JP6135207B2 - 波長可変デバイス及び波長可変デバイスの作製方法 - Google Patents

波長可変デバイス及び波長可変デバイスの作製方法 Download PDF

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Description

本発明は、波長可変デバイス及び波長可変デバイスの作製方法に関する。
近年、レーザーは、光通信、光記録、光計測、レーザー加工、レーザーアブレーション、レーザーCVD(laser chemical vapor deposition)等、非常に広い分野で重要な役割を果たしている。
レーザーは、主に、気体・液体・固体レーザー、と半導体レーザーとに大別される。
気体・液体・固体レーザーは、発振波長が特定される。例えば、炭酸ガスレーザーの波長は10.6μm、ルビーレーザーの波長は694nm、Nd-YAGレーザーの波長は1064nmである。
一方、半導体レーザーは、波長掃引範囲は広くないが、半導体の性質を変えることにより様々な波長のレーザー光を作り出すことが可能である。例えば、VCSEL(Vertical Cavity Surface Emitting Laser)は、波長が1310nm、1550nm、等のものがある。
発振波長を変えることのできる波長可変レーザーは、WDM(Wavelength Division Multiplexing:光波長多重)システム及びDWDM(Dense Wavelength Division Multiplexing:高密度光波長多重)システムをはじめ、光通信分野、医療分野等において、次世代の波長可変光源として期待されている。波長可変レーザーの波長掃引範囲は真空紫外領域(〜60nm)からミリ波領域(〜8mm)に渡っている。
特許文献1には、メンブレン型、或いはカンチレバー型の波長可変機構を有するデバイスが提案されている。
特許文献2には、2つの対向する反射膜のうち、少なくとも一方を可動する反射膜とし、両反射膜に電圧を印加することで生じる静電気力によって、反射膜間の間隔を調整する波長可変フィルタが提案されている。
波長可変デバイスにおいて、レーザー光の発振波長を安定して制御し、射出できることが求められる。
特許文献1における波長可変機構は、カンチレバー型であるため、メンブレンの固定端が一箇所のみで構成されている。従って、デバイスの動作中、或いは製造工程中においてメンブレンの可動部に張付き現象が生じてしまう。メンブレンとしての機能が損なわれてしまうため、発振波長を安定して制御することは難しい。
また、デバイス単独で、発振波長の波長範囲を広げることは、非常に困難であるという問題もある。
更に、波長可変デバイスにおいて、安価、且つ構造及び製造工程が簡易であることが求められる。
特許文献2における波長可変フィルタは、可動する反射膜にメンブレンを用いていないため、張付き現象は生じない。しかし、該波長可変フィルタは、2枚の基板を有しており、可動する反射膜を備える基板と、可動しない反射膜を備える基板とを張り合わせている。従って、張り合わせ精度に起因する歩留り・信頼性低下を誘発し、且つ製造コストが高いという問題がある。
本発明は、上記の課題に鑑みてなされたものであり、安価、且つ信頼性の高い波長可変デバイスを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の実施の形態の波長可変デバイスは、レーザー光が、一方の面に入射する基板と、基板の他方の面に接して形成される第1の反射層と、第1の反射層に接して形成され、異なる材料が積層された支持部材と、第1の反射層に接し、且つ支持部材間に形成されるギャップ形成部材と、支持部材に接し、支持部材を介して第1の反射層と対向して形成される弾性変形可能な第2の反射層と、を有し、支持部材の厚さは、ギャップ形成部材の厚さより厚く、前記支持部材の前記第1の反射層に接する部材の幅は、前記ギャップ形成部材の幅より広く、第2の反射層の弾性変形により、第1の反射層と第2の反射層との間隔を変更し、間隔に基づき、所定の波長を有するレーザー光を、第2の反射層から射出することを特徴とする。
本発明の実施の形態によれば、安価、且つ信頼性の高い波長可変デバイスを提供することができる。
実施形態に係る波長可変デバイスの構造の一例を示す図である。 実施形態に係る波長可変デバイスの構造の一例を示す平面図である。 実施形態に係る波長可変デバイスの構造の一例を示す断面図である。 実施形態に係る波長可変デバイスの動作の一例を示す図である。 実施形態に係る波長と光強度との関係を示す図である。 実施形態に係る波長可変デバイスの作製方法の一例を示す図である。 実施形態に係る波長可変デバイスの作製方法の一例を示す図である。 実施形態に係る波長可変デバイスの作製方法の一例を示す図である。 実施形態に係る波長可変デバイスの構造の一例を示す図である。 実施形態に係るエッチャントのγ値とエッチレートとの関係を示す図である。 実施形態に係る波長可変デバイスの構造の一例を示す図である。
なお、本明細書において、メンブレンとは、面積に対して厚みが無視できるほど薄く、弾性変形可能な(極薄膜形態且つ梁形態を為す)構造体を指す。また、カンチレバーとは、一方の端部を固定端とし、且つ他方の端部を遊端とした(片持ち梁形態を為す)構造体を指す。
本明細書において、梁形態とは、鉛直荷重に対して弾性変形する形態を指す。即ち、メンブレンに鉛直荷重がかかると、内部に圧縮・引張・曲げ・剪断(ずれ)応力等が働き、変形する。メンブレンの特性は、断面形状・長さ・材料等によって決定される。
本明細書において、メンブレンが固定されている部分を、「メンブレンの固定部」、メンブレンが固定されていない部分を、「メンブレンの可動部」と呼ぶものとする。
本明細書において、「張付き現象」とは、メンブレンの可動部が、弾性変形し、デバイスの動作中、或いは製造工程中において、基板、他の構成部材、等に大面積で接触し、張付く(固着する)現象を指すものとする。
(波長可変デバイスの構造)
図1は、本実施形態に係る波長可変デバイス100の構造の一例である。
図1(A)は、波長可変デバイス100の断面図の一例である。図1(B)は、波長可変デバイス100の平面図の一例である。なお、図1(A)は、図1(B)の平面図を、鎖線U−U'で切断した際の断面図である。
波長可変デバイス100は、1枚の基板上に形成されており、所定の波長を有するレーザー光を安定して射出する。
波長可変デバイス100は、基板1、第1の反射層2、支持部材3(支持部材3a、3b)、ギャップ形成部材4、第2の反射層5、コンタクト層6、第1の電極7、第2の電極8、空隙(ギャップ)11を含む。第2の反射層5とコンタクト層6とにより、メンブレン9が形成される。
図1(A)において、基板1の一方の面をX2面、基板1の他方の面をX1面、とする。また、支持部材の厚さを、厚さh1、ギャップ形成部材4の厚さを、厚さh2とする。また、支持部材の下層の幅を、幅m1、支持部材の上層の幅を、幅m2、ギャップ形成部材4の幅を、幅m3とする。図1(B)において、メンブレンの幅を、幅w1、幅w2、幅w3とする。
レーザー光は、例えば、基板1の一方の面(X2面)に入射する。
基板1の他方の面(X1面)に接して、第1の反射層2が形成される。基板1の一方の面(X2面)に接して、第1の電極7が形成される。
第1の反射層2に接して、支持部材3が形成される。支持部材3は、少なくとも2層以上の積層構造で形成される。また、積層構造は、少なくとも2種類以上の異なる材料で形成される。
第1の反射層2に接して、ギャップ形成部材4が形成される。ギャップ形成部材4は、支持部材3aと支持部材3bとの間に形成される。
支持部材3の厚さ(厚さh1)は、ギャップ形成部材4の厚さ(厚さh2)より厚くなるように形成される。
支持部材3の下層の幅(幅m1)は、ギャップ形成部材4の幅(幅m3)より広くなるように形成される。なお、図1(A)において、紙面左右方向だけでなく、紙面前後方向(紙面に対して垂直な方向)においても、支持部材3の下層の幅は、ギャップ形成部材4の幅より広くなるように形成される。
支持部材3の下層の幅(幅m1)は、支持部材3の上層の幅(幅m2)は、より広くなるように形成される。
また、支持部材3の第1の反射層2に接する部材(下層)とギャップ形成部材4は、同一材料、同一の厚さで形成されることが好ましい。
支持部材3に接して、第2の反射層5が形成される。第2の反射層5は、支持部材3を介して、第1の反射層2に対向して形成される。支持部材3を介して、メンブレン9の固定部と、基板1とが固定される。これより支持部材3両端の第1の反射層2と第2の反射層5との間隔は、一定に保たれる。
第1の反射層2と第2の反射層5との間、及びギャップ形成部材4と第2の反射層5との間には、空隙11が形成される。
第2の反射層5に接して、コンタクト層6が形成される。第2の反射層5の一方の面とコンタクト層6の一方の面とは接触し、メンブレン9が形成される。
メンブレン9は、弾性変形可能である。従って、メンブレン9の固定部は可動しないが、メンブレン9の可動部は可動(弾性変形)する。
なお、メンブレン9の形状は、図1(B)に示す形状に限定されないが、少なくとも3つ以上の異なる幅を有する様に形成される。(例えば、図1(B)に示す幅w1、幅w2、幅w3参照。)
なお、メンブレン9の形状は、例えば、図2(A)に示す様に、波長可変デバイス100の中心から4方向に延伸している形状であっても良い。また、4方向に限定されず、3方向に、5方向に、或いはそれ以上の数の方向に、延伸している形状であっても良い。また、例えば、図3(B)に示す様に、一体型の形状であっても良い。また、矩形のみならず、メンブレン9としての機能を損なう様な形状で無く、且つ少なくとも3つ以上の異なる幅を有していれば、いかなる形状であっても良い。
コンタクト層6の他方の面に接して第2の電極8が形成される。
第1の電極7及び第2の電極8に電圧が印加されると、第2の反射層5が弾性変形し、第1の反射層と第2の反射層との間隔は変わる。波長可変デバイス100は、該間隔に基づいて、該デバイスを透過するレーザー光の波長(所定の波長)を変更する。
なお、第1の電極7及び第2の電極8に、同極性の電圧が印加されれば、第1の反射層と第2の反射層との間には斥力が働き、間隔が広がる。また、逆極性の電圧が印加されれば、第1の反射層と第2の反射層との間には引力が働き、間隔が狭まる。
なお、電圧印加時に、引力が働いた場合、メンブレン9とギャップ形成部材4とは、接触する場合がある。この場合、図3に示す様に、メンブレン9とギャップ形成部材4とが接触しない領域Hが広すぎると、メンブレン9の歪みIが、波長可変デバイス100の安定した波長制御に悪影響を及ぼす場合がある。
メンブレン9の歪みIが、透過するレーザー光に伝播することで、レーザー光の光軸ずれ、及びレーザー光のビームスポット形状の変化、等が生じる場合がある。
しかしながら、波長可変デバイス100においては、メンブレン9の歪みIが透過するレーザー光に影響を与えないように調整されている。即ち、メンブレン9とギャップ形成部材4とが接触する領域Jを、メンブレン9の形状を制御することにより、調整している。従って、透過するレーザー光の発振波長を安定して制御することができる。
本実施の形態に係る波長可変デバイス100によれば、2つの反射層の間隔を変更することで、透過するレーザー光の波長選択性を広げることが可能である。また、メンブレン直下に、幅制御されたギャップ形成部材が形成されるため、メンブレンの張付き現象等を防ぎ、波長可変デバイス100は、発振波長を安定して制御し、射出することができる。また、1枚の基板上に波長可変デバイス100を作製することで、基板同士の張り合わせ工程等を省略し、製造工程の煩雑化を防ぐことができる。これより、安価、且つ信頼性の高い波長可変デバイス100を実現できる。
(メンブレンの動作)
波長可変デバイス100は、弾性変形可能なメンブレン9の特性を利用している。
メンブレン9は、例えば、上述の様に静電気力を利用する場合、第1の電極7及び第2の電極8に印加される電圧の極性に依存して変形する。
逆極性の電圧が、第1の電極7及び第2の電極8に印加された場合、メンブレン9は、下に凸となる様な形に弾性変形し、上部はわずかに縮み、逆に下部は伸びる様に変形する。なお、メンブレン9の断面において、上下半分近辺は、伸びも縮みもしない面が存在する。
第1の反射層2と第2の反射層5は同極性に帯電し、静電気力(斥力)が働くため、メンブレン9と第1の反射層2との間隔は広がる。従って、透過するレーザー光の波長が長くなる。波長可変デバイス100は、所定波長を長くしたい場合、メンブレン9と第1の反射層2との間に働く斥力をより強くすれば良い。即ち、第1の電極7及び第2の電極8に対して、同極性の大きな電圧を印加すれば良い。
また、同極性の電圧が、第1の電極7及び第2の電極8に印加された場合、メンブレン9は、上に凸となる様な形に弾性変形し、下部はわずかに縮み、逆に上部は伸びる様に変形する。
第1の反射層2と第2の反射層5は逆極性に帯電し、静電気力(引力)が働くため、メンブレン9と第1の反射層2との間隔は狭まる。従って、透過するレーザー光の波長が短くなる。波長可変デバイス100は、所定波長を短くしたい場合、メンブレン9と第1の反射層2との間に働く引力をより強くすれば良い。即ち、第1の電極7及び第2の電極8に対して、逆極性の大きな電圧を印加すれば良い。
従って、波長可変デバイス100は、メンブレン9の弾性変形に伴って、メンブレン9と第1の反射層2との間隔を変更し、波長可変デバイス100を透過するレーザー光の波長を制御する。
なお、引力が働く場合、メンブレン9の可動部に生じる弾性変形、反射層に帯電する表面電荷の影響、等により、メンブレン9とギャップ形成部材4との間に張付き現象が生じる可能性がある。張付き現象が発生すると、メンブレン9としての機能が損なわれ、波長可変デバイス100としての信頼性が低下する。
張付き現象を防止するために、波長可変デバイス100では、メンブレン9とギャップ形成部材4との接触面積を制御している。製造工程において、メンブレン9の形状を制御することにより、メンブレン9の弾性による復元力が、メンブレン9とギャップ形成部材4との間に生じる吸着力を上回るように、該接触面積を、制御している。
なお、引力が働く場合、常にメンブレン9とギャップ形成部材4とが接触するとは限らない。透過するレーザー光の波長によっては、接触しない場合もある。いずれの場合においても、透過するレーザー光の波長を正確に制御し、所定波長のレーザー光を安定して射出できれば良い。但し、接触する場合、透過するレーザー光の波長は、支持部材3の厚さとギャップ形成部材4の厚さとの差に依存することになる。
(波長可変デバイスの動作)
次に、本実施の形態に係る波長可変デバイス100の動作について図4及び図5を用いて説明する。
図4において、第1の反射層2の一方の面をX1面、基板1の一方の面をX2面、とする。基板1の他方の面と第1の反射層2の他方の面とは、接している。また、メンブレン9の一方の面(第2の反射層5の一方の面)をY1面、メンブレン9の他方の面(コンタクト層6の一方の面)をY2面する。第2の反射層5の他方の面とコンタクト層6の他方の面とは、接している。
図4において、第1の反射層2のX1面と第2の反射層5のY1面との間隔は、間隔p(可変)である。
図4に示すように、光Lは、X2面に入射する。光Lは、基板1及び第1の反射層2を透過し、空隙11に入射する。なお、基板1は、光Lを、実質吸収しない基板とする。
入射した光Lは、第1の反射層2と第2の反射層5との間において、反射を繰り返す。
間隔pと、光Sの半波長の整数倍とが、等しくなる時、波長可変デバイス100は、光Sの波長に対して共振する。該波長を有する光Sは、第1の反射層2及びコンタクト層6を透過し、Y2面から射出する。
なお、図4においては、光LをX2面から入射し、光SをY2面から射出しているが、特に限定されない。例えば、光LをY2面から入射し、光SをX2面から射出しても良い。
ここで、例えば、波長可変デバイス100へ入射する光Lが、図5に示す様な、スペクトルを有しているとする。
1030nmの波長を有する光を、光S1、1064nmの波長を有する光を、光S2とする。
支持部材の厚さを、厚さh1、ギャップ形成部材4の厚さを、厚さh2とする。厚さh1は、3192nm、厚さh2は、3090nmとする。
間隔pが3192nmの時、即ち、第1の反射層2のX1面と第2の反射層5のY1面との間に静電気力が働かない時、光S2の波長は、間隔pの丁度1/3になる(整数分の1)。
従って、波長可変デバイス100は、光S2の波長に対して共振し、該波長を有する光のみを選択的に透過させることができる。Y2面から射出する光は、1064nmの波長を有する光S2となる。
また、間隔pが3090nmの時、即ち、第1の反射層2のX1面と第2の反射層5のY1面との間に静電気力(引力)が働く時、光S2の波長は、間隔pの丁度1/3になる(整数分の1)。
従って、波長可変デバイス100、光S1の波長に対して共振し、該波長を有する光のみを選択的に透過させることができる。Y2面から射出する光は、1030nmの波長を有する光S1となる。
間隔pの変更には、メンブレン9の弾性変形を利用するが、メンブレン9と第1の反射層2との間にギャップ形成部材4が形成されているため、メンブレン9の不要な張付き現象等を抑え、間隔pを安定して維持することができる。
射出する光の波長は、間隔pに基づき定められる。間隔pに基づき射出するレーザー光の所定波長は、より多くの異なる波長である(広い波長選択性を有する)ことが好ましい。波長可変デバイス100によれば、後述する製造工程において、メンブレン9の形状を工夫することで、間隔p、支持部材3の厚さ、ギャップ形成部材4の厚さ、等を、制御している。従って、メンブレン9を安定して可動(弾性変形)させ、波長掃引範囲を広げられる。
なお、第1の反射層2と第2の反射層5との間に生じる力は、特に限定されない。静電気力以外の力により、メンブレン9に弾性変形が生じ、間隔pを変更できるのであれば、メンブレン9に働く力は、静電気力に限定されない。
これより、波長可変デバイス100は、間隔pに基づき発振波長を変更し、所定波長の光を、安定して射出することができる。
(波長可変デバイスの作製方法)
図6乃至図8は、本実施形態に係る波長可変デバイス100の作製方法の一例を示す図である。以下、図6乃至図8を用いて、波長可変デバイス100の作製方法について説明する。なお、図6(B)の断面図は、図6(B)の平面図を、鎖線V−V'で切断した際の図である。図7(C)の断面図は、図7(C)の平面図を、鎖線W−W'で切断した際の断面図である。
まず、図6(A)に示す様に、基板上1に、第1の反射層12、エッチング層13、エッチング層14、第2の反射層15、コンタクト層16の各層を順次積層する。
なお、図6(A)に示す、第1の反射層12は、後に第1の反射層2となる。エッチング層13及びエッチング層14は、後に支持部材3となる。エッチング層13は、後にギャップ形成部材4となる。第2の反射層5及びコンタクト層6は、後にメンブレン9となる。
基板1としては、半導体基板を用いることが好ましい。例えば、n型GaAs等を用いることができる。なお、n型不純物としては、例えば、Si又は、Se等が挙げられる。
なお、基板1の材料は、目的、用途によって適宜選定することが好ましく、導電性基板であっても良いし、非導電性基板であっても良い。
例えば、基板にレーザー光が吸収されてしまう場合は、図9に示す様に、基板に開口部20を形成し、レーザー光の入射口及び射出口を作製しても良い。この場合、基板としては、n型GaAs(100)15°傾斜基板、等を用いることができる。n型GaAs(100)15°傾斜基板は、導電性であっても非導電性であっても良い。また、傾斜角度は、15°に、限定されず、他の角度であっても良い。
基板1の厚さは、構成材料等により異なるため、特に限定されないが、例えば、10〜2000μm程度であることが好ましく、100〜1000μm程度であることがより好ましい。
なお、レーザー光が入射する基板1の一方の面には、反射防止膜(ARコート)等が形成されていても良い。
第1の反射層(DBR層)12は、積層構造で形成されることが好ましい。第1の反射層12としては、例えば、n型GaAs層とn型AlAs層との積層構造等が挙げられる。この場合、n型GaAs層が高屈折率層となり、n型AlAs層が低屈折率層となる。Gaの含有率が多い程、高屈折率層となり、Alの含有率が多い程、低屈折率となる。
第1の反射層12の厚さは、特に限定されないが、例えば、0.1〜10μm程度であることが好ましい。n型GaAs層及びAlAs層の厚さは共振波長の1/4に設定されている。
第1の反射層2の積層構造は、該積層構造に限定されない。
第1の反射層12上に、第1の反射層12の一部(第1の反射層12の最上層)として、n型Al0.3Ga0.7As層を積層することもできる(図9参照)。n型Al0.3Ga0.7As層の厚さは、所定の波長の1/4となる光学長厚さで積層することが好ましい。n型Al0.3Ga0.7As層の厚さを該厚さに設定することにより、n型Al0.3Ga0.7As層を第1の反射層12の一部としてみなすことができる。
エッチング層13としては、AlGaInP系材料、GaInP系材料等を用いることができる。例えば、i型GaInP等を用いることができる。
エッチング層13の厚さは、3μm程度が好ましい。
エッチング層14としては、AlGaInAs系材料、AlGaAs材料、GaAs材料等を用いることができる。例えば、i型GaAs等を用いることができる。
エッチング層14の厚さは、0.1μm程度が好ましい。なお、エッチング層14の厚さは、メンブレン9が、下に凸になるような形状で弾性変形する場合、弾性変形の限界値を定める。従って、目的、用途に応じて適宜エッチング層14の厚さを、制御することが好ましい。
第2の反射層(DBR層)15は、積層構造で形成されることが好ましい。第2の反射層15としては、例えば、p型GaAs層とp型AlAs層との積層構造等が挙げられる。この場合、p型GaAs層が高屈折率層となり、p型AlAs層が低屈折率層となる。
第2の反射層15の厚さは、特に限定されないが、例えば、0.1〜10μm程度であることが好ましい。p型GaAs層及びAlAs層の厚さは共振波長の1/4に設定されている。
第2の反射層15の積層構造は、該積層構造に限定されない。
エッチング層14上に、第2の反射層15の一部(第2の反射層15の最下層)として、p型Al0.3Ga0.7As層を積層することもできる(図9参照)。p型Al0.3Ga0.7As層の厚さは、所定の波長の1/4となる光学長厚さで積層することが好ましい。p型Al0.3Ga0.7As層の厚さを該厚さに設定することにより、p型Al0.3Ga0.7Asを第2の反射層15の一部とみなすことができる。
なお、エッチング層13及びエッチング層14のAl組成比は、第1の反射層12の最上層及び第2の反射層15の最下層のAl組成比より低いことが好ましい。
ここで、「Al含有率」とは、ある材料において、Gaの含有率とAlの含有率の合計を100%とした場合、該合計に対するAlの含有率を意味するものとする。また、「Al組成比」とは、ある材料において、Gaの組成比とAlの組成比の合計を1とした場合、該合計に対するAlの組成比を意味するものとする。例えば、Al0.3Ga0.7Asの場合、Al含有率は、30%、Al組成比は、0.3となる。
コンタクト層6としては、例えば、p型GaAs、p型AlGaAs等を用いることができる。
コンタクト層6の厚さは、所定の波長の1/4となる光学長厚さであることが好ましい。
メンブレン9の厚さは、適宜選定されることが好ましいため、特に限定されないが、1〜500μm程度であることが好ましく、10〜100μm程度であることがより好ましい。メンブレン9の厚さは、可動部の駆動効率にも依存するため、駆動効率を考慮して設定されることが好ましい。
次に、図6(B)の断面図に示す様に、各層(第1の反射層12、エッチング層13、エッチング層14、第2の反射層15、コンタクト層16)が順に積層された基板上1に、フォトレジストを塗布し、フォトリソグラフィーを行う。該フォトリソグラフィーによって、コンタクト層6上に、フォトレジストのパターン17が形成される。
フォトレジストのパターン17により、メンブレンの形状が定まる。メンブレンの形状を工夫することによって、以下に示す様な簡易な製造工程で、波長可変デバイス100を作製することが可能になる。
メンブレンの形状について、具体的に説明する。図6(B)の平面図に示す様に、フォトレジストのパターン17は、少なくとも3つの異なる幅w1、幅w2、幅w3を有する。幅w1、幅w2、幅w3の関係は、幅w1>幅w2>幅w3を満たしている。
幅w1>幅w3及び幅w2>幅w3を満たす、即ち、フォトレジストのパターン17に最も狭い幅w3を作製することで、後述する第1のエッチング工程により、幅w3と重なるエッチング層13を除去することが可能になる。
即ち、3つの異なる幅w1、幅w2、幅w3の中で、最も狭い幅w3を有するフォトレジストのパターン17と重なるエッチング層13を、第1のエッチング工程により除去できる。
また、幅w1>幅w2を満たす、即ち、フォトレジストのパターン17に中間の幅w2を作製することで、後述する第2のエッチング工程により、幅w2と重なるエッチング層14を除去することが可能になる。
即ち、3つの異なる幅w1、幅w2、幅w3の中で、最も狭い幅w3より広く、最も広い幅w1より狭い幅を有するフォトレジストのパターン17と重なるエッチング層14を、第2のエッチング工程により除去できる。
次に、図7(C)の断面図に示す様に、フォトレジストのパターン17をマスクとして、ICP(Inductively Coupled Plasma)ドライエッチング法等を用いて、エッチング層13、エッチング層14、第2の反射層15、コンタクト層16に対してドライエッチングを行う。この工程により、エッチング層13、エッチング層14、第2の反射層15、コンタクト層16の側面が露出する。エッチング層13及びエッチング層14の側面が露出することによって、これらのエッチング層に対して、後述する第1のエッチング工程及び第2のエッチング工程を施すことができる。
なお、図7(C)の平面図に示す様に、この段階では、フォトレジストのパターン17を除去しない。フォトレジストのパターン17を除去しないことで、後述する第1のエッチング工程及び第2のエッチング工程において、コンタクト層16の上面を保護することができる。
次に、図8(D)に示す様に、エッチング層13に対して、第1のエッチングを行う。エッチング層13に対して、適切なエッチャントを用いて、選択的にウェットエッチングを行う。これより、空隙22を形成する。空隙22は、後述する第2のエッチング工程において、エッチング層14のウェットエッチングを進めるために重要な要素となる。
エッチング層13のみをウェットエッチングする場合、エッチング層13以外の各層(第1の反射層12、エッチング層14、第2の反射層15、コンタクト層16)に対して選択的にエッチングを行う。
エッチング層13以外の各層の材料が、AlGaAs系材料である場合、エッチング層13をAlGaInP系材料とし、エッチャントを、塩酸系材料とすることで、第1の反射層12、エッチング層14、第2の反射層15、コンタクト層16をウェットエッチングすること無く、エッチング層13のみを、選択的にウェットエッチングすることができる。
エッチャントとしては、例えば、HCl:H2O=1:1の割合で混合した溶液等を用いることができる。
これより、幅w3を有するフォトレジストのパターン17と重なるエッチング層13を、第1のエッチング工程により除去することができる。
この工程によって、作製される空隙22の幅t1(図8(D)中、左右方向)は、射出するレーザー光の波長や、メンブレンの弾性変形の程度等によって適宜選定されることが好ましい。1〜100μm程度であることが好ましい。
なお、第1のエッチング工程において、コンタクト層16の上面は、フォトレジストのパターン17により保護されているため、第1のエッチングは、コンタクト層16に対して行われないと考えて良い。
次に、図8(E)に示す様に、エッチング層14に対して、第2のエッチングを行う。エッチング層14に対して、適切なエッチャントを用いて、選択的にウェットエッチングを行う。これより、空隙23を形成する。エッチング層14のウェットエッチングは、空隙22により露出したエッチング層14の側面から進行し易い。
エッチング層14のみをウェットエッチングする場合、第1の反射層12の最上層及び第2の反射層15の最下層に対して選択的にエッチングを行う。
この場合、エッチング層14のAl組成比を、第1の反射層12の最上層及び第2の反射層15の最下層のAl組成比よりも低くすることが好ましい。具体的には、エッチング層14のAl組成比を0.1以下とし、第1の反射層12の最上層及び第2の反射層15の最下層のAl組成比を、0.1より大きくすることが好ましい。
エッチング層14のAl組成比を、第1の反射層12の最上層及び第2の反射層15の最下層のAl組成比よりも低くし、エッチャントを、アンモニア系材料とすることで、第1の反射層12の最上層及び第2の反射層15の最下層をウェットエッチングすること無く、エッチング層14のみを、選択的にウェットエッチングすることができる。
例えば、第1の反射層12の最上層及び第2の反射層15の最下層の材料が、AlGaAs(AlxGa(1−x)As)系材料(但し、Al組成比>0.2以上)である場合、エッチング層14を、GaAs(AlxGa(1−x)AsにおいてAl組成比=0.0)とし、エッチャントを、アンモニア、過酸化水素水、及び水を適切に混合した材料とすることで、エッチング層14のみを、選択的にウェットエッチングすることができる。
エッチャントとしては、例えば、NH4OH:H2O2=1:30の割合で混合した溶液等を用いることができる。
即ち、幅w3より広く、幅w1より狭い、幅w2を有するフォトレジストのパターン17と重なるエッチング層14を、第2のエッチング工程により除去することができる。
この工程によって、作製される空隙23の厚さt2(図8(E)中、上下方向)は、特に引力が働く場合、射出するレーザー光の波長に直接的な影響を与えるため、適宜選定されることが好ましい。0.5〜20μm程度であることが好ましい。
なお、第2のエッチング工程において、コンタクト層16の上面は、フォトレジストのパターン17により保護されているため、第2のエッチングは、コンタクト層16に対して行われないと考えて良い。また、第2のエッチング工程において、コンタクト層16及び第2の反射層15の側面は、露出している。しかし、第2のエッチングの進行速度は、
露出したコンタクト層16及び第2の反射層15の側面に対しての進行速度よりも、
空隙22により露出したエッチング層14に対しての進行速度の方が速い。露出したコンタクト層16及び第2の反射層15の側面に対して行われる第2のエッチングの進行速度は、著しく遅いため、該エッチングにより、コンタクト層16及び第2の反射層15としての機能が損なわれることはないと考えて良い。
ここで、図10に、AlGaAs系材料における、エッチャント(アンモニア系)のγ値とエッチレートとの関係について示す。AlGaAs系材料は、アンモニア系のエッチャントに対して、Al組成比を変化させることによってエッチレートが大きく変化する。
図10より、Al組成比によってエッチレートが大きく異なることがわかる。エッチャントのγ値が等しい場合、Al組成比が小さい程、エッチレートは、大きくなる。特に、Al組成比が0.1の場合と、Al組成比が0.2の場合とで、エッチレートが大きく異なる。
例えば、エッチング層14のAl組成比を0.0、第1の反射層12の最上層及び第2の反射層15の最下層のAl組成比を0.3に設定し、エッチャントのγ値を30と設定することにより、約20以上の選択比(エッチングしたい膜のエッチング速度/エッチングしたくない膜のエッチング速度)を得ることができる。
即ち、アンモニア系のエッチャントに対するAlGaAs系材料のAl組成比を変化させることによって、エッチング層14に対して、選択比の高いエッチングを行うことが可能になる。
次に、図8(F)に示す様に、図8(B)で形成した、フォトレジストのパターン17を除去する。これよりメンブレン9は、フォトレジストのパターン17と同一の形状で形成される。
フォトレジストのパターン17は、上述の第1のエッチング工程及び第2のエッチング工程に対しては保護されている。従って、第1のエッチング工程及び第2のエッチング工程が終了した後に、フォトレジストのパターン17を除去することが可能である。
フォトレジストのパターン17を最後の工程まで、残存させることで、メンブレン9上面(コンタクト層の上面)に対する不要なエッチングを防ぐことができる。
これより、第1の反射層12から第1の反射層2が、エッチング層13及びエッチング層14から支持部材3が、エッチング層13からギャップ形成部材4が、第2の反射層5及びコンタクト層6からメンブレン9が形成される。
なお、図示しないが、例えば、基板1において、第1の反射層2が形成されていない側の面に接して第1の電極7を、コンタクト層6において、第2の反射層5が形成されていない側の面に接して第2の電極8を形成することができる。
上述の作製方法により、波長可変デバイス100が完成する。
また、図8(F)に示す様に、メンブレン9直下に、所定の間隔を保持して、ギャップ形成部材4が形成されている。
また、支持部材3の厚さは、ギャップ形成部材4の厚さより厚くなっている。支持部材3の下層の厚さは、ギャップ形成部材4の厚さと等しくなっている。
また、支持部材3の下層の幅は、支持部材3の上層の幅及びギャップ形成部材4の幅より広くなっている。
また、支持部材3の下層と支持部材3の上層は、異なる材料で形成されている。また、支持部材3の下層とギャップ形成部材4は、同一材料で形成されている。
上述の作製方法によれば、メンブレンの形状を、少なくとも3つの異なる幅を有する形状とし、ギャップ形成部材4の形成箇所に対応する幅を、幅w1と幅w3との間の幅w2(中間の幅)とすることにより、簡易な製造工程を実現できる。即ち、メンブレンの形状を工夫することで、2度のエッチング工程のみで、容易に、ギャップ形成部材4、及び異なる材料が積層された支持部材3を作製することができる。
また、上述の作製方法によれば、メンブレンの形状を工夫することで、メンブレン9と他の構成部材との接触面積が広すぎることにより、生じるメンブレン9の吸着、固着等を防ぐことができる。また、製造工程中の外部振動、何らかの物理的要因等により生じるメンブレン9の張付き現象を防ぐことができる。また、波長可変デバイス100は、基板を1枚しか用いていないため、製造工程中における歩留り及び信頼性向上を見込める。
これより、安価、且つ信頼性の高い波長可変デバイスを提供できる。
(メンブレンの可動部とメンブレンの固定部)
図11を用いてメンブレン9の可動部91とメンブレン9の固定部92について説明する。
メンブレン9の可動部91は、固定されていない。従って、弾性変形により変形し可動する。
メンブレン9の固定部92は、支持部材3により固定されている。従って、メンブレン9としての機能が損なわれているため、可動しない。
メンブレン9が下に凸になるような形状で弾性変形する場合、メンブレン9が可動する領域は、図11に示す可動域93となる。
メンブレン9が下に凸になるような形状で弾性変形する場合、メンブレン9がギャップ形成部材4と接触する領域は、図11に示す接触域94となる。
メンブレン9は、可動域93を可動し、接触域94に接触する。この際、メンブレン9の弾性による復元力が、メンブレン9とギャップ形成部材4との間に生じる吸着力を上回れば、メンブレン9は、接触域94から離れ、再び可動域93を可動する。
しかし、メンブレン9とギャップ形成部材4との間に生じる吸着力が、メンブレン9の弾性による復元力を上回れば、メンブレン9は、ギャップ形成部材4に固着、吸着し、接触域94に固定される。
従って、波長可変デバイス100は、メンブレン9の弾性による復元力とメンブレン9とギャップ形成部材4との間に生じる吸着力とのバランスを制御(具体的には、メンブレンの形状を工夫することで、支持部材やギャップ形成部材の幅や厚さを制御している)して、メンブレン9を可動域93中で、動かすことにより、メンブレン9と、第1の反射層との間隔を制御している。
メンブレン9の可動部91の張付き現象を防止することができるため、波長可変デバイス100は、安定した波長制御を行うことができる。
本実施の形態に係る波長可変デバイス100は、簡易な構成を有し、波長掃引範囲が広いにも関わらず、安定した波長制御を行うことができる。また、製造工程は、安価且つ極めて簡易である。これより、安価、且つ信頼性の高い波長可変デバイス、及び波長可変デバイスを提供することができる。
以上、本発明の好ましい実施形態について詳述したが、本発明は係る特定の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の実施形態の要旨の範囲内において、種々の変形、変更が可能である。
1 基板
2 第1の反射層
3 支持部材
4 ギャップ形成部材
5 第2の反射層
7 第1の電極
8 第2の電極
12 第1の反射層
13 第1のエッチング層(エッチング層)
14 第2のエッチング層(エッチング層)
15 第2の反射層
16 コンタクト層
17 パターン(フォトレジストのパターン)
20 開口部
100 波長可変デバイス
米国5629951号 特開2005−338534号公報

Claims (8)

  1. レーザー光が、一方の面に入射する基板と、
    前記基板の他方の面に接して形成される第1の反射層と、
    前記第1の反射層に接して形成され、異なる材料が積層された支持部材と、
    前記第1の反射層に接し、且つ前記支持部材間に形成されるギャップ形成部材と、
    前記支持部材に接し、前記支持部材を介して前記第1の反射層と対向して形成される弾性変形可能な第2の反射層と、を有し、
    前記支持部材の厚さは、前記ギャップ形成部材の厚さより厚く、
    前記支持部材の前記第1の反射層に接する部材の幅は、前記ギャップ形成部材の幅より広く、
    前記第2の反射層の弾性変形により、前記第1の反射層と前記第2の反射層との間隔を変更し、前記間隔に基づき、所定の波長を有する前記レーザー光を、前記第2の反射層から射出する
    ことを特徴とする波長可変デバイス。
  2. レーザー光が、一方の面に入射する基板と、
    前記基板の他方の面に接して形成される第1の反射層と、
    前記第1の反射層に接して形成され、異なる材料が積層された支持部材と、
    前記第1の反射層に接し、且つ前記支持部材間に形成されるギャップ形成部材と、
    前記支持部材に接し、前記支持部材を介して前記第1の反射層と対向して形成される弾性変形可能な第2の反射層と、を有し、
    前記支持部材の厚さは、前記ギャップ形成部材の厚さより厚く、
    前記支持部材の前記第1の反射層に接する部材と前記ギャップ形成部材は、同一の材料で形成されており、
    前記第2の反射層の弾性変形により、前記第1の反射層と前記第2の反射層との間隔を変更し、前記間隔に基づき、所定の波長を有する前記レーザー光を、前記第2の反射層から射出する
    ことを特徴とする波長可変デバイス。
  3. 前記第1の反射層に第1の電圧を印加する第1の電極と、
    前記第2の反射層に第2の電圧を印加する第2の電極と、を備える
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の波長可変デバイス。
  4. 前記支持部材及び前記ギャップ形成部材は、少なくとも、AlGaAs材料、又はAlGaInP材料を含む
    ことを特徴とする請求項に記載の波長可変デバイス。
  5. 前記第1の反射層及び第2の反射層は、積層構造を有し、
    前記支持部材のAl含有率は、前記第1の反射層の最上層及び前記第2の反射層の最下層のAl含有率より低い
    ことを特徴とする請求項又は請求項のいずれか一項に記載の波長可変デバイス。
  6. 前記支持部材のAl含有率は、10%以下であり、前記最上層及び前記最下層のAl含有率は、10%より大きい
    ことを特徴とする請求項に記載の波長可変デバイス。
  7. 前記基板には、前記レーザー光の入射口又は射出口となる開口部が形成されている
    ことを特徴とする請求項1乃至請求項のいずれか一項に記載の波長可変デバイス。
  8. 基板上に、第1の反射層、第1のエッチング層、第2のエッチング層、第2の反射層、コンタクト層を順に積層するステップと、
    前記コンタクト層上に、フォトレジストを塗布し、フォトリソグラフィーを行って、少なくとも3つの異なる幅を有するパターンを形成するステップと、
    前記パターンをマスクとして、前記第1のエッチング層、前記第2のエッチング層、前記第2の反射層、前記コンタクト層に対してドライエッチングを行うステップと、
    前記第1のエッチング層に対して第1のウェットエッチングを行って、最も狭い前記幅を有する前記パターンと重なる前記第1のエッチング層を除去するステップと、
    前記第2のエッチング層に対して第2のウェットエッチングを行って、最も狭い前記幅より広く、且つ最も広い前記幅より狭い前記幅を有する前記パターンと重なる前記第2のエッチング層を除去するステップと、
    前記パターンを除去するステップと、を有する
    ことを特徴とする波長可変デバイスの作製方法。
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