JP6127579B2 - 雑音除去装置、雑音除去方法、及び雑音除去プログラム - Google Patents

雑音除去装置、雑音除去方法、及び雑音除去プログラム Download PDF

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本発明は、雑音除去装置、雑音除去方法、及び雑音除去プログラムに関する。
特許文献1、2には適応フィルタを利用した方法が開示されている。図7は、適応フィルタの概念図を表している。一般に、適応フィルタ10は、離散時間nの入力信号Xnに対し、フィルタ演算を実行して出力信号Ynを出力する。出力信号Ynが入力した減算器30は、所望信号Dnと出力信号Ynとの差分を表す誤差信号Enを出力し、適応フィルタ10は、この誤差信号Enが減少するように、フィルタ特性を変化させる。そして、その変化させたフィルタ特性を用いて次の離散時間n+1の入力信号Xn+1に対してフィルタ演算を実行する。以下、この手順が繰り返される。
図8は、フィルタを有限インパルス応答(Finite impulse response:FIR)フィルタ で実現した場合の構成図である。この適応フィルタ10は、FIRフィルタ演算を行う可変フィルタ11と、適応アルゴリズムにより可変フィルタ11の係数を更新するフィルタ係数生成器12とを備えている。可変フィルタ11は、入力信号Xnを遅延する複数の遅延素子101、102、・・・、103と、入力信号Xnおよびそれを遅延した信号Xn-1、Xn-2、・・・、Xn-(m-1) に対してフィルタ係数生成器12が設定した係数 W0、W1、・・・、Wm-1 をそれぞれ乗算する乗算器111、112、・・・、113と、それらの乗算器の出力を加算して出力信号Ynを出力する加算器120とを備えている。
適応アルゴリズム(適応フィルタの係数調整アルゴリズム)としては、最小平均二乗(Least Mean Square:LMS)アルゴリズムが用いられることが多い。あるいは、LMSアルゴリズムに代えて、再帰最小二乗(Recursive Least Square:RLS)アルゴリズムなどを使用する場合もある。
また、FIRフィルタに代えて、無限インパルス応答(Infinite impulse response:IIR)フィルタを用いる場合もある(非特許文献1など)。また、入力信号を周波数領域信号に変換して、周波数域で適応フィルタ演算を行う場合もある(特許文献3など)。
特許文献1では、一つのマイクロフォンの信号を遅延させた信号を適応フィルタの所望信号入力とし、そのマイクロフォンの信号と近接して配置された別のマイクロフォンの信号との差分信号を入力信号とし、誤差信号を雑音キャンセラーの出力信号としている。また特許文献2では、一つのマイクロフォンの信号に帯域通過フィルタ(BPF)をかけた信号を所望信号入力とし、差分信号にBPFをかけた信号を入力信号としている。
一つのマイクロフォンの信号には希望信号sに風雑音n0が混入している。一方、近 接して配置されたマイクロフォンの信号にも希望信号s’に風雑音n0’が混入している。ここで、2つのマイクロフォンが近接して配置されている場合には、希望信号sとs’の低周波成分はほぼ等しい。
一方、2つのマイクロフォンに混入する風雑音は相関が無い。従って、二つのマイクロフォンの信号との差分信号のBPF出力では、
n1 = (s + n0) − (s’+ n0’)
= n0 − n0’
となって、風雑音分のみとなる。n1に適応フィルタをかけて、一つのマイクロフォンの信号を遅延させた信号s + n0から差し引いた値を最小にするように適応フィルタ係数を更新する。その結果、期待値E[n0 - (n0 - n0’)] が最小化されるので、希望信号sが出力として得られる、としている。
呉他、「IIR形適応フィルタのブロック実現」電子情報通信学会総合大会講演論文集1996年 基礎・境界, 182, 1996-03-11
特開平5−161191号公報 特開平6−269083号公報 特表2006−506929号公報
しかしながら実際には、n1= n0 − n0’ に適応フィルタをかけても、n0の推定値を良好に得ることは難しい。n0 と n0’には相関が無く、一方、周波数成分は同様に分布しているためである。そのため、特許文献1、2の方法を持ってしても風雑音の低減効果は十分ではないという問題点がある。
本発明は、上記の問題を鑑みてなされたものであり、風雑音を効果的に低減できるとともに、音声信号の劣化を最低限にできる雑音除去装置、雑音除去方法、及びプログラムを提供することを目的とする。
本発明は、上記課題を解決するために、以下の1)〜3)に記載手段よりなる。
すなわち、
1)対象信号に雑音が重畳した入力信号から雑音成分に係る信号を算出する手段と、
前記入力信号を処理して出力する可変フィルタ手段と、
前記雑音成分に係る信号と別の信号との合成信号を入力信号として動作する適応フィルタ手段と、
前記別の信号と相関のある信号を所望信号として前記適応フィルタ手段の出力信号との誤差信号を算出する手段と、
を有し、
前記誤差信号を用いて前記適応フィルタの特性を変化させるとともに、前記適応フィルタの特性の変化に対応して前記可変フィルタの特性を変化させることを特徴とする雑音除去装置。
2)複数のチャンネルから入力される複数の信号のうちの一つのチャンネルの信号と他の一つのチャンネルの信号の差信号を算出するステップと、
前記複数のチャンネルの信号を処理して出力する可変フィルタ処理を行うステップと、
前記差信号と別の信号との合成信号を算出するステップと、
前記合成信号を入力信号として処理して出力する適応フィルタ処理を行うステップと、
前記別の信号と相関のある信号を所望信号として前記適応フィルタの出力信号との誤差 信号を算出するステップと、
前記誤差信号を用いて前記適応フィルタの特性を変化させるステップと、
前記適応フィルタの特性の変化に対応して前記可変フィルタの特性を変化させるステップと、
を備える雑音除去方法。
3)雑音を除去する雑音除去方法をコンピュータに対して実行させる雑音除去プログラムであって、
前記雑音除去方法が、
複数のチャンネルから入力される複数の信号のうちの一つのチャンネルの信号と他の一つのチャンネルの信号の差信号を算出するステップと、
前記複数のチャンネルの信号を処理して出力する可変フィルタ処理を行うステップと、
前記差信号と別の信号との合成信号を算出するステップと、
前記合成信号を入力信号として処理して出力する適応フィルタ処理を行うステップと、
前記別の信号と相関のある信号を所望信号として前記適応フィルタの出力信号との誤差 信号を算出するステップと、
前記誤差信号を用いて前記適応フィルタの特性を変化させるステップと、
前記適応フィルタの特性の変化に対応して前記可変フィルタの特性を変化させるステップと、
を備える雑音除去プログラム。
本発明によれば、風雑音を効果的に低減することができるとともに音声信号の劣化を最低限にできる雑音除去装置、雑音除去方法、及び雑音除去プログラムを提供することができる。
実施の形態1に係る雑音除去装置の構成図である。 実施の形態2に係る雑音除去装置の構成図である。 実施の形態3に係る雑音除去装置の構成図である。 実施の形態4に係る雑音除去装置の構成図である。 実施の形態4に係る雑音除去装置の切替え部を示す図である。 切替え部を切替えるためのしきい値を示すグラフである。 従来例における適応フィルタの構成図である。 従来例における適応フィルタの回路ブロック図である。 実施の形態5に係る雑音除去装置の構成図である。 実施の形態6に係る雑音除去装置の構成図である。 実施の形態6に係る雑音除去装置の構成図である。
以下、本発明に係る投射型表示装置を実施するための好適な実施の形態を説明する。
<実施の形態1>
図1は、実施の形態1に係る雑音低減装置の構成を示す図である。電子機器の筐体内に配置された2つのマイクロフォンからステレオの右、左チャンネル(Rch,Lch)の音声信号がA/D変換されて入力端子から入力される。
雑音除去装置1000は、図7の従来例と同様の適応フィルタ10、減算器30と、低域通過フィルタ(LPF)41、LPF42、遅延器51、遅延器52、可変フィルタ61、可変フィルタ62、減算器71、定数乗算器72、加算器73、信号発生器74、遅延器75、入力端子201、入力端子202、出力端子203、出力端子204を備えている。
なお、雑音除去装置1000は、アナログ回路及びデジタル回路などで実現してもよく、CPU(Central Processing Unit)やDSP(Digital Signal Processor)などのソフトウエアで実現してもよく、これらの組み合わせで実現してもよい。
左のマイクロフォンからの音声信号Lchは、入力端子201に入力される。右のマイクロフォンからの音声信号Rchは、入力端子202に入力される。Lchの音声信号は遅延器51とLPF41に入力する。Rchの音声信号は遅延器52とLPF42に入力する。LPF41、LPF42の出力は減算器71に入力する。減算器11は、LchとRchの音声信号の差信号を算出する。減算器71は、二つのチャネルの信号の差信号を算出する信号算出部となる。また、入力信号から雑音成分に係る信号を算出する手段となる。
差信号は、定数乗算器72で1/2倍された後、加算器73に入力する。加算器73の他方の入力は、信号発生器74の出力である。加算器73の出力は適応フィルタ10の入力となる。加算器73の出力は、差信号と別の信号との合成信号である。また、雑音成分に係る信号と別の信号との合成信号である。信号発生器74の出力は遅延器75にも入力する。
遅延器75の出力は、適応フィルタの所望信号として減算器30に入力する。遅延器75の出力は、別の信号と相関のある信号である。適応フィルタ10と減算器30は、図7の従来例と同様に動作する。すなわち、適応フィルタの出力と所望信号との差分である誤差信号が減少するように、適応フィルタの係数を変化させる。
遅延器51の出力は、可変フィルタ61に入力され、可変フィルタ61の出力がLchの音声信号から風雑音を除去した出力信号として出力端子203に出力される。同様に、遅延器52の出力は、可変フィルタ62に入力され、可変フィルタ62の出力がRchの音声信号から風雑音を除去した出力信号として出力端子204に出力される。出力端子203、204からの出力信号は、図示しない符号化器によって符号化されて記録媒体に記録される。
あるいはD/A変換された後に、スピーカーなどに出力される。本実施の形態では、可変フィルタ10と減算器30として、従来例の図8と同様にFIRフィルタ11を用いた構成とする。フィルタ係数生成器12では、LMSアルゴリズムを用いてフィルタ係数W0、W1、・・・、Wm-1 を調整していく。mは正整数で、例えば101である。
可変フィルタ61、可変フィルタ62は、可変フィルタ11と同一の構成のFIRフィルタである。そして、可変フィルタ61のフィルタ係数をW0'、W1'、・・・、Wm-1'、可変フィルタ62のフィルタ係数をW0''、W1''、・・・、Wm-1'' とすると、W0' = W0'' = W0、W1' = W1'' = W1、・・・、Wm-1' = Wm-1'' = Wm-1となるように、W0、W1、・・・、Wm-1の変化に応じて変化させる。
収録対象の音声信号は数十Hzから20KHzの周波数分布を持つことが想定される。このうち、0〜数KHzの周波数成分はLchとRchとでほぼ等しいが、それ以上の周波数になると音源の方向に依存したステレオ成分のために差異があるものとなる。この周波数は、2つのマイクロフォンの配置の距離に依存している。
一方、各マイクロフォンに混入する風雑音は、せいぜい1KHz程度までの周波数成分分布を持つ。LPF41、42の通過域の上限は、1KHz付近である。そこで、LPF41をかけたLch信号からLPF42をかけたRch信号を減算することで、収録対象の音声信号の成分が無く、風雑音分のみとなった信号となる。2つのマイクロフォンに混入する風雑音には相関が無いために、減算しても0にはならないからである。
なお、RchからLchを減算するようにしてもよい。また、LPFの代わりに帯域通過フィルタ(BPF)を用いてもよい。BPFの通過域の下限を数十Hz 、上限を1KHzとする。風雑音も数十Hz以下の周波数成分は少ないことから、他の要因による雑音の影響を除外することができる。
あるいは、減算器71によるLchとRch信号の減算を先に行い、その結果の信号に対してLPFまたはBPFをかけるようにしても同じ効果が得られる。
あるいは、LPFを設けないようにしてもよい。ステレオ成分による差異は、風雑音に比較すると小さいため、LPF(またはBPF)をかけなくても最終結果に与える影響は大きくない。
信号発生器74が発生する信号は、1KHzの正弦波、または1KHzの正弦波と2KHzの正弦波を加算したものを用いる。発生した信号は、遅延器75にも入力する。遅延器75で遅延されて減算器30に、所望信号として入力する。遅延器75の遅延量は、可変フィルタ11の群遅延と同じ値とする。
従って、適応フィルタ10の入力信号は発生信号+風雑音であり、所望信号は発生信号を遅延させたものである。適応フィルタ10の出力と所望信号の誤差信号が0になるように可変フィルタ11のフィルタ係数は調整される。すなわち、風雑音が時々刻々変化しても、その変化に追従して風雑音を除去するように調整されることになる。
可変フィルタ61,62は、そのフィルタ係数を可変フィルタ11のフィルタ係数とともに変化させるので、同様に時々刻々変化する風雑音に追従して、風雑音を除去する特性をもつ。
遅延器51,52は、ほぼLPF41、42の群遅延と同じ遅延量を持つ。LPF41、42の群遅延よりも遅延量を大きくしてもよい。適応フィルタ10の応答は、風雑音の変化に対して若干遅れて追従するので、その遅れの分だけ遅延量を増やすことで、風雑音量の立ち上がり時の除去性能がよくなる。なお、遅延器51,52を設けなくてもよい。風雑音量の立ち上がり時の除去性能は劣るが、演算量や回路規模の点で有利となる。
なお、遅延部75で発生信号を遅延させたが、同等の処理であればよい。発生信号は、1KHzの正弦波、または1KHzの正弦波と2KHzの正弦波を加算したものであり、その信号を所定の時間だけ遅延させた信号は、相当するだけ位相をずらした正弦波または正弦波を加算した信号となる。従って、これらの信号を演算によって算出してもよい。あるいは、これらの信号の波形データを予めメモリに格納しておき、信号発生器と遅延器75の出力データとして、読み出し開始アドレスを位相分だけ変えて、波形データを読み出してもよい。
なお、本実施の形態ではLchとRchの2つのマイクロフォンの場合の例を示したが、3つ以上のマイクロフォンであっても同様に構成できる。3マイクロフォンの場合、3つ目のマイクロフォンの信号は、遅延器51と同様の遅延器と可変フィルタ61と同様の可変フィルタで処理される。2つのマイクロフォンの信号については、図1と同様に処理される。
なお、可変フィルタ11,61,62をFIRフィルタで構成し、LMSアルゴリズムで適応処理を行ったが、LMSアルゴリズムの代わりにRLSアルゴリズムなどを使用してもよい。また、FIRフィルタの代わりに、IIRフィルタを用いてもよい。
あるいは、直交変換を用いて周波数領域に変換して、その周波数成分の重み係数を適応処理するようにしてもよい。
なお、定数乗算器72で1/2倍するとしたが、1/2倍以外の定数としてもよい。
以上の説明では、可変フィルタ61,62のフィルタタップ数とフィルタ係数を適応フィルタ10内の可変フィルタ11のフィルタタップ数とフィルタ係数と同一とするものとしたが、必ずしも同一でなくてもよく、可変フィルタ11の特性変化に応じて可変フィルタ61,62の特性を変化させればよい。実施の形態3で述べるように、適応フィルタの入力信号のサンプリング周波数を下げた場合には、フィルタタップ数、フィルタ係数ともに同一ではないものを用いるが、可変フィルタ11のフィルタ係数の変化に応じて可変フィルタ61,62のフィルタ係数を変化させる。
なお、以上の説明では、信号発生器74で発生する信号を1KHzの正弦波、または1KHzの正弦波と2KHzの正弦波を加算したものとしたが、他の周波数でも良く、3つ以上の正弦波を加算したものでもよい。
また、以上の説明では、信号発生器74で発生した信号を用いたが、このような内部で発生した信号の代わりに外部から入力する任意の信号を用いてもよい。
本実施の形態によれば、風雑音を風雑音の大きさや周波数分布に応じて適応的に抑圧することができる。
<実施の形態2>
本実施の形態に係る雑音除去装置について、図2を用いて説明する。図2は、雑音除去装置の構成を示す図である。本実施の形態に係る雑音除去装置1001は、実施の形態1と同様に、電子機器の筐体内に配置されたマイクロフォンからの音声信号に対して雑音除去処理を行っている。すなわち、2つのマイクロフォンからステレオの右、左チャンネル(Rch,Lch)の音声信号がA/D変換されて入力端子201,202から入力される。なお、実施の形態1と同様の処理については、適宜説明を省略する。
雑音除去装置1001は、図1の実施の形態1と同様の適応フィルタ10、減算器30、LPF41、LPF42、減算器71、定数乗算器72、加算器73、信号発生器74、遅延器75、入力端子201、入力端子202、出力端子203、出力端子204と、加算器76、定数乗算器77、遅延器78、可変フィルタ63、高域通過フィルタ(HPF)43、HPF44、遅延器53、遅延器54、加算器81、加算器82を備えている。
なお、雑音除去装置1001は、アナログ回路及びデジタル回路などで実現してもよく、CPU(Central Processing Unit)やDSP(Digital Signal Processor)などのソフトウエアで実現してもよく、これらの組み合わせで実現してもよい。
入力端子201に入力されたLchの音声信号は、LPF41とHPF43に入力する。入力端子202に入力されたRchの音声信号は、LPF42とHPF44に入力する。HPFとLPFの特性は、相補的となるようにそれぞれのカットオフ周波数を一致させて、帯域分割を行う。LPF41、LPF42の出力は実施の形態1と同様に減算器71に入力する。定数乗算器72、加算器73、適応フィルタ10、減算器30、信号発生器74、遅延器75の動作は実施の形態1と同様である。
また、LPF41、LPF42の出力は加算器76に入力する。加算器76は、LchとRchの音声信号の和信号を算出する。減算器71と加算器76は、一つのチャンネルの信号と他の一つのチャンネルの信号の差信号と和信号を算出する信号算出部となる。
和信号は、定数倍器77で1/2倍された後、遅延器78に入力する。遅延器78の出力は可変フィルタ63に入力する。可変フィルタ63は、図1の可変フィルタ61、62と同様の構成で同様の動作を行う。即ち、可変フィルタ63のフィルタ係数をW0''',W1''',・・・,Wm-1''' とすると、W0''' = W0、W1''' = W1、・・・、Wm-1''' = Wm-1となるように、W0,W1,・・・,Wm-1の変化に応じて変化させる。
遅延器78は、適応フィルタ10の応答が風雑音の変化に対して若干遅れて追従する。その遅れの分に相当する遅延量をもつ。なお、遅延器78を設けなくてもよい。風雑音量の立ち上がり時の除去性能は劣るが、演算量や回路規模の点で有利となる。
可変フィルタ63の出力は、加算器81、82の一方の入力となる。加算器81の他方の入力は、HPF43の出力が遅延器53で遅延された信号である。加算器82の他方の入力は、HPF44の出力が遅延器54で遅延された信号である。遅延器53の遅延量は、LPF41の群遅延と遅延器78の遅延と可変フィルタ63の群遅延の和と、HPF43の群遅延と遅延器53の遅延の和が等しくなるように設定される。遅延器54についても同様である。加算器81,82の出力は、それぞれ出力端子203,204から出力される。
前述したように、風雑音の帯域がせいぜい1KHz程度までであるのに対して、収録対象の音声信号は、数KHz以上の帯域でステレオ成分による差異が存在する。そこで、LPF41,42、HPF43,44のカットオフを1KHz付近として帯域分割を行う。その結果、HPF43,44の出力には風雑音分の影響が存在しない。
一方、LPF41、LPF42の出力は、Lch,Rchでほぼ等しい音声信号とLch,Rchで相関の無い風雑音分が加わった信号となっている。減算器71の出力は、実施の形態1で述べたように風雑音分のみとなる。
また、加算器76、定数乗算器77の出力である和信号は、LchのみあるいはRchのみに比べて収録対象音声信号に対する風雑音比(SNR)が改善された信号となる。音声信号には相関があり、風雑音には相関がないからである。従って、最終出力である、出力端子203、204の出力信号のSNRもよくなる。なお、和信号の代わりに、LPF41あるいはLPF42の出力をそのまま遅延器78に入力する構成としてもよい。SNR的には不利になるが、演算量を削減できるという効果がある。
前述のように、可変フィルタ63のフィルタ係数は可変フィルタ11のフィルタ係数の変化に応じて変化する。実施の形態1で述べたように、適応フィルタ10は時々刻々変化する風雑音を低減するように動作するから、可変フィルタ63も和信号に含まれる風雑音分を低減する。
可変フィルタ63の出力は、加算器81,82の一方の入力となる。他方の入力は帯域分割を行った高域側の信号を遅延させたものであり、加算器81,82で加算することで、全帯域の信号となる。
なお、実施の形態1と同様にLPF41,42をBPFに置き換えてもよい。また、LPF41,42をかけた後で差信号と和信号を算出しているが、まず差信号と和信号を算出し、その結果にそれぞれLPFをかけるようにしてもよい。
以上のように、本実施形態によれば、帯域分割を行うことで、ステレオ成分による差異が小さく風雑音の影響が多い低域側の信号についてのみ可変フィルタによる風雑音低減を行い、風雑音の影響が小さい高域側の信号については処理しないので、収録対象の音声信号を劣化させることなく、風雑音の低減ができる。また、実施の形態1と比較すると、比較的に演算量の多い可変フィルタを、実施の形態1の1/2にすることができる。演算量を少なくすることで消費電力を小さくすることが可能になる。さらに低域側の信号について、和信号とすることで、さらに風雑音の低減ができる。
<実施の形態3>
本実施の形態に係る雑音除去装置について、図3を用いて説明する。図3は、雑音除去装置の構成を示す図である。本実施の形態に係る雑音除去装置1002は、実施の形態2と同様に、電子機器の筐体内に配置されたマイクロフォンからの音声信号に対して雑音除去処理を行っている。すなわち、2つのマイクロフォンからステレオの右、左チャンネル(Rch,Lch)の音声信号がA/D変換されて入力端子201,202から入力される。なお、実施の形態2と同様の処理については、適宜説明を省略する。
本実施の形態は、実施の形態1の構成にデシメータ83、デシメータ84、インターポレータ85を追加したものである。
デシメータ83では、LPF41の出力データを1/2に間引く。入力端子201から入力される信号は、サンプリング周波数Fsのデジタルデータである。デシメータ83の出力では1/2に間引かれて、サンプリング周波数がFs/2のデジタルデータとなる。デシメータ84も同様に、LPF42の出力データを1/2に間引く。
なお、デシメータ83、84で間引く代わりに、LPF41、42の動作を1/2に間引いた形で動作させて、出力データのサンプリング周波数をFs/2としてもよい。
減算器71、定数乗算器72、加算器73、適応フィルタ10、減算器30、信号発生器74、遅延器75、入力端子201、入力端子202、出力端子103、出力端子104と、加算器76、定数乗算器77、遅延器78、可変フィルタ63は、サンプリング周波数Fs/2で動作する。
可変フィルタ63の出力は、インターポレータ85とLPF86を用いて、元のサンプリング周波数Fsのデジタルデータに変換される。具体的には、インターポレータ85がデシメータで間引いたサンプル点に0データを挿入してサンプリング周波数を上げ、さらに補間フィルタであるLPF86をかける。
サンプリング周波数は、ナイキストの標本化定理として知られるように信号帯域の2倍以上である必要がある。LPF41、42の出力は、低域通過特性により信号帯域が制限されるので、サンプリング周波数を下げることができる。従って、サンプリング周波数Fsに対するLPFによる帯域制限の値によっては、Fs/3、Fs/4のように間引きの度合いを大きくしてもよい。
本実施の形態によれば、適応フィルタ演算や可変フィルタ演算を行う頻度を下げることができる。適応フィルタ演算や可変フィルタ演算は、入力データのサンプリング周期毎に行う必要があり、サンプリング周波数が高い場合には演算量が大きくなる。この演算量を少なくすることができるので、消費電力の削減ができる。
なお、図3の構成ではデシメータ83,84でサンプリング周波数を落としてから加算器76、減算器71に入力するものとしたが、間引き処理を加算器76、減算器71の後段で行うようにしてもよい。また、その場合に加算器出力側については、間引き処理を行わないようにしてもよい。加算器出力側について間引き処理を行わない場合、インターポレータ85とLPF86の処理も行わない。この場合、適応フィルタ10と可変フィルタ63は異なるサンプリング周波数で動作するので、適応フィルタの係数を変換して可変フィルタで用いる。例えば、適応フィルタ内の可変フィルタ11のタップ数のm次に対して可変フィルタ63のタップ数 2×m−1とする。例えば、m=3次に対して5次とする。
また可変フィルタ63のフィルタ係数をV0,V1,・・・,V4 、可変フィルタ11のフィルタ係数をW0,W1,W2としたとき、V0 =K×W0、V2=K×W1、V4=K×W2とし、V1,V3については、それらを0としたデータ列V0,0,V1,0,V2 に補間フィルタをかけて算出する。なお、Kはフィルタゲインを合わせるための定数である。
なお、実施の形態1の雑音除去装置1000においても、LPF41,42の出力をデシメーション処理し、サンプリング周波数を下げて適応フィルタ10などの処理を行うようにしてもよい。この場合も可変フィルタ61,62は元のサンプリング周波数で動作するため、適応フィルタの係数を変換して用いる。
<実施の形態4>
本実施の形態に係る雑音除去装置について、図4を用いて説明する。図4は、雑音除去装置の構成を示す図である。本実施の形態に係る雑音除去装置1003は、実施の形態1〜3と同様に、電子機器の筐体内に配置されたマイクロフォンからの音声信号に対して雑音除去処理を行っている。すなわち、2つのマイクロフォンからステレオの右、左チャンネル(Rch,Lch)の音声信号がA/D変換されて入力端子205,206から入力される。なお、実施の形態1と同様の処理については、適宜説明を省略する。
本実施の形態では、図1の実施の形態1の装置1000を内部に含み、その出力とLch,Rchの音声信号とを切替えて出力する構成となっている。
入力端子205に入力されたLchの音声信号は、装置1000の入力端子201に入力するとともに、遅延器91に入力する。遅延器91の出力は切替器93に入力する。切替器93には装置1000の出力端子203からの信号も入力する。さらに、制御入力端子209からの信号が遅延器95で遅延されて、切替器93のQ入力に入力する。切替器93の内部構成を図5に示す。乗算器96、乗算器97と加算器98を持ち、入力信号a、b と制御信号Q(0≦Q≦1)に対して、 Q×a + (1 − Q)×b を出力する。
切替器93の出力は、出力端子207から風雑音が低減されたLch信号として出力される。同様に、入力端子206に入力されたRchの音声信号は、装置1000の入力端子202に入力するとともに、遅延器92に入力する。遅延器92の出力と装置1000の出力端子204からの信号は切替器94に入力する。これらの信号は切替器94で切替えられて、出力端子208から出力される。切替器94の内部構造は図5と同様である。 遅延器91、92は雑音除去装置1000の信号遅延と同じ遅延量をもつ。
本実施の形態をポータブル機器の音声収録部に用いた場合、常時、風が吹いているわけではなく、時には長い期間吹かないことがある。その場合に、雑音除去装置1000を動作させ続けるのは消費電力の点で好ましくない。そこで、制御入力端子209からの制御信号を利用して、雑音除去装置1000を適宜に動作させる。
制御入力端子209への入力信号Pは、例えば、特開平5−328480で記述されている風圧センサを用いて算出する。あるいは、Lchの音声信号とRchの音声信号との差信号をBPFに通して、その出力の絶対値をピーク検波したデータから算出するようにしてもよい。ここで、BPFの通過域は、風雑音の主成分である100Hz〜1KHz等にする。風圧センサの出力またはBPFの出力に対して、図6のような特性で制御信号Pが生成される。図6で横軸は風量であり、縦軸は制御信号Pの大きさである。
制御入力端子209への入力信号Pが0の時には、雑音除去装置1000内部の回路を動作させないで、内部のLPFや適応フィルタ、可変フィルタ、遅延器を初期状態とする。すなわち、これらの回路にはデータを保持するレジスタやフィルタ係数用のメモリがあるので、レジスタの値は0とし、フィルタ係数用にメモリの値を初期値に設定する。
風が吹き始めてPが非0になったところで、雑音除去装置1000の回路を動作開始させる。ここで、適応フィルタが入力信号に応じた特性に収束するにはある程度の時間が必要である。遅延部95はこの時間を補償するものであり、P信号を所定の時間遅らせて切替え器93,94のQ入力に供給する。
また、風が吹いている状態から止んで来た場合には、遅延器95の出力が0になるのを待ってから、雑音除去装置1000の回路を動作停止させる。
本実施の形態によれば、風が吹いていない場合に消費電力を低減することができる。
なお、本実施の形態では、内部回路として雑音除去装置1000を用いたが、雑音除去装置1001,1002を用いてもよい。
<実施の形態5>
本実施の形態に係る雑音除去装置について、図9を用いて説明する。図9は、雑音除去装置の構成を示す図である。本実施の形態に係る雑音除去装置1004は、実施の形態1の雑音処理装置1000の一部を入れ替えたものである。実施の形態1と同様の処理については、適宜説明を省略する。
雑音除去装置1004は、図1の実施の形態1と同様の適応フィルタ10、減算器30、遅延器75、LPF41、LPF42、遅延器51、遅延器52、可変フィルタ61、可変フィルタ62、入力端子201、入力端子202、出力端子203、出力端子204と加算器301、減算器302、2乗演算器303、2乗演算器304、定数乗算器305、定数乗算器306、加算器307を備えている。なお、雑音除去装置1004は、アナログ回路及びデジタル回路などで実現してもよく、CPU(Central Processing Unit)やDSP(Digital Signal Processor)などのソフトウエアで実現してもよく、これらの組み合わせで実現してもよい。
LPF41、LPF42の出力は、加算器301と減算器302に入力する。加算器301はLchとRchの音声信号の和信号を算出し、減算器302はLchとRchの音声信号の差信号を算出する。減算器302と加算器301は、一つのチャンネルの信号と他の一つのチャンネルの信号の差信号と和信号を算出する信号算出部となる。
差信号は2乗演算器303に入力する。2乗演算器303は、入力信号を2乗して出力する。すなわち、入力信号データ列をSk 、Sk+1 、Sk+2 、・・・ とすると、出力信号データ列はSk 2 、Sk+1 2 、Sk+2 2、・・・ となる。同様に、和信号は2乗演算器304に入力し、2乗されて出力される。2乗演算器303、304はそれぞれ第一、第二の非線形処理手段となる。2乗演算器303の出力は定数乗算器305で1/4倍された後で加算器307に入力する。2乗演算器304の出力は定数乗算器306で1/4倍された後で加算器307の他方の入力に入力する。加算器307の出力は適応フィルタ10の入力となる。加算器307の出力は、第一、第二の非線形処理手段の出力の合成信号である。
定数乗算器306の出力は遅延器75にも入力する。遅延器75の出力は、適応フィルタの所望信号として減算器30に入力する。遅延器75の出力は、第二の非線形処理手段の出力信号を遅延させた信号である。
加算器301の出力信号は収録対象の音声信号に風雑音が加わったものであるが、音声信号が主の信号となっている。一方、減算器302の出力信号は風雑音が主成分の信号となっている。適応フィルタの所望信号として、音声信号が主である加算器301の出力を2乗した信号を遅延させて用いる。一方、加算器307の出力が適応フィルタの入力となるが、これは音声信号が主である加算器301の出力を2乗した信号と風雑音が主である減算器302の出力を2乗した信号の和である。すなわち、適応フィルタ10は音声信号成分に風雑音成分が加わった信号を入力信号とし、音声信号成分が主である信号を所望信号として動作する。従って、風雑音成分だけを抑圧するような特性となる。その特性が、可変フィルタ61、可変フィルタ62の特性となるので、可変フィルタ61、62は収録対象の音声信号に風雑音が混入した入力信号から風雑音成分だけを抑圧することができる。なお、定数乗算器305、306で1/4倍するとしたが、1/4以外の定数でもよく、305と306とで異なる定数でもよい。
なお、2乗演算器304の入力として、加算器301の出力ではなくLPF41の出力あるいはLPF42の出力のいずれかを入力するようにしてもよい。LPF41、42の出力信号も、収録対象の音声信号が主の信号である。
なお、本実施の形態では第一、第二の非線形処理手段として2乗演算器を用いたが、絶対値化器を用いてもよい。絶対値化器は入力信号を絶対値化して出力する。すなわち、入力信号データ列をSk 、Sk+1 、Sk+2 、・・・ とすると、出力信号データ列は|Sk |、|Sk+1 |、|Sk+2 |・・・ となる。
なお、実施の形態1で説明した変形例は本実施の形態でも同様に用いることができる。ただし、遅延器75を演算による算出に置き換えることはできない。本実施の形態によれば、風雑音を風雑音の大きさや周波数分布に応じて風雑音成分だけを適応的に抑圧することができる。
<実施の形態6>
本実施の形態に係る雑音除去装置について、図10を用いて説明する。図10は、雑音除去装置の構成を示す図である。本実施の形態に係る雑音除去装置1005は、実施の形態2の雑音処理装置1001の一部を入れ替えたものである。実施の形態2と同様の処理については、適宜説明を省略する。
雑音除去装置1005は、図2の実施の形態1と同様の適応フィルタ10、減算器30、LPF41、LPF42、減算器71、遅延器75、入力端子201、入力端子202、出力端子203、出力端子204、加算器76、定数乗算器77、遅延器78、可変フィルタ63、高域通過フィルタ(HPF)43、HPF44、遅延器53、遅延器54、加算器81、加算器82と2乗演算器308、2乗演算器309、定数乗算器310、定数乗算器311、制限付き減算器312を備えている。
なお、雑音除去装置1005は、アナログ回路及びデジタル回路などで実現してもよく、CPU(Central Processing Unit)やDSP(Digital Signal Processor)などのソフトウエアで実現してもよく、これらの組み合わせで実現してもよい。
LPF41、LPF42の出力は減算器71と加算器76に入力する。減算器71はLchとRchの音声信号の差信号を算出する。加算器76は、LchとRchの音声信号の和信号を算出する。減算器71と加算器76は、一つのチャンネルの信号と他の一つのチャンネルの信号の差信号と和信号を算出する信号算出部となる。
和信号は、定数乗算器77で1/2倍された後、遅延器78に入力するとともに2乗演算器308に入力する。2乗演算器308は2乗演算器303と同様に入力信号を2乗して出力する。2乗演算器308は第二の非線形処理手段となる。2乗演算器308の出力は定数乗算器310で1/4倍されて、適応フィルタ10の入力信号となるとともに、減算器312に入力する。
差信号は2乗演算器309に入力する。2乗演算器309は2乗演算器303と同様に入力信号を2乗して出力する。2乗演算器309は第一の非線形処理手段となる。2乗演算器309の出力は定数乗算器311で1/4倍されて、制限付き減算器312に入力する。
制限付き減算器312では、定数乗算器310の出力信号が定数乗算器311の出力信号よりも大きい場合には減算結果を出力し、それ以外の場合には0を出力する。
制限付き減算器312の出力は、第一の非線形処理手段の出力信号と第二の非線形処理手段の出力信号との合成信号である。制限付き減算器312の出力は、遅延器75に入力する。遅延器75の出力は、第一の非線形処理手段の出力信号と第二の非線形処理手段の出力信号との合成信号を遅延させた信号である。
加算器76の出力信号は収録対象の音声信号に風雑音が加わったものである。一方、減算器71の出力は風雑音が主成分の信号となっている。制限付き減算器312で加算器76の出力を2乗した信号から減算器71の出力を2乗した信号を差し引いた信号は、収録対象の音声信号に風雑音が加わった信号から風雑音成分を差し引いた信号となるので、収録対象の音声信号成分だけの信号となる。すなわち、適応フィルタ10は音声信号成分に風雑音成分が加わった信号を入力信号とし、音声信号成分が主である信号を所望信号として動作する。従って、風雑音成分だけを抑圧するような特性となる。その特性が、可変フィルタ63の特性となるので、可変フィルタ63は収録対象の音声信号に風雑音が混入した入力信号から風雑音成分だけを抑圧することができる。
なお、定数乗算器310、311で1/4倍するとしたが、1/4以外の定数でも良く、310と311とで異なる定数でもよい。
なお、2乗演算器308の入力として、加算器76の出力ではなくLPF41の出力あるいはLPF42の出力のいずれかを入力するようにしてもよい。LPF41、42の出力信号も、収録対象の音声信号が主の信号である。図11の雑音除去装置1006は、LPF41の出力を2乗演算器308の入力としている。雑音除去装置1006では、定数乗算器310では1を乗算する。その他の処理については雑音除去装置1005と同じであるので、説明を省略する。
なお、本実施の形態では第一、第二の非線形処理手段として2乗演算器を用いたが、絶対値化器を用いてもよい。絶対値化器は入力信号を絶対値化して出力する。すなわち、入力信号データ列をSk 、Sk+1 、Sk+2 、・・・ とすると、出力信号データ列は|Sk |、|Sk+1 |、|Sk+2 |・・・ となる。
なお、実施の形態2で説明した変形例は本実施の形態でも同様に用いることができる。ただし、遅延器75を演算による算出に置き換えることはできない。
なお、図10の雑音除去装置1005、図11の雑音除去装置1006の2乗演算器308、2乗演算器309、定数乗算器310、定数乗算器311、制限付き減算器312からなる部分を図9の雑音除去装置1004の2乗演算器303、2乗演算器304、定数乗算器305、定数乗算器306、加算器307からなる部分に置き換えてもよい。その場合、減算器71の出力を2乗演算器303に入力し、加算器76の出力またはLPF41の出力を2乗演算器304の入力とする。
なお、実施の形態5で説明した図9の雑音除去装置1004の2乗演算器303、2乗演算器304、定数乗算器305、定数乗算器306、加算器307からなる部分を図10の雑音除去装置1005の2乗演算器308、2乗演算器309、定数乗算器310、定数乗算器311、制限付き減算器312からなる部分に置き換えてもよい。その場合、減算器302の出力を2乗演算器309に入力し、加算器301の出力を2乗演算器308に入力する。
本実施の形態によれば、風雑音を風雑音の大きさや周波数分布に応じて風雑音成分だけを適応的に抑圧することができる。
なお、実施の形態3の図3 雑音除去装置1002では、図2の雑音除去装置1001に対して、LPF41、LPF42の出力をデシメーションする処理を行っている。同様に実施の形態5の図9の雑音除去装置1004、実施の形態6の図9の雑音除去装置1005、図10の雑音除去装置1006でも、LPF41、LPF42の出力をデシメーションする処理を行ってもよい。
なお、実施の形態4の図4 雑音除去装置1003では、風が吹いていない場合に消費電力を低減することができるように、切替器93、94を設ける構成としている。図4の点線部として雑音低減装置1000または1001または1002あるいは1004または1005または1006を用いることができる。
<その他の実施の形態>
実施の形態2,3,6で、HPF、LPFにより帯域分割を行っている。帯域分割の際の各フィルタの遮断周波数は固定であるとしたが、その遮断周波数を風量の検出結果によって変更するようにしてもよい。可変フィルタ63の出力は和信号について風雑音を低減した結果となるが、その出力とLch,Rchの両chのHPF出力とを合成して出力するため、低域成分についてはLch,Rchともに同じ信号を用いることになる。従って、遮断周波数が高すぎるとステレオ感が損なわれてしまう。一方、風量が大きい場合には比較的高周波数域まで風雑音の成分が存在するので、遮断周波数を高くしたい。風量に応じて遮断周波数を変更することで、ステレオ感と風雑音低減を両立させることができる。
なお、LchとRchのマイクロフォンでなくてもよく、複数のチャンネルのマイクロフォンがあればよい。例えば、近接して配置された2以上のマイクロフォンであればよい。また、RchとLchの一方のみ雑音除去するようにしてもよい。さらに、マイクロフォンがアレイ状に配列されたマイクロフォンアレイからの音声信号に対して、雑音除去してもよい。
上記した雑音除去するための処理は、コンピュータプログラムによって実行されてもよい。上述した雑音除去プログラムは、様々なタイプの非一時的なコンピュータ可読媒体(non-transitory computer readable medium)を用いて格納され、コンピュータに供給することができる。非一時的なコンピュータ可読媒体は、様々なタイプの実体のある記録媒体(tangible storage medium)を含む。非一時的なコンピュータ可読媒体の例は、磁気記録媒体(例えばフレキシブルディスク、磁気テープ、ハードディスクドライブ)、光磁気記録媒体(例えば光磁気ディスク)、CD−ROM(Read Only Memory)、CD−R、CD−R/W、半導体メモリ(例えば、マスクROM、PROM(Programmable ROM)、EPROM(Erasable PROM)、フラッシュROM、RAM(Random Access Memory))を含む。
また、雑音除去プログラムは、様々なタイプの一時的なコンピュータ可読媒体(transitory computer readable medium)によってコンピュータに供給されてもよい。一時的なコンピュータ可読媒体の例は、電気信号、光信号、及び電磁波を含む。一時的なコンピュータ可読媒体は、電線及び光ファイバ等の有線通信路、又は無線通信路を介して、雑音除去プログラムをコンピュータに供給できる。
また、コンピュータが上述の実施の形態の機能を実現する雑音除去プログラムを実行することにより、上述の実施の形態の機能が実現される場合だけでなく、この雑音除去プログラムが、コンピュータ上で稼動しているOS(Operating System)もしくはアプリケーションソフトウェアと共同して、上述の実施の形態の機能を実現する場合も、本発明の実施の形態に含まれる。
1000,1001,1002,1003,1004,1005,1006 雑音除去装置
10 適応フィルタ
11 可変フィルタ
101,102,103 遅延素子
111,112,113 乗算器
120 加算器
30 減算器
41,42 LPF
51,52 遅延器
61,62,63 可変フィルタ
71 減算器
72 定数乗算器
73 加算器
74 信号発生器
75 遅延器
76 加算器
77 定数乗算器
78 遅延器
43,44 HPF
53,54 遅延器遅延器
81,82 加算器
83,84 デシメータ
85 インターポレータ
86 LPF
91,92 遅延器
93,94 切替え器
95 遅延器
96,97 乗算器
98 加算器
201,202,205,206 入力端子
203,204,207,208 出力端子
209 制御信号入力端子
301,307 加算器
302 減算器
312 制限付き減算器
303,304,308,309 2乗演算器
305,306,310,311 定数乗算器

Claims (19)

  1. 対象信号に雑音が重畳した入力信号から雑音成分に係る信号を算出する手段と、
    前記入力信号を処理して出力する可変フィルタ手段と、
    前記雑音成分に係る信号と別の信号との合成信号を入力信号として動作する適応フィルタ手段と、
    前記別の信号と相関のある信号を所望信号として前記適応フィルタ手段の出力信号との誤差信号を算出する手段と、
    を有し、
    前記誤差信号を用いて前記適応フィルタの特性を変化させるとともに、前記適応フィルタの特性の変化に対応して前記可変フィルタの特性を変化させることを特徴とする雑音除去装置。
  2. 複数のチャンネルから入力される複数の信号のうちの一つのチャンネルの信号と他の一つのチャンネルの信号の差信号を算出する信号算出部と、
    前記複数のチャンネルの信号を処理して出力する可変フィルタ手段と、
    前記差信号と別の信号との合成信号を入力信号として動作する適応フィルタ手段と、
    前記別の信号と相関のある信号を所望信号として前記適応フィルタ手段の出力信号との誤差信号を算出する手段と、
    を有し、
    前記誤差信号を用いて前記適応フィルタの特性を変化させるとともに、前記適応フィルタの特性の変化に対応して前記可変フィルタの特性を変化させることを特徴とする雑音除去装置。
  3. 複数のチャンネルから入力される複数の信号のうちの一つのチャンネルの信号と他の一つのチャンネルの信号の差信号と和信号を算出する信号算出部と、
    前記和信号を処理して出力する可変フィルタ手段と、
    前記差信号と別の信号の合成信号を入力信号として動作する適応フィルタ手段と、
    前記別の信号と相関のある信号を所望信号として前記適応フィルタ手段の出力信号との誤差信号を算出する手段と、
    を有し、
    前記誤差信号を用いて前記適応フィルタの特性を変化させるとともに、前記適応フィルタの特性の変化に対応して前記可変フィルタの特性を変化させることを特徴とする雑音除去装置。
  4. 対象信号に雑音が重畳した入力信号から雑音成分に係る信号を算出する算出手段と、
    前記算出手段の出力信号を非線形処理する第一の非線形処理手段と、
    前記入力信号に係る信号を処理して出力する可変フィルタ手段と、
    前記入力信号に係る信号を非線形処理する第二の非線形処理手段と、
    前記第二の非線形処理手段の出力信号を入力信号として動作する適応フィルタ手段と、
    前記第一の非線形処理手段の出力信号と前記第二の非線形処理手段の出力信号との合成信号を遅延させた信号を所望信号として前記適応フィルタ手段の出力信号との誤差信号を算出する手段とを有し、
    前記誤差信号を用いて前記適応フィルタの特性を変化させるとともに、
    前記適応フィルタの特性の変化に対応して前記可変フィルタの特性を変化させることを特徴とする雑音除去装置。
  5. 対象信号に雑音が重畳した入力信号から雑音成分に係る信号を算出する算出手段と、
    前記算出手段の出力信号を非線形処理する第一の非線形処理手段と、
    前記入力信号に係る信号を処理して出力する可変フィルタ手段と、
    前記入力信号に係る信号を非線形処理する第二の非線形処理手段と、
    前記第一の非線形処理手段の出力信号と前記第二の非線形処理手段の出力信号との合成信号を入力信号として動作する適応フィルタ手段と、
    前記第二の非線形処理手段の出力信号を遅延させた信号を所望信号として前記適応フィルタ手段の出力信号との誤差信号を算出する手段とを有し、
    前記誤差信号を用いて前記適応フィルタの特性を変化させるとともに、
    前記適応フィルタの特性の変化に対応して前記可変フィルタの特性を変化させることを特徴とする雑音除去装置。
  6. 複数のチャンネルから入力される複数の信号のうちの一つのチャンネルの信号と他の一つのチャンネルの信号の差信号を算出する信号算出手段と、
    前記差信号を非線形処理する第一の非線形処理手段と、
    前記複数のチャンネルの信号を処理して出力する可変フィルタ手段と、
    前記一つのチャンネルの信号あるいは前記一つのチャンネルの信号と前記他のチャンネルの信号の和信号を非線形処理する第二の非線形処理手段と、
    前記第一の非線形処理手段の出力信号と前記第二の非線形処理手段の出力信号との合成信号を入力信号として動作する適応フィルタ手段と、
    前記第二の非線形処理手段の出力信号を遅延させた信号を所望信号として前記適応フィルタ手段の出力信号との誤差信号を算出する手段とを有し、
    前記誤差信号を用いて前記適応フィルタの特性を変化させるとともに、前記適応フィルタの特性の変化に対応して前記可変フィルタの特性を変化させることを特徴とする雑音除去装置。
  7. 複数のチャンネルから入力される複数の信号のうちの一つのチャンネルの信号と他の一つのチャンネルの信号の差信号と和信号を算出する信号算出手段と、
    前記差信号を非線形処理する第一の非線形処理手段と、
    前記和信号を処理して出力する可変フィルタ手段と、
    前記一つのチャンネルの信号あるいは前記和信号を非線形処理する第二の非線形処理手段と、
    前記第一の非線形処理手段の出力信号と前記第二の非線形処理手段の出力信号との合成信号を入力信号として動作する適応フィルタ手段と、
    前記第二の非線形処理手段の出力信号を遅延させた信号を所望信号として前記適応フィルタ手段の出力信号との誤差信号を算出する手段とを有し、
    前記誤差信号を用いて前記適応フィルタの特性を変化させるとともに、前記適応フィルタの特性の変化に対応して前記可変フィルタの特性を変化させることを特徴とする雑音除去装置。
  8. 複数のチャンネルから入力される複数の信号のうちの一つのチャンネルの信号と他の一つのチャンネルの信号の差信号を算出する信号算出手段と、
    前記差信号を非線形処理する第一の非線形処理手段と、
    前記複数のチャンネルの信号を処理して出力する可変フィルタ手段と、
    前記一つのチャンネルの信号あるいは前記一つのチャンネルの信号と前記他のチャンネルの信号の和信号を非線形処理する第二の非線形処理手段と、
    前記第二の非線形処理手段の出力信号を入力信号として動作する適応フィルタ手段と、
    前記第一の非線形処理手段の出力信号と前記第二の非線形処理手段の出力信号との合成信号を遅延させた信号を所望信号として前記適応フィルタ手段の出力信号との誤差信号を算出する手段とを有し、
    前記誤差信号を用いて前記適応フィルタの特性を変化させるとともに、
    前記適応フィルタの特性の変化に対応して前記可変フィルタの特性を変化させることを特徴とする雑音除去装置。
  9. 複数のチャンネルから入力される複数の信号のうちの一つのチャンネルの信号と他の一つのチャンネルの信号の差信号と和信号を算出する信号算出手段と、
    前記差信号を非線形処理する第一の非線形処理手段と、
    前記和信号を処理して出力する可変フィルタ手段と、
    前記一つのチャンネルの信号あるいは前記和信号を非線形処理する第二の非線形処理手段と、
    前記第二の非線形処理手段の出力信号を入力信号として動作する適応フィルタ手段と、
    前記第一の非線形処理手段の出力信号と前記第二の非線形処理手段の出力信号との合成信号を遅延させた信号を所望信号として前記適応フィルタ手段の出力信号との誤差信号を算出する手段とを有し、
    前記誤差信号を用いて前記適応フィルタの特性を変化させるとともに、
    前記適応フィルタの特性の変化に対応して前記可変フィルタの特性を変化させることを特徴とする雑音除去装置。
  10. 前記第一の非線形処理手段および前記第二の非線形処理手段が2乗演算処理あるいは絶対値演算処理であることを特徴とする請求項4乃至請求項9のいずれか1項に記載の雑音除去装置。
  11. 前記差信号が前記一つのチャンネルの信号と他の一つのチャンネルの信号のそれぞれ高周波成分を減衰させた信号の差信号であることを特徴とする請求項2または請求項3または請求項6乃至請求項のいずれか1項に請求項に記載の雑音除去装置。
  12. 前記差信号をデシメーション処理することを特徴とする請求項11に記載の雑音除去装置。
  13. 複数のチャンネルから入力される複数の信号のうちの一つのチャンネルの信号と他の一つのチャンネルの信号をそれぞれ高域側と低域側に帯域分割し、低域側の信号について前記可変フィルタによる処理を行った出力信号を前記高域側の信号と合成することを特徴とする、請求項11または請求項12に記載の雑音除去装置。
  14. 前記可変フィルタの出力信号あるいは前記可変フィルタと前記高域側の信号との合成信号と、前記入力された信号とを切替えて、出力する切替え部をさらに備え、
    前記切替え部が前記入力された信号を出力する場合、前記可変フィルタあるいはまた前記適応フィルタの動作を行わないことを特徴とする請求項13に記載の雑音除去装置。
  15. 前記複数のチャンネルから入力される複数の信号は、複数の近接して配置されたマイクロフォンから出力される音声信号であることを特徴とする請求項2または請求項3または請求項6乃至請求項9または請求項11乃至請求項14のいずれか1項に記載の雑音除去装置。
  16. 複数のチャンネルから入力される複数の信号のうちの一つのチャンネルの信号と他の一つのチャンネルの信号の差信号を算出するステップと、
    前記複数のチャンネルの信号を処理して出力する可変フィルタ処理を行うステップと、
    前記差信号と別の信号との合成信号を算出するステップと、
    前記合成信号を入力信号として処理して出力する適応フィルタ処理を行うステップと、
    前記別の信号と相関のある信号を所望信号として前記適応フィルタの出力信号との誤差信号を算出するステップと、
    前記誤差信号を用いて前記適応フィルタの特性を変化させるステップと、
    前記適応フィルタの特性の変化に対応して前記可変フィルタの特性を変化させるステップと、
    を備える雑音除去方法。
  17. 複数のチャンネルから入力される複数の信号のうちの一つのチャンネルの信号と他の一つのチャンネルの信号の差信号と和信号を算出するステップと、
    前記和信号を処理して出力する可変フィルタ処理を行うステップと、
    前記差信号と別の信号との合成信号を算出するステップと、
    前記合成信号を入力信号として処理して出力する適応フィルタ処理を行うステップと、
    前記別の信号と相関のある信号を所望信号として前記適応フィルタの出力信号との誤差信号を算出するステップと、
    前記誤差信号を用いて前記適応フィルタの特性を変化させるステップと、
    前記適応フィルタの特性の変化に対応して前記可変フィルタの特性を変化させるステップと、
    を備える雑音除去方法。
  18. 雑音を除去する雑音除去方法をコンピュータに対して実行させる雑音除去プログラムであって、
    前記雑音除去方法が、
    複数のチャンネルから入力される複数の信号のうちの一つのチャンネルの信号と他の一つのチャンネルの信号の差信号を算出するステップと、
    前記複数のチャンネルの信号を処理して出力する可変フィルタ処理を行うステップと、
    前記差信号と別の信号との合成信号を算出するステップと、
    前記合成信号を入力信号として処理して出力する適応フィルタ処理を行うステップと、
    前記別の信号と相関のある信号を所望信号として前記適応フィルタの出力信号との誤差信号を算出するステップと、
    前記誤差信号を用いて前記適応フィルタの特性を変化させるステップと、
    前記適応フィルタの特性の変化に対応して前記可変フィルタの特性を変化させるステップと、
    を備える雑音除去プログラム。
  19. 雑音を除去する雑音除去方法をコンピュータに対して実行させる雑音除去プログラムであって、
    前記雑音除去方法が、
    複数のチャンネルから入力される複数の信号のうちの一つのチャンネルの信号と他の一つのチャンネルの信号の差信号と和信号を算出するステップと、
    前記和信号を処理して出力する可変フィルタ処理を行うステップと、
    前記差信号と別の信号との合成信号を算出するステップと、
    前記合成信号を入力信号として処理して出力する適応フィルタ処理を行うステップと、
    前記別の信号と相関のある信号を所望信号として前記適応フィルタの出力信号との誤差信号を算出するステップと、
    前記誤差信号を用いて前記適応フィルタの特性を変化させるステップと、
    前記適応フィルタの特性の変化に対応して前記可変フィルタの特性を変化させるステップと、
    を備える雑音除去プログラム。
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