JP6138403B1 - 挿入機器及び挿入機器を備える内視鏡 - Google Patents

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Abstract

挿入機器は、先端構成部内において、揺動台に連結する牽引ワイヤ全体を管状の弾性部材により水密に覆い、長手軸方向で処置具チャンネル孔の開口部よりも基端側に所定距離を後退して弾性部材の固定位置を設けている。牽引ワイヤは、外部に露出せず、処置中に汚液等が付着せず、揺動台の起上に縮んだ弾性部材のしわを所定距離により生じたスペースに収容する。

Description

本発明は、先端側に処置具の進行方向を変更する起上台が設けられた挿入機器及び挿入機器を備える内視鏡に関する。
一般に、内視鏡本体の挿入部のチャンネル内を挿通し、先端側に開口された開口部から種々の機能を有する処置具、例えば鉗子が延出されている。また、挿入部先端の周面側の一部に開口部が設けられ、その開口部から延出する処置具の進行方向を所望する方向に変更する揺動機構が知られている。
揺動機構の代表的なものとして、処置具用揺動台(又は、処置具用起上台)がある。この揺動台は、牽引ワイヤを介して操作部側に設けられた操作レバーに連結され、操作レバーを操作することで起上されて、鉗子等の処置具の進行方向を所望する方向に変更させることができる。
通常、挿入部が体腔内に挿入されると、揺動台が配置された収納室の開口部分から汚液や切除された生体組織片等(以下、汚液等と称する)が侵入して、揺動台本体とその周辺部に付着する。処置終了後には、内視鏡は感染症を防止するために洗浄、消毒及び滅菌が必須である。収納室内に収納された揺動台や牽引ワイヤの駆動部が複雑な構造であるため、不要物を完全に取り除く洗浄作業に手間が掛かっている。特に、牽引ワイヤは、細い鋼線を編み込んで作製されているため、その線間に汚れが残らないようにしなければならない。
これに対して、例えば、特許文献1:特開平08−056900号公報には、牽引ワイヤが揺動台に絡まないように、起上台収納室と牽引ワイヤの駆動室とを壁で区切り、壁を通過して起上台に牽引ワイヤの牽引力を伝える駆動力伝達部材を配置する内視鏡が提案されている。ここでは、ワイヤの絡みを防止することを目的としているが、起上台収納室と牽引ワイヤの駆動室を壁で分離するにあたり、起上台収納室における汚液等が駆動室に入り込まないように、起上台駆動レバーにOリングを嵌めて、起上台収納室と駆動室との間を水密な構造としている。このため、牽引ワイヤにも汚液等が付着し難くなっている。
これまでの牽引ワイヤが処置起上台に直接的に接続して起上させる構造に対して、前述した特許文献1では、牽引ワイヤの駆動室と起上台収納室とを分離する壁と、新たな起上台駆動レバーと、水密部材とが挿入部の径方向に並んで配置する構造であるため、内視鏡の挿入部の先端が太径化している。また、処置起上台を起上させるためには、起上台駆動レバーにおける強度と、支点となる壁の厚さを必要することも、太径化に影響を与えている。
そこで本発明は、先端部の外径を太径化せずに牽引ワイヤに対する水密構造を有する挿入機器及び挿入機器を備える内視鏡を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明に従う実施形態の挿入機器は、管腔内に挿入される挿入部と前記挿入部の先端側に設けられるとともに、前記挿入部内に配設され処置具を挿通するチャンネル管路と連通するチャンネル開口部と、前記チャンネル開口部よりも前記挿入部の基端側に離れて設けられた導入孔と、を有する先端構成部と、前記先端構成部に設けられた動作可能な動作部と、前記動作部と接続し、前記導入孔により案内されて前記挿入部に挿通され、前記挿入部の長手軸方向に移動して該動作部を動作させるための牽引部材と、前記牽引部材を内側に配設し、前記動作部に接続された前記牽引部材が外部に露出しないように前記動作部に対して一端を水密に接続するとともに、他端を前記導入孔に対して水密になるよう接続したチューブと、を有する。
図1は、第1の実施形態に係る挿入機器の先端構成部を上から見た断面構造を示す断面図である。 図2は、先端カバーを外した挿入機器の先端構成部の外観構成を示す図である。 図3は、揺動台が倒置状態にある挿入機器の先端構成部の断面構造を示す断面図である。 図4は、揺動台が起上状態にある挿入機器の先端構成部の断面構造を示す断面図である。 図5は、挿入機器を内視鏡に搭載した構成例を示す図である。 図6は、挿入機器の先端構成部の揺動台が倒置状態にある挿入機器の先端部の断面構造を示す断面図である。 図7は、揺動台が起上状態にある挿入機器の先端構成部の断面構造を示す断面図である。 図8は、弾性部材の断面構造を示す断面図である。 図9は、第1の変形例となるワイヤ用チューブの断面構造を示す断面図である。 図10は、第2の変形例となるワイヤ用チューブの断面構造を示す断面図である。 図11Aは、動作部の第1の変形例の係合部及び揺動台の構成例を示す図である。 図11Bは、動作部の第2の変形例の係合部及び揺動台の構成例を示す図である。 図11Cは、動作部の第3の変形例の係合部及び揺動台の構成例を示す図である。 図11Dは、動作部の第4の変形例の係合部及び揺動台の構成例を示す図である。 図12は、ワイヤ牽引機構の第1の変形例の動作部の構成例を示す図である。 図13は、係合部の組み付けの第1の手順について説明するための図である。 図14は、係合部の組み付けの第2の手順について説明するための図である。 図15は、ワイヤ牽引機構の第2の変形例に係る構成例について説明するための図である。 図16は、ワイヤ牽引機構の第3の変形例に係る構成例について説明するための図である。 図17は、ワイヤ牽引機構の第4の変形例に係る構成例について説明するための図である。 図18は、ワイヤ牽引機構の第5の変形例に係る構成例について説明するための図である。 図19Aは、ワイヤ用チューブ及び連結部を固定するためのガイド部である抜け止め板を上方から見た外観図である。 図19Bは、抜け止め板を正面から見た外観図である。 図20は、ワイヤ牽引機構の組み付け手順について説明するための図である。 図21は、第3の実施形態に係る先端構成部の揺動台の断面構造を示す断面図である。 図22は、挿入機器の先端構成部にカバーを設けた構成を側面から見た図である。 図23は、挿入機器の先端構成部にカバーを設けた構成を先端側から見た図である。
図面を参照して本発明の実施形態について詳細に説明する。
[第1の実施形態]
図1は、第1の実施形態に係る挿入機器の先端構成部の上から見た断面構造を示す断面図、図2は、先端カバーを外した挿入機器の先端構成部の外観構成を示す図、図3は、揺動台が倒置状態にある挿入機器の先端構成部の断面構造を示す断面図、図4は、揺動台が起上状態にある挿入機器の先端構成部の断面構造を示す断面図、図5は、挿入機器を内視鏡に搭載した構成例を示す図である。
以下の説明において、挿入機器の進行方向(挿入方向)を水平軸方向(:Y軸)とした場合に、進行方向に対して上下方向(X軸方向)へ変更する揺動機構を処置具用揺動台(以下、揺動台と称する)とする。この揺動台は、起上台と称してもよい。この揺動台は、上下方向に加えて、これと交差する左右方向に変更可能な揺動機構であってもよい。以下に説明する各実施形態においては、説明を簡素化するために、上下方向へ変更する揺動機構のみを示している。左右方向へ変更する機構として、例えば、揺動台を上下方向に回動するように軸支している部位部分を、後述するベース部材3から切り離して、その部位を水平軸を中心として回動可能に軸支し、後述する技術的特徴を有する牽引ワイヤを連結して、挿入機器内で上下及び左右の2本の牽引ワイヤを並列して設けることで実施可能である。勿論、上述した左右方向へ変更する機構は一例であって、この構造に限定されるものではなく、公知な構造であってもよい。
まず、挿入機器1を内視鏡に搭載した構成例について説明する。
この内視鏡100は、管腔内に挿入される挿入部101と、操作部102とで構成されている。挿入部101の基端側には、処置具の挿入ポート(鉗子口)110が設けられている。挿入部101の先端側には円柱形状の先端構成部2が配置され、操作部102には揺動台操作部107が設けられている。尚、この内視鏡は、図示していないが、照明光を供給する光源装置と、撮像された映像信号に画像処理を施すビデオプロセッサを含む制御部と、観察画像を表示する表示部と、映像信号を記録する記録部等を含めて一般的なシステム構成を含んでいるものとする。
挿入部101は、先端構成部2に続いて、基端側に湾曲部103及び可撓管104が配置される。挿入部101内には、処置具を挿通させるためのチャンネル管路111と、洗浄液や空気を供給するための送気送水管106と、揺動台4を揺動動作させるための長尺な牽引ワイヤ9が内装されている。この牽引ワイヤ9を介して揺動台操作部107に接続されている。揺動台操作部107のレバー操作により揺動台4が揺動して起上または倒置される。これらのうち、揺動台4、係合部21、牽引ワイヤ9及び揺動台操作部107により、ワイヤ牽引機構が構成される。また、揺動台4及び係合部21は、動作可能な動作部を構成する。動作部は、牽引ワイヤ9からの牽引力により先端構成部2に設けた所定の起上軸8を中心に揺動して、処置具チャンネル孔105のチャンネル開口部3aから突出した処置具(図示せず)の向きを変える揺動台4を含む。
チャンネル管路111においては、基端側の挿入ポート110から挿入部101内を連通して、処置具チャンネル孔105に接続され、先端にチャンネル開口部3aが開口する。処置具は、挿入ポート110から差し入れられて、チャンネル管路111を通過し、処置具チャンネル孔105のチャンネル開口部3aから外部に延出される。
先端構成部2は、大別して、金属材料等の硬質材料により形成されるベース部材3と、ベース部材3に回動可能に設けられる揺動台4と、円筒形状の先端カバー10と、で構成される。ベース部材3と湾曲部103における最も先端側の湾曲駒である第1湾曲駒300とは、接着剤又はビス等で固定されており、湾曲部300は被覆材301で覆われている。被覆材301の先端は固定用の細線108が巻回され、その表層側に接着剤109が塗布されている。
ベース部材3は、長手軸方向mに沿って二分され、一方側には、チャンネル開口部3aと、そのチャンネル開口部3aの前方に揺動台4が配置され、他方側には、外周面に対して平坦な観察面3bが形成されている。チャンネル開口部3aは、処置具チャンネル孔105を通じて、挿入部101のチャンネル管路と連通している。また、観察面3bには、照明光を照射する照明窓部5及び、図示しない撮像素子が内部に配置されている観察窓部6が配置されている。観察窓部6の近傍で、長手軸方向mの基端側には、ノズル部7が配設され、送気送水管106から供給された生理食塩水などの洗浄液や空気などの気体を噴出して照明窓部5と観察窓部6が適宜、洗浄される。
先端カバー10は、ベース部材3とは別体で形成される。先端カバー10は、樹脂材料等で射出成形されたカップ形状を成して、観察面3bと揺動台4と対向する部分が開口された開口窓を有している。先端カバー10には、先端構成部2に嵌め込まれた際に、ベース部材3に形成されたカバー留め孔3dと対向する位置にカバー孔10aが形成されている。カバー孔10aと重ね合わせたカバー留め孔3dに固定用部位13を差し込むことで、先端カバー10が先端構成部2に固定される。固定用部位13は、カバー留め孔3dにネジ溝を形成して、ネジ止め構造でもよい。
揺動台4は、凹陥状を成し、チャンネル開口部3aから延出する処置具に当接して進行方向を変更させる当接面4aが形成され、ベース部材3と対向する内側面は、ベース部材3に設けられた起上軸(支持部分)8と嵌合して回動可能に軸支され、略中央にはガイドピン11が設けられている。また外側面には、係合部21が設けられ、牽引部材である牽引ワイヤ9が連結されている。尚、ガイドピン11は、ベース部材3の先端側のガイド面3c上方を移動して、図4に示すように、ガイド面3cに当接した時点で起上の停止位置となる。
ワイヤ牽引機構における揺動台4、係合部21及び牽引ワイヤ9について説明する。
牽引ワイヤ9の先端は、円柱形状の係合部21に差し込まれて固定される。また、牽引ワイヤ9は、密着せずに一定のクリアランスを確保する径の管状の弾性部材からなるワイヤ用チューブ14に被覆される。ワイヤ用チューブ14の一端は、係合部21の細径部分に差し込まれ、水密となるように接着され、他端は、連結部31の一端に接続される。連結部31の他端は、挿入部101内を挿通する牽引ワイヤ9を被覆するワイヤ用ガイド管41(導入孔)とこれを被覆するワイヤガイド部材42とに連結している。本実施形態では、図3に示すように、係合部21から連結部31までのワイヤ用チューブ14は、揺動台4が倒置時に、伸縮や伸長のない自然長となる状態で組み付けられている。但し、自然長に限定されるものではなく、揺動台4が倒置時に、弾性力により起上操作が阻害されない範囲内で、ワイヤ用チューブ14を伸張させて組み付けることも可能である。
連結部31は、ワイヤ用チューブ14内に差し入れる差し込み部32a及びU溝32bを有する連結部材32と、ワイヤ用チューブ14の差し込まれた部分に外装して押圧固定する筒形状の係合部材33と、U溝32bに嵌められたOリング34と、Oリング34を外周側から押圧する押圧部35a及びワイヤ用ガイド管41内に差し入れる差し込み部35bとを有するカバー部材35と、で構成される。
カバー部材35は、Oリング34を外周側から押圧して、ワイヤ用チューブ14内部と挿入部外部1000とを水密に分離する。さらに、差し込み部35bは、ワイヤ用ガイド管41に差し込んだ状態で接着剤等により固定される。尚、連結部31の構造を簡易化する場合には、Oリング34を用いずに、連結部材32及び係合部材33と、カバー部材35とをそれぞれに接着して、水密を図ることも可能である。
ワイヤ用チューブ14と連結部31は、抜け止め板22の切り欠き部22aに差し込まれて、それぞれの外周面と切り欠き部22aとが水密になるように接着される。この接着は、例えば、シリコーン系接着剤23を用いて、ワイヤ用チューブ14及び連結部31と、切り欠き部22aとのそれぞれの隙間を満たすように充填されて接着される。ワイヤ用チューブ14は、少なくとも人体に安全で長手方向に圧縮(又は、伸張)しやすく、繰り返し圧縮に強い材質であれば、特に限定されないが、ウレタンチューブやフッ素ゴム等が好ましい。さらに、ワイヤ用チューブ14は、外表面にフッ素系樹脂をコーティングしたウレタンチューブがより好適する。
また、図1及び図3に示すように、長手軸方向において、牽引ワイヤ9を案内する抜け止め板22の切り欠き部22aがチャンネル開口部3aから距離Aだけ基端側に後退した位置に設けられている。尚、本実施形態においては、切り欠き部22aから接着剤23がはみ出るように形成されているため、詳細な距離Aは、チャンネル開口部3aから切り欠き部22aの接着剤23の先端部(ワイヤ用チューブ固定位置)までの距離となっている。即ち、この距離Aは、図4に示すように、揺動台4の起上時に縮められたワイヤ用チューブ14のしわ14aの収納スペースとして用いられている。
すなわち、ワイヤ用チューブ14が距離Iに縮んだ際に、チャンネル開口部3aの先端側だけでなく、チャンネル開口部3aと抜け止め板22の切り欠き部22aとの間にも、チューブ14のしわ14aを形成することができる。従って、揺動台4が起上状態にある場合、ワイヤ用チューブ14全体として、縮んだ際の全長に対する変形量を小さくすることができ、しわ14aの高さ(振幅)を小さくする、又は、同じ高さであれは、しわ数を少なくすることも可能である。尚、本実施形態のように、必ずしも切り欠き部22aから接着剤23がはみ出るように形成されているとは限らないため、距離Aは、チャンネル開口部3aの位置からワイヤ用チューブ固定位置までの距離とする。従って、ワイヤ用チューブ固定位置(ワイヤ用チューブ14が変形できる基端側の末端位置)は、接着剤の先端位置だけではなく、抜け止め板22の切り欠き部22aの位置又は、他の構成部位による固定位置の場合もある。
この距離A、即ち、ワイヤ用チューブ14のしわ14aの収容スペースは、牽引ワイヤ9の牽引量(距離)とワイヤ用チューブ14の弾性変形に従い設定される。これは、図4に示すように、牽引ワイヤ9に牽引されて揺動台4が起上し、ワイヤ用チューブ14が距離Iに縮んだ際に、少なくともワイヤ用チューブ14に発生したしわ14aどうしが密着しないように設定される。
このように、揺動台4の倒置時に、チャンネル開口部3aの先端側だけでなく、ワイヤ用チューブ14に対してチャンネル開口部3aと抜け止め板22の切り欠き部22a又は接着剤23との間の距離Aを加算することで、距離Iに縮んだ際にしわ14aの大きさや数を低減させることが可能である。つまり、距離Iを長く設定する程、しわ14aの高さ(振幅)が小さくなり、しわ14aの大きさや数を低減することができる。この距離Aは、本実施形態では、設計時の各構成部位を配置する際に、揺動台4に対して、チャンネル開口部3aよりもワイヤ用チューブ14を固定する抜け止め板22を基端側に移動させることにより得ている。この移動は、ベース部材3に対して、長手軸方向の距離を増加させるだけであり、先端構成部2の外径を太くすることなく実現している。また、先端構成部2は、先端カバー10が嵌められた状態で使用されるため、揺動台の起動及び倒置の移動において、ワイヤ用チューブ14が移動する距離A部分が増加したとしても何らの問題も発生しない。
以上説明した本実施形態の挿入機器の先端構成部2は、牽引ワイヤ9の端部を含み全体を管状の弾性部材からなるワイヤ用チューブ14により水密に覆って外部に露出させていないため、処置中に汚液等が揺動台4の周囲やチャンネル開口近辺に滞留したとしても、牽引ワイヤ9自体に接触することがない。
さらに、揺動台の起上時のワイヤ用チューブ14に発生したしわ14aの高さ(振幅)が低くなり、近傍で処置具を進退させても、処置具がしわ14aに干渉することがない。また、揺動台4を起上させた際の距離Iが自然長に対して、ある程度の長さを有しているため、弾性部材の伸縮に掛かる負荷が軽減され、起上・倒置の動作を繰り返し行ったとしても劣化することはなく、耐久性が向上する。
また、起上時のしわ14aの数と大きさを共に減少させることが可能であるため、洗浄消毒処理に際して、揺動台4が起上状態のままで処理を行ってしまったとしても、しわ14aの重なり部分がないため、十分な洗浄効果を得ることができる。さらに、ワイヤ用チューブ14とワイヤ用ガイド管41とを水密構造を有する連結部31を用いて連結しているため、偶発的にワイヤ用チューブ14に損傷が発生し、外部からカバー内に汚水が浸入したとしても、直接、挿入部内2000に、その汚水が侵入することはない。尚、本実施形態のワイヤ用ガイド管41は、図5に示すように、操作部102内で端部が開口されている。
[第2の実施形態]
図6乃至図8を参照して、第2の実施形態について説明する。
図6は、挿入機器の先端構成部の揺動台が倒置状態にある挿入機器の先端部の断面構造を示す断面図、図7は、揺動台が起上状態にある挿入機器の先端構成部の断面構造を示す断面図、図8は、ワイヤ用チューブの断面構造を示す断面図である。本実施形態の構成部位について、前述した第1の実施形態の構成部と同等の部位には、同じ参照符号を付してその詳細な説明を省略する。
本実施形態の挿入機器の先端構成部2は、前述した第1の実施形態におけるワイヤ用チューブの断面形状が異なっており、それ以外の構成部位は、第1の実施形態と同等である。図8に示すワイヤ用チューブ15は、第1の実施形態のワイヤ用チューブ14と同等の弾性材料で形成され、部分的に厚さが異なっている。通常、異なる2つの厚さを有する弾性部材において、長手軸方向に縮めた場合には、薄い側の弾性部材の方が先にしわが生じる。
本実施形態のワイヤ用チューブ15は、中央部分のしわを生じさせたい領域15aの厚さt1に対して、カバー両側で係合部21及び連結部31に連結するそれぞれの近傍から端部までの領域15bを厚さt1よりも厚い厚さt2(t1<t2)に形成する。
このワイヤ用チューブ15は、図6に示すように揺動台4が倒置している状態で、自然長となるように組み込まれている。この状態から牽引ワイヤ9を牽引して、揺動台4を起上させた場合には、図7に示すように、薄い側の厚さt1の領域A(15a)に積極的にしわが発生する。
このように、ワイヤ用チューブ15の縮む際に、積極的にしわを発生させる領域Aと、しわの発生を抑制したい領域Bとに分けることができる。本実施形態においては、図7に示すように、揺動台4を起上させた際に、進退する処置具が牽引ワイヤ9と交差する領域Bに対して、しわの発生を抑制し、処置具を含め他の構成部位と交差しない領域Aに対して、積極的にしわを発生する構成である。
以上のように本実施形態によれば、ワイヤ用チューブ15の厚さを調整することにより、揺動台4の起上時に発生するしわの位置を任意に設定できる。これにより、ワイヤ用チューブ15に対して、進退動作される処置具に近接する領域におけるしわの発生を抑制することができる。
[ワイヤ用チューブの第1の変形例]
ワイヤ用チューブの第1の変形例について説明する。
図9は、第1の変形例となるワイヤ用チューブの断面構造を示す断面図である。本変形例の構成部位について、前述した第1の実施形態の構成部と同等の部位には、同じ参照符号を付してその詳細な説明を省略する。
本変形例のワイヤ用チューブ16は、前述したワイヤ用チューブ15と同じ材料により形成され、外径が一定であり、矢印で示す内径がテーパー状に変化するテーパー領域16aと、厚みの一定厚となる定厚領域16bとで構成される。テーパー領域16aは、基端側の連結部31から図示しない揺動台4の係合部21へ向かい、内径が線形に小径化するテーパー形状である。
本変形例によれば、ワイヤ用チューブ16は、揺動台4が起上された際に、テーパー領域16aで最も薄い厚みの箇所で最も振幅が大きいしわが発生し、厚みが増加するに従い、しわの振幅が徐々に小さくなっていく形態となる。よって、揺動台4側のしわを小さくし、連結部31側のしわを大きくさせることにより、揺動台4の起上時に発生するしわが挿入された処置具に干渉しないようにできる。
[ワイヤ用チューブの第2の変形例]
ワイヤ用チューブの第2の変形例について説明する。
図10は、第2の変形例となるワイヤ用チューブの断面構造を示す断面図である。本変形例の構成部位について、前述した第1の実施形態の構成部と同等の部位には、同じ参照符号を付してその詳細な説明を省略する。
本変形例のワイヤ用チューブ17は、前述したワイヤ用チューブ14と同じ材料により形成され、部分的に硬さを変化させることでしわの発生する領域を設定する。公知の技術により、図10に示す、ワイヤ用チューブ17の中央領域17aを軟性部分とし、その両側の側領域17bを中央領域17aよりも硬性部分として形成する。この硬さの差は、例えば、同じ主原料を用いて、異なる硬さのグレードを選択して、一体的に形成することで実現ができる。
この変形例によれば、ワイヤ用チューブ17は、揺動台4が起上された時に、軟性部分の中央領域17aには、積極的に大きいしわを発生させ、連結部31及び係合部21の近傍には、しわの発生を抑制することができる。よって、揺動台4側のしわを抑制し、揺動台4の起上時に発生するしわが挿入された処置具に干渉しないようにできる。
[動作部の第1の変形例]
図11Aを参照して、動作部の第1の変形例となる係合部及び揺動台による構成例について説明する。
係合部51は、段(太径部分)51cを設けた細径部分51aと太径部分51bの円柱形状で構成される。揺動台4の嵌合孔4bから細径部分51aを延出させて略直角に曲げられている。係合部51は、クリアランスを有して嵌合孔4bに嵌入され、太径部分51cの外径よりも揺動台4の嵌合孔4bの内径が小さいため、嵌合孔4bから抜け出ずに回動可能に支持される。
図11Aに示す係合部51は、細径部分51aの先端面から曲部の手前までの深さで固定穴51dが形成される。この固定穴51dには、後述するように牽引ワイヤ9の先端が差し入れて固着力が強い、ロー付け又はハンダ付け等で固定される。
[動作部の第2の変形例]
図11Bを参照して、動作部の第2の変形例となる係合部及び揺動台による構成例について説明する。
係合部52は、前述した係合部51と同様に、段52cを設けた細径部分52aと太径部分52bの円柱形状で形成され、揺動台4の嵌合孔4bから細径部分52aを延出させて略直角に曲げて装着されている。細径部分52aの先端面から太径部分52bの途中までの深さで固定穴52dが形成される。
本変形例では、揺動台4の嵌合孔4bが側方から部分的に開口された窓4dが形成され、嵌入されている太径部分52bの側面が部分的に露出している。
従って、本変形は、嵌合孔4bと太径部分52bとの間のクリアランスに加えて、部分的に太径部分が外部に部分的に露出しているため、効率よく薬液を回し込み、揺動台4を洗浄することができる。
[動作部の第3の変形例]
図11Cを参照して、動作部の第3の変形例となる係合部及び揺動台による構成例について説明する。
係合部53は、前述した係合部51と同様に、段53cを設けた細径部分53aと太径部分53bの円柱形状で形成され、揺動台4の嵌合孔4bから細径部分53aを延出させて略直角に曲げて装着されている。細径部分53aの先端面から太径部分53bの途中までの深さで固定穴53dが形成される。
本変形例では、嵌合孔4bと係合部53との間のクリアランスに接着剤54を充填して固定する。即ち、洗浄対象となるクリアランスを無くすことで、汚液が侵入する隙間を作らない構造である。尚、係合部53と揺動台4が固定された状態であっても倒置(0度)から起上させる角度が90度以下であれば、起上及び倒置の動作に関して実質的な支障はない。
[動作部の第4の変形例]
図11Dを参照して、動作部の第4の変形例となる牽引ワイヤとの係合機能を有する揺動台の構成例について説明する。
本変形例は、別体の係合部を係合させるのではなく、揺動台4の一部として一体的にL形の係合部4eを設けている。係合部4eの端面から図11Aと同様な深さで直線的な固定穴4fを形成し、牽引ワイヤ9が差し込まれて固定される。
[ワイヤ牽引機構の第1の変形例]
図12を参照して、ワイヤ牽引機構の第1の変形例として、牽引ワイヤ9及び係合部21による動作部の構成例について説明する。
係合部21は、段21cを設けて細径部分21aと太径部分21bとで構成される。細径部分21aの先端面から太径部分21bの途中まで、固定穴21dが形成され、牽引ワイヤ9の先端が固定穴21dに差し込まれて接着剤又はハンダ付けで固定される。このように、牽引ワイヤ9の先端が固定穴21dに差し込まれているため、ワイヤ端部においても外部に露出していない。尚、固定穴21dに牽引ワイヤ9を固定する場合には、接着剤を用いずに、係合部21の細径部分21aをかしめて固定してもよい。
図13を参照して、係合部21を揺動台4に取り付ける第1の手順について説明する。まず、細径部分21aの固定穴21dに牽引ワイヤ9を先端から差し入れて接着剤で固定する(S1)。そのユニットをS1の方向から揺動台4に通した後、牽引ワイヤ9ごと細径部分21aを略直角に曲げる(S2)。
次に、連結部31が基端に取り付けられたワイヤ用チューブ14の先端を、牽引ワイヤ9の後端から被せるように差し入れる(S3)。ワイヤ用チューブ14の先端が係合部21の細径部分21aに被覆した状態になるまで差し込み、ワイヤ用チューブ14を細径部分21aに接着剤により固定する。
これにより、牽引ワイヤ9は、係合部21とワイヤ用チューブ14により全体が覆われており、露出する部分がない。また、細径部分21aが牽引ワイヤ9と共に略直角に曲げられているため、牽引ワイヤ9を揺動台4に対して、回動自在に連結できる。この回動における係合部21と揺動台4の嵌合孔4b内とのクリアランスにより、検査終了後のリプロセス作業時に洗浄液や消毒液等がよく回るように形成されている。
図14を参照して、係合部21を揺動台4に取り付ける第2の手順について説明する。まず、係合部21を揺動台4の嵌合孔4b内に差し込み、嵌合孔4bから細径部分21aを延出させる(S1)。細径部分21aを略直角に後方側に曲げる(S2)。曲げられた細径部分21aの固定穴21dに牽引ワイヤ9を先端から差し入れて接着剤で固定する(S3)。
次に、連結部31が基端に取り付けられたワイヤ用チューブ14の先端を、牽引ワイヤ9の後端から被せるように差し入れる。ワイヤ用チューブ14の先端が係合部21の細径部分21aに被覆した状態になるまで差し込み、接着剤により固定する(S4)。これにより、牽引ワイヤ9は、係合部21とワイヤ用チューブ14により全体が覆われており、露出する部分がない。この例においても回動における係合部21と揺動台4の嵌合孔4b内とのクリアランスにより、検査終了後のリプロセス作業時に洗浄液や消毒液等がよく回るように形成されている。
[ワイヤ牽引機構の第2の変形例]
図15を参照して、ワイヤ牽引機構の第2の変形例として、牽引ワイヤ9及び係合部51による構成例について説明する。前述した図14に示す第2の手順を用いて組み付けることができる。
まず、係合部51を揺動台4の嵌合孔4b内に差し込み、延出した細径部分51aを略直角に後方側に曲げる。曲げられた細径部分51aの固定穴51dに牽引ワイヤ9を先端から差し込まれて、ロー付け等の固着力の強い方法で固定される。その後、連結部31が基端に取り付けられたワイヤ用チューブ14の先端を、牽引ワイヤ9の後端から差し入れて、細径部分51aに被せる。この時にワイヤ用チューブ14と細径部分51aとを接着剤により固定する。
この構成により、動作部に接続した牽引ワイヤ9が、ワイヤ用チューブ14によって先端カバー10内に露出しない構造ができ、処置時に先端カバー10内に汚水等が入り込んだとしても牽引ワイヤ9にその汚水等が付着されることはない。
[ワイヤ牽引機構の第3の変形例]
図16を参照して、ワイヤ牽引機構の第3の変形例として、牽引ワイヤ9及び係合部55による構成例について説明する。
本変形例の係合部55は、段55cを設けて細径部分55aと太径部分55bとで構成される。細径部分55aの先端面から太径部分55bを貫通するように、固定孔55dが形成される。牽引ワイヤ9の先端が固定孔55dに差し込まれて、太径部分55bを貫通する手前位置で差し込みを停止する。この位置で牽引ワイヤ9を接着剤で固定し、且つ太径部分55bの底側から例えば、エポキシ系の接着剤又は、例えば、鉛フリーのステンレス用ハンダ等で埋めて固化する。
このように、牽引ワイヤ9の先端は係合部55の中で固定されており、その孔を埋め込むことにより、牽引ワイヤ9は外部には露出していない。貫通孔であっても牽引ワイヤ9の先端を係合部55の中に留めて固定し、且つ貫通孔を接着剤もしくはハンダ等で確実に塞ぐことで、水密が実現できる。尚、万一、牽引ワイヤ9が係合部55を貫通して先端部が外部に露出している事態が生じても、その露出部分の内部に汚液等が浸透できないように、防水機能を有する接着剤もしくはハンダ等で覆っても水密は維持可能である。
[ワイヤ牽引機構の第4の変形例]
図17を参照して、ワイヤ牽引機構の第4の変形例として、係合部21に掛かる牽引ワイヤ9とワイヤ用チューブ14との継ぎ目構造の構成例について説明する。
前述した図12に示した係合部21を用いたワイヤ牽引機構である。
揺動台4の嵌合孔4b内に嵌装された係合部21に牽引ワイヤ9が固定される。牽引ワイヤ9と細径部分21aが共に略直角に後方側に曲げられている。連結部31が基端に取り付けられたワイヤ用チューブ14が牽引ワイヤ9に被せるように差し込める。ワイヤ用チューブ14の先端が係合部21の細径部分21aに近接した位置で差し込みを停止する。次に、牽引ワイヤ9に被覆した状態で、ワイヤ用チューブ14と牽引ワイヤ9のクリアランス(隙間)を埋めるように内部に接着剤を充填し、且つ少なくとも、細径部分21aの端部とワイヤ用チューブ14の端部に掛かり、牽引ワイヤ9が露出しないように接着剤21eを形作る。
この様に直接、ワイヤ用チューブ14を係合部21に接着しなくとも、接着剤を介してワイヤ用チューブ14と係合部21とが水密に繋がり、牽引ワイヤ9が露出しないように水密な構造とすることができる。
[ワイヤ牽引機構の第5の変形例]
図18を参照して、ワイヤ牽引機構の第5の変形例として、係合部21に掛かる牽引ワイヤ9とワイヤ用チューブ14との継ぎ目構造の構成例について説明する。
前述した第4の変形例と同様に、図12に示した係合部21を用いたワイヤ牽引機構である。揺動台4の嵌合孔4b内に嵌装された係合部21に牽引ワイヤ9が接着剤及びハンダ59で固定される。
次に、牽引ワイヤ9にワイヤ用チューブ14が被せられて、カバー端部が係合部21の細径部分21aに近接し、ハンダに掛かる位置で差し込みを停止する。その後、ワイヤ用チューブ14とハンダ59とに掛かり、牽引ワイヤ9とワイヤ用チューブ14と間のクリアランス(隙間)を埋めるように内部に接着剤を充填し、且つ少なくとも、細径部分21aの端部とワイヤ用チューブ14の端部に掛かり、牽引ワイヤ9が露出しないように接着剤21eを形作る。
本変形例によれば、係合部21に牽引ワイヤ9を接着剤及びハンダ59で固定し、さらにハンダ59の表面を含み牽引ワイヤ9に対して水密となるように接着剤21eで覆いつつ、ワイヤ用チューブ14を係合部21に固定することで、牽引ワイヤ9が水密となる。
次に、図19A,19B及び図20を参照して、ワイヤ牽引機構の組み付け手順について説明する。
図19Aは、ワイヤ用チューブ14及び連結部31を固定するためのガイド部である抜け止め板22を上方から見た外観図、図19Bは、抜け止め板22を正面から見た外観図である。図20は、ワイヤ牽引機構の組み付け手順について説明するための図である。
本実施形態の抜け止め板22は、金属材料又は樹脂の硬質部材で形成され、中心角が90度で、弧が先端構成部2の外周と同一な扇形形状である。ワイヤ用チューブ14及び連結部31の連結箇所の形状と略一致する切り欠き部が形成されている。
この抜け止め板22は、ワイヤ用チューブ14及び連結部31の連結箇所に切り欠き部22aを宛がい、ベース部材3に接着固定することでワイヤ用チューブ14及び連結部31が外れ出ないように固定されている。
さらに、図1に示すように、固定する際に、ワイヤ用チューブ14及び連結部31に接する箇所にも接着剤を十分に塗布して充填したような状態にすることで、隙間から挿入部内に汚液等が浸透しないように水密にすることができる。
図1及び図20を参照して、組み立て手順について説明する。
P1)連結部31から延出する牽引ワイヤ9をベース部材3に取り付けられているカバー部材35の開口からワイヤ用ガイド管41に侵入して、そのワイヤ先端が操作部内の操作部102内の揺動台操作部107に到達するように押し入れていく。
その後、カバー部材35の押圧部35aに、Oリング34を装着した連結部材32を差し込み嵌合させる。その時、係合部材33の縁部分が抜け止め板22と当接する所定位置に配置される。この時、揺動台4の起上軸8を嵌めるための孔8aと、ベース部材3に設けられた起上軸8を嵌めるための孔8bとが合致するように位置決めをしておく。場合によっては仮止めをしてもよい。
P2)抜け止め板22における切り欠き部22aの内面及びベース部材3との接合箇所にシリコーン系接着剤23を塗布として、ベース部材3に填め込み固定する。
P3)孔8aと孔8bが重なるように合致させた後、孔8aを貫通させた起上軸8を孔8bに固定する。
[第3の実施形態]
図21を参照して、第3の実施形態について説明する。
図21は、挿入機器の先端構成部の揺動台が倒置状態にある挿入機器の先端部の上から見た断面構造を示す断面図である。本実施形態の構成部位について、前述した第1の実施形態の構成部と同等の部位には、同じ参照符号を付してその詳細な説明を省略する。
前述したように、ワイヤ用ガイド管41は操作部102内で端部が開口されている。本実施形態では、先端構成部の基端側で挿入部101内に開口する第2の開口部35cがカバー部材35の押圧部35aの近傍に設けられている。
検査・処置終了後の洗浄工程において、必ず内視鏡内に水漏れが発生していないか否か確認する。その確認方法としては、内視鏡の内部を加圧した状態にして水中下に沈め、内視鏡から気泡が出ていないことを確認する。即ち、ワイヤ用チューブ14から気泡が出ていた場合に、何らかの理由により破損が生じていることとなる。
しかし、挿入部101は長尺であり、操作部102内を加圧したとしても、ワイヤ用ガイド管41からワイヤ用チューブ14までの管路長が長く、ワイヤ用チューブ14の内部が加圧されるまで多少の時間を要している。
本実施形態では、ワイヤ用チューブ14の近傍で外部から汚液等が入らない位置、即ち、挿入部101内のカバー部材35の押圧部35aの近傍に第2の開口部35cを開口する。この位置で開口することにより、内視鏡内に加圧を開始した直後にワイヤ用チューブ14内に気体が送られることとなる。よって、ワイヤ用チューブ14に孔や亀裂等が発生してしまっていた場合は、すぐに確認することができる。よって、水漏れを見逃す可能性も低くなり、過失で液体による電子機器への悪影響も防止でき、簡易な部品交換だけで対応できる。
[第4の実施形態]
図22及び図23を参照して、第4の実施形態について説明する。
図22は、挿入機器の先端構成部にカバーを設けた構成を側面から見た図、図23は、挿入機器の先端構成部にカバーを設けた構成を先端側から見た図である。本実施形態の構成部位について、前述した第1の実施形態の構成部と同等の部位には、同じ参照符号を付してその詳細な説明を省略する。
図22に示すように、先端構成部のベース部材3におけるチャンネル開口部3aから抜け止め板22に掛かり、前述した距離Aの範囲を含む長さのチューブカバー61が設けられている。このチューブカバー61は、図23に示すように、側面から上面に掛けてワイヤ用チューブ14を隔離するように覆っている。
このようなチューブカバー61を設けることにより、図4に示すように、揺動台4を起上させた際に、チューブカバー61に生じるしわ14aに対して、外部との接触を防止することで、処置対象に対してしわによる挟持や巻き込みを防止することができる。
以上説明したように、本実施形態の挿入機器は、以下の特徴及び効果を有している。
長尺な挿入機器は、先端構成部内において揺動台に連結する牽引ワイヤの端部の接続箇所を全体を管状の弾性部材により水密に覆い、長手軸方向で処置具チャンネル孔の開口部よりも基端側に所定距離を後退して弾性部材の固定位置を設けている。これにより、牽引ワイヤは、外部に露出せず、処置中に汚液等が付着しない。揺動台の起上時に縮んだ弾性部材に生じる連なるしわを所定距離により生じたスペースに収容することで、しわ間が密着しない状態となる。また、弾性部材が配置された箇所により、弾性部材の厚さ変えることで生じるしわの振幅の大きさを設定でき、揺動台4等の動作する機器に隣接する箇所のしわの振幅は小さくすることで、弾性部材に対する巻き込みや損傷の発生を回避できる。
また、管状の弾性部材において、先端構成部内で露出する箇所の近傍な位置で且つ、挿入機器内部等の外部に露出しない位置に開口を設けて、挿入機器内を加圧することで、外部に露出している弾性部材の気体漏れから損傷状態やその位置を容易に確認することができる。
本発明によれば、外径を太径化せずに牽引ワイヤに対する水密構造を図り、処置揺動台を洗浄し易く、起上時の処置具の進退操作を円滑に行える挿入機器及び挿入機器を備える内視鏡を提供することができる。

Claims (9)

  1. 管腔内に挿入される挿入部と
    前記挿入部の先端側に設けられるとともに、前記挿入部内に配設され処置具を挿通するチャンネル管路と連通するチャンネル開口部と、前記チャンネル開口部よりも前記挿入部の基端側に離れて設けられた導入孔と、を有する先端構成部と、
    前記先端構成部に設けられた動作可能な動作部と、
    前記動作部と接続し、前記導入孔により案内されて前記挿入部に挿通され、前記挿入部の長手軸方向に移動して該動作部を動作させるための牽引部材と、
    記牽引部材を内側に配設し、前記動作部に接続された前記牽引部材が外部に露出しないように前記動作部に対して一端を水密に接続するとともに、他端を前記導入孔に対して水密になるよう接続したチューブと、
    を有することを特徴とする挿入機器。
  2. 前記チューブは、前記他端が前記導入孔の内部に嵌入され、前記先端構成部に水密に固定されることを特徴とする請求項1に記載の挿入機器。
  3. 前記導入孔の端面の開口部は、前記チャンネル開口部よりも前記挿入部の基端側に所定距離を離れて設けられることを特徴とする請求項1に記載の挿入機器。
  4. 前記先端構成部は、前記チャンネル開口部に面した位置で前記動作部の少なくとも一部を支持する構造であることを特徴とする請求項1に記載の挿入機器。
  5. 前記動作部は、前記牽引部材からの牽引力により前記先端構成部に設けた所定の支持部分を中心に揺動して、前記チャンネル開口部から突出した処置具の向きを変える揺動台を含むことを特徴とする請求項4に記載の挿入機器。
  6. 前記チューブは弾性部材からなり、
    前記チューブは、前記動作部と接続する一端側よりも前記導入孔と接続する他端側の方が、長さ方向に圧縮する変形を起こしやすい構造になっていることを特徴とする請求項1に記載の挿入機器。
  7. 前記チューブは、常に前記導入孔の端面の開口から前記チャンネル開口部までの長さに位置する部分の方が、常に前記チャンネル開口部から前記動作部までの長さに位置する部分よりも、長手軸方向に圧縮して連なるしわが生じる変形を起こしやすい構造になっていることを特徴とする請求項6に記載の挿入機器。
  8. 前記動作部、前記牽引部材、前記先端構成部、及び前記チューブの周囲を覆うとともに、前記挿入部に対して着脱構造の先端カバーを有することを特徴とする請求項1に記載の挿入機器。
  9. 請求項1に記載の挿入機器を備えることを特徴とする内視鏡。
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