JP6140314B1 - マイクロバッテリ、蓄電装置及びマイクロバッテリシステム - Google Patents

マイクロバッテリ、蓄電装置及びマイクロバッテリシステム Download PDF

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Abstract

【課題】 蓄電装置の構成の変更を容易化し、中古のバッテリモジュールの劣化状態を精度良く推定可能にすることで、バッテリモジュールの利用及び流通を促進するマイクロバッテリ、蓄電装置及びマイクロバッテリシステムを提供する。【解決手段】 マイクロバッテリ1は、バッテリモジュール11と、マイクロインバータ12と、バッテリモジュール11の充電及び放電を検出することで得られる充放電履歴情報を含む充放電データを生成するデータ取得部13と、充放電データを記録するデータ記録部14と、を備える。このマイクロバッテリ1は、バッテリモジュール11、マイクロインバータ12、データ取得部13及びデータ記録部14が一体化されているとともに、蓄電装置Bに対して一体的に着脱自在である。【選択図】 図1

Description

本発明は、直流電力を充電及び放電するバッテリモジュールを備えたマイクロバッテリ、マイクロバッテリを備えた蓄電装置及びマイクロバッテリシステムに関する。
近年、太陽光発電などによって発電した電力の貯蔵や、電力負荷のピークシフトなどを行うために、住宅やその他の施設に電力を蓄積する蓄電装置が設置されることが多くなってきている。このような蓄電装置は、直流電力を充電及び放電する少なくとも1つのバッテリセル(単電池)を接続して構成されるバッテリモジュールを、1または複数備えている。
バッテリモジュールは、充電及び放電の繰り返しに伴い劣化して、放電容量が次第に減少する。そのため、蓄電装置を使用するバッテリ使用者は、バッテリモジュールの放電容量が減少して、蓄電装置の動作に支障を来すようになると、バッテリモジュールの交換を行う。
交換によって蓄電装置から取り外された中古のバッテリモジュールは、放電容量が減少しているものの、充電及び放電は可能である。そのため、他のバッテリ使用者にとっては、中古のバッテリモジュールであっても、まだ十分に使用に耐え得る場合がある。また、資源を有効利用して廃棄物を削減する観点から、中古のバッテリモジュールは、可能な限りリユースすべきである。
ただし、中古のバッテリモジュールを含む複数のバッテリモジュールを使用して蓄電装置を構成する場合、それぞれのバッテリモジュールの放電容量に大きな差が生じることがある。この場合、全てのバッテリモジュールを一律に充電及び放電させると、最も放電容量が少ないバッテリモジュールが蓄電装置全体の充電及び放電の制限要因となるため、蓄電装置における見かけ上の放電容量が少なくなったり、期待した通りの直流電力が放電されなかったりするなどの問題が生じ得る。
そこで、特許文献1では、装置制御部が、中古のバッテリモジュールに関する情報を取得し、当該情報に基づいて個々のバッテリモジュールの充電及び放電を制御することによって、上記のような問題の発生を抑制する蓄電装置が提案されている。
特開2014−187738号公報
しかしながら、特許文献1で提案されている蓄電装置は、1つのインバータに複数のバッテリモジュールを接続する構成である。そのため、当該蓄電装置では、当該インバータに適合する数及び容量のバッテリモジュールしか使用することができず、蓄電装置の構成の変更が困難であるという問題がある。
また、中古のバッテリモジュールは、前のバッテリ使用者の使用状態に応じて、1つずつ劣化状態が異なっている。そのため、リユース前に中古のバッテリモジュールを検査したり、リユース後に中古のバッテリモジュールの動作を監視したりするだけでは、中古のバッテリモジュールの劣化状態を精度良く推定することは困難である。特に、これらの方法では、中古のバッテリモジュールの将来的な劣化を予測することが困難であるため、リユースした中古のバッテリモジュールがその直後に使用不能になるという事態が頻発する可能性がある。そして、特許文献1で提案されている蓄電装置では、当該蓄電装置に組み込んだ後(即ち、リユース後)における中古のバッテリモジュールの動作を監視するだけであるため、中古のバッテリモジュールの劣化状態を精度良く推定することは困難である。
そして、蓄電装置の構成の変更が困難であることや、中古のバッテリモジュールの劣化状態を精度良く推定することができないことは、蓄電装置の導入や中古のバッテリモジュールのリユースを妨げる原因(即ち、バッテリモジュールの利用及び流通を妨げる原因)となる。
そこで、本発明は、蓄電装置の構成の変更を容易化し、中古のバッテリモジュールの劣化状態を精度良く推定可能にすることで、バッテリモジュールの利用及び流通を促進するマイクロバッテリ、蓄電装置及びマイクロバッテリシステムを提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明は、共通の電力線に対して電気的に接続して1つの蓄電装置を構成するマイクロバッテリであって、直流電力を充電及び放電するバッテリモジュールと、前記バッテリモジュールが放電する直流電力を変換して前記電力線に電力を出力するとともに、前記電力線から入力される電力を当該バッテリモジュールが充電する直流電力に変換する個別電力変換部と、前記バッテリモジュールの充電及び放電を検出することで得られる充放電履歴情報を含む充放電データを生成するデータ取得部と、前記充放電データを記録するデータ記録部と、を備え、前記バッテリモジュール、前記個別電力変換部、前記データ取得部及び前記データ記録部が一体化されているとともに、前記蓄電装置に対して一体的に着脱自在となっていることを特徴とするマイクロバッテリを提供する。
このマイクロバッテリによれば、それぞれがバッテリモジュール及び個別電力変換部を各別に備え、これらが一体化されるとともに蓄電装置に対して一体的に着脱自在となっている。そのため、1または複数のマイクロバッテリを用いて1つの蓄電装置を構成する場合において、後になって蓄電装置の放電容量を変更する必要が生じたとしても、蓄電装置を構成するマイクロバッテリの数を増減させるだけで、蓄電装置全体の放電容量及び電力変換容量を共に増減させて両者が適合した状態を維持することができる。したがって、蓄電装置の構成を容易に変更することが可能である。
さらに、このマイクロバッテリによれば、データ記録部が、バッテリモジュールの実際の使用履歴である充放電履歴情報を含む充放電データを記録する。そのため、当該充放電履歴情報を参照することで、リユースしようとするマイクロバッテリが備えるバッテリモジュールの劣化状態を精度良く推定することが可能になる。特に、中古のマイクロバッテリが備えるバッテリモジュールの将来的な劣化を予測することが可能になる。
また、上記のマイクロバッテリにおいて、前記データ取得部が、当該データ取得部が備えられている前記マイクロバッテリの使用環境の温度を測定することで得られる温度情報を含む前記充放電データを生成すると、好ましい。
このマイクロバッテリによれば、充放電データに含まれる温度情報を参照することで得られる、バッテリモジュールの劣化と強い相関があるマイクロバッテリの使用環境の温度に基づいて、バッテリモジュールの劣化状態をさらに精度良く推定することが可能になる。
また、上記のマイクロバッテリにおいて、前記データ記録部が、当該データ記録部が備えられている前記マイクロバッテリが備える前記バッテリモジュールの機種の情報を含む機種データを記録していると、好ましい。
このマイクロバッテリによれば、バッテリモジュールの劣化状態の推定に有益な情報である機種情報を含む機種データを、充放電データとともにデータ記録部に記録させることができる。
また、上記のマイクロバッテリにおいて、前記バッテリモジュール及び前記データ記録部は、前記マイクロバッテリに対して一体的に着脱自在となっていると、好ましい。
このマイクロバッテリによれば、バッテリモジュールの劣化状態を推定する際に利用される充放電データを記録したデータ記録部が、当該バッテリモジュールと離れて紛失し易い状態になることを、防止することが可能になる。
また、上記のマイクロバッテリにおいて、ある前記蓄電装置から取り外された後であって別の前記蓄電装置に取り付けられる前の中古の前記マイクロバッテリが備える前記データ記録部に、所定の検査装置によって当該マイクロバッテリを検査することで得られる当該マイクロバッテリのリユース前の劣化状態の情報を含む検査データが記録されていると、好ましい。
このマイクロバッテリによれば、検査データをデータ記録部に記録することで、リユースの前後において検査データを参照することが可能になるため、バッテリモジュールの劣化状態を容易に把握することが可能になる。
また、上記のマイクロバッテリにおいて、前記データ取得部が生成する前記充放電データに含まれる前記充放電履歴情報の中に、所定の条件を満たしているために重複しているとみなされる部分が存在する場合、前記データ記録部が記録する前記充放電データに含まれる前記充放電履歴情報は、その重複した部分の一部が削除または平均化されていることで情報量が削減された状態になっていると、好ましい。
このマイクロバッテリによれば、充放電履歴情報の情報量を削減することができるため、膨大になり得る充放電データのデータ量を可能な限り削減することが可能になる。
また、本発明は、上記のマイクロバッテリの複数が共通の前記電力線に対して電気的に接続して構成される蓄電装置であって、前記マイクロバッテリが備える前記バッテリモジュールの充電及び放電を制御する充放電制御部を備え、前記充放電制御部は、所定の試験を行うために、前記蓄電装置に含まれる少なくとも1つの前記マイクロバッテリが備える前記バッテリモジュールを放電させる場合、当該蓄電装置に含まれる他の少なくとも1つの前記マイクロバッテリが備える前記バッテリモジュールを充電させ、所定の試験を行うために、前記蓄電装置に含まれる少なくとも1つの前記マイクロバッテリが備える前記バッテリモジュールを充電させる場合、当該蓄電装置に含まれる他の少なくとも1つの前記マイクロバッテリが備える前記バッテリモジュールを放電させることを特徴とする蓄電装置を提供する。
この蓄電装置によれば、バッテリモジュールが充電及び放電する電力量が大きい試験を行ったとしても、蓄電装置の外部に与える影響(電力線における電力の変動)を抑制することが可能になる。
また、本発明は、共通の電力線に対して電気的に接続して1つの蓄電装置を構成するマイクロバッテリの少なくとも1つと、前記マイクロバッテリから送信される充放電データを受信して記録するデータサーバと、を備え、前記マイクロバッテリは、直流電力を充電及び放電するバッテリモジュールと、前記バッテリモジュールが放電する直流電力を変換して前記電力線に電力を出力するとともに、前記電力線から入力される電力を当該バッテリモジュールが充電する直流電力に変換する個別電力変換部と、前記バッテリモジュールの充電及び放電を検出することで得られる充放電履歴情報を含む充放電データを生成するデータ取得部と、前記データ取得部が生成する前記充放電データを送信するデータ送信部と、を備え、前記バッテリモジュール、前記個別電力変換部、前記データ取得部及び前記データ送信部が一体化されているとともに、前記蓄電装置に対して一体的に着脱自在となっており、前記データサーバは、前記データ送信部が送信する前記充放電データを受信するデータ受信部と、前記データ受信部が受信した前記充放電データを記録するデータベースと、を備えることを特徴とするマイクロバッテリシステムを提供する。
このマイクロバッテリシステムによれば、上述のマイクロバッテリと同様に、蓄電装置の構成を容易に変更することが可能であるとともに、リユースしようとするマイクロバッテリが備えるバッテリモジュールの劣化状態を精度良く推定することが可能である。
また、上記のマイクロバッテリシステムにおいて、前記データ取得部が、当該データ取得部が備えられている前記マイクロバッテリの使用環境の温度を測定することで得られる温度情報を含む前記充放電データを生成すると、好ましい。
このマイクロバッテリシステムによれば、充放電データに含まれる温度情報を参照することで得られる、バッテリモジュールの劣化と強い相関があるマイクロバッテリの使用環境の温度に基づいて、バッテリモジュールの劣化状態をさらに精度良く推定することが可能になる。
また、上記のマイクロバッテリシステムにおいて、前記データ取得部が、当該データ取得部が備えられている前記マイクロバッテリが備える前記バッテリモジュールの機種の情報を含む前記充放電データを生成すると、好ましい。
このマイクロバッテリシステムによれば、バッテリモジュールの劣化状態の推定に有益な情報である機種情報を、充放電データに含めてデータベースに記録することが可能になる。そのため、マイクロバッテリをリユースする際に、機種情報を容易かつ確実に入手することが可能になる。
また、上記のマイクロバッテリシステムにおいて、複数の前記マイクロバッテリが共通の前記電力線に対して電気的に接続して構成される蓄電装置の少なくとも1つが、当該マイクロバッテリが備える前記バッテリモジュールの充電及び放電を制御する充放電制御部を備えており、前記充放電制御部は、所定の試験を行うために、前記蓄電装置に含まれる少なくとも1つの前記マイクロバッテリが備える前記バッテリモジュールを放電させる場合、当該蓄電装置に含まれる他の少なくとも1つの前記マイクロバッテリが備える前記バッテリモジュールを充電させ、所定の試験を行うために、前記蓄電装置に含まれる少なくとも1つの前記マイクロバッテリが備える前記バッテリモジュールを充電させる場合、当該蓄電装置に含まれる他の少なくとも1つの前記マイクロバッテリが備える前記バッテリモジュールを放電させると、好ましい。
このマイクロバッテリシステムによれば、バッテリモジュールが充電及び放電する電力量が大きい試験を行ったとしても、蓄電装置の外部に与える影響(電力線における電力の変動)を抑制することが可能になる。
また、上記のマイクロバッテリシステムにおいて、前記マイクロバッテリを複数備え、前記データ取得部は、当該データ取得部が備えられている前記マイクロバッテリを識別するための識別情報を含む前記充放電データを生成して送信すると、好ましい。
このマイクロバッテリシステムによれば、マイクロバッテリシステムが複数のマイクロバッテリを備えることで、データベースに複数のマイクロバッテリの充放電データが記録されたとしても、それぞれの充放電データがどのマイクロバッテリから得られたものであるのかを識別することが可能になる。
また、上記のマイクロバッテリシステムにおいて、前記データベースが記録している前記充放電データを用いて、利用者に提供するための利用者提供データを生成する利用者提供データ生成部を、さらに備え、前記利用者提供データ生成部が、前記利用者に提供する前記利用者提供データを生成するために、少なくとも、当該利用者以外の第三者が使用する前記マイクロバッテリから得られた前記充放電データを用いると、好ましい。
このマイクロバッテリシステムによれば、利用者以外の第三者が使用するマイクロバッテリの充放電データを含めて充放電データを広く用いた利用者提供データが生成される。そのため、母数が多く一般化された充放電データに基づいた、偏りが小さく真実に近い情報を含む利用者提供データを生成することができる。
なお、マイクロバッテリを使用して充放電データを提供する者が「バッテリ使用者」であり、マイクロバッテリシステムが充放電データを用いて生成する利用者提供データを提供する相手が「利用者」であり、この点において両者は区別される。ただし、「バッテリ使用者」であって「利用者」である者も存在し得る。
また、上記のマイクロバッテリシステムにおいて、前記利用者提供データ生成部が、前記充放電データを前記バッテリモジュールの機種毎に区別して用いることで、特定の機種である前記バッテリモジュールの充放電性能を評価し、その評価結果の情報を含む前記利用者提供データを生成すると、好ましい。
このマイクロバッテリシステムによれば、充放電データをバッテリモジュールの機種毎に区別して用いて充放電性能を評価することで、バッテリモジュールの機種毎の現実的な使用環境下における充放電性能の評価結果を、容易に得ることができる。
また、上記のマイクロバッテリシステムにおいて、前記利用者提供データ生成部が、前記充放電データを前記バッテリモジュールの機種毎に区別して用いることで、前記バッテリモジュールの機種毎に使用状態と充放電性能との関係を表す劣化判定基準を生成し、特定の中古のバッテリモジュールの機種及び使用状態が指定されると、当該中古のバッテリモジュールと同じ機種の前記劣化判定基準に対して、当該中古のバッテリモジュールの使用状態を照合することで、当該中古のバッテリモジュールの充放電性能を推定し、その推定結果の情報を含む前記利用者提供データを生成すると、好ましい。
このマイクロバッテリシステムによれば、充放電データを記録していない(例えば、使用期間ぐらいしか分からない)中古のバッテリモジュールであっても、劣化判定基準に使用状態を照合することによって、充放電性能を精度良く推定することができる。
また、上記のマイクロバッテリシステムにおいて、前記利用者提供データ生成部が、前記充放電データを前記バッテリモジュールの機種毎に区別して用いることで、前記バッテリモジュールの機種毎に充放電性能を評価し、特定の設置条件が指定されると、評価した前記バッテリモジュールの機種毎の充放電性能に基づいて、前記設置条件を満たす1または複数の前記バッテリモジュールの機種を選択し、その選択結果の情報を含む前記利用者提供データを生成すると、好ましい。
このマイクロバッテリシステムによれば、現実に設置されている蓄電装置が備えるバッテリモジュールの充放電性能を踏まえた上で、指定された設置条件を満たす適切なバッテリモジュールの機種を選択して提案することができる。
また、上記のマイクロバッテリシステムにおいて、前記データ取得部が、充電及び放電を検出する対象である前記バッテリモジュールの機種の情報を含む前記充放電データを生成し、前記利用者提供データ生成部が、前記充放電データに含まれる前記バッテリモジュールの機種の情報に基づいて、前記充放電データが得られた前記マイクロバッテリが備える前記バッテリモジュールの機種を認識すると、好ましい。
このマイクロバッテリシステムによれば、利用者提供データ生成部が、充放電データを参照するのみで、当該充放電データが得られたマイクロバッテリが備えるバッテリモジュールの機種を認識することが可能になる。
また、上記のマイクロバッテリシステムにおいて、前記利用者提供データ生成部が、複数の前記マイクロバッテリの前記充放電データを比較することで、前記マイクロバッテリの異常の有無を判定し、その判定結果の情報を含む前記利用者提供データを生成すると、好ましい。
このマイクロバッテリシステムによれば、複数のマイクロバッテリの充放電データを比較することができるため、マイクロバッテリの異常を精度良く検出することができる
また、上記のマイクロバッテリシステムにおいて、前記データ取得部が生成する前記充放電データに含まれる前記充放電履歴情報の中に、所定の条件を満たしているために重複しているとみなされる部分が存在する場合、前記データベースが記録する前記充放電データに含まれる前記充放電履歴情報は、その重複した部分の一部が削除または平均化されていることで情報量が削減された状態になっていると、好ましい。
このマイクロバッテリシステムによれば、充放電履歴情報の情報量を削減することができるため、膨大になり得る充放電データのデータ量を可能な限り削減することが可能になる。
また、上記のマイクロバッテリシステムにおいて、前記マイクロバッテリを使用するバッテリ使用者に提供するためのバッテリ使用者提供データを生成するバッテリ使用者提供データ生成部を、さらに備え、前記バッテリ使用者提供データ生成部が、前記バッテリ使用者に提供する前記バッテリ使用者提供データを生成するために、少なくとも、当該バッテリ使用者が使用する前記マイクロバッテリから得られた前記充放電データを用いると、好ましい。
このマイクロバッテリシステムによれば、バッテリ使用者に対して有益なバッテリ使用者提供データを提供することができる。そのため、それぞれのバッテリ使用者による充放電データの提供の協力を見込むことが可能になる。
また、上記のマイクロバッテリシステムにおいて、少なくとも1つの前記マイクロバッテリが、前記バッテリ使用者提供データ生成部が生成するバッテリ使用者提供データに含まれる、当該マイクロバッテリが備える前記バッテリモジュールの劣化状態を表す劣化情報を表示する劣化情報表示部を備えると、好ましい。
このマイクロバッテリシステムによれば、マイクロバッテリの本体に劣化状態が表示されることで、中古のマイクロバッテリを流通させた場合に即座に価値が把握されることになる。そのため、中古のマイクロバッテリの流通を、さらに促進させることが可能になる。
また、上記のマイクロバッテリシステムにおいて、中古の前記マイクロバッテリまたは中古の前記バッテリモジュールの市場価値を算出し、当該市場価値の情報を含む市場価値データを生成する市場価値評価部を、さらに備え、前記市場価値評価部は、少なくとも前記マイクロバッテリから得られた前記充放電データに基づいて、当該マイクロバッテリまたは当該マイクロバッテリが備える前記バッテリモジュールの前記市場価値を算出すると、好ましい。
このマイクロバッテリシステムによれば、中古のマイクロバッテリまたはバッテリモジュールに対して、適正な市場価値を設定することができる。そのため、中古のマイクロバッテリまたはバッテリモジュールの取引市場(例えば、個人または業者が取引を行うウェブオークションなど)における流通を促進することが可能になる。
また、上記のマイクロバッテリシステムにおいて、前記充放電データを一時的に記録する充放電データ一時記録部を、さらに備え、前記データ送信部が前記データ受信部に対して前記充放電データを送信できない状況であると、前記充放電データ一時記録部が未送信の前記充放電データを記録し、その後、前記データ送信部が前記データ受信部に対して前記充放電データを送信できる状況になると、前記充放電データ一時記録部が記録した前記充放電データを前記データ送信部が前記データ受信部に対して送信すると、好ましい。
このマイクロバッテリシステムによれば、充放電データ一時記録部を備えて、未送信の充放電データを一時的に記録することによって、充放電データの送信機会が少なかったとしても、データ取得部からデータ受信部に対して確実に充放電データを送信することが可能になる
また、上記のマイクロバッテリシステムにおいて、少なくとも1つの前記蓄電装置を構成する複数の前記マイクロバッテリの中に、備えている前記バッテリモジュールの機種が異なる複数の前記マイクロバッテリが含まれていると、好ましい。
このマイクロバッテリシステムによれば、同じ蓄電装置を構成していることで使用環境が類似したマイクロバッテリが、異なる機種のバッテリモジュールを備えることになる。そのため、使用環境に起因する差異を抑制してバッテリモジュールの機種による充放電性能の差異を表した充放電履歴情報を含む充放電データを生成することが可能になる。即ち、バッテリモジュールの機種毎の動作試験及び充放電性能評価試験を行うことが可能になる。
上記特徴のマイクロバッテリ、蓄電装置及びマイクロバッテリシステムによれば、マイクロバッテリがバッテリモジュール及び個別電力変換部を備えて一体化されていることで、蓄電装置の構成の変更を容易にすることが可能になる。さらに、記録した充放電データに含まれる充放電履歴情報を参照することで、リユースしようとするマイクロバッテリが備えるバッテリモジュールの劣化状態を精度良く推定することが可能になる。したがって、バッテリモジュールの利用及び流通を促進することが可能になる。
本発明の第1実施形態に係るマイクロバッテリの構成の一例について示すブロック図。 図1に示したデータ取得部の構成の一例について示すブロック図。 本発明の第2実施形態に係るマイクロバッテリシステムの構成の一例について示すブロック図。 図3に示したデータ取得部の構成の一例について示すブロック図。 図3に示したデータサーバの構成の一例について示すブロック図。 本発明の第2実施形態に係るマイクロバッテリシステムにおけるマイクロバッテリの構成の別例について示すブロック図。
<<第1実施形態>>
本発明の第1実施形態について説明する。本発明の第1実施形態は、共通の交流電力線(電力線)に対して電気的に接続して1つの蓄電装置を構成するマイクロバッテリである。
まず、本発明の第1実施形態に係るマイクロバッテリの構成の一例について、図面を参照して説明する。図1は、本発明の第1実施形態に係るマイクロバッテリの構成の一例について示すブロック図である。
図1に示すように、マイクロバッテリ1は、バッテリモジュール11と、マイクロインバータ12(個別電力変換部)と、データ取得部13と、データ記録部14と、を備える。なお、図1では、交流電力線Aに対して電気的に接続されている複数のマイクロバッテリによって構成される1つの蓄電装置Bを例示している。また、この交流電力線には、マイクロバッテリ1の他に、交流電力を消費する負荷や、交流電力を供給する発電装置(例えば、発電により得られた直流電力を交流電力に変換して出力するインバータを備えた太陽電池)が接続されていてもよいし、コンバータ等を介して系統と連系していてもよい。
1つのマイクロバッテリ1は、バッテリモジュール11、マイクロインバータ12、データ取得部13及びデータ記録部14を1つずつ備えており、これらを一体化した構造になっている。例えば、マイクロバッテリ1は、バッテリモジュール11、マイクロインバータ12、データ取得部13及びデータ記録部14を1つのパッケージ(筐体)内に収めることで一体化した構造になっている。また、それぞれのマイクロバッテリ1は、例えばピン型コネクタなどの着脱自在の形状のコネクタを有した構造になっており、蓄電装置B(特に、交流電力線A)に対して一体的に着脱自在となっている。
バッテリモジュール11は、直流電力を充電及び放電する少なくとも1つのバッテリセル(単電池)を接続して構成される。マイクロインバータ12は、バッテリモジュール11が放電する直流電力を交流電力に変換して交流電力線Aに出力するとともに、交流電力線Aから入力される交流電力を当該バッテリモジュール11が充電する直流電力に変換する機器である。
マイクロインバータ12は、交流電力線Aの交流電力の状態を監視するとともに当該交流電力と同期して動作するための同期制御装置を備えている。そのため、図1に例示するように、交流電力線Aを介して複数のマイクロバッテリ1を電気的に接続したとしても、交流電力の位相ズレを生じさせることなく、任意のマイクロバッテリ1のバッテリモジュール11を充電及び放電させることができる。
データ取得部13は、バッテリモジュール11の充電及び放電を監視することで得られる充放電履歴情報を含む充放電データを生成する。なお、データ取得部13の一部(例えば、後述の充放電検出部)が、マイクロインバータ12やバッテリモジュール11の一部と共通であってもよい。
ここで、データ取得部13の構成の一例について、図面を参照して説明する。図2は、図1に示したデータ取得部の構成の一例について示すブロック図である。
図2に示すように、データ取得部13は、充放電検出部131と、温度測定部132と、充放電データ生成部133と、を備える。
充放電検出部131は、例えば電圧計や電流計を備えており、バッテリモジュール11の充電及び放電の有無やその大きさを検出することで充放電履歴情報を生成する。例えば、充放電検出部131は、バッテリモジュール11の充電状態(充電率、SOC:State of charge)を推定するために用いられる端子電圧や、バッテリモジュール11が充電及び放電する直流電力の電流値を所定の時間間隔で検出することで、時系列の情報である充放電履歴情報を生成する。
充放電履歴情報は、バッテリモジュール11の充電及び放電の大きさの情報に限らず、充電及び放電の回数の情報であってもよい。ただし、充放電履歴情報は、バッテリモジュール11の劣化状態を精度良く推定することができる情報であると好ましい。例えば、充放電履歴情報が、バッテリモジュール11の充電状態(例えば、端子電圧)に関する情報と、バッテリモジュール11が充電及び放電した直流電力の大きさ(例えば、電流値)に関する情報と、を含むものであると、好ましい。
温度測定部132は、例えば温度センサを備えており、データ取得部13が備えられているマイクロバッテリ1の使用環境の温度(例えば、マイクロバッテリ1のパッケージの内部または外部の温度や、バッテリモジュール11の温度など)を測定することで温度情報を生成する。例えば、温度測定部132は、マイクロバッテリ1の使用環境の温度を所定の時間間隔で検出することで、時系列の情報である温度情報を生成する。
充放電データ生成部133は、例えばCPU(Central Processing Unit)などの演算装置及び半導体メモリなどの記憶装置で構成され、充放電検出部131が生成する充放電履歴情報と温度測定部132が生成する温度情報を含む充放電データを生成する処理を行う。
図1に戻る。データ記録部14は、例えば半導体メモリなどのデータを記録可能な記録装置で構成され、データ取得部13が生成する充放電データを記録する。また、データ記録部14は、マイクロバッテリ1のリユース時に有用なデータも併せて記録していると、好ましい。例えば、データ記録部14が、当該データ記録部14が備えられているマイクロバッテリ1に関する機種データを記録していてもよい。
機種データには、少なくともバッテリモジュール11の機種情報が含まれる。バッテリモジュール11の機種情報とは、例えば、バッテリモジュール11のメーカー、型式、バッテリセルの種類、公称の放電容量やバッテリセルの個数及び接続方式等の各種仕様、メーカー等によって提供される基本特性(例えば、メーカーが耐久試験などを行うことで求められる、充放電のサイクル数と放電容量の劣化との相関関係や、使用環境の温度と放電容量の劣化との相関関係など)の情報などである。これらの情報は、バッテリモジュール11の劣化状態の推定に有益な情報である。
また、機種データには、必要に応じてマイクロインバータ12の機種情報も含まれ得る。マイクロインバータ12の機種情報とは、例えば、マイクロインバータ12のメーカー、型式、公称の変換効率等の各種仕様、メーカー等によって提供される基本特性(例えば、メーカーが耐久試験などを行うことで求められる、使用期間と変換効率の劣化との相関関係、使用環境の温度と変換効率の劣化との相関関係など)の情報などである。これらの情報は、マイクロインバータ12の劣化状態の推定に有益な情報である。
また、図1に示すように、蓄電装置Bは、当該蓄電装置Bを構成するそれぞれのマイクロバッテリ1の動作を制御するバッテリコントローラC(充放電制御部)を備える。バッテリコントローラCは、CPUなどの演算装置及び半導体メモリなどの記憶装置とで構成され、所定の動作方針(例えば、劣化が進行していないバッテリモジュール11ほど優先的に充電及び放電させるなど)に従って、それぞれのバッテリモジュール11が充電及び放電するタイミングを決定する。さらに、バッテリコントローラCは、無線または有線で、それぞれのマイクロバッテリ1に対して充電及び放電を指示する。
以上のように、本発明の第1実施形態に係るマイクロバッテリ1は、それぞれがバッテリモジュール11及びマイクロインバータ12を各別に備え、これらが一体化されるとともに蓄電装置Bに対して一体的に着脱自在となっている。そのため、1または複数のマイクロバッテリ1を用いて蓄電装置Bを構成する場合において、後になって蓄電装置Bの放電容量を変更する必要が生じたとしても、蓄電装置Bを構成するマイクロバッテリ1の数を増減させるだけで、蓄電装置B全体の放電容量及びインバータ容量を共に増減させて両者が適合した状態を維持することができる。したがって、このマイクロバッテリ1を用いることで、蓄電装置Bの構成の変更を容易にすることが可能になる。
さらに、このマイクロバッテリ1は、データ記録部14が、バッテリモジュールの実際の使用履歴である充放電履歴情報を含む充放電データを記録する。そのため、当該充放電履歴情報を参照することで、リユースしようとするマイクロバッテリ1が備えるバッテリモジュール11の劣化状態を精度良く推定することが可能になる。特に、中古のマイクロバッテリ1が備えるバッテリモジュール11の将来的な劣化を予測することが可能になる。
したがって、本発明の第1実施形態に係るマイクロバッテリ1によれば、蓄電装置Bの構成の変更が容易になり、中古のバッテリモジュール11の劣化状態を精度良く推定することができるため、バッテリモジュール11の利用及び流通を促進することが可能になる。例えば、マイクロバッテリ1(バッテリモジュール11)の供給者が、バッテリ使用者の都合による追加及び返却の要望に応じる条件付きでマイクロバッテリ1をバッテリ使用者にリース(貸付)する契約や、劣化状態に応じた価格での下取りオプション(買取保証)の特約を付してバッテリ使用者にマイクロバッテリ1を譲渡する契約など、バッテリ使用者がマイクロバッテリ1を導入し易い条件の契約を用意することが可能になる。
また、バッテリモジュール11の劣化は、マイクロバッテリ1の使用環境の温度(例えば、バッテリモジュール11の温度)と強い相関がある。そのため、充放電データに含まれる温度情報を参照することで、バッテリモジュール11の劣化状態をさらに精度良く推定することが可能になる。
さらに、本発明の第1実施形態に係るマイクロバッテリ1は、マイクロバッテリ1の内部に備えられるデータ記録部14に、充放電データなどの劣化状態を推定するために用いられる各種データが記録される。即ち、このマイクロバッテリ1がリユースされる場合、当該マイクロバッテリ1と各種データとが一体となって流通することになる。そのため、マイクロバッテリ1を受け取った任意の者に対して、バッテリモジュール11(さらには、マイクロインバータ12)の劣化状態を推定可能にさせることができる。
なお、中古のマイクロバッテリ1をそのままリユースせずに、マイクロインバータ12を取り外したバッテリモジュール11のみをリユースしてもよいし、マイクロインバータ12を新品等に交換したマイクロバッテリ1をリユースしてもよい。このようなリユース方法であっても、充放電データに基づいてバッテリモジュール11の劣化状態を精度良く推定することができるため、リユース直後にバッテリモジュール11が使用不能になるというような問題が生じることを抑制することができる。
ただし、このようなリユース方法が行われ得ることを前提とする場合、マイクロバッテリ1に対してバッテリモジュール11が着脱自在となる構造にすると、好ましい。さらに、バッテリモジュール11の劣化状態を推定する際に利用される充放電データを記録したデータ記録部14が、当該バッテリモジュール11と離れて紛失し易い状態になることを防止する観点から、バッテリモジュール11及びデータ記録部14を一体化して、バッテリモジュール11及びデータ記録部14がマイクロバッテリ1に対して一体的に着脱自在となる(マイクロインバータ12をバッテリモジュール11から取り外した場合に、データ記録部14がバッテリモジュール11側に残る)ようにすると、好ましい。
また、ある蓄電装置Bから使用済みの(中古の)マイクロバッテリ1を取り外して回収した後、別の蓄電装置Bに取り付けてリユースする前に、所定の検査装置(例えば、バッテリモジュール11を満充電の状態にさせてから完全放電させることで放電容量を測定する試験や、パルス過充電試験、抵抗測定試験などの実測的な試験を自動的に行う装置)を用いてマイクロバッテリ1を検査することで当該マイクロバッテリの劣化状態の情報を得て、当該情報を含む検査データをデータ記録部14に記録してもよい。さらにこのとき、当該検査装置が、検査対象のマイクロバッテリ1のデータ記録部14に記録されている充放電データを読み出して、当該充放電データに含まれる充放電履歴情報や温度情報を参照することで、バッテリモジュール11の劣化状態を推定してもよい。また、当該検査装置がこのような推定を行う場合、当該検査装置がマイクロバッテリ1に対して実測的な試験を行わなくてもよい。
このように、検査データをデータ記録部14に記録することで、リユースの前後において検査データを参照することが可能になるため、バッテリモジュール11の劣化状態を容易に把握することが可能になる。なお、この検査装置は、バッテリモジュール11の検査だけでなく、マイクロインバータ12を含むマイクロバッテリ1の全体の検査を行うように構成すると、好ましい。この場合、リユース前のマイクロバッテリ1の全体的な劣化状態を推定することができるとともに、不具合が発見された部分の交換も可能になる。
また、それぞれのマイクロバッテリ1が備えるバッテリモジュール11が、通常の蓄電装置Bの動作として行う充電及び放電とは別に、所定の試験(例えば、満充電の状態から完全放電させることで放電容量を測定する試験や、パルス過充電試験、抵抗測定試験など)のための充電及び放電を行い、それによって得られる充放電データをデータ記録部14が記録するようにしてもよい。このような試験を行って得られる充放電データが含む充放電履歴情報を参照することで、バッテリモジュール11の劣化状態をさらに精度良く推定することが可能になる。
この場合において、蓄電装置Bに含まれる少なくとも1つのマイクロバッテリ1が備えるバッテリモジュール11が、所定の試験を行うために放電すると、当該蓄電装置Bに含まれる他の少なくとも1つのマイクロバッテリ1が備えるバッテリモジュール11が充電するようにすると、好ましい。この場合、当該試験を行うバッテリモジュール11が放電する電力が、マイクロインバータ12を介して交流電力線Aに供給されることになるが、これによって生じる交流電力線Aにおける余剰の電力は、他のマイクロバッテリ1が備えるバッテリモジュール11の充電によって吸収される。
同様に、蓄電装置Bに含まれる少なくとも1つのマイクロバッテリ1が備えるバッテリモジュール11が、所定の試験を行うために充電すると、当該蓄電装置Bに含まれる他の少なくとも1つのマイクロバッテリ1が備えるバッテリモジュール11が放電すると、好ましい。この場合、当該試験を行うバッテリモジュール11が充電する電力が、マイクロインバータ12を介して交流電力線Aから取得されることになるが、これによって生じる交流電力線Aにおける不足の電力は、他のマイクロバッテリ1が備えるバッテリモジュール11の放電によって補填される。
このように、バッテリモジュール11の充電及び放電を制御すると、バッテリモジュール11が充電及び放電する電力量が大きい試験を行ったとしても、蓄電装置Bの外部に与える影響(交流電力線Aにおける交流電力の変動)を抑制することが可能になる。なお、このようなバッテリモジュール11の充電及び放電の制御は、バッテリコントローラCによって行われ得る。また、試験のために充電または放電するバッテリモジュール11の数と、それを吸収または補填する他のバッテリモジュール11の数とが等しくなっていると、好ましい。
また、データ取得部10が、温度測定部132を備えなくてもよい。即ち、充放電データに温度情報が含まれていなくてもよい。ただし、バッテリモジュール11は、使用環境の温度が劣化に与える影響が大きい。そのため、バッテリモジュール11の劣化状態を精度良く推定する観点からは、充放電データに温度情報が含まれていると、好ましい。
また、データ記録部14が、マイクロバッテリ1の機種情報を含む機種データを記録しなくてもよい。ただし、マイクロバッテリ1の機種情報は、バッテリモジュール11の劣化状態の推定に有益な情報である。そのため、マイクロバッテリ1をリユースする際に、このような有益な機種情報を容易かつ確実に入手するためには、機種情報を含む機種データを、充放電データとともにデータ記録部14に記録させると、好ましい。さらに、データ記録部14が機種データを記録している場合において、新しい機種情報が入手可能になれば、できるだけ早期に無線または有線の通信手段を用いるなどして、自動または手動で新たな機種情報を含む新たな機種データをデータ記録部14に与え、データ記録部14が当該新たな機種データを記録するようにすると、好ましい。
また、充放電履歴情報や温度情報、機種情報を参照することで、バッテリモジュール11の劣化状態を推定するだけでなく、マイクロインバータ12の劣化状態も推定することが可能である。
<<第2実施形態>>
本発明の第2実施形態について説明する。本発明の第2実施形態は、マイクロバッテリとデータサーバとを組み合わせたマイクロバッテリシステムである。なお、本発明の第2実施形態に係るマイクロバッテリシステムで用いられるマイクロバッテリや、当該マイクロバッテリを接続して構成される蓄電装置は、上述の第1実施形態で説明したマイクロバッテリ1や蓄電装置B(図1及び図2参照)と大部分が共通する。そこで、以下では、上述の第1実施形態に関する説明が、矛盾無き限り本発明の第2実施形態に係るマイクロバッテリシステムにも妥当するものとして省略し、上述の第1実施形態とは異なる部分について詳細に説明する。
まず、本発明の第2実施形態に係るマイクロバッテリシステムの構成の一例について、図面を参照して説明する。図3は、本発明の第2実施形態に係るマイクロバッテリの構成の一例について示すブロック図である。なお、図3では、マイクロバッテリシステム10が、複数の蓄電装置BXを構成する複数のマイクロバッテリ1Xを備えている場合について例示している。
図3に示すように、マイクロバッテリシステム10は、マイクロバッテリ1Xと、データサーバ2と、を備える。また、マイクロバッテリ1Xは、バッテリモジュール11と、マイクロインバータ12と、データ取得部13Xと、データ送信部15と、を備える。
本発明の第2実施形態に係るマイクロバッテリシステム10は、それぞれがデータ記録部14を備えて充放電データを個別的に記録する本発明の第1実施形態に係るマイクロバッテリ1(図1参照)とは異なり、データサーバ2においてマイクロバッテリ1Xの充放電データを一括的に記録する。そのため、本発明の第2実施形態に係るマイクロバッテリシステム10では、それぞれのマイクロバッテリ1Xが、データ記録部14の代わりにデータ送信部15を備えている。
データ送信部15は、例えば無線または有線でデータを受信する通信機器で構成され、データ取得部13Xが生成した充放電データを所定のタイミング(例えば、数分毎、数時間毎、数日毎など)でデータサーバ2に対して送信する。なお、データ送信部15及びデータサーバ2は、無線または有線で直接的に充放電データの送受信を行ってもよいが、例えばインターネット等のネットワークを介して充放電データの送受信を行うと、マイクロバッテリ1Xの設置場所とデータサーバ2の設置場所との距離が大きく離れていたとしても、容易に充放電データの送受信を行うことができるため、好ましい。
データ送信部15がネットワークを介して充放電データを送信する場合、ネットワークに接続可能なアクセスポイントに無線で接続して充放電データを送信すると、配線や装置の構成を簡略化することができるため、好ましい。また、データ送信部15が、屋内等に固定的に設置されたアクセスポイントに接続して充放電データを送信してもよいが、そのようなアクセスポイントへの接続が困難である場合は、バッテリモジュール1Xを使用する個人の携帯端末(例えば、スマートフォン)をアクセスポイントとして利用して充放電データを送信してもよい。
また、データ取得部13Xの構成の一例について、図面を参照して説明する。図4は、図3に示したデータ取得部の構成の一例について示すブロック図である。
図4に示すように、データ取得部13Xは、充放電検出部131と、温度測定部132と、充放電データ生成部133Xと、付加情報記録部134と、を備える。
付加情報記録部134は、例えば半導体メモリなどのデータを記録可能な記録装置で構成され、マイクロバッテリ1XのID(Identification)などの識別情報や、マイクロバッテリ1Xの機種情報を記録している。マイクロバッテリ1Xの識別情報は、例えば、データサーバ2において、受信した充放電データがどのマイクロバッテリ1Xの充放電データであるのかを識別するために用いられる。また、マイクロバッテリ1Xの機種情報は、第1実施形態において説明したマイクロバッテリ1の機種情報と同様である。
充放電データ生成部133Xは、例えばCPUなどの演算装置及び半導体メモリなどの記憶装置で構成され、充放電検出部131が生成する充放電履歴情報と、温度測定部132が生成する温度情報、付加情報記録部134が記録している識別情報及び機種情報を含む充放電データを生成する処理を行う。
次に、データサーバ2の構成の一例について、図面を参照して説明する。図5は、図3に示したデータサーバの構成の一例について示すブロック図である。
図5に示すように、データサーバ2は、データ受信部21と、データベース22と、データ処理部23と、データ出力部24と、バス25と、を備える。
データ受信部21は、例えば無線または有線でデータを受信する通信機器で構成され、データ取得部10が送信する充放電データを受信する。
データベース22は、例えばハードディスクなどの大容量のデータを記録可能な記録装置で構成され、データ受信部21が受信する充放電データを記録する。なお、データベース22は、データ受信部21によって受信した充放電データをそのまま記録し得るし、データ処理部23によって処理された充放電データも記録し得る。
データ処理部23は、例えばCPUなどの演算装置及び半導体メモリなどの記憶装置で構成される。データ処理部23(利用者提供データ生成部に相当)は、データベース22から読み出した充放電データを用いて、利用者に対して提供する利用者提供データを生成する処理を行う。なお、データ処理部23が利用者提供データを生成する処理については、後述の<充放電データの活用>において説明する。
データ出力部24は、例えば無線または有線でデータを送信する通信機器で構成され、データ処理部23が生成した利用者提供データを利用者に対して送信する。なお、データ出力部24及びデータ受信部21を、共通の通信機器で構成してもよい。また、データ出力部24を、利用者提供データを文字や画像として表示する表示装置として構成してもよいし、利用者提供データを文字や画像として印刷する印刷装置として構成してもよい。
バス25は、データ受信部21、データベース22、データ処理部23及びデータ出力部24のそれぞれが各種データをやり取りする際に使用される、データの通信路である。
本発明の第2実施形態に係るマイクロバッテリシステム10は、それぞれのマイクロバッテリ1Xから得られた充放電データがデータベース22にまとめて記録される点で、本発明の第1実施形態に係るマイクロバッテリ1(図1及び図2参照)とは異なる。しかし、本発明の第2実施形態に係るマイクロバッテリシステム10でも、それぞれのマイクロバッテリ1Xの充放電履歴情報、機種情報及び温度情報が得られるため、本発明の第1実施形態に係るマイクロバッテリ1(図1及び図2参照)と同様の効果が得られる。
なお、データ取得部10が、付加情報記録部134を備えていなくてもよい。また、充放電データが、識別情報または機種情報を含まなくてもよい。ただし、マイクロバッテリシステム10が複数のマイクロバッテリ1Xを備えている場合は、少なくともデータベース22に記録される充放電データがどのマイクロバッテリ1Xから得られた充放電データであるのかを識別可能にする必要がある。そのため、データ取得部10が、識別情報を記録している付加情報記録部134を備えるとともに、充放電データが識別情報を含むようにすると、好ましい。
また、データベース22が、マイクロバッテリのIDなどの識別情報と機種情報とを関連付けたテーブルデータを記録して、充放電データに機種情報を含めないようにしてもよい。この場合、充放電データに含まれる識別情報に基づいて当該テーブルデータを照会することで、機種情報を認識することが可能になるから、充放電データに機種情報を含ませることが不要になる。
<充放電データの活用>
本発明の第2実施形態に係るマイクロバッテリシステム10では、データベース22に、複数のマイクロバッテリ1Xの充放電データが記録され得る。この充放電データは、バッテリモジュール11の劣化状態を推定する以外の用途にも利用可能な、利用価値が高いデータである。そこで、本発明の第2実施形態に係るマイクロバッテリシステム10では、データベース22に記録されている充放電データを利用して、様々な処理を行う。以下、この処理について説明する。
以下では、マイクロバッテリ1X(蓄電装置BX)を使用して充放電データを提供する者を「バッテリ使用者」と称し、マイクロバッテリシステム10が充放電データを用いて生成する利用者提供データを提供する相手を「利用者」と称して、両者を区別する。ただし、「バッテリ使用者」であって「利用者」である者も存在し得る。
データ処理部23は、データベース22に記録されている充放電データを用いて、利用者提供データを生成する。このとき、データ処理部23は、少なくとも、利用者以外の第三者が使用するマイクロバッテリ1Xから得られた充放電データを用いて、利用者提供データを生成する。即ち、データ処理部23が生成する利用者提供データとは、個々のバッテリ使用者に対して当該バッテリ使用者が使用するマイクロバッテリ1Xの充放電状況などを報知するデータとは異なるデータである。
例えば、データ処理部23は、データベース22に記録されている充放電データの中から利用者の要求に合致するものを選択的に抽出し、抽出した充放電データを利用者提供データとする。また例えば、データ処理部23は、データベース22に記録されている充放電データの中から利用者の要求に合致するものを選択的に抽出し、さらに抽出した充放電データに含まれる充放電履歴情報に対して所定の処理(例えば、統計処理)を施すことによって、利用者提供データを生成する。
このとき、データ処理部23は、充放電データに含まれる識別情報を参照することで、当該充放電データが得られたマイクロバッテリ1Xを識別する。また、データ処理部23は、充放電データに含まれる機種情報を参照することで、当該充放電データが得られたマイクロバッテリ1Xが備えるバッテリモジュール11の機種を認識する。また、データ処理部23は、充放電データに含まれる温度情報を参照することで、当該充放電データが得られたマイクロバッテリ1Xにおける使用環境の温度を認識する。
データ処理部23は、利用者に応じて様々な利用者提供データを生成する。例えば、データ処理部23は、バッテリモジュール11(バッテリセル)や蓄電装置の製造事業者や設計・施工事業者のようなバッテリモジュール11の充放電性能(例えば、放電容量やその劣化傾向、放電時の電圧低下特性など)に関心がある利用者に対して、バッテリモジュール11の充放電性能に関する情報を含む利用者提供データを生成する。具体的に例えば、データ処理部23は、充放電データをバッテリモジュール11の機種毎に区別して用いる(例えば、特定の機種であるバッテリモジュール11の充放電データのみを選択的に用いる、または、特定の機種であるバッテリモジュール11の充放電データと比較用の少なくとも1つの機種であるバッテリモジュール11の充放電データとを用いる)ことで、特定の機種であるバッテリモジュール11の充放電性能を評価し、その評価結果を含む利用者提供データを生成する。このように、充放電データをバッテリモジュール11の機種毎に区別して用いて充放電性能を評価することで、バッテリモジュール11の機種毎の現実的な使用環境下における充放電性能の評価結果を、容易に得ることができる。
また例えば、データ処理部23は、メンテナンス事業者のような機器の異常に関心がある利用者に対して、機器の異常に関する情報を含む利用者提供データを生成する。具体的に例えば、データ処理部23は、複数のマイクロバッテリ1Xから得られた充放電データを比較する(例えば、構成する蓄電装置が同じであったり、機種や使用環境の温度が同じか近似したりしている複数のマイクロバッテリ1Xの充放電データを比較する)ことで、マイクロバッテリ1Xの異常の有無を判定し、その判定結果の情報を含む利用者提供データを生成する。このように、複数のマイクロバッテリ1Xの充放電データを比較すると、マイクロバッテリ1Xの異常を精度良く検出することができる。
また例えば、データ処理部23は、営業・販売事業者のような蓄電装置の設置方法に関心がある利用者に対して、特定の設置条件に適した蓄電装置の設置方法に関する情報を含む利用者提供データを生成する。具体的に例えば、データ処理部23は、営業・販売事業者やデータサーバ2のオペレータの入力によって指定される、蓄電装置の導入を検討している対象者における蓄電装置の設置条件(例えば、必要な放電容量、設置場所の大きさ、予算など)を認識する。また、データ処理部23は、充放電データをバッテリモジュールの機種毎に区別して用いることで、バッテリモジュールの機種毎に充放電性能を評価する。そして、データ処理部23は、評価した機種毎のバッテリモジュールの充放電性能に基づいて、指定された設置条件を満たす1または複数のバッテリモジュールの機種(特に、設置条件を満たすために必要なバッテリモジュールの機種と数)を選択し、その選択結果を含む利用者提供データを生成する。これにより、現実に設置されている蓄電装置が備えるバッテリモジュールの充放電性能を踏まえた上で、指定された設置条件を満たす適切なバッテリモジュールの機種を選択して提案することができる。
また例えば、データ処理部23は、リユース事業者のような中古のバッテリモジュールの残存する充放電性能に関心がある利用者に対して、特定の中古のバッテリモジュールの充放電性能に関する情報を含む利用者提供データを生成する。具体的に例えば、データ処理部23は、充放電データをバッテリモジュールの機種毎に区別して用いることで、バッテリモジュールの機種毎に使用状態と充放電性能との関係を表す劣化判定基準を生成する。例えば、劣化判定基準は、バッテリモジュールの機種毎に充放電データを統計処理することで、使用期間や充放電のサイクル数などの使用状態と、それに伴って劣化する充放電性能との関係を推定したものであり、平均値や誤差範囲などを用いて表現される。また、データ処理部23は、リユース事業者やデータサーバ2のオペレータの入力によって指定される、特定の中古のバッテリモジュールの機種及び使用状態を認識する。そして、データ処理部23は、中古のバッテリモジュールと同じ機種の劣化判定基準に対して、当該中古のバッテリモジュールの使用状態を照合することで、当該中古のバッテリモジュールの充放電性能を推定し、その推定結果を含む利用者提供データを生成する。これにより、充放電データを記録していない(例えば、使用期間ぐらいしか分からない)中古のバッテリモジュールであっても、劣化判定基準に使用状態を照合することによって、充放電性能を精度良く推定することができる。なお、中古の蓄電装置の全体の使用状態は分かるが、当該蓄電装置を構成する複数のバッテリモジュールの個々の使用状態までは分からない場合は、当該蓄電装置を構成するバッテリモジュールの使用状態が等しいと仮定して、バッテリモジュールの個々の使用状態を求めればよい。また、劣化判定基準は、特定の機種であるバッテリモジュールの充放電性能の評価結果としても価値がある。そのため、データ処理部23が、劣化判定基準を含む利用者提供データを生成してもよい。
以上のように、本発明の実施形態に係るマイクロバッテリシステム10では、データベース22に記録された充放電データを用いて、利用者提供データとして有効利用することができる。
特に、このマイクロバッテリシステム10では、利用者以外の第三者が使用するバッテリモジュールの充放電データを含めて充放電データを広く用いた利用者提供データが生成される。そのため、母数が多く一般化された充放電データに基づいた、偏りが小さく真実に近い情報を含む利用者提供データを生成することができる。
なお、データ処理部23(バッテリ使用者提供データ生成部に相当)が、利用者に提供するための利用者提供データだけでなく、バッテリ使用者に提供するためのバッテリ使用者提供データを生成してもよい。例えば、バッテリ使用者は、自己が使用するバッテリモジュールやマイクロバッテリ、蓄電装置について関心があると考えられるため、データ処理部23は、少なくとも、当該バッテリ使用者が使用するマイクロバッテリから得られた充放電データを用いてバッテリ使用者提供データを生成する。具体的に例えば、データ処理部23が、バッテリ使用者が使用するマイクロバッテリが備えるバッテリモジュールの充電状態(SOC)や、マイクロバッテリの異常の有無の判定結果の情報を含むバッテリ使用者提供データを生成してもよい。また、バッテリ使用者提供データも、利用者提供データと同様に、データ出力部24を介してバッテリ使用者に提供される。
このように、バッテリ使用者に対して有益なバッテリ使用者提供データを提供することによって、それぞれのバッテリ使用者による充放電データの提供の協力を見込むことが可能になる。
<<変形等>>
[1] 本発明の第2実施形態に係るマイクロバッテリシステム10において、データ送信部15とデータサーバ2(データ受信部21)がインターネット等のネットワークを介して充放電データの送受信を行う場合、データ送信部15がアクセスポイント(個人の携帯端末を含む)と通信することができずに、データ送信部15からデータ受信部21に対して充放電データが送信されない事態が生じ易くなる。そこで、図6に示すように、マイクロバッテリの構成を変更してもよい。図6は、本発明の第2実施形態に係るマイクロバッテリシステムにおけるマイクロバッテリの構成の別例について示すブロック図である。
図6に示すマイクロバッテリ1Yは、上述したマイクロバッテリ1X(図3参照)に加えて、充放電データ一時記録部16を備える。充放電データ一時記録部16は、例えば半導体メモリのようなデータを記録可能な記録装置で構成される。充放電データ一時記録部16は、データ送信部15がデータ受信部21に対して送信できなかった充放電データを、その後にデータ送信部15がデータ受信部21に対して当該充放電データを送信できるようになるまで、一時的に記録する。なお、付加情報記録部134及び充放電データ一時記録部16を、共通の記録装置で構成してもよい。
このように、マイクロバッテリ1Yが充放電データ一時記録部16を備えて、未送信の充放電データを一時的に記録可能な構成にすることによって、充放電データの送信機会が少なかったとしても、データ送信部15からデータ受信部21に対して確実に充放電データを送信することが可能になる。
[2] 本発明の第2実施形態に係るマイクロバッテリシステム10において、全ての蓄電装置BXを構成する全てのマイクロバッテリ1Xが同じ機種のバッテリモジュール11を備えていてもよいが、少なくとも1つの蓄電装置BXを構成する複数のマイクロバッテリ1Xの中に、備えているバッテリモジュール11の機種が相互に異なる複数のマイクロバッテリ1Xが含まれているように構成してもよい。
このマイクロバッテリシステムでは、同じ蓄電装置BXを構成していることで使用環境が類似したマイクロバッテリ1Xが、異なる機種のバッテリモジュール11を備えることになる。そのため、使用環境に起因する差異を抑制してバッテリモジュール11の機種による充放電性能の差異を表した充放電履歴情報を含む充放電データを生成することが可能になる。即ち、バッテリモジュール11の機種毎の動作試験及び充放電性能評価試験を行うことが可能になる。
[3] 本発明の第1実施形態に係るマイクロバッテリ1及び本発明の第2実施形態に係るマイクロバッテリシステム10では、充放電履歴情報や温度情報が次々に生成されることから、その情報量は膨大になる。そのため、これらの情報の情報量を削減して、データ記録部14やデータベース22が記録する充放電データのデータ量を可能な限り削減すると、好ましい。
そこで、例えば、データ取得部13,13Xが生成する充放電データに含まれる充放電履歴情報の中に、所定の条件を満たしているために重複しているとみなされる部分(例えば、充放電履歴情報が電流や電圧の時間変化を表した時系列の情報である場合において、時間的に連続する複数の測定点の変動幅が所定値以下である部分)が存在する場合、この重複している部分の一部を削除または平均化する処理を行うことで、データ記録部が記録する充放電データに含まれる充放電履歴情報の情報量を削減すると、好ましい。この処理は、例えば、データ処理部23や、データ取得部10における充放電データ生成部133,133Xが行い得る。また、温度情報についても、充放電履歴情報と同様に情報量を削減することができる。
[4] 本発明の第1実施形態及び第2実施形態を、組み合わせて実施してもよい。即ち、マイクロバッテリが、データ記録部14(図1参照)及びデータ送信部15(図3参照)を共に備え、データ記録部14が充放電データなどの各種データを記録するとともに、データサーバ2が備えるデータベース22(図3及び図5参照)も充放電データを記録するように構成してもよい。
[5] 本発明の第1実施形態に係るマイクロバッテリ1及び本発明の第2実施形態に係るマイクロバッテリシステム10において、図1及び図3では、バッテリコントローラCを備えた蓄電装置B,BXを例示しているが、蓄電装置B,BXがバッテリコントローラCを備えない構成であってもよい。例えば、マイクロバッテリ1,1X(特に、バッテリモジュール11やマイクロインバータ12が内蔵する制御装置)が相互に通信を行うことで、それぞれのバッテリモジュール11の充電及び放電を制御してもよい。この場合、蓄電装置B,BXを構成するそれぞれのマイクロバッテリ1,1Xが、バッテリコントローラCに代替する充放電制御部を備えていることになる。
[6] 本発明の第1実施形態に係るマイクロバッテリ1及び本発明の第2実施形態に係るマイクロバッテリシステム10において、中古のマイクロバッテリ1,1Xは、使用に耐え得る限り複数回にわたってリユースすることが可能である。例えば、中古のマイクロバッテリ1,1Xを回収してリユースする事業者が、回収したマイクロバッテリ1,1Xを自ら使用して、その後にリユースすることも可能である。ただし、このような状況でマイクロバッテリ1,1Xを使用する場合であっても、充放電データを記録し続けることで、バッテリモジュール11の劣化状態を精度良く把握可能な状態にすると、好ましい。
[7] 本発明の第1実施形態に係るマイクロバッテリ1及び本発明の第2実施形態に係るマイクロバッテリシステム10において、図1及び図3では、蓄電装置B,BXを構成するそれぞれのマイクロバッテリ1,1Xが、マイクロインバータ12を備えて共通の交流電力線Aに接続されているが、マイクロコンバータ(個別電力変換部)を備えて共通の直流電力線(電力線)に接続される構成にしてもよい。なお、この直流電力線には、マイクロバッテリ1,1Xの他に、直流電力を消費する負荷や、直流電力を供給する発電装置(例えば、太陽電池)が接続されていてもよいし、インバータ等を介して系統と連系していてもよい。
また、マイクロバッテリ1,1Xが、マイクロインバータ12及びマイクロコンバータの両方を備えており、交流電力及び直流電力を選択的に入出力可能な構成としてもよい。
[8] 本発明の第2実施形態に係るマイクロバッテリシステム10において、データ処理部23(市場価値評価部)が、データベース22に記録されている充放電データに基づいてマイクロバッテリ1Xまたはバッテリモジュール11の市場価値を算出し、当該市場価値の情報を含む市場価値データを生成してもよい。市場価値とは、例えば取引価格(売買価格)である。
例えば、データ処理部23は、インターネット等のネットワークを介して、新品のマイクロバッテリ1Xまたは新品のバッテリモジュール11の取引価格を取得する。さらに、データ処理部23は、中古のマイクロバッテリ1Xから得られた充放電データに基づいて、当該マイクロバッテリ1Xまたは当該マイクロバッテリ1Xが備えるバッテリモジュール11の劣化状態を推定し、当該マイクロバッテリまたはバッテリモジュール11の新品での取引価格を当該劣化状態に応じて減額することで、中古のマイクロバッテリ1Xまたは中古のバッテリモジュール11の市場価値を算出する。
このマイクロバッテリシステム10では、中古のマイクロバッテリ1Xまたはバッテリモジュール11に対して、適正な市場価値を設定することができる。そのため、中古のマイクロバッテリ1Xまたは中古のバッテリモジュール11の取引市場(例えば、個人または業者が取引を行うウェブオークションなど)における流通を促進することが可能になる。
なお、バッテリ使用者による中古のマイクロバッテリ1Xまたは中古のバッテリモジュール11の売却指示をデータサーバ2が受け付けて、データ処理部23が、当該売却指示を受けて市場価値データを生成するとともに、取引市場となるウェブオークションを運営するウェブサーバに対して当該市場価値データを送信してもよい。さらに、この場合において、バッテリ使用者が売却指示を出した後にマイクロバッテリ1Xの使用を継続すれば、データ処理部23が、データベース22に記録される新たな充放電データを考慮に入れた新たな市場価値データを生成し、ウェブオークションを運営するウェブサーバに対して再送して市場価値(取引価格)を更新してもよい。
また、本発明の第1実施形態に係るマイクロバッテリ1についても、上記と同様の方法で市場価値を算出して取引市場で取引することが可能である。ただし、データ記録部14に記録されている充放電データや機種データ、検査データなどのデータに基づいて市場値が算出されるため、当該データを、データサーバ2のような市場価値を算出可能な所定のサーバに入力する(例えば、バッテリ使用者がマイクロバッテリ1から当該データを読み出して当該サーバに送信する)必要がある。
[9] 本発明の第2実施形態に係るマイクロバッテリシステム10において、マイクロバッテリ1Xが、液晶表示装置などの表示装置及び半導体メモリなどの記録装置で構成される劣化情報表示部を備えており、当該劣化情報表示部においてバッテリモジュール11の劣化状態を表す劣化情報が表示されるようにしてもよい。
表示部に表示される劣化情報とは、例えば、バッテリモジュール11の現在の劣化した放電容量(残存する放電容量)や、上記[8]で述べた市場価値などである。例えば、データ処理部23が、当該劣化情報を含むバッテリ使用者提供データを生成し、マイクロバッテリ1Xが当該バッテリ使用者提供データを受信したり、バッテリ使用者が当該バッテリ使用者提供データをマイクロバッテリ1Xに与えたりすることによって、当該劣化情報表示部が劣化情報を表示する。
このマイクロバッテリシステム10では、マイクロバッテリ1Xの本体に劣化状態が表示されることで、中古のマイクロバッテリ1Xを流通させた場合に即座に価値が把握されることになる。そのため、中古のマイクロバッテリ1Xの流通を、さらに促進させることが可能になる。
なお、バッテリモジュール11をマイクロバッテリ1Xから分離して流通させることも可能である。ただし、このような状況が生じることを想定すると、バッテリモジュール11及び劣化情報表示部を一体化させて、バッテリモジュール11及び劣化情報表示部がマイクロバッテリ1Xに対して一体的に着脱自在となるように構成すると、好ましい。
また、本発明の第1実施形態に係るマイクロバッテリ1についても、上記と同様に劣化情報表示部を備える構成として本体に劣化情報を表示することが可能である。ただし、データ記録部14に記録されている充放電データや機種データ、検査データなどのデータに基づいて劣化情報が生成されるため、当該データを、データサーバ2のような劣化情報を生成可能な所定のサーバに入力する(例えば、バッテリ使用者がマイクロバッテリ1から当該データを読み出して当該サーバに送信する)必要がある。
また、本発明の第1実施形態に係るマイクロバッテリ1が、CPUなどの演算装置及び半導体メモリなどの記憶装置で構成され、データ記録部14に記録されているデータに基づいて劣化情報を生成する劣化情報生成部を備えてもよい。この場合、マイクロバッテリ1が、自ら劣化情報を生成して表示することが可能になる。
[10] 本発明の第1実施形態に係るマイクロバッテリ1及び本発明の第2実施形態に係るマイクロバッテリシステム10において、データ記録部14(図1参照)及びデータベース22(図5参照)が記録するデータは、改ざん等が行われていない公正なデータであることが必要である。そのため、データ記録部14及びデータベース22が記録するデータは、所定の暗号化方法によって暗号化されたものであると好ましい。なお、データの暗号化は、例えば、充放電データ生成部133,133X(図2及び図4参照)やデータ処理部23(図5参照)が行い得る。
本発明は、直流電力を充電及び放電するバッテリモジュールを備えたマイクロバッテリ、マイクロバッテリを備えた蓄電装置及びマイクロバッテリシステムに利用することができる。
1,1X,1Y : マイクロバッテリ
10 : マイクロバッテリシステム
11 : バッテリモジュール
12 : マイクロインバータ(個別電力変換部)
13,13X : データ取得部
131 : 充放電検出部
132 : 温度測定部
133,133X : 充放電データ生成部
14 : データ記録部
15 : データ送信部
16 :充放電データ一時記録部
2 : データサーバ
21 : データ受信部
22 : データベース
23 : データ処理部(利用者提供データ生成部、バッテリ使用者提供データ生成部、市場価値評価部)
24 : データ出力部
25 : バス
A : 交流電力線(電力線)
B,BX : 蓄電装置
C : バッテリコントローラ

Claims (24)

  1. 共通の電力線に対して電気的に接続して1つの蓄電装置を構成するマイクロバッテリであって、
    直流電力を充電及び放電するバッテリモジュールと、
    前記バッテリモジュールが放電する直流電力を変換して前記電力線に電力を出力するとともに、前記電力線から入力される電力を当該バッテリモジュールが充電する直流電力に変換する個別電力変換部と、
    前記バッテリモジュールの充電及び放電を検出することで得られる充放電履歴情報を含む充放電データを生成するデータ取得部と、
    前記充放電データを記録するデータ記録部と
    前記バッテリモジュール、前記個別電力変換部、前記データ取得部及び前記データ記録部を内部に収めて一体化するとともに他のマイクロバッテリとは独立した筐体と、を備え、
    前記蓄電装置に対して一体的に着脱自在となっていることを特徴とするマイクロバッテリ。
  2. 前記データ取得部が、当該データ取得部が備えられている前記マイクロバッテリの使用環境の温度を測定することで得られる温度情報を含む前記充放電データを生成することを特徴とする請求項1に記載のマイクロバッテリ。
  3. 前記データ記録部が、当該データ記録部が備えられている前記マイクロバッテリが備える前記バッテリモジュールの機種の情報を含む機種データを記録していることを特徴とする請求項1または2に記載のマイクロバッテリ。
  4. 前記バッテリモジュール及び前記データ記録部は、前記マイクロバッテリに対して一体的に着脱自在となっていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のマイクロバッテリ。
  5. ある前記蓄電装置から取り外された後であって別の前記蓄電装置に取り付けられる前の中古の前記マイクロバッテリが備える前記データ記録部に、所定の検査装置によって当該マイクロバッテリを検査することで得られる当該マイクロバッテリのリユース前の劣化状態の情報を含む検査データが記録されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のマイクロバッテリ。
  6. 前記データ取得部が生成する前記充放電データに含まれる前記充放電履歴情報の中に、所定の条件を満たしているために重複しているとみなされる部分が存在する場合、前記データ記録部が記録する前記充放電データに含まれる前記充放電履歴情報は、その重複した部分の一部が削除または平均化されていることで情報量が削減された状態になっていることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載のマイクロバッテリ。
  7. 請求項1〜6のいずれか1項に記載の前記マイクロバッテリの複数が共通の前記電力線に対して電気的に接続して構成される蓄電装置であって、
    前記マイクロバッテリが備える前記バッテリモジュールの充電及び放電を制御する充放電制御部を備え、
    前記充放電制御部は、
    所定の試験を行うために、前記蓄電装置に含まれる少なくとも1つの前記マイクロバッテリが備える前記バッテリモジュールを放電させる場合、当該蓄電装置に含まれる他の少なくとも1つの前記マイクロバッテリが備える前記バッテリモジュールを充電させ、
    所定の試験を行うために、前記蓄電装置に含まれる少なくとも1つの前記マイクロバッテリが備える前記バッテリモジュールを充電させる場合、当該蓄電装置に含まれる他の少なくとも1つの前記マイクロバッテリが備える前記バッテリモジュールを放電させることを特徴とする蓄電装置。
  8. 共通の電力線に対して電気的に接続して1つの蓄電装置を構成するマイクロバッテリの少なくとも1つと、前記マイクロバッテリから送信される充放電データを受信して記録するデータサーバと、を備え、
    前記マイクロバッテリは、
    直流電力を充電及び放電するバッテリモジュールと、
    前記バッテリモジュールが放電する直流電力を変換して前記電力線に電力を出力するとともに、前記電力線から入力される電力を当該バッテリモジュールが充電する直流電力に変換する個別電力変換部と、
    前記バッテリモジュールの充電及び放電を検出することで得られる充放電履歴情報を含む充放電データを生成するデータ取得部と、
    前記データ取得部が生成する前記充放電データを送信するデータ送信部と
    前記バッテリモジュール、前記個別電力変換部、前記データ取得部及び前記データ送信部を内部に収めて一体化するとともに他のマイクロバッテリとは独立した筐体と、を備え、
    前記マイクロバッテリは、前記蓄電装置に対して一体的に着脱自在となっており、
    前記データサーバは、
    前記データ送信部が送信する前記充放電データを受信するデータ受信部と、
    前記データ受信部が受信した前記充放電データを記録するデータベースと、を備えることを特徴とするマイクロバッテリシステム。
  9. 前記データ取得部が、当該データ取得部が備えられている前記マイクロバッテリの使用環境の温度を測定することで得られる温度情報を含む前記充放電データを生成することを特徴とする請求項8に記載のマイクロバッテリシステム。
  10. 前記データ取得部が、当該データ取得部が備えられている前記マイクロバッテリが備える前記バッテリモジュールの機種の情報を含む前記充放電データを生成することを特徴とする請求項8または9に記載のマイクロバッテリシステム。
  11. 複数の前記マイクロバッテリが共通の前記電力線に対して電気的に接続して構成される蓄電装置の少なくとも1つが、当該マイクロバッテリが備える前記バッテリモジュールの充電及び放電を制御する充放電制御部を備えており、
    前記充放電制御部は、
    所定の試験を行うために、前記蓄電装置に含まれる少なくとも1つの前記マイクロバッテリが備える前記バッテリモジュールを放電させる場合、当該蓄電装置に含まれる他の少なくとも1つの前記マイクロバッテリが備える前記バッテリモジュールを充電させ、
    所定の試験を行うために、前記蓄電装置に含まれる少なくとも1つの前記マイクロバッテリが備える前記バッテリモジュールを充電させる場合、当該蓄電装置に含まれる他の少なくとも1つの前記マイクロバッテリが備える前記バッテリモジュールを放電させることを特徴とする請求項8〜10のいずれか1項に記載のマイクロバッテリシステム。
  12. 前記マイクロバッテリを複数備え、
    前記データ取得部は、当該データ取得部が備えられている前記マイクロバッテリを識別するための識別情報を含む前記充放電データを生成して送信することを特徴とする請求項8〜11のいずれか1項に記載のマイクロバッテリシステム。
  13. 前記データベースが記録している前記充放電データを用いて、利用者に提供するための利用者提供データを生成する利用者提供データ生成部を、さらに備え、
    前記利用者提供データ生成部が、前記利用者に提供する前記利用者提供データを生成するために、少なくとも、当該利用者以外の第三者が使用する前記マイクロバッテリから得られた前記充放電データを用いることを特徴とする請求項12に記載のマイクロバッテリシステム。
  14. 前記利用者提供データ生成部が、前記充放電データを前記バッテリモジュールの機種毎に区別して用いることで、特定の機種である前記バッテリモジュールの充放電性能を評価し、その評価結果の情報を含む前記利用者提供データを生成することを特徴とする請求項13に記載のマイクロバッテリシステム。
  15. 前記利用者提供データ生成部が、
    前記充放電データを前記バッテリモジュールの機種毎に区別して用いることで、前記バッテリモジュールの機種毎に使用状態と充放電性能との関係を表す劣化判定基準を生成し、
    特定の中古のバッテリモジュールの機種及び使用状態が指定されると、当該中古のバッテリモジュールと同じ機種の前記劣化判定基準に対して、当該中古のバッテリモジュールの使用状態を照合することで、当該中古のバッテリモジュールの充放電性能を推定し、その推定結果の情報を含む前記利用者提供データを生成することを特徴とする請求項13または14に記載のマイクロバッテリシステム。
  16. 前記利用者提供データ生成部が、
    前記充放電データを前記バッテリモジュールの機種毎に区別して用いることで、前記バッテリモジュールの機種毎に充放電性能を評価し、
    特定の設置条件が指定されると、評価した前記バッテリモジュールの機種毎の充放電性能に基づいて、前記設置条件を満たす1または複数の前記バッテリモジュールの機種を選択し、その選択結果の情報を含む前記利用者提供データを生成することを特徴とする請求項13〜15のいずれか1項に記載のマイクロバッテリシステム。
  17. 前記データ取得部が、充電及び放電を検出する対象である前記バッテリモジュールの機種の情報を含む前記充放電データを生成し、
    前記利用者提供データ生成部が、前記充放電データに含まれる前記バッテリモジュールの機種の情報に基づいて、前記充放電データが得られた前記マイクロバッテリが備える前記バッテリモジュールの機種を認識することを特徴とする請求項13〜16のいずれか1項に記載のマイクロバッテリシステム。
  18. 前記利用者提供データ生成部が、複数の前記マイクロバッテリの前記充放電データを比較することで、前記マイクロバッテリの異常の有無を判定し、その判定結果の情報を含む前記利用者提供データを生成することを特徴とする請求項13〜17のいずれか1項に記載のマイクロバッテリシステム。
  19. 前記データ取得部が生成する前記充放電データに含まれる前記充放電履歴情報の中に、所定の条件を満たしているために重複しているとみなされる部分が存在する場合、前記データベースが記録する前記充放電データに含まれる前記充放電履歴情報は、その重複した部分の一部が削除または平均化されていることで情報量が削減された状態になっていることを特徴とする請求項12〜18のいずれか1項に記載のマイクロバッテリシステム。
  20. 前記マイクロバッテリを使用するバッテリ使用者に提供するためのバッテリ使用者提供データを生成するバッテリ使用者提供データ生成部を、さらに備え、
    前記バッテリ使用者提供データ生成部が、前記バッテリ使用者に提供する前記バッテリ使用者提供データを生成するために、少なくとも、当該バッテリ使用者が使用する前記マイクロバッテリから得られた前記充放電データを用いることを特徴とする請求項12〜19のいずれか1項に記載のマイクロバッテリシステム。
  21. 少なくとも1つの前記マイクロバッテリが、前記バッテリ使用者提供データ生成部が生成するバッテリ使用者提供データに含まれる、当該マイクロバッテリが備える前記バッテリモジュールの劣化状態を表す劣化情報を表示する劣化情報表示部を備えることを特徴とする請求項20に記載のマイクロバッテリシステム。
  22. 中古の前記マイクロバッテリまたは中古の前記バッテリモジュールの市場価値を算出し、当該市場価値の情報を含む市場価値データを生成する市場価値評価部を、さらに備え、
    前記市場価値評価部は、少なくとも前記マイクロバッテリから得られた前記充放電データに基づいて、当該マイクロバッテリまたは当該マイクロバッテリが備える前記バッテリモジュールの前記市場価値を算出することを特徴とする請求項8〜21のいずれか1項に記載のマイクロバッテリシステム。
  23. 前記充放電データを一時的に記録する充放電データ一時記録部を、さらに備え、
    前記データ送信部が前記データ受信部に対して前記充放電データを送信できない状況であると、前記充放電データ一時記録部が未送信の前記充放電データを記録し、その後、前記データ送信部が前記データ受信部に対して前記充放電データを送信できる状況になると、前記充放電データ一時記録部が記録した前記充放電データを前記データ送信部が前記データ受信部に対して送信することを特徴とする請求項8〜22のいずれか1項に記載のマイクロバッテリシステム。
  24. 少なくとも1つの前記蓄電装置を構成する複数の前記マイクロバッテリの中に、備えている前記バッテリモジュールの機種が異なる複数の前記マイクロバッテリが含まれていることを特徴とする請求項8〜23のいずれか1項に記載のマイクロバッテリシステム。
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