JP6141801B2 - 内燃機関の制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、吸気弁の閉弁時期を圧縮行程中に設定可能な吸気弁閉弁時期可変機構と、燃焼室内に吸入された混合気の流動を生成する流動生成機構とを備える内燃機関の制御装置に関し、特に燃焼室内の混合気の空燃比を理論空燃比及び理論空燃比よりリーン側のリーン空燃比に制御する制御装置に関する。
特許文献1には、空燃比を理論空燃比に制御するストイキ運転と、理論空燃比よりリーン側のリーン空燃比に制御するリーン運転とを行う内燃機関の制御方法が示されている。この制御方法によれば、ストイキ運転からリーン運転へ切り換えるときは、先ず吸入空気量の増量制御が開始され、その後実際の吸入空気量の増加が開始されたタイミングで点火時期が遅角側に変更され、次いで空燃比がリーン空燃比に変更されるとともに、点火時期が進角側に変更される。これにより、機関出力の変動及び窒素酸化物の発生を抑制しつつ、運転の切換を行うことが可能となる。
特許第3064782号公報
近年、吸気弁の閉弁時期を圧縮行程中まで遅角して運転するための吸気弁作動位相可変機構や、燃焼室内における混合気の流動を生成する流動生成機構(例えばタンブル流動生成機構)を備える機関が車両に搭載されるようになっている。これらの機構は主として燃費の向上に寄与する。また、窒素酸化物の発生量を抑制するために排気還流機構を設けることも周知である。以下これらの機構及び吸入空気量制御弁(例えばスロットル弁、アイドル制御弁)を総称して「吸入ガス状態調整機構」という。
機関運転状態の変化に対応して、ストイキ運転と、リーン運転との切換を行う場合に、切換時の機関出力の変動やノッキングの発生を抑制しつつ円滑な空燃比の移行を実現することが望まれるが、上記特許文献1は、燃焼室に吸入されるガス(空気及び還流排気)の状態に影響を与える吸入ガス状態調整機構のうち、吸入空気量制御弁の制御方法を示しているが、その他の吸入ガス状態調整機構の制御方法については開示していない。そのため、吸気弁作動位相可変機構や排気還流機構などの制御態様を考慮して、円滑な空燃比の移行を実現する空燃比移行制御を行うことが望まれている。
本発明はこの点に着目してなされたものであり、上述した吸入ガス状態調整機構を備える内燃機関において、ストイキ運転とリーン運転との切換を行う際に、吸入ガス状態調整機構を適切に制御することによって切換に伴う機関出力変動の増大やノッキングの発生を防止できる制御装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため請求項1に記載の発明は、内燃機関(1)の制御装置であって、前記機関の吸入空気量を制御する吸入空気量制御弁(3)と、前記機関の排気を吸気系に還流する排気還流通路(20)、及び該排気還流通路に設けられ、排気還流量を制御する排気還流制御弁(21)を備える排気還流機構と、前記機関の吸気弁(22)の閉弁時期を圧縮行程中の時期まで遅角可能な吸気弁閉弁時期可変機構(41,42)と、前記機関の燃焼室内に吸入された混合気の流動を生成する流動生成手段(2a,4)と、前記機関に燃料を供給する燃料噴射手段(6)と、前記燃焼室内の混合気の火花点火を行う火花点火手段(7,8)とを備える内燃機関の制御装置において、前記火花点火手段を制御する点火制御手段と、前記機関の運転状態に応じて、前記燃焼室内の混合気の空燃比(AF)を理論空燃比近傍のリッチ空燃比と、理論空燃比よりリーン側のリーン空燃比とに制御する空燃比制御手段と、前記空燃比を前記リッチ空燃比に制御するリッチ運転から前記空燃比を前記リーン空燃比に制御するリーン運転へ切り換えるとき、または前記リーン運転から前記リッチ運転へ切り換えるときに空燃比移行制御を行う過渡制御手段とを備え、前記過渡制御手段は、前記リーン運転から前記リッチ運転へ切り換えるリーン/リッチ移行制御を行うときは、前記吸気弁の閉弁時期(CAIVC)を圧縮行程内の所定遅角時期(CARTDX)まで遅角させ、その後前記リッチ運転に適した閉弁時期まで徐々に進角させるとともに、前記混合気の流動の強度を前記リーン運転に適した高い強度に維持し、前記リーン/リッチ移行制御の終了直前に前記リッチ運転に適した強度まで低下させるように前記流動生成手段を制御し、前記過渡制御手段は、さらに前記吸気弁の閉弁時期に対応する実効圧縮比(CMPRE)に応じて、前記排気還流機構を介して還流される排気量の割合を示す排気還流率(REGR)の制御可能範囲及び前記空燃比(AF)の制御可能範囲を設定し、前記排気還流率(REGR)が、前記排気還流率の制御可能範囲内で目標還流率(REGRCMD)と一致するように、前記吸入空気量制御弁(3)及び前記排気還流制御弁(21)を制御し、前記空燃比制御手段は、前記空燃比の制御可能範囲内で前記空燃比(AF)が目標空燃比(AFCMD)と一致するように、前記機関への燃料供給量(TI)を制御することを特徴とする。
この構成によれば、空燃比を理論空燃比近傍のリッチ空燃比からリーン空燃比へまたはその逆に切り換えるとき、すなわちリッチ運転からリーン運転へ切り換えるとき、またはリーン運転からリッチ運転へ切り換えるときに空燃比移行制御が行われ、リーン運転からリッチ運転へ切り換えるリーン/リッチ移行制御を行うときは、吸気弁の閉弁時期が圧縮行程内の所定遅角時期まで遅角され、その後リッチ運転に適した閉弁時期まで徐々に進角されるとともに、燃焼室内における混合気流動の強度がリーン運転に適した高い強度に維持し、リーン/リッチ移行制御の終了直前にリッチ運転に適した強度まで低下するように制御される。吸気弁の閉弁時期を圧縮行程内の比較的遅い時期に設定して実効圧縮比を低下させることで、ノッキングの発生を防止することが可能となり、さらに混合気流動の強度を高い強度に維持することによって、排気還流率を増加させるリーン/リッチ移行制御中において混合気の良好な着火性を維持し、燃焼を安定化することができる。その結果、リーン運転からリッチ運転への切換時において、出力変動の増大及びノッキングの発生を防止することが可能となる。また、吸気弁閉弁時期に対応する実効圧縮比に応じて、排気還流率の制御可能範囲及び空燃比の制御可能範囲が設定され、排気還流率が制御可能範囲内で目標還流率と一致するように、吸入空気量制御弁及び排気還流制御弁が制御され、空燃比の制御可能範囲内で空燃比が目標空燃比と一致するように、機関への燃料供給量が制御される。排気還流率及び/または空燃比が低すぎるとノッキングを発生させる要因となり、排気還流率及び/または空燃比が高すぎると燃焼の不安定化を招くので、実効圧縮比に応じてそれぞれの制御可能範囲を設定し、その制御可能範囲内で排気還流率及び空燃比を制御することにより、空燃比移行制御中における出力変動の増大及びノッキングの発生を確実に防止することができる。
上記「所定遅角時期(CARTDX)」は、出力変動の増大及びノッキングの発生を防止する効果を確実なものとするためには、圧縮行程内においてクランク角度(クランク軸回転位相)が圧縮行程開始角度位置から70度以上遅角側の角度位置に設定することが望ましい。ただし、遅角量が過大となれば、安定した燃焼は得られなくなるので、圧縮行程開始角度位置から例えば100度の角度位置より進角側とする。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の内燃機関の制御装置において、前記過渡制御手段は、前記リーン運転から前記リッチ運転への切換を行うときは、前記吸入空気量制御弁の開度(TH)を減少させるとともに、前記排気還流制御弁の開度(LFT)を増加させ、前記吸入空気量を減少させる制御を行う一方、前記リッチ運転から前記リーン運転への切換を行うときは、前記吸入空気量制御弁の開度(TH)を増加させるとともに、前記排気還流制御弁の開度(LFT)を減少させ、前記吸入空気量を増加させる制御を行うことを特徴とする。
この構成によれば、リーン運転らリッチ運転への切換を行うときは、吸入空気量制御弁の開度を減少させるとともに排気還流制御弁の開度を増加させて、吸入空気量を減少させる制御が行われる一方、リッチ運転からリーン運転への切換を行うときは、吸入空気量制御弁の開度を増加させるとともに排気還流制御弁の開度を減少させて、吸入空気量を増加させる制御が行われる。このような吸入空気量及び排気還流量の制御を行うことにより、空燃比切換の前後での機関出力の変化を抑制し、円滑な切換を行うことが可能となる。
請求項に記載の発明は、請求項1または2に記載の内燃機関の制御装置において、前記点火制御手段は、前記空燃比移行制御中は前記排気還流率(REGR)に応じて点火時期(IG)を制御することを特徴とする。
この構成によれば、空燃比移行制御中は点火時期が排気還流率に応じて制御されるので、空燃比移行制御中における出力変動の増大及びノッキングの発生を確実に防止することができる。
請求項に記載の発明は、請求項1からの何れか1項に記載の内燃機関の制御装置において、前記燃料噴射手段は、燃料を微粒化して噴射可能な燃料噴射弁(6)を用いて、前記機関の吸気通路(2)内に燃料を噴射し、前記火花点火手段は、点火プラグ(8)と、該点火プラグに放電を発生させるための複数の点火コイル対(71,72)とを備え、前記点火プラグ(8)における放電の継続時間(TSPK)を変更可能なものであり、前記点火制御手段は、前記目標空燃比(AFCMD)が前記リーン空燃比であるときは、前記リーン空燃比が増加するほど、点火時期(IG,CAIG)を進角させるとともに前記放電継続時間(TSPK)を長く設定することを特徴とする。
この構成によれば、微粒化された燃料が吸気通路内に噴射されるので、比較的均質な混合気が吸気通路内において形成され、さらに燃焼室内に吸入されることによって、より均質度の高い混合気を形成することができる。また点火プラグにおける放電継続時間が変更可能であるため、点火時期及び放電継続時間を適切に設定することにより、すなわち、点火時期を比較的進角側に設定することによって、放電継続時間を長く設定することを可能とし、空燃比を「30」程度に設定しても確実に着火させることができる。また目標空燃比がリーン空燃比であるときは、リーン空燃比が増加するほど、点火時期を進角させるとともに放電継続時間を長く設定することによって、目標空燃比が変化しても確実に着火させることができる。
本発明の一実施形態にかかる内燃機関及びその制御装置の構成を示す図である。 吸気通路に設けられるタンブル流動制御弁(4)の配置を説明するための図である。 吸気弁の作動特性を説明するための図である。 1つの気筒に対応する点火回路ユニット(7)の構成を示す回路図である。 燃料噴射弁(6)によって噴射される燃料の噴射状態を説明するための図である。 空燃比を理論空燃比よりリーン側の値に設定する機関運転領域(RLN)及び空燃比を理論空燃比に設定する機関運転領域(RST)を示す図である。 空燃比(AF)と排気中のNOx濃度(CNOx)との関係を示す図である。 空燃比移行制御(リーン空燃比→理論空燃比)における制御パラメータの設定を説明するためのタイムチャートである。 図8に示す制御を行った場合における空燃比(AF)、図示平均有効圧(IMEP)、及びノック強度パラメータ(KI)の推移を示すタイムチャートである。 空燃比移行制御(理論空燃比→リーン空燃比)における制御パラメータの設定を説明するためのタイムチャートである。 図10に示す制御を行った場合における空燃比(AF)、図示平均有効圧(IMEP)、及びノック強度パラメータ(KI)の推移を示すタイムチャートである。 排気還流率(REGR)と点火時期(IG)との関係を示す図である。 空燃比移行制御のフローチャートである。 吸気弁閉弁時期に応じて実効圧縮比を算出する手法を説明するための図である。 排気還流率(REGR)及び空燃比(AF)の制御可能範囲を説明するための図である。
以下本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。
図1は、本発明の一実施形態にかかる内燃機関(以下「エンジン」という)及びその制御装置の構成を示す図であり、例えば4気筒のエンジン1の吸気通路2の途中にはスロットル弁(吸入空気量制御弁)3が配置されている。スロットル弁3はアクチュエータ19によって駆動可能に構成されており、アクチュエータ19は電子制御ユニット(以下「ECU」という)5に接続されている。スロットル弁3の開度は、アクチュエータ19を介してECU5によって制御される。吸気通路2のスロットル弁3の下流側には、燃料噴射弁6が各気筒に対応して設けられており、その作動はECU5により制御される。
図2に示すように、吸気通路2の、吸気弁22の直ぐ上流側には、隔壁2aと、隔壁2aによって形成される一方の流路に配置されたタンブル流動制御弁4とが設けられており、タンブル流動制御弁4はアクチュエータ4aによって開閉駆動可能に構成されている。アクチュエータ4aはECU5に接続されており、その作動はECU5によって制御される。タンブル流動制御弁4によって、燃焼室1a内に混合気のタンブル流動が生成される。
エンジン1の各気筒には点火プラグ8が装着されており、点火プラグ8は点火回路ユニット7を介してECU5に接続されている。ECU5は、後述するように点火プラグ8における放電開始時期CAIG及び放電継続時間TSPKの制御を行う。なお、放電開始時期CAIGは、「点火時期IG」と表記する場合もある。
ECU5には、エンジン1の吸入空気流量GAIRを検出する吸入空気流量センサ11、吸気温TAを検出する吸気温センサ12、スロットル弁開度THを検出するスロットル弁開度センサ13、吸気圧PBAを検出する吸気圧センサ14、エンジン冷却水温TWを検出する冷却水温センサ15、及び図示しない他のセンサ(例えばエンジン1により駆動される車両のアクセルペダル操作量APを検出するアクセルセンサ、車速センサなど)が接続されており、これらのセンサの検出信号がECU5に供給される。
ECU5には、エンジン1のクランク軸(図示せず)の回転角度を検出するクランク角度位置センサ16が接続されており、クランク軸の回転角度に応じたパルス信号がECU5に供給される。クランク角度位置センサ16は、クランク角度位置を示す複数のパルス信号を出力するものであり、このパルス信号は、燃料噴射時期、点火時期(点火プラグ8の放電開始時期)等の各種タイミング制御、及びエンジン回転数NEの検出に使用される。エンジン1は、後述するように吸気弁作動位相を連続的に変更する機構を備えており、クランク角度位置センサ16より出力されるパルス信号に基づいて、吸気弁22を駆動するカム軸の実際の作動位相(吸気弁作動位相)CAINを検出することができる。本実施形態では、吸気弁作動位相CAINの増加は位相の進角に対応する。
排気通路9には排気浄化用のパラジウムを含む三元触媒10が設けられている。三元触媒10の上流側であって各気筒に連通する排気マニホールドの集合部より下流側には、比例型酸素濃度センサ17(以下「LAFセンサ17」という)が装着されており、このLAFセンサ17は排気中の酸素濃度(空燃比AF)にほぼ比例した検出信号を出力し、ECU5に供給する。
エンジン1は排気還流機構を備えており、この排気還流機構は、排気通路9と吸気通路2と接続する排気還流通路20と、排気還流通路20を通過する排気の流量を制御する排気還流制御弁(以下「EGR弁」という)21とを有する。EGR弁21の作動は、ECU5によって制御される。
エンジン1は吸気弁22の弁リフト量及び開角(リフト量が「0」より大きい角度期間)を、機械的に2段階に切り換える第1弁作動特性可変機構41と、吸気弁22の作動位相を連続的に変更する第2弁作動特性可変機構42とを有する弁作動特性可変装置40を備えている。機械的に2段階に切り換える第1弁作動特性可変機構41を採用することによって、吸気弁作動特性の迅速な変更が可能となる。第1弁作動特性可変機構41は、吸気弁22のリフト量及び開角を第1作動特性VT1と第2作動特性VT2とに切り換える。弁作動特性可変装置40は、第1弁作動特性可変機構41を駆動するための油圧制御機構43と、第2弁作動特性可変機構42を駆動するための油圧制御機構44とを備えている。油圧制御機構43及び油圧制御機構44の作動はECU5により制御される。以下の説明では、第1弁作動特性可変機構41により切り換えられる作動特性を、「吸気弁作動特性VT」という。
弁作動特性可変装置40によれば、吸気弁22は、図3に実線L1で示す第1作動特性VT1と、実線L2で示す第2作動特性VT2とを最遅角位相として、カムの作動位相(CAIN)の進角に伴って破線L3,L4で示す最進角位相までの間の位相で駆動される。なお、排気弁は実線L5で示す一定の作動特性で駆動される。図3から明らかなように、本実施形態では吸気弁の閉弁時期CAIVCが圧縮行程の開始後となるように設定され、アトキンソンサイクル運転が行われる。また第1作動特性VT1における吸気弁22の閉弁時期CAIVC1は、第2作動特性VT2における閉弁時期CAIVC2より遅角側にある。
ECU5は、各種センサからの入力信号波形を整形し、電圧レベルを所定レベルに修正し、アナログ信号値をデジタル信号値に変換する等の機能を有する入力回路、中央演算処理ユニット(CPU)、該CPUで実行される各種演算プログラム及び演算結果等を記憶する記憶回路、燃料噴射弁6、点火回路ユニット7、アクチュエータ4aなどに駆動信号を供給する出力回路等から構成される。
燃料噴射弁6による燃料噴射量は、吸入空気流量GAIRに応じて算出される基本燃料量を、LAFセンサ17により検出される空燃比AFに応じた空燃比補正係数KAFによって補正することによって制御される。空燃比補正係数KAFは、検出される空燃比AFが目標空燃比AFCMDと一致するように算出される。
ECU5は、アクセルペダル操作量APなどに応じてスロットル弁3の目標開度THCMDを算出し、検出されるスロットル弁開度THが目標開度THCMDと一致するようにアクチュエータ19の駆動制御を行う。
図4は、1つの気筒に対応する点火回路ユニット7の構成を示す回路図であり、点火回路ユニット7は、一次コイル71a及び二次コイル71bからなる第1コイル対71と、一次コイル72a及び二次コイル72bからなる第2コイル対72と、バッテリ30の出力電圧VBATを昇圧して昇圧電圧VUPを出力する昇圧回路73と、一次コイル71a,72aの通電制御を行うトランジスタQ1,Q2と、二次コイル71b,72bと点火プラグ8との間に接続されたダイオードD1,D2とを備えている。
トランジスタQ1,Q2のベースはECU5に接続されており、ECU5によってオンオフ制御(一次コイルの通電制御)が行われる。2つの一次コイルの通電期間の一部を重複させつつ交互に通電を行うことによって、点火プラグ8における放電の継続時間(放電継続時間)TSPKをエンジン1の運転状態に応じて変更することができる。また一次コイルの最初の通電終了時期が放電開始時期CAIGに相当し、放電開始時期CAIGもエンジン1の運転状態に応じて変更可能である。
燃料噴射弁6は、燃料を微粒化して噴射可能なものであり、SMD(Sauter Mean Diameter:ザウター平均直径)が35μm程度(燃圧350kPaで噴射し、噴射口からの50mm下におけるSMD)の特性を有する。図5(a)は、この燃料噴射弁6による燃料の噴射状態(噴射された燃料の拡散状態)を模式的に示し、図5(b)は比較のために示す通常の燃料噴射弁による燃料の噴射状態を示す。通常の燃料噴射弁では、円錐状に分布する燃料の周辺部の燃料濃度が高くなるのに対し、燃料噴射弁6では微粒化した燃料の到達距離が短くなり、かつ拡散領域内における濃度分布の均質度が高く(濃度差が少なく)なる。
燃料を微粒化して噴射可能な燃料噴射弁6を用いることによって、検出空燃比AFを目標空燃比AFCMDと一致させるために必要とされる量の燃料を燃焼室に供給し、しかも燃焼室内における空燃比分布がほぼ一様な(均質度の高い)均質混合気を形成することができる。
本実施形態では、暖機完了後の目標空燃比AFCMDは、エンジン回転数NE及び要求トルクTRQCMDに応じて、例えば図6に示すように設定される。図6に示す領域RLNでは、目標空燃比AFCMDを例えば「24」から「35」程度の範囲(以下「超希薄空燃比範囲」という)に設定するリーン運転が行われ、領域RSTでは目標空燃比AFCMDを理論空燃比(14.7)に設定するストイキ運転が行われる。図6に示す領域RLNと領域RSTとの境界を示す実線は、リーン運転からストイキ運転へ切り換えるときの境界に対応し、破線はストイキ運転からリーン運転へ切り換えるときの境界に対応する。
リーン運転時の最小空燃比AFL1(例えば「24」)は、エンジン1からのNOx排出量が許容上限値CNOxHL(例えば120ppm)以下となるように設定される。最大空燃比AFL2(例えば「35」)は、必要なエンジン出力を得るための限界値として設定される空燃比である。
図7は、空燃比AFと排気中のNOx濃度CNOxとの関係を示す図であり、空燃比AFが「16」以上の範囲では、空燃比AFが増加するほど(リーン化するほど)、NOx濃度CNOxが低下する。したがって、リーン運転中の最小空燃比AFL1は、許容上限値CNOxHLが低下するほど増加するように設定する必要がある。
点火プラグ8における放電開始時期CAIGは、超希薄空燃比範囲における目標空燃比AFCMDに対応して、上死点前50度から15度の範囲に設定され、放電継続時間TSPKは均質希薄混合気を確実に着火させるべく、1.8〜3msecに設定される。このように放電継続時間TSPKを設定したときの放電エネルギが150〜600mJとなるように昇圧電圧VUPが設定されている。従来の火花点火による希薄混合気燃焼は、点火プラグ近傍の空燃比が相対的に小さくなるように燃焼室内の流動を生成することによって実現される成層混合気燃焼であるのに対し、本実施形態の均質希薄混合気燃焼は、放電継続時間TSPKを比較的長く設定し、その放電継続時間TSPKを確保できるように放電開始時期CAIGは、成層混合気燃焼の点火時期(例えば8.0度)より進角側に設定されている。超希薄空燃比範囲では、目標空燃比AFCMDが増加するほど放電開始時期CAIGを進角させるとともに放電継続時間TSPKを長く設定する。
さらにエンジン1の幾何学的圧縮比(ピストンが下死点に位置するときの燃焼室容積と、上死点に位置するときの燃焼室容積との比)は、最低実効圧縮比が9.0程度となるように、通常の火花点火エンジンの幾何学的圧縮比より若干大きく設定されている。
またタンブル流動制御弁4の開度を変更することによって、流速5〜15m/sec程度(エンジン回転数NEが1500rpmであるとき流速)のタンブル流動を発生させるタンブル流動生成制御が行われる。
放電継続時間TSPKを比較的長く設定するとともに、燃焼室内にタンブル流動を生成することによって、希薄混合気燃焼において強力な初期火炎核を形成し、その火炎核を成長させることによって、圧縮上死点における未燃混合気の温度を1000度K以上の温度まで高めて、層流燃焼速度を支配する素反応を、過酸化水素が分解してOHラジカルを生成する反応に変化させ、圧縮上死点後において燃焼を確実に完結させることが可能となる。
次に本実施形態においてリーン運転からストイキ運転へ、またはその逆に切り換えるときに空燃比移行制御の概要を、図8〜図11を参照して説明する。
図8は、リーン運転からストイキ運転への切換時における空燃比移行制御を説明するためのタイムチャートであり、図8(a)〜(g)は、それぞれスロットル弁開度TH、EGR弁リフト量LFT、吸気弁作動位相CAIN、吸気弁作動特性VT(第1作動特性VT1及び第2作動特性VT2の何れが選択されているか)、タンブル流動制御弁4の開度TCV、燃料噴射時間(燃料噴射量)TI、及び点火時期IG(圧縮上死点からの進角量)の推移を示す。また時刻tSが移行制御開始時刻であり、時刻tEが移行制御終了時刻である。図8(a),(b),(c),及び(e)に示す破線は、それぞれスロットル弁の開度指令値に相当する目標開度THCMD、EGR弁リフト量LFTの指令値LFTCMD、吸気弁作動位相指令値CAINCMD、及びタンブル流動制御弁4の開度指令値TCVCMDを示す。各制御パラメータは、下記のように制御される。
目標開度THCMD:時刻tSにおいてストイキ運転開度THSTまでステップ的に減少させ、その後はストイキ運転開度THSTに維持する。
EGR弁リフト量LFTの指令値LFTCMD:時刻tSにおいてストイキ運転リフト量LFTSTまでステップ的に増加させ、その後はストイキ運転リフト量LFTSTに維持する。
吸気弁作動位相指令値CAINCMD:時刻tSにおいて遅角位相CARTDまでステップ的に遅角させ、その後はストイキ運転位相CASTに達するまで徐々に進角させる。
吸気弁作動特性VT:時刻tSにおいて第2作動特性VT2から第1作動特性VT1に切り換える。
タンブル流動制御弁4の開度指令値TCVCMD:リーン運転中は0度(強流動制御値)に設定し、移行制御開始後も0度に維持し、空燃比AFが理論空燃比AFSTに達する時刻t2において、ストイキ運転制御値TCVST(90度)にステップ的に増加させる。本実施形態では、開度指令値TCVCMDが0度で流動強度が最高となり、90度で最低(流動が発生しない状態)となる。
燃料噴射時間TI:空燃比AFの変更は主として吸入空気量の変更によって行われるため、時刻tSからtEまでほぼ一定値に保持する。ただし、検出空燃比AFが目標空燃比AFCMDと一致するように、フィードバック制御による微調整を行う。
点火時期IG:実際の排気還流率REGRに応じて、例えば図12に示すテーブルを用いて設定する。その結果、時刻tSの少し後から徐々に遅角され、その後ほぼ一定値に維持されて、時刻tEの少し前から徐々に進角される。ただし、タンブル流動制御弁4の開弁(時刻t2)に伴ってストイキ運転制御値IGST近傍までステップ的に進角させる。
図12に示すテーブルによれば、点火時期IGは排気還流率REGRが増加するほど進角するように設定される。なお、実際の排気還流率REGRは公知の手法(例えば特許第5270008号公報に示された手法)によって算出される。
実線で示す実際のスロットル弁開度TH、EGR弁リフト量LFT、吸気弁作動位相CAINは、各指令値の変化に遅れを伴って追従する。吸気弁作動位相CAINの変化遅れは比較的大きく、時刻t1において遅角位相CARTDに達する。
実際のタンブル流動制御弁開度TCVがストイキ運転制御値TCVST(90度)に達する時刻tEにおいて、空燃比移行制御を終了する。
図9(a)〜図9(c)は、図8に示す空燃比移行制御を行った場合の空燃比AF、図示平均有効圧IMEP、及びノック強度パラメータKIの推移を示す。なお、図9(a)の破線は、目標空燃比AFCMDの推移を示している。目標空燃比AFCMDは、後述するように、空燃比移行制御中において空燃比AFの制御可能範囲を外れないように、リーン空燃比から理論空燃比に向けて徐々に変更される。このとき、目標空燃比AFCMDは、吸入空気量及び排気還流率REGRに応じて設定される。
ノック強度パラメータKIは、筒内圧変動に含まれる4kHzから8kHz成分の強度を示すパラメータであり、値が大きいほどノッキングが発生する可能性が高いことを示す。
図9によれば、空燃比AFがリーン空燃比AFL1(「26」程度)から理論空燃比AFSTへ円滑に移行し、かつ空燃比移行制御中において図示平均有効圧IMEPの変動が比較的小さく抑制され、ノッキングが発生していないことが確認できる。より具体的には、吸気弁閉弁時期の遅角制御及びタンブル流動強度を高める制御を行わない従来制御では、IMEP変動率は±20%以上であり、ノック強度パラメータKIは平均値で20kPa以上であるが、本実施形態の空燃比移行制御によれば、IMEP変動率を±10%以下に低減し、ノック強度パラメータKIを平均値で10kPa以下に低減することができる。図9には示していないが、吸入空気量は、スロットル弁開度THの減少によって減少し、空燃比AFを理論空燃比AFSTまで減少させる。
図10は、ストイキ運転からリーン運転への切換時における空燃比移行制御を説明するためのタイムチャートであり、図10(a)〜(g)は、それぞれスロットル弁開度TH、EGR弁リフト量LFT、吸気弁作動位相CAIN、吸気弁作動特性VT、タンブル流動制御弁4の開度TCV、燃料噴射時間TI、及び点火時期IGの推移を示す。また時刻tSが移行制御開始時刻であり、時刻tEが移行制御終了時刻である。図10(a),(b),(c),及び(e)に示す破線は、それぞれ目標開度THCMD、EGR弁リフト量指令値LFTCMD、吸気弁作動位相指令値CAINCMD、及びタンブル流動制御弁開度指令値TCVCMDを示す。各制御パラメータは、下記のように制御される。
スロットル弁の目標開度THCMD:時刻tSからリーン運転開度THLNに向けて徐々の増加させ、リーン運転開度THLNに達する時刻t11以後はリーン運転開度THLNに維持する。
EGR弁リフト量LFTの指令値LFTCMD:時刻tSにおいて、リーン運転リフト量である「0」までステップ的に減少させ、その後は「0」に維持する。
吸気弁作動位相指令値CAINCMD:時刻tSにおいて初期位相CAINIまでステップ的に進角させ、その後はリーン運転位相CALNに達するまで時刻t12まで徐々に進角させる。時刻t12以後は、リーン運転位相CALNに維持する。
吸気弁作動特性VT:時刻tSからtEまで第1作動特性VT1に維持し、時刻tEにおいて第2作動特性VT2に切り換える。
タンブル流動制御弁4の開度指令値TCVCMD:時刻tSにおいて、0度(強流動制御値)までステップ的に減少させ、以後0度に維持する。
燃料噴射時間TI:空燃比AFの変更は主として吸入空気量の変更によって行われるため、時刻tSからtEまでほぼ一定値に保持する。ただし、検出空燃比AFが目標空燃比AFCMDと一致するように、フィードバック制御による微調整を行う。
点火時期IG:排気還流率REGRに応じて設定する。その結果、時刻tSの直後から比較的早い速度で遅角され、その後はリーン運転に適した値に向けて徐々に進角される。
移行制御終了時刻tEは、空燃比AFがリーン空燃比AFLN2に到達した時刻である。
図10(a)に示すようにスロットル弁の目標開度THCMDは、時刻tSからt11まで徐々に増加するように制御されるが、これは排気還流率REGRが制御可能範囲(図15参照)を外れないように制御する必要があるためである。すなわち、EGR弁リフト量指令値LFTCMDの変更を優先させて時刻tSにおいて直ちに「0」まで減少させる一方、スロットル弁開度THを徐々に増加させることによって、排気還流率REGRが制御可能範囲を外れないようにしている。
図11(a)〜図11(c)は、図10に示す空燃比移行制御を行った場合の空燃比AF、図示平均有効圧IMEP、及びノック強度パラメータKIの推移を示し、図11(a)の破線は、目標空燃比AFCMDの推移を示す。目標空燃比AFCMDは、空燃比移行制御中において空燃比AFの制御可能範囲を外れないように、理論空燃比からリーン空燃比に向けて徐々に変更される。このとき、目標空燃比AFCMDは、吸入空気量及び排気還流率REGRに応じて設定される。
図11によれば、空燃比AFが理論空燃比AFSTからリーン空燃比AFLN2(「24」程度)へ円滑に移行し、かつ空燃比移行制御中において図示平均有効圧IMEPの変動が比較的小さく抑制され、ノッキングが発生していないことが確認できる。従来制御と比較した改善効果は、上述したリーン空燃比から理論空燃比への移行制御と同様である。図11には示していないが、吸入空気量は、スロットル弁開度THの増加によって増加し、空燃比AFをリーン空燃比AFLN2まで増加させる。
図13は、上述した空燃比移行制御を実行する処理の手順を示すフローチャートである。この処理は、例えば所定時間毎に実行される。
ステップS11では、空燃比切換要求フラグFAFSWが「1」であるか否かを判別し、この答が肯定(YES)であるとき、ステップS12〜S20の処理を実行する。空燃比切換要求フラグFAFSWは、エンジン運転状態が図6に示す領域RLNから領域RSTへまたはその逆に変化したとき「1」に設定される。ステップS11の答が否定(NO)であるときは、本処理を実行することなく、図示しない他の処理によって通常制御を行う。
空燃比切換要求フラグFAFSWがエンジン運転状態の変化によって「1」に設定されると(時刻tS)、吸気弁作動特性VTを第1作動特性VT1に設定するとともに、タンブル制御弁開度指令値TCVCMDを「0」に設定する。ステップS13では、吸気弁作動位相CAIN及び図示しないセンサで検出されるタンブル制御弁開度TCVに応じて、実効圧縮比CMPREを算出する。
図14は、実効圧縮比CMPREの算出手法を説明するための図であり、クランク角度CAと、気筒容積VCCとの関係を示す。図に示すCA1〜CA3は、可変設定される吸気弁閉弁時期であり、吸気弁作動位相CAIN及び吸気弁作動特性VT(VT1またはVT2)に応じて算出される。図13に示す関係を用いて、吸気弁閉弁時期CA1〜CA3に対応する気筒容積VCC1〜VCC3を算出し、気筒容積VCCi(i=1〜3)を下記式(1)に適用して、実効圧縮比CMPREi(i=1〜3)を算出する。式(1)のVCCTDCはピストンが上死点に位置するときに気筒容積であり、KTCVはタンブル制御弁開度TCVに応じて設定される補正係数である。
CMPREi=KTCV×VCCi/VCCTDC (1)
補正係数KTCVは、タンブル制御弁開度TCVが減少する(流動強度が高くなる)ほど、減少するように設定される。
図13のステップS14では、算出された実効圧縮比CMPREに応じて排気還流率REGR及び空燃比AFの制御可能範囲を設定する。図15は、この制御可能範囲を説明するための図であり、図15(a)〜(c)は、それぞれ実効圧縮比CMPREが第1〜第3の値CMPRE1〜CMPRE3に対応し、CMPRE1<CMPRE2<CPRE3なる関係を満たす。これらの図において実線のハッチングを付して示す領域は、燃焼が不安定化し易い領域であり、破線のハッチングを付して示す領域はノッキングが発生し易い領域であり、何れも制御不可領域に相当する。したがって、例えば図示する排気還流率REGRSに対応する空燃比AFの制御可能範囲は、それぞれRAFS1,RAFS2,RAFS3で示される。すなわち、実効圧縮比CMPREが高くなるほど、空燃比AFの下限値及び上限値が増加するように設定される。リーン運転では、排気還流率REGRは「0」に制御されるので、空燃比AFの制御可能範囲は、それぞれRAF01,RAF02,RAF03で示される。
空燃比移行制御では、図8(c)及び図10(c)に示すように、吸気弁作動位相CAINが変更されて、実効圧縮比CMPREが変化する。したがって、図8及び図9に示すリーン運転からストイキ運転への空燃比移行制御では、最終的な目標排気還流率REGRCMDは20%程度であり、かつ実効圧縮比CMPREは徐々に低下するように制御されるので、目標空燃比AFCMDは、特に図15(a)に示す制御可能範囲RAFS1の上限値を超えないように設定される。また図10及び図11に示すストイキ運転からリーン運転への空燃比移行制御では、最終的な目標排気還流率REGRCMDは0%であり、かつ実効圧縮比CMPREは徐々に上昇するように制御されるので、目標空燃比AFCMDは、特に図15(c)に示す制御可能範囲RAF03の下限値を下回らないように設定される。
図13のステップS16では、リーン運転からストイキ運転への移行制御であるか否かを判別し、その答が肯定(YES)であるときは、上述した制御可能範囲内で目標排気還流率REGRCMDをエンジン運転状態(NE,TRQCMD)に応じてストイキ運転に適した値(例えば20%)に設定するとともに、目標空燃比AFCMDを目標排気還流率REGRCMDに対応する制御可能範囲内に設定して、図8及び図9を参照して説明したLN−ST移行制御を実行する(ステップS17)。
ステップS16の答が否定(NO)であるときは、図10及び図11を参照して説明したST−LN移行制御を実行する(ステップS18)。本実施形態では、リーン運転における目標排気還流率REGRCMDは「0」であるので、ST−LN移行制御においても目標排気還流率REGRCMDを「0」に設定し、目標空燃比AFCMDを目標排気還流率REGRCMDが「0」である状態に対応する制御可能範囲内に設定して、図10及び図11を参照して説明したST−LN移行制御を実行する。
ステップS19では、空燃比移行制御が終了したか否かを判別し、その答が肯定(YES)となると、空燃比切換要求フラグFAFSWを「0」に戻す(ステップS20)。空燃比移行制御は、基本的には空燃比AFが移行後の空燃比に達した時点で終了するが、LN−ST制御では、タンブル流動制御開度TCVがストイキ運転制御値TCVSTに戻った時点を終了時刻tEとしている(図8(e)参照)。
以上のように本実施形態では、ストイキ運転からリーン運転へまたはその逆に切り換えるときに空燃比移行制御が行われ、リーン運転からストイキ運転へのリーン/ストイキ移行制御においては、吸気弁作動特性VTを第1作動特性VT1に設定するとともに、吸気弁作動位相CAINを比較的小さな値に設定することによって、吸気弁22の閉弁時期CAICが圧縮行程内の所定遅角時期CARTDX(図8に示す例では、80度である)に制御されるとともに、燃焼室内における混合気流動の強度をリーン運転に適した高い強度に維持するようにタンブル流動制御弁4が制御される。吸気弁の閉弁時期CAIVCを圧縮行程内の比較的遅い時期に設定して実効圧縮比CMPREを低下させことで、ノッキングの発生を防止することが可能となり、さらに混合気流動の強度を高い強度に維持することによって、排気還流率を増加させるリーン/ストイキ移行制御中において混合気の良好な着火性を維持し、燃焼を安定化することができる。その結果、リーン運転からストイキ運転への切換時において、出力変動の増大及びノッキングの発生を防止することが可能となる。
またリーン運転からストイキ運転への切換を行うときは、スロットル弁開度THを減少させるとともにEGR弁リフト量LFTを増加させて、吸入空気量を減少させる制御が行われる一方、ストイキ運転からリーン運転への切換を行うときは、スロットル弁開度THを増加させるとともにEGR弁リフト量LFTを減少させて、吸入空気量を増加させる制御が行われる。このような吸入空気量及び排気還流量の制御を行うことにより、空燃比切換の前後でのエンジン出力の変化を抑制し、円滑な切換を行うことができる。
また空燃比移行制御中の実効圧縮比CMPREに応じて、排気還流率REGRの制御可能範囲及び空燃比AFの制御可能範囲が設定され、排気還流率REGRが制御可能範囲内で目標還流率REGRCMDと一致するように、スロットル弁3及びEGR弁21が制御され、空燃比AFの制御可能範囲内で空燃比AFが目標空燃比AFCMDと一致するように、燃料噴射弁6による燃料噴射時間TIが制御される。排気還流率REGR及び/または空燃比AFが低すぎるとノッキングを発生させる要因となり、排気還流率REGR及び/または空燃比AFが高すぎると燃焼の不安定化を招くので、空燃比移行制御中の実効圧縮比CMPREに応じてそれぞれの制御可能範囲を設定し、その制御可能範囲内で排気還流率REGR及び空燃比AFを制御することにより、空燃比移行制御中における出力変動の増大及びノッキングの発生を確実に防止することができる。
また点火時期IGの設定は、エンジン出力及びノッキングの発生に大きな影響を与えるので、空燃比移行制御中は点火時期IGを排気還流率REGRに応じて制御することにより、空燃比移行制御中における出力変動の増大及びノッキングの発生を確実に防止することができる。
また燃料噴射弁6によって微粒化された燃料が吸気通路2内に噴射されるので、比較的均質な混合気が吸気通路2内において形成され、さらに燃焼室内に吸入されることによって、より均質度の高い混合気を形成することができる。また点火プラグ8における放電継続時間TSPKが変更可能であるため、放電開始時期CAIG(=点火時期IG)及び放電継続時間TSPKを適切に設定することにより、すなわち、放電開始時期CAIGを比較的進角側に設定することによって、放電継続時間TSPKを長く設定することを可能とし、空燃比AFを「30」程度に設定しても確実に着火させることができる。また目標空燃比AFCMDがリーン空燃比であるときは、リーン空燃比が増加するほど、放電開始時期CAIGを進角させるとともに放電継続時間TSPKを長く設定することによって、目標空燃比AFCMDが変化しても確実に着火させることができる。
本実施形態では、スロットル弁3が吸入空気量制御弁に相当し、第1及び第2弁作動特性可変機構41,42が吸気弁閉弁時期可変機構を構成し、点火回路ユニット7及び点火プラグ8が火花点火手段に相当し、燃料噴射弁6が燃料噴射手段に相当し、隔壁2a及びタンブル流動制御弁4が流動生成手段に相当する。またECU5が点火制御手段、空燃比制御手段、及び過渡制御手段を構成する。
なお本発明は上述した実施形態に限るものではなく、種々の変形が可能である。例えば、上述した実施形態では、第1及び第2弁作動特性可変機構41,42によって、吸気弁閉弁時期可変機構を構成したが、第2弁作動特性可変機構42のみによって吸気弁閉弁時期可変機構を構成するようにしてもよい。
また上述した実施形態では流動生成手段として、タンブル流動を生成する機構を使用したが、スワール流動を生成する機構を採用してもよい。また、燃焼室1a及びピストン頂部の形状を、スキッシュ流動が生成されるように構成してもよい。
また上述した実施形態では、リーン運転における空燃比AFは、超希薄空燃比範囲(例えば24〜35)に設定するようにしたが、本発明はリーン運転における空燃比AFがより理論空燃比に近い値(例えば16〜22)に設定する制御装置にも適用可能である。また、上述した実施形態では、空燃比を理論空燃比に設定するとストイキ運転と、理論空燃比よりリーン側の空燃比に設定するリーン運転との切換時における空燃比移行制御を示したが、本発明は、空燃比を理論空燃比近傍で理論空燃比より若干リッチ側の空燃比に設定するリッチ運転と、リーン運転との切換時にも適用可能である。
また上述した実施形態では4気筒エンジンの例を示したが、本発明は気筒数に関わらず適用可能である。また本発明は、クランク軸を鉛直方向とした船外機などのような船舶推進機用エンジンなどの制御装置にも適用が可能である。
1 内燃機関
2 吸気通路
2b 隔壁(流動生成手段)
3 スロットル弁(吸入空気量制御弁)
4 タンブル流動制御弁(流動生成手段)
5 電子制御ユニット(点火制御手段、空燃比制御手段、過渡制御手段)
6 燃料噴射弁(燃料噴射手段)
7 点火回路ユニット(火花点火手段)
8 点火プラグ(火花点火手段)
41 第1弁作動特性可変機構(吸気弁閉弁時期可変機構)
42 第2弁作動特性可変機構(吸気弁閉弁時期可変機構)
TH スロットル弁開度
LFT EGR弁リフト量
CAIN 吸気弁作動位相
VT 吸気弁作動特性
TCV タンブル流動制御弁開度
TI 燃料噴射時間
IG 点火時期

Claims (4)

  1. 内燃機関の制御装置であって、前記機関の吸入空気量を制御する吸入空気量制御弁と、前記機関の排気を吸気系に還流する排気還流通路、及び該排気還流通路に設けられ、排気還流量を制御する排気還流制御弁を備える排気還流機構と、前記機関の吸気弁の閉弁時期を圧縮行程中の時期まで遅角可能な吸気弁閉弁時期可変機構と、前記機関の燃焼室内に吸入された混合気の流動を生成する流動生成手段と、前記機関に燃料を供給する燃料噴射手段と、前記燃焼室内の混合気の火花点火を行う火花点火手段とを備える内燃機関の制御装置において、
    前記火花点火手段を制御する点火制御手段と、
    前記機関の運転状態に応じて、前記燃焼室内の混合気の空燃比を理論空燃比近傍のリッチ空燃比と、理論空燃比よりリーン側のリーン空燃比とに制御する空燃比制御手段と、
    前記空燃比を前記リッチ空燃比に制御するリッチ運転から前記空燃比を前記リーン空燃比に制御するリーン運転へ切り換えるとき、または前記リーン運転から前記リッチ運転へ切り換えるときに空燃比移行制御を行う過渡制御手段とを備え、
    前記過渡制御手段は、
    前記リーン運転から前記リッチ運転へ切り換えるリーン/リッチ移行制御を行うときは、前記吸気弁の閉弁時期を圧縮行程内の所定遅角時期まで遅角させ、その後前記リッチ運転に適した閉弁時期まで徐々に進角させるとともに、前記混合気の流動の強度を前記リーン運転に適した高い強度に維持し、前記リーン/リッチ移行制御の終了直前に前記リッチ運転に適した強度まで低下させるように前記流動生成手段を制御し、
    前記過渡制御手段は、さらに前記吸気弁の閉弁時期に対応する実効圧縮比に応じて、前記排気還流機構を介して還流される排気量の割合を示す排気還流率の制御可能範囲及び前記空燃比の制御可能範囲を設定し、
    前記排気還流率が、前記排気還流率の制御可能範囲内で目標還流率と一致するように、前記吸入空気量制御弁及び前記排気還流制御弁を制御し、
    前記空燃比制御手段は、前記空燃比の制御可能範囲内で前記空燃比が目標空燃比と一致するように、前記機関への燃料供給量を制御することを特徴とする内燃機関の制御装置。
  2. 前記過渡制御手段は、前記リーン運転から前記リッチ運転への切換を行うときは、前記吸入空気量制御弁の開度を減少させるとともに、前記排気還流制御弁の開度を増加させ、前記吸入空気量を減少させる制御を行う一方、前記リッチ運転から前記リーン運転への切換を行うときは、前記吸入空気量制御弁の開度を増加させるとともに、前記排気還流制御弁の開度を減少させ、前記吸入空気量を増加させる制御を行うことを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の制御装置。
  3. 前記点火制御手段は、前記空燃比移行制御中は前記排気還流率に応じて点火時期を制御することを特徴とする請求項1または2に記載の内燃機関の制御装置。
  4. 前記燃料噴射手段は、燃料を微粒化して噴射可能な燃料噴射弁を用いて、前記機関の吸気通路内に燃料を噴射し、
    前記火花点火手段は、点火プラグと、該点火プラグに放電を発生させるための複数の点火コイル対とを備え、前記点火プラグにおける放電の継続時間を変更可能なものであり、
    前記点火制御手段は、前記目標空燃比が前記リーン空燃比であるときは、前記リーン空燃比が増加するほど、点火時期を進角させるとともに前記放電継続時間を長く設定することを特徴とする請求項1からの何れか1項に記載の内燃機関の制御装置。
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