JP6147166B2 - 荷重試験装置 - Google Patents
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Description
特許文献1の装置は、上下方向にそれぞれ間隔を空けて配置された複数のウエイトリング(ウエイトの一例)の下位置を出発点としてウエイト掛止環を上昇させ、最も低い位置にあるウエイトリングから上に向かってウエイトリングを順に重ねることができ、重ねられたウエイトリングの数によって、検査対象物にかかる荷重を調整する。
本発明は、かかる事情に鑑みてなされるもので、複雑な構造を要することなくウエイトを支持可能な荷重試験装置を提供することを目的とする。
図1、図2に示すように、本発明の一実施の形態に係る荷重試験装置10は、昇降部11を有する駆動装置の負荷検査を行うにあたって、昇降部11に荷重をかける装置である。以下、詳細に説明する。
ウエイトハンガ14は、図1〜図3に示すように、駆動装置の昇降部11であるピンラック(ラダー)に、金属製のアタッチメント15を介して連結されている。
ここで、駆動装置の昇降部はピンラックに限定されない。例えば、昇降部は、チェーンやワイヤーロープであってもよく、昇降部の構造に応じたアタッチメントを用いることにより、様々なタイプの昇降部にウエイトハンガ14を連結することができる。
ベースプレート18上には、図3、図4に示すように、左右方向の中央近傍に、前後方向に長い金属板21、22が間隔を空けて立設している。金属板21(金属板22についても同じ)は、前側が、H形鋼19の上下のフランジ19b、19c間に嵌入され、H形鋼19のウェブ19aに接した状態でH形鋼19に固定され、後側が、H形鋼20の上下のフランジ20b、20c間に嵌入され、H形鋼20のウェブ20aに接した状態でH形鋼20に固定されている。
なお、図4では、金具24の記載が省略されている。
そして、H形鋼19には、右側にも左側と同様に、立設した金属プレート27、28が、それぞれウェブ19aの前後にウェブ19aから間隔を空けて固定され、H形鋼20にも、右側に、立設した金属プレート27、28が、それぞれウェブ20aの後方及び前方にウェブ20aから間隔を空けて固定されている。
H形鋼19(H形鋼20についても同じ)には、ウェブ19aの左側に、貫通孔29より大きい貫通孔31、及び、貫通孔30より大きい貫通孔32が形成され、ウェブ19aの右側にも、貫通孔29より大きい貫通孔31、及び、貫通孔30より大きい貫通孔32が形成されている。
ウエイトハンガ14の前左側に取り付けられたピン33、33aはそれぞれ、ウエイトハンガ14から抜け落ちるのを防止する構造を備え、前側がウエイトハンガ14から突出している。
そして、ウエイトハンガ14の前左側及び前右側において、主としてピン33とピン33に装着される抜け止め金具34によって、支持体13をウエイトハンガ14に取り付ける第1の装着機構が構成され、主としてピン33aとピン33aに装着される抜け止め金具34によって、支持体13をウエイトハンガ14に取り付ける第2の装着機構が構成されている。
ウエイトハンガ14の後左側及び後右側においても、主としてピン33とピン33に装着される抜け止め金具34によって、支持体13をウエイトハンガ14に取り付ける第1の装着機構が構成され、主としてピン33aとピン33aに装着される抜け止め金具34によって、支持体13をウエイトハンガ14に取り付ける第2の装着機構が構成されている。
ウエイトハンガ14が、前左側、前右側、後左側、及び、後右側それぞれに備えている第1、第2の装着機構は、第1の装着機構が、第2の装着機構に比べ、低い位置で、かつ、ウエイトハンガ14の中心まで遠い位置に配されている。
ウエイト12には、切欠き35の形成位置が異なる第1、第2のウエイト12があり、第1、第2のウエイト12は、交互に積み重ねられている。即ち、積み重ねられた複数のウエイト12からなるウエイト群38は、第1、第2のウエイト12が交互に配されている。
従って、第1の装着機構に取り付けられた支持体13は、昇降部11の昇降による高さ調整によって、突出片36をウエイト群38が備える特定の第1のウエイト12の切欠き35内に挿入可能である。
ここで、積み重ねられた複数のウエイト12(以下、単にウエイト12というときは、2つのウエイト12の両方を含むものとする)はそれぞれ、切欠き35の水平位置が、上下に接している(隣接している)ウエイト12で異なっているため、一のウエイト12の切欠き35に挿入された突出片36は、支持体13の上昇により、そのウエイト12の1つ上にあるウエイト12を下から押し上げることになる。
そして、複数のウエイト12を積み重ねたウエイト群38には、図1に示すように、各ウエイト12の貫通孔37が連続して形成された2つの縦孔39、39aが左右方向に間隔を空けて設けられ、この2つの縦孔39、39aにはそれぞれ、ロッド40、40aが挿通されている。
ウエイトハンガ14は、図3に示すように、ロッド40に接する複数のガイド車輪42及びロッド40aに接している複数のガイド車輪42を備えているため、ウエイトハンガ14は、ロッド40、40aに対する相対的な水平位置が所定範囲内に保たれている。
向き変更機構41が固定されている水平プレート43には、基礎部材44が固定され、ウエイト群38は基礎部材44上に載せられている。
まず、ウエイトハンガ14の前左側、前右側、後左側、及び、後右側に支持体13を1つずつ取り付ける。このとき、4つの支持体13が、図1、図2に示すように、同じ高さに配置されるように、ウエイトハンガ14の前左側、前右側、後左側、及び、後右側において、2箇所ずつある支持体13の取付け位置を選択して、4つの支持体13の突出片36を同一高さに配置する。
このことから、本実施の形態では、長さの異なる複数種類の支持体を、吊上げようとするウエイト12の数に応じて使い分けることにより、ウエイト群38と駆動装置の間に確保すべき距離を短くして、負荷試験に要するスペースのコンパクト化を図っている。
各ウエイト12には、図1に示すように、側部に複数の螺子穴45が設けられている。この螺子穴45に雄螺子46を取り付け支持体13の下側をウエイト12に押し付けて固定する補助片47によって、突出片36が切欠き35に挿入された状態を安定的に維持できるようにする。本実施の形態では、支持体13をウエイト12に固定する固定手段が、主として、補助片47及び雄螺子46によって構成されているが、これに限定されないのは言うまでもない。
昇降部11にかかる荷重の大きさをL、4つの支持体13によって吊上げられているウエイト12の数をN、1つのウエイト12の質量をMw、昇降部11に吊上げられるウエイト12以外の部材(ウエイトハンガ14、支持体13等)の全体質量をMtとすると、Lは、L=N*Mw+Mtで算出される。
なお、駆動装置が2つの昇降部を備えている場合、2つの荷重試験装置10を並列に配置して、各昇降部に1つの荷重試験装置10を連結することで、駆動装置に対し、最大で合計60トンの荷重をかけることができる。
ウエイト12及びウエイトハンガ14は、昇降部11と共に昇降する際、ロッド40、40aにそれぞれ接している複数のガイド車輪42によって、ロッド40、40aに沿って安定的に昇降する。即ち、複数のガイド車輪42は、ロッド40、40aにそれぞれ接して、ウエイトハンガ14と支持体13によって吊上げられたウエイト12とをロッド40、40aに沿って昇降させる。
このことから、突出片36が一のウエイト12の上に接している状態で、特定の範囲で昇降部11を降下しても、荷重試験装置10の各構成部材に変形等の不具合が発生するのを回避可能である。
例えば、積み重ねられた複数のウエイトは、切欠き位置が異なる2種類のウエイト(即ち、第1、第2のウエイト)が順に配されている必要はなく、切欠き位置が異なる3種類以上のウエイトが順に配されていてもよい。
また、昇降部とウエイトハンガを連結する上下方向にあそびのある接続構造は、金属板に形成された貫通孔とピンの間にあそびを設けるものに限定されず、例えば、アタッチメント及び昇降部を貫通するピンとアタッチメントとの間にあそびを設けるものでもよい。
そして、ウエイトは、全てが同じ厚みである必要はなく、全てが同じ質量である必要もない。
更に、ガイド車輪をウエイトハンガの代わりにウエイトに備えさせて、ウエイトをロッドに沿って昇降させることもできる。
Claims (8)
- 昇降部を有する駆動装置の負荷検査を行うにあたって、前記昇降部に荷重をかける荷重試験装置であって、
それぞれ切欠きが形成され、積み重ねられた複数の板状のウエイトと、前記切欠きに挿入する突出片を有する支持体と、前記支持体が取り付けられ、前記昇降部に連結されるウエイトハンガとを備え、
前記複数のウエイトはそれぞれ、前記切欠きの水平位置が、上下に接している前記ウエイトで異なり、前記支持体は、前記切欠きに前記突出片が挿入された前記ウエイトの1つ上にある前記ウエイトを、該突出片で下から支持し、前記昇降部と共に上昇して、前記突出片が前記切欠きに挿入された前記ウエイトより上方にある前記ウエイトを吊上げることを特徴とする荷重試験装置。 - 請求項1記載の荷重試験装置において、積み重ねられた前記複数のウエイトからなるウエイト群は、前記切欠きの形成位置が異なる第1、第2のウエイトが交互に配され、前記ウエイトハンガは、前記支持体が取り付けられる第1、第2の装着機構を備え、前記支持体は、前記第1の装着機構に取り付けられて、前記突出片が平面視して前記第1のウエイトの前記切欠きの形成位置に配置され、前記第2の装着機構に取り付けられて、前記突出片が平面視して前記第2のウエイトの前記切欠きの形成位置に配置されることを特徴とする荷重試験装置。
- 請求項2記載の荷重試験装置において、前記第1、第2のウエイトは同じ厚みであり、前記第2の装着機構は、前記第1の装着機構に比べて、前記第1のウエイトの厚み分、高い位置で前記支持体を保持することを特徴とする荷重試験装置。
- 請求項1〜3のいずれか1項に記載の荷重試験装置において、積み重ねられた前記複数のウエイトには、2つの縦孔が設けられ、該2つの縦孔にはそれぞれ、ロッドが挿通し、前記支持体によって吊上げられた前記ウエイトは、前記2つのロッドに沿って昇降することを特徴とする荷重試験装置。
- 請求項4記載の荷重試験装置において、前記ロッドが上下に貫通している前記ウエイトハンガは、前記ロッドに接して前記ウエイトハンガを該ロッドに沿って昇降させるガイド車輪を備えることを特徴とする荷重試験装置。
- 請求項1〜5のいずれか1項に記載の荷重試験装置において、前記昇降部と前記ウエイトハンガの連結には、上下方向にあそびのある接続構造が用いられていることを特徴とする荷重試験装置。
- 請求項1〜6のいずれか1項に記載の荷重試験装置において、前記支持体を前記ウエイトに固定する固定手段が設けられていることを特徴とする荷重試験装置。
- 請求項1〜7のいずれか1項に記載の荷重試験装置において、前記支持体は複数種類あって、それぞれ上下方向の長さが異なることを特徴とする荷重試験装置。
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