JP6193194B2 - 電気音響変換フィルムおよび電気音響変換器 - Google Patents
電気音響変換フィルムおよび電気音響変換器 Download PDFInfo
- Publication number
- JP6193194B2 JP6193194B2 JP2014187697A JP2014187697A JP6193194B2 JP 6193194 B2 JP6193194 B2 JP 6193194B2 JP 2014187697 A JP2014187697 A JP 2014187697A JP 2014187697 A JP2014187697 A JP 2014187697A JP 6193194 B2 JP6193194 B2 JP 6193194B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- conversion film
- piezoelectric
- film
- polymer
- polymer composite
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Images
Landscapes
- Manufacture Of Macromolecular Shaped Articles (AREA)
- Piezo-Electric Transducers For Audible Bands (AREA)
Description
このような圧電フィルムをスピーカとして採用するためには、フィルム面に沿った伸縮運動をフィルム面の振動に変換する必要がある。この伸縮運動から振動への変換は、圧電フィルムを湾曲させた状態で保持することにより達成され、これにより、圧電フィルムをスピーカとして機能させることが可能になる。
更に、PVDFはコーン紙等の一般的なスピーカ用振動板に比べ損失正接が小さいため、共振が強く出やすく、起伏の激しい周波数特性となる。従って、曲率の変化に伴い最低共振周波数が変化した際の音質の変化量も大きくなってしまう。
以上のように、PVDFからなる圧電フィルムでは、安定した音を再生することが困難であった。
また、種々の環境下で、可撓性試験を行ったところ、低湿度下では、圧電体層が硬化して圧電フィルムの可撓性が低下する場合があることがわかった。
すなわち、本発明は、以下の構成の電気音響変換フィルムおよび電気音響変換器を提供する。
高分子複合圧電体は、SP値が12.5(cal/cm3)1/2未満、かつ、常温で液体の物質を、質量比で20ppm〜500ppm含有している電気音響変換フィルム。
(2) 物質の含有量が100ppm〜400ppmである(1)に記載の電気音響変換フィルム。
(3) マトリックスが常温で粘弾性を有する高分子材料である(1)または(2)に記載の電気音響変換フィルム。
(4) 高分子複合圧電体の厚さが5〜100μmである(1)〜(3)のいずれかに記載の電気音響変換フィルム。
(5) 物質が、メチルエチルケトン、ジメチルホルムアミド、シクロヘキサノン、アセトン、シクロヘキサン、アセトニトリル、1プロパノール、2プロパノール、2メトキシアルコール、ジアセトンアルコール、ジメチルアセトアミド、ベンジルアルコール、n-ヘキサン、トルエン、o-キシレン、酢酸エチル、酢酸ブチル、ジエチルエーテル、テトラヒドロフランからなる群から選択される少なくとも1つである(1)〜(4)のいずれかに記載の電気音響変換フィルム。
(6) 高分子材料の動的粘弾性測定による周波数1Hzでの損失正接Tanδが0.5以上となる極大値が0〜50℃の温度範囲に存在する(1)〜(5)のいずれかに記載の電気音響変換フィルム。
(7) 高分子材料が、シアノエチル基を有するものである(1)〜(6)のいずれかに記載の電気音響変換フィルム。
(8) 高分子材料が、シアノエチル化ポリビニルアルコールである(1)〜(7)のいずれかに記載の電気音響変換フィルム。
(9) (1)〜(8)のいずれかに記載の電気音響変換フィルムと、電気音響変換フィルムを支持する支持部材とを有する電気音響変換器。
以下に記載する構成要件の説明は、本発明の代表的な実施態様に基づいてなされることがあるが、本発明はそのような実施態様に限定されるものではない。
なお、本明細書において、「〜」を用いて表される数値範囲は、「〜」の前後に記載される数値を下限値および上限値として含む範囲を意味する。
図1に示す電気音響変換フィルム10(以下、変換フィルム10とする)は、基本的に、高分子複合圧電体からなる圧電体層12と、圧電体層12の一面に設けられる薄膜電極14および他面に設けられる薄膜電極16と、薄膜電極14の表面に設けられる保護層18および薄膜電極16の表面に設けられる保護層20と、を有して構成される。
本発明において、圧電体層12を形成する高分子複合圧電体は、高分子材料からなるマトリックス24中に、圧電体粒子26を均一に分散したものであり、マトリックス24中に、SP値が12.5(cal/cm3)1/2未満、かつ、常温で液体の物質を、質量比で20ppm〜500ppm含有してる。
また、好ましくは、圧電体層12は、分極処理されている。
なお、本明細書において、「常温」とは、0〜50℃程度の温度域を指す。
本発明の変換フィルム10は、フレキシブルディスプレイ用のスピーカなど、フレキシブル性を有するスピーカ等に好適に用いられる。ここで、フレキシブル性を有するスピーカに用いられる高分子複合圧電体(圧電体層12)は、次の用件を具備したものであるのが好ましい。従って、以下の要件を具備する材料として、常温で粘弾性を有する高分子材料を用いるのが好ましい。
例えば、携帯用として新聞や雑誌のように書類感覚で緩く撓めた状態で把持する場合、絶えず外部から、数Hz以下の比較的ゆっくりとした、大きな曲げ変形を受けることになる。この時、高分子複合圧電体が硬いと、その分大きな曲げ応力が発生し、高分子マトリックスと圧電体粒子との界面で亀裂が発生し、やがて破壊に繋がる恐れがある。従って、高分子複合圧電体には適度な柔らかさが求められる。また、歪みエネルギーを熱として外部へ拡散できれば応力を緩和することができる。従って、高分子複合圧電体の損失正接が適度に大きいことが求められる。
(ii) 音質
スピーカは、20Hz〜20kHzのオーディオ帯域の周波数で圧電体粒子を振動させ、その振動エネルギーによって振動板(高分子複合圧電体)全体が一体となって振動することで音が再生される。従って、振動エネルギーの伝達効率を高めるために高分子複合圧電体には適度な硬さが求められる。また、スピーカの周波数特性が平滑であれば、曲率の変化に伴い最低共振周波数f0が変化した際の音質の変化量も小さくなる。従って、高分子複合圧電体の損失正接は適度に大きいことが求められる。
高分子複合圧電体(圧電体層12)において、ガラス転移点が常温にある高分子材料、言い換えると、常温で粘弾性を有する高分子材料をマトリックスに用いることで、20Hz〜20kHzの振動に対しては硬く、数Hz以下の遅い振動に対しては柔らかく振舞う高分子複合圧電体が実現する。特に、この振舞いが好適に発現する等の点で、周波数1Hzでのガラス転移温度が常温、すなわち、0〜50℃にある高分子材料を、高分子複合圧電体のマトリックスに用いるのが好ましい。
これにより、高分子複合圧電体が外力によってゆっくりと曲げられた際に、最大曲げモーメント部における高分子マトリックス/圧電体粒子界面の応力集中が緩和され、高い可撓性が期待できる。
これにより、高分子複合圧電体が外力によってゆっくりと曲げられた際に発生する曲げモーメントが低減できると同時に、20Hz〜20kHzの音響振動に対しては硬く振る舞うことができる。
しかしながら、その反面、良好な耐湿性の確保等を考慮すると、高分子材料は、比誘電率が25℃において10以下であるのも、好適である。
なお、これらの高分子材料は、1種のみを用いてもよく、複数種を併用(混合)して用いてもよい。
すなわち、マトリックス24には、誘電特性や機械特性の調整等を目的として、シアノエチル化PVA等の粘弾性材料に加え、必要に応じて、その他の誘電性高分子材料を添加しても良い。
中でも、シアノエチル基を有する高分子材料は、好適に利用される。
また、圧電体層12のマトリックス24において、シアノエチル化PVA等の常温で粘弾性を有する材料に加えて添加される誘電性ポリマーは、1種に限定はされず、複数種を添加してもよい。
更に、粘着性を向上する目的で、ロジンエステル、ロジン、テルペン、テルペンフェノール、石油樹脂、等の粘着付与剤を添加しても良い。
これにより、マトリックス24における粘弾性緩和機構を損なうことなく、添加する高分子材料の特性を発現できるため、高誘電率化、耐熱性の向上、圧電体粒子26や電極層との密着性向上等の点で好ましい結果を得ることができる。
圧電体粒子26を構成するセラミックス粒子としては、例えば、チタン酸ジルコン酸鉛(PZT)、チタン酸ジルコン酸ランタン酸鉛(PLZT)、チタン酸バリウム(BaTiO3)、酸化亜鉛(ZnO)、および、チタン酸バリウムとビスマスフェライト(BiFe3)との固溶体(BFBT)等が例示される。
圧電体粒子26の粒径を上記範囲とすることにより、高い圧電特性とフレキシビリティとを両立できる等の点で好ましい結果を得ることができる。
ここで、本発明者の検討によれば、圧電体層12中における圧電体粒子26の体積分率は、30〜70%が好ましく、特に、50%以上とするのが好ましく、従って、50〜70%とするのが、より好ましい。
マトリックス24と圧電体粒子26との量比を上記範囲とすることにより、高い圧電特性とフレキシビリティとを両立できる等の点で好ましい結果を得ることができる。
SP値が12.5(cal/cm3)1/2未満、かつ、常温で液体の物質としては、具体的には、メチルエチルケトン、ジメチルホルムアミド、シクロヘキサノン、アセトン、シクロヘキサン、アセトニトリル、1プロパノール、2プロパノール、2メトキシアルコール、ジアセトンアルコール、ジメチルアセトアミド、ベンジルアルコール、n-ヘキサン、トルエン、o-キシレン、酢酸エチル、酢酸ブチル、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン等の有機化合物が挙げられる。
上記物質は、一般に、有機溶媒として用いられるものである。すなわち、本発明は、圧電体層12が、SP値12.5(cal/cm3)1/2未満で、かつ、常温で液体の有機溶媒を、質量比で20ppm〜500ppm含有するというものである。
しかしながら、本発明者らの検討によれば、マトリックス中に圧電体粒子を分散してなる高分子複合圧電体を用いる圧電フィルムについて、加熱と冷却とを交互に繰り返す温度サイクル試験を行ったところ、温度サイクル試験後に、電圧と音の変換効率の低下や、電流のリーク、絶縁破壊が生じる、すなわち、耐電圧の低下が生じる場合があることがわかった。
また、種々の環境下で、可撓性試験を行ったところ、低湿度下では、圧電体層(マトリックス)が乾燥して硬化し、圧電フィルムの可撓性が低下する場合があることがわかった。
高分子複合圧電体が上記物質を含有することにより、低湿度下であっても高分子複合圧電体が乾燥して硬化するのを防止できる。その結果、低湿度下で可撓性が低下するのを防止できる。このような効果を発現するためには、高分子複合圧電体は、上記物質を20ppm以上含有する必要がある。
これに対して、本発明においては、高分子複合圧電体層中に含有させる物質のSP値を12.5(cal/cm3)1/2未満とすることで、物質を高分子複合圧電体中に均一に分散させることができるので、高温に曝されて高分子複合圧電体内部の物質が蒸発した際に、大きな空隙が生じるのを抑制して、圧電体粒子とマトリックスとの界面が剥離するのを防止することができる。従って、変換効率の低下や耐電圧の低下を抑制することができる。
従って、本発明においては、上記物質の含有量を500ppm以下とすることで、高分子複合圧電体内部の物質が蒸発した際に、大きな空隙が生じるのを抑制して、圧電体粒子とマトリックスとの界面が剥離するのを防止することができる。従って、変換効率の低下や耐電圧の低下を抑制することができる。
好ましくは、上記物質を、調製する塗料の溶媒として用いて、塗料を塗布した後の乾燥条件を調整して、高分子複合圧電体内の上記物質の含有量を制御する。その際の乾燥条件は、上記物質の種類、所望の含有量、マトリックスの種類、圧電体層の厚さ等に応じて適宜、設定すればよい。
ここで、本発明者の検討によれば、圧電体層12の厚さは5〜100μmが好ましく、5〜50μmがより好ましく、5〜30μmが特に好ましい。
圧電体層12の厚さを上記範囲とすることで、上述のように乾燥によって上記物質の含有量を制御する際に、より容易に調整することができる。また、圧電体層12中での上記物質の濃度をより均一にすることができる。
また、圧電体層12の厚さを、上記範囲とすることにより、剛性の確保と適度な柔軟性との両立等の点でも好ましい結果を得ることができる。
なお、圧電体層12は、分極処理(ポーリング)されているのが好ましいのは、前述のとおりである。分極処理に関しては、後に詳述する。
変換フィルム10において、保護層18および20は、高分子複合圧電体に適度な剛性と機械的強度を付与する役目を担っている。すなわち、本発明の変換フィルム10において、マトリックス24と圧電体粒子26とからなる高分子複合圧電体(圧電体層12)は、ゆっくりとした曲げ変形に対しては、非常に優れた可撓性を示す一方で、用途によっては、剛性や機械的強度が不足する場合がある。変換フィルム10は、それを補うために保護層18および20が設けられる。
ここで、保護層18および20の剛性が高過ぎると、圧電体層12の伸縮を拘束するばかりか、可撓性も損なわれるため、機械的強度やシート状物としての良好なハンドリング性が要求される場合を除けば、保護層18および20は、薄いほど有利である。
例えば、圧電体層12の厚さが50μmで保護層18および20がPETからなる場合、保護層18および20の厚さは、100μm以下が好ましく、50μm以下がより好ましく、中でも25μm以下とするのが好ましい
薄膜電極14および16は、変換フィルム10に電圧を印加するために設けられる。
薄膜電極14および16の厚さには、特に、限定は無い。また、薄膜電極14および16の厚さは、基本的に同じであるが、異なってもよい。
例えば、保護層18および20がPET(ヤング率:約6.2GPa)で、薄膜電極14および16が銅(ヤング率:約130GPa)からなる組み合わせの場合、保護層18および20の厚さが25μmだとすると、薄膜電極14および16の厚さは、1.2μm以下が好ましく、0.3μm以下がより好ましく、中でも0.1μm以下とするのが好ましい。
すなわち、薄膜電極14および薄膜電極16の少なくとも一方が、例えば圧電体層12よりも小さく、変換フィルム10の周辺部において、圧電体層12と保護膜とが、直接、接触するような構成でもよい。
このような本発明の変換フィルム10は、動的粘弾性測定による周波数1Hzでの損失正接(Tanδ)が0.5以上となる極大値が常温に存在するのが好ましい。
これにより、変換フィルム10が外部から数Hz以下の比較的ゆっくりとした、大きな曲げ変形を受けたとしても、歪みエネルギーを効果的に熱として外部へ拡散できるため、高分子マトリックスと圧電体粒子との界面で亀裂が発生するのを防ぐことができる。
これにより、常温で変換フィルム10が貯蔵弾性率(E’)に大きな周波数分散を有することができる。すなわち、20Hz〜20kHzの振動に対しては硬く、数Hz以下の振動に対しては柔らかく振る舞うことができる。
これにより、変換フィルム10が可撓性および音響特性を損なわない範囲で、適度な剛性と機械的強度を備えることができる。
これにより、変換フィルム10を用いたスピーカの周波数特性が平滑になり、スピーカの曲率の変化に伴い最低共振周波数f0が変化した際の音質の変化量も小さくできる。
まず、図2(A)に示すように、保護層18の上に薄膜電極14が形成されたシート状物10aを準備する。
このシート状物10aは、保護層18の表面に、真空蒸着、スパッタリング、めっき等によって薄膜電極14として銅薄膜等を形成して、作製すればよい。
保護層18が非常に薄く、ハンドリング性が悪い時などは、必要に応じて、セパレータ(仮支持体)付きの保護層18を用いても良い。尚、セパレータとしては、厚さ25〜100μmのPET等を用いることができる。なお、セパレータは、薄膜電極および保護層の熱圧着後に、取り除けばよい。
あるいは、保護層18の上に銅薄膜等が形成された、市販品をシート状物10aとして利用してもよい。
なお、有機溶媒としては特に限定はなく、各種の有機溶媒が利用可能であるが、前述のとおり、有機溶媒として上記物質を用いることが好ましい。
前述のシート状物10aを準備し、かつ、塗料を調製したら、この塗料をシート状物10aにキャスティング(塗布)して、有機溶媒を蒸発して乾燥する。これにより、図2(B)に示すように、保護層18の上に薄膜電極14を有し、薄膜電極14の上に圧電体層12を形成してなる積層体10bを作製する。
ここで、前述のとおり、塗料の乾燥条件を調整して、質量比で20ppm〜500ppmの上記物質(有機溶媒)を、圧電体層12中に残存させる。
マトリックス24に、これらの高分子圧電材料を添加する際には、上記塗料に添加する高分子圧電材料を溶解すればよい。
保護層18の上に薄膜電極14を有し、薄膜電極14の上に圧電体層12を形成してなる積層体10bを作製したら、好ましくは、圧電体層12の分極処理(ポーリング)を行う。
さらに、積層体10bを加熱保持する加熱手段、例えば、ホットプレートを用意する。
また、コロナポーリング処理では、コロナ電極30を移動する方法にも、限定はされない。すなわち、コロナ電極30を固定し、積層体10bを移動させる移動機構を設け、この積層体10bを移動させて分極処理をしてもよい。この積層体10bの移動も、公知のシート状物の移動手段を用いればよい。
さらに、コロナ電極30の数は、1本に限定はされず、複数本のコロナ電極30を用いて、コロナポーリング処理を行ってもよい。
また、分極処理は、コロナポーリング処理に限定はされず、分極処理を行う対象に、直接、直流電界を印加する、通常の電界ポーリングも利用可能である。但し、この通常の電界ポーリングを行う場合には、分極処理の前に、薄膜電極16を形成する必要が有る。
なお、この分極処理の前に、圧電体層12の表面を加熱ローラ等を用いて平滑化する、カレンダー処理を施してもよい。このカレンダー処理を施すことで、後述する熱圧着工程がスムーズに行える。
次いで、図2(E)に示すように、薄膜電極16を圧電体層12に向けて、シート状物10cを、圧電体層12の分極処理を終了した積層体10bに積層する。
さらに、この積層体10bとシート状物10cとの積層体を、保護層20と保護層18とを挟持するようにして、加熱プレス装置や加熱ローラ対等で熱圧着して、図1に示すような本発明の変換フィルムを作製する。
図3(B)は、本発明の電気音響変換器の一例を示す上面図であり、図3(A)は、図3(B)のa−a線断面図である。
図3(A)および図3(B)に示す電気音響変換器40は、前述の本発明の変換フィルム10を電気信号を振動エネルギーに変換するスピーカ用振動板として用いる、平板型の圧電スピーカである。
なお、圧電スピーカ40は、マイクロフォンやセンサーとして使用することも可能である。
ケース42は、プラスチック等で形成される、一面が開放する薄い正四角筒状の筐体である。なお、本発明の変換フィルムを利用する圧電スピーカにおいて、ケース42(すなわち圧電スピーカ)は、四角筒状に限定はされず、円筒状や底面が長方形の四角筒状等の各種の形状の筐体が利用可能である。
また、枠体48は、中央に貫通孔を有する、ケース42の上端面(開放面側)と同様の形状を有する板材である。
さらに、粘弾性支持体46は、適度な粘性と弾性を有し、変換フィルム10を支持すると共に、変換フィルムのどの場所でも一定の機械的バイアスを与えることによって、変換フィルムの伸縮運動を無駄なく前後運動(フィルムの面に垂直な方向の運動)に変換させるためのものである。一例として、羊毛のフェルト、レーヨンやPETを含んだ羊毛のフェルトなどの不織布、グラスウール、或いはポリウレタンなどの発泡材料(発泡プラスチック)、紙を複数枚重ねたもの、塗料等が例示される。
図示例において、粘弾性支持体46は、ケース42の底面よりも、若干、大きい底面形状を有する四角柱状である。
粘弾性支持体46の比重には、特に限定はなく、粘弾性支持体の種類に応じて、適宜、選択すればよい。一例として、粘弾性支持体としてフェルトを用いた場合には、比重は、50〜500kg/m3が好ましく、100〜300kg/m3がより好ましい。また、粘弾性支持体としてグラスウールを用いた場合には、比重は、10〜100kg/m3が好ましい。
なお、ケース42への枠体の固定方法には、特に限定はなく、ビスやボルトナットを用いる方法、固定用の治具を用いる方法等、公知の方法が、各種、利用可能である。
そのため、圧電スピーカ40では、粘弾性支持体46の周辺部に近くなるほど、粘弾性支持体46が変換フィルム10によって下方に押圧されて厚さが薄くなった状態で、保持される。すなわち、変換フィルム10の主面が湾曲した状態で保持される。
また、この際においては、変換フィルム10の面方向において、粘弾性支持体46の全面を押圧して、全面的に厚さが薄くなるようにするのが好ましい。すなわち、変換フィルム10の全面が粘弾性支持体46により押圧されて支持されるのが好ましい。
圧電スピーカ40に組み込んだ変換フィルム10の高低差、図示例では、枠体48の底面に対して最も近い所と最も遠い所との距離にも、特に限定はないが、薄型の平面スピーカが得られる、変換フィルム10の十分な上下運動が可能になる等の点で、1〜50mm、特に5〜20mm程度とするのが好ましい。
加えて、粘弾性支持体46の厚さにも、特に限定は無いが、押圧される前の厚さが、1〜100mm、特に10〜50mmであるのが好ましい。
逆に、圧電体層12への電圧印加によって、変換フィルム10が面内方向に収縮すると、この収縮分を吸収するために、変換フィルム10は、下方(ケース42側)に移動する。
圧電スピーカ40は、この変換フィルム10の伸縮の繰り返しによる振動によって、音を発生する。
すなわち、本発明の変換フィルム10を利用する電気音響変換器は、枠体48を有さずに、例えばケース42の4箇所の角において、ビスやボルトナット、治具などによって、変換フィルム10をケース42の上面に押圧/固定してなる構成も利用可能である。
また、ケース42と変換フィルム10との間には、Oリング等を介在させてもよい。このような構成を有することにより、ダンパ効果を持たせることができ、変換フィルム10の振動がケース42に伝達されることを防止して、より優れた音響特性を得ることができる。
すなわち、剛性を有する支持板の上に粘弾性支持体46を載置し、粘弾性支持体46を覆って変換フィルム10を載せ、先と同様の枠体48を変換フィルム10の周辺部に載置して、ビス等によって枠体48を支持板に固定することにより、枠体48と一緒に変換フィルム10で粘弾性支持体46を押圧して、変換フィルム10を湾曲させる構成も、利用可能である。
また、このようなケース42を有さない構成でも、枠体48を用いずに、ビス等によって粘弾性支持体46を押圧して薄くした状態として、変換フィルム10を保持してもよい。
なお、支持板の材質として、ポリスチレンや発泡PET、或いはカーボンファイバーなどの各種振動板を用いることで、変換フィルム10の振動を更に増幅する構成としてもよい。
あるいは、変換フィルム10に樹脂フィルムを貼り付けて張力を付与する(保持する)構成としてもよい。樹脂フィルムで保持する構成とし、湾曲させた状態で保持できるようにすることでフレキシブルなスピーカとすることができる。
あるいは、変換フィルム10を湾曲したフレームに張り上げた構成としてもよい。
例えば、ケースとして、ケース42と同様の形状で気密性を有する物を用い、ケースの開放端を変換フィルム10で覆って閉塞し、ケース内に気体を導入して変換フィルム10に圧力を掛けて、凸状に膨らました状態で、保持する構成としてもよい。
また、ケース内に充填するのは気体以外でも良く、磁性流体や塗料でも適度な粘性を付与できれば使用可能である。
また、粘弾性支持体を利用する構成と内部に圧力をかける構成とを組み合わせてもよい。
このような構成により、変換フィルムの意匠性や娯楽性を向上できる。また、スピーカとしての変換フィルムと、スクリーンやディスプレイとを一体化することにより、画像が表示される方向から音を再生することができ、臨場感を向上させることができる。
また、プロジェクター用スクリーンは、フレキシブルであるので曲率を持たせることができる。画像表示面に曲率を持たせることで、観察者から画面までの距離を、画面の中央と端部とで略一様にすることができ、臨場感を向上させることができる。
なお、このように画像表示面に曲率を持たせた場合には、投射した画像に歪みが生じる。従って、画像表示面の曲率に合わせて歪みを低減するように、投射する画像のデータに画像処理を施すのが好ましい。
そのため、本発明の変換フィルム10は、これを利用して、マイクロフォンや楽器用センサー(ピックアップ)にも、好適に利用可能である。例えば、本発明の変換フィルム10は可撓性を有するので、複雑な曲面を有する人の咽喉部に貼り付けることが可能であり、声帯付近に貼り付けるだけで、声帯マイクロフォンとして作用する。
前述の図2に示す方法によって、図1に示す本発明の変換フィルム10を作製した。
まず、下記の組成比で、シアノエチル化PVA(CR−V 信越化学工業社製)をメチルエチルケトン(MEK)に溶解した。その後、この溶液に、PZT粒子を下記の組成比で添加して、プロペラミキサー(回転数2000rpm)で分散させて、圧電体層12を形成するための塗料を調製した。
・PZT粒子・・・・・・・・・・・300質量部
・シアノエチル化PVA・・・・・・・30質量部
・MEK・・・・・・・・・・・・・・70質量部
なお、PZT粒子は、市販のPZT原料粉を1000〜1200℃で焼結した後、これを平均粒径5μmになるように解砕および分級処理したものを用いた。
このシート状物10aの薄膜電極14(銅蒸着薄膜)の上に、スライドコーターを用いて、先に調製した圧電体層12を形成するための塗料を塗布した。なお、塗料は、乾燥後の塗膜の膜厚が40μmになるように、塗布した。
次いで、シート状物10aの上に塗料を塗布した物を、100℃のホットプレート上で30分間、加熱乾燥することでMEKの一部を蒸発させた。これにより、PET製の保護層18の上に銅製の薄膜電極14を有し、その上に、厚さが40μmの圧電体層12(圧電層)を形成してなる積層体10bを作製した。
次いで、積層体10bとシート状物10cとの積層体を、ラミネータ装置を用いて120℃で熱圧着することで、圧電体層12と薄膜電極14および16とを接着して、変換フィルム10を作製した。
作製した変換フィルム10から圧電体層12のサンプルを5cm角に一部切り出して、MEK(上記物質)の含有量を測定した。測定はガスクロマトグラフ装置(Agilent社製 7890A GC-System)を用い、カラムはRESTEK Stabilwax 0.53mmφ×30m film 1.0μmを用いた。まず、サンプルをバイアル瓶に封入後、160℃に30分間加熱し、その後MEKを定量化した。温度50℃、湿度10%RHの環境下に24時間サンプルを放置した後、MEK(上記物質)の含有量を測定した。
測定の結果、MEKの含有量は、30ppmであった。
圧電体層12となる塗布物の乾燥条件を下記表1に示す条件にそれぞれ変更した以外は、実施例1と同様にして変換フィルム10を作製した。
圧電体層12の厚さ、および、乾燥条件を下記表1に示す条件にそれぞれ変更した以外は、実施例1と同様にして変換フィルム10を作製した。
溶媒をDMF(ジメチルホルムアミド SP値:12.1(cal/cm3)1/2)に変更し、圧電体層12の厚さ、および、乾燥条件を下記表1に示す条件にそれぞれ変更した以外は、実施例1と同様にして変換フィルム10を作製した。
溶媒をシクロヘキサノン(SP値:9.9(cal/cm3)1/2)に変更し、乾燥条件を下記表1に示す条件に変更した以外は、実施例1と同様にして変換フィルム10を作製した。
溶媒をアセトン(SP値:9.9(cal/cm3)1/2)に変更し、乾燥条件を下記表1に示す条件に変更した以外は、実施例1と同様にして変換フィルム10を作製した。
乾燥条件を下記表1に示す条件にそれぞれ変更した以外は、実施例1と同様にして変換フィルムを作製した。
乾燥条件を下記表1に示す条件にそれぞれ変更した以外は、実施例10と同様にして変換フィルムを作製した。
乾燥条件を下記表1に示す条件にそれぞれ変更した以外は、実施例15と同様にして変換フィルムを作製した。
乾燥条件を下記表1に示す条件にそれぞれ変更した以外は、実施例16と同様にして変換フィルムを作製した。
溶媒をフルフリルアルコール(SP値:12.5(cal/cm3)1/2)に変更し、乾燥条件を下記表1に示す条件に変更した以外は、実施例1と同様にして変換フィルムを作製した。
溶媒をMEK+エチレングリコール(SP値:14.6(cal/cm3)1/2)に変更し、乾燥条件を下記表1に示す条件に変更した以外は、実施例1と同様にして変換フィルムを作製した。
なお、エチレングリコールはMEKよりも沸点が高いため、塗料の乾燥後の圧電体層にはエチレングリコールのみが残存した。
圧電体層として、圧電体粒子を含まないPVDFを用いて、乾燥条件を下記表1に示す条件に変更した以外は、実施例1と同様にして変換フィルムを作製した。
なお、PVDFからなる圧電体層は、下記の組成比のPVDFとMEKを含む塗料を調製した以外は、実施例1と同様の方法で形成した。
・PVDF・・・・・・・・・・・・・100質量部
・MEK・・・・・・・・・・・・・・300質量部
乾燥条件を下記表1に示す条件にそれぞれ変更した以外は、参考例1と同様にして変換フィルムを作製した。
〔温度サイクル試験〕
まず、作製した変換フィルムの変換効率および耐電圧を測定した。
変換効率は、作製した変換フィルムを圧電スピーカに組み込んでスピーカ性能で評価した。
まず、作製した変換フィルムから、φ150mmの円形試験片を作製した。この試験片を、内径138mm、深さ9mmのプラスチック製の丸形のケースの開口面を覆うように固定して、ケース内部の圧力を、1.02気圧に維持した。これにより、変換フィルムをコンタクトレンズのように凸型に撓ませた。
このようにして作製した薄型の圧電スピーカの音圧レベル−周波数特性を、定電流型パワーアンプを用いたサイン波スイープ測定によって測定した。なお、計測用マイクロフォンは、圧電スピーカの中心の真上10cmの位置に配置した。
耐電圧は、変換フィルムに対し交流電圧を印加していき、音が鳴らなくなった時点の実効電圧とした。
作製直後(温度サイクル試験前)の変換効率に対する、加熱・冷却後(温度サイクル試験後)の変換効率の比率を求めて以下のように評価した。
A:95%以上である。
B:90%以上95%未満である。
C:90%未満である。
A:90%以上である。
B:70%以上90%未満である。
C:70%未満である。
作製した変換フィルムから、1cm×15cmの短冊状試験片を作製した。
これを湿度10%RH、温度25℃の環境下に6時間放置した後、この環境下で、所定の曲率半径(r=5cm、r=2.5cmおよびr=0.5cm)になるように丸めては元の状態に戻すことを10回繰り返した後、電気特性(静電容量および誘電損失)ならびに外観の変化を調べた。
電気特性および外観に変化が見られない場合はA、電気特性に変化は見られないものの折り目等の跡が残った場合はB、電気特性に変化が見られた場合はCとした。
評価の結果、ならびに、溶媒の含有量を表1に示す。
また、実施例1〜4と実施例5〜7との対比、ならびに、実施例10と実施例11との対比から上記物質の含有量は100ppm〜400ppmが好ましいことがわかる。
また、比較例9、10から、SP値が12.5(cal/cm3)1/2以上の物質を含有する場合には、含有量が上記範囲内であっても、温度変化があった際に、変換効率や耐電圧が低下することが分かる。
以上の結果より、本発明の効果は、明らかである。
12 圧電体層
14,16 薄膜電極
18,20 保護層
24 マトリックス
26 圧電体粒子
30 コロナ電極
32 直流電源
40 圧電スピーカ
42 ケース
46 粘弾性支持体
48 枠体
Claims (9)
- 高分子材料からなるマトリックス中に圧電体粒子を分散してなる高分子複合圧電体と、前記高分子複合圧電体の両面に形成された薄膜電極と、前記薄膜電極の表面に形成された保護層とを有し、
前記高分子複合圧電体は、SP値が12.5(cal/cm3)1/2未満、かつ、常温で液体の物質を、質量比で20ppm〜500ppm含有していることを特徴とする電気音響変換フィルム。 - 前記物質の含有量が100ppm〜400ppmである請求項1に記載の電気音響変換フィルム。
- 前記マトリックスが常温で粘弾性を有する高分子材料である請求項1または2に記載の電気音響変換フィルム。
- 前記高分子複合圧電体の厚さが5〜100μmである請求項1〜3のいずれか1項に記載の電気音響変換フィルム。
- 前記物質が、メチルエチルケトン、ジメチルホルムアミド、シクロヘキサノン、アセトン、シクロヘキサン、アセトニトリル、1プロパノール、2プロパノール、2メトキシアルコール、ジアセトンアルコール、ジメチルアセトアミド、ベンジルアルコール、n-ヘキサン、トルエン、o-キシレン、酢酸エチル、酢酸ブチル、ジエチルエーテル、テトラヒドロフランからなる群から選択される少なくとも1つである請求項1〜4のいずれか1項に記載の電気音響変換フィルム。
- 前記高分子材料の動的粘弾性測定による周波数1Hzでの損失正接Tanδが0.5以上となる極大値が0〜50℃の温度範囲に存在する請求項1〜5のいずれか1項に記載の電気音響変換フィルム。
- 前記高分子材料が、シアノエチル基を有するものである請求項1〜6のいずれか1項に記載の電気音響変換フィルム。
- 前記高分子材料が、シアノエチル化ポリビニルアルコールである請求項1〜7のいずれか1項に記載の電気音響変換フィルム。
- 請求項1〜8のいずれか1項に記載の電気音響変換フィルムと、前記電気音響変換フィルムを支持する支持部材とを有する電気音響変換器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2014187697A JP6193194B2 (ja) | 2014-09-16 | 2014-09-16 | 電気音響変換フィルムおよび電気音響変換器 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2014187697A JP6193194B2 (ja) | 2014-09-16 | 2014-09-16 | 電気音響変換フィルムおよび電気音響変換器 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2016063286A JP2016063286A (ja) | 2016-04-25 |
JP6193194B2 true JP6193194B2 (ja) | 2017-09-06 |
Family
ID=55798254
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2014187697A Active JP6193194B2 (ja) | 2014-09-16 | 2014-09-16 | 電気音響変換フィルムおよび電気音響変換器 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP6193194B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP3993443A4 (en) * | 2019-06-28 | 2023-06-14 | FUJIFILM Corporation | PIEZOELECTRICAL POLYMER COMPOSITE AND PIEZOELECTRICAL FILM |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2020048794A (ja) * | 2018-09-26 | 2020-04-02 | 富士フイルム株式会社 | 音響波プローブ用組成物、この組成物を用いた音響レンズ、音響波プローブ、音響波測定装置、超音波診断装置、光音響波測定装置及び超音波内視鏡 |
CN114026708A (zh) * | 2019-06-28 | 2022-02-08 | 富士胶片株式会社 | 高分子复合压电体及压电薄膜 |
CN111711899B (zh) * | 2020-06-22 | 2021-06-22 | 武汉华星光电技术有限公司 | 显示面板 |
Family Cites Families (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP5156940B2 (ja) * | 2006-06-08 | 2013-03-06 | 国立大学法人福井大学 | 高分子アクチュエータおよびその製造方法 |
WO2011001910A1 (ja) * | 2009-06-30 | 2011-01-06 | 東海ゴム工業株式会社 | 柔軟導電材料およびトランスデューサ |
KR101628584B1 (ko) * | 2011-09-30 | 2016-06-08 | 후지필름 가부시키가이샤 | 전기 음향 변환 필름, 플렉시블 디스플레이, 성대 마이크로폰 및 악기용 센서 |
-
2014
- 2014-09-16 JP JP2014187697A patent/JP6193194B2/ja active Active
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP3993443A4 (en) * | 2019-06-28 | 2023-06-14 | FUJIFILM Corporation | PIEZOELECTRICAL POLYMER COMPOSITE AND PIEZOELECTRICAL FILM |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2016063286A (ja) | 2016-04-25 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US11540074B2 (en) | Electroacoustic transduction film and manufacturing method thereof, electroacoustic transducer, flexible display, vocal cord microphone, sensor for musical instrument | |
JP6297204B2 (ja) | 高分子複合圧電体、電気音響変換フィルムおよび電気音響変換器 | |
JP5970033B2 (ja) | 電気音響変換フィルム、電気音響変換器、フレキシブルディスプレイ、声帯マイクロフォンおよび楽器用センサー | |
JP6196400B2 (ja) | 電気音響変換フィルム | |
JP6071932B2 (ja) | 電気音響変換フィルム | |
US10770647B2 (en) | Electroacoustic conversion film web, electroacoustic conversion film, and method of manufacturing an electroacoustic conversion film web | |
JP5993772B2 (ja) | 電気音響変換フィルム、フレキシブルディスプレイ、声帯マイクロフォンおよび楽器用センサー | |
WO2014157684A1 (ja) | スピーカシステム | |
JP6505845B2 (ja) | 電気音響変換フィルム | |
WO2020261822A1 (ja) | 圧電フィルム | |
WO2016017632A1 (ja) | 電気音響変換フィルムおよび電気音響変換器 | |
JP6193194B2 (ja) | 電気音響変換フィルムおよび電気音響変換器 | |
WO2016136522A1 (ja) | 構造体および電気音響変換器 | |
US10264362B2 (en) | Electroacoustic transducer and electroacoustic transduction system | |
JP6450014B2 (ja) | 電気音響変換フィルム、電気音響変換フィルムの製造方法および電気音響変換器 | |
WO2020261837A1 (ja) | 圧電フィルム | |
JP6297223B2 (ja) | 電気音響変換フィルムおよび電気音響変換器 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20160804 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20170612 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20170711 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20170809 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 6193194 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |