JP6140049B2 - 還流器および反応機ユニット - Google Patents

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本発明は、反応槽内で気化して排出された原料を凝縮器で凝縮し得られた凝縮液を前記反応槽に向けて還流させる流れと、前記凝縮液を前記受槽に向けて排出させる流れとに分流可能な還流器およびその還流器を備えた反応機ユニットに関する。
化学プラントにおける製造ラインでは、冷却、加熱、凝縮、および蒸発などの熱交換処理が行われる。このような熱交換処理を実行するシステムとして例えば、図4に示す反応機ユニット200が知られている。図4はコンデンサ201が横置きされた反応機ユニット200の一例を示す断面図である。図4に示す反応機ユニット200は、原料を撹拌したり、撹拌した原料を加熱したりする反応槽202と、反応槽202で気化させた原料の蒸気を凝縮させるコンデンサ(熱交換器、凝縮器)201と、凝縮液の一部を貯留する受槽203とを備えた構成をしている。
コンデンサ201は円筒型をしており、一方の端部には原料の蒸気が流入する流入口201aを備え、他方の端部にはこの蒸気の凝縮により得られた凝縮液が排出される排出口201bを備えるように構成されている。なお、コンデンサ201は、一方の端部よりも他方の端部の方が低い位置となるように傾けられた状態で横置きされている。また、この排出口201bには途中で反応槽202に至る還流経路205と受槽203に至る流出経路206とに分岐する経路204が結合されている。還流経路205の途中にはバルブ207aが、流出回路206の途中にはバルブ207bがそれぞれ設けられており、これらバルブ207a,207bの開閉を制御することで各経路を流通する凝縮液の流量を制御することができる。
しかしながらこのような反応機ユニット200は、コンデンサ201が上述したように横置きされているため、システムの設置面積が大きくなるという問題がある。そこで、コンデンサ201の一方の端部に蒸気の流入口201aと凝縮液の排出口201bとを設け、このコンデンサを縦置きし、省スペース化を図ることが考えられる。
このようにコンデンサの一方の端部に蒸気の流入口と凝縮液の排出口を設けた構成としては、例えば、特許文献1に開示された濃縮蒸留装置が知られている。特許文献1に開示された濃縮蒸留装置は、凝縮部(コンデンサ)の下端部側に精留精度調整構造が設けられている。そして、この精留精度調整構造は、凝縮部からの凝縮液を受け止める受部と、受部で受け止めた凝縮液を還流させる戻し管(還流経路)と、受部で受け止めた凝縮液を流出させるための回収管(流出経路)と有した構成となっている。また、蒸気がこの精留調整構造を通じて凝縮部に導かれるように構成されている。
特開2009−106819号公報
ところで、経済性、高耐食性、耐圧性、耐熱性の観点から化学プラントにおける製造ラインでの反応機ユニットで用いる装置に対してグラスライニング処理を施した機器を使用する場合がある。しかしながら、特許文献1に開示された精留精度調整構造は、戻し管および流出経路を備えた複雑な構造となっており、グラスライニング処理を施すことが困難である。また、戻し管および流出経路が形成されているため、精留精度調整構造内の洗浄も困難となる。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、グラスライニング処理された還流器本体を形成させることを可能とするとともに、この還流器本体内の洗浄を容易とする還流器を提供する。さらには、本発明は、グラスライニング処理された還流器本体を形成させることを可能とするとともに、この還流器本体内の洗浄を容易とする還流器を備えた反応機ユニットを提供することを目的とする。
本発明に係る還流器は、上記した課題を解決するために、反応槽内で気化して排出された原料を凝縮器で凝縮し得られた凝縮液を前記反応槽に向けて還流させる流れと、前記凝縮液を受槽に向けて排出させる流れとに分流可能な還流器であって、前記凝縮液を一時貯留する貯留空間が形成された貯留部と、前記貯留部を前記反応槽に接続する反応槽側ポート部と、前記貯留部を前記受槽に接続する受槽側ポート部とを有し、内面がグラスライニング処理された還流器本体と、前記還流器本体とは別体であり、前記貯留空間内に突出するように前記反応槽側ポート部に挿入される中子と、を備え、前記中子には、前記貯留空間の外側において前記反応槽に向けて開口した外側開口と、前記貯留空間の内側において前記受槽側ポート部よりも高い位置で前記貯留空間に向けて開口した1以上の内側開口と、前記外側開口と前記内側開口とを連通させる流通路とが形成されている。
上記した構成によると、この還流器本体には、反応槽側ポート部が形成されているため中子を貯留部の貯留空間内に挿通させ、この中子を介して貯留部の貯留空間と反応槽とを連通させることができる。さらに還流器本体には受槽側ポート部が形成されているため、この受槽側ポート部を介して貯留部の貯留空間と受槽とを連通させ、貯留空間内に一時貯留される凝縮液を受槽に送出させることができる。
また、中子は、貯留空間内に突出しており、この貯留空間の内側において受槽側ポート部よりも高い位置に内側開口と、貯留空間の外側において反応槽に向けて開口した外側開口と、これらを連通させる流通路とが形成されているため、貯留空間に貯留された凝縮液の水位がこの内側開口の位置に達するまで凝縮液が反応槽側に流れることがない。つまり、貯留部において貯留させる凝縮液の貯留量を調節することで、この中子により凝縮液の反応槽への流通を制御することができる。
ここで本発明に係る還流器は、上記した中子を還流器本体とは別体で設けるため、中子と同様の機能を有する管路を還流器本体内に一体に形成した構成と比較して複雑な加工が不要となり、グラスライニング処理された還流器本体の形成を可能とさせる。また中子を取り外すことで還流器本体内の洗浄を容易に行うことができる。
よって、本発明に係る還流器は、グラスライニング処理された還流器本体を形成させることを可能とするとともに、この還流器本体内の洗浄を容易とするという効果を奏する。
また、本発明に係る還流器は、上記した構成において、前記反応槽内で気化された原料が、前記外側開口から流入し、前記流通路を通じて前記内側開口から前記貯留部内へと排出されており、前記内側開口の総開口面積が、前記外側開口の総開口面積よりも大きくなるように構成されていてもよい。
ここで、中子の内側開口には、気化された原料と凝縮液との気液がともに出入りする構成となっている。
上記した構成によると、本発明に係る還流器では、中子の内側開口の総開口面積が、前記外側開口の総開口面積よりも大きいため、この内側開口を介して反応槽から還流器本体の貯留部内に気化された原料が排出される際に生じる圧損を低減させることができる。
なお、総開口面積とは、1以上の開口の面積を足し合わせた面積である。
また、本発明に係る還流器は、上記した構成において、前記反応槽側ポート部および前記受槽側ポート部は、前記貯留部の底壁に設けられており、前記反応槽側ポート部は、前記底壁の中心よりもその底壁の外周側にずれた位置となるように構成されていてもよい。
上記した構成によると前記受槽側ポート部は前記貯留部の底壁の中心よりもその外周側にずれた位置となるため、受槽側ポート部を底壁に設けることができる範囲の自由度が大きくなる。
このように受槽側ポート部を設けることができる範囲の自由度が増すため、底壁における最低部に位置する部分に受槽側ポート部を設けることもできる。このように受槽側ポート部を底壁における最低部に位置する部分に設けた場合、貯留部において凝縮液が残ってしまうことを防止することができる。
本発明に係る還流器は、上記した構成において、前記中子は、前記貯留部の底壁から鉛直方向に延びる円筒部と、前記円筒部の上端を閉鎖する上壁部と、を備え、前記円筒部は、その側周面に1以上の前記内側開口が、下端に前記外側開口が、該円筒部内に該内側開口と該外側開口とを連通させる流通路がそれぞれ形成されており、前記内側開口は、該内側開口から排出される気化された原料が前記貯留部内において均一に分散されるように、前記円筒部の側周面において、この貯留部の底壁の中心軸と対向する位置よりも円周方向にずれた位置に形成されていてもよい。
上記した構成によると、内側開口が底壁の中心軸と対向する位置よりもその内側開口の側周面において周方向にずれた位置に形成されているため、内側開口から排出された、気化された原料は、貯留部内においてより均一に分散された状態とすることができる。このように気化された原料を、より均一に分散された状態とすることができるため、その凝縮を例えば熱交換器などの装置によってより効率よく行うことができる。
本発明に係る還流器は、上記した構成において、前記内側開口は、前記中子の側壁において上下方向に沿った方向に複数形成されていてもよい。
上記した構成によると、中子の側壁において、上下方向に沿った方向に内側開口が複数形成されている。このため、下方側に形成された内側開口にて主として凝縮液を流通させ、上方側に形成された内側開口にて主として気化された原料を流通させることができる。このため、対向する方向に流通する凝縮液と気化された原料とにおいて、両者が互いの流通を阻害することを防止することができる。
本発明に係る還流器は、上記した構成において、前記内側開口の開口形状は、長軸が上下方向を向く楕円であってもよい。
上記した構成によると、前記内側開口の開口形状は、長軸が上下方向を向く楕円であるため、内側開口における下方側に凝縮液を流通させ、上方側に気化された原料を流通させることができる。
このため、対向する方向に流通する凝縮液と気化された原料とにおいて、両者が互いの流通を阻害することを防止することができる。
本発明に係る還流器は、上記した構成において、前記還流器本体は、該還流器本体内を視認するための窓部が嵌合された、1以上の側壁開口部をさらに有するように構成されていてもよい。
上記した構成によると、還流器本体が、窓部が嵌合された側壁開口部を備えるため、作業者等は、この窓部から還流器本体内の様子を視認することができる。
本発明に係る反応機ユニットは、上記した課題を解決するために、反応処理を行うために原料を加熱する加熱部を備えた容器である反応槽と、前記反応槽の加熱部により加熱され、気化した原料を、冷媒との熱交換により凝縮させる凝縮器と、前記凝縮器により凝縮され、得られた凝縮液を貯留するための容器である受槽と、前記凝縮液を、前記反応槽に向けて還流させる流れと、該凝縮液を前記受槽に向けて排出させる流れとに分流可能とする還流器と、前記反応槽と前記還流器との間で前記気化された原料および前記凝縮液を流通させる還流経路と、前記受槽と前記還流器との間で前記凝縮液を流通させる流出経路と、前記流出経路の途中に設けられ、この流出経路を流通する凝縮液の流量を制御するバルブと、を備え、前記還流器は、前記凝縮液を一時貯留する貯留空間が形成された貯留部と、前記貯留部と前記反応槽とを連通させるために前記還流経路と連結される反応槽側ポート部と、前記貯留部と前記受槽とを連通させるために前記流出経路と連結される受槽側ポート部とを有し、内面がグラスライニング処理された還流器本体と、前記還流器本体とは別体であり、前記貯留空間内に突出するように前記反応槽側ポート部に挿入される中子と、を備え、前記中子には、前記貯留空間の外側において前記反応槽と連通するように前記還流経路と連結するために開口した外側開口と、前記貯留空間において前記受槽側ポート部よりも高い位置で前記貯留空間に向けて開口した1以上の内側開口と、前記外側開口と前記内側開口とを連通させる流通路とが形成されている。
上記した構成によると、反応槽、凝縮器、受槽、および還流器を備えているため、反応槽にて原料を気化させ、気化した原料を、還流器を通じて凝縮器に送出し、凝縮器にて凝縮させることができる。また、受槽を備えているため、凝縮器で凝縮され得られた凝縮液を、還流器を通じてこの受槽に送出し、貯留させることができる。
また、還流器本体は、反応槽側ポート部を有しているため、中子を貯留部の貯留空間において突出するように挿通させ、この中子を介して貯留部と還流経路とを連通させることができる。さらに還流器本体は、受槽側ポート部を有しているため、貯留部に貯留される凝縮液をこの受槽側ポート部から流出経路を通じて受槽に送出させることで凝縮液の貯留量を調整することができる。
また、還流器本体とは別体で設けられた中子は、貯留空間において受槽側ポート部より高い位置で内側開口が形成されているため、貯留部内の凝縮液の水位がこの内側開口の位置に達するまで凝縮液は反応槽側に流通することはない。つまり、流出経路に備えられたバルブの開閉といった簡単なバルブ操作で還流量を調節することができる。
このように、本発明に係る反応機ユニットが備える還流器は、凝縮液を適切に反応槽へ還流させることができるとともに、必要に応じて受槽に凝縮液を送出させることもできる。このため、還流器が備えられた凝縮器の一方の端部側において、気化した原料を流入させたり、この原料が凝縮され生成された凝縮液を流出させたりすることができ、これにより凝縮器を縦置きすることができる。このため、凝縮器が横置きされた反応機ユニットの構成と比較して、ユニット設置スペースを削減するとともに、凝縮器から流出される凝縮液を流通させる配管を別途設ける必要がない。
以上のように、本発明に係る反応機ユニットは、簡単なバルブ操作で還流量を調整できるとともに、ユニット設置スペースおよび配管の削減を実現することができる。
さらに中子を還流器本体とは別体で設けるため、この中子と同様の機能を有する管路を還流器本体内に一体に形成した構成と比較して複雑な加工が不要となり、グラスライニング処理された還流器本体の形成を可能とさせる。また中子を取り外すことで還流器本体内の洗浄を容易に行うことができる。
よって、本発明に係る反応機ユニットでは、グラスライニング処理された還流器本体を形成させることを可能とするとともに、この還流器本体内の洗浄を容易とする還流器を備えることができるという効果を奏する。
本発明に係る還流器は、以上に説明したように構成され、グラスライニング処理された還流器本体を形成させることを可能とするとともに、この還流器本体内の洗浄を容易とするという効果を奏する。また、本発明に係る反応機ユニットは、以上のように説明したように構成され、グラスライニング処理された還流器本体を形成させることを可能とするとともに、この還流器本体内の洗浄を容易とする還流器を備えることができるという効果を奏する。
本発明の実施の形態に係る反応機ユニットの概略構成の一例を示す断面図である。 図1に示す反応機ユニットが備える還流器の一例を示す断面図である。 図2に示す還流器における受槽側ポート部と反応槽側ポート部との配置関係の一例を示す平面図である。 コンデンサが横置きされた反応機ユニットの一例を示す断面図である。
本発明の実施形態に係る反応機ユニット100は、化学プラントの製造ラインにおいて、冷却、加熱、凝縮、および蒸発などの熱交換処理を実行することができるシステムである。
以下、本発明の実施形態に係る反応機ユニット100の具体的な構成例について、図面を参照しながら説明する。なお、以下では全ての図面を通じて同一又は相当する要素には同一の参照符号を付して、その重複する説明を省略する。
(反応機ユニットの構成)
図1を参照して反応機ユニット100の概略構成について説明する。図1は、本発明の実施の形態に係る反応機ユニット100の概略構成の一例を示す断面図である。
図1に示すように、反応機ユニット100は、反応槽1、コンデンサ(凝縮器)2、受槽3、および還流器4を備えてなる構成である。反応機ユニット100では、反応槽1、コンデンサ2、および受槽3それぞれは架台101,102によって支持されている。なお、図1において、説明の便宜上、コンデンサ2を支持する架台については特に図示していない。また、還流器4と反応槽1との間に還流経路5が、還流器4と受槽3との間に流出経路6がそれぞれ設けられている。なお、本実施の形態に係る反応機ユニット100が備える各部は、その内面にグラスライニング処理が施されている。グラスライニング処理は、炭素鋼などの母材金属に、母材金属との密着を担う下引きグラス層と耐食性等の機能を発揮する上引きグラス層とを形成する処理である。このため、グラスライニング処理が施された各部を備える反応機ユニット100は、高耐食性を有するとともに、耐圧性、耐熱性、(経済性)をも有することができる。以下、反応機ユニット100が備える各部について説明する。
(受槽)
まず、受槽3について説明する。受槽3はコンデンサ2における、冷媒と気化された原料との間における熱交換によって生成された凝縮液の一部または全てを貯留するための密閉された円筒型容器である。受槽3は上述したようにグラスライニング処理が施されている。
(コンデンサ)
次に図1を参照して本実施の形態に係る反応機ユニット100が備えるコンデンサ2の構成について説明する。
コンデンサ2は、本体部として円筒形状の器胴シェル21を備え、その一方の端部にグラスライニング製ヘッド22が設けられた多管式熱交換器である。コンデンサ2は上述したようにグラスライニング処理が施されている。図1に示すように、コンデンサ2はその軸方向が鉛直方向となるように縦置きされ、上端部側にヘッド22が位置するように不図示の架台によって支持されている。図1に示すように、このヘッド22には不図示の真空ポンプなどにより真空に引くための連通口ノズル23が設けられている。
コンデンサ2の内部においては、図1に示すように、このコンデンサ2の長手方向に沿って複数の伝熱管24が配置されている。複数の伝熱管24の両端部は、器胴シェル21の断面に沿って配置された一対の金属管板25a、25bに取り付けられている。すなわち、本実施の形態に係るコンデンサ2は、固定管板型多管式熱交換器として構成されている。しかしながら、コンデンサ2の構成はこのような固定管板型多管式熱交換器に限定されるものではなく、片方の端部にある管板を可動式とした浮動頭型多管式熱交換器等の他の熱交換器でもよい。あるいは、U字状に曲げた伝熱管24を用いたU字管型多管式熱交換器であってもよい。
図1に示すように器胴シェル21は、その内部と連通するように形成された入口側ノズル27と出口側ノズル26とを備えている。そして、外部から供給された熱媒体(本実施形態では冷媒)が入口側ノズル27から器胴シェル21内に流入し、出口側ノズル26から排出されるようになっている。一方、反応槽1から排気された蒸気が複数の伝熱管24内を流通している。
このため、コンデンサ2では、伝熱管24内を流通する蒸気と、器胴シェル21内であって伝熱管24の外周を流通する冷媒とが熱交換することで、蒸気から凝縮液が生成される。凝縮液は、鉛直方向に立設された伝熱管24内を下向きに移動しコンデンサ2の下端部に結合された還流器4に導かれる。
(反応槽)
次に、図1を参照して本実施の形態に係る反応機ユニット100が備える反応槽1の構成について説明する。
反応槽1は、化学工場などにおいて液体の反応処理を行うために用いられる、グラスライニング処理された容器であり、槽本体11、撹拌翼32、回転駆動部31、およびジャケット(加熱部)33を備えてなる構成である。
槽本体11は、竪型円筒形状の容器であり、反応処理する原料を貯留する貯留空間を有する。図1に示すように槽本体11の下面11aおよび上面11bは上下方向にそれぞれ突出して湾曲した円弧状の皿形を有している。下面11aには、排出ノズル12が一体的に設けられている。排出ノズル12には不図示の制御バルブ(例えば、フラッシュバルブ等)が備えられている。そして、反応槽1では、制御バルブを開くことにより、排出ノズル12を介して槽内に貯留された液体を排出することができるように構成されている。
槽本体11の上面11bには、図1に示すように円筒形状の撹拌口ノズル13、蒸気出口ノズル14、およびマンホール15が一体的に設けられている。
撹拌口ノズル13にはグラスライニング処理された撹拌翼32が挿通されている。撹拌翼32は、円筒棒状部材の回転軸とその下端部に羽部材を備えた構成となっている。撹拌翼32の上端部は撹拌口ノズル13から槽本体11の外方に突出し、槽本体11の上面11bに固定された回転駆動部31に連結される。回転駆動部31は、いわゆる、電動機付き減速機であり、撹拌翼32の回転軸を回転させるものである。回転駆動部31が駆動し、回転軸を回転させることにより、回転軸の下端部に設けられた羽部材が回転し、反応槽1内に貯留されている液体を撹拌する。
蒸気出口ノズル14は、還流経路5と連通し、槽本体11内で加熱され、気化した原料を排出させたり、この気化した原料が冷却され生成された凝縮液の流入を受け入れたりするためのノズルである。蒸気出口ノズル14の端部と還流経路5の端部とは配管接合されている。
マンホール15は、洗浄または点検において作業者等が槽本体11内に入ったり、液体を投入したりするための開口であり、密閉のための蓋体16が設けられている。
また、加熱源として槽本体11の外周を取り囲むようにジャケット33が取り付けられている。ジャケット33に流入する熱媒体によって槽本体11が加熱されることで、槽本体11内に貯留されている原料が蒸発し、蒸気出口ノズル14から排出される。排出された蒸気は、還流経路5、および還流器4を通じてコンデンサ2に導かれる。
なお、槽本体11の上面には図示しないノズルが複数形成され、温度計などの計器やバッフルなどが接続されている。
(還流器)
還流器4は、反応槽1から排出された蒸気をコンデンサ2に導いたり、コンデンサ2にて蒸気が凝縮され得られた凝縮液を受槽3側に流通させる流れと反応槽1側に流通させる流れとに分流したりすることができるものである。還流器4は図2に示すように還流器本体41、中子42、および窓部43を備えてなる構成である。図2は、図1に示す反応機ユニット100が備える還流器4の一例を示す断面図である。
還流器本体41は、グラスライニング処理が施された有底の略円筒形状部材であり、その上部には開口部44が形成されている。上述したようにこの開口部44の端部とコンデンサ2の端部とがクランプ51によって配管接合される。一方、還流器本体41の下部には下方向に突出して湾曲した円弧状の皿形を有する還流器底壁(底壁)41aが形成されている。
上記した外観形状を有する還流器本体41は、凝縮液を一時貯留するための貯留空間を有する貯留部41cを備える。本実施形態では、この貯留部41cの底壁は、還流器底壁41aとなる。
また、還流器本体41の還流器底壁41aには、図2に示すように受槽側ポート部46および反応槽側ポート部47が一体的に形成されている。また、還流器本体41の還流器側壁41bには側壁開口部45が一体的に形成されている。
受槽側ポート部46は、図2に示すように、還流器本体41の鉛直方向下側に突出した略円筒形状をしており、貯留部41c内の貯留空間と連通している。図2では特に図示していないが、受槽側ポート部46の端部と流出経路6の端部とは、配管接合されている。
また、上述の図1に示すように、この流出経路6の途中(本実施形態では流出経路6における還流器4との連結部分近傍)にバルブ7が設けられており、このバルブ7を閉じた状態のときは、コンデンサ2から還流器本体41内に流入してきた凝縮液が貯留部41c内に貯まり、バルブ7を開いた状態に切り替えると、貯留部41cに貯留した凝縮液が流出経路6を通じて受槽3に流れるように構成されている。
反応槽側ポート部47は、図2に示すように、還流器本体41の鉛直方向下側に突出した略円筒形状をしており、貯留部41c内の貯留空間と連通している。この反応槽側ポート部47の端部とフレキシブルジョイント8の端部とは、後述する中子42の下端とともにフランジ継手によって配管接合されている。なお、この結合部分にガスケットを設けシールする構成であってもよい。
反応槽側ポート部47にはポリテトラフルオロエチレン(PTFE)などのフッ素樹脂により形成された中子42が挿通されている。中子42は、鉛直方向に延びる円筒部42bと、円筒部42bの上端を閉鎖する上壁部42aと、円筒部42bの下端側において側方に突出するフランジ部42cとを備えた構成である。円筒部42bの上端側には貯留部41cの貯留空間内に向けて開口した複数の内側開口40a(上側開口)が形成されている。また、円筒部42bの下端には、反応槽1と連通する還流経路5側に向けて開口した外側開口40b(下側開口)が形成されている。この外側開口40bは、図2に示すように、貯留部41cの有する貯留空間の外側に位置する。そして、円筒部42b内にはこの内側開口40aと外側開口40bとを連通させる流通路40cが形成されている。
中子42は、円筒部42bの軸方向が鉛直方向に沿った姿勢となるように、反応槽側ポート部47内に気密に挿通されている。そして、この中子42の下方側の端部は、フレキシブルジョイント8を介して還流経路5と結合される。なお、中子42を形成する素材はこのPTFEなどのフッ素樹脂に限定されるものではない。例えば、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレン(PE)などの樹脂、ハステロイ(登録商標)などNi−Fe−Moの耐食合金により形成されてもよいし、ガラスによって形成されてもよい。この中子42の構成についての詳細は後述する。
一方、還流器側壁41bには、側壁開口部45がさらに形成されており、側壁開口部45の先端には強化ガラスで形成された窓部43が設けられている。側壁開口部45は、還流器本体41の還流器側壁41bから水平方向に突出した略円筒形状をし、還流器本体41内と連通している。そして、この側壁開口部45の端部に透明板を有する窓部43が嵌合される。側壁開口部45と窓部43とは、例えば、フランジ継手などによって連結される。
図2では、側壁開口部45は還流器側壁41bにおいて1つ設けられた構成であるがこれに限定されるものではない。還流器側壁41bにおける対向する位置に2つの側壁開口部45が設けられた構成であってもよい。このように、還流器4は窓部43が嵌合された側壁開口部45を備えるため、この窓部43から還流器本体41内部の様子を確認することができ、例えば視流器などの装置を新たに設ける必要がない。
なお、上述したコンデンサ2は、付属のラグ、ブラケット等により独立してサポートされる。
次に、還流器底壁41aにおける受槽側ポート部46と反応槽側ポート部47の配置関係について説明する。図3に示すように、還流器本体41において、円形となる還流器底壁41aの中心Oより、その外周に向かって左側にずれた位置に反応槽側ポート部47が形成されている。このように反応槽側ポート部47が中心Oよりも還流器底壁41aの外周側にずれた位置に形成されているのは、この反応槽側ポート部47とともに還流器底壁41aに形成する受槽側ポート部46をできるだけ還流器底壁41aの中心Oに近い位置に配置させるためである。図3は、図2に示す還流器4における受槽側ポート部46と反応槽側ポート部47との配置関係の一例を示す平面図である。
つまり、母材金属の内面側にグラス層が形成されている還流器本体41では、上述したようにその還流器底壁41aは、下方に突出した皿形となるため、還流器底壁41aの中心Oが最も低い最底部となる。このため、できるだけこの最低部近傍に受槽側ポート部46を形成し、還流器本体41内に残留する凝縮液の量を低減させるように構成されている。
図3では、受槽側ポート部46も還流器底壁41aの中心Oより右側にずれた位置に形成されているが、これは、還流器底壁41aの寸法と反応槽側ポート部47の断面寸法との関係により中心よりも右側にずれた位置となっている。しかしながら、還流器底壁41aの寸法が反応槽側ポート部47の断面寸法に対して十分に大きくなるような関係にある場合は、反応槽側ポート部47をできるだけ還流器底壁41aの中心Oから離れた位置に配置し、受槽側ポート部46を還流器底壁41aの中心O付近に配置することが好適である。
(中子)
次に、上述した反応槽側ポート部47内に挿通される中子42の構成について詳細に説明する。中子42は、上述したように円筒部42bの上端側に上壁部42aを、下端側にフランジ部42cを備えてなる構成である。そして、円筒部42bの上端側の側周面、より正確には貯留部41cの貯留空間内において底壁41aから突出した部分であって、受槽側ポート部46より高い位置となる円筒部42bの側周面に内側開口40aが形成されている。
ここで、本実施の形態に係る反応機ユニット100では、縦置きされたコンデンサ2で生成された凝縮液は、以下の流通経路をたどって反応槽1へと導かれる。すなわち、コンデンサ2で生成された凝縮液は、重力に従って下方に向かって流れ、還流器本体41内に流入する。そして、流出経路6の途中に設けられたバルブ7が閉じられているときは、還流器本体41の貯留部41c内に凝縮液が貯まるように構成されている。
凝縮液の水位が円筒部42bに形成された内側開口40aに達すると、この内側開口40aから、中子42内の流通路40cに流入する。そして流通路40cを流通した凝縮液は、外側開口40bから還流経路5に向かって排出され、この還流経路5を通じて反応槽1へと導かれる。
中子42では、コンデンサ2から流入してきた凝縮液がこの中子42内に直接入らないようにするため、上壁部42aを塞いだ形状としている。なお、上壁部42aは別体の蓋部材によって塞がれた構成としてもよいし、上壁部42aと円筒部42bとを一体に形成した構成としてもよい。
また、上述したように凝縮液が流れ込む内側開口40aの開口形状は、円筒部42bの軸方向に沿った方向に長軸となる楕円形状であってもよいし、円形であってもよく任意である。また、円筒部42bの側壁に形成される内側開口40aの個数は、1つであってもよいし、それ以上であってもよい。すべての内側開口40aの面積を足し合わせた総面積が少なくとも中子42の円筒部42bの下端に形成された外側開口40bの開口面積以上、より好ましくは開口面積よりも大きくなればよい。
つまり、この内側開口40aは還流器本体41内に貯留された凝縮液を反応槽1側に流出させる開口であるとともに、反応槽1から排出された気化された原料の蒸気を還流器本体41内に流入させるための開口でもある。そのため内側開口40aの総開口面積が小さくなればなるほど、中子42内の流通路40cを流通し、還流器本体41内に導かれる蒸気の圧損が大きくなってしまう。そこで、中子42において蒸気が流出される側となる内側開口40aの総開口面積が、蒸気が流入する側となる中子42の外側開口40bの開口面積以上、好ましくは外側開口40bの開口面積よりも大きくなるように構成されている。
本実施形態の中子42では、図2、図3に示すように、円筒部42bの側周壁において、円筒部42bの軸方向に沿った方向に2つ配置された内側開口40の群が2か所、形成されている。また、図3に示すように水平面でみたときの2か所の内側開口40の群の位置関係は、円筒部42bの断面形状における中心Aと内側開口40の中心Bとを結ぶ線と、この中心Aと還流器底壁41aの中心Oとを結ぶ線とがなす角度が60度となる位置となっている。すなわち、円筒部42bの断面形状の中心Aと還流器底壁41aの中心Oとを結ぶ線を軸として線対称にそれぞれ60度傾いた位置に内側開口40の中心Bが位置するように内側開口40の群が形成された構成となっている。
しかしながら、水平面上における内側開口40の群の配置はこの位置関係に限定されるものではない。内側開口40から排出される蒸気が還流器本体41内でできるだけ均一に分散されるような配置関係となるように、円筒部42bの側壁において、還流器底壁41aの中心Oを通る中心軸と対向する位置よりも周方向にずれた位置に内側開口40を形成する。
ところで、中子42と同様の機能を有する管を還流器本体41と一体に形成する構成が考えられるが、本実施形態のように、グラスライニング処理された還流器4においてそのような加工を施すことは困難である。そこで、本実施の形態に係る還流器4では、還流器本体41とは別体に中子42を設けた構成としている。また、このように中子42を還流器本体41と別体に設ける構成としたため、還流器本体41から中子42を取り外し、分解洗浄を行うことができる。このため、中子42と同様な管を還流器本体41と一体に形成した構成と比較して洗浄が容易となる。
なお、上記した構成を有する中子42は、図2に示すように反応槽側ポート部47の端部においてフレキシブルジョイント8の端部とともにフランジ継手で連結されることにより、反応槽側ポート部47内に固定されている。より具体的には、反応槽側ポート部47の端部およびフレキシブルジョイント8の端部それぞれも、中子42の下端側の端部と同様にフランジが形成されている。そこで、中子42のフランジ部42cが、反応槽側ポート部47のフランジ部分と、フレキシブルジョイント8のフランジ部分とで挟持されて、中子が所定の位置に固定されるようにフランジ継手で連結される。
また、還流器4と反応槽1との間に配管される還流経路5は、還流器4とフレキシブルジョイント8を介して連結された構成となっている。還流器4と反応槽1との間の連結をこのような構成とすることで、コンデンサ2および反応槽1の伸縮等により還流経路5やこの還流経路5が連結されている反応槽1などの機器が破損することを防止することができる。
また、本実施の形態に係る還流器4では、反応槽側ポート部47が還流器本体41の還流器底壁41aに形成されており、中子42がこの反応槽側ポート部47内に挿通され、還流器本体41内において還流器底壁41aから鉛直方向上側に突出するように配置された構成であった。しかしながら、中子42の配置位置はこれに限定されるものではない。例えば、還流器本体41の還流器側壁41bに反応槽側ポート部47が形成されており、中子42がこの反応槽側ポート部47内に挿通され、還流器本体41a内において水平方向に突出するように配置された構成であってもよい。
すなわち、還流器本体41の貯留部41cにおいて中子42の内側開口40aが受槽側ポート部46の位置よりも上方に位置していればよい。
上記説明から、当業者にとっては、本発明の多くの改良や他の実施形態が明らかである。従って、上記説明は、例示としてのみ解釈されるべきであり、本発明を実行する最良の態様を当業者に教示する目的で提供されたものである。本発明の精神を逸脱することなく、その構造及び/又は機能の詳細を実質的に変更できる。
本発明の還流器は、高耐久性を有しつつ、反応槽で気化させた原料を凝縮させ、得られた凝縮液の一部を留出したり、凝縮液の一部をこの反応槽に戻したりすることができる。このため、化学プラントなどにおいて反応槽に凝縮液を還流させることが必要となる反応機ユニットにおいて広く利用できる。
1 反応槽
2 コンデンサ(凝縮器)
3 受槽
4 還流器
5 還流経路
6 流出経路
7 バルブ
8 フレキシブルジョイント
33 ジャケットヒーター(加熱部)
40a 内側開口
40b 外側開口
40c 流通路
41 還流器本体
41a 還流器底壁
41b 還流器側壁
41c 貯留部
42 中子
42a 上壁部
42b 円筒部
43 窓部
44 開口部
45 側壁開口部
46 受槽側ポート部
47 反応槽側ポート部
100 反応機ユニット

Claims (8)

  1. 反応槽内で気化して排出された原料を凝縮器で凝縮し得られた凝縮液を前記反応槽に向けて還流させる流れと、前記凝縮液を受槽に向けて排出させる流れとに分流可能な還流器であって、
    前記凝縮液を一時貯留する貯留空間が形成された貯留部と、前記貯留部と前記反応槽とを連通させるため、前記凝縮液を還流させる還流経路と連結される反応槽側ポート部と、前記貯留部を前記受槽に接続する受槽側ポート部とを有し、内面がグラスライニング処理された還流器本体と、
    前記還流器本体とは別体であり、前記貯留空間内に突出するように前記反応槽側ポート部に挿入される中子と、を備え、
    前記中子には、前記貯留空間の外側において前記反応槽に向けて開口した外側開口と、前記貯留空間の内側において前記受槽側ポート部よりも高い位置で前記貯留空間に向けて開口した1以上の内側開口と、前記外側開口と前記内側開口とを連通させる流通路とが形成され、該中子の端部は前記反応槽側ポート部の端部とともに前記還流経路とフランジ継手によって配管接合された還流器。
  2. 前記反応槽内で気化された原料が、前記外側開口から流入し、前記流通路を通じて前記内側開口から前記貯留部内へと排出されており、
    前記内側開口の総開口面積が、前記外側開口の総開口面積よりも大きい請求項1に記載の還流器。
  3. 前記反応槽側ポート部および前記受槽側ポート部は、前記貯留部の底壁に設けられており、
    前記反応槽側ポート部は、前記底壁の中心よりもその底壁の外周側にずれた位置となる請求項1または2に記載の還流器。
  4. 反応槽内で気化して排出された原料を凝縮器で凝縮し得られた凝縮液を前記反応槽に向けて還流させる流れと、前記凝縮液を受槽に向けて排出させる流れとに分流可能な還流器であって、
    前記凝縮液を一時貯留する貯留空間が形成された貯留部と、前記貯留部を前記反応槽に接続する反応槽側ポート部と、前記貯留部を前記受槽に接続する受槽側ポート部とを有し、内面がグラスライニング処理された還流器本体と、
    前記還流器本体とは別体であり、前記貯留空間内に突出するように前記反応槽側ポート部に挿入される中子と、を備え、
    前記中子には、前記貯留空間の外側において前記反応槽に向けて開口した外側開口と、前記貯留空間の内側において前記受槽側ポート部よりも高い位置で前記貯留空間に向けて開口した1以上の内側開口と、前記外側開口と前記内側開口とを連通させる流通路とが形成されており、
    前記反応槽側ポート部および前記受槽側ポート部は、前記貯留部の底壁に設けられており、
    前記反応槽側ポート部は、前記底壁の中心よりもその底壁の外周側にずれた位置となっており、
    前記中子は、前記貯留部の底壁から上方に突出する円筒部と、前記円筒部の上端を閉鎖する上壁部と、を有し
    前記円筒部は、その側周面に1以上の前記内側開口が、下端に前記外側開口が、該円筒部内に該内側開口と該外側開口とを連通させる流通路がそれぞれ形成されており、
    前記内側開口は、該内側開口から排出される気化された原料が前記貯留部内において均一に分散されるように、前記円筒部の側周面において、この貯留部の底壁の中心軸と対向する位置よりも円周方向にずれた位置に形成されている還流器。
  5. 前記内側開口は、前記中子の側壁において上下方向に沿った方向に複数形成されている請求項1から4のいずれか1項に記載の還流器。
  6. 前記内側開口の開口形状は、長軸が上下方向を向く楕円である請求項1から5のいずれか1項に記載の還流器。
  7. 前記還流器本体は、該還流器本体内を視認するための窓部が嵌合された、1以上の側壁開口部をさらに有する請求項1から6のいずれか1項に記載の還流器。
  8. 反応処理を行うために原料を加熱する加熱部を備えた容器である反応槽と、
    前記反応槽の加熱部により加熱され、気化した原料を、冷媒との熱交換により凝縮させる凝縮器と、
    前記凝縮器により凝縮され、得られた凝縮液を貯留するための容器である受槽と、
    前記凝縮液を、前記反応槽に向けて還流させる流れと、該凝縮液を前記受槽に向けて排出させる流れとに分流可能とする還流器と、
    前記反応槽と前記還流器との間で前記気化された原料および前記凝縮液を流通させる還流経路と、
    前記受槽と前記還流器との間で前記凝縮液を流通させる流出経路と、
    前記流出経路の途中に設けられ、この流出経路を流通する凝縮液の流量を制御するバルブと、を備え、
    前記還流器は、
    前記凝縮液を一時貯留する貯留空間が形成された貯留部と、前記貯留部と前記反応槽とを連通させるために前記還流経路と連結される反応槽側ポート部と、前記貯留部と前記受槽とを連通させるために前記流出経路と連結される受槽側ポート部とを有し、内面がグラスライニング処理された還流器本体と、
    前記還流器本体とは別体であり、前記貯留空間内に突出するように前記反応槽側ポート部に挿入される中子と、を備え、
    前記中子には、前記貯留空間の外側において前記反応槽と連通するように前記還流経路と連結するために開口した外側開口と、前記貯留空間において前記受槽側ポート部よりも高い位置で前記貯留空間に向けて開口した1以上の内側開口と、前記外側開口と前記内側開口とを連通させる流通路とが形成され、該中子の端部は前記反応槽側ポート部の端部とともに前記還流経路とフランジ継手によって配管接合された反応機ユニット。
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