以下、添付の図面に基づき本発明の実施形態を説明する。図1に示す遊技機1は、遊技媒体として遊技球を用いるパチンコ遊技機であって、遊技機の外枠W1の前側に前枠W2が取り付けられ、該前枠W2の前面略中央には図2に示す遊技盤2が取り付けられ、前記遊技盤2の前面を遊技者が視認可能に覆うガラス枠Gが前枠W2の前側に開閉可能に取り付けられている。以下、遊技機1の主要な部分について説明する。
前記ガラス枠Gは、前記前枠W2の前面の上端から下部の途中までの範囲に設けられ、該ガラス枠Gの前面上部にランプ装置35とスピーカ38が設けられ、下部には遊技者が操作可能な操作ボタン67と、発射装置へ供給する遊技球と払い出された遊技球を受けるための上側球受け皿36が設けられている。また、前記ガラス枠Gの下方の前枠W2の前面下部には、前記上側球受け皿36の満杯時に遊技球を受けるための下側球受け皿37、遊技者の発射操作に応じて遊技球を遊技盤2の遊技領域6へ向けて弾発発射するための発射装置64が設けられている。
前記遊技盤2の前面には、図2に示すように、該遊技盤2の縁に外レール3及び内レール4が略円形に配置され、前記外レール3及び内レール4によって区画された遊技領域6が設けられている。前記遊技領域6は遊技球が流下可能な領域であって、流下する遊技球を誘導する誘導釘Jが遊技盤2の前面に立設されている。
前記遊技盤2の遊技領域6には、中心線上の上部から下部に向かって順に表示装置10、第1始動入賞口41、アウト口48が配置されている。前記表示装置10の左側には風車79が設けられ、前記風車79の左側には左側第1入賞口51、左側第2入賞口52、左側第3入賞口53、普通図柄表示装置50が順に上から順に配置されている。一方、前記表示装置10の右側下部には、透視可能な透明装飾部材60で覆われて上方から遊技球が流下可能とされた部分に普通図柄変動開始用ゲート55、第2始動入賞口42、右側入賞口54、上大入賞口71、下大入賞口81が上から順に配置されている。図3及び図4には、前記上大入賞口71及び下大入賞口81の付近について、前記透明装飾部材60を外した状態を示す。
前記表示装置10は図柄等の画像が表示可能なものであって、液晶,ドットマトリックス若しくはLED表示装置等の画像表示装置からなる。本実施例では、液晶表示器(TFT−LCDモジュール)で構成されている。前記表示装置10は、当否判定手段による当否判定結果を表す識別情報を表示可能なものであり、複数の識別情報を変動態様にしたがって所定時間変動表示した後に停止表示可能となっている。複数の識別情報は当否判定結果を識別可能なものであり、本実施例では特別図柄(判定図柄)で構成されている。
前記表示装置10では、左右に並ぶ左特別図柄(左判定図柄)と中特別図柄(中判定図柄)と右特別図柄(右判定図柄)がそれぞれ変動表示し、所定時間変動表示した後、当否判定結果に基づき左特別図柄、中特別図柄、右特別図柄が確定停止特別図柄(確定停止判定図柄)として停止表示される。また、前記表示装置10には、背景画像や背景画像に被さるように背景画像の前でキャラクターや文字等が表示されることもあり、該背景画像が特別図柄の変動開始等の所定条件に起因して変動表示可能となっていてもよい。
この実施例において変動および停止表示される左特別図柄、中特別図柄、右特別図柄は、それぞれ『0,1,2,3,4,5,6,7,8,9,10,11』の12通りの図柄とされている。本実施例では、遊技の当否判定結果が大当たり(当たり)の場合には、前記表示装置10に大当たりの特別図柄組合せ、この例では『0,0,0』(いわゆる‘0’のぞろ目)や『1,1,1』(いわゆる‘1’のぞろ目)等、同一数字の組合せで特別図柄が停止表示される。大当たりの場合には、遊技者に有利な特別遊技(大当たり遊技)が実行され、なお、遊技の当否判定結果が外れ(大当たり以外)の場合には、特別図柄が、ぞろ目以外の組み合わせで表示装置10に停止表示される。なお、大当たりは、本発明における当たりに相当する。
また、前記普通図柄表示装置50は、液晶、ドットマトリックス若しくはLED表示装置等の表示装置からなる。本実施例の普通図柄表示装置50はLED表示装置からなる。本実施例における普通図柄表示装置50に変動及び停止表示される普通図柄は『○』、『×』の2種類からなる。普通図柄当たりの場合には、前記普通図柄表示装置50に『○』の普通図柄が停止表示され、外れの場合には『×』が表示される。
前記左側第1入賞口51、左側第2入賞口52、左側第3入賞口53及び右側入賞口54は、上方が開口した形状からなって遊技球が上方から入球(入賞)可能に構成されている。前記左側第1入賞口51、左側第2入賞口52、左側第3入賞口53及び右側入賞口54、上大入賞口71及び下大入賞口81は、前記遊技領域6を流下する遊技球が入賞(入球)可能な複数の入賞装置に相当する。前記の各入賞口(入賞装置)に遊技球が入賞(入球)して入賞(入球)が検出(検知)されると1入賞球の検出に対して所定個数の賞品球(遊技球)が遊技者に払い出される。前記1入賞球の検出に対する賞品球の払出個数は、前記入賞口毎に設定されている。
前記第1始動入賞口41は、上方が開口した形状からなって遊技球が上方から入球(入賞)可能となっている。
一方、前記第2始動入賞口42は前後にスライドする開閉部材43を備え、前記開閉部材43が背面の始動入賞口用ソレノイドにより、第2始動入賞口42を塞いで入球(入賞)を困難にする閉鎖状態と、前記第2始動入賞口42を開口して入球(入賞)を可能にする開放状態とに変位可能に構成されている。前記第2始動入賞口42の開放は、前記普通図柄表示装置50で普通図柄が変動表示した後に、当たり普通図柄、本実施例では『○』の普通図柄で停止表示して普通図柄当たりが成立した時に行われる。
前記遊技盤2の裏側には、前記第1始動入賞口41に入賞(入球)した遊技球を検出(検知)する第1始動入賞口検出スイッチ(第1始動入賞口センサ)と、前記第2始動入賞口42に入賞(入球)した遊技球を検出(検知)する第2始動入賞口検出スイッチ(第2始動入賞口センサ)が設けられている。本実施例では、前記第1始動入賞口検出スイッチあるいは第2始動入賞口検出スイッチによる入賞球の検出が、乱数値の取得の起因および前記特別図柄の変動表示開始の起因とされ、さらには当否判定手段による当否判定の起因となる判定条件の成立に設定されている。
また、本実施例では、前記第1始動入賞口41あるいは第2始動入賞口42に入賞して前記第1始動入賞口検出スイッチあるいは前記第2始動入賞口検出スイッチで検出された遊技球検出数(始動入賞口入賞球数)を、予め設定された設定数まで特別図柄保留球数として記憶し、前記表示装置10における特別図柄の変動表示を一旦保留して順次特別図柄の変動表示が開始されるようにし、特別図柄の変動表示開始により、あるいは当否判定結果の判定結果を表示する特別図柄が前記表示装置10で停止表示されることにより、記憶されている特別図柄保留球数の数を減らすように構成されている。前記第1始動入賞口41及び第2始動入賞口42への入賞に対する記憶(特別図柄保留球数)は、前記表示装置10で現在変動中の記憶を含まず、最高4個に設定されている。
なお、前記始動入賞口検出スイッチ(第1始動入賞口検出スイッチ、第2始動入賞口検出スイッチ)による遊技球検出数が最大個数(本実施例では4個)まで記憶されている時には、前記始動入賞口検出スイッチがそれ以上入賞遊技球を検出しても、特別図柄保留球数としては記憶されない無効球(オーバーフロー入賞球)とされ、その無効球については当否判定及び特別図柄の変動を行うことなく、入賞に対する賞球遊技球が所定数払い出される。
前記普通図柄変動開始用ゲート55は、前記遊技盤2の背面に設けられた普通図柄変動開始スイッチで普通図柄変動開始用ゲート55を通過する遊技球を検出(検知)することによって前記普通図柄表示装置50で普通図柄の変動を開始させるようになっている。また、前記普通図柄変動開始用ゲート55を遊技球が通過することによって発生する普通図柄の変動を、前記普通図柄表示装置50における現在変動中の記憶を含めず最高4個普通図柄保留球数として記憶し、普通図柄の変動開始により普通図柄保留球数を減らすようになっている。
また、前記遊技盤2の背面には、前記左側第1入賞口51の入賞球を検出(検知)する左側第1入賞口用検出スイッチ、前記左側第2入賞口52の入賞球を検出(検知)する左側第2入賞口用検出スイッチ、前記左側第3入賞口53の入賞球を検出(検知)する左側第3入賞口用検出スイッチ、前記右側入賞口54の入賞球を検出(検知)する右側入賞口用検出スイッチが設けられている。
前記上大入賞口71と前記下大入賞口81は可変入賞装置に相当する。また、前記上大入賞口71は第1の可変入賞装置に相当し、前記下大入賞口81は第2の可変入賞装置に相当する。前記上大入賞口71と下大入賞口81について、図3及び図4を用いて説明する。
前記上大入賞口71は、前記遊技盤2の背面に設けられた上大入賞口用ソレノイドによって上大入賞口71の入り口を開閉する上大入賞口用開閉板72を開閉部材として備えている。前記上大入賞口71は、通常は上大入賞口用開閉板72が垂直となって前記上大入賞口71が閉じた閉鎖状態とされ、一方、大当たりの場合に行われる特別遊技(大当たり遊技)における特定のラウンド状態時には、前記上大入賞口用開閉板72が遊技機前方側へ倒れて前記上大入賞口71が少なくとも1回開放状態とされる。前記上大入賞口71の閉鎖状態では前記上大入賞口71が閉鎖されているため遊技球Pを入賞し難くし、一方、開放状態では上方から流下する遊技球Pを前記上大入賞口用開閉板72で受け止めて開放中の上大入賞口71へ入賞(入球)し易くする。前記上大入賞口71に入球した遊技球の流路(入賞球経路)73の上流側には、前記上大入賞口71に入賞した入賞球を検出(検知)する上大入賞口スイッチ(カウントセンサ)74が設けられている。
また、前記遊技球の流路(入賞球経路)73における前記上大入賞口スイッチ(カウントセンサ)74よりも下流の上下方向の部分73aに確変領域(特典付与領域に相当)76と確変外れ領域(特典外れ領域に相当)78がそれぞれ上向きに開口して横に並んで設けられている。また、前記確変領域76と確変外れ領域との境界の上方には、確変領域開閉部材(本発明における開閉部材に相当)75が上向きに設けられている。前記確変領域開閉部材75は、縦長な板状部材で構成され、下部側が軸支されて遊技盤2の裏側に設けられたクランク機構と確変領域ソレノイド(何れも図示せず)により、前記確変領域開閉部材75の下部側を回動中心として上部側が確変領域76側と確変外れ領域78側へ変位可能に構成されている。
前記確変領域ソレノイドをオフ(OFF)にして図3に示すように、前記確変領域開閉部材75の上部側を確変領域76側へ変位させることにより、前記確変領域76の上方を塞いで前記確変領域76を閉鎖状態(遊技球が通過できない状態)にすると共に、前記確変外れ領域78を開放状態にして遊技球を通過可能にする。
一方、前記確変領域ソレノイドをオン(ON)にして図4に示すように、前記確変領域開閉部材75の上部側を前記確変外れ領域78側へ変位させることにより、前記確変外れ領域78の上方を塞いで前記確変外れ領域78を閉鎖状態にすると共に、前記確変領域を開放状態にして遊技球を通過可能にする。
前記確変領域76の下方には、前記確変領域76を通過した遊技球を検出(検知)する確変領域スイッチ(特典付与領域通過検出スイッチ(カウントセンサ))77が設けられている。前記確変領域スイッチ77で検出された遊技球Pはその後遊技機1の外部へ排出される。
一方、前記確変外れ領域78の下方には前記確変外れ領域78を通過した遊技球を検出(検知)する確変外れ領域スイッチ(特典付与外れ領域通過検出スイッチ(カウントセンサ))79が設けられている。前記確変外れ領域スイッチ79で検出された遊技球Pはその後遊技機1の外部へ排出される。
前記下大入賞口81は、開閉部材として下大入賞口用開閉板82を備える。前記下大入賞口用開閉板82は、前記遊技盤2の背面に設けられた下大入賞口用ソレノイドにより下大入賞口81の入り口を開閉する。前記下大入賞口81は、通常は下大入賞口用開閉板82が垂直となって前記下大入賞口81が閉じた閉鎖状態とされ、一方、大当たりの場合に行われる特別遊技(大当たり遊技)における特定のラウンド状態時には、前記下大入賞口用開閉板82が遊技機前方側へ倒れて前記下大入賞口81が少なくとも1回開放状態とされる。前記下大入賞口81の閉鎖状態では、前記遊技領域6を流下してきた遊技球を前記下大入賞口81へ入賞(入球)し難くし、一方、開放状態では、前記遊技領域6を流下してきた遊技球を前記下大入賞口81へ入賞(入球)し易くする。前記下大入賞口81を通過した遊技球の流路(図示せず)には、前記下大入賞口81に入賞した入賞球を検出する下大入賞口スイッチ(カウントセンサ、図示せず)が設けられている。
前記第1始動入賞口検出スイッチ、第2始動入賞口検出スイッチ、左側第1入賞口用検出スイッチ、左側第2入賞口用検出スイッチ、左側第3入賞口検出スイッチ、右側入賞口検出スイッチ、上大入賞口スイッチ、下大入賞口スイッチは、入賞装置に入賞した遊技球を検出(検知)する入賞検出(検知)手段に相当する。
前記発射装置64は、操作レバー65の操作により駆動する発射モータを裏側に有し、該発射モータの駆動により遊技球を弾発発射するようになっている。前記発射装置64により発射された発射球は、前記遊技盤2の表面に立設された内側誘導レール4と外側誘導レール3間で構成される発射球誘導路を介して遊技領域6に誘導される。前記遊技領域6に誘導された遊技球は、転動しつつ下方へ流下し、前記各装置及び各入賞口に入賞するか、或いは何処にも入賞しなければ前記アウト口48から遊技盤2の裏側へ排出される。また、前記遊技領域6に到達しなかった遊技球は、前記発射球誘導路を戻って前記遊技盤2の背面に至り、前記遊技盤2の背面を通って前記上側球受け皿36へ戻るように誘導される。
前記遊技機1の裏側には、図5に示すように、遊技を制御するための複数の制御基板や装置等が設けられている。制御基板の主なものとして、主制御基板200、サブ制御基板205、表示制御基板210、音声制御基板220、払出制御基板240、電源基板250、発射制御基板260等がある。符号206はRAMクリアスイッチ、265は外部端子、281は払出装置(賞球と貸球の払出装置)、283は球無しスイッチ(賞球・球貸し兼用)、285はカードインターフェース接続部、289は球貯留タンク、291は球誘導樋である。なお各制御基板には制御回路が設けられている。前記RAMクリアスイッチ206は、主制御基板200のRAMについてのみ初期化を行わせることができる。また、各制御基板は、単独でまたは複数まとめてケースに収納された状態で遊技機1の裏側に配置されている。主な制御基板を、図6のブロック図を用いて簡略に示す。
主制御基板200は、遊技の進行の制御をする制御手段である。前記主制御基板200には、CPU、RAM、ROMおよび複数のカウンタを備えたマイクロコンピュータを少なくとも備え、サブ制御基板205及び払出制御基板240と接続され、また中継端子板を介して第1始動入賞口41、第2始動入賞口42及び上大入賞口71、下大入賞口81、確変領域76、確変外れ領域78等と接続されている。前記主制御基板200は電源基板250から電源供給を受けて作動する。
前記主制御基板200におけるCPUは、制御部、演算部、各種カウンタ、各種レジスタ、各種フラグ等を備え、演算制御を行う他、乱数値を生成し、また指令信号(制御信号あるいはコマンドとも称される)を接続されているサブ制御基板205や装置等へ出力(送信)可能に構成されている。前記主制御基板200のCPUは制御プログラムを実行して遊技に関わる主制御を行う。
前記主制御基板から出力される指令信号(コマンド)には、第1始動入賞口41及び第2始動入賞口42への入賞時に出力される入賞コマンド、特別図柄の変動コマンド(変動態様コマンド、変動開始コマンド、変動停止コマンド)、大当たりコマンド、外れコマンド、大当たりオープニングコマンド、大当たりラウンド時等のデータ、前記表示装置10に表示させる待ち受け画面等の表示態様を含めたコマンド、普通図柄当たりに関するデータ、電源投入時、異常時のコマンドを挙げることができる。また、主制御基板200が前記表示装置10の制御に関して出力する指令信号に基づいて、サブ制御基板205が前記表示装置10に表示する内容等を設定した後、表示制御基板210に出力することで前記表示装置10の表示を制御する。
前記RAMは、前記第1始動入賞口検出スイッチ及び第2始動入賞口検出スイッチで検出された遊技球の特別図柄保留球数の記憶領域、普通図柄変動開始スイッチで検出された遊技球の普通図柄保留球数の記憶領域、CPUで生成される各種乱数値用の記憶領域、遊技に必要な遊技データ等の各種データを一時的に記憶する記憶領域や、遊技情報を記憶する記憶領域やフラグ、CPUの作業領域を備える。
前記ROMは、前記CPUのための制御プログラムや制御データ、前記表示装置10での変動表示に関する変動態様や図柄データ、演出時間等のデータが書き込まれている他、大当たり、普通図柄当たりの判定値等が書き込まれている。
サブ制御基板205は、前記主制御基板200と接続されて主制御基板200から指令信号(コマンド)を受信可能に構成されると共に、前記表示制御基板210と接続されて表示装置10を制御可能に構成されている。前記サブ制御基板205にはCPU、ROM、RAM、複数のカウンタを備えたマイクロコンピュータと、前記主制御基板200とを結ぶ入出力回路と、表示制御基板210やランプ中継基板とを結ぶ入出力回路を備えている。前記サブ制御基板205は、前記主制御基板200と共に遊技の制御を行う制御手段に相当し、前記主制御基板200から出力された指令信号に従って遊技の制御を行う。本実施例ではサブ制御基板205はランプ制御基板を兼ねている。前記サブ制御基板205は、前記主制御基板200から出力された指令信号を受信し、受信した指令信号に基づいて、ランプ中継基板や表示制御基板210へ信号を出力している。また、前記サブ制御基板205のROMは制御用のプログラムやデータ定数、前記表示装置10で実行される演出等の情報が記憶され、また前記RAMは各種データの記憶領域とCPUによる作業領域を有している。前記ランプ中継基板には装飾ランプ等のランプ装置35が接続され、前記サブ制御基板205からランプ中継基板に送信された指令信号によって、ランプ装置35の作動を制御する。前記サブ制御基板205は電源基板250から電源供給を受けて作動する。
表示制御基板210は、CPU、ROM、RAMを備えたマイクロコンピュータ、前記サブ制御基板(ランプ制御基板)205と結ぶ入出力回路、音声制御基板220と表示装置10及び普通図柄表示装置50と接続される入出力回路等で構成され、前記サブ制御基板205から出力される制御信号に基づいて、前記表示装置10や普通図柄表示装置50及び前記音声制御基板220を制御する。前記表示制御基板210のCPUは、内部に制御部、演算部、各種レジスタ、各種フラグ等を有し、演算制御を行うようになっている。また、前記表示制御基板210のRAMは、各種データの記憶領域とCPUによる作業領域等を有している。前記表示制御基板210のROMは、表示制御のための不変の情報、すなわち各種のプログラムや画像データ、定数等が記憶されている。
音声制御基板220は、前記表示制御基板210と電気的接続手段で接続され、前記表示制御基板210から出力される信号により音声信号を合成し、アンプに出力する。アンプは音声信号を増幅してスピーカ38に出力する。
払出制御基板240は、遊技球の払出を制御する払出制御手段に相当し、CPU、ROM、RAMを備えたマイクロコンピュータを有する。前記払出制御基板240は前記主制御基板200と電気的接続手段で接続され、前記主制御基板200から出力される指令信号を受信して払出装置281を制御する。前記払出制御基板240は電源基板250から供給される電源によって作動する。前記払出制御基板240のROMには制御用のプログラムが記憶されている。前記払出制御基板240のRAMは、種々の入賞口(入賞装置)への入賞検出に基づき前記払出装置281により払い出される賞品球(遊技球)の払出個数を、1入賞球の検出に対する払出個数毎に記憶可能となっている。
前記払出装置281は、払出モータの駆動によって回転する払出スクリューを備え、前記球誘導樋291から誘導されてきて払出装置281に至った遊技球を払出スクリューの羽根部分に乗せて払出スクリューが回転することにより徐々に下方へ移動させて遊技球の払い出しを行うように構成されている。前記球誘導樋291と払出装置281の間における遊技球の流路に遊技球の存否を検出する前記球無しスイッチ283が設けられている。前記払出装置281の球出口には、前記払出装置281から払い出された遊技球を検出する払出センサが設けられている。
電源基板250は、外部から供給される電源AC24Vを遊技機の各部に必要な直流34V、直流12V、直流5V等の各電源に変換して各制御基板等へ供給する。
発射制御基板260は、前記発射装置64における発射モータの制御を行う。
前記主制御基板200に設けられる乱数用カウンタとして、大当たり乱数用カウンタ、大当たり図柄乱数用カウンタ、リーチ乱数用カウンタ、特別図柄データ乱数用カウンタ、変動態様乱数用カウンタ、普通図柄乱数用カウンタ等がある。
大当たり乱数用カウンタは、当否判定手段による大当たりの判定に用いられ、‘0’〜‘629’の乱数からなる。前記大当たり乱数用カウンタの乱数(大当たり乱数)は、遊技機の電源投入時に‘0’から始まって後述の普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理ごとに1加算され、‘629’に至ると次には‘0’にされて再び前記加算を繰り返すようになっている。大当たり乱数は前記第1始動入賞口41あるいは第2始動入賞口42への入賞に起因して取得され、その取得乱数値が低確率(1/315の確率)状態時(通常遊技状態中)には大当たり成立数値として設定されている‘2’、‘397’の何れかと一致すれば大当たりとなり、一方高確率(6/315の確率)状態時(確変中、特典遊技状態中)には、大当たり成立数値として設定されている‘2’、‘397’、‘33’、‘53’、‘59’、‘113’、‘173’、‘227’、‘281’、‘337’、‘449’、‘503’の何れかと一致すれば大当たりとなる。
大当たりになると、特別遊技(大当たり遊技)が実行される。特別遊技には、第1特別遊技と第2特別遊技があり、何れか一方が実行される。特別遊技では、前記上大入賞口71又は下大入賞口81の一方が少なくとも1回開放状態となって前記上大入賞口71又は下大入賞口81への入賞が可能となるラウンド状態と、前記上大入賞口71及び下大入賞口81が閉鎖状態となって前記上大入賞口71及び下大入賞口81への入賞が不可能となるインターバル状態を複数回交互に行う。前記ラウンド状態の繰り返し回数(ラウンド回数)は、本実施例では16回に設定されている。
また、前記上大入賞口71内の前記確変領域76を遊技球が通過して特典遊技状態が決定されると、特別遊技(大当たり遊技)終了後の遊技状態が通常遊技状態よりも遊技者に有利な特典遊技状態になり、次に大当たりの当否判定手段によって大当りと判定されるまで特典遊技状態が続く。本実施例では、通常遊技状態は前記低確率状態、特典遊技状態は前記高確率状態(確変状態)に設定されている。一方、前記確変領域76を遊技球が通過せず、通常遊技状態に決定されると、特別遊技(大当たり遊技)終了後、次に確変(特典遊技状態)が決定されるまで、通常遊技状態(低確率状態)が続く。
さらに、本実施例では、確変状態(特典遊技状態)になると、前記高確率(確変)状態(6/315の確率)と共に前記第2始動入賞口42の開放時間が、低確率(通常遊技)状態の1秒から2秒に長くなり、かつ前記第2始動入賞口42の開放回数が低確率(通常遊技)状態の1回から3回に増え、さらに、普通図柄当たりの確率が低確率(通常遊技)状態の1/300から1/5に増加する。
大当たり図柄乱数用カウンタは、大当たりの当否判定結果が大当たりの場合に前記表示装置10に確定停止する大当たり図柄組合せを決定するものであり、‘0’〜‘11’の乱数からなる。この大当たり図柄乱数は、電源投入時に‘0’から始まって後述の普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理ごとに1加算され、‘11’に至ると次には‘0’に戻って再び前記加算を繰り返すようになっている。大当たり図柄乱数は前記第1始動入賞口41又は第2始動入賞口42への入賞に起因して取得される。前記大当たり図柄乱数には、当否判定結果が大当たりの場合に、前記表示装置10で停止表示される大当たり図柄組合せが割り当てられている。本実施例では、大当たり図柄乱数が‘0’の場合には大当たり図柄組合せが‘0,0,0’となる0のぞろ目(全図柄同一)、‘1’の場合には大当たり図柄組合せが『1,1,1』となる1のぞろ目(全図柄同一)、‘2’の場合には『2,2,2』となる2のぞろ目、‘3’の場合には『3,3,3』となる3のぞろ目、‘4’の場合には『4,4,4』となる4のぞろ目、‘5’の場合には『5,5,5』となる5のぞろ目、‘6’の場合には『6,6,6』となる6のぞろ目、‘7’の場合には『7,7,7』となる7のぞろ目、‘8’の場合には『8,8,8』となる8のぞろ目、‘9’の場合には『9,9,9』となる9のぞろ目、‘10’の場合には『10,10,10』となる10のぞろ目、‘11’の場合には『11,11,11』からなる大当たり図柄組合せが割り当てられている。
さらに本実施例では、大当たりの場合に前記表示装置10に停止表示される特別図柄の停止図柄の組合せが、『1,1,1』等の奇数のぞろ目の場合には、特別遊技の種類が第1特別遊技となり、一方、特別図柄の停止図柄の組合せが、『2,2,2』等の偶数のぞろ目の場合には、特別遊技の種類が第2特別遊技となる。
第1特別遊技は、少なくとも1回のラウンド状態時に可変入賞装置の開放時間が相対的に長い長ラウンド状態(ロング)を有する特別遊技である。一方、第2特別遊技は、少なくとも1回のラウンド状態時に可変入賞装置の開放時間が第1特別遊技の場合と比べて相対的に短い短ラウンド状態(ショート)を有する特別遊技である。
本実施例の第1特別遊技では、図49の上段及び図50の最上段に示すように、1〜16ラウンド中の14ラウンドと16ラウンドのみ前記上大入賞口71が作動(開放)して前記下大入賞口81は閉鎖状態となり、他の1〜13ラウンド及び15ラウンドでは前記下大入賞口81のみが作動(開放)して前記上大入賞口71は閉鎖状態とされる。次に各ラウンドの動作について詳述する。
1〜13ラウンドにおける前記下大入賞口81の動作は、前記下大入賞口81への入賞が可能となるラウンド状態と、前記下大入賞口81への入賞が不可能となるインターバル状態が交互に繰り返される。前記1〜13ラウンドのラウンド状態では、前記下大入賞口81がラウンド時間の29.5秒間開放状態とされ、一方、インターバル状態では、前記下大入賞口81がインターバル時間の2秒間閉鎖状態とされる。13ラウンド目のラウンド状態が終了した後、インターバル時間の2秒経過した後に14ラウンド目となる。
14ラウンド目は、前記上大入賞口71がラウンド状態となる。前記上大入賞口71のラウンド状態は、前記上大入賞口71の開閉が1回行われる。その際、前記上大入賞口71は、最初に設けられた3040msの閉鎖期間の間、閉鎖状態とされ、次の24000msの開放期間の間のみ開放状態とされる。
また、前記確変領域開閉板75は、長ラウンド状態あるいは短ラウンド状態の開始に伴って開放時間が相対的に短い第1期間と該第1期間よりも開放時間が長い第2期間とを含む一定開閉動作を開始する。すなわち、図50の最下段の開放/閉鎖のタイムチャートに示すように、14ラウンドにおけるラウンド状態の開始から100ms秒(第1期間の最初の閉鎖期間)の間、前記確変領域開閉部材75が前記確変領域76側へ変位して前記確変領域76が閉鎖状態とされ、次の80ms(第1期間の開放期間)の間、前記確変領域開閉部材75が前記確変外れ領域78側へ変位して前記確変領域76が1回目の開放状態とされる。次の2860ms(第1期間の後半閉鎖期間)の間、前記確変領域開閉部材75が前記確変領域76側へ変位して前記確変領域76が閉鎖状態とされる。次の27400ms(第2期間)の間は、前記確変領域開閉部材75が前記確変外れ領域78側へ変位して前記確変領域76が2回目の開放状態とされる。前記第2期間は、前記14ラウンドのラウンド状態の次のインターバル状態にはみ出して終了している。また、次の2200msの閉鎖期間は、前記確変領域開閉部材75が前記確変領域76側へ変位して前記確変領域76が閉鎖状態とされ、その後に80ms間、前記確変領域開閉部材75が前記確変外れ領域78側へ変位して前記確変領域76が開放状態とされ、その後に前記確変領域開閉部材75が前記確変領域76側へ変位して前記確変領域76が閉鎖状態とされるリトライが行われる。
なお、前記上大入賞口71の開放開始は、本実施例のように前記確変領域76の第2期間の開始直後の開放開始と同時、あるいは第2期間開始直後の開放開始から所定時間遅れて行うように構成する。
このように、前記上大入賞口71の開放状態と前記確変領域の開放状態を構成したことにより、ラウンド状態時に前記確変領域開閉部材75が閉鎖状態から2回目の開放状態(第2期間の開放状態)に変位する前に前記上大入賞口71に遊技球が入球して前記確変領域開閉部材75付近に到達または滞留していることがなくなり、前記確変領域76の開放時に前記確変領域開閉部材75が閉鎖状態から開放状態へ変位する際の球ガミや球詰まりを防止することが可能になる。
なお、前記リトライは、例え、前記確変領域開閉部材75によって球ガミが起きている場合でも、その球ガミを解消するために行われる。
また、図50の最下段における有効と無効のタイムチャートで示すように、前記確変領域76を通過した遊技球を前記確変領域スイッチ77が検出(検知)して特典遊技実行決定手段で確変有(特典遊技状態)と決定することを有効とする有効期間(特典遊技実行決定手段による決定を有効とする有効期間)と、無効とする無効期間(特典遊技実行決定手段による決定を無効とする無効期間)が設定されている。なお、前記リトライ期間は、遊技球が確変領域76を通過しても確変有りにならない無効期間に設定されている。
14ラウンドのラウンド状態終了後、インターバル状態となり、前記上大入賞口71がインターバル時間の2秒間閉鎖状態になり、その後15ラウンド目となる。
15ラウンド目では、前記下大入賞口81がラウンド状態となり、ラウンド時間の29.5秒間開放状態とされる。15ラウンドのラウンド状態終了後、インターバル状態となり、前記下大入賞口81がインターバル時間の2秒間閉鎖状態になる。インターバル時間経過後、16ラウンド目となる。
16ラウンド目では、前記上大入賞口71と前記確変領域76の開閉が前記14ラウンド目と同様に行われる。また、有効期間及び無効期間は、前記14ラウンド目と同様である。
なお、前記1〜16ラウンドにおける上大入賞口71及び下大入賞口81の前記ラウンド状態終了から前記インターバル状態中には、入賞を有効とする入賞有効期間が設定されている(入賞有効期間外は遊技球の入賞を検知した場合に入賞を無効とする入賞無効期間となっている)。
本実施例の第2特別遊技では、図49の下段に示すように、前記第1特別遊技の場合と同様、1〜16ラウンド中の14ラウンドと16ラウンドのみ前記上大入賞口71が作動(開放)して前記下大入賞口81は閉鎖状態で維持され、他の1〜13ラウンド及び15ラウンドでは前記下大入賞口81のみが作動(開放)して前記上大入賞口71は閉鎖状態で維持される。
1〜13ラウンドと15ラウンドにおける前記下大入賞口81の動作は、前記第1特別遊技の場合と同様に、29.5秒間(ラウンド時間)開放状態とされるラウンド状態と、2秒間(インターバル時間)閉鎖状態とされるインターバル状態が交互に繰り返される。
一方、前記第2特別遊技の場合の14ラウンドと16ラウンドにおける上大入賞口71の開閉動作は、前記第1特別遊技の場合と異なり、図50の中段に示すように、ラウンド状態の開始時点から80msの開放期間と2200msの閉鎖期間からなるラウンド状態の後、2秒間(インターバル時間)閉鎖状態のインターバル状態とされ、前記開放期間中に遊技球がほとんど入球できない入球可能性の低い構成となっている。
また、前記確変領域開閉板75は、前記第1特別遊技の場合の開閉動作と同様に作動する。なお、前記有効期間と無効期間は、ラウンド状態の最初の100msは無効期間、次の1000msは有効期間、その後は無効期間に設定されている。前記第2特別遊技の場合においても、1〜16ラウンドにおける前記上大入賞口71及び下大入賞口81の前記ラウンド状態終了から前記インターバル状態中には、入賞を有効とする入賞有効期間が設定されている。
なお、前記第1特別遊技及び第2特別遊技の場合の何れにおいても、前記上大入賞口71及び下大入賞口81は、開放後所定時間(前記ラウンド時間)経過することによる第1終了条件の成立によって、あるいは第1終了条件の成立前に所定数(本実施例では10球)入賞することによる第2終了条件の成立によって閉鎖され、インターバル状態になる。
リーチ乱数用カウンタは、前記大当たり乱数による当否判定結果が外れとなる場合において、リーチ状態を経るか否かを決めるリーチ有無決定用のものであり、‘0’〜‘126’の乱数からなる。本実施例におけるリーチ状態は、前記表示装置10で変動停止表示される左特別図柄、中特別図柄及び右特別図柄のうち、最後に停止表示される特別図柄(例えば中特別図柄)を除いて他の特別図柄(例えば左特別図柄と右特別図柄)が同一となる状態(最終停止図柄を除いて大当たりの特別図柄組合せと等しくなる状態であり、最終的に大当たりの特別図柄組合せとなる場合と外れの特別図柄組合せとなる場合が含まれる状態)をいう。このリーチ乱数用カウンタの乱数(リーチ乱数)は、遊技機1の電源投入時に、‘0’から始まり、後述の普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理ごとに1ずつ加算され、数値が‘126’に至ると、次に‘0’にされて再び前記加算を繰り返すようになっている。リーチ乱数は、前記第1始動入賞口41あるいは第2始動入賞口42への入賞に起因して取得され、当否判定結果が外れの場合に、取得リーチ乱数値が予め決定されているリーチ成立数値と対比されてリーチ有無が判断される。本実施例ではリーチ成立数値は、‘5’〜‘15’に設定されている。
特別図柄データ乱数用カウンタは、前記大当たり乱数による当否判定結果が外れとなる場合において、前記表示装置10に停止表示する外れの特別図柄組合せの決定に用いられるものであり、前記表示装置10に停止表示する左特別図柄を決定する特別図柄データ1の乱数用カウンタと、中特別図柄を決定する特別図柄データ2の乱数用カウンタと、右特別図柄を決定する特別図柄データ3の乱数用カウンタとより構成され、各特別図柄データ乱数用カウンタは、‘0’〜‘11’の乱数からなる。
前記特別図柄データ1の乱数は、電源投入時に、‘0’から始まって後述の普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理ごとに ‘1’ずつ加算され、‘11’に至ると、次に‘0’に書き換えられて再び前記加算が繰り返される。また、前記特別図柄データ2の乱数は、電源投入時に‘0’から始まって、前記特別図柄データ1の乱数が‘0’に書き換えられる際に‘1’ずつ加算され、‘11’に至ると、次に‘0’に書き換えられて再び前記加算が繰り返される。さらに、前記特別図柄データ3の乱数は、電源投入時あるいはリセット処理後に‘0’から始まって、前記特別図柄データ2の乱数が‘0’に書き換えられる際に‘1’ずつ加算され、‘11’に至ると、次に‘0’に書き換えられて再び前記加算が繰り返される。これによって、特別図柄データ1〜3の乱数範囲が同一であっても、当該特別図柄データ1〜3の乱数が同期(同一の組合せで加算)するのを避けることができる。
前記特別図柄データ1〜3の各乱数は‘0’の場合には『0』、‘1’の場合には『1』、‘2’の場合には『2』というように、当否判定結果の外れ時に前記表示装置10に停止表示される左特別図柄、中特別図柄、右特別図柄からなる識別情報が割り当てられている。前記特別図柄データ1〜3の乱数は、前記第1始動入賞口41又は第2始動入賞口42への入賞に起因して取得され、取得した特別図柄データ1〜3の乱数値の組合せによって、外れ時に前記表示装置10に表示される左特別図柄、中特別図柄、右特別図柄からなる識別情報が定まる。
変動態様乱数用カウンタは、前記表示装置10における特別図柄の変動中に表示装置10で表示する変動態様を変動態様テーブルから選択する際に用いられるものであり、‘0’〜‘198’の変動態様乱数を備える。選択される変動態様には、特別図柄の変動表示態様が、特別図柄の変動時間と共に設定されている。変動態様乱数は、遊技機1の電源投入時に、‘0’から始まり、後述の普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理ごとに1ずつ加算され、数値が‘198’に至ると、次に‘0’に戻って再び前記加算を繰り返すようになっている。前記変動態様乱数は、前記第1始動入賞口41あるいは第2始動入賞口42への入賞に起因して取得される。
変動態様テーブルは複数設けられている。各変動態様テーブルは、前記表示装置10に表示する特別図柄の変動態様の複数で構成されており、前記主制御基板200のROMに記憶されている。前記変動態様テーブルの選択は、本実施例では、当否判定結果が当たりか外れか、確変(特典遊技)の有無、及びリーチ有無に応じて行われる。また、選択された変動態様テーブルからの変動態様の選択は、取得した変動態様乱数値に基づいて複数の変動態様から1つの変動態様が選択される。なお、変動態様テーブル内の各変動態様には変動態様乱数値が割り当てられており、取得した変動態様乱数値と対応する変動態様が選択されるように構成されている。
なお、取得された大当たり乱数値、大当たり図柄乱数値、特別図柄データ乱数値、リーチ乱数値、変動態様乱数値については、それぞれ最大4個、前記主制御基板200のRAMにおける該当領域に前記特別図柄保留球数と対応させて格納され、順次使用される。
普通図柄乱数用カウンタは、普通図柄当たりを判定するもので、‘0’〜‘299’の普通図柄乱数を有し、遊技機1の電源投入時に、‘0’から始まって後述の普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理ごとに ‘1’ずつ加算され、‘299’に至ると、次に‘0’に書き換えられて再び前記加算が繰り返される。この普通図柄乱数は、前記普通図柄変動開始用ゲート55を通過した遊技球を前記普通図柄変動開始スイッチで検出するごとに取得され、最大4個まで前記主制御基板200のRAMの普通図柄乱数値記憶領域に格納される。前記普通図柄変動開始用ゲート55を遊技球が通過することに起因して取得された普通図柄乱数の値が、低確率(通常遊技)状態時には普通図柄当たり成立数値として設定されている‘5’(1/300の確率)と一致すれば普通図柄当たりとなり、一方、確変(高確率遊技)状態時には普通図柄当たり成立数値として設定されている‘0’〜‘59’(1/5)の確率)と一致すれば普通図柄当たりとなる。普通図柄当たりの場合には『○』を普通図柄表示装置50に表示し、前記第2始動入賞口42を前記確変状態中か否かに対応した開放回数及び開放時間開放し、一方、取得した普通図柄乱数値が普通図柄当たり成立数値と一致しない場合には、普通図柄外れとなって『×』を普通図柄表示装置50に表示し、前記第2始動入賞口42を入賞の困難な状態のままとする。
前記遊技機1の遊技について説明する。前記遊技機1では、遊技領域6へ向けて発射装置64により発射された遊技球が、前記種々の入賞口に入賞すると入賞口に応じた所定数の遊技球が賞球として前記払出装置281から上側球受け皿36に払い出される。また、前記普通図柄変動開始用ゲート55を遊技球が通過すると、普通図柄保留球数が4未満であれば、普通図柄保留球数を1加算して普通図柄乱数値が取得され、前記主制御基板200のRAMに、最大4となるまで記憶される。そして、前記主制御基板200のRAMに記憶されている普通図柄保留球数が1以上であれば、記憶されている普通図柄乱数値に基づいて普通図柄当たりの判定が行われると共に、前記普通図柄表示装置50で普通図柄が変動を開始し、所定時間変動後に停止する。その際、普通図柄当たりの判定結果が当たりの場合には、当たり普通図柄、この例では『○』で停止し、前記第2始動入賞口42の開閉部材43が背面の始動入賞口用ソレノイドによって入賞困難な閉状態(通常状態)から入賞可能な開状態に変化する。前記第2始動入賞口42に遊技球が入賞すると、所定数の遊技球が賞球として払い出される。なお、主制御基板200のRAMに記憶されている普通図柄保留球数が0の場合には、その後に前記普通図柄変動開始用ゲート55を遊技球が通過して、前記主制御基板200のRAMに記憶されている普通図柄保留球数が1以上となるまで、普通図柄の変動表示が行われない。
また、前記第1始動入賞口41あるいは第2始動入賞口42に遊技球が入賞すると、特別図柄保留球数が4未満であれば、特別図柄保留球数を1加算して、大当たり乱数値、大当たり図柄乱数値、特別図柄データ乱数値、リーチ乱数値、変動態様乱数値等の乱数値を取得し、前記主制御基板200のRAMに、最大4となるまで記憶される。そして、前記主制御基板200のRAMに記憶されている特別図柄保留球数が1以上であれば、記憶されている大当たり乱数値に基づいて大当たりの当否判定が行われると共に、当否判定結果、リーチ有無判定結果、及び変動態様乱数値に基づいて変動態様テーブルから前記表示装置10に表示する特別図柄の変動態様が選択される。そして選択された変動態様に基づいて前記表示装置10で特別図柄が変動開始すると共に、設定されている背景が表示装置10に表示される。なお、主制御基板200のRAMに記憶されている特別図柄保留球数が0の場合には、その後に前記第1始動入賞口41あるいは第2始動入賞口42に遊技球が入賞して、前記主制御基板200のRAMに記憶されている特別図柄保留球数が1以上となるまで、前記当否判定及び特別図柄の変動表示が行われない。
選択された変動態様に設定されている変動時間の経過(変動時間の終了)により、前記表示装置10で特別図柄が停止表示される。当否判定結果が外れの場合には前記表示装置10に左特別図柄、中特別図柄、右特別図柄が外れ図柄組み合わせ(ぞろ目以外の状態)で停止し、特別遊技(大当たり遊技)に移行することがない。
一方、前記当否判定結果が大当たりの場合には、前記表示装置10に左特別図柄、中特別図柄、右特別図柄が大当たり図柄組み合わせ(本実施例ではぞろ目)で停止し、特別遊技(大当たり遊技)に移行する。その際、前記停止特別図柄が奇数のぞろ目の場合には、前記特別遊技(大当たり遊技)の動作が前記第1特別遊技(ロング)となり、一方、前記停止特別図柄が偶数のぞろ目の場合には、前記特別遊技(大当たり遊技)の動作が前記第2特別遊技(ショート)となる。
第1特別遊技及び第2特別遊技の何れの場合においても、14ラウンド目と16ラウンド目の上大入賞口71のラウンド状態では、前記確変領域開閉板75の開放により、前記有効期間内に遊技球が前記確変領域76を通過したことが前記確変領域スイッチ77で検出(確認)されると、確変(特典遊技)が決定され、特別遊技(大当たり遊技)終了後の遊技状態が通常遊技状態よりも遊技者に有利な確変状態(特典遊技状態)に設定される。一方、遊技球が前記確変領域76を通過しないと、特別遊技(大当たり遊技)の終了後の遊技状態が通常遊技状態(低確率状態)に設定される。
また、前記第1特別遊技及び第2特別遊技の何れの場合においても、14ラウンド目及び16ラウンド目における前記第1期間の最初の閉鎖期間内に、遊技球が前記確変領域76を通過したことが前記確変領域スイッチ77で検出(検知)されると、前記スピーカ38あるいはランプ装置35又は表示装置10等で、異常報知(エラー報知)が行われる。
さらに、本実施例では、前記上大入賞口71及び前記下大入賞口81の閉鎖後の入賞無効期間内に、大入賞口への入賞が検出(検知)されたり、前記上大入賞口71が開放していないときに確変領域76あるいは確変外れ領域78を遊技球が通過したことが検出(検知)されたり、前記下大入賞口81が開放中のときに、前記上大入賞口71の内部に位置する確変領域76又は確変外れ領域78を遊技球が通過したことが検知されたり、前記上大入賞口71の入賞数と確変領域76及び確変外れ領域78通過球数が一致していなかったりすると、前記スピーカ38あるいはランプ装置35又は表示装置10等で、異常報知(エラー報知)が行われる。
前記第1特別遊技及び第2特別遊技の何れの特別遊技(大当たり遊技)においても、前記開放中の大入賞口(上大入賞口71又は前記下大入賞口81)に遊技球が入賞すると遊技球が賞球として払い出される。また、ラウンド時間が残っている(第1終了条件未成立)状態であっても、開放中の大入賞口(上大入賞口71又は前記下大入賞口81)に遊技球が10球入賞(入球)した(第2終了条件成立)時点でそのラウンド状態が終了し、次のインターバル時間に移る。
以下に遊技機1における制御処理を説明する。前記主制御基板200の制御回路に設けられる主なフラグとして、本実施例では大当たりフラグ、確変有効フラグ、報知無効フラグ、電源断フラグ等が挙げられる。これらのフラグは、初期設定時には全てOFFにされる。
前記主制御基板200では、前記ROMに記憶されている制御プログラム(主制御手順)に従い前記CPUがメイン処理Mを行う。図7はメイン処理Mのフローチャートである。
メイン処理Mでは、CPU等の初期設定処理(S10)、割り込み禁止処理(S20)、普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S30)、割り込み許可処理(S40)が行われ、最終処理においてループ処理が行われている間に4ms毎に割り込み処理(S100)が実行される。
CPU等の初期設定処理(S10)では、スタックの設定、割り込み時間の設定、CPUの設定、SIO、PIO、CTCの設定等が行われる。メイン処理Mは繰り返し行われるが、CPU等の初期設定処理(S10)については、電源投入時のみに必要な初期制御手順であり、最初の1巡目のみに実行され、その後は実行されないが、周知であるので詳細は省略する。
割り込み禁止処理(S20)では、4msecごとに割り込み処理(S100)が入ってきても、割り込み許可となるまで、割り込みを禁止する。普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S30)では、種々の乱数が普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S30)ごとに加算され、前記のように各乱数の設定上限値に至ると次に最低値に戻って再び加算が行われる。更新された乱数は前記主制御基板200のRAMに記憶される。割り込み許可処理(S40)では、4msecごとに入ってくる割り込み処理(S100)に対して許可をする。
割り込み処理(S100)では、図8に示すように、コマンド処理(S110)、普通図柄・特別図柄乱数更新処理(S120)、セキュリティ制御処理(S130)、始動入賞口スイッチ検出処理(S140)、普通動作処理(S150)、特別動作処理(S160)、保留球数処理(S170)、電源断監視処理(S180)、その他の処理(S190)が順に行われる。
コマンド処理(S110)では、各処理で出力バッファに格納されたコマンド(指令信号)の各制御基板への送信、遊技機1に取り付けられている各種センサ(スイッチ)が検知した場合の信号入力が行われる。
普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S120)では、前記メイン処理Mにおけるループ処理内で行われている普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S30)と同様の処理が行われる。
セキュリティ制御処理(S130)では、異常状態を検出する処理が行われ、図9に示すように、下大入賞口異常判定処理(S130−1)、上大入賞口異常判定処理(S130−2)、確変領域異常通過判定処理(S130−3)、上大入賞口検出無し時異常判定処理(S130−4)、下大入賞口検出時異常判定処理(S130−5)、その他異常制御処理(S130−6)が順次行われる。
下大入賞口異常判定処理(S130−1)では、図10に示すように、まず前記下大入賞口81閉鎖後の有効期間(入賞有効期間)中か否か判断され(S130−1−1)、有効期間中であれば、前記下大入賞口異常判定処理(S130−1)が終了する。有効期間中でない場合、すなわち無効期間中の場合には、前記下大入賞口81が作動中(開放状態中)か否か判断され(S130−1−2)、作動中であれば前記下大入賞口異常判定処理(S130−1)が終了する。一方、前記下大入賞口81が作動中でなければ、前記下大入賞口スイッチによる遊技球の検出(入賞の検出)有無が判断され(S130−1−3)、検出がなければ、前記下大入賞口異常判定処理(S130−1)が終了する。一方、前記下大入賞口スイッチによる遊技球の検出(入賞の検出)があれば、その検出が異常であることを前記スピーカ38等で報知するための下大入賞口エラーコマンドを出力バッファに格納し(S130−1−4)、前記下大入賞口異常判定処理(S130−1)が終了する。なお、前記下大入賞口異常判定処理(S130−1)は、下大入賞口(可変入賞装置)81の入賞異常報知手段及び異常制御手段に相当する。
上大入賞口異常判定処理(S130−2)では、図11に示すように、まず前記上大入賞口71の閉鎖後の有効期間(入賞有効期間)中か否か判断され(S130−2−1)、有効期間中であれば、前記上大入賞口異常判定処理(S130−2)が終了する。一方、有効期間中でない場合、すなわち無効期間の場合には、前記上大入賞口71が作動中(開放状態中)か否か判断され(S130−2−2)、作動中であれば、前記上大入賞口異常判定処理(S130−2)が終了する。一方、作動中でなければ、前記上大入賞口スイッチ74による遊技球の検出(入賞の検出)有無が判断され(S130−2−3)、検出がなければ、前記上大入賞口異常判定処理(S130−2)が終了する。一方、前記上大入賞口スイッチ74による遊技球の検出(入賞の検出)があれば、その検出が異常であることを前記スピーカ38等で報知するための上大入賞口エラーコマンドを出力バッファに格納し(130−2−4)、前記上大入賞口異常判定処理(S130−2)が終了する。なお、前記上大入賞口異常判定処理(S130−2)は、入賞異常報知手段及び異常制御手段に相当する。
確変領域異常通過判定処理(S130−3)では、図12に示すように、まず確変有効フラグがON(成立)か否か判断される(S130−3−1)。確変有効フラグがON(成立)は有効期間であることを示し、一方、確変有効フラグがOFFの場合には無効期間であることを示す。前記S130−3−1で確変有効フラグがON(有効期間)と判断された場合、前記確変領域異常通過判定処理(S130−3)が終了する。一方、前記確変有効フラグがOFF(無効期間)の場合には、報知無効フラグがONか否か判断される(S130−3−2)。報知無効フラグがON(成立)の場合には報知無しを示し、一方、報知無効フラグがOFF(成立していない)場合には報知有りを示す。
前記S1303−3−2で報知無効フラグがON(報知無し)と判断されると、前記確変領域異常通過判定処理(S130−3−1)が終了する。一方、前記報知無効フラグがOFF(報知有り)と判断されると、前記確変領域スイッチ77で遊技球が検出されたか否か判断され(S130−3−3)、検出されていない場合、前記確変領域異常通過判定処理(S130−3)が終了する。一方、前記確変領域スイッチ77で遊技球が検出された場合には、その検出が異常であることを前記スピーカ38等で報知するための確変領域エラーコマンドを出力バッファに格納し(S130−3−4)、前記確変領域異常通過判定処理(S130−3)が終了する。すなわち、遊技球が前記確変領域76を通過しても確変状態(特典付与状態)とならない期間(無効期間)で、且つエラー報知(異常報知)が可能な期間(確変領域に関する第一期間の最初の閉鎖期間)のときに、前記確変領域スイッチ77で遊技球が検出された場合はエラー報知(異常報知)を行う。前記確変領域異常通過判定処理(S130−3)は、異常制御手段に相当する。
上大入賞口検出無し時異常判定処理(S130−4)では、図13に示すように、まず前記上大入賞口スイッチ74による遊技球の検出有無が判断され(S130−4−1)、検出があれば前記上大入賞口検出無し時異常判定処理(S13−4)が終了する。一方、前記上大入賞口スイッチ74により遊技球が検出されていない場合、タイマ残の有無が判断される(S130−4−2)。前記タイマは前記上大入賞口71における開放時間の残りを計測するものであり、開放時間の残りが無くなるとタイマ残が0になる。タイマ残がある場合、すなわち前記上大入賞口71が開放中の場合には、前記上大入賞口検出無し時異常判定処理(S130−4)が終了する。一方、タイマ残が無い場合、すなわち前記上大入賞口71の開放が終了した閉鎖中の場合には、前記確変領域スイッチ77による遊技球の検出有無が判断され(S130−4−3)、検出された場合、その検出が異常であることを前記スピーカ38等で報知するための上大入賞口検出無し時エラーコマンドを出力バッファに格納し(S130−4−5)、その後に前記上大入賞口検出無し時異常判定処理が終了する(S130−4)。
一方、前記S130−4−3で確変領域スイッチ77による遊技球の検出が無いと判断された場合、次に前記確変外れ領域スイッチ79による遊技球の検出有無が判断される(S130−4−4)。前記確変外れ領域スイッチ79による遊技球の検出が無い場合、前記上大入賞口検出無し時異常判定処理(S130−4)が終了する。一方、前記確変外れ領域スイッチ79による遊技球の検出があった場合、その検出が異常であることを前記スピーカ38等で報知するための上大入賞口検出無し時エラーコマンドを出力バッファに格納する(S130−4−5)。その後に前記上大入賞口検出無し時異常判定処理(S130−4)は終了する。
下大入賞口検出時異常判定処理(S130−5)では、図14に示すように、まず前記下大入賞口81が作動中(開放中)か否か判断され(S130−5−1)、作動中でない(閉鎖中)の場合、前記下大入賞口検出時異常判定処理(S130−5)が終了する。前記下大入賞口81が作動中(開放中)であれば、前記下大入賞口スイッチによる遊技球の検出有無が判断され(S130−5−2)、検出がなければ、前記下大入賞口検出時異常判定処理(S130−5)が終了する。
一方、前記S130−5−2で下大入賞口スイッチにより遊技球が検出されたと判断された場合、次に前記確変領域スイッチ77による遊技球の検出有無が判断され(S130−5−3)、前記確変領域スイッチ77による検出がある場合、その検出が異常であることを報知するための下大入賞口検出時エラーコマンドを出力バッファに格納し(S130−5−5)、前記下大入賞口検出時異常判定処理(S130−5)が終了する。一方、前記確変領域スイッチ77による遊技球の検出がない場合、次に前記確変外れ領域スイッチ79による遊技球の検出有無が判断され(S130−5−4)、前記確変外れ領域スイッチ79による検出がなければ、前記下大入賞口検出時異常判定処理(S130−5)が終了する。一方、前記確変外れ領域スイッチ79により遊技球が検出された場合、その検出が異常であることを報知するための下大入賞口検出時エラーコマンドを出力バッファに格納し(S130−5−5)、前記下大入賞口検出時異常判定処理(S130−5)が終了する。
その他異常制御処理(S130−6)では、異常処理に必要なその他の処理が行われるが、本発明の特徴に直接関係しないため、詳細な説明を省略する。
始動入賞口スイッチ検出処理(S140)では、図15に示すように、まず前記普通図柄変動開始用ゲート55を遊技球が通過したか否か判断され(S140−1)、遊技球が前記普通図柄開始用ゲート55を通過していればゲート通過処理(S140−2)を行い、普通図柄開始用ゲート55を遊技球が通過していなければ、ゲート通過処理(S140−2)をジャンプして次の処理S140−3が行われる。
ゲート通過処理(S140−2)では、図16に示すように、普通図柄保留球数が4以上か判断され(S140−2−1)、4以上であればこのゲート通過処理(S140−2)を終了する。一方、4未満であれば、普通図柄保留球数に1加算され(S140−2−2)、普通図柄乱数値が取得され(S140−2−3)、このゲート通過処理(S140−2)が終了し、次の処理S140−3が行われる。
S140−3では、前記第1始動入賞口41あるいは第2始動入賞口42に遊技球が入賞したか否か判断され、入賞していない場合にはこの始動入賞口スイッチ検出処理(S140)が終了し、一方、前記第1始動入賞口41あるいは第2始動入賞口42に入賞している場合には、次に前記主制御基板200のRAMに記憶されている前記特別図柄保留球数が設定数の4以上か確認される(S140−4)。前記特別図柄保留球数が4以上であれば、この始動入賞口スイッチ検出処理(S140)を終了し、一方、4未満であれば、前記特別図柄保留球数に前記始動入賞口スイッチで検出された遊技球検出数1が加算される(S140−5)。続いて、特別図柄関係乱数取得処理(S140−6)が行われ、その後にこの始動入賞口スイッチ検出処理(S140)が終了する。前記特別図柄関係乱数取得処理(S140−6)では、前記RAMに記憶されている特別図柄関係の更新乱数が取得され、現在の特別図柄保留球数と対応するRAMアドレスに取得乱数がセーブ(記憶)される。ここで取得される乱数値は、例えば大当たり乱数値、大当たり図柄乱数値、特別図柄データ乱数値、リーチ乱数値、変動態様乱数値である。なお、現在の特別図柄保留球数と対応するRAMアドレスに取得乱数値がセーブされるとは、例えば現在の特別図柄保留球数が1の場合には特別図柄保留球数1と対応するRAMアドレスに取得乱数値がセーブされ、特別図柄保留球数が2の場合には特別図柄保留球数2と対応するRAMアドレスに取得乱数値がセーブされることを意味する。
前記始動入賞口スイッチ検出処理(S140)に次いで、普通動作処理(S150)が行われる。
普通動作処理(S150)では、図17に示すように、まず前記第2始動入賞口42の開閉部材43が開放中か確認される(S150−1)。前記第2始動入賞口42が閉鎖中であれば、普通図柄保留球数が0か確認され(S150−2)、0であればこの普通動作処理(S150)が終了する。一方、普通図柄保留球数が0では無い場合、前記始動入賞口スイッチ検出処理(S140)のゲート通過処理(S140−2)で取得されて主制御基板200のRAMに記憶されている取得普通図柄乱数値が読み出され(S150−3)、現在確変中(確変フラグF2がON(F2=1))か確認される(S150−4)。確変中ではない場合、前記取得普通図柄乱数値が低確率状態中の普通図柄当たり成立数値と対比されて両者が一致するか確認され、一致する場合には低確率状態での普通図柄当たりとなり、一致しない場合には外れと判断される(S150−5)。外れの場合には、この普通動作処理(S150)が終了し、一方、普通図柄当たりの場合には、第2始動入賞口42を開放時間1秒、開放回数1回で開放する開閉部材開放処理1が行われ(S150−6)、その後にこの普通動作処理(S150)が終了する。それに対して、S150−4で確変中と判断されると、前記取得普通図柄乱数値が高確率状態中の普通図柄たり成立数値と対比されて両者が一致するか確認され、一致する場合には高確率状態での普通図柄当たりとなり、一致しない場合には外れと判断される(S150−7)。外れの場合には、この普通動作処理(S150)が終了し、一方、普通図柄当たりの場合には、第2始動入賞口42の開閉部材43を開放時間2秒、開放回数3回で開放する開閉部材開放処理2が行われ(S150−8)、その後にこの普通動作処理(S150)が終了する。
また、S150−1で前記第2始動入賞口42の開閉部材43が開放中と判断されると、第2始動入賞口42の開閉部材43の開放時間が経過(終了)したか確認され(S150−9)、開放時間が経過していない場合には、この普通動作処理(S150)が終了し、一方、開放時間が経過した場合には、第2始動入賞口42の開閉部材43を閉鎖する処理が行われ(S150−10)、その後にこの普通動作処理(S150)が終了する。
特別動作処理(S160)では、図18に示すように、まず上大入賞口内処理(S160−1)が行われ、その後、特別動作ステータスが0〜6の何れであるか判断され(S160−2)、特別動作ステータスが0の場合には特別図柄待機処理(S160−3)が行われ、特別動作ステータスが1の場合には特別図柄変動処理(S160−4)が行われ、特別動作ステータスが2の場合には特別図柄確定処理(S160−5)が行われ、特別動作ステータスが3の場合には大当たり開始処理(S160−6)が行われ、特別動作ステータスが4の場合には大入賞口開放処理(S160−7)が行われ、特別動作ステータスが5の場合には大入賞口閉鎖1処理(S160−8)が行われ、特別動作ステータスが6の場合には大当たり終了処理(S160−9)が行われる。なお、前記特別動作ステータス3の場合の大当たり開始処理(S160−6)、特別動作ステータス4の場合の大入賞口開放処理(S160−7)、特別動作ステータス5の場合の大入賞口閉鎖1処理(S160−8)、特別動作ステータス6の場合の大当たり終了処理(S160−9)は、特別遊技実行手段の処理に相当する。
上大入賞口内処理(S160−1)では、前記確変領域76に対する動作設定や確変領域76への遊技球通過状況に応じて特別遊技(大当たり遊技)終了後の遊技状態を設定する処理が、特別ステータスの値に関係なく割り込み処理の実行毎に行われる。また、前記上大入賞口内処理(S160−1)の処理中に後述の確変ソレノイド動作処理(S160−1−2)によって確変領域76に対する動作設定が行われる。
前記上大入賞口内処理(S160−1)では、図19に示すように、まず前記上大入賞口71が作動中(開放中)か判断され(S160−1−1)、作動中でなければ、前記確変領域76に遊技球が通過しないため、前記上大入賞口内処理(S160−1)が終了する。一方、前記上大入賞口71が作動中(開放中)の場合には、前記確変領域76の動作設定のために確変領域ソレノイド動作処理(S160−1−2)が行われ、次に、前記上大入賞口スイッチ74が遊技球を検知(検出)したか否か判断される(S160−1−3)。遊技球を検知した場合、上大入賞口内球数カウンタの値を1加算して上大入賞口71への入賞球数を記憶し(S160−1−4)、その後、前記確変外れ領域スイッチ79が遊技球を検知したか否か判断される(S160−1−5)。一方、S160−1−3で上大入賞口スイッチ74が遊技球を検知しなかった場合、前記上大入賞口内球数カウンタの値を加算する処理(S160−1−4)をジャンプし、前記確変外れ領域スイッチ79による遊技球検知判断(S160−1−5)へ移行する。S160−1−5で前記確変外れ領域スイッチ79が遊技球を検知したと判断された場合、前記上入賞口内球数カウンタが0か否か判断される(S160−1−6)。前記上入賞口内球数カウンタが0の場合、前記上大入賞口スイッチ74で遊技球が検知されていない(すなわち入賞していない)にもかかわらず前記上大入賞口71内の前記確変外れ領域79を遊技球が通過したことになり、不正行為による異常通過あるいは上大入賞口スイッチ74の故障などの虞があるため、次のステップに進まないように、前記上大入賞口内処理(S160−1)が終了する。
一方、前記S160−1−6で前記上入賞口内球数カウンタが0ではないと判断された場合、すなわち前記上大入賞口71に入賞している場合には正常と判断して、前記上大入賞口内球数カウンタの値を1減算する(S160−1−7)。このステップにより、遊技球の検出が正常の場合は、上大入賞口内球数カウンタの値は常に0となる。次に前記確変領域スイッチ77により遊技球を検知したか否かの判断が行われる(160−1−8)。また、前記S160−1−5で前記確変外れ領域スイッチ79により遊技球が検知されていないと判断された場合は、前記S160−1−6及びS160−1−7の処理をジャンプし、前記確変領域スイッチ77により遊技球を検知したか否かの判断が行われる(S160−1−8)。前記確変領域スイッチ77により遊技球が検知されなかった場合、前記上大入賞口71内に遊技球が確認されないことになるため、前記上大入賞口内処理(S160−1)が終了する。
前記S160−1−8において前記確変領域スイッチ77により遊技球を検知したと判断された場合は、次に前記上大入賞口内球数カウンタの値が0か否か判断される(S160−1−9)。前記上大入賞口内球数カウンタが0の場合、上大入賞口71への入賞が無いにもかかわらず前記確変領域スイッチ77により遊技球が検知されたことにより、不正行為による異常通過あるいは上大入賞口スイッチ74の故障などの虞があるため、次のステップに進まないように前記上大入賞口内処理(S160−1)を終了させる。一方、前記S160−1−9で上大入賞口内球数カウンタの値が0ではないと判断された場合、前記上大入賞口内球数カウンタの値を1減算し(S160−1−10)、次に確変領域有効フラグがON(有効期間)か否か判断される(S160−1−11)。確変領域有効フラグがONではない、すなわちOFF(無効期間)の場合、前記上大入賞口内処理(S160−1)が終了し、一方、確変領域有効フラグがON(有効期間)の場合は、確変領域通過フラグがONにセットされ(S160−1−12)、その後に前記上大入賞口内処理(S160−1)が終了する。前記S160−1−2−8の処理は特典遊技付与決定手段に相当する。
前記S160−1−1で上大入賞口71が作動中と判断された場合に行われる前記確変領域ソレノイド動作処理(S160−1−2)では、前記確変領域開閉部材75の動作設定が行われる。すなわち、本実施例では、前記上大入賞口71の1回のラウンド中に遊技球が前記確変領域76を通過可能な開放状態(ON)と、通過困難な閉鎖状態(OFF)とに切り替わるように前記確変領域開閉部材75が動作するため、前記確変領域76に対する個々の動作内容について予め定められており、その動作内容に従って確変領域ソレノイド動作処理(S160−1−2)で動作設定を行う。
図48の表1には、前記確変領域76に対する動作内容が割り当てられた確変領域動作カウンタの内容を示す。確変領域動作カウンタの値0〜5には、実行時間、確変領域ソレノイドのONとOFF、通過の有効と無効、報知の有無が設定されている。実行時間は各状態を維持する動作時間、確変領域ソレノイドのONは前記確変領域開閉部材75による確変領域46の開放、OFFは前記確変領域開閉部材75による確変領域76の閉鎖を表す。また、通過の無効は遊技球が確変領域76を通過しても確変状態(特典遊技状態)としない、すなわち確変状態の決定を無効とする確変領域の無効期間であり、一方、通過の有効は遊技球が確変領域76を通過した場合に確変状態(特典遊技状態)とする、すなわち確変状態の決定を有効とする確変領域の有効期間を表す。また、報知の有効はエラー報知(異常報知)を行うことを表し、一方、報知の無効はエラー報知(異常報知)を行わないことを表す。
前記確変領域ソレノイド動作処理(S160−1−2)では、図20に示すように、まず前記確変領域動作カウンタの値0〜5における現在の値がロードされ(S160−1−2−1)、現在の確変領域動作カウンタの値が4以上か判断される(S160−1−2−2)。4以上の場合、前記確変領域ソレノイド動作処理(S160−1−2)が終了する。一方、現在の確変領域動作カウンタの値が4未満の場合には、タイマ残の有無が判断される(S160−1−2−3)。ここで判断されるタイマ残は、現在の確変領域動作カウンタの値に設定されている動作の実行時間における残り時間である。タイマ残がある場合、すなわち動作の実行時間に残りがある場合、残り時間を経過させるために前記確変領域ソレノイド動作処理(S160−1−2)が終了する。
前記S160−1−2−3でタイマ残が無い、すなわち動作の実行時間が経過したと判断された場合、現在の確変領域動作カウンタの値に1加算し(S160−1−2−4)、加算後の確変領域動作カウンタの値(すなわち次の確変領域動作カウンタの値)がロードされる(S160−1−2−5)。ロードされた確変領域動作カウンタの値に設定されている動作の実行時間が、確変領域有効期間か確認され(S160−1−2−6)、有効期間であれば確変領域有効フラグがONにセットされ(S160−1−2−7)、エラー報知有無が確認される(S160−1−2−8)。一方、前記S160−1−2−6で確変領域有効期間とは異なる、すなわち確変領域無効期間と判断されると、前記確変領域有効フラグのセット(S160−1−2−7)をジャンプしてエラー報知有無が確認される(S160−1−2−8)。S160−12−8でエラー報知無しと判断されると報知無効フラグがONにセットされ(S160−1−2−9)、その後に前記確変領域ソレノイド動作処理(S160−1−2)が終了する。一方、前記S160−1−2−8でエラー報知無しではない(エラー報知有り)と判断されると報知無効フラグがONにされることなく前記確変領域ソレノイド動作処理(S160−1−2)が終了する。
なお、本実施例では、確変領域動作カウンタ4、5は、ラウンド時間及びインターバル時間が経過しても上大入賞口71の入球数と確変領域76及び上大入賞口用排出口78の通過球数が一致していない異常時にのみ設定されるため、確変領域動作カウンタ4が設定された時点でエラー報知(異常報知)を行うように構成している。
特別動作ステータスが0の場合に実行される特別図柄待機処理(S160−3)では、図21に示すように、前記特別図柄保留球数が0か否か判断され(S160−3−1)、特別図柄保留球数が0の場合には前記表示装置10が特別図柄の変動中ではない待機画面(待ち受け画面)中か否か判断され(S160−3−8)、待機画面(待ち受け画面)中であれば、この特別図柄待機処理(S160−3)が終了し、一方、待機画面(待ち受け画面)中ではない場合には前記表示装置10を待機画面(待ち受け画面)にする設定処理が行われ(S160−3−9)、その後にこの特別図柄待機処理(S160−3)が終了する。
それに対して前記S160−3−1で特別図柄保留球数が0ではないと判断された場合には、特別図柄大当たり判定処理(S160−3−2)、特別図柄選択処理(S160−3−3)、特別図柄変動態様選択処理(S160−3−4)、特別図柄乱数シフト処理(S160−3−5)、特別図柄変動開始設定処理(S160−3−6)、特別動作ステータスを1にセットする処理(S160−3−7)がこの順序で行われる。
特別図柄大当たり判定処理(S160−3−2)では、遊技の当否判定を行う当否判定手段(遊技の当否判定手段)の処理が行われる。特別図柄大当たり判定処理(S160−3−2)では、図22に示すように、まず、前記主制御基板200のRAMに記憶されている取得大当たり乱数値(保留取得大当たり乱数値)がロードされる(160−3−2−1)。続いて現在確変中(高確率遊技状態中)か否かが判断される(S160−3−2−2)。前記確変中か否かは、前記主制御基板200に設けられている確変フラグF2がON(F2=1、高確率遊技状態)かOFF(F2=0、通常遊技状態、低確率状態)かによって判断される。確変中ではない場合、通常遊技(低確率)状態時における大当たり成立数値と前記ロードされた大当たり乱数値が一致するか否かにより大当たりか否か判断され(S160−3−2−3)、一致しなければ大当たりではない外れと判断され、外れコマンドが出力バッファにセットされ(S160−3−2−4)、その後にこの特別図柄大当たり判定処理(S160−3−2)が終了する。
また、S160−3−2−3で低確率状態での大当たりと判断された場合、大当たりフラグF1がON(F1=1)にセットされ(S160−3−2−5)、次に取得されている大当たり図柄乱数値に基づいて大当たり動作が第1特別遊技の当たりか第2特別遊技の当たりか判断され、該当する大当たりコマンドが出力バッファにセットされ(S160−3−2−6)、その後にこの特別図柄大当たり判定処理(S160−3−2)が終了する。
また、S160−3−2−2で確変中と判断された場合には、次に高確率状態時における大当たり成立数値と前記ロードされた大当たり乱数値が一致するか否かにより大当たりか否か判断される(S160−3−2−7)。一致しなければ大当たりではない外れと判断され、外れコマンドが出力バッファにセットされ(S160−3−2−8)、その後にこの特別図柄大当たり判定処理(S160−3−2)が終了する。一方、S160−3−2−7で高確率状態での大当たりと判定された場合には、大当たりフラグF1がON(F1=1)にセットされ(S160−3−2−5)、次に取得されている大当たり図柄乱数値に基づいて大当たり動作が第1特別遊技の当たりか第2特別遊技の当たりか判断され、該当する大当たりコマンドが出力バッファにセットされ(S160−3−2−6)、その後にこの特別図柄大当たり判定処理(S160−3−2)が終了する。
前記特別図柄大当たり判定処理(S160−3−2)の次に、特別図柄選択処理(S160−3−3)が行われる。
特別図柄選択処理(S160−3−3)では、当否判定手段による判定結果が大当たりと外れの場合に前記表示装置10で停止表示する特別図柄(本実施例では特別図柄の数字の組み合わせ)が選択される。特別図柄選択処理(S160−3−3)においては、図23に示すように、大当たりフラグがON(大当たりフラグF1=1)か判断され(S160−3−3−1)、大当たりフラグON、すなわち大当たりであれば、前記大当たり図柄乱数値に基づく特別図柄が停止特別図柄としてセットされる(S160−3−3−2)。一方、大当たりフラグがON(大当たりフラグF1=1)ではない、すなわち外れの場合には、特別図柄データ乱数値(特別図柄データ1・特別図柄データ2・特別図柄データ3)を取得し(S160−3−3−3)、前記特別図柄データ1と特別図柄データ2と特別図柄データ3の乱数値が全て一致しているか判断され(S160−3−3−4)、一致している場合にはリーチ乱数値がリーチ成立数値と一致しているか判断される(S160−3−3−5)。リーチ乱数値がリーチ成立数値と一致している場合にはリーチ有りとなり、前記特別図柄データ1の乱数値に割り当てられている特別図柄が停止左特別図柄、特別図柄データ2の乱数値に1加算した乱数値に割り当てられている特別図柄が停止中特別図柄、特別図柄データ3の乱数値に割り当てられている特別図柄が停止右特別図柄にセットされる(S160−3−3−6)。一方、リーチ乱数値がリーチ成立数値と一致していない場合にはリーチ無しとなり、前記特別図柄データ1の乱数値に割り当てられている特別図柄が停止左特別図柄、特別図柄データ2の乱数値に割り当てられている特別図柄が停止中特別図柄、特別図柄データ3の乱数値に1加算した乱数値に割り当てられている特別図柄が停止右特別図柄にセットされる(S160−3−3−7)。
前記S160−3−3−4で特別図柄データ1と2と3の乱数値が一致していないと判断された場合には、特別図柄データ1と3の乱数値が一致しているか判断される(S160−3−3−8)。特別図柄データ1と3の乱数値が一致している場合には、リーチ乱数値がリーチ成立数値と一致しているか判断される(S160−3−3−9)。リーチ乱数値がリーチ成立数値と一致している場合にはリーチ有りとなり、前記特別図柄データ1の乱数値に割り当てられている特別図柄が停止左特別図柄、特別図柄データ2の乱数値に割り当てられている特別図柄が停止中特別図柄、特別図柄データ3の乱数値に割り当てられている特別図柄が停止右特別図柄にセットされる(S160−3−3−10)。一方、リーチ乱数値がリーチ成立数値と一致していない場合にはリーチ無しとなり、前記特別図柄データ1の乱数値に割り当てられている特別図柄が停止左特別図柄、特別図柄データ2の乱数値に割り当てられている特別図柄が停止中特別図柄、特別図柄データ3の乱数値に1加算した乱数値に割り当てられている特別図柄が停止右特別図柄にセットされる(S160−3−3−7)。
前記S160−3−3−8で特別図柄データ1と3の乱数値が一致していない、すなわち特別図柄データ1,2,3が全て異なると判断された場合には、リーチ乱数値がリーチ成立数値と一致しているか判断される(S160−3−3−11)。リーチ乱数値がリーチ成立数値と一致している場合にはリーチ有りとなり、前記特別図柄データ3の乱数値に割り当てられている特別図柄が停止左特別図柄と停止右特別図柄にセットされると共に、特別図柄データ3の乱数値に1加算した乱数値に割り当てられている特別図柄が停止中特別図柄にセットされる(S160−3−3−12)。一方、リーチ乱数値がリーチ成立数値と一致していない場合にはリーチ無しとなり、前記特別図柄データ1の乱数値に割り当てられている特別図柄が停止左特別図柄、特別図柄データ2の乱数値に割り当てられている特別図柄が停止中特別図柄、特別図柄データ3の乱数値に割り当てられている特別図柄が停止右特別図柄にセットされる(S160−3−3−10)。
前記特別図柄のセット後、その他の処理(S160−3−3−13)が実行され、その後にこの特別図柄選択処理(S160−3−3)が終了する。
前記特別図柄選択処理(S160−3−3)の次に特別図柄変動態様選択処理(S160−3−4)が行われる。
特別図柄変動態様選択処理(S160−3−4)では、特別図柄の変動態様が複数の変動態様テーブルから選択され、選択された変動態様のコマンドが出力バッファに格納される。複数の変動態様テーブルとして、本実施例では通常状態中当たり変動態様テーブル(変動態様テーブル1)、通常状態中リーチハズレ変動態様テーブル(変動態様テーブル3)、通常状態中ハズレ変動態様テーブル(変動態様テーブル4)、確変状態中当たり変動態様テーブル(変動態様テーブル2)、確変状態中リーチハズレ変動態様テーブル(変動態様テーブル5)、確変状態中ハズレ変動態様テーブル(変動態様テーブル6)が設けられている。また、各変動態様テーブルにはそれぞれ複数の変動態様が含まれ、各変動態様には変動態様乱数値が割り当てられている。
前記特別図柄変動態様選択処理(S160−3−4)では、図24及び図25に示すように、まず確変中(高確率状態、特典遊技状態中)か否か判断される(S160−3−4−1)。確変中ではない通常状態(低確率状態、通常遊技状態)の場合には、大当たりフラグがON(F1=1、大当たり)か否か判断される(S160−3−4−2)。大当たりフラグがON(F1=1、大当たり)の場合には、通常状態中当たり変動態様テーブル(変動態様テーブル1)に含まれる複数の変動態様から変動態様乱数値に基づいて通常状態当たりの変動態様1が選択される(S160−3−4−3)。
S160−3−4−2で大当たりフラグがOFF(F1=0、外れ)と判断された場合には、取得したリーチ乱数値がリーチ成立数値と一致するか判断され(S160−3−4−4)、リーチ乱数値がリーチ成立数値と一致する場合には、通常状態中リーチハズレ変動態様テーブル(変動態様テーブル3)に含まれる複数の変動態様から変動態様乱数値に基づいて通常状態リーチハズレの変動態様3が選択される(S160−3−4−5)。一方、リーチ乱数値がリーチ成立数値と一致しない場合には、通常状態中ハズレ変動態様テーブル(変動態様テーブル4)に含まれる複数の変動態様から変動態様乱数値に基づいて通常状態ハズレの変動態様4が選択される(S160−3−4−6)。
S160−3−4−1で確変中と判断されると、大当たりフラグがON(F1=1、大当たり)か否か判断され(S160−3−4−7)、大当たりフラグがON(F1=1、大当たり)の場合には、確変状態中当たり変動態様テーブル(変動態様テーブル2)に含まれる複数の変動態様から変動態様乱数値に基づいて確変状態当たりの変動態様2が選択される(S160−3−4−8)。S160−3−4−7で大当たりフラグがOFF(F1=0、外れ)と判断されると、取得したリーチ乱数値がリーチ成立数値と一致するか判断され(S160−3−4−9)、リーチ乱数値がリーチ成立数値と一致する場合には、確変状態中リーチハズレ変動態様テーブル(変動態様テーブル5)に含まれる複数の変動態様から変動態様乱数値に基づいて確変状態リーチハズレの変動態様5が選択される(S160−3−4−10)。一方、リーチ乱数値がリーチ成立数値と一致しない場合には、確変状態中ハズレ変動態様テーブル(変動態様テーブル6)に含まれる複数の変動態様から変動態様乱数値に基づいて確変状態ハズレの変動態様6が選択される(S160−3−4−11)。
前記のようにして変動態様が選択された後、選択された変動態様のコマンド(変動態様コマンド)が出力バッファに格納され(S160−3−4−12)、その他の処理が行われ(S160−3−4−13)、その後にこの特別図柄変動態様選択処理(S160−3−4)が終了する。
前記特別図柄変動態様選択処理(S160−3−4)の次に特別図柄乱数シフト処理(S160−3−5)が行われる。
特別図柄乱数シフト処理(S160−3−5)では、前記RAMの特別図柄保留球数のデータ記憶領域において、ロード(読み出し)順位一位のアドレスの記憶領域に記憶されていた特別図柄保留球数のデータが、先の処理によりロードされて空席となることに起因して、ロード順位が二位以降のアドレスに記憶されている特別図柄保留球数のデータについて、ロード順位を一つずつ繰り上げるアドレスのシフトが行われる。具体的には、図26に示すように、まず、前記主制御基板200のRAMに記憶されている前記特別図柄保留球数から1減算(例えば保留球数2のものは1にされ、3のものは2にされる等)され(S160−3−5−1)、次に各保留球数に対応するデータが各保留球数から1減算した保留球数のRAMアドレスにシフトされ(S160−3−5−2)、続いて最上位(ロード順位が最後、本実施例では4個目)の特別図柄保留球数に対応するRAMアドレスに0がセットされる(S160−3−5−3)。
前記特別図柄乱数シフト処理(S160−3−5)に次いで、特別図柄変動開始設定処理(S160−3−6)が行われる。
特別図柄変動開始設定処理(S160−3−6)では、図27に示すように、選択された変動態様の変動時間が設定され(S160−3−6−1)、次に特別図柄変動開始コマンドが出力バッファに格納され(S160−3−6−2)、その後に前記特別図柄変動開始設定処理(S160−3−6)が終了する。
前記特別図柄変動開始設定処理(S160−3−6)の次に、前記特別図柄待機処理(S160−3)では特別動作ステータスが1にセットされ(S160−3−7)、その後に特別図柄待機処理(S160−3)が終了する。
前記特別動作ステータスが1の場合に行われる特別図柄変動処理(S160−4)では、図28に示すように、まず特別図柄の変動時間終了、すなわち選択された変動態様の変動時間が終了したか否か判断され(S160−4−1)、変動時間が終了していなければこの特別図柄変動処理(S160−4)が終了する。一方、変動時間が終了していれば特別図柄変動停止コマンドがセットされ(S160−4−2)、続いて特別動作ステータスが2にセットされ(S160−4−3)、その後に特別図柄変動処理(S160−4)が終了する。
前記特別動作ステータスが2の場合に行われる特別図柄確定処理(S160−5)では、図29に示すように、まず大当たりか否か、すなわち大当たりフラグがON(F1=1)か否か判断される(S160−5−1)。大当たりフラグがON(F1=1)、すなわち大当たりの場合には、大当たり変動終了(特別図柄変動終了)後のデータ設定が行われる(S160−5−2)。大当たり変動終了(特別図柄変動終了)後のデータ設定としては、実行する特別遊技の設定、大入賞口の動作カウンタ設定、ラウンドカウンタのセット、大当たりオープニング時間の設定等がある。前記大当たり変動終了後のデータ設定(S160−5−2)が行われた後、大当たりオープニングコマンドが出力バッファに格納される(S160−5−3)。大当たりオープニングコマンドは、特別遊技開始時に前記表示装置10で大当たりオープニング画面を表示させるためのコマンドである。その後に特別動作ステータスが3にセットされ(S160−5−4)、この特別図柄確定処理(S160−5)が終了する。一方、S160−5−1で大当たりではないと判断されると、特別動作ステータスが0にセットされ(S160−5−5)、この特別図柄確定処理(S160−5)が終了する。
特別動作ステータスが3の場合に実行される大当たり開始処理(S160−6)では、図30に示すように、まずオープニング時間終了か判断され(S160−6−1)、オープニング時間終了では無い場合、この大当たり開始処理(S160−6)が終了する。一方、オープニング終了時間の場合には、ラウンド回数設定処理(S160−6−2)、大入賞口動作設定処理(S160−6−3)、特別動作ステータスを4に設定する処理(S160−6−4)が、この順序で実行される。
ラウンド回数設定処理(S160−6−2)では、特別遊技(大当たり遊技)中における現在のラウンド回数及び残りのラウンド有効回数の設定、実行されるラウンド状態の時間が設定される。図31に示すように、まずラウンド回数が1加算され(S160−6−2−1)、次に残りのラウンド有効回数が1減算され(S160−6−2−2)、さらに現在のラウンド時間が設定され(S160−6−2−3)、その後にこのラウンド回数設定処理(S160−6−2)が終了する。
大入賞口動作設定処理(S160−6−3)では、動作させる大入賞口(上大入賞口71又は下大入賞口81)の設定、及び各大入賞口(上大入賞口71、下大入賞口81)の動作設定を行う。本実施例ではラウンド数によって開放する大入賞口が異なるため、図32に示すように、まず開放する大入賞口(上大入賞口71又は下大入賞口81)の設定が行われる(S160−6−3−1)。次に、特別遊技の種類(第1特別遊技又は第2特別遊技)に対応した上大入賞口動作カウンタ或いは下大入賞口動作カウンタの初期値がロードされる(S160−6−3−2)。さらに上大入賞口動作カウンタ或いは下大入賞口動作カウンタに対応した実行時間の設定が行われる(S160−6−3−3)。なお、前記上大入賞口動作カウンタは、14ラウンドと16ラウンドに関して、図48の表2(第1特別遊技の場合)及び表3(第2特別遊技の場合)の内容に設定され、一方、下大入賞口動作カウンタは、第1特別遊技と第2特別遊技の1〜13ラウンド及び15ラウンドにおいて、開放の実行時間29.5秒、閉鎖の実行時間2秒に設定されている。
次に上大入賞口71の設定か否か確認され(S160−6−3−4)、上大入賞口の設定ではない場合、すなわち1〜13ラウンド及び15ラウンドにおける下大入賞口の設定の場合には、この大入賞口動作設定処理(S160−6−3)が終了する。一方、上大入賞口の設定の場合、すなわち14ラウンド又は16ラウンドにおける上大入賞口の設定の場合には、確変領域動作カウンタの初期値がロードされ(S160−6−3−5)、確変領域動作カウンタに対応した実行時間が設定され(S160−6−3−6)、その後にこの大入賞口動作設定処理(S160−6−3)が終了する。なお、確変領域動作カウンタの内容は図48の表1に示す通りである。
特別動作ステータスが4の場合に実行される大入賞口開放処理(S160−7)では、1ラウンド中に上大入賞口71又は下大入賞口81を開閉動作させるための設定が行われる。図33に示すように、大入賞口開放処理(S160−7)では、まず大入賞口スイッチ検出処理(S160−7−1)が行われる。
大入賞口スイッチ検出処理(S160−7−1)では、図34に示すように、前記上大入賞口71又は下大入賞口81に遊技球が入賞して検出されたか確認され(S160−7−1−1)、上大入賞口71及び下大入賞口81の何れにおいても入賞が検出されていない場合には、この大入賞口スイッチ検出処理(S160−7−1)が終了する。一方、上大入賞口71又は下大入賞口81への入賞が検出された場合には、大入賞口入賞個数が1加算され(S160−7−1−2)、その後にこの大入賞口スイッチ検出処理(S160−7−1)が終了する。
前記大入賞口スイッチ検出処理(S160−7−1)の次に、大入賞口入賞個数が10個以上(第2終了条件成立)か判断され(S160−7−2)、大入賞口入賞個数が10個未満(第2終了条件不成立)の場合には、前記ラウンド回数設定処理(S160−6−2)で設定されたラウンド時間(ラウンド状態の時間)が経過(第1終了条件成立)したか判断される(S160−7−3)。ラウンド時間経過前(第1終了条件不成立)の場合には、前記上大入賞口71に設定中か確認され(S160−7−4)、上大入賞口71に設定されていない場合には、前記大入賞口開放処理(S160−7)が終了する。一方、上大入賞口71に設定されている場合には、前記大入賞口動作設定処理(S160−6−3)で設定された上大入賞口の動作実行時間が経過したか判断され(S160−7−5)、実行時間が経過していない場合には前記大入賞口開放処理(S160−7)が終了する。一方、S160−7−5で上大入賞口の動作実行時間が経過している判断された場合には、前記大入賞口動作設定処理(S160−6−3)で設定された上大入賞口動作カウンタが1加算され(S160−7−6)、加算後の上大入賞口動作カウンタが上限値(第1特別遊技の場合には2、第2特別遊技の場合には1)か否か確認され(S160−7−7)、加算後の上大入賞口動作カウンタが上限値と異なる場合には上大入賞口動作設定処理(S160−7−8)が行われ、その後に前記大入賞口開放処理(S160−7)が終了する。
前記上大入賞口動作設定処理(S160−7−8)では、図35に示すように、前記加算後の上大入賞口動作カウンタがロードされ(S160−7−8−1)、上大入賞口動作カウンタに対応する動作実行時間(図48の表2、表3)が設定され(S160−7−8−2)、その後にこの上大入賞口動作設定処理(S160−7−8)が終了する。
一方、前記大入賞口開放処理(S160−7)のS160−7−2で大入賞口入賞個数が10個以上(第2終了条件成立)と判断された場合、あるいは前記S160−7−3でラウンド時間経過(第1終了条件成立)と判断された場合、あるいはS160−7−7で上大入賞口動作カウンタが上限値と判断された場合には、大入賞口閉鎖時のデータ(大入賞口閉鎖1の時間)が設定され(S160−7−9)、特別動作ステータスが5にセットされ(S160−7−10)、この大入賞口開放処理(S160−7)が終了する。大入賞口閉鎖1の時間は、ラウンド中に上大入賞口71内での球詰まり等による遊技球検知の遅延時間(球掃け時間)であり、遊技球の入賞を検知した場合に入賞を有効とする入賞有効期間となっている。
特別動作ステータス5の場合に実行される大入賞口閉鎖1処理(S160−8)では、図36及び図37に示すように、前記大入賞口開放処理(S160−7)で設定された大入賞口閉鎖1の時間が終了したか確認され(S160−8−1)、大入賞口閉鎖1の時間が終了していない場合には、この大入賞口閉鎖1処理(S160−8)が終了する。一方、大入賞口閉鎖1の時間が終了している場合には上大入賞口71の開放ラウンド(14又は16ラウンド)であった確認される(S160−8−2)。上大入賞口71の開放ラウンドであった場合、上大入賞口内球数カウンタが0か確認され(S160−8−3)、0ではない場合には確変領域動作カウンタが4か確認される(S160−8−4)。確変領域動作カウンタが4の場合には、上大入賞口内球数カウンタが0になっていない、すなわち上大入賞口71の入賞数と確変領域76及び確変外れ領域78の通過球数が一致していないため、エラー報知(異常報知)を行うための不一致エラーコマンドが出力バッファに格納され(S160−8−5)、確変領域動作カウンタが1加算され(S160−8−6)、その後にこの大入賞口閉鎖1処理(S160−8)が終了する。一方、前記S160−8−4で確変領域カウンタが4ではないと判断された場合には、この大入賞口閉鎖1処理(S160−8)が終了する。
また、前記S160−8−2で上大入賞口71の開放ラウンドであったと判断され、且つ次のS160−8−3で上大入賞口内球数カウンタが0、すなわち上大入賞口71の入賞数と確変領域76及び確変外れ領域78の通過球数が一致と判断された場合には、確変領域動作カウンタが4か確認される(S160−8−7)。確変領域動作カウンタが4ではない場合、確変領域動作終了設定が行われる(S160−8−9)。確変領域動作終了設定では、確変領域動作カウンタがクリアされる。一方、S160−8−7で確変領域動作カウンタが4と判断された場合、前記S160−8−3で上大入賞口内球数カウンタが0、すなわち上大入賞口71の入賞数と確変領域76及び確変外れ領域78の通過球数が一致する正常な状態と判断されているため、不一致エラーコマンドが解除され(S160−8−8)、次に確変領域動作終了設定が行われる(S160−8−9)。
前記確変領域動作終了設定処理(S160−8−9)の次にラウンド有効回数(残りのラウンド回数)が0か否か判断される(S160−8−10)。
また前記S160−8−2で上大入賞口71の開放ラウンドではないと判断された場合には、前記S160−8−7〜S160−8−9をジャンプして、ラウンド有効回数(残りのラウンド回数)が0か否か判断される(S160−8−10)。
S160−8−10でラウンド有効回数(残りのラウンド回数)が0ではないと判断された場合には、ラウンド回数設定処理(S160−8−11)、大入賞口動作設定処理(S160−8−12)が行われ、その後に動作ステータスが4にセットされ(S160−8−13)、この大入賞口開閉1処理(S160−8)が終了する。なお、前記ラウンド回数設定処理(S160−8−11)は、図31に示したラウンド回数設定処理(S160−6−2)と同一の処理が行われ、また、前記大入賞口動作設定処理(S160−8−12)は、図32に示した大入賞口動作設定処理(S160−6−3)と同一の処理が行われるため、再度の説明を省略する。
一方、S160−8−10でラウンド有効回数(残りのラウンド回数)が0と判断されると、大当たりエンディングのデータ(大当たりエンディング時間等)の設定(S160−8−14)、動作ステータスを6にセットする処理(S160−8−15)及び大当たりエンディングコマンドを出力バッファに格納する処理(S160−8−16)が順に行われ、この大入賞口開閉1処理(S160−8)が終了する。
特別動作ステータス6の場合に実行される大当たり終了処理(S160−9)では、図38に示すように、前記大入賞口閉鎖1処理(S160−8)で設定された大当たりエンディング時間が終了したか確認され(S160−9−1)、大当たりエンディング時間が終了していない場合には、この大当たり終了処理(S160−9)が終了する。一方、大当たりエンディング時間が終了している場合には、確変領域通過フラグが成立しているか(ONになっているか)確認される(S160−9−2)。確変領域通過フラグが成立している(ONになっている)場合、すなわち特典遊技付与が決定されている場合には、特別遊技(大当たり遊技)終了後の遊技状態を遊技者に有利となる確変遊技(高確率遊技、特典遊技)状態成立時のデータ設定が行われ(S160−9−3)、その後にフラグ・カウンタ等のクリア(S160−9−4)、大当たり終了時のコマンドを出力バッファに格納する処理(S160−9−5)、特別動作ステータスを0にセットする処理(S160−9−6)が順に行われ、その後にこの大当たり終了処理(S160−9)が終了する。
また、前記S160−9−2で確変領域通過フラグが成立していない(OFFになっている)と判断された場合、すなわち特典遊技を付与しない場合には、確変遊技(高確率遊技、特典遊技)状態とするデータ設定を行うことなく、フラグ・カウンタ等をクリアする処理(S160−9−4)、大当たり終了時のコマンドを出力バッファに格納する処理(S160−9−5)、特別動作ステータスを0にセットする処理(S160−9−6)が順に行われ、その後にこの大当たり終了処理(S160−9)が終了する。
前記特別動作処理(S160)の次に行われる保留球数処理(S170)では図39に示すように保留球数がロードされ(S170−1)、保留球数が出力バッファにセットされる(S170−2)。
次に行われる電源断監視処理(S180)では、図40に示すように、電源断信号が入力したか判断され(S180−1)、入力していなければこの電源断監視処理(S180)が終了する。一方、電源断信号が入力している場合には、現在のデータ(状態)が前記主制御基板200のRAMに記憶され(S180−2)、次いで電源断フラグがONにされ(S180−3)、その後ループ処理が行われる。
その他の処理(S190)では、遊技に必要なその他の様々な処理が行われるが、本発明で特に関わりのない処理についての説明は省略する。
前記サブ制御基板205が行う処理について説明する。前記サブ制御基板205が行うサブ制御メイン処理Jでは、図41に示すように、遊技機1の電源投入時にサブ制御基板205においてCPU初期化処理が行われる(S201)。前記CPU初期化処理(S201)では、スタックの設定、CPUの設定、SIO、CTCの設定等が行われる。次に、電気信号がONでRAMの内容が正常か判断される(S202)。電源断信号がONでなかったり、電源断信号がONでRAMの内容が正常でない場合など電源断信号の状態とRAMの内容正常の両方を満たさない場合は、RAMの初期化が行われ(S203)、その後に割り込み禁止(S204)が行われ、割り込み処理が入ってきても、割り込み許可となるまで、割り込みを禁止する。一方、電源断信号ONとRAMの内容正常の両方を満たす場合には、RAMの初期化を行うことなく割り込み禁止(S204)が行われる。
割り込み禁止(S204)の後、乱数シード更新処理(S205)、コマンド送信処理(S206)、割り込み許可(S207)がループ処理で実行される。なお、電源投入時にのみ必要な処理は1巡目のみに実行され、2巡目以降は実行されないが周知であるので詳細は省略する。
前記乱数シード更新処理(S205)では、サブ制御基板205に設けられているカウンタの乱数を1加算して更新する処理が行われる。
前記コマンド送信処理(S206)では、各処理で格納されたコマンドの送信処理が行われ。
前記割り込み許可(S207)では、割り込みの許可が行われる。前記ループ処理において、前記主制御基板200からのコマンド(制御信号)受信時に受信割り込み処理(外部INT割り込み処理)(S300)、また2ms毎の2msタイマ割り込み処理(S400)、10ms毎の10msタイマ割り込み処理(S500)が行われる。
受信割り込み処理(S300)では、図42に示すように、前記主制御基板200からのストローブ(STB)信号がONか確認され(S301)、ストローブ信号がON、すなわち外部INT入力部にストローブ信号が入力されると、前記主制御基板200から出力されたコマンド(制御信号)の受信およびRAMへの格納が行われる(S302)。それに対し、ストローブ信号がONになっていなければ、その時点でこの外部INT割り込み処理(S300)が終了する。
2msタイマ割り込み処理(S400)では、図43に示すように、ランプデータ出力処理(S401)、SW/駆動出力処理(S402)、入力処理(S403)が行われる。
ランプデータ出力処理(S401)では、後述の10msタイマ割り込み処理(S500)で作成されたランプのデータが出力される。
SW/駆動出力処理(S402)では、後述の10mSタイマ割り込み処理(S500)で作成されたスイッチの有効期間及び動作の出力が行われる。
入力処理(S403)では、スイッチのエッジデータ及びレベルデータの作成が行われる。
10msタイマ割り込み処理(S500)では、図44に示すように、受信コマンド解析処理(S500−1)、ランプデータ設定等のその他の処理(S500−2)が行われる。
受信コマンド解析処理(S500−1)では、図45に示すように、受信コマンドがエラーコマンドか判断され(S500−1−1)、エラーコマンドではない場合にはその他の受信したコマンドに対応した処理が行われ(S500−1−2)、一方、受信コマンドがエラーコマンドの場合には受信したエラーコマンドに応じたエラー報知を行うためのエラー報知処理(S500−1−3)が行われ、その後にこの受信コマンド解析処理(S500−1)が終了する。
前記エラー報知処理(S500−1−3)では、図46及び図47に示すように、受信したエラーコマンドが下大入賞口エラーコマンド、上大入賞口エラーコマンド、確変領域エラーコマンド、上大入賞口検出無し時エラーコマンド、下大入賞口検出時エラーコマンド、不一致エラーコマンドのいずれのエラーコマンドであるか判断される(S501−3−1〜S501−3−5)。受信したエラーコマンドが下大入賞口エラーコマンドの場合には下大入賞口エラー報知(S500−1−3−6)、上大入賞口エラーコマンドの場合には上大入賞口エラー報知(S500−1−3−7)、確変領域エラーコマンドの場合には確変領域エラー報知(S500−1−3−8)、上大入賞口検出無し時エラーコマンドの場合には上大入賞口検出無し時エラー報知(S500−1−3−9)、下大入賞口検出時エラーコマンドの場合には下大入賞口検出時エラー報知(S500−1−3−10)、不一致エラー報知コマンドの場合には不一致エラー報知(S500−1−3−11)がランプや音声、表示装置等で行うように設定される。
本実施例では、このように構成したことにより、確変領域(特典付与領域)の開閉部材が閉鎖状態から開放状態に変位する際に遊技球が開閉部材付近に到達または滞留していることがなくなり、確変領域(特典付与領域)の開放時に球ガミや球詰まりを防止することが可能となる。また、確変領域(特典付与領域)の開閉部材を上向きに設けて上部側を確変外れ領域(確変外れ領域)側と確変領域(特典付与領域)側へ変位させることにより確変領域(特典付与領域)を開閉させる構成としたことにより、開閉部材の作動に必要な流路外のスペースを少なくすることができると共に、球ガミや球詰まりを防止することが可能となる。
なお、本発明は前記実施例に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で変更されるものである。例えば、特別遊技が第1特別遊技の場合に、開放期間中の可変入賞装置の開閉を1回に限らず、複数回繰り返す構成としてもよい。その場合、開放期間中の最初の開放時点(開放期間の開始時点)を特典付与領域の2回目の開放開始時と同時あるいは所定時間遅れた時点とする。さらに、1ラウンド状態における前記特典付与領域の開放は2回に限られず、1ラウンド中に3回以上の開放を行なうと共に2回目以降の開放時のみに可変入賞装置の開放期間を設けて可変入賞装置の開放を行うようにしてもよい。
また、前記実施例では、大入賞口として上大入賞口と下大入賞口の2種類設けたが、他の位置関係にある複数の大入賞口を設ける構成としたり、大入賞口を1つで構成したりしてもよい。
さらに、上大入賞口及び下大入賞口の開放動作及び開放回数は本実施例に限らず、下大入賞口の開放をはさまないで上大入賞口を連続して開放するパターンや、上大入賞口と下大入賞口を常に交互に開放するパターンを設けてもよい。
また、本実施例では上大入賞口と下大入賞口の切り替えタイミングであってもインターバル時間を設けているが、大入賞口の切り替えタイミングではインターバル時間を設けない、若しくは間隔を開けない(一方の大入賞口が閉まった直後に他方の大入賞口が開放する)ように構成してもよい。
本実施例を概念化すると以下のようになる。
(1)判定条件の成立に起因して遊技の当否判定を行う当否判定手段と、
遊技球が入球し易い開放状態と入球し難い閉鎖状態に変位可能な可変入賞装置と、
前記当否判定手段による当否判定結果が当たりとなったことを起因に特別遊技を実行する特別遊技実行手段と、
前記可変入賞装置に入球した遊技球の流路に設けられた特典付与領域と、
前記特典付与領域を遊技球が通過可能な開放状態と通過困難な閉鎖状態に切り替える開閉部材と、
前記特典付与領域を遊技球が通過することによって遊技状態を通常遊技状態よりも遊技者に有利となる特典遊技状態とする特典遊技付与手段と、
を備え、
前記特別遊技は、前記可変入賞装置を開放可能期間とするラウンド状態と前記可変入装置を閉鎖状態で維持するインターバル状態とを交互に繰り返すと共に、前記ラウンド状態時に前記特典付与領域を開放可能状態とする構成からなり、
前記特別遊技には、少なくとも1回のラウンド状態時に前記可変入賞装置の開放時間が相対的に長い長ラウンド状態を有する第1特別遊技と前記可変入賞装置の開放時間が相対的に短い短ラウンド状態を有する第2特別遊技を備える遊技機において、
前記開閉部材は、前記長ラウンド状態或いは前記短ラウンド状態の開始に伴って開放時間が相対的に短い第1期間と、前記開閉部材の開放時間が相対的に長い第2期間とを含む一定開閉動作を開始し、
前記特別遊技実行手段は、前記長ラウンド状態及び前記短ラウンド状態中に前記可変入賞装置を少なくとも1回開放状態とすると共に、前記第1特別遊技の前記可変入賞装置の開放を、前記開閉部材の前記第1期間中に行わないで前記第2期間中に行うことを特徴とする遊技機。
(2)前記開閉部材の前記第1期間は、前記開閉部材を前記第1期間の開始から所定時間経過まで閉鎖状態で維持させた後に開放状態へ切り替える一方、前記第2期間は、前記開閉部材を前記第2期間の開始直後に開放状態へ切り替えるように構成したことを特徴とする(1)に記載の遊技機。
(3)前記第1特別遊技の前記可変入賞装置の開放開始を、前記開閉部材の前記第2期間開始直後の開放開始と同時に行うことを特徴とする(2)に記載の遊技機。
(4)前記第1特別遊技の前記可変入賞装置の開放開始を、前記開閉部材の前記第2期間開始直後の開放開始から遅れて行うことを特徴とする(2)に記載の遊技機。
(5)前記短ラウンド状態の前記可変入賞装置の開放開始を、前記開閉部材の前記第1期間が開始してから開放状態となるまでの間に行うことを特徴とする(2)から(4)の何れか一項に記載の遊技機。
(6)前記第2特別遊技は、前記短ラウンド状態と前記開閉部材の前記第1期間が重なる一方、前記第1特別遊技は、前記長ラウンド状態と前記開閉部材の前記第1期間及び前記第2期間が重なることを特徴とする(1)から(5)の何れか一項に記載の遊技機。
(7)前記可変入賞装置は、第1の可変入賞装置と第2の可変入賞装置が設けられ、前記第2の可変入賞装置を通過した遊技球は前記特典付与領域に入球しないように構成され、
前記特別遊技中の前記長ラウンド状態及び前記短ラウンド状態は前記第1の可変入賞装置を使用し、それ以外のラウンド状態では前記第2の可変入賞装置を使用するように構成したことを特徴とする(1)から(6)の何れか一項に記載の遊技機。
(8)前記可変入賞装置に入球した遊技球の流路に、前記特典付与領域と特典外れ領域がそれぞれ上向きに開口して横に並んで設けられる共に、前記特典付与領域と前記特典外れ領域との境界の上方に前記開閉部材が上向きに設けられ、前記開閉部材の下部側を回動中心として上部側が前記特典外れ領域側と前記特典付与領域側へ変位可能に構成され、
前記開閉部材の上部側を前記特典外れ領域側へ変位させることにより前記特典外れ領域を閉鎖状態にすると共に前記特典付与領域を開放状態にする一方、前記開閉部材の上部側を前記特典付与領域側へ変位させることにより、前記特典付与領域を閉鎖状態にすると共に前記特典外れ領域を開放状態にすることを特徴とする(1)から(7)の何れか一項に記載の遊技機。
本実施例は、前記(1)〜(8)により、以下の効果を奏する。
(1)によれば、開閉部材は、長ラウンド状態或いは短ラウンド状態の開始に伴って開放時間が相対的に短い第1期間と、前記開閉部材の開放時間が相対的に長い第2期間とを含む一定開閉動作を開始し、特別遊技実行手段は、前記長ラウンド状態及び前記短ラウンド状態中に可変入賞装置を少なくとも1回開放状態とすると共に、第1特別遊技の可変入賞装置の開放を、前記開閉部材の前記第1期間中に行わないで前記第2期間中に行う構成としたことにより、第1特別遊技におけるラウンド状態時に特典付与領域の開閉部材が閉鎖状態から開放状態に変位する第2期間の際に遊技球が開放部材付近に到達または滞留していることがなくなり、特典付与領域の開放時に球ガミや球詰まりを防止することが可能となる。
(2)によれば、第1期間では開閉部材を第1期間開始から所定時間経過まで閉鎖状態で維持させた後に開放状態へ切り替えることで、長ラウンド状態或いは短ラウンド状態を連続して実行する場合に、ラウンド間で開閉部材の開放動作が重なることを防止することが可能となる。また、特典付与領域に入球させるための第2期間では開閉部材を第2期間開始直後に開放状態へ切り替えることで、第2期間が開始してから速やかに特典付与領域へ入球させることが可能となる。
(3)及び(4)によれば、第1特別遊技における長ラウンド状態時に開閉部材の第2期間が開始する前に可変入賞装置に遊技球が入球して開閉部材付近に到達または滞留していることがなくなり、特典付与領域の開放時に開閉部材が確変領域の閉鎖状態から開放状態へ変位する際の球ガミや球詰まりを生じるのを効果的に防止できるようになる。
(5)によれば、短ラウンド状態の可変入賞装置の開放開始を、開閉部材の第1期間が開始してから開放状態となるまでの間に行うことで、短ラウンド状態であっても特典付与領域に入球させることが可能となる。
(6)によれば、第2特別遊技は、短ラウンド状態と開閉部材の第1期間が重なる一方、第1特別遊技は、長ラウンド状態と開閉部材の第1期間及び第2期間が重なることで、第1特別遊技を第2特別遊技よりも特典付与領域に入球し易くすることが可能となる。
(7)によれば、特典付与領域に入球可能な第1の可変入賞装置と入球不可能な第2の可変入賞装置を設け、長ラウンド状態及び短ラウンド状態以外のラウンド状態では第2の可変入賞装置を使用することで、特別遊技における第1の可変入賞装置の使用割合を低くし、開閉部材の誤作動等による予期せぬ特典付与入球への入球を抑制することが可能となる。
(8)によれば、可変入賞装置に入球した遊技球の流路に特典付与領域の開閉部材を上向きに設けて開閉部材の下部側を回動中心として上部側を特典外れ領域側と特典付与領域側へ変位可能に構成したため、開閉部材を流路に交差する水平方向にスライドさせて特定付与領域と特典外れ領域の開閉を行う構成と比べ、流路外に開閉部材のスライド領域をはみ出して設ける必要が無くなり、開閉部材の作動に必要な流路外のスペースを少なくすることができる。また、開閉部材を上向きに設けて開閉部材の下部側を回動中心として上部側を特典外れ領域側と特典付与領域側へ変位可能に構成したことにより、開閉部材の上部側を特典付与領域側から特典外れ領域側へ変位させて特定付与領域を開放させる際に、遊技球が開放部材と遊技球の流路内面間に挟まり易くなるが、請求項1の構成としたことにより、特典付与領域の開放時に球ガミや球詰まりを効果的に防止することが可能となる。