JP6128965B2 - 吸収性物品 - Google Patents

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本発明は、吸収体を曲げることができる曲部を有する吸収性物品に関する。
吸収性物品は、着用者の装着感向上や排泄物の漏れ防止を図るため、様々な工夫がなされており、例えば、吸収体を着用者から離間する側に曲げることができる曲部を吸収体に形成した吸収性物品が知られている。例えば、特許文献1には、着用者の排泄物を吸収する吸収体に、吸収体の前後方向に沿った曲部としての溝が形成された吸収性物品が記載されている。
特許文献1の吸収性物品は、吸収体に形成された溝が着用時に曲がるように構成されている。幅方向中央の溝は、着用者の排泄口に向けて凸状となり、中央の溝よりも幅方向外側に位置する溝は、排泄口に対して凹状となる(特許文献1の図2参照)。
すなわち、吸収体には、幅方向に沿って凸状部分と凹状部分とが交互に隣接して形成される。吸収体が着用時に溝を基点にして曲がるため、吸収体がフラットな状態の吸収性物品と比較して、着用者の股下域に当接する吸収体の面積が増え、吸収性能が高くなる。
特許3616077号公報
しかし、吸収体に形成される曲部は、着用者の股間に当てられる股下域のみならず、股下域よりも後方や前方に位置する後胴回り域や前胴回り域にも形成されている。
例えば、股下域よりも後方の後胴回り域は、着用者の臀部に接するように配置される。この後胴回り域に凹状部分や凸状部分が形成されていると、吸収体が前後方向において曲線状に変形し難くなり、臀部の丸みに沿って吸収体が配置されないことがある。よって、身体に沿って吸収体が配置されず、フィット性が低下するおそれがある。
そこで、本発明は、着用者の股間部に配置される吸収体の面積を増やして吸収性能を向上させつつ、着用者の身体に沿って吸収体を配置してフィット性を高めることができる吸収性物品を提供することを目的とする。
本発明に係る吸収性物品は、着用者の身体前側と身体後側とに延びる前後方向と、前記前後方向に直交する幅方向と、前記着用者に向かう内方向及び前記内方向と反対側に向かう外方向を有する厚み方向と、を有し、前記着用者の身体前側に位置する前胴回り域と、前記着用者の身体後側に位置する後胴回り域と、前記前胴回り域と前記後胴回り域との間に位置する股下域と、を備え、少なくとも前記股下域に配置される吸収体を備える吸収性本体と、前記吸収性本体よりも非肌当接面側に位置し、少なくとも前記前胴回り域及び前記後胴回り域に配置される外装体 と、を備え、前記吸収性本体と前記外装体は、接合領域において接合される吸収性物品であって、前記前胴回り域及び前記後胴回り域において、前記幅方向に沿って延び、前記吸収性物品を着用者の身体に保持するように構成されている胴回り保持部 を備え、前記吸収体の後側端部は、前記後胴回り域における前記胴回り保持部よりも前側に配置されており、前記吸収体は、前記吸収体が前記前後方向に沿って前記厚み方向に凸に曲がることができるように形成された曲部と、前記曲部よりも後方において前記吸収体の前記後側端部よりも剛性が高い高剛性領域 と、を有しており、前記高剛性領域と前記接合領域は、少なくとも一部が重なっており、前記外装体には、前記高剛性領域と前記接合領域とが重なる領域から前記幅方向に沿って延びる所定領域内において、前記幅方向に伸縮する弾性材が設けられていることを要旨とする。
本開示に係る特徴によれば、着用者の股間部に配置される吸収体の面積を増やして吸収性能を向上させつつ、着用者の身体に沿って吸収体を配置して、フィット性を高めることができる吸収性物品を提供することができる。
実施の形態に係る使い捨ておむつの概略斜視図である。 実施の形態に係る使い捨ておむつの展開平面図である。 図2に示すA-A線に沿った使い捨ておむつの幅方向断面図である。 図2に示すB-B線に沿った使い捨ておむつの前後方向断面図である。 実施の形態に係る使い捨ておむつの展開平面図である。 実施の形態に係る吸収体の平面図である。 使い捨ておむつ1の着用状態を模式的に示す断面図(図1のA−A線基準)である。 後外装体の着用時の変形態様を説明するための図である。 変形例に係る使い捨ておむつの展開平面図である。
次に、実施の形態に係る吸収性物品としての使い捨ておむつの実施形態について、図面を参照しながら説明する。なお、以下の図面の記載において、同一または類似の部分には、同一または類似の符号を付している。ただし、図面は模式的なものであり、各寸法の比率などは現実のものとは異なることに留意すべきである。従って、具体的な寸法などは以下の説明を参酌して判断すべきである。また、図面相互間においても互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれ得る。
図1は、本実施形態の使い捨ておむつ1の概略斜視図である。図2は、本実施形態に係る使い捨ておむつ1の展開平面図である。図3は、図2に示すA−A線に沿った使い捨ておむつ1の幅方向断面図である。図4は、図2に示すB−B線に沿った使い捨ておむつ1の前後方向断面図である。使い捨ておむつ1は、パンツ型の使い捨ておむつである。図2に示す展開平面図は、使い捨ておむつを構成する吸収性本体及び外装体の皺が形成されない状態まで、レッグ弾性材等の弾性材を伸長させた状態の図である。
使い捨ておむつ1は、着用者の身体前側と身体後側とに延びる前後方向Lと、前後方向Lに直交する幅方向Wと、着用者に向かう内方向IN及び内方向と反対側に向かう外方向OUTを有する厚み方向Tと、を有する。
使い捨ておむつ1は、図2に示すように、使い捨ておむつ1の前後方向Lにおいて、着用者の前胴回りに当てられる前胴回り域S1と、着用者の後胴回りに当てられる後胴回り域S2と、着用者の股下に当てられ、前胴回り域S1と後胴回り域S2との間に位置する股下域S3と、を有する。
使い捨ておむつ1は、表面シート10、吸収体40及び吸収体裏面シート30等を含む吸収性本体1Aと、前側外装トップシート70F、後側外装トップシート70R、前側外装バックシート80F及び後側外装バックシート80R等を含む外装体1Bと、から構成されており、これらは互いに、接着剤や熱融着などによって接合されている。
前胴回り域S1の一方の幅方向外側端部に位置する前胴回り縁部4が、後胴回り域S2の一方の幅方向外側端部に位置する後胴回り縁部6と接合され、かつ前胴回り域S1の他方の幅方向外側端部に位置する前胴回り縁部4’が、後胴回り域S2の他方の幅方向外側端部に位置する後胴回り縁部6’と接合されることによって、使い捨ておむつ1がパンツ型に形成される。パンツ型の使い捨ておむつの前胴回り域及び後胴回り域には、互いの縁部が接合されたサイド接合部11が形成されており、股下域S3は、サイド接合部11よりも前後方向内側の領域である。
なお、本実施の形態において、前胴回り域及び後胴回り域によって胴回り保持部が構成される。具体的には、前胴回り域の胴回り保持部は、サイド接合部11から幅方向に延びる範囲であり、後胴回り域の胴回り保持部は、接合部から幅方向に延びる範囲である。
使い捨ておむつ1には、図1に示すように、パンツ型に形成された状態で、着用者の腰回りを囲んで配置される腰回り開口部8と、着用者の脚回りを囲んで配置される一対の脚回り開口部9と、が形成される。
外装体1Bは、吸収性本体1Aに接合され、かつ少なくとも前胴回り域に配置される前外装体1BFと、吸収性本体1Aに接合され、かつ少なくとも後胴回り域に配置される後外装体1BRと、前外装体1BFと後外装体1BRとを繋ぎ、かつ少なくとも股下域に配置されるセンター外装体1BCと、を有する。
前外装体1BFは、前側外装トップシート70F及び前側外装バックシート80Fを備えている。後外装体1BRは、後側外装トップシート70R及び後側外装バックシート80Rを備えている。センター外装体1BCは、センター外装シート100を有する。前外装体1BFと、後外装体1BRとは、前後方向に離間している。前外装体1BFと後外装体1BRとが離間した領域では、センター外装体1BCの非肌接側の面が露出している。
なお、外装体1Bは、センター外装体1BCを備えずに前外装体1BFと後外装体1BRとが分離されていてもよいし、前外装体1BFと後外装体1BRとが一体化されていてもよい。
前側外装トップシート70F及び後側外装トップシート70Rは、エアスルー不織布、スパンボンド不織布、SMS不織布、防水フィルムなどによって形成できる。本実施形態に係る前側外装トップシート70F及び後側外装トップシート70Rは、ポリプロピレンからなる目付15g/m2のSMS不織布によって形成されている。
前側外装バックシート80F及び後側外装バックシート80Rは、着用時において外側に位置する、つまり、着用者の肌から離れる側に配置される。前側外装バックシート80F及び後側外装バックシート80Rの前後方向外側端部は、肌当接面側に折り返され、前側外装トップシート70F(又は後側外装トップシート70R)の前後方向の外側端部を包むように配置される。
前側外装バックシート80F及び後側外装バックシート80Rは、エアスルー不織布、スパンボンド不織布、SMS不織布、防水フィルムなどによって形成できる。本実施形態に係る外装バックシートは、ポリプロピレンからなる目付17g/m2のスパンボンド不織布によって形成されている。
センター外装シート100は、不織布からなる。具体的には、センター外装シート100は、ポリプロピレンからなる目付19g/m2のスパンボンド不織布によって形成されている。
センター外装シート100の幅方向の長さは、吸収性本体1Aの幅方向の長さと同じである。なお、センター外装シート100の幅方向の長さは、吸収性本体の幅方向の長さよりも短くてもよいし、吸収性本体の幅方向の長さよりも長くてもよい。センター外装シート100は、前外装体1BFと後外装体1Bに跨がって配置されている。センター外装シート100の前側端部は、前側外装トップシート70Fと吸収性本体1Aとの間に配置され、センター外装シート100の後側端部は、後側外装トップシート70Rと吸収性本体1Aの間に配置される。
外装体1Bは、吸収性本体1Aと重なる領域のうち一部において吸収性本体1Aと接合されている。外装体1Bと吸収性本体1Aとが重なる領域のうち他の領域は、外装体1Bと吸収性本体1Aとが接合されていない。図5において、吸収性本体1Aと外装体1Bが接合される接合領域RAに斜線を付して示す。接合領域R1は、吸収性本体1Aと前外装体1BFとが重なる部分において、吸収性本体1Aの幅方向全域に設けられている。接合領域R1は、吸収性本体1Aと後外装体1BRとが重なる部分において、吸収性本体1Aの幅方向全域に設けられている。接合領域R1は、吸収性本体1Aとセンター外装体1BCとが重なる部分において、吸収性本1Aの幅方向の外側端部よりも幅方向内側に設けられている。
吸収性本体1Aは、表面シート10、セカンドシート15、吸収体裏面シート及び防漏部を含み、外装体1Bよりも着用者側に配置される。
表面シート10は、着用者の肌に直接的に接し得る肌当接面を形成するシートである。表面シート10は、吸収体40よりも肌当接面側に配置される。表面シート10は、親水性不織布や織物、開口プラスチックフィルム、開口疎水性不織布などの液透過性のシートによって形成されている。本実施の形態に係る表面シート10は、ポリプロピレンからなる目付18g/mの親水性スパンボンド不織布によって形成されている。
表面シート10の非肌当接面側には、セカンドシート15が接合されている。セカンドシート15は、表面シート10と吸収体40との間に配置される。セカンドシート15を設けることにより、体液の吸収速度を速くすることができ、かつ吸収後における体液の逆戻りを抑制することができる。
本実施の形態に係る表面シート10とセカンドシート15は、接着剤によって接合されている。セカンドシート15は、例えば、エアスルー不織布や、開口フィルムなどが用いられる。本実施の形態のセカンドシート15は、エアスルー不織布30g/m(親水性)によって形成されている。
吸収体40は、表面シート10とセカンドシート15とが接合された複合シートと、吸収体裏面シート30との間において、複合シートと吸収体裏面シートにホットメルト型接着剤によって接合される。ホットメルト型接着剤は、複合シート及び裏面シートにそれぞれ塗工され、例えば、スパイラル塗工方法により、それぞれ目付5g/m2,8g/m2で塗られる。
図6は、吸収体の平面図である。吸収体40は、着用者の非肌当接面側に位置する第1吸収層41と、第1吸収層41と重ねられ、かつ着用者の肌当接面側に位置する第2吸収層42と、を有する。吸収体の幅方向の長さは、前外装体及び後外装体と重なる領域において120〜250mmであり、股下域において120〜250mmである。本実施形態の吸収体の幅方向の長さは、前外装体及び後外装体と重なる領域において150mmである。股下領域において、着用者が足を閉じたときに幅が最も狭くなる部位に当たる吸収体の幅方向の長さ(図6に示すL40)は、150mmである。吸収性本体をできるだけコンパクトな大きさにして違和感を少なくするとともに、材料費を少なくするためには、吸収体の幅方向の長さは、200mm以下であることが望ましい。吸収性本体の幅も、本実施形態のようなサイド防漏部の構造をとり、上記吸収体幅とほぼ同じにすることが望ましい。
吸収体40の前側端部40Fは、前胴回り域における胴回り保持部に配置されている。吸収体40の後側端部40Rは、後胴回り域における胴回り保持部よりも前側に配置されている。換言すると、吸収体40の後側端部40Rは、図2に示す展開平面図において、サイド接合部11よりも前側に配置されている。吸収体の前側端部40Fは、左右のサイド接合部11の間の胴回り保持部に配置される。なお、吸収体の前側端部と吸収体の後側端部の両方がサイド接合部11よりも前後方向内側に配置されていてもよい。
第1吸収層41及び第2吸収層42は、綿状パルプと高分子吸収性ポリマー(SAP)とから構成されている。第1吸収層41は、例えば、パルプ100〜500g/mとSAP20〜500g/mとを混合させて形成することができる。本実施の形態に係る第1吸収層41は、パルプ230g/mとSAP120g/mとを混合させて形成されている。第2吸収層42は、例えば、パルプ100〜500g/mとSAP0〜500g/mとを混合させて形成することができる。本実施の形態に係る第2吸収層42は、パルプ230g/mとSAP100g/mとを混合させて形成されている。
吸収体40の保水量は、300g以上である。本実施の形態における「保水量」とは、吸収体が吸収した水分を保持できる最大の水量を意味し、具体的には、150Gで脱水した場合であっても保持できる水量である。
保水量は、具体的には次のような測定方法により求めることができる。
先ず、使用器具として、生理食塩水(0.9%NaCl溶液)、アクリル板(目安寸法320×545mm、厚み3mm〜5mm、重量400g〜600g)、脱水機(150G )、金網(標準金網:開孔5φ、孔間距離5mm)を準備する。次いで、測定対象の試料を採取する。具体的には、ウエストギャザー、レッグギャザー、防漏部を構成する弾性材を切断して、おむつを平らにする。その後、弾性材を切断後のおむつ1枚の重量を測定する。なお、切断する際には、吸収体を切断しないようにする。また、試料の採取数は、n=5とする。
手順としては、先ず、おむつの吸収体を下に向けた状態で生理食塩水約20L中に手で押しながら浸漬させる。生理食塩水は、おむつ6枚まで測定が可能であり、それ以上は濃度が変化してしまうため、交換が必要である。おむつを浸漬させた後、その状態で30分間放置する。30分経過後、おむつを取り出し、外装体1Bが内側になるように折り返して、ウエストギャザー3をクリップで挟み、竿につるす。この状態で10分間放置する。10分経過後、おむつの重量を測定し、初期の重量との差から、吸水量が求まる。次いで、上記の処置を施して吸水量を求めたおむつ(3枚まで)を、脱水機内に入れ、吸収体を外に向けておむつ同士が重ならないように並べ、90秒間、150Gの脱水を行う。脱水後、おむつの重量を測定し、初期の重量との差から、保水量が求まる。
第1吸収層41は、第2吸収層42よりも前後方向外側及び幅方向外側に延出している。第1吸収層41には、中央曲部を構成する中央スリット45と、サイド曲部を構成する一対のサイドスリット46とが形成されている。本発明の曲部は、中央曲部及びサイド曲部によって構成されている。
中央スリット45は、第1吸収層の幅方向中央に形成されている。中央スリット45は、前後方向Lに沿って延在する縦長の形状を有している。このように中央スリット45を形成することにより、吸収体の幅方向中央部分を着用者側である内方向INに凸に曲がり易くすることができる。また、吸収体の前後方向への体液等の拡散性を高め、広い範囲において体液等を拡散させて、吸収性能を向上させることができる。
一対のサイドスリット46は、中央スリット45よりも幅方向外側にそれぞれ形成されている。サイドスリット46は、前後方向Lに沿って延在する縦長の形状を有している。サイドスリット46は、外方向OUTに凸、つまり吸収体40が中央スリット45と逆の凸に曲がるように、前後方向Lに沿って吸収体40に形成されている。
中央スリット45の幅方向の長さは、8〜50mmである。サイド曲部の幅方向の長さは、3〜35mmである。本実施の形態の中央スリット45の幅方向の長さは、40mmであり、サイドスリット46の幅方向の長さは、10mmである。
第2吸収層42は、平面視において砂時計形状である。第2吸収層42の幅方向の長さが最も短い領域において、第2吸収層42の幅方向外側端部は、平面視で、第1吸収層41のサイドスリットの幅方向内側端部に一致している。幅方向において第2吸収層42の外側端部とサイドスリットの内側端部とが一致していることにより、サイドスリットを基点により安定的に吸収体を変形させることができる。また、吸収性本体のサイドスリットが形成された領域には、表面シートと吸収体裏面シートのみが配置される。この表面シートと吸収体裏面シートを接合することにより、吸収体の型崩れを抑制しつつ、吸収体を変形させることができる。
吸収体40は、曲部を構成するサイドスリット46及び中央スリット45よりも後方において、吸収体の後側端部の剛性よりも剛性が高い高剛性領域RHを有する。図5において、高剛性領域RHに斜線を付して示す。高剛性領域RHは、サイドスリット46及び中央スリット45よりも後方において第1吸収層と第2吸収層とが重なった領域である。吸収体40の後側端部40Rは、第1吸収層41のみである。高剛性領域RHは、第1吸収層41と第2吸収層42とが重なっている。高剛性領域RHは、吸収体40の後側端部40Rよりも目付が高いことによって、吸収体40の後側端部40Rよりも剛性が高い。
図5に示すように、高剛性領域RHと接合領域RAは、少なくとも一部が重なっている。高剛性領域RHと接合領域RAとが重なった領域から幅方向に沿って延びる所定領域内において、少なくとも幅方向に伸縮する後レッグ弾性材5Rが設けられている。後レッグ弾性材5Rは、所定領域内において幅方向に伸縮する弾性材を構成する。
なお、高剛性領域RHと接合領域RAとが重なった領域とは、接合領域を示す斜線(図5において、左下がりの斜線)と、高剛性領域RHを示す斜線(図5において、右下がりの斜線)と、が重なった領域である。また、高剛性領域RHと接合領域RAとが重なった領域から幅方向に沿って延びる所定領域とは、高剛性領域RHと接合領域RAとが重なった領域から幅方向に延出した領域である。所定領域の幅方向の範囲は、高剛性領域RHと接合領域RAとが重なった領域よりも幅方向外側の範囲である。所定領域の長手方向の範囲は、高剛性領域RHと接合領域RAとが重なった領域の長手方向の範囲と同じである。
後レッグ弾性材5Rの幅方向内側端部の位置は、サイドスリット46の後側端部よりも、前後方向外側にあり、第1吸収層41と第2吸収層42が重なる高剛性領域RHの後側端部に対する前後方向における位置と、略一致している。吸収体の後側端部には、股下弾性材3Cが重なっている。
なお、吸収体の剛性は、吸収体の剛軟度によって指標され、例えば、テーバー法(JIS P 8125)に準拠して測定できる。剛軟度の測定方法は、以下のとおりである。
(1)吸収体を所定の寸法に裁断し、縦寸法70mm×横寸法38.1mmの剛軟度測定用サンプルを作成した。剛軟度測定用サンプルは、乾燥状態として、吸収コアをラップするティッシュを含む。剛軟度測定用サンプルを切り出す際は、使い捨ておむつからギャザーを取り除き、皺を伸ばした状態で切り出す。更に、剛軟度測定用サンプルは、折り目を避けて切り出す。使い捨ておむつを所定寸法で切り出した後に、使い捨ておむつを構成する不織布等を取り除き、吸収体のみ(吸収性コアとティッシュ)の状態とする。剛軟度の測定には、厚さ測定器(PEACOCK DIAL THICKNESS GAUGE No.C11352 径50mm・荷重3g/cm2)と(株)安田精機製作所製のテーバースティフネステスター(テーバー試験機)とを使用した。
(2)次に、剛軟度の測定の手順を説明する。(a)厚さ測定器を介してサンプルの厚さ寸法Wを測定する。(b)サンプルをテーバー試験機のサンプル曲げ機構のローラ間に入れ、サンプル掴みとサンプルとが同一直線状かつ中心刻線が荷重目盛りの0となるようにサンプルを取り付ける(サンプル掴みの間隔はサンプルの厚さと合わせる)。(c)ローラとサンプルとの左右隙間の合計をW×0.80(mm)に調節し、ローラからサンプルまでの距離を0.5mm程度にする。(d)サンプル曲げ機構を時計回り方向へ回転させ、曲げ機構の15度を示す刻線と荷重振り子の指針とが一致した点で曲げ機構の回転を停止し、このときの振り子の指針が指示する荷重目盛りの数値Xを読み取る。(e)直ちにサンプル曲げ機構を反時計回り方向へ回転させ、曲げ機構の15度を示す刻線と荷重振り子の指針とが一致した点で曲げ機構の回転を停止し、このときの振り子の指針が指示する荷重目盛りの数値Yを読み取る。なお、荷重目盛りが最大目盛りの15〜85%の範囲に入るように補助おもりを選択し、選択した補助おもりをサンプルに取り付ける。
(3)時計回り方向と反時計回り方向とにおいて読み取った荷重目盛りの数値X,Yを使用し、以下の式によってサンプルの剛軟度を求める。剛軟度(N・cm)={(X+Y)/2}×{(補助おもり数値)/1000×9.807}、算出したサンプルの剛軟度を吸収体の剛軟度とした。
図3に示すように、第1吸収層41のサイドスリット46の幅方向内側端部は、セカンドシート15の幅方向外側端部に略一致している。本実施の形態では、一方のサイドスリットの幅方向内側端部と他方のサイドスリットの幅方向内側端部との距離は、76mmであり、セカンドシートの幅方向の長さは、80mmである。
このようにセカンドシート15及びサイドスリット46が設けられていることにより、中央スリット45とサイドスリット46を基点として吸収体40が変形した状態で、サイドスリット46及びセカンドシート15を介して、吸収体40をより非肌当接面側に凸状に形成できる。更に、中央スリット45とサイドスリット46を基点として吸収体40が変形した状態で、着用者側に凸状となる部分にセカンドシート15が設けられているため、セカンドシート15によって体液を引き込むスピードを高め、表面シート上に体液が残ることを抑制できる。なお、第1吸収層41のサイドスリットの幅方向内側端部は、平面視において、セカンドシートの幅方向外側端部の近傍に設けられていればよく、セカンドシートの幅方向外側端部に一致していなくてもよい。
図中には示していないが、使い捨ておむつの製品中央部の吸収容量が多い(例えば、吸収体の目付が高い)形態において有効的である。使い捨ておむつの製品中央部に、弾性材を製品前後方向に伸張固定配置し、より中央曲部での肌側への起立性をよくしてもよい。具体的には、使い捨ておむつの中央スリット45に重なる位置に弾性材を配置する。弾性材は、吸収体の外方向側、例えば、吸収体裏面シート30の外方向側に、ホットメルト接着剤で伸長した状態で固定し、更に、不織布によってカバーシートを覆う。弾性材の長さは、120mmとする。このように弾性材を設けることにより、体液を吸収した後においても、その重みで吸収体が下方にずれることを抑制し、吸収体を上方に保持できる。よって、吸収容量が多いタイプには、弾性材を設けることが望ましい。
吸収体裏面シート30は、吸収体40の非肌当接面側に設けられている。吸収体裏面シート30は、液不透過性フィルムなど(例えば、ポリエチレン)のシートによって形成されている。吸収体裏面シート30は、吸収体よりも外方向OUTに配置され、かつ液不透過性であり、液不透過性シートとして機能する。吸収体裏面シート30は、吸収体40よりも前後方向外側に延出して配置されている。
吸収体裏面シート30は、前外装体1BFと後外装体1BRとに跨がっている。吸収体裏面シート30の非肌当接面側には、センター外装シート100が設けられている。
防漏部は、防漏サイドシート32と、防漏弾性材33と、を有し、吸収体40の幅方向端部において前後方向に沿って配置されている。防漏サイドシート32は、吸収体40の幅方向Wの両側端において、表面シート10、吸収体裏面シート30を一体に包むように設けられる。防漏サイドシート32は、液不透過性の不織布などのシートによって形成されている。防漏サイドシート32の幅方向の一方の端部は、吸収体裏面シート30の非肌面側の面に接合されており、防漏サイドシート32の幅方向の他方の端部は、吸収体40の幅方向側部から表面シート側に折り返され、表面シート10の肌当接面側の面に接合されている。
防漏サイドシート32は、ホットメルト接着剤によって表面シート等に接合されている。本実施形態では、ビード塗工によって目付0.1g/mでホットメルト型接着剤を複数本塗布した。また、防漏サイドシート32は、疎水性の不織布シートを用いることができ、本実施形態では、ポリプロピレンの目付15g/m2のSMS不織布を用いた。
防漏弾性材33は、吸収体裏面シート30と防漏サイドシート32と間に、伸長状態で貼りあわされている。防漏弾性材の固定手段としては、ホットメルト型接着剤を例示できる。本実施の形態は、防漏弾性材33としてスパンデックスを用い、Vスロット方式により直接塗工している。より、具体的には、防漏弾性材33は、780dtexの太さ、2.3倍の伸長倍率で2本伸長固定される。
前胴回り域S1及び後胴回り域S2には、ウエストギャザー3が設けられる。ウエストギャザー3は、吸収体40の幅方向Wに沿って伸縮するように配設される合成ゴムなどの細長いウエスト弾性材3Aと胴回り弾性材3Bを有する。ウエストギャザー3は、前胴回り域S1における使い捨ておむつ1の幅方向W外側に位置する一方の前胴回り縁部4から他方の前胴回り縁部4‘まで連続し、後胴回り域S2における使い捨ておむつ1の幅方向W外側に位置する一方の後胴回り縁部6から他方の後胴回り縁部6‘まで連続する。
ウエスト弾性材3A及び胴回り弾性材3Bは、前側外装トップシート70Fと前側外装バックシート80Fの間、及び後側外装トップシート70Rと後側外装バックシート80Rの間に、伸長された状態で接着剤(例えばホットメルト型接着剤)によって固定されている。本実施形態では、Vスロット方式でホットメルト型接着剤が塗工されている。
ウエスト弾性材3A及び胴回り弾性材3Bは、スパンデックスによって構成されている。ウエスト弾性材3Aは、780dtexの太さ、3.0倍の伸長倍率で伸長固定される。ウエスト弾性材3Aの本数は、前胴回り域に4本、後胴回り域に4本とすることができる。胴回り弾性材3Bは、前胴回り域のウエスト弾性材3Aの後側、及び後胴回り域のウエスト弾性材3Aの前側に、それぞれ設けられる。胴回り弾性材3Bは、780dtexの太さ、3.0倍の伸長倍率で伸長固定される。胴回り弾性材3Bの本数は、前胴回り域に6本、後胴回り域に8本とすることができる。
また、股下域には、幅方向に沿って延びる股下弾性材3Cが設けられている。股下弾性材3Cは、後胴回り域の胴回り弾性材3Bの前側に設けられる。股下弾性材3Cは、780dtexの太さ、3.0倍の伸長倍率で伸長固定される。股下弾性材3Cの本数は、2本とすることができる。
なお、ウエスト弾性材3A、胴回り弾性材3B及び股下弾性材3Cの太さ、伸長倍率及び本数は、上記に限られず、種々設定することができる。複数の股下弾性材3Cのうち、少なくとも1本の股下弾性材3Cは、吸収体の前後方向の端部に重なって配置されている。
脚回り開口部9の周囲には、レッグギャザー5が設けられる。レッグギャザー5の少なくとも一部は、脚回り開口部9に沿って配置されている。レッグギャザー5は、前胴回り域S1に配置される前レッグ弾性材5Fと、後胴回り域S2と股下域S3とに跨がって配置される後レッグ弾性材5Rと、によって形成されている。
後レッグ弾性材5Rは、後胴回り域S2から股下域S3にかけて配置されており、後胴回り域S2から股下域S3に向かうにつれて幅方向内側に向かうように配置されている。前レッグ弾性材5Fは、前胴回り域S1において、幅方向に沿って配置されている。後レッグ弾性材5Rと前レッグ弾性材5Fの幅方向中央は、分断されている。後レッグ弾性材5Rと前レッグ弾性材5Fは、幅方向に非連続である。
前レッグ弾性材5Fは、前側外装トップシート70Fと前側外装バックシート80Fとの間に、伸長された状態で接着剤(例えばホットメルト型接着剤)によって固定されている。後レッグ弾性材5Rは、後側外装トップシート70Rと後側外装バックシート80Rとの間に、伸長された状態で接着剤(例えばホットメルト型接着剤)によって固定されている。本実施形態では、本実施形態では、スパイラル方式でホットメルト接着剤が塗工されている。
前レッグ弾性材5F及び後レッグ弾性材5Rは、スパンデックスによって構成されている。前レッグ弾性材5F及び後レッグ弾性材5Rは、780dtexの太さ、1.5〜3.5倍の伸長倍率で前後それぞれ3本伸長固定される。なお、前レッグ弾性材5F及び後レッグ弾性材5Rの太さ、伸長倍率及び本数は、上記に限られず、種々設定することができる。
(2)作用効果
曲部を構成する中央スリットとサイドスリットを有する。使い捨ておむつ1が着用されると、吸収体の股下域S3は、着用者の股間に当てられる。着用者の脚等によって、吸収体には、幅方向外側から幅方向内側に向かって力が掛かる。幅方向外側から幅方向内側に向かって吸収体40に力が掛かると、中央スリット45とサイドスリット46とを基点として吸収体40が内方向と外方向とに変形する。使い捨ておむつ1の幅方向Wに沿った断面形状は、波状に変形し、吸収体40の股下域S3は、規則的に折り畳まれた状態となる。
図7に基づいて、装着時における使い捨ておむつの変形状態について詳細に説明する。図7は、使い捨ておむつ1の着用状態を模式的に示す断面図(図1のA−A線基準)である。使い捨ておむつ1が着用されると、吸収体の股下域S3は、着用者の股間に当てられる。着用者の脚等によって、吸収体には、幅方向外側から幅方向内側に向かって力が掛かる。吸収体40は、中央スリット45と、サイドスリット46と、を基点として吸収体40が曲がり、使い捨ておむつ1の幅方向Wに沿った断面形状は、波状に変形する。よって、吸収体40の股下域S3は、規則的に折り畳まれた状態となる。
吸収体40は、中央スリットによって内方向INに凸となった吸収体40の頂面が着用者の股間部に当接する。曲部による内方向に凸状部分が形成される部分は、第2吸収層42のみによって構成されており、比較的厚みが薄い。一方、曲部による内方向に凸状部分とサイドスリットによる外方向に凸状部分との間は、第1吸収層41と第2吸収層42とが重なっており、比較的厚みが厚く、剛性が高い。曲部とサイドスリットとの間の剛性が高い部分によって曲部による凸状部分を支持することができ、曲部による凸形状の安定性を向上させることができる。
また、着用者が両脚を閉じると、使い捨ておむつ1の断面形状は、吸収体は、曲部で折り畳まれ、互いに密着した状態で、股間部の下方においてコンパクトに配置される。
このとき、中央スリット45によって形成される曲部は、着用者の股間部と当接するように位置する。一方、サイドスリット46によって形成される曲部は、非肌当接面側に凸状であり、着用者の排泄口と当接し難い位置となる。
着用者の股間部において吸収体が密着しているので、肌伝いするような尿速の遅い尿が排出された場合であっても、体液の漏れを防止できる。また、折り畳まれた状態で、吸収体の肌から離れた部分の曲部においては、前後方向に延びる凹みが形成されるため、体液を前後方向外側へ拡散させることができ、横漏れを防止することができる。
吸収体に形成した中央スリット45、サイドスリット46を基点に折りまげるため、吸収体40に厚さの薄い部分を形成して凸状部分とする場合と比較して、吸収体40が液体を吸収して膨らんだ場合でも吸収体40が曲がり易くなる。また、使い捨ておむつ1を着用して吸収体40が変形したときの断面形状は、非肌当接面側から肌当接面側に向かって狭くなる先細り形状である。よって、着用者の股間部の隙間に収まり易く違和感を与えにくい。
また、中央スリット45によって形成される凸状部分は、第2吸収層42のみによって構成されており、第1吸収層41と第2吸収層42とが積層されて構成された部分よりも厚みが薄い。すなわち、中央スリット45によって形成される凸状部分は、厚みが薄くかつ高さが高いため、股間部の狭い隙間に挿入され易くなり、排泄口と密着し易くなる。よって、排尿口と吸収体とが密着するため、排泄された尿を迅速に吸収することができる。また、着用者の股間部の肌に近い部分においては、吸収体の厚みが薄く、肌から遠い部分で厚みが厚くなるように折り畳まれるため、違和感なくフィットさせることができる。
更に、吸収体の幅方向外側には、吸収性本体の幅方向外側端部を着用者側に立ち上げる防漏部が設けられている。着用時には、サイド屈曲部より外側の吸収体と防漏体が、着用者の肌方向に起立するような規則的な変形がなされ、着用時には股間部に収まりやすくなる。下層の中央スリット部により、肌方向に凸となる変形がなされ、前記サイド屈曲部と合わせてW字型の規則的な変形がなされ、着用者の肌に密着させることができる。
着用時に曲部によって吸収体が規則的に折り畳められるので、着用者が足を閉じたときに幅が最も狭くなる部位に当る吸収体の違和感が低減する。よって、吸収体の幅を広くした場合であっても、違和感を与えることなく、着用者の股間部にフィットさせることができる。また、吸収体の幅を広くした場合であっても、吸収体40と排泄口とを密着させることができる。よって、吸収性能を高め、排泄物の股間部からの体液の外漏れを少なくできる。更に、着用者の股間部で効率的に吸収できるので、吸収体の長さを短くすることができ、吸収体をコンパクトな大きさにすることができる。
本実施の形態の吸収体の後側端部は、後胴回り域に到達してなく、股下域内に位置する。よって、本実施の形態の吸収体の前後方向の長さは、後胴回り域に吸収体が到達している吸収体と比較して短い。例えば、吸収体の後側端部が後胴回り域に到達している場合には、外装体の後胴回り域によって吸収体を幅方向に広げたり、外装体の後胴回り域によって着用者に吸収体を押し当てたりすることができる。しかし、実施の形態の吸収体は、吸収体の後側端部が股下域内に位置するため、外装体の後胴回り域によって吸収体を幅方向に広げることができず、かつ外装体の後胴回り域によって着用者に吸収体を押し当てることができない。よって、吸収体の変形が吸収体の後側端部まで波及し、吸収体の幅方向の長さを維持できないおそれがある。吸収体の幅方向の長さを維持できない場合には、尿や便の排泄物が、吸収体の幅方向両端部から幅方向外側へ漏れやくなる。
本実施の形態の使い捨ておむつは、サイドスリット46よりも後胴回り域側に、股下域から後胴回り域に向かって幅方向外側に延びる後レッグ弾性材が伸張された状態で固定されている。装着時に、変形した吸収体を上方(後胴回り域側)かつ幅方向外側に後レッグ弾性材によって引っ張ることができ、吸収体の後側端部における幅方向内側への変形を抑えることができる。吸収体の後側端部の領域、より詳細には、後レッグ弾性材の前後方向内側端部から前後方向外側に位置する吸収体の領域における幅方向の変形を抑制し、当該領域を平坦な状態で着用できる。
また、高剛性領域と接合領域とが重なる領域から幅方向に沿って延びる所定領域内に後レッグ弾性材5Rが設けられているため、所定領域を介して、高剛性領域と接合領域とが重なった領域を幅方向に引っ張ることができる。接合領域を幅方向外側に引っ張ることにより、後レッグ弾性材5Rが設けられた外装体1Bの伸縮力を、吸収体40が設けられた吸収性本体1Aに効率よく伝えることができ、吸収体40を肌側に向けて押さえることができる。
更に、少なくとも1本以上の股下弾性材3Cは、吸収体の後側端部に重なっている。この股下弾性材3Cによっても、吸収体40を幅方向に引っ張ることができる。なお股下弾性材3Cが設けられた外装体1Bの伸縮力を、吸収体40が設けられた吸収性本体1Aに効率よく伝えるために、吸収体と股下弾性材3Cが重なる部分は、接合領域であることが望ましい。
また、吸収体40が幅方向に引っ張れる高剛性領域RHは、曲部よりも後方に位置している。曲部よりも後方に位置する高剛性領域を幅方向に引っ張ることにより、曲部の変形を高剛性領域よりも後方に伝わることを抑制できる。
更に、高剛性領域は、吸収体の後端部よりも目付が高く、吸収体の後端部よりも剛性が高い。よって、高剛性領域において吸収体の曲部による変形が抑制されることにより、高剛性領域よりも後方の吸収体にも伝播しにくくなる。
よって、股間部中心において吸収体を曲部によって変形させ、吸収体の面積を増やして吸収性能を高めつつ、曲部よりも後方において吸収体の変形を抑制し、吸収体を身体に沿わせて配置できる。
更に、サイドスリット46の後部には、第1吸収層41と第2吸収層42とが重なる境界RBが位置し、当該境界RBが幅方向内側から幅方向外側に向かって延びている。図5及び図6に、当該境界RBを二点鎖線で囲んで示す。第1吸収層と第2吸収層が重なる部分と重ならない部分の境界RBは、吸収体を構成する吸収材料の目付が変化する境界であり、剛性が変化する境界である。
吸収体の境界RBがサイドスリット46の後方端部付近において幅方向内側から幅方向外側に向けて配置されているため、境界RBよりも後方に吸収体の変形が波及するのを防ぐことができる。また、吸収体の境界RBの幅方向外側に、後レッグ弾性材5Rの前側端部が配置されている。後レッグ弾性材5Rは、幅方向外側に向かって後方(上側)に向かうように延びて伸張した状態で固定されている。このような構成により、サイドスリット46の後側端部領域を身体に押し当てることができる。サイドスリット46の後側端部領域において、吸収体40と身体との隙間をつくることがなく体液を受け止めることができる。よって、吸収性能を高め、肌伝いによる外漏れを防ぐことができる
着用時に股間部で吸収体を規則的に変形させ、着用者の股間部にフィットさせることにより、排泄口からでた尿を迅速に吸収体に引き込み、吸収体が肌から離れることによって生じる肌伝いや漏れを防ぐことができる。よって、吸収体の股下域における吸収効率を高めることができる。また、後レッグ弾性材5Rによって外装体を引き上げるため、曲部による吸収体の変形を後方に波及することを防ぎ、後レッグ弾性材5Rの前側端部よりも後方の領域に配置された吸収体を広く保つことができる。更に、後レッグ弾性材5Rによって、外装体に接合された高剛性領域を引き上げるため、排泄物を吸収後も、お尻側の吸収体が身体から離れることを抑制したり、動きによって下方にズレ落ちることを抑制したりできる。
また、高剛性領域と高剛性領域よりも後方の領域とは、剛性が異なり、変形基点となり易い。具体的には、高剛性領域は、第1吸収層と第2吸収層が重なっており、高剛性領域よりも後方の領域は、第1吸収層のみによって構成されている。この高剛性領域と高剛性領域よりも後方の領域との境界Qを、図6において点線で囲んで示す。境界Qは、幅方向に延びている。よって、吸収体が境界Qを基点に長手方向に変形する。よって、吸収体は、幅方向にコンパクトに変形し、かつ前後方向に沿っても変形し、着用者の丸みに沿って配置され易くなる。更に、吸収体の前側端部は、第1吸収層のみによって構成されており、当該前側端部よりも後方は、第1吸収層と第2吸収層が重なって構成されている。よって、吸収体は、前側端部近傍においても、1吸収層のみの領域と、第1吸収層と第2吸収層が重なった領域との境界を基点に長手方向に変形する。この使い捨ておむつによれば、着用者の股間部に配置される吸収体の面積を増やして吸収性能を向上させつつ、着用者の身体に沿って吸収体を配置して、フィット性を高めることができる。
このような使い捨ておむつによれば、保水量が300gを超える吸収容量を有する使い捨ておむつにおいて、吸収体の後方の前後方向の長さを短くして、コンパクトな吸収性本体にすることができる。特に、吸収体本体の表面シートや吸収裏面シート及び防漏部の面積を少なくでき、コストを削減できる。
後レッグ弾性材5Rは、後胴回り域において幅方向に連続してなく、後レッグ弾性材5Rの幅方向中央において分断されている。分断された状態で、後レッグ弾性材5Rは、幅方向に離間しており、各レッグ弾性材の幅方向内側端部は、吸収体よりも幅方向外側に配置されている。
図8は、後外装体の着用時の変形態様を説明するための図である。図8は(a)は、着用前の状態を示しており、(b)は、着用後の状態を示している。なお、着用時の後外装体は、図1に示すように着用者の身体に沿う曲線形状であるが、図8においては、説明の便宜上、展開平面図として示す。
図8(a)に示す着用前の状態において、後レッグ弾性材の前側端部は、後外装体の前側端部に到達しており、かつ吸収体よりも幅方向外側に位置している。後外装体の前側端部は、幅方向中央において吸収性本体に接合され、幅方向外側端部は、吸収性本体に接合されていない。後外装体の前側端部において、吸収性本体に接合された部分と、吸収性本体に接合されていない部分との境界をPとして示す。
図8(b)に示す着用時の状態において、後外装体の前側端部は、後レッグ弾性材を介して幅方向外側かつ後胴回り域側に引っ張られる。よって、後外装体は、境界Pを基点に幅方向外側かつ後胴回り域側に引っ張られる。
例えば、レッグ弾性材の幅方向内側端部が吸収体に重なっていると、吸収体よりも幅方向外方の領域が幅方向に収縮する。吸収体よりも幅方向外側には、着用者の臀部が位置するため、吸収体よりも幅方向外方の領域が幅方向に収縮すると、使い捨ておむつによって臀部をきちんと覆うことができないおそれがある。しかし、レッグ弾性材の幅方向内側端部が、吸収体40と離間しているため、吸収体とレッグ弾性材との間に臀部を覆う領域を設けることができる。
曲部は、吸収体に形成されたスリットのみならず、前後方向に沿って吸収体に配置された弾性材、吸収体において周囲の吸収体の目付よりも低い目付である低目付領域、及び吸収体を厚み方向において圧搾した圧搾部、及び吸収体において周囲の吸収体と目付が異なる目付境界部のうち、いずれかによって構成されていてもよい。
吸収体の後側端部は、第1吸収層又は第2吸収層のみが配置されている。高剛性領域RHは、第1吸収層と第2吸収層が積層された領域である。例えば、1層からなる吸収体において、部分的に高い目付の領域を製造する場合には、吸収材料の積層する厚みを部分的に異ならせる必要があり、製造装置が複雑になることがある。しかし、複数の吸収層によって吸収体を構成し、かつ吸収層が積層する部分と積層しない部分とを設けて高剛性領域RHを形成することにより、より簡易に高剛性領域RHを設けることができ、かつ高剛性領域RHの位置や範囲を適宜変更することができる。
外装体は、前胴回り域と股下域の一部に跨がって配置された前外装体と、後胴回り域と股下域の一部に跨がって配置された後外装体と、を備える。後外装体の前側端部は、所定領域内に位置する。外装体は、着用者の腰回りを覆うように配置されており、幅方向に引っ張る力が作用する。後外装体の前側端部が所定領域内に位置するため、後外装体の前側端部を介して吸収体を幅方向に引っ張ることができ、曲部よりも後方の吸収体をより平滑な状態に維持できる。
レッグ弾性材の幅方向外側端部は、サイド接合部に到達している。レッグ弾性材は、サイド接合部から幅方向内側に向かって、前後方向内側に延びている。このようにレッグ弾性材が配置されていることにより、外装体が幅方向に延びた際に、吸収体を幅方向外側に引っ張ると共に、上側(前後方向外側)に引っ張ることができる。特に、本実施の形態のように、吸収体が曲部を介して変形する場合において、吸収体の幅方向端部を幅方向外側に引っ張ることができ、着用者と接する吸収体の面積を確保することができる。
後外装体の前側端部において、吸収体本体の幅方向外側に後側レッグ弾性材を配置することにより、吸収体本体をより幅方向に広げることができ、かつ着用者の臀部を包むことができる。よって、見た目においても、漏れに対する安心感を付与できる。見た目の安心感を得ることができ、かつ使用時に外漏れし難い使い捨ておむつを提供することができる。
また、レッグ弾性材によって着用者の脚回りに使い捨ておむつを密着させつつ、吸収体の変形を抑制して吸収体のフィット性を高めることができる。吸収体を幅方向に引っ張る弾性材と、レッグ弾性材とを別々に設ける形態と比較して、部品点数を減らし、簡易な構成とすることができる。
このように構成された使い捨ておむつの製造方法としては、例えば、吸収体の第1吸収層を成形する工程と、吸収体の第2吸収層を成形する工程と、第1吸収層と第2吸収層とを合体させる工程と、ベルトコンベア等で吸収体等を搬送し、搬送する過程で表面シート等のシート材と接合する工程と、を含む方法によって使い捨ておむつを製造することができる。なお、その他の工程は、公知の製造方法に従って製造し得る。
なお、上述した使い捨ておむつ1を構成する各部材は、例えば、特開2006−346439号公報に記載された材料を用いてもよい。
上述したように、本発明の実施の形態を通じて本発明の内容を開示したが、この開示の一部をなす論述及び図面は、本発明を限定するものであると理解すべきではない。この開示から当業者には様々な代替実施の形態、実施例及び運用技術が明らかとなる。
次いで、図9に基づいて変形例に係る使い捨ておむつ100Aについて説明する。なお、以下の変形例の説明は、上述の実施の形態と異なる部分を説明し、実施の形態と同様の構成については、同符号を用いて説明を省略する。変形例に係る使い捨ておむつ100Aが実施の形態の使い捨ておむつ1と比較して異なる点は、(1)後レッグ弾性材が吸収体を横断している点、(2)吸収体が1層である点、(3)変形抑制部が吸収体に形成されたエンボスである点、(4)接合領域の範囲、及び(5)前外装体と後外装体とが前後方向に分離している点である。
変更点(1)について説明する。変形例に係る後レッグ弾性材は、後外装体の一方の幅方向外側端部から他方の幅方向外側端部まで配置されている。後レッグ弾性材5Rの幅方向中央は、前方に向かって凹んでいる。後レッグ弾性材が吸収体を横断する形態であっても、吸収体40を着用者側に押し当てることができ、かつサイドスリットの後部を伸長させつつ引き上げることができる。よって,吸収体の曲部よる変形が吸収体の後側端部に波及することを抑制できる。
変更点(2)及び(3)について説明する。変形例に係る吸収体は、1層構造である。吸収体は、サイドスリット46を有する。吸収体40は、高剛性領域を構成する圧搾部43が形成されている。圧搾部43は、前後方向及び幅方向に対して傾斜して形成されていてもよいし、格子形状に形成されていてもよい。圧搾部43は、連続していてもよいし、間欠的に設けられていてもよい。圧搾部43は、吸収体の前後方向中心よりも前方と後方とにそれぞれ形成されている。よって、吸収体の前側と吸収体の後側とのそれぞれに幅方向に沿った変形基点を設けることができ、着用者の腹側から背側までの曲線に沿って吸収体を配置し易くなる。
変更点(4)について説明する。図9において、外装体と吸収性本体の接合領域RAに斜線を付して示す。接合領域は、前外装体に2カ所設けられており、後外装体に2カ所設けられている。各接合領域は、前後方向において離間している。前外装体の接合領域は、吸収性本体の前側端部近傍に位置する第1前接合領域RAF1と、第1前接合領域RAF1よりも後方に位置する第2前接合領域RAF2と、を有する。後外装体の接合領域は、吸収性本体の後側端部近傍に位置する第1後接合領域RAR1と、第1後接合領域RAR1よりも前方に位置する第2後接合領域RAR2と、を有する。各接合領域の幅方向の長さは、吸収性本体1Aの幅方向の長さよりも短い。
第2前接合領域RAF2と第2後接合領域RAR2は、それぞれ、前側外装トップシート70F,後側外装トップシート70Rに塗布したホットメルト接着剤によって形成されている。外装体に対してホットメルト接着剤を塗工することで、前後外装体の股下領域側端部付近に安定的に塗布することが可能となる。よって、外装体の股下領域側と吸収性本体との非接合部(ドライエッジ)の面積を少なくすることができる。非接合部(ドライエッジ)の面積を少なくすることにより、着用時の外装体のめくれや剥がれを防止でき、また、製造時にレッグギャザーと重なる部位に接合領域を配置し易い。
また、第1前接合領域RAF1と第1後接合領域RAR1は、吸収体裏面シート30上に塗布したホットメルト接着剤によって形成されている。吸収性本体に対してホットメルト接着剤に塗布することで、吸収性本体の長手方向端部領域において、外側にはみ出すことなく、長手方向端部、また幅方向外側端部付近まで正確に塗布することができる。このように、接合領域を分割することで、外装体と吸収性本体の接合領域を正確に、めくれなど発生することなく設けることができる。
変更点(5)について説明する。外装体は、センター外装シートを備えず、前外装体と後外装体とが分離している。例えば、実施の形態の使い捨ておむつは、レッグ弾性材が間欠的に配置されている。このような使い捨ておむつを幅方向に連続して製造する場合は、レッグ弾性材を幅方向に沿って連続的に配置し、股下域の後レッグ弾性材5Rを切断し、当該切断した後レッグ弾性材5Rを取り除く。このように、股下域側で切断される製造工程を含んでいる場合には、分離した前外装体と後外装体に跨るように吸収性本体を貼り付ける接合工程の際にレッグ弾性材の収縮によって接合部に皺が発生しないために、交差方向(シート等の搬送方向と直交する方向)に外装体を伸ばすためのセンター外装シートを要する。しかし、変形例では、レッグ弾性材を股下域側端部で切断せず、連続的に配置する。そのため、搬送方向にレッグ弾性材を引っ張ることができ、交差方向に縮む力が少なくなる。よって、センター外装シートを備えなくてもよい。したがって、製造工程をよりシンプル化することができ、高速生産することができる。
例えば、上述した実施の形態では、パンツ型の使い捨ておむつとして説明したが、本発明は、これに限定されるものではなく、オープン型の使い捨ておむつ、失禁用パッド及び生理用ナプキンなどに適用してもよい。
テープ型の使い捨ておむつにあっては、前胴回り域、後胴回り域、ファスニングテープ、及びファスニングテープが止着されるターゲット部が胴回り保持部を構成する。具体的には、後胴回り域S2の胴回り保持部は、ファスニングテープの係合部材が設けられた領域から幅方向に延びる範囲である。前胴回り域の胴回り保持部は、ファスニングテープの係合部材が止着するターゲット部が設けられた領域から幅方向に延びる範囲である。
また、吸収体の前側端部は、着用者の胴回りに保持される胴回り保持部よりも後側に配置されていてもよい。当該構成においては、吸収体は、曲部よりも前方において吸収体の前側端部の剛性よりも剛性が高い高剛性領域を有していることが好ましい。この前側の高剛性領域と接合領域は、少なくとも一部が重なっており、高剛性領域と接合領域とが重なる領域から幅方向に沿って延びる所定領域内において、幅方向に伸縮する弾性材が設けられていることが好ましい。当該構成によれば、曲部によりも後方の領域のみならず、曲部よりも前方の領域においても、曲部の変形を伝播することを抑制できる。
このように、本発明は、ここでは記載していない様々な実施の形態などを含むことは勿論である。従って、本発明の技術的範囲は、上述の説明から妥当な特許請求の範囲に係る発明特定事項によってのみ定められるものである。
1 :使い捨ておむつ(吸収性物品)
1A :吸収性本体
1B :外装体
1BC :センター外装体
1BF :前外装体
1BR :後外装体
3 :ウエストギャザー
3A :ウエスト弾性材
3B :胴回り弾性材
3C :股下弾性材
4 :前胴回り縁部
5 :レッグギャザー
5F :前レッグ弾性材
5R :後レッグ弾性材
6 :後胴回り縁部
8 :腰回り開口部
9 :脚回り開口部
10 :表面シート
11 :サイド接合部
15 :セカンドシート
30 :吸収体裏面シート
32 :防漏サイドシート
33 :防漏弾性材
40 :吸収体
40R :後側端部
41 :第1吸収層
42 :第2吸収層
43 :圧搾部
45 :中央スリット
46 :サイドスリット
70F :前側外装トップシート
70R :後側外装トップシート
80F :前側外装バックシート
80R :後側外装バックシート
100 :センター外装シート
IN :内方向
L :方向
OUT :外方向
RAF1 :第1前接合領域
RAF2 :第2前接合領域
RAR1 :第1後接合領域
RAR2 :第2後接合領域
RH :高剛性領域
S1 :前胴回り域
S2 :後胴回り域
S3 :股下域
T :厚み方向
W :幅方向

Claims (8)

  1. 着用者の身体前側と身体後側とに延びる前後方向と、前記前後方向に直交する幅方向と、前記着用者に向かう内方向及び前記内方向と反対側に向かう外方向を有する厚み方向と、を有し、
    前記着用者の身体前側に位置する前胴回り域と、前記着用者の身体後側に位置する後胴回り域と、前記前胴回り域と前記後胴回り域との間に位置する股下域と、を備え、
    少なくとも前記股下域に配置される吸収体を備える吸収性本体と、
    前記吸収性本体よりも非肌当接面側に位置し、少なくとも前記前胴回り域及び前記後胴回り域に配置される外装体と、を備え、
    前記吸収性本体と前記外装体は、接合領域において接合される吸収性物品であって、
    前記前胴回り域及び前記後胴回り域において、前記幅方向に沿って延び、前記吸収性物品を着用者の身体に保持するように構成されている胴回り保持部を備え、
    前記吸収体の後側端部は、前記後胴回り域における前記胴回り保持部よりも前側に配置されており、
    前記吸収体は、前記吸収体が前記前後方向に沿って前記厚み方向に凸に曲がることができるように形成された曲部と、前記曲部よりも後方において前記吸収体の前記後側端部よりも剛性が高い高剛性領域と、を有しており、
    前記高剛性領域と前記接合領域は、少なくとも一部が重なっており、
    前記外装体には、前記高剛性領域と前記接合領域とが重なる領域から前記幅方向に沿って延びる所定領域内において、前記幅方向に伸縮する弾性材が設けられており、
    前記高剛性領域は、前記吸収体において圧搾部が配置された領域である、吸収性物品。
  2. 前記弾性材は、前記弾性材の前記幅方向中央において分断され、前記幅方向に離間しており、
    分断された各弾性材の前記幅方向内側端部は、前記吸収体よりも幅方向外側に配置されている、請求項1に記載の吸収性物品。
  3. 前記曲部は、前記吸収体の前記幅方向中央に位置し、かつ前記吸収体が前記前後方向に沿って前記内方向に凸に曲がることができるように形成された中央曲部と、前記中央曲部よりも幅方向外側に位置し、かつ前記吸収体が前記前後方向に沿って前記外方向に凸に曲がることができるように形成されたサイド曲部と、を有する、請求項1又は請求項2に記載の吸収性物品。
  4. 前記曲部は、前記吸収体に形成されたスリット、前記前後方向に沿って前記吸収体に配置された弾性材、前記吸収体において周囲の吸収体の目付よりも低い目付である低目付領域、及び前記吸収体に設けられた圧搾部、及び前記吸収体において周囲の吸収体と目付が異なる目付境界部のうち、いずれかによって構成される、請求項1から請求項3のいずれかに記載の吸収性物品。
  5. 前記吸収体は、第1吸収層と、前記第1吸収層よりも前記内方向に配置された第2吸収層と、を備え、
    前記吸収体の後側端部は、前記第1吸収層又は前記第2吸収層のみが配置されており、
    前記高剛性領域は、前記第1吸収層と前記第2吸収層が積層された領域である、請求項1から請求項4のいずれかに記載の吸収性物品。
  6. 前記外装体は、前記前胴回り域と前記股下域の一部に跨がって配置された前外装体と、
    前記後胴回り域と前記股下域の一部に跨がって配置された後外装体と、を備えており、
    前記後外装体の前側端部は、前記所定領域内に位置する、請求項1から請求項のいずれかに記載の吸収性物品。
  7. 前記前外装体と前記後外装体とが接合されたサイド接合部を有し、パンツ型に成形された使い捨ておむつであって、
    前記弾性材は、前記後胴回り域において着用者の脚回りに沿って配置される後レッグ弾性材であり、
    前記後レッグ弾性材の幅方向外側端部は、前記サイド接合部に到達しており、
    前記後レッグ弾性材は、前記サイド接合部から前記幅方向内側に向かって、前記前後方向内側に延びている、請求項に記載の吸収性物品。
  8. 前記吸収体の前側端部は、前記前胴回り域における前記胴回り保持部よりも後側に配置されており、
    前記吸収体は、前記曲部よりも前方において前記吸収体の前記前側端部の剛性よりも剛性が高い前側高剛性領域を有しており、
    前記前側高剛性領域と前記接合領域は、少なくとも一部が重なっており、
    前記外装体には、前記前側高剛性領域と前記接合領域とが重なる領域から前記幅方向に沿って延びる所定領域内において、前記幅方向に伸縮する弾性材が設けられている、請求項1から請求項のいずれかに記載の吸収性物品。
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