JP6147548B2 - 使い捨ておむつ - Google Patents

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本発明は、着用者の脚回りに配置される脚回り開口部よりも製品幅方向内側に位置するレッグサイド伸縮部を有する使い捨ておむつに関する。
特許文献1には、着用者の脚回りに配置される脚回り開口部よりも幅方向内側に、製品長手方向に伸縮する立体ギャザーが設けられた使い捨ておむつが開示されている。特許文献1の立体ギャザーは、吸収性本体の両側縁部に形成された固定線上に固定されており、この固定された部分よりも製品幅方向内側の領域が着用者側に起ち上がる起立部となる。特許文献1の使い捨ておむつは、立体ギャザーと吸収性本体との間に、製品長手方向に沿って伸長状態で配設された弾性伸縮部材を備える。
特許文献1の使い捨ておむつは、立体ギャザーの起立部が固定線を起点として着用者側に立ち上がるとともに、吸収性本体と固定線との間の領域が弾性伸縮部材によって収縮して、当該領域が着用者側に立ち上がるように構成されている。よって、立体ギャザー全体が着用者の肌と接触する側に持ち上がり、立体ギャザーと着用者とが密着する。
特開2012−183134号公報
しかしながら、上述した従来の使い捨ておむつには、次のような問題があった。
使い捨ておむつが着用者に装着された状態では、脚回り開口部よりも製品幅方向内側の領域には、着用者の脚等によって幅方向外側から幅方向内側に向かって力が掛かる。
特許文献1の使い捨ておむつが着用者に着用された状態では、立体ギャザーの起立部及び立体ギャザーと吸収性本体との間の領域は、着用者側に立ち上がっており、吸収体よりも着用者側に位置することがある。立体ギャザーの起立部及び立体ギャザーと吸収性本体との間の領域が吸収体よりも着用者側に位置した状態で、着用時に幅方向外側から幅方向内側に向かって力が掛かると、立体ギャザーの起立部及び立体ギャザーと吸収性本体との間の領域が吸収体上に倒れ込む。その結果、立体ギャザーの起立部が幅方向外側に倒れ、体液の漏れが生じることがある。
そこで、本発明は、このような状況に鑑みてなされたものであり、脚回り開口部よりも製品幅方向内側に位置する起立性のレッグサイド伸縮部によって体液の漏れを抑制できる使い捨ておむつを提供することを目的とする。
本開示に係る使い捨ておむつは、前胴回り域(前胴回り域20)と、後胴回り域(後胴回り域30)と、前記前胴回り域と前記後胴回り域との間に位置する股下域(股下域25)と、前記前胴回り域から前記後胴回り域に向かう製品長手方向(製品長手方向L)と、前記製品長手方向と直交する製品幅方向(製品幅方向W)と、一対の脚回り開口部(脚回り開口部35)と、前記股下域を跨ぎ前記前胴回り域及び前記後胴回り域の少なくとも一方に延びる吸収体(吸収体40)と、前記前胴回り域及び前記後胴回り域において、前記製品幅方向に沿って延び、使い捨ておむつを着用者の身体に保持する胴回り保持部と、前記脚回り開口部に沿って、前記股下域を跨ぎ前記前胴回り域から前記後胴回り域まで延びるように形成されているレッグ伸縮部(レッグ伸縮部75)と、前記股下域において前記吸収体を構成する吸収性コアと重なる位置に配置され、前記製品長手方向または前記製品幅方向に伸縮可能な伸縮性部材が配置されたクロッチ伸縮部(クロッチ伸縮部200)と、前記レッグ伸縮部よりも前記製品幅方向内側に配置され、かつ前記製品長手方向に伸縮するレッグサイド伸縮部(レッグサイド伸縮部80)と、を備え、前記クロッチ伸縮部は、前記胴回り保持部及び前記レッグ伸縮部と離間して設けられており、前記レッグサイド伸縮部は、前記製品長手方向に伸縮するサイド弾性部材(サイド弾性部材71)によって収縮する収縮部(収縮部84)と、前記収縮部よりも前記製品幅方向外側に設けられ、かつ前記レッグ伸縮部と前記クロッチ伸縮部との間に位置する中間領域において、前記レッグサイド伸縮部よりも非肌当接面側に位置する裏面側部材に接合された第1接合部分(第1接合部分81A)と、前記収縮部よりも前記製品長手方向の両外側に設けられ、前記裏面側部材に接合された第2接合部分(第2接合部分81B)と、を有し、前記第1接合部分は、前記レッグ伸縮部と前記クロッチ伸縮部との間に位置する中間領域において、前記裏面側部材に接合されており、前記中間領域は、前記クロッチ伸縮部よりも伸縮率が低く、かつ前記レッグ伸縮部よりも伸縮率が低いことを要旨とする。
本発明の特徴によれば、脚回り開口部よりも製品幅方向内側に位置する起立性のレッグサイド伸縮部によって体液の漏れを抑制できる使い捨ておむつを提供することができる。
本実施形態に係る使い捨ておむつの展開平面図である。 図1に示したF1-F1線に沿った使い捨ておむつの断面図である。 図1に示したF2-F2線に沿った使い捨ておむつの断面図である。 図1に使い捨ておむつの装着状態を示す断面図である。 変形例係る使い捨ておむつの展開平面図である。
次に、本発明に係る使い捨ておむつの実施形態について、図面を参照しながら説明する。なお、以下の図面の記載において、同一または類似の部分には、同一または類似の符号を付している。ただし、図面は模式的なものであり、各寸法の比率などは現実のものとは異なることに留意すべきである。
したがって、具体的な寸法などは以下の説明を参酌して判断すべきである。また、図面相互間においても互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれ得る。
図1は、本実施形態に係る使い捨ておむつ10の展開平面図である。図2は、図1に示したF1-F1線に沿った使い捨ておむつ10の断面図である。図3は、図1に示したF2-F2線に沿った使い捨ておむつ10の断面図である。図1に示す展開平面図は、使い捨ておむつを構成するトップシート50、サイドフラップ70等の皺が形成されない状態まで、レッグ伸縮部75及びレッグサイド伸縮部80のサイド弾性部材71を伸長させた状態の図である。
使い捨ておむつ10は、前胴回り域20と、股下域25と、後胴回り域30とを有する。前胴回り域20は、着用者の前胴回り部(腹部分)と接する部分である。また、後胴回り域30は、着用者の後胴回り部(背部分)と接する部分である。股下域25は、前胴回り域20と後胴回り域30との間に位置する。
また、使い捨ておむつ10には、一対の脚回り開口部35が形成される。脚回り開口部35は、使い捨ておむつの製品幅方向の側端部に設けられており、使い捨ておむつが着用者に着用された状態で、着用者の脚回りに沿って配置される部分である。
なお、本実施形態では、前胴回り域20から後胴回り域30に向かう方向を製品長手方向Lと呼び、製品長手方向Lと直交する方向を製品幅方向Wと呼ぶ。
使い捨ておむつ10は、股下域25を跨ぎ、かつ股下域25から前胴回り域20及び後胴回り域30のうち少なくともいずれか一方に向かって延びる吸収体40を備える。吸収体40は、吸収性コア40aとコアラップ40bとによって構成される。
吸収性コア40aは、従来の使い捨ておむつと同様であり、粉砕パルプや高吸収ポリマーなど、公知の部材や材料を用いて適宜構成することができる。吸収性コア40aは、シート状のコアラップ40bによって包まれている。
コアラップ40bは、吸収性コア40aを被覆するシートである。コアラップ40bの少なくとも肌面側の一部は、透液性を有する各種の繊維不織布もしくはティッシュシートによって構成される。例えば、質量約10〜30g/m2のエアースルー繊維不織布、スパンボンド不織布、SMS(スパンボンド−メルトブローン−スパンボンド)不織布、または質量約10〜30g/m2のティッシュシートを用いることができる。
吸収体40の表面側(肌当接面側)には、液透過性のトップシート50が備えられる。また、吸収体40の裏面側(非肌当接面側)には、液不透過性のバックシート60aが備えられる。
吸収体40の製品幅方向Wにおける側縁部には、サイドフラップ70がそれぞれ備えられる。サイドフラップ70は、1枚または2枚以上の複数枚重ねた不織布によって構成されている。また、一対のサイドフラップ70には、ファスニングテープ90がそれぞれ備えられる。
ファスニングテープ90は、後胴回り域30において、製品幅方向Wに沿って延び、前胴回り域20の非肌当接面に止着されることにより、使い捨ておむつ10を着用者の身体に保持する。
ターゲット部95は、前胴回り域内の非肌当接面に配置され、一対のファスニングテープ90がそれぞれ止着するように構成されている。
本実施形態において、前胴回り域20、後胴回り域30、及びファスニングテープ90によって胴回り保持部が構成される。後胴回り域30の胴回り保持部は、ファスニングテープ90の係合部材が設けられた領域から幅方向に延びる範囲である。前胴回り域20の胴回り保持部は、ターゲット部95が設けられた領域から幅方向に延びる範囲である。
また、使い捨ておむつ10は、股下域25の吸収体に重なる領域に配置された形成され、製品長手方向Lに伸縮可能な伸縮性部材が配置されたクロッチ伸縮部200を備えている。具体的には、クロッチ伸縮部200は、股下域25に配置されている。なお、クロッチ伸縮部200の構成については、後述にて詳細に説明する。
吸収体40の表面側(トップシート50側)は、脚回り開口部35の周囲に形成され、製品長手方向Lに伸縮可能な一対のレッグ伸縮部75が備えられる。
レッグ伸縮部75は、製品長手方向Lにおいて、クロッチ伸縮部200よりも長いと共に、製品幅方向Wにおいて、クロッチ伸縮部200よりも外側に備えられている。
レッグ伸縮部75は、脚回り開口部35を製品長手方向に伸縮できるように構成されていればよく、脚回り開口部35に沿って配置されていてもよいし、一部が脚回り開口部35に対して傾斜した状態で配置されていてもよい。
また、レッグ伸縮部75は、伸縮性シート等によって実質的に製品長手方向に収縮する部分であり、収縮力が発揮されない状態で伸縮性シートが配置された部分を除く概念である。なお、レッグ伸縮部75の構成については、後述にて詳細に説明する。
また、一対のレッグ伸縮部75の内側(製品幅方向Wにおける中央寄り)には、製品長手方向Lに沿って延びる一対のレッグサイド伸縮部80が備えられる。レッグサイド伸縮部80は、サイドフラップ70の製品幅方向の内側端部に設けられており、レッグ伸縮部75よりも製品幅方向内側に配置される起立性の伸縮ギャザーである。レッグサイド伸縮部80は、レッグ伸縮部75よりも製品幅方向内側に配置されている。レッグサイド伸縮部80は、従来において周知の構成を採用することができ、具体的には、サイドフラップ70と別のシート材によって構成されていてもよい。
サイドフラップ70は、製品幅方向における内側端部において表面シート側に折り返されており、2層積層されている。この2層のサイドフラップ70間に、長手方向に伸長された状態でサイド弾性部材71(図2参照)が設けられている。このサイドフラップ70とサイド弾性部材71とでレッグサイド伸縮部80が形成される。
レッグサイド伸縮部80は、トップシート50又はバックシート60a等、レッグサイド伸縮部80よりも非肌当接面側に位置する裏面側部材に接合される接合部分81と、サイド弾性部材71が配置され、裏面側部材に接合されず、サイド弾性部材71によって製品長手方向に収縮する収縮部84と、を有する。接合部分81は、収縮部84よりも製品幅方向外側に位置する第1接合部分81Aと、収縮部84よりも製品長手方向外側に位置する第2接合部分81Bと、を有する。
裏面側部材は、レッグサイド伸縮部80よりも非肌当接面側に位置する部材であればよく、例えば、トップシート50、バックシート60a、及び外装シート60を例示できる。
レッグサイド伸縮部80は、着用時には接合部分81を基端部として立ち上がり、収縮部84が頂点部として着用者の肌と接触する。すなわち、接合部分は、レッグサイド伸縮部の立ち上がりの基端部となる。
なお、収縮部84は、サイド弾性部材71によって実質的に製品長手方向に収縮した部分であり、収縮力が発揮されない状態でサイド弾性部材71が配置された部分を除く概念である。また、図2に、レッグサイド伸縮部において、サイドフラップ70とトップシート50(又はバックシート60a等)とが接合された接合部分81に斜線を付して示す。
接合部分81は、複数設けられており、第1接合部分81Aは、収縮部84よりも製品幅方向外側に配置され、第2接合部分81Bは、収縮部84よりも製品長手方向外側に配置されている。よって、レッグサイド伸縮部80は、股下域25を含む製品長手方向の中央部分が着用者側に立ち上がるように構成される。
レッグサイド伸縮部80の接合部分81のうち、収縮部84よりも製品幅方向外側に配置されている第1接合部分81Aは、製品幅方向Wにおいて、クロッチ伸縮部200とレッグ伸縮部75との間に配置される。第1接合部分81Aは、製品長手方向の全長にてバックシート60a(及び一部において外装シート60)に接合される。なお、バックシート60aは、吸収体40と外装シート60との間に配置されており、防漏シートとして機能する。
レッグサイド伸縮部80の接合部分81のうち、収縮部84よりも製品長手方向外側に配置されている第2接合部分81Bは、トップシート50に接合される。
なお、レッグサイド伸縮部80の接合部分81は、種々の構成を採用できる。接合部分は、例えば、製品長手方向に股下部から前胴回り域及び後胴回り域に延び、トップシートに接合される部分であってもよいし、吸収性コア40aよりも幅方向外側において液不透過性のバックシートや外装シートに接合される部分であってもよく、起立の基端部となるように構成される。
また、レッグサイド伸縮部は、レッグ伸縮部よりも製品幅方向内側に配置される起立性のギャザーであればよく、上記構成に限定されず、従来において周知のレッグサイド伸縮部の構成を採用できることは勿論である。
また、製品幅方向における一対のファスニングテープ間には、製品幅方向に伸縮可能な腰回り伸縮部85が設けられている。腰回り伸縮部85は、ファスニングテープ間を幅方向に収縮する。
本実施形態において、腰回り伸縮部85は、伸縮性シートによって構成されている。腰回り伸縮部85を構成する部材については、特に限定されないが、出来る限り薄くて曲げ剛性が低く、幅入り率が小さいものを用いることが好ましい。曲げ剛性を低い材料によって腰回り伸縮部85を構成することにより、腰回り伸縮部85が身体に沿って曲がりやすくなり、着用者の身体に負荷をかけずに腰回り伸縮部85を身体に沿わせてフィットさせることができる。また、幅入りが小さい材料によって腰回り伸縮部85を構成することにより、使い捨ておむつが製品幅方向に伸長した場合における使い捨ておむつの製品長手方向の収縮を抑制し、着用者の腰回りにおいて使い捨ておむつが股下側に引き下がることを抑制できる。
本実施形態では、腰回り伸縮部85として、目付けが20〜45g/mの伸縮性フィルムを用いた。
腰回り伸縮部85は、非伸長状態(自然状態)における長さの1.5〜2.5倍に引き延ばされた後、ホットメルト接着剤又は加熱処理等によって外装シート60に接着される。
本実施の形態では、腰回り伸縮部85は、外装シート60とバックシート60aとの間に配置されている。しかし、コアラップ40bが吸収性コア40aよりも製品長手方向外側に延出する構成にあっては、腰回り伸縮部85は、コアラップ40bと、バックシート60a又は外装シート60と、の間に配置されていてもよい。腰回り伸縮部の位置は、特に限定されない。が、好ましくは、吸収体40よりも非肌当接面側に配置される。また、吸収体が配置されない領域にあっては、サイドフラップ70と、バックシート60a又は外装シート60と、の間に配置されていてもよい。
なお、本実施の形態に係る腰回り伸縮部は、製品幅方向に伸縮するように構成されているが、腰回り伸縮部が製品幅方向と製品長手方向に伸縮するように構成されていてもよい。
吸収体40の吸収性コア40aは、製品長手方向中央に位置する中央部41と、中央部41よりも製品長手方向外側に位置し、製品幅方向の長さが中央部の製品幅方向の長さよりも長い幅広部42と、を有する。吸収性コア40aの幅広部は、吸収性コア40aの前側端部を含む領域と、吸収性コア40aの後側端部を含む領域と、に設けられている。中央部41は、幅広部42の間に配置されている。中央部41の製品幅方向の長さは、中央部41の製品長手方向外側端部から、中央部の製品長手中央に向かって徐々に短くなっている。吸収性コア40aの平面視の形状は、砂時計形状である。なお、吸収性コア40aのみならず、コアラップ40bを含んだ吸収体40の形状が、砂時計形状であってもよい。
後胴回り域の吸収体40には、吸収体の他の部位よりも目付けが低い、または吸収性コア40aが存在しない低剛性領域としての切欠き110が設けられている。切欠き110は、吸収体40の後胴回り域側の端部の製品幅方向中央から前胴回り域側に向かって徐々に製品幅方向の長さが短くなる形状である。より具体的には、使い捨ておむつの平面視においてくさび形状である。また、吸収性コア40aの切欠き110との境界は、製品幅方向Wの中心に向けて凸となるような円弧で形成される。切欠き110よりも製品幅方向外側の吸収体40は、後胴回り域側の端部に向けて凸となる台形形状である。
切欠き110の一部は、使い捨ておむつの平面視において、腰回り伸縮部85と重なって配置されている。なお、本実施形態では、腰回り伸縮部85は、切欠き110の一部と重なって配置されているが、腰回り伸縮部85の全てと切欠き110が重なって配置されていてもよい。
このような切欠き110が形成されていることにより、腰回り伸縮部85の伸縮を阻害せず、腰回り伸縮部85が収縮しても、切欠き110が狭まり、切欠き110よりも製品幅方向両側の吸収体間の間隔が狭くなるため、吸収体40が意図しない形状で隆起し難くなる。なお、切欠き110は、排泄物の漏れ防止を考慮すると、腰回り伸縮部85の幅より狭いことが好ましい。
また、腰回り伸縮部85によって吸収体40が製品幅方向Wにおいて収縮させられて、切欠き110よりも製品幅方向両側の吸収体間の間隔が狭くなると、切欠き110の後胴回り域30側の端部寄りの部位が股下域25寄りの部位よりも大きく製品幅方向W中央に寄せられるため、後胴回り域30側の部位と股下域25寄りの部位とでは製品幅方向Wにおける収縮量の差が発生し、後胴回り域30が起立するようになる。
すなわち、製品幅方向Wに伸縮可能な腰回り伸縮部85とくさび状の切欠き110とを有するため、使い捨ておむつ10の装着時に、非肌面側に使い捨ておむつ10が膨らむカップ形状が形成され易い。
また、本実施形態では、切欠き110には、吸収性コア40aが存在せず、切欠き110と重なるように腰回り伸縮部85が存在するため、製品長手方向Lにおける後胴回り域30側の端部寄りの部位が吸収性コア40aの端部位置よりも大きく製品幅方向W中央に寄せられ、後胴回り域30の立ち上がりがより顕著になるため、カップ形状をより安定して形成し得る。
本実施形態では、腰回り伸縮部85は、吸収性コア40aの製品幅方向Wにおける側縁を超えて存在するため、使い捨ておむつ10をカップ形状に形成しつつ、製品長手方向Lにおける後胴回り域30側の端部側より位置の吸収性コア40aについては着用者の体に積極的に沿わせることができる。さらには、腰回り伸縮部85及び切欠き110の少なくとも一部は、一対のファスニングテープ90から幅方向に延びる領域に存在する。よって、使い捨ておむつ10を下に敷いて着用者を寝かせた状態で使い捨ておむつ10を装着する際でも、吸収性コア40aの製品幅方向Wにおける側縁を超えて存在する腰回り伸縮部85が着用者の身体の下に敷かれない。したがって、ファスニングテープ90を引っ張ることによって腰回り伸縮部85の側縁が伸長し、カップ形状のウエスト側より位置をより確実に体に沿わせることが容易となる。
本実施形態では、切欠き110よりも製品幅方向外側の吸収性コア40aが、後胴回り域側に向かって凸形状である。このため、上述したように非肌面側に使い捨ておむつ10が膨らむカップ形状が形成され易くすることに加え、吸収性コア40aの表面面積が維持されるため、吸収性コア40a端部からの排泄物の漏れを防止し得る。
本実施形態では、切欠き110はくさび状であり、吸収性コア40aの切欠き110との境界は、股下域25に向けて凸となるような円弧である。なお、円弧の半径は50mm〜200mmである。このため、切欠き110の製品幅方向Wにおける幅は、製品長手方向Lにおける後胴回り域30側の端部に行くに連れて非線形に大きくなり、後胴回り域30の立ち上がりがより顕著になるため、カップ形状をより安定して形成し易い。さらに、吸収性コア40aの切欠き110との境界が股下域25に向けて凸となるような円弧であるため、切欠き110の収縮によって後胴回り域30が丸みのあるカップ形状となり、着用者の丸みのある臀部に沿い易い形状となる。
また、切欠き110が形成されていることで、吸収体40の後胴回り域側の端部には、左右それぞれに後回り域側に向かう凸形状が形成されている。この吸収体形状は、おしりを載せることを想起させるため、より使用者がおむつを着用者にとって正しい位置に合わせやすくなるという効果がある。
本実施の形態における曲げ剛性は、テーバー法(JISP8125)に準拠した剛性値に基づいており、以下の方法によって測定される。まず、使い捨ておむつを展開状態にて、曲げ剛性の測定対象部分のサンプル(例えば、吸収体)を採取する。サンプルは、測定対象部分について、製品幅方向の長さ70mm×製品長手方向38mmの寸法とする。サンプル中に伸縮弾性部材が含まれる場合には、弾性部材を取り除いておく。なお、剛性値の測定の試験器は、(株)安田精機製作所製のテーバースティフネステスターを使用する。また、サンプル数は、10であり、各サンプルについて測定し、その平均値を剛性値とする。
測定の手順は、以下の(a)〜(e)の通りである。
(a)採取したサンプルの厚み(A)を測定する。
(b)次いで、試験機のチャック(下側)の中心に触れる程度にサンプルを挟み込む。
(c)支持ローラとサンプルとの左右隙間の合計を(A)×0.80(mm)に調節する。
(d)指示荷重目盛が最大目盛りの15〜85%の範囲に入るように、補助おもりを適切に選択する。
(e)サンプルを左右両方向に回転させ、15度支持刻線と振り子の中心刻とが一致した点で停止させ、試験機の目盛りを読み取る。目盛りの左側の数値を(B)とし、目盛りの右側の数値を(C)とする。
剛性値は、以下の式によって求められる。
式: 剛性値(mN・m)=(((B)+(C))/2)×(補助おもり係数)×9.81×10-2
なお、試験片の幅が38mmを採取できない場合には、38mm幅の曲げモーメントへ換算を行う。
このように測定した剛性値が高いほど、曲げ剛性が高く、剛性値が低い程、曲げ剛性が低くなる。
ファスニングテープ90は、後胴回り域30に対応するサイドフラップ70の領域に取り付けられている。ファスニングテープ90は、サイドフラップ70に連結された基材シート91と、複数の係合部材としての係合フック(図示せず)が設けられ、基材シート91に固定されたフックシート92と、を備える。フックシート92は、係合部材が設けられた領域であり、上述の胴回り保持部は、フックシート92から幅方向に延びる領域である。
フックシート92は、基材シート91に固定、具体的には接合されている。フックシート92と基材シート91との接合は、ファスニングテープ90の剛性が必要以上に高くなることがないようされていることが好ましい。具体的には、フックシート92と基材シート91とは、点状、線状或いはスパイラル状のような間欠的に塗布されたホットメルト接着剤によって接合されていることが好ましい。なお、フックシート92と基材シート91とは、熱シールなどで接合されてもよい。
基材シート91は、1枚または2枚以上の複数枚重ねた不織布によって構成されている。基材シート91としては、スパンボンド(SB)またはスパンボンド−メルトブローン−スパンボンド(SMS)などの製法によって製造された不織布を用いることができる。基材シート91を構成する不織布の目付け(複数枚の場合は合計目付け)は、30〜120g/m2であり、好ましくは40〜90g/m2である。
ターゲット部95は、前胴回り域の外装シート60の非肌当接側の面に設けられている。ターゲット部95は、ファスニングテープの係合フックが引っ掛かるように構成されており、フックとループの係止システムのループとして機能する。ターゲット部としては、例えば、エアースルー不織布を用いることができる。
ターゲット部95は、例えばポリオレフィン系の熱可塑性合成樹脂繊維から作られた繊維不織布またはポリオレフィン系の熱可塑性合成樹脂フィルムを用いることができる。また、ターゲット部に取り付けられたループは、ポリオレフィン系の熱可塑性合成樹脂によって形成できる。
更に、ターゲット部95として、嵩高の不織布であって、その一部をエンボスすることで不織布表面の毛羽立ちを防止した不織布を用いてもよい。
また、使い捨ておむつの外装シート60を不織布によって形成し、ファスニングテープ90の取り付け位置を示す図柄をバックシート60a又は外装シート60の非肌当接側の面に印刷する、若しくは図柄のシートをバックシート60a又は外装シート60の非肌当接側に配置することによってもターゲット部とすることができる。
レッグ伸縮部75は、吸収体40よりも製品幅方向外側に設けられた脚回り開口部35に沿って配置され、製品長手方向Lに伸縮可能に構成されている。脚回り開口部35及びレッグ伸縮部75は、幅方向における位置が股下域において最も内側に位置する幅方向内端領域75Iを有している。脚回り開口部35及びレッグ伸縮部75は、特に後胴回り域において、股下域25から製品長手方向外側に向かうにつれて製品幅方向外側に向かって延びている。なお、レッグ伸縮部75の幅方向内端領域75Iは、製品長手方向に連続して配置されていてもよいし、製品長手方向に連続していなくてもよい。本実施の形態では、脚回り開口部35の幅方向における位置が股下域において最も内側に位置する領域は、レッグ伸縮部75の幅方向内端領域75Iと一致しているが、必ずしも一致していなくてもよい。
本実施の形態のレッグ伸縮部75は、伸縮性シートによって構成されている。例えば、かかる伸縮性シートとしては、ウレタンやスチレンのような熱可塑性エラストマ樹脂を溶融しフィルム状とした伸縮性フィルムや、伸縮繊維からなる伸縮性不織布や、伸縮性フィルムや伸縮性不織布に部分的に切断され又は脆弱化された非伸張性シートを張り合わせた複合シート等を用いることができる。
また、かかる伸縮性シートの代わりに、ポリウレタン弾性繊維や天然ゴムからなる糸状・帯状の弾性部材を、1本又は複数本配置することによってレッグ伸縮部75を構成してもよい。
レッグ伸縮部75は、サイドフラップ70と外装シート60との間に配置されている。或いは、吸収体40と外装シート60との間に配置されるバックシート60aが備えられる領域では、レッグ伸縮部75は、バックシート60aとサイドフラップ70との間に配置されている。
レッグ伸縮部75を構成する伸縮性シートは、少なくとも股下域25において、幅5mm(使い捨ておむつ10の自然状態における製品幅方向Wにおける幅)以上45mm以下、より好ましくは、12.5mm以上35mm以下であることが好ましい。5mm未満では、実質的に面で着用者の脚回りに沿うことで、部分的に締め付ける力が集中せずに、弾性要素による肌への負荷を下げるという効果が発現せず、45mmを超えると、使い捨ておむつ全体の製品幅方向の長さと比較して脚回りに沿う領域が広くなり過ぎてしまい、伸縮性シートが着用者の身体側に巻き込んだり、めくれたりし易くなってしまう。
レッグ伸縮部75の伸長率は、1.6〜2.3倍であることが好ましい。本実施形態では、レッグ伸縮部75の伸長率は、1.8〜2.0倍に設定される。なお、伸長率とは、レッグ伸縮部の伸長の程度を意味し、以下のように規定される。
伸長率=(伸長状態のレッグ伸縮部の長さ)÷(自然状態のレッグ伸縮部の長さ)
なお、本明細書において、かかる伸長率は、例えば、次のように測定されるものとする。
第1に、使い捨ておむつ10がパッケージ等に封入されている場合には、パッケージから使い捨ておむつ10を取り出す。次いで、レッグ伸縮部の配置領域を切り出す。このとき、レッグ伸縮部に接合される外装シートも含めて切り出す。切り出した後のレッグ伸縮部のサンプルの伸長率を測定して、レッグ伸縮部の伸長率を計測する。
各サンプルについて、20℃±2℃、相対湿度60%±5%RHの雰囲気下において60分間放置し、伸縮方向に沿ってレッグ伸縮部の長さを測定する。この長さを、「自然状態のレッグ伸縮部の長さ」とする。
第2に、かかる状態(すなわち、自然状態)における所望領域の伸縮方向における長さ、及び、自然状態から弾性部材による皺が非伸縮性シート上に目視にて確認できない状態まで延伸した時の所望領域の伸縮方向における長さを測定する。この長さを、「伸長状態におけるレッグ伸縮部の長さ」とする。
これら測定結果を用い、上述の式にて算出することで伸長率が測定される。
また、左右一対のレッグ伸縮部75の製品幅方向Wにおける内側端の間隔は、股下域25から前胴回り域20に向かうに連れて広くなるとともに、股下域25から後胴回り域30に向かうに連れて広くなる。着用者の体におむつを装着する場合、股下部にて狭く、前後の胴回りに向かって広がる形状にレッグ伸縮部を配置することで、よりレッグ伸縮部が身体のラインに沿うことが可能となり、着用者の脚回りに好適にレッグ伸縮部が伸長配置されることとなる。
さらに、左右一対のレッグ伸縮部75の前胴回り域20の端部における当該間隔(図中のD1)は、左右一対のレッグ伸縮部75の後胴回り域30の端部における間隔(図中のD2)よりも狭い。なお、当該間隔は、使い捨ておむつ10を自然状態からしわがない状態に製品長手方向L及び製品幅方向Wに拡幅して保持した後、左右一対のレッグ伸縮部75の製品幅方向Wにおける内側端間の距離を測定したものである。
着用者の身体の皮膚表面の伸びは、臀部において特に大きく、その幅方向外側寄りの位置にて顕著である。また、レッグ伸縮部75は、着用者の身体に密着している。そこで、D2>D1とすることで、着用者の動きが使い捨ておむつ10に加わった場合でも、臀部側でのレッグ伸縮部75が密着したまま伸びることができ、伸びの変化量が大きくてもレッグ伸縮部75が突っ張ることがない。従って、レッグ伸縮部75による使い捨ておむつ10のズレを抑制し得る。
また、着用者の両脚の間隔は、股下域が最も狭く、股下域から腹側や背側に向かって広がる形状である。脚回り開口部及びレッグ伸縮部75は、股下域から長手方向外側に向かって幅方向外側に向かって延びる形状であるため、着用者の脚繰りに沿って脚回り開口部及びレッグ伸縮部75を配置でき、局所的な応力集中を抑制できるため、比較的低い伸長率にて着用者に密着でき、肌への負担を減らすことが可能となる。
レッグ伸縮部75は、着用者の脚回りに沿って使い捨ておむつを湾曲させて収縮するように構成されている。レッグ伸縮部75の製品長手方向端部は、幅方向に広がるように配置されており、胴回り保持部の近傍に配置される。よって、レッグ伸縮部75の製品長手方向端部は、胴回り保持部と共に幅方向に収縮するように作用する。
次に、クロッチ伸縮部200の形状について説明する。クロッチ伸縮部200は、製品長手方向または製品幅方向に伸縮可能な伸縮性部材が配置された部分である。クロッチ伸縮部200は、吸収体40の他の部分よりも、使い捨ておむつの着用時において股下域の一部に平坦な形状を維持できるように構成されている。クロッチ伸縮部200は、少なくとも製品長手方向Lまたは製品幅方向Wに伸縮可能に構成されている。
クロッチ伸縮部200は、レッグ伸縮部75とは個別独立して設けられており、吸収性コア40aと重なる位置(本実施形態では、吸収性コア40aを包むコアラップ40bとバックシート60aとの間の位置)において、当該重なる位置における吸収性コア40aの幅方向の長さの60%以上を収縮させるように構成されている。このように、クロッチ伸縮部200によって吸収性コア40aが配置された部分を収縮させることにより、吸収性コア40aが縮み、吸収性コア40aが縮まない部分と比較して平坦な形状を維持し易くなる。
一方、クロッチ伸縮部200よりも製品長手方向外側に位置する前胴回り域や後胴回り域に位置する吸収性コア40aは、クロッチ伸縮部200によって収縮していない。したがって、ファスニングテープにより、着用者の腰・ウエスト周りに保持された状態において、使い捨ておむつの股下部に平坦な形状で維持されるクロッチ伸縮部200が過度に身体に密着することなく、結果、クロッチ伸縮部200が適度に身体に沿って配置される。
また、クロッチ伸縮部200が、製品長手方向Lに沿って伸縮可能である場合、前胴回り域20及び後胴回り域30が、クロッチ伸縮部200の収縮によって立ち上がり易くなり、着用時には、着用者の股部にて身体に沿って平坦な股下域を形成することができる。
その結果、クロッチ伸縮部200から前胴回り域20及び後胴回り域30が立ち上がるので、使い捨ておむつ10の着用者へのフィット性が向上する。
すなわち、クロッチ伸縮部200の収縮によって、使い捨ておむつ10の股下域25が、着用者の股下部に配置されるように、安定して使い捨ておむつ10を装着することができる。
クロッチ伸縮部200は、伸縮性シートが配置されていることが好ましい。
伸縮性シートによってクロッチ伸縮部200を構成することにより、伸縮性シートを配置した領域の吸収性コア40aが一様に縮められ、平坦な形状維持がより容易になる。なお、伸縮性シートは、例えば、レッグ伸縮部75と同様の伸縮性シートによって構成することができる。
また、かかる伸縮性シートの代わりに、ポリウレタン弾性繊維や天然ゴムからなる糸状・帯状の弾性部材を、複数本配置することによってクロッチ伸縮部200を構成してもよい。この場合、クロッチ伸縮部200によって吸収性コア40aを一様に縮めるためには、弾性部材同士の間隔を7mm以下、より好ましくは5mm以下であるとよい。また、吸収性コア40aを一様に縮めるために、隣り合う弾性部材の間隔の差は、2mm以下であることが望ましい。
また、クロッチ伸縮部200の伸長率は、具体的には、1.2倍以上、1.8倍以下であることが好ましい。本実施形態では、クロッチ伸縮部200の伸長率は、1.4倍に設定される。伸長率は、クロッチ伸縮部200の伸縮方向(製品長手方向L)における伸長の程度を意味し、以下のように規定される
伸長率は、伸縮方向(本実施形態では、製品長手方向L)におけるクロッチ伸縮部200の伸長の程度を意味し、以下のように規定される。
伸長率=(最大伸張状態におけるクロッチ伸縮部200の伸縮方向における長さ)/(自然状態におけるクロッチ伸縮部200の伸縮方向における長さ)
なお、本明細書において、かかる伸長率は、例えば、次のように測定されるものとする。
第1に、使い捨ておむつ10がパッケージ等に封入されている場合には、パッケージから使い捨ておむつ10を取り出し、その状態にて20℃±2℃、相対湿度60%±5%RHの雰囲気下において60分間放置し、伸縮方向に沿ってクロッチ伸縮部の長さを測定する。この長さを、「自然状態におけるクロッチ伸縮部200の伸縮方向における長さ」とする。
第2に、かかる状態(すなわち、自然状態)における所望領域の伸縮方向における長さ、及び、自然状態から弾性部材による皺が目視にて確認できない状態まで延伸した時の所望領域の伸縮方向における長さを測定する。この長さを、「最大伸張状態におけるクロッチ伸縮部200の伸縮方向における長さ」とする。
これら測定結果を用い、上述の式にて算出することで伸長率が測定される。
このように、クロッチ伸縮部200の伸長率を、1.2倍以上1.8倍以下とすることによって、着用者の皮膚の伸縮に好適に追従することができる。
例えば、着用者が、身体前側が縮むような前屈みの姿勢をとると、着用者の臀部側の皮膚において、身体を伸ばした状態に対して30%程度伸びる部位が存在する。
つまり、クロッチ伸縮部200の伸長伸縮率を1.2倍以下とすると、自然状態におけるクロッチ伸縮部200の収縮が十分でなく、クロッチ伸縮部200が設けられていない場合と比較して、使い捨ておむつ10の股部における吸収体領域の収縮が小さく、着用者の股部において、身体に沿うように平坦な形状をとる事が不十分になってしまう。
一方、クロッチ伸縮部200の伸長率を1.8倍よりも大きくすると、クロッチ伸縮部200の収縮方向における収縮寸法が大きくなり過ぎるため、クロッチ伸縮部200が存在する領域が、身体に沿うよりも密着する状態となり易く、使い捨ておむつ10が、着用者の下方にズレ易くなってしまう。
また、クロッチ伸縮部200の製品長手方向Lにおける収縮量は、使い捨ておむつ10の製品長手方向Lにおける長さの2%以上8%以下となるように構成されていてもよい。
なお、収縮量は、皺が十分に小さくなり、サンプルの表面が平滑に近くなるように伸長した状態での長さ「b(mm)」と、サンプルの伸縮方向に沿う向きにおける自然状態での長さ「a(mm)」との差であり、(b-a)によって算出されることができる。
本発明者は、クロッチ伸縮部200の製品長手方向Lにおける収縮量を、使い捨ておむつ10の製品長手方向Lにおける長さの2%以上8%以下とすると、使い捨ておむつ10を着用者に対して装着する過程において、クロッチ伸縮部200が、好ましく着用者の身体に沿い易くなることを確認することができた。
ここで、クロッチ伸縮部200の製品長手方向Lにおける収縮量を、8%より大きくすると、クロッチ伸縮部200が、縮み過ぎてしまい、使い捨ておむつ10の製品長手方向Lにおける長さが足りず、使い捨ておむつ10を着用者の身体に付け難くなったり、使い捨ておむつ10及び着用者の身体が、股下域25において、過度に密着してズレ易くなったりしてしまう。
一方、クロッチ伸縮部200の製品長手方向Lにおける収縮量を、2%未満とすると、使い捨ておむつ10を着用者の身体に近付けるというクロッチ伸縮部200の効果そのものが発現し難くなってしまう。
また、クロッチ伸縮部200の製品長手方向Lにおける収縮量は、使い捨ておむつ10の製品長手方向Lにおける長さの2〜8%となるように構成されていてもよい。
なお、収縮量は、皺が十分に小さくなり、サンプルの表面が平滑に近くなるように伸長した状態での長さ「b(mm)」と、サンプルの伸縮方向に沿う向きにおける自然状態での長さ「a(mm)」との差であり、(b-a)によって算出されることができる。
本発明者は、クロッチ伸縮部200の製品長手方向Lにおける収縮量を、使い捨ておむつ10の製品長手方向Lにおける長さの2〜8%とすると、使い捨ておむつ10を着用者に対して装着する過程において、クロッチ伸縮部200が、好ましく着用者の身体に沿い易くなることを確認することができた。
ここで、クロッチ伸縮部200の製品長手方向Lにおける収縮量を、8%より大きくすると、クロッチ伸縮部200が、縮み過ぎてしまい、使い捨ておむつ10の製品長手方向Lにおける長さが足りず、使い捨ておむつ10を着用者の身体に付け難くなったり、使い捨ておむつ10及び着用者の身体が、股下域25において、過度に密着してズレ易くなったりしてしまう。
一方、クロッチ伸縮部200の製品長手方向Lにおける収縮量を、2%以下とすると、使い捨ておむつ10を着用者の身体に近付けるというクロッチ伸縮部200の効果そのものが発現し難くなってしまう。
また、製品長手方向Lにおけるクロッチ伸縮部200の中心は、製品長手方向Lにおける使い捨ておむつ10の中心よりも、前胴回り域20側に配置されている。また、クロッチ伸縮部200は、製品長手方向Lにおける使い捨ておむつ10の中心を跨ぐように配置されている。
かかる場合、吸収性コア40aの剛性及び使い捨ておむつ10を構成する他の部材の剛性を考慮して、用いる弾性部材の太さや配置するピッチを適宜選択できるが、使い捨ておむつ10本体を自然状態(非伸張状態)とした際に、吸収性コア40aの製品幅方向Wにおける側縁部全域が収縮した状態となるようにすることが好ましい。
また、吸収体40の股下域25には、切欠き115(切欠き125)が形成される。切欠き115及び切欠き125は、吸収体40を構成する吸収性コア40aが存在しない領域である。本実施形態において、切欠き115及び切欠き125は、吸収性コア40aの目付けが吸収性コア40aの他の部分よりも低い低剛性部に該当する。なお、切欠き115及び切欠き125を形成することに代えて、切欠き115及び切欠き125の領域を、吸収性コア40aの目付けが吸収性コア40aの他の部分よりも低くするようにしてもよい。
切欠き115及び切欠き125は、クロッチ伸縮部200の製品長手方向Lにおける縁部に沿って存在する。なお、切欠き115及び切欠き125が形成されていても、前胴回り域20及び後胴回り域30に位置する吸収性コア40aと、股下域25に位置する吸収性コア40aとは、完全に切り離されることなく特に幅方向において連続していることが好ましい。
切欠き115及び切欠き125は、製品幅方向W外側に行くに連れて製品長手方向Lにおける長さが広くなっている。このような形状により、吸収性コア40aの製品幅方向W外側がより縮み易くなるため、平坦な「底部」がより容易に形成される。更には、切欠き115よりも前胴回り域20寄りに位置する吸収性コア40a、及び切欠き125よりも後胴回り域30寄りに位置する吸収性コア40aが、「底部」から立ち上がり、着用者の体(腹部および臀部)の丸みに沿うように湾曲し易くなるため、使い捨ておむつそのものの形状が着用者の体の形により近づくことができる。
また、切欠き115(切欠き125)の前胴回り域20(後胴回り域30)寄りの縁部は、円弧状である。切欠き115(切欠き125)の縁部は、円弧の中心が当該縁部よりも後胴回り域30(前胴回り域20)に位置するような形状である。このような形状により、着用者の体の丸みに沿った変形がより容易かつ顕著に起き易い。
ここで、クロッチ伸縮部200の引張係数は、レッグ伸縮部75の引張係数よりも大きくなるように構成されていてもよい。
なお、引張係数は、どの程度、各部位が伸張し易い状態にあるかについて規定する係数である。例えば、以下のような方法によって、かかる引張係数を算出することができる。
第1に、測定対象の製品(使い捨ておむつ10)から、測定対象の部位(クロッチ伸縮部200やレッグ伸縮部75)を、そのままの状態で、サンプルとして切り出す。
具体的には、クロッチ伸縮部200やレッグ伸縮部75に接合されている非伸縮性部材を含めて切り出す。ここで、吸収体が配置されている領域では、吸収体ごと切り出す。
第2に、切り出したサンプルを、引張り負荷をかけずに、自然状態にて、20℃で、60RH雰囲気下にて、60分間、放置する。
第3に、サンプルの伸縮方向に沿って、伸縮方向に直交する幅方向の中央位置に線Lを引き、自然状態での線Lの長さを測定する。この際、水平な台状にて、なるべくサンプルに負荷をかけずに線Lを引き、線Lの長さを測定する。ここで、線Lの長さを初期長さ「A」とする。
また、サンプルにおいて、なるべく長くなるように線Lを引くことが、測定誤差を小さくするためには、好ましいが、次の引張試験機のチャックに挟む部位と線Lとが重ならないようにする必要がある。
第4に、島津製作所社製オートグラフ等の引張試験機に、サンプルの伸縮方向の両端部を保持し、0.8Nの負荷がかかるまで、サンプルを伸長し、伸長時における線Lの長さを測定し、係る状態の線Lの長さ「A’」とする。
例えば、引張試験機において、引張り速度100mm/分で、サンプルの伸縮方向に沿って引っ張る(水平面に対して、垂直上方に引っ張る)。
第5に、以下の式によって、引張係数を算出する。
引張係数=(A’−A)/A
ここで、レッグ伸縮部75において伸縮可能な範囲の前胴回り域20側の端部E2は、クロッチ伸縮部200において伸縮可能な範囲の前胴回り域20側の端部E3よりも、使い捨ておむつ10の前胴回り域20側の端部E4に近接するように構成されていてもよい。
また、レッグ伸縮部75において伸縮可能な範囲の後胴回り域30側の端部E5は、クロッチ伸縮部200において伸縮可能な範囲の後胴回り域30側の端部E6よりも、使い捨ておむつ10の後胴回り域30側の端部E7に近接するように構成されていてもよい。
このように、引張係数及び端部E2〜E7の関係性を規定することによって、使い捨ておむつ10を製品長手方向Lに引っ張った場合に、レッグ伸縮部75が伸張する一方、クロッチ伸縮部200が伸張しない状態を維持することができる。
次いで、このように構成された使い捨ておむつの装着状態について、説明する。図4は、装着状態の使い捨ておむつの断面図である。図4に示す断面図は、図1に示すF1-F1線を基準とした断面における装着状態を示している。
一般的に、使い捨ておむつ10の股下域25は、装着時に、下方向に垂れ下がり、着用者の身体と離れ易い。
これに対して、本実施形態に係る使い捨ておむつ10では、クロッチ伸縮部200が、伸縮性シート部材によって形成されており、引張係数も高いので、従来の使い捨ておむつに比べて、股下域25に配置されている吸収体40を着用者の股下部に沿い続けさせることができる。すなわち、クロッチ伸縮部200が設けられているため、着用者の股部に対してクロッチ伸縮部200が持ち上がり、身体に沿うように平坦な形状となる。
一方、レッグ伸縮部75は、脚回り開口部35に沿って存在し、着用者の脚回りに密着するように構成されている。
よって、着用時には、クロッチ伸縮部200とレッグ伸縮部75が配置された領域が、着用者側に立ち上がり、そのクロッチ伸縮部200とレッグ伸縮部75の間の中間領域RMは、着用者に密着せず、着用者から離間して配置される。中間領域RMは、クロッチ伸縮部200よりも製品幅方向外側に位置し、かつレッグ伸縮部75よりも製品幅方向内側に位置する領域である。図1において、中間領域RMに斜線を付して示す。
レッグ伸縮部とクロッチ伸縮部との間の中間領域RMには、レッグサイド伸縮部の立ち上がり起点となる第1接合部分81Aが配置されている。レッグ伸縮部及びクロッチ伸縮部は、中間領域よりも伸縮率が高く、中間領域よりも着用者側に近づいて配置される。一方、レッグサイド伸縮部の立ち上がり起点となる第1接合部分81Aが固定された中間領域は、レッグ伸縮部及びクロッチ伸縮部よりも着用者から離間して配置される。この状態で着用時に幅方向外側から幅方向内側に向かって力が掛かると、レッグ伸縮部はクロッチ伸縮部側に移動するが、レッグサイド伸縮部の基端部である第1接合部分81Aは、着用者から離間した状態であるため、レッグサイド伸縮部の立ち上がり起点を維持できる。
より具体的には、着用者の足の動き等によってレッグ伸縮部75が吸収体側(製品幅方向内側)に移動した場合に、レッグサイド伸縮部の基端部である第1接合部分81Aの吸収体側への移動量が、レッグ伸縮部75に比べて小さくなる。よって、レッグサイド伸縮部の基端部が、吸収体の着衣側又はクロッチ伸縮部の着衣側を超えて製品幅方向内側に入り込むことを防止できる。そのため、レッグサイド伸縮部の立ち上がり状態を維持できる。
例えば、レッグサイド伸縮部の基端部である第1接合部分81Aがクロッチ伸縮部側に入り込むと、第1接合部分81A及び第2接合部分81Bから立ち上がる収縮部84が、製品幅方向外側に倒れる。しかし、基端部がクロッチ伸縮部側に入り込むことなく、レッグサイド伸縮部の立ち上がり起点を維持することで、収縮部が外方向に倒れることを防止でき、収縮部が着用者側に起ち上がった状態を維持して横漏れを防止できる。よって、脚回り開口部よりも製品幅方向内側に位置する起立性のレッグサイド伸縮部によって体液の漏れを抑制できる
また、第1接合部分81Aを、クロッチ伸縮部200とレッグ伸縮部75との間に配置することで、着用者の身体に沿ったクロッチ伸縮部200を起点として、レッグサイド伸縮部80及びレッグ伸縮部75が立ち上がるので、着用者の身体の幅方向の内側から外側に、順にレッグサイド伸縮部80及びレッグ伸縮部75、順番に、着用者の身体に対して、より密着させることができる。
第1接合部分81Aは、吸収性コアの中央部41よりも製品幅方向外側に配置されており、第2接合部分81Bは、吸収性コアの中央部41の肌当接面側には固定されず、かつ吸収性コアの幅広部の肌当接面側に固定されている。また、図1に示す伸長状態において、収縮部は、吸収性コア上に重なっている。収縮部84の製品長手方向外側に位置する第2接合部分81Bは、吸収性コアの幅広部の肌当接面側に固定されている。
吸収性コアの幅広部42は、吸収性コアの中央部41に比べて幅方向の長さが長く、その剛性が高い。収縮部84よりもの2の製品長手方向外側は、第2接合部分81Bにおいて比較的剛性の高い幅広部に固定されている。このように比較的剛性の高い幅広部から収縮部が立ち上がるため、収縮部を安定した状態で維持できる。
また、レッグサイド伸縮部80の収縮部84は、第2接合部分81Bを基点として立ち上がる。更に、吸収性コアの中央部41よりも幅方向外側には、第1接合部分81Aが配置されており、レッグサイド伸縮部80の収縮部84は、第1接合部分81Aを基点として立ち上がる。すなわち、第1接合部分81A及び第2接合部分81Bが収縮部84の立ち上がり起点となる。このように、第1接合部分81A及び第2接合部分81Bによって、収縮部84の前側と、収縮部84の後側と、収縮部84の製品幅方向外側と、の3点に立ち上がり起点を設けることができ、レッグサイド伸縮部を着用者側に起ち上がった状態を維持できる。
また、吸収性コアの中央部は、吸収性コアの幅広部よりも幅方向の長さが短いため、着用者の股間部に収まりやすくなり、装着感が向上する。
吸収性コアの中央部41における製品幅方向外側端部と、吸収性コアの幅広部42における製品幅方向外側端部と、の距離W43(図1参照は、15mm以上である。距離W43は、中央部41において最も幅が狭い部分における製品幅方向外側端部と、幅広部42において最も幅が広い部分における製品幅方向外側端部と、の距離である。
吸収体の吸収性コアは、使い捨ておむつの他の部材に比べて剛性が比較的高く、当該吸収性コアをいわゆる砂時計形状とすることにより、着用者の体により適した、足を動かし易い使い捨ておむつとなる。また、吸収性コアの中央部41は、着用者の脚の間隔が最も狭い股部に相当する位置に配される。吸収性コアの製品幅方向の長さが短い部分(中央部)は、レッグサイド伸縮部の基端部と吸収性コアとの距離が長くなり、かつ比較的剛性が高い吸収性コア自体の幅が狭いことから、レッグサイド伸縮部の基端部が足の動き等によって製品幅方向内側へ移動し易い状態となる。しかし、本実施の形態の使い捨ておむつは、レッグサイド伸縮部の基端部が立ち上がった状態を維持できるため、吸収性コアの製品幅方向の長さを短くすることで足を動かし易くした構成においても、レッグサイド伸縮部の基端部の幅方向内側への入り込みを抑制できる。
また、吸収性コアの中央部41の製品幅方向外側端部と第1接合部分81Aとの製品幅方向の距離W82は、第1接合部分81Aとレッグ伸縮部75の製品幅方向内側端部との距離W83よりも長いことが好ましい。吸収性コアの中央部41の製品幅方向外側端部と第1接合部分81Aとの製品幅方向の距離W82が、第1接合部分81Aとレッグ伸縮部75の製品幅方向内側端部との距離W83よりも長いことにより、レッグサイド伸縮部の基端部である第1接合部分81Aが、吸収性コアの着衣側又はクロッチ伸縮部の着衣側を超えて製品幅方向内側に入り込み難くなる。例えば、第1接合部分81Aが、吸収性コアの着衣側又はクロッチ伸縮部の着衣側を超えて製品幅方向内側に入り込むと、レッグサイド伸縮部が第1接合部分を起点に製品幅方向外側に倒れる。しかし、第1接合部分81Aが、吸収性コアの着衣側又はクロッチ伸縮部の着衣側を超えて製品幅方向内側に入り込み難くなるため、レッグサイド伸縮部が第1接合部分を起点に製品幅方向外側に倒れることを防止できる。特に足の動きの激しい場合において、大きな効果を発現できる。
次に、本実施形態に係る吸収性物品の製造方法の一例について説明する。なお、本実施の形態において説明しない方法については、既存の方法を用いることができる。また、以下に説明する製造方法は、一例であり、他の製造方法によって製造することもできる。吸収性物品の製造方法は、構成部品形成工程と、構成部品載置工程と、脚回り形成工程と、切断工程とを少なくとも含む。
構成部品形成工程では、吸収性物品を構成する構成部品を形成する。具体的には、例えば、吸収材料を積層して吸収体40を成型する。
構成部品載置工程では、バックシートを構成するウェブ上に、レッグ伸縮部75を構成する伸縮性シートや、トップシートを構成するウェブ等の他のウェブ、防漏シート、吸収体等の使い捨ておむつ10を構成する構成部品を載置する。
より具体的には、レッグ伸縮部75を構成する伸縮性シートを伸長させ、更に幅方向に変位させつつ間欠ドラム上に転写し、間欠ドラム上で個々の製品長さに伸縮性シートを切断する。間欠ドラムの回転に伴って伸縮性シート同士の間隔を設け、伸縮性シートを連続するウェブ上に転写する。このようにしてレッグ伸縮部を曲線状に配置できる。
脚回り形成工程は、レッグ伸縮部75の幅方向外側端部に沿って、トップシート50、外装シート60、及びバックシート60aを切断する。これにより、着用者の脚回りに配置される脚回り開口部35が形成される。
切断工程では、トップシート50、バックシート60a、吸収体40等が配置された連続体を製品幅方向Wに沿って一製品の大きさに切断する。これにより、使い捨ておむつ10が製造される。
上述したように、本発明の実施形態を通じて本発明の内容を開示したが、この開示の一部をなす論述及び図面は、本発明を限定するものであると理解すべきではない。この開示から当業者には様々な代替実施の形態、実施例及び運用技術が明らかとなる。
次いで、変形例に係る使い捨ておむつを、図5に基づいて説明する。なお、変形例の説明において、実施の形態と同様の構成については、同符号を用いて説明を省略する。図5は、変形例に係る使い捨ておむつの展開平面図である。変形例に係る使い捨ておむつ10Aのクロッチ伸縮部は、吸収体の製品幅方向の中心に対する製品幅方向両外側にそれぞれ配置されている。また、変形例に係る使い捨ておむつのレッグ伸縮部75は、伸縮性シートではなく、複数の糸状の弾性部材によって構成されている。
レッグサイド伸縮部80は、吸収体の製品幅方向の中心に対する製品幅方向両外側にそれぞれ配置されている。クロッチ伸縮部200を吸収体の製品幅方向の中心に対する製品幅方向両外側にそれぞれ設けることにより、左右それぞれのレッグサイド伸縮部80に対し、それぞれクロッチ伸縮部を配置できる。着用者の股間部は、正面視にて丸みがあり、平坦でない。クロッチ伸縮部を吸収体の製品幅方向中央ではなく、吸収体の製品幅方向中央よりも幅方向外側にそれぞれ設けることで、着用者の股間部の幅方向中央ではなく、着用者の股間部の幅方向中央から幅方向外側にずれた位置にて吸収体を持ち上げることができる。よって、着用者の股間部の丸みに沿って使い捨ておむつを配置できる。使い捨ておむつを身体の丸みに沿わせて配置することにより、左右のそれぞれのレッグサイド伸縮部80が体の状態に追従でき(例えば歩くとき等)、レッグサイド伸縮部80の起立状態をより安定的に維持できる。
また、変形例に係る使い捨ておむつのように、レッグ伸縮部75が複数の糸ゴムによって構成されている場合には、レッグ伸縮部とクロッチ伸縮部との間に位置する中間領域RMは、最も製品幅方向内側に位置するレッグ伸縮部75の弾性部材とクロッチ伸縮部200との間の領域である。
また、レッグサイド伸縮部の構成は、上述の実施形態に限定されない。例えば、本実施の形態のレッグサイド伸縮部の収縮部が、製品長手方向に沿った折り目を基点に複数回折り畳まれていてもよい。
本発明は、ここでは記載していない様々な実施の形態などを含むことは勿論である。したがって、本発明の技術的範囲は、上述の説明から妥当な特許請求の範囲に係る発明特定事項によってのみ定められるものである。
10 :使い捨ておむつ
20 :前胴回り域
25 :股下域
30 :後胴回り域
35 :脚回り開口部
40 :吸収体
40a :吸収性コア
40b :コアラップ
41 :中央部
42 :幅広部
50 :トップシート
60 :外装シート
60a :バックシート
70 :サイドフラップ
71 :サイド弾性部材
75 :レッグ伸縮部
75I :幅方向内端領域
80 :レッグサイド伸縮部
81 :接合部分
81A :第1接合部分
81B :第2接合部分
84 :収縮部
85 :腰回り伸縮部
90 :ファスニングテープ
91 :基材シート
92 :フックシート
95 :ターゲット部
110 :切欠き
115 :切欠き
125 :切欠き
200 :クロッチ伸縮部
L :製品長手方向
RM :中間領域
W :製品幅方向

Claims (9)

  1. 前胴回り域と、後胴回り域と、前記前胴回り域と前記後胴回り域との間に位置する股下域と、
    前記前胴回り域から前記後胴回り域に向かう製品長手方向と、
    前記製品長手方向と直交する製品幅方向と、
    一対の脚回り開口部と、
    前記股下域を跨ぎ前記前胴回り域及び前記後胴回り域の少なくとも一方に延びる吸収体と、
    前記前胴回り域及び前記後胴回り域において、前記製品幅方向に沿って延び、使い捨ておむつを着用者の身体に保持する胴回り保持部と、
    前記脚回り開口部に沿って、前記股下域を跨ぎ前記前胴回り域から前記後胴回り域まで延びるように形成されている一対のレッグ伸縮部と、
    前記股下域において前記吸収体を構成する吸収性コアと重なる位置に配置され、前記製品長手方向または前記製品幅方向に伸縮可能な伸縮性部材が配置されたクロッチ伸縮部と、
    前記レッグ伸縮部よりも前記製品幅方向内側に配置され、かつ前記製品長手方向に伸縮するレッグサイド伸縮部と、を備え、
    前記クロッチ伸縮部は、前記胴回り保持部及び前記レッグ伸縮部と離間して設けられており、
    前記レッグサイド伸縮部は、
    前記製品長手方向に伸縮するサイド弾性部材によって収縮する収縮部と、
    前記収縮部よりも前記製品幅方向外側に設けられ、かつ前記レッグ伸縮部と前記クロッチ伸縮部との間に位置する中間領域において、前記レッグサイド伸縮部よりも非肌当接面側に位置する裏面側部材に接合された第1接合部分と、
    前記収縮部よりも前記製品長手方向の両外側に設けられ、前記裏面側部材に接合された第2接合部分と、を有し、
    前記中間領域は、前記クロッチ伸縮部よりも伸縮率が低く、かつ前記レッグ伸縮部よりも伸縮率が低く、
    前記吸収性コアは、前記製品長手方向の中央に位置する中央部と、前記中央部よりも前記製品長手方向外側に位置し、前記製品幅方向の長さが前記中央部の前記製品幅方向の長さよりも長い幅広部と、を有し、
    前記第1接合部分は、前記中央部よりも前記製品幅方向外側に配置されており、
    前記第2接合部分は、前記幅広部の肌当接面側に配置されている、使い捨ておむつ。
  2. 前記吸収性コアの前記中央部における前記製品幅方向外側端部と、前記吸収性コアの前記幅広部における前記製品幅方向外側端部と、の距離は、15mm以上である、請求項に記載の使い捨ておむつ。
  3. 前記クロッチ伸縮部の前記製品長手方向における収縮量は、前記使い捨ておむつの前記製品長手方向における長さの2%以上8%以下である、請求項1又は請求項2に記載の使い捨ておむつ。
  4. 前記レッグ伸縮部において伸縮可能な範囲の前記前胴回り域側の端部は、前記クロッチ伸縮部において伸縮可能な範囲の前記前胴回り域側の端部よりも、前記使い捨ておむつの前記前胴回り域側の端部に近接するように構成されており、
    前記レッグ伸縮部において伸縮可能な範囲の前記後胴回り域側の端部は、前記クロッチ伸縮部において伸縮可能な範囲の前記後胴回り域側の端部よりも、前記使い捨ておむつの前記後胴回り域側の端部に近接するように構成されており、
    前記クロッチ伸縮部の引張係数は、前記レッグ伸縮部の引張係数よりも大きくなるように構成されている、請求項1又は請求項2に記載の使い捨ておむつ。
  5. 前記クロッチ伸縮部の伸長率は、1.2倍以上、1.8倍以下である、請求項1又は請求項2に記載の使い捨ておむつ。
  6. 前記クロッチ伸縮部は、前記股下域において前記吸収体の前記製品幅方向の中心に対する前記製品幅方向両外側にそれぞれ配置されている、請求項1から請求項のいずれかに記載の使い捨ておむつ。
  7. 前記中央部の前記製品幅方向外側端部と前記第1接合部分との距離は、前記幅広部の前記製品幅方向外側端部と前記第1接合部分との距離よりも長い、請求項1から請求項6のいずれかに記載の使い捨ておむつ。
  8. 前記一対のレッグ伸縮部は、前記製品幅方向に間隔を空けて配置されており、
    前記一対のレッグ伸縮部の間隔は、前記股下域から前記前胴回り域に向かうに連れて広なるとともに、前記股下域から前記後胴回り域に向かうに連れて広くなっており、
    前記第1接合部分は、前記製品長手方向に沿った直線状である、請求項1から請求項7のいずれかに記載の使い捨ておむつ。
  9. 前記裏面側部材は、前記吸収体の肌当接面側に位置するトップシートと、前記吸収体の非肌当接面側に位置するバックシートと、を有し、
    前記第1接合部分は、前記トップシートに接合されてなく、前記バックシートに接合されている、請求項1から請求項8のいずれかに記載の使い捨ておむつ。
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