JP6137438B1 - 濾過フィルタ - Google Patents

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Abstract

金属製多孔膜を用いてクロスフロー濾過を行う場合に適した構造の濾過フィルタを提供する。本発明の濾過フィルタは、流体(12)に含まれる濾過対象物(11)を濾過する膜部(41a)と外周に設けられた保持部(41b)とを有する金属製多孔膜(41)と、金属製多孔膜(41)の保持部(41b)を挟持する第1枠部材(42)及び第2枠部材(43)と、を備え、保持部(41b)は、膜部(41a)の第1主面(PS1)と対向する第2主面(PS2)側に曲がる曲げ部(41ba、41bb)を有し、第1枠部材(42)は、前記金属製多孔膜(41)の第1主面(PS1)側の保持部(41b)に接触し、第2枠部材(43)は、第1枠部材(42)の内側に配置されると共に、金属製多孔膜(41)の第2主面(PS2)側の保持部(41b)に接触する。

Description

本発明は、流体に含まれる濾過対象物を濾過する濾過フィルタに関する。
流体に含まれる濾過対象物を濾過する方法として、クロスフロー濾過方式が知られている(例えば、特許文献1参照。)。特許文献1に開示されているクロスフロー濾過方式では、中空糸膜の膜面に対して平行に流体を流すことによって濾過を行っている。
特開2013−210239号公報
近年、濾過フィルタとして金属製多孔膜を用いて濾過を行う方法が知られている。
本発明は、金属製多孔膜を用いてクロスフロー濾過を行う場合に適した構造の濾過フィルタを提供することを目的とする。
本発明の一態様の濾過フィルタは、
流体に含まれる濾過対象物を濾過する膜部と外周に設けられた保持部とを有する金属製多孔膜と、
前記金属製多孔膜の前記保持部を挟持する第1枠部材及び第2枠部材と、
を備え、
前記保持部は、前記膜部の第1主面と対向する第2主面側に曲がる曲げ部を有し、
前記第1枠部材は、前記金属製多孔膜の第1主面側の前記保持部に接触し、
前記第2枠部材は、前記第1枠部材の内側に配置されると共に、前記金属製多孔膜の前記第2主面側の前記保持部に接触する。
本発明によれば、金属製多孔膜を用いてクロスフロー濾過を行う場合に適した構造の濾過フィルタを提供することができる。
本発明に係る実施の形態の濾過フィルタを有する濾過装置を用いて濾過対象物を濾過する様子を示す概略図である。 図1の濾過装置の概略断面図である。 本発明に係る実施の形態1の濾過フィルタの構成を示す概略図である。 本発明に係る実施の形態1における金属製多孔膜の膜部の一部の拡大斜視図である。 図4の金属製多孔膜の膜部の一部を厚み方向から見た概略図である。 図3のZ1部分の拡大図である。 本発明に係る実施の形態1の濾過フィルタの変形例を示す図である。 本発明に係る実施の形態2の濾過フィルタの構成を示す図である。 本発明に係る実施の形態2の濾過フィルタの第1枠部材の変形例を示す図である。 管状部材の変形例を示す断面図である。 管状部材の変形例を示す断面図である。 管状部材の変形例を示す断面図である。 管状部材の変形例を示す断面図である。 本発明に係る実施の形態1の濾過フィルタが1つの管状部材に複数設けられた例を示す断面図である。
(本発明に至った経緯)
本発明者らは、濾過フィルタとして金属製多孔膜を用いてクロスフロー濾過を行った場合、金属製多孔膜に圧力がかかると、金属製多孔膜が枠部材から外れてしまい、金属製多孔膜を保持することができなくなるという課題を新たに発見した。また、クロスフロー濾過において、金属製多孔膜の膜面と枠部材との間に段差がある場合、即ち、流路に段差がある場合、濾過対象物が流路中の段差に付着しやすくなる。そのため、流路中の段差に付着した濾過対象物は回収が困難となり、その結果、濾過対象物の回収率が低減する。本発明者らは、膜面と枠部材との段差を小さくすることで、濾過対象物の回収率の低減を防止することができることを見出した。そこで、本発明者らは、以下の発明に至った。
本発明の一態様の濾過フィルタは、
流体に含まれる濾過対象物を濾過する膜部と外周に設けられた保持部とを有する金属製多孔膜と、
前記金属製多孔膜の前記保持部を挟持する第1枠部材及び第2枠部材と、
を備え、
前記保持部は、前記膜部の第1主面と対向する第2主面側に曲がる曲げ部を有し、
前記第1枠部材は、前記金属製多孔膜の第1主面側の前記保持部に接触し、
前記第2枠部材は、前記第1枠部材の内側に配置されると共に、前記金属製多孔膜の前記第2主面側の前記保持部に接触する。
このような構成により、金属製多孔膜を用いてクロスフロー濾過をする場合に適した構造の濾過フィルタを提供することができる。例えば、曲げ部を有する保持部を第1枠部材及び第2枠部材で挟持することで、金属製多孔膜を強固に保持することができる。また、第1枠部材が金属製多孔膜の外縁側の部分である保持部に接触する一方、第2枠部材が第1枠部材の内側に配置されると共に、金属製多孔膜の第2主面側の保持部に接触することによって、金属製多孔膜の第1主面(膜面)と第1枠部材との段差を小さくすることができる。そのため、段差部分に付着する濾過対象物の量を低減して、濾過対象物の回収率が増加する。
前記保持部は、前記膜部の第2主面側に曲がる第1曲げ部と、前記第1曲げ部よりも前記金属製多孔膜の外縁側の位置で、前記膜部の延在方向に曲がる第2曲げ部と、を有し、
前記第2枠部材は、前記膜部に向かって突出する第1段差部を有し、
前記第1段差部は、前記第1曲げ部に接触し、
前記第1枠部材は、前記第2曲げ部に接触してもよい。
このような構成により、第2枠部材の第1段差部が保持部の第1曲げ部に接触すると共に、第1枠部材が保持部の第2曲げ部に接触することによって、金属製多孔膜を更に強固に固定することができる。その結果、金属製多孔膜を用いてクロスフロー濾過をする場合に更に適した構造の濾過フィルタを提供することができる。
更に、前記保持部は、前記第2曲げ部よりも前記金属製多孔膜の外縁側の位置で、前記膜部の第1主面から第2主面の方向に曲がる第3曲げ部と、前記第3曲げ部よりも前記金属製多孔膜の外縁側の位置で、前記膜部の延在方向に曲がる第4曲げ部と、を有し、
前記第2枠部材は、前記第1段差部よりも前記第2枠部材の外縁側の位置で、前記金属製多孔膜の前記保持部に向かって突出する第2段差部を有し、
前記第1枠部材は、前記第2枠部材の第2段差部よりも外側の位置で、前記金属製多孔膜の前記保持部に向かって突出する第3段差部を有し、
前記第2段差部は、前記第3曲げ部に接触し、
前記第3段差部は、前記第4曲げ部に接触してもよい。
このような構成により、より多くの曲げ部を有する保持部を第1枠部材及び第2枠部材によって挟持することによって、金属製多孔膜を更に強固に固定することができる。
前記第1枠部材と前記第2枠部材とによって前記金属製多孔膜の前記保持部を挟持した状態において、前記金属製多孔膜の延在方向における前記第1枠部材と前記第2枠部材との間の距離は、前記金属製多孔膜の厚み方向における前記第1枠部材と前記第2枠部材との間の距離より大きくてもよい。
このような構成により、金属製多孔膜の保持部を第1枠部材及び第2枠部材で挟持した場合に、金属製多孔膜の延在方向における第1枠部材と第2枠部材との間に曲げ部の変形を逃がすための隙間を形成することができる。その結果、第1枠部材と第2枠部材によって金属製多孔膜の保持部を強固に保持することができる。
前記第1曲げ部及び前記膜部の一部に接触する前記第2枠部材の第1接触面と、前記第2曲げ部に接触する前記第2枠部材の第2接触面との間の距離は、前記第2曲げ部と接触する前記第1枠部材の第3接触面と、前記第1枠部材の底面との間の距離に略等しくてもよい。
このような構成により、金属製多孔膜の第1主面と第1枠部材の底面との段差を小さくし、金属製多孔膜の第1主面と第1枠部材の底面とをほぼ面一にすることができる。
以下、本発明に係る実施の形態について、添付の図面を参照しながら説明する。また、各図においては、説明を容易なものとするため、各要素を誇張して示している。
(実施の形態1)
[全体構成]
図1は、本発明に係る実施の形態1の濾過フィルタを有する濾過装置を用いて濾過対象物を濾過する様子を示す概略図である。図1に示すように、濾過装置1は、クロスフロー方式の濾過装置である。濾過装置1は、濾過対象物11を含む流体12を流体導入口1aから導入し、流体排出口1bから排出するように構成されている。また、濾過装置1は、流体導入口1aから流体排出口1bへ流れる流体12の一部を濾過し、当該濾過により濾過対象物11が取り除かれた流体(以下、濾液という)13を濾液排出口1cから排出するように構成されている。
濾過対象物11を含む流体12は、流体タンク2内に入れられている。流体タンク2内の流体12は、配管21を通じてポンプ3内に取り込まれ、当該ポンプ3によって配管22を通じて濾過装置1の流体導入口1aへ供給される。濾過装置1の内部を通過して流体排出口1bより排出された流体12は、配管23を通じて流体タンク2内に戻される。このようにして、流体12は、ポンプ3が駆動する間、流体タンク2、配管21、ポンプ3、配管22、濾過装置1、配管23の順に循環する。
一方、濾過装置1の内部に供給された流体12の一部は、濾過されて濾液13として濾液排出口1cより排出される。濾液排出口1cより排出された濾液13は、配管24を通じて濾液タンク4内に入れられる。
尚、図1の他の形態として、ポンプ3を配管21と配管22の間ではなく、配管23の経路内に配置してもよい。あるいは、流体タンク2や濾液タンク4を密閉容器として、閉鎖系の濾過装置を実現してもよい。
実施の形態1において、流体12は液体であり、濾過対象物11は液体に含まれる生物由来物質である。本明細書において、「生物由来物質」とは、細胞(真核生物)、細菌(真性細菌)、ウィルス等の生物に由来する物質を意味する。細胞(真核生物)としては、例えば、卵、精子、人工多能性幹細胞(iPS細胞)、ES細胞、幹細胞、間葉系幹細胞、単核球細胞、単細胞、細胞塊、浮遊性細胞、接着性細胞、神経細胞、白血球、リンパ球、再生医療用細胞、自己細胞、がん細胞、血中循環がん細胞(CTC)、HL−60、HELA、菌類を含む。細菌(真性細菌)としては、例えば、グラム陽性菌、グラム陰性菌、大腸菌、結核菌を含む。ウィルスとしては、例えば、DNAウィルス、RNAウィルス、ロタウィルス、(鳥)インフルエンザウィルス、黄熱病ウィルス、デング熱病ウィルス、脳炎ウィルス、出血熱ウィルス、免疫不全ウィルスを含む。
あるいは、流体12は気体であり、濾過対象物11は気体に含まれた微粒子である。微粒子とは、工業用粉体材料やPM2.5などを意味する。
図2は、濾過装置1の概略断面図である。図2に示すように、濾過装置1は、濾過対象物11を含む流体12が流れる流路31aを有する管状部材31と、濾過対象物11を濾過する濾過フィルタ40とを備えている。
管状部材31は、例えば、円筒状の部材である。実施の形態1において、管状部材31は、内径が一様な管状部材で構成されている。管状部材31は、流体導入口1aと、流体排出口1bと、濾液排出口1cとを有している。実施の形態1においては、流体導入口1aは、管状部材31の下部に設けられ、流体排出口1bは、管状部材31の上部に設けられている。また、濾液排出口1cは、管状部材31の側壁の一部に設けられている。
濾過フィルタ40は、管状部材31の側壁の一部に取り付けられている。実施の形態1では、濾過フィルタ40は、濾液排出口1cに取り付けられている。濾過フィルタ40は、濾過対象物11を濾過する金属製多孔膜41と、金属製多孔膜41の外周部分を挟持する第1枠部材42及び第2枠部材43とを有している。実施の形態1において、流体12の流れ方向は、管軸A1の延在方向と平行である。金属製多孔膜41は、管軸A1の延在方向と平行に配置されている。尚、管状部材31の他の形態として、方形や楕円形など任意の断面形状であってもよい。また、管状部材31の材料としては、例えば、ステンレス鋼、シリコン樹脂、PVDF(テフロン)、塩化ビニル、ガラス、ブタジエン非含有樹脂、などが挙げられる。さらに、これらの材料に濾過対象物が付着しにくいようにコーティング材を塗布してもよい。
次に、濾過フィルタ40の構成について詳細に説明する。図3は、濾過フィルタ40の構成を示す概略図である。
<金属製多孔膜>
金属製多孔膜41は、流体12から濾過対象物11を分離する膜である。図3に示すように、金属製多孔膜41は、例えば、互いに対向する第1主面PS1と第2主面PS2を有する円形の金属メッシュである。本明細書において、第1主面PS1とは、管状部材31の流路31a側に位置する金属製多孔膜41の主面である。第2主面PS2とは、管状部材31の濾液排出口1c側に位置する金属製多孔膜41の主面である。
金属製多孔膜41の材料としては、例えば、金、銀、銅、白金、ニッケル、ステンレス鋼、パラジウム、チタン、コバルト、及びこれらの合金が挙げられる。金属製多孔膜41の直径は、例えば、直径8mmである。金属製多孔膜41の厚さは、例えば、0.05μm以上100μm以下であり、好ましくは、0.1μm以上50μm以下である。金属製多孔膜41の外形は、例えば、円形、楕円形、又は多角形のいずれかであってもよい。
金属製多孔膜41は、複数の貫通孔41aaを有する膜部41aと、外周部分に設けられた保持部41bとを備える。
膜部41aについて説明する。図4は、金属製多孔膜41の膜部41aの一部の拡大斜視図である。図4中のX、Y、Z方向は、それぞれ金属製多孔膜41の縦方向、横方向、厚み方向を示している。図4に示すように、膜部41aは、第1主面PS1と第2主面PS2とを貫通する複数の貫通孔41aaを有する。膜部41aは、マトリックス状に一定の間隔で複数の貫通孔41aaが配置された板状構造体(格子状構造体)である。
図5は、図4の金属製多孔膜41の膜部41aの一部を厚み方向から見た概略図である。図5に示すように、複数の貫通孔41aaは、金属製多孔膜41の膜部41aの第1主面PS1側から見て、即ちZ方向に見て正方形の形状を有する。複数の貫通孔41aaは、正方形の各辺と平行な2つの配列方向、即ち図5中のX方向とY方向に等しい間隔で設けられている。なお、貫通孔41aaは、正方形に限定されず、例えば、長方形、円、又は楕円などでもよい。また、孔の配列も正方格子配列に限定されず、例えば、方形配列であれば、2つの配列方向の間隔は等しくない長方形配列でもよく、三角格子配列又は準周期配列などでもよい。
貫通孔41aaの形状及び寸法は、濾過する濾過対象物11の大きさ、形状に応じて適宜設計されるものである。実施の形態1において、貫通孔41aaのサイズは、例えば、縦0.1μm以上500μm以下、横0.1μm以上500μm以下である。貫通孔41aa間の間隔は、例えば、貫通孔41aaの開口径の1倍よりも大きく10倍以下であり、より好ましくは3倍以下である。また、金属製多孔膜41の膜部41aにおける貫通孔41aaの開口率は、例えば、10%以上である。
保持部41bについて説明する。図3に示すように、保持部41bは、金属製多孔膜41の外周部分を第2主面PS2側に曲げて形成されている。保持部41bは、膜部41aにおいて曲がり始まる位置から金属製多孔膜41の外縁側の部分である。実施の形態1において、保持部41bは、第1曲げ部41baと、第2曲げ部41bbとを有する。第1曲げ部41baは、膜部41aの第2主面PS2側に曲がる部分である。第2曲げ部41bbは、第1曲げ部41baよりも金属製多孔膜41の外縁側に形成され、且つ膜部41aの延在方向D1に曲がる部分である。実施の形態1において、第1曲げ部41baは、膜部41aの第1主面PS1から第2主面PS2の方向へ曲げられている。また、第2曲げ部41bbは、膜部41aの第1主面PS1及び第2主面PS2と平行に曲げられている。したがって、第1曲げ部41baから第2曲げ部41bbの間の部分において、保持部41bは、膜部41aの第1主面PS1から第2主面PS2の方向へ延びている。また、第2曲げ部41bbより金属製多孔膜41の外縁側の部分において、保持部41bは、膜部41aの延在方向D1、即ち、膜部41aの第1主面PS1及び第2主面PS2と平行に延びている。金属製多孔膜41の膜部41aの延在方向D1とは、金属製多孔膜41の外縁側に向かう方向及び、金属製多孔膜41の外縁と反対側の方向を含む。実施の形態1においては、上述したように、保持部41bの第2曲げ部41bbは、第1曲げ部41baよりも金属製多孔膜41の外縁側に向かう方向に曲げられている。なお、第1曲げ部41ba及び第2曲げ部41bbは、例えば、円弧状に曲げられた部分であってもよいし、鈍角に折り曲げられた部分であってもよい。
<第1枠部材>
第1枠部材42は、第2枠部材43との間で金属製多孔膜41の保持部41bを挟持する枠体である。具体的には、第1枠部材42は、環状(例えば、円環状)に形成されており、金属製多孔膜41の保持部41bを間に挟んで、第2枠部材43を受けるように構成されている。第1枠部材42は、膜部41aと保持部41bとの境界よりも金属製多孔膜41の外縁側に位置し、金属製多孔膜41の第1主面PS1側の保持部41bに接触している。膜部41aと保持部41bとの境界は、金属製多孔膜41の外周部分において第2主面PS2側に曲がり始める位置である。実施の形態1において、第1枠部材42は、第1曲げ部41baの曲げ位置から延在方向D1に位置しており、金属製多孔膜41の第1主面PS1側において、保持部41bに接触しているが、膜部41aに接触していない。
実施の形態1において、第1枠部材42は、管状部材31の側壁に取り付けられる。
<第2枠部材>
第2枠部材43は、第1枠部材42との間で金属製多孔膜41の保持部41bを挟持する枠体である。具体的には、第2枠部材43は、環状(例えば、円環状)に形成されている。また、第2枠部材43の内周部分には、金属製多孔膜41の膜部41aの一部に向かって突出する第1段差部43aが設けられている。第2枠部材43は、金属製多孔膜41の保持部41bを間に挟んで、第1枠部材42の内側に配置されている。第2枠部材43においては、第1枠部材42の内側に、第1段差部43aがはめ込まれるように構成されている。即ち、第2枠部材43は、金属製多孔膜41の第2主面PS2側において、保持部41bと膜部41aの一部とにまたがって接触している。
実施の形態1において、第2枠部材43は、配管24に接続される。
第2枠部材43は、第1段差部43aによって、第2主面PS2から第1主面PS1の方向へ膜部41aを押し出すことによって、膜部41aの第1主面PS1の位置を規定することができる。
第1枠部材42および第2枠部材43の材料としては、例えば、ジュラルミン、アルミニウムなどの金属や、ポリエチレン、ポリスチレン、ポリプロピレン、ポリカーボネート、ポリアセタール、ポリエーテルイミド、アクリル系樹脂、ポリ乳酸、などの樹脂が挙げられる。
次に、第1枠部材42と第2枠部材43とによって金属製多孔膜41を保持する詳細な機構について説明する。
図6は、図3の濾過フィルタ40のZ1部分の拡大図である。図6に示すように、第1枠部材42と第2枠部材43とによって金属製多孔膜41の保持部41bを挟持した状態において、第2枠部材43の第1段差部43aの接触面43aaが膜部41aの一部に接触する。これにより、第1段差部43aの接触面43aaによって、膜部41aが第2主面PS2から第1主面PS1の方向へ押し出される。この状態においては、保持部41bの第1曲げ部41baが第2枠部材43の第1段差部43aの角部に接触し、膜部41aの第2主面PS2から第1主面PS1の方向への力が保持部41bに加えられる。このように、第2枠部材43の第1段差部43aの角部が、第1曲げ部41baにおいて、膜部41aの第2主面PS2から第1主面PS1の方向へ保持部41bを支持している。
次に、第1曲げ部41baよりも金属製多孔膜41の外縁側に形成される第2曲げ部41bbにおいて、保持部41bが第1枠部材42の角部に接触する。この状態においては、第1枠部材42の角部が第2曲げ部bbに接触し、膜部41aの第1主面PS1から第2主面PS2の方向へ力が保持部41bに加えられる。このように、第1枠部材42の角部が、第2曲げ部41bbにおいて、膜部41aの第1主面PS1から第2主面PS2の方向へ保持部41bを支持している。
次に、第2曲げ部41bbよりも金属製多孔膜41の外縁側で膜部41aの延在方向D1に延びる保持部41bは、第1枠部材42の接触面42abと、第2枠部材43の接触面43abとによって挟持される。
以上のように、濾過フィルタ40では、保持部41bの第1曲げ部41ba及び第2曲げ部41bbで、膜部41aの厚み方向D2において、互いに異なる方向への力で支持されることによって、金属製多孔膜41を保持するのに十分な張力をかけることができる。
また、図6に示すように、実施の形態1においては、金属製多孔膜41の保持部41bを第1枠部材42と第2枠部材43とによって挟持した状態において、金属製多孔膜41の延在方向D1における第1枠部材42と第2枠部材43との間の距離d1は、金属製多孔膜41の厚み方向D2における第1枠部材42と第2枠部材43との間の距離d2より大きくなるように設計されている。このように設計することにより、金属製多孔膜41の延在方向D1における第1枠部材42と第2枠部材43との間に隙間44を形成することができる。この隙間44を設けることによって、第1枠部材42と第2枠部材43との間に金属製多孔膜41の保持部41bを挟持したときに生じる保持部41bの変形を逃がすことができる。距離d1は、例えば、距離d2の1倍より大きく100倍より小さい。
次に、第2枠部材43の第1段差部43aによって金属製多孔膜41の膜部41aの第1主面PS1の位置を規定する詳細な機構について説明する。
図6に示すように、第1段差部43aは、膜部41aの一部に向かって突出しており、接触面43aaによって膜部41aを第2主面PS2から第1主面PS1の方向へ押し出している。膜部41aは、第2主面PS2側において第2枠部材43に接触するが、第1主面側PS1における第1枠部材42に接触しない。第1枠部材42によって膜部41aの位置が制限されないので、第2枠部材43の第1段差部43aの高さh1を変えることによって、膜部41aの保持位置を自由に決定することができる。即ち、第2枠部材43の第1段差部43aの高さh1を変えることによって、膜部41aの第1主面PS1の位置を自由に決定することができる。本明細書において、第1段差部43aの高さh1とは、第2枠部材43の第1段差部43aの第1接触面43aaと、第2枠部材43の第2接触面43abとの間の距離を意味する。
実施の形態1においては、膜部41aの第1主面PS1と第1枠部材42の底面42aaとが略同一面となるように、第1段差部43aの高さを決定している。具体的には、第1段差部43aの高さh1は、第1枠部材42の第3接触面42abと、第1枠部材の底面42aaとの間の距離h2に略等しくなっている。ここで、略等しいとは、距離h1と距離h2との差が±10%の範囲内にあることを意味する。尚、枠部材は環状に限定されるものではなく、方形状、多角形状など任意の形状であってもよい。
[効果]
実施の形態1に係る濾過フィルタ40によれば、以下の効果を奏することができる。
濾過フィルタ40においては、第1曲げ部41bbよりも金属製多孔膜41の外縁側において、第1枠部材42と第2枠部材43とが保持部41bを介して対向するように配置されている。即ち、金属製多孔膜41の外周部分に設けられると共に第1曲げ部41baと第2曲げ部41bbとを有する保持部41bを、第1枠部材42と第2枠部材43とによって挟持している。第1枠部材42は、膜部41aと保持部41bとの境界よりも金属製多孔膜20の外縁側で、金属製多孔膜41の第1主面PS1側の保持部41bに接触する一方、第2枠部材43は、金属製多孔膜41の第2主面PS2側の保持部41bと膜部41aの一部とに接触している。このような構成により、第1枠部材42と第2枠部材43とによって金属製多孔膜41の外周部分を強固に保持することができる。そのため、クロスフロー濾過方式に適した濾過フィルタ40を提供することができる。
濾過フィルタ40において、第2枠部材43には、膜部41aの一部に向かって突出する第1段差部43aを有している。このため、第1枠部材42と第2枠部材43とで金属製多孔膜41の保持部41bを挟持した状態において、第2枠部材43の第1段差部43aに第1曲げ部41baを接触させ、第1枠部材42に第2曲げ部41bbを接触させることができる。このような構成により、保持部41bに張力をかけて保持することができる。金属製多孔膜41に流体が通過して圧力が掛かった場合でも、第1曲げ部41ba及び第2曲げ部41bbを、第1枠部材32及び第2枠部材43によって強固に保持することができる。
また、第2枠部材43の第1段差部43aの接触面43aaは、膜部41aを第2主面PS2から第1主面PS1の方向へ押し出すように膜部41aの一部に接触している。膜部41aの第1主面PS1側には、第1枠部材42が配置されていないため、第1段差部43aの高さh1を決定することによって、膜部41aの膜面である第1主面PS1の位置を自由に規定することができる。即ち、第1曲げ部41ba及び膜部41aの一部と接触する第2枠部材43の第1段差部43aの第1接触面43aaと、第2曲げ部41bbと接触する第2枠部材43の第2接触面43abとの間の距離を変更することによって、膜部41aの第1主面PS1の位置を自由に規定することができる。その結果、膜部41aの第1主面PS1と第1枠部材42の底面42aaとの段差を小さくすることができる。
濾過フィルタ40において、第1段差部43aの高さh1は、第2曲げ部41bbと接触する第1枠部材42の第3接触面42abと第1枠部材の底面42aaとの間の距離h2に略等しく設定されている。このような構成により、膜部41aの第1主面PS1と第1枠部材42の底面42aaとを略同一面にすることができる。
濾過フィルタ40において、第1枠部材42と第2枠部材43とによって金属製多孔膜41の保持部41bを挟持した状態で、第1枠部材42と、第2枠部材43の第1段差部43aとの間に隙間44が形成されている。この隙間44の距離は、金属製多孔膜41の厚み方向D2における第1枠部材42と第2枠部材43との間の隙間の距離より大きく設計されている。このような構成により、第1枠部材42と第2枠部材43との間に金属製多孔膜41の保持部41bを挟持したときに生じる保持部41bの変形を逃がすことができる。
なお、実施の形態1において、図2では、管状部材31が真っ直ぐな円筒状(直管形状)である例を示したが、これに限定されない。管状部材31は、金属製多孔膜41の膜部41aに沿って流体12を流すことができるように構成されていればよい。例えば、図10〜図13に示すように、管状部材31の流体導入口1a側又は流体排出口1b側の部分が、管軸A1の延在方向に対して交差する方向に曲がるように構成されてもよい。
実施の形態1において、図2では、濾過フィルタ40が、1つの管状部材31に対して1つ設けられる例を示したが、これに限定されない。濾過フィルタ40は、図14に示すように、1つの管状部材31に対して複数(例えば、3つ)設けられてもよい。なお、この場合、複数の濾過フィルタ40は、図14に示すように、管軸A1の延在方向に配列されることが好ましい。また、複数の濾過フィルタ40は、それぞれの金属製多孔膜41の膜部41aの貫通穴41aaの開口径が互いに異なっていてもよい。この構成によれば、流体12にサイズの異なる複数の濾過対象物11が含まれる場合であっても、それらの濾過対象物11を分級することが可能になる。
実施の形態1において、第1曲げ部41baは、膜部41aの第1主面PS1から第2主面PS2の方向へ曲がる例について説明したが、これに限定されない。第1曲げ部41baは、第2枠部材43の第1段差部43aの角部によって支持されるように膜部41aの第2主面PS2側へ曲げられていればよく、第1主面PS1及び第2主面PS2に対して斜めに曲げられてもよい。図7は、変形例の濾過フィルタ40Aを示す図である。図7に示すように、濾過フィルタ40Aでは、保持部41cの第1曲げ部41caは、第1主面PS1に対して傾斜角度θで曲げられている。濾過フィルタ40Aでは、第1枠部材42a及び第2枠部材43の第1段差部43bは、保持部41cの傾斜に応じた形状で構成されている。具体的には、第1枠部材42aの第1曲げ部41ca側の面が、角度θの傾斜で形成されている。また、第1段差部43bは、保持部41cの曲げ形状に沿う台形形状で形成されている。このような構成により、第1曲げ部41caを第2枠部材43の第1段差部43bによって支持しやすくなると共に、第2曲げ部41cbを第1枠部材42によって支持しやすくなる。そのため、濾過フィルタ40Aでは、第1枠部材42a及び第2枠部材43によって金属製多孔膜41をより強固に固定することができる。
実施の形態1において、第2曲げ部41bbは、膜部41aの延在方向D1に曲げられる例について説明したが、これに限定されない。第2曲げ部41bbは、第1枠部材42の角部によって支持されていればよく、膜部41aの延在方向D1に対して斜め方向に傾斜していてもよい。
実施の形態1において、保持部41bの第2曲げ部41bbは、金属製多孔膜41の外縁側に向かう方向に曲げられる例について説明したが、これに限定されない。例えば、第2曲げ部41bbは、金属製多孔膜41の外縁と反対側に曲げられてもよい。
実施の形態1において、第1枠部材42は、膜部41aと保持部41bとの境界よりも金属製多孔膜20の外縁側で、金属製多孔膜41の第1主面PS1側の保持部41bに接触する構成について説明したが、これに限定されない。例えば、第1枠部材42は、膜部41aの第1主面PS1よりも上側(第2主面PS2側)で保持部41bに接触していてもよい。
実施の形態1において、第2枠部材43は、金属製多孔膜41の第2主面PS2側の保持部41bと膜部41aの一部とに接触している構成について説明したが、これに限定されない。例えば、第2枠部材43は、膜部41aに接触せずに、保持部41bのみに接触する構成であってもよい。
実施の形態1において、第1枠部材42は、管状部材31と別々の部材で形成される構成について説明したが、これに限定されない。例えば、第1枠部材42は、管状部材31と一体で形成されていてもよい。同様に、第2枠部材43は、管状部材31と別々の部材で形成される構成について説明したが、これに限定されない。例えば、第2枠部材43は、濾液排出口1c側の管状部材31と一体で形成されていてもよい。このような構成により、部品点数を減らして、低コストの濾過フィルタ40を提供することができる。
実施の形態1において、第1枠部材42と第2枠部材43とは、互いに嵌合する第1ハウジングと第2ハウジングとによって保持されてもよい。例えば、第1ハウジングと第2ハウジングとは、複数の凸部が複数の貫通孔に挿入されることで、互いに嵌合するように構成されていてもよい。具体的には、第1ハウジングに複数の凸部を環状に配置する。一方、第2ハウジングに複数の貫通孔を、第1ハウジングの複数の凸部の位置にそれぞれ対応するように環状に設ける。このように、第1ハウジングと第2ハウジングとを互いに嵌合することによって、金属製多孔膜41の保持部41bが第1枠部材42と第2枠部材43との間で保持されてもよい。また、第1ハウジングと第2ハウジングとは、それぞれ第1枠部材42と第2枠部材43と一体で形成されていてもよい。
(実施の形態2)
[全体構成]
本発明に係る実施の形態2の濾過フィルタについて図8を用いて説明する。
図8は、実施の形態2の濾過フィルタ40Bの濾過フィルタの概略構成を示す。実施の形態2では、主に実施の形態1と異なる点について説明する。実施の形態2においては、実施の形態1と同一又は同等の構成については同じ符号又は類似の符号を付して説明する。また、実施の形態2では、実施の形態1と重複する記載は省略する。
図8に示すように、実施の形態2の濾過フィルタ40Bにおいては、実施の形態1の濾過フィルタ40に比べて、金属製多孔膜41の保持部41dが第3曲げ部41dcと第4曲げ部41ddとを有する点が異なる。また、実施の形態2の濾過フィルタ40Bにおいては、実施の形態1の濾過フィルタ40に比べて、第2枠部材43が第2段差部43cを有する点、及び第1枠部材42bが第3段差部42baを有する点が異なる。
濾過フィルタ40Bにおいて、保持部41dは、第1曲げ部41da及び第2曲げ部41dbに加えて、第3曲げ部41dcと第4曲げ部41ddとを備える。
第1曲げ部41da及び第2曲げ部41dbは、実施の形態1の第1曲げ部41ba及び第2曲げ部41bbと同じように形成されていてもよい。実施の形態2において、第1曲げ部41daは、膜部41aの第1主面PS1から第2主面PS2の方向へ曲げられている。また、第2曲げ部41dbは、第1曲げ部daより金属製多孔膜41の外縁側に形成され、膜部41aの延在方向D1に曲げられている。
第3曲げ部41dcは、第2曲げ部41dbよりも金属製多孔膜41の外縁側に形成され、且つ膜部41aの第1主面PS1から第2主面PS2の方向へ曲げられている。第4曲げ部41ddは、第3曲げ部41dcよりも金属製多孔膜41の外縁側に形成され、且つ膜部41aの延在方向D1に曲げられている。
第2枠部材43は、第1段差部43aに加えて、第2段差部43cを有する。第2段差部43cは、第1段差部43aよりも外側に設けられている。即ち、第2段差部43cは、第1段差部43aより金属製多孔膜41の外縁側に設けられている。第2段差部43cは、金属製多孔膜41の第2主面PS2側の保持部41dに向かって突出して形成される。具体的には、第2段差部43cは、第2曲げ部41dbと第3曲げ部41dcとの間の保持部41dの部分に向かって突出している。
第1枠部材42bは、第3段差部42baを有する。第3段差部42baは、第2枠部材43の第2段差部43cより外側に形成されている。第3段差部42baは、金属製多孔膜の第1主面PS1側の保持部41dに向かって突出して形成される。具体的には、第3段差部42baは、第4曲げ部41ddと金属製多孔膜41の外縁との間の保持部41dの部分に向かって突出している。実施の形態2において、第1枠部材42bは、例えば、L字状に形成されている。
濾過フィルタ40Bにおいて、実施の形態1と同様に、第1曲げ部41daは第2枠部材43の第1段差部43aに接触しており、第2曲げ部41dbは第1枠部材42bに接触している。具体的には、第1曲げ部41daは第2枠部材43の第1段差部43aの角部で支持されており、第2曲げ部41dbは第1枠部材42bの角部で支持されている。このとき、第1曲げ部41daでは、第2枠部材43の第1段差部43aの角部によって膜部41aの第2主面PS2から第1主面PS1の方向への力が加わっている。一方、第2曲げ部41dbでは、第1枠部材42bの角部によって膜部41aの第1主面PS1から第2主面PS2の方向への力が加わっている。
第3曲げ部41dcは、第2枠部材43の第2段差部43cに接触している。具体的には、第3曲げ部41dcは、第2段差部43cの角部によって支持されており、膜部41aの第2主面PS2から第1主面PS1の方向への力が加わっている。したがって、保持部41dは、第3曲げ部41dcにおいて、第2枠部材43の第2段差部43cの角部によって、膜部41aの第2主面PS2から第1主面PS1の方向に支持されている。
第4曲げ部41ddは、第1枠部材42bの第3段差部43baに接触している。具体的には、第4曲げ部41ddは、第3段差部43baの角部によって支持されており、膜部41aの第1主面PS1から第2主面PS2の方向への力が加わっている。したがって、保持部41dは、第4曲げ部41ddにおいて、膜部41aの第1主面PS1から第2主面PS2の方向に支持されている。
第4曲げ部41ddより金属製多孔膜41の外縁側で膜部41aの延在方向D1に延びる保持部41dでは、第1枠部材42bの第3段差部42baの接触面42acと、第2枠部材43の接触面43acとによって挟持される。即ち、第4曲げ部41ddより外側の保持部41bは、第1枠部材42の接触面42acと、第2枠部材43の接触面43acとによって保持される。
[効果]
実施の形態2に係る濾過フィルタ40Bによれば、以下の効果を奏することができる。
濾過フィルタ40Bにおいては、第1曲げ部41da、第2曲げ部41db、第3曲げ部41dc、及び第4曲げ部41ddを有する保持部41dを、第1枠部材42b及び第2枠部材43によって挟持している。このような構成により、第1枠部材42bと第2枠部材43によって保持部41dを支持する箇所を増やすことができる。そのため、実施の形態1に比べて、金属製多孔膜41を第1枠部材42b及び第2枠部材43によってより強固に固定することができ、クロスフロー濾過方式により適した濾過フィルタ40Bを提供することができる。
なお、濾過フィルタ40Bにおいても、実施の形態1と同様に、第1曲げ部41da及び膜部41aの一部と接触する第2枠部材43の第1段差部43aの第1接触面43aaと、第2曲げ部41dbと接触する第2枠部材43の第2接触面43abとの間の距離を変更することによって、膜部41aの第1主面PS1の位置を自由に規定することができる。その結果、膜部41aの第1主面PS1と第1枠部材42の底面42aaとの段差を少なくすることができる。
濾過フィルタ40Bにおいて、保持部41dは、4つの曲げ部を有する例を説明したが、これに限定されない。例えば、保持部41dは、4つ以上の曲げ部を有していてもよい。曲げ部の数を増やすことによって、金属製多孔膜41を第1枠部材42b及び第2枠部材43によって更に強固に固定することができる。
なお、実施の形態2において、第3曲げ部41dcは、膜部41aの第1主面PS1から第2主面PS2の方向へ曲げられる例について説明したが、これに限定されない。第3曲げ部41dcは、第2枠部材43の第2段差部43cの角部によって支持されていればよく、第1主面PS1から第2主面PS2の方向に対して斜めに傾斜して曲げられてもよい。また、第4曲げ部41ddについても、膜部41aの延在方向に曲げられる例について説明したが、これに限定されない。第1枠部材42bの第3段差部42baの角部によって支持されていればよく、膜部41aの延在方向に対して斜め方向に傾斜していてもよい。
なお、実施の形態2において、第1枠部材42bをL字状に形成している。この場合、実質的には、コーナー部を直角に形成することは困難であり、図9の点線で示すように、コーナー部はR形状部42rになる。このR形状部42rは、保持部41dと接触することにより、金属製多孔膜41の厚み方向D2における第1枠部材42bと第2枠部材43との間の距離d2を十分小さくすることができないことが起こり得る。これにより、金属製多孔膜41の厚み方向D2における第1枠部材42bと第2枠部材43とによる保持部41dの保持力が低下することになる。即ち、R形状部42rは、金属製多孔膜41の厚み方向D2における第1枠部材42bと第2枠部材43とによる保持部41dを保持する力を低下させる要因となり得る。このため、第1枠部材42dのコーナー部には、図9に示すように、下方に凹む環状の溝部42cが設けられていてもよい。この溝部42cによって、金属製多孔膜41の厚み方向D2における第1枠部材42bと第2枠部材43とによる保持部41dの保持力の低下を低減することができる。溝部42cの深さ及び幅は、例えば、0.1mmである。また、第2枠部材43についても、第1枠部材42dと同様に、コーナー部に溝部を設けてもよい。
本発明は、添付図面を参照しながら好ましい実施形態に関連して充分に記載されているが、この技術の熟練した人々にとっては種々の変形や修正は明白である。そのような変形や修正は、添付した特許請求の範囲による本発明の範囲から外れない限りにおいて、その中に含まれると理解されるべきである。
本発明は、例えば、化学材料精製、製薬、などの分野に有用である。特に、液体に含まれる生物由来物質を濾過する濾過装置に有用である。
1 濾過装置
1a 流体導入口
1b 流体排出口
1c 濾液排出口
2 流体タンク
3 ポンプ
4 濾液タンク
11 濾過対象物
12 流体
13 濾液
21、22、23、24 配管
31 管状部材
31a 流路
40、40A、40B 濾過フィルタ
41 金属製多孔膜
41a 膜部
41aa 貫通孔
41b、41c、41d 保持部
41ba、41ca、41da 第1曲げ部
41bb、41cb、41db 第2曲げ部
41dc 第3曲げ部
41dd 第4曲げ部
42、42a、42b 第1枠部材
42aa 底面
42ab、42ac 接触面
42ba 第3段差部
42c 溝部
42r R形状部
43 第2枠部材
43a、43b 第1段差部
43c 第2段差部
43aa、43ab 接触面
44 隙間
PS1 第1主面
PS2 第2主面

Claims (5)

  1. 流体に含まれる濾過対象物を濾過する膜部と外周に設けられた保持部とを有する金属製多孔膜と、
    前記金属製多孔膜の前記保持部を挟持する第1枠部材及び第2枠部材と、
    を備え、
    前記保持部は、前記膜部の第1主面と対向する第2主面側に曲がる曲げ部を有し、
    前記第1枠部材は、前記金属製多孔膜の第1主面側の前記保持部に接触し、
    前記第2枠部材は、前記第1枠部材の内側に配置されると共に、前記金属製多孔膜の前記第2主面側の前記保持部に接触し、
    前記保持部は、前記膜部の第2主面側に曲がる第1曲げ部と、前記第1曲げ部よりも前記金属製多孔膜の外縁側の位置で、前記膜部の延在方向に曲がる第2曲げ部と、を有し、
    前記第2枠部材は、前記膜部に向かって突出する第1段差部を有し、
    前記第1段差部は、前記第1曲げ部に接触し、
    前記第1枠部材は、前記第2曲げ部に接触し、
    前記膜部の延在方向における前記第1枠部材と前記第2枠部材との間に隙間が設けられている、濾過フィルタ。
  2. 前記第1枠部材は、前記第1曲げ部の曲げ位置から前記膜部の延在方向に位置しており、前記膜部の第1主面側において、前記保持部に接触する一方で、前記膜部には接触しない、請求項1に記載の濾過フィルタ。
  3. 更に、前記保持部は、前記第2曲げ部よりも前記金属製多孔膜の外縁側の位置で、前記膜部の第1主面から第2主面の方向に曲がる第3曲げ部と、前記第3曲げ部よりも前記金属製多孔膜の外縁側の位置で、前記膜部の延在方向に曲がる第4曲げ部と、を有し、
    前記第2枠部材は、前記第1段差部よりも前記第2枠部材の外縁側の位置で、前記金属製多孔膜の前記保持部に向かって突出する第2段差部を有し、
    前記第1枠部材は、前記第2枠部材の第2段差部よりも外側の位置で、前記金属製多孔膜の前記保持部に向かって突出する第3段差部を有し、
    前記第2段差部は、前記第3曲げ部に接触し、
    前記第3段差部は、前記第4曲げ部に接触する、
    請求項に記載の濾過フィルタ。
  4. 前記第1枠部材と前記第2枠部材とによって前記金属製多孔膜の前記保持部を挟持した状態において、前記金属製多孔膜の延在方向における前記第1枠部材と前記第2枠部材との間の距離は、前記金属製多孔膜の厚み方向における前記第1枠部材と前記第2枠部材との間の距離より大きい、請求項1〜3のいずれか一項に記載の濾過フィルタ。
  5. 前記第1曲げ部及び前記膜部の一部に接触する前記第2枠部材の第1接触面と、前記第2曲げ部に接触する前記第2枠部材の第2接触面との間の距離は、前記第2曲げ部と接触する前記第1枠部材の第3接触面と、前記第1枠部材の底面との間の距離に略等しい、請求項〜4のいずれか一項に記載の濾過フィルタ。
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