JP6128365B2 - 無線通信端末及び無線ネットワークシステム、並びに、送信電力制御方法及びプログラム - Google Patents

無線通信端末及び無線ネットワークシステム、並びに、送信電力制御方法及びプログラム Download PDF

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Description

本発明は、無線通信端末及び無線ネットワークシステム、並びに、送信電力制御方法及びプログラムに関し、例えば、センサネットワークシステム等のマルチホップ無線ネットワークシステム(以下、無線ネットワークシステムを無線ネットワークと呼ぶ)に適用し得るものである。
従来、複数の無線通信端末でマルチホップ無線ネットワークを構成し、隣接した無線通信端末間でパケットの送受信を繰り返すことで直接接続していない無線通信端末間の通信を実現する様々な方式が開発されている。例えば、特許文献1には、マルチホップ無線ネットワーク構成のセンサネットワークが提案されている。
このようなマルチホップ無線ネットワークにおいては、有線ネットワークとは異なり、追加の配線コストを使うことなく、ある無線通信端末からの無線信号が周辺の全ての無線通信端末に到達するため、全ての無線通信端末が周辺の全ての無線通信端末と通信可能であることを前提として転送経路を設定するのが一般的であった。
また、従来のマルチホップ無線ネットワークは全ての無線通信端末が同一の送信電力を用いることを前提としていた。この前提は、各無線通信端末の送信電力が異なると、無線通信端末Aから無線通信端末Bには通信できるが、無線通信端末Bから無線通信端末Aには通信できないといった片方向リンクが多数発生することが主な原因である。送信電力制御を用いる場合も、無線ネットワークを構成する制御情報の送信には固定の送信電力を用い、特定の無線通信端末とデータを通信する際に当該無線通信端末との距離に応じた送信電力を用いることが多い。
ところで、マルチホップ無線ネットワークの構成はセンサネットワーク等に採用され、ネットワークを構成する無線通信端末が追加、削除されることも多く、また、無線通信端末が多数のため、故障する無線通信端末が生じる可能性も高い。そのため、マルチホップ無線ネットワークの構成(ツリー構造)を変更しなければならないことも多い。構成の変更を人間の手作業で行うことは煩雑であり、実際的ではない。そのため、各無線通信端末における自律的な判断により、無線ネットワークの構造を変更する技術が既に提案されている。
特許文献2では、従来のマルチホップ無線ネットワークでは、周辺無線通信端末が送信したパスコストと、送信した無線通信端末と自らの間のリンクコストとの和が最も小さくなる周辺無線通信端末を親として選択していたのに対して、中継動作する無線通信端末を少なくするような親選択用コストを定義し、親選択用コストが最も小さい無線通信端末を親として選択することで、各無線通信端末の状況だけではなく、無線ネットワーク全体の中における親と自らの関係によってコストを変化させて無線ネットワークの構成を変化させ、消費電力の少ない無線ネットワークを構成する技術が提案されている。
特開2009−55301号公報 特願2011−102725号
しかしながら、無線通信端末の配置に粗密がある状況においては、制御用の送信電力を大きくする必要がある。これは、高出力を用いなければ他の無線通信端末に接続できない無線通信端末が存在する可能性があることによる。また、センサネットワーク等に適用可能な本年から利用可能となる920MHz帯においては最大出力(最大送信電力)が250mWとなり、通信可能範囲が半径数kmに渡る。920MHz帯の無線ネットワークにおいて、最大送信電力で用いることを基本とすることは現実的ではなく、何らかの方法で各無線通信端末が送信する電力を抑える必要がある。
特許文献1や特許文献2の提案技術は、送信電力が制御される無線ネットワークを前提としておらず、送信電力が制御される、若しくは、送信電力の制御が必要な無線ネットワークに対しては適用し難い。
そのため、無線通信端末が送信電力の制御と共に無線ネットワーク上における自端末の配置を自律的に決定できる無線通信端末及び無線ネットワークシステム、並びに、送信電力制御方法及びプログラムが望まれている。
第1の本発明は、周辺の無線通信端末と所定情報を含む通知情報を授受し合いながら、自己とトップノード無線通信端末との間の中継を行う周辺の無線通信端末を自律的に決定する、ツリー構造の無線ネットワークの末端又は中継端末となる無線通信端末において、(1)周辺の無線通信端末から受信した上記通知情報に基づいて、周辺の無線通信端末を、通信を確保する無線通信端末とそれ以外の無線通信端末とに分類する端末分類手段と、(2)通信を確保する無線通信端末の全てと通信可能とする、自己からの通知情報を送信する際の送信電力を決定する送信電力決定手段と、(3)決定した送信電力を自己からの通知情報に挿入して、決定した送信電力で外部へ送信する通知情報送信手段とを有し、(4)上記端末分類手段は、当該無線通信端末を中継を行う無線通信端末と決定していない周辺の無線通信端末が、当該無線通信端末を中継を行う無線通信端末と決定したと仮定した場合に、その周辺の無線通信端末についての経路の評価値が向上する場合に、その周辺の無線通信端末を、通信を確保する無線通信端末に分類し、(5)上記送信電力決定手段は、上記ネットワーク構築時に、周辺の無線通信端末と通信が可能となるまで送信電力を上昇させ、上記ネットワーク構築後、所定のタイミングで上記端末分類手段により通信を確保する無線通信端末と分類された無線通信端末と通信可能となるまで送信電力を変化させ、(6)上記評価値は、少なくとも、送信電力の大小によって変化するコスト部分と、送信電力に関係しない経路で定めるコスト部分とにより定まる評価値であることを特徴とする。
第2の本発明は、複数の無線通信端末を構成要素としているツリー構造の無線ネットワークにおいて、少なくとも一部の無線通信端末として、第1の本発明の無線通信端末を適用していることを特徴とする。
第3の本発明は、周辺の無線通信端末と所定情報を含む通知情報を授受し合いながら、自己とトップノード無線通信端末との間の中継を行う周辺の無線通信端末を自律的に決定する、ツリー構造の無線ネットワークの末端又は中継端末となる無線通信端末の送信電力制御方法において、端末分類手段、送信電力決定手段及び通知情報送信手段を有し、(1)上記端末分類手段は、周辺の無線通信端末から受信した上記通知情報に基づいて、周辺の無線通信端末を、通信を確保する無線通信端末とそれ以外の無線通信端末とに分類し、(2)上記送信電力決定手段は、通信を確保する無線通信端末の全てと通信可能とする、自己からの通知情報を送信する際の送信電力を決定し、(3)上記通知情報送信手段は、決定した送信電力を自己からの通知情報に挿入して、決定した送信電力で外部へ送信し、(4)さらに、上記端末分類手段は、当該無線通信端末を中継を行う無線通信端末と決定していない周辺の無線通信端末が、当該無線通信端末を中継を行う無線通信端末と決定したと仮定した場合に、その周辺の無線通信端末についての経路の評価値が向上する場合に、その周辺の無線通信端末を、通信を確保する無線通信端末に分類し、(5)上記送信電力決定手段は、上記ネットワーク構築時に、周辺の無線通信端末と通信が可能となるまで送信電力を上昇させ、上記ネットワーク構築後、所定のタイミングで上記端末分類手段により通信を確保する無線通信端末と分類された無線通信端末と通信可能となるまで送信電力を変化させ、(6)上記評価値は、少なくとも、送信電力の大小によって変化するコスト部分と、送信電力に関係しない経路で定めるコスト部分とにより定まる評価値であることを特徴とする。
第4の本発明は、周辺の無線通信端末と所定情報を含む通知情報を授受し合いながら、自己とトップノード無線通信端末との間の中継を行う周辺の無線通信端末を自律的に決定する、ツリー構造の無線ネットワークの末端又は中継端末となる無線通信端末に搭載されるコンピュータを、(1)周辺の無線通信端末から受信した上記通知情報に基づいて、周辺の無線通信端末を、通信を確保する無線通信端末とそれ以外の無線通信端末とに分類する端末分類手段と、(2)通信を確保する無線通信端末の全てと通信可能とする、自己からの通知情報を送信する際の送信電力を決定する送信電力決定手段と、(3)決定した送信電力を自己からの通知情報に挿入して、決定した送信電力で外部へ送信させる通知情報送信制御手段として機能させ、(4)上記端末分類手段に、当該無線通信端末を中継を行う無線通信端末と決定していない周辺の無線通信端末が、当該無線通信端末を中継を行う無線通信端末と決定したと仮定した場合に、その周辺の無線通信端末についての経路の評価値が向上する場合に、その周辺の無線通信端末を、通信を確保する無線通信端末に分類させ、(5)上記送信電力決定手段に、上記ネットワーク構築時に、周辺の無線通信端末と通信が可能となるまで送信電力を上昇させ、上記ネットワーク構築後、所定のタイミングで上記端末分類手段により通信を確保する無線通信端末と分類された無線通信端末と通信可能となるまで送信電力を変化させ、(6)上記評価値は、少なくとも、送信電力の大小によって変化するコスト部分と、送信電力に関係しない経路で定めるコスト部分とにより定まる評価値であることを特徴とする。
本発明によれば、無線通信端末が送信電力の制御と共に無線ネットワーク上における自端末の配置を自律的に決定することができる。
実施形態の無線通信端末の内部構成を示す機能ブロック図である。 送信電力制御を用いずに構成された、実施形態の無線ネットワークと対比されるマルチホップ無線ネットワークの一例を示す説明図である。 無線通信端末の送信電力と通信可能距離との関係例を示す説明図である。 送信電力制御が適用されて構成された実施形態のマルチホップ無線ネットワークを示す説明図である。 実施形態の無線通信端末が間欠的に実行する、送信電力の決定動作を含む通知情報の形成、送信動作を示すフローチャートである。 実施形態の無線通信端末が周辺の無線通信端末を分類する種類として特定無線通信端末を設けた意味合いの説明図である。 実施形態の無線通信端末が周辺の無線通信端末が送信した通知情報を受信したときの動作を示すフローチャートである。 実施形態の無線通信端末における親(の無線通信端末若しくはBS)の選択動作を示すフローチャートである。 実施形態の無線通信端末の親選択用コストにおける送信電力対応コストの影響を、省電力コストの影響より小さく調整した場合に形成される無線ネットワークの構成を示す説明図である。 実施形態の無線通信端末の初期時の送信電力を大きくした場合に形成される無線ネットワークの構成を示す説明図である。
(A)主たる実施形態
以下、本発明による無線通信端末及び無線ネットワークシステム、並びに、送信電力制御方法及びプログラムを、マルチホップ無線ネットワークに適用した一実施形態を、図面を参照しながら説明する。
(A−1)実施形態の構成
実施形態のマルチホップ無線ネットワークはツリー構造(後述する図4参照)を採用している。ツリー構造上のトップノード(ルートノード)となる無線通信端末(以下、BSと呼ぶ)だけ固定的に定まったものであり、BS以外の全ての無線通信端末(実施形態の無線通信端末)は、自律的にツリー構造上の自端末の位置(配置)を決定するものである(この実施形態の場合、無線通信端末の物理的な位置は変化しない)。ツリー構造を採用しているため、子となる無線通信端末を備える無線通信端末(以下、ルータ端末と呼ぶ)もあれば、子となる無線通信端末を備えない無線通信端末(以下、エンド端末と呼ぶ)もある。
図1は、実施形態の無線通信端末10の内部構成を示す機能ブロック図である(BSが図1に示す構成を採用していても良い)。無線通信端末10の内部構成(物理層より上位層の構成)の全て若しくは大半を、CPUがROMに格納されたプログラムやデータに従いRAMをワーキングメモリとして利用して実行するソフトウェアで実現することも可能であり、また、DSP(Digital Signal Processor)、ASIC(Application Specific IC)、PLD(Programmable Logic Device)などの電子回路で実現することも可能であるが、機能的には、図1で表すことができる。
図1において、実施形態の無線通信端末10は、送受信アンテナ11、受信回路12、受信データ処理部13、状態管理部14、親選択用コスト計算部15、送信電力決定部16、送信データ生成部17及び送信回路18を備える。
送受信アンテナ11は、周辺の無線通信端末からの無線信号を捕捉し、受信回路12に与えると共に、送信回路15からの送信信号を無線空間に放射送信するものである。ここで、周辺の無線通信端末には、BSが含まれることもあり得る。なお、送信アンテナと受信アンテナとに分かれていても良い。
受信回路12は、送受信アンテナ11が無線信号を捕捉して得た受信信号を、受信データに変換して受信データ処理部13に与えるものである。この実施形態の場合、無線信号の変調方式などは限定されないものである。また、データを暗号化した後にデジタル変調したものであっても良い。受信回路12は、採用されている変調方式や暗号化方式などに応じた処理を行うものである。この実施形態の場合、受信回路12は、受信信号についてRSSI(受信電力強度)値を得て、送信電力決定部16に与えるものである。
受信データ処理部13は、受信データの種類を判別し、判別結果に応じて、受信データを与える先を切り替えるものである。受信データ処理部13は、受信データが通知情報や受信確認の場合には受信データを状態管理部14へ与え、受信データが他の無線通信端末宛のデータであれば状態管理部14からツリー構造に関する情報を取り出して転送先を決定して送信データ生成部17へ与え、受信データが当該無線端末装置10宛のデータであればそのデータに応じた処理を行う。なお、周辺の無線通信端末からの通知情報は、自律的にツリー構造上の自端末の位置(配置)を決定するために必要な情報である
状態管理部14は、周辺の無線通信端末から得られる通知信号などを収集し、自無線通信端末の動作の決定、パスコスト、必要となる送信電力などの自らの状態を示す変数の計算と保持や、自無線通信端末が送信する通知信号を生成するために必要な情報の管理、保持などを行う。また、状態管理部14は、親選択コスト計算部15から得られた周辺の各無線通信端末ごとの親選択コストを保持し、最適な親を選択する。状態管理部14の具体的な機能については、動作の説明の項で明らかにする。
親選択用コスト計算部15は、状態管理部14から得られる情報を元に、周辺の各無線通信端末ごとの親選択用コストを計算する。親選択用コスト計算部15の具体的な機能については、動作の説明の項で明らかにする。
送信電力決定部16は、状態管理部14から得られる情報を元に、当該無線通信端末10の送信電力を決定する。送信電力決定部16は、決定した送信電力を送信回路18に指示する。送信電力決定部16の具体的な機能については、動作の説明の項で明らかにする。
送信データ生成部17は、状態管理部14から得られる隣接の無線通信端末の情報を利用して宛先の決定等を行い、周辺の無線通信端末への送信データを生成して送信回路18に与えたり、受信データ処理部13からの受信データの一部を書き換えて送信回路18に与えたりするものである。
送信回路18は、送信データ生成部17から与えられた送信データを無線信号に変換し送受信アンテナ11から放射させるものである。送信回路18は、例えば、ゲインを可変できる電力増幅器を内蔵しており、その時点で決定されている送信電力で無線信号を放射させる。
(A−2)送信電力制御の必要性
次に、実施形態の各無線通信端末(但しBSは除く)10が送信電力の制御を採用した理由について説明する。
図2は、実施形態とは異なり、送信電力制御を用いずに構成されたマルチホップ無線ネットワークの一例を示している。なお、以下の説明では、BSも無線通信端末と呼ぶことがある。
図2において、この一例の無線ネットワークは、BS100とその他の8個の無線通信端末101〜108を有する。各無線通信端末100〜108はそれぞれ、格子形状の格子点に配置されており、各格子は縦横の長さが同じ正方形となっている。
BS100は、当該無線ネットワークが外部ネットワークと接続するものである場合には、外部ネットワークと接続するノードとなる。BS100以外の無線通信端末101〜108は、BS100との通信経路を確保し、BS100との間で通信を実行しようとするものである。
各無線通信端末100〜108に記載した数値は送信電力を表しており、図2の例では、全ての無線通信端末100〜108の送信電力が「1」である。図3は、送信電力と通信可能距離との関係例を示している。格子の1辺の長さ(以下、Lとする)だけ離れた無線通信端末間は、送信電力が「1」以上で通信が可能であり、格子の対角線(長さはLの√2倍)だけ離れた無線通信端末間は、送信電力が「2」以上で通信が可能であり、格子の2辺の長さ(2L)だけ離れた無線通信端末間は、送信電力が「3」以上で通信が可能であり、縦横の長さがL×2L若しくは2L×Lの矩形の対角線(長さはLの√5倍)だけ離れた無線通信端末間は、送信電力が「4」以上で通信が可能であるとする。
送信電力と通信可能処理とが以上のような関係の場合、無線通信端末の2つの組を考えた場合に、直接通信が可能な組もあれば、直接通信が不可能な組も生じる。図2において、2つの無線通信端末を結ぶ実線と点線は、2つの無線通信端末間で直接通信が可能か否かを表している。実線は、相互に通信可能な経路を表し、点線は、送信電力「1」では直接通信できない経路を示している。太実線は、マルチホップ無線ネットワークとしてデータの転送に用いられる経路(後述する親子関係)を表している。
ハッチが付与されている無線通信端末101、102、104、106はBS100への経路がある無線通信端末であり、ハッチが付与されていない無線通信端末103、105、107、108はBS100への経路がない無線通信端末である。
無線通信端末の内、通信経路として用いている経路が1本のみの無線通信端末は、他の無線通信端末宛のデータを転送しないエンド端末である。図2の例では、無線通信端末102と106がエンド端末である。エンド端末は、自己からのデータの送信動作時、自己宛てのデータ受信動作時、定期的に自己宛のデータがあるか否かを親(ツリー構造上で自己よりBSに1ホップだけ近い無線通信端末)に問い合わせる動作時以外は、当該無線通信端末の受信機の電源を切っても他の無線通信端末の通信に影響を与えることがないものである。そのため、エンド端末は、受信機の電源を切ることで消費電力を抑えることができる省電力モードを有するものであっても良い(勿論、省電力モードを備えない端末であっても良い)。
一方、子が存在するルータ端末は、他の無線通信端末からBS宛のデータや、BSから他の無線通信端末宛のデータを転送(中継)する。図2の例では、無線通信端末101と104がルータ端末である。このような転送動作のため、ルータ端末は、その受信機の電源を切ることが困難である。なお、自己が中継するツリー構造上で自己よりBSに1ホップだけ遠い無線通信端末を子と呼び、自己が中継するツリー構造上で自己よりBSに1ホップ以上遠い無線通信端末を子孫と呼んでいる。
図2の例では、無線通信端末103、105、107及び108は、エンド端末でもなければルータ端末でもなく、BS100との間でデータを授受することもできない。しかも、無線通信端末103については、通信可能な他の無線通信端末する存在しない。
この実施形態は、以上のようなBS100との間でデータを授受できない無線通信端末が、マルチホップ無線ネットワーク内に生じないように送信電力制御を利用することとしている。
ツリー構造のマルチホップ無線ネットワークの一般的な形成方法(全ての無線通信端末の送信電力が均一であることを前提とした方法)では、図2に示すようなBS100との間でデータを授受できない無線通信端末が生じるが、この実施形態の形成方法の説明に先立ち、ツリー構造のマルチホップ無線ネットワークの一般的な形成方法を説明する。
T1 各無線通信端末は、自己のパスコストを含んだ信号(通知情報)を間欠的に(例えば定期的に)送信する。信号を受信した無線通信端末は、パスコストと送信元の無線通信端末の識別符号(以下ID)とを対応付けて保持する。
T2 BSはパスコストを0(最小値)に設定する。
T3 BS以外の無線通信端末は、周辺の無線通信端末のうち、パスコストが最も小さい無線通信端末を自己の親として選択する。
T4 BS以外の無線通信端末は、親が存在する場合には親のパスコスト+1を自己のパスコストとし、親が存在しない場合には無限大を示す数値を自己のパスコストとする。
以上の方法によって、各無線通信端末が自律的に親を選択し、その結果、各無線通信端末は、BSまでの中継回数(ホップ数)が最も少なくなる経路を選択したことになる。上述した図2のマルチホップ無線ネットワークは、マルチホップ無線ネットワークの一般的な形成方法に従って形成された結果である。
このような一般的な形成方法に従った場合、上述したように、エンド端末でもなければルータ端末でもない、BS100との間でデータを授受できない無線通信端末が生じる。そのため、この実施形態では、送信電力制御も適用することとした。
(A−3)実施形態の動作
図4は、各無線通信端末に対する送信電力制御を実行した場合(実施形態の形成方法を適用した場合)に形成されたマルチホップ無線ネットワークの構成を示している。図4におけるBS100及び無線通信端末101〜108の配置は、上述した図2における配置と同様である。
図4及び図2の比較から明らかなように、無線通信端末102、103、105の送信電力を、図2の均一の送信電力(最小段階の送信電力)「1」より、1段階上の送信電力「2」に高めることにより、全ての無線通信端末101〜108がBS100との間でデータを授受できるようになる(BS100との通信経路を持つようになる)。例えば、103は105、102、101を介してBS100に接続している。このように、送信電力の上昇が必要な無線通信端末が送信電力を上げて全無線通信端末101〜108がBS100への経路を持つマルチホップ無線ネットワークを構成するように、実施形態の各無線通信端末101〜108が自律的に動作する。
なお、この実施形態では、双方向に通信可能なリンクのみを通信可能リンクとして扱う。例えば、図4において、無線通信端末105が送信した信号は無線通信端末108で受信可能であるが、無線通信端末108が送信した信号は無線通信端末105で受信できないため、無線通信端末105及び108間のリンクは使用不可として扱う。
以下、図4のようなマルチホップ無線ネットワークを構成するように実行される、各無線通信端末10(101〜108)の動作について説明する。
まず、無線通信端末10が間欠的に実行する、通知情報の形成、送信動作について、図5のフローチャートを参照しながら説明する。ここで、通知情報の形成、送信動作には、送信電力の決定動作も含まれ、通知情報の形成動作に先立って(形成動作の直前に)送信電力の決定動作が実行される。なお、送信電力の決定動作が、通知情報の形成、送信動作から分離して実行されるものであっても良い。なお、BS100も、図5に示す動作を実行するようにしても良い(但し、BS100の親は存在せず、通知情報の親のフィールドは親が存在しない値が挿入されることになる)。
無線通信端末10(の状態管理部14)は、新たな通知情報の形成、送信動作のタイミングになると、図5に示す処理を開始する。例えば、前回の動作終了時から予め定められている固定時間(例えば1時間)が経過したときに図5に示す処理を開始しても良く、また、現時刻が予め定められている動作開始時刻(例えば午前0時、午前1時、…)になると図5に示す処理を開始しても良く、さらに、前回の動作終了時から乱数も用いて定めた時間が経過したときに図5に示す処理を開始しても良い。
図5の処理を開始すると、状態管理部14は当該無線通信端末10がマルチホップ無線ネットワークに参加しているか否かを判別し(ステップS1)、その判別結果を送信電力決定部15に渡して処理を送信電力決定部15に移管する。
ここで、無線ネットワークに参加しているとは、BS100とデータ授受できる経路が存在していることをいい、「周辺に通信可能な無線通信端末が存在しない場合」とは異なる。例えば、BS100から構成された部分ネットワークから離れた場所に、2つの無線通信端末が近接して存在した場合を考えると、上述の条件では2つの無線通信端末が接続した状態で安定してしまい、部分ネットワークヘの接続はできないままとなる。仮に、現状のネットワーク状態が上述した図2に示す状態であれば、無線通信端末105は、周辺に通信可能な無線通信端末は存在するが、BS100とデータ授受できる経路が存在しないため、ネットワークには参加しておらず、無線通信端末103は、周辺に通信可能な無線通信端末は存在せず、しかも、BS100とデータ授受できる経路が存在しない無線通信端末となっている。例えば、BS100宛のデータを送信してみて、それに対する受信応答が所定時間に返信されるか否かで参加しているか否かを確認するようにしても良い。この確認を送信電力の決定動作の一貫で行うようにしても良く、別の機会に行うようにしても良い。また、当該無線通信端末10が親を備えない場合など、上述した確認を行うことなく参加していないと判別することがあっても良い。
送信電力決定部15は、当該無線通信端末10がマルチホップ無線ネットワークに参加していない場合には、現在の送信電力より1段階大きくした送信電力を新たな送信電力に決定し(ステップS2)、処理主体を状態管理部14に戻す。なお、いずれの無線通信端末10共に、初期状態の送信電力は、最小段階の送信電力である。
一方、送信電力決定部15は、当該無線通信端末10がマルチホップ無線ネットワークに参加している場合には、状態管理部14が管理している、当該無線通信端末10の周辺に存在する無線通信端末の情報に基づいて、当該無線通信端末10の周辺に存在する無線通信端末を分類し(ステップS3)、所定の分類に属する周辺の全ての無線通信端末と直接通信可能な最小限の送信電力を新たな送信電力に決定し(ステップS4)、処理主体を状態管理部14に戻す。
送信電力決定部15は、例えば、(G1)当該無線通信端末10の親(後述する親の選択方法で定めた無線通信端末である)、(G2)当該無線通信端末10の子(当該無線通信端末10を親と通知してきた無線通信端末)、(G3)現在は当該無線通信端末10の子でない親あり無線通信端末のうち、自己の子にしたと仮定した場合に送信電力対応パスコスト(後述する親選択用コストの要素のうち省電力コスト以外を送信電力対応パスコストと呼んでいる)が現状よりも低下する無線通信端末(以下、特定無線通信端末と呼ぶ)、(G4)分類G1〜G3に属さない無線通信端末のうちの親なしの無線通信端末、(G5)分類G1〜G3に属さない無線通信端末のうちの親ありの無線通信端末の5つの分類に、周辺の無線通信端末を振り分ける。通知情報には、親の情報を記述するフィールドがあり、親の有無はそのフィールドの記述から認識することができる。
分類G1〜G3に属する周辺の無線通信端末は、ステップS4における送信電力の決定に利用される。分類G4に属する周辺の無線通信端末の一部を、ステップS4における送信電力の決定に利用するようにしても良く、また、分類G4に属する周辺の無線通信端末の全てを、ステップS4における送信電力の決定に利用するようにしても良い。前者の場合であれば、この親なし無線通信端末を収容するために必要な当該無線通信端末の送信電力が閾値電力以下であり、かつ、この親なし無線通信端末からの通知情報の受信回数(例えば、総受信回数でも、直近所定期間内の受信回数でも良い)が閾値回数以上のときに、この親なし無線通信端末を、ステップS4における送信電力の決定に利用する無線通信端末とする。このような条件を親なし無線通信端末について付すようにしたのは、無線通信端末が密集したエリアから離れた所に1つの無線通信端末だけ設置された場合、密集エリアの多くの無線通信端末が一斉に出力を上げる現象を避けるためである。
特定無線通信端末という分類G3を設けた意味合いを、図6を参照しながら説明する。図6において、ノード(無線通信端末)に付与した数字は、そのノードの採用している送信電力を表しており、リンクに付与した数字は、そのリンクの両端の無線通信端末間で通信可能な最小限の各無線通信端末からの送信電力を表している。
初期状態では、図6(A)に示すように、無線通信端末10A及び無線通信端末10C間に、送信電力「4」で通信可能なように経路が設定されている。このような状態の無線ネットワークに対して、無線通信端末10Bが、図6(B)に示すような位置に追加されたとする。すなわち、無線通信端末10Aとは送信電力「2」で通信可能で無線通信端末10Cとは送信電力「3」で通信可能な位置に、無線通信端末10Bが追加されたとする。
この追加直後は親が定まっておらずネットワークに参加していないので、無線通信端末10Bは送信電力を徐々に大きくする。無線通信端末10Bの送信電力が「2」になると、無線通信端末10Aと通信可能になり、後述する親の選択方法によって、無線通信端末10Bは無線通信端末10Aを親として選択する。図6(B)は、この選択された状態を示している。この図6(B)の状態では、無線通信端末10Bには無線通信端末10Cからの通知情報が届くが、無線通信端末10Cには無線通信端末10Bからの通知情報は届かない。無線通信端末10Bが、無線通信端末10Cを自己の子にしたと仮定した場合に送信電力対応パスコストが現状よりも低下するならば、無線通信端末10Bは無線通信端末10Cを特定無線通信端末と分類する。
そのため、無線通信端末10Bは、所定の分類に属する無線通信端末10A及び無線通信端末(特定無線通信端末)10Cと直接通信可能な最小限の送信電力を新たな送信電力に決定する。言い換えると、無線通信端末10Bは、特定無線通信端末である無線通信端末10Cを子にすることができるような新たな送信電力を決定する。図6の例では、送信電力「3」が決定される。無線通信端末10Cが、後述する親選択用コストを無線通信端末10A及び無線通信端末10Cについて計算し、無線通信端末10Cの親選択用コストが小さい場合には、無線通信端末10Bを親と選択する(親を無線通信端末10Aから無線通信端末10Bに変更する)。その後の無線通信端末10Cの送信電力の決定時には、送信電力の決定時に考慮する他の無線通信端末が無線通信端末10Bだけとなるので(無線通信端末10Aは分類G5に属するので考慮外)、無線通信端末10Cは新たな送信電力を「3」に決定する。詳述は避けるが、無線通信端末10Aは無線通信端末10Cが子でなくなったことにより、BS及び無線通信端末10Bを考慮して新たな送信電力を定めれば良く、新たな送信電力を「2」に決定する。図6(C)は、このような処理後の状態を示している。
特定無線通信端末という分類G3を設けたことにより、上述のように、送信電力が高い無線通信端末を、送信電力を低下させて、それまでとは異なる無線通信端末(親)に収容させることができるようになる。
に戻り、新たな送信電力が決定されると、状態管理部14は、周辺の無線通信端末にブロードキャストする通知情報に盛り込む情報を、内部管理している情報から取出して送信データ生成部17に与えて通知情報の生成及び送信を依頼し(ステップS5)、送信データ生成部17は、通知情報を生成し、送信回路18によって送受信アンテナ11から、そのとき決定されている送信電力で無線空間に通知情報に係る無線信号を放射させる(ステップS6)。これにより、今回の図5に示す一連の処理が終了する。
ここで、通知情報の送信元フィールドに含まれている無線通信端末の識別情報(ID)により、周辺の無線通信端末は、通知情報の送信元無線通信端末を把握することができる。通知情報には、自己が決定した最新の送信電力の値、自己が親と決定した無線通信端末のID、その他、周辺の無線通信端末が親選択用コストを算出する(特には省電力コストを算出する)のに必要な情報(例えば、子の数、子のうちルータ端末の数など)を盛り込む。親を選択していない状態や親を選択できない状態では、親と決定した無線通信端末のIDを挿入する親フィールドには、親を選択していないことを表す値を挿入する。他の無線通信端末からの通知情報の親フィールドに、当該無線通信端末のIDが挿入されていればその無線通信端末は、当該無線通信端末の子であることを認識できる。子である無線通信端末からの通知情報における子の数のフィールドに、1以上の値が記述されている場合には、この通知情報の送信元の子はルータ端末であると識別できる。
上述した周辺の無線通信端末の分類処理では、まず、5分類に振り分けた後、送信電力の決定に考慮する無線通信端末か否かの2分類に振り分けたことになる。送信電力は、送信電力の決定に考慮する全ての無線通信端末と通知情報の通信可能な最小の送信電力に決定されるので、上述した2分類は、通信を確保する無線通信端末と確保しない無線通信端末とに分けていることになる。
次に、各無線通信端末が上述した実施形態の送信電力の決定動作を実行することにより、上述した図4に示すマルチホップ無線ネットワークの状態に変更されることを簡単に説明する。なお、当初の各無線通信端末101〜108の送信電力の状態は、上述した図2の状態であったとする。
無線通信端末101、102、104及び106はそれぞれ、送信電力「1」でBS100への経路が存在する。無線通信端末105は、送信電力を「2」にした時点で無線通信端末102とのリンクが使えるようになる。無線通信端末102は、親なし無線通信端末である無線通信端末105の信号を受信すると送信電力を「2」に上げる。無線通信端末107は、周辺の無線通信端末に親が存在しないので送信電力を上げていたが、無線通信端末105が親あり無線通信端末になると、無線通信端末105を親として選択し、送信電力を「1」に戻す。無線通信端末108も同様に、無線通信端末107を親として設定し、送信電力を「1」とする。無線通信端末103は、送信電力「3」で無線通信端末102との経路があるが、送信電力「2」で無線通信端末105と接続できるため、親を無線通信端末105に設定し、送信電力を「2」とする。
次に、周辺の無線通信端末が送信した通知情報が到来したときの無線通信端末10の動作を、図7のフローチャートを参照しながら説明する。
周辺の無線通信端末が送信した通知情報に係る無線信号を、無線通信端末10の送受信アンテナ11が捕捉し、受信回路12が無線信号から通知情報を取り出すと受信データ処理部13に与えられる。状態管理部14は、受信データ処理部13が通知情報を取得したことにより、図7の処理を開始し、まず、その通知情報の送信元の無線通信端末のIDを取得し(ステップS51)、送信元の無線通信端末について、既に情報管理を行っているか否かを判別する(ステップS52)。送信元の無線通信端末が今まで情報を管理していない無線通信端末であれば、その無線通信端末の情報を管理し得る状態にする(ステップS53)。例えば、テーブル構成で各無線通信端末の情報を管理する場合であれば、その管理テーブルに今回の送信元の無線通信端末の行を新たに追加する。
その後、状態管理部14は、通知情報における各フィールドから管理すべき情報を抽出して、自己の管理情報を更新(若しくは追加)する(ステップS54)。例えば、通知情報の親フィールドに含まれている、その無線通信端末の親の無線通信端末のIDを抽出して、送信元無線通信端末の管理情報における親の欄に上書きする。また例えば、通知情報の送信電力フィールドに含まれている送信電力値を抽出して、送信元無線通信端末の管理情報における送信電力の欄に上書きする。
続いて、状態管理部14は、受信電力(例えば、受信回路12から与えられるRSSI値)と受信した通知情報に記述されている送信電力から、送信元の無線通信端末と個別通信するために必要な最低限の送信電力を計算し、保存する(ステップS55)。ブロードキャストする制御情報の送信電力と、相手の無線通信端末と個別通信(ユニキャスト)するデータの送信電力とは同じであっても良いが、この実施形態では異なるようにすることとしている。例えば、相手の無線通信端末と個別通信する際の送信電力を、最低限の送信電力にする。若しくは、最低限の送信電力に所定のマージンを加えた送信電力とする。状態管理部14は、例えば、最低限の送信電力を(1)式に従って計算する。
最低限送信電力=通知情報挿入送信電力
−(通知情報受信時受信電力−最低限受信電力) …(1)
(1)式において、最低限受信電力は、受信回路12が受信処理し得る最低限の受信電力であり、受信回路12の構成により固定的に定まる値である。通知情報受信時受信電力−最低限受信電力は、受信時に余裕がある電力分を表しており、従って、(1)式は、通知情報の送信に適用している送信電力から受信の余裕分を減じたものを最低限の送信電力とすることを表している。
以上のようにして送信元の無線通信端末について情報の更新(若しくは追加)が終了すると、状態管理部14は、今回の通知情報の受信で更新の必要性が生じているかも知れない、当該無線通信端末10に関する情報の見直し、更新を行い(ステップS56)、その後、図7に示す一連の処理を終了する。
例えば、通知情報の親のフィールドに挿入されている無線通信端末のIDが、当該無線通信端末10のIDであり、送信元の無線通信端末がいままで当該無線通信端末10の子でなかった場合には、管理している子の数を1インクリメントする。その場合において、通知情報の子の数のフィールドに挿入されている値が1以上(子がいることを表している)である場合には、子のうちのルータ端末の数も1インクリメントする。例えば、逆に、通知情報の親のフィールドに挿入されている無線通信端末のIDが、当該無線通信端末10のIDではなく、送信元の無線通信端末がいままで当該無線通信端末10の子であった場合には、管理している子の数を1デクリメントする。
次に、実施形態における当該無線通信端末10の親(の無線通信端末若しくはBS)の選択動作を、図8のフローチャートを参照しながら説明する。なお、親の選択動作を行うタイミングは限定されるものではない。例えば、送信電力の決定動作の後であって、通知情報の形成、送信動作の前に、親の選択動作を実行するようにしても良い。また例えば、周辺の無線通信端末からの通知情報の受信動作(図7)を終了したときに、引き続いて、親の選択動作を実行するようにしても良い。
親の選択(親の見直し)動作を開始するタイミングになると、状態管理部14は図8に示す処理を開始し、親選択用コスト計算部15に依頼して、状態管理部14が管理している周辺の無線通信端末(BSを含む)のそれぞれについて、親選択用コストを計算させる(ステップS101)。そして、状態管理部14は、算出された複数の親選択用コストの中で最小の値を有する親選択用コストに係る周辺の無線通信端末を親に決定し、内蔵する親の管理情報をその決定した無線通信端末のIDで上書きする(ステップS102)。上述したように、親の無線通信端末のIDは、当該無線通信端末10から送信される通知情報の親のフィールドに挿入され、周辺の無線通信端末に通知される。
親選択用コスト計算部15は、例えば、(2)式に従って親選択用コストを計算する。(2)式における送信電力対応パスコストは、(3)式で表されるものである。なお、(3)式における「^X」は「X乗」を表している。
親選択用コスト=k×送信電力対応パスコスト+省電力コスト …(2)
送信電力対応パスコスト=P×送信電力から期待される伝搬距離^X+計算対象端末のパスコスト+送信電力付加コスト …(3)
(2)式における省電力コストは、特許文献2で提案されている、パスコストに付加するコストである。上述したように、エンド端末は、受信機の電源を切ることで消費電力を抑えることができる省電力モードを有するものであっても良いが、一方、ルータ端末は、他の無線通信端末への中継を行うため省電力モードを適用し難い。このような前提で、無線ネットワーク全体の消費電力を抑えるには、構成要素の無線通信端末の多くをエンド端末にし、ルータ端末の数を少なくすれば良い。このような観点から、自己をエンド端末とし、自己の親のルータ端末は多くのエンド端末を有するものとなるように指向するコストが省電力コストである。
省電力コストの一例を簡単に説明する。コスト計算対象の周辺無線通信端末の子の数が0であれば省電力コストを「500」にする。コスト計算対象の周辺無線通信端末の子の数は1以上であるが、ルータ端末である子の数が0であれば省電力コストを「300」にする。コスト計算対象の周辺無線通信端末が、現状では当該無線通信端末10の親であり、その周辺無線通信端末は当該無線通信端末10以外に子を備えない場合であれば省電力コストを「200」にする。コスト計算対象の周辺無線通信端末が、現状では当該無線通信端末10の親であり、その周辺無線通信端末は当該無線通信端末10が該当するルータ端末である子を1つ備える場合であれば省電力コストを「100」にする。コスト計算対象の周辺無線通信端末が、現状では当該無線通信端末10の親ではなく、その周辺無線通信端末は当該無線通信端末10ではないルータ端末である子を1つ備える場合であれば省電力コストを「50」にする。コスト計算対象の周辺無線通信端末が当該無線通信端末10の子であれば省電力コストを「1000」にする。
無線ネットワークの構成要素となる無線通信端末がエンド端末になっても省電力モードに対応しない無線ネットワークであれば、(2)式に示す親選択用コストから、省電力コストの項を削除すると共に、省電力コストとの後述する調整係数kを1に固定するようにしても良い。
(2)式における係数kは、省電力コストと送信電力対応パスコストとの関係を調整するためのものである。
送信電力対応パスコストは、送信電力の大小によって変化するコスト部分((3)式の右辺第1項)と、送信電力に関係しないパス(経路)で定めるコスト部分((3)式の右辺第2項))と、送信電力に係る特殊な事象によって変化するコスト部分((3)式の右辺第3項))とでなる。
送信電力対応パスコストにおけるPは伝搬距離に対する重みを表している。伝搬距離に対する重みPを大きくすると、できる限り短い(低送信電力の)リンクを用いることとなる。パラメータX(X乗)は、送信電力制御による迂回の許容度を示す。X=1の場合、伝搬距離そのものを使うことになるので可能な限り迂回しない経路を使うことになる。パラメータXを1より大きくすること(伝搬距離コストを指数関数で大きくすること)で、迂回を許容してでも積極的に送信電力の小さいりンクを用いることになる。
(3)式におけるパスコストの定義は任意であり、定義の方法によって得られる結果は変化する。BSのパスコストは0とする。例えば、最も単純な定義は、中継回数(ホップ数)をそのままパスコストとして用いる方法である(親のパスコストに常に1を加えたものをその無線通信端末のパスコストとする;この場合には、通知情報でパスコストを周辺の無線通信端末に通知することを要する)。この場合には、各リンクの長さを考慮せずに中継回数を少なくすることを優先していることになる。
(3)式における右辺第1項は、送信電力の増減に伴いコストが増減する要素であるが、さらに、送信電力の特殊な事情によるコスト(送信電力付加コスト)を考慮した方が良い場合がある。意図している無線ネットワークによっては、送信電力付加コストを省略するようにしても良い。
送信電力付加コストの一例として、電波法等の規定に基づくコストを挙げることができる。電波帯域によって、出力(送信電力)についての規定が異なる場合がある。例えば、出力(送信電力)が一定値以上の場合にはペナルティ的にコストを付加して対応するようにしても良い。このようにすることで一定値以上の出力(送信電力)を極力使わないように親の選択動作を実行させることができる。
上述した図4は、省電力コストとの調整係数kを大きくし、省電力コストの影響を小さくした場合に形成される無線ネットワークの構成になっている。省電力コストとの調整係数kを大きくすることは、ルータ端末数の増加を考えずに各無線通信端末の送信電力を下げることが優先される。
図9は、省電力コストとの調整係数kを小さくした場合に形成される無線ネットワークの構成を示しており、上述した図4と対比される図面である。
図9の無線ネットワーク構成を図4の無線ネットワーク構成と比較すると、図4では、無線通信端末108の親が無線通信端末107であったのに対して、図9では、無線通信端末108の親は無線通信端末105となっている。これによって、図9では、無線通信端末107はルータ端末ではなくなり、消費電力を削減することができる。一方、図4では、無線通信端末108では送信電力が「1」であったのに対して、図9では、無線通信端末108の送信電力は「2」と大きくなっている。
図9において、他の無線通信端末で同様の変化が起こらない(例えば、無線通信端末106が親を無線通信端末101に変更すると無線通信端末104が省電力化できる)理由は、無線通信端末105の送信電力がもともと大きく、無線通信端末108が無線通信端末105の情報を受信できる状態にあったためである。例えば、図9において、無線通信端末106は無線通信端末101の情報を受信することはできないため、そもそも無線通信端末101が親候補となることもない。初期状態の送信電力を「1」とすると、省電力コストとの調整係数kを小さくしても、図9の状態よりも省電力なネットワークは構成されない。
図10は、省電力化を優先するために、初期状態の送信電力を上げた場合に形成される無線ネットワークの構成を示しており、上述した図4や図9と対比される図面である。図10は、全無線通信端末101〜108が送信電力を「4」で開始した場合である。
図10では、ルータ端末となっているのは無線通信端末101及び105の2台のみであり、図4の5台(無線通信端末101、102、104、105、107)、図9の4台(101、102、104、105)に比べてルータ端末数が減少している。
次に、無線通信端末間のリンクが切断された場合や無線通信端末が故障した場合における無線ネットワークの修復に関して説明する。
なお、無線通信端末の故障は複数のリンクが同時に切断された場合と等価であるため、以下では、リンクの切断についてのみ説明する。
各無線通信端末は間欠的(この項の説明では定期的とする;間欠的でも間隔の上限が設けられている場合には同様に動作する)に自らの情報を通知情報として送信している。すなわち、定期的にリンクを利用した通信を行っている。各無線通信端末は周辺に存在する無線通信端末の情報を管理しており、一定時間だけ情報が送られてこない場合には、当該無線通信端末とのリンクを利用不可能とする。
親とのリンクが切断された場合、周辺の無線通信端末から情報を得る。通知情報の送信周期だけ受信を継続した後、親選択用コストが最も小さい無線通信端末を親として選択する。選択できる周辺の無線通信端末が存在しない場合(周辺に親なし無線通信端末しか存在しない場合も含む)には親なし無線通信端末となり、通知情報の送信電力を上げることで接続できる無線通信端末を探す。
(A−3)実施形態の効果
上記実施形態によれば、送信電力制御可能な無線通信端末を適用して無線ネットワークを適応的に構成することができる。
すなわち、事前に各無線通信端末の送信電力を決定することなく、各無線通信端末が周辺の無線通信端末の配置状況に応じて送信電力を自律的に決定することができる。例えば、必要最小限の送信電力で無線ネットワークを構成することも可能であり、言い換えると、干渉の少ない無線ネットワークの構成を可能とするものである。
また、周辺の無線通信端末の中から、その無線通信端末の送信電力をも考慮して、親となる無線通信端末を、各無線通信端末が自律的に決定することができる。ここで、無線通信端末が省電力モード対応の場合において、各無線通信端末が自律的にどの無線通信端末が自己に係る中継処理を行うかを送信電力の決定と合わせて判断することによって、無線ネットワークの消費電力の削減も同時に実現することができる。この際、値を適宜選定可能な調整係数kを用いることにより、消費電力の削減と送信電力のバランスを、無線ネットワークが設置された環境などに応じて調整することができる。
(B)他の実施形態
上記実施形態の説明においても種々の変形実施形態に言及したが、さらに、以下に例示するような変形実施形態を挙げることができる。
上記実施形態では、各無線通信端末が格子点に位置する場合を説明したが、これは説明の簡単化のためであり、各無線通信端末の位置は任意であっても構わない。
上記実施形態では、恰も無線通信端末が固定設置されているように説明したが、一部又は全ての無線通信端末が位置を可変できるものであっても良い。
上記実施形態では、全ての無線通信端末が送信電力を人間の操作によらずに変えることができるものであったが、一部の無線通信端末が送信電力を変えることができないものであっても良い。この場合には、人間の操作によらずに送信電力を変えることができる無線通信端末だけが、上記実施形態で説明した送信電力の決定動作を実行すれば良い。
上記実施形態では、親選択用の評価値として、値が小さいものほど選択され易いコストであったが、親選択用の評価値として、値が大きいものほど選択され易いものを適用しても良い。例えば、上述した親選択用コストの各項の逆数の和を評価値とするようにしても良く、また、上述した親選択用コストそのものの逆数を評価値とするようにしても良い。
上記実施形態ではBSが1個の場合を示したが、BSが2個以上あっても良い。各無線通信端末は、BS毎に、無線ネットワークの形成動作(親選択動作)や送信電力の制御(決定)動作を実行すれば良い。
10、101〜108…無線通信端末、11…送受信アンテナ、12…受信回路、13…受信データ処理部、14…状態管理部、15…親選択用コスト計算部、16…送信電力決定部、17…送信データ生成部、18…送信回路、100…BS(トップノードの無線通信端末)。

Claims (12)

  1. 周辺の無線通信端末と所定情報を含む通知情報を授受し合いながら、自己とトップノード無線通信端末との間の中継を行う周辺の無線通信端末を自律的に決定する、ツリー構造の無線ネットワークの末端又は中継端末となる無線通信端末において、
    周辺の無線通信端末から受信した上記通知情報に基づいて、周辺の無線通信端末を、通信を確保する無線通信端末とそれ以外の無線通信端末とに分類する端末分類手段と、
    通信を確保する無線通信端末の全てと通信可能とする、自己からの通知情報を送信する際の送信電力を決定する送信電力決定手段と、
    決定した送信電力を自己からの通知情報に挿入して、決定した送信電力で外部へ送信する通知情報送信手段とを有し、
    上記端末分類手段は、当該無線通信端末を中継を行う無線通信端末と決定していない周辺の無線通信端末が、当該無線通信端末を中継を行う無線通信端末と決定したと仮定した場合に、その周辺の無線通信端末についての経路の評価値が向上する場合に、その周辺の無線通信端末を、通信を確保する無線通信端末に分類し、
    上記送信電力決定手段は、上記ネットワーク構築時に、周辺の無線通信端末と通信が可能となるまで送信電力を上昇させ、上記ネットワーク構築後、所定のタイミングで上記端末分類手段により通信を確保する無線通信端末と分類された無線通信端末と通信可能となるまで送信電力を変化させ、
    上記評価値は、少なくとも、送信電力の大小によって変化するコスト部分と、送信電力に関係しない経路で定めるコスト部分とにより定まる評価値である
    ことを特徴とする無線通信端末。
  2. 上記送信電力決定手段は、自己とトップノード無線通信端末との間の中継を行う周辺の無線通信端末が決定されていない場合には、直前の送信電力より1段階大きな送信電力に決定することを特徴とする請求項1に記載の無線通信端末。
  3. 周辺の無線通信端末のそれぞれについて、自己とトップノード無線通信端末との間の中継を行う無線通信端末にするかを評価する評価値を算出する選択用評価値算出手段と、
    算出された評価値における評価が最も高い周辺の無線通信端末を、自己とトップノード無線通信端末との間の中継を行う無線通信端末に決定する中継端末決定手段とを有し、
    上記評価値の算出式は、上記送信電力決定手段が決定した送信電力から想定される伝搬距離に係る項を有し、伝搬距離が短いほど評価が高くなるようになっている
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の無線通信端末。
  4. 伝搬距離に係る項は、伝搬距離を定数乗した値を利用したものであることを特徴とする請求項に記載の無線通信端末。
  5. 上記評価値の算出式は、上記送信電力決定手段が決定した送信電力が一定値を超える場合に、評価を下げる項を有することを特徴とする請求項又はに記載の無線通信端末。
  6. 上記評価値の算出式は、中継を実行しない無線通信端末を多くするように機能する項を有することを特徴とする請求項のいずれかに記載の無線通信端末。
  7. 当該無線通信端末が、ツリー構造上でエンドに位置する場合に、間欠受信動作を少なくとも含む省電力化を実行する省電力化手段をさらに有することを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載の無線通信端末。
  8. 上記通知情報送信手段は、定期的に通知情報を送信し、
    上記選択用評価値算出手段は、定期的に評価値を算出する
    ことを特徴とする請求項のいずれかに記載の無線通信端末。
  9. 周辺の無線通信端末から通知情報を受信したときの受信電力と、受信した上記通知情報に書き込まれた送信電力とを用いて、上記周辺の無線通信端末との間の個別通信に必要な送信電力を求め、保持する個別通信用送信電力取得手段をさらに有することを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載の無線通信端末。
  10. 複数の無線通信端末を構成要素としているツリー構造の無線ネットワークにおいて、
    少なくとも一部の無線通信端末として、請求項1〜のいずれかに記載の無線通信端末を適用していることを特徴とする無線ネットワーク。
  11. 周辺の無線通信端末と所定情報を含む通知情報を授受し合いながら、自己とトップノード無線通信端末との間の中継を行う周辺の無線通信端末を自律的に決定する、ツリー構造の無線ネットワークの末端又は中継端末となる無線通信端末の送信電力制御方法において、
    端末分類手段、送信電力決定手段及び通知情報送信手段を有し、
    上記端末分類手段は、周辺の無線通信端末から受信した上記通知情報に基づいて、周辺の無線通信端末を、通信を確保する無線通信端末とそれ以外の無線通信端末とに分類し、
    上記送信電力決定手段は、通信を確保する無線通信端末の全てと通信可能とする、自己からの通知情報を送信する際の送信電力を決定し、
    上記通知情報送信手段は、決定した送信電力を自己からの通知情報に挿入して、決定した送信電力で外部へ送信し、
    さらに、上記端末分類手段は、当該無線通信端末を中継を行う無線通信端末と決定していない周辺の無線通信端末が、当該無線通信端末を中継を行う無線通信端末と決定したと仮定した場合に、その周辺の無線通信端末についての経路の評価値が向上する場合に、その周辺の無線通信端末を、通信を確保する無線通信端末に分類し、
    上記送信電力決定手段は、上記ネットワーク構築時に、周辺の無線通信端末と通信が可能となるまで送信電力を上昇させ、上記ネットワーク構築後、所定のタイミングで上記端末分類手段により通信を確保する無線通信端末と分類された無線通信端末と通信可能となるまで送信電力を変化させ、
    上記評価値は、少なくとも、送信電力の大小によって変化するコスト部分と、送信電力に関係しない経路で定めるコスト部分とにより定まる評価値である
    ことを特徴とする無線通信端末の送信電力制御方法。
  12. 周辺の無線通信端末と所定情報を含む通知情報を授受し合いながら、自己とトップノード無線通信端末との間の中継を行う周辺の無線通信端末を自律的に決定する、ツリー構造の無線ネットワークの末端又は中継端末となる無線通信端末に搭載されるコンピュータを、
    周辺の無線通信端末から受信した上記通知情報に基づいて、周辺の無線通信端末を、通信を確保する無線通信端末とそれ以外の無線通信端末とに分類する端末分類手段と、
    通信を確保する無線通信端末の全てと通信可能とする、自己からの通知情報を送信する際の送信電力を決定する送信電力決定手段と、
    決定した送信電力を自己からの通知情報に挿入して、決定した送信電力で外部へ送信させる通知情報送信制御手段と
    して機能させ、
    上記端末分類手段に、当該無線通信端末を中継を行う無線通信端末と決定していない周辺の無線通信端末が、当該無線通信端末を中継を行う無線通信端末と決定したと仮定した場合に、その周辺の無線通信端末についての経路の評価値が向上する場合に、その周辺の無線通信端末を、通信を確保する無線通信端末に分類させ、
    上記送信電力決定手段に、上記ネットワーク構築時に、周辺の無線通信端末と通信が可能となるまで送信電力を上昇させ、上記ネットワーク構築後、所定のタイミングで上記端末分類手段により通信を確保する無線通信端末と分類された無線通信端末と通信可能となるまで送信電力を変化させ、
    上記評価値は、少なくとも、送信電力の大小によって変化するコスト部分と、送信電力に関係しない経路で定めるコスト部分とにより定まる評価値である
    ことを特徴とする送信電力制御プログラム。
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