JP6136334B2 - 難燃性ポリアミド樹脂組成物 - Google Patents

難燃性ポリアミド樹脂組成物 Download PDF

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Description

本発明は、難燃剤で難燃化されたポリアミド樹脂組成物に関する。詳しくは非ハロゲン系難燃剤で高度に難燃化されたポリアミド樹脂組成物であり、さらには低吸水性、高剛性、低ソリ性などに優れ、電化製品、例えば携帯電話、携帯用電化製品および携帯用パソコン等の筐体用材料に好適な難燃性ポリアミド樹脂組成物に関するものである。
ポリアミド樹脂は、優れた機械的特性、耐熱性、耐薬品性を有するため、ポリアミド樹脂と難燃剤とを配合した難燃性ポリアミド樹脂組成物が、従来より難燃性が要求される自動車部品、電気電子部品、工業機械部品などの各種部品に広く利用されている。高度の難燃性が要求される場合に使用される難燃剤としては、臭素系難燃剤とアンチモン化合物を配合する所謂ハロゲン系難燃剤が一般的であったが、燃焼の際の発煙量が多い、燃焼時に有害な物質を排出する疑いがあるなどの問題点を有している。そこで、近年、これらのハロゲンを全く含まない難燃剤によって難燃化したポリアミド樹脂組成物を求められることが多くなった。
非ハロゲン系難燃剤としては、メラミン、シアヌル酸とメラミンとの塩などのトリアジン系難燃剤(特許文献1、2など)、ポリリン酸アンモニウム(特許文献3など)、ホスファゼン重合体(特許文献4など)などが知られているが、難燃剤の安定性、高度の難燃化などの点で劣っている。一方、有機ホスフィン酸塩と、メラミンとリン酸の反応生成物やメラミンの縮合物とリン酸との反応生成物を含む難燃剤コンビネーション(特許文献5)は、非ハロゲン系難燃剤の中では難燃性に優れるが、特に、ガラス繊維を多量に配合した場合、高度の難燃化(UL規格94:0.8mm厚みでV−0)を達成するためには多量の配合が必要であり、高剛性、高い機械的特性が求められる筐体などの用途には改善の余地があった。
特公昭47−1714号公報 特開昭53−31759号公報 特開昭57−115450号公報 特開平09−183864号公報 特開2001−72978号公報
本願発明の目的は、機械的強度及び靭性等の機械的物性に優れ、さらには、低吸水性で吸水寸法変化、吸水による曲げ弾性率変化が少ないのみならず、少ない難燃剤の配合量で高度の難燃性(UL規格94:0.8mm厚みでV−0)を有する、携帯電話、携帯用電化製品、携帯用パソコン等の電化製品の筐体用に好適な成形材料を提供することである。
すなわち、本発明は、以下の構成を有する。
(1) ポリアミド樹脂(A)10〜70質量%、有機ホスフィン酸塩(B)1〜40質量%、ポリリン酸メラミン系化合物(C)0.1〜15.0質量%、ホスファゼン系化合物(D)0.1〜30質量%及び繊維状強化材(E)10〜60質量%を含有する難燃性ポリアミド樹脂組成物。
(2) 前記ポリアミド樹脂(A)の一部が非晶性ポリアミド樹脂であり、難燃性ポリアミド樹脂組成物中に、該非晶性ポリアミド樹脂を1〜30質量%含有する(1)に記載の難燃性ポリアミド樹脂組成物。
(3) 前記ポリアミド樹脂(A)の50質量%以上が、半芳香族ポリアミド樹脂である(1)又は(2)に記載の難燃性ポリアミド樹脂組成物。
(4) 前記半芳香族ポリアミド樹脂が、(a)デカンテレフタルアミド単位50〜98モル%及び(b)ウンデカンアミド単位又は/及びドデカンアミド単位50〜2モル%からなる半芳香族ポリアミド樹脂である(3)に記載の難燃性ポリアミド樹脂組成物。
(5) 前記非晶性ポリアミド樹脂が、炭素原子12〜18個の脂肪族ジカルボン酸と、ビス(4−アミノ−シクロヘキシル)メタン、ビス(3−アミノ−シクロヘキシル)メタン、ビス(3−メチル−4−アミノ−シクロヘキシル)メタン、2,2−ビス(4−アミノ−シクロヘキシル)プロパンからなる群から選択される脂環族ジアミンからなるアミド単位を有する非晶性ポリアミド樹脂である(2)〜(4)のいずれかに記載の難燃性ポリアミド樹脂組成物。
(6) 繊維状強化材(E)が、長径/短径の比が1.5〜10の扁平断面を有する扁平断面ガラス繊維である(1)〜(5)のいずれかに記載の難燃性ポリアミド樹脂組成物。
本発明の難燃性ポリアミド樹脂組成物は、少ない難燃剤の配合量で高度の難燃性(UL規格94:0.8mm厚みでV−0)を有するため、優れた機械物性、靭性、低ソリ性などを達成可能である。さらには、半芳香族ポリアミド樹脂を主体とすることで、吸水による剛性変化や寸法変化が小さく、機械的特性と共に難燃性が重視される携帯用電化製品、例えば携帯用パソコン等の筐体用材料として好適である。
以下に本発明を具体的に説明する。
本発明で用いるポリアミド樹脂(A)としては、ポリカプロアミド(ポリアミド6)、ポリテトラメチレンアジパミド(ポリアミド46)、ポリヘキサメチレンアジパミド(ポリアミド66)、ポリウンデカメチレンアジパミド(ポリアミド116)、ポリメタキシリレンアジパミド(ポリアミドMXD6)、ポリパラキシリレンアジパミド(ポリアミドPXD6)、ポリテトラメチレンセバカミド(ポリアミド410)、ポリヘキサメチレンセバカミド(ポリアミド610)、ポリデカメチレンアジパミド(ポリアミド106)、ポリデカメチレンセバカミド(ポリアミド1010)、ポリヘキサメチレンドデカミド(ポリアミド612)、ポリデカメチレンドデカミド(ポリアミド1012)、ポリヘキサメチレンイソフタルアミド(ポリアミド6I)、ポリテトラメチレンテレフタルアミド(ポリアミド4T)、ポリペンタメチレンテレフタルアミド(ポリアミド5T)、ポリ−2−メチルペンタメチレンテレフタルアミド(ポリアミドM−5T)、ポリヘキサメチレンテレフタルアミド(ポリアミド6T)、ポリヘキサメチレンヘキサヒドロテレフタルアミド(ポリアミド6T(H))、ポリノナメチレンテレフタルアミド(ポリアミド9T)、ポリデカメチレンテレフタルアミド(ポリアミド10T)、ポリウンデカメチレンテレフタルアミド(ポリアミド11T)、ポリドデカメチレンテレフタルアミド(ポリアミド12T)、ポリビス(3−メチル−4−アミノヘキシル)メタンテレフタルアミド(ポリアミドPACMT)、ポリビス(3−メチル−4−アミノヘキシル)メタンイソフタルアミド(ポリアミドPACMI)、ポリビス(3−メチル−4−アミノヘキシル)メタンドデカミド(ポリアミドPACM12)、ポリビス(3−メチル−4−アミノヘキシル)メタンテトラデカミド(ポリアミドPACM14)、ポリラウリルラクタム(ポリアミド12)、ポリ−11−アミノウンデカン酸(ポリアミド11)及びこれらの構成単位の共重合体などが挙げられる。その他、これらの重合体及び/又はこれらの共重合体の混合物などが挙げられる。
本発明で用いるポリアミド樹脂(A)の中で、特に成形性、低吸水寸法変化、高剛性、低温衝撃性などを達成するためには、主鎖分子中に芳香族環を有し、融点245℃以上の半芳香族ポリアミド樹脂を全ポリアミド樹脂中の50質量%以上用いることが好ましく、60質量%以上用いることがより好ましく、70質量%以上用いることがさらに好ましい。
半芳香族ポリアミド樹脂の例としては、(a)デカメチレンテレフタアミド単位、ウンデカメチレンテレフタルアミド単位、ドデカメチレンテレフタルアミド単位のうちの少なくとも1種の構成単位30〜98モル%、好ましくは50〜98モル%、及び(b)デカメチレンアミド単位、ウンデカメチレンアミド単位、ドデカメチレンアミド単位のうちの少なくとも1種の構成単位70〜2モル%、好ましくは50〜2モル%含有するポリアミド樹脂である。好ましい半芳香族ポリアミド樹脂として、(a)デカンテレフタルアミド単位50〜98モル%及び(b)ウンデカンアミド単位又は/及びドデカンアミド単位50〜2モル%からなるポリアミド樹脂が挙げられる。
以下、デカンテレフタルアミド単位を10T、ウンデカンアミド単位を11、ドデカンアミド単位を12と略記し、例えばデカンテレフタルアミド単位とウンデカンアミド単位からなる共重合体を10T/11と表すことがある。
本発明における半芳香族ポリアミド樹脂は、(c)前記(a)の構成単位及び(b)の構成単位以外の構成単位を最大30モル%まで含有することができる。
(c)の構成単位を形成する共重合成分の例として以下の成分が挙げられる。アミン成分としては、1,2−エチレンジアミン、1,3−トリメチレンジアミン、1,4−テトラメチレンジアミン、1,5−ベンタメチレンジアミン、2−メチル−1,5−ペンタメチレンジアミン、1,6−ヘキサメチレンジアミン、1,7−ヘプタメチレンジアミン、1,8−オクタメチレンジアミン、1,9−ノナメチレンジアミン、2−メチル−1,8−オクタメチレンジアミン、1,10−デカメチレンジアミン、1,11−ウンデカメチレンジアミン、1,12−ドデカメチレンジアミン、1,13−トリデカメチレンジアミン、1,16−ヘキサデカメチレンジアミン、1,18−オクタデカメチレンジアミン、2,2,4(または2,4,4)−トリメチルヘキサメチレンジアミンのような脂肪族ジアミン、ピペラジン、シクロヘキサンジアミン、ビス(3−メチル−4−アミノヘキシル)メタン、ビス−(4,4’−アミノシクロヘキシル)メタン、イソホロンジアミンのような脂環式ジアミン、メタキシリレンジアミン、パラキシリレンジアミン、パラフェニレンジアミン、メタフェニレンジアミンなどの芳香族ジアミンおよびこれらの水添物等が挙げられる。
酸成分としては、以下に示す多価カルボン酸、もしくは酸無水物を使用できる。多価カルボン酸としては、例えば、テレフタル酸、イソフタル酸、オルソフタル酸、1,5−ナフタレンジカルボン酸、2,6−ナフタレンジカルボンル酸、4,4’−ジフェニルジカルボン酸、2,2’−ジフェニルジカルボン酸、4,4’−ジフェニルエーテルジカルボン酸、5−スルホン酸ナトリウムイソフタル酸、5−ヒドロキシイソフタル酸等の芳香族ジカルボン酸、フマル酸、マレイン酸、コハク酸、イタコン酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、1,11−ウンデカン二酸、1,12−ドデカン二酸、1,14−テトラデカン二酸、1,18−オクタデカン二酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸、1,3−シクロヘキサンジカルボン酸、1,2−シクロヘキサンジカルボン酸、4−メチル−1,2−シクロヘキサンジカルボン酸、ダイマー酸等の脂肪族や脂環族ジカルボン酸等が挙げられる。
また、ε−カプロラクタム、ω−ラウロラクタムなどのラクタムおよびこれらが開環した構造であるアミノカルボン酸などが挙げられる。
前記構成単位の中でも、好ましい(c)成分の例としては、加工性、低吸水性、耐衝撃性向上のためにポリドデカメチレンテレフタルアミド(ポリアミド12T)やポリデカメチレンセバカミド(ポリアミド1010)、ポリデカメチレンドデカアミド(ポリアミド1012)などが挙げられる。共重合ポリアミド中の(c)成分の配合割合は、最大30モル%までであることが好ましく、さらに好ましくは5〜20モル%である。(c)成分の割合が上記下限未満の場合、(c)成分による効果が十分発揮されない虞があり、上記上限を超える場合、必須成分である(a)成分や(b)成分の量が少なくなり、本発明の共重合ポリアミドの本来意図される効果が十分発揮されない虞がある。
本発明の難燃性ポリアミド樹脂組成物において、成形品の外観、ヒケ防止を重要課題とする場合は、前記のポリアミド樹脂(A)の少なくとも一部を非晶性ポリアミド樹脂とすることが好ましい。前記のポリアミド樹脂(A)の主成分が結晶性ポリアミド樹脂からなり、成形品の外観を良くし、低ヒケ性などを付与することが必要な場合、非晶性ポリアミド樹脂を配合することが好ましく、非晶性ポリアミド樹脂の中でも脂環族基を有する非晶性ポリアミド樹脂がより好ましい。ここで非晶性とは、JIS K7121に準じて昇温速度20℃/分でDSC測定した場合に、明確な融点ピークを示さないものである。
非晶性ポリアミド樹脂を構成するモノマーの具体例としては、ビス(4−アミノ−シクロヘキシル)メタン(PACMと略記することがある)、ビス(3−アミノ−シクロヘキシル)メタン、ビス(3−メチル−4−アミノ−シクロヘキシル)メタン(MACMと略記することがある)、2,2−ビス(4−アミノ−シクロヘキシル)プロパン、イソホロンジアミン、ε−カプロラクタム、ω−ラウロラクタム(LL)などのラクタム類、6−アミノカプロン酸、11−アミノウンデカン酸、12−アミノドデカン酸などのアミノカルボン酸、テトラメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、ウンデカメチレンジアミン、ドデカメチレンジアミン、2,2,4/2,4,4−トリメチルヘキサメチレンジアミン(TMD)、5−メチルノナメチレンジアミン、1,3−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン、1,4−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン、3−アミノシクロヘキシル−4−アミノシクロヘキシルメタン、1−アミノ−3−アミノメチル−3,5,5−トリメチルシクロヘキサン、ビス(アミノプロピル)ピペラジン、ビス(アミノエチル)ピペラジンなどのジアミン類が挙げられ、また、ジカルボン酸類としては、アジピン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ウンデカン二酸、ドデカン二酸(12と略記することがある)、トリデカン二酸、テトラデカン二酸(14と略記することがある)など、炭素原子数4〜36の直鎖状またはアルキル側鎖を有する脂肪族ジカルボン酸類、テルフタール酸(Tと略記することがある)、イソフタル酸(Iと略記することがある)などの芳香族ジカルボン酸類が挙げられる。
上記モノマーの組み合わせの好ましい例としては、ビス(4−アミノ−シクロヘキシル)メタン(PACM)、ビス(3−アミノ−シクロヘキシル)メタン、ビス(3−メチル−4−アミノ−シクロヘキシル)メタン(MACM)、2,2−ビス(4−アミノ−シクロヘキシル)プロパンなどの脂環族ジアミンと、ウンデカン二酸、ドデカン二酸、トリデカン二酸、テトラデカン二酸などのジカルボン酸との組み合わせが挙げられ、具体的には、MACM12、MACM14、MACM10/11、MACM12/MACMI(MACMと12からなるアミド単位とMACMとIからなるアミド単位の共重合体)、MACMI/LL(MACMとIからなるアミド単位とLL単位の共重合体)、TMDT(TMDとTからなるポリアミド)、6T/6I等の重合体または共重合体もしくはブレンド物等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
例えば、ポリアミド樹脂(A)がポリアミド6及び/又はポリアミド66の場合、非晶性ポリアミド樹脂は、樹脂の相溶性とそれに伴うアミド交換反応による降温結晶化温度(Tc2)低下効果から、6T/6Iが好ましい。また、ポリアミド樹脂(A)中の半芳香族ポリアミド樹脂が50質量%以上の場合、非晶性ポリアミド樹脂は、炭素原子12〜18個の脂肪族ジカルボン酸と、ビス(4−アミノ−シクロヘキシル)メタン、ビス(3−アミノ−シクロヘキシル)メタン、ビス(3−メチル−4−アミノ−シクロヘキシル)メタン、2,2−ビス(4−アミノ−シクロヘキシル)プロパンからなる群から選択される脂環族ジアミンからなるアミド単位を有する非晶性ポリアミド樹脂であることが好ましく、特に、樹脂の相溶性とそれに伴うアミド交換反応による降温結晶化温度(Tc2)低下効果から、MACM12/MACMI、MACM10/11が好ましい。
また、非晶性ポリアミド樹脂の含有量は、難燃性ポリアミド樹脂組成物中で1〜30質量%が好ましく、2〜20質量%がより好ましく、3〜12質量%が特に好ましい。30質量%を超えると成形時に突き出しで変形する傾向があり、1質量%未満では成形品の外観が向上しにくい傾向がある。
本発明におけるポリアミド樹脂(A)の96%−硫酸溶液(ポリアミド樹脂濃度1g/dl、25℃)測定による相対粘度は、1.6〜2.8の範囲が好ましい。特に好ましい相対粘度は1.8〜2.6の範囲である。なお1.6未満ではタフネスが低下するため好ましくなく、2.8を超えると流動性が低下して好ましくない。
本発明で用いる有機ホスフィン酸塩(B)としては、ホスフィン酸に有機基(置換基を有していてもよい炭化水素基など)が置換した有機基置換ホスフィン酸、多価ホスフィン酸(多価有機基で複数のホスフィン酸が連結された多価ホスフィン酸など)などの有機ホスフィン酸の塩[金属、ホウ素、アンモニウム及び塩基性窒素含有化合物から選択された少なくとも一種の塩形成成分との塩(金属塩、ホウ素塩(ボリル化合物など)、アンモニウム塩、アミノ基含有窒素含有化合物との塩など)など]などが使用できる。有機ホスフィン酸塩において、有機ホスフィン酸は、置換基{例えば、ヒドロキシル基、不飽和基[例えば、カルボキシル基、アシル基、アルコキシカルボニル基(メトキシカルボニル基など)などの炭素−酸素不飽和結合含有基など]、炭化水素基(例えば、メチル基などのアルキル基など)、アルコキシ基(例えば、メトキシ基など)など}を有していてもよい。有機ホスフィン酸は、これらの置換基を単独で又は2種以上組み合わせて有していてもよい。
有機ホスフィン酸塩(B)において、代表的な有機ホスフィン酸としては、例えば、置換基を有していてもよいモノ又はジアルキルホスフィン酸[ジアルキルホスフィン酸類(ジC1−10アルキルホスフィン酸など)、例えば、ジメチルホスフィン酸、メチルエチルホスフィン酸、ジエチルホスフィン酸、エチルブチルホスフィン酸(エチルn―ブチルホスフィン酸、エチルイソブチルホスフィン酸、エチルt−ブチルホスフィン酸など)、ジプロピルホスフィン酸(ジn−プロピルホスフィン酸、ジイソプロピルホスフィン酸など)、ジブチルホスフィン酸(ジn−ブチルホスフィン酸、ジイソブチルホスフィン酸、ジt−ブチルホスフィン酸など)、ジオクチルホスフィン酸などのジアルキルホスフィン酸;(ヒドロキシメチル)メチルホスフィン酸、(ヒドロキシエチル)メチルホスフィン酸、ビス(ヒドロキシメチル)ホスフィン酸、ビス(ヒドロキシエチル)ホスフィン酸などのヒドロキシル基含有ジアルキルホスフィン酸;(2−カルボキシエチル)メチルホスフィン酸などのカルボキシル基含有ジアルキルホスフィン酸;(メトキシメチル)メチルホスフィン酸、ビス(メトキシメチル)ホスフィン酸などのアルコキシ基含有ジアルキルホスフィン酸;(2−カルボキシエチル)メチルホスフィン酸、(2−カルボキシプロピル)メチルホスフィン酸、ビス(2−カルボキシエチル)ホスフィン酸、ビス(2−カルボキシプロピル)ホスフィン酸などのカルボキシ基含有ジアルキルホスフィン酸;(2−メトキシカルボニルエチル)メチルホスフィン酸、[2−(β−ヒドロキシエチルカルボニル)エチル]メチルホスフィン酸、(2−メトキシカルボニルプロピル)メチルホスフィン酸、ビス(2−メトキシカルボニルエチル)ホスフィン酸、ビス(2−メトキシカルボニルプロピル)ホスフィン酸などのアルコキシカルボニル基含有ジアルキルホスフィン酸など]、置換基を有していてもよいモノ又はジシクロアルキルホスフィン酸[例えば、モノシクロアルキルホスフィン酸(例えば、シクロヘキシルメチルホスフィン酸などのシクロアルキルアルキルホスフィン酸)、ジシクロアルキルホスフィン酸(例えば、ジシクロヘキシルホスフィン酸など)などのモノ又はジシクロアルキルホスフィン酸(モノ又はジC5−10シクロアルキルホスフィン酸など)など]、置換基を有していてもよいモノ又はジアリールホスフィン酸[例えば、フェニルホスフィン酸などのC6−10アリールホスフィン酸;ジフェニルホスフィン酸などのジC6−10アリールホスフィン酸;アルキルアリールホスフィン酸(メチルフェニルホスフィン酸などのC1−4アルキル−C6−10アリール−ホスフィン酸など)などのモノ又はジアリールホスフィン酸]、置換基を有していてもよいアルキレンホスフィン酸(例えば、1−ヒドロキシホスホラン1−オキシド、1−ヒドロキシ−3−メチルホスホスホラン1−オキシド、2−カルボキシ−1−ヒドロキシ−1H−ホスホラン1−オキシドなどのC3−8アルキレンホスフィン酸など)、置換基を有していてもよいアルケニレンホスフィン酸(例えば、1−ヒドロキシ−2,3−ジヒドロ−1H−ホスホール1−オキシド、1−ヒドロキシ−2,5−ジヒドロ−1H−ホスホール1−オキシド、1−ヒドロキシ−3−メチル−2,5−ジヒドロ−1H−ホスホール1−オキシドなどのシクロC3−8アルケニレンホスフィン酸など)、置換基を有していてもよい(ビ)シクロアルキレンホスフィン酸(例えば、1,3−シクロブチレンホスフィン酸、1,3−シクロペンチレンホスフィン酸、1,4−シクロオクチレンホスフィン酸、1,5−シクロオクチレンホスフィン酸などの(ビ)C4−10シクロアルキレンホスフィン酸など)、置換基を有していてもよいビシクロアルケニレンホスフィン酸、複数のホスフィン酸(又は有機ホスフィン酸)が多価有機基で連結された多価ホスフィン酸{例えば、置換基を有していてもよいアルカンビスホスフィン酸[エタン−1,2−ビス(ホスフィン酸)などのC1−10アルカンビス(ホスフィン酸)など]、置換基を有していてもよいアルカンビス(アルキルホスフィン酸)[エタン−1,2−ビス(メチルホスフィン酸)などのC1−10アルカンビス(C1−6アルキルホスフィン酸)など]など}などが挙げられる。
有機ホスフィン酸塩を形成する金属としては、周期表第1族金属(アルカリ金属)(リチウム、カリウム、ナトリウムなど)、周期表第2族金属(アルカリ土類金属)(マグネシウム、カルシウム、バリウムなど)、周期表第4族金属(チタン、ジルコニウムなど)、遷移金属(マンガンなどの周期表第7族金属;鉄などの周期表第8族金属;コバルトなどの周期表第9族金属;ニッケルなどの周期表第10族金属;銅などの周期表第11族金属など)、亜鉛などの周期表第12族金属、アルミニウムなどの周期表第13族金属、スズなどの周期表第14族金属、アンチモンなどの周期表第15族金属などが挙げられる。これらの金属は、単独で又は二種以上組み合わせて使用できる。なお、金属塩は、含水塩、例えば、含水マグネシウム塩、含水カルシウム塩、含水アルミニウム塩、含水亜鉛塩などであってもよい。また、金属塩には、金属が部分的に酸化された塩(例えば、チタニル塩、ジルコニル塩など)も含まれる。また、塩を形成する塩基性窒素含有化合物としては、例えば、アミノ基を有する窒素含有化合物[アミノトリアジン化合物(メラミン、グアナミン、ベンゾグアナミン及び/又はその縮合物(メラム、メレム、メロンなどのメラミン縮合物など)など)、グアニジン化合物(グアニジンなど)など]、尿素化合物(尿素など)などが挙げられる。塩基性窒素含有化合物は、単独で又は二種以上組み合わせて使用できる。これらの塩形成成分は、単独で又は二種以上組合せて塩を形成していてもよい。例えば、有機ホスフィン酸塩には、有機ホスフィン酸と複数種の塩形成成分との複塩、例えば、メラミン・メラム・メレム複塩、メラミン・メラム・メレム・メロン複塩なども含まれる。
これらの塩を形成する金属および窒素含有化合物のうち、周期表第1族金属、第2族金属、第4族金属、第7族金属、第8族金属、第10族金属、第11族金属、第12族金属、第13族金属、第14族金属、第15族金属及びアミノトリアジン化合物(メラミン、メラミン縮合物など)が好ましい。
なお、前記有機ホスフィン酸塩において、置換基として酸基(カルボキシ基など)を有する有機ホスフィン酸の酸基の一部又は全てが塩(前記例示の塩、例えば、ホスフィン酸と同一の金属や窒素含有化合物などの塩)を形成していてもよい(例えば、カルボキシレート化していてもよい)。
好ましい有機ホスフィン酸塩としては、置換基を有していてもよい脂肪族ホスフィン酸塩及び/又は置換基を有していてもよい脂環族ホスフィン酸塩、例えば、置換基を有していてもよいジアルキルホスフィン酸、置換基を有していてもよいジシクロアルキルホスフィン酸、置換基を有していてもよいアルキレンホスフィン酸、置換基を有していてもよいアルケニレンホスフィン酸、置換基を有していてもよい(ビ)シクロアルキレンホスフィン酸、及び置換基を有していてもよいアルカンビス(アルキルホスフィン酸)から選択された有機ホスフィン酸と、周期表第1族金属、第2族金属、第4族金属、第7族金属、第8族金属、第10族金属、第11族金属、第12族金属、第13族金属、第14族金属、第15族金属及びアミノトリアジン化合物から選択された少なくとも一種との塩{例えば、置換基を有していてもよいジアルキルホスフィン酸塩[ジメチルホスフィン酸Ca塩、メチルエチルホスフィン酸Ca塩、ジエチルホスフィン酸Ca塩、エチルブチルホスフィン酸Ca塩、ジブチルホスフィン酸Ca塩、(2−カルボキシエチル)メチルホスフィン酸Ca塩、(2−カルボキシプロピル)メチルホスフィン酸Ca塩、ビス(2−カルボキシエチル)ホスフィン酸Ca塩、ビス(2−カルボキシプロピル)ホスフィン酸及びこれらのカルシウム塩に対応するMg塩などのアルカリ土類金属塩;ジメチルホスフィン酸Al塩、メチルエチルホスフィン酸Al塩、ジエチルホスフィン酸Al塩、エチルブチルホスフィン酸Al塩、ジブチルホスフィン酸Al塩、(2−カルボキシエチル)メチルホスフィン酸Al塩、(2−カルボキシプロピル)メチルホスフィン酸Al塩、ビス(2−カルボキシエチル)ホスフィン酸Al塩、ビス(2−カルボキシプロピル)ホスフィン酸Al塩などのアルミニウム塩;メチルエチルホスフィン酸Ti塩、ジエチルホスフィン酸Ti塩、エチルブチルホスフィン酸Ti塩、ジブチルホスフィン酸Ti塩及びこれらの塩に対応するチタニル塩などのチタン塩;ジエチルホスフィン酸Zn塩、エチルブチルホスフィン酸Zn塩、ジブチルホスフィン酸Zn塩、メチルエチルホスフィン酸Zn塩、(2−カルボキシエチル)メチルホスフィン酸Zn塩などの亜鉛塩など]、アミノトリアジン化合物の塩(ジメチルホスフィン酸メラミン塩、メチルエチルホスフィン酸メラミン塩、ジエチルホスフィン酸メラミン塩、エチルブチルホスフィン酸メラミン塩、ジブチルホスフィン酸メラミン塩、これらのメラミン塩に対応するメラミン・メラム・メレム複塩などのアミノトリアジン化合物との塩など)など]、置換基を有していてもよいアルキレンホスフィン酸塩[例えば、1−ヒドロキシホスホラン1−オキシドのアルカリ土類金属塩(Ca塩、Mg塩など)、Al塩、Ti塩、チタニル塩、Zn塩などの金属塩;メラミン塩、メラミン・メラム・メレム複塩などのアミノトリアジン塩など]などが挙げられる。
特に好ましい有機ホスフィン酸塩には、置換基を有していてもよいジアルキルホスフィン酸、置換基を有していてもよいジシクロアルキルホスフィン酸、置換基を有していてもよいアルキレンホスフィン酸、置換基を有していてもよいアルケニレンホスフィン酸、及び置換基を有していてもよいアルカンビス(アルキルホスフィン酸)から選択された有機ホスフィン酸と、周期表第2族金属(カルシウムなど)、周期表第13族金属(アルミニウムなど)、アミノトリアジン化合物(メラミン、メラム、メレム、メロンなど)から選択された少なくとも一種との塩が含まれる。有機ホスフィン酸塩は単独で又は2種以上組みあわせてもよい。
この有機ホスフィン酸塩(B)の全樹脂組成物中における含有量は、1〜40質量%であり、4〜30質量%が好ましく、10〜20質量%がより好ましい。40質量%を超えると機械物性が著しく低下する傾向があり、1質量%未満では難燃性が不十分となる虞がある。
本発明で用いるポリリン酸メラミン系化合物(C)としては、ピロリン酸、ポリリン酸、ポリメタリン酸などの縮合リン酸とメラミン、グアナミン、ベンゾグアナミンなどのアミノトリアジン化合物及び/又はその縮合物(メラム、メレム、メロンなど)とで形成された付加反応生成物である。好ましくは、オルトリン酸、ピロリン酸などのリン酸とメラミンとの付加物であるリン酸メラミンを窒素雰囲気下で加熱縮合して得られる、縮合度が3〜50のポリリン酸メラミンであり、縮合度5以上、重量平均粒子径が0.5〜10μmのものが、耐熱性、樹脂組成物の機械的特性、難燃性の点でより好ましい。
このポリリン酸メラミン系化合物(C)の全樹脂組成物中における含有量は、0.1〜15質量%であり、0.1〜10質量%が好ましく、0.5〜6質量%がより好ましい。15質量%を超えると成形品の外観が著しく低下する傾向があり、0.1質量%未満では難燃性が不十分となる虞がある。
本発明で用いるホスファゼン化合物(D)とは、分子中に−P=N−結合を有する有機化合物であり、好ましくは、下記一般式(1)で表される環状ホスファゼン化合物、下記一般式(2)で表される鎖状ホスファゼン化合物、ならびに、下記一般式(1)及び下記一般式(2)からなる群より選択される少なくとも一種のホスファゼン化合物が架橋基によって架橋されてなる架橋ホスファゼン化合物からなる群より選択される少なくとも1種の化合物である。架橋ホスファゼン化合物としては、下記一般式(3)で表される架橋基によって架橋されてなるものが難燃性の点から好ましい。
(式(1)中、mは3〜25の整数であり、Rは、同一又は異なっていてもよく、アリール基又はアルキルアリール基を示す。)
(式(2)中、nは3〜10,000の整数であり、Xは、−N=P(OR基又は−N=P(O)OR基を示し、Yは、−P(OR基又は−P(O)(OR基を示す。Rは同一又は異なっていてもよく、アリール基又はアルキルアリール基を示す。)
(式(3)中、Aは−C(CH−、−SO−、−S−、又は−O−であり、qは0又は1である。)
一般式(1)及び(2)で表される環状及び/又は鎖状ホスファゼン化合物としては、例えば、フェノキシホスファゼン、(ポリ)トリルオキシホスファゼン(例えば、o−トリルオキシホスファゼン、m−トリルオキシホスファゼン、p−トリルオキシホスファゼン、o,m−トリルオキシホスファゼン、o,p−トリルオキシホスファゼン、m,p−トリルオキシホスファゼン、o,m,p−トリルオキシホスファゼン等)、(ポリ)キシリルオキシホスファゼン、(ポリ)メチルナフチルオキシホスファゼン等の環状及び/又は鎖状C1−6アルキルC6−20アリールオキシホスファゼンや、(ポリ)フェノキシトリルオキシホスファゼン(例えば、フェノキシo−トリルオキシホスファゼン、フェノキシm−トリルオキシホスファゼン、フェノキシp−トリルオキシホスファゼン、フェノキシo,m−トリルオキシホスファゼン、フェノキシo,p−トリルオキシホスファゼン、フェノキシm,p−トリルオキシホスファゼン、フェノキシo,m,p−トリルオキシホスファゼン等)、(ポリ)フェノキシキシリルオキシホスファゼン、(ポリ)フェノキシトリルオキシキシリルオキシホスファゼン、(ポリ)フェノキシメチルナフチルオキシホスファゼン等の環状及び/又は鎖状C6−20アリールC1−10アルキルC6−20アリールオキシホスファゼン等が例示でき、好ましくは環状及び/又は鎖状フェノキシホスファゼン、環状及び/又は鎖状C1−3アルキルC6−20アリールオキシホスファゼン、C6−20アリールオキシC1−3アルキルC6−20アリールオキシホスファゼン(例えば、環状及び/又はトリルオキシホスファゼン、環状及び/又は鎖状フェノキシトリルフェノキシホスファゼン等である。
一般式(1)で表される環状ホスファゼン化合物としては、Rがフェニル基である環状フェノキシホスファゼンが特に好ましい。このような環状フェノキシホスファゼン化合物としては、例えば、塩化アンモニウムと五塩化リンとを120〜130℃の温度で反応させて得られる環状及び直鎖状のクロロホスファゼン混合物から、ヘキサクロロシクロトリホスファゼン、オクタクロロシクロテトラホスファゼン、デカクロロシクロペンタホスファゼン等の環状のクロルホスファゼンを取り出した後にフェノキシ基で置換して得られる、フェノキシシクロトリホスファゼン、オクタフェノキシシクロテトラホスファゼン、デカフェノキシシクロペンタホスファゼン等の化合物が挙げられる。また、該環状フェノキシホスファゼン化合物は、一般式(1)中のmが3〜8の整数である化合物が好ましく、mの異なる化合物の混合物であってもよい。なかでも、m=3のものが50質量%以上、m=4のものが10〜40質量%、m=5以上のものが合わせて30質量%以下である化合物の混合物が好ましい。
一般式(2)で表される鎖状ホスファゼン化合物としては、Rがフェニル基である鎖状フェノキシホスファゼンが特に好ましい。このような鎖状フェノキシホスファゼン化合物は、例えば、上記の方法で得られるヘキサクロロシクロトリホスファゼンを220〜250℃の温度で開還重合し、得られた重合度3〜10000の直鎖状ジクロロホスファゼンをフェノキシ基で置換することにより得られる化合物が挙げられる。該直鎖状フェノキシホスファゼン化合物の、一般式(2)中のnは、好ましくは3〜1000、より好ましくは3〜100、さらに好ましくは3〜25である。
架橋フェノキシホスファゼン化合物としては、例えば、4,4’−スルホニルジフェニレン(ビスフェノールS残基)の架橋構造を有する化合物、2,2−(4,4’−ジフェニレン)イソプロピリデン基の架橋構造を有する化合物、4,4’−オキシジフェニレン基の架橋構造を有する化合物、4,4’−チオジフェニレン基の架橋構造を有する化合物等の、4,4’−ジフェニレン基の架橋構造を有する化合物等が挙げられる。
また、架橋ホスファゼン化合物としては、一般式(1)においてRがフェニル基である環状フェノキシホスファゼン化合物が上記一般式(3)で表される架橋基によって架橋されてなる架橋フェノキシホスファゼン化合物又は、上記一般式(2)においてRがフェニル基である鎖状フェノキシホスファゼン化合物が上記一般式(3)で表される架橋基によって架橋されてなる架橋フェノキシホスファゼン化合物が難燃性の点から好ましく、環状フェノキシホスファゼン化合物が上記一般式(3)で表される架橋基によって架橋されてなる架橋フェノキシホスファゼン化合物がより好ましい。
また、架橋フェノキシホスファゼン化合物中のフェニレン基の含有量は、一般式(1)で表される環状ホスファゼン化合物及び/又は一般式(2)で表される鎖状フェノキシホスファゼン化合物中の全フェニル基及びフェニレン基数を基準として、通常50〜99.9%、好ましくは70〜90%である。また、該架橋フェノキシホスファゼン化合物は、その分子内にフリーの水酸基を有しない化合物であることが特に好ましい。
本発明においては、ホスファゼン化合物(D)が、上記一般式(1)で表される環状ホスファゼン化合物、及び、上記一般式(1)で表される環状ホスファゼン化合物が架橋基によって架橋されてなる架橋ホスファゼン化合物よる成る群から選択される少なくとも1種であることが、難燃性及び機械的特性の点から好ましい。特に、環状フェノキシホスファゼン化合物、及び、環状フェノキシホスファゼン化合物が架橋基によって架橋されてなる架橋フェノキシホスファゼン化合物から成る群より選択される少なくとも1種であることが好ましい。
このホスファゼン化合物(D)の全樹脂組成物中における含有量は、0.1〜30質量%であり、0.5〜15質量%が好ましく、1〜6質量%がより好ましい。30質量%を超えると成形品の外観が著しく低下する傾向があり、0.1質量%未満では難燃性が不十分となる虞がある。
本発明においては、有機ホスフィン酸塩(B)、ポリリン酸メラミン系化合物(C)及びホスファゼン系化合物(D)の3種類の難燃性付与物質が共存することが必須である。3種類の難燃性付与物質が共存することにより、理由は不明であるが、燃焼時間を短縮することができ、難燃性付与物質の少ない配合量でも、厚み0.8mmでもV−0の高度の難燃性を発現することができる。
本発明における有機ホスフィン酸塩(B)、ポリリン酸メラミン系化合物(C)及びホスファゼン系化合物(D)の3種類の難燃性付与物質の合計の含有率は、全樹脂組成物中で30質量%以下が好ましく、より好ましくは25質量%以下、特に好ましくは20質量%以下である。30質量%を超えると、機械的物性低下が大きくなる傾向がある。
本発明の難燃性ポリアミド樹脂組成物においては、更に必要により、ポリアミドと反応しうる官能基を有するポリオレフィン系樹脂、オレフィン系エラストマー、スチレン系エラストマーなどのエラストマー系樹脂を配合することができる。
ポリオレフィン系樹脂として、各種ポリエチレン、ポリプロピレンおよびそれらの各種共重合物、オレフィン系エラストマーとしてエチレン/プロピレン/ジェンゴム(EPDM)、エチレン/プロプレンゴム(EPR)、ブチルゴム(IIR)等および動的架橋したオレフィン系エラストマーである。また、スチレン系エラストマーとしてスチレン/ブタジェン/スチレンブロック共重合体(SBS)とその水素添加物であるスチレン/エチレン・ブチレン/スチレンブロック共重合体(SEBS)、スチレン/イソプレン/スチレンブロック共重合体(SIS)とその水素添加物であるスチレン/エチレン・プロピレン/スチレンブロック共重合体(SEPS)等を挙げることが出来るが、これらに限定されるものではない。
これらのエラストマー系樹脂のうち、特に好ましいものは各種の低密度或いは高密度ポリエチレン、エチレン/プロプレンゴム(EPR)およびスチレン/エチレン・ブチレン/スチレンブロック共重合体(SEBS)等の樹脂である。
これらの樹脂にポリアミド樹脂と反応しうる官能基を含有させる方法、変性の方法は特に限定されない。ポリアミド樹脂と反応しうる官能基とは、具体的にアミノ基、カルボン酸基、エポキシ基、オキサゾリン基、イソシナネート基、酸無水物基等が例示されるが、これらの中で酸無水物基が最も反応性に優れているので好ましい。
変性の方法として簡便なのは不飽和酸および/またはその誘導体で変性する方法である。不飽和酸としては、具体的には、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、フマル酸、テトラヒドロフタル酸、イタコン酸、シトラコン酸、クロトン酸、ナジック酸等のα,β−不飽和カルボン酸が挙げられる。また、その誘導体としては、酸無水物、酸ハライド、アミド、イミド、エステル等があり、具体的には、塩化マレニル、マレイミド、無水マレイン酸、無水イタコン酸、無水シトラコン酸、マレイン酸モノメチル、マレイン酸ジメチル等が挙げられる。これらの中では、不飽和ジカルボン酸またはその酸無水物が好ましく、特に、マレイン酸、イタコン酸又はこれらの酸無水物が好ましい。
不飽和酸および/またはその誘導体による変性を効率的に行うためには、ラジカル発生剤を使用することが好ましい。ラジカル発生剤としては、公知の有機過酸化物、アゾ化合物などが挙げられる。
本発明で用いる繊維状強化材(E)としては、強度や剛性および耐熱性等の物性を最も効果的に改良するものであり、具体的にはガラス繊維、炭素繊維、アラミド繊維、アルミナ繊維、炭化珪素繊維、ジルコニヤ繊維等の繊維状のもの、ホウ酸アルミニウム、チタン酸カリウム等のウイスカー類、針状ワラストナイト、ミルドフィバー等を挙げることができるが、これらに限定されるものではない。
特にガラス繊維、炭素繊維などが好ましく用いられる。これらの繊維状強化材(E)は、有機シラン系化合物、有機チタン系化合物、有機ボラン系化合物およびエポキシ系化合物等のカップリング剤で予め処理をしてあるものが好ましく、カルボン酸基又は/及びカルボン酸無水物基と反応しやすいものが特に好ましい。カップリング剤で処理してあるガラス繊維を配合したポリアミド系樹脂組成物では優れた機械的特性や外観特性の優れた成形品が得られるので好ましい。また、他の繊維状強化材においても、カップリング剤が未処理の場合は後添加して使用することが出来る。
ガラス繊維としては、繊維長1〜20mm程度に切断されたチョップドストランド状ものもが好ましく使用できる。ガラス繊維の断面形状としては、円形断面及び非円形断面のガラス繊維を用いることができる。ガラス繊維の断面形状としては、低ソリ性にするために、非円形断面のガラス繊維が好ましい。非円形断面のガラス繊維としては、繊維長の長さ方向に対して垂直な断面において略楕円系、略長円系、略繭形系であるものをも含み、偏平度が1.5〜10が好ましく、1.5〜8であることがより好ましく、3〜6であることがさらに好ましい。ここで偏平度とは、ガラス繊維の長手方向に対して垂直な断面に外接する最小面積の長方形を想定し、この長方形の長辺の長さを長径とし、短辺の長さを短径としたときの、長径/短径の比である。ガラス繊維の太さは特に限定されるものではないが、短径が1〜20μm、長径2〜100μm程度である。繊維状強化材の添加量は最適な量を選択すれば良いが、全樹脂組成物中で10〜60質量%程度までが、混練押出性の点で好ましい。60質量%を超えると混練押出性が低下する傾向がある。40〜60質量%の範囲が高剛性と低ソリ性のバランスの点で好ましい。
本発明の難燃性ポリアミド樹脂組成物には、前記の繊維状強化材以外に公知の無機充填剤を含有させることができる。無機充填剤としては、目的別には強化用フィラーや導電性フィラー、磁性フィラー、熱伝導フィラー、熱黄変抑制用フィラーなどが挙げられ、具体的にはガラスビーズ、ガラスフレーク、ガラスバルーン、シリカ、タルク、カオリン、マイカ、アルミナ、ハイドロタルサイト、モンモリロナイト、グラファイト、カーボンナノチューブ、フラーレン、酸化インジウム、酸化錫、酸化鉄、酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、水酸化カルシウム、赤燐、炭酸カルシウム、チタン酸ジルコン酸鉛、チタン酸バリウム、窒化アルミニウム、窒化ホウ素、ホウ酸亜鉛、硫酸バリウム、および針状ではないワラストナイト、チタン酸カリウム、ホウ酸アルミニウム、硫酸マグネシウム、酸化亜鉛、炭酸カルシウム等が挙げられる。
本発明の難燃性ポリアミド樹脂組成物には、前記以外に、必要に応じて公知の範囲で光又は熱安定剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤、可塑剤、滑材、結晶核剤、離型剤、帯電防止剤、無機顔料、有機顔料、染料、あるいは他種ポリマーなども添加することが出来る。
本発明の難燃性ポリアミド樹脂組成物は、ポリアミド樹脂(A)、有機ホスフィン酸塩(B)、ポリリン酸メラミン系化合物(C)、ホスファゼン系化合物(D)及び繊維状強化材(E)の合計で90質量%以上を占めることが好ましく、95質量%以上占めることがより好ましい。
本発明の難燃性ポリアミド樹脂組成物を製造する製造法としては、上述した少なくとも(A)、(B)、(C)、(D)、(E)などの各成分、その他の配合物は上記配合組成にて任意の配合順列で配合した後、タンブラー或いはヘンシェルミキサー等で混合し、溶融混錬される。溶融混錬方法は、当業者に周知のいずれかの方法が可能であり、単軸押出機、2軸押出機、ニーダー、バンバリーミキサー、ロール等が使用できるが、なかでも2軸押出機を使用することが好ましい。
また、押出加工時に破損し易いガラス繊維等は2軸押出機のサイド口から投入し、該ガラス繊維の破損を防止することが好ましいが、特に限定されるものではない。また、シランカップリング剤は、(E)以外の原料成分と同時に添加しても良いが、あらかじめ(E)成分に付与して添加するのが好ましい。
また、加工時の揮発成分、分解低分子成分を除去するため、さらに、変性された樹脂や強化材とポリアミド樹脂の反応性を高めるためには、ガラス繊維投入部分のサイド口と押し出し機先端のダイヘッドとの間で真空ポンプによる吸引を行うことが望ましい。
次に実施例および比較例を用いて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
(1)実施例、比較例で使用した原材料
〔ポリアミド10T11の合成(A−1)〕
デカメチレンジアミン8.26kg、テレフタル酸7.97kg、11−アミノウンデカン酸6.43kg、触媒としてジ亜リン酸ナトリウム9g、末端調整剤として酢酸40gおよびイオン交換水17.52kgを50リットルのオートクレーブに仕込み、常圧から0.05MPaまでNで加圧し、放圧させ、常圧に戻した。この操作を3回行い、N置換を行った後、攪拌下135℃、0.3MPaにて均一溶解させた。その後、溶解液を送液ポンプにより、連続的に供給し、加熱配管で240℃まで昇温させ、1時間、熱を加えた。その後、加圧反応缶に反応混合物が供給され、290℃に加熱され、缶内圧を3MPaで維持するように、水の一部を留出させ、低次縮合物を得た。その後、この低次縮合物を、溶融状態を維持したまま直接二軸押出し機(スクリュー径37mm、L/D=60)に供給し、樹脂温度を330℃、3箇所のベントから水を抜きながら溶融下で重縮合を進め、共重合ポリアミドを得た。得られた共重合ポリアミドは、10T/11=60/40(モル比)の組成で融点260℃、相対粘度2.6、ガラス転移温度75℃であった。
〔ポリアミド10T11の合成(A−2)〕
デカメチレンジアミンの量を11.01kgに変更し、テレフタル酸の量を10.62kgに変更し、11−アミノウンデカン酸の量を3.22kgに変更した以外は合成例(A−1)と同様にして、共重合ポリアミドを合成した。得られた共重合ポリアミドは、10T/11=80/20(モル比)の組成で融点289℃、相対粘度2.6、ガラス転移温度93℃であった。
〔その他の結晶性ポリアミド樹脂〕
ポリアミド6 :東洋紡社製、ポリアミドT−800、相対粘度2.5
ポリアミド66:東レ社製、E3000F、Tg49℃、相対粘度1.9
〔非晶性ポリアミド樹脂〕
MACM12/MACMI:EMS社製TR−55、Tg160℃
6T/6I:6T/6I=33/67モル%;EMS社製グリボリーG21、Tg125℃
〔難燃剤(B)〕
エチルメチルホスフィン酸アルミニウム:クラリアント社製 Exolite1230
〔難燃剤(C)〕
ポリリン酸メラミン:BASF社製 MELAPUR200/70
〔難燃剤(D)〕
ポリジフェノキシホスファゼン:大塚化学社製 SPB−100
〔繊維状強化材(E)〕
扁平断面ガラス繊維:日東紡(株)製 3PA810S(長径/短径の比=4)
(2)特性及び物性値の測定法
(イ)融点:
DSC測定装置(セイコーインスツルメンツ社製、EXSTAR6000)を使用し、窒素気流下で20℃/分の昇温速度で昇温時の吸熱ピークのピークトップ温度を求めた。
(ロ)飽和吸水率:
100℃の沸騰水中に金型温度130℃で成形した100mm×100mm×2mm厚の成形品を浸漬し、質量の経時変化をトレースして、質量の変化がなくなった時点で飽和吸水とみなして、質量を測定し、以下の式より求めた。
飽和吸水率(%)={(100℃沸騰水中の吸水時の質量−乾燥時重量)/乾燥時質量}×100
(ハ)難燃性評価法:
UL94規格に準じて、0.8mm厚みのテストピースを作成し難燃性を評価した。
V−0の判定以外に、燃焼試験時の最大燃焼時間(残炎)も記録した。
(ニ)曲げ強度、たわみ率:
金型温度130℃の成形条件でテストピース成形し、ISO178に順じて測定した。
(ホ)シャルピー衝撃強度:
金型温度130℃の成形条件でテストピース成形し、ISO179−1に準じて測定した。
(ヘ)グロス値:
樹脂温度300℃、金型温度130℃、射出圧力 90%、射出速度30%、保圧30%、保圧速度20%の条件で、100×100×2mm厚の寸法の成形品を得た後、グロスメーター(BYK Gardner社製、micro−TRI−gloss)にて85°のグロス値を測定した。
(ト)ソリ評価法:
平面ソリ:100×100×2mm(フィルムゲート)の平板成形品を常盤の上に固定し、9地点の高さを3次元測定機で測定し、その平均値から平面ソリ変形量を評価した。評価に用いた成形品の成形は、シリンダー温度は各評価用材料をDSCにて測定した融点より40℃高い温度に設定し、金型温度は130℃とし、射出時間6秒、冷却時間10秒として成形した。
評価サンプルの製造は表1、2に示した割合で各原料を計測し、ガラス繊維を除く他の原料をタンブラーで混合した後、L/D=32の二軸押出機のホッパーに投入した。ガラス繊維は二軸押出機の第二ベント口から計量しながら投入した。二軸押出機の混錬温度は230℃〜320℃であった。得られたポリアミド樹脂組成物のペレットは射出成形機で前記の評価用テストピースを成形した。
評価結果は表1、2に示した。
本発明の実施例1〜6は、何れも難燃性が0.8mm厚でV−0を達成しており、優れた難燃性を示している。また、強度・外観(グロス値)も非常に高い材料となっている。
比較例1は有機ホスフィン酸塩単独の場合であるが、多量に配合しても難燃性が不足して0.8mm厚でV−0を達成出来ず、機械的物性・外観(グロス値)も劣る。比較例2はポリリン酸メラミン単独、比較例3はホスファゼン単独の場合であるが、それぞれ多量に配合すると難燃性は0.8mm厚でV−0を達成出来るが、機械的物性・外観(グロス値)が劣る。比較例4はポリリン酸メラミンのみを添加しない場合、比較例5はホスファゼンのみを添加しない場合であるが、何れも難燃性が低下して0.8mm厚でV−0を達成出来ない。何れの比較例も難燃性、機械的物性、成形品外観の少なくとも何れかが劣り、本発明の組み合わせが有効なことが理解できる。
本発明の難燃性ポリアミド樹脂組成物は、優れた機械的特性を有し、低ソリ性にも優れるため、薄肉軽量化電化製品、例えば携帯電話、携帯用電化製品、携帯用パソコン等の筐体用材料などに利用可能である。

Claims (2)

  1. ポリアミド樹脂(A)10〜70質量%、有機ホスフィン酸塩(B)20質量%、ポリリン酸メラミン系化合物(C)0.5質量%、ホスファゼン系化合物(D)質量%及び繊維状強化材(E)10〜60質量%を含有する難燃性ポリアミド樹脂組成物であって、
    前記ポリアミド樹脂(A)の一部が非晶性ポリアミド樹脂であり、難燃性ポリアミド樹脂組成物中に、該非晶性ポリアミド樹脂を1〜30質量%含有し、
    前記ポリアミド樹脂(A)は、(i)前記ポリアミド樹脂(A)の50質量%以上が、(a)デカンテレフタルアミド単位50〜98モル%及び(b)ウンデカンアミド単位又は/及びドデカンアミド単位50〜2モル%からなる半芳香族ポリアミド樹脂であり、非晶性ポリアミド樹脂が、炭素原子12〜18個の脂肪族ジカルボン酸と、ビス(4−アミノ−シクロヘキシル)メタン、ビス(3−アミノ−シクロヘキシル)メタン、ビス(3−メチル−4−アミノ−シクロヘキシル)メタン、2,2−ビス(4−アミノ−シクロヘキシル)プロパンからなる群から選択される脂環族ジアミンからなるアミド単位を有する非晶性ポリアミド樹脂である、
    または、(ii)ポリアミド6及び/又はポリアミド66と、非晶性ポリアミド樹脂であるポリアミド6T/6Iからなる、
    難燃性ポリアミド樹脂組成物。
  2. 繊維状強化材(E)が、長径/短径の比が1.5〜10の扁平断面を有する扁平断面ガラス繊維である請求項1に記載の難燃性ポリアミド樹脂組成物。
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