JP6130561B1 - 排ガススクラバー用の水処理装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 船舶内の排ガススクラバーにおいて汚染されたスクラバー水を船舶外へ排出できる水質の範囲内に自動的に浄化し、そのまま船舶外へ排出することができる排ガススクラバー用の水処理装置を提供する。【解決手段】 本発明は、排ガススクラバー20からの未処理スクラバー水W0から第1、第2スクラバー処理水W1、W2を得る第1、第2遠心分離機11、12と、これらを制御する制御器13と、を備えた水処理装置10であって、第1スクラバー処理水W1の濁度を測定すると共にその測定値を制御器13に送る濁度計15と、制御器13の制御下で第2遠心分離機12へ供給される第1スクラバー処理水W1の流量を調節する流量調節器16と、を備え、流量調節器16は、濁度の測定値が大きい時には第1スクラバー処理水W1の流量を小さく設定し、濁度の測定値が小さい時には第1スクラバー処理水W1の流量を大きく設定する。【選択図】図1

Description

本発明は、船舶用ディーゼルエンジン等に用いられる排ガススクラバーに関し、更に詳しくは、排ガススクラバーに用いられるスクラバー水を浄化する水処理装置に関する。
船舶用ディーゼルエンジンの排ガスには厳しい環境規制があり、排ガスに含まれる未燃焼カーボン等の粉末状物質、SO及びNOの排出が厳しく制限されている。そこで、従来から例えば湿式の排ガススクラバーを用いてディーゼルエンジンの排ガスから未燃焼カーボン等の粉末状物質を除去し、SOを脱硫している。また、排ガスの再循環により排ガス中のNOを削減している。
スクラバー水を浄化するために、排ガススクラバーには例えば遠心分離機が水処理装置として接続され、遠心分離機によって未燃焼カーボン等の粉末状物質が固形成分としてスクラバー水から分離除去される。固形成分はスクラバー水の一部と共に遠心分離機から排出されて所定のタンク等の容器に一時的に廃棄物として保管され、寄港時に陸揚げされる。また、SO等が溶解したスクラバー水は水酸化ナトリウム水溶液等のアルカリ水溶液の添加により中和される。中和反応に伴い、スクラバー水中に塩が生成する。この塩が排ガススクラバーの配管や器具類に付着し、排ガススクラバーの動作に悪影響を及ぼす。このため、スクラバー水に水を加えて塩濃度を希釈すると共に、増加したスクラバー水を排出する必要がある。ところが、船舶では積荷や旅客のスペースが優先され、廃棄物を保管するスペースが限られるため、排出されるスクラバー水は船舶外へ排出するのが望ましい。
ところで、船舶内で使用される排ガススクラバーの水処理装置としては、例えば特許文献1に記載の排ガス及びガス・スクラバー流体浄化装置及び方法がある。このガス・スクラバー流体浄化装置及び方法では、2台の遠心分離機が用いられ、これらの遠心分離機によりスクラバー流体を2段階で浄化し、2段目の遠心分離機で浄化されたスクラバー流体を船舶外へ排出し、あるいは船舶内のタンクに一時的に貯留するようにしている(特許文献1の段落[0034]、[0067]及び図6参照)。
特表2013-527788
しかしながら、スクラバー流体を船舶外へ排出するには、水質に対する環境規制があるため、スクラバー流体が排出基準値を満たしていなくてはならないが、特許文献1に記載の排ガス及びガス・スクラバー流体浄化装置及び方法の場合には、2段階で浄化したスクラバー流体を取り扱う方法の選択肢として船舶外へ排出できるとしているにすぎず、船舶外へ排出されるスクラバー流体の水質が環境規制に適うものであるか否かが不明である。
船舶外へ排出するスクラバー流体(スクラバー水)の水質を判断する場合には、例えば濁度、pH、PAH(多環芳香族炭化水素)、温度が用いられる。船舶内の排ガススクラバー用の水処理装置でもスクラバー水の濁度、pH値、PAH、温度が常時測定され、これらの測定値で船舶外へ排出する水質の判断をしている。遠心分離機を用いてスクラバー水を浄化する場合には、ディーゼルエンジンの負荷状況によってスクラバー水の濁度が変動する反面、遠心分離機は常に一定の回転速度で回転し、遠心分離機の処理能力が一定であるため、遠心分離機による処理後のスクラバー水の濁度が不安定である。また、PAHと濁度は正の相関関係にある。従って、濁度が基準値以下であればPAHも基準値以下であることが実験により確認されている。このことから、スクラバー水を船舶外へ排出する時にはスクラバー水の水質の排出基準として濁度を使用することができる。尚、pHについてはアルカリ水溶液による中和処理により解消することができ、温度については中和処理等の増水処理により解消することができる。
本発明は、上記課題を解決するためになされたもので、船舶内の排ガススクラバーにおいて汚染されたスクラバー水を船舶外へ排出できる水質の範囲内に自動的に浄化し、そのまま船舶外へ排出することができる排ガススクラバー用の水処理装置を提供することを目的としている。
本発明の請求項1に記載の排ガススクラバー用の水処理装置は、排ガススクラバーから供給される固形成分を含むスクラバー水を上記固形成分と第1次処理スクラバー水とに遠心分離する第1遠心分離機と、上記第1遠心分離機に直列に配置され且つ上記第1遠心分離機から供給される上記第1次処理スクラバー水を上記固形成分と第2次処理スクラバー水とに遠心分離する第2遠心分離機と、第1、第2遠心分離機を制御する制御器と、を船舶内に備え、上記第2次処理スクラバー水を上記第2遠心分離機から上記船舶外へ排出する排ガススクラバー用の水処理装置であって、上記第1次処理スクラバー水の濁度を測定すると共にその測定値を上記制御器に送る濁度計と、上記第1次処理スクラバー水が上記濁度計に流入する前に上記第1次処理スクラバー水を脱泡する脱泡器と、上記制御器の制御下で上記第1遠心分離機から上記第2遠心分離機へ供給される上記第1次処理スクラバー水の流量を調節する流量調節器と、を備え、上記脱泡器は、内管が途中で封止された二重管構造として構成されていると共に、上記内管に注入された上記第1次処理スクラバー水が上記内管からオーバーフローして上記内管の外側壁面を流れる間に脱泡され、脱泡後のオーバーフロー水が上記濁度計に流入するように構成されており、上記流量調節器は、上記濁度計によって測定された上記第1次処理スクラバー水の濁度の測定値が大きい時には上記第1次処理スクラバー水の流量を小さく設定し、また、上記濁度計によって測定された上記第1次処理スクラバー水の濁度の測定値が小さい時には上記第1次処理スクラバー水の流量を大きく設定することにより、上記船舶外へ排出される上記第2次処理スクラバー水の水質が排出基準値内に制限されることを特徴とするものである。
また、本発明の請求項2に記載の排ガススクラバー用の水処理装置は、請求項1に記載の発明において、上記制御器は、上記第1遠心分離機からの上記第1次処理スクラバー水の濁度の複数の測定値とそれぞれの濁度に対応する上記第1遠心分離機から上記第2遠心分離機への上記第1次処理スクラバー水の流量の複数の測定値とからなる複数の組み合わせに対応する上記第2次処理スクラバー水の濁度の複数の測定値をそれぞれ求め、これら測定値の組み合わせの中から上記第2次処理スクラバー水の濁度が上記排出基準値内になる上記第1次処理スクラバー水の濁度と上記第1次処理スクラバー水の流量との組み合わせを複数選択し、選択された複数の組み合わせを予め登録しておく記憶部を有することを特徴とするものである。
本発明によれば、船舶内の排ガススクラバーにおいて汚染されたスクラバー水の水処理過程でスクラバー水を内管が途中で封止された単純な二重管構造の脱泡器で脱泡することにより、スクラバー水が内管をオーバーフローして外側壁面を流れる間に脱泡され、脱法後のオーバーフロー水の濁度をスクラバー水の濁度として高精度に測定することができ、もって船舶外へ排出できる水質の範囲内に自動的にスクラバー水を浄化し、そのまま船舶外へ排出することができる排ガススクラバー用の水処理装を提供することができる。
本発明のスクラバー水の処理装置の一実施形態を示す構成図である。 図1に示す第1遠心分離機の模式図を含む構成図である。
以下、図1及び図2の(a)、(b)を参照しながら本発明の一実施形態について説明する。
本実施形態の排ガススクラバー用の水処理装置(以下、単に「水処理装置」と称す。)10は、例えば図1に示すように、排ガススクラバー20に第1循環配管30を介して接続された第1遠心分離機11と、第1遠心分離機11の下流側に直列に配置された第2遠心分離機12と、第1、第2遠心分離機11、12を含む各種の設置機器を制御する制御器13と、を備え、制御器13の制御下で、船舶内で排ガスクラバー20から供給される固形成分を含む未処理のスクラバー水(以下、「未処理スクラバー水」と称す。)Wを第1、第2遠心分離機11、12によって固形成分と第1、第2次処理スクラバー水W、Wとに順次遠心分離し、未燃焼カーボン等の粉末状物質を固形成分として回収すると共に第2次処理スクラバー水Wを船舶外へ排出するように構成されている。尚、第1、第2遠心分離機11、12は、実質的に同一構成を備えている。
第1遠心分離機11は第1循環配管30の往路管31を介して排ガススクラバー20から供給される未処理スクラバー水Wの一部を固形成分と第1スクラバー水処理Wとに遠心分離して浄化する一方、未処理スクラバー水Wの残部は往路管31から分岐する分岐管33を介して排ガススクラバー20に戻される。
第1次処理スクラバー水Wの多くは第1循環配管30の復路管32を介して第1遠心分離機11から排ガススクラバー20側へ戻される。第1次処理スクラバー水Wの残部は復路管32から分岐する第1分岐管34を介して第1遠心分離機11から第2遠心分離機12へ供給される。第2遠心分離機12は、第1次処理スクラバー水Wを固形成分と第2次処理スクラバー水Wとに更に遠心分離して浄化する。これにより、第2次処理スクラバー水Wは、後述するように排出基準値を満たす水質になり、そのまま排出管35を介して例えば200L/時程度の流量で船舶外へ排出される。船舶外へ排出する必要のない時には第2次処理スクラバー水Wが循環ライン30へ戻される。
本実施形態では、第1次処理スクラバー水WのpH、温度が排出基準を満たすレベルに達している。例えばpHが7程度である。第1次処理スクラバー水Wの濁度は、排出基準値より大きく、そのまま船舶外へ排出できないため、第2遠心分離機12によって第1次処理スクラバー水Wを浄化し、排出基準値を満たす第2次処理スクラバー水Wを得るようにしている。図1にはスクラバー水や排ガスを循環させるポンプ等の給送手段は図面上では省略されている。
次いで、第1遠心分離機11の動作について例えば図2の(a)をも参照しながら説明する。第2遠心分離機12は実質的に第1遠心分離機11と同一構成を備えているため、その構造を示す図は省略する。尚、本明細書では、前述のように固形成分等の汚染物質を含まない水をスクラバー原水Wと称し、排ガススクラバー20から供給される固形成分、SO、NO等の汚染物質を含むスクラバー水を未処理スクラバー水W、第1遠心分離機11で浄化されたスクラバー水を第1次処理スクラバー水W、第2遠心分離機12で浄化されたスクラバー水を第2次処理スクラバー水Wと称する。
第1遠心分離機11は、図1、図2の(a)に示すように、排ガススクラバー20からの未処理スクラバー水Wが流入する流入管11Aと、上端が開口した回転胴(図示せず)と、回転胴の上端開口に嵌着されて回転体を形成する回転体蓋11Bと、回転体蓋11Bの内面に対して隙間を介して配置された仕切板11Cと、回転胴内に挿入された状態で矢印によって示すように上下に移動して回転胴の側部に形成された排出口(図示せず)を開閉する主弁11Dと、主弁11Dと仕切板11Cの間に形成された分離室11Eと、分離室11E内に上下に所定間隔を空けて積層、配置された複数の分離板11Fと、を備え、制御器13の制御下で流入管11Aから案内筒11Gを介して分離室11E内に未処理スクラバー水Wが供給される。粉末状物質はスクラバー原水Wより比重が大きいため、分離室11E内で遠心力が付与されると分離板11Fによって未処理スクラバー水Wから粉末状物質の多くが固形成分Sとして遠心分離され第1次処理スクラバー水Wになる。分離室11E内の第1次処理スクラバー水Wは、求心ポンプ11H、流出管11I(図1参照)を介して復路管32へ流出する。図2の(a)において、第1次処理スクラバー水Wは薄く塗りつぶされた領域を示し、固形成分Sは濃く塗りつぶされた領域を示す。
また、図2の(a)に示すように、分離室11Eにおいて粉末状物質が固形成分Sとして第1次処理スクラバー水Wから遠心分離され、分離室11Eの最大径部に形成された排出口(図示せず)を含む凹部に堆積し、第1次処理スクラバー水Wとの間には界面が形成される。第1遠心分離機11では主弁11Dが作動水を介して間欠的に作動して排出口を開き固形成分Sを外部へ排出する。求心ポンプ11Hは、仕切板11Cの上端に形成されたチャンバー11J内に臨み、分離室11Eからオーバーフローしてチャンバー11J内に溜まる第1次処理スクラバー水Wを排出する。
本実施形態では、第1遠心分離機11から排ガススクラバー20に戻される第1次処理スクラバー水Wの一部が第1次処理スクラバー水Wの濁度測定のためにサンプリングされる。即ち、第1循環配管30の復路管32から第2分岐管36が分岐し、第2分岐管36からサンプリング用の第1次処理スクラバー水Wを連続的に採取する。第2分岐管36には、上流側から下流側に向けてエアセパレータ14と濁度計15が順次設けられ、エアセパレータ14で脱泡された第1次処理スクラバー水Wの濁度を濁度計15によって測定する。エアセパレータ14で第1次処理スクラバー水Wを脱泡することにより濁度計15の測定精度を高めることができる。このエアセパレータ14は例えば二重管構造を有し、二重管の内管は途中で封止されている。二重管の内管にサンプリング水を注入すると、内管からオーバーフローしたサンプリング水が内管の外側壁面を流れる間に第1次処理スクラバー水Wの気泡が除去される。


濁度計15の測定値は、図1、図2の(a)に示すように制御器13へ送信される。制御器13は、第1遠心分離機11から第2遠心分離機12へ供給される第1次処理スクラバー水Wの流量を調節する。このように流量調節された第1次処理スクラバー水Wが第2遠心分離機12へ供給されることにより、第2遠心分離機12で得られる第2次処理スクラバー水Wが排出基準値を満たす濁度(例えば、25NTU以下)になる。従って、第2遠心分離機12は第2次処理スクラバー水Wをそのまま船舶外へ排出することができる。排出基準値の濁度は25NTU以下である。濁度が排出基準値以下であれば、PAHも排出基準値以下であることが経験的に分かっている。
第1遠心分離機11から流出した第1次処理スクラバー水Wの濁度の測定値とこの測定値に対応する第1遠心分離機11から第2遠心分離機12に供給される第1次処理スクラバー水Wの流量の測定値を求めると共にこれらの測定値の組み合わせに対応する第2次処理スクラバー水Wの排出濁度の測定値を求め、更、これらの第1次処理スクラバー水Wの濁度、流量及び第2次処理スクラバー水Wの濁度それぞれの測定値の組み合わせを予め複数組求めておく。これら複数組の測定値の中から第2次処理スクラバー水Wが排出基準値内の濁度になる第1次処理スクラバー水Wの濁度と流量の測定値を複数組選択し、複数組の組み合わせに基づいて第1次処理スクラバー水Wの濁度、流量と第2次処理スクラバー水Wの排出基準値内の濁度との関係をグラフ(図2の(b)参照)やテーブル等として制御器13の記憶部に予め登録しておく。これにより、制御器13が作動し、第1次処理スクラバー水Wの濁度の測定値に即して第1遠心分離機11から第2遠心分離機12へ供給される第1次処理スクラバー水Wの流量を自動的に調節し、第2遠心分離機12の排出基準値を満たす第2次処理スクラバー水Wの水質を自動的に得ることができる。
第1遠心分離機11から第2遠心分離機12へ供給される第1次処理スクラバー水Wの流量を調節するために、図1、図2の(a)に示すように制御器13の制御下で作動する流量調節器16及び電磁弁17が第1分岐管34に設けられている。流量調節器16は、制御器13の制御下で電磁弁17に指令信号を送信して開度を調節して第1次処理スクラバー水Wの流量を調節する。第2遠心分離機12は、第1次処理スクラバー水Wの流量に即して固形成分Sを遠心分離して第2次処理スクラバー水Wを得る。この際、第2遠心分離機12は、常に一定の回転速度で回転するため、流量調節器16は、図2の(b)に示すように、第1次処理スクラバー水Wの濁度が大きい時には第1遠心分離機11から第2遠心分離機12に供給される第1次処理スクラバー水Wの流量を小さく設定して第2遠心分離機12の分離効率を高め、逆に第1次処理スクラバー水Wの濁度が小さい時には第1遠心分離機11から第2遠心分離機12に供給される第1次処理スクラバー水Wの流量を大きく設定して第2遠心分離機12の処理量を多くする。このように第1次処理スクラバー水Wの流量をその濁度に即して調節することで、第2遠心分離機12では排出基準値を満足する第2次処理スクラバー水Wを確実に得ることができる。
一方、第1遠心分離機11において回収される固形成分Sは、図1に示すように、排出口に連なる配管11Kを介して第1タンク18Aに給送され、第1タンク18A内に貯蔵される。第2遠心分離機12において回収される固形成分は排出口に連なる配管12Kを介して第2タンク18Bに給送され、第2タンク18B内に貯蔵される。また、第2タンク18Bには第1分岐管36が接続されていると共に第1、第2遠心分離機11、12の主弁の作動水が排出される配管11L、12Lが接続されており、第2タンク18B内に濁度測定後の第1次処理スクラバー水Wを貯蔵すると共に主弁の作動水及び第2遠心分離機12からの固形成分を含む少量の第2次処理スクラバー水Wを貯蔵する。第2タンク18B内の貯蔵物は最終的には配管19A、往路管31及び分岐管33を介して排ガススクラバー20へ戻される。また、第1タンク18Aの固形成分は、配管19Bを介して第3タンク18Cへ給送され、第3タンク18C内に廃棄物として貯蔵される。
また、排ガススクラバー20は、第2循環配管40を介してディーゼルエンジン50に接続され、ディーゼルエンジン50の排ガスが第2循環配管40を介して排ガススクラバー20との間を循環し、排ガスがスクラバー水Wをバブリングする間に未燃焼カーボン等の粉末状物質とSO排ガスを含む未処理のスクラバー水Wが得られる。排ガスは、バブリング後、ディーゼルエンジン50に戻り、ディーゼルエンジン50において再燃焼し、NOが削減される。排ガススクラバー20としては、従来公知の種々のタイプのスクラバーを使用することができる。排ガスがスクラバー水中をバブリングする図1に示すタイプの他に、例えば充填物上にスクラバー水Wを噴射し、充填物の表面の液膜で粉末状物質を除去する充填塔からなるスクラバー等を用いることができる。
次いで、本発明の排ガススクラバー用の水処理方法の一実施形態について説明する。
図1、図2の(a)に示すように、船舶内のディーゼルエンジン50が始動して燃料が燃焼すると未燃焼カーボン等の粉末状物質、SO及びNOを含む排ガスがディーゼルエンジン50から排出される。この排ガスは第2循環配管40を介して排ガススクラバー20へ供給され、スクラバー原水Wをバブリングする間にスクラバー原水W中に粉末状物質が混入すると共にSOが溶解し、未処理スクラバー水Wになる。未処理スクラバー水Wは、第1循環配管30の往路管31を介して第1遠心分離機11に供給される。
図2の(a)に示すように、第1遠心分離機11の分離室11E内では未処理スクラバー水Wが固形成分Sと第1次処理スクラバー水Wに遠心分離され、固形成分Sが分離室11E内の最大径部に堆積されると共に第1次処理スクラバー水Wが流出管11Iから復路管32へ流出し、その多くが未処理のスクラバー水Wと合流して復路管32からスプレーノズル21を介して排ガススクラバー20へ戻る。残部の第1次処理スクラバー水Wは第1分岐管34を介して第1遠心分離機11から第2遠心分離機12へ供給される。第1遠心分離機11から第2遠心分離機12に供給される第1次処理スクラバー水Wの流量は、後述するように制御器13の制御下にある流量調節器16及び電磁弁17を介して制御される。
第1遠心分離機11から排ガススクラバー20へ戻る第1次処理スクラバー水Wの一部は、第2分岐管36においてサンプリングされた後、エアセパレータ14によって脱泡される。脱泡後の第1次処理スクラバー水Wは濁度計15によって濁度が測定され、その測定値が測定信号として制御器13へ送信される。濁度測定後の第1次処理スクラバー水Wは第2分岐管36を介して第2タンク18B内に貯蔵される。
制御器13は、濁度計15からの測定信号を受信し、測定信号に見合った第1次処理スクラバー水Wの流量を予め登録されているグラフまたはテーブルから求め、その流量を流量信号として流量調節器16へ送信する。流量調節器16は、流量信号に基づいて電磁弁17の開度を変更して第1次処理スクラバー水Wの流量を調節する。第2遠心分離機12は、第1遠心分離機11から供給される第1次処理スクラバー水Wを遠心分離し、排出基準値を満たす第2次処理スクラバー水Wを得た後、そのまま船舶外へ排出する。船舶外へ排出する必要のない時には第2次処理スクラバー水Wを循環ライン30へ戻す。
ディーゼルエンジン50の負荷が変動して排ガス中の未燃焼カーボン等の粉末状物質やSOの含有量が変動すると、未処理スクラバー水Wの濁度が変動し、それに伴って第1遠心分離機11で得られる第1次処理スクラバー水Wの濁度も変動する。濁度計15が測定している第1次処理スクラバー水Wの濁度が大きくなっている場合には、制御器13の制御下にある流量調節器16が濁度の測定値に即して電磁弁17の開度を小さくして第1次処理スクラバー水Wの流量を小さくして排出基準値内に納まるように第2遠心分離機12の分離効率を高くする。逆に、濁度が小さくなっている場合には、流量調節器16が濁度の測定値に即して電磁弁17の開度を大きくして第1次処理スクラバー水Wの流量を大きくし排出基準値を超えない範囲で第2遠心分離機12の処理量を多くする。このようにディーゼルエンジン50の負荷が変動し、水処理装置10の第1遠心分離機11によって得られる第1次処理スクラバー水Wの濁度が変動しても、第1次処理スクラバー水Wの濁度に即して制御器13が流量調節器16及び電磁弁17を自動的に制御して第2遠心分離機12による第1次処理スクラバー水Wの処理量を自動的に変えて常に排出基準値内に維持する水質の第2次処理スクラバー水Wを自動的に得ることができ、その第2次処理スクラバー水Wを常にそのまま船舶外へ排出することが可能となる。
以上説明したように本実施形態によれば、制御器13の制御下で、第1遠心分離機11を用いて排ガススクラバー20から供給される固形成分を含む未処理スクラバー水Wを固形成分と第1次処理スクラバー水Wとに遠心分離し、第2遠心分離機12を用いて第1遠心分離機11から供給される第1次処理スクラバー水Wを固形成分と第2次処理スクラバー水Wとに遠心分離し、第2次処理スクラバー水Wを第2遠心分離機12から上記船舶外へ排出する際に、濁度計15を用いて第1次処理スクラバー水Wの濁度を測定すると共にその測定値を制御器13へ送る工程と、制御器13の制御下で流量調節器16を用いて第1遠心分離機11から第2遠心分離機12へ供給される第1次処理スクラバー水Wの流量を調節する工程と、を備え、流量調節器16は、第1次処理スクラバー水Wの濁度の測定値が大きい時には第1次処理スクラバー水Wの流量を小さく設定し、また、第1次処理スクラバー水Wの濁度の測定値が小さい時には第1次処理スクラバー水Wの流量を大きく設定することにより、船舶外へ排出される第2次処理スクラバー水Wの水質が排出基準値内にあるため、船舶内の排ガススクラバー20において汚染された未処理スクラバー水Wを排出基準値を満たす水質まで自動的に浄化し、そのまま船舶外へ排出することができる。
尚、本発明は、上記実施形態に何ら制限されるものではなく、本願発明の要旨に反しない限り、必要に応じて適宜設計変更をすることができる。
10 水処理装置
11 第1遠心分離機
12 第2遠心分離機
13 制御器
14 エアセパレータ(脱泡器)
15 濁度計
16 流量調節器
17 電磁弁
0 未処理スクラバー水
第1次処理スクラバー水
第2次処理スクラバー水

Claims (2)

  1. 排ガススクラバーから供給される固形成分を含むスクラバー水を上記固形成分と第1次処理スクラバー水とに遠心分離する第1遠心分離機と、上記第1遠心分離機に直列に配置され且つ上記第1遠心分離機から供給される上記第1次処理スクラバー水を上記固形成分と第2次処理スクラバー水とに遠心分離する第2遠心分離機と、第1、第2遠心分離機を制御する制御器と、を船舶内に備え、上記第2次処理スクラバー水を上記第2遠心分離機から上記船舶外へ排出する排ガススクラバー用の水処理装置であって、
    上記第1次処理スクラバー水の濁度を測定すると共にその測定値を上記制御器に送る濁度計と、
    上記第1次処理スクラバー水が上記濁度計に流入する前に上記第1次処理スクラバー水を脱泡する脱泡器と、
    上記制御器の制御下で上記第1遠心分離機から上記第2遠心分離機へ供給される上記第1次処理スクラバー水の流量を調節する流量調節器と、を備え、
    上記脱泡器は、内管が途中で封止された二重管構造として構成されていると共に、上記内管に注入された上記第1次処理スクラバー水が上記内管からオーバーフローして上記内管の外側壁面を流れる間に脱泡され、脱泡後のオーバーフロー水が上記濁度計に流入するように構成されており、
    上記流量調節器は、
    上記濁度計によって測定された上記第1次処理スクラバー水の濁度の測定値が大きい時には上記第1次処理スクラバー水の流量を小さく設定し、また、
    上記濁度計によって測定された上記第1次処理スクラバー水の濁度の測定値が小さい時には上記第1次処理スクラバー水の流量を大きく設定することにより、
    上記船舶外へ排出される上記第2次処理スクラバー水の水質が排出基準値内に制限される
    ことを特徴とする排ガススクラバー用の水処理装置。
  2. 上記制御器は、上記第1遠心分離機からの上記第1次処理スクラバー水の濁度の複数の測定値とそれぞれの濁度に対応する上記第1遠心分離機から上記第2遠心分離機への上記第1次処理スクラバー水の流量の複数の測定値とからなる複数の組み合わせに対応する上記第2次処理スクラバー水の濁度の複数の測定値をそれぞれ求め、これら測定値の組み合わせの中から上記第2次処理スクラバー水の濁度が上記排出基準値内になる上記第1次処理スクラバー水の濁度と上記第1次処理スクラバー水の流量との組み合わせを複数選択し、選択された複数の組み合わせを予め登録しておく記憶部を有することを特徴とする請求項1に記載の排ガススクラバー用の水処理装置。
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