JP6143662B2 - 複合熱源ヒートポンプ装置 - Google Patents
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Description
特許文献1に記載されたヒートポンプサイクル装置は、例えば、暖房運転を行う場合には、外気温度に応じて、空気熱源か地中熱源のいずれか一方を選択して採熱効率の高い熱源を利用して放熱端末側の熱媒(循環液)を加熱する。
また、外気温度や目標温度に合わせて2つの圧縮機を両方とも制御するのは複雑な制御が必要になり煩雑であるという問題があった。
なお、「最大回転速度」の用語は、厳格に適用する趣旨ではなく、許容回転速度や許容回転速度から安全率を見込んだもの等も含まれるものとする。
複合熱源ヒートポンプ装置1は、図1に示すように、放熱端末2に熱媒としての循環液L(例えば、温水)を循環させる加熱熱交換部3と、地中熱を熱源とする地中熱ヒートポンプ装置4と、空気熱を熱源とする空気熱ヒートポンプ装置5と、動作を制御する制御装置6(61,62)と、制御装置6に信号を送るリモコン60と、を備えている。
第1加熱熱交換器41は、加熱循環回路31における第2加熱熱交換器51の上流側に直列に配設されている。
第1加熱熱交換器41では、第1圧縮機43により圧縮された高温の冷媒C1と加熱循環回路31を通って放熱端末2から戻ってきた低温の循環液Lとが対向して流れて熱交換が行われ、循環液Lを加熱するようになっている。
空気熱源熱交換器55は、送風ファン56から送風される空気と冷媒C2との熱交換を行って冷媒C2を加熱する。
立ち上げ運転制御は、立ち上げ時から通常運転制御(図7参照)に移行するまでの制御動作を広く含み、循環液Lの温度が設定された目標温度に到達するまでは地中熱ヒートポンプ装置4および空気熱ヒートポンプ装置5の両方を駆動して迅速に目標温度に到達できるように制御する。
一方、外気温度が所定の基準温度(例えば、5度)よりも低い場合には、地中熱ヒートポンプ装置4の方が採熱効率が高いため、第1圧縮機43を主動力源とし第2圧縮機53を補助動力源として駆動する。
図3に示すように、複合熱源ヒートポンプ装置1は、放熱端末2(図2参照)における暖房負荷が低い場合には、主動力源の圧縮機HP1よりも補助動力源の圧縮機HP2の回転速度を低く設定して立ち上げ運転制御を実行し、目標温度(図3(b)参照)に到達したときに補助動力源の圧縮機HP2を停止して、立ち上げ運転制御から通常運転制御(図7参照)に移行する。
暖房負荷が高い場合には、制御装置6は、以下の基本動作B,Cを選択または組み合わせて実行する。
基本動作Bは、図4に示すように、所定の立ち上げ時間経過後(t0〜t3、例えば3分経過後)において、所定の経過時間ごと(t3〜t4,t4〜t5、例えば1分間ごと)に、端末温度センサ34(図2参照)によりそれぞれ当該経過時間内における循環液Lの温度の温度上昇率を求め、温度上昇率が所定の閾値(例えば1分間に3度上昇)に満たない場合には、立ち上げ時において低く設定した補助動力源の圧縮機HP2を予め設定した最大回転速度(例えば、90rps)まで増大して駆動する制御動作である。
時刻t5において、循環液Lの温度は目標温度に到達してないが、立ち上げ時に低く設定した補助動力源の圧縮機HP2をすでに時刻t4において最大回転速度(例えば、90rps)まで増大して駆動しているため、時刻t5ではそのまま回転速度を90rpsで維持する。
[第1の実施例]
第1の実施例は、立ち上げ運転制御において、基本動作A,B,Cを実行する制御動作である。
第1の実施例に係る制御装置6Aは、図5に示すように、運転開始後(S1)、外気温センサ57が検出した外気温度と予め設定した所定の基準温度(例えば、5度)とを対比して、主動力源の圧縮機HP1と補助動力源の圧縮機HP2を決定する(S2)。その後、基本動作Aを実行して、主動力源の圧縮機HP1は90rpsで駆動し、補助動力源の圧縮機HP2は50rpsで駆動する(S3)。
第2の実施例は、立ち上げ運転制御において、基本動作A,Cを実行する制御動作である。第2の実施例において、基本動作A(S1〜S5)は同様であるので、重複する説明は省略する。
第2の実施例に係る制御装置6Bは、図5に示すように、ステップS4において、循環液Lの温度が目標温度に到達していない場合には(S4のNo)、基本動作Cを実行し、主動力源の圧縮機HP1および補助動力源の圧縮機HP2を駆動してから所定の目標時間(10分)を経過したかどうかを判定し(S9)、所定の目標時間(10分)を経過している場合には(S9のYes)、補助動力源の圧縮機HP2を最大回転速度(例えば、90rps)まで増大して駆動し(S10)、通常運転制御(図7参照)に移行する(S11)。
通常運転制御(S101)では、制御装置6は、図7に示すように、端末温度センサ34が検出した放熱端末2から戻ってくる循環液Lの温度と設定された目標温度とを対比して、循環液Lの温度が目標温度に到達したかどうかを判定する(S102)。このステップS2において、循環液Lの温度が目標温度に到達した場合には(S102のYes)、補助動力源の圧縮機HP2の回転速度を一段階下げて(S103)、下限の回転速度Nrps以下になったかどうかを判定する(S104)。
一方、ステップS102において、循環液Lの温度が目標温度に到達していない場合には(S102のNo)、補助動力源の圧縮機HP2が90rpsで駆動しているかどうかを判定して(S112)、補助動力源の圧縮機HP2が90rpsで駆動していないときは(S112のNo)、補助動力源の圧縮機HP2の回転速度を一段階上げて(ステップS113)、ステップS2に戻る。
ステップS112において、補助動力源の圧縮機HP2が90rpsで駆動しているときは(S112のYes)、そのままステップS102に戻る。
一方、ステップS104において、補助動力源の圧縮機HP2の回転速度が下限の回転速度Nrps以下になっていない場合には(S104のNo)、ステップS102に戻る。
一方、ステップS106において、循環液Lの温度が目標温度に到達していない場合には(S106のNo)、主動力源の圧縮機HP1が90rpsで駆動しているかどうかを判定して(S114)、主動力源の圧縮機HP1が90rpsで駆動しているときは(S114のYes)、補助動力源の圧縮機HP2を起動して(S115)、ステップS102に戻る。
ステップS114において、主動力源の圧縮機HP1が90rpsで駆動していないときは(S114のNo)、主動力源の圧縮機HP1の回転速度を一段階上げて(S116)、ステップS106に戻る。
循環液Lの温度が目標温度よりも低下していない場合には(S110のNo)、循環液Lの温度を監視してステップS110を繰り返す。
2 放熱端末
3 加熱熱交換部
4 地中熱ヒートポンプ装置
5 空気熱ヒートポンプ装置
6,6A,6B 制御装置
31 加熱循環回路
32 加熱循環ポンプ
34 端末温度センサ
41 第1加熱熱交換器
42a,42b 温度センサ
43 第1圧縮機
44 第1膨張弁
45 地中熱源熱交換器
46 熱媒循環路
47 地中熱循環ポンプ
48 地中熱交換器
51 第2加熱熱交換器
52a,52b 温度センサ
53 第2圧縮機
54 第2膨張弁
55 空気熱源熱交換器
57 外気温センサ
61 地中熱ヒートポンプ制御装置
62 空気熱ヒ−トポンプ制御装置
C1,C2 冷媒
H1 熱媒
HP1 主動力源の圧縮機
HP2 補助動力源の圧縮機
L 循環液
Claims (6)
- 放熱端末に循環液を循環させる加熱循環回路と、
この加熱循環回路に配設された凝縮器としての第1加熱熱交換器と、
前記加熱循環回路に配設された凝縮器としての第2加熱熱交換器と、
地中熱を熱源として回路内を循環する冷媒を圧縮する第1圧縮機を備え前記第1加熱熱交換器を介して前記循環液を加熱する第1ヒートポンプ回路と、
空気熱を熱源として回路内を循環する冷媒を圧縮する第2圧縮機を備え前記第2加熱熱交換器を介して前記循環液を加熱する第2ヒートポンプ回路と、
前記循環液温度を計測する端末温度センサと、
外気温度を計測する外気温センサと、
動作を制御する制御装置と、を有する複合熱源ヒートポンプ装置であって、
前記第1加熱熱交換器は、前記加熱循環回路における第2加熱熱交換器の上流側に直列に配設され、
前記制御装置は、暖房運転の立ち上げ時において、前記循環液温度が設定された目標温度に到達するまでは前記第1ヒートポンプ回路および前記第2ヒートポンプ回路の両方を駆動し、
前記外気温度が所定の基準温度よりも高い場合には、前記第2圧縮機を主動力源とし前記第1圧縮機を補助動力源として駆動し、前記外気温度が所定の基準温度よりも低い場合には、前記第1圧縮機を主動力源とし前記第2圧縮機を補助動力源として駆動するとともに、
暖房運転の立ち上げ時には前記主動力源よりも前記補助動力源の回転速度を低く設定して立ち上げ運転制御を実行すること、
を特徴とする複合熱源ヒートポンプ装置。 - 前記立ち上げ運転制御は、所定の目標時間が経過する前に前記循環液温度が前記目標温度に到達した場合には、前記補助動力源を停止すること、
を特徴とする請求項1記載の複合熱源ヒートポンプ装置。 - 前記立ち上げ運転制御は、前記所定の目標時間経過後に前記循環液温度が前記目標温度に到達したかどうかを判定し、当該循環液温度が当該目標温度に到達してない場合には、
前記補助動力源の圧縮機を、前記立ち上げ時において低く設定した回転速度よりも回転速度を増大して駆動すること、
を特徴とする請求項1または請求項2記載の複合熱源ヒートポンプ装置。 - 前記立ち上げ運転制御は、前記所定の目標時間内の所定の立ち上げ時間経過後において、所定の経過時間ごとにそれぞれ当該経過時間内における前記循環液温度の温度上昇率を求め、前記温度上昇率が所定の閾値に満たない場合には、
前記補助動力源の圧縮機を、前記立ち上げ時において低く設定した回転速度よりも回転速度を増大して駆動すること、
を特徴とする請求項1または請求項2に記載の複合熱源ヒートポンプ装置。 - 前記立ち上げ運転制御は、前記主動力源の圧縮機を予め設定した最大回転速度で駆動すること、
を特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の複合熱源ヒートポンプ装置。 - 前記補助動力源の圧縮機を、予め設定した最大回転速度に増大して駆動すること、
を特徴とする請求項3または請求項4に記載の複合熱源ヒートポンプ装置。
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