図1は、システム100の側面図及び部分断面図であり、ヒートシンク101と、ヒートシンク101上に配置された1以上の発光材料103であって、1以上の発光材料103の少なくとも一部が軸105を中心に円対称であり、ヒートシンク101と1以上の発光材料103が回転可能に固定されている、1以上の発光材料と、1以上の発光材料103に対して、1以上の発光材料103の軸105と同軸である回転軸109を中心に回転するように構成された光学系107と、を含む。後述するとおり、光学系107は、回転軸109にそって励起光を受光し、光学系107が回転するに従って励起光を発光材料103上の1以上の場所へ伝達し、励起光により励起された発光材料103上の1以上の場所から発光された光を集光し、1以上の発光材料103から集光された光を、回転軸109へと、それにそって発光するように伝達するように構成される。図1において、ヒートシンク101及び発光材料103は断面図として示されており、環状体(トロイド)(toroid)及び/又は円環(アニュラス)(annulus)を含み、該断面図は該環状体(トロイド)及び/又は円環(アニュラス)の直径に沿っており、更に、光学系107は模式的に図示されていることが理解される。以下において、1以上の発光材料103が、発光材料103として交換可能に参照される。
実際には、図示のシステム100は、光学系107を含むボディとフレーム(以下において、ボディ及び/又はフレームは、フレーム111と呼ばれる)とのうち1つ以上を更に含む。フレーム111は、フレーム111の外端に沿って配置される1以上の軸受け113を中心に回転する。別法として、軸受け113はフレーム111のハブ(図示せず)に配置されてよい。システム100は、フレーム111、すなわち光学系107、を発光材料103に対して回転させるように構成されたモーター115を更に含む。例えば、モーター115は、フレーム111と相互作用して、フレーム111に、軸受け113を中心として回転軸109の周りを回転させてよい。モーター115は、フレーム111に回転運動を伝達させるためのベルト(図示せず)及び/又はその他の装置を用いて、フレーム111を回転させてよい。別法として、モーター115は、フレーム111を回転させるように構成されたリングモーター及び/又はその他任意の種類のモーターを含んでよい。実際には、フレーム111に回転軸109の周りを回転させる任意の装置は、本実装の範囲内に含まれる。
一部の実装において、システム100及び/又はフレーム111は、フレーム111の質量中心が回転軸109に沿って配置されるような回転対称である。別の実装において、図示のとおり、フレーム111は、フレーム111の質量中心が回転軸109に沿って配置されるように配置される任意のカウンターバランス116を更に含む。例えば、フレーム111及び光学系107が回転されるとき、光学系107は通常、フレーム111に対して非対称である(すなわち、光学系107は回転軸109から偏心して配置される)ことから、光学系107の質量中心が回転軸109から偏心していることを原因として振動が発生しうる、したがって、回転中に光学系107と釣り合いを取ってフレーム111と光学系107の振動の可能性を低下させるために、フレーム111を挟んだ光学系107の逆側にカウンターバランス116が配置されてよい。
図示のとおりシステム100は、励起光を生成するように構成された1以上の固定レーザー源117を更に含み、これを相互交換可能にレーザー117と呼ぶ。しかしながら、別法として、レーザー117は励起光を生成する任意の光源で代替可能であり、該光源はレーザーでなくてもよい。したがって、システム100における励起光はレーザー光を含んでよいが、発光材料103を励起して光を発光させるあらゆる励起光が本実装の範囲に含まれる。例えば、励起光は通常、発光材料103により発光される光よりも短い波長の光である。実際には、発光材料103は第1波長を有する励起光を、第1波長よりも長い第2波長を有する放射光に変換することから、発光材料103は相互交換可能に光変換材料と呼ばれてよい。
図示のとおり、レーザー117(及び/又は励起光源)は回転軸109に沿って配置されるが、他の実装においてはレーザー117は回転軸109から外れて配置されて良い。例えば、図示のとおり、システム100は任意の第2レーザー127(及び/又は第2励起光源)、ならびに、レーザー127からの励起光を回転軸109に沿って光学系107に伝達する任意の固定光学系130を更に含む。図示のとおり、固定光学系130は、回転軸109に沿って、及びレーザー117から発光された励起光の光路に沿って、及びレーザー127から発光された励起光の光路に沿って配置されたダイクロイックミラーを含む。ダイクロイックミラーは、励起光が回転軸109に沿って光学系107に伝達されるように、レーザー117、127からの励起光を組み合わせるように構成される。例えば、レーザー117からの励起光はダイクロイックミラーを通過して光学系107に向かい、その際レーザー117からの励起光は回転軸109に沿って反射されて光学系107に至る。そのため、レーザーが回転軸109の軸上であれ軸外であれ、システム100のレーザーからの励起光は回転軸109に沿って光学系107で受光される。
レーザー117と任意のレーザー127の各々が、同じ又は異なる波長の青色レーザー源を含んでよい。例えば、一部の実装においては、レーザー117は約448nmのレーザー源を含んでよく、レーザー源127は約465nmのレーザー源を含んでよい。更に、本明細書に記載の白色光源はレーザーを参照して記載されているが、他の実装においては、システム100はレーザー以外の光源を含んでよい。
更なる実装においては、システム100は、レーザー117、127の各々の励起光路に沿って配置され、これらからの励起光を集約する1以上の集約ロッド(integrating rod)(図示せず)を含んでよい。
光学系107は、1以上のダイクロイックミラー、1以上のミラー、及び1以上のレンズ、及び1以上のプリズム、のうち1以上を含む。図示のとおり、光学系107は第1プリズム140、第2プリズム141、及びレンズ143を含む。プリズム140、141の各々が、プリズム140、141のそれぞれを通して、及び/又は各プリズムから出るように、光及び/又は励起光を反射するために、全反射面を含むがこれに限定されない反射面を、対向端部に含んでよい。一部の実装において、反射面の各々はミラー及び/又はダイクロイックミラーを含んでよい。別法として、各プリズム140、141の各反射面は、ボディの面の角度を全反射角となるように制御せずに済むよう、ミラー及び/又はダイクロイックミラーを含む、及び/又はこれにより代替されてよい。
以下に詳述するとおり、レンズ143は、励起光を発光材料103にフォーカスさせ、発光材料103により発光された光を集光し、蛍光体により発光された光をプリズム141に伝達し返すように構成された1以上のレンズを含む。3つのレンズ143が図示されているが、レンズ143は3つよりも少ない、又は3つよりも多いレンズを含んでよい。
図示のとおり、システム100は、回転軸109(及び/又は軸105)に沿って配置され、1以上のレンズ150とインテグレーター(integrator)151を含んでよいがこれに限定されない、集光光学系を更に含む。集光光学系は、回転性及び/又は固定であってよい。例えばレンズ150は光学系107と共に回転してよく、インテグレーター151は固定、又は同じく光学系107と共に回転してよい。集光光学系は光学系107から発光された光を回転軸109及び/又は軸105に沿って、例えば光変調器(図示せず)等へと伝達してよい。実際には、1以上の集光光学系が、投射機用の投射光学系の要素であってよい。集光光学系は、1以上のレンズ、1以上の集約ロッド、光ファイバー、及び/又は、光学系107から回転軸109に沿って発光された光を集光する、及び/又は光学系107から回転軸109に沿って発光された光を投影機等に伝達するための他の任意の光学要素を含んでよい。図示のとおり、レンズ150は光学系107から発光された光(すなわち、発光材料103により発光され、レンズ143により集光され、プリズム141によって、回転軸109に伝達された光)を集光し、その光をインテグレーター151の入力へ伝達し、インテグレーター151が光変調器に光を伝達し、のようになる。図示のとおり、光はトロイド状のヒートシンク101の、幾何学的中心に配置される開口部を通じて伝達される。しかしながら、他の実装においては、光は、光学系107への励起光入力と同じ光路に沿って伝達されてよく、ダイクロイックミラー等を用いて集光光学系に向かって反射されてよい。
図1の要素の寸法及び厚さは縮尺通りではないことが更に理解される。例えば、ヒートシンク101の寸法に対する発光材料103の相対的な厚みは、縮尺通りに描かれていない。更に、レンズ143と発光材料103との間の間隔は、縮尺通りに描かれていない。
発光材料103は、蛍光体、セラミック蛍光体、量子ドット、発光物質、蛍光物質、等のうち1以上を含んでよいがこれに限定されない。実際には、本実装はセラミック蛍光体に関して記載されるが、その他の発光材料が本実装の範囲に含まれる。具体的には、発光材料103は、励起光等により励起された時に光を発光するあらゆる材料を含む。
例えば、一部の実装において、発光材料103は、青色励起光(例えば、レーザー117及び/又はレーザー127から)による励起向けに構成されてよく、該青色励起光よりも長い波長の光、赤色光及び緑色光を含むがこれに限定されないものを発光してよい。更に、一部の実装において、発光材料103は、図6について後述するように、例えばヒートシンク101上のセグメントに配置される1以上の発光材料を含む。例えば、発光材料103の1以上のセグメントは赤色光を発光してよく、発光材料103の1以上の別のセグメントは緑色光を発光してよい。したがって、図示のようにヒートシンク101及び発光材料103が発光ホイールを含む場合、光学系107が回転すると、青色励起光等が発光材料103の異なるセグメントに相互作用する。
更に、一部の実装において、発光材料103は、後述するとおり、発光材料103からヒートシンク101に向かって発光された光がヒートシンク101から離間して光学系107に向かって反射されるように、ヒートシンク101の反射面に配置されてよい。
システム100は、一般に、例えば青色励起光が発光材料103を励起し、発光材料103が赤色光及び/又は緑色光及び/又は黄色光を発光し、青色励起光、放射光がRGB(赤緑青)光及び/又は白色光を投射システムに提供する、投射システム(図示せず)に用いられてよい。別法として、発光材料103はRGB/白色光システムで青色光を発光してよい。
一般に、発光材料103を励起して発光させるプロセスは発熱をもたらし、この発熱は発光材料103及びヒートシンク101が加熱されることを防ぐために、及び/又は発光材料103の温度を制御するために、放熱されるべきである。発光材料103が光を発光すると、発光材料103とヒートシンク101との界面から熱がヒートシンク101に流入し、熱がヒートシンク101において、放熱される。したがって、ヒートシンク101は、発光材料103を冷却するように構成された、ヒートシンク、ブロック、ホイール、リング、1以上の突出又はその他のヒートシンク設計(例えば空冷用)、ウォーターブロック、ベイパーチャンバー、ヒートスプレッダー等のうち1以上を含む。ヒートシンク101は、金属、アルミニウム、鋼等を含むがこれに限定されない、発光材料103を冷却するように構成されたあらゆる材料を含んでよい。更に、図示のとおり、ヒートシンク101は公称で円対称の、材料の平板を含むが、正方形、矩形等を含むがこれに限定されないその他の形状が本実装の範囲に含まれる。実際には、円対称でない形状が本実装の範囲に含まれる。例えば、ヒートシンク101は、異なる発光材料の隣接セグメントを有する矩形であってよい。しかしながら、発光材料103の少なくとも一部は、軸105の周囲において、円対称である。
続いて、動作中のシステム100を図示する図2及び3を参照する。図2及び3は、図1と略同様であり、同様の要素には同様の参照番号が付されている。図2において、モーター115はフレーム111と相互作用して、矢印201で示されるように、回転軸109を中心として光学系107を回転させる。例えば、図2に関して、光学系107は回転軸109の上側ではページの手前に向かって、回転軸109の下側ではページの奥に向かって回転されるが、用語「手前」「奥」「上」「下」という用語は説明のためにのみ用いられ、システム100は例えば投影システム内において、任意の適した配向を有してよい。更に、レーザー117、127は励起光203を発光するように操作される。レーザー117からの励起光203は、回転軸109に沿って固定光学系130のダイクロイックミラーを通過しプリズム140の入射面に向かい、レーザー127からの励起光203は、回転軸109に沿ってダイクロイックミラーにより反射されてプリズム140の入射面に向かう。したがってフレーム111は、励起光203がプリズム140に入射するための開口部等を有する。
プリズム140の入射面及び/又は入口面、ならびに第1反射面205は、回転軸109に沿って配置される。第1反射面205は、1以上の全反射面、ミラー、ダイクロイックミラー等を含んでよく、プリズム140のボディに沿って、回転軸109におよそ垂直に励起光203を反射するように構成され、プリズム140のボディも回転軸109におよそ垂直である(すなわち光学系107の光路の回転半径に沿う)。したがって、面205は、回転軸109に対して約45°であってよい。励起光203は、回転軸109に沿ってプリズム140に入射し、プリズム140のボディを通じ、励起光203を発光材料103に向かって、例えばプリズム141の端部とレンズ143を通じて、反射するように構成される第2反射面207に向かって反射される。したがって、面207も、回転軸109に対して約45°であってよい。
図3に関して後述するとおり、励起光203はその後、発光材料103に衝突する。図2に図示されるとおり、プリズム141は、ボディを挟んで、第1反射面209と第2反射面211を含む。励起光203は面207から発光材料103に向かって反射されるため、第1反射面209は、励起光203の光路上に配置される。したがって面209は、励起光203を透過させるように構成され、以下のうち1以上を含む:励起光203の光路と逆方向に、面209に衝突する光のための全反射面、及びダイクロイックミラー。
次に、励起光203による励起の際に発光材料103から発光される光303がレンズ143により集光される、図3を参照する。明解さのために励起光203は図3には図示されないものの、励起光203は存在している(例えば、図4を参照)。実際には、励起光203は、光203が一定して発光するよう、ほぼ一定して発光材料103を励起可能である。いかなる場合にも、レンズ143は円錐等として(例えば、光303がエタンデュを有する)発光される光303を集光し、レンズ143は光303を反射面209に向けて配向する。面209は、プリズム141のボディを通じて、回転軸におよそ直角に、光303を反射面211に向けて反射する。したがって、面209は、回転軸109に対して約45°であってよい。したがって、プリズム141も、回転軸109に対しておよそ直角である(すなわち、光学系107の航路の回転半径に沿う)。
反射面211は、回転軸109に沿って配置され、プリズム141からの光303を、例えば出射面(及び/又は光学系107の出力)を通じて回転軸109に沿い、レンズ150に向けて反射するように構成され、レンズ150は光303を、ヒートシンク101の開口部を通じて、インテグレーター151の入力にフォーカスする。したがって、面211は、回転軸109に対して約45°であってよい。また、フレーム111は、光303がフレーム111から出射できるよう、プリズム141とレンズ150との間に開口部等を含むことが理解される。
一部の実装において、光303は、円錐又はその他の形状を含むがこれに限定されない、複数の角度で発光されることができ、レンズ143、150及び面209、211の各々は光303の大部分及び/又は全体を集光するための寸法及び/又は形状及び/又は配置であってよい。例えば、図示のとおり、光303の境界はレンズ143を通過し、レンズ143は光303を面209へと伝達する。面209は、プリズム141のボディと同様に、光303の境界を含むための寸法及び配置にある。面211は同様に、光303の境界を含むための寸法及び配置にあり、これら境界はプリズム141のボディ内で平行にされることができる。別法として、プリズム141のボディ内の全反射が、光303を含んでよい。光303は通常、プリズム141を出射する際に平行にされ、光303はレンズ150に衝突するため、レンズ150の入射面は光303の境界よりも大きくてよい。レンズ150は通常、光303をインテグレーター151にフォーカスさせ、インテグレーター151は光303を集約して光303を投射光学系等に伝達する。
励起光203が光学系107を通じて発光材料103へと伝達される際、また、光学系107が光303を集光光学系に集光及び伝達する際、光学系107は発光材料103に対して回転している。光学系107の入力(例えば、プリズム140の1以上の入射面及び反射面205)及び出力(例えば、プリズム141の1以上の出射面及び反射面211)が回転軸109上に配置していることから、光学系107が回転経路上のどこに配置しているかにかかわらず、光学系107は励起光203を発光材料103へと伝達し、光303を集光光学系へと伝達する。つまり、各反射面205、211は回転軸109上に配置され、回転軸109を中心として回転する。更に、光学系107の入力と出力は、回転軸109をおよそ中心としてよい。したがって、光学系107が回転経路上のどこに配置しているかにかかわらず、面205は励起光203を光学系107に集光し、面211は光303を光学系107の外へ伝達する。
例えば、続いて、光学系107が図2及び3に対して180°回転された後のシステム100を図示する図4を参照する。図4は確かに、図2及び3と略同様であり、同様の要素には同様の参照番号が付されている。しかしながら、図4においては、光学系107は、図2及び3の配置の反対側及び/又は180°離れた、回転経路上の配置へと回転されている。繰り返すと、光学系107の入力(例えば、プリズム140の1以上の入射面及び反射面205)及び出力(例えば、プリズム141の1以上の出射面及び反射面211)が回転軸109上に配置していることから、光学系107が回転経路上のどこに配置しているかにかかわらず、光学系107は励起光203を発光材料103へと伝達し、光303を集光光学系へと伝達する。
したがって、光学系107は以下のように構成される:図2及び4に示すとおり、面205を回転軸109に沿って配置させることで、励起光203を回転軸109に沿って受光する、光学系が回転している際、例えば面205、207を経由して、励起光203を1以上の発光材料103へと伝達する、図3及び4に示すとおり、励起光203により励起された1以上の発光材料103から発光された光303を例えばレンズ143を用いて集光する、及び図3及び3に示すとおり、1以上の発光材料13から集光された光303を、例えばレンズ143及び面209、211を用いて、回転軸109へと、それにそって発光するように伝達する。
更に、図2〜4に図示されるとおり、光学系107が発光材料103に対して回転する際、図5に図示されるように、励起光203は発光材料103上に円形経路を描く。実際に、図5は、ヒートシンク101と発光材料103、ならびに励起光203が発光材料103に衝突する円形経路501を図示する。したがって、光303の生成、ならびに発熱とヒートシンク101への放熱は、経路501上でも起きる。ヒートシンク101は回転しないため、ヒートシンク101は、冷却材注入口503と冷却材排出口505とを含んでよい固定シールを有する固定ウォーターブロックを含んでよい。
更に、図1〜5では発光材料103がヒートシンク101の面積のほとんどを覆っているように図示されているが、発光材料103は帯状、例えば円形の帯状、に、経路501の周囲に配置されてよい。実際には、発光材料103はヒートシンク101上でいかなる形状を有してもよいが、発光材料103の一部は通常、経路501の範囲内で円対称である。
当業者であれば、更に他の実装や変形が可能であることを理解するであろう。例えば、システム100は、ヒートシンク101を光学系107に対して移動させるための装置を更に含んでよい。このような装置(図示せず)は、ヒートシンク101のより広い面積に熱を放熱させるため、1以上のフレーム111とヒートシンク101とを、互いに平行な1以上の方向に直線状に移動させ経路501を螺旋状等にするように構成されてよいリニアモーター等を含んでよい。ヒートシンク101は回転しないため、直線状に変換された場合においても、図5のように、ヒートシンク101のウォーターブロックと共に固定ウォーターシールを用いることができる。
更に別の実装において、発光材料は、発光材料の赤色光発光セグメント及び緑色光発光セグメントとを含んでよい。例えば、ヒートシンク101と同様のヒートシンク601と、ヒートシンク601の環状に連続したセグメント上に配置された発光材料603R、603Gを図示する図6を参照する。発光材料603Rは赤色光を発光するように構成され、発光材料603Gは緑色光を発光するように構成されている。以下、発光材料603R、603Gは、相互交換可能に発光材料603と呼ばれる。ヒートシンク601及び発光材料603は、赤色光と緑色光の混合光を生成するために、システム100において、ヒートシンク101及び発光材料103の代わりに用いることができる。発光材料603はくさび形に図示されているが、別法として、発光材料603は発光材料の帯の各部であってもよい。更に、赤色光と緑色光の発光材料が図示されているが、別の実装において、発光材料603は赤色、緑色、及び青色光の発光材料を含んでよく、3つの発光材料を組み合わせた際に白色光が生成されるようにしてもよい。
別法として、ヒートシンク601及び発光材料603R、603Gは、白色光を生成するためにシステム100と同様のシステムで用いられてよい。例えば次に、システム100と略同様のシステム600を図示し、「1」の代わりに「6」で始まる以外は同様の要素に同様の参照番号が付されている図7を参照する。したがって、システム600は:ヒートシンク601と、ヒートシンク601上に配置された1以上の発光材料603(すなわち発光材料603R、603G)と、1以上の発光材料603に対して、1以上の発光材料603の軸605と同軸である回転軸609を中心に回転するように構成された光学系607と、を含む。システム600は、フレーム611、軸受け613、モーター615、カウンターバランス616、レーザー617(単純化のため1つのレーザーのみ図示するが、他の実装においてはシステム600は2以上のレーザーを含んでよい)、1以上のレンズ650、及びインテグレーター651を更に含む。レーザー617は、青色励起光673を発光する青色レーザーを含んでよい。
光学系607は、反射面665、667、669、671を有するプリズム640、641と、レンズ143と同様のレンズ643を含む。反射面667、669はそれぞれ、反射面207、209と同様である。しかしながら、反射面665はレーザー617から発光される励起光673の部分674を反射するように構成され、その部分675を面671に向かって透過させる。面671は、回転軸609に沿って面665と整列され、面671は発光材料603から発光された光683(すなわち、赤色光と緑色光)を反射し、部分675(すなわち、青色光)を透過させて少なくともインテグレーター651において、光683と組み合わせて、例えば投影システムにおいて、用いられる白色光を生成するように構成される。それ以外は、反射面665、671は反射面205、211とそれぞれ同様である。
更に別の実装においては、プリズム140、141は1以上のミラー及び1以上のダイクロイックミラーで代替されてよい。例えば次に、システム100と略同様のシステム800を図示し、「1」の代わりに「8」で始まる以外は同様の要素に同様の参照番号が付されている図8を参照する。したがって、システム800は:ヒートシンク801と、ヒートシンク801上に配置された1以上の発光材料803と、1以上の発光材料803に対して、1以上の発光材料803の軸805と同軸である回転軸809を中心に回転するように構成された光学系807と、を含む。システム800は、フレーム811、軸受け813、モーター815、カウンターバランス816、レーザー817、827、1以上のレンズ850、及びインテグレーター851を更に含む。
しかしながら、システム100と比較して、光学系807はレンズ143と同様のレンズ843と、プリズム140、141ではなくミラー865、867、869、871を含む。ミラー865、867、869、871は、面205、207、209、211と同様の位置に配置される。ミラー865、867は、プリズム140の長さと同様の距離で離間され、ミラー869、871は、プリズム141の長さと同様の距離で離間される。更に、ミラー865、867、871の各々は、反射ミラー及び/又はダイクロイックミラーを含んでよく、ミラー869は、ミラー867から反射されてレンズ843に向かう励起光を透過させ、発光材料803からレンズ843を通じて受光された光をミラー871に向けて反射するダイクロイックミラーを含む。したがって、ミラー865、867、869、871はプリズム140、141と同様の機能を有し、レーザー117、127からの励起光が、ガラス及び/又はプラスチック及び/又はその他の固形の光学材料ではなく、その間の空気中を進むことから、プリズム140、141よりも効率的であり得る。
ここまで、回転光学系が2つのプリズム及び/又は4つのミラーを有する実装が説明されてきたが、その他の光学系も本明細書の範囲に含まれる。
例えば次に、システム100と略同様のシステム900を図示し、「1」の代わりに「9」で始まる以外は同様の要素に同様の参照番号が付されている図9を参照する。したがって、システム900は:ヒートシンク901と、ヒートシンク901上に配置された1以上の発光材料903と、1以上の発光材料903に対して、1以上の発光材料903の軸905と同軸である回転軸909を中心に回転するように構成された光学系907と、を含む。システム900は、フレーム911、軸受け913、モーター915、カウンターバランス916、1以上のレーザー917、1以上のレンズ950、及びインテグレーター951を更に含む。しかしながら、システム100と比較して、レーザー917はヒートシンク901の光学系907とは逆側に配置され、レンズ950とインテグレーター951はヒートシンク901の光学系901と同じ側に配置される。つまり、システム100のレーザー117及びインテグレーター151と比較して、システム900においては、光学系907及びインテグレーター951の配置が逆になっている。したがって、レーザー917からの励起光983(図9の実線)の光路は、ヒートシンク601の開口部を通過する。
更に、光学系907は、レンズ143と同様のレンズ943、ダイクロイックミラー965、971、及びプリズム140、141ではなくミラー967を含む。ダイクロイックミラー965、971はダイクロイック構造と呼ばれてもよい。ダイクロイックミラー965は回転軸905上に位置し、ダイクロイックミラー965がレーザー917からの光983を回転軸905から離間してミラー967に向かうように反射するためにレーザー917と整列され、ミラー967は励起光983をレンズ943を通じて発光材料903に向けて反射する。そして発光材料903は励起され光303と同様の光993を発光し、レンズ943によって、これが集光されてミラー967に伝達され、ミラー967が光983をダイクロイックミラー971に向けて反射し、ダイクロイックミラー971が光983を回転軸909に沿ってフレーム911から出てレンズ950に向けて反射し、レンズ950が光993をインテグレーター951の入力へと伝達及び/又はフォーカスする。
したがって、ダイクロイックミラー965、971の各々は回転軸909上に配置され、回転軸909をおよそ中心とし、回転軸909に対してそれぞれ約45°である。更に、ダイクロイックミラー965は励起光983を反射し、光983がレーザー917に伝達し返されないよう、光983には透過的である。一部の実装において、システム600において、と同様に、少なくともインテグレーター951において、励起光983の一部が光993と混合されるよう、ダイクロイックミラー965は励起光983について部分的に透過的である。ダイクロイックミラー971は光993を反射し、励起光983には透過的である。
一部の実装において、励起光983をダイクロイックミラー965上により良くフォーカスするために、レンズなどは、レーザー917とダイクロイックミラー965との間の励起光983の光路上に配置されてよい。更に別の実装において、システム900は(レンズ950に追加して)光993(もしくは励起光983の一部)を集光光学系等に向けて反射するためのミラー等を含んでよい。
ここまで、1以上のレーザーと集光光学系が、ヒートシンク及び回転光学系の両側に配置されている実装が説明されてきたが、本明細書は、1以上のレーザーと集光光学系が、ヒートシンク及び回転光学系の同じ側に配置されてよい実装を含む。
例えば次に、システム100と略同様のシステム1000を図示し、「1」の代わりに「10」で始まる以外は同様の要素に同様の参照番号が付されている図10を参照する。したがって、システム1000は、ヒートシンク1001と、ヒートシンク1001上に配置された1以上の発光材料1003と、1以上の発光材料1003に対して、1以上の発光材料1003の軸1005と同軸である回転軸1009を中心に回転するように構成された光学系1007と、を含む。システム1000は、フレーム1011、軸受け1013、モーター1015、カウンターバランス1016、1以上のレーザー1017、1以上のレンズ1050、及びインテグレーター1051を更に含む。しかしながら、システム100と比較して、レーザー1017、1以上のレンズ1050、及びインテグレーター1051はヒートシンク1001の同じ側に配置される。
システムは更に、レーザー1017から発光された励起光1083の光路と、発光材料1003から発光されて後述のように光学系1007と回転軸1009によって、インテグレーター1051へ伝達される光1093の光路との交点に配置された固定ダイクロイックミラー1070を含む。一部の実装において、システム1000はシステム600と同様に、励起光1083の一部をインテグレーター1051に向けて反射させて光1093と組み合わせ、励起光1083の残りの部分を光学系1007に向けて伝達するように構成されたダイクロイック構造を少なくとも含んでよい。
光学系1007は、回転軸1009上に配置された(及び、回転軸1009を中心とした)ミラー1065と、回転軸1009から直角に配置されたミラー1067とを含み、ミラー1065は励起光1083をミラー1067に向けて、またミラー1067から受光された反射光1093をインテグレーター1051及び/又は集光光学系に向けて反射する、等構成される。ミラー1067はミラー1065から反射された励起光1083を発光材料1003に向けて反射するよう、また発光材料1003から受光された反射光1093を(レンズ1043により集光された際に)ミラー1065に向けて反射するように構成される。ミラー1065、1067の各々は、回転軸1009に対して約45°であってよい。一部の実装において、ミラー1065、1067は、システム100において、と同様にプリズムにより代替されてよい。
つまり、励起光がその回転軸に沿って受光され、また、発光材料から集光された光が回転軸へとそれに沿って発光するように伝達し返される限り、幅広い種類の回転光学系が本実装の範囲に含まれる。
本明細書は、ヒートシンクの異なる部分に配置される2以上の発光材料を更に含んでよく、2以上の発光材料の各々が軸を中心に円対称であり、光学系が、光学系が回転するに従って2以上の発光材料の各々に励起光を伝達するよう更に構成される。更に、回転光学系は、1以上の発光材料の2以上の異なる部分(例えば1以上の場所)に励起光を伝達する、励起光で励起された2以上の異なる部分から発光された光を集光する、及び2以上の異なる部分から集光された光を、回転軸へと、それに沿って発光するように伝達する、よう更に構成されてよい。
例えば次に、システム900と略同様のシステム1100を図示し、「9」の代わりに「11」で始まる以外は同様の要素に同様の参照番号が付されている図11を参照する。したがって、システム1100は:ヒートシンク1101と、ヒートシンク1101上に配置された1以上の発光材料1103−1、1103−2と、1以上の発光材料1103−1、1103−2に対して、1以上の発光材料1103−1、1103−2の軸1105と同軸である回転軸1109を中心に回転するように構成された光学系1107と、を含む。システム1100は、フレーム1111、軸受け1113、モーター1115、カウンターバランス1116、1以上のレーザー1117、1以上のレンズ1150、及びインテグレーター1151を更に含む。しかしながら、システム900と比較して、システム1100は軸1105を中心にそれぞれ円対称である2つの発光材料1103ー1、1103−2を含む。例えば、ヒートシンク901及び/又はヒートシンク101と同様のヒートシンク1101、ならびに軸1105を中心としたそれぞれ異なる半径範囲に配置される発光材料1103−1、1103−2の正面斜視図を図示する図12を参照すると、発光材料1103−1が発光材料1103−2よりもより大きい半径を有する。更に別の実装においては、システム1100は、2を超える発光材料を、ヒートシンク1101上で円対称に、それぞれ異なる半径範囲に含んでよい。
更に図11を参照すると、光学系1007は概して:レーザー1117からの励起光1183を、回転軸1109からみて異なる半径範囲にある2以上の発光材料1103ー1、1103−2へ伝達する、励起光1183により励起された2以上の発光材料1103ー1、1103−2から発光された光1193ー1、1193−2を集光する、及び2以上の発光材料1103ー1、1103−2から集光された光1193ー1、1193−2を回転軸1109へと、それに沿って発光するように伝達する、ように構成される。
更に、光学系1007はダイクロイックミラー965、971の組み合わせと同様のダイクロイック構造1165と、ミラー967と同様のミラー1167と、レンズ943と同様のレンズ1143−1を含み、更なるミラー1167とレンズ1143−1は、ダイクロイック構造1165からの励起光1183を受光し、励起光1183を発光材料1103−1に伝達し、励起光1183により励起された際に発光される発光材料1103−1からの光1193−1を集光し、光1193−1をインテグレーター1151に伝達するダイクロイック構造1165に光1193−1を伝達するように構成される。
しかしながら、光学系907と比較して、光学系1107は、ダイクロイック構造1165とミラー1167との間の励起光1183の光路上に配置される第2ダイクロイック構造1168と、第2レンズ1143−2を更に含む。第2ダイクロイック構造1168は、励起光1183の一部を発光材料1103−2(及びレンズ1143−2)に向けて伝達し、励起光1183の残りの部分をミラー1167に伝達するように構成される。したがって、ダイクロイック構造1168は、発光材料1103−2と同様の半径範囲で、ダイクロイック構造1165とミラー1167との間に配置される。更に、レンズ1143−2は、発光材料1103−2から発光された光1193−2を集光し、光1193−2をダイクロイック構造1168に伝達するように構成される。したがって、ダイクロイック構造1168は、光1193−2をダイクロイック構造1165へ反射する、及び/又はミラー1167から受光した光1193−1を組み合わせて組み合わせ光1193(光1193−1と1193−2を含む)をインテグレーター1151に伝達するよう更に構成される。
実際には、更に別の実装において、システム1100はヒートシンク1101上に配置された異なる半径範囲の2以上の発光材料を含んでよく、光学系1107はそれぞれミラー1167とダイクロイック構造1165との間に配置される対応するレンズとダイクロイック及び/又は反射構造とを含んでよい。
更に別の実装においては、回転光学系は励起光を、発光材料の2以上の異なる部分、例えば回転光学系の回転軸から異なる方向で、同一又は異なる半径範囲、に伝達するように構成されてよい。
例えば次に、システム900と略同様のシステム1300を図示し、「9」の代わりに「13」で始まる以外は同様の要素に同様の参照番号が付されている図13を参照する。したがって、システム1300は:ヒートシンク1301と、ヒートシンク1301上に配置された1以上の発光材料1303と、1以上の発光材料1303に対して、1以上の発光材料1303の軸1305と同軸である回転軸1309を中心に回転するように構成された光学系1307と、を含む。システム1300は、フレーム1311、軸受け1313、モーター1315、1以上のレーザー1317、1以上のレンズ1350、及びインテグレーター1351を更に含む。しかしながら、システム900と比較して、システム1300は軸1305を中心にそれぞれ円対称である1以上の発光材料1303を含む。
更に、光学系907と比較して、光学系1307は概して:発光材料1303の2以上の異なる部分に、レーザー1317からの励起光1383を伝達する、励起光1383により励起された発光材料1303から発光された光1393ー1、1393−2を集光する、及び発光材料1303から集光された光1393ー1、1393−2を回転軸1309へと、それに沿って発光するように伝達する、ように構成される。
例えば、光学系1307はダイクロイックミラー965、971の組み合わせと同様のダイクロイック構造1365を含むが、ダイクロイック構造1365は励起光1383を2つの異なる方向に伝達するように構成される:図示のとおり、ダイクロイック構造1365は励起光1383を互いに約180°離れた2つの異なる方向に伝達するように構成されるが、他の実装においては、ダイクロイック構造1365は励起光1383を互いに約180°ではない異なる方向に伝達するように構成されてよい。
光学系1307は、ミラー967と同様のミラー1367−1と、レンズ943と同様のレンズ1343−1を更に含む。しかしながら、光学系1307は、ミラー967と同様のミラー1367−2と、レンズ943と同様のレンズ1343−2を更に含むが、ミラー1367−1とレンズ1343−1とは異なる励起光1383の光路上に配置される。それ以外の点では、ミラー1367−2とレンズ1343−2はそれぞれ、ミラー1367−2とレンズ1343−2と同様の機能を有する。したがって、光1393−1、1393−2は、レンズ1343−1、1343−2のそれぞれと隣接する配置にある発光材料1303により生成される。発光材料1303から、レンズ1343−1は光1393−1を集光し、レンズ1343−2は光1393−2を集光する。更に、ミラー1367−1、1367−2はそれぞれ光1393−1、1393−2をダイクロイック構造1365に伝達し、ダイクロイック構造1365は光1393−1、1393−2を組み合わせて、組み合わせ光1393をインテグレーター1351及び/又は集光光学系に向けて反射する。したがって、ダイクロイック構造1365は、励起光1383を複数部分に分割し、各部分を異なる方向に反射し、発光材料1303から発光された最終的な光1393−1、1393−2を受光して組み合わせるダイクロイックミラーの組み合わせを含む。
更に、ミラー1367−1、1367−2は、同じ半径範囲、又は、発光材料1303の異なる領域が励起光1383により励起されるよう、それぞれ異なる半径範囲に配置されてよい。ミラー1367−1、1367−2が同じ半径範囲に配置されつつも、互いに180°離れている場合、光学系1307は円対称であることができ、上述のシステムと比較して、システム1300からカウンターバランスを省略できる。しかしながら、ミラー1367−1、1367−2がそれぞれ異なる半径範囲に配置される場合、及び/又は180°以外の角度に位置している場合、及び/又は光学系1307が円対称でない場合、システム1300は、上述のシステムと同様に、カウンターバランスを更に含んでよい。
図1〜13に図示される実装は、要望通りに組み合わせられてよいことが更に理解される。例えば、回転光学系は同じ又は異なる側に配置されたレーザー及び集光光学系によって、励起光を、同じ及び/又は異なる方向で、発光材料の異なる領域へ、同じ又は異なる半径範囲にある1以上の発光材料へ、ミラー、ダイクロイックミラー、プリズム等を用いて伝達できる。
ここまでに記載されたシステムにおいて、ヒートシンクの表面と1以上の発光材料とが、軸を中心に対称である円環(アニュラス)を含んでよく、光学系が表面に沿って回転するよう更に構成される。具体的には、ここまでに記載されたヒートシンクは、軸を中心に対称である環状体(トロイド)を含む。更に、ここまでに記載された光学系は、以下のうち1以上を行うように構成される:環状体(トロイド)を通じて励起光を受光する、及びトロイドを通じて1以上の発光材料から集光された光を伝達する、のうち1以上を行うように構成される。一部の実装において、回転光学系は、光学系の第1側から励起光を受光し、かつ、1以上の発光材料から集光された光を第1側を通じて伝達し返すよう更に構成される。更に別の実装において、回転光学系は、光学系の第1側から励起光を受光し、かつ、1以上の発光材料から集光された光を第1側の反対側の第2側を通じて伝達するよう更に構成される。
しかしながら、その他の形状が本実装の範囲に含まれる。例えば、ヒートシンクが円筒を含んでよく、1以上の発光材料が円筒の内面に配置されてよく、光学系(上述の回転光学系と同様)が円筒内で回転するように構成される。
例えば、システム1400の部分切断斜視図を示す図14を次に参照する。システム1400は:円筒形のヒートシンク1401と、円筒形のヒートシンク1401の内部に配置される1以上の発光材料1403−1、1403−2、1403−3であって、1以上の発光材料1403−1、1403−2、1403−3の少なくとも一部が例えばヒートシンク1401の長手軸である軸1405の周囲で円対称であり、ヒートシンク1401と1以上の発光材料1403−1、1403−2、1403−3が回転可能に固定されている、発光材料1403−1、1403−2、1403−3、及び1以上の発光材料1403−1、1403−2、1403−3に対して、1以上の発光材料1403−1、1403−2、1403−3の軸1405と同軸である回転軸1409を中心に回転するように構成された光学系1407と、を含む。以下、1以上の発光材料1403−1、1403−2、1403−3は、相互交換可能に集合的に発光材料1403、一般に発光材料1403と呼ばれる。システム1400はヒートシンク1401の内部で円対称に配置された3つの発光材料1403を含むが、他の実装においては3つよりも少ない、もしくは3つよりも多い発光材料1403を含んでよい。図示のとおり、3つの発光材料1403は励起光により励起されると赤色光、緑色光、及び青色光を発光する。
図14には図示されないが、システム1400はレーザー117と同様の1以上のレーザー、及びレンズ150、インテグレーター151等と同様であってよい集光光学系を更に含む。
同じく図示されないが、システム1400はモーターと、光学系1407、軸受け、カウンターバランスを含むボディ及び/又はフレームとを更に含んでよく、モーターは回転軸1409を中心に光学系を回転させるように構成される。
光学系1407は、それぞれレンズ143と同様のレンズ1443−1、1443−2、1443−3と、ダイクロイック構造1465−1、1465−2、1465−3を含む。以下、レンズ1443−1、1443−2、1443−3は、相互交換可能に集合的にレンズ1443、一般にレンズ1443と呼ばれる。同様に、ダイクロイック構造1465−1、1465−2、1465−3は、相互交換可能に集合的にダイクロイック構造1465、一般にダイクロイック構造1465と呼ばれる。光学系1407は、各発光材料1403に対し、一組のレンズ1443及び対応するダイクロイック構造1465を含む。各ダイクロイック構造1465は、ダイクロイック構造1365と同様であり、回転軸1409上に配置され、これに整列されるが、ダイクロイック構造1465−3以外の各ダイクロイック構造1465は、励起光が回転軸1409に沿って各ダイクロイック構造1465に分散されるように、励起光1483に対して少なくとも部分的に透過的である。各ダイクロイック構造1465はその後、励起光1483をそれぞれのレンズ1443を通じてそれぞれの発光材料1403に向けて反射し、励起光1483がそれぞれの発光材料1403を励起して光1493を発光させる。光1493は、それぞれのレンズ1443により集光され、それぞれのダイクロイック構造1465に伝達され、ダイクロイック構造1465は光1493を回転軸1409に沿って集光光学系に向けて反射する。したがって、各ダイクロイック構造1465は先行するダイクロイック構造から受光した光1493を透過させるように構成される。
更に、青色発光材料を含まない実装において、最終ダイクロイック構造1465(例えば、ダイクロイック構造1465−3)は、青色励起光が緑色光、赤色光、及び/又は発光材料1403により生成された任意の色と混合されて、システム600において、と同様に、黄色光、赤外光等を含むがこれらに限定されない白色光を生成可能であるように、励起光1483に対して少なくとも部分的に透過的であってよい。
光学系1407がヒートシンク1401の内部を中心に回転すると、励起光1483が発光材料1403を環状に励起して、発熱をヒートシンク1401の内部に分散する。
更に、ヒートシンク1401は回転可能に固定されているものの、ヒートシンク1401は直線的に変換されて、励起される発光材料1403の表面積と、それに伴って熱分散の面積を増加させることができる。
ヒートシンクが円筒を含む他の実装において、1以上の発光材料が円筒の外面に配置されてよく、回転光学系が円筒の外面の周囲を回転するように構成されてよい。つまり、このようなシステムはシステム1400と同様であるが、回転光学系が外面の周囲を回転する。このような実装において、回転光学系は、回転軸に沿って励起光を受光し、励起光をダイクロイック構造へ伝達し、ダイクロイック構造から受光した発光材料により発光された光を伝達するためのミラーを含む。
例えば、システム1500の部分切断斜視図を示す図15を次に参照する。システム1400は、円筒形のヒートシンク1501と、円筒形のヒートシンク1501の外部に配置される1以上の発光材料1503であって、1以上の発光材料1503の少なくとも一部が例えばヒートシンク1501の長手軸である軸1505の周囲で円対称であり、ヒートシンク1501と1以上の発光材料1503が回転可能に固定されている、発光材料1503、及び1以上の発光材料に対して、1以上の発光材料1503の軸1505と同軸である回転軸1509を中心に回転するように構成された光学系1507と、を含む。システム1500はヒートシンク1501の外部で円対称に配置された1つの帯状の発光材料1503を有するよう図示されるが、他の実装においては、システム1400において、と同様に、1よりも多い発光材料1503を含んでよい。更に、帯状の発光材料1503は、帯の周囲に配置される1よりも多い発光材料を含んでよい。
図15には図示されないが、システム1500はレーザー117と同様の1以上のレーザー、及びレンズ150、インテグレーター151等と同様であってよい集光光学系を更に含む。
同じく図示されないが、システム1500はモーターと、光学系1507、軸受け、カウンターバランスを含むボディ及び/又はフレームとを更に含んでよく、モーターは回転軸1509を中心に光学系を回転させるように構成される。
光学系1507は、それぞれレンズ143と同様のレンズ1543、ダイクロイック構造1565、及びミラー1570、1571、1572、1573を含む。1組のレンズ1543と対応するダイクロイック構造1565だけが図示されているが、システム1500が1よりも多い帯状の発光材料を含む実装においては、システム1500は各帯状の発光材料について1組のレンズとダイクロイック構造を含んでよい。ダイクロイック構造1565はダイクロイック構造1365と同様であり、回転軸1509上に配置され、これに整列される。一部の実装において、ダイクロイック構造1565は、励起光1583の少なくとも一部が光学系1507の外へ伝達されるように、励起光1583に対して少なくとも部分的に透過的である。1よりも多いダイクロイック構造と1よりも多い帯状の発光材料が存在する場合、ダイクロイック構造の性質はダイクロイック構造1465と同様であってよい。
いかなる場合にも、励起光1583は、回転軸1509上に配置され、それを中心とするミラー1570で受光される。ミラー1570は励起光1583を、励起光をダイクロイック構造1565へと反射するミラー1571に向けて反射するように構成される。ダイクロイック構造1565は、励起光1583の少なくとも一部を、レンズ1543を通じて発光材料1503に配向し、発光材料1503により発光された光1593は、光1593をダイクロイック構造1565へと伝達するレンズ1543により集光される。ダイクロイック構造1565は、光1593をミラー1572に配向し、ミラー1572は光1593(もしくはダイクロイック構造1565により透過された励起光1583の一部)を、回転軸1509上に配置され、それを中心とするミラー1573へと反射する。ミラー1573は、光学系1507から出射した光1593を集光光学系に向けて配向する。
他の実装においては、ミラー1570、1573が、励起光1583に対して少なくとも部分的に透過的であってよく、励起光1583の一部は、励起光1583を光1593と組み合わせるためにミラー1570、1573を通じて透過される。
上述のとおり、光学系1507(ミラー1570、1571、1572、1573を含む)は、励起光1583の入力経路(もしくは出力経路)と光1593の出力経路とが回転軸1509に沿って固定されるよう、回転軸1509を中心に回転し、その際、発光材料1503がその周辺に沿って励起されてヒートシンク1501上で発熱を分散する。
当業者であれば、更にもっと他の実装や変形が可能であることを理解するであろう。例えば次に、システム1300と略同様のシステム1600を図示し、「13」の代わりに「16」で始まる以外は同様の要素に同様の参照番号が付されている図16を参照する。したがって、システム1600は:ヒートシンク1601と、ヒートシンク1601上に配置された1以上の発光材料1603と、1以上の発光材料1603に対して、1以上の発光材料1603の軸1605と同軸である回転軸1609を中心に回転するように構成された光学系1607と、を含む。システム1600は、フレーム1611、軸受け1613、モーター1615、1以上のレーザー1617、1以上のレンズ1650、及びインテグレーター1651を更に含む。
更に、光学系1607は概して:発光材料1603の2以上の異なる部分に、レーザー1617からの励起光1683を伝達する、励起光1683により励起された発光材料1603から発光された光1693ー1、1693−2を集光する、及び発光材料1603から集光された光1693ー1、1693−2を回転軸1609へと、それに沿って発光するように伝達する、ように構成される。
光学系1607は、それぞれレンズ1343−1、1343−2及びミラー1367−1、1367−2と同様の、レンズ1643−1、1643−2及びミラー1667−1、1667−2を含む。しかしながら、光学系1307と比較して、光学系1607は、ダイクロイック構造1365に代えて、ビームスプリッター1640、ミラー1641−1、1641−2、及びビームコンバイナー1665を含む。例えば、ビームスプリッター1640は、レーザー1617からの励起光1683を両ミラー1641−1、1641−2へと分割及び/又は反射するように構成されるミラーを含む。したがってビームスプリッター1640は、互いに約90°である2つのミラーで形成され、レーザー1617と、レンズ1643−1、1643−2への入射口により形成される面との間の回転軸1609を中心とするコーナーミラーを含んでよい。
いずれの場合にも、ビームスプリッター1640は、レーザー1617からミラー1693−1、1693−2へと励起光1683を伝達するように構成され、各ミラーは励起光1683を発光材料1603へと伝達する。発光材料1603は光1693−1、1693−2を発光し、これら光はそれぞれ、ミラー1641−1、1641−2からレンズ1643−1、1643−2へと透過され、レンズ1643−1、1643−2は光1693−1、1693−2をビームコンバイナー1665へと伝達する。したがって、ミラー1641−1、1641−2の各々は、励起光1683を反射しかつ発光材料1603により発光された光1693を透過するように構成されたダイクロイックミラーを含む。
ビームコンバイナー1665はビームスプリッター1640と略同様であるが、ビームコンバイナー1665は、ミラー1667−1、1667−2の各々から光1693−1、1693−2を受光し、光1693−1、1693−2を光1693として組み合わせ、更に光1693をレンズ1650とインテグレーター1651とへ伝達するように構成される。
したがって、図示のとおり、光学系1607は励起光1683を発光材料1603上の2つの点(すなわち、光学系1607が回転する際の2つの回転経路)へ伝達し、それにより、発光材料1603のより広い範囲へと発熱を拡散する。この2つの点及び/又は回転経路は、同様の領域、又は異なる半径範囲にあってもよい。
一部の実装において、フレーム1611はビームスプリッター1640、ミラー1641−1、1641−2、及びビームコンバイナー1665を含んでよい。いずれにせよ、ビームスプリッター1640及びミラー1641−1、1641−2は、残りの光学系1607と共に回転するように構成される。
更に、一部の実装において、ビームスプリッター1640とビームコンバイナー1665はそれぞれ2よりも多いミラーを含んでよい。例えば、ビームスプリッター1640とビームコンバイナー1665の各々は3つのミラー(例えば鏡張りの立方体の角)を含んでよく、光学系1607は、レンズ1643−1とミラー1641−1、1667−1との組み合わせと同様の3組の光学系を含む。したがって、これらの実装において、発熱は発光材料1603上の、同様の及び/又は異なる半径範囲にあってよい3つの点及び/又は回転経路へ拡散される。更に、各経路が異なる半径範囲にある場合、発光材料1603上の各経路は、同様及び/又は異なる発光材料を含んでよい。
ここまで、発光材料がヒートシンクの片側に配置されている実装が解説されてきた。しかしながら、本明細書に記載の技術、装置、及びシステムは、発光材料が両側に配置されているヒートシンクに適用可能である。例えば次に、システム1600と略同様のシステム1700を図示し、「16」の代わりに「17」で始まる以外は同様の要素に同様の参照番号が付されている図17を参照する。したがって、システム1700は、ヒートシンク1701と、ヒートシンク1701の対向する側に配置され、励起された際それぞれ異なる波長の光を発光するように構成された2以上の発光材料1703−1、1703−2(以下、集合的に発光材料群1703と呼ばれ、一般に発光材料1703と呼ばれる)、1以上の発光材料1703に対して、1以上の発光材料1703の軸1705と同軸である回転軸1709を中心に回転するように構成された光学系1707と、を含む。システム1700は、フレーム1711、軸受け1713、モーター1715、1以上のレーザー1717、1以上のレンズ1750、及びインテグレーター1751を更に含む。フレーム1711は、ヒートシンク1701の各側に1つずつ、2つの部分に分かれて図示され、フレーム1711の一の部分が軸受け1313上でモーター1715により回転された際にフレーム1711の他の部分も回転するような形で回転可能に接続されていると想定される。このような回転接続は、例えばヒートシンク1701の開口部を通じて、及び/又はその周囲において、の、機械的接続等を通じて発生できる。別法として、システム1700はフレーム1711の各部分を開店させるためのモーターを含んでよい。
更に、光学系1707は概して:発光材料1703の4以上の異なる部分、すなわちヒートシンク1701の各側に2つずつある部分に、レーザー1717からの励起光1783を伝達する、励起光1783により励起された発光材料1703から発光された光1793−1、1793−2、1793−3、1793−4を集光する、及び発光材料1703の4以上の異なる部分から集光された光1793ー1、1793−2、1793−3、1793−4を回転軸1709へと、それに沿って発光するように伝達する、ように構成される。
光学系1707は、ビームスプリッター1740−1、1740−2(以下集合的にビームスプリッター1740と呼ばれ、一般にビームスプリッター1740と呼ばれる)、ミラー1741−1、1741−2、1741−3、1741−4(以下集合的にミラー1741と呼ばれ、一般にミラー1741と呼ばれる)、レンズ1743−1、1743−2、1743−3、1743−4(以下集合的にレンズ1743と呼ばれ、一般にレンズ1743と呼ばれる)、ビームコンバイナー1765−1、1765−2(以下集合的にビームコンバイナー1765、一般にビームコンバイナー1765と呼ばれる)、及びミラー1767−1、1767−2、1767−3、1767−4(以下集合的にミラー1767と呼ばれ、一般にミラー1767と呼ばれる)を含む。
ミラー1741−1、1741−2の各々は、レーザー1717からの励起光1783を反射しかつ発光材料1703−1から発光された光1793−1、1793−2を透過するように構成されたダイクロイックミラーを含む一方で、ミラー1741−3、1741−4の各々は励起光1783を反射するように構成されたミラーを含む。同様に、ミラー1767−1、1767−2の各々は、発光材料1703−1から発光された光1793−1、1793−2を反射するように構成されたミラーを含む一方で、ミラー1767−3、1767−4の各々は励起光1783を透過させかつ発光材料1703−1から発光された光1793−3、1793−4を反射するように構成されたダイクロイックミラーを含む。
それ以外の点においては、ビームスプリッター1740、ミラー1741、レンズ1743、ビームコンバイナー1765、及びミラー1767はそれぞれ、ビームスプリッター1640、ミラー1641−1、1641−2、レンズ1643−1、1643−2、ビームコンバイナー1665、及びミラー1667−1、1667−2と同様である。しかしながら、ビームスプリッター1740−1、ミラー1741−1、1741−2、レンズ1743−1、1743−2、ビームコンバイナー1765−1、及びミラー1767−1、1767−2は、ヒートシンク1701上のレンズ1750及びインテグレーター1751と同じ側に配置される。そして、ビームスプリッター1740−2、ミラー1741−3、1741−4、レンズ1743−3、1743−4、ビームコンバイナー1765−2、及びミラー1767−3、1767−4は、ヒートシンク1701上のレンズ1750及びインテグレーター1751と逆側、及び/又はヒートシンク1701上のレーザー1717と同じ側に配置される。
更に、ビームスプリッター1740−2は、ビームスプリッターにおいて、レーザー1717から受光される励起光1783を、ミラー1741−3、1741−4に向けて反射(例えば分割)すると同時に、励起光1783の一部をビームコンバイナー1765−2に向けて透過させるように構成される。また、ビームコンバイナー1765−2は、光1793−3、1793−4を組み合わせ、ビームスプリッター1740−2を通じて受光された励起光1783を透過させるように構成される。ミラー1741−3、1741−4は各々、それぞれのミラー1767−3、1767−4及びそれぞれのレンズ1743−3、1743−4を通じて励起光1783を反射するよう、位置する及び/又は構成され、その一方、レンズ1743−3、1743−4は、光1793−3、1793−4を集光して発光材料1703−2から(励起光1783により励起された際に)発光された光を、光1793−3、1793−4をビームコンバイナー1765−2に向けて反射されるように位置する及び/又は構成されるミラー1767−3、1767−4に伝達するようそれぞれ位置する及び/又は構成される。ビームコンバイナー1765−2は、光1763−3、1793−4を組み合わせ、ヒートシンク1701の開口部を通じて光1763−3、1793−4を回転軸1709に沿ってビームスプリッター1740−1に向けて反射する。
ビームスプリッター1740−1は、ビームスプリッターにおいて、レーザー1717から受光される励起光1783を、ミラー1741−3、1741−4に向けて反射(例えば分割)すると同時に、光1763−3、1793−4をビームコンバイナー1765−1に向けて透過させるように構成される。そしてビームコンバイナー1765−1はミラー1767−1、1767−2から受光された光1793−1、1793−2を光1793−3、1793−4と組み合わせるように構成される(すなわちビームコンバイナー1765−2は光1763−3、1793−4に対して透過的である)。ミラー1743−1、1743−2はそれぞれ、励起光1783をビームスプリッター1740−1から受光し、励起光1783をそれぞれレンズ1743−1、1743−2を通じて発光材料1703−1へと反射し、光1793−1、1793−2が発光されるよう、位置する及び/又は構成される。レンズ1743−1、1743−2はそれぞれ、発光材料1703−1から発光された光1793−1、1793−2を集光し、それぞれ光1793−1、1793−2を、光1793−1、1793−2をビームコンバイナー1765−1に伝達するよう位置する及び/又は構成されるミラー1767−1、1767−2に伝達し、そこで光1793−1、1793−2は光1793−3、1793−4と組み合わせられて光1793となり、レンズ1750及びインテグレーター1751に伝達されるように、位置する及び/又は構成される。
システム1700は発光材料1703を、各々がおよそ同じ半径範囲における4つの異なる部分において励起するよう図示されるが、他の実装においては、発光材料の1以上の部分が異なる半径範囲にあってよい。
更に、光の励起と集光のための特定の光学要素の組み合わせが図17に図示されるが、例えばシステム100、600、800、900、1000、1100、1300、及び/又はこれらの一部に基づいた、光学要素のその他の組み合わせも本実装の範囲に含まれる。
いずれの場合にも、本明細書に記載のあらゆるシステムが、ミラー、ダイクロイックミラー、プリズム、及びその他の光学要素の組み合わせを用いて、ヒートシンクの2つの側に配置された発光材料を励起するよう適応されてよい。例えばシステム1400及び1500は、円筒形のヒートシンクの外側と内側に配置された光学系に光を伝達するための1以上のダイクロイックミラーと、更に、外部と内部の発光材料から発光された光を組み合わせるための1以上のダイクロイックレンズとを用いて、円筒形のヒートシンクの外側と内側に配置された発光材料を励起するよう組み合わせられてよい。
ここまでに記載された実装はいずれも、反射的であり得るヒートシンク上に発光材料が配置されているシステムを参照して説明されているが、本明細書に記載の回転光学系は、発光材料により発光された光が、ヒートシンクの両側で、その周囲を回転する光学系によって、集光可能であるように発光材料及び/又はヒートシンクが透過的であるようなシステムで用いられるよう適応されてよい。
したがって、励起光の入力経路(もしくは出力経路)と、光の出力経路が、発光材料の冷却に静的ヒートシンクを利用可能にするため、発光材料における光の生成をヒートシンクの表面上に分散させる目的で、回転可能に固定された発光材料及びヒートシンクを中心に回転する光学系の回転軸に沿って固定されている、システムの多様な実装が本稿に記載されている。
一部の実装において、励起光は光学系の回転軸に沿って受光される必要はない。例えば次に、システム100と略同様のシステム1800の側面図と部分断面図を図示し、「1」の代わりに「18」で始まる以外は同様の要素に同様の参照番号が付されている図18を参照する。具体的には、システム1800はヒートシンク1801、ヒートシンク1801上に配置された発光材料1803であって、発光材料1801の少なくとも一部が軸1805を中心に円対称であり、ヒートシンク1801と発光材料1803が回転可能に固定されている、発光材料1803、励起光1833を生成するように構成された固定光源1817であって、励起光1833が発光材料1803を励起して放射光(図19参照)を生成するように構成され、励起光1833の入射路1855が発光材料1803lの軸1805に対して第1角度θ1を成し、第1角度θ1が0°より大きく90°より小さい、固定光源1817、及び発光材料1803の軸1805を中心に、発光材料1803に対して回転する(すなわち光学系1807の回転軸が軸1805と同軸である)ように構成された光学系1807であって、軸1805上に配置され、軸1805に対して第2角度θ2を成す第1ミラー1841であって、励起光1833の入射路1855上に更に配置され、第2角度θ2が0°より大きく90°より小さい、第1ミラー1841と、第1ミラー1841と平行な第2ミラー1842であって、第1ミラー1841が励起光1833を第2ミラー1842に向けて反射するように構成され、第2ミラー1842が励起光1833を発光材料1803に向けて反射するように構成される、第2ミラー1842と、を含む、光学系1807を含む。
したがって、ミラー1841、1842が平行であることから、励起光1833の発光材料1803への入射角(励起光1833が第2ミラー1842により反射されるため)は第1角度θ1(軸1805に対しておよそ垂直である発光材料1803の法線に対する)とおよそ同じである。
図18において、ヒートシンク1801及び発光材料1803は断面図として示されており、環状体(トロイド)及び/又は円環(アニュラス)を含み、該断面図は該環状体(トロイド)及び/又は円環(アニュラス)の直径に沿っており、更に、光学系1807は模式的に図示されていることが理解される。図示のとおり、ヒートシンク1801の表面と、発光材料1803とが、軸1805を中心に対称である円環(アニュラス)を含み、光学系1807は表面に沿って回転するよう更に構成される。更に、図示のとおり、システム1800は、光学系1807を含むボディとフレーム(以下において、ボディ及び/又はフレームは、フレーム1811と呼ばれる)とのうち1つ以上を更に含む。システム100において、と同様、フレーム1811は、フレーム1811の外端に沿って配置される1以上の軸受け1813を中心に回転する。別法として、軸受け1813はフレーム1811のハブ(図示せず)に配置されてよい。システム1800は、フレーム1811、すなわち光学系1807、を発光材料1803に対して回転させるように構成されたモーター1815を更に含む。更に、図示のとおり、フレーム1811は、フレーム1811の質量中心が、軸1805と同軸である光学系の回転軸に沿って配置されるように配置される任意のカウンターバランス1816を更に含む。図示のとおり、システム1800は、回転軸(及び/又は軸1805)に沿って配置され、インテグレーター1851を含んでよいがこれに限定されない、集光光学系を更に含む。システム100において、と同様、ヒートシンク1801は、静的ウォーターブロックを更に含んでよい。更に、固定光源1817は入射路1855上に位置するよう図示されているが、システム1800は、固定光源1817が入射路1855上に配置される必要がないように、固定光源1817からの励起光1833を入射路1855へと誘導するように構成される光学部品を含んでよい。
次に、図18と略同様の図19を参照する。同様の要素に同様の参照番号が付されるが、図19では放射光1933が励起光1833とは独立して図示されている。特に、励起光1833により励起された際に発光材料1803から発光された放射光1933。特に、放射光1933は第2ミラー1842により集光されて第1ミラー1841に向けて反射され、第1ミラー1841は放射光1933を軸1805に沿って反射し、ここで放射光はインテグレーター1851のような集光光学系により集光されてよい。つまり、第1ミラー1841及び第2ミラー1842は、発光材料1803からの放射光1933を、発光材料1833から離間するように反射するよう更に構成される。特に、第1ミラー1841及び第2ミラー1842は、図示のとおり、発光材料1803からの放射光1933を、軸1805に沿って発光材料1833から離間するように反射するよう更に構成される。
励起光1833と放射光1933とは同時に図示されていないが、発光材料1803が励起光1833により照射された際に放射光1933が発光され、したがって、図18及び19に図示されたプロセスは同時、及び/又はほぼ同時に起きることが理解される。
ミラー1841、1842の配置は、システム100において、と同様に、光学系1807が回転軸を中心に回転することから、発光材料1803が励起光1833により照射され続けるように選択される。次に、図18と略同様の図20を参照する。同様の要素に同様の参照番号が付されるが、光学系1807(及びカウンターバランス1816)は回転軸(及び/又は軸1805)を中心とした円上で180°回転されている。この位置において、第1ミラー1841は励起光1833を第2ミラー1842に向けて反射し続け、第2ミラー1842が励起光1833を発光材料1803に向けて反射する。図示されないが、ミラー1841、1842は照射光を軸1805に沿って反射し返す。
図示される、光学系1807を通過する光の光路は正確なものではなく、模式的に図示されたものであることが更に理解される。
いずれの場合も、ミラー1841、1842の配置は、ミラー1841、1842の回転に伴って励起光1833が発光材料1803の異なる領域に向かって反射されるよう選択される。つまり、ミラー1841、1842が回転すると、励起光1833は発光材料1803上で円を外に広げ、回転可能に固定されたヒートシンク1801上で熱分散を広げるため、ヒートシンク1801への回転冷却接続を用いることなく冷却が可能である。更に、発熱と放熱がヒートシンク1801上に分散されることから、励起光の位置が固定されているシステムに比べて、励起光1833の力が向上可能である。
図18〜20のいずれかを参照すると、第1ミラー1841の中心は軸1805上に配置される。図18と略同様であり、同様の要素に同様の参照番号が付される(ただし励起光1833は図示されない)図21を参照して、ミラー1841、1842の配置が更に説明される。具体的には、励起光の、第1ミラー1841から第2ミラー1842から発光材料1803への反射路2133は、第1ミラー1841と入射路1855との第1交点2181から軸1805と線2155との第2交点2182までの、励起光1833の入射路1855に沿って延びる線2155の長さとおよそ等しい。このような条件は、ミラー1841、1842の各回転位置に適用される。つまり、ミラー1841と1842の各回転位置が図21に図示されるような配置となるよう、ミラー1841と1842との間の距離と、第2ミラー1842と発光材料1803との間の距離とが、特定の角度θ1、θ2を用いて選択される。
しかしながら、一部の実装において、ミラー1841の中心は軸1805上でなくてもよい。むしろ、ミラー1841と1842の各回転位置において、励起光の、第1ミラー1841から第2ミラー1842から発光材料1803への反射路2133が、第1ミラー1841と入射路1855との第1交点2181から軸1805と線2155との第2交点2182までの、励起光1833の入射路1855に沿って延びる線2155の長さとおよそ等しい限りは、ミラー1841の中心は軸1841の軸外であってよい。
角度θ1、θ2のうち1以上が90°に向かって増加する、及び/又は0°に向かって減少すると、ミラー1842から発光材料1803までの距離が大きく増加し、角度が90°及び/又は0°に近づくと、この距離は非常に長くなり得ることが更に理解される。実際、0°及び/又は90°では、この距離は無限に近づくため、角度θ1、θ2のいずれも0°又は90°に等しくなることはない。
実用上、第1角度θ1は通常、約20°よりも大きく約75°よりも小さくてよい。同様に、第2角度θ2は通常、約20°よりも大きく約75°よりも小さくてよい。一部の非限定的な実装において、図示のとおり、第1角度θ1は約45°であり、第2角度は約30°である。
一部の実装において、ミラー1841、1842の配置(例えば角度θ1、θ2)は、励起光1833が発光材料1803にノーマルな角度(normal angle)で衝突するよう選択されるが、他の実装においては、ミラー1841、1842の配置(例えば角度θ1、θ2)は、励起光1833が発光材料1803にオフノーマルな角度(off−normal angle)で衝突するよう選択される。
一部の実装において、ミラー1841、1842の角度は固定されている。しかしながら、その他の実装においては、ミラー1841、1842が平行のままである限り、ミラー1841、1842の角度は調節可能である(すなわち、角度θ1が調節可能である)。ミラー1841、1842の角度が調節可能である実装において、システム1800は、第1角度θ1を調節するように構成された回転関節、ギア、ピボット等を更に含んでよい。例えば、これらの実装において、励起光の入射路1855の特定の第2角度θ2と、光学系1807と発光材料1803との間の固定距離を用いて、図21について説明された条件が満たされるように第1角度θ1を調節可能である。したがって、光学系1807は、第2角度θ2がそれぞれ異なる、別々のシステムで利用可能である。これらの実装の一部において、システム1800は第1角度を調節するように構成されたモーター、ステッピングモーター等のうち1以上を更に含んでよい。しかしながら、他の実装において、このような調節は手動で行われてよい。
これらの実装の一部において、光学系1807と発光材料1803との間の距離も調節可能である。例えば、ヒートシンク1801の位置と光学系1807の位置(軸受け1813、モーター1815等の位置を含む)のうち1以上が、図21について説明された条件が満たされるように調節可能であってよい。このような実装において、システム1800は、ヒートシンク1801と光学系1807のうち1以上を調節するように構成されたレール等を含んでよい。これらの実装の一部において、システム1800は、ヒートシンク1801と光学系1807のうち1以上の位置を調節するように構成されたモーター、ステッピングモーター等のうち1以上を更に含んでよい。しかしながら、他の実装において、このような調節は手動で行われてよい。
一般に、第2ミラー1842は、ミラー1842が入射路1855上に位置して励起光1833と干渉しないような配置及び/又は長さを有する。しかしながら、第2ミラー1842は、少なくともその一部が入射路1855上に位置してよいように適応されてよい。
例えば次に、システム1800と略同様のシステム2200を図示し、同様の要素に同様の参照番号が付されている図22を参照する。しかしながら、システム2200では、第2ミラー1842が、ミラー1842と略同様の第2ミラー2242により代替されている。ただし、第2ミラー2242はその一部2290が、固定光源1817と第1ミラー1841との間の励起光1833の入射路1855上に位置してよく、第2ミラー2242の一部2290は、第1ミラー1841に向けて励起光1833を伝達する、及び放射光1933を反射する(図19において、と同様)、ように構成される。例えば、一部2290は、ダイクロイックミラー及び/又は偏光ビームスプリッター(例えば、励起光1833及び放射光1933が異なる偏光状態を有する実装において、)を含んでよい。実際には、これらの実装において、第2ミラー2242の全体がダイクロイックミラーを含んでもよいし、入射路1855上にある一部2290のみがダイクロイックミラーを含んでもよい。このような実装では、第2ミラー2242が入射路1855上に位置してよいため、このような実装は第2ミラー2242の配置の選択における更なる自由度を実現する。もしくは、ミラー1841、1842は、励起光1833と照射光1933の両方を反射するようにそれぞれ構成された、反射鏡及び/又は従来型の反射鏡を含んでよい。
システム1800は、1以上の発光源を含むよう更に適応されてよい。例えば次に、システム1800と略同様のシステム2300を図示し、同様の要素に同様の参照番号が付されている図23を参照する。ただしシステム2300は、励起光1822を生成するよう同じく構成された第2固定光源2317を少なくとも含み、第2固定光源2317からの励起光の相対的配置は、第1ミラー1841への、ミラー1841に対して相対的な入射角の一部を除いては、固定光源1817からの励起光1833と同様である。明快さのために、固定光源1817からの励起光1833は図23には図示されないが、図18において、と同様に存在していることが理解される。同様に、照射光1933も明快さのために図示されない。ただし、少なくとも第2固定光源2317からの励起光1833の入射路2355は、軸1805に対して同じ角度θ1を形成するが、入射路2355と1855とは一致しない。むしろ、図示のとおり、入射路2355は、適切に配置された1以上の第2固定光源2317及び/又は誘導光学系と共に、入射路1855の鏡像を含む。いずれの場合にも、その他の点においては、入射路2355と第2固定光源2317からの励起光1833とは、図21について上述された入射路1855と固定光源1817からの励起光1833と同じ配置を有する。
更に、入射路2355は入射路1855の鏡像として図示されているが、その他の実装においては、図21について説明された条件が満たされる限り、入射路2355は軸1805を中心として半径方向のどこに配置されてもよい。したがって、システム1800は、軸1805を中心として半径方向に配置された、及び/又はそれぞれの励起光のそれぞれの入射路が軸1805を中心として半径方向に配置されるように配置された、複数の固定光源を含むよう適応されてよい。
したがって、励起光の入力が、発光材料の冷却に静的ヒートシンクを利用可能にするため、発光材料における光の生成をヒートシンクの表面上に分散させる目的で、回転可能に固定された発光材料及びヒートシンクを中心に回転する光学系の回転軸を外れて固定されている、システムの多様な実装が本稿に記載されている。
回転光学系が励起光をヒートシンク上の発光材料までオフノーマルな角度で伝達するように構成されている、本明細書に記載のシステムは、発光材料として薄型ディスクレーザーを含むように適応されてよい。
例えば、次に、ヒートシンク、ミラー2402、利得媒質2403、及び反射防止コーティング2405を含む薄型ディスクレーザー構造2400の断面の模式図を示す図24を参照する。図示しないが、薄型ディスクレーザー構造2400は、例えばミラー2402とヒートシンク2401との間に、ミラー/利得材料/反射防止コーティングの層をヒートシンク2401に接着する、はんだ及び/又は金属層を更に含んでよい。実際には、ミラー/利得材料/反射防止コーティングの層は、実際の薄型ディスクレーザーを含む。一般に、励起光が反射防止コーティング2405を通じて利得材料2403に衝突すると、利得材料2403はレーザー工程に従って発光する。しかしながら、利得媒質2403の厚さは一般的にこのようなレーザー工程が発生するように選択されることから、また、この厚さは一般的に利得媒質2403が入射する全ての励起光を初回で変換するのに十分ではないことから、励起光の一部は薄型ディスクレーザー構造2400の外部でミラー2402により反射される。
したがって、励起光がオフノーマルな角度で発光材料に衝突する、本明細書に記載のシステムの一部の実装は、薄型ディスクレーザー(例えば発光材料として)と、薄型ディスクレーザーから反射された励起光を薄型ディスクレーザーに反射し返して再循環された励起光を利得材料を更に励起するために用いることができるように構成されたリトロリフレクターと、を含むように適応されてよい。
例えば、システム1800と同様のシステム2500を図示し、「18」の代わりに「25」で始まる以外は同様の要素に同様の参照番号が付されている図25を参照する。具体的には、システム2500は、システムであって、ヒートシンク2501と、ヒートシンク2501上に配置された薄型ディスクレーザーの利得媒質2503であって、利得媒質2503の少なくとも一部が軸2505を中心に円対称であり、ヒートシンク2501と利得媒質2503が回転可能に固定されている、利得媒質2503と、利得媒質2503に対して、利得媒質2503の軸2505と同軸である回転軸を中心に回転するように構成された光学系2507であって、励起光2533を受光し、光学系2507が回転するに従って、励起光2533をオフノーマルな角度で利得媒質2503に伝達し、励起光2533で励起された利得媒質2503から発光された光を集光し、利得媒質2503から離間するように放射光を伝達する、光学系と、利得媒質2503から反射された励起光2533を、利得媒質2503へと反射し返すように構成された1以上のリトロリフレクター2543と、を含むシステムを含む。
図示のとおり、光学系2507は、ミラー1841、1842と同様の、第1角度θ1、第2角度θ2、及び励起光2533の入射路2555、及び軸2505に関して同様の幾何学的形状を有するミラー2541、2542を含む。しかしながら、角度θ1、θ2は、励起光2533が利得媒質2503とヒートシンク2501上の薄型ディスクレーザーのミラーとに、オフノーマルな角度で衝突するよう選択される。
図示しないが、利得媒質2503から発光された光は、図10に図示された放射光1933と同様である。
システム1800において、と同様、システム2500は、フレーム2511、軸受け2513、モーター2515、任意のカウンターバランス2516、1以上の固定光源2517、インテグレーター2551を含むがこれに限定されない集光光学系、を更に含む。
つまり、システム2500においては、ヒートシンク2501上の薄型ディスクレーザーの利得媒質2503が、システム1800における発光材料1803を代替する。更に、リトロリフレクター2543は、図24に図示のものと同様の構造を有するヒートシンク上の薄型ディスクレーザーのミラーから反射された励起光2533の光路上に位置するミラーを含む。したがって、利得媒質2503によって、放射光に変換されていない励起光2533は、スネルの法則に従って、薄型ディスクレーザーのミラーから反射される。このように、リトロリフレクター2543は、励起光2533の反射路に沿って配置される。
図示のとおり、利得媒質2503に対向するリトロリフレクター2543の反射面は、励起光2533が利得媒質2503に反射し返されるように、反射された励起光2533に対しておよそ垂直である。更に、図示のとおり、光学系2507はリトロリフレクター2543を含む。したがって、リトロリフレクター2543は、光学系2507の回転に伴って光学系2507のあらゆる位置において、リトロリフレクター2543が励起光2533を利得媒質2503に向かって反射し返すように、光学系2507と共に回転する。したがって、励起光2533が利得媒質2503上で円を拡大するのと同時に、リトロリフレクター2543を用いて利得媒質2503に向かって反射し返された励起光2533も円を拡大する。
ヒートシンク2501の表面と利得媒質2503が軸2505を中心に対称である円環(アニュラス)を含み、また、光学系2507がヒートシンク2501の表面に沿って回転するように構成されていることから、光学系2507の回転に伴って、利得媒質2503における変換プロセスからの熱がヒートシンク2501上で広げられる。したがって、固定薄型ディスクレーザーと固定励起光システムに比べて、励起光2533の強さを向上できる。更に、利得媒質2503は円環(アニュラス)を含むため、利得媒質2503は円環(アニュラス)の中心の円周である長さを実質的に有し、また、薄型ディスクレーザーの利得媒質の出力は該長さの2乗に比例し得るため、利得媒質2503は、励起光の光路も固定である固定薄型ディスクレーザーの利得媒質よりもはるかに大きい出力を有することができる。例えば、利得媒質2503の周囲長は、参考薄型ディスクレーザーの利得媒質の約5倍であり、利得媒質2503の出力は参考薄型ディスクレーザーの利得媒質の約25倍となる。
他の実装においては、利得媒質2503に対向するリトロリフレクター2543の反射面は、励起光2533が利得媒質2503に反射し返され、かつ、励起光2533が光源2517に反射し返されないように利得媒質2503の異なる領域に向かうよう、反射された励起光2533に対してオフノーマルであってよい。
回転光学系のその他の形状が本実装の範囲に含まれる。例えば、システム2500と同様のシステム2600を図示し、「25」の代わりに「26」で始まる以外は同様の要素に同様の参照番号が付されている図26を参照する。システム2600は:ヒートシンク2601と、ヒートシンク2601上に配置された薄型ディスクレーザーの利得媒質2603であって、利得媒質2603の少なくとも一部が軸2605を中心に円対称であり、ヒートシンク2601と利得媒質2603が回転可能に固定されている、利得媒質2603、利得媒質2603に対して、利得媒質2603の軸2605と同軸である回転軸を中心に回転するように構成された光学系2607であって、励起光2633を受光する、光学系2607が回転するに従って、励起光2633をオフノーマルな角度で利得媒質2603に伝達する、励起光2633で励起された利得媒質2603から発光された光を集光する、及び利得媒質2603から離間するように放射光を伝達する、光学系、及び利得媒質2603から反射された励起光2633を、利得媒質2603へと反射し返すように構成された1以上のリトロリフレクター2643、を含むシステムを含む。システム2600は、フレーム2611、軸受け2613、モーター2615、任意のカウンターバランス2616、1以上の固定光源2617、インテグレーター2651を含むがこれに限定されない集光光学系、を更に含む。
図示のとおり、光学系1807は、ミラー1841、1842と同様の平行のミラー2641、2642であって、ミラー2641は、薄型ディスクレーザーからの照射光2634がミラー2641、2642により集光されて軸2605に沿ってインテグレーター2651のような集光光学系へと伝達されるよう、軸2605に対して約45°の角度である。
しかしながら、システム2500とは対照的に、システム2600は、光学系2607(システム900と同様)の反対側に位置する固定光源2617を含み、軸2605に沿って、ヒートシンク2601の開口を通じて光学系2607に向かって励起光2633を発光するように構成されている。これらの実装において、光学系2607は、軸2605に沿って位置するミラー2643、軸2605に沿って受光された励起光2633を利得媒質2603に向かってオフノーマルな角度で反射するように構成されたミラー2643、を更に含む。ミラー2643は軸2605を中心に回転するに従って(すなわち、光学系2607の回転に伴って)、励起光2633は利得媒質2603上で円を拡大する。
これらの実装において、放物面鏡を含むリトロリフレクター2643は、リトロリフレクター2543と同様の機能を果たし、励起光2633の反射路上に位置する。したがって、リトロリフレクター2643は、ヒートシンク2601上の薄型ディスクレーザーのミラーから反射された励起光2633を、再循環のために、利得媒質2603に反射し返す。
回転光学系のさらに他の形状が本実装の範囲に含まれる。例えば、システム2500と同様のシステム2700を図示し、「25」の代わりに「27」で始まる以外は同様の要素に同様の参照番号が付されている図27を参照する。システム2700は、ヒートシンク2701と、ヒートシンク2701上に配置された薄型ディスクレーザーの利得媒質2703であって、利得媒質2703の少なくとも一部が軸2705を中心に円対称であり、ヒートシンク2701と利得媒質2703が回転可能に固定されている、利得媒質2703と、利得媒質2703に対して、利得媒質2703の軸2705と同軸である回転軸を中心に回転するように構成された光学系2707であって、励起光2733を受光し、光学系2707が回転するに従って、励起光2733をオフノーマルな角度で利得媒質2703に伝達し、励起光2733で励起された利得媒質2703から発光された光を集光し、利得媒質2703から離間するように放射光を伝達する、光学系と、ヒートシンク2701上の薄型ディスクレーザーのミラーから反射された励起光2733を、利得媒質2703へと反射し返すように構成された1以上のリトロリフレクター2743−1、2743−2と、を含む。システム2700は、フレーム2711と、軸受け2713と、モーター2715と、任意のカウンターバランス2716と、1以上の固定光源2717と、インテグレーター2751とを含むがこれに限定されない集光光学系を更に含む。
図示のとおり、光学系2707は、ミラー2641、2642と同様の平行のミラー2741、2742であって、ミラー2741は、薄型ディスクレーザーからの照射光(明解さのために図示しないが、図26に示す放射光2634と同様の光路を取る)がミラー2741、2742により集光されて軸2705に沿ってインテグレーター2751のような集光光学系へと伝達されるよう、軸2705に対して約45°の角度である。
いずれの場合にも、図示のとおり、システム2700は、集合的に再帰反射システムを含む2つの固定リトロリフレクター2743−1、2743−2を含む。リトロリフレクター2743−1は、放射光が集光光学系へと伝達される際に通過する中央開口部2780と、固定光源2717からの励起光2733の光路上の、開口部2780からオフセットした開口部2781とを有する放物面反射器(断面で図示され、すなわち、軸2705に対して略円対称である)を含む。単独では放物面鏡は厳密にはリトロリフレクターではないが、放物面鏡とリトロリフレクター2743−2(後述)とは集合的に再帰反射システムを含む。励起光2733は開口部2781を通過し、ミラー2741からミラー2742へと反射し、ミラー2742はその後、励起光2733をオフノーマルな角度で利得媒質2703へと反射する。放物面鏡は軸2705に対して対称であるように図示されているが、他の実装においては、放物面鏡は、軸2705に対して対称でない非対称放物面鏡を含んでよい。実際には、本明細書に記載のリトロリフレクター2743−2と光学系2707に向かって光を反射するあらゆる放物面鏡が、本実装の範囲に含まれる。
図27は、明解化のために、入射する励起光2733のみを示し、ヒートシンク2701上の薄型ディスクレーザーのミラーから反射された励起光は図示されない。したがって、明解化のために入射する励起光2733を示さず反射された励起光2833を示したシステム2700を図示する図28を次に参照する。なお、入射する励起光2733は存在はすることが理解される。つまり、反射された励起光2833は、利得媒質2703によって、放射光に変換されず、光学系2707を通じてリトロリフレクター2743−1、すなわち放物面鏡に向かって反射し返された入射励起光2733を含む。したがって放物面鏡は、光学系2707の回転に伴って、全ての反射された励起光2833を捕捉するように構成された直径を有する。
いずれの場合にも、リトロリフレクター2743−1は反射された励起光2743−2を、図示のとおり、反射された励起光2833がリトロリフレクター2743−1の放物面鏡に向かって再び反射し返され、リトロリフレクター2743−1が反射された励起光2833を光学系2707を通じて利得媒質2703に再度反射し返すように、反射された励起光2833をリトロリフレクター2743−1に向かって反射し返し、かつ反射された励起光2833を放物面鏡の半径範囲の周りでオフセットするように構成されたプリズムリトロリフレクターを含む第2の固定リトロリフレクター2743−2に向かって反射する。ただし、オフセットのために、反射された励起光2833の光路は放物面鏡の半径範囲の周りをオフセットされ、そのため光源2717へは反射し返されない。したがって、再帰反射された励起光の光路は図示されないが、反転され、半径方向にオフセットされている他は、反射された励起光2733の光路と同様である(したがって、図28の紙面よりも上又は下に位置する)と推測される。
一部の実装において、システム2700は更に、リトロリフレクター2743−1、2743−2によって、利得媒質2703に反射し返された後で、ヒートシンク2701上の薄型ディスクレーザーのミラーから再度反射した、反射された励起光2833を更に再帰反射するために、軸2705を中心に放射状に配置された複数のプリズムリトロリフレクターを含んでよい。励起光を薄型ディスクレーザーに向かって再帰反射するための、放射上に配置された放物面鏡とプリズムリトロリフレクターとのこのような組み合わせは、パスの数(例えば励起光が再循環される回数)がプリズムリトロリフレクターの数に対応する、マルチパスポンピングと呼ぶことができる。
薄型ディスクレーザーにおける発光をヒートシンクの面上に分散して、固定ヒートシンクを利用して発光材料を冷却するために、回転固定薄型ディスクレーザーを励起するために回転光学系と共にリトロリフレクターを用いるシステムの多様な実装が本明細書に記載されてきた。
当業者であれば、更に他の実装や変形が可能であり、上掲の例は1以上の実装の例示でしかないことを理解するであろう。したがって、範囲は、添付された請求の範囲によってのみ限定される。