以下では、本発明の実施の形態について図面を用いて詳細に説明する。ただし、本発明は以下の説明に限定されず、本発明の趣旨及びその範囲から逸脱することなくその形態及び詳細を様々に変更し得ることは、当業者であれば容易に理解される。従って、本発明は、以下に示す実施の形態の記載内容に限定して解釈されるものではない。また、以下に説明する実施の形態及び実施例において、同一部分又は同様の機能を有する部分には、同一の符号又は同一のハッチパターンを異なる図面間で共通して用い、その繰り返しの説明は省略する。
なお、本明細書で説明する各図において、各構成の大きさ、膜の厚さ、又は領域は、明瞭化のために誇張されている場合がある。よって、必ずしもそのスケールに限定されない。
また、本明細書にて用いる第1、第2、第3などの用語は、構成要素の混同を避けるために付したものであり、数的に限定するものではない。そのため、例えば、「第1の」を「第2の」又は「第3の」などと適宜置き換えて説明することができる。
「ソース」や「ドレイン」の機能は、回路動作において電流の方向が変化する場合などには入れ替わることがある。このため、本明細書においては、「ソース」や「ドレイン」の用語は、入れ替えて用いることができるものとする。
本明細書において、フォトリソグラフィ工程を行った後にエッチング工程を行う場合は、フォトリソグラフィ工程で形成したマスクはエッチング工程後に除去するものとする。
(実施の形態1)
本実施の形態では、本発明の一態様に係る半導体装置について、図面を用いて説明する。以下、当該半導体装置をトランジスタとして説明する。
図1(A)及び図1(B)に、本発明の一態様であるトランジスタの断面図を示す。
図1(A)及び図1(B)に示したトランジスタはトップゲート構造のトランジスタであり、少なくとも基板101上に、酸化物半導体膜104と、ゲート絶縁膜113と、ゲート電極117と、ソース電極127aと、ドレイン電極127bと、サイドウォール絶縁膜119と、絶縁膜121と、を有する。なお、基板101及び酸化物半導体膜104の間に下地絶縁膜を有してもよく、絶縁膜121上に層間絶縁膜を有してもよい。
また、図1(A)に示したトランジスタは、ソース電極127a及びドレイン電極127bと、サイドウォール絶縁膜119との間にゲート絶縁膜113が設けられている構成であり、図1(B)に示したトランジスタは、ソース電極127a及びドレイン電極127bと、サイドウォール絶縁膜119との間にゲート絶縁膜113が設けられていない構成である。
図1(A)及び図1(B)に示したトランジスタは、サイドウォール絶縁膜119がソース電極127a及びゲート電極117間の凹部、並びにドレイン電極127b及びゲート電極117間の凹部を埋めて、且つソース電極127aの一部及びドレイン電極127bの一部を覆っているトランジスタである。
なお、上記したように、図1(A)に示したトランジスタにおいてサイドウォール絶縁膜119は、ゲート電極117の側面及びゲート絶縁膜113の上面に接している。一方、図1(B)に示したトランジスタにおいてサイドウォール絶縁膜119は、ゲート電極117の側面、ソース電極127aの上面及びドレイン電極127bの上面に接している。
このように、サイドウォール絶縁膜119をソース電極127a及びゲート電極117間の凹部、並びにドレイン電極127b及びゲート電極117間の凹部を埋めるように設けることで、ゲート電極117のアスペクト比が高く、深い凹部を有する場合でも当該凹部の上方に形成される膜の段差被覆性を良好にすることができる。
例えば、サイドウォール絶縁膜119が設けられていない場合、スパッタリング法など段差被覆性の低い形成方法を用いてゲート電極117、ソース電極127a及びドレイン電極127b上に膜を形成すると、凹部が深いために形成する膜は段切れする可能性がある。その可能性はゲート電極117のアスペクト比が高いほど(凹部が深いほど)高くなる。
トランジスタの電気特性劣化を抑制することができる絶縁膜121をスパッタリング法など段差被覆性の低い形成方法で形成する場合、あらかじめ凹部をサイドウォール絶縁膜119で埋め込み、当該凹部の上方に形成される膜の段差被覆性を良好にした後に行うことで段切れなど不良の発生を抑制することができ、良好な電気特性を有するトランジスタを歩留まり良く作製することができる。
このとき、形成するサイドウォール絶縁膜119とソース電極127a及びドレイン電極127bとで凹部が形成されては、ゲート電極117上、ソース電極127a上及びドレイン電極127b上に形成する膜に段切れが生じる可能性を残す。そのため、図1(A)及び図1(B)のようにサイドウォール絶縁膜119はソース電極127a及びドレイン電極127bの一部を覆うようにして形成することが好ましい。
具体的には、ゲート電極117の側面からサイドウォール絶縁膜119の側端までの距離C2が、ゲート電極117の側面から、ソース電極127a及びドレイン電極127bを覆って形成する際に生じるゲート絶縁膜113の角部までの距離C1より長くなるようにサイドウォール絶縁膜119を形成することが好ましい(図1(A)参照)。又は、当該距離C2が、ゲート電極117の側面から、ソース電極127aのゲート電極117と対向している面とソース電極127aの上面とで形成される角部、及びドレイン電極127bのゲート電極117と対向している面とドレイン電極127bの上面とで形成される角部までの距離C1より長くなるようにサイドウォール絶縁膜119を形成することが好ましい(図1(B)参照)。
また、本発明の一態様において、サイドウォール絶縁膜119は、形成したサイドウォール絶縁膜119とソース電極127a及びドレイン電極127bとで凹部が形成されないように設けることが好ましいことから、上記した距離C1及び距離C2は一致するようにサイドウォール絶縁膜119を設けてもよい(図2(A)及び図2(B)参照)。なお、図2(A)及び図2(B)に示したトランジスタは、上記した距離C1及び距離C2の関係において異なるが、膜の種類などトランジスタの構成は図1(A)及び図1(B)と同じである。
言い換えると、本発明の一態様であるトランジスタは、サイドウォール絶縁膜119の側端がソース電極127a及びドレイン電極127bを覆って形成する際に生じるゲート絶縁膜113の角部に位置する構造であってもよい(図2(A)参照)。また、本発明の一態様であるトランジスタは、サイドウォール絶縁膜119の側端がソース電極127aのゲート電極117と対向している面とソース電極127aの上面とで形成される角部、及びドレイン電極127bのゲート電極117と対向している面とドレイン電極127bの上面とで形成される角部に位置する構造であってもよい(図2(B)参照)。
なお、当該角部は、サイドウォール絶縁膜119の側端が形成される領域を指し示すものである。従って、図面では、ソース電極127a及びドレイン電極127bにおいて、上面と側面が角度を有して接している形状として描かれているが、トランジスタのプロセス条件によってその形状は変化するため、当該角部は直線的に描かれる形状、及び曲線的に描かれる形状など、いかなる形状であってもよい。
上記より、本発明の一態様は、ゲート電極のアスペクト比を大きくすることで生じる、ゲート電極とソース電極及びドレイン電極との凹部において、ゲート電極上、ソース電極上及びドレイン電極上に形成する膜に段切れなど不良が生じることを抑制することができ、歩留まりが良く、生産性の高いトランジスタである。
例えば、トランジスタの電気特性劣化を抑制できる絶縁膜を段切れなど不良なく設けられることから、本発明の一態様は良好な電気特性を有し、高性能なトランジスタである。
そして、本発明の一態様であるトランジスタ上に他の素子(トランジスタ又は容量素子など)を積層する場合、ゲート電極のアスペクト比を大きくすることができるため、他の素子を形成する際のプロセス条件の許容幅を十分に確保することができる。それゆえ、歩留まり良く、他の素子をトランジスタ上に形成することができる。
次に、本発明の一態様であるトランジスタの構成の詳細について説明する。ここでは、図3に示すトランジスタ100を例に説明する。図3(A)はトランジスタ100の上面図を示し、図3(B)は図3(A)に示したトランジスタ100のA−B間における断面図を示している。
トランジスタ100は、図1(A)に示したトランジスタに下地絶縁膜及び層間絶縁膜を設けた構成である。
つまり、トランジスタ100は基板101上に、下地絶縁膜103と、酸化物半導体膜104と、ゲート絶縁膜113と、ゲート電極117と、ソース電極127aと、ドレイン電極127bと、サイドウォール絶縁膜119と、絶縁膜121と、層間絶縁膜123とを有する(図1(A)、(B)参照)。
トランジスタ100において、下地絶縁膜103は基板101に接して設けられている。酸化物半導体膜104は下地絶縁膜103に接して設けられている。ソース電極127a及びドレイン電極127bは酸化物半導体膜104に接して設けられている。ゲート絶縁膜113は酸化物半導体膜104、ソース電極127a及びドレイン電極127bに接して設けられている。ゲート電極117はソース電極127a及びドレイン電極127b間におけるゲート絶縁膜113に接して設けられている。
また、サイドウォール絶縁膜119はゲート電極117の側面及びゲート絶縁膜113の上面に接して設けられている。詳細には、サイドウォール絶縁膜119はソース電極127a及びドレイン電極127bとの間にゲート絶縁膜113を有しており、ソース電極127a及びゲート電極117間の凹部、並びにドレイン電極127b及びゲート電極117間の凹部を埋めて、且つソース電極127aの一部及びドレイン電極127bの一部を覆って設けられている。
また、絶縁膜121は、ゲート絶縁膜113、サイドウォール絶縁膜119及びゲート電極117に接して設けられている。層間絶縁膜123は絶縁膜121に接して設けられている。
上記よりトランジスタ100は、ソース電極127a及びゲート電極117の間に形成される凹部、並びにドレイン電極127b及びゲート電極117の間に形成される凹部がサイドウォール絶縁膜119によって埋められている。従って、当該凹部の上方に形成される膜の段差被覆性が改善されており、当該凹部において段切れなど不良の発生を抑制されるため、良好な電気特性を有するトランジスタを作製することができる。
なお、トランジスタ100において、ソース電極127a及びドレイン電極127bのチャネル幅方向の線幅は酸化物半導体膜104のチャネル幅方向の線幅よりも狭い構成(図3(A)参照)だけでなく、酸化物半導体膜104のチャネル幅方向の線幅よりも広い構成であってもよい。
ゲート電極117はゲート配線としても機能する。ソース電極127aはソース配線としても機能する。ドレイン電極127bはドレイン配線としても機能する。なお、ゲート絶縁膜113、絶縁膜121、及び層間絶縁膜123の一以上に開口を設けて、ゲート電極117に接するゲート配線、ソース電極127aに接するソース配線、及びドレイン電極127bに接するドレイン配線を設ける構成であってもよい。
基板101の材質などに大きな制限はないが、少なくとも、後の熱処理に耐えうる程度の耐熱性を有している必要がある。例えば、ガラス基板、セラミック基板、石英基板、サファイア基板等を、基板101として用いてもよい。また、シリコンや炭化シリコンなどの単結晶半導体基板、多結晶半導体基板、シリコンゲルマニウム等の化合物半導体基板、SOI基板等を適用することも可能であり、これらの基板上に半導体素子が設けられたものを、基板101として用いてもよい。
なお、下地絶縁膜103は設けなくてもよく、基板101に直接、酸化物半導体膜104を形成してもよい。基板101に可撓性基板を用いた場合、可撓性基板に下地絶縁膜103を形成した上に酸化物半導体膜104を形成してもよく、可撓性基板に直接、酸化物半導体膜104を形成してもよい。
また、基板101とトランジスタ100の間に剥離層を設けてもよい。剥離層は、その上に半導体装置を一部あるいは全部完成させた後、基板101より分離し、他の基板に転載するのに用いることができる。その際、半導体装置は耐熱性の劣る基板や可撓性の基板にも転載できる。
下地絶縁膜103は、基板101からの水素(水又は水酸基などを含む。)などの不純物元素が酸化物半導体膜104に拡散することを抑制する絶縁膜である。また、下地絶縁膜103は、トランジスタ100の作製工程で、加熱することによって、酸素の一部を酸化物半導体膜104に供給し、酸化物半導体膜104中の酸素欠損を修復できる効果を有することが好ましい。従って、下地絶縁膜103は、酸素を含む絶縁膜が好ましい。
例えば、下地絶縁膜103は、酸化シリコン、酸化ガリウム、酸化アルミニウム、酸化亜鉛若しくはGa−Zn系金属酸化物などの酸化絶縁膜、又は酸化窒化シリコン、酸化窒化ガリウム、酸化窒化アルミニウム、酸化窒化イットリウム、酸化窒化ハフニウムなどの酸化窒化絶縁膜、若しくは窒化酸化シリコンなどの窒化酸化絶縁膜から選ばれた一の絶縁膜、又は複数が積層された絶縁膜とすることができる。なお、下地絶縁膜103に適用できる材料において、「窒化酸化」とは、その組成として、酸素よりも窒素の含有量が多いことをいい、「酸化窒化」とは、その組成として、窒素よりも酸素の含有量が多いことをいう。
下地絶縁膜103は、上記列挙した材料を用いて、化学気相成長(CVD:Chemical Vapor Deposition)法、スパッタリング法、分子線エピタキシー(MBE:Molecular Beam Epitaxy)法、又はパルスレーザ堆積(PLD:Pulsed Laser Deposition)法によって形成することができる。
また、トランジスタ100の作製工程で、加熱することによって、下地絶縁膜103の酸素の一部を酸化物半導体膜104に供給するためには、下地絶縁膜103は加熱することによって酸素の一部を放出する絶縁膜であることが好ましい。具体的には、TDS(Thermal Desorption Spectroscopy:昇温脱離ガス分光法)分析にて、酸素原子に換算した酸素の放出量が1.0×1018cm−3以上、好ましくは3.0×1020cm−3以上である、絶縁膜であることが好ましい。
以下、酸素の放出量をTDS分析で酸素原子に換算して定量する方法について説明する。
TDS分析したときの気体の放出量は、スペクトルの積分値に比例する。このため、絶縁膜のスペクトルの積分値と、標準試料の基準値に対する比とにより、気体の放出量を計算することができる。標準試料の基準値とは、所定の原子を含む試料の、スペクトルの積分値に対する原子の密度の割合である。
例えば、標準試料である所定の密度の水素を含むシリコンウェハのTDS分析結果、及び絶縁膜のTDS分析結果から、絶縁膜の酸素分子の放出量(NO2)は、以下の式で求めることができる。ここで、TDS分析で得られる質量数32で検出されるスペクトルの全てが酸素分子由来と仮定する。質量数32のものとしてCH3OHがあるが、存在する可能性が低いものとしてここでは考慮しない。また、酸素原子の同位体である質量数17の酸素原子及び質量数18の酸素原子を含む酸素分子についても、自然界における存在比率が極微量であるため考慮しない。
NH2は、標準試料から脱離した水素分子を密度で換算した値である。SH2は、標準試料をTDS分析したときのスペクトルの積分値である。ここで、標準試料の基準値を、NH2/SH2とする。SO2は、絶縁膜をTDS分析したときのスペクトルの積分値である。αは、TDS分析におけるスペクトル強度に影響する係数である。上式の詳細に関しては、特開平6−275697公報を参照できる。なお、上記した酸素の放出量の数値は、電子科学株式会社製の昇温脱離分析装置EMD−WA1000S/Wを用い、標準試料として1×1016cm−2の水素原子を含むシリコンウェハを用いて測定した数値である。
また、TDS分析において、酸素の一部は酸素原子として検出される。酸素分子と酸素原子の比率は、酸素分子のイオン化率から算出することができる。なお、上述のαは酸素分子のイオン化率を含むため、酸素分子の放出量を評価することで、酸素原子の放出量についても見積もることができる。
なお、NO2は酸素分子の放出量である。絶縁膜においては、酸素原子に換算したときの酸素の放出量は、酸素分子の放出量の2倍となる。
加熱することによって酸素の一部を放出する絶縁膜は、化学量論的組成より多くの酸素を含む絶縁膜があり、例えば、酸素が過剰に含まれている酸化窒化シリコン、又は酸素が過剰に含まれている酸化シリコン(SiOX(x>2))膜がある。酸素が過剰に含まれている酸化シリコン(SiOX(x>2))膜とは、シリコン原子数の2倍より多い酸素原子を単位体積当たりに含むものである。単位体積当たりのシリコン原子数及び酸素原子数は、ラザフォード後方散乱法により測定した値である。
また、下地絶縁膜103に含まれる水素は、トランジスタ100の作製工程中に酸化物半導体膜104に拡散し、酸化物半導体膜104を低抵抗化させ、トランジスタ100の電気特性を不良にすることがある。そこで、下地絶縁膜103は、水素が低減されていることが好ましい。
また、下地絶縁膜103の厚さは、5nm以上3000nm以下とすることができる。
なお、トランジスタ100にとってLiやNaなどのアルカリ金属は、不純物であり、当該アルカリ金属が酸化物半導体膜104に拡散することで電気特性の不良に繋がる場合がある。そのため、基板101と下地絶縁膜103との間に窒化絶縁膜を設けてもよい。当該窒化絶縁膜としては、窒化シリコン、又は窒化アルミニウムなどが挙げられ、下地絶縁膜103と同じ方法を用いて形成することができる。
酸化物半導体膜104は少なくともチャネル形成領域を有する。酸化物半導体膜104としては、少なくともインジウム(In)若しくは亜鉛(Zn)を含むことが好ましい。又は、InとZnの双方を含むことが好ましい。また、該酸化物半導体を用いたトランジスタの電気特性のばらつきを減らすため、それらと共に、スタビライザーの一又は複数を有することが好ましい。
スタビライザーとしては、ガリウム(Ga)、スズ(Sn)、ハフニウム(Hf)、アルミニウム(Al)、又はジルコニウム(Zr)等がある。
また、他のスタビライザーとしては、ランタノイドである、ランタン(La)、セリウム(Ce)、プラセオジム(Pr)、ネオジム(Nd)、サマリウム(Sm)、ユウロピウム(Eu)、ガドリニウム(Gd)、テルビウム(Tb)、ジスプロシウム(Dy)、ホルミウム(Ho)、エルビウム(Er)、ツリウム(Tm)、イッテルビウム(Yb)、ルテチウム(Lu)等がある。
例えば、酸化物半導体として、酸化インジウム、酸化スズ、酸化亜鉛、In−Zn系酸化物、Sn−Zn系酸化物、Al−Zn系酸化物、Zn−Mg系酸化物、Sn−Mg系酸化物、In−Mg系酸化物、In−Ga系酸化物、In−Ga−Zn系酸化物(IGZOとも表記する)、In−Al−Zn系酸化物、In−Sn−Zn系酸化物、Sn−Ga−Zn系酸化物、Al−Ga−Zn系酸化物、Sn−Al−Zn系酸化物、In−Hf−Zn系酸化物、In−La−Zn系酸化物、In−Ce−Zn系酸化物、In−Pr−Zn系酸化物、In−Nd−Zn系酸化物、In−Sm−Zn系酸化物、In−Eu−Zn系酸化物、In−Gd−Zn系酸化物、In−Tb−Zn系酸化物、In−Dy−Zn系酸化物、In−Ho−Zn系酸化物、In−Er−Zn系酸化物、In−Tm−Zn系酸化物、In−Yb−Zn系酸化物、In−Lu−Zn系酸化物、In−Sn−Ga−Zn系酸化物、In−Hf−Ga−Zn系酸化物、In−Al−Ga−Zn系酸化物、In−Sn−Al−Zn系酸化物、In−Sn−Hf−Zn系酸化物、In−Hf−Al−Zn系酸化物を用いることができる。
なお、ここで、例えば、In−Ga−Zn系酸化物とは、InとGaとZnを主成分として有する酸化物という意味であり、InとGaとZnの比率は問わない。また、InとGaとZn以外の金属元素が入っていてもよい。
また、酸化物半導体として、InMO3(ZnO)m(m>0、且つ、mは整数でない)で表記される材料を用いてもよい。なお、Mは、Ga、Fe、Mn及びCoから選ばれた一の金属元素又は複数の金属元素を示す。また、酸化物半導体として、In2SnO5(ZnO)n(n>0、且つ、nは整数)で表記される材料を用いてもよい。
例えば、In:Ga:Zn=1:1:1(=1/3:1/3:1/3)、In:Ga:Zn=2:2:1(=2/5:2/5:1/5)、あるいはIn:Ga:Zn=3:1:2(=1/2:1/6:1/3)の原子数比のIn−Ga−Zn系酸化物やその組成の近傍の酸化物を用いることができる。あるいは、In:Sn:Zn=1:1:1(=1/3:1/3:1/3)、In:Sn:Zn=2:1:3(=1/3:1/6:1/2)あるいはIn:Sn:Zn=2:1:5(=1/4:1/8:5/8)の原子数比のIn−Sn−Zn系酸化物やその組成の近傍の酸化物を用いるとよい。
しかし、これらに限られず、必要とする半導体特性及び電気特性(電界効果移動度、しきい値電圧、ばらつき等)に応じて適切な組成のものを用いればよい。また、必要とする半導体特性を得るために、キャリア密度や不純物濃度、欠陥密度、金属元素と酸素の原子数比、原子間距離、密度等を適切なものとすることが好ましい。
例えば、In−Sn−Zn系酸化物では比較的容易に高い移動度が得られる。しかしながら、In−Ga−Zn系酸化物でも、バルク内欠陥密度を低くすることにより移動度を上げることができる。
また、酸化物半導体膜104に適用できる酸化物半導体は、エネルギーギャップが2eV以上、好ましくは2.5eV以上、より好ましくは3eV以上である。このように、エネルギーギャップの広い酸化物半導体を用いることで、トランジスタのオフ電流を低減することができる。
また、酸化物半導体膜104は、非晶質構造、単結晶構造、又は多結晶構造であってもよい。
酸化物半導体膜104は、例えば非単結晶を有してもよい。非単結晶は、例えば、CAAC(C Axis Aligned Crystal)、多結晶、微結晶、非晶質部を有する。非晶質部は、微結晶、CAACよりも欠陥準位密度が高い。また、微結晶は、CAACよりも欠陥準位密度が高い。なお、CAACを有する酸化物半導体を、CAAC−OS(C Axis Aligned Crystalline Oxide Semiconductor)と呼ぶ。
酸化物半導体膜104は、例えばCAAC−OSを有してもよい。CAAC−OSは、例えば、c軸配向し、a軸または/およびb軸はマクロに揃っていない。
酸化物半導体膜104は、例えば微結晶を有してもよい。なお、微結晶を有する酸化物半導体を、微結晶酸化物半導体と呼ぶ。微結晶酸化物半導体膜は、例えば、1nm以上10nm未満のサイズの微結晶(ナノ結晶ともいう。)を膜中に含む。または、微結晶酸化物半導体膜は、例えば、1nm以上10nm未満の結晶部を有する結晶−非晶質混相構造の酸化物半導体を有している。
酸化物半導体膜104は、例えば非晶質部を有してもよい。なお、非晶質部を有する酸化物半導体を、非晶質酸化物半導体と呼ぶ。非晶質酸化物半導体膜は、例えば、原子配列が無秩序であり、結晶成分を有さない。または、非晶質酸化物半導体膜は、例えば、完全な非晶質であり、結晶部を有さない。
なお、酸化物半導体膜104が、CAAC−OS、微結晶酸化物半導体、非晶質酸化物半導体の混合膜であってもよい。混合膜は、例えば、非晶質酸化物半導体の領域と、微結晶酸化物半導体の領域と、CAAC−OSの領域と、を有する。また、混合膜は、例えば、非晶質酸化物半導体の領域と、微結晶酸化物半導体の領域と、CAAC−OSの領域と、の積層構造を有してもよい。
なお、酸化物半導体膜104は、例えば、単結晶を有してもよい。
酸化物半導体膜104は、複数の結晶部を有し、当該結晶部のc軸が被形成面の法線ベクトルまたは表面の法線ベクトルに平行な方向に揃っていることが好ましい。なお、異なる結晶部間で、それぞれa軸およびb軸の向きが異なっていてもよい。そのような酸化物半導体膜の一例としては、CAAC−OS膜がある。
酸化物半導体膜104は、結晶性を有する酸化物半導体膜の一つである、CAAC−OS(C Axis Aligned Crystalline Oxide Semiconductor)膜とすることが好ましい。
CAAC−OS膜は、完全な非晶質ではない。CAAC−OS膜は、たとえば、結晶部及び非晶質部を有する結晶−非晶質混相構造の酸化物半導体を有している。なお、当該結晶部は、一辺が100nm未満の立方体内に収まる大きさであることが多い。また、透過型電子顕微鏡(TEM:Transmission Electron Microscope)による観察像では、CAAC−OS膜に含まれる非晶質部と結晶部との境界、結晶部と結晶部との境界は明確ではない。また、TEMによってCAAC−OS膜には粒界(グレインバウンダリーともいう。)は確認できない。そのため、CAAC−OS膜は、粒界に起因する電子移動度の低下が抑制される。
CAAC−OS膜に含まれる結晶部は、c軸がCAAC−OS膜の被形成面の法線ベクトル又は表面の法線ベクトルに平行な方向になるように揃い、かつab面に垂直な方向から見て金属元素が三角形状又は六角形状の配列し、c軸に垂直な方向から見て金属原子が層状又は金属原子と酸素原子とが層状に配列している。なお、異なる結晶部間で、それぞれa軸及びb軸の向きが異なっていてもよい。本明細書において、単に垂直と記載する場合、80°以上100°以下、好ましくは85°以上95°以下の範囲も含まれることとする。また、単に平行と記載する場合、−10°以上10°以下、好ましくは−5°以上5°以下の範囲も含まれることとする。
なお、CAAC−OS膜において、結晶部の分布が一様でなくてもよい。例えば、CAAC−OS膜の形成過程において、酸化物半導体膜の表面側から結晶成長させる場合、被形成面の近傍に対し表面の近傍では結晶部の占める割合が高くなることがある。また、CAAC−OS膜へ不純物を添加することにより、当該不純物添加領域において結晶部が非晶質化することもある。
CAAC−OS膜に含まれる結晶部のc軸は、CAAC−OS膜の被形成面の法線ベクトル又は表面の法線ベクトルに平行な方向になるように揃うため、CAAC−OS膜の形状(被形成面の断面形状又は表面の断面形状)によっては互いに異なる方向を向くことがある。従って、結晶部のc軸の方向は、CAAC−OS膜が形成されたときの被形成面の法線ベクトル又は表面の法線ベクトルに平行な方向なるように揃う。結晶部は、成膜することにより、又は成膜後に熱処理などの結晶化処理を行うことにより形成される。
CAAC−OS膜を用いたトランジスタは、可視光や紫外光の照射による電気特性の変動が小さい。よって、当該トランジスタは信頼性が高い。
なお、酸化物半導体膜104を構成する酸素の一部は窒素で置換されてもよい。
酸化物半導体を用いたトランジスタにおいて、酸化物半導体膜に含まれる水素(水、水素イオン又は水酸化イオンなどを含む。)及び酸素欠損は電荷を生成するため、酸化物半導体膜のキャリア密度が増大し、酸化物半導体膜を低抵抗化させる。それゆえ、水素及び酸素欠損を含む酸化物半導体膜を有するトランジスタは、しきい値電圧がマイナス方向に変動しやすく、ノーマリーオン特性となりやすい。
そこで、酸化物半導体膜104は、水素などの不純物が十分に除去されて、高純度化されていることが好ましく、具体的には、酸化物半導体膜104の水素濃度は5×1019atoms/cm3以下、望ましくは5×1018atoms/cm3以下、より望ましくは5×1017atoms/cm3以下とする。当該水素濃度は二次イオン質量分析法(SIMS:Secondary Ion Mass Spectrometry)で測定されるものである。また、酸化物半導体膜104は、化学量論的組成より酸素が多い過飽和の状態とすることが好ましい。
酸化物半導体膜104において、銅、アルミニウム、塩素などの不純物がほとんど含まれない高純度化されたものであることが望ましい。後述するトランジスタ100の製造工程において、これらの不純物が混入又は酸化物半導体膜104表面に付着する恐れのない工程を適宜選択することが好ましく、酸化物半導体膜104表面に付着した場合には、シュウ酸や希フッ酸などに曝す、又はプラズマ処理(N2Oプラズマ処理など)を行うことにより、酸化物半導体膜104表面の不純物を除去することが好ましい。具体的には、酸化物半導体膜104の銅濃度は1×1018atoms/cm3以下、好ましくは1×1017atoms/cm3以下とする。また、酸化物半導体膜104のアルミニウム濃度は1×1018atoms/cm3以下とする。また、酸化物半導体膜104の塩素濃度は2×1018atoms/cm3以下とする。このようにすることで、トランジスタ100を良好な電気特性を有するトランジスタとすることができる。
酸化物半導体膜104を単結晶、多結晶などの酸化物半導体膜又はCAAC−OS膜とする場合、酸化物半導体膜104表面の平坦性を高めることによって、非晶質の酸化物半導体膜を用いたトランジスタより電界効果移動度が高いトランジスタを得ることができる。酸化物半導体膜104表面の平坦性を高めるためには、平坦な表面上に酸化物半導体膜104を形成することが好ましく、具体的には、平均面粗さ(Ra)が0.15nm以下、好ましくは0.1nm以下の表面上に形成するとよい。
なお、Raは、JIS B0601で定義されている算術平均粗さを面に対して適用できるよう三次元に拡張したものであり、「基準面から指定面までの偏差の絶対値を平均した値」と表現でき、以下の式にて定義される。
ここで、指定面とは、粗さ計測の対象となる面であり、座標(x1,y1,f(x1,y1)),(x1,y2,f(x1,y2)),(x2,y1,f(x2,y1)),(x2,y2,f(x2,y2))の4点で表される四角形の領域とし、指定面をxy平面に投影した長方形の面積をS0、基準面の高さ(指定面の平均の高さ)をZ0とする。Raは原子間力顕微鏡(AFM:Atomic Force Microscope)にて測定可能である。
しかし、これらに限られず、酸化物半導体膜104は、必要とするトランジスタ特性(電界効果移動度、しきい値、ばらつき等)に応じて適切な組成の酸化物半導体を用いればよい。また、必要とするトランジスタ特性を得るために、酸化物半導体膜104は、キャリア濃度や不純物濃度、欠陥密度、金属元素と酸素の原子数比、原子間距離、密度等を適切な酸化物半導体とすることが好ましい。
例えば、In−Sn−Zn系酸化物では比較的容易に高い電界効果移動度が得られる。しかしながら、In−Ga−Zn系酸化物でも、バルク内欠陥密度を低くすることにより電界効果移動度を上げることができる。
酸化物半導体膜104は、1種の酸化物半導体膜で形成された単層構造の他に、複数種の酸化物半導体膜を形成した積層構造を適用することができる。例えば、非晶質構造の酸化物半導体膜、多結晶構造の酸化物半導体膜、及びCAAC−OS膜の少なくとも2種を含む積層構造を適用することができる。
また、酸化物半導体膜104には、組成の異なる酸化物半導体膜を形成した積層構造を適用することもできる。具体的には、ゲート絶縁膜113と接する面を含む第1の酸化物半導体膜(以下、上層ともいう)と、上面が第1の酸化物半導体膜に接し、且つ第1の酸化物半導体膜と組成が異なる第2の酸化物半導体膜(以下、下層ともいう。)と、を含む積層構造を適用することもできる。なお、この場合、上層にチャネル形成領域の多くが含まれる。これは、上層のほうがが下層よりもゲート電極117に近接するからである。
ここで、上層及び下層が共にインジウム、ガリウム、及び亜鉛を含んで構成される場合には、上層におけるインジウム濃度を下層におけるインジウム濃度よりも高くし、且つ下層におけるガリウム濃度を上層におけるガリウム濃度よりも高くすること、及び上層におけるインジウム濃度を上層におけるガリウム濃度よりも高くし、且つ下層におけるガリウム濃度を下層におけるインジウム濃度よりも高くすることの一方又は双方とすることが好ましい。
これにより、トランジスタ100の電界効果移動度を増大させることができ、寄生チャネルの形成を抑制することができる。具体的には、上層のインジウム濃度を高くすることによって当該トランジスタ100の電界効果移動度を増大させることができる。これは、酸化物半導体では主として重金属のs軌道がキャリア伝導に寄与しており、Inの含有率を高くすることでs軌道のオーバーラップが多くなることに起因する。また、下層のガリウム濃度を高くすることによって酸素の脱離を抑制し、上層における寄生チャネルの形成を抑制できる。これは、GaがInと比較して酸素欠損を形成するために必要なエネルギーが大きく、酸素欠損が生じにくいことに起因する。
ゲート絶縁膜113は、下地絶縁膜103に適用できる酸化絶縁膜、酸化窒化絶縁膜、及び窒化酸化絶縁膜から選ばれた一に絶縁膜、又は複数が積層された絶縁膜を用いることができる。
また、ゲート絶縁膜113は、酸化ハフニウム膜、酸化イットリウム膜、ハフニウムシリケート(HfSixOy(x>0、y>0))膜、窒素が添加されたハフニウムシリケート膜、ハフニウムアルミネート(HfAlxOy(x>0、y>0))膜、又は酸化ランタン膜など(いわゆるhigh−k材料からなる膜)を含む膜を適用することもできる。このような膜を用いることでゲートリーク電流の低減が可能である。
ゲート絶縁膜113の厚さは、5nm以上300nm以下とすることが好ましい。また、トランジスタの微細化、又はオン電流及び電界効果移動度を向上させるために、ゲート絶縁膜113は薄いことが好ましい。例えば、5nm以上50nm以下とすることが好ましく、10nm以上30nm以下とすることがさらに好ましい。
ゲート電極117は導電材料として、アルミニウム、チタン、クロム、銅、マンガン、イットリウム、ジルコニウム、モリブデン、銀、タンタル、又はタングステンから選ばれた金属元素、又は上述した金属元素を成分とする合金、上述した金属元素を組み合わせた合金等を用いることができる。また、ゲート電極117は、単層構造でも、二層以上の積層構造としてもよい。
また、ゲート電極117は、インジウム錫酸化物、酸化タングステンを含むインジウム酸化物、酸化タングステンを含むインジウム亜鉛酸化物、酸化チタンを含むインジウム酸化物、酸化チタンを含むインジウム錫酸化物、インジウム亜鉛酸化物、酸化シリコンを添加したインジウム錫酸化物等の透光性を有する導電性材料を適用することもできる。また、上記透光性を有する導電性材料と、上記金属元素の積層構造とすることもできる。
また、ゲート電極117として、In−Ga−Zn系酸化窒化物半導体膜、In−Sn系酸化窒化物半導体膜、In−Ga系酸化窒化物半導体膜、In−Zn系酸化窒化物半導体膜、Sn系酸化窒化物半導体膜、In系酸化窒化物半導体膜、金属窒化膜(InN、ZnN等)等を用いることが好ましい。特に抵抗率が1×10−4Ωcm以上1×10−1Ωcm以下、好ましくは1×10−4Ωcm以上1×10−2Ωcm以下であるこれらの膜を用いることが好ましい。また、これらの膜は5eV以上、好ましくは5.5eV以上の仕事関数を有し、酸化物半導体の電子親和力よりも大きい値であるため、酸化物半導体を用いたトランジスタのしきい値電圧をプラスにすることができ、所謂ノーマリーオフ特性のスイッチング素子を実現できる。例えば、In−Ga−Zn系酸化窒化物半導体膜を用いる場合、少なくとも酸化物半導体膜104より高い窒素濃度、具体的には7原子%以上のIn−Ga−Zn系酸化窒化物半導体膜を用いる。
ソース電極127a及びドレイン電極127bは導電材料として、アルミニウム、チタン、クロム、銅、マンガン、イットリウム、ジルコニウム、モリブデン、銀、タンタル、又はタングステンから選ばれた金属元素、又は上述した金属元素を成分とする合金、上述した金属元素を組み合わせた合金等を用いることができる。ソース電極127a及びドレイン電極127bは、単層構造でも、二層以上の積層構造としてもよい。なお、酸化インジウム、酸化錫又は酸化亜鉛を含む透明導電材料を用いてもよい。
サイドウォール絶縁膜119は、下地絶縁膜103に適用できる酸化絶縁膜、酸化窒化絶縁膜、及び窒化酸化絶縁膜、並びに基板101と下地絶縁膜103との間に設けることができる窒化絶縁膜から選ばれた一に絶縁膜、又は複数が積層された絶縁膜を用いることができる。
サイドウォール絶縁膜119の幅は、ソース電極127a及びゲート電極117間の凹部、並びにドレイン電極127b及びゲート電極117間の凹部を埋め、ソース電極127aの一部及びドレイン電極127bの一部を覆うことができる幅であれば、適宜選択することができる。
絶縁膜121はトランジスタ100の電気特性劣化を抑制できる絶縁膜である。例えば、外部から水素(水、水素イオン又は水酸化イオンなどを含む。)が酸化物半導体膜104に侵入することを抑制できる絶縁膜であることが好ましい。加えて、絶縁膜121は、酸化物半導体膜104やゲート絶縁膜113など半導体装置を構成する膜に含まれる酸素が外部に放出されることを抑制できる絶縁膜であることが好ましい。
具体的には、絶縁膜121は緻密性の高い絶縁膜であることが好ましい。緻密性の高い絶縁膜は、例えばスパッタリング法で形成した絶縁性を有する金属酸化膜、特にスパッタリング法で形成した酸化アルミニウム膜が挙げられる。当該酸化アルミニウム膜は高密度(膜密度3.2g/cm3以上、好ましくは3.6g/cm3以上)な膜とすることで、外気中の水分などの不純物が酸化物半導体膜104に侵入すること抑制することができる。また、トランジスタ100の構成要素に含まれる酸素がトランジスタ100の外部に放出されることを抑制することもできる。
従って、絶縁膜121は、トランジスタ100の作製工程中及び作製後において、水分が酸化物半導体膜104に混入することを抑制するバリア膜として、さらに酸化物半導体膜104を構成する主成分材料である酸素の放出を抑制するバリア膜として機能し、良好な電気特性を有するトランジスタ100を作製することができる。しかし、一般にスパッタリング法は段差被覆性に劣っており、ソース電極127a及びゲート電極117間の凹部、並びにドレイン電極127b及びゲート電極117間の凹部によって、絶縁膜121の段切れなどの不良が生じる可能性があり、段切れが生じるとトランジスタ100の電気特性が不良になる。そこで、トランジスタ100はサイドウォール絶縁膜119によって当該凹部が埋められているため、絶縁膜121が段切れなどの不良なく形成されており、良好な電気特性を有するトランジスタである。
また、絶縁膜121の具体例として酸化アルミニウム膜の他に、酸化窒化アルミニウム、酸化ガリウム、酸化窒化ガリウム、酸化イットリウム、酸化窒化イットリウム、酸化ハフニウム、又は酸化窒化ハフニウムなどの絶縁性を有する金属酸化膜が挙げられる。なお、膜密度はラザフォード後方散乱法(RBS:Rutherford Backscattering Spectrometry)や、X線反射率測定法(XRR:X−Ray Reflection)によって測定することができる。
層間絶縁膜123は、下地絶縁膜103に適用できる酸化絶縁膜、酸化窒化絶縁膜、及び窒化酸化絶縁膜から選ばれた一に絶縁膜、又は複数が積層された絶縁膜を用いることができる。
層間絶縁膜123の厚さは、5nm以上3000nm以下とすることが好ましい。
次に、トランジスタ100の作製方法について図面を用いて説明する。
まず、基板101を準備し、基板101上に下地絶縁膜103を形成し、下地絶縁膜103上に酸化物半導体膜150を形成する(図4(A)参照)。
下地絶縁膜103は上記列挙した材料を用いて化学気相成長(CVD:Chemical Vapor Deposition)法、スパッタリング法、分子線エピタキシー(MBE:Molecular Beam Epitaxy)法、パルスレーザ堆積(PLD:Pulsed Laser Deposition)法、又はレーザーアブレーション法によって形成することができる。
本実施の形態では、下地絶縁膜103として化学量論的組成より多くの酸素を含む絶縁膜を形成する。化学量論的組成より多くの酸素を含む絶縁膜は、例えば、上記列挙した材料及び形成方法を用いて形成した絶縁膜に、イオンインプランテーション法又はイオンドーピング法を用いて酸素イオンを注入することで形成することができる。なお、酸素を含む雰囲気中で熱処理又はプラズマ処理を行うことで当該形成した絶縁膜に酸素イオンを注入してもよい。
そこで、本実施の形態では、下地絶縁膜103として酸素が過剰に含まれている酸化窒化シリコンをCVD法により300nmの厚さで形成する。なお、本実施の形態では、下地絶縁膜103に含まれる水素を除去するために熱処理を行った後に、酸素イオンを注入することで酸素が過剰に含まれている酸化窒化シリコンを形成する。
酸化物半導体膜150は、上記列挙した材料を用いてスパッタリング法、塗布法、パルスレーザ堆積法、レーザーアブレーション法等により下地絶縁膜103上に形成される。
スパッタリング法で酸化物半導体膜150を形成する場合、プラズマを発生させるための電源装置は、RF電源装置、AC電源装置、DC電源装置等を適宜用いることができる。
スパッタリングガスは、希ガス(代表的にはアルゴン)雰囲気、酸素雰囲気、希ガス及び酸素の混合ガスを適宜用いる。なお、希ガス及び酸素の混合ガスの場合、希ガスに対して酸素のガス比を高めることが好ましい。
また、スパッタリングターゲットは、形成する酸化物半導体膜150の組成にあわせて、適宜選択すればよい。
酸化物半導体膜150としてCAAC−OS膜を形成するためには、以下に示す方法を用いて行うことができる。
CAAC−OS膜を得る方法としては、以下の方法が挙げられる。第1の方法は、成膜温度を200℃以上700℃以下として酸化物半導体膜を形成する方法である。第2の方法は、成膜時に熱を加えず、酸化物半導体膜を成膜した後に200℃以上700℃以下の熱処理を行う方法である。第3の方法は、薄い膜厚で酸化物半導体膜を形成した後、200℃以上700℃以下の熱処理を行い、熱処理した酸化物半導体膜上に、当該酸化物半導体膜より厚い膜厚で再度、酸化物半導体膜を形成する方法である。なお、第2の方法において、再度酸化物半導体膜を形成した後、200℃以上700℃以下の熱処理を行ってもよい。
なお、酸化物半導体膜150は、希ガス(代表的にはアルゴン)雰囲気下、酸素雰囲気下、又は希ガスと酸素の混合雰囲気下で形成することができる。酸化物半導体膜150は、形成時に酸素が多く含まれるような条件(例えば、酸素100%の雰囲気下でスパッタリング法により成膜を行うなど)で形成して、酸素を多く含む(好ましくは酸化物半導体が結晶状態における化学量論的組成に対し、酸素の含有量が過剰な領域を有する)膜とすることが好ましい。
例えば、酸化物半導体膜150をIn−Ga−Zn系酸化物とし、スパッタリング法で形成するためのターゲットとしては、例えば、In:Ga:Zn=1:1:1(原子数比)の金属酸化物ターゲットを用いることができる。また、金属酸化物ターゲットの材料及び組成に限定されず、例えば、In:Ga:Zn=2:2:1(原子数比)の金属酸化物ターゲット、又はIn:Ga:Zn=3:1:2(原子数比)の金属酸化物ターゲットを用いることができる。
なお、用いるターゲットの原子数比によってもCAAC−OS膜を形成するために必要な熱エネルギーは異なる。例えば、In:Ga:Zn=3:1:2(原子数比)の金属酸化物ターゲットを用いる場合は、被形成基板を300℃程度にした状態で成膜することでCAAC−OS膜が形成されることに対し、In:Ga:Zn=1:1:1(原子数比)の金属酸化物ターゲットでは被形成基板を400℃程度にした状態でCAAC−OS膜が形成される。
また、金属酸化物ターゲットの充填率は90%以上100%以下、好ましくは95%以上99.9%以下である。充填率の高い金属酸化物ターゲットを用いることにより、形成する酸化物半導体膜を緻密な膜とすることができる。
また、酸化物半導体膜150に用いることのできる金属酸化物ターゲットは、単結晶、多結晶等の結晶性を有するターゲットが好ましい。結晶性を有するターゲットを用いることにより、形成された膜も結晶性を有し、特に、形成された膜においてはCAAC−OS膜となりやすい。
また、酸化物半導体膜150は成膜直後において、化学量論的組成より酸素が多い過飽和の状態とすることが好ましい。例えば、スパッタリング法を用いて酸化物半導体膜を成膜する場合、成膜ガスの酸素の占める割合が多い条件で成膜することが好ましく、特に酸素雰囲気(酸素ガス100%)で成膜を行うことが好ましい。成膜ガスの酸素の占める割合が多い条件、特に酸素ガス100%の雰囲気で成膜すると、例えば成膜温度を300℃以上としても、膜中からのZnの放出が抑えられる。
酸化物半導体膜150を形成する際に用いるスパッタリングガスは、水素、水、水酸基又は水素化物などの不純物が除去された高純度ガスを用いることが好ましい。
酸化物半導体膜150をスパッタリング法で形成する際は、減圧状態に保持された成膜室内に基板101を保持する。そして、成膜室内の残留水分を除去しつつ水素及び水分が除去されたスパッタリングガスを導入し、上記ターゲットを用いて基板101上に酸化物半導体膜150を形成する。成膜室内の残留水分を除去するためには、吸着型の真空ポンプ、例えば、クライオポンプ、イオンポンプ、チタンサブリメーションポンプを用いることが好ましい。また、排気手段としては、ターボ分子ポンプにコールドトラップを加えたものであってもよい。クライオポンプを用いて排気した成膜室は、例えば、水素原子、水など水素原子を含む化合物(より好ましくは炭素原子を含む化合物も)等が排気されるため、当該成膜室で形成した酸化物半導体膜150に含まれる不純物の濃度を低減できる。
また、下地絶縁膜103と酸化物半導体膜150とを大気に解放せずに連続的に形成することが好ましい。下地絶縁膜103と酸化物半導体膜150とを大気に曝露せずに連続して形成すると、下地絶縁膜103表面に水素や水分などの不純物が吸着することを防止することができる。
また、酸化物半導体膜150に、過剰な水素(水や水酸基を含む)を除去(脱水化又は脱水素化)するための熱処理を行ってもよい。熱処理の温度は、300℃以上700℃以下、又は基板の歪み点未満とする。熱処理は減圧下、酸素雰囲気下、窒素雰囲気下、又は希ガス雰囲気下などで行うことができる。また、熱処理の時間は適宜選択することができる。例えば、熱処理装置の一つである電気炉に基板101を導入し、酸化物半導体膜150に対して酸素雰囲気下450℃において1時間の熱処理を行うことができる。
なお、熱処理装置は電気炉に限られず、抵抗発熱体などの発熱体からの熱伝導又は熱輻射によって、被処理物を加熱する装置を用いてもよい。例えば、GRTA(Gas Rapid Thermal Annealing)装置、LRTA(Lamp Rapid Thermal Annealing)装置等のRTA(Rapid Thermal Annealing)装置を用いることができる。LRTA装置は、ハロゲンランプ、メタルハライドランプ、キセノンアークランプ、カーボンアークランプ、高圧ナトリウムランプ、高圧水銀ランプなどのランプから発する光(電磁波)の輻射により、被処理物を加熱する装置である。GRTA装置は、高温のガスを用いて熱処理を行う装置である。高温のガスには、アルゴンなどの希ガス、又は窒素のような、熱処理によって被処理物と反応しない不活性気体が用いられる。
例えば、熱処理として、650℃〜700℃の高温に加熱した不活性ガス中に基板を入れ、数分間加熱した後、基板を不活性ガス中から出すGRTAを行ってもよい。
なお、脱水化又は脱水素化のための熱処理は、酸化物半導体膜150の形成後、金属元素を含む膜の形成前、及び酸化物半導体膜150への酸素の導入工程前であれば、どのタイミングで行ってもよい。
また、酸化物半導体膜150の表面の平坦性を高めてトランジスタ100の電界効果移動度を向上させるために、下地絶縁膜103を上記範囲の平均面粗さ(Ra)となるように研磨処理(例えば、化学的機械研磨(Chemical Mechanical Polishing:CMP)法)、ドライエッチング処理、プラズマ処理を行うことが好ましい。
プラズマ処理としては、例えば、アルゴンガスを導入してプラズマを発生させる逆スパッタリングを行うことができる。逆スパッタリングとは、アルゴン雰囲気下で基板側にRF電源を用いて電圧を印加して基板近傍にプラズマを形成して表面を改質する方法である。なお、アルゴン雰囲気に代えて窒素、ヘリウム、酸素などを用いてもよい。逆スパッタリングを行うと、下地絶縁膜103の表面に付着している粉状物質(パーティクル、ごみともいう)を除去することができる。
平坦化処理として、研磨処理、ドライエッチング処理、又はプラズマ処理は複数回行ってもよく、それらを組み合わせて行ってもよい。また、組み合わせて行う場合、工程順も特に限定されず、下地絶縁膜103表面の凹凸状態に合わせて適宜選択して処理を行えばよい。
本実施の形態では、酸化物半導体膜150として、In−Ga−Zn系酸化物のターゲットを用いるスパッタリング法により、CAAC−OS膜のIGZO膜を20nm形成する。
次に、酸化物半導体膜150上にフォトリソグラフィ工程でレジストマスクを形成し、当該レジストマスクを用いてエッチング工程を行い、酸化物半導体膜104を形成し、下地絶縁膜103及び酸化物半導体膜104上に導電膜152を形成する(図4(B)参照)。
酸化物半導体膜104を形成するために用いるマスクは、インクジェット法などの印刷法で形成することができる。インクジェット法などの印刷法を用いることで、フォトマスクを用いずに当該マスクを形成することができ、トランジスタ100の作製コストを低減できる。以降の作製工程で行うフォトリソグラフィ工程においても、フォトマスクを用いる方法、又はインクジェット法などの印刷法でマスクを形成することができる。
酸化物半導体膜104に加工するためのエッチング工程は、ドライエッチングでもウェットエッチングでもよく、両方を用いてもよい。例えば、ドライエッチングの場合は、酸化物半導体膜150の材料に合わせてエッチングガスを適宜選択して行うことができる。酸化物半導体膜150のウェットエッチングに用いるエッチング液としては、燐酸と酢酸と硝酸を混ぜた溶液などを用いることができる。また、ITO07N(関東化学社製)を用いてもよい。
また、酸化物半導体膜150を形成せず、印刷法を用いて酸化物半導体膜104を形成することもできる。このようにすることで素子分離された酸化物半導体膜104を直接的に形成することができる。
導電膜152は、上記列挙した導電材料を用いてスパッタリング法、CVD法、又は蒸着法等で形成することができる。ここでは、スパッタリング法により厚さ50nmのタングステン膜、厚さ400nmのアルミニウム膜、及び厚さ100nmのチタン膜を順に積層して形成する。
次に、フォトリソグラフィ工程を行って導電膜152上にマスクを形成し、当該マスクを用いてエッチング工程を行い、ソース電極127a及びドレイン電極127bを形成する。そして、酸化物半導体膜104、ソース電極127a及びドレイン電極127b上にゲート絶縁膜113を形成する(図4(C)参照)。
導電膜152に行うエッチング工程はドライエッチング又はウェットエッチングで行うことができる。導電膜152の材料によって、ドライエッチングのエッチング条件(エッチングガス、圧力、印加電力、及び処理時間など)又はウェットエッチングのエッチング条件(エッチング液、液温、及び処理時間など)を適宜選択して行えばよい。ここでは、ドライエッチングでタングステン膜、アルミニウム膜、チタン膜を加工してソース電極127a及びドレイン電極127bを形成する。
なお、ソース電極127a及びドレイン電極127bは、その端部がテーパ形状となるように形成することで、この工程の後に形成される膜が段切れすることを抑制できる。テーパ形状は、マスクを後退させつつエッチングすることで形成することができる。
なお、ソース電極127a及びドレイン電極127b間の距離はトランジスタ100のチャネル長に相当する。そこで、チャネル長を微細に形成するため、導電膜152に行うフォトリソグラフィ工程は、露光装置の光源として波長365nm以下の光を用いることが好ましい。例えば、高圧水銀灯のスペクトル光であるi線(波長365nm)、またはKrFレーザ光(波長248nm)やArFレーザ光(波長193nm)などの可視光から紫外領域の波長の光を用いることが好ましい。
ゲート絶縁膜113は、上記列挙した下地絶縁膜103に適用できる材料を用いて、スパッタリング法、CVD法、塗布法、又は印刷法等により形成することができる。
ここでは、ゲート絶縁膜113として、酸素が過剰に含まれている酸化窒化シリコンをCVD法により20nmの厚さで形成する。なお、本実施の形態では、ゲート絶縁膜113に含まれる水素を除去するために熱処理を行った後に、酸素イオンを注入することで酸素が過剰に含まれている酸化窒化シリコンを形成する。
ゲート絶縁膜113上に導電膜154を形成する(図4(D)参照)。導電膜154は、導電膜152と同様に、上記列挙した導電材料を用いて、スパッタリング法、CVD法、又は蒸着法などで形成する。ここでは、厚さ100nmのタングステン膜をスパッタリング法により形成する。
次に、フォトリソグラフィ工程を行って導電膜154上にマスクを形成し、当該マスクを用いてエッチング工程を行い、ゲート電極117を形成する(図5(A)参照)。なお、後の作製工程でサイドウォール絶縁膜119を形成することを考慮して、ゲート電極117は出来る限り垂直に近いテーパ角を有するように形成する。
導電膜154に行うエッチング工程はドライエッチング又はウェットエッチングで行うことができる。導電膜154の材料によって、ドライエッチングのエッチングガス又はウェットエッチングのエッチング液を適宜選択して行えばよい。ここでは、上記マスクを用いてドライエッチングでタングステン膜を加工してゲート電極117を形成する。
なお、ゲート電極117を形成する際に、ゲート電極117をマスクにして、さらにゲート絶縁膜113のゲート電極117に接する領域以外を除去した後、以下記載する工程を行うことで、図1(B)に示したようなサイドウォール絶縁膜119とソース電極127a及びドレイン電極127bとが接する構成のトランジスタを作製することができる。
次に、ゲート絶縁膜113及びゲート電極117上に絶縁膜156を形成する(図5(B)参照)。
絶縁膜156は、上記列挙した下地絶縁膜103に適用できる材料を用いて、スパッタリング法、CVD法、塗布法、又は印刷法等により形成することができる。なお、後の作製工程で絶縁膜156をサイドウォール絶縁膜119に加工した際に、ゲート電極117及びソース電極127aの間の凹部、並びゲート電極117及びドレイン電極127bの間の凹部が埋めることができる厚さで形成することが好ましい。
絶縁膜156をRIE(Reactive ion etching:反応性イオンエッチング)法などの異方性エッチングによって加工し、ゲート電極117の側面に接するサイドウォール絶縁膜119を自己整合的に形成する。ここで、絶縁膜156は、酸化絶縁膜、酸化窒化絶縁膜、窒化酸化絶縁膜で形成することにより、トランジスタ100を作製する際の熱処理によって酸化物半導体膜104に酸素が供給され、酸化物半導体膜104中の酸素欠損を修復することができ、トランジスタ100の電気特性を良好にすることができる。また、窒化絶縁膜を用いる場合は、ゲート絶縁膜113とのエッチング選択比の高い条件で、サイドウォール絶縁膜119を形成するエッチングを行うことができるため、サイドウォール絶縁膜119を形成する際に発生する不良を抑制することができる。従って、歩留まり良くトランジスタ100を作製することができる。
次に、ゲート絶縁膜113、ゲート電極117、及びサイドウォール絶縁膜119上に絶縁膜121を形成する(図6参照)。
絶縁膜121は特に緻密性の高い絶縁膜を形成することが好ましい。絶縁膜121は、好ましくは5nm以上200nm以下、より好ましくは5nm以上100nm以下とし、ここではスパッタリング法で酸化アルミニウム膜を70nm形成する。
サイドウォール絶縁膜119が、ゲート電極117及びソース電極127a間の凹部、並びにゲート電極117及びドレイン電極127b間の凹部を埋めるように設けられているため、スパッタリング法で形成する酸化アルミニウム膜を段切れなく形成することができる。それゆえ、歩留まり良く(生産性の高く)トランジスタ100を作製することができる。
次に、絶縁膜121上に層間絶縁膜123を形成する(図3(B)参照)。層間絶縁膜123は、上記列挙した下地絶縁膜103に適用できる材料を用いて、スパッタリング法、CVD法、塗布法、又は印刷法等により形成することができる。本実施の形態では、プラズマCVD法で形成した酸化窒化シリコンを400nm形成する。
少なくとも絶縁膜121を形成した後に、熱処理を行うことが好ましい。当該熱処理は、下地絶縁膜103上に酸化物半導体膜150を形成した後に行うことができる熱処理と同様の加熱条件を用いて行うことができる。当該熱処理によって、下地絶縁膜103及びゲート絶縁膜113に酸素の一部が、下地絶縁膜103と酸化物半導体膜104の界面、ゲート絶縁膜113と酸化物半導体膜104の界面、及び酸化物半導体膜104に供給され、それぞれの界面における界面準位密度を低減し、且つ、酸化物半導体膜104中の酸素欠損を修復することができる。従って、電気特性の良好な半導体装置を作製することができる。
上記より、トランジスタ100は、酸化物半導体膜104が、膜中の水素濃度及び酸素欠損が低減されており、高純度化した酸化物半導体膜であるため、しきい値電圧のマイナスシフトが抑制されている。また、ソース電極127a及びドレイン電極127b間のリーク電流、代表的にはオフ電流密度(オフ電流をトランジスタのチャネル幅で除した数値)を数yA/μm〜数zA/μmにまで低減することが可能である。そして、トランジスタ100は酸化物半導体膜104には低抵抗領域が設けられていないことから、トランジスタ100のオフ電流密度を容易に上記範囲にまで低減できる。
このように、しきい値電圧のマイナスシフトが抑制され、オフ電流密度が上記範囲にまで低減できることから、トランジスタ100のチャネル長を100nm以下、例えば30nmにまで微細化することができる。なお、このようにチャネル長が短い場合でもゲート絶縁膜113の厚さを数十nmと薄くすること、及びオフ電流密度を上記範囲にまで低減することができる。
以上、本発明の一態様によれば、良好な電気特性を有し、高性能な半導体装置を提供できる。または、良好な電気特性を有し、高性能な半導体装置を歩留まり良く作製することができる。
なお、本実施の形態に記載の構成、方法などは、他の実施の形態及び実施例に記載の構成、方法などと適宜、組み合わせて用いることができる。
(実施の形態2)
本実施の形態では、先の実施の形態で説明した半導体装置とは構造が一部異なる半導体装置について説明する。なお、以下の本実施の形態においても半導体装置をトランジスタとして説明する。また、以下の本実施の形態は、先の実施の形態で用いた図面(符号及びハッチングを含む。)及び説明を適宜用い、重複する説明は省略することがある。
本実施の形態で説明するトランジスタ200は、酸化物半導体膜が、チャネル形成領域として機能する第1の領域と、第1の領域を挟んで設けられる一対の第2の領域と、第1の領域及び一対の第2の領域を挟んで設けられる一対の第3の領域とを有する点で、実施の形態1で説明したトランジスタ100と異なる。
第1の領域、一対の第2の領域及び一対の第3の領域はゲート電極、ソース電極及びドレイン電極をマスクとして用いてドーパントを注入することで自己整合的に形成することができる。
図7(A)及び図7(B)に、トランジスタ200の上面図及び断面図を示す。図7(A)は、トランジスタ200の上面図であり、図7(B)は、図7(A)の一点鎖線A−B間の断面図である。なお、図7(A)では、明瞭化のため、トランジスタ200の構成要素の一部(例えば、基板101、下地絶縁膜103、及びゲート絶縁膜113など)を省略している。
トランジスタ200の構成は、トランジスタ100の構成において、酸化物半導体膜104を、チャネル形成領域として機能する第1の領域105、第1の領域105を挟んで設けられる一対の第2の領域107a、107b、及び第1の領域105及び一対の第2の領域107a、107bを挟んで設けられる一対の第3の領域109a、109bを有する酸化物半導体膜111にした構成であり、ソース電極127a及びドレイン電極127bのチャネル幅方向の線幅は酸化物半導体膜111のチャネル幅方向の線幅よりも広い構成である(図7(A)、(B)参照)。
サイドウォール絶縁膜119はトランジスタ100と同様にして設けられている。つまり、トランジスタ200は、ソース電極127a及びゲート電極117に形成される凹部、並びにドレイン電極127b及びゲート電極117の間に形成される凹部がサイドウォール絶縁膜119によって埋められているため、当該凹部の上方に形成される膜の段差被覆性が改善されており、当該凹部において段切れなど不良の発生を抑制されるため、良好な電気特性を有するトランジスタである。
なお、トランジスタ200において、ソース電極127a及びドレイン電極127bのチャネル幅方向の線幅は酸化物半導体膜111のチャネル幅方向の線幅よりも広い構成であるが、酸化物半導体膜111のチャネル幅方向の線幅よりも狭い構成であってもよい。
酸化物半導体膜111において、第1の領域105はゲート電極117と重畳する領域であり、ドーパントが含まれていない領域である。また、一対の第2の領域107a、107bはゲート電極117とソース電極127a及びドレイン電極127bとの間のサイドウォール絶縁膜119と重畳する領域であり、ドーパントが含まれている領域である。一対の第3の領域109a、109bは、ソース電極127a及びドレイン電極127bと接している領域であり、ドーパントが含まれていない領域である。
一対の第2の領域107a、107bはドーパントを含むことから第1の領域105よりも低抵抗である。一対の第3の領域109a、109bはドーパントを含んでいないがソース電極127a及びドレイン電極127bと接しており、ソース電極127a及びドレイン電極127bに用いる材料に応じて、一対の第3の領域109a、109bとの接触抵抗が低減し、一対の第3の領域109a、109bとソース電極127a及びドレイン電極127bとの界面近傍の領域は第1の領域105よりも低抵抗になる。それゆえ、少なくとも一対の第3の領域109a、109bはソース領域及びドレイン領域として機能する。
上記より、トランジスタ200は第1の領域105の他に、第1の領域105よりも低抵抗領域である一対の第2の領域107a、107bと、ソース電極127a及びドレイン電極127bと接する一対の第3の領域109a、109bとを有するため、オン電流及び電界効果移動度を増大させることができる。
次に、トランジスタ200の作製方法について説明する。ここでは、先の実施の形態で説明したトランジスタの作製方法を参照して説明する。
トランジスタ100と同様にして図5(A)に示した工程までを行う。
次に、ゲート電極117、ソース電極127a及びドレイン電極127bをマスクとし、ゲート絶縁膜113を通過させてドーパント159を酸化物半導体膜104に注入し、酸化物半導体膜111を形成する(図8参照)。なお、ドーパント159を注入する工程においてゲート電極117をマスクとしているため、酸化物半導体膜111の第1の領域105は酸化物半導体膜104と同じ構成である。
また、ゲート電極117を形成する際に、ゲート電極117をマスクにして、さらにゲート絶縁膜113のゲート電極117に接する領域以外を除去した後、以下記載する工程を行うことで、図1(B)に示したようなサイドウォール絶縁膜119とソース電極127a及びドレイン電極127bとが接する構成のトランジスタを作製することができる。
ドーパント159は、酸化物半導体膜を低抵抗化する元素から選ばれる一種以上の元素用いることができ、例えば、ホウ素、窒素、フッ素、アルミニウム、リン、ヒ素、インジウム、スズ、アンチモン及び希ガス元素から選ばれた一種以上の元素を用いることができる。
酸化物半導体膜104にドーパント159を注入する方法としてはイオンインプランテーション法又はイオンドーピング法を用いることができる。なお、ドーパント159はイオンインプランテーション法又はイオンドーピング法で注入する他に、酸化物半導体膜104を低抵抗化するドーパント159を含む雰囲気で、プラズマ処理又は熱処理を行うことでドーパント159を酸化物半導体膜104に注入してもよい。
ドーパント159の注入は、加速電圧、ドーズ量などの注入条件を適宜設定して行う。例えば、ドーパント159としてリンを用いて、イオンインプランテーション法でリンイオンの注入を行う場合、加速電圧30kV、ドーズ量は1×1013ions/cm2以上5×1016ions/cm2以下とすればよく、具体的にはドーズ量を1×1015ions/cm2とすればよい。
なお、イオンインプランテーション法にて酸化物半導体膜104にドーパント159を注入した後、熱処理を行ってもよい。当該熱処理は、酸素雰囲気下、窒素雰囲気下、減圧下、又は大気(超乾燥エア)下において、300℃以上700℃以下、又は温度300℃以上基板101の歪み点未満で行う。例えば、酸素雰囲気下において、300℃以上450℃以下で1時間行うことが好ましい。
酸化物半導体膜111のドーパント159を含む領域が非晶質である場合、ドーパント159を注入した後のトランジスタ200の作製工程の熱処理において、第1の領域105に含まれる水素がドーパント159を含む領域に拡散しやすくなる。これにより、第1の領域105の水素が減少し、第1の領域105は高純度化され、ドーパント159を含む領域はさらに低抵抗化する。
また、酸化物半導体膜104が結晶性を有する酸化物半導体膜の場合、ドーパント159の注入によって、一部非晶質化することがある。その際は、当該非晶質化した領域が結晶化する温度で熱処理を行うことで、当該非晶質化した領域の結晶性を回復させることができる。
以降はここでは、先の実施の形態で説明したトランジスタ100と同様の工程を行うことでトランジスタ200を作製することができる(図5(B)、(C)、図6及び図7参照)。
少なくとも絶縁膜121を形成した後に、熱処理を行うことが好ましい。当該熱処理は、下地絶縁膜103上に酸化物半導体膜150を形成した後に行う熱処理と同様にして行うことができる。当該熱処理によって、下地絶縁膜103及びゲート絶縁膜113に含まれる酸素の一部が、下地絶縁膜103と酸化物半導体膜111(特に第1の領域105)との界面、ゲート絶縁膜113と酸化物半導体膜111(特に第1の領域105)との界面、及び酸化物半導体膜111(特に第1の領域105)に供給され、それぞれの界面における界面準位密度を低減し、且つ、酸化物半導体膜111中の酸素欠損を修復することができる。従って、電気特性の良好な半導体装置を作製することができる。
上記より、トランジスタ200は、酸化物半導体膜111が膜中の水素濃度及び酸素欠損が低減されており、高純度化した酸化物半導体膜であるため、しきい値電圧のマイナスシフトが抑制されている。また、ソース電極127a及びドレイン電極127b間のリーク電流、代表的にはオフ電流密度(オフ電流をトランジスタのチャネル幅で除した数値)を数yA/μm〜数zA/μmにまで低減することが可能である。
このように、しきい値電圧のマイナスシフトが抑制され、オフ電流密度が上記範囲にまで低減できることから、トランジスタ200のチャネル長を100nm以下、例えば30nmにまで微細化することができる。なお、このようにチャネル長が短い場合でもゲート絶縁膜113の厚さを数十nmと薄くすること、及びオフ電流密度を上記範囲にまで低減することができる。
以上、本発明の一態様によれば、良好な電気特性を有し、高性能な半導体装置を提供できる。そして、良好な電気特性を有し、高性能な半導体装置を歩留まり良く作製することができる。
(実施の形態3)
本実施の形態では、先の実施の形態で説明した半導体装置とは構造が一部異なる半導体装置について説明する。
本実施の形態で説明するトランジスタ300は、酸化物半導体膜が、ドーパントを含まずチャネル形成領域として機能する第1の領域と、第1の領域を挟んで設けられ、ドーパント含む一対の第2の領域と、第1の領域及び一対の第2の領域を挟んで設けられ、ドーパント含む一対の第3の領域とを有する点で、実施の形態1で説明したトランジスタ100と異なる。
第1の領域、一対の第2の領域及び一対の第3の領域はゲート電極をマスクとし、ゲート絶縁膜、ソース電極及びドレイン電極を通過させてドーパントを注入することで自己整合的に形成することができる。
図9(A)及び図9(B)に、トランジスタ300の上面図及び断面図を示す。図9(A)は、トランジスタ300の上面図であり、図9(B)は、図9(A)の一点鎖線A−B間の断面図である。なお、図9(A)では、明瞭化のため、トランジスタ300の構成要素の一部(例えば、基板101、下地絶縁膜103、及びゲート絶縁膜113など)を省略している。
トランジスタ300の構成は、トランジスタ200の構成において、酸化物半導体膜111を、チャネル形成領域として機能する第1の領域105、第1の領域105を挟んで設けられる一対の第2の領域107a、107b、及び第1の領域105及び一対の第2の領域107a、107bを挟んで設けられる一対の第3の領域115a、115bを有する酸化物半導体膜130にした構成である(図9(A)、(B)参照)。
サイドウォール絶縁膜119はトランジスタ100及びトランジスタ200と同様にして設けられている。つまり、トランジスタ300は、ソース電極127a及びゲート電極117に形成される凹部、並びにドレイン電極127b及びゲート電極117の間に形成される凹部がサイドウォール絶縁膜119によって埋められているため、当該凹部の上方に形成される膜の段差被覆性が改善されており、当該凹部において段切れなど不良の発生を抑制されるため、良好な電気特性を有するトランジスタである。
なお、トランジスタ300において、ソース電極127a及びドレイン電極127bのチャネル幅方向の線幅は酸化物半導体膜130のチャネル幅方向の線幅よりも広い構成であるが、トランジスタ100のように酸化物半導体膜130のチャネル幅方向の線幅よりも狭い構成であってもよい。
酸化物半導体膜130において、第1の領域105はゲート電極117と重畳する領域であり、ドーパントが含まれていない領域である。また、一対の第2の領域107a、107bはゲート電極117とソース電極127a及びドレイン電極127bとの間のサイドウォール絶縁膜119と重畳する領域であり、ドーパントが含まれている領域である。一対の第3の領域115a、115bは、ソース電極127a及びドレイン電極127bと接している領域であり、ドーパントが含まれている領域である。
また、一対の第3の領域115a、115bは、一対の第2の領域107a、107bよりドーパント濃度が高く、低抵抗である。それゆえ、一対の第3の領域115a、115bはソース領域及びドレイン領域として機能する。
上記より、トランジスタ300に含まれる酸化物半導体膜130のようにソース電極127a及びドレイン電極127bと接する一対の第3の領域115a、115bの抵抗が低減していることで、ソース電極127a及びドレイン電極127bとの接触抵抗を低減でき、トランジスタ300のオン電流及び電界効果移動度を向上させることができる。
また、第1の領域105、一対の第2の領域107a、107b及び一対の第3の領域115a、115bというように、酸化物半導体膜130に、チャネル形成領域及びドーパント濃度差を有する低抵抗領域を設けることで、特にドレイン領域近傍における電界集中を抑制することができ、電界集中によってトランジスタが破壊されることを抑制することができる。
次に、トランジスタ300の作製方法について説明する。ここでは、実施の形態1で説明したトランジスタ100の作製方法を参照して説明する。
トランジスタ100と同様にして、基板101上に下地絶縁膜103を形成し、下地絶縁膜103上に酸化物半導体膜150を形成する。(図4(A)参照)。
トランジスタ100と同様にして、酸化物半導体膜150にフォトリソグラフィ工程及びエッチング工程を行って酸化物半導体膜104を形成し、下地絶縁膜103及び酸化物半導体膜104上に導電膜152を形成する(図10(A)参照)。
本実施の形態では、後の工程でソース電極127a及びドレイン電極127bを通過させてドーパントを酸化物半導体膜104に注入することから、ソース電極127a及びドレイン電極127bに加工される導電膜152は、トランジスタ100及びトランジスタ200において形成する場合と比べて薄く形成する。例えば、30nmの厚さで導電膜152を形成することが好ましい。さらに、導電膜152はドーパントを通過させやすい導電材料で形成することがさらに好ましい。
次に、トランジスタ100と同様にして、導電膜152にフォトリソグラフィ工程及びエッチング工程を行い、ソース電極127a及びドレイン電極127bを形成し、ソース電極127a及びドレイン電極127b上にゲート絶縁膜113を形成する(図10(B)参照)。次に、トランジスタ100と同様にゲート絶縁膜113上にゲート電極117を形成し、ゲート電極117をマスクとし、ゲート絶縁膜113、ソース電極127a及びドレイン電極127bを通過させてドーパント159を酸化物半導体膜104に注入する(図10(C)参照)。ドーパント159を注入する方法はトランジスタ200と同様である。ただし、酸化物半導体膜104において一対の第3の領域115a、115bとなる領域のほうが、一対の第2の領域107a、107bとなる領域よりもドーパント159が多く含まれるように処理条件を制御して注入する。例えば、イオンインプランテーション法又はイオンドーピング法を用いる場合、適宜、加速電圧を制御して一対の第3の領域115a、115bとなる領域のほうが、一対の第2の領域107a、107bとなる領域よりもドーパント159が多く含まれるように行えばよい。この工程により、第1の領域105、一対の第2の領域107a、107b及び一対の第3の領域115a、115bを有する酸化物半導体膜130を形成することができる。
以降は、実施の形態1で説明したトランジスタ100と同様の工程を行うことでトランジスタ300を作製することができる(図5(B)、(C)、図6及び図9参照)。
なお、トランジスタ300の作製工程において、サイドウォール絶縁膜119を形成した後にドーパント159を再度注入してもよい。
また、トランジスタ300の作製工程を一部利用し、ゲート電極117及びサイドウォール絶縁膜119をマスクとしてドーパント159を注入することで、本発明の一態様であるトランジスタ400を作製することができる(図11(A)、(B)参照)。
図11(A)及び図11(B)に、トランジスタ400の上面図及び断面図を示す。図11(A)は、トランジスタ400の上面図であり、図11(B)は、図11(A)の一点鎖線A−B間の断面図である。なお、図11(A)では、明瞭化のため、トランジスタ400の構成要素の一部(例えば、基板101、下地絶縁膜103、及びゲート絶縁膜113など)を省略している。
トランジスタ400の構成は、トランジスタ300の酸化物半導体膜130において、一対の第2の領域107a、107b及び一対の第3の領域115a、115bの一部が第1の領域105と同様にドーパント159を含まない領域とした構成である。
トランジスタ400は、トランジスタ300の作製工程を一部利用し、図12(A)に示したようにゲート電極117を形成する工程まで行う。次に、トランジスタ300とは異なり、サイドウォール絶縁膜119を形成し、その後、ゲート電極117及びサイドウォール絶縁膜119をマスクとし、ゲート絶縁膜113を通過させてドーパント159を酸化物半導体膜104に注入する(図12(B)参照)。サイドウォール絶縁膜119を形成する工程及びドーパント159を注入する工程は、先の実施の形態で説明したトランジスタ200と同様にして行うことができる。
上記より、トランジスタ300及びトランジスタ400は、トランジスタ200と同様にしきい値電圧のマイナスシフトが抑制されている。また、ソース電極127a及びドレイン電極127b間のリーク電流、代表的にはオフ電流密度(オフ電流をトランジスタのチャネル幅で除した数値)を数yA/μm〜数zA/μmにまで低減することが可能である。
このように、トランジスタ300及びトランジスタ400は、トランジスタ200と同様にトランジスタ300のチャネル長を100nm以下、例えば30nmにまで微細化することができる。なお、このようにチャネル長が短い場合でもゲート絶縁膜113の厚さを数十nmと薄くすること、及びオフ電流密度を上記範囲にまで低減することができる。
以上、本発明の一態様によれば、良好な電気特性を有し、高性能な半導体装置を提供できる。または、良好な電気特性を有し、高性能な半導体装置を歩留まり良く作製することができる。
(実施の形態4)
本実施の形態では、先の実施の形態で説明した半導体装置とは構造が一部異なる半導体装置について説明する。
本実施の形態で説明するトランジスタは、図2に示したようにサイドウォール絶縁膜の側端が、ソース電極のゲート電極と対向している面とソース電極の上面とで形成される角部、及びドレイン電極のゲート電極と対向している面とドレイン電極の上面とで形成される角部に位置するトランジスタである。また、本実施の形態で説明するトランジスタのサイドウォール絶縁膜は、先の実施の形態で説明したトランジスタのサイドウォール絶縁膜よりも幅が狭い。
図13(A)及び図13(B)に示したトランジスタは、トランジスタ100においてサイドウォール絶縁膜119の側端がソース電極127aのゲート電極117と対向している面とソース電極127aの上面とで形成される角部、及びドレイン電極127bのゲート電極117と対向している面とドレイン電極127bの上面とで形成される角部に位置するように設けたトランジスタである。なお、図13(A)は当該トランジスタの上面図を示し、図13(B)は、図13(A)の一点鎖線A−B間の断面図である。なお、図13(A)では、明瞭化のため、当該トランジスタの構成要素の一部(例えば、基板101、下地絶縁膜103、及びゲート絶縁膜113など)を省略している。
本実施の形態で説明するトランジスタは、トランジスタ100の作製工程において、サイドウォール絶縁膜119を形成する際の絶縁膜の厚さ及び当該絶縁膜のエッチング条件を適宜選択することで作製することができる。例えば、当該絶縁膜の厚さは、ゲート電極117及びソース電極127a間に形成される凹部、並びにゲート電極117及びドレイン電極127b間に形成される凹部の深さを考慮して適宜選択し、当該絶縁膜を形成する。そして、当該絶縁膜の厚さを考慮してエッチング条件を適宜選択し、当該絶縁膜にエッチング工程を行う。また、トランジスタ100と同様にサイドウォール絶縁膜を形成し(図5(B)、(C)参照)、その後、酸素雰囲気下でプラズマ処理(酸素アッシング)を行い、当該サイドウォール絶縁膜の幅を狭めることで、本実施の形態で説明するトランジスタのようなサイドウォール絶縁膜119を形成してもよい。
本実施の形態で説明したサイドウォール絶縁膜119の構成は、トランジスタ100だけではなく、先の実施の形態で説明したトランジスタ全てにおいて適用することができる。そこで、図14及び図15にトランジスタのチャネル長方向の断面図を示す。
図14(A)は、トランジスタ200に本実施の形態で説明したサイドウォール絶縁膜の構成を適用したトランジスタである。図14(B)は、トランジスタ300に本実施の形態で説明したサイドウォール絶縁膜の構成を適用したトランジスタである。図15はトランジスタ400に本実施の形態で説明したサイドウォール絶縁膜の構成を適用したトランジスタである。
なお、図14(A)、図14(B)及び図15に示したトランジスタにおいて、ゲート電極117を形成する際に、ゲート電極117をマスクにして、ゲート絶縁膜113のゲート電極117に接する領域以外を除去する工程を行うことで、図1(B)に示したようなサイドウォール絶縁膜119とソース電極127a及びドレイン電極127bとが接する構成のトランジスタを作製することができる。
本実施の形態で説明するトランジスタは、ゲート電極117及びソース電極127a間に形成される凹部、並びにゲート電極117及びドレイン電極127b間に形成される凹部の上方に形成される膜の段差被覆性を高め、当該凹部上に形成される膜の段切れなど不良を抑制することができる。
以上、本発明の一態様によれば、良好な電気特性を有し、高性能な半導体装置を提供できる。または、良好な電気特性を有し、高性能な半導体装置を歩留まり良く作製することができる。
(実施の形態5)
本実施の形態では、先の実施の形態で説明した半導体装置とは構造が一部異なる半導体装置について説明する。
本実施の形態で説明するトランジスタは、先の実施の形態で説明したトランジスタと比較してサイドウォール絶縁膜の形状が異なるトランジスタである。本実施の形態では、実施の形態1で説明したトランジスタ100を例に説明するが、他の実施の形態で説明するトランジスタにおいても当該形状を有するサイドウォール絶縁膜を適用することができる。
図16(A)は、本実施の形態で説明するトランジスタの上面図であり、図16(B)は、図16(A)の一点鎖線A−B間の断面図である。なお、図16(A)では、明瞭化のため、当該トランジスタの構成要素の一部(例えば、基板101、下地絶縁膜103、及びゲート絶縁膜113など)を省略している。
図16(A)及び図16(B)に示すように、本実施の形態で説明するトランジスタは、トランジスタ100と同様に、基板101上に、下地絶縁膜103と、酸化物半導体膜104と、ゲート絶縁膜113と、ゲート電極117と、ソース電極127aと、ドレイン電極127bと、サイドウォール絶縁膜119と、絶縁膜121と、層間絶縁膜123とを有しており、本実施の形態で説明するトランジスタは、他の実施の形態で説明するトランジスタと比較して、サイドウォール絶縁膜119が段差を有する形状のトランジスタである。当該段差は、図16(A)及び図16(B)に示したように曲率半径を有して形成された段差であってもよく、直線的に形成された段差であってもよい(図示せず)。
本実施の形態で説明するトランジスタは、ゲート電極117のアスペクト比をより高くする場合でもゲート電極117及びソース電極127a間に形成される凹部、並びにゲート電極117及びドレイン電極127b間に形成される凹部の段差被覆性を緩やかにし、当該凹部上に形成される膜の段切れなど不良を抑制することができる。
また、サイドウォール絶縁膜119を、曲率半径を有して形成された段差を有する形状に加工するほうが、トランジスタ100のように表面に連続的な曲面を有するように加工することよりも容易に実施することができる。つまり、本実施の形態で説明するサイドウォール絶縁膜119のほうがプロセス条件の許容幅が広いため、作製しやすい。従って、サイドウォール絶縁膜119を形成するためのエッチング条件(エッチングガス、圧力、印加電力、及び処理時間など)は適宜選択すればよい。
なお、ゲート電極117を形成する際に、ゲート電極117をマスクにして、さらにゲート絶縁膜113のゲート電極117に接する領域以外を除去した後、以下記載する工程を行うことで、図1(B)に示したようなサイドウォール絶縁膜119とソース電極127a及びドレイン電極127bとが接する構成のトランジスタを作製することができる。
以上、本発明の一態様によれば、良好な電気特性を有し、高性能な半導体装置を提供できる。または、良好な電気特性を有し、高性能な半導体装置を歩留まり良く作製することができる。
(実施の形態6)
本実施の形態では、本発明の一態様である半導体装置について説明する。なお、本実施の形態で説明する半導体装置は、先の実施の形態で説明したトランジスタを有する記憶素子(メモリセル)である。そこで、当該半導体装置について先の実施の形態で用いた符号を適宜用いて説明する。
当該半導体装置は、単結晶半導体基板に作製された第1のトランジスタと、絶縁膜を介して第1のトランジスタの上方に、半導体膜を用いて作製された第2のトランジスタ及び容量素子と、を有する。
また、積層する、第1のトランジスタ及び第2のトランジスタの半導体材料、及び構造は、同一でもよいし異なっていてもよい。ここでは、当該半導体装置の回路に好適な材料及び構造のトランジスタをそれぞれ用いる例について説明する。
当該第2のトランジスタとしては、先の実施の形態で説明した、いずれかのトランジスタを用いることができる。なお、当該第2のトランジスタとして用いるトランジスタの構造に応じて、第1のトランジスタ及び容量の積層関係、並びに接続関係を適宜変更する。本実施の形態では、第2のトランジスタにトランジスタ200を用いる例について説明する。
図17(A)は、当該半導体装置の断面図である。図17(A)のE1−E2は第1のトランジスタ及び第2のトランジスタのチャネル長方向に平行な断面を示し、図17(A)のF1−F2は第1のトランジスタのチャネル長方向に垂直な断面を示している。
図17(B)には、当該半導体装置の回路図の一例を示す。図17(B)に記載したOSとは、当該半導体装置に含まれるトランジスタに、先の実施の形態で説明したいずれかのトランジスタを適用できること示す。
図17(A)、(B)に示した半導体装置に好適な材料及び構造として、下部に第1の半導体材料を用いたトランジスタ600を有し、上部に第2の半導体材料を用いたトランジスタ200及び容量素子650を有する。本実施の形態において、第1の半導体材料は酸化物半導体以外の半導体材料であり、第2の半導体材料は酸化物半導体である。酸化物半導体以外の半導体材料としては、例えば、シリコン、ゲルマニウム、シリコンゲルマニウム、炭化シリコン、又はガリウムヒ素などを用いることができ、単結晶半導体を用いるのが好ましい。このような半導体材料を用いたトランジスタは、十分な高速動作が可能である。他に、酸化物半導体以外の半導体材料として有機半導体材料などを用いてもよい。酸化物半導体を用いたトランジスタは、その特性により長時間の電荷保持を可能とする。なお、トランジスタ600及びトランジスタ200はともにnチャネル型のトランジスタである。
トランジスタ600は、半導体材料(例えば、シリコンなど)を含む基板601に設けられたチャネル形成領域607と、チャネル形成領域607を挟むように設けられた不純物領域602a、602bと、不純物領域602a、602bに接する金属間化合物領域603a、603bと、チャネル形成領域607上に設けられたゲート絶縁膜605と、ゲート絶縁膜605上に設けられたゲート電極617及びゲート電極603とを有する。なお、金属間化合物領域603a、603bは、例えばシリサイド(サリサイド)などで形成されており、ゲート電極603は、金属間化合物領域603a、603bと同じ工程で形成することができる。また、トランジスタ600において、ゲート電極は加工精度を高めるための第1の材料からなるゲート電極617と、配線として低抵抗化を目的とした第2の材料からなるゲート電極603を積層した構造とすることができるが、この構造に限らず、適宜要求される仕様に応じて材料、積層数、形状等を調整することができる。
半導体材料を含む基板601は、シリコンや炭化シリコンなどの単結晶半導体基板、多結晶半導体基板、シリコンゲルマニウムなどの化合物半導体基板、SOI基板などを適用することができる。なお、一般に「SOI基板」は、絶縁表面上にシリコン半導体膜が設けられた構成の基板をいうが、本明細書などにおいては、絶縁表面上にシリコン以外の材料からなる半導体膜が設けられた構成の基板も含む。つまり、「SOI基板」が有する半導体膜は、シリコン半導体膜に限定されない。また、SOI基板には、ガラス基板などの絶縁基板上に絶縁膜を介して半導体膜が設けられた構成のものが含まれるものとする。
SOI基板の作製方法としては、鏡面研磨ウェハーに酸素イオンを注入した後、高温加熱することにより、表面から一定の深さに酸化層を形成させるとともに、表面層に生じた欠陥を消滅させて作る方法、水素イオン照射により形成された微小ボイドの熱処理による成長を利用して半導体基板を劈開する方法や、絶縁表面上に結晶成長により単結晶半導体膜を形成する方法等を用いることができる。
例えば、単結晶半導体基板の一つの面からイオンを添加して、単結晶半導体基板の一つの面から一定の深さに脆弱化層を形成し、単結晶半導体基板の一つの面上、又は素子基板上のどちらか一方に絶縁膜を形成する。単結晶半導体基板と素子基板を、絶縁膜を挟んで重ね合わせた状態で、脆弱化層に亀裂を生じさせ、単結晶半導体基板を脆弱化層で分離する熱処理を行い、単結晶半導体基板より半導体膜として単結晶半導体膜を素子基板上に形成する。上記方法を用いて作製されたSOI基板も好適に用いることができる。
単結晶半導体基板を用いたトランジスタ600は高速動作が可能である。このため、トランジスタ600を読み出し用のトランジスタとして用いることで、情報の読み出しを高速に行うことができる。
また、トランジスタ600はnチャネル型トランジスタであることから、不純物領域602a、602bにはトランジスタ600をnチャネル型トランジスタとして機能させるドーパント(例えば、リン又はヒ素など)が注入されている。
基板601上にはトランジスタ600を囲むように素子分離絶縁膜606が設けられている。なお、高集積化を実現するためには、トランジスタ600にサイドウォール絶縁膜を設けない構造とすることが望ましい。一方で、トランジスタ600の電気特性を重視する場合には、ゲート電極617の側面にサイドウォール絶縁膜を設け、不純物濃度が異なる領域を含む不純物領域を設けてもよい(図17(A)参照)。
素子分離絶縁膜606を用いることにより、LOCOSによる素子分離法で発生した素子分離部のバーズビークを抑制することができ、素子分離部の縮小等が可能となる。一方で、構造の微細化小型化が要求されない半導体装置においては素子分離絶縁膜606の形成は必ずしも必要ではなく、LOCOS等の素子分離手段を用いることもできる。
また、トランジスタ600を覆うように絶縁膜が複数層設けられている。本実施の形態では、絶縁膜619、絶縁膜623、絶縁膜625、及び絶縁膜631、並びにトランジスタ200の下地絶縁膜として機能する下地絶縁膜103が設けられている。
トランジスタ600は、絶縁膜619により被覆されている。絶縁膜619には保護膜としての機能を持たせることができ、外部からチャネル形成領域607への不純物の侵入を防止することができる。また、絶縁膜619をCVD法による窒化シリコン等の材料とすることで、チャネル形成領域607に単結晶シリコンを用いた場合には加熱処理によって水素化を行うことができる。また、絶縁膜619に応力を有する絶縁膜を用いることで、チャネル形成領域を構成する半導体材料に歪みを与えることができ、トランジスタ600の電界効果移動度を向上させることができる。
トランジスタ600のソースとして機能する不純物領域602a、及び金属間化合物領域603aは、少なくとも絶縁膜619、絶縁膜623及び絶縁膜625を貫通するコンタクトプラグ618aと、配線630aと、配線637aと、少なくとも絶縁膜619、絶縁膜623及び絶縁膜625を貫通するコンタクトプラグ639bとを介して配線640bと接続されている(図17(B)の2nd Line)。また、トランジスタ600のドレインとして機能する不純物領域602b、及び金属間化合物領域603bは、少なくとも絶縁膜619、絶縁膜623及び絶縁膜625を貫通するコンタクトプラグ618bを介して配線630aと接続されており、図示していないが、不純物領域602a、及び金属間化合物領域603aと同様に配線637と、コンタクトプラグ639bとを介してトランジスタ200より上方に設けられた配線と接続されている(図17(B)の1st Line)。
ここでコンタクトプラグ618a、618bは、トランジスタ600のソース電極やドレイン電極としても機能する。また、不純物領域602a、602bとチャネル領域の間には、不純物領域602a、602bと異なる不純物領域が設けられている。該不純物領域は、導入された不純物の濃度によって、LDD領域やエクステンション領域としてチャネル形成領域近傍の電界分布を制御する機能を果たす。ゲート電極617、603の側壁には熱酸化膜などの絶縁膜を介して窒化物絶縁膜などで形成されたサイドウォール絶縁膜を有する。当該絶縁膜や当該サイドウォール絶縁膜を用いることで、LDD領域やエクステンション領域を形成することができる。
第2の半導体材料を用いたトランジスタ200及び容量素子650は、図17(B)に示した回路構成に応じて下層の第1の半導体材料を用いたトランジスタ600と電気的に接続されるように形成する。図17(A)においては、一例としてトランジスタ600のゲート電極617、603がトランジスタ200のソース電極127aと電気的に接続している構成を示している。
トランジスタ600のゲート電極617、603は、少なくとも絶縁膜619、絶縁膜623及び絶縁膜625を貫通するコンタクトプラグ618cと、配線630bと、配線637bと、少なくとも下地絶縁膜103、ゲート絶縁膜113、絶縁膜121及び層間絶縁膜123を貫通するコンタクトプラグ639aと、トランジスタ200よりも上方に形成された配線640aと、を介してトランジスタ200のソース電極127aと電気的に接続されている。なお、コンタクトプラグ618cはトランジスタ600のゲート電極としても機能する。
絶縁膜619、絶縁膜623、絶縁膜625は、代表的には酸化シリコン膜、酸化窒化シリコン膜、酸化アルミニウム膜、酸化窒化アルミニウム膜、窒化シリコン膜、窒化アルミニウム膜、窒化酸化シリコン膜、窒化酸化アルミニウム膜などの無機絶縁膜を用いることができる。さらに、BPSG(Boron Phosphorus Silicate Glass)、PSG(Phosphorus Silicate Glass)、炭素を添加した酸化シリコン(SiOC)、フッ素を添加した酸化シリコン(SiOF)、Si(OC2H5)4(TEOS;Tetraethyl orthosilicate)を原料とした酸化シリコン、HSQ(Hydrogen Silsesquioxane)、MSQ(Methyl Silsesquioxane)、及びOSG(Organo Silicate Glass)などの有機ポリマー系の材料で形成された絶縁膜を用いることができる。特に半導体装置の微細化を進める場合には、配線間の寄生容量が顕著になり信号遅延が増大するため酸化シリコンの比誘電率(k=4.0〜4.5)では高く、kが3.0以下の材料を用いることが好ましい。また該絶縁膜に配線を埋め込んだ後にCMP処理を行うため、絶縁膜には機械的強度が要求される。この機械的強度が確保できる限りにおいて、これらを多孔質(ポーラス)化させて低誘電率化することができる。絶縁膜631は、スパッタリング法、CVD法、スピンコート法(Spin On Glass:SOGともいう)を含む塗布法等により形成できる。
絶縁膜625上に絶縁膜627を、絶縁膜631上に絶縁膜632を設けてもよい。絶縁膜627及び絶縁膜632は、後に説明するコンタクトプラグ及び配線を形成する際に行う研磨処理またはエッチバック処理のエッチングストッパ膜として機能する。
コンタクトプラグ618c及びコンタクトプラグ639aは導電性を有する材料を用いて導電膜を形成し、該導電膜を所望の形状に加工し、研磨処理またはエッチバック処理などによって加工した導電膜の上面を露出させることで形成できる。
配線630a及び配線630bは絶縁膜625中に埋め込まれており、配線637a及び配線637bは絶縁膜631に埋め込まれている。配線630a、配線630b、配線637a、及び配線637bは、例えば銅、アルミニウム等の低抵抗な導電性材料を用いることが好ましい。低抵抗な導電性を有する材料を用いることで、配線630a、配線630b、配線637a、及び配線637bを伝播する信号のRC遅延を低減することができる。配線630a、配線630b、配線637a、及び配線637bに銅を用いる場合には、銅がトランジスタ600のチャネル形成領域への拡散を防止するため、バリア膜629及びバリア膜635を形成することが好ましい。当該バリア膜として、例えば窒化タンタル、窒化タンタルとタンタルとの積層、窒化チタン、窒化チタンとチタンとの積層等による膜を用いることができるが、配線材料の拡散防止機能、及び配線材料や下地膜等との密着性が確保される程度においてこれらの材料からなる膜に限られない。バリア膜629及びバリア膜635は配線630a、配線630b、配線637a、及び配線637とは別の層として形成してもよく、バリア膜となる材料を配線材料中に含有させ、加熱処理によって絶縁膜625及び絶縁膜631に設けられた開口の内壁に析出させて形成してもよい。
配線637a及び配線637bは、図17(A)に示すように上部の配線部分と、下部のビアホール部分を有する構造である。下部のビアホール部分は下層の配線630a及び配線630bと接続する。該構造の配線637a及び配線637bはいわゆるデュアルダマシン法等により形成することができる。また、上下層の配線間の接続はデュアルダマシン法によらず、コンタクトプラグを用いて接続してもよい。
絶縁膜632上にトランジスタ200及び容量素子650を作製する。トランジスタ200は先の実施の形態で説明を参照して作製することができる(図4、図7及び図8参照)。
配線640a、640b、640cは、配線630a及び配線637aと同様にして形成できる。なお、配線640cはゲート絶縁膜113、絶縁膜121及び層間絶縁膜123を貫通して設けられたコンタクトプラグ639cを介してトランジスタ200のドレイン電極127bと電気的に接続される(図17(B)の3rd Line)。
また、本実施の形態の半導体装置は、トランジスタ200の作製工程を利用して容量素子650を作製するため、容量素子650をトランジスタ200と同一平面上に形成することができる。従って、別途、容量素子650を作製する工程を省くことができるため、半導体装置の生産性を向上させることや、作製コストを低減することができる。
容量素子650は、一方の電極としてトランジスタ200のソース電極127aを用いており、誘電体としてトランジスタ200のゲート絶縁膜113を用いており、他方の電極としてトランジスタ200のゲート電極117を用いている(図17(B)の4th Line及び5th Line)。なお、トランジスタ200のサイドウォール絶縁膜119を自己整合的に形成する場合、容量素子650の当該他方の電極にも、トランジスタ200のサイドウォール絶縁膜119と同様の絶縁膜が形成される。
また、容量素子650の他方の電極をトランジスタ600のゲート電極617と重畳して設けてもよい。このようなレイアウトにすることで半導体装置(記憶素子)の集積度を高めることができる。例えば、最小加工寸法をFとして、当該記憶素子の占有面積を15F2〜25F2とすることが可能である。
トランジスタ200は、チャネル長方向にチャネル形成領域として機能する第1の領域105を挟んで、第1の領域105より低抵抗領域である一対の第2の領域107a、107b、とソース電極127a及びドレイン電極127bと接する一対の第3の領域109a、109bとを有する酸化物半導体膜111を有することにより、トランジスタ200はオン特性(例えば、オン電流及び電界効果移動度)が高く、高速動作、高速応答が可能となる。なお、一対の第2の領域107a、107b及び一対の第3の領域109a、109bの一方又は他方はトランジスタ200のソース領域及びドレイン領域として機能する。
下地絶縁膜103において、当該酸化物半導体膜111に近接して酸素過剰領域を設けることができる。これにより、当該酸素過剰領域から酸化物半導体膜111へ効率よく酸素を供給することができる。また、酸素の供給は、熱処理を行ってより促進することもできる。
さらに、下地絶縁膜103において、酸素過剰領域は、酸素供給が必要な酸化物半導体膜111と接する界面近傍以外の領域では、下地絶縁膜103上面から離れた、下地絶縁膜103下面近傍に設けてもよい。このようにすることで、特に熱処理を行ったときでも、下地絶縁膜103上面からの不必要な酸素の放出が抑制でき、下地絶縁膜103を酸素過剰な状態に維持することができる。
従って、トランジスタ200において、効率よく酸化物半導体膜111中及び界面の酸素欠損の修復を行うことが可能となる。
そして、ゲート絶縁膜113、ゲート電極117、及びサイドウォール絶縁膜119上には、絶縁膜121が設けられており、絶縁膜121は外気に含まれる水素などの不純物を通過させない機能を有することから、トランジスタ200及び容量素子650の信頼性が良好である。従って、本実施の形態に示す半導体装置は信頼性が良好な半導体装置である。
以上より、トランジスタ600、トランジスタ200及び容量素子650を有する半導体装置を作製することできる。トランジスタ200は、少なくとも第1の領域105が高純度化され、酸素欠損が修復された酸化物半導体膜111を有するトランジスタであるため、電気特性の変動が抑制されたトランジスタである。それゆえ、当該半導体装置においても電気特性の変動が抑制されている。
なお、本実施の形態に示した半導体装置において、容量が不要の場合は、容量素子650を設けない構成の半導体装置とすることも可能である。
図17(B)には、上記半導体装置をメモリセルとして用いる場合の回路図の一例を示す。図17(B)において、トランジスタ200のソース電極又はドレイン電極の一方は、容量素子650の電極の一方、及び、トランジスタ200のゲート電極と電気的に接続されている。また、第1の配線(1st Line:ソース線とも呼ぶ)は、トランジスタ600のソース電極と電気的に接続され、第2の配線(2nd Line:ビット線とも呼ぶ。)は、トランジスタ600のドレイン電極と電気的に接続されている。また、第3の配線(3rd Line:第1の信号線とも呼ぶ。)は、トランジスタ200のソース電極又はドレイン電極の他方と電気的に接続され、第4の配線(4th Line:第2の信号線とも呼ぶ)は、トランジスタ200のゲート電極と電気的に接続されている。そして、第5の配線(5th Line:ワード線とも呼ぶ。)は、容量素子650の電極の他方と電気的に接続されている。
酸化物半導体を用いたトランジスタ200は、オフ電流が極めて小さいという特徴を有しているため、トランジスタ200のソース電極又はドレイン電極の一方と、容量素子650の電極の一方と、トランジスタ600のゲート電極とが電気的に接続されたノード(以下、ノードFG)の電位を極めて長時間にわたって保持することが可能である。そして、容量素子650を有することにより、ノードFGに与えられた電荷の保持が容易になり、また、保持された情報の読み出しが容易になる。
半導体装置に情報を記憶させる場合(書き込み)は、まず、第4の配線の電位を、トランジスタ200がオン状態となる電位にして、トランジスタ200をオン状態とする。これにより、第3の配線の電位が、ノードFGに供給され、ノードFGに所定量の電荷が蓄積される。ここでは、異なる二つの電位レベルを与える電荷(以下、ロー(Low)レベル電荷、ハイ(High)レベル電荷という)のいずれかが与えられるものとする。その後、第4の配線の電位を、トランジスタ200がオフ状態となる電位にして、ノードFGに所定の電荷が保持されたままの状態となる。以上のように、ノードFGに所定量の電荷を蓄積及び保持させることで、メモリセルに情報を記憶させることができる。
トランジスタ200のオフ電流は極めて小さいため、ノードFGに供給された電荷は長時間にわたって保持される。したがって、リフレッシュ動作が不要となるか、又は、リフレッシュ動作の頻度を極めて低くすることが可能となり、消費電力を十分に低減することができる。また、電力の供給がない場合であっても、長期にわたって記憶内容を保持することが可能である。
記憶された情報を読み出す場合(読み出し)は、第1の配線に所定の電位(定電位)を与えた状態で、第5の配線に適切な電位(読み出し電位)を与えると、ノードFGに保持された電荷量に応じて、トランジスタ600は異なる状態をとる。一般に、トランジスタ600をnチャネル型とすると、ノードFGにHighレベル電荷が保持されている場合のトランジスタ600の見かけのしきい値Vth_Hは、ノードFGにLowレベル電荷が保持されている場合のトランジスタ200の見かけのしきい値Vth_Lより低くなるためである。ここで、見かけのしきい値とは、トランジスタ200を「オン状態」とするために必要な第5の配線の電位をいうものとする。したがって、第5の配線の電位をVth_HとVth_Lの間の電位V0とすることにより、ノードFGに保持された電荷を判別できる。例えば、書き込みにおいて、Highレベル電荷が与えられていた場合には、第5の配線の電位がV0(>Vth_H)となれば、トランジスタ200は「オン状態」となる。Lowレベル電荷が与えられていた場合には、第5の配線の電位がV0(<Vth_L)となっても、トランジスタ600は「オフ状態」のままである。このため、第5の配線の電位を制御して、トランジスタ600のオン状態又はオフ状態を読み出す(第2の配線の電位を読み出す)ことで、記憶された情報を読み出すことができる。
また、記憶させた情報を書き換える場合においては、上記の書き込みによって所定量の電荷を保持したノードFGに、新たな電位を供給することで、ノードFGに新たな情報に係る電荷を保持させる。具体的には、第4の配線の電位を、トランジスタ200がオン状態となる電位にして、トランジスタ200をオン状態とする。これにより、第3の配線の電位(新たな情報に係る電位)が、ノードFGに供給され、ノードFGに所定量の電荷が蓄積される。その後、第4の配線の電位をトランジスタ200がオフ状態となる電位にして、トランジスタ200をオフ状態とすることにより、ノードFGには、新たな情報に係る電荷が保持された状態となる。すなわち、ノードFGに第1の書き込みによって所定量の電荷が保持された状態で、第1の書き込みと同様の動作(第2の書き込み)を行うことで、記憶させた情報を上書きすることが可能である。
本実施の形態で示すトランジスタ200は、少なくとも第1の領域105が高純度化され、酸素欠損が修復された酸化物半導体膜111を用いることで、トランジスタ200のオフ電流を十分に低減することができる。そして、このようなトランジスタを用いることで、電力の供給がない場合であっても、極めて長期にわたり記憶内容を保持することが可能な半導体装置が得られる。
なお、図17(A)、(B)に示す記憶素子は一例であり、本実施の形態で説明する記憶素子は図17(A)、(B)に示す構造に限定される訳ではない。例えば、図18に示すように、第1のトランジスタと第2のトランジスタの間に第2のトランジスタの電気特性を制御するための導電膜を設けることができる。別言すると、第2のトランジスタとして、酸化物半導体膜を介してゲート電極と反対側に導電膜を設けた構成のトランジスタを適用できる。
図18に示す記憶素子において、導電膜680は、絶縁膜642及び下地絶縁膜103に挟まれ、トランジスタ200の酸化物半導体膜111(少なくとも第1の領域105)と重畳するように設けられている。導電膜690は、導電膜680と同一の工程で形成することができ、下地絶縁膜103を介してソース電極127aに重畳して設けられている。これら以外の構成は図17に示した記憶素子と同様である。なお、絶縁膜642はトランジスタ600の絶縁膜619などに適用可能な絶縁膜とすることができる。
また、導電膜680及び導電膜690は、トランジスタ200のゲート電極117に適用可能な導電材料を用いて、単層構造又は二層以上の積層構造として形成することができる。特に導電膜680及び導電膜690として、4.5eV以上、好ましくは5eV以上、さらに好ましくは5.5eV以上の仕事関数を有し、酸化物半導体の電子親和力よりも大きい導電膜を形成することが好ましい。当該導電膜には、ゲート電極117の説明で列挙した酸化窒化物半導体膜又は金属窒化膜が挙げられる。
図18に示す記憶素子において、導電膜680及び導電膜690に所望の電位を供給することが可能である。
図18に示す記憶素子において、導電膜680に接地電位などの固定電位を供給することでトランジスタ200のしきい値電圧のマイナスシフトを抑制すること、又は導電膜690にゲート電極117に供給される信号と同期する信号を供給することでトランジスタ200のオン電流を増大させることができる。
さらに、図18に示す記憶素子は、容量素子650に加えて、導電膜690と下地絶縁膜103と容量素子650の一方の電極(ソース電極127a)とで容量素子を構成することができる。それゆえ、導電膜690、容量素子650の一方の電極及び容量素子650の他方の電極(ゲート電極117)に、適宜電位(接地電位などの固定電位)を供給することで図18に示す記憶素子の容量を増大させることができる。
以上より、先の実施の形態で説明したいずれかのトランジスタを用いることで高性能な半導体装置を提供することができる。
なお、本実施の形態に示す構成、方法などは、他の実施の形態に示す構成、方法などと適宜組み合わせて用いることができる。
(実施の形態7)
本実施の形態では、実施の形態6で説明した半導体装置の応用例について、図19を用いて説明する。
図19(A)及び図19(B)は、図17(A)、(B)に示した記憶素子(以下、メモリセル660とも記載する。)を複数用いて形成される半導体装置の回路図である。図19(A)は、メモリセル660が直列に接続された、いわゆるNAND型の半導体装置の回路図であり、図19(B)は、メモリセル660が並列に接続された、いわゆるNOR型の半導体装置の回路図である。
図19(A)に示す半導体装置は、ソース線SL、ビット線BL、第1信号線S1、複数本の第2信号線S2、複数本のワード線WL、複数のメモリセル660を有する。図19(A)では、ソース線SL及びビット線BLを1本ずつ有する構成となっているが、これに限られることなく、ソース線SL及びビット線BLを複数本有する構成としてもよい。
各メモリセル660において、トランジスタ600のゲート電極と、トランジスタ200のソース電極及びドレイン電極の一方と、容量素子650の電極の一方とは、電気的に接続されている。また、第1信号線S1とトランジスタ200のソース電極及びドレイン電極の他方とは、電気的に接続され、第2信号線S2と、トランジスタ200のゲート電極とは、電気的に接続されている。そして、ワード線WLと、容量素子650の電極の他方は電気的に接続されている。
また、メモリセル660が有するトランジスタ600のソース電極は、隣接するメモリセル660のトランジスタ600のドレイン電極と電気的に接続され、メモリセル660が有するトランジスタ600のドレイン電極は、隣接するメモリセル660のトランジスタ600のソース電極と電気的に接続される。ただし、直列に接続された複数のメモリセルのうち、一方の端に設けられたメモリセル660が有するトランジスタ600のドレイン電極は、ビット線と電気的に接続される。また、直列に接続された複数のメモリセルのうち、他方の端に設けられたメモリセル660が有するトランジスタ600のソース電極は、ソース線SLと電気的に接続される。
図19(A)に示す半導体装置では、行ごとの書き込み動作及び読み出し動作を行う。書き込み動作は次のように行われる。書き込みを行う行の第2信号線S2にトランジスタ200がオン状態となる電位を与え、書き込みを行う行のトランジスタ200をオン状態にする。これにより、指定した行のトランジスタ600のゲート電極に第1信号線S1の電位が与えられ、該ゲート電極に所定の電荷が与えられる。このようにして、指定した行のメモリセル660にデータを書き込むことができる。
また、読み出し動作は次のように行われる。まず、読み出しを行う行以外のワード線WLに、トランジスタ600のゲート電極に与えられた電荷によらず、トランジスタ600がオン状態となるような電位を与え、読み出しを行う行以外のトランジスタ600をオン状態とする。それから、読み出しを行う行のワード線WLに、トランジスタ600のゲート電極が有する電荷によって、トランジスタ600のオン状態又はオフ状態が選択されるような電位(読み出し電位)を与える。そして、ソース線SLに定電位を与え、ビット線BLに接続されている読み出し回路(図示しない)を動作状態とする。ここで、ソース線SL−ビット線BL間の複数のトランジスタ600は、読み出しを行う行を除いてオン状態となっているため、ソース線SL−ビット線BL間のコンダクタンスは、読み出しを行う行のトランジスタ600の状態(オン状態又はオフ状態)によって決定される。読み出しを行う行のトランジスタ600のゲート電極が有する電荷によって、トランジスタのコンダクタンスは異なるから、それに応じて、ビット線BLの電位は異なる値をとることになる。ビット線BLの電位を読み出し回路によって読み出すことで、指定した行のメモリセル660から情報を読み出すことができる。
図19(B)に示す半導体装置は、ソース線SL、ビット線BL、第1信号線S1、第2信号線S2、及びワード線WLをそれぞれ複数本有し、複数のメモリセル660を有する。各トランジスタ600のゲート電極と、トランジスタ200のソース電極及びドレイン電極の一方と、容量素子650の電極の一方とは、電気的に接続されている。また、ソース線SLとトランジスタ600のソース電極とは電気的に接続され、ビット線BLとトランジスタ600のドレイン電極とは電気的に接続されている。また、第1信号線S1とトランジスタ200のソース電極又はドレイン電極の他方とは、電気的に接続され、第2信号線S2と、トランジスタ200のゲート電極とは、電気的に接続されている。そして、ワード線WLと、容量素子650の電極の他方は電気的に接続されている。
図19(B)に示す半導体装置では、行ごとの書き込み動作及び読み出し動作を行う。書き込み動作は、上述の図19(A)に示す半導体装置と同様の方法で行われる。読み出し動作は次のように行われる。まず、読み出しを行う行以外のワード線WLに、トランジスタ600のゲート電極に与えられた電荷によらず、トランジスタ600がオフ状態となるような電位を与え、読み出しを行う行以外のトランジスタ600をオフ状態とする。それから、読み出しを行う行のワード線WLに、トランジスタ600のゲート電極が有する電荷によって、トランジスタ600のオン状態又はオフ状態が選択されるような電位(読み出し電位)を与える。そして、ソース線SLに定電位を与え、ビット線BLに接続されている読み出し回路(図示しない)を動作状態とする。ここで、ソース線SL−ビット線BL間のコンダクタンスは、読み出しを行う行のトランジスタ600の状態(オン状態又はオフ状態)によって決定される。つまり、読み出しを行う行のトランジスタ600のゲート電極が有する電荷によって、ビット線BLの電位は異なる値をとることになる。ビット線BLの電位を読み出し回路によって読み出すことで、指定した行のメモリセル660から情報を読み出すことができる。
上記においては、各メモリセル660に保持させる情報量を1ビットとしたが、本実施の形態に示す記憶装置の構成はこれに限られない。トランジスタ600のゲート電極に与える電位を3以上用意して、各メモリセル660が保持する情報量を増加させてもよい。例えば、トランジスタ600のゲート電極にあたえる電位を4種類とする場合には、各メモリセルに2ビットの情報を保持させることができる。
なお、本実施の形態に示す構成、方法などは、他の実施の形態に示す構成、方法などと適宜組み合わせて用いることができる。
(実施の形態8)
本実施の形態では、先の実施の形態のいずれかで説明したトランジスタを適用した半導体装置について図20を用いて説明する。なお、本実施の形態においても、半導体装置の一例として記憶素子(メモリセル)を示し、先の実施の形態に示した構成と異なる構成の記憶素子について説明する。
本実施の形態で説明する記憶素子の回路図を図20(A)に示す。
図20(A)に示したメモリセルは、ビット線BLと、ワード線WLと、トランジスタTrと、キャパシタCと、を有する。センスアンプSAmpは当該メモリセルと電気的に接続されている。
キャパシタCに保持された電圧の時間変化は、トランジスタTrのオフ電流によって図20(B)に示すように徐々に低減していくことが知られている。当初V0からV1まで充電された電圧は、時間が経過するとdata1を読み出す限界点であるVAまで低減する。この期間を保持期間T_1とする。即ち、2値メモリセルの場合、保持期間T_1の間にリフレッシュをする必要がある。
先の実施の形態のいずれかで説明したトランジスタは、高純度化され、酸素欠損が修復された酸化物半導体膜を用いたトランジスタであり、電気特性の変動が抑制され、オフ電流が十分に低減されている。そのため、トランジスタTrに先の実施の形態のいずれかで説明したトランジスタを適用することで保持期間T_1を長くすることができる。即ち、リフレッシュ期間を長くとることが可能となるため、消費電力を低減することができる。例えば、オフ電流密度を数yA/μm〜数zA/μmにまで低減されたトランジスタを用いて本実施の形態で説明したメモリセルを構成すると、電力を供給せずに数日間から数十年間に渡ってデータを保持することが可能となる。
そして、先の実施の形態のいずれかで説明したトランジスタは、オン電流及び電界効果移動度が高いことから高速動作、高速応答が可能なメモリセルを作製することができる。
以上より、先の実施の形態で説明したいずれかのトランジスタを用いることで高性能な半導体装置を提供することができる。
(実施の形態9)
本実施の形態では、先の実施の形態のいずれかで説明したトランジスタを適用した半導体装置について、図21を参照して説明する。
図21(A)には、いわゆるDRAM(Dynamic Random Access Memory)に相当する構成の半導体装置の一例を示す。図21(A)に示すメモリセルアレイ1120は、複数のメモリセル1130がマトリクス状に配列された構成を有している。また、メモリセルアレイ1120は、m本の第1の配線、及びn本の第2の配線を有する。なお、本実施の形態においては、第1の配線をビット線BLとよび、第2の配線をワード線WLとよぶ。
メモリセル1130は、トランジスタ1131と、容量素子1132と、から構成されている。トランジスタ1131のゲート電極は、第1の配線(ワード線WL)と電気的に接続されている。また、トランジスタ1131のソース電極又はドレイン電極の一方は、第2の配線(ビット線BL)と電気的に接続されており、トランジスタ1131のソース電極又はドレイン電極の他方は、容量素子の電極の一方と電気的に接続されている。また、容量素子の電極の他方は容量線CLと接続され、一定の電位が与えられている。トランジスタ1131には、先の実施の形態に示すいずれかのトランジスタを適用できる。
先の実施の形態のいずれかで説明したトランジスタは、高純度化され、酸素欠損が修復された酸化物半導体膜を用いたトランジスタであり、電気特性の変動が抑制され、オフ電流が十分に低減されている。このようなトランジスタを用いることにより、いわゆるDRAMとして認識されている図21(A)に示す半導体装置を実質的な不揮発性メモリとして使用することが可能になる。
図21(B)には、いわゆるSRAM(Static Random Access Memory)に相当する構成の半導体装置の一例を示す。図21(B)に示すメモリセルアレイ1140は、複数のメモリセル1150がマトリクス状に配列された構成とすることができる。また、メモリセルアレイ1140は、第1の配線(ワード線WL)、第2の配線(ビット線BL)及び第3の配線(反転ビット線BLB)、電源電位線VDD、及び接地電位線VSSを有する。
メモリセル1150は、第1のトランジスタ1151、第2のトランジスタ1152、第3のトランジスタ1153、第4のトランジスタ1154、第5のトランジスタ1155、及び第6のトランジスタ1156を有している。第1のトランジスタ1151と第2のトランジスタ1152は、選択トランジスタとして機能する。また、第3のトランジスタ1153と第4のトランジスタ1154のうち、一方はnチャネル型トランジスタ(ここでは、第4のトランジスタ1154)であり、他方はpチャネル型トランジスタ(ここでは、第3のトランジスタ1153)である。つまり、第3のトランジスタ1153と第4のトランジスタ1154によってCMOS回路が構成されている。同様に、第5のトランジスタ1155と第6のトランジスタ1156によってCMOS回路が構成されている。
第1のトランジスタ1151、第2のトランジスタ1152、第4のトランジスタ1154、第6のトランジスタ1156は、nチャネル型のトランジスタであり、先の実施の形態において示したトランジスタを適用することができる。第3のトランジスタ1153と第5のトランジスタ1155は、pチャネル型のトランジスタであり、酸化物半導体以外の材料(例えば、単結晶シリコンなど)をチャネル形成領域に用いる。
そして、先の実施の形態のいずれかで説明したトランジスタは、オン電流及び電界効果移動度を増大させることができるため、高速動作、高速応答が可能な半導体装置を作製することができる。
以上より、先の実施の形態で説明したいずれかのトランジスタを用いることで高性能な半導体装置を提供することができる。
本実施の形態に示す構成、方法などは、他の実施の形態に示す構成、方法などと適宜組み合わせて用いることができる。
(実施の形態10)
本実施の形態では、先の実施の形態のいずれかで説明したトランジスタを適用した半導体装置について、図24を参照して説明する。なお、本実施の形態では当該半導体装置として、論理回路であるNOR型回路、及びNAND型回路を例に説明する。
図24(A)、(B)に当該論理回路を示す。図24(A)はNOR型回路であり、図24(B)はNAND型回路である。図24(C)は図24(A)のNOR型回路におけるトランジスタ802及びトランジスタ803の構造を示す断面図である。
図24(A)、(B)に示すNOR型回路及びNAND型回路において、トランジスタ801、802、811、814はpチャネル型トランジスタである。トランジスタ801、802、811、814は、不純物領域602a、602bにp型チャネルトランジスタとして機能させることができるドーパント(例えばホウ素など)が注入されたトランジスタ600(図17(A)参照)を適用できる。
トランジスタ803、804、812、813はnチャネル型トランジスタであり、先の実施の形態のいずれかで説明したトランジスタ(例えばトランジスタ200など)を適用できる。なお、図24(A)、(B)に記載したOSとは、トランジスタ803、804、812、813に先の実施の形態のいずれかで説明したトランジスタを適用できることを示す。
なお、図24(A)、(B)に示すNOR型回路及びNAND型回路において、トランジスタ803、804、812、813には、図18に示したような、酸化物半導体膜を介してゲート電極と反対側に導電膜を設けた構成のトランジスタも適用できる。このようにすることで、当該導電膜に接地電位などの固定電位を供給することで当該トランジスタのしきい値電圧のマイナスシフトを抑制すること、又は当該導電膜にゲート電極に供給される信号と同期する信号を供給することで当該トランジスタのオン電流を増大させることができる。
例えば、本実施の形態は、図24(A)のNOR型回路において、トランジスタ803及びトランジスタ804に設けられ、上記導電膜同士は電気的に接続した構成とすることができる。また、図24(B)のNAND型回路において、トランジスタ812及びトランジスタ813に設けられ、上記導電膜同士は電気的に接続した構成とすることができる。しかし、上記導電膜の接続関係はこれに限定されず、それぞれ独立して電気的に制御される構成であってもよい。
図24(C)に示すNOR型回路の一部は、基板800に単結晶シリコン基板を用いて、該単結晶シリコン基板にトランジスタ802を形成し、トランジスタ802上に、酸化物半導体膜をチャネル形成領域に用いたトランジスタ803を積層する例である。
ここで、図24(C)に示したトランジスタ802及びトランジスタ803の符号と、図17(A)及び図18に示したトランジスタ600及びトランジスタ200の符号の対応関係を記載する。トランジスタ802のゲート電極821はトランジスタ600のゲート電極617及びゲート電極603に対応する。絶縁膜826、絶縁膜830、絶縁膜833、絶縁膜836は、図17(A)又は図18の絶縁膜619、絶縁膜623、絶縁膜625、絶縁膜631、絶縁膜642のいずれかに対応する。配線831及び配線832は図17(A)又は図18に示したコンタクトプラグ及び配線のいずれかに対応する。導電膜840は図18の導電膜680又は導電膜690に対応する。下地絶縁膜839は図17(A)又は図18の下地絶縁膜103に対応する。ゲート絶縁膜850は図17(A)又は図18のゲート絶縁膜113に対応する。ゲート電極841は図17(A)又は図18のゲート電極117に絶縁膜851は図17(A)又は図18の絶縁膜121に対応する。電極845は図17(A)又は図18のドレイン電極127bに対応する。層間絶縁膜842は図17(A)又は図18の層間絶縁膜123に対応する。
トランジスタ803のゲート電極821は配線832及び絶縁膜833に設けられた開口を介して配線835と接続されている。図示していないが、配線835は、下地絶縁膜839、ゲート絶縁膜850、絶縁膜851及び層間絶縁膜842に形成された開口と、層間絶縁膜842に形成された開口とに設けられる配線を介してゲート電極841と電気的に接続される。
トランジスタ802の電極825(ドレイン電極)は配線831及び配線834を介して、トランジスタ803の電極845(ソース電極)と電気的に接続される。配線831は絶縁膜830に形成された開口に設けられ、配線834は絶縁膜833及び絶縁膜836に形成された開口に設けられ、電極845は下地絶縁膜839に形成された開口に設けられている。
下地絶縁膜839において、当該酸化物半導体膜に近接して酸素過剰領域を設けることができる。これにより、当該酸素過剰領域から酸化物半導体膜へ効率よく酸素を供給することができる。また、酸素の供給は、熱処理を行ってより促進することもできる。
さらに、下地絶縁膜839において、酸素過剰領域は、酸素供給が必要な酸化物半導体膜と接する界面近傍以外の領域では、下地絶縁膜839上面から離れた、下地絶縁膜839下面近傍に設けてもよい。このようにすることで、特に熱処理を行ったときでも、下地絶縁膜839上面からの不必要な酸素の放出が抑制でき、下地絶縁膜839を酸素過剰な状態に維持することができる。
従って、トランジスタ803において、効率よく酸化物半導体膜中及び界面の酸素欠損の補填を行うことが可能となる。トランジスタ804、812、813も、トランジスタ803と同様の構成であり、同様の効果を有する。
なお、本実施の形態に示す構成、方法などは、他の実施の形態に示す構成、方法などと適宜組み合わせて用いることができる。
(実施の形態11)
先の実施の形態のいずれかで説明したトランジスタを少なくとも一部に用いてCPU(Central Processing Unit)を構成することができる。
図22(A)は、CPUの具体的な構成を示すブロック図である。図22(A)に示すCPUは、基板1190上に、演算回路(ALU:Arithmetic logic unit)1191、ALUコントローラ1192、インストラクションデコーダ1193、インタラプトコントローラ1194、タイミングコントローラ1195、レジスタ1196、レジスタコントローラ1197、バスインターフェース(Bus I/F)1198、書き換え可能なROM1199、及びROMインターフェース(ROM I/F)1189を有している。基板1190は、半導体基板、SOI基板、ガラス基板などを用いる。ROM1199及びROM I/F1189は、別チップに設けても良い。勿論、図22(A)に示すCPUは、その構成を簡略化して示した一例にすぎず、実際のCPUはその用途によって多種多様な構成を有している。
Bus I/F1198を介してCPUに入力された命令は、インストラクションデコーダ1193に入力され、デコードされた後、ALUコントローラ1192、インタラプトコントローラ1194、レジスタコントローラ1197、タイミングコントローラ1195に入力される。
ALUコントローラ1192、インタラプトコントローラ1194、レジスタコントローラ1197、タイミングコントローラ1195は、デコードされた命令に基づき、各種制御を行なう。具体的にALUコントローラ1192は、ALU1191の動作を制御するための信号を生成する。また、インタラプトコントローラ1194は、CPUのプログラム実行中に、外部の入出力装置や、周辺回路からの割り込み要求を、その優先度やマスク状態から判断し、処理する。レジスタコントローラ1197は、レジスタ1196のアドレスを生成し、CPUの状態に応じてレジスタ1196の読み出しや書き込みを行なう。
また、タイミングコントローラ1195は、ALU1191、ALUコントローラ1192、インストラクションデコーダ1193、インタラプトコントローラ1194、及びレジスタコントローラ1197の動作のタイミングを制御する信号を生成する。例えばタイミングコントローラ1195は、基準クロック信号CLK1を元に、内部クロック信号CLK2を生成する内部クロック生成部を備えており、クロック信号CLK2を上記各種回路に供給する。
図22(A)に示すCPUでは、レジスタ1196に、記憶素子が設けられている。レジスタ1196の記憶素子には、先の実施の形態に記載されている記憶素子を用いることができる。
図22(A)に示すCPUにおいて、レジスタコントローラ1197は、ALU1191からの指示に従い、レジスタ1196における保持動作の選択を行う。すなわち、レジスタ1196が有する記憶素子において、論理(値)を反転させる論理素子によるデータの保持を行うか、容量素子によるデータの保持を行うかを、選択する。このような論理素子によるデータの保持が選択されている場合、レジスタ1196内の記憶素子への、電源電圧の供給が行われる。容量素子におけるデータの保持が選択されている場合、容量素子へのデータの書き換えが行われ、レジスタ1196内の記憶素子への電源電圧の供給を停止することができる。
電源停止に関しては、図22(B)又は図22(C)に示すように、記憶素子群と、電源電位VDD又は電源電位VSSの与えられているノード間に、スイッチング素子を設けることにより行うことができる。以下に図22(B)及び図22(C)の回路の説明を行う。
図22(B)及び図22(C)では、記憶素子への電源電位の供給を制御するスイッチング素子に、酸化物半導体をチャネル形成領域に用いたトランジスタを含む記憶回路の構成の一例を示す。
図22(B)に示す記憶素子は、スイッチング素子1141と、記憶素子1142を複数有する記憶素子群1143とを有している。具体的に、各記憶素子1142には、先の実施の形態に記載されている記憶素子を用いることができる。記憶素子群1143が有する各記憶素子1142には、スイッチング素子1141を介して、ハイレベルの電源電位VDDが供給されている。さらに、記憶素子群1143が有する各記憶素子1142には、信号INの電位と、ローレベルの電源電位VSSの電位が与えられている。
図22(B)では、スイッチング素子1141として、酸化物半導体をチャネル形成領域に有するトランジスタを用いており、該トランジスタは、そのゲート電極に与えられる信号SigAによりスイッチングが制御される。
なお、図22(B)では、スイッチング素子1141がトランジスタを一つだけ有する構成を示しているが、特に限定されず、トランジスタを複数有していても良い。スイッチング素子1141が、スイッチング素子として機能するトランジスタを複数有している場合、上記複数のトランジスタは並列に接続されていても良いし、直列に接続されていても良いし、直列と並列が組み合わされて接続されていても良い。
また、図22(B)では、スイッチング素子1141により、記憶素子群1143が有する各記憶素子1142への、ハイレベルの電源電位VDDの供給が制御されているが、スイッチング素子1141により、ローレベルの電源電位VSSの供給が制御されていても良い。
また、図22(C)には、記憶素子群1143が有する各記憶素子1142に、スイッチング素子1141を介して、ローレベルの電源電位VSSが供給されている、記憶装置の一例を示す。スイッチング素子1141により、記憶素子群1143が有する各記憶素子1142への、ローレベルの電源電位VSSの供給を制御することができる。
記憶素子群と、電源電位VDD又は電源電位VSSの与えられているノード間に、スイッチング素子を設け、一時的にCPUの動作を停止し、電源電圧の供給を停止した場合においてもデータを保持することが可能であり、消費電力の低減を行うことができる。具体的には、例えば、パーソナルコンピュータのユーザーが、キーボードなどの入力装置への情報の入力を停止している間でも、CPUの動作を停止することができ、それにより消費電力を低減することができる。
ここでは、CPUを例に挙げて説明したが、DSP(Digital Signal Processor)、カスタムLSI、FPGA(Field Programmable Gate Array)等のLSIにも応用可能である。
本実施の形態に示す構成、方法などは、他の実施の形態に示す構成、方法などと適宜組み合わせて用いることができる。
(実施の形態12)
本明細書に開示する半導体装置は、さまざまな電子機器(遊技機も含む)に適用することができる。電子機器としては、例えば、テレビジョン装置(テレビ、又はテレビジョン受信機ともいう)、コンピュータ用などのモニタ、デジタルカメラ、デジタルビデオカメラ等のカメラ、デジタルフォトフレーム、携帯電話機(携帯電話、携帯電話装置ともいう)、携帯型ゲーム機、携帯情報端末、音響再生装置、パチンコ機などの大型ゲーム機などが挙げられる。上記実施の形態で説明した半導体装置を具備する電子機器の例について説明する。
図23(A)は、ノート型のパーソナルコンピュータであり、筐体1201、筐体1202、表示部1203、キーボード1204などによって構成されている。筐体1201と筐体1202の内部には電子回路が設けられており、当該電子回路には本発明の一態様である半導体装置が設けられている。そのため、歩留まりが良く、生産性の高いノート型のパーソナルコンピュータを実現することができる。また、本発明の一態様である半導体装置はオフ電流密度が低く、オン電流及び電界効果移動度が増大しているため、高性能、且つ消費電力が低減されたノート型のパーソナルコンピュータを実現することができる。
図23(B)は、タブレット型端末である。当該タブレット型端末は、表示部1212を有する筐体1211と、表示部1214を有する筐体1213と、操作ボタン1215を有する。また、タブレット型端末を操作するスタイラス1217などを備えている。筐体1211と筐体1213の内部には、電子回路が設けられており、当該電子回路には本発明の一態様である半導体装置が設けられている。そのため、歩留まりが良く、生産性の高いタブレット端末を実現することができる。また、本発明の一態様である半導体装置はオフ電流密度が低く、オン電流及び電界効果移動度が増大しているため、高性能、且つ消費電力が低減された携帯情報端末を実現することができる。
図23(C)は、電子ペーパーを実装した電子書籍であり、筐体1221と筐体1223の2つの筐体で構成されている。筐体1221および筐体1223には、それぞれ表示部1225および表示部1227が設けられている。筐体1221と筐体1223は、軸部1237により接続されており、該軸部1237を軸として開閉動作を行うことができる。また、筐体1221は、電源1231、操作キー1233、スピーカー1235などを備えている。筐体1221、筐体1223の一以上の内部には、電子回路が設けられており、当該電子回路には本発明の一態様である半導体装置が設けられている。そのため、歩留まりが良く、生産性の高い電子書籍を実現することができる。また、本発明の一態様である半導体装置はオフ電流密度が低く、オン電流及び電界効果移動度が増大しているため、高性能、且つ消費電力が低減された電子書籍を実現することができる。
図23(D)は、携帯電話機であり、筐体1240と筐体1241の2つの筐体で構成されている。さらに、筐体1240と筐体1241は、スライドし、図23(D)のように展開している状態から重なり合った状態とすることができ、携帯に適した小型化が可能である。また、筐体1241は、表示パネル1242、スピーカー1243、マイクロフォン1244、操作キー1245、ポインティングデバイス1246、カメラ用レンズ1247、外部接続端子1248などを備えている。また、筐体1240は、携帯電話機の充電を行う太陽電池セル1249、外部メモリスロット1250などを備えている。また、アンテナは、筐体1241に内蔵されている。筐体1240と筐体1241の少なくとも一つの内部には、電子回路が設けられており、当該電子回路には本発明の一態様である半導体装置が設けられている。そのため、歩留まりが良く、生産性の高い携帯電話機を実現することができる。また、本発明の一態様である半導体装置はオフ電流密度が低く、オン電流及び電界効果移動度が増大しているため、高性能、且つ消費電力が低減された携帯電話機を実現することができる。
図23(E)は、デジタルカメラであり、本体1261、表示部1267、接眼部1263、操作スイッチ1264、表示部1265、バッテリー1266などによって構成されている。本体1261内部には、電子回路が設けられており、当該電子回路には本発明の一態様である半導体装置が設けられている。そのため、歩留まりが良く、生産性の高いデジタルカメラを実現することができる。また、本発明の一態様である半導体装置はオフ電流密度が低く、オン電流及び電界効果移動度が増大しているため、高性能、且つ消費電力が低減されたデジタルカメラを実現することができる。
図23(F)は、テレビジョン装置であり、筐体1271、表示部1273、スタンド1275などで構成されている。当該テレビジョン装置の操作は、筐体1271が備えるスイッチや、リモコン操作機1280により行うことができる。筐体1271およびリモコン操作機1280の内部には、電子回路が設けられており、当該電子回路には本発明の一態様である半導体装置が設けられている。そのため、歩留まりが良く、生産性の高いテレビジョン装置を実現することができる。また、本発明の一態様である半導体装置はオフ電流密度が低く、オン電流及び電界効果移動度が増大しているため、高性能、且つ消費電力が低減されたテレビジョン装置を実現することができる。
本実施の形態に示す構成、方法などは、他の実施の形態に示す構成、方法などと適宜組み合わせて用いることができる。