JP6132012B2 - 保護膜付きガラス製品およびその製造方法 - Google Patents
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Description
[各種溶液の調製]
<第1の膜形成用の溶液1>
陽イオン性界面活性剤である塩化セチルピリジニウム(CPC)が1mmol/L及びアンモニアが10mmol/Lの濃度となるように、各成分を純水に溶解して、第1の膜形成用の溶液を調製した。この溶液のpHは約10.5である。
<第1の膜形成用の溶液2>
カチオンポリマーであるポリジアリルジメチルアンモニウムクロライド(PDACまたはPDADMAC;和光純薬工業社製コロイド滴定用標準液、分子量6万〜11万)が1meq/L及びアンモニアが10mmol/Lの濃度となるように、各成分を純水に溶解して、第1の膜形成用の溶液を調製した。この溶液のpHは約10.5である。
陰イオン界面活性剤であるジオクチルスルホサクシネートナトリウム塩(DOSS)が1mmol/Lの濃度となるように、純水に溶解して、第2の膜形成用の溶液を調製した。この溶液のpHは約7である。
<第2の膜形成用の溶液2>
陰イオン界面活性剤であるヘキサデシルスルホン酸ナトリウム塩(HDS)が1mmol/Lの濃度となるように、純水に溶解して、第2の膜形成用の溶液を調製した。この溶液のpHは約7である。
<保護膜形成用の混合溶液>
陽イオン性界面活性剤である塩化セチルピリジニウム(CPC)が1mmol/L、アンモニアが10mmol/L及びジオクチルスルホサクシネートナトリウム塩(DOSS)が0.5mmol/Lの濃度となるように、各成分を純水に溶解して、混合溶液を調製した。この溶液のpHは約10.5である。
表面研磨をした、縦50mm×横50mm×厚さ0.7mmの無アルカリボロシリケートガラス製のガラス板を、上記第1の膜形成用の溶液1中に10秒間浸漬して引き上げた後、表面の溶液をエアブローで乾燥するディップコート法により、ガラス板の表面に第1の膜を形成した。
得られた第1の膜を有するガラス板を、上記第2の膜形成用の溶液1中に10秒間浸漬して引き上げた後、表面の溶液をエアブローで乾燥するディップコート法により、第1の膜の表面に第2の膜を形成し、保護膜付きのガラス製品とした。
表面研磨をした、縦50mm×横50mm×厚さ0.7mmの無アルカリボロシリケートガラス製のガラス板を、上記第1の膜形成用の溶液2中に10秒間浸漬して引き上げた後、表面の溶液をエアブローで乾燥するディップコート法により、ガラス板の表面に第1の膜を形成した。
得られた第1の膜を有するガラス板を、上記第2の膜形成用の溶液1中に10秒間浸漬して引き上げた後、表面の溶液をエアブローで乾燥するディップコート法により、第1の膜の表面に第2の膜を形成し、保護膜付きのガラス製品とした。
表面研磨をした、縦50mm×横50mm×厚さ0.7mmの無アルカリボロシリケートガラス製のガラス板を、上記保護膜形成用の混合溶液中に10秒間浸漬して引き上げた後、表面の溶液をエアブローで乾燥するディップコート法により、ガラス板の表面に第1の膜及び第2の膜からなる保護膜を形成し、保護膜付きのガラス製品とした。
(実施例4)
表面研磨をした、縦50mm×横50mm×厚さ0.7mmの無アルカリボロシリケートガラス製のガラス板を、上記第1の膜形成用の溶液2中に10秒間浸漬して引き上げた後、表面の溶液をエアブローで乾燥するディップコート法により、ガラス板の表面に第1の膜を形成した。
得られた第1の膜を有するガラス板を、上記第2の膜形成用の溶液2中に10秒間浸漬して引き上げた後、表面の溶液をエアブローで乾燥するディップコート法により、第1の膜の表面に第2の膜を形成し、保護膜付きのガラス製品とした。
表面研磨をした、縦50mm×横50mm×厚さ0.7mmの無アルカリボロシリケートガラス製のガラス板を、純水で洗浄した。このガラス板は、表面が研磨後の状態であり、保護膜等は設けられていない。
表面研磨をした、縦50mm×横50mm×厚さ0.7mmの無アルカリボロシリケートガラス製のガラス板を、第2の膜形成用の溶液1中に10秒間浸漬して引き上げた後、表面の溶液をエアブローで乾燥するディップコート法により、ガラス板の表面に陰イオン性界面活性剤の膜を形成した。
実施例及び比較例のガラス製品の表面に、製紙添加用TiO2微粒子顔料をまぶした合紙を押し付けてTiO2微粒子を転写させた。このガラス製品を、約25℃の空気を30秒間吹き付けるエアブローを行い、その後、25℃の純水中で100kHzでの超音波洗浄を30秒間行い、さらに、市販のアルカリ性洗剤原液(パーカーコーポレーション社製、商品名:PK−LCG211)を100倍希釈したアルカリ洗浄液中で28kHzでの超音波洗浄を30秒間行った。エアブロー後、純水洗浄後、アルカリ洗剤洗浄後、のそれぞれの処理後のガラス製品の表面を、蛍光X線法でTiO2微粒子の残留状況をモニターし、その結果を図2に示した。エアブロー後と比較したアルカリ洗浄後のTiO2微粒子の除去率は、実施例1が82%、実施例2が61%、実施例3が76%、実施例4が80%、比較例1が35%、比較例2が34%であった。
シリコーン油(ポリジメチルシロキサン:分子量約4200)を100μg/mLになるようにアセトンに溶解し、その溶液を合紙に含浸させ乾燥して4μg/cm2の付着量にする。このシリコーン油含浸合紙を実施例および比較例のガラス製品と交互に挟み、全体をばねクリップで挟んで試料束とした。これを、50℃、湿度80%の雰囲気下で20時間保ち、シリコーン油をガラス製品の表面に転写させる。市販のアルカリ性洗剤原液(パーカーコーポレーション社製、商品名:PK−LCG211)を100倍希釈したアルカリ洗浄液中で28kHzでの超音波洗浄を30秒間行い、さらに同じアルカリ洗浄液でポリビニルアルコール製スポンジを用いて手スクラブで3分間、約200回こすり洗いを行った。転写直後、超音波洗浄後、手スクラブ後に接触角を測定し、その結果を図3に示した。接触角はシリコーン油の付着量を定量的に表すものではないが、大小関係は定性的に付着量を評価できる。転写直後と比較した手スクラブ後の接触角の変化率は、実施例1が14%、実施例2が85%、実施例3が20%、実施例4が22%、比較例1が91%、比較例2が89%であった。
[接触角]
測定対象のガラス基板の表面に純水を1滴滴下し、その表面の水滴を基板側面から撮像したデータに基づいて、5点の測定結果を平均して各基板における純水との接触角を算出した。
Claims (7)
- ガラス製品の表面に、平均分子量が500〜1000万のカチオンポリマーからなる第1の膜と、該第1の膜の表面に、炭素数が8以上の疎水性基を有する陰イオン界面活性剤又は炭素数が8以上の疎水性基を有する非イオン界面活性剤からなる第2の膜と、を有する複層構造の保護膜を有することを特徴とする保護膜付きガラス製品。
- 前記カチオンポリマーが、分子量1000あたり、4〜25個のカチオン性基を有する請求項1記載の保護膜付きガラス製品。
- 前記カチオン性基が、アミノ基又は4級アンモニウム基である請求項2記載の保護膜付きガラス製品。
- 前記陰イオン界面活性剤又は非イオン界面活性剤の疎水性基が、直鎖状または分枝鎖状である請求項1乃至3のいずれか1項記載の保護膜付きガラス製品。
- ガラス製品の表面に、炭素数が8以上の疎水性基を有する陽イオン界面活性剤又は平均分子量が500〜1000万のカチオンポリマーを含有する溶液を接触、乾燥させて、前記陽イオン界面活性剤又は前記カチオンポリマーからなる第1の膜を形成する工程と、
該第1の膜の表面に、炭素数が8以上の疎水性基を有する陰イオン界面活性剤又は炭素数が8以上の疎水性基を有する非イオン界面活性剤を含有する溶液を接触、乾燥させて、前記陰イオン界面活性剤又は前記非イオン界面活性剤からなる第2の膜を形成する工程と、
を有し、
前記第1の膜及び前記第2の膜を形成する際に使用する溶液が、pH8〜12の水溶液であることを特徴とする保護膜付きガラス製品の製造方法。 - 炭素数が8以上の疎水性基を有する陽イオン界面活性剤又は平均分子量が500〜1000万のカチオンポリマーと炭素数が8以上の疎水性基を有する陰イオン界面活性剤又は炭素数が8以上の疎水性基を有する非イオン界面活性剤とを含有する混合溶液を調製する工程と、
ガラス製品の表面に、前記混合溶液を接触、乾燥させて、前記ガラス製品の表面側から、前記陽イオン界面活性剤又はカチオンポリマーからなる第1の膜、前記陰イオン界面活性剤又は前記非イオン界面活性剤からなる第2の膜、となる保護膜を形成する工程と、
を有し、
前記第1の膜及び前記第2の膜を形成する際に使用する溶液が、pH8〜12の水溶液であることを特徴とする保護膜付きガラス製品の製造方法。 - 前記混合溶液中の、陽イオン界面活性剤と陰イオン界面活性剤若しくは非イオン界面活性剤との含有割合がモル比で1:0.1〜1:1又はカチオンポリマーのカチオン性基の含有量(当量)と陰イオン界面活性剤若しくは非イオン界面活性剤の含有量(モル濃度)との比が1:0.1〜1:1である請求項6記載の保護膜付きガラス製品の製造方法。
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