以下、パチンコ遊技機(以下、単に「パチンコ機」という)の一実施形態を、図面に基づいて詳細に説明する。図3等に示すように、パチンコ機10は、当該パチンコ機10の外郭を構成する外枠11を備えており、この外枠11の一側部に内枠12が開閉可能に支持されている。尚、図3では便宜上、遊技盤30面上に配設される釘や役物、前面枠セット14に取付けられるガラスユニット137等を省略して示している。
外枠11は、図6等に示すように、上辺枠構成部11a及び下辺枠構成部11bが木製の板材により構成され、左辺枠構成部11c及び右辺枠構成部11dがアルミニウム合金製の押出成形材により構成され、これら各枠構成部11a〜11dがネジ等の離脱可能な締結具により全体として矩形枠状に組み付けられている。
左辺枠構成部11cの上下端部には、それぞれ上ヒンジ81及び下ヒンジ82が取着されている(図1参照)。当該上ヒンジ81及び下ヒンジ82にて、内枠12の上下部が回動可能に支持されており、これにより内枠12が開閉可能となる。そして、外枠11の内側に形成される空間部に内枠12等が収容される。
また、右辺枠構成部11dには、その幅方向後端部近傍から外枠11内側へ向け突出した延出壁部83が形成されている。延出壁部83は、内枠12の右側部背面側に設けられる施錠装置600(図6参照)に対応する上下区間全域を内枠12の背面側から覆っている(図5参照)。加えて、図3に示すように、延出壁部83の前面側には、施錠装置600の係止部材が係止される上下一対の受部84,85が設けられている。また、下側の受部85には、後述する内枠開放検知スイッチ92に当接する押圧部86が、外枠11内側に向けて突設されている。
さらに、下辺枠構成部11bには樹脂製の幕板飾り87が取着されている。幕板飾り87の上面奥部には、上方に突出するリブ88が一体形成されている。これにより内枠12との間に隙間が形成されにくくなっている。
図3に示すように、内枠12の開閉軸線は、パチンコ機10の正面からみて左側において上下に沿って設定されており、この開閉軸線を軸心として内枠12が前方側に開放できるようになっている。内枠12は、外形が矩形状をなす樹脂ベース38を主体に構成されており、当該樹脂ベース38の中央部には略楕円形状の窓孔39が形成されている。
また、内枠12の前面側には前面枠セット14が開閉可能に取付けられている。前面枠セット14は、内枠12と同様に、パチンコ機10の正面から見て左側において上下に沿って設定された開閉軸線を軸心として前方側に開放できるようになっている。
前面枠セット14は、内枠12と同様に外形が矩形状をなし、閉鎖状態においては内枠12の前面側ほぼ全域を覆う。前面枠セット14の中央部には略楕円形状の窓部101が形成されている。これにより、前面枠セット14の窓部101及び内枠12の窓孔39を介して、内枠12の後面に装着される遊技盤30(遊技領域)を外部から視認可能となる。遊技盤30の詳細な構成については後述する。
図1、図2等に示すように、前面枠セット14の前面側には、その下部中央において球受皿としての下皿15が設けられており、排出口16より排出された遊技球が下皿15内に貯留可能になっている。また、下皿15の手前側には、下皿15内から遊技球を排出するための球抜きレバー25が設けられている。加えて、下皿15の左部には、LEDが内蔵された演出ボタン125が設けられている。演出ボタン125は、遊技者の演出ボタン125の操作を各種演出等に反映させることで、遊技者の興趣を向上させる目的で設けられたものであり、具体的には、演出ボタン125の操作に応じて、後述する装飾図柄表示装置42の表示内容を変更したり、対応する音声を流したりする等の何らかの変化を生じさせる制御が行われる。
下皿15の右方には、手前側に突出した操作手段としての遊技球発射ハンドル(以下、単にハンドルという)18が設けられている。尚、ハンドル18には、詳しくは後述するタッチセンサ451や、ハンドル18の操作部の操作量を検出するための可変抵抗器445が設けられている(図8等参照)。
下皿15の上方には上皿19が設けられている。上皿19は、遊技球を一旦貯留し、一列に整列させながら後述する発射手段としての遊技球発射装置(以下、単に発射装置という)60の方へ案内する球受皿である。尚、上皿19が遊技球で満杯になった状態では、払出される遊技球は、後述する下皿連通路71及び排出口16を介して、下皿15へと案内される。尚、本実施形態では、下皿15やハンドル18が前面枠セット14に設けられているが、前面枠セット14を、下皿15やハンドル18が設けられる部位とそれ以外の部位とに分け、それぞれ独立して開閉可能に構成してもよい。
上皿19には球貸しボタン121と返却ボタン122とが設けられている。これにより、遊技ホール等において、パチンコ機10の側方に配置されるカードユニット(球貸しユニット)に紙幣やカード等を投入した状態で球貸しボタン121が操作されると、その操作に応じて貸出球が上皿19に供給される。一方、返却ボタン122は、カードユニットに挿入されたカード等の返却を求める際に操作される。但し、カードユニットを介さずに球貸し装置等から上皿19に遊技球が直接貸し出されるパチンコ機、いわゆる現金機では球貸しボタン121及び返却ボタン122は不要である。
さらに、上皿19には、球抜きボタン123が設けられている。球抜きボタン123が押圧操作されることで、上皿19の球案内路の下流側に設けられ、下皿15に連通する連通孔(図示略)が開口し、上皿19に貯留されていた遊技球が下皿15へと案内される(落下する)。つまり、遊技者は、球抜きボタン123を操作することで、上皿19にある遊技球をいつでも下皿15に移すことができる。
また、前面枠セット14の前面にはその周囲に各種ランプ等の発光手段が設けられている。これら発光手段は、大当たり時や所定のリーチ時等における遊技状態の変化に応じて点灯、点滅といった発光態様が変更制御され遊技中の演出効果を高める役割を果たすものである。例えば、窓部101の周縁には、LED等の発光手段を内蔵した環状電飾部102が設けられている。また、該環状電飾部102の両側部には、所定のエラー時に点灯するエラー表示ランプ104が設けられている。尚、環状電飾部102のうち各エラー表示ランプ104の上方部位には、前面枠セット14の背面に設けられるスピーカSP(図3参照)に対応して細かな透孔が多数形成されている。
前面枠セット14の背面側にはガラスユニット137が取付けられている。ガラスユニット137は、従来の前後一対の矩形状の板ガラスが前後対をなして別々に取着されるものではなく、全体として丸形をなし、アッセンブリ化された上で取付けられている。
次に、内枠12(樹脂ベース38)について図4を参照して説明する。上述した通り、内枠12(樹脂ベース38)には、窓孔39の後側において遊技盤30が装着されている。遊技盤30は、その周縁部が内枠12(樹脂ベース38)の裏側に当接した状態で取着されている。従って、遊技盤30の前面部の略中央部分が樹脂ベース38の窓孔39を通じて内枠12の前面側に露出した状態となっている。
また、内枠12(樹脂ベース38)の前面下部、すなわち窓孔39(遊技盤30)の下方位置には、発射装置60及び当該発射装置60より発射された直後の遊技球を案内する発射レール61が取付けられている。本実施形態では、発射装置60としてソレノイド式発射装置を採用している。また、発射装置60の上方には、上皿19から案内される遊技球を、内蔵された駆動手段(例えばソレノイド)の駆動により、1球ずつ発射装置60の発射位置へと案内する球送り装置63が設けられている。
次に、遊技盤30の構成について図4を参照して説明する。遊技盤30には、一般入賞口31、可変入賞装置32、始動入賞ユニット(始動口)33、スルーゲート34、可変表示装置ユニット35、第1特別表示装置43L及び第2特別表示装置43R等がルータ加工によって形成された貫通孔に配設され、遊技盤30前面側から木ネジ等により取付けられている。周知の通り一般入賞口31、可変入賞装置32、始動入賞ユニット33などの各種入賞口に遊技球が入球(入賞)すると、各種検出スイッチにより検出され、上皿19(又は下皿15)へ所定数の賞球が払い出される。例えば、始動入賞ユニット33への入球があった場合には3個、一般入賞口31への入球があった場合には10個、可変入賞装置32への入球があった場合には15個の遊技球が上皿19(下皿15)に払出される。その他に、遊技盤30にはアウト口36が設けられており、一般入賞口31等の各種入賞口に入賞しなかった遊技球は、このアウト口36を通って遊技領域外へと排出される。また、遊技盤30には、遊技球の落下方向を適宜分散、調整等するために多数の釘が植設されているとともに、風車等の各種部材(役物)が配設されている。
始動入賞ユニット33は、始動入球手段としての上入賞口33a(第1始動入球手段)及び下入賞口33b(第2始動入球手段)と、下入賞口33bの両側部に設けられた開閉する一対の開閉部材33cを備えている。上入賞口33aは、遊技球が常時入球可能となっているのに対し、下入賞口33bは、開閉部材33cが所定条件の成立に応じて開閉動作することにより、遊技領域を流下する遊技球が入球可能な開状態と、遊技球が入球不可能な閉状態との間で状態変化可能に構成されている。尚、詳しくは後述するが、始動入賞ユニット33は、上入賞口33a、下入賞口33bに入球した遊技球をそれぞれ検知する条件成立検出手段(入球検知手段)としての第1始動入賞スイッチ224a、第2始動入賞スイッチ224bを備えており、当該始動入賞スイッチ224a、224bにて遊技球が検知された場合に、大当たり状態を発生させるか否かの当否抽選が行われるとともに、特別表示装置43L、43R(及び後述する装飾図柄表示装置42)にて変動表示が行われる構成となっている。そして、当否抽選にて大当たりに当選した場合には、可変入賞装置32が開放される特別遊技状態としての大当たり状態が付与されることとなる。
また、本実施形態では、当否抽選にて所定の確率で大当たりに当選する低確率状態と、当否抽選にて低確率状態よりも高確率で大当たりに当選する高確率状態とがある。さらに、開閉部材33cが比較的頻繁に開放され、遊技球を下入賞口33cへ入球させ易くなる高入球状態と、開閉部材33cがほとんど開状態とされず、遊技球を下入賞口33bへ入球させ難い低入球状態とがある。以下、低確率状態かつ低入球状態である状態を「通常モード」と称し、低確率状態かつ高入球状態である状態を「時間短縮モード」と称し、高確率状態かつ高入球状態である状態を「確変モード」と称し、高確率状態かつ低入球状態である状態を「潜確モード」と称する。
さらに、本実施形態では、通常モード、確変モード、及び、潜確モードは大当たり状態が発生するまで継続されるのに対し、時間短縮モードは大当たり状態が発生しなくても特別表示装置43L、43R及び装飾図柄表示装置42における変動表示が100回行われると終了し、通常モードに移行する構成となっている。
本実施形態では、大当たり状態の種別として、「確変大当たり」、「通常大当たり」、「特殊確変」、「特殊通常」がある。「確変大当たり」及び「通常大当たり」の大当たり状態においては、可変入賞装置32が30秒間開放状態とされる、又は、可変入賞装置32に8個の遊技球が入賞することを1ラウンドとして、これが15回繰り返される。一方、「特殊確変」及び「特殊通常」の大当たり状態においては、可変入賞装置32が0.4秒間開放状態とされることを1ラウンドとして、これが2回繰り返される。すなわち、「確変大当たり」及び「通常大当たり」の大当たり状態は、遊技球の大幅な増加が望めるのであるが、「特殊確変」及び「特殊通常」の大当たり状態は、大当たり状態中に獲得可能な遊技球の数が著しく少ない(遊技球の増加がほぼ望めない)ものとなる。
さらに、「確変大当たり」又は「特殊確変」が発生した場合には、大当たり状態の終了後に高確率状態(確変モード)が付与される。一方、「通常大当たり」又は「特殊通常」が発生した場合、大当たり状態の終了後に低確率状態(時間短縮モード、通常モード)が付与される。
尚、詳しくは後述するが、本実施形態では、遊技球が上入賞口33aに入球した場合と、下入賞口33bに入賞した場合とで、当否抽選にて当選した場合に付与される大当たり状態の種別の振分けが異なるようになっている。上入賞口33aへの遊技球の入球を契機とする当否抽選に当選した場合には、「確変大当たり」、「通常大当たり」、「特殊確変」、及び「特殊通常」のいずれかに振分けられ、下入賞口33bへの遊技球の入球を契機とする当否抽選に当選した場合には、「確変大当たり」、及び「通常大当たり」のどちらかに振分けられることとなる。
第1及び第2特別表示装置43L、43Rは、7セグメント表示装置により構成され、可変入賞装置32の右方に設置されている。そして、始動入賞ユニット33の上入賞口33aへの遊技球の入球を契機として第1特別表示装置43Lにて切替表示(変動表示)が行われ、下入賞口33bへの遊技球の入球を契機として第2特別表示装置43Rにて切替表示(変動表示)が行われる構成となっている。尚、特別表示装置43L、43Rは、後述する主制御手段としての主制御装置261によって表示内容が直接的に制御される。
また、第1及び第2特別表示装置43L、43Rにて変動表示が行われた後、当該変動表示が停止したときの表示態様(例えば、文字)により、大当たりか否かが確定的に表示される。例えば、上入賞口33aに遊技球が入賞すると、対応する第1特別表示装置43Lにて、「−」→「7」→「3」→「2」→「0」→「−」→・・・という具合に高速で(例えば4msec毎に)切替表示(変動表示)がなされ、所定時間が経過すると、いずれかの表示態様を停止表示(例えば数秒間停止)する。そして、大当たり抽選に当選した場合には、「7」、「3」、「2」、「0」のいずれかが変動停止時に表示され、大当たり状態が発生する。
具体的に、「確変大当たり」が付与される場合には、第1又は第2特別表示装置43L、43Rにおいて「7」が停止表示され、「通常大当たり」が付与される場合には、第1又は第2特別表示装置43L、43Rにおいて「3」が停止表示され、「特殊確変」が付与される場合には第1特別表示装置43Lにおいて「2」が停止表示され、「特殊通常」が付与される場合には第1特別表示装置43Lにおいて「0」が停止表示される。
尚、本実施形態では、便宜上、各種大当たり種別と、特別表示装置43L、43Rの表示態様とを1対1で対応させているが、例えば、各特別表示装置43L、43Rを複数のセグメント表示装置や複数のランプ等により構成し、各種大当たり種別や外れに対応する特別表示装置43L、43Rの表示態様が複数存在するように構成してもよい。また、大当たり種別に関しても、特に限定されるものではなく、機種毎に適宜設定されるものである。
また、第1特別表示装置43L、第2特別表示装置43Rのどちらか一方において、変動表示又は決定表示が行われている場合には、他方が消灯状態とされており(「−」を表示しておいてもよい)、どちらにおいても変動表示及び決定表示が行われていない場合には、両方においてそれぞれ「−」が表示される。
また、第1又は第2特別表示装置43L、43Rの変動表示中に新たに遊技球が始動入賞ユニット33に入賞した場合には、その分の変動表示は、その時点で行われている変動表示の終了後に行われる構成となっている。つまり、変動表示が待機(保留)されることとなる。この保留される変動表示の最大回数は、パチンコ機の機種毎に決められているが、本実施形態では、上入賞口33aに入賞した遊技球、及び下入賞口33bに入賞した遊技球に対応して、それぞれ4回までの変動表示(合計8回の変動表示)が保留される。また、その保留回数が第1保留ランプ46a、第2保留ランプ46bにて点灯表示されるようになっている。尚、大当たり状態中に新たに遊技球が始動入賞ユニット33に入賞した場合、その分の変動表示についても保留される。
尚、基本的に、上入賞口33aへの入賞を契機とする変動表示は、対応する遊技球が上入賞口33aへ入球した順に記憶されるとともに入球した順に消化され、下入賞口33bへの入賞を契機とする変動表示は、対応する遊技球が下入賞口33bへ入球した順に記憶されるとともに入球した順に消化される。但し、上入賞口33aへの入賞を契機とする変動表示、及び、下入賞口33bへの入球を契機とする変動表示の両方が保留されている場合(第1保留ランプ46a及び第2保留ランプ46bがそれぞれ1つ以上点灯している場合)には、下入賞口33bへの入球を契機とする変動表示が優先的に消化される。すなわち、下入賞口33bへの入賞を契機とする変動表示が全て消化された状態でなければ、上入賞口33aへの入球を契機とする変動表示が行われない構成となっている。例えば、第1保留ランプ46aが1つ点灯している状態において、下入賞口33bに遊技球が入球し、第2保留ランプ46bが1つ点灯した場合、上入賞口33aへの入球を契機とする変動表示が後回しにされ、先に下入賞口33bへの入球を契機とする変動表示が行われることとなる。以下、説明の便宜上、上入賞口33aへの入球を契機とする変動表示を「第1変動表示」とも称し、下入賞口33bへの入球を契機とする変動表示を「第2変動表示」とも称する。
また、スルーゲート34は、遊技領域を流下する遊技球が1球ずつ通過可能に構成されている。詳しくは後述するが、スルーゲート34は、当該スルーゲート34を通過する遊技球を検知可能なスルーゲートスイッチ225を備えており、当該スルーゲートスイッチ225にて遊技球が検知された場合に、始動入賞ユニット33を開状態とするか否かの開放抽選が行われるとともに、普通図柄表示装置41にて変動表示が行われる構成となっている。そして、開放抽選にて当選した場合には、始動入賞ユニット33(開閉部材33c)が規定時間だけ開状態とされる。
可変表示装置ユニット35には、スルーゲート34の通過を契機として変動表示する普通図柄表示装置41と、第1及び第2特別表示装置43L、43Rによる変動表示に合わせて変動表示する装飾図柄表示装置42とが設けられている。さらに、可変表示装置ユニット35には、装飾図柄表示装置42にて行われている変動表示が上入賞口33a及び下入賞口33bのうちどちらの入球に対応するものであるかを示す変動特定ランプ40と、上記第1保留ランプ46a及び第2保留ランプ46bと、保留ランプ44とが設けられている。尚、本実施形態では、特別表示装置43L、43R、変動特定ランプ40、及び装飾図柄表示装置42が可変表示装置を構成する。
普通図柄表示装置41は、普通図柄として「○」又は「×」を点灯表示可能に構成されており、遊技球がスルーゲート34を通過する毎に例えば普通図柄を「○」→「×」→「○」→・・・という具合に高速で切換表示(変動表示)する。そして、その変動表示が「○」図柄(当選図柄)で数秒間停止した場合には、始動入賞ユニット33が所定時間だけ開状態となる。この普通図柄表示装置41は、後述する主制御装置261によって直接的に表示内容が制御される。
また、普通図柄表示装置41の変動表示中に、新たに遊技球がスルーゲート34を通過した場合には、その分の変動表示は、その時点で行われている変動表示の終了後に行われる構成となっている。つまり、変動表示が待機(保留)されることとなる。この保留される変動表示の最大回数は、パチンコ機の機種毎に決められているが、本実施形態では4回まで保留され、その保留回数が保留ランプ44にて点灯表示されるようになっている。
装飾図柄表示装置42は液晶表示装置として構成されており、後述するサブ制御手段としてのサブ制御装置262及び表示制御装置45によって表示内容が制御される。すなわち、装飾図柄表示装置42においては、第1及び第2特別表示装置43L、43Rにて表示される結果に対応させるように、主制御装置261からのコマンドに基づき、サブ制御装置262によって補助的な表示内容が決定され、後述する表示制御装置45によって表示が行われる。
装飾図柄表示装置42には、例えば、上、中及び下の3つの図柄表示領域が設けられ、各図柄表示領域において複数種類の図柄(数字)が順次表示され(変動表示され)、その後、図柄表示領域毎に順番に(例えば、上図柄表示領域→下図柄表示領域→中図柄表示領域の順に)図柄が停止表示されるようになっている。例えば、主制御装置261にて大当たりが確定すると、第1又は第2特別表示装置43L、43Rにて大当たりに対応する表示がなされるとともに、装飾図柄表示装置42にて図柄が大当たりに対応する組合わせで停止表示され(例えば、上図柄表示領域、中図柄表示領域、及び下図柄表示領域にて停止表示される図柄が同一となり)、大当たり状態が開始される。
また、図柄が大当たりに対応する組合わせで停止表示される場合には、その前段階として、例えば、上図柄表示領域及び下図柄表示領域において同一の図柄が停止表示されることとなる。このように上図柄表示領域及び下図柄表示領域にて同一図柄が停止表示されるとともに、中図柄表示領域において未だ変動表示が行われている状態がリーチ状態である。
尚、リーチ状態が発生しても、大当たり状態が発生しない場合には、上図柄表示領域及び下図柄表示領域において停止表示された図柄とは異なる図柄が中図柄表示領域において停止表示される。また、「確変大当たり」又は「通常大当たり」となる場合には、上記のように装飾図柄表示装置42においてゾロ目の数字が停止表示されるのではあるが、「特殊確変」となる場合には、ゾロ目ではなく、予め定められた特定の数字の組み合わせ(以下、チャンス図柄と称する)が停止表示される(例えば、上・中・下図柄表示領域において、「3」・「4」・「1」が停止表示される)。
加えて、変動特定ランプ40は、発光色が青色のLED及び発光色が赤色のLEDを備えており、装飾図柄表示装置42において、上入賞口33aへの入球を契機とする変動表示が行われている場合には青色に発光し、下入賞口33bへの入球を契機とする変動表示が行われている場合には赤色に発光する。
また、可変表示装置ユニット35には、装飾図柄表示装置42を囲むようにしてセンターフレーム47が配設されている。センターフレーム47の上部には入球口151が設けられており、該入球口151に入球した遊技球は、センターフレーム47の内部に形成され、装飾図柄表示装置42の側部に沿って上下に延びるワープ流路152を介して、装飾図柄表示装置42の下方に形成されたステージ153上に案内される。ステージ153上に案内された遊技球は、ステージ153上から前方の遊技領域に転落したり、ステージ153上を転動した後ステージ153の中央奥側に形成されたポケット154に入球したりする。尚、ポケット154は、始動入賞ユニット33(上入賞口33a)の直上方の遊技領域へと通じる案内通路155と連通しており、該ポケット154に入球した遊技球は、比較的高い確率で始動入賞ユニット33(上入賞口33a)に入球するようになっている。
可変入賞装置32は、通常は遊技球が入賞できない閉状態になっており、大当たり(特別遊技状態の発生)の際に、遊技球が入賞可能な開状態とされる。
また、遊技盤30には、内レール構成部51と外レール構成部52とからなり、発射装置60から発射された遊技球を遊技盤30上部へ案内するレール50が取付けられている。これにより、ハンドル18の回動操作に伴い発射された遊技球は発射レール61及びレール50を通じて、遊技盤30とガラスユニット137との間に形成される遊技領域内に案内される。
内レール構成部51の先端部分(図4の左上部)には戻り球防止部材53が取着されている。これにより、一旦、レール50から遊技領域へと案内された遊技球が再度レール50内に戻ってしまうといった事態が防止される。
また、本実施形態では、外レール構成部52が遊技盤30の右上部で途絶え、内レール構成部51が遊技盤30の右下部で途絶えている。このため、遊技領域は、レール50及び樹脂ベース38の窓孔39の内周面により画定される。但し、発射装置60にて打出された遊技球が、戻り球防止部材53を通過するまでは、レール50を逆流する場合があるため、内外レール構成部51,52の並行部分は遊技領域から除かれる。
図3に示すように、前面枠セット14の背面側には、窓部101の下方において、球通路ユニット70が設けられている。球通路ユニット70は、後述する払出機構部352から下皿15の排出口16へ繋がる下皿連通路71と、払出機構部352から上皿19へ繋がる上皿連通路73と備えている。また、内枠12に設けられた発射レール61とレールユニット50(外レール構成部52)との間には所定間隔の隙間があり、球通路ユニット70には、前記隙間より落下した遊技球を下皿15へと案内するファール球通路72が形成されている。これにより、仮に、発射装置60から発射された遊技球が戻り球防止部材53まで至らずファール球としてレール50を逆戻りする場合には、そのファール球がファール球通路72を介して下皿15に排出される。
また、図3及び図4中の符号67は後述する払出機構部352により払出された遊技球を内枠12の前方に案内するための払出通路であり、上皿連通路73(上皿19)に通じる通路と、下皿連通路71(下皿15)に通じる通路とに分かれている。払出通路67の下方にはシャッタ68が設けられており、前面枠セット14を開放した状態では、バネ等の付勢力によりシャッタ68が前方に突出して払出通路67の出口をほぼ閉鎖するようになっている。また、前面枠セット14を閉じた状態では、下皿連通路71の入口側後端部によってシャッタ68が押し開けられるようになっている。尚、下皿連通路71及び上皿連通路73の入口(球流入部)が隣接するとともに、前面枠セット14の閉状態において当該各入口と払出通路67とが所定距離だけ離間しており、両者間の隙間を遊技球が通過可能となっている。このため、上皿19及び上皿連通路73が遊技球で満杯となると、払出される遊技球が下皿連通路71側に流れ(下皿連通路71の入口側に溢れ)、下皿連通路71を通って下皿15に払出されることとなる。
加えて、球通路ユニット70には、下皿連通路71内に位置する遊技球を検知する満杯検知スイッチ(図示略)が設けられている。当該満杯検知スイッチの存在により、下皿15が遊技球で満杯になっていること(下皿15が遊技球で満杯となり、下皿連通路71において遊技球が滞留していること)を把握することができる。本実施形態では、満杯検知スイッチによって所定時間継続して遊技球が検知されることに基づき、発射装置60の打出しを禁止するといった制御が行われる。尚、下皿連通路71における遊技球の滞留が解消され、満杯検知スイッチにより遊技球が検知されなくなると(所定時間継続して検知されなくなると)発射装置60の打出しが許容される。
次に、パチンコ機10の背面構成について図5、図6等を参照して説明する。パチンコ機10の背面には、各種制御基板が上下左右に並べられるようにして、一部前後に重ねられるようにして配置されており、さらに、遊技球を供給する遊技球供給装置(払出機構)や樹脂製の保護カバー等が取り付けられている。払出機構及び保護カバーは1ユニットとして一体化されており、一般に樹脂部分を裏パックと称することもあるため、ここではそのユニットを「裏パックユニット203」と称する。
まず、遊技盤30の背面構成について説明する。図6に示すように、遊技盤30中央の貫通孔に対応して配設された可変表示装置ユニット35(図4参照)の背面側には、センターフレーム47を背後から覆う樹脂製のフレームカバー213が後方に突出して設けられている。また、フレームカバー213の背面側には、フレームカバー213の開口部から前方に臨む液晶表示装置たる装飾図柄表示装置42、表示制御装置45及びサブ制御装置262が前後に重ねられた状態で着脱可能に取り付けられている。
装飾図柄表示装置42は、当該装飾図柄表示装置42の表示部(液晶画面)をパチンコ機10の前面側に露出させるための開口部が形成された収容ボックス42aに収容されてフレームカバー213の背面側に固定されている。表示制御装置45は基板ボックス45aに収容されて装飾図柄表示装置42(収容ボックス42a)の背面側に固定されている。サブ制御装置262は基板ボックス262aに収容されて表示制御装置45(基板ボックス45a)の背面側に固定されている。尚、フレームカバー213内には、センターフレーム47に内蔵されたLED等を駆動するLED制御基板等が配設されている。また、収容ボックス42a及び基板ボックス45a,262aは透明樹脂材料等により構成され、内部が視認可能となっている。
フレームカバー213の下方には裏枠セット215が、一般入賞口31、可変入賞装置32及び始動入賞ユニット33等を背後から覆うようにして遊技盤30に取付けられている。裏枠セット215は、各種入賞口に入賞した遊技球を回収するための球回収機構を備えている(図示略)。この球回収機構により回収された遊技球は、後述する排出通路部217に案内され、排出通路部217の排出シュートからパチンコ機10外部に排出される。
また、本実施形態では、裏枠セット215が主制御装置261の取付台として機能する。より詳しくは、主制御装置261を搭載した基板ボックス263が、裏枠セット215に対し回動可能に軸支され、後方に開放可能となっている。
主制御装置261は透明樹脂材料等よりなる基板ボックス263に収容されている。基板ボックス263は、ボックスベースと該ボックスベースの開口部を覆うボックスカバーとを備え、これらボックスベースとボックスカバーとが封印部材によって連結されている。封印部材によって連結された基板ボックス263は、所定の痕跡を残さなければ開封できない構成となっている。これにより、基板ボックス263が不正に開封された旨を容易に発見することができる。
また、遊技盤30には、入球手段としての一般入賞口31等の各種入賞口に対応して、当該各種入賞口へ入球した遊技球を検出する入球検出スイッチ(入球検出手段)が設けられている。具体的には、図4に示すように、一般入賞口31に対応する位置には入賞口スイッチ221が設けられ、可変入賞装置32にはカウントスイッチ223が設けられている。また、始動入賞ユニット33には、上入賞口33a及び下入賞口33bそれぞれに対応して第1始動入賞スイッチ224a(第1条件成立検出手段)、第2始動入賞スイッチ224b(第2条件成立検出手段)が設けられている。さらに、スルーゲート34に対応する位置にはスルーゲートスイッチ225が設けられている。
また、図示は省略するが、裏枠セット215には、入賞口スイッチ221、カウントスイッチ223及びスルーゲートスイッチ225とケーブルコネクタを介して電気的に接続される第1盤面中継基板が設けられている。この第1盤面中継基板は、入賞口スイッチ221等と、主制御手段としての主制御装置261とを中継するものであり、ケーブルコネクタを介して主制御装置261と電気的に接続されている。
これに対し、始動入賞ユニット33(上入賞口33a又は下入賞口33b)への入球を検出する始動入賞スイッチ224a,224bは中継基板を経ることなくコネクタケーブルを介して直接主制御装置261に接続されている。
各種入球検出スイッチにて各々検出された検出結果は、主制御装置261に取り込まれる。そして、該主制御装置261よりその都度の入賞状況に応じた払出指令(遊技球の払出個数)が払出制御装置311に送信され、該払出制御装置311からの出力信号に基づき所定数の遊技球の払出しが実施される(スルーゲートスイッチ225により検出された場合を除く。)
この他、遊技盤30の裏面には、図示は省略するが、可変入賞装置32にて大入賞口を開放する大入賞口用ソレノイドが設けられ、始動入賞ユニット33にて一対の開閉部材33cを開閉駆動する入賞口用ソレノイドが設けられている。また、裏枠セット215には、これらソレノイドと主制御装置261とを中継する第2盤面中継基板(図示略)も設けられている。
次に、裏パックユニット203の構成を説明する。図5に示すように、裏パックユニット203は、樹脂成形された裏パック351と、遊技球の払出機構部352とを一体化したものである。また、裏パックユニット203は、内枠12の左側部(図5では右側)に対して開閉可能に支持されており、上下方向に沿って延びる開閉軸線を軸心として後方に開放できるようになっている。加えて、裏パックユニット203の左上部(図5では右上部)には外部端子板240が設けられている。
外部端子板240は、遊技ホールのホールコンピュータなどへの各種情報送信を中継するためのものであり、複数の外部接続端子が設けられている。例えば、現在の遊技状態(大当たり状態や高確率状態等)に関する情報を出力するための端子、後述する開放検知スイッチ91,92によって検出される前面枠セット14や内枠12の開放に関する情報を出力するための端子、入球エラー、下皿満タンエラー、タンク球無しエラー、払出しエラーなど各種エラー状態に関する情報を出力するための端子、払出制御装置311から払出される賞球数に関する情報を出力するための端子などが設けられている。
裏パック351は例えばABS樹脂により一体成形されており、パチンコ機10の後方に突出して略直方体形状をなす保護カバー部354を備えている。保護カバー部354は左右側面及び上面が閉塞され且つ下面のみが開放された形状をなし、少なくともフレームカバー213を覆うのに十分な大きさを有する。但し、本実施形態では、保護カバー部354が基板ボックス263の上部及び右部(図5では左側の部位)も合わせて覆う構成となっている。これにより、裏パックユニット203の閉鎖状態において、基板ボックス263の右部に設けられた封印部材、及び主制御装置261の上縁部に沿って設けられた端子部(基板側コネクタ)が覆われることとなる。
払出機構部352は、保護カバー部354を迂回するようにして配設されている。すなわち、保護カバー部354の上方には、上側に開口したタンク355が設けられており、このタンク355には遊技ホールの島設備から供給される遊技球が逐次補給される。タンク355の下方には、例えば横方向2列の球通路を有し下流側に向けて緩やかに傾斜するタンクレール356が連結され、さらにタンクレール356の下流側には縦向きにケースレール357が連結されている。払出装置358はケースレール357の最下流部に設けられ、払出モータ等の所定の電気的構成により必要個数の遊技球の払出が適宜行われる。そして、払出装置358より払出された遊技球は上皿19等に供給される。
また、払出機構部352には、払出制御装置311から払出装置358への払出指令の信号を中継する払出中継基板381が設置されると共に、外部より主電源を取り込む電源スイッチ基板382が設置されている。電源スイッチ基板382には、電圧変換器を介して例えば交流24Vの主電源が供給され、電源スイッチ382aの切替操作により電源ON又は電源OFFされる。
裏パックユニット203(基板ボックス263)の下方には、内枠12の左側部(図5では右側)にて軸支され、後方に開放可能な下枠セット251が設けられている。図6に示すように、下枠セット251には、上述した球回収機構により回収された遊技球が流入する排出通路部217が形成され、排出通路部217の最下流部には、遊技球をパチンコ機10外部へ排出する排出シュート(図示略)が形成されている。つまり、一般入賞口31等の各入賞口に入賞した遊技球は、裏枠セット215の球回収機構を介して集合し、さらに排出通路部217の排出シュートを通じてパチンコ機10外部に排出される。なお、アウト口36も同様に排出通路部217に通じており、何れの入賞口にも入賞しなかった遊技球も排出シュートを介してパチンコ機10外部に排出される。尚、本実施形態では、裏パックユニット203と下枠セット251とが別体として構成され、それぞれ独立して開閉可能であるが、裏パックユニット203と下枠セット251とが一体的に形成されることとしてもよい。
また、図5に示すように、下枠セット251の背面側には、払出制御装置311、発射制御装置312、電源装置313及びカードユニット接続基板314が前後に重ねられた状態で着脱可能に取り付けられている。
発射制御装置312及び電源装置313は基板ボックス313aに収容されて下枠セット251の背面側に固定されている。尚、発射制御装置312及び電源装置313は、便宜上それぞれ独立した制御装置として説明するが、実際には1つの基板(プリント基板)により構成される。
また、払出制御装置311は、基板ボックス311aに収容されて、基板ボックス313a(発射制御装置312及び電源装置313)の背面側に固定されている。尚、払出制御装置311が収容される基板ボックス311aには、上述した主制御装置261が収容される基板ボックス263と同様に封印部材が設けられ、基板ボックス311aの開封された痕跡が残るようになっている。
加えて、カードユニット接続基板314は、基板ボックス314aに収容されて、基板ボックス313a(発射制御装置312及び電源装置313)の背面側に固定されている。
なお、上記各基板ボックス311a,313a,314aは透明樹脂材料等により構成されており、内部が視認可能となっている。
また、払出制御装置311には基板ボックス311aから外方に突出する状態復帰スイッチ321が設けられている。例えば、払出モータ部の球詰まり等、払出エラーの発生時において状態復帰スイッチ321が押下されると、払出モータが正逆回転され、球詰まりの解消(正常状態への復帰)が図られる。
さらに、電源装置313には基板ボックス313aから外方に突出するRAM消去スイッチ323が設けられている。本パチンコ機10はバックアップ機能を有しており、万一停電が発生した際でも停電時の状態を保持し、停電からの復帰(復電)の際には停電時の状態に復帰させることができる。従って、通常手順で(例えば遊技ホールの営業終了時に)電源遮断すると電源遮断前の状態が記憶保持されることから、電源投入時に初期状態に戻したい場合には、RAM消去スイッチ323を押しながら電源を投入する。
また、図6に示すように、内枠12の右側部背面側には施錠装置600が設けられている。施錠装置600は、前面枠セット14の前面側に露出するシリンダ錠700(図1等参照)を備えており、該シリンダ錠700の鍵穴に鍵を挿入し、一方に回動操作することで内枠12を解錠でき、他方に回動操作することで前面枠セット14を解錠できるようになっている。本実施形態では、内枠12は外枠11に対し施錠され、前面枠セット14は内枠12に対し施錠される。
尚、上記のように、外枠11の右辺枠構成部11dには、施錠装置600に対応する上下区間全域を内枠12の背面側から覆う延出壁部83が形成されている(図5参照)。これにより、外枠11の背面側から線材等を進入させ、当該線材等により施錠装置600を操作することが困難となる。結果として、防御性能の向上を図ることができる。さらに、延出壁部83は、裏パックユニット203及び下枠セット251の右端部(図5では左側の端部)を背面側から覆う構成となっており、内枠12の閉状態においては、裏パックユニット203及び下枠セット251を開放できない構成となっている。
また、図4に示すように、内枠12の前面側右下部(発射装置60の右側)には、前面枠セット14の開放を検知するための前面枠開放検知スイッチ91が設けられ、図5に示すように、内枠12の背面側右下部(図5では左下)には、内枠12の開放を検知するための内枠開放検知スイッチ92が設けられている。前面枠開放検知スイッチ91及び内枠開放検知スイッチ92は、それぞれスイッチ本体部に対して出没可能な検知部を備えており、前面枠開放検知スイッチ91は検知部が前方に向くように設けられ、内枠開放検知スイッチ92は検知部が後方へ向くように設けられる。そして、検知部がスイッチ本体部から突出した状態にある場合にはオン信号を主制御装置261に出力し、検知部がスイッチ本体部側に押圧され、スイッチ本体部に没入した状態ではオフ信号を主制御装置261に出力する構成となっている。つまり、前面枠開放検知スイッチ91は前面枠セット14の閉鎖時において検知部が前面枠セット14の背面で押圧されてオフ状態となり、前面枠セット14の開放時には、検知部が突出状態に戻ってオン状態となる。同様に、内枠開放検知スイッチ92は内枠12の閉鎖時において検知部が外枠11の受部85に一体形成された押圧部86によって押圧されてオフ状態となり、内枠12の開放時には検知部が突出状態に戻ってオン状態となる。
次に、本実施形態において特徴的構成を備えてなる発射強さ調節手段としてのハンドル18について、図7〜図10を参照して説明する。
図7〜図10に示すように、ハンドル18は、前面枠セット14に取付けられるハンドル基部401と、ハンドル基部401に対して回動可能に組付けられる操作部としての回転操作体402と、回転操作体402の前面側においてハンドル基部401に固定された略半球状のカバー部403とを備えている。また、回転操作体402に固定された第1ギア466と、変位量検出手段としての可変抵抗器445と、第1ギア466と可変抵抗器445とを連動させる第2ギア448と、タッチ検出手段としてのタッチセンサ451とを備えている。さらに、回転操作体402を反時計回り方向に付勢するゼンマイばね475と、遊技球の発射を停止させるためのストップスイッチ455と、ストップスイッチ455の操作に用いられるストップレバー458とを備えている。
(ハンドル基部401)
図8、9に示すように、ハンドル基部401は、全体として略円筒状をなしており、後側に位置する小径部411と前側に位置する大径部412とが隔壁部413により隔てられている。さらに、大径部412には、部分的に切り欠かれることで形成されてなる切欠き部414(図10で左下の部位)が設けられている。また、隔壁部413の中心には、筒状の中央ボス415が一体形成されている。
さらに、隔壁部413には、第1、第2及び第3の取付用ボス417、418、419が前方に突出形成されている。第1及び第2の取付用ボス417、418は、隔壁部413から前方に突出形成された台座部421上において互いに近接する位置に形成されており、第3の取付用ボス419は、中央ボス415を挟んで台座部421とは反対側の位置に形成されている。また、台座部421には、第1及び第2の取付用ボス417、418の間において、ねじ穴422が形成されている。
また、隔壁部413からは、第3の取付用ボス419の近傍位置(上方)において、支軸423(図10参照)が前方に突出形成されている。さらに、隔壁部413には、各種配線等を後側へ導くための図示しない挿通孔が形成されている。尚、ハンドル基部401は絶縁体(ABS等)で構成されている。
(回転操作体402)
回転操作体402は、円環状のリング部431と、リング部431の外周において突出形成された複数の指掛け凸部432と、リング部431の中心に位置するセンター部433と、センター部433から相反する2方向に延び、端部がリング部431にそれぞれ連結されてなる連結部434a、434bとを備えている。回転操作体402の表面には導電性の金属メッキが施されている。
リング部431には、その後面側において、ハンドル基部401の大径部412が挿入可能な後面側環状溝430a(図9参照)と、前面側において、カバー部403の後端縁(後述するガイドリブ441)が挿入可能な前面側環状溝430b(図8参照)とが形成されている。
尚、本実施形態では、遊技球を発射させる際に、回転操作体402を正面視で時計回り方向に回動させるよう構成されているため、当該回動操作に際して遊技者の指に押圧される各指掛け凸部432の反時計回り方向側の面(操作面)は、ハンドル18の遠心方向に沿って延びている(リング部431の外周面に対してほぼ垂直に延びている。さらに、回転操作体402を基準位置に戻すときには、遊技者が回転操作体402を反時計回り方向に回動させなくても、ゼンマイばね475の付勢力によって戻るため、指掛け凸部432の時計回り方向側の面は緩斜面となっている。
センター部433は、円盤状のベース板435と、ベース板435の外周縁から後方に延出する周壁部436(図9参照)と、周壁部436の内周側においてベース板435から後方に突出成形されたギア用ボス437(図9参照)とを備えている。本実施形態では、ギア用ボス437は2箇所に形成され、それぞれ後方に開口形成されるとともに内周に雌ねじ部を有している。また、2つの連結部434a、434bのうち一方の連結部434aには、後方に開口形成されるとともに内周に雌ねじ部を有するばね用ボス438(図9参照)が設けられている。
かかる構成において、センター部433の外周面と、連結部434a、434bの両側面と、リング部431の内周面とによって略円弧状をなす第1開口部439A及び第2開口部439Bが形成されている。本実施形態では、ハンドル18の組付け状態において、第2開口部439Bに対して第1及び第2の取付用ボス417、418が挿通され、第1開口部439Aに対して第3の取付用ボス419が挿通された状態となる。開口部439Bは、回転操作体402の回動方向において、開口部439Aよりも形成幅が大きく、本実施形態では、第2の取付用ボス418と正面視右側(第3指掛け凸部432c側)の連結部434bとが当接した場合、第3の取付用ボス419と正面視左側(第1指掛け凸部432a側)の連結部434aとが当接し、第1の取付用ボス417と正面視左側の連結部434aとが当接した場合、第3の取付用ボス419と正面視右側の連結部434bとが当接するようになっている。また、ハンドル18の組付け状態においては、各取付用ボス417、418、419の前端縁と、開口部439A、439Bの周縁部(ベース板435の前面、連結部434a、434bの前縁部等)とが略面一となる。
(カバー部403)
カバー部403は、略半球状をなすカバー本体440と、カバー本体440の後縁部よりも若干内周側においてカバー本体440から後方に延出し、前記回転操作体402の前面側環状溝430bに挿入されるガイドリブ441と、前記ハンドル基部401の第1〜第3の取付用ボス417〜419に相対向するようにして、カバー本体440から後方に突出成形され、内周に雌ねじ部を有するカバーボス442、443、444とを備えている。ガイドリブ441の外径は、カバー本体440の後端縁の外径よりも若干小さく構成されている。そして、回転操作体402の開口部439A、439Bに挿通された第1〜第3の取付用ボス417、418、419と、カバーボス442、443、443とが、位置合わせされた後(カバーボス442、443、444の後端部を取付用ボス417、418、419に挿入した後)、ハンドル基部401(隔壁部413)の後面側からねじで固定される。尚、カバー部403は絶縁体(ABS等)で構成されている。
(タッチセンサ451)
タッチセンサ451は、例えば静電容量の変化に基づき、人手が触れたことを検知することができるものである。タッチセンサ451は、金属製のリード部452を備え、リード部452には前後に貫通するリード孔453が形成されている。また、タッチセンサ451は、中央ボス415と台座部421との間に配置され、リード部452が台座部421側に突出する向きで組付けられている(図10参照)。さらに、かかる組付け状態においては、タッチセンサ451のリード部452と、台座部421のうちリード孔453が形成された台座面とが前後に当接するとともに、リード孔453と、台座部421のねじ穴422とが合致するようになっている。
(第1ギア466)
第1ギア466は、円板状のベース部467と、ベース部467から後側に向けて突出する略円筒状の筒壁部468と、筒壁部468よりも内周側において、ベース部467の中心から後側へ突出する組付用ボス469とを備えている。ベース部467には、回転操作体402のセンター部433に設けられた2箇所のギア用ボス437に相対するようにして透孔470が形成されており、これら透孔470とギア用ボス437の雌ねじ部とが位置合わせされた状態でねじ止め固定されている。
また、ハンドル基部401に対する回転操作体402の組み付けに際しては、組付用ボス469が前記ハンドル基部401の中央ボス415に内挿される。これにより、ハンドル基部401に対し、回転操作体402が相対回動可能に取付けられる。
加えて、前記筒壁部468の外周には、前記2箇所の透孔470に対応するようにしてスリット471(図9参照)が形成されている。これにより、筒壁部468は、2つに分断されている。さらに、2つの筒壁部468のうち、一方の筒壁部468には外歯472が設けられている。
(ゼンマイばね475)
付勢手段としてのゼンマイばね475は、導電性を有する金属素材よりなり、図9に示すように、コイル状に巻回されたコイル部476と、コイル部476の両端から外方に向けて延び、先端が環状に曲げられたフック部477、478とを備えている。コイル部476は、第1ギア466の組付用ボス469と筒壁部468との間に形成された収容溝内に収容され、フック部477、478は、筒壁部468に形成されたスリット471を介して、筒壁部468の外方に延出している。
そして、一方のフック部477が、前記回転操作体402の一方の連結部434aに形成されたばね用ボス438(図9参照)の雌ねじ部に位置合わせされた状態で金属製のねじで固定されている。さらに、他方のフック部478は、ハンドル基部401の台座部421のねじ穴422(図8参照)に対し、タッチセンサ451のリード部452を挟んだ状態で(接続孔499aとともに)導電性を有する金属製のねじで固定されている。これにより、回転操作体402がゼンマイばね475の付勢力によって反時計回り方向に付勢される。さらには、タッチセンサ451と回転操作体402とが電気的に接続され、タッチセンサ451により回転操作体402に対して遊技者の手が触れたことを検知可能に構成されている。
また、ゼンマイばね475の付勢力により、反時計回り方向に回動応力を受ける回転操作体402は、非操作状態において、一方の連結部434bが第2の取付用ボス418に当接するとともに、他方の連結部434aが第3の取付用ボス419に当接することで、回転操作体402のそれ以上の反時計回り方向への回動が規制される。尚、このときの第2ギア448(回転軸447)の相対回動位置が、回動操作量ゼロの基準状態となり、この状態における可変抵抗器445の抵抗器本体446の抵抗値が、回動操作量ゼロに対応した値となる。
尚、回転操作体402とタッチセンサ451とをゼンマイばね475によって電気的に接続することにより、両者間をケーブル等の配線で電気的に接続する場合に比べ、ハンドル基部401内部の煩雑化を防止したり、ケーブル等の引き回し等の煩雑さを解消したりすることができ、結果的に作業性の向上を図ることができる。
(可変抵抗器445)
可変抵抗器445は、抵抗器本体446と、抵抗器本体446から突出する回転軸447とを有している。そして、ハンドル基部401の隔壁部413に形成された連通孔426(図10参照)に対して回転軸447を挿通させるようにして、抵抗器本体446が隔壁部413の後面側に設けられた図示しない設置部に取付けられている。また、回転軸447は、断面非円形状(略D字状)をなし、抵抗器本体446に対し360度自由回転可能となっている。抵抗器本体446は、前記回転軸447の回転角度に応じて抵抗値を可変とし、その抵抗値に関する信号を出力可能となっている。
(第2ギア448)
可変抵抗器445の回転軸447には、第2ギア448が挿通状態で嵌合されている。第2ギア448の外周領域のうち4分の3ほどの区間には、外歯449が形成されている。ハンドル基部401に対し回転操作体402が組み付けられた場合には、第1ギア466の外歯472と第2ギア448の外歯449とが噛合するようになっている。
そして、遊技者がゼンマイばね475の付勢力に抗して回転操作体402を時計回り方向へと回動操作させると、回転操作体402のセンター部433に取付けられた第1ギア466も時計回り方向へと回動する。また、上記のように、第1ギア466の外歯472には、第2ギア448の外歯449が噛合しているので、第1ギア466の回動に伴い、第2ギア448は反時計方向へと回動する。さらに、第2ギア448が回動すると、回転軸447も回動することとなり、可変抵抗器445の抵抗器本体446は、回転軸447の回転角度に応じた抵抗値をとり、その抵抗値に関する信号が出力される。
(ストップスイッチ455)
図10に示すように、ストップスイッチ455は、舌片状の押圧操作部456と、突出部457とを備え、前記大径部412内(中央ボス415の上方)において隔壁部413に対しねじ固定されている。突出部457は、ストップスイッチ455に内蔵されたばねの付勢力によって常には突出状態に維持されており、これにより、押圧操作部456が突出方向へと押し出された状態となっている。一方、押圧操作部456が押された場合には、突出部457が付勢力に抗して没入することとなる。
(ストップレバー458)
図10等に示すように、ストップレバー458は、ハンドル基部401の隔壁部413から前方に突出形成された支軸423に軸支される軸孔464と、第3の取付用ボス419に挿通される長孔465とを有するレバー本体部459と、レバー本体部459からハンドル18の外周側に延出し、大径部412の切欠き部414を介して大径部412よりも外周側に突出する操作部461と、ストップスイッチ455の押圧操作部456と当接可能な押圧作用部462とを備えている。そして、操作部461がハンドル18内周側に押圧操作されると、ストップレバー458は支軸423を中心に回動し、押圧作用部462によって押圧操作部456の先端が押圧される。押圧操作部456が押されることで突出部457が没入し、これによりストップスイッチ455によってストップレバー458の押圧操作が検出される。
さらに、ストップレバー458には、レバー本体部459から前方に突出する引っ掛け部460が設けられている。回転操作体402の非操作状態においては、ゼンマイばね475によって常に反時計回り方向に付勢される回転操作体402の後面側に形成された押圧部427(図9参照)と当該引っ掛け部460とが圧接するとともに、これに伴って押圧作用部462と押圧操作部456とが圧接し、突出部457が没入させられこととなる。つまり、回転操作体402が基準位置にある場合には、(遊技者が回転操作体402に手を触れても)遊技球が発射されないようになっている。
(スライド部材701)
さて、本実施形態では、ハンドル18が全体的に前後方向に変位可能に構成されている。以下、かかる構成を中心に説明する。図7(b)、図8、図9に示すように、ハンドル基部401の小径部411には、外周面の上下2箇所においてそれぞれスライド部材701が取付けられている。スライド部材701は、小径部411の外周面に当接状態でねじ固定される取付基部702と、取付基部702の前端縁から小径部411の外周側に突出する第1屈曲片703と、取付基部702の後端縁から小径部411の外周側に突出する第2屈曲片704と、第2屈曲片704の後面から後方に突出するばね支持ピン705とを備えている。
また、小径部411は、その後端部側が前面枠セット14に形成された挿通開口部700(図7(b)参照)に挿通されており、前記スライド部材701は、小径部411のうち前面枠セット14の背面側に位置した部位に取付けられている。
その一方で、図7(b)等に示すように、前面枠セット14の裏面側には、前記上下一対のスライド部材701に対応する位置においてそれぞれガイド金具711が設けられている。図8等に示すように、ガイド金具711は、前後に延び、スライド部材701の横幅よりも若干広い間隔を隔てて左右に対向する一対のガイド壁部712と、一対のガイド壁部712の後端部間を連結する支持壁部713と、支持壁部713の前面から前方に突出するばね支持ピン714と、各ガイド壁部712の前端部から外方に突出し、前面枠セット14の裏面側に当接状態でねじ固定される取付壁部715とを備えている。そして、各ガイド金具711の一対のガイド壁部712間に、それぞれスライド部材701が挿通されることで、前面枠セット14に対し、ハンドル基部401が前後にスライド可能に取付けられている。
また、前面枠セット14の裏面側には、前後に延在する略円筒状の補助筒体721が設けられている。補助筒体721の外径は、小径部411の内径よりも若干小さく構成されており、図7(b)に示すように、補助筒体721の前端部を含む部位が小径部411の内側に挿通されている。本実施形態のハンドル基部401は、基本的に、前面枠セット14に形成された前記挿通開口部700の開口縁と、補助筒体721とによって支持されている。さらに、ハンドル基部401は、スライド部材701がガイド金具711のガイド壁部712に当接することによって回動変位が規制されている。ちなみに、図示は省略するが、ハンドル18の電気機器の各種配線は、補助筒体721の内周側を介して、後方に取出されている。
さらに、スライド部材701のばね支持ピン705と、ガイド金具711のばね支持ピン714とにかけてコイルばね731が装着されている。これにより、コイルばね731によってハンドル基部401が常には前方に付勢されることとなる。本実施形態では、ハンドル18に対して後方への負荷が掛けられていない状態等では、ハンドル18はスライド範囲の前端部に位置するように構成されている。
また、本実施形態では、ハンドル18(ハンドル基部401)を後方に押し込める状態(解除状態)と、押込めない状態(入力ロック状態)とに状態変化するようになっている。より具体的には、ハンドル基部401の小径部411には、左右2箇所において、大径部412との連接部位から後方に向けて長手方向中央部を若干超えた部位にまで延在する凹条部741が形成されている。これにより、図9に示すように、小径部411の内周側には、前記凹条部741の後端部に対応する位置において、小径部411の内周面から直交する方向に突出する受壁部742が形成されている。
その一方で、補助筒体721の外周面には、その周方向に沿って延在するレール722が形成されている。これに対し、前面枠セット14の裏面側には、レール722をその長手方向の所定範囲にわたって前後に挟み、かつ、補助筒体721が脱落しないように補助筒体721のレール722周辺部を支持する一対のレールガイドを備えた図示しない筒支持部材が設けられている。これにより、当該筒支持部材によって補助筒体721が前面枠セット14に対して回転自在に取付けられている。尚、ハンドル基部401は、スライド部材701の第1屈曲部703が前面枠セット14の裏面に当接する(別途の保護部材を介在させてもよい)ことによって、それ以上の前方への変位が規制され、小径部411の後端部が図示しない筒支持部材のレールガイドに当接することによって、それ以上の後方への変位が規制される。
また、前面枠セット14の裏面側には、補助筒体721を回転させるためのステッピングモータ733が設けられている。ステッピングモータ733の駆動軸734にはピニオン735が取付けられている。これに対し、補助筒体721の外周面には、前記ピニオン735と噛み合う外歯723が突設されている。そして、ステッピングモータ733の駆動により、補助筒体721が回転するようになっている。
さらに、補助筒体721には、前端部を含む範囲において、上下に相対する位置に一対の切欠き部725が形成されている。通常、補助筒体721は、その前部のうち、切欠き部725が形成されていない部位(以下、「規制壁部726」と称する)が左右に相対するような姿勢とされている。この状態では、前記小径部411の受壁部742と、規制壁部726とが前後に対向する相対位置関係となる。従って、ハンドル18を後方に押し込もうとしても、規制壁部726の前端部と、受壁部742とが当接して、ハンドル18を後方に変位させることができないようになっている。
その一方で、ステッピングモータ733の駆動により、補助筒体721が回転し、前後方向において、ハンドル基部401の受壁部742と、補助筒体721の切欠き部725との位置が合致する相対位置関係となると、受壁部742の後方への変位が規制壁部726に干渉されなくなり、ハンドル18を後方に押圧した場合に、受壁部742が切欠き部725に挿入されるようになる。このため、ハンドル18を後方に押し込める状態となる。本実施形態では、補助筒体721及びステッピングモータ733がロック切替手段を構成する。
また、ハンドル18の小径部411のうち前面枠セット14の裏面側に位置する部位には、外周面から外方に突出する検知リブ743が設けられている。その一方で、前面枠セット14の裏面側には、前記検知リブ743を挟んだ位置に設けられる一対の発光部737及び受光部738を具備する入力検知センサ736が設けられている。通常、発光部737から発せられた光は、検知リブ743により遮られているが、ハンドル18が後方に押し込まれると、受光部738に入射することとなり、これによって、ハンドル18が後方に押し込まれたことが検知されるようになっている。尚、入力検知センサ736は、サブ制御装置262の入出力ポート554と電気的に接続されている。
後方に押し込まれたハンドル18は、ハンドル18に負荷された力が解除されると、上下一対のコイルばね731の付勢力によって、前方に変位して元の基準位置に戻るようになっている。尚、コイルばね731の数や配置や大きさ等は特に限定されるものではなく、機種毎にハンドル18の重さや構造等に応じて適宜変更可能である。尚、本実施形態では、ハンドル18の回転操作体402を回動させて、発射装置60による遊技球の打出し強さを変更するための操作が第1操作に相当し、ハンドル18を後方に押し込んで後方に変位させて、演出(詳しくは後述するボタン演出)に際しての入力を行うための操作が第2操作に相当する。
次に、パチンコ機10の電気的構成について説明する。図11は、本パチンコ機10の電気的構成を示すブロック図である。主制御手段としての主制御装置261(主基板)には、演算装置である1チップマイコンとしてのCPU501が搭載されている。CPU501には、該CPU501により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶したROM502と、そのROM502内に記憶される制御プログラムの実行に際して各種のデータ等を一時的に記憶するメモリであるRAM503と、割込回路やタイマ回路、データ送受信回路などの各種回路等が内蔵されている。但し、CPU、ROM及びRAMが1チップ化されておらず、それぞれの機能毎にチップ化されている構成であってもよい。
RAM503は、CPU501の内部レジスタの内容やCPU501により実行される制御プログラムの戻り先番地などが記憶されるスタックエリアと、各種フラグ及びカウンタ、I/O等の値が記憶される作業エリア(作業領域)と、バックアップエリア503aとを備えている。
また、RAM503は、パチンコ機10の電源のオフ後においても電源装置313からバックアップ電圧が供給されてデータを保持(バックアップ)できる構成となっており、スタックエリア、作業エリア及びバックアップエリア503aに記憶されるすべてのデータがバックアップされるようになっている。
バックアップエリア503aは、停電などの発生により電源が切断された場合において、電源の再入時にパチンコ機10の状態を電源切断前の状態に復帰させるべく、電源切断時(停電発生時を含む。以下同様)のスタックポインタや、各レジスタ、I/O等の値を記憶しておくエリアである。バックアップエリア503aへの書き込みは、メイン処理によって電源切断時に実行され、逆にバックアップエリア503aに書き込まれた各値の復帰は、電源入時(停電解消による電源入を含む。以下同様)のメイン処理において実行される。なお、CPU501のNMI端子(ノンマスカブル割込端子)には、停電等の発生による電源断時に、後述する停電監視回路542から出力される停電信号SK1が入力されるように構成されており、停電の発生により、停電処理(NMI割込み処理)が即座に実行される。
なお、少なくともスタックエリアとバックアップエリア503aとに記憶されるデータをバックアップすれば、必ずしもすべてのエリアに記憶されるデータをバックアップする必要はない。例えば、スタックエリアとバックアップエリア503aとに記憶されるデータをバックアップし、作業エリアに記憶されるデータをバックアップしない構成としてもよい。
かかるROM502及びRAM503を内蔵したCPU501には、アドレスバス及びデータバス等で構成されるバスライン504を介して入出力ポート505が接続されている。入出力ポート505には、後述するRAM消去スイッチ回路543、払出制御装置311、サブ制御装置262、第1及び第2特別表示装置43L、43R、普通図柄表示装置41等が接続されている。この構成により、上述した特別表示装置43L、43R、及び普通図柄表示装置41は、主制御装置261により直接的に制御される。一方、装飾図柄表示装置42は、サブ制御装置262を介して制御される。
その他、便宜上、各種中継基板等の図示は省略するが、入出力ポート505には、入賞口スイッチ221、カウントスイッチ223、始動入賞ユニットスイッチ224a,224b、スルーゲートスイッチ225などの各種検出スイッチや、各種基板などの各種電気部品が接続されている。つまり、主制御装置261には、各種ケーブルコネクタのコネクタを接続するための複数の端子部(基板側コネクタ)が設けられているが、これら端子部等により、入出力ポート505が構成される。
サブ制御手段としてのサブ制御装置262(サブ制御基板)は、演算装置であるCPU551、該CPU551により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶したROM552、該ROM552内に記憶される制御プログラムの実行に際して各種のデータ等を一時的に記憶するメモリであるRAM553、入出力ポート554、バスライン555を備えるとともに、その他にも図示しない割込回路やタイマ回路、データ送受信回路などの各種回路等を備えている。RAM553は、CPU551による各種プログラムの実行時に使用されるワークデータやフラグを一時的に記憶するメモリである。
入出力ポート554には、バスライン555を介してCPU551、ROM552、RAM553が接続されるとともに、表示制御装置45が接続されている。さらに、入出力ポート554には、スピーカSP、演出ボタン125、各種電飾部及びランプ102〜104が接続されている。
サブ制御装置262のCPU551は、例えば主制御装置261から送信される指令信号(例えば変動パターンコマンド)に基づいて、表示制御装置45に表示制御を実行させたり、音声の制御を行ったりする。なお、上記のように、本実施形態では、主制御装置261が制御する第1及び第2特別表示装置43L、43Rにて大当たりか否かを表示するようになっており、サブ制御装置262が制御する装飾図柄表示装置42では、前記特別表示装置43L、43Rの表示に合わせた表示が行われる。
また、払出制御装置311は、払出装置358により賞球や貸し球の払出制御を行うものである。演算装置であるCPU511は、そのCPU511により実行される制御プログラムや固定値データ等を記憶したROM512と、ワークメモリ等として使用されるRAM513とを備えている。
払出制御装置311のRAM513は、主制御装置261のRAM503と同様に、CPU511の内部レジスタの内容やCPU511により実行される制御プログラムの戻り先番地などが記憶されるスタックエリアと、各種フラグ及びカウンタ、I/O等の値が記憶される作業エリア(作業領域)と、バックアップエリア513aとを備えている。
RAM513は、パチンコ機10の電源のオフ後においても電源装置313からバックアップ電圧が供給されてデータを保持(バックアップ)できる構成となっており、スタックエリア、作業エリア及びバックアップエリア513aに記憶されるすべてのデータがバックアップされるようになっている。なお、少なくともスタックエリアとバックアップエリア513aとに記憶されるデータをバックアップすれば、必ずしもすべてのエリアに記憶されるデータをバックアップする必要はない。例えば、スタックエリアとバックアップエリア513aとに記憶されるデータをバックアップし、作業エリアに記憶されるデータをバックアップしない構成としてもよい。
バックアップエリア513aは、停電などの発生により電源が切断された場合において、電源の再入時にパチンコ機10の状態を電源切断前の状態に復帰させるべく、電源切断時のスタックポインタや、各レジスタ、I/O等の値を記憶しておくエリアである。このバックアップエリア513aへの書き込みは、メイン処理によって電源切断時に実行され、バックアップエリア513aに書き込まれた各値の復帰は電源入時のメイン処理において実行される。なお、主制御装置261のCPU501と同様、CPU511のNMI端子にも、停電等の発生による電源遮断時に停電監視回路542から停電信号SK1が入力されるように構成されており、その停電信号SK1がCPU511へ入力されると、停電時処理としてのNMI割込み処理が即座に実行される。
作業エリアには、払出制御装置311による賞球の払出許可が設定される払出許可フラグと、主制御装置261から送信されたコマンドを受信した場合に設定されるコマンド受信フラグと、主制御装置261から送信されたコマンドが記憶されるコマンドバッファとが設けられている。
払出許可フラグは、賞球の払出許可を設定するフラグであり、主制御装置261から賞球の払出を許可する特定のコマンドが送信され、その特定のコマンドを受信した場合にオンされ、初期設定の処理又は電源遮断前へ復帰された場合にオフされる。本実施形態では、特定のコマンドは、払出制御装置311のRAM513の初期処理の指示をする払出初期化コマンドと、賞球の払出を指示する賞球コマンドと、主制御装置261が復電された場合に送信される払出復帰コマンドの3つである。
コマンド受信フラグは、払出制御装置311がコマンドを受信したか否かを確認するフラグであり、いずれかのコマンドを受信した場合にオンされ、払出許可フラグと同様に、初期設定の処理又は電源遮断前へ復帰された場合にオフされるとともに、コマンド判定処理により受信されたコマンドの判定が行われた場合にオフされる。
コマンドバッファは、主制御装置261から送信されるコマンドを一時的に記憶するリングバッファで構成されている。
かかるROM512及びRAM513を内蔵したCPU511には、アドレスバス及びデータバスで構成されるバスライン514を介して入出力ポート515が接続されている。入出力ポート515には、RAM消去スイッチ回路543、主制御装置261、発射制御装置312、払出装置358等がそれぞれ接続されている。
カードユニット接続基板314は、パチンコ機10前面の貸球操作部(球貸しボタン121及び返却ボタン122)と、遊技ホール等にてパチンコ機10の側方に配置されるカードユニット(球貸しユニット)とにそれぞれ電気的に接続され、遊技者による球貸し操作の指令を取り込んでそれをカードユニットに出力するものである。なお、カードユニットを介さずに球貸し装置等から上皿19に遊技球が直接貸し出される現金機では、カードユニット接続基板314を省略することも可能である。
発射制御装置312は、発射装置60による遊技球の発射を許可又は禁止するものであり、発射装置60は、所定条件が整っている場合に駆動が許可される。発射制御装置312には、上述した可変抵抗器445、タッチセンサ451、及び、ストップスイッチ455が電気的に接続されており、可変抵抗器445からは抵抗値に関する信号が、タッチセンサ451からは遊技者が回転操作体402に触れているか否かに関する信号が、また、ストップスイッチ455からはストップレバー459が押圧操作されているか否かに関する信号が、それぞれ発射制御装置312に対し入力されるようになっている。
そして、払出制御装置311から発射許可信号が出力されていること、遊技者がハンドル18(回転操作体402)に触れている旨の信号がタッチセンサ451から出力されていること、ストップレバー459(押圧操作部456、突出部457)が押圧操作されている旨の信号がストップスイッチ455から出力されていないことを条件に、発射装置60(ソレノイド)が駆動され、ハンドル18の操作量(回転操作体402の回動量)に応じた強度で遊技球が1球ずつ発射される。尚、発射に際しては、前記可変抵抗器445から入力される抵抗値に関する信号に基づき、発射制御装置312により発射装置60(ソレノイド)への供給電力が調整等され、結果として遊技球の発射速度が調整されるようになっている。
また、本実施形態では、可変抵抗器445による回転操作体402の回動量(回転位相)の情報が、サブ制御装置262にも入力されるように構成されている。
表示制御装置45は、サブ制御装置262からの指示に従い、装飾図柄表示装置42における装飾図柄の変動表示を実行するものである。この表示制御装置45は、CPU521と、プログラムROM522と、ワークRAM523と、ビデオRAM524と、キャラクタROM525と、ビデオディスプレイプロセッサ(VDP)526と、入力ポート527と、出力ポート529と、バスライン530,531とを備えている。入力ポート527にはサブ制御装置262の入出力ポート554が接続されている。また、入力ポート527には、バスライン530を介して、CPU521、プログラムROM522、ワークRAM523、VDP526が接続されている。また、VDP526にはバスライン531を介して出力ポート529が接続されており、その出力ポート529には液晶表示装置たる装飾図柄表示装置42が接続されている。
表示制御装置45のCPU521は、サブ制御装置262から送信される表示コマンドを、入力ポート527を介して受信するとともに、受信コマンドを解析し又は受信コマンドに基づき所定の演算処理を行ってVDP526の制御(具体的にはVDP526に対する内部コマンドの生成)を実施する。これにより、装飾図柄表示装置42における表示制御を行う。
プログラムROM522は、そのCPU521により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶するメモリであり、ワークRAM523は、CPU521による各種プログラムの実行時に使用されるワークデータやフラグを一時的に記憶するメモリである。
ビデオRAM524は、装飾図柄表示装置42に表示される表示データを記憶するメモリであり、このビデオRAM524の内容を書き替えることにより、装飾図柄表示装置42の表示内容が変更される。キャラクタROM525は、装飾図柄表示装置42に表示される図柄などのキャラクタデータを記憶するメモリである。
VDP526は、装飾図柄表示装置42に組み込まれたLCDドライバ(液晶駆動回路)を直接操作する一種の描画回路である。VDP526はICチップ化されているため「描画チップ」とも呼ばれ、その実体は、描画処理専用のファームウェアを内蔵したマイコンチップとでも言うべきものである。VDP526は、CPU521、ビデオRAM524等のそれぞれのタイミングを調整してデータの読み書きに介在するとともに、ビデオRAM524に記憶される表示データを所定のタイミングで読み出して装飾図柄表示装置42に表示させる。
また、電源装置313は、パチンコ機10の各部に電力を供給する電源部541と、停電等による電源遮断を監視する停電監視回路542と、RAM消去スイッチ323に接続されてなるRAM消去スイッチ回路543とを備えている。
電源部541は、図示しない電源経路を通じて、主制御装置261や払出制御装置311等に対して各々に必要な動作電源を供給する。その概要としては、電源部541は、外部より供給される交流24ボルト電源を取り込み、各種スイッチやモータ等を駆動する+12V電源、ロジック用の+5V電源、RAMバックアップ用のバックアップ電源などを生成し、これら+12V電源、+5V電源及びバックアップ電源を主制御装置261や払出制御装置311等に対して供給する。なお、発射制御装置312に対しては払出制御装置311を介して動作電源(+12V電源、+5V電源等)が供給される。同様に、各種スイッチやモータ等には、これらが接続される制御装置を介して動作電源が供給されることとなる。
停電監視回路542は、停電等の発生による電源断時に、主制御装置261のCPU501及び払出制御装置311のCPU511の各NMI端子へ停電信号SK1を出力する回路である。停電監視回路542は、電源部541から出力される最大電圧である直流安定24ボルトの電圧を監視し、この電圧が22ボルト未満になった場合に停電(電源断)の発生と判断して、停電信号SK1を主制御装置261及び払出制御装置311へ出力する。この停電信号SK1の出力によって、主制御装置261及び払出制御装置311は、停電の発生を認識し、停電時処理(NMI割込み処理)を実行する。
なお、電源部541は、直流安定24ボルトの電圧が22ボルト未満になった後においても、かかる停電時処理の実行に充分な時間の間、制御系の駆動電圧である5ボルトの出力を正常値に維持するように構成されている。よって、主制御装置261及び払出制御装置311は、停電時処理を正常に実行し完了することができる。
RAM消去スイッチ回路543は、RAM消去スイッチ323のスイッチ信号を取り込み、そのスイッチ323の状態に応じて主制御装置261のRAM503及び払出制御装置311のRAM513のバックアップデータをクリアする回路である。RAM消去スイッチ323が押下された際、RAM消去スイッチ回路543は、RAM消去信号SK2を主制御装置261及び払出制御装置311に出力する。RAM消去スイッチ323が押下された状態でパチンコ機10の電源が投入されると(停電解消による電源入を含む)、主制御装置261及び払出制御装置311においてそれぞれのRAM503,513のデータがクリアされる。
次に、サブ制御装置262において、主制御装置261から受信した変動パターンコマンドに基づいて、演出操作手段としての演出ボタン125を使用した演出を実行するか否かを決定するボタン演出設定処理について、図12を参照して説明する。尚、当該ボタン演出設定処理は、所定時間毎(2msec毎)に行われるサブ制御装置262の通常処理の表示設定処理において実行される。ちなみに、表示設定処理では、表示制御装置45へ出力する表示コマンドを生成する等の各種の演算処理及びコマンドの出力設定が行われ、装飾図柄表示装置42において表示する表示態様等が決定されることとなる。例えば、変動パターンコマンド及び図柄コマンドを受信した場合、サブ制御装置262は、変動種別、変動時間、及び停止図柄等に基づいて、対応するテーブルを参照し、表示パターン等を決定する。そして、決定事項を表示コマンドとして表示制御装置45に出力する等の制御を行う。
また、表示制御装置45は、サブ制御装置262からの指令に応じて描画処理を行い、装飾図柄表示装置42での装飾図柄の変動表示を開始する。なお、主制御装置261から変動パターンコマンドが一旦受信されると、当該変動パターンに対応する変動時間が経過するまでの間、サブ制御装置262と表示制御装置45との協働のもとに図柄の変動表示が継続される。
先ず、ステップS7101では、変動パターンコマンドを受信したか否かを判別する。ステップS7101で否定判別された場合には、そのまま本処理を終了する。一方、ステップS7101で肯定判別された場合には、ステップS7102において、変動パターンコマンド等に基づいて、大当たり状態が発生するか否かを判別する。ステップS7102で肯定判別された場合、ステップS7103において、ボタン演出カウンタの値が「0〜6」であるか否かを判別する。ここで、「ボタン演出」とは、演出ボタン125を用いた演出のことであり、ボタン演出カウンタとは、例えば「0〜19」の範囲で順に1ずつ加算され、上限値に達した後、下限値に戻るループカウンタである。また、ボタン演出カウンタは定期的に更新されるとともに、更新の都度、対応するカウンタバッファ(ボタン演出カウンタバッファ)にボタン演出カウンタの値が記憶される。本ステップS7103では、ボタン演出カウンタバッファに記憶されているボタン演出カウンタバッファの値が「0〜6」であるか否かを判別する。
ステップS7103で否定判別された場合、そのまま本処理を終了する。一方、ステップS7103で肯定判別された場合、ステップS7104において、ボタン演出カウンタの値に基づいて、第1ボタン演出テーブルを参照して、ボタン演出のパターンを決定する。
ここで、第1ボタン演出テーブルとは、大当たりとなることを教示する変動表示において、ボタン演出を実行する場合に参照されるテーブルであって、ボタン演出カウンタの値と、ボタン演出パターンとが対応付けされている。本実施形態では、ボタン演出カウンタバッファに記憶されているボタン演出カウンタの値が「0、1」の場合に第1ボタン演出を行い、「2〜6」の場合に第2ボタン演出を行うようになっている。
尚、第1ボタン演出及び第2ボタン演出の詳細については後述する。また、本実施形態では、ボタン演出カウンタによって、ボタン演出を実行するか否かと、ボタン演出パターンとを決定しているが、ボタン演出パターンを決定するためのカウンタを別途設けることとしてもよい。
ステップS7104の後、ステップS7105では、ボタン演出を実行することを示す第1、第2ボタン演出フラグのうち対応するものをオン設定する。すなわち、第1ボタン演出を行う場合には第1ボタン演出フラグをオン設定し、第2ボタン演出を行う場合には第2ボタン演出フラグをオン設定する。続くステップS7106では演出制御タイマの設定を行う。ここでは、変動表示の開始からボタン演出を開始させるまでの待機時間に相当する値が設定される。その後、本処理を終了する。
また、ステップS7102で否定判別された場合には、ステップS7107において、前後外れリーチであるか否かを判別する。ステップS7107で否定判別された場合には、そのまま本処理を終了する。一方、ステップS7107で肯定判別された場合には、ステップS7108において、ボタン演出カウンタの値が「0、1」であるか否かを判別する。ステップS7108で否定判別された場合には、そのまま本処理を終了する。
一方、ステップS7108で肯定判別された場合には、ステップS7109において、ボタン演出カウンタの値に基づいて、第2ボタン演出テーブルを参照して、ボタン演出のパターンを決定する。本実施形態では、ボタン演出カウンタバッファに記憶されているボタン演出カウンタの値が「0」の場合に第1ボタン演出を行い、「1」の場合に第2ボタン演出を行うようになっている。
ステップS7109の後、ステップS7110では、ボタン演出を実行することを示す第1、第2ボタン演出フラグのうち対応するものをオン設定する。続くステップS7111では演出制御タイマに対して、変動表示の開始からボタン演出を開始させるまでの待機時間に相当する値を設定する。その後、本処理を終了する。
次に、演出ボタン125の操作等に関するボタン制御処理について、図13を参照して説明する。尚、当該ボタン制御処理についても、所定時間毎(2msec毎)に行われるサブ制御装置262の通常処理の表示設定処理において実行される。
先ず、ステップS7201では、第1ボタン演出フラグ又は第2ボタン演出フラグがオン設定されているか否かを判別する。ステップS7201で肯定判別された場合、ステップS7202において、有効期間フラグがオン設定されているか否かを判別する。有効期間フラグとは、演出ボタン125の操作に応じて演出が行われるボタン演出の期間中であることを示すフラグである。
ステップS7202で否定判別された場合、ステップS7203において、演出制御タイマを1減算する。すなわち、ボタン演出設定処理にて、ボタン演出フラグがオン設定された後、演出制御タイマに対して変動表示の開始からボタン演出を開始させるまでの待機時間に相当する値が設定されているため、その値から2msec毎に1減算していく。
ステップS7203の後、ステップS7204では演出制御タイマの値が0であるか否かを判別する。ステップS7204で否定判別された場合には、そのまま本処理を終了する。一方、ステップS7204で肯定判別された場合には、ステップS7205において、有効期間フラグをオン設定する。
ステップS7205の後、ステップS7206において、第1ボタン演出フラグがオン設定されているか否かを判別する。ステップS7206で肯定判別された場合には、ステップS7207において第1ボタン演出を開始させる。一方、ステップS7206で否定判別された場合、すなわち、第2ボタン演出フラグがオン設定されている場合には、ステップS7208において、第2ボタン演出を開始させる。第1ボタン演出及び第2ボタン演出では、装飾図柄表示装置42において専用の演出表示や、演出ボタン125及びハンドル18の操作方法のガイダンス等が行われるとともに、演出ボタン125やハンドル18の入力操作に応じて、対応する演出表示が行われる。尚、第1ボタン演出や第2ボタン演出の態様例については後述する。
ステップS7207、又は、ステップS7208の後、続くステップS7209では、演出制御タイマに対し、ボタン演出が終了するまでの有効期間に相当する値が設定される。
さらに、ステップS7210では、ハンドル18を後方に押し込める状態(解除状態)に切替える。すなわち、ステッピングモータ733を駆動させて補助筒体721を回転させ、小径部411の受壁部742と、補助筒体721の規制壁部726とが干渉しないような相対位置関係とする。その後、本処理を終了する。
また、ステップS7202で肯定判別された場合には、ステップS7211において、第1ボタン演出フラグがオン設定されているか否かを判別する。ステップS7211で肯定判別された場合には、ステップS7212において、演出ボタン125の操作が行われたか否かを判別する。さらに、ステップS7212で否定判別された場合、ステップS7213において、ハンドル18を後方に押し込む操作(ハンドル入力操作)が行われたか否か、すなわち、入力検知センサ736の検知が行われたか否かを判別する。
ステップS7212又はステップS7213のどちらか一方で肯定判別された場合には、ステップS7214において、演出ボタン125の操作に対応する演出を設定する。すなわち、第1ボタン演出フラグがオンされている場合(第1ボタン演出が行われる場合)には、演出ボタン125を操作しても、ハンドル18を後方に押し込み操作しても、同じ演出が導出されることとなる。換言すれば、演出ボタン125を左手で使用して操作しなくても、ハンドル18を握って遊技球の打出し操作を行っている右手でハンドル18を後方に押し込む操作を行うことで、第1ボタン演出を導出させることができる。
尚、第1ボタン演出としては、例えば、リーチの発生時に演出ボタン125の操作を促すガイダンスが行われ、そのタイミングで演出ボタン125及びハンドル18のうちどちらか一方の入力操作を行うと、装飾図柄表示装置42にて大当たりへの期待度を示す予告演出が導出されるといった一連の演出が挙げられる。より具体的に、例えば、「大当たり」に際して選択され難く、「外れ」の際に選択され易い表示として「泡」を設定し、「大当たり」に際して選択され易く、「外れ」の際に選択され難い表示として「魚群」を設定し、大当たりするか否かやリーチの種別等に応じて、導出される表示内容が決定され、有効期間における演出ボタン125やハンドル18の入力操作を契機として、前記決定された表示内容が導出されることとなる。
ステップS7214の後、ステップS7215において、オン設定されているボタン演出フラグをオフし、ステップS7216において、有効期間フラグをオフする。さらに、ステップS7217において、ハンドル18を入力ロック状態に切替える。すなわち、ステッピングモータ733を駆動させて補助筒体721を回転させ、小径部411の受壁部742と、補助筒体721の規制壁部726とが前後に対向するような相対位置関係とする。その後、本処理を終了する。
尚、上記のように第1ボタン演出が行われる場合、基本的に、第1ボタン演出が開始されること(演出ボタン125の操作を促すガイダンス等)を遊技者に教示するように構成されているが、本実施形態では、第1ボタン演出が開始されることを教示しないパターンも用意されている。この場合においても、ハンドル18が解除状態に切替えられるため、試しにハンドル18を後方に押圧してみた遊技者は、ハンドル18が後方に押し込めることに驚くとともに、装飾図柄表示装置42にて大当たりが教示されるため、高揚感が飛躍的に高まることとなる。
また、ステップS7212及びステップS7213で共に否定判別された場合には、ステップS7218において、演出制御タイマの値を1減算する。その後、ステップS7219において、演出制御タイマの値が0であるか否かを判別する。ステップS7219で否定判別された場合には、そのまま本処理を終了する。一方、ステップS7219で肯定判別された場合には、上記ステップS7215に移行する。
また、ステップS7211で否定判別された場合、すなわち、第2ボタン演出フラグがオン設定されている場合には、ステップS7220において、演出ボタン125の操作が行われたか否かを判別する。ステップS7220で肯定判別された場合には、ステップS7221において対応する演出を実行する処理を行う。
ステップS7220で否定判別された場合には、ステップS7222において、ハンドル入力操作が行われたか否かを判別する。ステップS7222で肯定判別された場合には、ステップS7223において、対応する演出を実行する処理を行う。当該処理では、場合によって、上記ステップS7221の演出ボタン125が操作された場合とは異なる演出が導出される。すなわち、第2ボタン演出フラグがオンされている場合(第2ボタン演出が行われる場合)には、左手で演出ボタン125を操作した場合と、右手でハンドル18を押圧操作した場合とで、異なるリアクション演出が行われることとなる。
尚、第2ボタン演出としては、例えば、スーパーリーチの発生時に導出される演出の一種であって、装飾図柄表示装置42では戦闘機が表示され、左手で操作する演出ボタン125の入力操作があった場合には戦闘機が左に移動し、右手で操作するハンドル18の入力操作があった場合には戦闘機が右に移動する。そして、「確変大当たり」又は「通常大当たり」に当選している場合であって、敵機に撃墜されることなくミッションを成功させた場合には、「確変大当たり」又は「通常大当たり」に当選した旨を装飾図柄表示装置42において教示する。尚、「確変大当たり」に当選した場合であって、第2ボタン演出を成功させた場合には、装飾図柄表示装置42において、対応する変動表示の最後に、60%の確率で「確変大当たり」に当選したことを教示し、40%の確率で「確変大当たり」又は「通常大当たり」のどちらに当選したのかの判別がつかないように、「確変大当たり」又は「通常大当たり」のどちらに当選したことを教示する。また、ミッションには難易度が複数段階設定されている。
一方、「確変大当たり」又は「通常大当たり」に当選している場合であっても、上記第2ボタン演出にて敵機に撃墜された場合には、最終的にはミッションが成功する演出が行われる「復活演出」が導出される。但し、「復活演出」が行われる場合には、「確変大当たり」の場合であっても、変動表示に際して「確変大当たり」であることが教示されることはなく、「通常大当たり」に当選した場合と同様に、装飾図柄表示装置42を視認するだけでは「確変大当たり」又は「通常大当たり」のどちらに当選したのかの判別がつかないような教示が行われる。
また、「特殊確変」又は「特殊通常」に当選している場合であって、第2ボタン演出が行われる場合には、「確変大当たり」又は「通常大当たり」に当選している場合とは異なるミッションが付与される。「特殊確変」に当選している場合であって、ミッションに成功した場合には、「特殊確変」であることが教示される(確変ステージに移行する)。さらに、ミッションには難易度が複数段階で設定されている。
尚、ここで言う「ステージ」とは、変動表示が行われる通常の遊技状態において、背景や登場キャラクタ等を変化させて、高確率状態や高入球状態等の所定の状態にあることを示唆したり、演出方法を変化させて、通常遊技に際しての倦怠感を抑制したりする目的で複数設けられている。ちなみに、確変ステージは、高確率状態に対応しており、装飾図柄表示装置42を視認すれば高確率状態であることを把握することができる。
一方、「特殊確変」であっても、ミッションに失敗した場合には、装飾図柄表示装置42を視認しただけでは、「特殊確変」又は「特殊通常」のどちらに当選したのかが分からないような表示が行われる(確率状態不明ステージに移行する)。尚、「確率状態不明ステージ」とは、通常の「通常ステージ」よりも、高確率状態である期待度が高いステージである。
加えて、「特殊通常」に当選している場合には、必ずミッションが失敗する表示が行われる。その後、確率状態不明ステージ、又は、通常ステージに移行する。但し、「特殊通常」に当選している場合に「確率状態不明ステージ」に移行した場合には、多くとも、変動表示が50回行われるまでには、「通常ステージ」に移行するようになっている。
尚、「前後外れリーチ」が導出される場合においても、上記各種第2ボタン演出が導出される場合がある。この場合は、装飾図柄表示装置42において必ずミッションが失敗する表示がなされる。
ステップS7221、又は、ステップS7223の後、或いは、ステップS7222で否定判別された場合には、上記ステップS7218に移行する。
また、ステップS7201で否定判別された場合には、ステップS7224において、大当たり状態中であるか否かを判別する。ステップS7224で否定判別された場合には、ステップS7225において、リーチ中であるか否かを判別する。ステップS7224又はステップS7225で肯定判別された場合には、そのまま本処理を終了する。
一方、ステップS7224及びステップS7225で共に否定判別された場合には、ステップS7226において、演出ボタン125の操作があるか否かを判別する。ステップS7226で否定判別された場合には、そのまま本処理を終了する。一方、ステップS7226で肯定判別された場合には、ステップS7227において、ステージ変更処理を行ってから、本処理を終了する。
以上詳述したように、第1実施形態によれば、ハンドル18は、発射装置60による遊技球の打出し強さを調節するための回動操作が行えるだけでなく、演出(本例ではボタン演出)に関する入力を行うための後方への押込み操作を行うことができるように構成されている。これにより、ハンドル18に対する操作を行うだけで、すなわち、右手を動かすだけで、遊技球の打出し強さの調節と、ボタン演出に際しての入力とを行うことができる。このため、ボタン演出の入力を行うために行われていた操作をハンドル18による入力操作(第2操作)に割り当てることができ、ハンドル18を操作している右手とは反対の左手を動かしたり、ハンドル18を操作している右手を一旦ハンドル18から離したりしなくても、ボタン演出に際しての入力を行うことができる。従って、入力操作に関する利便性の向上を図ることができる。
さらには、ハンドル18の回転操作体402を回動させるのではなく、ハンドル18全体を後方に変位させることで、遊技球の打出し強さの調節入力以外の入力を行うといった新規な入力方法を採用することによってマンネリ化を抑制するとともに、演出ボタン125と併用することで、入力操作可能な手段の数や入力操作方法を増やすことにもなり、上記実施形態の第2ボタン演出等のように、演出の多様化等を図ることができる。従って、遊技者の入力操作をより魅力的かつ快適なものとすることができる。
また、上記実施形態では、第1ボタン演出が導出された場合、ハンドル18を後方に押し込むといった入力操作を行うことで、演出ボタン125への操作による入力を代行することができる。例えば、ドリンク等を左手に持っている場合に、第1ボタン演出が発生した場合にも、遊技者は慌てることなく、十分に落ち着いて対処することができる。従って、演出ボタン125の操作の機会(第1ボタン演出に対応する有効期間)を逃したり、ドリンクをこぼしてしまったり等の各種不具合を防止することができる。また、例えば、椅子の背もたれにもたれて遊技をリラックスして行っていても、第1ボタン演出が導出された場合に姿勢を戻さなければ、対応する演出を堪能することができないといった事態を回避することができる。従って、遊技者に急激な姿勢変化を強いることないことから、快適に遊技を行うことができる上、入力動作が間に合わない等の事態を抑止することができ、演出ボタン125の入力を行った場合に堪能し得る演出をより確実に堪能することができる。
さらに、上記実施形態では、補助筒体721によって(補助筒体721の規制壁部726と、ハンドル基部401の受壁部742とが干渉して)ハンドル18の後方への変位が規制される入力ロック状態と、補助筒体721との干渉が回避され、ハンドル18を後方に変位させることのできる解除状態とに切替わるように構成されている。このように、ハンドル18の入力操作(後方への押込み操作)が解除状態でしか行えない構成とすることによって、ハンドル18の入力操作に対して演出的な重みを持たせることができ、ハンドル18の入力操作を演出に絡めて効果的に利用することができる。また、入力ロック状態と解除状態とが機械的に切り替わることから、例えば、ハンドル18の入力操作があっても、ボタン演出中でない限り、対応する入力は無効にするといった構成に比べ、制御の簡素化を図ることができる。さらに、ハンドル18の入力操作を許容するための構成(例えば、スライド部材701とガイド金具711との間に装着されるコイルばね731等)の劣化を抑制することができる。
また、解除状態では、ハンドル18の入力操作を行いつつ、回転操作体402の回動操作を並行して行うことができ、遊技球を発射させ続けることができる。従って、遊技球の発射がいきなり中断されてしまうことによって、例えば、発射のタイミングを計っていたことが無駄になったり、遊技球を発射させたいタイミングでは解除状態とする演出を行うことができなくなったりするといった事態を回避することができる。
加えて、本実施形態では、ハンドル18の入力操作が行える状態と、ハンドル18の入力操作が行えない状態との間を状態変化しても、ハンドル18の外観は変化しない。さらに、本実施形態では、第1ボタン演出が行われる場合、第1ボタン演出が開始されることを教示しないパターンも用意されている。そして、かかるパターンが選択された場合において、たまたまハンドル18を後方に押圧してみた遊技者は、ハンドル18が後方に押し込めることに驚くとともに、しかも、本実施形態では、装飾図柄表示装置42にて大当たりが教示されるため、高揚感を飛躍的に高めることとができる。
また、ハンドル基部401は前後に変位可能に構成されているものの、その後端部(小径部411の後端部)は、ハンドル基部401が最も前方に位置している状態(基準位置)にあっても、前面枠セット14の前面よりも後方に位置している。このため、ハンドル18の入力操作を行う際に、ハンドル基部401の後端部と前面枠セット14の前面との間に指等が挟まれてしまうといった事態を回避することができる。
(第2実施形態)
以下、第2実施形態について、特徴部分であるハンドル18を中心に図14〜図16を参照して説明する。尚、ハンドル18の基本構成については、上記第1実施形態と同様であるため、その説明を省略するとともに、同じ部材名称及び部材番号を用いて説明する。
図14に示すように、本実施形態では、ハンドル基部401が変位しない構成となっており、ハンドル基部401を変位させるための構成、例えば、スライド部材701、ガイド金具711、補助筒体721等が省略されている。
また、本実施形態では、回転操作体402とタッチセンサ451とが電気的に接続される状態と、回転操作体402とタッチセンサ451との電気的接続が切断された状態とに切替可能に構成されている。より具体的には、中央ボス415と台座部421との間には、切替金具811が設けられている。
切替金具811は、略平板状の基体812と、基体812の両端部からそれぞれ基体812に対して直交する方向に向けて互いに相対するようにして延出する一対の側片813と、基体812の一端部から側片813とは反対側に延出する取付片814と、一対の側片813のうち取付片814が形成された側の側片813の先端部から基体812側に折返して延出する弾性変形可能なタッチ側接触部816と、他方の側片813の先端部から基体812側に折返して延出する弾性変形可能な待機側接触部817とを備えている。取付片814には接続孔814aが形成されており、図15に示すように、切替金具811は、当該接続孔814aと、ハンドル基部401の台座部421のねじ穴422とが合致するように配置されている。
そして、ゼンマイばね475のフック部478が、ハンドル基部401の台座部421のねじ穴422(図14参照)に対し、切替金具811の取付片814を挟んだ状態で(接続孔814aとともに)、金属製のねじで固定されている。これにより、回転操作体402と、切替金具811とがゼンマイばね475を介して電気的に接続されている。
また、本実施形態のタッチセンサ451は、図15に示すように、上記第1実施形態よりも下方位置においてリード部452が上向きとなるように配置されている。さらに、タッチセンサ451のリード部452の先端部側は、タッチセンサ451の本体側に折返し形成され、弾性変形可能に構成されている。加えて、リード部452と切替金具811とは離間している(接触していない)ものの、図16に示すように、前後方向において、リード部452の折返し部位の位置は、切替金具811のタッチ側接触部816とほぼ同じ位置にある。
さらに、リード部452に対して後方に対向する位置には、微弱な電流を供給可能な図示しない電流供給手段と電気的に接続されている接続金具821が設けられている(図15参照)。接続金具821は、隔壁部413の前面に当接状態でねじ固定される基部822と、基部822の一端部側から後方に延出し、電流供給手段に通じる配線と接続される接続片823と、基部822の他端部側から前方かつ前記一端部側に折返し形成された弾性接触部824とを備えている。加えて、接続金具821と切替金具811とは離間している(接触していない)ものの、図16に示すように、前後方向において、接続金具821の弾性接触部824の位置は、切替金具811の待機側接触部817とほぼ同じ位置にある。
また、切替金具811のタッチ側接触部816と、タッチセンサ451のリード部452とを電気的に接続する状態と、切替金具811の待機側接触部817と、接続金具821の弾性接触部824とを電気的に接続する状態とに切替える切替ソレノイド831が設けられている。切替ソレノイド831は、ソレノイド本体832と、プランジャ833と、プランジャ833を突出方向に付勢するスプリング834と、プランジャ833の先端に取付けられた導通部品835とを備えている。導通部品835は、プランジャ833の延出方向に対して直交する方向に延びる金属製の架橋部836と、架橋部836の長手方向中央部から突出形成され、プランジャ833の先端部にねじ固定される略円筒状で樹脂製の固定筒部837とを備えている。
図16に示すように、ソレノイド本体832は、隔壁部413の後方に配置されるが、プランジャ833は隔壁部413に形成された開口部を貫通しており、プランジャ833の先端部に固定された導通部品835は、隔壁部413の前方に位置している。特に、導通部品835は、架橋部836が、前後方向において、切替金具811のタッチ側接触部816及びタッチセンサ451のリード部452と、切替金具811の待機側接触部817及び接続金具821の弾性接触部824との間に位置するように構成されている。さらに、架橋部836の一端部側と、切替金具811のタッチ側接触部816及びタッチセンサ451のリード部452の折返し部位とが前後に対向し、架橋部836の他端部側と、切替金具811の待機側接触部817及び接続金具821の弾性接触部824とが前後に対向するように構成されている。
本実施形態では、通常、切替ソレノイド831は励磁されておらず、スプリング834の付勢力によって前方に突出した状態とされている(図16の状態とされる)。この状態では、金属製の架橋部836が、切替金具811のタッチ側接触部816と、タッチセンサ451のリード部452の折返し部位とに接触している。すなわち、回転操作体402とタッチセンサ451とが電気的に接続された状態となっている。
一方、切替ソレノイド831が励磁されると、架橋部836が、タッチ側接触部816及びリード部452から離間するとともに、切替金具811の待機側接触部817と、接続金具821の弾性接触部824とに接触した状態とされる。すなわち、回転操作体402とタッチセンサ451との電気的接続が切断されるとともに、回転操作体402と図示しない電流供給手段とが電気的に接続され、回転操作体402に対し、電流供給手段からの電流を供給可能な状態とされる。
また、本実施形態の演出ボタン125は、遊技者が押圧操作可能な操作部が導電性樹脂により構成されている。さらに、かかる操作部は、入力された電流の大きさに応じた電子音を発生可能な図示しない電子音発生手段(発振回路等)と電気的に接続されている。そして、切替ソレノイド831が励磁され、かつ、図示しない電流供給手段から回転操作体402側に電流が供給された状態において、遊技者が右手でハンドル18を握り(回転操作体402に触れ)、かつ、左手で演出ボタン125に触れた場合に、遊技者によって電子音発生手段を包含する回路が閉じて、電子音発生手段に電流が供給されることとなり、電子音が発生するようになっている。尚、本実施形態の電子音発生手段の専用スピーカは、前面枠セット14のうち上皿19の上方位置に設けられており、前面枠セット14の左右上部に設けられ、サブ制御装置262によって制御された音声が出力されるスピーカSPとは離れた位置から電子音が聞こえるようになっている。
尚、電子音の機能をオンにするためには、遊技者の同意(メニュー画面での操作、又は、携帯通信端末等を利用した遊技を行う際のパスワードの入力;初回に電子音に関する意向を伺うアンケートが行われる)が必要になることとしてもよい。
さて、本実施形態では、スーパーリーチや大当たり状態の開始時に行われ得る演出に際して、ハンドル18を遊技球の打出し強さの調節以外の目的で使用する場合がある。すなわち、変動表示に際してスーパーリーチを行うことが決定された場合や、確変大当たり又は通常大当たりした場合であって、確変大当たりであることを装飾図柄表示装置42において教示していない場合の大当たり状態の開始時に所定のカウンタを用いて、ハンドル18を使用した演出(ハンドル演出)を行うか否かの抽選が行われ、当該抽選にて当選した場合に、ハンドル演出の実行を意味するハンドル演出フラグをオン設定するとともに、ハンドル演出を開始するまでのタイミングを計るべく、ハンドル制御タイマに対応する値をセットする。
次に、演出ボタン125の操作等に関するハンドル演出制御処理について、図17を参照して説明する。尚、当該ハンドル演出制御処理は、所定時間毎(2msec毎)に行われるサブ制御装置262の通常処理の表示設定処理において実行される。
先ず、ステップS7301では、第1ハンドル演出フラグ又は第2ハンドル演出フラグがオン設定されているか否かを判別する。尚、変動表示に際してハンドル演出が行われる場合には第1ハンドル演出フラグがオン設定され、大当たり状態の開始時にハンドル演出が行われる場合には第2ハンドル演出フラグがオン設定されている。ステップS7301で肯定判別された場合、ステップS7302において、有効期間フラグがオン設定されているか否かを判別する。有効期間フラグとは、ハンドル演出の期間中であることを示すフラグである。
ステップS7302で否定判別された場合、ステップS7303において、ハンドル制御タイマを1減算する。すなわち、ハンドル演出フラグがオン設定された後、ハンドル制御タイマに対してハンドル演出を開始させるまでの待機時間に相当する値が設定されているため、その値から2msec毎に1減算していく。
ステップS7303の後、ステップS7304ではハンドル制御タイマの値が0であるか否かを判別する。ステップS7304で否定判別された場合には、そのまま本処理を終了する。一方、ステップS7304で肯定判別された場合には、ステップS7305において、有効期間フラグをオン設定する。
ステップS7305の後、ステップS7306において、第1ハンドル演出フラグがオン設定されているか否かを判別する。ステップS7306で肯定判別された場合には、ステップS7307において第1ハンドル演出を開始させる。一方、ステップS7306で否定判別された場合、すなわち、第2ハンドル演出フラグがオン設定されている場合には、ステップS7308において、第2ハンドル演出を開始させる。第1ハンドル演出及び第2ハンドル演出では、装飾図柄表示装置42において専用の演出表示や、ハンドル18の操作方法のガイダンス等が行われるとともに、ハンドル18の入力操作に応じて、対応する演出表示が行われる。
尚、第1ハンドル演出や第2ハンドル演出の態様例については後述する。ちなみに、本実施形態の第2ハンドル演出では、サブ制御装置262が設定したハンドル18(回転操作体402)の回転位相に対し、遊技者がハンドル18(回転操作体402)を回転させて合わせていくといった演出が行われるため、ステップS7308では、目標値となる回転位相の範囲を設定する処理についても行われる。
ステップS7307、又は、ステップS7308の後、続くステップS7309では、ハンドル制御タイマに対し、ハンドル演出が終了するまでの有効期間に相当する値が設定される。
さらに、ステップS7310では、ハンドル18を操作しても遊技球が発射されない状態(演出使用状態)に切替える。すなわち、切替ソレノイド831を励磁し、架橋部836を切替金具811のタッチ側接触部816及びタッチセンサ451のリード部452から離間させて、切替金具811の待機側接触部817及び接続金具821の弾性接触部824と接触させる。これにより、遊技球の発射条件であるタッチセンサ451による検知が行われなくなるため、遊技球が発射されなくなる。
続いて、ステップS7311において、電流供給手段から微弱電流を接続金具821等を介して回転操作体402に供給する。その後、本処理を終了する。尚、本実施形態では、ハンドル18を操作すると、回転操作体402の回動量に応じた強さで遊技球が発射されるハンドル18の状態(発射使用状態)が第1操作状態に相当し、ハンドル18を操作しても遊技球が発射されない状態(演出使用状態;ストップレバー458は否操作)が第2操作状態に相当する。
また、ステップS7302で肯定判別された場合には、ステップS7312において、第1ハンドル演出フラグがオン設定されているか否かを判別する。ステップS7312で肯定判別された場合には、ステップS7313において、ハンドル18の操作に対応する演出(第1ハンドル演出)を設定する処理が行われる。尚、ハンドル演出が行われる場合には、タッチセンサ451との電気的接続が切断されていることから、ここでは、可変抵抗器445の変位量に応じた演出が行われるようになっている。
尚、第1ハンドル演出としては、例えば、装飾図柄表示装置42において、リーチの発生時にハンドル18の操作を促すガイダンスが行われるとともに、キャラクタが転落してくる丸い岩に乗っている(玉乗りしている)表示がなされ、ハンドル18を右に左に回動させることで、キャラクタを右に左に移動させる(一定時間、岩からの滑落を回避できれば成功)といった一連の演出が挙げられる。また、第1ハンドル演出に失敗した場合(不参加を含む)、特殊確変に当選している場合であっても、装飾図柄表示装置42上では、必ず特殊確変又は特殊通常のどちらに当選したのかが判別できないような態様で大当たりの教示が行われる。さらに、確変大当たりに当選している場合でも、第1ハンドル演出に失敗した場合(不参加を含む)には、復活演出で成功になるものの、装飾図柄表示装置42上では、必ず確変大当たり又は通常大当たりのどちらに当選したのかが判別できないような態様で大当たりの教示が行われる。
ステップS7313の後、ステップS7314においてハンドル制御タイマを1減算する。続くステップS7315では、ハンドル制御タイマの値が0であるか否かを判別する。ステップS7315で否定判別された場合には、そのまま本処理を終了する。一方、ステップS7315で肯定判別された場合には、ステップS7316において、装飾図柄表示装置42の表示態様や音声態様によって行われている第1ハンドル演出を終結させる終了演出実行処理を行う。尚、終了演出実行処理では、「遊技球が発射されない状態から、遊技球が発射される状態に戻るので、ハンドル18(回転操作体402)の位置を元の位置に戻してください」等といったガイダンスを導出させる処理も行う。
その後、ステップS7317において、オン設定されているハンドル演出フラグをオフし、ステップS7318において、有効期間フラグをオフする。さらに、ステップS7319において、ハンドル18を、遊技球の発射強さを調節可能な発射使用状態に切替える。すなわち、切替ソレノイド831を否励磁状態として、架橋部836を切替金具811の待機側接触部817及び接続金具821の弾性接触部824から離間させて、切替金具811のタッチ側接触部816及びタッチセンサ451のリード部452と接触させる。これにより、遊技球の発射条件であるタッチセンサ451による検知が行われるようになるため、遊技球が回転操作体402の回動量に応じた強さで発射されるようになる。
続いて、ステップS7320において、電流供給手段による電力供給を停止させてから、本処理を終了する。尚、上記のように第1ハンドル演出が行われる場合、基本的に、第1ハンドル演出が開始されることを遊技者に教示するように構成されているが、本実施形態では、第1ハンドル演出が開始されることを教示しないパターンも用意されている。この場合、突然、遊技球が発射されなくなり、試しに、ハンドル18を回動させてみれば、装飾図柄表示装置42等で対応する演出が展開されていくため、遊技者は驚きとともに、大当たり等への期待感を高めることができる。
また、ステップS7312で否定判別された場合、すなわち、第2ハンドル演出フラグがオン設定されている場合には、ステップS7321において、第2ハンドル演出を実行する第2ハンドル演出処理を行ってから、本処理を終了する。尚、第2ハンドル演出としては、例えば、装飾図柄表示装置42において、「左手で演出ボタン125に触れてください」、「演出ボタン125に手を触れたまま、ハンドル18をまわして、鍵を開けてください」といったガイダンスが行われるとともに、キャラクタがダイヤル式の鍵を開けようとする表示が行われる。そして、遊技者が、演出ボタン125に触れたままハンドル18を回動操作すると、電子音発生手段によって上皿19上方の図示しないスピーカから電子音が出力されるとともに、装飾図柄表示装置42において鍵のダイヤルが回る表示が行われる。
以下、第2ハンドル演出処理について、図18を参照して説明する。先ず、ステップS7401では、ハンドル制御タイマの値を1減算する。続くステップS7402では、ハンドル制御タイマの値が0であるか否かを判別する。
ステップS7402で否定判別された場合には、ステップS7403において、ハンドル18の操作が行われたか否かを判別する。ステップS7403で肯定判別された場合には、ステップS7404において、ハンドル18の回転操作体402の回転位相が予め設定された設定範囲内であるか否かを判別する。ステップS7403又はステップS7404で否定判別された場合には、そのまま本処理を終了する。
一方、ステップS7404で肯定判別された場合には、ステップS7405において、第2ステップフラグがオン設定されているか否かを判別する。ステップS7405で肯定判別された場合には、ステップS7406において第2ステップフラグをオフするとともに、ステップS7407において、確変大当たりであるか否かを判別する。
ステップS7407で肯定判別された場合には、ステップS7408において、第2ハンドル演出を成功のかたちで終結させる演出を実行する。尚、第2ハンドル演出は、大当たり状態が発生した時点では、確変大当たり又は通常大当たりのどちらに当選しているのかを装飾図柄表示装置42において未だに示していない状況で導出されるものであり、装飾図柄表示装置42だけを視認してきた遊技者にとっては、このステップS7408の時点で、確変大当たりであることを承知することとなる。
ステップS7408の後、ハンドル演出制御処理(図17)のステップS7317に移行する。すなわち、ハンドル演出フラグ及び有効期間フラグをオフし、ハンドル18を発射使用状態に切替え、電流供給手段による電力供給を停止させるといったハンドル演出を終了させる一連の処理を行う。
一方、ステップS7407で否定判別された場合、又は、ステップS7402で肯定判別された場合(第2ハンドル演出の期間が終了した場合)には、ステップS7409において、第2ハンドル演出を失敗のかたちで終結させる演出を実行する。ステップS7409の後、ハンドル演出制御処理(図17)のステップS7317に移行する。
また、ステップS7405で否定判別された場合には、ステップS7410において、第1ステップフラグがオン設定されているか否かを判別する。ステップS7410において肯定判別された場合には、ステップS7411において、第1ステップフラグをオフする。続くステップS7412において、確変大当たりであるか否かを判別する。ステップS7412において肯定判別された場合には、ステップS7413において、ハンドルカウンタの値が0〜5であるか否かを判別する。
ハンドルカウンタとは、例えば「0〜9」の範囲で順に1ずつ加算され、上限値に達した後、下限値に戻るループカウンタである。また、ハンドルカウンタは定期的に更新されるとともに、更新の都度、対応するカウンタバッファにハンドルカウンタの値が記憶される。本ステップS7413では、カウンタバッファに記憶されているハンドルカウンタバッファの値が「0〜5」であるか否かを判別する。
ステップS7413で肯定判別された場合には、ステップS7414において、第2ステップフラグをオン設定する。さらに、ステップS7415において、第2ハンドル演出におけるハンドル18(回転操作体402)の次の目標値となる回転位相の範囲を設定する。その後、本処理を終了する。一方、ステップS7413で否定判別された場合には、ステップS7416において、第2ハンドル演出を失敗のかたちで終結させる演出を実行する。すなわち、確変大当たりに当選している場合でも、第2ハンドル演出に失敗した場合(不参加を含む)には、装飾図柄表示装置42上では、確変大当たり又は通常大当たりのどちらに当選したのかが判別できないような態様となる。その後、ハンドル演出制御処理(図17)のステップS7317に移行する。
また、ステップS7412で否定判別された場合、すなわち、通常大当たりである場合には、ステップS7417において、ハンドルカウンタの値が0であるか否かを判別する。ステップS7417で肯定判別された場合には、上記ステップS7414に移行し、否定判別された場合には、ステップS7416に移行する。
加えて、ステップS7410で否定判別された場合、すなわち、第1ステップフラグ及び第2ステップフラグが両方ともオフの場合には、ステップS7418において、確変大当たりであるか否かを判別する。ステップS7418で肯定判別された場合には、ステップS7419において、ハンドルカウンタの値が0〜8であるか否かを判別する。ステップS7419で肯定判別された場合には、ステップS7420において、第1ステップフラグをオン設定し、ステップS7421において、第2ハンドル演出におけるハンドル18(回転操作体402)の次の目標値となる回転位相の範囲を設定する。その後、本処理を終了する。
一方、ステップS7419で否定判別された場合には、ステップS7422において、第2ハンドル演出を失敗のかたちで終結させる演出を実行する。その後、ハンドル演出制御処理(図17)のステップS7317に移行する。
また、ステップS7418で否定判別された場合、ステップS7423において、ハンドルカウンタの値が0〜4であるか否かを判別する。ステップS7423で肯定判別された場合には上記ステップS7420に移行し、否定判別された場合には上記ステップS7422に移行する。
尚、第2ハンドル演出に際して、左手で演出ボタン125に触れつつ、ハンドル18を右手で握ることによって、第2ハンドル演出処理のステップS7420、ステップS7414、ステップS7408に際して、鍵が解錠されていく音がスピーカSPから出力されるとともに、遊技者が演出ボタン125及びハンドル18の両方に触れている間中、電子音が、電子音発生手段と同じ回路上にあり、上皿19上方裏面側に配置された専用スピーカから出力されるようになっている。本実施形態では、電子音の音程が4段階に切替可能に構成されており、第1ステップフラグや第2ステップフラグがオン設定されるタイミングで、対応する抽選の結果に応じて電子音を変化させ、解錠に成功する期待度を遊技者に示唆するようになっている。尚、電子音発生手段に入力される電流の大きさに応じた電子音が発生することから、遊技者は、ハンドル18や演出ボタン125への触れ方を変化させる等して、単純に電子音を楽しむこともできる。
以上詳述したように、第2実施形態によれば、ハンドル18に対する操作を行うだけで、すなわち、右手を動かすだけで、遊技球の打出し強さの調節と、遊技球の打出し強さ以外の所定の入力(本例では、ハンドル演出の調節)とを行うことができる。このため、前記所定の入力を行うために行われていた操作をハンドル18への操作に割り当てることができ、ハンドル18を操作している右手とは反対の左手を動かしたり、ハンドル18を操作している右手を一旦ハンドル18から離したりしなくても、前記所定の入力を行うことができる。従って、入力操作に関する利便性の向上を図ることができる。さらには、演出ボタン125と併用することで、入力操作可能な手段の数や入力操作方法を増やすことにもなり、演出の多様化等を図ることができる。従って、遊技者の入力操作をより魅力的かつ快適なものとすることができる。
特に、ハンドル演出における回転操作体402の操作方向は、遊技球の打出し強さを調節する際の回転操作体402の操作方向と同じであるため、慣れた操作性で、ハンドル18を操作して、ハンドル演出に際しての右や左への微調節を比較的スムースに行うことができる。
さらには、ハンドル演出におけるハンドル18への操作についても、押しボタンスイッチのような単なるオン・オフの切替入力というのではなく、操作量に応じた調節を行うことができる(勿論、オン・オフの切替入力だけが行われる場合があってもよい)。このため、装飾図柄表示装置42において表示されるキャラクタを移動させたり、選択肢を選択したりするといった演出に関する操作を行い易くすることができる。また、ハンドル18の回転操作体402以外に操作量に応じた調節を行うための操作手段を設ける場合、操作手段そのものに耐久性が求められることから、構造の複雑化やコストの増大を招くおそれがある。かといって、操作量を変化させるような操作手段だけしか設けられない場合には、演出にそぐわない(即効性がなく、盛り上がりに欠ける)ことも懸念される(例えば、ミサイルを連射させる演出において、ミサイルを発射させる契機が、回動可能に構成されたハンドルを所定量以上回動させることとして設定される場合、入力がもたついて、盛り上がりに欠けるおそれがある)。さらには、演出用の操作手段として、押ボタンスイッチ等のような単なるオン・オフの切替入力を行うものと、操作量に応じた調節を行うものとをそれぞれ独立して併設しようにも、十分な設置スペースを確保できないおそれもある。
これに対し、本実施形態では、ハンドル18を演出用にも利用可能に構成し、発射強さを調節する操作と同じ操作で、ハンドル演出に際しての操作を行うことができるように構成されている。このため、上記した各種不具合を払拭しつつ、より多彩な演出を実行することができる。
また、ハンドル演出に際しては、回転操作体402とタッチセンサ451との電気的接続が切断され、遊技球が発射されないようになっている。これにより、ハンドル演出に際して、打出し強さの調節ができない状況で、狙いの定まらない遊技球が無駄に発射されてしまうといった事態を回避することができる。
加えて、変動表示中に行われる第1ハンドル演出が終了する際には、「遊技球が発射されない状態から、遊技球が発射される状態に戻るので、ハンドル18の位置を元の位置に戻してください」等といったガイダンスが導出される。このため、遊技球が発射される状態に戻る前にハンドル18の回転操作体402の調節を行う準備期間を付与することができ、回転操作体402の位置が第1ハンドル演出に合わせた位置のままでいきなり遊技球が的外れな位置に無駄に発射されてしまうといった事態を防止することができる。ちなみに、遊技球が発射されない状態では、実際に遊技球が飛ぶ先は確認できないものの、ある程度遊技に慣れている遊技者であれば、感覚的なものである程度の見当は付けることができる。
尚、本実施形態のハンドル18は、遊技者が操作可能なストップレバー458と、ストップレバー458が操作されることで遊技球の発射を停止させるストップスイッチ455とを備えているが、ストップレバー458及びストップスイッチ455を設けても、遊技に慣れていない遊技者にとっては、ストップレバー458を押すことに気付かなかったり、ストップレバー458を操作しながらの回転操作体402の操作を行い難かったりすることが考えられる。この点、本実施形態のように、ガイダンスが行われることによって、遊技に慣れていない遊技者にとっても、無駄に遊技球を発射してしまうといった事態を抑制することができる。
また、本実施形態では、ハンドル演出に際して、遊技者が右手でハンドル18を握りつつ、左手で演出ボタン125に触れると、電子音が出力されるようになっており、これを利用した新たな演出を導出することができる。さらに、ハンドル演出に際しては、タッチセンサ451と回転操作体402との電気的接続が切断されることから、電子音を発生させる電流がタッチセンサ451に流入して、タッチセンサ451等に悪影響を及ぼしてしまうといった事態を回避することができる。
なお、上述した実施形態の記載内容に限定されず、例えば次のように実施してもよい。
(a)上記第1実施形態では、ハンドル18の入力操作は、ハンドル18を後方にスライド変位させることとしているが、特にこのような構成に限定されるものではなく、例えば、ハンドル18の回転操作体402を含む部位を傾動させたり、左右にスライドさせたりすることとしてもよい。また、ハンドル18の入力操作の方法としては1種類に限定しなくてもよく、複数種類の入力方法が存在するように構成してもよい。例えば、後方に押し込んだ場合と、前方に引っ張った場合とでそれぞれ異なる入力検知手段の検知が行われるように構成してもよい。さらに、ジョイスティックのように方向入力が可能に構成してもよい。加えて、上記第1実施形態では、ハンドル18の入力操作を行えない(後方への変位が規制される)状態が存在したが、常にハンドル18の入力操作が行えるように構成してもよい。
さらに、上記第1(第2)実施形態において、ハンドル18に対し、モータ等の駆動手段の駆動によって変位可能な可動部を設け、ハンドル18の入力操作が不可能な状態から、ハンドル18の入力操作が可能となった際(遊技球が発射される状態から発射されない状態に切替わった際)に、前記可動部が変位して、ハンドル18の外観が変化するように構成してもよい。この場合、ハンドル18の入力操作が可能となったことを把握し易くすることができる。また、遊技者の気分を盛り上げ、ハンドル18の入力操作に対して演出的なより一層の重みを持たせることができる。
さらには、可動部は、遊技者が指を係止可能な係止部を備えていることとしてもよい。すなわち、例えば、ハンドル18の入力操作が行える状態となった場合に、ハンドル18から上方の突出するレバーが立ち上がり、該レバーがハンドル18の回転操作体402を含む部位と連動するように(例えば一体的に動作するように)構成し、レバーを持って後上方に倒したり、手前下方に倒したりして、所定の入力操作が行われるように構成してもよい。このように、可動部をレバー等のように構成することによって、ハンドル18の入力操作を行い易くすることができる。
(b)上記第1実施形態では、演出ボタン125を入力操作した場合と、ハンドル18を入力操作した場合とで異なる演出が行われる第2ボタン演出が行われるように構成されているが、第2ボタン演出が行われないように構成してもよい。この場合、演出ボタン125の入力操作と、ハンドル18の入力操作とが常に同じ意義の入力となり、左手を使わずともハンドル18を操作している右手だけでボタン演出の入力も行うことができるといった作用効果が一層確実に奏される。
尚、第2ボタン演出では、演出ボタン125の入力動作と、ハンドル18の入力動作とが異なることから、ボタン演出の開始から演出ボタン125やハンドル18の入力操作が必要となるまでの準備期間を第1ボタン演出の時よりも長く設定することが望ましい。この場合、遊技者が姿勢を整えるための十分な時間を確保することができるとともに、第2ボタン演出の操作説明をするための十分な時間を確保することができる。
(c)上記第1実施形態において、ハンドル18の入力操作(後方への押圧操作)が可能で、回転操作体402の回動操作が無効、又は、不可能な(さらには、遊技球の発射も行われない)操作ロック状態に切替可能に構成されていることとしてもよい。この場合、ハンドル18の入力操作に対して演出的なより一層の重みを持たせることができ、ハンドル18の入力操作を演出に絡めて効果的に利用することができる。また、ハンドル18の入力操作に際して、遊技球が発射されてしまうといった事態を回避することができる。このため、無駄に遊技球が発射されてしまうことを防止するとともに、ハンドル18の入力操作に集中することができる。特に、第2ボタン演出中にハンドル18の回動操作が無効な構成(遊技球が発射されない)とすることで、第2ボタン演出に集中することができる。
さらに、ハンドル18の入力操作に際して、回転操作体402が、回転操作体402を回動操作する場合の操作方向に変位しないように構成することもでき、この場合、ハンドル18の入力操作に際しての操作性の向上を図ることができる。尚、当該構成を採用する場合には、上記第1実施形態のように、ハンドル18の入力操作、及び、回転操作体402の回転操作の両方を実行可能な解除状態には切替わらないように構成することとしてもよい。
(d)上記実施形態において、演出ボタン125の態様を変化可能に構成してもよい。例えば、演出ボタン125に三色LED等が内蔵され、発光色を変化可能に構成したり、演出ボタン125が所定の駆動手段によって変形可能(例えば、演出ボタン125の操作部が、遊技者が操作していないにもかかわらず出没するようにしたり、演出ボタン125を操作可能な状態と操作不可能な状態とに変化させる扉部材を設けたりする等)に構成したりすることとしてもよい。
さらに、上記第1実施形態において、ハンドル18の入力操作(後方へと押し込んで変位させる操作)に基づいて、演出ボタン125の態様を変化可能に構成してもよい。この場合、入力操作の行える複数の操作手段が連動していく様により、遊技者にとって有利な大当たり状態等が発生するのではないか、或いは、見た目には分からないが実は確変モードではないのか等という期待感をより確実に高めることができる。また、例えば、ハンドル18の入力操作を行うと演出ボタン125が大きく突出し、突出した演出ボタン125を操作すると装飾図柄表示装置42の表示部や可動役物等による特定の演出が導出される等、遊技者をわくわくさせる連続演出を実行することができる。また、第1ボタン演出のように、ハンドル18の入力操作と、演出ボタン125の操作とが同じ意義を有するように構成されている場合であっても、遊技者に対して演出ボタン125を直接操作したい気持ちにさせることができる。従って、パチンコ機10に搭載された機能をフルに使用して遊技を堪能させることができる。
尚、ハンドル18の入力操作に連動する連動手段は、演出ボタン125に限定されるものではなく、その他の可動役物やランプ等にも適用することができる。この場合においても、ハンドル18への操作に対して斬新な面白みを付与するとともに、演出や遊技性の多様化を図ることができる。また、ハンドル18の入力操作と、連動手段とは機械的に連動することとしてもよい。この場合、連動手段がハンドル18の操作に機械的に連動することから、遊技者による操作の程度(操作の量や速さ等)に応じた連動手段の微妙な変化を堪能することができる。尚、「連動」とは、変位する場合だけでなく、作動する(機能状態に変化する)等の状態変化する場合も含まれる。
さらに、連動手段を複数設けるとともに、複数の連動手段のうちハンドル18の後方への変位に連動する連動手段を切替える対象切替手段を備えていることとしてもよい。例えば、連動手段としての可動役物が2つあり、変動表示におけるボタン演出に際して必ず大当たりが導出されることを教示する場合には一方の可動役物とハンドル18とがリンク機構で連動し、それ以外の場合には他方の可動役物とハンドル18とがリンク機構で連動するように切替わる(例えば、介在するギアが変位して噛み合うピニオンが変化する)よう構成してもよい。この場合、遊技者は同じハンドル18の入力操作を行うだけで、操作に連動する連動手段が切替わるといった態様の変化を堪能することができる。従って、遊技者の手を煩わせることなく、遊技者に手軽に斬新な演出を堪能してもらうことができるとともに、演出や遊技性の多様化を図ることができる。結果として、遊技の単調感等を抑制することができ、ひいては、興趣の向上を図ることができる。尚、対象切替手段によって、ハンドル18の操作が、いずれの連動手段にも連動しない非連動状態に切替可能に構成されていることとしてもよい。この場合、演出バリエーション等の多様化をより一層図ることができる。
加えて、ハンドル18の外観を変化可能に構成されている場合には、演出ボタン125への操作に基づいて、ハンドル18の外観を変化可能に構成されていることとしてもよい。この場合にも、操作手段が連動していくことによって、遊技者に対し、操作手段の操作への興味をより抱かせることができる。
(e)上記第1実施形態において、カバー部403に対して小さな送風孔を形成するとともに、ハンドル18を後方に押し込んだ場合に、該送風孔から空気が吹き出されるように構成してもよい。さらに、送風孔から風が吹き出る状態と、吹き出さない状態とに変化可能なシャッタ(駆動手段付き)をハンドル18に内蔵してもよい。
また、上記第1実施形態において、ハンドル18の入力操作が行われてハンドル18が後方に変位した場合に、当該ハンドル18の後方への変位に応じて押し出された空気が案内される第1通路及び第2通路(例えば、パイプ等)と、ハンドル18の後方への変位に応じて押し出された空気のうち、前記第1通路に案内される空気量と、前記第2通路に案内される空気量との比率を変更可能な流量変更手段(例えば、開閉弁等)とを備えていることとしてもよい。すなわち、ハンドル基部401の後方に、極力気密性を保ちつつ連通されるY字管を設け、分岐の一方側(第1通路)を例えばパチンコ機10の背面側に連通させ、分岐の他方側(第2通路)を例えば演出ボタン125に連通させることとしてもよい。そして、第1通路及び第2通路にそれぞれ流量変更手段としての2方弁(分岐部位に3方弁を設けてもよい)を設け、例えば、大当たり状態の発生を教示する場合において、ハンドル18の後方への変位に応じて発生した圧縮空気が、第2通路を介して演出ボタン125側に送られ、演出ボタン125の操作部に形成した通気孔から、装飾図柄表示装置42でのガイダンスに促されて演出ボタン125を操作していた遊技者の左手に吹き付けられるように構成してもよい。このように、遊技者がハンドル18を入力操作することで生じる圧縮空気を利用して、様々な演出を行うことができる。また、風の吹き出し量の調節も可能であり、演出性を向上させることもできる。尚、圧縮空気によって演出ボタン125の操作部を持ち上げたり、可動役物としての風車が回ったりする等、その他の演出に利用することとしてもよい。
さらに、ハンドル18を後方に変位させるために要する力の大きさを変化させることのできる操作力調節手段を備えていることとしてもよい。例えば、ガイド金具711を前後に変位可能に構成するとともに、ガイド金具711を変位させる駆動手段(ステッピングモータ等)を設け、ハンドル18を後方に変位させる際に働くコイルばね731の付勢力の強さを変更可能に構成してもよい。また、例えば、上記した第1通路のようなハンドル18に連通する配管を介してハンドル18側に空気を送るエアポンプを設け、エアポンプで圧縮空気をハンドル18側に送ることでハンドル18を入力操作する際に要する力が増加するように構成してもよい。これらのような構成を採用する場合、遊技者がハンドル18を操作した際の感触が変化するといった斬新なハンドル18を得ることができる。従って、演出効果を高め、遊技者にとってのさらなる興趣の向上を図ることができる。尚、操作力調節手段を用いて、ハンドル18を振動させたりすることとしてもよい。
(f)パチンコ機(遊技機)として、確変大当たりの大当たり状態と、通常大当たりの大当たり状態とで、遊技球を打ち出すべき位置が変化するようなパチンコ機に適用することも可能である。また、通常モードと、確変モードとで、遊技球を打ち出すべき位置が変化するような遊技機に適用することも可能である。さらに、時間短縮モードがなかったり、大当たりした場合には必ず確変大当たりとなったり(確変モードに変動表示の回数制限有り)するような構成であって、通常モードと、大当たり状態及び確変モードとで、遊技球を打ち出すべき位置が変化するようなパチンコ機に適用することも可能である。
さらに、上記のように状況に応じて、遊技球を打ち出すべき位置が変化するような遊技機において、遊技球を打ち出すべき位置が変化するタイミングで、一旦、上記第2実施形態のハンドル演出のように、ハンドル18を操作しても遊技球が発射されない状態とするように構成してもよい。例えば、通常モード(入賞口33a、33bに遊技球が入球すれば変動表示が行われる状態で、かつ、低確率状態にある場合)においては、遊技領域の左側の領域に遊技球を打ち出し(所謂左打ちする)、大当たり状態や確変モードにおいては、遊技領域の左側の領域に遊技球を打ち出す(所謂右打ちする)構成(スルーゲート34等の遊技球の入球が当否抽選の契機となるものが左右にあり、可変入賞装置32(大入賞口)に対して少なくとも右領域経由の遊技球が入球可能な構成)において、通常モードにおいて大当たりに当選した場合、変動表示にて大当たりを教示した後、大当たりの種別を決定する演出と称して、ハンドル18に触れても遊技球が発射されない状態となるハンドル演出を行うこととしてもよい。そして、かかるハンドル演出の最後にハンドル18の操作を指示する(右打ちを指示する)ガイダンスを行うように構成してもよい。このように、遊技球の打出し位置を変化させる段階で、一旦遊技球が発射されない状態となることから、その間に打出し位置を変更してしまえば、未だに遊技球の打出し位置を変更しきれていない状態で遊技球が発射されてしまう(無駄に遊技球を発射してしまう)といった事態を抑制することができる。尚、その他、遊技球を打ち出すべき位置が変化するタイミングとしては、例えば、確変モードの期間が変動回数が上限回数行われるまでと規定されているような機種においては、確変モードから通常モード(或いは時間短縮モード)に移行するタイミングや、例えば、大当たり中は右打ちであるが、大当たり終了直後に通常モードに移行する場合には左打ちとなるような構成においては大当たり終了時のタイミング等が挙げられる。
(g)上記実施形態では、第1ギア466が固定された回転操作体402と可変抵抗器445とが第2ギア448を介して連動するよう構成され、回転操作体402の回転中心と可変抵抗器445の回転軸447とがずれているが、例えば、回転操作体402と可変抵抗器445とを直接接続する等して、両者の回転軸を一致させることとしてもよい。但し、可変抵抗器445の回転軸447が回転操作体402に直接接続されていると、回転操作体402が前後に傾けられた場合に(例えば、ハンドル基部401又はカバー部403と回転操作体402との間に無理やり異物が挿入された場合に)可変抵抗器445が壊れ易くなってしまうおそれがある。このため、第2ギア448を介在させることが望ましい。
また、上記実施形態では、ハンドル18内にタッチセンサ451が設けられているが、ハンドル18の外部に設けることも可能である。さらに、ゼンマイばね475の各端部の接続固定の手法は特に限定されるものではなく、例えば、両端部に関して係止固定でもよいし、場合によっては溶接固定、はんだ固定でもよい。加えて、上記実施形態では、発射装置60としてソレノイド式発射装置を採用しているが、いわゆるモータ式の発射装置を採用してもよい。
(h)上記実施形態では、上入賞口33aに遊技球が入球した場合と、下入賞口33bに入球した場合とで、大当たり状態の種別の振り分けが異なるよう構成されているが、同じにしてもよい。また、大当たり状態の種別の内容は特に限定されるものではなく、例えば、2ラウンドの大当たりの後、低確率状態が付与されるような種別を設定してもよい。
さらに、上記実施形態では、始動入球手段が2つ(上入賞口33a及び下入賞口33b)設けられているが1つでもよいし、3つ以上設けてもよい。また、上入賞口33aに遊技球が入球した場合に払出される遊技球の数と、下入賞口33bに入球した場合に払出される遊技球の数とが異なることとしてもよい。加えて、上記実施形態では、始動入球手段(上入賞口33a及び下入賞口33b)が上下に並んで配置され、かつ、通常モードにおいては、下入賞口33bへの入球がほとんど望めない構成となっているが、特にこのような構成に限定されるものではない。例えば、2つの始動入球手段を左右に配置してもよいし、開閉部材33cを省略してもよい。
加えて、上記実施形態では、上入賞口33aへの入球に基づく第1変動表示よりも、下入賞口33bへの入球に基づく第2変動表示の方が優先して消化されるように構成されているが、特にこのような構成に限定されるものではなく、上入賞口33a及び下入賞口33bに入球があった順番通りに対応する変動表示が実行される構成としてもよい。
(i)上記実施形態とは異なるタイプのパチンコ機として実施してもよい。また、パチンコ機以外にも、アレンジボール機、それに類する雀球等の各種遊技機などとして実施してもよい。加えて、上記実施形態では、遊技媒体として遊技球を採用しているが、メダルを発射するタイプの遊技機に適用することもできる。
(j)上記第2実施形態では、ハンドル演出に際して、回転操作体402とタッチセンサ451との電気的接続が切断され、遊技球が発射されないようになっているが、回転操作体402とタッチセンサ451との電気的接続が切断されないように構成してもよい。この場合、回転操作体402の回動量に応じて演出に関する入力を行うか否かの切替えは制御装置(例えば、サブ制御装置262)による電気的切替えのみで行われる。
上記第2実施形態では、ハンドル演出に際して、ハンドル18の回動操作を行うことで、ハンドル演出に関する調節(装飾図柄表示装置42に表示されたキャラクタがハンドル18の操作量に応じて移動する等)が行われる状態とされ(パチンコ機10側で勝手に切り替える)、かかる状態でハンドル18の操作を行うことで、ハンドル演出に関する調節が行われるようになっているが、例えば、所定の入力手段の操作を行いながら(例えば、演出ボタン125を押さえながら)ハンドル18を回動操作することで、ハンドル18の回動操作が、遊技球の発射の強さの調節ではなく、演出に関する所定の入力装置として機能するように構成してもよい。
尚、ハンドル18に対して、遊技球の発射を停止させるストップレバー458のような補助的な機能を有する入力手段(ボタン等)をその他にも設けることとしてもよい。例えば、上記第1実施形態において、カバー403の前面から前方に突出する押込みボタンを設け、通常、ハンドル18は後方に変位しないため、押込みボタンを操作しても、該押込みボタンが没入変位するだけであるが、ハンドル演出に際しては(例えば遊技者には気付かれないようにハンドル演出に移行した場合に)押込みボタンを押したつもりが、ハンドル18全体が後方に変位して驚く、といった面白みのある演出を導出することができる。
(k)上記第2実施形態では、ハンドル18(回転操作体402)の回転操作によって、遊技球の打出し強さの調整が行われる状態と、遊技球の打出し強さではなく、ハンドル演出に関する調節が行われる状態とに切替わる構成となっているが、例えば、回転操作体402を基準位置(初期位置)から規定角度回す範囲では遊技球の打出し強さの調整が行われ、回転操作体402が規定角度を超えて回動される場合には、ハンドル演出に関する調節が行われる(規定角度を超えている状態では、回転操作体402が演出に関する調整を行う状態としてオンの状態が維持される、遊技球は発射されない)ように構成してもよい。この場合、遊技者にハンドル演出に参加するか否か等の選択権が付与されたり、ハンドル18を演出に利用する機会を増やしたりすることができる。
尚、回転操作体402の回転量が規定角度を超えたか否かの判別は、可変抵抗器445によって判断してもよいし、回転操作体402が規定回動した場合にその旨を検知する検知手段を設けて、かかる検知手段の検知に基づいて判断してもよい。
また、前記規定角度であることを遊技者に感触等で教示する境界教示手段を設ける(例えば、回転操作体402の内側にリブをもうけるとともに、ハンドル基部401に対して、回転操作体402が前記規定角度回動変位させられた場合に回転操作体402の前記リブに接触する短冊状の可撓部(リブに当接するが移動を規制することはなく、回転動作体402を右側に回動させればリブが可撓部を押し退けて移動する)を設ける)こととしてもよい。この場合、目視せずとも規定角度を超えるポイントを把握することができる。尚、打出し強さの調節が行われる状態と、行われない状態との切替えが行われるポイントを教示する構成については特に限定されるものではなく、種々の構成(例えば、回転操作体402を規定角度以上回すと、ハンドル18に内蔵された回転リングが回転操作体402とともに周り、回す感触が変化する、或いは、回転動作体402を規定角度回動した以降は、多段階的に回転操作体402の回動位置がカチカチと音を立てるようにして多段階に(デテント式に)切替わる等)を採用することができる。さらに、切替えポイントが分かるように目印を設けることとしてもよい(例えば、回転操作体402のうち親指用の指掛け凸部432の右側に赤ラインを設定するとともに、カバー403の対応位置に赤い突部を設けることとしてもよい)。
加えて、回転操作体402を規定角度回した場合には、その時点で遊技球の打出し強さが最強となる(右打ち;すなわち、遊技球が遊技領域右上の所謂返しゴムに衝突する状態となる)ように構成してもよい。さらに、回転操作体402が規定角度を超えて回動される場合には、遊技球が最大強度で打ち出される状態が維持されるように構成してもよい。例えば、回転操作体402の回動可能範囲を100%とすると、基準位置から80%程度回動させたところで、発射強さが最強となり、かつ、規定角度に達したことが所定の形で教示され、回転操作体402の回動量が80%〜100%(第2範囲)の範囲では、発射強度を最強のまま維持しつつ、(残り20%の可動範囲の中での変位に応じて)演出に関する調節が行われるようになることとしてもよい。すなわち、遊技球を右打ちする場合には、遊技球を左打ちするような細かな発射強さの調節を行わなくても遊技者に不利な事態を招くおそれはほとんどなく、従って、発射強度の調整の必要がない場合が多い。このため、上記のように、右打ち状態を保ちつつ、さらに、ハンドル18によって演出に関する所定の入力操作を行うことができる構成とすることで、右打ち状態中の演出の多様化や、右打ち状態中での特別な動作を実行可能なことによる演出の差別化を図ることができる。
また、回転操作体402を規定時間の間、所定量以上の回動角度で維持することで、又は、所定条件が成立した場合において、回転操作体402を規定時間以内に所定角度以上回動させることで、ハンドル18での演出に関する調節が行われる状態となるように構成してもよい。
(l)上記第1実施形態の入力検知センサ736の検知信号や、上記第2実施形態のハンドル演出に際しての回転操作体402の回転量を伝える信号等が発射制御装置312から直接的にサブ制御装置262の入出力ポート554に入力されるように構成されているが、例えば、発射制御装置312から上記各種信号を払出制御装置311(入出力ポート514)に出力し、かかる信号を受けた払出制御装置311は、その内容を示す信号を主制御装置261(入出力ポート505)に出力し、かかる信号を受けた主制御装置261は、その内容を示す信号をサブ制御装置262(入出力ポート554)に出力するように構成してもよい。この場合、発射制御装置312とサブ制御装置262との間を電気的に接続するための配線を設けなくても済む上、かかる配線を狙った不正行為の発生を回避することができる。
また、上記第1実施形態において、ハンドル18の入力(入力検知センサ736の検知)と、演出ボタン125の操作による入力とが常に同じ意義(どちらを押しても同じ結果になる)となるような構成を採用する場合には、演出ボタン125とサブ制御装置262とを電気的に繋ぐ配線と、ハンドル18の入力検知センサ736とサブ制御装置262との間を電気的につなぐ配線とを配線途中から共通化させてもよい。
[付記]
上記実施形態から把握できる技術的思想について、以下に記載する。
手段A−1.遊技球を発射させる発射手段と、
前記発射手段による遊技球を打ち出す強さを調節可能な発射強さ調節手段とを備え、
前記発射強さ調節手段は、遊技者が片手で操作可能に構成され、遊技者の操作に伴って変位する操作部を備え、
前記操作部を特定方向に沿って変位させることで、前記発射手段による遊技球を打ち出す強さを調節するための第1操作が行われ、
前記第1操作を検知する第1操作検知手段の検知情報に基づいて、遊技球が対応する強さで打ち出され、
前記発射強さ調節手段(少なくとも前記操作部を含む)を前記特定方向とは異なる方向(前記第1操作とは異なる方向)に変位させることで、前記発射手段による遊技球を打ち出す強さの調節以外の所定の入力を行うための第2操作が行われ、
前記第2操作を検知する第2操作検知手段の検知情報に基づいて、前記所定の入力が行われることを特徴とする遊技機。
手段A−1によれば、操作部に対する操作を行うだけで、すなわち、片手を動かすだけで、遊技球の打出し強さの調節と、遊技球の打出し強さ以外の所定の入力とを行うことができる。このため、前記所定の入力を行うために行われていた操作を第2操作に割り当てることができ、操作部を操作している手とは反対の手を動かしたり、操作部を操作している手を一旦操作部から離したりしなくても、前記所定の入力を行うことができる。従って、入力操作に関する利便性の向上を図ることができる。
さらには、発射強さ調節手段(操作部)を遊技球の打出し強さの調節とは異なる方向に変位させて、遊技球の打出し強さの調節以外の入力を行うといった新規な入力方法を採用することによってマンネリ化を抑制するとともに、従来から設けられているボタンのような別の入力操作手段と併用することで、入力操作可能な手段の数や入力操作方法を増やすことにもなり、演出の多様化等を図ることができる。従って、遊技者の入力操作をより魅力的かつ快適なものとすることができる。
手段A−2.遊技者が操作可能な位置に設けられ、操作が行われることで演出を変化させることのできる演出操作手段と、
前記演出操作手段の操作を検知する演出操作検知手段とを備え、
前記演出操作検知手段の操作が有効になる演出操作有効状態のうち少なくとも一部の期間においては、前記第2操作検知手段による検知は、制御プログラム上、前記演出操作検知手段による検知と同じ意義を有すること(前記第2操作検知手段の検知があった場合と、前記演出操作検知手段の検知があった場合とで同じ処理が実行されること)を特徴とする手段A−1に記載の遊技機。
手段A−2によれば、操作部の第2操作を行うことで、演出操作手段への操作による入力を代行することができる。例えば、ドリンク等を手にしていた場合に、急遽、演出操作手段を使用する演出が発生した場合にも、遊技者は慌てることなく、十分に落ち着いて対処することができる。従って、演出操作手段の操作の機会を逃したり、ドリンクをこぼしてしまったり等の各種不具合を防止することができる。また、例えば、椅子の背もたれにもたれて遊技をリラックスして行っていても、演出操作手段への操作要求が出た場合には姿勢を戻さなければ、対応する演出を堪能することができないといった事態を回避することができる。従って、遊技者に急激な姿勢変化を強いることないことから、快適に遊技を行うことができる上、入力動作が間に合わない等の事態を抑止することができ、演出操作手段の入力を行った場合に堪能し得る演出をより確実に堪能することができる。
手段A−3.前記第1操作が可能で、前記第2操作が不可能な入力ロック状態と、前記第2操作が可能な解除状態との間で状態を切替えるロック切替手段を備えていることを特徴とする手段A−1又はA−2に記載の遊技機。
手段A−3によれば、第2操作が解除状態でしか行えない構成とすることによって、第2操作に対して演出的な重みを持たせることができ、第2操作を演出に絡めて効果的に利用することができる。また、入力ロック状態と解除状態とが機械的に切り替わることから、例えば、第2操作があっても対応する入力は無効にするといった構成に比べ、制御の簡素化を図ることができる。さらに、第2操作を許容するための構成の劣化を抑制することができる。
また、解除状態では、第2操作を行いつつ第1操作を並行して行うことができ、遊技球を発射させ続けることができる。従って、遊技球の発射がいきなり中断されてしまうことによって、例えば、発射のタイミングを計っていたことが無駄になったり、遊技球を発射させたいタイミングでは解除状態とする演出を行うことができなくなったりするといった事態を回避することができる。
尚、「前記第2操作が可能で、前記第1操作が不可能な操作ロック状態に切替可能に構成されていること」としてもよい。この場合、第2操作に対して演出的なより一層の重みを持たせることができ、第2操作を演出に絡めて効果的に利用することができる。また、第2操作に際して、遊技球が発射されてしまうといった事態を回避することができる。このため、無駄に遊技球が発射されてしまうことを防止するとともに、第2操作に集中することができる。さらに、第2操作に際して、操作部が第1操作する場合の操作方向に変位しないように構成することもでき、この場合、第2操作に際しての操作性の向上を図ることができる。
手段A−4.前記発射強さ調節手段は、駆動手段の駆動によって変位可能な可動部を備え、
前記第2操作が不可能な状態から、前記第2操作が可能な状態となった際に、前記可動部が変位して、前記発射強さ調節手段の外観が変化することを特徴とする手段A−1乃至A−3のいずれかに記載の遊技機。
手段A−4によれば、第2操作が可能となったことを把握し易くすることができる。また、遊技者の気分を盛り上げ、第2操作に対して演出的なより一層の重みを持たせることができる。
さらには、「前記可動部は、遊技者が指を係止可能な係止部を備えていること」としてもよい。すなわち、第2操作に際しての操作方向に力を掛け易いように可動部材を設けることによって、第2操作を行い易くすることもできる。
手段A−5.前記発射強さ調節手段の外観を変化させることなく、前記第2操作が不可能な状態から、前記第2操作が可能な状態へと状態変化可能に構成したことを特徴とする手段A−1乃至A−4のいずれかに記載の遊技機。
手段A−5によれば、いつの間にか第2操作を行える状態になっていたという演出を行うことができ、演出の多様化を図ることができる。
手段A−6.遊技者が操作可能な位置に設けられ、操作が行われることで演出を変化させることのできる演出操作手段を備え、
前記演出操作手段は、自身の見た目の態様を変化可能に構成され、
前記第2操作に基づいて、前記演出操作手段の態様を変化可能に構成されていることを特徴とする手段A−1乃至A−5のいずれかに記載の遊技機。
手段A−6によれば、入力操作の行える複数の操作手段が連動していく様により、遊技者にとって有利な特別遊技状態が発生するのではないかという期待感をより確実に高めることができる。例えば、第2操作を行うと演出操作手段が突出し、突出した演出操作手段を操作すると所定の表示手段の表示部や可動役物等による特定の演出が導出される等、遊技者をわくわくさせる連続演出を実行することができる。また、上記手段A−2のように、操作部の第2操作と、演出操作手段の操作とが同じ意義を有するように構成されている場合であっても、遊技者に対して演出操作手段を直接操作したい気持ちにさせることができる。従って、遊技機に搭載された機能をフルに使用して遊技を堪能させることができる。
尚、演出操作手段は、演出操作手段への操作(演出操作手段の操作を検知する演出操作検知手段による検知)が、操作部への第2操作(第2操作検知手段による検知)と同意義である第1演出対応状態と、演出操作手段への操作が、操作部への第2操作と異なる意義となる第2演出対応状態とが存在することとしてもよい。さらに、第2演出対応状態では、第1操作が行えないように構成されていることとしてもよい。
また、上記手段A−4のように、発射強さ調節手段の外観を変化可能に構成されている場合には、「前記演出操作手段への操作に基づいて、前記発射強さ調節手段の外観を変化可能に構成されていること」としてもよい。この場合においても、基本的に本手段A−6と同様の作用効果が奏される。
手段A−7.遊技者が操作可能な位置に設けられ、操作が行われることで演出を変化させることのできる演出操作手段と、
前記演出操作手段の操作を検知する演出操作検知手段とを備え、
前記発射強さ調節手段、及び、前記演出操作手段は、少なくとも遊技者が接触し得る部位の一部が導電性を有する導電部により構成されるとともに、
前記発射強さ調節手段及び前記演出操作手段のうち、一方の前記導電部に対して電流を供給可能な電流供給手段と、前記電流供給手段から供給され、遊技機の外部を介して、他方の前記導電部に入力された電流の大きさに応じた電子音を発生可能な電子音発生手段とを備えていることを特徴とする手段A−1乃至A−6のいずれかに記載の遊技機。
手段A−7によれば、電流供給手段が電力供給を行っている状態では、遊技者が、一方の手で操作部を操作しながら、他方の手で演出操作手段を操作すると、電子音が発生することとなり、これを利用した新たな演出を導出することができる。また、上記手段A−2のように、操作部の第2操作と、演出操作手段の操作とが同じ意義を有するように構成されている場合であっても、遊技者に対して演出操作手段を直接操作したい気持ちにさせることができる。従って、遊技機に搭載された機能をフルに使用して遊技を堪能させることができる。
尚、導電部の素材としては、導電性の金属の他、導電性樹脂等も含まれる。
手段A−8.前記第1操作検知手段は、遊技者が前記操作部を操作する場合に遊技者の手が接触する位置に設けられたタッチ部と、前記操作部の変位量を検出可能な変位量検出手段と、前記タッチ部と電気的に接続され、遊技者が前記タッチ部へ接触したことを検出可能なタッチ検出手段とを備え、
前記発射手段は、前記タッチ検出手段により前記タッチ部への接触が検出されている場合に、前記変位量検出手段により検出された前記操作部の変位量に応じた強さで遊技球を発射させる構成であって、
前記第1操作が可能で、前記第2操作が不可能な入力ロック状態と、
前記第2操作が可能で、前記第1操作が不可能な操作ロック状態とに切替可能に構成され、
前記第2操作が可能な前記操作ロック状態では、前記タッチ部と、前記タッチ検出手段との電気的な接続が遮断されることを特徴とする手段A−7に記載の遊技機。
手段A−8によれば、電子音を発生させる電流がタッチ検出手段に流入してしまうといった事態を回避することができる。
手段A−9.前記発射強さ調節手段は、遊技機の前面側から前方に突出するようにして設けられ、少なくとも前後方向に相対変位可能に取付けられた基部を備え、
前記操作部は、前記基部に対して相対的に回動変位可能に構成され、
前記第1操作で少なくとも前記操作部が回動変位し、
前記第2操作で少なくとも前記基部及び操作部が前後に変位し、
前記基部及び操作部が前後方向においてどの位置にあっても、前記基部の後端部は遊技機の前面よりも後方に位置して、外部に露出しないように構成されていることを特徴とする手段A−1乃至A−8のいずれかに記載の遊技機。
手段A−9によれば、基部の後端部と遊技機前面との間に指等が挟まれてしまうといった事態を回避することができる。
手段A−10.前記操作部の前記第2操作に際しての変位に連動する連動手段を備えていることを特徴とする手段A−1乃至A−9のいずれかに記載の遊技機。
手段A−10によれば、発射強さ調節手段への操作に対して斬新な面白みを付与するとともに、演出や遊技性の多様化を図ることができる。また、連動手段が第2操作に機械的に連動することから、遊技者による第2操作の程度に応じた連動手段の微妙な変化を堪能することができる。尚、「連動」とは、変位する場合だけでなく、作動する(機能状態に変化する)等の状態変化する場合も含まれる。
手段A−11.前記連動手段は複数設けられるとともに、
複数の前記連動手段のうち前記操作部の変位に連動する連動手段を切替える対象切替手段を備えていることを特徴とする手段A−10に記載の遊技機。
手段A−11によれば、遊技者は同じ第2操作を行うだけで、操作に連動する連動手段が切替わるといった態様の変化を堪能することができる。従って、遊技者の手を煩わせることなく、遊技者に手軽に斬新な演出を堪能してもらうことができるとともに、演出や遊技性の多様化を図ることができる。結果として、遊技の単調感等を抑制することができ、ひいては、興趣の向上を図ることができる。
手段A−12.前記発射強さ調節手段の前記操作部の操作が、いずれの前記連動手段にも連動しない非連動状態に切替可能に構成されていることを特徴とする手段A−10又はA−11に記載の遊技機。
手段A−12によれば、発射強さ調節手段の操作部を第2操作した場合のバリエーションを増やすことができるとともに、遊技者にとって有利な特別遊技状態の発生への期待度と、連動手段が連動するか否かとを対応させて、遊技性を向上させることができる。
手段A−13.前記操作部が前記第2操作されて当該操作部が変位した場合に、当該操作部の変位に応じて押し出された空気が案内される第1通路及び第2通路と、
前記操作部の変位に応じて押し出された空気のうち、前記第1通路に案内される空気量と、前記第2通路に案内される空気量との比率を変更可能な流量変更手段とを備えていることを特徴とする手段A−10乃至A−12のいずれかに記載の遊技機。
手段A−13によれば、遊技者が操作部を第2操作することで生じる圧縮空気を利用して、様々な演出を行うことができる。例えば、第2通路を遊技者のいる遊技機の前面側に連通させ、遊技者が操作部を第2操作すると、遊技者に向けて空気が吹き出る等といった演出を行うことができる。また、吹き出し量の調節も可能であり、演出性を向上させることもできる。
尚、第1通路は遊技機の背面側に連通して、第1通路に案内された空気は遊技機の背面側に排出され、第2通路は演出操作手段に連通して、第2通路に案内された空気は、演出操作手段の操作部に形成された通気孔から遊技機の前面側に排出される、或いは、演出操作手段の操作部を持ち上げることとしてもよい。
手段A−14.前記操作部を前記第2操作して前記操作部を変位させる際に前記操作部に作用する応力の大きさを変化させる(前記操作部を変位させるために要する力の大きさを変化させる)ことのできる操作力調節手段を備えていることを特徴とする手段A−1乃至A−13のいずれかに記載の遊技機。
手段A−14によれば、操作力調節手段により、遊技者が操作部を操作した際の感触が変化するといった斬新な発射強さ調節手段を得ることができる。従って、当該発射強さ調節手段を遊技機に搭載することにより、演出効果を高め、遊技者にとってのさらなる興趣の向上を図ることができる。
尚、操作力調節手段としては、操作部を付勢する付勢手段(ばね等)の効き具合を変化させる構成(モータ等の駆動手段で付勢手段を支持する支持部を変位させる等)や、操作部側に空気を送るエアポンプ等が挙げられる。また、操作力調節手段を用いて、操作部を振動させたりすることとしてもよい。
手段B−1.遊技球を発射させる発射手段と、
前記発射手段による遊技球を打ち出す強さを調節可能な発射強さ調節手段とを備え、
前記発射強さ調節手段は、遊技者が片手で操作可能に構成され、遊技者の操作に伴って変位する操作部と、前記操作部の変位量を検出可能な変位量検出手段とを備え、
前記発射手段は、前記変位量検出手段により検出された前記操作部の変位量に応じた強さで遊技球を発射させる構成であって、
前記操作部を特定方向に沿って変位させることで、前記発射手段による遊技球を打ち出す強さを調節可能な第1操作状態と、
前記操作部を特定方向に沿って変位させることで、前記発射手段による遊技球を打ち出す強さの調節以外の所定の入力を実行可能な第2操作状態とに状態変化可能に構成されていることを特徴とする遊技機。
手段B−1によれば、操作部に対する操作を行うだけで、すなわち、片手を動かすだけで、遊技球の打出し強さの調節と、遊技球の打出し強さ以外の所定の入力(調節)とを行うことができる。このため、前記所定の入力を行うために行われていた操作を第2操作に割り当てることができ、操作部を操作している手とは反対の手を動かしたり、操作部を操作している手を一旦操作部から離したりしなくても、前記所定の入力を行うことができる。従って、入力操作に関する利便性の向上を図ることができる。さらには、従来から設けられているボタンのような別の入力操作手段と併用することで、入力操作可能な手段の数や入力操作方法を増やすことにもなり、演出の多様化等を図ることができる。従って、遊技者の入力操作をより魅力的かつ快適なものとすることができる。
特に、第2操作状態における操作部の操作方向は、第1操作状態における操作部の操作方向と同じであるため、慣れた操作性で、操作部を操作して、遊技球を打ち出す強さの調節以外の所定の入力(調節)を比較的スムースに行うことができる。
さらには、第2操作状態における操作部への操作についても、押しボタンスイッチのような単なるオン・オフの切替入力というのではなく、操作量に応じた調節を行うことができる(勿論、オン・オフの切替入力だけが行われる場合があってもよい)。このため、例えば、所定の表示手段において表示されるオブジェクトの位置等を動かしたり、選択肢を選択したりするといった演出に関する操作を行い易くすることができる。また、発射強さ調節手段の操作部以外に操作量に応じた調節を行うための操作手段を設ける場合、操作手段そのものに耐久性が求められることから、構造の複雑化やコストの増大を招くおそれがある。かといって、操作量を変化させるような操作手段だけしか設けられない場合には、演出にそぐわない(即効性がなく、盛り上がりに欠ける)ことも懸念される(例えば、ミサイルを連射させる演出において、ミサイルを発射させる契機が、回動可能に構成されたハンドルを所定量以上回動させることとして設定される場合、入力がもたついて、盛り上がりに欠けるおそれがある)。さらには、演出用の操作手段として、押ボタンスイッチ等のような単なるオン・オフの切替入力を行うものと、操作量に応じた調節を行うものとをそれぞれ独立して併設しようにも、十分な設置スペースを確保できないおそれもある。
これに対し、本手段では、第1操作状態と第2操作状態とに切替えて、操作量に応じて変化する発射強さ調節手段の操作部を演出用にも利用可能に構成し、発射強さを調節する操作と同じ操作で、別の入力(調節)を行うことができるように構成されている。このため、上記した各種不具合を払拭しつつ、より多彩な演出を実行することができる。
尚、第1操作状態と第2操作状態との切替えは、電気的に状況判別だけで行われることとしてもよいし、機械的に入力信号が変化することで行われることとしてもよい。また、第2操作状態における発射強さ調節手段の操作部の操作は、例えば、液晶表示装置等の表示手段を備える構成において、かかる表示部でのカーチェイス演出、金庫を開ける演出、扉を開ける演出、落下物を拾う演出、玉乗り等でバランスを取る演出等、多種多様な演出に利用することができる。
手段B−2.前記第2操作状態では、前記発射手段による打出しが停止されることを特徴とする手段B−1に記載の遊技機。
手段B−2によれば、打ち出し強さ以外の調節を行う際に、打出し強さの調節ができない状況で、狙いの定まらない遊技球が無駄に発射されてしまうといった事態を回避することができる。
手段B−3.前記第2操作状態から前記第1操作状態に戻ることを教示するガイダンスを実行可能に構成されていることを特徴とする手段B−1又はB−2に記載の遊技機。
手段B−3によれば、第1操作状態に戻る前の準備期間を付与することができる。例えば、上記手段B−2に対応して、第2操作状態では、発射手段による打出しが停止される場合、遊技球が発射されない第2操作状態から遊技球が発射される第1操作状態に戻ることを教示することで、第1操作状態に戻る前に操作部の調節を行う準備期間を付与することができ、操作部の位置が第2操作状態に合わせた位置のままでいきなり第1操作状態に戻ってしまって、遊技球を的外れな位置に無駄に発射してしまうといった事態を防止することができる。ちなみに、遊技球が発射されない状態では、実際に遊技球が飛ぶ先は確認できないものの、ある程度遊技に慣れている遊技者であれば、感覚的なものである程度の見当は付けることができる。
手段B−4.所定の契機に基づいて抽選が行われる通常遊技状態と、前記抽選にて当選した場合に付与される特別遊技状態とがあり、
前記通常遊技状態には、通常モードと、前記通常モードよりも前記所定の契機が訪れ易くなる高効率モードとがあり、
前記通常遊技状態から前記特別遊技状態に変化する場合、及び、前記高効率モードから前記通常モードに変化する場合のうち少なくとも一方において、前記第2操作状態を絡めた演出を導出可能に構成されていることを特徴とする手段B−1乃至B−3のいずれかに記載の遊技機。
近年、特別遊技状態のうち特別遊技状態終了後に高効率モードが付与される特別遊技状態中や、高効率モード中において、通常モード等とは異なる領域に遊技球を打ち出させる(所謂右打ち)ものがある。この場合、打ち出す位置の変更を求めるガイダンスが行われるのであるが、それに気付いて対応したとしても無駄球が発生することが懸念される。この点、本手段B−4によれば、通常遊技状態から特別遊技状態に変化する際や、高効率モードから通常モードに変化する際に、操作部を操作しても遊技球が発射されない第2操作状態となるため、第2操作状態でガイダンスを行えば十分な猶予が与えられ、慣れた遊技者でなくても、無駄球の発射を抑制することができる慣れた遊技者でなくても、無駄球を発射しなくて済む。
態様例を挙げると、通常遊技状態としては、通常モードと、確変モードと、時間短縮モードとがあり、特別遊技状態としての大当たり状態には、大当たり状態終了後に確変モードが付与される16ラウンド確変大当たり、及び、8ラウンド確変大当たりと、大当たり状態終了後に時間短縮モードが付与される通常大当たりとがある。抽選の結果を教示する変動表示では、大当たりの教示が行われると、第2操作状態として昇格演出を行う。昇格演出とは、各確変大当たり、及び、通常大当たりを含む大当たりの可能性がある状態において、確変大当たりであることを教示する演出であり、8ラウンド確変大当たり及び16ラウンド大当たりを含む大当たりの可能性がある状態においては、16ラウンド確変大当たりであることを教示する演出である。そして、昇格演出の結果が教示された後、その結果に応じて、通常大当たりであれば遊技領域の左側に遊技球を打ち出し、確変大当たりであれば遊技領域の右側に遊技球を打ち出すガイダンスを行ってから、第1操作状態に戻す。
手段B−5.前記発射強さ調節手段は、駆動手段の駆動によって変位可能な可動部を備え、
前記第1操作状態から、前記第2操作状態となった際に、前記可動部が変位して、前記発射強さ調節手段の外観が変化することを特徴とする手段B−1乃至B−4のいずれかに記載の遊技機。
手段B−5によれば、第1操作状態と第2操作状態との切替わりをより把握し易くすることができる。また、第2操作状態となった際の遊技者の気分を盛り上げ、第2操作状態に対して演出的なより一層の重みを持たせることができる。
さらには、「前記可動部は、遊技者が指を係止可能な係止部を備えていること」としてもよい。すなわち、第2操作状態に際しての操作方向に力を掛け易いように可動部材を設けることによって、第2操作状態を行い易くしたり、演出の雰囲気を醸し出したりすることもできる。
手段B−6.前記発射強さ調節手段の外観を変化させることなく、前記第2操作が不可能な状態から、前記第2操作が可能な状態へと状態変化可能に構成したことを特徴とする手段B−1乃至B−5のいずれかに記載の遊技機。
手段B−6によれば、いつの間にか第2操作状態になっていたという演出を行うことができ、演出の多様化を図ることができる。
手段B−7.遊技者が操作可能な位置に設けられ、操作が行われることで演出を変化させることのできる演出操作手段と、
前記演出操作手段の操作を検知する演出操作検知手段とを備え、
前記発射強さ調節手段、及び、前記演出操作手段は、少なくとも遊技者が接触し得る部位の一部が導電性を有する導電部により構成されるとともに、
前記発射強さ調節手段及び前記演出操作手段のうち、一方の前記導電部に対して電流を供給可能な電流供給手段と、前記電流供給手段から供給され、遊技機の外部を介して、他方の前記導電部に入力された電流の大きさに応じた電子音を発生可能な電子音発生手段とを備えていることを特徴とする手段B−1乃至B−6のいずれかに記載の遊技機。
手段B−7によれば、電流供給手段が電力供給を行っている状態では、遊技者が、一方の手で操作部を操作しながら、他方の手で演出操作手段を操作すると、電子音が発生することとなり、これを利用した新たな演出を導出することができる。
手段B−8.前記発射強さ調節手段は、遊技者が前記操作部を操作する場合に遊技者の手が接触する位置に設けられたタッチ部と、前記タッチ部と電気的に接続され、遊技者が前記タッチ部へ接触したことを検出可能なタッチ検出手段とを備え、
前記第1操作状態において、前記発射手段は、前記タッチ検出手段により前記タッチ部への接触が検出されている場合に、前記変位量検出手段により検出された前記操作部の変位量に応じた強さで遊技球を発射させる構成であって、
前記第2操作状態では、前記タッチ部と、前記タッチ検出手段との電気的な接続が遮断されることを特徴とする手段B−7に記載の遊技機。
手段B−8によれば、電子音を発生させる電流がタッチ検出手段に流入してしまうといった事態を回避することができる。
手段B−9.前記発射強さ調節手段は、遊技機の前面側から前方に突出するようにして設けられ、少なくとも前後方向に相対変位可能に取付けられた基部を備え、
前記操作部は、前記基部に対して相対的に回動変位可能に構成され、
前記第1操作で少なくとも前記操作部が回動変位し、
前記第2操作で少なくとも前記基部及び操作部が前後に変位し、
前記基部及び操作部が前後方向においてどの位置にあっても、前記基部の後端部は遊技機の前面よりも後方に位置して、外部に露出しないように構成されていることを特徴とする手段B−1乃至B−8のいずれかに記載の遊技機。
手段B−9によれば、基部の後端部と遊技機の前面との間に挟まれてしまうといった事態を回避することができる。
手段B−10.前記発射強さ調節手段は、前記操作部の可動範囲のうち第1範囲において前記操作部が変位することが前記第1操作状態に相当し、前記第1範囲内での前記操作部の変位量に応じて、前記発射手段による遊技球を打ち出す強さが調節され、
前記操作部の可動範囲のうち前記第1範囲を含まない範囲を有する第2範囲において前記操作部が変位することが前記第2操作状態に相当し、前記第2範囲内での前記操作部の変位に応じて、前記発射手段による遊技球を打ち出す強さの調節以外の所定の入力が実行されることを特徴とする手段B−1乃至B−9のいずれかに記載の遊技機。
手段B−11.前記第2範囲の境界であることを教示する境界教示手段を備えていることを特徴とする手段B−10に記載の遊技機。
手段C−1.上記手段A−1乃至A−14のいずれかにおいて、上記手段B−1乃至B−11のいずれかを備えていることを特徴とする遊技機。
以下に、上記各手段が適用される各種遊技機の基本構成を示す。
A.上記各手段における前記遊技機は弾球遊技機であること。より詳しい態様例としては、「遊技者が操作する操作手段(遊技球発射ハンドル)と、当該操作手段の操作に基づいて遊技球を弾いて発射する発射手段(発射モータ等)と、当該発射された遊技球が案内される遊技領域と、前記遊技領域内に配置された各入球手段(一般入賞口、可変入賞装置、作動口等)とを備えた弾球遊技機」が挙げられる。
B.上記各手段における前記遊技機は略鉛直方向に延びる遊技領域を備えた弾球遊技機であること。より詳しい態様例としては、「遊技者が操作する操作手段(遊技球発射ハンドル)と、当該操作手段の操作に基づいて遊技球を弾いて発射する発射手段(発射モータ等)と、当該発射された遊技球が案内され、略鉛直方向に沿って延びる所定の遊技領域(例えば遊技領域は遊技盤面等により構成される)と、前記遊技領域内に配置された各入球手段(一般入賞口、可変入賞装置、作動口等)とを備え、前記遊技領域を流下する遊技球の挙動を視認可能に構成されてなる弾球遊技機」が挙げられる。
C.上記各手段における前記遊技機、又は、上記各弾球遊技機は、パチンコ機又はパチンコ機に準ずる遊技機であること。