JP6142639B2 - 照明装置、および車両用灯具 - Google Patents
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Description
この様な照明装置においては、包囲壁部材の内側に発光ダイオードを設けているため、包囲壁部材の下方を包囲壁部材の肉厚方向に延びる線状の配線パターンが設けられることになる。
包囲壁部材が設置される領域に線状の配線パターンによる凹凸があると、包囲壁部材が傾いて設置されるおそれがある。そして、包囲壁部材が傾いて設置されると、配光特性がばらついたり、接着剤の塗布状態がばらついて気密性・固着強度が低下したり、包囲壁部材の内側に充填した樹脂が包囲壁部材の外部に漏れ出したりするおそれがある。
図1および図2は、本実施の形態に係る照明装置1を例示するための模式斜視図である。
なお、図1は照明装置1の模式斜視図、図2は照明装置1の模式分解図である。
また、図1および図2においては、図を見やすくするために封止部27を省いて描いている。
図3は、発光部20の模式平面図である。
本体部10には、収納部11、フランジ部12、およびフィン13が設けられている。 収納部11は、円筒状を呈し、フランジ部12の一方の面から突出している。収納部11の内側には、発光部20が収納されている。また、収納部11の内側には、給電部30の給電端子31が突出している。
フィン13は、フランジ部12の面から突出して複数設けられている。複数のフィン13は、板状を呈し、放熱フィンとして機能する。
そのため、熱を外部に放出することを考慮して、本体部10を熱伝導率の高い材料から形成することができる。例えば、本体部10は、アルミニウム、アルミニウム合金、高熱伝導性樹脂などから形成することができる。高熱伝導性樹脂は、例えば、PETやナイロン等の樹脂に、熱伝導率の高い炭素や酸化アルミニウム等の繊維や粒子を混合させたものである。
この場合、フィン13などの熱を外部に放出する部分を熱伝導率の高い材料から形成し、その他の部分を樹脂などから形成することもできる。
基板21は、本体部10の収納部11の内側に設けられている。
基板21は、板状を呈し、表面に配線パターン24が設けられている。
基板21の材料や構造には特に限定はない。例えば、基板21は、酸化アルミニウムや窒化アルミニウムなどの無機材料(セラミックス)、紙フェノールやガラスエポキシなどの有機材料などから形成することができる。また、基板21は、金属板の表面を絶縁体で被覆したものであってもよい。なお、金属板の表面を絶縁体で被覆する場合には、絶縁体は、有機材料からなるものであってもよいし、無機材料からなるものであってもよい。
また、基板21は、単層であってもよいし、多層であってもよい。
発光素子22は、配線パターン24に設けられる側とは反対側の面(上面)に図示しない電極を有したものとすることができる。なお、図示しない電極は、配線パターン24に設けられる側の面(下面)と、配線パターン24に設けられる側とは反対側の面(上面)とに設けられていてもよいし、どちらかの面のみに設けられていてもよい。
発光素子22の光の出射面である上面は、照明装置1の正面側に向けられており、主に、照明装置1の正面側に向けて光を出射する。
発光素子22の数や大きさなどは、例示をしたものに限定されるわけではなく、照明装置1の大きさや用途などに応じて適宜変更することができる。
制御素子23は、発光素子22に流れる電流を制御する。すなわち、制御素子23は、発光素子22の発光を制御する。
制御素子23の数や大きさなどは、例示をしたものに限定されるわけではなく、発光素子22の数や仕様などに応じて適宜変更することができる。
配線パターン24は、基板21の両方の面に設けることもできるが、製造コストを低減させるためには、基板21の一方の面に設けるようにすることが好ましい。
配線パターン24には、入力端子24aが設けられている。
入力端子24aは、複数設けられている。入力端子24aには、給電部30の給電端子31が電気的に接続されている。そのため、発光素子22は、配線パターン24を介して、給電部30と電気的に接続されている。
配線25は、例えば、金を主成分とする線とすることができる。ただし、配線25の材料は、金を主成分とするものに限定されるわけではなく、例えば、銅を主成分とするものや、アルミニウムを主成分とするものなどであってもよい。
包囲壁部材26は、例えば、PBT(polybutylene terephthalate)やPC(polycarbonate)などの樹脂や、セラミックスなどから形成することができる。
また、包囲壁部材26の材料を樹脂とする場合には、酸化チタンなどの粒子を混合して、発光素子22から出射した光に対する反射率を向上させるようにすることができる。
なお、酸化チタンの粒子に限定されるわけではなく、発光素子22から出射した光に対する反射率が高い材料からなる粒子を混合させるようにすればよい。
また、包囲壁部材26は、例えば、白色の樹脂から形成することもできる。
また、発光素子22から照明装置1の正面側に向けて出射された光の一部であって封止部27の天面(封止部27と外気との界面)で全反射した光は、包囲壁部材26の中央部26a側の側壁面26bで反射して、再び照明装置1の正面側に向けて照射される。
封止部27は、透光性を有する材料から形成されている。封止部27は、例えば、シリコーン樹脂などから形成することができる。
封止部27は、例えば、包囲壁部材26の中央部26aに樹脂を充填することで形成することができる。樹脂の充填は、例えば、ディスペンサなどの液体定量吐出装置を用いて行うことができる。
例えば、発光素子22が青色発光ダイオード、蛍光体がYAG系蛍光体である場合には、発光素子22から出射した青色の光によりYAG系蛍光体が励起され、YAG系蛍光体から黄色の蛍光が放射される。そして、青色の光と黄色の光が混ざり合うことで、白色の光が照明装置1から出射される。なお、蛍光体の種類や発光素子22の種類は例示をしたものに限定されるわけではなく、照明装置1の用途などに応じて所望の発光色が得られるように適宜変更することができる。
接合部28は、膜状を呈し、包囲壁部材26と、被覆部29との間に設けられている。 接合部28は、例えば、シリコーン系接着剤やエポキシ系接着剤を硬化させることで形成されたものとすることができる。
まず、被覆部29の上に、シリコーン系接着剤やエポキシ系接着剤を塗布する。
例えば、ディスペンサなどを用いて、被覆部29の上に接着剤を塗布する。
次に、溶剤などを蒸発させることで接着剤を硬化させ、接合部28を形成するとともに、被覆部29を介して、包囲壁部材26と、基板21とを接合する。
例えば、まず、塗布された接着剤の上に包囲壁部材26を載置する。
続いて、包囲壁部材26を押圧して接着剤を包囲壁部材26に密着させるとともに、包囲壁部材26の位置(接着剤の厚み)を調整する。
その後、溶剤などを蒸発させることで接着剤を硬化させる。
また、この様な粘度とすれば、接着剤を硬化させる際に、包囲壁部材26の位置を安定させることができる。
包囲壁部材26が設置される領域には、線状の配線パターン24があるので凹凸が形成されている。
被覆部29は、包囲壁部材26が設置される領域を平坦化するために設けられている。 またさらに、被覆部29は、配線パターン24を絶縁するために設けられている。
なお、被覆部29に関する詳細は後述する。
複数の給電端子31は、収納部11およびフランジ部12の内側を延びている。複数の給電端子31の一方の端部は、収納部11の底面から突出し、配線パターン24の入力端子24aと電気的に接続されている。複数の給電端子31の他方の端部は、本体部10の基板21が設けられる側とは反対の側から露出している。
また、給電部30は、図示しない基板や、コンデンサや抵抗などの回路部品を備えたものとすることもできる。なお、図示しない基板や回路部品は、例えば、収納部11またはフランジ部12の内部に設けることができる。
ソケット40には、図示しない電源などが電気的に接続されている。
そのため、ソケット40を給電端子31の端部に嵌め合わせることで、図示しない電源などと、発光素子22とが電気的に接続される。
ソケット40は、例えば、接着剤などを用いて本体部10側の要素に接合することができる。
図4は、被覆部29が設けられていない場合を例示するための模式断面図である。
接合部28を介して、包囲壁部材26と基板21とを接合すると、包囲壁部材26と基板21との間に、線状の配線パターン24が有る部分と、線状の配線パターン24が無い部分とが形成される。
この場合、線状の配線パターン24が有る部分においては、包囲壁部材26と基板21との間の距離が、配線パターン24の厚み寸法分だけ長くなることになる。
基板21の表面に対する包囲壁部材26の傾斜角θが大きくなると、配光特性がばらついたり、接着剤の塗布状態がばらついて気密性・固着強度が低下したり、包囲壁部材26の内側に充填さた樹脂が包囲壁部材26の外部に漏れ出したりするおそれがある。
この場合、配線パターン24の上に接合部28を設けないようにすれば、包囲壁部材26が基板21の表面に対して傾いて接合されることを抑制することができる。
図5および図6は、被覆部29を例示するための模式断面図である。
図5は、図3におけるA−A線断面図である。
図6は、図5におけるB−B線断面図である。
そして、被覆部29の厚み寸法は、配線パターン24の厚み寸法とほぼ同じとなっている。
そのため、包囲壁部材26が設置される領域に線状の配線パターン24があったとしても、被覆部29を設けることで、包囲壁部材26が設置される領域を平坦化することができる。
その結果、包囲壁部材26が傾いて設置されるのを抑制することができる。
図7は、図3におけるA−A線断面に相当する部分の模式断面図である。
図8(a)、(b)は、図7におけるC−C線断面図である。
図7および図8(a)に示すように、被覆部39は、基板21と、接合部28との間に設けられている。被覆部39は、第1の部分39a1と、第2の部分39b1とを有する。第1の部分39a1と、第2の部分39b1とは一体に設けられている。また、第1の部分39a1と、第2の部分39b1とは、同じ材料から形成することができる。第1の部分39a1と、第2の部分39b1とは、被覆部29と同じガラス材料を含むものとすることができる。
またさらに、被覆部39は、配線パターン24を絶縁するために設けられている。
また、第1の部分39a1の厚み寸法は、配線パターン24の厚み寸法とほぼ同じとなっている。
また、第2の部分39b1の厚み寸法は、第1の部分39a1の厚み寸法とほぼ同じとなっている。
またさらに、被覆部39は、配線パターン24を絶縁するために設けられている。
第4の部分39b2は、配線パターン24および第3の部分39a2の上に設けられている。
また、第4の部分39b2の厚み寸法は、第3の部分39a2の厚み寸法とほぼ同じとなっている。
その結果、包囲壁部材26が傾いて設置されるのを抑制することができる。
また、第1の部分39a1と第2の部分39b1を同じ材料から形成すれば、接合部28が設けられる領域の表面状態が一定となるようにすることができる。そのため、包囲壁部材26と基板21との固着強度の安定化を図ることができる。
また、第3の部分39a2の上に第4の部分39b2を積層させるようにすれば、ピンホールなどによる不具合を抑制することができ、ひいては照明装置1の信頼性をさらに高めることができる。
基板21の表面に対する包囲壁部材26の傾斜角が1°以下となるようにすれば、配光特性に関する悪影響を抑制することができる。
配線パターン24は、発光素子22の数やレイアウトなどにより様々な形状となる。そのため、包囲壁部材26が設置される領域の中心位置から見て、配線パターン24が設けられる位置が偏在する場合がある。
この様な場合であっても、被覆部29や被覆部39を設けることで、包囲壁部材26が設置される領域を平坦化することができる。
また、図10に示すように、支持部34は、配線パターン24と接続させて設けることもできる。
支持部34を設けるようにすれば、配線パターン24と同じ高さの領域をほぼ均等に配置することができるので、包囲壁部材26が設置される領域がさらに平坦となるようにすることができる。
なお、支持部34の形状、配置、数などは、例示をしたものに限定されるわけではなく、配線パターン24の配置や形状などに応じて適宜変更することができる。
被覆部29を設ける場合には、被覆部29は、包囲壁部材26が設置される領域に設けられた配線パターン24の周囲、および支持部34の周囲に設けられる。すなわち、被覆部29は、配線パターン24の上、および支持部34の上には設けられない。
第4の部分39b2は、配線パターン24、支持部34、および第3の部分39a2の上に設けられている。
まず、ガラスペーストを作成する。
ガラスペーストは、例えば、ガラス粉末、フィラー、および有機溶剤を含むものとすることができる。
ガラス粉末は、例えば、珪素、バリウム、カルシウム、およびビスマスなどを含むものとすることができる。
フィラーは、例えば、酸化アルミニウムを含むものとすることができる。
有機溶剤は、例えば、トルエン、キシレンなどとすることができる。
被覆部29を形成する場合には、包囲壁部材26が設置される領域であって、配線パターン24の周囲にガラスペーストを塗布する。
支持部34が設けられている場合には、包囲壁部材26が設置される領域であって、配線パターン24の周囲、および支持部34の周囲にガラスペーストを塗布する。
また、包囲壁部材26が設置される領域以外の配線パターン24の上にもガラスペーストを塗布する。
続いて、包囲壁部材26が設置される領域の第1の部分39a1となる層の上であって、配線パターン24の上に設けられた第1の部分39a1の周囲、および支持部34の周囲にガラスペーストを塗布して、第2の部分39b1となる層を形成する。
または、包囲壁部材26が設置される領域、および包囲壁部材26が設置される領域以外の配線パターン24の周囲、および支持部34の周囲にガラスペーストを塗布して、第3の部分39a2となる層を形成する。
この際、包囲壁部材26が設置される領域以外の第3の部分39a2となる層の上、および配線パターン24の上にもガラスペーストを塗布して、第4の部分39b2となる層を形成する。
次に、ガラスペーストを焼成して被覆部29や被覆部39を形成する。
Claims (11)
- 基板と;
前記基板の表面に設けられた配線パターンと;
前記配線パターンの上に設けられた発光素子と;
前記発光素子を囲むように設けられた包囲壁部材と;
前記基板と、前記包囲壁部材と、の間に設けられた接合部と;
前記包囲壁部材が設置される領域に設けられ、前記配線パターンと同じ厚み寸法を有する支持部と;
前記基板と、前記接合部と、の間であって、少なくとも、前記包囲壁部材が設置される領域に設けられた前記配線パターンの周囲、および前記支持部の周囲に設けられた被覆部と;
を具備した照明装置。 - 前記支持部は、前記配線パターンと同じ材料を含む請求項1記載の照明装置。
- 前記支持部は、前記配線パターンと接続されている請求項1または2に記載の照明装置。
- 前記支持部は、前記配線パターンと離隔させて設けられている請求項1または2に記載の照明装置。
- 前記支持部は、複数設けられている請求項1〜4のいずれか1つに記載の照明装置。
- 前記支持部は、前記包囲壁部材の周方向における前記配線パターン同士の間の距離が長い部分に設けられている請求項1〜5のいずれか1つに記載の照明装置。
- 前記支持部の一部は、前記包囲壁部材が設けられる領域の外側に設けられている請求項1〜5のいずれか1つに記載の照明装置。
- 前記被覆部は、前記包囲壁部材が設置される領域を覆うように設けられた第1の部分と、前記第1の部分の上であって、前記配線パターンの上に設けられた前記第1の部分の周囲、および前記支持部の上に設けられた前記第1の部分の周囲に設けられた第2の部分と、を有する請求項1〜7のいずれか1つに記載の照明装置。
- 前記被覆部は、前記包囲壁部材が設置される領域であって、前記配線パターンの周囲、および前記支持部の周囲に設けられた第3の部分と、前記配線パターンの上、前記支持部の上、および前記第3の部分の上に設けられた第4の部分と、を有する請求項1〜7のいずれか1つに記載の照明装置。
- 前記配線パターンと電気的に接続された給電端子と;
前記給電端子と嵌め合わされるソケットと;
をさらに具備した請求項1〜9のいずれか1つに記載の照明装置。 - 請求項1〜10のいずれか1つに記載の照明装置を具備した車両用灯具。
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