JP6131876B2 - 搬送装置 - Google Patents
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Description
特許文献1に記載の搬送装置は、逆送部の搬送方向両端部の高さ位置をチェーンよりもある程度低くすることで、逆送部の搬送方向両端部に位置するスラットの上下面を搬送方向に対して傾斜させている。
つまり、特許文献1に記載の搬送装置は、スラットに載った部品を搬送装置の内側に積極的に落下させる構造となっている。
特許文献1に記載の搬送装置は、部品だけでなく、このような錆も搬送装置の内側に積極的に落下させてしまう。
特許文献1に記載の搬送装置は、このようなスラットを搬送部まで持ち上げるための機構について具体的に開示されていない。
搬送装置1は、ベースプレート10、搬送フレーム20、複数枚のスラット30、駆動機構40、およびガイド機構50等を具備する。
搬送フレーム20は、前後方向の長さ寸法が長く、かつ、左右方向の長さ寸法が短い略板状の金属部材によって構成される。搬送フレーム20は、搬送装置1の左右両端部に左右方向に間隔をあけて配置される。
搬送部2と逆送部3とは、スラット30が円滑に移動できるように、摩擦係数の低い滑らかな平面に構成されている。
スラット30は、左右両端部が左右両側の搬送フレーム20より左右方向に突出している。スラット30の下面には、ブロック31が取り付けられる。
ブロック31は、前後方向中心部がスラット30の前後方向中心部よりも後側に配置されるように、スラット30の下面に取り付けられる。
スラット30は、ブロック31の穴部に後述する駆動機構40の連結ピン46が嵌め込まれることで、駆動機構40のチェーン45に回転可能に支持される。
つまり、本実施形態において搬送方向は、搬送部2に位置するスラット30を移動させる前方向であり、搬送方向と反対の方向は、逆送部3に位置するスラット30を移動させる後方向である(図1に示す矢印参照)。
このため、以下では、各スプロケット42・44、従動軸43、チェーン45、および連結ピン46については、右側に配置される各スプロケット42・44、従動軸43、チェーン45、および連結ピン46についてのみ説明を行う。
駆動スプロケット42は、駆動軸41の回転に伴って回転する。
このように、駆動スプロケット42、従動軸43、従動スプロケット44、およびチェーン45は、スラット30とは干渉しない位置、すなわち、スラット30の左右外側方に配置される(図4(b)参照)。
連結ピン46は、ブロック31の穴部と略同一形状に形成される。連結ピン46は、スラット30の穴部に嵌め込まれることで、スラット30に取り付けられる(図4(b)参照)。
これにより駆動機構40は、ブロック31を介してスラット30の後端部30bを回転可能、すなわち、スラット30の前端部30aを揺動可能に支持する。
低搬送面12は、逆送部3に位置するスラット30を支持する連結ピン46よりも低い位置に形成される。従って、低搬送面12に配置されるスラット30は、前後方向に対して傾斜する姿勢となる。
動力伝達部60は、搬送装置1の左右両側にそれぞれ配置される。左右両側の動力伝達部60は、搬送装置1の左右中心部を基準として、左右対称に配置される。
このため、以下では、右側に配置される動力伝達部60についてのみ説明を行う。
動力伝達軸63は、左右方向を軸方向として従動軸43の前方に配置される。動力伝達軸63の左端部(左右方向における内側の端部)は、チェーン45の右方に配置される。動力伝達軸63の右端部は、従動軸43の右方に配置される。
つまり、動力伝達軸63は、スラット30とは干渉しない位置に配置される。
昇降フレーム71の左右両端部の下側には、前後方向を長手方向とするとともに、前後両端部が昇降フレーム71より前後方向に突出する板状部材71aが取り付けられる。
板状部材71aは、前後方向に間隔をあけて配置され、上下方向に沿って伸びる支柱71bに取り付けられる。支柱71bは、例えば、搬送フレーム20を支持するフレーム等に固定される。
このため、以下では、バネ72、第一ローラ73、ポップアップカム74、および第二ローラ75については、右側に配置されるバネ72、第一ローラ73、ポップアップカム74、および第二ローラ75についてのみ説明を行う。
バネ72は、板状部材71a、すなわち、昇降フレーム71を上側に付勢する。
ポップアップカム74は、下端部が第一ローラ73と接触する。
ポップアップユニット70は、第二ローラ75の上昇動作によって、逆送部3に位置するスラット30の前端部30bを押し上げる(図9参照)。
アーム80は、逆送部3の後端部(逆送部3の搬送方向における下流側端部)、より詳細には、ポップアップユニット70の前方に配置される。アーム80は、楕円歯車81・82、支持軸83、および係合部材84・85を有する。
このため、以下では、各楕円歯車81・82および係合部材84・85については、右側に配置される各楕円歯車81・82および係合部材84・85についてのみ説明を行う。
各係合部材84・85は、先端部が逆送部3に最も接近したときに、逆送部3と接触しないような形状に形成される。
また、各係合部材84・85の先端部は、支持軸83の回転によって支持軸83の上方まで移動したときに、搬送部2と同程度の高さ位置に配置される。
そして、アーム80は、楕円歯車81の回転によって支持軸83側の楕円歯車82を回転させ、支持軸83を回転させる。
このとき、各係合部材84・85は、ポップアップカム74を動作させる動力伝達軸63より動力が伝達されるため、ポップアップカム74と同時進行で動作する。
つまり、搬送装置1は、従動軸43(すなわち、スラット30)と、ポップアップカム74と、各係合部材84・85とを動力伝達部60によって同期させている。
これにより、駆動機構40は、スラット30に駆動力を付与してスラット30を移動させる(図1に示す矢印参照)。
また、駆動機構40は、逆送部3に位置するスラット30を後方向に移動させ、ガイド機構50の動作によって逆送部3の後端部でスラット30を逆送部3から搬送部2へ折り返す。
以下では、説明の便宜上、図5に示すスラット30Cを搬送部2から逆送部3へ折り返すときの動作について説明する。
つまり、スラット30Cは、連結ピン46を回転中心として図6(a)における時計回り方向に回転する。そして、スラット30Cの前端部30aは、スラット30Bの上面と接触する。
本実施形態の搬送装置1は、スラット30Cを逆送部3へ折り返すときに、スラット30Cの上下面をチェーン45の外側に向けて傾斜させることで、このような錆をチェーン45の外側に掃き出すことができる。
このとき、スラット30Cの後端部30bは、駆動スプロケット42の形状に沿って移動する。
このため、搬送装置1は、逆送部3においてスラット30間に部品が噛み込んでしまうことを防止できる。
従って、搬送装置1は、スラット30の上面等を錆等で汚れにくくすることができる。
従って、スラット30Cの上下面は、前端部30aが後端部30bよりも低くなるように、前後方向に対して傾斜する姿勢となる。これは、搬送方向上流側のスラット30Bにおいても同様である。
従って、搬送装置1は、スラット30の破損を効果的に防止できる。
これにより、スラット30Cは、上下面が前後方向に対して平行な姿勢となり、逆送部3を移動する。
以下では、説明の便宜上、図8に示すスラット30Eを逆送部3から搬送部2へ折り返すときの動作について説明する。
このため、スラット30Eは、前述した搬送部2から逆送部3への折り返し動作と同じように従動スプロケット44を回転させるだけでは、前端部30aが逆送部3またはスラット30Fの上面等に接触したままの状態となってしまう。
つまり、スラット30Eは、従動スプロケット44を回転させるだけでは逆送部3から搬送部2へ折り返すことができない。
支持軸83側の楕円歯車82は、小径部側が動力伝達軸63側の楕円歯車81の大径部側と噛み合っている。
各係合部材84・85の先端部は、支持軸83の前方および後方に配置される。
第一ローラ73は、ポップアップカム74の回転によって、ポップアップカム74による押圧がある程度解除される。従って、第二ローラ75は、スラット30Eの前端部30aを押し上げる。
この時点において、支持軸83側の楕円歯車82は、動力伝達軸63側の小径部側が楕円歯車81の大径部側と噛み合った状態で従動軸43の回転に伴って回転した後、中径部側が楕円歯車81の中径部側と噛み合う。このため、各係合部材84・85は、従動スプロケット44よりも遅い角速度で回転する。
このため、第二ローラ75は、引き続きスラット30Eを押し上げ、スラット30E・30F間に隙間Cを形成する。
つまり、係合部材84は、追い抜かれたスラット30Eを速やかに追いかける。
このため、各係合部材84・85は、従動スプロケット44よりも速い角速度で引き続き回転する。
これによれば、搬送装置1は、係合部材84をスラット30Eに追いつかせる、すなわち、係合部材84の先端部をスラット30Eの下面に係合させることができる。
これにより、スラット30Eの前端部30aは、係合部材84によって持ち上げられることとなる。
このため、各係合部材84・85は、従動スプロケット44と同程度の角速度で回転する。
つまり、スラット30Eは、従動スプロケット44とアーム80とによって、逆送部3と接触することなく持ち上げられる。
このため、第二ローラ75の頂部は、次のスラット30Fを押し上げるタイミングになるまで、高搬送面11と同じ高さ位置に配置される。
また、ポップアップユニット70は、逆送部3に位置するスラット30Eを上方向に押圧することで、スラット30Eの前端部30a(搬送方向における上流端部)を押し上げる。
このため、各係合部材84・85は、従動スプロケット44よりも遅い角速度で回転する。
この時点においても、各係合部材84・85は、従動スプロケット44よりも遅い角速度で回転する。
これによれば、搬送装置1は、スラット30Eの前端部30aと係合部材84の先端部とが干渉することを防止できる。
このため、各係合部材84・85は、従動スプロケット44よりも遅い角速度で回転する。
この場合、スラット30Eの前端部30aは、直前に搬送部2へ折り返したスラット30(図14に二点鎖線で示すスラット30参照)と干渉してしまう。
その後、搬送装置1は、従動スプロケット44をさらに回転させることでスラット30Eを前方向に移動させ、スラット30Eの前端部30aを搬送部2に載せる。
これにより、搬送装置1は、逆送部3に位置するスラット30Eを逆送部3から搬送部2へ折り返す。
これによれば、搬送装置1は、スラット30の動作に合わせてタイミングよくポップアップユニット70およびアーム80を動作させることができる。
また、アーム80は、回転することでポップアップユニット70によって押し上げられるスラット30を搬送部2まで持ち上げる。
以下では、説明の便宜上、図15に示すスラット30Cを搬送部2から逆送部3へ折り返すときの動作について説明する。
図16(b)に示すように、スラット30Cの前端部30aは、スラット30Cの後端部30bが搬送部2まで移動するときに、スラット30Cの下面と搬送部2との接触部分を支点として上側に回転する(図16(b)のスラット30Cの下方に示す矢印参照)。
以下では、説明の便宜上、図17に示すスラット30Eを搬送部2から逆送部3へ折り返すときの動作について説明する。
スラット30Fは、駆動スプロケット42を逆回転させた場合における、スラット30Eの搬送方向上流側、すなわち、後側に配置されるスラットである。
このため、ポップアップカム74および各係合部材84・85は、搬送部2から逆送部3へ折り返したときとは反対の動作を行うこととなる。また、各係合部材84・85は、角速度を変化させながら回転することとなる。
つまり、スラット30Eは、従動スプロケット44を逆回転させるときに、前端部30aが搬送部2より落下することなく、逆送部3に向けて移動する。
このため、スラット30Eの前端部30aは、第二ローラ75に押し上げられる。これにより、スラット30Eは、係合部材84より離間する。
そして、図19(b)に示すように、従動スプロケット44がさらに逆回転して、スラット30Eの前端部30aが係合部材84を追い抜いたとき、スラット30Eは、第二ローラ75による押し上げが解除され、上下面が前後方向に対して平行な姿勢となる。
このため、各係合部材84・85は、スラット30Eに追い抜かれるときに、速い角速度で回転する。
つまり、搬送装置1は、係合部材84の角速度を速くすることで、従動スプロケット44の逆回転時にスラット30Eから係合部材84を逃がしている。
つまり、搬送装置1は、メンテナンス性を向上できる。
従って、搬送装置1は、駆動スプロケット42を逆回転させるだけで、すなわち、複数の動力源を制御することなく、スラット30を反対方向に移動させることができるため、メンテナンス性をより向上できる。また、搬送装置1は、コストを低減できる。
また、搬送装置は、動力伝達軸163および支持軸183の高さ位置をずらしても構わない。
この場合には、ウエイト等によってスラットの重量バランスを調整して、搬送部から逆送部へ折り返すときに、スラットの前端部をチェーンの外側に落下させればよい。
本実施形態の搬送装置は、従動軸側にガイド機構を配置することで、搬送方向の左右両端部まで長く伸びる駆動軸に、アーム等が干渉することを確実に防止している。
つまり、本実施形態の搬送装置は、ガイド機構の構造を簡素化している。
この場合、搬送装置は、逆送部の前端部に配置される前後のスプロケットにこのようなチェーンを掛け渡すとともに、逆送部の後端部に配置される前後のスプロケットにもチェーンを掛け渡し、スラットを押し出すことでスラットに動力を付与しても構わない。
2 搬送部
3 逆送部
30 スラット
70 ポップアップユニット
80 アーム
Claims (4)
- 搬送部の搬送方向における下流側端部で、複数枚のスラットの上下面を反転させることなく前記スラットを一枚ずつ前記搬送部から逆送部へ折り返すとともに、前記逆送部の搬送方向における下流側端部で、前記スラットの上下面を反転させることなく、前記スラットを一枚ずつ前記逆送部から前記搬送部へ折り返す搬送装置であって、
前記逆送部の前記搬送方向における下流側端部に配置され、前記逆送部に位置する前記スラットを上方向に押圧することで、前記スラットの前記搬送方向における上流側端部を押し上げるポップアップユニットと、
前記逆送部の前記搬送方向における下流側端部に配置され、回転することで前記ポップアップユニットによって押し上げられる前記スラットの下面に係合し、前記係合したスラットを前記搬送部まで持ち上げるアームと、
を具備し、
前記搬送部に位置する前記スラットの前記搬送方向における下流側端部を前記逆送部に移動させた後で、前記スラットの前記搬送方向における上流側端部を前記逆送部に移動させることで、前記スラットを前記搬送部から前記逆送部へ折り返し、
前記逆送部に位置する前記スラットの前記搬送方向における下流側端部を前記搬送部に移動させるときに、前記ポップアップユニットおよび前記アームによって前記スラットの前記搬送方向における上流側端部を前記搬送部まで持ち上げることで、前記スラットを前記逆送部から前記搬送部へ折り返し、
前記スラットを前記逆送部から前記搬送部へ折り返すときには、
前記アームの角速度を遅くすることで、前記ポップアップユニットによって押し上げられる前記スラットを前記アームから追い抜かせ、前記アームの角速度を速くすることで、追い抜かせた前記スラットに前記アームを追いつかせて前記スラットの下面に係合させる、
搬送装置。 - 前記搬送方向における両端部に配置される回転軸と、
前記各回転軸に回転可能に支持されるスプロケットと、
前記搬送方向と直交する方向に伸び、前記スラットに取り付けられる連結ピンと、
前記スプロケットに取り付けられるとともに前記連結ピンを支持し、前記連結ピンを介して前記スラットに動力を付与するチェーンと、
をさらに具備し、
前記アームは、
前記スラットの下面と係合する係合部材と、
前記係合部材を回転可能に支持する支持軸と、
を有し、
前記搬送装置は、
前記アーム側に配置される前記回転軸と前記アームの支持軸とを、異形歯車を介して連結する、
請求項1に記載の搬送装置。 - 前記異形歯車は、
楕円歯車である、
請求項2に記載の搬送装置。 - 前記連結ピンは、前記スラットの前記搬送部の搬送方向における上流側に取り付けられる、
請求項2または請求項3に記載の搬送装置。
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