JP6130807B2 - 電気音響変換器 - Google Patents

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Description

本発明は、振動体として圧電フィルムを用いる、薄型の圧電スピーカやマイクロフォン等に利用される電気音響変換器に関する。
ポリフッ化ビニリデン(PVDF:Poly VinyliDene Fluoride)の一軸延伸フィルムなどの高分子圧電材料や、高分子材料をマトリクスとして粉末状の圧電材料を分散してなる高分子複合圧電体など、シート状の圧電材料の両面に電極層を形成してなる、いわゆる圧電フィルムは印加電圧に応答して伸縮する性質を有している。これをスピーカとして採用するためには、フィルム面に沿った伸縮運動をフィルム面に垂直な方向の振動に変換する必要がある。このような伸縮運動から振動への変換は、圧電フィルムを湾曲させた状態で保持することにより達成され、これにより、圧電フィルムをスピーカとして機能させることが可能になる。
しかしながら、一般的に圧電フィルム自体は剛性が低いため、スピーカの面積が大きくなると自重によって撓んでしまい、湾曲させた状態で保持することが困難になる。そのため、圧電フィルムを用いるスピーカの大型化には限界があった。
この課題に対して、圧電フィルムに機械的バイアスを与える工夫がなされている。例えば、特許文献1には、高分子圧電材料シートの両面に、蒸着等によって薄膜電極を形成して、薄膜電極の一端をバッキングを介してケースに固定し、他方の薄膜電極を、機械的バイアスを与える部材の上に形成した導電膜に圧接してなる電気音響変換器(携帯用発音装置)が記載されている。
この特許文献1には、電気音響変換器に用いる機械的バイアスを与える部材として、緩い曲率を有する部材が記載されている。
具体的には、圧電フィルムの伸縮方向の両端を、伸縮方向と略平行に隙間を両側に設けた取付板に固定すると共に、圧電フィルムの音波放射方向と逆側の薄膜電極を、地板を介して曲率を有する部材に押圧して、緩い曲率を有する部材と地板との間で電気的導通を取る構成が記載されている。
特許文献1に記載される電気音響変換器では、機械的バイアスを与えるための緩い曲率を有する部材に圧電フィルムを押圧することにより、周辺を固定された圧電フィルムが湾曲した形状となる。
この電気音響変換器においては、機械的バイアスを与える部材が緩い曲率を有することにより、圧電フィルムのどの場所でも一定の機械的バイアスを与えることが可能である。そのため、圧電フィルムの伸縮運動が無駄なく前後運動へと変換され、供給された電力に応じた音を発生する。
特許文献1では、電気音響変換器が、このような構成を有することにより、音色を広い周波数帯に渡って自由に選ぶことができ、かつ、部品点数の減少、構成や信頼性機構の簡易化等を図れるとしている。
しかしながら、圧電フィルムに曲率を持たせると、圧電フィルムが湾曲しているため、設置場所や取り付け方法に制約を受け、壁掛けとしたり、絵画、ポスター、装飾板等の裏面に設置する用途には適さない。また、スピーカの面積が大きくなると、緩い曲率であっても厚さが大きくなってしまい、本来の薄型スピーカとしての特長も損なわれてしまう。
このような問題を補うためには、圧電フィルムの曲率を小さく(曲率半径を大きく)すればよいが、平面に近づくと圧電フィルムの伸縮運動を前後運動に変換できず、音が出なくなってしまい、音圧(音量)が小さくなってしまう。
これに対して、本発明者は、先に、駆動電圧の印加によって収縮する圧電フィルムと、圧電フィルムの一面に密着する粘弾性支持体と、圧電フィルムの周辺部を押さえることにより、圧電フィルムを粘弾性支持体に押圧する押圧部材とを有し、圧電フィルムが、粘弾性支持体の表面によって直線状に支持される平坦部、および、平坦部の外周に形成される、平坦部から押圧部材による押さえ位置に向けて傾斜する傾斜部を有する電気音響変換器を提案している(特許文献2)。
特開昭53−59473号公報 特開2014−17799号公報
特許文献2に記載される電気音響変換器によれば、駆動電圧の印加によって圧電フィルムが収縮した際には、この収縮を吸収するように、平坦部の外周に形成される傾斜部が倒れる方向(平面に近くなる方向)に角度を変更し、逆に、圧電フィルムが伸長した場合には、この伸長を吸収するように、傾斜部が立ち上がる方向(90°に近くなる方向)に角度を変更する。
ここで、粘弾性支持体は、傾斜部において、押さえ位置に近づくほど厚さ方向に圧縮された状態になるが、静的粘弾性効果(応力緩和)によって平坦部とほぼ変わらない機械的バイアスを圧電フィルムに与えることが可能になる。その結果、圧電フィルムのどの場所でも機械的バイアスを一定に保つことができ、緩い曲率を有する部材を用いた場合と同様に、圧電フィルムの伸縮運動が無駄なく前後運動へと変換される。
そのため、特許文献2に記載される電気音響変換器によれば、薄く、しかも、十分な音量が得られ、音響特性に優れる平面状の電気音響変換器を得ることができる。
しかしながら、薄型のスピーカ等に利用される電気音響変換器に対する要求は、近年、さらに厳しくなっており、より優れた音響特性を有する電気音響変換器の出現が望まれている。
本発明の目的は、このような従来技術の問題点を解決することにあり、薄く、しかも、周波数特性や音量などの音響特性にも優れ、さらに、棒等で付き刺された場合の損傷も防止できる電気音響変換器を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明の電気音響変換器は、互いに対向する2つの主面を有し、電界の状態に応じて主面が伸縮する圧電フィルムと、
圧電フィルムの一方の主面に密着して配置される粘弾性支持体と、
圧電フィルムを粘弾性支持体に押圧することにより、粘弾性支持体の少なくとも一部の厚さを薄くした状態で保持する押圧部材と、
圧電フィルムの粘弾性支持体との密着側とは逆面の主面に密着して、圧電フィルムおよび粘弾性支持体を押圧する、張力を掛けられた状態で支持される伸縮性を有する押圧シートとを有し、
圧電フィルムの主面に垂直な所定の一方向の断面において、圧電フィルムが、押圧部材によって押圧される押圧部を除く少なくとも一部で、押圧シートと粘弾性支持体の表面とによって実質的に直線状に保持される平坦部と、押圧部と平坦部とに接続され、押圧部に対して交差する方向に延在する傾斜部とを有することを特徴とする電気音響変換器を提供する。
このような本発明の電気音響変換器において、押圧シートが、同一平面上に稜線を有する枠体に、枠体の稜線および開口部を覆って支持されるのが好ましい。
また、押圧シートが、枠体に、張力を掛けられた状態で平面状に支持されるのが好ましい。
また、傾斜部が湾曲部を有するのが好ましい。
また、湾曲部の曲率が、平坦部から押圧部材に向かう方向に大きくなる領域を有するのが好ましい。
また、押圧シートがジャージ生地であるのが好ましい。
また、ジャージ生地の編み方が、天竺、フライス、スパンフライス、スムース、ポンチ、スウェットおよびテレコのいずれかであるのが好ましい。
また、圧電フィルムが、常温で粘弾性を有する高分子材料からなる粘弾性マトリックス中に圧電体粒子を分散した高分子複合圧電体と、高分子複合圧電体を挟むように設けられる電極層とを有するのが好ましい。
また、粘弾性支持体がグラスウールであるのが好ましい。
さらに、グラスウールの比重が10〜32kg/m3であるのが好ましい。
このような本発明の電気音響変換器によれば、特許文献2等に示される従来の電気音響変換器に比して、圧電フィルムの平坦部を大きく取ることができる。しかも、圧電フィルムは、粘弾性支持体によって下から押圧されるのみならず、押圧シートによって、上からも押圧されている。すなわち、本発明の電気音響変換器は、圧電フィルムは、振動する前後方向(面と直交する方向)に、略均等に力が加えられている。
そのため、本発明の電気音響変換器によれば、大きな平坦部を、前後に非対象になることなく前後運動させることができ、前後運動の非対象性に起因する歪みを抑制した、優れた音響特性を発現する。また、押圧シートは、保護シートとしても作用するので、例えば、棒等を突き刺された場合でも、圧電フィルムの損傷を防止できる。加えて、押圧シートの色や柄等を選択することにより、電気音響変換器に意匠性を持たせることもできる。
本発明の電気音響変換器の一例を概念的に示す図である。 図1に示される電気音響変換器に用いられる圧電フィルムの一例を概念的に示す図である。 (A)〜(D)は、図1に示される電気音響変換器の製造方法の一例を説明するための概念図である。 (E)〜(G)は、図1に示される電気音響変換器の製造方法の一例を説明するための概念図である。 (A)〜(D)は、本発明の電気音響変換器の製造方法の別の例を説明するための概念図である。
以下、本発明の電気音響変換器について、添付の図面に示される好適実施例を基に、詳細に説明する。
図1に、本発明の電気音響変換器の一例を概念的に示す。
図1に示す電気音響変換器10は、基本的に、圧電フィルム12と、ケース14と、粘弾性支持体16と、押圧部材18と、押圧シート20とを有して構成される。
ここで、本発明の電気音響変換器10においては、圧電フィルム12が、押圧シート20および押圧部材18によって粘弾性支持体16に押圧され、粘弾性支持体16が圧縮される。この圧電フィルム12の押圧および粘弾性支持体16の圧縮により、圧電フィルム12は、中央領域の実質的に平面状の平坦部12a、および、平坦部12aから押圧部材18による押圧部に向かって傾斜(下降)する、周辺部の傾斜部(立ち上がり部)12bとを有する。
ケース14は、粘弾性支持体16を収容すると共に、押圧部材18と共に、圧電フィルム12を固定する部材である。このケース14は、例えばプラスチック等で形成される、上面が開放する薄い筐体である。
ケース14の形状は、電気音響変換器10の用途等に応じて、各種の形状が利用可能である。一例として、四角筒状、円筒状、楕円筒状が例示される。なお、ケース14の筒部(中央の凹部)の深さは、粘弾性支持体16の高さ(厚さ)よりも小さい。
粘弾性支持体16は、適度な粘性と弾性を有し、圧電フィルム12を支持すると共に、圧電フィルム12のどの場所でも一定の機械的バイアスを与えることによって、圧電フィルム12の伸縮運動を無駄なく前後運動(フィルムの面に垂直な方向の運動)に変換させるためのものである。
前述のように、粘弾性支持体16は、前述のケース14の筒部に収容される。また、粘弾性支持体16の高さは、ケース14の筒部の深さよりも大きい。
粘弾性支持体16の材料としては、適度な粘性と弾性を有し、かつ、圧電フィルムの振動を妨げず、好適に変形するものであれば、特に限定はない。具体的には、レーヨンやPET等のポリエステル繊維を含んだ羊毛フェルトやグラスウールなどの繊維材料、ポリウレタンなどの発泡材料(発泡プラスチック)を用いるのが好ましい。
中でも、優れた音響特性が得られる、耐候性や難燃性に優れる等の点で、グラスウールは好適に用いられる。
また、粘弾性支持体としてグラスウールを用いる場合には、グラスウールの比重は、10〜32kg/m3であるのが好ましい。比重が10〜32kg/m3のグラスウールを用いることにより、圧電フィルム12の平坦部12aおよび傾斜部12bを好適に形成できる、圧電フィルム12の前後運動の非対称性を低減できる等の点で好ましい。
また、粘弾性支持体16は、平坦部12aに対応する部分でも、圧電フィルム12および押圧シート20によってケース14側に押圧されている。
平坦部12aにおいて、圧電フィルム12および押圧シート20が粘弾性支持体16を押圧する面圧(すなわち、粘弾性支持体16が圧電フィルム12の平坦部12aを押圧する面圧)は、0.005〜1MPa、特に0.02〜0.2MPaが好ましい。
平坦部12aを押圧する面圧を、上記範囲とすることにより、平坦部12aの面積を大きくできる、圧電フィルム12の前後運動の非対称性を低減できる等の点で好ましい。
圧電フィルム12は、圧電性を有し、電界の状態に応じて面内方向に伸縮する薄膜(フィルム状物)である。
図1に示すように、圧電フィルム12は、粘弾性支持体16およびケース14を覆うように配置されている。ここで、圧電フィルム12は、後述する押圧部材18によって、周縁部がケース14の縁部に押圧・固定され、これにより、粘弾性支持体16を押圧する。従って、圧電フィルム12の中央部は、粘弾性支持体16によってケース14側とは反対側の方向に押圧される。
この圧電フィルム12(および後述する押圧シート20)による粘弾性支持体16の押圧、ならびに、押圧部材18によるケース14への圧電フィルム12の固定によって、圧電フィルム12の周辺(押圧部材18の近傍の領域)において、湾曲すると共に、押圧部材18に向かって曲率が急激に変動して、漸次、押圧部に向かって低くなる傾斜部12bが形成され、また、中央部には実質的に平面状の平坦部12aが形成される。
傾斜部12bにおいては、粘弾性支持体16は、押圧部材18による圧電フィルム12の押圧部(固定位置)に近づくほど厚さ方向に圧縮された状態になる。しかしながら、粘弾性支持体16による静的粘弾性効果(応力緩和)によって、圧電フィルム12のどの場所でも、機械的バイアスを一定に保つことができる。
これにより、緩い曲率を有する部材を用いた場合と同様に、圧電フィルム12の伸縮運動が無駄なく前後運動へと変換されるため、薄型で、かつ、十分な音量が得られ、音響特性に優れる平面状の電気音響変換器10を得ることができる。そのため、本発明の電気音響変換器10は、設置場所や取り付け方法の制約を低減することができ、壁掛けとしたり、絵画、ポスター、装飾板等の裏面に設置したりすることができる。
傾斜部12bと、押圧部材18による圧電フィルム12の押圧部との交差角度は、3°〜90°が好ましく、10°〜60°がより好ましい。
傾斜部12bの角度をこの範囲とすることで、圧電フィルム12伸縮に応じて、圧電フィルム12の平坦部12aが十分に前後運動(振動)することができるので、精度良く音を再現することができ、かつ、十分な音量を得ることができる。
図2に、圧電フィルム12の一部を表す概略断面図を示す。
圧電フィルム12は、基本的に、高分子複合圧電体からなる圧電体層30と、圧電体層30の一面に設けられる薄膜電極32および他面に設けられる薄膜電極34と、薄膜電極32の表面に設けられる保護層36および薄膜電極34の表面に設けられる保護層38と、を有して構成される。
圧電体層30は、前述のとおり、高分子複合圧電体からなるものである。
圧電体層30を形成する高分子複合圧電体は、高分子材料からなるマトリックス40中に、圧電体粒子42を均一に分散したものである。また、好ましくは、圧電体層30は、ポーリング(分極)されている。
なお、図2においては、圧電体層30中の圧電体粒子42は、マトリックス40中に、規則性を持って分散されているが、不規則に分散されていてもよい。
本発明の電気音響変換器10において、好ましくは、圧電体層30には、常温で粘弾性を有する高分子材料からなるマトリックス(粘弾性マトリックス)40が利用される。なお、本明細書において、「常温」とは、0〜50℃程度の温度域を指す。
常温で粘弾性を有する高分子材料としては、具体的には、シアノエチル化ポリビニルアルコール(シアノエチル化PVA)、ポリ酢酸ビニル、ポリビニリデンクロライドコアクリロニトリル、ポリスチレン−ビニルポリイソプレンブロック共重合体、ポリビニルメチルケトン、および、ポリブチルメタクリレート等が例示される。中でも、シアノエチル化PVAは、好適に利用される。また、これらの高分子材料としては、ハイブラー5127(クラレ社製)などの市販品も、好適に利用可能である。
なお、これらの高分子材料は、1種のみを用いてもよく、複数種を併用(混合)して用いてもよい。
従って、マトリックス40がシアノエチル化PVAである圧電体層30は、高い粘弾性効果を有しており、押圧部材18の近傍の曲率が急激に変化する箇所においても、高分子粘弾性マトリックス/圧電体粒子界面の応力集中が緩和されるため、圧電体層30の内部でクラック等が発生することなく、非常に好適である。
なお、マトリックス40は、常温で粘弾性を有する高分子材料単体からなるものに限定はされず、シアノエチル化PVA等に、さらに高誘電性或は強誘電性ポリマーであるポリ弗化ビニリデン、弗化ビニリデン−テトラフルオロエチレン共重合体、弗化ビニリデン−トリフルオロエチレン共重合体、ポリ弗化ビニリデン−トリフルオロエチレン共重合体およびポリ弗化ビニリデン−テトラフルオロエチレン共重合体等の弗素系高分子、または、シアン化ビニリデン−酢酸ビニル共重合体、シアノエチルセルロース、シアノエチルヒドロキシサッカロース、シアノエチルヒドロキシセルロース、シアノエチルヒドロキシプルラン、シアノエチルメタクリレート、シアノエチルアクリレート、シアノエチルヒドロキシエチルセルロース、シアノエチルアミロース、シアノエチルヒドロキシプロピルセルロース、シアノエチルジヒドロキシプロピルセルロース、シアノエチルヒドロキシプロピルアミロース、シアノエチルポリアクリルアミド、シアノエチルポリアクリレート、シアノエチルプルラン、シアノエチルポリヒドロキシメチレン、シアノエチルグリシドールプルラン、シアノエチルサッカロースおよびシアノエチルソルビトール等のシアノ基或はシアノエチル基を有するポリマー、または、ニトリルゴムおよびクロロプレンゴム等の合成ゴムの内の少なくとも1つが添加されたものであってもよい。
なお、マトリックス40は、シアノエチル化PVA等の常温で粘弾性を有する高分子材料を含有するのが好ましいが、これに限定はされない。例えば、シアノエチル化プルラン等を用いてもよい。
圧電体粒子42は、圧電体の粒子である。圧電体粒子42は、好ましくは、ペロブスカイト型結晶構造を有するセラミックス粒子からなるものである。
圧電体粒子42を構成するセラミックス粒子としては、例えば、チタン酸ジルコン酸鉛(PZT)、チタン酸ジルコン酸ランタン酸鉛(PLZT)、チタン酸バリウム(BaTiO3)、および、チタン酸バリウムとビスマスフェライト(BiFe3)との固溶体(BFBT)等が例示される。
また、圧電体粒子42の粒径には、特に限定は無く、圧電フィルム12のサイズ、圧電フィルム12の用途、圧電フィルム12に要求される特性等に応じて、適宜、設定すればよい。
また、圧電体層30(高分子複合圧電体)中におけるマトリックス40と圧電体粒子42との量比には、特に限定はない。すなわち、マトリックス40と圧電体粒子42との量比は、圧電フィルム12のサイズ(面方向の大きさ)や厚さ、圧電フィルム12の用途、圧電フィルム12に要求される特性等に応じて、適宜、設定すればよい。
また、本実施例においては、圧電体層30として、高分子複合圧電体を用いたが、本発明は、これに限定はされず、PVDF(ポリフッ化ビニリデン)等の圧電性を有する高分子圧電材料を用いてもよい。
なお、一軸延伸されたPVDFは、その圧電特性に面内異方性があるのに対し、高分子複合圧電体は面内異方性がないため、PVDFと比較してより好適に伸縮運動を前後運動に変換することができ、十分な音量と音質を得ることができる点で好ましい。
圧電体層30の厚さには、特に限定はなく、圧電フィルム12のサイズ、圧電フィルム12の用途、圧電フィルム12に要求される特性等に応じて、適宜、設定すればよい。
ここで、本発明者の検討によれば、圧電体層30の厚さは、10〜300μmが好ましく、20〜200μmがより好ましく、30〜100μmが特に好ましい。
圧電体層30の厚さを、上記範囲とすることにより、圧電フィルム12の強度の確保と、前後運動(振動)に好適な適度な柔軟性を両立することができる点で好ましい。
圧電フィルム12において、圧電体層30の一方の表面には薄膜電極32が、他方の表面には薄膜電極34が、それぞれ設けられる。すなわち、圧電体層30の両面に、圧電体層30を挟持するようにして薄膜電極が形成される。
薄膜電極32および34は、圧電体層30に駆動電圧を印加するための電極である。
薄膜電極32および34の形成材料には、特に、限定はなく、各種の導電体が利用可能である。具体的には、C、Pd、Fe、Sn、Al、Ni、Pt、Au、Ag、Cu、CrおよびMo等や、これらの合金が例示される。また、酸化インジウムスズ(ITO)、酸化インジウム亜鉛(IZO)、酸化スズ、酸化亜鉛等の透明導電膜も、薄膜電極32および34として利用可能である。
また、薄膜電極32の形成方法にも、特に限定はなく、真空蒸着やスパッタリング等の気相堆積法(真空成膜法)による成膜や、上記材料で形成された箔を貼着する方法等、公知の方法が、各種、利用可能である。
中でも特に、圧電フィルム12の可撓性すなわち前後運動の大きさが確保できる、圧電体層の変形を拘束しない薄い電極層を形成できる等の理由で、真空蒸着によって成膜された銅やアルミの薄膜は、薄膜電極32および34として、好適に利用される。
薄膜電極32および34の厚さには、特に、限定は無いが、1μm以下が好ましい。また、薄膜電極32および34の厚さは、基本的に同じであるが、異なってもよい。
なお、薄膜電極32および34の厚さは、可能な範囲で薄い方が好ましい。しかしながら、大型サイズの圧電フィルム12の場合には、厚さを影響を無視できる場合も有るので、薄膜電極32および34の厚さは、圧電フィルム12のサイズ、圧電フィルム12に要求される性能や特性、取り扱い性等に応じて、適宜、決定すればよい。
この、薄膜電極32および34の厚さと圧電フィルム12の大きさとの関係に関しては、後に詳述する、保護層36および38と圧電フィルム12の大きさとの関係と、同様である。
また、薄膜電極32および/または薄膜電極34は、必ずしも、圧電体層30(保護層36および/または38)の全面に対応して形成される必要はない。
すなわち、薄膜電極32および薄膜電極34の少なくとも一方が、例えば圧電体層30よりも小さく、圧電フィルム12の周辺部において、圧電体層30と保護膜とが、直接、接触するような構成でもよい。
薄膜電極32の表面には保護層36が、薄膜電極34の表面には保護層38が、それぞれ設けられる。
保護層36および38は、圧電体層30、薄膜電極32および34を保護すると共に、圧電フィルム12を支持する支持体層としても作用するものである。
保護層36および38には、特に限定はなく、各種のシート状物が利用可能であり、一例として、各種の樹脂フィルム(プラスチックフィルム)が好適に例示される。中でも、優れた機械的強度、耐熱性を有する等の理由により、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリプロピレン(PP)、ポリスチレン(PS)、ポリカーボネート(PC)、ポリフェニレンサルファイト(PPS)、ポリメチルメタクリレート(PMMA)、ポリエーテルイミド(PEI)、ポリイミド(PI)、ポリエチレンナフタレート(PN)、トリアセチルセルロース(TAC)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、および、環状オレフィン系樹脂は、好適に利用される。
保護層36および38の厚さにも、特に、限定は無い。また、保護層36および38の厚さは、基本的に同じであるが、異なってもよい。
ここで、前述の薄膜電極32等と同様、保護層36および38の剛性が高いと、圧電体層30の伸縮を拘束してしまうため、結果として圧電フィルムの前後運動の振幅が小さくなってしまう。従って、電気音響変換器10の性能を考えると、保護層36および38は、薄いほど有利である。
その反面、前述のように、保護層36および38は、樹脂フィルムを利用するので、薄いほど、取り扱い(ハンドリング)が困難になる。
また、保護層36および38は、圧電フィルム12の支持体としての作用も有するが、保護層が薄すぎると、保護層および支持体として、十分な機能を発現できなくなってしまう。加えて、圧電フィルム12に、機械的強度やシート状物としての良好なハンドリング性が要求される場合には、保護層36および38は、厚い方が有利である。
しかしながら、保護層36および38が厚く、剛性が高過ぎると、圧電体層30の伸縮を拘束するばかりか、可撓性も損なわれるため、機械的強度やシート状物としての良好なハンドリング性が要求される場合を除けば、保護層36および38は、薄いほど有利である。
従って、保護層36および38の厚さは、圧電フィルム12すなわち音響デバイスに要求される音響的な性能、圧電フィルム12に要求されるハンドリング性、圧電フィルム12に要求される機械的強度等に応じて、適宜、設定すればよい。
ここで、本発明者の検討によれば、保護層の厚さが、圧電体層30の厚さの2倍以下であれば、剛性の確保と適度な柔軟性との両立等の点で好ましい結果を得ることができる。
例えば、圧電体層30の厚さが50μmで保護層36および38がPETからなる場合、保護層36および38の厚さは、100μm以下が好ましく、50μm以下がより好ましく、中でも25μm以下とするのが好ましい。
このような圧電フィルム12の製造方法としては、シアノエチル化PVA等のマトリックス40となる成分を溶媒に溶解し、さらに、PZT粒子等の圧電体粒子42を添加し、攪拌して分散してなる塗料を、保護層36の上に薄膜電極32が形成されたシート状物に、キャスティング(塗布)して、有機溶媒を蒸発して乾燥した後に、保護層38の上に薄膜電極34が形成されたシート状物を積層し、熱圧着して製造する方法が例示される。
あるいは、シアノエチル化PVA等のマトリックス40となる成分を加熱溶融して、これに圧電体粒子42を添加/分散してなる溶融物を作製し、押し出し成形等によって、シート状物(保護層36の上に薄膜電極32が形成されたシート状物)の上にシート状に押し出し、冷却して圧電体層30を形成してもよい。
また、シート状物状に塗布した塗料を乾燥した後に、圧電体層30の分極処理(ポーリング)を行うことが好ましい。
なお、圧電フィルム12の端部には、薄膜電極32および34に接続して、配線を引き出すための電極引出し部46が設けられる。この電極引出し部46には、電気音響変換器10を駆動するための配線48が接続される。電極引出し部46は、例えば、銅箔で形成すればよい。
図示例では、電極引出し部46は、1つしか図示していないが、電極引出し部46は、薄膜電極32および34の個々に対応して設けられる。
押圧部材18は、圧電フィルム12を押圧、固定する押圧部材であり、金属やプラスチック等で形成される枠体である。
図示例において、押圧部材18は、下端部にケース14の端部(外縁部)と略同形状の凹部18aを有する。押圧部材18は、この凹部18aとケース14の外縁部とで圧電フィルム12を挟み込んだ状態で、凹部18aをケース14に固定(例えば嵌入)することで、圧電フィルム12を押圧して、固定する。
ここで、前述のように、粘弾性支持体16は、ケース14の筒部の深さよりも高い。
従って、圧電フィルム12が、押圧部材18によってケース14の端部に押圧・固定されることにより、圧電フィルム12が粘弾性支持体16を押圧して、粘弾性支持体16の厚さを薄くした状態とし、かつ、圧電フィルム12に、前述のような平坦部12aおよび傾斜部12bが形成される。
押圧部材18とケース14との固定方法には特に限定はなく、前述のような嵌合、ねじ止め、固定用の治具を用いる方法等、種々の公知の固定方法が利用できる。
また、圧電フィルム12を押圧部材18(ケース14)に固定する方法も、前述のような押圧部材18とケース14との嵌合による挟み込み以外にも、接着剤を用いる方法、ネジ止め、粘着テープを用いる方法、磁石を利用する方法等、公知のシート状物(フィルム状物)の固定方法が、各種、利用可能である。
ここで、図示例の電気音響変換器10においては、押圧部材18は、圧電フィルム12を固定して、圧電フィルム12によって粘弾性支持体16を押圧させるのみならず、押圧シート20を支持する枠体も兼ねる。押圧部材18は、同一平面上に稜線を有する枠体であり、その上面(稜線)によって、押圧シート20を平面上に支持する。従って、この押圧部材18の上面に張力を掛けられた状態で支持された押圧シート20は、平面状に支持される。
なお、図示例の押圧部材の上面は平面状であるが、押圧シート20を支持する枠体は、稜線を同一平面上に有するものであれは、上面は、例えば凸状等であってもよい。
押圧シート20は、圧電フィルム12を覆って、圧電フィルム12および粘弾性支持体16を押圧する、伸縮性を有するシート状物である。
前述のように、電気音響変換器10においては、押圧部材18は、同一平面上に稜線を有する枠体である。押圧シート20は、このような枠体である押圧部材18の開口部を上から覆うように、押圧部材18に固定される。なお、押圧シート20を押圧部材18に固定する方法は、前述の圧電フィルム12を押圧部材18に固定する方法と同様、公知のシート状物の固定方法が、各種、利用可能である。
後述するが(図3(D)参照)、押圧部材18によって圧電フィルム12を押圧・固定した状態では、圧電フィルム12(粘弾性支持体16)の平坦部12aは、押圧部材18の上部よりも高くなっている。
図1に示す電気音響変換器10は、押圧シート20が、押圧部材18の上端(稜線)に示されて略平面になるように、押圧シート20に張力を掛けて押圧部材18に固定する。これにより、粘弾性支持体16が、さらに押圧されて、平坦部12aがより大きくなる。
また、圧電フィルム12には、下方からの粘弾性支持体16による押圧力のみならず、上方からの押圧シート20による押圧力も掛かる。そのため、下方からの粘弾性支持体16による押圧力のみが掛かっていた場合に比して、後述する圧電フィルム12の前後運動に非対象性が生じることを抑制でき、歪みを抑制した優れた音響特性が得られる。
押圧シート20は、伸縮性を有するシート状物であれば、各種のシート状物が利用可能である。
具体的には、ジャージ生地、ニット生地、メリヤス生地、カットソー生地、化繊が混ざった混紡生地等が例示される。
中でも、良好な伸縮性や柔軟性、圧電フィルム12が発生した音の通過性、耐候性、軽量さ等の点で、ジャージ生地は、好適に利用される。
また、ジャージ生地の編み方にも、特に限定は無いが、良好な伸縮性や柔軟性等の点で、ジャージ生地の編み方が、天竺、フライス、スパンフライス、スムース、ポンチ、スウェットおよびテレコ等が好適に利用される。
押圧シート20は、圧電フィルム12の伸縮や前後運動を妨害しない物であることが要求される。従って、押圧シート20は、摩擦力が低い、圧電フィルム12との滑り性が良好なものが好適に利用される。
また、圧電フィルム12が発生した音の抜け等の点で、押圧シート20は、ジャージ生地のような貫通孔を多数有するものが好ましい。
押圧シート20の厚さにも特に限定はなく、押圧シート20の伸縮性や強度等に応じて、圧電フィルム12の伸縮および前後運動を妨害せず、かつ、圧電フィルム12を押圧して、粘弾性支持体16を薄くできる厚さを、適宜、選択すればよい。
なお、本発明者の検討によれば、押圧シート20の厚さは、0.1〜2mmが好ましく、0.3〜1mmがより好ましい。
押圧シート20の厚さを、この範囲とすることにより、平坦部12aの面積を大きくできる、圧電フィルム12の前後運動の非対象性を低減できる、耐突き刺し性が向上する等の点で好ましい。
以下、図3(A)〜図4(G)の概念図を参照して、電気音響変換器10の作製方法を説明することにより、本発明の電気音響変換器について、より詳細に説明する。
まず、図3(A)に示すように、上方が開放している筐体状のケース14を用意する。図3(B)に示すように、このケース14の筒部(中央の凹部)に、筒部と略同一の平面形状(図3の上方から見た形)を有する粘弾性支持体16を収容する。図3(B)にも示すが、前述のように、粘弾性支持体16の高さ(厚さ)は、ケース14の筒部の深さよりも、高い。
次いで、図3(C)に示すように、圧電フィルム12で粘弾性支持体16を覆う。
ここで、図示例においては、圧電フィルム12の外周には、圧電フィルム12を面方向に引っ張るためのタブ部28が取付けられる。また、圧電フィルム12の端部には、電極を引き出すための電極引出し部46が設けられる。
圧電フィルム12によって、粘弾性支持体16を覆ったら、枠体である押圧部材18を上から被せて、図3(D)に示すように、押圧部材18によって圧電フィルム12の周辺を押し下げで、ケース14の端部(縁部)に押圧して、圧電フィルム12の周辺部をケース14と押圧部材18とで挟持した状態で、ケース14と押圧部材18とを固定する。
これにより、粘弾性支持体16が圧電フィルム12によって押圧され、粘弾性支持体16が全体的に薄くなる。さらに、圧電フィルム12の周辺領域(押圧部材18の近傍の領域)に、湾曲すると共に、押圧部材18に向かって曲率が急激に変動して、漸次、押圧部に向かって低くなる傾斜部12bが形成され、また、圧電フィルム12の中央部には実質的に平面状の平坦部12aが形成される。
また、必要に応じて、タブ部28を引っ張ることにより、圧電フィルム12に生じた皺等を無くして、圧電フィルム12の張りの状態を均一にする。
なお、ケース14および押圧部材18の下面からはみ出したタブ部28は、切断する。
図3(D)および図4(E)に示すように、この状態では、圧電フィルム12の高さは、押圧部材18よりも高い。
次いで、図4(E)に示すように、電極引出し部46に配線48を接続する。
次いで、図4(F)に示すように、圧電フィルム12および押圧部材18を覆うように押圧シート20を被せる。
次いで、図4(G)(図1と同)に示すように、圧電フィルム12を押圧することで、粘弾性支持体16を押圧して厚さを薄くして、かつ、押圧シート20が押圧部材18の開口を閉塞する(略)平面となるように、張力を掛けて押圧シート20を張る。具体的には、押圧部材18を支持体として、押圧シート20の押圧部材18の開口を閉塞する領域が略平面状となるまで、押圧部材18の外側の押圧シート20を、下方(ケース14側)に引っ張る。
この押圧シート20による押圧で、圧電フィルム12の平坦部12aは、より大きくなる。
さらに、押圧部材18の外側端部で押圧シート20を下方に折り曲げて、押圧シート20を押圧部材18に固定し、電気音響変換器10を完成する。
図1および図4(G)に示すように、組立後の電気音響変換器10の粘弾性支持体16は、圧電フィルム12および押圧シート20によって全体がケース14側に押圧されて、組立前の状態よりも全体の厚さが薄くなっている。すなわち、組立後の電気音響変換器10は、傾斜部12bのみならず、平坦部12aにおいても、粘弾性支持体16が圧縮されて厚さが薄くなっている。
傾斜部(立ち上がり部)12bにおいて、粘弾性支持体16は押圧部材18に近づくほど厚さ方向に圧縮された状態になるが、静的粘弾性効果(応力緩和)によって平坦部12aとほぼ変わらない機械的バイアスを圧電フィルム12に与えることが可能である。その結果、圧電フィルム12のどの場所でも機械的バイアスを一定に保つことができ、緩い曲率を有する部材を用いた場合と同様に、圧電フィルムの伸縮運動が無駄なく前後運動へと変換されるため、薄型、かつ、十分な音量が得られ、音響特性に優れる平面状の電気音響変換器を得ることができる。
すなわち、電気音響変換器10に交流の駆動電圧を印加すると、印加される駆動電圧に応じて、圧電フィルム12が伸縮し、前後運動する。
具体的には、駆動電圧が0Vの時には、図4(G)に示される状態であり、図7(A)および(B)に示すように、圧電フィルム12は、伸縮していない。
これに対して、電気音響変換器10に正の駆動電圧が印加された時には、圧電フィルム12が面内方向に収縮する。この収縮分を吸収するため、図4(G)に破線G1で示すように、圧電フィルム12の傾斜部12bが、倒れる方向(平面に近くなる方向)に角度を変えると共に、圧電フィルム12が粘弾性支持体16を押し込む。
ここで、正の電圧とは、分極処理の電圧印加方向である。そのため、正の駆動電圧を印加すると、圧電フィルム12は、膜厚方向に延び、面内方向には縮む。
逆に、電気音響変換器10に負の駆動電圧が印加されたときには、圧電フィルム12が面内方向に伸長する。この伸長分を吸収するために、図4(G)に破線G2で示すように、圧電フィルム12の傾斜部12bが、立ち上がる方向(押圧部との交差角度が90°に近くなる方向)に角度を変えると共に、圧電フィルム12が粘弾性支持体16に押し返される。
この圧電フィルム12の収縮による傾斜部12bの倒れ込みおよび粘弾性支持体16の押し込み、ならびに、圧電フィルム12の伸長による傾斜部12bの立ち上がりおよび粘弾性支持体16による押し返しによって、圧電フィルム12の平坦部12aが微細に前後運動して、音が発生する。
前述のように、従来の圧電フィルムを用いる電気音響変換器においては、十分な音量を得るために、圧電フィルムに曲率を持たせる必要があった。しかしながら、圧電フィルムに曲率を持たせた場合には、圧電フィルムが湾曲しているため、設置場所や取り付け方法に制約を受け、壁掛けとしたり、絵画、ポスター、装飾板等の裏面に設置したりするには適さないという問題があった。また、スピーカの面積が大きくなると、緩い曲率であっても厚さが大きくなってしまい、本来の薄型スピーカとしての特長も損なわれているという問題があった。
これに対して、本発明の電気音響変換器10は、圧電フィルム12および押圧シート20を粘弾性支持体16に押圧して、粘弾性支持体16の少なくとも一部の厚さが薄くなった状態で保持して、かつ、圧電フィルム12の、保持部材の近傍の領域以外の領域の少なくとも一部が実質的に平坦に形成される。そのため、圧電フィルム12に駆動電圧を印加した際に、圧電フィルム12の伸縮に応じて、傾斜部12bの角度がわずかに変化して、平坦部12aが平面を維持したまま、前後運動し、すなわち振動して音を発生する。
しかも、本発明の電気音響変換器10は、圧電フィルム12を覆って押圧シート20を有し、この押圧シート20によって圧電フィルム12を押圧して、粘弾性支持体16を、さらに薄くしている。
そのため、圧電フィルム12のみで粘弾性支持体16を押圧する場合に比して、平坦部12aを広くすることができ、より、効率良く音を発生できる。
加えて、音の発生源となる圧電フィルム12には、粘弾性支持体16による下方からの力のみならず、押圧シート20による上方からの力も掛かっている。すなわち、本発明の電気音響変換器10において、圧電フィルム12は、振動する前後方向(面と直交する方向)に、略均等に力が加えられている。そのため、本発明の電気音響変換器10は、大きな平坦部12aを、前後に非対象になることなく前後運動させることができ、前後運動の非対象性に起因する歪みを抑制した、優れた音響特性を発現する。
しかも、押圧シート20は、圧電フィルム12の保護シートとしても作用する。そのため、例えば、棒等を突き刺された場合でも、圧電フィルム12の損傷を防止できる。加えて、押圧シート20の色や柄等を選択することにより、電気音響変換器10に意匠性を持たせることもできる。
図1(および図4(G))に示す電気音響変換器10は、張力を掛けた状態で、押圧部材18に押圧シート20を固定している。すなわち、押圧部材18は、圧電フィルム12に粘弾性支持体16を押圧させる押圧部材18としての作用と共に、押圧シート20の支持部材としても作用している。
しかしながら、本発明は、これに限定はされず、各種の構成が利用可能である。
例えば、押圧部材18を嵌入する開口を有する枠体あるいは下端部に凹部18aのような凹部を有する枠体を用い、この枠体の開口を閉塞するように、張力を掛けて枠体に押圧シート20を固定する。次いで、この押圧シート20を固定した枠体を押圧部材18に取り付けることにより、圧電フィルム12および粘弾性支持体16を押圧する状態で、押圧シート20を電気音響変換器に装着してもよい。
なお、押圧シート20は、張力を掛けられた状態で枠体に固定される構成に限定はされない。すなわち、枠体に固定された状態では、押圧シート20には張力が掛かっておらず、電気音響変換器に組み込まれて、圧電フィルム12および粘弾性支持体16を押圧した時点で、押圧シート20に張力が掛かった状態にしてもよい。
さらに、好ましい構成として、図5(C)(図5(A)〜図5(D))に概念的に示す電気音響変換器60が例示される。なお、図5(C)に示す電気音響変換器60は、図1に示す電気音響変換器10と同じ部材を多用しているので、同じ部材には同じ符号を付し、以下の説明は、異なる点を主に行う。
図5(C)に示す電気音響変換器60は、電気音響変換器10と同様の圧電フィルム12、ケース14、粘弾性支持体16、押圧部材62および押圧シート20に加え、内フレーム64および外フレーム68を有する。
なお、電気音響変換器60において、押圧部材62は、電気音響変換器10の押圧部材18と同様に、枠体で、下端部にケース14の端部(外縁部)と略同形状の凹部62aを有し、凹部62aとケース14の外縁部とで圧電フィルム12を挟み込んだ状態で、圧電フィルム12を押圧して固定するものであるが、高さが低い。
図5(C)に示す電気音響変換器60においても、粘弾性支持体16は、ケース14の筒部に収容される。また、圧電フィルム12は、押圧部材62によって周辺部をケース14に固定されると共に、粘弾性支持体16を押圧して全体を薄くし、かつ、自身も平坦部12aおよび傾斜部12bを形成する。
以下、電気音響変換器60において、この圧電フィルム12、ケース14、粘弾性支持体16および押圧部材62を組み立てたものを、変換器本体70とも言う。
また、圧電フィルム12(薄膜電極)には、電極引出し部46が設けられ、配線48が接続される。
電気音響変換器60において、押圧シート20は、内フレーム64に支持される。
内フレーム64は、開口側を内側にする断面形状が略C字状の矩形の枠体で、同一平面上に稜線を有する。押圧シート20は、内フレームの開口を閉塞するように、内フレーム64の上面を覆って、張力を掛けられた状態で内フレーム64に固定される。内フレーム64の上面は同一平面上の稜線を有するので、この内フレーム64の上面に張力を掛けられた状態で支持された押圧シート20は、平面状に支持される。
電気音響変換器60において、押圧シート20を支持する内フレーム64および変換器本体70は、外フレーム68に装填される。
外フレーム68は、解放側を内側にする断面形状が略E字状の矩形の枠体である。この外フレーム68の下側の凹部68aには、変換器本体70が挿入され、上側の凹部68bには、押圧シート20を支持する内フレーム64が収容される。
図5(D)のに示すように、矩形の枠体である内フレーム64および外フレーム68は、矩形の枠を成す四つの辺を組み合わせて構成される。
電気音響変換器60を作製する際には、まず、四辺を組み合わせて内フレーム64を作製する。さらに、図5(A)に示すように、内フレーム64の開口を閉塞するように上面を覆って、張力を掛けた状態で押圧シート20を平面状に内フレーム64に固定する。
一方で、先と同様に(図3(A)〜図4(E))、変換器本体70を組み立てる。
さらに、図5(D)の左から2番目に示すように、1辺を開放した状態で、外フレーム68の3辺を組み立てる。
次いで、図5(B)および図5(D)の左から2番目に示すように、外フレーム68の開放端から滑り込ませるように、上側の凹部68bに、押圧シート20を支持する内フレーム64挿入する。
さらに、図5(C)および図5(D)の左から3番目に示すように、外フレーム68の開放端から滑り込ませるように、下側の凹部68aに、変換器本体70を挿入する。外フレーム68に挿入されることにより、先と同様に、圧電フィルム12および粘弾性支持体16が押圧シート20によって押圧される。
最後に、図5(D)の最も右に示すように、外フレーム68の最後の1辺を組み込んで、電気音響変換器60が完成する。
この内フレーム64および外フレーム68を有する電気音響変換器60は、押圧シート20(内フレーム64)と変換器本体70とを、独立した構造体とできる。
そのため、電気音響変換器60によれば、変換器本体70が故障した際には、押圧シート20と関係なく、変換器本体70のみを抜き取って、修理あるいは交換することができる。また、押圧シート20のみを交換することで、外観が異なる電気音響変換器60とすることもできる。
さらに、電気音響変換器60は、押圧シート20をスクリーンとして作用させて、プロジェクタ等による画像を投影、表示することもできる。この際には、押圧シート20は、白色等の、投影像の鑑賞がし易い色にするのが好ましい。
以上、本発明の電気音響変換器について詳細に説明したが、本発明は、上述の例に限定はされず、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、各種の改良や変更を行ってもよいのは、もちろんである。
以下、電気音響変換器の具体的実施例を挙げ、本発明についてより詳細に説明する。
[実施例1]
図3(A)〜図4(G)に示す組立方法によって、図1(図4(G))に示す電気音響変換器10を作製した。
ケース14および押圧部材18の内側形状、すなわち、音を発生する面の大きさは、290×175mmとした。また、ケース14の筒部の深さは、5mmとした。
圧電フィルム12は、大きさ300×185mm、厚さ50μmとした。圧電体層30は、マトリックス40としてシアノエチル化PVAを用い、圧電体粒子42としてPZTを用いた。また、薄膜電極32および34は、厚さ0.1μmのCu薄膜とし、保護層36および38は、厚さ4μmのPETフィルムとした。
粘弾性支持体16は、290×175mmで、組立前の厚さが25mm、密度が32kg/m3のグラスウールを用いた。
さらに、押圧シート20は、厚さ0.5mmのスムース編みのジャージ生地を用いた。
ケース14の筒部内に粘弾性支持体16を載置し、ケース14および粘弾性支持体16を覆うように圧電フィルム12を配置して、圧電フィルム12の上から押圧部材18を被せて、押圧部材18をケース14に固定した。圧電フィルム12には、平坦部12aおよび傾斜部12bが形成された。なお、平坦部12aは、押圧部材18の上端よりも5mm高かった。
さらに、押圧シート20によって圧電フィルム12および押圧部材18を覆い、押圧シート20が押圧部材18で支持される平面状になるように、押圧シート20を、押圧部材18の外側で下方に引っ張った。この状態で、押圧シート20を押圧部材18に固定して、電気音響変換器10を作製した。
[比較例1]
押圧シート20を有さない以外は、実施例1と同様に電気音響変換器を作製した。
[比較例2]
粘弾性支持体として、290×175mmで、組立前の厚さが15mm、密度が250kg/m3の羊毛フェルトを用い、かつ、押圧シート20を有さない以外は、実施例1と同様に電気音響変換器を作製した。
このようにして作製した電気音響変換器について、平面性、エネルギ効率および耐突き刺し性を検査した。
[平面性]
平坦部の長手方向に定規を当てて、平坦部の長さを計ることによって圧電フィルム12の平面性を検査した。
平坦部の長さが10cm以上の場合をA、
平坦部の長さが10cm未満の場合をB、と評価した。
[エネルギ効率]
電気音響変換器に、入力信号として1kHzのサイン波をパワーアンプを通して入力し、スピーカの中心から50cm離れた距離に置かれたマイクロフォンで音圧レベル([dB/W/m])を測定した。
[耐突き刺し性]
直径1cmの鋼球を上空50cmから平坦部の中央に落下させることによって電気音響変換器の耐突き刺し性を検査した。
穴が開かなかった場合をA、
穴が開いた場合をB、と評価した。
以上の結果を、下記の表に示す。
Figure 0006130807
上記表に示すように、実施例1の電気音響変換器は、平面性、エネルギ効率および耐突き刺し性の何れも優れている。
これに対し、押圧シート20を有さない比較例1は、平面性が悪く、また、耐突き刺し性も不十分である。さらに、押圧シート20を有さず、かつ、粘弾性支持体として密度が250kg/m3の羊毛フェルトを用いた比較例2は、平面性には優れるものの、エネルギ効率が悪く、さらに、耐突き刺し性も不十分である。
以上の結果より、本発明の効果は明らかである。
10,60 電気音響変換フィルム
12 圧電フィルム
14 ケース
16 粘弾性支持体
18,62 押圧部材
20 押圧シート
28 タブ部
30 圧電体層
32,34 薄膜電極
36,38 保護層
40 マトリックス
42 圧電体粒子
46 電極引出し部
48 配線
64 内フレーム
68 外フレーム

Claims (10)

  1. 互いに対向する2つの主面を有し、電界の状態に応じて前記主面が伸縮する圧電フィルムと、
    前記圧電フィルムの一方の主面に密着して配置される粘弾性支持体と、
    前記圧電フィルムを前記粘弾性支持体に押圧することにより、前記粘弾性支持体の少なくとも一部の厚さを薄くした状態で保持する押圧部材と、
    前記圧電フィルムの粘弾性支持体との密着側とは逆面の主面に密着して、前記圧電フィルムおよび粘弾性支持体を押圧する、張力を掛けられた状態で支持される伸縮性を有する押圧シートとを有し、
    前記圧電フィルムの主面に垂直な所定の一方向の断面において、前記圧電フィルムが、前記押圧部材によって押圧される押圧部を除く少なくとも一部で、前記押圧シートと粘弾性支持体の表面とによって実質的に直線状に保持される平坦部と、前記押圧部と前記平坦部とに接続され、前記押圧部に対して交差する方向に延在する傾斜部とを有することを特徴とする電気音響変換器。
  2. 前記押圧シートが、同一平面上に稜線を有する枠体に、前記枠体の稜線および開口部を覆って支持される請求項1に記載の電気音響変換器。
  3. 前記押圧シートが、前記枠体に、張力を掛けられた状態で平面状に支持される請求項2に記載の電気音響変換器。
  4. 前記傾斜部が湾曲部を有する請求項1〜3のいずれか1項に記載の電気音響変換器。
  5. 前記湾曲部の曲率が、前記平坦部から押圧部材に向かう方向に大きくなる領域を有する請求項4に記載の電気音響変換器。
  6. 前記押圧シートがジャージ生地である請求項1〜5のいずれか1項に記載の電気音響変換器。
  7. 前記ジャージ生地の編み方が、天竺、フライス、スパンフライス、スムース、ポンチ、スウェットおよびテレコのいずれかである請求項6に記載の電気音響変換器。
  8. 前記圧電フィルムが、常温で粘弾性を有する高分子材料からなる粘弾性マトリックス中に圧電体粒子を分散した高分子複合圧電体と、前記高分子複合圧電体を挟むように設けられる電極層とを有する請求項1〜7のいずれか1項に記載の電気音響変換器。
  9. 前記粘弾性支持体がグラスウールである請求項1〜8のいずれか1項に記載の電気音響変換器。
  10. 前記グラスウールの比重が10〜32kg/m3である請求項9に記載の電気音響変換器。
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