また、本実施例では、相互に排他的に発生し得る複数種類の特定事象としてキャラクタ別ゲーム数を適用しているが、相互に排他的に発生し得る複数種類の事象であれば、上記の格納方法を適用することで、複数種類の特定事象の種類毎の発生数を出力するのに要するデータ量を削減することが可能である。相互に排他的に発生し得る複数種類の特定事象としては、上記のキャラクタ別ゲーム数の他に、例えば、ボーナスの発生回数に対するボーナスの種類(RB、BB(1)、BB(2))毎の発生数、総ゲーム数に対する遊技状態の種類(例えば、遊技者にとって不利な通常遊技状態、遊技者にとって有利に制御される有利遊技状態(遊技者にとって有利な操作態様が報知される状態や特定役の当選確率が高い状態など))毎のゲーム数を適用し、上記のような格納領域を適用した場合にも、複数種類の特定事象の種類毎の発生数を出力するのに要するデータ量を削減し、より多くの遊技履歴を出力することが可能となる。
また、本実施例では、キャラクタ別ゲーム数を2次元コードに格納するにあたり、下2桁を切り捨てて格納する構成であるが、キャラクタ別ゲーム数そのものを2次元コードに格納する構成としても良い。
また、本実施例では、パスワード入力後、遊技を終了するまで(2次元コードを発行するまで)に、遊技者は5種類以上のキャラクタを選択することも可能である一方で、2次元コードには、4種類分のキャラクタ別ゲーム数の格納領域しか設けられていない構成であるが、選択され得るキャラクタ数分のキャラクタ別ゲーム数の格納領域が設けられた構成でも良い。
本実施例においてサブ制御部91は、遊技開始時に、遊技者によりパスワードが入力された場合に、遊技において予め定められた条件が成立すると、遊技者に対して管理サーバ1200から所定の特典の付与を受ける際の交換価値であるコイン(金、銀、銅の3種類)を付与する。特典には、例えば、音楽、壁紙、待ち受け画面等のコンテンツデータ、あるいは、所定の物品と交換できる交換券を示すデータ(例えば、交換券として機能するデータを特定可能な2次元コード)等が含まれる。
このコインの獲得仕様を図27に示す。本実施例では、ボーナス(BB、RBの何れでも良い)に当選すると、金、銀、銅のコインが各1枚ずつ付与される。また、同様に、チェリー入賞時にも、金、銀、銅のコインが各1枚ずつ付与される。また、200ゲーム消化毎に、金、銀、銅のコインのうち、何れか1枚を付与する。
また、ミッション達成時にも、その達成したミッションのレベルに応じて、コインが付与される。例えば、レベル高のミッション達成時には、金、銀、銅のコインが各1枚ずつ付与される。また、レベル中のミッション達成時には、金、銀、銅のコインのうち、何れか2枚が付与され、レベル低のミッション達成時には、金、銀、銅のコインのうち、何れか1枚が付与される。
また、本実施例では、コインを付与する際に後述するポイントが残っている場合には、液晶表示器51にポイントを用いることでコインの選択率が優遇される旨の案内と消費ポイントとして0〜3の選択肢とが表示されるようになっており、この際、演出用スイッチ56及びストップスイッチ8L、8C、8Rを操作して1〜3ポイントのいずれかを選択することにより、該当する数のポイントを消費するとともに、消費したポイント数に応じてコインの選択率が優遇されるようになっている。すなわち消費したポイント数が多い程、良い色のコイン(銅→金or銀、銀→金)が付与される確率を高くなる。
遊技者にコインが付与されると、その内容に応じてRAM91cに割り当てられた獲得コイン領域に記憶されている獲得データ(獲得した金、銀、銅の各コインの枚数を示すデータ)が更新される。
このような遊技間におけるコインの獲得のほか、遊技終了時において、予め定められた条件が成立すると、遊技者に対して、ストックコインの付与が行われる。
ストックコインとは、パスワードの入力有無に関わらす、当該スロットマシン1における遊技において、所定の条件が成立すると加算され、蓄積されるコイン(金、銀、銅の3種類)である。ストックコインを示すデータ(ストックコインデータ)は、RAM91cに割り当てられたストックコイン格納領域に記憶されている。
サブ制御部91は、図29、図30に示すように、パスワード入力後のメインメニュー画面で「本日のゲームデータ」が選択されることで、ストックコインを獲得するための抽選条件(ストックコインの獲得抽選条件)が成立している場合に、ストックコインの獲得抽選を行い、その結果に基づいてストックコインの獲得抽選演出を示すJACKPOT演出を出力すると共に、液晶表示器51に2次元コードを表示するようになっている。
具体的には、サブ制御部91は、図29(a)(b)に示すように、パスワード入力後のメインメニュー画面で「本日のゲームデータ」が選択されることで、ストックコインを獲得するための抽選条件(ストックコインの獲得抽選条件)が成立したか否かを判定する。本実施例では、パスワード入力後から1000ゲーム(但し、ボーナス状態でのゲームは除く)消化していること、さらに、金コインが3枚以上ストックされていること、の何れの条件も満たしている場合に、ストックコインの獲得抽選条件が成立したとして判定される。
その結果、ストックコインの獲得抽選条件が成立している場合には、パスワード入力後から現時点までのメダル差枚数(遊技者が獲得したメダルの総枚数から、遊技者が投入したメダルの総枚数を差し引いた値)を算出し、差枚数がマイナスであるか、プラスであるか、に応じた確率にてストック獲得抽選を行う。このストック獲得抽選では、図37(b)に示すように、メダル差枚数が、マイナスである場合には、プラスである場合よりも、当選確率が高くなるようになっている。
ストック獲得抽選の結果、当選しなかった場合には、獲得コイン格納領域に格納されている金、銀、銅の各コインの枚数を示す獲得データを含む2次元コードを作成し、図30(a)に示すような、ストックコインを獲得できなかった旨を示唆するJACKPOT演出画面と、生成した2次元コード合成した画面を液晶表示器51に表示させる。
一方、ストック獲得抽選の結果、当選した場合には、当選結果(コインの種類及び枚数)に応じて、ストックコイン格納領域及び獲得コイン領域に記憶されている獲得データを更新し、更新後の獲得コイン格納領域に格納されている金、銀、銅の各コインの枚数を示す獲得データを含む2次元コードを作成する。
本実施例では、ストック獲得抽選で当選すると、ストックコインの全てを獲得できる仕様となっている。したがって、サブ制御部91は、ストック獲得抽選に当選すると、ストックコイン格納領域に格納されているストックコインデータを、金、銀、銅の各コインの枚数を0とし、その分を獲得コイン領域に格納されている獲得データに加算する。
そして、図30(b)に示すような、ストックコインを獲得できた旨を示唆するJACKPOT演出画面と、生成した2次元コード合成した画面を液晶表示器51に表示させる。
また、遊技者は、図20(a)に示すメインメニュー画面にて、ストップスイッチ8L、8R及び演出用スイッチ56を操作して「ストックコインのヒント」を選択することにより、図28(a)〜(d)に示すようなストックコインのヒント画面を表示させることができる。
サブ制御部91は、遊技者により「ストックコインのヒント」が選択されると、ストックコイン格納領域に格納されているストックコインデータを参照し、蓄積されているコインの状況に応じて、図28の(a)〜(d)で示されるヒント画面のうちから、何れか一の画面を選択して表示する。この場合、図28において、例えば、(a)の画面が表示されると、蓄積されているコインの価値が高くないことが示唆され、(d)の画面が表示されると、蓄積されているコインの価値が非常に高い(例えば、金コインの枚数が所定数以上)ことが示唆されることになる。
ストックコインは、前述のように遊技終了時において、所定の条件が成立することで、遊技者に付与され得る。したがって、このように、ストックコインのヒントとなる画面を表示することで、遊技者はパスワードを入力する前に、ストックコインがどれぐらい蓄積されているかを予測することができ、ストックコインがより多く蓄積されている遊技機を狙って、選択することが可能となり、興趣性の向上が図れる。
尚、ストックコインデータは、所定のタイミングで再設定される。本実施形態では、スロットマシン1の電源ON時と、電源ON時から所定時間(例えば、7時間)経過時に再設定される。再設定では、ストックコイン格納領域がクリアされ、価値内容がそれぞれ異なる(すなわち、金、銀、銅の各枚数の組み合わせが異なる)複数のストックコインデータのうちから、抽選により、一のストックコインデータを決定し、決定したストックコインデータをストックコイン格納領域に格納する。
サブ制御部91は、上記の再設定後、所定時間(例えば、1時間)以内に、遊技者により「ストックコインのヒント」が選択されると、ストックコイン格納領域に格納されているストックコインデータの価値内容に関わらず、図28の(a)〜(d)で示される画面のうちの予め定められた一の画面を表示する。このようにすることで、遊技者にとって、ストックコインデータが再設定されたか否かの判別が困難となり、興趣性の向上が図れる。
このように本実施例では、メダルの差枚数がマイナスになる等、遊技者にとって不利な遊技結果で遊技を終了した場合に、ストックコインを獲得できる確率がより高くなるように設定されているので、例え遊技で負けてしまっても、遊技者は、積極的に2次元コードを出力させ、特典の付与を受けようとする意欲を維持できる。したがって、遊技終了後、2次元コードを出力させないまま、遊技者が立ち去ってしまう事態の発生を低減できる。
尚、遊技結果が、遊技者にとって有利か不利かの判定は、メダルの差枚数に基づくものであるが、その判定基準は任意の設計事項である。例えば、0枚を基準にしても良いし、マイナスの枚数あるいは、プラスの枚数を基準にしても良い。また、ストックコインを獲得できる確率は、有利な場合と不利な場合の2通りに限定されず、有利の度合いや、不利の度合いに応じて、複数段階で変化させるようにしても良い。例えば、メダルの差枚数が、−1000未満である場合に最も確率が高くなるようにし、以降、−1000〜−500、−500〜0、0〜500、500〜1000、1000〜、とメダル差枚数が増加する毎に確率を低下させるようにしても良い。
また、本実施例では、遊技履歴を蓄積する機能を利用した遊技遊技の終了時において、ストックコインの獲得抽選条件が成立すると、ストックコインの獲得抽選演出(JACKPOT演出)を実行する。このため、遊技者の射幸心が煽られ、興趣性の向上が図れる。
尚、ストックコインの獲得抽選条件が成立していなくても、JACKPOT演出を実行しても良い。ただし、この場合は、必ず、獲得を失敗した旨の演出画面(図30(a))が表示されることになる。
また本実施例では、電源投入時又は電源がONされてから所定時間経過すると、ストックコインデータは、抽選により再設定される。このため、個人が、スロットマシン1を所有する場合であっても、電源投入時後の状態での遊技を頻繁に繰り返すことによるコインの不適切な獲得や、長時間(例えば、遊技店における通常の遊技可能時間を超える時間)の遊技によるコインの不適切な獲得が防止できる。
尚、所定の時刻(例えば、17時)に、ストックコインデータを再設定しても良い。このようにしても、長時間の遊技によるコインの不適切な獲得が防止できる。
また本実施例では、ストックコインデータの再設定後、所定時間(例えば、1時間)以内に、遊技者により「ストックコインのヒント」が選択されると、ストックコイン格納領域に格納されているストックコインデータの価値内容に関わらず、図28の(a)〜(d)で示される画面のうちの予め定められた一の画面を表示する。このようにすることで、遊技者にとって、ストックコインデータが再設定されたか否かの判別が困難となり、興趣性の向上が図れる。
本実施例においてサブ制御部91は、パスワードを入力した後、遊技を終了するまでの期間においてポイント格納領域に格納されているポイント数、すなわちパスワードから特定されるポイント数が残っている場合に、そのポイントを消費することで、遊技者に対して有利な情報を示唆する演出を行う。
本実施例では、図31に示すように、ポイントを所定数消費することで有利な情報を示唆する演出として、設定値を示唆する設定示唆演出、AT潜伏の有無を示唆するAT潜伏示唆演出、ナビストック抽選における抽選モードが高確率モードか否かを示唆する抽選モード示唆演出、連続演出の演出結果を適用している。
サブ制御部91は、図32(a)及び図33に示すように、ボーナス終了時にポイント格納領域のポイント数が4ポイント以上残っている場合に、ボーナス終了後、次ゲームの賭数が設定されるまでの期間において、液晶表示器51に演出用スイッチ56を操作することにより設定値を示唆する設定示唆演出が実行される旨の案内及び消費するポイント数(4ポイント)(図中案内報知)を表示させるようになっている。この際、演出用スイッチ56が操作されることにより、ポイント格納領域のポイント数から4ポイント減算するとともに、現在の設定値(設定終了時に送信された設定値コマンドから特定され、RAM91cに格納されている設定値)に基づく選択率にてキャラクタA〜Dのいずれかを選択し、図33に示すように、選択したキャラクタを液晶表示器51に表示させることで設定値を示唆する設定値示唆演出を実行する。尚、図32(b)に示すように、演出用スイッチ56を操作せず、次ゲームの賭数が設定された場合には、設定示唆演出は実行されず、ポイントが消費されることもない。
具体的には、図34に示すように、設定値が1〜2の場合は、キャラクタAは50%の割合で選択され、キャラクタBは25%の割合で選択され、キャラクタCは25%の割合で選択され、キャラクタDは選択されない。設定値が3〜4の場合は、キャラクタAは25%の割合で選択され、キャラクタBは50%の割合で選択され、キャラクタCは25%の割合で選択され、キャラクタDは選択されない。設定値が5〜6の場合は、キャラクタAは25%の割合で選択され、キャラクタBは25%の割合で選択され、キャラクタCは45%の割合で選択され、キャラクタDは5%の割合で選択される。
このため、設定示唆演出においてキャラクタAが表示された場合には、設定値が1〜2の可能性が高い旨が示唆され、キャラクタBが表示された場合には、設定値が3〜4の可能性が高い旨が示唆され、キャラクタCが表示された場合には、設定値が5〜6の可能性が高い旨が示唆され、キャラクタDが表示された場合には、設定値が5〜6である旨が示唆されることとなる。
このように設定示唆演出では、設定値によって表示されるキャラクタの選択率が異なっており、遊技者は、ポイントを消費して設定示唆演出を実行させることで液晶表示器51に表示されたキャラクタから設定値をおおよそ推測することが可能となっている。
また、サブ制御部91は、ナビストック抽選に当選した後、直ちにATに制御されるのではなく、潜伏期間を経てATの当選が報知された後、ATに制御されるようになっている。潜伏期間においては、選択率に差はあるものの潜伏期間以外の状態と共通の演出が実行されることとなるため、ナビストック抽選後、またはATの終了後、32ゲームが経過するか、潜伏期間が経過してATの当選が報知されるまでは、ATが潜伏しているか否かを特定することは困難となる。
これに対して、サブ制御部91は、AT終了後、またはナビストック抽選の契機となるチェリー当選後、3ゲーム間において、ポイント格納領域のポイント数が3ポイント以上残っている場合に、ゲーム終了後から次ゲームの開始操作がされるまでの期間において、液晶表示器51に演出用スイッチ56を操作することによりAT潜伏の有無を示唆するAT潜伏示唆演出が実行される旨の案内及び消費するポイント数(3ポイント)を表示させるようになっている。この際、演出用スイッチ56が操作されることにより、ポイント格納領域のポイント数から3ポイント減算するとともに、ATの潜伏の有無、すなわちナビストック数の有無に基づく選択率にてキャラクタE〜Fのいずれかを選択し、選択したキャラクタを液晶表示器51に表示させることでATの潜伏の有無を示唆するAT潜伏示唆演出を実行する。尚、演出用スイッチ56を操作せず、次ゲームの開始操作がされた場合には、AT潜伏示唆演出は実行されず、ポイントが消費されることもない。
具体的には、図35に示すように、ATが潜伏している場合(ナビストック数が1以上の場合)には、キャラクタEは80%の割合で選択され、キャラクタFは20%の割合で選択される。一方、ATが潜伏していない場合(ナビストック数が0の場合)には、キャラクタEは20%の割合で選択され、キャラクタFは80%の割合で選択される。
このため、AT潜伏示唆演出においてキャラクタEが表示された場合には、ATが潜伏している可能性が高い旨が示唆され、キャラクタFが表示された場合には、ATが潜伏していない可能性が高い旨が示唆されることとなる。
このようにAT潜伏示唆演出では、ATの潜伏の有無によって表示されるキャラクタの選択率が異なっており、遊技者は、ポイントを消費してAT潜伏示唆演出を実行させることで液晶表示器51に表示されたキャラクタからATの潜伏の有無をおおよそ推測することが可能となっている。
また、サブ制御部91は、抽選モード抽選において高確率モードに当選し、高確率モードに制御された場合でも選択率に差はあるものの通常モードと共通の演出が実行され、確定的に高確率モードである旨が示唆されることはあまりないため、高確率モードに制御されていてもその旨を特定することは困難となる。
これに対して、サブ制御部91は、高確率モード抽選の契機となるスイカの当選後、3ゲーム間において、ポイント格納領域のポイント数が2ポイント以上残っている場合に、ゲーム終了後から次ゲームの開始操作がされるまでの期間において、液晶表示器51に演出用スイッチ56を操作することにより高確率モードか否かを示唆する抽選モード示唆演出が実行される旨の案内及び消費するポイント数(2ポイント)を表示させるようになっている。この際、演出用スイッチ56が操作されることにより、ポイント格納領域のポイント数から2ポイント減算するとともに、高確率モードか否かに基づく選択率にてキャラクタG〜Hのいずれかを選択し、選択したキャラクタを液晶表示器51に表示させることで高確率モードか否かを示唆する抽選モード示唆演出を実行する。尚、演出用スイッチ56を操作せず、次ゲームの開始操作がされた場合には、抽選モード示唆演出は実行されず、ポイントが消費されることもない。
具体的には、図36に示すように、高確率モードである場合(ナビストック数が1以上の場合)には、キャラクタGは80%の割合で選択され、キャラクタHは20%の割合で選択される。一方、通常モードである場合には、キャラクタGは20%の割合で選択され、キャラクタHは80%の割合で選択される。
このため、抽選モード示唆演出においてキャラクタGが表示された場合には、高確率モードである可能性が高い旨が示唆され、キャラクタHが表示された場合には、通常モードである可能性が高い旨が示唆されることとなる。
このように抽選モード示唆演出では、高確率モードか否かによって表示されるキャラクタの選択率が異なっており、遊技者は、ポイントを消費して抽選モード示唆演出を実行させることで液晶表示器51に表示されたキャラクタから高確率モードか否かをおおよそ推測することが可能となっている。
また、サブ制御部91は、連続演出の開始後、演出結果が導かれるまでは、ほとんどの場合、特別役またはATが当選している場合でも、特別役もATも当選していない場合でも、選択率に差はあるものの共通の演出を経て演出結果が導かれるので、最終的に演出結果が導かれるまでは、特別役またはATに当選しているか否かを特定することは困難となる。
これに対して、 サブ制御部91は、連続演出の開始後、演出結果が導かれるまでの期間において、ポイント格納領域のポイント数が1ポイント以上残っている場合に、液晶表示器50の一部に演出用スイッチ56の操作を行うことにより演出結果を先取りできる旨の案内と消費するポイント数(1ポイント)とが表示されるようになっており、この際、演出用スイッチ56を操作することにより、ポイント格納領域のポイント数から1ポイント減算するとともに、その時点で連続演出の演出結果が導かれるようになっている。尚、演出用スイッチ56を操作せず、当初決められたゲーム数を経て演出結果が導かれた場合には、ポイントが消費されることはない。
このため、例えば、ATの当選を最終的な演出結果として報知する連続演出の途中でポイントを消費し、演出結果を導くことにより、当初決められたゲーム数を待たずにATの制御を開始させることも可能となる。また、特別役の当選を最終的な演出結果として報知する連続演出の途中でポイントを消費し、演出結果を導くことにより、当初決められたゲーム数を待たずに特別役の当選並びに当選した特別役の種類を知ることができ、それにより早い段階で特別役を入賞させることができる。
サブ制御部91は、ボーナス当選時またはチェリー入賞時等においてコインを付与する際に、金、銀、銅のいずれかのコインを選択することとなるが、ポイント格納領域のポイント数が残っている場合に、ポイントを用いることでコインの選択率が優遇される旨の案内と消費ポイントとして0〜3の選択肢とが表示されるようになっており、この際、演出用スイッチ56及びストップスイッチ8L、8C、8Rを操作して1〜3ポイントのいずれかを選択することにより、ポイント格納領域のポイント数から選択したポイント数を減算するとともに、選択したポイント数に応じてコインの選択率が優遇されるようになっている。
具体的には、図37(a)に示すように、0ポイントを選択した場合(ポイントを用いない場合)には、金が10%、銀が10%、銅が75%の確率でそれぞれ当選し、1ポイントを選択した場合には、金が20%、銀が20%、銅が60%の確率でそれぞれ当選し、2ポイントを選択した場合には、金が25%、銀が30%、銅が45%の割合でそれぞれ当選し、3ポイントを選択した場合には、金が30%、銀が40%、銅が30%の確率でそれぞれ当選する。
このようにコインが付与される際には、消費したポイント数に応じてコインの選択率が優遇されるようになっており、消費したポイント数が多い程、良い色のコイン(銅→金or銀、銀→金)が付与される確率を高くなる。
また、サブ制御部91は、遊技終了時において、ストックコイン獲得抽選を行い、ストックコインを獲得できるか否かが決定されることとなるが、ポイント格納領域のポイント数が残っている場合に、ポイントを用いることでストックコイン獲得抽選の当選確率が優遇される旨の案内と消費ポイントとして0〜3の選択肢とが表示されるようになっており、この際、演出用スイッチ56及びストップスイッチ8L、8C、8Rを操作して1〜3ポイントのいずれかを選択することにより、ポイント格納領域のポイント数から選択したポイント数を減算するとともに、選択したポイント数に応じてストックコイン獲得抽選の当選確率が優遇されるようになっている。
具体的には、図37(b)に示すように、0ポイントを選択した場合(ポイントを用いない場合)には、差枚数がマイナスの場合には0.75%、差枚数がプラスの場合には0.5%でそれぞれ当選し、1ポイントを選択した場合には、差枚数がマイナスの場合には3%、差枚数がプラスの場合には2%でそれぞれ当選し、2ポイントを選択した場合には、差枚数がマイナスの場合には7.5%、差枚数がプラスの場合には5%でそれぞれ当選し、3ポイントを選択した場合には、差枚数がマイナスの場合には15%、差枚数がプラスの場合には10%でそれぞれ当選する。
このようにストックコイン獲得抽選が行われる際には、消費したポイント数に応じて当選確率が優遇されるようになっており、消費したポイント数が多い程、当選確率も高くなる。
また、設定示唆演出により示唆された内容は、当該遊技機で長期的に遊技を行うか否かの指標となり、AT潜伏示唆演出や抽選モード示唆演出により示唆される内容や連続演出の演出結果に比べて遊技者に有用な情報といえる。また、AT潜伏示唆演出及び抽選モード示唆演出により示唆された内容は、当該遊技機で短期的に遊技を行うか否かの指標となり、連続演出の演出結果に比べて遊技者に有用な情報といえる。また、ATを潜伏させたまま、遊技を終えてしまうと遊技者に直接的に不利益となるのに対して、抽選モードが高確率モードであったからといって必ずしもナビストック抽選が行われるものではなく、ATを潜伏させたまま遊技を終えてしまう場合に比べると、遊技者に与える不利益は小さいといえる。このため、AT潜伏示唆演出及び抽選モード示唆演出により示唆された内容は、当該遊技機で短期的に遊技を行うか否かの指標となるが、AT潜伏示唆演出により示唆された内容の方が、抽選モード示唆演出により示唆される内容に比べて遊技者に有用な情報といえる。
そして本実施例では、図31に示すように、遊技者にとって有用な情報ほど多くのポイントを消費するように定められており、残っているポイント数が同じであっても、情報の価値に応じて有用な情報を得られる回数が異なることとなる。
サブ制御部91は、所定の回復条件が成立することでポイント格納領域に格納されているポイント数を成立した条件に応じた数だけ加算する。具体的には、図38に示すように、パスワード入力後、300ゲーム消化する毎にポイント格納領域のポイント数を1加算し、レア演出(本実施例では、1/2000以下の出現率の演出)が実行される毎にポイント格納領域のポイント数を2加算する。また、ポイントは、遊技機側だけでなく、管理サーバ1200においても加算されることがあり、本実施例では、日付が変更される毎に管理サーバ1200にて管理されているポイント数が3加算されることとなる。
また、サブ制御部91は、ポイント格納領域に記憶されるポイント数に上限を設けており、レベルの値が規定値を超える毎に上限ポイント数を上昇させるようになっている。具体的には、図39に示すように、レベルが1〜10の場合、上限ポイント数は5ポイント、レベルが11〜20の場合、上限ポイント数は6ポイント、レベルが21〜30の場合、上限ポイント数は7ポイント、レベルが31〜40の場合、上限ポイント数は8ポイント、レベルが41〜50の場合、上限ポイント数は9ポイント、レベルが51〜60の場合、上限ポイント数は10ポイント、レベルが61〜70の場合、上限ポイント数は11ポイント、レベルが71〜80の場合、上限ポイント数は12ポイント、レベルが81〜90の場合、上限ポイント数は13ポイント、レベルが91〜100の場合、上限ポイント数は14ポイントにそれぞれ設定されている。つまり、遊技者は、遊技回数を重ねてレベルを上昇させ続けていくことによってより多くのポイントを遊技間に使用することが可能となっていく。このため、レベルの高い遊技者であれば、例えばボーナス終了毎に前述した設定示唆演出を複数回に亘って実行させることでより正確な設定値を推測することが可能となるなど、複数回に亘って有用な情報を得ることが可能となり、遊技を有利に行うことができる。
このように本実施例では、第1の遊技状態(ATが潜伏していない状態、通常モード、連続演出において特別役もATも当選していない状態)に制御されている場合にも第1の遊技状態よりも遊技者にとって有利な第2の遊技状態(ATが潜伏している状態、高確率モード、連続演出において特別役またはATが当選している状態)に制御されている場合も演出態様が共通の演出が実行されるので、その間は、第1の遊技状態に制御されているのか、第2の遊技状態に制御されているのか、を特定できないが、遊技開始時に入力されたパスワードから特定されるポイント数が残っている場合に、このポイントを消費して第1の遊技状態または前記第2の遊技状態のいずれに制御されている可能性が高いかを示唆する遊技状態示唆演出(AT潜伏示唆演出、抽選モード示唆演出、連続演出における演出結果の先取り)を実行させることができる。このため、ポイント数が残っている範囲でのみ第1の遊技状態また第2の遊技状態のいずれに制御されている可能性が高いか、を特定することが可能となり、ポイントを消費することで第2の遊技状態に制御されていることへの期待感を効果的に高めることができる一方で、常に第1の遊技状態また第2の遊技状態のいずれに制御されている可能性が高いか、知ることができるわけではないので、第2の遊技状態に制御されていることへの期待感を持続させることができる。
尚、本実施例では、ポイントを消費することで遊技状態示唆演出を必ず実行し、ポイントを消費しなければ遊技状態示唆演出を一切実行しない構成であるが、ポイントを消費することでポイントを消費しない場合よりも高い割合で遊技状態示唆演出を実行する構成としても良く、このような構成とすることで、ポイントを消費した場合に、ポイントを消費した場合よりも遊技状態示唆演出が高い頻度で実行されることとなるので、ポイントを消費することで第2の遊技状態に制御されていることへの期待感を効果的に高めることができる一方で、常に高い頻度にて第1の遊技状態また第2の遊技状態のいずれに制御されている可能性が高いか、知ることができるわけではないので、第2の遊技状態に制御されていることへの期待感を持続させることができる。
また、ポイントを消費しない場合でも、所定の契機において遊技状態示唆演出を実行するが、ポイントを消費した場合に、ポイントを消費しなかった場合よりも示唆される内容の精度の高い遊技状態示唆演出を実行する構成としても良く、このような構成とした場合には、ポイント数が残っている範囲でのみ第1の遊技状態また第2の遊技状態のいずれに制御されている可能性が高いかを高い精度にて特定することが可能となり、ポイントを消費することで第2の遊技状態に制御されていることへの期待感を効果的に高めることができる一方で、常に第1の遊技状態また第2の遊技状態のいずれに制御されている可能性が高いかを高い精度にて知ることができるわけではないので、第2の遊技状態に制御されていることへの期待感を持続させることができる。
また、ポイントを消費することで遊技状態示唆演出を必ず実行する構成において、さらに消費したポイント数が多いほど遊技状態示唆演出により示唆される内容の精度が高まる構成としても良く、また、ポイントを消費することでポイントを消費しない場合よりも高い割合で遊技状態示唆演出を実行する構成において、さらに消費したポイント数が多いほど高い割合で遊技状態示唆演出が実行される構成としても良い。また、ポイントを消費することでポイントを消費しない場合よりも高い割合で遊技状態示唆演出を実行する構成において、さらに消費したポイント数が多いほど遊技状態示唆演出により示唆される内容の精度が高まる構成としても良い。また、ポイントを消費することでポイントを消費しない場合よりも高い割合で遊技状態示唆演出を実行する構成において、さらに消費したポイント数が多いほど高い割合で遊技状態示唆演出が実行され、かつ消費したポイント数が多いほど遊技状態示唆演出により示唆される内容の精度が高まる構成としても良い。
また、本実施例では、遊技者の有利度に関わる設定値に関わらず演出態様が共通の演出が実行されるので、演出からは設定値を特定することはできないが、遊技開始時に入力されたパスワードから特定されるポイント数が残っている場合に、このポイントを消費して設定値を示唆する設定示唆演出を実行させることができる。このため、ポイント数が残っている範囲でのみ設定値の示唆を受けることが可能となり、遊技者が遊技を継続するか否かの指標とすることができる一方で、常に設定値の示唆を受けることができるわけではないので、遊技機の稼働を維持することができる。
尚、本実施例では、ポイントを消費することで設定示唆演出を必ず実行し、ポイントを消費しなければ設定示唆演出を一切実行しない構成であるが、ポイントを消費することでポイントを消費しない場合よりも高い割合で設定示唆演出を実行する構成としても良く、このような構成とすることで、ポイントを消費した場合に、ポイントを消費した場合よりもが高い頻度で設定値の示唆を受けることが可能となり、遊技者が遊技を継続するか否かの指標とすることができる一方で、常に高い頻度にて設定値の示唆を受けることができるわけではないので、遊技機の稼働を維持することができる。
また、ポイントを消費しない場合でも、所定の契機において設定示唆演出を実行するが、ポイントを消費した場合に、ポイントを消費しなかった場合よりも示唆される内容の精度の高い設定示唆演出を実行する構成としても良く、このような構成とした場合には、ポイント数が残っている範囲でのみ高い精度にて設定値の示唆を受けることが可能となり、ポイントを消費することで高い精度の情報に基づいて遊技者が遊技を継続するか否かの指標とすることができる一方で、常に高い精度にて設定値の示唆を受けることができるわけではないので、遊技機の稼働を維持することができる。
また、本実施例では、ポイントを消費することで示唆される有利度として設定値、すなわち遊技場側で設定された後、再度変更されるまでは、変化することのない有利度を適用しているが、例えば、有利な状態が到来するまでに必要なゲーム数の残りなど、遊技の状況によって変化し得る有利度を適用しても良く、このような構成であっても上記と同様の効果を得られる。
また、本実施例では、特典の付与を受ける際の交換価値であるコインの付与を受けるにあたって、遊技開始時に入力されたパスワードから特定されるポイント数が残っている場合に、このポイントを消費することでポイントを消費しない場合よりも優遇された条件にてコインの付与を受けることが可能となる。すなわちポイントの有無により、コインの付与に際して優遇度合いが変化するので、コインを獲得する際の興趣を効果的に高めることができる。
尚、本実施例では、遊技機外の管理サーバ1200などで特典の付与を受ける際の交換価値であるコインの付与を受けるにあたり、ポイントを消費することでポイントを消費しない場合よりも優遇される構成であるが、ポイントを消費することでポイントを消費しない場合よりも優遇されることとなる特典は、必ずしも遊技機外にて用いられる特典に限るものではなく、例えば、特殊なBGMを選択可能となる権利、特殊なキャラクタを選択可能となる権利など、遊技の有利度とは直接関係ないものの当該遊技機にて用いられる特典を受ける際に、ポイントを消費することでポイントを消費しない場合よりも優遇される構成としても良い。
また、本実施例では、遊技者のポイント数が、遊技開始時に入力されたパスワードから特定されるようになっており、このようにして得られたポイント数を消費して第1の遊技状態また第2の遊技状態のいずれに制御されている可能性が高いかや、設定値の示唆、すなわち遊技者にとって有用な情報が得られたり、コインの付与に際して優遇されるので、遊技者に対してパスワードの入力を促すことが可能となり、これによる機能を有効に活用することができる。
また、本実施例では、所定の回復条件が成立することでポイント数が加算されるようになっており、ポイントを消費してしまっても、その後所定の回復条件が成立することでポイントが増加し、再び現在の遊技状態が第1の遊技状態または第2の遊技状態のいずれに制御されている可能性が高いのか、設定値の示唆など遊技者にとって有用な情報を知ることや、優遇してコインの付与を受けることができる。
特に本実施例では、遊技開始からのゲーム数に応じてポイントが付与されるので、ポイントを獲得するためにより多くのゲームを行うことへの意欲を高め、その結果、遊技機の稼働を向上させることができる。
尚、本実施例では、ゲーム数に応じてポイントが付与される構成であるが、特定の役が当選したこと、特定の役が入賞したこと、特定の演出が実行されること、さらにはこれらの条件が既定回数成立することなど、遊技履歴に応じてポイントが付与される構成であれば、上記と同様に、ポイントを獲得するためにより多くのゲームを行うことへの意欲を高め、その結果、遊技機の稼働を向上させることができる。
また、遊技履歴だけでなく、レベルの上昇、時間の経過、遊技機の変更、後述する管理サーバ1200への課金することなどによりポイントが加算される構成としても良く、このようにポイントが加算されるタイミングが多彩な構成とすることで、ポイントの有用性をより高めることができる。
また、本実施例では、ポイントが残っている場合において、一律に遊技状態示唆演出や設定示唆演出が実行されたり、コインの付与が優遇されるのではなく、ポイントを消費するか否かを遊技者が選択できるようになっており、残っているポイント数の範囲内でいつ遊技者が遊技状態示唆演出や設定示唆演出を実行させるか否かや、コインの付与について優遇を受けるか否かを任意に選択できるので、遊技状態示唆演出や設定示唆演出を実行させるタイミングが適切であるか、コインの付与について優遇を受けるタイミングが適切であるか、によって遊技者にとっての有利度も変化することとなり、例えば、遊技を終了するタイミングまで、ポイントを残しておき、AT終了後やチェリー当選後など、ATが潜伏している可能性がある状態で、AT潜伏示唆演出を実行させてATの取り残しがないかどうかを確認するといったように、それによる戦略性を付加することができる。
また、前述のように、レベルの上昇、時間の経過、遊技機の変更、後述する管理サーバ1200への課金することなどによりポイントが加算される構成とした場合には、これらポイントが加算されるタイミングを考慮して、いつ遊技者が遊技状態示唆演出や設定示唆演出を実行させるか否かや、コインの付与について優遇を受けるか否かを任意に選択できるので、ポイントを消費する際の戦略性を一層高めることができる。
また、本実施例では、遊技状態示唆演出を実行させる場合にも、設定示唆演出を実行させる場合にも、コインの付与について優遇を受ける場合にも、全て共通のポイントを用いるようになっており、ポイントの利用方法が柔軟となり、ポイントを消費する際の戦略性がさらに高まることから好ましいが、遊技状態示唆演出を実行させる場合、設定示唆演出を実行させる場合、コインの付与について優遇を受ける場合のそれぞれについて個別のポイントを用いる構成としたり、一部のみ共通のポイントを用いる構成としても良い。
また、本実施例では、遊技を終了する際にポイントが残っている場合には、遊技終了時に出力される2次元コードに、残っているポイント数も格納され、管理サーバ1200側で特定可能とされ、次回遊技を行う場合や、他の遊技機で遊技を行う場合など、複数の遊技や複数の遊技機に跨ってポイントを消費し、遊技状態示唆演出や設定示唆演出を実行させたり、コインの付与について優遇を受けることが可能となる。
また、スロットマシン1にて出力された2次元コードから特定されるポイントを同一の機種のスロットマシン1にて使用できるようにするだけでなく、スロットマシン1にて出力された2次元コードから特定されるポイントを異なる機種のスロットマシンにて使用できるようにしたり、スロットマシン1にて出力された2次元コードから特定されるポイントをパチンコ遊技機など種別の異なる遊技機にて使用できるようにしたりするなど、共通のポイントを異なる機種、異なる種別の遊技機に使用できる構成としても良い。
尚、本実施例では、ポイントを消費することで遊技状態示唆演出や設定示唆演出が実行させることが可能な場合や、コインの付与に際して優遇が受けられる場合に、その都度、遊技者がポイントを消費するか否かを選択できる構成であるが、ポイントを消費することで遊技状態示唆演出や設定示唆演出が実行させることが可能な場合や、コインの付与に際して優遇が受けられる場合において必要なポイントが残っている場合には、一律にポイントが消費されて、一律に遊技状態示唆演出や設定示唆演出が実行されたり、遊技状態示唆演出や設定示唆演出が実行される割合が高まったり、コインの付与が優遇される構成としても良い。
また、遊技者がポイントの消費を選択することで、選択したポイントに応じた所定期間にわたり一律に遊技状態示唆演出や設定示唆演出が実行されたり、遊技状態示唆演出や設定示唆演出が実行される割合が高まったり、コインの付与が優遇される構成としても良い。また、このような構成においては、常時ポイントを消費するか否かの選択が可能な構成であっても良いし、待機状態、ボーナス終了時などの予め決められたタイミングや、遊技状態示唆演出や設定示唆演出により示唆される内容に応じて定められたタイミングで選択が可能となる構成であっても良い。
次に、本実施例の遊技機の一例であるパチンコ遊技機1001の全体の構成について説明する。図40はパチンコ遊技機1001を正面からみた正面図である。
パチンコ遊技機1001は、縦長の方形状に形成された外枠(図示せず)と、外枠の内側に開閉可能に取り付けられた遊技枠とで構成される。また、パチンコ遊技機1001は、遊技枠に開閉可能に設けられている額縁状に形成されたガラス扉枠1002を有する。遊技枠は、外枠に対して開閉自在に設置される前面枠(図示せず)と、機構部品等が取り付けられる機構板(図示せず)と、それらに取り付けられる種々の部品(後述する遊技盤1006を除く)とを含む構造体である。
ガラス扉枠1002の下部表面には打球供給皿(上皿)1003がある。打球供給皿1003の下部には、打球供給皿1003に収容しきれない遊技球を貯留する余剰球受皿1004や、打球を発射する打球操作ハンドル(操作ノブ)1005が設けられている。また、ガラス扉枠1002の背面には、遊技盤6が着脱可能に取り付けられている。尚、遊技盤1006は、それを構成する板状体と、その板状体に取り付けられた種々の部品とを含む構造体である。また、遊技盤1006の前面には、打ち込まれた遊技球が流下可能な遊技領域7が形成されている。
余剰球受皿(下皿)1004を形成する部材には、例えば下皿本体の上面における手前側の所定位置(例えば下皿の中央部分)などに、スティック形状(棒形状)に構成され、遊技者が把持して複数方向(前後左右)に傾倒操作が可能なスティックコントローラ1122が取り付けられている。尚、スティックコントローラ1122には、遊技者がスティックコントローラ1122の操作桿を操作手(例えば左手など)で把持した状態において、所定の操作指(例えば人差し指など)で押引操作することなどにより所定の指示操作が可能なトリガボタン1121(図42を参照)が設けられ、スティックコントローラ1122の操作桿の内部には、トリガボタン1121に対する押引操作などによる所定の指示操作を検知するトリガセンサ1125(図42を参照)が内蔵されている。また、スティックコントローラ1122の下部における下皿の本体内部などには、操作桿に対する傾倒操作を検知する傾倒方向センサユニット1123(図42を参照)が設けられている。また、スティックコントローラ1122には、スティックコントローラ1122を振動動作させるためのバイブレータ用モータ1126(図42を参照)が内蔵されている。
打球供給皿(上皿)1003を形成する部材には、例えば上皿本体の上面における手前側の所定位置(例えばスティックコントローラ1122の上方)などに、遊技者が押下操作などにより所定の指示操作を可能なプッシュボタン1120が設けられている。プッシュボタン1120は、遊技者からの押下操作などによる所定の指示操作を、機械的、電気的、或いは、電磁的に、検出できるように構成されていれば良い。プッシュボタン1120の設置位置における上皿の本体内部などには、プッシュボタン1120に対してなされた遊技者の操作行為を検知するプッシュセンサ1124(図42を参照)が設けられていれば良い。図40に示す構成例では、プッシュボタン1120とスティックコントローラ1122の取付位置が、上皿及び下皿の中央部分において上下の位置関係にある。これに対して、上下の位置関係を保ったまま、プッシュボタン1120及びスティックコントローラ1122の取付位置を、上皿及び下皿において左右のいずれかに寄せた位置としても良い。或いは、プッシュボタン1120とスティックコントローラ1122の取付位置が上下の位置関係にはなく、例えば左右の位置関係にあるものとしても良い。
遊技領域1007の中央付近には、液晶表示装置(LCD)で構成された演出表示装置1009が設けられている。演出表示装置1009の表示画面には、第1特別図柄または第2特別図柄の可変表示に同期した演出図柄の可変表示を行う演出図柄表示領域がある。よって、演出表示装置1009は、演出図柄の可変表示を行う可変表示装置に相当する。演出図柄表示領域には、例えば「左」、「中」、「右」の3つの装飾用(演出用)の演出図柄を可変表示する図柄表示エリアがある。図柄表示エリアには「左」、「中」、「右」の各図柄表示エリアがあるが、図柄表示エリアの位置は、演出表示装置1009の表示画面において固定的でなくても良いし、図柄表示エリアの3つ領域が離れても良い。演出表示装置1009は、演出制御基板1080に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータによって制御される。演出制御用マイクロコンピュータが、第1特別図柄表示器1008aで第1特別図柄の可変表示が実行されているときに、その可変表示に伴って演出表示装置1009で演出表示を実行させ、第2特別図柄表示器1008bで第2特別図柄の可変表示が実行されているときに、その可変表示に伴って演出表示装置1009で演出表示を実行させるので、遊技の進行状況を把握しやすくすることができる。
また、演出表示装置1009において、最終停止図柄(例えば左右中図柄のうち中図柄)となる図柄以外の図柄が、所定時間継続して、大当り図柄(例えば左中右の図柄が同じ図柄で揃った図柄の組み合わせ)と一致している状態で停止、揺動、拡大縮小もしくは変形している状態、または、複数の図柄が同一図柄で同期して変動したり、表示図柄の位置が入れ替わっていたりして、最終結果が表示される前で大当り発生の可能性が継続している状態(以下、これらの状態をリーチ状態という。)において行われる演出をリーチ演出という。また、リーチ状態やその様子をリーチ態様という。さらに、リーチ演出を含む可変表示をリーチ可変表示という。そして、演出表示装置1009に変動表示される図柄の表示結果が大当り図柄でない場合には「はずれ」となり、変動表示状態は終了する。遊技者は、大当りをいかにして発生させるかを楽しみつつ遊技を行う。
尚、本実施例では、演出表示装置1009における液晶表示の演出として演出図柄の変動表示を行う場合を示しているが、演出表示装置1009で行われる演出は、本実施例で示したものに限らず、例えば、所定のストーリー性をもつ演出を実行して、大当り判定や変動パターンの決定結果に基づいてストーリーの結果を表示するような演出を実行するようにしても良い。例えば、プロレスやサッカーの試合や敵味方のキャラクタが戦うバトル演出を行うとともに、大当りであれば試合やバトルに勝利する演出を行い、はずれであれば試合やバトルに敗北する演出を行うようにしても良い。また、例えば、勝敗などの結果を表示するのではなく、物語などの所定のストーリーを順に展開させていくような演出を実行するようにしても良い。
演出表示装置1009の表示画面の右上方部には、演出図柄と後述する特別図柄及び普通図柄とに次ぐ第4図柄を表示する第4図柄表示領域1009c、1009dが設けられている。本実施例では、後述する第1特別図柄の変動表示に同期して第1特別図柄用の第4図柄の変動表示が行われる第1特別図柄用の第4図柄表示領域1009cと、第2特別図柄の変動表示に同期して第2特別図柄用の第4図柄の変動表示が行われる第2特別図柄用の第4図柄表示領域1009dとが設けられている。
本実施例では、特別図柄の変動表示に同期して演出図柄の変動表示が実行されるのであるが(ただし、正確には、演出図柄の変動表示は、演出制御用マイクロコンピュータ1100側で変動パターンコマンドに基づいて認識した変動時間を計測することによって行われる。)、演出表示装置1009を用いた演出を行う場合、例えば、演出図柄の変動表示を含む演出内容が画面上から一瞬消えるような演出が行われたり、可動物が画面上の全部または一部を遮蔽するような演出が行われるなど、演出態様が多様化してきている。そのため、演出表示装置1009上の表示画面を見ていても、現在変動表示中の状態であるのか否か認識しにくい場合も生じている。そこで、本実施例では、演出表示装置1009の表示画面の一部でさらに第4図柄の変動表示を行うことによって、第4図柄の状態を確認することにより現在変動表示中の状態であるのか否かを確実に認識可能としている。尚、第4図柄は、常に一定の動作で変動表示され、画面上から消えたり遮蔽物で遮蔽することはないため、常に視認することができる。
尚、第1特別図柄用の第4図柄と第2特別図柄用の第4図柄とを、第4図柄と総称することがあり、第1特別図柄用の第4図柄表示領域1009cと第2特別図柄用の第4図柄表示領域1009dを、第4図柄表示領域と総称することがある。
第4図柄の変動(可変表示)は、第4図柄表示領域1009c、1009dを所定の表示色(例えば、青色)で一定の時間間隔で点灯と消灯とを繰り返す状態を継続することによって実現される。第1特別図柄表示器1008aにおける第1特別図柄の可変表示と、第1特別図柄用の第4図柄表示領域1009cにおける第1特別図柄用の第4図柄の可変表示とは同期している。第2特別図柄表示器1008bにおける第2特別図柄の可変表示と、第2特別図柄用の第4図柄表示領域1009dにおける第2特別図柄用の第4図柄の可変表示とは同期している。同期とは、可変表示の開始時点及び終了時点が同じであって、可変表示の期間が同じであることをいう。
また、第1特別図柄表示器1008aにおいて大当り図柄が停止表示されるときには、第1特別図柄用の第4図柄表示領域1009cにおいて大当りを想起させる表示色(はずれとは異なる表示色。例えば、はずれのときには青色で表示されるのに対して、大当りのときには赤色で表示される。尚、大当りの種類(確変大当りや通常大当りのいずれであるか)に応じて表示色を異ならせても良い。また、大入賞口への遊技球の入賞を期待できる大当り(例えば、突然確変大当り以外の大当り)であるか否かに応じて表示色を異ならせても良く、ラウンド数の異なる複数種類の大当りに制御可能である場合には、大当り遊技において継続されるラウンド数に応じて表示色を異ならせても良い。また、本実施例のように、各大当りのラウンド数が同じであっても、例えば、1ラウンドあたりの大入賞口の開放時間が短く(例えば0.1秒)、実質的に大入賞口への遊技球の入賞を期待できない大当りと、1ラウンドあたりの大入賞口の開放時間が長く(例えば30秒)、実質的に大入賞口への遊技球の入賞を期待できる大当りとがある場合には、実質的に大入賞口への遊技球の入賞を期待できるか否かに応じて表示色を異ならせても良い。また、例えば、1ラウンドあたりの大入賞口の開放回数が異なることによって、実質的に大入賞口への遊技球の入賞を期待できる大当りと期待できない大当りがある場合にも、実質的に大入賞口への遊技球の入賞を期待できるか否かに応じて表示色を異ならせても良い。
また、第2特別図柄表示器1008bにおいて大当り図柄が停止表示されるときには、第2特別図柄用の第4図柄表示領域1009dにおいて大当りを想起させる表示色(はずれとは異なる表示色。例えば、はずれのときには青色で表示されるのに対して、大当りのときには赤色で表示される。尚、大当りの種類(確変大当りや通常大当りのいずれであるか)に応じて表示色を異ならせても良い。また、大入賞口への遊技球の入賞を期待できる大当り(例えば、突然確変大当り以外の大当り)であるか否かに応じて表示色を異ならせても良く、ラウンド数の異なる複数種類の大当りに制御可能である場合には、大当り遊技において継続されるラウンド数に応じて表示色を異ならせても良い。また、本実施例のように、各大当りのラウンド数が同じであっても、例えば、1ラウンドあたりの大入賞口の開放時間が短く(例えば0.1秒)、実質的に大入賞口への遊技球の入賞を期待できない大当りと、1ラウンドあたりの大入賞口の開放時間が長く(例えば30秒)、実質的に大入賞口への遊技球の入賞を期待できる大当りとがある場合には、実質的に大入賞口への遊技球の入賞を期待できるか否かに応じて表示色を異ならせても良い。また、例えば、1ラウンドあたりの大入賞口の開放回数が異なることによって、実質的に大入賞口への遊技球の入賞を期待できる大当りと期待できない大当りがある場合にも、実質的に大入賞口への遊技球の入賞を期待できるか否かに応じて表示色を異ならせても良い。
尚、第4図柄表示領域1009c、1009dの消灯時の表示色は、消灯したときに背景画像と同化して見えなくなることを防止するために、背景画像とは異なる表示色(例えば、黒色)であることが望ましい。
尚、本実施例では、第4図柄表示領域を演出表示装置1009の表示画面の一部に設ける場合を示しているが、演出表示装置1009とは別に、ランプやLEDなどの発光体を用いて第4図柄表示領域を実現するようにしても良い。この場合、例えば、第4図柄の変動(可変表示)を、2つのLEDが交互に点灯する状態を継続することによって実現されるようにしても良く、2つのLEDのうちのいずれのLEDが停止表示されたかによって大当り図柄が停止表示されたか否かを表すようにしても良い。
また、本実施例では、第1特別図柄と第2特別図柄とにそれぞれ対応させて別々の第4図柄表示領域1009c、1009dを備える場合を示しているが、第1特別図柄と第2特別図柄とに対して共通の第4図柄表示領域を演出表示装置1009の表示画面の一部に設けるようにしても良い。また、第1特別図柄と第2特別図柄とに対して共通の第4図柄表示領域をランプやLEDなどの発光体を用いて実現するようにしても良い。この場合、第1特別図柄の変動表示に同期して第4図柄の変動表示を実行するときと、第2特別図柄の変動表示に同期して第4図柄の変動表示を実行するときとで、例えば、一定の時間間隔で異なる表示色の表示を点灯及び消灯を繰り返すような表示を行うことによって、第4図柄の変動表示を区別して実行するようにしても良い。また、第1特別図柄の変動表示に同期して第4図柄の変動表示を実行するときと、第2特別図柄の変動表示に同期して第4図柄の変動表示を実行するときとで、例えば、異なる時間間隔で点灯及び消灯を繰り返すような表示を行うことによって、第4図柄の変動表示を区別して実行するようにしても良い。また、例えば、第1特別図柄の変動表示に対応して停止図柄を導出表示するときと、第2特別図柄の変動表示に対応して停止図柄を導出表示するときとで、同じ大当り図柄であっても異なる態様の停止図柄を停止表示するようにしても良い。
演出表示装置1009の右方には、識別情報としての第1特別図柄を可変表示する第1特別図柄表示器(第1可変表示部)1008aが設けられている。本実施例では、第1特別図柄表示器1008aは、0〜9の数字を可変表示可能な簡易で小型の表示器(例えば7セグメントLED)で実現されている。すなわち、第1特別図柄表示器1008aは、0〜9の数字(または、記号)を可変表示するように構成されている。また、演出表示装置1009の右方(第1特別図柄表示器1008aの右隣)には、識別情報としての第2特別図柄を可変表示する第2特別図柄表示器(第2可変表示部)1008bも設けられている。第2特別図柄表示器1008bは、0〜9の数字を可変表示可能な簡易で小型の表示器(例えば7セグメントLED)で実現されている。すなわち、第2特別図柄表示器1008bは、0〜9の数字(または、記号)を可変表示するように構成されている。
小型の表示器は、例えば方形状に形成されている。また、本実施例では、第1特別図柄の種類と第2特別図柄の種類とは同じ(例えば、ともに0〜9の数字)であるが、種類が異なっていても良い。また、第1特別図柄表示器1008a及び第2特別図柄表示器1008bは、それぞれ、例えば、00〜99の数字(または、2桁の記号)を可変表示するように構成されていても良い。
以下、第1特別図柄と第2特別図柄とを特別図柄と総称することがあり、第1特別図柄表示器1008aと第2特別図柄表示器1008bとを特別図柄表示器(可変表示部)と総称することがある。
尚、本実施例では、2つの特別図柄表示器1008a、1008bを備える場合を示しているが、遊技機は、特別図柄表示器を1つのみ備えるものであっても良い。
第1特別図柄または第2特別図柄の可変表示は、可変表示の実行条件である第1始動条件または第2始動条件が成立(例えば、遊技球が第1始動入賞口1013または第2始動入賞口14を通過(入賞を含む)したこと)した後、可変表示の開始条件(例えば、保留記憶数が0でない場合であって、第1特別図柄及び第2特別図柄の可変表示が実行されていない状態であり、かつ、大当り遊技が実行されていない状態)が成立したことに基づいて開始され、可変表示時間(変動時間)が経過すると表示結果(停止図柄)を導出表示する。尚、遊技球が通過するとは、入賞口やゲートなどのあらかじめ入賞領域として定められている領域を遊技球が通過したことであり、入賞口に遊技球が入った(入賞した)ことを含む概念である。また、表示結果を導出表示するとは、図柄(識別情報の例)を最終的に停止表示させることである。
演出表示装置1009の下方には、第1始動入賞口1013を有する入賞装置が設けられている。第1始動入賞口1013に入賞した遊技球は、遊技盤6100の背面に導かれ、第1始動口スイッチ1013aによって検出される。
また、第1始動入賞口(第1始動口)1013を有する入賞装置の下方には、遊技球が入賞可能な第2始動入賞口1014を有する可変入賞球装置1015が設けられている。第2始動入賞口(第2始動口)1014に入賞した遊技球は、遊技盤1006の背面に導かれ、第2始動口スイッチ1014aによって検出される。可変入賞球装置1015は、ソレノイド1016によって開状態とされる。可変入賞球装置1015が開状態になることによって、遊技球が第2始動入賞口1014に入賞可能になり(始動入賞し易くなり)、遊技者にとって有利な状態になる。可変入賞球装置1015が開状態になっている状態では、第1始動入賞口1013よりも、第2始動入賞口1014に遊技球が入賞しやすい。また、可変入賞球装置1015が閉状態になっている状態では、遊技球は第2始動入賞口1014に入賞しない。従って、可変入賞球装置1015が閉状態になっている状態では、第2始動入賞口1014よりも、第1始動入賞口1013に遊技球が入賞しやすい。尚、可変入賞球装置1015が閉状態になっている状態において、入賞はしづらいものの、入賞することは可能である(すなわち、遊技球が入賞しにくい)ように構成されていても良い。
以下、第1始動入賞口1013と第2始動入賞口1014とを総称して始動入賞口または始動口ということがある。
可変入賞球装置1015が開放状態に制御されているときには可変入賞球装置1015に向かう遊技球は第2始動入賞口1014に極めて入賞しやすい。そして、第1始動入賞口1013は演出表示装置1009の直下に設けられているが、演出表示装置1009の下端と第1始動入賞口1013との間の間隔をさらに狭めたり、第1始動入賞口1013の周辺で釘を密に配置したり、第1始動入賞口1013の周辺での釘配列を遊技球を第1始動入賞口1013に導きづらくして、第2始動入賞口1014の入賞率の方を第1始動入賞口1013の入賞率よりもより高くするようにしても良い。
尚、本実施例では、図40に示すように、第2始動入賞口1014に対してのみ開閉動作を行う可変入賞球装置1015が設けられているが、第1始動入賞口1013及び第2始動入賞口1014のいずれについても開閉動作を行う可変入賞球装置が設けられている構成であっても良い。
第2特別図柄表示器1008bの上方には、第2始動入賞口1014に入った有効入賞球数すなわち第2保留記憶数を表示する4つの表示器からなる第2特別図柄保留記憶表示器1018bが設けられている。第2特別図柄保留記憶表示器1018bは、有効始動入賞がある毎に、点灯する表示器の数を1増やす。そして、第2特別図柄表示器1008bでの可変表示が開始される毎に、点灯する表示器の数を1減らす。
また、第2特別図柄保留記憶表示器1018bのさらに上方には、第1始動入賞口1013に入った有効入賞球数すなわち第1保留記憶数(保留記憶を、始動記憶または始動入賞記憶ともいう。)を表示する4つの表示器からなる第1特別図柄保留記憶表示器1018aが設けられている。第1特別図柄保留記憶表示器1018aは、有効始動入賞がある毎に、点灯する表示器の数を1増やす。そして、第1特別図柄表示器1008aでの可変表示が開始される毎に、点灯する表示器の数を1減らす。
また、演出表示装置1009の表示画面の下部には、第1保留記憶数を表示する第1保留記憶表示部1018cと、第2保留記憶数を表示する第2保留記憶表示部1018dとが設けられている。尚、第1保留記憶数と第2保留記憶数との合計である合計数(合算保留記憶数)を表示する領域(合算保留記憶表示部)が設けられるようにしても良い。そのように、合計数を表示する合算保留記憶表示部が設けられているようにすれば、可変表示の開始条件が成立していない実行条件の成立数の合計を把握しやすくすることができる。
演出表示装置1009は、第1特別図柄表示器1008aによる第1特別図柄の可変表示時間中、及び第2特別図柄表示器1008bによる第2特別図柄の可変表示時間中に、装飾用(演出用)の図柄としての演出図柄の可変表示を行う。第1特別図柄表示器1008aにおける第1特別図柄の可変表示と、演出表示装置1009における演出図柄の可変表示とは同期している。また、第2特別図柄表示器1008bにおける第2特別図柄の可変表示と、演出表示装置1009における演出図柄の可変表示とは同期している。また、第1特別図柄表示器1008aにおいて大当り図柄が停止表示されるときと、第2特別図柄表示器1008bにおいて大当り図柄が停止表示されるときには、演出表示装置1009において大当りを想起させるような演出図柄の組み合わせが停止表示される。
また、図40に示すように、可変入賞球装置1015の下方には、大入賞口を形成する特別可変入賞球装置1020が設けられている。特別可変入賞球装置1020は開閉板を備え、第1特別図柄表示器1008aに特定表示結果(大当り図柄)が導出表示されたときと、第2特別図柄表示器1008bに特定表示結果(大当り図柄)が導出表示されたときに生起する特定遊技状態(大当り遊技状態)においてソレノイド1021によって開閉板が開放状態に制御されることによって、入賞領域となる大入賞口が開放状態になる。大入賞口に入賞した遊技球はカウントスイッチ1023で検出される。また、特別可変入賞球装置1020には、後述する点灯演出中に遊技球が入賞したときに点灯表示される大入賞口LED1020Aが設けられている。
演出表示装置1009の左方には、普通図柄を可変表示する普通図柄表示器1010が設けられている。本実施例では、普通図柄表示器1010は、0〜9の数字を可変表示可能な簡易で小型の表示器(例えば7セグメントLED)で実現されている。すなわち、普通図柄表示器1010は、0〜9の数字(または、記号)を可変表示するように構成されている。また、小型の表示器は、例えば方形状に形成されている。尚、普通図柄表示器1010は、例えば、00〜99の数字(または、2桁の記号)を可変表示するように構成されていても良い。また、普通図柄表示器1010は、7セグメントLEDなどに限らず、例えば、所定の記号表示を点灯表示可能な表示器(例えば、「○」や「×」を交互に点灯表示可能な装飾ランプ)で構成されていても良い。
遊技球がゲート1032を通過しゲートスイッチ1032aで検出されると、普通図柄表示器1010の表示の可変表示が開始される。そして、普通図柄表示器1010における停止図柄が所定の図柄(当り図柄。例えば、図柄「7」。)である場合に、可変入賞球装置1015が所定回数、所定時間だけ開状態になる。すなわち、可変入賞球装置1015の状態は、普通図柄の停止図柄が当り図柄である場合に、遊技者にとって不利な状態から有利な状態(第2始動入賞口1014に遊技球が入賞可能な状態)に変化する。普通図柄表示器1010の近傍には、ゲート1032を通過した入賞球数を表示する4つのLEDによる表示部を有する普通図柄保留記憶表示器1041が設けられている。ゲート1032への遊技球の通過がある毎に、すなわちゲートスイッチ1032aによって遊技球が検出される毎に、普通図柄保留記憶表示器1041は点灯するLEDを1増やす。そして、普通図柄表示器1010の可変表示が開始される毎に、点灯するLEDを1減らす。さらに、通常状態に比べて大当りとすることに決定される確率が高い状態である確変状態(通常状態と比較して、特別図柄の変動表示結果として大当りと判定される確率が高められた状態)では、突然確変大当りに伴う確変状態を除き、普通図柄表示器1010における停止図柄が当り図柄になる確率が高められるとともに、可変入賞球装置1015の開放時間と開放回数が高められる。また、確変状態ではないが図柄の変動時間が短縮されている時短状態(特別図柄の可変表示時間が短縮される遊技状態)でも、可変入賞球装置1015の開放時間と開放回数が高められる。
遊技盤1006の下部には、入賞しなかった打球が取り込まれるアウト口1026がある。また、遊技領域1007の外側の左右上部及び左右下部には、所定の音声出力として効果音や音声を発声する4つのスピーカ1027が設けられている。遊技領域1007の外周には、前面枠に設けられた枠LED1028が設けられている。
遊技機には、遊技者が打球操作ハンドル1005を操作することに応じて駆動モータを駆動し、駆動モータの回転力を利用して遊技球を遊技領域7に発射する打球発射装置(図示せず)が設けられている。打球発射装置から発射された遊技球は、遊技領域1007を囲むように円形状に形成された打球レールを通って遊技領域1007に入り、その後、遊技領域1007を下りてくる。遊技球が第1始動入賞口1013に入り第1始動口スイッチ1013aで検出されると、第1特別図柄の可変表示を開始できる状態であれば(例えば、特別図柄の可変表示が終了し、第1の開始条件が成立したこと)、第1特別図柄表示器1008aにおいて第1特別図柄の可変表示(変動)が開始されるとともに、演出表示装置1009において演出図柄の可変表示が開始される。すなわち、第1特別図柄及び演出図柄の可変表示は、第1始動入賞口1013への入賞に対応する。第1特別図柄の可変表示を開始できる状態でなければ、第1保留記憶数が上限値に達していないことを条件として、第1保留記憶数を1増やす。
遊技球が第2始動入賞口1014に入り第2始動口スイッチ1014aで検出されると、第2特別図柄の可変表示を開始できる状態であれば(例えば、特別図柄の可変表示が終了し、第2の開始条件が成立したこと)、第2特別図柄表示器1008bにおいて第2特別図柄の可変表示(変動)が開始されるとともに、演出表示装置1009において演出図柄の可変表示が開始される。すなわち、第2特別図柄及び演出図柄の可変表示は、第2始動入賞口1014への入賞に対応する。第2特別図柄の可変表示を開始できる状態でなければ、第2保留記憶数が上限値に達していないことを条件として、第2保留記憶数を1増やす。
本実施例では、確変大当りとなった場合には、遊技状態を高確率状態に移行する。さらに後述の突然確変大当りを除く確変大当りとなった場合には、遊技状態を高確率状態に移行することに加え、遊技球が始動入賞しやすくなる(すなわち、特別図柄表示器1008a、1008bや演出表示装置1009における可変表示の実行条件が成立しやすくなる)ように制御された遊技状態である高ベース状態に移行する。また、遊技状態が時短状態に移行されたときも、高ベース状態に移行する。高ベース状態である場合には、例えば、高ベース状態でない場合と比較して、可変入賞球装置1015が開状態となる頻度が高められたり、可変入賞球装置1015が開状態となる時間が延長されたりして、始動入賞しやすくなる。
尚、可変入賞球装置1015が開状態となる時間を延長する(開放延長状態ともいう)のでなく、普通図柄表示器1010における停止図柄が当り図柄になる確率が高められる普通図柄確変状態に移行することによって、高ベース状態に移行しても良い。普通図柄表示器1010における停止図柄が所定の図柄(当り図柄)となると、可変入賞球装置1015が所定回数、所定時間だけ開状態になる。この場合、普通図柄確変状態に移行制御することによって、普通図柄表示器1010における停止図柄が当り図柄になる確率が高められ、可変入賞球装置1015が開状態となる頻度が高まる。従って、普通図柄確変状態に移行すれば、可変入賞球装置1015の開放時間と開放回数が高められ、始動入賞しやすい状態(高ベース状態)となる。すなわち、可変入賞球装置1015の開放時間と開放回数は、普通図柄の停止図柄が当り図柄であったり、特別図柄の停止図柄が確変図柄である場合等に高められ、遊技者にとって不利な状態から有利な状態(始動入賞しやすい状態)に変化する。尚、開放回数が高められることは、閉状態から開状態になることも含む概念である。
また、普通図柄表示器1010における普通図柄の変動時間(可変表示期間)が短縮される普通図柄時短状態に移行することによって、高ベース状態に移行しても良い。普通図柄時短状態では、普通図柄の変動時間が短縮されるので、普通図柄の変動が開始される頻度が高くなり、結果として普通図柄が当りとなる頻度が高くなる。従って、普通図柄が当たりとなる頻度が高くなることによって、可変入賞球装置1015が開状態となる頻度が高くなり、始動入賞しやすい状態(高ベース状態)となる。
また、特別図柄や演出図柄の変動時間(可変表示期間)が短縮される時短状態に移行することによって、特別図柄や演出図柄の変動時間が短縮されるので、特別図柄や演出図柄の変動が開始される頻度が高くなり(換言すれば、保留記憶の消化が速くなる。)、無効な始動入賞が生じてしまう事態を低減することができる。従って、有効な始動入賞が発生しやすくなり、結果として、大当り遊技が行われる可能性が高まる。
さらに、上記に示した全ての状態(開放延長状態、普通図柄確変状態、普通図柄時短状態及び特別図柄時短状態)に移行させることによって、始動入賞しやすくなる(高ベース状態に移行する)ようにしても良い。また、上記に示した各状態(開放延長状態、普通図柄確変状態、普通図柄時短状態及び特別図柄時短状態)のうちのいずれか複数の状態に移行させることによって、始動入賞しやすくなる(高ベース状態に移行する)ようにしても良い。また、上記に示した各状態(開放延長状態、普通図柄確変状態、普通図柄時短状態及び特別図柄時短状態)のうちのいずれか1つの状態にのみ移行させることによって、始動入賞しやすくなる(高ベース状態に移行する)ようにしても良い。
図41は、主基板(遊技制御基板)1031における回路構成の一例を示すブロック図である。尚、図41は、払出制御基板1037及び演出制御基板1080等も示されている。主基板1031には、プログラムに従ってパチンコ遊技機1001を制御する遊技制御用マイクロコンピュータ(遊技制御手段に相当)1560が搭載されている。遊技制御用マイクロコンピュータ1560は、ゲーム制御(遊技進行制御)用のプログラム等を記憶するROM1054、ワークメモリとして使用される記憶手段としてのRAM1055、プログラムに従って制御動作を行うCPU1056及びI/Oポート部1057を含む。本実施例では、ROM1054及びRAM1055は遊技制御用マイクロコンピュータ1560に内蔵されている。すなわち、遊技制御用マイクロコンピュータ1560は、1チップマイクロコンピュータである。1チップマイクロコンピュータには、少なくともCPU1056のほかRAM1055が内蔵されていれば良く、ROM1054は外付けであっても内蔵されていても良い。また、I/Oポート部1057は、外付けであっても良い。遊技制御用マイクロコンピュータ1560には、さらに、ハードウェア乱数(ハードウェア回路が発生する乱数)を発生する乱数回路1503が内蔵されている。
また、RAM1055は、その一部または全部が電源基板1910において作成されるバックアップ電源によってバックアップされている不揮発性記憶手段としてのバックアップRAMである。すなわち、遊技機に対する電力供給が停止しても、所定期間(バックアップ電源としてのコンデンサが放電してバックアップ電源が電力供給不能になるまで)は、RAM1055の一部または全部の内容は保存される。特に、少なくとも、遊技状態すなわち遊技制御手段の制御状態に応じたデータ(特別図柄プロセスフラグや、確変フラグなど)と未払出賞球数を示すデータは、バックアップRAMに保存される。遊技制御手段の制御状態に応じたデータとは、停電等が生じた後に復旧した場合に、そのデータに基づいて、制御状態を停電等の発生前に復旧させるために必要なデータである。また、制御状態に応じたデータと未払出賞球数を示すデータとを遊技の進行状態を示すデータと定義する。尚、本実施例では、RAM1055の全部が、電源バックアップされているとする。
尚、遊技制御用マイクロコンピュータ1560においてCPU1056がROM1054に格納されているプログラムに従って制御を実行するので、以下、遊技制御用マイクロコンピュータ1560(またはCPU1056)が実行する(または、処理を行う)ということは、具体的には、CPU1056がプログラムに従って制御を実行することである。このことは、主基板1031以外の他の基板に搭載されているマイクロコンピュータについても同様である。
乱数回路1503は、特別図柄の可変表示の表示結果により大当りとするか否か判定するための判定用の乱数を発生するために用いられるハードウェア回路である。乱数回路1503は、初期値(例えば、0)と上限値(例えば、65535)とが設定された数値範囲内で、数値データを、設定された更新規則に従って更新し、ランダムなタイミングで発生する始動入賞時が数値データの読出(抽出)時であることに基づいて、読出される数値データが乱数値となる乱数発生機能を有する。
また、ゲートスイッチ1032a、第1始動口スイッチ1013a、第2始動口スイッチ1014a、カウントスイッチ1023からの検出信号を遊技制御用マイクロコンピュータ1560に与える入力ドライバ回路1058も主基板1031に搭載されている。また、可変入賞球装置1015を開閉するソレノイド1016、及び大入賞口を形成する特別可変入賞球装置1020を開閉するソレノイド1021を遊技制御用マイクロコンピュータ1560からの指令に従って駆動する出力回路1059も主基板1031に搭載されている。
また、遊技制御用マイクロコンピュータ1560は、特別図柄を可変表示する第1特別図柄表示器1008a、第2特別図柄表示器1008b、普通図柄を可変表示する普通図柄表示器1010、第1特別図柄保留記憶表示器1018a、第2特別図柄保留記憶表示器1018b及び普通図柄保留記憶表示器1041の表示制御を行う。
尚、大当り遊技状態の発生を示す大当り情報等の情報出力信号を、ターミナル基板1160を介して、ホールコンピュータ等の外部装置に対して出力する情報出力回路1064も主基板1031に搭載されている。
本実施例では、演出制御基板1080に搭載されている演出制御手段(演出制御用マイクロコンピュータで構成される。)が、中継基板1077を介して遊技制御用マイクロコンピュータ1560から演出内容を指示する演出制御コマンドを受信し、演出図柄を可変表示する演出表示装置1009の表示制御を行う。
また、演出制御基板1080に搭載されている演出制御手段が、ランプドライバ基板1035を介して、枠側に設けられている枠LED1028、及び大入賞口に設けられている大入賞口LED1020Aの表示制御を行うとともに、音声出力基板1070を介してスピーカ1027からの音出力の制御を行う。
図42は、中継基板1077、演出制御基板1080、ランプドライバ基板1035及び音声出力基板1070の回路構成例を示すブロック図である。尚、図42に示す例では、ランプドライバ基板1035及び音声出力基板1070には、マイクロコンピュータは搭載されていないが、マイクロコンピュータを搭載しても良い。また、ランプドライバ基板1035及び音声出力基板1070を設けずに、演出制御に関して演出制御基板1080のみを設けても良い。
演出制御基板1080は、演出制御用CPU1101、及び演出図柄プロセスフラグ等の演出に関する情報を記憶するRAMを含む演出制御用マイクロコンピュータ1100を搭載している。尚、RAMは外付けであっても良い。演出制御用マイクロコンピュータ1100におけるRAMは、遊技制御用マイクロコンピュータ1560と同様にバックアップ電源によってバックアップされているバックアップRAMである。演出制御基板1080において、演出制御用CPU1101は、内蔵または外付けのROM(図示せず)に格納されたプログラムに従って動作し、中継基板1077を介して入力される主基板31からの取込信号(演出制御INT信号)に応じて、入力ドライバ1102及び入力ポート1103を介して演出制御コマンドを受信する。また、演出制御用CPU1101は、演出制御コマンドに基づいて、VDP(ビデオディスプレイプロセッサ)1109に演出表示装置1009の表示制御を行わせる。
本実施例では、演出制御用マイクロコンピュータ1100と共動して演出表示装置1009の表示制御を行うVDP1109が演出制御基板1080に搭載されている。VDP1109は、演出制御用マイクロコンピュータ1100とは独立したアドレス空間を有し、そこにVRAMをマッピングする。VRAMは、画像データを展開するためのバッファメモリである。そして、VDP1109は、VRAM内の画像データをフレームメモリを介して演出表示装置1009に出力する。
演出制御用CPU1101は、受信した演出制御コマンドに従ってCGROM(図示せず)から必要なデータを読み出すための指令をVDP1109に出力する。CGROMは、演出表示装置1009に表示されるキャラクタ画像データや動画像データ、具体的には、人物、文字、図形や記号等(演出図柄を含む)、及び背景画像のデータをあらかじめ格納しておくためのROMである。VDP1109は、演出制御用CPU1101の指令に応じて、CGROMから画像データを読み出す。そして、VDP1109は、読み出した画像データに基づいて表示制御を実行する。
演出制御コマンド及び演出制御INT信号は、演出制御基板1080において、まず、入力ドライバ1102に入力する。入力ドライバ1102は、中継基板1077から入力された信号を演出制御基板1080の内部に向かう方向にしか通過させない(演出制御基板1080の内部から中継基10板77への方向には信号を通過させない)信号方向規制手段としての単方向性回路でもある。
中継基板1077には、主基板1031から入力された信号を演出制御基板80に向かう方向にしか通過させない(演出制御基板1080から中継基板1077への方向には信号を通過させない)信号方向規制手段としての単方向性回路1074が搭載されている。単方向性回路として、例えばダイオードやトランジスタが使用される。図42には、ダイオードが例示されている。また、単方向性回路は、各信号毎に設けられる。さらに、単方向性回路である出力ポート1571を介して主基板1031から演出制御コマンド及び演出制御INT信号が出力されるので、中継基板1077から主基板1031の内部に向かう信号が規制される。すなわち、中継基板1077からの信号は主基板1031の内部(遊技制御用マイクロコンピュータ1560側)に入り込まない。尚、出力ポート1571は、図41に示されたI/Oポート部1057の一部である。また、出力ポート1571の外側(中継基板1077側)に、さらに、単方向性回路である信号ドライバ回路が設けられていても良い。
また、演出制御用CPU1101は、スティックコントローラ1122のトリガボタン1121に対する遊技者の操作行為を検出したことを示す情報信号としての操作検出信号を、トリガセンサ1125から、入力ポート1106を介して入力する。また、演出制御用CPU1101は、プッシュボタン1120に対する遊技者の操作行為を検出したことを示す情報信号としての操作検出信号を、プッシュセンサ1124から、入力ポート1106を介して入力する。また、演出制御用CPU1101は、スティックコントローラ1122の操作桿に対する遊技者の操作行為を検出したことを示す情報信号としての操作検出信号を、傾倒方向センサユニット1123から、入力ポート1106を介して入力する。また、演出制御用CPU1101は、出力ポート1105を介してバイブレータ用モータ1126に駆動信号を出力することにより、スティックコントローラ1122を振動動作させる。
さらに、演出制御用CPU1101は、出力ポート1105を介してランプドライバ基板1035に対してLEDを駆動する信号を出力する。また、演出制御用CPU1101は、出力ポート1104を介して音声出力基板1070に対して音番号データを出力する。
ランプドライバ基板1035において、LEDを駆動する信号は、入力ドライバ1351を介してLEDドライバ1352に入力される。LEDドライバ1352は、LEDを駆動する信号に基づいて枠LED1028や大入賞口LED1020Aなどの発光体に電流を供給する。
音声出力基板1070において、音番号データは、入力ドライバ1702を介して音声合成用IC1703に入力される。音声合成用IC1703は、音番号データに応じた音声や効果音を発生し増幅回路1705に出力する。増幅回路1705は、音声合成用IC1703の出力レベルを、ボリューム1706で設定されている音量に応じたレベルに増幅した音声信号をスピーカ1027に出力する。音声データROM1704には、音番号データに応じた制御データが格納されている。音番号データに応じた制御データは、所定期間(例えば演出図柄の変動期間)における効果音または音声の出力態様を時系列的に示すデータの集まりである。
次に遊技機の動作について説明する。図43は、遊技機に対して電力供給が開始され遊技制御用マイクロコンピュータ1560へのリセット信号がハイレベルになったことに応じて遊技制御用マイクロコンピュータ1560のCPU1056が実行するメイン処理を示すフローチャートである。リセット信号が入力されるリセット端子の入力レベルがハイレベルになると、遊技制御用マイクロコンピュータ1560のCPU1056は、プログラムの内容が正当か否かを確認するための処理であるセキュリティチェック処理を実行した後、ステップS1以降のメイン処理を開始する。メイン処理において、CPU1056は、まず、必要な初期設定を行う。
初期設定処理において、CPU1056は、まず、割込禁止に設定する(ステップS1)。次に、マスク可能割込の割込モードを設定し(ステップS2)、スタックポインタにスタックポインタ指定アドレスを設定する(ステップS3)。尚、ステップS2では、遊技制御用マイクロコンピュータ1560の特定レジスタ(Iレジスタ)の値(1バイト)と内蔵デバイスが出力する割込ベクタ(1バイト:最下位ビット0)から合成されるアドレスが、割込番地を示すモードに設定する。また、マスク可能な割込が発生すると、CPU1056は、自動的に割込禁止状態に設定するとともに、プログラムカウンタの内容をスタックにセーブする。
次いで、内蔵デバイスレジスタの設定(初期化)を行う(ステップS5)。ステップS5の処理によって、内蔵デバイス(内蔵周辺回路)であるCTC(カウンタ/タイマ)及びPIO(パラレル入出力ポート)の設定(初期化)がなされる。
本実施例で用いられる遊技制御用マイクロコンピュータ1560は、I/Oポート(PIO)及びタイマ/カウンタ回路(CTC)1504も内蔵している。
次いで、CPU1056は、RAM1055をアクセス可能状態に設定し(ステップS6)、クリア信号のチェック処理に移行する。
次いで、CPU1056は、クリアスイッチがオンされているか否か確認する(ステップS7)。
ステップS7でクリアスイッチがオンでない場合には、遊技機への電力供給が停止したときにバックアップRAM領域のデータ保護処理(例えばパリティデータの付加等の電力供給停止時処理)が行われたか否か確認する(ステップS8)。本実施例では、電力供給の停止が生じた場合には、バックアップRAM領域のデータを保護するための処理が行われている。そのような電力供給停止時処理が行われていたことを確認した場合には、CPU1056は、電力供給停止時処理が行われた、すなわち電力供給停止時の制御状態が保存されていると判定する。電力供給停止時処理が行われていないことを確認した場合には、CPU1056は初期化処理を実行する。
電力供給停止時処理が行われていたか否かは、電力供給停止時処理においてバックアップRAM領域に保存されるバックアップ監視タイマの値が、電力供給停止時処理を実行したことに応じた値(例えば2)になっているか否かによって確認される。
電力供給停止時の制御状態が保存されていると判定したら、CPU1056は、バックアップRAM領域のデータチェック(この例ではパリティチェック)を行う(ステップS9)。本実施例では、クリアデータ(00)をチェックサムデータエリアにセットし、チェックサム算出開始アドレスをポインタにセットする。また、チェックサムの対象になるデータ数に対応するチェックサム算出回数をセットする。そして、チェックサムデータエリアの内容とポインタが指すRAM領域の内容との排他的論理和を演算する。演算結果をチェックサムデータエリアにストアするとともに、ポインタの値を1増やし、チェックサム算出回数の値を1減算する。以上の処理が、チェックサム算出回数の値が0になるまで繰り返される。チェックサム算出回数の値が0になったら、CPU1056は、チェックサムデータエリアの内容の各ビットの値を反転し、反転後のデータをチェックサムにする。
電力供給停止時処理において、上記の処理と同様の処理によってチェックサムが算出され、チェックサムはバックアップRAM領域に保存されている。ステップS9では、算出したチェックサムと保存されているチェックサムとを比較する。不測の停電等の電力供給停止が生じた後に復旧した場合には、バックアップRAM領域のデータは保存されているはずであるから、チェック結果(比較結果)は正常(一致)になる。チェック結果が正常でないということは、バックアップRAM領域のデータが、電力供給停止時のデータとは異なっている可能性があることを意味する。そのような場合には、内部状態を電力供給停止時の状態に戻すことができないので、電力供給の停止からの復旧時でない電源投入時に実行される初期化処理(ステップS10〜S14の処理)を実行する。
チェック結果が正常であれば、CPU1056は、遊技制御手段の内部状態と演出制御手段等の電気部品制御手段の制御状態を電力供給停止時の状態に戻すための遊技状態復旧処理を行う。具体的には、ROM1054に格納されているバックアップ時設定テーブルの先頭アドレスをポインタに設定し(ステップS41)、バックアップ時設定テーブルの内容を順次作業領域(RAM1055内の領域)に設定する(ステップS42)。作業領域はバックアップ電源によって電源バックアップされている。バックアップ時設定テーブルには、作業領域のうち初期化しても良い領域についての初期化データが設定されている。ステップS41及びS42の処理によって、作業領域のうち初期化してはならない部分については、保存されていた内容がそのまま残る。初期化してはならない部分とは、例えば、電力供給停止前の遊技状態を示すデータ(特別図柄プロセスフラグ、確変フラグなど)、出力ポートの出力状態が保存されている領域(出力ポートバッファ)、未払出賞球数を示すデータが設定されている部分などである。
また、CPU1056は、ROM1054に格納されているバックアップ時コマンド送信テーブルの先頭アドレスをポインタに設定する(ステップS43)。また、CPU1056は、電力供給復旧時の初期化コマンドとしての停電復旧指定コマンドを送信する(ステップS44)。そして、ステップS15に移行する。
初期化処理では、CPU1056は、まず、RAMクリア処理を行う(ステップS10)。尚、RAM1055の全領域を初期化せず、所定のデータをそのままにしても良い。また、ROM1054に格納されている初期化時設定テーブルの先頭アドレスをポインタに設定し(ステップS11)、初期化時設定テーブルの内容を順次業領域に設定する(ステップS12)。
ステップS11及びS12の処理によって、例えば、普通図柄判定用乱数カウンタ、普通図柄判定用バッファ、特別図柄バッファ、特別図柄プロセスフラグ、賞球中フラグ、球切れフラグなど制御状態に応じて選択的に処理を行うためのフラグに初期値が設定される。
また、CPU1056は、ROM1054に格納されている初期化時コマンド送信テーブルの先頭アドレスをポインタに設定し(ステップS13)、その内容に従ってサブ基板を初期化するための初期化コマンドをサブ基板に送信する処理を実行する(ステップS14)。初期化コマンドとして、演出表示装置1009に表示される初期図柄を示すコマンドや払出制御基板37への初期化コマンド等を使用することができる。
また、CPU56は、乱数回路1503を初期設定する乱数回路設定処理を実行する(ステップS15)。
そして、CPU1056は、所定時間(例えば4ms)ごとに定期的にタイマ割込がかかるように遊技制御用マイクロコンピュータ1560に内蔵されているCTCのレジスタの設定を行なうタイマ割込設定処理を実行する(ステップS16)。すなわち、初期値として例えば4msに相当する値が所定のレジスタ(時間定数レジスタ)に設定される。本実施例では、4msごとに定期的にタイマ割込がかかるとする。
タイマ割込の設定が完了すると、CPU1056は、まず、割込禁止状態にして(ステップS17)、初期値用乱数更新処理(ステップS18a)と表示用乱数更新処理(ステップS18b)を実行して、再び割込許可状態にする(ステップS19)。すなわち、CPU1056は、初期値用乱数更新処理及び表示用乱数更新処理が実行されるときには割込禁止状態にして、初期値用乱数更新処理及び表示用乱数更新処理の実行が終了すると割込許可状態にする。
尚、初期値用乱数更新処理とは、初期値用乱数を発生するためのカウンタのカウント値を更新する処理である。初期値用乱数とは、大当りの種類を決定するための判定用乱数(例えば、大当りを発生させる特別図柄を決定するための大当り図柄決定用乱数や、遊技状態を確変状態に移行させるかを決定するための確変決定用乱数、普通図柄に基づく当りを発生させるか否かを決定するための普通図柄当たり判定用乱数)を発生するためのカウンタ(判定用乱数発生カウンタ)等のカウント値の初期値を決定するための乱数である。後述する遊技制御処理(遊技制御用マイクロコンピュータが、遊技機に設けられている演出表示装置1009、可変入賞球装置1015、球払出装置1097等の遊技用の装置を、自身で制御する処理、または他のマイクロコンピュータに制御させるために指令信号を送信する処理、遊技装置制御処理ともいう)において、判定用乱数発生カウンタのカウント値が1周すると、そのカウンタに初期値が設定される。
また、表示用乱数とは、特別図柄表示器1008の表示を決定するための乱数である。本実施例では、表示用乱数として、特別図柄の変動パターンを決定するための変動パターン決定用乱数や、大当りを発生させない場合にリーチとするか否かを決定するためのリーチ判定用乱数が用いられる。また、表示用乱数更新処理とは、表示用乱数を発生するためのカウンタのカウント値を更新する処理である。
また、表示用乱数更新処理が実行されるときに割込禁止状態にされるのは、表示用乱数更新処理及び初期値用乱数更新処理が後述するタイマ割込処理でも実行される(すなわち、タイマ割込処理のステップS26、S27でも同じ処理が実行される)ことから、タイマ割込処理における処理と競合してしまうのを避けるためである。すなわち、ステップS18a、S18bの処理中にタイマ割込が発生してタイマ割込処理中で初期値用乱数や表示用乱数を発生するためのカウンタのカウント値を更新してしまったのでは、カウント値の連続性が損なわれる場合がある。しかし、ステップS18a、S18bの処理中では割込禁止状態にしておけば、そのような不都合が生ずることはない。
次に、タイマ割込処理について説明する。図44は、タイマ割込処理を示すフローチャートである。メイン処理の実行中に、具体的には、ステップS17〜S19のループ処理の実行中における割込許可になっている期間において、タイマ割込が発生すると、遊技制御用マイクロコンピュータ1560のCPU1056は、タイマ割込の発生に応じて起動されるタイマ割込処理を実行する。タイマ割込処理において、CPU1056は、まず、電源断信号が出力されたか否か(オン状態になったか否か)を検出する電源断処理(電源断検出処理)を実行する(ステップS20)。そして、CPU1056は、スイッチ回路58を介して、ゲートスイッチ1032a、第1始動口スイッチ1013a、第2始動口スイッチ1014a及びカウントスイッチ1023等のスイッチの検出信号を入力し、各スイッチの入力を検出する(スイッチ処理:ステップS21)。具体的には、各スイッチの検出信号を入力する入力ポートの状態がオン状態であれば、各スイッチに対応して設けられているスイッチタイマの値を+1する。
次に、CPU1056は、特別図柄表示器1008、普通図柄表示器1010、特別図柄保留記憶表示器1018、普通図柄保留記憶表示器1041の表示制御を行う表示制御処理を実行する(ステップS22)。特別図柄表示器1008及び普通図柄表示器1010については、ステップS36、S37で設定される出力バッファの内容に応じて各表示器に対して駆動信号を出力する制御を実行する。
次いで、CPU1056は、大入賞口への異常入賞の発生を検出して異常入賞報知を行うための入賞報知処理を実行する(ステップS24)。
次いで、CPU5106は、遊技制御に用いられる普通図柄当り判定用乱数等の各判定用乱数を生成するための各カウンタのカウント値を更新する処理を行う(判定用乱数更新処理:ステップS25)。また、CPU1056は、初期値用乱数を発生するためのカウンタのカウント値を更新する処理を行う(初期値用乱数更新処理:ステップS26)。さらに、CPU1056は、表示用乱数を生成するためのカウンタのカウント値を更新する処理を行う(表示用乱数更新処理:ステップS27)。
次いで、CPU1056は、特別図柄プロセス処理を行う(ステップS28)。特別図柄プロセス処理では、遊技状態に応じてパチンコ遊技機1を所定の順序で制御するための特別図柄プロセスフラグに従って該当する処理が選び出されて実行される。そして、特別図柄プロセスフラグの値は、遊技状態に応じて各処理中に更新される。また、普通図柄プロセス処理を行う(ステップS29)。普通図柄プロセス処理では、普通図柄表示器1010の表示状態を所定の順序で制御するための普通図柄プロセスフラグに従って該当する処理が選び出されて実行される。そして、普通図柄プロセスフラグの値は、遊技状態に応じて各処理中に更新される。
次いで、CPU56は、特別図柄の変動に同期する演出図柄に関する演出制御コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ1100に対して送信する処理を行う(演出図柄コマンド制御処理:ステップS30)。尚、演出図柄の変動が特別図柄の変動に同期するとは、変動時間(可変表示期間)が同じであることを意味する。
次いで、CPU1056は、例えばホール管理用コンピュータに供給される始動口信号、図柄確定回数1信号、図柄確定回数2信号、大当り1〜3信号、時短信号などのデータを出力する情報出力処理を行う(ステップS31)。
また、CPU1056は、第1始動口スイッチ13a、第2始動口スイッチ1014a及びカウントスイッチ1023の検出信号に基づく賞球個数の設定などを行う賞球処理を実行する(ステップS32)。具体的には、第1始動口スイッチ1013a、第2始動口スイッチ1014a及びカウントスイッチ1023のいずれかがオンしたことに基づく入賞検出に応じて、払出制御基板1037に搭載されている払出制御用マイクロコンピュータに賞球個数を示す払出制御コマンド(賞球個数信号)を出力する。払出制御用マイクロコンピュータは、賞球個数を示す払出制御コマンドに応じて球払出装置1097を駆動する。
また、遊技機の制御状態を遊技機外部で確認できるようにするための試験信号を出力する処理である試験端子処理を実行する(ステップS33)。また、本実施例では、出力ポートの出力状態に対応したRAM領域(出力ポートバッファ)が設けられているのであるが、CPU1056は、出力ポート0のRAM領域におけるソレノイドに関する内容を出力ポートに出力する(ステップS34:出力処理)。そして、CPU1056は、保留記憶数の増減をチェックする記憶処理を実行する(ステップS35)。
また、CPU1056は、特別図柄プロセスフラグの値に応じて特別図柄の演出表示を行うための特別図柄表示制御データを特別図柄表示制御データ設定用の出力バッファに設定する特別図柄表示制御処理を行う(ステップS36)。さらに、CPU1056は、普通図柄プロセスフラグの値に応じて普通図柄の演出表示を行うための普通図柄表示制御データを普通図柄表示制御データ設定用の出力バッファに設定する普通図柄表示制御処理を行う(ステップS37)。
次いで、CPU1056は、各状態表示灯の表示を行うための状態表示制御データを状態表示制御データ設定用の出力バッファに設定する状態表示灯表示処理を行う(ステップS38)。この場合、遊技状態が時短状態である場合には、時短状態であることを示す状態表示灯の表示を行うための状態表示制御データを出力バッファに設定する。尚、遊技状態が高確率状態(例えば、確変状態)にも制御される場合には、高確率状態であることを示す状態表示灯の表示を行うための状態表示制御データを出力バッファに設定するようにしても良い。
その後、割込許可状態に設定し(ステップS39)、処理を終了する。
以上の制御によって、本実施例では、遊技制御処理は4ms毎に起動されることになる。尚、遊技制御処理は、タイマ割込処理におけるステップS21〜S39(ステップS31、33を除く。)の処理に相当する。また、本実施例では、タイマ割込処理で遊技制御処理が実行されているが、タイマ割込処理では例えば割込が発生したことを示すフラグのセットのみがなされ、遊技制御処理はメイン処理において実行されるようにしても良い。
第1特別図柄表示器1008aまたは第2特別図柄表示器1008bにはずれ図柄が停止表示される場合には、演出表示装置1009において、演出図柄の可変表示が開始されてから、演出図柄の可変表示状態がリーチ状態にならずに、リーチにならない所定の演出図柄の組み合わせが停止表示されることがある。このような演出図柄の可変表示態様を、可変表示結果がはずれ図柄になる場合における「非リーチ」(「通常はずれ」ともいう)の可変表示態様という。
第1特別図柄表示器1008aまたは第2特別図柄表示器1008bにはずれ図柄が停止表示される場合には、演出表示装置1009において、演出図柄の可変表示が開始されてから、演出図柄の可変表示状態がリーチ状態となった後にリーチ演出が実行され、最終的に大当り図柄とはならない所定の演出図柄の組み合わせが停止表示されることがある。このような演出図柄の可変表示結果を、可変表示結果が「はずれ」となる場合における「リーチ」(「リーチはずれ」ともいう)の可変表示態様という。
本実施例では、第1特別図柄表示器1008aまたは第2特別図柄表示器1008bに大当り図柄が停止表示される場合には、演出表示装置1009において、演出図柄の可変表示状態がリーチ状態になった後にリーチ演出が実行され、最終的に演出表示装置1009における「左」、「中」、「右」の各図柄表示エリア1009L、1009C、1009Rに、演出図柄が揃って停止表示される(ただし、突然確変大当りの場合には、リーチとはならずに突然確変大当り図柄(例えば「135」)が停止表示される場合もある。)
第1特別図柄表示器1008aまたは第2特別図柄表示器1008bに小当りである「5」が停止表示される場合には、演出表示装置1009において、演出図柄の可変表示態様が「突然確変大当り」(「突確」ともいう)である場合と同様に演出図柄の可変表示が行われた後、所定の小当り図柄(突然確変大当り図柄と同じ図柄。例えば「135」)が停止表示されることがある。第1特別図柄表示器1008aまたは第2特別図柄表示器1008bに小当り図柄である「5」が停止表示されることに対応する演出表示装置1009における表示演出を「小当り」の可変表示態様という。
ここで、小当りとは、大当りと比較して大入賞口の開放回数は同じであるものの1回あたりの開放時間が極めて短い(本実施例では0.1秒間の開放を15回)当りである。尚、小当り遊技が終了した場合、遊技状態は変化しない。すなわち、確変状態から通常状態に移行したり通常状態から確変状態に移行したりすることはない。また、突然確変大当りとは、大当り遊技状態において大入賞口の開放回数が他の大当りと同じ回数まで許容されるものの1回あたりの開放時間が極めて短い(本実施例では0.1秒間の開放を15回)大当りであり、かつ、大当り遊技後の遊技状態を確変状態に移行させるような大当りである(すなわち、そのようにすることにより、遊技者に対して突然に確変状態となったかのように見せるものである)。つまり、本実施例では、突然確変大当りと小当りとは、大入賞口の開放パターンが同じである。そのように制御することによって、大入賞口の0.1秒間の開放が15回行われると、突然確変大当りであるか小当りであるかまでは認識できないので、遊技者に対して高確率状態(確変状態)を期待させることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
尚、本実施例では、突然確変大当りや小当りとなった場合に、1回あたりの開放時間を短くするだけで、大入賞口の開放回数は通常大当りや確変大当りと同じである場合を示しているが、さらに、大入賞口の開放回数を大当りと比較して少なくしても良い。例えば、突然確変大当りや小当りとなった場合には、大入賞口を2回だけ開放するように制御しても良い。また、例えば、突然確変大当りや小当りとなった場合に、大入賞口の開放時間は通常大当りや確変大当りと同じであるものの、大入賞口の開放回数を少なく(例えば2回)するようにしても良い。そのように、突然確変大当りや小当りとなる場合には、通常大当りや確変大当りと比較して、大入賞口の開放回数を少なくしたり、または1回あたりの大入賞口の開放時間を短くしたりすることによって、少なくとも通常大当りや確変大当りと比較して大入賞口への遊技球の入賞数が少なくなるものであれば良い。
図45は、あらかじめ用意された演出図柄の変動パターンを示す説明図である。図45に示すように、本実施例では、可変表示結果が「はずれ」であり演出図柄の可変表示態様が「非リーチ」である場合に対応した変動パターンとして、非リーチPA1−1〜非リーチPA1−4の変動パターンが用意されている。また、可変表示結果が「はずれ」であり演出図柄の可変表示態様が「リーチ」である場合に対応した変動パターンとして、ノーマルPA2−1〜ノーマルPA2−2、ノーマルPB2−1〜ノーマルPB2−2、スーパーPA3−1〜スーパーPA3−2、スーパーPB3−1〜スーパーPB3−2の変動パターンが用意されている。尚、図45に示すように、リーチしない場合に使用され擬似連の演出を伴う非リーチPA1−4の変動パターンについては、再変動が1回行われる。リーチする場合に使用され擬似連の演出を伴う変動パターンのうち、ノーマルPB2−1を用いる場合には、再変動が1回行われる。また、リーチしない場合に使用される非リーチPA1−2の変動パターンは、短縮変動用の変動パターンであり、演出図柄の変動時間が短い時間(本例では、1.5秒)に短縮される。また、リーチする場合に使用され擬似連の演出を伴う変動パターンのうち、ノーマルPB2−2を用いる場合には、再変動が2回行われる。さらに、リーチする場合に使用され擬似連の演出を伴う変動パターンのうち、スーパーPA3−1〜スーパーPA3−2を用いる場合には、再変動が3回行われる。尚、再変動とは、演出図柄の可変表示が開始されてから表示結果が導出表示されるまでに一旦はずれとなる演出図柄を仮停止させた後に演出図柄の可変表示を再度実行することである。
また、図45に示すように、本実施例では、特別図柄の可変表示結果が大当り図柄または小当り図柄になる場合に対応した変動パターンとして、ノーマルPA2−3〜ノーマルPA2−4、ノーマルPB2−3〜ノーマルPB2−4、スーパーPA3−3〜スーパーPA3−4、スーパーPB3−3〜スーパーPB3−4、特殊PG1−1〜特殊PG1−3、特殊PG2−1〜特殊PG2−2の変動パターンが用意されている。尚、図45において、特殊PG1−1〜特殊PG1−3、特殊PG2−1〜特殊PG2−2の変動パターンは、突然確変大当りまたは小当りとなる場合に使用される変動パターンである。
また、図45に示すように、突然確変大当りまたは小当りでない場合に使用され擬似連の演出を伴う変動パターンのうち、ノーマルPB2−3を用いる場合には、再変動が1回行われる。また、リーチする場合に使用され擬似連の演出を伴う変動パターンのうち、ノーマルPB2−4を用いる場合には、再変動が2回行われる。さらに、リーチする場合に使用され擬似連の演出を伴う変動パターンのうち、スーパーPA3−3〜スーパーPA3−4を用いる場合には、再変動が3回行われる。また、突然確変大当りまたは小当りの場合に使用され擬似連の演出を伴う特殊PG1−3の変動パターンについては、再変動が1回行われる。
尚、本実施例では、図45に示すように、リーチの種類に応じて変動時間が固定的に定められている場合(例えば、擬似連ありのスーパーリーチAの場合には変動時間が32.75秒で固定であり、擬似連なしのスーパーリーチAの場合には変動時間が22.75秒で固定である)を示しているが、例えば、同じ種類のスーパーリーチの場合であっても、合算保留記憶数に応じて、変動時間を異ならせるようにしても良い。例えば、同じ種類のスーパーリーチを伴う場合であっても、合算保留記憶数が多くなるに従って、変動時間が短くなるようにしても良い。また、例えば、同じ種類のスーパーリーチの場合であっても、第1特別図柄の変動表示を行う場合には、第1保留記憶数に応じて、変動時間を異ならせるようにしても良く、第2特別図柄の変動表示を行う場合には、第2保留記憶数に応じて、変動時間を異ならせるようにしても良い。この場合、第1保留記憶数や第2保留記憶数の値ごとに別々の判定テーブルを用意しておき(例えば、保留記憶数0〜2用の変動パターン種別判定テーブルと保留記憶数3、4用の変動パターン種別判定テーブルとを用意しておき)、第1保留記憶数または第2保留記憶数の値に応じて判定テーブルを選択して、変動時間を異ならせるようにしても良い。
図46は、各乱数を示す説明図である。各乱数は、以下のように使用される。(1)ランダム1(MR1):大当りの種類(後述する通常大当り、確変大当りA〜F、突然確変大当り)を決定する(大当り種別判定用)(2)ランダム2(MR2):変動パターンの種類(種別)を決定する(変動パターン種別判定用)(3)ランダム3(MR3):変動パターン(変動時間)を決定する(変動パターン判定用)(4)ランダム4(MR4):普通図柄に基づく当りを発生させるか否か決定する(普通図柄当り判定用)(5)ランダム5(MR5):ランダム4の初期値を決定する(ランダム4初期値決定用)
尚、本実施例では、変動パターンは、まず、変動パターン種別判定用乱数(ランダム2)を用いて変動パターン種別を決定し、変動パターン判定用乱数(ランダム3)を用いて、決定した変動パターン種別に含まれるいずれかの変動パターンに決定する。そのように、本実施例では、2段階の抽選処理によって変動パターンが決定される。
尚、変動パターン種別とは、複数の変動パターンをその変動態様の特徴に従ってグループ化したものである。例えば、複数の変動パターンをリーチの種類でグループ化して、ノーマルリーチを伴う変動パターンを含む変動パターン種別と、スーパーリーチAを伴う変動パターンを含む変動パターン種別と、スーパーリーチBを伴う変動パターンを含む変動パターン種別とに分けても良い。また、例えば、複数の変動パターンを擬似連の再変動の回数でグループ化して、擬似連を伴わない変動パターンを含む変動パターン種別と、再変動1回の変動パターンを含む変動パターン種別と、再変動2回の変動パターンを含む変動パターン種別と、再変動3回の変動パターンを含む変動パターン種別とに分けても良い。また、例えば、複数の変動パターンを擬似連や滑り演出などの特定演出の有無でグループ化しても良い。
図44に示された遊技制御処理におけるステップS25では、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、(1)の大当り種別判定用乱数、及び(4)の普通図柄当り判定用乱数を生成するためのカウンタのカウントアップ(1加算)を行う。すなわち、それらが判定用乱数であり、それら以外の乱数が表示用乱数(ランダム2、ランダム3)または初期値用乱数(ランダム5)である。尚、遊技効果を高めるために、上記の乱数以外の乱数も用いても良い。また、本実施例では、大当り判定用乱数として、遊技制御用マイクロコンピュータ560に内蔵されたハードウェア(遊技制御用マイクロコンピュータ560の外部のハードウェアでも良い。)が生成する乱数を用いる。尚、大当り判定用乱数として、ハードウェア乱数ではなく、ソフトウェア乱数を用いても良い。
図47(a)は、大当り判定テーブルを示す説明図である。大当り判定テーブルとは、ROM1054に記憶されているデータの集まりであって、ランダムRと比較される大当り判定値が設定されているテーブルである。大当り判定テーブルには、通常状態(確変状態でない遊技状態)において用いられる通常時大当り判定テーブルと、確変状態において用いられる確変時大当り判定テーブルとがある。通常時大当り判定テーブルには、図47(a)の左欄に記載されている各数値が設定され、確変時大当り判定テーブルには、図47(a)の右欄に記載されている各数値が設定されている。図47(a)に記載されている数値が大当り判定値である。
図47(b)、(c)は、小当り判定テーブルを示す説明図である。小当り判定テーブルとは、ROM1054に記憶されているデータの集まりであって、ランダムRと比較される小当り判定値が設定されているテーブルである。小当り判定テーブルには、第1特別図柄の変動表示を行うときに用いられる小当り判定テーブル(第1特別図柄用)と、第2特別図柄の変動表示を行うときに用いられる小当り判定テーブル(第2特別図柄用)とがある。小当り判定テーブル(第1特別図柄用)には、図47(b)に記載されている各数値が設定され、小当り判定テーブル(第2特別図柄用)には、図47(c)に記載されている各数値が設定されている。また、図47(b)、(c)に記載されている数値が小当り判定値である。
CPU1056は、所定の時期に、乱数回路1503のカウント値を抽出して抽出値を大当り判定用乱数(ランダムR)の値とするのであるが、大当り判定用乱数値が図47(a)に示すいずれかの大当り判定値に一致すると、特別図柄に関して大当り(後述する通常大当り、確変大当りA〜F、突然確変大当り)にすることに決定する。また、大当り判定用乱数値が図47(b)、(c)に示すいずれかの小当り判定値に一致すると、特別図柄に関して小当りにすることに決定する。尚、図47(a)に示す「確率」は、大当りになる確率(割合)を示す。また、図47(b)、(c)に示す「確率」は、小当りになる確率(割合)を示す。また、大当りにするか否か決定するということは、大当り遊技状態に移行させるか否か決定するということであるが、第1特別図柄表示器1008aまたは第2特別図柄表示器1008bにおける停止図柄を大当り図柄にするか否か決定するということでもある。また、小当りにするか否か決定するということは、小当り遊技状態に移行させるか否か決定するということであるが、第1特別図柄表示器1008aまたは第2特別図柄表示器1008bにおける停止図柄を小当り図柄にするか否か決定するということでもある。
尚、本実施例では、図47(b)、(c)に示すように、小当り判定テーブル(第1特別図柄用)を用いる場合には300分の1の割合で小当りと決定されるのに対して、小当り判定テーブル(第2特別図柄)を用いる場合には3000分の1の割合で小当りと決定される場合を説明する。従って、本実施例では、第1始動入賞口13に始動入賞して第1特別図柄の変動表示が実行される場合には、第2始動入賞口14に始動入賞して第2特別図柄の変動表示が実行される場合と比較して、「小当り」と決定される割合が高い。
図48(a)、(b)は、ROM1054に記憶されている大当り種別判定テーブル1131a、1131bを示す説明図である。このうち、図48(a)は、遊技球が第1始動入賞口1013に入賞したことに基づく保留記憶を用いて(すなわち、第1特別図柄の変動表示が行われるとき)大当り種別を決定する場合の大当り種別判定テーブル(第1特別図柄用)1131aである。また、図48(b)は、遊技球が第2始動入賞口1014に入賞したことに基づく保留記憶を用いて(すなわち、第2特別図柄の変動表示が行われるとき)大当り種別を決定する場合の大当り種別判定テーブル(第2特別図柄用)1131bである。
大当り種別判定テーブル1131a、1131bは、可変表示結果を大当り図柄にする旨の判定がなされたときに、大当り種別判定用の乱数(ランダム1)に基づいて、大当りの種別を「通常大当り」、「確変大当りA」、「確変大当りB」、「確変大当りC」、「確変大当りD」、「確変大当りE」、「確変大当りF」、「突然確変大当り」のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。尚、本実施例では、図48(a)、(b)に示すように、大当り種別判定テーブル131aには「突然確変大当り」に対して合計10個の判定値が割り当てられている(100分の10の割合で突然確変大当りと決定される)のに対して、大当り種別判定テーブル1131bには「突然確変大当り」に対して5個の判定値が割り当てられている(100分の5の割合で突然確変大当りと決定される)場合を説明する。従って、本実施例では、第1始動入賞口13に始動入賞して第1特別図柄の変動表示が実行される場合には、第2始動入賞口14に始動入賞して第2特別図柄の変動表示が実行される場合と比較して、「突然確変大当り」と決定される割合が高い。言い換えれば、本実施例では、第2始動入賞口14に始動入賞して第2特別図柄の変動表示が実行される場合には、第1始動入賞口13に始動入賞して第1特別図柄の変動表示が実行される場合と比較して、遊技価値が高い(本例では、1回あたりの大入賞口の開放時間が30秒と長く射幸性が高い)「確変大当りA〜F」や「通常大当り」と決定される割合が高い。尚、第1特別図柄用の大当り種別判定テーブル1131aにのみ「突然確変大当り」を振り分けるようにし、第2特別図柄用の大当り種別判定テーブル1131bには「突然確変大当り」の振り分けを行わない(すなわち、第1特別図柄の変動表示を行う場合にのみ、「突然確変大当り」と決定される場合がある)ようにしても良い。
尚、本実施例では、図48(a)、(b)に示すように、所定量の遊技価値を付与する第1特定遊技状態として1回あたりの大入賞口の開放時間が30秒と長いラウンドを含む大当り(確変大当りA〜Fまたは通常大当り)と、該遊技価値よりも少ない量の遊技価値を付与する第2特定遊技状態として1回あたりの大入賞口の開放時間が全て0.1秒と短い突然確変大当りとを決定する場合を説明するが、特定遊技状態に遊技価値の異ならせ方は、本実施例で示したものに限られない。例えば、第1特定遊技状態と比較して、遊技価値として1ラウンドあたりの大入賞口への遊技球の入賞数(カウント数)の許容量を少なくした第2特定遊技状態を決定するようにしても良い。また、例えば、第1特定遊技状態と比較して、遊技価値として大当り中の大入賞口の開放回数を少なくした第2特定遊技状態を決定するようにしても良い(例えば、第1特定遊技状態の場合には大入賞口を15回開放し、第2特定遊技状態の場合には大入賞口を2回だけ開放する)。また、例えば、同じ15ラウンドの大当りであっても、1ラウンドあたり大入賞口を複数回開放する第1特定遊技状態と、1ラウンドあたり大入賞口を1回だけ開放する第2特定遊技状態とを用意し、大入賞口の開放回数が実質的に少なくなるようにして第2特定遊技状態の遊技価値を低くするようにしても良い。このように、第1特定遊技状態と比較して、大入賞口の開放回数を少なくしたり開放時間を短くしたりすることによって、大入賞口に遊技球が入賞しにくくなるようにした第2特定遊技状態が設けられていれば良い。
また、例えば、特定遊技状態(大当り遊技状態)の終了後に確変状態や時短状態に制御し、その後、変動表示を所定回数実行すると確変状態や時短状態を終了するように構成する場合に、その確変状態や時短状態が継続される変動表示の実行回数を異ならせた第1特定遊技状態と第2特定遊技状態とを設けるようにしても良い。この場合、例えば、第1特定遊技状態の場合には変動表示を所定回数(例えば100回)終了するまで確変状態や時短状態を継続するようにし、第2特定遊技状態の場合には変動表示を第1特定遊技状態の場合よりも少ない回数(例えば20回)終了すると確変状態や時短状態を終了するようにして、第1特定遊技状態と比較して遊技価値が低くなるようにしても良い。
本実施例では、図48(a)、(b)に示すように、大当り種別として、「通常大当り」、「確変大当りA」、「確変大当りB」、「確変大当りC」、「確変大当りD」、「確変大当りE」、「確変大当りF」及び「突然確変大当り」がある。尚、本実施例では、「確変大当りA」、「確変大当りB」、「確変大当りC」、「確変大当りD」、「確変大当りE」及び「確変大当りF」を包括的に表現する場合に、単に「確変大当り」ともいう。
「確変大当り」とは、15ラウンドの大当り遊技状態に制御し、その大当り遊技状態の終了後に確変状態(高確率状態)に制御されるとともに時短状態に制御される大当りである。そして、確変状態に移行した後、次の大当りが発生するまで確変状態が維持される(後述するステップS132参照)。
尚、本実施例では、「確変大当り」には、「確変大当りA」、「確変大当りB」、「確変大当りC」、「確変大当りD」、「確変大当りE」及び「確変大当りF」の6種類があり、それぞれ大入賞口の開放パターンが異なる。
また、「通常大当り」とは、15ラウンドの大当り遊技状態に制御し、その大当り遊技状態の終了後に確変状態に移行されず、時短状態にのみ移行される大当りである。そして、時短状態に移行した後、特別図柄及び演出図柄の変動表示の実行を所定回数(例えば、100回)終了するまで時短状態が維持される。尚、本実施例では、時短状態に移行した後、所定回数の変動表示の実行を終了する前に大当りが発生した場合にも、時短状態が終了する。
また、「突然確変大当り」とは、「確変大当り」や「通常大当り」と比較して大入賞口の開放回数が15回で同じであるものの、1回あたりの開放時間が0.1秒と短い大当りであり、その大当り遊技の終了後に確変状態(高確率状態)に制御される。そして、確変状態に移行した後、次の大当りが発生するまで確変状態が維持される。
尚、前述したように、本実施例では、「小当り」となった場合にも、大入賞口の開放が0.1秒間ずつ15回行われ、「突然確変大当り」による大当り遊技状態と同様の制御が行われる。そして、「小当り」となった場合には、大入賞口の15回の開放が終了した後、遊技状態は変化せず、「小当り」となる前の遊技状態が維持される。そのようにすることによって、「突然確変大当り」であるか「小当り」であるかを認識できないようにし、遊技の興趣を向上させている。
大当り種別判定テーブル1131a、1131bには、ランダム1の値と比較される数値であって、「通常大当り」、「確変大当りA」、「確変大当りB」、「確変大当りC」、「確変大当りD」、「確変大当りE」、「確変大当りF」、「突然確変大当り」のそれぞれに対応した判定値(大当り種別判定値)が設定されている。CPU1056は、ランダム1の値が大当り種別判定値のいずれかに一致した場合に、大当りの種別を、一致した大当り種別判定値に対応する種別に決定する。
図49(a)〜(c)は、大当り用変動パターン種別判定テーブル1132a〜1132cを示す説明図である。大当り用変動パターン種別判定テーブル1132a〜1132cは、可変表示結果を大当り図柄にする旨の判定がなされたときに、大当り種別の判定結果に応じて、変動パターン種別を、変動パターン種別判定用の乱数(ランダム2)に基づいて複数種類のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。
各大当り用変動パターン種別判定テーブル1132a〜1132cには、変動パターン種別判定用の乱数(ランダム2)の値と比較される数値(判定値)であって、ノーマルCA3−1〜ノーマルCA3−2、スーパーCA3−3、特殊CA4−1、特殊CA4−2の変動パターン種別のいずれかに対応する判定値が設定されている。
例えば、大当り種別が「通常大当り」である場合に用いられる図49(a)に示す大当り用変動パターン種別判定テーブル1132aと、大当り種別が「確変大当り」である場合に用いられる図49(b)に示す大当り用変動パターン種別判定テーブ1ル132bとで、ノーマルCA3−1〜ノーマルCA3−2、スーパーCA3−3の変動パターン種別に対する判定値の割り当てが異なっている。
このように、大当り種別に応じて選択される大当り用変動パターン種別判定テーブル1132a〜1132cを比較すると、大当り種別に応じて各変動パターン種別に対する判定値の割り当てが異なっている。また、大当り種別に応じて異なる変動パターン種別に対して判定値が割り当てられている。よって、大当り種別を複数種類のうちのいずれにするかの決定結果に応じて、異なる変動パターン種別に決定することができ、同一の変動パターン種別に決定される割合を異ならせることができる。
また、大当り種別が「突然確変大当り」である場合に用いられる大当り用変動パターン種別判定テーブル1132cでは、例えば、特殊CA4−1、特殊CA4−2といった大当り種別が「突然確変大当り」以外である場合には判定値が割り当てられない変動パターン種別に対して、判定値が割り当てられている。よって、可変表示結果が「大当り」となり大当り種別が「突然確変大当り」となることに応じて大当り遊技状態に制御する場合には、「通常大当り」や「確変大当り」となる場合とは異なる変動パターン種別に決定することができる。
また、図49(d)は、小当り用変動パターン種別判定テーブル1132Dを示す説明図である。小当り用変動パターン種別判定テーブル1132Dは、可変表示結果を小当り図柄にする旨の判定がなされたときに、変動パターン種別を、変動パターン種別判定用の乱数(ランダム2)に基づいて複数種類のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。尚、本実施例では、図49(d)に示すように、小当りとすることに決定されている場合には、変動パターン種別として特殊CA4−1が決定される場合が示されている。
図50(a)〜(c)は、はずれ用変動パターン種別判定テーブル1135a〜1135cを示す説明図である。このうち、図50(a)は、遊技状態が通常状態であるとともに合算保留記憶数が3未満である場合に用いられるはずれ用変動パターン種別判定テーブル1135aを示している。また、図50(b)は、遊技状態が通常状態であるとともに合算保留記憶数が3以上である場合に用いられるはずれ用変動パターン種別判定テーブル1135bを示している。また、図50(c)は、遊技状態が確変状態や時短状態である場合に用いられるはずれ用変動パターン種別判定テーブル1135cを示している。はずれ用変動パターン種別判定テーブル1135a〜1135cは、可変表示結果をはずれ図柄にする旨の判定がなされたときに、変動パターン種別を、変動パターン種別判定用の乱数(ランダム2)に基づいて複数種類のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。
尚、図50に示す例では、遊技状態が確変状態や時短状態である場合と合算保留記憶数が3以上である場合とで別々のはずれ用変動パターン種別判定テーブル1135b、1135cを用いる場合を示しているが、確変状態や時短状態である場合と合算保留記憶数が3以上である場合とで、共通のはずれ用変動パターン種別判定テーブルを用いるように構成しても良い。また、図50(c)に示す例では、1つの確変/時短用のはずれ用変動パターン種別判定テーブル1135cを用いる場合を示しているが、確変/時短用のはずれ用変動パターン種別判定テーブルとして合算保留記憶数に応じた複数のはずれ用変動パターン判定テーブル(判定値の割合を異ならせたテーブル)を用いるようにしても良い。
尚、本実施例では、遊技状態が通常状態である場合には、合算保留記憶数が3未満である場合に用いるはずれ用変動パターン種別判定テーブル1135aと、合算保留記憶数が3以上である場合に用いるはずれ用変動パターン種別判定テーブル1135bとの2種類のテーブルを用いる場合を示しているが、はずれ変動パターン種別判定テーブルの分け方は、本実施例で示したものに限られない。例えば、合算保留記憶数の値ごとに別々のはずれ変動パターン種別判定テーブルをそれぞれ備えても良い(すなわち、合算保留記憶数0個用、合算保留記憶数1個用、合算保留記憶数2個用、合算保留記憶数3個用、合算保留記憶数4個用・・・のはずれ変動パターン種別判定テーブルをそれぞれ別々に用いるようにしても良い)。また、例えば、合算保留記憶数の他の複数の値の組み合わせに対応したはずれ変動パターン種別判定テーブルを用いるようにしても良い。例えば、合算保留記憶数0〜2用、合算保留記憶数3用、合算保留記憶数4用・・・のはずれ変動パターン種別判定テーブルを用いるようにしても良い。
また、本実施例では、合算保留記憶数に応じてはずれ変動パターン種別判定テーブルを複数備える場合を示しているが、第1保留記憶数や第2保留記憶数に応じてはずれ変動パターン種別判定テーブルを複数備えるようにしても良い。例えば、第1特別図柄の変動表示を行う場合には、第1保留記憶数の値ごとに別々に用意されたはずれ変動パターン種別判定テーブルを用いるようにしても良い(すなわち、第1保留記憶数0個用、第1保留記憶数1個用、第1保留記憶数2個用、第1保留記憶数3個用、第1保留記憶数4個用・・・のはずれ変動パターン種別判定テーブルをそれぞれ別々に用いるようにしても良い)。また、例えば、第1保留記憶数の他の複数の値の組み合わせに対応したはずれ変動パターン種別判定テーブルを用いるようにしても良い。例えば、第1保留記憶数0〜2用、第1保留記憶数3用、第1保留記憶数4用・・・のはずれ変動パターン種別判定テーブルを用いるようにしても良い。この場合であっても、第1保留記憶数や第2保留記憶数が多い場合(例えば3以上)には、変動時間が短い変動パターンを含む変動パターン種別が選択されやすいように構成すれば良い。
各はずれ用変動パターン種別判定テーブル1135a〜1135cには、変動パターン種別判定用の乱数(ランダム2)の値と比較される数値(判定値)であって、非リーチCA2−1〜非リーチCA2−3、ノーマルCA2−4〜ノーマルCA2−6、スーパーCA2−7の変動パターン種別のいずれかに対応する判定値が設定されている。
また、本実施例では、遊技状態が確変状態や時短状態に制御されている場合には、図50(c)に示す確変/時短用のはずれ用変動パターン種別判定テーブルが用いられる。図50(c)に示すように、本実施例では、確変状態や時短状態に制御されている場合には、短縮変動の非リーチPA1−2の変動パターンを含む非リーチCA2−3の変動パターン種別を選択可能である。
尚、時短状態に制御されているときに、第2特別図柄の変動表示を行う場合のみ、図50(c)の確変/時短用のはずれ用変動パターン種別判定テーブルを選択するようにし、第1特別図柄の変動表示を行う場合には、図50(a)に示す通常用のはずれ用変動パターン種別判定テーブルを用いるようにして変動時間を短縮しないようにしても良い。そのようにすれば、第2特別図柄の変動表示と比較して遊技者にとって不利な第1特別図柄の変動表示が多く実行されてしまい、有利な状態の恩恵を遊技者が却って受けられなくなってしまう事態を防止することができる。
尚、本実施例では、図49に示すように、現在の遊技状態にかかわらず、共通の大当り用変動パターン種別判定テーブルを用いる場合を示したが、現在の遊技状態が確変状態であるか時短状態であるか通常状態であるかに応じて、それぞれ別々に用意された大当り用変動パターン種別判定テーブルを用いるようにしても良い。また、本実施例では、合算保留記憶数が3以上である場合に、図50(b)に示す短縮用のはずれ用変動パターン種別判定テーブルを選択して短縮変動の変動パターンが決定される場合があるように構成する場合を示しているが、現在の遊技状態に応じて短縮変動の変動パターンが選択されうる場合の合算保留記憶数(第1保留記憶数や第2保留記憶数でも良い)の閾値を異ならせても良い。例えば、遊技状態が通常状態である場合には、合算保留記憶数が3である場合に(または、例えば、第1保留記憶数や第2保留記憶数が2である場合に)、短縮用のはずれ用変動パターン種別判定テーブルを選択して短縮変動の変動パターンが決定される場合があるようにし、遊技状態が確変状態や時短状態である場合には、合算保留記憶数がより少ない1や2の場合でも(または、例えば、第1保留記憶数や第2保留記憶数がより少ない0や1の場合でも)、短縮用のはずれ用変動パターン種別判定テーブルを選択して短縮変動の変動パターンが決定される場合があるようにしても良い。
図51(a)、(b)は、ROM1054に記憶されている当り変動パターン判定テーブル1137a〜1137bを示す説明図である。当り変動パターン判定テーブル1137a〜1137bは、可変表示結果を「大当り」や「小当り」にする旨の判定がなされたときに、大当り種別や変動パターン種別の決定結果などに応じて、変動パターン判定用の乱数(ランダム3)に基づいて、変動パターンを複数種類のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。各当り変動パターン判定テーブル1137a〜1137bは、変動パターン種別の決定結果に応じて、使用テーブルとして選択される。すなわち、変動パターン種別をノーマルCA3−1〜ノーマルCA3−2、スーパーCA3−3のいずれかにする旨の決定結果に応じて当り変動パターン判定テーブル1137aが使用テーブルとして選択され、変動パターン種別を特殊CA4−1、特殊CA4−2のいずれかにする旨の決定結果に応じて当り変動パターン判定テーブル1137bが使用テーブルとして選択される。各当り変動パターン判定テーブル1137a〜1137bは、変動パターン種別に応じて、変動パターン判定用の乱数(ランダム3)の値と比較される数値(判定値)であって、演出図柄の可変表示結果が「大当り」である場合に対応した複数種類の変動パターンのいずれかに対応するデータ(判定値)を含む。
尚、図51(a)に示す例では、変動パターン種別として、ノーマルリーチのみを伴う変動パターンを含む変動パターン種別であるノーマルCA3−1と、ノーマルリーチ及び擬似連を伴う変動パターンを含む変動パターン種別であるノーマルCA3−2と、スーパーリーチを伴う(スーパーリーチとともに擬似連を伴う場合もある)変動パターンを含む変動パターン種別であるスーパーCA3−3とに種別分けされている場合が示されている。また、図51(b)に示す例では、変動パターン種別として、非リーチの変動パターンを含む変動パターン種別である特殊CA4−1と、リーチを伴う変動パターンを含む変動パターン種別である特殊CA4−2とに種別分けされている場合が示されている。尚、図51(b)において、リーチの有無によって変動パターン種別を分けるのではなく、擬似連や滑り演出などの特定演出の有無によって変動パターン種別を分けても良い。この場合、例えば、特殊CA4−1は、特定演出を伴わない変動パターンである特殊PG1−1と特殊PG2−1を含むようにし、特殊CA4−2は、特定演出を伴う特殊PG1−2、特殊PG1−3及び特殊PG2−2を含むように構成しても良い。
図52は、ROM1054に記憶されているはずれ変動パターン判定テーブル1138aを示す説明図である。はずれ変動パターン判定テーブル1138aは、可変表示結果を「はずれ」にする旨の判定がなされたときに、変動パターン種別の決定結果に応じて、変動パターン判定用の乱数(ランダム3)に基づいて、変動パターンを複数種類のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。はずれ変動パターン判定テーブル138aは、変動パターン種別の決定結果に応じて、使用テーブルとして選択される。
次に、大当り種別ごとの大当り及び小当りにおける大入賞口の開放パターンを説明する。図53〜図56は、大入賞口の開放パターンを示す説明図である。本実施例では、大当り遊技状態に制御される場合、大当り種別にかかわらず、大当り遊技中の内部制御上のラウンド数は15ラウンド一定である。しかし、本実施例では、大当り種別が通常大当り、確変大当りA〜F、突然確変大当りのいずれであるかによって、各ラウンドの大入賞口の開放時間や開放回数が異なっており、ラウンドによっては大入賞口が極めて短い時間(本例では0.1秒間)しか開放されない制御(以下、高速開放制御ともいう)が行われることによって、見た目上のラウンド数が大当り種別によって異なって見える。
まず、図53(1)を用いて、突然確変大当り及び小当りにおける大入賞口の開放パターンを説明する。本実施例では、突然確変大当りに基づく大当り遊技状態に制御される場合、1ラウンドあたり大入賞口を0.1秒間開放状態に制御した後、大入賞口が1秒間閉鎖状態に制御される(ただし、大入賞口が閉鎖状態とされる1秒間はインターバル期間である)。そして、そのような開放態様のラウンドが15回繰り返されることによって、図53(1)に示すように、大入賞口を0.1秒間開放状態に制御した後に1秒間閉鎖状態に制御するという動作が15回連続して繰り返される。
また、本実施例では、小当り遊技状態に制御される場合、その小当り遊技中において、大入賞口を0.1秒間開放状態に制御した後に1秒間閉鎖状態に制御するという動作が15回連続して繰り返される(ただし、突然確変大当りとは異なり、ラウンドという概念はない)。そのため、突然確変大当りと小当りの場合とでは、図53(1)に示すように、見た目上、全く同様の態様で大入賞口の高速開放制御が行われ、突然確変大当りであるのか小当りであるのかを認識しにくくしている。
次に、図53(2)を用いて、通常大当り及び確変大当りAにおける大入賞口の開放パターンを説明する。本実施例では、通常大当りや確変大当りAに基づく大当り遊技状態に制御される場合、1ラウンドあたり大入賞口を30秒間開放状態に制御した後、大入賞口が1秒間閉鎖状態に制御される(ただし、大入賞口が閉鎖状態とされる1秒間はインターバル期間である)。そして、そのような開放態様のラウンドが15回繰り返されることによって、図53(2)に示すように、大入賞口を30秒間開放状態に制御した後に1秒間閉鎖状態に制御するという動作が15回連続して繰り返される。そのため、本実施例では、通常大当りや確変大当りAとなった場合には、大入賞口の開放時間が30秒と長く遊技球の入賞が十分に期待できる開放動作が15回連続して実行され、見た目上のラウンド数は内部制御上のラウンド数15回と一致している。
尚、本実施例では、通常大当りや確変大当りAとなった場合には、大当り遊技中の各ラウンドにおいて、例えば、ラウンド数表示を行ったり、ラウンドごとに大入賞口への遊技球の入賞数を表示したりするなどの通常用のラウンド中演出が実行される。
次に、図54(1)を用いて、確変大当りBにおける大入賞口の開放パターンを説明する。本実施例では、確変大当りBに基づく大当り遊技状態に制御される場合、まず、ラウンド1〜ラウンド10では、1ラウンドあたり大入賞口を0.1秒間開放状態に制御した後、大入賞口が1秒間閉鎖状態に制御され(ただし、大入賞口が閉鎖状態とされる1秒間はインターバル期間である)、大入賞口が高速開放制御される。また、ラウンド11では、そのラウンド中に大入賞口を0.1秒間開放状態に制御した後に1秒間閉鎖状態に制御する動作が5回繰り返される。そのような動作態様によって、図54(1)に示すように、ラウンド1〜11において、大入賞口が15回にわたって高速開放制御され、恰も突然確変大当りと同様の態様の開放制御が行われる。尚、本実施例では、後述するように、確変大当りB中の高速開放制御が行われる期間に関しては、突然確変大当りに基づく大当り遊技中と同様の演出が実行される。次いで、ラウンド12〜ラウンド15では、1ラウンドあたり大入賞口を30秒間開放状態に制御した後、大入賞口が1秒間閉鎖状態に制御される(ただし、大入賞口が閉鎖状態とされる1秒間はインターバル期間である)。そのため、確変大当りBとなった場合には、遊技球の入賞があまり期待できない高速開放制御を行って恰も突然確変大当りであるかのように見せておいてから、大入賞口の開放時間が30秒と長く遊技球の入賞が十分に期待できる開放動作が4回連続して実行され、見た目上4ラウンドの大当りに発展したかのように見せている。
尚、本実施例では、ラウンド11において最後の5回目の大入賞口の開放を終了した後、ラウンド12に移行するまでの間に2秒間(そのうち、1秒間はインターバル期間である)が確保されている。本実施例では、その2秒間の期間において、恰も突然確変大当りから開放時間が長い(遊技球の入賞を期待できる)大当りに発展するかのような導入演出が実行される。導入演出とは、高速開放制御を行っている期間から開放時間が長い(遊技球の入賞を期待できる)大当りに発展することを報知する演出である。尚、本実施例では、導入演出の実行中には、まだ開放時間が長い大入賞口の開放制御は開始されておらず、後述する入賞演出は実行されず、開放時間が長い大入賞口の開放制御が開始され後述する点灯演出が開始されてから、入賞演出が実行可能となる。尚、導入演出が開始された時点から入賞演出を実行可能に構成しても良い。
また、確変大当りBの場合、大当り遊技中のラウンド1〜11では、通常大当りや確変大当りAにおける通常用のラウンド中演出とは異なる態様の高速用のラウンド中演出が実行され、ラウンド数表示を行ったり、ラウンドごとに大入賞口への遊技球の入賞数を表示したりするなどの演出は行わず、内部制御上のラウンド数を認識できないようにしている。
また、大当り遊技中のラウンド12〜15でも、通常大当りや確変大当りAにおける通常用のラウンド中演出とは異なる態様の点灯用のラウンド中演出が実行され、ラウンド数表示を行ったり、ラウンドごとに大入賞口への遊技球の入賞数を表示したりするなどの演出は行わず、一連の演出を実行して内部制御上のラウンド数を認識できないようにしている。ただし、確変大当りBのラウンド12〜15では、後述する点灯演出が実行され、所定数(本実施例では、内部制御上のラウンドごとに3個、5個、7個)の入賞を検出するごとに、演出表示装置1009の表示画面において1つずつ赤表示、青表示、金色表示または虹色表示を点灯表示させるような演出を行い、表示数が増加していくに従って大当り遊技が終わりに近づいているかのような演出が実行される。尚、本実施例では、点灯演出は、ラウンド中と、ラウンド間のインターバル期間とを区別することなく、一連の演出として実行される。また、確変大当りBのラウンド12〜15では、大入賞口に遊技球が入賞するごとに、大入賞口LED1020Aを点灯表示させるなどの態様で入賞演出を行い、大入賞口に遊技球が入賞したことを認識できるようにしている。
また、本実施例では、図54(1)に示すような態様で、恰も突然確変大当りから開放時間が長い(遊技球の入賞を期待できる)大当りに発展するような制御が行われる場合、4ラウンドにわたって(図54(1)に示す例では、ラウンド12〜15)点灯演出を実行するとともに、その点灯演出の終了時にさらに大当りが継続するか否かを予告する継続演出が実行される。尚、継続演出のうち、大当り継続に成功したことが報知され、さらに大当りが継続する場合を継続成功演出といい、大当り継続に失敗したことが報知され、大当りが終了する場合を継続失敗演出という。図54(1)に示すように、確変大当りBの場合には、ラウンド12〜15を終了すると、内部制御上のラウンド数を全て消化しており、継続失敗演出が実行されて、大当り遊技を終了する。尚、本実施例では、継続演出の演出期間として8秒間(そのうち、1秒間はインターバル期間である)確保されるものとする。
次に、図54(2)を用いて、確変大当りCにおける大入賞口の開放パターンを説明する。本実施例では、確変大当りCに基づく大当り遊技状態に制御される場合、まず、ラウンド1〜ラウンド6では、1ラウンドあたり大入賞口を0.1秒間開放状態に制御した後に1秒間閉鎖状態に制御する動作を2回繰り返し(ただし、大入賞口が2回目に閉鎖状態とされる1秒間はインターバル期間である)、大入賞口が高速開放制御される。また、ラウンド7では、そのラウンド中に大入賞口を0.1秒間開放状態に制御した後に1秒間閉鎖状態に制御する動作が3回繰り返される。そのような動作態様によって、図54(2)に示すように、ラウンド1〜7において、大入賞口が15回にわたって高速開放制御され、恰も突然確変大当りと同様の態様の開放制御が行われる。尚、本実施例では、後述するように、確変大当りC中の高速開放制御が行われる期間に関しては、突然確変大当りに基づく大当り遊技中と同様の演出が実行される。また、ラウンド7の最後の3回目の大入賞口の開放を終了した後、ラウンド8に移行するまでの間に2秒間(そのうち、1秒間はインターバル期間である)が確保され、その2秒間で導入演出が実行される。
次いで、ラウンド8〜ラウンド11では、1ラウンドあたり大入賞口を30秒間開放状態に制御した後、大入賞口が1秒間閉鎖状態に制御される(ただし、大入賞口が閉鎖状態とされる1秒間はインターバル期間である)。すなわち、恰も突然確変大当りから開放時間が長い(遊技球の入賞を期待できる)大当りに発展したかのような制御が行われる。また、ラウンド8〜ラウンド11では、点灯演出が実行され、所定数の入賞を検出するごとに、演出表示装置1009の表示画面において1つずつ赤表示、青表示、金色表示または虹色表示を点灯表示させるような演出が実行される。また、大入賞口に遊技球が入賞するごとに、大入賞口LED20Aを点灯表示させるなどの態様で入賞演出を行う。一方で、ラウンド8〜ラウンド11では、ラウンド数表示を行ったり、ラウンドごとに大入賞口への遊技球の入賞数を表示したりするなどの演出は行わず、内部制御上のラウンド数を認識できないようにしている。
また、ラウンド8〜11を終了すると、継続演出が実行される。図54(2)に示すように、確変大当りCのラウンド8〜11を終了した場合、まだ内部制御上のラウンド数を消化しておらず、継続成功演出が実行されて、ラウンド12に移行する。
次いで、ラウンド12〜ラウンド15では、1ラウンドあたり大入賞口を30秒間開放状態に制御した後、大入賞口が1秒間閉鎖状態に制御される(ただし、大入賞口が閉鎖状態とされる1秒間はインターバル期間である)。すなわち、恰も4ラウンドの大当りが終了しかけた後にさらに4ラウンドの大当りが継続したかのような制御が行われる。また、ラウンド12〜ラウンド15では、点灯演出が実行され、所定数の入賞を検出するごとに、演出表示装置1009の表示画面において1つずつ赤表示、青表示、金色表示または虹色表示を点灯表示させるような演出が実行される。また、大入賞口に遊技球が入賞するごとに、大入賞口LED1020Aを点灯表示させるなどの態様で入賞演出を行う。一方で、ラウンド12〜ラウンド15では、ラウンド数表示を行ったり、ラウンドごとに大入賞口への遊技球の入賞数を表示したりするなどの演出は行わず、内部制御上のラウンド数を認識できないようにしている。
また、ラウンド12〜15を終了すると、継続演出が実行される。図54(2)に示すように、確変大当りCのラウンド12〜15を終了した場合、内部制御上のラウンド数を全て消化しており、継続失敗演出が実行されて、大当り遊技を終了する。
以上の制御が行われることによって、確変大当りCとなった場合には、遊技球の入賞があまり期待できない高速開放制御を行って恰も突然確変大当りであるかのように見せておいてから、大入賞口の開放時間が30秒と長く遊技球の入賞が十分に期待できる開放動作が4回連続して実行され、大当りが終了するかもしれないと見せておいてから、さらに大当りが継続して大入賞口の開放時間が30秒と長く遊技球の入賞が十分に期待できる開放動作が4回連続して実行される。そのため、確変大当りCとなった場合には、恰も突然確変大当りであるかのように見せておいてから、見た目上8ラウンドの大当りに発展したかのように見せている。
次に、図55を用いて、確変大当りDにおける大入賞口の開放パターンを説明する。本実施例では、確変大当りDに基づく大当り遊技状態に制御される場合、まず、ラウンド1において、大入賞口を0.1秒間開放状態に制御した後に1秒間閉鎖状態に制御する動作を15回繰り返し、さらに大入賞口を1回0.1秒間開放状態に制御し、大入賞口が高速開放制御される。そのような動作態様によって、図55に示すように、ラウンド1において、大入賞口が15回にわたって高速開放制御され、恰も突然確変大当りと同様の態様の開放制御が行われる。また、ラウンド1の15回目の大入賞口の開放を終了した後、大入賞口が2秒間閉鎖状態に制御され、その2秒間で導入演出が実行される。さらに、ラウンド1において、大入賞口を30秒間開放状態に制御した後、大入賞口が1秒間閉鎖状態に制御される(ただし、大入賞口が閉鎖状態とされる1秒間はインターバル期間である)。すなわち、恰も突然確変大当りから開放時間が長い(遊技球の入賞を期待できる)大当りに発展したかのような制御が行われる。尚、本実施例では、後述するように、確変大当りD中の高速開放制御が行われる期間に関しては、突然確変大当りに基づく大当り遊技中と同様の演出が実行される。
次いで、ラウンド2〜ラウンド4では、1ラウンドあたり大入賞口を30秒間開放状態に制御した後、大入賞口が1秒間閉鎖状態に制御される(ただし、大入賞口が閉鎖状態とされる1秒間はインターバル期間である)。また、ラウンド1の最後の16回目の大入賞口の開放からラウンド2〜ラウンド4では、点灯演出が実行され、所定数の入賞を検出するごとに、演出表示装置1009の表示画面において1つずつ赤表示、青表示、金色表示または虹色表示を点灯表示させるような演出が実行される。また、大入賞口に遊技球が入賞するごとに、大入賞口LED1020Aを点灯表示させるなどの態様で入賞演出を行う。一方で、ラウンド1の最後の16回目の大入賞口の開放からラウンド2〜ラウンド4では、ラウンド数表示を行ったり、ラウンドごとに大入賞口への遊技球の入賞数を表示したりするなどの演出は行わず、内部制御上のラウンド数を認識できないようにしている。
また、ラウンド2〜4を終了すると、継続演出が実行される。図55に示すように、確変大当りDのラウンド2〜4を終了した場合、まだ内部制御上のラウンド数を消化しておらず、継続成功演出が実行されて、ラウンド5に移行する。
次いで、ラウンド5〜ラウンド8では、1ラウンドあたり大入賞口を30秒間開放状態に制御した後、大入賞口が1秒間閉鎖状態に制御される(ただし、大入賞口が閉鎖状態とされる1秒間はインターバル期間である)。すなわち、恰も4ラウンドの大当りが終了しかけた後にさらに4ラウンドの大当りが継続したかのような制御が行われる。また、ラウンド5〜ラウンド8では、点灯演出が実行され、所定数の入賞を検出するごとに、演出表示装置1009の表示画面において1つずつ赤表示、青表示、金色表示または虹色表示を点灯表示させるような演出が実行される。また、大入賞口に遊技球が入賞するごとに、大入賞口LED1020Aを点灯表示させるなどの態様で入賞演出を行う。一方で、ラウンド5〜ラウンド8では、ラウンド数表示を行ったり、ラウンドごとに大入賞口への遊技球の入賞数を表示したりするなどの演出は行わず、内部制御上のラウンド数を認識できないようにしている。
また、ラウンド5〜8を終了すると、継続演出が実行される。図55に示すように、確変大当りDのラウンド5〜8を終了した場合、まだ内部制御上のラウンド数を消化しておらず、継続成功演出が実行されて、ラウンド9に移行する。
次いで、ラウンド9〜ラウンド15では、1ラウンドあたり大入賞口を30秒間開放状態に制御した後、大入賞口が1秒間閉鎖状態に制御される(ただし、大入賞口が閉鎖状態とされる1秒間はインターバル期間である)。すなわち、恰も8ラウンドの大当りが終了しかけた後にさらに7ラウンドの大当りが継続したかのような制御が行われる。尚、本実施例では、確変大当りDにおいて、ラウンド9に移行した後には、残りのラウンド9〜15において、通常大当りや確変大当りAと同様の態様で通常用のラウンド中演出が実行され、ラウンド数表示を行ったり、ラウンドごとに大入賞口への遊技球の入賞数を表示したりするなどの演出を行うものとする。
以上の制御が行われることによって、確変大当りDとなった場合には、遊技球の入賞があまり期待できない高速開放制御を行って恰も突然確変大当りであるかのように見せておいてから、大入賞口の開放時間が30秒と長く遊技球の入賞が十分に期待できる開放動作が4回連続して実行され、大当りが終了するかもしれないと見せておいてから、さらに大当りが継続して大入賞口の開放時間が30秒と長く遊技球の入賞が十分に期待できる開放動作が4回連続して実行され、さらに大当りが終了するかもしれないと見せておいてから大当りが継続して大入賞口の開放時間が30秒と長く遊技球の入賞が十分に期待できる開放動作が7回連続して実行される。そのため、確変大当りDとなった場合には、恰も突然確変大当りであるかのように見せておいてから、内部制御上のラウンド数と同じ15ラウンドの大当りに発展したかのように見せている。
次に、図56(1)を用いて、確変大当りEにおける大入賞口の開放パターンを説明する。本実施例では、確変大当りEに基づく大当り遊技状態に制御される場合、まず、ラウンド1〜ラウンド4において、1ラウンドあたり大入賞口を30秒間開放状態に制御した後、大入賞口が1秒間閉鎖状態に制御される(ただし、大入賞口が閉鎖状態とされる1秒間はインターバル期間である)。また、ラウンド1〜ラウンド4では、点灯演出が実行され、所定数の入賞を検出するごとに、演出表示装置1009の表示画面において1つずつ赤表示、青表示、金色表示または虹色表示を点灯表示させるような演出が実行される。また、大入賞口に遊技球が入賞するごとに、大入賞口LED1020Aを点灯表示させるなどの態様で入賞演出を行う。一方で、ラウンド1〜ラウンド4では、ラウンド数表示を行ったり、ラウンドごとに大入賞口への遊技球の入賞数を表示したりするなどの演出は行わず、内部制御上のラウンド数を認識できないようにしている。
次いで、ラウンド5〜ラウンド7では、1ラウンドあたり大入賞口を0.1秒間開放状態に制御した後、大入賞口が1秒間閉鎖状態に制御され(ただし、大入賞口が閉鎖状態とされる1秒間はインターバル期間である)、大入賞口が高速開放制御される。
また、ラウンド5〜7の期間中に、継続演出が実行される。図56(1)に示すように、確変大当りEのラウンド5〜7では、まだ内部制御上のラウンド数を消化しておらず、継続成功演出が実行されて、ラウンド8に移行する。
次いで、ラウンド8〜ラウンド11では、1ラウンドあたり大入賞口を30秒間開放状態に制御した後、大入賞口が1秒間閉鎖状態に制御される(ただし、大入賞口が閉鎖状態とされる1秒間はインターバル期間である)。すなわち、恰も4ラウンドの大当りが終了しかけた後にさらに4ラウンドの大当りが継続したかのような制御が行われる。また、ラウンド8〜ラウンド11では、点灯演出が実行され、所定数の入賞を検出するごとに、演出表示装置1009の表示画面において1つずつ赤表示、青表示、金色表示または虹色表示を点灯表示させるような演出が実行される。また、大入賞口に遊技球が入賞するごとに、大入賞口LED1020Aを点灯表示させるなどの態様で入賞演出を行う。一方で、ラウンド8〜ラウンド11では、ラウンド数表示を行ったり、ラウンドごとに大入賞口への遊技球の入賞数を表示したりするなどの演出は行わず、内部制御上のラウンド数を認識できないようにしている。
次いで、ラウンド12〜ラウンド15では、1ラウンドあたり大入賞口を0.1秒間開放状態に制御した後、大入賞口が1秒間閉鎖状態に制御され(ただし、大入賞口が閉鎖状態とされる1秒間はインターバル期間である)、大入賞口が高速開放制御される。
また、ラウンド12〜15の期間中に、継続演出が実行される。図56(1)に示すように、確変大当りEのラウンド12〜15を終了することによって、内部制御上のラウンド数を全て消化することとなり、継続失敗演出が実行されて、大当り遊技を終了する。
尚、図56(1)に示すように、確変大当りEでは、継続演出の実行中に大入賞口が高速開放制御されるので、その大入賞口の高速開放によってラウンドが全て消化されてしまい、大当りの継続に失敗するかもしれないとのドキドキ感を遊技者に与えることができ、遊技に対する興趣を向上させることができる。
以上の制御が行われることによって、確変大当りEとなった場合には、遊大入賞口の開放時間が30秒と長く遊技球の入賞が十分に期待できる開放動作が4回連続して実行され、大当りが終了するかもしれないと見せておいてから、さらに大当りが継続して大入賞口の開放時間が30秒と長く遊技球の入賞が十分に期待できる開放動作が4回連続して実行される。そのため、確変大当りEとなった場合には、見た目上8ラウンドの大当りであるかのように見せている。
次に、図56(2)を用いて、確変大当りFにおける大入賞口の開放パターンを説明する。本実施例では、確変大当りFに基づく大当り遊技状態に制御される場合、まず、ラウンド1〜ラウンド4において、1ラウンドあたり大入賞口を30秒間開放状態に制御した後、大入賞口が1秒間閉鎖状態に制御される(ただし、大入賞口が閉鎖状態とされる1秒間はインターバル期間である)。また、ラウンド1〜ラウンド4では、点灯演出が実行され、所定数の入賞を検出するごとに、演出表示装置1009の表示画面において1つずつ赤表示、青表示、金色表示または虹色表示を点灯表示させるような演出が実行される。また、大入賞口に遊技球が入賞するごとに、大入賞口LED1020Aを点灯表示させるなどの態様で入賞演出を行う。一方で、ラウンド1〜ラウンド4では、ラウンド数表示を行ったり、ラウンドごとに大入賞口への遊技球の入賞数を表示したりするなどの演出は行わず、内部制御上のラウンド数を認識できないようにしている。
次いで、ラウンド5では、大入賞口を0.1秒間開放状態に制御した後に1秒間閉鎖状態に制御する動作を3回繰り返し、大入賞口が高速開放制御される。このラウンド5中の高速開放制御期間中には、図56(2)に示すように、継続演出が実行される。この場合、図56(2)に示すように、ラウンド5中であり、まだ内部制御上のラウンド数を消化しておらず、継続成功演出が実行されて、ラウンド5中の次の開放制御に移行する。そして、さらに、ラウンド5において、大入賞口を30秒間開放状態に制御した後、大入賞口が1秒間閉鎖状態に制御される(ただし、大入賞口が閉鎖状態とされる1秒間はインターバル期間である)。すなわち、恰も4ラウンドの大当りが終了しかけた後に大当りが継続したかのような制御が行われる。
次いで、ラウンド6〜ラウンド8では、1ラウンドあたり大入賞口を30秒間開放状態に制御した後、大入賞口が1秒間閉鎖状態に制御される(ただし、大入賞口が閉鎖状態とされる1秒間はインターバル期間である)。また、ラウンド5の最後の4回目の大入賞口の開放からラウンド6〜ラウンド8では、点灯演出が実行され、所定数の入賞を検出するごとに、演出表示装置1009の表示画面において1つずつ赤表示、青表示、金色表示または虹色表示を点灯表示させるような演出が実行される。また、大入賞口に遊技球が入賞するごとに、大入賞口LED1020Aを点灯表示させるなどの態様で入賞演出を行う。一方で、ラウンド5の最後の4回目の大入賞口の開放からラウンド6〜ラウンド8では、ラウンド数表示を行ったり、ラウンドごとに大入賞口への遊技球の入賞数を表示したりするなどの演出は行わず、内部制御上のラウンド数を認識できないようにしている。
次いで、ラウンド9では、大入賞口を0.1秒間開放状態に制御した後に1秒間閉鎖状態に制御する動作を3回繰り返し、大入賞口が高速開放制御される。このラウンド9中の高速開放制御期間中には、図56(2)に示すように、継続演出が実行される。この場合、図56(2)に示すように、ラウンド9中であり、まだ内部制御上のラウンド数を消化しておらず、継続成功演出が実行されて、ラウンド9中の次の開放制御に移行する。そして、さらに、ラウンド9において、大入賞口を30秒間開放状態に制御した後、大入賞口が1秒間閉鎖状態に制御される(ただし、大入賞口が閉鎖状態とされる1秒間はインターバル期間である)。すなわち、恰も8ラウンドの大当りが終了しかけた後に大当りが継続したかのような制御が行われる。
尚、図56(2)に示すように、確変大当りFでは、継続演出の実行中に大入賞口が高速開放制御されるので、その大入賞口の高速開放によってラウンドが全て消化されてしまい、大当りの継続に失敗するかもしれないとのドキドキ感を遊技者に与えることができ、遊技に対する興趣を向上させることができる。
また、図56(2)に示すように、確変大当りFでは、例えば、ラウンド1〜4やラウンド6〜8、ラウンド10〜15では、ラウンド期間として30秒間(インターバル時間1秒を除く)確保され、30秒間の大入賞口の開放が1回行われる。そこで、図56(2)に示すように、高速開放も行われるラウンド5及びラウンド9においては、ラウンド期間として36秒間を確保し、最初の6秒間を利用して大入賞口を3回高速開放制御した後に30秒間の大入賞口の開放が1回行われる。そのようにすることにより、ラウンド5及びラウンド9において、高速開放制御中以外の大入賞口の開放時間が他のラウンドと比較して短くなるのを防止し、見た目上、高速開放制御が行われている期間以外は、大入賞口が均一に30秒間開放制御されるように見せている。
次いで、ラウンド10〜ラウンド15では、1ラウンドあたり大入賞口を30秒間開放状態に制御した後、大入賞口が1秒間閉鎖状態に制御される(ただし、大入賞口が閉鎖状態とされる1秒間はインターバル期間である)。すなわち、恰も8ラウンドの大当りが終了しかけた後にさらに7ラウンド(ラウンド9の4回目の大入賞口の開放も含む)の大当りが継続したかのような制御が行われる。尚、本実施例では、確変大当りFにおいて、ラウンド9の4回目の大入賞口の開放期間と、残りのラウンド10〜15とにおいて、通常大当りや確変大当りAと同様の態様で通常用のラウンド中演出が実行され、ラウンド数表示を行ったり、ラウンドごとに大入賞口への遊技球の入賞数を表示したりするなどの演出を行うものとする。
以上の制御が行われることによって、確変大当りFとなった場合には、2回にわたって大当りが終了するかもしれないと見せておいてから、大当りが継続して大入賞口の開放時間が30秒と長く遊技球の入賞が十分に期待できる開放動作が継続され、内部制御上のラウンド数と同じ15ラウンドの大当りが実行されるように見せている。
遊技制御用マイクロコンピュータ1560は、前述のように演出制御用マイクロコンピュータ1100に対して演出制御コマンドを送信する。そのうちコマンド80XX(H)は、特別図柄の可変表示に対応して演出表示装置1009において可変表示される演出図柄の変動パターンを指定する演出制御コマンド(変動パターンコマンド)である(それぞれ変動パターンXXに対応)。尚、「(H)」は16進数であることを示す。また、変動パターンを指定する演出制御コマンドは、変動開始を指定するためのコマンドでもある。従って、演出制御用マイクロコンピュータ1100は、コマンド80XX(H)を受信すると、演出表示装置1009において演出図柄の可変表示を開始するように制御する。
コマンド8C01(H)〜8C0B(H)は、大当りとするか否か、小当りとするか否か、及び大当り種別を示す演出制御コマンドである。演出制御用マイクロコンピュータ1100は、コマンド8C01(H)〜8C0B(H)の受信に応じて演出図柄の表示結果を決定するので、コマンド8C01(H)〜8C0B(H)を表示結果指定コマンドという。
コマンド8D01(H)は、第1特別図柄の可変表示(変動)を開始することを示す演出制御コマンド(第1図柄変動指定コマンド)である。コマンド8D02(H)は、第2特別図柄の可変表示(変動)を開始することを示す演出制御コマンド(第2図柄変動指定コマンド)である。第1図柄変動指定コマンドと第2図柄変動指定コマンドとを特別図柄特定コマンド(または図柄変動指定コマンド)と総称することがある。尚、第1特別図柄の可変表示を開始するのか第2特別図柄の可変表示を開始するのかを示す情報を、変動パターンコマンドに含めるようにしても良い。
コマンド8F00(H)は、第4図柄の可変表示(変動)を終了して表示結果(停止図柄)を導出表示することを示す演出制御コマンド(図柄確定指定コマンド)である。演出制御用マイクロコンピュータ1100は、図柄確定指定コマンドを受信すると、第4図柄の可変表示(変動)を終了して表示結果を導出表示する。
コマンド9000(H)は、遊技機に対する電力供給が開始されたときに送信される演出制御コマンド(初期化指定コマンド:電源投入指定コマンド)である。コマンド9200(H)は、遊技機に対する電力供給が再開されたときに送信される演出制御コマンド(停電復旧指定コマンド)である。遊技制御用マイクロコンピュータ1560は、遊技機に対する電力供給が開始されたときに、バックアップRAMにデータが保存されている場合には、停電復旧指定コマンドを送信し、そうでない場合には、初期化指定コマンドを送信する。
コマンド9F00(H)は、客待ちデモンストレーションを指定する演出制御コマンド(客待ちデモ指定コマンド)である。
コマンドA001〜A003(H)は、ファンファーレ画面を表示すること、すなわち大当り遊技の開始を指定する演出制御コマンド(大当り開始指定コマンド:ファンファーレ指定コマンド)である。大当り開始指定コマンドには、大当りの種類に応じた大当り開始1指定コマンド、大当り開始指定2指定コマンド及び小当り/突然確変大当り開始指定コマンドがある。尚、遊技制御用マイクロコンピュータ1560は、突然確変大当りである場合に突然確変大当り開始指定用のファンファーレ指定コマンドを送信するものの、小当りである場合にはファンファーレ指定コマンドを送信しないように構成しても良い。
コマンドA1XX(H)は、XXで示す回数目(ラウンド)の大入賞口開放中の表示を示す演出制御コマンド(大入賞口開放中指定コマンド)である。尚、大入賞口開放中指定コマンドは、内部制御上のラウンド数(見た目上のラウンド数ではない)を示す値がEXTデータにセットされて演出制御用マイクロコンピュータ1100に送信される。従って、演出制御用マイクロコンピュータ1100は、大入賞口開放中指定コマンドのEXTデータを確認すれば、大当り遊技中の何ラウンドを開始する場合であるかを認識することができる。
A2XX(H)は、XXで示す回数目(ラウンド)の大入賞口閉鎖を示す演出制御コマンド(大入賞口開放後指定コマンド)である。尚、大入賞口開放後指定コマンドは、内部制御上のラウンド数(見た目上のラウンド数ではない)を示す値がEXTデータにセットされて演出制御用マイクロコンピュータ1100に送信される。従って、演出制御用マイクロコンピュータ1100は、大入賞口開放後指定コマンドのEXTデータを確認すれば、大当り遊技中の何ラウンドを終了する場合であるかを認識することができる。
コマンドA301(H)は、大当り終了画面を表示すること、すなわち大当り遊技の終了を指定するとともに、通常大当りであったことを指定する演出制御コマンド(大当り終了1指定コマンド:エンディング1指定コマンド)である。コマンドA302(H)は、大当り終了画面を表示すること、すなわち大当り遊技の終了を指定するとともに、確変大当りであったことを指定する演出制御コマンド(大当り終了2指定コマンド:エンディング2指定コマンド)である。コマンドA303(H)は、小当りの遊技の終了または突然確変大当りの遊技の終了を指定する演出制御コマンド(小当り/突然確変大当り終了指定コマンド:エンディング3指定コマンド)である。尚、遊技制御用マイクロコンピュータ1560は、突然大当りである場合に突然確変大当り終了指定用のエンディング指定コマンドを送信するものの、小当りである場合にはエンディング指定コマンドを送信しないように構成しても良い。
コマンドAA00(H)は、大入賞口への異常入賞の発生を報知することを指定する演出制御コマンド(異常入賞報知指定コマンド)である。コマンドAB00(H)は、大当り遊技中にカウントスイッチ1023からの検出信号を入力したこと(大当り遊技中に大入賞口への入賞を検出したこと)を指定する演出制御コマンド(カウント入賞指定コマンド)である。
コマンドC000(H)は、第1保留記憶数が1増加したことを指定する演出制御コマンド(第1保留記憶数加算指定コマンド)である。コマンドC100(H)は、第2保留記憶数が1増加したことを指定する演出制御コマンド(第2保留記憶数加算指定コマンド)である。コマンドC200(H)は、第1保留記憶数が1減少したことを指定する演出制御コマンド(第1保留記憶数減算指定コマンド)である。コマンドC300(H)は、第2保留記憶数が1減少したことを指定する演出制御コマンド(第2保留記憶数減算指定コマンド)である。
コマンドD000(H)は、保留記憶内に、可変表示結果が大当り(例えば、突然確変大当り以外の大当り)となる保留データ(権利)があることを指定する演出制御コマンド(保留内大当り指定コマンド)である。
演出制御基板80に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータ1100(具体的には、演出制御用CPU1101)は、主基板31に搭載されている遊技制御用マイクロコンピュータ1560から上述した演出制御コマンドを受信すると、その内容に応じて演出表示装置1009の表示状態を変更したり、ランプの表示状態を変更したり、音声出力基板1070に対して音番号データを出力したりする。
例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ1560は、始動入賞があり第1特別図柄表示器1008aまたは第2特別図柄表示器1008bにおいて特別図柄の可変表示が開始される度に、演出図柄の変動パターンを指定する変動パターンコマンド及び表示結果指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ1100に送信する。
本実施例では、演出制御コマンドは2バイト構成であり、1バイト目はMODE(コマンドの分類)を表し、2バイト目はEXT(コマンドの種類)を表す。MODEデータの先頭ビット(ビット7)は必ず「1」に設定され、EXTデータの先頭ビット(ビット7)は必ず「0」に設定される。尚、そのようなコマンド形態は一例であって他のコマンド形態を用いても良い。例えば、1バイトや3バイト以上で構成される制御コマンドを用いても良い。
演出制御用CPU1101は、遊技制御用マイクロコンピュータ1560から受信したコマンド等に応じてプロセステーブルを設定し、設定されたプロセステーブルに設定されているプロセスデータに従って演出表示装置1009等の演出装置(演出用部品)の制御を行う。プロセステーブルは、プロセスタイマ設定値と表示制御実行データ、ランプ制御実行データ、及び音番号データの組み合わせが複数集まったデータで構成されている。表示制御実行データには、演出図柄の可変表示の可変表示時間(変動時間)中の変動態様を構成する各変動の態様を示すデータ等(演出図柄の表示態様の他に演出表示装置1009の表示画面における演出図柄以外の演出態様を含む。)が記載されている。具体的には、演出表示装置1009の表示画面の変更に関わるデータが記載されている。また、プロセスタイマ設定値には、その演出態様での演出時間が設定されている。演出制御用CPU1101は、プロセステーブルを参照し、プロセスタイマ設定値に設定されている時間だけ表示制御実行データに設定されている態様で演出図柄を表示させるとともに表示画面に表示されるキャラクタ画像や背景を表示させる制御を行う。また、ランプ制御実行データ及び音番号データに設定されている態様で発光体の点滅を制御するとともに、スピーカ27からの音出力を制御する。
本実施例において演出制御用CPU1101は、遊技開始時に後述するパスワードが入力された場合に、予め定められた達成条件が成立したことを条件に経験値を付与し、経験値を10獲得する毎にレベルを加算するようになっている。そしてレベルの値が一定値を超える毎に、実行される可能性のあるリーチ演出等の種類数を増加させるようになっている。詳しくは、レベル1〜30の場合に用いる演出テーブル1、レベル31〜60の場合に用いる演出テーブル2、レベル61〜99の場合に用いる演出テーブル3を備えており、演出テーブル2には、演出テーブル1に登録されているリーチ演出等の演出パターンに加えて演出テーブル1に登録されていない演出パターンが定められており、演出テーブル3には、演出テーブル1、2に登録されているリーチ演出等の演出パターンに加えて演出テーブル1、2に登録されていない演出パターンが定められており、演出テーブル1〜3のうち現在のレベルに応じた演出テーブルを用いて演出パターンを選択することにより、レベルが30を超えた場合、60を超えた場合にそれぞれリーチ演出等の演出パターンが増加することとなる。
また、レベルの値が一定値を超える毎に、選択できるキャラクタ及び演出設定として選択可能な項目を増加させるようになっている。詳しくは、演出の頻度、演出の背景デザイン、遊技者の選択したキャラクタ、キャラクタの衣装、を選択可能とされており、これら演出設定においてレベルが30を越えたとき、レベルが60を超えたときに、それぞれ選択可能な項目が増加することとなる。
経験値が付与される達成条件としては、例えば、図57に示すように、スーパーリーチが実行され、かつ大当りではなかった場合、同じくスーパーリーチが実行され、かつ大当りとなった場合などが定められており、各達成条件の難易度、現在のレベル、遊技を開始してからのゲーム数に応じて付与される経験値が定められ、達成条件が成立した時点の状況に応じた経験値が付与されることとなる。
図57に示すスーパーリーチBは、スーパーリーチAに比較して大当りの可能性が高い旨を示すリーチ演出、すなわち大当りが判定された場合に選択される比率がスーパーリーチAよりも高いリーチ演出であり、かつスーパーリーチAより出現率の低いリーチ演出である。
そして、スーパーリーチAが実行され、かつ大当りではない場合と、スーパーリーチBが実行され、かつ大当りでない場合と、を比較すると後者の方が多くの経験値が付与されるようになっており、大当りの可能性が高いにも関わらず、大当りではない場合には、より多くの経験値が付与されるようになっている。
また、スーパーリーチAが実行され、かつ大当りではない場合と、スーパーリーチAが実行され、かつ大当りである場合と、を比較すると後者の方が多くの経験値が付与されるようになっており、大当りの可能性が低いにも関わらず、大当りである場合には、より多くの経験値が付与されるようになっている。
また、同じ達成条件が成立した場合でも、0〜499回転と、500〜699回転と、700回転以上と、で付与される経験値が異なり、回転数(始動数)が多いほどより多くの経験値が付与されるようになっている。
また、レベルの値が一定の値を超える毎に、付与される経験値が少なくなり、付与される経験値は少なくなる。詳しくは、レベル30を超えた場合、レベル60を超えた場合に、それぞれ付与される経験値が減少するようになっており、達成条件によっては、経験値が付与されなくなる。このため、レベルが一定の値を超える毎に、さらなるレベルの上昇が困難となる。
このように本実施例のパチンコ遊技機1001では、遊技を行った結果に応じた達成条件が成立することで経験値が付与され、その経験値に応じてレベルが上昇し、リーチ演出などの演出パターンが増加したり、演出の設定項目が増加するようになっており、遊技者が遊技を行う意欲を効果的に高めることができる。
また、一定以上のレベルであることや累積回転数や累積大当り回数などが一定数以上であることを条件に実行される演出パターンが用意されており、さらに前述のミッションとしてこのような一定以上のレベル、累積回転数や累積大当り回数などが一定数以上でなければ出現しない演出パターンに基づくリーチ演出などが実行されることにより達成されるミッション、すなわち一定以上のレベル、累積回転数や累積大当り回数などが一定数以上でなければ達成できないミッションが定められており、遊技者が遊技を行い、レベルを上昇させることへの意欲も効果的に高めることができる。
また、遊技開始時にパスワードが開始された場合に、遊技を終了するまでの間、遊技者の選択操作によって、レベルに応じて選択可能な複数のキャラクタA〜L(最大で12種類)からいずれかのキャラクタを任意に選択可能とされているとともに、RAM91cには、キャラクタ毎に当該キャラクタを選択して遊技を行った回転数が格納されるキャラクタ別回転数を含む個人履歴格納領域が割り当てられ、演出制御用CPU1101は、選択されたキャラクタに対応する個人履歴格納領域のキャラクタ別回転数を変動表示の開始毎に加算することにより、各キャラクタを選択して遊技を行った回転数をそれぞれ計数するようになっている。
尚、キャラクタは、1度に1つのみ選択可能とされており、複数のキャラクタを同時に選択することできないようになっており、1日におけるキャラクタ別回転数の合計値が1日の総回転数を越えることはない。
また、演出制御用CPU1101は、遊技開始時に後述するパスワードが入力された場合に、回転数に応じて演出表示装置1009にて複数段階からなるストーリーが順次進行するようになっている。詳しくは、回転数に応じてストーリーがある段階まで到達すると、次の段階のストーリーが展開されることとなる。
また、レベルの値は、前述のスロットマシン1と同様に、1台のパチンコ遊技機1001において上昇した値のみならず、他のパチンコ遊技機1001において上昇した値を引き継ぐことも可能である。また、レベルの値だけでなく、後述のポイント数、他のパチンコ遊技機1001において進展したストーリーの段階や他のパチンコ遊技機1001において遊技者が演出設定を変更した場合、その設定内容も引き継ぐことが可能である。
具体的には、図20(a)に類似するメインメニュー画面から「パスワード入力」を選択し、管理サーバ1200にて発行されたパスワードを入力することにより、以前の遊技履歴に応じたポイント数、レベル、ストーリーの段階及び演出設定を引き継いで遊技を行うことが可能となる。
パスワードは、スロットマシン1と同様、後述する管理サーバ1200にて管理されているポイント数、レベル、ストーリーの段階、演出設定を特定可能な8文字からなる文字データである。
メインメニュー画面は、客待ちデモンストレーションの実行中においてプッシュボタン1120が操作されることで演出表示装置1009に表示される。
メインメニュー画面が表示されている状態では、スティックコントローラ1122が左側に傾斜操作されることで、左側のメニュー項目に移動し、スティックコントローラ1122が右側に傾斜操作されることで右側のメニュー項目に移動する。そして、プッシュボタン1120が操作されることで手前に表示されているメニュー項目が選択される。また、メニュー項目として「終了」が手前に表示されている状態でプッシュボタン1120が操作されるか、スティックコントローラ1122が一定時間以上手前に向かって傾斜操作されると、「YES」「NO」を選択可能な終了確認画面が表示され、終了確認画面にてスティックコントローラ1122、プッシュボタン1120を操作し、「YES」「NO」のうち「YES」を選択することで、客待ちデモンストレーションに戻るようになっている。また、何も操作されずに画面毎に定められた時間が経過することでも客待ちデモンストレーションに戻る。
パスワード入力前の遊技開始前のメインメニュー画面では、図21(a)に示したのと同様に、「パスワード入力」「会員登録」「ストックコインのヒント」「終了」のメニュー項目が表示されるようになっており、このパスワード入力前のメインメニュー画面にてスティックコントローラ1122、プッシュボタン1120を操作してパスワードメニューを選択することにより、パスワード入力画面が表示される。パスワード入力画面では、図21(c)に示したのと同様に、スティックコントローラ1122を傾斜操作することで文字が移動し、図22(a)に示したのと同様に、プッシュボタン1120を操作することで、手前に表示されている文字が選択されることとなる。
1文字選択する毎に、次の文字が選択可能となる。また、「1文字戻る」が手前に表示されている状態でプッシュボタン1120を操作することで、手前の文字を再度選択可能となる。そして、8文字のパスワードを選択すると、決定欄に移動し、図22(b)に示したのと同様に、「1文字戻る」以外の文字が手前に表示されている状態でプッシュボタン1120を操作することで、パスワードが決定される。
そして、入力したパスワードが正規のパスワードであると認証された場合には、図22(c)に示したのと同様に、パスワード入力OK画面が表示される。パスワード入力OK画面は、プッシュボタン1120を操作するか、画面毎に定められた時間が経過することで客待ちデモンストレーションに切り替わる。尚、パスワードが正規のパスワードであると認証されなかった場合には、パスワード入力NG画面(図示略)が表示される。パスワード入力NG画面も、プッシュボタン1120を操作するか、画面毎に定められた時間が経過することで客待ちデモンストレーションに切り替わる。
パスワードが正規のパスワードであると認証されると、RAM91cに割り当てられた個人履歴格納領域(総回転数、小当り回数、突然確変大当り回数、確変大当りA回数、確変大当りB回数、確変大当りC回数、確変大当りD回数、確変大当りE回数、確変大当りF回数、キャラクタ別回転数、達成ミッション)の値が初期化されるとともに、パスワードから解析されるレベルがRAM91cに割り当てられたレベル格納領域に、パスワードから解析されるポイント数がRAM91cに割り当てられたポイント格納領域に、パスワードから解析されるストーリーがRAM91cに割り当てられたストーリー格納領域に、パスワードから解析される演出設定A〜DがRAM91cに割り当てられた演出設定格納領域に設定され、これに伴い以前の遊技履歴に応じたレベル、ポイント数(ただし、ポイント数は、管理サーバ1200側で付与されることもある。)、ストーリー及び演出設定が引き継がれることとなる。また、この際、入力されたパスワードそのものがRAM91cに割り当てられたパスワード格納領域に格納されるようになっている。
パスワードの解析手順は、前述のスロットマシン1と同様であるため、ここでの説明は省略する。
前述のようにRAM91cには、個人履歴格納領域が割り当てられており、パスワードを入力し、正規のパスワードと認証されてからの遊技履歴(総回転数、小当り回数、突然確変大当り回数、確変大当りA回数、確変大当りB回数、確変大当りC回数、確変大当りD回数、確変大当りE回数、確変大当りF回数、キャラクタ別回転数、達成ミッション)が蓄積されるようになっている。さらに予めパチンコ遊技機側に設定されたミッション(課題)を達成した場合には、達成したミッションの種類を示す達成ミッションの履歴も蓄積されるようになっている。また、前述のように経験値を10獲得する毎に、レベル格納領域に格納されたレベルが上昇するようになっている。また、ゲーム数に応じてストーリーが進展し、ある決められたゲーム数に到達することで次の段階に進展するようになっている。また、後述のように昇格演出や潜伏示唆演出を実行させる際にポイントを消費したり、予め設定された条件を満たすことによりポイントが加算されることがあり、これらに伴ってポイント数が増減するようになっている。
そして、遊技者が遊技を終える場合には、図29(a)に示したのと同様に、パスワード入力後のメニュー画面から「本日のゲームデータ」が選択されることで、当該遊技者の遊技履歴、現在のレベル、ストーリーの段階、演出設定、達成ミッションの履歴、後述する獲得コイン数及びポイント数を特定可能な2次元コードが生成される。この2次元コードが演出表示装置1009に表示されることで、遊技者はこの2次元コードを取得し、2次元コードから特定される内容を管理サーバ1200が備える後述の遊技者データベースの内容に反映させることができるようになっている。
図20(b)に示したのと同様に、パスワード入力後のメインメニュー画面では、「データクリア」「本日のゲームデータ」「大当り履歴」「終了」のメニュー項目が表示されるようになっており、このパスワード入力後のメインメニュー画面にて図29(a)に示したのと同様に、「本日のゲームデータ」のメニュー項目を選択することにより、本日の遊技履歴等を特定可能な2次元コードが生成され、図30(a)(b)に示したのと同様に、生成された2次元コードが演出表示装置1009に表示される。出力される2次元コードには、図58に示すように、管理サーバ上のパチンコ遊技機用の更新ページの所在を示すURLと、遊技開始時に入力されたパスワードと、個人履歴格納領域に記憶されている総回転数、小当り回数、突然確変大当り回数、確変大当りA回数、確変大当りB回数、確変大当りC回数、確変大当りD回数、確変大当りE回数、確変大当りF回数、キャラクタ別回転数、達成ミッションと、レベル格納領域に格納されているレベル値と、ストーリー格納領域に格納されているストーリーの段階と、演出設定格納領域に格納されている演出設定1〜4と、ポイント格納領域に格納されているポイント数と、後述する獲得コイン格納領域に格納されている獲得データ(獲得した金、銀、銅の各コインの枚数を示すデータ)と、2次元コード作成毎に取得されるランダムな値である遊技乱数(本実施例では、32ビットの乱数)と、が格納されている。
そして、この2次元コードを携帯端末1300により読み取り、2次元コードから特定される管理サーバ1200のURLにアクセスすることで、2次元コードから特定される本日の遊技履歴等が管理サーバ1200が備える遊技者データベースの内容に反映されるようになっている。
また、パスワードが認証されてから本日のゲームデータが選択され、本日の遊技履歴等を特定可能な2次元コードが表示されるまでの間は、新たなパスワードの入力が禁止されるようになっており、本日の遊技履歴等を特定可能な2次元コードが表示され、その表示がクリアされると、パスワード格納領域に格納されているパスワード、個人履歴格納領域に記憶されている総回転数、小当り回数、突然確変大当り回数、確変大当りA回数、確変大当りB回数、確変大当りC回数、確変大当りD回数、確変大当りE回数、確変大当りF回数、キャラクタ別回転数、達成ミッションの種類、レベル格納領域に格納されているレベル値、ストーリー格納領域に格納されているストーリーの段階、演出設定格納領域に格納されている演出設定A〜Dの内容、ポイント格納領域に格納されているポイント数と、獲得コイン格納領域に格納されている獲得コイン数(獲得した金、銀、銅の各コインの数)が全てクリアされ、再びパスワードの入力が許可されるようになっている。
このように本実施例のパチンコ遊技機1001では、遊技を開始する際にパスワードを入力することで、以前遊技を行った際のレベルやストーリー、演出設定、ポイント数など、過去の遊技履歴を反映した演出を実行させることが可能となり、長期間にわたり継続性のある演出を行わせることができる。また、新たな遊技履歴を特定するために出力される2次元コードに、パスワードが含まれるため、パスワードを発行する管理サーバ1200にて2次元コードに含まれるパスワードを認証することで、パスワードの発行を受けた遊技者であるかを判別することが可能となり、第三者が他人のパスワードを入手して遊技を行い2次元コードを取得したり、他人の2次元コードを取得したりしても、この2次元コードから特定される遊技履歴を自らのものに反映させることはできず、パスワードの発行を受けた遊技者による新たな遊技履歴を引き継ぐことは可能となる一方でパスワードの発行を受けた遊技者以外の遊技者が遊技履歴を引き継ぐことが不可能となる。これによりパスワードや2次元コードを流用したり盗用したりしても意味がなくなるため、パスワード及び2次元コードの流用や盗用を防止することができる。
また、パスワードが、当該パスワードが管理サーバ1200によって発行される毎に変化するランダム値によって変化するため、同一内容の遊技履歴が特定される場合であっても同一パスワードとなる訳ではなく、パスワードを推測することが困難となる。
図26は、2次元コードに格納されるキャラクタ別回転数の格納領域を示す図である。
本実施例では、図26に示したのと同様に、2次元コードに格納されるキャラクタ別回転数の格納領域として、キャラ1、キャラ1ゲーム数、キャラ2、キャラ2ゲーム数、キャラ3、キャラ3ゲーム数、キャラ4、キャラ4ゲーム数の格納領域が割り当てられている。
キャラ1は、個人履歴格納領域に格納されたキャラクタ別回転数のうち最も多くの回転数が格納されたキャラクタ別回転数に対応するキャラクタの種別を示すキャラクタ種別データが格納される4ビットの格納領域であり、キャラクタa〜lに対応する0〜11のいずれかの値が格納される。
キャラ1ゲーム数は、キャラ1に格納されたキャラクタ種別データが示すキャラクタを選択して遊技を行った回転数が格納される6ビットの格納領域であり、0〜63の範囲でキャラ1に格納されるキャラクタ種別データが示すキャラクタに対応してキャラクタ別回転数に格納されている回転数の下3桁以上の値(例えば、4230回転であれば42)が格納される。すなわち下2桁の値は切り捨てられることで最大6300回転を示す値(63)を格納可能とされている。
キャラ2は、個人履歴格納領域に格納されたキャラクタ別回転数のうち2番目に多くの回転数が格納されたキャラクタ別回転数に対応するキャラクタの種別を示すキャラクタ種別データが格納される4ビットの格納領域であり、キャラクタa〜lに対応する0〜11のいずれかの値が格納される。
キャラ2ゲーム数は、キャラ2に格納されたキャラクタ種別データが示すキャラクタを選択して遊技を行った回転数が格納される5ビットの格納領域であり、0〜31の範囲でキャラ2に格納されるキャラクタ種別データが示すキャラクタに対応してキャラクタ別回転数に格納されている回転数の下3桁以上の値が格納される。すなわち下2桁の値は切り捨てられることで最大3100回転を示す値(31)を格納可能とされている。
キャラ3は、個人履歴格納領域に格納されたキャラクタ別回転数のうち3番目に多くの回転数が格納されたキャラクタ別回転数に対応するキャラクタの種別を示すキャラクタ種別データが格納される4ビットの格納領域であり、キャラクタa〜lに対応する0〜11のいずれかの値が格納される。
キャラ3ゲーム数は、キャラ3に格納されたキャラクタ種別データが示すキャラクタを選択して遊技を行った回転数が格納される5ビットの格納領域であり、0〜31の範囲でキャラ3に格納されるキャラクタ種別データが示すキャラクタに対応してキャラクタ別回転数に格納されている回転数の下3桁以上の値が格納される。すなわち下2桁の値は切り捨てられることで最大3100回転を示す値(31)を格納可能とされている。
キャラ4は、個人履歴格納領域に格納されたキャラクタ別回転数のうち4番目に多くの回転数が格納されたキャラクタ別回転数に対応するキャラクタの種別を示すキャラクタ種別データが格納される4ビットの格納領域であり、キャラクタa〜lに対応する0〜11のいずれかの値が格納される。
キャラ4ゲーム数は、キャラ4に格納されたキャラクタ種別データが示すキャラクタを選択して遊技を行った回転数が格納される4ビットの格納領域であり、0〜15の範囲でキャラ4に格納されるキャラクタ種別データが示すキャラクタに対応してキャラクタ別回転数に格納されている回転数の下3桁以上の値が格納される。すなわち下2桁の値は切り捨てられることで最大1500回転を示す値(15)を格納可能とされている。
尚、パスワード入力後、遊技を終了するまで(2次元コードを発行するまで)に、遊技者は5種類以上のキャラクタを選択することも可能であるが、5種類以上のキャラクタが選択された場合には、そのうちキャラクタ別回転数の多い順に4種類のキャラクタ種別データ及びそれに対応するキャラクタ別回転数(の下3桁以上の値)のみがキャラ1ゲーム数、キャラ2ゲーム数、キャラ3ゲーム数、キャラ4ゲーム数に格納されるようになっている。
また、前述のようにキャラクタは、1度に1つのみ選択可能とされており、複数のキャラクタを同時に選択することできないようになっており、1日におけるキャラクタ別回転数の合計値が1日の総回転数を越えることはない。一方、1日に実行され得る総回転数は、通常であれば多く見積もっても5000回転程度である。
そして、1日に実行され得る総ゲーム数を5000回転とした場合、遊技者が1種類のキャラクタのみを選択して遊技を行った場合のキャラクタ別回転数の取り得る最大値も5000回転となる。
そして、スロットマシン1で説明したように、2番目に多くの遊技を行ったキャラクタのキャラクタ別回転数の最大値は、最も多くの遊技を行ったキャラクタのキャラクタ別回転数の最大値の1/2となり、3番目に多くの遊技を行ったキャラクタのキャラクタ別回転数の最大値は、最も多くの遊技を行ったキャラクタのキャラクタ別回転数の最大値の1/3となり、4番目に多くの遊技を行ったキャラクタのキャラクタ別回転数の最大値は、最も多くの遊技を行ったキャラクタのキャラクタ別回転数の最大値の1/4となる。
このため、2次元コードに割り当てられたキャラクタ別回転数の格納領域のうち、キャラ1ゲーム数、すなわち最も多くの遊技を行ったキャラクタのキャラクタ別回転数が格納される格納領域に格納される値の最大値が、1日に実行され得る総回転数である5000よりも多い6300を示す63に設定され、63を格納可能な6ビットの領域が割り当てられているのに対して、キャラ2ゲーム数、すなわち2番目に多くの遊技を行ったキャラクタのキャラクタ別回転数が格納される格納領域に格納される値の最大値が、1日に実行され得る総回転数である5000よりも少なく、この5000の1/2、すなわち2番目に多くの遊技を行ったキャラクタのキャラクタ別回転数の最大値よりも多い3100を示す31に設定され、31を格納可能な5ビットの領域が割り当てられている。
また、キャラ3ゲーム数、すなわち3番目に多くの遊技を行ったキャラクタのキャラクタ別回転数が格納される格納領域に格納される値の最大値が、5000の1/2、すなわち2番目に多くの遊技を行ったキャラクタのキャラクタ別回転数の最大値よりも少なく、5000の1/3、すなわち3番目に多くの遊技を行ったキャラクタのキャラクタ別回転数の最大値よりも多い3100を示す31に設定され、31を格納可能な5ビットの領域が割り当てられている。
また、キャラ4ゲーム数、すなわち4番目に多くの遊技を行ったキャラクタのキャラクタ別回転数が格納される格納領域に格納される値の最大値が、5000の1/3、すなわち3番目に多くの遊技を行ったキャラクタのキャラクタ別回転数の最大値よりも少なく、5000の1/4、すなわち4番目に多くの遊技を行ったキャラクタのキャラクタ別回転数の最大値よりも多い1500を示す15に設定され、15を格納可能な4ビットの領域が割り当てられている。
このように本実施例では、キャラクタ別回転数のように相互に排他的に発生し得る特定事象の種類毎の発生回数を2次元コードのように格納容量に制限のある形式にてデータ出力を行う場合に、その格納領域として、特定事象が発生し得る総数をN(5000)とした場合に、格納可能な最大値がN以上となるように格納容量が割り当てられた第1の格納領域(キャラ1回転数)と、格納可能な最大値がNよりも小さく1/2N以上となるように格納容量が割り当てられた第2の格納領域(キャラ2回転数)と、これら第1の格納領域(キャラ1回転数)及び第2の格納領域(キャラ2回転数)に発生数が格納された特定事象の種類を特定可能な種類データ(キャラクタ種別データ)が格納される第3の格納領域(キャラ1、キャラ2)と、が割り当てられ、複数種類の特定事象のうち最も多く発生した種類の特定事象の発生数を第1の格納領域(キャラ1回転数)に格納し、次に多く発生した種類の特定事象の発生数を第2の格納領域(キャラ2回転数)に格納し、第1の格納領域(キャラ1回転数)及び第2の格納領域(キャラ2回転数)に格納された特定事象の種類を示す種類データ(キャラクタ種別データ)を第3の格納領域(キャラ1、キャラ2)に格納することで、第1の格納領域(キャラ1回転数)及び第2の格納領域(キャラ2回転数)にそれぞれ特定事象が発生し得る最大値を格納可能な容量(5000(=50))を確保せずとも、複数種類の特定事象のうち最も多く発生した種類の特定事象の発生数が最大値Nをとった場合でも、最も多く発生した種類の特定事象の発生数及び次に多く発生した種類の特定事象の発生数とがほぼ均等となった場合(それぞれ2500となった場合)でも、それぞれの発生数を格納することが可能となるため、複数種類の特定事象の種類毎の発生数を含む遊技履歴を2次元コード等を用いて予め定められたデータ容量の範囲で出力する場合でも、複数種類の特定事象の種類毎の発生数を出力するのに要するデータ量を削減することで、より多くの遊技履歴を出力することが可能となる。
さらに、格納可能な最大値が1/2Nよりも小さく1/3N以上となるように格納容量が割り当てられた第4の格納領域(キャラ3回転数)、格納可能な最大値が1/3Nよりも小さく1/4N以上となるように格納容量が割り当てられた第5の格納領域(キャラ4回転数)が割り当てられるとともに、第3の格納領域(キャラ3、キャラ4)に、第4の格納領域及び第5の格納領域に発生数が格納された特定事象の種類を特定可能な種類データ(キャラクタ種別データ)が格納されるようになっているので、第3の格納領域(キャラ1回転数)及び第4の格納領域(キャラ2回転数)にそれぞれ特定事象が発生し得る最大値を格納可能な容量(5000(=50))を確保せずとも、複数種類の特定事象のうち最も多く発生した種類の特定事象の発生数が最大値Nをとった場合でも、最も多く発生した種類の特定事象の発生数及び次に多く発生した種類の特定事象の発生数3番目に多く発生した特定事象の発生数、4番目に多く発生した特定事象の発生数がほぼ均等となった場合(それぞれ1250となった場合)でも、それぞれの発生数を格納することが可能となるため、複数種類の特定事象の種類毎の発生数を出力するのに要するデータ量を一層削減することができる。
尚、上記の効果は、遊技者が任意に選択可能な排他的な事象に適用するものであれば同様に得られるものであり、例えば、大当り中のBGMなどの演出を遊技者が任意に選択可能な場合に、大当り中に遊技者が選択した演出の種類毎にその選択数を遊技履歴情報として出力する場合でも、上記と同様の効果が得られる。
また、本実施例のパチンコ遊技機1001では、遊技者が任意に選択可能な排他的な事象であるキャラクタ別回転数の格納方法として、前述したスロットマシン1におけるキャラクタ別ゲーム数と類似する格納方法を採用しており、スロットマシン1において説明した作用効果も同様に有する物であり、また、変形例を適用することも可能である。
本実施例において演出制御用CPU1101は、スロットマシン1と同様に、遊技開始時に、遊技者によりパスワードが入力された場合に、遊技において予め定められた条件が成立すると、遊技者に対して管理サーバ1200から所定の特典の付与を受ける際の交換価値であるコイン(金、銀、銅の3種類)を付与する。
このコインの獲得仕様を図59に示す。本実施例では、大当り時(突然確変大当り、通常大当り、確変大当りA〜Fの何れでも良い)に当選すると、金、銀、銅のコインが各1枚ずつ付与される。また、同様に、100回転毎に、金、銀、銅のコインのうち、何れか1枚を付与する。
また、ミッション達成時にも、その達成したミッションのレベルに応じて、コインが付与される。例えば、レベル高のミッション達成時には、金、銀、銅のコインが各1枚ずつ付与される。また、レベル中のミッション達成時には、金、銀、銅のコインのうち、何れか2枚が付与され、レベル低のミッション達成時には、金、銀、銅のコインのうち、何れか1枚が付与される。
また、本実施例では、コインを付与する際に後述するポイントが残っている場合には、演出表示装置1009にポイントを用いることでコインの選択率が優遇される旨の案内と消費ポイントとして0〜3の選択肢とが表示されるようになっており、この際、プッシュボタン1120及びスティックコントローラ1122を操作して1〜3ポイントのいずれかを選択することにより、該当する数のポイントを消費するとともに、消費したポイント数に応じてコインの選択率が優遇されるようになっている。すなわち消費したポイント数が多い程、良い色のコイン(銅→金or銀、銀→金)が付与される確率を高くなる。
遊技者にコインが付与されると、その内容に応じてRAM91cに割り当てられた獲得コイン領域に記憶されている獲得データ(獲得した金、銀、銅の各コインの枚数を示すデータ)が更新される。
このような遊技間におけるコインの獲得のほか、遊技終了時において、予め定められた条件が成立すると、遊技者に対して、ストックコインの付与が行われる。
ストックコインとは、パスワードの入力有無に関わらす、当該パチンコ遊技機1001における遊技において、所定の条件が成立すると加算され、蓄積されるコイン(金、銀、銅の3種類)である。ストックコインを示すデータ(ストックコインデータ)は、RAM91cに割り当てられたストックコイン格納領域に記憶されている。
演出制御用CPU1101は、スロットマシン1と同様に、パスワード入力後のメインメニュー画面で「本日のゲームデータ」が選択されることで、ストックコインを獲得するための抽選条件(ストックコインの獲得抽選条件)が成立している場合に、ストックコインの獲得抽選を行い、その結果に基づいてストックコインの獲得抽選演出を示すJACKPOT演出を出力すると共に、演出表示装置1009に2次元コードを表示するようになっている。
尚、本実施例のパチンコ遊技機1001では、ストックコインの獲得抽選やJACKPOT演出、「ストックコインのヒント」として、スロットマシン1と同様の構成を適用しているため、ここでの詳細な説明は省略するが、ストックコインの獲得抽選やJACKPOT演出、「ストックコインのヒント」について説明した作用効果も同様に有しており、これらに関連する変形例を適用することも可能である。
本実施例において演出制御用CPU1101は、パスワードを入力した後、遊技を終了するまでの期間においてポイント格納領域に格納されているポイント数、すなわちパスワードから特定されるポイント数が残っている場合に、そのポイントを消費することで、遊技者に対して有利な情報を示唆する演出を行う。
本実施例では、図60に示すように、ポイントを所定数消費することで有利な情報を示 唆する演出としてリーチ演出の演出結果、昇格演出の演出結果、確変示唆演出、潜伏示唆演出、継続演出を適用している。
本実施例では、第1特別図柄表示器1008aまたは第2特別図柄表示器1008b及び演出表示装置1009にはずれ図柄が停止表示される場合にも、大当り図柄が停止表示される場合(突然確変大当りは除く)にも、演出表示装置1009において、演出図柄の可変表示状態がリーチ状態になった後にリーチ演出が実行され、前者であれば最終的に大当り図柄とはならない所定の演出図柄の組み合わせが停止表示され、後者であれば最終的に演出表示装置1009における「左」、「中」、「右」の各図柄表示エリア1009L、1009C、1009Rに、演出図柄が揃って停止表示されることとなる。
そして、演出制御用CPU1101は、ポイント格納領域のポイント数が1ポイント以上残っている場合に、リーチ演出の開始後、全ての演出図柄が停止するまでの期間において、演出表示装置1009の一部に、プッシュボタン1120の操作を行うことにより可変表示結果を先取りできる旨の案内と消費するポイント数とを表示させるようになっている。この際、プッシュボタン1120の操作が検出されることにより、ポイント格納領域のポイント数から1ポイント減算するとともに、その時点で可変表示結果、すなわち最終的にリーチはずれとなるか大当りとなるかを報知するようになっている。尚、プッシュボタン1120を操作せず、当初決められた変動時間を経て最終的にリーチはずれとなるか大当りとなった場合には、ポイントが消費されることはない。
また、本実施例では、通常大当りである場合には、演出表示装置1009における演出図柄の停止図柄として3図柄が偶数図柄(通常大当りの発生を想起させる停止図柄)で揃った演出図柄の組み合わせが導出されて大当り遊技に移行する一方で、確変大当りとなった場合には、原則として演出表示装置1009における演出図柄の停止図柄として3図柄が奇数図柄(確変大当りの発生を想起させるような停止図柄)で揃った演出図柄の組み合わせが導出されて大当り遊技に移行する場合こととなるが、確変大当りAの場合、その一部において3図柄が偶数図柄(通常大当りの発生を想起させる停止図柄)で揃った演出図柄の組み合わせが導出されて大当り遊技に移行することがある。このため、演出表示装置1009における演出図柄の停止図柄として3図柄が偶数図柄(通常大当りの発生を想起させる停止図柄)で揃った演出図柄の組み合わせが導出されて大当り遊技に移行した場合に、見た目上、通常大当りであるのか確変大当りであるのかを特定することが困難となる。
そして、演出制御用CPU1101は、通常大当りや確変大当りAとなった場合には、通常用のラウンド中演出と並行して、大当り遊技の終了に向けて当該大当り遊技の契機となった大当りが確変大当りである可能性を示唆する演出を行った後、最終的に確変大当りであるか否かを示す演出結果を導く昇格演出を実行するようになっており、確変大当りであることを条件にその旨を報知するようになっている。
また、演出制御用CPU1101は、ポイント格納領域のポイント数が1ポイント以上残っている場合に、昇格演出の開始後、演出結果が導かれるまでの期間において、演出表示装置1009の一部に、プッシュボタン1120の操作を行うことにより演出結果を先取りできる旨の案内と消費するポイント数とを表示させるようになっている。この際、プッシュボタン1120の操作が検出されることにより、ポイント格納領域のポイント数から1ポイント減算するとともに、その時点で昇格演出の演出結果を導くようになっている。尚、プッシュボタン1120を操作せず、最終的に昇格演出の演出結果が導かれた場合には、ポイントが消費されることはない。
また、演出制御用CPU1101は、確変大当りAとなった場合であっても、昇格演出において確変大当りではない旨の演出結果を導くことがある。また、通常大当りに伴う大当り遊技の終了後も、確変大当りAの確変終了後もともに高ベース状態に移行する。このため、演出表示装置1009における演出図柄の停止図柄として3図柄が偶数図柄(通常大当りの発生を想起させる停止図柄)で揃った演出図柄の組み合わせが導出されて大当り遊技に移行し、かつ昇格演出において確変大当りではない旨の演出結果が導かれた場合であっても、少なくとも特別図柄及び演出図柄の変動表示の実行が所定回数(例えば、100回)行われるまで、すなわち通常大当りの場合において時短状態が終了することとなる契機が到来するまでは、確変状態であるか否かを特定することが困難となる。
また、遊技制御用マイクロコンピュータ1560は、通常大当りまたは確変大当りAに伴う大当り遊技の終了後、特定回数目(本実施例では30回目)の変動パターンとして、可変表示結果が大当りとなるかはずれとなるかに関わらず、また大当りとなる場合には、その種別に関わらず一律に変動時間が32.75秒の特殊変動パターンを選択するとともに、演出制御用CPU1101は、特殊変動パターンを指定する変動パターンコマンドを受信した場合に、リーチ演出とは異なる演出であり、確変状態である可能性を示唆する演出を行った後、変動時間の終了に合わせて、最終的に確変状態であるか否かを示す演出結果を導く確変示唆演出を実行するようになっており、確変状態であることを条件にその旨を報知するようになっている。尚、確変状態であっても必ずその旨の演出結果を導くのではなく、図62(a)に示すように、確変状態であっても50%で確変状態ではない旨の演出結果を導くようになっており、確変示唆演出の演出結果として確変状態ではない旨が示された場合であっても、少なくとも時短状態が終了することとなる契機が到来するまでは、確変状態であることの期待感を持続させることができる。
また、演出制御用CPU1101は、ポイント格納領域のポイント数が3ポイント以上残っている場合において確変示唆演出を行う場合に、演出表示装置1009の一部に、プッシュボタン1120の操作を行うことにより確変示唆演出の演出結果の精度が高くなる旨の案内と消費するポイント数とを表示させるようになっている。この際、プッシュボタン1120の操作が検出されることにより、ポイント格納領域のポイント数から3ポイント減算するとともに、確変示唆演出の演出結果の精度を高めるようになっている。具体的には、ポイントを消費しなければ、図62(a)に示すように、確変状態であっても50%の割合でしか確変状態である旨の演出結果が導かれないのに対して、ポイントを消費した場合には、図62(a)に示すように、確変状態である場合に80%の割合で確変状態である旨の演出結果を導くようになっており、この結果、確変状態である場合により高い割合でその旨が報知されることとなる。尚、プッシュボタン1120を操作しなかった場合には、確変状態であっても50%の割合でしか確変状態である旨の演出結果が導かれることはなく、ポイントが消費されることもない。
また、遊技制御用マイクロコンピュータ1560は、前述のように通常大当りまたは確変大当りAに伴う大当り遊技の終了後、特定回数目(本実施例では30回目)の変動パターンとして、可変表示結果が大当りとなるかはずれとなるかに関わらず、また大当りとなる場合には、その種別に関わらず一律に変動時間が32.75秒の特殊変動パターンを選択することとなるが、特定回数目において大当りが判定されることも起こり得る。このような場合には確変状態が終了して大当り遊技に移行することとなるが、この際、演出制御用CPU1101は、特殊変動パターンの変動時間に合わせたリーチ演出は行わず、前述した確変示唆演出を行い、最終的な演出結果として確変状態か否かを示す演出結果ではなく、大当りである旨の演出結果(大当りを想起させる演出図柄の組み合わせ)を導くようになっており、これに続いて大当り遊技に移行するようになっている。
このため、確変示唆演出が実行される予め定められたタイミング(通常大当りまたは確変大当りAに伴う大当り遊技の終了後、特定回数目)で偶然大当りが判定された場合であっても、すぐにその旨を報知するのではなく、確変示唆演出により確変状態に制御されている可能性を示唆した後に、大当りである旨が報知されるので、予め定められたタイミングで確変示唆演出が実行された場合でも、そのタイミングで大当りが判定されていることが否定されることがなく、遊技者の期待感を持続させることができる。
また、演出制御用CPU1101は、ポイント格納領域のポイント数が3ポイント以上残っている場合において、通常大当りまたは確変大当りAに伴う大当り遊技の終了後で、かつ前述の確変示唆演出により確変状態である旨が報知されていない状態、すなわち確変状態であるか通常状態であるかの特定が困難な状態において特定の変動パターン(例えば、ノーマルPA2−1)が選択され、特定の変動パターンによる変動が開始した場合に、図61(a)に示すように、演出表示装置1009の一部に、プッシュボタン1120の操作を行うことにより確変状態が潜伏している可能性が示唆される旨の案内と消費するポイント数と(図中案内報知)を表示させるようになっている。この際、プッシュボタン1120の操作が検出されることにより、ポイント格納領域のポイント数から3ポイント減算するとともに、その時点で確変状態が潜伏している可能性が高いか否かを示唆する潜伏示唆演出を実行するようになっている。尚、図61(b)に示すように、特定の変動パターンによる変動開始後、規定時間が経過するまでの期間(特定の変動パターンが終了するまでに十分に潜伏示唆演出の実行時間を確保できる時間)までにプッシュボタン1120を操作しなかった場合には、潜伏示唆演出が実行されることはなく、ポイントが消費されることもない。
詳しくは、プッシュボタン1120の操作が検出されることで、キャラクタa、bのいずれかを選択し、選択したキャラクタを演出表示装置1009に表示させることで、その可能性を示唆する。この際、図62(b)に示すように、確変状態である場合には、キャラクタaを80%の確率で選択し、キャラクタbを20%の確率で選択し、演出表示装置1009に表示させる一方で、通常状態である場合には、キャラクタaを20%の確率で選択し、キャラクタbを80%の確率で選択し、演出表示装置1009に表示させるようになっており、プッシュボタン1120を操作してキャラクタaが表示されることで確変状態が潜伏している可能性が高い旨が示唆され、キャラクタbが表示されることで確変状態が潜伏している可能性が低い旨が示唆されるようになっている。
また、本実施例では、小当りである場合にも、突然確変大当りである場合にも、演出表示装置1009における演出図柄の停止図柄として同じ演出図柄の組み合わせ(例えば「135」)が停止表示するとともに、大入賞口が同じ開放パターンにて開閉制御が行われるようになっており、見た目上、突然確変大当りであるのか小当りであるのかを認識しにくくしており、突然確変大当りであった場合でも、その後高ベース状態に制御されることがないため、その後の遊技状態が確変状態であるのか通常状態であるのかを特定することが困難となる。
そして、演出制御用CPU1101は、ポイント格納領域のポイント数が3ポイント以上残っている場合において、突然確変大当りまたは小当り後の状態、すなわち確変状態であるか通常状態であるかの特定が困難な状態において特定の変動パターン(例えば、ノーマルPA2−1)が選択され、特定の変動パターンによる変動が開始した場合に、図61(a)に示すように、演出表示装置1009の一部に、プッシュボタン1120の操作を行うことにより確変状態が潜伏している可能性が示唆される旨の案内と消費するポイント数と(図中案内報知)を表示させるようになっている。この際、プッシュボタン1120の操作が検出されることにより、ポイント格納領域のポイント数から3ポイント減算するとともに、前述した潜伏示唆演出を実行するようになっている。潜伏示唆演出では前述したように、プッシュボタン1120を操作してキャラクタaが表示されることで確変状態が潜伏している可能性が高い旨が示唆され、キャラクタbが表示されることで確変状態が潜伏している可能性が低い旨が示唆されるようになっている。尚、図61(b)に示すように、特定の変動パターンによる変動開始後、規定時間が経過するまでの期間(特定の変動パターンが終了するまでに十分に潜伏示唆演出の実行時間を確保できる時間)までにプッシュボタン1120を操作しなかった場合には、潜伏示唆演出が実行されることはなく、ポイントが消費されることもない。
また、本実施例では、確変大当りB〜Fに伴う大当り遊技において、区切りとなるラウンド(確変大当りBでは15ラウンド、確変大当りCでは11ラウンド及び15ラウンド、確変大当りDでは4ラウンド及び8ラウンド、確変大当りEでは4ラウンド及び11ラウンド、確変大当りFでは4ラウンド及び8ラウンド)まで、所定数の入賞を検出するごとに、演出表示装置1009の表示画面において1つずつ赤表示、青表示、金色表示または虹色表示を点灯表示させる点灯演出が実行されるとともに、その点灯演出の終了時、すなわち区切りとなるラウンドの終了時において、さらに大当りが継続するか否かを予告する継続演出が実行され、大当りが継続する場合には、継続成功演出が実行され、大当り継続に成功した旨が報知される一方、大当りが継続しない場合には、継続失敗演出が実行され、大当り継続に失敗したことが報知されるようになっている。
そして、演出制御用CPU1101は、ポイント格納領域のポイント数が1ポイント以上残っている場合において、確変大当りB〜Fに伴う大当り遊技の区切りとなるラウンドまでの期間に、演出表示装置1009の一部に、プッシュボタン1120の操作を行うことにより次回継続演出の結果を先取りできる旨の案内と消費するポイント数とを表示させるようになっている。この際、プッシュボタン1120の操作が検出されることにより、ポイント格納領域のポイント数から3ポイント減算するとともに、その時点で次回継続演出の結果、すなわち次回の区切りとなるラウンド以降も大当りが継続するか否かを報知するようになっている。尚、プッシュボタン1120を操作せず、最終的に継続演出の結果が導かれた場合には、ポイントが消費されることはない。
演出制御用CPU1101は、大当り時等にコインを付与する際に、金、銀、銅のいずれかのコインを選択することとなるが、ポイント格納領域のポイント数が残っている場合に、ポイントを用いることでコインの選択率が優遇される旨の案内と消費ポイントとして0〜3の選択肢とが表示されるようになっており、この際、プッシュボタン1120及びスティックコントローラ1122を操作して1〜3ポイントのいずれかを選択することにより、ポイント格納領域のポイント数から選択したポイント数を減算するとともに、図37(a)で示したのと同様に、選択したポイント数に応じてコインの選択率が優遇されるようになっている。すなわち消費したポイント数が多い程、良い色のコイン(銅→金or銀、銀→金)が付与される確率を高くなる。
また、演出制御用CPU1101は、遊技終了時において、ストックコイン獲得抽選を行い、ストックコインを獲得できるか否かが決定されることとなるが、ポイント格納領域のポイント数が残っている場合に、ポイントを用いることでストックコイン獲得抽選の当選確率が優遇される旨の案内と消費ポイントとして0〜3の選択肢とが表示されるようになっており、この際、プッシュボタン1120及びスティックコントローラ1122を操作して1〜3ポイントのいずれかを選択することにより、ポイント格納領域のポイント数から選択したポイント数を減算するとともに、図37(b)で示したのと同様に、選択したポイント数に応じてストックコイン獲得抽選の当選確率が優遇されるようになっている。すなわち消費したポイント数が多い程、当選確率も高くなる。
また、潜伏示唆演出により示唆された内容や確変示唆演出により示唆される内容の精度は、当該遊技機で遊技を継続して行うか否かの指標となり、リーチ演出の演出結果、昇格演出の演出結果、継続演出の演出結果、すなわち待っていればいずれ導かれる演出結果を先取りする場合に比べて遊技者に有用な情報といえる。
そして本実施例では、図60に示すように、遊技者にとって有用な情報である潜伏示唆演出を実行させたり、確変示唆演出により示唆される内容の精度を上げる場合に、リーチ演出の演出結果、昇格演出の演出結果、継続演出の演出結果を先取りする場合よりも多くのポイントを消費するように定められており、残っているポイント数が同じであっても、情報の価値に応じて有用な情報を得られる回数が異なることとなる。
演出制御用CPU1101は、所定の回復条件が成立することでポイント格納領域に格納されているポイント数を成立した条件に応じた数だけ加算する。具体的には、パスワード入力後、100回転消化する毎にポイント格納領域のポイント数を1加算し、レアパターンのリーチ演出(本実施例では、1/1000以下の出現率の演出)が実行される毎にポイント格納領域のポイント数を2加算する。また、ポイントは、遊技機側だけでなく、管理サーバ1200においても加算されることがあり、本実施例では、前述のように日付が変更される毎に管理サーバ1200にて管理されているポイント数が3加算されることとなる。
また、演出制御用CPU1101は、ポイント格納領域に記憶されるポイント数に上限を設けており、レベルの値が規定値を超える毎に上限ポイント数を上昇させるようになっている。具体的には、図39に示したのと同様に、レベルが1〜10の場合、上限ポイント数は5ポイント、レベルが11〜20の場合、上限ポイント数は6ポイント、レベルが21〜30の場合、上限ポイント数は7ポイント、レベルが31〜40の場合、上限ポイント数は8ポイント、レベルが41〜50の場合、上限ポイント数は9ポイント、レベルが51〜60の場合、上限ポイント数は10ポイント、レベルが61〜70の場合、上限ポイント数は11ポイント、レベルが71〜80の場合、上限ポイント数は12ポイント、レベルが81〜90の場合、上限ポイント数は13ポイント、レベルが91〜100の場合、上限ポイント数は14ポイントにそれぞれ設定されている。つまり、遊技者は、遊技回数を重ねてレベルを上昇させ続けていくことによってより多くのポイントを使用することが可能となっていく。このため、レベルの高い遊技者であれば、例えば潜伏示唆演出を複数回に亘って実行させることでより確変状態が潜伏しているか否かをより正確に推測することが可能となるなど、複数回に亘って有用な情報を得ることが可能となり、遊技を有利に行うことができる。
このように本実施例では、第1の遊技状態(リーチ演出において大当りとならない状態、昇格演出において確変大当りでない旨の演出結果が導かれる状態、通常大当りまたは確変大当りAに伴う大当り遊技の終了後、確変状態が潜伏していない状態、次回継続演出において継続失敗演出となる状態)に制御されている場合にも第1の遊技状態よりも遊技者にとって有利な第2の遊技状態(リーチ演出において大当りとなる状態、昇格演出において確変大当りである旨の演出結果が導かれる状態、通常大当りまたは確変大当りAに伴う大当り遊技の終了後、確変状態が潜伏している状態、次回継続演出において継続成功演出となる状態)に制御されている場合も演出態様が共通の演出が実行されるので、その間は、第1の遊技状態に制御されているのか、第2の遊技状態に制御されているのか、を特定できないが、遊技開始時に入力されたパスワードから特定されるポイント数が残っている場合に、このポイントを消費して第1の遊技状態または前記第2の遊技状態のいずれに制御されている可能性が高いかを示唆する遊技状態示唆演出(リーチ演出における演出結果の先取り、昇格演出における演出結果の先取り、潜伏示唆演出、継続演出における演出結果の先取り)を実行させることができる。このため、ポイント数が残っている範囲でのみ第1の遊技状態また第2の遊技状態のいずれに制御されている可能性が高いか、を特定することが可能となり、ポイントを消費することで第2の遊技状態に制御されていることへの期待感を効果的に高めることができる一方で、常に第1の遊技状態また第2の遊技状態のいずれに制御されている可能性が高いか、知ることができるわけではないので、第2の遊技状態に制御されていることへの期待感を持続させることができる。
また、本実施例では、第1の遊技状態(確変状態が潜伏していない状態)に制御されている場合にも第1の遊技状態よりも遊技者にとって有利な第2の遊技状態(確変状態が潜伏している状態)に制御されている場合も演出態様が共通の演出が実行されるので、その間は、第1の遊技状態に制御されているのか、第2の遊技状態に制御されているのか、を特定できないが、遊技開始時に入力されたパスワードから特定されるポイント数を消費したか否かに関わらず、第1の遊技状態または前記第2の遊技状態のいずれに制御されている可能性が高いかを示唆する遊技状態示唆演出(確変示唆演出)が実行されることがある場合があるが、このような場合でも、ポイントを消費した場合に、ポイントを消費しない場合よりも遊技状態示唆演出(確変示唆演出)により示唆される内容の精度が高まるようになっている。このため、ポイント数が残っている範囲でのみ第1の遊技状態また第2の遊技状態のいずれに制御されている可能性が高いか、を高い精度にて特定することが可能となり、ポイントを消費することで第2の遊技状態に制御されていることへの期待感を効果的に高めることができる一方で、常に第1の遊技状態また第2の遊技状態のいずれに制御されている可能性が高いか、高い精度にて知ることができるわけではないので、第2の遊技状態に制御されていることへの期待感を持続させることができる。
尚、本実施例では、ポイントを消費することで遊技状態示唆演出を必ず実行し、ポイントを消費しなければ遊技状態示唆演出を一切実行しない構成、ポイントを消費することでポイントを消費しない場合よりも遊技状態示唆演出により示唆される内容の精度が高まる構成を例示しているが、ポイントを消費することでポイントを消費しない場合よりも高い割合で遊技状態示唆演出を実行する構成としても良く、このような構成とすることで、ポイントを消費した場合に、ポイントを消費した場合よりも遊技状態示唆演出が高い頻度で実行されることとなるので、ポイントを消費することで第2の遊技状態に制御されていることへの期待感を効果的に高めることができる一方で、常に高い頻度にて第1の遊技状態また第2の遊技状態のいずれに制御されている可能性が高いか、知ることができるわけではないので、第2の遊技状態に制御されていることへの期待感を持続させることができる。
また、ポイントを消費することで遊技状態示唆演出を必ず実行する構成において、さらに消費したポイント数が多いほど遊技状態示唆演出により示唆される内容の精度が高まる構成としても良く、また、ポイントを消費することでポイントを消費しない場合よりも高い割合で遊技状態示唆演出を実行する構成において、さらに消費したポイント数が多いほど高い割合で遊技状態示唆演出が実行される構成としても良い。また、ポイントを消費することでポイントを消費しない場合よりも高い割合で遊技状態示唆演出を実行する構成において、さらに消費したポイント数が多いほど遊技状態示唆演出により示唆される内容の精度が高まる構成としても良い。また、ポイントを消費することでポイントを消費しない場合よりも高い割合で遊技状態示唆演出を実行する構成において、さらに消費したポイント数が多いほど高い割合で遊技状態示唆演出が実行され、かつ消費したポイント数が多いほど遊技状態示唆演出により示唆される内容の精度が高まる構成としても良い。
また、本実施例では、特典の付与を受ける際の交換価値であるコインの付与を受けるにあたって、遊技開始時に入力されたパスワードから特定されるポイント数が残っている場合に、このポイントを消費することでポイントを消費しない場合よりも優遇された条件にてコインの付与を受けることが可能となる。すなわちポイントの有無により、コインの付与に際して優遇度合いが変化するので、コインを獲得する際の興趣を効果的に高めることができる。
尚、本実施例では、遊技機外の管理サーバ1200などで特典の付与を受ける際の交換価値であるコインの付与を受けるにあたり、ポイントを消費することでポイントを消費しない場合よりも優遇される構成であるが、ポイントを消費することでポイントを消費しない場合よりも優遇されることとなる特典は、必ずしも遊技機外にて用いられる特典に限るものではなく、例えば、特殊なBGMを選択可能となる権利、特殊なキャラクタを選択可能となる権利など、遊技の有利度とは直接関係ないものの当該遊技機にて用いられる特典を受ける際に、ポイントを消費することでポイントを消費しない場合よりも優遇される構成としても良い。
また、本実施例では、スロットマシン1と異なり、遊技者の有利度に関わる設定値を備える構成ではないが、スロットマシン1と同様に、大当りの確率等の異なる設定値を任意に設定可能な構成としても良い。
この場合、設定値に関わらず演出態様が共通の演出を実行することで、演出からは設定値を特定することはできない構成とするとともに、遊技開始時に入力されたパスワードから特定されるポイント数が残っている場合に、このポイントを消費して設定値を示唆する設定示唆演出を実行させるようにしても良く、このような構成とすることでポイント数が残っている範囲でのみ設定値の示唆を受けることが可能となり、遊技者が遊技を継続するか否かの指標とすることができる一方で、常に設定値の示唆を受けることができるわけではないので、遊技機の稼働を維持することができる。
また、上記の構成の場合、ポイントを消費することでポイントを消費しない場合よりも高い割合で設定示唆演出を実行する構成としても良く、このような構成とすることで、ポイントを消費した場合に、ポイントを消費した場合よりもが高い頻度で設定値の示唆を受けることが可能となり、遊技者が遊技を継続するか否かの指標とすることができる一方で、常に高い頻度にて設定値の示唆を受けることができるわけではないので、遊技機の稼働を維持することができる。
また、上記構成の場合、ポイントを消費しない場合でも、所定の契機において設定示唆演出を実行するが、ポイントを消費した場合に、ポイントを消費しなかった場合よりも示唆される内容の精度の高い設定示唆演出を実行する構成としても良く、このような構成とした場合には、ポイント数が残っている範囲でのみ高い精度にて設定値の示唆を受けることが可能となり、ポイントを消費することで高い精度の情報に基づいて遊技者が遊技を継続するか否かの指標とすることができる一方で、常に高い精度にて設定値の示唆を受けることができるわけではないので、遊技機の稼働を維持することができる。
また、ポイントを消費することで示唆される有利度として設定値は、遊技場側で設定された後、再度変更されるまでは、変化することのない有利度に限らず、遊技の状況によって変化し得る有利度を適用しても良く、このような構成であっても上記と同様の効果を得られる。
遊技の状況によって変化し得る有利度とは、例えば、遊技者にとって相対的に不利な第1の当りとなった場合には、その後も第1の当りが判定されやすいまたは第1の当りしか判定されない第1の状態に所定回転数制御されるとともに、第1の状態の終了後は、第1の当りに比較して遊技者にとって相対的に有利な第2の当りが判定されやすいまたは第2の当りが判定され得る第2の状態に制御される構成において、第1の状態が開始した後、所定回転数に到達するまでの残り回転数、すなわち相対的に有利な第2の状態に制御されるまでの回転数が該当する。
また、第1の当りとなった場合には、第1の状態に所定回転数制御されるとともに、第1の状態の終了後は、第2の状態に制御される構成において、第1の当りが所定回数連続した場合には、その後、第1の状態ではなく第2の状態に制御される構成とした場合には、第1の当りが所定回数連続するまでの回数、すなわち第2の状態に制御されるまでの第1の当りの残り連続回数が該当する。
また、通常状態において第3の当りとなった場合には、第3の当り及び第3の当りよりも相対的に有利な第4の当りを含む当りが判定される確率が高い確変状態に所定回数制御されるとともに、通常状態において第3の当りとなった場合には、まず第3の当り及び第4の当りのうち第3の当りが判定されやすい第1の確変状態に制御され、第1の確変状態において第4の当りが判定された場合には、その後所定回数に到達するまで第3の当り及び第4の当りのうち第4の当りが判定されやすいまたは必ず第4の当りが判定される第2の確変状態に制御される構成、すなわち所定回数の確変状態のうち一度第4の当りが判定されると、その後は所定回数に到達するまで第4の当りが判定されやすいまたは必ず判定される第2の確変状態に制御される構成とした場合には、確変状態が所定回数に到達するまでの回数、すなわち第4の当りとなることでその後、第2の確変状態に制御されることとなる残りの回数が該当する。
また、本実施例では、遊技者のポイント数が、遊技開始時に入力されたパスワードから特定されるようになっており、このようにして得られたポイント数を消費して第1の遊技状態また第2の遊技状態のいずれに制御されている可能性が高いか、すなわち遊技者にとって有用な情報が得られたり、コインの付与に際して優遇されるので、遊技者に対してパスワードの入力を促すことが可能となり、これによる機能を有効に活用することができる。
また、本実施例では、所定の回復条件が成立することでポイント数が加算されるようになっており、ポイントを消費してしまっても、その後所定の回復条件が成立することでポイントが増加し、再び現在の遊技状態が第1の遊技状態または第2の遊技状態のいずれに制御されている可能性が高いのかなど遊技者にとって有用な情報を知ることや、優遇してコインの付与を受けることができる。
特に本実施例では、遊技開始からの回転数に応じてポイントが付与されるので、ポイントを獲得するためにより多くの遊技球を消費して遊技を行うことへの意欲を高め、その結果、遊技機の稼働を向上させることができる。
尚、本実施例では、回転数に応じてポイントが付与される構成であるが、特定のリーチ演出が実行されたこと、特定の大当りとなったこと、小当りとなったこと、さらにはこれらの条件が既定回数成立することなど、遊技履歴に応じてポイントが付与される構成であれば、上記と同様に、ポイントを獲得するためにより多くの遊技球を消費して遊技を行うことへの意欲を高め、その結果、遊技機の稼働を向上させることができる。
また、スロットマシン1と同様に、遊技履歴だけでなく、レベルの上昇、時間の経過、遊技機の変更、後述する管理サーバ1200への課金することなどによりポイントが加算される構成としても良く、このようにポイントが加算されるタイミングが多彩な構成とすることで、ポイントの有用性をより高めることができる。
また、本実施例では、ポイントが残っている場合において、一律に遊技状態示唆演出が実行されたり、コインの付与が優遇されるのではなく、ポイントを消費するか否かを遊技者が選択できるようになっており、残っているポイント数の範囲内でいつ遊技者が遊技状態示唆演出を実行させるか否かや、コインの付与について優遇を受けるか否かを任意に選択できるので、遊技状態示唆演出を実行させるタイミングが適切であるか、コインの付与について優遇を受けるタイミングが適切であるか、によって遊技者にとっての有利度も変化することとなり、例えば、遊技を終了するタイミングまで、ポイントを残しておき、潜伏示唆演出を実行させて確変状態が潜伏しているかどうかを確認するといったように、それによる戦略性を付加することができる。
また、前述のように、レベルの上昇、時間の経過、遊技機の変更、後述する管理サーバ1200への課金することなどによりポイントが加算される構成とした場合には、これらポイントが加算されるタイミングを考慮して、いつ遊技者が遊技状態示唆演出を実行させるか否かや、コインの付与について優遇を受けるか否かを任意に選択できるので、ポイントを消費する際の戦略性を一層高めることができる。
また、本実施例では、遊技状態示唆演出を実行させる場合にも、コインの付与について優遇を受ける場合にも、全て共通のポイントを用いるようになっており、ポイントの利用方法が柔軟となり、ポイントを消費する際の戦略性がさらに高まることから好ましいが、遊技状態示唆演出を実行させる場合、コインの付与について優遇を受ける場合のそれぞれについて個別のポイントを用いる構成としたり、一部のみ共通のポイントを用いる構成としても良い。
また、本実施例では、遊技を終了する際にポイントが残っている場合には、遊技終了時に出力される2次元コードに、残っているポイント数も格納され、管理サーバ1200側で特定可能とされ、次回遊技を行う場合や、他の遊技機で遊技を行う場合など、複数の遊技や複数の遊技機に跨ってポイントを消費し、遊技状態示唆演出や設定示唆演出を実行させたり、コインの付与について優遇を受けることが可能となる。
また、パチンコ遊技機1001にて出力された2次元コードから特定されるポイントを同一の機種のパチンコ遊技機1001にて使用できるようにするだけでなく、パチンコ遊技機1001にて出力された2次元コードから特定されるポイントを異なる機種のパチンコ遊技機にて使用できるようにしたり、パチンコ遊技機1001にて出力された2次元コードから特定されるポイントをスロットマシンなど種別の異なる遊技機にて使用できるようにしたりするなど、共通のポイントを異なる機種、異なる種別の遊技機に使用できる構成としても良い。
尚、本実施例では、ポイントを消費することで遊技状態示唆演出が実行させることが可能な場合や遊技状態示唆演出により示唆される精度を高められる場合、コインの付与に際して優遇が受けられる場合に、その都度、遊技者がポイントを消費するか否かを選択できる構成であるが、ポイントを消費することで遊技状態示唆演出が実行させることが可能な場合や遊技状態示唆演出により示唆される精度を高められる場合、コインの付与に際して優遇が受けられる場合において必要なポイントが残っている場合には、一律にポイントが消費されて、一律に遊技状態示唆演出が実行されたり、高い精度にて遊技状態示唆演出が実行されたり、遊技状態示唆演出が実行される割合が高まったり、コインの付与が優遇される構成としても良い。
また、遊技者がポイントの消費を選択することで、選択したポイントに応じた所定期間にわたり一律に遊技状態示唆演出が実行されたり、高い精度にて遊技状態示唆演出が実行されたり、遊技状態示唆演出が実行される割合が高まったり、コインの付与が優遇される構成としても良い。また、このような構成においては、常時ポイントを消費するか否かの選択が可能な構成であっても良いし、客待ちデモンストレーションの実行中、大当り終了時などの予め決められたタイミングや、遊技状態示唆演出により示唆される内容に応じて定められたタイミングで選択が可能となる構成であっても良い。
次に、本発明の管理装置の一例である管理サーバ1200について説明すると、管理サーバ1200は、CPU、RAMなどを備えた一般的なサーバコンピュータにて構成され、インターネットを介して携帯端末1300からアクセス可能とされており、遊技履歴の管理、パスワードの発行、特典の付与などを行う。尚、本実施例の管理サーバ1200は、端末識別情報(SIMデータ)が付与された端末のみからアクセスが可能とされており、端末識別情報が付与されていない端末や端末識別情報は付与されているものの、端末識別情報の送信を拒否した端末についてはアクセスを拒否するようになっている。
管理サーバ1200は、遊技者の遊技履歴を管理する遊技者データベース、スロットマシン1の演出設定を管理する演出設定データベース(スロットマシン)、パチンコ遊技機1001の演出設定を管理する演出設定データベース(パチンコ)、スロットマシン1における遊技毎の遊技履歴を管理する遊技履歴データベース(スロットマシン)、パチンコ遊技機1001の遊技毎の遊技履歴を管理する遊技履歴データベース(パチンコ)、及び遊技者に対して付与される特典データを格納する特典データベースを備えている。
遊技者データベースは、図63(a)に示すように、遊技者の所有する携帯端末を識別可能な端末識別情報(SIMデータ)に対応して、現在のステータス(待機中、S遊技中(スロットマシンの遊技中)、P遊技中(パチンコ遊技機の遊技中)、パスワード(最後に発行されたもの)、ポイント数、所持している金・銀・銅のコイン数等からなる遊技者情報が格納されている。尚、遊技者情報には、このほかにも、図示はしないが、遊技者名(登録ネーム)、性別、生年月日、都道府県等の遊技者の個人情報(会員情報)も含まれている。
演出設定データベース(スロットマシン)は、図63(b)に示すように、遊技者の所有する携帯端末を識別可能な端末識別情報(SIMデータ)に対応して、スロットマシン1における現在のレベル値、現在のストーリーの段階、現在の演出設定1〜4の設定内容が格納されている。
演出設定データベース(パチンコ)は、図63(c)に示すように、遊技者の所有する携帯端末を識別可能な端末識別情報(SIMデータ)に対応して、パチンコ遊技機1001における現在のレベル値、現在のストーリーの段階、現在の演出設定A〜Dの設定内容が格納されている。
遊技履歴データベース(スロットマシン)は、図63(d)に示すように、スロットマシン1において遊技を行った遊技者の所有する携帯端末を識別可能な端末識別情報(SIMデータ)及び遊技日時に対応して、当該遊技の遊技終了時にスロットマシン1にてランダムに取得される遊技乱数、当該遊技でのゲーム数、当該遊技でのBB回数、当該遊技でのRB回数、当該遊技でのAT回数、当該遊技でのメダル差枚数、当該遊技でのミッション別達成状況、当該遊技でのキャラクタA〜Lに対応するキャラクタ別ゲーム数が格納されている。
遊技履歴データベース(パチンコ)は、図63(e)に示すように、パチンコ遊技機1001において遊技を行った遊技者の所有する携帯端末を識別可能な端末識別情報(SIMデータ)及び遊技日時に対応して、当該遊技の遊技終了時にパチンコ遊技機1001にてランダムに取得される遊技乱数、当該遊技での総回転数、当該遊技での小当り回数、当該遊技での突然確変大当り回数、当該遊技での通常大当り回数、当該遊技での確変大当りA〜Fのそれぞれの回数、当該遊技でのミッション別達成状況、当該遊技でのキャラクタa〜lに対応するキャラクタ別ゲーム数が格納されている。
特典データベースは、図63(f)に示すように、特典を識別可能な特典IDに対応して、特典データ(コンテンツデータ、あるいは、交換券や応募券を示す2次元コード等)の格納場所、特典データの種別、特典を付与する条件の種別、該当する種別の条件値が格納されている。条件の種別としては、金、銀、銅のコイン数に加え、遊技履歴(スロットマシン1であればレベル、ミッションの達成率、ゲーム数、BB回数、RB回数、キャラクタ毎のキャラクタ別ゲーム数などであり、パチンコ遊技機1001であれば、レベル、ミッションの達成率、総回転数、小当り回数、突然確変大当り回数、通常大当り回数、確変大当りA〜Fのそれぞれの回数などである)が設定可能であり、その種別に応じた条件値(例えば、コインの種類及び枚数等)が設定可能とされている。
本実施例において管理サーバ1200は、日付が変更される毎に、遊技者データベースで管理されているポイント数が3加算されるようになっている。尚、本実施例では、日付が変更されることでポイント数が加算される構成であるが、遊技者が課金することでその金額に応じて当該遊技者の端末識別情報に対応するポイント数が加算されたり、遊技者がアクセスしてきた場所が移動した場合に、その距離に応じて当該遊技者の端末識別情報に対応するポイント数が加算されたり、異なる店舗からアクセスしてきた場合に当該遊技者の端末識別情報に対応するポイント数が加算されたりする構成であっても良い。
次に、本実施例の遊技用システムの使用状況を、図64に基づいて説明する。
図64(a)は、端末識別情報が遊技者データベースに登録済みである携帯端末1300で2次元コードを読み取っている際の表示部の表示画面の例を示す図である。このように、オートフォーカスにより焦点が合った状態で、表示画面内の枠内に所定の大きさで、撮影された2次元コードが表示されている状態で、2次元コードの画像が携帯端末1300に取り込まれる。そして、携帯端末1300が備える一般的な2次元コード読み取り用のアプリケーションプログラムにより、読み取った2次元コードが解析される。
図64(b)は、携帯端末1300の表示部140に、2次元コードの解析結果としてのURLが表示されている様子を示す図である。このように、管理サーバ1200の会員登録ページ等の所定のウェブページの所在を示すURLが表示部に表示される。そして、このURLが選択されることで、このURLによって示される、管理サーバ1200の所定のウェブページにアクセスすることができる。
携帯端末1300は、管理サーバ1200の所定のウェブページにアクセスすることで2次元コードに格納されている遊技履歴等を管理サーバ1200に送信する。これにより、送信された遊技履歴等に基づいて管理サーバ1200にて更新された場合には、更新後の遊技履歴が返信され、図64(c)に示すような、履歴表示画面が当該携帯端末1300の表示部に表示される。詳しくは、スロットマシン1における遊技後の履歴表示画面であれば、今回の遊技における総ゲーム数、BB回数、RB回数、AT回数、獲得した金コイン、銀コイン、銅コインのそれぞれの枚数、残ポイントが表示され、パチンコ遊技機1001における遊技後の履歴表示画面であれば、今回の遊技における総回転数、突然確変大当り回数、通常大当り回数、確変大当り回数、獲得した金コイン、銀コイン、銅コインのそれぞれの枚数、残ポイントが表示される。
また、端末識別情報が遊技者データベースに登録済みである携帯端末1300では、管理サーバ1200の所定のウェブページにアクセスすることにより図64(d)に示すようなメニュー画面を表示可能である。このメニュー画面には、管理サーバ1200が管理するサイトで、遊技者に提供され得る項目のメニューが表示される。具体的には、パスワード発行、履歴表示、達成ミッションの表示、コイン・PTの表示、カスタム設定、ゲームの実行、キャラクタの設定、ショップでの特典等の購入、掲示板の閲覧及び投稿、等を行なうための各リンクが表示される。
このメニュー画面から遊技者によりパスワード発行のリンクが選択されることで、後述するように管理サーバ1200はパスワードを発行し、発行したパスワードを携帯端末1300に送信する。これにより、図64(f)に示すように、携帯端末1300の表示部に管理サーバ1200が発行したパスワードを表示させることが可能となる。遊技者は、前述したように、この発行されたパスワードをスロットマシン1のメインメニュー画面から「パスワード入力」を選択して入力することで、以前の遊技履歴に応じたレベル、ポイント数、ストーリーの段階、演出設定及びポイントを引き継いで遊技を行うことが可能となる。
このメニュー画面から遊技者により履歴表示のリンクが選択されることで、図64(e)に示すように、日付選択画面が当該携帯端末1300の表示部に表示される。この日付選択画面には、遊技履歴データベースの当該遊技者に対応する遊技履歴の日付の選択肢のリンクが表示される。遊技者により、何れかのリンクが選択されると、管理サーバ1200は、選択されたリンクに対応する日付の端末識別情報に基づいて、遊技者の遊技履歴を抽出し、携帯端末1300に送信する。これにより、図64(c)に示したのと同様の履歴表示画面が携帯端末1300の表示部に表示される。
また、遊技者によりメニュー画面からコイン・PTのリンクが選択されると、管理サーバ1200は、遊技者データベースの遊技者に対応する遊技者情報を参照して、遊技者が現在獲得している、金、銀、銅の各コインの枚数及びポイント数を取得し、その結果を示した画面データを携帯端末1300に送信する。これにより、図64(h)に示すように、携帯端末1300の表示部には現在の獲得コインの数及び現在のポイント数を示す画面が表示される。
更に、遊技者によりメニュー画面からショップのリンクが選択されると管理サーバ1200は、特典データベースに基づいて、当該遊技者の獲得コイン応じて付与可能なアイテムを抽出する。そして、管理サーバ1200は、抽出したアイテムのリストを生成し、生成したアイテムリストを端末識別情報で示される携帯端末1300に送信する。
この場合、アイテム要求を行なった携帯端末1300の表示部には、図64(g)に示すように、付与可能なアイテムを示す画面が表示される。この画面には、コインの残数、付与可能なアイテムを選択するためのリンク、その付与に必要なコイン数、図64(d)のメニュー画面に移行するために、ショップを出るためのリンクが表示される。ここでは、金のコインの残数が8枚であること、アイテムAを購入するためのリンクと共に、アイテムAの購入に金のコインが1枚、必要であること、及び、アイテムBを購入するためのリンクと共に、アイテムBの購入に金のコインが2枚必要であることが示されている。
図64(g)の画面において、遊技者により、所望のアイテム種別に対応したリンクが選択されることによって、選択されたアイテム種別を示すデータが管理サーバ1200に対して送信される。管理サーバ1200は、携帯端末1300から、遊技者が所望するアイテム種別を受信すると受信したアイテム種別で示されるアイテムデータを、特典データベースが示す格納場所から読み出し、携帯端末1300に送信する。これにより、遊技者は、コンテンツデータ等の特典を取得することができる。
また、遊技者によりゲーム実行のリンクが選択されると、管理サーバ1200は、ゲーム提供処理として携帯端末1300に対して、ゲームアプリケーション(本実施形態では、スロットマシンゲーム)を送信する。これにより、遊技者は、携帯端末1300にて、図64(i)に示されるようなスロットマシンゲームを実行することができる。このスロットマシンゲームでは、同一図柄が、横方向又は斜め方向で揃うことで、その図柄に応じて、持点がアップする仕様となっている。また、このゲームアプリケーションは、遊技者によりその実行が終了されると、その実行結果として、管理サーバ1200に対して、遊技者が獲得した持点を送信する。
管理サーバ1200は、ゲームアプリケーションの実行結果である持点を受信した後、受信した持点に応じたコイン(金、銀、銅)に換算し、遊技者データベースに含まれるコインに加算する。
次に、携帯端末1300から管理サーバ1200にアクセスして会員登録を行う際の、管理サーバ1200の動作を、図65に基づいて説明する。
図65に示すように、携帯端末1300で会員登録を行う場合には、まず携帯端末1300から管理サーバ1200の会員登録ページにアクセスする。そして会員登録ページにて氏名などの会員情報を入力し、入力された会員情報及び携帯端末1300の端末識別情報を含む会員登録要求を管理サーバ1200に対して送信する。
携帯端末1300から会員登録要求がなされると、管理サーバ1200は、会員登録要求を行った携帯端末の端末識別情報が、遊技者データベースに既に登録されている端末識別情報と一致するか否かを判定し、一致する端末識別情報がある場合には、既に登録済みの会員情報の更新、或いは、端末識別情報のみ登録済みとして、遊技者データベースの該当する端末識別情報に対応する会員情報を会員登録要求から特定される会員情報に更新し、会員登録要求を行った携帯端末に対して登録結果を通知する。
一方、会員登録要求を行った携帯端末の端末識別情報が、遊技者データベースに既に登録されている端末識別情報と一致しなかった場合には、未登録の遊技者による会員登録要求として、会員登録要求を行った携帯端末の端末識別情報及び会員登録要求から特定される会員情報を対応付けて遊技者データベースに新規に登録し、会員登録要求を行った携帯端末に対して登録結果を通知する。
登録結果を受けた携帯端末1300では、登録結果が表示され、遊技者にその旨が通知される。
次に、パスワードを発行し、スロットマシン1にて遊技を行う際の管理サーバ1200及びスロットマシン1の動作を、図66に基づいて説明する。
図66に示すように、携帯端末1300からスロットマシン1に用いる新たなパスワードの発行要求がなされると、管理サーバ1200は、発行要求を行った携帯端末の端末識別情報が、遊技者データベースに登録されている端末識別情報と一致するか否かを判定し、一致する端末識別情報がない場合には、発行不可としてその旨を携帯端末に対して通知する。
一方、発行要求を行った携帯端末の端末識別情報が、遊技者データベースに登録されている端末識別情報と一致した場合には、端末識別情報に対応するポイント数を遊技者データベースから取得し、端末識別情報に対応するレベル、ストーリーの段階、演出設定を演出設定データベース(スロットマシン)から取得してパスワードを発行する。
パスワードは、図23に示す手順と逆の手順にて生成される。まずは、該当する端末識別情報のポイント、レベル、ストーリーの段階及び演出設定を取得し、取得したデータに基づいて30ビットの値を作成する。次いで、5ビットの乱数値を取得し、取得した値をハッシュ値として、下位5ビットの値として付加し、35ビットの値とする。
次いで、前述したハッシュ値の取得に用いる更新周期とは異なる5ビットの乱数値をランダム値として取得し、取得したランダム値と図24に示すビットシャッフルテーブルとを用いてスロットマシン1が行うのと逆の変換を行う。すなわち管理サーバ1200は、スロットマシン1やパチンコ遊技機1001が備えるものと同一のビットシャッフルテーブルを備えており、ビットシャッフルテーブルの取得したランダム値に対応する行に指定されたビットの値を対応するビットの位置に移動させる変換を行う。例えば、取得したランダム値が0011(=3)であれば、下位18ビット目の値が0ビット目に移動し、下位11ビット目の値が1ビット目に移動することとなる。
次いで、ビットシャッフルテーブルとランダム値とを用いて変換した35ビットの値をランダム値のビット分左方向にシフトする。この際、左方向にオーバーフローした値は、下位ビットにシフトする。
次いで、ビットシフトに用いた値、すなわちランダム値の各ビットの値を、ビットシフト後の35ビットの値の下位のビットから下位5ビット目と下位6ビット目の間、下位11ビット目と下位12ビット目の間、下位17ビット目と下位18ビット目の間、下位23ビット目と下位24ビット目の間、下位29ビット目と下位30ビット目の間にそれぞれ付加し、40ビットの値とする。次いで、作成した40ビットの値を5ビット毎に分断し、10進数に置き換え、置き換えた値を図23(a)に示すパスワード解析テーブルに基づいて文字に置き換えることにより、8文字のパスワードを生成する。
次いで、遊技者データベースの該当する端末識別情報に登録されているパスワード、すなわち前回発行されたパスワードと一致するか否かを判定し、一致する場合には、前述した手順にて前回のパスワードと一致しないと判定されるまで、再度パスワードを生成する。
管理サーバ1200は、上記のようにして前回のパスワードと一致しないパスワードを発行し、発行要求を行った携帯端末1300に送信するとともに、遊技者データベースにおいて発行要求を行った携帯端末の端末識別情報に対応するパスワードを今回発行したパスワードに更新し、該当する端末識別情報のステータスをS遊技中に更新する。尚、パスワードの発行要求を受け付けた際に、該当する端末識別情報のステータスがS遊技中またはP遊技中であっても、パスワードの発行が禁止されることはなく、このような状況で新たにパスワードの発行要求を受け付けた場合でも、新たにパスワードが発行され、前回のパスワードは無効となる。
パスワードの発行要求に応じてパスワードが発行されると携帯端末には、発行されたパスワードが表示されることとなり、遊技者は表示されたパスワードをスロットマシン1に入力する。そしてパスワードが入力されたスロットマシン1では、前述のように入力されたパスワードを解析し、パスワードが認証されると、パスワードから特定されるポイント数、レベル、ストーリーの段階及び演出設定がスロットマシン1側に設定されることにより、管理サーバ1200にて管理されているポイント数、レベル、ストーリーの段階、演出設定を引き継いで遊技を行うことが可能となる。この際、パスワードがパスワード格納領域に格納されるとともに、個人履歴格納領域の更新が開始される。
そして遊技者が遊技を終了し、メインメニュー画面から「2次元コード作成」を選択することでパスワード格納領域に格納されているパスワード、個人履歴格納領域に記憶されている総ゲーム数、BB回数、RB回数、達成ミッションの種類、キャラクタ別ゲーム数と、レベル格納領域に格納されているレベル値、ストーリー格納領域に格納されているストーリーの段階、演出設定格納領域に格納されている演出設定1〜4と、からなる遊技履歴、ポイント格納領域に格納されているポイント数、獲得コイン格納領域に格納されているコインの獲得データと、一定の範囲で更新される乱数から遊技乱数を取得し、これらのデータと、更新ページの所在を示すURLと、から2次元コードが生成され、液晶表示器51に表示されるとともに、個人履歴格納領域が初期化される。
遊技者は、携帯端末1300にて表示された2次元コードを読み取り、2次元コードから解析された遊技履歴、ポイント数、コインの獲得データ、パスワード、遊技乱数及び携帯端末1300の端末識別情報を含む更新要求を管理サーバ1200に対して行うことにより、2次元コードにて取得した遊技履歴を管理サーバ1200の遊技者データベース、演出設定データベース(スロットマシン)及び遊技履歴データベース(スロットマシン)に反映させることができる。
携帯端末1300から更新要求がされると、管理サーバ1200は、更新要求を行った携帯端末の端末識別情報が、遊技者データベースに登録されている端末識別情報と一致するか否かを判定し、一致する端末識別情報がない場合には、更新不可としてその旨を携帯端末に対して通知する。
一方、更新要求を行った携帯端末の端末識別情報が、遊技者データベースに登録されている端末識別情報と一致した場合には、更新要求から特定されるパスワードを、更新要求から特定される端末識別情報に対応付けて遊技者データベースに登録されているパスワードと照合する。そして、更新要求から特定されるパスワードと、遊技者データベースに登録されているパスワードと、が一致した場合には、パスワードを発行した遊技者であると認証し、さらに更新要求から特定されるパスワード及び遊技乱数と、遊技履歴データベース(スロットマシン)において更新要求から特定される端末識別情報に対応付けて登録されているパスワード及び遊技乱数と、を照合し、一致するか否かを判定し、一致しない場合には、更新要求から特定されるポイント、コインの獲得データに基づいて遊技者データベースの該当する端末識別情報の対応する項目(ポイント、コイン数)を更新するとともに、更新要求から特定される遊技履歴に基づいて演出設定データベース(スロットマシン)の該当する端末識別情報に対応する項目(レベル、ストーリーの段階、演出設定1〜4)を更新し、さらに、該端末識別情報及び遊技日時(現在の日時データ)に対応付けて更新要求から特定される遊技履歴及び遊技乱数に基づいて当該遊技の遊技履歴を遊技履歴データベースに登録し、遊技者データベースの該当する端末識別情報のステータスを待機中に更新し、更新要求を行った携帯端末に対して更新結果を含む更新完了を通知する。尚、更新要求とともに送信された遊技履歴等がスロットマシン1によるものか、パチンコ遊技機1001によるものか、は更新要求に含まれる遊技履歴の項目に基づいて判断する。一方、更新要求から特定されるパスワード及び遊技乱数と、遊技履歴データベースに更新要求から特定される端末識別情報に対応付けて登録されているパスワード及び遊技乱数と、が一致した場合には、以前の更新要求に用いられたのと同一の2次元コードによる更新要求である可能性が極めて高いので、更新不可としてその旨を携帯端末に対して通知する。
また、更新要求から特定されるパスワードを、更新要求から特定される端末識別情報に対応付けて遊技者データベースに登録されているパスワードと照合した結果、双方のパスワードが一致しなかった場合には、いずれか1文字のみパスワード入力時の配列上前後1時違いの相違であるか、を判定する。パスワード入力時の配列上前後1時違いとは、図22(b)に示すパスワード入力画面の前後1文字であり、例えば、正規のパスワードが「Z」であれば、その前後1時とは「Y」と「=」が該当する。
そして、いずれか1文字のみ前後1時違いの相違以外の相違である場合、すなわち2文字以上相違する場合や相違するのは1文字であるが、前後1時違いにあたらない場合には、更新不可としてその旨を携帯端末に対して通知する。一方で、いずれか1文字のみ前後1時違いの相違である場合には、入力ミスの条件を満たすとして、パスワードを発行した遊技者であると一応認証し、さらに更新要求から特定されるパスワード及び遊技乱数と、遊技履歴データベース(スロットマシン)において更新要求から特定される端末識別情報に対応付けて登録されているパスワード及び遊技乱数と、を照合し、一致するか否かを判定し、一致しない場合には、更新要求から特定されるコインの獲得データに基づいて遊技者データベースの該当する端末識別情報の対応する項目(コイン数)を更新するとともに、該端末識別情報及び遊技日時(現在の日時データ)に対応付けて更新要求から特定される遊技履歴及び遊技乱数に基づいて当該遊技の遊技履歴を遊技履歴データベースに登録し、遊技者データベースの該当する端末識別情報のステータスを待機中に更新し、更新要求を行った携帯端末1300に対して更新結果を含む更新完了を通知する。
この際、更新要求から特定される内容に基づいて遊技者データベース、演出設定データベース(スロットマシン)、遊技履歴データベースの該当する端末識別情報の対応する項目の全てを更新するのではなく、このうち総ゲーム数、BB回数、RB回数、遊技者データベースに登録されている該当する端末識別情報のレベル値で出現しうる達成ミッションの種類、同様に該当する端末識別情報のレベル値で選択しうるキャラクタのキャラクタ別ゲーム数、コインの獲得データなど、データの連続性に影響のない項目のみ更新し、レベル、ストーリーの段階、演出設定、該当する端末識別情報のレベル値では出現しない達成ミッションの種類、該当する端末識別情報のレベル値で選択しえないキャラクタのキャラクタ別ゲーム数、ポイント数など、データの連続性に影響する項目の更新は行われないようになっている。また、更新完了の通知においては、パスワードが完全には一致しなかったが入力ミスの範囲であったこと、そのため、連続性に影響のない一部の項目しか更新されなかったことを併せて通知するようになっている。
また、更新要求から特定されるパスワード及び遊技乱数と、遊技履歴データベースに更新要求から特定される端末識別情報に対応付けて登録されているパスワード及び遊技乱数と、が一致した場合には、以前の更新要求に用いられたのと同一の2次元コードによる更新要求である可能性が極めて高いので、更新不可としてその旨を携帯端末に対して通知する。
また、遊技終了時に2次元コードを取得するのを忘れてしまった場合に、ステータスがS遊技中やP遊技中のままであっても、更新要求を行わずとも新たなパスワードの発行が許可されるようになっている。
尚、パスワードを発行してパチンコ遊技機1001にて遊技を行う際の管理サーバ1200及びパチンコ遊技機1001の動作については、上記とほぼ同様の動作を行うものであるため、ここでの説明は省略する。
次に、特典を付与する際の管理サーバ1200の動作を、図20に基づいて説明する。
図67に示すように、携帯端末1300で特典を入手する場合には、まず携帯端末1300から管理サーバ1200の特典付与ページにアクセスする。そして特典付与ページにて携帯端末1300の端末識別情報を含む特典要求を管理サーバ1200に対して送信する。
携帯端末から特典要求がなされると、管理サーバ1200は、特典要求を行った携帯端末の端末識別情報が、遊技者データベースに登録されている端末識別情報と一致するか否かを判定し、一致する端末識別情報がない場合には、要求不可としてその旨を携帯端末に対して通知する。
一方、特典要求を行った携帯端末の端末識別情報が、遊技者データベースに登録されている端末識別情報と一致した場合には、特典要求から特定される端末識別情報に基づいて遊技者データベースから当該遊技者の所持する金、銀、銅のコイン数を取得し、遊技履歴データベースから遊技履歴を取得する。
次いで、特典データベースの条件種別及び条件値と、遊技者データベースから取得した遊技履歴と、に基づいて付与条件を満たす特典データを抽出し、特典リストを作成して特典要求を行った携帯端末1300に対して配信する。
特典リストを取得した携帯端末1300にて特典リストから所望の特典を選択すると、選択した特典種別を示すデータが管理サーバ1200に対して送信され、これを受けて管理サーバ1200では、特典種別に該当する特典データの格納場所から抽出し、抽出した特典データを特典要求を行った携帯端末1300に対して配信し、これに基づいて特典要求を行った遊技者が特典データを取得することとなる。
尚、本実施例では、特典として遊技者に対して特典データを付与しているが、例えば、遊技者が希望する特典を遊技者の住所へ配送するように手配することにより特典が付与される構成としても良い。
以上説明したように、本実施例の遊技システムでは、携帯端末1300にてパスワードの発行要求を行うことで、過去の遊技履歴を特定するためのパスワードを取得し、スロットマシン1やパチンコ遊技機1001にて遊技を開始する際に入力することで、過去の遊技履歴、すなわち他のスロットマシンやパチンコ遊技機などで行った際のレベル、ストーリーの段階、演出設定を反映した演出を実行させることが可能となり、遊技の終了時に携帯端末1300にて2次元コードを取得して更新要求を行うことにより管理サーバ1200で管理されている当該遊技者の遊技履歴を新たな遊技履歴に更新し、次回新たな遊技履歴を特定するためのパスワードを取得できるようになるため、長期間にわたり継続性のある演出を行わせることができる。
特に本実施例では、スロットマシン1やパチンコ遊技機1001が、遊技者によって入力されたパスワードを解析し、過去の遊技履歴を特定する構成であるため、スロットマシン1やパチンコ遊技機1001などの個々の遊技機と、他の遊技機、管理サーバ1200と接続することなく、他の遊技機で遊技を行った過去の遊技履歴を反映した演出を行うことも可能となる。
また、管理サーバ1200が発行するパスワードがパスワードの発行要求を行った端末識別情報に対応付けて登録されるとともに、さらにスロットマシン1やパチンコ遊技機1001で遊技を終え、新たな遊技履歴を特定するために出力される2次元コードにも、遊技開始時に入力されたパスワードが含まれ、更新要求には2次元コードから特定されたパスワードが含まれ、管理サーバ1200に登録されているパスワードと更新要求に含まれるパスワードを照合することで、当該遊技者がパスワードを発行した遊技者であることを認証し、認証したことを条件に当該遊技者の遊技履歴が新たな遊技履歴に更新されるようになっており、第三者が他人のパスワードを入手して遊技を行い2次元コードを取得したり、他人の2次元コードを取得したりしても、その2次元コードから特定される遊技履歴を自らの遊技履歴に反映させることはできず、パスワードの発行を受けた遊技者による新たな遊技履歴を引き継ぐことは可能となる一方でパスワードの発行を受けた遊技者以外の遊技者が遊技履歴を引き継ぐことが不可能となる。これによりパスワードや2次元コードを流用したり盗用したりしても意味がなくなるため、パスワード及び2次元コードの流用や盗用を防止することができる。
また、管理サーバ1200では、携帯端末1300からパスワードの発行要求を受けてパスワードを発行する毎に、ランダム値を用いて生成するので、同一内容の遊技履歴が特定される場合であって同一のパスワードとなる訳ではなく、パスワードを推測した改竄することは困難となるため、パスワード及び2次元コードの流用や盗用をさらに確実に防止することができる。
また、管理サーバ1200は、携帯端末1300から更新要求を受けた場合に、管理サーバ1200に登録されているパスワードと更新要求に含まれるパスワードを照合し、双方のパスワードが一致した場合に、更新要求を行った遊技者を当該パスワードの発行を受けた遊技者として認証し、更新要求から特定される遊技履歴に基づいて遊技者データベース等の該当する端末識別情報の対応する項目を更新することとなる。
一方、スロットマシン1やパチンコ遊技機1001では、パスワードの入力時に入力ミスがあっても、パスワードから解析されたデータが正常であれば、パスワードは認証され、特定演出モードに移行することとなるが、遊技終了時に出力された2次元コードに格納されたパスワードも入力ミスによるパスワードであることから、この2次元コードを読み取って管理サーバ1200に対して更新要求を行った場合、管理サーバ1200に登録されているパスワードと更新要求に含まれるパスワードが一致しないこととなり、遊技履歴が更新されなくなってしまう虞がある。
このため、本実施例の管理サーバ1200では、管理サーバ1200に登録されているパスワードと更新要求に含まれるパスワードが一致しない場合でも、いずれか1文字のみ前後1時違いの相違である場合には、入力ミスと推測される特定の条件を満たすとして、パスワードの発行を受けた遊技者であると一応認証し、更新要求から特定される遊技履歴に基づいて遊技者データベース等の該当する端末識別情報の対応する項目を更新するようになっており、遊技者がパスワードの入力を誤った場合であっても、入力ミスと推測される特定の条件を満たす範囲の誤りであれば、遊技履歴を更新させることが可能となり、その間に遊技を行った遊技履歴が無駄となってしまうことを防止できる。
また、管理サーバ1200に登録されているパスワードと更新要求に含まれるパスワードが一致して更新要求を行った遊技者を当該パスワードの発行を受けた遊技者として認証した場合には、更新要求から特定される遊技履歴に基づいて遊技者データベース等の該当する端末識別情報の対応する全ての項目を更新するのに対して、管理サーバ1200に登録されているパスワードと更新要求に含まれるパスワードが一致せず、いずれか1文字のみ前後1時違いの相違であり、入力ミスと推測される特定の条件を満たすとして、更新要求を行った遊技者を当該パスワードの発行を受けた遊技者として認証した場合には、遊技者データベース等の該当する端末識別情報の対応する項目のうちデータの連続性に影響のない項目のみ更新し、データの連続性に影響する項目の更新は行われないようになっており、例えば、レベル値が本来のレベル値よりも下がってしまったり、ストーリーの段階を飛ばしたり、演出設定や達成ミッションの種類に矛盾が生じるなど、誤ったパスワードにて遊技を行った結果、連続性に支障のある遊技履歴が更新されてしまうことを防止できる。
また、管理サーバ1200に登録されているパスワードと更新要求に含まれるパスワードが一致せず、いずれか1文字のみ前後1時違いの相違であり、入力ミスと推測される特定の条件を満たすとして、更新要求を行った遊技者を当該パスワードの発行を受けた遊技者として認証した場合には、更新要求を行った携帯端末1300に対しての更新完了の通知において、パスワードが完全には一致しなかったが入力ミスの範囲であったこと、そのため、連続性に影響のない一部の項目しか更新されなかったことが併せて通知されるので、遊技者がパスワードの入力をミスしたが、遊技履歴は無事更新されたことを認識させることができるうえに、更新されていない遊技履歴があっても、その原因を特定することが可能となる。
尚、本実施例では、パスワードが入力ミスと推測される特定の条件として、いずれか1文字のみ前後1時違いの相違であることとしているが、管理サーバ1200に登録されているパスワードと更新要求に含まれるパスワードから双方に類似性があり、入力ミスである可能性が高いと推測されるものであれば良く、双方のパスワードが1文字だけしか異ならないことのみをもって特定の条件として適用しても良いし、2文字まで前後1時違いの相違であることをもって特定の条件として適用しても良い。また、双方のパスワードで異なる文字が「O」と「0」のように見間違う可能性の高い文字である場合、大文字と小文字の違いなど類似性が高いことを特定の条件として適用しても良い。
また、本実施例のようにこれらのうちいずれか複数以上が満たされることで、更新要求に含まれるパスワードを認証するものでも良いし、いずれか1つでも満たされることで、更新要求に含まれるパスワードを認証するものでも良い。
本実施例の管理サーバ1200では、パスワードの発行要求を受け付けた際に、該当する端末識別情報のステータスが遊技中であってもパスワードの発行が禁止されることはなく、このような状況で新たにパスワードの発行要求を受け付けた場合でも、新たにパスワードが発行されるようになっており、パスワードの発行を受けたものの、遊技を行わなかった場合や、遊技を行ったものの2次元コードを取得しなかった場合、2次元コードを取得したものの更新要求を行わなかった場合でも、パスワードを解放するためのアクセスを行うことなく、新たにパスワードの発行を受けることが可能となっている。
また、パスワードの発行後、遊技を行って取得した2次元コードから特定される遊技履歴を管理サーバ1200にて管理されている遊技履歴に反映させても、次回パスワード発行時に反映されるレベルやストーリーの段階、演出設定などは、変化せず、全く同一のパスワードが発行される可能性もある。
上記のように、パスワードの発行要求を受け付けた際に、該当する端末識別情報のステータスが遊技中であってもパスワードの発行が禁止されることのない構成であると、レベルやストーリーの段階、演出設定などが変化する前に遊技を終えて2次元コードを取得した場合、同じ2次元コードで何度でも更新要求を行うことが可能となり、遊技は1度しか行っていないにも関わらず、ゲーム数やBB回数、RB回数、キャラクタ別ゲーム数、総回転数や大当り回数などの遊技履歴を何度も更新できることとなってしまうという問題が生じ得る。
このため、本実施例では、管理サーバ1200がパスワードを発行する際に、遊技者データベース等の該当する端末識別情報に登録されているパスワード、すなわち前回発行されたパスワードと一致するか否かを判定し、一致する場合には、前述した手順にて前回のパスワードと一致しないと判定されるまで、再度パスワードを生成することで、同じ遊技者に対して連続して同じパスワードを発行しないようになっているとともに、管理サーバ1200が更新要求を受けた際に、更新要求から特定されるパスワード及び遊技乱数と、遊技履歴データベースに更新要求から特定される端末識別情報に対応付けて登録されているパスワード及び遊技乱数、すなわち過去の更新要求から特定されるパスワード及び遊技乱数と、を照合し、一致しない場合にのみ、更新要求から特定される遊技履歴等に基づいて遊技者データベース等の該当する端末識別情報の対応する項目を更新するようになっている。前述のように、パスワードは連続して同一のパスワードが発行されることはないものの、連続しなければ、同一のパスワードが発行されることは起こり得る。しかしながら、同一のパスワードが発行されることはあっても、2次元コードに付加された遊技乱数とパスワードとの組合せが同一になることはほぼあり得ない(32ビットの遊技乱数が一致する確率は、1/4294967296であり、遊技履歴が同じでも遊技乱数とパスワードが一致する確率は、それよりさらに低い)。そして、上記のように更新要求から特定されるパスワード及び遊技乱数と、遊技履歴データベースに更新要求から特定される端末識別情報に対応付けて登録されているパスワード及び遊技乱数、すなわち過去の更新要求から特定されるパスワード及び遊技乱数と、が一致しないことを条件に、遊技履歴等の更新が行われるので、パスワードの発行要求を受け付けた際に、該当する端末識別情報のステータスが遊技中であってもパスワードの発行が禁止されることのない構成であっても、同じ2次元コードで何度でも更新要求を行うことにより、遊技は1度しか行っていないにも関わらず、ゲーム数やBB回数、RB回数、キャラクタ別ゲーム数、総回転数、大当り回数などの遊技履歴を何度も更新できてしまうことはない。
尚、本実施例では、管理サーバ1200が更新要求を受けた際に、更新要求から特定されるパスワード及び遊技乱数と、遊技履歴データベースに更新要求から特定される端末識別情報に対応付けて登録されているパスワード及び遊技乱数、すなわち過去の更新要求から特定されるパスワード及び遊技乱数と、を照合し、一致しない場合にのみ、更新要求から特定される遊技履歴等に基づいて遊技者データベース等の該当する端末識別情報の対応する項目を更新する構成としており、同じ2次元コードで何度でも更新要求を行うことにより、遊技は1度しか行っていないにも関わらず、ゲーム数やBB回数、RB回数、キャラクタ別ゲーム数、総回転数、大当り回数などの遊技履歴を何度も更新できてしまうことを確実に防止できる点から好ましいが、管理サーバ1200が更新要求を受けた際に、今回の更新要求から特定されるパスワード及び遊技乱数と、前回の更新要求から特定されるパスワード及び遊技乱数と、を照合し、一致しない場合にのみ、更新要求から特定される遊技履歴等に基づいて遊技者データベース等の該当する端末識別情報の対応する項目を更新する構成であっても、パスワードの発行要求を受け付けた際に、該当する端末識別情報のステータスが遊技中であってもパスワードの発行が禁止されることのない構成であっても、同じ2次元コードで何度でも更新要求を行うことにより、遊技は1度しか行っていないにも関わらず、ゲーム数やBB回数、RB回数、キャラクタ別ゲーム数、総回転数、大当り回数などの遊技履歴を何度も更新できてしまうことを防止できる。
また、上記のように管理サーバ1200がパスワードを発行する際に、同じ遊技者に対して連続して同じパスワードを発行しないようにする構成であれば、管理サーバ1200が更新要求を受けた際に、今回の更新要求から特定されるパスワードと、前回の更新要求から特定されるパスワードと、を照合し、一致しない場合にのみ、更新要求から特定される遊技履歴等に基づいて遊技者データベース等の該当する端末識別情報の対応する項目を更新する構成としても良く、このような構成とした場合でも、パスワードの発行要求を受け付けた際に、該当する端末識別情報のステータスが遊技中であってもパスワードの発行が禁止されることのない構成であっても、同じ2次元コードで何度でも更新要求を行うことにより、遊技は1度しか行っていないにも関わらず、ゲーム数やBB回数、RB回数、キャラクタ別ゲーム数、総回転数、大当り回数などの遊技履歴を何度も更新できてしまうことを防止できる。
また、上記のように管理サーバ1200がパスワードを発行する際に、遊技履歴だけではなく、乱数(ランダム値及びハッシュ値)を用いてパスワードを生成しており、特に、前回のパスワードと比較して同じであるか否かを確認せずとも、連続して同じパスワードが発行される確率は非常に低い。このため、連続して同じパスワードが発行されることを制限しない構成であっても、乱数(ランダム値及びハッシュ値)を用いてパスワードを生成するとともに、管理サーバ1200が更新要求を受けた際に、今回の更新要求から特定されるパスワードと、前回の更新要求から特定されるパスワードと、を照合し、一致しない場合にのみ、更新要求から特定される遊技履歴等に基づいて遊技者データベース等の該当する端末識別情報の対応する項目を更新する構成とすることで、パスワードの発行要求を受け付けた際に、該当する端末識別情報のステータスが遊技中であってもパスワードの発行が禁止されることのない構成であっても、同じ2次元コードで何度でも更新要求を行うことにより、遊技は1度しか行っていないにも関わらず、ゲーム数やBB回数、RB回数、キャラクタ別ゲーム数、総回転数、大当り回数などの遊技履歴を何度も更新できてしまうことを防止できる。尚、今回の更新要求から特定されるパスワードを、前回の更新要求から特定されるパスワードだけでなく、同一遊技者(端末識別情報の携帯端末)に対して過去に発行されたパスワードの全てと照合し、一致しないことを条件に、更新要求から特定される遊技履歴等に基づいて遊技者データベース等の該当する端末識別情報の対応する項目を更新する構成とすれば、同じ2次元コードで何度でも更新要求を行うことにより、遊技は1度しか行っていないにも関わらず、ゲーム数やBB回数、RB回数、キャラクタ別ゲーム数、総回転数、大当り回数などの遊技履歴を何度も更新できてしまうことをさらに確実に防止できる。
また、上記のように2次元コードを発行する毎にランダムな遊技乱数が付加される構成であれば、管理サーバ1200にて遊技履歴に加え乱数を付加したり、同じパスワードが連続して発行されることを規制したりせずとも、管理サーバ1200が更新要求を受けた際に、今回の更新要求から特定される遊技乱数と、前回の更新要求から特定される遊技乱数と、を照合し、一致しない場合にのみ、更新要求から特定される遊技履歴等に基づいて遊技者データベース等の該当する端末識別情報の対応する項目を更新する構成としても良く、このような構成とした場合でも、パスワードの発行要求を受け付けた際に、該当する端末識別情報のステータスが遊技中であってもパスワードの発行が禁止されることのない構成であっても、同じ2次元コードで何度でも更新要求を行うことにより、遊技は1度しか行っていないにも関わらず、ゲーム数やBB回数、RB回数、キャラクタ別ゲーム数、総回転数、大当り回数などの遊技履歴を何度も更新できてしまうことを防止できる。尚、今回の更新要求から特定される遊技乱数を、前回の更新要求から特定される遊技乱数だけでなく、同一遊技者(端末識別情報の携帯端末)が更新要求を行った際の遊技履歴における遊技乱数の全てと照合し、一致しないことを条件に、更新要求から特定される遊技履歴等に基づいて遊技者データベース等の該当する端末識別情報の対応する項目を更新する構成とすれば、同じ2次元コードで何度でも更新要求を行うことにより、遊技は1度しか行っていないにも関わらず、ゲーム数やBB回数、RB回数、キャラクタ別ゲーム数、総回転数、大当り回数などの遊技履歴を何度も更新できてしまうことをさらに確実に防止できる。
また、本実施例では、遊技履歴を設定することで作成された複数ビットの値の変換後の位置を特定可能なデータ列が複数定められたビットシャッフルテーブルを備え、パスワードを発行する際に、乱数(ランダム値)を取得し、取得したランダム値に対応するデータ列に従って遊技履歴を設定することで作成された複数ビットの値が変換されるようになっており、この変換後のデータに基づいてパスワードが生成されるので、パスワードを解析したり、改竄したりすることが困難となる。
また、ビットシャッフルテーブルにより変換した複数ビットのデータをランダム値分シフトさせたうえで、シフト後のデータにランダム値を付加するようになっており、遊技履歴の項目を構成するビットが発行毎に変化し得る構成であるため、遊技履歴が同一の場合でもパスワードが同一のものになりづらくなるので、パスワードを解析したり、改竄したりすることが困難となる。
また、ビットシフト後のデータにおけるビット同士の間に、ランダム値を構成する値を挿入して得られたデータに基づいてパスワードが生成されるので、遊技履歴が類似する場合でもパスワードが似通ったものになりづらくなるので、パスワードを解析したり、改竄したりすることが一層困難となる。
また、ビットシフトに用いるランダム値及びビット同士の間に挿入されるランダム値としてビットシャッフルテーブルのデータ列を選択するために抽出されたランダム値が用いられるので、乱数を用いて複数行程の処理を行うことにより、パスワードの解析や改竄を困難とする場合でも、抽出する乱数が少なくて済むため、パスワードの発行に係る処理負荷を軽減したうえで、パスワードを解析したり、改竄したりすることが困難なパスワードの生成が可能となる。
また、本実施例では、管理サーバ1200がパスワードを発行する際に、遊技履歴を設定することで作成された複数ビットのデータを図23(a)に示すパスワード解析テーブルに従って、文字に変換するようになっているが、パスワード解析テーブルにおける数値と文字の関係を、図23(a)に示すような規則的な順番ではなく、例えば、「A」「B」「C」「D」「E」…に対応する文字を規則的な「0」「1」「2」「3」「4」…の順番ではなく、「10」「3」「22」「8」「5」…といったように不規則な順番とすることで、パスワードを数値化することも困難となり、一層パスワードの解析や改竄が困難となる。
上記のように、パスワードの発行要求を受け付けた際に、該当する端末識別情報のステータスが遊技中であってもパスワードの発行が禁止されることのない構成であると、パスワードから特定されるポイントを遊技機で消費しても、消費後のポイント数が格納された2次元コードに基づいて管理サーバ1200における遊技者データベースのポイント数を更新させなければ、遊技者データベースのポイント数を減らさずに、複数の遊技機においてポイントを消費することが可能となる。
このため、例えば、パスワードに発行時刻を特定可能なデータを格納しておき、遊技機側でパスワードが入力された場合に、パスワードの発行時刻から一定時間(例えば、5分)以内のみ、遊技機側でパスワードから特定されるポイントを有効なポイントとして扱い、一定時間を超えた場合にはパスワードから特定されるポイントを無効なポイントとして扱うことで、複数の遊技機においてポイントを消費できる時間が限られることとなるため、上記のような不具合を回避することができる。
また、このような場合でも、新たにパスワードの発行を受けて、複数の遊技機においてポイントを消費することも考えられる。これに対しては、例えば、一度パスワードを発行した場合には、2次元コードによる遊技履歴等の更新を行うまでは、所定期間(例えば、日付が変わるまでの期間)にわたり新たなパスワードの発行を禁止するようにすることで、新たにパスワードの発行を受けて、複数の遊技機においてポイントを消費することを防止できる。また、一度パスワードを発行した後、2次元コードによる遊技履歴等の更新を行わずに、新たなパスワードの発行を受ける場合には、一律にポイントが減算される構成とした場合でも、新たにパスワードの発行を受けて、複数の遊技機においてポイントを消費することを防止できる。
以上、本発明の実施例1を図面により説明してきたが、本発明は実施例1に限定されるものではなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれることは言うまでもない。
例えば、前記実施例1では、遊技機に入力する遊技履歴を特定可能な情報としてパスワードを適用しており、外部から情報を入力するために専用の読み取り装置などを備える必要のないことから好ましいが、バーコードや2次元コードなどのようにコード化され、コードリーダにて読み取り可能なデータ、有線接続、無線接続、赤外線接続などによって入力可能なデータであっても良く、このような構成とすることでこれらデータの入力を簡単に行うことができる。
また、前記1実施例では、遊技機から出力する遊技履歴を特定可能な情報やボーナス情報を特定可能な情報として2次元コードを適用しており、遊技者が2次元コードリーダをかざすのみで簡単にデータを取得できることから好ましいが、バーコードなどのコードリーダにて読み取り可能な他のコードデータにて出力するようにしても良いし、有線接続、無線接続、赤外線接続などによって出力可能なデータであっても良く、さらには、遊技機へ入力する情報と同様にパスワードを適用しても良い。
前記実施例1では、端末識別情報が付与された携帯端末であり、かつ端末識別情報の送信が許可された携帯端末のみ、管理サーバ1200にてアクセスを許可するようになっているが、少なくとも携帯端末を識別可能な情報(Cookie)にて遊技者を識別したり、管理サーバ1200側で付与した遊技者IDにて遊技者を識別したりできる場合には、端末識別情報が付与された端末や、端末識別情報の送信が許可されていない端末からもアクセスを許可する構成としても良い。
また、前記実施例1では、端末識別情報に対応付けて遊技者に関する情報(遊技履歴など)を管理しているが、遊技者を識別可能な遊技者IDに対応付けて遊技者に関する情報を管理する構成でも良い。
前記実施例1では、管理サーバ1200がポイントを特定可能なパスワードを発行し、スロットマシン1やパチンコ遊技機1001がパスワードからポイントを特定し、この特定されたポイントを消費して遊技者にとって有用な情報が示唆される演出が実行される構成であるが、少なくともスロットマシン1やパチンコ遊技機1001に遊技者に関連する情報(IDなどでも可能)を入力し、それに応じてポイントが特定される構成であっても良い。また、パスワードから特定される遊技履歴に応じてポイントが特定される構成であっても良い。
前記実施例1のスロットマシン1では、可変表示装置として3つのリール2L、2C、2Rを適用した例について説明しているが、1つのみリールを備え、この1つのリールの表示結果に応じて入賞が判定されるものでも良いし、2つのリールを備え、2つのリールの表示結果の組み合わせに応じて入賞が判定されるものでも良いし、4つ以上のリールを備え、これらリールの表示結果の組み合わせに応じて入賞が判定されるものでも良い。
前記実施例1のスロットマシン1では、本発明を遊技用価値としてメダル並びにクレジットを用いて賭数が設定されるスロットマシンに適用した例について説明したが、遊技用価値として遊技球を用いて賭数を設定するスロットマシンや、遊技用価値としてクレジットのみを使用して賭数を設定する完全クレジット式のスロットマシンに適用しても良い。遊技球を遊技用価値として用いる場合は、例えば、メダル1枚分を遊技球5個分に対応させることができ、前記実施例1で賭数として3を設定する場合は、15個の遊技球を用いて賭数を設定するものに相当する。
さらに、メダル及び遊技球等の複数種類の遊技用価値のうちいずれか1種類のみを用いるものに限定されるものではなく、例えば、メダル及び遊技球等の複数種類の遊技用価値を併用できるものであっても良い。すなわち、メダル及び遊技球等の複数種類の遊技用価値のいずれを用いても賭数を設定してゲームを行うことが可能であり、かつ入賞の発生によってメダル及び遊技球等の複数種類の遊技用価値のいずれをも払い出し得るスロットマシンを適用しても良い。
前記実施例1のパチンコ遊技機1001では、開閉板を備えた特別可変入賞球装置1020によって大入賞口が形成され、開閉板が開放状態または閉鎖状態に制御されることによって、遊技球が入賞可能な可状態と、遊技球が入賞不能な不可状態とに大入賞口が変化する場合を示したが、大入賞口の態様は、本実施例で示したものに限られない。例えば、箱形の役物によって大入賞口が形成され、その箱形の役物が遊技領域の面に対して前面側にスライドして可動することによって遊技球が入賞可能な可状態となり、逆にその箱形の役物が遊技領域の面に対して奥側にスライドして可動することにより遊技領域面内に隠れることによって遊技球が入賞不能な不可状態となる大入賞口(いわゆるベロ型の大入賞口)を備えた遊技機でも良い。
前記実施例1のパチンコ遊技機1001では、識別情報(特別図柄や演出図柄)の可変表示を行い、その可変表示結果が特定表示結果(大当り図柄)となったことに基づいて特定遊技状態(大当り遊技状態)に制御するいわゆる可変表示ゲームを行う遊技機に適用する場合を示したが、本実施例で示した態様は、いわゆる可変表示ゲームを行う遊技機以外にも適用可能である。例えば、遊技領域において開放状態と閉鎖状態とに制御可能な可変入賞装置(役物)を備え、役物内に遊技球が進入し、役物内に設けられた特定入賞口に遊技球が入賞したことに基づいて特定遊技状態(大当り遊技状態)に制御するいわゆる役物遊技を行う遊技機であっても良い。
前記実施例1のパチンコ遊技機1001では、遊技者に景品として遊技球が払い出され、遊技者は払い出された遊技球(貸し球の場合もある)を遊技領域に発射して遊技が行われる遊技機であったが、プリペイドカードや会員カード等の遊技用記録媒体の記録情報により特定される大きさの遊技用価値である度数を使用して、遊技に使用するための遊技得点を付与するとともに、付与された遊技得点または遊技による入賞により付与された遊技得点を使用して遊技機内に封入された遊技球を遊技領域に打ち込んで遊技者が遊技を行う遊技機にも本発明を適用することができる。
すなわち、始動領域を遊技媒体(遊技球)が通過した後に、可変表示の開始を許容する開始条件の成立に基づいて、各々を識別可能な複数種類の識別情報の可変表示を行い表示結果を導出表示する可変表示装置を備え、該可変表示装置に特定表示結果が導出表示されたときに遊技者にとって有利な特定遊技状態に移行させる遊技機であるが、遊技得点が0でないときに遊技得点を使用して遊技機内に封入された遊技球を遊技領域に打ち込んで遊技が行われ、遊技球の打ち込みに応じて遊技得点を減算し、遊技領域に設けられた入賞領域に遊技球が入賞することに応じて遊技得点を加算する遊技機にも本発明を適用することができる。そのような遊技機は、遊技得点の加算に使用可能な遊技用価値の大きさを特定可能な情報が記録された遊技用記録媒体を挿入するための遊技用記録媒体挿入口と、遊技用記録媒体挿入口に挿入された遊技用記録媒体に記録されている記録情報の読み出しを行う遊技用記録媒体処理手段を備えていても良い。