JP6133155B2 - 乗物用シートのテーブル移動装置 - Google Patents

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Description

本発明は、乗物用シートのテーブル移動装置に関する。詳しくは、乗物用シートに設けられたテーブルを動かす乗物用シートのテーブル移動装置に関する。
従来、乗物用シートにおいて、テーブルを垂直状態から水平状態に倒し込んで展開させられるようになっている構成が知られている(特許文献1)。上記テーブルは、その水平状態に展開された時の水平度を調節ねじによって調整することができるようになっている。上記調節ねじは、テーブルを回転可能に支えるステーに設けられており、その出張り量を調整することにより、テーブルを倒し込んだ際に突き当てられる位置を変化させて、テーブルの展開位置を調整する構成となっている。
実公平7−2297号公報
しかし、上記従来技術では、調節ねじが、テーブルと共に回転する部材を回転方向に突き当てることでテーブルの回転止めをする構成となっているため、当接部に曲げの負荷(高い負荷)がかかりやすい構成となっている。本発明は、上述した問題を解決するものとして創案されたものであって、本発明が解決しようとする課題は、テーブルを展開させる位置の調整を高負荷のかからない構成によって行えるようにすることにある。
上記課題を解決するために、本発明の乗物用シートのテーブル移動装置は次の手段をとる。
第1の発明は、乗物用シートに設けられたテーブルを動かす乗物用シートのテーブル移動装置であって、テーブルを第1の位置から第2の位置まで展開移動させる移動機構を有する。移動機構は、スライダクランク機構によって構成され、スライダクランク機構のクランク部にテーブルが設けられて、スライダの展開方向のスライドが止められることによりテーブルの展開移動を止める構成となっている。スライダとスライダをスライド可能な状態に支持する支持部材との間には、スライダの展開方向のスライドを突き当てによって係止させる係止部材が設けられている。係止部材は、そのスライダと支持部材との間に張り出すスライド方向の張り出し量を調整可能な構成とされてテーブルが展開される第2の位置を調整することができる構成とされている。
この第1の発明によれば、スライダの展開方向のスライドが、スライダと支持部材との間に張り出す係止部材によるスライド方向の突き当てによって係止されるようになっていることにより、これらの当接部に曲げの負荷(高負荷)をかけることなく、テーブルを展開させる位置の調整を行うことができる。
第2の発明は、上述した第1の発明において、係止部材が、支持部材に設けられて螺動により支持部材からの張り出し量を調整可能とされた調整ボルトとされているものである。
この第2の発明によれば、係止部材が支持部材に設けられた調整ボルトとなっていることにより、テーブルを展開させた状態で調整ボルトの張り出し量の調整を行うことができ、また、可動側の構造部の重量を増大させることなく係止部材を設けることができ、より一層当接部に負荷のかからない構成とすることができる。
実施例1のシートのテーブルが収納された状態を示す斜視図である。 テーブルがシートの前側中央に引き出された状態を示す斜視図である。 テーブルが水平姿勢に落とし込まれた状態を示す斜視図である。 テーブルが2つ折り状態から開かれた状態を示す斜視図である。 テーブル移動装置の分解斜視図である。 テーブル移動装置の要部の分解斜視図である。 テーブルと回転アームとの連結構造を表した分解斜視図である。 テーブルが収納された状態のテーブル及びテーブル移動装置の構成を示した平面図である。 同側面図である。 同正面図である。 同シート前方内側上方から見た斜視図である。 同シート後方外側上方から見た斜視図である。 テーブルが展開された状態のテーブル及びテーブル移動装置の構成を示した平面図である。 図9のXIV-XIV線断面図である。 図9のXV-XV線断面図である。 図9のXVI-XVI線断面図である。 図9のXVII-XVII線断面図である。 図9のXVIII-XVIII線断面図である。 図9のXIX-XIX線断面図である。 スライド機構の分解斜視図である。 スライド機構の平面図である。 図21のXXII-XXII線断面図である。 図21のXXIII-XXIII線断面図である。 図21のXXIV-XXIV線断面図である。 テーブルの分解斜視図である。 回転アームの分解斜視図である。 テーブルが回転アームに対して回転する様子を示した側面図である。 図27のXXVIII-XXVIII線断面図である。 ガイドプレートによるテーブルの移動案内構造を示した平面図である。 ロックプレートによるテーブルの回転ロック構造を示した断面図である。
以下に、本発明を実施するための形態について、図面を用いて説明する。
始めに、実施例1のテーブル移動装置10が適用されたシート1の構成について、図1〜図30を用いて説明する。本実施例のシート1は、図1に示すように、鉄道車両に搭載される1人掛け用の特別席として構成されている。このシート1は、着座者の背凭れとなるシートバック2と、着座部となるシートクッション3と、肘置きなるアームレスト4Aを上面部に有する支持台4と、を備えた構成となっている。
上記支持台4は、シートクッション3の左右両隣に設けられており、それぞれ、シートクッション3よりも高い位置まで延びる箱型形状に形成されていて、シートクッション3の各側部に一体的に結合されて設けられた状態とされている。上記各支持台4の上面部には、クッション材が配設されていて、着座者の両肘を適度な柔らかさで支えることができるアームレスト4Aが形成されている。そして、上記各支持台4のうち、着座者から見て左側となる紙面向かって右側に示された支持台4の内部には、着座者が適時に自分の前の位置に展開させて使用することのできるテーブル5が、2つ折りに畳まれた状態で収納されている。
上記テーブル5は、シート前後方向に長尺な形に2つ折りされた状態として、上述した支持台4の内部に外斜め下向きに面を傾けた状態で収納された状態とされている。上記テーブル5は、上述した収納状態では、その前端側のシート内側の縁部に形成された取手部5A1,5B1が、支持台4のシート内側の側面部に形成されたスリット4Bからシート内側に張り出して露出した状態となっている。ここで、上記スリット4Bは、支持台4のシート内側の側面部のシート前後方向の広い領域に亘って真っ直ぐに延びる形に形成されており、その内部に、支持台4の内部に収納されたテーブル5の縁面(後述する傾斜面5A4,5B3)を臨ませた状態となっている。
上記取手部5A1,5B1は、上述した2つ折りされたテーブル5の各テーブル片5A,5Bのシート内側の縁部に形成されており、上記テーブル5が2つ折りにされることで互いに高さ方向に重ね合わされる位置に形成された状態とされている。上述した取手部5A1,5B1は、それらの互いに相反する上側の面と下側の面とに、使用者がこれら取手部5A1,5B1を指で挟み込むように指を掛け入れることのできる溝部5A2,5B2が凹んで形成されている(図5、図7及び図11〜図14参照)。また、図5に示すように、上記各取手部5A1,5B1の図示向かって右側となる前方側の縁部には、テーブル5を支持台4の内部に収納する際に指を掛けられるようにする凹部5A1a,5B1aが形成されている。これら凹部5A1a,5B1aは、テーブル5を2つ折り状態にして収納位置に向けて後方側に押し込む際に、これら凹部5A1a,5B1aに前方側から指を掛けて後方側への押圧力を掛けやすくするものとして機能するようになっている。
上記テーブル5は、着座者が上記支持台4のスリット4Bから張り出す取手部5A1,5B1の溝部5A2,5B2に手を掛け入れて、取手部5A1,5B1を手前側に引き出すように操作することにより、図2に示すように、シート前方内側に向かって右肩上がりに斜めに円弧を描くかたちに引き出されて、着座者の前の位置にシート幅方向に長尺となる向きに展開されるようになっている。そして、上記テーブル5は、図3に示すように、着座者が上述した取手部5A1,5B1を引き込み方向の回転が係止される最大位置まで引き込むことにより、上述した右肩上がりに斜めに傾いた姿勢状態から自重によって水平姿勢となる使用位置状態まで落とし込まれて係止されるようになっている。
上記落ち込みにより、テーブル5は、水平姿勢の状態に切り替えられると共に、上述した支持台4からの引き込み方向及びその反対方向への回転移動がロックされた状態とされるようになっている。そして、これにより、テーブル5は、その2つ折りされた上側の天板面を小物置きとして使用することができる状態となる。
また、更に、上記テーブル5は、上記着座者の前の位置に展開された水平姿勢の使用位置状態(図3の状態)から、着座者がその2つ折りされた上側のテーブル片5Aを、下側のテーブル片5Bに対して手前側から前方側へ開くように操作することにより、図4に示すように、両テーブル片5A,5Bが互いに前後方向(水平方向)に面一状に面を繋げた状態に広げられるようになっている。これにより、テーブル5は、その拡張された両テーブル片5A,5Bの天板面を、広く小物置きとして使用することができる状態となる。
また、上記テーブル5は、前述したように着座者の前の位置に水平姿勢の使用位置の状態に展開された状態では、前述した2つ折りされた状態(図3参照)であっても開かれた状態(図4参照)であっても、着座者がこれを前後方向に押し引きするように操作することにより、その展開された使用位置を前後方向に一定の範囲内(後述する使用領域内)で調整することができるようになっている。具体的には、上記テーブル5の使用位置の調整操作は、上述したテーブル5を支持台4内部の収納位置から展開移動させるテーブル移動装置10のスライド機構10Aの動作によって行われるようになっている。
上記スライド機構10Aは、上記テーブル5を2つ折り状態にして支持台4の内部に収納した収納位置(図1参照)と上記着座者の前の位置に斜めの姿勢状態に展開させた展開位置(図2参照)との間の展開収納領域と、テーブル5を上記展開位置(図2参照)から水平姿勢の状態に落とし込んだ使用位置状態(図3参照)にして上記展開収納領域を越えた前方側の移動領域を前後方向に位置調整させられるようにする使用領域と、の間を前後方向に移動することができるように構成されている。ここで、上述したテーブル5の展開位置(図2参照)が本発明の「テーブルの第1の位置」に相当し、テーブル5の使用位置(図3参照)が本発明の「テーブルの第2の位置」に相当する。
上記スライド機構10Aは、後述する連動構造によって、テーブル5を上記収納位置(図1参照)と展開位置(図2参照)との間で展開収納させる展開収納領域では、テーブル5を幅方向に回転移動させる幅方向の回転機構10Bと連動して動くようになっており、テーブル5を水平姿勢の使用位置状態に展開させた状態(図3参照)では、単独で動いてテーブル5の使用位置を前後方向に調整させられるようになっている。上記テーブル5は、水平姿勢の使用位置状態に展開された状態では、後述する規制構造によって、その前後方向のスライド可能な範囲が後述する使用領域内に規制されるようになっている。
これにより、1つのスライド機構10Aによってテーブル5を展開収納領域と使用領域とに跨って前後方向にスライドさせることができる構成となっていても、テーブル5を使用領域で水平姿勢の使用位置状態にして使用するときには、その移動が使用領域内までに規制される、使い勝手の良い構成とされている。上記スライド機構10Aは、上記使用領域内では、着座者がテーブル5を押し引きする力によって前後方向に位置調整されるようになっており、押し引きされた各位置でスライド機構10Aの摺動摩擦力によって位置固定された状態に保持されるようになっている。
上記テーブル5は、上記展開操作とは逆の手順の収納操作を行うことにより、再び、着座者から見て左側となる図示右側の支持台4の内部に2つ折り状に畳まれて収納された状態に戻されるようになっている。具体的には、上記テーブル5は、上記図4に示した両テーブル片5A,5Bの天板面が広げられた状態から、奥側のテーブル片5Aを手前側のテーブル片5Bの上側に重ねるように閉じる操作を行うことにより、図3に示すように、両テーブル片5A,5Bが2つ折り状に畳まれた状態に戻される。
そして、上記テーブル5は、次に、着座者がこれを上方側に持ち上げるように操作することにより、右肩上がりの斜めの姿勢状態に傾けられて、その持ち上げの移動が規制される最大位置まで持ち上げられることにより、図2に示すように、上述した支持台4の内部へ戻す幅方向の収納回転が可能な状態に切り替えられるようになっている。そして、上記テーブル5は、次に、着座者がこれを支持台4の内部に向けて左後方側(図示右奥側)に押し込むように操作することにより、図1に示すように、テーブル5がシート後方外側に向かって左肩下がりに斜めに円弧を描くかたちで押し込まれていき、支持台4の内部に外斜め下向きに面が傾けられた状態に戻されて収納された状態となる。
このように、テーブル5は、上述した支持台4から展開される時も支持台4の内部に収納される時も、斜め方向に回転させるだけの簡単な操作によってこれらの操作を行えるようになっている。しかし、実際には、テーブル5は、上述した支持台4に対して、前後方向のスライドと幅方向(斜め方向)の回転とが合わされた複雑な移動軌跡を描く運動によって、上述した大きな展開収納の移動範囲を少ない移動スペースで効率的に動かされるようになっている。
また、上記テーブル5は、上述した水平姿勢の状態に展開した使用位置(図3〜図4参照)から支持台4内部の収納位置(図1)へ戻す収納操作を、テーブル5の使用領域におけるどの位置からでも同じような操作感で簡単に行うことができるようになっている。具体的には、上記テーブル5は、上述したテーブル移動装置10のスライド機構10Aと幅方向の回転機構10Bとを互いに連動させる連動構造により、テーブル5を使用領域内のどの位置から持ち上げて収納操作しても、1度の操作で支持台4内部の同じ収納位置に戻されるように導かれるようになっている。
以下、上述したテーブル5、及びこれを展開収納したり位置調整したりするテーブル移動装置10の構成について具体的に詳しく説明していく。なお、以下の説明中、テーブル5の位置状態について「収納位置」と表現する時には、テーブル5が図1に示す支持台4の内部に収納された状態を表し、「展開位置」と表現する時には、テーブル5が図2に示す右肩上がりに斜めに傾いた姿勢に展開された状態を表し、「使用位置」と表現する時には、テーブル5が図3に示す水平姿勢の状態に落とし込まれた状態を表す。また、テーブル5について「展開収納領域」と表現する時には、テーブル5が図1に示す収納位置と図2に示す展開位置との間で移動される領域を表し、「使用領域」と表現する時には、テーブル5が図3に示す使用位置に展開されて前後方向に位置調整可能とされる領域を表している。なお、上述もしたように、図2に示すテーブル5の展開位置が本発明の「テーブルの第1の位置」に相当し、図3に示すテーブル5の使用位置が本発明の「テーブルの第2の位置」に相当する。
先ず、テーブル5の構成について説明する。テーブル5は、図3〜図5、図7及び図25に示すように、互いにほぼ同じ大きさとなる2枚の横長状の樹脂板から成るテーブル片5A,5Bが互いにヒンジ連結部5Cによって短手方向に開閉可能な状態となるように繋げられた構成となっている。これにより、テーブル5は、上記各テーブル片5A,5Bを2つ折り状に畳んだ状態(図3参照)と、2枚のテーブル片5A,5Bを面一状に広げた状態(図4参照)と、の2つの状態に切り替えられるようになっている。
上記テーブル5は、図3及び図4で前述したように、着座者の前の位置に水平姿勢の使用位置状態に展開されて使用される時には、上述した2つ折り状に畳まれた状態(図3参照)と、上側のテーブル片5Aが下側のテーブル片5Bに対して面一状に広げられた状態と、の2つの状態で小物置きとして使用することができるようになっている。上記テーブル5は、上記2枚のテーブル片5A,5Bを面一状に広げた状態とすることにより、互いのヒンジ連結部5Cによって連結された側の縁部同士が当接して面一状に広げられた状態で係止されるようになっている。
上述したテーブル5は、図5、図7、図14〜図18に示すように、厳密には、その2つ折り状に畳まれた時に上側にくるテーブル片5Aが、下側のテーブル片5Bよりもひとまわり大きく外側に張り出す張出し部5A3を有した形状に形成されている。上記張出し部5A3は、上側のテーブル片5Aの取手部5A1が形成された一辺の全域とこれに隣接する二辺の一部領域とに亘って連続的に広く形成されており、その張り出した先の縁面が、下向きに傾斜した傾斜面5A4となって形成されている。
上記傾斜面5A4により、上側のテーブル片5Aの張出し部5A3の張り出し形状によって形成される下側のテーブル片5Bの縁面との間の段差が緩められて円滑化された状態とされている。上記張出し部5A3により、テーブル5は、着座者が2つ折り状に畳まれたテーブル5の手前側の縁や左右両側の縁に手を触れさせることにより、上側のテーブル片5Aのみに手を触れさせた状態とすることができるようになっている。
また、上記張出し部5A3の縁面が下向きに傾斜した傾斜面5A4とされていることにより、その触れた手に上側のテーブル片5Aの縁面(傾斜面5A4)が同テーブル片5Aを持ち上げる方向に対して掛かりやすい状態(傾斜面5A4が手に上方側から斜めに面を当てた状態)に接触するようになっている。したがって、テーブル5は、着座者が上述した縁面に手を触れさせて上方側に持ち上げるように操作することにより、上側のテーブル片5Aを下側のテーブル片5Bに対して手前側から前方側へ開くように簡便に操作することができる。上述した張出し部5A3及び傾斜面5A4は、上側のテーブル片5Aの取手部5A1の形成された領域にも形成されている。
一方、上記上側のテーブル片5Aの張出し部5A3の下側に位置するテーブル片5Bの縁面も、上記張出し部5A3の傾斜面5A4と面一状に傾斜した傾斜面5B3となって形成されている。上記傾斜面5B3は、下側のテーブル片5Bの取手部5B1の形成された領域にも形成されている。上記上側のテーブル片5Aに形成された傾斜面5A4と下側のテーブル片5Bに形成された傾斜面5B3とは、図1及び図14〜図18に示すように、テーブル5が2つ折り状に畳まれて支持台4の内部に収納された状態では、それらの互いに面一状に面を連ねる面形状が、支持台4のシート内側に面を向ける内側面4Cと同じ向きに面を形成するように配置されるようになっている。これにより、図16〜図18に示すように、テーブル5は、その支持台4のスリット4Bに臨む各テーブル片5A,5Bの縁面が、スリット4Bに蓋をする形で支持台4の内側面4Cと面一状の面を形成した状態とされるようになっている。
また、図14〜図15に示すように、テーブル5は、その前述したスリット4Bからシート内側に突出する各取手部5A1,5B1にも上述した傾斜面5A4,5B3と同じ面一状の傾斜面5A4,5B3が形成されていることにより、その突出した先の縁面(傾斜面5A4,5B3)が、支持台4の内側面4Cと同じシート内側に真っ直ぐに面を向けた状態とされている。これにより、上記テーブル5の各取手部5A1,5B1は、その突出した先の面(傾斜面5A4,5B3)に着座者の身体(手や指など)が当たっても、そのシート内側に真っ直ぐに面を向ける傾斜面5A4,5B3によって、着座者の身体(手や指など)と面当たりする、当たりの柔らかい構成とされている。
次に、図5等を参照しながら、上記テーブル5を展開収納させたり位置調整したりするテーブル移動装置10の構成について説明する。テーブル移動装置10は、テーブル5を支持台4に対してシート前後方向に移動させるスライド機構10Aと、テーブル5を支持台4に対してシート幅方向に回転移動させる幅方向の回転機構10Bと、テーブル5を支持台4に対して高さ方向に回転移動させる高さ方向の回転機構10Cと、を有する構成となっている。ここで、高さ方向の回転機構10Cが本発明の「移動機構」に相当する。
上記テーブル移動装置10は、テーブル5を上記収納位置(図1の位置)と着座者の前の位置に展開させた展開位置(右肩上がりに展開される最大位置:図2の位置)との間で展開収納させる展開収納領域では、上述したスライド機構10Aと幅方向の回転機構10Bとが互いに連動して動くように構成されており、これらの連動する複雑な移動軌跡を描く運動によって、テーブル5を上述した収納位置と展開位置との間の大きな移動範囲を幅方向に斜めに回転させながら少ない移動スペースで効率的に展開収納させられるようになっている。
また、テーブル移動装置10は、図3に示すように、上記テーブル5を着座者の前の位置に幅方向の回転移動が係止される位置(図2の位置)まで展開させることにより、高さ方向の回転機構10Cが機能することができる状態に切り替えられて、同機構10Cによってテーブル5を右肩上がりに斜めに傾いた姿勢状態から水平姿勢の使用位置状態まで落とし込むことができるようになっている。そして、テーブル移動装置10は、上記テーブル5を水平姿勢の使用位置状態に落とし込む操作によって、上述した幅方向の回転機構10Bが機能することができない状態に切り替えられて、テーブル5を水平姿勢の使用位置に落とし込んだ状態に保持することができるようになっている。
また、テーブル移動装置10は、テーブル5を上記水平姿勢の使用位置に展開させた状態とすることにより、上述したスライド機構10Aによって、その展開された水平姿勢の使用位置を、前述した展開収納領域より前側の使用領域の範囲内で前後方向に調整できるようにするようになっている。このように、テーブル移動装置10は、1つのスライド機構10Aによって、テーブル5を収納位置と展開位置との間で前後方向に移動させたり、テーブル5を水平姿勢の使用位置状態に展開して前後方向に位置調整させられるようにしたりすることができるようになっている。
以下、上述したテーブル移動装置10の各部の構成について、具体的に詳しく説明していく。テーブル移動装置10は、図5に示すように、大きく分けて、固定フレーム11と、レール12と、スライダ13と、ヘルパ14と、巻取装置15と、ベースプレート16と、スタッドボルト16Dと、ロックプレート17と、回転アーム18と、ガイドプレート19と、によって構成されている。固定フレーム11は、支持台4の内部に一体的に固定されて設けられている。レール12は、固定フレーム11に一体的に固定されて設けられている。スライダ13とヘルパ14は、レール12に対して前後方向にスライド可能な状態に組み付けられて設けられている。巻取装置15は、ヘルパ14に巻き取り力をかけてヘルパ14を介してスライダ13に展開方向の附勢力をかける構成となっている。上述したスライダ13がレール12に対して前後方向にスライドする機構により、テーブル5を前後方向に移動させるスライド機構10Aが構成されている。
また、ベースプレート16は、スライダ13の上部に一体的に固定されて設けられている。ロックプレート17は、回転アーム18の回転をテーブル5の展開位置でロックできるようにするための部品となっており、ベースプレート16に対して回転方向の取り付け位置を調整できる状態に取り付けられている(調整機構10D)。回転アーム18は、スタッドボルト16Dを介してベースプレート16に回転可能に軸連結された状態として設けられており、その先端部にテーブル5が高さ方向に首振り運動することができる状態に連結された状態とされている。上記回転アーム18がベースプレート16に対して回転する機構により、上述したテーブル5を幅方向に回転させることのできる幅方向の回転機構10Bが構成されている。また、上記テーブル5が回転アーム18に対して高さ方向に首振り運動することができる状態に連結された機構により、上述したテーブル5を高さ方向に回転させることのできる高さ方向の回転機構10Cが構成されている。ガイドプレート19は、レール12に一体的に固定されて設けられており、その上面部に形成された後述するガイド孔19Bによって回転アーム18に取り付けられたカムフォロア18Cの移動を案内することにより、テーブル5の移動が所定範囲内の軌跡を描いて行われるように、回転アーム18の移動とスライダ13の移動とを互いに連動させるようになっている(連動機構)。
以下、上述した各部材の具体的な構成について詳しく説明していく。固定フレーム11は、図5に示すように、シート前後方向に長尺な一枚のアルミ合金材が短手方向に略U字状の形に折り曲げられて形成されており、その底面が支持台4の内部のフレーム材にあてがわれて一体的に締結されて固定された状態とされている(図14〜図19参照)。詳しくは、上記固定フレーム11のU字状に折り曲げられた横断面形状は、図14、図17〜図19に示すように、シート上方側に面を向ける底面部と、底面部のシート外側(図示左側)の縁部からシート外側上方に斜めに起立するように折り曲げられた外側傾斜起立面部11Xと、底面部のシート内側(図示右側)の縁部から上方側に真っ直ぐ起立するように折り曲げられた内側垂直起立面部11Yと、同内側垂直起立面部11Yからシート外側上方に斜めに起立するように折り曲げられた内側傾斜起立面部11Zと、を有する横断面形状に形成されている。
上記固定フレーム11の外側傾斜起立面部11Xと内側傾斜起立面部11Zとは、互いに並行に延びた形に形成されている。そして、図5及び図10に示すように、上記固定フレーム11の内側垂直起立面部11Yには、そのシート内側の側面に、断面クランク型の形状に折り曲げられたアルミ合金製の第1ガイドブラケット11Aの下側の側片があてがわれて複数のボルト11A1により一体的に締結された状態とされている。そして、上記第1ガイドブラケット11Aのシート内側上方に段差状に張り出した上側の側片には、更に、シート上方側に真っ直ぐに延びる横断面形状を有したアルミ合金製の第2ガイドブラケット11Bの下側の側片があてがわれて複数のボルト11B1により一体的に締結された状態とされている。更に、上記第2ガイドブラケット11Bの上側の縁部には、樹脂製のガイドキャップ11Cが一体的に装着された状態とされている。
上述した第1ガイドブラケット11A、第2ガイドブラケット11B及びガイドキャップ11Cは、図5に示すように、それぞれ、固定フレーム11の形状に沿ってシート前後方向に長尺状に延びる形に形成されており、上記ガイドキャップ11Cを固定フレーム11のシート前後方向の広い範囲に亘って固定フレーム11より高い位置に配置させた状態となっている。上記ガイドキャップ11Cは、テーブル5が支持台4の内部からシート内側に張り出すように展開された際に、テーブル5がその自重によって下方側に撓んでしまうことを抑えるために、テーブル5に下方側からあてがわれてテーブル5を下方側から支える支持部材として機能するものとなっている。
具体的には、上記ガイドキャップ11Cは、テーブル5の裏面部に筋状に突出して形成されたリブ5B4に下方側からあてがわれることで、少ない接触面積でテーブル5を下方側から強く支持することができるようになっている。上記ガイドキャップ11Cによるテーブル5の撓み防止により、テーブル5からスライド機構10Aに入力される曲げの負荷(モーメントM)が低減されて、スライド機構10Aの摺動抵抗を増大させることなくテーブル5をスムーズに展開収納させることができるようになっている。
レール12は、シート前後方向に長尺な横断面H字状のアルミ合金材によって形成されており、そのH字の両脚部を成す各面部を上述した固定フレーム11の外側傾斜起立面部11Xと内側傾斜起立面部11Zとにそれぞれあてがえて複数のボルト12Aによって一体的に締結することにより、固定フレーム11に対してシート外側上方向きに斜めに傾けられた状態として一体的に結合された状態とされている(図14参照)。上記レール12は、その横断面H字状に形成された両肩側の端部が、それぞれ、互いに相反する両外側に折れ曲がるように延出した形に形成されており、これら両外側に延出した各縁部の形状によって、後述するスライダ13やヘルパ14を剥離させないように長手方向にスライド可能な状態に嵌め込んで組み付けられる構成となっている。
図21〜図22に示すように、上述したレール12のシート外側上方に斜めに面を向けるH字の中央の繋ぎ面部には、その長さ方向の中央部辺りの領域から後端部にかけて、形状がスリット状に刳り貫かれて貫通する開口12Bが形成されている。上記開口12Bは、後述するヘルパ14のスライド領域を一定範囲内(展開収納領域内)に規制するためのものであり、図22に示すように、ヘルパ14の下部に取り付けられたステー14A(図20参照)がその内部に通されて、ヘルパ14の展開方向のスライドによってステー14Aが開口12Bの前端部に当接することにより、ヘルパ14の展開方向の移動をその当接位置までに止める構成となっている。
図20に示すように、スライダ13は、横断面逆U字状のアルミ合金材によって形成されており、上述したレール12に長手方向に嵌め込まれて組み付けられることにより、横断面H字状のレール12の両肩部を両外側から挟み込むようにレール12に跨った状態に組み付けられるようになっている。上記スライダ13は、図20、図21、及び図23に示すように、その横断面逆U字の上面部の裏側とシート内側の横側面部の裏側とにそれぞれ金属製のベアリング13A,13Bが2個ずつ設けられており、上記レール12への組み付けによって、各ベアリング13A,13Bが、レール12の横断面H字の両肩部の間と、シート内側の肩部と脚部とに形成されたシート内側に張り出す縁部間と、にそれぞれスライド方向に転動可能な状態に嵌め込まれて組み付けられるようになっている。
また、上記スライダ13は、その横断面逆U字のシート外側の横側面部の下端がシート内側に折れ曲がった形に形成されており、この折れ曲がった下端側の面部と上面部との間にレール12の断面H字のシート外側の肩部に形成されたシート外側に張り出す縁部を高さ方向に挟み込んだ状態となるように、レール12に組み付けられるようになっている。そして、上記レール12のシート外側に張り出す縁部を高さ方向に挟み込むスライダ13のシート外側の横側面部の下端側の面部と上面部とには、それぞれ、樹脂製のガタ詰め部材となる樹脂シュー13Cが一体的に結合されて設けられている。
上記各樹脂シュー13Cは、上記レール12のシート外側に張り出す縁部に高さ方向の両側からあてがわれて同縁部を高さ方向に挟み込んだ状態とするようになっている。これら樹脂シュー13Cにより、スライダ13がレール12に対して高さ方向に高精度にガタ詰めされながらも、樹脂の摺動性によりスムーズにスライドすることができるように組み付けられた状態とされている。上述した各樹脂シュー13Cは、図20に示すように、それぞれ、スライダ13と同じ前後方向の長さを有した細長板状の形に形成されており、上述したスライダ13の各面部に一体的に接合されて固定されると共に、その長さ方向の両端部がスライダ13の両端部にボルト締結されて装着されるカバー13Dによって前後方向の両端側からあてがわれて固定されることにより、スライダ13に対して強固に一体的に結合された状態とされている。
また、スライダ13は、上述した各ベアリング13A,13Bを介した組み付けにより、レール12に対してスライド方向にスムーズに移動することができるようになっていると共に、スライダ13からシート内側に形状を張り出させた姿勢となるテーブル5(図13参照)を片持ち状に支持することに伴うレール12まわりの曲げの負荷(モーメントM)を受けても、レール12に対する摺動摩擦の抵抗力を大きく増大させることなくスムーズにスライドすることができるようになっている。具体的には、上述したスライダ13は、その上面部に組み付けられるテーブル5を、展開時にシート外側から片持ち状に支持する構成となっており、この片持ち支持に伴ってスライダ13にかけられるレール12の延びる前後方向まわりの曲げの負荷(モーメントM)を、上述した金属製の各ベアリング13A,13Bの構造強度によってレール12に対して強く受け止めさせられるようになっている。
より詳しく説明すると、図23に示すように、スライダ13は、テーブル5(図13〜図14参照)をシート外側から片持ち支持することにより、レール12の延びる前後方向まわり(図示時計回り)に作用する曲げの負荷(モーメントM)を受けて、テーブル5に近い側の横側面部とレール12との当接部において、特に強い圧縮方向の負荷を受けるようになっている。しかし、スライダ13は、上記圧縮方向の強い負荷を受けるテーブル5に近い側の横側面部とレール12との当接部が構造強度の高い金属製のベアリング13Bによって構成されていることにより、上記の負荷を強く受け止められるようになっている。
また、スライダ13は、上記テーブル5を片持ち支持することに伴う回転方向の負荷(モーメントM)を、レール12のH字の両肩部の間に嵌め込まれたベアリング13Aがレール12に対して幅方向に押し当てられることによっても強く受け止められるようになっている。このように、スライダ13は、テーブル5を片持ち支持することに伴う負荷(モーメントM)を強く受ける部分に上記構造強度の高い金属製のベアリング13A,13Bが配設された構成となっていることにより、樹脂シュー13Cが配設された部分にかかる負荷を軽減して、テーブル5からの負荷を受けた状態においてもレール12に対してスムーズにスライドすることができる構成となっている。
また、上述した各ベアリング13A,13Bや樹脂シュー13Cは、スライダ13がシート外側上方に斜めに傾けられた姿勢状態で設けられることによって空けられるスペースに最適に配置されて設けられた状態とされている。具体的には、断面H字状のレール12がシート外側上方に斜めに傾けられることによって上方側に開口して空けられる各スペースに、構造的に場所をとる各ベアリング13A,13Bが配置され、反対に下方側に斜めに傾けられるスペースに、構造的に場所を取りにくい(形状の融通が利く)樹脂シュー13Cが配置されていることにより、レール12の下方側のスペースを広く有効的に空けられるように(形状を大きく張り出させないように)各ベアリング13A,13Bや樹脂シュー13Cがレール12に対して最適に配置された状態とされている。
図20〜図22に示すように、ヘルパ14は、上記スライダ13と共にレール12に対して長手方向にスライド可能な状態に組み付けられて、後述する巻取装置15から受ける巻き取り方向の附勢力によって、スライダ13に対して常時、一定の範囲内でシート前方側にスライドさせる展開方向のアシスト力をかける構成となっている。具体的には、上記ヘルパ14は、上記スライダ13の移動を、テーブル5を展開収納させる移動領域内でのみ展開方向にアシストするように、そのレール12に対するスライド範囲が一定の範囲内に制限された構成とされている。
具体的には、図22に示すように、ヘルパ14は、その下部に取り付けられたステー14Aが、前述したレール12に形成された開口12B内に通された状態としてレール12に組み付けられており、上記ステー14Aがレール12の開口12B内を移動して開口12Bの前端部に当接して係止される位置まで、レール12に対してシート前方側にスライドすることができる状態とされている。上記ヘルパ14は、上記レール12に対して前後方向にスライド可能とされた範囲内において、スライダ13に対してシート後方側からの押圧力をかけて展開方向へのアシスト力をかけられるようになっている。
上記ヘルパ14は、図20及び図24に示すように、横断面逆U字状のアルミ合金材によって形成されており、上述したレール12に長手方向に嵌め込まれて組み付けられることにより、前述したスライダ13と同じように、横断面H字状のレール12の両肩部を両外側から挟み込むようにレール12に跨った状態に組み付けられるようになっている。詳しくは、上記ヘルパ14は、その横断面逆U字の左右の横側面部の下端が互いに内向する側に折れ曲がった形に形成されている。そして、上記ヘルパ14は、これら折れ曲がった形の各下端部がレール12の両肩部の両外側に張り出す各縁部に下方側から掛かった状態に組み付けられることにより、レール12に対して剥離防止された状態に組み付けられた状態とされている。
そして、上記ヘルパ14の上記レール12の両肩部の両外側に張り出す各縁部を高さ方向に挟み込む上面部と左右の横側面部の下端側の折れ曲がった面部とには、それぞれ、樹脂製のガタ詰め部材となる樹脂シュー14Bが一体的に結合されて設けられている。これら樹脂シュー14Bは、上記レール12の両肩部の両外側に張り出す各縁部に高さ方向の両側からあてがわれて同縁部を高さ方向に挟み込んだ状態とするようになっている。これら樹脂シュー14Bにより、ヘルパ14がレール12に対して高さ方向に高精度にガタ詰めされながらも樹脂の摺動性によりスムーズにスライドすることができるように組み付けられた状態とされている。
上述した各樹脂シュー14Bは、図20に示すように、それぞれ、ヘルパ14と同じ前後方向の長さを有した細長板状の形に形成されており、上述したヘルパ14の各面部に一体的に接合されて固定されると共に、その長さ方向の両端部がヘルパ14の両端部にボルト締結されて装着されるカバー14Cによって前後方向の両端側からあてがわれて固定されることにより、ヘルパ14に対して強固に一体的に結合された状態とされている。上記各樹脂シュー14Bによってガタ詰めされた構成により、ヘルパ14は、スライダ13をシート後方側から適切に押圧して展開方向にスライドさせることができるようになっている。
上記ヘルパ14によって展開方向のアシスト力を受けるスライダ13は、図8に示すように、テーブル5が支持台4内部の収納位置に収納された状態では、スライダ13の上部に連結される後述する回転アーム18のカムフォロア18Cがガイドプレート19のロック溝19B1内に掛けられる構成によって、シート前方側へのスライドが規制された状態に保持されるようになっている。そして、スライダ13は、着座者が上記テーブル5の取手部5A1,5B1を上記収納位置からシート内側に引き込むように操作することにより、図29に示すようにカムフォロア18Cが上記ロック溝19B1内から外し出されて、図22に示すようにヘルパ14からのアシスト力を受けてシート前方側にスライドし、テーブル5を展開位置まで移動させるようになっている。
また、スライダ13は、図22に示すように、上記ヘルパ14によるアシスト力がかけられる展開収納領域の終端位置(テーブル5の展開位置)までスライドすることにより、ヘルパ14からのアシスト力を受けなくなる状態となり、その位置でレール12との摩擦により係止されるようになっている。そして、スライダ13は、上記領域を越えた先の、テーブル5が水平姿勢の状態に切り替えられて使用される使用領域では、着座者がテーブル5を前後方向に押し引きする手動操作によって適宜位置に動かされて、その調整された各位置で手を離すことにより摩擦によってその位置に係止されるようになっている。
巻取装置15は、図5及び図9〜図12に示すように、巻き取り方向にバネ力がかけられた状態とされたワイヤ15Aを備えた構成となっている。上記巻取装置15は、支持台4内部の固定フレーム11の前端側の下方部に離間した位置で図示しないフレーム材に固定されて設けられており、そこから繰り出されたワイヤ15Aが、レール12の底部と固定フレーム11との間を通って配索されて(図16〜図19参照)、その配索された先の端部が、ボルト15Bによってヘルパ14のステー14Aの底部に結合された状態とされている。これにより、上記巻取装置15がワイヤ15Aにかけている巻き取り方向の附勢力が、常時、ヘルパ14に掛けられた状態として、ヘルパ14がシート前方側に動かされる附勢力を受けた状態とされている。
ベースプレート16は、図5に示すように、厚手のアルミ合金材によって形成されており、上述したスライダ13の上面部にあてがわれて複数のボルト16Cによって一体的に締結されて固定された状態とされている。上記ベースプレート16には、後述する回転アーム18の回転軸として機能するスタッドボルト16Dがその上面側から組み付けられて、ベースプレート16の底面側から挿通されたボルト16D1によって強固に一体的に締結されて固定された状態とされている。
上記スタッドボルト16Dは、上述したベースプレート16上からシート上方側にその段付き形状の軸部が突出して設けられた状態とされており、同軸部にロックプレート17と回転アーム18とが軸方向に挿通された後、更にブッシュ16Eが通されてナット16Fが螺合締結されることにより、ロックプレート17と回転アーム18とをそれぞれ軸回転可能な状態に組み付けた状態とされるようになっている。なお、ロックプレート17は、後述するように、ベースプレート16に対して回転方向に一体的に取り付けられる部材となっているが、後述する調整機構10Dによって、そのベースプレート16に対する回転方向の取り付け位置が調整できるようになっている。
上述したベースプレート16には、その上面部に、回転アーム18の展開方向の回転移動を展開位置で係止させることのできるストッパ16Aと、ベースプレート16の上部に組み付けられる後述するロックプレート17の回転方向の組み付け位置を調整可能な調整ボルト16B1が螺合される2箇所の螺合部16Bと、が形成されている。各螺合部16Bは、ベースプレート16のシート外側の縁部にそれぞれ設けられており、これら螺合部16Bにシート外側から調整ボルト16B1が螺合されて、各調整ボルト16B1の螺合位置の調整により、各調整ボルト16B1の各螺合部16Bの先に突出する軸部の突出長さを変えられるようになっている。
また、上記ベースプレート16には、そのシート内側の側面部に、ベースプレート16及びスライダ13の側面部を覆う樹脂製のサイドカバー16Gが複数のボルト16G1によって一体的に締結されて設けられている。また、上記ベースプレート16には、そのシート上側の面部に、ベースプレート16の上面部に組み付けられる回転アーム18を上面側から覆うアルミ合金製のアッパカバー16Hが複数のボルト16H1により一体的に締結されて設けられている。各ボルト16H1は、それらのアッパカバー16Hとベースプレート16との間に通される各軸部にスペーサ16H2が通されており、これらスペーサ16H2を介した取り付けにより、アッパカバー16Hを回転アーム18に押し付けることなく回転アーム18から浮かした状態で固定した状態となっている。
ロックプレート17は、略扇形状にカットされた厚手のアルミ合金材により形成されており、上述したベースプレート16に締結されたスタッドボルト16Dに通されてベースプレート16上に重合した状態に組み付けられた状態とされている。これにより、ロックプレート17は、上記スタッドボルト16Dを中心に軸回転することができる状態としてベースプレート16上に組み付けられた状態とされている。上記ロックプレート17の上部には、更に、上述した回転アーム18が上述したスタッドボルト16Dに同じく通されてスタッドボルト16Dを中心に軸回転することができる状態に組み付けられた状態とされている。
上述したロックプレート17は、上述したベースプレート16上に設けられた2箇所の螺合部16Bから突出する各調整ボルト16B1の軸部がスタッドボルト16Dまわりの回転方向の双方向から押し当てられることにより、ベースプレート16に対する回転方向の双方向の移動が拘束された状態としてベースプレート16に一体的に固定された状態とされている。上記各調整ボルト16B1は、各螺合部16Bに対するそれぞれの螺合位置を個別に自由に調整することができるようになっており、各調整ボルト16B1の軸部の突出量を個別に出し入れして調整することにより、ロックプレート17のベースプレート16に対するスタッドボルト16Dまわりの回転方向の配設位置を調整することができるようになっている。
上述したロックプレート17には、その上面部に、上述したスタッドボルト16Dのまわりに描かれる円弧状に湾曲した長孔17Aが板厚方向に貫通して形成されている。上記長孔17Aは、ロックプレート17の上部に組み付けられる回転アーム18の裏面部に設けられた後述するロックピン18E1をその内部に受け入れて、回転アーム18がスタッドボルト16Dを中心に回転する動きによって、上記ロックピン18E1をその内部の孔形状に沿ってスライドさせるようになっている。また、上記長孔17Aの上記ロックピン18E1が回転アーム18の展開方向の回転によって移動していく側の端部には、孔形状が回転中心側(スタッドボルト16D側)に引き込まれる形で延出した引込孔17Bが形成されている。
上記引込孔17Bは、回転アーム18がテーブル5を展開位置まで回転させたときにロックピン18E1が到達する、長孔17Aの端部位置に形成されている。ここで、上述した回転アーム18の展開方向の回転移動は、回転アーム18の裏面部に突出形成された係止突起18Fが、図30に示すようにベースプレート16上に突出形成されたストッパ16Aと当たって係止されることで展開位置に規制されるようになっている。上記引込孔17Bは、上記回転アーム18の展開位置への回転によりロックピン18E1が上記長孔17Aの端部位置に達した状態(テーブル5は右肩上がりの斜めの姿勢状態)で、テーブル5を水平姿勢の使用位置状態に落とし込むことにより、ロックピン18E1をその内部に引き込んで、ロックピン18E1の回転方向(長孔17Aの延びる方向)の移動を規制した状態にロックするロック孔として機能するようになっている。このロックにより、テーブル5を水平姿勢に落とし込んだ使用位置の状態において、テーブル5を旋回方向(収納方向)に戻させないように保持することができる。
上述した引込孔17Bは、ロックプレート17や回転アーム18の組み付け位置の誤差や製造誤差を吸収してロックピン18E1を引き込めるようにするために、ロックピン18E1の径寸法よりも幅広な形に形成されている。しかし、引込孔17Bの幅径がロックピン18E1の径寸法よりも広く形成されていると、ロックピン18E1が引込孔17B内に引き込まれても、ロックピン18E1が引込孔17B内で回転方向にガタ付いてしまう。このガタ付きは、テーブル5を水平姿勢に落とし込んだ使用位置の状態において、テーブル5を旋回方向(展開収納方向)にガタ付かせるように作用するため、好ましくない。
そこで、このガタ付きの発生を抑えるために、上述したロックプレート17は、次のように調整機構10Dによってベースプレート16に対する回転方向の位置決めがなされた状態として取り付けられている。すなわち、ロックプレート17は、図30に示すように、上述した回転アーム18をスタッドボルト16Dを中心に展開位置まで回転させて上述した回転アーム18の裏面部に突出形成された係止突起18Fがベースプレート16上のストッパ16Aに当たって係止される位置で、回転アーム18のロックピン18E1を引込孔17Bの展開方向とは反対側の側面17B1に当接させて引込孔17B内に引き込める状態となるように、ベースプレート16に対する回転方向の取付位置が上述した各調整ボルト16B1によって調整されて位置決めされた状態とされている。
このように調整されることで、回転アーム18のロックピン18E1がロックプレート17の引込孔17B内に引き込まれた際に、ロックピン18E1は上述した引込孔17Bの側面17B1との当接によって同当接方向(一方向)への回転が規制されると共に、上述した回転アーム18の係止突起18Fがベースプレート16上のストッパ16Aに当たっている係止構造によってその係止方向(他方向)への回転も規制された状態として、回転方向の双方向の移動が規制されたガタ付きのない状態にロックされるようになっている。
また、上述した引込孔17Bは、そのロックピン18E1を上述した側面17B1に当接させる位置に受け入れる受入面17Cが、ロックピン18E1の受け入れを広く案内するように傾斜状に開いた形に形成された構成となっている。このようになっていることで、ロックピン18E1が引込孔17Bに対して回転方向の双方向にガタ付かないように狭く入り込む関係となっていても、ロックピン18E1をスムーズに引込孔17B内に入れ込むことができるようになっている。これにより、上記ロックプレート17を、ベースプレート16に対して、ロックピン18E1(回転アーム18)をガタ付かせない状態に精度良く位置決めすることができるようになっている。また、上記のようにロックピン18E1が引込孔17B内に引き込まれて回転止めされる構成となっていることにより、長孔17A内をスライドすることで高さ方向の位置が引き上げられたロックピン18E1の位置を下方側へ下げることができるようになっており、ロックピン18E1の回転止めと高さ位置を下げることとを同時に達成することができるようになっている。これにより、収納位置から斜めに引き上げられて展開されるテーブル5を、低い位置に落とし込んで使用位置の状態とすることができるようになっている。なお、上述した調整機構10Dは、例えば、引込孔17Bが先細り状の形に形成されていることによってロックピン18E1を回転方向の双方向にガタ付かせない状態に位置決めできるように形成されていて、そのロックピン18E1を受け入れる回転方向の位置を調整するためにロックプレート17のベースプレート16に対する回転方向の取付位置を調整するように構成されたものであってもよい。
図5〜図7及び図26に示すように、回転アーム18は、長板状のアルミ合金材によって形成されており、そのシート内側の後端寄りの部位に上述したスタッドボルト16Dが通されて、同スタッドボルト16Dを中心にロックプレート17に対して旋回方向に軸回転することができる状態に重合されて組み付けられた状態とされている。詳しくは、上記回転アーム18は、その裏面部に突出形成された後述するロックピン18E1が、前述したロックプレート17の長孔17A内に入り込んだ状態となるようにロックプレート17上に重合されて組み付けられた状態とされている。
上述した回転アーム18は、図7及び図26に示すように、その前端側の縁部に、差込み式の第1連結ピン18Aを介してテーブル5の裏面部が高さ方向に首振り運動可能な状態にピン連結されていると共に、同前端側の縁部に近い箇所にヒンジ連結された連接リンク18Dの前端側の縁部にも差込み式の第2連結ピン18Bを介してテーブル5が高さ方向に首振り運動可能な状態にピン連結された構成とされている。上述した連接リンク18Dは、回転アーム18の裏面部に長手方向にスライド可能な状態に組み付けられたスライド板18Eの先端部に、高さ方向に首振り運動可能な状態にピン連結されて設けられた状態とされている。上述したスライド板18Eは、回転アーム18の裏面部に形成された凹みの内部にセットされて、同凹みの形状に沿って回転アーム18の長手方向に真っ直ぐにスライドすることができる状態に組み付けられており、回転アーム18の裏面部に装着された蓋カバー18Hによって回転アーム18の裏面部から剥離しないように押さえ付けられて設けられた状態とされている。
上述した連接リンク18Dは、図27に示すように、上述した連結構造とされていることにより、スライド板18Eが回転アーム18に対して長手方向にスライドする動きに合わせて、上述したテーブル5を第2連結ピン18Bを介して押引する形で第1連結ピン18Aを中心に回転アーム18に対して高さ方向に首振り運動させるようにリンク運動する構成とされている。このように、回転アーム18は、テーブル5に対して、テーブル5が第1連結ピン18Aを中心に高さ方向に首振り運動する動きに合わせて、このテーブル5と連接リンク18Dを介して連結されたスライド板18Eが回転アーム18に対して長手方向にスライドする、スライダクランクの動きをする形に連結された状態とされている。ここで、スライド板18Eが本発明の「スライダ」に相当し、回転アーム18が本発明の「支持部材」に相当する。
上記連接リンク18Dは、図27に示すように、テーブル5が回転アーム18の上部に重ね合わされた状態となるときには、スライド板18Eと平行な姿勢状態に倒し込まれた姿勢状態をとる。そして、連接リンク18Dは、上記テーブル5が第1連結ピン18Aを中心に回転アーム18との重合状態から起こし上げられる方向に回される(水平姿勢の使用位置状態に落とし込まれる)ことにより、テーブル5によって上方側に引張られる形でスライド板18Eから起こし上げられながら、スライド板18Eを引き込むようにスライドさせるようになっている。
ここで、図7、図26〜図27に示すように、上述した回転アーム18のスライド板18Eが配設された裏面側の凹み内には、スライド板18Eの展開方向のスライドの係止位置を調整可能な調整機構10Eが設けられている。上記調整機構10Eは、スライド板18Eの展開方向のスライドを突き当てによって係止させることのできる調整ボルト18K1が、回転アーム18の裏面側の凹み内に突出して設けられた螺合部18Kに螺合されて、その張り出し量を螺動によって調整可能とされた構成からなっている。上記調整により、スライド板18Eの展開方向のスライドが、テーブル5が水平姿勢の状態となる位置(使用位置)で係止されるように調整されている。上記調整ボルト18K1は、図7に示すように、スライド板18Eの連接リンク18Dより幅方向に張り出す肩部に当たるように設けられている。
上記調整ボルト18K1の張り出し量の調整は、図示しない六角レンチ等の工具を回転アーム18の裏面側から調整ボルト18K1の頭部に嵌め込んで回転させることにより行えるようになっている。したがって、上記調整作業は、テーブル5を略水平姿勢の状態に展開させた状態で回転アーム18の裏側に図示しない六角レンチ等の工具を入れて行うことができ、テーブル5を展開させた状態のままでその水平度を目視確認しながら簡便に行うことができる。
以上のように、上述した回転アーム18は、スタッドボルト16Dを中心にベースプレート16に対して回転することができる状態に連結された構成となっており、その上部に取り付けられたテーブル5を、図1に示す収納位置と図2に示す展開位置との間でシート幅方向に回転移動させることができる構成となっている(幅方向の回転機構10B)。また、回転アーム18は、その上部に上述したスライダクランクの動きをする機構を介してテーブル5が連結された構成となっていることにより、テーブル5を図2に示す展開位置と図3に示す水平姿勢の使用位置との間で高さ方向にも回転させることができるように構成されている(高さ方向の回転機構10C)。
ここで、図6〜図7に示すように、上述したスライド板18Eは、その後端側の裏面部に上述したロックピン18E1が突出して設けられており、同ロックピン18E1が上述したロックプレート17の長孔17A内に入り込んだ状態に組み付けられていることにより、回転アーム18の回転に伴いロックピン18E1がロックプレート17の長孔17Aの形状に沿ってスライドしていくようになっている。上記スライド板18Eは、上記ロックピン18E1がロックプレート17の長孔17A内に組み付けられたガイド構造により、テーブル5を展開位置(図2参照)まで移動させないと、そのスライドが行えないようになっている。
すなわち、スライド板18Eは、図30において前述したように、回転アーム18がテーブル5を展開位置に展開させるところまで回転しないと、ロックピン18E1を引込孔17B内に引き込むスライドが行えないようになっており、この規制構造により、テーブル5が展開位置まで移動した状態とならないと、回転アーム18に対するスライドが行えないようになっているからである。したがって、上記スライド板18Eのスライドが規制される領域においては、図27の実線状態に示されるように、テーブル5は、回転アーム18の上面部に重ね合わされた状態に保持されるようになっている。
上述したスライド板18Eは、図2に示すように、上述した回転アーム18の回転によりテーブル5が展開位置に展開された状態となることにより、図30に示すようにロックピン18E1を引込孔17B内に引き込む態様で回転アーム18に対してスライドすることができる状態となる。このスライドにより、スライド板18Eは、テーブル5が展開位置から水平姿勢の使用位置まで落とし込まれる移動を許容するようになっている。上記テーブル5は、上記回転アーム18の回転によって展開位置に展開されることにより、その自重によって水平姿勢の使用位置まで落とし込まれるようになっている。
ここで、図7及び図26に示すように、上述した回転アーム18の裏面部には、上述したスライド板18Eのスライドする動きに粘性抵抗力をかけるダンパ18Jが設けられている。上記ダンパ18Jは、スライダ13の側面に形成されたラック歯18E2と噛合するピニオン18J1を備え、スライダ13のスライドによってラック歯18E2からピニオン18J1に入力された回転力を、内部の粘性構造によって減衰させる構成となっている。上記ダンパ18Jは、ピニオン18J1に入力される回転方向の双方向の回転力に対して粘性抵抗力を作用させる構成となっている。上記ダンパ18Jによって発揮される粘性抵抗力の作用により、テーブル5がその自重によって水平姿勢の使用位置に落とし込まれる際の勢いが適切に減衰されて、テーブル5が水平位置にゆっくりと落とし込まれるようになっている。また、テーブル5は、上記水平姿勢の使用位置から展開位置まで起こし上げられる際の勢いも適切に減衰されて、テーブル5が水平位置からゆっくりと起こし上げられるようになっている。
詳しくは、上記ダンパ18Jは、テーブル5を回転アーム18に重合させた展開位置(右肩上がりの斜め姿勢の位置)と回転アーム18から起こし上げた使用位置(水平位置)との間で展開収納させるスライダクランク機構を構成するスライド板18Eに粘性抵抗力を作用させるように設けられている。上記スライド板18Eは、テーブル5が展開位置に近い領域を移動する時には、テーブル5の首振り回転移動量に対するスライド移動量は小さいが、テーブル5が水平位置に近い領域を移動する時には、テーブル5の首振り回転移動量に対するスライド移動量が大きくなる構成とされている。したがって、このような動きをするスライド板18Eに、粘性のダンパ18Jを連結して設けることより、テーブル5が展開位置(右肩上がりの斜め姿勢の位置)に近い領域を上げ下げされる時には、ダンパ18Jによる粘性抵抗力を小さく作用させ、テーブル5が使用位置(水平位置)に近い領域を上げ下げされる時には、ダンパ18Jによる粘性抵抗力を大きく作用させるようにすることができる。
よって、テーブル5を展開位置(右肩上がりの斜め姿勢の位置)から使用位置(水平位置)に落とし込み始める最初の領域や、テーブル5を使用位置(水平位置)から展開位置(右肩上がりの斜め姿勢の位置)に起こし上げ終わる終盤の領域では、テーブル5を比較的抵抗感なくスムーズに上げ下げ操作することができる。また、テーブル5を展開位置(右肩上がりの斜め姿勢の位置)から使用位置(水平位置)に落とし込み終わる終盤の領域や、テーブル5を使用位置(水平位置)から展開位置(右肩上がりの斜め姿勢の位置)に起こし上げ始める最初の領域では、テーブル5の速度を効果的に減衰してテーブル5を操作感よくゆっくりと上げ下げ操作することができる。
ここで、図5、図7、図26及び図28に示すように、上述した回転アーム18とテーブル5との間には、テーブル5を上述した使用位置(水平位置)から展開位置(右肩上がりの斜め姿勢の位置)まで起こし上げる際に、テーブル5が展開位置に近づけられた接近領域まで起こし上げられることで、テーブル5に対して回転アーム18に引き寄せる(重合させる)方向の力を作用させる金属プレート18Gとマグネット5B5とから成るマグネット構造が設けられている。具体的には、上記マグネット構造は、図5に示すように、回転アーム18の上面部におけるシート内側と外側の2箇所の縁部に設けられた長板状の金属プレート18Gと、図7に示すように、テーブル5の裏面部の対応する2箇所の位置に設けられた長板状のマグネット5B5と、の組み合わせによって構成されている。上記マグネット構造は、その発揮される引き寄せ力によって、テーブル5を回転アーム18に重合させた展開位置に起こし上げた状態を、着座者に節度感として感じさせられるようになっている。この節度感により、テーブル5を使用位置から展開位置に起こし上げる操作を、操作感良く行うことができる。
また、図7に示すように、上記テーブル5の裏面部には、更に、上記テーブル5が使用位置から展開位置に起こし上げられる際に、テーブル5が回転アーム18に勢い良く押し当てられないように当たりを緩衝する長板状のゴム5B6が設けられている。上記ゴム5B6は、図7及び図28に示すように、上述したマグネット5B5の配設箇所間に横並び状に2個並んで設けられており、各マグネット5B5よりも大きく突出した状態に設けられて、各マグネット5B5が回転アーム18の金属プレート18Gに当たるよりも前に回転アーム18の裏面部に当てられて、テーブル5を展開位置に起こし上げる動きを緩衝するようになっている。
したがって、上記ゴム5B6が設けられた構成により、テーブル5を使用位置から展開位置に起こし上げる際には、テーブル5が展開位置に近づけられた接近領域まで起こし上げられることにより、上述したマグネット構造によってテーブル5に対して回転アーム18に引き寄せる方向の力を作用させながらも、テーブル5を展開位置で回転アーム18に衝突させないように当たりを和らげることができるため、テーブル5を節度感良く展開位置に起こし上げて係止させることができる。したがって、テーブル5を展開位置に起こし上げた後、同展開位置の高さ状態を保ちながらテーブル5を収納位置に向けて旋回方向に回転させる収納操作をつかえさせることなくスムーズに行うことができる。
また、上記ゴム5B6の配設により、テーブル5が使用位置から展開位置に起こし上げられても、マグネット5B5と金属プレート18Gとは互いに離間した非接触状態に保たれるようになっている。これにより、上記マグネット構造の引き込み力が強く効き過ぎないように調整されており、テーブル5を上記展開位置から使用位置に自重によってスムーズに落とし込めるようになっている。
図5〜図6に示すように、上述した回転アーム18には、その回転中心となるスタッドボルト16Dが通された箇所に近い部位に、カムフォロア18Cが取り付けられている。上記カムフォロア18Cは、その軸部が円筒型のブッシュ18C2に通されて回転アーム18上に取り付けられており、回転アーム18から上方側に浮いた位置に外輪が軸部に対して回転することができる状態に支えられて設けられた状態とされている。上記外輪には、真鍮製のキャップ18C1が外周側から覆われた状態に嵌め込まれている。上述したカムフォロア18Cは、後述するガイドプレート19に形成されたガイド孔19B内に下方側から差し込まれてセットされ、前述した回転アーム18がシート幅方向に回転したりスライダ13がシート前後方向にスライドしたりする動きによってガイド孔19B内をスライドするようになっている。
ガイドプレート19は、シート前後方向に長尺な一枚のアルミ合金材によって形成されており、そのシート前後側の各縁部に下方側に折り曲げられて形成された各脚部が、複数のボルト19Aによって、前述したレール12の前端部と後端部とにそれぞれ一体的に締結されて固定された状態とされている。上記ガイドプレート19には、その上面部に前後方向に長尺な形のガイド孔19Bが板厚方向に貫通して形成されており、同ガイド孔19B内に上述した回転アーム18に取り付けられたカムフォロア18Cが下方側から通されてその内部をスライドすることができる状態に組み付けられた状態とされている。
上記ガイド孔19Bは、カムフォロア18Cをテーブル5の収納位置状態時に入れ込んで引掛けさせることのできるロック溝19B1と、テーブル5の展開移動時に回転アーム18をスライダ13の前方移動の進行に伴って少しずつ展開方向に回転させていくようにカムフォロア18Cの移動をガイドすることのできる展開ガイド面19B2と、テーブル5の収納移動時に回転アーム18をスライダ13の後方移動の進行に伴って少しずつ収納方向に回転させていくようにカムフォロア18Cの移動をガイドすることのできる収納ガイド面19B3と、を有する形に形成されている。
また、上記ガイドプレート19には、その前側の脚部に、テーブル5が支持台4の内部の収納位置に収納されている時に、テーブル5の前端部に下方側からあてがわれてこれを支える支持体19Cが設けられている。上記支持体19Cは、ガイドプレート19の前側の脚部に対し、間にL字板19C2を介在させて複数のボルト19C3によって一体的に締結されて固定された状態とされている。上記支持体19Cは、テーブル5が支持台4の内部の収納位置に収納された状態とされている時に、その上面(支持面19C1)にテーブル5の前端部が載置されるようにあてがわれることで、テーブル5の前端が自重によって垂れ下がることを防止するようになっている。
上述したガイドプレート19に形成されたガイド孔19Bは、次のようにテーブル5の展開収納時にカムフォロア18Cの移動をガイドするようになっている。すなわち先ず、上述したガイド孔19Bは、テーブル5が支持台4内部の収納位置に収納された状態では、上述したカムフォロア18Cを、ガイド孔19Bの後端部に形成されたロック溝19B1内に入り込ませた状態として、カムフォロア18Cのシート前方側への移動を規制した状態に保持するようになっている(図29参照)。これにより、前述したスライダ13が、ヘルパ14から受けるシート前方側への附勢力によって同方向に動かされようとする動きが規制されて、テーブル5が収納位置の状態に保持されるようになっている。
また、ガイド孔19Bは、上記テーブル5が収納位置にある状態から、着座者がテーブル5の取手部5A1,5B1に手を掛けてテーブル5を手前側(シート内側)に引き込むように操作することにより、カムフォロア18Cがスタッドボルト16Dのまわりに回されて、カムフォロア18Cがロック溝19B1から外し出された状態となる。そして、ガイド孔19Bは、上記テーブル5のシート内側への回転操作が進められることにより、カムフォロア18Cが展開ガイド面19B2に押し当てられた状態となる。
ここで、上記展開ガイド面19B2は、ガイド孔19B内のシート内側に面を向けた内周面として構成されており、そのシート後方側から前方側へ向かう途中の段差面19B4が形成された位置までの領域面が、シート前方側に向かって斜め外側に滑らかに広がっていくように湾曲した形に形成されている。これにより、上記展開ガイド面19B2は、テーブル5を上記収納位置からシート内側に回転させてカムフォロア18Cを当接させた状態とすることにより、テーブル5を更にそこからシート前方側へスライドさせないと、テーブル5をそれ以上シート内側へ回転させることができないようにカムフォロア18Cの移動をガイドするようになっている。
この展開ガイド面19B2のガイド構造により、テーブル5を上述した収納位置から展開位置に向けて、シート前方側へのスライドの進行に伴ってシート内側に少しずつ展開回転させていけるようにテーブル5の移動軌跡を制限することができるようになっている。すなわち、上記展開ガイド面19B2のガイド構造は、テーブル5の展開方向の回転移動をシート前方側へのスライド移動と連動させて行わせるようにガイドするものとなっている。したがって、このガイド構造により、テーブル5を単にシート内側前方に引き出すように操作するのみで、テーブル5を着座者の身体に干渉させないようにシート前方側にスライドさせながら内側に少しずつ回転させて、着座者の身体のまわりを迂回させながら着座者の前の位置(展開位置)に展開させることができるようになっている(図2参照)。
上記展開ガイド面19B2の途中にある段差面19B4は、カムフォロア18Cをスタッドボルト16Dを中心に展開位置まで回転させる動きを逃がすことができる湾曲面形状となっており、テーブル5をこの位置まで展開移動させることにより、テーブル5を着座者の位置に向けた展開位置まで回転させることができるようになっている。そして、上記展開ガイド面19B2は、上記段差面19B4より先の領域が、シート前方側に向かって真っ直ぐに延びる形に形成されており、カムフォロア18Cを上記段差面19B4で展開回転させた位置状態を保ちながらシート前方側にスライドさせられるようにガイドするようになっている。
このように、上記展開ガイド面19B2は、その途中の段差面19B4までの領域が、テーブル5の展開移動を収納位置と展開位置との間で前方側へのスライド移動とシート内側への回転移動とを連動させて行わせる展開収納領域となっている。詳しくは、上記展開ガイド面19B2は、上記段差面19B4から段差面19B4のアール終わりまでの領域も、テーブル5を展開位置へ展開させるための領域となっているが、この領域では、テーブル5のシート内側への回転移動のみが行われ、前方側へのスライドは連動して行われないようになっている。
また、上記展開ガイド面19B2は、上記段差面19B4のアール終わりから先の領域が、テーブル5を水平姿勢の使用位置に落とし込んで前後方向に位置調整できるようにする使用領域となっている。この領域では、テーブル5の前後方向のスライド移動のみが行われ、シート幅方向への回転は連動して行われないようになっている。上記テーブル5は、上記使用領域内では、着座者がテーブル5を前後方向に押引する操作によって前後方向に位置調整されるようになっている。上記テーブル5は、上記使用領域の後側の境界位置まで引き込まれることで、カムフォロア18Cが段差面19B4のアールに当たって係止されるようになっている。
なお、上述した段差面19B4に代えて、ガイドプレート19に、カムフォロア18Cが後方側から当てられるときにはカムフォロア18Cの動きを前方側に通過させられるように逃がして、カムフォロア18Cが前方側から当てられるときにはカムフォロア18Cの動きを受け止められるように機能する別体の係止部材を設けるようにしてもよい。このようにすることで、ガイド孔19Bの展開ガイド面19B2の形状を、段差面19B4に滑らかに繋ぐようにする必要がなくなるため、その外側に広がるガイド形状の選定の自由度を高めることができる。上記別体の係止部材がカムフォロア18Cが後方側から当てられるときの動きを逃がせるようにする構成としては、例えば係止部材の裏面にカムフォロア18Cが後方側から当てられる動きを逃がせるようにする傾斜面を設けるなどの構成が挙げられる。
上記ガイド孔19Bは、上記テーブル5が水平姿勢の使用位置に展開された状態から、着座者がテーブル5を起こし上げて右肩上がりの斜めの姿勢状態にして、更にこれをシート外側に押し込むように操作することにより、上述したカムフォロア18Cがスタッドボルト16Dのまわりに回されて、カムフォロア18Cが上述した展開ガイド面19B2から離間されて、同面と対向する収納ガイド面19B3に押し当てられた状態となる。
上記収納ガイド面19B3は、ガイド孔19B内のシート外側に面を向けた内周面として構成されており、全体が、シート後方側に向かって斜め内側に滑らかに引き込まれていくように湾曲した形に形成されている。これにより、上記収納ガイド面19B3は、テーブル5をシート外側に回転させてカムフォロア18Cを当接させた状態とすることにより、テーブル5を更にそこからシート後方側へスライドさせないと、テーブル5をそれ以上シート外側へ回転させることができないようにカムフォロア18Cの移動をガイドするようになっている。
上記収納ガイド面19B3のガイド構造により、テーブル5を上述した使用位置(展開位置)から収納位置に向けて、シート後方側へのスライドの進行に伴ってシート外側に少しずつ収納回転させていけるようにテーブル5の移動軌跡を制限することができるようになっている。すなわち、上記収納ガイド面19B3のガイド構造は、テーブル5の収納方向の回転移動をシート後方側へのスライド移動と連動させて行わせるようにガイドするものとなっている。したがって、このガイド構造により、テーブル5を単にシート外側後方に押し出すように操作するのみで、テーブル5を支持台4に干渉させないようにシート後方側にスライドさせながら外側に少しずつ回転させて、所定の経路を通るように収納位置まで動かしていけるようになっている(図1参照)。
具体的には、上記収納ガイド面19B3は、全体が、シート後方側に向かって斜め内側に引き込まれていくようにひと続きに滑らかに湾曲した形に形成されており、テーブル5が展開収納領域にある状態からであっても使用領域にある状態からであっても、テーブル5をシート外側後方に押し出す一度の操作によって収納位置まで一気に移動させることができるようにガイドする構成となっている。したがって、例えば、テーブル5を使用領域から展開収納領域との境界位置までスライドを戻してから収納操作を行わなければならないような構成と比べて、常に同じ操作で簡単に同じ収納位置までテーブル5を戻せるようにすることができ、収納操作性がよい。
ここで、図22において前述した、スライダ13に展開方向の移動附勢力をかけるヘルパ14がレール12の開口12Bの前端部に当たって係止される位置は、図29に示すように、カムフォロア18Cが展開ガイド面19B2上を段差面19B4より僅かに手前側の位置まで展開方向に移動した状態となる位置となっている。このような位置にヘルパ14の係止位置が設定されていることにより、テーブル5を使用領域の後端位置から収納操作する際でも、テーブル5を収納し始める最初の領域からヘルパ14からの抵抗力を受けることがないようになっており、収納移動がある程度進んだところからヘルパ14からの抵抗力がかけられる構成となっていることで、テーブル5の収納操作を行いやすくなっている。
また、スライダ13は、図22に示すように、上記ヘルパ14によるアシスト力がかけられる展開収納領域の終端位置(テーブル5の展開位置)までスライドすることにより、ヘルパ14からのアシスト力を受けなくなる状態となり、その位置でレール12との摩擦により係止されるようになっている。そして、スライダ13は、上記領域を越えた先の、テーブル5が水平姿勢の状態に切り替えられて使用される使用領域では、着座者がテーブル5を前後方向に押し引きする手動操作によって適宜位置に動かされて、その調整された各位置で手を離すことにより摩擦によってその位置に係止されるようになっている。
このように、本実施例のテーブル移動装置10は、図7及び図27において前述したように、テーブル5を展開位置(図2参照)と使用位置(図3参照)との間で移動させる高さ方向の回転機構10C(スライダクランク機構)と、テーブル5を使用位置に移動させる動きに粘性抵抗力をかけるダンパ18Jと、を有する。高さ方向の回転機構10C(スライダクランク機構)は、そのクランク部にテーブル5が設けられ、スライド板18E(スライダ)の移動によってクランク部がスライド板18Eの移動方向とは垂直な方向に立ち上げられる移動と共にテーブル5が使用位置に移動する構成となっている。上記ダンパ18Jは、スライド板18Eの動きに粘性抵抗力をかけるように設けられている。
このような構成となっていることにより、スライダクランク機構は、テーブル5が展開位置に近い領域を展開方向に移動する時には、テーブル5の回転移動量に対するスライド板18Eの移動量は小さいが、テーブル5が使用位置に近い領域を展開方向に移動する時には、テーブル5の回転移動量に対するスライド板18Eの移動量が大きくなる。したがって、このような動きをするスライド板18Eに、粘性のダンパ18Jを連結して設けることより、テーブル5が展開位置に近い領域を展開方向に移動する時には、ダンパ18Jによる粘性抵抗力を小さく作用させ、テーブル5が使用位置に近い領域を展開方向に移動する時には、ダンパ18Jによる粘性抵抗力を大きく作用させるようにすることができる。よって、テーブル5を使用位置に操作感良く展開させることができる。
また、テーブル5は、展開位置から使用位置まで重力方向に落とし込まれて展開される構成となっている。このようにテーブル5が重力作用によって水平姿勢の使用位置に落とし込まれる構成であっても、このテーブル5の動きをダンパ18Jによって効果的に減衰させることができる。したがって、テーブル5を使用位置に操作感良く展開させることができる。
このように、本実施例のテーブル移動装置は、図26〜図27に示すように、テーブル5を所定の展開位置と使用位置との間で移動させる高さ方向の回転機構10C(移動機構)を有する。高さ方向の回転機構10Cは、スライダクランク機構によって構成され、スライダクランク機構のクランク部にテーブル5が設けられて、スライド板18E(スライダ)の展開方向へのスライドが止められることによってテーブル5の展開移動を止める構成となっている。スライド板18Eとスライド板18Eをスライド可能な状態に支持する回転アーム18(支持部材)との間には、スライド板18Eの展開方向のスライドを突き当てによって係止させる調整ボルト18K1(係止部材)が設けられている。調整ボルト18K1は、そのスライド板18Eと回転アーム18との間に張り出すスライド方向の張り出し量を調整可能な構成とされてテーブル5の使用位置を調整することができる構成とされている。
このように、スライド板18Eの展開方向のスライドが、スライド板18Eと回転アーム18との間に張り出す調整ボルト18K1によるスライド方向の突き当てによって係止されるようになっていることにより、これらの当接部に曲げの負荷(高負荷)をかけることなく、テーブル5の使用位置の調整を行うことができる。また、調整機構10E(螺合部18K及び調整ボルト18K1)がスライド板18Eにではなく回転アーム18に設けられていることにより、可動側(テーブル5側)の構造部の重量を増大させることなく調整機構10Eを設けることができ、より一層当接部に負荷のかからない構成とすることができる。
以上、本発明の実施形態を1つの実施例を用いて説明したが、本発明は上記実施例のほか各種の形態で実施することができるものである。例えば、本発明のテーブルは、様々な鉄道車両用のシートに適用することができる他、自動車等の鉄道以外の車両や、航空機、船舶等の他の乗物用に供されるシートにも広く適用することができるものである。また、テーブルを第1の位置と第2の位置との間で移動させる移動機構は、テーブルを高さ方向に回転させて展開収納するものの他、テーブルをシート幅方向や前後方向に回転させたりいずれかの方向にスライドさせたりすることによって展開収納するものであってもよい。また、スライダの展開方向のスライドを係止させる係止部材は、長さの異なるピンを自由に着脱させられるようにして張り出し量を変えられるようにしたものや、半径方向の寸法が周方向に変化する形に形成された部材の回転位置を変えることにより張り出し量を変えられるようにしたものなど、螺子の送り構造以外の部材から成るものであってもよい。また、係止部材は、支持部材にではなくスライダに設けられていてもよい。
1 シート
2 シートバック
3 シートクッション
4 支持台
4A アームレスト
4B スリット
4C 内側面
5 テーブル
5A テーブル片
5A1 取手部
5A1a 凹部
5A2 溝部
5A3 張出し部
5A4 傾斜面
5B テーブル片
5B1 取手部
5B1a 凹部
5B2 溝部
5B3 傾斜面
5B4 リブ
5B5 マグネット
5B6 ゴム
5C ヒンジ連結部
10 テーブル移動装置
10A スライド機構
10B 幅方向の回転機構
10C 高さ方向の回転機構(展開収納用の移動機構)
10D 調整機構
10E 調整機構
11 固定フレーム
11X 外側傾斜起立面部
11Y 内側垂直起立面部
11Z 内側傾斜起立面部
11A 第1ガイドブラケット
11A1 ボルト
11B 第2ガイドブラケット
11B1 ボルト
11C ガイドキャップ
12 レール
12A ボルト
12B 開口
13 スライダ
13A ベアリング
13B ベアリング
13C 樹脂シュー
13D カバー
14 ヘルパ
14A ステー
14B 樹脂シュー
14C カバー
15 巻取装置
15A ワイヤ
15B ボルト
16 ベースプレート
16A ストッパ
16B 螺合部
16B1 調整ボルト
16C ボルト
16D スタッドボルト
16D1 ボルト
16E ブッシュ
16F ナット
16G サイドカバー
16G1 ボルト
16H アッパカバー
16H1 ボルト
16H2 スペーサ
17 ロックプレート
17A 長孔
17B 引込孔
17B1 側面
17C 受入面
18 回転アーム(支持部材)
18A 第1連結ピン
18B 第2連結ピン
18C カムフォロア
18C1 キャップ
18C2 ブッシュ
18D 連接リンク
18E スライド板(スライダ)
18E1 ロックピン
18E2 ラック歯
18F 係止突起
18G 金属プレート
18H 蓋カバー
18J ダンパ
18J1 ピニオン
18K 螺合部
18K1 調整ボルト
19 ガイドプレート
19A ボルト
19B ガイド孔
19B1 ロック溝
19B2 展開ガイド面
19B3 収納ガイド面
19B4 段差面
19C 支持体
19C1 支持面
19C2 L字板
19C3 ボルト

Claims (2)

  1. 乗物用シートに設けられたテーブルを動かす乗物用シートのテーブル移動装置であって、
    前記テーブルを第1の位置から第2の位置まで展開移動させる移動機構を有し、
    前記移動機構は、スライダクランク機構によって構成され、該スライダクランク機構のクランク部に前記テーブルが設けられて、スライド方向に延びるスライド板の回転を伴わない展開方向の真っ直ぐなスライドが止められることにより前記テーブルの展開移動止められる構成となっており、
    前記スライド板と該スライド板をスライド可能な状態に支持する支持部材との間には、前記スライド板の展開方向のスライドを突き当てによって係止させる係止部材が設けられており、該係止部材は、その前記スライド板と前記支持部材との間に張り出すスライド方向の張り出し量を調整可能な構成とされて前記テーブルが展開される前記第2の位置を調整することができる構成とされていることを特徴とする乗物用シートのテーブル移動装置。
  2. 請求項1に記載の乗物用シートのテーブル移動装置であって、
    前記係止部材が、前記支持部材に設けられて螺動により前記支持部材からの張り出し量を調整可能とされた調整ボルトであることを特徴とする乗物用シートのテーブル移動装置。
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